(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-15
(54)【発明の名称】車両の自動駐車のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B60W 30/06 20060101AFI20230308BHJP
B60R 1/27 20220101ALI20230308BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20230308BHJP
B60W 60/00 20200101ALI20230308BHJP
【FI】
B60W30/06
B60R1/27
G08G1/16 C
B60W60/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022541698
(86)(22)【出願日】2021-01-06
(85)【翻訳文提出日】2022-07-05
(86)【国際出願番号】 US2021070004
(87)【国際公開番号】W WO2021142483
(87)【国際公開日】2021-07-15
(32)【優先日】2020-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522165131
【氏名又は名称】コンチネンタル オートノマス モビリティ ユーエス,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Continental Autonomous Mobility US, LLC
【住所又は居所原語表記】One Continental Drive, Auburn Hills, MI 48326, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ジョゼフ バーチ
(72)【発明者】
【氏名】ニザール アハメド
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ ホックリッジ クリッチリー
(72)【発明者】
【氏名】シーナ ダヴァニ
(72)【発明者】
【氏名】ニティーン ジョゼフ パタリル
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA21
3D241CA12
3D241CA20
3D241CD03
3D241CE08
3D241DC33Z
3D241DC39Z
3D241DC50Z
5H181AA01
5H181AA25
5H181AA26
5H181BB04
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC14
5H181FF13
5H181FF27
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL09
5H181LL17
(57)【要約】
車両を駐車する方法は、車両に結合された少なくとも1つのセンサからのデータを利用して駐車環境のマップを作成するステップを含む。本方法は、マップをデータストレージデバイスに格納するステップをさらに含む。本方法は、車両が第1の駐車位置に位置していることを示す第1の学習信号を受信するステップも含む。本方法は、第1の学習信号の受信に応じて、マップに対する車両の場所を示す空間データの第1のセットを決定するステップをさらに含む。本方法は、空間データの第1のセットをデータストレージデバイスに格納するステップも含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を駐車する方法であって、
車両に結合された少なくとも1つのセンサからのデータを利用して駐車環境のマップを作成するステップと、
前記マップをデータストレージデバイスに格納するステップと、
前記車両が第1の駐車位置に位置していることを示す第1の学習信号を受信するステップと、
前記第1の学習信号の受信に応じて、前記マップに対する前記車両の場所を示す空間データの第1のセットを決定するステップと、
前記空間データの前記第1のセットを前記データストレージデバイスに格納するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記方法は、前記車両の操作者が、前記車両を前記第1の駐車位置へ自律的に移動させることを望んでいることを示す駐車信号を受信するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、前記駐車信号の受信に応じて、前記車両を前記第1の駐車位置に自律的に移動させる命令を送出するステップをさらに含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記車両が第2の駐車位置に位置していることを示す第2の学習信号を受信するステップと、
前記第2の学習信号の受信に応じて、前記マップに対する前記車両の場所を示す空間データの第2のセットを決定するステップと、
前記空間データの前記第2のセットを前記データストレージデバイスに格納するステップと、
をさらに含む、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、前記車両の操作者が、前記車両の回収を望んでいることを示す回収信号を受信するステップをさらに含む、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、前記回収信号の受信に応じて、前記車両を前記第2の駐車位置に自律的に移動させる命令を送出するステップをさらに含む、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記マップに関連する前記車両の所望の場所を示す空間データの第2のセットを受信するステップと、
前記空間データの前記第2のセットを前記データストレージデバイスに格納するステップと、
をさらに含む、請求項3記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、前記車両の操作者が、前記車両の回収を望んでいることを示す回収信号を受信するステップと、
前記回収信号の受信に応じて、前記車両を第2の駐車位置に自律的に移動させる命令を送出するステップと、
をさらに含む、請求項7記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年1月6日に出願された米国仮特許出願第62/957,567号に対する優先権を主張し、その開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本出願の技術分野は、一般に、自律型車両または半自律型車両に関する。
【0003】
概要
例示的な1つの実施形態では、車両を駐車する方法は、車両に結合された少なくとも1つのセンサからのデータを利用して駐車環境のマップを作成するステップを含む。本方法は、マップをデータストレージデバイスに格納するステップをさらに含む。本方法は、車両が第1の駐車位置に位置していることを示す第1の学習信号を受信するステップも含む。本方法は、第1の学習信号の受信に応じて、マップに対する車両の場所を示す空間データの第1のセットを決定するステップをさらに含む。本方法は、空間データの第1のセットをデータストレージデバイスに格納するステップも含む。
【0004】
開示された発明特定事項の他の利点は、添付の図面に関連して考慮されるときに、以下の詳細な説明を参照することで同じことがより良好に理解されるようになるため、容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】1つの例示的な実施形態による車両駐車システムを実装した車両の平面図である。
【
図2】1つの例示的な実施形態による車両を駐車する方法のフローチャートである。
【
図3】1つまたは複数の例示的な実施形態による車両を駐車する方法の様々なステップを示す画像である。
【
図4】1つまたは複数の例示的な実施形態による車両を駐車する方法の様々なステップを示す画像である。
【
図5】1つまたは複数の例示的な実施形態による車両を駐車する方法の様々なステップを示す画像である。
【
図6】1つまたは複数の例示的な実施形態による車両を駐車する方法の様々なステップを示す画像である。
【
図7】1つまたは複数の例示的な実施形態による車両を駐車する方法の様々なステップを示す画像である。
【
図8】1つまたは複数の例示的な実施形態による車両を駐車する方法の様々なステップを示す画像である。
【
図9】1つまたは複数の例示的な実施形態による車両を駐車する方法の様々なステップを示す画像である。
【
図10】1つまたは複数の例示的な実施形態による車両を駐車する方法の様々なステップを示す画像である。
【
図11】1つまたは複数の例示的な実施形態による車両を駐車する方法の様々なステップを示す画像である。
【0006】
詳細な説明
以下では、複数の図面を通して同様の参照符号が同様の部品を示している図面を参照して、車両駐車システム100および車両を駐車する方法200を本明細書に示し説明する。
【0007】
図1を参照すると、車両102には、車両駐車システム100が装備されていてよい。
図1の車両102は、陸上を走行するための4つの車輪を有する自動車を表しているが、本システム100は、トラック、オートバイ、航空機、船舶(すなわち、ボート)、農機具、および軍事機器を含むがこれらに限定されない他の形式の車両102に組み込まれてもよいことを理解されたい。
【0008】
本システム100は、車両102の少なくとも一部の周囲の環境を感知するための少なくとも1つのセンサ104を含む。少なくとも1つのセンサ104は、レーダー、ライダー、カメラ、ソナーおよび/または他の同様のデバイスによって実装可能である。本システム100は、複数のセンサ104を含み得ることを理解されたい。またシステムは、複数のタイプのセンサ104を含み得ることも理解されたい。
【0009】
本システム100は、プロセッサ106も含む。このプロセッサ106は、計算を実行することができるデバイスであり、かつ/または一連の命令を実行する(すなわち、プログラムを実行する)ことができるデバイスである。プロセッサ106は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、プログラマブルロジックデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、および/または他の適切なデバイスによって実装されてもよい。本明細書で説明するプロセッサ106は、単一のユニットまたは複数のユニットによって実装されてもよいことを理解されたい。プロセッサ106は、少なくとも1つのセンサ104と通信し、少なくともこれにより、少なくとも1つのセンサ104からのデータおよび/または情報が、プロセッサ106によって受信されてもよい。
【0010】
本システム100は、プロセッサ106と通信するデータストレージデバイス108も含む。データストレージデバイス108は、当業者によって理解されるように、プロセッサ106と統合されてもよく、または別個のデバイスであってもよい。
【0011】
車両102を駐車する方法200が
図2に示されている。本方法200は、本システム100を使用して、または他の適切なデバイスと共に実装することができる。
【0012】
本方法200は、ステップ202において、車両102に結合された少なくとも1つのセンサ104からのデータを利用して駐車環境302のマップ300を作成するステップを含む。
図3~
図11では、マップ300は、少なくとも1つのセンサ104として実装されたレーダーユニットからのデータから生成される。このマップ300は、車両102に対する潜在的な障害物を示す。例えば、潜在的な障害物とは、壁、フェンス、縁石、柱、他車両、草木、ドック、ポール、路肩、標識、工事用マーカー、三角コーン、大型のトーイなどであってよい。本方法200は、ステップ204において、マップをデータストレージデバイス108に格納するステップも含む。
【0013】
例示的な1つの実施形態では、本方法200は、ステップ206において、車両が第1の駐車位置に位置していることを示す第1の学習信号を受信するステップを含む。例えば
図3に示されるように、運転者は、車両102を、例えば、自宅のガレージ、カーポート、または駐車スペースなどの好ましい駐車場所に操縦することができる。次いで、運転者は、例えばボタンを押す、スイッチを作動させる、またはマンマシンインターフェース(図示せず)に音声命令を与えることによって、車両102が好ましい駐車場所にあることを示すことができる。次いで、第1の学習信号が生成され、プロセッサ106に送信される。
【0014】
本方法200は、ステップ208において、第1の学習信号の受信に応じて、マップに対する車両102の場所を示す空間データの第1のセットを決定するステップをさらに含むことができる。換言すれば、第1の学習信号がプロセッサ106によって受信された場合、プロセッサ106は、次いで、少なくとも1つのセンサ104によって感知され、マップ上に記録された構造物および/または障害物に対する車両102の位置を反映するデータを記録する。本方法200は、ステップ210において、空間データの第1のセットをデータストレージデバイス108に格納するステップをさらに含むことができる。
【0015】
例示的な1つの実施形態では、本方法200は、ステップ210において、車両102の操作者が、車両102を第1の駐車位置へ自律的に移動させることを望んでいることを示す駐車信号を受信するステップも含む。例えば、実際には、好ましい駐車場所が記録されると、車両102の操作者は、その場所に車両102を自律的に移動させることを望んでいることを示すことができる。操作者は、そのような望みを、ボタンを押すか、または音声命令を使用することによって再び示すことができる。
【0016】
本方法200は、ステップ212において、駐車信号の受信に応じて、車両102を第1の駐車位置に自律的に移動させる命令を送出するステップを含むことができる。すなわち、
図4の例に示されるように、操作者から受信した信号に応じて、第1の駐車位置に移動させる命令および/または信号が、車両、特に車両制御システム(図示せず)に送出される。自律型運転システムを利用する車両102は、自身の向きを、第1の駐車位置の向きに合わせる。
【0017】
ここで
図5を参照すると、第1の駐車位置にある車両102の向きが、変更されてもよい。この変更は、車両102の運転者によって要求されてもよい。例えば、車両102は、(例えばステップ206において)第1の駐車位置に前向きに駐車されていてもよいが、車両102は、第1の駐車位置に後ろ向きに自律的に駐車されることが望まれる場合もある。
【0018】
障害物が、第1の駐車位置において、またはその周囲で検出された場合、本システム100および本方法200は、そのような障害物について補償調整することができる。ある状況において、障害物が、第1の駐車位置にない場合、障害物との接触を回避するために障害物を迂回するルートが計画されてもよい。別の状況では、
図6~
図8に示されるように、代替的な駐車位置が利用されてもよい。さらに別の状況では、本システム100および本方法200は、運転者に障害物の警告を行うことができる。
【0019】
本方法200はまた、車両102のセンサ104からのデータに基づいて、車両の第1の駐車位置への自律的な移動中に、第1の駐車位置を調整するステップを含むことができる。例示的な1つの実施形態では、利用可能なスペース、例えば、障害物の間にあるスペース、または駐車スペースを示すラインの間にあるスペースにおいて、車両102が中心に置かれるように(
図9参照)、第1の駐車位置が調整される。
【0020】
第2の駐車位置は、データストレージデバイス108に格納されてもよい。この第2の駐車位置は、「ピックアップ」位置、すなわち、車両の運転者が車両に合流する見込みのある場所と見なされてもよい。例えば、第2の駐車位置は、自宅やオフィスビルの玄関ドアの近くや、車寄せ、歩道の終端などにあってもよい。
【0021】
1つの実施形態では、第2の駐車位置は、
図10に示されるようにマップ上に示されてもよい。別の実施形態では、第2の駐車位置は、自動車をその場所に運転し、車両が第2の駐車位置にあることを示す第2の学習信号を送出する動作によって学習されてもよい。本方法200は、第2の学習信号の受信に応じて、マップに対する車両の場所を示す空間データの第2のセットを決定するステップをさらに含むことができる。本方法200は、空間データの第2のセットをデータストレージデバイスに格納するステップを含むこともできる。
【0022】
本方法は、車両の操作者が、車両の回収を望んでいることを示す回収信号を受信するステップを含むこともできる。この回収信号の受信に応じて、本方法は、
図11に示すように、車両を回収信号の受信に応じて第2の駐車位置に自律的に移動させる命令を送出するステップによって継続される。
【0023】
本発明は、本明細書において例示的な手法で説明されており、使用された用語は、言葉としての性質が限定ではなく説明を意図するものであることが理解されるべきである。上記の教示に照らせば、本発明の多くの修正および変形が可能であることは明らかである。本発明は、添付の特許請求の範囲内で具体的に記載されているものとは異なるやり方で実践されてもよい。
【国際調査報告】