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特表2023-511321カム先端を備えたイントロデューサ(導入器)シース
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-17
(54)【発明の名称】カム先端を備えたイントロデューサ(導入器)シース
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/966 20130101AFI20230310BHJP
   A61F 2/844 20130101ALI20230310BHJP
   A61M 25/10 20130101ALI20230310BHJP
【FI】
A61F2/966
A61F2/844
A61M25/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022543557
(86)(22)【出願日】2021-01-08
(85)【翻訳文提出日】2022-08-23
(86)【国際出願番号】 US2021012670
(87)【国際公開番号】W WO2021146110
(87)【国際公開日】2021-07-22
(31)【優先権主張番号】62/961,913
(32)【優先日】2020-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ブレンダン・クリストファー・カミングス
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA07
4C267AA41
4C267AA52
4C267AA55
4C267AA56
4C267BB03
4C267BB09
4C267BB10
4C267BB11
4C267BB27
4C267CC08
4C267GG01
4C267HH08
4C267HH09
(57)【要約】
導入器シースシステムは、シースの近位端と遠位端との間に延在する管状構造を規定するシース部材を含む。このシステムは、シース部材の遠位端に設けられた先端部分を含む。先端部分は、先端部分の近位端と遠位端との間に延在する管状構造を規定する。先端部分は、先端部分を通って延在する中央管腔を有する。先端部分は、先端部分の中央管腔からの突起として形成されたカム機構を含む。先端部分は、カム機構が係合されていないときの非拡張構成と、カム機構が係合されているときの拡張構成との間で移動可能である。先端部分が非拡張構成にあるとき、先端部分の遠位端の直径は、先端部分の近位端の直径よりも小さい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シースの近位端と遠位端との間に延在する管状構造を規定するシース部材と、
前記シース部材の遠位端に設けられた先端部分であって、該先端部分の近位端と遠位端との間に延在する管状構造を規定し、それを通って延在する中央管腔を有し、該先端部分の前記中央管腔からの突起として形成されたカム機構を備えた、先端部分と、
を含んでなる導入器シースシステムにおいて、
前記先端部分は、前記カム機構が作動していないときの非拡張構成と、前記カム機構が作動しているときの拡張構成との間で移動可能であり、
前記先端部分が非拡張構成にあるとき、前記先端部分の遠位端の直径が、前記先端部分の近位端の直径よりも小さいことを特徴とする、導入器シースシステム。
【請求項2】
前記先端部分が非拡張構成にあるとき、前記先端部分の外面の少なくとも一部が、前記先端部分の近位端と遠位端との間に延在する、減少するテーパー面を規定していることを特徴とする、請求項1に記載の導入器シースシステム。
【請求項3】
前記シース部材および前記先端部分は、前記シース部材の近位端と前記先端部分の遠位端との間に延在する、連続的な中央管腔を形成していることを特徴とする、請求項1または2に記載の導入器シース。
【請求項4】
前記カム機構が、前記先端部分の中央管腔から突出する湾曲面として形成されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項5】
湾曲面が均一な凸面を含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項6】
湾曲面が非対称の凸面を含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項7】
カム面が、前方エッジおよび隣接する後方エッジであって、前記前方エッジが前記先端部分の近位端に隣接し、前記後方エッジが前記先端部分の遠位端に隣接する、前方エッジおよび後方エッジを含み、
前記前方エッジの傾きが前記後方エッジの傾きよりも小さいことを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項8】
前記前方エッジが、前記後方エッジの曲率半径と同じ曲率半径を有することを特徴とする、請求項7に記載の導入器シースシステム。
【請求項9】
前記前方エッジが、前記後方エッジの曲率半径とは異なる曲率半径を有することを特徴とする、請求項7に記載の導入器シースシステム。
【請求項10】
前記カム機構が、前記先端部分の内面の周りに円周方向に延在していることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項11】
前記カム機構の形状が、前記先端部分の内面の周りで円周方向に均一であることを特徴とする、請求項10に記載の導入器シースシステム。
【請求項12】
前記カム機構の形状が、前記先端部分の内面の周りで円周方向に不均一であることを特徴とする、請求項10に記載の導入器シースシステム。
【請求項13】
前記先端部分の最も内側の直径が、前記カム機構によって規定されていることを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項14】
当該導入器シースシステムの最も内側の直径が、前記カム機構によって規定されていることを特徴とする、請求項13に記載の導入器シースシステム。
【請求項15】
前記後方エッジが、前記先端部分の遠位端を通って前記先端部分の近位端に向かって前進するときに、インプラントまたは他のペイロードを受容するように傾斜していることを特徴とする、請求項7~14のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項16】
前記カム機構が、インプラントまたはそれを通る他のペイロードの移動を容易にするように角度付けされた滑らかな連続面を有していることを特徴とする、請求項1~15のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項17】
前記カム機構に沿った前記先端部分の厚さが、前記カム機構を除く前記先端部分の部分に沿った厚さよりも大きいことを特徴とする、請求項1~16のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項18】
前記先端部分の少なくとも一部が、非拡張構成と拡張構成との間の移行時に変形し、前記先端部分の遠位端が拡張構成においてより大きな直径にフレア型に開いた状態にされ得ることを特徴とする、請求項1~17のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項19】
前記カム機構の厚さが、拡張構成および非拡張構成の両方において一定のままであることを特徴とする、請求項18に記載の導入器シースシステム。
【請求項20】
前記先端部分が非拡張構成にバイアスされていることを特徴とする、請求項1~19のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項21】
前記先端部分が拡張構成にあるとき、前記先端部分の外面の一部が増加するテーパー面を形成していることを特徴とする、請求項1~20のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項22】
カテーテルをさらに含み、前記カテーテルが前記シース部材の中央管腔内に少なくとも部分的に配置され、それを通って長手方向に移動可能であり、
前記カテーテルが、前記先端部分の中央内腔を通って移動可能であり、
前記カテーテルとカム面との間の係合により、前記先端部分が非拡張構成から拡張構成に移行することを特徴とする、請求項1~21のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項23】
前記シース部材が半径方向に拡張可能であることを特徴とする、請求項1~22のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項24】
前記先端部分の近位端がエラストマー材料から形成されていることを特徴とする、請求項1~23のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項25】
前記シース部材および前記先端部分がエラストマー材料から形成されていることを特徴とする、請求項1~24のいずれか一項に記載の導入器シースシステム。
【請求項26】
医療機器を送達する方法であって、
導入器シースを血管に挿入するステップであって、該導入器シースが、
該導入器シースの近位端と遠位端との間に延在する管状構造を規定しているシース部材と、
前記シース部材の遠位端に設けられた先端部分であって、該先端部分の近位端と遠位端との間に延在する管状構造を規定し、それを通って延在する中央管腔を有し、該先端部分の前記中央管腔からの突起として形成されたカム機構を備えた、先端部分と、
を含み、
前記先端部分は、前記カム機構が作動していないときの非拡張構成と、前記カム機構が作動しているときの拡張構成との間で移動可能であり、
前記先端部分が非拡張構成にあるとき、前記先端部分の遠位端の直径が、前記先端部分の近位端の直径よりも小さい、導入器シースを血管に挿入するステップと、
ペイロードを、前記シース部材を通って前記先端部分に前進させるステップと、
前記カム機構を前記ペイロードと連動させて、前記先端部分を非拡張構成から拡張構成に移行させるステップと、
前記先端部分を拡張構成に維持しながら、前記ペイロードの少なくとも一部を前記先端部分の遠位端を越えて延在させるステップと、
前記ペイロードの少なくとも一部を、前記先端部分の遠位端を介して、前記先端部分の近位端に向かう方向に引っ込めるステップと、
前記先端部分が拡張構成から非拡張構成に移行するように、前記カム機構を解除するステップと、
を含んでなることを特徴とする、方法。
【請求項27】
前記カム機構が、前記先端部分の中央管腔から突出する湾曲面として形成され、前記湾曲面が前方エッジおよび隣接する後方エッジであって、前方エッジが先端部分の近位端に隣接し、後方エッジが先端部分の遠位端に隣接する、前方エッジおよび後方エッジを有し、
前記カム機構を係合させるステップが、カム面の前方エッジに力を加えることを含み、
前記カム機構を解除するステップが、前記カム面の前方エッジから力を取り除くことを含むことを特徴とする、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記導入器シースおよび前記先端部分からペイロードを完全に除去するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項26または27に記載の方法。
【請求項29】
前記ペイロードがカテーテル本体であることを特徴とする、請求項26~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
静脈構造から前記シース部材を除去するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項26~29のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2020年1月16日に出願された、「カム先端を備えたイントロデューサ(導入器)シース」と題された米国仮特許出願第62/961,913号の利益を主張し、その出願はこの参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、心臓弁を修復および/または交換するための、並びに、患者の血管系を介して心臓に人工弁などのインプラントを送達するためのカテーテルベースの技術と共に使用するためのシースの実施形態に関する。
【背景技術】
【0003】
血管内送達カテーテルアセンブリは、外科手術によって容易にアクセスできない体内の場所、または侵襲的手術なしでのアクセスが望ましい場所に、人工弁などの人工器官を移植するために使用される。例えば、大動脈弁、僧帽弁、三尖弁、および/または、肺人工弁は、低侵襲の外科的技術を使用して治療部位に送達され得る。
【0004】
イントロデューサ(導入器)シースを使用して、送達装置を患者の血管系(例えば、大腿動脈)に安全に導入することができる。導入器シースは、一般に、血管系に挿入される細長いスリーブと、最小の失血で血管系と流体連絡するように送達装置を配置することを可能にする1つまたは複数のシーリングバルブ(シール弁)を含むハウジングとを有する。従来の導入器シースは、通常、バルーンカテーテルに取り付けられたバルブのためにハウジングを通る障害物のない経路を提供するために、ハウジング内のシールを通って挿入される管状ローダーを必要とする。従来のローダーは、導入器シースの近位端から延在しているため、シースを介して体内に挿入できる送達装置の利用可能な作業長が短くなる。
【0005】
送達システムを導入する前に、大腿動脈などの血管にアクセスする従来の方法は、直径が次第に増加する複数の拡張器またはシースを使用して血管を拡張することを含む。この繰り返しの挿入と血管の拡張は、手順にかかる時間の長さだけでなく、血管への損傷のリスクを高める可能性がある。
【0006】
放射状に拡張する血管内シースが開示されている。そのようなシースは、シースの元の直径よりも大きな直径を有するデバイスが導入されると、シャフトまたはシースを拡張構成に維持するラチェット機構などの複雑な機構を有する傾向がある。
【0007】
しかしながら、患者内での補綴装置の送達、除去、および/または再配置は、依然として患者にリスクをもたらす。さらに、挿入中に血管の長手方向および半径方向の裂け目を引き起こす可能性がある送達システムの比較的大きなプロファイルのために、血管へのアクセスは依然として課題である。送達システムは、除去されたプラークによって引き起こされる血栓の追加のリスクをもたらす、血管内の石灰化プラークをさらに除去することができる。
【0008】
「体内に血管内送達デバイスを導入するための拡張可能なシース」と題され、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,790,387号(特許文献1)は、例えば、図27Aおよび図28には、分割された外側ポリマー管状層および内側ポリマー層を備えたシースが開示されている。内側ポリマー層の一部は、切断によって作成されたギャップを通って延在し、外側ポリマー管状層の部分間で圧縮され得る。シースが拡張すると、外側ポリマー管状層の一部が互いに分離し、内側ポリマー層が拡張されて実質的に円筒形チューブになる。有利なことに、米国特許第8,790,387号(特許文献1)に開示されているシースは、移植可能なデバイスの通過のために一時的に拡張し、その後、開始時の直径に戻ることができる。
【0009】
米国特許第8,790,387号(特許文献1)の開示にもかかわらず、弁および他の補綴装置を移植するために使用される血管内システム用の導入器シースのさらなる改善の必要性が残っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第8,790,387号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2018-0256858号明細書
【特許文献3】米国特許第9,301,840号明細書
【特許文献4】米国特許第5,411,552号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2012/0123529号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の必要性および他の利点は、導入器シースシステムによって提供される。本明細書に開示されるイントロデューサ(導入器)は、様々な医療機器を導入するために使用され得る。複数のデバイスを同じデバイス導入器を介して体腔に順次導入され得るため、体組織への外傷の可能性が減少し、切開数が減少する。本明細書に開示される導入器は、複数のデバイスの挿入のために外科的スペースが制限される低侵襲手術において特に有用である。導入器は、非血管組織、例えば、胃瘻チューブ挿入中の胃、またはステント留置中の胆管にも使用できることが理解されよう。
【0012】
導入器シースシステムは、シースの近位端と遠位端との間に延在する管状構造を規定するシース部材を含む。このシステムは、シース部材の遠位端に設けられた先端部分を含み得る。先端部分は、先端部分の近位端と遠位端との間に延在する管状構造を規定する。先端部分は、それを通って延在する中央管腔を有する。先端部分は、シースの長手方向軸に向かって内側に延在する先端部分の中央管腔からの突起として形成されたカム機構を含む。先端部分は、カム機構が係合されていないときの非拡張構成と、カム機構が係合されているときの拡張構成との間で移動可能である。先端部分が非拡張構成にあるとき、先端部分の遠位端の直径は、先端部分の近位端の直径よりも小さい。
【0013】
いくつかの実施形態において、先端部分が非拡張構成にあるとき、先端部分の外面の少なくとも一部は、減少するテーパー面を規定する。減少するテーパー面は、先端部分の近位端と遠位端との間に延在する。
【0014】
いくつかの実施形態では、シース部材および先端部分は、連続的な中央管腔を形成する。連続的な中央管腔は、シース部材の近位端と先端部分の遠位端との間に延在する。
【0015】
いくつかの実施形態では、カム機構は、先端部分の中央管腔から突出する湾曲面として形成される。湾曲面は均一な凸面を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、カム面は、前方エッジおよび隣接する後方エッジであって、前方エッジが先端部分の近位端に隣接し、後方エッジが先端部分の遠位端に隣接する、前方エッジおよび後方エッジを含む。前方エッジの傾きが後方エッジの傾きよりも小さい。
【0017】
いくつかの実施形態では、カム機構に沿った先端部分の厚さは、カム機構を除く先端部分の部分に沿った厚さよりも大きい。
【0018】
いくつかの実施形態において、先端部分の少なくとも一部は、非拡張構成と拡張構成との間の移行時に変形する。これにより、先端部分の遠位端を拡張構成でより大きな直径にフレア状に開いた状態(以下、「フレア・オープン」という)にさせ得る。
【0019】
いくつかの実装形態では、カム機構の厚さは、拡張構成と非拡張構成の両方で一定のままである。
【0020】
いくつかの実装形態では、先端部分は、拡張されていない構成にバイアスされている。
【0021】
いくつかの実施形態において、先端部分が拡張された構成にあるとき、先端部分の外面の一部が、増加するテーパー面を形成する。
【0022】
いくつかの実施形態では、先端部分が拡張構成にある場合、先端部分の内径は、先端部分の近位端と先端部分の遠位端との間で増加し、漏斗状の形状を形成する。
【0023】
いくつかの実施形態では、導入器シースシステムは、カテーテルを含み、カテーテルは、シース部材の中央管腔内に少なくとも部分的に配置され、それを通って長手方向に移動可能である。カテーテルは、先端部分の中央内腔を通って移動可能である。カテーテルとカム面との間の係合により、先端部分が非拡張構成から拡張構成に移行する。
【0024】
いくつかの実施形態において、シース部材は、半径方向に拡張可能である。
【0025】
いくつかの実施形態では、先端部分の近位端は、エラストマー材料から形成される。
【0026】
いくつかの実施形態では、シース部材および先端部分は、エラストマー材料から形成される。
【0027】
実施形態は、医療機器を送達する方法を含む。この方法は、導入器シースを血管に挿入することを含む。導入器シースは、シースの近位端と遠位端との間に延在する管状構造を規定するシース部材を含む。導入器シースは、シース部材の遠位端に設けられた先端部分を含む。先端部分は、先端部分の近位端と遠位端との間に延在する管状構造を規定する。先端部分は、それを通って延在する中央管腔を有する。先端部分は、先端部分の中央管腔からの突起としてカム機構を含む。先端部分は、カム機構が係合されていないときの非拡張構成と、カム機構が係合されているときの拡張構成との間で移動可能である。先端部分が非拡張構成にあるとき、先端部分の遠位端の直径は、先端部分の近位端の直径よりも小さい。
【0028】
この方法はまた、ペイロードを、シース部材を通って先端部分に前進させ、カム機構をペイロードと係合させて、先端部分を非拡張構成から拡張構成に移行させるステップを含む。この方法は、拡張構成で先端部分を維持しながら、先端部分の遠位端を越えてペイロードの少なくとも一部を拡張させるステップを含む。この方法は、ペイロードの少なくとも一部を、先端部分の遠位端を通って、先端部分の近位端に向かう方向に引っ込めるステップを含む。この方法は、先端部分が拡張構成から非拡張構成に移行するように、カム機構を解除するステップを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、カム機構は、先端部分の中央管腔から突出する湾曲面として形成され、湾曲面は、前方エッジおよび隣接する後方エッジを有する。前方エッジは先端部分の近位端に隣接し、後方エッジは先端部分の遠位端に隣接している。カム機構を係合するには、カム面の前方エッジに力を加える必要がある。カム機構を解除するステップは、カム面の前方エッジから力を取り除くことを含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、この方法は、導入器シースおよび先端部分からペイロードを完全に除去するステップを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、ペイロードはカテーテル本体である。
【0032】
いくつかの実施形態では、この方法は、静脈構造からシース部材を除去するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1図1は、補綴インプラントを移植するための血管内送達装置を伴う拡張可能なシースの立面図である。
図2図2は、シースおよびハブの断面図である。
図3A図3Aは、シースの遠位先端の拡大図である。
図3B図3Bは、図3Aの線3B-3Bに沿って切り取られた、シースの遠位先端の断面図である。
図4図4は、シースの外側管状層の例示的な実施形態の断面図である。
図5図5は、シースの外側管状層の別の例示的な実施形態の断面図である。
図6図6は、図5の外側管状層の一部の拡大図であり、長手方向ロッドの断面をより詳細に示している。
図7図7は、シースの内側管状層の例示的な実施形態の断面図である。
図8図8は、シースの内側および外側管状層の両方の断面図である。この例では、内側の管状層は圧縮された状態にある。
図9図9は、拡張可能なシースの実装の遠位端の斜視図である。
図10図10は、拡張可能なシースの1つの実装の側面図である。
図11図11は、シースのフレア状遠位部分の一実施形態の斜視図である。
図12図12は、熱収縮チューブ内で折り畳まれたシースの遠位部分の側面図を示している。
図13図13は、放射線不透過性管状層を含むシースの遠位部分の実施形態の長手方向断面を示している。
図14図14は、折り畳まれた構成のシースのフレア状遠位部分の例を示している。
図15図15は、折り畳まれた構成のシースの遠位部分の断面を示している。
図16図16は、インプラントの通過中のシースを示している。内側と外側の管状層は、長手方向に延在するストリップで一緒に接着されています。
図17図17は、外側管状層に埋め込まれ、弾性管腔内に突出している長手方向ロッドを含む例示的な実施形態の断面を示している。
図18図18は、外側管状層に埋め込まれ、弾性内腔に突出し、外側管状層の外面から外向きに突出する長手方向ロッドを含む例示的な実施形態の断面を示す。
図19図19は、外側管状層に埋め込まれた長手方向ロッドを含む例示的な実施形態の断面を示し、いくつかのロッドは弾性内腔に突出し、他のロッドは外側管状層の外面から外側に突出する。
図20図20は、外側管状層および内側管状層に埋め込まれた長手方向ロッドを含む例示的な実施形態の断面を示している。外側管状層に埋め込まれた長手方向ロッドは弾性内腔に突き出ており、内側管状層に埋め込まれた長手方向ロッドは中央内腔に突き出ている。
図21図21は、外側管状層に埋め込まれ、弾性管腔内に突出している長手方向ロッドを含む別の例示的な実施形態の断面を示している。
図22図22は、インプラントが通過するシースの側面図を示している。
図23図23は、シースの遠位部分のフレア状の実装を示しており、フレア状の部分は、圧縮された構成に折り畳まれている。
図24図24は、フレア部分が展開および拡張された図23の遠位部分を示している。
図25図25は、フレア部分が圧縮状態に折り畳まれている、図23の遠位部分の断面を示している。
図26図26は、拡張可能なシースの例示的な実装の斜視図を示している。
図27図27は、図26に示される実装の近位領域の縦断面を示す。
図28図28は、図26に示される実装の遠位領域の縦断面を示す。
図29図29は、図26に示される実装の遠位領域の断面を示す。
図30図30は、拡張可能なシースの別の実施形態のために、補強されシールされた先端を組み立てる方法を示している。
図30図30は、拡張可能なシースの別の実施形態のために、補強されシールされた先端を組み立てる方法を示している。
図31図31は、拡張可能なシースの別の実施形態のために、補強されシールされた先端を組み立てる方法を示している。
図32図32は、拡張可能なシースの別の実施形態のために、補強されシールされた先端を組み立てる方法を示している。
図33図33は、拡張可能なシースの別の実施形態のために、補強されシールされた先端を組み立てる方法を示している。
図34図34は、拡張可能なシースの別の実施形態のために、補強されシールされた先端を組み立てる方法を示している。
図35図35は、拡張可能なシースの別の実施形態のために、補強されシールされた先端を組み立てる方法を示している。
図36図36は、拡張可能なシースの別の実施形態のために、補強されシールされた先端を組み立てる方法を示している。
図37図37は、拡張可能なシースの別の実施形態のために、補強されシールされた先端を組み立てる方法を示している。
図38図38は、拡張可能なシースの別の実施形態のために、補強されシールされた先端を組み立てる方法を示している。
図39図39は、拡張可能なシースの別の実施形態のために、補強されシールされた先端を組み立てる方法を示している。
図40A図40Aは、非拡張構成におけるシースの先端部分の部分側面図を示している。
図40B図40Bは、図40Aの先端部分の断面図を示している。
図40C図40Cは、図40BのエリアAの拡大図を提供する。
図40D図40Dは、図40BのエリアAの拡大図を提供する。
図41A】非拡張構成における先端部の部分斜視図を示す。
図41B図41Bは、図40Aの先端部分の断面図を示している。
図42A図42Aは、拡張構成における先端部分の部分側面図を示している。
図42B図42Bは、図42Aの先端部分の断面図を示している。
図43A図43Aは、シースの遠位端に向かって前進する例示的なペイロードの部分断面図を示しており、ここで、先端部分は非拡張構成にある。
図43B図43Bは、シースの遠位端を通って前進する例示的なペイロードの部分断面図を示しており、ここで、先端部分は拡張された構成にある。
図43C図43Cは、拡張構成におけるシースの先端部分の部分斜視図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の概念の特定の例の以下の説明は、特許請求の範囲を限定するために使用されるべきではない。他の例、特徴、態様、実施形態、および利点は、以下の説明から当業者には明らかになるであろう。実現されるように、装置および/または方法は、本発明の概念の精神から逸脱することなく、他の異なる明白な側面が可能である。したがって、図面および説明は、本質的に例示的なものと見なされるべきであり、限定的なものではない。
【0035】
この明細書の目的のために、本開示の実施形態の特定の態様、利点、および新規の特徴が本明細書に記載されている。説明された方法、システム、および装置は、いかなる方法でも限定的であると解釈されるべきではない。代わりに、本開示は、単独で、および互いに様々な組み合わせおよびサブコンビネーションで、様々な開示された実施形態のすべての新規で非自明な特徴および態様に向けられている。開示された方法、システム、および装置は、特定の態様、特徴、またはそれらの組み合わせに限定されず、開示された方法、システム、および装置は、任意の1つまたは複数の特定の利点が存在すること、または問題が解決されることを必要としない。
【0036】
本発明の特定の態様、実施形態または例に関連して記載される特徴、整数、特性、化合物、化学部分、或いは、それらと適合しない場合を除き、本明細書に記載される他の任意の態様、実施形態または例に適用可能であると理解されるべきである。本明細書(付随する特許請求の範囲、要約、および図面を含む)に開示されたすべての特徴、および/またはそのように開示された任意の方法またはプロセスのすべてのステップは、そのような特徴および/またはステップの少なくともいくつかが相互に排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わせることができる。本発明は、前述した実施形態の詳細に限定されない。本発明は、本明細書(付随する特許請求の範囲、要約、および図面を含む)に開示された特徴の任意の新規のもの、または任意の新規の組み合わせ、またはそのように開示された任意の方法またはプロセスのステップの任意の新規のもの、または任意の新規の組み合わせに及ぶ。
【0037】
本明細書に参照により組み込まれると言われた特許、刊行物、または他の開示資料の全部または一部は、組み込まれた資料が既存の定義、ステートメント、またはこの開示に記載されているその他の開示資料と矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれることを理解されたい。したがって、必要な範囲で、本明細書に明示的に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込まれている矛盾する資料に優先する。参照により本明細書に組み込まれると示されているが、本明細書に記載されている既存の規定、言及、または他の開示資料と矛盾する資料またはその一部は、その組み込まれた資料と既存の開示資料との間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれる。
【0038】
明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかに他のことを示さない限り、複数の指示対象を含む。範囲は、本明細書では、ある特定の値の「約」から、および/または別の特定の値の「約」までとして表現され得る。そのような範囲が表現されるとき、別の態様は、ある特定の値からおよび/または他の特定の値までを含む。同様に、値が近似値として表される場合、先行詞「約」を使用することにより、特定の値が別の態様を形成することが理解される。さらに、各範囲のエンドポイントは、他のエンドポイントとの関係で、および他のエンドポイントとは独立して、重要であることが理解されよう。
【0039】
「オプション(任意選択)」または「オプション(任意選択)で」とは、後で説明する事象または状況が発生する場合と発生しない場合があり、明細書には、上記の事象または状況が発生する場合と発生しない場合が含まれることを意味する。
【0040】
本明細書の説明および特許請求の範囲を通じて、「備えた」という単語および「含む」および「含んでなる」などの単語の変形は、「含むがこれらに限定されない」ことを意味し、例えば、他の追加物、成分、整数またはステップを除外することを意図しない。「例示的」は「例えば」を意味し、好ましいまたは理想的な態様の指標を伝えることを意図するものではない。「そのような」は、限定的な意味ではなく、説明の目的において使用される。
【0041】
拡張可能なシースの開示された実施形態は、送達システムを収容するために導入器シースの一部の一時的な拡張を可能にし、続いてデバイスが通過すると元の直径に戻ることを可能にすることで、血管への外傷を最小限に抑え得る。拡張可能シースは、例えば、厚壁部分および薄壁部分を備えた一体的に形成された内側管状層を含むことができ、薄壁部分が、インプラントの通過のために拡張された内腔に拡張し、次に、インプラントの出発後、外側の弾性管状層のバイアスの下でそれ自体に折り返される。拡張可能なシースは、参照により本明細書に組み込まれる「長手方向に延在する補強部材を備えた拡張可能なシース」と題された米国特許出願第15/914,748号(米国特許出願公開第2018-0256858号(特許文献2)として公開されている)に記載されている。拡張可能なシースはまた、例えば、対応する折り畳まれた部分とともに、インプラントの通過中にシースの拡張を容易にする長手方向の切断部分および/または分離部分を含み得る。そのような拡張可能なシースの例は、この参照により本明細書に組み込まれる「拡張可能な導入器シース」と題された米国特許第9,301,840号(特許文献3)に記載されている。
【0042】
別の態様では、拡張可能シースは、弾性外層に結合されて拡張可能シースに剛性を提供する1つまたは複数の長手方向に配向された補強要素(ロッドなど)を含み得る。いくつかの実施形態は、従来技術の導入器シースのプロファイルよりも小さいプロファイルを有するシースを含み得る。さらに、本実施形態は、手順にかかる時間を短縮するだけでなく、いくつかの異なるサイズのシースではなく、1つのシースのみが必要とされるため、長手方向または放射状の血管裂傷、またはプラーク脱落のリスクが低減され得る。本発明の拡張可能なシースの実施形態は、血管拡張のための複数の挿入の必要性が回避され得る。
【0043】
本導入器シースにおける実施形態は、血管への外傷およびインプラントおよび/またはシースへの損傷を回避しながら、インプラントをシース内に引き込む/回収することを容易にする先端構造を含み得る。インプラントの除去および/または血管内でのインプラントの再配置中に、インプラントの引き込み/回収が必要になる場合がある。例えば、導入器シースの実施形態は、挿入中にテーパー状の形状をもたらし、インプラントの送達/通過中にフレアをもたらし、インプラントをシースに戻すのを容易にする漏斗形状を提供する遠位先端を含み得る。
【0044】
本明細書に開示されるのは、バルーン拡張可能な埋め込み型心臓弁などの埋め込み型心臓弁の形態でのインプラントの送達に特に適した細長い送達シースおよび導入器である。バルーン拡張可能な埋め込み型心臓弁はよく知られており、ここでは詳細に説明しない。そのような移植可能な心臓弁の例は、米国特許第5,411,552号(特許文献4)および米国特許出願公開第2012/0123529号(特許文献5)に記載されており、これらは両方ともこの参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に開示される細長い送達シースはまた、自己拡張型の移植可能な心臓弁、ステントまたはフィルターなどの他のタイプの移植可能なデバイスを送達するために使用され得る。本明細書で使用される「移植可能」という用語は、体内の部位に送達されるあらゆるもの(補綴物であろうとなかろうと)を意味するように広く定義されている。例えば、診断装置は移植可能であり得る。
【0045】
図1は、インプラント12または他のタイプのインプラント可能物を患者に送達するために、代表的な送達装置10と共に使用される例示的なシース8を示している。装置10は、操縦可能なガイドカテーテル14(フレックス・カテーテルとも呼ばれる)およびガイドカテーテル14を通って延在するバルーンカテーテル16を含み得る。図示された実施形態におけるガイドカテーテル14およびバルーンカテーテル16は、以下に詳細に説明されるように、患者の体内の移植部位でのインプラント12の送達および位置決めを容易にするために、互いに対して長手方向にスライドするように構成される。シース8は、血液の漏れを止めるためにシースの反対側の近位端に止血弁を含み得る細長い拡張可能なチューブ(管)である。
【0046】
一般に、使用中、シース8の遠位端は、患者の皮膚を通過し、大腿骨横断血管などの血管に挿入される。送達装置10は、止血弁を介してシース8に挿入され、次いで、インプラント12が、患者内に送達および移植され得る。
【0047】
図2に示されるように、シース8は、ハブ20、フレア近位端22、および遠位先端24を含む。ハブ20は、ハブ内腔21を規定する剛性円筒構造から構築され、止血弁26を収容し、サイドポート28を規定し、そして、ねじ山付き遠位端30を有し得る。シース8のフレア近位端22は、管状壁構造34に取り付けられたねじ山付きメスコネクタ32を含む。シース8の遠位先端24は、図3に示されるように、管状壁構造34の遠位端に取り付けられる。管状壁構造34は、中央管腔38を規定する。
【0048】
ハブ20は、ねじ山付き遠位オス端部30に対応するねじ山付きメスコネクタ32にねじることによってフレア近位端22に取り付けられる。これにより、ハブ管腔21が管状壁構造34の中央管腔38と連通するように配置される。止血弁26は、送達装置10によるハブ内腔21および中央内腔38へのアクセス、並びに加圧された(血液で満たされた)環境におけるインプラント12の最終的な展開を仲介する。サイドポート28は、生理食塩水または他の液体を塗布するための追加アクセスを提供する。
【0049】
一方、遠位先端24は、そうでなければ放射状に拡張可能な管状壁構造34にいくらかの拘束をもたらす。遠位先端24はまた、テーパー状の前進面を提供することによって、導入器上での前進を助ける。さらに、遠位先端24は、その遠位先端でのシース8の剛性を改善し、トルクおよび前進力に対して管状壁構造34の座屈または崩壊から保護する。
【0050】
図3Aに示されるように、管状壁構造34は、弾性外側管状層40および内側管状層42および遠位先端24を含む。遠位先端24は、一般に、わずかに先細りまたは円錐台形の遠位端を備えた管状構造を有する。遠位先端24は、外壁44、内壁46、およびリテーナ48を含む。外壁44は、内壁46よりも長い軸方向長さを有する。外壁44の近位端は、真っ直ぐな側面を備えた管状形状を有する。外壁は、その遠位自由端でネック52に向かってテーパー状になり、遠位自由端から近位に移動する円筒形バルジ(膨らみ)50にわずかにフレアし始める。ネック52は、外壁44の近位管状端部よりも小さい直径を有する。次に、近位管状端部は、円筒形バルジ50よりも小さい直径を有する。
【0051】
内壁46は、外壁よりも軸方向の長さが短いが、その遠位自由端に向かって(より緩やかではあるが)テーパー状である円筒形も有している。内壁46の外面および外壁44の内面は、図3Aに示されるように、弾性外側管状層40の遠位自由端を受け入れるように構成された環状空間54を規定する。環状空間54は、その位置が外壁44の円筒形バルジ50の下にあるためにいくらか膨らんでいる。この膨らみは、弾性外側管状層の挿入および捕捉を容易にする。環状空間54は、外壁44および内壁46の表面が結合接触に向けて収束するにつれて、遠位に移動する点に向かってテーパー状である。
【0052】
リテーナ48は、図3Bの断面に示されるように、内壁46の内面の一部に沿って延在し、それ自体の三日月形の空間56を規定する追加の弧状の壁である。三日月形の空間56は、以下でより詳細に説明されるように、内側管状層42の折り畳み可能な薄壁部分を受け入れるように構成される。リテーナ48は、圧縮または折り畳み構成にあるとき、内側管状層42の折り畳まれた部分の円周方向の弧長に対応する弧サイズを有する。有利なことに、遠位先端24は、管状壁構造34の遠位端の構造的剛性を高めるのに役立ち、層間の血流を遮断し、ワイヤまたは拡張器上を前進するときに組織を押し通すための滑らかでテーパー状の輪郭を提供する。
【0053】
図4に示されるように、一実施形態の外側管状層40は、その全長に沿って円形断面を備えた円筒形を有する。外側管状層40は、その円筒形断面を通って軸方向に延在する初期弾性管腔58を規定する。外側管状層は、患者の送達通路および/または送達されるインプラント12のサイズに対応するような寸法になっている。例えば、層40の内径、IDは、0.185インチであり得るし、大腿骨を介したアクセスによりステントに取り付けられた心臓弁を送達するために、0.005+/-0.001インチの壁厚を有し得る。一態様では、外側管状層40の内面および/または内側管状層42の外面は、内側管状層42の展開および折り畳みを容易にするために、それに潤滑性コーティングを有するかまたは適用されたように処理され得る。
【0054】
弾性管腔58は、それを通過するインプラント12などの外力の影響下にないとき、その受動的または形成されたままの直径または断面寸法を示すために「初期」と呼ばれる。しかしながら、外側管状層40は、図示された実施形態では弾性材料によって構成されているため、重力などの軽い力の下でさえその形状を保持しない可能性があることに留意されたい。また、外側管状層40は、円筒形の断面を有する必要はなく、代わりに、内側管状層42の要件および/またはインプラント12の予想される形状を満たすように、一般に構成され得る楕円形、正方形または他の断面を有し得る。したがって、本明細書で使用される「管(チューブ)」または「管状」という用語は、形状を円形断面に限定することを意味するものではない。代わりに、管(チューブ)または管状は、閉じた断面とそれを通って軸方向に延在する管腔を備えた任意の細長い構造を指し得る。管(チューブ)には、選択的に配置されたスリットまたは開口部がいくつかある場合もあるが、それでも、管腔内に他のコンポーネントを収容するのに十分な閉じた構造を提供する。
【0055】
外側管状層40は、一実施形態では、インプラント12の通過によって誘発される拡張および内側管状層42の拡張を媒介するのに十分な柔軟性を有する比較的弾性のある材料で構成される一方、同時に、インプラントが通過すると、内側の管状層を初期直径の近似値に戻すのに十分な材料剛性を備えている。例示的な材料には、NEUSOFTが含まれる。NEUSOFTは、優れた弾力性、振動減衰、耐摩耗性、耐引裂性を備えた半透明のポリエーテルウレタンベースの材料である。ポリウレタンは耐加水分解性があり、ポリオレフィン、ABS、PC、Pebax、ナイロンのオーバーモールドに適している。ポリウレタンは、優れた湿気と酸素のバリア、およびUV安定性を提供する。外側管状層40の1つの利点は、それが加圧された血液のための流体バリアを提供することである。同様の弾性特性を有する他の材料もまた、弾性外側管状層40に使用され得る。
【0056】
図5は、複数の長手方向ロッド60を含む弾性外側管状層40の別の実施形態を示している。長手方向ロッド60は、外側管状層40の長さに延在し、初期弾性管腔58内に突出している。長手方向ロッド60は、図6に示されるように、共押出しおよび/または外側管状層の弾性材料に埋め込まれることによって、外側管状層に結合される。有利には、長手方向ロッド60は、外側管状層40内での内側管状層42の相対的な動きを容易にするベアリング面を提供するように構成される。これは、内側管状層42が展開されて元の折り畳まれた形状に戻るときに特に有用である。
【0057】
長手方向ロッド60は、外側管状層60の内面の周りに円周方向に離間され得る。図5の断面図には15本の長手方向ロッド60が示されているが、1本を含む任意の個数の長手方向ロッドが使用され得る。また、長手方向ロッド60は、外側管状層60の全長に延在する必要はない。代わりに、それらは、インプラントの要求、用途、および他の状況に応じて選択的に適用され得る。長手方向ロッド60は、外側管状層40の内面の約90度が装飾されていない表面として残されている図5のように、全体的な間隔パターンから選択的に除外され得る。
【0058】
図6に示されるように、長手方向ロッドは、弾性管腔58内に湾曲したベアリング面を提供するように円形断面を有し得る。長手方向ロッド60の直径は変動し得るが、一実施形態では、それらは直径0.004インチである。長手方向ロッドの最も外側の部分は、外側管状層40の外面から約0.006インチの位置にある。このようにして、長手方向ロッド60の内側エッジ面は、内側管状層42を外側管状層40の表面から離間させ、したがって、摩擦または付着して相対運動を妨げる傾向を低減する。他の実施形態では、長手方向ロッドは他の形状を有することができ、その形状は、長手方向に沿って単一のロッド内で変化され得る。図6にも示されているように、外側管状層40の材料は、さらなる安定性のために、長手方向ロッド60の断面の中点を越えて上向きに傾斜して延在する。
【0059】
図7に示されるように、内側管状層42は、薄壁部分64と一体的に押し出された厚壁部分62とを有する。厚壁部分62は約0.011+/-0.001インチであり、薄壁部分66は約0.0065+/-0.0010インチである。内側管状層42は、好ましくは、高密度ポリエチレン(HDPE)のような堅いポリマーまたは同等のポリマーなどの比較的(外側管状層40と比較して)堅い材料で構成される。壁部分の一体型押出しなどの一体構造は、拡張性を促進するためにシースの分割を使用する従来技術のシースの漏れを有利に回避する。従来技術のCシースは、シースが最も伸ばされているマニホルドの近位端の近くで漏れる傾向がある。また、一体構造により、シース8にトルクを与える能力が向上する。
【0060】
図7に示された実施形態では、厚壁部分62は、第1の長手方向に延在する端部66と、第2の長手方向に延在する端部68とを有するC字形の断面を有する。端部は、厚肉部分62の厚さが断面上で薄肉部分64に狭まり始める場所である。その遷移は、シース8の軸の方向に長手方向に延在し、その結果、厚壁部分62は、細長いC字形のチャネルを形成する。
【0061】
厚壁部分62のそれらの端部66、68から、薄壁部分64が延在し、それらが一緒になって管状形状を規定する。その管状形状で長手方向に延在するのが、中央管腔38である。特に、図7は、弾性外側管状層40の初期直径よりも大きい拡張直径の中央管腔38を示している。例えば、内側管状層42は、約0.300+/-0.004インチである中央管腔38を有する。外側管状層40は、約0.185インチの初期弾性内腔58を有する。
【0062】
図8および図9は、圧縮または折り畳まれた状態で、折り畳まれ、外側管状層の初期弾性内腔58に適合する内側管状層42を示している。圧縮状態では、弾性外側管状層40は、内側管状層42の第2の長手方向に延在する端部68の下に第1の長手方向に延在する端部66を押し付ける。これにより、薄壁部分64が、第1の長手方向に延在する端部66と第2の長手方向に延在する端部68との間に配置される。
【0063】
図10は、シース8を通って移動するインプラントの側面図を示す。中央管腔38を通るインプラントの通過中、管状壁構造34は、インプラント12の長さおよび形状に対応する局所的に拡張された状態をとる。拡張状態では、第1および第2の長手方向に延在する端部66、68は、インプラント12の通過による弾性外側管状層40の促しに反して、半径方向に離れて拡張し、図7のように、薄壁部分64がそれらの間に延在して拡張された管腔を形成する非重複状態になる。インプラント12の通過後、内側管状層42は、外側弾性管状層40によって、図8および図9に示される圧縮状態に促される。この構成では、14フレンチシース8は、Edwards Lifesciences 社から入手可能なSapien XTやSapien 3経カテーテル心臓弁などの29mm経カテーテル心臓弁を通過させ得る。
【0064】
別の選択肢として、内側管状層42は、外側管状層40の1つまたは複数の長手方向に延在する部分に沿って接着され得る。接着は、例えば、2つの層の間の熱融合または接着結合によるものであり得る。図9に示されるように、長手方向に延在する部分は、内側管状層42の外面が外側管状層40の内面に結合または他の方法で接着されているストリップ70であり得る。好ましくは、ストリップ70は、内側管状層42の折り畳みから離れ、影響を及ぼさないように薄壁部分64の反対側に配置される。折り畳みを阻害すると、インプラント12の通過のための押し力も上昇する。別の実装形態は、第2の薄い結合ストリップ70またはラインを含み得る。ストリップ70の厚さは変化し得るが、好ましくは、それは、2つの層の拡張の抑制および押し付け力の増加を低減するために比較的狭い。層40、42の間に狭い結合ラインを使用することにより、押し付け力への影響を最小限に抑えながら、層が互いに対して自由に回転するのを防ぐ。
【0065】
別の実施形態では、図11~15に示されるように、シース管状壁構造34の遠位先端24は、血液の侵入を軽減し、および/またはインプラント12の移動の遠位端での拡張を容易にするためにシールされた先端であり得る。一態様では、管状壁構造34の遠位部分は、図11に示されるように、内層および外層40、42を接着するためにリフローされ得る。次に、リフローして、内側管状層42の外面を外側管状層40の内面に結合する。次に、リフローされた部分は、圧縮または折り畳まれた構成に戻され、熱収縮層74の下で圧縮されて、折り畳みを設定する。次に、熱収縮層74が除去される。したがって、壁構造34の遠位端が折り畳まれるとき、図14および図15に示されるように、外側管状層40もまた折り畳まれる。先端をシールすることにより、管状壁構造34における高度な拡張可能性能を維持しながら、シース8の遠位端で2つの層40、42の間に血液が入るのを防ぐ。
【0066】
リフローされた外側管状層40は、それに放射線不透過性リング72が追加され得る。放射線不透過性リング72は、外側管状層40のリフローされた折り畳まれた遠位部分の外側(熱収縮などによって)および周囲に接着され得る。リング72は、外側管状層40の外側(図13)または外側管状層40の内側(図12)に(リフローなどによって)適用され得る。リング72は、好ましくは、拡張を可能にし、先端を折り畳まれた構成に戻すことを容易にするために、高弾性ポリマーで構成される。
【0067】
有利なことに、外側管状層40および内側管状層42は両方ともシームレスであり、シース8への血液の漏出を阻止する。内側管状層42のシームレスな構造は、従来のCシースの端部を排除する。薄い部分64を追加することでCシースの切り込みをなくし、トルク性能を向上させる。また、両方の層は押し出しプロセスによって簡単に製造される。弾性外側管状層40は、ほとんどの柔らかい先端と類似または同じ弾性材料を有し、それらの取り付けをはるかに容易にする。
【0068】
図17~20に示されるように、シース8の他の実施形態は、長手方向ロッド60を使用する弾性外側管状層40によって囲まれた従来のC字形の内側管状層42を含み得る。(図17~20はまた、本明細書に開示される一体的に形成されたものなど、他のタイプの内側管状層42を使用し得る。)図17は、内側管状層42の分割に隣接する部分からロッドが欠落していることを除いて、外側管状層40の内面の周りに互いに等間隔に配置された7本の長手方向ロッドの使用を示す。このギャップは、C字形の内側管状層42の自由端の伸延および戻りを容易にする。図18は、同様の配置を示しているが、8番目の長手方向ロッド60が存在する。しかし、ロッドは、内側管状層42の自由端の位置からいくらかオフセットされている。さらに、図18のロッドは、外側管状層40の外面から外側に突き出て、シースと、例えば、体腔または追加の外側送達シースとの間の摩擦を低減する。
【0069】
図19は、ロッドが外側管状層40に埋め込まれ、その内面および外面から交互に延在する別の実施形態を示している。これは、例えば、層40の外面が体の内腔または追加の外部送達シースに接触するシース8の前進からの摩擦を低下させ得る。図20は、内側管状層42が、例えば、インプラント12の容易な通過を促進する複数の長手方向ロッド60も含む別の実施形態を示す。
【0070】
図17~20の構成における外側管状層40は、従来のCシース内側管状層42上に適合するために、依然として非常に弾性のある薄い構造を有し得る。外側管状層40は内側管状層42に接着されていないので、スリーブと送達カテーテル10との間に自由な動きが生じる。外側管状層40はまた、血液漏出を防ぐためにシームレスである。シース8は、半径方向にすべてのセグメントに沿って均等に引き伸ばされ、引き裂きまたは破壊のリスクを低減する。そして、弾性の外側管状層40は、C字形のシースを縮小プロファイル構成に戻すように促す。組立中、内層42は、平坦化または熱包装することなく、外層40の内側に容易に取り付けられる。実装には、断面サイズによっては60~100以上の多数の長手方向ロッドが含まれ得る。長手方向ロッド60は、摩擦をさらに低減する微細構造パターンを含み得る。
【0071】
図21および図22は、内側管状層42の有無にかかわらず使用され得る長手方向ロッド60を有するセグメント化された外側管状層40を含むシース8のさらに別の実施形態を示す。図21に示されるように、外側管状層40は、内面に沿って軸方向に延在する細長いセグメント76を形成する、細長い切り込みまたは溝を有する。溝に沿って形成または取り付けられているのが、長手方向ロッド60である。長手方向ロッド60は、インプラント12を通過するために摩擦を低減する湾曲または弧状の上面を有するように図21に示されている。長手方向ロッド60は、HDPE、フルオロポリマー、およびPTFEなどの比較的高剛性の材料で構成されている。外側管状層40は、拡張後の回復を容易にするために、低引張セット(TPE、SBR、シリコーンなど)を備えた高弾性材料で構成され得る。内側管状層42なしで使用される場合、外側管状層40は、特に、より高強度の材料(ロッド)が半径方向に接続されていないため、拡張力をさらに低下させ得る。他の変形例は、ロッド60の数および形状の変更、ロッドの外層40への接続を強化するためのタイ層またはアンダーカット/バード(bard)の組み込み、並びに、剛性および押し出し性の改善のために外層の外側に剛性材料のセクションを追加することを含み得る。潤滑性を高めるために、スリップ添加剤が表面に塗布され得る。図22は、インプラント12がシース8を通過するときのシース8の膨らみを示している。
【0072】
図23~25は、管状壁構造34の遠位端がフレア部分78を有し得る別の実施形態を示す。フレア部分78のフレア形状は、医療機器の回収中に従来のシースで経験される回収中の引っ掛かりまたは干渉を低減するのに役立つ。図23および図25に示されるように、フレア部分78は、前進のために低いプロファイルを維持するために、イントロデューサ(導入器)80のテーパー状の遠位端の周りに折り畳まれるか、または巻き付けられる。折り目の数およびサイズは、管状壁構造34の寸法および材料タイプに応じて変化し得る。例えば、図25は、断面図で3つの折り目を示している。シース8の遠位端が所定の位置に配置された後、導入器80が取り外される。次に、シース8は、送達カテーテル10およびインプラント12を受け入れる準備ができている。インプラント12がフレア部分78に到達すると、図24に示されるように、折り目が壊れてフレア構成に拡張する。フレア部分78は、インプラント12の可能な回収のためにこのフレア構成のままである。
【0073】
図26~29は、シース8の別の実施形態を示す。シース8は、近位端(図27の断面図に示されている)から遠位端(図28および図29)まで延在する管状壁構造34を含む。一般に、管状壁構造34は、内側管状層42、内側先端層81、歪み緩和管状層82、外側先端層84および弾性外側管状層40を含む。
【0074】
示されるように、管状壁構造34は、軸方向位置に応じて異なる層を有する。壁構造34は、図27に示されるように、近位端から約2/3の距離で終端する歪み緩和管状層82を含む。歪み緩和層82は、HDPEなどの比較的剛性の高い材料で構成されていることが好ましく、これは、ハブに接合されるシース8の近位端の歪み、および送達装置10の最初の挿入を受け入れるための他の構成要素20の歪みに耐え得る。それは、シース8の遠位端の手前で終端し、シース8の遠位端のより大きな柔軟性およびより低いプロファイルを容易にする。
【0075】
歪み緩和管状層82を越えて延在すると、管状壁構造34は、内側管状層42および弾性外側管状層40の2つの層に落下する。図27に示されるように、内側管状層は、折り畳まれた構成において、その厚壁部分62と薄壁部分64とに(断面で)分割される。
【0076】
図28および図29に示されるように、遠位端において、シース8は、壁構造34をテーパー状にし、血液または体液の浸潤に対して層の自由端をシールするように構成された先端構造(内側先端層81、外側先端層84を含む)を含む。一般に、これらの構成要素は、補強層を含むいくつかの追加の層を備えた壁構造34の長さの直径を構築し、次に、内側管状層42の遠位自由端を越えてテーパー状になる。
【0077】
内側管状層42は、上記のものと同様である。それは、厚壁部分62上に折り返されるように折り返されるように構成された薄壁部分64を含む。また、弾性外側管状層40は、内側管状層42が拡張するのを抑制する。しかし、外側管状層40の弾性を克服して、内側管状層が、インプラント12または他のデバイスの通過のために、より広い中央管腔38に少なくとも部分的に展開することを可能にすることもできる。
【0078】
図28に示されるように、内側先端層81は、短い軸方向長さのみに延在する。特に、内側先端層81は、折り畳み可能な内側管状層42の最遠位端の周りおよびそれを越えて延在し、折り畳み可能な内側管状層の自由端を越えて遠位方向に延在した後、より小さな直径の自由端に向かってテーパー状になる。図29のシース8の長手軸に直交する断面に示されるように、内側先端層81は、C字形の断面を有する。(C字形の上部は、壁構造34の重なり合う層を説明するためにいくらか拡大されている。その結果、長手方向フリーエッジは、ギャップを形成するために放射状に離間している。)C字形の断面は、内側管状層42の展開中に、内側先端層81の長手方向フリーエッジが広がることを可能にする。有利には、内側管状層42は、シース8の遠位端を平滑化し、硬化し、テーパー状にする、並びに内側管状層42の自由端にいくらかの保護を提供する比較的堅い材料構造を有する。内側先端層81はまた、有利には、内側管状層42の遠位端上に延在し、それにより、血液および流体の侵入に対して厚壁部分62および薄壁部分64をシールする。
【0079】
外側先端層84は、内側先端層81と内側管状層42の遠位部分との上に延在し、接着されている。外側先端層84は、内側先端層81の近位端を覆い、内側管状層42に対してそれをシールする。外側先端層84は、比較的に屈曲可能な材料であり、それが薄壁部分64に直接接着されている場合、図28に示されるように、それ自体の上に折り畳まれ得る。有利には、次に、外側先端層84は、厚壁部分62および薄壁部分64の展開を追跡して、内側先端81を内側管状層42にシールし続ける。特に、外側先端層84が広がるにつれて、シース8の調整された管腔拡張のために、C字形の内側先端層81の長手方向フリーエッジが離れ得る。しかし、同時に、内側先端層81の剛性と外側先端層84の追加補強とは、先端の剛性および安定性を維持するのに役立つ。
【0080】
弾性外側管状層40は、外側先端層84の遠位端を含み、シース8の遠位端までずっと延在する。さらに、弾性外側管状層の内側は、軸方向に延在するロッド60を含み、表面積を減らして潤滑性を高めることにより、展開抵抗を低減する。
【0081】
シース8はまた、移植または他の医療処置中の放射線検査下において配向および深さの表示を提供する放射線不透過性のマーカーバンドまたは層部分86をも含み得る。
【0082】
図30~38は、シース8の別の実施形態のために、補強されシールされた先端を組み立てる方法を示す。図30~38は、組み立て方法を受ける際の同じシース8の様々な図を示す。図30および図31は、展開された構成の内側管状層42(右側)を示している。追加の管状層92(歪みリリースまたは弾性層など)(左側)は、内側管状層42上に延在するが、内側管状層の自由端の手前で止まる。図31は、内側管状層42に取り付けられた放射線不透過性マーカー86の一部を示している。
【0083】
図32は、先端の拡張を可能にするためにその自由端に切り込まれた窓またはV字形のノッチ90を備えた内側管状層42を示している。V字型のノッチ90はまた、インプラントの回収を容易にする。図32は、内側管状層の外側の周りに延在するC字型の内側先端層81も示している。図33は、内側管状層42の反対側にある第2のノッチ90を示している。また、図33において、部分的に構築されたシース8の遠位先端は、他の層の折り畳みおよび取り付けを容易にするためにマンドレル94上に延在する。
【0084】
図34は、追加の管状層92の遠位自由端の周りに、そして出現する内側管状層42の遠位端を越えて延在する近位シール層96の適用による近位止血シールの形成を示す。図34に示される実施形態では、近位シール層96は、V字形のノッチ90がシール層96の下から見えるように透明である。シール層96の近位セクション98は、追加の管状層92と内側管状層42との間の遷移をシールするために熱処理され、これは、いくつかの実施形態では、近位セクション98に、シール層96の残りの部分よりも光沢のある外観を与え得る。近位セクション98は、血液および他の流体が2つの層42、92の間に入るのを遮断する。
【0085】
図35は、層42、92、および96がそれら自体の上に折り畳まれていることを示している。図36は、今や折り畳まれた層42、92および96上に展開されたロッド60を備えた弾性外側管状層40またはジャケットを示す。図37は、遠位端でわずかに折り畳まれ、その上に遠位シーリング層100を適用した外側管状層40自体を示す。遠位シール層100を越えて延在する近位シール層96の自由端の余剰部は切り取られる。遠位シーリング層は、有利には、層40、42、および96の遠位自由端をテーパー構成に押し込み、ガイドワイヤ上への挿入および前進を容易にする管状壁構造34のための丸い遠位端を提供する。
【0086】
図39~43は、導入器シースシステムのシース8の別の実施形態を示している。図39に提供されるように、シース8は、シース8の近位端8aから遠位端8bまで延在する管状壁構造34を含み、中央管腔はそれを通って延在する。拡張可能な先端部分102は、シース8の遠位端8bに設けられている。先端部分102の遠位端は、シース8の遠位開口部で終わるテーパー状の外面を含む。テーパー状の外面は、シース8が患者に入り、血管または患者の他の解剖学的構造を通って移動する際の外傷を軽減するのに役立つ。以下でより詳細に説明するように、先端部分102は、非拡張構成(図40~41)と拡張構成(図42)との間で移動可能である。図42Bおよび図43Bに示されるように、拡張構成では、先端部分102の内面および外面の両方が、インプラントまたは他のデバイス(本明細書で使用される「インプラント」および/または「ペイロード」は、任意のインプラント(例えば、弁、ステント、または他の補綴装置)、バルーン、拡張器、医療機器またはツール、シース、或いは、シースを介して患者の血管組織または非血管組織に送達される任意のその他のデバイスまたはツール8を指す)の通過中に漏斗状の形状にフレアする。拡張された先端部分102のフレア漏斗形状の構造は、インプラント/デバイスの回収を容易にし、インプラントがシース8に引き戻されるときに、患者組織への外傷およびインプラントの損傷を低減する。
【0087】
図40A~40Bおよび図42A~42Bは、先端部分102を含むシース8の遠位端における一部の側面図を提供する。拡張構成および非拡張構成の両方において、先端部分102は、先端部分102の近位端102aと遠位端102bとの間に管状構造を規定し、中央管腔102cはそれを通って延在する。シース8の中央管腔8cは、先端部分102の中央管腔102cと連続的な中央管腔を形成する。例えば、図40Bを参照されたい。例えば、図40Bに示されるように、先端部分102の近位端102aにおいて、中央管腔102cは、シース8の中央管腔8cと均一な直径を有する通路を形成している。
【0088】
図40Aに示されるように、先端部分102が非拡張構成にある場合、先端部分102の外径は、先端部分102の近位端および遠位端102a、102bの間で減少する。したがって、先端部分102およびシース8の近位端102aの外径(D1)は、先端部分102の遠位端102bの外径(D2)よりも大きく、それにより、シース8の遠位端に傾斜および/またはテーパー状の外面を形成する。図40Aに提供されるように、シースの外径(D3)は、先端部分102の近位端102aの外径(D1)に対応する。別の実施形態(図示せず)では、シース8の外径(D3)は、先端部分102の外径(D1)よりも大きく、その結果、シース8と先端部分102との間の遷移は、シース8/先端部分102のテーパー状または階段状の外面を減少させることによって規定される。別の実施形態(図示せず)では、シース8の外径(D3)は、先端部分102の外径(D1)よりも小さく、その結果、シース8と先端部分102との間の遷移は、シース8/先端部分102のテーパー状または階段状の外面を増加させることによって規定される。
【0089】
図40Bに示されるように、非拡張構成では、先端部分102の近位端102aにおける中央管腔102cの直径(d1)は、先端部分102の遠位端102bにおける中央管腔102cの開口直径(d2)よりも大きい。カム機構104は、先端部分102の中央管腔102cの内面に設けられている。カム機構104は、先端部分102/シース8の長手方向軸に向かって中央管腔102c内に突出する、先端部分102の内面からの内側突出部として形成される。例示的な実施形態では、先端部分102の最も内側の直径は、先端部分102の内面の円周の周りに均一に延在するカム機構104によって規定される。例えば、図40Bに示されるように、カム機構104によって規定される内径(d3)は、先端部分102の開口直径(d2)および近位端102aの直径(d1)の両方よりも小さい。図40C図40Bの領域Aの拡大図を提供する)に示されるように、カム機構104に沿った(例えば、カム機構104の頂点での)先端部分102の厚さ(t1)は、カム機構104および/またはシース8の厚さ(t3)を除いた先端部分102の厚さ(t2)よりも大きい。また、いくつかの実施形態では、図40Bおよび図42Bに示されるように、先端部分102の外面に対するカム機構104の厚さ(t1)は、非拡張構成と拡張構成との間で一定のままである。さらに、いくつかの実施形態(図示せず)では、カム機構は、先端部分102の内面の円周の周りに不均一に延在する。
【0090】
カム機構104は、前方エッジ104aと近接または隣接する後方エッジ104bとを含み得る。前方エッジ104aは、先端部分102の近位端102aとカム機構104の第1の部分とに隣接して、シース8を通して/中に挿入されたインプラントまたは他のデバイスと係合する。例えば、図43Aを参照されたい。カム機構104の後方エッジ104bは、先端部分102の遠位端102bに隣接して設けられる。以下に説明するように、後方エッジ104bは、それが先端部分102を通ってシース8に引き戻されるときに、インプラント/ペイロードのための傾斜した接触面を提供する。
【0091】
いくつかの実施形態では、カム機構104の前方エッジ104aおよび後方エッジ104bは、それを通るインプラントまたは他のペイロードの移動を容易にするように角度付けされた滑らかな連続面を形成する。例えば、カム機構104は、先端部分102の中央管腔102cの内面から内側に突出する湾曲面を規定し得る。いくつかの実施形態では、図40Bに示されるように、湾曲面は、先端部分102の中央管腔102cに向かって内側に突出する均一な凸面である。他の実施形態では、カム面104は、先端部分102の中央管腔102cに向かって内側に突出する非対称の凸面を形成する。例えば、非対称カム面104は、後方エッジ104bよりも前方エッジ104a上でより急な傾斜/角度を有する部分を含み得、および/または前方エッジ104aは、後方エッジ104bの曲率半径とは異なる曲率半径を有し得る。
【0092】
いくつかの実施形態では、前方エッジ104aは前方エッジ傾斜を有し、後方エッジ104bは後方エッジ傾斜を有する。傾斜は、先端部分の外側テーパー面に対して測定され得る。例えば、図40D図40Bの領域Aの拡大図を提供する)に示されるように、前方エッジ104aの角度は角度αによって示され、後方エッジ104bの角度は角度βによって示される。いくつかの実施形態では、前方エッジ104aの傾斜(および/または角度α)は、後方エッジ104bの傾斜(および/または角度β)よりも小さい。他の実施形態では、前方エッジ104aの傾斜(および/または角度α)は、後方エッジ104bの傾斜(および/または角度β)に等しい。
【0093】
上述したように、先端部分102は、非拡張構成(図40A、41A、43A)と拡張構成(図42A、43B)との間で移動可能である。いくつかの実施形態では、例えば、先端部分102は、近位端102aにおいて、曲がるかさもなければ変形可能で、先端部分102の遠位端102bを拡張構成にフレア・オープンさせ得る。例えば、先端部分102の近位端102aは、エラストマー材料が屈曲または湾曲して先端部分102が拡張できるように、エラストマー材料から形成され得る。先端部分102が、カム機構104に外力を加えることを必要としない非拡張構成に留まるようにバイアスされるように、エラストマー材料は形成される。いくつかの実施形態では、先端部分102の中央管腔102cが様々な幅/直径のペイロードを収容できるように、ペイロード106(図43Aおよび43B)が先端部分102を通って前進するにつれて、先端部分102は半径方向に拡張する。
【0094】
シース8および先端部分102は、連続的な中央管腔8c、102cを形成し、シース8の近位端8aと先端部分102の遠位端102bとの間に延在する。いくつかの実施形態では、シース8および先端部分102は、均一な本体として形成されている。いくつかの実施形態では、先端部分102およびシース8は別個の本体として形成され、先端部分102の近位端102aは、シース8の遠位端8bに結合される。別個の構成要素である場合、それらは、例えば、はんだ付け、リフロー、および/または接着剤を含む、2つのシース構成要素を接続するのに適した任意の機械的または化学的ファスナーを使用して結合され得る。いくつかの実施形態では、シース8は、先端部分102と同じエラストマー材料から形成される。一方、他の実施形態では、シース8および先端部分102は、異なるエラストマーから形成される。シース8および先端部分102が異なるエラストマーから形成される場合、シース8のエラストマーは、先端部分102のエラストマーよりも高い弾性を有し得る。
【0095】
図40A~40Dおよび図41A~41Bは、非拡張構成の先端部分102を示している。上述したように、いくつかの実施形態では、先端部分102は、カム機構104および/または先端部分102の外面に外力が加えられないときに先端部分102が非拡張構成になるように、非拡張構成でバイアスされる。非拡張構成では、少なくとも先端部分の外面102dが、減少するテーパー面を規定するように、先端部分102の近位端102aの外径(D1)は、先端部分102の遠位端102bの外径(D2)よりも大きい。遠位端102bのより小さな直径およびテーパー面は、血管および/または周囲組織への外傷を最小限に抑えて、シースを患者の血管/解剖学的構造の内に通すように構成されている。この構成はまた、シース8が挿入されたときに患者の血管/解剖学的構造の漸進的な拡張を促進し、血管壁/組織の突然の拡張によって引き起こされる外傷を抑制する。
【0096】
図42A~42Bは、拡張構成の先端部分102を示している。拡張構成では、先端部分102の近位端102aの外径(D4)は、遠位端102bの外径(D5)以下である。図42Bに示されるように、先端部分102の近位端102aは、(例えば、位置102dで)曲がるかさもなければ変形し、先端部分102の遠位端102bが、拡張されると、漏斗状構造を形成してフレア・オープンを許容する。拡張構成の場合、先端部分102の遠位開口部/端部102bの直径(d4)は、シース8(D2)の中央管腔の直径(d5)よりも大きい。先端部分102の外面は、(シース8の外面と比較して)増加するテーパー面を形成する。増加するテーパー面は、血管または患者組織の段階的な拡張を促進し、外傷を防ぐのに役立つ。
【0097】
図42Bに示されるように、拡張構成では、カム機構104の少なくとも一部は、シース8の中央管腔の直径(d5)よりも小さい内径(d6)を規定する。したがって、先端部分102が拡張構成にあるとき、シース8を出るインプラント/ペイロードは、カム機構104との接触を介して先端部分102の中心に向けられる。先端部分102/カム機構104の内面によって形成される漏斗状構造はまた、送達中に、例えば、血管壁に向かって、シースの長手方向軸から離れる方向にインプラント/ペイロードが前進するのを阻止する。
【0098】
図43A~43Bは、先端部分102を非拡張構成(図43A)から拡張構成(図43B)に移動させる、シース8/先端部分102内に設けられる例示的なインプラント/ペイロード106を示す。図43Cは、インプラント/ペイロード106のない拡張構成における先端部分102の斜視図を示す。上述したように、シース8は、患者の血管または他の解剖学的構造に導入され、インプラント/ペイロード106がシース8を通って血管内に前進するための通路を作成する。典型的には、閉塞具が、患者内の所望の位置でのシース8の配置を支援するために、任意の医療機器の導入の前にシース8に挿入される。患者の組織への外傷を低減するために、シース先端102が非拡張構成にある間にシース8を前進させることが望ましい。したがって、閉塞具は、先端部分102を拡張することなく、シース8の中央管腔(および先端部分102の中央管腔102c)にスライド可能に挿入させるように適合された管状部材を含み得る。閉塞具の遠位端は、先端部分102の開口部/遠位端102bを越えて延在され、そして、シース8が、患者内の所定の位置に前進させられ得る。一旦配置されると、シース8の近位端は、例えば、縫合によって体組織に固定され得る。次に、閉塞具がシース8の中央管腔から取り外され、インプラント/ペイロード106および/または他の医療機器を、シース8を通って患者内の所定の位置に前進させられる。
【0099】
シース8が所定の位置にある状態で、インプラント/ペイロード106は、シース8の近位端8aを通って、先端部分102の近位端102aまで前進する。例示的な例として、図43Aは、非拡張構成のシース8および先端部分102を示している。ペイロード106は、シース8を通ってシース8の先端部分102まで前進する。図43Bに示されるように、ペイロード106がシース8/先端部分102を通ってさらに前進するにつれて、先端部分102は、非拡張構成から拡張構成に移行する。ペイロード106がシース8/先端部分102を通って前進するとき、ペイロード106の遠位端および側面は、前方エッジ104aを押してカム機構104と係合する。カム機構104は、前方エッジ104aに対する力が、先端部分102の近位端102a(の少なくとも一部)を、例えば、位置102dで曲げるかさもなければ変形させるように、先端部分102の残りの部分に接続される。カム機構104がシース8の長手方向軸から離れて回転し、先端部分102の遠位端102bが外側にフレアする。
【0100】
図43Bに示されるように、ペイロード106の少なくとも一部は、依然として拡張された構成にある先端部分102の遠位開口部/遠位端102bを越えて拡張される。いくつかの実施形態では、ペイロード106の少なくとも一部は、(例えば、インプラントの回収/再配置中)先端部分102の遠位端102bを通ってシース8に向かって引き戻され得る。上述したように、先端部分102/カム機構104の内面の漏斗状構造はまた、除去および/または再配置中のインプラント/ペイロード106の回収/回収を容易にする。例えば、図43Bに示されるように、カム機構104の後方エッジ104bは、加えられた最小の力でインプラント/ペイロードをシース8に戻す滑らかなテーパー面を形成する。また、拡張可能なインプラント/ペイロード106の場合、漏斗状構造は、インプラント/ペイロード106の圧縮および/または折り畳みを促進し、ペイロード106への損傷を低減し、さらに、シース8の減少した直径に対してより効率的な収縮を提供する。後方エッジ104bは、ペイロード106の特定の構成への折り畳み/収縮を促進する突起/隆起および/または溝/チャネルを含み得ることが意図される。
【0101】
いくつかの実施形態では、ペイロード106の力がカム機構104から除去されると、先端部分102は、非拡張構成に戻るようにバイアスされる。したがって、先端部分102は、カム機構104が係合している間のみ拡張構成のままである。ペイロード106が先端部分102を通って引き抜かれると、前方エッジ104a(および/またはカム機構104の他の部分)に対して加えられた力が、カム機構104から除去され、先端部分102は、拡張構成から非拡張構成に移動する。非拡張構成への復帰は、少なくとも部分的に、先端部分102の近位端102aに提供されるエラストマー材料のバイアスのために促進される。いくつかの実施形態では、ペイロード106は、シース8の近位端8aに向かって、先端部分102およびシース8から引き抜かれ、再配置のためにシース8内に留まっている。ペイロード106はまた、シース8および先端部分102から完全に除去され得、第2の/他のペイロードは、シース8/先端部分102を通って前進され得、先端部分102は、上述したように、拡張構成と非拡張構成との間を移動し得る。
【0102】
いくつかの実施形態では、ペイロード106はカテーテルである。いくつかの実施形態では、カテーテルは、導入器シースシステムの一部であり、シース8の中央管腔内に少なくとも部分的に配置されている。カテーテルの外径は、カテーテルが中央管腔を通ってスライドするように、シース8の中央管腔の直径よりも小さい。カテーテルを、シース8の近位端8aからシース8の遠位端8bに向かって前進させることができる。カテーテルはまた、シース先端102の近位端102aから、シース先端102の遠位端102bに向かって、それを通って前進させることができる。カテーテルの外面は、ペイロード106に関して上述したように、カム面104と係合して先端部分102を拡張し得る。
【0103】
開示された発明の原理が適用され得る多くの可能な実施形態を考慮すると、例示された実施形態は本発明の好ましい例にすぎず、本発明の範囲を限定するものと見なされるべきではないことを認識すべきである。むしろ、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって定義される。したがって、これらの特許請求の範囲における精神の範囲内にあるすべてのものを発明として主張します。
【符号の説明】
【0104】
8 シース
8a 近位端
8b 遠位端
10 送達装置
12 インプラント
14 ガイドカテーテル
16 バルーンカテーテル
20 ハブ
21 ハブ内腔
22 フレア近位端
24 遠位先端
26 止血弁
28 サイドポート
30 遠位端、遠位オス端部
32 メスコネクタ
34 管状壁構造
38 中央管腔
40 弾性外側管状層
42 内側管状層
44 外壁
46 内壁
48 リテーナ
50 円筒形バルジ
52 ネック
54 環状空間
56 三日月形の空間
58 初期弾性管腔
60 長手方向ロッド、外側管状層
62 厚壁部分
64 薄壁部分
66、68 端部
70 ストリップ
74 熱収縮層
76 セグメント
78 フレア部分
81 内側先端層
82 歪み緩和管状層
84 外側先端層
90 ノッチ
92 追加の管状層
94 マンドレル
96 近位シール層
98 近位セクション
100 遠位シーリング層
102 先端部分
102a 近位端
102b 遠位端
102c 中央管腔
104 カム機構
104a 前方エッジ
104b 後方エッジ
106 インプラント/ペイロード
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
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図39
図40A
図40B
図40C
図40D
図41A
図41B
図42A
図42B
図43A
図43B
図43C
【国際調査報告】