(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-15
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/33 20060101AFI20230308BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20230308BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20230308BHJP
G09F 9/40 20060101ALI20230308BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20230308BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20230308BHJP
【FI】
G09F9/33
G09F9/30 330
G09F9/00 338
G09F9/40 301
H01L33/62
H01L33/00 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022542433
(86)(22)【出願日】2021-01-07
(85)【翻訳文提出日】2022-07-11
(86)【国際出願番号】 KR2021000192
(87)【国際公開番号】W WO2021141407
(87)【国際公開日】2021-07-15
(32)【優先日】2020-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507194969
【氏名又は名称】ソウル セミコンダクター カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL SEMICONDUCTOR CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】97-11, Sandan-ro 163 beon-gil, Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】チュン・フン・イ
【テーマコード(参考)】
5C094
5F142
5G435
【Fターム(参考)】
5C094AA02
5C094AA14
5C094BA23
5C094CA19
5C094DA01
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5C094GB10
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5C094HA07
5C094HA08
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5G435KK05
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5G435LL04
5G435LL07
5G435LL08
5G435LL17
5G435LL19
(57)【要約】
本発明の一実施例に係る表示装置は、それぞれが、モジュール基板と、前記モジュール基板上に実装された複数個の発光素子とを含む複数個の表示モジュール;及び前記複数個の表示モジュールが配置される支持基板;を含む。前記各モジュール基板のそれぞれの少なくとも一端部には、前記モジュール基板の端部から陥没した陥没部及び前記陥没部に提供された各連結電極が提供され、前記各発光素子は、前記各連結電極を介して前記支持基板上の各配線と電気的に連結される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが、モジュール基板と、前記モジュール基板上に実装された複数個の発光素子と、を含む複数個の表示モジュール;及び
前記複数個の表示モジュールが配置される支持基板;を含み、
前記各モジュール基板のそれぞれの少なくとも一端部には、前記モジュール基板の端部から陥没した陥没部及び前記陥没部に提供された各連結電極が提供され、各発光素子は、前記各連結電極を介して前記支持基板上の各配線と電気的に連結されている、表示装置。
【請求項2】
前記各モジュール基板のうち互いに隣接した二つのモジュール基板を第1モジュール基板及び第2モジュール基板としたとき、前記第1モジュール基板及び第2モジュール基板のうち少なくとも一つは、少なくとも一端部に複数個の陥没部を有し、前記第1モジュール基板及び第2モジュール基板のうち少なくとも一つの少なくとも一端部には、前記複数個の陥没部に対応する位置に前記陥没部の方向に突出した各突出部を有する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記陥没部は、平面上で見たとき、陥没した部分の形状が三角形、半円形、又は半楕円形の形状である、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1モジュール基板及び第2モジュール基板のそれぞれは、少なくとも一端部に前記各陥没部及び前記各突出部を有する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記各連結電極のそれぞれは、前記陥没部を充填する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第1モジュール基板及び第2モジュール基板の一端部の陥没部を保護する保護材をさらに含み、前記連結電極は、前記陥没部の面と前記保護材との間に提供される、請求項2に記載の表示装置。
【請求項7】
前記モジュール基板の上面に提供され、前記連結電極に連結された連結配線と、前記モジュール基板の下面に提供され、前記連結電極に連結された背面連結配線と、をさらに含み、前記背面連結配線は、前記支持基板とBGA(ball grid array)方式又は導電性接着部材で連結されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記支持基板は、前記モジュール基板と向かい合う面に提供された導電性電極部を有し、前記連結電極は、前記背面連結配線を介して前記導電性電極部に接触する、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記各連結電極は、前記各発光素子を駆動できるように前記各発光素子に対応する個数で提供されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記モジュール基板は、前記各発光素子が提供され、映像が表示される画素領域と、前記画素領域を取り囲む非画素領域と、を含み、前記各連結配線の一部又は全部は前記画素領域に提供されている、請求項7に記載の表示装置。
【請求項11】
前記陥没部は前記非画素領域に提供されている、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記各陥没部は、前記モジュール基板の縁部に沿って配置されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
複数個の表示モジュールを製造する段階;及び
前記複数個の表示モジュールを支持基板上に提供する段階;を含み、
前記複数個の表示モジュールのそれぞれを製造する段階は、
モジュール基板の少なくとも一端部に陥没部を形成する段階;
前記陥没部に各連結電極を形成する段階;
前記モジュール基板上に各発光素子を形成する段階;及び
前記モジュール基板の下面に駆動回路部を形成し、前記各連結電極を介して前記各発光素子と前記駆動回路部とを電気的に連結する段階;を含む表示装置の製造方法。
【請求項14】
前記陥没部は、レーザーを用いて形成する、請求項13に記載の表示装置の製造方法。
【請求項15】
前記各連結電極を形成する段階は、
前記陥没部が形成されたモジュール基板の少なくとも一端部の側面に導電膜を形成する段階;及び
前記モジュール基板の少なくとも一端部の側面を研磨し、前記陥没部を除いた一端部の側面に形成された前記導電膜を除去する段階;を含む、請求項13に記載の表示装置の製造方法。
【請求項16】
前記モジュール基板の少なくとも一端部に陥没部を形成する段階、及び前記陥没部に各連結電極を形成する段階は、複数個のモジュール基板を互いに隣接するように配置させた後、複数個のモジュール基板で同時に行われる、請求項13に記載の表示装置の製造方法。
【請求項17】
前記モジュール基板の上面及び下面にそれぞれ各連結配線及び各背面連結配線を形成する段階をさらに含む、請求項13に記載の表示装置の製造方法。
【請求項18】
前記モジュール基板の少なくとも一端部に突出部を形成する段階をさらに含む、請求項13に記載の表示装置の製造方法。
【請求項19】
前記複数個の表示モジュールを前記支持基板上に提供するとき、前記陥没部に該当する位置に前記突出部が対応するように配置する、請求項18に記載の表示装置の製造方法。
【請求項20】
前記複数個の表示モジュールは、BGA方式で前記支持基板上に提供される、請求項13に記載の表示装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、より詳細には、大面積マルチモジュール表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)を使用する表示装置が開発されている。発光ダイオードを使用する表示装置は、最終基板上に個別的に成長した赤色(Red、R)、緑色(Green、G)及び青色(Blue、B)発光ダイオード(LED)の各構造を形成することによって得られる。
【0003】
しかし、高解像度のフルカラーである表示装置に対するニーズに加えて、多様な面積、特に、大面積に具現された表示装置に対するニーズも持続的に増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、高品質の大面積マルチモジュール表示装置及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施例に係る表示装置は、それぞれが、モジュール基板と、前記モジュール基板上に実装された複数個の発光素子とを含む複数個の表示モジュール、及び前記複数個の表示モジュールが配置される支持基板を含む。前記各モジュール基板のそれぞれの少なくとも一端部には、前記モジュール基板の端部から陥没した陥没部、及び前記陥没部に提供された各連結電極が提供され、前記各発光素子は、前記各連結電極を介して前記支持基板上の各配線と電気的に連結される。
【0006】
本発明の一実施例において、前記各モジュール基板のうち互いに隣接した二つのモジュール基板を第1及び第2モジュール基板としたとき、前記第1及び第2モジュール基板のうち少なくとも一つは、少なくとも一端部に複数個の陥没部を有し、前記第1及び第2モジュール基板のうち少なくとも一つの少なくとも一端部には、前記複数個の陥没部に対応する位置に前記陥没部の方向に突出した各突出部を有することができる。
【0007】
本発明の一実施例において、前記陥没部は、平面上で見たとき、陥没した部分の形状が三角形、半円形、又は半楕円形であってもよい。
【0008】
本発明の一実施例において、前記第1及び第2モジュール基板のそれぞれは、少なくとも一端部に前記各陥没部及び前記各突出部を有することができる。
【0009】
本発明の一実施例において、前記各連結電極のそれぞれは、前記陥没部を充填することができる。
【0010】
本発明の一実施例において、表示装置は、前記第1及び第2モジュール基板の一端部の陥没部を保護する保護材をさらに含み、前記連結電極は、前記陥没部面と前記保護材との間に提供されてもよい。
【0011】
本発明の一実施例において、前記モジュール基板の上面に提供され、前記連結電極に連結された連結配線と、前記モジュール基板の下面に提供され、前記連結電極に連結された背面連結配線とをさらに含み、前記背面連結配線は、前記支持基板とBGA(ball grid array)方式又は導電性接着部材で連結されてもよい。
【0012】
本発明の一実施例において、前記支持基板は、前記モジュール基板と向かい合う面に提供された導電性電極部を有し、前記連結電極は、前記背面連結配線を介して前記導電性電極部に接触し得る。
【0013】
本発明の一実施例において、前記各連結電極は、前記各発光素子を駆動できるように前記各発光素子に対応する個数で提供されてもよい。
【0014】
本発明の一実施例において、前記モジュール基板は、前記各発光素子が提供され、映像が表示される画素領域と、前記画素領域を取り囲む非画素領域とを含み、前記各連結配線の一部又は全部は前記画素領域に提供されてもよい。前記陥没部は、前記非画素領域に提供されてもよい。本発明の一実施例において、前記各陥没部は、前記モジュール基板の縁部に沿って配置されてもよい。
【0015】
本発明の一実施例に係る表示装置は、複数個の表示モジュールを製造する段階と、前記複数個の表示モジュールを支持基板上に提供する段階とを含んで製造され得る。前記複数個の表示モジュールのそれぞれを製造する段階は、モジュール基板の少なくとも一端部に陥没部を形成する段階と、前記陥没部に各連結電極を形成する段階と、前記モジュール基板上に各発光素子を形成する段階と、前記モジュール基板の下面に駆動回路部を形成し、前記各連結電極を介して前記各発光素子と前記駆動回路部とを電気的に連結する段階とを含むことができる。
【0016】
本発明の一実施例において、前記陥没部は、レーザーを用いて形成したり、鋸などの器具などを用いた切断などで形成することができる。
【0017】
本発明の一実施例において、前記各連結電極を形成する段階は、前記陥没部が形成されたモジュール基板の少なくとも一端部の側面に導電膜を形成する段階と、前記モジュール基板の少なくとも一端部の側面を研磨し、前記陥没部を除いた一端部の側面に形成された前記導電膜を除去する段階とを含むことができる。
【0018】
本発明の一実施例において、前記モジュール基板の少なくとも一端部に陥没部を形成する段階及び前記陥没部に各連結電極を形成する段階は、複数個のモジュール基板を互いに隣接するように配置させた後、複数個のモジュール基板で同時に行われてもよい。
【0019】
本発明の一実施例において、表示装置の製造方法は、前記モジュール基板の上面及び下面にそれぞれ各連結配線及び各背面連結配線を形成する段階をさらに含むことができる。
【0020】
本発明の一実施例において、表示装置の製造方法は、前記モジュール基板の少なくとも一端部に突出部を形成する段階をさらに含むことができる。
【0021】
本発明の一実施例において、前記複数個の表示モジュールを前記支持基板上に提供するとき、前記陥没部に該当する位置に前記突出部が対応するように配置されてもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一実施例によると、映像が分離されたり、映像に暗線が表れるなどの問題が最小化された大面積表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例に係る表示装置を概略的に示した斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1のP1に該当する部分を示した平面図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施例に係る表示装置の表示モジュールの一コーナーを概念的に示した斜視図である。
【
図4】
図4a及び
図4bは、それぞれ
図3のA-A’線に沿った断面図で、本発明の一実施例に係る各実施例を示した図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施例に係る発光素子を簡略に示した断面図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施例に係る表示装置において、モジュール基板の下面に駆動回路部が別途に提供された場合の、背面における連結関係を概略的に示した図である。
【
図7】
図7a乃至
図7dは、本発明の一実施例に係る表示装置を製造する方法を順次示した平面図である。
【
図8】
図8は、表示モジュールを支持基板に組み立てることを概念的に示した斜視図である。
【
図9】
図9は、複数個のモジュール基板に陥没部を同時に形成することを概念的に示した斜視図である。
【
図10】
図10は、本発明の一実施例に係る陥没部の形状をそれぞれ示した平面図である。
【
図11】
図11は、本発明の一実施例に係る連結電極の形状をそれぞれ示した平面図である。
【
図12】
図12a乃至
図12cは、本発明の一実施例において、互いに隣接した二つの表示モジュールの間の関係を示した平面図である。
【
図13】
図13は、本発明の一実施例に係る表示装置を示す構造図である。
【
図14】
図14は、本発明の一実施例において、各発光素子が上述した実施例と異なる形態で配列されたことを示した平面図で、
図1のP1に対応する部分を示した図である。
【
図15】
図15aは、本発明の一実施例において、各発光素子が上述した実施例と異なる他の形態で配列されたことを示した平面図で、
図1のP1に対応する部分を示した図であって、
図15bは、
図15aに示した発光素子を簡単に示した概念図である。
【
図16】
図16aは、本発明の一実施例に係る表示モジュールの一部を示した図で、互いに隣接した各モジュール基板の間に固定部材が提供されたことを示した平面図であって、
図16b及び
図16cは、
図16aのB-B’線に沿った断面図で、本発明の一実施例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な形態を有し得るので、、特定の実施例を図面に例示し、これを本文で詳細に説明する。しかし、これは、本発明を特定の開示形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物及び代替物を含むものと理解しなければならない。
【0025】
本発明は、画素を含む表示装置に関する。本発明の表示装置において、各発光素子が映像を表示する画素として使用された場合、表示装置として使用され得る。表示装置は、テレビ、タブレット、電子書籍表示装置、コンピューターモニター、キオスク、デジタルカメラ、ゲームコンソール、携帯電話、PDA、車両用ディスプレイ、大型屋外/屋内電光掲示板などを含む。
【0026】
本発明の一実施例に係る表示装置は、マイクロ発光素子を含む。マイクロ発光素子は、約1マイクロメートル乃至約800マイクロメートルのスケール、約1マイクロメートル乃至約500マイクロメートル、又は約10マイクロメートル乃至約300マイクロメートルのスケールの幅や長さを有する各素子であってもよい。しかし、本発明の一実施例に係る各マイクロ発光素子は、必ずしも前記範囲内の幅や長さを有する必要はなく、必要によってより小さくてもよく、より大きくてもよい。以下では、マイクロ発光素子を全て「発光素子」と称する。
【0027】
以下、添付した各図面を参照して本発明の好適な実施例をより詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施例に係る表示装置を概略的に示した斜視図である。
図2は、
図1のP1に該当する部分を示した平面図である。
【0029】
図3は、本発明の一実施例に係る表示装置の表示モジュールの一コーナーを概念的に示した斜視図である。
図4a及び
図4bは、それぞれ
図3のA-A’線に沿った断面図で、本発明の一実施例に係る各実施例を示した図である。
【0030】
図1乃至
図3、
図4a及び
図4bを参照すると、本発明の一実施例に係る表示装置100は、支持基板160と、前記支持基板160上に配置された多数個の表示モジュール110とを含む。各表示モジュール110は、映像が表示される画素領域111を有するものであって、支持基板160上に行と列に沿って配置され得る。表示モジュール110の画素領域111には、少なくとも一つの画素、好ましくは、多数個の画素が形成されていてもよい。
【0031】
支持基板160は、配線部及び各発光素子130が形成されたものであって、硬性又は軟性で提供されてもよい。支持基板160は、個別表示モジュール110より大きい面積で形成されてもよく、これによって、支持基板160上に多数個の表示モジュール110が実装され得る。本実施例において、多数個の表示モジュール110の組み合わせにより、大きな表示画面を有する表示装置100の具現が可能である。
【0032】
支持基板160は、例えば、ガラス、石英、セラミック、Si、SiC、金属、繊維、ポリマーなどであってもよく、透明又は不透明基板であってもよい。また、支持基板160は、硬性又は軟性の印刷回路ボード(PCB)であってもよい。
【0033】
一実施例において、支持基板160は、ガラス、石英、透明セラミック、透明PCBなどの透明基板であってもよい。支持基板160上の配線部も、透明伝導性酸化膜などの透明フィルムで形成され得る。支持基板160が透明基板である場合、ディスプレイ装置をオンにする前には支持基板160を介して背景が観察され得る。例えば、支持基板160を壁に付着させる場合、ディスプレイ装置をオフにした状態でディスプレイ画面がほとんど観察されなく、壁面が観察され得る。各発光素子130は非常に小さいので、各発光素子130の間の領域を介して背景が観察され得る。これによって、例えば、ヘッドアップディスプレイなどの透明ディスプレイ装置が提供され得る。
【0034】
さらに、支持基板160が軟性プラスチックで形成された場合、フレキシブルディスプレイを具現することもできる。
【0035】
表示モジュール110のそれぞれは、モジュール基板120と、前記モジュール基板120の上面上に実装された複数個の発光素子130とを含む。
【0036】
表示モジュール110のそれぞれのモジュール基板120は、多様な材料からなり得る。例えば、モジュール基板120は、光透過性絶縁材料で形成されてもよい。ここで、モジュール基板120が「光透過性」を有することは、光を全部透過させる透明な場合のみならず、所定波長の光のみ、又は所定波長の光の一部のみを透過させるなどの半透明又は一部透明な場合を含む。モジュール基板120の材料としては、ガラス、石英、有機高分子、有・無機複合材などを挙げることができる。しかし、モジュール基板120の材料はこれに限定されなく、光透過性及び絶縁性を有するものであれば特に限定されない。
【0037】
モジュール基板120は、少なくとも1個の画素領域111と、前記画素領域111を取り囲む非画素領域とを含む。画素領域111は、画素が提供される領域であって、後述する発光素子130から出射された光が進行してユーザーに視認される領域に該当する。非画素領域は、画素領域111を除いた領域である。非画素領域は、画素領域111の少なくとも一側に提供され、本発明の一実施例では、画素領域111を取り囲む形態で提供される。
【0038】
画素領域111には少なくとも一つの発光素子130が提供されるので、本発明の一実施例では、画素領域111に多数個の発光素子130が提供されたことを一例として説明する。
【0039】
画素ユニット113は、映像を表示する最小単位である。各画素ユニット113は、白色光及び/又はカラー光を出すことができる。各画素ユニット113は、一つのカラーを出す一つの画素を含むこともできるが、互いに異なるカラーが組み合わされて白色光及び/又はカラー光を出せるように互いに異なる複数個の画素を含むこともできる。例えば、各表示モジュール110は、第1乃至第3画素を含むことができる。
【0040】
各画素は、モジュール基板120上の画素領域111内に提供される。各表示モジュール110の画素ユニット113には少なくとも一つの画素が提供され、例えば、各画素ユニット113は、第1乃至第3画素を含むことができる。第1乃至第3画素は、第1乃至第3発光素子130a、130b、130cに具現され得る。すなわち、第1乃至第3画素が出射する光をそれぞれ第1乃至第3光としたとき、第1乃至第3光は、互いに異なる波長帯域を有することができる。本発明の一実施例において、第1乃至第3光は、青色、赤色、及び緑色の波長帯域に該当し得る。しかし、各表示モジュール110が含む各画素が出射する光の波長帯域は、これに限定されなく、シアン、マゼンタ、イエローの波長帯域に該当することもある。
【0041】
各発光素子130は、各画素ごとに提供され、多様な波長の光を提供することができる。本発明の一実施例において、各発光素子130は、第1乃至第3光としてそれぞれ緑色、赤色、及び青色の波長帯域を出射する第1乃至第3発光素子130a、130b、130cを含むことができる。このとき、第1乃至第3発光素子130a、130b、130cは、青色発光ダイオード、赤色発光ダイオード、及び緑色発光ダイオードに具現され得る。しかし、青色、赤色、及び緑色を具現するために、第1乃至第3光がそれぞれ青色、赤色、及び緑色の波長帯域を有する必要はない。これは、図示してはいないが、第1乃至第3光が同一の波長帯域を有する場合にも、第1乃至第3光のうち少なくとも一部を他の波長帯域の光に変換する光変換層がさらに使用される場合、最終的な出射光のカラーを制御できるためである。光変換層は、所定波長の光を他の波長の光に変換する蛍光体及び量子ドットなどの材料を含むことができる。言い換えると、第1乃至第3画素が緑色、赤色、及び/又は青色を具現するために、必ず緑色、赤色、青色の発光ダイオードを使用しなければならないのではなく、前記カラー以外の発光ダイオードを使用することができる。例えば、赤色を具現するために、赤色発光ダイオードが使用されてもよいが、青色又は紫外線発光ダイオードを使用し、青色光又は紫外線を吸収した後で赤色を放出する光変換層を用いることができる。
【0042】
各発光素子130は、微細な大きさで形成されるので、プラスチックなどの軟性モジュール基板に転写などの方法で実装されてもよい。本発明の一実施例に係る発光素子130は、無機発光素子であってもよく、有機発光素子とは異なり、無機物質の薄膜成長によって形成することができる。これによって、製造工程が単純になり、収率が向上し得る。そして、個々に分離された発光素子130を大面積基板上に同時に転写できるので、大面積表示装置の製作が可能になる。さらに、無機物材料からなる発光素子は、有機発光素子によって輝度が高く、寿命が長く、単価が低いという長所を有する。
【0043】
図3を参照すると、モジュール基板120の側面には陥没部127が形成され、陥没部127内には連結電極123が提供される。陥没部127は、モジュール基板120の側面から内側方向に窪んだものであって、モジュール基板120の一部が除去されることによって、モジュール基板120の上面から下面方向に延長されたグルーブ形状を有することができる。陥没部127の内部をなすモジュール基板120の側面上には、連結電極123、さらに詳細には、連結電極123のうち側面電極123bが提供される。
【0044】
モジュール基板120の上面には、前記側面電極123bに連結された上部パッド123aが提供され、モジュール基板120の下面には、前記側面電極123bに連結された下部パッド123cが提供される。前記上部パッド123aは、連結配線129と接触して連結されたり、連結配線129と一体に形成され、前記連結配線129は発光素子130に電気的に連結される。図示してはいないが、下部パッド123cは、下部連結配線159に接触して連結されたり、下部連結配線159と一体に形成され、駆動回路部又は支持基板に電気的に連結される。ここで、前記連結配線129及び下部連結配線159は、データライン及び/又は走査ラインなどを含むことができる。
【0045】
モジュール基板120の下面に形成された各配線は、別個の駆動回路部150に連結されてもよい。例えば、
図4aを参照すると、駆動回路部150は、別途の印刷回路基板に製作され、モジュール基板120の下面に配置された後、モジュール基板120の下面に形成された各配線に連結されてもよい。モジュール基板120の上面に形成された各配線は、後述する陥没部127に形成された連結電極123を介してモジュール基板120の下面に形成された各配線に連結されてもよい。
【0046】
本発明の一実施例において、駆動回路部150が別個の印刷回路基板に製作され、モジュール基板120の下面に配置された場合のみを示したが、これに限定されなく、別個の追加的な駆動回路部がさらに提供されてもよい。支持基板160には、別途の配線と共に追加的な駆動回路部が提供されてもよい。例えば、
図4bを参照すると、モジュール基板120の下面に形成された各配線は支持基板160に連結されてもよい。
【0047】
本発明の一実施例において、図示してはいないが、モジュール基板120には、多数個の配線のみならず、各発光素子130を駆動する駆動素子が形成されてもよい。この場合、駆動素子は薄膜トランジスタであってもよく、各薄膜トランジスタは、外部からの駆動信号によってそれぞれの発光素子130に連結されることによって、各発光素子130をオン又はオフにすることができる。
【0048】
第1乃至第3発光素子130a、130b、130cとしては、多様な形態の発光ダイオードが採用され得る。
【0049】
図5は、本発明の一実施例に係る発光素子130を簡略に示した断面図である。
図3に示した発光素子130は、第1乃至第3発光素子130a、130b、130cのうちいずれか一つであってもよい。
【0050】
図5を参照すると、発光素子は、素子基板131、第1半導体層132、活性層133、第2半導体層134、第1コンタクト電極135a、第2コンタクト電極135b、絶縁膜136、第1コンタクトパッド137a、及び第2コンタクトパッド137bを含む。
【0051】
一実施例において、緑色光を放出する発光素子の場合、第1半導体層132、活性層133、及び第2半導体層134は、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウムインジウムガリウム(AlInGaN)、リン化ガリウム(GaP)、リン化アルミニウムガリウムインジウム(AlGaInP)、及びリン化アルミニウムガリウム(AlGaP)を含むことができる。一実施例において、赤色光を放出する発光素子の場合、第1半導体層132、活性層133、及び第2半導体層134は、ヒ化アルミニウムガリウム(aluminum gallium arsenide、AlGaAs)、ヒ化リン化ガリウム(gallium arsenide phosphide、GaAsP)、リン化アルミニウムガリウムインジウム(aluminum gallium indium phosphide、AlGaInP)、及びリン化ガリウム(gallium phosphide、GaP)を含むことができる。一実施例において、青色光を放出する発光素子の場合、第1半導体層132、活性層133、及び第2半導体層134は、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化アルミニウムインジウムガリウム(AlInGaN)、及びセレン化亜鉛(zinc selenide、ZnSe)を含むことができる。
【0052】
ここで、第1及び第2半導体層132、134は、互いに反対のタイプの不純物がそれぞれドーピングされたものであってもよく、不純物のタイプによってn型又はp型半導体層であってもよい。例えば、第1半導体層132はn型半導体層で、第2半導体層134はp型半導体層であってもよい。その反対に、第1半導体層132はp型半導体層で、第2半導体層134はn型半導体層であってもよい。
【0053】
図面において、第1半導体層132及び第2半導体層134がそれぞれ単一層であることを示すが、これらの層は、多重層であってもよく、また、超格子層を含むこともできる。活性層133は、単一量子井戸構造又は多重量子井戸構造を含むことができ、所望の波長を放出するように窒化物系半導体の組成比が調節される。
【0054】
活性層133及び第2半導体層134が提供されていない第1半導体層132上には第1コンタクト電極135aが配置され、第2半導体層134上には第2コンタクト電極135bが配置される。
【0055】
第1及び/又は第2コンタクト電極135a、135bは、単一層、又は多重層金属からなってもよい。第1及び/又は第2コンタクト電極135a、135bの材料としては、Al、Ti、Cr、Ni、Au、Ag、Cuなどの多様な金属及びこれらの合金などが含まれてもよい。
【0056】
第1及び第2コンタクト電極135a、135b上には絶縁膜136が提供され、絶縁膜136上には、第1コンタクト電極135aとコンタクトホールを介して連結された第1コンタクトパッド137a及び第2コンタクトパッド137bが提供される。本実施例において、第1コンタクト電極135aには第1コンタクトパッド137aが連結され、第2コンタクト電極135bには第2コンタクトパッド137bが連結されたことを示したが、これは、説明の便宜のためのものであって、これに限定されるのではない。例えば、第1コンタクト電極135aに第2コンタクトパッド137bが連結され、第2コンタクト電極135bには第1コンタクトパッド137aが連結されてもよい。
【0057】
第1コンタクトパッド137a及び/又は第2コンタクトパッド137bは、単一層、又は多重層金属からなってもよい。第1コンタクトパッド137a及び/又は第2コンタクトパッド137bの材料としては、Al、Ti、Cr、Ni、Auなどの金属及びこれらの合金などが使用されてもよい。
【0058】
本発明の一実施例において、発光素子130が簡単に図面と共に説明されているが、発光素子130は、上述した層以外にも、付加的な機能を有する層をさらに含むことができる。例えば、光を反射させる反射層、特定の構成要素を絶縁するための追加絶縁層、ソルダーの拡散を防止するソルダー防止層などの多様な層がさらに含まれてもよい。
【0059】
図5において、発光素子は、第1及び第2コンタクトパッドが上部に向かう形態で示したが、モジュール基板上に実装されるときは反転し、第1及び第2コンタクトパッドがモジュール基板の上面と向かい合う方向に実装されてもよい。第1及び第2コンタクトパッドは、モジュール基板上に提供された配線部に直接又は導電性接着部材などを用いて電気的に連結されてもよい。
【0060】
再度、
図1乃至
図3、
図4a及び
図4bを参照すると、本発明の一実施例に係る表示装置100は、発光素子130に共通電圧及びデータ信号が印加され、オンになることによって光を出射し、出射された光は、下部のモジュール基板120を介してモジュール基板120の下面方向に進行する。
【0061】
本発明の一実施例において、各表示モジュール110は、支持基板160上に形成された配線部、そのうち導電性電極部163に連結される構造を有する。支持基板160上には、多様な種類の配線部、各回路(例えば、追加駆動部を始めとして、各画素を駆動するための多様な回路)などが提供されてもよく、前記導電性電極部163を介して各表示モジュール110上に配置された各発光素子130に駆動信号を提供する。このために、表示モジュール110のモジュール基板120には、支持基板160の導電性電極部163とモジュール基板120の上面の連結配線129とを連結するための構造が提供される。
【0062】
本発明の一実施例に係る各表示モジュール110は、モジュール基板120の上面に提供された各発光素子130をモジュール基板120の下側に位置した駆動部150や支持基板160に連結するための連結構造を有する。
【0063】
図3を参照してより詳細に説明すると、各モジュール基板120のそれぞれの少なくとも一端部には、モジュール基板120の端部から陥没した各陥没部127が提供される。陥没部127は、画素領域111でない非画素領域に提供されてもよく、これによって、モジュール基板120の縁部に沿って配置される。陥没部127は、各発光素子130の個数及び前記各発光素子130に連結された連結配線129を連結できる個数で提供されてもよく、図面では、説明の便宜のために任意の個数で示した。
【0064】
各陥没部127は、モジュール基板120の両端部でモジュール基板120の上面から下面方向にカッティングされた形態で形成される。前記各陥没部127には、それぞれ各連結電極123が形成される。各連結電極123は、モジュール基板120の上面に形成された上部パッド123aと、モジュール基板120の下面に形成された下部パッド123cと、前記陥没部127の内部に該当し、上部パッド123aと下部パッド123cとをつなぐ側面電極123bとからなる。上部パッド123aは、モジュール基板120の上面に形成された連結配線129に連結され、下部パッド123cは、モジュール基板120の下面に形成された下部連結配線159に連結されたり、支持基板160の導電性電極部163と連結されてもよい。
【0065】
本発明の一実施例において、モジュール基板120の下面に発光素子130を駆動するための駆動回路部150が別途に提供される場合、下部パッド123cは、モジュール基板120の下面に提供された連結配線129によって駆動回路部150に連結される。
【0066】
図6は、本発明の一実施例に係る表示装置100において、モジュール基板120の下面に駆動回路部150が別途に提供された場合の、背面における連結関係を概略的に示した図である。
【0067】
図1乃至
図6を参照すると、駆動回路部150は、単一個数で提供されてもよいが、図示したように2個以上で提供されてもよい。例えば、駆動回路部150は、第1駆動回路部151及び第2駆動回路部153を含むことができる。第1及び第2駆動回路部151、153は、モジュール基板120の下面に形成された下部連結配線159を介して連結電極123の下部パッド123cと電気的に連結される。第1駆動回路部151及び第2駆動回路部153は、例えば、走査駆動部及びデータ駆動部であってもよい。第1駆動回路部151及び第2駆動回路部153は、画素領域111及び/又は非画素領域に対応する領域に提供されてもよい。
【0068】
モジュール基板120の下面に駆動回路部150が別途に提供されないか、提供されたとしても追加的な素子への連結が必要である場合、下部パッド123cは、支持基板160上の導電性電極部163と連結される。下部パッド123cが支持基板160の導電性電極部163と連結されるときは、下部パッド123cと導電性電極部163との間にソルダーペーストなどの導電性接着部材140が提供される形態で連結されてもよい。又は、下部パッド123cが支持基板160の導電性電極部163と連結されるときは、ボールグリッドアレイ(ball grid array)方式で連結されてもよい。この場合、下部パッド123cと支持基板160の導電性電極部163との間に半田ボールが提供されてもよい。
【0069】
支持基板160には、多様な素子、例えば、タイミングコントローラ、EEPROMなどのメモリ、発光素子130を駆動するための電圧源などの回路、及び導電性電極部163と電気的に接続される各種配線を含む配線部が形成されてもよい。前記支持基板160には、走査ライン及びデータラインにそれぞれ走査信号及び映像信号を印加するゲート駆動部及びデータ駆動部が形成されてもよい。
【0070】
このような構造では、駆動回路部150又は支持基板160上の多様な素子から出力された駆動信号が各連結電極123を介して発光素子130に伝達され、これによって、発光素子130がオン又はオフになり、映像を表示するようになる。
【0071】
本発明の一実施例に係る表示装置100は、前記のように複数個の表示モジュール110を含むマルチモジュール表示装置に該当する。一例として、
図1では、4×5個の表示モジュール110が一つの表示装置100をなしている。
【0072】
本実施例において、複数個の表示モジュール110は、それぞれ又は少なくとも一部が独立的に駆動してもよく、又は、少なくとも一部の表示モジュール110が残りの他の表示モジュール110と連動して従属的に駆動してもよい。複数個の表示モジュール110が連動して駆動する場合、一つの映像を表示することができる。
【0073】
本実施例において、複数個の表示モジュール110が全て同一の大きさで提供されたことを示したが、本発明は、これに限定されなく、少なくとも一つの表示モジュールが残りの表示モジュールと互いに異なる大きさで提供されてもよいことは当然である。また、少なくとも一つの表示モジュールが残りの表示モジュールと互いに異なる画素の個数を有することができ、これによる解像度も互いに異なる値を有することができる。これに加えて、全ての領域の解像度が同一である必要がない場合、互いに異なる解像度の表示モジュールを配列する方式で表示装置100を製造することができる。
【0074】
本発明の一実施例において、各表示モジュール110は、矩形状でない他の形状で提供されてもよく、特に、全体的な表示装置100の形状によって四角形でない他の形状でも提供され得る。また、製造しようとする表示装置100の大きさによって、支持基板160やその支持基板160上に配置される各表示モジュール110の個数が多様に変わり得る。
【0075】
前記のような構造の表示装置は、大面積のマルチモジュール表示装置を製造するとき、互いに隣接した表示モジュールと表示モジュールとの間の画素領域の離隔部が最小化されることによって、表示される映像が分離されたり、映像に暗線が表れるなどの問題が最小化される。本発明の一実施例によると、連結電極は、各発光素子が実装されるモジュール基板の側部に、特に画素領域に直ぐ隣接した非画素領域に形成されてもよい。ここで、連結電極が形成される部分は、モジュール基板の一端部から内側に陥没した部分に該当し、これによって、モジュール基板の外側に追加的な配線構造を有する必要がない。また、本発明の一実施例では、表示モジュールと支持基板とを連結するための別途の装置がモジュール基板の側面に提供される必要がないので、モジュール基板の側面に別途の装置を装着するための空間が省略されることによって、互いに隣接した二つの表示モジュールの間の間隔が最小化され得る。
【0076】
図7a乃至
図7dは、本発明の一実施例に係る表示装置を製造する方法を順次示した平面図である。
【0077】
図7a乃至
図7dを参照すると、本発明の一実施例に係る表示装置100は、まず、複数個の表示モジュール110を製造した後、前記複数個の表示モジュール110を支持基板160上に配置することによって製造され得る。
【0078】
まず、複数個の表示モジュール110を製造する段階を説明する。
【0079】
図7aを参照すると、まず、モジュール基板が提供される。モジュール基板は、光透過性絶縁材料で形成されてもよい。
【0080】
モジュール基板120の少なくとも一端部には、モジュール基板120の側部が除去されることによって陥没部127が形成される。陥没部127は、レーザーを用いて形成したり、鋸などの器具などを用いた切断などで形成することができる。しかし、陥没部127の形成方法はこれに限定されなく、陥没部127が多様な方法で形成され得ることは当然である。
【0081】
図7bを参照すると、モジュール基板120の側面には、導電膜CDTが形成される。導電膜CDTは、陥没部127が形成されたモジュール基板120の側面全体に形成されてもよい。導電膜CDTは、めっきを通じて容易に形成され得る。しかし、導電膜CDTの形成方法は、これに限定されなく、モジュール基板120の側面に導電膜を形成できる他の方式を利用可能であることは当然である。
【0082】
図7cを参照すると、次に、モジュール基板120の少なくとも一端部の側面が研磨され得る。前記研磨により、陥没部127を除いた一端部の側面に形成された前記導電膜が除去され、陥没部127内に形成された導電膜のみが残るようになり、連結電極(特に、側面連結電極)123として機能するようになる。
【0083】
図7dを参照すると、連結電極123が形成された陥没部127内に保護材BMが形成されてもよい。陥没部127内に保護材BMを形成することは選択的なものであり、必要によっては、保護材BMに保護されずに、それ以降の表示モジュールの組み立て段階が進められてもよい。保護材BMは、光を吸収できるようにブラックカラーの絶縁性物質からなってもよい。
【0084】
その後、前記モジュール基板上には各発光素子が形成される。ここで、各発光素子の形成前に、モジュール基板の上面及び下面に追加的な連結配線及び背面連結配線が先に形成されてもよい。
【0085】
前記モジュール基板の下面には、駆動回路部が準備されて配置され、前記各連結電極を介して前記各発光素子と前記駆動回路部とが電気的に連結されることによって、表示モジュールが完成する。
【0086】
図8は、表示モジュールを支持基板に組み立てることを概念的に示した斜視図である。
【0087】
図8を参照すると、上述した段階を経て完成した各表示モジュール110を支持基板160上に配置した後で電気的に連結する。支持基板160上には、多数個の表示モジュール110が行と列に沿って配置されてもよい。表示モジュール110と支持基板160との間には、ソルダーペーストなどの導電性接着剤やボールグリッドアレイに使用される半田ボールなどが配置され、表示モジュール110と支持基板160との間を電気的に連結することができる。
【0088】
上述したように、単純にモジュール基板に陥没部を形成し、陥没部内に連結電極を簡単に形成する方式で表示モジュールを製作し、表示モジュールを支持基板に単純なソルダリングやボールグリッドアレイ方式で付着させることによって、簡単且つ低コストの方式でマルチモジュール表示装置を製造することができる。
【0089】
本発明の一実施例に係る表示装置は、本発明の概念から逸脱しない限度内で多様な方法で製造可能であり、形状なども多様に変形し得る。
【0090】
本発明の一実施例において、モジュール基板に陥没部を形成するとき、単一のモジュール基板に個別的に陥没部をそれぞれ形成することもできるが、これに限定されなく、複数個のモジュール基板に同時に陥没部を形成することもできる。
【0091】
図9は、複数個のモジュール基板に陥没部を同時に形成することを概念的に示した斜視図である。本図面では、説明の便宜のために2個のモジュール基板を使用することを示した。
【0092】
図9を参照すると、複数個のモジュール基板120a、120bを準備した後、陥没部127を形成するための各端部が互いに同じ側に位置するように配置する。このとき、必要によって、各モジュール基板120a、120bが互いに動かないように、互いに隣接した二つのモジュール基板120a、120bの間には粘着シート170を配置させることもできる。その次に、複数個のモジュール基板120a、120bを配置させた状態で同時に複数個のモジュール基板120a、120bの端部をレーザーや鋸などの器具などを用いてカッティングすることによって、複数個のモジュール基板120a、120bの端部に陥没部127を形成することができる。陥没部127が形成された各モジュール基板120a、120bは、粘着シート170を除去することによって個別的に互いに分離され得る。
【0093】
このような工程を通じて、複数個のモジュール基板に陥没部を容易に形成することができる。
【0094】
本発明の一実施例において、陥没部は多様な形態で形成され得る。
【0095】
図10は、本発明の一実施例に係る陥没部の形状をそれぞれ示した平面図である。
【0096】
図10を参照すると、陥没部127の形状は、平面上で見たときに三角形であってもよいが、半円、又は半楕円であってもよい。陥没部127の形状は、これに限定されなく、モジュール基板120の一端部から内側方向に陥没した形態であれば、これ以外の他の形態で形成されてもよい。また、一つのモジュール基板120において、陥没部127の形状が全て同一の形状、例えば、全て三角形の形状であってもよいが、これに限定されなく、多様な形状が一つのモジュール基板120に多様に提供されて配置され得る。これに加えて、各陥没部127の間の間隔は、等間隔であってもよいが、これに限定されなく、多様に調節され得ることは当然である。
【0097】
本発明の一実施例において、連結電極は多様な形態で形成され得る。
【0098】
図11は、本発明の一実施例に係る連結電極の形状をそれぞれ示した平面図である。
【0099】
図11を参照すると、連結電極123は、陥没部127を全部充填する形態で提供されてもよい。上述した一実施例において、連結電極123は、陥没部127をなすモジュール基板120の側面に沿って所定の厚さで形成された膜として示したが、これに限定されなく、
図11に示したように、陥没部127によって陥没した領域全体を充填すると同時に、モジュール基板120の側面をカバーする形態で形成されてもよい。この場合、連結電極123は、平面上で見たとき、陥没部127と同一の形状を有するように提供されてもよい。
【0100】
本発明の一実施例において、表示モジュールの一端部の形状は、連結電極の形成や配線の連結及び支持基板への組み立てが容易に行われるように多様な形態に変更され得る。
【0101】
図12a乃至
図12cは、本発明の一実施例において、互いに隣接した二つの表示モジュールの間の関係を示した平面図である。
【0102】
支持基板上に各モジュール基板のうち互いに隣接した二つのモジュール基板を第1及び第2モジュール基板120a、120bとしたとき、第1及び第2モジュール基板120a、120bのうち少なくとも一つは、少なくとも一端部に複数個の陥没部を有し、第1及び第2モジュール基板120a、120bのうち少なくとも一つの少なくとも一端部には、前記複数個の陥没部に対応する位置に陥没部の方向に突出した各突出部を有することができる。
【0103】
例えば、
図12aを参照すると、第1及び第2モジュール基板120a、120bが
図12aのように左右に配置されているとき、右側の第2モジュール基板120bは、内側に陥没した陥没部127を有することができ、陥没部127内には連結電極123が形成されている。左側の第1モジュール基板120aは、第2モジュール基板120b側に突出した突出部127pを有することができる。第1モジュール基板120aの突出部127pは、第2モジュール基板120bの陥没部127に対応する位置に、陥没部127の大きさに対応する大きさで提供されてもよく、これによって、第1モジュール基板120aと第2モジュール基板120bを組み立てる場合、第1モジュール基板120a及び第2モジュール基板120bは、縁部の形状が互いに噛み合った形態で組み立てられ得る。
【0104】
本発明の一実施例において、陥没部及び突出部は、第1及び第2モジュール基板で多様に配置され得る。
【0105】
例えば、まず、
図12bを参照して第1モジュール基板120aを見ると、第1モジュール基板120aは、その端部に突出部127paと陥没部127aを全て有することができる。陥没部127aの場合、第1モジュール基板120aの内側方向に陥没してもよく、その陥没部127aには連結電極123aが配置されてもよい。突出部127paの場合、第2モジュール基板120b側に突出してもよい。第2モジュール基板120bを見ると、第1モジュール基板120aの陥没部127aに対応する領域に突出部127pbが形成されてもよく、第1モジュール基板120aの突出部120paに対応する領域に陥没部127bが形成されてもよい。第2モジュール基板120bの陥没部127bには連結電極123bが配置されてもよい。このように、前記第1及び第2モジュール基板120a、120bのそれぞれは、少なくとも一端部に前記陥没部127a、127b及び前記各突出部127pa、127pbを有することができる。
【0106】
図12cを参照すると、第1モジュール基板120aの陥没部127aと第2モジュール基板120bの陥没部127bは、互いに対応する位置ではなく、互いに行き違う位置に配置されてもよい。
【0107】
上述した構造を有する表示装置は、多様な方式で駆動し得る。例えば、本発明の一実施例において、各画素は、パッシブ型又はアクティブ型で駆動してもよい。
【0108】
図13は、本発明の一実施例に係る表示装置を示す構造図である。
【0109】
図13を参照すると、本発明の一実施例に係る表示装置は、タイミング制御部155、第1駆動部151、第2駆動部153、配線部、及び第1乃至第3発光素子130a、130b、130cに具現された各画素を含む。本発明の一実施例において、第1駆動部151及び第2駆動部153は、それぞれ走査駆動部及びデータ駆動部であってもよく、以下では、走査駆動部及びデータ駆動部と称して説明する。
【0110】
それぞれの画素は、個別的に配線部を介して走査駆動部151、データ駆動部153などに連結される。
【0111】
タイミング制御部155は、外部(一例として、映像データを送信するシステム)から表示装置の駆動に必要な各種制御信号及び映像データを受信する。このようなタイミング制御部155は、受信した映像データを再整列してデータ駆動部153に伝送する。また、タイミング制御部155は、走査駆動部151及びデータ駆動部153の駆動に必要な各走査制御信号及び各データ制御信号を生成し、生成された各走査制御信号及び各データ制御信号をそれぞれ走査駆動部151及びデータ駆動部153に伝送する。
【0112】
走査駆動部151は、タイミング制御部155から走査制御信号を受け、これに対応して走査信号を生成する。
【0113】
データ駆動部153は、タイミング制御部155からデータ制御信号及び映像データを受け、これに対応してデータ信号を生成する。
【0114】
配線部は、多数個の信号配線を含む。配線部は、具体的に、走査駆動部151と各画素とを連結する第1配線103と、データ駆動部153と各画素とを連結する第2配線102とを含む。本発明の一実施例において、第1配線103は各走査ラインであってもよく、第2配線102は各データラインであってもよい。その他にも、配線部は、タイミング制御部155と走査駆動部151、タイミング制御部155とデータ駆動部153、又はその他の各構成要素の間を連結し、該当の信号を伝達する各配線をさらに含む。
【0115】
各走査ライン103は、走査駆動部151で生成された走査信号を各画素に提供する。データ駆動部153で生成されたデータ信号は、各データライン102に出力される。各データライン102に出力されたデータ信号は、走査信号によって選択された水平表示モジュール110ラインの各画素に入力される。
【0116】
各画素は、各走査ライン103及び各データライン102に接続される。各画素は、各走査ライン103から走査信号が供給されるとき、各データライン102から入力されるデータ信号に対応して選択的に発光する。一例として、各フレーム期間の間に、それぞれの画素は、入力を受けたデータ信号に相応する輝度で発光する。ブラック輝度に相応するデータ信号を受けた各画素は、該当のフレーム期間の間に発光しないことによってブラックを表示する。
【0117】
本発明の一実施例において、各発光素子は、画素領域内で多様な形態で配列されることによって各画素ユニットを形成することができる。
【0118】
図14は、本発明の一実施例において、各発光素子が上述した実施例と異なる形態で配列されたことを示した平面図で、
図1のP1に対応する部分を示した図である。
【0119】
図14を参照すると、モジュール基板120の画素領域111には複数個の発光素子130が提供されてもよい。複数個の発光素子130は、多様な形態で配列されることによって画素ユニットをなし得るが、上述した
図2に開示された実施例では、一つの画素ユニットが第1乃至第3発光素子130a、130b、130cからなり、第1乃至第3発光素子130a、130b、130cが三角形をなす形態で配列されたことを示した。本発明の他の実施例によっては、
図14に示したように、複数個の発光素子130が行列状に配列されてもよい。例えば、画素ユニットが第1乃至第3発光素子130a、130b、130cからなる場合、第1、第2及び第3発光素子130a、130b、130cは、行又は列に沿って交互に配列されてもよく、又は行と列の全てに沿って交互に配列されてもよい。他の例を挙げると、画素ユニットが第1乃至第3発光素子からなる場合、第1乃至第3発光素子が配列されるとき、第1発光素子、第2発光素子、及び第3発光素子が行又は列に沿って順次繰り返される形態で配列されてもよく、又は行と列に沿って全て繰り返される形態で配列されてもよい。
【0120】
図15aは、本発明の一実施例において、各発光素子が上述した実施例と異なる形態で配列されたことを示した平面図で、
図1のP1に対応する部分を示した図である。
図15bは、
図15aに示した発光素子を簡単に示した概念図である。
【0121】
図15aを参照すると、モジュール基板120の画素領域111には複数個の発光素子230が提供され、各発光素子がそれぞれ一つの画素ユニットをなしたことを示した。各発光素子230は、互いに異なるカラーの光を出射する複数個のエピタキシャルスタックを含むことができる。例えば、各発光素子230は、
図15bに示したように、順次積層された3個の層である第1乃至第3エピタキシャルスタック231、233、235を含むことができる。
【0122】
各エピタキシャルスタックは、多くの波長帯域の光のうち、可視光線帯域のカラー光を出射することができる。第1エピタキシャルスタック231は第1カラー光を出射し、第2エピタキシャルスタック233は第2カラー光を出射し、第3エピタキシャルスタック235は第3カラー光を出射することができる。ここで、第1乃至第3カラー光は互いに異なるカラー光に該当し、第1乃至第3カラー光は、順次に短い波長を有する互いに異なる波長帯域のカラー光であってもよい。すなわち、第1乃至第3カラー光は、互いに異なる波長帯域を有することができ、第1カラー光から第3カラー光に行くほど高いエネルギーを有する短波長帯域のカラー光であってもよい。本実施例において、第1カラー光は赤色光で、第2カラー光は緑色光で、第3カラー光は青色光であってもよい。しかし、前記第1乃至第3カラー光の順序はこれに限定されなく、前記第1乃至第3エピタキシャルスタック231、233、235の積層順序によって互いに異なる順序で提供されてもよい。
【0123】
このように、一つの画素ユニットが積層型で製造された場合、多数個の発光素子の代わりに一つの発光積層体のみを実装すればよいので、単位領域内にさらに多くの数の画素ユニットを含むことができ、製造方法も著しく簡単になる。
【0124】
本発明の一実施例に係る表示モジュールには、互いに隣接した各モジュール基板の組み立て性を向上させるための追加的な構成要素がさらに提供されてもよい。
【0125】
図16aは、本発明の一実施例に係る表示モジュールの一部を示した図で、互いに隣接した各モジュール基板120の間に固定部材180が提供されたことを示した平面図であって、
図16b及び
図16cは、
図16aのB-B’線に沿った断面図で、本発明の一実施例を示した図である。
【0126】
図16a乃至
図16cを参照すると、本発明の一実施例に係る表示モジュールにおいて、各モジュール基板120の各コーナーのうち少なくとも一部は、多様な形態で面取りされ得る。例えば、互いに隣接した4個のモジュール基板120の各コーナーのうち少なくとも一つは、平面上で見たとき、面取りされた部分が三角形の形状、四分面の形状、又はその他の多様な形状であり得る。本発明の一実施例では、各モジュール基板120の互いに向かい合う4個のコーナーが、平面上で見たときに全て直角三角形の形状に面取りされたことを一例として示した。
【0127】
面取りされた部分はモジュール基板から除去されるので、その部分に空間が形成される。前記空間には、互いに隣接した各モジュール基板120を堅固に締結させる固定部材180が提供されてもよい。前記固定部材180は、各モジュール基板120を容易に固定できるように多様な形状を有することができ、各発光素子からの光の反射や干渉が生じないようにブラックからなってもよい。
【0128】
本発明の一実施例において、前記固定部材180は、ねじの形状を有することができる。前記固定部材180がねじの形状を有する場合、前記空間に挿入され、各モジュール基板120にねじ締結できるようにするねじ山181を有することができる。この場合、固定部材180のねじ山181に対応するねじ山が各モジュール基板120の面取りされた部分にも形成可能であり、前記互いに対応する各ねじ山が互いに噛み合う形態で前記各モジュール基板120と前記固定部材180とが締結されてもよい。
【0129】
本発明の一実施例において、前記固定部材180’は、弾性力を有するフックピンの形状を有することができる。フックピンの場合、前記空間内に挿入された後、再び離脱することを防止する係止突起183を有することができる。
【0130】
前記実施例では、前記固定部材の形状がねじ及びフックピンの形状であることを示したが、これに限定されなく、面取りされた部分に挿入され、前記各モジュール基板を固定できる限度内で、これと異なる形状を有し得ることは当然である。
【0131】
以上では、本発明の好適な実施例を参照して説明したが、該当の技術分野で熟練した当業者又は該当の技術分野で通常の知識を有する者であれば、後述する特許請求の範囲に記載した本発明の思想及び技術領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更可能であることを理解できるだろう。
【0132】
したがって、本発明の技術的範囲は、明細書の詳細な説明に記載した内容に限定されるのではなく、特許請求の範囲によって定められるべきであろう。
【国際調査報告】