(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-14
(54)【発明の名称】アスパラギン酸アルギニンを含む加齢臭抑制用組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/44 20060101AFI20230307BHJP
A61Q 15/00 20060101ALI20230307BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20230307BHJP
A61Q 19/02 20060101ALI20230307BHJP
A23L 33/18 20160101ALI20230307BHJP
【FI】
A61K8/44
A61Q15/00
A61Q19/00
A61Q19/02
A23L33/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022568367
(86)(22)【出願日】2021-01-13
(85)【翻訳文提出日】2022-07-13
(86)【国際出願番号】 KR2021000470
(87)【国際公開番号】W WO2021145672
(87)【国際公開日】2021-07-22
(31)【優先権主張番号】10-2020-0005364
(32)【優先日】2020-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522282106
【氏名又は名称】ヒューメディックス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ジュン ソク
(72)【発明者】
【氏名】バン,ソン シク
【テーマコード(参考)】
4B018
4C083
【Fターム(参考)】
4B018MD20
4B018ME14
4C083AC581
4C083CC17
4C083EE12
4C083EE13
4C083EE16
4C083EE18
4C083FF01
(57)【要約】
本発明は、アスパラギン酸アルギニンを含む組成物に関する。本発明に係る組成物は、2-ノネナールを低減させるだけでなく、MMP-1の発現を阻害し、コラーゲン合成能を有し、TNF-αの発現を低減させ、チロシナーゼの活性を抑制することができ、加齢臭抑制、しわ改善、抗炎症、又は美白用として効果的に用いられ得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アスパラギン酸アルギニンを含む、加齢臭抑制、しわ改善、抗炎症、又は美白用化粧料組成物。
【請求項2】
前記アスパラギン酸アルギニンは、下記の化学式1で表されるものである、請求項1に記載の加齢臭抑制、しわ改善、抗炎症、又は美白用化粧料組成物。
【化1】
【請求項3】
2-ノネナールを低減させる、請求項1に記載の加齢臭抑制用化粧料組成物。
【請求項4】
アスパラギン酸アルギニンを含む、加齢臭抑制、しわ改善、抗炎症、又は美白用薬剤学的組成物。
【請求項5】
前記アスパラギン酸アルギニンは、下記の化学式1で表されるものである、請求項4に記載の加齢臭抑制、しわ改善、抗炎症、又は美白用薬剤学的組成物。
【化2】
【請求項6】
2-ノネナールを低減させる、請求項4に記載の加齢臭抑制用薬剤学的組成物。
【請求項7】
アスパラギン酸アルギニンを含む、加齢臭抑制、しわ改善、抗炎症、又は美白用健康機能食品。
【請求項8】
前記アスパラギン酸アルギニンは、下記の化学式1で表されるものである、請求項7に記載の加齢臭抑制、しわ改善、抗炎症、又は美白用健康機能食品。
【化3】
【請求項9】
2-ノネナールを低減させる、請求項7に記載の加齢臭抑制用健康機能食品。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、アスパラギン酸アルギニンを含む加齢臭抑制用組成物に係り、より詳しくは、アスパラギン酸アルギニンを含んで2-ノネナールを除去することで加齢臭を抑制することができる組成物に関する。
【0002】
〔背景技術〕
体内老廃物は身体の老化による新陳代謝能力の低下で分解や排出機能が滑らかに行われなくて体内に溜まる。2-ノネナール(2-nonenal)という物質は中高齢の男性の体臭の原因の一つであって、特に背中、胸などから多量発生する。
【0003】
アルデヒド物質である2-ノネナールは40代以前ではほとんど発生しないが、40代に入りながら急激に増加すると知られている。40代に入りながら脂質中での9-ヘキサデセン酸などのオメガ-7脂肪酸が増加し、この脂肪酸が酸化、分解されて2-ノネナールが生成される。オメガ-7脂肪酸は40代以前では4-ヒドロキシ-2-ノネナールに分解されるが、高齢化に伴いオメガ-7脂肪酸の増加、新陳代謝の低下及び抗酸化機能の低下によって2-ノネナール(2-nonenal)への分解が増加し溜まって加齢臭の原因になる。
【0004】
加齢臭の除去方法としては、軽い運動によって新陳代謝を滑らかにして老廃物が排出されやすくしたり、抗酸化機能を高めるビタミンC含有製品を用いてよくシャワーをしたりして毛穴に溜まっている老廃物を洗い流す方法がある。または、抗酸化効能の高いビタミンCとEが豊富な食品を摂取したり肉類を控えめに摂取したりして脂肪酸分泌を高める方法もある。
【0005】
一方、大韓民国登録特許第10-1627415号では加齢臭を誘発するノネナールを除去することができる化粧料組成物として、リソゾーム抽出物、扁柏抽出物、及び生薬抽出物を含有する化粧料組成物が提示されたことがある。さらに、大韓民国公開特許第10-2013-0150408号では扁柏精油と海藻類抽出物を含有するアンチノネナール消臭剤組成物が開示されたことがある。
【0006】
しかし、これらの方案は、実生活では効率的に適用し難いかひどい加齢臭の除去には十分ではないという問題点がある。
【0007】
〔発明の概要〕
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、加齢臭の主な原因である2-ノネナールを分解又は除去する素材を開発するために鋭意研究検討を重ねた結果、アスパラギン酸アルギニン(arginine aspartate)が効果的に2-ノネナールを除去して加齢臭を抑制することができることを見出し、さらにアスパラギン酸アルギニンが加齢臭抑制効能の他にもしわ改善、抗炎症、又は美白効能を持つことを確認し本発明を完成するに至った。
【0008】
したがって、本発明の目的は、アスパラギン酸アルギニンを含む、加齢臭抑制、しわ改善、抗炎症、又は美白用組成物を提供することである。
【0009】
〔課題を解決するための手段〕
本発明の一実施形態は、アスパラギン酸アルギニンを含む、加齢臭抑制、しわ改善、抗炎症、又は美白用化粧料組成物に関する。
【0010】
前記アスパラギン酸アルギニンは、塩基性アミノ酸であるL-アルギニン(L-arginine)と酸性アミノ酸であるL-アスパラギン酸(L-aspartic acid)から形成された塩(salt)である。
【0011】
本発明の一実施形態において、前記アスパラギン酸アルギニンは、下記の化学式1で表されるものであってよい。
【0012】
【0013】
前記アスパラギン酸アルギニンは商業的に入手し又は当該技術分野における公知の方法にて容易に製造することができる。
【0014】
本発明に係るアスパラギン酸アルギニンは、2-ノネナールを低減させるだけでなく、MMP-1(Matrix metalloproteinase-1)の発現を阻害し、コラーゲン合成能を有し、TNF-αの発現を低減させ、チロシナーゼの活性を抑制する効果を示した(実験例1~5)。このため、本発明に係るアスパラギン酸アルギニンは、加齢臭抑制、しわ改善、抗炎症、又は美白用組成物に効果的に用いることができ、特に、2-ノネナールを低減させる加齢臭抑制用組成物に用いることができる。
【0015】
本発明に係る化粧料組成物は、前記アスパラギン酸アルギニンを有効成分として約0.001~10重量%、好ましくは、0.01~5重量%の範囲で含む。有効成分の含量は、その使用目的に応じて適宜決められてよい。
本発明に係る化粧料組成物は、前記アスパラギン酸アルギニンの他、化粧料組成物に通常用いられる成分、例えば、抗酸化剤、安定化剤、溶解化剤、ビタミン、顔料、及び香料のような通常の補助剤、そして、担体を含む。
【0016】
本発明に係る化粧料組成物は、当業界で通常用いられるいかなる剤形で製剤化されてもよく、例えば、溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、クリーム、パウダー、スプレーなどで製剤化されてよい。
【0017】
本発明の剤形がペースト、クリーム、又はゲルである場合は、担体成分として、動物性油、植物性油、ワックス、パラフィン、澱粉、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、シリカ、タルク、酸化亜鉛などが用いられてよい。
【0018】
本発明の剤形がパウダー又はスプレーである場合は、担体成分として、ラクトース、タルク、シリカ、アルミニウムヒドロキシド、カルシウムシリケート、ポリアミドパウダーなどが用いられてよく、特にスプレーの場合は、更に、クロロフルオロヒドロカーボン、プロパン/ブタン、又はジメチルエーテルのような推進剤を含んでよい。
【0019】
本発明の剤形が溶液又は乳濁液である場合は、担体成分として、溶媒、溶解化剤、又は乳濁化剤、例えば、水、エタノール、イソプロパノール、エチルカーボネート、エチルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、プロピレングリコール、1,3-ブチルグリコールオイル、グリセロール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ソルビタンの脂肪酸エステルなどが用いられてよい。
【0020】
本発明の剤形が懸濁液である場合は、担体成分として、水、エタノール、又はプロピレングリコールのような液状の希釈剤、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステル又はポリオキシエチレンソルビタンエステルのような懸濁剤、微小結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天、トラガカントなどが用いられてよい。
【0021】
本発明に係る化粧料組成物は、スキン、ローション、クリーム、エッセンス、パック、ファンデーション、メーキャップ化粧品、日焼け止め、ツーウェイケーキ、フェースパウダー、コンパクト、メーキャップベース、スキンカバー、アイシャドー、リップスティック、リップグロス、リップフィクサー、アイブロウペンシルなどの化粧品に適用されてよい。
【0022】
本発明の一実施形態は、アスパラギン酸アルギニンを含む、加齢臭抑制、しわ改善、抗炎症、又は美白用薬剤学的組成物に関する。
【0023】
前記アスパラギン酸アルギニンに関する説明は前記化粧料組成物で説明したのと同様である。
【0024】
本発明の一実施形態において、前記薬剤学的組成物は、2-ノネナールを低減させる加齢臭抑制用薬剤学的組成物であってよい。
【0025】
本発明に係る薬剤学的組成物は、経口的に(例えば、服用又は吸入)又は非経口的に(例えば、注射、経皮吸収、直腸投与)投与されてよく、注射は、例えば、静脈注射、皮下注射、筋肉内注射、又は腹腔内注射であってよい。本発明に係る薬剤学的組成物は、投与経路に応じて、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤(fine subtilae)、粉剤、舌下錠剤、坐薬、軟膏、注射剤、乳濁液剤、懸濁液剤、シロップ剤、噴霧剤などで製剤化されてよい。前記した種々の形態の本発明に係る薬剤学的組成物は、各剤形に通常用いられる薬剤学的に許容される担体(carrier)を用い公知技術によって調製されてよい。薬剤学的に許容される担体の例は、賦形剤、結合剤、崩壊剤(disintegrating agent)、潤滑剤、防腐剤、抗酸化剤、等張剤(isotonic agent)、緩衝剤、被膜剤、甘味剤、溶解剤、基剤(base)、分散剤、湿潤剤、懸濁化剤、安定化剤、着色剤などを含む。
【0026】
本発明に係る薬剤学的組成物は、薬剤の形態によって異なるが、前記アスパラギン酸アルギニンを約0.001~10重量%、好ましくは、0.01~2重量%の範囲で含む。
【0027】
本発明に係る薬剤学的組成物の具体的な投与量は、治療対象のヒトを含む哺乳動物の種類、体重、性別、疾患の程度、医者の判断などによって異なり得る。好ましくは、経口投与の場合は、一日に体重1kg当たり活性成分10~200mgが投与される。前記総一日投与量は、疾患の程度、医者の判断などによって一度に又は複数回に分けて投与されてよい。
【0028】
本発明の一実施形態は、アスパラギン酸アルギニンを含む、加齢臭抑制、しわ改善、抗炎症、又は美白用健康機能食品に関する。
【0029】
前記アスパラギン酸アルギニンに関する説明は前記化粧料組成物で説明したのと同様である。
【0030】
本発明の一実施形態において、前記健康機能食品は、2-ノネナールを低減させる加齢臭抑制用健康機能食品であってよい。
【0031】
本発明に係る健康機能食品の種類には特に制限がなく、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁液剤、エマルジョン、シロップ剤などの経口型製剤形態であるか、キャンデー、お菓子、ガム、アイスクリーム、麺類、パン、飲料などの一般的な食品に添加されてよい。
【0032】
本発明に係る健康機能食品は、形態に応じて通常の方法にて充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、甘味剤、芳香剤、保存剤、界面活性剤、潤滑剤、賦形剤などの食品学的に許容される担体を適宜用いて製造されてよい。
【0033】
前記健康機能食品の製造において前記アスパラギン酸アルギニンの含量は、健康機能食品の形態によって異なるが、約0.001~10重量%、好ましくは、0.1~5重量%の範囲である。
【0034】
〔発明の効果〕
本発明に係るアスパラギン酸アルギニンは、2-ノネナールを低減させるだけでなく、MMP-1(Matrix metalloproteinase-1)の発現を阻害し、コラーゲン合成能を有し、TNF-αの発現を低減させ、チロシナーゼの活性を抑制することができ、加齢臭抑制、しわ改善、抗炎症、又は美白用組成物に効果的に用いられ得る。
【0035】
〔図面の簡単な説明〕
〔
図1〕アスパラギン酸アルギニンの2-ノネナール除去能評価結果を示したグラフである。
【0036】
〔発明を実施するための形態〕
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明することにする。なお、これらの実施例は単に本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲がこれらの実施例に局限されないことは当業者にとって自明である。
【0037】
(実施例1:2-ノネナール(2-nonenal)除去能評価)
本発明に係る化学式1で表されるアスパラギン酸アルギニンの2-ノネナール除去能を評価した。
【0038】
0.5重量%ツイン(tween)80を含む50重量%エタノール水溶液に2-ノネナールを0.1重量%(1000ppm)の濃度で溶解させた。0.5重量%ツイン80を含む50重量%エタノール水溶液にアスパラギン酸アルギニンを5重量%(50000ppm)の濃度で溶解させた。
【0039】
前記二種の溶液を重量基準に1:1で混合した溶液を調製し常温で放置しながら経時的にHPLCにて2-ノネナールの量の変化を分析した。すなわち、2-ノネナール0.05重量%にアスパラギン酸アルギニンを2.5重量%の濃度で処理して経時的な2-ノネナールの量の変化を分析した。
【0040】
また、前記調製した2-ノネナール溶液を0.5重量%ツイン80を含む50重量%エタノール水溶液で2倍希釈して常温で放置しながら経時的にHPLCにて2-ノネナールの量の変化を分析した。すなわち、アスパラギン酸アルギニン未処理の2-ノネナール0.05重量%条件を作り、経時的な2-ノネナールの量の変化を分析した。
【0041】
【0042】
図1から、体臭の原因物質である2-ノネナールをアスパラギン酸アルギニンで処理したとき、20時間後に2-ノネナールの量が74%減少して、初期の100重量%に比べて26重量%だけが存在することを確認した。一方、2-ノネナールにアスパラギン酸アルギニンを処理していないときは、2-ノネナールの量に変化がないことを確認した。
【0043】
(実施例2:MMP-1阻害効能評価)
ヒト皮膚線維芽細胞を1×104/wellの濃度で培養した。前記細胞にアスパラギン酸アルギニンを濃度別に処理しPCR機器を用いてMMP-1発現量を測定してMMP-1阻害能を評価した。試料を処理していないものを対照群(CON)とし、陽性対照群としてアデノシン50ppmを処理した。その結果を下記の表1に表した。
【0044】
【0045】
前記表1から、アスパラギン酸アルギニン40ppm濃度で23.4%のMMP-1阻害効果を示し、これは陽性対照群のアデノシン50ppm濃度でのMMP-1阻害効能と類似したものであることを確認することができた。
【0046】
(実施例3:コラーゲン合成能評価)
ヒト皮膚線維芽細胞を1×104/wellの濃度で培養した。前記細胞にそれぞれの試料を処理しコラーゲン合成量を測定してコラーゲン合成能を評価した。陽性対照群としてのアデノシンは50ppm濃度で、アスパラギン酸アルギニンは10、20及び40ppm濃度で処理した。コラーゲン定量は、タイプ1プロコラーゲンC-ペプチドEIAキット(Type I Procollagen C-Peptide EIA kit)(Takara、Japan)を用いて行った。試料を処理していない場合を対照群(CON)とした。その結果を下記の表2に表した。
【0047】
【0048】
前記表2から、本発明に係るアスパラギン酸アルギニンは対照群(CON)に比べてコラーゲン合成増加を示した。特に、本発明に係るアスパラギン酸アルギニンは40ppm濃度で陽性対照群のアデノシンを50ppm濃度で処理した場合と類似した水準でコラーゲン合成増加を示した。
【0049】
(実験例4:抗炎症効能評価)
HaCaT細胞を12ウェルプレートに1×105cells/wellずつシーディング(seeding)し24時間後に基本培地(basal medium)に取り替えて、6時間飢餓(starvation)処理を施した。その後、試料を含有した基本培地に取り替えて24時間培養した。培地を除去した後にUVBで刺激を与え、基本培地を入れて24時間培養した。培地を完全に除去しPBSを用いて2回洗浄した。TRIsureを用いて細胞を破砕してRNAを回収してからRT-PCRを施してTNF-αを増幅した。アガロースゲルで電気泳動しゲルドキュメンテーションシステム(Gel Documentation system)を用いて発現率を測定した。陽性対照群として200μMデキサメタゾンを用いた。その結果を下記の表3に表した。
【0050】
【0051】
前記表3から、アスパラギン酸アルギニン40ppm濃度で37.4%のTNF-α発現量低減を示すことを確認することができる。これは陽性対照群のデキサメタゾン200μM濃度でのTNF-αの発現抑制能と類似したものである。
【0052】
(実験例5:美白効能評価)
エッペンチューブに0.1Mリン酸塩バッファー(pH6.8)200μLを添加した後、濃度別に希釈した試料液を20μLずつ入れた。これにマッシュルームチロシナーゼ(mushroom tyrosinase)(2,000unit/μL)20μLを添加した後、0.3%チロシン200μLを順に入れてから37℃で10分間反応させた。この液を96ウェルプレートに200μL移した後、ELISAリーダーを用いて490nmにおける吸光度を測定した。陽性対照群として100ppmアルブチンを用いた。その結果を下記の表4に表した。
【0053】
【0054】
前記表4から、アスパラギン酸アルギニン100ppm濃度で28.3%のチロシナーゼの活性抑制効果を示すことが分かる。これは陽性対照群のアルブチン100ppm濃度でのチロシナーゼ活性抑制効果と類似したものである。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1】アスパラギン酸アルギニンの2-ノネナール除去能評価結果を示したグラフである。
【国際調査報告】