(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-23
(54)【発明の名称】経路推奨方法、装置、電子デバイス、記憶媒体、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/903 20190101AFI20230315BHJP
G06F 16/906 20190101ALI20230315BHJP
G09B 29/00 20060101ALI20230315BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20230315BHJP
G06F 16/909 20190101ALI20230315BHJP
【FI】
G06F16/903
G06F16/906
G09B29/00 F
G01C21/26 P
G06F16/909
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022505517
(86)(22)【出願日】2021-06-02
(85)【翻訳文提出日】2022-01-26
(86)【国際出願番号】 CN2021097901
(87)【国際公開番号】W WO2022134478
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】202011546162.7
(32)【優先日】2020-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514322098
【氏名又は名称】ベイジン バイドゥ ネットコム サイエンス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing Baidu Netcom Science Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】2/F Baidu Campus, No.10, Shangdi 10th Street, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ハオ
(72)【発明者】
【氏名】チャオ、ルンメイ
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
5B175
【Fターム(参考)】
2C032HC27
2F129EE52
5B175DA03
5B175FA03
5B175HA01
5B175HB03
(57)【要約】
本開示は、経路推奨方法、装置、デバイス、記憶媒体及びプログラムを開示し、データ処理分野、特にインテリジェント推奨の分野に関する。該経路推奨方法は、N次元の行程ラベル情報を含む経路推奨要求を受信することと、N次元の行程ラベル情報に基づいて、主題経路ライブラリからM個の主題経路を選択することと、M個の主題経路から推奨経路を決定することと、を含み、ここで、N次元の行程ラベル情報に基づいて、主題経路ライブラリからM個の主題経路を選択することは、N次元のうちのi番目の次元の行程ラベル情報と、主題経路ライブラリにおける各主題経路の主題情報とに基づいて、主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択することを含み、ここで、Nは正の整数であり、Mは正の整数であり、iはN以下の正の整数である。本開示によれば、ユーザのユニークなニーズに対して、主題性の高い経路を自動的かつ効率的に推奨することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
N次元の行程ラベル情報を含む経路推奨要求を受信することと、
前記N次元の行程ラベル情報に基づいて、主題経路ライブラリからM個の主題経路を選択することと、
前記M個の主題経路から推奨経路を決定することと、を含み、
ここで、前記N次元の行程ラベル情報に基づいて、主題経路ライブラリからM個の主題経路を選択することは、
前記N次元のうちのi番目の次元の行程ラベル情報と、前記主題経路ライブラリにおける各主題経路の主題情報とに基づいて、前記主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択することを含み、
ここで、Nは正の整数であり、Mは正の整数であり、iはN以下の正の整数である、
経路推奨方法。
【請求項2】
前記N次元のうちのi番目の次元の行程ラベル情報と、前記主題経路ライブラリにおける各主題経路の主題情報とに基づいて、前記主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択することは、
前記i番目の次元の行程ラベル情報と、前記主題経路ライブラリにおける各主題経路の主題情報との類似度を決定することと、
前記類似度に基づいて、前記主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択することと、を含む、
請求項1に記載の経路推奨方法。
【請求項3】
前記M個の主題経路から推奨経路を決定することは、
前記M個の主題経路と、前記経路推奨要求に対応するユーザ情報とに基づいて、予め設定されたモデルを用いて、前記M個の主題経路における各主題経路のスコアを得ることと、
前記スコアに基づいて、前記M個の主題経路から推奨経路を決定することと、を含む、
請求項1に記載の経路推奨方法。
【請求項4】
前記経路推奨方法は、
少なくとも1つの関心点POIの、目標次元におけるラベル情報に基づいて、前記少なくとも1つのPOIをクラスタリングして、少なくとも1つのPOI集合を得ることと、
前記少なくとも1つのPOI集合に基づいて、前記目標次元に対応する少なくとも1つの主題経路を得、且つ、前記少なくとも1つのPOI集合のうちの各POI集合における各POIの前記ラベル情報に基づいて、前記少なくとも1つの主題経路における各主題経路の主題情報を得ることと、
前記少なくとも1つの主題経路を前記主題経路ライブラリに追加することと、をさらに含む、
請求項1から3までのいずれか1項に記載の経路推奨方法。
【請求項5】
前記経路推奨方法は、
前記経路推奨要求に対応するユーザ嗜好情報と、前記推奨経路における各POI情報とに基づいて、前記各POIの観光順序、観光時間及び移動手段のうちの少なくとも1つを決定すること、をさらに含む、
請求項1から3までのいずれか1項に記載の経路推奨方法。
【請求項6】
前記経路推奨方法は、
前記推奨経路と、前記推奨経路における各POIの予め設定された範囲内の食事・宿泊アドバイス情報とを電子地図上に表示すること、をさらに含む、
請求項1から3までのいずれか1項に記載の経路推奨方法。
【請求項7】
N次元の行程ラベル情報を含む経路推奨要求を受信するための受信モジュールと、
前記N次元の行程ラベル情報に基づいて、主題経路ライブラリからM個の主題経路を選択するための経路選択モジュールと、
前記M個の主題経路から推奨経路を決定するための経路決定モジュールと、を備え、
ここで、前記経路選択モジュールは、
前記N次元のうちのi番目の次元の行程ラベル情報と、前記主題経路ライブラリにおける各主題経路の主題情報とに基づいて、前記主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択することに用いられ、
ここで、Nは正の整数であり、Mは正の整数であり、iはN以下の正の整数である、
経路推奨装置。
【請求項8】
前記経路選択モジュールは、
前記i番目の次元の行程ラベル情報と、前記主題経路ライブラリにおける各主題経路の主題情報との類似度を決定するための類似度決定ユニットと、
前記類似度に基づいて、前記主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択するための選択ユニットと、を備える、
請求項7に記載の経路推奨装置。
【請求項9】
前記経路決定モジュールは、
前記M個の主題経路と、前記経路推奨要求に対応するユーザ情報とに基づいて、予め設定されたモデルを用いて、前記M個の主題経路における各主題経路のスコアを得るためのスコアリングユニットと、
前記スコアに基づいて、前記M個の主題経路から推奨経路を決定するための決定ユニットと、を備える、
請求項7に記載の経路推奨装置。
【請求項10】
前記経路推奨装置は、
少なくとも1つの関心点POIの、目標次元におけるラベル情報に基づいて、前記少なくとも1つのPOIをクラスタリングして、少なくとも1つのPOI集合を得るためのクラスタリングモジュールと、
前記少なくとも1つのPOI集合に基づいて、前記目標次元に対応する少なくとも1つの主題経路を得、且つ、前記少なくとも1つのPOI集合のうちの各POI集合における各POIの前記ラベル情報に基づいて、前記少なくとも1つの主題経路における各主題経路の主題情報を得るための経路生成モジュールと、
前記少なくとも1つの主題経路を前記主題経路ライブラリに追加するための経路追加モジュールと、をさらに備える、
請求項7から9までのいずれか1項に記載の経路推奨装置。
【請求項11】
前記経路推奨装置は、
前記経路推奨要求に対応するユーザ嗜好情報と、前記推奨経路における各POI情報とに基づいて、前記各POIの観光順序、観光時間及び移動手段のうちの少なくとも1つを決定するための経路計画モジュールをさらに備える、
請求項7から9までのいずれか1項に記載の経路推奨装置。
【請求項12】
前記経路推奨装置は、
前記推奨経路と、前記推奨経路における各POIの予め設定された範囲内の食事・宿泊アドバイス情報とを電子地図上に表示するための情報表示モジュールをさらに備える、
請求項7から9までのいずれか1項に記載の経路推奨装置。
【請求項13】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されるメモリと、を備え、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の経路推奨方法を実行させる、
電子デバイス。
【請求項14】
コンピュータに請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の経路推奨方法を実行させる命令を記憶するための非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
コンピュータにおいて、プロセッサにより実行されると、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の経路推奨方法を実現するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、データ処理の分野に関し、特にインテリジェント推奨の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
経済と生活水準の向上に伴い、人々は旅行や外出の需要が益々盛んになっている。旅行会社はユーザに旅行商品を提供するが、これらの旅行商品はユーザに対してカスタマイズされたものではない。
【0003】
インターネットの台頭に伴い、自分のユニークなニーズを満たすために、益々多くのユーザがフリープランの旅を選択している。通常、目的地がユーザにとって馴染みのない地域であるため、ユーザは旅行App(Application、アプリケーション)上で他のユーザが共有した旅行経路を検索する場合がある。しかし、これらの旅行経路の内容は複雑であり、対象となるユーザ層は千差万別であるため、ユーザは一般的に、ユーザが共有した旅行経路を見て初めて、自分のニーズに合致する経路を決定することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、経路推奨方法、装置、デバイス、及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の1つの態様では、経路推奨方法を提供し、該方法は、
N次元の行程ラベル情報を含む経路推奨要求を受信することと、
N次元の行程ラベル情報に基づいて、主題経路ライブラリからM個の主題経路を選択することと、
M個の主題経路から推奨経路を決定することと、を含み、
ここで、N次元の行程ラベル情報に基づいて、主題経路ライブラリからM個の主題経路を選択することは、
N次元のうちのi番目の次元の行程ラベル情報と、主題経路ライブラリにおける各主題経路の主題情報とに基づいて、主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択することを含み、
ここで、Nは正の整数であり、Mは正の整数であり、iはN以下の正の整数である。
【0006】
本開示のもう1つの様態では、経路推奨装置を提供し、該装置は、
N次元の行程ラベル情報を含む経路推奨要求を受信するための受信モジュールと、
N次元の行程ラベル情報に基づいて、主題経路ライブラリからM個の主題経路を選択するための経路選択モジュールと、
M個の主題経路から推奨経路を決定するための経路決定モジュールと、を備え、
ここで、経路選択モジュールは、
N次元のうちのi番目の次元の行程ラベル情報と、主題経路ライブラリにおける各主題経路の主題情報とに基づいて、前記主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択することに用いられ、
ここで、Nは正の整数であり、Mは正の整数であり、iはN以下の正の整数である。
【0007】
本開示のもう1つの様態では、電子デバイスを提供し、該デバイスは、
少なくとも1つのプロセッサと、
少なくとも1つのプロセッサに通信接続されるメモリと、を備え、
メモリには、少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、
命令が少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、本開示の任意の実施形態の方法を実行させる。
【0008】
本開示のもう1つの様態では、コンピュータ命令を記憶した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供し、該コンピュータ命令は、本開示の任意の実施形態の方法をコンピュータに実行させる。
【0009】
本開示のもう1つの様態では、プログラムを提供し、該プログラムは、プロセッサにより実行されると、本開示の任意の実施形態の方法を実現する。
【0010】
本開示の技術によれば、まず経路推奨要求における異なる次元の行程ラベル情報に対して、それぞれ主題経路を選択し、さらに、選択された主題経路から推奨経路を決定するので、経路推奨要求に対応するユニークなニーズに対して、主題性の高い経路を自動的かつ効率的に推奨することができる。
【0011】
ここに記載された内容は、本開示の実施形態のキーポイント又は重要な特徴を記述することを意図せず、また、本開示の範囲を制限することにも用いられないことを理解すべきである。本開示の他の特徴については、下記の明細書を通して説明を促す。
添付図面は、本方案をより良く理解するためのものであり、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の1つの実施形態による経路推奨方法の概略図である。
【
図2】本開示の他の実施形態による経路推奨方法の概略図である。
【
図3】本開示の経路推奨方法の1つの応用例の概略図である。
【
図4】本開示の1つの実施形態による経路推奨装置の概略図である。
【
図5】本開示の他の実施形態による経路推奨装置の概略図である。
【
図6】本開示の実施形態による経路推奨方法を実現するための電子デバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本開示の例示的な実施形態を、理解を容易にするために本開示の実施形態の様々な詳細を含む添付の図面に関連して説明するが、これらは単に例示的なものであると考えるべきである。したがって、当業者は、本開示の範囲及び精神を逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態に様々な変更及び修正を加えることができることを認識すべきである。同様に、以下の説明では、周知の機能及び構成については、明確化及び簡明化のために説明を省略する。
【0014】
図1は、本開示の1つの実施形態による経路推奨方法の概略図である。該方法は、以下を含む。
【0015】
S11において、N次元の行程ラベル情報を含む経路推奨要求を受信し、ここで、Nは正の整数である。
【0016】
S12において、N次元の行程ラベル情報に基づいて、主題経路ライブラリからM個の主題経路を選択し、ここで、Mは正の整数である。
【0017】
S13において、M個の主題経路から推奨経路を決定する。
【0018】
ここで、S11において、N次元の行程ラベル情報に基づいて、主題経路ライブラリからM個の主題経路を選択することは、
N次元のうちのi番目の次元の行程ラベル情報と、主題経路ライブラリにおける各主題経路の主題情報とに基づいて、主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択することを含み、ここで、iはN以下の正の整数である。
【0019】
例示的に、経路推奨要求は、ユーザの操作に基づいてトリガされてもよく、例えば、ユーザが行程目的地、行程時間などの情報を入力したときに、電子デバイスが、対応する経路推奨要求を受信する。
【0020】
上述のN次元は、ユーザ位置情報、地図領域位置情報、ユーザタイプ、行程シーン、移動手段、ニューホット指数などを含むことができる。
【0021】
ここで、ユーザ位置情報とは、ユーザが行程情報を入力したときの位置情報、例えば、ユーザが位置した都市を指すことができる。ユーザ位置情報次元の行程ラベル情報は、例えば、北京、上海、広州などである。
【0022】
地図領域位置情報は、ユーザが電子地図上で頻繁に閲覧する都市や景勝地など、ユーザが頻繁に閲覧する地域の地図領域であってもよく、地図領域位置情報次元に対応する行程ラベル情報は、当該都市や当該景勝地であってもよい。
【0023】
ユーザタイプは、ユーザの地域タイプ、状態タイプ、年齢タイプなどを含むことができる。ユーザタイプ次元の行程ラベル情報は、ローカルユーザ、オフサイトユーザ、シングルユーザ、ホームユーザ、高齢ユーザ、学生ユーザなどを含む。
【0024】
行程シーンは、行程の所在する季節を含むことができ、行程シーン次元に対応する行程ラベル情報は、春、夏、秋、冬、又は、早冬、晩冬等を含む。
【0025】
移動手段とは、ユーザの好みの交通手段、またはユーザが指定した交通手段を指すことができる。移動手段次元の行程ラベル情報は、例えば、サイクリング、徒歩、自家用車、公共交通機関の利用等である。
【0026】
ニューホット指数は、行程や経路で通過するPOI(Point of Interest、関心点)のニューホット具合または人気度を表すために使用される。ニューホット指数次元の行程ラベル情報は具体的な数値であってもよく、ニューホットな観光スポットに対するユーザの嗜好度に基づいて決定されることができる。
【0027】
本開示の実施形態では、N次元のうちの各次元の行程ラベル情報に基づいて、まず主題経路ライブラリからM個の主題経路を選択する。例えば、サイクリングを好む学生ユーザが、冬の旅の経路推奨要求を行うと、経路推奨要求には、移動手段、ユーザタイプ、行程シーンなどの複数の次元の行程ラベル情報が含まれる。これらの行程ラベル情報はそれぞれ、サイクリング、学生ユーザ、冬である。そして、主題経路ライブラリから、主題情報がサイクリング、学生専用、冬の旅である主題経路を選択する。ここで、各種の主題経路の数は特に限定されない。
【0028】
M個の主題経路が選択されると、経路推奨要求に対応する行程とユーザとに関する情報を総合的に考慮して、M個の主題経路から最適な経路を推奨経路として選択することができる。ここで、行程に関する情報には、例えば、行程時間帯の天気情報、行程計画所要時間、行程日数、行程シーンなどが含まれ、ユーザに関する情報には、例えば、性別、年齢などのユーザ像、グルメ消費価格嗜好、宿泊嗜好などのユーザ興味、旅行App上での閲覧行為などのユーザ行為が含まれる。例えば、サイクリングの主題経路と冬の旅の主題経路とを選択した後、シーンや行程時間帯の気象情報を総合的に考慮して、サイクリングの主題経路及び冬の旅の主題経路の中から冬の旅の主題経路を推奨経路として選択する。例示的に、推奨経路は、予め設定された条件、モデル、またはユーザの選択に基づいて、M個の主題経路から決定されてもよい。
【0029】
本開示の実施形態により提供される経路推奨方法は、まず経路推奨要求における異なる次元の行程ラベル情報に対して、それぞれ主題経路を選択し、さらに、選択された主題経路から推奨経路を決定するので、経路推奨要求に対応するユニークなニーズに対して、主題性の高い経路を自動的かつ効率的に推奨することができる。
【0030】
例示的な一実施形態では、上述のステップS12において、N次元のうちのi番目の次元の行程ラベル情報と、主題経路ライブラリにおける各主題経路の主題情報とに基づいて、主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択することは、
【0031】
i番目の次元の行程ラベル情報と、主題経路ライブラリにおける各主題経路の主題情報との類似度を決定することと、
【0032】
類似度に基づいて、主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択することと、を含む。
【0033】
例えば、ユーザ位置情報次元の行程ラベル情報は北京であり、すなわち、北京周辺観光、故宮観光などの主題情報は行程ラベル情報との類似度が高く、広州周辺観光の主題情報は行程ラベル情報との類似度が低いので、主題情報が北京周辺観光、故宮観光などである主題経路を選択し、主題情報が広州周辺観光である主題経路を選択しない。
【0034】
例示的に、類似度に基づいて、主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択することは、類似度が予め設定された閾値よりも大きい、少なくとも1つの主題経路を主題経路ライブラリから選択することを含む。
【0035】
ここで、類似度は、類似度計算モデルまたは行程ラベル情報と主題情報との特徴距離に基づいて決定することができる。
【0036】
以上の例示的な実施形態によれば、行程ラベル情報と主題情報とのマッチ度を、類似度を用いて定量化することにより、行程ラベル情報にマッチングする主題経路を正確に選択することができる。
【0037】
例示的な一実施形態では、上述のステップS13において、M個の主題経路から推奨経路を決定することは、
【0038】
M個の主題経路と、経路推奨要求に対応するユーザ情報とに基づいて、予め設定されたモデルを用いて、M個の主題経路における各主題経路のスコアを得ることと、
【0039】
スコアに基づいて、M個の主題経路から推奨経路を決定することと、を含む。
【0040】
例示的に、予め設定されたモデルは、監視付きトレーニングに基づいて得られたランキングモデルまたは分類モデルを含むことができる。実際の応用では、DCN(Deep&CrossNetwork、ディープ&クロスネットワーク)などを選択して実現することができる。
【0041】
上述した経路推奨要求に対応するユーザ情報には、ユーザ像、ユーザ興味、ユーザ行為などが含まれる。ここで、ユーザ像には、例えば性別、年齢などが含まれ、ユーザ興味には、例えばグルメ消費価格嗜好、宿泊嗜好などが含まれ、ユーザ行動には、例えば旅行Appや電子地
図App上での閲覧行為、検索行為、地図スタンプ行為などが含まれる。
【0042】
例示的に、主題経路の主題情報、行程ラベル情報及びユーザ情報を、予め設定されたモデルに入力して、予め設定されたモデルによって出力された主題経路のスコアを得ることができる。このスコアScoreは、次の式を参照して決定することができる。
【0043】
Score=f(user_profile,user_interest,user_action,scene,theme_info) 式1
【0044】
ここで、user_profileはユーザ像を表し、user_interestはユーザ興味を表し、user_actionはユーザ行為を表し、sceneは行程ラベル情報におけるシーン情報を表し、theme_infoは主題経路の主題情報を表す。f(*)は予め設定されたモデルに対応する関数を表す。
【0045】
本開示の実施形態はまた、上述した主題経路の生成方法を提供する。具体的に、
図2は、本開示の別の実施形態によって提供される経路推奨方法を示し、この方法は、以下を含むことができる。
【0046】
ステップS21において、少なくとも1つの関心点POIの、目標次元におけるラベル情報に基づいて、少なくとも1つのPOIをクラスタリングして、少なくとも1つのPOI集合を得る。
【0047】
ステップS22において、少なくとも1つのPOI集合に基づいて、目標次元に対応する少なくとも1つの主題経路を得、且つ、少なくとも1つのPOI集合のうちの各POI集合における各POIのラベル情報に基づいて、少なくとも1つの主題経路における各主題経路の主題情報を得る。
【0048】
ステップS23において、少なくとも1つの主題経路を主題経路ライブラリに追加する。
【0049】
例示的に、目標次元は、POIの位置、推奨ユーザタイプ、推奨観光時間、推奨移動手段、特色情報、ニューホット指数などを含むことができる。
【0050】
ここで、POIの推奨ユーザタイプ次元のラベル情報は、ローカルユーザまたはオフサイトユーザであってもよい。電子地
図Appを利用して、地図中のあるPOIに対するユーザのクリックやナビゲーションなどのインタラクション行為を、各ユーザの常住地情報と合わせて、当該POIに対するローカルユーザとオフサイトユーザとのインタラクション回数の割合を統計的に得ることができる。例えば、北京百望山の、ローカルユーザとオフサイトユーザとのインタラクションの割合は、ローカル:オフサイト=99:1である可能性があるため、百望山の推奨ユーザタイプ次元におけるラベル情報はローカルユーザとなる。
【0051】
POIの推奨観光時間には、推奨の季節、月、時間帯(朝昼晩など)を含めることができる。電子地
図Appの軌跡データにより、POIの異なる時間帯における人の流れのデータを統計的に得ることができ、人の流れのデータと営業時間とに基づいて、POIの推奨観光時間のラベル情報を決定することができ、例えば春や夏、月曜日や週末などとなる。
【0052】
POIの推奨移動手段次元のラベル情報は、サイクリング、徒歩、自家用車、公共交通機関の利用などであってもよい。電子地
図Appのナビゲーションデータを利用して、当該POIを行き来するユーザのナビゲーション方法分布情報を統計し、POIの推奨移動手段を得ることができる。
【0053】
POIの特色情報次元のラベル情報は、ユーザレビューや第三者のオープンデータから抽出及び掘り起こされたキーワード、例えば、紅葉、西北、草原、親子、インスタ映えなどであってもよい。
【0054】
POIのニューホット指数のラベル情報は、具体的なニューホット指数数値である。電子地
図Appの統計情報や第三者のオープンデータに基づいて、POIのニューホット指数を掘り起こすことができる。例えば、期間限定で開放され、600年大規模記念展にある故宮博物院のニューホット指数は高く、人気イベントがなく、長年開放されている百望山のニューホット指数は低い。ニューホット指数は、定期的に統計更新することができる。
【0055】
本開示の実施形態では、POIのある次元におけるラベル情報に基づいて、POIをクラスタリングして、少なくとも1つのPOI集合を得、異なるPOI集合に対応するラベル情報の差別が大きく、同じPOI集合のうちの各POIのラベル情報の差別が小さい。少なくとも1つのPOI集合のうちの各POI集合における各POIに基づいて、各POIを含む主題経路を得ることができる。ここで、当該主題経路の主題情報は、各POIの目標次元におけるラベル情報と同一または近似である。
【0056】
例えば、POIの推奨観光時間に基づいてクラスタリングすることで、春の旅に適したPOIを1つのカテゴリに、夏の旅に適したPOIを別の1つのカテゴリにまとめることができる。同じカテゴリのPOIに基づいて1つの主題経路を取得すれば、春の旅に適した主題経路と夏の旅に適した経路とを得ることができる。
【0057】
類似的に、位置に基づいてクラスタリングすることで、故宮周辺観光の主題経路や北京必見観光スポットの主題経路など、異なる位置地域や都市に位置する複数の主題経路を得ることができる。
【0058】
移動手段に基づいてクラスタリングすることで、ドライブ旅行の主題経路や、サイクリングの主題経路などを得ることができる。
【0059】
特色情報に基づいてクラスタリングすることで、紅葉観光の主題経路や、親子観光の主題経路などを得ることができる。
【0060】
ニューホット情報に基づいてクラスタリングすることで、例えば10月に見逃せない展覧の主題経路等を得ることができる。
【0061】
このように、上述した実施形態によれば、特定のユーザニーズに対する主題性が高く、主題の楽しさに富んだ主題経路を掘り起こすことができ、ユーザにそのユニークなニーズを満たす経路を推奨するのに有利である。また、主題経路が自動的に生成されるので、ユーザが主題経路の設計に手間をかける必要がなく、人手によるコンテンツ生成のストレスを軽減し、効率的に経路推奨を行うことができる。
【0062】
例示的に、上述の経路推奨方法は、さらに、
経路推奨要求に対応するユーザ嗜好情報と、推奨経路における各POI情報とに基づいて、各POIの観光順序、観光時間及び移動手段のうちの少なくとも1つを決定することを含むことができる。
【0063】
実際の応用では、ユーザの出発時間、行程の過密具合等の行程関連情報や、移動手段嗜好(飛行機/列車/ドライブ/公共交通など)、旅行距離嗜好(短距離/長距離など)等のユーザ嗜好情報、各POIの位置情報、滞在予定時間などを合わせて、旅行経路や、具体的なスケジュールを自動的に生成することができる。例えば、車の所有者ユーザにドライブ経路を推奨し、車の非所有者ユーザに公共交通経路を推奨することができる。また、大学生ユーザと子供のいるユーザとに過密具合の異なるスケジュールを推奨し、例えば、大学生ユーザに2日間、子供のいるユーザに3日間などをアレンジする。
【0064】
以上の実施形態によれば、推奨経路における各POIの観光行程を自動的に計画することができ、人手による計画のストレスを軽減し、ユーザパフォーマンスを向上させることができる。
【0065】
例示的に、上述の経路推奨方法はさらに、
推奨経路と、推奨経路における各POIの予め設定された範囲内の食事・宿泊アドバイス情報とを電子地図上に表示する。
【0066】
ここで、食事・宿泊アドバイス情報には、推奨グルメ情報や推奨ホテル情報が含まれてもよい。
【0067】
例示的に、当該電子地図は、電子地
図Appにおける地図であってもよい。電子地図の既存の周辺スポット推奨機能に基づいて、ユーザ興味(例えば、グルメ消費価格、宿泊嗜好など)等と合わせて、推奨グルメ情報と推奨宿泊情報とを得ることができ、推奨経路、推奨経路における各POIに対する計画・アレンジ、推奨グルメ情報、及び推奨宿泊情報に基づいて、比較的完備した旅行案内を得ることができる。
【0068】
実際の応用では、各POIの観光時間に応じて食事や宿泊のアドバイス情報を決定することができる。例えば、行程中のある観光スポットが終わった後に昼食の時間であれば、ユーザに周辺グルメをインテリジェント推奨し、電子地図上の当該観光スポットの表示エリアにおいて周辺グルメを表示する。また、例えば、ある日の最後の観光スポットの表示エリアには、周辺のホテルなどを表示する。
【0069】
図3は、本開示の実施形態によって提供された経路推奨方法の応用例を示す概略図である。
図3に示すように、経路推奨方法の全体を、オフライン戦略掘り起こしと、オンライン戦略発効との2つの部分に分けて実現することができる。ここで、オフライン戦略掘り起こし部分は、予め設定された範囲内のPOI、ユーザ行為情報及び第三者オープンデータを取得し、これらのコンテンツに対して内容理解することにより、主題経路を生成し、主題経路ライブラリを得ることができ、ここでの主題経路を候補経路とする。オンライン戦略発効部分には、リコールモジュール、順序付けモジュール、自動経路計算モジュール、及び周辺推奨モジュールが含まれる。ここで、リコールモジュールは、現在のシーン情報及びユーザ情報に基づいて、主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択する。順序付けモジュールは、予め設定されたモデルによって少なくとも1つの主題経路に対して順序付けて推奨経路を得る。自動経路計算モジュールは、ユーザ情報である推奨経路に基づいて、推奨経路における各POIの具体的なアレンジを計画し、周辺推奨モジュールは、ユーザに食事・宿泊アドバイス情報を推奨する。このようにして、観光経路や食事・宿泊アドバイスを考慮した、完備の旅行案内を得ることができる。
【0070】
このように、本開示の実施形態に提供される方法によれば、まず経路推奨要求における異なる次元の行程ラベル情報に対して、それぞれ主題経路を選択し、さらに、選択された主題経路から推奨経路を決定するので、経路推奨要求に対応するユニークなニーズに対して、主題性の高い経路を自動的かつ効率的に推奨することができる。
【0071】
本発明は、上記の各方法の実現として、経路推奨装置も提供する。
図4に示すように、当該装置は、
N次元の行程ラベル情報を含む経路推奨要求を受信するための受信モジュール410と、ここで、Nは正の整数であり、
N次元の行程ラベル情報に基づいて、主題経路ライブラリからM個の主題経路を選択するための経路選択モジュール420と、ここで、Mは正の整数であり、
M個の主題経路から推奨経路を決定するための経路決定モジュール430と、を備え、
ここで、経路選択モジュールは、N次元のうちのi番目の次元の行程ラベル情報と、主題経路ライブラリにおける各主題経路の主題情報とに基づいて、主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択し、ここで、iはN以下の正の整数である。
【0072】
例示的に、
図5に示すように、経路選択モジュール420は、
i番目の次元の行程ラベル情報と、前記主題経路ライブラリにおける各主題経路の主題情報との類似度を決定するための類似度決定ユニット421と、
類似度に基づいて、前記主題経路ライブラリから少なくとも1つの主題経路を選択するための選択ユニット422と、を備える。
【0073】
例示的に、
図5に示すように、経路決定モジュール430は、
M個の主題経路と、経路推奨要求に対応するユーザ情報とに基づいて、予め設定されたモデルを用いて、M個の主題経路における各主題経路のスコアを得るためのスコアリングユニット431と、
スコアに基づいて、M個の主題経路から推奨経路を決定するための決定ユニット432と、を備える。
【0074】
例示的に、
図5に示すように、当該装置はさらに、
少なくとも1つの関心点POIの、目標次元におけるラベル情報に基づいて、前記少なくとも1つのPOIをクラスタリングして、少なくとも1つのPOI集合を得るためのクラスタリングモジュール510と、
少なくとも1つのPOI集合に基づいて、目標次元に対応する少なくとも1つの主題経路を得、且つ、少なくとも1つのPOI集合のうちの各POI集合における各POIのラベル情報に基づいて、少なくとも1つの主題経路における各主題経路の主題情報を得るための経路生成モジュール520と、
少なくとも1つの主題経路を主題経路ライブラリに追加するための経路追加モジュール530と、を備える。
【0075】
例示的に、
図5に示すように、当該装置はさらに、
経路推奨要求に対応するユーザ嗜好情報と、推奨経路における各POI情報とに基づいて、各POIの観光順序、観光時間及び移動手段のうちの少なくとも1つを決定するための経路計画モジュール540を備える。
【0076】
例示的に、
図5に示すように、装置はさらに、
推奨経路と、推奨経路における各POIの予め設定された範囲内の食事・宿泊アドバイス情報とを電子地図上に表示するための情報表示モジュール550を備える。
【0077】
本開示の実施形態によって提供される装置は、本発明の実施形態によって提供される方法を実現することができ、相応の有益な効果を有する。
【0078】
本開示の実施形態によれば、本開示はまた、電子装置、可読記憶媒体、及びコンピュータプログラムを提供する。
【0079】
図6は、本開示の実施形態を実現するための電子デバイス600のブロック図である。電子デバイスは、各形式のデジタルコンピュータを指し、例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、大型コンピュータ、及びその他の適合するコンピュータが挙げられる。電子デバイスは、各形式の移動装置をさらに指し、例えば、パーソナルデジタルアシスタント、セルラー電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、及びその他の類似のコンピュータ装置が挙げられる。本開示に記載されているコンポーネント、それらの接続関係、及び機能は例示的なものに過ぎず、本開示に記載・特定されているものの実現を限定するわけではない。
【0080】
図6に示すように、デバイス600は、リードオンリーメモリ(ROM)602に記憶されたコンピュータプログラム命令、又は記憶ユニット608からランダムアクセスメモリ(RAM)603にローディングされたコンピュータプログラム命令に基づいて、各種の適切な動作と処理を実行できるコンピューティングユニット601を含む。RAM603には、デバイス600の動作に必要な各種のプログラム及びデータをさらに記憶することができる。コンピューティングユニット601と、ROM602と、RAM603とは、バス604を介して互いに接続されている。入力/出力(I/O)インターフェース605もバス604に接続されている。
【0081】
デバイス600における複数のコンポーネントは、I/Oインターフェース605に接続されており、その複数のコンポーネントは、キーボードやマウスなどの入力ユニット606と、種々なディスプレイやスピーカなどの出力ユニット608と、磁気ディスクや光学ディスクなどの記憶ユニット608と、ネットワークカード、モデム、無線通信トランシーバーなどの通信ユニット609と、を備える。通信ユニット609は、デバイス600がインターネットのようなコンピュータネット及び/又は種々なキャリアネットワークを介して他の機器と情報/データを交換することを許可する。
【0082】
コンピューティングユニット601は、処理及びコンピューティング能力を有する様々な汎用及び/又は専用の処理コンポーネントであってもよい。コンピューティングユニット601のいくつかの例としては、中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、様々な専用の人工知能(AI)コンピューティングチップ、様々な機械学習モデルアルゴリズムを実行するコンピューティングユニット、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び任意の適切なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラなどを備えるが、これらに限定されない。コンピューティングユニット601は、上述で説明された各方法及び処理、例えば経路推奨方法を実行する。例えば、いくつかの実施形態では、経路推奨方法を、記憶ユニット608のような機械読み取り可能な媒体に有形的に含まれるコンピュータソフトウエアプログラムとして実現することができる。一部の実施形態では、コンピュータプログラムの一部又は全ては、ROM602及び/又は通信ユニット609を介して、デバイス600にロード及び/又はインストールすることができる。コンピュータプログラムがRAM603にロードされてコンピューティングユニット601によって実行される場合に、前述した経路推奨方法の1つ又は複数のステップを実行することができる。追加可能に、他の実施形態では、コンピューティングユニット601は、他の任意の適当な方式(例えば、ファームウェア)により経路推奨方法を実行するように構成することができる。
【0083】
ここで記載されているシステム又は技術の各種の実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、コンピュータのハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はこれらの組み合わせによって実現することができる。これらの各実施形態は、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムにて実行及び/又は解釈される1つ又は複数のコンピュータプログラムにより実行することを含み得、該プログラマブルプロセッサは、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス、及び少なくとも1つの出力デバイスからデータ及び命令を受け取り、データ及び命令を該ストレージシステム、該少なくとも1つの入力デバイス、及び該少なくとも1つの出力デバイスに転送することができる専用又は汎用のプログラマブルプロセッサであってもよい。
【0084】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで作成することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又は他のプログラミングデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されることにより、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行される場合に、フローチャート及び/又はブロック図に規定された機能/動作を実行することができる。プログラムコードは、完全にマシンで実行されてもよいし、部分的にマシンで実行されてもよいし、独立したソフトパッケージとして部分的にマシンで実行されるとともに部分的にリモートマシンで実行されてもよし、又は完全にリモートマシン又はサーバで実行されてもよい。
【0085】
本開示の説明において、機械読み取り可能な媒体は、有形な媒体であってもよく、命令実行システム、装置又は機器によって、又は命令実行システム、装置又は機器と合わせて用いられるプログラムを含み、又は記憶する。機械読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な信号媒体又は機械読み取り可能な記憶媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、又は半導体システム、装置、又はデバイス、又は前述した内容の任意の適切な組み合わせを含むことができるがこれらに限定されない。機械読み取り可能な記憶媒体のさらなる具体例として、1つ又は複数の配線による電気的接続、ポータブルコンピュータディスクカートリッジ、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(RMO)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPRMO又はフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-RMO)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又は前述した内容の任意の組み合わせを含む。
【0086】
ユーザとのインタラクションを提供するために、コンピュータでここで記載されているシステム及び技術を実施することができ、当該コンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニターなど)、ユーザが入力をコンピュータに提供するためのキーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボールなど)を備えるができる。ユーザとのインタラクションを提供するために、他の種類の装置を使用することもでき、例えば、ユーザに提供するフィードバックは、いかなる形式のセンサーフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバックなど)であってもよく、また、いかなる形式(例えば、音響入力、音声入力、触覚入力など)によって、ユーザからの入力を受付取ることができる。
【0087】
ここに記載されているシステムと技術を、バックグラウンド部品に含まれるコンピューティングシステム(例えば、データサーバとして)、又はミドルウェア部品を含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロント部品を含むコンピューティングシステム(例えば、GUI又はネットワークブラウザを有するユーザコンピュータが挙げられ、ユーザがGUI又は当該ネットワークブラウザによって、ここに記載されているシステムと技術の実施形態とインタラクションすることができる)、又はこのようなバックグラウンド部品、ミドルウェア部品、又はフロント部品のいかなる組合せのコンピューティングシステムで実施することができる。如何なる形式又はメディアのデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)を介して、システムの部品を互いに接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)及びインターネットを含む。
【0088】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバを含み得る。通常、クライアントとサーバは、互いに離れており、通信ネットワークを介してインタラクションを行うことが一般的である。対応するコンピュータで動作することで、クライアント-サーバの関係を有するコンピュータプログラムによってクライアントとサーバの関係を生み出す。
【0089】
上記の様々な態様のフローを使用して、ステップを新たに順序付け、追加、又は削除することが可能であることを理解すべきである。例えば、本開示で記載された各ステップは、並列に実行しても良いし、順次に実行しても良いし、異なる順序で実行しても良い。本開示で開示された技術案が所望する結果を実現することができる限り、本開示ではこれに限定されない。
【0090】
上記具体的な実施形態は、本開示の保護範囲に対する限定を構成するものではない。当業者は、設計事項やその他の要因によって、様々な修正、組み合わせ、サブ組み合わせ、及び代替が可能であることを理解するべきである。本開示の要旨及び原理原則内における変更、均等な置換及び改善などは、いずれも本開示の保護範囲に含まれるべきである。
【国際調査報告】