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特表2023-511627インライン工程でガラス基板のエッジトリミングを行うための方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-20
(54)【発明の名称】インライン工程でガラス基板のエッジトリミングを行うための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   C03B 33/03 20060101AFI20230313BHJP
   C03B 33/037 20060101ALI20230313BHJP
   C03B 33/033 20060101ALI20230313BHJP
   C03B 33/027 20060101ALI20230313BHJP
【FI】
C03B33/03
C03B33/037
C03B33/033
C03B33/027
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022545835
(86)(22)【出願日】2021-01-19
(85)【翻訳文提出日】2022-09-22
(86)【国際出願番号】 US2021013899
(87)【国際公開番号】W WO2021154528
(87)【国際公開日】2021-08-05
(31)【優先権主張番号】62/966,288
(32)【優先日】2020-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ベックウィズ,ジャレド デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】フォーネル,ニルス ポール
(72)【発明者】
【氏名】ガーシェル,ミーシャ アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】ハン,テ-フン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ソク-チュ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨン-シン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンフ
(72)【発明者】
【氏名】カーク,イアン
(72)【発明者】
【氏名】フィンズ,クレイグ マーシャル
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ユィ-レン
【テーマコード(参考)】
4G015
【Fターム(参考)】
4G015FA03
4G015FA04
4G015FB01
4G015FC04
4G015FC07
4G015FC11
4G015FC14
(57)【要約】
ガラス基板からエッジ部を切り離す方法は、ガラス基板が割線引き装置に対して相対移動する際に、割線引き装置の割線引きツールがガラス基板に割線を引くように、割線引きツールをガラス基板に当てるステップと、割線に沿ってエッジ部をガラス基板から切り離すように、ガラス基板が切断装置の切断バーに対して相対移動する際に、切断バーをガラス基板に当てるステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス基板に割線を引くように構成される割線引きツールを備える割線引き装置と、
前記割線引きツールが前記ガラス基板に割線を引く際に、前記ガラス基板を前記割線引き装置に対して相対移動させるように構成される割線引きコンベアと、
前記割線に沿ってエッジ部を前記ガラス基板から切り離すように構成される切断バーを備える切断装置と、
前記切断バーが前記エッジ部を前記ガラス基板から切り離す際に、前記ガラス基板を前記切断装置に対して相対移動させるように構成される切断コンベアと、
を備えるエッジ切り離し装置。
【請求項2】
前記割線引き装置が、
前記ガラス基板が前記割線引き装置に近づいてくるときに前記ガラス基板の前エッジを検出するように構成されるエッジセンサと、
前記割線引きツールに接続される割線引きアクチュエータであって、前記ガラス基板の前記前エッジが前記割線引きツールを通過したと前記エッジセンサが検出した後に、前記割線引きツールを動かして前記ガラス基板に接触させるように動作可能である割線引きアクチュエータとをさらに備える、請求項1に記載のエッジ切り離し装置。
【請求項3】
前記割線引き装置が押えロールユニットをさらに備え、
前記押えロールユニットは、前記ガラス基板に割線引き安定化力を加えるように構成される複数の押えローラを備える、請求項1に記載のエッジ切り離し装置。
【請求項4】
前記切断バーが、前記ガラス基板の前記エッジ部に接触するように構成される複数の切断ホイールを備える、請求項1に記載のエッジ切り離し装置。
【請求項5】
前記切断装置が保持ユニットをさらに備え、
前記保持ユニットは、前記ガラス基板に切断安定化力を加えるように構成される複数の保持ホイールを備える、請求項1に記載のエッジ切り離し装置。
【請求項6】
前記切断装置は、前記切断バーに接続された切断機アクチュエータをさらに備え、
前記切断機アクチュエータは、前記切断コンベアの搬送方向とは異なる方向である切断方向に前記切断バーを動かすように構成される、請求項1に記載のエッジ切り離し装置。
【請求項7】
前記エッジ切り離し装置が、前記切断コンベアの下流に配置され、移載ゾーンにおいて前記切断コンベアの一部と重なる移載コンベアをさらに備え、
前記移載コンベアは、前記切断コンベアの第1の搬送方向とは異なる第2の搬送方向に前記ガラス基板を移動させるように構成され、
前記移載コンベアは、前記移載ゾーンにおいて前記切断コンベアとは異なる鉛直位置で前記ガラス基板を支持する、請求項1に記載のエッジ切り離し装置。
【請求項8】
ガラス基板を第1の搬送方向から第2の搬送方向に移載する搬送装置であって、該装置が、
前記ガラス基板を前記第1の搬送方向に移動させるように構成される第1のコンベアであって、移載ゾーンに配置された第1の下流端を有する第1のコンベアと、
前記ガラス基板を前記第2の搬送方向に移動させるように構成される第2のコンベアであって、前記移載ゾーンの前記第1のコンベアの前記第1の下流端と重なる位置に配置された第2の上流端を有する第2のコンベアと、
前記移載ゾーンに配置されたリフトユニットであって、
リフタと、
前記リフタを前記ガラス基板に接触させて、前記ガラス基板を前記第1のコンベアの前記第1の下流端にある第1の移載位置から、前記第2のコンベアの前記第2の上流端にある第2の移載位置へ移動させるように、前記リフタに接続されるリフトアクチュエータと、を備えるリフトユニットと、
を備える装置。
【請求項9】
前記第1の搬送方向が、前記第2の搬送方向とは異なる方向である、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第2のコンベアの前記第2の上流端は、前記第1のコンベアの前記第1の下流端の上方に配置される、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のコンベアが、前記ガラス基板の下向きの面を支持するベルトを備える、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記第2のコンベアが、前記ガラス基板の上向きの面を支持するバキュームベルトを備える、請求項8に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【優先権主張と相互参照】
【0001】
本出願は、2020年1月27日を出願日とする米国仮特許出願第62/966288号の米国特許法第119条に基づく優先権の利益を主張するものであり、この仮出願のすべての開示内容は、本明細書の依拠するところとし、参照することによって本明細書の一部をなすものとする。
【技術分野】
【0002】
本開示は、インライン工程でガラス基板のエッジトリミングを行うための方法および装置に関するものである。また、本開示は、インラインのエッジトリミング工程におけるガラス基板の搬送に関するものでもある。
【背景技術】
【0003】
ガラス製の基板は連続したリボンから形成され、この連続したリボンは、後続の工程に回すため個々のガラスパネルに切り離される。顧客にはこのようにして作成された基板を納品することができ、顧客の側でこの基板を組み込んだフラットパネルディスプレイや光電池デバイスなどのさまざまな最終製品を製造することができる。しかし、既存の工程では、ガラス製造業者側でガラスリボンを形成してから、ガラス基板を最終製品に組み込むまでに、いくつかの個別の中間処理ステップを経て基板を移送する必要があるため、工程が非効率となったり高コストとなったりする場合があった。
【0004】
そのような中間処理工程の一例に、エッジトリミング工程がある。エッジトリミング工程では、ガラス基板のエッジ部を基板から切り離すことにより、ガラス基板を最終製品に組み込むための所定最終寸法を有するガラス基板を作製することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、最終製品に組み込むための所定寸法を有する基板となるようにガラス基板をトリミングするために必要な時間、処理量、および/またはコストを低減するために、エッジトリミング工程を改良することが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、複数の基板を連続的に処理することを可能にするインライン構成での基板のエッジトリミングのための方法および装置を提供するものである。本方法および装置は、最小限の床面積で基板の搬送方向転換を行うことを可能にするとともに、既存または従来の方法よりもサイクルタイムを高速化することを可能にする搬送装置およびこれに関連する方法を含むことができる。
【0007】
一態様では、本開示はガラス基板からエッジ部を切り離す方法を提供する。いくつかの実施形態によれば、そのような方法は、ガラス基板が割線引き装置に対して相対移動する際に、割線引き装置の割線引きツールがガラス基板に割線を引くように、割線引きツールをガラス基板に当てるステップと、割線に沿ってエッジ部をガラス基板から切り離すように、ガラス基板が切断装置の切断バーに対して相対移動する際に、切断バーをガラス基板に当てるステップと、を含む。
【0008】
他の態様では、本開示は、ガラス基板からエッジ部を切り離す装置を提供する。いくつかの実施形態によれば、そのような切り離し装置は、ガラス基板に割線を引くように構成される割線引きツールを備える割線引き装置と、ガラス基板を支持するとともに、割線引きツールがガラス基板に割線を引く際に、ガラス基板を割線引き装置に対して相対移動させるように構成される割線引きコンベアと、を備える。また、本切り離し装置は、割線に沿ってエッジ部をガラス基板から切り離すように構成される切断バーを備える切断装置と、ガラス基板を支持するとともに、切断バーがエッジ部をガラス基板から切り離す際に、ガラス基板を切断装置に対して相対移動させるように構成される切断コンベアと、をさらに備える。
【0009】
他の態様では、本開示は、エッジトリミング工程において基板の搬送方向転換を行う方法を提供する。いくつかの実施形態によれば、そのような方法は、第1のコンベアでガラス基板を第1の搬送方向に移動して移載ゾーンに入れるステップと、ガラス基板を、第1のコンベア上の第1の移載位置から、第1の移載位置とは異なる鉛直高さにある第2のコンベア上の第2の移載位置に移載するステップと、を含む。また、本方法は、ガラス基板を、第1の搬送方向とは異なる第2の搬送方向に移動して移載ゾーンから出すステップをさらに含む。
【0010】
他の態様では、本開示は、本開示は、エッジトリミング工程において基板の方向転換を行う移載装置を提供する。いくつかの実施形態によれば、そのような移載装置は、ガラス基板を第1の搬送方向に移動させるための第1のコンベアを備える。第1のコンベアは、移載ゾーンに配置された第1の下流端を有することができる。また、本移載装置は、ガラス基板を第2の搬送方向に移動させるための第2のコンベアをさらに備える。第2のコンベアは、移載ゾーンの第1のコンベアの第1の下流端と重なる位置に配置された第2の上流端を有することができる。また、本移載装置は、移載ゾーンに配置され、リフトアクチュエータおよびリフタを備えるリフトユニットをさらに備える。リフトユニットは、リフタをガラス基板に接触させて、ガラス基板を第1のコンベアの第1の下流端にある第1の移載位置から、第2のコンベアの第2の上流端にある第2の移載位置へ移動させるように、リフタに接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
以下の詳細な説明を添付の図面と併せて読むことにより、本開示は最もよく理解されるであろう。なお、図面の種々の特徴は、一般的な慣行に従って図示されており、必ずしも縮尺通りではないことを特に注意されたい。むしろ、分かりやすくするために、種々の特徴は、任意に拡大または縮小した寸法で図示している。また、明細書および図面の全体を通して、同様の特徴は同様の参照番号で示すものとする。
図1】いくつかの実施形態に係る例示的なエッジトリミング工程を示す平面視ブロック図
図2】本開示のエッジトリミング工程に関連して使用され得る例示的な搬送システムを示す等角図
図2A】いくつかの実施形態に係る、図2に示す例示的な搬送システムを使用して移動させることができる例示的な基板を示す等角図
図3】いくつかの実施形態に係る、基板を移載ゾーンに移動させるために使用することができる例示的なコンベアを示す等角図
図4A】いくつかの実施形態に係る、移載ゾーン内で基板を移動させるために使用することができる例示的なリフトユニットを示す等角図
図4B】いくつかの実施形態に係る、第1のコンベアから第2のコンベアに基板を移動させるように、図4Aに示すリフトユニットを移載ゾーンに配置した状態を示す端面図
図5】いくつかの実施形態に係る、基板を移載ゾーンから移動させるために使用することができる例示的なコンベアを示す等角図
図6】いくつかの実施形態に係る、中央寄せゾーン内を通過して基板を移動させるために使用することができる例示的なコンベアを示す等角図
図7】いくつかの実施形態に係る、中央寄せゾーンで使用することができる例示的な中央寄せ装置を示す等角図
図8】いくつかの実施形態に係る、割線引きゾーンで使用することができる例示的なコンベアを示す等角図
図9】いくつかの実施形態に係る、割線引きゾーンで使用することができる例示的な割線引き装置を示す等角図
図10】いくつかの実施形態に係る、図9に示す割線引き装置の一部を示す等角図
図11】いくつかの実施形態に係る、図9に示す割線引き装置の部品とすることができる例示的な押えロールユニットを示す等角図
図12】いくつかの実施形態に係る、切断ゾーンで使用することができる例示的な切断装置および例示的なコンベアを示す等角図
図13】いくつかの実施形態に係る、図12に示す例示的な切断装置の一部を示す等角図
図14】いくつかの実施形態に係る、図12に示す切断装置の例示的な保持バーを示す等角図
図15】いくつかの実施形態に係る、切断ゾーンにおいて図14に示す保持バーが基板に接触している様子を示す側面図
図16】いくつかの実施形態に係る、移載ゾーンで使用することができる他の例示的なリフト装置を示す等角図
図17】いくつかの実施形態に係る、基板を移載ゾーンから移動させるために使用することができる例示的なコンベアを示す等角図
図18】いくつかの実施形態に係る、基板からエッジ部を切り離す例示的な方法を示すフローチャート
図19】いくつかの実施形態に係る、基板の搬送方向転換を行う例示的な方法を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の例示的な実施形態の説明は、添付の図面と併せて読まれることを意図しており、添付の図面は、本明細書全体の一部とみなされる。説明の中に、「下の(lower)」、「上の(upper)」、「水平の(horizontal)」、「鉛直の(vertical)」、「上方(above)」、「下方(below)」、「上へ(up)」、「下へ(down)」、「上(top)」、「下(bottom)」、およびその派生語(例えば、「水平に(horizontally)」、「下に(downwardly)」、「上に(upwardly)」など)のような相対的な用語がある場合、その用語は、その説明における向き、またはそのときに参照している図面に示す向きを指すものと解釈すべきである。これらの相対的な用語は、説明の便宜上のものであり、装置を特定の向きに構築または動作させることを要請するものではない。「接続(connected)」や「相互接続(interconnected)」などの取付けや連結に関する用語は、別段の明示的な記載がない限り、直接的な形および中間構造物を介在させた間接的な形のいずれかを問わず構造物を互いに固定または取り付ける関係、そして可動的な取付けや剛性的な取付けまたは可動的な関係や剛性的な関係を指すものとする。
【0013】
以下の説明の目的上、下記の実施形態が代替的な変化形や代替的な実施形態を想定し得るものであることを理解されたい。また、本明細書に記載の特定の物品、組成物、および/または工程は例示的なものであり、限定的なものとみなすべきではないことも理解されたい。
【0014】
本明細書において、文脈上明らかにそうでない場合を除き、「a」、「an」、及び「the(その/前記)」で示す単数形は、対応する複数形に対する言及も包摂し、特定の数値に言及している場合は、少なくとも当該特定の数値を含むものとする。ある値の前に「約(about)」をつけてその値を近似値として表現する場合、当然ながら、その特定の値自身によって構成される他の実施形態も存在することになる。本明細書において、「約X」(Xは数値)は、好ましくは、言及した値の±10%(上下限値を含む)を指す。例えば、「約8」という表現は、好ましくは、7.2以上8.8以下の値を指す。本明細書に範囲が存在する場合、その全ての範囲は上下限値を含みかつ連結可能である。例えば、「1~5」の範囲が記載されている場合、この範囲は、「1~4」、「1~3」、「1~2」、「1~2および4~5」、「1~3および5」、「2~5」などの範囲を含むと解釈すべきである。さらに、選択肢が明確に列挙されている場合、例えば特許請求の範囲の否定的限定によって、そのように列挙された選択肢のいずれかを除外する場合があることを、そのような列挙が含意していると解釈することができる。例えば、「1~5」の範囲が記載されている場合、この範囲は、1、2、3、4、5のいずれかが否定的に除外される状況を包摂すると解釈される場合がある。したがって、「1~5」の記載は、「1および3~5、ただし2は含まない」(つまり簡単に言うと「において、2を含まない」)と解釈される場合がある。本明細書において明確に記載する構成要素、要素、属性、ステップはいずれも、そのような構成要素、要素、属性、ステップが選択肢として列挙されているか、または単独で記載されているか否かにかかわらず、特許請求の範囲から明示的に除外できることが意図されている。
【0015】
本開示は、基板からエッジ部をトリミングするための方法および装置を提供するものである。そのような基板としては、ディスプレイや光電池デバイスなどのデバイス製造に使用されるように構成されたガラスパネルなどの透明基板とすることができる。基板は、中間サイズから、ディスプレイや光電池デバイスの組み立てなどのさらなる製造工程のための所定サイズであり得る最終サイズまでトリミングされる場合がある。本開示の方法および装置により、基板のトリミングをインラインで行うことが可能となる。本開示の目的上、インライン(inline)とは、トリミング工程とこれに付随する各搬送工程とを1つの連続した工程で行うことができ、バッファに基板をためたり、ある製造ラインから基板を取り出して別体のトリミング工程に供給したりする必要がない状態を意味する。このように、本開示の方法および装置により、既存のトリミング工程よりも少ない処理量で、より迅速に基板を処理することができる。また、本明細書でさらに説明するように、本開示の方法および装置は、既存のトリミングおよび搬送工程に比べて他にも利点も有している。
【0016】
いくつかの実施形態では、基板は光学的に透明であり、ガラス製とすることができる。基板の例としてはガラスパネルが挙げられるが、これに限定されるものではない。本明細書において「ガラス基板(glass substrate)」または「ガラス(glass)」という用語は、別段の明示的な記載がない限り、全体または一部がガラスで作られた任意の物体を包摂するものと理解される。ガラス製品には、ガラスとガラス、ガラスと非ガラス材料、ガラスと結晶材料、ガラスと(非晶質相と結晶相を含む)ガラスセラミックのモノリシック基板または積層体も含まれる。
【0017】
例示的なガラスとしては、アルミノケイ酸塩、アルカリアルミノケイ酸塩、ホウケイ酸塩、アルカリホウケイ酸塩、アルミノホウケイ酸塩、アルカリアルミノホウケイ酸塩などの適切なガラスを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。限定を意図するものではないが、ガラスの例として、例えば、コーニング社(Corning Incorporated)製のIRIS(商標)ガラス、GORILLA(登録商標)ガラスも挙げられる。任意選択的に、ガラス基板に強化処理を施すこともできる。いくつかの実施形態では、ガラス基板物品内の熱膨張係数の不一致を利用して、圧縮応力領域と引張応力を示す中央領域とを作り出すことによって、ガラス基板を機械的に強化することができる。いくつかの実施形態では、ガラス転移点を上回る温度までガラスを加熱し、その後急冷することによって、ガラス基板を熱的に強化することもできる。いくつかの他の実施形態では、イオン交換によってガラス基板を化学的に強化することもできる。
【0018】
図1を参照すると、エッジトリミング工程100の平面図が示されている。エッジトリミング工程100は、第1の処理ゾーン102と、第1の移載ゾーン104と、中央寄せゾーン106と、割線引きゾーン108と、切断ゾーン110と、第2の移載ゾーン112と、第2の処理ゾーン114とを含むことができる。これらのゾーンは、基板をあるゾーンから隣接するゾーンに移動させることができる1つ以上のコンベアを使用して連結することができる。例えば、第1のコンベアは、第1の処理ゾーン102から移載ゾーン104に基板を移動させることができる。基板を第1の処理ゾーン102から移載ゾーン104に移送する際、基板は、図示の第1の搬送方向Aに移動することができる。基板を移載ゾーンから中央寄せゾーン106に移送する際、基板を中央寄せゾーン106から割線引きゾーン108に移送する際、基板を割線引きゾーンから切断ゾーン110に移送する際、基板を切断ゾーン110から第2の移載ゾーン112に移送する際、基板は第2の搬送方向Bに移動することができる。基板を第2の移載ゾーン112から第2の処理ゾーン114に移送する際、基板は第3の搬送方向Cに移動することができる。
【0019】
図示のように、本例のエッジトリミング工程100は、基板が搬送方向を転換するゾーンである移載ゾーンを2つ含むことができる。この例では、搬送方向Aは搬送方向Bに対して垂直である。この例では、搬送方向Bは搬送方向Cに対して垂直である。他の例では、互いに他の相対角度をなすように搬送方向を位置づけることができる。他の例では、互いに鋭角をなすように搬送方向を位置づけることができる。さらに他の例では、互いに鈍角をなすように搬送方向を位置づけることができる。さらに他の例では、エッジトリミング工程100が移載ゾーンを1つ含み、そこで基板の搬送方向転換を1回行うこともできる。
【0020】
図1に示すエッジトリミング工程100および各ゾーンは、工場のフロアスペースの制約もしくは限界に応じて、または所定の開始位置から所定の停止位置まで基板を移動させるという要件に従って、図示のように配置することができる。理解されるように、エッジトリミング工程100のレイアウトは、他の工程または他の製造環境の制約の範囲内に収めるために必要または所望とされ得る他のレイアウトを有することもできる。
【0021】
第1の処理ゾーン102と、第1の移載ゾーン104と、中央寄せゾーン106と、割線引きゾーン108と、切断ゾーン110と、第2の移載ゾーン112と、第2の処理ゾーン114とは、図示の順に連続して配置することができる。このような相対配置により、複数の基板がエッジトリミング工程100を連続的に(すなわち、停止することなく)移動することができる。直結していない(すなわち別体の)トリミング工程に基板を移動させることなく、インラインで基板を最終サイズまでトリミングすることができる。そのため、既存または従来の製造工程に比べ、より早く、効率的に基板を最終サイズまでトリミングすることができる。
【0022】
既存または従来の製造工程では、ガラス基板などの基板は、ガラス製作工程で製造することができる。ガラス製作工程では、フュージョンドロー法、フロートガラス法などの公知のガラス製作方法を用いて、適切なバッチ材料からガラスリボンおよび/またはガラス板を製作することができる。ガラスリボンやガラス板は、ガラスパネルやガラス基板に分割して、さらなる処理を施すことができる。そして、既存および/または従来のガラス製造工程では、ガラスパネルやガラス基板を中間サイズで出荷する場合があった。中間サイズのガラス基板は、最終サイズのガラス基板までトリミングされていない状態のガラス基板である。顧客がガラス基板を組み込んだ最終製品(例えば、ディスプレイ、ノートパソコン、タブレット端末など)を生産する際には、最終サイズのガラス基板が利用される。例えば、ガラス製造工程上の制約のためや、ガラス製造業者が1種類のガラス板から多種多様な最終サイズのガラス基板を生産する必要が生じてしまうことから、最終サイズまでのガラス基板のトリミングを、効率的かつ費用対効果の高いやり方でガラス製造業者側が行うことが叶わない可能性があった。こうした限界のため、ガラス製造業者が中間サイズのガラス基板を顧客に納品するケースも少なくなかった。その場合、顧客側が、中間サイズから所望の最終サイズにガラス基板をトリミングすることになる。
【0023】
このような既存の従来型ガラス製造工程には、いくつかの欠点がある。1つの欠点は、ガラス製造業者から顧客にガラス基板が納品された後、顧客側が中間サイズのガラス基板をトリミングする必要があることである。ガラス基板を中間サイズから最終サイズにトリミングすることによって、最終製品のコストが上がってしまう恐れがある。また、行う処理の量が増えることで、品質上の問題や、破損の増加、顧客への損失が生じる可能性もある。さらに、顧客側でガラス基板をトリミングする場合、トリミングによりガラス基板から切り落とされるガラスを、ガラス製造業者がリサイクルなどの形で再利用することができない。トリミングによって生じるくずガラスは、ガラス製造業者側がガラス製造工程内で迅速かつ効果的に再利用することは叶わず、多くの場合、従来のリサイクル方法で処分されていた。
【0024】
エッジトリミング工程100などの本開示の方法および装置は、上述の欠点に対処することができるものである。例えば、エッジトリミング工程100は、ガラス製造業者側のガラス製作工程の一部として組み込むことができるため、ガラス基板を最終サイズにトリミングしてから顧客に納品することが可能となる。そのため、既存または従来の方法では必要であった顧客の製造施設での処理やトリミングを顧客が行う必要がなくなる。また、例えばエッジトリミング工程100でガラス基板から切り落とされるガラスを、ガラス製造業者が回収して、ガラス成形工程に再投入することも可能である。これらの改良点により、既存および/または従来の工程に比べて、効率、コスト、スピードの面でガラス基板製造を改良することができる。
【0025】
図1を再び参照すると、第1の処理ゾーン102は、エッジトリミング工程100上のある場所とすることができ、この第1の処理ゾーン102で、基板を後続の処理ゾーンに移動する前に必要または所望とされ得る任意の処理ステップを実行することができる。第1の処理ゾーン102は、例えば、品質管理工程、計量工程、または検査ステップとすることができる。例えば、ガラス成形工程から出た基板を、エッジトリミング工程100に導入して、第1の処理ゾーン102を通過させることができる。
【0026】
基板は、第1の処理ゾーン102から第1の移載ゾーン104内に移動することができる。第1の移載ゾーン104で、基板は、第1の搬送方向Aから第2の搬送方向Bに方向転換することができる。詳しくは後述するが、基板は、所望の搬送速度を維持して第1の移載ゾーン104を通過しながら、第1の移載ゾーン104で方向転換することができる。
【0027】
基板は、第1の移載ゾーン104から中央寄せゾーン106まで、そのまま第2の搬送方向Bに進むことができる。中央寄せゾーン106は、基板を中央位置に移動させる処理ステップを含むことができる。このステップは、エッジトリミング工程100の完了後に基板を確実に所望の最終サイズとするために行われるものである。基板は、中央寄せゾーン106から割線引きゾーン108まで、そのまま第2の搬送方向Bに進むことができる。割線引きゾーン108では、割線引き装置で基板に割線を引くことができる。基板に対して、所望の基板最終サイズに対応する1本以上の割線を引くことができる。
【0028】
基板は、割線引きゾーン108から切断ゾーン110まで、そのまま第2の搬送方向Bに進むことができる。切断ゾーン110では、切断装置で基板から基板のエッジ部を切り離すことができる。基板のエッジ部は、割線引きゾーン108で基板に引いた1本以上の割線に沿って基板から切り離すことができる。基板から切り離したエッジ部は、ガラス成形工程(図示せず)に再投入および/またはリサイクルするために捕捉および/または回収することができる。
【0029】
基板は、切断ゾーン110から第2の移載ゾーン112内まで、そのまま第2の搬送方向に進むことができる。移載ゾーン112で、基板は、第2の搬送方向Bから第3の搬送方向Cに方向転換することができる。基板は、移載ゾーン112から第2の処理ゾーン114まで、そのまま第3の搬送方向Cに進むことができる。第2の処理ゾーン114は、品質管理ステップ、測定ステップ、包装ステップ、検査ステップ、または洗浄ステップなどの任意の適切な処理ステップとすることができる。
【0030】
図1にさらに示すように、エッジトリミング工程100は、エッジトリミングコントローラ120をさらに含むことができる。エッジトリミングコントローラ120は、第1の処理ゾーン102、第1の移載ゾーン104、中央寄せゾーン106、割線引きゾーン108、切断ゾーン110、第2の移載ゾーン112、および第2の処理ゾーン114のすべての装置および/またはコンベアに連結することができる。このように、エッジトリミングコントローラ120は、エッジトリミング工程100内を通過する基板の処理速度を局所的にまたは遠隔で監視、制御および/または調整するように動作することができる。つまり、第1の処理ゾーン102と、第1の移載ゾーン104と、中央寄せゾーン106と、割線引きゾーン108と、切断ゾーン110と、第2の移載ゾーン112と、第2の処理ゾーン114とを同期して、エッジトリミング工程100内を複数の基板が途切れなく連続的に移動するようにすることができる。
【0031】
エッジトリミングコントローラ120は、コンピュータ、サーバ、ロジックコントローラ、PLCなどの任意の適切なコントローラとすることができる。エッジトリミングコントローラ120は、適切な有線接続または無線接続を用いて、第1の処理ゾーン102、第1の移載ゾーン104、中央寄せゾーン106、割線引きゾーン108、切断ゾーン110、第2の移載ゾーン112、および第2の処理ゾーン114に連結することができる。また、エッジトリミングコントローラ120を使用して、エッジトリミング工程100の他の動作パラメータを制御および/または調整することもできる。
【0032】
エッジトリミング工程100は、ガラス製造施設のガラス成形工程および/またはガラス製作工程上で(または関連して)実施することができる、インラインのエッジトリミング工程である。エッジトリミング工程100内を通過する基板は、上述の各ゾーンを連続的に通過することができ、これにより、費用対効果、効率性、信頼性の高い形で基板を最終サイズにトリミングしてから、基板を顧客に納品することが可能となる。
【0033】
次に、図2を参照すると、図2には搬送システム200が示されている。搬送システム200は、上述のエッジトリミング工程100に関連して使用することができる。搬送システム200は、エッジトリミング工程100を通過するように基板230を移動させるために使用できる種々の複数のコンベア一式の一例を示している。図示の例では、搬送システム200は、基板230を、第1の搬送方向A、第2の搬送方向B、第3の搬送方向Cの順に移動させることができる。
【0034】
図2Aに、基板230の一例を示す。基板230は、任意の適切な形状とすることができ、上述したようなガラス基板とすることができる。図示の例では、基板230は矩形の形状であり、厚さTと、幅Wと、長さLを有することができる。好適な例では、基板230は、約0.9mm~約2.3mmの範囲内にある厚さTを有するガラス基板である。他の例では、厚さTを、例えば、約0.5mm~約6.0mmの範囲内などの他の大きさとすることもできる。さらに他の例では、他の厚さTも可能である。
【0035】
好適な例では、基板230は、約200mm~約350mmの範囲内にある幅Wを有することができる。他の例では、幅Wを、約220mm~約280mmの範囲内とすることもできる。さらに他の例では、他の幅Wも可能である。
【0036】
好適な例では、基板230は、約500mm~約700mmの範囲内にある長さLを有することができる。他の例では、長さLを、約560mm~約750mmの範囲内とすることもできる。さらに他の例では、他の長さLも可能である。
【0037】
基板230は、幅Wに対する長さLの比で特徴付けることもできる。いくつかの例では、幅Wに対する長さLの比は約2である。他の例では、幅Wに対する長さLの比は、約2以上である。さらに他の例では、幅Wに対する長さLの比は、約3以上である。他の例では、基板230の長さLと幅Wは、他の寸法比を有することもできる。
【0038】
エッジトリミング工程100は、基板230から1つ以上のエッジ部236、238をトリミングするように動作することができる。図2Aに示す例では、基板230は、第1のエッジ246から距離E1だけ離れた位置に第1の割線232を有している。反対の側では、基板230は、第2のエッジ248から距離E2だけ離れた位置に第2の割線234を有している。エッジトリミング工程100は、第1のエッジ部236を第1の割線232に沿って、第2のエッジ部238を第2の割線234に沿って、それぞれ基板230から切り離すように動作可能とすることができる。第1のエッジ部236および第2のエッジ部238が基板230から切り離されると、基板230の本体部240が残ることになる。割線232、234は、本体部240が所望の最終サイズを有するように、第1のエッジ246および第2のエッジ248に対して所望の位置に配置することができる。
【0039】
第1の割線232は、第1のエッジ246から任意の適切な距離E1だけ離れた位置に配置することができ、第2の割線234は、第2のエッジ248から任意の適切な距離E2だけ離れた位置に配置することができる。一例では、距離E1およびE2は、約10mm~約30mmの範囲内とすることができる。他の例では、距離E1およびE2は、少なくとも10mmとすることができる。さらに他の例では、距離E1およびE2は、約30mm以下とすることができる。他の例では、エッジ部236および238は、他の適切な大きさを有することができる。
【0040】
基板230は、搬送方向A、BまたはCに移動させてエッジトリミング工程100を通過させることができる。図示のように、基板230が搬送方向Bに移動するとき、基板230が前エッジ242と後エッジ244を持つと考えられる。上述の通り、エッジトリミング工程100は、効率的かつ費用対効果の高い速度で基板230を移動させるように動作することができる。エッジトリミング工程100内の基板230の移動速度の指標の1つが、サイクルタイムである。エッジトリミング工程100のサイクルタイムとは、各基板230がエッジトリミング工程100の任意の1つのゾーンを通過するのに要する時間を意味する。いくつかの例では、エッジトリミング工程100は、約1.8秒~約8.2秒のサイクルタイムを有することができる。他の例では、エッジトリミング工程100のサイクルタイムは約2秒未満である。他の例では、エッジトリミング工程100のサイクルタイムは約3秒未満である。さらに他の例では、エッジトリミング工程100のサイクルタイムは約4秒未満である。これらのサイクルタイムは、既存および/または従来の方法と比べて大幅に改善されている。
【0041】
図2を再び参照すると、搬送システム200は、第1の移載コンベア202を備えることができる。第1の移載コンベア202は、基板230を第1の処理ゾーン204(例えば、計量ステーション)から第1の移載ゾーン208に向かって移動させることができる。図から分かるように、第1のコンベア202上にあるとき、基板230は第1の搬送方向Aに移動することができる。第1の搬送方向Aでは、基板230が第1のコンベア202上で横断方向の配置となるように基板230が移動している状態とすることができる。横断方向の向きにあるとき、基板230は、基板長辺(すなわち、長さLの辺)が第1の搬送方向Aに対して垂直な方向を向いた状態で移動する。
【0042】
移載ゾーン208で、基板230は、第1の搬送方向Aから第2の搬送方向Bに方向転換することができる。基板230が移載ゾーン208から第2の搬送方向Bに出る(離れる)ときに、第2のコンベア206が基板230を支持(保持)することができる。第2の搬送方向Bでは、基板230は第2のコンベア206上で長手方向の向きとすることができる。長手方向の向きにあるとき、基板230は、基板長辺(すなわち、長さLの辺)が第2の搬送方向Bに平行な方向を向いた状態で移動する。
【0043】
基板230は、そのまま第2の搬送方向Bに移動し続けて、中央寄せゾーン212で第2のコンベア206から中央寄せコンベア210に乗継ぐことができる。基板230は、そのまま第2の搬送方向Bに移動し続けて、割線引きゾーン214で中央寄せコンベア210から割線引きコンベア216に乗継ぐことができる。基板230は、そのまま割線引きゾーン214から切断ゾーン220に移動し続けて、割線引きコンベア216から切断コンベア218に乗継ぐことができる。切断コンベア218は、基板230を切断ゾーン220から第2の移載ゾーン224内に移動させることができる。基板230は、第2の移載ゾーン224において、切断コンベアから第3のコンベア222に移載され、B方向から第3の搬送方向Cに搬送方向を転換することができる。第3の搬送方向Cでは、基板230は、第1の搬送方向Aに関して上述した横断方向の向きとすることができる。第3のコンベア222は、基板230を移載ゾーン224から第4のコンベア228に移動することができる。第4のコンベア228は、基板を第2の処理ゾーン226に移動させることができる。
【0044】
ここで図3を参照すると、図3には第1のコンベア202の一例が示されている。第1のコンベア202は、基板230を第1の処理ゾーン204から第1の移載ゾーン208に移動させるように搬送システム200に配置することができる。第1のコンベア202は、基板230を第1の搬送方向Aに移動させることができる。
【0045】
図示の例では、第1のコンベア202は、2条ベルト(dual belt)コンベアである。第1のコンベアは、第1のベルト306と第2のベルト308とを備えることができる。第1のベルト306および第2のベルト308を支持構造体304に接続することより、所望の高さで第1のベルト306および第2のベルト308を支持することができる。図示の例では、支持構造体304は、第1のベルト306および第2のベルト308を確実に支持することができる4つの脚部と複数の横梁とを備えている。他の例では、支持構造体304が他の構成を有することもできる。
【0046】
第1のコンベア202は、モータ310を備えることができる。モータ310は、第1のベルト306および第2のベルト308に連結されて、第1のベルト306および第2のベルト308を所望の速度で移動させて、これにより、基板230を所望のとおりに移動させることができる。モータ310は、任意の適切なモータとすることができ、一例では、エッジトリミングコントローラ120によって電気的に制御可能な電気モータである。また、第1のコンベア202は、エンコーダ312をさらに備えることができる。エンコーダ312は、第1のベルト306および/または第2のベルト308の速度を測定および/または監視するために用いることができる任意の適切なエンコーダまたは他のセンサとすることができる。エンコーダ312は、エッジトリミングコントローラ120に連結することができ、これにより、例えば、第1のコンベア202の動作パラメータを監視することができる。
【0047】
第1のコンベア202は、下流端316と上流端318とを有することができる。下流端316は、第1の移載ゾーン208に配置することができる。上流端318は、下流端316とは反対側の端に位置し、第1の処理ゾーン204またはその近傍に設置することができる。また、第1のコンベア202は、センサ314をさらに備えることができる。センサ314は、基板230が第1のコンベア202の下流端316近傍の第1の移載ゾーン208に移動した時を検出するために用いることができる近接センサなどの任意の適切なセンサとすることができる。
【0048】
ここで、図4Aを参照すると、図4Aには第1のリフトユニット400が示されている。第1のリフトユニット400は、第1の移載ゾーン208内に配置することができ、第1のコンベア202の第1のベルト306と第2のベルト308との間に設置することができる。第1のリフトユニット400は、基板230が第1のコンベア202に支持される第1の位置から、基板230が第2のコンベア206に支持(または保持)される第2の位置まで基板230を移動させるデバイスである。
【0049】
第1のリフトユニット400は、取付構造402と、リフタ406と、リフトアクチュエータ404とを備えることができる。取付構造402は、第1のリフトユニット400を第1のコンベア202に取り付けるために用いることができるL型ブラケットなどの支持要素とすることができる。取付構造402は、例えば、第1のコンベア202の支持構造体304の横梁に接続することができる。他の例では、取付構造402は、第1の移載ゾーン208において第1のリフトユニット400を支持する他の構成を有することもできる。
【0050】
リフタ406は、アクチュエータ404に接続することができる。アクチュエータ404は、リフタ406を鉛直方向に移動させるように動作可能な適切な空気圧シリンダまたは電動シリンダなどのリニアアクチュエータとすることができる。リフタ406は、1つ以上のスペーサ408とバンパ410とを支持する平板とすることができる。図示の例では、リフタ406のそれぞれの角には、4つのスペーサ408が配置されている。バンパ410は、各スペーサ408の遠位端に接続することができる。スペーサ408は、デフレクタ414の最上部より高い鉛直高さにバンパ410を配置することができる細長い円筒形部材とすることができる。これにより、デフレクタ414が基板230に接触する前に、バンパ410が基板230に接触することができる。バンパ410は、基板230の損傷を防止する任意の適切な材料で作ることができる。いくつかの例では、バンパ410は、適切なプラスチック、ポリマー、天然ゴムまたは合成ゴムで作ることができる。他の例では、他の適切な材料を使用することもできる。
【0051】
さらに図示するように、第1のリフトユニット400は、デフレクタ414を備えることができる。デフレクタ414は、基板230が第1の移載ゾーン208にあるときに破損や粉砕などによって複数の破片に割れた場合に、そのような基板230の破片の軌道を変えるように動作することができる。アクチュエータ404によるリフタ406の動作やバンパ410は、そのような破壊の発生防止を意図したものとすることができるが、欠陥や意図しない動作によって、基板230が第1の移載ゾーン208にあるときという早過ぎる段階で基板230が破損してしまう場合がある。デフレクタ414には角度を付けることができ、それにより、そのような基板230が第1のリフトユニット400に捕捉されないようにそのような基板230の軌道を変えることができる。デフレクタ414は、基板230の破片を床などの受け部に向かって誘導して、基板230の破片をリサイクルするなどの再利用を行うことができるようにする。
【0052】
第1のリフトユニット400は、センサ418を備えることもできる。センサ418は、基板230の位置および/またはリフタ406の位置を感知することができる近接センサなどの任意の適切なセンサとすることができる。センサ418は、例えば、基板230が第1の移載ゾーン208にあり、第1のコンベア202と接触する第1の位置から第2のコンベア206と接触する第2の位置へ移動できる状態となった時を特定するために使用することができる。
【0053】
図4Bに示すように、第1のリフトユニット400は、第1の移載ゾーン208内に移動してきた基板230Bの下方に位置するように配置することができる。第1の移載ゾーン208において、基板230Bは、第1のコンベア202の第1のベルト306および第2のベルト308に支持され得る。この第1の位置では、基板230Bは、第2のコンベア206のベルト502の下に位置してもいる。第1のコンベア202の上面は、第2のコンベア206のベルト502の下面から、鉛直方向に高さHだけ離間することができる。基板230Bが第1の移載ゾーン208の第1の位置にあるとき、第1のリフトユニット400は、基板230Bを第2のコンベア206のベルト502と接触する第2の位置まで上に移動させることができる。
【0054】
基板230Bが第2のコンベアのベルト502に接触すると、基板230Bを第2のコンベアのベルト502に保持させることができる。第2のコンベア206のベルト502は、例えば、一連の穴を有するバキュームベルトとすることができる。これらのベルト502の穴から負圧をかけ、基板230Bを第2のコンベア206のベルト502の裏側に保持することができる。図4Bに示すように、第2のコンベア206のベルト502は、第2の搬送方向Bに動いている状態とすることができる。これにより、基板230は、移載ゾーン208で、第1の搬送方向Aから第2の搬送方向Bに方向転換することができる。基板230は、第1のコンベア202上を第1の搬送方向A(図4Bの紙面から出る方向)に移動して第1の移載ゾーン208に入り、第2のコンベア206上を第2の搬送方向B(図4Bの紙面右側に向かう方向)に移動して移載ゾーン208から出ることができる。
【0055】
この基板230の搬送方向転換法が、既存および/または従来の移載工程からの1つの改良点である。上記の第1のコンベア202と第2のコンベア206との配置により、従来の方法よりも高速に複数の基板を移載ゾーン208に回すことができる。従来の方法では、連続する2枚の基板を移載ゾーン208で一度に1枚ずつしか処理することができなかった。一方、ここに説明、図示している構成では、連続する2枚の基板を、移載ゾーン208において異なる鉛直位置に配置することができるため、連続する2枚の基板が互いに干渉することなく重なり合うことができる。図には、第1の基板230Aをベルト502で保持して、第2のコンベア206で移載ゾーン208から出すように移動している様子が示されている。このとき、第2の基板230Bも第1の移載ゾーン208内にある。そして、第1の基板230Aの一部と第2の基板230Bの一部が互いに重なり合っている。しかし、第1の基板230Aが第2の基板230Bから鉛直方向に離間しているため、第1の基板230Aと第2の基板230Bとが互いに干渉することはない。
【0056】
この配置の実現には、第1の移載ゾーン208における第1のコンベア202と第2のコンベア206の配置も貢献している。図2を再び参照すると、第1の移載ゾーン208において、第2のコンベア206の上流端が第1のコンベア202の下流端と重なり合うことができる。この例では、第2のコンベア206の上流端は、鉛直方向に離間して第1のコンベア202の下流端の上方に配置されている。したがって、基板230は、第1の移載ゾーン208内に移動すると、第1のリフトユニット400によって第1のコンベア202から第2のコンベア206に持ち上げられるため、先に持ち上げられた基板230がまだ第1の移載ゾーン208に残っている状態でも、次の基板230が移載ゾーン208内に入り始めることができる。このようにして、第1の移載ゾーン208内で基板の移載を行うサイクルタイムを、既存および/または従来の移載方法よりも高速化することができる。
【0057】
ここで図5を参照すると、図5には第2のコンベア206の一例が示されている。第2のコンベア206は、モータ520によって所望の搬送速度で駆動可能なベルト502を備えることができる。第2のコンベア206は、第1のブラケット538および第2のブラケット540で、搬送システム200の所望の位置に固定することができる。第2のコンベア206はバキュームベルトコンベアとすることができ、ベルト502は一連の開口部526を有することができる。第2のコンベア206は、一連のエアアタッチメント530A~530Fをさらに備えることができる。エアアタッチメントによって、第2のコンベア206に空気導管を取り付けることができ、これにより、ベルト502の複数の開口部526を介して、基板に負圧または正圧をかけることができる。このようにして、基板230をベルト502に吸着して、保持することができる。また、基板230をエアーでベルト502から取り外すこともできる。ベルト502は、図示のように、第2の搬送方向Bに移動することができる。
【0058】
ベルト502は、モータ520によって任意の適切な速度で移動させられ、これにより、基板230を所望の速度で移動させることができる。第2のコンベア206は、ベルト502の上面522またはその近傍に配置されるエンコーダ532をさらに含むことができる。エンコーダ532は、ベルト502の速度を測定および/または監視することができる。モータ520、エンコーダ532などの第2のコンベア206の要素は、エッジトリミングコントローラ120に連結することができ、これにより、第2のコンベア206の動作を同期および/または制御することができる。
【0059】
第1の移載ゾーン208を通過する基板の移動に関して上述したように、基板230は、ベルト502の下面524に保持することができる。基板230は、第2のコンベア206の上流端542またはその近傍でベルト502の下面524に接触するように持ち上げられることができる。そして、第2のコンベア206の下流端544に向かって第2の搬送方向Bに基板230を移動させることができる。第2のコンベアの下流端544またはその近傍で、基板をベルト502の下面524から取り外し、中央寄せコンベア210(図6)上に落下させることができる。
【0060】
中央寄せコンベア210の一例を図6に示す。図示の通り、中央寄せコンベア210は、2条ベルトコンベアとすることができる。中央寄せコンベア210は、第1のベルト604と第2のベルト606とを備えることができる。中央寄せコンベア210は、モータ602とエンコーダ608とをさらに備えることができる。中央寄せコンベア210は、上述の第1のコンベア202と多くの点で同様とすることができる。モータ602およびエンコーダ608は、エッジトリミングコントローラ120(図1)に連結することができ、これにより、第1のベルト604および第2のベルト606の搬送速度を、監視、制御、および/または、搬送システム200の他のコンベアと同期させることができる。中央寄せコンベア210は、支持構造体610上に支持することができる。
【0061】
中央寄せコンベア210は、基板を移動して中央寄せ装置700(図7)を通過させることができる。中央寄せ装置700は、中央寄せコンベア210上で基板を中央寄せすることができる。理解されるように、第1のリフトユニット400によって持ち上げられ、第2のコンベア206によって搬送され、中央寄せコンベア210上に放出された後の基板230は、所望の位置や向きには配置されていない場合がある。中央寄せ装置700は、中央寄せコンベア210上で基板230が所望の位置および向きとなるように動かすことができる。
【0062】
図示の例では、中央寄せ装置700は、本体部702と、第1の側部704と、第2の側部708とを有することができる。中央寄せコンベア210の第1のベルト604および第2のベルト606の下に本体部702を配置して、第1の側部704と第2の側部708の間を基板230が通過するようにすることができる。第1の側部704は、第1の中央寄せロッド730と、第1の中央寄せバー732と、一対の中央寄せホイール734とを備えることができる。第1の側の調整装置706を使用して、第1の中央寄せバー732を第2の搬送方向Bに実質的に垂直な方向に動かすことができる。同様に、第2の側部708は、第2の中央寄せロッド720と、第2の中央寄せバー722と、一対の中央寄せホイール724とを備えることができる。第2の側の調整装置710を使用して、第2の中央寄せバー722を第2の搬送方向Bに実質的に垂直な方向に動かすことができる。したがって、第1の中央寄せバー732および第2の中央寄せバー722は、その間に配置される中央寄せコンベア210(図7に図示せず)に向かって内側に動くことができる。
【0063】
第1の中央寄せバー732と第2の中央寄せバー722との間を通過する基板230が中央寄せコンベア210上で中央寄せされるように、第1の中央寄せバー732および第2の中央寄せバー722を中央寄せコンベア210に対して位置合わせすることができる。つまり、基板230が中央寄せコンベア210上で斜めに(skewed)配置されるなど、中央寄せコンベア210の中央からずれて配置されている場合、基板230のエッジが第1の一対のホイール734および/または第2の一対のホイール724に接触し、第1の一対のホイール734および/または第2の一対のホイール724によって、基板230を中央位置に押し込むことができる。他の例では、中央寄せ装置700は、より多くのホイール724、734または複数組の中央寄せバー722、732を備えるなど、図示の構成とは異なる他の構成または図示の構成を変形した構成を有することもできる。
【0064】
中央寄せコンベア210上で中央寄せされた後、基板230は、中央寄せコンベア210から割線引きコンベア216に移動することができる。図8には、割線引きコンベア216の一例が示されている。この例では、割線引きコンベア216は、一連の開口部808を有するベルト802を備えるバキュームコンベアである。また、割線引きコンベア216は、1つ以上のエアアタッチメント816A~816Dを備えることができ、これにより、基板230がベルト802の上面812に配置されたときに開口部808を介して基板230に負圧をかけることができる。このようにして、割線引きゾーン214の通過中、割線引きコンベア216のベルト802に基板230を保持することができる。割線引きコンベア216は、サーボモータなどのモータ806を備えることができる。モータ806は、エッジトリミングコントローラ120に連結することができ、これにより、割線引きコンベア216の搬送速度を、監視、制御、および、搬送システム200の他のコンベアと同期させることができる。
【0065】
割線引きコンベア216は、割線引き装置900を備え得る割線引きゾーン214を通過するように基板230を移動させることができる。割線引き装置900は、基板230が割線引きコンベア216上を割線引き装置900に対して相対移動する間に、基板230に割線を引くために使用することができる。割線引き装置900は、第1の側部902と第2の側部904とを備えることができる。第1の側部902によって第1の割線232を、第2の側部904によって第2の割線234を、基板230上に引くことができる(図2A)。割線引き装置900の第1の側部902と第2の側部904とは、割線引きコンベア216に対して相対的に割線引きフレーム908上に固定することができる。割線引きフレーム908は剛性構造体とすることができ、割線引きコンベア216を所定の位置に支持することができる支持構造体にボルト止めなどの方法で固定することができる。
【0066】
割線引き装置900の第1の側部902および第2の側部904は、実質的に互いに同様であり、各側部は基板230の長手側に配置される。割線引き装置900の第1の側部902は、第1の側のアクチュエータ910と、第1の側の割線引きツール912と、第1の側の支持ローラユニット914と、第1の側のバキュームアタッチメント920と、第1の側のセンサ922と、第1の側の調整装置924とを備えることができる。同様に、割線引き装置900の第2の側部904は、第2の側のアクチュエータ946と、第2の側の割線引きツール932と、第2の側の支持ローラユニット934と、第2の側のバキュームアタッチメント940と、第2の側のセンサ942と、第2の側の調整装置944とを備えることができる。
【0067】
第1の側の調整装置924と第2の側の調整装置944とは、割線引き装置900の第1の側部902と第2の側部904とを、基板230の長手側に近づけたり離したりする方向(すなわち、割線引きコンベア216の中央部に近づけたり離したりする方向)に動かすことができる。このようにして、割線232、234の位置を、第1のエッジ246および第2のエッジ248に対して相対移動させることができる(図2A)。このような調整により、(基板230から切り離すことになる)エッジ部236、238のサイズを、基板230の所望の最終サイズに応じて変化させることができる。第1の側の調整装置924および第2の側の調整装置944は、第1の側の調整装置924および/または第2の側の調整装置944が回転することにより、第1の側部902および/または第2の側部904が割線引きコンベア216に対して横方向に移動するように、ウォームネジ、ウォーム駆動、ねじロッド、リンクなどの適切な構造に連結することができる。他の例では、他の適切な調整機構を使用することもできる。
【0068】
第1の側のセンサ922および第2の側のセンサ942は、近接センサなどの任意の適切なセンサとすることができる。第1の側のセンサ922および第2の側のセンサ942は、基板230が割線引きコンベア216上を割線引き装置900に近づいてくるときに、基板230の前エッジ242(図2A)を検出するように動作することができる。基板230の前エッジ242が第1の側の割線引きツール912および第2の側の割線引きツール932を通過したことを、第1の側のセンサ922および第2の側のセンサ942が検出および/または特定すると、第1の側のアクチュエータ910および第2の側のアクチュエータ946は、第1の側の割線引きツール912および第2の側の割線引きツール932を基板230に向かって下降させることができる。そして、第1の側の割線引きツール912および第2の側の割線引きツール932は、基板230に接触して、割線232、234を基板230に引くことができる。図示の例では、第1の側の割線引きツール912および第2の側の割線引きツール932に対して、基板230が相対移動する。第1の側の割線引きツール912および第2の側の割線引きツール932は静止状態で、基板230が移動するのである。このような動きにより、搬送システム200の他のゾーンと協働して、割線引きゾーン214を連続的かつ同期的にインラインで複数の基板230を通過させることができる。
【0069】
なお、前エッジ242が第1の側の割線引きツール912および第2の側の割線引きツール932を通過するまでは、第1の側の割線引きツール912および第2の側の割線引きツール932を基板230の上方に上昇した状態に維持することが好ましい。これにより、第1の側の割線引きツール912および第2の側の割線引きツール932が基板230の前エッジ242に接触することが防止される。もし、第1の側の割線引きツール912および/または第2の側の割線引きツール932が基板230の前エッジ242に接触すれば、欠けや欠陥、亀裂、破損などの望ましくない瑕疵が基板230に誘発される可能性がある。ただし、第1の側の割線引きツール912および第2の側の割線引きツール932は、できるだけ前エッジ242に近い基板230の表面の位置で基板に接触することが好ましい。いくつかの例では、第1の側の割線引きツール912および第2の側の割線引きツール932は、約1mm以下の長手方向距離だけ前エッジ242から離れた位置で基板230に接触する。他の例では、第1の側の割線引きツール912および第2の側の割線引きツール932は、約2mm以下の長手方向距離だけ前エッジ242から離れた位置で基板230に接触する。さらに他の例では、第1の側の割線引きツール912および第2の側の割線引きツール932が基板230に接触する位置を、切断装置(例えば、図13)が割線232、234に沿って基板230からエッジ部を切り離す際に欠けなど欠陥が生じるのを防ぐという目的上適切な他の長手方向距離だけ前エッジ242から離れた位置とすることもできる。
【0070】
図9にさらに示すように、割線引き装置900の第1の側部902は、第1の側の支持ローラユニット914を備えることができ、割線引き装置900の第2の側部904は、第2の側の支持ローラユニット934を備えることができる。第1の側の支持ローラユニット914は、基板230の反対側に位置する第2の側の支持ローラユニット934に対して対称的な配置とされる点を除けば、第2の側の支持ローラユニット934と実質的に同様とすることができる。簡潔にするため、以下では、第1の側の支持ローラユニット914を説明するが、第2の側の支持ホイール936を有する第2の側の支持ローラユニット934も同様の構造および機能を有し得ることを理解されたい。
【0071】
第1の側の支持ローラユニット914は、第1の側の割線引きツール912の下方に配置することができる。第1の側の支持ローラユニット914は、第1の側の支持ホイール916を備えることができる。第1の側の支持ホイール916は、第1の側の割線引きツール912の下に位置することができる。基板230が割線引き装置900を通過して移動するとき、第1の側の支持ホイール916は、基板230の下向きの面に接触することができる。第1の側の割線引きツール912が下降して基板230の上向きの面に接触すると、第1の側の支持ホイール916が、基板230の下向きの面を第1の側の割線引きツール912の下で支持することができる。したがって、基板230は、第1の側の割線引きツール912と第1の側の支持ホイール916との間を通過することができる。このように支持することにより、第1の側の割線引きツール912で基板230に割線を引く際に、基板230が望ましくない曲げ力などの応力を受けないようにしている。
【0072】
ここで図10を参照すると、図10には、割線引き装置900の第2の側部904の一部が示されている。図から分かるように、第2の側部904は、アクチュエータ946と、割線引きツール932と、第2の側のバキュームアタッチメント940と、第2の側の差油ユニット938とを備えることができる。アクチュエータ946は、第1の連結部960および第2の連結部962によって第2の側部の本体に接続することができる。第1の連結部960および第2の連結部962によって、アクチュエータ946が、割線引きツール932を基板230に向かって(すなわち、図10の下方向に)動かすことが可能となる。アクチュエータ946は、リニアアクチュエータ、シリンダ、ソレノイドなどの任意の適切なアクチュエータとすることができる。第2の側の割線引きツール932は、割線引きホイールなどの任意の適切な割線引きツールとすることができる。
【0073】
第2の側の差油ユニット938は、第2の側の割線引きツール932に接続することができる。第2の側の差油ユニット938は、第2の側の割線引きツール932や基板230の材料に適合する十分な量のオイルなどの潤滑剤と連通するか、またはそのような潤滑剤を収容することができる。第2の側の差油ユニット938は、割線を引いている間に第2の側の割線引きツール932が基板230に接触する位置またはその近傍で、第2の側の割線引きツール932にオイルなどの潤滑剤を送達することができる。このようにして、第2の側の差油ユニット938は、第2の側の割線引きツール932が基板230に接触して割線を引く際に生じる恐れのある不要な摩擦や熱などの好ましくない特性を最小化および/または防止することができる。
【0074】
第2の側のバキュームアタッチメント940は、第2の側の割線引きツール932の上方に配置することができる。他の例では、第2の側のバキュームアタッチメント940を、他の位置に配置することもできる。第2の側のバキュームアタッチメント940によって、割線引き装置900の第2の側部904にバキューム源を流体接続することが可能となる。例えば、第2の側のバキュームアタッチメント940の上側円筒部にバキューム源を接続することができる。第2の側のバキュームアタッチメント940の反対側には、延長ホースなどの適切な延長部を接続することができる。この延長ホースなどの適切な延長部は、第2の側の割線引きツール932の位置またはその近傍に向かって延在することができる。第2の側の割線引きツール932が基板230に接触すると、粉塵や切り屑などの残屑が生じる可能性がある。第2の側のバキュームアタッチメント940から延在可能な延長ホース(図示せず)によって、粉塵や切り屑などの残屑を基板230の表面から回収することができる。他の例では、他の適切なバキューム源や送風機などのデバイスを使用して、基板230から残屑の回収、清掃または除去を行うことができる。
【0075】
ここで図9および図11を参照すると、割線引き装置900は、押えロールユニット950をさらに備えることができる。押えロールユニット950は、割線引き装置900の中央領域に取り付けることができる。押えロールユニット950は、例えば、押えロールアーム952によって割線引きフレーム908に取り付けることができる。他の例では、他の適切な支持構造体を用いて、押えロールアーム952を割線引き装置900上に配置することができる。押えロールユニット950は、基板230に対して安定化力を加えて、基板230が割線引き装置900を通過する際に、振動などの望ましくない動きをしてしまうことを防止および/または最小化する働きをする。図示の通り、押えロールユニット950は、1本の押えロールバー954を備えている。押えロールバー954は、基板230が割線引き装置900を通過して移動する際に押えロールバー(またはその要素)が基板230に接触して、安定化力を加えることができるように、割線引きコンベア216の表面またはその近傍に設置される。他の例では、押えロールユニット950は、基板230に安定化力を加えるために、2つ以上の押えロールバー954などの適切な構造を備えることができる。
【0076】
図示の例では、押えロールバー954は、一連の押えロールホイール970を備えることができる。各押えロールホイール970は、指状延長部972によって押えロールバー954に接続することができる。各指状延長部972は旋回中心を有することができ、この旋回中心により、指状延長部972は、自身に取り付けられている押えロールホイール970を回転させて基板230に近づけたり遠ざけたりする(すなわち、図11の上下方向に動かす)ことができる。また、コイルばね、板ばね、圧縮性バンパなどの付勢部材(図示せず)を用いて、各指状延長部972を基板230の方向に(すなわち、図11の下方向に)付勢することができる。そして、基板230が割線引き装置900を通過して移動するときに、押えロールホイール970が基板230に対して所望の安定化力を発揮することができるように、材料、ばね定数などの付勢部材の特性を選択することができる。図示の例では、押えロールユニット950は、6つの押えロールホイール970を備えている。他の例では、他の数の押えロールホイール970を使用したり、押え足、湾曲板ばねなどの他の押え部材を使用したりして、基板230に安定化力を加えることもできる。
【0077】
割線引き装置900を通過後、基板230を割線引きコンベア216が第2の搬送方向Bに移動させて、割線引きゾーン214を出て切断ゾーン220に向かわせることができる。切断ゾーン220で、割線引きコンベア216から切断コンベア218に基板230を移すことができる。図12に一例を示すように、切断装置1200は、切断コンベア218に対して所望の位置に取り付けることができる。切断装置1200は、第1の切断アセンブリ1220と第2の切断アセンブリ1230とを備えることができる。第1の切断アセンブリ1220は、基板230の一方の側かつ切断コンベア218の一方の側に配置することができる。第2の切断アセンブリ1230は、切断コンベア218の反対側に配置することができる。
【0078】
切断コンベア218は、任意の適切なコンベアとすることができ、図示の例では、2条ベルトコンベアである。この例では、切断コンベア218は、第1のベルト1208と第2のベルト1210とを備えることができる。第1のベルト1208および第2のベルト1210は、モータ1206に連結することができる。また、切断コンベア218は、第1のベルト1208および/または第2のベルト1210の搬送速度を監視および/または測定することができるエンコーダ(図示せず)をさらに備えることができる。モータ1206および/またはエンコーダ(および切断装置および/または切断コンベア218の他の要素)はエッジトリミングコントローラ120に連結することができ、これにより、切断コンベア218および/または切断装置1200の動作を測定、監視および/または制御して搬送システム200の他の要素と同期させることができる。
【0079】
また、図示の例における切断コンベア218は、第1のコンベア調整装置1202と第2のコンベア調整装置1204とをさらに備えることができる。第1のコンベア調整装置1202は第1のベルト1208を、第2のコンベア調整装置1204は第2のベルト1210を、それぞれ動かすことができる。第1のコンベア調整装置1202および第2のコンベア調整装置1204は、任意の適切な連結機構または調節機構を用いて、第1のベルト1208および第2のベルト1210にそれぞれ連結することができる。いくつかの例では、第1のコンベア調整装置1202および第2のコンベア調整装置1204は、ウォームギア、ねじロッド、ラックおよびピニオン機構などの適切なデバイスに連結することができ、そのような適切なデバイスによって、第1のコンベア調整装置1202および/または第2のコンベア調整装置1204の回転に従って第1のベルト1208と第2のベルト1210を互いに近づけたり離したりするように動かすことができる。他の例では、第1のベルト1208と第2のベルト1210の間隔は、サーボ、電気モータ、アクチュエータなどを用いて電子的に制御、調整することができる。
【0080】
基板230が切断装置1200を通過して移動するときに、第1のベルト1208および第2のベルト1210が基板230の割線232、234(図2A)またはその近傍の位置にくるように、第1のベルト1208と第2のベルト1210の間隔を調整することが望ましい場合がある。第1のベルト1208および第2のベルト1210は、基板230のエッジ部を切り離すときに、割線232、234の位置またはその近傍で基板230を支持することができる。
【0081】
ここで図13を参照すると、図13には第1の切断アセンブリ1220の一例が示されている。理解されるように、第2の切断アセンブリ1230は、第1の切断アセンブリ1220と実質的に同様とすることができる。第2の切断アセンブリ1230は、第1の切断アセンブリ1220に対して対称的に配置、構成することができる。簡潔にするため、以下では、第1の切断アセンブリ1220を説明するが、第2の切断アセンブリ1230が同様の要素および同様の構成を備え得ることを理解されたい。
【0082】
この例に示すように、第1の切断アセンブリ1220は、切断機調整装置1304と、第1の保持具アクチュエータ1306と、第1の保持バー1308と、第2の保持具アクチュエータ1310と、第2の保持バー1312と、切断機アクチュエータ1314と、切断バー1316とを備えることができる。切断機調整装置1304は、横断方向(すなわち、第2の搬送方向Bに垂直な方向)における保持バー1308、1312の位置および/または切断バー1316の位置を調整するために用いることができる任意の適切な調整機構とすることができる。切断機調整装置1304を使用して、例えば、保持バー1308、1312を割線232の基板内側に、切断バー1316を割線232の基板外側に配置することができる。さらに図示するように、第1の保持バー1308は、保持バー1308を切断機フレーム1302に対して相対移動することができる第1の保持具アタッチメント1330を用いてさらに調整することができ、第2の保持バー1312は、保持バー1312を切断機フレーム1302に対して相対移動することができる第2の保持具アタッチメント1332を用いてさらに調整することができる。
【0083】
第1の切断アセンブリ1220を上述のような所定位置に調整すると、第1の保持バー1308および第2の保持バー1312を、基板230に近づけたり離したりする方向(すなわち、図13の上下方向に)に動かすことができる。このとき、第1の保持具アクチュエータ1306で第1の保持バー1308を、第2の保持具アクチュエータ1310で第2の保持バー1312を、それぞれ動かすことができる。第1の保持具アクチュエータ1306および第2の保持具アクチュエータ1310は、リニアアクチュエータ、シリンダ、ソレノイドなどの任意の適切なアクチュエータとすることができる。
【0084】
第1の保持バー1308および第2の保持バー1312はいずれも、基板230が切断装置1200内を第2の搬送方向Bに移動する際に、基板230に接触することができる。第1の保持バー1308および/または第2の保持バー1312は、基板に接触して、基板230に安定化力を加えることができる。安定化力は、切断装置1200における基板230の望ましくない振動などの動きを低減または最小化するために加えられる。
【0085】
図示の例では、第1の切断アセンブリ1220は、切断ゾーン220において、2本の保持バー(すなわち、第1の保持バー1308および第2の保持バー1312)を基板230に接触させる。他の例では、第1の切断アセンブリ1220が使う保持バーの数を、2本より多い数または少ない数とすることができる。ただし、少なくとも2つの保持バーを備えることが望ましいと考えられる。これにより、個々の保持バーの調整がより容易および/または正確に行えるため、各保持バーの全長にわたって基板230に均一な安定化力を確実に加えることができる。
【0086】
安定化力を加えるタイミングの後または同時に、切断機アクチュエータ1314で切断バー1316を動かすことができる。切断機アクチュエータ1314は、上述の保持具アクチュエータ1306、1310と同様のアクチュエータとすることができる。他の例では、切断機アクチュエータ1314は、保持具アクチュエータ1306、1310とは異なるシリンダ、リニアアクチュエータ、ソレノイドなどのアクチュエータとすることができる。切断機アクチュエータ1314は、基板230が切断装置1200を通過する際に、切断バー1316を基板230に近づける方向(すなわち、図13の下方向)に移動させることができる。切断機アクチュエータ1314は、切断バー1316を割線232またはその近傍で基板の上面に押し付けて、エッジ部236を基板の本体部240(図2A)から切り離す(すなわち切断する)ことができる。このとき、基板230には、割線引き装置900によって割線232が引かれているため、基板230の切断は、この割線232に沿って繰り返し効率的に行われることになる。
【0087】
切断バー1316の長さは、少なくとも基板230の長さLと同程度とすることができる。切断バー1316がこの相対寸法を有していれば、切断バー1316は基板230の全長Lに沿って切断力を加えることができる。また、切断バー1316は、切断バー1316の下縁に沿って配置される1つ以上の切断ホイール1322を有することができる。切断ホイール1322は、基板230に切断力を加えるときに、基板230の表面に接触することができる。切断機の切断動作は高速でおこなわれ得るが、切断ホイール1322によって、切断バー1316と基板230との間に発生する可能性のある摩擦を制限または最小化することができる。その結果、切断品質が向上し、エッジ部を切り離した後の基板230のエッジ状態が向上する。
【0088】
図14は、保持バー1312の一例を示す図である。保持バー1312は、上述の押えロールバー954と同様のものとすることができる。保持バー1312は、一連の保持ホイール1402を備えることができる。各保持ホイール1402は、保持指状部1404によって保持フレーム1406に接続することができる。保持指状部1404は、保持フレーム1406に対して相対的に回動することができ、基板230に近づく方向に保持指状部1404を付勢することができる。したがって、切断バー1316を基板230に当てる際に、保持ホイール1402を基板230に向かって付勢して基板に安定化力を加えることができる。
【0089】
いくつかの例では、保持バー1312および/または切断バー1316は、基板230の上面に対して角度をつけることができる。図15に示すように、保持バー1312(または切断バー1316)の下流端は、保持バー1312(または切断バー1316)の上流端よりも高い鉛直位置とすることができる。保持バー1312(または切断バー1316)は、基板230の上面に対して角度θをつけた配置とすることができる。この食付き角(lead-in angle)θは5度未満とすることができる。食付き角θによって、切断装置1200内で基板230が振動したり動いたりしてしまうことを低減することができ、これにより、欠陥や、欠け、粉塵の形成、破損などの望ましくない効果を低減または制限することができる。
【0090】
切断装置1200内を基板230が通過する際には、基板230が第2の搬送方向Bに移動するのに合わせて、各切断バー1316を動かして基板230のエッジ部236、238に接触させることができる。したがって、搬送システム200全体にわたって、複数の基板を連続的に移動させることができる。上述したように、多くの既存の従来型エッジトリミング工程では、基板230を形成する施設とは別の施設で、エッジ部236、238の切り離しを行っていた。一方、エッジトリミング工程100では、基板形成を行う施設と同一の施設でエッジ部236、238の切り離しを行うことができる。このため、エッジ部236、238は、実質的に汚染のない状態であり、基板をさらに作るためにリサイクルおよび/または再利用を行うことが容易にできる状態である。したがって、エッジ部236、238は、切断ゾーン220で回収することができる。図示は省略するが、切断ゾーン220は受け部などの回収部を備えることができ、エッジ部236、238を基板230から切り離した後、そのような回収部の中に落下させることができる。これらの回収されたエッジ部236、238は、新たな基板230の溶融形成を行うべくリサイクルおよび/または再利用をすることができる。
【0091】
エッジ部236、238を基板230から切り離した後、基板230は、切断装置1200から出て切断コンベア218上の下流端1212に向かうように、第2の搬送方向に移動することができる。切断コンベア218の下流端1212は、第2の移載ゾーン224内に配置することができる。基板230は、第2の移載ゾーン224で、第2の搬送方向Bから第3の搬送方向Cに方向転換するように移動させることができる。この第2の移載ゾーン224での基板230の搬送方向転換を行う工程は、第1の移載ゾーン208に関して説明したものと同様の構造体や同様の工程を用いて実現することができる。
【0092】
例えば、第2のリフトユニット1600は、切断コンベア218の第1のベルト1208と第2のベルト1210との間に配置することができる。第2のリフトユニット1600は、第2のリフトユニット1600の方がより細い形状を有している点を除けば、第1のリフトユニット400と多くの点で同様とすることができる。第2のリフトユニット1600の形状の方がより細いのは、第2のリフトユニット1600の場合、切断コンベア218上に長手方向の向きで配置されている(すなわち、基板230の長辺が搬送方向Bに平行な向きとされる)状態の基板230を、第1のベルト1208と第2のベルト1210の間から持ち上げることができるためである。
【0093】
第2のリフトユニット1600はリフト取付板1606を備えることができ、リフト取付板1606を用いて、第2のリフトユニット1600を切断コンベア218に接続することができる。また、第2のリフトユニット1600は、第2のリフト上昇機1602を基板230に近づける方向に移動可能な第2のリフトアクチュエータ1604をさらに備えることができる。複数のバンパ1616は、複数のスペーサ1614の遠位端に接続することができる。バンパ1616が基板230に接触して、基板230が切断コンベア218に接触する第1の位置から、基板230が第3のコンベア222(図17)に保持される第2の位置まで基板230を移動させることができる。
【0094】
図17に示すように、第3のコンベア222は、第2のコンベア206と同様のバキュームベルトコンベアとすることができる。第3のコンベア222は、例えば、一連の開口部1712を有するベルト1702を備えることができる。第3のコンベア222は、一連のエアアタッチメント1714A~1714Dをさらに備えることができる。エアアタッチメント1714A~1714Dを介して空気源を取り付けることができ、これにより、ベルト1702の複数の開口部1712を介して負圧をかけて、基板230をベルト1702に保持することができる。このように、基板230をベルト1702の下面に保持することができる。つまり、第2のリフトユニット1600で、基板230を切断コンベア218からベルト1702の下面まで持ち上げることができる。基板230はベルト1702の下面に保持されて第3の搬送方向Cに移動されて、第2の移載ゾーン224から出ることができる。
【0095】
このような移載を行うことができるように、第2の移載ゾーン224において、第3のコンベア222の上流端1720が切断コンベア218の下流端1212に重なるように、第1のブラケット1706および第2のブラケット1708を用いて第3のコンベア222の上流端1720を配置することができる。第3のコンベア222は、モータ1704とエンコーダ1718とを備えることができる。モータ1704およびエンコーダ1718はエッジトリミングコントローラ120に連結することができ、これにより、第3のコンベア222および/または第2のリフトユニット1600の動作を測定、監視および/または制御して搬送システム200の他の要素と同期させることができる。
【0096】
基板230は、第3の搬送方向Cに移動して、第2の移載ゾーン224から出て第4のコンベア228上に落下させることができる。第4のコンベア228は、基板230をさらに移動させて、第2の処理ゾーン226に入れるおよび/または通過させることができる2条ベルトコンベアなどの適切なコンベアとすることができる。
【0097】
なお、上述のエッジトリミング工程100および/または搬送システム200の装置の細部や処理内容は、1つ以上の方法として実現することができる。図18に示す例示的な方法は、基板からエッジ部を切り離す方法を例示するものである。例示的な方法1800は、ステップ1802から始まる。ステップ1802では、割線引き装置が、基板の前エッジが割線引きツールを通過する時を特定することができる。一例では、割線引き装置900は、第1の側のセンサ922または第2の側のセンサ942を用いて、基板230の前エッジ242がいつ割線引きツール912または932を通過したかを特定することができる。他の例では、他の適切なセンサや他の光学デバイスを使用することもできる。
【0098】
ステップ1804では、基板が割線引きツールに対して相対移動する際に、割線引きツールを基板に当てることができる。上述の例では、割線引き装置900は、第1の側のアクチュエータ910および/または第2の側のアクチュエータ946によって、第1の側の割線引きツール912および/または第2の側の割線引きツール932を動かして基板230に接触させ、基板230に割線232、234を引くことができる。割線引きコンベア216は、割線引きツール912、932が基板230に割線を引く間、基板230を割線引き装置900に対して相対移動させることができる。
【0099】
ステップ1806では、基板に割線引きツールを当てている間、押えロールユニットを基板に当てることができる。上述の例では、割線引き装置900は、基板230が割線引きコンベア216上を割線引き装置900に対して相対移動する際に、押えロールユニット950を所定の位置に保持して押えロールホイール970を基板230に接触させ、基板230に安定化力を加えることができる。
【0100】
ステップ1808では、基板が切断バーに対して相対移動する際に、切断バーを基板に当て、割線に沿ってエッジ部を基板から切り離すことができる。上述の例では、切断装置1200は、切断バー1316を割線232、234またはその近傍で基板230と接触するように移動させて、エッジ部236、238を割線232、234の位置で基板から切り離すことができる。このとき、基板230は、切断コンベア218上を切断装置1200に対して相対移動している。
【0101】
ステップ1810では、基板が切断バーに対して相対移動する際に、保持ユニットを基板に当てて、基板に安定化力を加えることができる。上述の例では、切断装置1200は、第1の保持バー1308および/または第2の保持バー1312を基板230に接触するように動かして、基板230が切断コンベア218上を切断装置1200に対して相対移動する際に基板230に安定化力を加えることができる。
【0102】
理解されるように、方法1800の各ステップは、他のステップを含むこともでき、基板230の複数の側に対して同時に実施することもできる。また、搬送システム200内では、複数の基板230を連続的にインラインで移動させているため、方法1800の各ステップは後続の基板230に対して繰り返し実施することができる。
【0103】
他の例示的な方法として、基板の搬送方向転換を行う方法1900を示す。方法1900は、ステップ1902から始まる。ステップ1902では、第1のコンベアで基板を第1の搬送方向に移動して移載ゾーンに入れる。上記の例では、方法1900は、例えば、第1の移載ゾーン208に適用することができる。また、方法1900は、第2の移載ゾーン224にも適用することができる。ただし、簡潔にするため、方法1900の説明は、第1の移載ゾーン208と関連させて行うこととする。ステップ1902では、例えば、第1のコンベア202によって基板230を第1の搬送方向Aに移動して、移載ゾーン208に入れることができる。
【0104】
ステップ1904では、第1のコンベア上の第1の移載位置から第2のコンベア上の第2の移載位置に基板を移載することができる。第1の移載位置と第2の移載位置とは、異なる鉛直高さとすることができる。上述の第1の移載ゾーン208の例では、第1のリフトユニット400は、基板230を第1のコンベア202上の第1の位置から第2のコンベア206の下面上の第2の位置へ移動させることができる。第1のコンベア202上の基板230の位置は、第2のコンベア206上の基板230の位置と異なる鉛直高さにある。この例では、基板は、第1の位置から、第1の位置よりも上方にある第2の位置まで持ち上げられる。他の例では、逆の構成とすることもできる、つまり、基板230は、第1の位置から第2の位置に移動することができ、第2の位置を第1の位置よりも低い位置とすることができる。このような代替例では、基板を第1の位置から第2の位置へ落下させることができる。このような代替の構成では、例えば、第1のコンベア202と第2のコンベア206を入れ替えることができる。
【0105】
ステップ1906では、基板を第2の搬送方向に移動して移載ゾーンから出す。第2の搬送方向は、第1の搬送方向と異なる方向とすることができる。上述した第1の移載ゾーン208の例では、第2のコンベア206によって基板230を第2の搬送方向Bに移動して、第1の移載ゾーン208から出すことができる。図示の例では、第1の搬送方向Aと第2の搬送方向Bは互いに垂直となるように配置されている。他の例では、これらの搬送方向を、他の相対的な向きで配置することができる。
【0106】
以上説明したように、本開示の装置および方法は、既存および/または従来のエッジトリミング工程および搬送工程に比べて大幅な改良を遂げている。本開示の方法および装置により、従来の方法では不可能であったサイクルタイムで、複数の基板を効率的かつ連続的にエッジトリミング工程内を通過させることができる。
【0107】
本明細書に記載の方法及び工程の少なくとも一部は、コンピュータで実装される処理及びそれらの処理を実行する装置の形態で実現することができる。本開示の方法の少なくとも一部は、コンピュータプログラムコードを書き込んだ有形の非一時的な機械可読記憶媒体の形態で実現することができる。そのような媒体としては、例えば、RAM、ROM、CD-ROM、DVD-ROM、BD-ROM、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリなどの非一時的な機械可読記憶媒体、またはこれらの媒体の任意の組み合わせを挙げることができる。そして、このコンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされて実行されると、当該コンピュータは本方法を実施するための装置となる。また、本方法の少なくとも一部は、コンピュータプログラムコードがロードおよび/または実行されるコンピュータの形態で実現することができるが、その場合、当該コンピュータが本方法を実施するための装置となる。汎用プロセッサに実装する場合、コンピュータプログラムのコードセグメントによって、特定の論理回路が形成されるように当該プロセッサが設定される。これに代えて、本方法の少なくとも一部は、本方法を実施するための特定用途向け集積回路で形成されたデジタルシグナルプロセッサにおいて実現することもできる。
【0108】
以上、例示的な実施形態に関連して主題を説明してきたが、本開示の主題はこれらに限定されるものではない。むしろ、添付の特許請求の範囲は、当業者によって実施され得る他の変化形および実施形態を含むように広く解釈すべきものである。
【0109】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0110】
実施形態1
ガラス基板が割線引き装置に対して相対移動する際に、前記割線引き装置の割線引きツールが前記ガラス基板に割線を引くように、前記割線引きツールを前記ガラス基板に当てるステップと、
前記割線に沿ってエッジ部を前記ガラス基板から切り離すように、前記ガラス基板が切断装置の切断バーに対して相対移動する際に、前記切断バーを前記ガラス基板に当てるステップと、
を含むガラス基板からエッジ部を切り離す方法。
【0111】
実施形態2
前記ガラス基板の前エッジが前記割線引きツールを通過したことをエッジセンサが検出した後に、前記ガラス基板を前記割線引きツールに接触させるステップをさらに含む、実施形態1に記載の方法。
【0112】
実施形態3
押えロールユニットで前記ガラス基板に割線引き安定化力を加えるステップをさらに含む、実施形態1に記載の方法。
【0113】
実施形態4
割線引きコンベアによって、前記ガラス基板を前記割線引き装置に対して相対移動させるステップをさらに含む、実施形態1に記載の方法。
【0114】
実施形態5
前記割線引きツールを前記ガラス基板に当てるステップが、前記ガラス基板の前エッジが第1の割線引きツールおよび第2の割線引きツールを通過したことをエッジセンサが検出した後に、
前記ガラス基板の第1のエッジ部に前記第1の割線引きツールを当てるステップと、
前記ガラス基板の第2のエッジ部に前記第2の割線引きツールを当てるステップと、を含み、
前記第1のエッジ部は、前記ガラス基板上において前記第2のエッジ部の反対側に配置されている、実施形態1に記載の方法。
【0115】
実施形態6
前記切断バーが、前記ガラス基板の前記エッジ部に接触する複数の切断ホイールを備える、実施形態1に記載の方法。
【0116】
実施形態7
複数の保持ホイールで前記ガラス基板に切断安定化力を加えるステップをさらに含む、実施形態1に記載の方法。
【0117】
実施形態8
前記切断バーを前記ガラス基板に当てるステップが、前記ガラス基板が前記切断バーに対して相対移動する際に、前記切断バーを前記ガラス基板の前記エッジ部に近づけるように動かすことを含む、実施形態1に記載の方法。
【0118】
実施形態9
前記切断バーが、前記切断バーに対する前記ガラス基板の相対移動とは異なる方向である切断方向に移動する、実施形態8に記載の方法。
【0119】
実施形態10
切断コンベアによって、前記ガラス基板を前記切断バーに対して相対移動させるステップをさらに含む、実施形態1に記載の方法。
【0120】
実施形態11
前記切断コンベアが、前記割線の隣接位置でガラス基板を支持し、前記割線に近づいたり離れたりする方向に調整するように動作可能である、実施形態10に記載の方法。
【0121】
実施形態12
前記方法が、移載ゾーンで、前記ガラス基板の搬送方向を第1の搬送方向から第2の搬送方向に転換するステップをさらに含み、
前記ガラス基板は、前記第1の搬送方向に移動するときには第1のコンベアによって支持され、前記第2の搬送方向に移動するときには第2のコンベアによって支持され、
前記ガラス基板は、前記移載ゾーンにおいて、前記第1のコンベアに支持されるときと前記第2のコンベアに支持されるときとで異なる鉛直位置に配置される、実施形態1に記載の方法。
【0122】
実施形態13
ガラス基板に割線を引くように構成される割線引きツールを備える割線引き装置と、
前記割線引きツールが前記ガラス基板に割線を引く際に、前記ガラス基板を前記割線引き装置に対して相対移動させるように構成される割線引きコンベアと、
前記割線に沿ってエッジ部を前記ガラス基板から切り離すように構成される切断バーを備える切断装置と、
前記切断バーが前記エッジ部を前記ガラス基板から切り離す際に、前記ガラス基板を前記切断装置に対して相対移動させるように構成される切断コンベアと、
を備えるエッジ切り離し装置。
【0123】
実施形態14
前記割線引き装置が、
前記ガラス基板が前記割線引き装置に近づいてくるときに前記ガラス基板の前エッジを検出するように構成されるエッジセンサと、
前記割線引きツールに接続される割線引きアクチュエータであって、前記ガラス基板の前記前エッジが前記割線引きツールを通過したと前記エッジセンサが検出した後に、前記割線引きツールを動かして前記ガラス基板に接触させるように動作可能である割線引きアクチュエータとをさらに備える、実施形態13に記載のエッジ切り離し装置。
【0124】
実施形態15
前記割線引き装置が押えロールユニットをさらに備え、
前記押えロールユニットは、前記ガラス基板に割線引き安定化力を加えるように構成される複数の押えローラを備える、実施形態13に記載のエッジ切り離し装置。
【0125】
実施形態16
前記切断バーが、前記ガラス基板の前記エッジ部に接触するように構成される複数の切断ホイールを備える、実施形態13に記載のエッジ切り離し装置。
【0126】
実施形態17
前記切断装置が保持ユニットをさらに備え、
前記保持ユニットは、前記ガラス基板に切断安定化力を加えるように構成される複数の保持ホイールを備える、実施形態13に記載のエッジ切り離し装置。
【0127】
実施形態18
前記切断装置は、前記切断バーに接続された切断機アクチュエータをさらに備え、
前記切断機アクチュエータは、前記切断コンベアの搬送方向とは異なる方向である切断方向に前記切断バーを動かすように構成される、実施形態13に記載のエッジ切り離し装置。
【0128】
実施形態19
前記エッジ切り離し装置が、前記切断コンベアの下流に配置され、移載ゾーンにおいて前記切断コンベアの一部と重なる移載コンベアをさらに備え、
前記移載コンベアは、前記切断コンベアの第1の搬送方向とは異なる第2の搬送方向に前記ガラス基板を移動させるように構成され、
前記移載コンベアは、前記移載ゾーンにおいて前記切断コンベアとは異なる鉛直位置で前記ガラス基板を支持する、実施形態13に記載のエッジ切り離し装置。
【0129】
実施形態20
ガラス基板を第1の搬送方向から第2の搬送方向に移載する方法であって、該方法が、
第1のコンベアでガラス基板を前記第1の搬送方向に移動して移載ゾーンに入れるステップと、
前記ガラス基板を、前記第1のコンベア上の第1の移載位置から、前記第1の移載位置とは異なる鉛直高さにある第2のコンベア上の第2の移載位置に移載するステップと、
前記ガラス基板を、前記第1の搬送方向とは異なる前記第2の搬送方向に移動して前記移載ゾーンから出すステップと、
を含む方法。
【0130】
実施形態21
前記第2の移載位置は、前記第1の移載位置の上方にある、実施形態20に記載の方法。
【0131】
実施形態22
前記ガラス基板を第1の移載位置から第2の移載位置に移載するステップが、前記ガラス基板を前記第1のコンベアから前記第2のコンベアへ持ち上げるステップを含む、実施形態20に記載の方法。
【0132】
実施形態23
前記ガラス基板を前記第2の搬送方向に移動するステップが、前記ガラス基板を前記第2のコンベアの下面上に保持するステップを含む、実施形態20に記載の方法。
【0133】
実施形態24
前記ガラス基板は、第1の面と、第1の面とは反対側の第2の面とを有し、
前記第1のコンベアは、前記第1の面で前記ガラス基板を支持し、
前記第2のコンベアは、前記第2の面で前記ガラス基板を支持する、実施形態20に記載の方法。
【0134】
実施形態25
前記方法が、第1のガラス基板の少なくとも一部が第2のガラス基板の少なくとも一部と鉛直方向に重なるように、前記第1のガラス基板を移動して前記移載ゾーンから出しながら、前記第2のガラス基板を移動して前記移載ゾーンに入れるステップをさらに含む、実施形態20に記載の方法。
【0135】
実施形態26
ガラス基板を第1の搬送方向から第2の搬送方向に移載する搬送装置であって、該装置が、
前記ガラス基板を前記第1の搬送方向に移動させるように構成される第1のコンベアであって、移載ゾーンに配置された第1の下流端を有する第1のコンベアと、
前記ガラス基板を前記第2の搬送方向に移動させるように構成される第2のコンベアであって、前記移載ゾーンの前記第1のコンベアの前記第1の下流端と重なる位置に配置された第2の上流端を有する第2のコンベアと、
前記移載ゾーンに配置されたリフトユニットであって、
リフタと、
前記リフタを前記ガラス基板に接触させて、前記ガラス基板を前記第1のコンベアの前記第1の下流端にある第1の移載位置から、前記第2のコンベアの前記第2の上流端にある第2の移載位置へ移動させるように、前記リフタに接続されるリフトアクチュエータと、を備えるリフトユニットと、
を備える装置。
【0136】
実施形態27
前記第1の搬送方向が、前記第2の搬送方向とは異なる方向である、実施形態26に記載の装置。
【0137】
実施形態28
前記第2のコンベアの前記第2の上流端は、前記第1のコンベアの前記第1の下流端の上方に配置される、実施形態26に記載の装置。
【0138】
実施形態29
前記第1のコンベアが、前記ガラス基板の下向きの面を支持するベルトを備える、実施形態26に記載の装置。
【0139】
実施形態30
前記第2のコンベアが、前記ガラス基板の上向きの面を支持するバキュームベルトを備える、実施形態26に記載の装置。
【符号の説明】
【0140】
100 エッジトリミング工程
102、204 第1の処理ゾーン
104、208 第1の移載ゾーン
106、212 中央寄せゾーン
108、214 割線引きゾーン
110、220 切断ゾーン
112、224 第2の移載ゾーン
114、226 第2の処理ゾーン
120 エッジトリミングコントローラ
200 搬送システム
202 第1のコンベア(第1の移載コンベア)
206 第2のコンベア
210 中央寄せコンベア
216 割線引きコンベア
218 切断コンベア
222 第3のコンベア
228 第4のコンベア
230、230A、230B 基板
232 第1の割線
234 第2の割線
236 第1のエッジ部
238 第2のエッジ部
240 基板の本体部
242 前エッジ
244 後エッジ
246 第1のエッジ
248 第2のエッジ
304 第1のコンベアの支持構造体
306 第1のコンベアの第1のベルト
308 第1のコンベアの第2のベルト
314、418 センサ
400 第1のリフトユニット
402 取付構造
404 リフトアクチュエータ
406 リフタ
408、1614 スペーサ
410、1616 バンパ
414 デフレクタ
502 第2のコンベアのベルト
604 中央寄せコンベアの第1のベルト
606 中央寄せコンベアの第2のベルト
610 中央寄せコンベアの支持構造体
700 中央寄せ装置
702 中央寄せ装置の本体部
704 中央寄せ装置の第1の側部
706 中央寄せ装置の第1の側の調整装置
708 中央寄せ装置の第2の側部
710 中央寄せ装置の第2の側の調整装置
720 第2の中央寄せロッド
722 第2の中央寄せバー
724 第2の中央寄せホイール
730 第1の中央寄せロッド
732 第1の中央寄せバー
734 第1の中央寄せホイール
802 割線引きコンベアのベルト
900 割線引き装置
902 割線引き装置の第1の側部
904 割線引き装置の第2の側部
908 割線引きフレーム
910 割線引き装置の第1の側のアクチュエータ
912 第1の側の割線引きツール
914 第1の側の支持ローラユニット
916 第1の側の支持ホイール
920 第1の側のバキュームアタッチメント
922 割線引き装置の第1の側のセンサ
924 割線引き装置の第1の側の調整装置
932 第2の側の割線引きツール
934 第2の側の支持ローラユニット
936 第2の側の支持ホイール
938 第2の側の差油ユニット
940 第2の側のバキュームアタッチメント
942 割線引き装置の第2の側のセンサ
944 割線引き装置の第2の側の調整装置
946 割線引き装置の第2の側のアクチュエータ
950 押えロールユニット
952 押えロールアーム
954 押えロールバー
960 第1の連結部
962 第2の連結部
970 押えロールホイール
972 指状延長部
1200 切断装置
1202 切断コンベアの第1のコンベア調整装置
1204 切断コンベアの第2のコンベア調整装置
1208 切断コンベアの第1のベルト
1210 切断コンベアの第2のベルト
1220 第1の切断アセンブリ
1230 第2の切断アセンブリ
1302 切断機フレーム
1304 切断機調整装置
1306 第1の保持具アクチュエータ
1308 第1の保持バー
1310 第2の保持具アクチュエータ
1312 第2の保持バー
1314 切断機アクチュエータ
1316 切断バー
1322 切断ホイール
1330 第1の保持具アタッチメント
1332 第2の保持具アタッチメント
1402 保持ホイール
1404 保持指状部
1406 保持フレーム
1600 第2のリフトユニット
1602 第2のリフト上昇機
1604 第2のリフトアクチュエータ
1606 リフト取付板
1702 第3のコンベアのベルト
図1
図2
図2A
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【国際調査報告】