(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-20
(54)【発明の名称】水含有のエマルション上かつエマルション内の不溶性の油、グリースおよび塩および/または金属摩耗片を、除去しかつ/または中和するための改善されたフィルタ設備
(51)【国際特許分類】
B01D 17/022 20060101AFI20230313BHJP
B01D 17/00 20060101ALI20230313BHJP
【FI】
B01D17/022 501
B01D17/00 503A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022527693
(86)(22)【出願日】2020-11-11
(85)【翻訳文提出日】2022-06-23
(86)【国際出願番号】 EP2020081806
(87)【国際公開番号】W WO2021094403
(87)【国際公開日】2021-05-20
(31)【優先権主張番号】102019217503.1
(32)【優先日】2019-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515344967
【氏名又は名称】ニューフルード ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ティルツ,ウルフガング
(57)【要約】
本発明は、水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽から、エマルション上/エマルション内の不溶性の油、グリースおよび塩を、好適には、例えば金属摩耗片などの浮遊体も除去しかつ/または中和するためのフィルタ設備に関する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工時に工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために使用される水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽から、前記エマルション上/前記エマルション内の不溶性の油およびグリースを、除去しかつ/または中和するためのフィルタ設備(1000)であって、
- 前記エマルション(105)をエマルション槽/容器(104)から、好適にはスキマー(107)によって吸引するための装置と、
- 前記装置(107)から、第1のフィルタ容器(101)の流入路(111)への管路(107a)と、
- 前記第1のフィルタ容器(101)からの、好適には側方に配置された流出路(126)と、
- 前記流出路(126)に接続されたポンプ(127)と、
- 通気弁(121)を備えた第2のフィルタ容器(102)と、
- 前記第2のフィルタ容器(102)に管路を介して接続された第3のフィルタ容器(103)と、
を少なくとも備える、フィルタ設備(1000)において、
前記フィルタ設備は、三方弁(128)を有し、該三方弁(128)の流入路(128a)は、前記ポンプ(127)に接続されており、第1の三方流出路(128b)は、前記第1のフィルタ容器(101)に接続されており、第2の三方流出路(128c)は、前記第2のフィルタ容器(102)に接続されていることを特徴とする、フィルタ設備(1000)。
【請求項2】
前記第1のフィルタ容器(101)は、好適には前記第2のフィルタ容器(102)および/または前記第3のフィルタ容器(103)も、それぞれ多数の球形の濾材(132)を有する、請求項1に記載のフィルタ設備。
【請求項3】
前記第1のフィルタ容器(101)は、鉛直方向に延在する管(123)と、該管(123)の開放した下側の端部に取り付けられたフレキシブルな容器(122)とを有するレベル調整ユニット(110)を有し、前記容器(122)内および前記管(123)内に液体(125)が存在していることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のフィルタ設備。
【請求項4】
前記第1のフィルタ容器(101)は、上側の領域にガスオーバフロー管(124)を有し、該ガスオーバフロー管(124)は、前記第2のフィルタ容器(102)に接続されたポンプ(120)に接続されていることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のフィルタ設備。
【請求項5】
前記鉛直方向に延在する管(123)は、上向きに開放しており、前記ガスオーバフロー管(124)は、その下側の端部でもって、前記鉛直方向に延在する管(123)内に達しており、前記ガスオーバフロー管(124)は、前記鉛直方向に延在する管(123)よりも小さな直径を有し、これによって、ガスが、前記鉛直方向に延在する管(123)の上側の開口内に流入することができることを特徴とする、請求項3または請求項4に記載のフィルタ設備。
【請求項6】
前記第1のフィルタ容器(101)は真空計(112)を有することを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のフィルタ設備。
【請求項7】
前記第2のフィルタ容器(102)は圧力計(114)を有することを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のフィルタ設備。
【請求項8】
前記三方弁(128)と、前記ポンプ(127)と、前記ポンプ(120)と、前記真空計(112)と、前記圧力計(114)とは、前記フィルタ設備を制御するためのコンピュータに接続されていることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のフィルタ設備。
【請求項9】
加工時に工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために使用される水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽から、前記エマルション上/前記エマルション内の不溶性の油およびグリースを、除去しかつ/または中和するためのフィルタ設備、好適には、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のフィルタ設備(1000)であって、
- 前記エマルション(105)をエマルション槽/容器(104)から吸引するための装置と、
- 前記装置(107)から第1のフィルタ容器(101)の流入路(111)への管路(107a)と、
- 前記第1のフィルタ容器(101)と、
- 前記第1のフィルタ容器(101)から第2のフィルタ容器(102)への管路と、
- 前記第2のフィルタ容器(102)と、
- 前記第2のフィルタ容器(102)に管路を介して接続された第3のフィルタ容器(103)と、
を少なくとも備える、フィルタ設備において、
前記第1のフィルタ容器(101)および/または前記第2のフィルタ容器(102)および/または前記第3のフィルタ容器(103)はそれぞれ、多数の球形の濾材(132)が内部に配置される、1つの取出し可能なスクリーンインサート(131)を有することを特徴とする、フィルタ設備。
【請求項10】
前記スクリーンインサート(131)は、側方のスクリーン格子部(133)と、スクリーン底部(135)とから形成されることを特徴とする、請求項9に記載のフィルタ設備。
【請求項11】
前記スクリーンインサート(131)の前記側方のスクリーン格子部(133)は、前記球形の濾材(132)の直径よりも最小で10%~最大で30%小さいスクリーンメッシュ幅(133a)、好適には、前記球形の濾材(132)の直径よりも約20%小さいスクリーンメッシュ幅(133a)を有することを特徴とする、請求項9または請求項10に記載のフィルタ設備。
【請求項12】
加工時に工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために使用される水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽から、前記エマルション上/前記エマルション内の不溶性の油およびグリースを、除去しかつ/または中和するためのフィルタ設備、好適には、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のフィルタ設備(1000)であって、
- 前記エマルション(105)をエマルション槽/容器(104)から吸引するための装置と、
- 前記装置(107)から第1のフィルタ容器(101)の流入路(111)への管路(107a)と、
- 前記第1のフィルタ容器(101)と、
- 前記第1のフィルタ容器(101)から第2のフィルタ容器(102)への管路と、
- 前記第2のフィルタ容器(102)と、
- 前記第2のフィルタ容器(102)に管路を介して接続された第3のフィルタ容器(103)と
を少なくとも備える、フィルタ設備において、
前記第1のフィルタ容器(101)は、鉛直方向に延在する管(123)と、該管(123)の開放した下側の端部に取り付けられたフレキシブルな容器(122)とを有するレベル調整ユニット(110)を有し、前記容器(122)内および前記管(123)内に液体(125)が存在していることを特徴とする、フィルタ設備。
【請求項13】
前記第1のフィルタ容器(101)内に、1kg/dm
3よりも小さな密度を有する浮動する濾材(132)が設けられている、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のフィルタ設備。
【請求項14】
前記濾材(132)は、拡散性のプラスチック、特にポリアミドから形成されている、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載のフィルタ設備。
【請求項15】
前記濾材(132)は、ポリアミドから成っているかまたは主にポリアミドを含有する、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のフィルタ設備。
【請求項16】
前記濾材(132)は、特に毛管作用を有するフィルタプレートから形成されている、請求項1から請求項15のいずれか一項に記載のフィルタ設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽から、エマルション上/エマルション内の不溶性の油、グリースおよび塩を、好適には、例えば金属摩耗片等の浮遊体も、除去しかつ/または中和するためのフィルタ設備に関する。
【0002】
水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽から、エマルション上の不溶性の油およびグリースを、除去するためのフィルタ設備は、多種多様な構成で知られている。エマルション容器および槽には、たいてい、浮き上がっている油-グリース膜を除去する、表面ベルト式スキマーが使用される。この表面ベルト式スキマーでは、機械的/電気的に駆動されている無端ベルトが、槽内または容器内に進入させられ、これによって、上向き運動により、無端ベルトに付着した油/グリースがエマルションの表面から回収される。油/グリースは無端ベルトに付着する。その後、この無端ベルトは、変向ローラを介して上向き運動から下向き運動に変向させられ、その際に無端ベルトから油/グリース膜が掻取り器によって除去される。油/グリースは、水平方向に見て傾斜している溝を介して容器(例えばバケット)内に捕集される。こうして清浄化された無端ベルトは、その後、再び槽内または容器内に進入し、これによって、無端ベルトの下向き-上向き運動によりかつ第2の変向ローラを介して、付着した油/グリースがエマルションの表面から新たに回収される。
【0003】
実際のところ、工作物を加工するための多種多様な機械が知られている。これらの機械は、エマルションによって工作物と工具とを冷却しかつ潤滑する。コンピュータ制御される旋盤/フライス盤では、例えば、運動させられる工具ホルダおよび工作物ホルダを減摩しかつ滑動させるために、種々異なる潤滑剤および滑剤が使用される。これらの潤滑剤および滑剤は、運動時に高められる力消費を阻止し、その際、機械の停止ひいては故障を阻止する。
【0004】
実際のところ、このような潤滑剤は知られている。このような潤滑剤は、いわゆる摺動面油と呼ばれ、たいてい、パラフィンと、ナフテン系炭化水素と、添加剤とから成っている(例えば、製造元としてScharr社、商品名としてBettbahnoel CGLP ISO-VG (68)および(220))。こういった潤滑剤は、運転中、工具ホルダおよび工作物ホルダの滑動レール同士の間に常時調量供給され、その際に薄膜を形成し、したがって、良好な滑動を保証する。しかしながら、滑動レール同士の運動によって、摺動面油が滑動レールの縁部で押し出され、したがって、追補的に調量供給されなければならない。工作物を工具によって加工するためには、冷却しかつ潤滑すべく、エマルションが、吸入兼吐出式ポンプ(Saug-Druckpumpe)によって容器または槽から圧送され、加工すべき箇所にノズルによって吹きかけられる。冷却・潤滑液、つまり、例えば鉱油、乳化剤、安定剤および阻害剤から成る混合物から成るエマルション(例えば、製造元としてBlaser社、商品名としてBLASOCUT(登録商標) BC 25 MD)は、90~98%の水と、Blaser社の2~10%の鉱油混合物との混合によって形成される。工作物および工具からのエマルションの流出時には、摺動面油が滑動レールの縁部から圧出され、機械槽内および/または容器内に捕集され、そこで、摺動面油がエマルションの表面に油-グリース膜として集められる。さらに、工作物の旋削、フライス削り、穿孔等による加工時には、エマルションおよび摺動面油と共に槽内または容器内に流れ込む多くの金属チップが生じる。これらの金属チップは集められて、機械から手でまたは自動的に除去される。槽または容器は、たいてい、チップとエマルションとの分離が行われる互いに異なるゾーンに分割されている。たいてい、ここには孔あきスクリーンが使用され、これによって、エマルションを圧送するためのポンプがチップを吸い込まず、ひいては、ポンプの圧送性能が妨害されないことが確保されている。この場合の欠点は、摺動面油がエマルションの流出を妨害し、これによって、高いエマルション循環時に槽内または容器内でレベル降下が生じ、その結果、1つには、スクリーンの前方でオーバフローが生じてしまうことであり、もう1つには、ポンプがエマルションを十分に供給しないことである。
【0005】
国際公開第2014/198867号に基づき、乳化剤フィルタと、ガス添加のためのインジェクタと、付着フィルタとを備えたフィルタ設備が公知である。この公知のフィルタ設備は、浄化のために、特に球形の濾材を使用している。
【0006】
公知のフィルタ設備の運転開始時には、3つの全てのフィルタ容器が真空密に閉鎖されなければならない。その後、エマルションが、真空ポンプによってスキマーを介して機械槽/容器から吸引される。吸入兼吐出式循環ポンプの運転開始時には、この吸入兼吐出式循環ポンプが付加的に通気されなければならない。なぜならば、エマルションがポンプチャンバ内に流入しないからである。
【0007】
機械的なレベル調整体によって、エマルションがレベルチャンバ内に吸い込まれる。この場合、このレベルチャンバは、ポンプを「オン」、「オフ」、「交互」に切り換えるために役立つ。この場合、油、グリースおよびグラファイトが、切換動作障害を招いてしまう。
【0008】
吸入兼吐出式循環ポンプによる乳化剤フィルタからのエマルションの吸引時には、障害となる凝塊物ひいてはレベルチャンバ内のレベル変動が生じてしまう。
【0009】
グラファイト等を含んだエマルションの処理時には、濾材の粘着が生じてしまう。この濾材は、その後、機械的/化学的に清浄化するために、時折フィルタ容器から取り出されなければならない。濾材はばら物としてフィルタ容器内に位置しているので、濾材は手間をかけて個々に取り出されなければならない。
【0010】
本発明の根底にある技術的な問題は、構造および作用に関して公知の方法、装置および設備よりも良好に作業しかつ上述した問題を克服するフィルタ設備を提供することである。
【0011】
本発明によれば、この問題は、請求項1および更なる独立請求項の特徴を有するフィルタ設備によって解決される。
【0012】
本発明は、国際公開第2014/198867号に記載されているようなフィルタ設備に基づいており、その開示内容全体を参照により本願に援用するものとするが、本明細書に開示した、基礎となる付加的な特徴および/または変更によって、驚くべき改善が達成される。
【0013】
本発明は、特に、加工時に工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために使用される水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽から、エマルション上/エマルション内の不溶性の油およびグリースを、除去しかつ/または中和するためのフィルタ設備であって、
- エマルションをエマルション槽/容器から、好適にはスキマーによって吸引するための装置と、
- 装置から第1のフィルタ容器の流入路への管路と、
- 第1のフィルタ容器からの、好適には側方に配置された流出路と、
- 流出路に接続されたポンプと、
- 通気弁を備えた第2のフィルタ容器と、
- 第2のフィルタ容器に、管路を介して接続された第3のフィルタ容器と、
を少なくとも備え、
フィルタ設備は三方弁を有し、この三方弁の流入路は、ポンプに接続されており、第1の三方流出路は、第1のフィルタ容器に接続されており、第2の三方流出路は、第2のフィルタ容器に接続されている、
フィルタ設備に関する。
【0014】
好適には、エマルションをエマルション槽/容器から吸引するための装置は、スキマーである。
【0015】
好適には、第1のフィルタ容器、第2のフィルタ容器および/または第3のフィルタ容器は、それぞれ複数の球形の濾材を有する。
【0016】
好適には、第1のフィルタ容器は、第1のフィルタユニットである乳化剤フィルタユニット用の容器である。
【0017】
好適には、第2のフィルタ容器は、第2のフィルタユニットである、付着フィルタユニットとも呼ばれる酸化フィルタユニット用の容器である。
【0018】
好適には、第3のフィルタ容器は、第3のフィルタユニットである、毛管フィルタユニットとも呼ばれる反応フィルタユニット用の容器である。
【0019】
好適には、第1のフィルタユニットは、レベル調整ユニットを有する。
【0020】
好適には、スキマーと、第1のフィルタ容器と、第2のフィルタ容器と、第3のフィルタ容器とは、ユニットを形成していて、直列に配置されており、これによって、特に好適には、エマルションを吸引することができ、その後、濾材によって、特に機械的、化学的かつ生物学的に処理することができる。
【0021】
好適な実施形態では、第1のフィルタ容器は、好適には第2のフィルタ容器および/または第3のフィルタ容器も、それぞれ多数の球形の濾材を有する。
【0022】
第1のフィルタ容器からの流出路に接続された第1のポンプ、好適には循環ポンプに後置された本発明による三方弁は、有利には、例えば空気ポンプによるエマルションの吸込み時に、第1のフィルタ容器および前置されたポンプだけが真空下に置かれるように設定されてよい。これによって、有利には、生じる負圧が、容量に関して大幅に減じられる。なぜならば、後置された両方のフィルタ容器内には真空が必要ないからである。また、前置されたポンプ、好適には循環ポンプにも、機械槽/容器からのエマルションの吸込みと同時にエマルションが満たされるため、ポンプがもはや付加的に通気される必要はない。三方弁を第1のフィルタ容器の方向に設定することによって、エマルションが第1のフィルタ容器内で循環される。この場合、有利には、空気過多分を上側のガススペースを介して導出することができる。その後、エマルションが安定すると、三方弁が第2の容器の方向に切り換えられてよく、これによって、エマルションがそこで後続の浄化へと案内される。三方弁の切換は、規定の時間後に行われてもよいし、例えば真空の変化の測定による規定の測定値への到達時に行われてもよい。したがって、第1のフィルタ容器が、好適には真空計を有する。
【0023】
好適な実施形態では、第1のフィルタ容器は、鉛直方向に延在する管と、この管の開放した下側の端部に取り付けられたフレキシブルな容器とを有するレベル調整ユニットを有し、容器内および管内に液体が存在している。
【0024】
フレキシブルな容器は、例えばバッグであってよい。このバッグは、例えばフィルム、特に例えばHDPE製のポリエチレンフィルムから形成される。
【0025】
好適には、フレキシブルな容器は、底部領域で載置用スクリーン底部の下側に位置決めされている。このレベル調整によって、先行技術と比較して、汚染されたエマルションがレベル調整管内に必然的に侵入してしまうことなしに、別種のレベル調整液を使用して、エマルション高さを測定することが可能となる。このレベル調整液は、有利には、より読み取りやすくするために着色されてよい。さらに、これによって、レベル調整管内の堆積物による汚染が阻止される。第1のフィルタ容器内のエマルションレベルが高ければ高いほど、エマルションがフレキシブルな容器を圧縮するため、この容器内にある液体が管内に押圧されて、この管内で液体レベルが上昇し、これによって、エマルションレベルを読み取ることができる。フレキシブルな容器、特にバッグは、ダイヤフラム補償容器と呼ばれることもある。
【0026】
好適な実施形態では、鉛直方向に延在する管は、上向きに開放している。
【0027】
上向きに開放した管は、有利には、特に脱ガスユニット、例えばガスオーバフロー管と組み合わせて、エマルションの脱ガス目的と同時に第1のフィルタ容器内に使用されてよい。
【0028】
好適な実施形態では、第1のフィルタ容器は、上側の領域にガスオーバフロー管を有し、このガスオーバフロー管は、第2のフィルタ容器に接続されたポンプに接続されている。
【0029】
つまり、この有利な実施形態では、フィルタ設備が、1つは、三方弁に前置された第1のポンプ、もう1つは、ガスオーバフロー管に割り当てられた第2のポンプである2つのポンプを有する。好適には、第1のポンプは、循環ポンプ、特に吸入兼吐出式循環ポンプである。好適には、第2のポンプは、空気ポンプ、特に吸入兼吐出式空気ポンプである。
【0030】
有利には、更なるポンプ、例えば、先行技術において、ガス空気供給のための空気ポンプとして、第1のフィルタ容器と第2のフィルタ容器との間の管路に割り当てられたような第3のポンプを不要にすることができる。
【0031】
さらに、第2のポンプ、特に空気ポンプを、有利には、酸化容器とも呼ばれる第2のフィルタ容器内に空気を圧送するために使用することができる。
【0032】
好適な実施形態では、鉛直方向に延在する管は、上向きに開放しており、ガスオーバフロー管は、その下側の端部でもって、鉛直方向に延在する管内に達しており、ガスオーバフロー管は、鉛直方向に延在する管よりも小さな直径を有し、これによって、ガスが、鉛直方向に延在する管の上側の開口内に流入することができる。
【0033】
この構造によって、第1のフィルタ容器内のエマルションレベルの測定および調整を通じて、エマルションが上方からレベル調整体の鉛直な管内に侵入することはあり得ない。なぜならば、開放した管端部が、エマルションレベルを越えてガススペース内で終端しているからである。しかしながら、特に、好適なフロート式空気抜き器が開放されてガス流出を可能にするほどレベル調整液が低下させられているように、エマルション充填レベルが低くかつガススペースにガスが満たされていると、同時に、ガスがガススペースから管内に流入することができ、ガスオーバフロー管を介して上方に導出可能となる。エマルション高さが再び上昇すると、レベル調整液もガスオーバフロー管を通って上方に上昇し、したがって、フロート式空気抜き器を再び閉鎖する。その後、ガスを空気ポンプを介して第2のフィルタ容器内に搬送することができる。
【0034】
第1のフィルタ容器内のエマルション充填レベルのこの好適なレベル調整の更なる利点は、自動的なガス/空気調整の可能性である。好適な空気ポンプは、余剰のガスだけでなく、新空気も第2のフィルタ容器内に圧送することができる。
【0035】
好適な実施形態では、第1のフィルタ容器は真空計を有する。
【0036】
好適な実施形態では、第2のフィルタ容器は圧力計を有する。
【0037】
好適な実施形態では、三方弁と、第1のポンプと、第2のポンプと、真空計と、圧力計とは、フィルタ設備を制御するためのコンピュータに接続されている。
【0038】
有利には、コンピュータが真空計の値と圧力計の値とを測定し、これら2つの測定値に相応して、三方弁と、第1のポンプ、好適には循環ポンプと、第2のポンプ、好適には空気ポンプとを制御すると、フィルタ設備をコンピュータを介してまたはコンピュータによって自動化して制御することができる。エマルションの供給量と三方弁の切換とを制御する、つまり、調整するためには、第1のフィルタ容器内の充填レベルの真空の測定と、第2のフィルタ容器内の圧力の測定とで十分であると判った。
【0039】
フィルタ設備の本発明による構造によって、有利には、エマルションレベルのレベル差がほんの僅かにしかならず、レベル変化がより緩速に生じることが判った。
【0040】
好適な実施形態では、第1のフィルタ容器の流出路および/または第2のフィルタ容器の流出路は、底部ではなく、側壁、特に側壁の下側の領域に位置している。これによって、有利には、「ドーナツ現象」とも呼ばれる渦流形成を阻止することができ、これによって、エマルションがより一様なままとなる。
【0041】
本発明は、また、加工時に工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために使用される水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽からエマルション上/前記エマルション内の不溶性の油およびグリースを除去しかつ/または中和するためのフィルタ設備、好適には、本明細書に記載したフィルタ設備であって、
- エマルションをエマルション槽/容器から吸引するための装置と、
- 装置から第1のフィルタ容器の流入路への管路と、
- 第1のフィルタ容器と、
- 第1のフィルタ容器から第2のフィルタ容器への管路と、
- 第2のフィルタ容器と、
- 第2のフィルタ容器に管路を介して接続された第3のフィルタ容器と
を少なくとも備え、
第1のフィルタ容器および/または第2のフィルタ容器および/または第3のフィルタ容器は、多数の球形の濾材が内部に存在しているそれぞれ1つの取出し可能なスクリーンインサートを有する、
フィルタ設備に関する。
【0042】
好適な実施形態では、スクリーンインサートは、側方のスクリーン格子部と、スクリーン底部とから形成される。
【0043】
好適な実施形態では、スクリーンインサートの側方のスクリーン格子部は、球形の濾材の直径よりも最小で10%~最大で30%小さいスクリーンメッシュ幅、好適には、球形の濾材の直径よりも約20%小さいスクリーンメッシュ幅を有する。
【0044】
好適には、球形の濾材は、1kg/cm3超の密度を有する。
【0045】
球形の濾材の直径に比べて好適には幾分か小さなスクリーンメッシュ幅によって、有利には、濾材がスクリーンインサートを越えて幾分か側方に張り出す。このことは、濾材が、フィルタ容器内壁とスクリーン格子部との間の中間スペース内に突出しているため、この中間スペースによって、濾材の傍らを通り過ぎるエマルションの通路状の流下流れが生じ得ないという利点を有している。それにもかかわらず、フィルタボールを、例えば清浄化または交換の目的でフィルタ容器から取り出すために、スクリーンシリンダをより大きな力消費なしにフィルタ容器から、好適には上向きに引き出すことができる。
【0046】
したがって、スクリーンインサートにもかかわらず、相応のスクリーンメッシュ幅によって、フィルタボールをフィルタ容器の内壁に接触させることができる。
【0047】
フィルタ設備全体に関するこの発明の対象の好適な実施形態は、前述した記載から明らかである。
【0048】
このために、好適な実施形態では、側方のスクリーン格子部と、スクリーン底部とが、例えばバスケット状のスクリーンインサートを形成している。同時に、スクリーン底部は、有利には、先行技術に記載されているような分離ユニットとして働く。
【0049】
本発明は、また、加工時に工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために使用される水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽からエマルション上/エマルション内の不溶性の油およびグリースを除去しかつ/または中和するためのフィルタ設備、好適には、本明細書に記載したフィルタ設備であって、
- エマルションをエマルション槽/容器から吸引するための装置と、
- 装置から第1のフィルタ容器の流入路への管路と、
- 第1のフィルタ容器と、
- 第1のフィルタ容器から第2のフィルタ容器への管路と、
- 第2のフィルタ容器と、
- 第2のフィルタ容器に管路を介して接続された第3のフィルタ容器と
を少なくとも備え、
第1のフィルタ容器は、鉛直方向に延在する管と、この管の開放した下側の端部に取り付けられたフレキシブルな容器とを有するレベル調整ユニットを有し、容器内および管内に液体が存在している、
フィルタ設備に関する。
【0050】
フィルタ設備に関するこの発明の対象の好適な実施形態は、前述した記載から明らかである。
【0051】
好適な実施形態では、第1のフィルタ容器内に、1kg/dm3よりも小さな密度を有する浮動する濾材が設けられている。
【0052】
しかしながら、より大きな密度を有し、したがって、エマルション内で浮動しないフィルタボールが設けられていてもよい。
【0053】
好適な実施形態では、濾材は、拡散性のプラスチック、特にポリアミドから形成されている。
【0054】
好適な実施形態では、濾材は、ポリアミドから成っているかまたは主にポリアミドを含有する。
【0055】
好適な実施形態では、濾材は、特に毛管作用を有するフィルタプレートから形成されている。
【0056】
つまり、本発明は、特に、加工時に工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために使用される水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽からエマルション上/エマルション内の不溶性の油、グリースおよび塩を除去しかつ/または中和するためのフィルタ設備であって、乳化剤フィルタ内への接線方向の流入路としての少なくとも1つの装置と、付着フィルタであって、自動的な空気抜き器と、流出路を有する油捕集容器とを備える付着フィルタとを備え、フィルタ設備は、ユニットとして、エマルションと、不溶性の油-グリース滴とを機械的、物理的かつ生物学的に処理し、これによって、その後、フィルタシステムから油-グリース層が分離される、フィルタ設備に関する。好適には、フィルタ設備は毛管フィルタを有する。この毛管フィルタは、好適には付着フィルタに後置されている。
【0057】
有利には、本発明に係るフィルタ設備では、インジェクタを不要にすることができる。したがって、フィルタ設備は、好適な実施形態では、インジェクタを有していない。
【0058】
好適には、フィルタ設備は、エマルションと油-グリース膜とをエマルション槽/容器から吸引するために、スキマーを有する。好適には、場合により液浸ポンプを用いる上側または下側のスキマー吸引ポートが設けられている。
【0059】
本発明によるこの解決手段によって、機械、水含有のエマルションを有する槽および/または容器から表面油-グリース膜を取り除くことができるフィルタ設備ユニットが提案され、これによって、乳化可能でない油/グリースが、槽および/または容器から除去され、ひいては、真菌・粘菌発生が阻止される。この場合、ガス/空気の添加と、付着および毛管反応とによって、乳化可能でない油が捕捉され、その後、フィルタ設備から分離される。
【0060】
摺動面油を含んだエマルションは、負圧によって槽または容器からスキマーと管接続路とを介して乳化剤フィルタ内に吸い込まれてよい。負圧は、好適には、乳化剤フィルタに後置された吸入兼吐出式ポンプが、エマルションを槽または容器から圧送することによって生じる。負圧でエマルションの脱ガスが生じるので、ガスレベル調整によって、余剰のガスが乳化剤フィルタから導出されることが確保される。
【0061】
複数の機械がフィルタ設備に接続されている場合には、摺動面油を含んだエマルションは、液浸ポンプによって槽または容器からスキマーと管接続路とを介して集合管路内に圧送され、その後、乳化剤フィルタ内に吸い込まれてよい。
【0062】
複数の機械がフィルタ設備に接続されている場合には、浄化されたエマルションは、フィルタ設備からの流出時に分配管路に流入し、その後、機械接続管路と自動的なレベル調量供給路とを介して、例えばフロート弁としての自動的な弁によって槽内または容器内に戻されてよい。このとき、槽内または容器内に横方向流れが生じ、これによって、浄化されたエマルションが、摺動面油を含んだエマルションをスキマーを介した吸引のために運動させる。
【0063】
ガスレベル調整は、好適には、乳化剤フィルタ容器内の充填レベルが常に等しいレベルにあり、これによって、接線方向の流入路の管横断面の、好適には中心が表面にぶつかることを確保している。油/グリースを含んだエマルションは、接線方向の流入によって容器軸線を中心とした回転にもたらされ、これによって、一様な表面流れが生じる。この場合、より軽い油/グリース成分(例えば摺動面油)をエマルション流から解離することができ、これによって、油/グリース成分が表面において浮動する。エマルションの密度よりも軽い密度の濾材は、好適には、エマルションの表面内で浮動し、これによって、濾材は、回転流れにより表面において一緒に循環する。回転する流れによって、濾材同士がぶつかり合い、その際に油-グリース膜を小さなマイクロ滴へと破砕する。その後、このマイクロ滴はエマルションの付着力によって連行される。
【0064】
この場合、濾材を断面円形体として形成することが有利である。なぜならば、角および縁(立方体、直方体、角柱体または中空円筒体)があると、無条件に濾材の摩耗および引っ掛かりが生じるからである。しかしながら、閉じられたボールは、所望の混合効果および破砕効果を有していないので、ボールはその構成において複数のプレートによって作製されている。ボールは、有利には一体形の射出成形部材として製造されていて、互いに離間させられた複数のプレート状の要素から成っている。これらの要素は、2つの半割シェルとして形成されており、これら2つの半割シェルは、赤道において互いに90°だけずらして配置することで交点を形成し、そこで射出成形時に材料が移行し、この場合に一体形の要素へと成形される。個々のプレートの間には、中間スペースが位置している。この中間スペースは、これを画定する壁に沿って大きな流入面を形成しており、これによって、プレートの縁で渦流が生じ、その後、この渦流によって、油-グリース膜の所望の破砕効果が得られる。
【0065】
エマルションは、好適には、鉛直方向下向きで乳化剤フィルタ容器底部に流入する。この場合、エマルションは、好適には拡散性のプラスチック、好適にはポリアミドから製造された濾材を取り囲むように流れる。この場合、材料の多孔特性によって、フィルタの最大10%の担持が生じる。この場合、液体と、塩と、ガスとが、フィルタ材料内に拡散し、したがって、エマルションとフィルタボールとの間で常時の浸透交換が生じる。これによって、好適には嫌気性の細菌がフィルタボールの表面に定着させられ、その後、浸透交換によって常にエネルギの供給を受け、したがって、過剰の塩をより良好に分解することができる。こうして生じた浸透圧は、細菌叢すら通流することができる。なぜならば、その際に高い圧力差を生じさせることができるからである。この場合、この常時の浸透圧補償によって、フィルタボール用プレートの中間スペースが遮蔽されないことが確保されている。
【0066】
このように添加されて予め濾過されたエマルションは、好適には、吸入兼吐出式ポンプによって付着フィルタ容器内に圧送される。付着フィルタおよび付着フィルタ容器は、それぞれ酸化フィルタおよび酸化フィルタ容器とも呼ばれる。この場合、エマルションにガス(例えば空気)が供給され、これによって、その後、ヘッドスペース内およびガスエマルション分配スペース内に泡状のエマルションが生じる。その後、細流化要素によって、好適には、泡状のエマルションが、下方に配置されたフィルタボールばら物へと分散され、これによって、エマルションの鉛直方向の流下時にこのエマルションにガス(酸素)が添加される。この場合、エマルションと油/グリースとの互いに異なる付着特性によって、相が分離され、これによって、油/グリースから気泡が形成され、その後、この気泡がポリアミドに寄り集まり、重力によってスクリーン底部を通過し、その後、レベル表面に滴下される。エマルション(約0.98kg/dm3)と油/グリース(約0.85kg/dm3)との間の互いに異なる密度によって、より軽い油/グリース気泡が、泡としてスクリーン底部の下側でエマルションのレベル表面上で浮動する。
【0067】
余剰のガスと、油/グリース泡部分とは、好適には、スクリーン底部の下側でエマルションから分離され、これによって、添加が行われたエマルションが、付着フィルタの底部で容器から流出する。消費された余剰のガスは、好適には、油/グリース泡と共に廃空気接続路によって自動的なフロート式導出器に流入する。付着フィルタからフロート式導出器内にガスがオーバフローすると、レベル表面に集められた油/グリース泡が、気泡の破裂によって裂開され、これによって、余剰のガスが、自動的なフロート式導出器から導出される。このとき、油膜が形成される。この油膜は、その後、油分離接続管路を介して油捕集容器内に流入する。エマルションと油との間の互いに異なる密度によって、重層流れ(Unter-Ueberstroemung)が生じ、これによって、軽い方の油/グリースが流入したときに、重い方のエマルションが、油捕集容器から自動的なフロート式導出器内に逆流し、その後、このフロート式導出器からレベル補償路を介して流出する。ガスが添加された油/グリースは、油捕集容器のヘッドスペース内で分離され、これによって、ガス過多分が、通気手段を介して導出される。下方に滞留させられた油/グリース層は、好適には、適切な測定技術(例えば、誘電特性を区別するために交番電磁場を伴う検知器)によってエマルションから類別され、これによって、油/グリースの手動でのまたは自動的な排出が可能となる。
【0068】
ガス添加されたエマルションは、好適には、付着フィルタの底部領域の側方で容器から流出し、その後、気泡なしで下側の領域の側方から毛管フィルタに流入する。毛管フィルタ容器内には、すでに最初の両方のフィルタにおいて説明した濾材と同じ拡散性の濾材が挿入されている。この場合、添加が行われたエマルションは、重力に抗して濾材を介して流れ、これによって、この場合、残存した油/グリースをフィルタプレートの中空スペース内に毛細作用により捕捉することができる。浄化されたエマルションは、その後、毛管フィルタ容器のヘッドスペース内でこのヘッドスペースから流出し、これによって、浄化されたエマルションが、管接続路またはホース接続路によって槽内または容器内に戻される。この場合、容器内に横方向流れが生じ、これによって、エマルションが、工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために新たに使用される。毛管フィルタおよび毛管フィルタ容器は、それぞれ反応フィルタおよび反応フィルタ容器とも呼ばれる。
【0069】
好適な実施形態では、乳化剤フィルタへの接線方向の流入路としての入口と、この場合、戻し路としての毛管フィルタからの出口とは、例えば中央のフィルタ設備の既存の導管に補填的に介装されてよい。
【0070】
好適な実施形態では、エマルションと油-グリース膜とをスキマーによってエマルション槽/容器から吸引するために、場合により液浸ポンプを用いる上側のスキマー吸引ポートが設けられている。
【0071】
好適な実施形態では、エマルションと油-グリース膜とをスキマーによってエマルション槽/容器から吸引するために、下側のスキマー吸引ポートが設けられている。
【0072】
好適な実施形態では、スキマーは、エマルションも油-グリース膜もエマルション表面からスキマー内に流入させて、エマルション槽/容器から吸引することができるように形成されている。
【0073】
好適な実施形態では、浮き上がっている油/グリース膜は、浮動体の上側の縁部を介して吸い込まれ、円筒体と浮動体との間の間隙を介して、スキマー流入量の1~100%、好適には10~90%の吸引性能で吸引され、これによって、油-グリース膜の割合は、吸引される液体量の1/1未満、好適には1/20未満である。
【0074】
好適な実施形態では、有効なスキマー吸引高さは、エマルションの搬送効率と、油-グリース膜の密度と、スキマー内での下向き流れとに関連している。この場合、この下向き流れは、0.1cm/秒~20cm/秒、好適には1cm/秒であり、有効なスキマー吸引高さは、1cm~100cm、好適には10cmである。
【0075】
好適な実施形態では、油-グリース膜を含んだエマルションは、吸入兼吐出式ポンプによって負圧で管状ホース接続路を介して乳化剤フィルタ内に吸い込まれる。
【0076】
好適な実施形態では、負圧によって、乳化剤フィルタ内およびエマルション内で余剰のガスが、ガススペースと、機械的なレベル調整体と、その後、自動的なレベル調整装置とを介して乳化剤フィルタから導出される。
【0077】
好適な実施形態では、乳化剤フィルタ内のエマルションスペースの表面において浮動する、好ましくは球形の濾材が、接線方向流入によって、機械的なレベル調整体を取り囲む回転流れにもたらされる。この場合、濾材が運動させられ、形成された油-グリース膜に対して回転流れ内で濾材衝突が生じ、これによって、小さな油-グリース滴が形成され、その後、この油-グリース滴が、エマルションと共に下向き流れで案内される。
【0078】
好適な実施形態では、濾材は、好適には拡散性のプラスチック(ポリアミド)から形成されており、この場合、最大10%の液体と、塩と、ガスとが、濾材内に拡散し、ひいては、エマルションと濾材との間で常時の浸透交換が生じ、これによって、好適には、嫌気性の細菌が、濾材の表面に定着させられる。嫌気性の細菌は、その後、浸透交換によって常にエネルギの供給を受け、その際、余剰の塩の一部を分解する。
【0079】
好適な実施形態では、濾材は、付着作用を伴って、好適には球形にかつ毛管作用を有する複数のフィルタプレートから形成されている。この場合、材料は、好適にはポリアミドである。なぜならば、常時の浸透圧補償によって、中間スペースが遮蔽されないからである。
【0080】
好適な実施形態では、エマルションは、スクリーン底部を通って乳化剤フィルタから流出し、吸入兼吐出式ポンプを通ってインジェクタを介してガス/空気供給を受け、その後、付着フィルタ内に圧送される。この場合、ガスエマルション分配スペース内に泡状のエマルションが生じる。このエマルションは、細流化要素によって、下方に配置された濾材へと分散され、ひいては、エマルションにガスが添加される。
【0081】
好適な実施形態では、余剰のガスと、油/グリース泡とは、スクリーン底部の下側でエマルションから分離され、これによって、添加が行われたエマルションが、付着フィルタの底部で容器から流出する。
【0082】
好適な実施形態では、余剰のガスは、油-グリース泡と共に油-グリース/廃空気接続路を介して自動的な空気抜き器に流入する。この場合、ガスはレベル表面に油-グリース泡と共に集められ、その後、気泡の破裂が生じ、これによって、余剰のガスが自動的な空気抜き器から導出される。
【0083】
好適な実施形態では、油-グリース層は、油分離接続管路を介して油捕集容器内に流入する。この場合、エマルションと油/グリース層との間の互いに異なる密度によって、重層流れが生じ、これによって、軽い方の油/グリース層が流入したときに、重い方のエマルションが、油捕集容器から自動的な空気抜き器内に逆流し、その後、この空気抜き器からレベル補償路を介して流出する。
【0084】
好適な実施形態では、ガスが添加された油/グリース層は、油捕集容器のヘッドスペース内で分離され、これによって、ガス過多分が、通気手段を介して導出される。
【0085】
好適な実施形態では、下方に滞留させられた油-グリース層は、検知器によってエマルションから類別され、油-グリース層の手動でのまたは自動的な排出を実施することができる。
【0086】
好適な実施形態では、ガス添加されたエマルションは、付着フィルタの底部から流出する。
【0087】
好適な実施形態では、ガス添加されたエマルションは、付着フィルタの底部領域の側方から流出し、気泡なしで下側から毛管フィルタに流入し、重力に抗して濾材を介して流れ、これによって、この場合、残存した油/グリースをフィルタプレートの中空スペース内に毛細作用により捕捉することができる。浄化されたエマルションは、その後、毛管フィルタのヘッドスペース内でフィルタ設備から戻し路に流入する。
【0088】
好適な実施形態では、フィルタ設備内での油-グリース膜からのエマルションの浄化効果が、酸素測定と導電率測定とに基づき監視かつコントロールされ、これによって、導電率プローブ(LS)と酸素プローブ(SS)とを、フィルタ設備の制御変数としてかつエマルションの品質判断のために使用することができる。
【0089】
つまり、本発明は、特にまた、加工時に工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために使用される水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽からエマルション上/エマルション内の不溶性の油、グリースおよび塩を除去しかつ/または中和するためのフィルタ設備であって、a)少なくとも1つの装置であって、b)乳化剤フィルタ内への接線方向の流入路としての装置と、c)ガスを添加するための空気ポンプと、d)自動的な空気抜き器を備える付着フィルタと、e)流出路を備える油捕集容器と、f)毛管フィルタとを備え、フィルタ設備は、ユニットとして、エマルションと、不溶性の油-グリース滴とを機械的、物理的かつ生物学的に処理し、これによって、その後、油/グリース層が、フィルタシステムから分離される、フィルタ設備にも関する。
【0090】
本発明に係るフィルタ設備は好適である。この場合、フィルタ設備は、エマルションと油-グリース膜とをエマルション槽/容器から吸引するために、スキマーを有する。この場合、好適には、場合により液浸ポンプを用いる上側または下側のスキマー吸引ポートが設けられている。
【0091】
本発明に係るフィルタ設備は好適である。この場合、スキマーは、エマルションも油-グリース膜もエマルション表面からスキマー内に流入させて、エマルション槽/容器から吸引することができるように形成されている。
【0092】
本発明に係るフィルタ設備は好適である。この場合、負圧によって、乳化剤フィルタ内およびエマルション内で余剰のガスが、ガススペースと、機械的なレベル調整体と、その後、自動的なレベル調整装置とを介して乳化剤フィルタから導出される。
【0093】
本発明に係るフィルタ設備は好適である。この場合、乳化剤フィルタ内に、1kg/dm3よりも小さな密度を有する浮動する濾材が設けられている。
【0094】
本発明に係るフィルタ設備は好適である。この場合、乳化剤フィルタ、付着フィルタおよび/または毛管フィルタの濾材は、拡散性のプラスチックから形成されている。本発明に係るフィルタ設備は好適である。この場合、乳化剤フィルタの濾材は、拡散性のプラスチックから形成されている。
【0095】
本発明に係るフィルタ設備は好適である。この場合、最大10%の液体と、塩と、ガスとが、濾材内に拡散し、ひいては、エマルションと濾材との間で常時の浸透交換が生じ、これによって、好適には、嫌気性の細菌が、濾材の表面に定着させられる。嫌気性の細菌は、その後、浸透交換によって常にエネルギの供給を受け、その際、余剰の塩の一部を分解する。
【0096】
本発明に係るフィルタ設備は好適である。この場合、濾材は、ポリアミドから成っているかまたは主にポリアミドを含有する。
【0097】
本発明に係るフィルタ設備は好適である。この場合、濾材は球形である。
【0098】
本発明に係るフィルタ設備は好適である。この場合、濾材は、毛管作用を有する複数のフィルタプレートから形成されている。
【0099】
本発明は、また、加工時に工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために使用される水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽からエマルション上/エマルション内の不溶性の油、グリースおよび塩を除去しかつ/または中和するためのフィルタ設備であって、このフィルタ設備は濾材を有し、この濾材は、少なくとも主として、相並んで位置して1つの物体へとまとめられた複数のプラスチックプレートから成っており、プラスチックプレート用の基材として、1%よりも大きな吸水性を有するプラスチックが使用される、フィルタ設備にも関する。
【0100】
本発明に係るフィルタ設備は好適である。この場合、プラスチックプレート用の基材はポリアミドである。本発明に係るフィルタ設備は好適である。この場合、濾材は球形である。
【0101】
本発明に係るフィルタ設備は好適である。この場合、フィルタ設備は、代替的にまたは浮遊粒子、特に金属摩耗片を除去するためにも使用される。本発明に係るフィルタ設備によって、驚くべきことに、エマルション内の金属摩耗片も減じられることが判った。
【0102】
本発明は、また、加工時に工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために使用される水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽からエマルション上/エマルション内の不溶性の油、グリースおよび塩を除去しかつ/または中和するための方法であって、この方法では、本発明に係るフィルタ設備を使用する、方法にも関する。
【0103】
驚くべきことに、独国特許出願公開第102009043110号明細書に記載されている濾材は、池設備および水槽を清浄化するために適しているだけでなく、加工時に工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために使用される水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽からエマルション上/エマルション内の不溶性の油、グリースおよび塩を除去しかつ/または中和するためにも適していることが判った。したがって、同明細書に記載の濾材は、好適には、本発明に係るフィルタ設備において、乳化剤フィルタにも、付着フィルタにも、毛管フィルタにも使用することができる。したがって、独国特許出願公開第102009043110号明細書の記載は、本願の要素である。
【0104】
この場合、相並んで位置して1つの物体へとまとめられた複数のプラスチックプレートから成る濾材が好適である。この場合、プラスチックプレート用の基材として、1%よりも大きな吸水性を有するプラスチックが使用される。好適には、基材はポリアミドである。好適には、ポリアミドはPA6、特にPA6Eである。
【0105】
好適には、基材は、1kg/dm3よりも大きな密度を有するポリアミドである。代替的には、基材は、1kg/dm3よりも小さな密度を有するポリアミドである。密度によって、有利には、濾材がエマルション上で浮動するかまたはエマルション内に沈むかに影響を与えることができる。
【0106】
好適には、濾材は、ボール状、つまり、球形の一体形の射出成形部材として形成されている。
【0107】
好適には、濾材は、互いに解離可能に結合することができる少なくとも2つの射出成形部材から形成される。
【0108】
一実施形態では、射出前に基材に添加剤、例えばガラスボール、空気、ガスまたは繊維が混加されてよい。
【0109】
好適には、フィルタ設備は、流入路と流出路とを介して容器または槽に接続されている。
【0110】
本発明は、また、加工時に工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために使用される水含有のエマルションを保持しかつ貯留するために用いられる特に容器および槽からエマルションにおける金属摩耗片を除去するための方法であって、油-グリース膜とエマルションの一部とを本発明に係るフィルタ設備によって濾過する、方法にも関する。
【0111】
更なる好適な実施形態は、従属請求項から明らかである。
【0112】
以下に、本発明を、図面に示した複数の実施例および例示的な用途に基づき詳しく説明するが、これらの例は限定と解釈すべきものではない。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【
図1】先行技術に基づくフィルタ設備の概略図である。
【
図2】乳化剤フィルタ内でのフィルタボールの本発明による回転循環の概略図である。
【
図3】乳化剤フィルタ内で油-グリース処理のために役立つ回転循環中のフィルタボールの本発明による衝突の概略図である。
【
図4】フィルタボールとしての本発明による濾材の立体図である。
【
図6】
図5に示したフィルタ設備の本発明による自動的なガス/空気調整装置の拡大部分図である。
【
図7】
図5に示したフィルタ設備の本発明によるレベル調整ユニットの拡大部分図である。
【
図8】濾材を含めたスクリーンインサートの好適な構造の横断面図である。
【
図9】複数の加工機械からのエマルションを処理するためのフィルタ設備を示す図である。
【0114】
図1には、先行技術に基づくフィルタ設備全体の実施形態が概略的に示してある。
【0115】
このようなフィルタ設備は国際公開第2014/198867号に記載されており、その開示内容全体を参照により本願に援用するものとする。
【0116】
図1に示したフィルタ設備に基づき、機能の基本原理を説明する。その後、
図5に関して、本発明による改良形態を説明する。
【0117】
設備は、好ましくは、切削加工設備と、この切削加工設備の、エマルションが内部に提供される蓄え槽および/または容器とに全体的に含まれている。浄化すべきエマルションのためのエマルション槽および/または容器に対する流入・流出管路が含まれている。
【0118】
フィルタ設備の主要な構成要素は、1つには、油-グリース膜6を部分的に含んだエマルション5を吸引するためのスキマー7であって、エマルション槽/容器4の種類および構成に応じて、上側のスキマー吸引ポートとしてのスキマー7、または機械が複数ある場合には、スキマー内の液浸ポンプと、後置された集合管路とのサポートを伴うスキマー7、または下側のスキマー吸引ポートとしてのスキマー7であり、もう1つには、乳化剤フィルタ1、付着フィルタ2および毛管フィルタ3である。個々の構成要素の機能および構造を以下に説明する。
【0119】
工作物の加工時にこの工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために使用される浄化すべき水含有のエマルション5は、スキマー7によってスキマー流出路11と、導管またはホース管路と、接線方向流入路12とを介して乳化剤フィルタ1内に導入されて、処理される。
【0120】
スキマー7は、エマルション槽/容器4内のエマルション表面からエマルション5と油-グリース膜6とを同時に吸引する。浮き上がっている油/グリース膜6は、浮動体10の縁部を介して吸い込まれる。浮動体10は、ガスクッションとしてのガス30aによってエマルション表面に支持される。この場合、浮動体10は、この浮動体10内に突出した不動の円筒体によって位置保持される。円筒体と浮動体との間には、間隙が存在している。この間隙はその幅において、スキマー流入量としての、エマルション表面の下側からのエマルション流入量の1~100%、好適には90%の吸引性能で、下側9または上側8から吸引される。この効果は、エマルション/油-グリース膜6の割合が、吸引される液体量の1/1未満、好適には1/20未満であることを確保している。
【0121】
有効なスキマー吸引高さは、エマルション5の搬送効率と、油-グリース膜6の密度と、スキマー7内での下向き流れとに関連している。この下向き流れは、0.1cm/秒~20cm/秒、好適には1cm/秒で変動し、有効なスキマー吸引高さは、1cm~100cm、好適には10cmで変動する。
【0122】
油-グリース膜6を含んだエマルション5は、負圧によってエマルション槽/容器4からスキマー7と管状ホース接続路とを介して乳化剤フィルタ1内に吸い込まれる。この場合、吸入兼吐出式ポンプ27による吸引で乳化剤フィルタ1内およびエマルション5内に負圧が生じる。この負圧は、同時にエマルション5の脱ガスのために使用され、その後、余剰のガスが、自動的なレベル調整装置17によって乳化剤フィルタ1から導出される。
【0123】
機械的なレベル調整体15は、軸線中心に位置する管状円筒体である。この管状円筒体は、容器蓋の下側を始点として鉛直方向下向きで乳化剤フィルタ1内に延在しており、これによって、管状円筒体を取り囲む回転流れ20が生じる。軸線中心での流れ失速は生じず、ここに油-グリース膜6が堆積させられる。
【0124】
回転流れ20内で浮動する1kg/dm3未満の濾材18のレベル表面を確保するために、乳化剤フィルタ1のガススペースにおいて、余剰のガスが、蓋の下側で上方から、中心に配置され、ガス通過用の間隔を置いて蓋に保持された管状円筒体内に導出される。蓋に取り付けられて密封された第2のより小さな管状円筒体が、エマルションのレベル表面にまで突出しており、これによって、ガススペース16の膨張の際、余剰のガス30aが、下方からより小さな管状円筒体内に流入し、その後、レベル上昇によって、管がエマルション5によって閉鎖される。
【0125】
余剰のガス30aが、乳化剤フィルタ1とガススペース16とから導出されている場合には、1kg/dm3超の濾材24に基づき、油-グリース膜6不含のエマルション5が下方から管状円筒体に流入し、その後、エマルション5が、自動的なレベル調整装置で検知され、このレベル調整装置を切り換えるために使用される。
【0126】
乳化剤フィルタ1内のエマルションスペース19の表面では、接線方向流入路12によって機械的なレベル調整体15を取り囲む回転流れ20内で移動させられる、好適には球形の1kg/dm
3未満の濾材18が浮動している。この1kg/dm
3未満の濾材18は、
図2に示したように、形成された油-グリース膜6を連れ動かす。これによって、
図3に示したように、回転流れ20内で濾材衝突21が生じ、この濾材衝突21によって、小さな油-グリース滴が形成される。その後、この油-グリース滴はエマルション5と共に下向き流れで連行される。
【0127】
エマルション5は、好適な拡散性のプラスチック(ポリアミド)から成る1kg/dm3超の濾材24を取り囲むように流動する。この場合、最大10%の液体と、塩と、ガス30aとが、濾材38内に拡散し、したがって、エマルションと濾材38との間で常時の浸透交換が生じる。嫌気性の細菌は、好適には、濾材38の表面に定着させられ、浸透交換によって常にエネルギの供給を受け、その際、余剰の塩の一部を分解する。
【0128】
濾材38は、好適には球形に形成されている。なぜならば、ボールばら物を取り囲むように流動することによって、最適な抵抗配分が保証されるからである。好適な材料(ポリアミド)により生じる浸透圧は、細菌叢すら通流することができる。なぜならば、高い圧力差を生じさせることができるからである。この常時の浸透圧補償によって、フィルタボール用プレートの中間スペースが遮蔽されないことが確保されている。
【0129】
乳化剤フィルタ1は、さらに、フラッシング排出弁13とフラッシング液流入路14とを有している。
【0130】
エマルションは、スクリーン底部25を通って乳化剤フィルタ1から流出し、吸入兼吐出式ポンプ27によって流出路26から流入路33を介して、圧力監視手段34と空気抜き手段35とを備えた付着フィルタ2内に圧送される。管路は覗き窓29を有している。まず、インジェクタ28内のエマルション5にガス/空気供給手段30によって供給が行われる。この場合、ガスエマルション分配スペース36内に泡状のエマルション5が生じる。その後、この泡状のエマルション5が、細流化要素37によって、下方に配置された、好適には球形の濾材38へと分散され、ひいては、エマルション5に、ガス30aである酸素が添加される。この場合、エマルション5と油/グリースとの互いに異なる付着作用38aによって、相が分離され、これによって、油/グリースから気泡が形成される。その後、この気泡がポリアミドボールに寄り集まり、重力によってスクリーン底部25を通過し、その後、レベル表面41aに滴下される。エマルション5(約0.98kg/dm3)と油/グリース(約0.85kg/dm3)との間の互いに異なる密度によって、より軽い油/グリース気泡が、油-グリース泡としてスクリーン底部25の下側でエマルション5のレベル表面41aにおいて浮動する。
【0131】
余剰のガス30aと、油/グリース泡とは、スクリーン底部25の下側でエマルション5から分離され、これによって、添加が行われたエマルション5が、付着フィルタ2の底部で容器から流出する。消費された余剰のガス30aは、油-グリース泡と共に油-グリース/廃空気接続路40aによって自動的な空気抜き器39に流入する。付着フィルタ2から自動的な空気抜き器39内にガス30aがオーバフローすると、レベル表面に集められた油-グリース泡が、気泡の破裂によって裂開され、これによって、余剰のガス30aが、自動的な空気抜き器39から廃空気40として導出される。このとき、油-グリース層が形成される。この油-グリース層は、その後、油分離接続管路39cを介して、空気抜き器39bを備えた油捕集容器39d内に流入する。エマルション5と油/グリースとの間の互いに異なる密度によって、重層流れが生じ、これによって、軽い方の油-グリースが流入したときに、重い方のエマルション5が、油捕集容器39dから自動的な空気抜き器39内に逆流し、その後、この空気抜き器39からレベル補償路41を介して流出する。ガス30aが添加された油-グリースは、油捕集容器39dのヘッドスペース内で分離され、これによって、ガス過多分が、通気手段39eを介して導出される。下方に滞留させられた油-グリース層は、適切な測定技術(例えば、誘電特性を区別するために交番電磁場を伴う検知器39a)によって測定される。こうして、油/グリースをエマルション5から類別することができ、これによって、油/グリースの手動でのまたは自動的な排出が可能となる。
【0132】
ガス添加されたエマルション5は、付着フィルタ2の底部で容器から流出し、その後、流入路42を介して気泡なしで下側から毛管フィルタ3に流入する。この毛管フィルタ3の容器内には、すでに最初の両方のフィルタにおいて説明した濾材と同じ拡散性の濾材38が挿入されている。この場合、添加が行われたエマルション5は、重力に抗して濾材38を介して流れ、これによって、残存した油/グリースをフィルタプレートの中空スペース内に毛細作用により捕捉することができる。浄化されたエマルション5は、その後、毛管フィルタ3のヘッドスペース内でこのヘッドスペースから戻し路44を通って流出し、これによって、浄化されたエマルション5が、温度監視手段43を備えた管接続路またはホース接続路によってエマルション槽/容器4内に戻される。この場合、このエマルション槽/容器4内に横方向流れが生じ、これによって、エマルション5が、工作物と工具とを冷却しかつ潤滑するために新たに使用される。
【0133】
必要な場合には、エマルション槽/容器4のエマルション5の浄化が中断されてよい。この場合には、エマルション流が、毛管フィルタ3の出口と乳化剤フィルタ1の入口との間においてバイパス46内でショートカットされてよい。したがって、流量調整器31と、逆流阻止器32と、インジェクタ28とを介した細菌の、適合させられたガス/空気供給手段30を保証することができる。
【0134】
エマルション5は、重力に抗して容器底部から上向きに毛管フィルタ3のヘッドスペースに流入する。このとき、緩和されたガス30aがエマルション5から膨張する。なぜならば、毛管フィルタ3内の圧力抵抗が、付着フィルタ2内の圧力抵抗よりも小さいからである。このガス膨張は、酸素センサSSによって確認することができる。なぜならば、この酸素センサSSがその調整において、液体であるエマルション5の飽和限界を表示するからである。例えば淡水は、20℃、1013mbarの常圧で約9.1mg/lの酸素を緩和することができ、この場合、飽和は100%である。約100mbarの過圧(1113mbar)では、この場合、約10mg/lであり、したがって、飽和は110%である。この圧力は、毛管フィルタ3内での上向き流れ時に放圧される。なぜならば、毛管フィルタ3内では上向きの静的な液柱が減少するからである。減圧によって、緩和されたガス30aが膨張し、このとき、小さな気泡を発生させる。その後、この気泡の表面が、付着フィルタ2内でも、自動的な空気抜き器39内でも、油捕集容器39d内でも捕捉されなかった残存する油およびグリースを吸収する。また、毛管フィルタのヘッドスペース内に組み込まれた導電率プローブLSが、エマルション5の塩含有率を測定する。この場合、測定された値はμS/cmで表される。この値は、蒸留水の場合、0μS/cmである。なぜならば、結果的に塩が存在していないからである。家庭用の水道水の場合には、値は約400~700μS/cmである。エマルションでは、この値が大幅に高いことがある。なぜならば、加工時のエマルションからの水の蒸発と汚物混入とによって、1000μS/cmを大幅に超えることもあるからである。導電率プローブは、抵抗の原理に従って機能する。この場合、2つの、例えば特殊鋼電極の間に電圧が印加され、これによって、第2のマイナス電極における温度に応じて、エマルションの液体抵抗によって、プラス電極で数ミリボルトが測定される。この場合、油-グリース膜6なしの液体では、ほぼ安定した値が表示されることが判った。油またはグリースを含んだ気泡が電極を越えて流れると、液体と電極との間の接触が一時的に減じられ、ひいては、油-グリース付着によって、測定されて表示される導電率も減じられる。この場合、数100μS/cmの測定値変動は当然のことながら、数1000μS/cmの測定値変動すら生じることがある。この変動は、エマルション5内に油-グリース泡が少なければ少ないほど安定させられる。したがって、この実情は、浄化されたエマルション5用のインジケータならびに調整量および制御量として利用することができ、したがって、圧力抵抗およびエマルション流れの制御ならびにガスの添加のために利用することができる。
【0135】
図4には、本発明に係るフィルタ設備用の好適な濾材132が示してある。この濾材132は球形136を有していて、ポリアミドから成っている。相応の濾材は、独国特許出願公開第102009043110号明細書および国際公開第2014/198867号により詳細に記載されている。
【0136】
図5には、本発明に係るフィルタ設備1000の好適な構造が示してある。
【0137】
構造および機能は、
図1に示したフィルタ設備に基づいているものの、本発明にとって重要な以下の違いを有している。
【0138】
エマルション105は、スキマー107の上側のスキマー流入路108と、管路107aとを介して、第1のフィルタ容器101の接線方向の流入路111に案内される。
【0139】
フィルタ設備ユニット1000の有利な構成では、吸入兼吐出式循環ポンプ127に三方弁128が後置される。三方弁流入路128aは、吸入兼吐出式空気ポンプ120によるエマルションの吸込み時に右方への流出路128bとして設定されてよい。これによって、乳化剤フィルタ容器101および吸入兼吐出式循環ポンプ127だけが真空下に置かれる。空気吸引と、その際に生じる真空とは、容量に関して大幅に減じられる。なぜならば、後置された両方のフィルタ容器102,103内には真空が必要ないからである。
【0140】
本発明のこの有利な構成に基づき、機械槽/容器104からのエマルション105の吸込みによって、このエマルションが吸入兼吐出式循環ポンプ127に同時に満たされるため、この吸入兼吐出式循環ポンプ127がもはや付加的に通気される必要はない。
【0141】
機械的なレベル調整体123の別の有利な構成では、もはや、分散質を含んだエマルション105ではなく、中性のきれいな液体がレベルチャンバ内に吸い込まれる。この液体は、好適には底部領域で載置用スクリーン底部135の下側に位置決めされたフレキシブルな容器122内に貯留される。
【0142】
機械的なレベル調整体123のこの有利な構成では、HDPEフィルムから成るダイヤフラム補償容器122が溶着されている。フィルムは、例えば方形の構成の一片から成っている。対角線上に1つの孔が打抜き加工される。ここで、この孔内に固い移行体が差し込まれ、フィルムの反対側から螺合シール要素によって位置固定かつ密封される。その後、フィルムが3つの辺で溶着される。その後、ダイヤフラム補償容器122が、好適には雄ねじ山によって、機械的なレベル調整体の立て管123のスリーブ内にねじ込まれ、その際に密封される。
【0143】
機械的なレベル調整体の有利な構成では、乳化剤フィルタ容器101の軸線中心に鉛直方向で立て管123が立設されている。この立て管123は、容器蓋の約3mm下側を始点として、下向きの重力に抗して、載置用スクリーン底部135に溶接されたねじ山付きスリーブで終端している。これによって、ダイヤフラム補償容器122と、スクリーン底部135と、立て管123とが、機械的なレベル調整体としてユニットを形成している。
【0144】
ガスを乳化剤フィルタ容器101のヘッドスペースから除去し、その際、レベル表面が不変であることを確保するために、ガスは、蓋の下側において、中心に配置されたガスオーバフロー管124内に導出される。より小さな直径のガスオーバフロー管124は、蓋に取り付けられて密封されている。ガスオーバフロー管124はその長さにおいて、エマルションのレベル表面と同様のレベル表面に延在しており、これによって、エマルションレベルの下回り時に余剰のガスがガスオーバフロー管内に流入する。
【0145】
機械的なレベル調整体の別の有利な構成では、レベル調整液125における充填レベルが、機械的なレベル調整体を取り囲むエマルションの充填レベルとほぼ等しい状態にある。この場合、エマルションは、好適にはHDPEフィルムから成るダイヤフラム補償容器122に対する静圧を必然的に発生させることになる。機械的なレベル調整体の立て管123内の充填レベルは幾分か低くなっている。なぜならば、エマルションの静圧がダイヤフラム補償容器122を必然的に変形させることになるからである。ダイヤフラム補償容器122の剛性に応じて、立て管123内のレベル調整液125の充填レベルは減じられる。レベル差は、剛性に応じて約1~20cmであってよい。100μmのHDPEフィルムから成るダイヤフラム補償容器122の場合、充填レベル抵抗は約2cmである。この場合、レベルを補償するためには、ガスオーバフロー管124が、接線方向流入路111の領域にある所望のエマルション表面よりも約2cm長くなければならない。
【0146】
別の有利な構成では、ガスオーバフロー管124の延長線上であると同時に乳化剤フィルタ容器101の外側かつ蓋上に自動的なフロート式空気抜き器113が位置決めされる。吸入兼吐出式空気ポンプ120によって、空気ガスがガススペース115から吸引され、これによって、その後、レベル調整液125が自動的なフロート式空気抜き器113内に流入し、フロートを弁ピンと共に持ち上げ、この弁ピンが、吸入兼吐出式空気ポンプ120へのガス-空気流出口を閉鎖する。ダイヤフラム補償容器122を取り囲むかつダイヤフラム補償容器122上のプロセス中の圧力状況は、極めて僅かな変動しか受けないので、連続的に生じる余剰のガスを持続的に排出することができる。この場合、エマルションのレベル変化はほんの数mmである。したがって、高められた撓み挙動によるダイヤフラム補償容器122の損傷を排除することができる。
【0147】
乳化剤フィルタ容器101内のエマルション充填レベルのレベル調整の更なる利点は、自動的なガス/空気調整装置117である。これによって、吸入兼吐出式空気ポンプ120により、余剰のガスが、自動的なフロート式空気抜き器113から圧送されると同時に、新空気が、通気弁121を介して第2のフィルタ容器102内に圧送される。
【0148】
フィルタ設備1000の運転開始時には、エマルション105が、エマルション槽/容器104から乳化剤フィルタ容器101内に吸い込まれる。この場合、吸入高さ/抵抗109に応じた真空ひいては静的な負圧が生じる。例えば1mの吸込み高さの場合には、吸入兼吐出式空気ポンプ120が100mbarの負圧を必然的に発生させることになる。吸入兼吐出式空気ポンプ120が供給空気吸込みフィルタ118を介して新空気を吸い込まないようにするために、自動的なガス/空気調整装置117として、機械的なかつばね荷重が加えられた調整弁119が介装されている。自動的なガス/空気調整装置117ひいては弁の開口の事前調整は、100mbar超に合わせて行われている。負圧過多分が確保されているようにするために、自動的なガス/空気調整装置117の抵抗は、150mbarに合わせて事前調整される。その後、吸入兼吐出式空気ポンプ120が、空気-ガス混合物を通気弁を介して、後置された酸化フィルタ容器102内に圧送する。
【0149】
フィルタ設備の自動的な運転が可能となるようにするために、運転開始時に乳化剤フィルタ容器101内の変化する負圧が測定される。真空計112によって、エマルション105の充填レベルに応じて、増加する負圧を測定することができる。コンピュータ制御によって、後続切換のために、負圧の停滞を生じさせることができる。もはや変化しない、例えば100mbarの負圧によって、乳化剤フィルタ容器101の完全充填が信号報知される。吸入兼吐出式循環ポンプ127が自動的に作動させられ、エマルション105が、下方からの三方弁128流入路128aから右方への三方弁流出路128bへのバイパス内で乳化剤フィルタ容器101内に循環される。この場合、空気過多分は、ガススペース115を介して導出することができる。エマルション105が安定して循環している場合には、圧力-真空変化またはポンプデータ読出しに基づき、あるいは、時間的な一連のステップ後にのみ、右側位置128bから左向きの三方弁流出路128cへの切換を行うことができる。
【0150】
三方弁128が左向きに切り換えられた後、吸入兼吐出式循環ポンプ127は、エマルションを酸化フィルタ容器102のヘッドスペース内に圧送する。その後、ここで、空気とエマルションとが混合される。その後、空気過多分が、自動的な空気抜き器130を介して廃空気129として排出される。その後、酸化フィルタ容器102の側方下側でエマルション105が、後置された反応フィルタ容器103に流入し、その後、ヘッドスペースにおいて反応フィルタ容器103から左向きに流出する。
【0151】
本発明の別の有利な構成では、酸化フィルタ容器102のヘッドスペース内の圧力が、圧力計114によって測定される。この場合、コンピュータ制御によって、プロセスを通じて可変の抵抗を検知しかつ評価することができる。
【0152】
乳化剤フィルタ容器101からの容器流出管片を水平なかつ側方の容器流出路126として有利に配置することによって、底部吸引に比べて渦流形成が阻止される。このことは、エマルション105の一様な循環を付加的に生じさせ、ダイヤフラム補償容器122のためのスペースを提供する。
【0153】
本発明の別の有利な構成では、濾材132がスクリーンシリンダ133内に挿入される。このことは、
図8にも詳細に示してある。スクリーンシリンダ133を各々のフィルタ容器101,102,103内に挿入して、ユニット131を形成することができるようにするためには、スクリーンシリンダ133と容器内壁106との間に空隙が必要となる。スクリーンシリンダと容器内壁との間の空隙134は過度に大きくしてはならない。なぜならば、さもないと、エマルション105の通路流下流れが生じてしまうことがあるからである。このことを回避するために、スクリーンメッシュ幅は、球形の濾材132の直径よりも約20%小さい。
【0154】
1つの濾材132は、例えば、12mmの直径を有していてよい。この場合、スクリーンシリンダ133は、好適には、10mm×10mmのスクリーンメッシュ幅133aを有している。これによって、約2.7mmのボールのはみ出しが可能となる。このことは、容器101,102,103の内径が150mmであることを意味している。スクリーンシリンダは、145mmの外径を有していてよい。したがって、スクリーンシリンダ133と容器内壁106との間の空隙134によって、保守の際に抵抗のない組込みおよび取出しが可能となる。
【0155】
スクリーンシリンダ133の別の有利な構成では、スクリーン底部135がスクリーンシリンダ133に溶接され、これによって、バスケットが形成され、濾材132を保守の際に一度に取り出すことができる。
【0156】
図6には、
図5に示した自動的なガス空気調整装置117が拡大部分として示してある。第1のフィルタ容器101および第2のフィルタ容器102の上側の区分を、ガススペース115、真空計112、自動的なフロート式空気抜き器113、供給空気吸込みフィルタ118、負圧調整器119、吸入兼吐出式空気ポンプ120、通気弁121および圧力計114と共に認めることができる。
【0157】
図7には、
図5に示した第1のフィルタ容器101におけるレベル調整ユニット110の拡大部分が示してある。吸入高さ109と、レベル調整液125が内在する補償容器122および立て管123と、ガスをガススペース115から自動的なフロート式空気抜き器113内に案内することができるガスオーバフロー管124とを再び認めることができる。エマルションは、側方の容器流出路126から循環ポンプ127を介して、流入路aと両方の流出路b,cとを備えた三方弁128に案内される。
【0158】
図8には、ここでは内壁106を備えた第3のフィルタ容器103内のスクリーンインサートの構造131の拡大部分が示してある。スクリーンインサートは、スクリーンシリンダ133とスクリーン底部135とから成っている。スクリーンインサート内には、多数の球形の濾材132が存在している。スクリーンシリンダ133は、濾材132がスクリーンシリンダ133を越えて張り出すことを許容するサイズを有するメッシュ幅133aを有しており、これによって、スクリーンシリンダ133と容器内壁106との間の空隙134も濾材132によって塞がれる。
【0159】
図9が示すように、フィルタ設備は、複数の加工機械からのエマルションを処理するために使用されてもよい。この場合、個々のエマルション槽/容器4からのエマルションは、好適には、液浸ポンプ47によって集合送り管路SVに供給され、そこから乳化剤フィルタ1に達する。戻しは、集合戻し管路SRを介して行われる。この集合戻し管路SRからは、個々の管路LRが、フロート弁48を介して各々の機械の個々のエマルション槽/容器4に通じている。この構造は、本発明によれば、
図5に示したような本発明に係るフィルタ設備に対しても可能である。
【符号の説明】
【0160】
1:乳化剤フィルタ
2:付着フィルタ
3:毛管フィルタ
4:エマルション槽/容器
5:エマルション
6:油-グリース膜
7:スキマー
8:上側のスキマー流入路
9:下側のスキマー流入路
10:浮動体
11:スキマー流出路
12:接線方向流入路
13:フラッシング排出弁
14:フラッシング液流入路
15:機械的なレベル調整体
16:ガススペース
17:自動的なレベル調整装置
18:1kg/dm3未満の濾材
19:エマルションスペース
20:回転流れ
21:濾材衝突
24:1kg/dm3超の濾材
25:スクリーン底部
26:乳化剤フィルタ流出路
27:吸入兼吐出式ポンプ
28:インジェクタ
29:覗き窓
30:ガス/空気供給手段
30a:ガス
31:流量調整器
32:逆流阻止器
33:付着フィルタ流入路
34:圧力監視手段
35:空気抜き手段
36:ガスエマルション分配スペース
37:細流化要素
38:濾材
39:自動的な空気抜き器
39a:検知器(油/水/エマルション)
39b:流出路(油/水/エマルション)
39c:油分離接続管路
39d:油捕集容器
39e:通気手段
40:廃空気
40a:油-グリース泡/廃空気接続路
41:レベル補償路
41a:レベル表面(油/水/エマルション)
41b:油-グリース泡
42:毛管フィルタ流入路
43:温度監視手段
44:戻し路
46:バイパス
47:液浸ポンプ
48:自動的なフロート弁
101:乳化剤フィルタ容器
102:酸化フィルタ容器
103:反応フィルタ容器
104:エマルション槽/容器
105:エマルション
106:容器内壁
107:スキマー
107a:管路
108:上側のスキマー流入路
109:吸入高さ/抵抗
110:レベル調整ユニット
111:接線方向流入路
112:真空計
113:自動的なフロート式空気抜き器
114:圧力計
115:ガススペース
116:エマルションスペース
117:自動的なガス/空気調整装置
118:供給空気吸込みフィルタ
119:負圧調整器
120:吸入兼吐出式空気ポンプ
121:通気弁
122:ダイヤフラム補償容器
123:機械的なレベル調整体の立て管
124:ガスオーバフロー管
125:レベル調整液
126:側方の容器流出路
127:吸入兼吐出式循環ポンプ
128:三方弁
128a:下方からの三方弁流入路
128b:右方への三方弁流出路
128c:左方への三方弁流出路
129:廃空気
130:自動的な空気抜き器
131:容器内のスクリーンインサートの構造
132:濾材
133:スクリーンシリンダ
133a:スクリーンメッシュ幅
134:スクリーンシリンダと容器内壁との間の空隙
135:スクリーン底部
136:球形
1000:フィルタ設備
LS:導電率プローブ(測定値の単位はpS/cm)
SS:酸素プローブ(温度に応じたエマルションの飽和率であり、測定値の単位は%)
SV:集合送り管路
SR:集合戻し管路
【国際調査報告】