(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-15
(54)【発明の名称】個別物品を識別、測定、および、位置決めするための装置および方法
(51)【国際特許分類】
B65G 47/90 20060101AFI20230308BHJP
【FI】
B65G47/90 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022543036
(86)(22)【出願日】2021-01-19
(85)【翻訳文提出日】2022-07-14
(86)【国際出願番号】 EP2021051024
(87)【国際公開番号】W WO2021148384
(87)【国際公開日】2021-07-29
(32)【優先日】2020-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516389064
【氏名又は名称】ベクトン・ディッキンソン・ロワ・ジャーマニー・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ ヘレンブランド
【テーマコード(参考)】
3F072
【Fターム(参考)】
3F072AA09
3F072GA10
3F072GB04
3F072GB07
3F072GB10
3F072KA01
3F072KA07
3F072KA09
3F072KB08
3F072KD03
(57)【要約】
本発明は、個別物品を識別、測定、および、位置決めするための装置および方法に関し、装置および方法は、既知の装置および方法と比較して、個別物品の増加した処理能力を有する。装置は、装置のXおよびY方向に延びる、個別物品の支持面(11)を有する、光学的に透明なターンテーブル(10)と、ターンテーブル(10)の支持面(11)に、個別物品の単位体を配置するための第1の搬送装置(30)と、個別物品の単位体の寸法および識別子を検出するための、ターンテーブル(10)の下方に配置された、第1の光学的読み取り装置(61)と、支持面(11)上に載る個別物品の単位体の高さ、および、識別子を検出するための第2の光学読み取り装置(62)と、複数の個別物品のためのターンテーブル(10)の下流に配置された保管領域(51)と、個別物品用の把持手段(35、45)を有する第2の搬送装置(40)であって、把持手段(35、45)は、個別物品が、保管領域において、Xおよび/またはY方向に並べて配置され得るように、保管領域(51)上で、少なくともXおよびY方向に移動可能である、第2の搬送装置(40)と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
個別物品(2)を識別、測定、および、位置決めするための装置(1)であって、前記装置(1)は、
光学的に透明なターンテーブル(10)であって、前記ターンテーブル(10)は、前記装置のXおよびY方向に延びる、前記個別物品の支持面(11)を有し、前記ターンテーブル(10)は、制御装置(20)に結合された回転駆動装置(12)と協働し、Z方向に伸びる回転軸の周りに回転可能であり、前記Z方向は、前記XおよびY方向に直交して延び、前記X方向は、前記装置の長手方向軸に対応し、前記Y方向は、前記装置の横方向軸に対応する、前記ターンテーブル(10)と、
前記ターンテーブル(10)の前記支持面(11)に、個別物品を配置するための第1の搬送装置(30)と、
前記ターンテーブル(10)の下方に、前記Z方向に配置された、第1の光学的読み取り装置(61)であって、前記第1の光学的読み取り装置(61)は、前記支持面(11)に載る個別物品の寸法と、載っている個別物品の一側面の識別子を検出するために、制御装置(20)に結合され、前記載っている個別物品の一側面は、前記支持面(11)に面する、前記光学的読み取り装置(61)と、
前記制御装置(20)に結合された第2の光学的読み取り装置(62)であって、前記第2の光学的読み取り装置(62)は、前記支持面(11)に載る個別物品の高さと、載っている個別物品の一側面の識別子とを検出し、前記載っている個別物品の一側面は、前記支持面に直交する、前記第2の光学的読み取り装置(62)と、
複数の個別物品のための、前記ターンテーブル(10)の下流に配置された保管領域(51)であって、前記ターンテーブルおよび前記保管領域の配置は、前記長手方向軸を画定する、前記保管領域(51)と、
前記制御装置(20)に結合された第2の搬送装置(40)であって、前記第2の搬送装置(40)は、個別物品の把持手段(35、45)を有し、前記把持手段(35、45)は、少なくとも、前記XおよびY方向において、前記保管領域(51)上を移動可能であり、その結果、個別物品は、前記保管領域において、前記Xおよび/またはY方向に並べて配置され得る、前記第2の搬送装置(40)と、
を備えることを特徴とする装置(1)。
【請求項2】
請求項1に記載の、個別物品(2)を識別、測定、および、位置決めするための装置(1)であって、前記装置は、前記ターンテーブルの上方に、前記Z方向に配置され、前記制御装置(20)に結合された、第3の光学的読み取り装置(63)を備え、前記第3の光学的読み取り装置は、前記支持面(11)に載る前記個別物品の寸法、および/または、前記支持面(11)から離れる方向を向く一側面の識別子を検出することを特徴とする装置(1)。
【請求項3】
請求項1または2に記載の、個別物品(2)を識別、測定、および、位置決めするための装置(1)であって、前記装置は、個別物品の空間的な向きを決定するための、前記制御装置に結合された、光学的粗検出装置(64)を備えることを特徴とする装置(1)。
【請求項4】
請求項1-3のいずれかに記載の、個別物品(2)を識別、測定、および、位置決めするための装置(1)であって、個別物品を除去するために、廃棄装置(13)が、前記ターンテーブル(10)と前記保管領域(51)との間に配置されることを特徴とする装置(1)。
【請求項5】
請求項1-4のいずれかに記載の、個別物品(2)を識別、測定、および、位置決めするための装置(1)であって、前記第1および/または第2の搬送装置(30、40)は、前記X、Y、および、Z方向に移動可能な、吸引パッドとして設計されることを特徴とする装置(1)。
【請求項6】
請求項5に記載の、個別物品(2)を識別、測定、および、位置決めするための装置(1)であって、吸引グリッパは、2つの異なる寸法の吸引ヘッド(35a、35b)を有することを特徴とする装置(1)。
【請求項7】
請求項1-6のいずれかに記載の、個別物品(2)を識別、測定、および、位置決めするための装置(1)であって、前記第2の搬送装置(40)は、少なくとも、前記XおよびY方向に移動可能な、把持グリッパとして設計されることを特徴とする装置(1)。
【請求項8】
請求項1-7のいずれかに記載の、個別物品(2)を識別、測定、および、位置決めするための装置(1)であって、前記装置(1)は、供給装置(70)、および、前記供給装置の上方に、前記Z方向に配置された、位置検出装置(65)を有することを特徴とする装置(1)。
【請求項9】
個別物品を識別、測定、および、位置決めするための方法であって、
a)第1の搬送装置(30)を備えた単一の個別物品が、光学的に透明なターンテーブル(10)の支持面(11)に、第1の側面で配置され、その支持面は、XおよびY方向に延び、前記ターンテーブル(10)は、制御装置(20)に結合された、回転駆動装置(12)と協働し、そのターンテーブルは、Z方向に延びる回転軸の周りで回転可能であり、Z方向は、前記XおよびY方向に直交して延び、前記X方向は、装置の長手方向軸に対応し、前記Y方向は、装置の横方向軸に対応し、
b)前記第1の側面は走査され、前記支持面(11)に載る、前記個別物品の前記X、Y寸法が、前記ターンテーブル(10)の下方に、前記Z方向において配置された、第1の光学的読み取り装置(61)で検出され、および、前記第1の側面の走査中に識別子が検出されたかどうかが決定され、
c)第2の光学的読み取り装置に面する第2の側面であって、前記第2の側面は、前記第1の側面に直交するように設計される、前記第2の側面が、走査され、前記支持面に載る前記個別物品のZ寸法が、前記第2の光学的読み取り装置(62)で検出され、および、前記第1の側面で前記識別子が検出されなかった場合、前記第2の側面の走査中に、識別子が検出されたかどうかが決定され、工程b)とc)は、同時に、または、ずらして実行され得、
d)識別子が検出されなかった場合、ターンテーブルは、前記第1の側面に垂直な次の側面が、前記第2の光学的読み取り装置に面するように回転させられ、前記次の側面が前記第2の読み取り装置で走査され、および、前記次の側面の走査中に、識別子が検出されたかどうかが決定され、
e)工程d)は、3つの次の側面が走査されるか、または、識別子が検出されるまで繰り返され、
f)識別子が検出されなかった場合、前記個別物品は、前記ターンテーブルから除去され、さらなる使用のために送られ、
g)載っている個別物品の識別子と、すべての寸法が検出されるやいなや、保管場所が、前記寸法、および/または、前記識別子に基づいて、前記ターンテーブルの下流に配置された保管領域(51)内に決定され、
h)前記個別物品は、前記保管場所を決定した後、第2の搬送装置(40)の把持手段(45)で把持されて、前記保管場所に移動させられ、前記把持手段(45)は、前記X、および/または、Y方向、ならびに、Z方向に移動させられることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9に記載の、個別物品を識別、測定、および、位置決めするための方法であって、工程b)において、側面が、前記ターンテーブル(10)の上方で、前記Z方向に配置された、第3の光学的読み取り装置(63)によって走査され、前記側面は、この読み取り装置(63)に面し、および、必要に応じて、前記支持面(11)に載る前記個別物品の前記X、Y寸法が検出され、前記側面の走査中に、識別子が検出されたかどうかが決定されることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項9または10に記載の、個別物品を識別、測定、および、位置決めするための方法であって、工程a)において、第1の搬送装置(30)によって保持された前記個別物品の空間的な向きが、粗検出装置(64)により、前記ターンテーブル(10)の前記支持面(11)に前記個別物品を配置する前に決定されることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項11に記載の、個別物品を識別、測定、および、位置決めする方法であって、前記粗検出装置(64)は、光学的読み取り装置として設計され、前記空間的な向きを決定するときに、前記個別物品は、識別子を検出するために走査されることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項11または12に記載の、個別物品を識別、測定、および、位置決めする方法であって、前記空間的な向きの決定中に、前記搬送装置によって保持された前記個別物品の最大の側面が、前記支持面に面していないことが検出される場合、前記個別物品は、前記搬送装置によって移動させられ、前記個別物品は、前記支持面に、前記最大の側面で載ることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個別物品、特に、医薬品パッケージを、識別、測定、および、位置決めするための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術から、前述の装置および対応する方法は、既知である。それによって、無秩序で大量に提供される、医薬品パッケージなどの個別物品が、分離され、識別され、自動保管に利用可能とされる。既知の装置および方法の不利な点は、それらが比較的低い処理能力を有することであり、これは、大量の個別物品(したがって、個別物品の大規模保管)には十分ではない。既知の装置および方法の別の不利な点は、それにより、分離した個別物品が、保管に、連続して供給されるのみであり得、これが、低い処理能力の1つの理由である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、処理速度および柔軟性が向上させられる、個別物品を識別、測定、および、位置決めするための装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、第1に、請求項1に記載の装置によって達成される。個別物品、特に、医薬品を識別、測定、および、位置決めするための、本発明による装置は、個別物品の支持面を有する、光学的に透明なターンテーブルを備え、その支持面は、装置のXおよびY方向に延び、このターンテーブルは、制御装置に結合された回転駆動装置と協働し、Z方向に延びる回転軸の周りに回転可能であり、Z方向は、XおよびY方向に直交して延び、X方向は、装置の長手方向軸に対応し、Y方向は、装置の横方向軸に対応する。装置は、さらに、ターンテーブルの支持面上に個別物品を配置するための第1の搬送装置と、支持面上に載る個別物品のX、Y寸法を検出するための第1の光学的読み取り装置とを備え、読み取り装置は、ターンテーブルの下方で、Z方向に配置され、そして、制御装置に結合され、載っている個別物品の一側面の識別子は、支持面に面する。
【0005】
例として、第1の光学的読み取り装置は、支持面に面する側面の画像を生成する、カメラであり得、画像は、任意に、制御装置に転送され、制御装置は、X、Y寸法および識別子の存在に関して、得られた画像を分析する。あるいは、読み取り装置自身が、前述の画像の分析を実行し、結果を制御装置に転送し得る。識別子の助けを借りて、ターンテーブル上に、どの分配形状で、どの医薬品が配置されたかが、明確に決定され得る。識別子は、例えば、バーコードであり得る。あるいは、側面を走査する光学的読み取り装置として、レーザーが使用され得る。
【0006】
装置は、さらに、支持面上に載っている個別物品のZ寸法(すなわち、高さ)と、支持面に直交する側面の識別子を検出するための、同様に制御装置に結合された、第2の光学的読み取り装置を備える。この第2の光学的読み取り装置は、また、例えば、すでに上述されたように動作する、カメラであり得る。ターンテーブルの下流には、複数の個別物品の保管領域が設けられ、ターンテーブルと保管領域の相互の配置は、装置の長手方向軸を画定する。
【0007】
保管領域は、さまざまな設備によって、例えば、貯蔵設備の搬送装置ベルトによって、提供され得る。その場合、保管領域は、搬送装置ベルトの決まった部分ではなく、常に、搬送装置ベルトの部分または支持面によって提供され、第2の搬送装置によってアクセスされ得る、所定の部分に位置づけられる。あるいは、スライド可能な保管トレイが、保管領域を提供し得、または、最も単純なケースでは、不動の保管テーブルを提供し得る。
【0008】
本発明による装置は、最終的に、個別物品の把持手段を有する、制御装置に結合された、第2の搬送装置を含み、把持手段は、保管領域において、少なくともXおよびY方向に移動可能であり、その結果、個別物品は、保管領域において、Xおよび/またはY方向に並んで配置され得る。
【0009】
本発明による装置は、特に、2つの搬送装置の使用によって、既知の装置とは異なり、第1の装置は、任意に設計された供給装置から、個別物品を受け取り、それを、ターンテーブルに供給するように適合させられ、ターンテーブル上で、個別物品の識別が行われるのに対し、第2の搬送装置は、識別と測定の後に、個別物品を取り上げ、保管領域に、それを配置するために提供される。本発明によれば、第2の搬送装置は、それが、保管領域上でX方向およびY方向の両方に移動させられ得るように設計され、第2の搬送装置によって把持された個別物品は、保管領域の任意の位置に配置され得る。
【0010】
本発明によれば、保管領域は、「通常の」サイズの、複数の個別物品が、装置のXおよび/またはY方向に並べて配置され得るように、寸法決めされる。これは、本発明による装置自体に属さないピッキング装置のグリッパによる、把持工程中に、保管領域に、または、保管領域から、複数の個別物品を取り上げることを可能にする。このことは、従来技術による装置の場合には、識別された個別物品が、既知の装置の限界により、常に、同じ位置に、連続して配置されるため、不可能であり、すなわち、識別された個別物品は、連続して、次々と、把持および保管され得るだけである。
【0011】
本発明による装置の処理能力は、一方では、2つの搬送装置-1つは、ターンテーブル上に個別物品を配置するためのもの、もう1つは、ターンテーブルから個別物品を把持して、それらを保管領域に配置するためのもの-が使用されるという事実によって増加させられる。本発明による第2の搬送装置の独創的設計により、保管に関して、複数の個別物品が、同時に把持され得るように、個別物品を配置することが可能であり、これは、ひいては、装置の処理能力、および、通常は、下流に配置される、ピッキング装置の保管速度を向上させる。
【0012】
本発明の装置では、第1の光学的読み取り装置が、ターンテーブルの下方に配置され、第2の光学的読み取り装置が、ターンテーブルの横方向に配置される。ターンテーブルに載る個別物品の場合、識別子が、ターンテーブルに面する、個別物品の「下側」の側面に配置されるか、または、個別物品の下側の側面に直交するように設計された側面の1つに配置されると、個別物品の識別は、前述の2つの読み取り装置で可能である。ただ1つの識別子が個別物品に配置され、その識別子が、個別物品の配置によって、ターンテーブルの表面とは離れる方向を向く側面に識別子が配置される場合だけ、識別は、2つの読み取り装置で可能ではなく、そのため、ターンテーブル上で個別物品の再配置が必要である。これを回避するために、本発明の好ましい実施形態では、装置は、ターンテーブルの上方にZ方向に配置され、個別物品の寸法、および/または、支持面とは離れる方向を向く側面の識別子を検出するための、制御装置に結合された、第3の光学的読み取り装置を有することが提供される。
【0013】
本発明による装置において、個別物品は、第1の搬送装置でターンテーブル上に配置される。個別物品の把持をどれほど正確に行うかは、本発明にとって本質的ではない。しかしながら、通常は、供給装置に載る複数の個別物品から一つの個別物品を把持することが行われ、搬送装置は、常に、個別物品を、好ましい側面(例えば、個別物品の最大の側面)で取り上げるとは限らず、個別物品を取り上げるのに最適な側面で取り上げる。結果として、どの配置で、個別物品が第1の搬送装置によって把持されるかは不確かであり、すなわち、例えば、個別物品の端面または非最大の側面で、個別物品が把持されることが生じ得る。したがって、個別物品は、ターンテーブル上で常に同じ側面で、例えば、個別物品の最大の側面で配置されるとは限らず、それらが、いかに、搬送装置、または、その把持手段によって取り上げられるかに依存する。ただし、通常は、最大の側面で載っている個別物品が保管されることが望ましく、そのため、個別物品は、ターンテーブルに、この最大の側面で正確に載る必要がある。
【0014】
これを達成し得るためには、第1の搬送装置で把持されるか、または、置かれた、個別物品の向きを知ることが必要である。この目的のために、本発明による装置の好ましい実施形態では、装置は、個別物品の空間的向きを決定するための、2Dまたは3Dカメラなどの、光学的粗検出装置を含むことが提供される。空間的な向きは、例えば、個別物品を把持した後に決定され得る。例えば、空間的な向きの決定中に、個別物品が、非最大の側面、すなわち、ターンテーブルの支持面に面する、非最大の側面で置かれることが確認される場合、個別物品は、例えば、第1または第2の搬送装置の空間的向きの知識に基づいて再配置され得(例えば、配置後に、単純に、直接ひっくり返すことによって)、その結果、個別物品は、その最大の側面で載り得る。
【0015】
場合によっては、個別物品の側面に配置された識別子が、例えば、輸送による損傷によって損なわれ、個別物品の識別が不可能になるということが起こり得る。好ましい実施形態では、したがって、個別物品を排出するための廃棄装置が、ターンテーブルと保管面との間に配置されることが提供される。これは、例えば、Z方向に旋回され得、識別が不可能な場合に、個別物品を排出するために開放されるフラップであり得る。
【0016】
第1および/または第2の搬送装置の正確な構成、特に、その把持手段は、本発明にとって本質的ではない。しかしながら、本発明の好ましい実施形態では、第1および/または第2の搬送装置は、X、Yおよび/またはZ方向に移動可能な、吸引グリッパとして設計されることが提供される。吸引グリッパとしての設計によって、特に、複数の個別物品からの一つの個別物品の取り上げは、例えば、把持グリッパとは対照的に、個別物品の密接な並置が、個別物品を取り上げる進路に位置しないため、第1の搬送装置において、容易にされる。特に、第2の搬送装置、または、この搬送装置の把持手段が、また、Z方向に移動可能であるため、支持面上で個別物品を上下に配置することが、また、可能である。これは、例えば、同一の医薬品パッケージの場合、それらが、非常に頻繁に、および/または、繰り返して外部調達されることを、経験が示している場合に有用であり得る。
【0017】
装置で取り扱われる個別物品の寸法と重量は、大きく変化し得、すなわち、重い小さな個別物品と大きな軽い個別物品が存在し得る。吸引グリッパを異なる寸法で、異なる重量の個別物品に最適に適合させるために、好ましい実施形態では、吸引グリッパが少なくとも2つの異なる寸法の吸引ヘッドを有することが提供される。
【0018】
代替の好ましい実施形態では、第2の搬送装置は、少なくともXおよびY方向に移動可能な、把持グリッパとして設計されることが提供される。把持グリッパの使用は、比較的大きくて重い個別物品に関して、吸引グリッパでのその把持に問題がある場合に、特に便利である。
【0019】
第1の搬送装置の個別物品が、どれほど正確に提供されるかは、本発明にとって本質的ではない。しかしながら、好ましい実施形態では、装置が、供給装置と、供給装置の上方でZ方向に配置された位置検出装置とを備えることの提供がなされる。位置検出装置は、通常、3Dカメラであり、それにより、複数の個別物品の中の異なる個別物品の位置が検出され得る。位置検出装置に結合された制御装置によって、個別物品の次の最適な把持面が決定され得、それを介して、一つの個別物品が複数の個別物品から取り除かれ得る。本発明による実施形態では、使用者の支援なしに、供給装置によって、複数の個別物品を提供することが可能であり、それらは、その後、完全に自動的に、単離および識別され、後の保管のために、保管領域に配置される。
【0020】
目的は、さらに、請求項9に記載の方法によって達成される。個別物品を識別、測定、および、位置決めするための、本発明による方法において、a)単一の個別物品が、第1の搬送装置によって、その支持面が、XおよびY方向に延びる、光学的に透明なターンテーブルの支持面上に、第1の側面で配置され、ターンテーブルは、制御装置に結合された回転駆動装置と協働し、Z方向に延びる回転軸の周りで回転可能であり、Z方向は、XおよびY方向に直交して延び、X方向は、長手方向軸に対応し、Y方向は、装置の横方向軸に対応する。工程b)では、ターンテーブルの下方で、Z方向に配置された、第1の光学的読み取り装置が、第1の側面を走査し、それは、保管面に載る個別物品のX、Y寸法を決定し、第1の側面の走査中に、識別子が検出されたかどうかを決定する。工程c)では、第1の側面に直交して設計された第2の側面が、第2の光学的読み取り装置で走査され、支持面上に載る個別物品のZ寸法(すなわち、高さ)が検出される。第1の側面で識別子が検出されなかった場合、第2の側面の走査中に、識別子が検出されたかどうかが決定され、工程b)およびc)は、同時に、または、ずらして実行され得る。
【0021】
したがって、まず、第一に、特に、医薬品パッケージであり得る、個別物品の「下側」の側面と、それに直交して設計された側面が、識別子に関して、測定および走査される。下側の第1の側面と、下側の側面に直交して配置された第2の側面で、識別子が特定され得ない場合、ターンテーブルは、工程d)で回転させられ、第1の側面に垂直な次の側面が、第2の光学的読み取り装置に面し、第2の読み取り装置は、次の側面を走査し、次の側面の走査で識別子が検出されたかどうかを決定する。この工程d)は、3つの次の側面が走査されるか、または、識別子が検出されるまで、本発明に従って繰り返される。識別子が検出されなかった場合、個別物品は、ターンテーブルから除去され、方法の工程e)でのさらなる使用のために供給される。識別子と、ことによると、その上に載っている個別物品のすべての寸法が決定されるとすぐに、ターンテーブルの下流に配置される「保管領域」内の保管場所が、寸法、および/または、任意に識別子に基づいて、制御装置によって決定される。このような決定は、本発明による方法によって、保管領域に個別物品を配置し、その結果、複数の個別物品が、同時に、保管領域から取り除かれ得ることが可能になるだろうから、必要である。個別物品が、保管領域にどの程度正確に配置されるかは、一方では、すでに支持面に載っている個別物品の寸法と、それにより、複数の個別物品が除去され得る、グリッパの除去方向に依存する。
【0022】
保管領域における個別物品の保管場所を決定した後、製品は、第2の搬送装置の把持手段によって把持され、保管場所に移動させられ、その目的のために、把持手段は、X方向、および、場合によっては、YおよびZ方向に移動されられる。
【0023】
本発明による方法では、識別後の個別物品が、そこから個別物品が移動させられ、または、把持される、一貫して同じ保管場所に、第2の搬送装置によって、単純に移動させられることではなく、制御手段によって、保管領域における保管場所が決定されること、つまり、置かれる個別物品の寸法、場合によっては、すでに置かれている個別物品の寸法と、取り除き方向に依存することが不可欠である。これにより、複数の個別物品が、グリッパで同時に把持され得るように、それらが並べて配置されることが達成され得る。いかに正確に、個別物品の配置がなされねばならないかは、いかに、グリッパが、個別物品にアクセスするか、例えば、グリッパが、X方向またはY方向に沿って、保管面上の空間に移動させられるかどうかに依存する。
【0024】
個別物品が識別子を1つだけ持っている場合でさえも、識別子を認識するために、個別物品を再配置する必要がないことを保証するために、好ましい実施形態では、方法の工程b)において、ターンテーブルの上方でZ方向に配置された、第3の光学的読み取り装置が、ターンテーブル上に載り、その側面が、この読み取り装置側に面する、個別物品の側面を走査することが提供され、支持面上に載る個別物品のX、Y寸法が、場合によっては、決定され、その側面の走査中に、識別子が検出されたかどうかが決定される。
【0025】
個別物品を除去する前に、個別物品が、どの方向に把持されるかを認識するために、本発明の方法の好ましい実施形態では、第1の搬送装置によって保持される個別物品の空間的向きが、ターンテーブルの支持面に個別物品を配置する前に、工程a)において、粗検出装置によって決定されることが提供される。空間的な向きが決定されると、制御装置は、早くも、保管領域内の最適な保管場所を決定することを開始し得る。
【0026】
粗検出装置が使用される場合、方法の好ましい実施形態では、粗検出装置が、光学的読み取り装置として設計され、個別物品は、識別子を検出するために、空間的な向きの決定中に走査されることが提供される。識別子の向きによっては、識別子が、粗検出装置により、早くも走査され得ることが生じ得る。これは、後続の方法の工程の時間を節約し、方法は高速化され得る。
【0027】
多くの場合、個別物品は、最大の側面で載置して保管されることが望まれる。しかし、第1の搬送装置で個別物品を把持する場合、個別物品が、ターンテーブルに最大の側面で配置され得るように、それらが第1の搬送装置で把持されることは保証されていないため、好ましい実施形態において、空間的な向きの決定中に、搬送装置によって保持された、個別物品の最大の側面が、支持面に面していないことが検出された場合、個別物品は、支持面上に配置された後に、搬送手段によって移動させられ、その結果、個別物品は、支持面に最大の側面で載ることが提供される。
【0028】
以下、本発明による装置、および、本発明による方法の好ましい実施形態が、添付の図面を参照して説明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1a】読み取り装置および検出装置の検出領域が概略的に示された、本発明による装置の第1の実施形態の斜視図である。
【
図1b】読み取り装置および検出装置の検出領域が概略的に示された、本発明による装置の第1の実施形態の側面図である。
【
図2】検出領域が示されない、
図1aおよび
図1bに示される実施形態の斜視図である。
【
図3】検出領域、ならびに、読み取り装置、および、検出装置の示されない、第1の実施形態のさらなる斜視図である。
【
図5】本発明による装置の第2の実施形態を示す図である。
【
図6a】本発明による方法の第1の実施形態の様々な段階を示す図である。
【
図6b】本発明による方法の第1の実施形態の様々な段階を示す図である。
【
図6c】本発明による方法の第1の実施形態の様々な段階を示す図である。
【
図7】個別物品が、保管領域に、それぞれ異なって配置される、本発明による方法のさらなる実施形態を示す図である。
【
図8】個別物品が、保管領域に、それぞれ異なって配置される、本発明による方法のさらなる実施形態を示す図である。
【
図9】個別物品が、保管領域に、それぞれ異なって配置される、本発明による方法のさらなる実施形態を示す図である。
【
図10】本発明による装置の第3の実施形態を示す図である。
【
図11】本発明による装置の第4の実施形態を示す図である。
【
図12】第4の実施形態の第1の搬送装置の詳細図である。
【
図13a】本発明による方法のさらなる実施形態を示す図である。
【
図13b】本発明による方法のさらなる実施形態を示す図である。
【
図13c】本発明による方法のさらなる実施形態を示す図である。
【
図14】本発明による方法の実施形態のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1aおよび1bは、本発明による装置1の第1の実施形態の斜視図および側面図を示す。装置1は、支持面11を備えた、中央の光学的に透明なターンテーブル10を備える。この支持面は、XおよびY方向に延在し、X方向は、装置の長手方向軸に対応する。光学的に透明なターンテーブル10は、回転駆動装置12と協働し、それを介して、ターンテーブルは、Z方向に延びる回転軸の周りで回転可能であり、Z方向は、XおよびY方向に広がる平面に直交して延びる。示される実施形態では、回転駆動装置は、廃棄装置13に配置され、廃棄装置13は、ターンテーブル10に面する端面に丸い窪みを有し、丸い窪みは、ターンテーブルの直径に適合させられ、廃棄装置13とターンテーブル10との間に、狭い隙間のみが設計され、個別物品は、狭い隙間上を、必要に応じて、簡単に押され得る。ターンテーブル10の下方に、第1の光学的読み取り装置61が配置され、
図1aおよび1bには、この読み取り装置の検出範囲61aが、模式的に示される。ターンテーブル上に載る個別物品は、そのXおよびY寸法を決定するために、第1の光学的読み取り装置61によって走査される。さらに、ターンテーブルに面する個別物品の側面に取り付けられている可能性がある識別子を読み取り、この識別子を使用して、医薬品とパッキングの正確な種類を判別する試みがなされる。第1の読み取り装置61は、図示されないラインを介して制御装置20に結合される。XおよびY寸法の決定と識別子を検出する試みは、既知の画像処理ソフトウェアを使用して、読み取り装置自体または制御装置のいずれかによって実行される。寸法と識別子の決定が、読み取り装置自体によって実行されるか、制御装置によって実行されるかは、読み取り装置の精密な構成に依る。これが単純な3Dカメラによって設計される場合、寸法と識別子の実際の決定は、制御装置内で走行する画像処理ソフトウェアによって実行される。
【0031】
ターンテーブル10の側面に、示される実施形態では、供給装置70の範囲に、検出領域62aを備える、第2の光学的読み取り装置62が配置され、この読み取り装置は、Z寸法、すなわち、個別物品の高さを検出するために、および、その側面がターンテーブルの保管面に直角に延びる、個別物品の側面の識別子を走査するために提供される。
【0032】
示される実施形態において、前述の供給装置70は、搬送装置ベルト72および側壁71を備える。図示される実施形態において、供給装置は、X方向に、すなわち、X方向に関するターンテーブルの上流から、個別物品を供給する。供給装置70は、搬送装置ベルト72の下流に緩衝ゾーン73を含み、そこでは、送給される個別物品の動きが停止させられ、複数の個別物品から、一つの個別物品をつかむときに、滑り得る個別物品を取り入れ得る。緩衝ゾーンには、第2の光学的読み取り装置62が、また、配置される。
【0033】
示される実施形態において、検出領域63aを有する、第3の光学的読み取り装置63が、ターンテーブルの上方で、Z方向に配置され、第3の光学的読み取り装置は、ターンテーブルから離れる方向に向く、個別物品の側面の識別子を検出するために設けられる。これが第1の光学的読み取り装置でまだ行われていない場合、載置された個別物品のXおよびY寸法が、任意で、また、第3の光学的読み取り装置を介して決定され得る。また、第3の光学的読み取り装置63は、ライン(これも不図示)を介して、制御装置20に接続され、第1の読み取り装置に従って設計され、したがって、作動させられ得る、すなわち、寸法または識別子の決定が、読み取り装置自体または制御装置によって実行され得る。
【0034】
ターンテーブルの下流には、保管装置50が提供され、これは、示される実施形態では、搬送装置ベルト52を含み、この搬送装置ベルトの一部は、識別後、その上に個別物品が置かれ得る、保管領域51を提供する。したがって、搬送装置ベルトを使用するため、保管領域は、常に同じセクションによって提供されるとは限らず、搬送装置ベルトの動きに応じて、搬送装置ベルトの異なるセクションによって提供される。保管装置の向きは、本発明にとって実質的ではない。示される実施形態では、これは、Y方向に設計され、保管された個別物品は、それらが、搬送装置ベルトからグリッパによって取り出される前に、搬送装置ベルトによって移動されられ得る。保管装置は、また、移動可能な搬送装置プレートを含み得、それにより、置かれた個別物品が移動させられる。あるいは、保管装置は、保管領域51を提供する、移動不能な搬送装置テーブルを備えることが、また、可能である。
【0035】
搬送装置は、さらに、X方向に延びる案内部材80を備え、それによって、第1の搬送装置30および第2の搬送装置40が案内され、それらの両方は、ライン(不図示)で、制御装置20に結合され、それらは、以下の図を参照して、より詳細に説明される。
【0036】
供給装置70の上方に、検出領域65aを備える、位置検出装置65が配置され、位置検出装置は、ライン(不図示)を介して、制御装置20に接続される。位置検出装置65により、搬送装置ベルト72上に載る個別物品が分析され、第1の搬送装置30を用いて、複数の個別物品から、次に、どの個別物品が取り上げられるかが決定される。位置検出装置は、例えば、3Dカメラとして設計され、それは、取り込まれた画像を制御装置に転送し、そこで、従来の画像処理ソフトウェアにより、どの個別物品が、次に取り出されるかが決定される。
【0037】
供給装置70によって提供される個別物品は、通常、搬送装置ベルト72上に、無秩序かつ乱雑に配置される。したがって、個別物品は、供給装置上で乱雑であり、すなわち、異なる個別物品の向きは異なり、その結果、一つの個別物品は、例えば、供給装置上に、最大の側面で載り得、一方で、別の個別物品は、狭い側面で載り得る。第1の搬送装置によって、一つの個別物品が、どのように把持されるかは、しばしば、位置検出装置で検出可能ではなく、すなわち、制御装置は、位置検出装置に面する個別物品の側面の寸法からのみで、他の寸法を決定し得ないため、把持された個別物品の向きは不明である。
【0038】
第1の搬送装置を備えた供給装置によって把持された、個別物品の配向を決定するために、装置は、示される実施形態では、検出領域64aを有する粗検出装置64を含み、この検出装置は、また、供給装置の上方、および、第1の搬送装置に対して横方向に配置される。粗検出装置を用いて、受け取られた個別物品のZおよびY寸法が決定され得る。位置検出装置によって既知のX寸法に基づいて、把持された個別物品の向きが決定され得、その結果、それらの向きは、ターンテーブルでの配置の調整において、または、置かれた後に、なお、変更され得る。例えば、把持された個別物品の最大の側面が、Z方向に延びていると判断された場合、個別物品は、ターンテーブルに配置された後、第1または第2の搬送装置で、ひっくり返され得、個別物品は、ターンテーブルに最大の側面で載る。
【0039】
図2および
図3は、第1の実施形態のさらなる斜視図を示し、
図2では、光学的読み取り装置の検出領域が省略されて、装置の残りの構成要素が、より視認可能である。
図3では、光学的読み取り装置、粗検出装置、および、位置検出装置が、また、省略されて、第1および第2の搬送装置30、40が、正確に見られ得、これらは、以下でより詳細に説明されるであろう。
【0040】
第1の搬送装置30は、案内部材80上で、X方向に移動可能なXキャリッジ31を備える。Xキャリッジは、その上で、Y案内部材32が、Z方向に移動可能である、Z案内部材を備える。次に、Y案内部材上に、ホルダ33が、Y方向に移動可能に配置され、ホルダは、その下端面に、ターンテーブル10に面する回転ベアリング34を有し、回転ベアリング34に把持手段35が配置され、把持手段35は、以下に示す実施形態では、二つの吸引ヘッドを備えた吸引パッドとして設計され、これは、
図12を参照して、より詳細に説明される。
【0041】
第2の搬送装置40は、また、案内部材80上で、X方向に移動可能なXキャリッジ41を備える。さらに、第2の搬送装置は、示される実施形態では、Xキャリッジと一体的に設計された、Y案内部材42を備え、したがって、それは、第1の搬送装置の場合のように、Xキャリッジ上でZ方向に移動可能ではない。2つのブラケット43が、第2の搬送装置のY案内部材42上に配置され、これらは、Y方向に、すなわち、互いに離れて、および、互いに向かって、移動可能である。各ホルダ43には、把持手段45が配置され、把持手段45は、第2の搬送装置において、掴み顎部として設計される。
図2および
図3に示される実施形態において、個別物品2は、掴み顎部45の間に保持され、第2の搬送装置40により、廃棄装置13を介して、ターンテーブルの下流に配置された保管領域51に移動させられ得る。ターンテーブルの上流に、供給装置70が、複数の個別物品(不図示)を提供するように配置される。
【0042】
図4は、本発明による装置の第1の実施形態の平面図を示し、読み取り装置および検出装置は省略される。平面図では、特に、供給装置70が、光学的に透明なターンテーブル10の上流に配置され、保管装置50が、このターンテーブルの下流に配置されることが理解され得る。供給装置70により、個別物品(不図示)、特に、医薬品パッケージが提供され、次に、これらは、第1の搬送装置30からターンテーブル10に移送され、そこから、それらは、第2の搬送装置40により、保管装置50の保管領域に移動させられる。
【0043】
図5は、本発明による装置の第2の実施形態の斜視図を示す。この実施形態では、第2の検出装置62は、若干、異なって、すなわち、供給装置70の下方に配置され、また、供給装置70は、この実施形態では、緩衝ゾーンを含まない。粗検出装置64は、第1の実施形態とは異なって、すなわち、装置の案内部材80上に、すなわちターンテーブル10の近くに配置される。
【0044】
図6a-6cは、本発明による方法の第1の実施形態における、第2の搬送装置の異なる位置を示し、いかに、個別物品が保管領域51に移動させられるかを示すことを意図される。
図6aでは、4つの個別物品が保管領域51に配置され、示される実施形態では、2つの同一寸法の個別物品が、上下に配置され、個別物品の2つの積み重ねが、X方向に前後に配置される。示される実施形態において、保管装置50は、搬送装置ベルト52を含み、それによって、保管領域51に配置された個別物品は、Y方向に移動可能である。
図6bでは、個別物品の2つの積み重ねは、すでに「左」に移動させられ、保管領域51は、さらなる個別物品を受け入れるために空いている。第2の搬送装置により、掴み顎部45によって保持された別の個別物品2が、すでに、X方向において、保管領域51に向かって、わずかに移動させられている。第2の搬送装置のX方向への可動性により、これを用いて、複数の個別物品を、特に、X方向において、前後に、保管領域51に配置することが可能である。
図6cは、掴み顎部45によって、保管領域51に、なお、保持される、個別物品2の最終的な位置を示す。掴み顎部は、また、Z方向に移動可能であり、その結果、
図6a-6cに示されない、個別物品の積み重ねが可能である。
【0045】
図7-9は、本発明による装置のさらなる実施形態、ならびに、保管領域51における個別物品の配置に関する異なる工程の規準を示す。
図7-9のすべてにおいて、保管装置50は、前の実施形態の保管装置から離れて設計され、実際、保管装置は、Y方向ではなく、X方向に延びる。示される実施形態において、保管装置は、再び、個別物品を配置するための保管領域51を提供する、搬送装置ベルト52を備える。
図7では、3つの個別物品が、Y方向に並んで、個別物品列2bに配置され、個別物品の長手方向軸は、保管装置50の長手方向軸と整列する。
図8に示される個別物品は、90°回転して配置される、つまり、個別物品列2cの個別物品の長手方向軸は、Y方向と整列する。保管領域51内の個別物品の向きに関係なく、2つの個別物品列2bおよび2cは、例えば、当業者に既知の把持グリッパ(不図示)によって、搬送装置ベルトから取り出され得、その目的のために、把持グリッパは、搬送装置ベルト上でY方向に移動させられる。個別物品列は、保管領域内で、直接、除去され得るが、
図7-9に提供されるように、把持グリッパによる除去の前に、まず、個別物品列を保管領域から移動させることが、また、可能である。
図9は、個別物品列2dにある個別物品の代替配置を示し、
図9に示される実施形態では、個別物品は、異なって配置され、一つの個別物品(「後列」)が、X方向で、長手方向軸と整列し、二つが、Y方向で整列する。制御装置(不図示)は、保管装置からの個別物品の除去方向を知っているので、制御装置は、個別物品を保管面に配置することが可能であり、その結果、個別物品列2dの除去は、異なって配置された、または、異なる幅の個別物品でさえも可能である。例えば、把持グリッパを使用するとき、そのような場合では、掴み顎部で把持される、最も幅の広いピースが、Y方向での配向方向に対して「後部」に配置される必要があり、その結果、最も幅の広いピースは、例えば、搬送装置のベルトから除去されるときに、その前に載っている個別物品が動かされるように、掴み顎部の先端によって把持され得る。
【0046】
図10は、本発明による装置の第1の実施形態の説明図を示し、
図10に示される説明図において、廃棄装置13は、ターンテーブル10に面する面において、下向きに離れて旋回させられ、その結果、個別物品は、例えば、識別子の非認識において、開口部を通して廃棄される。
【0047】
図11は、本発明による装置の第3の実施形態を示し、示される実施形態において、第1の搬送装置30および第2の搬送装置40の両方が、吸引グリッパとして設計される。
【0048】
図12は、吸引グリッパとして設計された、第1の搬送装置30の詳細図を示す。
図12に見られ得るように、回転ベアリング34の吸引グリッパは、両側に2つの吸引管36a、36bを含み、それらの端部に、それぞれ、吸引ヘッド35a、35bが配置される。吸引ヘッド35a、35bの直径は、異なる寸法にされ、その結果、それらは、把持される個別物品の異なる寸法に適合させられ得る。例えば、非常に狭い側面で、個別物品が把持される場合は、吸引ヘッド35aが使用され、より広い、または、より大きな側面が把持される場合は、吸引ヘッド35bが使用される。
【0049】
図13a-13cは、別の実施形態による方法の一部を示す。この実施形態では、第1の搬送装置30で個別物品を把持した後、粗検出装置(
図13a-13cには不図示)によって、個別物品の向きが決定される。
図13aから理解されるように、2つの最も大きい側面が、ターンテーブルの支持面11に垂直に延びるように、個別物品が、取り上げられ、ターンテーブル10に置かれている。個別物品を、最も大きい側面で保管することが、通常は好ましいので、示される実施形態では、個別物品は、第2の搬送装置(
図13bを参照)によって転倒させられ、その結果、個別物品は、保管前において、大きい側面で、ターンテーブルに載る。識別子と寸法を認識するために、側面の走査が、転倒前に行われるか、転倒後に行われるかは、工程自体には、本質的ではない。
【0050】
図14は、本発明による方法の好ましい実施形態の流れ図を示し、この実施形態は、非常に単純にされる。第1の工程100において、個別物品は、光学的に透明なターンテーブル10上に配置される。この目的のために、個別物品は、第1の搬送装置30で把持され、X方向とY方向に延びる支持面11に、第1の側面で配置される。工程200では、個別物品のターンテーブルに面する第1の側面が、X、Y寸法および識別子を決定するために、第1の光学的検出装置で走査される。通常は3Dカメラからのデータである、得られたデータに基づいて、XおよびY寸法、ならびに、該当する場合は、識別子(一つが、この側面に適用されており、認識された場合)が決定される。これは、第1の光学的読み取り装置自体、または、制御装置を使用して行われ得る。工程210において、第1の側面に直交して設計された第2の側面が、Z寸法および識別子を決定するために、第2の光学的読み取り装置で走査される。すでに上述されたように、得られたデータに基づいて、個別物品のZ寸法が決定される。第1の測面で識別子が認識され得ないなら、また、得られたデータに基づいて、識別子を決定するための試みがなされる。
【0051】
後続の工程220において、次に、識別子が、工程200または210で決定されたかどうかが決定される。これが満たされない場合、工程230において、ターンテーブルは、回転させられ、第2の光学的読み取り装置62は、次の直交側面を向く。次の側面が走査され、識別子について分析される。その後、識別子が検出されるか、4つの直交する側面すべてが、走査されるまで、この工程は、工程220から繰り返される。識別子が検出されなかった場合、工程240において、個別物品は、ターンテーブルから除去され、工程100に戻される。識別子が検出された場合、制御装置は、工程300で、保管領域51内における保管場所を決定する。これは、制御装置が、保管領域の占有率と、個別物品の性質と寸法を知っているため、可能である。
【0052】
保管場所を決定した後、ターンテーブル上に載る個別物品は、工程400で、第2の搬送装置で把持され、保管領域の保管場所に移動させられる。この目的のために、第2の搬送装置は、X方向およびY方向に、保管領域へと移動させられる。個別物品を保管した後、方法は、保管領域が満杯になるまで、工程100で続けられる。次に、例えば、ピッキング装置の制御ユニット(本装置に属さない)の把持グリッパによって、または、個別物品が、保管領域から除去されるように、保管領域を提供する保管表面を移動させることによって、保管領域から除去される。
【国際調査報告】