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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-23
(54)【発明の名称】表示基板及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20230315BHJP
   G09G 3/3233 20160101ALI20230315BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20230315BHJP
   H10K 59/00 20230101ALI20230315BHJP
   H10K 50/00 20230101ALI20230315BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20230315BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09G3/3233
G09G3/20 624B
G09G3/20 611J
H01L27/32
H05B33/14 A
H05B33/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021570003
(86)(22)【出願日】2019-11-29
(85)【翻訳文提出日】2021-11-24
(86)【国際出願番号】 CN2019122201
(87)【国際公開番号】W WO2021103010
(87)【国際公開日】2021-06-03
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤン シュアンビン
(72)【発明者】
【氏名】チョン ボ
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ モンモン
(72)【発明者】
【氏名】ドン シャンダン
【テーマコード(参考)】
3K107
5C080
5C094
5C380
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107BB08
3K107CC31
3K107EE04
3K107HH05
5C080AA06
5C080BB05
5C080CC03
5C080DD01
5C080FF11
5C080GG12
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ06
5C080KK02
5C080KK07
5C080KK20
5C080KK23
5C080KK43
5C094AA21
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA19
5C094DA15
5C094DB01
5C094FA01
5C094FA02
5C380AA01
5C380AB06
5C380AB11
5C380AB12
5C380AB13
5C380AB18
5C380AB34
5C380AB36
5C380AC07
5C380AC08
5C380AC11
5C380AC13
5C380BA19
5C380BA39
5C380BB23
5C380CA11
5C380CB16
5C380CB17
5C380CC03
5C380CC26
5C380CC33
5C380CC39
5C380CC66
5C380CD012
5C380CD015
5C380CD017
5C380CD024
5C380CD027
5C380CE19
5C380CF01
5C380CF62
(57)【要約】
本発明は表示基板及び表示装置を提供する。該表示基板はベース基板と、該ベース基板に位置する複数のサブ画素とを備え、各サブ画素は画素回路を備え、複数の画素回路は第1方向及び第2方向に沿って複数行複数列に配置される。該複数のサブ画素は該第2方向において直接隣接する第1サブ画素及び第2サブ画素を含み、該第1サブ画素における第1コンデンサ電極と該第2サブ画素における第1コンデンサ電極は同一層に設置され且つ互いに間隔を空ける。該表示基板は信号線間のクロストークを低減することにより表示品質を向上させることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース基板と、
前記ベース基板に位置する複数のサブ画素と、を備える表示基板において、
前記複数のサブ画素のそれぞれは画素回路を備え、前記画素回路は発光素子を駆動して発光させることに用いられ、前記複数のサブ画素の複数の画素回路は第1方向及び第2方向に沿って複数行複数列に配置され、
前記画素回路は駆動サブ回路、データ書き込みサブ回路、補償サブ回路及び記憶サブ回路を備え、
前記駆動サブ回路は制御端子、第1端子及び第2端子を備え、且つ前記発光素子に結合され且つ前記発光素子を流れる駆動電流を制御するように構成され、
前記データ書き込みサブ回路は制御端子、第1端子及び第2端子を備え、前記データ書き込みサブ回路の前記制御端子は第1走査信号を受信するように構成され、前記データ書き込みサブ回路の前記第1端子はデータ信号を受信するように構成され、前記データ書き込みサブ回路の前記第2端子は前記駆動サブ回路に電気的に接続され、前記データ書き込みサブ回路は前記第1走査信号に応答して前記データ信号を前記駆動サブ回路の前記第1端子に書き込むように構成され、
前記補償サブ回路は制御端子、第1端子及び第2端子を備え、前記補償サブ回路の制御端子は第2走査信号を受信するように構成され、前記補償サブ回路の前記第1端子及び前記第2端子はそれぞれ前記駆動サブ回路の前記制御端子及び前記第2端子に電気的に接続され、前記補償サブ回路は前記第2走査信号に応答して前記駆動サブ回路に対して閾値補償を行うように構成され、
前記記憶サブ回路は前記駆動サブ回路の前記制御端子及び第1電圧端子に電気的に接続され、且つ前記データ信号を記憶するように構成され、前記記憶サブ回路は蓄電コンデンサを備え、前記蓄電コンデンサの第1コンデンサ電極は前記第1電圧端子に結合され、第2コンデンサ電極は前記駆動サブ回路の前記制御端子に電気的に結合され、
前記複数のサブ画素は前記第2方向において直接隣接する第1サブ画素及び第2サブ画素を含み、前記第1サブ画素における前記第1コンデンサ電極と前記第2サブ画素における前記第1コンデンサ電極は同一層に設置され且つ互いに間隔を空ける表示基板。
【請求項2】
複数の第1電源コードを更に備え、前記複数の第1電源コードは前記第1方向に沿って延在し、前記第1電圧端子に接続され、且つ前記複数のサブ画素に第1電源電圧を提供するように構成される請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記複数の第1電源コードは前記第1コンデンサ電極の前記ベース基板から離れる側に位置し、
前記表示基板は前記第1コンデンサ電極と前記複数の第1電源コードとの間に位置する層間絶縁層を更に備え、
前記複数の第1電源コードのうちの2つはそれぞれ前記層間絶縁層内の第1ビアによって前記第1サブ画素及び前記第2サブ画素における前記第1コンデンサ電極に電気的に接続されて前記第1電源電圧を提供する請求項2に記載の表示基板。
【請求項4】
データ線を更に備え、前記データ線は前記第1方向に沿って延在し、前記第1サブ画素の前記データ書き込みサブ回路の前記第1端子に接続されて前記データ信号を提供し、
前記第1サブ画素の前記第1コンデンサ電極と前記データ線は前記ベース基板に垂直する方向において重なっていない請求項2又は3に記載の表示基板。
【請求項5】
前記複数の第1電源コードは前記データ線と同一層に絶縁的に設置される請求項4に記載の表示基板。
【請求項6】
第2電源コードを更に備え、前記第2電源コードは前記第2方向に沿って延在し、且つ前記複数の第1電源コードを電気的に接続する請求項2~5のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項7】
前記第2電源コードと前記各サブ画素の開口エリアは前記ベース基板に垂直する方向においていずれも重なっていない請求項6に記載の表示基板。
【請求項8】
前記各サブ画素は更に前記発光素子を備え、前記発光素子は順に積層設置される第1電極、発光層及び第2電極を備え、前記第1電極は前記発光層の前記ベース基板に近接する側に位置し、
前記第2電源コードと前記各サブ画素の前記第1電極は前記ベース基板に垂直する方向において重なっていない請求項6又は7に記載の表示基板。
【請求項9】
前記第1電極は本体部及び接続部を備え、
前記各サブ画素に対して、前記本体部の前記ベース基板での正投影は前記サブ画素の開口エリアの前記ベース基板での正投影を被覆し、前記接続部は前記サブ画素の前記画素回路に電気的に接続することに用いられる請求項8に記載の表示基板。
【請求項10】
前記各行のサブ画素に対して、前記複数のサブ画素の前記発光素子の第1電極の本体部は前記第2方向に沿って順に配置され、
前記第2方向において隣接するいずれか2つのサブ画素のうちの一方の第1電極の本体部は前記ベース基板に垂直する方向において前記第1コンデンサ電極と重なり、前記2つのサブ画素のうちの他方の第1電極の本体部は前記ベース基板に垂直する方向において前記第1コンデンサ電極と重なっていない請求項9に記載の表示基板。
【請求項11】
前記各サブ画素は更に第1接続電極及び第2接続電極を備え、
前記第1接続電極は前記複数の第1電源コードと同一層に絶縁的に設置され、前記第2接続電極は前記第2電源コードと同一層に絶縁的に設置され、
前記各サブ画素の前記第1接続電極及び前記画素回路は第2ビアによって電気的に接続され、前記各サブ画素の前記第1接続電極及び前記第2接続電極は第3ビアによって電気的に接続され、且つ前記各サブ画素の前記第2接続電極は第4ビアによって前記第1電極の前記接続部に電気的に接続される請求項9又は10に記載の表示基板。
【請求項12】
前記第3ビアの前記ベース基板での正投影及び前記第4ビアの前記ベース基板での正投影はそれぞれその属するサブ画素の開口エリアの前記ベース基板での正投影と重なっていない請求項11に記載の表示基板。
【請求項13】
前記第3ビアの前記ベース基板での正投影は前記第4ビアの前記ベース基板での正投影よりその属するサブ画素の開口エリアに近接し、その属するサブ画素の開口エリアの前記ベース基板での正投影に一層近接する請求項12に記載の表示基板。
【請求項14】
前記第2電源コードは交互に接続される複数の第1部分及び複数の第2部分を備え、
前記複数の第1部分は互いに平行し且つ前記第2方向に平行し、
前記第2部分の延在方向は前記第1方向及び前記第2方向と交差する請求項6~13のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項15】
前記第1方向に沿って延在する複数の第3電源コードを更に備え、
前記複数の第3電源コードはそれぞれ前記複数の第1電源コードに1対1で対応して電気的に接続され、前記各第3電源コードは前記ベース基板に垂直する方向において対応の前記第1電源コードと少なくとも部分的に重なる請求項6~14のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項16】
前記複数の第3電源コードは前記第2電源コードと同一層に設置され、且つ一体構造になる請求項15に記載の表示基板。
【請求項17】
前記複数の第3電源コードは前記複数の第1電源コードの前記ベース基板から離れる側に位置し、
前記表示基板は前記複数の第3電源コードと前記複数の第1電源コードとの間に位置する平坦層を更に備え、
前記各第3電源コードはそれぞれ前記平坦層内の第5ビアによって対応の第1電源コードに電気的に接続され、これにより、前記第2電源コードと前記複数の第1電源コードとを電気的に接続する請求項15又は16に記載の表示基板。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか1項に記載の表示基板を備える表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は表示基板及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
OLED(Organic Light-Emitting Diode、有機発光ダイオード)表示分野において、高解像度製品の急速な発展に伴い、表示基板の構造設計例えば画素及び信号線の配置等に対してより高い要求を提出する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の少なくとも1つの実施例はベース基板と、前記ベース基板に位置する複数のサブ画素とを備える表示基板を提供する。前記複数のサブ画素のそれぞれは画素回路を備え、前記画素回路は発光素子を駆動して発光させることに用いられ、前記複数のサブ画素の複数の画素回路は第1方向及び第2方向に沿って複数行複数列に配置され、前記画素回路は駆動サブ回路、データ書き込みサブ回路、補償サブ回路及び記憶サブ回路を備え、前記駆動サブ回路は制御端子、第1端子及び第2端子を備え、且つ前記発光素子に結合され且つ発光素子を流れる駆動電流を制御するように構成され、前記データ書き込みサブ回路は制御端子、第1端子及び第2端子を備え、前記データ書き込みサブ回路の制御端子は第1走査信号を受信するように構成され、前記データ書き込みサブ回路の第1端子はデータ信号を受信するように構成され、前記データ書き込みサブ回路の第2端子は前記駆動サブ回路に電気的に接続され、前記データ書き込みサブ回路は前記第1走査信号に応答して前記データ信号を前記駆動サブ回路の第1端子に書き込むように構成され、前記補償サブ回路は制御端子、第1端子及び第2端子を備え、前記補償サブ回路の制御端子は第2走査信号を受信するように構成され、前記補償サブ回路の第1端子及び第2端子はそれぞれ前記駆動サブ回路の制御端子及び第2端子に電気的に接続され、前記補償サブ回路は前記第2走査信号に応答して前記駆動サブ回路に対して閾値補償を行うように構成され、前記記憶サブ回路は前記駆動サブ回路の制御端子及び第1電圧端子に電気的に接続され、且つ前記データ信号を記憶するように構成され、前記記憶サブ回路は蓄電コンデンサを備え、前記蓄電コンデンサの第1コンデンサ電極は前記第1電圧端子に結合され、第2コンデンサ電極は前記駆動サブ回路の制御端子に電気的に結合され、前記複数のサブ画素は前記第2方向において直接隣接する第1サブ画素及び第2サブ画素を含み、前記第1サブ画素の第1コンデンサ電極と前記第2サブ画素の第1コンデンサ電極は同一層に設置され且つ互いに間隔を空ける。
【0004】
いくつかの例では、前記表示基板は更に複数の第1電源コードを備え、前記複数の第1電源コードは前記第1方向に沿って延在し、前記第1電圧端子に接続され、且つ前記複数のサブ画素に第1電源電圧を提供するように構成される。
【0005】
いくつかの例では、前記複数の第1電源コードは前記第1コンデンサ電極の前記ベース基板から離れる側に位置し、前記表示基板は前記第1コンデンサ電極と前記複数の第1電源コードとの間に位置する層間絶縁層を更に備え、前記複数の第1電源コードのうちの2つはそれぞれ前記層間絶縁層内の第1ビアによって前記第1サブ画素及び前記第2サブ画素の第1コンデンサ電極に電気的に接続されて前記第1電源電圧を提供する。
【0006】
いくつかの例では、前記表示基板は更にデータ線を備え、前記データ線は前記第1方向に沿って延在し、前記データ線は前記第1サブ画素のデータ書き込みサブ回路の第1端子に接続されて前記データ信号を提供し、前記第1サブ画素の第1コンデンサ電極と前記データ線は前記ベース基板に垂直する方向において重なっていない。
【0007】
いくつかの例では、前記複数の第1電源コードは前記データ線と同一層に絶縁的に設置される。
【0008】
いくつかの例では、前記表示基板は更に第2電源コードを備え、前記第2電源コードは前記第2方向に沿って延在し、且つ前記複数の第1電源コードを電気的に接続する。
【0009】
いくつかの例では、前記第2電源コードと前記各サブ画素の開口エリアはベース基板に垂直する方向においていずれも重なっていない。
【0010】
いくつかの例では、各サブ画素は更に前記発光素子を備え、前記発光素子は順に積層設置される第1電極、発光層及び第2電極を備え、前記第1電極は前記発光層の前記ベース基板に近接する側に位置し、前記第2電源コードと各サブ画素の前記第1電極は前記ベース基板に垂直する方向において重なっていない。
【0011】
いくつかの例では、前記第1電極は本体部及び接続部を備え、各サブ画素に対して、前記本体部の前記ベース基板での正投影は前記サブ画素の開口エリアの前記ベース基板での正投影を被覆し、前記接続部は前記サブ画素の画素回路に電気的に接続することに用いられる。
【0012】
いくつかの例では、各行のサブ画素に対して、前記複数のサブ画素の発光素子の第1電極の本体部は前記第2方向に沿って順に配置され、前記第2方向において隣接するいずれか2つのサブ画素のうちの一方の第1電極の本体部は前記ベース基板に垂直する方向において第1コンデンサ電極と重なり、前記2つのサブ画素のうちの他方の第1電極の本体部は前記ベース基板に垂直する方向において第1コンデンサ電極と重なっていない。
【0013】
いくつかの例では、各サブ画素は更に第1接続電極及び第2接続電極を備え、前記第1接続電極は前記複数の第1電源コードと同一層に絶縁的に設置され、前記第2接続電極は前記第2電源コードと同一層に絶縁的に設置され、各サブ画素の第1接続電極及び画素回路は第2ビアによって電気的に接続され、各サブ画素の第1接続電極及び第2接続電極は第3ビアによって電気的に接続され、且つ各サブ画素の第2接続電極は第4ビアによって前記第1電極の接続部に電気的に接続される。
【0014】
いくつかの例では、前記第3ビアの前記ベース基板での正投影及び前記第4ビアの前記ベース基板での正投影はそれぞれその属するサブ画素の開口エリアの前記ベース基板での正投影と重なっていない。
【0015】
いくつかの例では、前記第3ビアの前記ベース基板での正投影は前記第4ビアの前記ベース基板での正投影よりその属するサブ画素の開口エリアに近接し、その属するサブ画素の開口エリアの前記ベース基板での正投影に一層近接する。
【0016】
いくつかの例では、前記第2電源コードは交互に接続される複数の第1部分及び複数の第2部分を備え、前記複数の第1部分は互いに平行し且つ前記第2方向に平行し、前記第2部分の延在方向は前記第1方向及び前記第2方向と交差する。
【0017】
いくつかの例では、前記表示基板は前記第1方向に沿って延在する複数の第3電源コードを更に備え、前記複数の第3電源コードはそれぞれ前記複数の第1電源コードに1対1で対応して電気的に接続され、各第3電源コードはベース基板に垂直する方向において対応の第1電源コードと少なくとも部分的に重なる。
【0018】
いくつかの例では、前記複数の第3電源コードは前記第2電源コードと同一層に設置され、且つ一体構造になる。
【0019】
いくつかの例では、前記複数の第3電源コードは前記複数の第1電源コードの前記ベース基板から離れる側に位置し、前記表示基板は前記複数の第3電源コードと前記複数の第1電源コードとの間に位置する平坦層を更に備え、各第3電源コードはそれぞれ前記平坦層内の第5ビアによって対応の第1電源コードに電気的に接続され、これにより、前記第2電源コードと前記複数の第1電源コードとを電気的に接続する。
【0020】
本開示の少なくとも1つの実施例は上記表示基板を備える表示装置を更に提供する。
【0021】
本開示の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下に実施例の図面を簡単に説明する。明らかに、以下に説明される図面は本開示のいくつかの実施例に関わるものに過ぎず、本開示を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1A図1Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図1である。
図1B図1Bは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の画素回路図1である。
図1C図1Cは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の画素回路図2である。
図2図2は本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図2である。
図3A図3Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図3である。
図3B図3Bは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図4である。
図3C図3Cは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図5である。
図3D図3Dは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図6である。
図3E図3E図3Dの断面線C-C′に沿う断面図である。
図4図4は本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図7である。
図5図5図4の断面線A-A′に沿う断面図である。
図6図6は本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の模式図8である。
図7A図7A図2の断面線B-B′に沿う断面図である。
図7B図7Bは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板の画素回路図3である。
図8図8は本開示の少なくとも1つの実施例に係る第1コンデンサ電極の模式図である。
図9図9は本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示パネルの模式図である。
図10図10は本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下に本開示の実施例の図面を参照しながら、本開示の実施例の技術案を明確且つ完全に説明する。明らかに、説明される実施例は本開示の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。説明される本開示の実施例に基づいて、当業者が進歩性のある労働を必要とせずに取得する他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0024】
特に定義しない限り、本開示に使用される技術用語又は科学用語は本開示の属する分野内で当業者が理解する通常の意味であるべきである。本開示に使用される「第1」、「第2」及び類似する言葉はいかなる順序、数又は重要性を示すものではなく、異なる構成部分を区別するためのものに過ぎない。同様に、「1つ」、「一」又は「該」等の類似する言葉は数の制限を示すのではなく、少なくとも1つ存在することを示す。「備える」又は「含む」等の類似する言葉は、該言葉の前に記載された素子又は部材が該言葉の後に列挙した素子又は部材及びそれらと同等のものをカバーすることを指し、他の素子又は部材を排除しない。「接続」又は「連結」等の類似する言葉は物理的又は機械的な接続に限定されるのではなく、直接的又は間接的接続にかかわらず、電気的接続も含む。「上」、「下」、「左」、「右」等は相対的な位置関係を指すだけであり、説明された対象の絶対的な位置が変化すると、該相対的な位置関係も対応して変化する可能性がある。
【0025】
OLED(Organic Light-Emitting Diode、有機発光ダイオード)表示分野において、高解像度製品の急速な発展に伴い、表示基板の構造設計例えば画素及び信号線の配置等に対していずれもより高い要求を提出する。例えば、解像度4KのOLED表示装置に比べて、大寸法で解像度8KのOLED表示装置は設置される必要のあるサブ画素ユニットの個数が倍に増加するため、画素密度が対応して倍に増大し、一方では、信号線の線幅も対応して小さくなるため、信号線自体の抵抗が大きくなり、他方では、信号線間のオーバーラップ状況が多くなるため、信号線の寄生容量が大きくなり、このため、信号線の抵抗-キャパシタンス負荷が大きくなってしまう。それに対応して、抵抗-キャパシタンス負荷による信号遅延(RC delay)及び電圧降下(IR drop)、電圧上昇(IR rise)等の現象も深刻になる。これらの現象は表示製品の表示品質に深刻な影響を与えてしまう。
【0026】
図1Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板のブロック図である。図1Aに示すように、該表示基板20はアレイ状に配置される複数のサブ画素100、複数のグリッド線11及び複数のデータ線12を備える。各サブ画素100は発光素子と、該発光素子を駆動する画素回路とを備える。複数のグリッド線11と複数のデータ線12は互いに交差して表示エリアにおいてアレイ状に配置される複数の画素エリアが定義され、各画素エリアに1つのサブ画素100の画素回路が設置される。該画素回路は例えば通常の画素回路であり、例えば2T1C(即ち、2つのトランジスタ及び1つのコンデンサ)画素回路、4T2C、5T1C、7T1C等のnTmC(nとmが正の整数である)画素回路であり、且つ、異なる実施例において、該画素回路は更に補償サブ回路を備えてもよく、該補償サブ回路は内部補償サブ回路又は外部補償サブ回路を備え、補償サブ回路はトランジスタ、コンデンサ等を備えてもよい。例えば、必要に応じて、該画素回路は更にリセット回路、発光制御サブ回路、検出回路等を備えてもよい。例えば、該表示基板は非表示エリアに位置するゲート駆動サブ回路13及びデータ駆動サブ回路14を更に備えてもよい。該ゲート駆動サブ回路13はグリッド線11によって画素回路に接続されて様々な走査信号を提供し、該データ駆動サブ回路14はデータ線12によって画素回路に接続されてデータ信号を提供する。図1Aに示されるゲート駆動サブ回路13及びデータ駆動サブ回路14、グリッド線11及びデータ線12の表示基板での位置関係は例示的なものに過ぎず、実際の配置位置は必要に応じて設計されてもよい。
【0027】
例えば、表示基板20は更に制御回路(図示せず)を備えてもよい。例えば、該制御回路は該データ信号を印加するようにデータ駆動サブ回路14を制御し、及び該走査信号を印加するようにゲート駆動サブ回路を制御するように構成される。該制御回路の一例はタイミング制御回路(T-con)である。制御回路は様々な形式であってもよく、例えば、プロセッサ及びメモリを備え、メモリは実行可能コードを含み、プロセッサは該実行可能コードを実行して上記検出方法を実行する。
【0028】
例えば、プロセッサは中央処理ユニット(CPU)又はデータ処理能力及び/又は命令実行能力を有する他の形式の処理装置であってもよく、例えば、マイクロプロセッサ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等を含んでもよい。
【0029】
例えば、記憶装置は1つ又は複数のコンピュータプログラム製品を含んでもよく、前記コンピュータプログラム製品は様々な形式のコンピュータ可読記憶媒体、例えば揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリを含んでもよい。揮発性メモリは例えばランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又はキャッシュメモリ(cache)等を含んでもよい。不揮発性メモリは例えば読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク、フラッシュメモリ等を含んでもよい。コンピュータ可読記憶媒体に1つ又は複数のコンピュータプログラム命令が記憶されてもよく、プロセッサは該プログラム命令の希望機能を実行することができる。コンピュータ可読記憶媒体に様々なアプリケーションプログラム及び様々なデータが更に記憶されてもよい。
【0030】
該画素回路は駆動サブ回路、データ書き込みサブ回路、補償サブ回路及び記憶サブ回路を備えてもよく、必要に応じて発光制御サブ回路、リセット回路等を更に備えてもよい。図1Bは画素回路の模式図である。
【0031】
図1Bに示すように、該画素回路は駆動サブ回路122、データ書き込みサブ回路126、補償サブ回路128、記憶サブ回路127、第1発光制御サブ回路123、第2発光制御サブ回路124及びリセット回路129を備える。
【0032】
例えば、駆動サブ回路122は制御端子131、第1端子132及び第2端子133を備え、発光素子120を流れる駆動電流を制御するように構成され、且つ駆動サブ回路122の制御端子131は第1ノードN1に接続され、駆動サブ回路122の第1端子132は第2ノードN2に接続され、駆動サブ回路122の第2端子133は第3ノードN3に接続される。
【0033】
例えば、データ書き込みサブ回路126は制御端子、第1端子及び第2端子を備え、その制御端子は第1走査信号を受信するように構成され、第1端子はデータ信号を受信するように構成され、第2端子は駆動サブ回路122の第1端子132(第2ノードN2)に接続され、且つ該第1走査信号Ga1に応答して該データ信号を駆動サブ回路122の第1端子132に書き込むように構成される。例えば、データ書き込みサブ回路126の第1端子はデータ線12に接続されて該データ信号を受信し、制御端子は走査線11に接続されて該第1走査信号Ga1を受信する。
【0034】
例えば、データ書き込み段階において、データ書き込みサブ回路126は第1走査信号Ga1に応答してオンされることができ、これにより、データ信号を駆動サブ回路122の第1端子132(第2ノードN2)に書き込んで、データ信号を記憶サブ回路127に記憶することができ、それにより例えば発光段階において該データ信号に基づいて発光素子120を駆動して発光させる駆動電流を生成することができる。
【0035】
例えば、補償サブ回路128は制御端子、第1端子及び第2端子を備え、その制御端子は第2走査信号Ga2を受信するように構成され、その第1端子及び第2端子はそれぞれ駆動サブ回路122の制御端子131及び第2端子133に電気的に接続され、該補償サブ回路は該第2走査信号に応答して該駆動サブ回路120に対して閾値補償を行うように構成される。
【0036】
例えば、記憶サブ回路127は駆動サブ回路122の制御端子131及び第1電圧端子VDDに電気的に接続され、データ書き込みサブ回路126から書き込んだデータ信号を記憶するように構成される。例えば、データ書き込み及び補償段階において、補償サブ回路128は該第2走査信号Ga2に応答してオンされることができ、これにより、データ書き込みサブ回路126から書き込んだデータ信号を該記憶サブ回路127に記憶することができる。例えば、それと同時に、データ書き込み及び補償段階において、補償サブ回路128は駆動サブ回路122の制御端子131及び第2端子133を電気的に接続することができ、これにより、駆動サブ回路122の閾値電圧の関連情報を該記憶サブ回路に対応して記憶させることができ、それにより例えば発光段階において記憶されるデータ信号及び閾値電圧を利用して駆動サブ回路122を制御することができ、駆動サブ回路122の出力が補償されるようにする。
【0037】
例えば、第1発光制御サブ回路123は駆動サブ回路122の第1端子132(第2ノードN2)及び第1電圧端子VDDに接続され、且つ第1発光制御信号に応答して第1電圧端子VDDの第1電源電圧を駆動サブ回路122の第1端子132に印加するように構成される。例えば、図1Bに示すように、第1発光制御サブ回路123は第1発光制御端子EM1、第1電圧端子VDD及び第2ノードN2に接続される。
【0038】
例えば、第2発光制御サブ回路124は第2発光制御端子EM2、発光素子120の第1端子510及び駆動サブ回路122の第2端子132に接続され、且つ第2発光制御信号に応答して駆動電流が発光素子122に印加されることを可能にするように構成される。
【0039】
例えば、発光段階において、第2発光制御サブ回路123は第2発光制御端子EM2の提供する第2発光制御信号に応答してオンされ、これにより、駆動サブ回路122は第2発光制御サブ回路123によって発光素子120に電気的に接続されることができ、それにより発光素子120を駆動して駆動電流の制御によって発光させるが、非発光段階において、第2発光制御サブ回路123は第2発光制御信号に応答してオフされ、これにより、電流が発光素子120を流れて発光素子120を発光させることを回避し、対応の表示装置のコントラストを向上させることができる。
【0040】
更に例えば、初期化段階において、第2発光制御サブ回路124は第2発光制御信号に応答してオンされることもでき、これにより、リセット回路と組み合わせて駆動サブ回路122及び発光素子120に対してリセット操作を行うことができる。
【0041】
例えば、第2発光制御信号EM2は第1発光制御信号EM1と同じであってもよく、又は異なってもよく、例えば、両方は同じ又は異なる信号出力端子に接続されてもよい。
【0042】
例えば、リセット回路129はリセット電圧端子Vinit及び発光素子122の第1端子134(第4ノードN4)に接続され、且つリセット信号に応答してリセット電圧を発光素子120の第1端子134に印加するように構成される。他のいくつかの例では、図1Bに示すように、該リセット信号は更に駆動サブ回路の制御端子131、即ち第1ノードN1に印加されてもよい。例えば、リセット信号は該第2走査信号であり、リセット信号は更に第2走査信号と同期する他の信号であってもよく、本開示の実施例はこれを制限しない。例えば、図1Bに示すように、該リセット回路129はそれぞれ発光素子120の第1端子134、リセット電圧端子Vinit及びリセット制御端子Rst(リセット制御線)に接続される。例えば、初期化段階において、リセット回路129はリセット信号に応答してオンされることができ、これにより、リセット電圧を発光素子120の第1端子134及び第1ノードN1に印加することができ、それにより駆動サブ回路122、補償サブ回路128及び発光素子120に対してリセット操作を行って、以前の発光段階の影響を解消することができる。
【0043】
例えば、発光素子120は第1端子134及び第2端子135を備え、発光素子120の第1端子134は駆動サブ回路122の第2端子133に結合されるように構成され、発光素子120の第2端子135は第2電圧端子VSSに接続されるように構成される。例えば、一例では、図1Bに示すように、発光素子120の第1端子134は第2発光制御サブ回路124によって第3ノードN3に接続されることができる。本開示の実施例はこの状況を含むが、それに限らない。例えば、発光素子120は様々なタイプのOLED、例えばトップエミッション、ボトムエミッション、両側エミッション等であってもよく、赤色光、緑色光、青色光又は白色光等を発することができ、該OLEDの第1電極及び第2電極はそれぞれ該発光素子の第1端子134及び第2端子135とされる。本開示の実施例は発光素子の具体的な構造を制限しない。
【0044】
注意されるように、本開示の実施例の説明において、第1ノードN1、第2ノードN2、第3ノードN3及び第4ノードN4は必ず実際に存在する部材を示すとは限らず、回路図における関連回路が接続される合流点を示すのである。
【0045】
説明されるように、本開示の実施例の説明において、符号Vdはデータ信号端子を示すだけでなく、データ信号のレベルを示してもよく、同様に、符号Ga1、Ga2は第1走査信号、第2走査信号を示すだけでなく、第1走査信号端子及び第2走査信号端子を示してもよく、Rstはリセット制御端子を示すだけでなく、リセット信号を示してもよく、符号Vinitはリセット電圧端子を示すだけでなく、リセット電圧を示してもよく、符号VDDは第1電圧端子を示すだけでなく、第1電源電圧を示してもよく、符号VSSは第2電圧端子を示すだけでなく、第2電源電圧を示してもよい。下記各実施例は同様であり、ここで詳細な説明は省略する。
【0046】
図1C図1Bに示される画素回路の具体的な実現例の回路図である。図1Cに示すように、該画素回路は第1~第7トランジスタT1、T2、T3、T4、T5、T6、T7及び蓄電コンデンサCstを備える。例えば、第1トランジスタT1は駆動トランジスタとして使用され、他の第2~第7トランジスタはスイッチングトランジスタとして使用される。
【0047】
例えば、図1Cに示すように、駆動サブ回路122は第1トランジスタT1として実現されることができる。第1トランジスタT1のゲートは駆動サブ回路122の制御端子131とされ、第1ノードN1に接続され、第1トランジスタT1の第1極は駆動サブ回路122の第1端子132とされ、第2ノードN2に接続され、第1トランジスタT1の第2極は駆動サブ回路122の第2端子133とされ、第3ノードN3に接続される。
【0048】
例えば、図1Cに示すように、データ書き込みサブ回路126は第2トランジスタT2として実現されることができる。第2トランジスタT2のゲートは第1走査線(第1走査信号端子Ga1)に接続されて第1走査信号を受信し、第2トランジスタT2の第1極はデータ線(データ信号端子Vd)に接続されてデータ信号を受信し、第2トランジスタT2の第2極は駆動サブ回路122の第1端子132(第2ノードN2)に接続される。例えば、該第2トランジスタT2はP型トランジスタであり、例えば、活性層は多結晶シリコンを低温でドープした薄膜トランジスタである。
【0049】
例えば、図1Cに示すように、補償サブ回路128は第3トランジスタT3として実現されることができる。第3トランジスタT3のゲートは第2走査線(第2走査信号端子Ga2)に接続されて第2走査信号を受信するように構成され、第3トランジスタT3の第1極は駆動サブ回路122の制御端子131(第1ノードN1)に接続され、第3トランジスタT3の第2極は駆動サブ回路122の第2端子133(第3ノードN3)に接続される。
【0050】
例えば、図1Cに示すように、記憶サブ回路127は蓄電コンデンサCstとして実現されることができ、該蓄電コンデンサCstは第1コンデンサ電極Ca及び第2コンデンサ電極Cbを備え、該第1コンデンサ電極Caは第1電圧端子VDDに結合例えば電気的に接続され、該第2コンデンサ電極Cbは駆動サブ回路122の制御端子131に結合例えば電気的に接続される。
【0051】
例えば、図1Cに示すように、第1発光制御サブ回路123は第4トランジスタT4として実現されることができる。第4トランジスタT4のゲートは第1発光制御線(第1発光制御端子EM1)に接続されて第1発光制御信号を受信し、第4トランジスタT4の第1極は第1電圧端子VDDに接続されて第1電源電圧を受信し、第4トランジスタT4の第2極は駆動サブ回路122の第1端子132(第2ノードN2)に接続される。
【0052】
例えば、発光素子120は具体的にOLEDとして実現されることができ、その第1電極134(ここでは陽極)は第4ノードN4に接続され、第2発光制御サブ回路124によって駆動サブ回路122の第2端子133から駆動電流を受信するように構成され、発光素子120の第2電極135(ここでは陰極)は第2電圧端子VSSに接続されて第2電源電圧を受信するように構成される。例えば、第2電圧端子は接地されてもよく、即ちVSSは0Vであってもよい。
【0053】
例えば、第2発光制御サブ回路124は第5トランジスタT5として実現されることができる。第5トランジスタT5のゲートは第2発光制御線(第2発光制御端子EM2)に接続されて第2発光制御信号を受信し、第5トランジスタT5の第1極は駆動サブ回路122の第2端子133(第3ノードN3)に接続され、第5トランジスタT5の第2極は発光素子120の第1端子134(第4ノードN4)に接続される。
【0054】
例えば、リセット回路129は第1リセット回路及び第2リセット回路を含んでもよく、該第1リセット回路は第1リセット信号Rst1に応答して第1リセット電圧Vini1を第1ノードN1に印加するように構成され、該第2リセット回路は第2リセット信号Rst2に応答して第2リセット電圧Vini2を第4ノードN4に印加するように構成される。例えば、図1Cに示すように、該第1リセット回路は第6トランジスタT6として実現され、該第2リセット回路は第7トランジスタT7として実現される。第6トランジスタT6のゲートは第1リセット制御端子Rst1に接続されて第1リセット信号Rst1を受信するように構成され、第6トランジスタT6の第1極は第1リセット電圧端子Vinit1に接続されて第1リセット電圧Vinit1を受信し、第6トランジスタT6の第2極は第1ノードN1に接続されるように構成される。第7トランジスタT7のゲートは第2リセット制御端子Rst2に接続されて第2リセット信号Rst2を受信するように構成され、第7トランジスタT7の第1極は第2リセット電圧端子Vinit2に接続されて第2リセット電圧Vinit2を受信し、第7トランジスタT7の第2極は第4ノードN4に接続されるように構成される。
【0055】
説明されるように、本開示の実施例に使用されるトランジスタはいずれも薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタ又は他の同じ特性のスイッチングデバイスであってもよく、本開示の実施例では、いずれも薄膜トランジスタを例として説明する。ここで使用されるトランジスタのソース電極、ドレイン電極は構造的に対称であってもよく、従って、そのソース電極、ドレイン電極は構造的に区別しなくてもよい。本開示の実施例では、トランジスタのゲート以外の二極を区別するために、その中の一方が第1極であり、他方が第2極であると直接説明される。
【0056】
図2は本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板20の模式図である。該表示基板20はベース基板101を備え、複数のサブ画素100は該ベース基板101に位置する。複数のサブ画素100の画素回路は画素回路アレイに配置され、該画素回路アレイの列方向は第1方向D1であり、行方向は第2方向D2であり、第1方向D1は第2方向D2と交差例えば直交する。いくつかの実施例では、前記第1方向D1は行方向であってもよく、第2方向D2は列方向であってもよい。いくつかの実施例では、各サブ画素の画素回路は発光素子との接続構造のほか、完全に同じ構造を有してもよく、即ち、画素回路は行及び列方向において繰り返し配置され、異なるサブ画素の発光素子との接続構造は各サブ画素の発光構造の電極の配置形状及び位置によって異なってもよい。いくつかの実施例では、異なる色のサブ画素の画素回路の基本フレーム例えば各信号線の形状及び位置はほぼ同じであり、各トランジスタの相対位置関係もほぼ同じであるが、一部の信号線又は接続線の幅、形状、又はあるトランジスタの例えばチャネル寸法、形状、又は異なるサブ画素の発光素子に接続するための接続線又はビア位置等は異なってもよく、各レイアウト構造及びサブ画素の配列に基づいて調整されてもよい。図2には1行のサブ画素の直接隣接する4つのサブ画素(即ち、第1サブ画素100a、第2サブ画素100b、第3サブ画素100c及び第4サブ画素100d)を例示するが、本開示の実施例はこのレイアウトに限らない。
【0057】
図3A図2に対応して、該4つのサブ画素100のトランジスタT1~T7の半導体層102及び第1導電層(ゲート層)201を示し、図3B図3Aを基に第2導電層202を更に示し、図3C図3Bを基に第3導電層203を更に示し、図3D図3Cを基に第4導電層204を更に示す。説明されるように、図面に1行のサブ画素の隣接する4つのサブ画素の対応構造を示すが、該構造は本開示を制限するものではない。該半導体層102、第1導電層201、第2導電層202、第3導電層203、第4導電層204は順にベース基板101に設置され、これにより、図2に示される表示基板の構造を形成する。
【0058】
説明の都合上、下記説明においてTng、Tns、Tnd、Tnaでそれぞれ第nトランジスタTnのゲート、第1極、第2極及び活性層を示し、ここで、nが1~7である。
【0059】
説明されるように、本開示の所謂「同一層に設置される」とは、2種類(又は、2種類以上)の構造は同一堆積プロセスにより形成され、且つ同一パターニングプロセスによりパターン化して形成した構造を指し、それらの材料は同じであってもよく、又は異なってもよい。本開示の「一体構造」とは、2種類(又は、2種類以上)の構造は同一堆積プロセスにより形成され、且つ同一パターニングプロセスによりパターン化して形成した互いに接続される構造を指し、それらの材料は同じであってもよく、又は異なってもよい。
【0060】
例えば、図3Aに示すように、該第1導電層201は各トランジスタのゲート並びにいくつかの走査線及び制御線を備える。図2Bでは、大きな点線枠で各サブ画素100の位置する領域を示し、小さな点線枠で1つのサブ画素100の第1~第7トランジスタT1~T7のゲートT1g~T7gを示す。
【0061】
該半導体層102は第1~第7トランジスタT1~T7の活性層T1a~T7aを備える。図3Aに示すように、該第1~第7トランジスタT1~T7の活性層T1a~T7aは互いに接続されて一体構造となる。例えば、各列のサブ画素の半導体層20は互いに接続される一体構造であり、隣接する2列のサブ画素の半導体層は互いに間隔を空ける。
【0062】
例えば、図3Aに示すように、該第1導電層104は第1~第7トランジスタT1~T7のゲートT1g~T7gを備える。例えば、第3トランジスタT3及び第6トランジスタT6はダブルゲート構造を用い、そうすると、トランジスタのゲート制御能力を向上させ、漏れ電流を低減させることができる。
【0063】
例えば、該第1導電層104は互いに絶縁される複数の走査線210、複数のリセット制御線220及び複数の発光制御線230を更に備える。例えば、各行のサブ画素はそれぞれ1つの走査線210、1つのリセット制御線220及び1つの発光制御線230に対応して接続される。
【0064】
走査線210は対応の1行のサブ画素の第2トランジスタT2のゲートに電気的に接続されて(又は、一体構造になる)第1走査信号Ga1を提供し、リセット制御線220は対応の1行のサブ画素の第6トランジスタT6のゲートに電気的に接続されて第1リセット信号Rst1を提供し、発光制御線230は対応の1行のサブ画素の第4トランジスタT4のゲートに電気的に接続されて第1発光制御信号EM1を提供する。
【0065】
例えば、図3Aに示すように、該走査線210は更に第3トランジスタT3のゲートに電気的に接続されて第2走査信号Ga2を提供し、即ち、第1走査信号Ga1及び第2走査信号Ga2は同一信号であってもよく、該発光制御線230は更に第5トランジスタT5のゲートに電気的に接続されて第2発光制御信号EM2を提供し、即ち、該第1発光制御信号EM1及び第2発光制御信号EM2は同一信号である。
【0066】
例えば、図3Aに示すように、この行の画素回路の第7トランジスタT7のゲートは次の行の画素回路(即ち、走査線の走査順序に応じて、この行の走査線の後で順次オンされる走査線の位置する画素回路行)に対応するリセット制御線220に電気的に接続されて第2リセット信号Rst2を受信する。
【0067】
例えば、図3Aから分かるように、列方向(第1方向D1)において画素エリアを分割するグリッド線11は該リセット制御線220又は該発光制御線230であってもよく、各画素回路の領域はいずれも1つのリセット制御線220、1つの発光制御線230及び1つの走査線210のそれぞれの一部を備える。
【0068】
例えば、図3Aに示すように、該表示基板20はセルフアライン技術を用い、第1導電層201をマスクとして利用して該半導体層102に対して導体化処理(例えばドープ処理)を行い、これにより、該半導体層102の該第1導電層201で被覆されていない部分が導体化されるようにし、それにより各トランジスタの活性層のチャネルエリアの両側に位置する部分が導体化されてそれぞれ該トランジスタの第1極及び第2極が形成される。
【0069】
例えば、図3Bに示すように、該第2導電層202は第1コンデンサ電極Caを備える。該第1コンデンサ電極Caはベース基板101に垂直する方向において第1トランジスタT1のゲートT1gと重なって蓄電コンデンサCstを形成し、即ち、該第1トランジスタT1のゲートT1gは該蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極Cbとされる。例えば、該第1コンデンサ電極Caはビア301を備え、該ビア301は該第1トランジスタT1のゲートT1gの少なくとも一部を露出させて、該ゲートT1gと他の構造との電気的接続を容易にする。
【0070】
例えば、該第2導電層202は更に複数のリセット電圧線240を備えてもよく、該複数のリセット電圧線240は複数行のサブ画素に1対1で対応して接続される。該リセット電圧線240は対応の1行のサブ画素の第6トランジスタT6の第1極に電気的に接続されて第1リセット電圧Vinit1を提供する。
【0071】
例えば、図3Bに示すように、この行のサブ画素の第7トランジスタT7の第1極は次の行のサブ画素に対応するリセット電圧線240に電気的に接続されて第2リセット電圧Vinit2を受信する。
【0072】
例えば、図3Bに示すように、該第2導電層202は更に遮蔽電極221を備えてもよく、該遮蔽電極221と第2トランジスタT2の第1極T2sはベース基板101に垂直する方向において重なり、それにより該第2トランジスタT2の第1極T2sにおける信号を他の信号による干渉から保護することができる。該第2トランジスタT2の第1極T2sはデータ信号Vdを受信するように構成されるが、該データ信号Vdは該サブ画素の表示グレースケールを決定したため、該遮蔽電極221はデータ信号の安定性を向上させ、それにより表示性能を向上させる。
【0073】
例えば、図3Cに示すように、該第3導電層203は第1方向D1に沿って延在する複数の第1電源コード250を備える。例えば、該複数の第1電源コード250は複数列のサブ画素に1対1で対応して電気的に接続されて第1電源電圧VDDを提供する。該第1電源コード250はビア302によって対応の1列のサブ画素の第1コンデンサ電極Caに電気的に接続され、ビア303によって第4トランジスタT4の第1極に電気的に接続される。例えば、該第1電源コード250は更にビア304によって遮蔽電極221に電気的に接続され、これにより、遮蔽電極221に固定電位を有させ、該遮蔽電極の遮蔽能力を向上させる。
【0074】
例えば、該第3導電層203は更に該複数のデータ線12を備える。該複数のデータ線12は複数列のサブ画素に1対1で対応して電気的に接続されてデータ信号を提供する。例えば、該データ線12はビア305によって対応の1列のサブ画素の第2トランジスタT2の第1極T2sに電気的に接続されて該データ信号を提供する。
【0075】
具体的に、プロセスマージン(margin)の均一性及び信頼性を考慮して、一般的に、ビアは行列方向において配列され、ビア304及びビア305は行方向においてほぼ同一直線上に位置し、且つビア304はデータ線12と第2トランジスタT2の第1極T2sとを接続するビア305のデータ線12から離れる側に位置する。例えば、ビア305はデータ線と第2トランジスタT2の第1極T2sとのオーバーラップ位置(例えば、第2トランジスタT2の第1極T2sの端部即ち半導体層102の左側の端部)に位置し、ビア304は第1電源コード250により被覆される位置に位置する。
【0076】
いくつかの実施例では、データ線12は第1電源コード250の左側に位置し、且つ第1電源コード250と列方向において延在し、第1遮蔽電極221はビア304を被覆する位置からある高さ下向きに延在し、且つ走査線を超えない位置で左側へ延在して一部の第2トランジスタT2の第1極T2sを被覆し、第1遮蔽電極221の形状はほぼL型の左右鏡像パターンである。説明されるように、本実施例では、左側とは第1電源コードに対してデータ線が位置する側を指し、例えば、1つの画素回路の領域の行方向において分割する境界は基本的に画素回路のデータ線及び同一行における次の(例えば、右側の隣接する)画素回路のデータ線、即ち隣接する2つのデータ線の間の部分及び該画素回路のデータ線からなる該画素回路の行方向における範囲である。他の実施例では、第1電源コード又はリセット信号線等は画素回路を分割する境界として必要に応じて設計される。
【0077】
例えば、図3Cに示すように、該第3導電層203は更に第1接続電極231を備え、該第1接続電極231は一端が第1コンデンサ電極Ca内のビア301及び絶縁層内のビア401によって該第1トランジスタT1のゲートT1g、即ち第2コンデンサ電極Cbに電気的に接続され、他端がビア402によって該第3トランジスタT3の第1極に電気的に接続され、これにより、該第2コンデンサ電極Cbと該第3トランジスタT3の第1極T3sとを電気的に接続する。例えば、該ビア401は第2絶縁層104及び第2絶縁層105を貫通し、該ビア402は第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する(図5参照)。
【0078】
例えば、図3Cに示すように、該第3導電層203は更に第2接続電極232を備え、該第2接続電極232は一端がビア403によってリセット電圧線に電気的に接続され、他端がビア404によって第6トランジスタT6に電気的に接続され、これにより、該第6トランジスタT6の第1極T6sは該リセット電圧線240から第1リセット電圧Vinit1を受信することができる。例えば、該ビア403は第3絶縁層105を貫通し、該ビア404は第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する(図5参照)。
【0079】
例えば、図3Cに示すように、該第3導電層203は更に第3接続電極233を備え、該第3接続電極233はビア405によって第5トランジスタT5の第2極T5dに電気的に接続され、且つ該第5トランジスタT5の第2極T5dと発光素子の第1電極134とを電気的に接続することに用いられ、例えば、該ビア405は第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する(図5参照)。以下に詳しく説明する。
【0080】
例えば、図3Dに示すように、該第4導電層204は第2電源コード260を備え、該第2電源コード260は第2方向D2に沿って延在し、且つ複数の第1電源コード250を電気的に接続し、これにより、網状の電源コード構造が形成される。このような構造は電源コード上の抵抗を低減することに役立ち、それにより電源コードの電圧降下を低減し、且つ第1電源電圧を表示基板の各サブ画素に均一に輸送することに役立つ。
【0081】
例えば、該第4導電層204は更に複数の第3電源コード270を備え、該第3電源コード270は第1方向D1に沿って延在し、且つそれぞれ複数の第1電源コード250に1対1で対応して電気的に接続される。図3Dに示すように、該第3電源コード270と対応の第1電源コード250はベース基板101に垂直する方向において互いに少なくとも部分的に重なり、且つビア306によって互いに電気的に接続される。例えば、各サブ画素に対応してそれぞれ1つの該ビア306を設置することにより、各第3電源コード270と対応の第1電源コード250は並列接続構造を形成し、これは電源コードの抵抗を低減することに役立つ。いくつかの実施例では、第3導電層内に位置する第1電源コード250は、ある構造例えばビア又は接続線を回避し又は上層構造を平坦化するために、一部の位置で線幅を広くし又は狭くしてもよい。いくつかの実施例では、第4導電層内に位置する第3電源コード270は、ある構造例えばビア又は接続線を回避し又は上層構造を平坦化するために、一部の位置で線幅を広くし又は狭くしてもよい。そうすると、該第3電源コード270と対応の第1電源コード250はベース基板101に垂直する方向において一部の位置で完全に重なれないこともある。
【0082】
例えば、該第2電源コード260と第3電源コード270は互いに電気的に接続され又は一体構造になり、これにより、該複数の第1電源コード250、複数の第2電源コード260及び複数の第3電源コード270により網状の電源コード構造が形成される。
【0083】
例えば、該第4導電層204は該第3電源コード270と絶縁される第4接続電極234を更に備え、該第4接続電極234はビア307によって第3接続電極233に電気的に接続されて、該第5トランジスタT5の第2極T5dと発光素子の第1電極134とを電気的に接続する。例えば、該第4接続電極234と該第3接続電極233はベース基板101に垂直する方向において少なくとも部分的に重なる。
【0084】
図4図3Dを基に第5導電層205を更に示し、該第5導電層205は発光素子120の第1電極134を備える。図5図4の断面線A-A′に沿う断面図である。
【0085】
図5に示すように、半導体層102、第1絶縁層103、第1導電層201、第2絶縁層104、第2導電層202、第3絶縁層105、第3導電層203、第4絶縁層106、第4導電層204、第5絶縁層107、第5導電層205は順にベース基板101に設置され、これにより、図4に示される表示基板の構造が形成される。
【0086】
図4及び図5に示すように、第1電極134は本体部141及び接続部142を備えてもよく、本体部141は主に発光層を駆動して発光させることに用いられ、本体部141のベース基板101での正投影は該第1電極の属するサブ画素の開口エリア600の前記ベース基板での正投影を被覆し、接続部142は主に画素回路に接続することに用いられる。図4に示すように、第2電源コード260と各第1電極134はベース基板101に垂直する方向において重なっていない。このような設置は発光素子の第1電極134と第2電源コード260との重複による非平坦に起因して色かぶり等の表示問題が生じることを回避することができる。第1電極134に画素定義層が形成され、画素定義層上に開口エリア600が形成され、該開口エリア600は第1電極134の本体部141の少なくとも一部を露出させ、且つ各対応のサブ画素の発光領域(開口エリア)を限定し、発光素子120の発光層は少なくとも画素定義層の開口エリア内に形成される。第1電極134の平坦度は直接に発光層の出光均一性に影響し、それにより表示効果に影響する。例えば、該第2電源コード260は曲線構造であってもよく、それにより第1電極134のパターンに適応し、例えば折れ線状又は波線形状である。例えば、隣接する2つの第2電源コード260は1行のサブ画素100を定義する。例えば、図4に示すように、該第2電源コード260は交互に接続される第1部分261及び第2部分262を備え、該第1部分261の延在方向は互いに平行し且つ第2方向D2に平行し、第2部分262の延在方向は第1方向D1及び第2方向D2と交差する。例えば、第1電極134の本体部141の形状は四角形であり、例えば、各第1部分261は1つの第1電極134の本体部141の1つの頂角に対応して設置され、該第1部分261に隣接する第2部分262は該本体部141の1つの辺に平行して設置される。
【0087】
図3E図3Dの断面線C-C′に沿う断面図である。図3Eに示すように、該第2電源コード260の第1部分261と該リセット制御線220はベース基板101に垂直する方向において重なり、該第2部分262と1つのデータ線12はベース基板101に垂直する方向において重なり、該データ線12は該第2部分262に対応する1列の画素回路に電気的に接続されて該データ信号を提供する。
【0088】
図4には該隣接する4つのサブ画素の第1電極134a、134b、134c及び134dを示し、例えば、該第1サブ画素100a、第2サブ画素100b、第3サブ画素100c及び第4サブ画素100dにより該表示基板20の1つの繰り返しユニットが構成される。
【0089】
例えば、各繰り返しユニットにおいて、第2サブ画素100bの発光素子の発する光の色と第4サブ画素100dの発光素子の発する光の色は同じであり、即ち、第2サブ画素100bと第4サブ画素100dは同じ色のサブ画素である。例えば、第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dは鋭敏色のサブ画素であり、表示基板20が赤緑青(RGB)表示モードを用いる場合、上記鋭敏色は緑色であり、即ち第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dはいずれも緑色サブ画素である。例えば、第1サブ画素100aは赤色サブ画素であってもよく、第3サブ画素100cは青色サブ画素であってもよい。
【0090】
例えば、各繰り返しユニットにおいて、第1サブ画素100a及び第3サブ画素100cは行方向において交互に配列され、第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dはそれぞれ隣接行における第1サブ画素100aと第3サブ画素100cとの間、及び第3サブ画素100cと次の繰り返しユニットの第1サブ画素100aとの間に位置する。
【0091】
例えば、各繰り返しユニットにおいて、第1サブ画素100a及び第3サブ画素100cは列方向において交互に配列される。隣接する2行の繰り返しユニットにおいて、2行2列に位置する2つの第1サブ画素100a及び2つの第3サブ画素100cにより1つの2*2のマトリックスが構成され、該マトリックスにおいて、2つの第1サブ画素100aは該マトリックスの1つの対角位置に位置し、2つの第3サブ画素100cは該マトリックスのもう1つの対角位置に位置し、且つ該2つの第1サブ画素100a及び2つの第3サブ画素100cは1つの第2サブ画素100b又は第4サブ画素100dを取り囲んでいる。該2*2マトリックスは行方向及び列方向において1列又は1行のサブ画素を共有する方式で繰り返す。
【0092】
例えば、各繰り返しユニットの4つのサブ画素により2つの仮想画素が形成されることができ、繰り返しユニットの第1サブ画素100a及び第3サブ画素100cはそれぞれ前記2つの仮想画素により共有される。例えば、図4に示すように、第1サブ画素100a及びその右側に位置し且つそれに隣接する第2サブ画素100bにより1つの仮想画素が構成され、且つ隣接する(右側の)仮想画素の第3サブ画素100cを借用して発光画素ユニットが形成され、第3サブ画素100c及びその右側に位置し且つそれに隣接する第4サブ画素100dにより1つの仮想画素が構成され、且つ隣接する(右側の、図示せず)第1サブ画素100aを借用して発光画素ユニットが形成される。複数の繰り返しユニットのサブ画素により画素アレイが形成され、画素アレイの行方向において、サブ画素密度は仮想画素密度の1.5倍であり、画素アレイの列方向において、サブ画素密度は仮想画素密度の1.5倍である。
【0093】
例えば、第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dはそれぞれ2つの仮想画素に属する。
【0094】
説明されるように、第1としては、第1サブ画素100a及び第3サブ画素100cが隣接する2つの仮想画素により共有されるため、各仮想画素の境界も非常にぼやけており、従って、本開示の実施例は各仮想画素の形状を制限しない。第2としては、仮想画素の分割は駆動方式に関連し、仮想画素の具体的な分割方式は実際の駆動方式に基づいて決定されてもよく、本開示はこれを具体的に制限しない。
【0095】
例えば、サブ画素100に対応する複数の開口エリアの形状及び大きさは異なる色の光を発する発光材料の発光効率、耐用年数等によって変化してもよく、例えば、発光寿命がより短い発光材料の対応の開口エリアをより大きく設置することができ、それにより発光安定性を向上させる。例えば、青色サブ画素、赤色サブ画素、緑色サブ画素の開口エリアの大きさを順に減少させることができる。開口エリアは第1電極134に設置されるため、それに対応して、図4に示すように、第1サブ画素100a、第2サブ画素100b、第3サブ画素100c及び第4サブ画素100dの第1電極134a、121b、121c及び121dの面積は順に減少する。
【0096】
各行のサブ画素に対して、前記サブ画素の発光素子の第1電極の本体部は第2方向に沿って配置され、且つ第1方向に沿って交互に設置される。前記第2方向において隣接するいずれか2つのサブ画素のうちの一方の第1電極の本体部は前記ベース基板に垂直する方向において第1コンデンサ電極と重なり、前記2つのサブ画素のうちの他方の第1電極の本体部は前記ベース基板に垂直する方向において第1コンデンサ電極と重なっていない。例えば、図4に示すように、各隣接する赤色サブ画素(第1サブ画素100a)の第1電極134aと青色サブ画素(第3サブ画素100c)の第1電極134cとの間には面積が最も小さい1つの緑色サブ画素の第1電極134b/134dが設置され、且つ該第1電極134b/134dの本体部と該第1電極134a、134cの本体部は第2方向に沿って交互に設置される。例えば、該第1電極134a、134cの本体部はそれぞれベース基板に垂直する方向においてその属する各サブ画素の第1コンデンサ電極Caと重なり、該第1電極134b/134dの本体部はそれぞれベース基板に垂直する方向においてその属する各サブ画素の第1コンデンサ電極Caと重なっていない。そうすると、レイアウト空間利用率を向上させることができ、それにより画素密度を向上させる。図4に示すように、各第1電極の本体部141はZ字型を呈するように第2方向D2に沿って延在する。
【0097】
例えば、繰り返しユニット行に対して、第1サブ画素100a及び第3サブ画素100cの第1電極134の本体部は例えば四角形であり、且つ頂角が対向するように行及び列方向において配列され、第2電源コード260は第1サブ画素100a及び第3サブ画素100cの第1電極134の第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dから離れる側の輪郭に沿って延在する。例えば、第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dは行方向即ちD2方向において、第1サブ画素100aと第3サブ画素100cとからなるサブ画素行の対応の隣接する2つのサブ画素の間の位置に位置し、且つ第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dの第1電極の134の本体部は例えば四角形であり、各隣接するサブ画素の第1電極134の本体部は対向し且つ平行する辺を有し、第2電源コード260は第1サブ画素100a及び第3サブ画素100cの第1電極134の第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dから離れる側の輪郭に沿って延在するとともに、第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dの第1電極134の第1サブ画素100a及び第3サブ画素100cから離れる側の輪郭にも沿って延在する。例えば、第2電源コード260は第1サブ画素100aと第3サブ画素100cとからなるサブ画素行の第1電極134と、第2サブ画素100bと第4サブ画素100dとからなるサブ画素行の第1電極134との間の隙間に沿って延在して、波状を形成し、且つ第1サブ画素100a及び第3サブ画素100cの第1電極134の本体部に対応する電極頂角位置でピークを形成し、第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dの第1電極134の本体部に対応する電極頂角位置でトラフを形成する。前の1行に近接する方向はピークの突出方向であり、次の行に近接する方向はトラフの突出方向である。例えば、図4及び図5に示すように、各サブ画素の第1電極134の接続部142はビア308によって第4接続電極234に電気的に接続され、これにより、第5トランジスタT5の第2極T5dと発光素子120の第1電極134とを電気的に接続させる。例えば、該第1電極134の接続部142と該第4接続電極234はベース基板101に垂直する方向において少なくとも部分的に重なる。
【0098】
例えば、該開口エリア600と該第1電極134の接続部142はベース基板101に垂直する方向において重ならせず、且つビア307及びビア308と該第1電極134の接続部142はベース基板101に垂直する方向においていずれもオーバーラップし、これにより、該ビア308及びビア307が開口エリア内の発光層の平坦度に影響して発光品質に影響することを回避する。いくつかの実施例では、ビア307は開口エリアと部分的にオーバーラップしてもよく、ビア307が位置する層と第1電極134が位置する層は少なくとも第4接続電極234が位置する層及びビア308が位置する絶縁層を介して間隔をとるため、ビア307の開口エリアの平坦性への影響はビア308の開口エリアの平坦性への影響より小さい。
【0099】
例えば、第1サブ画素100a及び第3サブ画素100cについては、それらに対応する第4接続電極はその第1電極134の該画素回路のリセット制御線220から離れる側に位置することに対応して、第1電極134の接続電極も第1電極134の該画素回路のリセット制御線220から離れる側に位置し、第1電極134の接続電極と対応の第4接続電極は少なくとも部分的にオーバーラップする。
【0100】
例えば、第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dについては、それらに対応する第4接続電極はその第1電極134の該画素回路のリセット制御線220に近接する側に位置することに対応して、第1電極134の接続電極も第1電極134の該画素回路のリセット制御線220から離れる側に位置し、第1電極134の接続電極と対応の第4接続電極は少なくとも部分的にオーバーラップする。
【0101】
例えば、図5に示すように、表示基板20は発光素子の第1電極に位置する画素定義層108を更に備える。画素定義層108に開口が形成され、これにより、表示基板の開口エリア600を定義する。発光層136は少なくとも該開口内に形成され(発光層136は更に一部の画素定義層を被覆することができる)、第2電極135は発光層136上に形成され、これにより、該発光素子120が形成される。例えば、該第2電極135は共通電極であり、全面的に該表示基板20に配置される。例えば、第1電極は発光素子の陽極であり、第2電極は発光素子の陰極である。
【0102】
例えば、図4及び図5に示すように、図4に示すように、各画素回路に対して、ビア307及びビア308のベース基板101での正投影はいずれも第3接続電極234のベース基板での正投影内に位置する。例えば、ビア307及びビア308はD1方向において並列に配置され、且つ第1方向D1の中心線に沿ってほぼ重なり合う。ベース基板101の板面に平行する方向において、ビア308はビア307より第1電極134の本体部141、即ち該サブ画素の開口エリア600(例えば、第1電極134の面積は対応の開口エリア600の面積より大きく、開口エリア600はほぼ第1電極134の中部領域に位置する)を離れ、即ち、該ビア308のベース基板101での正投影はビア307のベース基板101での正投影より該開口エリア600のベース基板での正投影を離れる。これは、ベース基板101に垂直する方向において、ビア308の位置する絶縁層(例えば、第2平坦層)がビア307の位置する絶縁層(例えば、第1平坦層)より第1電極134の本体部142に近接するためであり、従って、該ビア308の第1電極134の平坦度への影響はより大きく、該ビア308を開口エリアから離れ又は第1電極134の本体部から一層離れる(ベース基板に平行する表面において)ように設置することによりビアの開口エリア内の発光層136の平坦度への影響を低減することができ、発光素子の性能を向上させる。
【0103】
例えば、1行の繰り返しユニットにおいて、第1サブ画素100a及び第3サブ画素100cの画素回路のビア307及びビア308はいずれもそれらに対応する第1電極134の該画素回路のリセット制御線220から離れる側に位置し、第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dに対応する第4接続電極はその第1電極134の該画素回路のリセット制御線220に近接する側に位置し、即ち、1行の繰り返しユニットにおいて、各サブ画素の画素回路のビア307及び308はいずれも第1サブ画素100aと第3サブ画素100cとからなる行、及び第2サブ画素100bと第4サブ画素100dとからなる行の間の位置に位置する。
【0104】
例えば、1つの繰り返しユニットにおいて、第1サブ画素100a、第3サブ画素100c、第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dの画素回路の第4接続電極の形状はほぼ同じであり、且つほぼD2方向に平行する同一直線上に配置される。例えば、第4接続電極投影内に位置するビア307及びビア308はほぼ重ならせず又は不完全に重なり、基板に垂直する方向において、ビアの積層によりビアの所在位置に接続不良、断線又は非平坦が発生しやすいことを回避する。例えば、第1サブ画素100a及び第3サブ画素100cのビア307と、第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dのビア308はほぼ同一直線上に位置し、第1サブ画素100a及び第3サブ画素100cのビア308と、第2サブ画素100b及び第4サブ画素100dのビア307はほぼ同一直線上に位置する。
【0105】
例えば、図5に示すように、該開口エリア600はビア308のベース基板101での正投影と重なっていない。例えば、該開口エリア600は第4接続電極234のベース基板101での正投影と重なっていない。そうすると、発光層136の平坦度を向上させることに役立ち、それにより発光効率を向上させる。
【0106】
例えば、ベース基板101は剛性基板、例えばガラス基板、シリコン基板等であってもよく、優れた耐熱性及び耐久性を有するフレキシブル材料、例えばポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタル酸エチレングリコールエステル(PET)、ポリエチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエチレングリコールテレフタル酸エステル(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスルホン(PSF)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、三酢酸セルロース(TAC)、シクロオレフィンポリマー(COP)及び環状オレフィンコポリマー(COC)等により形成されてもよい。
【0107】
例えば、該半導体層102の材料はシリコン系材料(アモルファスシリコンa-Si、多結晶シリコンp-Si等)、金属酸化物半導体(IGZO、ZnO、AZO、IZTO等)及び有機物材料(セキシチオフェン、ポリチオフェン等)を含むが、それらに限らない。
【0108】
例えば、該第1~第4導電層の材料は金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、マグネシウム(Mg)、タングステン(W)及び上記金属を組み合わせてなる合金材料、又は導電性金属酸化物材料、例えば酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化亜鉛アルミニウム(AZO)等を含んでもよい。
【0109】
例えば、該発光素子120はトップエミッション構造であり、第1電極134は反射性を有するが、第2電極135は透過性又は半透過性を有する。例えば、第1電極134は高仕事関数の材料であって陽極とされ、例えばITO/Ag/ITO積層構造であり、第2電極135は低仕事関数の材料であって陰極とされ、例えば半透過性の金属又は金属合金材料であり、例えばAg/Mg合金材料である。
【0110】
例えば、第1絶縁層103、第2絶縁層104、第3絶縁層105は例えば無機絶縁層、例えば酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒素酸化ケイ素等のシリコンの酸化物、シリコンの窒素化物又はシリコンの窒素酸化物、又は酸化アルミニウム、窒化チタン等の金属窒素酸化物を含む絶縁材料である。例えば、第4絶縁層106、第5絶縁層107及び画素定義層108はそれぞれ有機絶縁材料であり、例えばポリイミド(PI)、アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等の有機絶縁材料である。例えば、第4絶縁層106及び第5絶縁層107は平坦化層である。
【0111】
図2に示すように、第1サブ画素100aの画素回路は第1データ線12aに電気的に接続されてデータ信号Vdを受信し、第2サブ画素100bの画素回路は第2データ線12bに電気的に接続されてデータ信号Vdを受信する。例えば、第2データ線12bは第1サブ画素100aの画素回路と第2サブ画素100bの画素回路との間に位置する。
【0112】
図2に示すように、第1サブ画素100aの第1コンデンサ電極Caaと第2サブ画素100bの第1コンデンサ電極Cabは互いに間隔を置いて設置され、即ち、該第1サブ画素100a及び第2サブ画素100bの第1コンデンサ電極Caはその位置する導電層内で互いに切断される。このような設置は隣接する第1コンデンサ電極Ca同士の接続を減少させて他の信号線とオーバーラップすることができ、それにより寄生容量を低減する。
【0113】
例えば、各サブ画素100の第1コンデンサ電極Caの面積及び形状はほぼ同じである。
【0114】
例えば、各サブ画素100の第1コンデンサ電極Caの該サブ画素での相対位置は同じである。例えば、各行のサブ画素100の第1コンデンサ電極Caは第2方向D2に沿って直線に配置される。
【0115】
例えば、各サブ画素100の第1コンデンサ電極Caはその位置する導電層において島状構造になり、即ちその位置する導電層の他の構造に電気的に接続されていない。
【0116】
例えば、図6に示すように、隣接する第1コンデンサ電極Caの間には第1サブ画素100aの画素回路の第3トランジスタT3の第2極T3d、第1トランジスタT1の第2極T1d、第5トランジスタT5の第1極T1sが互いに接続される合流箇所が存在し、該第1サブ画素100aの第1コンデンサ電極Caaと第2サブ画素100bの第1コンデンサ電極Cabとを互いに切断することにより該第2サブ画素100bの第1コンデンサ電極Cabと該合流箇所との重なりによる寄生容量が該合流箇所での信号に悪影響を与えることを回避することができる。例えば、該第1サブ画素100aの第3トランジスタT3の第2極T3d、第1トランジスタT1の第2極T1d、第5トランジスタT5の第1極T1sのベース基板に垂直する方向での正投影と該第2サブ画素100bの第1コンデンサ電極Cabはベース基板101に垂直する方向においていずれも重なっていない。
【0117】
例えば、サブ画素100の第1コンデンサ電極Caの範囲は該サブ画素の画素エリア(画素回路の位置する領域)を超えず、即ち、該サブ画素100の第1コンデンサ電極Cabは隣接するサブ画素の画素エリア内に延在して該サブ画素の構造と重なってクロストークを引き起こすことがない。
【0118】
例えば、図6に示すように、隣接する第1サブ画素100a及び第2サブ画素100bの第1コンデンサ電極Caの間には第2データ線12bが更に存在し、第1サブ画素100aの第1コンデンサ電極Caa及び第2サブ画素100bの第1コンデンサ電極Cabは第2データ線12bのベース基板での投影とオーバーラップしない。該第1サブ画素100aの第1コンデンサ電極Caaと第2サブ画素100bの第1コンデンサ電極Cabとを互いに切断することにより該第1コンデンサ電極と該第2データ線12bとの重複による寄生容量が該データ線上のデータ信号の伝送に悪影響を与え、例えば該データ信号の遅延等をもたらすことを回避することができる。一方では、データ信号Vdが一般的に高周波信号であるが、第1コンデンサ電極Caから伝送されたのが第1電源電圧VDDであり、且つ寄生容量が存在するため、該第1電源電圧はデータ信号Vdの突然変化につれて突然変化しやすいが、該第1コンデンサ電極Caとデータ線との間の抵抗-キャパシタンス負荷が大きすぎるため、該第1電源電圧が突然変化した後に短時間に回復することができない。発光段階において第1トランジスタT1における飽和電流の公式Id=k/2*(Vd-VDD)に基づいて分かるように、該第1電源電圧VDDの変動により駆動電流が変動し、それにより発光輝度の不安定をもたらしてしまう。従って、該第1サブ画素100aの第1コンデンサ電極Caaと第2サブ画素100bの第1コンデンサ電極Cabとを互いに切断することは、発光素子の発光安定性を向上させることにも役立つ。
【0119】
本開示の発明者が発見したことは、信号線同士のオーバーラップによりデータ線12と蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極Cbとの間に寄生容量が発生し、該蓄電コンデンサCstの安定性に影響することである。該蓄電コンデンサCstはデータ信号Vd及び駆動サブ回路の閾値電圧の関連情報を記憶するように構成され、且つ発光段階において該記憶される情報を駆動サブ回路122の制御に使用して、駆動サブ回路122の出力が補償されるようにするように構成され、従って、蓄電コンデンサCstの両端の電圧(記憶される情報)の安定性は表示グレースケールの安定性に影響し、それにより表示画面の品質に影響してしまう。
【0120】
本開示の他のいくつかの実施例は更に表示基板を提供し、図2及び図7Aに示すように、少なくとも1つのサブ画素の第1コンデンサ電極Caは延在部290を備え、該延在部290と該サブ画素に接続されるデータ線12はベース基板101に垂直する方向において互いに重なって第1コンデンサC1を提供する。
【0121】
該第1コンデンサC1が存在するため、データ線12におけるデータ信号の変動は寄生容量により該蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極Cbに結合されるとともに、更に該第1コンデンサC1により該蓄電コンデンサCstの第1コンデンサ電極Caに結合される。そうすると、該蓄電コンデンサCstに記憶される情報の安定性を向上させ、表示性能を改善する。
【0122】
図7A図2の断面線B-B′に沿う断面図であり、図7Bは該画素回路の等価回路図である。図2及び図7A図7Bを参照して、データ線12と走査線210はベース基板101に垂直する方向においてオーバーラップして第2コンデンサC2を形成し、第1接続電極231と走査線210はベース基板101に垂直する方向においてオーバーラップして第3コンデンサC3を形成する。
【0123】
該第1接続電極231は蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極Cbに電気的に接続されるため、該第2コンデンサC2と第3コンデンサC3はデータ線12と蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極Cbとの間に直列接続され、データ線12におけるデータ信号の変動は該第2コンデンサC2及び第3コンデンサC3により該蓄電コンデンサCstの第2コンデンサ電極Cbに結合される。該第1コンデンサC1が存在するため、データ線12におけるデータ信号の変動は更に同時に該第1コンデンサC1により該蓄電コンデンサCstの第1コンデンサ電極Caに結合される。そうすると、該蓄電コンデンサCstに記憶される情報の安定性を向上させ、表示性能を改善する。
【0124】
例えば、該第1コンデンサC1の容量値は該第2コンデンサC2と第3コンデンサC3とが直列接続される容量値に接近し又はそれに等しく、例えば、両方は同じであり、即ちC1=(C2*C3)/(C2+C3)である。
【0125】
例えば、該延在部290は該第1コンデンサ電極Caの本体部から該重なるデータ線12の方向へ延在(突出)する。例えば、該第1コンデンサ電極Caの形状はその位置する画素回路のデータ線の方向に向かう逆の凸字型であり、即ち、第1コンデンサ電極Caは1つのほぼ長方形の電極ブロックであり、且つ該画素回路のデータ線に近接する辺上にはデータ線の方向へ突出する1つの突起があり、且つ該辺上のほぼ中央部に位置し、且つ該第1コンデンサ電極Caの内部に1つのビアが存在する。
【0126】
例えば、このような場合、該第1コンデンサ電極Caは依然として該サブ画素の位置する画素エリアを超えず、即ち、該画素回路の第1コンデンサ電極Cabは隣接するサブ画素の画素エリア内に延在して該サブ画素の構造と重なってクロストークを引き起こすことがない。
【0127】
図8は該第1コンデンサ電極Caの模式図である。図8に示すように、例えば、該延在部290の面積と該第1コンデンサ電極Caの面積との比率範囲は1/10~1/3であり、例えば、1/5である。
【0128】
例えば、第1方向D1において、延在部290の最大寸法D2と第1コンデンサ電極の最大寸法D1との比率範囲は1/4~1/2であり、例えば、1/3である。
【0129】
本開示の少なくとも1つの実施例は上記いずれか1つの表示基板20を備える表示パネルを更に提供する。説明されるように、本開示の少なくとも1つの実施例に係る上記表示基板20は発光素子120を備えてもよく、又は発光素子120を備えなくてもよく、即ち、該発光素子120は表示基板20が完成した後にパネル工場で形成されてもよい。該表示基板20自体が発光素子120を備えない場合、本開示の実施例に係る表示パネルは表示基板20のほか、更に発光素子120を備える。
【0130】
例えば、該表示パネルはOLED表示パネルであることに対応して、それに含まれる表示基板20はOLED表示基板である。図9に示すように、例えば、該表示パネル30は表示基板20に設置されるパッケージ層801及びカバープレート802を更に備え、該パッケージ層801は表示基板20上の発光素子を密封することにより外部の湿気及び酸素が該発光素子及び駆動サブ回路に浸透してデバイスを破損することを防止するように構成される。例えば、パッケージ層801は有機フィルム、又は有機フィルムと無機フィルムとが交互に積層される構造を備える。例えば、該パッケージ層801と表示基板20との間には、発光素子が初期製造プロセスにおいて残留した水蒸気又はゾルを吸収するように構成される吸水層(図示せず)が更に設置されてもよい。カバープレート802は例えばガラスカバープレートである。例えば、カバープレート802とパッケージ層801は一体構造であってもよい。
【0131】
本開示の少なくとも1つの実施例は更に表示装置40を提供し、図10に示すように、該表示装置40は上記いずれか1つの表示基板20又は表示パネル30を備え、本実施例の表示装置はディスプレイ、OLEDパネル、OLEDテレビ、電子ペーパー、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、カーナビゲーション等のいかなる表示機能を有する製品又は部材であってもよい。
【0132】
本開示の実施例は更に上記表示基板20の製造方法を提供する。以下、図2図3A図3E及び図4図5を参照しながら本開示の実施例に係る表示基板の構造及び製造方法を実例によって説明するが、本開示の実施例はこれらに限らない。
【0133】
いくつかの例では、該製造方法は下記ステップS61~S70を含む。
【0134】
ステップS61では、ベース基板に半導体材料層を形成し、且つ該半導体材料層に対してパターニングプロセスを実行し、これにより、図3Aに示される半導体層102を形成し、半導体層102は各画素エリア内の第1~第7トランジスタT1~T7の活性層T1a~T7a及びドープエリアパターン(即ち、第1~第7トランジスタT1~T7のソース電極領域及びドレイン電極領域に対応する)を備え、且つ同一画素エリア内の各トランジスタの活性層パターン及びドープエリアパターンは一体に設置される。
【0135】
説明されるように、活性層は一体に形成される低温多結晶シリコン層を含んでもよく、ここのソース電極領域及びドレイン電極領域はドープ等により導体化されて各構造の電気的接続を実現することができる。即ち、各サブ画素の各トランジスタの活性半導体層はp-シリコンにより形成される全体パターンであり、且つ同一画素エリア内の各トランジスタはドープエリアパターン(即ち、ソース電極領域及びドレイン電極領域)及び活性層パターンを備え、異なるトランジスタの活性層同士はドープ構造により隔てられる。
【0136】
ステップS62では、半導体層102上に第1絶縁層103(例えば、透明層であってもよい)、例えばゲート絶縁層を形成し、且つ第1絶縁層上には後続形成される第3導電層203のパターンに接続するための複数の第1絶縁層ビアを形成する。例えば、半導体層内のソース電極領域及びドレイン電極領域の位置に対応して、それぞれ第1絶縁層内に対応の第1絶縁層ビアを形成し、即ち、第1絶縁層ビアはそれぞれ半導体層内のソース電極領域及びドレイン電極領域とオーバーラップして、ソース電極領域及びドレイン電極領域と第3導電層内のデータ線12、第1電源コード250、第1接続電極231、第2接続電極232及び第3接続電極233等の構造とを接続することに用いられ、例えば、第1絶縁層を貫通するビア402、ビア405、ビア303、ビア305等が挙げられる。
【0137】
ステップS63では、第1絶縁層上に第1導電材料層を形成し、且つ該第1導電材料層に対してパターニングプロセスを実行し、これにより、図3Aに示される第1導電層201を形成し、即ち、互いに絶縁され且つ第2方向に沿って延在する走査線210、リセット制御線220及び発光制御線230を形成する。例えば、1行の画素回路に対して、それに対応して接続されるリセット制御線220、走査線210及び発光制御線230は第1方向D1において順に配置される。
【0138】
例えば、該第1導電層201は更に第1~第7トランジスタT1~T7のゲートT1g~T7gを備える。例えば、第6トランジスタT6のゲートT6gとリセット制御線220は一体構造であり、即ちリセット制御線220の一部は第6トランジスタT6のゲートT6gとされ、第2トランジスタT2のゲートT2gと走査線210は一体構造であり、即ち走査線210の一部は第2トランジスタT2のゲートT2gとされ、第4トランジスタT4のゲートT4g及び第5トランジスタT5のゲートT5gはいずれも発光制御線230と一体構造であり、即ち発光制御線230の一部は第4トランジスタT4のゲートT4g及び第5トランジスタT5のゲートT5gとされ、第7トランジスタT7のゲートT7gと次の行の画素回路に対応するリセット制御線220は一体構造になる。例えば、第6トランジスタT6及び第3トランジスタT3はいずれもダブルゲート構造であり、第6トランジスタT6の2つのゲートT6gはいずれもリセット制御線220の一部であり、第3トランジスタT3の一方のゲートは走査線210の一部であり、第3トランジスタT3の他方のゲートは走査線210で一体に接続され且つリセット制御線220へ突出する部分である。
【0139】
例えば、該半導体層102と該第1導電層201とのベース基板に垂直する方向における重なる部分により該第1~第7トランジスタT1~T7の活性層(チャネルエリア)T1a~T7aが定義される。
【0140】
例えば、D1方向において、第2トランジスタ(例えば、データ書き込みトランジスタ)T2のゲート、第3トランジスタ(例えば、閾値補償トランジスタ)T3のゲート、第6トランジスタ(例えば、第1リセットトランジスタ)T6のゲート及び第7トランジスタ(例えば、第2リセットトランジスタ)T7のゲートはいずれも第1トランジスタ(例えば、駆動トランジスタ)T1のゲートの第1側に位置し、第4トランジスタ(例えば、第1発光制御トランジスタ)T4のゲート、第5トランジスタ(例えば、第2発光制御トランジスタ)T5のゲートはいずれも第1トランジスタT1のゲートの第2側に位置する。ベース基板に平行する平面内に、同一画素エリアの第1トランジスタT1のゲートの第1側は第1トランジスタT1のゲートT1gの走査線230に近接する側であってもよく、第1トランジスタT1のゲートの第2側は第1トランジスタT1のゲートの走査線230から離れる側であってもよい。
【0141】
例えば、第2方向D2において、第2トランジスタT2のゲート及び第4トランジスタT4のゲートはいずれも第1トランジスタT1のゲートの第3側に位置し、第3トランジスタT3の1番目のゲート(走査線210と一体であるゲート)、第5トランジスタT5のゲート及び第7トランジスタT7のゲートはいずれも第1トランジスタT1のゲートの第4側に位置する。例えば、同一画素エリアの第1トランジスタT1のゲートの第3側及び第4側はD2方向における第1トランジスタT1のゲートの互いに対向する両側である。例えば、同一画素エリアの第1トランジスタT1のゲートの第3側は第1トランジスタT1のゲートの左側であってもよく、第1トランジスタT1のゲートの第4側は第1トランジスタT1のゲートの右側であってもよい。前記左側及び右側は例えば同一画素エリアに位置し、データ線12は第1電源コード250の左側に位置し、第1電源コード250はデータ線の右側に位置する。
【0142】
ステップS64では、図3Aに示すように、セルフアライン技術を用い、該第1導電層201をマスクとして利用して該半導体層102に対して導体化処理(例えば、ドープ処理)を行い、これにより、該半導体層102の該第1導電層201で被覆されていない部分が導体化されるようにし、それにより該半導体層102の各トランジスタの活性層の両側に位置する部分が導体化されてそれぞれ第1~第7トランジスタT1~T7のソース電極領域及びドレイン電極領域、即ち第1~第7トランジスタT1~T7の第1極(T1s~T7s)及び第2極(T1d~T7d)を形成するようにする。
【0143】
ステップS65では、第1導電層201上に第2絶縁層104(例えば、透明層であってもよい)を形成し、例えば、第2ゲート絶縁層であってもよい。且つ第2絶縁層上に少なくとも第1絶縁層ビアに対応する第2絶縁層ビアを形成する。例えば、少なくとも第1絶縁層と第2絶縁層とを貫通するビアに対応して、少なくともビア402、ビア405、ビア303、ビア305等を含む。
【0144】
ステップS66では、該第2絶縁層104に且つ該第2絶縁層上に第2導電材料層を形成し、該第2導電材料層に対してパターニングプロセスを実行して図3Bに示される第2導電層202を形成し、即ち、互いに絶縁される遮蔽電極221、第1コンデンサ電極Ca及び第1方向に沿って延在するリセット電圧線240を形成する。
【0145】
例えば、該遮蔽電極221と第2トランジスタT2の第1極T2sはベース基板101に垂直する方向において重なり、これにより、該第2トランジスタT2の第1極T2sにおける信号を他の信号による干渉から保護することができる。
【0146】
例えば、該第1コンデンサ電極Caと該第1トランジスタT1のゲートT1gはベース基板101に垂直する方向において少なくとも部分的に重なる。該パターニングプロセスは更に該第1コンデンサ電極Caにビア301を形成し、該ビア301は第1トランジスタT1のゲートT1gの少なくとも一部を露出させる。
【0147】
ステップS67では、該第2導電層202上に第3絶縁層105を形成する。第3絶縁層は例えば層間絶縁層であってもよい。第3絶縁層内には後続形成される第3導電層に接続するためのビアを形成する。少なくとも一部のビアは第1絶縁層ビア及び第2絶縁層ビアの位置に対応し、且つ第1絶縁層、第2絶縁層及び第3絶縁層を同時に貫通し、例えば、ビア402、ビア405、ビア303、ビア305が挙げられる。
【0148】
ステップS68では、該第3絶縁層105上に第3導電材料層を形成し、該第3導電材料層に対してパターニングプロセスを実行して図3Cに示される第3導電層203を形成し、即ち、互いに絶縁されるデータ線12、第1電源コード250、第1接続電極231、第2接続電極232及び第3接続電極233を形成する。該データ線12及び該第1電源コード250は第1方向D1に沿って延在する。
【0149】
例えば、図3Cに示すように、該データ線12と第2トランジスタT2の第1極T2sはベース基板101に垂直する方向において重なり、且つビア305によって該第2トランジスタT2の第1極T2sに電気的に接続され、該ビア305は例えば第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する。
【0150】
例えば、図3C及び図5に示すように、該第1電源コード250と該遮蔽電極221はベース基板101に垂直する方向において重なり、且つビア304によって該遮蔽電極221に電気的に接続され、例えば、該ビア304は第3絶縁層105を貫通する。
【0151】
例えば、図3Cに示すように、該第1電源コード250はビア302によって対応の1列のサブ画素の第1コンデンサ電極Caに電気的に接続され、且つビア303によって第4トランジスタT4の第1極T4sに電気的に接続される。例えば、該ビア302は第3絶縁層105を貫通し、該ビア303は第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する。
【0152】
例えば、図3C及び図5に示すように、該第1接続電極231は一端が第1コンデンサ電極Ca内のビア301及び絶縁層内のビア401によって該第1トランジスタT1のゲートT1g、即ち第2コンデンサ電極Cbに電気的に接続され、他端がビア402によって該第3トランジスタT3の第1極に電気的に接続され、これにより、該第2コンデンサ電極Cbと該第3トランジスタT3の第1極T3sとを電気的に接続する。例えば、該ビア401は第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通し、該ビア402は第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する。
【0153】
例えば、図3Cに示すように、該第2接続電極232は一端がビア403によってリセット電圧線に電気的に接続され、他端がビア404によって第6トランジスタT6に電気的に接続され、これにより、該第6トランジスタT6の第1極T6sが該リセット電圧線240から第1リセット電圧Vinit1を受信することを可能にする。例えば、該ビア403は第3絶縁層105を貫通し、該ビア404は第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する。
【0154】
例えば、図3C及び図5に示すように、該第3接続電極233はビア405によって第5トランジスタT5の第2極T5dに電気的に接続され、且つ該第5トランジスタT5の第2極T5dと発光素子の第1電極134とを電気的に接続することに用いられ、例えば、該ビア405は第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する。
【0155】
ステップS69では、第3導電層203上に第4絶縁層106を形成する。且つ第3絶縁層内には後続形成される第4導電層に接続するためのビアを形成する。いくつかの実施例では、例えば、第4絶縁層106は第1平坦層を備える。他のいくつかの実施例では、例えば、第4絶縁層106は保護層及び第1平坦層の二層を備え、そうすると、第4絶縁層内に形成されるビアは保護層及び第1平坦層の二層を貫通する必要がある。例えば、第1平坦層は保護層の第3導電層から離れる側に位置する。
【0156】
ステップS70では、該第4絶縁層106上に第4導電材料層を形成し、該第4導電材料層に対してパターニングプロセスを実行して図3Dに示される第4導電層204を形成し、即ち、第2電源コード260、第3電源コード270及び第4接続電極234を形成し、該第2電源コード260と該第3電源コード270は互いに接続され、且つ第4接続電極234と絶縁される。
【0157】
例えば、図3Dに示すように、複数の第3電源コード270は第1方向D1に沿って延在し、且つそれぞれビア306によって複数の第1電源コード250に1対1で対応して電気的に接続される。例えば、各第3電源コード270と対応の第1電源コード250はベース基板101に垂直する方向において互いに重なる。例えば、該ビア306は第4絶縁層106を貫通する。
【0158】
例えば、図3Dに示すように、該第4接続電極234と第3接続電極233はベース基板101に垂直する方向において重なり、且つ該第3接続電極234は第4絶縁層106を貫通するビア307によって第3接続電極233に電気的に接続される。
【0159】
例えば、図4及び図5を参照して、該表示基板の製造方法は、該第4導電層204上に第5絶縁層107を形成し、且つ第5絶縁層107内には後続形成される第5導電層に接続するためのビアを形成することを更に含んでもよい。例えば、第5絶縁層107は第2平坦層であってもよい。第5絶縁層ビアは例えば第1トランジスタのドレイン電極と発光デバイスの第1電極とを接続することに用いられ、第5絶縁層ビアと第1トランジスタの第2極はオーバーラップするところがあってもよく、又はオーバーラップするところがなくてもよく、オーバーラップするところがない場合、第3導電層内に接続のための接続線を追加して設置してもよく、具体的な状況はサブ画素の配列構造例えば第1電極の位置及び形状に関連する。
【0160】
例えば、該表示基板の製造方法は、該第5絶縁層107上に第5導電材料層を形成し、該第5導電材料層に対してパターニングプロセスを実行して第5導電層205を形成し、即ち、互いに絶縁される発光素子を形成するための第1電極134を複数形成することを更に含んでもよい。
【0161】
例えば、各第1電極134は本体部141及び接続部142を備え、本体部141は主に発光層を駆動して発光させることに用いられ、接続部142は主に画素回路に電気的に接続することに用いられる。
【0162】
例えば、図5に示すように、該接続部142は第5絶縁層107内のビア308によって第4接続電極234に電気的に接続され、例えば、ベース基板101の板面に平行する方向において、ビア308はビア307より第1電極134の本体部141、即ち該サブ画素の開口エリア600を離れ、即ち、該ビア308のベース基板101での正投影はビア307のベース基板101での正投影より該開口エリア600のベース基板での正投影を離れる。
【0163】
例えば、図5に示すように、該表示基板の製造方法は、該第5導電層205上に画素定義層108を順に形成し、且つ該画素定義層108内に各第1電極134の本体部141に対応して開口エリア600を形成し、次に少なくとも該開口エリア600内に発光層136を形成し、且つ該発光層上に第2電極135を形成することを更に含んでもよい。
【0164】
例えば、該半導体材料層の材料はシリコン系材料(アモルファスシリコンa-Si、多結晶シリコンp-Si等)、金属酸化物半導体(IGZO、ZnO、AZO、IZTO等)及び有機物材料(セキシチオフェン、ポリチオフェン等)を含むが、それらに限らない。
【0165】
例えば、上記第1導電材料層、第2導電材料層、第3導電材料層、第4導電材料層、第5導電材料層及び第2電極の材料は金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、マグネシウム(Mg)、タングステン(W)及び上記金属を組み合わせてなる合金材料、又は透明金属酸化物導電材料、例えば酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化亜鉛アルミニウム(AZO)等を含んでもよい。
【0166】
例えば、第1絶縁層103、第2絶縁層104、第3絶縁層105、第4絶縁層106、第5絶縁層107は例えば無機絶縁層、例えば酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒素酸化ケイ素等のシリコンの酸化物、シリコンの窒素化物又はシリコンの窒素酸化物、又は酸化アルミニウム、窒化チタン等の金属窒素酸化物を含む絶縁材料である。例えば、これらの絶縁層の一部の層、例えば第1平坦層及び第2平坦層は有機材料、例えばポリイミド(PI)、アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等であってもよく、本開示の実施例はこれを制限しない。例えば、第4絶縁層106及び第5絶縁層107はそれぞれ平坦層を備えてもよい。
【0167】
例えば、上記パターニングプロセスは通常のリソグラフィプロセスを用いてもよく、例えば、フォトレジストのコーティング、露光、現像、乾燥、エッチング等のステップを含む。
【0168】
以上の説明は本開示の具体的な実施形態であって、本開示の保護範囲を制限するものではなく、本開示の保護範囲は特許請求の範囲に準ずるべきである。
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
【国際調査報告】