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特表2023-510902パルプ成形の一体型ボトル、成形金型、装置及び製造プロセス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-15
(54)【発明の名称】パルプ成形の一体型ボトル、成形金型、装置及び製造プロセス
(51)【国際特許分類】
   D21J 3/10 20060101AFI20230308BHJP
   B29C 33/44 20060101ALI20230308BHJP
   B29B 11/14 20060101ALI20230308BHJP
   B65D 1/00 20060101ALI20230308BHJP
   B29C 49/20 20060101ALI20230308BHJP
   B29C 49/48 20060101ALI20230308BHJP
【FI】
D21J3/10
B29C33/44 ZAB
B29B11/14
B65D1/00 111
B29C49/20
B29C49/48
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022543141
(86)(22)【出願日】2021-05-17
(85)【翻訳文提出日】2022-07-13
(86)【国際出願番号】 CN2021094157
(87)【国際公開番号】W WO2021228262
(87)【国際公開日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】202010414396.X
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010415313.9
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010415316.2
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010415315.8
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522281936
【氏名又は名称】永発(河南)模塑科技発展有限公司
【氏名又は名称原語表記】WING FAT (HENAN) MOLDED FIBER TECHNOLOGY DEVELOPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 2, Zhujiang Road, Huaxian New District Anyang, Henan 456400, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】徐 昆
(72)【発明者】
【氏名】陳 俊忠
(72)【発明者】
【氏名】費 国忠
(72)【発明者】
【氏名】沈 超
(72)【発明者】
【氏名】左 華偉
(72)【発明者】
【氏名】劉 福嬌
(72)【発明者】
【氏名】薛 双喜
(72)【発明者】
【氏名】何 広徳
【テーマコード(参考)】
3E033
4F201
4F202
4F208
4L055
【Fターム(参考)】
3E033AA01
3E033BA10
3E033BA13
3E033BB08
3E033FA03
3E033FA04
4F201AA01
4F201AG03
4F201AG07
4F201AH55
4F201BA03
4F201BC01
4F201BC02
4F201BD06
4F201BD07
4F201BM04
4F201BM14
4F202AH55
4F202CA15
4F202CA27
4F202CB01
4F202CC01
4F202CK41
4F202CK53
4F208AA01
4F208AD06
4F208AG03
4F208AG07
4F208AH55
4F208LA07
4F208LA09
4F208LB01
4F208LB12
4F208LD16
4F208LG03
4F208LJ05
4F208LN02
4F208MA10
4F208MB01
4F208MB11
4F208MC02
4F208MC05
4F208MG02
4F208MJ05
4L055BF08
4L055CJ06
4L055FA30
(57)【要約】
本発明は、パルプ吸引システム、押出システム、及び熱圧成形システムを備えるパルプ成形の一体型ボトルシェルの金型を提供する。パルプ吸引システムによってパルプ吸引腔(6)にウェット胚(7)を形成した後、押出システムのエラストマーバッグ(10)によってウェット胚(7)を押出することにより水分含有量と厚さを制御してから、熱圧成形システムにおけるエラストマーバッグ(14)によって加圧流体を流して熱圧下型(13)に嵌合させて熱圧乾燥をすることにより一体化紙ボトルシェルが得られる。金型によって紙ボトルシェルを調製するプロセスをさらに提供する。金型を備える紙ボトルシェル成形領域(51)、紙ボトルシェル切断領域(52)、プラスチックボトルブランク領域(53)、及びライナー装填領域(54)を備えるプラスチックライナー紙ボトルの製造装置及び製造プロセスをさらに提供する。プラスチックライナー紙ボトルの製造装置を使用する時、プラスチックボトルブランク領域(53)において予め製造されたプラスチックボトルブランク(12)をブロープロセスにより紙ボトルシェル(1)内に取り付ける。プラスチックライナーを有する紙ボトルは、以往のプラスチックボトルと比較して、プラスチックの使用を大幅に削減する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルプ吸引システム、押出システム、及び熱圧成形システムを備え、
その中、パルプ吸引システムは、最初にボトルウェット胚を形成するためのパルプ注入に使用され、真空引きによって、最初にパルプ注入で形成されたボトルウェット胚が、パルプ吸引後のウェット胚に成形され、
前記押出システムは、エラストマーバッグによって、予備成形された紙ボトルを押出して形成され、
前記熱圧成形システムは、エラストマーバッグによって、一体型紙ボトルを押出して形成するために使用される、ことを特徴とするパルプ成形の一体型ボトルシェルの金型。
【請求項2】
前記パルプ吸引システムは、パルプ注入プレート、パルプ注入腔、及びパルプ吸引プレートを備える、ことを特徴とする請求項1に記載のパルプ成形の一体型ボトルシェルの金型。
【請求項3】
前記パルプ吸引プレートは、ボトル外形と一致するキャビティを含み、前記パルプ注入プレートは、キャビティの上方向に位置し、パルプ注入腔に接続され、
前記パルプ注入腔は、延長部を含み、前記延長部には、パルプ注入管穴が設けられ、前記延長部は、パルプ吸引プレートのキャビティに挿入され、パルプ注入管穴によって、パルプを注入して最初にボトルウェット胚を形成し、
前記パルプ吸引プレートには、パルプ吸引穴及びパルプ吸引腔が設けられ、前記パルプ吸引穴は、前記キャビティの表面に設けられパルプ吸引腔に接続され、前記パルプ吸引腔は、真空装置に接続され、真空引きによって、最初にパルプ注入で形成されたボトルウェット胚が、パルプ吸引後のウェット胚に成形される、ことを特徴とする請求項2に記載のパルプ成形の一体型ボトルシェルの金型。
【請求項4】
前記パルプ注入プレートと前記パルプ吸引プレートは、ボトル腔を形成し、前記パルプ吸引プレートは、パルプ吸引ハーフプレートで構成され、
前記押出システムは、押出ダイ、加圧腔、エラストマーバッグ、パルプ吸引ダイ、及びパルプ吸引後のウェット胚で構成される、ことを特徴とする請求項2に記載のパルプ成形の一体型ボトルシェルの金型。
【請求項5】
前記加圧腔は、押出ダイに設けられ、エラストマーバッグに接続され、前記押出ダイは、パルプ吸引ダイの上方向に設けられ、パルプ吸引ダイと一緒にボトル腔を形成し、パルプ吸引後のウェット胚は、ボトル腔に位置し、エラストマーバッグは、ボトル腔のウェット胚内に延びられ、型を閉じた後、エラストマーバッグが加圧及び膨張されてウェット胚を押出してボトル腔の内壁に貼り付けて予備成形された紙ボトルを形成する、ことを特徴とする請求項4に記載のパルプ成形の一体型ボトルシェルの金型。
【請求項6】
前記エラストマーバッグは、高圧ガス、水圧又は油圧によって加圧され、パルプ吸引後のウェット胚の内腔を加圧し、排液及び予備成形の作用を奏する、ことを特徴とする請求項4に記載のパルプ成形の一体型ボトルシェルの金型。
【請求項7】
前記熱圧成形システムは、熱圧上型、加圧腔、エラストマーバッグ、熱圧下型、及び予備成形された紙ボトルで構成される、ことを特徴とする請求項1に記載のパルプ成形の一体型ボトルシェルの金型。
【請求項8】
前記加圧腔は、熱圧上型に設けられ、エラストマーバッグに接続され、前記熱圧上型は、熱圧下型の上方向に設けられ、熱圧下型と一緒にボトル腔を形成し、予備成形された紙ボトルは、ボトル腔に位置し、エラストマーバッグは、ボトル腔の予備成形された紙ボトル内に延びられ、型を閉じた後、エラストマーバッグが加圧及び膨張されて予備成形された紙ボトルを押出してボトル腔の内壁に貼り付けて一体型紙ボトルを形成する、ことを特徴とする請求項7に記載のパルプ成形の一体型ボトルシェルの金型。
【請求項9】
請求項1-8の何れか一項に記載の前記金型を使用し、
(1)パルプ吸引システムを型締め状態に組み立て、パルプ注入腔及び延長部のパルプ注入穴によって、ボトル腔内のパルプが十分かつ均一になるようにボトル腔の部位にパルプを注入するステップと、
(2)真空装置が始動し、パルプ吸引腔による真空引きによって、パルプがパルプ吸引ダイの表面に均一に吸着されパルプ吸引後のウェット胚を形成するステップと、
(3)パルプ吸引後のウェット胚を押出システムに移行し、パルプ吸引後のウェット胚をボトル腔に位置させ、エラストマーバッグは、ボトル腔のウェット胚内に延びられ、型を閉じた後、エラストマーバッグが加圧及び膨張されてウェット胚を押出してボトル腔の内壁に貼り付けて予備成形された紙ボトルを形成するステップと、
(4)予備成形された紙ボトルを熱圧成形システムに移行し、予備成形された紙ボトルをボトル腔に位置させ、エラストマーバッグはボトル腔の予備成形された紙ボトル内に延びられ、型を閉じた後、エラストマーバッグが加圧及び膨張され予備成形された紙ボトルを押出してボトル腔の内壁に貼り付けて、熱圧して一体型紙ボトルに成形するステップとを備える、ことを特徴とするパルプ成形の一体型ボトルシェルのプロセス。
【請求項10】
前記ステップ(1)では、パルプ注入は、パルプ噴き、パルプ注ぎ、ボトル内のパルプ攪拌吸引又はドラムパルプ振りであり、
前記パルプは、サトウキビパルプ、竹パルプ、木材パルプから選択し、
前記ステップ(3)及びステップ(4)は、加圧されたガス又は液体を排出してエラストマーバッグを取り出すステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項9に記載のパルプ成形の一体型ボトルシェルのプロセス。
【請求項11】
紙ボトルシェル成形領域、紙ボトルシェル切断領域、プラスチックボトルブランク領域、及びライナー装填領域を備えるプラスチックライナー紙ボトルの製造装置であって、
前記紙ボトルシェル成形領域は、請求項1-8の何れか一項に記載のパルプ成形の一体型ボトルシェルの金型を備え、成形後に一体型紙ボトルシェルを形成され、
前記プラスチックボトルブランク領域において、プラスチックライナーのボトルブランクを成形し、
前記ライナー装填領域では、パルプ成形の一体型ボトルシェルをブロー金型に位置させ、ブロー成形ヘッドがプラスチックボトルブランクをブロー金型に入れてブロー加工をする時、プラスチックライナーは紙ボトルシェル内に直接取り付けられる、ことを特徴とするプラスチックライナー紙ボトルの製造装置。
【請求項12】
請求項9に記載のパルプ成形の一体型ボトルシェルのプロセスによって前記のパルプ成形の一体型ボトルシェルを調製するステップと、
プラスチックボトルブランク領域において、プラスチックボトルブランクを予め製造するステップと、
ライナー装填領域では、パルプ成形の一体型ボトルをブロー金型に位置させ、ブロー成形ヘッドがプラスチックボトルブランクをブロー金型に入れてブロー加工をする時、紙ボトルシェル内に直接取り付けられるステップとを備える、ことを特徴とするプラスチックライナー紙ボトルの製造プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パルプ成形製品の成形技術分野に関し、特に、パルプ成形の一体型ボトルの金型、装置、プロセス及び製品の開発に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチック製品は工業化の時代から生活に遍在しており、製造コストが非常に低いため、世界市場でのプラスチック包装材料の成長率は他の包装材料よりも高くなっている。プラスチックは非分解性の材料として、リサイクル価値の低さ、農業開発への影響、動物の生存への脅威、土地資源の占有、有毒物質の沈殿など、環境に多くの汚染を引き起こすため、多くの国がプラスチックの禁止を要求し、中国は2020年にプラスチックの別の禁止を発表しました。プラスチック材料の使用を減らすか、禁止することさえ、パッケージデザインの現在の方向性である。
【0003】
パルプ成形ボトル製品の以往のプロセスは、2つの半分ボトルを使用して形成し、接着剤で接着するか、紙管を使用してボトルの口と底を接着することである。このプロセスは、成形、接着、プレス、トリミングに分けられます。例えば、特許CN201320746431は、ボトル本体とボトル本体の上部に配置されたプラスチックエンドヘッドを備え、ボトル本体は上向きの開口部を備えた紙管であり、プラスチックエンドヘッドの下端の縁が紙管の開口部としっかりとかみ合って、紙管の内部空洞を閉じるパルプ成形ボトル本体を開示している。特許CN201420833805は、紙ボトルを含み、紙ボトルの内部には、液体を貯蔵するための内部ライナーが設けられており、紙ボトルは、反対側に配置された第1半腔体および第2半腔体を含み、第1半腔体および第2半腔体は、内部ライナーを収容するための内空洞を形成するように突き合わされており、接続リングによって固定的に接続されている接続リング付きの液体貯蔵瓶を開示している。上記のプロセスフローは長く、プロセスは複雑であり、コストが高く、接着剤コーティングは分解しにくく、環境保護が不十分である。パルプ成形ボトルのコストを削減し、環境保護を改善し、環境保護要件を満たすために、本発明は、一体型のパルプ成形ボトルの形成プロセスを設計する。本発明の一体型のパルプ成形ボトルの成形プロセスは、パルプ成形ボトルを成形し廃棄物を切断する2つのステップのみを有し、接着やプレスの工程を減らし、製品の環境保護性能を大幅に向上させ、大量プロモーションに便利なパルプ成形ボトルのコストを削減できる。
【0004】
パルプ成形の原料は、原料が豊富で回収しやすく、環境やリサイクルに支障をきたさないあらゆる種類の繊維材料であり、優れた環境性能に加え、成形性に優れている。その製造プロセスは、金型の開発に依存しているため、要件を満たすためにさまざまな形状に作ることができる。ただし、紙の特性上、液体に触れるとすぐに濡れて機能を失いる。環境保護要件を満たすためにプラスチックの使用を減らすだけでなく、ボトルが液体の長期貯蔵の必要性を満たすことを可能にする方法が、本発明の研究開発の焦点となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の問題を解決するために、本発明は、パルプ成形金型の設計への高温および高圧耐性エラストマー材料の適用を開発する。同時に、以往のパルプ成形構造の製造方法を改善するために、プラスチックライナーをパルプ成形ボトルのシェル内部に吹き込む。このように、プラスチックの使用が減り、ボトルは液体を長期間保存することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ボトルのパルプ吸引プロセスを解決するために革新的なボトルにパルプを注入するプロセスが採用されている。パルプ成形の金型が新しいエラストマーで作られている金型の全体的なデザインには、押出ダイと熱圧上型が含まれる。そのため、内部の液体を保管するために、紙ボトルの内側に一つのプラスチック層が必要である。本発明は、具体的には、以での技術的手段を採用する。
【0007】
パルプ成形の一体型ボトルシェルの金型は、パルプ吸引システム、押出システム、及び熱圧成形システムを備え、その中、パルプ吸引システムは、最初にボトルウェット胚を形成するためのパルプ注入に使用され、真空引きによって、最初にパルプ注入で形成されたボトルウェット胚が、パルプ吸引後のウェット胚に成形され、前記押出システムは、エラストマーバッグによって、予備成形された紙ボトルを押出して形成され、前記熱圧成形システムは、エラストマーバッグによって、一体型紙ボトルを押出して形成するために使用される。
【0008】
具体的には、その中、前記パルプ吸引システムは、パルプ注入プレート、パルプ注入腔、及びパルプ吸引プレートを備え、前記パルプ吸引プレートは、ボトル外形と一致するキャビティを含み、前記パルプ注入プレートは、キャビティの上方向に位置し、パルプ注入腔に接続され、前記パルプ注入腔は、延長部を含み、前記延長部には、パルプ注入管穴が設けられ、前記延長部は、パルプ吸引プレートのキャビティに挿入され、パルプ注入管穴によって、パルプを注入して最初にボトルウェット胚を形成し、前記パルプ吸引プレートには、パルプ吸引穴及びパルプ吸引腔が設けられ、前記パルプ吸引穴は、前記キャビティの表面に設けられパルプ吸引腔に接続され、前記パルプ吸引腔は、真空装置に接続され、真空引きによって、最初にパルプ注入で形成されたボトルウェット胚が、パルプ吸引後のウェット胚に成形される。
【0009】
更には、前記パルプ注入腔は、パルププールに接続され、前記パルプは、サトウキビパルプ、竹パルプ、木材パルプ等から選択することができる。
【0010】
更には、前記延長部には、パルプ注入管穴が均等に設けられている。
【0011】
更には、パルプ補充装置がさらに設けられ、パルプ注入管穴によってパルプを注入して、最初にボトルウェット胚を形成し、パルプに不均一な部位が存在すれば、パルプ補充装置によりパルプを補充する。
【0012】
具体的には、前記パルプ注入プレートと前記パルプ吸引プレートは、ボトル腔を形成し、前記パルプ吸引プレートは、パルプ吸引ハーフプレートで構成される。
【0013】
更には、具体的には、前記キャビティ表面の前記パルプ吸引穴は、それぞれ、ボトル腔のボトル口、ボトル首、ボトル本体、及びボトル底部に対応し、ボトル口、ボトル首、ボトル本体のパルプ吸引穴の密度は、ボトル底部のパルプ吸引穴の密度よりも大きくなっている。
【0014】
前記押出システムは、押出ダイ、加圧腔、エラストマーバッグ、パルプ吸引ダイ、及びパルプ吸引後のウェット胚で構成される。前記加圧腔は、押出ダイに設けられ、エラストマーバッグに接続され、前記押出ダイは、パルプ吸引ダイの上方向に設けられ、パルプ吸引ダイと一緒にボトル腔を形成し、パルプ吸引後のウェット胚は、ボトル腔に位置し、エラストマーバッグは、ボトル腔のウェット胚内に延びられ、型を閉じた後、エラストマーバッグが加圧及び膨張されてウェット胚を押出してボトル腔の内壁に貼り付けて予備成形された紙ボトルを形成する。
【0015】
更には、前記エラストマーバッグは、高圧ガス、水圧又は油圧等によって加圧され、パルプ吸引後のウェット胚の内腔を加圧し、排液及び予備成形の作用を奏する。
【0016】
具体的には、前記押出ダイと前記パルプ吸引ダイは、ボトル腔を形成し、前記パルプ吸引ダイは、パルプ吸引ハーフダイで構成されている。
【0017】
前記熱圧成形システムは、熱圧上型、加圧腔、エラストマーバッグ、熱圧下型、及び予備成形された紙ボトルで構成される。前記加圧腔は、熱圧上型に設けられ、エラストマーバッグに接続され、前記熱圧上型は、熱圧下型の上方向に設けられ、熱圧下型と一緒にボトル腔を形成し、予備成形された紙ボトルは、ボトル腔に位置し、エラストマーバッグは、ボトル腔の予備成形された紙ボトル内に延びられ、型を閉じた後、エラストマーバッグが加圧及び膨張されて予備成形された紙ボトルを押出してボトル腔の内壁に貼り付けて一体型紙ボトルを形成する。
【0018】
更には、前記エラストマーバッグは、高圧ガス、水圧又は油圧等によって加圧され、予備成形された紙ボトル内腔を加圧して排液と成形の作用を奏し、紙胚の成形を完成することが保証される。
【0019】
具体的には、前記熱圧上型と前記熱圧下型がボトル腔を形成し、前記熱圧下型はボトル本体部とボトル底部からなる。
【0020】
前記熱圧下型は、通気性のある材料を採用し、研磨することができ、高温中に水蒸気が迅速に排出されて、製品を迅速に乾燥させることができる。具体的には、熱圧ダイは通気性のある鋼でできており、通気性のある鋼の材料の小さな穴は水蒸気を吸収して、急速な排気の目的を達成することができる。
【0021】
エラストマーバッグは、高圧および高温に耐性のある材料でできている。押出システムと熱圧成形システムの前記エラストマーバッグは、同じでも異なっていてもかまいない。
【0022】
前記熱圧成形システムは、熱圧装置がシステムを加熱及び加圧するように設けられる。
【0023】
前記金型を用いたパルプ成形の一体型ボトルに関するプロセスは、以下のようなステップを含む。
【0024】
(1)パルプ吸引システムを型締め状態に組み立て、パルプ注入腔及び延長部のパルプ注入穴によって、ボトル腔内のパルプが十分かつ均一になるようにボトル腔の部位にパルプを注入する。
【0025】
パルプ注入は、パルプ噴き、パルプ注ぎ、ボトル内のパルプ攪拌吸引又はドラムパルプ振りであってもよい。
【0026】
パルプが均一でない場合、パルプ補充装置によりパルプを補充する。
【0027】
(2)真空装置が始動し、パルプ吸引腔による真空引きによって、パルプがパルプ吸引ダイの表面に均一に吸着されパルプ吸引後のウェット胚を形成する。
【0028】
具体的には、真空引きは、ウェット胚の水分含有量を70%~80%に制御され、厚さを2.5mm左右に制御される。
【0029】
(3)パルプ吸引後のウェット胚を押出システムに移行し、パルプ吸引後のウェット胚をボトル腔に位置させ、エラストマーバッグは、ボトル腔のウェット胚内に延びられ、型を閉じた後、エラストマーバッグが加圧及び膨張されてウェット胚を押出してボトル腔の内壁に貼り付けて予備成形された紙ボトルを形成し、成形が完了すると、加圧されたガス又は液体を排出してエラストマーバッグを取り出す。
【0030】
エラストマーバッグの加圧圧力は、1kgfに制御され、予備成形された紙ボトルの水分含有量を40%~50%に制御され、厚さを1.5mmに制御される。
【0031】
エラストマーバッグは、製品の異なる要件に従って異なる圧力を加えることができる。
【0032】
(4)予備成形された紙ボトルを熱圧成形システムに移行し、予備成形された紙ボトルをボトル腔に位置させ、エラストマーバッグはボトル腔の予備成形された紙ボトル内に延びられ、型を閉じた後、エラストマーバッグが加圧及び膨張され予備成形された紙ボトルを押出してボトル腔の内壁に貼り付けて、熱圧して一体型紙ボトルに成形し、成形が完了すると、加圧されたガス又は液体を排出してエラストマーバッグを取り出す。
【0033】
製品の厚みが異なり、それに応じて水分含有量も異なり、たとえば、完仕上がり製品の水分含有量は3%~5%で、厚さは約1.0mmである。
【0034】
熱圧成形システムは、熱圧ダイによって150℃に加熱され、エラストマーバッグの圧力は約5kgfであり、これは、製品の要件に従って調整することができる。
【0035】
本発明は、プラスチックの使用量を削減するだけでなく、ボトルに液体を長期間保存できるようにするために、紙ボトルシェルの成形およびライナーの装填を含む、プラスチックライナー紙ボトルの製造装置を提案し、具体的には次のようになる。
【0036】
本装置は、紙ボトルシェル成形領域、紙ボトルシェル切断領域、プラスチックボトルブランク領域、及びライナー装填領域に分けられる。紙ボトルシェル成形領域は、前記パルプ吸引システム、押出システム、及び熱圧成形システムに分けられ、成形後に一体型紙ボトルシェルを形成する。均一な標準サイズの紙ボトルを切断領域で切断し、ライナー装填領域でプラスチックライナーと組み合わせて、最終的に完全な紙ボトルを形成する。
【0037】
熱圧成形領域において、加圧ポンプおよび高温液体によって制御されるエラストマー部材を使用して、紙ボトルシェル内部を乾燥および成形する。紙ボトルシェル外部は、熱圧ダイの影響を受け、熱圧ダイは、空気抽出および高温を作用させて、紙ボトル外部を乾燥および成形する。
【0038】
紙ボトルシェル切断領域は、紙ボトルシェルのサイズを正規化して、均一な仕様のシェルを形成する。
【0039】
プラスチックボトルブランク領域は、予め製造されたボトルブランクを処理のためにライナー装填領域に送る。
【0040】
ライナー装填領域において、紙ボトルシェルはブロー金型内にあり、ブロー成形ヘッドがプラスチックボトルブランクを処理のためにブロー金型に入れるとき、それは紙ボトルシェルに直接取り付けることができる。
【0041】
本発明は、プラスチックライナー紙ボトルの製造プロセスをさらに請求しており、そのステップは、前記パルプ成形の一体型ボトルを調製することと、プラスチックボトルブランク領域においてプラスチックボトルブランクを予め製造することと、ライナー装填領域おいて、パルプ成形の一体型ボトルをブロー金型に位置させ、ブロー成形ヘッドがプラスチックボトルブランクをブロー金型に入れてブローして紙ボトルシェル内に直接取り付けられることとを含む。
【0042】
本発明により製造された紙ボトル構造は、シェルを採用して100%パルプ成形製品によって強さを支持し、ライナーは0.1mm~0.05mm厚さのプラスチックを採用して、液体を保護し、安全に到達し(食品安全、日常の化学製品などの分野)、液体の紙への浸透の問題を解決し、プラスチックを70%以上削減するソリューションは、環境保護とプラスチック削減に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】本発明のパルプ注入システムの構造概念図である。
図1a】本発明のパルプ注入システムの型開き状態での構造概念図である。
図1b】本発明のパルプ注入システムの型締め状態での構造概念図である。
図2】本発明のパルプ吸引システムの構造概念図である。
図2a】本発明のパルプ吸引システムの型開き状態での構造概念図である。
図2b】本発明のパルプ吸引システムの型締め状態での構造概念図である。
図3】本発明の熱圧成形システムの構造概念図である。
図3a】本発明の熱圧成形システムの型開き状態での構造概念図である。
図3b】本発明の熱圧成形システムの型締め状態での構造概念図である。
図4】本発明の装置全体のレイアウト図である。
図5】本発明の紙ボトルシェルが成形された時、ウェットブランクがパルプ吸引ダイから熱圧ダイに移行された概念図である。
図6】本発明のパルプ吸引の第2方式の場合でのパルプ吸引過程の概念図である。
図7】本発明のパルプ吸引の第2方式場合でのウェットブランクが移行する過程の概念図である。
図8】本発明の紙ボトルシェルが成形された時、ウェットブランクを熱圧成形する概念図である。
図9】本発明の紙ボトルシェルが成形された時、干燥後のシェルが熱圧ダイから次の工程に移行された概念図である。
図10】本発明の紙ボトルシェルを切割する工程の概念図である。
図11】本発明のプラスチックライナーと紙ボトルシェルを結び付ける時の概念図である。
図12】本発明の実施例5により調製されたボトルの空ボトル圧力試験である。左上の図は、空ボトル圧力試験図であり、右上の図は、試験後の空ボトルであり、下図は、空ボトルの圧力試験の曲線図である。
図13】本発明の実施例5により調製された、水で満たされたボトルの圧力試験である。左上の図は、水で満たされたボトルの圧力試験図であり、右上の図は、試験後の水で満たされたボトルであり、下図は、水で満たされたボトルの圧力試験曲線図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明は、添付の図面1a~3b、4~11および特定の実施態様1~5を参照して、以下でさらに説明される。
【0045】
<実施例1>
図1aと1bによれば、本発明のパルプ注入システムの型開きと型締め状態での構造概念図を説明する。符号1-5の部位は、組み合わせることによりパルプ注入システムを形成する金型構造設計であり、具体的には、パルプ吸引システムは、パルプ注入プレート1、パルプ注入腔2、及びパルプ吸引プレート4を備え、前記パルプ吸引プレート4は、ボトル外形と一致するキャビティを含み、前記パルプ注入プレート1は、キャビティの上方向に位置し、前記パルプ注入プレート1と前記パルプ吸引プレート4は、ボトル腔を形成し、前記パルプ吸引プレート4は、パルプ吸引ハーフプレートからなり、前記パルプ注入プレート1はパルプ注入腔2に接続され、前記パルプ注入腔は、延長部21を含み、前記延長部21には、パルプ注入管穴3が設けられ、前記延長部21がパルプ吸引プレート4のキャビティに挿入され、パルプ注入管穴3によってパルプを注入して、最初にボトルウェット胚7を形成する。前記パルプ吸引プレートには、パルプ吸引穴5とパルプ吸引腔6が設けられ、前記パルプ吸引穴5は、前記キャビティの表面に設けられパルプ吸引腔6に接続され、前記キャビティ表面の前記パルプ吸引穴5は、それぞれ、ボトル腔のボトル口、ボトル首、ボトル本体、及びボトル底部に対応し、ボトル口、ボトル首、ボトル本体部位のパルプ吸引穴の密度は、ボトル底部のパルプ吸引穴の密度よりも大きくなっている。前記パルプ吸引腔6は、真空装置(図示せず)に接続され、型締め状態で、パルプ注入腔2と延長部21のパルプ注入穴3からボトル腔の部位へパルプを噴き、前記パルプはサトウキビパルプであり、ボトル腔内のパルプが十分かつ均一になり、真空装置(図示せず)が始動し、パルプ吸引腔6により真空引きすることにより、パルプをパルプ吸引ダイの表面に均一に吸着させ、パルプ吸引後のウェット胚7を形成し、電磁弁及び圧力計により真空引きを約0.7Mpaに制御して、ウェット胚の水分含有量を70%~80%に制御され、厚さを2.5mm左右に制御される。
【0046】
図2aと2bによれば、本発明のパルプ吸引システム型開きと型締め状態での構造概念図を示す。前記押出システムは、押出ダイ8、加圧腔9、エラストマーエアバッグ10、パルプ吸引ダイ11、及びパルプ吸引後のウェット胚7からなる。前記加圧腔9は、押出ダイ8に設けられエラストマーエアバッグ10に接続され、前記押出ダイ8は、パルプ吸引ダイ11の上方向に設けられパルプ吸引ダイ11と一緒にボトル腔を形成し、パルプ吸引後のウェット胚7をボトル腔に位置させ、エラストマーエアバッグ10がボトル腔のウェット胚内に延びられ、型を閉じた後、エラストマーバッグが加圧及び膨張されてウェット胚を押出してボトル腔の内壁に貼り付けて予備成形された紙ボトル81を形成する。エラストマーエアバッグ10は、伸縮可能なエラストマーであり、ガス充填により金型に加圧して成形を進行し、成形が完了した後、ガスを排出してエラストマーエアバッグ10を取り出す。「型締め」状態から、エラストマーを加圧した後にパルプ吸引のウェット胚7を予備成形し、エラストマーエアバッグの加圧圧力は、1kgfに制御され、予備成形された紙ボトルの水分含有量を40%~50%に制御され、厚さを1.5mmに制御される。
【0047】
図3aと3bによれば、本発明の熱圧成形システムの型開きと型締め状態での構造概念図を示す。熱圧上型12は、エラストマーエアバッグ14の高温および高圧耐性のエラストマーで構成され、熱圧下型13は、二つの金型ボトル本体部92とボトル底部93で構成され、前記熱圧成形システムは、熱圧上型12、加圧腔91、エラストマーエアバッグ14、熱圧下型13、及び予備成形された紙ボトル81で構成される。前記加圧腔91は、熱圧上型12に設けられエラストマーエアバッグ14に接続され、前記熱圧上型12は、熱圧下型13の上方向に設けられ熱圧下型13と一緒にボトル腔を形成し、予備成形された紙ボトル81がボトル腔に位置し、エラストマーエアバッグ14がボトル腔の予備成形された紙ボトル内に延びられ、熱圧上型12と熱圧下型13には、排気溝が設けられ、型を閉じた後、金型の型締めの状况で、熱圧上型12にガスを充填し、エラストマー変形により紙ボトル全体に一体型のパルプ成形ボトル15を成形し、熱圧ダイを150℃に加熱され、エラストマーバッグの加圧は約5kgfであり、余剰水は排気溝から排出されるため、仕上がり製品の一体型のパルプ成形ボトル15の水分含有量は3%-5%であり、厚さは約1.0mmであり、成形が完了後、ガスを排出してエラストマーエアバッグ14を取り出す。
【0048】
<実施例2>
図1aと1bによれば、本発明のパルプ注入システムの型開きと型締め状態での構造概念図を説明し、符号1-5の部位は、組み合わせることによりパルプ注入システムを形成する金型構造設計であり、具体的には、パルプ吸引システムは、パルプ注入プレート1、パルプ注入腔2、及びパルプ吸引プレート4を備え、前記パルプ吸引プレート4は、ボトル外形と一致するキャビティを含み、前記パルプ注入プレート1はキャビティの上方向に位置し、前記パルプ注入プレート1と前記パルプ吸引プレート4は、ボトル腔を形成し、前記パルプ吸引プレート4は、パルプ吸引ハーフプレートからなり、前記パルプ注入プレート1はパルプ注入腔2に接続され、前記パルプ注入腔は延長部21を含み、前記延長部21には、パルプ注入管穴3が設けられ、前記延長部21がパルプ吸引プレート4のキャビティに挿入され、パルプ注入管穴3によってパルプを注入して、最初にボトルウェット胚7を形成する。前記パルプ吸引プレートには、パルプ吸引穴5とパルプ吸引腔6が設けられ、前記パルプ吸引穴5は、前記キャビティの表面に設けられパルプ吸引腔6に接続され、前記キャビティ表面の前記パルプ吸引穴5は、それぞれ、ボトル腔のボトル口、ボトル首、ボトル本体、及びボトル底部に対応し、ボトル口、ボトル首、ボトル本体部位のパルプ吸引穴の密度は、ボトル底部のパルプ吸引穴の密度よりも大きくなっている。前記パルプ吸引腔6は、真空装置(図示せず)に接続され、型締め状態で、パルプ注入腔2と延長部21のパルプ注入穴3からボトル腔の部位へパルプを注ぎ、前記パルプは、竹パルプであり、圧力を加えて竹パルプをボトル腔の対応する部位に注ぎ、ボトル腔内のパルプが十分かつ均一になり、真空装置(図示せず)が始動し、パルプ吸引腔6により真空引きすることにより、パルプをパルプ吸引ダイの表面に均一に吸着させ、パルプ吸引後のウェット胚7を形成し、電磁弁及び圧力計により真空引きを約0.7Mpaに制御して、ウェット胚の水分含有量を70%~80%に制御され、厚さを2.5mm左右に制御される。
【0049】
図2aと2bによれば、本発明のパルプ吸引システムの型開きと型締め状態での構造概念図を示す。前記押出システムは、押出ダイ8、加圧腔9、エラストマーエアバッグ10、パルプ吸引ダイ11、及びパルプ吸引後のウェット胚7からなる。前記加圧腔9は、押出ダイ8に設けられエラストマーエアバッグ10に接続され、前記押出ダイ8は、パルプ吸引ダイ11の上方向に設けられパルプ吸引ダイ11と一緒にボトル腔を形成し、パルプ吸引後のウェット胚7をボトル腔に位置させ、エラストマーエアバッグ10がボトル腔のウェット胚内に延びられ、型を閉じた後、エラストマーバッグが加圧及び膨張されてウェット胚を押出してボトル腔の内壁に貼り付けて予備成形された紙ボトル81を形成する。エラストマーエアバッグ10は、伸縮可能なエラストマーであり、ガス充填により金型に加圧して成形を進行し、成形が完了した後、ガスを排出してエラストマーエアバッグ10を取り出す。「型締め」状態から、エラストマーを加圧した後にパルプ吸引のウェット胚7を予備成形し、エラストマーエアバッグの加圧圧力は、1kgfに制御され、予備成形された紙ボトルの水分含有量を40%~50%に制御され、厚さを1.5mmに制御される。
【0050】
図3aと3bによれば、本発明の熱圧成形システムの型開きと型締め状態での構造概念図を示す。熱圧上型12は、エラストマーエアバッグ14の高温および高圧耐性のエラストマーで構成され、熱圧下型13は、二つの金型ボトル本体部92とボトル底部93で構成され、前記熱圧成形システムは、熱圧上型12、加圧腔91、エラストマーエアバッグ14、熱圧下型13、及び予備成形された紙ボトル81で構成される。前記加圧腔91は、熱圧上型12に設けられエラストマーエアバッグ14に接続され、前記熱圧上型12は、熱圧下型13の上方向に設けられ熱圧下型13と一緒にボトル腔を形成し、予備成形された紙ボトル81がボトル腔に位置し、エラストマーエアバッグ14がボトル腔の予備成形された紙ボトル内に延びられ、熱圧上型12と熱圧下型13は、通気性のある鋼でできており、その上には0.1-0.01mmの小さな穴を有し、型を閉じた後、金型の型締めの状况で、熱圧上型12にガスを充填し、エラストマー変形により紙ボトル全体に一体型のパルプ成形ボトル15を成形し、熱圧ダイを150℃に加熱され、エラストマーバッグの加圧は約5kgfであり、余剰水は通気性のある鋼の小さな穴から排出されるため、仕上がり製品の一体型のパルプ成形ボトル15の水分含有量は3%-5%であり、厚さは約1.0mmであり、成形が完了後、ガスを排出してエラストマーエアバッグ14を取り出す。
【0051】
<実施例3>
図1aと1bによれば、本発明のパルプ注入システムの型開きと型締め状態での構造概念図を説明し、符号1-5の部位は、組み合わせることによりパルプ注入システムを形成する金型構造設計であり、具体的には、パルプ吸引システムは、パルプ注入プレート1、パルプ注入腔2、及びパルプ吸引プレート4を備え、前記パルプ吸引プレート4は、ボトル外形と一致するキャビティを含み、前記パルプ注入プレート1はキャビティの上方向に位置し、パルプ注入プレート1はボトル内の攪拌パルプ吸引装置に接続され(図示せず)、前記パルプ注入プレート1と前記パルプ吸引プレート4はボトル腔を形成し、前記パルプ吸引プレート4は、パルプ吸引ハーフプレートからなり、前記パルプ注入プレート1はパルプ注入腔2に接続され、前記パルプ注入腔は延長部21を含み、前記延長部21には、パルプ注入管穴3が設けられ、前記延長部21はパルプ吸引プレート4のキャビティに挿入され、パルプ注入管穴3によってパルプを注入して、最初にボトルウェット胚7を形成する。前記パルプ吸引プレートには、パルプ吸引穴5とパルプ吸引腔6が設けられ、前記パルプ吸引穴5は、前記キャビティの表面に設けられパルプ吸引腔6に接続され、前記キャビティ表面の前記パルプ吸引穴5は、それぞれ、ボトル腔のボトル口、ボトル首、ボトル本体、及びボトル底部に対応し、ボトル口、ボトル首、ボトル本体部位のパルプ吸引穴の密度は、ボトル底部のパルプ吸引穴の密度よりも大きくなっている。前記パルプ吸引腔6は、真空装置(図示せず)に接続され、型締め状態で、パルプ注入腔2と延長部21のパルプ注入穴3からボトル腔の部位へパルプを噴き、前記パルプは、木材パルプであり、ボトル内の攪拌パルプ吸引装置によって木材パルプを均一に分散させ、ボトル腔内に噴かれたパルプが十分かつ均一になり、真空装置(図示せず)が始動し、パルプ吸引腔6により真空引きすることにより、パルプをパルプ吸引ダイの表面に均一に吸着させ、パルプ吸引後のウェット胚7を形成し、電磁弁及び圧力計により真空引きを約0.7Mpaに制御して、ウェット胚の水分含有量を70%~80%に制御され、厚さを2.5mm左右に制御される。
【0052】
図2aと2bによれば、本発明のパルプ吸引システムの型開きと型締め状態での構造概念図を示す。前記押出システムは、押出ダイ8、加圧腔9、エラストマー水バッグ10、パルプ吸引ダイ11、及びパルプ吸引後のウェット胚7からなる。前記加圧腔9は、押出ダイ8に設けられエラストマー水バッグ10に接続され、前記押出ダイ8は、パルプ吸引ダイ11の上方向に設けられパルプ吸引ダイ11と一緒にボトル腔を形成し、パルプ吸引後のウェット胚7がボトル腔に位置し、エラストマー水バッグ10がボトル腔のウェット胚内に延びられ、型を閉じた後、エラストマー水バッグが加圧及び膨張されてウェット胚を押出してボトル腔の内壁に貼り付けて予備成形された紙ボトル81を形成する。エラストマーエアバッグ10は、伸縮可能なエラストマーであり、水の充填により金型に加圧して成形を進行し、成形が完了した後に水を排出してエラストマー水バッグ10を取り出す。「型締め」状態から、エラストマーを加圧した後にパルプ吸引のウェット胚7を予備成形し、エラストマー水バッグの加圧圧力は、1kgfに制御され、予備成形された紙ボトルの水分含有量を40%~50%に制御され、厚さを1.5mmに制御される。
【0053】
図3aと3bによれば、本発明の熱圧成形システムの型開きと型締め状態での構造概念図を示す。熱圧上型12は、エラストマー水バッグ14の高温および高圧耐性のエラストマーからなり、熱圧下型13は、二つの金型ボトル本体部92とボトル底部93からなり、前記熱圧成形システムは、熱圧上型12、加圧腔91、エラストマー水バッグ14、熱圧下型13、及び予備成形された紙ボトル81からなる。前記加圧腔91は、熱圧上型12に設けられエラストマー水バッグ14に接続され、前記熱圧上型12は、熱圧下型13の上方向に設けられ熱圧下型13と一緒にボトル腔を形成し、予備成形された紙ボトル81がボトル腔に位置し、エラストマー水バッグ14がボトル腔の予備成形された紙ボトル内に延びられ、熱圧上型12と熱圧下型13には、排気溝が設けられ、型を閉じた後、金型の型締めの状况で、熱圧上型12に水を充填し、エラストマー変形により紙ボトル全体に一体型のパルプ成形ボトル15を成形し、熱圧ダイを150℃に加熱され、エラストマーバッグの加圧は約5kgfであり、仕上がり製品の一体型のパルプ成形ボトル15の水分含有量は3%-5%であり、厚さは約1.0mmであり、成形が完了後、水を排出してエラストマー水バッグ14を取り出す。
【0054】
<実施例4>
パルプ吸引システムは、パルプ注入プレート1、パルプ注入腔2、及びパルプ吸引プレート4を備え、前記パルプ吸引プレート4は、ボトル外形と一致するキャビティを含み、前記パルプ注入プレート1は、キャビティの上方向に位置し、前記パルプ注入プレート1と前記パルプ吸引プレート4はボトル腔を形成し、前記パルプ吸引プレート4はパルプ吸引ハーフプレートからなり、前記パルプ注入プレート1はパルプ注入腔2に接続され、前記パルプ注入腔はドラムパルプ振りの方式を使用して、最初にボトルウェット胚7を形成し、前記パルプ吸引プレートには、パルプ吸引穴5とパルプ吸引腔6が設けられ、前記パルプ吸引穴5は、前記キャビティの表面に設けられパルプ吸引腔6に接続され、前記キャビティ表面の前記パルプ吸引穴5は、それぞれ、ボトル腔のボトル口、ボトル首、ボトル本体、及びボトル底部に対応し、ボトル口、ボトル首、ボトル本体部位のパルプ吸引穴の密度は、ボトル底部のパルプ吸引穴の密度よりも大きくなっている。前記パルプ吸引腔6は、真空装置(図示せず)に接続され、型締め状態で、パルプ注入腔2によってパルプを振ってボトル腔の部位へパルプを噴き、前記パルプはサトウキビパルプであり、ボトル腔内のパルプが十分かつ均一になり、真空装置(図示せず)が始動し、パルプ吸引腔6により真空引きすることにより、パルプをパルプ吸引ダイの表面に均一に吸着させ、パルプ吸引後のウェット胚7を形成し、電磁弁及び圧力計により真空引きを約0.7Mpaに制御して、ウェット胚の水分含有量を70%~80%に制御され、厚さを2.5mm左右に制御される。
【0055】
図2aと2bによれば、本発明のパルプ吸引システムの型開きと型締め状態での構造概念図を示す。前記押出システムは、押出ダイ8、加圧腔9、エラストマー油バッグ10、パルプ吸引ダイ11、及びパルプ吸引後のウェット胚7からなる。前記加圧腔9は、押出ダイ8に設けられエラストマー油バッグ10に接続され、前記押出ダイ8は、パルプ吸引ダイ11の上方向に設けられパルプ吸引ダイ11と一緒にボトル腔を形成し、パルプ吸引後のウェット胚7がボトル腔に位置し、エラストマー油バッグ10がボトル腔のウェット胚内に延びられ、型を閉じた後、エラストマーバッグが加圧及び膨張されてウェット胚を押出してボトル腔の内壁に貼り付けて予備成形された紙ボトル81を形成する。エラストマーエアバッグ10は、伸縮可能なエラストマーであり、油の充填により金型に加圧して成形を進行し、成形が完了した後、油を排出してエラストマー油バッグ10を取り出す。「型締め」状態から、エラストマーを加圧した後にパルプ吸引のウェット胚7を予備成形し、エラストマー油バッグの加圧圧力は、1kgfに制御され、予備成形された紙ボトルの水分含有量を40%~50%に制御され、厚さを1.5mmに制御される。
【0056】
図3aと3bによれば、本発明の熱圧成形システムの型開きと型締め状態での構造概念図を示す。熱圧上型12は、エラストマー油バッグ14の高温および高圧耐性のエラストマーからなり、熱圧下型13は、二つの金型ボトル本体部92とボトル底部93からなり、前記熱圧成形システムは、熱圧上型12、加圧腔91、エラストマー油バッグ14、熱圧下型13、及び予備成形された紙ボトル81からなる。前記加圧腔91は、熱圧上型12に設けられエラストマー油バッグ14に接続され、前記熱圧上型12は、熱圧下型13の上方向に設けられ熱圧下型13と一緒にボトル腔を形成し、予備成形された紙ボトル81がボトル腔に位置し、エラストマー油バッグ14がボトル腔の予備成形された紙ボトル内に延びられ、型を閉じた後、金型の型締めの状况で、熱圧上型12に油圧を加えてエラストマー変形により紙ボトル全体に一体型のパルプ成形ボトル15を成形し、熱圧ダイを150℃に加熱され、エラストマー油バッグの加圧は約5kgfであり、余剰水は排出され、仕上がり製品の一体型のパルプ成形ボトル15の水分含有量は3%-5%であり、厚さは約1.0mmであり、成形が完了後、油を排出してエラストマー油バッグ14を取り出す。
【0057】
<実施例5>
本実施例は、本発明のパルプ成形のボトルシェルとプラスチックライナーが結び付けて一体型ボトルを製造する実施例である。
【0058】
図4にしめされたように、本装置は、紙ボトルシェル成形領域51、紙ボトルシェル切断領域52、プラスチックボトルブランク領域54、及びライナー装填領域53に分けられる。紙ボトルシェル成形領域は、パルプ吸引領域と熱圧成形領域に分けられ、パルプ吸引領域においてボトルウェットブランクを形成し、熱圧成形領域により成形した後に一体型紙ボトルシェルを形成する。均一な標準サイズの紙ボトルを切断領域で切断し、ライナー装填領域でプラスチックライナーと組み合わせて、最終的に完全な紙ボトルを形成する。
【0059】
紙ボトルシェル成形領域は、二つのパルプ吸引方式に分けられる。
【0060】
パルプ吸引方式1:本装置は、二つのパルプ吸引ダイが設置され、最初は、パルプ吸引ダイB2がパルププールにあり、作動する時、パルプ吸引ダイA3が下に移動してパルプ吸引ダイB2と合体して一体型パルプ吸引ダイを形成し、真空によりパルプ吸引が開始する。内部に紙ボトルウェットブランクが成形されると、一体型パルプ吸引ダイが上へパルププールの水平面の上方向に移動し、パルプ吸引ダイB2を真空閉鎖し、パルプ吸引ダイA3を真空で連続的に開き、そして、二つのパルプ吸引ダイを分離して、パルプ吸引ダイB2が下へ初期位置に移動し、紙ボトルウェットブランク1がパルプ吸引ダイA3にある。図5に示されたように、この時、熱圧ダイA4がスライドレールに沿ってパルプ吸引ダイへ移動し、垂直方向から水平方向に回転し、パルプ吸引ダイA3が下へ熱圧ダイA4に接触し、パルプ吸引ダイA3を真空閉鎖し、熱圧ダイA4を真空で開き、紙ボトルウェットブランク1が熱圧ダイA4に移行し、そして、熱圧ダイA4がスライドレールに沿って元の位置に戻し熱圧ダイB5に接触する。図8に示されたように、弾性部材6がボトル内にロードされるまで押出ダイが下へ移動して、押出ダイには高温液体と加圧腔があり、高温液体を加圧して弾性部材に充填し、弾性部材が膨張して大きくなり、紙ボトルウェットブランクを熱圧ダイ内腔に密着させ形状を定め、弾性部材の高温と熱圧ダイの高温によってそれを干燥する。紙ボトルの水分含有量が基準に達すると、押出ダイの加圧腔が加圧を停止し、高温液体が戻り、弾性部材が収縮し、押出ダイが上へ持ち上がられ、熱圧ダイを離れて元の位置に戻る。図9に示されたように、熱圧ダイB5が真空で開き熱圧ダイA4から離れて、スライドレールに沿ってローラーに移動し、垂直方向から水平方向に回転し、ローラー7に移動すると、歯形状の構造71が紙ボトル1内に一定の距離挿入され、ローラー7がボトルを回転させてコンベアベルトの上に配置し、熱圧ダイB5がスライドレールに沿って元の位置に戻り、製造のために熱圧ダイA4で型締めて続ける。
【0061】
パルプ吸引方式2:図6に示されたように、二つのパルプ吸引ダイが設置され、最初は、二つのパルプ吸引ダイが合体してパルププールの上方向に位置し、作動を開始した後、全体のパルプ吸引ダイが下へパルププール内に浸るまで移動し、二つのパルプ吸引ダイがウェットブランクを形成するまで真空を開く。図7に示されたように、二つのパルプ吸引ダイが上へ移動し、指定位置に到達した後に停止し、パルプ吸引ダイA22が真空引きを停止し、パルプ吸引ダイB32は真空を開き続け、パルプ吸引ダイB32は反時計回りに45°回転し、二つのパルプ吸引ダイが分離される。パルプ吸引ダイBが45°方向に沿って下へ移動し、ローラー13の歯形状の構造131がウェットブランク1に挿入されると、パルプ吸引ダイB32は真空閉鎖され、元の位置に戻って次の製造を継続する。
【0062】
紙ボトル切割部:
図10に示されたように、成形工程でコンベヤベルトに送られた紙ボトル製品1は、円形に配置されたマニピュレータ81によって1枚ずつクランプされ、マニピュレータは、切断部材9まで回転して均一な高さに切断される。切断された紙ボトルシェル1は、マニピュレータ81によって次のコンベヤベルトに配置される。
【0063】
ライナー組立部:
図11に示されたように、切断された紙ボトル1は、コンベヤベルトによってライナー組立工程に送られる。一定数の紙ボトルが指定位置に到達した後、両側のブロー金型10が紙ボトル1の方向に組み合わされているので、紙ボトル1がブロー金型10に配置される。予め製造されたプラスチックボトル胚12は予熱され、対応するトラックを通ってブロー金型に移動され、次にブロー成形ヘッド11によってクランプされ、紙ボトル内のボトルブランクの所定の位置に挿入され、紙ボトルと接触するようにブロー成形される。加工された紙ボトル製品1を回収して保管する。
【0064】
次の表は、本発明の実施例5によって調製されたプラスチックライナーの一体型ボトルの性能試験結果である。
【0065】
製造された紙ボトル構造は、シェルを採用して100%パルプ成形製品によって強さを支持し、ライナーは0.1mm~0.05mm厚さのプラスチックを採用して、液体を保護し、安全に到達し(食品安全、日常の化学製品などの分野)、液体の紙への浸透の問題を解決し、プラスチックを70%以上削減する。
【0066】
上記は、本発明の好ましい実施態様にすぎず、本発明を限定することを意図するものではない。本発明の精神および原則の範囲内で行われた補正、同等の交換、改善などは、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】