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特表2023-511687脱酸素モジュール、鮮度保持装置および冷蔵庫
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-22
(54)【発明の名称】脱酸素モジュール、鮮度保持装置および冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/32 20060101AFI20230314BHJP
   C25B 1/04 20210101ALI20230314BHJP
   C25B 1/01 20210101ALI20230314BHJP
   C25B 9/00 20210101ALI20230314BHJP
【FI】
B01D53/32
C25B1/04
C25B1/01 Z
C25B9/00 A
C25B9/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022545151
(86)(22)【出願日】2020-12-23
(85)【翻訳文提出日】2022-07-25
(86)【国際出願番号】 CN2020138713
(87)【国際公開番号】W WO2021190007
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】202010211484.X
(32)【優先日】2020-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517215032
【氏名又は名称】合肥美的電冰箱有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI MIDEA REFRIGERATOR CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.669,West Changjiang Road,Hefei,Anhui 230601,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】517215043
【氏名又は名称】合肥華凌股▲ふん▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】任相華
(72)【発明者】
【氏名】任志潔
(72)【発明者】
【氏名】解衛浩
(72)【発明者】
【氏名】袁小龍
(72)【発明者】
【氏名】劉運斌
(72)【発明者】
【氏名】邵啓鵬
(72)【発明者】
【氏名】周新
【テーマコード(参考)】
4K021
【Fターム(参考)】
4K021AA01
4K021AB25
4K021BA02
4K021CA15
4K021EA06
(57)【要約】
脱酸素モジュール、鮮度保持装置および冷蔵庫を開示する。脱酸素モジュール(100)は、水入口(111)が設けられた電解液タンク(110)と、水出口(131)が設けられた水タンク(130)とを含み、前記水出口(131)が第1のパイプ(120)を介して前記水入口(111)に接続されて、水タンク(130)を介して電解液タンク(110)に水を補給する。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫に用いられる脱酸素モジュールであって、
水入口が設けられた電解液タンクと、
水出口が設けられた水タンクと、を含み、
前記水出口が前記水入口に接続されて、前記水タンクを介して前記電解液タンクに水を補給する、
脱酸素モジュール。
【請求項2】
前記電解液タンクに第1の気圧バランスポートが設けられ、前記水タンクに第2の気圧バランスポートが設けられ、前記第1の気圧バランスポートと前記第2の気圧バランスポートが接続されて前記水タンクと前記電解液タンクの気圧をバランスさせる、
請求項1に記載の脱酸素モジュール。
【請求項3】
前記水出口は、前記水入口とパイプにより接続され、前記第1の気圧バランスポートは、前記第2の気圧バランスポートとパイプにより接続されている、
請求項2に記載の脱酸素モジュール。
【請求項4】
前記水タンクには、水注入口が設けられ、前記水注入口には、前記水注入口を塞ぐことが可能なシール構造が取り付けられている、
請求項1に記載の脱酸素モジュール。
【請求項5】
前記電解液タンクには、酸素の排気孔が設けられ、前記排気孔には、傾倒漏れ防止構造が設けられている、
請求項1に記載の脱酸素モジュール。
【請求項6】
前記傾倒漏れ防止構造は、
前記電解液タンク内に垂直方向に沿って設けられ、一端が前記排気孔に接続され、他端が前記電解液タンクに連通される排気通路と、
前記排気通路内に設けられ、前記排気通路との間に隙間を有し、前記排気孔の内径よりも大きい直径を有し、前記排気孔を塞ぐことが可能なフロートと、
前記排気通路の前記電解液タンクに連通する端部に設けられ、前記フロートが前記排気通路内から脱落することを防止するストッパ部と、を含む、
請求項5に記載の脱酸素モジュール。
【請求項7】
前記排気通路の内壁には、軸方向にいくつかの排気溝が設けられている、
請求項6に記載の脱酸素モジュール。
【請求項8】
前記排気通路の前記排気孔との接続端は、前記フロートに対応して接触する球面に合わせた円弧状に設けられている、
請求項6に記載の脱酸素モジュール。
【請求項9】
前記排気通路の直径は、下から上に向かって徐々に小さくなる、
請求項6から8のいずれか一項に記載の脱酸素モジュール。
【請求項10】
前記電解液タンクは、頂部に圧力開放弁が設けられている、
請求項1から8のいずれか一項に記載の脱酸素モジュール。
【請求項11】
収容空間が設けられたフレームであって、前記フレームの一方側には開口が設けられ、前記フレームの壁には前記収容空間に連通する通気孔が設けられた、フレームと、
前記開口を介して前記収容空間に進入し収容され、前記フレームと共に密閉された貯蔵空間を形成する引き出しと、
請求項1から10のいずれか一項に記載の脱酸素モジュールと、を含み、
前記電解液タンクが前記通気孔の箇所に設けられ、脱酸素モジュールによって前記貯蔵空間の内部の酸素を消費する、
鮮度保持装置。
【請求項12】
前記フレームは、内フレームと、前記内フレーム上に設けられた外フレームとを含み、
前記収容空間は前記内フレーム内に設けられ、前記開口は前記内フレームの一方側に設けられ、前記通気孔は前記内フレームの前記開口から離れた側壁に設けられ、前記水タンクは前記内フレームの上壁に設けられ、
前記電解液タンクは、前記内フレームと前記外フレームとの間に設けられる、
請求項11に記載の鮮度保持装置。
【請求項13】
前記電解液タンクは、第1の固定構造によって前記内フレームに着脱自在に設けられ、前記水タンクは、第2の固定構造によって前記内フレームに着脱自在に設けられている、
請求項12に記載の鮮度保持装置。
【請求項14】
前記第1の固定構造は、
前記内フレームの側壁に設けられ、内部に第1の接続孔が設けられた第1の接続ポストと、
前記電解液タンクの対応する位置に設けられ、前記第1の接続ポストが貫通する第1の段付孔と、
前記第1の段付孔を通過し、前記第1の接続孔にねじ接続される第1の固定接続部材と、を含む、
請求項13に記載の鮮度保持装置。
【請求項15】
前記第2の固定構造は、
前記内フレームの上壁に設けられ、内部に第2の接続孔が設けられた第2の接続ポストと、
前記水タンクの対応する位置に設けられ、前記第2の接続ポストが貫通する第2の段付孔と、
前記第2の段付孔を通過し、前記第2の接続孔にねじ接続される第2の固定接続部材と、を含む、
請求項13に記載の鮮度保持装置。
【請求項16】
前記開口と前記引き出しとの間には、シール材が設けられている、
請求項11に記載の鮮度保持装置。
【請求項17】
前記通気孔は複数設けられ、複数の前記通気孔は、前記フレームの前記側壁にアレイ状に設けられている、
請求項11に記載の鮮度保持装置。
【請求項18】
請求項11から17のいずれか一項に記載の鮮度保持装置を含む、冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年3月24日付出願の、出願番号が202010211484.Xで、名称が「脱酸素モジュール、鮮度保持装置および冷蔵庫」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、そのすべての内容が参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は冷蔵冷凍の分野に関し、特に、脱酸素モジュール、鮮度保持装置および冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0003】
脱酸素モジュールは、既に冷蔵庫などの冷蔵保存機器で使用され、貯蔵空間内の酸素を消費することで、貯蔵空間内に低酸素環境を形成することができる。この低酸素環境は、果物や野菜の呼吸作用を効果的に抑制し、有機物質の消費を抑えることができ、さらに、果物や野菜の細胞をゆっくりと呼吸させ、細胞の活力を維持させ、果物や野菜の優れた風味と香りを保つことができる。低酸素環境は、特定の酵素の活性を抑制し、エチレンの生成を抑制し、後熟や老化のプロセスを遅らせ、果実の栄養と鮮度を長時間維持することもできる。また、低酸素環境は、好気性細菌の増殖や繁殖を効果的に抑制し、果物や野菜の腐敗を防ぐことができる。
【0004】
脱酸素モジュールには、陽極と、陰極と、電解液タンクとが含まれる。電解液タンクには反応用の電解液が貯蔵され、陰極は貯蔵空間内の空気と接触している。稼働時に、陰極で貯蔵空間内の酸素が消費され、陽極で酸素が生成され、酸素が逃げ出すと水分を奪い、電解液タンク内の水量が減少し、長時間稼働を行うと電解液タンク内の水が不足するデメリットにつながる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術に存在する技術的課題の少なくとも1つを解決することを目的とする。このため、1つの態様において、本発明は、使用サイクルを満たすことができる水タンクを採用した脱酸素モジュールを提案し、脱酸素モジュールの水補給の問題を解決し、脱酸素モジュールの長時間稼働による電解液タンクの水切れというデメリットを解決する。
【0006】
別の態様において、本発明は、上記脱酸素モジュールを有する鮮度保持装置も提案する。
【0007】
さらに別の態様において、本発明は、上記鮮度保持装置を有する冷蔵庫も提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様の実施例による脱酸素モジュールは、水入口が設けられた電解液タンクと、水出口が設けられた水タンクとを含み、前記水出口が前記水入口に接続されて、水タンクを介して前記電解液タンクに水を補給する。
【0009】
本発明の実施例による脱酸素モジュールは、少なくとも、以下の有益な効果を奏する。電解液タンクに接続された水タンクを設けることにより、水タンクの水を電解液タンク内に注入して、電解液タンク内の液面位置を正常範囲内に維持し、水タンクが所定の容量を有するため、脱酸素モジュールの長い使用周期を満足できる水を予め貯蔵することができることによって、先行技術における脱酸素モジュールの水補給の課題を解決し、脱酸素モジュールの長時間稼働により電解液タンクの水が不足するデメリットを解決できる。
【0010】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記電解液タンクに第1の気圧バランスポートが設けられ、前記水タンクに第2の気圧バランスポートが設けられ、前記第1の気圧バランスポートと前記第2の気圧バランスポートが接続されて前記水タンクと前記電解液タンクの気圧をバランスさせる。
【0011】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記水出口は、前記水入口とパイプにより接続され、前記第1の気圧バランスポートは、前記第2の気圧バランスポートとパイプにより接続されている。
【0012】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記水タンクには、水注入口が設けられ、前記水注入口には、前記水注入口を塞ぐことが可能なシール構造が取り付けられている。
【0013】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記電解液タンクには、酸素の排気孔が設けられ、前記排気孔には、傾倒漏れ防止構造が設けられている。
【0014】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記傾倒漏れ防止構造は、電解液タンク内に垂直方向に沿って設けられ、一端が前記排気孔に接続され、他端が前記電解液タンクに連通される排気通路と、前記排気通路内に設けられ、前記排気通路との間に隙間を有し、前記排気孔の内径よりも大きい直径を有し、前記排気孔を塞ぐことが可能なフロートと、前記排気通路の前記電解液タンクに連通する端部に設けられ、前記フロートが前記排気通路内から脱落することを防止するストッパ部と、を含む。
【0015】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記排気通路の内壁には、軸方向にいくつかの排気溝が設けられている。
【0016】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記排気通路の前記排気孔との接続端は、前記フロートに対応して接触する球面に合わせた円弧状に設けられている。
【0017】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記排気通路の直径は、下から上に向かって徐々に小さくなる。
【0018】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記電解液タンクは、頂部に圧力開放弁が設けられている。
【0019】
本発明の第2の態様の実施例による鮮度保持装置は、収容空間が設けられたフレームであって、前記フレームの一方側には開口が設けられ、前記フレームの壁には前記収容空間に連通する通気孔が設けられたフレームと、前記開口を介して前記収容空間に進入し収容され、前記フレームと共に密閉された貯蔵空間を形成する引き出しと、上記いずれかに記載の脱酸素モジュールと、を含み、前記脱酸素モジュールの前記電解液タンクが前記フレームの前記通気孔の箇所に設けられ、前記貯蔵空間内の酸素を消費し、前記貯蔵空間内の酸素濃度を低減する。
【0020】
本発明の実施例による鮮度保持装置は、少なくとも、以下の有益な効果を奏する。本発明が提案する鮮度保持装置は、上記実施例のいずれか一項に記載の脱酸素モジュールを含むため、ここでは一々例示しないが、上記いずれかの実施例に記載の脱酸素モジュールの有益な効果を全て有するものである。
【0021】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記フレームは、内フレームと、前記内フレームに設けられた外フレームとを含み、前記収容空間は前記内フレーム内に設けられ、前記開口は前記内フレームの一方側に設けられ、前記通気孔は前記内フレームの前記開口から離れた側壁に設けられ、前記水タンクは前記内フレームの上壁に設けられ、前記電解液タンクは、前記内フレームと前記外フレームとの間に設けられる。
【0022】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記電解液タンクは、第1の固定構造によって前記内フレームに着脱自在に設けられ、前記水タンクは、第2の固定構造によって前記内フレームに着脱自在に設けられている。
【0023】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記第1の固定構造は、前記内フレームの側壁に設けられ、内部に第1の接続孔が設けられた第1の接続ポストと、前記電解液タンクの対応する位置に設けられ、前記第1の接続ポストが貫通する第1の段付孔と、前記第1の段付孔を通過し、前記第1の接続孔にねじ接続される第1の固定接続部材と、を含む。
【0024】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記第2の固定構造は、前記内フレームの上壁に設けられ、内部に第2の接続孔が設けられた第2の接続ポストと、前記水タンクの対応する位置に設けられ、前記第2の接続ポストが貫通する第2の段付孔と、前記第2の段付孔を通過し、前記第2の接続孔にねじ接続される第2の固定接続部材と、を含む。
【0025】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記開口と前記引き出しとの間には、前記開口と前記引き出しとの間の密閉性を確保するためのシール材が設けられている。
【0026】
本発明のいくつかの実施例によれば、前記通気孔は複数設けられ、複数の前記通気孔は、前記フレームの前記側壁にアレイ状に設けられている。
【0027】
本発明の第3の態様の実施例による冷蔵庫は、上記実施例のいずれか一項に記載の鮮度保持装置を含む。
【0028】
本発明の実施例による冷蔵庫は、少なくとも、以下の有益な効果を奏する。本発明が提案する冷蔵庫は、上記実施例のいずれか一項に記載の脱酸素モジュールを含むため、ここでは一々例示しないが、上記いずれかの実施例に記載の脱酸素モジュールの有益な効果を全て有するものである。
【0029】
本発明の追加の態様と利点は、以下の説明において部分的に示され、その一部は、以下の説明から明らかになるか、または本発明の実施から明らかになるであろう。
本発明の上記および/または追加の態様と利点は、以下の図面を結合して実施例に対する説明から明らかになり、容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の実施例に係る脱酸素モジュールを鮮度保持装置に組み付けた状態を示す立体模式図である。
図2】本発明の実施例に係る脱酸素モジュールを鮮度保持装置に組み付けた状態を示す立体組立模式図である。
図3】本発明の実施例に係る脱酸素モジュールの水タンクを取り外した後の立体模式図である。
図4図3の左側面図である。
図5図4におけるA-A方向の断面図である。
図6】本発明の実施例に係る脱酸素モジュールが通常使用時の傾倒漏れ防止構造の模式図である。
図7図6におけるB-B方向の断面図である。
図8】本発明の実施例に係る脱酸素モジュールが転倒された時の傾倒漏れ防止構造の模式図である。
図9図8におけるC-C方向の断面図である。
図10図9におけるDの箇所の拡大模式図である。
図11】本発明の実施例に係る脱酸素モジュールの上カバーの立体模式図である。
図12図10におけるEの箇所の拡大模式図である。
図13】本発明の実施例に係る鮮度保持装置の立体分解模式図である。
図14】本発明の実施例に係る鮮度保持装置の立体模式図である。
図15】本発明の実施例に係る冷蔵庫の立体模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施例について、詳細に説明する。前記実施例の例示は、図面に示されており、同一または類似の番号は、同一または類似の要素、あるいは同一または類似の機能を有する要素を表す。以下、図面を参照して説明する実施例は、本発明を説明するための例示的なものであり、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0032】
本発明の説明において、上、下、前、後、左、右等の方位記述に関連して示される方位または位置関係は、図面に示される方位または位置関係に基づくものであり、本発明の説明を容易にし、説明を簡単にするためにのみ意図されたものであり、指された装置または要素が特定の向きを有し、特定の向きで構成され、操作されなければならないことを示したり暗示したりするものではなく、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0033】
本発明の記載において、第1、第2は、技術的特徴を区別することのみを目的として記載されており、相対的重要性を示す、または暗示する、または明示された技術的特徴の数を暗示する、または明示された技術的特徴の前後関係を暗示すると解釈されるべきではない。
【0034】
本発明の説明において、特に断りのない限り、設置、取付、接続等の用語は広義に理解されるべきであり、当業者は、本発明における上記用語の具体的な意味を、技術案の具体的な内容を結合して合理的に特定することができる。
【0035】
図15に示すように、本発明の第1の局面に係る脱酸素モジュール100は、冷蔵庫の脱酸素と鮮度を保つために使用されており、冷蔵庫200は、電気冷蔵庫、電気冷凍ストッカー、冷凍ケース等の広義の冷蔵保存機器を指すことができる。
【0036】
図1図2を参照すると、本発明の実施例にかかる脱酸素モジュール100は、電解液を貯蔵するための電解液タンク110と、水タンク130とを含む。電解液タンク110には水入口111が設けられ、水入口111は、電解液タンク110の内室に連通される。水タンク130には水出口131が設けられ、水出口131は、水タンク130の底部近傍に設けられるとともに、水タンク130の内室に連通される。水出口131は、第1のパイプ120を介して水入口111に接続されており、水タンクを介して電解液タンク110に水を補給する。
【0037】
水出口131と水入口111を介して電解液タンク110に水を補給する目的を実現するために、水出口131は水入口111より高い。あるいは、水タンク130の液面と水入口111との高さの差が水出口131と水入口111との高さの差より大きいという条件下では、水圧によって電解液タンク110に水を補給するために、水出口131を水入口111より低く設定してもよい。
【0038】
脱酸素モジュール100の内部には、陰極電極と陽極電極(図示せず)が設けられる。陰極電極は防水通気膜を介して空気と接触する。脱酸素モジュール100の稼働原理は、空気中の酸素は防水通気膜を介して電解液タンク110内に進入しつつ、空気中の窒素は防水通気膜によって電解液タンク110の外で遮られ、酸素は陰極で水と電気化学反応を起して水酸化物イオンを生成すると同時に、陽極で電気化学反応を起して水酸化物イオンが反応して水と酸素を生成し、空気中の酸素を置換して通気口140から脱酸素モジュール100の外に排出することによって、引き出し内部の酸素濃度が下がり、鮮度保持の効果を得ることができる。
【0039】
脱酸素モジュール100の稼働プロセスにおいて排出される酸素が一部の水分を奪うことにより、電解液タンク110内の電解液の水分が徐々に減少し、脱酸素モジュール100の正常な稼働に影響を与えるため、ユーザによって定期的に水を補給する必要がある。本発明の実施例に係る脱酸素モジュール100は、稼働時に、水タンク130が所定の容量を有し、水タンク130内には脱酸素モジュール100の長い使用周期を満足できる水が充填され、水タンク130の中の水を第1のパイプ120を介して電解液タンク110に補給し、電解液タンク110内の液面位置を正常範囲に維持することができるので、脱酸素モジュールの水補給の課題を解決し、脱酸素モジュール100の長時間稼働による電解液タンク110の水が不足するデメリットを解決することができる。
【0040】
図1図2を参照すると、本発明のいくつかの実施例において、電解液タンク110には、電解液タンク110の内室における電解液面の上方の空間に連通する第1の気圧バランスポート112が設けられる。水タンク130には、水タンク130における液面の上方の空間に連通する第2の気圧バランスポート132が設けられる。第1の気圧バランスポート112と第2の気圧バランスポート132は第2のパイプ150を介して接続され、水タンク130と電解液タンク110の気圧がバランスされる。
【0041】
脱酸素モジュール100で発生したガスの排出が間に合わなければ、大きな圧力が発生し、脱酸素モジュール100の電解膜の破壊につながるとともに、水タンク130の水が電解液タンク110にスムーズに流入しない恐れがある。このため、本実施例においては、電解液タンク110と水タンク130に気圧バランスポートを設け、気圧バランスポートをパイプで接続する構成を採用し、水タンク130と電解液タンク110との間の気圧バランスを実現し、脱酸素モジュール100の電解膜が破壊されることを防止し、脱酸素モジュール100を保護しつつ、水タンク130の水がスムーズに電解液タンク110に入りやすくしたものである。
【0042】
図1図2に示すように、いくつかの実施例において、第1の気圧バランスポート112は水入口111の上方で電解液面の上部に位置し、第2の気圧バランスポート132は水出口131の上方で水タンク液面の上部に位置しており、水タンク130と電解液タンク110の内室の液面の上の空間とが連通して水タンク130と電解液タンク110との間の気圧バランスを実現する。
【0043】
いくつかの実施例において、第1の気圧バランスポート112は、電解液面よりも下方の電解液タンク110に設け、電解液タンク110は、内部がパイプを介して第1の気圧バランスポート112に接続され、パイプの出口は、電解液面の上方に設けるようにしてもよい。同様に、第2の気圧バランスポート132は、液面より下方の水タンク130に設け、水タンクは、内部がパイプを介して第2の気圧バランスポート132に接続され、パイプの出口を水タンク130の液面より高くしてもよい。これにより、水タンク130の液面よりも上方の空間と電解液タンク110の内室の液面よりも上方の空間とを確実に連通し、水タンク130と電解液タンク110との間の気圧バランスも実現可能である。
【0044】
いくつかの実施例において、第1のパイプ120と第2のパイプ150は軟質パイプである。軟質パイプで接続することで、水タンク130と脱酸素モジュール100の分離を容易にし、電解液タンク110または水タンク130が破損した場合、個別に交換することが容易で、メンテナンスコストを低減することが可能である。
【0045】
図1図2を参照すると、いくつかの実施例において、水タンク130には、水注入口(図示せず)が設けられる。水注入口には、製造時の水の注入を容易にするため、また、水タンク130内の水が使用された後にユーザ自身が水タンク130に水を注入することを容易にするために、水注入口を塞ぐことができるシール構造が取り付けられている。
【0046】
図1図2に示すように、いくつかの実施例において、シール構造は、水注入口の上に設けられた水タンクカバー133であってもよい。水タンクカバー133は水注入口に螺合接続され、水タンクカバー133の中には、水分の蒸発や漏れを防ぐための防漏ガスケット(図示せず)が装着されている。
【0047】
いくつかの実施例において、水タンクカバー133と水注入口とは、スナップオン接続等の周知の方法で接続することも可能であるが、ここでは詳細な説明を省略する。
【0048】
シール構造は、パイプを介して水注入口に接続されるバルブであってもよい。バルブは逆止弁、遮断弁などであってもよい。
【0049】
図3図4図5を参照すると、いくつかの実施例において、電解液タンク110には、酸素排気孔140が設けられる。脱酸素モジュール100は、空気中の酸素を置換した後、排気孔140から排出し、電解液タンク110内の気圧を正常なレベルに維持する。排気孔140には、傾倒漏れ防止構造300が設けられている。輸送中に冷蔵庫200が傾倒した際に、脱酸素モジュール100の電解液が漏れることを防止し、電解液漏れによる冷蔵庫200に対する腐食を避けることができる。
【0050】
図6から図12を参照すると、いくつかの実施例において、傾倒漏れ防止構造300は、排気通路310と、フロート320と、ストッパ部330と、を含む。排気通路310は、電解液タンク110内に垂直方向に沿って設けられ、一端が排気孔140に接続され、他端が電解液タンク110に連通される。フロート320は、排気通路310内に設けられ、排気通路310との間に隙間を有し、排気孔140の内径よりも大きい直径を有し、排気孔140を塞ぐことが可能である。ストッパ部330は、排気通路310の電解液タンク110に連通する端部に設けられ、フロート320が排気通路310内から脱落することを防止する。
【0051】
いくつかの実施例において、脱酸素モジュール110が傾倒されたときにフロート320が排気孔140を塞ぐことができるという要件を満たすためには、フロートの重力と、フロートに対する電解液の浮力およびフロートに対する電解液の表面張力との間の関係を考慮する必要がある。実験の結果、例えばPP材質などのような、フロートとして密度が1.3×10kg/mより小さく、フロートとして半径が4mmより大きく、電解液と反応しないなどの条件を同時に満たす材料であれば、フロートの材質として使用できることが判明している。
【0052】
図11図12に示すように、いくつかの実施例において、ストッパ部330は、排気通路310の径方向に沿って排気通路310の軸線方向に延びる3つのストッパリブであり、3つのストッパリブは排気通路310の内円周に均等に設置されており、ストッパリブは排気通路310と一体的に成形されている。いくつかの実施例において、ストッパリブは1つ、2つ、または複数設けてもよく、ストッパ部330は、排気通路310と別体に設け、固定部材により排気通路310に固定することも可能であり、この場合もフロートの排気通路からの脱落を防止する目的を果たすことができる。
【0053】
図6図7を参照すると、図は脱酸素モジュールの通常状態の時の上記実施例に係る傾倒漏れ防止構造を示す構造模式図である。図に示すように、電解液タンク110には上カバー113が設けられ、排気孔140は上カバー113に設けられ、フロート320は自重によりストッパ部330の上に落下し、フロート320と排気通路310との間の隙間から脱酸素モジュール100の外部に酸素が排出される。
【0054】
図8図9図10を参照すると、図は脱酸素モジュールが転倒されたときの上記実施例に係る傾倒漏れ防止構造を示す構造模式図であり、図に示すように、輸送時や運搬時に冷蔵庫200や脱酸素モジュール100が傾くと、フロート320は自重と溶液の圧力によって排気孔140を塞ぎ、溶液がモジュール外に漏れることを防止する。
【0055】
図11図12を参照すると、いくつかの実施例において、排気通路310の内壁に軸方向に排気溝311が3本設けられる。排気溝311の主な機能は、フロート320がストッパ部330まで下降したときの、ガス排除通路を増大させ、排気量を増加させることである。排気溝311の一端は電解液タンク110に連通され、且つ排気溝311は排気通路310より長さが小さく、フロート320が排気孔140を塞ぐと排気溝311からモジュール外に電解液が漏れ出さないようにされている。
【0056】
いくつかの実施例において、排気溝311は実際の状況に応じて1本、2本または複数本設けることが可能である。
【0057】
図7図9図10を参照すると、いくつかの実施例において、排気通路310と排気孔140の接続端は、フロート320の対応する接触球面に合わせた円弧状に設けられており、フロート320が排気孔140を塞ぐ際にフロート320と排気孔140との間に隙間が生じることを防止し、フロート320が排気孔140を塞ぐ信頼性を向上させることができるようになっている。
【0058】
図7図9図10を参照すると、いくつかの実施例において、脱酸素モジュール100の使用時にフロート320がストッパ部上に正常に落下し、また、脱酸素モジュール100が傾倒状態から通常状態に戻る際に、フロート320がストッパ部330にスムーズに戻りやすくするために、排気通路310の直径は、下から上に向かって徐々に小さくなるように設けられている。
【0059】
いくつかの実施例において、傾倒漏れ防止構造300は、排気孔140の内部に防水通気膜等を取り付ける構造を採用してもよい。この場合も、脱酸素モジュール100の電解液が漏れることを防止し、電解液漏れによる冷蔵庫に対する腐食を避ける目的を達成することができる。
【0060】
図3を参照すると、いくつかの実施例において、電解液タンク110の頂部には圧力開放弁160が設けられる。圧力開放弁160の開放圧力は、脱酸素モジュール100の安全圧力に応じて設定してもよい。脱酸素モジュール100の排気孔140が塞がれて、電解液タンク110内の圧力が脱酸素モジュール100の安全圧力に達すると、圧力開放弁160が自動的に圧力開放を開始し、脱酸素モジュール100内の圧力が高すぎて脱酸素モジュール100が損傷することを防止する。
【0061】
図13図14を参照すると、図14は本発明の第2の局面の実施例に係る鮮度保持装置400である。図に示す鮮度保持装置400はフレーム410と、引き出し420と、上記いずれかの実施例に係る脱酸素モジュール100とを含む。
【0062】
図に示すように、フレーム410には収容空間411が設けられ、フレーム410の一方側には開口412が設けられ、フレーム410の壁には通気孔413(図2に示す)が設けられ、通気孔413は収容空間411に連通される。引き出し420は開口412から収容空間411に入り込み収容されてフレーム410と協働して密閉された貯蔵空間を形成する。脱酸素モジュール100の電解液タンク110はフレーム410の通気孔413の箇所に設けられ、脱酸素モジュール100における防水通気膜は通気孔413に対向する。電解液タンク110とフレーム410の間にシール材が設けられて鮮度保持装置400外の空気が脱酸素モジュール100に進入することを防止する。鮮度保持装置400の稼働時には、収容空間411内の酸素は、フレーム410に設けられた通気孔413から脱酸素モジュール100に進入することができ、脱酸素モジュール100によって酸素を置換し、脱酸素モジュール100における排気孔140によって脱酸素モジュール100外に排出することによって、引き出し420の内部の酸素濃度が下がり、鮮度保持の効果を得る。
【0063】
本発明の実施例に係る鮮度保持装置400は、上記実施例のいずれか一項に記載の脱酸素モジュール100を含む。このため、水タンク130の中の水を第1のパイプ120を介して電解液タンク110に補給し、電解液タンク110内の液面位置を正常範囲に維持することができるので、脱酸素モジュールの水補給の課題を解決し、脱酸素モジュール100の長時間稼働による電解液タンク110の水が不足するデメリットを解決することができる。
【0064】
図13を参照すると、いくつかの実施例において、フレーム410は、内フレーム414と、内フレーム414上に設けられた外フレーム415とを含む。収容空間411は内フレーム414内に設けられ、開口412は内フレーム414の一方側に設けられ、通気孔413は内フレーム414の開口412から離れた側壁に設けられ、水タンク130は内フレーム414の上壁に設けられる。電解液タンク110は内フレーム414と外フレーム415との間に設けられる。これにより、鮮度保持装置400がコンパクト化し、鮮度保持装置の空間の有効利用度が向上した。
【0065】
いくつかの実施例において、脱酸素モジュール100と鮮度保持装置400のメンテナンスを容易にするために、電解液タンク110は、第1の固定構造500によって内フレーム414に着脱自在に設けられ、水タンク130は、第2の固定構造600によって内フレーム414に着脱自在に設けられている。
【0066】
図2図13に示すように、いくつかの実施例において、第1の固定構造500は、第1の接続ポスト510と、第1の段付孔520と、第1の固定接続部材(図示せず)とを含む。
【0067】
図に示すように、第1の接続ポスト510は、内フレーム414の側壁に設けられる。第1の接続ポスト510は内フレーム414と一体に成形されてもよいし、内フレーム414と別体に設けられてもよい。内フレーム414と別体に設けられる場合に、第1の接続ポスト510は、ネジ、螺合締結構造等の固定構造により内フレーム414に固定されている。第1の接続ポスト510内には、第1の接続孔511が設けられている。第1の段付孔520は、電解液タンク110の対応位置に設けられ、第1の段付孔520は、径の異なる第1の大孔521と第1の小孔522を含み、第1の大孔521と第1の小孔522は連通し、第1の接続ポスト520は第1の大孔521に設けられることができる。第1の固定接続部材は第1の小孔522を通り、第1の接続孔511にねじ接続される。
【0068】
第1の固定接続部材は、ネジ、ボルトなどの接続部材であってもよい。
【0069】
図に示すように、いくつかの実施例において、第2の固定構造600は、第2の接続ポスト610と、第2の段付孔620と、第2の固定接続部材(図示せず)とを含む。
【0070】
第2の接続ポスト610は、内フレーム414の上壁に設けられ、内フレーム414と一体に成形されてもよいし、内フレーム414と別体に設けられてもよく。内フレーム414と別体に設けられる場合に、第2の接続ポスト610は、ネジ、螺合締結構造等により内フレーム414に固定されている。第2の接続ポスト610内には、第2の接続孔611が設けられている。第2の段付孔620は、水タンク130の対応位置に設けられ、第2の段付孔620は、径の異なる第2の大孔と第2の小孔(図示せず)を含み、第2の大孔と第2の小孔は連通し、第2の接続ポスト610は第2の大孔に設けられることができる。第2の固定接続部材は第2の小孔を通り、第2の接続孔611にねじ接続される。
【0071】
第2の固定接続部材は、ネジ、ボルトなどの接続部材であってもよい。
【0072】
第1の接続ポスト510と第2の接続ポスト610を対応する第1の段付孔520と第2の段付孔620に挿入しやすくするために、第1の段付孔520の端部に第1の案内面523が設けられ、第2の段付孔620の端部に第2の案内面(図示せず)が設けられる。
【0073】
電解液タンク110は、上記第1の固定構造により内フレーム414に着脱可能に設けられ、水タンク130は、上記第2の固定構造により内フレーム414に着脱可能に設けられているので、電解液タンク110と内フレーム414との接続および水タンク130と内フレーム414との接続の信頼性が向上するとともに、組み立てが簡単で効率的かつ便利で、組み立て難度を下げ、システムの効率性が向上する。
【0074】
固定構造は、ネジやボルトがネジ穴に螺合する構造を直接に採用することも可能であるが、ここでは詳細な説明を省略する。
【0075】
図13に示すように、いくつかの実施例において、開口412と引き出し420との間の密閉性を確保するために、開口412と引き出し420との間にシール材422が設けられる。シール材422は内フレーム414に設けてもよい。引き出し420のエンドカバーの内側の輪郭形状は、シール材422の形状に適合している。シール片422は、変性ポリ塩化ビニル(PVC)、硫化三元エチルキュービーゴム(EPDM)、熱可塑性三元エチルキュービーゴム(EPDM/PP)ストリップで作ってもよい。シール材422は、フレームの開口412と引き出し420の間の密閉を容易にするために、引き出し420のエンドカバー421の内側に設けてもよい。
【0076】
図2に示すように、いくつかの実施例において、通気孔413が複数設けられ、複数の通気孔413は、フレームの側壁にアレイのように設けられている。通気孔413を複数設けることにより、収容空間411と脱酸素モジュール100との間の酸素移動の面積が増加し、脱酸素モジュール100の脱酸素効率を向上させることができる。
【0077】
鮮度保持装置400が鮮度保持の機能を達成するためには、鮮度保持装置400の脱酸素モジュール100に電気エネルギーを供給する必要がある。したがって、脱酸素モジュール100は、内フレーム414に取り付けることができる電気制御ボード170も含む。電気制御ボード170は脱酸素モジュール100に電気的に接続され、鮮度保持装置400内の酸素量のパラメータを設定することにより、電気制御ボード170が脱酸素モジュール100をオンオフ制御して鮮度保持装置400内の酸素量を設定範囲内に制御することが可能である。それに、水タンク130から電解液タンク110への水の自動補給を実現するために、第1のパイプ120に電気制御ボード170に電気的に接続された電気制御弁を設けてもよい。電解液タンク110の液面が所定の位置に達すると、電気制御ボード170を通じて電気制御弁を作動させて電解液タンク110に水を補給し、電解液タンク110の液面が所定の位置に補給されると、電気制御ボード170が電気制御弁を閉鎖するよう制御することによって、電解液タンク110内の液面位置を正常範囲に維持する。
【0078】
図15を参照すると、図15は本発明の第3の実施例に係る冷蔵庫200であり、上記実施例のいずれか一項に記載の鮮度保持装置400を含む。本発明に係る冷蔵庫200で使用される鮮度保持装置400は、水タンク130の中の水を第1のパイプ120を介して電解液タンク110に補給し、電解液タンク110内の液面位置を正常範囲に維持することができるので、脱酸素モジュールの水補給の課題を解決し、脱酸素モジュール110の長時間稼働による電解液タンク110の水が不足するデメリットを解決し、脱酸素装置100を長時間安定して稼働させることができることによって、冷蔵庫200内に取り付けられた鮮度保持装置400は、窒素リッチで酸素不足の環境を得、食材の鮮度保持に有利である。この低酸素環境は、果物や野菜の呼吸作用を効果的に抑制し、有機物質の消費を抑えることができ、さらに、果物や野菜の細胞をゆっくりと呼吸させ、細胞の活力を維持させ、果物や野菜の優れた風味と香りを保つことができる。また、好気性・嫌気性細菌の増殖や繁殖を効果的に抑制し、果物や野菜の微生物による腐敗を防ぐことができる。さらに、低酸素は、特定の酵素の活性を抑制し、エチレンの生成を抑制し、後熟や老化のプロセスを遅らせ、果実の栄養と鮮度を長時間維持することもできる。
【0079】
もちろん、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨に乖離することなく、当業者であれば同等の変形や置換が可能であり、これらの同等の変形や置換は本願の特許請求の範囲によって定義される範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0080】
100 脱酸素モジュール
110 電解液タンク
111 水入口
112 第1の気圧バランスポート
113 上カバー
120 第1のパイプ
130 水タンク
131 水出口
132 第2の気圧バランスポート
133 水タンクカバー
140 排気孔
150 第2のパイプ
160 圧力開放弁
170 電気制御ボード
300 傾倒漏れ防止構造
310 排気通路
311 排気溝
320 フロート
330 ストッパ部
400 鮮度保持装置
410 フレーム
411 収容空間
412 開口
413 通気孔
414 内フレーム
415 外フレーム
420 引き出し
421 エンドカバー
422 シール材
500 第1の固定構造
510 第1の接続ポスト
511 第1の接続孔
520 第1の段付孔
521 第1の大孔
522 第1の小孔
523 第1の案内面
600 第2の固定構造
610 第2の接続ポスト
611 第2の接続孔
620 第2の段付孔
200 冷蔵庫
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】