(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-15
(54)【発明の名称】カメラ露光処理方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04N 23/74 20230101AFI20230308BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20230308BHJP
【FI】
H04N5/235 400
H04N5/232 290
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022542412
(86)(22)【出願日】2020-11-17
(85)【翻訳文提出日】2022-07-08
(86)【国際出願番号】 CN2020129417
(87)【国際公開番号】W WO2021184796
(87)【国際公開日】2021-09-23
(31)【優先権主張番号】202010203560.2
(32)【優先日】2020-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522275821
【氏名又は名称】ホーフェイ アイ-テック オプトエレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】ドン、ニン
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ、グイピン
(72)【発明者】
【氏名】スン、ハイシン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、シュエ
【テーマコード(参考)】
5C122
【Fターム(参考)】
5C122DA12
5C122DA30
5C122EA54
5C122EA55
5C122FC03
5C122FH18
5C122GA01
5C122GA24
5C122GG03
5C122GG26
5C122HA13
5C122HA35
5C122HA88
5C122HB01
5C122HB02
5C122HB05
5C122HB10
(57)【要約】
本発明はカメラ露光処理方法及びシステムを開示し、トリガー信号を取得し、前記トリガー信号は前記カメラが画像データを収集するとともに前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーするために使用され、前記トリガー信号は物体の移動に応答し、前記トリガー信号によってn個の光源がそれぞれ順次にオンにするように循環的にトリガーすると同時に、前記カメラのセンサーの複数のラインが物体の画像を収集するようにトリガーし、前記センサーの複数のラインがオンにした光源下で露光された物体の画像データを抽出し、物体の有効なデータを取得し、前記n個の光源のオン順序は前の光源がy回循環的にオンにした後、後の光源をy回循環的にオンにすることであり、前記カメラのセンサーの複数のライン数はいずれも物体の同じ位置の画像データを収集した場合、物体の同じ位置の全ての有効なデータをスプライシングして、異なる光源下でのステッチ画像を取得し、本カメラ露光処理方法は収集効率が高く、サイズが小さく、画像認識度が高い利点を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ露光処理方法であって、カメラとn個の光源を備え、前記カメラのセンサーラインの数はNであり、N≧nとし、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、該カメラ露光処理方法は、
トリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集するステップであって、前記n個の光源のオン順序は前の光源がy回循環的にオンにした後、後の光源をy回循環的にオンにすることであり、2N-1≧(n-1)×y+1であるステップと、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を含むことを特徴とするカメラ露光処理方法。
【請求項2】
第a個の光源はLamp-aであり、前記トリガー信号に応じて、光源をオンにした順序は、Lamp-1-1、Lamp-1-2、・・・Lamp-1-y、Lamp-2-1、Lamp-2-2、・・・Lamp-2-y、Lamp-a-1、Lamp-a-2、・・・Lamp-a-yであり、Lamp-a-yは第a個の光源をy回目オンにすることを示し、最後の光源がy回オンにされた後、最初の光源に戻って循環的にオンを再開し、光源をオンにするたびに、センサーの複数のラインがオンにした光源下で露光された物体の画像データを収集することを特徴とする請求項1に記載のカメラ露光処理方法。
【請求項3】
光源の数nが奇数の場合、yは1以上の整数であり、光源の数nが偶数の場合、yは2以上の整数であることを特徴とする請求項1に記載のカメラ露光処理方法。
【請求項4】
トリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集するステップでは、トリガー信号を取得するステップは具体的に、
物体が長さΔl移動するたびにトリガーされたトリガー信号を取得し、前記長さΔlはセンサーの各ラインに従って収集できる物体の長さΔlに対応し、物体を長さΔlで均等に分割するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のカメラ露光処理方法。
【請求項5】
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップでは、有効なデータをスプライシングするステップは、具体的に
センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むステップであって、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応するステップと、
前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のカメラ露光処理方法。
【請求項6】
前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させる場合、センサーの複数のラインをライン遅延することによって、同じ位置の画像データを整列し、
前記カメラのセンサーの複数のラインは一列に設けられ、互いに一定の距離を置いて配置され、
カメラの画素をa×aとすると、前記一定の距離がaであることを特徴とする請求項5に記載のカメラ露光処理方法。
【請求項7】
カメラ露光処理システムであって、カメラとn個の光源を備え、前記カメラのセンサーラインの数はNであり、N≧nとし、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、システムはトリガー取得モジュール(1)、スプライシングモジュール(2)及び循環出力モジュール(3)を備え、
トリガー取得モジュール(1)は、トリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集するために使用され、前記n個の光源のオン順序は前の光源がy回循環的にオンにした後、後の光源をy回循環的にオンにすることであり、2N-1≧(n-1)×y+1であり、
スプライシングモジュール(2)は、センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用され、
循環出力モジュール(3)は、前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するために使用されることを特徴とするカメラ露光処理システム。
【請求項8】
スプライシングモジュール(2)はキャッシュモジュール(21)と整列出力モジュール(22)を備え、
キャッシュモジュール(21)は、センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むために使用され、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応し、
整列出力モジュール(22)は、前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用されることを特徴とする請求項7に記載のカメラ露光処理システム。
【請求項9】
カメラ露光処理装置であって、メモリとプロセッサを備え、
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するために使用され、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する場合、請求項1に記載の方法を実現するために使用されることを特徴とするカメラ露光処理装置。
【請求項10】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に複数の取得分類プログラムが記憶され、前記複数の取得分類プログラムは、プロセッサによって呼び出され、請求項1に記載の方法を実行するために使用されることを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マシンビジョンの産業用画像収集技術分野に関し、特にカメラ露光処理方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ラインスキャンカメラは、ラインスキャン画像センサーを使用したカメラであり、ラインスキャンカメラの典型的な適用分野は金属、プラスチック、紙、繊維などの連続した材料を検出する分野である。検出された物体は通常一定の速度で動き、1台以上のカメラを利用して1行ずつ連続してスキャンし、順次に1行を収集した後、次の単位長さに動き、次の行を収集し続け、表面全体を均一に収集することを達成する。現在、市場で一般的に使用されている工業用ラインスキャンカメラの多くはシングルラインスキャンカメラであるが、実際の検出スキャン操作では、シングルラインカメラで取得した画像情報には光源などの問題により情報不足や画像情報不足などの問題が発生する場合が多い。
【0003】
上記シングルラインカメラの欠陥に対して、従来の一般的な処理方法は複数台のシングルラインカメラを使用して複数の光源を組み合わせて物体をスキャンし、より多くの画像情報を取得するが、この方法は、操作が面倒で、速度が遅いだけでなく、カメラの数が増えているため、設備のサイズが大き過ぎて実用上で不便であり、コストも高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
背景技術に存在している技術問題に基づいて、本発明はカメラ露光処理方法及びシステムを提出し、一台のカメラと複数の光源を組み合わせて使用して、動く物体をスキャンし、収集効率が高く、サイズが小さく、画像認識度が高い利点がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によるカメラ露光処理方法は、カメラとn個の光源を備え、前記カメラのセンサーラインの数はNであり、N≧nとし、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、該カメラ露光処理方法は、
トリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集するステップであって、前記n個の光源のオン順序は前の光源がy回循環的にオンにした後、後の光源をy回循環的にオンにすることであり、2N-1≧(n-1)×y+1であるステップと、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を含む。
【0006】
さらに、第a個の光源はLamp-aであり、前記トリガー信号に応じて、光源をオンにした順序は、Lamp-1-1、Lamp-1-2、・・・Lamp-1-y、Lamp-2-1、Lamp-2-2、・・・Lamp-2-y、Lamp-a-1、Lamp-a-2、・・・Lamp-a-yであり、Lamp-a-yは第a個の光源をy回目オンにすることを示し、最後の光源がy回オンにされた後、最初の光源に戻って循環的にオンを再開し、光源をオンにするたびに、各動作センサーの複数のラインの数がオンにした光源下で露光された画像データを有効なデータとして抽出する。
【0007】
さらに、光源の数nが奇数の場合、yは1以上の整数であり、光源の数nが偶数の場合、yは2以上の整数である。
【0008】
さらに、前記トリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集するステップでは、トリガー信号を取得するステップは具体的に、
物体が長さΔl移動するたびにトリガーされたトリガー信号を取得し、前記長さΔlはセンサーの各ラインに従って収集できる物体の長さΔlに対応し、物体を長さΔlで均等に分割するステップを含む。
【0009】
さらに、前記カメラのセンサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングするステップでは、有効なデータをスプライシングするステップは、
センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むステップであって、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応するステップと、
前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、を含む。
【0010】
さらに、前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させる場合、センサーの複数のラインをライン遅延することによって、同じ位置の画像データを整列させ、
前記カメラのセンサーの複数のラインは一列に設けられ、互いに一定の距離を置いて配置され、
カメラの画素をa×aとすると、前記一定の距離がaである。
【0011】
カメラ露光処理システムであって、1台のカメラと複数の光源を使用して物体の画像を収集し、前記カメラのセンサーの複数のラインの数Nは光源の数n以上であり、システムはトリガー取得モジュール、抽出モジュール、スプライシングモジュール及び循環出力モジュールを備える。
【0012】
トリガー取得モジュールは、トリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集するために使用され、前記n個の光源のオン順序は前の光源がy回循環的にオンにした後、後の光源をy回循環的にオンにすることであり、2N-1≧(n-1)×y+1である。
【0013】
スプライシングモジュールは、センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用される。
【0014】
循環出力モジュールは、前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するために使用される。
【0015】
さらに、スプライシングモジュールはキャッシュモジュールと整列出力モジュールを備える。
【0016】
キャッシュモジュールは、センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むために使用され、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応する。
【0017】
整列出力モジュールは、前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用される。
【0018】
カメラ露光処理装置であって、メモリとプロセッサを備える。
【0019】
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するために使用される。
【0020】
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する場合、
トリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集するであって、前記n個の光源のオン順序は前の光源がy回循環的にオンにした後、後の光源をy回循環的にオンにすることであり、2N-1≧(n-1)×y+1であるステップと、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を実現するために使用される。
【0021】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に複数の取得分類プログラムが記憶され、前記複数の取得分類プログラムは、プロセッサによって呼び出され、且つ
トリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集するステップであって、前記n個の光源のオン順序は前の光源がy回循環的にオンにした後、後の光源をy回循環的にオンにすることであり、2N-1≧(n-1)×y+1であるステップ、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を実行するために使用される。
【発明の効果】
【0022】
本発明によるカメラ露光処理方法及びシステムの利点は以下の通りであり、本発明の構造に提供されたカメラ露光処理方法及びシステムは、一台のカメラと複数の光源を組み合わせて使用して、動く物体を高周波でスキャンし、収集効率が高く、サイズが小さく、画像認識度が高い利点を有する。該方法は光源の使用数を節約し、設備スペースをコンパクトにし、スペースの利用率を大幅に改善し、従来の複数のステーションで検出された特徴を1つの位置に統合して検出し、複数のステーションの検出による誤差を回避し、物体の複数の光源下での特徴を同期分析し、認識効率を効果的に向上させることができ、同時に、ライン遅延を採用し、同じ位置の画像データを取得した後、スプライシングして出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得し、さらに物体の全体的な画像を取得する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明によるカメラ露光処理方法のステップフローチャートである。
【
図2】本発明によるカメラ露光処理方法の一実施例の構造模式図である。
【
図3】
図2の実施例の実施方法のステップフローチャートである。
【
図4】
図2の実施例の4ラインスキャンカメラのセンサーラインの数の模式図である。
【
図5】
図2の実施例の光源制御タイミングの模式図である。
【
図6】
図2の第1の実施例の画像収集過程の模式図である。
【
図7】
図2の実施例の画像データのスプライシング後の出力結果の模式図である。
【
図8】
図2の第2の実施例の画像収集過程の模式図である。
【
図9】カメラ露光処理システムのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、具体的な実施例によって本発明の技術的解決手段を通じて詳しく説明する。
【0025】
図1を参照し、本発明によるカメラ露光処理方法は、カメラとn個の光源を備え、前記カメラのセンサーラインの数はNであり、N≧nとし、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、カメラ露光処理方法は、ステップS1~S3を含む。
【0026】
S1では、カメラトリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集し、前記n個の光源のオン順序は前の光源がy回循環的にオンにした後、後の光源をy回循環的にオンにすることであり、2N-1≧(n-1)×y+1である。
【0027】
光源の数nが奇数の場合、yは1以上の整数であり、即ち各光源は、循環ごとに順次に1回ずつオンにすることができる。
【0028】
光源の数nが偶数の場合、yは2以上の整数であり、同じ位置で取得された画像データの半分の数の光源が失われるという欠陥を回避し、その結果、同じ位置で、センサーの複数のラインは各光源で収集されることができる。
【0029】
S2では、センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得する。
【0030】
S3では、前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得する。
【0031】
ステップS1~S3を通じて、一台のカメラを使用して異なる光源を組み合わせて、順次に異なる光源の物体を高周波で露光処理し、カメラの異なるセンサーの複数のラインによって取得された物体の同じ位置の有効な画像データをスプライシングし、これによって、全ての異なる光源下での画像情報を取得し、後続の画像処理に必要な十分なデータを取得する。本方法は、サイズが小さく、収集効率が高い特点を有し、且つ他の方法と比べて、コストがより低く、優れた価格性能比を示し、同時に、本方法は、設備スペースをコンパクトにし、従来の複数のステーションで検出された特徴を1つの位置に統合して検出し、複数のステーションの検出による誤差を回避し、物体の複数の光源下での特徴を同期分析し、認識効率を効果的に向上させることができる。
【0032】
さらに、第a個の光源はLamp-aであり、前記トリガー信号に応じて、光源をオンにした順序は、Lamp-1-1、Lamp-1-2、・・・Lamp-1-y、Lamp-2-1、Lamp-2-2、・・・Lamp-2-y、Lamp-a-1、Lamp-a-2、・・・Lamp-a-yであり、Lamp-a-yは第a個の光源をy回目オンにすることを示し、最後の光源がy回オンにされた後、最初の光源に戻って循環的にオンを再開し、光源をオンにするたびに、各動作センサーの複数のラインの数がオンにした光源下で露光された画像データを有効なデータとして抽出する。
【0033】
理解すべきこととして、カメラのセンサーの複数のラインにあるセンサーには少なくとも2つのラインがあり、カメラが4ラインスキャンカメラである場合、センサーを含めて4つのラインがあることを意味し、カメラのセンサーの複数のラインの数は複数の光源数以上であり、複数の光源は異なる波長の光源でも、異なる輝度の光源等の形式でもよい。
【0034】
さらに、トリガー信号を取得するステップS1は、ステップS11~S12を含む。
【0035】
S11では、前記カメラにおける各センサーラインの数が収集できる物体の長さΔlを計算し、物体を長さΔlでMブロックに均等に分割し、各ブロックの長さがΔlに等しい。
【0036】
前記カメラのセンサーの各画素はa×aである場合、複数の画素が1つのラインに配列され、各ラインはaを置いて、センサーの複数のラインのシーケンスをL1~Lnとし、カメラの撮影光路の倍率をβとすると、センサーの複数のラインのそれぞれが撮影できる物体長さはΔl=a/βである。
【0037】
S12では、物体がΔl移動するたびにトリガーされたトリガー信号を取得する。
【0038】
物体が距離Δl移動するたびに、1つのトリガー信号を生成し、カメラはデータ収集と対応する光源のオンとオフを行うようにトリガーする。
【0039】
理解すべきこととして、カメラ撮影光路の倍率は決定されたカメラにとって知られており、即ち直接に取得することができ、物体の動きはそれぞれカメラ、電源との間に信号制御接続関係が存在する。同時にカメラが異なる光源下で収集された画像はいずれも設定画素に達することができる。
【0040】
さらに、センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップS2では、有効なデータをスプライシングするステップは、具体的に、ステップS21~S22を含む。
【0041】
S21では、センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込み、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応する。
【0042】
例えば、センサーの第1のラインによってT1時点で収集された同じ位置の物体の画像データを第1の画像キャッシュに書き込み、センサーの第2のラインによってT2時点で収集された同じ位置の物体の画像データを第2の画像キャッシュに書き込み、センサーの第QのラインによってTQ時点で収集された同じ位置の物体の画像データを第Qの画像キャッシュに書き込む。
【0043】
S22では、前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得する。
【0044】
理解すべきこととして、物体の収集が連続していると、センサーの複数のラインは各時点で感光収集、キャッシュ、画像処理を実行し、物体の収集が連続していないと、センサーの複数のラインは設定時点で感光収集、キャッシュ、画像処理を実行する。
【0045】
センサーの複数のラインの間に一定の距離の物理間隔が存在するため、同じ時点で撮影されたデータは同じ位置の画像情報ではなく、同時に画像を出力する時に画像のずれの状況が発生するため、ステップS21~S22を通じて画像データを整列し、キャッシュの異なる部分を使用して異なるラインの異なる時点でのデータをキャッシュした後、ライン遅延を実行し、同じ位置の画像データを取得した後、スプライシングして出力し、画像の通常の組み合わせを完成する。
【0046】
第1の実施例では、
図2に示すように、上記カメラ露光処理方法を使用して物体を露光処理し、本実例では、カメラには4ラインスキャンカメラが選択され、2つの光源を組み合わせて画像収集を実行し、即ち「4ライン-2光源」モードを採用する。説明を簡単にするために、物体の一部を選択して分析し、
図6中のM1~M7部分に示すように、物体の一部を7ブロックに分割する。物体をスキャンする場合、各照明の下での画像を取得し、次に、それを大きな画像にスプライシングし、端末(PC)に送信して後続の処理を実行する。同じ物体の表面を4回撮影することに相当し、2種の光源Lamp1、Lamp2、Lamp1、Lamp2に対応し、物体の複数の光照で、複数の位置下での情報を取得することができ、4ラインスキャンカメラのセンサーの各画素がa×aである場合、複数の画素が1つのラインに配列され、
図4に示すように、各ラインの間はSを置いて設置され、間隔がaであり、センサーの複数のラインのシーケンスをセンサーの第1のラインL1、センサーの第2のラインL2、センサーの第3のラインL3、センサーの第4のラインL4とするため、
図2に示すように、4ラインスキャンカメラは合計で4つのセンサーラインと3つの一定の距離の間隔が存在する。物体は4ラインスキャンカメラのレンズによってセンサーの複数のラインに画像形成され、外部に2つのライトがあり、4ラインスキャンカメラによって制御され、4ラインスキャンカメラが外部トリガー収集モードにあり、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過する。光路の倍率をβとし、動き方向の画素幅がaであるため、物体の表面の各ブロックの間隔はΔl=a/βである。1回の撮影に時間Tがかかり、T時間内で物体がΔl移動し、即ち物体が1つのブロックの長さ動く。
【0047】
図2及び3に示すように、2つのライトの撮影状況を取得するために、各光源のオン回数yを2回に制御する場合、2つの光源がそれぞれ順次にオンにし、
図2~6に示すように、その露光過程はS01~S10を含むことを示す。
【0048】
S01では、物体が矢印の方向に沿って移動し、4ラインスキャンカメラの視野に入った時点から、物体が距離Δl動き、4ラインスキャンカメラのセンサーL1パルス信号をトリガーする。
【0049】
S02では、0時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1をオンにするように制御し、露光されたL1-Lamp1-M1の画像データを抽出する。
【0050】
S03では、1時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1をオフにし、次に、Lamp1を再度オンにするように制御し、露光されたL1-Lamp1-M2の画像データを抽出し、L1-Lamp1-M2はL1によって取得されたLamp1光源下でのM2ブロックの画像である。
【0051】
S04では、2時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1をオフにし、次に、Lamp2をオンにするように制御し、露光されたL2-Lamp2-M1及びL1-Lamp2-M3の画像データを抽出する。
【0052】
S05では、3時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp2をオフにし、次に、Lamp2を再度オンにするように制御し、露光されたL2-Lamp2-M2及びL1-Lamp2-M4の画像データを抽出する。
【0053】
S06では、4時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp2をオフにし、次に、Lamp1をオンにするように制御し、露光されたL3-Lamp1-M1、L2-Lamp1-M3及びL1-Lamp1-M5の画像データを抽出する。
【0054】
S07では、5時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1をオフにし、次に、Lamp1を再度オンにするように制御し、露光されたL3-Lamp1-M2、L2-Lamp1-M4及びL1-Lamp1-M6の画像データを抽出する。
【0055】
S08では、6時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1をオフにし、次に、Lamp2をオンにするように制御し、露光されたL4-Lamp2-M1、L3-Lamp2-M3、L2-Lamp2-M5及びL1-Lamp2-M7の画像データを抽出する。
【0056】
S09では、L1-Lamp1-M1、L2-Lamp2-M1、L3-Lamp1-M1、L4-Lamp2-M1はいずれもM1に対応する画像データであり、L1-Lamp1-M1、L2-Lamp2-M1、L3-Lamp1-M1、L4-Lamp2-M1をスプライシングして、M1のステッチ画像を取得し、次に、端末に出力する。
【0057】
S10では、4ラインスキャンカメラのセンサーの4つのラインはいずれも露光対象物体の同じ位置の情報を収集した場合、収集された該物体の同じ位置での画像データをスプライシングして、センサーの4つのライン、2種の光源下でのステッチ画像を取得し、次に、端末に出力する。
【0058】
以上のステップS01~S09では、説明過程及びイメージングモデルを簡素化させるために、定常離散近似モデルを使用する。説明の便宜のために、物体の一部を取って分析し、
図6のM1~M7部分に示すように、物体の動き速度をvとし、距離Δl移動するたびにパルスをトリガーする1つのトリガー信号を生成し、時間t経過すると、動き距離L=vtであり、出力トリガーパルスがn=L/Δlであり、生成された画像もn本である。物体が右から左に順次に通過する場合、全体のイメージング過程は、
図6に示すように、Tを単位間隔時間として、異なる時点に分割する。時点0から、物体が視野を通過し、センサーの各ラインが毎回物体の表面の一部を撮影し、同じラインはすべての物体の表面をちゃんと1回スキャンし、
図6は画像の実際の収集過程を示す。
【0059】
第2の実施例では、第1の実施例の「4ライン-2光源」モードを選択し、センサーの複数のラインの間の間隔も一致し、物体を同様にM1~M7ブロックに分割し、物体が1つのブロック動くたびに、前記トリガー信号をトリガーし、本実施例と第1の実施例との区別は、各光源のオン回数yを4回に制御する場合、2つの光源はそれぞれ順次にオンにすることであり、
図8に示すように、その露光過程はS111~S1011を含む。
【0060】
S111では、物体が矢印の方向に沿って移動し、4ラインスキャンカメラの視野に入った時点から、物体が距離Δl動き、4ラインスキャンカメラのセンサーL1パルス信号をトリガーする。
【0061】
S211では、0時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1をオンにするように制御し、露光されたL1-Lamp1-M1の画像データを抽出し、L1-Lamp1-M1はL1によって取得されたLamp1光源下でのM1ブロックの画像である。
【0062】
S311では、1時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1をオフにし、次に、Lamp1を再度オンにするように制御し、露光されたL1-Lamp1-M2の画像データを抽出する。
【0063】
S411では、2時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1をオフにし、次に、Lamp1を再度オンにするように制御し、露光されたL2-Lamp1-M1及びL1-Lamp1-M3の画像データを抽出する。
【0064】
S511では、3時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1をオフにし、次に、Lamp1を再度オンにするように制御し、露光されたL2-Lamp2-M2及びL1-Lamp2-M4の画像データを抽出する。
【0065】
S611では、4時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp1をオフにし、次に、Lamp2をオンにするように制御し、露光されたL3-Lamp2-M1、L2-Lamp2-M3及びL1-Lamp2-M5の画像データを抽出する。
【0066】
S711では、5時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp2をオフにし、次に、Lamp2を再度オンにするように制御し、露光されたL3-Lamp2-M2、L2-Lamp2-M4及びL1-Lamp2-M6の画像データを抽出する。
【0067】
S811では、6時点で、4ラインスキャンカメラは光源Lamp2をオフにし、次に、Lamp2を再度オンにするように制御し、露光されたL4-Lamp2-M1、L3-Lamp2-M3、L2-Lamp2-M5及びL1-Lamp2-M7の画像データを抽出する。
【0068】
S911では、L1-Lamp1-M1、L2-Lamp1-M1、L3-Lamp2-M1、L4-Lamp2-M1はいずれもM1に対応する画像データであり、L1-Lamp1-M1、L2-Lamp1-M1、L3-Lamp2-M1、L4-Lamp2-M1をスプライシングして、M1のステッチ画像を取得し、次に、端末に出力する。
【0069】
S1011では、4ラインスキャンカメラのセンサーの4つのラインはいずれも露光対象物体の同じ位置の情報を収集した場合、循環的に収集された該物体の同じ位置での画像データをスプライシングして、センサーの4つのライン、2種の光源下でのステッチ画像を取得し、次に、端末に出力する。
【0070】
図5に示すように、以上の第1及び第2の実施例は異なるキャッシュを使用して異なるラインの異なる時点でのデータをキャッシュした後、ライン遅延を実行し、露光が光源のオン時間よりも一定の遅延があるのは、画像データを整列して、異なる光源下での同じ位置の画像データを取得し、画像の通常の組み合わせを完了するためである。
【0071】
図2~6に示すように、以上の第1と第2の実施例に対して、4ラインスキャンカメラと2つの光源を組み合わせて露光対象物体を露光する場合、画像スプライシングの具体的なステップはS001~S006の通りである。
【0072】
S001では、センサーの第1のラインL1によって0/1時点で収集された画像データを第1の部分の画像キャッシュに書き込む。
【0073】
S002では、センサーの第1のラインL1によって2/3時点で撮影された画像データを第1の部分の画像キャッシュに書き込み、同時にセンサーの第2のラインL2によって撮影された画像データを第2の部分の画像キャッシュに書き込む。
【0074】
S003では、センサーの第1のラインL1によって4/5時点で撮影された画像データを第1の部分の画像キャッシュに書き込み、センサーの第2のラインL2によって撮影された画像データを第2の部分の画像キャッシュに書き込み、センサーの第3のラインL3によって撮影された画像データを第3の部分の画像キャッシュに書き込む。
S004では、センサーの第1のラインL1によって6/7時点で撮影された画像データを第1の部分の画像キャッシュに書き込み、センサーの第2のラインL2によって撮影された画像データを第2の部分の画像キャッシュに書き込み、センサーの第3のラインL3によって撮影された画像データを第3の部分の画像キャッシュに書き込み、センサーの第4のラインL4によって撮影された画像データを第4の部分の画像キャッシュに書き込む。
【0075】
S005では、時点6での画像データを整列させ、センサーの第1のラインL1、第2のラインL2、第3のラインL3、第4のラインL4の物体のM1ブロックでの画像データをスプライシングして、物体M1が異なる光源下でのステッチ画像を取得する。
【0076】
S006では、物体2~7での異なる光源下でのステッチ画像を順次にスプライシングして、物体1~7でのステッチ画像を端末に送信し、選択された部分での物体の完全な画像を取得する。
【0077】
以上の過程を絶えずに実行し、端末に物体の全てのステッチ画像を出力して、物体の完全な画像を取得する。
【0078】
具体的に、物体がカメラ視野を通過した後、異なる光源下での4枚の画像を取得することができ、統合出力後、4種の異なる光源下での物体の画像を取得する。
【0079】
理解すべきこととして、本実施例におけるカメラは、4ラインスキャンカメラであってもよいだけでなく、2ラインスキャンカメラ、6ラインスキャンカメラ等の他のラインスキャンカメラの形態であってもよく、光源数も2つに制限されず、カメラセンサーラインの数より小さい他の数にしてもよく、本実施例は、4ラインスキャンカメラのみを通じてカメラと複数の光源の組み合わせによる露光処理の方法を説明する。
【0080】
図9に示すように、カメラ露光処理システムであって、カメラとn個の光源を備え、前記カメラのセンサーラインの数はNであり、N≧nとし、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、システムはトリガー取得モジュール1、スプライシングモジュール2及び循環出力モジュール3を備える。
【0081】
トリガー取得モジュール1は、トリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集するために使用され、前記n個の光源のオン順序は前の光源がy回循環的にオンにした後、後の光源をy回循環的にオンにすることであり、2N-1≧(n-1)×y+1である。
【0082】
スプライシングモジュール2は、センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用される。
【0083】
循環出力モジュール3は、前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するために使用される。
【0084】
さらに、スプライシングモジュール2はキャッシュモジュール21と整列出力モジュール22を備える。
【0085】
キャッシュモジュール21は、センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むために使用され、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応する。
【0086】
整列出力モジュール22は、前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用される。
【0087】
カメラ露光処理装置であって、メモリとプロセッサを備える。
【0088】
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するために使用される。
【0089】
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する場合、
トリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集するステップであって、前記n個の光源のオン順序は前の光源がy回循環的にオンにした後、後の光源をy回循環的にオンにすることであり、2N-1≧(n-1)×y+1であるステップと、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を実現するために使用される。
【0090】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に複数の取得分類プログラムが記憶され、前記複数の取得分類プログラムは、プロセッサによって呼び出され、且つ
トリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集するステップであって、前記n個の光源のオン順序は前の光源がy回循環的にオンにした後、後の光源をy回循環的にオンにすることであり、2N-1≧(n-1)×y+1であるステップと、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を実行するために使用される。
【0091】
当業者は、上記方法実施例の全部または一部のステップの実現は、プログラムにより関連するハードウェアを命令することで完成されることができ、前述のプログラムは1つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶でき、該プログラムが実行される場合、上記方法実施例を含むステップを実行し、前述の記憶媒体は、ROM、RAM、ディスク又はCD等のプログラムコードを記憶できる様々な媒体を含む。
【0092】
以上は本発明の好ましい具体的な実施形態に過ぎないが、本発明の保護範囲はこれに制限されなく、当業者の誰でも、本発明に開示された技術範囲から逸脱しない限り、本発明の技術的解決手段及びその発明構想に基づいて行った等価置換または変更は、いずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0093】
本開示は、2020年3月20日に提出された、出願番号が202010203560.2で、発明の名称が「カメラ露光処理方法及びシステム」の中国特許出願の優先権を主張し、そのすべての内容は援用により本開示に組み込まれる。
【0094】
(付記)
(付記1)
カメラ露光処理方法であって、カメラとn個の光源を備え、前記カメラのセンサーラインの数はNであり、N≧nとし、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、該カメラ露光処理方法は、
トリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集するステップであって、前記n個の光源のオン順序は前の光源がy回循環的にオンにした後、後の光源をy回循環的にオンにすることであり、2N-1≧(n-1)×y+1であるステップと、
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、
前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するステップと、を含むことを特徴とするカメラ露光処理方法。
【0095】
(付記2)
第a個の光源はLamp-aであり、前記トリガー信号に応じて、光源をオンにした順序は、Lamp-1-1、Lamp-1-2、・・・Lamp-1-y、Lamp-2-1、Lamp-2-2、・・・Lamp-2-y、Lamp-a-1、Lamp-a-2、・・・Lamp-a-yであり、Lamp-a-yは第a個の光源をy回目オンにすることを示し、最後の光源がy回オンにされた後、最初の光源に戻って循環的にオンを再開し、光源をオンにするたびに、センサーの複数のラインがオンにした光源下で露光された物体の画像データを収集することを特徴とする付記1に記載のカメラ露光処理方法。
【0096】
(付記3)
光源の数nが奇数の場合、yは1以上の整数であり、光源の数nが偶数の場合、yは2以上の整数であることを特徴とする付記1に記載のカメラ露光処理方法。
【0097】
(付記4)
トリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集するステップでは、トリガー信号を取得するステップは具体的に、
物体が長さΔl移動するたびにトリガーされたトリガー信号を取得し、前記長さΔlはセンサーの各ラインに従って収集できる物体の長さΔlに対応し、物体を長さΔlで均等に分割するステップを含むことを特徴とする付記1に記載のカメラ露光処理方法。
【0098】
(付記5)
センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップでは、有効なデータをスプライシングするステップは、具体的に
センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むステップであって、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応するステップと、
前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するステップと、を含むことを特徴とする付記1に記載のカメラ露光処理方法。
【0099】
(付記6)
前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させる場合、センサーの複数のラインをライン遅延することによって、同じ位置の画像データを整列し、
前記カメラのセンサーの複数のラインは一列に設けられ、互いに一定の距離を置いて配置され、
カメラの画素をa×aとすると、前記一定の距離がaであることを特徴とする付記5に記載のカメラ露光処理方法。
【0100】
(付記7)
カメラ露光処理システムであって、カメラとn個の光源を備え、前記カメラのセンサーラインの数はNであり、N≧nとし、物体が一定の方向に動いてカメラの視野領域を通過し、システムはトリガー取得モジュール(1)、スプライシングモジュール(2)及び循環出力モジュール(3)を備え、
トリガー取得モジュール(1)は、トリガー信号を取得し、トリガー信号に応じて前記光源が一定の順序に順次にオン、オフにするようにトリガーし、オンにした光源によって露光された物体の画像データを収集するために使用され、前記n個の光源のオン順序は前の光源がy回循環的にオンにした後、後の光源をy回循環的にオンにすることであり、2N-1≧(n-1)×y+1であり、
スプライシングモジュール(2)は、センサーの複数のラインはいずれも物体の同じ位置の画像データを収集する場合、物体の同じ位置の全ての画像データをスプライシングし、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用され、
循環出力モジュール(3)は、前記ステッチ画像を循環的に出力して、物体の完全な画像を取得するために使用されることを特徴とするカメラ露光処理システム。
【0101】
(付記8)
スプライシングモジュール(2)はキャッシュモジュール(21)と整列出力モジュール(22)を備え、
キャッシュモジュール(21)は、センサーの複数のラインによって異なる時点で収集された物体の同じ位置の画像データを複数の画像キャッシュに書き込むために使用され、前記複数の画像キャッシュはそれぞれセンサーの複数のラインのうちの各ラインに1対1で対応し、
整列出力モジュール(22)は、前記複数の画像キャッシュの同じ位置での画像データを整列させ、順次にセンサーの複数のラインによって収集された物体の同じ位置の画像データを出力し、異なる光源下でのステッチ画像を取得するために使用されることを特徴とする付記7に記載のカメラ露光処理システム。
【0102】
(付記9)
カメラ露光処理装置であって、メモリとプロセッサを備え、
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するために使用され、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する場合、付記1に記載の方法を実現するために使用されることを特徴とするカメラ露光処理装置。
【0103】
(付記10)
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に複数の取得分類プログラムが記憶され、前記複数の取得分類プログラムは、プロセッサによって呼び出され、付記1に記載の方法を実行するために使用されることを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【符号の説明】
【0104】
1 トリガー取得モジュール
2 スプライシングモジュール
3 循環出力モジュール
21 キャッシュモジュール
22 整列出力モジュール。
【国際調査報告】