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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-15
(54)【発明の名称】ニコチン電子ベイピング装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/57 20200101AFI20230308BHJP
【FI】
A24F40/57
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022542416
(86)(22)【出願日】2021-01-13
(85)【翻訳文提出日】2022-07-11
(86)【国際出願番号】 EP2021050592
(87)【国際公開番号】W WO2021144311
(87)【国際公開日】2021-07-22
(31)【優先権主張番号】16/741,109
(32)【優先日】2020-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ホーズ エリック
(72)【発明者】
【氏名】ラウ レイモンド ダブリュ
(72)【発明者】
【氏名】リュー ロイ イン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA02
4B162AA22
4B162AB11
4B162AD08
4B162AD23
(57)【要約】
ニコチンeベイピング装置(10)は、ヒーター(240)、電源制御回路(120)、メモリモジュール(210)を含む。ヒーター(240)はニコチンプレベイパー製剤を加熱するように構成されている。電源制御回路(120)は、電線(150)を通してヒーター(240)に連結されている。電源制御回路(120)は、パルス幅変調された電力信号を、電線(150)を通してヒーター(240)に印加し、電線(150)を介して情報を受信するように構成されている。メモリモジュール(210)は、パルス幅変調された電力信号の複数のパルスを検出するように、かつ検出された複数のパルスに基づいて情報を記録するように、かつ記録された情報を電線(150)を介して電源制御回路(120)に出力するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニコチンプレベイパー製剤を加熱するように構成されたヒーター要素と、
電線を通して前記ヒーター要素に連結された電源制御回路であって、パルス幅変調された電力信号を前記電線を介して前記ヒーター要素に印加するように、かつ前記電線を介して情報を受信するように構成された前記電源制御回路と、
メモリモジュールであって、
前記パルス幅変調された電力信号の複数のパルスを検出するように、かつ
前記検出された複数のパルスに基づいて情報を記録するように、かつ
前記記録された情報を前記電線を介して前記電源制御回路に出力するように構成されたメモリモジュールと、を備える、ニコチンeベイピング装置。
【請求項2】
前記メモリモジュールが、前記電源制御回路による前記電線を介した前記ヒーター要素への前記パルス幅変調された電力信号の出力中に、前記電線を介して前記記録された情報を出力するように構成されている、請求項1に記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項3】
前記メモリモジュールが、
前記複数のパルスに含まれるパルスの数を検出するように、かつ
前記パルスの数に基づいて前記情報を記録するように構成されている、請求項1または請求項2に記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項4】
前記メモリモジュールが、
前記複数のパルスに含まれるパルスの幅を検出するように、かつ
前記複数のパルスに含まれる前記パルスの前記幅に基づいて前記情報を記録するように構成されている、請求項1、請求項2または請求項3に記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項5】
前記メモリモジュールが、
前記複数のパルスに含まれるパルスの周波数を検出するように、かつ
前記複数のパルスに含まれる前記パルスの前記周波数に基づいて前記情報を記録するように構成されている、請求項1~4のいずれかに記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項6】
前記メモリモジュールが、ヒューズのアレイを有するヒューズメモリを含み、
前記メモリモジュールが、前記ヒューズのアレイのうちの少なくとも一つのヒューズを開くことによって、前記情報を記録するよう構成されている、請求項1~5のいずれかに記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項7】
前記メモリモジュールが、前記パルス幅変調された電力信号中の各定数のパルスに対してヒューズを開くことによって前記情報を記録するよう構成されている、請求項6に記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項8】
前記メモリモジュールが、識別子、前記ニコチンプレベイパー製剤の風味、日付、またはこれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも一つを表す追加情報を保存するように構成されている、請求項7に記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項9】
前記電源制御回路が、前記ニコチンeベイピング装置への陰圧の印加に応答して、前記パルス幅変調された電力信号を印加するように構成されている、請求項1~8のいずれかに記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項10】
前記メモリモジュールが、前記パルス幅変調された電力信号からのみ電力を受信するようにさらに構成されていて、
前記電源制御回路が前記電線を介してのみ前記情報を受信するように構成されている、請求項1~9のいずれかに記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項11】
前記メモリモジュールが、負荷を前記電線に選択的に接続することによって、前記記録された情報を前記電源制御回路に出力するように構成されていて、
前記電源制御回路が、前記負荷の選択的な接続によって生じる、前記電線を通過する電流の変化を検出することによって、前記記録された情報を受信するように構成されている、請求項1~10のいずれかに記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項12】
前記メモリモジュールが、前記パルス幅変調された電力信号の少なくとも一つのパルスの間に前記電線を通る電流を増加させることによって、前記記録された情報を出力するように構成されている、請求項1~11のいずれかに記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項13】
前記メモリモジュールと貯蔵部とを含むニコチンカートリッジであって、前記貯蔵部が前記ニコチンプレベイパー製剤を保持するよう構成されている、ニコチンカートリッジをさらに備える、請求項1~12のいずれかに記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項14】
ニコチンeベイピング装置のニコチンカートリッジであって、前記ニコチンカートリッジが、
メモリモジュールであって、
ヒューズのアレイであって、ヒューズのアレイの各ヒューズが閾値電圧に基づいて開くように構成されている、ヒューズのアレイと、
パルス幅変調された電力信号を電線を介して受信するように、かつパルス幅変調された電力信号の複数のパルスに基づいて、ヒューズのアレイの一つ以上のヒューズの両端に閾値電圧以上の電圧を印加するように構成されている、メモリコントローラと、を含む、メモリモジュールと、
ニコチンプレベイパー製剤を保持するように構成された貯蔵部と、
前記貯蔵部から引き出されたニコチンプレベイパー製剤を加熱するように構成されたヒーター要素と、を備え、
前記ヒーター要素が前記電線の一部である、ニコチンカートリッジ。
【請求項15】
前記メモリコントローラが、
前記複数のパルスに基づいて前記ヒューズのアレイに情報を保存するように、かつ
識別子、前記ニコチンプレベイパー製剤の風味、日付、またはこれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも一つを保存するように構成されている、請求項14に記載のニコチンカートリッジ。
【請求項16】
前記メモリコントローラが、前記複数のパルスに含まれるパルスの各定数に対して、前記ヒューズのアレイのヒューズの両端に前記電圧を印加するように構成されている、請求項14または請求項15に記載のニコチンカートリッジ。
【請求項17】
前記メモリモジュールが、
前記複数のパルスに含まれるパルスの周波数を検出するように、かつ
前記閾値電圧以上の電圧を前記ヒューズのアレイの一つ以上のヒューズの両端に印加して、前記パルスの周波数に基づいて前記ヒューズのアレイ内の情報を記録するように構成されている、請求項14、請求項15、または請求項16に記載のニコチンカートリッジ。
【請求項18】
前記メモリモジュールが、
前記複数のパルスに含まれるパルスの幅を検出するように、かつ
前記閾値電圧以上の電圧を前記ヒューズのアレイの前記一つ以上のヒューズの両端に印加して、前記複数のパルスに含まれる前記パルスの前記幅に基づいて情報を記録するように構成されている、請求項14~17のいずれかに記載のニコチンカートリッジ。
【請求項19】
前記メモリコントローラが、前記電線を介してのみ前記メモリモジュールの外部から情報を受信するようにさらに構成されている、請求項14~18のいずれかに記載のニコチンカートリッジ。
【請求項20】
前記メモリコントローラが、前記パルス幅変調された電力信号を介してのみ電力を受信するようにさらに構成されている、請求項14~19のいずれかに記載のニコチンカートリッジ。
【請求項21】
ニコチンeベイピング装置のニコチンカートリッジであって、前記ニコチンカートリッジが、
メモリモジュールであって、
メモリと、
メモリに連結されたメモリコントローラであって、メモリに保存された情報を読み取るように、かつ電線によって伝えられたパルス幅変調された電力信号を修正することによって、電線を介して情報を出力するように構成されている、メモリコントローラと、を含む、メモリモジュールと、
ニコチンプレベイパー製剤を保持するように構成された貯蔵部と、
前記貯蔵部から引き出されたニコチンプレベイパー製剤を加熱するように構成されたヒーター要素と、を備え、
前記ヒーター要素が前記電線の一部である、ニコチンカートリッジ。
【請求項22】
前記メモリコントローラが、前記パルス幅変調された電力信号の少なくとも一つのパルスの電流を変更することによって、前記情報を出力するように構成されている、請求項21に記載のニコチンカートリッジ。
【請求項23】
前記メモリコントローラが、前記情報を伝送した後にチェックサムを出力するようにさらに構成されている、請求項22に記載のニコチンカートリッジ。
【請求項24】
前記メモリコントローラが、前記情報が正しく受信されなかったことを示す否定応答送信に応答して、前記情報を再送信するようにさらに構成されている、請求項23に記載のニコチンカートリッジ。
【請求項25】
前記否定応答送信が、前記パルス幅変調された電力信号の以前のパルスよりも短い長さを有する前記パルス幅変調された電力信号のパルスである、請求項24に記載のニコチンカートリッジ。
【請求項26】
前記メモリコントローラが、
前記パルス幅変調された電力信号のパルスの間に負荷を前記電線に接続して、第一のビット値を示すことと、
前記パルス幅変調された電力信号のパルスの間に負荷を前記電線に接続しないで、第二のビット値を示すこととによって、情報を出力するようにさらに構成されている、請求項21~25のいずれかに記載のニコチンカートリッジ。
【請求項27】
前記メモリコントローラが、負荷を前記電線に選択的に接続することによって前記情報を出力するように構成されている、請求項21~26のいずれかに記載のニコチンカートリッジ。
【請求項28】
ニコチンプレベイパー製剤を保持するよう構成された貯蔵部と、
貯蔵部から引き出されたニコチンプレベイパー製剤を加熱するように構成されたヒーター要素と、
電源制御回路であって、
パルス幅変調された電力信号を電線を介してヒーター要素に出力するように構成された電力印加回路と、
前記パルス幅変調された電力信号の一つ以上のパルスの電流の変化を検出することによって前記電線を介してデータ伝送を受信するように、かつ前記電力印加回路を制御して前記パルス幅変調された電力信号を出力するように構成されているアナログデジタル変換器(ADC)を含む集積回路と、を含む、電源制御回路と、を備え、
前記ヒーター要素が、電線の一部である、ニコチンeベイピング装置。
【請求項29】
前記集積回路が、前記データ伝送が正しく受信されないと決定することに応答して、前記電力印加回路を制御して第一のパルス長を有する第一のパルスを出力するように構成されていて、前記第一のパルス長が、前記第一のパルスに先行する前記パルス幅変調された電力信号のパルスの第二のパルス長よりも短い、請求項28に記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項30】
前記データ伝送がデジタル信号であり、かつ
前記集積回路が、
前記パルス幅変調された電力信号のパルスの間に、前記パルス幅変調された電力信号が閾値を超えて変化すると決定することに応答して、第一のビット値を検出するように、かつ
前記パルス幅変調された電力信号の前記電流が、前記パルス幅変調された電力信号のパルスの間に前記閾値を超えて変化しないと決定することに応答して、第二のビット値を検出するようにさらに構成されている、請求項28または請求項29に記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項31】
前記集積回路が、前記電力印加回路の負荷に基づいて前記閾値を決定するようにさらに構成されている、請求項30に記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項32】
前記集積回路が、前記電力印加回路を制御して、第一のモードおよび第二のモードで前記ヒーター要素に電力を出力するように構成されていて、
前記パルス幅変調された電力信号のパルスが、前記第一のモードで第一のパルス幅を有し、
前記パルス幅変調された電力信号のパルスが、前記第二のモードで第二のパルス幅を有し、前記第二のパルス幅が前記第一のパルス幅よりも小さい、請求項28~31のいずれかに記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項33】
前記データ伝送が、前記貯蔵部内の前記ニコチンプレベイパー製剤のレベルを示す、請求項28~32のいずれかに記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項34】
前記集積回路が、前記データ伝送に基づいて前記ニコチンプレベイパー製剤の前記レベルの表示を出力するようにさらに構成されている、請求項33に記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項35】
前記パルス幅変調された電力信号のパルス幅を変更することによって情報が伝達されるように、前記集積回路が前記電力印加回路を制御して前記パルス幅変調された電力信号を出力するように構成されている、請求項28~34のいずれかに記載のニコチンeベイピング装置。
【請求項36】
前記パルス幅変調された電力信号のパルスの周波数を修正することによって情報が伝達されるように、前記集積回路が前記電力印加回路を制御して前記パルス幅変調された電力信号を出力するように構成されている、請求項28~35のいずれかに記載のニコチンeベイピング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ニコチン電子ベイピング装置またはニコチンeベイピング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ニコチン電子ベイピング装置またはニコチンeベイピング装置は、ニコチンプレベイパー製剤を加熱してニコチンベイパーを生成する発熱体を含む。
【0003】
ニコチンeベイピング装置は、装置内に配設された電源(再充電可能電池など)を含む。電源はヒーターに電気的に接続されている。電源は、ヒーターがニコチンプレベイパー製剤をニコチンベイパーに変えるのに十分な温度まで加熱するように、ヒーターに電力を提供する。ニコチンベイパーは、少なくとも一つの出口を含むマウスピースを通って、ニコチンeベイピング装置を出る。ニコチンeベイピング装置は、耐熱性の電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)などのメモリを含んでもよい。
【発明の概要】
【0004】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、ヒーターと、電源制御回路と、メモリモジュールとを含むニコチンeベイピング装置に関連する。ヒーター要素はニコチンプレベイパー製剤を加熱するように構成されている。電源制御回路は、電線を介してヒーター要素に連結されている。電源制御回路は、パルス幅変調された電力信号を電線を介してヒーター要素に印加するように、かつ電線を介して情報を受信するように構成されている。メモリモジュールは、パルス幅変調された電力信号の複数のパルスを検出するように、かつ検出された複数のパルスに基づいて情報を記録するように、かつ記録された情報を電線を介して電源制御回路に出力するように構成されている。
【0005】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、ニコチンeベイピング装置のカートリッジ用のメモリモジュールに関し、メモリモジュールはヒューズのアレイ、およびメモリコントローラを含む。ヒューズのアレイの各ヒューズは、閾値電圧に基づいて開くように構成されている。メモリコントローラは、パルス幅変調された電力信号を電線を介して受信するように、かつパルス幅変調された電力信号の複数のパルスに基づいて、ヒューズのアレイの一つ以上のヒューズの両端に閾値電圧以上の電圧を印加するように構成されている。
【0006】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、ニコチンeベイピング装置のカートリッジ用のメモリモジュールに関し、メモリモジュールはメモリ、およびメモリに連結されたメモリコントローラを含む。メモリコントローラは、メモリ内に保存された情報を読み取るように、かつ電線によって伝えられたパルス幅変調された電力信号を修正することによって、電線を介して情報を出力するように構成されている。
【0007】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、ニコチンeベイピング装置用の電源制御回路に関し、電源制御回路は電力印加回路、および集積回路を含む。電力印加回路は、パルス幅変調された電力信号を電線を介してヒーター要素に出力するように構成されている。集積回路は、パルス幅変調された電力信号の一つ以上のパルスの電流の変化を検出することによって電線を介してデータ伝送を受信するように、かつ電力印加回路を制御してパルス幅変調された電力信号を出力するように構成されたアナログデジタル変換器(ADC)を含む。
【0008】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、ニコチンeベイピング装置のニコチンカートリッジに関し、ニコチンカートリッジは、メモリモジュールであって、ヒューズのアレイであって、ヒューズのアレイの各ヒューズが閾値電圧に基づいて開くように構成されている、ヒューズのアレイと、パルス幅変調された電力信号を電線を介して受信するように、かつパルス幅変調された電力信号の複数のパルスに基づいて、ヒューズのアレイの一つ以上のヒューズの両端に閾値電圧以上の電圧を印加するように構成されているメモリコントローラとを含むメモリモジュールと、ニコチンプレベイパー製剤を保持するように構成された貯蔵部と、貯蔵部から引き出されたニコチンプレベイパー製剤を加熱するように構成されたヒーター要素とを備え、ヒーター要素は電線の一部である。
【0009】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、ニコチンeベイピング装置のニコチンカートリッジに関し、ニコチンカートリッジは、メモリモジュールであって、メモリと、メモリに連結されたメモリコントローラであって、メモリに保存された情報を読み取るように、かつ電線によって伝えられたパルス幅変調された電力信号を修正することによって、電線を介して情報を出力するように構成されているメモリコントローラとを含むメモリモジュールと、ニコチンプレベイパー製剤を保持するように構成された貯蔵部と、貯蔵部から引き出されたニコチンプレベイパー製剤を加熱するように構成されたヒーター要素とを備え、ヒーター要素は電線の一部である。
【0010】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、ニコチンeベイピング装置に関し、ニコチンプレベイパー製剤を保持するよう構成された貯蔵部と、貯蔵部から引き出されたニコチンプレベイパー製剤を加熱するように構成されたヒーター要素と、電源制御回路であって、パルス幅変調された電力信号を電線を介してヒーター要素に出力するように構成された電力印加回路と、パルス幅変調された電力信号の一つ以上のパルスの電流の変化を検出することによって電線を介してデータ伝送を受信するように、かつ電力印加回路を制御してパルス幅変調された電力信号を出力するように構成されているアナログデジタル変換器(ADC)を含む集積回路とを含む電源制御回路とを備える。ヒーター要素は電線の一部である。
【0011】
本明細書に記載の非限定的な例示的な実施形態は、詳細な説明を添付の図面と併せて検討するとより明らかになりうる。添付の図面は単に図示の目的のために提供されていて、特許請求の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。添付の図面は、明記されていない限り、実寸に比例して描かれていると見なされるべきではない。明瞭化の目的で、図面の様々な寸法は誇張されている場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、少なくとも一つの例示的な実施形態によるニコチン電子ベイピング装置またはニコチンeベイピング装置の簡略図である。
図2図2は、少なくとも一つの例示的な実施形態によるニコチンeベイピング装置およびヒーターの電気システムの図である。
図3図3は、少なくとも一つの例示的な実施形態によるメモリモジュールの図表である。
図4A図4Aは、少なくとも一つの例示的な実施形態によるメモリモジュールに情報を記録するための方法を図示する流れ図である。
図4B図4Bは、少なくとも一つの例示的な実施形態による本体に情報を伝送する方法を図示する流れ図である。
図5図5は、少なくとも一つの例示的な実施形態によるヒューズメモリのブロック図である。
図6図6は、少なくとも一つの例示的な実施形態による例示的な記録動作を図示するタイムラプス図である。
図7図7は、少なくとも一つの例示的な実施形態による例示的なパルス幅変調された信号である。
図8図8は、少なくとも一つの例示的な実施形態による別の例示的なパルス幅変調された信号である。
図9図9は、少なくとも一つの例示的な実施形態による別の例示的なパルス幅変調された信号である。
図10図10は、少なくとも一つの例示的な実施形態による別の例示的なパルス幅変調された信号である。
図11図11は、少なくとも一つの例示的な実施形態による別の例示的なパルス幅変調された信号である。
図12図12は、少なくとも一つの例示的な実施形態による例示的な電源回路である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
一部の詳細な例示的な実施形態が本明細書で開示されている。しかしながら、本明細書に開示されている特定の構造面および機能面の詳細は、例示的な実施形態を説明することを目的とした単なる典型にすぎない。しかしながら、例示的な実施形態は、数多くの代替的な形態で具体化されることができ、本明細書に記載の例示的な実施形態のみに限定されるものと解釈されるべきではない。
【0014】
その結果、例示的な実施形態は、様々な修正および代替的形態が可能である一方で、その例示的な実施形態は例として図面に示されていて、本明細書で詳細に説明される。しかし、例示的な実施形態を、開示された特定の形態に限定する意図はなく、反対に、例示的な実施形態は、例示的な実施形態の範囲の中に収まるすべての修正、均等物、代替物を網羅するものであると理解されるべきである。同様の数字は、図の説明の全体を通して同様の要素を指す。
【0015】
図1は、少なくとも一つの例示的な実施形態によるニコチンeベイピング装置10の簡略図である。
【0016】
図1を参照すると、少なくとも一つの例示的な実施形態において、ニコチン電子ベイピング装置(ニコチンeベイピング装置)10は、本体(または第一のセクション)100、および交換可能なカートリッジ(または第二のセクション)200を含む。第一のセクション100および第二のセクション200は、一緒に連結されてもよい。例えば、第一のセクション100および第二のセクション200は、コネクター(図示せず)を使用して一緒に連結されてもよい。コネクターは、第一のセクション100上に相互スレッドを有するオスコネクター部分品と、第二のセクション200上に相互スレッドを含むメスコネクター部分品とを含んでもよい。メスコネクターおよびオスコネクターは、ねじを一緒に回転することによって接続してもよい。別の方法として、コネクターは、滑り嵌めコネクター、戻り止めコネクター、クランプコネクター、留め金コネクターなどであってもよい。さらに、メスコネクターの部分が第一のセクション100の一部であるように、かつオスコネクターの部分が第二のセクション200の一部であるようにオスコネクターの位置とメスコネクターの位置は、所望に応じて逆転させてもよい。
【0017】
図1に示す例示的な実施形態において、第一のセクション100は、電源110、電源制御回路120、センサー134、LEDアレイ137を含む。電源制御回路120は、電源回路(または電力印加回路)124および集積回路127を含む。
【0018】
第二のセクション200は、メモリモジュール210、貯蔵部220、ヒーター240(またはヒーター要素)を含む。貯蔵部220はニコチンプレベイパー製剤を保持するように構成されている。電源制御回路120およびメモリモジュール210は、電源線150を通して電気的に接続されてもよい。以下でさらに詳細に説明する通り、電源制御回路120およびメモリモジュール210は、電源線150を介して情報を通信してもよい。電源制御回路120はまた、電源線150を介してヒーター240およびメモリモジュール210に電力を供給してもよい。
【0019】
電源線150は、単一の電線であってもよく、または複数の電線であってもよい。ヒーター240は、電源線150の一部であってもよい。電源線150はまた、接続要素または他の導電性要素を含んでもよい。
【0020】
一部の例示的な実施形態において、センサー134および空気吸込み口160の一方または両方が、第二のセクション200に含まれてもよい。第一のセクション100は、第一の外側ハウジング104を含んでもよい。第二のセクション200は、第二の外側ハウジング204を含んでもよい。
【0021】
集積回路127は、電源回路124、センサー134、LEDアレイ137を制御してもよい。集積回路127はまた、センサー134からセンサー信号を受信してもよい。集積回路127は、電源回路124を制御して、パルス幅変調された(PWM)信号(またはPWM電力信号)を電源線150を介してヒーター240およびメモリモジュール210に供給しうる。
【0022】
集積回路127はまた、電源線150を介してメモリモジュール210から情報を受信してもよい。メモリモジュール210から受信された情報は、例えば貯蔵部220内のニコチンプレベイパー製剤のレベルを示してもよい。集積回路127は、LEDアレイ137を制御して、受信した情報に基づいてニコチンプレベイパー形成のレベルを表示してもよい。例えば、LEDアレイ137は6個のLEDを含んでもよい。この実施例において、メモリモジュール210から受信された情報が、貯蔵部220の半分が満たされていることを示す場合、集積回路127は、LEDアレイ137を制御して、6個のLEDのうちの3個を点灯させて、貯蔵部220の半分が満たされていることを示してもよい。
【0023】
センサー134は、第一のセクション100内の内部圧力降下を感知する能力を有する静電容量式センサーであってもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態において、センサー134は、ニコチンeベイピング装置10を通る気流の大きさおよび方向を示す出力を発生するように構成されている。この実施例において、集積回路127は、センサー134の出力を受信し、(1)気流の方向が、空気出口250への陰圧の印加(例えば、吸い込み)を(陽圧または吹き込みと比較して)示しているかどうか、および(2)陰圧の印加の大きさが閾値レベルを超えているかどうかを決定する。閾値レベルは、経験的データに基づいて設定されてもよい。これらのベイピング条件が満たされた場合に、集積回路127は電源回路124を制御して、電源線150を介してPWM信号をヒーター240に出力する。
【0024】
少なくとも一つの例示的な実施形態によると、センサー134は、静電容量式センサーに関して考察されている。しかしながら、センサー134は、任意の適切な圧力センサー、例えばピエゾ抵抗または他の圧力センサーを含む微小電気機械システム(MEMS)であってもよい。
【0025】
ヒーター240は、芯224によって貯蔵部220から引き出されたニコチンプレベイパー製剤を加熱しうる。芯224は、貯蔵部220から(例えば、毛細管作用によって)ニコチンプレベイパー製剤を引き出してもよく、ヒーター240は、芯224の中央部分のニコチンプレベイパー製剤を、ニコチンプレベイパー製剤を気化させるのに十分な温度に加熱してもよく、それによって「ベイパー」を発生する。本明細書で言及する「ベイパー」は、本明細書に開示した例示的な実施形態のいずれかによる任意のニコチンeベイピング装置10から発生または出力される任意の物質である。空気流は、ニコチンベイパーを空気出口250に運びうる。
【0026】
さらに他の例示的な実施形態において、空気吸込み口160は、第一のセクション100と第二のセクション200の間にあってもよい。一部の例示的な実施形態において、ヒーター240は第一のセクション100内にあってもよい。
【0027】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、貯蔵部220は貯蔵媒体を含んでもよく、貯蔵媒体は、綿(例えば、一巻きの綿ガーゼ)、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、これらの組み合わせ、またはこれに類するもののうちの少なくとも一つを含む繊維質材料であってもよい。少なくとも一つの他の例示的な実施形態において、貯蔵部220は、あらゆる貯蔵媒体が欠如している、かつニコチンプレベイパー製剤のみを含有する充填されたタンクを含んでもよい。貯蔵部220は、ニコチンeベイピング装置10が少なくとも約1000秒間のベイパー吸引のために構成されうるように、十分なニコチンプレベイパー製剤を保持するようにサイズ設定され、構成されてもよい。さらに、ニコチンeベイピング装置10(より具体的には集積回路127)は、毎回の吸煙が最大約5秒間継続することを可能にするように構成されてもよい。
【0028】
ニコチンプレベイパー製剤はニコチンを含む。少なくとも一つの例示的な実施形態において、風味剤(少なくとも一つの風味剤)は、ニコチンプレベイパー製剤内に含まれている。少なくとも一つの例示的な実施形態において、ニコチンプレベイパー製剤は、水、ビーズ、溶媒、活性成分、エタノール、植物抽出物、天然風味または人工風味、少なくとも一つのニコチンベイパー形成体(グリセリン、プロピレングリコールなど)、これらの組み合わせ(ただしこれらに限定されない)を含む、液体製剤、固体製剤、またはゲル製剤のうちの少なくとも一つである。
【0029】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ニコチンプレベイパー製剤の少なくとも一つのニコチンベイパー形成体は、ジオール(プロピレングリコールおよび1,3-プロパンジオールのうちの少なくとも一つ)、グリセリンおよび組み合わせ、またはこれらの部分的組み合わせを含む。様々な量のニコチンベイパー形成体が使用されうる。例えば、一部の例示的な実施形態において、少なくとも一つのニコチンベイパー形成体は、ニコチンプレベイパー製剤の重量に基づき約20重量パーセント~ニコチンプレベイパー製剤の重量に基づき約90重量パーセント(例えば、ニコチンベイパー形成体は、約50パーセント~約80パーセント、または約55パーセント~75パーセント、または約60パーセント~70パーセント)などの範囲の量で含まれる。別の実施例として、少なくとも一つの例示的な実施形態において、ニコチンプレベイパー製剤は、約1:4~4:1の範囲のジオール対グリセリンの重量比を含み、ジオールはプロピレングリコール、または1,3-プロパンジオール、またはこれらの組み合わせである。少なくとも一つの例示的な実施形態において、この比は約3:2である。他の量または範囲が使用されてもよい。
【0030】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ニコチンプレベイパー製剤は水を含む。様々な量の水が使用されうる。例えば、一部の例示的な実施形態において、水は、ニコチンプレベイパー製剤の重量に基づき約5重量パーセント~ニコチンプレベイパー製剤の重量に基づき約40重量パーセントの範囲の量で、または、ニコチンプレベイパー製剤の重量に基づき約10重量パーセント~ニコチンプレベイパー製剤の重量に基づき約15重量パーセントの範囲の量で含まれうる。他の量または割合が使用されてもよい。例えば、少なくとも一つの例示的な実施形態において、水ではない(およびニコチンまたは風味剤ではない)ニコチンプレベイパー製剤の残りの部分は、ニコチンベイパー形成体(上述)であり、ニコチンベイパー形成体は、30重量パーセント~70重量パーセントのプロピレングリコールであり、ニコチンベイパー形成体の残りの部分はグリセリンである。他の量または割合が使用されてもよい。
【0031】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ニコチンプレベイパー製剤は、少なくとも一つの風味剤を約0.2重量パーセント~約15重量パーセントの範囲の量で含む(例えば、風味剤は、約1パーセント~12パーセント、または約2パーセント~10パーセント、または約5パーセント~8パーセントの範囲内であり得る)。少なくとも一つの例示的な実施形態において、少なくとも一つの風味剤は、天然の風味剤、人工の風味剤、または天然の風味剤と人工の風味剤の組み合わせのうちの少なくとも一つであってもよい。例えば、少なくとも一つの風味剤は、メントールなどを含んでもよい。
【0032】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ニコチンプレベイパー製剤は、約1重量パーセント~約10重量パーセントの範囲の量でニコチンを含む。例えば、ニコチンは、約2パーセント~9パーセント、または約2パーセント~8パーセント、または約2パーセント~6パーセントの範囲である。少なくとも一つの例示的な実施形態において、ニコチンまたは風味剤ではないニコチンプレベイパー製剤の一部分は、10~15重量パーセントの水を含み、ニコチンプレベイパー製剤の残りの部分は、60:40~40:60の範囲の重量比のプロピレングリコールとニコチンベイパー形成体の混合物である。他の組み合わせ、量または範囲が使用されてもよい。
【0033】
図1に戻って参照すると、少なくとも一つの例示的な実施形態において、芯224は、貯蔵部220からニコチンプレベイパー製剤を引き出す能力を有するフィラメント(またはスレッド)を含んでもよい。例えば、芯224は、ガラス(または、セラミック)フィラメントの束、巻かれたガラスフィラメントの一群を含む束、またはこれに類するものであってもよく、これらのすべての配設は、フィラメント間の間隙による毛管作用によってニコチンプレベイパー製剤を引き出すことが可能であってもよい。フィラメントは、ニコチンeベイピング装置10の長軸方向に対して直角を成す(横断する)方向に概して整列していてもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態において、芯224は、1~8本のフィラメントストランドを含んでもよく、各ストランドは、一緒に捻られた複数のガラスフィラメントを含む。芯224の端部分は可撓性であってもよく、貯蔵部220の境界内に折り畳まれてもよい。フィラメントは、概して十字形、クローバー形、Y字形、または任意の他の適切な形状の断面を有してもよい。
【0034】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、芯224は任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例は、ガラス、セラミック系材料、または黒鉛系材料でありうるが、これらに限定されない。芯224は、密度、粘度、表面張力、ニコチンベイパー圧などの異なる物理特性を有するニコチンプレベイパー製剤に合うように、任意の適切な毛細管引き出し作用を有してもよい。芯224は導電性であってもよく、非導電性であってもよい。
【0035】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ヒーター240は、芯224を少なくとも部分的に囲む、電線のコイル(ヒーターコイル)を含んでもよい。電線のコイルを形成するために使用される電線は、金属であってもよい。ヒーター240は、芯224の長さに沿って完全にまたは部分的に延びてもよい。ヒーター240は、芯224の円周を完全にまたは部分的に囲むようにさらに延在してもよい。一部の例示的な実施形態において、ヒーター240は、芯224と接触(または直接接触)していてよく、または接触していなくてもよい。
【0036】
少なくとも一部の他の例示的な実施形態において、ヒーター240は、平面の本体、セラミック本体、単一の電線、メッシュ、抵抗線のケージの形態、または任意の他の適切な形態であってもよい。より一般的に、ヒーター240は、ニコチンプレベイパー製剤を気化するように構成されている任意のヒーターでありうる。
【0037】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ヒーター240は、熱伝導によって芯224内のニコチンプレベイパー製剤を加熱しうる。別の方法として、ヒーター240からの熱は熱伝導性要素によってニコチンプレベイパー製剤に伝導されてもよく、またはヒーター240は、ベイピング中にニコチンeベイピング装置10を通って引き出される流入の周囲空気に熱を伝達してもよく、これはその結果、ニコチンプレベイパー製剤を対流によって加熱する。
【0038】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ヒーター240は任意の適切な電気抵抗性材料で形成されてもよい。適切な電気抵抗性材料の例には、銅、チタン、ジルコニウム、タンタル、白金族由来の金属が挙げられうるが、これらに限定されない。適切な金属合金の例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロミウム含有、アルミニウム-チタン-ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、鉄含有の合金、およびニッケル系、鉄系、コバルト系、ステンレス鋼系の超合金が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、ヒーター240は、ニッケルアルミナイド、表面上にアルミナの層を有する材料、鉄アルミナイドおよび他の複合材料で形成されてもよく、電気抵抗性の材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的性質に応じて、随意に断熱材料に包埋され、封入され、または断熱材料で被覆されてもよく、もしくはその逆であってもよい。ヒーター240は、ステンレス鋼、銅、銅合金、ニッケルクロム合金、超合金、これらの組み合わせから成る群から選択される少なくとも一つの材料を含んでもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態において、ヒーター240はニッケルクロム合金または鉄クロム合金で形成されてもよい。別の例示的な実施形態において、ヒーター240は、その外側表面上に電気抵抗性のある層を有するセラミックヒーターであってもよい。
【0039】
少なくとも一つの例示的な実施形態によると、第一の外側ハウジング104および第二の外側ハウジング204は、概して円筒状の断面を有してもよい。他の例示的な実施形態において、第一の外側ハウジング104および第二の外側ハウジング204は、概して三角形、長方形、楕円形、正方形、また多角形の断面を有してもよい。さらに、第一の外側ハウジング104および第二の外側ハウジング204は、同じもしくは異なる断面形状、または同じもしくは異なるサイズを有してもよい。本明細書で考察の通り、第一の外側ハウジング104および第二の外側ハウジング204はまた、外側または主要ハウジングと呼ばれてもよい。
【0040】
例示的な実施形態は、第二のセクション100に連結された第一のセクション200に関して一部の実例で説明されうるものの、例示的な実施形態は、これらの実施例に限定されるべきではない。
【0041】
第一のセクション100は、ニコチンeベイピング装置10の再使用可能なセクションであってもよく、再使用可能なセクションは、外部充電装置によって再充電可能であってもよい。別の方法として、第一のセクション100は使い捨てであってもよい。この実施例において、第一のセクション100は、電源110からのエネルギーが枯渇するまで(例えば、エネルギーが閾値レベルを下回るまで)使用されうる。
【0042】
電源110は、リチウムイオン電池、またはリチウムイオンポリマー電池などの異種類のリチウムイオン電池であってもよい。電源110は使い捨てまたは再充電可能であってもよい。
【0043】
空気吸込み口160は、第一の外側ハウジング104の中に向かって開けられた一つ以上の穴であってもよい。空気吸込み口160は、空気が空気吸込み口160を通って引き出される時の圧力の変化によってもたらされる、センサー134によるパフ検出を可能にする。
【0044】
図1において、空気吸込み口160である一つの穴が示されているものの、例示的な実施形態はこの実施例に限定されるべきではない。むしろ、第一の外側ハウジング104は、任意の数の穴または空気吸込み口160を含んでもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態において、空気吸込み口160は、ニコチンeベイピング装置10が約60ミリメートル水柱~約150ミリメートル水柱の範囲内の引き出し抵抗(RTD)を有するようにサイズが決められ、かつ構成されてもよい。
【0045】
空気出口250は、第二の外側ハウジング204の中に向かって開けられた一つ以上の穴、またはハウジング204の端にある別個のマウスピースであってもよい。図1において、空気出口250である一つの穴が示されているものの、例示的な実施形態はこの実施例に限定されるべきではない。むしろ、第二の外側ハウジング204は、任意の数の穴または空気出口250を含んでもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態において、空気出口250は、ニコチンeベイピング装置10が約60ミリメートル水柱~約150ミリメートル水柱の範囲内の引き出し抵抗(RTD)を有するようにサイズが決められ、かつ構成されてもよい。
【0046】
連続的な空気通路は、空気が空気吸込み口160内に引き出されて、ヒーター240を通過し、空気出口250を出るように、空気吸込み口160と空気出口250の間に存在しうる。
【0047】
図2は、少なくとも一つの例示的な実施形態によるニコチンeベイピング装置10の電気システムの図である。図2の例示的な実施形態において、電源回路124は、トランジスタ125を含み、集積回路127からの出力信号は、制御線130を介してトランジスタ125のゲートに入力される。トランジスタ125のソースは、レール140に接続されてもよい。レール140は電源110に接続されていて、レールに印加された電圧は電源110の電圧である。トランジスタ125のドレインは、電源線150に接続されてもよい。この構成において、集積回路127からの出力信号は、トランジスタ125のゲートをオンにし、電源110からの電流が電源回路124を通過することを可能にしてもよい。電源回路124は、この例に限定されるべきではなく、トランジスタ、抵抗器、コンデンサ、インダクタ、これらの組み合わせ、これらの部分的組み合わせなどの他の電気回路要素を含んでもよい。例えば、図12は、電源回路124の代替的な一実施形態を包含する。
【0048】
集積回路127は、とりわけコントローラ129を含んでもよい。コントローラ129は、論理回路を含むハードウェアなどの処理回路、またはソフトウェアを実行するプロセッサなどのハードウェア/ソフトウェアの組み合わせ、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。例えば、前記処理回路は、より具体的に、中央処理装置(CPU)、算術演算装置(ALU)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、システムオンチップ(SoC)、プログラマブル論理装置、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含みうるが、これらに限定されない。
【0049】
別の例示的な実施形態において、集積回路127は、成人ベイパー吸引者がヒーター240を作動させるための手動操作可能なスイッチ(図示せず)に接続されてもよい。
【0050】
依然として図2を参照すると、集積回路127は、アナログデジタル変換器(ADC)128をさらに含んでもよい。ADC 128は、オシレータベースのコンバータであってもよい。以下でより詳細に説明する通り、ADC 128は、電源線150に接続されてもよく、かつ電源線150を通る電流がいつ特定の閾値を超えて変化するかを決定するように構成されてもよい。例えば、ADC 128を介した集積回路127(またはコントローラ129)は、PWM信号のパルスの間にPWM信号の電流が閾値を超えて変化すると決定することに応答して第一のビット値(例えば、「1」)を検出してもよく、またPWM信号のパルスの間にPWM信号の電流が閾値を超えて変化しないと決定することに応答して第二のビット値(例えば、「0」)を検出してもよい。「1」および「0」の第一のビット値および第二のビット値はそれぞれ、例としてのみ使用されている。第一のビット値および第二のビット値は、一部の例示的な実施形態では逆転してもよい。ADC 128は、電源線150を通る検出された電流に基づいて信号を出力してもよい。集積回路127は、ADC 128からの信号出力に基づいて、どのデータが送信されたかを決定してもよい。集積回路127は、電源線150を介してのみメモリモジュール210から情報を受信するように構成されてもよい。従って、コントローラ212と集積回路127の間のデータ伝送のために追加の電気的接続を必要としない。
【0051】
集積回路127は、電源回路124の負荷に基づいて閾値を決定してもよい。例えば、始動段階中に、PWM信号の一連のパルスの間にメモリモジュール210の負荷を変更することによって、ビットシリーズ「010101...」を送信してもよい。集積回路127は、データビット「0」およびデータビット「1」の電流を測定し、さらなる伝送のための閾値を決定してもよい。
【0052】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、集積回路127は、PWM信号がヒーター240に連続的に供給される期間を制限するための期間リミッターを含んでもよい。期間は、気化されるニコチンプレベイパー製剤の量に応じて設定または予め設定されてもよい。一つの実施例において、ヒーター240にPWM信号が連続的に印加される期間は、ヒーター240が芯224の一部を約10秒間未満、加熱するように制限されうる。別の実施例において、ヒーター240にPWM信号が連続的に印加される期間は、ヒーター240が芯224の一部分を約5秒間加熱するように制限されうる。
【0053】
第一のセクション100が第二のセクション200に連結されている時にニコチンベイパーを発生させるためのニコチンeベイピング装置10の動作を、図1および図2に関してここで説明する。
【0054】
図1を参照すると、空気は主として、空気出口250への陰圧の印加に応答して、空気吸込み口160を通して第一のセクション100の中に引き出される。
【0055】
閾値を超える第一のセクション100を通る気流をセンサー134が検出した場合、センサー134は信号を集積回路127に伝送する。センサー134からの信号に応答して、集積回路127は、ヒーター240が芯224上のニコチンプレベイパー製剤を加熱して、ニコチンベイパーを発生させるように、電源回路124を制御して、ヒーター240へのPWM信号の供給を開始する。
【0056】
空気吸込み口160を通って引き出された空気は、第一の外側ハウジング104に入り、ヒーター240を通過し、次いで空気出口250を通って流れる。
【0057】
ヒーター240の上で流れる空気は、ヒーター240によって発生されたニコチンベイパーと組み合わされて混合し、空気とベイパーの混合物は空気出口250を通過する。
【0058】
図2に示す例示的な実施形態において、PWM信号は、電源回路124内のトランジスタのゲートに電圧を断続的に印加することによって、集積回路127によって発生されうる。
【0059】
図3は、少なくとも一つの例示的な実施形態によるメモリモジュール210の図である。図2および図3は、ノード260Nにて接続されている。
【0060】
メモリモジュール210は、電源線150に直接または間接的に接続されてもよい。メモリモジュール210は、調整器215、コントローラ(またはメモリコントローラ)212、ヒューズメモリ217、追加の負荷219を含んでもよい。
【0061】
調整器215は、電源線150に直接または間接的に接続されてもよく、調整器215内のデカップリングコンデンサ(図示せず)を充電してコントローラ212に電力を供給するように構成されてもよい。一部の例示的な実施形態において、調整器215は省略されてもよい。コントローラ212はまた、電源線150に直接または間接的に接続されてもよい。コントローラ212は、PWM信号に基づいて、電源線150を経由して(ノード260Nを介して)伝送されたデータを受信するように構成されてもよい。コントローラ212がPWM信号に基づいてデータを受信しうる例示的な方法およびプロトコルを、図7図11に関して以下に説明する。コントローラ212は、PWM信号から直接受信した電力を使用して動作してもよく、またPWM信号のパルス間のギャップにおいて調整器215から受信した電力を使用して動作してもよい。メモリモジュール210は、電源線150を介してPWM信号からのみ電力を受信するように構成されてもよい。
【0062】
コントローラ212は、論理回路を含むハードウェアなどの処理回路、またはソフトウェアを実行するプロセッサなどのハードウェア/ソフトウェアの組み合わせ、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。例えば、前記処理回路は、より具体的に、中央処理装置(CPU)、算術演算装置(ALU)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、システムオンチップ(SoC)、プログラマブル論理装置、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含みうるが、これらに限定されない。
【0063】
後で図7図11に関してさらに詳細に説明する通り、コントローラ212は、追加の負荷219を電源線150に選択的に接続、および電源線150から選択的に切断すること(例えば、第一のビット値(「1」)を示すために、PWM信号のパルスの一部分の間に追加の負荷219を前記電源線150に接続すること、および第二のビット値(「0」)を示すために、PWM信号のパルスの間に追加の負荷219を電源線150に接続しないこと)によって電源線150を介してデータを伝送してもよい。
【0064】
コントローラ212はまた、ヒューズメモリ217に含まれるヒューズの両端に電圧を印加することによって、受信された情報をヒューズメモリ217に記録してもよい。ヒューズメモリ217は、ヒューズのアレイを含んでもよい。ヒューズのアレイの各ヒューズは、設定電圧を超える電圧をヒューズの両端に印加することによって開いてもよい。例えば、ヒューズは、約2ボルトでヒューズが開く設定電圧を有してもよい。コントローラ212は、ヒューズのアレイのヒューズを開くために、ヒューズの両端の設定電圧を超える電圧(この例では2ボルト超)を印加するように構成されてもよい。一つの実施例において、ヒューズメモリ217は、貯蔵部220に残されたニコチンプレベイパー製剤の量に関連する情報を記録する専用の第一の1016個のヒューズと、製品識別子、シリアル番号、またはこれに類するものなどの他の情報を保存する専用の残りの8個のヒューズとを有する1024個のヒューズのアレイを含んでもよい。
【0065】
追加の負荷219は、電源線150と接地の間に接続されてもよい。追加の負荷219は、コントローラ212に接続されたトランジスタ220のゲートを有するトランジスタ220であってもよい。一つの実施例において、トランジスタ220は、NMOSトランジスタであってもよい。別の実施例において、トランジスタ220は、PMOSトランジスタであってもよい。
【0066】
追加の負荷はまた、他の構成でも実施されうる。例えば、追加の負荷219は、複数のトランジスタ、抵抗器、コンデンサ、これらの組み合わせ、またはこれらの部分的組み合わせを含んでもよい。
【0067】
図4Aは、少なくとも一つの例示的な実施形態によるメモリモジュール210に情報を記録するための方法を図示する流れ図である。例を挙げる目的で、図4Aに示す方法は、図1図3に示すニコチンeベイピング装置および電気システムに関して考察される。
【0068】
S310にて、電源制御回路120は、電池の電圧に基づいて電源線150を介してPWM信号をコントローラ212に出力する。電源制御回路120は、センサー134からの信号に応答してPWM信号を出力してもよい。PWM信号は長方形のPWM信号であってもよく、またはPWM信号内に埋め込まれた信号を含んでもよい。PWM信号は、電源線150を介してコントローラ212で受信される。
【0069】
S320にて、コントローラ212はPWM信号から情報を取得する。例えば、コントローラ212は、PWM信号のパルス数を検出し、検出されたパルス数に基づいて、ヒーター240が動作可能な時間(動作時間)を決定してもよい。コントローラ212はまた、検出されたパルスの数、またはヒーター240が動作している時間に基づいて、記録する情報を決定してもよい。別の実施例として、コントローラ212は、PWM信号に埋め込まれた信号を検出し、PWM信号に埋め込まれた信号に基づいて、記録する情報を決定してもよい。PWM信号内に信号を埋め込むための例示的な方法およびプロトコルは、図7図11に関して後で考察する。
【0070】
S330にて、コントローラ212は、取得された情報を記録する。例えば、取得された情報は、ヒーター240が動作可能な時間であってもよく、コントローラ212は、ヒーター240がPWM信号のパルス数に基づいて動作される毎秒に、ヒューズメモリ217内の一つのヒューズを開いてもよい。別の実施例として、コントローラ212は、PWM信号に埋め込まれた信号によって伝えられ情報に基づいて、幾つかのヒューズを開いてもよい。例えば、埋め込まれた信号は、開かれるヒューズの数の表示を含んでもよい。埋め込まれた信号はまた、貯蔵部220内のニコチンプレベイパー製剤の量のための専用ヒューズの部分において既に開いているヒューズの数を示す信号を送信するための他のコマンド(メモリ217を要求するなど)を含んでもよい。別の方法として、コントローラ212は、PWM信号が少なくとも設定された数のパルスの間継続する場合、既に開かれたヒューズの数を示すデータを送信するようにプログラムされてもよい。
【0071】
図4Bは、少なくとも一つの例示的な実施形態による本体に情報を伝送する方法を図示する流れ図である。
【0072】
S340にて、コントローラ212は、PWM信号が電源制御回路120によって出力される間、電源回路124の負荷を修正することによって、電源線150を介してデータを伝送してもよい。電池は電圧源として働くため、負荷の変化は、電源線150を通して引き出された電流を変化させる。負荷の変化は、追加の負荷219を電源線150に接続することによって達成されうる。例えば、追加の負荷219は、トランジスタ220を含んでもよい。トランジスタ220は、コントローラ212によってオンにされ、トランジスタ219のゲートに電圧を加えてもよい。トランジスタ220は、電源線150と接地の間に接続されてもよい。電源線150を通る電流は、トランジスタ220がオンにされると増加する。従って、コントローラ212は、トランジスタ220をオンにすることによって、電源回路124の負荷を修正しうる。このようにして、コントローラ212は、PWMクロックサイクル中に電源回路124の負荷を選択的に修正する(例えば、トランジスタ220をオンおよびオフにする)ことによって、情報を通信してもよい。従って、コントローラ212は、ヒューズメモリ217に記録された情報を、電源線150を介して電源制御回路120に出力してもよい。言い直すと、コントローラ212は、電源制御回路120によって、電源線150を介してヒーター240にPWM信号が出力される間に、記録された情報を電源線150を介して出力してもよい。電源回路124の負荷を選択的に修正することによって情報を伝送または通信するための例示的な方法およびプロトコルは、図7図11に関して後で考察する。
【0073】
S350にて、集積回路127(ADC 128経由)は、コントローラ212による追加の負荷219の接続によってもたらされた電流の変化に応答して、PWM信号の電流を測定することによって伝送データを検出する。すなわち、例えば集積回路127は、電源線150を通って引き出された電流の変化を感知し、また電源線150を通って引き出された電流の感知された変化に基づいて伝送データを検出する。データは、チェックサムとして最終ビット(複数可)を含みうる(例えば、少なくとも一つのパリティビットまたは確認ビットを含む)。
【0074】
S360にて、集積回路127は、データがエラーなく受信されたかどうかを決定する。集積回路127は、以前に受信したビットの合計をチェックサムに対してチェックするために、チェックサムビット(複数可)を使用して、データがエラーなく受信されたかどうかを決定してもよい。チェックサムを使用してデータが正しく受信されたかどうかを決定する方法は周知であるため、さらなる考察は省略する。
【0075】
集積回路127が、S360にてデータがエラーなく受信されたと決定する場合、集積回路127は電源回路124を制御して、S370にてPWM信号を介して肯定応答を伝送してもよい。肯定応答はPWM信号に埋め込まれてもよい。別の方法として、肯定応答の受信は、PWM信号の設定されたパルスを修正なしに伝送することによって送信されてもよい。PWM信号内に情報(例えば、確認情報またはビット)を埋め込むための例示的な方法およびプロトコルは、図7図11に関して後で考察する。
【0076】
S360に戻ると、データがエラーを伴って(例えば、チェックサムに失敗して)受信されたと集積回路127が決定する場合、集積回路127は電源回路124を制御して、PWM信号を介してデータを再送する要求(否定応答)を伝送してもよい。要求は、図7図11に関して後でより詳細に考察する通り、PWM信号に埋め込まれてもよい。別の方法として、以下でさらに詳細に説明する通り、データを再送信する要求は、PWM信号の設定されたパルスを短縮することによって伝送されてもよい。データを再送する要求(または否定応答)に基づいて、メモリモジュール210はデータを再送してもよい。
【0077】
同じまたは実質的に同じ動作を使用して、集積回路127は、ヒューズメモリ217に保存された情報(例えば、製品識別表示、シリアル番号、これらの組み合わせなど)を要求および受信してもよい。
【0078】
集積回路127は、データに基づいて、LEDアレイ137のうち起動するLEDの数を決定してもよい。例えば、データは、(ヒューズメモリ217に保存されたデータによって表される通り)ヒーター240がアクティブであった総秒数を示してもよい。集積回路127は、貯蔵部220が消耗する(例えば、貯蔵部220に保存されたすべての、または実質的にすべてのニコチンプレベイパー製剤が気化され、貯蔵部220が空であるか、または閾値レベルを下回る)前に、ヒーター240がアクティブであることができる総時間のパーセンテージ(または割合)を決定してもよく(これはヒーター240がアクティブであった総秒数で表される)、またLEDアレイ137の同じパーセンテージのLEDを起動してもよい。集積回路127は、貯蔵部220に貯蔵されたニコチンプレベイパー製剤が幾つかの異なる方法で枯渇する前に、ヒーター240がアクティブであることができる総時間を先験的に知ることができるか、または決定することができる。例えば、データは、貯蔵部220に貯蔵されたニコチンプレベイパー製剤が枯渇する前に、ヒーター240がアクティブであることができる総秒数を示してもよい。別の実施例として、集積回路127は、貯蔵部220内のニコチンプレベイパー製剤が枯渇する前に、ヒーター240がアクティブであることができる秒数で事前にプログラムされてもよい。さらに別の実施例として、集積回路127は、貯蔵部220が枯渇する前に、ヒーター240が特定の製品タイプの場合でアクティブであることができる秒数で事前にプログラムされてもよい。この場合、集積回路127は、メモリモジュール210からこの製品タイプを要求し、識別された製品タイプに基づいて秒数を決定してもよい。
【0079】
別の実施例として、コントローラ212は、上述のパーセンテージに基づいて、LEDアレイ137のうち起動するLEDの数を決定し、またコントローラ212は、LEDアレイ137のうち決定されたLEDの数を示すデータを集積回路127に送信してもよい。集積回路127は、データに示された数による、LEDアレイ137のうちのLEDを起動してもよい。
【0080】
図5は、少なくとも一つの例示的な実施形態によるヒューズメモリ217のブロック図である。
【0081】
上述の通り、ヒューズメモリ217はヒューズのアレイを含んでもよい。例えば、ヒューズのアレイは1024個のヒューズを含んでもよい。貯蔵部220は、ヒーター240が約1016秒間にわたってニコチンプレベイパー製剤を気化させるのに十分なニコチンプレベイパー製剤を含んでもよい。ヒューズアレイの第一の部分(例えば、1016個のヒューズ)は、ヒーター240の総動作時間を表してもよい。第二の部分(例えば、8個のヒューズ)は、カートリッジ200の製品識別子またはシリアル番号などの他の情報を保存してもよい。ヒューズメモリ217のセクション内のヒューズの数は、貯蔵部220が枯渇する前に、ニコチンベイパーを発生させるためにヒーター240がニコチンプレベイパー製剤を能動的に加熱している秒数と1対1で相関する必要はないが、任意の量の時間と相関してもよい。例えば、貯蔵部220が枯渇する前に、ヒーター240が約508秒間動作するのに十分なニコチンプレベイパー製剤しか貯蔵部220が保持しない場合、ヒューズアレイの第一の部分は依然として、1016個のヒューズを含んでもよく、各ヒューズは、ヒーター240の総動作時間のうち二分の一秒を表す。
【0082】
ヒューズアレイは、他の情報を第二の部分に保存してもよく、ニコチンプレベイパー製剤の少なくとも一つの風味、日付、またはカートリッジ200に関連する他の情報を表す情報を含んでもよい。
【0083】
図6は、少なくとも一つの例示的な実施形態によるヒューズメモリ217内の情報の記録を示すタイムラプス図である。
【0084】
図6は、コントローラ212が、t1からtnまでの各時間tiにて、ヒューズのうちの一つの両端に設定電圧を印加しうる例を示す。例えば、それぞれの時間tiから次の時間ti+1までの時間が1秒であり、PWM信号が50ミリ秒の期間を有する場合、コントローラ212は、t1にて20パルスが受信された後で、ヒューズのうちの一つの両端に設定電圧を印加してもよい。次いでコントローラ212は、時間t2にて別の20パルスが受信された後、第二のヒューズの両端に設定電圧を印加してもよい。このようにして、ヒーター240およびコントローラ212によって受信された20パルスの各セットについて、一つのヒューズが開かれる。
【0085】
少なくとも一部の例示的な実施形態によると、ヒューズは永久的に開かれ、開位置または閉位置を保持するための電圧の維持を必要としない。従って、ヒューズメモリ217は不揮発性である。その結果、ニコチンeベイピング装置10の電源がオフにされていて、再び電源がオンになった後も、コントローラ212は、各時間tにて一つのヒューズを開き続けることによって、ヒーター240の総動作時間についての情報を記録し続けうる。開状態または閉状態を保持するヒューズの能力はまた、ヒーター240によって発生された熱による著しい影響を受けない。その結果、上述のヒューズメモリ217は、一定の電圧なしで、かつヒーター240によって生成された熱による著しい影響を受けることなく、情報を維持することができる。ヒューズメモリはまた、耐熱性の電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)よりも概してコストが低い。
【0086】
コントローラ212は、次にどのヒューズを開くかを知るために、どのヒューズが開かれていないかを決定するように構成されてもよい。コントローラ212はまた、貯蔵部220に残っているニコチンプレベイパー製剤の量を示す信号をメモリモジュール210が送信するように求める要求に応答するために、貯蔵部220内のニコチンプレベイパー製剤の量のための専用ヒューズの部分において、既に開いているヒューズが幾つであるかを決定してもよい。
【0087】
図7は、少なくとも一つの例示的な実施形態による例示的なPWM信号である。図8は、少なくとも一つの例示的な実施形態による別の例示的なPWM信号である。
【0088】
図7および図8において、電源制御回路120およびメモリモジュール210は、第一のプロトコルに従って通信してもよい。上側のグラフは、電源線150を通る電流を示し、中央グラフは電源線150の電圧を示す。第三のグラフはPWMクロックサイクルを示す。
【0089】
第一のプロトコルにおいて、PWM信号は、電源制御回路120からの埋め込まれた信号は一切含まない場合がある。
【0090】
メモリモジュール210は、ヒューズメモリ217のヒューズをいつ開くかを決定するために、PWM信号で受信されたパルス数を計数してもよい。
【0091】
コントローラ212は、ヒューズメモリ217に保存されたデータをスキャンした後にデータを伝送してもよい。ヒューズメモリ217のスキャンには、約10のPWMクロックサイクルがかかりうる。
【0092】
ヒューズメモリ217のスキャン後、コントローラ212は、依然として開いているヒューズメモリ217の第一の部分のヒューズの数を示す製剤データを送信する(D9~D0:貯蔵部220に残っているニコチンプレベイパー製剤)。
【0093】
製剤データ部分の後、コントローラ212は、ヒューズメモリ217の第二の部分に保存された製品識別表示またはシリアル番号を送信する(P7~P0:製品識別表示またはシリアル番号)。
【0094】
製品識別表示またはシリアル番号の後、コントローラ212は、2つのチェックサムまたはパリティビットを伝送する(C1~C0:チェックサム)。
【0095】
すべての情報が電源制御回路120によって正しく受信されている場合、集積回路127は電源回路124を制御して、図8に示す通りの肯定(ACK)PWMクロックサイクルで完全なPWMパルスを伝送する。すべての情報が電源制御回路120によって正しく受信されていない場合、集積回路127は電源回路124を制御して、図7に示す通りの肯定(ACK)PWMクロックサイクルで短いPWMパルス(否定応答)を伝送する。短いPWMパルスは、PWM信号の以前のパルスよりも長さが短くてもよい(例えば、PWMクロックサイクルの半分未満)。
【0096】
図7において、伝送データ(データ部分、製品識別表示またはシリアル番号、チェックサム、これらの組み合わせ、またはこれらの部分的組み合わせを含む)は、ACK PWMクロックサイクルの短いパルスに応答して再送信される。
【0097】
上述の通り、コントローラ212はデータを伝送するために、追加の負荷219を接続して、電源線150を通る電流を増加させてもよい。例えば、図7において、D9、D0、P1、C1の電流グラフは、データ「1」が送信されることを示すのに対し、D8、P7、P0、C0の電流グラフは、ビット「0」が送信されることを示す。コントローラ212は、第一のビット値(「1」)を示すためにPWM信号のパルスの一部分中に追加の負荷219を電源線150に接続することと、第二のビット値(「0」)を示すためにPWM信号のパルス中に追加の負荷219を電源線150に接続しないこととによって、データを出力するように構成されている。
【0098】
図9は、少なくとも一つの例示的な実施形態による別の例示的なPWM信号である。図9において、電源制御回路120およびメモリモジュール210は、第二のプロトコルに従って通信してもよい。第二のプロトコルを使用して通信するために使用されるハードウェアは、第一のプロトコルを使用して通信するために使用されるハードウェアと同じまたは実質的に同じであってもよい。
【0099】
第二のプロトコルにおいて、電源制御回路120は、PWM信号のパルスの幅を修正することによってメモリモジュール210と通信してもよい。例えば、第一のモードで電源制御回路120は、PWMクロックサイクルの50%よりも大きい幅を有するようにパルスを修正して、「1」を示してもよい。第二のモードで電源制御回路120は、PWMクロックサイクルの50%よりも小さい幅を有するようにパルスを修正して、「0」を示してもよい。メモリモジュール210(より具体的に、コントローラ212)は、PWM信号の単一のパルスの幅を検出するように、かつパルスの幅に基づいて情報を記録するように構成されてもよい。さらに、メモリモジュール210は、PWM信号の各パルスの幅を検出するように、かつパルスの幅に基づいて情報を記録するように構成されてもよい。
【0100】
第二のプロトコルにおいて、電源制御回路120およびメモリモジュール210は、どのデバイスが電源線150を介して通信するかを交互に替えてもよい。例えば、電源制御回路120は、第一の10個のPWMクロックサイクルで10ビットを通信してもよく、メモリモジュール210は、第二の10個のPWMクロックサイクルで10ビットを通信してもよい。第二のプロトコルにおいて、メモリモジュール210は、PWMクロックサイクル中に負荷219を選択的に接続することによって、図4Bに関連して上述した同じまたは実質的に同じ様態で通信してもよい。
【0101】
代替として、電源制御回路120とメモリモジュール210の両方は、図7図9に関して記述した方法の組み合わせを使用して、同じPWMサイクルで情報を送信してもよい。一つの実施例において、パルスの長さは、電源制御回路120から送信される情報を示してもよく、電源線150を通る電流は、メモリモジュール210によって送信される情報を示してもよい。
【0102】
図9において、第一のグラフは、PWM信号のパルスの長さを修正することによって、電源制御回路120によって送信されるデータを示す。第二のグラフおよび第三のグラフは、メモリモジュール210が追加の負荷219を接続/切断することによってデータを通信する時の電源線150の電圧および電流を示す。
【0103】
図10は、少なくとも一つの例示的な実施形態による別の例示的なPWM信号である。図10において、電源制御回路120およびメモリモジュール210は、第三のプロトコルに従って通信してもよい。第三のプロトコルにおいて、各PWMクロックサイクルは送信、アイドル、受信、オフの4つのセクションに分割されうる。
【0104】
送信セクションにおいて、電源制御回路120は、データを転送するためにPWM信号の電圧を調節してもよい。PWM信号の各パルスの送信セクション中に、数ビットのデータが送信されてもよい。送信セクションは、単一のビットが送信されうる、幾つかのデータPWMサイクルを含んでもよい。一つの実施例において、低めの電圧の短めのパルスは「1」を示してもよく、低めの電圧の長めのパルスは「0」を示してもよい。例えば、図10に示す通り、サイクル1の低めの電圧の短めのパルスは「1」を示してもよく、サイクル2の長めのパルスは「0」を示してもよい。
【0105】
PWMクロックサイクルのアイドルセクションおよび受信セクションにおいて、電圧は2つの電圧レベルのうちのより高い電圧であってもよい。受信セクションにおいて、メモリモジュール210は、電源線150を通して余分な電流を引き出すために、電源線150に追加の負荷219を選択的に接続することによって数データビットを通信してもよい。データPWMサイクル1に示す通り、低めの電流の短めのパルスは「1」を示してもよく、データPWMサイクル2に示す通り、低めの電流の長めのパルスは「0」を示してもよい。
【0106】
オフセクションにおいて、PWM信号はゼロボルトおよびゼロアンペアであってもよい。
【0107】
図11は、少なくとも一つの例示的な実施形態による別の例示的なPWM信号である。
【0108】
図11において、電源制御回路120およびメモリモジュール210は、第四のプロトコルに従って通信してもよい。第四のプロトコルにおいて、各PWMクロックサイクルは、第三のプロトコルと同様に四つのセクションに分割されてもよい。
【0109】
第三のプロトコルと異なり、データは、低め電圧のパルスの周波数(電源制御回路120用)、または高めの電流(メモリモジュール210用)を変更することによって送信されてもよい。一つの実施例において、高めの周波数を有するパルスの群が「1」を示してもよく、一つ以上の低周波数パルスが「0」を示してもよい。メモリモジュール210(より具体的に、コントローラ212)は、PWM信号のパルスの周波数を検出するように、かつパルスの周波数に基づいて情報を記録するように構成されてもよい。
【0110】
図12は、少なくとも一つの例示的な実施形態による例示的な電源回路124である。電源回路124は、オペアンプ126、トランジスタ125’、および電圧分圧回路として配設された抵抗器R1および抵抗器R2を含んでもよい。オペアンプ126は、オペアンプ126の負入力端子にて集積回路127から出力信号を受信してもよい。負入力端子は制御線130に接続されている。オペアンプ126の出力は、トランジスタ125’のゲートに入力されてもよい。オペアンプ126は、オペアンプ126の正入力端子にてフィードバック電圧を受信してもよい。フィードバック電圧は、抵抗器R1と抵抗器R2の間のノードでの電圧であってもよい。トランジスタ125’は、レール140に接続されたソース、および電源線150に接続されたドレインを有してもよい。抵抗器R1は、電源線150と抵抗器R2の間に接続されてもよい。抵抗器R2は、抵抗器R1と接地の間に接続されてもよい。
【0111】
一つの例示的な実施形態において、抵抗器R1の抵抗と抵抗器R2の抵抗は等しくてもよい。抵抗R1および抵抗R2が等しい時、電源線150に印加された電圧は、集積回路127からの出力信号の2倍の電圧になる。その結果、集積回路は、集積回路127からの出力信号に基づいて、電源線150に印加された電圧を制御して、接地とレール140電圧の間の任意の電圧にしてもよい。
【0112】
上述の通りの第三または第四のプロトコルの実施例において、集積回路127は、図12に示す電源回路124を制御して、2つの他の電圧レベルの間で交互に出力信号を出力することによって、2つの電圧レベルを有するPWM信号を電源線150に印加してもよい。抵抗器R1の抵抗と抵抗器R2の抵抗が等しい場合、2つの他の電圧レベルは、電源線150に印加されたその2つの電圧レベルのそれぞれ半分であってもよい。
【0113】
要素または層が別の要素もしくは層「上にある」、「に接続されている」、「に連結されている」、または「を覆う」と言及される時、これはもう一方の要素もしくは層上に直接ある、それに直接接続されている、それに直接連結されている、またはそれを直接覆う場合があり、もしくは介在する要素もしくは層が存在しうることが理解されるべきである。対照的に、要素が別の要素もしくは層「上に直接ある」、「に直接接続されている」、または「に直接連結されている」と言及される時、介在する要素もしくは層は存在しない。同様の数字は、本明細書の全体を通して同様の要素を指す。
【0114】
第一の、第二の、第三のなどの用語は本明細書において、様々な要素、構成要素、領域、層、またはセクションを記述するために使用される場合があり、これらの要素、構成要素、領域、層、またはセクションはこれらの用語によって限定されるべきではないことが理解されるべきである。これらの用語は、一つの要素、構成要素、領域、層、またはセクションを別の領域、層、またはセクションと区別するためにのみ使用される。従って、以下で考察されている第一の要素、構成要素、領域、層、またはセクションは、例示的な実施形態の教示内容から逸脱することなく、第二の要素、構成要素、領域、層、またはセクションと呼ばれることができる。
【0115】
空間的関係の用語(例えば、「下に」、「下方に」、「下部」、「上方に」、「上部」、およびこれに類するもの)は本明細書において、図中で図示の通り、一つの要素または特徴と他の要素または特徴との間の関係を説明しやすくするために使用されうる。空間的関係の用語は、図に描写されている方向に加えて、使用時または動作時の装置の異なる方向を包含することが意図されていると理解されるべきである。例えば、図中の装置をひっくり返した場合、他の要素または特徴の「下方に」または「下に」と説明されている要素はその後、その他の要素または特徴の「上方に」あることになる。従って、「下方に」という用語は上方と下方の両方の向きを包含する場合がある。装置は別の方法で(90度回転して、または他の向きで)向きが決められる場合があり、本明細書で使用される空間的関係の記述語は適宜に解釈される。
【0116】
本明細書で使用される用語は、様々な例示的な実施形態を説明する目的のみのものであり、例示的な実施形態の制限を意図しない。本明細書で使用される単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は複数形も含むことが意図されているが、文脈によって明らかにそうではないことが示される場合は、その限りではない。「含む(includes)」、「含む(including)」「備える(comprises)」、および「備える(comprising)」という用語は本明細書で使用される時、述べられた特徴、整数、工程、動作、要素、または構成要素の存在を特定するが、一つ以上の他の特徴、整数、工程、動作、要素、構成要素、またはこれらの群の存在または追加を除外しないことがさらに理解されるであろう。
【0117】
例示的な実施形態は、例示的な実施形態の理想的な実施形態(および中間構造)の概略図である断面図を参照して本明細書で説明される。このように、例えば製造技法または公差の結果としてもたらされた図の形状からの変形が予想される。従って、例示的な実施形態は、本明細書に図示された領域の形状を限定するものとして解釈されるべきでなく、例えば製造の結果としてもたらされる形状の逸脱を含むべきである。
【0118】
別の方法で定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的用語および科学的用語を含む)は、例示的な実施形態が属する当該技術分野の当業者が一般的に理解している用語と同じ意味を有する。用語(一般的に使用されている辞書で定義された用語を含む)は、関連する技術分野の文脈でのそれらの用語の意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、理想的なまたは過度に正式な意味で解釈されないが、本明細書で明示的にそのように定義されている場合はその限りではないことがさらに理解されるであろう。
【0119】
例示的な実施形態が本明細書で開示されてきたが、他の変形が可能でありうることが理解されるべきである。こうした変形は本開示の範囲を逸脱するものと見なされるべきではなく、また当業者に明らかであろうすべてのこうした修正は以下の特許請求の範囲内に含まれることが意図されている。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】