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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-20
(54)【発明の名称】ガラスのレーザ加工
(51)【国際特許分類】
   C03B 17/06 20060101AFI20230313BHJP
【FI】
C03B17/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022545380
(86)(22)【出願日】2021-01-25
(85)【翻訳文提出日】2022-09-22
(86)【国際出願番号】 US2021014833
(87)【国際公開番号】W WO2021154620
(87)【国際公開日】2021-08-05
(31)【優先権主張番号】62/966,324
(32)【優先日】2020-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ローバー,ディヴィッド オーガスト スニゼック
(72)【発明者】
【氏名】ナヤック,バラダ カンタ
(72)【発明者】
【氏名】ニシモト,マイケル ヨシヤ
(57)【要約】
ガラス物品を製造し、処理する方法は、少なくとも1つのレーザ光源のビームをガラス物品の少なくとも主面に、このビームがその主面上に複数の加工特徴を与えるように向ける工程であって、複数の加工特徴が、約5ナノメートルから約40ナノメートルに及ぶ山谷高さHを有する工程を有してなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス物品を製造する方法において、
原材料を溶融ガラスに溶融する工程、
前記溶融ガラスから、第1の主面と、その反対側にある第2の主面とを有するガラス物品を形成する工程、
少なくとも1つのレーザ光源のビームを前記ガラス物品の少なくとも前記第2の主面に、該ビームが該第2の主面上に複数の加工特徴を与えるように向ける工程であって、該複数の加工特徴は、約5ナノメートルから約40ナノメートルに及ぶ山谷高さHを有する工程、
を有してなる方法。
【請求項2】
前記第2の主面上の前記複数の加工特徴の密度が、少なくとも約0.1毎平方マイクロメートルである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第2の主面上の隣接する加工特徴の間の中心間ピッチPが、少なくとも一方向に約0.1マイクロメートルから約20マイクロメートルに及ぶ、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記第2の主面の表面粗さRaが、少なくとも約0.5ナノメートルである、請求項1から3いずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記ガラス物品の少なくとも第2の主面上に前記少なくとも1つのレーザ光源のビームを向けたときの該ガラス物品の粘度が、約1013ポアズ未満である、請求項1から4いずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記ガラス物品の少なくとも第2の主面上に前記少なくとも1つのレーザ光源のビームを向けたときの該ガラス物品の温度が、少なくとも約800℃である、請求項1から5いずれか1項記載の方法。
【請求項7】
請求項1から6いずれか1項記載の方法により製造されたガラス物品。
【請求項8】
請求項7記載のガラス物品を含む電子機器。
【請求項9】
ガラス物品を処理する方法において、
少なくとも1つのレーザ光源のビームを前記ガラス物品の主面に、該ビームが該主面上に複数の加工特徴を与えるように向ける工程であって、該複数の加工特徴は、約5ナノメートルから約40ナノメートルに及ぶ山谷高さHを有する工程、
を有してなる方法。
【請求項10】
前記主面上の前記複数の加工特徴の密度が、少なくとも約0.1毎平方マイクロメートルである、請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記主面上の隣接する加工特徴の間の中心間ピッチPが、少なくとも一方向に約0.1マイクロメートルから約20マイクロメートルに及ぶ、請求項9または10記載の方法。
【請求項12】
前記主面の表面粗さRaが、少なくとも約0.5ナノメートルである、請求項9から11いずれか1項記載の方法。
【請求項13】
前記主面上に前記少なくとも1つのレーザ光源のビームを向けたときの前記ガラス物品の粘度が、約1013ポアズ未満である、請求項9から12いずれか1項記載の方法。
【請求項14】
前記主面上に前記少なくとも1つのレーザ光源のビームを向けたときの前記ガラス物品の温度が、少なくとも約800℃である、請求項9から13いずれか1項記載の方法。
【請求項15】
前記レーザ光源が、約1センチメートル毎秒から約5センチメートル毎秒の走査速度で、約1ワットから約5ワットの出力を有するレーザビームを向けるように作動されるCOレーザを含む、請求項9から14いずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【優先権】
【0001】
本出願は、その内容が依拠され、下記に全て述べられているかのように引用により全てがここに含まれる、2020年1月27日に出願された米国仮特許出願第62/966324号の優先権の恩恵を主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本開示は、広く、ガラス基板の加工(texturing)に関し、より詳しくは、ガラス基板のレーザ加工に関する。
【背景技術】
【0003】
液晶ディスプレイ(LCD)および有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(FPD)装置に、薄いガラス基板が一般に使用されている。FPD装置に使用される基板は、一般に、薄膜トランジスタが上に製造される機能的A側表面およびこのA側表面と反対にある非機能的裏面またはB側表面を有する。FPD装置の製造中、ガラス基板のB側表面は、金属、セラミック、高分子材料などの様々な材料の搬送および取扱設備と接触することがある。基板とこれらの材料との間の相互作用により、多くの場合、摩擦電気効果または接触帯電により帯電が生じる。その結果、電荷がガラス表面に移され、基板上に蓄積し得る。電荷がガラス基板の表面上に蓄積するにつれて、ガラス基板の表面電圧も変化する。
【0004】
FPD装置に使用されるガラス基板のB側表面の静電帯電(ESC)により、ガラス基板の性能が低下することがある、および/またはガラス基板が損傷を受けることがある。例えば、B側表面の静電帯電は、絶縁破壊または電場誘起帯電により、ガラス基板のA側表面上に堆積された薄膜トランジスタ(TFT)デバイスにゲート損傷を生じさせることがある。さらに、ガラス基板のB側表面の帯電により、埃や他の微粒子破片などの粒子が引きつけられることがあり、これにより、ガラス基板が損傷を被ったり、ガラス基板の表面品質が低下したりすることがある。いずれの状況においても、ガラス基板の静電帯電により、FPD装置の製造歩留まりが低下し、それによって、製造過程の全費用が増すであろう。
【0005】
さらに、ガラス基板と取扱および/または搬送設備との間の摩擦接触により、そのような設備が摩耗し、それによって、その設備の耐用年数が減少することがある。摩耗した設備の修理または交換により、プロセスの停止時間が生じ、製造歩留まりが低下し、FPD装置の製造過程の全費用が増してしまう。
【0006】
これらの課題に対処する方法の1つは、ガラス基板の少なくともB側表面にウェットエッチング化学物質を施す工程を含む。例示のウェットエッチング化学物質は、NaFおよびHPOを含む水溶液である。典型的な過程において、ウェットエッチング化学物質の溶液は、多数のガラスシートの処理のために循環させられ、その過程の最中に、その溶液は、最終的に劣化し、交換する必要が生じる。その上、そのような過程は、典型的に、追加の処理工程、相当大きい処理設備の設置面積、並びにHFなどの有害な副生成物を取り扱うための安全設備の多大な投資を伴う。さらに、ウェットエッチング過程は、異なるガラスタイプまたは所望の表面特徴のために、過程の停止時間および/または処理材料または設備の相当な改造なくして、調節しにくい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、これらの課題の内の1つ以上に対処するガラス基板の加工方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ここに開示された実施の形態は、ガラス物品を製造する方法を含む。この方法は、原材料を溶融ガラスに溶融する工程を含む。この方法は、その溶融ガラスからガラス物品を形成する工程も含む。このガラス物品は、第1の主面、その第1の主面とガラス物品の反対側にある第2の主面とを有する。それに加え、この方法は、少なくとも1つのレーザ光源のビームをガラス物品の少なくとも第2の主面に、そのビームが第2の主面上に複数の加工特徴を与えるように向ける工程を含む。その複数の加工特徴は、約5ナノメートルから約40ナノメートルに及ぶ山谷高さ(a peak-to-valley height)Hを有する。
【0009】
ここに開示された実施の形態は、ガラス物品を処理する方法も含む。その方法は、少なくとも1つのレーザ光源のビームをガラス物品の少なくとも主面に、そのビームが主面上に複数の加工特徴を与えるように向ける工程を含む。その複数の加工特徴は、約5ナノメートルから約40ナノメートルに及ぶ山谷高さHを有する。
【0010】
ここに開示された実施の形態の追加の特徴および利点は、以下の詳細な説明に述べられており、一部は、その説明から当業者に容易に明白となるか、または以下の詳細な説明、特許請求の範囲、並びに添付図面を含む、ここに記載されたような開示の実施の形態を実施することによって、認識されるであろう。
【0011】
先の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方とも、請求項に記載された実施の形態の性質および特徴を理解するための概要または骨子を与える意図がある実施の形態を提示していることが理解されよう。添付図面は、さらなる理解を与えるために含まれ、本明細書に包含され、その一部を構成する。図面は、本開示の様々な実施の形態を示しており、説明と共に、その原理と作動を説明する働きをする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】例示のフュージョンダウンドローガラス製造装置および過程の説明図
図2】ガラスシートの斜視図
図3】フュージョンドローされたガラスの例示のレーザ加工の概略側面図
図4】複数の加工特徴を含む例示のガラスシートの一部の概略断面図
図5】複数の加工特徴を含む例示のガラスシートの一部の概略上面図
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで、その例が添付図面に示されている、本開示の現在好ましい実施の形態を詳しく参照する。できるときはいつでも、同じまたは同様の部分を称するために、図面に亘り、同じ参照番号が使用される。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具体化することができ、ここに述べられた実施の形態に限定されるものと解釈すべきではない。
【0014】
範囲は、「約」ある特定値から、および/または「約」別の特定値までとここに表現することができる。そのような範囲が表現された場合、別の実施の形態は、その1つの特定値から、および/または他方の特定値までを含む。同様に、値が、例えば、「約」という先行詞を使用して、近似として表現されている場合、その特定値は別の実施の形態を形成することが理解されよう。各範囲の端点は、他方の端点に関してと、他方の端点とは関係なくの両方で有意であることがさらに理解されよう。
【0015】
ここに用いられている方向を示す用語-例えば、上、下、右、左、前、後、上部、底部-は、描かれた図面に関してのみ使用され、絶対的な向きを暗示する意図はない。
【0016】
特に明記のない限り、ここに述べられたどの方法も、その工程を特定の順序で行うことを必要とすると解釈されることも、またはどの装置についても、特定の向きが要求されていることも決して意図されていない。したがって、方法の請求項が、その工程がしたがうべき順序を実際に挙げていない場合、または装置の請求項が、個々の構成部材に対する順序または向きを実際に列挙していない場合、もしくはそれらの工程が特定の順序に限定されるべきことが、請求項または説明において他に具体的に述べられていない場合、もしくは装置の構成部材に対する特定の順序または向きが列挙されていない場合、順序または向きがいかようにも暗示されることは決して意図されていない。このことは、工程の配列、操作の流れ、構成部材の順序、または構成部材の向き;文法構成または句読法に由来する明白な意味;および明細書に記載された実施の形態の数またはタイプに関する論理事項を含む、解釈に関するどの可能性のある非表現基準にも適用される。
【0017】
ここに用いられているように、名詞は、文脈上明白に他の意味に解釈すべき場合を除いて、複数の対象を含む。それゆえ、例えば、構成部材に対する言及は、文脈上明白に他の意味に解釈すべき場合を除いて、そのような構成部材を2つ以上有する態様を含む。
【0018】
ここに用いられているように、「ガラス物品」という用語は、ガラスの量を称し、これは、ガラスリボン、またはその部分、および/またはガラスシート、またはその部分など、様々な加工状態にあり得る。ここに開示された実施の形態は、ガラス物品が第1の主面およびその反対にある第2の主面を有するものを含む。いくつかの実施の形態において、第1の主面は、第2の主面と実質的に平行であり得る。
【0019】
図1に、例示のガラス製造装置10が示されている。いくつかの例では、ガラス製造装置10は、溶融槽14を備え得るガラス溶融炉12を含み得る。ガラス溶融炉12は、溶融槽14に加え、必要に応じて、原材料を加熱し、その原材料を溶融ガラスに転化する加熱素子(例えば、燃焼バーナまたは電極)などの追加の構成要素を1つ以上備え得る。さらなる例において、ガラス溶融炉12は、溶融槽の近傍から失われる熱を減少させる熱管理装置(例えば、断熱構成要素)を備えることがある。またさらなる例において、ガラス溶融炉12は、原材料のガラス溶融物への溶融を促進する電子装置および/または電気機械装置を備えることがある。またさらに、ガラス溶融炉12は、支持構造(例えば、支持シャシー、支持部材など)または他の構成要素を備えることがある。
【0020】
ガラス溶融槽14は、典型的に、耐火セラミック材料、例えば、アルミナまたはジルコニアを含む耐火セラミック材料など、耐火材料からなる。いくつかの例では、ガラス溶融槽14は、耐火セラミックレンガから構築されることがある。ガラス溶融槽14の特別な実施の形態が、下記により詳しく記載されている。
【0021】
いくつかの例では、ガラス溶融炉は、ガラスシート、例えば、連続長のガラスリボンを製造するためのガラス製造装置の構成要素として組み込まれることがある。いくつかの例では、本開示のガラス溶融炉は、スロットドロー装置、フロート浴装置、フュージョンプロセスなどのダウンドロー装置、アップドロー装置、圧延装置、管引き抜き装置、またはここに開示された態様から恩恵を受けるであろう任意の他のガラス製造装置を含むガラス製造装置の構成要素として組み込まれることがある。一例として、図1は、個々のガラスシートに後で加工するためのガラスリボンをフュージョンドローするためのフュージョンダウンドローガラス製造装置10の構成要素としてガラス溶融炉12を概略示している。
【0022】
ガラス製造装置10(例えば、フュージョンダウンドロー装置10)は、必要に応じて、ガラス溶融槽14に対して上流に配置されている上流ガラス製造装置16を備え得る。いくつかの例では、上流ガラス製造装置16の一部または全部が、ガラス溶融炉12の部分として組み込まれることがある。
【0023】
図示された例から分かるように、上流ガラス製造装置16は、貯蔵容器18、原材料供給装置20、および原材料供給装置に接続されたモータ22を備え得る。貯蔵容器18は、矢印26に示されるように、ガラス溶融炉12の溶融槽14に供給できる多量の原材料24を貯蔵するように作ることができる。原材料24は、典型的に、1種類以上のガラス形成金属酸化物および1種類以上の改質剤を含む。いくつかの例では、原材料供給装置20は、原材料供給装置20が所定の量の原材料24を貯蔵容器18から溶融槽14に供給するように、モータ22で駆動することができる。さらなる例において、モータ22は、溶融槽14の下流で検出された溶融ガラスのガラス面の高さに基づいて制御された流量で原材料24を導入するように原材料供給装置20を駆動することができる。溶融槽14内の原材料24は、その後、加熱されて、溶融ガラス28を形成することができる。
【0024】
ガラス製造装置10は、必要に応じて、ガラス溶融炉12に対して下流に配置された下流ガラス製造装置30も備え得る。いくつかの例では、下流ガラス製造装置30の一部は、ガラス溶融炉12の部分として組み込まれることがある。いくつかの例では、下記に述べられる第1の接続管32、または下流ガラス製造装置30の他の部分が、ガラス溶融炉12の部分として組み込まれることがある。第1の接続管32を含む下流ガラス製造装置の要素は、貴金属から形成されることがある。適切な貴金属としては、白金、イリジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム、およびパラジウム、またはその合金からなる金属の群から選択された白金族金属が挙げられる。例えば、ガラス製造装置の下流構成要素は、約70質量%から約90質量%の白金および約10質量%から約30質量%のロジウムを含む白金・ロジウム合金から形成されることがある。しかしながら、他の適切な金属としては、モリブデン、パラジウム、レニウム、タンタル、チタン、タングステン、およびその合金が挙げられる。
【0025】
下流ガラス製造装置30は、溶融槽14の下流に配置され、上述した第1の接続管32により溶融槽14に連結された、清澄槽34などの第1の状態調節(すなわち、加工)槽を含み得る。いくつかの例では、溶融ガラス28は、第1の接続管32を通って溶融槽14から清澄槽34に重力送りされることがある。例えば、重力により、溶融ガラス28が溶融槽14から清澄槽34まで第1の接続管32の内部経路を通過することがある。しかしながら、溶融槽14の下流に、例えば、溶融槽14と清澄槽34との間に、他の状態調節槽が配置されてもよいことを理解すべきである。いくつかの実施の形態において、状態調節槽が、溶融槽と清澄槽との間に用いられることがあり、その場合、一次溶融槽からの溶融ガラスはさらに加熱されて、溶融過程を継続する、または清澄槽に入る前に溶融槽内の溶融ガラスの温度より低い温度に冷却される。
【0026】
様々な技術によって、清澄槽34内の溶融ガラス28から気泡を除去することができる。例えば、原材料24は、加熱されると、化学還元反応を経て、酸素を放出する酸化スズなどの多価化合物(すなわち、清澄剤)を含むことがある。他の適切な清澄剤としては、制限なく、ヒ素、アンチモン、鉄、およびセリウムが挙げられる。清澄槽34は、溶融槽の温度より高い温度に加熱され、それによって、溶融ガラスと清澄剤を加熱する。清澄剤の温度によって誘発された化学還元により生じた酸素気泡が、清澄槽内の溶融ガラスを通って上昇し、溶融炉内で生じた溶融ガラス内の気体は、清澄剤により生じた酸素気泡中に拡散または融合することができる。次いで、拡大した気泡は清澄槽内の溶融ガラスの自由表面に上昇し、その後、清澄槽から放出され得る。酸素気泡は、清澄槽内の溶融ガラスの機械的混合をさらに誘発することができる。
【0027】
下流ガラス製造装置30は、溶融ガラスを混合するための混合槽36など別の状態調節槽をさらに備え得る。混合槽36は、清澄槽34の下流に配置されることがある。混合槽36は、均質なガラス溶融組成物を提供し、それにより、そうでなければ、清澄槽から出た清澄済み溶融ガラス内に存在するかもしれない化学的または熱的不均一性の脈理を減少させるために使用することができる。図から分かるように、清澄槽34は、第2の接続管38によって混合槽36に連結されることがある。いくつかの例では、溶融ガラス28は、第2の接続管38を通って清澄槽34から混合槽36に重力送りされることがある。例えば、重力により、溶融ガラス28が清澄槽34から混合槽36まで第2の接続管38の内部経路を通過することがある。混合槽36が清澄槽34の下流に示されているが、混合槽36は、清澄槽34の上流に配置されてもよいことに留意されたい。いくつかの実施の形態において、下流ガラス製造装置30は、多数の混合槽、例えば、清澄槽34の上流の混合槽および清澄槽34の下流の混合槽を備えることがある。これらの多数の混合槽は、同じ設計のものであっても、異なる設計のものであってもよい。
【0028】
下流ガラス製造装置30は、混合槽36の下流に配置されることがある供給槽40などの別の状態調節槽をさらに備え得る。供給槽40は、下流成形装置に供給すべき溶融ガラス28を状態調節することができる。例えば、供給槽40は、出口管44を経由する成形体42への溶融ガラス28の一貫流を調節するおよび/または提供するためのアキュムレータおよび/または流量調整器の機能を果たすことができる。図から分かるように、混合槽36は、第3の接続管46により供給槽40に連結されることがある。いくつかの例では、溶融ガラス28は、第3の接続管46により混合槽36から供給槽40に重力送りされることがある。例えば、重力により、溶融ガラス28が混合槽36から供給槽40まで第3の接続管46の内部経路に押し通されることがある。
【0029】
下流ガラス製造装置30は、上述した成形体42および入口管50を含む成形装置48をさらに備え得る。出口管44は、溶融ガラス28を供給槽40から成形装置48の入口管50に供給するように配置することができる。例えば、出口管44は、入口管50内に入れ子にされ、その内面から間隔を空け、それによって、出口管44の外面と入口管50の内面との間に位置付けられた溶融ガラスの自由表面を提供することができる。フュージョンダウンドローガラス製造装置内の成形体42は、この成形体の上面に位置付けられた樋52および成形体の低縁56に沿って延伸方向に集束する集束成形面54を含み得る。供給槽40、出口管44および入口管50を介して成形体の樋に供給される溶融ガラスは、樋の側壁から溢れ、溶融ガラスの別々の流れとして集束成形面54に沿って下降する。溶融ガラスの別々の流れは、低縁56の下でそれに沿って接合して、1つのガラスリボン58を生成し、これは、ガラスが冷え、ガラスの粘度が増加するときのガラスリボンの寸法を制御するために、重力、エッジロール72および牽引ロール82などにより、ガラスリボンに張力を印加することによって、低縁56から延伸または流れ方向60に延伸される。したがって、ガラスリボン58は、粘弾性転移を経て、ガラスリボン58に安定な寸法特徴を与える機械的性質を獲得する。ガラスリボン58は、いくつかの実施の形態において、ガラスリボンの弾性領域においてガラス分割装置100により個々のガラスシート62に分割されることがある。次いで、ロボット64が、把持機器65を使用して、個々のガラスシート62を搬送システムに送ることができ、その際に、個々のガラスシートはさらに加工することができる。
【0030】
図2は、第1の主面162、第1の主面162に実質的に平行な方向に延在する第2の主面164(第1の主面とガラスシート62の反対側の)、および第1の主面162と第2の主面164との間に延在し、第1と第2の主面162、164に略垂直な方向に延在するエッジ面166を有するガラスシート62の斜視図を示す。
【0031】
図3は、フュージョンドローされたガラスのレーザ加工の例示の実施の形態の概略側面図を示す。図3に示されるように、溶融ガラスの別々の流れは、溶融ガラスの別々の流れとして集束成形面54に沿って下降し、それらの流れは、成形体42の低縁56の下でそれに沿って融合して、延伸または流れ方向60に延伸される1つのガラスリボン58を生成する。ガラスリボン58が延伸または流れ方向60に延伸されるときに、少なくとも1つのレーザ光源150のビーム152が、ガラスシート62のB側表面または第2の主面164であることを意図した側など、ガラスリボン58の一方の側に向けられる。
【0032】
1つの実施の形態において、レーザ光源150のビーム152は、ガラスリボン58の表面に集束される。別の実施の形態において、レーザ光源150のビーム152は、ガラスリボン58の厚さ内の、ガラスリボン58の表面より下に集束される。レーザ光源150は、一般に、ガラスリボン58からガラスを著しくアブレーションするのを防ぎ、レーザ光源150のビーム152がガラスリボン58を貫通するのを防ぐ波長と出力で作動される。しかしながら、いくつかの実施の形態において、ガラスリボン58が粘性状態にある間に、ガラスリボン58の表面から微粒子破片が関連して形成されずに、そのガラスリボンの表面にわずかなアブレーションが起こることがある。これらの実施の形態において、レーザビーム152の衝突後のガラスリボン58のリフローにより、複数の加工特徴が形成される。
【0033】
図4は、第1の主面162および複数の加工特徴166を含む第2の主面164を有する例示のガラスシート62の一部の概略断面図を示す。加工特徴166は、ガラスシート62の第2の主面164、またはB側表面から延在する。加工特徴166の山谷高さは、Hとして図4に示されており、隣接する加工特徴166の間の中心間ピッチは、Pとして図4に示されている。ここに用いられているように、「山谷高さ」は、ガラスシートの主面(例えば、第2の主面164)の平面に最も近い加工特徴の部分と、ガラスシートの主面の平面から最も遠い加工特徴の部分との間の厚さ方向(例えば、第1または第2の主面の少なくとも一方に垂直な方向)の距離を称する。ここに用いられているように、「隣接する加工特徴の間の中心間ピッチ」は、ガラスシートの主面(例えば、第2の主面164)の平面から最も遠い隣接する加工特徴の部分の間の最短距離を称する。
【0034】
図5は、複数の加工特徴166を含む例示のガラスシート62の一部の概略上面図を示す。隣接する加工特徴の間の中心間ピッチは、Pとして図5に示されている。図5に示されたガラスシート62の部分の表面積は、寸法XとYの積であり、その表面積内にある加工特徴166の密度は、表面積内に観察された加工特徴を計数し(5つの加工特徴として図5に示されている)、表面積で割ることによって、得ることができる。
【0035】
ここに開示された実施の形態は、少なくとも1つのレーザ光源のレーザビームを、ガラスリボンなどのガラス物品の少なくとも第2の主面に、そのビームが第2の主面上に複数の加工特徴を与えるように向ける工程を含み、その複数の加工特徴は、約10ナノメートルから約35ナノメートル、さらに約15ナノメートルから約30ナノメートルなど、約5ナノメートルから約40ナノメートルに及ぶ山谷高さHを有する。
【0036】
特定の例示の実施の形態において、第2の主面上の複数の加工特徴の密度は、少なくとも約0.1毎平方マイクロメートル、例えば、少なくとも約0.2毎平方マイクロメートル、例えば、少なくとも約0.5毎平方マイクロメートル、例えば、少なくとも約1毎平方マイクロメートル、例えば、約0.1から約100毎平方マイクロメートル、例えば、約0.2から約50毎平方マイクロメートル、例えば、約0.5から約10毎平方マイクロメートルである。
【0037】
特定の例示の実施の形態において、第2の主面上の隣接する加工特徴の間の中心間ピッチPは、少なくとも一方向に約0.1マイクロメートルから約20マイクロメートル、例えば、少なくとも一方向に約0.2マイクロメートルから約10マイクロメートル、例えば、少なくとも一方向に約0.5マイクロメートルから約5マイクロメートルに及ぶ。
【0038】
特定の例示の実施の形態において、第2の主面の表面粗さRaは、原子間力顕微鏡法(AFM)で測定して、少なくとも約0.5ナノメートル、例えば、少なくとも約0.6ナノメートル、例えば、少なくとも約0.7ナノメートル、例えば、約0.5ナノメートルから約1.0ナノメートルである。Raは、表面形状の算術平均偏差として計算されるる。
【0039】
特定の例示の実施の形態において、ガラス物品の少なくとも第2の主面上に少なくとも1つのレーザ光源のレーザビームを向けたときのガラス物品の粘度は、約1013ポアズ(徐冷点)未満、例えば、約10ポアズ(作業点)と約1013ポアズとの間、例えば、約107.6ポアズ(軟化点)と約1013ポアズとの間である。
【0040】
特定の例示の実施の形態において、ガラス物品の少なくとも第2の主面上に少なくとも1つのレーザ光源のレーザビームを向けたときのガラス物品の温度は、少なくとも約800℃、例えば、約800℃から約1,000℃である。
【0041】
特定の例示の実施の形態において、第1の主面と第2の主面との間のガラス物品の厚さは、約0.5ミリメートル以下、例えば、約0.1ミリメートルから約0.5ミリメートル、例えば、約0.2ミリメートルから約0.4ミリメートルである。
【0042】
特定の例示の実施の形態において、レーザ光源には、約1ワットから約5ワット、例えば、約2ワットから約4ワットの出力を有するレーザビームを向けるように作動されるCOレーザがある。レーザビームは、ガラス物品のある寸法、例えば、延伸方向に垂直な方向にあるガラスリボンの幅に亘り、約1センチメートル毎秒から約5センチメートル毎秒、例えば、約2センチメートル毎秒から約4センチメートル毎秒の走査速度で走査することができる。レーザビームの走査は、例えば、所定の経路に沿ってレーザビームを方向付けるガルバノメータ駆動光学素子(例えば、ミラー)を使用することによって、行うことができる。
【0043】
約1013ポアズ未満の粘度および/または少なくとも約800℃の温度を有するガラスリボンなど、ガラス物品の少なくとも第2の主面上にそのような出力範囲および走査速度内のレーザ光源を作動させることにより、例えば、山谷高さH、密度、中心間ピッチP、または表面粗さRaの1つ以上に関してここに記載された加工特徴トポグラフィーを形成することができる。
【0044】
ここに開示された実施の形態は、様々なガラス組成物に使用することができる。そのような組成物は、例えば、58~65質量パーセント(質量%)のSiO、14~20質量%のAl、8~12質量%のB、1~3質量%のMgO、5~10質量%のCaO、および0.5~2質量%のSrOを含む無アルカリガラス組成物などのガラス組成物を含むであろう。そのような組成物は、58~65質量%のSiO、16~22質量%のAl、1~5質量%のB、1~4質量%のMgO、2~6質量%のCaO、1~4質量%のSrO、および5~10質量%のBaOを含む無アルカリガラス組成物などのガラス組成物も含むであろう。そのような組成物は、57~61質量%のSiO、17~21質量%のAl、5~8質量%のB、1~5質量%のMgO、3~9質量%のCaO、0~6質量%のSrO、および0~7質量%のBaOを含む無アルカリガラス組成物などのガラス組成物をさらに含むであろう。そのような組成物は、55~72質量%のSiO、12~24質量%のAl、10~18質量%のNaO、0~10質量%のB、0~5質量%のKO、0~5質量%のMgO、および0~5質量%のCaOを含む(特定の実施の形態において、1~5質量%のKOおよび1~5質量%のMgOも含むことがある)アルカリ含有ガラス組成物などのガラス組成物を追加に含むであろう。
【0045】
ここに開示された実施の形態は、ガラス基板の表面電圧をかなり減少させることができ、次に、ガラス基板のA側表面上に堆積されたTFTデバイスに対するゲート損傷を減少させることができるだけでなく、ガラス基板の表面上の埃や他の微粒子破片などの粒状物質を減少させることができる。詳しくは、ここに開示された実施の形態の範囲内の山谷高さH、密度、および/または中心間ピッチPを有する加工特徴は、これらの範囲外の山谷高さH、密度、および/または中心間ピッチPを有する加工特徴と比べて、改善された表面電圧の減少レベルをもたらすのに十分な電場変動を可能にすることができる。
【0046】
先の実施の形態をフュージョンダウンドロー法に関して記載してきたが、そのような実施の形態は、フロート法、スロットドロー法、アップドロー法、管引き抜き法、および圧延法など、他のガラス形成過程にも適用できることを理解すべきである。
【0047】
本開示の精神および範囲から逸脱せずに、本開示の実施の形態に様々な改変および変更を行えることが当業者に明白であろう。それゆえ、本開示は、そのような改変および変更を、それらが、付随の特許請求の範囲およびその等価物の範囲に入るという条件で包含することが意図されている。
【0048】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0049】
実施形態1
ガラス物品を製造する方法において、
原材料を溶融ガラスに溶融する工程、
前記溶融ガラスから、第1の主面と、その反対側にある第2の主面とを有するガラス物品を形成する工程、
少なくとも1つのレーザ光源のビームを前記ガラス物品の少なくとも前記第2の主面に、該ビームが該第2の主面上に複数の加工特徴を与えるように向ける工程であって、該複数の加工特徴は、約5ナノメートルから約40ナノメートルに及ぶ山谷高さHを有する工程、
を有してなる方法。
【0050】
実施形態2
前記第2の主面上の前記複数の加工特徴の密度が、少なくとも約0.1毎平方マイクロメートルである、実施形態1に記載の方法。
【0051】
実施形態3
前記第2の主面上の隣接する加工特徴の間の中心間ピッチPが、少なくとも一方向に約0.1マイクロメートルから約20マイクロメートルに及ぶ、実施形態1に記載の方法。
【0052】
実施形態4
前記第2の主面の表面粗さRaが、少なくとも約0.5ナノメートルである、実施形態1に記載の方法。
【0053】
実施形態5
前記ガラス物品の少なくとも第2の主面上に前記少なくとも1つのレーザ光源のビームを向けたときの該ガラス物品の粘度が、約1013ポアズ未満である、実施形態1に記載の方法。
【0054】
実施形態6
前記ガラス物品の少なくとも第2の主面上に前記少なくとも1つのレーザ光源のビームを向けたときの該ガラス物品の温度が、少なくとも約800℃である、実施形態1に記載の方法。
【0055】
実施形態7
前記レーザ光源が、約1センチメートル毎秒から約5センチメートル毎秒の走査速度で、約1ワットから約5ワットの出力を有するレーザビームを向けるように作動されるCOレーザを含む、実施形態1に記載の方法。
【0056】
実施形態8
前記第1の主面と前記第2の主面との間の前記ガラス物品の厚さが、約0.5ミリメートル以下である、実施形態1に記載の方法。
【0057】
実施形態9
前記ガラス物品が、58~65質量%のSiO、14~20質量%のAl、8~12質量%のB、1~3質量%のMgO、5~10質量%のCaO、および0.5~2質量%のSrOを含む無アルカリガラス組成物から作られている、実施形態1に記載の方法。
【0058】
実施形態10
前記ガラス物品が、58~65質量%のSiO、16~22質量%のAl、1~5質量%のB、1~4質量%のMgO、2~6質量%のCaO、1~4質量%のSrO、および5~10質量%のBaOを含む無アルカリガラス組成物から作られている、実施形態1に記載の方法。
【0059】
実施形態11
前記ガラス物品が、57~61質量%のSiO、17~21質量%のAl、5~8質量%のB、1~5質量%のMgO、3~9質量%のCaO、0~6質量%のSrO、および0~7質量%のBaOを含む無アルカリガラス組成物から作られている、実施形態1に記載の方法。
【0060】
実施形態12
前記ガラス物品が、55~72質量%のSiO、12~24質量%のAl、10~18質量%のNaO、0~10質量%のB、0~5質量%のKO、0~5質量%のMgO、および0~5質量%のCaOを含むガラス組成物から作られている、実施形態1に記載の方法。
【0061】
実施形態13
実施形態1に記載の方法により製造されたガラス物品。
【0062】
実施形態14
実施形態13に記載のガラス物品を含む電子機器。
【0063】
実施形態15
ガラス物品を処理する方法において、
少なくとも1つのレーザ光源のビームを前記ガラス物品の主面に、該ビームが該主面上に複数の加工特徴を与えるように向ける工程であって、該複数の加工特徴は、約5ナノメートルから約40ナノメートルに及ぶ山谷高さHを有する工程、
を有してなる方法。
【0064】
実施形態16
前記主面上の前記複数の加工特徴の密度が、少なくとも約0.1毎平方マイクロメートルである、実施形態15に記載の方法。
【0065】
実施形態17
前記主面上の隣接する加工特徴の間の中心間ピッチPが、少なくとも一方向に約0.1マイクロメートルから約20マイクロメートルに及ぶ、実施形態15に記載の方法。
【0066】
実施形態18
前記主面の表面粗さRaが、少なくとも約0.5ナノメートルである、実施形態15に記載の方法。
【0067】
実施形態19
前記主面上に前記少なくとも1つのレーザ光源のビームを向けたときの前記ガラス物品の粘度が、約1013ポアズ未満である、実施形態15に記載の方法。
【0068】
実施形態20
前記主面上に前記少なくとも1つのレーザ光源のビームを向けたときの前記ガラス物品の温度が、少なくとも約800℃である、実施形態15に記載の方法。
【0069】
実施形態21
前記レーザ光源が、約1センチメートル毎秒から約5センチメートル毎秒の走査速度で、約1ワットから約5ワットの出力を有するレーザビームを向けるように作動されるCOレーザを含む、実施形態15に記載の方法。
【0070】
実施形態22
前記主面とその反対の主面との間の前記ガラス物品の厚さが、約0.5ミリメートル以下である、実施形態15に記載の方法。
【0071】
実施形態23
前記ガラス物品が、58~65質量%のSiO、14~20質量%のAl、8~12質量%のB、1~3質量%のMgO、5~10質量%のCaO、および0.5~2質量%のSrOを含む無アルカリガラス組成物から作られている、実施形態15に記載の方法。
【0072】
実施形態24
前記ガラス物品が、58~65質量%のSiO、16~22質量%のAl、1~5質量%のB、1~4質量%のMgO、2~6質量%のCaO、1~4質量%のSrO、および5~10質量%のBaOを含む無アルカリガラス組成物から作られている、実施形態15に記載の方法。
【0073】
実施形態25
前記ガラス物品が、57~61質量%のSiO、17~21質量%のAl、5~8質量%のB、1~5質量%のMgO、3~9質量%のCaO、0~6質量%のSrO、および0~7質量%のBaOを含む無アルカリガラス組成物から作られている、実施形態15に記載の方法。
【0074】
実施形態26
前記ガラス物品が、55~72質量%のSiO、12~24質量%のAl、10~18質量%のNaO、0~10質量%のB、0~5質量%のKO、0~5質量%のMgO、および0~5質量%のCaOを含むガラス組成物から作られている、実施形態15に記載の方法。
【符号の説明】
【0075】
10 ガラス製造装置
12 ガラス溶融炉
14 ガラス溶融槽
16 上流ガラス製造装置
18 貯蔵容器
20 原材料供給装置
22 モータ
24 原材料
28 溶融ガラス
30 下流ガラス製造装置
32 第1の接続管
34 清澄槽
36 混合槽
38 第2の接続管
40 供給槽
42 成形体
44 出口管
46 第3の接続管
48 成形装置
50 入口管
52 樋
54 成形面
56 底縁
58 ガラスリボン
62 ガラスシート
64 ロボット
65 把持機器
72 エッジロール
82 牽引ロール
100 ガラス分割装置
150 レーザ光源
152 ビーム
162 第1の主面
164 第2の主面
166 エッジ面、複数の加工特徴
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】