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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-16
(54)【発明の名称】トランスファーマシン
(51)【国際特許分類】
   B30B 13/00 20060101AFI20230309BHJP
   B21D 19/00 20060101ALI20230309BHJP
   B21D 43/14 20060101ALI20230309BHJP
   B23P 23/04 20060101ALI20230309BHJP
【FI】
B30B13/00 H
B21D19/00 Z
B21D43/14 Z
B23P23/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022569302
(86)(22)【出願日】2021-01-19
(85)【翻訳文提出日】2022-08-26
(86)【国際出願番号】 IB2021050374
(87)【国際公開番号】W WO2021148936
(87)【国際公開日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】102020000001054
(32)【優先日】2020-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522290259
【氏名又は名称】グラツィオーリ・チェーザレ・ソチエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ
【氏名又は名称原語表記】GRAZIOLI CESARE S.R.L.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンコ,ジュゼッペ
(72)【発明者】
【氏名】フェッツァルディ,マッティア
(72)【発明者】
【氏名】グラツィオーリ,クラウディオ
【テーマコード(参考)】
4E090
【Fターム(参考)】
4E090BA02
4E090FA07
4E090FB04
(57)【要約】
本発明は、少なくとも1つの管状形状の冷間塑性変形及び/又は切りくず除去処理のためのトランスファーマシン(1)に関する。このようなトランスファーマシンは、ベース(11)、装着テーブル(12)、回転テーブル(13)、及び複数の電気機械式作業ユニット(2;3;4;5)を備える。電気機械式作業ユニット(2;3;4;5)は、装着テーブル(12)に取り付けられる。各電気機械式作業ユニット(2;3;4;5)は、第1前進グループ(21;31;41;51)を備え、これは、第1前進モーター(22;32;42;52)、第1前進再循環ボールねじ(23;33;43;53)、第1前進ナット(24;34;44;54)、及び第1管状ステム(25;35;45;55)を順番に備える。再循環ボールねじ(23;33;43;53)は、第1前進モーターによって動かされる。第1前進ナット(24;34;44;54)は、第1前進再循環ボールねじによって係合される。第1管状ステムは、第1前進ナットに係合され、それと一体にされ、第1ツールホルダー要素(36;46;56)の前進及び/又は位置決めを形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの管状形状の冷間塑性変形及び/又は切りくず除去処理用のトランスファーマシン(1)であって、
ベース面(B)に載せるためのベース(11)と、
ベース面(B)に直交して固定され配置される装着テーブル(12)と、
装着テーブルに面する回転テーブル(13)と、
装着テーブル(12)に取り付けられる複数の電気機械式作業ユニット(2;3;4;5)と、
を備え、
ここで、回転テーブル(13)は、複数の作業ステーション(131)を備え、複数の作業ステーションにおける各作業ステーションは、上記管状形状をクランプするためのバイス(132)を備え、
複数の収納座(121)が装着テーブル(12)に形成されており、複数の収納座(121)における各収納座は、それぞれのワークステーションに面し、かつ複数の電気機械式作業ユニットにおける電気機械式作業ユニットを収納するのに適しており、各電気機械式作業ユニット(2;3;4;5)は、第1前進グループ(21;31;41;51)を備え、該第1前進グループは、
電動である第1前進モーター(22;32;42;52)と、
第1前進モーターによって移動され、装着テーブル(12)に実質的に直交する第1前進ねじ軸(V’)に沿って延在する、第1前進再循環ボールねじ(23;33;43;53)と、
第1前進再循環ボールねじによって係合され、第1前進ねじ軸(V’)に沿って移動可能である第1前進ナット(24;34;44;54)と、
第1ステム近位端(25’;35’;45’;55’)と第1ステム遠位端(25”;35”;45”;55”)との間に延在する第1管状ステムであって、第1ステム近位端は、第1前進ナットに係合してそれと一体化され、第1ステム遠位端は、第1ツールホルダー要素(36;46;56)の前進及び/又は位置決めを規定するのに適している、第1管状ステム(25;35;45;55)と、
を備え、
第1前進モーター(22;32;52)は、中空シャフトモーターである、
ことを特徴とするトランスファーマシン。
【請求項2】
第1前進モーター(22;32;52)、第1前進再循環ボールねじ(23;33;53)、第1前進ナット(24;34;54)、及び第1管状ステム(25;35;55)は、同軸にある、請求項1に記載のトランスファーマシン。
【請求項3】
少なくとも1つの電気機械式作業ユニット(3;4)は、回転グループ(311;411)をさらに備え、該回転グループは、
第1前進ねじ軸(V’)に平行である回転モーター軸(M”)に沿って延在する回転モーターシャフト(322;422)を含む回転モーター(321;421)と、
ツールホルダー要素ハブ(327;427)を設けた第1ツールホルダー要素(36;46)と、
回転モーター(321;421)をツールホルダー要素ハブ(327;427)に接続するのに適した伝達手段を含む回転運動伝達システム(323;423)と、
を備え、
ツールホルダー要素ハブ(327;427)は、第1前進ねじ軸(V’)に平行又は同軸のいずれかであるツールホルダー要素回転軸(R)の周りに第1ツールホルダー要素(36;46)の回転を形成する、
請求項1又は2に記載のトランスファーマシン。
【請求項4】
伝達手段は、回転駆動シャフト(322;422)に係合する回転駆動プーリー(324;424)と、回転被駆動プーリー(325;425)、及び回転駆動プーリー(324;424)から回転被駆動プーリー(325;425)への回転運動伝達用の回転伝達ベルト(326;426)と、を備え、
ツールホルダー要素ハブ(327;427)は、回転被駆動プーリー(325;425)に係合され、それと一体化される、請求項1から3のいずれか1項に記載のトランスファーマシン。
【請求項5】
少なくとも1つの電気機械式作業ユニット(5)は、第2前進グループ(511)をさらに備え、該第2前進グループは、
第2前進モーター(521)と、
第1前進ねじ軸(V’)に平行な第2前進ねじ軸(V”)に沿って延在し、第2前進モーター(521)によってさらに動作される第2前進再循環ボールねじ(531)と、
第2前進再循環ボールねじ(531)と係合し、第2前進ねじ軸(V”)に沿って移動可能である第2前進ナット(541)と、
第2前進ナット(541)に係合し、それと一体化される第2前進フランジ(542)と、
第2ステム近位端(551’)と第2ステム遠位端(551”)との間に延在する第2管状ステム(551)であって、第2ステム近位端は、第2前進フランジ(542)に係合してそれと一体化され、第2ステム遠位端は、第2ツールホルダー要素の前進及び/又は位置決めを規定するのに適しており、第2管状ステム(551)は、第1管状ステム(55)とさらに同軸である、
請求項1に記載のトランスファーマシン。
【請求項6】
第1前進ナット(24;34;44;54)は、第1前進ナット近位端(24’;34’;44’;54’)と第1前進ナット遠位端(24”;34”;44”;54”)との間に延在する実質的に中空の円筒であり、第1前進ナット(24;34;44;54)は、さらに、半径方向外側に突出して第1前進ナット近位端で又は第1前進ナット遠位端での遠位で得られる第1カラー(240;340;440;540)を設けており、第1カラー(240;340;440;540)は、第1前進ナット(24;34;44;54)及び第1ステム近位端(35’;45’;55’)の両方に係合されそれらと一体化される、第1ステム近位端(25’)用の又は第1前進フランジ(350;450;550)用の係合面を形成している、請求項1から5のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項7】
第1前進フランジ(350;550)は、軸対称であり、第1フランジ穴(3500;5500)は、第1前進再循環ボールねじ(33;53)によって係合された第1前進フランジ(350;550)において中心に得られ、第1フランジ穴(3500;5500)は、第1前進フランジ(350;550)を第1前進ナット(34;54)に係合しそれをそれと一体化させる、段付き面(3501;5501)を備え、第1前進フランジ(350;550)は、第1前進フランジ(350;550)を係合しそれを第1ステム近位端(35’;55’)と一体化するために、第1フランジ周囲領域(3502;5502)によってさらに区切られる、請求項6に記載のトランスファーマシン。
【請求項8】
第1ツールホルダー座(260;360;460)は、第1ステム遠位端(25”;35”;45”)で得られ、第1ツールホルダー座(260)は、塑性変形ユニットもしくは切りくず除去ユニットを収納するのに適している、又は第1ツールホルダー座(360;460)は、第1ツールホルダー要素(36;46)を収納するのに適している、請求項1から7のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項9】
第1ツールホルダー要素(36;46)は、変形ユニットもしくは切りくず除去ユニットを収納するのに適したツール座(361;461)が中央に得られるシャフトである、又は、第1ツールホルダー要素(56)は、変形ユニットとの干渉又はボルト締めによって解放可能な連結手段(561)、例えば形状連結、を形成している、請求項1から8のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項10】
第1ステム遠位端(55”)は、ブラインドツールホルダー要素(5430)が得られ第1ツールホルダー要素(56)を収納するツールホルダー要素前進フランジ(543)に係合されかつそれと一体化され、ツールホルダー要素前進フランジ(543)は、第1ツールホルダー要素(56)と一体化され、第1前進ねじ軸(V’)に沿って第1前進モーター(52)の方へ接近して突出するセンタリングタング(5431)を設けており、このセンタリングタング(5431)は、第1前進再循環ボールねじ(53)において得られる凹部(530)に少なくとも部分的に収納される、請求項1から9のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項11】
第2前進モーター(521)は、ベローズ継手(571)によって第2前進再循環ボールねじ(531)に係合される、請求項5に従属する場合の先行請求項のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項12】
第2前進ナット(541)は、第2前進ナット(541)を係合してそれを第2前進フランジ(542)と一体化させるために第2カラー(5410)を設けている、請求項5に従属する場合の先行請求項のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項13】
第2ツールホルダー座(560)は、第2ツールホルダー要素を収納するのに適した第2ステム遠位端(551”)で得られ、これは、塑性変形又は管状形状の切りくず除去のための少なくともツールを取り外し可能に装備可能である、請求項5に従属する場合の先行請求項のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項14】
第1回転運動伝達システム(413)をさらに備え、これは、第1前進モーター(42)の第1回転モーターシャフト(411)に係合される第1回転駆動プーリー(414)、第1回転被駆動プーリー(415)、及び第1回転駆動プーリー(414)から第1回転被駆動プーリー(415)への運動の伝達用の第1回転伝達ベルト(416)を備え、第1回転被駆動プーリー(415)は、第1前進再循環ボールねじ(43)に係合されてそれと一体化され、第1回転駆動シャフト(411)は、第1前進ねじ軸(V’)に平行又は一致する第1前進モーター軸(M’)に沿って延在する、請求項1から13のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項15】
第1ツールホルダー要素(36)は、第1前進ねじ軸(V’)に沿って第1前進モーター(32)の方へ接近して突出する第1センタリングタング(3431)を設けており、この第1センタリングタング(3431)は、第1前進再循環ボールねじ(33)において得られる第1凹部(330)に少なくとも部分的に収納されている、請求項3に従属する場合の先行請求項のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項16】
各電気機械式作業ユニット(2;3;4;5)は、アルマイト、例えば7000シリーズのアルミニウム、で作製された外側カバーフレーム(200;300;400;500)を備える、請求項1から15のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項17】
各電気機械式作業ユニット(2;3;4;5)は、近位フレーム部分(200’;300’;400’;500’)と遠位フレーム部分(200”;300”;400”;500”)との間に延在する外側カバーフレーム(200;300;400;500)を備え、遠位フレーム部分(200”;300”;400”;500”)は、肩部(210;310;410;510)、又はスペーサーによって近位方向に区切られ、かつロッキングリングナット(220;320;420;520)によって遠位方向に区切られた外側円筒表面(201;301;401;501)を備え、肩部(210;310;410;510)、又はスペーサーと、ロッキングリングナット(220;320;420;520)との間に延在する空間領域は、装着テーブル(12)の複数の収納座(121)の1つに収納されるのに適している、請求項1から16のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランスファーマシンの分野に注意を向け、特に、本発明は、少なくとも1つの管状形状の冷間塑性変形及び/又は切りくず除去処理のためのトランスファーマシンに関する。このような処理された管状形状は、工業系の自動車分野又は熱水力分野向けである。
【背景技術】
【0002】
空気圧又は流体力学的に作動される作業ユニットを使用して管状形状を冷間成形するためのトランスファーマシンは、従来技術において知られている。実際に、従来技術のトランスファーマシンは、空気圧又は流体力学的アクチュエータを使用することによって、可変の直径及び厚さを有する管状形状の冷間塑性変形のために必要なスラスト力(thrust forces)を得る。
【0003】
混合作動の作業ユニット、即ち、部分的に電気機械式、及び部分的に空気圧/流体力学を使用するトランスファーマシンもまた、知られている。このようなトランスファーマシンは、変形プロセス中に管状形状を変形するのに十分なスラストを生成可能である少なくとも1つの空気圧及び/又は流体力学的アクチュエータによって、電気機械式アクチュエータを交換する必要がある。
【0004】
トランスファーマシンが、加圧流体が供給されるアクチュエータによって完全に作動されるか、又は電気機械式及び空気圧/流体力学的アクチュエータを一体化した混合作動を有するか否かにかかわらず、加圧流体用の供給回路の存在は、上述の両方の場合において依然として必要である。
【0005】
加圧流体を供給するための導管又は供給回路の存在は、トランスファーマシンの設計及び組み立てを複雑にすることが知られている。従来技術による機械的処理のためのトランスファーマシンの例は、WO2018/172952A1に記載されている。
【発明の概要】
【0006】
不利なことに、加圧流体用の回路を備えたトランスファーマシンは、構造的に複雑であるだけでなく危険でもある。実際に、加圧流体を配送する機械部品は、より高い安全基準、継続的な監視、及び頻繁なメンテナンスが必要である。このような安全基準の遵守は、トランスファーマシンの正確で安全な操作を保証するために、結果的により高いコストになる。
【0007】
本発明の目的は、従来技術によるトランスファーマシンと比較して上述した欠点を少なくとも部分的に回避することができる、冷間塑性変形及び/又は切りくず除去処理用のトランスファーマシンを提案することである。
【0008】
この目的は、請求項1に記載の冷間塑性変形及び/又は切りくず除去処理のためのトランスファーマシンによって達成される。従属請求項は、本発明の好ましい実施形態を説明している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明によるトランスファーマシンの斜視図を示す。
図2図2は、図1のトランスファーマシンのさらなる斜視図を示している。
図3図3は、さらなる実施形態による電気機械式作業ユニットを示している。
図4図4は、さらなる実施形態による電気機械式作業ユニットを示している。
図5図5は、さらに別の実施形態による電気機械式作業ユニットを示している。
図6図6は、さらなる実施形態による電気機械式作業ユニットを示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明によるトランスファーマシンの特徴及び利点は、添付の図を参照して、例示的で非限定的な例として与えられた好ましい実施形態を説明する以下の記述から明らかになるであろう。
【0011】
上述の図面において、本発明によるトランスファーマシンは、全体として参照番号1で示されている。
【0012】
一般的な実施形態では、少なくとも1つの管状形状の冷間塑性変形及び/又は切りくず除去処理のためのトランスファーマシン1が提案されている。このようなトランスファーマシンは、ベース11、装着テーブル12、回転テーブル13、及び複数の電気機械式作業ユニット2;3;4;5を備える。ベース11は、ベース面B上に置くことを可能にする。装着テーブル12は、ベース平面Bに対して直交して固定され、配置される。回転テーブル13は、装着テーブルに面している。電気機械式作業ユニット2;3;4;5は、装着テーブル12に取り付けられる。
【0013】
回転テーブル13は、複数の作業ステーション131を備え、ここで、複数の作業ステーションにおける各作業ステーションは、管状形状をクランプするためのバイス132を備える。
【0014】
一実施形態によれば、バイス132は、一対のハーフジョーを備え、該一対のハーフジョーの第1のハーフジョーは固定され、第2のハーフジョーは移動可能(可動)である。
【0015】
有利なことに、移動可能なハーフジョーは、処理される管状形状の直径の起こり得る変化に適応し、様々なタイプの管状形状に対してトランスファーマシンを柔軟にする。
【0016】
本発明の一態様によれば、複数の収納座121が装着テーブル12に形成され、そのような複数の収納座121の各収納座は、それぞれのワークステーションに面している。各収納座は、複数の電気機械式作業ユニットの電気機械式作業ユニットを収納するのにさらに適している。
【0017】
各電気機械式作業ユニット2;3;4;5は、第1の前進グループ21;31;41;51を備える。そのような第1前進グループは、第1の前進モーター22;32;42;52、第1の前進再循環ボールねじ23;33;43;53、第1の前進ナット24;34;44;54、及び第1の管状ステム25;35;45;55を、順に備える。
【0018】
一実施形態によれば、第1前進モーター22;32;42;52は、電動である。
【0019】
本発明の一態様によれば、第1前進再循環ボールねじ23;33;43;53は、第1前進モーターによって動かされ、装着テーブル12に実質的に直交する第1前進ねじ軸V’に沿って延在する。第1前進ナット24;34;44;54は、第1前進再循環ボールねじによって係合され、第1前進ねじ軸V’に沿って移動可能である。第1管状ステム25;35;45;55は、第1ステム近位端25’;35’;45’;55’と第1ステム遠位端25”;35”;45”;55”との間に延在する。第1ステム近位端は、第1前進ナットに係合され、それと一体化され、一方、第1ステム遠位端は、第1のツールホルダー要素36;46;56の前進及び/又は位置決めを規定するのに適している。
【0020】
本詳解において、「近位」という用語は、全体的なモーター部材に近い要素、又はそのモーター部材の方へ伸びる要素を特定する。逆に、「遠位」という用語は、その全体的なモーター部材から遠い、又は遠ざけられた要素を特定する。
【0021】
一実施形態によれば、少なくとも1つの管状形状は、鋼又はアルミニウムの合金群(族)に属する材料で作製される。
【0022】
添付の図3図4、及び図6に示される実施形態によれば、第1前進モーター22;32;52、第1前進再循環ボールねじ23;33;53、第1前進ナット24;34;54、及び第1管状ステム25;35;55は、同軸にある。
【0023】
図3に示される実施形態によれば、電気機械式作業ユニット2は、150mmの最大直線ストロークを有する。
【0024】
添付の図4及び図5に示される実施形態によれば、少なくとも1つの電気機械式作業ユニット3;4は、回転グループ311;411をさらに備える。この回転グループ311;411は、回転モーター321;421、第1ツールホルダー要素36;46、及び回転運動伝達システム323;423を備える。回転モーター321;421は、第1前進ねじ軸V’に平行な回転モーター軸M”に沿って延在する回転モーターシャフト322;422をそれぞれ備える。第1ツールホルダー要素36;46は、ツールホルダー要素ハブ327;427を備える。回転運動伝達システム323;423は、回転モーター321;421をツールホルダー要素ハブ327;427に接続するのに適した伝達手段を備える。特に、ツールホルダー要素ハブ327;427は、第1前進ねじ軸V’に平行又は同軸のいずれかであるツールホルダー要素回転軸Rの周りに第1ツールホルダー要素36;46の回転を形成する。
【0025】
添付の図4及び図5によれば、伝達手段は、回転駆動プーリー324;424、回転被駆動プーリー325;425、及び回転伝達ベルト326;426を備える。回転駆動プーリー324;424は、回転駆動シャフト322;422に係合している。回転伝達ベルト326;426は、回転駆動プーリー324;424から回転被駆動プーリー325;425への回転運動の伝達を可能にする。詳細には、ツールホルダー要素ハブ327;427は、回転被駆動プーリー325;425に係合され、それと一体化される。
【0026】
図4に示される実施形態によれば、電気機械式作業ユニット3は、回転並進運動を生成するのに適している。特に、第1前進モーター32は、最大ストローク150mmの軸方向スラスト運動を生成し、一方、回転モーター321は、第1ツールホルダー要素36の回転を形成する。ツールホルダー要素ハブ327は、第1ツールホルダー要素36にさらに固定(keyed)されて、ツールホルダー要素回転軸Rの周りに第1ツールホルダー要素36の回転を形成する。
【0027】
一実施形態によれば、第1管状ステム35は、第1ステムの第1部分及び第1ステムの第2部分を備える。第1ステムの第1部分は、第1ステム近位端35’から延在し、第1ステムの第2部分は、第1ステム遠位端35”で終端する。第1ステムの第1部分の断面寸法は、第2ステムの第2部分の断面寸法とは異なる。さらに、第1ステムの第1部分は、ステム接続フランジによって第1ステムの第2部分に接続されている。
【0028】
図5に示される実施形態によれば、電気機械式作業ユニット4は、回転並進運動を生成するのに適している。特に、第1前進モーター42は、100mmの最大ストロークを有する軸方向位置運動を生成し、一方、回転モーター421は、第1ツールホルダー要素46の回転を形成する。ツールホルダー要素ハブ427は、第1ツールホルダー要素46にさらに固定されて、ツールホルダー要素回転軸Rの周りに第1ツールホルダー要素46の回転を形成する。
【0029】
図6に示される実施形態によれば、少なくとも1つの電気機械式作業ユニット5は、第2前進グループ511をさらに備える。この第2前進グループ511は、第2前進モーター521、第2前進再循環ボールねじ531、第2前進ナット541、第2前進フランジ542、及び第2管状ステム551を備える。
【0030】
第2前進再循環ボールねじ531は、第1前進ねじ軸V’に平行である第2前進ねじ軸V”に沿って延在する。さらに、そのような第2前進再循環ボールねじは、第2前進モーター521によって動かされる。第2前進ナット541は、第2前進再循環ボールねじ531と係合し、第2前進ねじ軸V”に沿って移動可能である。第2前進フランジ542は、第2前進ナット541に係合され、それと一体化される。第2管状ステム551は、第2ステム近位端551’と第2ステム遠位端551”との間に延在する。第2ステム近位端は、第2前進フランジ542に係合され、それと一体化され、一方、第2ステム遠位端は、第2ツールホルダー要素の前進及び/又は位置決めを規定するのに適している。特に、第2管状ステム551は、第1管状ステム55に対して同軸にある。
【0031】
図6に示される電気機械式作業ユニット5は、2つの相互に独立した軸方向運動を生成するのに適している。詳細には、第1軸方向スラスト運動は、第1管状ステム55によって生成され、一方、第2軸方向スラスト運動は、第2管状ステム551によって生成される。2つの軸方向運動の実行順序は可逆的である。即ち、第1管状ステム55のスラストが第2管状ステム551のスラストに先行することができ、又はその逆であり得ることは注目に値する。
【0032】
図6に示される実施形態によれば、電気機械式作業ユニット5は、2つの独立した軸方向運動を生成して、管状形状において2つの異なる変形プロセス、例えば、管状形状の外部変形及び内部変形を実行するのに適している。詳細には、第1管状ステム55及び/又は第2管状ステム551のストロークは、最小49mmから最大160mmまで変化する。
【0033】
一実施形態によれば、第1前進ナット24;34;44;54は、前進ナット近位端24’;34’;44’;54’と第1前進ナット遠位端24”;34”;44”;54”との間に延在する、実質的に中空の円筒である。第1前進ナット24;34;44;54はさらに、半径方向外側に突出し、第1前進ナット近位端(図3及び図5)又は第1前進ナット遠位端(図4及び図6)で形成される第1カラー240;340;440;540を設けている。言い換えると、第1カラーが第1前進ナット遠位端から突出するとき、第1前進ナットは、実質的に逆向きに取り付けられる。
【0034】
有利なことに、第1前進ナットが逆さまに取り付けられている場合、電気機械式作業ユニットの軸方向の寸法を縮小することが可能である。
【0035】
さらに、第1カラー240;340;440;540は、第1前進ナット24;34;44;54、及び第1ステム近位端35’;45’;55’の両方に係合され、かつそれらと一体にされる、第1ステム近位端25’用の又は第1前進フランジ350;450;550用の係合面を形成している。
【0036】
図4及び図6に示される実施形態によれば、第1前進フランジ350;550は、軸対称である。特に、第1フランジ穴3500;5500は、第1前進再循環ボールねじ33;53によって係合され、第1前進フランジ350;550の中央に形成される。第1フランジ穴3500;5500は、第1前進フランジ350;550を第1前進ナット34;54に係合し、それと一体化するのに適した段付き(面取りした)面3501;5501を備える。第1前進フランジ350;550は、第1前進フランジ350;550を第1ステム近位端35’;55’に係合し、それと一体にするのに適した第1フランジ周囲領域3502;5502によってさらに区切られる(範囲が定められる)。
【0037】
一実施形態によれば、第1ツールホルダー座25”;35”;45”は、第1ステム遠位端260;360;460で得られる。
【0038】
添付の図3によれば、第1ツールホルダー座260は、塑性変形ユニット又は切りくず除去ユニットを収納するのに適している。例えば、塑性変形ユニットは、ローリングユニット、又はヘッディング、ラウンディング、又はフェーシングユニットである。
【0039】
添付の図4及び図5によれば、第1ツールホルダー座360;460は、第1ツールホルダー要素36;46を収納するのに適している。そのような第1ツールホルダー要素36;46は、冷間塑性変形又は管状形状の切りくず除去のための少なくとも1つのツールを取り外し可能に装備可能にするのに適している。
【0040】
図4及び図5に示される実施形態によれば、第1ツールホルダー要素36;46は、成形ユニット又は切りくず除去ユニットを収納するのに適したツール座361;461が中央に形成されるシャフトである。
【0041】
図6の実施形態によれば、第1ツールホルダー要素56は、変形ユニットとの干渉又はボルト締めによって、解放可能な連結手段561、例えば形状連結、を形成する。
【0042】
図6に示される実施形態によれば、第1ステム遠位端55”は、前進フランジツールホルダー要素543に係合され、それと一体にされる。第1ツールホルダー要素56を収納するブラインドツールホルダー要素5430は、ツールホルダー要素543の前進フランジにおいて得られる。
【0043】
有利には、ツール要素座5430は、ツールホルダー要素前進フランジ543に対して第1ツール要素56のセンタリングを促進する。
【0044】
ツールホルダー要素前進フランジ543は、第1ツールホルダー要素56とさらに一体であり、第1前進ねじ軸V’に沿って第1前進モーター52の方へ接近して突出するセンタリングタング5431を設けている。このセンタリングタング5431は、第1前進再循環ボールねじ53において得られる凹部530に少なくとも部分的に収納される。この凹部530は、凹部壁によって円周方向に区切られ(範囲が定められ)、センタリングタング5431は、上記凹部壁と決して接触しない。言い換えると、凹部530は、センタリングタング5431を収納するための単なるノッチであり、センタリングタング5431と凹部壁との間に接触は存在しない。
【0045】
図6に示される実施形態によれば、第2前進モーター521は、ベローズ継手571によって第2前進再循環ボールねじ531に係合される。
【0046】
有利なことに、ベローズ継手は、第2前進モーターと第2前進再循環ボールねじとの間に起こり得るズレの修正を可能にする。したがって、ベローズ継手は、電気機械式作業ユニットの組み立てを容易にする。
【0047】
さらに有利な態様によれば、ベローズ継手は、第2前進モーターと第2前進再循環ボールねじとの間の境界面でのねじり抵抗を改善する。
【0048】
添付の図6によれば、第2前進ナット541は、第2前進ナット541と係合してそれを第2前進フランジ542と一体化するのに適した第2カラー5410を設けている。
【0049】
図6に示される実施形態によれば、第2ツールホルダー要素を収納するのに適した第2ツールホルダー座560が、第2ステム遠位端551”で得られる。そのような第2ツールホルダー要素は、塑性変形又は管状形状の切りくず除去のための少なくとも1つのツールを取り外し可能に装備できる。
【0050】
図5に示される実施形態によれば、トランスファーマシンは、第1回転運動伝達システム413をさらに備える。そのような第1回転運動伝達システム413は、第1回転駆動プーリー414、第1回転被駆動プーリー415、及び第1回転伝達ベルト416を備える。第1回転駆動プーリー414は、第1前進モーター42の第1回転駆動シャフト411に係合されている。第1回転伝達ベルト416は、第1回転駆動プーリー414から第1回転被駆動プーリー415に運動を伝達する。さらに、第1回転被駆動プーリー415は、第1前進再循環ボールねじ43に係合され、それと一体化される。第1回転駆動シャフト411は、第1前進ねじ軸V’に平行又は一致する、のいずれかである第1前進モーター軸M’に沿って延在する。
【0051】
添付の図4に示される実施形態によれば、第1ツールホルダー要素36は、第1前進ねじ軸V’に沿って第1前進モーター32の方へ近接して突出する第1センタリングタング3431を設けている。この第1センタリングタング3431は、第1前進再循環ボールねじ33において得られた第1凹部330に少なくとも部分的に収納される。この第1凹部330は、第1凹部壁によって円周方向に区切られ(範囲が定められ)、第1センタリングタング3431は、第1凹部壁と決して接触しない。言い換えれば、第1凹部330は、第1センタリングタング3431を収納するための単なるノッチであり、第1センタリングタング3431と第1凹部壁との間に接触はない。
【0052】
一実施形態によれば、各電気機械式作業ユニット2;3;4;5は、アルマイト、例えば7000シリーズのアルミニウム、で作製された外側カバーフレーム200;300;400;500を備える。特に、外側カバーフレームは、硬質アルマイトで作製されている。硬質陽極酸化処理は、20-35ミクロン間の深さを有する硬化表面層を得ることを可能にする。
【0053】
有利なことに、アルミニウム製の外側カバーフレームは、装着テーブルの収納座に片持ちで取り付けられるのに十分に軽量である電気機械式作業ユニットを得ることを可能にする。
【0054】
さらに有利な態様によれば、アルマイトで作製された外側カバーフレームは、表面硬度と軽さとの間の良好な妥協点を得ることを可能にする。
【0055】
添付の図3図4及び図6に示される実施形態によれば、第1前進モーター22;32;52は、中空シャフトモーターである。
【0056】
一実施形態によれば、各電気機械式作業ユニット2;3;4;5は、近位フレーム部分200’;300’;400’;500’と遠位フレーム部分200”;300”;400”;500”との間に延在する外側カバーフレーム200;300;400;500を備える。遠位フレーム部分200”;300”;400”;500”は、肩部210;310;410;510、又はスペーサーによって近位方向に区切られ(範囲が定められ)、かつロッキングリングナット220;320;420;520によって遠位方向に区切られた(範囲が定められた)外側円筒表面201;301;401;501を備える。肩部210;310;410;510、又はスペーサーと、ロッキングリングナット220;320;420;520との間に延在する空間領域は、装着テーブル12の複数の収納座121の1つに収納されるのに適している。特に、ロッキングリングナット220;320;420;520は、回転テーブル13に面する装着テーブル12の表面に接触するまで、外側円筒表面201;301;401;501にねじ込まれる。代わりに、肩部210;310;410;510は、回転テーブル13に面する表面とは反対側の装着テーブル12の表面に当接する。このようにして、各電気機械式作業ユニットは、複数の収納座121の1つに設置され、ロックされる。
【0057】
革新的に、本発明によるトランスファーマシンは、意図された目的に適合する。即ち、実際に、それは、上述した空気圧又は流体力学的アクチュエータの存在に起因する不利な点に悩まされない、完全な電気機械式作業ユニットを備える。換言すると、本発明によるトランスファーマシンは、空気圧又は流体力学的に作動されるアクチュエータを必要とせずに、電気機械的に作動する作業ユニットによって管状形状を塑性変形させるのに適している。電気機械式作業ユニットによって生成された力は、加圧流体の存在及びそれぞれの制御ユニットを排除するのに十分である。
【0058】
さらに、トランスファーマシンは、管状形状を変形させるのに十分なスラスト力を生成可能な電気機械式作業ユニットのみを備えているので、安全である。言い換えれば、電気機械式作業ユニットは、空気圧/流体力学的アクチュエータ、又はいずれの場合も、加圧流体の作用を受ける構成要素、の追加の存在を必要としない。
【0059】
2つ目の利点は、作業ユニットが完全に電気機械式であることに起因して、トランスファーマシンは、コスト削減を可能にするということである。電気機械式作業ユニットは、油又は流体圧力タンク、制御ユニット、又は油/流体回収システムを備えていないことから、トランスファーマシンの構造は、簡素化される。さらなるコスト削減は、電気機械式作業ユニットの使用によって生成された廃油を処分する必要がないという事実、及びトランスファーマシンが、完全に空気圧又は流体力学的作動を有するトランスファーマシンよりも監視及びメンテナンスが少なくて済むという事実に起因する。
【0060】
さらに有利な態様では、電気機械式作業ユニットは、最大7000kgの変形スラストを生成するのに適している。
【0061】
当業者は、以下の特許請求の範囲における保護範囲から逸脱することなく、本発明によるトランスファーマシンの実施形態に変更及び適合を行うことができ、又は付随するニーズを満たすために、要素を、機能的に同等である他のものと置き換えることができる。1つの可能な実施形態に属するものとして上に記述されたすべての特徴は、他の記載された実施形態から独立して実施され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-09-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの管状形状の冷間塑性変形及び/又は切りくず除去処理用のトランスファーマシン(1)であって、
ベース面(B)に載せるためのベース(11)と、
ベース面(B)に直交して固定され配置される装着テーブル(12)と、
装着テーブルに面する回転テーブル(13)と、
装着テーブル(12)に取り付けられる複数の電気機械式作業ユニット(2;3;4;5)と、
を備え、
ここで、回転テーブル(13)は、複数の作業ステーション(131)を備え、複数の作業ステーションにおける各作業ステーションは、上記管状形状をクランプするためのバイス(132)を備え、
複数の収納座(121)が装着テーブル(12)に形成されており、複数の収納座(121)における各収納座は、それぞれのワークステーションに面し、かつ複数の電気機械式作業ユニットにおける電気機械式作業ユニットを収納するのに適しており、各電気機械式作業ユニット(2;3;4;5)は、第1前進グループ(21;31;41;51)を備え、該第1前進グループは、
電動である第1前進モーター(22;32;42;52)と、
第1前進モーターによって移動され、装着テーブル(12)に実質的に直交する第1前進ねじ軸(V’)に沿って延在する、第1前進再循環ボールねじ(23;33;43;53)と、
第1前進再循環ボールねじによって係合され、第1前進ねじ軸(V’)に沿って移動可能である第1前進ナット(24;34;44;54)と、
第1ステム近位端(25’;35’;45’;55’)と第1ステム遠位端(25”;35”;45”;55”)との間に延在する第1管状ステムであって、第1ステム近位端は、第1前進ナットに係合してそれと一体化され、第1ステム遠位端は、第1ツールホルダー要素(36;46;56)の前進及び/又は位置決めを規定するのに適している、第1管状ステム(25;35;45;55)と、
を備え、
第1前進モーター(22;32;52)は、中空シャフトモーターであり、
各電気機械式作業ユニット(2;3;4;5)は、アルマイト、例えば7000シリーズのアルミニウム、で作製された外側カバーフレーム(200;300;400;500)を備え、外側カバーフレームは、装着テーブルの収納座に片持ちで取り付けられるのに十分に軽量である各電気機械式作業ユニットを得ることを可能にする、
ことを特徴とするトランスファーマシン。
【請求項2】
第1前進モーター(22;32;52)、第1前進再循環ボールねじ(23;33;53)、第1前進ナット(24;34;54)、及び第1管状ステム(25;35;55)は、同軸にある、請求項1に記載のトランスファーマシン。
【請求項3】
少なくとも1つの電気機械式作業ユニット(3;4)は、回転グループ(311;411)をさらに備え、該回転グループは、
第1前進ねじ軸(V’)に平行である回転モーター軸(M”)に沿って延在する回転モーターシャフト(322;422)を含む回転モーター(321;421)と、
ツールホルダー要素ハブ(327;427)を設けた第1ツールホルダー要素(36;46)と、
回転モーター(321;421)をツールホルダー要素ハブ(327;427)に接続するのに適した伝達手段を含む回転運動伝達システム(323;423)と、
を備え、
ツールホルダー要素ハブ(327;427)は、第1前進ねじ軸(V’)に平行又は同軸のいずれかであるツールホルダー要素回転軸(R)の周りに第1ツールホルダー要素(36;46)の回転を形成する、
請求項1又は2に記載のトランスファーマシン。
【請求項4】
伝達手段は、回転駆動シャフト(322;422)に係合する回転駆動プーリー(324;424)と、回転被駆動プーリー(325;425)、及び回転駆動プーリー(324;424)から回転被駆動プーリー(325;425)への回転運動伝達用の回転伝達ベルト(326;426)と、を備え、
ツールホルダー要素ハブ(327;427)は、回転被駆動プーリー(325;425)に係合され、それと一体化される、請求項1から3のいずれか1項に記載のトランスファーマシン。
【請求項5】
少なくとも1つの電気機械式作業ユニット(5)は、第2前進グループ(511)をさらに備え、該第2前進グループは、
第2前進モーター(521)と、
第1前進ねじ軸(V’)に平行な第2前進ねじ軸(V”)に沿って延在し、第2前進モーター(521)によってさらに動作される第2前進再循環ボールねじ(531)と、
第2前進再循環ボールねじ(531)と係合し、第2前進ねじ軸(V”)に沿って移動可能である第2前進ナット(541)と、
第2前進ナット(541)に係合し、それと一体化される第2前進フランジ(542)と、
第2ステム近位端(551’)と第2ステム遠位端(551”)との間に延在する第2管状ステム(551)であって、第2ステム近位端は、第2前進フランジ(542)に係合してそれと一体化され、第2ステム遠位端は、第2ツールホルダー要素の前進及び/又は位置決めを規定するのに適しており、第2管状ステム(551)は、第1管状ステム(55)とさらに同軸である、
請求項1に記載のトランスファーマシン。
【請求項6】
第1前進ナット(24;34;44;54)は、第1前進ナット近位端(24’;34’;44’;54’)と第1前進ナット遠位端(24”;34”;44”;54”)との間に延在する実質的に中空の円筒であり、第1前進ナット(24;34;44;54)は、さらに、半径方向外側に突出して第1前進ナット近位端で又は第1前進ナット遠位端での遠位で得られる第1カラー(240;340;440;540)を設けており、第1カラー(240;340;440;540)は、第1前進ナット(24;34;44;54)及び第1ステム近位端(35’;45’;55’)の両方に係合されそれらと一体化される、第1ステム近位端(25’)用の又は第1前進フランジ(350;450;550)用の係合面を形成している、請求項1から5のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項7】
第1前進フランジ(350;550)は、軸対称であり、第1フランジ穴(3500;5500)は、第1前進再循環ボールねじ(33;53)によって係合された第1前進フランジ(350;550)において中心に得られ、第1フランジ穴(3500;5500)は、第1前進フランジ(350;550)を第1前進ナット(34;54)に係合しそれをそれと一体化させる、段付き面(3501;5501)を備え、第1前進フランジ(350;550)は、第1前進フランジ(350;550)を係合しそれを第1ステム近位端(35’;55’)と一体化するために、第1フランジ周囲領域(3502;5502)によってさらに区切られる、請求項6に記載のトランスファーマシン。
【請求項8】
第1ツールホルダー座(260;360;460)は、第1ステム遠位端(25”;35”;45”)で得られ、第1ツールホルダー座(260)は、塑性変形ユニットもしくは切りくず除去ユニットを収納するのに適している、又は第1ツールホルダー座(360;460)は、第1ツールホルダー要素(36;46)を収納するのに適している、請求項1から7のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項9】
第1ツールホルダー要素(36;46)は、変形ユニットもしくは切りくず除去ユニットを収納するのに適したツール座(361;461)が中央に得られるシャフトである、又は、第1ツールホルダー要素(56)は、変形ユニットとの干渉又はボルト締めによって解放可能な連結手段(561)、例えば形状連結、を形成している、請求項1から8のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項10】
第1ステム遠位端(55”)は、ブラインドツールホルダー要素(5430)が得られ第1ツールホルダー要素(56)を収納するツールホルダー要素前進フランジ(543)に係合されかつそれと一体化され、ツールホルダー要素前進フランジ(543)は、第1ツールホルダー要素(56)と一体化され、第1前進ねじ軸(V’)に沿って第1前進モーター(52)の方へ接近して突出するセンタリングタング(5431)を設けており、このセンタリングタング(5431)は、第1前進再循環ボールねじ(53)において得られる凹部(530)に少なくとも部分的に収納される、請求項1から9のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項11】
第2前進モーター(521)は、ベローズ継手(571)によって第2前進再循環ボールねじ(531)に係合される、請求項5に従属する場合の先行請求項のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項12】
第2前進ナット(541)は、第2前進ナット(541)を係合してそれを第2前進フランジ(542)と一体化させるために第2カラー(5410)を設けている、請求項5に従属する場合の先行請求項のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項13】
第2ツールホルダー座(560)は、第2ツールホルダー要素を収納するのに適した第2ステム遠位端(551”)で得られ、これは、塑性変形又は管状形状の切りくず除去のための少なくともツールを取り外し可能に装備可能である、請求項5に従属する場合の先行請求項のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項14】
第1回転運動伝達システム(413)をさらに備え、これは、第1前進モーター(42)の第1回転モーターシャフト(411)に係合される第1回転駆動プーリー(414)、第1回転被駆動プーリー(415)、及び第1回転駆動プーリー(414)から第1回転被駆動プーリー(415)への運動の伝達用の第1回転伝達ベルト(416)を備え、第1回転被駆動プーリー(415)は、第1前進再循環ボールねじ(43)に係合されてそれと一体化され、第1回転駆動シャフト(411)は、第1前進ねじ軸(V’)に平行又は一致する第1前進モーター軸(M’)に沿って延在する、請求項1から13のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項15】
第1ツールホルダー要素(36)は、第1前進ねじ軸(V’)に沿って第1前進モーター(32)の方へ接近して突出する第1センタリングタング(3431)を設けており、この第1センタリングタング(3431)は、第1前進再循環ボールねじ(33)において得られる第1凹部(330)に少なくとも部分的に収納されている、請求項3に従属する場合の先行請求項のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【請求項16】
外側カバーフレーム(200;300;400;500)は、近位フレーム部分(200’;300’;400’;500’)と遠位フレーム部分(200”;300”;400”;500”)との間に延在し、遠位フレーム部分(200”;300”;400”;500”)は、肩部(210;310;410;510)、又はスペーサーによって近位方向に区切られ、かつロッキングリングナット(220;320;420;520)によって遠位方向に区切られた外側円筒表面(201;301;401;501)を備え、肩部(210;310;410;510)、又はスペーサーと、ロッキングリングナット(220;320;420;520)との間に延在する空間領域は、装着テーブル(12)の複数の収納座(121)の1つに収納されるのに適している、請求項1から15のいずれか一項に記載のトランスファーマシン。
【国際調査報告】