(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-17
(54)【発明の名称】ビデオサブピクチャ内のビデオスライス高さの指示
(51)【国際特許分類】
H04N 19/70 20140101AFI20230310BHJP
【FI】
H04N19/70
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022538096
(86)(22)【出願日】2020-12-15
(85)【翻訳文提出日】2022-08-09
(86)【国際出願番号】 EP2020086159
(87)【国際公開番号】W WO2021122555
(87)【国際公開日】2021-06-24
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515098819
【氏名又は名称】ゼットティーイー(ユーケー)リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ウー, ピン
【テーマコード(参考)】
5C159
【Fターム(参考)】
5C159LC00
5C159LC09
5C159RC12
5C159UA02
5C159UA05
(57)【要約】
ビデオビットストリーム生成および解析のための方法、装置、およびシステム。方法は、スライス高さがビデオユニットレベルにおけるサブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示す第1のフィールドに関して、ビデオユニットレベルにおいて、ビデオビットストリームの一部を解析することと、第1のフィールドがスライス高さがサブピクチャ区画のために規定されていることを示すことを決定すると、ビデオビットストリームの一部内のN個の第2のフィールドを解析し、ビデオユニットにおける矩形スライスのための高さを取得することであって、各矩形スライスは、同じサブピクチャに属する1つ以上のCTU行を備えている、ことと、第1のフィールドおよび/またはN個の第2のフィールドに基づいて、ビデオビットストリームをデコーディングし、ビデオを生成することとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオビットストリーム処理の方法であって、前記方法は、
第1のフィールドに関して、ビデオユニットレベルにおいて、ビデオビットストリームの一部を解析することであって、前記第1のフィールドは、スライス高さが前記ビデオユニットレベルにおけるサブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示す、ことと、
前記第1のフィールドが前記スライス高さが前記サブピクチャ区画のために規定されていることを示すことを決定することに起因して、前記ビデオビットストリームの前記一部内のN個の第2のフィールドを解析し、前記ビデオユニットにおける矩形スライスのための高さを取得することであって、前記高さは、コーディングツリーユニット(CTU)高さの倍数で示され、各矩形スライスは、同じサブピクチャに属する1つ以上のCTU行を備え、Nは、正の整数である、ことと、
前記第1のフィールドおよび/または前記N個の第2のフィールドに基づいて、前記ビデオビットストリームをデコーディングし、ビデオを生成することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記ビデオユニットは、ビデオピクチャである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のフィールドは、1ビットフィールドである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記N個の第2のフィールドは、前記ビデオビットストリーム内の前記第1のフィールドの直後に位置付けられている、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ビデオビットストリームをデコーディングすることは、前記ビデオユニット内に含まれる複数のサブピクチャをデコーディングすることを含む、請求項1-4のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記N個の第2のフィールドは、前記第1のフィールドの値に基づいて、前記ビデオビットストリーム内に条件付きで含まれる、請求項1-5のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ビデオビットストリームの前記一部は、パラメータセットである、請求項1-6のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記パラメータセットは、ピクチャパラメータセットである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
動作を実施するように構成されたプロセッサを備えているビデオデコーダ装置であって、前記動作は、
第1のフィールドに関して、ビデオユニットレベルにおいて、ビデオビットストリームの一部を解析することであって、前記第1のフィールドは、スライス高さが前記ビデオユニットレベルにおけるサブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示す、ことと、
前記第1のフィールドが前記スライス高さが前記サブピクチャ区画のために規定されていることを示すことを決定することに起因して、前記ビデオビットストリームの前記一部内のN個の第2のフィールドを解析し、前記ビデオユニットにおける矩形スライスのための高さを取得することであって、前記高さは、コーディングツリーユニット(CTU)高さの倍数で示され、各矩形スライスは、同じサブピクチャに属する1つ以上のCTU行を備え、Nは、正の整数である、ことと、
前記第1のフィールドおよび/または前記N個の第2のフィールドに基づいて、前記ビデオビットストリームをデコーディングし、ビデオを生成することと
を含む、装置。
【請求項10】
前記ビデオユニットは、ビデオピクチャである、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のフィールドは、1ビットフィールドである、請求項9または10に記載の装置。
【請求項12】
前記N個の第2のフィールドは、前記ビデオビットストリーム内の前記第1のフィールドの直後に位置付けられている、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ビデオビットストリームをデコーディングすることは、前記ビデオユニット内に含まれる複数のサブピクチャをデコーディングすることを含む、請求項9-12のうちのいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記N個の第2のフィールドは、前記第1のフィールドの値に基づいて、前記ビデオビットストリーム内に条件付きで含まれる、請求項9-13のうちのいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記パラメータセットは、ピクチャパラメータセットである、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
ビデオエンコーディングの方法であって、前記方法は、
ビデオを表すビデオビットストリーム内に第1のフィールドを含むことであって、前記第1のフィールドは、スライス高さが、ビデオピクチャをエンコーディングするために、サブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示す、ことと、
前記スライス高さが前記サブピクチャ区画のために規定されていることを示す前記第1のフィールドを含むことに起因して、N個の第2のフィールドを前記ビデオビットストリーム内に挿入することであって、前記N個の第2のフィールドは、前記ビデオピクチャ内の矩形スライスのための高さを示し、前記高さは、コーディングツリーユニット(CTU)高さの倍数で示され、各矩形スライスは、同じサブピクチャに属する1つ以上のCTU行を備え、Nは、正の整数である、ことと、
前記第1のフィールドおよび/または前記N個の第2のフィールドを含むことによって、前記ビデオのビデオピクチャをエンコーディングすることと
を含む、方法。
【請求項17】
前記第1のフィールドは、1ビットフィールドである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記N個の第2のフィールドは、前記ビデオビットストリーム内で前記第1のフィールドの直後に含まれる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のフィールドおよび前記第2のフィールドは、ピクチャパラメータセット内に含まれる、請求項16-18のうちのいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本特許出願は、2019年12月20日に出願された米国特許出願第16/723,506号の優先権の利益を主張する。前述の特許出願の内容全体は、本願の開示の一部として、参照することによって組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本特許文書は、概して、ビデオおよび画像エンコーディングおよびデコーディングを対象とする。
【背景技術】
【0003】
過去三十年において、いくつかの異なるビデオコーディング規格が、デジタルビデオ内のある視覚的冗長性および情報を除去することによって、デジタルビデオを圧縮されたフォーマットに表すために公開されている。この期間中、エンコーディングされたビデオコンテンツのピクセル分解能は、MPEG-1ビデオ規格における初期のソース入力フォーマット(SIF)分解能から現在検討されている4Kまたは8Kビデオに、絶え間なく、上昇している。故に、より新しいビデオコーディング規格は、より効率的かつフレキシブルなコーディング技法を採用し、ビデオの増加された分解能に適応している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本特許文書は、とりわけ、ビデオのサブピクチャ内のコーディングツリーユニットにおける矩形スライスの高さを信号伝達するために使用され得る技法を使用して、デジタルビデオをエンコーディングおよびデコーディングするための技法を説明する。
【0005】
一例示的側面では、ビットストリーム処理の方法が、開示される。方法は、第1のフィールドに関して、ビデオユニットレベルにおいて、ビデオビットストリームの一部を解析することであって、第1のフィールドは、スライス高さがビデオユニットレベルにおけるサブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示す、ことと、第1のフィールドがスライス高さがサブピクチャ区画のために規定されていることを示すことを決定することに起因して、ビデオビットストリームの一部内のN個の第2のフィールドを解析し、ビデオユニットにおける矩形スライスのための高さを取得することであって、高さは、コーディングツリーユニット(CTU)高さの倍数で示され、各矩形スライスは、同じサブピクチャに属する1つ以上のCTU行を備え、Nは、正の整数である、ことと、第1のフィールドおよび/またはN個の第2のフィールドに基づいて、ビデオビットストリームをデコーディングし、ビデオを生成することとを含む。
【0006】
さらに別の側面では、上記の実装方法を実装するように構成されたプロセッサを備えているビデオデコーダ装置が、開示される。
【0007】
さらに別の側面では、ビデオをエンコーディングする方法が、開示される。方法は、ビデオを表すビデオビットストリーム内に第1のフィールドを含むことであって、第1のフィールドは、スライス高さが、ビデオピクチャをエンコーディングするために、サブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示す、ことと、スライス高さがサブピクチャ区画のために規定されていることを示す第1のフィールドを含むことに起因して、N個の第2のフィールドをビデオビットストリーム内に挿入し、ビデオピクチャ内の矩形スライスのための高さを示すことであって、高さは、コーディングツリーユニット(CTU)高さの倍数で示され、各矩形スライスは、同じサブピクチャに属する1つ以上のCTU行を備え、Nは、正の整数である、ことと、第1のフィールドおよび/またはN個の第2のフィールドを含むことによって、ビデオのビデオピクチャをエンコーディングすることとを含む。
【0008】
さらに別の例示的側面では、プロセッサを備えているビデオ処理装置が、開示される。プロセッサは、本明細書に説明されるエンコーディングまたはデコーディング方法を実装するように構成される。
【0009】
さらに別の例示的側面では、コンピュータプログラム記憶媒体が、開示される。コンピュータプログラム記憶媒体は、その上に記憶されたコードを含む。コードは、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、説明される方法を実装させる。
【0010】
これらおよび他の側面が、本書に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、10個のサブピクチャに区画されたビデオピクチャの例を示す。
【0012】
【
図2A】
図2A-2Bは、複数のサブピクチャを備えているビデオピクチャをエンコーディングまたはデコーディングするときの例示的処理順序を示す。
【
図2B】
図2A-2Bは、複数のサブピクチャを備えているビデオピクチャをエンコーディングまたはデコーディングするときの例示的処理順序を示す。
【0013】
【
図3A】
図3Aは、コーディングツリーユニット(CTU)、タイル、スライス、およびサブピクチャに区画されたビデオピクチャの例を示す。
【0014】
【
図3B】
図3Bは、12個のタイルおよび3個のラスタ走査スライスに区画された18×12輝度CTUを伴うピクチャを示す。
【0015】
【
図4】
図4は、24個のタイルおよび9個の矩形スライスに区画された18×12輝度CTUを伴うピクチャを示す。
【0016】
【
図5】
図5は、4個のタイルおよび4個の矩形スライスに区画されたピクチャを示す。
【0017】
【
図6】
図6は、18個のタイル、24個のサブピクチャ、および24個のスライス(20×12=240個のCTU)が存在する例示的ビデオピクチャを示す。
【0018】
【
図7】
図7は、区画が、5×5=25個のタイルとして配置されるが、タイルコーディング順序が、制限され、走査順序における各CTUを通したコーディング順序が、現在のVVCバージョンにおいて全体的にフレキシブルではない例示的ビデオピクチャを示す。
【0019】
【
図8】
図8は、例示的ビデオエンコーダのブロック図を示す。
【0020】
【
図9】
図9は、例示的ビデオデコーダのブロック図を示す。
【0021】
【0022】
【
図11】
図11は、ビデオ処理ハードウェアプラットフォームの例を示す。
【0023】
【
図12】
図12は、ビデオ処理の例示的方法のためのフローチャートである。
【0024】
【
図13】
図13は、ビデオ処理の例示的方法のためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
節の見出しは、読み取り可能な性を改良するためのみに本書で使用され、各節内の開示される実施形態および技法の範囲をその節のみに限定しない。ある特徴は、H.264/AVC(高度ビデオコーディング)、H.265/HEVC(高効率ビデオコーディング)およびH.266多用途ビデオコーディング(VVC)規格の例を使用して説明される。しかしながら、開示される技法の適応性は、H.264/AVCまたはH.265/HEVCまたはH.266/VVCシステムのみに限定されない。
【0026】
本特許文書は、ビデオ処理および通信に関し、特に、デジタルビデオまたはピクチャをエンコーディングし、ビットストリームを生成する方法および装置、ビットストリームをデコーディングし、デジタルビデオまたはピクチャを再構築する方法および装置、ビットストリームを抽出し、サブビットストリームを形成する方法および装置に関する。
【0027】
(簡単な議論)
【0028】
デジタルビデオおよびピクチャを圧縮するための技法は、ピクセルサンプル間の相関特性を利用して、ビデオおよびピクチャ内の冗長性を除去する。エンコーダは、いくつかのユニットを含む1つ以上の領域にピクチャを区画し得る。そのような領域は、同一ピクチャ内の別の領域のデータを参照せずに、領域がデコーディングされ得るように、または、少なくともこの領域に対応する構文要素が正しく解析され得るように、ピクチャ内の予測依存性から脱却する。ビデオコーディング規格において導入されるそのような領域は、データ損失後の再同期、並列処理、着目コーディングおよびストリーミングの領域、パケット化された伝送、ビューポート依存ストリーミング等を促進する。例えば、H.264/AVC規格では、そのような領域の例は、スライスおよびスライスグループであり得る。H.265/HEVC規格では、そのような領域の例は、スライスおよびタイルであり得る。
【0029】
次世代ビデオコーディング規格の開発では、MPEG(動画専門家集団)は、次世代ビデオコーデックが、圧縮されたビットストリームからの所望のビューポートの効率的抽出を可能にすべきであることを義務付けている。加えて、4K、8K、およびさらにより高い分解能ビデオを伴う用途では、視認者は、端末デバイス上にレンダリングするためのビューポートを選択することを可能にされ得、したがって、オリジナル分解能に対応するビットストリームからのサブビットストリームの効率的抽出を可能にすることが有用である。
【0030】
(簡単な導入)
【0031】
現在のJVET-P2001(VVC草案7)仕様では、ビデオピクチャ区画は、サブピクチャ、タイル、およびスライスに基づく。サブピクチャおよびタイルは、非常に異なる方法を通してであるが、典型的に、ビットストリームにおいて示される。サブピクチャ構造は、かなりフレキシブルな区画配置を与えられているが、タイル構造は、グリッドシステムとして規定される。
【0032】
現在の標準では、矩形スライスが、タイルの内側に含まれる場合、コーディングツリーユニット(CTU)サイズ測定基準では、矩形スライスの高さを規定するための設計方法が存在する。しかしながら、VVCに提供される技術は、現在、サブピクチャ区画の内側に該当するように位置付けられ得る矩形スライスの高さを規定する解決策または機構を提供しない。例えば、ビデオピクチャ全体が、1つのタイルであり、同時に、複数のサブピクチャが、ビデオピクチャ内に存在する場合、現在、CTUとサブピクチャの内側のスライスのためのスライス高さとの間の関係をエンコーディングする方法は、存在しない。さらに、そのような矩形スライスの高さと対応するCTUサイズとの間の関係は、エンコーディングされたビデオを表すビットストリーム内の構文要素に基づいて、デコーダによって理解されないであろう。
【0033】
サブピクチャの内側の(CTUサイズ測定基準における)矩形スライス高さを示すための1つの可能な方法は、タイルのサイズをCTUサイズと同じに設定することであり、それは、典型的に、小サイズのタイルをもたらすであろう。次いで、そのような小サイズのタイル(現時点で、高さにおいてCTUと同等)の数をカウントすることによって、CTUサイズ測定基準におけるスライス高さは、JVET-P2001VVC草案7に準拠するビットストリームフォーマットを使用して表されることができる。しかしながら、これは、タイルサイズを過度に制約し、VVCタイル構造設計の利点を真に使用することに失敗するので、準最適解決策である。
【0034】
ある解決策によるいくつかの実施形態では、CTUサイズ測定基準における矩形スライスの高さの便宜的指示のために、2つの新しい構文要素およびその意味論が、使用され得る。第1の構文要素は、rect_slice_height_in_subpic_only_flagと呼ばれ、フォーマット(u(1))を使用し得る。第2の構文構造は、slice_height_in_ctu_in_subpic_minus1[i++]と呼ばれ、フォーマット(ue(v))を使用し得る。
【0035】
構文要素は、以下のように使用され得る。
【0036】
第1の構文要素は、スライス高さが規定される方法のコンテキストまたは参照を識別する。例えば、1に等しい第1のsynrect_slice_height_in_subpic_only_flagは、スライス高さが、サブピクチャ区画のみを用いて規定されることを規定する。さらに、0に等しいrect_slice_height_in_subpic_only_flagは、スライス高さが、タイル区画を用いて規定されることを規定する。
【0037】
第2の構文要素は、CTU行のユニット内のスライス高さを示すために使用され得る。例えば、slice_height_in_ctu_in_subpic_minus1[i]+1は、i番目のスライスが単一サブピクチャからのCTU行のサブセットを含む場合、CTU行のユニット内のi番目の矩形スライスの高さを規定する。slice_height_in_ctu_minus1[i]の値は、0~Ceil(pic_height_max_in_luma_samples/CtbSizeY)-1(それらの値を包む)の範囲内であろう。
【0038】
(例示的実施形態)
【0039】
現在のVVC草案7仕様では、ピクチャ区画は、複数のタイル、スライス、またはサブピクチャとして行われることができる。矩形スライス指示に関する問題が存在する:完全ビデオピクチャに関して1つのみのタイルがあるとき、それは、サブピクチャ内のCTUにおいてスライス高さを示すことができない。本寄稿では、解決策が、タイルの内側またはサブピクチャの内側のCTUにおけるスライス高さのいずれかを可能にするために提案される。
【0040】
(VVC草案7におけるサブピクチャのハンドリング)
【0041】
現在のVVC草案7仕様では、サブピクチャの構造は、以下のように、シーケンスパラメータセット(SPS)において示される。
【表1-1】
【表1-2】
【0042】
上記のSPSにおけるイタリック付き下線のハイライトされたテキストは、サブピクチャが定義された方法をマークしたものであり、一般に、全ての区画は、CTU(コーディングツリーユニット--基本ユニット)に基づき、左上X、Y場所+サブピクチャ幅および高さ情報を規定することによって、サブピクチャは、効率的に定義されることができる。
【0043】
現在のサブピクチャ設計では、
図1(各着色ブロックは、サブピクチャに関連付けられている)におけるサブピクチャの区画が、サポートされ得る。
図1における全てのサブピクチャの処理順序は、異なって配置されることができる(2つ以上の可能な方法)。重要な制約は、サブピクチャが、エンコーディングされるとき、このサブピクチャの左境界および上部境界の全体が、利用可能であるべきであるということである。例えば、(1)現在のサブピクチャに関する境界ピクセルは、すでに処理(デコーディング)されている、他のサブピクチャに属するか、または、(2)現在のサブピクチャに関する関連境界は、ピクチャ境界である。これらの10個のサブピクチャのための可能な2つの処理順序は、
図2A-2Bに与えられる。
【0044】
(VVC草案7におけるタイルおよびスライスのハンドリング)
【0045】
図3Aは、ピクチャをタイル、サブピクチャ、およびスライスに区画する例を示す。
図3Bは、ピクチャの別の例であり、18×12輝度CTUが、12個のタイルに区画され、かつ3個のラスタ走査タイルに区画されている。
【0046】
図4は、24個のタイルに区画され、かつ9個の矩形スライスに区画された18×12輝度CTUの例を示す。
【0047】
図5は、4個のタイルに区画され、かつ4個の矩形スライスに区画されたピクチャの例を示す。
【0048】
全てのこれらの図では、VVCにおけるタイル構造が、
図1に示されるようなビデオピクチャ区画をフレキシブルにサポートすることができないことが明らかである。
【0049】
タイル構造は、以下のようにPPS(ピクチャパラメータセット)において説明されている(関連テキストは、「青」色でハイライトされている)。
【表2-1】
【表2-2】
【0050】
「青」色でハイライトされたテキストは、タイル構造が特定のグリッドタイプと見なされ得ることを示している。
【0051】
図6は、20×12=240個のCTUを伴う18個のタイル、24個のサブピクチャ、および24個のスライスを伴うビデオピクチャの例を示す。
【0052】
タイル概念を区画配置において使用し、同時に、
図1に図示されるサブピクチャ構造配置をサポートするために、以下の
図7では、ピクチャが、表示されるように、5×5=25個のタイルとして区画される必要がある可能性が、示される。
図7では、各着色ボックスは、依然として、このビデオピクチャにおいて区画されたサブピクチャである。
【0053】
(JVET-P2001におけるサブピクチャ内の複数の矩形スライスのサポート)
【0054】
現在の仕様によると、複数のスライスをサポートするための唯一の方法は、PPS部分を使用することである。
図1の例では、最初に、10個のサブピクチャ構造(左上XおよびY場所+サブピクチャ幅および高さ情報)を定義する。次いで、ピクチャ全体が1つの単一タイルを有するように定義する。典型的ユースケースを検討すると、
図1に図示されるサブピクチャ区画に関して、2つのスライスを各サブピクチャの内側に有することが所望され、したがって、合計で、20個のスライスを有するべきである(10個のサブピクチャに関して)。
【0055】
下記の表では、ピクチャパラメータセットである未加工バイトシーケンスペイロード(RBSP)の現在の構文構造に追加され得る新しい構文要素は、イタリック付きテキストで示される。
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【0056】
(JVET-P2001仕様の別の例示的変更)
【0057】
JVET仕様の現在のドキュメントにおける6.5.1「CTBラスタ走査、タイル走査、およびサブピクチャ走査プロセス」下では、既存のテキストは、以下のように明確化され得る。
【0058】
ピクチャラスタ走査におけるCTBアドレスからサブピクチャインデックスへの変換を規定する、0~PicSizeInCtbsY-1(それらの値を含む)に及ぶ、ctbAddrRsに関するリストCtbToSubPicIdx[ctbAddrRs]は、以下のように導出される(イタリック付きテキストは、提案される改訂から削除されるべきである)。
【表4】
【0059】
i番目のサブピクチャ内の矩形スライスの数およびi番目のサブピクチャ内のk番目のスライスのピクチャレベルスライスインデックスを規定するリストNumSlicesInSubpic[i]およびSliceSubpicToPicIdx[i][k]は、以下のように導出される。
【表5】
【0060】
「イタリック」で強調されたテキストは、「JVETVVCTrac」情報#742に従って修正される。
【0061】
さらに、以下のテキストが、7.4.3.4「ピクチャパラメータセットRBSP意味論」下に追加され得る。
【0062】
1に等しいrect_slice_height_in_subpic_only_flagは、スライス高さが、サブピクチャ区画のみを用いて規定されることを規定する。0に等しいrect_slice_height_in_subpic_only_flagは、スライス高さが、タイル区画を用いて規定されることを規定する。
【0063】
slice_height_in_ctu_in_subpic_minus1[i]+1は、i番目のスライスが、単一サブピクチャからのCTU行のサブセットを含む場合、CTU行のユニット内のi番目の矩形スライスの高さ規定する。slice_height_in_ctu_minus1[i]の値は、0~Ceil(pic_height_max_in_luma_samples/CtbSizeY)-1(それらの値を含む)の範囲内であるものとする。
【0064】
(エンコーダ、デコーダ、およびシステム実装の例)
【0065】
図8は、少なくとも例示的例ビデオエンコーダまたはピクチャエンコーダを含む第1の例示的デバイスを図示する、略図である。
【0066】
入手ユニット1001は、ビデオおよびピクチャを捕捉する。入手ユニット1001は、自然場面のビデオまたはピクチャを撮影するために、1つ以上のカメラを装備し得る。随意に、入手ユニット1001は、深度ビデオまたは深度ピクチャを得るためのカメラを用いて実装され得る。随意に、入手ユニット1001は、赤外線カメラのコンポーネントを含み得る。随意に、入手ユニット1001は、遠隔感知カメラで構成され得る。入手ユニット1001は、放射線を使用してオブジェクトを走査することによってビデオまたはピクチャを生成する、装置またはデバイスでもあり得る。
【0067】
随意に、入手ユニット1001は、前処理(例えば、自動ホワイトバランス、自動焦点化、自動露光、バックライト補償、鮮明化、雑音除去、スティッチング、アップサンプリング/ダウンサンプリング、フレームレート変換、仮想ビュー合成等)をビデオまたはピクチャに実施し得る。
【0068】
入手ユニット1001は、ビデオまたはピクチャを別のデバイスまたは処理ユニットからも受信し得る。例えば、入手ユニット1001は、トランスコーダ内のコンポーネントユニットであることができる。トランスコーダは、1つ以上のデコーディングされた(または部分的にデコーディングされた)ピクチャを入手ユニット1001にフィードする。別の例は、入手ユニット1001は、そのデバイスへのデータリンクを介して、ビデオまたはピクチャを別のデバイスから得ることである。
【0069】
入手ユニット1001は、ビデオおよびピクチャに加え、他のメディア情報、例えば、オーディオ信号を捕捉するために使用され得ることに留意されたい。入手ユニット1001は、人工情報、例えば、キャラクタ、テキスト、コンピュータ生成ビデオまたはピクチャ等も受信し得る。
【0070】
エンコーダ1002は、例示的エンコーダの実装である。エンコーダ1002の入力は、入手ユニット1001によって出力されたビデオまたはピクチャである。エンコーダ1002は、ビデオまたはピクチャをエンコーディングし、生成されたビデオまたはピクチャビットストリームを出力する。
【0071】
記憶装置/送信ユニット1003は、ビデオまたはピクチャビットストリームをエンコーダ1002から受信し、システム層処理をビットストリームに実施する。例えば、記憶装置/送信ユニット1003は、トランスポート規格およびメディアファイルフォーマット、例えば、例えば、MPEG-2 TS、ISOBMFF、DASH、MMT等に従って、ビットストリームをカプセル化する。記憶装置/送信ユニット1003は、第1の例示的デバイスのメモリまたはディスク内へのカプセル化後に取得されるトランスポートストリームまたはメディアファイルを記憶するか、または、有線または無線ネットワークを介して、トランスポートストリームまたはメディアファイルを送信する。
【0072】
エンコーダ1002からのビデオまたはピクチャビットストリームに加え、記憶装置/送信ユニット1003の入力がオーディオ、テキスト、画像、グラフィック等も含み得ることに留意されたい。記憶装置/送信ユニット1003は、そのような異なるタイプのメディアビットストリームをカプセル化することによって、トランスポートまたはメディアファイルを生成する。
【0073】
本実施形態に説明される第1の例示的デバイスは、ビデオ通信のアプリケーション、例えば、携帯電話、コンピュータ、メディアサーバ、ポータブルモバイル端末、デジタルカメラ、ブロードキャストデバイス、CDN(コンテンツ配信ネットワーク)デバイス、監視カメラ、ビデオ会議デバイス等内でビデオ(またはピクチャ)ビットストリームを生成または処理することが可能なデバイスであることができる。
【0074】
図9は、少なくとも例示的ビデオデコーダまたはピクチャデコーダを含む第2の例示的デバイスを図示する、略図である。
【0075】
受信ユニット1101は、ビットストリームを有線または無線ネットワークから取得することによって、電子デバイス内のメモリまたはディスクを読み取ることによって、またはデータリンクを介して、他のデバイスからのデータをフェッチすることによって、ビデオまたはピクチャビットストリームを受信する。
【0076】
受信ユニット1101の入力は、ビデオまたはピクチャビットストリームを含むトランスポートストリームまたはメディアファイルも含み得る。受信ユニット1101は、トランスポートまたはメディアファイルフォーマットの仕様に従って、ビデオまたはピクチャビットストリームをトランスポートストリームまたはメディアファイルから抽出する。
【0077】
受信ユニット1101は、ビデオまたはピクチャビットストリームを出力し、デコーダ1102に渡す。ビデオまたはピクチャビットストリームに加え、受信ユニット1101の出力は、オーディオビットストリーム、キャラクタ、テキスト、画像、グラフィック等も含み得ることに留意されたい。受信ユニット1101は、出力を第2の例示的デバイス内の対応する処理ユニットに渡す。例えば、受信ユニット1101は、出力オーディオビットストリームをデバイス内のオーディオデコーダに渡す。
【0078】
デコーダ1102は、例示的デコーダの実装である。エンコーダ1102の入力は、受信ユニット1101によって出力されたビデオまたはピクチャビットストリームである。デコーダ1102は、ビデオまたはピクチャビットストリームをデコーディングし、デコーディングされたビデオまたはピクチャを出力する。
【0079】
レンダリングユニット1103は、デコーディングされたビデオまたはピクチャをデコーダ1102から受信する。レンダリングユニット1103は、デコーディングされたビデオまたはピクチャを視認者に提示する。レンダリングユニット1103は、第2の例示的デバイスのコンポーネント、例えば、画面であり得る。レンダリングユニット1103は、第2の例示的デバイス、例えば、プロジェクタ、モニタ、TVセット等へのデータリンクを伴う第2の例示的デバイスと別個のデバイスでもあり得る。随意に、レンダリングユニット1103は、それを視認者に提示する前、後処理(例えば、自動ホワイトバランス、自動焦点化、自動露光、バックライト補償、鮮明化、雑音除去、スティッチング、アップサンプリング/ダウンサンプリング、フレームレート変換、仮想ビュー合成等)をデコーディングされたビデオまたはピクチャに実施する。
【0080】
デコーディングされたビデオまたはピクチャに加え、レンダリングユニット1103の入力は、第2の例示的デバイスの1つ以上のユニットからの他のメディアデータ、例えば、オーディオ、キャラクタ、テキスト、画像、グラフィック等であることができることに留意されたい。レンダリングユニット1103の入力は、人工データ、例えば、遠隔教育アプリケーションにおいて注意を引くためにスライド上にローカル教師によって描かれるラインおよびマークも含み得る。レンダリングユニット1103は、異なるタイプのメディアを一緒に構成し、次いで、構成物を視認者に提示する。
【0081】
本実施形態に説明される第2の例示的デバイスは、ビデオ通信のアプリケーション、例えば、携帯電話、コンピュータ、セットトップボックス、TVセット、HMD、モニタ、メディアサーバ、ポータブルモバイル端末、デジタルカメラ、ブロードキャストデバイス、CDN(コンテンツ配信ネットワーク)デバイス、監視ビデオ会議デバイス等内でビデオ(またはピクチャ)ビットストリームをデコーディングまたは処理することが可能なデバイスであることができる。
【0082】
図10は、
図9における第1の例示的デバイスと、
図4における第2の例示的デバイスとを含む電子システムを図示する略図である。
【0083】
サービスデバイス1201は、
図8における第1の例示的デバイスである。
【0084】
記憶媒体/トランスポートネットワーク1202は、デバイスまたは電子システムの内部メモリリソース、データリンクを介してアクセス可能な外部メモリリソース、有線および/または無線ネットワークから成るデータ伝送ネットワークを含み得る。記憶媒体/トランスポートネットワーク1202は、サービスデバイス1201内の記憶/送信ユニット1203のための記憶リソースまたはデータ伝送ネットワークを提供する。
【0085】
宛先デバイス1203は、
図5における第2の例示的デバイスである。宛先デバイス1203内の受信ユニット1201は、ビデオまたはピクチャビットストリーム、ビデオまたはピクチャビットストリームを含むトランスポートストリーム、またはビデオまたはピクチャビットストリームを含むメディアファイルを記憶媒体/トランスポートネットワーク1202から受信する。
【0086】
本実施形態に説明される電子システムは、ビデオ通信のアプリケーション、例えば、携帯電話、コンピュータ、IPTVシステム、OTTシステム、インターネット上のマルチメディアシステム、デジタルTVブロードキャストシステム、ビデオ監視システム、ポータブルモバイル端末、デジタルカメラ、ビデオ会議システム等内でビデオ(またはピクチャ)ビットストリームを生成、記憶またはトランスポート、およびデコーディングすることが可能なデバイスまたはシステムであることができる。
【0087】
図11は、本書に説明されるエンコーダ側またはデコーダ側技法を実装するために使用され得る例示的装置1400を示す。装置1400は、エンコーダ側またはデコーダ側技法または両方を実施するように構成され得るプロセッサ1402を含む。装置1400は、プロセッサ実行可能命令を記憶するためのかつビデオビットストリームおよび/またはディスプレイデータを記憶するためのメモリ(図示せず)も含み得る。装置1400は、変換回路、算術コーディング/デコーディング回路、ルックアップ表ベースのデータコーディング技法等、ビデオ処理回路網(図示せず)を含み得る。ビデオ処理回路網は、部分的に、プロセッサ内に、および/または部分的に、グラフィックプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等の他の専用回路網内に含まれ得る。
【0088】
ビデオをエンコーディングおよびデコーディングする技術に関して本書に説明される本技術的問題は、好ましくは、以下の解決策のうちの1つ以上のものを組み込むことによって、いくつかの実施形態によって解決され得る。
【0089】
1.ビデオビットストリーム処理の方法であって、方法は、第1のフィールドに関して、ビデオユニットレベルにおいて、ビデオビットストリームの一部を解析することであって、第1のフィールドは、スライス高さがビデオユニットレベルにおけるサブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示す、ことと、第1のフィールドがスライス高さがサブピクチャ区画のために規定されていることを示すことを決定することに起因して、ビデオビットストリームの一部内のN個の第2のフィールドを解析し、ビデオユニットにおける矩形スライスのための高さを取得することであって、高さは、コーディングツリーユニット(CTU)高さの倍数で示され、各矩形スライスは、同じサブピクチャに属する1つ以上のCTU行を備え、Nは、正の整数である、ことと、第1のフィールドおよび/またはN個の第2のフィールドに基づいて、ビデオビットストリームをデコーディングし、ビデオを生成することとを含む、方法。
【0090】
2.ビデオユニットは、ビデオピクチャである、解決策1に記載の方法。
【0091】
3.第1のフィールドは、1ビットフィールドである、解決策1に記載の方法。
【0092】
4.N個の第2のフィールドは、ビデオビットストリーム内の第1のフィールドの直後に位置付けられている、解決策3に記載の方法。
【0093】
5.ビデオビットストリームをデコーディングすることは、ビデオユニット内に含まれる複数のサブピクチャをデコーディングすることを含む、解決策1に記載の方法。
【0094】
6.N個の第2のフィールドは、第1のフィールドの値に基づいて、ビデオビットストリーム内に条件付きで含まれる、解決策1に記載の方法。
【0095】
7.ビデオビットストリームの一部は、パラメータセットである、解決策1に記載の方法。
【0096】
8.パラメータセットは、ピクチャパラメータセットである、解決策7に記載の方法。
【0097】
9.動作を実施するように構成されたプロセッサを備えているビデオデコーダ装置であって、動作は、第1のフィールドに関して、ビデオユニットレベルにおいて、ビデオビットストリームの一部を解析することであって、第1のフィールドは、スライス高さがビデオユニットレベルにおけるサブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示す、ことと、第1のフィールドがスライス高さがサブピクチャ区画のために規定されていることを示すことを決定することに起因して、ビデオビットストリームの一部内のN個の第2のフィールドを解析し、ビデオユニットにおける矩形スライスのための高さを取得することであって、高さは、コーディングツリーユニット(CTU)高さの倍数で示され、各矩形スライスは、同じサブピクチャに属する1つ以上のCTU行を備え、Nは、正の整数である、ことと、第1のフィールドおよび/またはN個の第2のフィールドに基づいて、ビデオビットストリームをデコーディングし、ビデオを生成することとを含む、ビデオデコーダ装置。
【0098】
10.ビデオユニットは、ビデオピクチャである、解決策9に記載の装置。
【0099】
11.第1のフィールドは、1ビットフィールドである、解決策9に記載の装置。
【0100】
12.N個の第2のフィールドは、ビデオビットストリーム内の第1のフィールドの直後に位置付けられている、解決策11に記載の装置。
【0101】
13.ビデオビットストリームをデコーディングすることは、ビデオユニット内に含まれる複数のサブピクチャをデコーディングすることを含む、解決策9に記載の装置。
【0102】
14.N個の第2のフィールドは、第1のフィールドの値に基づいて、ビデオビットストリーム内に条件付きで含まれる、解決策9に記載の装置。
【0103】
15.パラメータセットは、ピクチャパラメータセットである、解決策14に記載の装置。
【0104】
16.ビデオエンコーディングの方法であって、方法は、ビデオを表すビデオビットストリーム内に第1のフィールドを含むことであって、第1のフィールドは、スライス高さが、ビデオピクチャをエンコーディングするために、サブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示す、ことと、スライス高さがサブピクチャ区画のために規定されていることを示す第1のフィールドを含むことに起因して、N個の第2のフィールドをビデオビットストリーム内に挿入することであって、N個の第2のフィールドは、ビデオピクチャ内の矩形スライスのための高さを示し、高さは、コーディングツリーユニット(CTU)高さの倍数で示され、各矩形スライスは、同じサブピクチャに属する1つ以上のCTU行を備え、Nは、正の整数である、ことと、第1のフィールドおよび/またはN個の第2のフィールドを含むことによって、ビデオのビデオピクチャをエンコーディングすることとを含む、方法。
【0105】
17.第1のフィールドは、1ビットフィールドである、解決策16に記載の方法。
【0106】
18.N個の第2のフィールドは、ビデオビットストリーム内で第1のフィールドの直後に含まれる、解決策17に記載の方法。
【0107】
19.第1のフィールドおよび第2のフィールドは、ピクチャパラメータセット内に含まれる、解決策16に記載の方法。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラム製品は、本明細書および請求項に説明される方法を実装するためのプロセッサ実行可能コードを含むコンピュータ読み取り可能な媒体を含み得る。
【0108】
20.ビデオデコーディングの方法であって、方法は、スライス高さが、ビデオユニットレベルにおいて、サブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示すビデオビットストリーム内の第1のフィールドに基づいて、第2のフィールドが1つ以上のスライス高さがビデオビットストリーム内に存在することを示すかどうかを決定することと、決定に基づいて、ビットストリームを解析し、ビデオをビデオビットストリームから再構築することとを含む、方法。例えば、第1のフィールドにおいて、スライス高さがサブピクチャ区画のために規定されている場合、第2のフィールドが存在することを決定し、第2のフィールドを解析し、スライス高さを復元する。一例では、第2のフィールドは、第1のフィールドの直後に生じ、第2のフィールドは、各々がN個のスライスのうちの1つの指示を含むN個のフィールドを備え得る。
【0109】
代替として、第1のフィールド値が、スライス高さがタイル区画のために規定されることを示す場合、ビデオビットストリームは、例えば、第2のフィールドをデコーディングする任意の試みをスキップすることによって、第2のフィールドがビデオビットストリーム内に存在しないことの理解とともにさらに解析される。
【0110】
21.ビデオエンコーディングの方法であって、方法は、スライス高さが、ビデオユニットレベルにおいて、サブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示すビデオビットストリーム内の第1のフィールドの値が1つ以上のスライス高さを示す第2のフィールドがビデオビットストリーム内に含まれるべきかどうかを決定し、決定に基づいて、ビットストリームを生成し、ビデオをビデオビットストリームからエンコーディングするために使用される、方法。例えば、第1のフィールドにおいて、スライス高さがサブピクチャ区画のために規定される場合、第2のフィールドを含む。一例では、第2のフィールドは、第1のフィールドの直後に生じ、第2のフィールドは、各々がN個のスライスのうちの1つの指示を含むN個のフィールドを備え得る。代替として、第1のフィールドが、スライス区画のために規定される場合、ビデオビットストリーム内の第2のフィールドを含むことを省略する。
【0111】
上記の方法は、
図8-11に示されるような装置によって実装され得る。
【0112】
(6.産業上の利用可能性)
【0113】
上記の説明から、サブピクチャ内のスライス高さの信号伝達を可能にする技法が開示されることが既知となり得る。1つの有利な側面では、これらの技法は、エンコーダによって、別個かつ独立して、サブピクチャおよびタイルのためのスライス高さを信号伝達し、それによって、サブピクチャを使用して、ビデオピクチャのフレキシブルな編成を可能にするために使用され得る。
【0114】
さらに、現在のVVC草案7では、エンコーダが、各タイルを各CTUと同じ小ささに設定する場合、サブピクチャに関して、その内側の領域をコーディングために、スライス高さは、タイル行高さの数(この場合、CTU高さの数に等しい)によって規定されることができることを理解されたい。このように行うと、タイル概念は、これ以上ない良好な区画ツールとなるであろう。VVC草案7では、エンコーダが、そのような小サイズのタイルを設定しない場合、エンコーダは、サブピクチャの内側のスライスの高さ(CTU高さの数で)を規定する能力がない。本書に開示される技術は、コーディングまたはデコーディングツールとしてのタイル区画のフレキシブルな使用を可能にし、各サブピクチャの内側のスライス高さに関する明白な指示も可能にするであろう。
【0115】
本書に説明される、開示されるおよび他の実施形態、モジュール、および機能動作が、デジタル電子回路で、または本書に開示される構造およびそれらの構造均等物を含むコンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで、またはそれらのうちの1つ以上のものの組み合わせで、実装されることができる。開示されるおよび他の実施形態は、1つ以上のコンピュータプログラム製品、すなわち、データ処理装置による実行のために、またはその動作を制御するために、コンピュータ読み取り可能な媒体上でエンコードされるコンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールとして、実装されることができる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な記憶デバイス、機械読み取り可能な記憶基板、メモリデバイス、機械読み取り可能な伝搬信号を生じさせる組成物、または1つ以上のそれらの組み合わせであり得る。用語「データ処理装置」は、一例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、または複数のプロセッサまたはコンピュータを含むデータを処理するための全ての装置、デバイス、および機械を包含する。装置は、ハードウェアに加えて、当該コンピュータプログラムのための実行環境を生成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、またはそれらのうちの1つ以上のそれらの組み合わせを構成するコードを含むことができる。伝搬信号は、人工的に発生させられる信号、例えば、好適な受信機装置に伝送するために情報をエンコードするように発生させられる、機械で発生させられる電気、光学、または電磁信号である。
【0116】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても公知である)が、コンパイラ型またはインタープリタ型言語を含む任意の形態のプログラミング言語で書かれることができ、独立型プログラムとして、またはコンピューティング環境内の使用のために好適なモジュール、コンポーネント、サブルーチン、または他のユニットとしてを含む任意の形態で展開されることができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルシステム内のファイルに対応するわけではない。プログラムは、他のプログラムまたはデータを保持するファイル(例えば、マークアップ言語文書内に記憶された1つ以上のスクリプト)の一部内に、当該プログラム専用の単一のファイル内に、または複数の協調ファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、またはコードの一部を記憶するファイル)内に記憶されることができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、または1つの地点に位置し、または複数の地点を横断して分散され、通信ネットワークによって相互接続される複数のコンピュータ上で、実行されるように展開されることができる。
【0117】
本書に説明されるプロセスおよび論理フローは、入力データに基づいて動作し、出力を発生させることによって機能を実施するように、1つ以上のコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプログラマブルプロセッサによって、実施されることができる。プロセスおよび論理フローは、特殊用途論理回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によって、実施されることもでき、装置も、それとして実装されることができる。
【0118】
コンピュータプログラムの実行のために好適なプロセッサは、一例として、汎用および特殊用途マイクロプロセッサの両方、および任意の種類のデジタルコンピュータのいずれか1つ以上のプロセッサを含む。概して、プロセッサは、読取専用メモリまたはランダムアクセスメモリまたは両方から、命令およびデータを受信するであろう。コンピュータの不可欠な要素は、命令を実施するためのプロセッサ、および命令およびデータを記憶するための1つ以上のメモリデバイスである。概して、コンピュータは、データを記憶するための1つ以上の大容量記憶デバイス、例えば、磁気、磁気光学ディスク、または光ディスクを含むか、または、それらからデータを受信すること、または、それらにデータを転送すること、または両方を行うためにそれらに動作可能に結合されるであろう。しかしながら、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。コンピュータプログラム命令およびデータを記憶するために好適なコンピュータ読み取り可能な媒体は、一例として、半導体メモリデバイス、例えば、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイス、磁気ディスク、例えば、内部ハードディスクまたはリムーバブルディスク、磁気光学ディスク、およびCD-ROMおよびDVD-ROMディスクを含むあらゆる形態の不揮発性メモリ、媒体、およびメモリデバイスを含む。プロセッサおよびメモリは、特殊用途論理回路によって補完される、またはそれに組み込まれることができる。
【0119】
本特許文書は、多くの詳細を含むが、これらは、任意の発明または請求され得るものの範囲への限定としてではなく、むしろ、特定の発明の特定の実施形態に特有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態との関連で本特許文書に説明されるある特徴も、単一の実施形態において組み合わせて実装されることができる。逆に、単一の実施形態との関連で説明される種々の特徴も、複数の実施形態において別個に、または任意の好適な副次的組み合わせにおいて実装されることができる。さらに、特徴がある組み合わせにおいて作用するものとして上で説明され、さらに、そのようなものとして最初に請求され得るが、請求される組み合わせからの1つ以上の特徴は、ある場合に、組み合わせから削除されることができ、請求される組み合わせは、副次的組み合わせまたは副次的組み合わせの変形例を対象とし得る。
【0120】
同様に、動作は、特定の順序で図面に描写され得るが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような動作が示される特定の順序で、または連続的順序で実施されること、または全ての図示される動作が実施されることを要求するものとして理解されるべきではない。さらに、本特許文書に説明される実施形態における種々のシステムコンポーネントの分離は、全ての実施形態においてそのような分離を要求するものとして理解されるべきではい。
【0121】
いくつかの実装および例のみが、説明され、他の実装、向上、および変形例も、本特許文書に説明および図示されるものに基づいて成されることができる。
【手続補正書】
【提出日】2022-08-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオビットストリーム処理の方法であって、前記方法は、
第1のフィールドに関して、ビデオユニットレベルにおいて、ビデオビットストリームの一部を解析することであって、前記第1のフィールドは、スライス高さが前記ビデオユニットレベルにおけるサブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示す、ことと、
前記第1のフィールドが前記スライス高さが前記サブピクチャ区画のために規定されていることを示すことを決定することに起因して、前記ビデオビットストリームの前記一部内のN個の第2のフィールドを解析し、前記ビデオユニットにおける矩形スライスのための高さを取得することであって、前記高さは、コーディングツリーユニット(CTU)高さの倍数で示され、各矩形スライスは、同じサブピクチャに属する1つ以上のCTU行を備え、Nは、正の整数である、ことと、
前記第1のフィールドおよび/または前記N個の第2のフィールドに基づいて、前記ビデオビットストリームをデコーディングし、ビデオを生成することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記ビデオユニットは、ビデオピクチャである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のフィールドは、1ビットフィールドである、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記N個の第2のフィールドは、前記ビデオビットストリーム内の前記第1のフィールドの直後に位置付けられている、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ビデオビットストリームをデコーディングすることは、前記ビデオユニット内に含まれる複数のサブピクチャをデコーディングすることを含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
前記N個の第2のフィールドは、前記第1のフィールドの値に基づいて、前記ビデオビットストリーム内に条件付きで含まれる、請求項
1に記載の方法。
【請求項7】
前記ビデオビットストリームの前記一部は、パラメータセットである、請求項
1に記載の方法。
【請求項8】
前記パラメータセットは、ピクチャパラメータセットである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
請求項1-8のうちのいずれか一項に記載のビデオビットストリーム処理の方法を実施するように構成されたプロセッサを備えているビデオデコーダ装置
。
【請求項10】
ビデオエンコーディングの方法であって、前記方法は、
ビデオを表すビデオビットストリーム内に第1のフィールドを含むことであって、前記第1のフィールドは、スライス高さが、ビデオピクチャをエンコーディングするために、サブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示す、ことと、
前記スライス高さが前記サブピクチャ区画のために規定されていることを示す前記第1のフィールドを含むことに起因して、N個の第2のフィールドを前記ビデオビットストリーム内に挿入することであって、前記N個の第2のフィールドは、前記ビデオピクチャ内の矩形スライスのための高さを示し、前記高さは、コーディングツリーユニット(CTU)高さの倍数で示され、各矩形スライスは、同じサブピクチャに属する1つ以上のCTU行を備え、Nは、正の整数である、ことと、
前記第1のフィールドおよび/または前記N個の第2のフィールドを含むことによって、前記ビデオのビデオピクチャをエンコーディングすることと
を含む、方法。
【請求項11】
前記第1のフィールドは、1ビットフィールドである、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記N個の第2のフィールドは、前記ビデオビットストリーム内で前記第1のフィールドの直後に含まれる、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のフィールドおよび前記第2のフィールドは、ピクチャパラメータセット内に含まれる、請求項
10に記載の方法。
【請求項14】
請求項10-13のうちのいずれか一項に記載のビデオエンコーディングの方法を実施するように構成されたプロセッサを備えているビデオエンコーディング装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
これらおよび他の側面が、本書に説明される。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
ビデオビットストリーム処理の方法であって、前記方法は、
第1のフィールドに関して、ビデオユニットレベルにおいて、ビデオビットストリームの一部を解析することであって、前記第1のフィールドは、スライス高さが前記ビデオユニットレベルにおけるサブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示す、ことと、
前記第1のフィールドが前記スライス高さが前記サブピクチャ区画のために規定されていることを示すことを決定することに起因して、前記ビデオビットストリームの前記一部内のN個の第2のフィールドを解析し、前記ビデオユニットにおける矩形スライスのための高さを取得することであって、前記高さは、コーディングツリーユニット(CTU)高さの倍数で示され、各矩形スライスは、同じサブピクチャに属する1つ以上のCTU行を備え、Nは、正の整数である、ことと、
前記第1のフィールドおよび/または前記N個の第2のフィールドに基づいて、前記ビデオビットストリームをデコーディングし、ビデオを生成することと
を含む、方法。
(項目2)
前記ビデオユニットは、ビデオピクチャである、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記第1のフィールドは、1ビットフィールドである、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
前記N個の第2のフィールドは、前記ビデオビットストリーム内の前記第1のフィールドの直後に位置付けられている、項目3に記載の方法。
(項目5)
前記ビデオビットストリームをデコーディングすることは、前記ビデオユニット内に含まれる複数のサブピクチャをデコーディングすることを含む、項目1-4のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記N個の第2のフィールドは、前記第1のフィールドの値に基づいて、前記ビデオビットストリーム内に条件付きで含まれる、項目1-5のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記ビデオビットストリームの前記一部は、パラメータセットである、項目1-6のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記パラメータセットは、ピクチャパラメータセットである、項目7に記載の方法。
(項目9)
動作を実施するように構成されたプロセッサを備えているビデオデコーダ装置であって、前記動作は、
第1のフィールドに関して、ビデオユニットレベルにおいて、ビデオビットストリームの一部を解析することであって、前記第1のフィールドは、スライス高さが前記ビデオユニットレベルにおけるサブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示す、ことと、
前記第1のフィールドが前記スライス高さが前記サブピクチャ区画のために規定されていることを示すことを決定することに起因して、前記ビデオビットストリームの前記一部内のN個の第2のフィールドを解析し、前記ビデオユニットにおける矩形スライスのための高さを取得することであって、前記高さは、コーディングツリーユニット(CTU)高さの倍数で示され、各矩形スライスは、同じサブピクチャに属する1つ以上のCTU行を備え、Nは、正の整数である、ことと、
前記第1のフィールドおよび/または前記N個の第2のフィールドに基づいて、前記ビデオビットストリームをデコーディングし、ビデオを生成することと
を含む、装置。
(項目10)
前記ビデオユニットは、ビデオピクチャである、項目9に記載の装置。
(項目11)
前記第1のフィールドは、1ビットフィールドである、項目9または10に記載の装置。
(項目12)
前記N個の第2のフィールドは、前記ビデオビットストリーム内の前記第1のフィールドの直後に位置付けられている、項目11に記載の装置。
(項目13)
前記ビデオビットストリームをデコーディングすることは、前記ビデオユニット内に含まれる複数のサブピクチャをデコーディングすることを含む、項目9-12のうちのいずれか一項に記載の装置。
(項目14)
前記N個の第2のフィールドは、前記第1のフィールドの値に基づいて、前記ビデオビットストリーム内に条件付きで含まれる、項目9-13のうちのいずれか一項に記載の装置。
(項目15)
前記パラメータセットは、ピクチャパラメータセットである、項目14に記載の装置。
(項目16)
ビデオエンコーディングの方法であって、前記方法は、
ビデオを表すビデオビットストリーム内に第1のフィールドを含むことであって、前記第1のフィールドは、スライス高さが、ビデオピクチャをエンコーディングするために、サブピクチャ区画のために規定されているか、タイル区画のために規定されているかを示す、ことと、
前記スライス高さが前記サブピクチャ区画のために規定されていることを示す前記第1のフィールドを含むことに起因して、N個の第2のフィールドを前記ビデオビットストリーム内に挿入することであって、前記N個の第2のフィールドは、前記ビデオピクチャ内の矩形スライスのための高さを示し、前記高さは、コーディングツリーユニット(CTU)高さの倍数で示され、各矩形スライスは、同じサブピクチャに属する1つ以上のCTU行を備え、Nは、正の整数である、ことと、
前記第1のフィールドおよび/または前記N個の第2のフィールドを含むことによって、前記ビデオのビデオピクチャをエンコーディングすることと
を含む、方法。
(項目17)
前記第1のフィールドは、1ビットフィールドである、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記N個の第2のフィールドは、前記ビデオビットストリーム内で前記第1のフィールドの直後に含まれる、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記第1のフィールドおよび前記第2のフィールドは、ピクチャパラメータセット内に含まれる、項目16-18のうちのいずれか一項に記載の方法。
【国際調査報告】