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特表2023-511175封止されたシートによって形成された食品パッケージ、このようなパッケージを製造して充填するための方法、及び、ブランク
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  • 特表-封止されたシートによって形成された食品パッケージ、このようなパッケージを製造して充填するための方法、及び、ブランク 図1
  • 特表-封止されたシートによって形成された食品パッケージ、このようなパッケージを製造して充填するための方法、及び、ブランク 図2
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  • 特表-封止されたシートによって形成された食品パッケージ、このようなパッケージを製造して充填するための方法、及び、ブランク 図11
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-16
(54)【発明の名称】封止されたシートによって形成された食品パッケージ、このようなパッケージを製造して充填するための方法、及び、ブランク
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/76 20060101AFI20230309BHJP
   B65D 65/40 20060101ALI20230309BHJP
【FI】
B65D85/76
B65D65/40 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022544376
(86)(22)【出願日】2021-01-21
(85)【翻訳文提出日】2022-08-30
(86)【国際出願番号】 EP2021051319
(87)【国際公開番号】W WO2021148526
(87)【国際公開日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】2000610
(32)【優先日】2020-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505322441
【氏名又は名称】ベル
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドル・ヴェルニエ
(72)【発明者】
【氏名】ジル・クパール
【テーマコード(参考)】
3E035
3E086
【Fターム(参考)】
3E035AA18
3E035BA08
3E035BB05
3E035BC01
3E035BC02
3E035BC03
3E035BD04
3E035CA04
3E086AA23
3E086AB03
3E086AD01
3E086BA13
3E086BA14
3E086BA15
3E086BA24
3E086BA25
3E086BA29
3E086BA35
3E086BB01
3E086BB42
3E086BB51
3E086BB66
3E086BB85
3E086CA05
(57)【要約】
本発明は、複数のシート(10)を有するブランク(70)から結果として得られるシート(10)によって形成される食品パッケージに関しており、ブランク(70)のシート(10)それぞれは、弱化部分(30、31、32、33、42、43、44、53、45、46、47、48、49、50、51、52、53、62、63、64、65、66)と、シート(10)の横方向縁部(40)に固定された舌部(56)と、を有し、
シート(10)は、矩形状横断面を有する管体を形成するために、横方向弱化部分(42、43、44、53、66)に従って折り曲げられ、剥離可能なまたは引裂可能な横方向連結部に沿ってシート自体に封止され、舌部(56)は、横方向連結部から長手方向に突出し、シート(10)は、長手方向基部連結部に沿って長手方向に封止され、パッケージは、長手方向基部連結部から間隔をあけた長手方向頂部連結部に沿って、シート(10)をシート自体に長手方向に封止することによって閉鎖され、横方向連結部は、一方の長手方向連結部から他方の長手方向連結部まで延在する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向縁部(38、39)によって互いに固定された複数のシート(10)を有するブランク(70)に由来するシート(10)によって形成された食品(P)のためのパッケージ(12;12’)であって、
前記ブランク(70)の前記シート(10)それぞれが、横方向弱化部分(42、43、44、53、66)を備える弱化部分(30、31、32、33、42、43、44、53、45、46、47、48、49、50、51、52、53、62、63、64、65、66)と、当該シート(10)の横方向縁部(40)に固定された舌部(56)と、を有し、
前記ブランク(70)の前記シート(10)それぞれが、前記ブランク(70)それぞれの前記横方向弱化部分(42、43、44、53、66)に沿って折り曲げられて矩形状横断面の管体(122)であって、剥離可能なまたは引裂可能な横方向連結部(110)に沿って前記シート自体に封止されている、管体を形成し、前記舌部(56)が、前記横方向連結部(110)から長手方向に突出し、前記シート(10)が、横方向弱化部分(66)をさらに有しており、前記横方向弱化部分に沿って、前記シート(10)が当該パッケージ(12;12’)の外側に向けて折り曲げられ、前記横方向連結部(110)の下に封止淵部(67)を形成し、前記舌部(56)が、ストリップ(54)に接着された一端部(57)及び自由端部(58)を有し、前記舌部(56)及び前記ストリップ(54)が、横方向弱化部分(53)に沿って当該パッケージ(12、12’)の後側面(102)に折り重ねられており、前記ストリップ(54)が、「フレッシュ-フレッシュ」封止によって前記封止淵部(67)に封止されており、封止された前記ストリップ(54)が、当該パッケージ(12、12’)の前記横方向連結部(110)を形成し、前記封止淵部(67)が、前記横方向連結部(110)の封止領域において前記シートを二重にすることを可能とし、
前記ブランク(70)の前記シート(10)それぞれが、長手方向基部連結部(114)に沿って長手方向に封止されており、それにより、食品(P)を収容するのに適した内部空洞(122)を画成し、
前記食品(P)が、前記内部空洞(122)内に注ぎ込まれ、
当該パッケージ(12;12’)が、前記長手方向基部連結部(114)から間隔を開けた長手方向頂部連結部(120)に沿って前記シート(10)を当該シート自体に長手方向に封止することによって閉鎖されており、前記横方向連結部(110)が、一方の前記長手方向連結部(114、224)から他方の前記長手方向連結部まで延在しており、前記舌部(56)が、自由把持端部(58)を有し、前記シート(10)が、長手方向引裂案内ストリップ(60、61)を有し、前記長手方向引裂案内ストリップそれぞれが、一端部において前記舌部(56)とは反対側にある前記シート(10)の横方向縁部(41)に通じ、他端部において前記舌部(56)の前記自由端部(58)に通じている、ことを特徴とするパッケージ。
【請求項2】
前記シート(10)が、主として、紙、ボール紙もしくはプラスチック、または、紙及びプラスチックの1以上の層、プラスチック及びアルミニウムの1以上の層、もしくは、プラスチックの複数の層、もしくは、紙、プラスチック及びアルミニウムの1以上の層、を備える複合材、からなることを特徴とする請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
前記シート(10)の前記弱化部分(30、31、32、33、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、62、63、64、65、66)が、少なくとも4つの長手方向弱化部分(30、31、32、33)と、4つの前記横方向弱化部分(42、43、44、53)と、8つの追加弱化部分(45、46、47、48、49、50、51、52)と、を備え、
4つの前記長手方向弱化部分(30、33)のうちの2つと8つの前記追加弱化部分(45、46、47、48、49、50、51、52)とが、2つの前記長手方向連結部(114、120)から長手方向外側に突出する2つの長手方向襞部(116、130)または4つの突端部(116’、130’)を形成することを意図していることを特徴とする請求項1または2に記載のパッケージ。
【請求項4】
4つの面(100、102、104、106)と2つの長手方向連結部(114、120)から長手方向外側に突出する2つの長手方向襞部(116、130)または4つの突端部(116’、130’)によって部分平行六面体形状を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項5】
2つの前記長手方向連結部(114、120)から長手方向外側に突出する2つの前記長手方向襞部(116、130)または4つの前記突端部(116’、130’)が折り重ねられている平行六面体形状を有することを特徴とする請求項3に記載のパッケージ。
【請求項6】
前記シート(10)が、少なくとも2つの下塗層(68、69)を有しており、当該パッケージ(12’)の開封を容易にし、
前記横方向連結部(110)が、引裂可能であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項7】
食品(P)のための少なくとも1つのパッケージ(12;12’)を製造して充填するための方法であって、少なくとも以下のステップ:
長手方向縁部(38、39)によって互いに固定された複数のシート(10)のブランク(70)を用意するステップ(80)であって、前記シート(10)それぞれが、横方向弱化部分(42、43、44、53、66)を備える弱化部分(30、31、32、33、42、43、44、53、45、46、47、48、49、50、51、52、53、62、63、64、65、66)と、当該シート(10)の横方向縁部(40)に固定された舌部(56)と、を有し、前記舌部(56)が、自由把持端部(58)を有し、前記シート(10)が、長手方向引裂案内ストリップ(60、61)を有し、前記長手方向引裂案内ストリップそれぞれが、一端部において前記舌部(56)とは反対側にある前記シート(10)の横方向縁部(41)に通じ、他端部において前記舌部(56)の前記自由端部(58)に通じている、ステップと、
前記シート(10)それぞれの前記横方向弱化部分(42、43、44、53、66)に沿って前記ブランク(70)または前記シート(10)それぞれを折り曲げ、矩形状横断面の管体(122)であって前記ブランク(70)を当該ブランク自体にまたは前記シート(10)それぞれを当該シート自体に横方向に封止する管体を形成して剥離可能なまたは引裂可能な横方向連結部(110)を形成するステップ(81)であって、前記シート(10)それぞれが、当該シート(10)それぞれに関して、前記横方向連結部(110)から長手方向に突出し、前記シート(10)が、横方向弱化部分(66)をさらに有しており、前記横方向弱化部分に沿って、前記シート(10)が当該パッケージ(12;12’)の外側に向けて折り曲げられ、前記横方向連結部(110)の下に封止淵部(67)を形成し、前記舌部(56)が、ストリップ(54)に接着された一端部(57)及び自由端部(58)を有し、前記舌部(56)及び前記ストリップ(54)が、横方向弱化部分(53)に沿って当該パッケージ(12、12’)の後側面(102)に折り重ねられており、前記ストリップ(54)が、「フレッシュ-フレッシュ」封止によって前記封止淵部(67)に封止されており、封止された前記ストリップ(54)が、当該パッケージ(12、12’)の前記横方向連結部(110)を形成し、前記封止淵部(67)が、前記横方向連結部(110)の封止領域において前記シートを二重にすることを可能とする、ステップと、
前記シート(10)それぞれを長手方向に封止して長手方向基部連結部(114)を形成し、それにより、食品(P)を収容するのに適した内部空洞(122)を画成するステップ(82)と、
前記内部空洞(122)に食品を充填するステップ(83)と、
前記シート(10)を当該シート自体に長手方向で封止することによって前記パッケージ(12;12’)を閉鎖し、前記長手方向基部連結部(114)から離間した長手方向頂部連結部(120)を形成するステップ(84)と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項8】
前記パッケージ(12;12’)を閉鎖する前記ステップ(84)と同時にまたは後に、2つの連続する前記パッケージ(12;12’)を切断によって分離する追加ステップ(90)をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記パッケージ(12;12’)を閉鎖する前記ステップ(84)と同時にまたは後に、2つの連続する前記パッケージ(12;12’)間に長手方向プレカットを形成する追加ステップ(90)をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
充填する前記ステップ(83)において、前記食品(P)が、液体でまたは粘性状態で、注入されて前記パッケージ(12;12’)内で固化されることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記ブランク(70)が、リール形態で供給されており、
当該方法が、
前記ブランク(70)を折り曲げる前記ステップ(81)の前に、前記ブランク(70)を繰り出すサブステップ(86)と、
前記シート(10)それぞれについて、引裂案内ストリップ(60、61)を形成するサブステップ(87)、前記弱化部分(30、31、32、33、42、43、44、53、45、46、47、48、49、50、51、52、53、62、63、64、65、66)を形成するサブステップ(88)、及び、前記舌部(56)を形成するサブステップ(89)と、任意で、下塗層(68、69)を形成するステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
請求項7から11のいずれか1項に記載の方法によって得られることが可能な食品パッケージ(12、12’)。
【請求項13】
請求項1から6のいずれか1項に記載のパッケージ(12;12’)を少なくとも1つ形成するための複数のシート(10)を有するブランク(70)であって、
複数の前記シート(10)の前記シート(10)それぞれが、横方向弱化部分(42、43、44、53、66)を備える弱化部分(30、31、32、33、42、43、44、53、45、46、47、48、49、50、51、52、53、62、63、64、65、66)と、当該シート(10)の横方向縁部(40)に固定された舌部(56)と、を有することを特徴とするブランク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
プロセスチーズ及びフレッシュプロセスチーズは、しばしば、個装されたポーションで提供される。ポーションパックは、主として、薄いアルミニウム箔で形成されており、折り曲げられて開口容器を形成し、この開口容器内には、チーズが熱いうちに一容量分収容される。その後、アルミニウムカバーは、チーズ上に配置され、全体製品を封止する。これら製品は、パッケージを形成する前にパッケージに接着されたプラスチック引裂案内ストリップを用いて形成された簡易開封システムを有する。
【0003】
このようなポーションパックは、相対的な封止を生成して提供するのに経済的であり、困難な物流状況の下でも当該製品を十分に保存することを可能とする。このため、高温な国においても室温で輸送及び保存した状態で6か月より長く最長1年の保存可能期間をプロセスチーズに提供できる。
【0004】
しかしながら、このタイプのパッケージを封止することは、完全ではない。時間の経過と共に、製品のいくらかの水分が蒸発することを通して、製品重量の損失が観測され得、このことは、パッケージングに漏洩が存在することを示している。
【0005】
カバーをチーズに封止して事前の折り曲げを行う方法は、割れ目を形成し、チーズは、この割れ目内に入り得、水分は、蒸発し得、しばしばチーズから解放される漿液が漏洩し得る。
【0006】
これら漏洩は、製品の保存に悪影響を与える。実際に、保存中の水分の損失は、製品の質感を変え、パッケージ中に余分なものを含ませる必要がある。漏洩は、同様に、酸素がパッケージ内に入ることを可能とし、製品が悪臭を放つことによって保存可能期間を制限する。チーズの近傍から外部環境への漿液の流動は、カビをパッケージの外側に生じさせ得、このカビは、製品がパッケージ内で腐っていない場合であっても、消費者に対して不快な外観を呈する。
【0007】
特許文献1には、シート自体に封止されたシートから形成されたパッケージが記載されており、このパッケージは、例えば、スライスしたチーズを収容している。しかしながら、パッケージに熱い液状のチーズを充填してその後に封止して閉鎖した後に、チーズを収容しているパッケージは、2つのローラ間で形付けられて冷却され、スライスを形成しなければならず、これは、生産速度を低速させる。
【0008】
特許文献2には、ポーション化可能な食品の折曲可能パッケージが記載されており、このパッケージは、2つの端縁部によって接続された2つの長手方向縁部を有しかつ少なくとも1つの湾曲部及び/または折曲部を有して食品のための保存空間を形成する側部ストリップと、端縁部に剥離可能に取り付けられた蓋体と、を備える。しかしながら、このようなパッケージは、側部ストリップ及び蓋体を別個に形成しかつ少なくとも3つの連続した封止部によって剥離可能な態様で組み立てられることを必要とし、これら封止部は、実施するのに複雑である。さらに、このように形成されたパッケージは、大きな封止面を有しており、漏洩の危険性を増加させる。
【0009】
特許文献3には、特に一ポーションのチーズのための、上述したタイプのパッケージが記載されており、このパッケージは、底部と、底部に対して垂直に折り返されて底部と共に密封空洞を形成する側壁部と、を備え、パッケージは、側壁部に固定された蓋体をさらに備え、この側壁部は、他の側壁部の固定平坦部に折り返されて封止されている。しかしながら、このパッケージをユニットごとに生産するために必要なブランクは、複数の切断部を有しており、結果として、これら切断部により、パッケージの形成において著しい材料浪費及び機械的複雑さをもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平07-101463号公報
【特許文献2】国際公開第2011/058237号
【特許文献3】仏国特許第2957062号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の1つの目的は、食品のためのパッケージを提供することであり、このパッケージは、上記欠点を克服し、良好な封止品質を有しており、製造が容易でありかつ高い生産速度を維持する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このために、本発明は、本発明は、長手方向縁部によって互いに連結された複数のシートを有するブランクからシートから形成された食品のためのパッケージに関しており、ブランクのシートそれぞれは、横方向弱化部分を有する弱化部分と、シートの横方向縁部に固定された舌部と、を有し、ブランクのシートそれぞれは、横方向弱化部分に沿って折り曲げられて矩形状横断面の管体であって剥離可能なまたは引裂可能な横方向連結部に沿ってシート自体に封止されている、管体を有し、舌部は、横方向連結部から長手方向に突出し、ブランクのシートそれぞれは、長手方向基部連結部に沿って長手方向に封止されており、それにより、食品を収容するのに適した内部空洞を画成し、食品は、内部空洞内に注ぎ込まれ、パッケージは、長手方向基部連結部から間隔をあけた長手方向頂部連結部に沿ってシートをシート自体に長手方向に封止することによって閉鎖されており、横方向連結部は、一方の長手方向連結部から他方の長手方向連結部まで延在している。
【0013】
本発明は、空である場合であっても、パッケージを単一のシートから形成することを可能とする。このため、食品のための型として直接パッケージを使用でき、この食品は、パッケージを封止する前にパッケージから液状で入れられ、これにより、パッケージ段階の前に食品のための形成段階を回避することによって製品を節約すること、ひいては高生産速度を維持することが可能となる。
【0014】
本発明の別の利点は、衛生性及び保存性である。製品をパッケージ内へ直接注ぐことによって、外気への露出が最小限になり、汚染の危険性を制限する。また、大気圧で低温殺菌温度よりも高い温度、例えば60℃と90℃との間で製品を注ぐ場合、保存は、さらに改善される。
【0015】
本発明の特有の形態によれば、パッケージは、同様に、単独でまたは技術的に可能な組み合わせで以下の特徴のうちの1以上を有する:
舌部は、自由把持端部を有し、シートは、長手方向引裂案内ストリップを有し、長手方向引裂案内ストリップそれぞれは、一端部において、シートのうち舌部とは反対側にある横方向縁部に通じ、他端部において、舌部の自由端部に通じる;
シートは、紙、ボール紙、または、プラスチック、または、紙及びプラスチックの1以上の層もしくはプラスチック及びアルミニウムの1以上の層もしくはプラスチックの複数の層もしくは紙、プラスチック及びアルミニウムの1以上の層を備える複合材で主に形成されている;
シートの弱化部分は、少なくとも4つの長手方向弱化部分と、4つの横方向弱化部分と、8つの追加弱化部分と、を備え、4つの長手方向弱化部分のうちの2つと8つの追加弱化部分とは、2つの長手方向連結部から長手方向外方に突出する2つの長手方向襞部または4つの突端部を形成するためのものである;
パッケージは、4つの面と2つの長手方向連結部から長手方向外方に突出する2つの長手方向襞部または4つの突端部とによって形成された部分的な平行六面体形状を有する;
パッケージは、2つの長手方向連結部から長手方向外方に突出する2つの長手方向襞部または4つの突端部が折り重ねられている平行六面体形状を有する;
シートは、横方向弱化部分をさらに有し、この横方向弱化部分に沿って、シートは、パッケージの外方に向けて折り曲げられ、横方向連結部の下に封止淵部を形成する;
シートは、パッケージの開封を容易にする少なくとも2つの下塗層を有しており、横方向連結部は、引裂可能である。
【0016】
本発明は、食品のための少なくとも1つのパッケージを製造して充填するための方法にさらに関し、この方法は、少なくとも以下のステップ、
長手方向縁部において共に連結された複数のシートをブランクに設けるステップであって、シートそれぞれが、パッケージを形成することを意図されており、シートそれぞれが、横方向弱化部分と、シートの横方向縁部に連結された舌部と、を備える、ステップと、
シートそれぞれの横方向弱化部分に沿ってブランクを折り曲げて矩形状横断面の管体を形成するステップであって、ブランクを横方向にブランク自体に封止して剥離可能なまたは引裂可能な横方向連結部を形成し、シートそれぞれの舌部が横方向連結部から長手方向に突出する、ステップと、
シートそれぞれを長手方向に封止して長手方向基部連結部を形成し、それにより、食品を収容するのに適した内部空洞を画成するステップと、
内部空洞に食品を充填するステップと、
シートをシート自体に長手方向に封止することによってパッケージを閉鎖し、長手方向基部連結部から離間した長手方向頂部連結部を形成するステップであって、横方向連結部が、一方の長手方向連結部から他方の長手方向連結部まで延在し、シートの長手方向頂部連結部が、次のシートの長手方向基部連結部を形成する、ステップと、
を備える。
【0017】
本発明の特有の形態によれば、パッケージを製造して充填するための方法は、同様に、単独でまたは技術的に可能な組み合わせで以下の特徴のうちの1以上を有する:
方法は、パッケージを閉鎖するステップと同時にまたは後に、切断によって2つの連続するパッケージを分離する追加ステップをさらに備える;
方法は、パッケージを閉鎖するステップと同時にまたは後に、2つの連続するパッケージ間に長手方向プレカットを形成するさらなるステップをさらに備える;
充填段階中に、食品は、液状または粘性状態でパッケージ内に注入されて固体化される;
ブランクは、リール形態で供給されており、方法は、ブランク折曲ステップの前に、ブランク繰出ステップと、シートそれぞれにおいて、弱化部分形成サブステップ、舌部形成サブステップ及び任意の下塗層形成サブステップと、をさらに備える。
【0018】
本発明は、同様に、上述した方法によって得られ得るパッケージに関する。
【0019】
本発明は、同様に、上述したパッケージを少なくとも1つ形成するための複数のシートを有するブランクに関し、複数のシートそれぞれのシートは、横方向弱化部分を有する弱化部分と、シートの横方向縁部に固定された舌部と、を有する。
【0020】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照しながら、一例としてのみ提供される以下の説明を読むと明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】平置きして本発明の好ましい実施形態にかかるパッケージを形成するシートを示す底面図である。
図2】平置きして本発明にかかる複数のシートで形成されたブランクを示す底面図である。
図3】本発明にかかるパッケージ形成及び充填方法の主要ステップを示すフローチャートである。
図4図2のブランクを用いて形成された管体を示す斜視図であって、パッケージを閉じた、斜視図である。
図5】パッケージ及び充填方法の段階における、図1のシートを用いて形成されたパッケージを示す斜視図であって、図4において封止した状態で示した舌部を封止する前に図4に示す管体から形成されたパッケージを示す、斜視図である。
図6】パッケージ及び充填方法の段階における、図1のシートを用いて形成されたパッケージを示す斜視図であって、舌体を封止した後の充填時における図4の管体の一端部におけるパッケージを示しており、一側部が開口した側部が側部封止を有する、斜視図である。
図7】パッケージ及び充填方法の段階における、図1のシートを用いて形成されたパッケージを示す斜視図であって、充填し、側部封止して切断して管体からパッケージを分離させた直後のパッケージを示す、斜視図である。
図8】パッケージ及び充填方法の段階における、図1のシートを用いて形成されたパッケージを示す斜視図であって、側部封止部を折り重ねた後の閉じたパッケージを示す、斜視図である。
図9図8と同様の図であるが、パッケージを開封した、図である。
図10】平置きしたシートを示す底面図であって、図1の第1実施形態にかかるパッケージを形成する、底面図である。
図11図10のシートから形成されたパッケージを示す斜視図である。
図12図11のパッケージを示す図であって、パッケージを開封している際の、図である。
図13】平置きしたシートを示す底面図であって、図1の実施形態の第2変形例にかかるパッケージを形成する、底面図である。
図14】本発明にかかるパッケージを形成して充填するための一変形例にかかる方法にかかる図2のブランクを用いて形成された一連のパッケージを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1のシート10は、図5から図9のパッケージ12を形成することを意図している。
【0023】
図10のシート10は、図11及び図12のパッケージ12’を意図している。
【0024】
シート10は、長手方向Lに沿って細長い。
【0025】
シート10は、弱化部分と弱化部分の外側にあり弱化部分よりも硬質の材料との間で硬質性コントラストを有する材料で形成されている。
【0026】
理解されることは、材料が平坦面を形成するのに十分な硬質性であり、この材料の硬質性が弱化部分よって局所的に低減され得ること、である。
【0027】
好ましくは、シート10は、紙またはボール紙から主としてなる。
【0028】
紙またはボール紙は、30g/m以上200g/m以下の重量を有する。
【0029】
好ましくは、紙またはボール紙は、40g/m以上150g/m以下の重量を有する。
【0030】
さらに好ましくは、紙またはボール紙は、40g/m以上80g/m以下の重量を有する。
【0031】
別の実施形態において、シート10は、様々な材料を組み合わせることによって生成されてプラスチック複合材を形成するプラスチック材料で形成されている。この複合材に含まれる適切な材料には、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリアミド(PA)フィルム、ポリ乳酸(PLA)フィルムまたは食品パッケージで通常使用される他のプラスチックフィルムが含まれる。
【0032】
有利には、材料がラッカー、PEフィルム、PPフィルムまたは封止補助機能を有する封止ポリマーを備える場合に、PETまたはPPは、材料の構造的役割を満たすために好ましい。
【0033】
シート10は、同様に、アルミニウム及び/または紙の層を備え得る。これら材料は、平面を形成するのに十分な剛性を有するという利点、及び、本願にとって重要な折曲特性、特に折り曲げを維持しかつ押し潰した後に優先的な弱化部分を形成する能力を有するという利点を有する。
【0034】
紙またはボール紙を使用する場合、紙またはボール紙の全体にわたってまたは表面を処理して紙またはボール紙に水バリア特性、可能性のあるガスバリア特性及び封止可能性を付与する必要がある。
【0035】
シートに関する主な可能性のある構成は、パッケージ12、12’内に収容されている食品Pに向けて内側から外側まで、
・封止並び可能性のある水及びガスバリア層/紙40g/m~80g/m/封止及び/または保護層;
・封止並びに可能性のある水及びガスバリア層/紙40g/m~80g/m/アルミニウム10μm~20μm/封止及び/または保護層;
・封止並びに可能性のある水及びガスバリア層/PET10μm~20μm/封止及び/または保護層;
・封止並びに可能性のある水及びガスバリア層/PET10μm~20μm/紙40g/m~80g/封止及び/または保護層;
・封止並びに可能性のある水及びガスバリア層/PET10μm~20μm/アルミニウム10μm~20μm/封止及び/または保護層;
・封止並びに可能性のある水及びガスバリア層/PET10μm~20μm/アルミニウム10μm~20μm/紙40g/m~80g/封止及び/または保護層;
である。
【0036】
封止並びに可能性のある水及びガスバリア層は、少なくとも1つの封止ラッカーを備えており、この封止ラッカーは、ポリオレフィンベースのプラスチックコーティングまたはラミネートで補足されるまたは置換される。
【0037】
封止ラッカーは、例えば、アクリル(メタクリル、アクリレート、これらポリマーとエチレンとの共重合体)、ニトロセルロース、ビニル(ポリビニルクロライド(PVC)、ポリビニルアセテート(PVアセテート)、ポリビニルラウレート(PVラウレート)、ポリビニリデンクロライド(PVDC))、ポリエステルベースのラッカー材、及び、ポリオレフィンベースのラッカー材である。
【0038】
封止及び/または保護層は、例えば、上で列挙した例からのかつ保護機能を満たす少なくとも1つの封止ラッカー材、または、上で列挙した例からの少なくとも1つの封止ラッカー材及び例えばポリビニルアルコールラッカー材(PVOH)などの封止ラッカー材とは異なる少なくとも1つの保護ラッカー材、を備える。
【0039】
シート10は、有利には、50μmと250μmと間の、好ましくは50μmと120μmと間の全厚を有する。
【0040】
シート10は、主領域20と、主領域20の長手方向端部23に配設された端部領域22と、を備える。
【0041】
主領域20は、主として、ほぼ長方形状である。
【0042】
主領域20は、5つの横方向パネル24、25、26、27、28、すなわち、中央パネル24と、長手方向Lに対してほぼ垂直な横方向Tに沿って中央パネル24の両側に対になって配列された4つの側部パネル25、26、27、28と、を備える。
【0043】
5つの横方向パネル24、25、26、27、28は、長手方向Lに対してほぼ平行に延在する長手方向弱化部分30、31、32、33によって互いに接続されている。
【0044】
今後、中央パネル24に接続された2つの側部パネル26、27を近位側部パネル26、27と称し、他の2つの側部パネル25、28を遠位側部パネル25、28と称する。
【0045】
好ましくは、2つの近位側部パネル26、27は、形状及び寸法においてほぼ同じである。
【0046】
好ましくは、2つの遠位側部パネル25、28は、形状及び寸法においてほぼ同じである。
【0047】
すなわち、シート10は、有利には、中間長手方向平面(図示略)に関して対称である。
【0048】
主領域20は、横方向パネル24、25、26、27、28内に横方向Tとほぼ平行に延在する4つの長手方向パネル34、35、36、37をさらに備える。
【0049】
シート10は、2つの長手方向縁部38、39及び2つの横方向縁部40、41を有する。
【0050】
4つの長手方向パネル34、35、36、37それぞれは、シート10の一方の長手方向縁部38から他方の長手方向縁部39まで延在する。
【0051】
4つの長手方向パネル34、35、36、37は、横方向Tにほぼ平行に延在する横方向弱化部分42、43、44によって互いに接続されている。
【0052】
4つの長手方向パネル34、35、36、37それぞれは、中央部品34、35A、36A、37Aと、中央部品34、35A、36A、37Aの両側において対になって横方向Tに配列されかつ長手方向弱化部分30、31、32、33によって接続された2つの近位側部品34B、35B、36B、37B及び2つの遠位側部品34C、35C、36C、37Cと、を備える。
【0053】
横方向弱化部分42、43、44は、シート10の2つの長手方向縁部38、39に通じる。
【0054】
好ましくは、端部領域22に最も近い2つの長手方向パネル34、35は、端部領域22から最も遠い2つの長手方向パネル36、37と形状及び寸法においてほぼ同じである。
【0055】
図1及び図13に示す例において、端部領域22に最も近い長手方向パネル34は、この長手方向パネル34の近位側部品34Bそれぞれに配設された2つの追加弱化部分45、46;47、48をさらに備える。
【0056】
この長手方向パネル34の近位側部品34Bにおける2つの追加弱化部分45、46;47、48は、近位側部品34Bを中央部品34Aから分離する長手方向弱化部分31;32と共に、ほぼ二等辺状の三角形を形成し、この三角形の頂点は、近位側部品34Bを遠位側部品34Cから分離する長手方向弱化部分30;33に接する。
【0057】
「ほぼ二等辺三角形」は、三角形の底辺と頂点との間に形成される角度が5%以内にほぼ等しいこと、を意味する。
【0058】
同様に、端部領域22に最も近い長手方向パネル34と同じである長手方向パネル36は、2つの追加弱化部分49、50;51、52をさらに備え、これら弱化部分は、この長手方向パネル36の近位側部品36Bそれぞれに配列されている。
【0059】
この長手方向パネル36の近位側部品36Bにおける2つの追加弱化部分49、50;51、52は、近位側部品36Bを中央部品36Aから分離させる長手方向弱化部分31;32と共に、近位側部品36Bを遠位側部品36Cから分離させる長手方向弱化部分30;31に頂点が接するほぼ二等辺の三角形を形成する。
【0060】
他の長手方向パネル35、37は、追加の脆弱部を有していない。
【0061】
一変形例において、図10に示すように、端部領域22に最も近いパネル34に隣接する長手方向パネル35は、この長手方向パネル35の近位側部品35Bそれぞれに配列された2つの追加弱化部分45、46;47、48をさらに備える。
【0062】
この長手方向パネル35の近位側部品35Bにおける2つの追加弱化部分45、46;47、48は、近位側部品35Bを中央部品35Aから分離させる長手方向弱化部分31;32と共に、ほぼ二等辺の三角形を形成し、この三角形の頂点は、最も近い長手方向縁部38;39に向かうように方向付けられており、近位側部品35Bを遠位側部品35Cから分離させる長手方向弱化部分30;33から離間している。
【0063】
端部領域22に最も近いパネル34には、追加弱化部分がない。
【0064】
同様に、端部領域22に最も近いパネル34に隣接する長手方向パネル35と同じ長手方向パネル37は、この長手方向パネル37の近位側部品37Bそれぞれに配列された2つの追加弱化部分49、50;51、52をさらに備える。
【0065】
この長手方向パネル37の近位側部品37Bにおける2つの追加弱化部分49、50;51、52は、近位側部品37Bを中央部品37Aから分離させる長手方向弱化部分31;32と共に、ほぼ二等辺な三角形を形成し、この三角形の頂点は、最も近い長手方向縁部38;39に向けて方向付けられており、近位側部品37Bを遠位側部品37Cから分離させる長手方向弱化部分30;33から離間する。
【0066】
端部領域22に最も近い長手方向パネル34と同じ長手方向パネル36には、追加弱化部分がない。
【0067】
端部領域22は、横方向Tに延在する横方向弱化部分53によって主領域20に接続されている。
【0068】
横方向弱化部分53は、シート10の2つの長手方向縁部38、39に通じる。
【0069】
端部領域22は、主領域20から延在するストリップ54を備える。
【0070】
図1及び図10に示す例において、長手方向弱化部分30、31、32、33は、シート10の2つの横方向縁部40、41に通じる。
【0071】
図13に示す例において、長手方向弱化部分30、31、32、33は、一方では、シート10のうち端部領域22とは反対側の横方向縁部41に通じており、他方では、端部領域22のストリップ54に通じている。
【0072】
端部領域22は、長手方向Lにおいてシート10から延在する舌部56をさらに備える。
【0073】
舌部56は、端部領域22の側部においてシート10の横方向縁部40に固定されている。
【0074】
「一体的」であることにより、理解されることは、舌部56が、シート10の横方向縁部40と同じ一片の部分であること、である。
【0075】
舌部56は、端部領域22のストリップ54に接着された端部57と、自由端部58と、を有する。自由端部58は、いったんパッケージ12を形成すると舌部56を把持してパッケージ12を開封することを容易することを可能とする。
【0076】
舌部56は、例えば、近位側部パネル26、27を中央パネル24に接続する長手方向弱化部分31、32の続きから延在する。
【0077】
好ましくは、シート10は、近位側部パネル26、27を中央パネル24に接続する長手方向弱化部分31、32に沿う長手方向引裂案内ストリップ60、61を有する。
【0078】
引裂案内ストリップ60、61は、長手方向弱化部分31、32を超えて端部領域22のストリップ54内へ延在し、かつ、舌部56の輪郭に沿って少なくとも部分的に延在する。
【0079】
引裂案内ストリップ60、61は、一端部においてシート10のうち舌部56とは反対側の横方向縁部41に通じており、かつ、他端部において舌部56の自由端部58に通じている。
【0080】
引裂案内ストリップ60、61は、例えば、特にブレードまたはレーザ処理を用いた中間部におけるプレカットを用いて、シートの厚さにおけるシート10の弱化部分の形態にある。
【0081】
あるいはまたはさらに、引裂案内ストリップ60、61は、シート10に積層されたストリップの形態にある。
【0082】
引裂案内ストリップ60、61双方は、引裂案内ストリップ60、61が配置されているエリアにわたって引き裂きが進行することを防止するための案内として、及び、シートが開封の引っ張りに耐えることをできるようにするためのシートの機械的補強として、機能する。引裂案内ストリップ60、61は、好ましくは、近位側部パネル26、27を中央パネル24に接続する長手方向弱化部分31、32に沿っており、これら長手方向弱化部分31、32は、パッケージ12、12’の縁部を形成することが意図されており、これにより、完全な開封を形成し、食品Pの最大5つの側面までの食品Pの少なくとも3つの側面にアクセス可能とすることを可能とし、ひいては、消費者により食品Pへの容易なアクセスを可能とする。
【0083】
シート10は、4つの横方向弱化部分62、63、64、65をさらに備え、これら横方向弱化部分それぞれは、一端部において、最も近接する長手方向縁部38、39に通じ、他端部において、追加弱化部分45、46;47、48;49、50;51、52によって形成された4つのほぼ二等辺な三角形のうちの1つの頂点に通じる。
【0084】
あるいは、横方向弱化部分62、63、64、65は、シート10を折り曲げている間に形成される。そして、折り曲げる前において、シート10には、これら横方向弱化部分62、63、64、65がない。
【0085】
図1及び図10に示す例において、シート10は、端部領域22から最も遠い長手方向パネル37を封止淵部67に接続する横方向弱化部分66を有する。
【0086】
横方向弱化部分66は、シート10の2つの長手方向縁部38、39に通じる。
【0087】
封止淵部67は、シートを強化するために封止エリアにおいてシートを二重にすることを可能とする。封止淵部67は、シート10をいったん折り曲げると、シート10のうち端部領域22とは反対側にある横方向縁部41が食品Pと直接接触することを防止し、シートが全体にわたって処理されていない場合に水分や油分が毛管現象によってシート内に広がる危険性を回避する。
【0088】
図10に示す例において、シート10は、有利には、同様に、引き裂きによってパッケージ12’の開封を容易にすることを意図した2つの下塗層68、69を有する。
【0089】
例えば、2つの下塗層のうちの一方の下塗層68は、横方向Tにほぼ平行であり、引裂案内ストリップ60、61間でウェブ54内へ延在しており、他方の下塗層69は、引裂案内ストリップ60、61間で封止淵部67内に位置しており、2つの円弧を形成しており、これら円弧は、引裂案内ストリップ60;61の近傍からシート10の最も近い横方向縁部41に通じる。
【0090】
4つの長手方向パネル34、35、36、37の中央部品34A、35A、36A、37Aは、パッケージ12の面100、102、104、106を形成することを意図している。
【0091】
面100、102、104、106は、主として、舌部56を受ける後面102とは反対側にある前面100と、横方向側面104、106である。
【0092】
有利には、前面100及び後面102は、形状が正方形である。
【0093】
図7に示す第1の好ましい実施形態によれば、側面104、106は、形状が正方形よりはむしろ長方形であり、それにより、結果として得られるパッケージ12は、直方体である。
【0094】
図11に示す例において、側面104、106は、同様に、正方形であり、それにより、結果として得られるパッケージ12’は、立方体である。
【0095】
別の変形例において、前面100及び後面102は、非正方形な長方形であり、側面104、106は、非正方形な長方形であり、それにより、結果として得られるパッケージ12は、直方体である。
【0096】
理解されることは、変形例に応じて、立方体状のパッケージが、封止淵部を有していなくてもよく、引裂可能な横方向連結部を有し得ること、及び、直方体形状が淵部及び下塗層を有し得、引裂可能な横方向連結部を有し得ること、である。
【0097】
「引裂可能」は、接着または封止による水密固定を意味し、そのため、この水密固定により、締結された2つのパーツをパッケージの通常使用中にこれらパーツを引き裂くことなく相互に分離することが可能となる。
【0098】
複数のシート10を備えるブランク70を図2に示す。
【0099】
シート10は、長手方向縁部38、39において共に連結されている。
【0100】
パッケージ12;12’は、好ましくは、食品P、特に食品Pの個別ポーションを備えることが意図されており、食品は、非限定的な例として、
-限定されないチーズのような一ポーションの乳製品であって、チーズベース及び/または乳製品ベースを備える、乳製品、
-一ポーションの乳製品代替品、
-少なくとも1つの乳製品ベースと少なくとも1つの他の非乳製品ベース、例えば穀物及び/または豆ベースなどとを備える一ポーションの複合材、
-一ポーションの植物ベースの食品、
-一ポーションの菓子類またはチョコレート製品、
-ブイヨンキューブまたは生物のような一ポーションの料理補助材、
である。
【0101】
特有の実施形態において、パッケージ12;12’は、食品Pを収容する。
【0102】
少なくとも1つのパッケージ12;12’を製造して充填するための方法を説明する。
【0103】
フローチャートを図3に示すこの方法は、少なくとも、
-複数のシート10を有するブランク70を用意するステップ80であって、シート10それぞれは、横方向弱化部分42、43、44、53、66を備える弱化部分30、31、32、33、42、43、44、53、45、46、47、48、49、50、51、52、53、62、63、64、65、66と、シート10の横方向縁部40に固定された舌部56と、を有する、ステップと、
-シート10の横方向弱化部分42、43、44、53、66に沿ってブランク70を折り曲げて横断面が長方形の管体122を形成し、ブランク70をこのブランク自体に横方向で封止して剥離可能なまたは引裂可能な横方向連結部110を形成するステップ81であって、シート10それぞれの舌部56が、横方向連結部110から長手方向に突出するステップと、
シート10それぞれに関して、
-シート10それぞれを長手方向に封止して長手方向基部連結部114を形成するステップ82であって、それにより、食品Pを収容するのに適した内部空洞122を画成するステップと、
-内部空洞122に食品を充填するステップ83と、
-シート10をシート自体に長手方向に封止することによってパッケージ12;12’を閉鎖し、長手方向基部連結部114から間隔をあけて長手方向頂部連結部120を形成するステップ84であって、横方向連結部110が長手方向連結部114、120のうちの一方から他方まで延在し、シート10の長手方向頂部連結部120が次のシート10の長手方向基部連結部114を形成する、ステップと、
を備える。
【0104】
送達ステップ80において、複数のシート10を有するブランク70は、有利には、ロールの形態にある。
【0105】
サブステップ86において、ブランク70は、食品パッケージにおいて公知の技術によって、繰り出される。
【0106】
以下のステップは、ブランク70のシート10それぞれに関して説明される。
【0107】
サブステップ87において、引裂案内ストリップ60、61を形成する。
【0108】
引裂案内ストリップ60、61は、例えば、特にブレードまたはレーザ処理を用いた中間部におけるプレカットを用いた、シートの厚さにおけるシート10の弱化部分の形態にある。
【0109】
代替としてまたはさらに、引裂案内ストリップ60、61は、シート10に積層されたストリップの形態にある。
【0110】
サブステップ88において、引裂案内ストリップ60、61を形成する前または後において、長手方向弱化部分30、31、32、33、横方向弱化部分42、43、44、53、62、63、64、65、66及び追加弱化部分45、46、47、48、49、50、51、52、53を形成する。
【0111】
長手方向弱化部分30、31、32、33、横方向弱化部分42、43、44、53、62、63、64、65、66及び追加弱化部分45、46、47、48、49、50、51、52、53は、例えば、シート10を潰すことによって生成される。
【0112】
潰すことは、金属工具を受ける溝部の形態にある対応部分に配設されたシート10を押圧する突出金属工具によって実行される。
【0113】
クラッシングは、紙またはボール紙のような材料に特に適しているが、同様に、一部のプラスチックにも適している。
【0114】
代替としてまたはさらに、長手方向弱化部分30、31、32、33、横方向弱化部分42、43、44、53、62、63、64、65、66及び追加弱化部分45、46、47、48、49、50、51、52、53は、例えば、ナイフを用いてまたはレーザ処理によってシートの中間部をプレカットすることを介して、シートの厚さにおいてシート10の一部を除去することによって実現される。
【0115】
この場合において、折曲弱化部分は、シート10の弱化部分の形態にある引裂案内ストリップ60、61と部分的に統合され、開封は、折曲弱化部分に沿って行われる。
【0116】
このような弱化部分を形成することによって、シートの剛性を正確な線に沿って低減し得、それにより、充填前にシートを形付けるときに折り曲げることが可能となり、充填した後にシートの形付けを最終化することが可能となる。
【0117】
サブステップ89において、開封システムを形成するために、シート10のうちの一部は、例えば、シート10の長手方向縁部38、39のうちの一方において切断されて舌部56を形成する。
【0118】
代替として、舌部56は、切断及び折り曲げの組み合わせによって形成される。
【0119】
例えば、2つの直線状切断部は、舌部を形成する縁部に垂直なシートに形成されており、シートは、切断部それぞれから45°外側においてシート自体に折り返されて突端部を形成する。シートのうち折り曲げられてフラップを形成する部分は、封止されかつ接着されて、フラップが折曲解除されることを防止する。
【0120】
このサブステップ89は、引裂案内ストリップ60、61を形成するサブステップ87並びに長手方向弱化部分30、31、32、33、横方向弱化部分42、43、44、53、62、63、64、65、66及び追加弱化部分45、46、47、48、49、50、51、52、53を形成するサブステップ88の前、間または後に実行され得る。
【0121】
図10に示す特有の場合の実施形態において、下塗層68、69は、シート10を単純に切断することによってまたは「ハーフフレッシュ(half-flesh)」切断することによって、追加的に形成される。
【0122】
下塗層68、69は、長手方向弱化部分30、31、32、33、横方向弱化部分42、43、44、53、62、63、64、65、66及び追加弱化部分45、46、47、48、49、50、51、52、53を形成するサブステップ88の間にまたは舌部56を形成するサブステップ89の間に形成され得る。
【0123】
ブランク70を折り曲げるステップ81において、シート10それぞれは、横方向弱化部分42、43、44に沿ってシート自体に折り曲げられて前面100、後面102及び2つの横方向側面104、106を形成しており、2つの連続的な面100、102、104、106間の角度は、90°である。
【0124】
図1及び図10に示す例において、封止淵部67は、図5に示すように、淵部67を端部領域22から最も遠い長手方向パネル37に接続する横方向弱化部分66に沿って、パッケージ12;12’の外側に向けて折り曲げられ、それにより、シート10を横方向弱化部分42、43、44に沿ってシート自体に折り曲げることは、ストリップ54と封止淵部67とを互いに反対側にさせる。
【0125】
舌部56及びストリップ54は、横方向弱化部分53に沿って後側面102上に折り重ねられる。
【0126】
このように折り曲げられた複数のシート10を有するブランク70は、図4に示す長方形横断面の管体112を形成する。
【0127】
舌部56は、横方向連結部110から長手方向に突出する。
【0128】
長方形横断面は、長方形状または正方形状を意味する。
【0129】
複数のシート10からなる管体112を形成するために、例えば、グースネック形成機器を使用し、この機器の出口は、長方形横断面を有しており、チーズ機器の出口横断面と同じ横断面を有する筒体によって伸長されている。
【0130】
形成機器及び横方向弱化部分42、43、44、53の組み合わせた作動を通して、長方形横断面を有する管体112が得られる。
【0131】
パッケージ12;12’を生成するために使用される機器は、有利には、管体を筒体に押し付けることによって管体112の幾何形状を維持することを可能とする対応部分を備える。
【0132】
対応部分は、主として、管体112の周りに嵌合された簡素なプレートまたは駆動ローラである。
【0133】
図1及び図10に示す複数のシート10を有するブランク70を折り曲げるステップ81において、シート10それぞれについて、ストリップ54は、パッケージ12をこの方法で生成する際に、封止淵部67に封止される。
【0134】
封止は、「フレッシュ-フレッシュ」封止である。
【0135】
例えば、加熱したまたは超音波のローラを管体112に当てることによって、または、加熱したまたは超音波のバーを管体112に当てることによって、封止を達成する。
【0136】
封止ストリップ54は、パッケージ12;12’の横方向連結部110を形成する。
【0137】
横方向連結部110は、剥離可能なまたは引裂可能である。
【0138】
封止淵部67は、シート10を折り曲げると、シート10のうち端部領域22とは反対側にある横方向縁部41が食品Pと直接接触することを防止する。この幾何形状は、紙またはボール紙材料のような、食品と直接接触させることができない材料に対して特に適している。横方向連結部110を剥離可能である場合、図9に示すように、この封止は、正確な構造を用いて行われなければならない。
【0139】
図12に示すような引裂可能な横方向連結部110は、下塗層68、69を用いて得られる。
【0140】
封止淵部がない図13に示す例における特有の場合において、シート10それぞれについて、この方法によってパッケージ12’を生成する際に、舌部56及びストリップ54は、横方向弱化部分53に沿って後面102上に折り重ねられる。
【0141】
ストリップ54は、後面102に封止される。
【0142】
この封止は、「レザー-フレッシュ」型であり、剥離可能なタイプの封止を提供し、それにより、行程の終わりに実に容易な開封が得られる。
【0143】
例えば、加熱したまたは超音波のローラを管体112に当てることによって、または、加熱したまたは超音波のバーを管体112に当てることによって、封止を達成する。
【0144】
この例において、シート10の厚さは、パッケージ12内に収容されている食品Pに対して反応性がないべきである。実際に、シート10のうち端部領域22とは反対側にある横方向縁部41において、シート10を作り上げる材料すべては、露出され、したがって、食品Pと直接接触するように露出される。これを軽減するために、この例は、本質的に耐性のある材料を使用するか、食品Pが露出されるこの領域を上述のような封止する場合によっては水及びガスバリア層で覆うか、する必要がある。
【0145】
これは、紙及びボール紙のような、水及び油脂に反応性を有する敏感な材料にとって特に重要である。
【0146】
シート10を長手方向に封止するステップ82において、シート10は、2つの長手方向縁部のうちの一方の長手方向縁部39の近傍において長手方向に封止されており、図6に示すように、長手方向基部連結部114を形成する。
【0147】
上記長手方向縁部39近傍において長手方向に封止する結果として、図6に示すように、パッケージ12の内部を向く上記長手方向縁部39の側部に位置する4つの追加弱化部分47、48、51、52に沿う折曲部、中央パネル24と近位側部パネル27とを接続する長手方向弱化部分32に沿う折曲部、近位側部パネル27と遠位側部パネルとを接続する長手方向弱化部分33に沿う折曲部、及び、上記長手方向縁部39の側部に位置する追加弱化部分47、48、51、52によって形成される2つのほぼ二等辺状の三角形のうちの一方の頂部における一端部にそれぞれが通じる2つの横方向弱化部分63、65に沿う折曲部によって、襞部116が形成される。
【0148】
好ましくは、襞部116を形成するための折曲部は、同時に形成される。
【0149】
一変形例において、上記長手方向縁部39近傍において長手方向に封止する結果として、図11に示すように、パッケージ12の外部を向く上記長手方向縁部39の側部に位置する4つの追加弱化部分47、48、51、52に沿う折曲部、中央パネル24と近位側部パネル27とを接続する長手方向弱化部分32に沿う折曲部、近位側部パネル27と遠位側部パネルとを接続する長手方向弱化部分33に沿う折曲部、及び、上記長手方向縁部39の側部に位置する追加弱化部分47、48、51、52によって形成される2つのほぼ二等辺状の三角形のうちの一方の頂部における一端部にそれぞれが通じる2つの横方向弱化部分63、65に沿う折曲部によって、襞部の代わりに2つの突端部116’が形成され、この2つの突端部は、長手方向連結部114から長手方向外方に突出する。
【0150】
好ましくは、突端部116’を形成するための折曲部は、同時に形成される。
【0151】
長手方向封止は、主として、シート10の一側部にあり互いに反対側に配設された2つの顎部によって形成される。
【0152】
封止時間は、好ましくは、0.2秒と0.5秒の間である。封止は、生産速度に影響を与えないように可能な限り迅速になされる。
【0153】
長手方向基部連結部114は、いったん形成するとパッケージ12を開封するために剥離される必要がなく、それにより、長手方向封止は、有利には、良好な封止を確実にするために強固に形成される。
【0154】
好ましくは、長手方向封止は、超音波封止であり、この超音波封止は、本方法において特に適している。
【0155】
超音波封止により、パッケージ12内に収容されている食品Pによって封止領域が汚れている場合であっても封止を可能とする。
【0156】
良好な長手方向の折り曲げを確実にするため、折り曲げ及び封止は、好ましくは、管体112を形成するための形成機器の下流端部近傍において行われ、この形成機器は、折曲部の対応部分としてこの状況において使用される。
【0157】
下流端部は、形成動作の下流側にある端部であると理解される。
【0158】
シート10の長手方向基部連結部114は、主として、長手方向頂部連結部120が前のシート10を閉鎖すると同時に、形成される。
【0159】
シート自体に折り曲げられて長手方向基部連結部114に沿って封止されたシート10は、食品Pを収容するのに適した内部空洞122を画成する。
【0160】
充填ステップ83において、いったんシート10の長手方向基部連結部114を形成すると、シート10の内部空洞122には、食品Pが充填される。
【0161】
このために、シート10は、形成機器の端部を越えて移動される。
【0162】
形成機器の内側にある管体は、食品Pを内部空洞122内に一容量投入することを可能とする。
【0163】
充填を行うことができるようにするために、形成機器は、垂直幾何形状を有しており、形成機器の上流端部は、形成機器の下流端部の上方に位置する。
【0164】
上流端部は、形成動作の上流側の端部であると理解される。
【0165】
一容量投入は、好ましくは、20℃と90℃との間、好ましくは30℃と80℃との間の温度で行われる。
【0166】
一容量投入中において、食品Pは、液状または粘性状態にあり、それにより、内部空洞122全体を示す。
【0167】
好ましくは、管体は、一容量投入時に降下され、一容量投入の終わりにおいて上昇され、それにより、送出された食品Pの液位は、一容量投入後に達する最大液位に可能な限り近づくように送出され、管体112及び形成機器に飛び散る危険性を回避する。
【0168】
食品Pの一容量は、容積において正確でなければならない。
【0169】
有利には、管体は、いったん形成するとパッケージ12内にある気泡を叩くことを回避するために、ちょうど封止された長手方向基部連結部114近傍に降下され、一容量投入が内部空洞122内の食品Pの液面の若干上方に常にあるように進行するように上昇する。
【0170】
閉鎖ステップ84において、いったんシート10の内部空洞122に食品Pを充填すると、パッケージ12を閉鎖する長手方向頂部連結部120は、すでに形成された長手方向基部連結部144の反対側にある長手方向縁部38近傍を長手方向に折り曲げて封止することによって、形成される。
【0171】
内部空洞122を充填する前に長手方向基部連結部114を形成するのと同じ態様で、長手方向縁部38近傍を長手方向に封止することにより、図7に示すように、上記長手方向縁部38の側部に位置する4つの追加弱化部分45、46、49、50に沿う折曲部、中央パネル24と近位側部パネル26とを接続する長手方向弱化部分31に沿う折曲部、近位側部パネル26と遠位側部パネル25とを接続する長手方向弱化部分30に沿う折曲部、及び、上記長手方向縁部38の側部に位置する追加弱化部分45、46、49、50によって形成された2つのほぼ二等辺な三角形のうちの一方の頂部における一端部にそれぞれが通じる2つの横方向弱化部分62、64に沿う折曲部、によって、襞部130の形成をもたらす。
【0172】
好ましくは、襞部130を形成する折曲部は、同時に形成される。
【0173】
一変形例にかかる襞部130において、上記長手方向縁部38近傍における長手方向に封止する結果として、図11に示すように、パッケージ12の外部を向く上記長手方向縁部38の側部に位置する4つの追加弱化部分45、46、49、50に沿う折曲部、中央パネル24と近位側部パネル26とを接続する長手方向弱化部分31に沿う折曲部、及び、近位側部パネル26と遠位側部パネル25とを接続する長手方向弱化部分30に沿う折曲部によって、長手方向連結部120から長手方向外方に突出する2つの突端部130’が形成される。
【0174】
好ましくは、突端部130’を形成する折曲部は、同時に形成される。
【0175】
シート10を閉鎖する長手方向封止は、有利には、食品Pのレベルのちょうど上方に形成され、それにより、ヘッドスペースをほとんど残さないまたは全くなくす。
【0176】
シート10を閉鎖する長手方向封止は、例えば、0.2秒及び0.5秒の間の封止時間にわたって高い温度で、シート10の各側において互いに反対側に配列された2つの顎体によって形成される。
【0177】
好ましくは、ホイル10を閉鎖する長手方向封止は、超音波封止であり、これにより、食品Pを封止することを可能とし、結果として、ヘッドスペースのないパッケージ12をもたらす。
【0178】
長手方向頂部連結部120は、主として、充填前に次のシート100の長手方向基部連結部114と同時に形成される。
【0179】
処理は、例えば、2つの連続するパッケージ12;12’を切断することによって分離する追加ステップ90を有する。パッケージ12;12’は、シート10を閉鎖する長手方向頂部連結部120近傍において長手方向に切断され、介在ステップなく、長手方向頂部連結部120の形成と同時にまたは形成直後に管体112から分離される。
【0180】
パッケージ12は、主として、ナイフを用いて、長手方向頂部連結部120近傍において長手方向に切断される。
【0181】
上述したステップの結果として、シート10及び折曲部を得るために行われた弱化部分の剛性のおかげで、図7に示すパッケージ12が得られ、このパッケージは、2つの長手方向封止に対応する2つの襞部116、130を有する部分的に平行六面体状の袋の形態をとる。
【0182】
内部空洞122は、長手方向及び横方向封止によって封止される。
【0183】
一実施形態において、図11に示すパッケージ12’が得られ、このパッケージは、2つの長手方向封止に対応して長手方向外側に突出する長手方向連結部114、120ごとに2つの突端部116’、130’を有する部分的に立方体状の袋の形態をとる。
【0184】
理解されることは、部分的な平行六面体状のパッケージが長手方向連結部ごとに2つの突端部を有し得ること、及び、部分的な立方体状のパッケージが2つの襞部を有し得ること、である。
【0185】
パッケージ12、12’は、主として、食品Pの単一ポーションを形成する。
【0186】
任意で、図7のパッケージ12;12’を形付ける最終ステップ91は、図8に示すような平行六面体形状または立方体形状を得るために、パッケージ12;12’に対して2つの長手方向連結部114、120を折り曲げるステップからなる。
【0187】
図8のパッケージ12は、前側部100、後側部102、2つの横方向側面104、106及び2つの長手方向側面140、142を備える。
【0188】
主として、パッケージ12は、入口及び出口を備える形成機内に配置されており、入口は、漏斗形状を有し、出口は、所望のパッケージ12の横断面に対応する横断面を有する。
【0189】
襞部116、130を挿入するために、形成機械の入口には、スロットが設けられており、スロットは、パッケージ12の前部100または後部102に向けて傾斜しており、襞部116、130をパッケージ12の2つの長手方向側面140、142に折り曲げる。
【0190】
使用する材料に応じて、襞部116、130をパッケージ12の2つの長手方向側面140、142に固定するために、接着剤または熱を使用して、材料に事前に塗布された熱封止ニスを活性化させる。
【0191】
封止中に襞部116、130に替えて突端部116’、130’を形成する実施形態において、任意の最終形付ステップは、例えば、以下のステップ:長手方向連結部114、120をパッケージ12’の長手方向側面140、142上に平坦に折り曲げ、そして、突端部116’、130’をパッケージ12の長手方向側面140、142上またはパッケージ12の前側部100もしくは後側部102上に折り重ねる、ステップを備えている。
【0192】
封止突端部116’、130’は、パッケージ12’を前進させている間に、例えば管体112を形成するために使用した形成機器とは別個の形成機械を用いて、または、移動可能機械システムを用いて、折り重ねられる。
【0193】
留意すべきことは、この段階中に食品Pが常に液体であるまたは粘性状態にあること、である。
【0194】
最終の任意のステップ91は、パッケージ12;12’によって占有される容積を低減することによって、パッケージ12;12’の保存を改善することを可能とし、長手方向側面140、142を強化することによって、パッケージ12、12’内での食品Pの形付けに参加する。
【0195】
有利には、パッケージ12;12’自体は、二次パッケージ(図示略)内にパッケージされており、この二次パッケージは、パッケージ12;12’内の食品Pを所望形状で固化させるための型としても機能する。
【0196】
必要に応じて、このような二次パッケージには、食品Pを固化させる間に及び消費者が食品Pを消費するまでパッケージ12;12’それぞれを個別に受けるための区画が設けられ得る。
【0197】
任意で、可能な最も完全な幾何形状を得るために、パッケージ12;12’は、例えば、型または形成機械の中に挿入されてパッケージを所望の幾何形状で保持しつつ、食品Pが半固体化して食品Pの最終質感を呈する。
【0198】
食品Pの質感を定めるこのステップは、有利には、所定形状で保持されている食品のパッケージ12;12’内にある食品Pを急速冷却することによって、加速される。
【0199】
パッケージ12を開封するために、消費者は、舌部56の自由端部58を把持して近位側部パネル26、27を中央パネル24に接続する長手方向弱化部分31、32に沿って単一移動で引っ張り、それにより、食品Pは、図9に示すようにアクセス可能となる。
【0200】
存在する場合には、引裂案内ストリップ60、61は、開封の案内を容易にし、それにより、食品Pは、パッケージ12、12’を開封すると、パッケージ12、12’のうちの少なくとも3つの側部で、好ましくは5つの側部でアクセス可能である。
【0201】
パッケージ12、12’の特有の実施形態において、引裂案内ストリップ60、61は、開封の案内を容易にし、それにより、食品Pは、パッケージ12、12’のちょうど3つの側部でアクセス可能である。
【0202】
食品への3つの側部からのアクセスにより、消費者は、例えば一体となっているパッケージから食品をとってこの食品に噛み付くことによって、持って食べることが容易になる。
【0203】
引き裂いた後、消費者は、消費者が望む場合には、2つの長手方向側面140、142を単純に解放し得、それにより、製品への非常に広いアクセスを有して、例えば指で製品に触れることなく製品をパンの上に乗せる。
【0204】
これにより、製品損失を低減し、製品を容易に消費させる。
【0205】
下塗層68、69は、シート10を弱化させることによってパッケージ12’の開封に寄与し、このため、引き裂きがより容易になる。
【0206】
したがって、パッケージ12を開封することは、非常に簡素である。
【0207】
パッケージ12を製造して充填するための一実施形態にかかる方法によれば、複数のパッケージ12は、ストリング200の形態で存在しており、このストリングでは、パッケージ12は、互いに固定されており、図14に示すように、パッケージ12の長手方向基部連結部114は、隣接するパッケージ12の長手方向頂部連結部120と統合されている。
【0208】
この目的のために、管体112を形付けること及び充填方法とは、上述した形付けること及び充填方法と同じである。
【0209】
方法は、例えば、2つの連続するパッケージ12、12’間に長手方向プレカットを形成するさらなるステップ90’を備える。
【0210】
プレカットは、シート10を閉鎖する長手方向頂部連結部120の近傍において長手方向に形成されており、長手方向頂部連結部120の形成と同時にまたは形成直後に管体112から分離される。
【0211】
襞部130または突端部116を折り返すステップ91は、この実施形態において、ストリング200の端のパッケージ12のみを関与させる。
【0212】
ナイフは、2つの連続するパッケージ12間に長手方向プレカットを形成する鋸歯状ブレードに置換されている。
【0213】
これは、パッケージ12が互いから完全には切断されておらず、パッケージ12が互いに固定されたままであること、を意味する。
【0214】
個別のパッケージ12は、鋸歯状ブレードによるプレカットのおかげで、ストリングから容易に分離され得る。
【0215】
そして、ストリングにあるパッケージ12は、任意で、第2のパッケージ内にさらに包装される。
【0216】
第2のパッケージは、例えば、対で積層された偶数のパッケージからなるパッケージのストリングを収容するボール紙で形成されたシートであり、第2のパッケージのシートは、長手方向連結部に沿ってシート自体に封止されている。代替として、個別のパッケージは、弱い接着剤を用いて接着されている。単一のパッケージの前側部は、隣接するパッケージの後側部に接着されている。
【符号の説明】
【0217】
10 シート、12,12’ パッケージ、30,31,32,33 長手方向弱化部分、38,39 長手方向縁部、40 横方向縁部、41 横方向縁部、42,43,44,53,66 横方向弱化部分、45,46,47,48,49,50,51,52 追加弱化部分、56 舌部、58 自由把持端部、60,61 長手方向引裂案内ストリップ、67 封止淵部、68,69 下塗層、70 ブランク、100,102,104,106 面、110 横方向連結部、114 長手方向基部連結部、116,130 長手方向襞部、116’,130’ 突端部、120 長手方向頂部連結部、122 管体、P 食品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】