(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-20
(54)【発明の名称】高活性固体ローディングを有する半固体電極、及びそれを含む電気化学セルを形成するための装置及びプロセス
(51)【国際特許分類】
H01M 4/139 20100101AFI20230313BHJP
H01M 4/62 20060101ALI20230313BHJP
H01M 10/058 20100101ALI20230313BHJP
【FI】
H01M4/139
H01M4/62 Z
H01M10/058
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022543727
(86)(22)【出願日】2021-01-20
(85)【翻訳文提出日】2022-09-14
(86)【国際出願番号】 US2021014175
(87)【国際公開番号】W WO2021150602
(87)【国際公開日】2021-07-29
(32)【優先日】2020-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511242269
【氏名又は名称】24エム・テクノロジーズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】24M Technologies, Inc.
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】荒浪 順次
(72)【発明者】
【氏名】ザガーズ,レイモンド
(72)【発明者】
【氏名】太田 直樹
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ジュンジェン
(72)【発明者】
【氏名】バッツァレッラ,リカルド
【テーマコード(参考)】
5H029
5H050
【Fターム(参考)】
5H029AJ03
5H029AJ05
5H029AJ14
5H029CJ03
5H029CJ08
5H029CJ12
5H029DJ09
5H029HJ01
5H029HJ04
5H029HJ07
5H029HJ08
5H029HJ10
5H029HJ19
5H050AA07
5H050AA08
5H050AA19
5H050BA16
5H050BA17
5H050DA10
5H050DA13
5H050FA17
5H050GA03
5H050GA10
5H050GA12
5H050HA01
5H050HA04
5H050HA07
5H050HA08
5H050HA10
5H050HA19
(57)【要約】
本明細書に記載される実施形態は、一般に、余剰の電解質を除去することによって、高活性固体ローディングを有する半固体電極を形成するための装置及びプロセスに関する。幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、液体電解質中で活性物質及び任意選択的に導電材料を混合して懸濁液を作ることによって、形成することができる。幾つかの実施形態では、半固体電極材料が集電体上に配置されることによって、中間電極を形成することができる。幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、活性物質に対する電解質の比率が約10:1~約1:1である第1の組成を有し得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料を第1の組成から第2の組成へと変換する方法は、半固体電極材料から電解質の一部を除去することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高密度化半固体電極を形成する方法であって、前記方法が、
活性物質及び導電材料を液体電解質と混合することによって半固体電極材料を形成することと、
前記半固体電極材料を集電体上に配置することと、
前記半固体電極材料の露出面上に半透膜を配置することと、
前記液体電解質の一部を抽出し、及び前記高密度化半固体電極を形成するために、前記集電体と前記半透膜との間の前記半固体電極材料を圧縮することと、
を含み、
前記高密度化半固体電極が、体積で約60%~約85%の活性物質を含む、方法。
【請求項2】
前記半透膜が、圧縮中に抽出された前記液体電解質の前記一部を吸収するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記半透膜の露出面上に吸収材料を配置することをさらに含み、前記吸収材料が、圧縮中に抽出された前記液体電解質の前記一部を吸収するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記半固体電極材料を機械的に圧縮することが、ダイとベースとの間の前記半固体材料を圧縮することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記圧縮された半固体電極材料が、約70wt%を超える前記活性物質を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
混合後の前記半固体電極材料が、前記液体電解質が前記半固体電極材料の約50wt%~約80wt%である第1の組成を有し、
圧縮後の前記半固体電極材料が、前記液体電解質が前記半固体電極材料の約10wt%~約45wt%である第2の組成を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
混合後の前記半固体電極材料が、約10:1~約1:1の活性物質に対する液体電解質の第1の比率を有し、
圧縮後の前記半固体電極材料が、約5:1~約1:3の活性物質に対する液体電解質の第2の比率を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
混合後の前記半固体電極材料が、約5M~約15Mの第1の活性物質モル濃度を有し、
圧縮後の前記半固体電極材料が、約16M~約24Mの第2の活性物質モル濃度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
混合後の前記半固体電極材料が、約3mAh/g~約5mAh/gの第1のエネルギー密度を有し、
圧縮後の前記半固体電極材料が、約6mAh/g~約14mAh/gの第2のエネルギー密度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記導電材料が導電粒子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記高密度化半固体電極が、第1の電極であり、前記集電体が、第1の集電体であり、
前記第1の電極から前記半透膜を除去することと、
第2の集電体の上に第2の電極を設置することと、
セパレータの第1の表面が前記第2の電極と接触し、及び前記セパレータの第2の表面が露出するように、前記第2の電極の上に前記セパレータを設置することであって、前記第2の表面が前記第1の表面の反対側である、設置することと、
前記セパレータの前記第2の表面の上に電解質の液滴を配置することと、
前記セパレータの上に前記第1の電極を設置することによって、電気化学セルを形成することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
活性物質及び導電材料を液体電解質と混合することによって、第1の体積を有する半固体電極材料を形成することと、
集電体と半透膜との間に前記半固体電極材料を挿入することと、
前記半固体電極材料が前記第1の体積より小さい第2の体積を有するように、ローラによって圧縮力を前記半固体電極材料に加えることと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記液体電解質の一部が前記半固体電極材料から吸収材料へと移動するように、前記半固体電極材料を前記吸収材料にさらすことをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記吸収材料が、1つ又は複数のローラによって運ばれる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記吸収材料の平坦な部分が前記半固体電極材料と接触する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の体積が、前記第1の体積の約50%~約95%である、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の体積が、前記第1の体積の約50%~約80%である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の体積が、前記第1の体積の約70%~約95%である、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
活性物質及び導電材料を液体電解質と混合することによって、第1の厚さを有する半固体電極材料を形成することと、
集電体と半透膜との間に前記半固体電極材料を挿入することと、
前記半固体電極材料が前記第1の厚さより小さい第2の厚さを有するように、ローラによって圧縮力を前記半固体電極材料に加えることと、
を含む、方法。
【請求項20】
前記第1の厚さが、約100μm~約2,000μmである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第2の厚さが、約5μm~約50μmである、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
機械的圧縮が、機械プレスのベースとダイとの間で前記半固体電極材料を機械的に圧縮することによって達成される、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
活性物質及び導電材料を液体電解質と混合することによって、約50wt%~約80wt%の前記液体電解質を含む第1の組成を有する第1の半固体電極材料を形成することと、
集電体と半透膜との間に前記第1の半固体電極材料を挿入することと、
前記第1の半固体電極材料を機械的に圧縮することによって、約10wt%~約45wt%の前記液体電解質を含む第2の組成を有する第2の半固体電極材料を形成することと、
を含む、方法。
【請求項24】
活性物質及び導電材料を液体電解質と混合することによって、第1の密度を有する第1の半固体電極材料を形成することと、
集電体と半透膜との間に前記第1の半固体電極材料を挿入することと、
前記第1の半固体電極材料を機械的に圧縮することによって、前記第1の密度より大きい第2の密度を有する第2の半固体電極材料を形成することであって、前記第2の半固体電極材料が、体積で約60%~約85%の前記活性物質を含む、形成することと、
を含む、方法。
【請求項25】
前記第1の密度が約2g/cm
3未満である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第2の密度が約2.1g/cm
3~約4g/cm
3である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第2の半固体電極材料のエネルギー密度が約7mAh/gより大きい、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第2の半固体電極材料の前記エネルギー密度が約8mAh/gより大きい、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第2の半固体電極材料の前記エネルギー密度が約9mAh/gより大きい、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記第2の半固体電極材料の前記エネルギー密度が約10mAh/gより大きい、請求項29に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、「高活性固体ローディングを有する半固体電極、及びそれを含む電気化学セルを形成するための装置及びプロセス(APPARATUSES AND PROCESSES FOR FORMING A SEMI-SOLID ELECTRODE HAVING HIGH ACTIVE SOLIDS LOADING AND ELECTROCHEMICAL CELLS INCLUDING THE SAME)」という名称の、2020年1月21日に出願された米国仮特許出願第62/963,908号の優先権及び便益を主張するものであり、この特許出願の開示内容は、全体として本明細書によって援用される。
【背景技術】
【0002】
[0002] 半固体電極は、時に、電極材料が集電体に塗布された後にカレンダリングされることが多い従来の電極よりも低いエネルギー密度を有し得る。その結果、従来の電極に比べて、伝導率の向上、及び電極材料内のイオン閉じ込めのリスクの低下を有し得る半固体電極は、同じ容量を実現するためにより厚く作られることが多い。
【発明の概要】
【0003】
[0003] 本明細書に記載される実施形態は、一般に、余剰の電解質を除去することによって、活性固体ローディングを増加させた半固体電極を形成するための装置及びプロセスに関する。幾つかの実施形態では、半固体電極材料を第1の組成から第2の組成へと変換する方法は、半固体電極材料からの電解質の一部の除去を含む。幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、集電体上に配置することができ、それによって中間電極が形成される。幾つかの実施形態では、本方法は、中間電極を機械的に圧縮することによって、半固体電極材料から電解質の一部を除去することをさらに含む。幾つかの実施形態では、本方法は、機械プレスのダイとベースとの間に中間電極を配置することと、圧縮力が中間電極に与えられるまで、ダイをベースに向けて移動させることと、を含み得る。幾つかの実施形態では、吸収材料は、中間電極から除去された電解質の一部を吸収するために、機械プレス内に、例えば、ダイ及びベースの少なくとも一方との間に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、中間電極から電解質の一部を除去することにより、前述の半固体電極材料及びそれから構成される電極よりも高い活性固体ローディングを有する完成電極が形成される。
【0004】
[0004] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、液体電解質中で活性物質及び任意選択的に導電材料を混合して、固相及び液相の混合物を含む電極材料を形成することによって、形成することができる。幾つかの実施形態では、半固体電極材料が集電体上に配置されることによって、中間電極を形成することができる。幾つかの実施形態では、中間電極は、活性物質に対する電解質の比率が約10:1~約1:1である第1の組成を有する半固体電極材料を含み得る。幾つかの実施形態では、中間電極が機械的に圧縮されることによって、活性物質に対する電解質の比率が約5:1~約1:3である第2の組成を有する半固体電極材料を含む完成電極を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】[0005]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図2A】[0006]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図2B】[0006]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図2C】[0006]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図2D】[0006]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図2E】[0006]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図3A】[0007]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図3B】[0007]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図3C】[0007]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図3D】[0007]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図3E】[0007]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図4A】[0008]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図4B】[0008]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図4C】[0008]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図4D】[0008]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図4E】[0008]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図4F】[0008]ある実施形態による、半固体電極を製造する方法を示す。
【
図5A】[0009]ある実施形態による、半固体電極のさらなる使用の方法を示す。
【
図5B】[0009]ある実施形態による、半固体電極のさらなる使用の方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
[0010] 本明細書に記載される実施形態は、一般に、高活性固体ローディング量を有する半固体電極材料を形成する方法、及びそれを含む電気化学セルを形成する方法に関する。幾つかの実施形態では、半固体電極は、液体電解質中の活性物質及び導電材料の半固体電極材料を機械的に圧縮することによって形成することができる。幾つかの実施形態では、活性物質は、活性物質の粒子を含み得る。幾つかの実施形態では、活性粒子は、コーティング層を実質的に全く含まない場合がある。幾つかの実施形態では、導電材料は、導電材料の粒子を含み得る。幾つかの実施形態では、導電材料は、導電繊維を含まない、又は実質的に含まない場合がある。幾つかの実施形態では、半固体電極の製造中に半固体電極材料が流動性を有するように、半固体電極材料は、第1の体積の液体電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、液体電解質の一部を抽出し、及び第1の体積の液体電解質よりも少ない第2の体積の液体電解質を有する半固体電極材料を形成するために、機械的に圧縮され得る。幾つかの実施形態では、機械的圧縮は、ダイとベースとの間の半固体電極材料を圧縮することを含む。幾つかの実施形態では、液体電解質の一部が、活性物質又は導電材料を全く除去することなく抽出され得るように、半透膜が、半固体電極材料と、ベース及びダイの少なくとも一方との間に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、半固体電極材料から液体電解質の一部を除去することにより、より高い活性固体含有量(例えば、約70wt%を超える活性物質)を有する半固体電極材料が形成され得る。
【0007】
[0011] 従来の電極材料は、一般的に、金属基板(例えば、集電体)を活性物質、導電性添加剤、及び溶媒又は水に溶解又は分散された結合剤から構成される電極スラリーでコーティングすることと、溶媒又は水を蒸発させることと、乾燥固体マトリクスを指定の厚さにカレンダリングすることとによって製造される。次に、電極は、切断され、他のコンポーネントと共にパッケージングされ、電解質を浸透させた後、パッケージ全体が封止される。このような方法は、一般に、電極の鋳造などの複雑及び高価な製造ステップを伴う。電極を製造するためのこれらの方法により、容量が低く、エネルギー密度が低く、及び活性物質に対する不活性成分の比率が高い電池がもたらされる。さらに、既知の電極製法で使用されるバインダは、ねじれを増加させ、及び電極のイオン伝導率を減少させ得る。幾つかの実施形態では、本明細書に記載する電極は、バインダを含まない、又は実質的に含まない場合がある。
【0008】
[0012] 電解質は、従来の電極材料をカレンダリングした後に注入されるため、それは、一般的に、電気化学セルの形成後に電解質を注入するためには、かなりの努力を必要とする。カレンダリングされた電極材料に液体電解質を注入するための従来の方法は、液体電解質を電極材料内に十分に浸透させるために、高圧又は長い注入時間の使用を含む。その結果、従来の電極は、一般的に、カレンダリングされた電極材料への電解質の注入を促進するために、たった約20%の間隙率にまでカレンダリングされる。したがって、完成した電極のエネルギー密度と、電極材料の高密度化の度合いとの間のトレードオフが存在する。つまり、カレンダリング後の従来の電極材料は、一般的により密度が高いため、液体電解質を浸透させることがより難しい可能性がある。したがって、従来の電極材料は、多くの場合、注入後に電解質で完全にはぬらされず、これは、実現されるエネルギー密度が、理論上のエネルギー密度よりも実質的に低くなり得ることを意味する。
【0009】
[0013] 半固体電極及びそれから形成された電池は、多くの場合、より厚い従来の電極の伝導率問題を経験することなく、より厚く(より高い容量を有する)作られ得る。しかしながら、半固体電極のエネルギー密度は、部分的には、従来の電極が、一般的にカレンダリングされ、及びスラリー溶媒が乾燥ステップ中に除去されるため、従来の電極よりも低くなり得る。半固体電極は、一般的に、これらの電極が液体電解質中の活性材料及び任意選択的に導電材料のスラリーから形成され、その場合、乾燥又はカレンダリングステップが電極から電解質のすべて、又は実質的にすべてを除去してしまうため、乾燥されず、又はカレンダリングされない。したがって、より高い活性固体ローディングを有する半固体電極及びそれから形成される電気化学セルに対する継続的ニーズが存在する。
【0010】
[0014] 本明細書に記載される通り、幾つかの実施形態では、半固体電極は、最初に、活性物質、任意選択的な導電材料、及び液体電解質を半固体電極材料へとスラリーにすることによって準備される。半固体電極材料は、活性物質と接触した液体電解質を既に含有するため、完成電極の実現エネルギー密度は、理論上のエネルギー密度に実質的に類似し得る。
【0011】
[0015] 本明細書においては、単一形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈上、明らかな別段の指定がない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「1つの部材(a member)」という用語は、単一の部材又は複数部材の組み合わせを意味することが意図され、「1つの材料(a material)」は、1つ又は複数の材料、又はそれらの組み合わせを意味することが意図される。
【0012】
[0016] 「円筒形」、「線形」、及び/又は他の幾何学的関係に関連して使用されるときの「実質的な(substantially)」という用語は、そのように定義された構造が、公称的に円筒形、線形、又は同様のものであることを意味することが意図される。一例として、「実質的に線形」であると記載される支持部材の一部は、当該部分の線形性が望ましいが、「実質的に線形」の部分において、多少の非線形性が生じ得ることを意味することが意図される。このような非線形性は、製作公差又は他の実際の検討事項(例えば、支持部材に加えられる圧力又は力など)に起因し得る。したがって、「実質的に」という用語によって修飾される幾何学的構造は、記載した幾何学的構造のプラス又はマイナス5%の公差内のそのような幾何学的特性を含む。例えば、「実質的に線形」な部分は、線形であることのプラス又はマイナス5%以内の軸又は中心線を規定する部分である。
【0013】
[0017] 本明細書において、「セット(set)」及び「複数(plurality)」という用語は、複数のフィーチャ又は複数のパーツを有する単一のフィーチャを指し得る。例えば、電極のセットに言及する場合、電極のセットは、複数の部分を有する1つの電極と見なすことができ、又は電極のセットは、複数の別個の電極と見なすことができる。加えて、例えば、複数の電気化学セルに言及する場合、複数の電気化学セルは、複数の別個の電気化学セル、又は複数の部分を有する1つの電気化学セルと見なすことができる。したがって、部分のセット又は複数の部分は、互いに連続した、又は不連続の複数の部分を含み得る。複数の粒子又は複数の材料は、別々に製造され、後に(例えば、混合、接着剤、又は任意の適切な方法により)一緒にされる複数のアイテムから作ることもできる。
【0014】
[0018] 本明細書において、「約(about)」及び「ほぼ(approximately)」という用語は、一般に、記載された値のプラス又はマイナス10%を意味し、例えば、約250μmは、225μm~275μmを含み、約1,000μmは、900μm~1,100μmを含む。
【0015】
[0019] 本明細書において、「半固体」という用語は、例えば、粒子懸濁液、スラリー、コロイド懸濁液、エマルション、ゲル、又はミセルなどの液相及び固相の混合物である材料を指す。本明細書において、「半固体電極材料」という用語は、少なくとも固体活性物質及び液体電解質の混合物を指す。
【0016】
[0020] 本明細書において、「活性炭ネットワーク(activated carbon network)」及び「ネットワーク化炭素(networked carbon)」という用語は、電極の一般的な定性的状態に関する。例えば、活性炭ネットワーク(又はネットワーク化炭素)を有する電極は、電極内の炭素粒子が、粒子間の電気的接触及び電気伝導率を促進する、個々の粒子形態及び互いに対する配置を取るようなものである。逆に、「非活性炭ネットワーク(unactivated carbon network)」及び「非ネットワーク化炭素(unnetworked carbon)」という用語は、炭素粒子が、電極を通して適切な電気伝導を提供するために十分に接続されていない可能性がある、個々の粒子島又は多粒子凝集島として存在する電極に関する。
【0017】
[0021] 幾つかの実施形態では、高活性固体ローディングを有する半固体電極の製造方法は、活性物質及び導電材料を液体電解質と混合することによって半固体電極材料を形成することと、半固体電極材料を集電体上に配置することと、を含む。この方法は、半固体電極材料の露出面上に半透膜を配置することと、液体電解質の一部を抽出するために半固体電極材料を圧縮することと、をさらに含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極は、機械プレスを使用して圧縮することができる。幾つかの実施形態では、半透膜は、圧縮中に抽出された液体電解質の一部を吸収するように構成され得る。幾つかの実施形態では、半固体電極の機械プレス中に抽出された液体電解質の少なくとも一部を吸収するために、吸収材料が使用されてもよい。幾つかの実施形態では、半固体電極材料を機械的に圧縮することは、ダイとベースとの間の半固体材料を圧縮することを含む。幾つかの実施形態では、吸収材料は、半透膜の露出面上に、ダイの接触面上に、ベースの接触面上に、又はそれらの任意の組み合わせの上に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、圧縮された半固体電極材料は、約70wt%を超える活性物質を含む。幾つかの実施形態では、混合後の半固体電極材料が、液体電解質が半固体電極材料の約50wt%~約80wt%である第1の組成を有し、圧縮後の半固体電極材料が、液体電解質が半固体電極材料の約10wt%~約45wt%である第2の組成を有する。幾つかの実施形態では、混合後の半固体電極材料は、約10:1~約1:1の活性物質に対する液体電解質の第1の比率を有し、圧縮後の半固体電極材料は、約5:1~約1:3の活性物質に対する液体電解質の第2の比率を有する。幾つかの実施形態では、混合後の半固体電極材料は、約5M~約15Mの第1の活性物質モル濃度を有し、圧縮後の半固体電極材料は、約16M~約24Mの第2の活性物質モル濃度を有する。幾つかの実施形態では、混合後の半固体電極材料は、約3mAh/g~約5mAh/gの第1のエネルギー密度を有し、圧縮後の半固体電極材料は、約6mAh/g~約14mAh/gの第2のエネルギー密度を有する。
【0018】
[0022] 幾つかの実施形態では、高活性固体ローディングを有する半固体電極を製造する方法は、活性物質及び導電材料を液体電解質と混合することによって、第1の厚さを有する半固体電極材料を形成することと、
集電体と半透膜との間に半固体電極材料を挿入することと、半固体電極材料が第1の厚さより小さい第2の厚さを有するように半固体電極材料を機械的に圧縮することと、
を含み得る。幾つかの実施形態では、第1の厚さは、約100μm~約2,000μmである。幾つかの実施形態では、第2の厚さは、約5μm~約50μmである。幾つかの実施形態では、機械的圧縮は、機械プレスのベースとダイとの間で半固体電極材料を機械的に圧縮することによって達成される。
【0019】
[0023] 幾つかの実施形態では、高活性固体ローディングを有する半固体電極を製造する方法は、活性物質及び導電材料を液体電解質と混合することによって、第1の体積を有する半固体電極材料を形成することと、集電体と半透膜との間に半固体電極材料を挿入することと、半固体電極材料が第1の体積より小さい第2の体積を有するように半固体電極材料を機械的に圧縮することと、を含み得る。
【0020】
[0024] 幾つかの実施形態では、高活性固体ローディングを有する半固体電極を製造する方法は、活性物質及び導電材料を液体電解質と混合することによって、約50wt%~約80wt%の液体電解質を含む第1の組成を有する半固体電極材料を形成することと、集電体と半透膜との間に半固体電極材料を挿入することと、半固体電極材料が約10wt%~約45wt%の液体電解質を含む第2の組成を有するまで半固体電極材料を機械的に圧縮することと、を含み得る。
【0021】
[0025] 幾つかの実施形態では、高活性固体ローディングを有する半固体電極を製造する方法は、活性物質及び導電材料を液体電解質と混合することによって、第1の密度を有する第1の半固体電極材料を形成することと、集電体と半透膜との間に第1の半固体電極材料を挿入することと、第1の半固体電極材料を機械的に圧縮することによって、第1の密度より大きい第2の密度を有する第2の半固体電極材料を形成することと、を含み得る。幾つかの実施形態では、第1の密度は、約2g/cm3未満、約1.9g/cm3未満、約1.8g/cm3未満、約1.7g/cm3未満、約1.6g/cm3未満、約1.5g/cm3未満、約1.4g/cm3未満、約1.3g/cm3未満、約1.2g/cm3未満、約1.1g/cm3未満、又は約1g/cm3未満でもよい(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、第2の密度は、約2.1g/cm3~約5g/cm3、約2.2g/cm3~約4.5g/cm3、約2.3g/cm3~約4g/cm3、約2.4g/cm3~約3.5g/cm3、約2.5g/cm3~約3g/cm3、約2.5g/cm3~約5g/cm3、約3g/cm3~約5g/cm3、約3.5g/cm3~約5g/cm3、約4g/cm3~約5g/cm3、約4.5g/cm3~約5g/cm3、約2.1g/cm3~約4.5g/cm3、約2.1g/cm3~約4g/cm3、約2.1g/cm3~約3.5g/cm3、約2.1g/cm3~約3g/cm3、又は約2.1g/cm3~約2.5g/cm3である(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、第2の密度は、約2.1g/cm3より大きく、約2.5g/cm3より大きく、約3g/cm3より大きく、約3.5g/cm3より大きく、約4g/cm3より大きく、約4.5g/cm3より大きく、約5g/cm3より大きく、約5.5g/cm3より大きく、又は約6g/cm3より大きい(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、第2の半固体電極材料のエネルギー密度は、約5mAh/gより大きく、約6mAh/gより大きく、約7mAh/gより大きく、約8mAh/gより大きく、約9mAh/gより大きく、約10mAh/gより大きく、約11mAh/gより大きく、約12mAh/gより大きく、約13mAh/gより大きく、約14mAh/gより大きく、又は約15mAh/gより大きい(すべての値及びその間の範囲を含む)。
【0022】
[0026] 幾つかの実施形態では、高活性固体ローディングを有する半固体電極を製造する方法は、再生電気化学セル材料の使用を含み得る。幾つかの実施形態では、再生電気化学セル材料は、使用済み電気化学セル材料、部分的に使用された電気化学セル材料、導電性電気化学セル廃棄物、及び/又は別の目的に再利用することができるその他の電気化学セル材料を含み得る。幾つかの実施形態では、再生電気化学セル材料を機械的に圧縮することにより、再生電気化学セル材料の全体的な伝導率及び/又は活性物質の割合を向上することができる。幾つかの実施形態では、高活性固体ローディングを有する半固体電極を製造する方法は、少なくとも約5wt%、少なくとも約10wt%、少なくとも約15wt%、少なくとも約20wt%、少なくとも約25wt%、少なくとも約30wt%、少なくとも約35wt%、少なくとも約40wt%、少なくとも約45wt%、少なくとも約50wt%、少なくとも約55wt%、少なくとも約60wt%、少なくとも約65wt%、少なくとも約70wt%、少なくとも約75wt%、少なくとも約80wt%、少なくとも約85wt%、少なくとも約90wt%、又は少なくとも約95wt%の再生電気化学セル材料の使用を含み得る。
【0023】
[0027]
図1は、電極製造中に流動性を維持しつつ、従来の電極よりも高い活性固体ローディングを含む半固体電極を形成する方法10を示す。方法10は、11において、集電体上に半固体電極材料を分注することによって、中間電極を形成することを含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料を分注することは、移動する集電体上に半固体電極材料をドロップキャストすることによって、電極を形成すること、又は実質的に形成することを含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料を分注することは、移動する押し出しノズルなどから固定された集電体上に半固体電極材料を押し出すことを含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、固定された分注機構により、例えば離散した部分において、固定された集電体上に分注されてもよく、その後、半固体電極材料の離散した部分が、任意の適切な方法によって集電体の表面全体にわたって広げられることによって、電極が形成されてもよく、又は実質的に形成されてもよい。幾つかの実施形態では、集電体材料は、複数の集電体のそれぞれが他の集電体から分離されるように、複数の集電体へと分配されてもよい。次に、半固体電極材料の離散部分が、個別化された集電体のそれぞれの表面上に配置されることによって、電極が形成されてもよく、又は実質的に形成されてもよい。幾つかの実施形態では、方法10のステップ11に従って形成された電極は、電極が電気化学セル内で動作可能かもしれないが、完成電極に望まれるよりも低い活性固体ローディングを有するような中間電極材料を含む。形成された電極は、正極、アノード、負極、カソード、又は電気化学セルのその他の電極若しくはコンポーネントでもよい。本明細書に記載されるように、電極は、液体電解質中に少なくとも活性物質及び/又は導電材料を含む半固体電極でもよい。
【0024】
[0028] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、開示内容全体が本明細書によって援用される米国特許第8,993,159号、同第9,178,200号、同第9,184,464号、同第9,203,092号、同第9,362,583号、同第9,385,392号、同第9,401,501号、同第9,437,864号、同第9,484,569号、同第9,812,674号、同第9,825,280号、同第9,831,518号、及び同第9,831,522号にさらに詳細に記載される組成などの液体電解質中の活性物質及び/又は導電材料の任意の適切な組成を含み得る。半固体電極及び半固体電極を有する電気化学セルの製造方法の例は、開示内容全体が本明細書によって援用される、2018年7月9日に出願された、「半固体電極及び電池製造の連続及び半連続方法(Continuous and Semi-Continuous Methods of Semi-Solid Electrode and Battery Manufacturing)」という名称の米国仮特許出願第62/695,483号(以下、「’483出願」にさらに詳細に記載される。
【0025】
[0029] 幾つかの実施形態では、より簡単に集電体上に配置することができる半固体電極材料を形成するために、半固体電極材料は、活性物質に対する電解質の比率が約10:1~約1:1、約9:1~約2:1、約8:1~約3:1、約7:1~約4:1、約6:1~約5:1、約10:1~約2:1、約10:1~約3:1、約10:1~約4:1、約10:1~約5:1、約10:1~約6:1、約10:1~約7:1、約10:1~約8:1、約10:1~約9:1、約9:1~約1:1、約8:1~約1:1、約7:1~約1:1、約6:1~約1:1、約5:1~約1:1、約4:1~約1:1、約3:1~約1:1、又は約2:1~約1:1である第1の組成(すべての値及びその間の範囲を含む)を有し得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料が第1の組成を有する場合、半固体電極材料は、完成電極における半固体電極材料の望ましい粘度と比べて比較的低い粘度のおかげで、より簡単に扱うことができ、より簡単に集電体上に分注することができる。
【0026】
[0030] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料の第1の組成は、約0.1mAh/g~約10mAh/g、約0.5mAh/g~約9.5mAh/g、約1mAh/g~約9mAh/g、約1.5mAh/g~約8.5mAh/g、約2mAh/g~約8mAh/g、約2.5mAh/g~約7.5mAh/g、約3mAh/g~約7mAh/g、約0.1mAh/g~約9.5mAh/g、約0.1mAh/g~約9mAh/g、約0.1mAh/g~約8.5/mAh/g、約0.1mAh/g~約8mAh/g、約0.1mAh/g~約7.5mAh/g、約0.1mAh/g~約7mAh/g、約0.1mAh/g~約6.5mAh/g、約0.1mAh/g~約6mAh/g、約0.5mAh/g~約10mAh/g、約1mAh/g~約10mAh/g、約1.5mAh/g~約10mAh/g、約2mAh/g~約10mAh/g、約2.5mAh/g~約10mAh/g、約3mAh/g~約10mAh/g、約3.5mAh/g~約10mAh/g、約4mAh/g~約10mAh/g、約4.5mAh/g~約10mAh/g、約5mAh/g~約10mAh/g、約5.5mAh/g~約10mAh/g、約6mAh/g~約10mAh/g、約6.5mAh/g~約10mAh/g、又は約7mAh/g~約10mAh/gのエネルギー密度(すべての値及びその間の範囲を含む)を有し得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料の第1の組成は、約10mAh/g、約9.5mAh/g、約9mAh/g、約8.5mAh/g、約8mAh/g、約7.5mAh/g、約7mAh/g、約6.5mAh/g、約6mAh/g、約5.5mAh/g、約5mAh/g、約4.5mAh/g、約4mAh/g、約3.5mAh/g、約3mAh/g、約2.5mAh/g、約2mAh/g、約1.5mAh/g、約1mAh/g、約0.5mAh/g、又は約0.1mAh/g未満のエネルギー密度(すべての値及びその間の範囲を含む)を有し得る。
【0027】
[0031] 幾つかの実施形態では、集電体の表面上に配置された半固体電極材料は、ある厚さを有してもよく、この場合、厚さは、集電体の表面に対して垂直な方向における半固体電極材料の寸法である。幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、約51μm~約3,000μm、約75μm~約2,500μm、約100μm~約2,000μm、約150μm~約1,500μm、約200μm~約1,000μm、約250μm~約750μm、約51μm~約2,500μm、約51μm~約2,000μm、約51μm~約1,500μm、約51μm~約1,000μm、約100μm~約3,000μm、約200μm~約3,000μm、約300μm~約3,000μm、約400μm~約3,000μm、約500μm~約3,000μm、約750μm~約3,000μm、約1,000μm~約3,000μm、約1,500μm~約3,000μm、約2,000μm~約3,000μm、又は約2,500μm~約3,000μmの機械的に圧縮される前の厚さ(すべての値及びその間の範囲を含む)を有し得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、約51μm、約75μm、約100μm、約150μm、約200μm、約250μm、約300μm、約400μm、約500μm、約750μm、約1,000μm、約1,500μm、約2,000μm、約2,500μm、又は約3,000μmより大きい機械的に圧縮される前の厚さ(すべての値及びその間の範囲を含む)を有し得る。
【0028】
[0032] 方法10は、12において、液体電解質の一部を抽出するために、半固体電極材料を機械的に圧縮することを含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、液体電解質の一部を抽出した後に、第2の組成を有し得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料の機械的圧縮は、半固体電極材料の少なくとも一部の変形(例えば、体積の減少、厚さの減少、長さの減少、高さの減少、それらの組み合わせなど)をもたらし、及び集電体の変形はもたらさない、又は実質的にもたらさない場合がある。幾つかの実施形態では、中間電極材料の機械的圧縮は、半固体電極材料から電解質の一部の除去をもたらし得る。
【0029】
[0033] 幾つかの実施形態では、機械的圧縮は、機械プレスのダイとベースとの間に中間電極を配置することと、圧縮力が中間電極に加えられるまで、ダイをベースに向けて移動させることと、を含み得る。幾つかの実施形態では、ダイ及びベースは、中間電極と同じ又は実質的に同じ形状及びサイズであるように構成されてもよい。幾つかの実施形態では、機械プレスは、ダイに原動力を加えるように構成されたモータ及びピストンを含むスタンププレスでもよく、ダイは、ベースによって適所に保持された中間電極に圧縮力を加えるように、必要な大きさにされ、及び構成される。幾つかの実施形態では、半固体電極材料の露出面又は露出面の一部がダイと隣接する一方で、集電体の露出面又は露出面の一部がベースと隣接するように、中間電極が、機械プレス内で位置決めされ得る。幾つかの実施形態では、集電体の露出面又は露出面の一部がダイと隣接する一方で、半固体電極材料の露出面又は露出面の一部がベースと隣接するように、中間電極が、機械プレス内で位置決めされ得る。幾つかの実施形態では、ベース及び/又はダイは、接触面を有し得る。幾つかの実施形態では、ベース及び/又はダイは、ベースの接触面及び/又はダイの接触面と、集電体及び/又は半固体電極材料との間の界面領域を有し得る。
【0030】
[0034] 幾つかの実施形態では、ダイの接触面及び/又はベースの接触面は、中間電極の機械的圧縮中に、除去された電解質又はそれの一部が、キャビティの内部に保持され得るような、又はキャビティを通って伝達され得るようなキャビティを含み得る。幾つかの実施形態では、中間電極の機械的圧縮中に、除去された電解質又はそれの一部は、半固体電極材料から出て、多孔質集電体を通って、キャビティ内に、又はキャビティを通って伝達され得る。幾つかの実施形態では、除去された電解質又はそれの一部は、半固体電極材料から出て、集電体の端部又はエッジの周辺で、ベースとダイとの間から外へと伝達され得る。幾つかの実施形態では、除去された電解質又はそれの一部は、集電体とは反対の方向に半固体電極材料から出て、キャビティ内に、又はキャビティを通って伝達され得る。幾つかの実施形態では、除去された電解質又はそれの一部は、本明細書に記載される経路の2つ以上によって、半固体電極材料から外に伝達され得る。幾つかの実施形態では、キャビティ内に、又はキャビティを通って伝達された、除去された電解質が、排水管を介して機械プレスから除去され得るように、キャビティは、排水管に流体的に結合されてもよい。幾つかの実施形態では、キャビティ内に、又はキャビティを通って伝達された、除去された電解質が、リザーバを介して機械プレスから除去され得るように、キャビティは、リザーバに流体的に結合されてもよい。幾つかの実施形態では、リザーバに保持された、除去された電解質が、他の半固体電極又は他の場所で使用するために、再利用可能及び/又は再生利用可能であってもよい。
【0031】
[0035] 幾つかの実施形態では、中間電極の機械的圧縮中に、半透膜が、半固体電極材料から外への活性物質、導電材料などの伝達は許容しないが、半固体電極材料から外への電解質の伝達は可能にするように、半透膜が、半固体電極材料上に、又は半固体電極材料の近くに配置され得る。幾つかの実施形態では、半透膜は、中間電極を機械プレスから取り外す前、又は取り外した後に、及び機械的に圧縮された電極を電気化学セルなどの内部に組み込む前に、半固体電極材料上から、又は半固体電極材料の近くから除去されるように構成されたシート又は他の平面構造でもよい。幾つかの実施形態では、半透膜は、それを通る液体電解質の少なくともいくらかの流動を可能にするように構成された従来のセパレータ材料でもよい。幾つかの実施形態では、半透膜は、半固体電極材料及び/又は集電体の組成に関して完全に又は実質的に化学的に不活性でありながら、それを通る液体電解質の少なくともいくらかの流動を可能にする任意の材料でもよい。幾つかの実施形態では、液体電解質が、半固体電極材料に再び吸収されることができないように、半固体電極材料に再び吸収されることが実質的にできないように、又はほんの一部のみ半固体電極材料に再び吸収される場合があるように、半透膜は、抽出された液体電解質の少なくとも一部を吸収することができる。
【0032】
[0036] 幾つかの実施形態では、中間電極から電解質の一部を除去することにより、前述の半固体電極材料及びそれから構成される電極よりも高い活性固体ローディングを有する完成電極が形成される。どのような特定の理論にも制約されることを望むことなく、電解質の一部(例えば、液体電解質の余剰部分)を除去することは、電解質の除去によって、並びにボイド及び間隙率の圧縮除去により、半固体電極材料にわたる伝導率の対応する低下はなしに、集電体上の半固体電極材料の体積を減少させることができる。幾つかの実施形態では、間隙率の低下は、およそ約20%~約50%から約5%~約30%への間隙率の低下を含み得る(すべての値及びその間の範囲を含む)。
【0033】
[0037] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料の第2の組成は、第1の組成よりも小さい、活性物質に対する電解質の比率を有し得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料の第2の組成は、約5:1~約1:3、約4:1~約1:2、約3:1~約1:1、約5:1~約1:2、約5:1~約1:1、約5:1~約2:1、約5:1~約3:1、約5:1~約4:1、約4:1~約1:3、約3:1~約1:3、約2:1~約1:3、約1:1~約1:3、又は約1:2~約1:3の活性物質に対する電解質の比率(すべての値及びその間の範囲を含む)を有し得る。
【0034】
[0038] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料の第2の組成は、約5mAh/g~約24mAh/g、約6mAh/g~約23mAh/g、約7mAh/g~約22mAh/g、約8mAh/g~約21mAh/g、約9mAh/g~約20mAh/g、約10mAh/g~約19mAh/g、約11mAh/g~約18mAh/g、約12mAh/g~約17mAh/g、約13mAh/g~約16mAh/g、約14mAh/g~約15mAh/g、約5mAh/g~約23mAh/g、約5mAh/g~約22mAh/g、約5mAh/g~約21mAh/g、約5mAh/g~約20mAh/g、約5mAh/g~約19mAh/g、約5mAh/g~約18mAh/g、約5mAh/g~約17mAh/g、約5mAh/g~約16mAh/g、約5mAh/g~約15mAh/g、約5mAh/g~約14mAh/g、約5mAh/g~約13mAh/g、約5mAh/g~約12mAh/g、約5mAh/g~約11mAh/g、約5mAh/g~約10mAh/g、約5mAh/g~約9mAh/g、約5mAh/g~約8mAh/g、約5mAh/g~約7mAh/g、約5mAh/g~約6mAh/g、約6mAh/g~約24mAh/g、約7mAh/g~約24mAh/g、約8mAh/g~約24mAh/g、約9mAh/g~約24mAh/g、約10mAh/g~約24mAh/g、約11mAh/g~約24mAh/g、約12mAh/g~約24mAh/g、約13mAh/g~約24mAh/g、約14mAh/g~約24mAh/g、約15mAh/g~約24mAh/g、約16mAh/g~約24mAh/g、約17mAh/g~約24mAh/g、約18mAh/g~約24mAh/g、約19mAh/g~約24mAh/g、約20mAh/g~約24mAh/g、約21mAh/g~約24mAh/g、約22mAh/g~約24mAh/g、又は約23mAh/g~約24mAh/gのエネルギー密度(すべての値及びその間の範囲を含む)を有し得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料の第1の組成は、約5mAh/g、約6mAh/g、約7mAh/g、約8mAh/g、約9mAh/g、約10mAh/g、約11mAh/g、約12mAh/g、約13mAh/g、約14mAh/g、約15mAh/g、約16mAh/g、約17mAh/g、約18mAh/g、約19mAh/g、約20mAh/g、約21mAh/g、約22mAh/g、約23mAh/g、又は約24mAh/gより大きいエネルギー密度(すべての値及びその間の範囲を含む)を有し得る。
【0035】
[0039] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、約1μm~約50μm、約2μm~約49μm、約3μm~約48μm、約4μm~約47μm、約5μm~約46μm、約6μm~約45μm、約7μm~約44μm、約8μm~約43μm、約9μm~約42μm、約10μm~約41μm、約15μm~約40μm、約20μm~約30μm、約2μm~約50μm、約3μm~約50μm、約4μm~約50μm、約5μm~約50μm、約6μm~約50μm、約7μm~約50μm、約8μm~約50μm、約9μm~約50μm、約10μm~約50μm、約11μm~約50μm、約12μm~約50μm、約13μm~約50μm、約14μm~約50μm、約15μm~約50μm、約20μm~約50μm、約25μm~約50μm、約30μm~約50μm、約35μm~約50μm、約40μm~約50μm、又は約45μm~約50μmの機械的に圧縮された後の厚さ(すべての値及びその間の範囲を含む)を有し得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、約50μm、約49μm、約48μm、約47μm、約46μm、約45μm、約44μm、約43μm、約42μm、約41μm、約40μm、約39μm、約38μm、約37μm、約36μm、約35μm、約34μm、約33μm、約32μm、約31μm、約30μm、約29μm、約28μm、約27μm、約26μm、約25μm、約24μm、約23μm、約22μm、約21μm、約20μm、約19μm、約18μm、約17μm、約16μm、約15μm、約14μm、約13μm、約12μm、約11μm、約10μm、約9μm、約8μm、約7μm、約6μm、約5μm、約4μm、約3μm、約2μm、又は約1μm未満の機械的に圧縮された後の厚さ(すべての値及びその間の範囲を含む)を有し得る。
【0036】
[0040] 方法10は、13において、任意選択的に、吸収材料を使用して、液体電解質の抽出された部分を吸収することを含み得る。幾つかの実施形態では、吸収材料は、中間電極から除去された電解質の少なくとも一部を吸収するために、機械プレス内に、例えば、中間電極とダイ及びベースの少なくとも一方との間に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料は、機械プレスの一体化コンポーネントでもよい。幾つかの実施形態では、ダイがベース上に位置付けられた集電体に対して半固体電極材料を圧縮するときに、抽出された液体電解質が吸収材料によって吸収されるように、吸収材料は、機械プレスのダイに結合されてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料は、機械プレスのベースに結合されてもよい。幾つかの実施形態では、中間電極の圧縮中に半固体電極材料から除去された液体電解質が、集電体を通って吸収材料内へと伝達され得るように、集電体は、少なくとも部分的に多孔質でもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料は、再利用可能でもよい。幾つかの実施形態では、第1の中間電極は、機械的に圧縮することができ、除去された液体電解質は、吸収材料によって吸収することができる。中間電極を機械的に圧縮した後に、完成電極が機械プレスから取り外され得る。次に、吸収材料がダイとベースとの間で圧縮されることにより、液体電解質から抽出された液体電解質を除去するために、ダイ及び/又はベースが移動されるような閉位置へと、機械プレスが操作され得る。幾つかの実施形態では、抽出された液体電解質が吸収材料から除去された後に、機械プレスは、開位置へと戻すことができ、第2の中間電極が、機械的に圧縮されるために、ベースとダイとの間に配置され得る。幾つかの実施形態では、機械プレスで中間電極をプレスした後に、抽出された液体電解質が、吸収材料から除去されてもよく、同じ中間電極に対して、完成電極にとって望ましい組成を達成するために十分な量の液体電解質が除去されるまで、二度目のプレスが行われてもよい。
【0037】
[0041] 幾つかの実施形態では、吸収材料は、繊維材料、綿花、もみ殻、超疎水性おがくず、セルロース系材料、超吸収性ポリマー、ゼオライト材料、エアロゲル、ナノセルロースエアロゲル、ヒドロゲル、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び架橋ポリマー、ナノ粒子、カーボンナノチューブ、ポリ(ジメチルシロキサン)、セピオライト、タルク、モンモリロナイト、ミズゴケピートモス、木炭、及びおがくずの混合物、これらの組み合わせなどの何れかを含み得る。
【0038】
[0042] 幾つかの実施形態では、キャビティを有するベース及び/又はダイに加えて、吸収材料が使用されてもよい。幾つかの実施形態では、キャビティを有するベース及び/又はダイの代わりに、吸収材料が使用されてもよい。幾つかの実施形態では、抽出された電解質がキャビティ内に伝達されたときに、吸収材料が、抽出された電解質のすべて、実質的にすべて、大部分、いくらか、又は一部を、少なくともその部分が半固体電極材料内に再吸収されることを防ぐべく捕捉できるように、キャビティは、少なくとも部分的に吸収材料で満たされてもよい。幾つかの実施形態では、抽出された電解質又はそれの一部がキャビティを通って、例えば、キャビティを通って、キャビティに流体的に結合されたリザーバ又は排水管内へと伝達されたときに、吸収材料が、抽出された電解質のすべて、実質的にすべて、大部分、いくらか、又は一部を、キャビティ内へと戻る少なくともその部分の伝達、及び/又は半固体電極材料内への少なくともその部分の再吸収を防ぐべく捕捉できるように、吸収材料が位置決めされてもよい。幾つかの実施形態では、中間電極のエッジを介して半固体電極材料から除去された電解質の部分を吸収材料によって捕捉できるように、実質的に捕捉できるように、又は少なくとも部分的に捕捉できるように、吸収材料は、ベース、ダイ、及び/又は中間電極のエッジ付近に位置決めされてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料は、ダイ又はベースと半透膜との間に挿入されてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料は、多孔質集電体とベース又はダイとの間に挿入されてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料は、本明細書に記載される構成の2つ以上に位置付けられてもよく、例えば、吸収材料は、除去された余剰の電解質のすべて又は実質的にすべてが吸収材料によって捕捉され得るように、ベースと集電体との間、ダイと半固体電極材料の露出面上に位置付けられた半透膜との間、及び中間電極のエッジ付近に配置されてもよい。
【0039】
[0043] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料の組成が、完成電極の半固体電極材料の望ましい組成と合致又は実質的に合致すると、電極は、機械プレスから取り外すことができる。幾つかの実施形態では、電極は、機械的にプレスされる前に重さが計られてもよく、次に、電解質の第1の部分を除去するために、第1の期間の間、機械的にプレスされてもよく、次に、再度重さが計られてもよく、第1の重さと第2の重さとの間の差は、除去された電解質の質量を決定するために使用可能である。除去された電解質の質量が、除去されるべき電解質の望ましい体積又は質量と十分に一致する場合、電極は、完成電極と見なすことができ、さらなる処理又は電気化学セル内への組み込みの準備が整っている。除去された電解質の質量が、除去されるべき電解質の望ましい体積又は質量と十分に一致しない場合、電極は、電解質の第2の部分を除去するために、第2の期間の間、機械的にプレスされてもよく、次に、3度目の重さが計られてもよく、第2の重さと第3の重さとの間の差は、第2の期間中に除去された電解質の質量を決定するために使用可能である。第1の期間中に除去された電解質の質量プラス第2の期間中に除去された電解質の質量が、半固体電極材料から除去されるべき電解質の望ましい質量に等しい又は実質的に等しい場合に、電極は、完成電極と見なされ得る。除去された電解質の総体積又は質量が、除去されるべき電解質の望ましい体積又は質量に等しくなるまで、又は実質的に等しくなるまで、中間電極の機械的圧縮が、この反復的やり方で継続し得る。幾つかの実施形態では、望ましい量を超える電解質が電極から除去された場合には、電解質を半固体電極に再び塗布することができる。幾つかの実施形態では、電解質の再塗布は、噴霧、滴下、又はその他の適切な塗布方法によって行うことができる。
【0040】
[0044] 幾つかの実施形態では、完成電極は、集電体に電気的に接続され、及び電子を電極の内部へ、又は外に移送するように構成された電極タブを含み得る。幾つかの実施形態では、電極タブは、集電体及び/又は絶縁材料を越えて延在し得る。幾つかの実施形態では、電極タブは、半固体電極材料が集電体上に配置される前に、集電体に電気的に結合されてもよい。幾つかの実施形態では、セルは、(i)別個のタブコンポーネント(例えば、電気導線)、(ii)専用タブを集電体に接続すること、及び(iii)専用タブ封止作業に対する必要性を除去することができる統合電気タブ付け(integrated electrical tabbing)を含み得る。代わりに、幾つかの実施形態では、電気タブ又は導線は、集電体と一体化した集電体の拡張部分として設けられてもよい。幾つかの実施形態では、タブ又は導線は、より大きな面積の集電体材料から材料を除去することによって規定することができ、それによって、集電体及びタブ又は導線が規定される。
【0041】
[0045] 方法10は、任意選択的に、完成電気化学セルにおいて電極とセパレータとの間の空隙を防止するために、電極(例えばカソード)の表面を平滑化すること及び/又は平坦化することを含む(14)。電極と吸収材料の接触は、電極の表面を起伏のある、及び平坦でない状態のままにし得る。電極表面の平滑化及び/又は平坦化は、電極の表面を、最終的に電極表面と接触する表面(例えば、セパレータ表面、集電体表面、第2の電極の表面)と同一平面にし得る。互いに同一平面上にあるようにこれらの表面を構成することは、これらの表面間の空隙に起因する過電圧損失の防止に役立ち得る。幾つかの実施形態では、電極表面の平滑化及び/又は平坦化は、ドクターブレード、スパチュラ、又はその他の適切な平滑化装置を用いて行うことができる。
【0042】
[0046] 方法10は、任意選択的に、間にセパレータを挿入して、完成電極(例えばカソード)を第2の完成電極(例えばアノード)と接合することによって、完成電気化学セルを形成することを含む(15)。つまり、完成電極が個別化され、及び余剰の電解質が除去されると、完成電極は、第2の完成電極が反対の酸化還元反応を示す状態で、電気化学セルへとアセンブルされ得る。つまり、カソード及びアノードが、間にセパレータが配置された状態で、一緒に接合され得る。
【0043】
[0047] 幾つかの実施形態では、セパレータは、アノードとカソードとの間に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、セパレータは、接着剤を用いて、アノード及びカソードの少なくとも一方に接合されてもよい。幾つかの実施形態では、ユニットセルアセンブリを形成するために、1つのアノード、1つのカソード、及び1つのセパレータが一緒にスタックされてもよい。各ユニットセルアセンブリは、電極を外部回路に結合させるための導電タブ(導線とも呼ばれる)も含み得る。次に、電池セルを形成するために、複数のユニットセルアセンブリが、一緒にスタック又は配置される。幾つかの実施形態では、電池セル内のユニットセルアセンブリの数は、例えば、結果として得られる電池セルの望ましい容量及び/又は厚さに応じて異なり得る。これらのスタックされたユニットセルアセンブリは、電気的に並列接続であり、各ユニットセルアセンブリのそれぞれのタブは、一般的に、数ある中でも特に、抵抗溶接、レーザ溶接、及び超音波溶接、シーム溶接、電気ビーム溶接などの溶接プロセスによって、一緒に溶接される。
【0044】
[0048] 方法10は、任意選択的に、電気化学セル又は電気化学セルスタック全体を通した接触を確実にするために、電気化学セル又は電気化学セルスタックをプレスすることを含む。電気化学セル又は電気化学セルスタックに力を加えることは、電気化学セル又は電気化学セルスタックの空隙を減少させること又は実質的に排除することを助け得る。これらの空隙は、電極とセパレータとの間、電極と集電体との間、及び/又は電気化学セル間の界面に存在し得る。
【0045】
[0049] 幾つかの実施形態では、準備された電気化学セルは、角柱パウチ内で真空封止されてもよく、この角柱パウチは、電気化学セル材料の環境からの気密隔離を提供することができる。したがって、パウチは、電解質溶媒及び/又は腐食塩などの有害物質の周囲環境への漏出を回避するのに役立つことができ、セル内への水及び/又は酸素の浸入を防止することができる。パウチの他の機能は、例えば、内部層の圧縮パッケージング、安全及び取扱いのための電圧分離、並びに電気化学セルアセンブリの機械的保護を含み得る。幾つかの実施形態では、真空パウチの封止を行う間に、電解質がスタックされたユニットセルアセンブリ内に噴射されてもよく、その後、ユニットセルアセンブリ及び電解質が、パウチ内に密封され得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料が既に電解質の望ましい総量を含有し得る場合には、パウチ封止ステップ中に電解質は加えられない。
【0046】
[0050] 幾つかの実施形態では、封止された電池セルは、次に、電極-電解質界面を不動態化することができ、及び副反応を防止することができる、安定した固体電解質相間(SEI(solid-electrolyte-interphase))層を生じさせるために、初期充電動作を行うことができる形成プロセスを受け得る。幾つかの実施形態では、電池の容量が必要とされる仕様を満たすことを確実にするために、幾つかの充電及び放電サイクルが実施され得る。幾つかの実施形態では、初期充電段階中に、又は電池形成ステップの電気化学反応中に、導入された又は生成されたガスを放出するために、脱ガスステップが行われ得る。電極内の閉じ込められたガスの存在は、一般に、電極の伝導率及び密度を低下させ、電池セル内に設置され得る活性電気化学材料の量を制限し、リチウム電池における電池性能を損ない得るデンドライト成長を生じさせ得る。幾つかの実施形態では、デンドライト形成は、サイクル寿命の低下及び全体的な安全性能の低下を引き起こし得る。幾つかの実施形態では、閉じ込められたガスの放出後に電池セルを再び封止するために、再封止ステップを行うことができる。
【0047】
[0051]
図2A~2Eは、電解質注入ステップ及び/又は乾燥ステップを必要とせずに、より高い活性物質濃度及びより高いエネルギー密度を有する半固体電極材料230bを形成する方法20を示す。方法20は、21において、まず、集電体210(例えば、フォイル集電体)上にステンシル220a、220b(まとめて「ステンシル220」)を配置することによって、中間電極を形成することを含む。集電体210は、電極材料とソース又はシンクとの間でイオン/電子を移送するように構成された、任意の適切に導電性のある材料でもよい。幾つかの実施形態では、ステンシル220は、それを通る半固体電極材料の移送を通さない任意の材料を含み得る。幾つかの実施形態では、ステンシル220は、集電体210の周囲の近くで、若しくは実質的に近くで、又は集電体210の外側寸法の近くで延在するように、必要な大きさにされ、及び構成され得る。幾つかの実施形態では、ステンシル220は、集電体210と同じ又は実質的に同じ寸法を有してもよい。幾つかの実施形態では、ステンシル220は、’483出願に記載されるマスキング材料などのマスキング材料を含み得る。幾つかの実施形態では、マスキング材料は、テープ、又は集電体210上への半固体電極材料の堆積中に、電気化学セルの製造のレーザステップ中に、及び/又は電気化学セルの使用中に、半固体電極材料を含有するために集電体210上に、又は集電体210の近くに塗布され得る類似の材料でもよい。
【0048】
[0052] 幾つかの実施形態では、上記のようなマスキング材料の代わりに、又はそれに加えて、半固体電極材料を集電体210上に配置する前に、集電体210上に内フレーム(endo frame)構造が配置されてもよい。幾つかの実施形態では、内フレームは、半固体電極材料の堆積中に、集電体210を適所に、又は実質的に適所に保持することができる。幾つかの実施形態では、内フレームが少なくとも部分的に内部領域を規定し、この内部領域内に、半固体電極材料が、配置され及び集電体210の表面上に保持され得るように、内フレームが少なくともいくらかのz方向厚さを有し得る。
【0049】
[0053] 幾つかの実施形態では、内フレームは、(例えば、内フレームの内側範囲として)完成電極の表面積を少なくとも部分的に規定し得る。幾つかの実施形態では、内フレームは、内フレームのz方向高さに基づいて、集電体210上の半固体電極材料の厚さを少なくとも部分的に規定し得る。
【0050】
[0054] 幾つかの実施形態では、ステンシル220は、2つの内フレームを含んでもよく、第1の内フレーム220aが、集電体210の上に、又は集電体210の上に配置されたマスキング材料の上に直接配置され、第2の内フレーム220bは、第1の内フレーム220a上に配置され得る。
【0051】
[0055] 方法20は、22において、半固体電極材料をキャビティ内に堆積させることと、任意選択的に半固体電極材料を集電体フォイル全体にわたり均一に広げることと、をさらに含む。幾つかの実施形態では、半固体電極材料を集電体210上に堆積させることにより、第1の組成を有する半固体電極材料230aを形成することができる。幾つかの実施形態では、半固体電極材料を分注することは、移動する集電体上に材料をドロップキャストすることによって、中間電極を形成すること、又は実質的に形成することを含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料を分注することは、移動する押し出しノズルなどから固定された集電体210上に半固体電極材料を押し出すことを含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、固定された分注機構により、例えば離散した部分において、固定された集電体210上に分注されてもよく、その後、半固体電極材料の離散した部分が、任意の適切な方法によって集電体210の表面全体にわたって広げられることによって、中間電極が形成されてもよく、又は実質的に形成されてもよい。幾つかの実施形態では、集電体材料は、複数の集電体210のそれぞれが他の集電体から分離されるように、複数の集電体210へと分配されてもよい。次に、半固体電極材料の離散部分が、個別化された集電体210のそれぞれの表面上に配置されることによって、中間電極が形成されてもよく、又は実質的に形成されてもよい。幾つかの実施形態では、方法20のステップ22に従って形成された中間電極は、中間電極が電気化学セル内で動作可能かもしれないが、完成電極に望まれるよりも低い活性固体ローディングを有するような中間電極材料(例えば、230a)を含む。形成された中間電極は、正極、アノード、負極、カソード、又は電気化学セルのその他の電極若しくはコンポーネントでもよい。本明細書に記載されるように、電極は、液体電解質中に少なくとも活性物質及び/又は導電材料を含む半固体電極でもよい。
【0052】
[0056] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、集電体210の露出部分の表面に沿って平滑化されてもよく、又は広げられてもよい。幾つかの実施形態では、半固体電極材料を広げるために、ブレード(本明細書では「ドクターブレード」とも呼ばれる)又は他の真っ直ぐに刃が付いた器具が使用されてもよい。幾つかの実施形態では、ブレード及び/又は内フレームは、半固体電極材料の堆積又は平滑化中にブレード又は内フレームを振動させるための振動源に動作可能に結合されてもよい。振動は、半固体電極材料堆積ステップ中又は後に、半固体電極材料の分散を促進し得る。
【0053】
[0057] 方法20は、23において、電極を規定し、及び電極のエッジを形成するために、ステンシルを除去することをさらに含む。幾つかの実施形態では、ステップ23は、内フレーム、マスキング材料、又はその両方を除去することを含み得る。幾つかの実施形態では、ステンシル材料を除去することにより、エッジの崩壊が少ない、エッジの崩壊が実質的にない、又はエッジの崩壊がない、よりなめらかなエッジを有する中間電極を得ることができる。幾つかの実施形態では、ステンシルの一部、例えば、ステンシルの最上層又は上半分が除去されてもよく、及び最下層又は下半分が集電体210上の適所に残されてもよい。
【0054】
[0058] 幾つかの実施形態では、ステンシル又はその一部が除去されると、中間電極の重さが計られてもよく、及び/又は中間電極の厚さが測定されてもよい。幾つかの実施形態では、中間電極の重さは、中間電極にとって望ましい所定の重さと比較されてもよい。幾つかの実施形態では、中間電極の(例えば、z方向の)厚さが、中間電極にとって望ましい所定の厚さと比較されてもよい。幾つかの実施形態では、所定の重さ及び/又は所定の厚さは、第1の重さ又は第1の厚さでもよい。
【0055】
[0059] 方法20は、24において、電極を機械プレス内に設置すること、及び半固体電極材料から電解質の一部を抽出するために、圧縮力を加えることをさらに含む。幾つかの実施形態では、機械プレスは、ベース250a及びダイ250bを含んでもよく、ベース及び/又はダイを移動させることにより、半固体電極材料230aから電解質の一部を抽出するのに十分な圧縮力Fが中間電極に与えられる。幾つかの実施形態では、機械プレスは、機械プレス中にベース250a及び/又はダイ250bの移動を制御できるように、チャネル又は複数の壁などのプレスガイド260を含み得る。幾つかの実施形態では、中間電極の機械的圧縮によって電解質の一部が除去されると、電極は、電解質に対する活性物質の比率が、半固体電極材料230aが第1の組成を有するときよりも高い第2の組成を有する半固体電極材料230bを含み得る。
【0056】
[0060] 幾つかの実施形態では、ベース250a及びダイ250bの少なくとも一方は、中間電極の機械的圧縮中に、除去された電解質又はそれの一部が、キャビティの内部に保持され得るような、又はキャビティを通って伝達され得るようなキャビティを含み得る。幾つかの実施形態では、中間電極の機械的圧縮中に、除去された電解質又はそれの一部は、半固体電極材料から出て、多孔質集電体を通って、キャビティ内に、又はキャビティを通って伝達され得る。幾つかの実施形態では、除去された電解質又はそれの一部は、半固体電極材料から出て、集電体の端部又はエッジの周辺で、ベースとダイとの間から外へと伝達され得る。幾つかの実施形態では、除去された電解質又はそれの一部は、集電体210とは反対の方向に半固体電極材料から出て、キャビティ内に、又はキャビティを通って伝達され得る。幾つかの実施形態では、除去された電解質又はそれの一部は、本明細書に記載される経路の2つ以上によって、半固体電極材料230aから外に伝達され得る。幾つかの実施形態では、キャビティ内に、又はキャビティを通って伝達された、除去された電解質が、排水管を介して機械プレスから除去され得るように、キャビティは、排水管に流体的に結合されてもよい。幾つかの実施形態では、キャビティ内に、又はキャビティを通って伝達された、除去された電解質が、リザーバを介して機械プレスから除去され得るように、キャビティは、リザーバに流体的に結合されてもよい。幾つかの実施形態では、リザーバに保持された、除去された電解質が、他の半固体電極又は他の場所で使用するために、再利用可能及び/又は再生利用可能であってもよい。
【0057】
[0061] 幾つかの実施形態では、中間電極の機械的圧縮中に、半透膜が、半固体電極材料から外への活性物質、導電材料などの伝達は許容しないが、半固体電極材料から外への電解質の伝達は可能にするように、半透膜(図示せず)が、半固体電極材料上に、又は半固体電極材料の近くに配置され得る。幾つかの実施形態では、半透膜は、中間電極を機械プレスから取り外す前、又は取り外した後に、及び機械的に圧縮された電極を電気化学セルなどの内部に組み込む前に、半固体電極材料上から、又は半固体電極材料の近くから除去されるように構成されたシート又は他の平面構造でもよい。幾つかの実施形態では、半透膜は、それを通る液体電解質の少なくともいくらかの流動を可能にするように構成された従来のセパレータ材料でもよい。幾つかの実施形態では、半透膜は、半固体電極材料230a及び/又は集電体210の組成に関して完全に又は実質的に化学的に不活性でありながら、それを通る液体電解質の少なくともいくらかの流動を可能にする任意の材料でもよい。幾つかの実施形態では、半透膜が完成電気化学セル内に含まれるように、半透膜は、機械的圧縮及び電気化学セルの構築全体を通して半固体電極材料上に、又はその近くに残ってもよい。
【0058】
[0062] 幾つかの実施形態では、例えば24において、中間電極を機械的にプレスする前に、吸収材料240は、中間電極の一部と、機械プレスのコンポーネントとの間に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料240は、中間電極から除去された電解質の少なくとも一部を吸収するために、機械プレス内に、例えば、中間電極とダイ250b及びベース250aの少なくとも一方との間に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料240は、繊維材料、綿花、もみ殻、超疎水性おがくず、セルロース系材料、超吸収性ポリマー、ゼオライト材料、エアロゲル、ナノセルロースエアロゲル、ヒドロゲル、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び架橋ポリマー、ナノ粒子、カーボンナノチューブ、ポリ(ジメチルシロキサン)、セピオライト、タルク、モンモリロナイト、ミズゴケピートモス、木炭、及びおがくずの混合物、これらの組み合わせなどの何れかを含み得る。
【0059】
[0063] 幾つかの実施形態では、キャビティを有するベース及び/又はダイに加えて、吸収材料240が使用されてもよい。幾つかの実施形態では、キャビティを有するベース及び/又はダイの代わりに、吸収材料240が使用されてもよい。幾つかの実施形態では、抽出された電解質がキャビティ内に伝達されたときに、吸収材料240が、抽出された電解質のすべて、実質的にすべて、大部分、いくらか、又は一部を、少なくともその部分が半固体電極材料230b内に再吸収されることを防ぐべく捕捉できるように、キャビティは、少なくとも部分的に吸収材料で満たされてもよい。幾つかの実施形態では、抽出された電解質又はそれの一部がキャビティを通って、例えば、キャビティを通って、キャビティに流体的に結合されたリザーバ又は排水管内へと伝達されたときに、吸収材料240が、抽出された電解質のすべて、実質的にすべて、大部分、いくらか、又は一部を、キャビティ内へと戻る少なくともその部分の伝達、及び/又は半固体電極材料230b内への少なくともその部分の再吸収を防ぐべく捕捉できるように、吸収材料240が位置決めされてもよい。幾つかの実施形態では、中間電極のエッジを介して半固体電極材料230aから除去された電解質の部分を吸収材料240によって捕捉できるように、実質的に捕捉できるように、又は少なくとも部分的に捕捉できるように、吸収材料240は、ベース250a、ダイ250b、及び/又は中間電極のエッジ付近に位置決めされてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料240は、ダイ250b又はベース250aと半透膜との間に挿入されてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料240は、多孔質集電体210とベース250a又はダイ250bとの間に挿入されてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料240は、本明細書に記載される構成の2つ以上に位置付けられてもよく、例えば、吸収材料240は、除去された余剰の電解質のすべて又は実質的にすべてが吸収材料240によって捕捉され得るように、ベース250aと集電体210との間、ダイ250bと半固体電極材料230aの露出面上に位置付けられた半透膜との間、及び中間電極のエッジ付近に配置されてもよい。
【0060】
[0064] 方法20は、機械プレスアセンブリを分解することと、吸収材料240、半透膜、及び/又は残りのステンシル材料(例えば、第1の内フレーム220a)を除去することによって、より高い活性固体ローディングを有する完成半固体電極を形成することと、をさらに含む。幾つかの実施形態では、中間電極から電解質の一部を除去することにより、前述の半固体電極材料及びそれから構成される電極よりも高い活性固体ローディングを有する完成電極が形成される。どのような特定の理論にも制約されることを望むことなく、電解質の一部(例えば、液体電解質の余剰部分)を除去することは、電解質の除去によって、並びにボイド及び間隙率の圧縮除去により、半固体電極材料にわたる伝導率の対応する低下はなしに、集電体上の半固体電極材料の体積を減少させることができる。幾つかの実施形態では、間隙率の低下は、およそ約20%~約50%から約5%~約30%への間隙率の低下を含み得る(すべての値及びその間の範囲を含む)。
【0061】
[0065] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で約20%~約80%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で約40%~約80%、又は体積で50%~約80%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、又は少なくとも約75%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で約80%以下、約75%以下、約70%以下、約65%以下、約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、約35%以下、約30%以下、又は約25%以下の活性物質を含み得る。半固体電極材料230aの第1の組成における活性物質の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、体積で少なくとも約20%、且つ体積で約80%以下、又は体積で少なくとも約30%、且つ体積で約60%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、又は約80%の活性物質を含み得る。
【0062】
[0066] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で約0.5%~約25%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で約1.0%~約6%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約1.5%、少なくとも約2%、少なくとも約2.5%、少なくとも約3%、少なくとも約3.5%、少なくとも約4%、少なくとも約4.5%、少なくとも約5%、少なくとも約5.5%、少なくとも約6%、少なくとも約6.5%、少なくとも約7%、少なくとも約7.5%、少なくとも約8%、少なくとも約8.5%、少なくとも約9%、少なくとも約9.5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、又は少なくとも約20%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、約9.5%以下、約9%以下、約8.5%以下、約8%以下、約7.5%以下、約7%以下、約6.5%以下、約6%以下、約5.5%以下、約5%以下、約4.5%以下、約4%以下、約3.5%以下、約3%以下、約2.5%以下、約2%以下、約1.5%以下、又は約1%以下の導電材料を含み得る。半固体電極材料230aの第1の組成における導電材料の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、体積で少なくとも約0.5%、且つ体積で約25%以下、又は体積で少なくとも約3%、且つ体積で約10%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、約10%、約15%、約20%、又は約25%の導電材料を含み得る。
【0063】
[0067] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で約25%~約70%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で約30%~約50%、又は約20%~約40%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、又は少なくとも約65%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で約70%以下、約65%以下、約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、約35%以下、又は約30%以下の電解質でもよい。半固体電極材料230aの第1の組成における電解質の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約25%、且つ約70%以下、又は少なくとも約30%、且つ約50%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230aの第1の組成は、体積で約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、又は約70%の電解質を含み得る。
【0064】
[0068] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で約30%~約85%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で約50%~約85%、又は体積で60%~約85%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、又は少なくとも約80%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で約85%以下、約80%以下、約75%以下、約70%以下、約65%以下、約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、又は約35%以下の活性物質を含み得る。半固体電極材料230bの第2の組成における活性物質の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、体積で少なくとも約30%、且つ体積で約85%以下、又は体積で少なくとも約40%、且つ体積で約70%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、又は約85%の活性物質を含み得る。
【0065】
[0069] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で約0.5%~約30%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で約1.0%~約6%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約1.5%、少なくとも約2%、少なくとも約2.5%、少なくとも約3%、少なくとも約3.5%、少なくとも約4%、少なくとも約4.5%、少なくとも約5%、少なくとも約5.5%、少なくとも約6%、少なくとも約6.5%、少なくとも約7%、少なくとも約7.5%、少なくとも約8%、少なくとも約8.5%、少なくとも約9%、少なくとも約9.5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、又は少なくとも約25%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で約30%以下、約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、約9.5%以下、約9%以下、約8.5%以下、約8%以下、約7.5%以下、約7%以下、約6.5%以下、約6%以下、約5.5%以下、約5%以下、約4.5%以下、約4%以下、約3.5%以下、約3%以下、約2.5%以下、約2%以下、約1.5%以下、又は約1%以下の導電材料を含み得る。半固体電極材料230bの第2の組成における導電材料の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、体積で少なくとも約0.5%、且つ体積で約30%以下、又は体積で少なくとも約5%、且つ体積で約10%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、約10%、約15%、約20%、約25%、又は約30%の導電材料を含み得る。
【0066】
[0070] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で約15%~約60%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で約20%~約40%、又は約10%~約30%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、又は少なくとも約55%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、約35%以下、約30%以下、約25%以下、又は約20%以下の電解質でもよい。半固体電極材料230bの第2の組成における電解質の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約15%、且つ約60%以下、又は少なくとも約20%、且つ約40%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、体積で約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、又は約60%の電解質を含み得る。
【0067】
[0071] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、半固体電極材料230aの第1の組成よりも小さい、活性物質に対する電解質の比率を有し得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第2の組成は、約5:1~約1:6、約5:1~約1:5、約5:1~約1:4、約5:1~約1:3、約4:1~約1:2、約3:1~約1:1、約5:1~約1:2、約5:1~約1:1、約5:1~約2:1、約5:1~約3:1、約5:1~約4:1、約4:1~約1:3、約3:1~約1:3、約2:1~約1:3、約1:1~約1:3、約1:2~約1:3、約1:2~約1:4、約1:2~約1:5、約1:2~約1:6、約1:3~約1:6、約1:4~約1:6、又は約1:5~約1:6の活性物質に対する電解質のv/v比率(すべての値及びその間の範囲を含む)を有し得る。
【0068】
[0072] 幾つかの実施形態では、半固体電極の重さ及び/又は厚さは、中間電極を機械的にプレスすることによって完成電極を形成するプロセス全体を通した様々な時点で測定することができる。例えば、幾つかの実施形態では、完成電極の重さは、第2の重さでもよく、第1の重さと比較されることによって、機械プレス中に除去された電解質の質量を決定することができる。幾つかの実施形態では、完成電極の厚さは、第2の厚さでもよく、第1の厚さと比較されることによって、機械プレス中に除去された電解質の体積を決定することができる。幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの第1の重さと第2の重さとの間の差、又は第1の厚さと第2の厚さとの間の差が十分ではない場合、吸収材料240及び/又は半透膜を再び半固体電極上に配置することができ、中間電極は、半固体電極材料230bから電解質の第2の部分を除去するためにさらに機械的に圧縮され得る。幾つかの実施形態では、機械プレス中に除去された電解質の体積又は質量を使用して、半固体電極材料230b中の活性物質、導電材料、及び電解質の相対体積又は質量百分率を決定することができる。
【0069】
[0073] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料230bの組成が、完成電極の半固体電極材料230bの望ましい組成と合致又は実質的に合致すると、電極は、機械プレスから取り外すことができる。幾つかの実施形態では、電極は、機械的にプレスされる前に重さが計られてもよく、次に、電解質の第1の部分を除去するために、第1の期間の間、機械的にプレスされてもよく、次に、再度重さが計られてもよく、第1の重さと第2の重さとの間の差は、除去された電解質の質量を決定するために使用可能である。除去された電解質の質量が、除去されるべき電解質の望ましい体積又は質量と十分に一致する場合、電極は、完成電極と見なすことができ、さらなる処理又は電気化学セル(図示せず)内への組み込みの準備が整っている。除去された電解質の質量が、除去されるべき電解質の望ましい体積又は質量と十分に一致しない場合、電極は、電解質の第2の部分を除去するために、第2の期間の間、機械的にプレスされてもよく、次に、3度目の重さが計られてもよく、第2の重さと第3の重さとの間の差は、第2の期間中に除去された電解質の質量を決定するために使用可能である。第1の期間中に除去された電解質の質量プラス第2の期間中に除去された電解質の質量が、半固体電極材料から除去されるべき電解質の望ましい質量に等しい又は実質的に等しい場合に、電極は、完成電極と見なされ得る。除去された電解質の総体積又は質量が、除去されるべき電解質の望ましい体積又は質量に等しくなるまで、又は実質的に等しくなるまで、中間電極の機械的圧縮が、この反復的やり方で継続し得る。
【0070】
[0074] 幾つかの実施形態では、完成電極は、集電体に電気的に接続され、及び電子を電極の内部へ、又は外に移送するように構成された電極タブを含み得る。幾つかの実施形態では、電極タブは、集電体及び/又は絶縁材料を越えて延在し得る。幾つかの実施形態では、電極タブは、半固体電極材料が集電体上に配置される前に、集電体に電気的に結合されてもよい。幾つかの実施形態では、セルは、(i)別個のタブコンポーネント(例えば、電気導線)、(ii)専用タブを集電体に接続すること、及び(iii)専用タブ封止作業に対する必要性を除去することができる統合電気タブ付けを含み得る。代わりに、幾つかの実施形態では、電気タブ又は導線は、集電体と一体化した集電体の拡張部分として設けられてもよい。幾つかの実施形態では、タブ又は導線は、より大きな面積の集電体材料から材料を除去することによって規定することができ、それによって、集電体及びタブ又は導線が規定される。
【0071】
[0075] 方法20は、任意選択的に、間にセパレータを挿入して、完成電極(例えばカソード)を第2の完成電極(例えばアノード)と接合することによって、完成電気化学セルを形成することを含む。つまり、完成電極が個別化され、及び余剰の電解質が除去されると、完成電極は、第2の完成電極が反対の酸化還元反応を示す状態で、電気化学セルへとアセンブルされ得る。つまり、カソード及びアノードが、間にセパレータが配置された状態で、一緒に接合され得る。
【0072】
[0076] 幾つかの実施形態では、セパレータは、アノードとカソードとの間に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、セパレータは、接着剤を用いて、アノード及びカソードの少なくとも一方に接合されてもよい。幾つかの実施形態では、ユニットセルアセンブリを形成するために、1つのアノード、1つのカソード、及び1つのセパレータが一緒にスタックされてもよい。各ユニットセルアセンブリは、電極を外部回路に結合させるための導電タブ(導線とも呼ばれる)も含み得る。次に、電池セルを形成するために、複数のユニットセルアセンブリが、一緒にスタック又は配置される。幾つかの実施形態では、電池セル内のユニットセルアセンブリの数は、例えば、結果として得られる電池セルの望ましい容量及び/又は厚さに応じて異なり得る。これらのスタックされたユニットセルアセンブリは、電気的に並列接続であり、各ユニットセルアセンブリのそれぞれのタブは、一般的に、数ある中でも特に、抵抗溶接、レーザ溶接、及び超音波溶接、シーム溶接、電気ビーム溶接などの溶接プロセスによって、一緒に溶接される。
【0073】
[0077] 幾つかの実施形態では、準備された電気化学セルは、角柱パウチ内で真空封止されてもよく、この角柱パウチは、電気化学セル材料の環境からの気密隔離を提供することができる。したがって、パウチは、電解質溶媒及び/又は腐食塩などの有害物質の周囲環境への漏出を回避するのに役立つことができ、セル内への水及び/又は酸素の浸入を防止することができる。パウチの他の機能は、例えば、内部層の圧縮パッケージング、安全及び取扱いのための電圧分離、並びに電気化学セルアセンブリの機械的保護を含み得る。幾つかの実施形態では、真空パウチの封止を行う間に、電解質がスタックされたユニットセルアセンブリ内に噴射されてもよく、その後、ユニットセルアセンブリ及び電解質が、パウチ内に密封され得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料が既に電解質の望ましい総量を含有し得る場合には、パウチ封止ステップ中に電解質は加えられない。
【0074】
[0078] 幾つかの実施形態では、封止された電池セルは、次に、電極-電解質界面を不動態化することができ、及び副反応を防止することができる、安定したSEI層を生じさせるために、初期充電動作を行うことができる形成プロセスを受け得る。幾つかの実施形態では、電池の容量が必要とされる仕様を満たすことを確実にするために、幾つかの充電及び放電サイクルが実施され得る。幾つかの実施形態では、初期充電段階中に、又は電池形成ステップの電気化学反応中に、導入された又は生成されたガスを放出するために、脱ガスステップが行われ得る。電極内の閉じ込められたガスの存在は、一般に、電極の伝導率及び密度を低下させ、電池セル内に設置され得る活性電気化学材料の量を制限し、リチウム電池における電池性能を損ない得るデンドライト成長を生じさせ得る。幾つかの実施形態では、デンドライト形成は、サイクル寿命の低下及び全体的な安全性能の低下を引き起こし得る。幾つかの実施形態では、閉じ込められたガスの放出後に電池セルを再び封止するために、再封止ステップを行うことができる。
【0075】
[0079]
図3A~3Eは、電解質注入ステップ及び/又は乾燥ステップを必要とせずに、より高い活性物質濃度及びより高いエネルギー密度を有する半固体電極材料を形成する方法30を示す。方法30は、31において、まず、集電体310(例えば、フォイル集電体)上にステンシル320a、320b(まとめて「ステンシル320」)を配置することによって、中間電極を形成することを含む。集電体310は、電極材料とソース又はシンクとの間でイオン/電子を移送するように構成された、任意の適切に導電性のある材料でもよい。幾つかの実施形態では、ステンシル320は、それを通る半固体電極材料の移送を通さない任意の材料を含み得る。幾つかの実施形態では、ステンシル320は、集電体310の周囲の近くで、又は実質的に近くで延在するように、必要な大きさにされ、及び構成され得る。幾つかの実施形態では、ステンシル320は、集電体310と同じ又は実質的に同じ寸法を有してもよい。幾つかの実施形態では、ステンシル320は、‘483出願に記載されるマスキング材料などのマスキング材料を含み得る。幾つかの実施形態では、マスキング材料は、テープ、又は集電体310上への半固体電極材料の堆積中に、半固体電極材料を含有するために集電体310上に、又は集電体310の近くに塗布され得る類似の材料でもよい。
【0076】
[0080] 幾つかの実施形態では、上記のようなマスキング材料の代わりに、又はそれに加えて、半固体電極材料を集電体310上に配置する前に、集電体310上に内フレーム構造が配置されてもよい。幾つかの実施形態では、内フレームは、半固体電極材料の堆積中に、集電体310を適所に、又は実質的に適所に保持することができる。幾つかの実施形態では、内フレームが少なくとも部分的に内部領域を規定し、この内部領域内に、半固体電極材料が、配置され及び集電体310の表面上に保持され得るように、内フレームが少なくともいくらかのz方向厚さを有し得る。
【0077】
[0081] 幾つかの実施形態では、内フレームは、(例えば、内フレームの内側範囲として)完成電極の表面積を少なくとも部分的に規定し得る。幾つかの実施形態では、内フレームは、内フレームのz方向高さに基づいて、集電体310上の半固体電極材料の厚さを少なくとも部分的に規定し得る。
【0078】
[0082] 幾つかの実施形態では、ステンシル320は、2つの内フレームを含んでもよく、第1の内フレーム320aが、集電体310の上に、又は集電体310の上に配置されたマスキング材料の上に直接配置され、第2の内フレーム320bは、第1の内フレーム320a上に配置され得る。
【0079】
[0083] 方法30は、32において、半固体電極材料をキャビティ内に堆積させることと、任意選択的に半固体電極材料を集電体フォイル全体にわたり均一に広げることと、をさらに含む。幾つかの実施形態では、半固体電極材料を集電体310上に堆積させることにより、第1の組成を有する半固体電極材料330aを形成することができる。幾つかの実施形態では、半固体電極材料を分注することは、移動する集電体上に半固体電極材料をドロップキャストすることによって、中間電極を形成すること、又は実質的に形成することを含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料を分注することは、移動する押し出しノズルなどから固定された集電体310上に半固体電極材料を押し出すことを含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、固定された分注機構により、例えば離散した部分において、固定された集電体310上に分注されてもよく、その後、半固体電極材料の離散した部分が、任意の適切な方法によって集電体310の表面全体にわたって広げられることによって、中間電極が形成されてもよく、又は実質的に形成されてもよい。幾つかの実施形態では、集電体材料は、複数の集電体310のそれぞれが他の集電体から分離されるように、複数の集電体310へと分配されてもよい。次に、半固体電極材料の離散部分が、個別化された集電体310のそれぞれの表面上に配置されることによって、中間電極が形成されてもよく、又は実質的に形成されてもよい。幾つかの実施形態では、方法30のステップ32に従って形成された中間電極は、中間電極が電気化学セル内で動作可能かもしれないが、完成電極に望まれるよりも低い活性固体ローディングを有するような中間電極材料(例えば、330a)を含む。形成された中間電極は、正極、アノード、負極、カソード、又は電気化学セルのその他の電極若しくはコンポーネントでもよい。本明細書に記載されるように、電極は、液体電解質中に少なくとも活性物質及び/又は導電材料を含む半固体電極でもよい。
【0080】
[0084] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料は、集電体310の露出部分の表面に沿って平滑化されてもよく、又は広げられてもよい。幾つかの実施形態では、半固体電極材料を広げるために、ブレード(本明細書では「ドクターブレード」とも呼ばれる)又は他の真っ直ぐに刃が付いた器具が使用されてもよい。幾つかの実施形態では、ブレード及び/又は内フレームは、半固体電極材料の堆積又は平滑化中にブレード又は内フレームを振動させるための振動源に動作可能に結合されてもよい。振動は、半固体電極材料堆積ステップ中又は後に、半固体電極材料の分散を促進し得る。
【0081】
[0085] 方法30は、33において、電極を規定し、及び電極のエッジを形成するために、ステンシルを除去することをさらに含む。幾つかの実施形態では、ステップ33は、内フレーム、マスキング材料、又はその両方を除去することを含み得る。幾つかの実施形態では、ステンシル材料を除去することにより、エッジの崩壊が少ない、エッジの崩壊が実質的にない、又はエッジの崩壊がない、よりなめらかなエッジを有する中間電極を得ることができる。幾つかの実施形態では、ステンシルの一部、例えば、ステンシルの最上層又は上半分が除去されてもよく、及び最下層又は下半分が集電体310上の適所に残されてもよい。
【0082】
[0086] 幾つかの実施形態では、ステンシル又はその一部が除去されると、中間電極の重さが計られてもよく、及び/又は中間電極の厚さが測定されてもよい。幾つかの実施形態では、中間電極の重さは、中間電極にとって望ましい所定の重さと比較されてもよい。幾つかの実施形態では、中間電極の(例えば、z方向の)厚さが、中間電極にとって望ましい所定の厚さと比較されてもよい。幾つかの実施形態では、所定の重さ及び/又は所定の厚さは、第1の重さ又は第1の厚さでもよい。
【0083】
[0087] 方法30は、34において、半固体電極材料から電解質の一部を抽出するために、圧縮力Fを加えることをさらに含む。幾つかの実施形態では、圧縮力は、ローラなどによって半固体電極材料に加えられてもよい。図示されるように、ローラは、方向Rに沿って回転する。幾つかの実施形態では、ローラは、圧縮力Fを加えるために、固定された中間電極の表面にわたり移動され得る。幾つかの実施形態では、中間電極は、ベース(図示せず)上に位置付けられてもよく、ローラは、固定された中間電極の表面にわたり移動されてもよい。幾つかの実施形態では、中間電極は、ローラが圧縮力Fを加えることができるように、ローラの中を通って、ローラを通り越して、又はローラの下で移動され得る。幾つかの実施形態では、中間電極は、ローラの下のコンベヤに沿って運ばれてもよい。幾つかの実施形態では、中間電極は、複数のローラが圧縮力Fを加えるように、複数のローラの中を通って移動されてもよい。幾つかの実施形態では、中間電極の機械的圧縮によって電解質の一部が除去されると、電極は、電解質に対する活性物質の比率が、半固体電極材料330aが第1の組成を有するときよりも高い第2の組成を有する半固体電極材料330bを含み得る。
【0084】
[0088] 幾つかの実施形態では、ベース、ローラ、複数のローラの1つ、及び/又は複数のローラのそれぞれは、中間電極の機械的圧縮中に、除去された電解質又はそれの一部が、キャビティの内部に保持され得るような、又はキャビティを通って伝達され得るようなキャビティを含み得る。幾つかの実施形態では、中間電極の機械的圧縮中に、除去された電解質又はそれの一部は、半固体電極材料から出て、多孔質集電体を通って、キャビティ内に、又はキャビティを通って伝達され得る。幾つかの実施形態では、除去された電解質又はそれの一部は、半固体電極材料から出て、集電体の端部又はエッジの周辺で、ベースとローラ又は複数のローラとの間から外へと伝達され得る。幾つかの実施形態では、除去された電解質又はそれの一部は、集電体310とは反対の方向に半固体電極材料から出て、キャビティ内に、又はキャビティを通って伝達され得る。幾つかの実施形態では、除去された電解質又はそれの一部は、本明細書に記載される経路の2つ以上によって、半固体電極材料330aから外に伝達され得る。幾つかの実施形態では、キャビティ内に、又はキャビティを通って伝達された、除去された電解質が、排水管を介して機械プレスから除去され得るように、キャビティは、排水管に流体的に結合されてもよい。幾つかの実施形態では、キャビティ内に、又はキャビティを通って伝達された、除去された電解質が、リザーバを介して機械プレスから除去され得るように、キャビティは、リザーバに流体的に結合されてもよい。幾つかの実施形態では、リザーバに保持された、除去された電解質が、他の半固体電極又は他の場所で使用するために、再利用可能及び/又は再生利用可能であってもよい。
【0085】
[0089] 幾つかの実施形態では、中間電極の機械的圧縮中に、半透膜が、半固体電極材料から外への活性物質、又は導電材料などの伝達は許容しないが、半固体電極材料から外への電解質の伝達は可能にするように、半透膜(図示せず)が、半固体電極材料上に、又は半固体電極材料の近くに配置され得る。幾つかの実施形態では、半透膜は、中間電極を機械プレスから取り外す前、又は取り外した後に、及び機械的に圧縮された電極を電気化学セルなどの内部に組み込む前に、半固体電極材料上から、又は半固体電極材料の近くから除去されるように構成されたシート又は他の平面構造でもよい。幾つかの実施形態では、半透膜は、それを通る液体電解質の少なくともいくらかの流動を可能にするように構成された従来のセパレータ材料でもよい。幾つかの実施形態では、半透膜は、半固体電極材料及び/又は集電体310の組成に関して完全に又は実質的に化学的に不活性でありながら、それを通る液体電解質の少なくともいくらかの流動を可能にする任意の材料でもよい。幾つかの実施形態では、半透膜が完成電気化学セル内に含まれるように、半透膜は、機械的圧縮及び電気化学セルの構築全体を通して半固体電極材料上に、又はその近くに残ってもよい。
【0086】
[0090] 幾つかの実施形態では、例えば34において、中間電極を機械的にプレスする前に、吸収材料340は、中間電極の一部と、ベース、ローラ、又は複数のローラの少なくとも1つとの間に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料340は、中間電極から除去された電解質の少なくとも一部を吸収するために、中間電極とローラとの間に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料340は、繊維材料、綿花、もみ殻、超疎水性おがくず、セルロース系材料、超吸収性ポリマー、ゼオライト材料、エアロゲル、ナノセルロースエアロゲル、ヒドロゲル、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び架橋ポリマー、ナノ粒子、カーボンナノチューブ、ポリ(ジメチルシロキサン)、セピオライト、タルク、モンモリロナイト、ミズゴケピートモス、木炭、及びおがくずの混合物、これらの組み合わせなどの何れかを含み得る。
【0087】
[0091] 幾つかの実施形態では、1つ又は複数のキャビティを有するベース、ローラ、及び/又は複数のローラに加えて、吸収材料340が使用されてもよい。幾つかの実施形態では、1つ又は複数のキャビティを有するベース、ローラ、及び/又は複数のローラの代わりに、吸収材料340が使用されてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料340が、複数のローラによって循環させられてもよい。つまり、2つ以上のローラ(又はローラ及びピボット点)が、吸収材料340の平坦な側を半固体電極材料330aと接触させ続けてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料340は、連続又は半連続動作で半固体電極330aから電解質を除去することができる。幾つかの実施形態では、吸収材料340は、循環させることができ、電解質は、半固体電極330aから間隔を空けた場所で、吸収材料340から除去することができる。つまり、吸収材料340は、「回復させる」ことができ、再び半固体電極330aと接触するように再循環させることができる。幾つかの実施形態では、抽出された電解質がキャビティ内に伝達されたときに、吸収材料340が、抽出された電解質のすべて、実質的にすべて、大部分、いくらか、又は一部を、少なくともその部分が半固体電極材料330b内に再吸収されることを防ぐべく捕捉できるように、キャビティは、少なくとも部分的に吸収材料で満たされてもよい。幾つかの実施形態では、抽出された電解質又はそれの一部がキャビティを通って、例えば、キャビティを通って、キャビティに流体的に結合されたリザーバ又は排水管内へと伝達されたときに、吸収材料340が、抽出された電解質のすべて、実質的にすべて、大部分、いくらか、又は一部を、キャビティ内へと戻る少なくともその部分の伝達、及び/又は半固体電極材料330b内への少なくともその部分の再吸収を防ぐべく捕捉できるように、吸収材料340が位置決めされてもよい。幾つかの実施形態では、中間電極のエッジを介して半固体電極材料330aから除去された電解質の任意の部分を吸収材料340によって捕捉できるように、実質的に捕捉できるように、又は少なくとも部分的に捕捉できるように、吸収材料340は、ベース、ローラ若しくは複数のローラ、及び/又は中間電極のエッジ付近に位置決めされてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料340は、ローラ又はベースと半透膜との間に挿入されてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料340は、多孔質集電体310とベース又はローラとの間に挿入されてもよい。幾つかの実施形態では、吸収材料340は、本明細書に記載される構成の2つ以上に位置付けられてもよく、例えば、吸収材料340は、除去された余剰の電解質のすべて又は実質的にすべてが吸収材料340によって捕捉され得るように、ベースと集電体310との間、ローラ又は複数のローラと半固体電極材料330aの露出面上に位置付けられた半透膜との間、及び中間電極のエッジ付近に配置されてもよい。
【0088】
[0092] 方法30は、ローラを取り外すこと、又はローラアセンブリからプレスされた電極を取り外すこと、並びに吸収材料340、半透膜、及び/又は残りのステンシル材料(例えば、第1の内フレーム320a)を除去することによって、より高い活性固体ローディングを有する完成半固体電極を形成することをさらに含む。幾つかの実施形態では、中間電極から電解質の一部を除去することにより、前述の半固体電極材料及びそれから構成される電極よりも高い活性固体ローディングを有する完成電極が形成される。どのような特定の理論にも制約されることを望むことなく、電解質の一部(例えば、液体電解質の余剰部分)を除去することは、電解質の除去によって、並びにボイド及び間隙率の圧縮除去により、半固体電極材料にわたる伝導率の対応する低下はなしに、集電体上の半固体電極材料の体積を減少させることができる。幾つかの実施形態では、間隙率の低下は、約20%~約50%から約5%~約30%への間隙率の低下を含み得る(すべての値及びその間の範囲を含む)。
【0089】
[0093] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で約20%~約80%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で約40%~約80%、又は体積で50%~約80%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、又は少なくとも約75%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で約80%以下、約75%以下、約70%以下、約65%以下、約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、約35%以下、約30%以下、又は約25%以下の活性物質を含み得る。半固体電極材料330aの第1の組成における活性物質の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、体積で少なくとも約20%、且つ体積で約80%以下、又は体積で少なくとも約30%、且つ体積で約60%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、又は約80%の活性物質を含み得る。
【0090】
[0094] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で約0.5%~約25%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で約1.0%~約6%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約1.5%、少なくとも約2%、少なくとも約2.5%、少なくとも約3%、少なくとも約3.5%、少なくとも約4%、少なくとも約4.5%、少なくとも約5%、少なくとも約5.5%、少なくとも約6%、少なくとも約6.5%、少なくとも約7%、少なくとも約7.5%、少なくとも約8%、少なくとも約8.5%、少なくとも約9%、少なくとも約9.5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、又は少なくとも約20%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、約9.5%以下、約9%以下、約8.5%以下、約8%以下、約7.5%以下、約7%以下、約6.5%以下、約6%以下、約5.5%以下、約5%以下、約4.5%以下、約4%以下、約3.5%以下、約3%以下、約2.5%以下、約2%以下、約1.5%以下、又は約1%以下の導電材料を含み得る。半固体電極材料330aの第1の組成における導電材料の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、体積で少なくとも約0.5%、且つ体積で約25%以下、又は体積で少なくとも約3%、且つ体積で約10%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、約10%、約15%、約20%、又は約25%の導電材料を含み得る。
【0091】
[0095] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で約25%~約70%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で約30%~約50%、又は約20%~約40%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、又は少なくとも約65%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で約70%以下、約65%以下、約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、約35%以下、又は約30%以下の電解質でもよい。半固体電極材料330aの第1の組成における電解質の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約25%、且つ約70%以下、又は少なくとも約30%、且つ約50%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330aの第1の組成は、体積で約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、又は約70%の電解質を含み得る。
【0092】
[0096] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で約30%~約85%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で約50%~約85%、又は体積で60%~約85%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、又は少なくとも約80%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で約85%以下、約80%以下、約75%以下、約70%以下、約65%以下、約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、又は約35%以下の活性物質を含み得る。半固体電極材料330bの第2の組成における活性物質の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、体積で少なくとも約30%、且つ体積で約85%以下、又は体積で少なくとも約40%、且つ体積で約70%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、又は約85%の活性物質を含み得る。
【0093】
[0097] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で約0.5%~約30%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で約1.0%~約6%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約1.5%、少なくとも約2%、少なくとも約2.5%、少なくとも約3%、少なくとも約3.5%、少なくとも約4%、少なくとも約4.5%、少なくとも約5%、少なくとも約5.5%、少なくとも約6%、少なくとも約6.5%、少なくとも約7%、少なくとも約7.5%、少なくとも約8%、少なくとも約8.5%、少なくとも約9%、少なくとも約9.5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、又は少なくとも約25%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で約30%以下、約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、約9.5%以下、約9%以下、約8.5%以下、約8%以下、約7.5%以下、約7%以下、約6.5%以下、約6%以下、約5.5%以下、約5%以下、約4.5%以下、約4%以下、約3.5%以下、約3%以下、約2.5%以下、約2%以下、約1.5%以下、又は約1%以下の導電材料を含み得る。半固体電極材料330bの第2の組成における導電材料の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、体積で少なくとも約0.5%、且つ体積で約30%以下、又は体積で少なくとも約5%、且つ体積で約10%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、約10%、約15%、約20%、約25%、又は約30%の導電材料を含み得る。
【0094】
[0098] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で約15%~約60%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で約20%~約40%、又は約10%~約30%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、又は少なくとも約55%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、約35%以下、約30%以下、約25%以下、又は約20%以下の電解質でもよい。半固体電極材料330bの第2の組成における電解質の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約15%、且つ約60%以下、又は少なくとも約20%、且つ約40%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、体積で約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、又は約60%の電解質を含み得る。
【0095】
[0099] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、半固体電極材料330aの第1の組成よりも小さい、活性物質に対する電解質の比率を有し得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、約5:1~約1:3、約4:1~約1:2、約3:1~約1:1、約5:1~約1:2、約5:1~約1:1、約5:1~約2:1、約5:1~約3:1、約5:1~約4:1、約4:1~約1:3、約3:1~約1:3、約2:1~約1:3、約1:1~約1:3、又は約1:2~約1:3の活性物質に対する電解質の比率(すべての値及びその間の範囲を含む)を有し得る。
【0096】
[00100] 幾つかの実施形態では、半固体電極の重さ及び/又は厚さは、中間電極を機械的にプレスすることによって完成電極を形成するプロセス全体を通した様々な時点で測定することができる。例えば、幾つかの実施形態では、完成電極の重さは、第2の重さでもよく、第1の重さと比較されることによって、機械プレス中に除去された電解質の質量を決定することができる。幾つかの実施形態では、完成電極の厚さは、第2の厚さでもよく、第1の厚さと比較されることによって、機械プレス中に除去された電解質の体積を決定することができる。幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第1の重さと第2の重さとの間の差、又は第1の厚さと第2の厚さとの間の差が十分ではない場合、吸収材料340及び/又は半透膜を再び半固体電極上に配置することができ、中間電極は、半固体電極材料330bから電解質の第2の部分を除去するためにさらに機械的に圧縮され得る。幾つかの実施形態では、機械プレス中に除去された電解質の体積又は質量を使用して、半固体電極材料330b中の活性物質、導電材料、及び電解質の相対体積又は質量百分率を決定することができる。
【0097】
[00101] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの組成が、完成電極の半固体電極材料330bの望ましい組成と合致又は実質的に合致すると、電極は、機械プレスから取り外すことができる。幾つかの実施形態では、電極は、機械的にプレスされる前に重さが計られてもよく、次に、電解質の第1の部分を除去するために、第1の期間の間、機械的にプレスされてもよく、次に、再度重さが計られてもよく、第1の重さと第2の重さとの間の差は、除去された電解質の質量を決定するために使用可能である。除去された電解質の質量が、除去されるべき電解質の望ましい体積又は質量と十分に一致する場合、電極は、完成電極と見なすことができ、さらなる処理又は電気化学セル(図示せず)内への組み込みの準備が整っている。除去された電解質の質量が、除去されるべき電解質の望ましい体積又は質量と十分に一致しない場合、電極は、電解質の第2の部分を除去するために、第2の期間の間、機械的にプレスされてもよく、次に、3度目の重さが計られてもよく、第2の重さと第3の重さとの間の差は、第2の期間中に除去された電解質の質量を決定するために使用可能である。第1の期間中に除去された電解質の質量プラス第2の期間中に除去された電解質の質量が、半固体電極材料から除去されるべき電解質の望ましい質量に等しい又は実質的に等しい場合に、電極は、完成電極と見なされ得る。除去された電解質の総体積又は質量が、除去されるべき電解質の望ましい体積又は質量に等しくなるまで、又は実質的に等しくなるまで、中間電極の機械的圧縮が、この反復的やり方で継続し得る。
【0098】
[00102] 幾つかの実施形態では、完成電極は、集電体に電気的に接続され、及び電子を電極の内部へ、又は外に移送するように構成された電極タブを含み得る。幾つかの実施形態では、電極タブは、集電体及び/又は絶縁材料を越えて延在し得る。幾つかの実施形態では、電極タブは、半固体電極材料が集電体上に配置される前に、集電体に電気的に結合されてもよい。幾つかの実施形態では、セルは、(i)別個のタブコンポーネント(例えば、電気導線)、(ii)専用タブを集電体に接続すること、及び(iii)専用タブ封止作業に対する必要性を除去することができる統合電気タブ付けを含み得る。代わりに、幾つかの実施形態では、電気タブ又は導線は、集電体と一体化した集電体の拡張部分として設けられてもよい。幾つかの実施形態では、タブ又は導線は、より大きな面積の集電体材料から材料を除去することによって規定することができ、それによって、集電体及びタブ又は導線が規定される。
【0099】
[00103] 方法30は、任意選択的に、間にセパレータを挿入して、完成電極(例えばカソード)を第2の完成電極(例えばアノード)と接合することによって、完成電気化学セルを形成することを含む。つまり、完成電極が個別化され、及び余剰の電解質が除去されると、完成電極は、第2の完成電極が反対の酸化還元反応を示す状態で、電気化学セルへとアセンブルされ得る。つまり、カソード及びアノードが、間にセパレータが配置された状態で、一緒に接合され得る。
【0100】
[00104] 幾つかの実施形態では、セパレータは、アノードとカソードとの間に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、セパレータは、接着剤を用いて、アノード及びカソードの少なくとも一方に接合されてもよい。幾つかの実施形態では、ユニットセルアセンブリを形成するために、1つのアノード、1つのカソード、及び1つのセパレータが一緒にスタックされてもよい。各ユニットセルアセンブリは、電極を外部回路に結合させるための導電タブ(導線とも呼ばれる)も含み得る。次に、電池セルを形成するために、複数のユニットセルアセンブリが、一緒にスタック又は配置される。幾つかの実施形態では、電池セル内のユニットセルアセンブリの数は、例えば、結果として得られる電池セルの望ましい容量及び/又は厚さに応じて異なり得る。これらのスタックされたユニットセルアセンブリは、電気的に並列接続であり、各ユニットセルアセンブリのそれぞれのタブは、一般的に、数ある中でも特に、抵抗溶接、レーザ溶接、及び超音波溶接、シーム溶接、電気ビーム溶接などの溶接プロセスによって、一緒に溶接される。
【0101】
[00105] 幾つかの実施形態では、準備された電気化学セルは、角柱パウチ内で真空封止されてもよく、この角柱パウチは、電気化学セル材料の環境からの気密隔離を提供することができる。したがって、パウチは、電解質溶媒及び/又は腐食塩などの有害物質の周囲環境への漏出を回避するのに役立つことができ、セル内への水及び/又は酸素の浸入を防止することができる。パウチの他の機能は、例えば、内部層の圧縮パッケージング、安全及び取扱いのための電圧分離、並びに電気化学セルアセンブリの機械的保護を含み得る。幾つかの実施形態では、真空パウチの封止を行う間に、電解質がスタックされたユニットセルアセンブリ内に噴射されてもよく、その後、ユニットセルアセンブリ及び電解質が、パウチ内に密封され得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料が既に電解質の望ましい総量を含有し得る場合には、パウチ封止ステップ中に電解質は加えられない。
【0102】
[00106] 幾つかの実施形態では、封止された電池セルは、次に、電極-電解質界面を不動態化することができ、及び副反応を防止することができる、安定したSEI層を生じさせるために、初期充電動作を行うことができる形成プロセスを受け得る。幾つかの実施形態では、電池の容量が必要とされる仕様を満たすことを確実にするために、幾つかの充電及び放電サイクルが実施され得る。幾つかの実施形態では、初期充電段階中に、又は電池形成ステップの電気化学反応中に、導入された又は生成されたガスを放出するために、脱ガスステップが行われ得る。電極内の閉じ込められたガスの存在は、一般に、電極の伝導率及び密度を低下させ、電池セル内に設置され得る活性電気化学材料の量を制限し、リチウム電池における電池性能を損ない得るデンドライト成長を生じさせ得る。幾つかの実施形態では、デンドライト形成は、サイクル寿命の低下及び全体的な安全性能の低下を引き起こし得る。幾つかの実施形態では、閉じ込められたガスの放出後に電池セルを再び封止するために、再封止ステップを行うことができる。
【0103】
[00107]
図4A~4Eは、電解質注入ステップ及び/又は乾燥ステップを必要とせずに、より高い活性物質濃度及びより高いエネルギー密度を有する半固体電極材料を形成する方法40を示す。方法40は、41において、第1の組成を有する半固体電極材料430aをプレス435内に装填することを含む。幾つかの実施形態では、プレス435は、ベース436及びフレーム438を含んでもよく、ベース436及びフレーム438は、キャビティ439を形成する。幾つかの実施形態では、ベース436とフレーム438との間の境界を通って半固体電極材料430aが実質的に漏出しないように、ベース436は、そのエッジの周りに水密シールを含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430aは、
図3A~3Eを参照して上述したような半固体電極材料330aと同じ又は実質的に類似した特性を有し得る。
【0104】
[00108] 幾つかの実施形態では、中間電極の機械的圧縮中に、半透膜が、半固体電極材料から外への活性物質、又は導電材料などの伝達は許容しないが、半固体電極材料から外への電解質の伝達は可能にするように、半透膜(図示せず)が、半固体電極材料上に、又は半固体電極材料の近くに配置され得る。幾つかの実施形態では、半透膜は、中間電極を機械プレスから取り外す前、又は取り外した後に、及び機械的に圧縮された電極を電気化学セルなどの内部に組み込む前に、半固体電極材料上から、又は半固体電極材料の近くから除去されるように構成されたシート又は他の平面構造でもよい。幾つかの実施形態では、半透膜は、それを通る液体電解質の少なくともいくらかの流動を可能にするように構成された従来のセパレータ材料でもよい。幾つかの実施形態では、半透膜は、半固体電極材料430a及び/又は集電体410の組成に関して完全に又は実質的に化学的に不活性でありながら、それを通る液体電解質の少なくともいくらかの流動を可能にする任意の材料でもよい。幾つかの実施形態では、半透膜が完成電気化学セル内に含まれるように、半透膜は、機械的圧縮及び電気化学セルの構築全体を通して半固体電極材料上に、又はその近くに残ってもよい。
【0105】
[00109] 42では、半固体電極材料430aは、フレーム438の上端と同一平面になる又はほぼ同一平面になるために、プレス435のキャビティ439全体を通して均一に配置される。次に、吸収材料440がフレーム438の上端の上に設置される。幾つかの実施形態では、吸収材料440は、
図3A~3Eを参照して上述したような吸収材料340と同じでもよく、又は実質的に類似してもよい。
【0106】
[00110] 43では、キャビティ439を縮小させ、半固体電極材料430aから吸収材料440内へと電解質の一部を抽出するために、力Fがベース436の底面に加えられる。44では、半固体電極材料430aの機械的圧縮によって電解質の一部が除去されると、半固体電極材料430aは、第2の組成を有する半固体電極ウェーハ430bになることができる。半固体電極ウェーハ430bは、半固体電極材料430aよりも高い、電解質に対する活性物質の比率を有する。幾つかの実施形態では、キャビティ内に、又はキャビティを通って伝達された、除去された電解質が、排水管を介して機械プレスから除去され得るように、キャビティ439は、排水管(図示せず)に流体的に結合されてもよい。幾つかの実施形態では、キャビティ内に、又はキャビティを通って伝達された、除去された電解質が、リザーバを介して機械プレスから除去され得るように、キャビティは、リザーバ(図示せず)に流体的に結合されてもよい。幾つかの実施形態では、リザーバに保持された、除去された電解質が、他の半固体電極又は他の場所で使用するために、再利用可能及び/又は再生利用可能であってもよい。
【0107】
[00111] 45では、半固体電極ウェーハ430bは、プレス435から取り外され、それは、電気化学セルを構築するために使用されてもよく、又はさらに処理されてもよい。プレス435からの半固体電極ウェーハ430bの取り外しは、半固体電極ウェーハ430bに接触する吸収材料を除去することも含み得る。半固体電極ウェーハ430bは、多様な異なる用途に適用することができる、汎用性のある独立した材料である。幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bは、
図3A~3Eを参照して上述した半固体電極材料330bの組成特性と同じ又は実質的に類似した組成特性を有し得る。幾つかの実施形態では、方法40は、
図3A~3Eを参照して上述したような、半固体電極材料430aの密度を高めるためのローラの使用を含み得る。
【0108】
[00112] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料430aの第1の組成は、体積で約20%~約80%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430aの第1の組成は、体積で約40%~約80%、又は体積で50%~約80%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430aの第1の組成は、体積で少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、又は少なくとも約75%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430aの第1の組成は、体積で約80%以下、約75%以下、約70%以下、約65%以下、約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、約35%以下、約30%以下、又は約25%以下の活性物質を含み得る。半固体電極材料430aの第1の組成における活性物質の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、体積で少なくとも約20%、且つ体積で約80%以下、又は体積で少なくとも約30%、且つ体積で約60%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430aの第1の組成は、体積で約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、又は約80%の活性物質を含み得る。
【0109】
[00113] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料430aの第1の組成は、体積で約0.5%~約25%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430aの第1の組成は、体積で約1.0%~約6%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430aの第1の組成は、体積で少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約1.5%、少なくとも約2%、少なくとも約2.5%、少なくとも約3%、少なくとも約3.5%、少なくとも約4%、少なくとも約4.5%、少なくとも約5%、少なくとも約5.5%、少なくとも約6%、少なくとも約6.5%、少なくとも約7%、少なくとも約7.5%、少なくとも約8%、少なくとも約8.5%、少なくとも約9%、少なくとも約9.5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、又は少なくとも約20%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430aの第1の組成は、体積で約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、約9.5%以下、約9%以下、約8.5%以下、約8%以下、約7.5%以下、約7%以下、約6.5%以下、約6%以下、約5.5%以下、約5%以下、約4.5%以下、約4%以下、約3.5%以下、約3%以下、約2.5%以下、約2%以下、約1.5%以下、又は約1%以下の導電材料を含み得る。半固体電極材料430aの第1の組成における導電材料の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、体積で少なくとも約0.5%、且つ体積で約25%以下、又は体積で少なくとも約3%、且つ体積で約10%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430aの第1の組成は、体積で約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、約10%、約15%、約20%、又は約25%の導電材料を含み得る。
【0110】
[00114] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料430aの第1の組成は、体積で約25%~約70%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430aの第1の組成は、体積で約30%~約50%、又は約20%~約40%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430bの第2の組成は、体積で少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、又は少なくとも約80%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430bの第2の組成は、体積で約85%以下、約80%以下、約75%以下、約70%以下、約65%以下、約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、又は約35%以下の活性物質を含み得る。半固体電極材料430bの第2の組成における活性物質の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、体積で少なくとも約30%、且つ体積で約85%以下、又は体積で少なくとも約40%、且つ体積で約70%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430bの第2の組成は、体積で約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、又は約85%の活性物質を含み得る。
【0111】
[00115] 幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bの第2の組成は、体積で約30%~約85%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bの第2の組成は、体積で約50%~約85%、又は体積で60%~約85%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430bの第2の組成は、体積で少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、又は少なくとも約80%の活性物質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430bの第2の組成は、体積で約85%以下、約80%以下、約75%以下、約70%以下、約65%以下、約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、又は約35%以下の活性物質を含み得る。半固体電極材料430bの第2の組成における活性物質の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、体積で少なくとも約30%、且つ体積で約85%以下、又は体積で少なくとも約40%、且つ体積で約70%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430bの第2の組成は、体積で約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、又は約85%の活性物質を含み得る。
【0112】
[00116] 幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bの第2の組成は、体積で約0.5%~約30%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bの第2の組成は、体積で約1.0%~約6%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430bの第2の組成は、体積で少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約1.5%、少なくとも約2%、少なくとも約2.5%、少なくとも約3%、少なくとも約3.5%、少なくとも約4%、少なくとも約4.5%、少なくとも約5%、少なくとも約5.5%、少なくとも約6%、少なくとも約6.5%、少なくとも約7%、少なくとも約7.5%、少なくとも約8%、少なくとも約8.5%、少なくとも約9%、少なくとも約9.5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、又は少なくとも約25%の導電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430bの第2の組成は、体積で約30%以下、約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、約9.5%以下、約9%以下、約8.5%以下、約8%以下、約7.5%以下、約7%以下、約6.5%以下、約6%以下、約5.5%以下、約5%以下、約4.5%以下、約4%以下、約3.5%以下、約3%以下、約2.5%以下、約2%以下、約1.5%以下、又は約1%以下の導電材料を含み得る。半固体電極材料430bの第2の組成における導電材料の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、体積で少なくとも約0.5%、且つ体積で約30%以下、又は体積で少なくとも約5%、且つ体積で約10%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430bの第2の組成は、体積で約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、約10%、約15%、約20%、約25%、又は約30%の導電材料を含み得る。
【0113】
[00117] 幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bの第2の組成は、体積で約15%~約60%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bの第2の組成は、体積で約20%~約40%、又は約10%~約30%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430bの第2の組成は、体積で少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、又は少なくとも約55%の電解質を含み得る。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430bの第2の組成は、体積で約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、約35%以下、約30%以下、約25%以下、又は約20%以下の電解質でもよい。半固体電極材料430bの第2の組成における電解質の上記の体積百分率の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約15%、且つ約60%以下、又は少なくとも約20%、且つ約40%以下)(すべての値及びその間の範囲を含む)。幾つかの実施形態では、半固体電極材料430bの第2の組成は、体積で約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、又は約60%の電解質を含み得る。
【0114】
[00118] 幾つかの実施形態では、半固体電極材料330bの第2の組成は、半固体電極材料430aの第1の組成よりも小さい、活性物質に対する電解質の比率を有し得る。幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bの第2の組成は、約5:1~約1:3、約4:1~約1:2、約3:1~約1:1、約5:1~約1:2、約5:1~約1:1、約5:1~約2:1、約5:1~約3:1、約5:1~約4:1、約4:1~約1:3、約3:1~約1:3、約2:1~約1:3、約1:1~約1:3、又は約1:2~約1:3の活性物質に対する電解質の比率(すべての値及びその間の範囲を含む)を有し得る。
【0115】
[00119]
図4Fは、半固体電極ウェーハ430bの上面図である。図示されるように、半固体電極ウェーハ430bは、上から見たときに長方形状を有する。幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bは、半固体電極ウェーハ430bを上から見たときに、円形状、L字形状、正方形状、又は電気化学セル内への組み込みに適した任意の他の形状を有してもよい。したがって、幾つかの実施形態では、キャビティ439は、キャビティ439を上から見たときに、長方形状、円形状、L字形状、正方形状、又は電極の製造に適した任意の他の形状を有し得る。
【0116】
[00120] 幾つかの実施形態では、半固体電極の重さ及び/又は厚さは、中間電極を機械的にプレスすることによって完成電極を形成するプロセス全体を通した様々な時点で測定することができる。例えば、幾つかの実施形態では、完成電極の重さは、第2の重さでもよく、第1の重さと比較されることによって、機械プレス中に除去された電解質の質量を決定することができる。幾つかの実施形態では、完成電極の厚さは、第2の厚さでもよく、第1の厚さと比較されることによって、機械プレス中に除去された電解質の体積を決定することができる。幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bの第1の重さと第2の重さとの間の差、又は第1の厚さと第2の厚さとの間の差が十分ではない場合、吸収材料440及び/又は半透膜を再び半固体電極上に配置することができ、中間電極は、半固体電極ウェーハ430bから電解質の第2の部分を除去するためにさらに機械的に圧縮され得る。幾つかの実施形態では、機械プレス中に除去された電解質の体積又は質量を使用して、半固体電極ウェーハ430b中の活性物質、導電材料、及び電解質の相対体積又は質量百分率を決定することができる。
【0117】
[00121] 幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bの組成が、完成電極の半固体電極ウェーハ430bの望ましい組成と合致又は実質的に合致すると、電極は、機械プレスから取り外すことができる。幾つかの実施形態では、電極は、機械的にプレスされる前に重さが計られてもよく、次に、電解質の第1の部分を除去するために、第1の期間の間、機械的にプレスされてもよく、次に、再度重さが計られてもよく、第1の重さと第2の重さとの間の差は、除去された電解質の質量を決定するために使用可能である。除去された電解質の質量が、除去されるべき電解質の望ましい体積又は質量と十分に一致する場合、電極は、完成電極と見なすことができ、さらなる処理又は電気化学セル(図示せず)内への組み込みの準備が整っている。除去された電解質の質量が、除去されるべき電解質の望ましい体積又は質量と十分に一致しない場合、電極は、電解質の第2の部分を除去するために、第2の期間の間、機械的にプレスされてもよく、次に、3度目の重さが計られてもよく、第2の重さと第3の重さとの間の差は、第2の期間中に除去された電解質の質量を決定するために使用可能である。第1の期間中に除去された電解質の質量プラス第2の期間中に除去された電解質の質量が、半固体電極材料から除去されるべき電解質の望ましい質量に等しい又は実質的に等しい場合に、電極は、完成電極と見なされ得る。除去された電解質の総体積又は質量が、除去されるべき電解質の望ましい体積又は質量に等しくなるまで、又は実質的に等しくなるまで、中間電極の機械的圧縮が、この反復的やり方で継続し得る。
【0118】
[00122]
図5A及び5Bは、ある実施形態による、前述の半固体電極ウェーハ430bのさらなる使用の方法50を示す。幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bを使用して、電気化学セルを形成することができ、電気化学セルは、第2の電極470、集電体472、及びセパレータ474を含む。51に示されるように、第2の電極470は、集電体472の上に配置され、セパレータ474は、第2の電極470の上に配置される。幾つかの実施形態では、電解質液滴476が、セパレータ474の表面をぬらすために、セパレータ474の上に配置されてもよい。52では、半固体電極ウェーハ430bがセパレータ474の上に配置される。セパレータ474の表面をぬらすことは、半固体電極ウェーハ430bとセパレータ474との間の界面に沿った空隙を防止することができる。空隙は、電解質液滴476によって埋められ、イオン移動を阻止する半固体電極ウェーハ430bとセパレータ474との間の界面における領域が実質的に存在しない。
【0119】
[00123] 幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bは、簡単に移送することができる。幾つかの実施形態では、複数の半固体電極ウェーハ430bは、一緒にスタックすることができる。幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bは、他の電極の上にスタックすることができる。幾つかの実施形態では、様々なセル化学的性質を有する複数の半固体電極ウェーハ430bが一緒にスタックされてもよい。つまり、第1の半固体電極ウェーハが第1のセル化学的性質を有し、及び第2の半固体電極ウェーハが第2のセル化学的性質を有する場合があり、第2のセル化学的性質は、第1のセル化学的性質とは異なる。幾つかの実施形態では、さらなる半固体電極ウェーハがさらなる化学的性質を有し得る。幾つかの実施形態では、半固体電極ウェーハ430bは、バイセル(bi-cell)又は複数の電池化学的性質を有する電気化学セルシステム内に含まれてもよい。
【0120】
[00124] 1つ又は複数の方法として、様々な概念を具現化することができ、それらの少なくとも1つの例が提供されている。方法の一部として行われる動作は、任意の適切なやり方で順序付けが行われてもよい。したがって、例示とは異なる順序で動作が行われる実施形態を構築することができ、これらの実施形態は、例示的実施形態では逐次的動作として示されているとしても、幾つかの動作を同時に行うことを含み得る。言い換えれば、このような特徴は、必ずしも特定の実行順序に限定されるのではなく、むしろ、本開示と一致したやり方で、順次、非同期的に、一斉に、並行して、同時に、同期的に、及び/又は同種の様式で実行することができる任意の数のスレッド、プロセス、サービス、サーバ、及び/又は同種のものでもよいことが理解されるものとする。したがって、これらの特徴の幾つかは、それらが単一の実施形態において同時に存在できないという点で相互に矛盾する場合がある。同様に、幾つかの特徴は、イノベーションの1つの態様には適用可能であるが、他の態様には適用できない。
【0121】
[00125] 加えて、本開示は、現在記載されていない他のイノベーションを含み得る。出願人は、そのようなイノベーションにおいて、そのようなイノベーションを具現化する権利、それらの追加出願、継続出願、一部継続出願、分割出願、及び/又は同種のものを申請する権利を含む、すべての権利を留保する。したがって、本開示の利点、実施形態、実施例、機能的態様、特徴、論理的態様、動作的態様、組織的態様、構造的態様、トポロジー的態様、及び/又は他の態様が、実施形態によって定義されるような本開示に対する限定、又は実施形態の均等物に対する限定と見なされるものではないことが理解されるものとする。個人及び/又は企業ユーザの特定の要望及び/又は特性、データベース構成及び/又は関係モデル、データタイプ、データ伝送及び/又はネットワークフレームワーク、構文構造、及び/又は同種のものに応じて、本明細書に記載されるような多大な柔軟性及びカスタマイズを可能にするやり方で、本明細書に開示される技術の様々な実施形態が実施され得る。
【0122】
[00126] 本明細書において定義され、及び使用されるようなすべての定義は、辞書の定義、参照により援用された文献における定義、及び/又は定義された用語の通常の意味よりも優先されることが理解されるものとする。
【0123】
[00127] 本明細書においては、特定の実施形態において、数値に先行した「約(about)」又は「ほぼ(approximately)」という用語は、その値のプラス又はマイナス10%の範囲を意味する。値の範囲が提供される場合、その範囲の上限値と下限値との間の各介在値(文脈上明白に他の意味に解釈すべき場合を除き、下限値の単位の10分の1まで)、及びその記載範囲内のその他の記載値又は介在値が本開示に包含されることが理解される。これらのより小さな範囲の上限値及び下限値が、より小さな範囲内に独立して含まれ得ることも本開示に包含され、これは、記載された範囲内の具体的に除外された限界値の対象となる。記載された範囲が限界値の一方又は両方を含む場合、これらの含まれた限界値の一方又は両方を除く範囲も本開示に含まれる。
【0124】
[00128] 不定冠詞「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、本明細書及び実施形態においては、明白にそうではないことが示されない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるものとする。
【0125】
[00129] 「及び/又は」という表現は、本明細書及び実施形態においては、そのように等位接続された要素、すなわち一部の例では接続的に存在する要素、及び他の例では離接的に存在する要素の「一方又は両方」を意味することが理解されるものとする。「及び/又は」を用いて列挙された複数の要素は、同様に、すなわち、そのように等位接続された要素の「1つ又は複数」と解釈されるものとする。「及び/又は」の節によって具体的に識別された要素を除く他の要素が、それらの具体的に識別された要素と関係あろうと、或いは関係なかろうと、任意選択的に存在してもよい。したがって、非限定例として、「含む(comprising)」などのオープンエンド形式の言葉と併せて使用されたときの「A及び/又はB」への言及は、ある実施形態では、Aのみ(任意選択的に、B以外の要素を含む)、別の実施形態では、Bのみ(任意選択的に、A以外の要素を含む)、さらに別の実施形態では、A及びBの両方(任意選択的に、他の要素を含む)などを指し得る。
【0126】
[00130] 本明細書及び実施形態においては、「又は」は、上記で定義された「及び/又は」と同じ意味を持つと理解されるものとする。例えば、リスト中の項目を分ける際に、「又は」又は「及び/又は」は、包括的である、すなわち、少なくとも1つの包含であるが、幾つかの要素又は要素のリストのうちの2つ以上、及び任意選択的にさらなるリストされていない項目も含むと解釈されるものとする。「~の1つのみ(only one of)」又は「~の厳密に1つ(exactly one of)」、又は実施形態で使用されるときの「~から成る(consisting of)」などの明白にそうではないことが示された用語のみが、幾つかの要素又は要素のリストのうちの厳密に1つの要素の包含を意味する。一般に、「又は」という用語は、本明細書においては、「どちらか一方」、「~の1つ」、「~の1つのみ」、又は「~の厳密に1つ」などの排他性の用語が先行する場合にのみ、排他的選択肢(すなわち、「どちらかであり、両方ではない」)を示すと解釈されるものとする。実施形態で使用される場合の「本質的に~から成る(consisting essentially of)」は、特許法の分野で使用される通常の意味を有するものとする。
【0127】
[00131] 本明細書及び実施形態においては、1つ又は複数の要素のリストに関して、「少なくとも1つ」という表現は、要素のリスト内の要素の何れか1つ又は複数から選択された少なくとも1つの要素を意味するが、必ずしも要素のリスト内に具体的に列挙された1つ1つの要素の少なくとも1つを含むわけではなく、要素のリスト内の要素の任意の組み合わせを除外しないことが理解されるものとする。この定義は、「少なくとも1つ」という表現が指す要素のリスト内に具体的に識別された要素以外の要素が、それらの具体的に識別された要素と関係あろうと、或いは関係なかろうと、任意選択的に存在し得ることも許容する。したがって、非限定例として、「A及びBの少なくとも1つ」(又は同等に「A又はBの少なくとも1つ」、又は同等に「A及び/又はBの少なくとも1つ」)は、ある実施形態では、Bが存在しない状態で、任意選択的に2つ以上を含む、少なくとも1つのA(及び任意選択的にB以外の要素を含む)を意味する場合があり、別の実施形態では、Aが存在しない状態で、任意選択的に2つ以上を含む、少なくとも1つのB(及び任意選択的にA以外の要素を含む)を意味する場合があり、さらに別の実施形態では、任意選択的に2つ以上を含む、少なくとも1つのA、及び任意選択的に2つ以上を含む、少なくとも1つのB(及び任意選択的に他の要素を含む)などを意味する場合がある。
【0128】
[00132] 上記の実施形態及び明細書では、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「持っている(carrying)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「伴う(involving)」、「保持する(holding)」、「~から構成される(composed of)」、及び同種のものなどのすべての移行句は、オープンエンド形式、すなわち、含むが限定されないことを意味すると理解されるものとする。「~から成る(consisting of)」という移行句及び「本質的に~から成る(consisting essentially of)」という移行句のみが、米国特許商標庁特許審査便覧のセクション2111.03に記載されるように、それぞれクローズド移行句又は半クローズド移行句であるものとする。
【0129】
[00133] 本開示の具体的な実施形態を上記に要約したが、多くの代替形態、変更形態、及び変形形態が当業者には明らかとなるだろう。したがって、本明細書に記載した実施形態は、限定ではなく、理解を助けるためのものである。本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができる。上記の方法及びステップが特定の順序で生じる特定の事象を示す場合、本開示の恩恵を受けた当業者は、特定のステップの順序付けを変更することができ、そのような変更は、本発明の変形形態に従ったものであることが理解できよう。さらに、ステップの幾つかは、上記のように逐次行われ得ることに加えて、可能であれば、並行プロセスにおいて一斉に行われてもよい。実施形態を具体的に図示及び説明したが、形式及び詳細に関して様々な変更が行われ得ることが理解されるだろう。
【国際調査報告】