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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-20
(54)【発明の名称】液圧緩衝ヒンジ
(51)【国際特許分類】
   E05D 7/086 20060101AFI20230313BHJP
   E05F 5/02 20060101ALI20230313BHJP
   F16C 11/04 20060101ALI20230313BHJP
   F16C 11/10 20060101ALI20230313BHJP
   E05F 3/20 20060101ALI20230313BHJP
【FI】
E05D7/086
E05F5/02 E
E05F5/02 D
F16C11/04 F
F16C11/10 Z
E05F3/20 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022545396
(86)(22)【出願日】2021-09-15
(85)【翻訳文提出日】2022-07-25
(86)【国際出願番号】 CN2021118582
(87)【国際公開番号】W WO2022063006
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】202022089201.7
(32)【優先日】2020-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522296321
【氏名又は名称】広東兆高金属科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG ZHAOGAO METAL TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】WU, Zhaojian Jinhu Road, Jinli Town, Gaoyao District (One of the Plant of Zhaogao Metal Technology Co., LTD.) Zhaoqing, Guangdong 526105, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】伍 肇堅
【テーマコード(参考)】
3J105
【Fターム(参考)】
3J105AA04
3J105AB50
3J105AC10
3J105DA13
(57)【要約】
【要約】
【課題】独立した油シリンダーを使用する液圧緩衝ヒンジを提供する。
【解決手段】液圧緩衝ヒンジは、凸リーフ(3)と、凹リーフ(18)と、中心軸(7)と、圧力ばね(9)と、独立した油シリンダー(15)と、制限スリーブ(2)独立、同期スリーブ(5)独立、接続スリーブ(10)独立を含む。制限スリーブ(2)の壁体には、2つの貫通溝(201)が軸対称に設けられる。貫通溝(201)は非平行セグメントを含み、非平行セグメントは、制限スリーブ(2)の端面と90度未満の角度を形成する。同期スリーブ(5)内に位置する中心軸(7)と同期スリーブ(5)には、同期して回転し軸方向にスライド可能なマッチング構造がマッチングするように設けられる。貫通溝(201)の非平行セグメントは、ヒンジが閉じられたときの中心軸(7)の上方への軸方向の移動方向をリフト範囲とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液圧緩衝ヒンジであって、
凸リーフ(3)と、凹リーフ(18)と、中心軸(7)と、圧力ばね(9)と、独立した油シリンダー(15)と、制限スリーブ(2)と、同期スリーブ(5)と、接続スリーブ(10)とを含み、
前記凹リーフ(18)と凸リーフ(3)はヒンジ接続を形成し、
前記凹リーフ(18)は、凹リーフピース(181)、前記凹リーフピース(181)の上縁に接続された上端円管体(1801)及び前記凹リーフピース(181)の下縁に接続された下端円管体(1802)を含み、
前記凸リーフ(3)は、凸リーフピース(31)及び前記凸リーフピース(31)の縁に接続された凸リーフ円管体(311)を含み、
前記制限スリーブ(2)の壁体には、2つの貫通溝(201)が軸対称に設けられ、前記貫通溝は非平行セグメントを含み、
前記非平行セグメントは、前記制限スリーブ(2)の端面と90度未満の角度を形成し、
前記中心軸(7)の上部は、前記制限スリーブ(2)及び前記同期スリーブ(5)の内部キャビティ内に延在し、前記制限スリーブ(2)内に位置する前記中心軸(7)の柱体に軸孔(701)があり、駆動軸(4)が前記軸孔(701)を貫通して配置され、
前記駆動軸(4)の両先端はそれぞれ前記貫通溝(201)内に延在し、前記同期スリーブ(5)内に位置する前記中心軸(7)と前記同期スリーブ(5)には、同期して回転し軸方向にスライド可能なマッチング構造がマッチングするように設けられ、
前記貫通溝(201)の前記非平行セグメントは、ヒンジが閉じられたときの前記中心軸(7)の上方への軸方向の移動方向をリフト範囲とし、ヒンジが閉状態から開状態に変わるとき、前記駆動軸(4)の両先端は前記貫通溝(201)内に変位し、前記接続スリーブ(10)の上部管体は、前記凸リーフ円管体(311)の下端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続され、
前記接続スリーブ(10)の下部管体は、前記凹リーフ(18)の下端円管体(1802)の内部キャビティ内に延在して摺動可能に接続され、
前記圧力ばね(9)は、前記凸リーフ円管体(311)の内部キャビティに位置し、前記独立した油シリンダー(15)のピストンロッド(151)に外装され、
前記圧力ばね(9)の上端面は、前記中心軸(7)の下端面と当接し、前記圧力ばね(9)の下端面は、前記接続スリーブ(10)の上端面と当接し、前記独立した油シリンダー(15)のハウジング(157)は、前記接続スリーブ(10)内に嵌めて装着され、前記ピストンロッド(151)は、前記圧力ばね(9)の内孔を貫通して前記中心軸(7)に接続され、
前記制限スリーブ(2)、前記同期スリーブ(5)、前記上端円管体(1801)及び前記凸リーフ円管体(311)の接続方式は、以下のとおりであり、
前記制限スリーブ(2)は、前記上端円管体(1801)の上端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続され、前記同期スリーブ(5)の上部管体は、前記上端円管体(1801)の下端の内部キャビティ内に延在して摺動可能に接続され、前記同期スリーブ(5)の下部管体は、前記凸リーフ円管体(311)の上端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続され、あるいは、
前記同期スリーブ(5)は、前記上端円管体(1801)の上端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続され、前記制限スリーブ(2)の上部管体は、前記上端円管体(1801)の下端の内部キャビティ内に延在して摺動可能に接続され、前記制限スリーブ(2)の下部管体は、前記凸リーフ円管体(311)の上端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続される、ことを特徴とする液圧緩衝ヒンジ。
【請求項2】
前記凸リーフピース(31)又は凹リーフピース(181)にねじ孔(19)が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の液圧緩衝ヒンジ。
【請求項3】
前記上端円管体(1801)の下端面と前記凸リーフ円管体(311)の上端面との間に第1ガスケット(6)が設けられ、
前記下端円管体(1802)の上端面と前記凸リーフ円管体(311)の下端面との間に第2ガスケット(11)が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の液圧緩衝ヒンジ。
【請求項4】
前記中心軸(7)と前記ピストンロッド(151)の接続方式は、以下のとおりであり、
中心軸(7)の下部ロッド体には内凹部(704)が設けられ、
前記内凹部の壁体には、貫通孔(703)が対称に配置され、前記ピストンロッド(151)の上部には、通り孔(1511)が横方向に設けられ、
前記ピストンロッド(151)の上部は、前記内凹部(704)内に延在し、ピン(8)が前記通り孔(1511)を貫通して配置され、
前記ピン(8)の両先端はそれぞれ、前記貫通孔(703)内に延在する、ことを特徴とする請求項1に記載の液圧緩衝ヒンジ。
【請求項5】
前記独立した油シリンダー(15)のハウジング(157)が前記接続スリーブ(10)内に嵌めて装着される方式は、以下のとおりであり、
前記接続スリーブ(10)の内部キャビティの下部には内階段が設けられ、独立した油シリンダー(15)のハウジング(157)のハウジング体には環状ノッチが設けられ、
第1スナップリング(12)が前記環状ノッチに嵌めて装着され、前記内階段の下方にはスナップリング溝が設けられ、第2スナップリング(13)が前記スナップリング溝に嵌めて装着される、ことを特徴とする請求項1に記載の液圧緩衝ヒンジ。
【請求項6】
内輪にフランジを備えた平面軸受(16)が、前記接続スリーブ(10)の上端面と前記圧力ばね(9)の下端面との間に配置され、前記フランジは、前記圧力ばね(9)の内孔内に延在する、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の液圧緩衝ヒンジ。
【請求項7】
前記同期スリーブ(5)内に位置する前記中心軸(7)と前記同期スリーブ(5)には同期して回転し軸方向にスライド可能なマッチング構造がマッチングするように設けられる具体的な方式は、以下のとおりであり、
前記中心軸(7)の柱体の表面には、複数の外縦歯(702)が設けられ、
前記同期スリーブ(5)の内孔壁面には、複数の前記外縦歯(702)と摺動可能にマッチングする複数の内縦歯(501)が設けられる、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の液圧緩衝ヒンジ。
【請求項8】
前記上端円管体(1801)から露出した前記制限スリーブ(2)又は前記同期スリーブ(5)の管体外壁は、第1装飾カバー(1)に嵌めて装着され、下端円管体(1802)から露出した前記接続スリーブ(10)の管体外壁は、第2装飾カバー(14)に嵌めて装着される、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の液圧緩衝ヒンジ。
【請求項9】
前記貫通溝は平行セグメントをさらに含み、前記平行セグメントは、前記制限スリーブ(2)の端面と平行する、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の液圧緩衝ヒンジ。
【請求項10】
前記独立した油シリンダー(15)は、油シリンダーシール蓋(152)とピストン(153)をさらに含み、前記ピストン(153)は、前記ピストンロッド(151)の軸体に配置され、前記ピストン(153)の上端面から前記油シリンダーシール蓋(152)の下方までの間の空間は、受圧油室(156)であり、前記ピストン(153)の下端面から前記ハウジング(157)の内壁の上端面までの間の空間は、貯油室(155)である、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の液圧緩衝ヒンジ。
【請求項11】
前記独立した油シリンダー(15)には、作動油流量制御機構が設けられる、ことを特徴とする請求項10に記載の液圧緩衝ヒンジ。
【請求項12】
前記作動油流量制御機構の具体的な構造は、以下のとおりであり、
前記ピストンロッド(151)の下端面から軸線に沿って軸体に孔路(1513)が設けられ、
前記孔路(1513)は、前記ピストン(153)の上の位置まで通じるように制限され、
前記ピストンロッド(151)の軸体に油通過孔(1512)が設けられ、
前記油通過孔(1512)は、前記ピストン(153)の上端面と前記油シリンダーシール蓋(152)の下方との間の前記ピストンロッド(151)の軸体に位置し、
前記油通過孔(1512)と前記孔路(1513)は連通し、前記孔路(1513)内において速度調整油針(154)が下から上に配置され、
前記孔路(1513)内の前記速度調整油針(154)の部位は、直径が径違いを示し、
前記ピストン(153)は一方向の油通過機能を有する、ことを特徴とする請求項11に記載の液圧緩衝ヒンジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドア及び窓のハードウェアフィッティングの分野に関し、特にヒンジに関する。
【背景技術】
【0002】
現在市販されている液圧緩衝ヒンジの内部リセット部材と液圧緩衝機構の部材は同じキャビティ内に配置されており、使用中に、リセット部材の運動摩耗により発生する異物が液圧緩衝の油路を塞ぎやすく、製品が破損しやすく、かつ製品内部の構造が複雑で製品体積が比較的大きく、ドアと調和しにくく、美観ではない。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施例は、液圧緩衝ヒンジを提供する。本実施例によって提供される技術的解決策を使用すると、独立した油シリンダーの使用により、作動油の使用量が減少し、コストが節約され、作動油の清浄度が効果的に維持され、部品が摩損しにくく、ヒンジの使用寿命が長くなり、且つ製品の内部構造が簡単であり、使用時の体積が小さく、美観である。
【0004】
本発明の実施例の目的は、以下の技術的手段により実現される。
【0005】
液圧緩衝ヒンジが提供される。この液圧緩衝ヒンジは、凸リーフと、凹リーフと、中心軸と、圧力ばねと、独立した油シリンダーと、制限スリーブと、同期スリーブと、接続スリーブとを含み、凹リーフと凸リーフはヒンジ接続を形成し、凹リーフは、凹リーフピース、凹リーフピースの上縁に接続された上端円管体及び凹リーフピースの下縁に接続された下端円管体を含み、凸リーフは、凸リーフピース及び凸リーフピースの縁に接続された凸リーフ円管体を含み、制限スリーブ(2)の壁体には、2つの貫通溝が軸対称に設けられ、貫通溝は非平行セグメントを含み、非平行セグメントは、制限スリーブの端面と90度未満の角度を形成し、中心軸の上部は、制限スリーブ及び同期スリーブの内部キャビティ内に延在し、制限スリーブ内に位置する中心軸の柱体に軸孔があり、駆動軸が軸孔を貫通して配置され、駆動軸の両先端はそれぞれ貫通溝内に延在し、同期スリーブ内に位置する中心軸と同期スリーブには、同期して回転し軸方向にスライド可能なマッチング構造がマッチングするように設けられ、貫通溝の非平行セグメントは、ヒンジが閉じられたときの中心軸の上方への軸方向の移動方向をリフト範囲とし、ヒンジが閉状態から開状態に変わる時、駆動軸の両先端は貫通溝内に変位し、接続スリーブの上部管体は、凸リーフ円管体の下端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続され、接続スリーブの下部管体は、凹リーフの下端円管体の内部キャビティ内に延在して摺動可能に接続され、圧力ばねは、凸リーフ円管体の内部キャビティに位置し、独立した油シリンダーのピストンロッドに外装され、圧力ばねの上端面は、中心軸の下端面と当接し、圧力ばねの下端面は、接続スリーブの上端面と当接し、独立した油シリンダーのハウジングは、接続スリーブ内に嵌めて装着され、ピストンロッドは、圧力ばねの内孔を貫通して中心軸に接続され、
制限スリーブ、同期スリーブ、上端円管体及び凸リーフ円管体の接続方式は、以下のとおりであり、
制限スリーブは、上端円管体の上端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続され、同期スリーブの上部管体は、上端円管体の下端の内部キャビティ内に延在して摺動可能に接続され、同期スリーブの下部管体は、凸リーフ円管体の上端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続され、あるいは、
同期スリーブは、上端円管体の上端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続され、制限スリーブの上部管体は、上端円管体の下端の内部キャビティ内に延在して摺動可能に接続され、制限スリーブの下部管体は、凸リーフ円管体の上端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続される。
【0006】
さらに、凸リーフピース又は凹リーフピースにはねじ孔が設けられる。
【0007】
さらに、上端円管体の下端面と凸リーフ円管体の上端面との間に第1ガスケットが設けられ、下端円管体の上端面と凸リーフ円管体の下端面との間に第2ガスケットが設けられる。
【0008】
さらに、中心軸とピストンロッドの接続方式は、具体的には、以下のとおりである。中心軸の下部ロッド体には内凹部が設けられ、内凹部の壁体には、貫通孔が対称に配置され、ピストンロッドの上部には、通り孔が横方向に設けられ、ピストンロッドの上部は、内凹部内に延在し、ピンが通り孔を貫通して配置され、ピンの両先端はそれぞれ、貫通孔内に延在する。
【0009】
さらに、独立した油シリンダーのハウジングが接続スリーブに嵌めて装着される具体的な方式は、以下のとおりである。接続スリーブの内部キャビティの下部には内階段が設けられ、独立した油シリンダーのハウジングのハウジング体には環状ノッチが設けられ、第1スナップリングが環状ノッチに嵌めて装着され、内階段の下方にはスナップリング溝が設けられ、第2スナップリングがスナップリング溝に嵌めて装着される。
【0010】
さらに、内輪にフランジを備えた平面軸受が、接続スリーブの上端面と圧力ばねの下端面との間に配置され、フランジは、圧力ばねの内孔内に延在する。
【0011】
さらに、同期スリーブ内に位置する中心軸と同期スリーブには、同期して回転する軸方向にスライド可能なマッチング構造がマッチングして配置される具体的な方式は、以下のとおりである。中心軸の柱体の表面には、複数の外縦歯が設けられ、同期スリーブの内孔壁面には、複数の外縦歯と摺動可能にマッチングする複数の内縦歯が設けられる。
【0012】
さらに、上端円管体から露出した制限スリーブ又は同期スリーブの管体外壁は、第1装飾カバーに嵌めて装着され、下端円管体から露出した接続スリーブの管体外壁は、第2装飾カバーに嵌めて装着される。
【0013】
さらに、貫通溝は平行セグメントをさらに含み、前記平行セグメントは、前記制限スリーブの端面と平行する。
【0014】
さらに、独立した油シリンダーは、油シリンダーシール蓋とピストンをさらに含み、ピストンは、ピストンロッドの軸体に配置され、ピストンの上端面から油シリンダーシール蓋の下方までの間の空間は、受圧油室であり、ピストンの下端面からハウジングの内壁の上端面までの間の空間は、貯油室である。
【0015】
さらに、独立した油シリンダーには、作動油流量制御機構が設けられる。
【0016】
さらに、作動油流量制御機構の具体的な構造は、以下のとおりである。ピストンロッドの下端面から軸線に沿って軸体に孔路が設けられ、孔路は、ピストンの上の位置まで通じるように制限され、ピストンロッドの軸体に油通過孔が設けられ、油通過孔は、ピストンの上端面と油シリンダーシール蓋の下方との間のピストンロッドの軸体に位置し、油通過孔と孔路は連通し、孔路内において速度調整油針が下から上に配置され、孔路内の速度調整油針の部位は、直径が径違いを示し、ピストンは一方向の油通過機能を有する。
【0017】
本発明の技術的解決策を使用すると、独立した油シリンダーの使用により、作動油の使用量が減少し、コストが節約され、作動油の清浄度が効果的に維持され、且つリセット部材が互いに噛合う螺旋昇降構造を使用し、マッチングして回転するときの同期スリーブと中心軸の接触面が比較的大きく、単位圧力度が小さく、部品が摩損しにくく、ヒンジの使用寿命が長くなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1実施例に係るヒンジの開状態の断面構造模式図である。
図2図1の実施例に係るヒンジの閉状態の断面構造模式図である。
図3】制限スリーブの模式図である。
図4】本発明の1つの中心軸の構造模式図である。
図5】本発明の同期スリーブの断面構造模式図である。
図6】本発明の別の実施例に係るヒンジの開状態の断面構造模式図である。
図7図6に使用される中心軸の構造模式図である。
図8】独立した油シリンダーの断面構造模式図である。
図9】本発明における、ねじを使用してヒンジを開いて取り付けるときの模式図である。
図10】本発明における、ねじを使用してヒンジを開いて取り付けるときの模式図である。
図11】本発明における、ねじを使用してヒンジを開いて取り付けるときの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の目的、技術的手段、及び利点をさらに明らかにするために、以下は図面及び実施例を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明する。図1図11を参照されたい。
実施例一
【0020】
本発明は、液圧緩衝ヒンジを提供する。この液圧緩衝ヒンジは、凸リーフ3と、凹リーフ18と、中心軸7と、圧力ばね9と、独立した油シリンダー15と、制限スリーブ2と、同期スリーブ5と、接続スリーブ10とを含み、凹リーフ18と凸リーフ3はヒンジ接続を形成し、凹リーフ18は、凹リーフピース181、凹リーフピース181の上縁に接続された上端円管体1801及び凹リーフピース181の下縁に接続された下端円管体1802を含み、凸リーフ3は、凸リーフピース31及び凸リーフピース31の縁に接続された凸リーフ円管体311を含み、制限スリーブ2の壁体には、2つの貫通溝201が軸対称に設けられ、貫通溝は非平行セグメントを含み、非平行セグメントは、制限スリーブ2の端面と90度未満の角度を形成し、中心軸7の上部は、制限スリーブ2及び同期スリーブ5の内部キャビティ内に延在し、制限スリーブ2内に位置する中心軸7の柱体に軸孔701があり、駆動軸4が軸孔701を貫通して配置され、駆動軸4の両先端はそれぞれ貫通溝201内に延在し、同期スリーブ5内に位置する中心軸7と同期スリーブ5には、同期して回転し軸方向にスライド可能なマッチング構造がマッチングするように設けられ、貫通溝の非平行セグメントは、ヒンジが閉じられたときの中心軸7の上方への軸方向の移動方向をリフト範囲とし、ヒンジが閉状態から開状態に変わるとき、駆動軸4の両先端は貫通溝内に変位し、接続スリーブ10の上部管体は、凸リーフ円管体311の下端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続され、接続スリーブ10の下部管体は、凹リーフ18の下端円管体1802の内部キャビティ内に延在して摺動可能に接続され、圧力ばね9は、凸リーフ円管体311の内部キャビティに位置し、独立した油シリンダー15のピストンロッド151に外装され、圧力ばね9の上端面は、中心軸7の下端面と当接し、圧力ばね9の下端面は、接続スリーブ10の上端面と当接し、独立した油シリンダー15のハウジング157は、接続スリーブ10内に嵌めて装着され、ピストンロッド151は、圧力ばね9の内孔を貫通して中心軸7に接続され、
制限スリーブ2、同期スリーブ5、上端円管体1801及び凸リーフ円管体311の接続方式は、以下のとおりであり、
制限スリーブ2は、上端円管体1801の上端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続され、同期スリーブ5の上部管体は、上端円管体1801の下端の内部キャビティ内に延在して摺動可能に接続され、同期スリーブ5の下部管体は、凸リーフ円管体311の上端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続される。
【0021】
本技術的解決策を使用する実際の適用場面は以下のとおりである。
【0022】
図1、2、3、4、5に示すように、中心軸7は同期スリーブ5及び凸リーフ3と同期して回転するため、外リーフ片18は螺旋溝スリーブ2と同期して回転する。本製品の凸リーフ3と凹リーフ18がその管体軸線に沿って互いに対して動き、外力を受けて開かれるときに、中心軸7は制限スリーブ2の内孔で回転し、中心軸7に配置された駆動軸4は、水平面と90度未満の角度を形成する貫通溝201に沿ってスライドし、その結果、中心軸7は全体的に軸方向に移動して、圧力ばね9を押して圧縮させ、エネルギーを蓄積し、同時にピストンロッド151を押して後退させて、独立した油シリンダー15の作動油を貯油室155から、ピストン153に配置された逆止弁により受圧油室156へ流させる。ヒンジを開く外力がなくなると、圧力ばね9は弾力を解放する。このエネルギー放出により、中心軸7は軸方向に移動する。駆動軸4は、貫通溝201に沿ってスライドして、制限スリーブ2を駆動して回転させ、凹リーフ18を回転させ、その結果、凸リーフ3と凹リーフ18はその管体の軸線に沿って互いに対して動いて閉じられる。中心軸7は、軸方向の移動中に、ピストンロッド151を独立した油シリンダーの本体から引き出して、独立した油シリンダー15の作動油を受圧油室156から、油針154とピストンロッド151の内孔との間の隙間に沿って貯油室155へゆっくりと流させる。その結果、中心軸の軸方向の移動速度が制御され、ドアの緩衝閉止が実現される。
実施例2
【0023】
図6~7に示すように、別のタイプの制限スリーブ2、同期スリーブ5、上端円管体1801及び凸リーフ円管体311の接続方式は、次のとおりである。同期スリーブ5は、上端円管体1801の上端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続され、前記制限スリーブ2の上部管体は、上端円管体1801の下端の内部キャビティ内に延在して摺動可能に接続され、制限スリーブ2の下部管体は、凸リーフ円管体311の上端の内部キャビティ内に延在して固定的に接続される。
【0024】
ヒンジを開くとき、凹リーフピース181が同期スリーブ5を回転させると、中心軸7は、同期スリーブ5の内部キャビティで同期して周方向に回転する。回転過程中に、駆動軸4が位置する貫通溝は傾斜度を有するため、駆動軸は貫通溝に沿って下へ摺動し、中心軸7は駆動軸の駆動により軸方向に下へ運動する。中心軸7は全体的に軸方向に移動し、圧力ばね9を押して圧縮させ、エネルギーを蓄積し、同時にピストンロッド151を押して後退させる。
【0025】
上記2つの技術的解決策を使用すると、独立した油シリンダーの使用により、作動油の使用量が減少し、コストが節約され、作動油の清浄度が効果的に維持される。
【0026】
さらに、図9~11に示すように、凸リーフピース31又は凹リーフピース181にはねじ孔19が設けられる。
【0027】
リーフ片にねじ孔を設けるのは、ねじを締めることで閉状態のヒンジを開くか、又はヒンジの開状態でねじを締めることで、誤って閉じるのを防止して、取り付けを容易にし、手を挟んで人を怪我するリスクを防止するためである。
【0028】
さらに、図1に示すように、上端円管体1801の下端面と凸リーフ円管体311の上端面との間に第1ガスケット6が設けられ、下端円管体1802の上端面と凸リーフ円管体311の下端面との間に第2ガスケット11が設けられる。
【0029】
ガスケットは、平面軸受として設定することもできる。その目的は、凸リーフピース31と凹リーフピース181が互いに対して回転するときの両者の管体部の摩擦力を低減して、部品の摩損を低減することである。
【0030】
さらに、図4、8に示すように、中心軸7とピストンロッド151の接続方式は、以下のとおりである。中心軸7の下部ロッド体には内凹部704が設けられ、内凹部の壁体には、貫通孔703が対称に設けられ、ピストンロッド151の上部には、通り孔1511が横方向に設けられ、ピストンロッド151の上部は、内凹部704内に延在し、ピン8が通り孔1511を貫通して配置され、ピン8の両先端はそれぞれ、貫通孔703内に延在する。
【0031】
さらに、図1示すように、独立した油シリンダー15のハウジング157が接続スリーブ10に嵌めて装着される具体的な方式は、以下のとおりである。接続スリーブ10の内部キャビティの下部には内階段が設けられ、独立した油シリンダー15のハウジング157のハウジング体には環状ノッチが設けられ、第1スナップリング12が環状ノッチに嵌めて装着され、内階段の下方にはスナップリング溝が設けられ、第2スナップリング13がスナップリング溝に嵌めて装着される。
【0032】
スナップリング12の作用は、ハウジング157の上方への移動を制限することであり、スナップリング13の作用は、ハウジング157の下方への移動を制限することであり、その結果、緩衝油シリンダー15のハウジング157は、軸方向に接続スリーブ10の内部キャビティ内に固定的に接続される。
【0033】
さらに、図1に示すように、内輪にフランジを備えた平面軸受16が、接続スリーブ10の上端面と圧力ばね9の下端面との間に配置され、平面軸受16のフランジは、圧力ばね9の内孔内に延在する。
【0034】
中心軸7は、動作時に圧力ばねを回転させると、接続スリーブ10の上端面との一定の摩擦力を生じる。平面軸受16を使用する目的は、圧力ばね9の軸方向の位置決めを安定させて、上記の摩擦力を低減することである。
【0035】
さらに、図1、2、4、5、6、7に示すように、同期スリーブ5内に位置する中心軸7と同期スリーブ5には同期して回転し軸方向にスライド可能なマッチング構造がマッチングするように設けられる具体的な方式は、以下のとおりである。中心軸7の柱体の表面には、複数の外縦歯702が設けられ、同期スリーブ5の内孔壁面には、複数の外縦歯702と摺動可能にマッチングする複数の内縦歯501が設けられる。
【0036】
中心軸7は同期スリーブ5の内孔で同期回転し、回転動作時に両者の接触面が大きく、受ける単位圧力度が小さく、部品が摩損しにくい。
【0037】
さらに、図1に示すように、上端円管体1801から露出した制限スリーブ2又は同期スリーブ5の管体外壁は、第1装飾カバー1に嵌めて装着され、下端円管体1802から露出した接続スリーブ10の管体外壁は、第2装飾カバー14に嵌めて装着される。
【0038】
第1装飾カバーと第2装飾カバーの使用は、作用一が美化であり、作用二が内部の部品を保護し、塵の堆積を防止することである。
【0039】
さらに、貫通溝は平行セグメントをさらに含み、前記平行セグメントは、前記制限スリーブ2の端面と平行する。
【0040】
ここで、非平行セグメントは、他の部材が周方向に回転するように駆動するために使用され、平行セグメントは、エネルギーを蓄積するために使用される。
【0041】
さらに、図9に示すように、独立した油シリンダー15は油シリンダーシール蓋152とピストン153をさらに含み、ピストン153は、ピストンロッド151の軸体に配置され、ピストン153の上端面から油シリンダーシール蓋152の下方までの間の空間は、受圧油室156であり、ピストン153の下端面からハウジング157の内壁の上端面までの間の空間は、貯油室155である。
【0042】
さらに、独立した油シリンダー15には、作動油流量制御機構が設けられる。
【0043】
さらに、図9に示すように、作動油流量制御機構の具体的な構造は、以下のとおりである。ピストンロッド151の下端面から軸線に沿って軸体に孔路1513が設けられ、孔路1513は、ピストン153の上の位置まで通じるように制限され、ピストンロッド151の軸体に油通過孔1512が設けられ、油通過孔1512は、ピストン153の上端面と油シリンダーシール蓋152の下方との間のピストンロッド151の軸体に位置し、油通過孔1512と孔路1513は連通し、孔路1513内において速度調整油針154が下から上に配置され、孔路1513内の速度調整油針154の部位は、直径が径違いを示し、ピストン153は一方向の油通過機能を有する。
【0044】
液圧緩衝機構により、ドアの閉止速度を制御し、ドアの閉止騒音を低減することができる。
【0045】
さらに、作動油の流量が制御されるため、ドアの閉止速度をより正確に調整することができる。
【0046】
本実施例では、速度調整油針は、孔路1513内を流動する作動油の量をより正確に制御する。図に示すように、速度調整油針の関連部位は異なる太さを呈するため、速度調整油針が孔路1513に入る深さを調整すると、孔路1513内を流動する作動油の量を変えることができる。ユーザは、必要に応じて、ヒンジを閉じる速度を制御することで、ドアなどの閉止速度を制御する。速度調整油針は、テーパー状であることが好ましい。受圧油室156内の作動油は、油通過孔1512及び油針154とピストンロッド内孔との間の隙間を通って、貯油室155へゆっくりと流れ、その結果、中心軸の軸方向の移動速度を制御して、緩衝閉止を実現することができる。
【0047】
以上では、本発明の実施例によって提供される液圧緩衝ヒンジを詳細に説明した。本明細書では、具体的な例を用いて、本発明の原理及び実施形態を論述した。以上の実施例の説明は、本発明の本旨を理解するのを助けるためにのみ使用される。同時に、当業者は、本発明の主旨に基づいて、具体的な実施形態及び適用範囲でいずれも変更することができる。要約すると、本明細書の内容は本発明を制限するものではないことを理解するべきである。
【符号の説明】
【0048】
1、第1装飾カバー、2、制限スリーブ、201、貫通溝、3、凸リーフ、31、凸リーフピース、311、凸リーフ円管体、4、駆動軸、5、同期スリーブ、501、内縦歯、6、第1ガスケット、7、中心軸、701、軸孔、702、外縦歯、703、貫通孔、704、内凹部、8、ピン、9、圧力ばね、10、接続スリーブ、11、第2ガスケット、12、第1スナップリング、13、第2スナップリング、14、第2装飾カバー、15、独立した油シリンダー、151、ピストンロッド、1511 通り孔、1512、油通過孔、1513、孔路、152、油シリンダーシール蓋、153、ピストン、154、速度調整油針、155、貯油室、156、受圧油室、157、ハウジング、16、平面軸受、17、取付孔、18、凹リーフ、181、凹リーフピース、1801、上端円管体、1802、下端円管体、19、ねじ孔。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】