(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-17
(54)【発明の名称】傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換機構及び方法
(51)【国際特許分類】
B23Q 3/157 20060101AFI20230310BHJP
B23Q 1/70 20060101ALI20230310BHJP
B23B 19/00 20060101ALI20230310BHJP
【FI】
B23Q3/157 A
B23Q1/70
B23B19/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022543732
(86)(22)【出願日】2020-09-22
(85)【翻訳文提出日】2022-07-26
(86)【国際出願番号】 CN2020116912
(87)【国際公開番号】W WO2021155664
(87)【国際公開日】2021-08-12
(31)【優先権主張番号】202010079843.0
(32)【優先日】2020-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517012970
【氏名又は名称】科徳数控股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】KEDE NUMERICAL CONTROL CO., LTD
【住所又は居所原語表記】No.8 Huanghai Street, Economic and Technological Development Zone, Dalian, Liaoning 116600 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】陳 虎
(72)【発明者】
【氏名】王 連煬
(72)【発明者】
【氏名】▲デン▼ ▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】郭 翠娟
(72)【発明者】
【氏名】陳 玉峰
(72)【発明者】
【氏名】賀 行健
(72)【発明者】
【氏名】鞠 茲丹
(72)【発明者】
【氏名】劉 紹毅
(72)【発明者】
【氏名】郭 ▲啓▼棟
(72)【発明者】
【氏名】劉 徳川
(72)【発明者】
【氏名】高 禄軍
【テーマコード(参考)】
3C002
3C045
3C048
【Fターム(参考)】
3C002AA08
3C002BB07
3C002DD14
3C002GG03
3C002KK01
3C002LL01
3C045FD02
3C048BC03
(57)【要約】
本発明はベッド、スライドテーブル、コラム、ラム、揺動ヘッド及び工具マガジンを含む傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換機構であって、前記揺動ヘッドは工作機械のX軸、Y軸及びZ軸に沿って移動させることができ、前記揺動ヘッドの軸線とB軸との間の夾角は30°~60°であり、前記工具マガジンに工具が取り付けられ、前記揺動ヘッドはそれ自体の軸線方向に沿って移動し且つ工具を交換することができる傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換機構を提供する。本発明は、マニピュレータ等の複雑な装置を使用する必要がなく、工作機械の直線軸の相互協働によって工具を迅速且つ容易に交換することができ、且つ構造がシンプルで、安定性が高く、メンテナンスが容易である傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換機構及び方法を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッド(1)、スライドテーブル(2)、コラム(3)、ラム(4)、揺動ヘッド(5)及び工具マガジン(6)を含む傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換機構であって、前記揺動ヘッド(5)は工作機械のX軸、Y軸及びZ軸に沿って移動させることができ、前記揺動ヘッド(5)の軸線とB軸との間の夾角は30°~60°であり、前記工具マガジン(6)に工具(7)が取り付けられ、前記揺動ヘッド(5)はそれ自体の軸線方向に沿って移動し且つ工具を交換することができることを特徴とする、傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換機構。
【請求項2】
前記工具マガジン(6)にカッターヘッドが設けられ、前記カッターヘッドの軸線は工作機械のZ軸と平行であり、前記カッターヘッドに工具(7)が取り付けられ、前記工具(7)のシャンクは前記工具マガジン(6)の外側に向くことを特徴とする、請求項1に記載の傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換機構。
【請求項3】
前記スライドテーブル(2)は前記ベッド(1)の一方の側に設置され、前記工具マガジン(6)は前記ベッド(1)の他方の側に設置され、前記コラム(3)は前記スライドテーブル(2)に設置され、前記ラム(4)は前記コラム(3)の前記工具マガジン(6)に向かう側に設置され、前記揺動ヘッド(5)は前記ラム(4)に設置され、前記スライドテーブル(2)は工作機械のZ軸に沿って移動させることができ、前記コラム(3)は工作機械のY軸に沿って移動させることができ、前記ラム(4)は工作機械のX軸に沿って移動させることができることを特徴とする、請求項1に記載の傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換機構。
【請求項4】
前記コラムは工具を取り付けようとする揺動ヘッドを前記工具マガジンから離れた一端までY軸に沿って移動させるステップ(S1)と、
前記工具マガジンを回転させ、前記スライドテーブルはZ軸に沿って移動し、前記揺動ヘッドはB軸の周囲を回転し、前記ラムはX軸に沿って移動し、前記揺動ヘッドの軸線と工具とを同軸にするステップ(S2)と、
前記ラムはX軸に沿って工具の方向へ移動し、同時に前記コラムはY軸に沿って工具の方向へ移動し、前記ラムの移動速度と前記コラムの移動速度との比は、前記揺動ヘッドの軸線とY軸との間の夾角の正接の値であるステップ(S3)と、
前記揺動ヘッドは前記工具マガジンから工具を把持し、前記スライドテーブルはZ軸に沿って移動し、前記工具を前記工具マガジンから離脱させるステップ(S4)と、を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換方法。
【請求項5】
工具が取り付けられた揺動ヘッドはB軸の周囲を回転し、前記揺動ヘッドと工作機械のX軸とが同一平面にあるようにするステップ(S1)と、
前記工具マガジンを回転させて、前記工具マガジンの工具ホルダとカッターヘッド軸との間の接続線と前記揺動ヘッドの軸線とを互いに平行にするステップ(S2)と、
前記スライドテーブルは工作機械のZ軸に沿って移動し、前記揺動ヘッドが、前記工具ホルダの取り付け口が設けられた側にあるようにして、前記ラムは工作機械のX軸に沿って移動し、前記コラムは工作機械のY軸に沿って移動し、前記揺動ヘッドにある工具を前記工具マガジンにある工具ホルダの取り付け口に位置合わせするステップ(S3)と、
前記スライドテーブルは工作機械のZ軸方向に沿って前記取り付け口に移動し、前記工具を前記工具ホルダに入れるステップ(S4)と、
前記ラムはX軸に沿って前記工具から離れる方向へ移動し、同時に前記コラムはY軸に沿って前記工具から離れる方向へ移動し、前記ラムの移動速度と前記コラムの移動速度との比は、前記揺動ヘッドの軸線とY軸との間の夾角の正接の値であり、前記工具を前記揺動ヘッドから離脱させるステップ(S5)と、を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は工作機械の工具交換分野に関し、特に傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換機構及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ブリスク等の微細加工プロセスにおいて、ブレードの形状を加工するために、ブリスク用マシニングセンタの工具と加工されるワークとの間にはある程度の回転があり、この回転はワークと工具における複数の次元での相対運動が協働して形成される。
【0003】
ブリスクをより良好に加工するために、工具を取り付ける揺動ヘッドと工作機械の直線軸との間に一定の夾角が設けられ、工具交換機構及び方法により、揺動ヘッドの工具交換を行う必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、工具を迅速且つ容易に交換することができ、且つ構造がシンプルで、安定性が高く、メンテナンスが容易である傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換機構及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ベッド、スライドテーブル、コラム、ラム、揺動ヘッド及び工具マガジンを含む傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換機構であって、前記揺動ヘッドは工作機械のX軸、Y軸及びZ軸に沿って移動させることができ、前記揺動ヘッドの軸線とB軸との間の夾角は30°~60°であり、前記工具マガジンに工具が取り付けられ、前記揺動ヘッドはそれ自体の軸線方向に沿って移動し且つ工具を交換することができる。
【0006】
さらに、前記工具マガジンにカッターヘッドが設けられ、前記カッターヘッドの軸線は工作機械のZ軸と平行であり、前記カッターヘッドに工具が取り付けられ、前記工具のシャンクは前記工具マガジンの外側に向く。
【0007】
さらに、前記スライドテーブルは前記ベッドの一方の側に設置され、前記工具マガジンは前記ベッドの他方の側に設置され、前記コラムは前記スライドテーブルに設置され、前記ラムは前記コラムの前記工具マガジンに向かう側に設置され、前記揺動ヘッドは前記ラムに設置され、前記スライドテーブルは工作機械のZ軸に沿って移動させることができ、前記コラムは工作機械のY軸に沿って移動させることができ、前記ラムは工作機械のX軸に沿って移動させることができる。
【0008】
上記傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換方法であって、以下のステップを含む。
【0009】
S1では、前記コラムは工具を取り付けようとする揺動ヘッドを前記工具マガジンから離れた一端までY軸に沿って移動させる。
【0010】
S2では、前記工具マガジンを回転させ、前記スライドテーブルはZ軸に沿って移動し、前記揺動ヘッドはB軸の周囲を回転し、前記ラムはX軸に沿って移動し、前記揺動ヘッドの軸線と工具とを同軸にする。
【0011】
S3では、前記ラムはX軸に沿って工具の方向へ移動し、同時に前記コラムはY軸に沿って工具の方向へ移動し、前記ラムの移動速度と前記コラムの移動速度との比は、前記揺動ヘッドの軸線とY軸との間の夾角の正接の値である。
【0012】
S4では、前記揺動ヘッドは前記工具マガジンから工具を把持し、前記スライドテーブルはZ軸に沿って移動し、前記工具を前記工具マガジンから離脱させる。
【0013】
上記傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換方法であって、以下のステップを含む。
【0014】
S1では、工具が取り付けられた揺動ヘッドはB軸の周囲を回転し、前記揺動ヘッドと工作機械のX軸とが同一平面にあるようにする。
【0015】
S2では、前記工具マガジンを回転させて、前記工具マガジンの工具ホルダとカッターヘッド軸との間の接続線と前記揺動ヘッドの軸線とを互いに平行にする。
【0016】
S3では、前記スライドテーブルは工作機械のZ軸に沿って移動し、前記揺動ヘッドが、前記工具ホルダの取り付け口が設けられた側にあるようにして、前記ラムは工作機械のX軸に沿って移動し、前記コラムは工作機械のY軸に沿って移動し、前記揺動ヘッドにある工具を前記工具マガジンにある工具ホルダの取り付け口に位置合わせする。
【0017】
S4では、前記スライドテーブルは工作機械のZ軸方向に沿って前記取り付け口に移動し、前記工具を前記工具ホルダに入れる。
【0018】
S5では、前記ラムはX軸に沿って前記工具から離れる方向へ移動し、同時に前記コラムはY軸に沿って前記工具から離れる方向へ移動し、前記ラムの移動速度と前記コラムの移動速度との比は、前記揺動ヘッドの軸線とY軸との間の夾角の正接の値であり、前記工具を前記揺動ヘッドから離脱させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、マニピュレータ等の複雑な装置を使用する必要がなく、工作機械の直線軸の相互協働によって工具を迅速且つ容易に交換することができ、且つ構造がシンプルで、安定性が高く、メンテナンスが容易である、傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換機構及び方法を提供する。
【0020】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に紹介し、以下に示された図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の関連する図面を取得できることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は本発明が開示する傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換機構の構造概略図である。
【
図2】
図2は本発明における工具交換機構が揺動ヘッドに工具がない状態で、工具マガジンから工具を取る時の初期位置の概略図である。
【
図3】
図3は本発明における工具交換機構の揺動ヘッドと工具の同軸概略図である。
【
図4】
図4は本発明における揺動ヘッドがそれ自体の軸線方向に沿って移動し工具を取る概略図である。
【
図5】
図5は本発明における工具交換機構が工具を取った後、工具を工具マガジンから離脱させる概略図である。
【
図6】
図6は本発明における工具交換機構が揺動ヘッドに工具がある状態で、工具マガジンに工具を送る初期位置の概略図である。
【
図7】
図7は本発明における工具交換機構が工具を送る時、工具を工具ホルダの取り付け口に位置合わせする概略図である。
【
図8】
図8は本発明における工具交換機構が工具を工具マガジンに送り込む概略図である。
【
図9】
図9は本発明における揺動ヘッドと工具が離脱する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下に本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確、且つ完全に説明するが、明らかな点として、説明される実施例は本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく取得した全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0023】
図1に示すように、ベッド1、スライドテーブル2、コラム3、ラム4、揺動ヘッド5及び工具マガジン6を含む傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換機構であって、スライドテーブル2はベッド1の一方の側に設置され、工具マガジン6はベッド1の他方の側に設置され、コラム3はスライドテーブル2に設置され、ラム4はコラムの工具マガジン6に向かう側に設置され、揺動ヘッド5はラム4に設置され、スライドテーブル2は工作機械のZ軸に沿って移動させることができ、コラム3は工作機械のY軸に沿って移動させることができ、ラム4は工作機械のX軸に沿って移動させることができ、ラム4の軸線はB軸であり、B軸とY軸は互いに平行であり、揺動ヘッド5はB軸の周囲を回転する。スライドテーブル2、コラム3及びラム4は揺動ヘッド5を工作機械のX軸、Y軸及びZ軸に沿って移動させることができ、揺動ヘッド5の軸線とB軸との間の夾角は30°~60°であり、揺動ヘッド5はその軸線方向に沿って移動し且つ工具を交換することができる。
【0024】
スイングヘッド5の軸線とY軸との間に夾角が存在し、スイングヘッドはコラム3のY軸方向における移動と他の方向における移動との協働によってそれ自体の軸方向に沿った移動を実現し、本実施例において、工具を交換する時、スイングヘッドとX軸は同一平面にあり、Y軸とX軸方向との協働移動によってそれ自体の軸方向に沿った移動を実現することができ、工具マガジンにおける工具の方向をスイングヘッド5の軸線方向と同一に設定し、且つスイングヘッドを工具と同軸の位置に移動させ、すなわちスイングヘッド5の移動によって工具の補間交換を実現することができる。
【0025】
さらに、揺動ヘッド5の軸線とY軸との間の角度は45°とすることが最適な選択である。45°揺動ヘッドは、工具交換動作における占有する移動空間が小さく、運動干渉が小さく、他の部材と相互に影響することを防ぐ。
【0026】
揺動ヘッド5のその軸線方向に沿った移動は2つの軸の移動の協働により得られるため、揺動ヘッド5の軸線とY軸との間の角度を45°に設定することで、2つの軸の移動の平衡を図り、2つの軸の移動速度を等しくし、移動距離を同じにすることができ、これによりベッドの構造設計がより平衡の取れたものとなり、工具交換動作をより制御しやすくする。
【0027】
さらに、工具マガジン6にカッターヘッドが設けられ、カッターヘッドの軸線は工作機械のZ軸と平行であり、カッターヘッドに工具7が取り付けられ、工具7のシャンクは工具マガジン6の外側に向く。
【0028】
工具マガジン6の外縁に工具ホルダ8が設けられ、工具ホルダ8の側面に取り付け口が設けられ、工具7のシャンクに係止溝が設けられ、工具7は係止溝を介して工具マガジン6の径方向に沿って工具ホルダ8の取り付け口内に取り付けられる。工具ホルダ8に固定された工具7は径方向の力を受けることができ、揺動ヘッドはそれ自体の軸線方向を工具マガジン6の径方向と重ね合わせ、且つそれ自体の軸線方向に沿って工具7の位置まで移動し、シャンクを把持してから、工具ホルダ8の側面へ移動し、工具7を工具マガジン6から離脱させる。
【0029】
揺動ヘッドに工具がない状態で、傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換方法は、以下のステップを含む。
【0030】
図2に示すように、コラムはY軸に沿って工具マガジンから離れた一端まで移動し、スライドテーブルをZ軸に沿って移動させる過程において、揺動ヘッドが工具マガジンに接触することを防ぐ。
【0031】
工具マガジンを回転させ、工具の角度を調整し、スライドテーブルはZ軸に沿って移動し、揺動ヘッドはB軸の周囲を回転し、ラムはX軸に沿って移動して、揺動ヘッドと工具を同軸にし、B軸はラムの軸線であり、本実施例において、揺動ヘッドのラムに接続される一端は揺動ヘッドの工具に接続される一端より高く、この時の揺動ヘッドと工具の位置は
図3に示すとおりである。
【0032】
図4に示すように、ラムはX軸に沿って工具の方向へ移動し、同時にコラムはY軸に沿って工具の方向へ移動し、ラムの移動速度とコラムの移動速度との比は、揺動ヘッドの軸線とZ軸との間の夾角の正接の値であり、本実施例において、揺動ヘッドとY軸との間の夾角は45°であり、ラムの移動速度はコラムの移動速度に等しい。
【0033】
揺動ヘッドは工具を把持し、
図5に示すように、スライドテーブルはZ軸に沿って移動し、工具を工具マガジンから離脱させる。
【0034】
揺動ヘッドに工具がある状態で、傾斜角揺動ヘッドの補間工具交換方法は、以下のステップを含む。
【0035】
図6に示すように、揺動ヘッドはB軸の周囲を回転し、スイングヘッドと工作機械のX軸が同一平面にあるようにして、本実施例において、揺動ヘッドのラムに接続される一端は揺動ヘッドの工具に接続される一端より高い。
【0036】
工具マガジンを回転させて、工具マガジンの工具ホルダとカッターヘッドの中心との間の接続線と揺動ヘッドの軸線とを互いに平行にして、この時に工具ホルダには工具がなく、且つ取り付け対象の工具の位置にある。
【0037】
スライドテーブルは工作機械のZ軸に沿って移動し、揺動ヘッドが、取り付け対象の工具ホルダの取り付け口が設けられた側にあるようにして、前記ラムは工作機械のX軸に沿って移動し、コラムは工作機械のY軸に沿って移動し、揺動ヘッドにある工具を工具マガジンの工具ホルダの取り付け口に位置合わせし、この時の揺動ヘッドと工具マガジンの位置は
図7に示すとおりである。
【0038】
図8に示すように、スライドテーブルは工作機械のZ軸方向に沿って取り付け口に移動し、工具を工具ホルダに入れる。
【0039】
図9に示すように、ラムはX軸に沿って工具から離れる方向へ移動し、同時にコラムはY軸に沿って工具から離れる方向へ移動し、ラムの移動速度とコラムの移動速度との比は、揺動ヘッドの軸線とY軸との間の夾角の正接の値であり、工具を揺動ヘッドから離脱させ、本実施例において、揺動ヘッドとY軸との間の夾角は45°であり、ラムの移動速度はコラムの移動速度に等しい。
【0040】
最後に説明すべきことは、以上の各実施例は本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、それを制限するものではない。前記各実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者は以下のことを理解すべきである。それは依然として前記各実施例に記載の技術的解決手段を修正し、あるいはそのうち一部又は全部の技術的特徴を等価置換することができる。これらの修正又は置換は、対応する技術的解決手段の本質を本発明の各実施例の技術的解決手段の範囲から逸脱させるものではない。
【符号の説明】
【0041】
1 ベッド
2 スライドテーブル
3 コラム
4 ラム
5 揺動ヘッド
6 工具マガジン
7 工具
8 工具ホルダ
【国際調査報告】