(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-15
(54)【発明の名称】量子ドットを組み込んだ半導体デバイス
(51)【国際特許分類】
H01L 33/50 20100101AFI20230308BHJP
G02B 5/20 20060101ALI20230308BHJP
【FI】
H01L33/50
G02B5/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022544139
(86)(22)【出願日】2021-01-21
(85)【翻訳文提出日】2022-09-13
(86)【国際出願番号】 US2021014402
(87)【国際公開番号】W WO2021150745
(87)【国際公開日】2021-07-29
(32)【優先日】2020-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522287732
【氏名又は名称】サフラッス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】チェン,チェン
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ジエ
【テーマコード(参考)】
2H148
5F142
【Fターム(参考)】
2H148AA00
2H148AA01
5F142CA11
5F142CB03
5F142CB18
5F142CB23
5F142CD02
5F142DA14
5F142DA23
5F142DA36
5F142DA64
5F142DA73
5F142DB16
5F142DB17
5F142DB24
5F142GA01
5F142HA01
(57)【要約】
本開示の1又はそれ以上の態様によれば、半導体デバイスが提供される。半導体デバイスは、第1の発光デバイス、第2の発光デバイス及び第3の発光デバイスを備える複数の発光デバイスであって、複数の発光デバイスの各々が第1のオーミック接触及び第2のオーミック接触を備える、複数の発光デバイスと、埋め込み量子ドットを有する光変換デバイスであって、光変換デバイスの第1の部分は、第1の発光デバイスによって生成された光を第1の色の光に変換するための第1の複数の量子ドットを備え、光変換デバイスの第2の部分は、第2の発光デバイスによって生成された光を第2の色の光に変換するための第2の複数の量子ドットを備え、第3の発光デバイスは第3の色の光を放射する、光変換デバイスとを含むことができる。
【選択図】
図5C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の発光デバイス、第2の発光デバイス及び第3の発光デバイスを含み、該第1の発光デバイス、該第2の発光デバイス及び該第3の発光デバイスの各々が第1のオーミック接触及び第2のオーミック接触を含む、発光構造と、
埋め込み量子ドットを備える1又はそれ以上の多孔質構造を含む光変換デバイスであって、該光変換デバイスの第1の部分が、前記第1の発光デバイスにより生成された光を第1の色の光に変換するための第1の複数の量子ドットを含み、前記光変換デバイスの第2の部分が、前記第2の発光デバイスにより生成された光を第2の色の光に変換するための第2の複数の量子ドットを含み、前記第3の発光デバイスが第3の色の光を放射する、光変換デバイスと、
を具備することを特徴とする半導体デバイス。
【請求項2】
前記第1の複数の量子ドットが、前記光変換デバイスの前記第1の部分の第1の複数の細孔に配置され、前記第2の複数の量子ドットが、前記光変換デバイスの前記第2の部分に配置される、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項3】
前記第1の複数の細孔のうちの少なくとも1つの直径が500nm以下であり、該第1の複数の細孔のうちの少なくとも1つの深さが1μm以上である、請求項2に記載の半導体デバイス。
【請求項4】
前記第1の複数の細孔のうちの少なくとも1つの直径が1nm以上である、請求項3に記載の半導体デバイス。
【請求項5】
前記1又はそれ以上の多孔質構造に埋め込まれた前記量子ドットのうちの1又はそれ以上の表面を覆う保護構造をさらに具備する、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項6】
前記保護構造が前記発光構造と前記1又はそれ以上の多孔質構造との間に配置される、請求項5に記載の半導体デバイス。
【請求項7】
前記光変換デバイスの前記第1の部分及び該光変換デバイスの前記第2の部分がトレンチによって分離され、該トレンチの少なくとも1つの側壁が金属材料でコーティングされている、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項8】
前記発光構造により生成された光の少なくとも一部の散乱を引き起こすように構成された散乱媒体をさらに具備する、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項9】
前記半導体デバイスの側壁が反射材料でコーティングされている、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項10】
前記1又はそれ以上の多孔質構造が前記発光構造と直接接触していない、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項11】
前記第1の色が赤色であり、前記第2の色が緑色であり、前記第3の色が青色である、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項12】
前記光変換デバイスの前記第1の部分の寸法が100μm以下である、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項13】
前記光変換デバイスの前記第1の部分の寸法が50μm以下である、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項14】
第1の発光デバイス、第2の発光デバイス及び第3の発光デバイスを含み、該第1の発光デバイス、該第2の発光デバイス及び該第3の発光デバイスの各々が第1のオーミック接触及び第2のオーミック接触を含む、発光構造を設けるステップと、
埋め込み量子ドットを備える1又はそれ以上の多孔質構造を含む光変換デバイスであって、該光変換デバイスの第1の部分が、前記第1の発光デバイスにより生成された光を第1の色の光に変換するための第1の複数の量子ドットを含み、前記光変換デバイスの第2の部分が、前記第2の発光デバイスにより生成された光を第2の色の光に変換するための第2の複数の量子ドットを含み、前記第3の発光デバイスが第3の色の光を放射する、光変換デバイスを設けるステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記光変換デバイスを設けるステップが、
該光変換デバイスの前記第1の部分に前記第1の複数の量子ドットを配置するステップと、
前記光変換デバイスの前記第2の部分に前記第2の複数の量子ドットを配置するステップと、
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記光変換デバイスの前記第1の部分に前記第1の複数の量子ドットを配置するステップが、フォトリソグラフィ法又はインクジェット印刷法のうちの少なくとも一方を使用する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記1又はそれ以上の多孔質構造に埋め込まれた前記量子ドットのうちの1又はそれ以上の表面を覆う保護構造を形成するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記埋め込み量子ドットを備える前記1又はそれ以上の多孔質構造を含む前記光変換デバイスを設けるステップが、
複数のトレンチにより分離された複数のナノ多孔質構造を形成するステップと、
該複数のトレンチのうちの少なくとも1つのトレンチの少なくとも1つの側壁を金属材料でコーティングするステップと、
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記発光構造を前記光変換デバイスに取り付けるステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の色が赤色であり、前記第2の色が緑色であり、前記第3の色が青色である、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年1月21日に出願された「量子ドットを組み込んだ発光デバイス」と題された米国特許出願第62/964,101号明細書、2020年1月31日に出願された「量子ドットを組み込んだ光変換デバイス」と題された米国特許出願第62/968,579号明細書、及び2020年3月31日に出願された「量子ドットを組み込んだ光変換デバイスの保護層」と題された米国特許出願第63/002,757号明細書の利益を主張し、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の実装形態は、概して半導体デバイスに関し、より具体的には、量子ドット(QD)を組み込んだ半導体デバイス、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
量子ドット(QD)は、ナノスケールサイズの半導体粒子である。QDが光によって照射されると、QD内の電子は、より高いエネルギーの状態に励起され得る。したがって、QDは、特定の波長の光を放射することができる。様々な形状、サイズ、組成などのQDは、様々な波長の光を放射することができる。例えば、比較的大きいQDは比較的長い波長の光を放射することができ、比較的小さいQDは比較的短い波長の光を放射することができる。
【発明の概要】
【0004】
以下は、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するための、本開示の簡略化された概要である。この概要は、本開示の広範な大要ではない。本開示の鍵となる、又は重要な要素を特定することも、本開示の特定の実装形態のいずれの範囲又は請求項のいずれの範囲を描写することも、意図されていない。その唯一の目的は、後に提示されるより詳細な説明の前置きとして、本開示のいくつかの概念を簡略化された形態で提示することである。
【0005】
本開示の1又はそれ以上の態様によれば、半導体デバイスが提供される。半導体デバイスは、第1の発光デバイス、第2の発光デバイス、及び第3の発光デバイスを備える発光構造であって、第1の発光デバイス、第2の発光デバイス、及び第3の発光デバイスの各々は、第1のオーミック接触及び第2のオーミック接触を備える、発光構造と、埋め込み量子ドットを有する1又はそれ以上の多孔質構造を備える光変換デバイスであって、光変換デバイスの第1の部分は、第1の発光デバイスによって生成された光を第1の色の光に変換するための第1の複数の量子ドットを備え、光変換デバイスの第2の部分は、第2の発光デバイスによって生成された光を第2の色の光に変換するための第2の複数の量子ドットを備え、第3の発光デバイスは第3の色の光を放射する、光変換デバイスとを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、第1の複数の量子ドットは、光変換デバイスの第1の部分の第1の複数の細孔内に配置され、第2の複数の量子ドットは、光変換デバイスの第2の部分に配置される。
【0007】
いくつかの実施形態では、第1の複数の細孔の少なくとも1つの直径は500nm以下であり、第1の複数の細孔の少なくとも1つの深さは1μm以上である。いくつかの実施形態では、第1の複数の細孔の少なくとも1つの直径は1nm以上である。
【0008】
いくつかの実施形態では、半導体デバイスは、複数のナノ多孔質構造に埋め込まれた量子ドットのうちの1又はそれ以上の表面を覆う保護構造をさらに含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、半導体デバイスは、発光構造と複数のナノ多孔質構造との間に配置された保護構造をさらに含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、光変換デバイスの第1の部分及び光変換デバイスの第2の部分はトレンチによって分離されており、トレンチの少なくとも1つの側壁は金属材料でコーティングされている。
【0011】
いくつかの実施形態では、半導体デバイスは、発光構造によって生成された光の少なくとも一部の散乱を引き起こすように構成された散乱媒体をさらに含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、半導体デバイスの側壁は、反射材料でコーティングされている。
【0013】
いくつかの実施形態では、1又はそれ以上の多孔質構造は、複数の発光デバイスと直接接触していない。
【0014】
いくつかの実施形態では、第1の色は赤色であり、第2の色は緑色であり、第3の色は青色である。
【0015】
いくつかの実施形態では、光変換デバイスの第1の部分の寸法は、100μm以下(例えば、約100μm又は100μm未満)である。
【0016】
いくつかの実施形態では、光変換デバイスの第1の部分の寸法は、50μm以下(例えば、約50μm又は50μm未満)である。
【0017】
本開示の1又はそれ以上の態様によれば、半導体デバイスを製造する方法が提供される。方法は、第1の発光デバイス、第2の発光デバイス、及び第3の発光デバイスを備える発光構造であって、第1の発光デバイス、第2の発光デバイス、及び第3の発光デバイスの各々は、第1のオーミック接触及び第2のオーミック接触を備える、発光構造を提供するステップと、埋め込み量子ドットを有する1又はそれ以上の多孔質構造を備える光変換デバイスであって、光変換デバイスの第1の部分は、第1の発光デバイスによって生成された光を第1の色の光に変換するための第1の複数の量子ドットを備え、光変換デバイスの第2の部分は、第2の発光デバイスによって生成された光を第2の色の光に変換するための第2の複数の量子ドットを備え、第3の発光デバイスは第3の色の光を放射する、光変換デバイスを提供するステップとを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、光変換デバイスを提供するステップは、光変換デバイスの第1の部分に第1の複数の量子ドットを配置するステップと、光変換デバイスの第2の部分に第2の複数の量子ドットを配置するステップとを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、光変換デバイスの第1の部分に第1の複数の量子ドットを配置するステップは、フォトリソグラフィ法又はインクジェット印刷法のうちの少なくとも1つを使用する。
【0020】
いくつかの実施形態では、方法は、1又はそれ以上の多孔質構造に埋め込まれた量子ドットのうちの1又はそれ以上の表面を覆う保護構造を形成するステップをさらに含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、埋め込み量子ドットを有する1又はそれ以上の多孔質構造を備える光変換デバイスを提供するステップは、複数のトレンチによって分離された複数のナノ多孔質構造を形成するステップと、トレンチの少なくとも1つの少なくとも1つの側壁を金属材料でコーティングするステップとを含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、方法は、発光構造を光変換デバイスに取り付けるステップをさらに含む。
【0023】
本開示は、以下に与えられる詳細な説明、及び本開示の様々な実施形態の添付図面から、より良く理解されるだろう。しかしながら、図面は、本開示を特定の実施形態に限定するものと解釈されるべきではなく、説明及び理解のみを目的としている。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1A】
図1Aは、本開示のいくつかの実施形態による光変換デバイスを製造するための例示的なプロセスに関連する構造を示すブロック図である。
【
図1B】
図1Bは、本開示のいくつかの実施形態による光変換デバイスを製造するための例示的なプロセスに関連する構造を示すブロック図である。
【
図1C】
図1Cは、本開示のいくつかの実施形態による光変換デバイスを製造するための例示的なプロセスに関連する構造を示すブロック図である。
【
図1D】
図1Dは、本開示のいくつかの実施形態による光変換デバイスを製造するための例示的なプロセスに関連する構造を示すブロック図である。
【0025】
【
図2A】
図2Aは、本開示の1又はそれ以上の態様による、例示的な光変換デバイスの断面走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。
【0026】
【
図2B】
図2Bは、本開示の1又はそれ以上の態様による、例示的な光変換デバイスのフォトルミネッセンス(PL)スペクトルを示す図である。
【0027】
【
図3A】
図3Aは、本開示のいくつかの実施形態による量子ドットを組み込んだ半導体デバイスの例を示す概略図である。
【
図3B】
図3Bは、本開示のいくつかの実施形態による量子ドットを組み込んだ半導体デバイスの例を示す概略図である。
【
図3C】
図3Cは、本開示のいくつかの実施形態による量子ドットを組み込んだ半導体デバイスの例を示す概略図である。
【
図3D】
図3Dは、本開示のいくつかの実施形態による量子ドットを組み込んだ半導体デバイスの例を示す概略図である。
【
図3E】
図3Eは、本開示のいくつかの実施形態による量子ドットを組み込んだ半導体デバイスの例を示す概略図である。
【0028】
【
図4A】
図4Aは、本開示のいくつかの実施形態による例示的な発光構造を示す概略図である。
【0029】
【
図4B】
図4Bは、本開示のいくつかの実施形態によるフリップチップ発光構造を含む半導体デバイスの例を示す概略図である。
【
図4C】
図4Cは、本開示のいくつかの実施形態によるフリップチップ発光構造を含む半導体デバイスの例を示す概略図である。
【
図4D】
図4Dは、本開示のいくつかの実施形態によるフリップチップ発光構造を含む半導体デバイスの例を示す概略図である。
【
図4E】
図4Eは、本開示のいくつかの実施形態によるフリップチップ発光構造を含む半導体デバイスの例を示す概略図である。
【
図4F】
図4Fは、本開示のいくつかの実施形態によるフリップチップ発光構造を含む半導体デバイスの例を示す概略図である。
【
図4G】
図4Gは、本開示のいくつかの実施形態によるフリップチップ発光構造を含む半導体デバイスの例を示す概略図である。
【0030】
【
図5A】
図5Aは、本開示のいくつかの実施形態による、ナノ多孔質構造内に配置された量子ドットを組み込んだ半導体デバイスを製造するための例示的な構造及びプロセスを示す概略図である。
【
図5B】
図5Bは、本開示のいくつかの実施形態による、ナノ多孔質構造内に配置された量子ドットを組み込んだ半導体デバイスを製造するための例示的な構造及びプロセスを示す概略図である。
【
図5C】
図5Cは、本開示のいくつかの実施形態による、ナノ多孔質構造内に配置された量子ドットを組み込んだ半導体デバイスを製造するための例示的な構造及びプロセスを示す概略図である。
【
図5D】
図5Dは、本開示のいくつかの実施形態による、ナノ多孔質構造内に配置された量子ドットを組み込んだ半導体デバイスを製造するための例示的な構造及びプロセスを示す概略図である。
【
図5E】
図5Eは、本開示のいくつかの実施形態による、ナノ多孔質構造内に配置された量子ドットを組み込んだ半導体デバイスを製造するための例示的な構造及びプロセスを示す概略図である。
【0031】
【
図6】
図6は、マイクロ半導体デバイスを備える半導体デバイスの一例を示す概略図である。
【0032】
【
図7】
図7は、本開示のいくつかの実施形態によるディスプレイデバイスの一例を示す概略図である。
【0033】
【
図8】
図8は、本開示のいくつかの実施形態による光変換デバイスを製造するため例示的な構造及びプロセスを示す図である。
【0034】
【
図9】
図9は、本開示のいくつかの実施形態による多孔質構造を形成するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【0035】
【
図10】
図10は、本開示の1又はそれ以上の態様によるナノ多孔質構造を形成するためのプロセスの一例を示すフローチャートである。
【0036】
【
図11】
図11は、本開示の1又はそれ以上の態様による光変換デバイスを形成するためのプロセスの一例を示すフローチャートである。
【0037】
【
図12】
図12は、本開示の1又はそれ以上の態様による発光デバイスを形成するためのプロセスの一例を示すフローチャートである。
【0038】
【
図13】
図13は、本開示の1又はそれ以上の態様による複数の発光デバイスを含む半導体デバイスを形成するためのプロセスの一例を示すフローチャートである。
【0039】
【
図14】
図14は、本開示の1又はそれ以上の態様によるディスプレイデバイスを製造するためのプロセスの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本開示の態様は、量子ドット(QD)を組み込んだ半導体デバイス、及びその製造方法を提供する。一例として、本開示による半導体デバイスは、第1の発光デバイス、第2の発光デバイス、及び第3の発光デバイスなど、光を生成することができる複数の発光デバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、発光デバイスは、発光ダイオード、レーザダイオード、及び/又は光を生成することができる任意の他の適切なデバイスであってもよく、及び/又はこれらを含んでもよい。いくつかの実施形態では、発光デバイスの各々は、フリップチップ発光ダイオードであってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。発光デバイスは、特定の色の光(例えば、青色光)を放射することができる。半導体デバイスは、発光デバイスに対応する複数のナノ多孔質構造をさらに含んでもよい。それぞれのナノ多孔質構造は、ナノスケールサイズ(例えば、1nmから1000nm程度又はそれ以上のサイズ)の細孔(例えば、空隙)を備える1又はそれ以上のナノ多孔質材料を含んでもよく、ナノ多孔質構造に対応する発光デバイスの1つ以上によって生成された光を変換するためにナノ多孔質材料内に配置された量子ドットを含んでもよい。例えば、第1のナノ多孔質構造は、第1の発光デバイスによって生成された光を赤色光に変換するための第1の量子ドットを含んでもよい。第2のナノ多孔質構造は、第2の発光デバイスによって生成された光を緑色光に変換するための第2の量子ドットを含んでもよい。量子ドットを含まない第3のナノ多孔質構造は、第3の発光デバイスに対応し得る。第3の発光デバイスによって生成された光(例えば、青色光)は、第3のナノ多孔質構造を通過することができる。いくつかの実施形態では、ナノ多孔質構造は、隣り合うナノ多孔質構造の間の光クロストークを防止及び/又は低減するための適切な材料でコーティングされた1又はそれ以上のトレンチによって分離されてもよい。
【0041】
本開示の1又はそれ以上の態様によれば、本明細書に記載されるような光変換デバイスを組み込んだディスプレイ、及びディスプレイを作成するための方法が提供される。マイクロサイズの発光ダイオード(例えば、マイクロLED)ベースのディスプレイを製造するための従来の解決策は、典型的に、それぞれの元のウエハから、赤色光を放射するマイクロLED(「赤色マイクロLED」とも呼ばれる)、緑色光を放射するマイクロLED(「緑色マイクロLED」とも呼ばれる)、及び青色光を放射するマイクロLED(「青色マイクロLED」とも呼ばれる)を連続的にダイシングすることを伴う。例えば、従来の解決策は典型的に、青色マイクロLEDを含むウエハ、赤色マイクロLEDを含むウエハ、及び緑色マイクロLEDを含むウエハをそれぞれ準備することを含む。次いで、青色マイクロLED、赤色マイクロLED、及び緑色マイクロLEDは、ディスプレイ基板(例えば、薄膜トランジスタ(TFT)バックプレーン)への移送のためにそれぞれのウエハからピックアップされる。つまり、青色マイクロLED、赤色マイクロLED、及び緑色マイクロLEDは、最初にそれぞれのウエハ上で製造され、次いでソートされ、赤色マイクロLED、緑色マイクロLED、及び青色マイクロLEDの画素を形成するために別々にディスプレイ基板に移送される。したがって、マイクロLEDベースのディスプレイを製造するための従来の解決策は、青色マイクロLED、赤色マイクロLED、及び緑色マイクロLEDをダイシング、ソート、及び移送するための複雑なプロセスを伴う。
【0042】
本開示は、従来の解決策の上記及び他の欠点に対処するディスプレイを製造するための方法を提供する。例えば、様々な色の光を放射する複数のマイクロ半導体デバイスが、第1の基板上に提供されてもよい。例えば、マイクロ半導体デバイスは、赤色光を放射する第1の複数のマイクロ半導体デバイス、緑色光を放射する第2の複数のマイクロ半導体デバイス、及び青色光を放射する第3の複数のマイクロ半導体デバイスを含んでもよい。マイクロ半導体デバイスは、複数の画素に対応し得る。画素の各々は、第1の複数のマイクロ半導体デバイスのうちの1つ、第2の複数のマイクロ半導体デバイスのうちの1つ、及び第3の複数のマイクロ半導体デバイスのうちの1つを含んでもよい。第1の基板は、窒化ガリウム(GaN)及び/又は発光デバイス(例えば、発光ダイオード)の他の材料を成長させるための成長基板であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。例えば、第1の基板は、サファイヤ、炭化ケイ素(SiC)、ケイ素(Si)、石英、ガリウムヒ素(GaAs)、窒化アルミニウム(AlN)、GaNなどを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の基板は、CMOSドライバを備えるシリコンウエハを含んでもよい。マイクロ半導体デバイスによって形成された画素は、ディスプレイの画素に対応し得る。
【0043】
次いで、マイクロ半導体デバイスは、第1の基板から第2の基板(例えば、ディスプレイのディスプレイモジュール)に移送され得る。一実装形態では、第2の基板は、ドライバ回路(例えば、1又はそれ以上のCMOSドライバ、TFTなど)を備えてもよい。別の実装形態では、第2の基板はドライバ回路を備えていない。第2の基板は、複数の導電線(例えば、導電線の行及び/又は列)を備えてもよい。マイクロ半導体デバイスを移送することは、マイクロ半導体デバイスと第1の基板とを(例えば、静電移送ヘッドのアレイを使用してマイクロ半導体デバイスをピックアップすること、レーザビームを使用して複数のマイクロ半導体デバイスを照射することなどによって)分離することを含んでもよい。次いで、マイクロ半導体デバイスが第2の基板上に形成され得る。したがって、マイクロ半導体デバイスは、ディスプレイを製造するために第2の基板上に移送されるために、ダイシング又はソートされる必要がない。
【0044】
本開示の実施形態の例は、添付図面を参照して、以下でより詳細に説明される。以下の実施形態は、本開示の完全な理解を当業者に提供するだけのために例示によって与えられることを理解すべきである。したがって、本開示は以下の実施形態に限定されず、異なる方法で実現されてもよい。さらに、図面は縮尺通りではなく、幅、長さ、厚さなどの寸法のいくつかは、図中の説明を明確にするために誇張されている場合があることに留意すべきである。明細書全体を通して、同様の構成要素には同様の参照番号が付されている。
【0045】
図1A、
図1B、及び
図1Cを参照すると、本開示のいくつかの実施形態による光変換デバイスを製造するための例示的なプロセスに関する構造が示されている。
図1Aに示されるように、本開示による光変換デバイスを製造するために、固体材料110が取得され得る。固体材料110は、ナノ多孔質材料を含む多孔質構造(本明細書では「ナノ多孔質構造」とも呼ばれる)に製造され得る。
【0046】
例えば、
図1Bに示されるように、固体材料110は多孔質構造120に製造され得る。いくつかの実施形態では、多孔質構造120は、化学エッチング又は任意の他の適切なエッチング技術を使用して固体材料110をエッチングすることによって製造され得る。多孔質構造120は、細孔を備えるナノ多孔質材料を含むことができる。
図1Bに示されるように、多孔質構造120は、固体材料及び細孔123を備えるマトリックス構造121を含むことができる。マトリックス構造121は、本明細書では「ナノ多孔質材料」とも呼ばれる。細孔123の各々は、ナノスケールサイズ(例えば、1nmから1000nm程度又はそれ以上のサイズ)を有することができる。多孔質構造120及び/又はナノ材料の多孔度(例えば、多孔質構造120の総体積に対する細孔123の体積の割合)は、10%から90%の範囲内とすることができる。いくつかの実施形態では、多孔質構造120の多孔度は、約10%から約80%の間であってもよい。いくつかの実施形態では、細孔123の寸法(例えば、直径、深さ)は、10nm以上であってもよい。いくつかの実施形態では、細孔123の直径は、約5nmから約100nmの間であってもよい。いくつかの実施形態では、細孔123の直径は、約1nmから約500nmの間であってもよい。いくつかの実施形態では、細孔123の直径は、500nm以下である。いくつかの実施形態では、細孔123の直径は、約10nmから約20nmの間であってもよい。いくつかの実施形態では、細孔123の深さは、約1μm以上であってもよい。細孔123は、三次元空間に分散していてもよい。
【0047】
図1Cに示されるように、光変換デバイス130を製造するために、1又はそれ以上の量子ドット(QD)が多孔質構造120内に配置され得る。例えば、QDは、QDを含む液体(トルエン、ポリジメチルシロキサン(PDMS)など)を多孔質構造120及び/又はナノ多孔質材料に浸透させることによって、多孔質構造120に装填されてもよい。細孔123は三次元空間に分散しているので、QDは、細孔123によって占有された三次元空間に装填され得る。
【0048】
QDは、ナノスケールサイズの半導体粒子(「ナノ粒子」とも呼ばれる)であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。QDの各々は、ZnS、ZnSe、CdSe、InP、CdS、PbS、InP、InAs、GaAs、GaPなどのうちの1つ以上など、本開示による光変換デバイスを実装するためのQDを製造するために使用され得る任意の適切な半導体材料を含むことができる。多孔質構造120に配置された複数のQDは、同じ半導体材料を含んでも含まなくてもよい。
【0049】
QDの各々は、コア及び/又は1又はそれ以上のシェルを含み得る適切なコア-シェル構造を有することができる。コア及びシェルは、同じ半導体材料を含んでも含まなくてもよい。一例として、QDの1つ以上は、適切な半導体材料を含むコアを有することができる。別の例として、QDの1つ以上は、第1の半導体材料(例えば、CdS)を備えるコアと、第2の半導体材料(例えば、ZnS)を備えるシェルとを有してもよい。さらなる例として、QDの1つ以上は、コア(例えば、CdSeコア)及び複数のシェル(例えば、ZnSeを備える第1のシェル、ZnSを備える第2のシェル)を有してもよい。多孔質構造内に配置された複数のQDは、同じコア-シェル構造を有していてもいなくてもよい。
【0050】
電気又は光によって励起されると、QDは、特定の波長及び/又はある波長範囲(QDの「発光波長」とも呼ばれる)の光を放射することができる。より具体的には、例えば、QDは、QDの発光波長よりも短い波長を有する1又はそれ以上の光子を吸収することができる。異なるQD(例えば、様々な形状、サイズ、及び/又は材料のQD)は、様々な波長の光を放射することができる。例えば、比較的大きいQDは比較的長い波長の光を放射することができ、比較的小さいQDは比較的短い波長の光を放射することができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、混合色発光を達成するために、様々な発光波長のQDが多孔質構造及び/又はナノ多孔質材料に配置されてもよい。例えば、
図1Cに示されるように、多孔質構造120に配置されたQDは、第1の発光波長を有する1又はそれ以上のQD131(「第1のQD」とも呼ばれる)、第2の発光波長を有する1又はそれ以上のQD133(「第2のQD」とも呼ばれる)、第3の発光波長を有する1又はそれ以上のQD135(「第3のQD」とも呼ばれる)などを含み得るQD131、133、及び/又は135は、異なる発光波長を達成するために、異なるサイズ、形状、組成などを有することができる。QD131、133、及び/又は135は、異なる材料を含んでも含まなくてもよい。一実装形態では、QD131、133、及び/又は135は、異なる半導体材料を含む。
【0052】
光141によって励起されると、第1のQDは光141を、第1の発光波長の光143に変換することができる。第2のQDは光141を、第2の発光波長の光145に変換することができる。第3のQDは光141を、第3の発光波長の光147に変換することができる。光141は、光を生成することができる任意の光源によって生成することができる。光源の例は、1又はそれ以上の発光ダイオード、レーザダイオードなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、光141は、第1の発光波長、第2の発光波長、及び/また第3の発光波長よりも長くない波長を有することができる。いくつかの実施形態では、光141は、白色光であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。光143、145、及び147は、異なる色を有してもよい(例えば、赤色光、緑色光、青色光)。
【0053】
図1Cに示されるように、第1のQD、第2のQD、及び第3のQDは、多孔質構造120の様々な部分に配置され得る(例えば、多孔質構造120のそれぞれ第1の部分、第2の部分、及び第3の部分)。多孔質構造の部分の各々は、細孔123の1又はそれ以上の部分によって形成された三次元空間に装填されたQDの複数の層を含むことができる。
【0054】
本開示の1又はそれ以上の態様によれば、光変換デバイスが提供される。光変換デバイスは、多孔質構造と、多孔質構造に配置された複数のQDとを含むことができる。多孔質構造は、1又はそれ以上のナノ多孔質材料を含むことができる。ナノ多孔質材及び/又は多孔質構造は、1又はそれ以上の半導体材料(Si、GaN、AlNなど)、ガラス、プラスチック、金属、ポリマーなどを備えるマトリックス構造を含むことができる。ナノ多孔質材料及び/又は多孔質構造は、1又はそれ以上の細孔及び/又は空隙をさらに含んでもよい。
【0055】
複数のQDは、第1の発光波長を有する1又はそれ以上の第1のQD(本明細書では「第1の複数のQD」とも呼ばれる)、第2の発光波長を有する1又はそれ以上の第2のQD(本明細書では「第2の複数のQD」とも呼ばれる)、第3の発光波長を有する1又はそれ以上の第3のQD(本明細書では「第3の複数のQD」とも呼ばれる)など、様々な発光波長のQDを含むことができる。第1のQD、第2のQD、及び第3のQDは、同じサイズ、形状、及び/又は材料を有していてもいなくてもよい。いくつかの実施形態では、第1のQDの1つ以上は、第1のサイズ及び/又は第1の形状を有することができる。第2のQDの1つ以上は、第2のサイズ及び/又は第2の形状を有することができる。第3のQDの1つ以上は、第3のサイズ及び/又は第3の形状を有することができる。一実装形態では、第1のサイズは、第2のサイズ及び/又は第3のサイズと異なっていてもよい。一実装形態では、第1の形状は、第2の形状及び/又は第3の形状と異なっていてもよい。一実装形態では、第1のQD、第2のQD、及び/又は第3のQDのうちの1つ以上は、異なる材料を含んでもよい。
【0056】
光変換デバイスは、特定の波長の光を1又はそれ以上の所望の波長の光に変換することができる(例えば、より短い波長の光をより長い(1又は複数の)波長の光に変換することができる)。いくつかの実施形態では、光変換デバイスは、第1の色の光を、第2の色の光、第3の色の光、第4の色の光などのうちの1つ以上に変換することができる。第1の色、第2の色、第3の色、第4の色は、それぞれ第1の波長、第2の波長、第3の波長、及び第4の波長に対応することができる。いくつかの実施形態では、第1の色は、第2の色、第3の色、及び/又は第4の色とは異なる。いくつかの実施形態では、第2の色、第3の色、及び第4の色は、それぞれ赤色、緑色、及び青色に対応することができる。いくつかの実施形態では、第1の色の光は紫色光を含む。
【0057】
図1Dを参照すると、本開示のいくつかの実施形態による光変換デバイスの例150が示されている。図示されるように、光変換デバイス150は、ナノ多孔質構造内に配置された複数のQDと保護構造155とを備えることができる。QDは、
図1Cに関連して記載されたようなQD131、133、及び135を含んでもよい。ナノ多孔質構造は、
図1Bの多孔質構造120であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。上述のように、ナノ多孔質構造は、ナノ多孔質材料121及び細孔123を含むことができる。
【0058】
保護構造は、1又はそれ以上の材料(例えば、有機材料、無機材料)を含むことができ、酸素、水、水分、及び/又は他の環境要因からQDを保護することができる。保護構造は、QDの化学分解も防止することができ、光変換デバイスの安定性を強化することができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、保護構造155は、ナノ多孔質構造内に配置されたQDの表面を覆う第1の保護層155aを含んでもよい。第1の保護層155aは、ナノ多孔質構造内のQDの表面上のコーティングであってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。一例として、保護層155aは、液相の保護層を多孔質構造の表面上にスピンコーティング又はスプレーすることによって形成することができる。次いで、液相保護層はナノ多孔質構造の内部を流れることができる。コーティングは、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、エポキシな、QDの酸化を防止し、及び/又は他の環境要因からQDを保護することができる、1又はそれ以上の材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、
図1Dに示されるように、第1の保護層155aは、ナノ多孔質構造上に形成された第1の材料の層も含むことができる。QDを覆うコーティングは、
図1Dに示されていないことに留意すべきである。
【0060】
保護構造155は、保護層155b(「第2の保護層」とも呼ばれる)をさらに含んでもよい。保護層155bは、酸素、水分、及び/又は他の環境要因からQDを保護することができる1又はそれ以上の材料を含むことができる。例えば、保護層155bは、SiO2、SiN、Al2O3、PDMS、PMMAなどの1又はそれ以上の層を含むことができる。保護層155bは、光変換デバイス内のQDにさらなる保護を提供するために保護層155a上に形成されてもよい。保護層155a及び155bは、同じ材料を含んでも含まなくてもよい。
【0061】
一実装形態では、保護層155a及び/又はQDのコーティングは、第1の材料を含む。保護層155bは、第1の材料とは異なる第2の材料を含む。第1の材料の例は、PDMS、PMMA、エポキシなどを含むことができる。第2の材料の例は、SiO2、SiN、Al2O3などを含むことができる。別の実装形態では、保護層155a~155b及び/又はQDのコーティングは、共通の材料を含んでもよい。
【0062】
図2Aは、本開示の1又はそれ以上の態様による、例示的な光変換デバイスのSEM画像である。光変換デバイスは、GaNを含む多孔質構造(多孔質GaN)、並びに多孔質構造及び/又は多孔質GaN内に配置されたQDを備えることができる。図示されるように、約420nmの波長を有する入射光によって励起されると、光変換デバイスは、入射光を赤色光に変換することができる。
【0063】
図2Bは、本開示の1又はそれ以上の態様による、例示的な光変換デバイスのPLスペクトルを示す。図示されるように、光変換デバイスは、約420nmの波長を有する入射光を緑色光(例えば、650nmの発光波長を有する光)に変換することができる。
【0064】
図3A、
図3B、
図3C、
図3D、及び
図3Eは、それぞれ本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの例300a、300b、300c、300d、及び300eを示す。半導体デバイスは、本明細書に記載されるような光変換デバイスを含むことができる。半導体デバイスは、発光ダイオード、レーザダイオード、トランジスタ太陽電池、及び/又は任意の他の適切な半導体デバイスを製造するために使用することができる。半導体デバイスは、表示用途、照明用途、データ記憶用途、パワーエレクトロニクス用途、通信用途などを実施するために使用することができる。半導体デバイスは、フリップチップ構造LED、垂直構造LED、横構造LEDなどであってもよく、及び/又はこれらを含んでもよい。半導体デバイスは、光を放射することができる発光デバイスであってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。いくつかの実施形態では、半導体デバイスは、マイクロメートルのスケールの寸法を有してもよい(「マイクロ半導体デバイス」とも呼ばれる)。
【0065】
図3A及び
図3Bに示されるように、半導体デバイス300a及び/又は300bは、発光構造310、光変換デバイス320、オーミック接触331及び335、及び/又は本開示による発光デバイスを実装するための任意の他の適切な構成要素を含むことができる。
【0066】
発光構造310は、半導体材料及び/又は光を生成するための任意の他の適切な材料の1又はそれ以上の層を含むことができる。例えば、発光構造310は、III-V族材料(例えば、GaN)の1又はそれ以上のエピタキシャル層、1又はそれ以上の量子井戸構造などを含むことができる。いくつかの実施形態では、発光構造310は、
図4Aに関連して記載される1又はそれ以上の構成要素を含んでもよい。
【0067】
光変換デバイス320は、
図1A~
図2Bに関連して記載された1又はそれ以上のナノ多孔質構造内に配置されたQDであってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。
【0068】
オーミック接触331及び335(例えば、nパッド及びpパッド)は、発光構造310上に堆積されてもよい。オーミック接触331は、nドープ層(例えば、
図4Aの層420)上に堆積されてもよい。オーミック接触335は、pドープ層(例えば、
図4Aの層440)上に堆積されてもよい。オーミック接触331及び335は、任意の適切な金属を含むことができる。例えば、オーミック接触331及び335は、それぞれニッケル(Ni)及び金(Au)を含んでもよい。
【0069】
一実装形態では、オーミック接触331及び335は、発光構造310の同じ面に堆積されてもよい。例えば、
図3Aに示されるように、オーミック接触331及び335は、発光構造310の第1の面に堆積されてもよい。光変換デバイス320及び/又は光変換デバイス320の多孔質構造は第1の面と反対の発光構造310の第2の面に形成されてもよい。いくつかの実施形態では、光変換デバイスの形成は、
図1A~
図1D及び
図5A~
図5B及び/又は本開示の別の態様に記載されるような1又はそれ以上の動作を実行することによって光変換デバイスを製造することを含んでもよい。代替的又は追加的に、以下でより詳細に論じられるように、光変換デバイスの形成は、(例えば、光変換デバイスを発光構造に接着すること、又は光変換デバイスを発光構造に取り付けることができる任意の他の適切な技術を使用することによって)製造された光変換デバイスを発光構造310に取り付けることを含んでもよい。いくつかの実施形態では、半導体デバイス300aは、以下で
図4B~
図4Cに関連して記載される1又はそれ以上の構成要素を含んでもよい。
【0070】
別の実装形態では、オーミック接触331及び335は、垂直発光構造を形成するために発光構造310の異なる面に堆積されてもよい。垂直発光構造は、(例えば、上面と底面など、半導体デバイス300bの対向する表面及び/又は面の間で)p型オーミック接触からn型オーミック接触への垂直方向の電流の流れを可能にすることができる。例えば、
図3Bに示されるように、オーミック接触331及び335は、発光構造310の対向する面に堆積されてもよい。光変換デバイス320及び第1のオーミック接触331は、発光構造310の同じ面に形成されてもよい。半導体デバイス300bは、支持構造340も含むことができる。支持構造340は、適切な接合材料(例えば、Au-Sn合金)で実装された金属構造を含むことができる。金属構造は、Si、W、Ta、及び/又は任意の他の適切な材料を含むことができる。支持構造340は、金属支持構造及び/又は基板として半導体デバイス300bを指示することができる。
【0071】
光変換デバイス320は、発光構造310上に形成されてもよい。例えば、
図3Aに示されるように、光変換デバイス320は、発光構造310の第1の面に対応する表面313に形成されてもよい。オーミック接触331及び335は、発光構造310の第2の面に対応する発光構造310の1又はそれ以上の表面に形成される。第1の面及び第2の面は、発光構造310の対向する面(例えば、上面と底面)に対応し得る。別の例として、
図3Bに示されるように、オーミック接触331及び光変換デバイス320は発光構造310の第1の面に形成され、オーミック接触335は発光構造310の第2の面に設けられる。
【0072】
光変換デバイス320は、発光構造310と直接接触していてもいなくてもよい。いくつかの実施形態では、光変換デバイス320及び光変換デバイス320の多孔質構造は、発光構造310と直接接触していない。例えば、発光構造及び多孔質構造は空間によって分離されていてもよい。別の例として、発光構造と光変換デバイスとの間に支持層が形成されてもよい。支持層は、Al2O3、GaN、及び/又は任意の他の適切な材料を含んでもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、半導体デバイス300の1又はそれ以上の側壁は、半導体デバイス300によって生成され光を半導体デバイス300に向かって反射するための1又はそれ以上の反射材料でコーティングされてもよい。1又はそれ以上の反射材料は、Ag、Al、Ni、Tiなどの金属を含むことができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、
図3A及び
図3Bの光変換デバイス320は、QDを保護するための保護構造を含むことができる。例えば、
図3Cに示されるように、本開示による半導体デバイス300cは、発光構造310、光変換デバイス320、並びにオーミック接触331及び335を含むことができる。発光デバイス300cは、QDが埋め込まれたナノ多孔質構造321及び保護構造323を含むことができる。QDは、
図1Cに関連して記載されたようなQD131、133、及び/又は135を含んでもよい。いくつかの実施形態では、QDは、
図1Cに関連して記載されたようなQD131及び133を含む。ナノ多孔質構造321は、
図1Bの多孔質構造120であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。上述のように、ナノ多孔質構造321は、ナノ多孔質材料121及び細孔123を含むことができる。保護構造323は、
図1Dに関連して記載されたような保護構造155であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。)。いくつかの実施形態では、半導体デバイス300cは、以下で
図4B~
図4Cに関連して記載される1又はそれ以上の構成要素を含んでもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、半導体デバイス内を進む光の内部散乱及び有効経路をさらに増加させるために、光変換デバイス320と発光構造310との間に1又はそれ以上の散乱媒体が配置されてもよく、こうして本明細書に開示される光変換デバイスの光変換効率をさらに向上させることができる。散乱媒体350aは、発光構造310によって生成された光の1又はそれ以上の部分の散乱を引き起こす任意の適切な材料を含むことができる。例えば、散乱媒体は、SiO2、SiN、ポリマー、キセロゲルなどを含むことができる。散乱媒体は、1又はそれ以上の多孔質材料(例えば、多孔質SiO2、多孔質SiN、キセロゲルなど)を含むことができる。いくつかの実施形態では、多孔質材料は、52~400ナノメートルの寸法を有する細孔を含むことができる。散乱媒体は、化学エッチング、物理フィルムコーティングプロセス、及び/又は任意の他の適切な技術を使用することによって形成することができる。いくつかの実施形態では、散乱媒体の厚さは1μmから1mmの間であってもよい。
【0076】
一例として、
図3Dに示されるように、半導体デバイス300dは、発光構造310、光変換デバイス320、散乱媒体350a、及び/又は任意の他の適切な構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態では、半導体デバイス300dは、以下で
図4D~
図4Eに関連して記載される1又はそれ以上の構成要素を含んでもよい。
【0077】
いくつかの実施形態では、散乱媒体は、発光構造310及び/又は光変換デバイス320とは異なるサイズ及び/又は形状を有してもよい。例えば、散乱媒体の1又はそれ以上の寸法(例えば、長さ、幅、高さなど)は、発光構造310の寸法よりも大きくてもよい。より具体的な例として、
図3Eに示されるように、散乱媒体350bは、発光構造310の表面351上に配置されてもよい。光変換デバイス320は、散乱媒体350bの表面353上に形成されてもよい。表面351及び353のサイズは異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、表面353は表面351よりも大きい。表面351は、
図4Fの表面411及び/又は
図4Gの表面415に対応することができる。表面353は、
図4Fの表面413及び/又は
図4Gの表面417に対応することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される散乱媒体は、光変換デバイス320の一部であると見なされてもよい。いくつかの実施形態では、半導体デバイス300eは、以下で
図4F~
図4Gに関連して記載される1又はそれ以上の構成要素を含んでもよい。
【0078】
図4Aを参照すると、本開示のいくつかの実施形態による発光構造310の一例が示されている。図示されるように、発光構造310は、成長テンプレート410、第1の半導体層420、第2の半導体層430、及び第3の半導体層440を含むことができる。
【0079】
成長テンプレート410は、成長テンプレート410及び/又は異種基板上で成長するIII-V族材料の1又はそれ以上のエピタキシャル層を含むことができる。異種基板は、サファイヤ、炭化ケイ素(SiC)、ケイ素(Si)、石英、ガリウムヒ素(GaAs)、窒化アルミニウム(AlN)など、III-V族材料を成長させるために使用できる任意の他の適切な結晶材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、発光構造310は成長テンプレート410を含まない。
【0080】
第1の半導体層420は、III-V族材料及び任意の他の適切な半導体材料の1又はそれ以上のエピタキシャル層を含むことができる。例えば、第1の半導体層420は、III-V族材料のエピタキシャル層(「III-V族材料の第1のエピタキシャル層」とも呼ばれる)を含んでもよい。III-V族材料は、例えばGaNであってもよい。III-V族材料の第1のエピタキシャル層は、第1の導電型不純物がドープされたIII-V族材料を含むことができる。第1の導電型不純物は、いくつかの実施形態ではn型不純物であってもよい。III-V族材料の第1のエピタキシャル層は、いくつかの実施形態では、SiドープGaN層又はGeドープGaN層であってもよい。第1の半導体層420は、いずれの特定の導電型不純物でもドープされていないIII-V族材料の1又はそれ以上のエピタキシャル層を含むこともできる。
【0081】
第2の半導体層430は、半導体材料及び/又は光を放射するための任意の他の適切な材料の1又はそれ以上の層を含むことができる。例えば、半導体層430は、光を放射するための1又はそれ以上の量子井戸構造を備える活性層を含んでもよい。量子井戸構造の各々は、単一量子井戸構造(SQW)及び/又は多重量子井戸(MQW)構造であってもよく、及び/又はこれらを含んでもよい。量子井戸構造の各々は、1又はそれ以上の量子井戸層及びバリア層(
図4Aには図示せず)を含むことができる。量子井戸層及びバリア層は、交互に積層されてもよい。量子井戸層は、インジウム(例えば、窒化インジウムガリウム)を含むことができる。量子井戸層の各々は、不純物が意図的にドープされていない窒化インジウムガリウム(InGaN)の非ドープ層であってもよい。バリア層の各々は、不純物が意図的にドープされていないIII-V族材料の非ドープ層であってもよい。1対のバリア層(例えば、GaN層)及び量子井戸層(例えば、InGaN層)は、量子井戸構造であると見なされてもよい。第2の半導体層430は、任意の適切な数の量子井戸構造を含むことができる。例えば、量子井戸構造の数(例えば、InGaN及びGaN層の対の数)は、3、4、5などであってもよい。
【0082】
通電されると、第2の半導体層430は光を生成することができる。例えば、活性層に電流が流れると、第1の半導体層420(例えば、nドープGaN層)からの電子は、活性層の中で第3の半導体層440(例えば、pドープGaN層)からの正孔と結合することができる。電子と正孔との結合は、光を発生することができる。いくつかの実施形態では、第2の半導体層430は、特定の色の光(例えば、特定の波長の光)を生成することができる。
【0083】
第3の半導体層440は、III-V族材料及び/又は任意の他の適切な材料の1又はそれ以上のエピタキシャル層を含むことができる。例えば、第3の半導体層440は、III-V族材料のエピタキシャル層(「III-V族材料の第2のエピタキシャル層」とも呼ばれる)を含むことができる。III-V族材料の第2のドープ層は、第1の導電型不純物とは異なる第2の導電型不純物がドープされ得る。例えば、第2の導電型不純物は、p型不純物であってもよい。いくつかの実施形態では、III-V族材料の第2のエピタキシャル層は、マグネシウムがドープされてもよい。
【0084】
半導体材料の特定の層が
図4Aに示されているが、これは単なる例示である。例えば、
図4Aの2つの半導体層の間(例えば、第1の半導体層420と第2の半導体層430との間、第2の半導体層430と第3の半導体層440との間など)に1又はそれ以上の介在層が形成されてもされなくてもよい。一実装形態では、第1の半導体層420の表面は、第2の半導体層430の表面と直接接触してもよい。別の実装形態では、1又はそれ以上の介在層(
図4Aには図示せず)が、第1の半導体層420と第2の半導体層430との間に形成されてもよい。1又はそれ以上の介在層(
図4Aには図示せず)が、第1の半導体層420と成長テンプレート410との間に形成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の半導体層420は、III族窒化物材料の非ドープ層を含んでもよい。いくつかの実施形態では、半導体デバイス310は第3の半導体層440上に形成された半導体材料及び/又は任意の他の材料の1又はそれ以上の層を含むことができる。
【0085】
図4B~
図4Gに戻ると、本開示のいくつかの実施形態によるフリップチップ発光構造を含む半導体デバイスの例400b、400c、400d、400e、400f、及び400gが示されている。
図4B及び
図4Cに示されるように、オーミック接触331及び335は、それぞれ半導体層420の表面上及び半導体層440の表面上に堆積されてもよい。いくつかの実施形態では、
図4Bに示されるように、光変換デバイス320は、成長テンプレート410上に形成されてもよい。一例として、GaN又は他の適切な材料を含む1又はそれ以上のエピタキシャル層が、成長テンプレート410上で成長することができる。次いで、1又はそれ以上のナノ多孔質構造が、(例えば、
図1A~
図1Dに関連して記載されたような1又はそれ以上のナノ多孔質構造を形成することによって)GaNのエピタキシャル層に形成されてもよい。上述のように、適切なQDがナノ多孔質構造に装填されてもよい。別の例として、ナノ多孔質材料(例えば、半導体材料、ガラス、プラスチック、金属、ポリマーなど)を含む1又はそれ以上のナノ多孔質構造が、成長テンプレート410上に形成されてもよい。ナノ多孔質構造は、成長テンプレート410と直接接触していてもいなくてもよい。一実装形態では、ナノ多孔質構造は、成長テンプレート410と直接接触している。別の実装形態では、ナノ多孔質構造は、成長テンプレート410と直接接触していない。例えば、ナノ多孔質構造及び成長テンプレート410は空間によって分離されていてもよい。別の例として、III-V族材料(例えば、GaN)及び/又は任意の他の適切な材料の1又はそれ以上の層(「支持層」とも呼ばれる)が、成長テンプレート410上に形成されてもよい。ナノ多孔質構造が支持層上に形成されてもよい。成長テンプレート410は、いくつかの実施形態では、支持層の一部であると見なされてもよい。いくつかの実施形態では、光変換デバイス320の形成は、(例えば、光変換デバイス320を層410/420及び/又は散乱媒体に実装することによって)光変換デバイス320を層410及び/又は420に取り付けることを含むことができる。
【0086】
いくつかの実施形態では、
図4Cに示されるように、半導体デバイス300上の光変換デバイス320の前に、成長テンプレート410が発光構造310から除去されてもよい。例えば、1又はそれ以上のナノ多孔質構造は、(例えば、ナノ多孔質構造を形成するためにn-GaN層の一部をエッチングすることによって)第1の半導体層420の1又はそれ以上の部分に形成されてもよい。別の例として、ナノ多孔質材料(例えば、半導体材料、ガラス、プラスチック、金属、ポリマーなど)を含む1又はそれ以上のナノ多孔質構造が、第1の半導体層420上に形成されてもよい。ナノ多孔質構造は、第1の半導体層420と直接接触していてもいなくてもよい。一実装形態では、ナノ多孔質構造は、第1の半導体層420と直接接触している。別の実装形態では、ナノ多孔質構造は、第1の半導体層420と直接接触していない。例えば、ナノ多孔質構造及び第1の半導体層420は空間によって分離されていてもよい。別の例として、III-V族材料(例えば、GaN)及び/又は任意の他の適切な材料の1又はそれ以上の層(「支持層」とも呼ばれる)が、第1の半導体層420上に形成されてもよい。ナノ多孔質構造が支持層上に形成されてもよい。
【0087】
図4D、
図4E、
図4F、及び
図4Gを参照すると、本開示のいくつかの実施形態による散乱媒体を含む半導体デバイスの例が示されている。
図4D及び
図4Fに示されるように、
図3に関連して記載されたような散乱媒体350a及び/又は350bは、成長テンプレート410と光変換デバイス320との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、半導体材料及び/又は任意の他の適切な材料の1又はそれ以上の介在層が、散乱媒体350と成長テンプレート410との間に形成されてもよい。
【0088】
図4E及び
図4Gに示されるように、
図3に関連して記載されたような散乱媒体は、第1の半導体層420と光変換デバイス320との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、半導体材料及び/又は任意の他の適切な材料の1又はそれ以上の介在層が、散乱媒体350と第1の半導体層420との間に形成されてもよい。
【0089】
図4F及び
図4Gに示されるように、散乱媒体は、光変換デバイス320及び/又は半導体デバイスの発光構造(例えば、層420、430、440、成長テンプレート410、オーミック接触331及び335など)とは異なるサイズ及び/又は形状を有してもよい。例えば、散乱媒体350bの1又はそれ以上の寸法は、発光構造の寸法よりも大きくてもよい。より具体的な例として、
図4Fに示されるように、散乱媒体350bは、成長テンプレート410の表面411上に配置されてもよい。光変換デバイス320は、散乱媒体350bの表面413上に形成されてもよい。表面411及び413のサイズは異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、表面413は表面411よりも大きい。別のより具体的な例として、
図4Gに示されるように、散乱媒体350bは、第1の半導体層420の表面415上に配置されてもよい。光変換デバイス320は、散乱媒体350bの表面417上に形成されてもよい。表面415及び417のサイズは異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、表面417は表面415よりも大きい。
【0090】
図5A~
図5Eを参照すると、本開示のいくつかの実施形態による、ナノ多孔質構造内に配置された量子ドットを組み込んだ半導体デバイスを製造するための例示的な構造及びプロセスが提供される。半導体デバイスの各々は、光を放射することができる発光デバイスであってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。
【0091】
図5Aに示されるように、半導体デバイス500は、本明細書で開示されるような1又はそれ以上の光変換デバイスを含むことができる。図示されるように、複数の発光デバイス(LED)520(例えば、LEDの1又はそれ以上のアレイ)が、半導体デバイス500のドライバ回路510上に形成されてもよい。LED520の各々は、
図3の発光構造310を含むことができる。いくつかの実施形態では、LEDは、特定の色の光を生成することができるモノリシックLED(例えば、青色LED)であってもよい。
【0092】
ドライバ回路510は、LED520の個別の電子制御を可能にするための1又はそれ以上の電気回路であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ドライバ回路510は、1又はそれ以上のCMOSドライバを含んでもよい。
【0093】
ナノ多孔質構造530は、LED520の1つ以上に形成されてもよい。ナノ多孔質構造530は、1又はそれ以上のナノ多孔質材料を含むことができる。一実装形態では、ナノ多孔質構造530は、LED520の1つ以上を電気化学的にエッチングすることによって(例えば、1又はそれ以上のLED520の(1又は複数の)n-GaN層をエッチングすることによって)形成することができる。いくつかの実施形態では、LED520の1つ以上は、電気化学的にエッチングされない。
【0094】
量子ドットは、ナノ多孔質構造に装填され得る。量子ドットは、様々な発光波長の量子ドット(例えば、上述のように、第1のQD、第2のQD、第3のQDなど)を含むことができる。いくつかの実施形態では、量子ドットは、フォトリソグラフィ法、インクジェット印刷法などを使用して装填されてもよい。一例として、QD540a及び540bは、発光色を生成するために、ナノ多孔質構造530のそれぞれの部分に装填されてもよい。QD540a及び540bは、異なる発光波長を有してもよい。例えば、QD540aは、520によって生成された光を赤色光に変換することができる。QD540bは、LED520によって生成された光を緑色光に変換することができる。
【0095】
本開示の1又はそれ以上の態様によれば、マイクロLEDを備えるディスプレイデバイス及びディスプレイデバイスを製造するための方法が提供される。ディスプレイデバイスは、任意の適切なサイズであり得、任意の適切なコンピューティングデバイス(例えば、腕時計、眼鏡、コンタクトレンズ、携帯電話、ヘッドマウントディスプレイ、タブレットコンピューティングデバイス、ラップトップ、デスクトップ、テレビ、拡張現実(AR)デバイス、仮想現実(VR)デバイスなど)で使用することができる。ディスプレイデバイスは、本明細書で記載されるような1又はそれ以上の光変換デバイスを含むことができる。ディスプレイデバイスは、様々な色(例えば、赤色、緑色、青色など)の光を放射し得るマイクロ半導体デバイスを含むことができる。マイクロ半導体デバイスの各々は、マイクロメートルのスケールの寸法を有することができ、
図3A~
図4Gに関連して記載されたような半導体デバイス300a~300bを含むことができる。一実装形態では、マイクロ半導体デバイスの寸法(例えば、横寸法)は、およそ5~25μmであってもよい。別の実装形態では、マイクロ半導体デバイスの寸法(例えば、横寸法)は、25μmよりも大きいか、又は5μm未満であってもよい。
【0096】
図5Bに戻ると、本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイス550を製造するための構造及びプロセスが示されている。半導体デバイス550は、光変換デバイス560、発光構造570、及び/又は任意の他の適切な構成要素を含むことができる。
【0097】
光変換デバイス560は、埋め込み量子ドットを有する多孔質構造561を含むことができる。多孔質構造561は、例えば、上述のような光変換デバイス130、150、及び/又は320であってもよく、及び/又はこれらを含んでもよい。埋め込み量子ドットは、発光構造570によって生成された光を、特定の波長及び/又は色の光に変換することができる。いくつかの実施形態では、埋め込み量子ドットは特定の波長を有し、発光構造570によって生成された光を特定の色(例えば、青色、緑色、赤色)に変換することができる。光変換デバイス560は、半導体材料などの1又はそれ以上の固体材料の層562(例えば、n-GaN層、非ドープGaN層など)をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、光変換デバイス560は、上述のような1又はそれ以上の散乱媒体355a~b及び/又は保護構造155を含むことができる。いくつかの実施形態では、固体材料562及び/又は固体材料562の1又はそれ以上の部分は、半導体デバイス550を形成するために多孔質構造561から除去されてもよい。
【0098】
発光構造570は、光を放射することができる1又はそれ以上の発光デバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、発光構造570は、複数の発光デバイス570a、570b、570c、...、570nを含むことができる。発光デバイス570a~nの各々は、発光ダイオード、レーザダイオードなどであってもよく、及び/又はこれらを含んでもよい。いくつかの実施形態では、発光デバイス570a~nの各々は、マイクロサイズ発光ダイオード(LED)(「マイクロLED」とも呼ばれる)であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。マイクロLEDは、マイクロメートルのスケールの寸法を有することができる。一実装形態では、マイクロLEDの寸法は、およそ5~25μmであってもよい。別の実装形態では、マイクロLEDの寸法は、25μmよりも大きいか、又は5μm未満であってもよい。2つの発光デバイス570a、570b、570c、...、570n(例えば、2つの隣接する発光デバイス570a~n)の間の画素ピッチは、20μm、25μm、又は任意の他の適切な値であってもよい。いくつかの実施形態では、画素ピッチは、20μm以上であってもよい。画素ピッチは、発光デバイスの間の距離(例えば、第1の発光デバイスの中心と第2の発光デバイスの中心との間の距離、第1の発光デバイスの面と第2の発光デバイスの面との間の距離など)を表すことができる。
【0099】
発光デバイス570a~nは、いくつかの実施形態では、基板571上に形成されてもよい。基板571は、発光デバイス570a~nを製造及び/又は支持するための成長基板であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。例えば、基板571は、サファイヤ、炭化ケイ素(SiC)、ケイ素(Si)、石英、ガリウムヒ素(GaAs)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)などを含んでもよい。いくつかの実施形態では、基板571は、異種基板を含まない自立窒化ガリウム基板であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。いくつかの実施形態では、基板571は、CMOSドライバを備えたシリコンウエハを含んでもよい。
【0100】
発光デバイス570a~nは、1又はそれ以上のアレイ(例えば、1又はそれ以上の列及び/又は行)で配置されてもよい。発光デバイス570a~nの各々は、
図3A~
図4Gの発光構造310の1又はそれ以上の構成要素を含んでもよく、1又はそれ以上のオーミック接触を含んでもよい。いくつかの実施形態では、発光デバイス570a~nの1つ以上は、特定の色の光を放射することができるモノリシックLED(例えば、青色LED)であってもよい。発光デバイス570a~nの1つ以上は、マイクロLEDであってもよい。いくつかの実施形態では、発光デバイス570a~nの各々は、本明細書に記載されるようなフリップチップ構造を含んでもよい。
図5Bには特定の数の発光デバイスが示されているが、これは単なる例示である。発光構造570は、任意の適切な数の発光デバイスを含み得ることに留意すべきである。
【0101】
いくつかの実施形態では、
図5Cに示されるように、光変換デバイス560及び/又は多孔質構造561は、半導体デバイス551内の1又はそれ以上の部分561a、561b、561c、...、561nに分割することができる。部分561a~nは、本明細書では、ナノ多孔質構造561a~nとも呼ばれる。ナノ多孔質構造561a~nの各々は、上記で
図1A~
図1Bに関連して記載されたような多孔質構造120であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。ナノ多孔質構造561a~nの各々は、複数の細孔を含むことができる。細孔の各々は、ナノスケールサイズを有することができる。第1の複数の量子ドット(例えば、
図1Cの第1の量子ドット131)は、ナノ多孔質構造561aの第1の複数の細孔に配置されてもよい。第2の複数の量子ドット(例えば、
図1Cの第2の量子ドット135)は、ナノ多孔質構造561bの第2の複数の細孔に配置されてもよい。一実装形態では、第3の量子ドットがナノ多孔質構造561cに配置されてもよい。別の実装形態では、量子ドットはナノ多孔質構造561cに配置されない。
【0102】
いくつかの実施形態では、2つの隣接するナノ多孔質構造及び/又は光変換デバイス560の部分(例えば、561a及び561b)の間の距離は、約20μm以下であってもよい。いくつかの実施形態では、ナノ多孔質構造561a~nの寸法は、約100μm以下であってもよい。例えば、各ナノ多孔質構造561a~nは、約100μm以下の辺を有する正方形によって表すことができる。いくつかの実施形態では、ナノ多孔質構造561a~nの寸法は、約50μm以下であってもよい。例えば、各ナノ多孔質構造561a~nは、約50μmを有する正方形によって表すことができる。トレンチの各々の寸法は、約2μm以下であってもよい。
【0103】
図示されるように、ナノ多孔質構造561a~nは、ナノ多孔質構造561a~n間の光クロストークを排除及び/又は低減することができる複数の構造563a、563bなどによって分離されていてもよい。いくつかの実施形態では、構造563a、563bなどは、光クロストークを排除及び/又は低減することができる材料(例えば、金属)を含むことができる。いくつかの実施形態では、構造563a、563bなどのうちの1つ以上は、アルミニウム、ニッケル、及び/又は任意の他の適切な金属を含む金属材料など、隣接する及び/又は隣り合うナノ多孔質構造561a~nの間の光クロストークを防止及び/又は低減するのに適した材料でコーティングされたトレンチであってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。
【0104】
本開示のいくつかの実施形態によれば、半導体デバイス550を製造するための方法は、光変換デバイス560を提供するステップ、光を放射することができる発光構造570を提供するステップ、発光構造を光変換デバイスに取り付けるステップ、及び/又は任意の他の適切な動作を含むことができる。発光構造を光変換デバイスに取り付けるステップは、接着剤又は任意の他の適切な技術を使用して(例えば、多孔質構造561及び/又は散乱媒体を基板571に接合することによって)発光構造を光変換デバイスに接合するステップを含むことができる。
【0105】
いくつかの実施形態では、光変換デバイス560を提供するステップは、
図1A~
図2Bに関連して上述された1又はそれ以上の動作を実行することによって光変換デバイス560を製造するステップを含むことができる。一例として、光変換デバイス560を提供するステップは、ナノ多孔質材料を含むナノ多孔質構造を形成するための固体材料580を提供するステップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、固体材料580を提供するステップは、GaN又は任意の他の適切な半導体材料の1又はそれ以上のエピタキシャル層を提供するステップを含んでもよい。例えば、
図5Dに示されるように、固体材料580は、半導体材料(例えば、n-GaN層)のnドープ層581、半導体材料(例えば、非ドープGaN層)の非ドープ層583、及び/又は半導体材料及び/又は任意の他の適切な材料を含む1又はそれ以上の層を含むことができる。いくつかの実施形態では、層581及び/又は583は、成長テンプレート585上で成長することができる。成長テンプレート585は、異種基板、半導体材料の1又はそれ以上の層、及び/又は任意の他の適切な構成要素を含むことができる。異種基板は、半導体材料を成長させるために使用することができる任意の他の適切な結晶材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、異種基板は、サファイヤ、SiC、Si、石英、GaAs、AlN、及び/又はGaN及び/又は任意の他の適切なIII-V族材料を成長させるための任意の他の適切な材料を含むことができる。
【0106】
図5Dに示されるように、多孔質構造561は、固体材料580を使用して形成されてもよい。例えば、多孔質構造561は、固体材料580の1又はそれ以上の部分を電気化学的にエッチングすることによって(例えば、層581の1又はそれ以上の部分をエッチングすることによって)形成することができる。いくつかの実施形態では、層581の1又はそれ以上の部分は、電気化学的にエッチングされない。いくつかの実施形態では、層583及び/又は成長テンプレート585及び/又は層583の1又はそれ以上の部分及び/又は成長テンプレート585は、光変換デバイス560を形成するために固体材料580から除去されてもよい。
【0107】
量子ドットは、本明細書に記載される任意の適切な技術を使用して多孔質構造561に配置することができる。量子ドットは、第1の発光波長を有する1又はそれ以上の第1の量子ドット(例えば、
図1Cの第1の量子ドット131)、第2の発光波長を有する1又はそれ以上の第2の量子ドット(例えば、
図1Cの第2の量子ドット135)などを含むことができる。第1の量子ドット及び第2の量子ドットは、それぞれ多孔質構造561の第1の部分及び第2の部分に配置され得る。例えば、
図5Dに示されるように、光変換デバイス560は、ナノ多孔質構造561a、561b、561c、...、561nを疎は得る複数の部分に分割され得る。ナノ多孔質構造561a~nは、例えば、トレンチ563a、563bなどを形成するために多孔質構造561をエッチングすることによって形成することができる。
【0108】
トレンチ563a、563bなどは、アルミニウム、ニッケル、及び/又は任意の他の適切な金属を含む金属材料など、光変換デバイスの隣り合う部分の間の光クロストークを防止及び/又は低減するのに適した材料でコーティングされてもよい。例えば、
図5Dに示されるように、トレンチ563aの側壁及び/又は底面は、コーティング565aでコーティングされてもよい。トレンチ563bの側壁及び/又は底面は、コーティング565bでコーティングされてもよい。いくつかの実施形態では、コーティング565a、565bなどのうちの1つ以上は、トレンチに隣接するナノ多孔質構造の一部を覆ってもよい。例えば、
図5Dに示されるように、コーティング565bは、多孔質構造561cの一部及び/又は多孔質構造561bの一部(例えば、約1μm)を覆ってもよい。
【0109】
図5Eを参照すると、本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイス555を示す概略図が示されている。半導体デバイス555は、光変換デバイス560、発光構造570、及び/又は任意の他の適切な構成要素を含むことができる。
【0110】
発光構造570は、
図5Cに関連して記載されたような発光デバイス570a~570nを含むことができる。発光デバイス570a~nは、それぞれナノ多孔質構造561a~nに対応し得る。ナノ多孔質構造561a内の第1の量子ドットは、発光デバイス570aによって生成された光を第1の色の光(例えば、赤色光)に変換することができる。ナノ多孔質構造561b内の第2の量子ドットは、発光デバイス570bによって生成された光を第1の色の光(例えば、緑色光)に変換することができる。発光デバイス570cによって生成された光(例えば、青色光)は、ナノ多孔質構造561cを通過することができる。
【0111】
いくつかの実施形態では、半導体デバイス555は、
図1Dに関連して記載されたような保護構造155をさらに含んでもよい(
図5Eには図示せず)。保護構造155は、ナノ多孔質構造561a~nと発光構造570との間に配置されてもよい。
【0112】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による発光デバイスを備える半導体デバイスの例600を示す概略図を示す。図示されるように、半導体デバイス600は、基板610上に設けられた複数のマイクロ半導体デバイス620を含むことができる。マイクロ半導体デバイスの各々は、上記で
図3A~
図4Gと併せて記載されたような半導体デバイスであってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。いくつかの実施形態では、基板610は、GaN及び/又は発光構造の任意の他の材料を成長させるための成長基板であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。例えば、第1の基板は、サファイヤ、炭化ケイ素(SiC)、ケイ素(Si)、石英、ガリウムヒ素(GaAs)、窒化アルミニウム(AlN)などを含んでもよい。いくつかの実施形態では、基板610は、CMOSドライバを備えるシリコンウエハを含んでもよい。
【0113】
マイクロ半導体デバイス620は、異なる色(例えば、赤色、緑色、青色など)の光を放射することができる。例えば、
図6に示されるように、第1のセットのマイクロ半導体デバイス620aは、第1の色の光を放射してもよい(「第1の複数のマイクロ半導体デバイス」とも呼ばれる)。第2のセットのマイクロ半導体デバイス620bは、第2の色の光を放射してもよい(「第2の複数のマイクロ半導体デバイス」とも呼ばれる)。第3のセットのマイクロ半導体デバイス620cは、第3の色の光を放射してもよい(「第3の複数のマイクロ半導体デバイス」とも呼ばれる)。いくつかの実施形態では、第1の色、第2の色、及び第3の色は、それぞれ赤色、緑色、及び青色であってもよい。
【0114】
マイクロ半導体デバイス620の1つ以上は、本明細書に記載されるような光変換デバイスを含むことができる。例えば、第1の複数のマイクロ半導体デバイスは、第1の発光波長を有する第1のQD(QDに入射した光を赤色光に変換することができるQD)を含むことができる。第2の複数のマイクロ半導体デバイスは、第2の発光波長を有する第2のQD(QDに入射した光を緑色光に変換することができるQD)を含むことができる。第3の複数のマイクロ半導体デバイスは、第3の発光波長を有する第3のQD(QDに入射した光を青色光に変換することができるQD)を含むことができる。第1のQD、第2のQD、及び/又は第3のQDは、本明細書に記載されるような1又はそれ以上のナノ多孔質構造に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第3の複数のマイクロ半導体デバイスはQDを含まない。
【0115】
マイクロ半導体デバイス620a、マイクロ半導体デバイス620b、及びマイクロ半導体デバイス620cは、画素を形成することができる。したがって、マイクロ半導体デバイス620は複数の画素に対応する。画素の各々は、第1の色の光を放射するマイクロ半導体デバイス620a、第2の色の光を放射するマイクロ半導体デバイス620b、及び第3の色の光を放射するマイクロ半導体デバイス620cを含むことができる。一例として、マイクロ半導体デバイス620aは、
図5B~
図5Eに関連して記載されたような発光デバイス570a及びナノ多孔質構造563aを含んでもよい。マイクロ半導体デバイス620bは、
図5B~
図5Eに関連して記載されたような発光デバイス570b及びナノ多孔質構造563bを含んでもよい。マイクロ半導体デバイス620cは、
図5B~
図5Eに関連して記載されたような発光デバイス570c及びナノ多孔質構造563cを含んでもよい。
【0116】
図7は、本開示のいくつかの実施形態によるディスプレイデバイスの例700を示す概略図を示す。ディスプレイデバイス700は、携帯電話、ラップトップ、デスクトップ、タブレットコンピュータデバイス、ウェアラブルコンピューティングデバイス(例えば、腕時計、眼鏡、ヘッドマウントディスプレイ、仮想現実ヘッドセット、活動量計、衣服など)、テレビなどのような、任意の適切なコンピューティングデバイスに組み込むことができる。ディスプレイデバイス700は、本明細書に記載されるような1又はそれ以上の光変換デバイスを含むことができる。ディスプレイデバイスは、任意の適切なサイズであり得る。
【0117】
図示されるように、ディスプレイデバイス700は、基板710を含むことができる。基板710は、マイクロ半導体デバイスを支持するための任意の適切な構成要素、及び/又はディスプレイデバイス700の任意の他の適切な構成要素を含むことができる。一実装形態では、基板710は、ドライバ回路(例えば、1又はそれ以上のCMOSドライバ、TFTなど)を備えてもよい。別の実装形態では、第2の基板はドライバ回路を備えていない。基板710は、基板710上に設けられたマイクロ半導体デバイスの1つ以上を接続するための複数の導電線(例えば、導電線の行及び/又は列)を含むことができる。
【0118】
ディスプレイデバイス700は、基板710上に形成されたマイクロ半導体デバイス720を含むことができる。マイクロ半導体デバイス720は、上記で
図6に関連して記載されたようなマイクロ半導体デバイス620を含むことができる。例えば、マイクロ半導体デバイス620は、ディスプレイデバイス700を形成するために、基板610から基板710に移送されてもよい。マイクロ半導体デバイスを移送することは、マイクロ半導体デバイスと第1の基板とを(例えば、静電移送ヘッドのアレイを使用してマイクロ半導体デバイスをピックアップすること、レーザビームを使用して複数のマイクロ半導体デバイスを照射することなどによって)分離することを含んでもよい。次いで、マイクロ半導体デバイスが基板710上に形成され得る。上述のように、マイクロ半導体デバイス620は、第1の基板上に、赤色マイクロ半導体デバイス、緑色マイクロ半導体デバイス、及び青色マイクロ半導体の画素を形成することができる。画素は、ディスプレイデバイス700の画素に対応することができる。したがって、マイクロ半導体デバイス620は、基板710上に移送されるためにダイシング又はソートされる必要がない。いくつかの実施形態では、マイクロ半導体デバイス及びドライバ回路は、基板610から基板710に一緒に移送されてもよい。いくつかの実施形態では、マイクロ半導体デバイスの物質移動は、ディスプレイデバイス700を形成するために反復的に実行されてもよい。例えば、複数のセットのマイクロ半導体デバイス620が、上述のような複数の基板610上に形成されてもよく、次いでディスプレイのディスプレイ基板に並行して、連続して、又は任意の他の適切な方法で移送されてもよい。
【0119】
半導体デバイス620は、
図6及び
図7では特定の方法で配置されているが、これは単なる例示である。半導体デバイス620は、ディスプレイデバイスの画素を形成するために、任意の適切な方法で配置することができる。例えば、2つの半導体デバイス620bは、いくつかの実施形態では、半導体デバイス620aと半導体デバイス620cとの間に配置されてもよい。別の例として、半導体デバイス620の異なる行に位置する半導体デバイス(例えば、半導体デバイス620の1行目の半導体デバイス620a並びに2行目の半導体デバイス620b及び620c)は、ディスプレイデバイスの赤色、緑色、及び青色画素を形成することができる。
【0120】
図8を参照すると、本開示のいくつかの実施形態による光変換デバイスを製造するため例示的な構造及びプロセスが示されている。図示されるように、固体材料820が成長テンプレート810上に(例えば、成長テンプレート810の表面811上に)提供されてもよい。固体材料の例は、半導体材料(Si、GaN、AlN、InGaN、AlGaNなど)、ガラス、プラスチック、金属、ポリマーなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、固体材料820はGaNを含むことができる。いくつかの実施形態では、固体材料820は、不純物がドープされていない半導体材料の1又はそれ以上の層、特定の不純物がドープされた半導体の1又はそれ以上の層など、適切な半導体材料の1又はそれ以上のエピタキシャル層を含むことができる。例えば、固体材料820は、非ドープGaNの1又はそれ以上の層を含んでもよい。別の例として、固体材料820は、nドープGaNの層など、特定の導電型不純物がドープされたGaN又は任意の他の適切な材料を含んでもよい。より具体的な例として、固体材料820は、第1の非ドープGaN層、第1の非ドープGaN層上に政調した1又はそれ以上のnドープGaN層、及び第2の非ドープGaN層を含んでもよい。
【0121】
成長テンプレート810は、固体材料820を形成するための任意の適切な材料を含むことができる。例えば、固体材料820はGaNを含んでもよい。成長テンプレート810は、サファイヤ、炭化ケイ素(SiC)、ケイ素(Si)、石英、ガリウムヒ素(GaAs)、窒化アルミニウム(AlN)、及び/又はGaNを成長させるための任意の他の適切な材料を含むことができる。
【0122】
いくつかの実施形態では、成長テンプレート810は、1又はそれ以上の電子伝導性材料(「導電性材料」とも呼ばれる)を含んでもよい。例えば、成長テンプレート810は、ケイ素、SiC、AlNなどのような1又はそれ以上の半導体材料を含むことができる。別の例として、半導体材料は金属を含んでもよい。
【0123】
固体材料820は、1又はそれ以上の電気化学(EC)エッチングプロセスを使用して、ナノ多孔質構造を形成するように処理することができる。例えば、固体材料820は、ナノ多孔質材料を含むナノ多孔質構造(例えば、上述のような多孔質構造120)を形成するためにエッチングすることができる。次いで、ナノ多孔質構造内にQDを配置することができる。ECエッチングプロセス中、導電性の成長テンプレート810もエッチングすることができる。これは、ナノ多孔質構造の形成に影響を及ぼす可能性がある。ECエッチングプロセス中に成長テンプレート810がエッチングされるのを防止するために、成長テンプレート810の1又はそれ以上の部分に保護層830を形成してもよい。保護層830は、エッチングプロセス中にエッチング液が成長テンプレートに接触するのを防止することができる。一例として、
図8に示されるように、半導体デバイス800は、成長テンプレート810の表面813、815、及び/又は817を覆う保護層830を含んでもよい。表面813及び811は、成長テンプレート810の対向する面を表すことができる。表面815及び817は、成長テンプレート810の面に対応することができる。一実装形態では、
図8に示されるように、保護層830は固体材料820の1又はそれ以上の部分を覆う。別の実装形態では、保護層830は固体材料820を覆わない。
【0124】
成長テンプレート810上に保護層830を形成することは、エッチング液が成長テンプレートに接触するのを防止し、及び/又は成長テンプレート810がエッチングプロセス中にエッチングされるのを防止することができる、エポキシ、接着剤、ワックスなどのような1又はそれ以上の適切な材料を堆積することを含むことができる。
【0125】
いくつかの実施形態では、保護層830は、ECエッチングプロセスを修了した後に除去されてもよい。例えば、保護層は、化学的方法を使用して(例えば、アセトン又は任意の他の適切な化学物質中で半導体デバイス800を洗浄することによって)除去することができる。別の例として、保護層は、保護層820及び/又は半導体デバイス800を加熱することによって除去してもよい。
【0126】
図9を参照すると、本開示のいくつかの実施形態による多孔質構造を形成するための例示的なプロセスが示されている。図示されるように、半導体デバイス800は、電解質905(例えば、シュウ酸、KOH、HCLなど)に曝されてもよい。電極910が電解質に浸漬されてもよい。半導体デバイス800及び電極910は、回路を形成するために、それぞれ電源920の第1の端子及び第2の端子に接続されてもよい。電源は、
図1A~
図1Dに関連して記載されたような多孔質構造を形成するために固体材料820を電気化学的にエッチングするように、回路に通電することができる。例えば、複数の細孔が、固体材料820の1又はそれ以上の部分(例えば、n型ドープGaN層)に電気化学的にエッチングされてもよい。細孔の各々は、ナノスケールサイズを有することができる(例えば、1nmから1000nm程度又はそれ以上のサイズ)。細孔を形成するために、エッチングプロセスの前に、固体材料820の1又はそれ以上の部分にマスク(図示せず)が形成されていてもよい。マスクは、導電性ではない1又はそれ以上の材料を含むことができる。したがって、マスクによって覆われた固体材料820の部分はエッチングプロセス中にエッチングされないが、マスクによって覆われていない固体材料820の部分はエッチングプロセス中にエッチングされ得る。マスクの寸法及び/又はパターンは、所望の位置に、及び/又は適切な寸法の細孔の形成を容易にするように調整することができる。ナノ多孔質構造の特定の多孔度及び/又は他の特性は、電源によって供給される電圧及び/又は電流を制御することによって、及び/又はnドープGaNのドーピング濃度を制御することによって、達成することができる。ECエッチングプロセスの間、保護層830は、電解質との接触から成長テンプレート810を保護することができ、したがって、成長テンプレート810がエッチングされるのを防止することができる。
【0127】
図10を参照すると、本開示のいくつかの実施形態による多孔質構造を形成するためのプロセスの例1000が提供されている。
【0128】
ブロック1010において、成長テンプレート上に形成された固体材料を含む半導体デバイスが提供され得る。成長テンプレートは、ケイ素、金属などのような1又はそれ以上の導電性材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、半導体デバイスを提供するステップは、所与の半導体材料の層、特定の導電型不純物を有する半導体材料の層(例えば、半導体材料のnドープ層)など、半導体材料の1又はそれ以上の層を成長させるステップを含むことができる。半導体材料は、例えば、III-V族材料を含んでもよい。一例として、1又はそれ以上の非ドープGaN層が成長テンプレート上で成長してもよい。別の例として、1又はそれ以上のnドープGaN層が成長テンプレート上で成長してもよい。いくつかの実施形態では、成長テンプレート上に固体材料を提供するステップは、成長テンプレート上に非ドープGaN層を成長させるステップと、非ドープGaN層上に1又はそれ以上のnドープGaN層を成長させるステップとを含むことができる。いくつかの実施形態では、成長テンプレートは異種基板を含まない。
【0129】
ブロック1020において、成長テンプレート上に保護層が形成され得る。保護層は、ECプロセスでのエッチングから成長テンプレートを保護することができる。いくつかの実施形態では、保護層を形成するステップは、成長テンプレートの1又はそれ以上の表面に、ECプロセスでのエッチングから成長テンプレートを保護することができる適切な材料を堆積させるステップを含むことができる。材料の例は、エポキシなどを含むことができる。
【0130】
1030において、半導体デバイス内に多孔質構造が形成され得る。多孔質構造は、ナノ多孔質材料を含んでもよい(例えば、上記で
図1A~
図1Cに関連して記載されたようなナノ多孔質構造)。半導体デバイスに多孔質構造を形成するために、半導体デバイス及び/又は固体材料は、いくつかの実施形態では、ECエッチングプロセスを使用して処理することができる。例えば、成長テンプレート及び固体材料を含む半導体デバイスは、電解質に曝されてもよく、上記で
図9に関連して記載されたように処理されてもよい。ECエッチングプロセスを使用して半導体デバイスを処理することで、固体材料の1又はそれ以上の部分(例えば、nドープGaN又は任意の他の適切な材料の層のうちの1又はそれ以上の層)に複数の細孔を形成することができる。細孔の各々は、ナノスケールサイズであってもよい(例えば、1nmから1000nm程度又はそれ以上のサイズ)。成長テンプレートのための保護層の形成後に、固体材料が処理されてもよく、及び/又はナノ多孔質構造が形成されてもよい。
【0131】
ブロック1040において、保護層が半導体デバイスから除去され得る。例えば、保護層のエポキシは、半導体デバイスをアセトン中で洗浄することによって除去することができる。保護層は、半導体デバイスの処理及び/又は多孔質構造の形成の後に除去されてもよい。
【0132】
図11を参照すると、本開示のいくつかの実施形態による光変換デバイスを形成するための方法の例1100が提供されている。光変換デバイスは、
図1A~
図1Dに関連して記載されたような光変換デバイス130及び/又は150であってもよく、及び/又はこれらを含んでもよい。
【0133】
ブロック1110において、1又はそれ以上のナノ多孔質材料を含む多孔質構造が提供され得る。1又はそれ以上のナノ多孔質材料は、マトリックス構造及び複数の細孔を含むことができる。細孔の各々は、ナノスケールサイズを有することができる。
【0134】
いくつかの実施形態では、多孔質構造を提供するステップは、多孔質構造を製造するステップを含むことができる。例えば、上記で
図1A~
図1Bに関連して記載されたような1又はそれ以上の動作が実行されてもよい。いくつかの実施形態では、多孔質構造を製造するステップは、半導体材料、ガラス、プラスチック、金属、ポリマーなどのような固体材料を使用して1又はそれ以上のナノ多孔質材料を形成するステップを含むことができる。例えば、固体材料は、固体材料中にナノスケールサイズの細孔を形成するためにエッチングされてもよい。
【0135】
ブロック1120において、複数の量子ドットが多孔質構造に配置され得る。量子ドットは、様々な発光波長を有することができ、量子ドットに入射した光を混合色発光の光に変換することができる。例えば、量子ドットは、第1の色の光を第2の色の光及び第3の色の光に変換することができる。別の例として、量子ドットは、第1の色の光を第4の色の光に変換することもできる。いくつかの実施形態では、第2の色、第3の色、及び第4の色は、それぞれ緑色、赤色、及び青色を含むことができる。いくつかの実施形態では、入射光は紫色光を含むことができる。量子ドットは、フォトリソグラフィ法、インクジェット印刷法などを使用して、多孔質構造内に配置することができる。
【0136】
いくつかの実施形態では、多孔質構造内に量子ドットを配置するステップは、多孔質構造の第1の部分(例えば、ナノ多孔質材料内の第1の複数の細孔)の中に第1の複数の量子ドットを配置するステップを含むことができる。第1の複数の量子ドットは、第1の発光波長を有してもよく、第1の色の入射光を第2の色の光に変換することができる。第2の色の光は、第1の発光波長に対応する波長を有することができる。
【0137】
多孔質構造内に量子ドットを配置するステップは、多孔質構造の第2の部分(例えば、ナノ多孔質材料の第2の複数の細孔)の中に第2の複数の量子ドットを配置するステップをさらに含むことができる。第2の複数の量子ドットは、第2の発光波長を有してもよく、入射光を第3の色の光に変換することができる。第3の色の光は、第2の発光波長に対応する波長を有することができる。
【0138】
いくつかの実施形態では、多孔質構造内に量子ドットを配置するステップは、多孔質構造の第3の部分(例えば、ナノ多孔質材料内の第3の複数の細孔)の中に第3の複数の量子ドットを配置するステップをさらに含むことができる。第3の複数の量子ドットは、第3の発光波長を有してもよく、入射光を第4の色の光に変換することができる。第4の色の光は、第3の発光波長に対応する波長を有することができる。
【0139】
ブロック1130において、保護構造が形成され得る。保護構造は、ナノ多孔質構造に配置された複数の量子ドットを覆うことができる。いくつかの実施形態では、量子ドットは、第1の発光波長を有する光を、第2の発光波長を有する光及び第3の発光波長を有する光に変換するように構成されている。保護構造は、
図1Dの保護構造155であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。
【0140】
いくつかの実施形態では、保護構造を形成するステップは、QDの酸化、水分、及び/又は他の環境要因を防止することができる材料の1又はそれ以上の層を形成するステップを含み得る。例えば、保護構造を形成するステップは、ブロック1131で多孔質構造内に配置された量子ドットの表面を覆う第1の保護層を形成するステップを含んでもよい。第1の保護層は、PDMS、PMMA、エポキシなどのような第1の材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の保護層を形成するステップは、ナノ多孔質材料内のQDを第1の材料でコーティングするステップを含んでもよい。
【0141】
QDをコーティングするステップは、ナノ多孔質構造をスピンコーティングするステップを含んでもよい。第1の材料は、ナノ多孔質構造及び/又はナノ多孔質材料内を流れることができ、ナノ多孔質構造内に配置されたQDの表面を覆うことができる液体であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。
【0142】
保護構造を形成するステップは、ブロック1133で第1の保護層上に第2の保護層を形成するステップを含んでもよい。第2の保護層は、SiO2、SiN、Al2O3などのような第2の材料を含んでもよい。第2の材料は、いくつかの実施形態では、第1の材料とは異なっていてもよい。第2の保護層を形成するステップは、第1の保護層上に第2の材料の層(例えば、SiO2膜、SiN膜、Al2O3膜など)を堆積させるステップを含んでもよい。
【0143】
図12を参照すると、本開示のいくつかの実施形態による発光デバイスを形成するための方法の例1200が提供されている。発光デバイスは、
図3A~
図3Eに関連して記載されたような半導体デバイスであってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。
【0144】
ブロック1210において、発光構造が提供され得る。発光構造は、III-V族材料及び/又は任意の他の適切な材料の1又はそれ以上のエピタキシャル層を含むことができる。一例として、発光構造は、nドープGaN層を備える第1の半導体層、活性層を備える第2の半導体層、pドープGaN層を備える第3の半導体層などを含むことができる。いくつかの実施形態では、発光構造を形成するステップは、成長テンプレート(例えば、サファイヤ基板、GaN基板など)上に第1の半導体層、第2の半導体層、第3の半導体層などを形成するステップを含むことができる。発光構造は、
図3の発光構造310であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。
【0145】
いくつかの実施形態では、発光構造は、駆動回路上に形成されてもよい。駆動回路は、個別に制御可能であり得る1又はそれ以上の電気回路(例えば、電気回路のアレイ)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、駆動回路は、1又はそれ以上の相補型金属酸化物半導体(CMOS)ドライバを含んでもよい。
【0146】
ブロック1220において、光変換デバイスが形成され得る。光変換デバイスは、1又はそれ以上のナノ多孔質材料を含む多孔質構造内に配置された複数の量子ドットを含むことができる(例えば、上記で
図1A~
図2Bに関連して記載されたような光変換デバイス)。いくつかの実施形態では、光変換デバイスは、第1の半導体層上に形成されてもよい。例えば、成長テンプレートは、第1の半導体層を露出するために(例えば、レーザリフトオフ又は任意の他の適切な技術を使用して)発光構造から除去されてもよい。すると、光変換デバイスが(例えば、ナノ多孔質材料を含む1又はそれ以上の多孔質構造(「ナノ多孔質構造」)を形成し、(1又は複数の)ナノ多孔質構造内にQDを配置することによって)第1の半導体層上に形成され得る。一例として、ナノ多孔質構造を形成するステップは、第1の半導体層の1又はそれ以上の部分をエッチングするステップを含んでもよい。別の例として、ナノ多孔質構造を形成するステップは、固体材料をナノ多孔質材料(例えば、半導体材料、ガラス、プラスチック、金属、ポリマーなど)に製造するステップを含んでもよい。上述のように、(1又は複数の)ナノ多孔質構造は、第1の半導体層と直接接触していてもいなくてもよい。
【0147】
いくつかの実施形態では、光変換デバイスは、成長テンプレート及び/又は発光構造上に形成されてもよい。例えば、GaNの1又はそれ以上のエピタキシャル層が成長テンプレート上で成長してもよい。次いで、GaNのエピタキシャル層をエッチングすることによってナノ多孔質構造が形成され得る。別の例として、ナノ多孔質構造を形成するステップは、固体材料をナノ多孔質材料(例えば、半導体材料、ガラス、プラスチック、金属、ポリマーなど)に製造するステップを含んでもよい。ナノ多孔質構造は、成長テンプレートと直接接触していてもいなくてもよい。
【0148】
ブロック1230において、第1のオーミック接触(例えば、nパッド)及び第2のオーミック接触(例えば、pパッド)が発光構造上に形成されてもよい。一実装形態では、第1のオーミック接触及び第2のオーミック接触は、発光構造の同じ面に堆積されてもよい。このような実装形態では、光変換デバイス及び第1のオーミック接触は、発光構造の対向する面に堆積されてもよい。別の実装形態では、第1のオーミック接触及び第2のオーミック接触は、発光構造の対向する面に堆積されてもよい。このような実装形態では、第1のオーミック接触及び光変換デバイスは、発光構造の同じ面に堆積されてもよい。
【0149】
図13を参照すると、本開示のいくつかの実施形態による複数の発光デバイスを含む半導体デバイスを製造するための方法の例1300が提供されている。
【0150】
ブロック1310において、光変換デバイスが提供され得る。光変換デバイスは、埋め込み量子ドットを有する1又はそれ以上の多孔質構造を含むことができる。光変換デバイスは、上記で
図1C~
図1Dに関連して記載されたような光変換デバイス130及び/又は150を含んでもよい。いくつかの実施形態では、光変換デバイスの第1の部分は、第1のナノ多孔質構造を通過する光を第1の色の光に変換することができる第1の量子ドットが埋め込まれた第1のナノ多孔質構造を含むことができる。光変換デバイスの第2の部分は、第2のナノ多孔質構造を通過する光を第2の色の光に変換することができる第2の量子ドットが埋め込まれた第2のナノ多孔質構造を含むことができる。光変換デバイスの3の部分は、第3のナノ多孔質構造を含むことができる。一実装形態では、第3のナノ多孔質構造は量子ドットを含まない。別の実装形態では、第3のナノ多孔質構造は、第3のナノ多孔質構造を通過する光を第3の色の光に変換することができる量子ドットを含む。いくつかの実施形態では、第1の色、第2の色、及び第3の色は、それぞれ赤色、緑色、及び青色であってもよい。
【0151】
いくつかの実施形態では、光変換デバイスを提供するステップは、ブロック1311~1319に示された1又はそれ以上の動作を実行するステップを含むことができる。
【0152】
ブロック1311では、複数の細孔を備える多孔質構造が提供され得る。細孔の各々は、ナノスケールサイズを有することができる。多孔質構造は、例えば、
図1Bに関連して記載されたような多孔質構造120であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。いくつかの実施形態では、多孔質構造を提供するステップは、
図11のブロック1110に関連して記載されたような固体材料を使用して多孔質構造を製造するステップを含むことができる。
【0153】
ブロック1313において、複数のナノ多孔質構造が形成され得る。ナノ多孔質構造の各々は、光変換デバイスの一部に対応することができる。例えば、ナノ多孔質構造は、1又はそれ以上のトレンチ、又は多孔質構造を複数の部分に分割することができる任意の他の適切な構造を形成することによって、形成されてもよい。2つの隣接するナノ多孔質構造は、トレンチの1つによって分離されてもよい。トレンチは、例えば、多孔質構造をエッチングすることによって形成され得る。トレンチの位置及び/又は寸法は、光変換デバイスに取り付けられる発光デバイスの位置及び/又は寸法に対応することができる。
【0154】
ブロック1315において、ナノ多孔質構造を横切る光クロストークを遮断するための1又はそれ以上の構造が形成され得る。例えば、トレンチの1又はそれ以上の側壁は、金属材料でコーティングされてもよい。金属材料は、例えば、アルミニウム、ニッケル、及び/又は任意の他の適切な金属を含むことができる。金属材料は、電子ビームリソグラフィ技術又は任意の他の適切な技術を使用してコーティングすることができる。
【0155】
ブロック1317において、量子ドットは、ナノ多孔質構造の1つ以上に配置され得る。例えば、第1の量子ドット及び第2の量子ドットは、それぞれ第1のナノ多孔質構造及び第2のナノ多孔質構造に配置され得る。量子ドットは、フォトリソグラフィ法、インクジェット印刷法などを使用して配置することができる。
【0156】
ブロック1319において、量子ドットの1つ以上を覆う保護構造が形成され得る。保護構造は、
図1Dの保護構造155であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。いくつかの実施形態では、保護構造は、上記の
図11のブロック1130に関連して記載された1又はそれ以上の動作を実行することによって形成され得る。
【0157】
ブロック1320において、1又はそれ以上の発光デバイスを備える発光構造が提供され得る。いくつかの実施形態では、発光構造は、光を生成することができる複数の発光デバイス(例えば、第1の発光デバイス、第2の発光デバイス、第3の発光デバイスなど)を含むことができる。発光デバイスの各々は、第1のオーミック接触及び第2のオーミック接触を含むことができる。発光デバイスの1つ以上は、いくつかの実施形態の発光ダイオードであってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。いくつかの実施形態では、発光デバイスの1つ以上は、本明細書に記載されるようなフリップチップ構造LEDを含んでもよい。
【0158】
発光構造内の発光デバイスは、光変換デバイス内の非多孔質構造に対応し得る。例えば、第1の発光デバイス、第2の発光デバイス、及び第3の発光デバイスは、それぞれ第1のナノ多孔質構造、第2のナノ多孔質構造、及び第3のナノ多孔質構造に対応し得る。第1の発光デバイスによって生成された光は、第1のナノ多孔質構造を通過することができ、第1のナノ多孔質構造内に配置された第1の量子ドットによって第1の色の光に変換され得る。第2の発光デバイスによって生成された光は、第2のナノ多孔質構造を通過することができ、第2のナノ多孔質構造内に配置された第2の量子ドットによって第2の色の光に変換され得る。第3の発光デバイスによって生成された光は、第3のナノ多孔質構造を通過することができる。いくつかの実施形態では、第3のナノ多孔質構造は量子ドットを含まない。
【0159】
ブロック1330において、発光構造は、光変換デバイスに取り付けられてもよい。発光デバイスを光変換デバイスに取り付けるステップは、発光構造を発光構造の基板に実装するステップを含んでもよい。発光デバイスは、1又はそれ以上のフリップチップアセンブリ技術を使用して光変換デバイスに取り付けられてもよい。
【0160】
図14を参照すると、本開示のいくつかの実施形態によるディスプレイデバイスを製造するための方法の例1400が提供されている。
【0161】
ブロック1410において、複数のマイクロ半導体デバイスが第1の基板上に提供されてもよい。例えば、
図6の半導体デバイス620が、
図6の基板610上に提供されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の基板は、GaN及び/又は発光構造の任意の他の材料を成長させるための成長基板であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。例えば、第1の基板は、サファイヤ、SiC、Si、石英、GaAs、窒化アルミニウム(AlN)、GaNなどを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の基板は、CMOSドライバを備えるシリコンウエハを含んでもよい。
【0162】
複数のマイクロ半導体デバイスは、異なる色(例えば、赤色、緑色、青色など)の光を放射することができる。例えば、第1の複数のマイクロ半導体デバイスは、第1の色の光を放射することができる(例えば、
図6のマイクロ半導体デバイス620a)。第2の複数のマイクロ半導体デバイスは、第2の色の光を放射することができる(例えば、
図6のマイクロ半導体デバイス620b)。第3の複数のマイクロ半導体デバイスは、第3の色の光を放射することができる(例えば、
図6のマイクロ半導体デバイス620c)。いくつかの実施形態では、第1の色、第2の色、及び第3の色は、それぞれ赤色、緑色、及び青色であってもよい。
【0163】
マイクロ半導体デバイスの1つ以上は、本明細書に記載されるような光変換デバイスを含むことができる。例えば、第1の複数のマイクロ半導体デバイスは、第1の発光波長を有する第1のQD(入射光を赤色光に変換することができるQD)を含むことができる。第2の複数のマイクロ半導体デバイスは、第2の発光波長を有する第2のQD(入射光を緑色光に変換することができるQD)を含むことができる。第3の複数のマイクロ半導体デバイスは、第3の発光波長を有する第3のQD(入射光を青色光に変換することができるQD)を含むことができる。第1のQD、第2のQD、及び/又は第3のQDは、本明細書に記載されるような1又はそれ以上のナノ多孔質構造に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第3の複数のマイクロ半導体デバイスはQDを含まない。
【0164】
いくつかの実施形態では、マイクロ半導体デバイスは、駆動回路上に提供されてもよい。例えば、マイクロ半導体デバイスは、駆動回路に実装されてもよい。いくつかの実施形態では、マイクロ半導体デバイスは、金属接合プロセス(例えば、インジウム金属ボンディング)を通じて駆動回路に実装されてもよい。いくつかの実施形態では、駆動回路上にマイクロ半導体デバイスを提供するために、マイクロ半導体デバイスを備えるウエハが駆動回路を備えるウエハ(例えば、Si CMOSドライバウエハ)に実装されてもよい。
【0165】
ブロック1420において、複数のマイクロ半導体デバイスが第1の基板から第2の基板に移送され得る。いくつかの実施形態では、第2の基板は、ディスプレイのディスプレイモジュールの一部であってもよい。一実装形態では、第2の基板は、ドライバ回路(例えば、1又はそれ以上のCMOSドライバ、TFTなど)を備えてもよい。別の実装形態では、第2の基板はドライバ回路を備えていない。第2の基板は、複数の導電線(例えば、導電線の行及び/又は列)を備えてもよい。一例として、第2の基板は、
図7の基板710であってもよく、及び/又はこれを含んでもよい。
【0166】
いくつかの実施形態では、マイクロ半導体デバイスを第1の基板から第2の基板に移送するステップは、複数のマイクロ半導体デバイスを第1の基板から第2の基板に選択的に移送するステップを含んでもよい。例えば、第2の基板に移送される前に、マイクロ半導体デバイスの1つ以上を検査及び/又は選択することができる。検査及び/又は選択は、第2の基板に移送される1又はそれ以上のマイクロ半導体デバイスの1又はそれ以上の特徴を定義する仕様に基づいて行うことができる。特徴の例は、マイクロ半導体デバイスの所定の発光波長、マイクロ半導体デバイスの所定の出力電流、仕様を満たすマイクロ半導体デバイスの所定の割合などを含むことができる。
【0167】
マイクロ半導体デバイスを移送することは、マイクロ半導体デバイスと第1の基板とをブロック1421で(例えば、静電移送ヘッドのアレイを使用してマイクロ半導体デバイスをピックアップすること、レーザビームを使用して複数のマイクロ半導体デバイスを照射することなどによって)分離することを含んでもよい。次いで、ブロック1423で、マイクロ半導体デバイスが第2の基板上に実装され得る。
【0168】
プロセス1400は、ディスプレイを製造するために反復的に実行されてもよい。例えば、マイクロ半導体デバイスが、上述のような複数の基板610上に形成されてもよく、次いでディスプレイのディスプレイ基板に並行して、連続して、又は任意の他の適切な方法で移送されてもよい。
【0169】
説明を簡単にするために、本開示の方法は、一連の動作として図示及び説明されている。しかしながら、本開示による動作は、様々な順序で及び/又は同時に、並びに本明細書に提示及び記載されていない他の動作とともに行うことができる。さらに、開示された主題による方法を実施するために、図示される動作のすべてが必要とされるわけではない。加えて、当業者は、代わりに状態図又は事象を介して一連の相互関連状態として方法を表すことができることを理解及び認識するであろう。加えて、このような方法をコンピューティングデバイスに輸送及び移送することを容易にするために、本明細書に開示される方法を製品に記憶させることが可能であることを理解すべきである。
【0170】
以下の例は、本開示の1又はそれ以上の態様による様々な実装形態を示す。
【0171】
実施例1は、発光構造上に形成された多孔質構造であって、多孔質構造は1又はそれ以上のナノ多孔質材料を含む、多孔質構造と、多孔質構造内に配置された複数の量子ドットと、第1のオーミック接触と、第2のオーミック接触とを備える半導体デバイスである。
【0172】
実施例2は、第2のオーミック接触及び多孔質構造が発光構造の対向する面に設けられている、実施例1の半導体デバイスを含む。
【0173】
実施例3は、第1のオーミック接触及び多孔質構造が発光構造の同じ面に形成されている、実施例1の半導体デバイスを含む。
【0174】
実施例4は、第1のオーミック接触及び多孔質構造が発光構造の対向する面に設けられている、実施例1の半導体デバイスを含む。
【0175】
実施例5は、多孔質構造が発光構造と直接接触していない、実施例1の半導体デバイスを含む。
【0176】
実施例6は、半導体デバイスが、発光構造と多孔質構造との間に配置された支持層をさらに備え、支持層がAl2O3を備える、実施例5の半導体デバイスを含む。
【0177】
実施例7は、多孔質構造及び発光構造が空間によって分離されている、実施例5の半導体デバイスを含む。
【0178】
実施例8は、半導体デバイスの側壁が反射材料でコーティングされている、実施例1の半導体デバイスを含む。
【0179】
実施例9は、複数の量子ドットが、第1の発光波長を有する1又はそれ以上の第1の量子ドット及び第2の発光波長を有する1又はそれ以上の第2の量子ドットを備える、実施例1の半導体デバイスを含む。
【0180】
実施例10は、複数の量子ドットが、第3の発光波長を有する1又はそれ以上の第3の量子ドットをさらに備える、実施例9の半導体デバイスを含む。
【0181】
実施例11は、1又はそれ以上のナノ多孔質材料が、半導体材料、ガラス、プラスチック、金属、又はポリマーのうちの少なくとも1つを含む、実施例1の半導体デバイスを含む。
【0182】
実施例12は、発光構造がGaNの1又はそれ以上のエピタキシャル層を備える、実施例1の半導体デバイスを含む。
【0183】
実施例13は、半導体デバイスを製造するための方法であって、発光構造上に、発光構造によって生成された光を複数の色の光に変換する光変換デバイスを形成するステップであって、光変換デバイスを形成するステップは、発光構造上に、1又はそれ以上のナノ多孔質材料を含む多孔質構造を形成するステップを含む、ステップと、多孔質構造内に複数の量子ドットを配置するステップとを含む方法である。
【0184】
実施例14は、発光構造が、成長テンプレートと、nドープGaN層を備える半導体層とを備える、実施例13の方法を含む。
【0185】
実施例15は、発光構造の半導体層を露出するために発光構造の成長テンプレートを除去するステップをさらに含み、発光構造上に多孔質構造を形成するステップは、半導体層の少なくとも一部をエッチングするステップを含む、実施例14の方法を含む。
【0186】
実施例16は、発光構造上に多孔質構造を形成するステップが、半導体層上に光変換デバイスを形成するステップを含む、実施例15の方法を含む。
【0187】
実施例17は、成長テンプレート上に多孔質構造を形成するステップをさらに含む、実施例14の方法を含む。
【0188】
実施例18は、多孔質構造内に複数の量子ドットを配置するステップが、第1の発光波長を有する1又はそれ以上の第1の量子ドット及び第2の発光波長を有する1又はそれ以上の第2の量子ドットを配置するステップを含む、実施例13の方法を含む。
【0189】
実施例19は、多孔質構造内に複数の量子ドットを配置するステップが、第3の発光波長を有する1又はそれ以上の第3の量子ドットを配置するステップを含む、実施例18の方法を含む。
【0190】
実施例20は、複数の量子ドットが、フォトリソグラフィ法又はインクジェット印刷法のうちの少なくとも1つを使用して多孔質構造内に配置される、実施例13の方法を含む。
【0191】
実施例21は、多孔質構造が発光構造と直接接触していない、実施例13の方法を含む。
【0192】
実施例22は、多孔質構造及び発光構造が空間によって分離されている、実施例21の方法を含む。
【0193】
実施例23は、半導体デバイスの側壁を反射材料でコーティングするステップをさらに含む、実施例13の方法を含む。
【0194】
実施例24は、第1の基板上に複数のマイクロ半導体デバイスを配置するステップであって、複数のマイクロ半導体デバイスは、第1の色の光を放射するための第1の複数のマイクロ半導体デバイスと、第2の色の光を放射するための第2の複数のマイクロ半導体デバイスと、第3の色の光を放射するための第3の複数のマイクロ半導体デバイスとを備える、ステップと、複数のマイクロ半導体デバイスを第1の基板から第2の基板上に移送するステップとを含む方法である。
【0195】
実施例25は、第1の複数のマイクロ半導体デバイスが、1又はそれ以上の第1のナノ多孔質構造内に配置された第1の複数の量子ドットを備える、実施例24の方法を含む。
【0196】
実施例26は、第2の複数のマイクロ半導体デバイスが、1又はそれ以上の第2のナノ多孔質構造内に配置された第2の複数の量子ドットを備える、実施例25の方法を含む。
【0197】
実施例27は、第3の複数のマイクロ半導体デバイスが、1又はそれ以上の第3のナノ多孔質構造内に配置された第3の複数の量子ドットを備える、実施例26の方法を含む。
【0198】
実施例28は、第2の基板がディスプレイ基板を備え、第1の複数のマイクロ半導体デバイスの第1の画素、第2の複数のマイクロ半導体デバイスの第2の画素、及び第3の複数のマイクロ半導体デバイスの第3の画素がディスプレイの画素を形成する、実施例24の方法を含む。
【0199】
実施例29は、第1の色が赤色であり、第2の色が緑色であり、第3の色が青色である、実施例24の方法を含む。
【0200】
実施例30は、第1の基板上に複数のマイクロ半導体デバイスを形成するステップが、ドライバ回路上に複数のマイクロ半導体デバイスを形成するステップを含む、実施例24の方法を含む。
【0201】
実施例31は、ライバ回路が相補型金属酸化物半導体(CMOS)ドライバを備える、実施例30の方法を含む。
【0202】
実施例32は、複数のマイクロ半導体デバイス及び第1の基板を分離するステップをさらに含む、実施例24の方法を含む。
【0203】
実施例33は、複数のマイクロ半導体デバイスを分離するステップが、静電移送ヘッドのアレイを使用して複数の半導体デバイスをピックアップするステップを含む、実施例32の方法を含む。
【0204】
実施例34は、複数のマイクロ半導体デバイスを分離するステップが、レーザビームを使用して複数のマイクロ半導体デバイスを照射するステップを含む、実施例32の方法を含む。
【0205】
実施例35は、第1の色の第1の光を放射するための第1の複数のマイクロ半導体デバイス、第2の色の第2の光を放射するための第2の複数のマイクロ半導体デバイス、及び第3の色の第3の光を放射するための第3の複数のマイクロ半導体デバイスを備えるディスプレイであって、第1の複数のマイクロ半導体デバイスは1又はそれ以上の第1のナノ多孔質構造内に配置された第1の複数の量子ドットを備え、第2の複数のマイクロ半導体デバイスは1又はそれ以上の第2のナノ多孔質構造内に配置された第2の複数の量子ドットを備える、ディスプレイである。
【0206】
実施例36は、第3の複数のマイクロ半導体デバイスが、1又はそれ以上の第3のナノ多孔質構造内に配置された第3の複数の量子ドットを備える、実施例35のディスプレイを含む。
【0207】
実施例37は、発光構造上に形成された多孔質構造であって、多孔質構造は1又はそれ以上のナノ多孔質材料を含む、多孔質構造と、多孔質構造内に配置された複数の量子ドットと、多孔質構造と発光構造との間に配置された散乱媒体とを備える、半導体デバイスである。
【0208】
実施例38は、散乱媒体が、SiO2、SiN、ポリマー、又はキセロゲルのうちの少なくとも1つを含む、実施例37の半導体デバイスを含む。
【0209】
実施例39は、散乱媒体が、発光構造によって生成された光の少なくとも一部の散乱を引き起こすように構成されている、実施例37の半導体デバイスを含む。
【0210】
実施例40は、散乱媒体が発光構造の第1の表面上に形成され、多孔質構造が散乱媒体の第2の表面上に形成され、散乱媒体の第2の表面が発光構造の第1の表面よりも大きい、実施例38の半導体デバイスを含む。
【0211】
実施例41は、1又はそれ以上のナノ多孔質材料を含むナノ多孔質構造内に配置された複数の量子ドットを備える光変換デバイスを提供するステップと、1又はそれ以上の発光デバイスを備える発光構造を提供するステップと、光変換デバイスを発光構造に取り付けるステップとを含む方法である。
【0212】
実施例42は、光変換デバイスを発光構造に取り付けるステップが、ナノ多孔質構造及び発光構造の基板を接合するステップを含む、実施例41の方法を含む。
【0213】
実施例43は、光変換デバイスを提供するステップが、固体材料を使用してナノ多孔質構造を形成するステップと、ナノ多孔質構造内に量子ドットを配置するステップとを含む、実施例41の方法を含む。
【0214】
実施例44は、固体材料が、半導体材料、ガラス、プラスチック、金属、又はポリマーのうちの少なくとも1つを含む、実施例43の方法を含む。
【0215】
「およそ」、「約」、及び「実施素敵に」という用語は、いくつかの実施形態では目標寸法の±20%以内、いくつかの実施形態では目標寸法の±10%以内、いくつかの実施形態では目標寸法の±5%以内、及びいくつかの実施形態ではさらに±2%以内、を意味するために使用することができる。「およそ」及び「約」という用語は、目標寸法を含むことができる。
【0216】
前述の説明では、多くの詳細が明らかにされている。しかしながら、これらの具体的な詳細なしに本開示を実践できることは明らかであろう。いくつかの事例では、本開示を曖昧にすることを回避するために、周知の構造及びデバイスが、詳細にではなくブロック図の形態で示されている。
【0217】
本明細書で使用される「第1」、「第2」、「第3」、「第4」などの用語は、異なる要素の間で区別するためのラベルを意味し、必ず子のその数値指定による順序の意味を有するものではない。
【0218】
「例」又は「例示的」という単語は、本明細書では、1つの例、事例、又は例示として役立つことを意味するように使用される。本明細書で「例」又は「例示的」として記載される任意の態様又は設計は、他の態様又は設計よりも好ましい、又は有利であると解釈されるべきではない。むしろ、「例」又は「例示的」という単語の使用は、概念を具体的に提示することを意図している。本出願で使用される際に、「又は」という用語は、排他的な「又は」ではなく包括的な「又は」を意味するように意図される。すなわち、別途指定されるか又は文脈から明らかでない限り、「XはA又はBを含む」とは、自然な包括的置換のいずれかを意味するように意図される。すなわち、XがAを含むか、XがBを含むか、又はXがA及びBの両方を含む場合には、前述の事例のいずれかの下で「XはA又はBを含む」が満たされる。加えて、本出願及び添付の請求項で使用される冠詞「a」及び「an」は、別途指定されるか又は単数形を対象とするように文脈から明らかでない限り、一般的に「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである。本明細書全体を通じて「実装形態(an implementation)」又は「一実装形態(one implementation)」への言及は、その実装形態に関連して記載された特定の特徴、構造、又は特性が少なくとも1つの実装形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通じた様々な場所における「実装形態」又は「一実装形態」という語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実装形態を指すとは限らない。
【0219】
本明細書で使用される際に、要素又は層が別の要素又は層の「上」にあると言及されるとき、その要素又は層は別の要素又は層の上に直接あってもよく、又は介在する要素又は層が存在してもよい。これに対して、要素又は層が別の要素又は層の「直接上」にあると言及されるとき、介在する要素又は層は存在しない。
【0220】
前述の説明を読んだ後、確実に本開示の多くの変形例及び修正例が当業者にとって明らかとなるが、例示によって図示及び説明されたいずれの特定の実施形態も、決して限定的であると見なされるように意図されないことを理解すべきである。したがって、様々な実施形態の詳細の参照は、請求項の範囲を限定することを意図するものではなく、これ自体が本開に関するこれらの特徴のみを列挙している。
【国際調査報告】