(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-15
(54)【発明の名称】カメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04N 23/698 20230101AFI20230308BHJP
H04N 23/56 20230101ALI20230308BHJP
【FI】
H04N5/232 380
H04N5/225 600
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022542411
(86)(22)【出願日】2020-11-17
(85)【翻訳文提出日】2022-07-08
(86)【国際出願番号】 CN2020129415
(87)【国際公開番号】W WO2021184795
(87)【国際公開日】2021-09-23
(31)【優先権主張番号】202010202713.1
(32)【優先日】2020-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522275821
【氏名又は名称】ホーフェイ アイ-テック オプトエレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】スン、ハイシン
(72)【発明者】
【氏名】ドン、ニン
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ、グイピン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、シュエ
【テーマコード(参考)】
5C122
【Fターム(参考)】
5C122DA31
5C122EA40
5C122FA17
5C122FH20
5C122GG10
5C122GG26
5C122GG28
5C122HB01
(57)【要約】
本発明はカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法及びシステムを開示し、カメラとn個の光源を備え、カメラのセンサーラインの数Nはそれぞれn個の光源に等しく、且つ1対1で対応し、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、処理方法は、トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源下での露光された物体の画像データを収集し、オンにした光源に対応するセンサーのあるラインによって取得された物体の画像データを有効なデータとして抽出するステップと、センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を含み、該カメラ露光方法は収集効率が高く、サイズが小さく、画像認識度が高い利点を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法であって、カメラとn個の光源を備え、カメラのセンサーラインの数Nはそれぞれn個の光源に等しく、1対1で対応し、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、センサーの複数のラインは対応する光源の下での物体の画像データをそれぞれ収集し、処理方法は、
トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源下での露光された物体の画像データを収集し、オンにした光源に対応するセンサーのあるラインによって取得された物体の画像データを有効なデータとして抽出するステップと、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を含むことを特徴とするカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法。
【請求項2】
前記トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、対応するオンにした光源で露光された物体の画像データを収集する場合、トリガー信号を取得するステップは、具体的に、
物体が長さΔl移動するたびにトリガーされたトリガー信号を取得し、前記長さΔlはセンサーの各ラインに従って収集できる物体の長さΔlに対応し、物体を長さΔlで均等に分割するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法。
【請求項3】
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得する場合、有効なデータをスプライシングするステップは具体的に、
センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むステップであって、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応するステップと、
前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法。
【請求項4】
前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させる場合、センサーの複数のラインをライン遅延することによって、同じ位置の画像データを整列することを特徴とする請求項3に記載のカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法。
【請求項5】
カメラのセンサーラインの数Nはそれぞれn個の光源に等しく、且つ1対1で対応する場合、第n個の光源をLamp_nとし、前記カメラのセンサーの第nラインをLnとし、Lamp_nとLnの関連関係は、Lamp_nをオンにすると、Lnがオンにした光源Lamp_n下で取得された画像データを抽出することであることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法。
【請求項6】
前記カメラのセンサーの複数のラインは一列に設けられ、互いに一定の距離を置いて配置され、
カメラの画素をa×aとする場合、前記一定の距離がaであることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法。
【請求項7】
カメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置であって、カメラとn個の光源を備え、カメラのセンサーラインの数はそれぞれ複数の光源に等しく、且つ1対1で対応し、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、センサーの複数のラインは対応する光源の下での物体の画像データをそれぞれ収集し、装置はトリガー取得モジュール(1)、スプライシングモジュール(2)及び循環出力モジュール(3)を備え、
トリガー取得モジュール(1)は、トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、対応するオンにした光源下で露光された物体の画像データを収集し、オンにした光源に対応するセンサーのあるラインによって取得された物体の画像データを有効なデータとして抽出するために使用され、
スプライシングモジュール(2)は、センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用され、
循環出力モジュール(3)は、前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するために使用されることを特徴とするカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置。
【請求項8】
スプライシングモジュール(2)はキャッシュモジュール(21)と整列出力モジュール(22)を備え、
キャッシュモジュール(21)は、センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むために使用され、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応し、
整列出力モジュール(33)は、前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用されることを特徴とする請求項7に記載のカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置。
【請求項9】
カメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置であって、メモリとプロセッサを備え、
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するために使用され、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する場合に、請求項1~6のいずれかに記載の方法を実行するために使用されることを特徴とするカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置。
【請求項10】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に複数の取得分類プログラムが記憶され、前記複数の取得分類プログラムは、プロセッサによって呼び出され、請求項1~6のいずれかに記載の方法を実行するために使用されることを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマシンビジョンの産業用画像収集技術分野に関し、特にカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ラインスキャンカメラの高速収集により、1つのラインが収集されるたびにちゃんと次の単位長に移動し、次のラインを収集し続けるため、このように、一定の時間後に1枚の2次元画像が組み立てられ、このため、産業用ラインスキャンカメラは画像収集において重要な役割を果たし、現在、市場で一般的に使用されている産業用ラインスキャンカメラの多くはシングルラインスキャンカメラであるが、実際の検出スキャン操作では、シングルラインカメラで取得した画像情報には光源などの問題により情報不足や画像情報不足などの問題が発生する場合が多い。
【0003】
上記のシングルラインカメラの欠点を考慮すると、従来の一般的な処理方法は複数台のシングルラインカメラを使用して複数の光源を組み合わせて物体をスキャンし、より多くの画像情報を取得することができるが、この方法は、操作が面倒で、速度が遅いだけでなく、カメラの数が増えているため、設備のサイズが大き過ぎて実用上不便であり、コストも高い。従って、マシンビジョン業界における画像スキャン速度と画像情報の量を継続的に求めるのに伴って、シングルラインスキャンカメラはもはや多くの業界の需要を満たすことができなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
背景技術に存在している技術問題に基づいて、本発明はカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法及びシステムを提出し、一台のカメラと複数の光源を組み合わせて使用して、動く物体をスキャンし、収集効率が高く、サイズが小さく、画像認識度が高い利点がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法を提出し、カメラとn個の光源を備え、カメラのセンサーラインの数Nはそれぞれn個の光源に等しく、1対1で対応し、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、センサーの複数のラインは対応する光源の下での物体の画像データをそれぞれ収集し、処理方法は、
トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、対応するオンにした光源で露光された物体の画像データを収集するステップと、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を含む。
【0006】
さらに、トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、対応するオンにした光源で露光された物体の画像データを収集するステップでは、トリガー信号を取得するステップは、具体的に、
物体が長さΔl移動するたびにトリガーされたトリガー信号を取得し、前記長さΔlはセンサーの各ラインに従って収集できる物体の長さΔlに対応し、物体を長さΔlで均等に分割するステップを含む。
【0007】
さらに、センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得する場合、有効なデータをスプライシングするステップは具体的に、
センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むステップであって、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応するステップと、
前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、を含む。
【0008】
さらに、前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させる場合、前記センサーの複数のラインをライン遅延することによって、同じ位置の画像データを整列する。
【0009】
さらに、カメラのセンサーラインの数Nはそれぞれn個の光源に等しく、且つ1対1で対応する場合、第n個の光源をLamp_nとし、前記カメラの第n本のセンサーの複数のラインをLnとし、Lamp_nとLnの関連関係は、Lamp_nをオンにすると、Lnがオンにした光源Lamp_n下で取得された画像データを抽出することである。
【0010】
さらに、前記カメラのセンサーの複数のラインは一列に設けられ、互いに一定の距離を置いて配置され、
カメラの画素をa×aとすると、前記一定の距離がaである。
【0011】
カメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置であって、カメラとn個の光源を備え、カメラのセンサーラインの数Nはそれぞれn個の光源に等しく、且つ1対1で対応し、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、センサーの複数のラインは対応する光源の下での物体の画像データをそれぞれ収集し、装置は、トリガー取得モジュール、スプライシングモジュール及び循環出力モジュールを備える。
【0012】
トリガー取得モジュールは、トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、対応するオンにした光源下で露光された物体の画像データを収集し、オンにした光源に対応するセンサーのあるラインによって取得された物体の画像データを有効なデータとして抽出するために使用される。
【0013】
スプライシングモジュールは、センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用される。
【0014】
循環出力モジュールは、前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するために使用される。
【0015】
さらに、スプライシングモジュールはキャッシュモジュールと整列出力モジュールを備える。
【0016】
キャッシュモジュールは、センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むために使用され、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応する。
【0017】
整列出力モジュールは、前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用される。
【0018】
カメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置であって、メモリとプロセッサを備える。
【0019】
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するために使用される。
【0020】
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する場合、
トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、対応するオンにした光源下で露光された物体の画像データを収集し、オンにした光源に対応するセンサーのあるラインによって取得された物体の画像データを有効なデータとして抽出するステップと、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を実現するために使用される。
【0021】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に複数の取得分類プログラムが記憶され、前記複数の取得分類プログラムは、プロセッサによって呼び出され、且つ
トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、対応するオンにした光源下で露光された物体の画像データを収集し、オンにした光源に対応するセンサーのあるラインによって取得された物体の画像データを有効なデータとして抽出するステップと、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を実行するために使用される。
【発明の効果】
【0022】
本発明によるカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法及びシステムの利点は以下の通りであり、本発明の構造に提供されたカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法及びシステムは、一台のカメラと複数の光源を組み合わせて使用して動く物体を高周波でスキャンし、収集効率が高く、サイズが小さく、画像認識度が高い利点を有する。該方法は、設備スペースをコンパクトにし、従来の複数のステーションで検出された特徴を1つの位置に統合して検出し、複数のステーションの検出による誤差を回避し、物体の複数の光源下での特徴を同期分析し、認識効率を効果的に向上させることができ、同時に、ライン遅延を採用し、同じ位置の画像データを取得した後、スプライシングして出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得し、さらに物体の全体的な画像を取得する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明によるカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法のステップフローチャートである。
【
図2】本発明によるカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法の一実施例の構造模式図である。
【
図3】
図2の実施例の実施方法のステップフローチャートである。
【
図4】
図2の実施例の4ラインスキャンカメラのセンサーラインの数の模式図である。
【
図5】
図2の実施例の光源制御タイミングの模式図である。
【
図6】
図2の実施例の画像収集過程の模式図である。
【
図7】カメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、具体的な実施例によって本発明の技術的解決手段を通じて詳しく説明する。
【0025】
図1を参照し、本発明によるカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法は、カメラとn個の光源を備え、カメラのセンサーラインの数Nはそれぞれn個の光源に等しく、1対1で対応し、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、センサーの複数のラインは対応する光源の下での物体の画像データをそれぞれ収集し、露光処理方法は、
トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、対応するオンにした光源下で露光された物体の画像データを収集し、オンにした光源に対応するセンサーのあるラインによって取得された物体の画像データを有効なデータとして抽出するS1と、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するS2と、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するS3と、を含む。
【0026】
ステップS1~S3を通じて、一台のカメラを使用して異なる光源を組み合わせて、順次に異なる光源の物体を高周波で露光処理し、カメラの異なるセンサーの複数のラインによって取得された物体の同じ位置の有効な画像データをスプライシングし、これによって、全ての光源下での画像情報を取得し、後続の画像処理に必要な十分なデータを取得する。本方法は、サイズが小さく、収集効率が高い特点を有し、且つ他の方法と比べて、コストがより低く、優れた価格性能比を示し、同時に、本方法は、設備スペースをコンパクトにし、従来の複数のステーションで検出された特徴を1つの位置に統合して検出し、複数のステーションの検出による誤差を回避し、物体の複数の光源下での特徴を同期分析し、認識効率を効果的に向上させることができる。
【0027】
具体的に、カメラは複数の光源信号に制御して接続され、センサーの第1のラインは第1の光源信号に接続され、その接続関係は、第1の光源信号をオンにすると、第1のラインによって取得されたデータを有効なデータとして取得することであり、センサーの第2のラインは第2の光源信号に接続され、その接続関係は、第2の光源信号をオンにすると、第2のラインによって取得されたデータを有効なデータとして取得することであり、カメラにおける各センサーの複数のラインは異なる光源に信号接続されるまで、これによって類推する。
【0028】
理解すべきこととして、カメラのセンサーの複数のラインにあるセンサーには少なくとも2つのラインがあり、カメラが4ラインスキャンカメラである場合、センサーを含めて4つのラインがあることを意味し、そのうちのセンサーの複数のラインに対応する光源をオンにすると、このときにセンサーによって取得された画像データを有効なデータとして取得し、複数の光源を順次にオンとオフにする時間間隔が光源制御範囲内にあり、複数の光源は異なる波長の光源でも、異なる輝度の光源等の形態でもよい。
【0029】
さらに、トリガー信号を取得するステップS1は、
前記カメラにおける各センサーラインの数が収集できる物体の長さΔlを計算するステップであって、
前記カメラのセンサーの各画素はa×aである場合、複数の画素が1つのラインに配列され、各ラインはaを置いて、センサーの複数のラインのシーケンスをL1~Lnとし、カメラの撮影光路の倍率をβとすると、センサーの複数のラインのそれぞれが撮影できる物体長さはΔl=a/βであるS11と、
物体がΔl移動するたびに、前記トリガー信号をトリガーするステップであって、
物体が距離Δl移動するたびに、1つのトリガー信号を生成し、光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、同時にカメラがデータを収集するS12と、を含む。
【0030】
理解すべきこととして、カメラ撮影光路の倍率は決定されたカメラにとって知られており、即ち直接に取得することができ、物体の動きはそれぞれカメラ、電源との間に信号制御接続関係が存在する。同時にカメラが異なる光源下で収集された画像はいずれも設定画素に達することができる。
【0031】
さらに、カメラのセンサーラインの数Nはそれぞれn個の光源に等しく、且つ1対1で対応する場合、第n個の光源をLamp_nとし、前記カメラセンサーの第n本のラインをLnとし、Lamp_nとLnの関連関係は、Lamp_nをオンにすると、Lnによって取得された画像データを有効なデータとして抽出する。
【0032】
さらに、ステップS2では、センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得する場合、有効なデータをスプライシングするステップは、
センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むステップであって、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応するS21と、
前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するS22と、を含む。
【0033】
理解すべきこととして、物体の収集が連続していると、センサーの複数のラインは各時点で感光収集、キャッシュ、画像処理を実行し、物体の収集が連続していないと、センサーの複数のラインは設定時点で感光収集、キャッシュ、画像処理を実行する。
【0034】
センサーの複数のラインの間に一定の距離の物理間隔が存在するため、同じ時点で撮影されたデータは同じ位置の画像情報ではなく、同時に画像を出力する時に画像のずれの状況が発生するため、ステップS21~S22を通じて画像データを整列し、キャッシュの異なる部分を使用して異なるラインの異なる時点でのデータをキャッシュした後、ライン遅延を実行し、同じ位置の画像データを取得した後、スプライシングして出力し、画像の通常の組み合わせを完成する。
【0035】
一実施例として、
図2に示すように、上記のカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法を使用して物体を露光処理し、本実例では、カメラには4ラインスキャンカメラが選択され、4つの光源を組み合わせて画像収集を実行し、即ち「4ライン-4光源」モードを採用する。物体をスキャンする場合、各照明の下での画像を取得することができ、次に、それを大きな画像にスプライシングし、端末(PC)に送信して後続の処理を実行する。同じ物体の表面を4回撮影することに相当し、4種の光源Lamp1、Lamp2、Lamp3、Lamp4に対応し、同じ物体の表面の複数の照明下での情報を一度に取得することができ、
図3に示すように、4ラインスキャンカメラのセンサーの各画素がa×aである場合、複数の画素が1つのラインに配列され、各ラインの間はSを置いて設置され、間隔がaであり、センサーの複数のラインのシーケンスをセンサーの第1のラインL1、センサーの第2のラインL2、センサーの第3のラインL3、センサーの第4のラインL4とするため、
図3に示すように、4ラインスキャンカメラは合計で4つのセンサーラインと3つの一定の距離の間隔が存在する。
図3に示すように、物体は4ラインスキャンカメラのレンズによってセンサーの複数のラインに画像形成され、外部に4つのライトがあり、4ラインスキャンカメラによって制御され、4ラインスキャンカメラが外部トリガー収集モードにあり、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過する。光路の倍率をβとし、動き方向の画素幅がaであるため、物体の表面の各ブロックの間隔はΔl=a/βである。1回の撮影に時間Tがかかり、T時間内で物体がΔl移動し、距離Δl動くたびに1つのパルスをトリガーするトリガー信号を生成し、説明を簡単にするために、物体の一部を選択し、物体を長さΔlで分割し、物体の7つの小さなブロックを取得する。
【0036】
図2及び3に示すように、4つのライトの撮影状況を取得するために、センサーの各ラインと異なるライトを関連付ける必要があり、L1-Lamp1、L2-Lamp2、L3-Lamp3、L4-Lamp4のモードを採用することができ、
図2~6に示すように、その露光過程S01~S06を示す。
【0037】
S01では、物体が矢印の方向に沿って移動し、4ラインスキャンカメラの視野に入った時点から、物体が距離Δl動き、4ラインスキャンカメラのセンサーL1パルス信号をトリガーする。
【0038】
S02では、0時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1、Lamp2、Lamp3、Lamp4を順次にオンにするように制御し、露光されたL1-Lamp1-M1の画像データを抽出する。
【0039】
S03では、1時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1、Lamp2、Lamp3、Lamp4を順次にオンにするように制御し、露光されたL1-Lamp1-M2の画像データを抽出する。
【0040】
S04では、2時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1、Lamp2、Lamp3、Lamp4を順次にオンにするように制御し、露光されたL1-Lamp1-M3とL2-Lamp2-M1の画像データを抽出する。
【0041】
S05では、3時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1、Lamp2、Lamp3、Lamp4を順次にオンにするように制御し、露光されたL1-Lamp1-M4とL2-Lamp2-M2の画像データを抽出する。
【0042】
S06では、4時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1、Lamp2、Lamp3、Lamp4を順次にオンにするように制御し、露光されたL1-Lamp1-M5、L2-Lamp2-M3及びL3-Lamp3-M1の画像データを抽出する。
【0043】
S07では、5時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1、Lamp2、Lamp3、Lamp4を、光源を順次にオンにするように制御し、露光されたL1-Lamp1-M6、L2-Lamp2-M4及びL3-Lamp3-M2の画像データを抽出する。
【0044】
S08では、6時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1、Lamp2、Lamp3、Lamp4光源を順次にオンにするように制御し、露光されたL1-Lamp1-M7、L2-Lamp2-M5、L3-Lamp3-M3及びL4-Lamp4-M1の画像データを抽出する。
【0045】
S09では、露光されたL1-Lamp1-M1、L2-Lamp2-M1、L3-Lamp3-M1、L4-Lamp4-M1の画像データをスプライシングし、4種の光源下でのステッチ画像を取得し、次に、端末に出力する。
【0046】
S02~S09を順次に繰り返して、M2、M3、M4、M5、M6、M7ブロックが4種の光源下で露光された画像データを取得し、該画像データをそれぞれスプライシングし、4種の光源下でのステッチ画像を取得し、次に端末に出力する。
【0047】
以上のステップS01~S09では、説明過程及びイメージングモデルを簡素化させるために、定常離散近似モデルを使用する。説明の便宜のために、物体の一部を採って分析し、
図2と
図6の1~7部分に示すように、物体の動き速度をvとし、時間t経過すると、動き距離がL=vtであり、出力トリガーパルスn=L/Δlであり、生成された画像もn枚である。物体が右から左に順次に通過する場合、全体のイメージング過程は、
図6に示すように、Tを単位間隔時間として、異なる時点に分割する。時点0から、物体が視野を通過し、センサーの各ラインが毎回物体の表面の一部を撮影し、同じラインはすべての物体の表面をちゃんと1回スキャンし、
図6は画像の実際の収集過程を示す。
【0048】
図5に示すように、本実施例は異なるキャッシュを使用して異なるラインの異なる時点でのデータをキャッシュした後、ライン遅延を実行し、露光が光源のオン時間よりも一定の遅延があるのは、画像データを整列して、異なる光源下での同じ位置の画像データを取得し、画像の通常の組み合わせを完了するためである。
【0049】
図2~6に示すように、4ラインスキャンカメラと4つの光源を組み合わせて露光対象物体を露光する場合、画像スプライシングの具体的なステップは以下の通りである。
【0050】
S001では、センサーの第1のラインL1によって0/1時点で収集された画像データを第1の部分の画像キャッシュに書き込む。
【0051】
S002では、センサーの第1のラインL1によって2/3時点で撮影された画像データを第1の部分の画像キャッシュに書き込み、同時にセンサーの第2のラインL2によって撮影された画像データを第2の部分の画像キャッシュに書き込む。
【0052】
S003では、センサーの第1のラインL1によって4/5時点で撮影された画像データを第1の部分の画像キャッシュに書き込み、センサーの第2のラインL2によって撮影された画像データを第2の部分の画像キャッシュに書き込み、センサーの第3のラインL3によって撮影された画像データを第3の部分の画像キャッシュに書き込む。
【0053】
S004では、センサーの第1のラインL1によって6/7時点で撮影された画像データを第1の部分の画像キャッシュに書き込み、センサーの第2のラインL2によって撮影された画像データを第2の部分の画像キャッシュに書き込み、センサーの第3のラインL3によって撮影された画像データを第3の部分の画像キャッシュに書き込み、センサーの第4のラインL4によって撮影された画像データを第4の部分の画像キャッシュに書き込む。
【0054】
S005では、時点6での画像データを整列させ、センサーの第1のラインL1、第2のラインL2、第3のラインL3、第4のラインL4の物体M1での画像データをスプライシングして、物体M1が異なる光源下でのステッチ画像を取得する。
【0055】
S006では、物体2~7での異なる光源下でのステッチ画像を順次にスプライシングして、物体1~7でのステッチ画像を端末に送信し、選択された部分での物体の完全な画像を取得する。
【0056】
以上の過程を絶えずに実行し、端末に物体の全てのステッチ画像を出力して、物体の完全な画像を取得する。
【0057】
具体的に、物体がカメラ視野を通過した後、異なる光源下での4枚の画像を取得することができ、統合出力後、4種の異なる光源下での物体の画像を取得する。
【0058】
理解すべきこととして、本実施例におけるカメラは、4ラインスキャンカメラであってもよいだけでなく、2ラインスキャンカメラ、6ラインスキャンカメラ等の他のラインスキャンカメラの形態であってもよく、本実施例は、4ラインスキャンカメラのみを通じてカメラと複数の光源の組み合わせによる露光処理の方法を説明する。
【0059】
図7に示すように、カメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置であって、カメラとn個の光源を備え、カメラのセンサーラインの数はそれぞれn個の光源と等しく、1対1で対応し、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、センサーの複数のラインは対応する光源の下での物体の画像データをそれぞれ収集し、装置はトリガー取得モジュール1、スプライシングモジュール2及び循環出力モジュール3を備える。
【0060】
トリガー取得モジュール1は、トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、対応するオンにした光源下で露光された物体の画像データを収集し、オンにした光源に対応するセンサーのあるラインによって取得された物体の画像データを有効なデータとして抽出するために使用される。
【0061】
スプライシングモジュール2は、センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用される。
【0062】
循環出力モジュール3は、前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するために使用される。
【0063】
さらに、スプライシングモジュール2はキャッシュモジュール21と整列出力モジュール22を備える。
【0064】
キャッシュモジュール21は、センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むために使用され、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応する。
【0065】
整列出力モジュール33は、前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用される。
【0066】
カメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置であって、メモリとプロセッサを備える。
【0067】
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するために使用される。
【0068】
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する場合に、
トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源下での露光された物体の画像データを収集し、オンにした光源に対応するセンサーのあるラインによって取得された物体の画像データを有効なデータとして抽出するステップと、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を実現するために使用される。
【0069】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に複数の取得分類プログラムが記憶され、前記複数の取得分類プログラムはプロセッサによって呼び出され、且つ、
トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源下での露光された物体の画像データを収集し、オンにした光源に対応するセンサーのあるラインによって取得された物体の画像データを有効なデータとして抽出するステップと、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を実行するために使用される。
【0070】
当業者は、上記方法実施例の全部または一部のステップの実現は、プログラムにより関連するハードウェアを命令することで完成されることができ、前述のプログラムは1つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶でき、該プログラムが実行される場合、上記方法実施例を含むステップを実行し、前述の記憶媒体は、ROM、RAM、ディスク又はCD等のプログラムコードを記憶できる様々な媒体を含むことを理解することができる。
【0071】
以上は本発明の好ましい具体的な実施形態に過ぎないが、本発明の保護範囲はこれに制限されなく、当業者の誰でも、本発明に開示された技術範囲から逸脱しない限り、本発明の技術的解決手段及びその発明構想に基づいて行った等価置換または変更は、いずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0072】
本開示は2020年3月20日に提出された、出願番号が202010202713.1であり、発明の名称が「カメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法及びシステム」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は援用により本開示に組み込まれる。
【0073】
(付記)
(付記1)
カメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法であって、カメラとn個の光源を備え、カメラのセンサーラインの数Nはそれぞれn個の光源に等しく、1対1で対応し、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、センサーの複数のラインは対応する光源の下での物体の画像データをそれぞれ収集し、処理方法は、
トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源下での露光された物体の画像データを収集し、オンにした光源に対応するセンサーのあるラインによって取得された物体の画像データを有効なデータとして抽出するステップと、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を含むことを特徴とするカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法。
【0074】
(付記2)
前記トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、対応するオンにした光源で露光された物体の画像データを収集する場合、トリガー信号を取得するステップは、具体的に、
物体が長さΔl移動するたびにトリガーされたトリガー信号を取得し、前記長さΔlはセンサーの各ラインに従って収集できる物体の長さΔlに対応し、物体を長さΔlで均等に分割するステップを含むことを特徴とする付記1に記載のカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法。
【0075】
(付記3)
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得する場合、有効なデータをスプライシングするステップは具体的に、
センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むステップであって、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応するステップと、
前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、を含むことを特徴とする付記1に記載のカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法。
【0076】
(付記4)
前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させる場合、センサーの複数のラインをライン遅延することによって、同じ位置の画像データを整列することを特徴とする付記3に記載のカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法。
【0077】
(付記5)
カメラのセンサーラインの数Nはそれぞれn個の光源に等しく、且つ1対1で対応する場合、第n個の光源をLamp_nとし、前記カメラのセンサーの第nラインをLnとし、Lamp_nとLnの関連関係は、Lamp_nをオンにすると、Lnがオンにした光源Lamp_n下で取得された画像データを抽出することであることを特徴とする付記1~4のいずれかに記載のカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法。
【0078】
(付記6)
前記カメラのセンサーの複数のラインは一列に設けられ、互いに一定の距離を置いて配置され、
カメラの画素をa×aとする場合、前記一定の距離がaであることを特徴とする付記1~4のいずれかに記載のカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理方法。
【0079】
(付記7)
カメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置であって、カメラとn個の光源を備え、カメラのセンサーラインの数はそれぞれ複数の光源に等しく、且つ1対1で対応し、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、センサーの複数のラインは対応する光源の下での物体の画像データをそれぞれ収集し、装置はトリガー取得モジュール(1)、スプライシングモジュール(2)及び循環出力モジュール(3)を備え、
トリガー取得モジュール(1)は、トリガー信号を取得して同じ時点で前記トリガー信号に応じてn個の光源を順次にオン、オフにするようにトリガーし、対応するオンにした光源下で露光された物体の画像データを収集し、オンにした光源に対応するセンサーのあるラインによって取得された物体の画像データを有効なデータとして抽出するために使用され、
スプライシングモジュール(2)は、センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用され、
循環出力モジュール(3)は、前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するために使用されることを特徴とするカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置。
【0080】
(付記8)
スプライシングモジュール(2)はキャッシュモジュール(21)と整列出力モジュール(22)を備え、
キャッシュモジュール(21)は、センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むために使用され、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応し、
整列出力モジュール(33)は、前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用されることを特徴とする付記7に記載のカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置。
【0081】
(付記9)
カメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置であって、メモリとプロセッサを備え、
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するために使用され、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する場合に、付記1~6のいずれかに記載の方法を実行するために使用されることを特徴とするカメラ用マルチラインタイムシェアリング露光処理装置。
【0082】
(付記10)
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に複数の取得分類プログラムが記憶され、前記複数の取得分類プログラムは、プロセッサによって呼び出され、付記1~6のいずれかに記載の方法を実行するために使用されることを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【符号の説明】
【0083】
1 トリガー取得モジュール
2 スプライシングモジュール
3 循環出力モジュール
21 キャッシュモジュール
22 整列出力モジュール
【国際調査報告】