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特表2023-511625眼内圧の遠隔光学監視のためのウェアラブルデバイスおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-20
(54)【発明の名称】眼内圧の遠隔光学監視のためのウェアラブルデバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 3/16 20060101AFI20230313BHJP
   A61B 3/107 20060101ALI20230313BHJP
【FI】
A61B3/16
A61B3/107
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022545823
(86)(22)【出願日】2021-01-26
(85)【翻訳文提出日】2022-07-27
(86)【国際出願番号】 US2021015093
(87)【国際公開番号】W WO2021154729
(87)【国際公開日】2021-08-05
(31)【優先権主張番号】62/966,798
(32)【優先日】2020-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521177175
【氏名又は名称】スマートレンズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ダナ, アイクトル
(72)【発明者】
【氏名】コンバン, サバス
(72)【発明者】
【氏名】バデイ, ムラート
(72)【発明者】
【氏名】アガオグル, セブダ
(72)【発明者】
【氏名】ヤジチ, アフメト タイラン
【テーマコード(参考)】
4C316
【Fターム(参考)】
4C316AA03
4C316AA11
4C316AA20
4C316AA24
4C316AB14
4C316AB16
4C316FA11
4C316FC04
4C316FY02
(57)【要約】
眼の角膜上に設置された磁石を伴うコンタクトレンズを使用して眼の眼内圧(IOP)を決定するためのシステムおよび方法が、説明される。磁場が、コンタクトレンズの磁石に対してかけられ、磁石は、磁場によって変位させられる。本開示のシステムは、磁石の磁気変位に基づいて角膜の歪みを決定し、眼のIOPを決定する。一実施形態では、システムは、基部と、基部から延在するアームとを有する。モータが、アームに取り付けられ、アームを振動または移動させる。磁石が、アームの遠位端に係合され、磁石は、制御された磁場を生み出す。ホールセンサが、磁石の遠位端に取り付けられる。磁石は、指向性磁場を発生させ、ホールセンサは、コンタクトレンズ内の磁石によって引き起こされる磁場および任意の摂動を読み取る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼の眼内圧を測定するためのコンタクトレンズデバイスであって、
エラストマ材料から形成される本体と、
前記本体の中に内蔵されるか、または前記本体の上に設置される少なくとも1つの磁石と
を備えるデバイス。
【請求項2】
内蔵磁石を伴うコンタクトレンズを読み取るための装置であって、
励起コイルと、
前記励起コイルと電気連通し、前記励起コイルのパラメータを制御するドライバと、
前記コンタクトレンズを照明するように位置付けられる光源であって、前記コンタクトレンズの前記照明は、光の反射または光の屈折を生み出す、光源と、
前記コンタクトレンズからの前記反射された光または前記屈折した光を検出する光学センサと、
前記コイルの励起とセンサデータ収集とを同期させるコントローラであって、第1の外部源からの情報を受信するための受信器をさらに備えるコントローラと
を備える装置。
【請求項3】
前記光源は、レーザである、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記光学センサは、カメラである、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
増幅器とデジタイザとをさらに備える、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記励起コイルは、磁気励起コイルである、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記コントローラは、合成磁気励起、光学センサデータ収集、前記外部源から受信されたプログラム命令、および前記外部源から受信されたデータのうちの1つまたはそれより多くをさらに処理する、請求項2に記載の装置。
【請求項8】
内蔵磁石を伴うコンタクトレンズを読み取るための装置を使用してIOP読取値を決定する方法であって、前記装置は、コントローラを有し、前記方法は、
電流パルスを用いて励起コイルを励起させることと、
事前に定められた期間にわたって画像を記録することと、
1つまたはそれより多くの角膜トポグラフィ画像に基づいて角膜変形を決定することと、
前記角膜変形を使用して前記IOP読取値を計算することと
を含む、方法。
【請求項9】
前記コイルの前記励起は、少なくとも1つの周波数を伴う周期的電流パルス列を用いて行われる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記角膜トポグラフィ画像は、1つまたはそれより多くの周波数において光源によって生成された画像の歪曲をさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記角膜変形を決定することは、複数の周波数において撮影された複数の角膜変形画像に基づいて周波数応答曲線を生成することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記IOP読取値を計算することは、算出アルゴリズムを使用して角膜周波数応答のデータセットを戻すことをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記角膜変形を決定することは、各周波数において位置感知光検出器の出力における信号の振幅を測定することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記角膜変形を決定することは、各周波数において出力コイルにおける信号の振幅を測定することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
角膜に関する周波数応答曲線を生成することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項16】
フーリエ変換を使用して時間ドメイン応答を周波数ドメイン応答に変換することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項17】
前記フーリエ変換の各周波数における信号振幅から角膜トポグラフィの変形を計算することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
IOP読取値を決定するためのシステムであって、
基部と、
近位端および遠位端を有するアームであって、前記近位端は、前記基部に機械的に係合する、アームと、
前記アームに取り付けられるモータであって、前記アームに運動を与えることが可能であるモータと、
前記アームの前記遠位端に機械的に係合される磁石であって、制御された磁場を生み出すことが可能であり、前記アームに機械的に係合される近位端と、遠位端とを有する磁石と、
前記磁石の前記遠位端に固定して取り付けられるホールセンサと
を備え、前記磁石は、指向性磁場を発生させ、前記ホールセンサは、前記磁石によって生み出された前記磁場を読み取り、少なくとも1つのコンタクトレンズが、磁石を伴い、前記磁石を伴う前記コンタクトレンズは、前記指向性磁場内にある、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年1月28日に出願された米国仮特許出願第62/966,798号(弁理士整理番号第48675-709.101号)の利益を主張し、米国仮特許出願第62/966,798号の内容は、その全体が参照によって本明細書に援用される。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、遠隔光学機械感知の技術分野に関する。より特定すると、眼内圧を測定するためのウェアラブルセンサシステムの技術分野に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
本開示は、オプトメカニクスの技術分野におけるものである。より特定すると、本開示は、コンタクトレンズの中またはその上に内蔵されるマイクロ磁石に対してかけられる磁力によって引き起こされる角膜圧入の遠隔光学測定を使用した眼内圧感知の技術分野におけるものである。
【0004】
緑内障は、全世界における失明の2番目に多い一般的原因である。それは、いくつかのリスク要因を伴う多因子性疾患であり、眼内圧(IOP)が最も重要である。IOP測定が、緑内障診断および患者監視のために使用される。IOPは、広い日内変動を有し、身体の姿勢に依存し、したがって、診療所において眼のケアの専門家によって行われる時折の測定は、判断を誤らせ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(概要)
本開示は、眼の眼内圧を測定するためのウェアラブル光学デバイスおよび読取方法を説明する。
【0006】
ある実施形態では、眼の眼内圧を測定するためのコンタクトレンズデバイスが存在してもよい。デバイスは、エラストマ材料から形成される本体と、本体の中に内蔵されるか、または本体の上に設置される少なくとも1つの磁石とを有する。いくつかの実施形態では、エラストマ材料は、生体適合性を有してもよい。いくつかの実施形態では、材料は、透明であってもよい。
【0007】
ある実施形態では、内蔵磁石を伴うコンタクトレンズを読み取るための装置が存在してもよい。装置は、励起コイルと電気連通するドライバを伴う励起コイルを有する。ドライバは、コイルのパラメータを制御してもよい。光源が、コンタクトレンズを照明してもよく、光学センサが、光源の反射された光を検出してもよい。コントローラが、コイルの励起とセンサ画像またはデータ収集とを同期させてもよい。コントローラは、外部データを受信するための受信器をさらに有してもよい。
【0008】
別の実施形態では、内蔵磁石を伴うコンタクトレンズを読み取るための装置を使用してIOP読取値を決定する方法が存在する。方法は、電気パルスを用いて励起コイルを励起させることと、事前に定められた期間にわたって画像を記録することと、1つまたはそれより多くの角膜トポグラフィ画像に基づいて角膜変形を決定することと、角膜変形を使用してIOP読取値を計算することとを提供する。
【0009】
別の実施形態では、IOP読取値を決定するためのシステムが存在してもよく、システムは、基部と、基部から延在するアームとを有する。モータが、アームに取り付けられてもよく、アームを振動または移動させてもよい。磁石が、アームの遠位端に係合されてもよく、磁石は、制御された磁場を生み出してもよい。ホールセンサが、磁石の遠位端に取り付けられてもよい。磁石は、指向性磁場を発生させてもよく、ホールセンサは、コンタクトレンズ内の磁石によって引き起こされる磁場および任意の摂動を読み取ってもよい。
【0010】
デバイスは、内蔵磁石を伴うコンタクトレンズを備えてもよい。磁場が、角膜上に力を加えるために使用されてもよい。角膜のトポグラフィの変化は、加えられる磁力ならびに角膜パラメータおよびIOPに依存する。ゴーグル上に設置され得る外部測定編成は、パターン化された照明器と、カメラまたは直角位相フォトダイオード等の光学検出器とのうちの任意の1つまたはそれより多くを含んでもよい。コンタクトレンズへの時変磁場の印加によって引き起こされる角膜トポグラフィの変化が、直角位相光検出器を使用して、または点照明器の行列の画像を分析することによって検出されてもよい。角膜の機械的応答が、異なる磁気励起振幅、パルス形状、または波形周波数を用いて測定されてもよく、角膜の周波数応答が、遠隔で測定されてもよい。角膜の圧入深度および共振周波数変化が、収集されたデータを使用して計算されてもよく、IOPが、決定されてもよい。方法は、角膜厚およびトポグラフィの予備特性評価を含み、曲率半径および角膜厚は、従来の眼科学的方法によって取得された既知のIOP値において測定されてもよい。個人に特化したデータセットは、次いで、ゴーグルからの継続的撮像測定を同様に使用してIOPを計算するデータ処理アルゴリズムへの入力として使用されてもよい。データは、クラウドに接続されてもよく、ゴーグルは、IOPを低減させることに役立ち得る薬剤の制御された量を投薬し得るミスト発生器も装備してもよい。本開示は、コンタクトレンズの磁気励起を使用した光学データ取得を通してIOPを測定するコンタクトレンズおよびウェアラブル光学デバイスを説明する。コンタクトレンズの磁気励起は、下層角膜の変形を引き起こし得る。1つまたはそれより多くの光源が、IOPを正確に決定するために、カメラとともに磁気励起に対する応答を測定し、特定の個人に関する基準データとともにこのデータを使用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
(図面の簡単な説明)
図1図1は、ある実施形態による内蔵磁石を伴うコンタクトレンズの断面を図示する。
【0012】
図2図2は、ある実施形態による測定システムおよびコンタクトレンズの側面図を図示する。
【0013】
図3図3は、ある実施形態による磁石を伴うコンタクトレンズに対する磁場の印加の側面図を図示する。
【0014】
図4図4は、ある実施形態による印加される磁場の有無別の断面角膜トポグラフィの変化を示すグラフを図示する。
【0015】
図5図5は、ある実施形態による、測定システムと内蔵磁石を伴うコンタクトレンズとの側面図を図示する。
【0016】
図6図6は、ある実施形態による、測定システムと内蔵磁石を伴うコンタクトレンズとの側面図を図示する。
【0017】
図7図7は、ある実施形態によるゴーグルの中に内蔵される励起および光学測定編成を図示する。
【0018】
図8図8は、ある実施形態によるゴーグルの中に内蔵される磁気励起および光学測定編成を図示する。
【0019】
図9図9は、ある実施形態によるコンタクトレンズに印加される磁場波形の印加を図示する。
【0020】
図10図10は、ある実施形態によるコンタクトレンズに印加される周期的パルス列磁場波形の印加を図示する。
【0021】
図11図11は、ある実施形態による、コンタクトレンズに印加される周期的パルス列磁場波形の印加と位置感知フォトダイオードの出力の変化とを図示する。
【0022】
図12図12は、ある実施形態によるコンタクトレンズへの単一パルス磁場波形の印加を図示する。
【0023】
図13図13は、ある実施形態による測定システムおよびコンタクトレンズの側面図を図示する。
【0024】
図14図14は、ある実施形態によるゴーグル内に統合される誘導測定システムを図示する。
【0025】
図15図15は、ある実施形態による測定システムの側面図を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(詳細な説明)
本明細書に説明されるものは、光学ウェアラブル撮像センサであり、ユーザは、光学ウェアラブル撮像センサが眼内圧(IOP)を監視しながら、デバイスを通して外を見て、1日のルーチンを続け得る。ある実施形態では、デバイスは、測定デバイスによって供給される測定結果とともに、個人に関する角膜の事前に測定された性質と、ユーザの解剖学的パラメータとを使用する。システムの動作は、概して、IOPと角膜厚等の他の角膜パラメータとに依存する様式において角膜トポグラフィが外部から加えられる力に応答することを仮定する。
【0027】
デバイスの動作は、コンタクトレンズを通した角膜の磁気作動に依拠し得、コンタクトレンズは、コンタクトレンズの中に内蔵される小磁石を有し得る。デバイスは、振幅または周波数において1つまたはそれより多くの加えられる力(単数または複数)の関数として光学的に、または電子的に変位を測定してもよい。
【0028】
デバイスは、物質アプリケータを含んでもよく、物質アプリケータは、デバイスによって行われる測定に基づいて薬剤を適用し、IOPを制御し得る。
【0029】
ここで図1を参照すると、コンタクトレンズ1が、内蔵されたミリメートルまたはマイクロメートルサイズの磁石2とともに図示される。磁石2は、ディスク、バーのような形状であってもよく、または複雑な形状を有してもよい。形状は、規則的多角形または不規則的多角形であってもよい。磁石は、磁石を通した開口またはスロットを有してもよく、したがって、磁石は、間隙空間を提示してもよい。磁石は、人の正常な視覚に干渉しないような様式においてコンタクトレンズ内または上に位置付けられてもよい。いくつかの実施形態では、磁石は、リングのような形状であってもよく、したがって、人の視界は、開口を通したものであってもよい。いくつかの実施形態では、異なる形状の磁気パターンをコンタクトレンズ内に提供するために、1つまたはそれより多くの磁石が使用されてもよい。いくつかの実施形態では、磁場がコンタクトレンズの磁石に対してかけられ得るときに1つより多くの変位効果をコンタクトレンズ内に生み出すために、第2のまたはいくつかの付加的磁石がコンタクトレンズ内または上の異なる場所に位置付けられてもよい。いくつかの実施形態では、コンタクトレンズの磁石のうちの1つまたはそれより多くに対してかけられる1つより多くの磁場が存在してもよい。
【0030】
別の実施形態では、図2に示されるように、コンタクトレンズ1は、角膜3上に設置されてもよい。磁気励起コイル4は、コンタクトレンズに近接近して設置されてもよい。磁気励起コイル4は、コンピュータ制御された波形発生器および電力増幅器を使用して、ドライバ100によって制御されてもよい。眼1000上のコンタクトレンズ2を照明するために1つまたはそれより多くの光源5が使用されてもよく、その画像を捕捉するために1つまたはそれより多くのカメラ6が使用されてもよい。
【0031】
別の実施形態では、図3に示されるように、コンタクトレンズ1は、角膜3上に設置されてもよい。磁気励起コイル4は、コンタクトレンズに近接して設置され、ドライバ100によって制御されてもよい。コンピュータ制御された波形発生器および電力増幅器が、磁気励起コイル4を制御するために使用されてもよい。眼上のコンタクトレンズを照明し、その画像を撮影するために、1つまたはそれより多くのスポット光源5と1つまたはそれより多くのカメラ6とが使用されてもよい。コイル4は、磁場200を生み出すためにアクティベートされてもよく、磁場200は、コンタクトレンズ1上またはその内側の磁石に対する力を誘導し、角膜3の圧入300を引き起こし得る。カメラ6は、角膜トポグラフィの変化を検知してもよく、圧入300を測定する。磁場200の発生および磁石2の向きは、場200が磁石2の反発を引き起こし得るように事前に決定されてもよい。いくつかの実施形態では、磁場200は、磁石2を誘引し得、これは、コンタクトレンズ、角膜、または眼の他の様相の測定を提供し得る。
【0032】
ある実施形態では、角膜トポグラフィの断面を図示するグラフが、7.5mmHg、15mmHg、および30mmHgのIOP値に関して見られ得る(図4)。グラフは、磁力の有無別の角膜の圧入を図示し、圧入の半径および角膜の頂点位置は、IOP値の差異に起因して、磁力によって異なるように変更される。いくつかの実施形態では、負のミクロン値(Y軸)は、コンタクトレンズの磁石が磁場によって反発され得るときの角膜の凹みを表す。低IOP値に関して、類似の磁力が、より広くより平滑な圧入を誘導し得る。代替として、高IOP値に関して、圧入は、あまり顕著にならないことがあり、より小さい半径内で生じ得る。角膜トポグラフィの変化の光学または電子測定を通してIOP値を決定するために、この差異が使用されてもよい。より高いIOP値は、角膜が磁力による圧入に対してより大きい固有の歪みおよびより高い抵抗を有することを引き起こし得る。いくつかの実施形態では、より高いIOP値は、より低いIOP値と比較してより小さいがよりはっきりとした圧入をもたらし得る。圧入領域の幅および圧入の深度の正確な値も、同様に角膜厚に依存し得る。圧入形状と深度との間の関係は、シミュレーションを通して定められることができ、これは、角膜厚の測定に基づいてもよい。
【0033】
ある実施形態では、コンタクトレンズ1は、角膜3上に設置されてもよい。図5に示されるように、磁気励起コイル4は、コンタクトレンズに近接して設置されてもよい。コイルは、コンピュータ制御された波形発生器および電力増幅器を有するドライバ100によって制御されてもよい。レーザが、コンタクトレンズを照明するための光源500としての役割を果たしてもよく、カメラ6が、画像捕捉のために使用されてもよい。角膜3は、コイルからの磁場によって圧入され得、磁場の印加前後の光反射パターンの変化が、カメラ6によって記録されてもよい。圧入幅および深度情報を抽出するために、反射パターンの変化の分析が使用されてもよく、これは、IOP値を決定するために使用されてもよい。
【0034】
別の実施形態では、図6に示されるように、コンタクトレンズ1が角膜3上に設置され得るとき、磁気励起コイル4がコンタクトレンズに近接して設置されてもよい。コイルは、コンピュータ制御された波形発生器および電力増幅器を使用するドライバ100と、コリメートされたレーザ光源500と、反射されたレーザビーム600の偏向を測定し得る位置感知光検出器700とによって制御されてもよい。角膜3は、コイル4からの磁場によってレンズ1の磁石に対してかけられる力によって圧入され得、反射されたビーム位置の変化が、位置感知検出器700を通して検知される。圧入強度を抽出するために、ビームの反射の変化の分析が使用されてもよく、これは、IOP値に関連し得る。
【0035】
ゴーグル内への測定編成の統合が、図7に示される。ある実施形態では、光源5、カメラ6、および励起コイル4は、電子コントローラ20および電源/バッテリパック30とともにゴーグル10000上に設置されてもよい。いくつかの実施形態では、ゴーグルは、薬剤送達デバイスも有してもよい。
【0036】
別の実施形態では、図8に示されるように、ゴーグルは、レーザ源500と、位置感知光学検出器700と、励起コイル4および電子コントローラ20と、電源/バッテリパック30とを組み込んでもよい。
【0037】
ここで図9を参照すると、磁力圧入の例示的測定が示される。磁場パルス6000が励起コイルを通してコンタクトレンズに印加され得るとき、カメラが光源からの反射された光の1つまたはそれより多くの画像5000を記録してもよい。光源は、構造化されてもよく、2次元アレイまたは行列の形態において位置付けられる輝点を有してもよい。角膜から反射された光は、次いで、行列として現れ得る。コンタクトレンズおよび角膜が磁力によって圧入される場合、行列の歪曲した画像5100が、観察され得る。スポット位置は、基準画像5000からの角膜頂点変化に由来し得る。パルス6000が終了した後、画像内のスポットは、それらのもとの位置に戻り得る。スポット位置の差異を分析することによって、圧入プロファイルが決定され得、IOPが計算され得る。一般に、印加される磁場に起因するスポットの変位は、厚さ、半径等の角膜の複数のパラメータならびに撮像構成(すなわち、照明スポットの位置およびカメラ場所および焦点性質)に依存する。観察される画像内のスポットの変位を推定するために、角膜圧入の機械的有限要素分析とともにレイトレーシングシミュレーションが使用されてもよい。
【0038】
ここで図10を参照すると、周期的磁気励起波形を用いた磁力圧入の例示的測定が示される。ある実施形態では、周期的磁場パルス列7000が、励起コイルを通してコンタクトレンズに印加されてもよい。カメラは、角膜からの1つまたはそれより多くの光源の反射の1つまたはそれより多くの画像5000を記録してもよく、1つまたはそれより多くの画像5000は、行列として現れ得る。所与の周波数における周期的磁力による圧入時、歪曲した画像5200が、観察され得る。スポット位置およびそれらの形状は、基準画像5000からの角膜頂点変化に由来し得る。いくつかの実施形態では、急速に変化する角膜トポグラフィは、カメラ6の低速応答に起因する画像5200内のスポット形状の変化を引き起こし得る。いくつかの実施形態では、カメラの低速応答が意図されてもよい。パルス7000が終了した後、画像内のスポットは、それらのもとの位置に戻り得る。スポット位置およびそれらの形状の差異を分析することによって、印加される周波数における圧入プロファイルが推測されてもよい。一般に、印加される磁場に起因するスポットの変位は、厚さ、半径等の角膜の複数のパラメータならびに撮像構成(すなわち、照明スポットの位置およびカメラ場所および焦点性質)に依存し得る。観察される画像内のスポットの変位を推定するために、角膜圧入の機械的有限要素分析とともにレイトレーシングシミュレーションが使用されてもよい。さらに、動的測定に関して、角膜の運動の時間依存振幅が、眼の有限要素モデルによって計算されてもよい。周波数のシーケンスを印加し、測定を繰り返すことによって、周波数応答プロットが、角膜に関して生成され得る。所定のルックアップテーブルとともに周波数プロットを使用してIOPが計算されてもよい。ルックアップテーブルの生成は、角膜解剖学的パラメータをIOP値に結び付ける実験およびコンピュータによる調査を使用してもよい。いくつかの実施形態では、周波数依存測定は、振幅情報が絶対測定ではなく相対測定になることを可能にし得、IOP値は、絶対偏向測定の場合、さらなる詳細な分析ではなく共振周波数の測定に基づいて決定されてもよい。
【0039】
ある実施形態では、図11に見られるように、コイル磁場対時間を示すグラフが直角位相フォトダイオード出力対時間グラフと比較される。ある実施形態によると、既知の周期7100を伴う周期的磁場パルス列7000が、励起コイルを通してコンタクトレンズに印加されてもよい。位置感知光検出器は、反射されたレーザビーム偏向を測定し、検出器からの単一電圧信号を生み出してもよく、完全な画像捕捉を要求しなくてもよい。所与の周波数における周期的磁力による圧入時、パルス列7000がコンタクトレンズを励起し始めるとき、指数関数的に上昇する信号8100が観察され得る。パルス列7000が停止すると、機械的運動は急速に減衰し得、指数関数的に減衰する信号8200をもたらし得る。励起パルス波形の異なるフェーズ中に出力信号8000、8100、8200を分析することによって、印加される周波数における機械的応答が、推測され得る。周波数のシーケンスを印加し、測定を繰り返すことによって、周波数応答プロットが、角膜に関して生成され得る。所定のルックアップテーブルとともに周波数プロットを使用して、IOPが計算され得る。
【0040】
別の実施形態では、単一の広帯域磁気励起波形を使用する磁力圧入の測定が、図12に見られ得る。広帯域磁気励起波形は、レーザビームおよび位置感知光検出器を使用することによって測定されてもよい。角膜共振周波数の典型的周期より短くあり得る持続時間を伴う単一の短磁場パルス6000が、励起コイルを通してコンタクトレンズに印加されてもよい。位置感知光検出器は、反射されたレーザビーム偏向を測定してもよい。短パルス磁力による圧入時、広周波数範囲が、同時に励起されてもよい。パルス列6000がコンタクトレンズの磁石を励起させるとき、指数関数的に上昇および減衰する信号8200が観察され得る。パルス6000が停止すると、機械的運動は減衰し得、指数関数的に減衰するリングダウン信号8200をもたらし得る。励起パルス波形の異なるフェーズ中に時系列取得およびフーリエ分析を使用して出力信号8000、8200を分析することによって、励起帯域内の全ての周波数における機械的応答が決定され得る。パルスのシーケンスを印加し、測定を繰り返すことによって、信号対雑音比が向上し得、周波数応答プロットが、角膜に関して生成され得る。所定のルックアップテーブルとともに周波数プロットを使用してIOPが計算されてもよい。ルックアップテーブルの生成は、角膜解剖学的パラメータをIOP値に結び付け得る調査を伴ってもよい。
【0041】
ある実施形態では、運動は、読取コイル内の磁気誘導を通して検出されてもよい。ある局面では、単一コイルが、励起およびピックアップの両方のために使用されてもよい。代替として、励起およびピックアップのために複数のコイルが使用されてもよい。ある実施形態によると、磁石の運動は、ピックアップコイル777において電流を誘導し得、電子増幅器888が、コンタクトレンズ1内の磁石2の変位に比例し得る信号を生み出し得る。いくつかの実施形態では、この読取方法は、光学コンポーネントの必要性を排除し得る。誘導ピックアップ方法によって生み出された時間依存信号は、発振中の磁石の瞬間速度に比例し得る。
【0042】
さらに別の実施形態によると、図14に示されるように、角膜の運動の電子的読取は、一対のゴーグル内に統合されてもよい。ある実施形態では、図14に図示されるピックアップコイル777および励起コイル4は、概して、視覚を許容し得る方法においてゴーグル10000の正面上に設置されてもよい。駆動電子機器および電子増幅器888と、信号を処理するマイクロコントローラ20とが、ゴーグル上に統合および設置されてもよい。システムは、外部電源によって、またはゴーグル10000上に設置されたバッテリパック30によって給電されてもよい。いくつかの実施形態では、マイクロコントローラ20は、磁場コイル、画像センサ、および任意の他のデータ入力からのデータを読取および分析するためのソフトウェアがプログラムされたチップ、プロセッサ、または算出デバイスであってもよく、データは、測定されている眼のIOPを全体において、または部分的に計算するために使用され得る。マイクロコントローラは、そのような目的のために好適な任意の電子デバイスであってもよく、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップ、デスクトップ、またはクラウドコンピュータ等の別の算出デバイスのための有線または無線接続を含んでもよい。
【0043】
ある実施形態では、図15に示されるように、角膜の運動の電子的読取を測定するためのシステムが存在してもよい。ある実施形態では、磁石123888からの磁場勾配が、角膜の運動を引き起こし得る。磁石は、永久磁石または電磁石であってもよい。磁石123888は、分極してもよく、それによって、場が端部から発出し、コンタクトレンズ1内または上の1つまたはそれより多くの磁石2に非線形力を加える。磁場は、IOPと相関し得るコンタクトレンズ内の運動を引き起こし得る。ホールセンサ123777が、磁石123888上に搭載されてもよい。磁石123888およびホールセンサ123777がともに移動する場合、ホールセンサ123777出力は一定のままであり得る。ある実施形態では、コンタクトレンズ1上の磁石2は、ホールセンサ123777の近くにあってもよく、磁場は、摂動されてもよく、信号変化が、コントローラ123333によって検知されてもよい。磁石123888およびホールセンサ123777は、移動可能なアーム123555上に搭載されてもよく、移動可能なアーム123555は、検流計運動要素等の運動源123444によって振動させられるか、または別様に移動させられてもよく、運動は、コントローラ123333によって制御されてもよい。移動可能なアーム123555に加えられる運動とともにホールセンサ123777内の場を記録することによって、角膜の変位が間接的に測定されてもよい。そのような測定は分析され、IOP読取値に変換され得る。
【0044】
ある実施形態では、IOP読取値を決定するためのシステムが存在してもよい。システムは、基部と、アームと、モータと、磁石と、ホールセンサと、コントローラとを備える。ある実施形態では、アームは、近位端および遠位端を有してもよい。近位端は、基部に機械的に係合してもよい。モータは、アームに取り付けられてもよく、モータは、アームに運動を与えることが可能であり得る。磁石は、アームの遠位端に機械的に係合されてもよい。磁石は、制御された磁場を生み出すことが可能であり得る。磁石は、アームに機械的に係合される近位端と、遠位端とを有してもよい。磁石の遠位端に固定して取り付けられるホールセンサが存在してもよい。磁石は、指向性磁場を発生させてもよく、ホールセンサは、磁石によって生み出された磁場を読み取ってもよい。磁石を伴うコンタクトレンズによって引き起こされる磁場内の変動も、読み取られてもよい。IOPの決定および任意の電子機器の制御は、コントローラによって実施されてもよい。
【0045】
本開示の利点は、限定ではないが、磁石と読取光学系および/または電子機器とを格納するコンタクトレンズの使用を通した、遠隔で励起された微小圧入測定を通して角膜応答を測定するためのロバストプロセスを含む。
【0046】
本明細書に説明される主題および動作の実施形態は、デジタル電子回路網において実装されてもよく、または、本明細書に開示される構造およびそれらの構造均等物を含むコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェア、もしくはそれらのうちの1つもしくはそれより多くの組み合わせにおいて実装されてもよい。本明細書に説明される主題の実施形態は、1つまたはそれより多くのコンピュータプログラムとして実装されてもよく、すなわち、処理回路等のデータ処理装置による実行のために、またはその動作を制御するために1つまたはそれより多くのコンピュータ記憶媒体上でエンコードされたコンピュータプログラム命令の1つまたはそれより多くのモジュールとして実装されてもよい。コントローラまたはCPU等の処理回路は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、プログラマブル論理等の、本明細書に説明される機能を実施するように構成される任意のデジタルおよび/またはアナログ回路コンポーネントを備えてもよい。代替として、または加えて、プログラム命令は、人工的に生成された伝搬信号(例えば、機械生成電気、光学、または電磁信号)上でエンコードされてもよく、人工的に生成された伝搬信号は、データ処理装置による実行に関して、好適な受信機装置への伝送のために情報をエンコードするために生成される。
【0047】
コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読取可能記憶デバイス、コンピュータ読取可能記憶基板、ランダムもしくはシリアルアクセスメモリアレイもしくはデバイス、もしくはそれらのうちの1つもしくはそれより多くの組み合わせであってもよく、またはその中に含まれてもよい。さらに、コンピュータ記憶媒体は伝搬信号ではない一方、コンピュータ記憶媒体は、人工的に生成された伝搬信号においてエンコードされたコンピュータプログラム命令の源または行先であってもよい。コンピュータ記憶媒体は、1つもしくはそれより多くの別個のコンポーネントもしくは媒体(例えば、複数のCD、ディスク、もしくは他の記憶デバイス)でもあり得、またはその中に含まれ得る。故に、コンピュータ記憶媒体は、有形かつ非一時的である。
【0048】
本明細書に説明される動作は、1つもしくはそれより多くのコンピュータ読取可能記憶デバイス上に記憶されるデータ、または他の源から受信されるデータに対してデータ処理装置によって実施される動作として実装されてもよい。用語「データ処理装置」または「コンピューティングデバイス」は、データを処理するためのあらゆる種類の装置、デバイス、および機械を包含し、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、チップ上のシステム、または前述のうちの複数もしくは組み合わせを例として含む。装置は、専用論理回路網、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)を含んでもよい。装置は、ハードウェアに加えて、当該コンピュータプログラムのための実行環境を作成するコード(例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、クロスプラットフォームランタイム環境、仮想機械、またはそれらのうちの1つもしくはそれより多くの組み合わせを構成するコード)も含んでもよい。装置および実行環境は、ウェブサービス、分散型コンピューティング、およびグリッドコンピューティングインフラストラクチャ等の種々の異なるコンピューティングモデルインフラストラクチャを実現し得る。
【0049】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても知られる)は、コンパイル型またはインタプリタ型言語、宣言型または手続型言語を含む任意の形態のプログラミング言語において記述されてもよく、任意の形態においてデプロイされてもよい(スタンドアロンプログラムとして、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、オブジェクト、またはコンピューティング環境において使用するために好適な他のユニットとしてデプロイされることを含む)。コンピュータプログラムは、必要はないが、ファイルシステム内のファイルに対応してもよい。プログラムは、他のプログラムもしくはデータ(例えば、マークアップ言語ドキュメント内に記憶される1つもしくはそれより多くのスクリプト)を保持するファイルの一部内、当該プログラムに専用の単一ファイル内、または複数の連携ファイル(例えば、1つもしくはそれより多くのモジュール、サブプログラム、もしくはコードの一部を記憶するファイル)内に記憶されてもよい。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で実行されるようにデプロイされてもよく、または、1つの施設に位置するか、もしくは複数の施設を横断して分散され、通信ネットワークによって相互接続される複数のコンピュータ上で実行されるようにデプロイされてもよい。
【0050】
本明細書に説明されるプロセスおよび論理フローは、1つまたはそれより多くのプログラマブルプロセッサによって実施されてもよく、1つまたはそれより多くのプログラマブルプロセッサは、1つまたはそれより多くのコンピュータプログラムを実行し、入力データに作用し、出力を生成することによってアクションを実施する。プロセスおよび論理フローは、専用論理回路網、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によっても実施されてもよく、装置も、そのようなものとして実装されてもよい。
【0051】
コンピュータプログラムの実行のために好適なプロセッサは、汎用および専用マイクロプロセッサの両方と、任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つまたはそれより多くのプロセッサとを例として含む。概して、プロセッサは、命令およびデータを読取専用メモリまたはランダムアクセスメモリまたは両方から受信する。コンピュータの不可欠な要素は、命令に従ってアクションを実施するためのプロセッサ、ならびに命令およびデータを記憶するための1つまたはそれより多くのメモリデバイスである。概して、コンピュータは、データを記憶するための1つもしくはそれより多くの大規模記憶デバイス(例えば、磁気、光磁気ディスク、もしくは光ディスク)も含み、または、それらからデータを受信すること、もしくはそれらにデータを転送すること、もしくは両方を行うように動作可能に結合される。しかしながら、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。さらに、コンピュータは、別のデバイス内に埋め込まれてもよい(例えば、いくつか挙げると、携帯電話、個人情報端末(PDA)、携帯オーディオまたはビデオプレーヤ、ゲームコンソール、全地球測位システム(GPS)受信機、またはポータブル記憶デバイス(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブ))。コンピュータプログラム命令およびデータを記憶するために好適なデバイスは、半導体メモリデバイス(例えば、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイス)と、磁気ディスク(例えば、内部ハードディスクまたは除去可能ディスク)と、光磁気ディスクと、CD ROMおよびDVD-ROMディスクとを例として含むあらゆる形態の不揮発性メモリ、媒体、およびメモリデバイスを含む。プロセッサおよびメモリは、専用論理回路網によって補完されてもよく、またはその中に組み込まれてもよい。
【0052】
ユーザとの相互作用を提供するために、本明細書に説明される主題の実施形態は、情報をユーザに表示するためのディスプレイデバイス(例えば、CRT(ブラウン管ディスプレイ)もしくはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ、OLED(有機発フォトダイオード)モニタ)または他の形態のディスプレイと、ユーザが入力をコンピュータに提供し得るキーボードおよび/またはポインティングデバイス(例えば、マウスもしくはトラックボール)とを有するコンピュータ上に実装されてもよい。ユーザとの相互作用を提供するために、他の種類のデバイスも同様に使用されてもよい。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック)であってもよく、ユーザからの入力は、音響、発話、または触覚入力を含む任意の形態において受信されてもよい。加えて、コンピュータは、ユーザによって使用されるデバイスにドキュメントを送信することと、デバイスからドキュメントを受信することとを行うことによって(例えば、ウェブブラウザから受信される要求に応答してウェブページをユーザのクライアントデバイス上のウェブブラウザに送信することによって)ユーザと相互作用してもよい。
【0053】
本明細書は多くの具体的実施形態の詳細を含むが、これらは、任意の実施形態または特許請求の範囲に関する限定としてではなく、むしろ、特定の実施形態に対する具体的な特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈において本明細書に説明されるある特徴は、単一実施形態内で組み合わせにおいて実装されることもできる。逆に言えば、単一実施形態の文脈において説明される種々の特徴は、別個に、または任意の好適な部分的組み合わせにおいて複数の実施形態内で実装されることもできる。さらに、特徴はある組み合わせにおいて作用するものとして上記に説明され得、さらに、そのように最初に主張されることさえあり得るが、主張される組み合わせからの1つまたはそれより多くの特徴は、ある場合には組み合わせから切り離されることができ、主張される組み合わせは、部分的組み合わせまたは部分的組み合わせの変形例を対象としてもよい。
【0054】
同様に、動作は特定の順序において図面に描写されるが、これは、そのような動作が、示される特定の順序もしくは順次的順序で実施されること、または、全ての図示される動作が望ましい結果を達成するために実施されることを要求するものとして解釈されるべきではない。ある状況では、マルチタスクおよび並列処理が有利であり得る。さらに、上記に説明される実施形態における種々のシステムコンポーネントの分離は、そのような分離を全ての実施形態において要求するものとして理解されるべきではなく、説明されるプログラムコンポーネントおよびシステムが、概して、単一ソフトウェア製品内に統合されるか、または複数のソフトウェア製品内にパッケージ化されることができることを理解されたい。
【0055】
「または」に対する言及は、包含的なものとして解釈され得、それによって、「または」を使用して説明される任意の用語は、説明される用語のうちの単一、1つより多く、全てのうちの任意のものを示し得る。
【0056】
このように、本主題の特定の実施形態が、説明されてきた。他の実施形態も、以下の特許請求の範囲内である。ある場合には、特許請求の範囲に列挙される行為は、異なる順序で実施され、依然として、望ましい結果を達成することができる。加えて、付随の図に描写されるプロセスは、望ましい結果を達成するために、示される特定の順序または順次順序を必ずしも要求するわけではない。ある実施形態では、マルチタスクおよび並列処理が有利であり得る。
【0057】
方法およびシステムのある実施形態を説明してきたが、ここで、本概念を組み込んだ他の実施形態が使用されてもよいことが、当業者に明白となるであろう。上記に説明されるシステムは、それらのコンポーネントの任意または各々のうちの複数のものを提供してもよく、これらのコンポーネントは、スタンドアロン機械のいずれか上に提供されてもよく、または、いくつかの実施形態では分散型システム内の複数の機械上に提供されてもよいことを理解されたい。上記に説明されるシステムおよび方法は、プログラミングおよび/またはエンジニアリング技法を使用してソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組み合わせを生み出す方法、装置、または製造品として実装されてもよい。加えて、上記に説明されるシステムおよび方法は、1つまたはそれより多くの製造品上または内に具体化される1つまたはそれより多くのコンピュータ読取可能プログラムとして提供されてもよい。本明細書で使用されるような用語「製造品」は、コードまたは論理を包含するように意図され、コードまたは論理は、1つまたはそれより多くのコンピュータ読取可能デバイス、ファームウェア、プログラマブル論理、メモリデバイス(例えば、EEPROM、ROM、PROM、RAM、SRAM等)、ハードウェア(例えば、集積回路チップ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)等)、電子デバイス、コンピュータ読取可能不揮発性記憶ユニット(例えば、CD-ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ等)からアクセス可能であり、それらの中に埋め込まれる。製造品は、ネットワーク伝送ライン、無線伝送媒体、空間を通した信号伝搬、無線波、赤外線信号等を介したコンピュータ読取可能プログラムへのアクセスを提供するファイルサーバからアクセス可能であってもよい。製造品は、フラッシュメモリカードまたは磁気テープであってもよい。製造品は、プロセッサによって実行されるコンピュータ読取可能媒体内に埋め込まれるハードウェア論理ならびにソフトウェアまたはプログラマブルコードを含む。一般に、コンピュータ読取可能プログラムは、LISP、PERL、C、C++、C#、PROLOG等の任意のプログラミング言語、またはJAVA(登録商標)等の任意のバイトコード言語において実装されてもよい。ソフトウェアプログラムは、オブジェクトコードとして1つまたはそれより多くの製造品上または内に記憶されてもよい。
図1
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【国際調査報告】