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特表2023-511959生検のためのMRI誘導ロボットシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-23
(54)【発明の名称】生検のためのMRI誘導ロボットシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/30 20160101AFI20230315BHJP
   A61B 5/055 20060101ALI20230315BHJP
【FI】
A61B34/30
A61B5/055 390
A61B5/055 320
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022544863
(86)(22)【出願日】2021-01-22
(85)【翻訳文提出日】2022-08-30
(86)【国際出願番号】 US2021014628
(87)【国際公開番号】W WO2021150902
(87)【国際公開日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】62/965,070
(32)【優先日】2020-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521355832
【氏名又は名称】プロマクソ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ディネシュ クマー
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー ナセブ
(72)【発明者】
【氏名】ラム ナラヤナン
(72)【発明者】
【氏名】アミット ボーラ
【テーマコード(参考)】
4C096
【Fターム(参考)】
4C096AA18
4C096AB41
4C096AD03
4C096AD08
4C096AD14
4C096AD19
4C096CA58
4C096DC01
4C096DC22
4C096DC28
4C096FC20
(57)【要約】
誘導ロボットシステムが開示される。誘導ロボットシステムは、対象のリアルタイム撮像のための磁気共鳴撮像装置と、リアルタイムに画像を分析するためのコンピューターシステムと、画像のリアルタイム分析に基づいてロボットアームを誘導するためのロボットシステムとを含む。誘導ロボットシステムを使用する方法も開示される。方法は、対象のライブ磁気共鳴画像を取得することと、ライブ磁気共鳴画像を分析して対象の標的部分を継続的に識別することと、ライブ磁気共鳴画像に基づいてロボットアームを対象の識別された標的部分に向けて誘導することと、対象の標的部分で処置を実行することとを含む。誘導ロボットシステムを使用する非限定的な処置は、例えば、生検、ステント挿入を含み得る。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘導ロボットシステムであって、
対象の磁気共鳴画像を継続的に取得するための磁気撮像装置と、
ロボットアームと、
前記磁気共鳴画像を分析し、前記対象の部分を識別するためのコンピューターシステムと、を含み、
前記磁気共鳴画像が、前記ロボットアームを前記対象の前記部分に誘導するためにリアルタイムで分析される、誘導ロボットシステム。
【請求項2】
前記ロボットアームが、薬剤送達のために構成される構成要素に取り付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ロボットアームが、標本を抽出するために前記対象の前記部分に針を挿入するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ロボットアームが、前記対象の前記部分にステントを配置するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ロボットアームが、前記対象の前記部分からサンプルを除去するように構成される針に取り付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ロボットアームが、前記対象の前記部分を切断することによって前記識別された部分を除去するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ロボットアームが、複数の針を含むエンドエフェクターに取り付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記ロボットアームが、一つまたは複数のステントを移送するように構成されるエンドエフェクターに取り付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記ロボットアームが、一つまたは複数の小線源治療シードを移送するように構成されるエンドエフェクターに取り付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記ロボットアームが、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、医療処置のリストからの医療処置における検査のために標本を抽出するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
誘導ロボットシステムを使用する方法であって、
対象のライブ磁気共鳴画像を取得することと、
前記ライブ磁気共鳴画像の画像分析を実施して、前記対象の標的部分を継続的に識別することと、
前記ライブ磁気共鳴画像に基づいて、ロボットアームを前記対象の識別された標的部分に向かって自動的に誘導することと、および
前記対象の前記標的部分で処置を行うことと、を含む、方法。
【請求項12】
取得されたライブ磁気共鳴画像が、前記処置を制御するための機能的ボタンを含むグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)内に表示される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
取得されたライブ磁気共鳴画像が、前記処置中に挿入される針の近くの高解像度画像部分と、前記針から遠く離れた低解像度画像部分とを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記処置の実施中に患者の動きに対して取得されたライブ磁気共鳴画像を修正することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記針の挿入中の動作アーチファクトに対し、取得されたライブ磁気共鳴画像を修正することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記患者の動きを手動で修正するために、既存のアクションをオーバーライドすることをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
タッチ入力、マウス入力、またはジョイスティック入力を使用して前記GUIを制御することによって、前記ロボットアームを手動で前進させることをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記ロボットアームに取り付けられる針を提供することと、
前記針の位置を捕捉するために自動セグメンテーションを行うことと、
前記針を抜去することと、
前記針を次の標的位置に前進させることと、をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記処置が、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、医療処置のリストからの一つを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
誘導ロボットシステムを使用する方法であって、
対象の磁気共鳴画像を継続的に取得することと、
前記磁気共鳴画像内の前記対象の標的部分を継続的に識別することと、
ロボットアームに取り付けられる針を前記対象の識別された標的部分に向かって誘導することであって、前記磁気共鳴画像が、前記針を前記対象の前記標的部分に誘導するためにリアルタイムで分析される、誘導することと、
前記対象の前記標的部分に前記針を挿入し、標本を抽出することと、を含む、方法。
【請求項21】
連続的に取得されたライブ磁気共鳴画像が、前記針の挿入中に制御するための機能的ボタンを含むグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)内に表示される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
連続的に取得されたライブ磁気共鳴画像が、前記針の近くの高解像度画像部分と、前記針から遠く離れた低解像度画像部分とを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記連続的に取得されたライブ磁気共鳴画像を自動的に修正して、前記針の挿入中の動きによるブレを補正することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
修正された取得されたライブ磁気共鳴画像に基づいて、前記挿入中に、前記針の軌道を自動的に修正することをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
既存の誘導軌道をオーバーライドして、前記動きによるブレを手動で修正することをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
タッチ入力、マウス入力、またはジョイスティック入力を使用して前記GUIを制御することによって、前記ロボットアームを手動で前進させることをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記針の位置を捕捉するために自動セグメンテーションを行うことと、
前記針を抜去することと、
前記針を次の標的位置に前進させることと、をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項28】
抽出された標本が、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、リストからの医療処置で検査される、請求項20に記載の方法。
【請求項29】
前記誘導が、磁気共鳴画像を継続的に取得するように構成される磁気撮像装置の中心にある穴を通して、前記針を誘導することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項30】
誘導システムを使用する方法であって、
対象のライブ磁気共鳴画像を取得することと、
前記ライブ磁気共鳴画像内の前記対象の標的部分を継続的に識別することと、
機械アームに取り付けられるエンドエフェクターを前記対象の識別された標的部分に向かって誘導することであって、前記エンドエフェクターが複数の針を移送する、誘導することと、
前記複数の針を前記対象の前記標的部分に一度に一つずつ挿入し、前記対象の前記標的部分から複数の標本を抽出することと、を含む、方法。
【請求項31】
取得されたライブ磁気共鳴画像が、前記複数の針の挿入中に制御するための機能的ボタンを含むグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)内に表示される、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
取得されたライブ磁気共鳴画像が、挿入された針の近くの高解像度画像部分と、前記挿入された針から遠く離れた低解像度画像部分とを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記取得されたライブ磁気共鳴画像を自動的に修正して、前記複数の針の挿入中の動きによるブレを補正することをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
修正された取得されたライブ磁気共鳴画像に基づいて、前記挿入中に挿入された針の軌道を自動的に修正することをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
既存の誘導軌道をオーバーライドして、前記動きによるブレを手動で修正することをさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
タッチ入力、マウス入力、またはジョイスティック入力を使用して前記GUIを制御することによって、前記機械アームを手動で前進させることをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項37】
挿入された針の位置を捕捉するために自動セグメンテーションを行うことと、
前記挿入された針を抜去することと、
さらなる針を次の位置に挿入することと、をさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項38】
抽出された標本が、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、リストからの一つまたは複数の医療処置で検査される、請求項30に記載の方法。
【請求項39】
前記機械アームに取り付けられる前記エンドエフェクターを、前記対象の前記識別された標的部分に向かって前記誘導することが、磁気共鳴画像を継続的に取得するように構成される片面磁気撮像装置の中心にある穴を通して誘導することを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項40】
誘導ロボットシステムであって、
対象のリアルタイム撮像のための撮像装置と、
画像をリアルタイムで分析するためのコンピューターシステムと、
ロボットアームを含むロボットシステムであって、前記ロボットシステムが、前記画像のリアルタイム分析に基づいて、外科手術処置中に前記ロボットアームを誘導するように構成され、前記ロボットアームが、
近位端と、
ロボット外科手術ツールを保持するように構成される遠位端とを含む、ロボットシステムと、を含み、
前記撮像装置が、前記外科手術処置中に前記ロボットアームの前記近位端と前記対象の中間に配置される、誘導ロボットシステム。
【請求項41】
前記ロボットアームの前記遠位端が、薬剤送達のために構成される構成要素に取り付けられる、請求項40に記載のシステム。
【請求項42】
前記ロボットアームの前記遠位端が、標本を抽出するために前記対象に針を挿入するように構成される、請求項40に記載のシステム。
【請求項43】
前記ロボットアームが、前記対象にステントを配置するように構成される、請求項40に記載のシステム。
【請求項44】
前記ロボットアームが、前記対象からサンプルを除去するように構成される針に取り付けられる、請求項40に記載のシステム。
【請求項45】
前記ロボットアームがアブレーションツールに取り付けられる、請求項40に記載のシステム。
【請求項46】
前記ロボットアームの前記遠位端が、複数の針を含むエンドエフェクターに取り付けられる、請求項40に記載のシステム。
【請求項47】
前記ロボットアームの前記遠位端が、一つまたは複数のステントを移送するように構成されるエンドエフェクターに取り付けられる、請求項40に記載のシステム。
【請求項48】
前記ロボットアームの前記遠位端が、一つまたは複数の小線源治療シードを移送するように構成されるエンドエフェクターに取り付けられる、請求項40に記載のシステム。
【請求項49】
前記ロボットアームが、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、医療処置のリストからの医療処置における検査のために標本を抽出するように構成される、請求項40に記載のシステム。
【請求項50】
前記ロボットアームが、前記撮像装置内の穴を通って延在し、前記対象に近接して前記ロボットアームの前記遠位端を位置付けるように構成される、請求項40に記載のシステム。
【請求項51】
前記ロボットアームがモーターを含み、前記撮像装置が、
前記モーターによって生成されるノイズを検出し、
取得された信号から検出されたノイズを除去する、ように構成されたアクティブノイズキャンセレーションモジュールを含む、請求項40に記載のシステム。
【請求項52】
前記撮像装置が、その中心に穴を有する片面磁気共鳴撮像装置である、請求項40に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、35 U.S.C.§ 119(e)に基づき、2020年1月23日に出願された「GUIDED ROBOTIC SYSTEM,METHODS AND APPARATUS FOR BIOPSY」と題する、米国仮特許出願第62/965,070号の優先権を主張し、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
磁気撮像、特に磁気共鳴撮像(MRI)は、現代医学において普遍的である。MRIは、スクリーニング、生検の計画、および治療の計画、または外科的介入のための診断スキャンを実施するための最良の撮像様式の一つであり続けるが、手術または処置中のガイダンスのためのMRIシステムの使用は困難であり、場合によっては、さまざまな問題のため、非常に限られた成功でしかない。問題の一部は、例えば、MRIシステムでの撮像に必要な強い磁場に由来する。このような場合、磁気共鳴撮像の間、MRIシステム内の大きな磁石からの強力な磁気力は、金属または任意の磁気可能な部分を含む外科手術または診断ツールを損傷し得る。一部の事例では、強い磁場はまた、強い磁場の存在下で外科医または医療従事者を危険にさらす場合がある。安全上の理由から、外科医または医療従事者の代わりにロボットまたはロボットシステムを使用する場合、強い磁場が、例えば、制御システムもしくは機構、またはロボットアームを結合する相互接続ジョイントを含む、ロボットのさまざまな構成要素に干渉し得る、従ってロボットを一時的または永久的に誤動作させる可能性がある。従って、MRIシステムなどの医療撮像装置と連動して効果的かつ正確に動作できるロボットシステムの必要性がある。
【発明の概要】
【0003】
さまざまな実施形態によれば、誘導ロボットシステムが提供される。誘導ロボットシステムは、対象の磁気共鳴画像を継続的に取得するための磁気撮像装置と、ロボットアームと、磁気共鳴画像を分析し、対象の部分を識別するためのコンピューターシステムとを含み、磁気共鳴画像が、ロボットアームを対象の部分に誘導するためにリアルタイムで分析される。
【0004】
システムのさまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、薬剤送達のために構成される構成要素に取り付けられる。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、標本を抽出するために対象の部分に針を挿入するように構成される。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、対象の部分にステントを配置するように構成される。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、部分からサンプルを除去するように構成される針に取り付けられる。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、部分を切断することによって識別された部分を除去するように構成される。
【0005】
さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、複数の針を含むエンドエフェクターに取り付けられる。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、一つまたは複数のステントを移送するように構成されるエンドエフェクターに取り付けられる。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、一つまたは複数の小線源治療シードを移送するように構成されるエンドエフェクターに取り付けられる。
【0006】
さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、医療処置のリストから医療処置における検査のために標本を抽出するように構成される。
【0007】
さまざまな実施形態によれば、誘導ロボットシステムを使用する方法が提供される。方法は、対象のライブ磁気共鳴画像を取得することと、ライブ磁気共鳴画像の画像分析を実行して対象の標的部分を継続的に特定することと、ライブ磁気共鳴画像に基づいてロボットアームを対象の識別された標的部分に向けて誘導することと、対象の標的部分で処置を実行することと、を含む。
【0008】
方法のさまざまな実施形態によれば、取得されたライブ磁気共鳴画像が、処置を制御するための機能的ボタンを含むグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)内に表示される。さまざまな実施形態によれば、取得されたライブ磁気共鳴画像が、処置中に挿入される針の近くの高解像度画像部分と、針から遠く離れた低解像度画像部分とを含む。
【0009】
さまざまな実施形態によれば、方法は、処置の実施中に患者の動きのために取得されたライブ磁気共鳴画像を修正することをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法は、針の挿入中の動作アーチファクトについて取得されたライブ磁気共鳴画像を修正することをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法は、患者の動きを手動で修正するための既存のアクションをオーバーライドすることをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法は、タッチ入力、マウス入力、またはジョイスティック入力を使用してGUIを制御することによって、ロボットアームを手動で前進させることをさらに含む。さまざまな実施形態によると、方法は、ロボットアームに取り付けられる針を提供することと、針の位置を捕捉するために自動セグメンテーションを行うことと、針を抜去することと、および針を次の標的位置に前進させることとをさらに含む。
【0010】
本方法のさまざまな実施形態によれば、処置が、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、医療処置のリストからの一つを含む。
【0011】
さまざまな実施形態によれば、誘導ロボットシステムを使用する方法が提供される。方法は、対象の磁気共鳴画像を継続的に取得することと、磁気共鳴画像内の対象の標的部分を継続的に識別することと、ロボットアームに取り付けられる針を対象の識別された標的部分に向けて誘導することとを含み、磁気共鳴画像が、針を対象の標的部分に誘導するためにリアルタイムで分析され、針を対象の標的部分に挿入し、標本を抽出する。
【0012】
本方法のさまざまな実施形態によれば、連続的に取得されたライブ磁気共鳴画像が、針の挿入中に制御するための機能的ボタンを含むグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)内に表示される。さまざまな実施形態によれば、連続的に取得されたライブ磁気共鳴画像が、針の近くの高解像度画像部分と、針から遠く離れた低解像度画像部分とを含む。
【0013】
さまざまな実施形態によれば、方法は、連続的に取得されたライブ磁気共鳴画像を自動的に修正して、針の挿入中の動きによるブレを補正することをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法は、修正された取得されたライブ磁気共鳴画像に基づいて、挿入中に針の軌道を自動的に修正することをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法は、動きによるブレを手動で修正するために、既存の誘導軌道をオーバーライドすることをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法は、タッチ入力、マウス入力、またはジョイスティック入力を使用してGUIを制御することによって、ロボットアームを手動で前進させることをさらに含む。さまざまな実施形態によると、方法は、針の位置を捕捉するために自動セグメンテーションを行うことと、針を抜去することと、および針を次の標的位置に前進させることとをさらに含む。
【0014】
本方法のさまざまな実施形態によれば、抽出された標本は、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、リストからの医療処置で検査される。
【0015】
さまざまな実施形態によれば、誘導は、磁気共鳴画像を継続的に取得するように構成される磁気撮像装置の中心にある穴を通して誘導することをさらに含む。
【0016】
さまざまな実施形態によれば、誘導システムを使用する方法が提供される。方法は、対象のライブ磁気共鳴画像を取得することと、ライブ磁気共鳴画像内の対象の標的部分を継続的に識別することと、機械アームに取り付けられるエンドエフェクターを対象の識別された標的部分に向けて誘導することと、エンドエフェクターが複数の針を移送することと、対象の標的部分に一度に一つずつ複数の針を挿入することと、対象の標的部分から複数の標本を抽出することとを含む。
【0017】
本方法のさまざまな実施形態によれば、取得されたライブ磁気共鳴画像が、複数の針の挿入中に制御するための機能的ボタンを含むグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)内に表示される。さまざまな実施形態によれば、取得されたライブ磁気共鳴画像が、挿入針の近くの高解像度画像部分と、挿入針から遠く離れた低解像度画像部分とを含む。
【0018】
さまざまな実施形態によれば、方法は、取得されたライブ磁気共鳴画像を自動的に修正して、複数の針の挿入中の動きによるブレを補正することをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法は、修正された取得されたライブ磁気共鳴画像に基づいて、挿入中に挿入された針の軌道を自動的に修正することをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法は、動きによるブレを手動で修正するために、既存の誘導軌道をオーバーライドすることをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法は、タッチ入力、マウス入力、またはジョイスティック入力を使用してGUIを制御することによって、機械アームを手動で前進させることをさらに含む。さまざまな実施形態によると、方法は、挿入された針の位置を捕捉するために自動セグメンテーションを行うことと、挿入された針を抜去することと、さらなる針を次の位置に挿入することとさらに含む。
【0019】
本方法のさまざまな実施形態によれば、抽出された標本が、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、リストからの一つまたは複数の医療処置で検査される。
【0020】
方法のさまざまな実施形態によれば、さまざまな実施形態によれば、対象の識別された標的部分に向かって機械アームに取り付けられるエンドエフェクターの誘導は、磁気共鳴画像を継続的に取得するように構成される片面磁気撮像装置の中心にある穴を通る誘導を含む。
【0021】
さまざまな実施形態によれば、誘導ロボットシステムが提供される。誘導ロボットシステムは、対象のリアルタイム撮像のための撮像装置と、リアルタイムに画像を分析するためのコンピューターシステムと、画像のリアルタイム分析に基づいてロボットアームを誘導するためのロボットシステムとを含む。
【0022】
システムのさまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、薬剤送達のために構成される構成要素に取り付けられる。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、標本を抽出するために対象に針を挿入するように構成される。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、対象にステントを配置するように構成される。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、対象からサンプルを除去するように構成される針に取り付けられる。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、アブレーションを提供するように構成される構成要素または機構に取り付けられる。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、複数の針を含むエンドエフェクターに取り付けられる。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、一つまたは複数のステントを移送するように構成されるエンドエフェクターに取り付けられる。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、一つまたは複数の小線源治療シードを移送するように構成されるエンドエフェクターに取り付けられる。
【0023】
システムのさまざまな実施形態に従い、ロボットアームが、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、医療処置のリストから医療処置における検査のために標本を抽出するように構成される。
【0024】
システムのさまざまな実施形態によれば、撮像装置は、その中心に穴を有する片面磁気共鳴撮像装置である。
【0025】
これらおよび他の態様および実装は、以下で詳細に説明される。前述の情報および以下の詳細な説明は、さまざまな態様および実装の例示的実施例を含み、請求される態様および実装の性質および特徴を理解するための概要またはフレームワークを提供する。図面は、さまざまな態様および実施の例示およびさらなる理解を提供し、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
さまざまな態様の新規の特徴は、添付の特許請求の範囲に特有に記載される。しかしながら、記載される態様は、組織および動作方法の両方に関して、添付図面と併せて以下の説明を参照することによって最も良く理解され得る。
【0027】
図1A図1Aは、本開示のさまざまな態様による、誘導ロボットシステムの概略図である。
【0028】
図1B図1Bは、本開示のさまざまな態様による、誘導ロボットシステムを使用する方法のフローチャートである。
【0029】
図2図2は、本開示のさまざまな態様による、別の誘導ロボットシステムを示す図である。
【0030】
図3A図3Aは、本開示のさまざまな態様による、誘導ロボットシステムのグラフィカルユーザーインターフェイスの概略図である。
【0031】
図3B図3Bは、本開示のさまざまな態様による、誘導ロボットシステムの撮像中のライブビューの概略図である。
【0032】
図4図4Aは、本開示のさまざまな態様による、前立腺サンプルの計画スキャン中の横断画像を示す概略図である。
【0033】
図4Bは、本開示のさまざまな態様による、前立腺サンプルの計画スキャン中の矢状画像を示す概略図である。
【0034】
図4Cは、本開示のさまざまな態様による、図4Aに示された計画スキャンに基づく生検計画の横断画像を示す概略図である。
【0035】
図4Dは、本開示のさまざまな態様による、図4Bに示す計画スキャンに基づく生検計画の矢状画像を示す概略図である。
【0036】
図5図5Aは、本開示のさまざまな態様による、前立腺サンプルの悪性腫瘍の範囲を提供する生検計画の横断画像を示す概略図である。
【0037】
図5Bは、本開示のさまざまな態様による、前立腺サンプルの悪性腫瘍の範囲を提供する生検計画の矢状画像を示す概略図である。
【0038】
図5Cは、本開示のさまざまな態様による、前立腺サンプルの低線量小線源治療計画のための横断画像を示す概略図である。
【0039】
図5Dは、本開示のさまざまな態様による、前立腺サンプルの低線量小線源治療計画のための矢状画像を示す概略図である。
【0040】
図6図6Aは、本開示のさまざまな態様による、前立腺サンプルの生検計画のための仮想グリッドのない横断画像を示す概略図である。
【0041】
図6Bは、本開示のさまざまな態様による、前立腺サンプルの生検計画のための仮想グリッドのない矢状画像を示す概略図である。
【0042】
図7図7は、本開示のさまざまな態様による、誘導ロボットシステムを使用する方法のフローチャートである。
【0043】
図8図8は、本開示のさまざまな態様による、誘導ロボットシステムを使用する方法の別のフローチャートである。
【0044】
図9図9は、本開示のさまざまな態様による、誘導ロボットシステムを使用する方法の別のフローチャートである。
【0045】
図10図10は、本開示のさまざまな態様による、磁気共鳴撮像システムの概略図である。
【0046】
図11図11は、本開示のさまざまな態様による、図10に示す磁気共鳴撮像システムの分解斜視図である。
【0047】
図12図12は、本開示のさまざまな態様による、図10に示す磁気共鳴撮像システムの立面図である。
【0048】
図13図13は、本開示のさまざまな態様による、図10に示す磁気共鳴撮像システムの立面図である。
【0049】
図14図14は、本開示のさまざまな態様による、特定の外科手術処置および介入のための磁気共鳴撮像システムによって撮像するための患者の例示的な位置決めを示す。
【0050】
添付図面は、縮尺に合わせて描かれることを意図していない。対応する参照文字は、いくつかの図全体にわたり対応する部分を示す。明確にするために、全ての図面に全ての構成要素がラベル付けされるわけではない。本明細書に記載する実施例は、本発明の特定の実施形態を一つの形態で例示するものであり、こうした実施例は、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下の国際特許出願もまた、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
・ 2020年2月14日に出願され、「SYSTEMS AND METHODS FOR ULTRALOW FIELD RELAXATION DISPERSION」と題する、国際特許出願第PCT/US2020/018352号、現在国際公開第WO2020/168233号。
・ 2020年2月24日に出願され、「SYSTEMS AND METHODS FOR PERFORMING MAGNETIC RESONANCE IMAGING」と題する、国際特許出願第PCT/US2020/019530号、現在国際公開第WO2020/172673号。
・ 2020年2月24日に出願され、「PSEUDO-BIRDCAGE COIL WITH VARIABLE TUNING AND APPLICATIONS THEREOF」と題する、国際特許出願第PCT/US2020/019524号、現在国際公開第WO2020/172672号。
・ 2020年3月25日に出願され、「SINGLE-SIDED FAST MRI GRADIENT FIELD COILS AND APPLICATIONS THEREOF」と題する、国際特許出願第PCT/US2020/024776号、現在国際公開第WO2020/198395号。
・ 2020年3月25日に出願され、「SYSTEMS AND METHODS FOR VOLUMETRIC ACQUISITION IN A SINGLE-SIDED MRI SYSTEM」と題する、国際特許出願第PCT/US2020/024778号、現在国際公開第WO2020/198396号。および
・ 2020年6月25日に出願され、「SYSTEMS AND METHODS FOR IMAGE RECONSTRUCTIONS IN MAGNETIC RESONANCE IMAGING」と題する、国際特許出願第PCT/US2020/039667号、現在国際公開第WO2020/264194号。
【0052】
2018年6月8日に出願され、「UNILATERAL MAGNETIC RESONANCE IMAGING SYSTEM WITH APERTURE FOR INTERVENTIONS AND METHODOLOGIES FOR OPERATING SAME」と題する、米国特許出願第16/003,585号は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0053】
以下の米国仮特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
・ 2020年2月20日に出願され、「SYSTEMS AND METHODS FOR UTILIZING A RADIO FREQUENCY RECEIVE NETWORK FOR SINGLE-SIDED MAGNETIC RESONANCE IMAGING」と題する、米国仮特許出願第62/979,332号。
・ 2020年3月9日に出願され、「SYSTEMS AND METHODS FOR ADAPTING DRIVEN EQUILIBRIUM FOURIER TRANSFORM FOR SINGLE-SIDED MRI」と題する、米国仮特許出願第62/987,286号。および
・ 2020年3月9日に出願され、「SYSTEMS AND METHODS FOR LIMITING K-SPACE TRUNCATION IN A SINGLE-SIDED MRI SCANNER」と題する、米国仮特許出願第62/987,292号。
【0054】
MRI誘導ロボットシステムおよび方法のさまざまな態様を詳細に説明する前に、例示的な実施例は、添付図面および説明に図示された部品の構築および配置の詳細に限定されないことに留意されたい。例示的な実施例は、他の態様、変形、および修正において実施または組み込まれてもよく、さまざまな方法で実施または実施され得る。さらに、別段の示唆が無い限り、本明細書で使用される用語および表現は、読者の利便性のために例示的な例を説明する目的で選択されており、その限定を目的としていない。また、以下の記載態様、態様の発現、および/または実施例のうちの一つまたは複数が、他の記載態様、態様の発現、および/または実施例のうちの任意の一つまたは複数と組み合わされ得ることが理解されよう。
【0055】
前立腺生検などの一部の医療処置では、患者は、処置全体の間に一つの特定の身体位置での静止を含む、不快な腹臥位で長時間の処置に耐えることが典型的である。このような長い処置では、MRIシステムからのガイダンスで金属強磁性針が生検に使用される場合、針は、MRIシステムの強力な磁石からの引力を経験し、従って、処置の長さの間にその経路から逸脱させ得る。非磁性針を使用する場合でさえ、局所電界歪は、磁気共鳴画像の歪みを引き起こす場合があり従って、針を囲む画像品質は、低品質をもたらし得る。このような歪みを避けるために、複雑な圧縮空気機構を有する空気ロボットが、従来のMRIシステムと連動するように設計される。それでもなお、標的解剖学的構造へのアクセスは、現在利用可能なMRIシステムのフォームファクタのため、依然として困難である。
【0056】
本明細書に提示されるさまざまな実施形態は、例えば、ロボット支援の侵襲的医療処置を含む、医療処置における誘導に使用するように構成される、改善されたMRIシステムを含む。本明細書に開示される技術、方法、および装置は、医療処置においてロボット(一般に、本明細書ではロボットシステムと呼ばれる)を自動的に誘導するためのガイダンスとして、磁気共鳴撮像を使用する誘導ロボットシステムに関する。さまざまな実施形態によれば、開示された技術は、ロボットシステムと、ガイダンスとして磁気共鳴撮像とを組み合わせる。さまざまな実施形態によれば、本明細書に開示されるロボットシステムは、例えば、光学、超音波、X線、レーザー、または任意の他の適切な診断または撮像手法などの他の適切な撮像技術と組み合わされる。
【0057】
さまざまな実施形態によると、誘導ロボットシステムは、対象のリアルタイム撮像のための磁気共鳴撮像装置と、リアルタイムに画像を分析するためのコンピューターシステムと、画像のリアルタイム分析に基づいてロボットアームを誘導するためのロボットシステムとを含む。さまざまな実施形態によれば、誘導ロボットシステムを使用する方法は、対象のライブ磁気共鳴画像を取得することと、ライブ磁気共鳴画像を分析して対象の標的部分を継続的に特定することと、ライブ磁気共鳴画像に基づいてロボットアームを対象の識別された標的部分に向けて誘導することと、対象の標的部分で処置を実行することと、を含み得る。任意の侵襲的処置を含む処置は、例えば、生検またはステント挿入を含み得るが、これらに限定されない。
【0058】
図1Aは、さまざまな実施形態による、誘導ロボットシステム100の概略図である。誘導ロボットシステム100は、撮像装置120、コンピューターシステム140、およびロボットシステム160を含む。さまざまな実施形態によれば、誘導ロボットシステム100は、任意に、オペレーター180を含む。
【0059】
本明細書に記載されるさまざまな実施形態によると、撮像装置120は、磁気共鳴撮像装置である。本明細書に記載されるさまざまな実施形態によると、撮像装置120は、片面磁気共鳴撮像装置である。さまざまな実施形態によれば、撮像装置120は、例えば、超音波、X線、ガンマ線、紫外線、赤外線、可視、レーザー、または以前に取得されたスキャン、混合または拡張現実ベースのナビゲーションシステムなどに基づく視覚的ガイダンスを含むが、これに限定されない、任意の他の適切な診断または撮像手法に基づく任意の撮像装置であり得る。さまざまな実施形態によれば、ロボットは、磁気共鳴撮像(MRI)の外部の脳処置に使用される定位フレームを置き換えるために使用される。このような場合、磁気共鳴スキャンを使用して処置を計画し、フレームを磁気共鳴画像に登録し、任意の画像ガイダンスの有無に関わらず、フレームを使用して介入を行う。
【0060】
本明細書に記載されるさまざまな実施形態によると、撮像装置120は、その近傍に適切な遮蔽を有するロボット装置の配置を可能にする、低磁場磁気共鳴撮像システムである。さまざまな実施形態によれば、撮像装置120は、限定されたフリンジ磁場を有するように構成され、その結果、ロボットまたはロボットアームを損傷することなく、ロボットまたはロボットアームをその近傍に配置することができる。さまざまな実施形態によれば、撮像装置120は、片面磁気共鳴撮像システムであるように構成される。さまざまな実施形態によれば、撮像装置120の片面磁気共鳴撮像システムは、磁石アセンブリーの外側にある撮像領域(例えば、患者の標的解剖学的部分)を有する。さまざまな実施形態によれば、磁石アセンブリーは、片面MRIシステムで機能するように構成されるいくつかの勾配磁場スパイラルコイルを含む、片面勾配コイルセットを含む。さまざまな実施形態によれば、撮像装置120の片面MRIシステムは、患者が、磁場生成材料および撮像システム構成要素によって一側面で覆われているが、完全には囲まれていないように構成される。片面構成は、患者の動きの制限が少ない一方で、撮像装置120からの患者の位置指定および/または除去中の不必要な負担を低減する。このように、患者は、患者の一方の側面のみ上の片面勾配コイルセットの配置で撮像装置120内に、閉じ込められたとは感じないであろう。
【0061】
本明細書に記載されるさまざまな実施形態によれば、撮像装置120は、患者の画像(または一般に本明細書では「対象」と称される)を連続的に取得するように構成される。本明細書に記載されるさまざまな実施形態によれば、撮像装置120は、対象の磁気共鳴画像の連続的取得のために構成される。さまざまな実施形態によれば、撮像装置120は、対象のリアルタイムまたはほぼリアル0タイム撮像のために構成される。さまざまな実施形態によれば、撮像装置120は、対象のライブ画像、磁気共鳴画像、またはその他の方法で取得するように構成される。
【0062】
本明細書に記載されるさまざまな実施形態によると、コンピューターシステム140は、撮像装置120に結合される。さまざまな実施形態によれば、コンピューターシステム140は、自動的に、またはリアルタイムで画像を分析し、画像から対象の部分を識別するように構成される。さまざまな実施形態によれば、コンピューターシステム140は、撮像装置120からの磁気共鳴画像を分析し、磁気共鳴画像から対象の部分を識別するように構成される。さまざまな実施形態によれば、コンピューターシステム140は、撮像装置120から受信された、ライブ画像、磁気共鳴画像、またはその他の方法で対象の標的部分を継続的に識別するように構成される。さまざまな実施形態によれば、コンピューターシステム140は、撮像装置120からの画像をリアルタイムに、またはほぼリアルタイムに分析し、ロボットシステム160にガイダンスを提供するように構成される。
【0063】
さまざまな実施形態によれば、コンピューターシステム140は、医師またはオペレーターによって手動で入力される(かつ撮像装置120からは取得されない)一つまたは複数の画像を自動的に分析し、その後、分析された画像から対象の部分を識別するように構成される。さまざまな実施形態によれば、コンピューターシステム140は、医師またはオペレーターによって分析された一つまたは複数の画像から、対象の部分を識別するように構成される。
【0064】
本明細書に記載されるさまざまな実施形態によると、ロボットシステム160は、コンピューターシステム140に結合される。さまざまな実施形態によれば、ロボットシステム160は、コンピューターシステム140からのガイダンスに基づいて、ロボットアーム(または、本明細書では一般に「ロボットシステム」と呼ばれる)を誘導するように構成される。さまざまな実施形態によれば、ガイダンスは、例えば、ロボットアーム用の実行可能な命令を含む。さまざまな実施形態によれば、実行可能な命令は、ロボットアームを操作するための一連の連続動作を含む。さまざまな実施形態によれば、実行可能な命令は、ロボットアームを対象の識別された標的部分に向かって誘導することをもたらす。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、コンピューターシステム140からの命令に基づいて移動するように構成される。
【0065】
さまざまな実施形態によれば、ロボットシステム160は、動作コントローラーおよびロボットアームを含む。さまざまな実施形態によれば、コンピューターシステム140からの実行可能な命令は、ロボットアームを操作するための一連の連続動作をもたらす命令を実行するために、動作コントローラーで受信される。さまざまな実施形態によれば、実行可能な命令は、ロボットアームを対象の識別された標的部分に向かって誘導することをもたらす。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、動作コントローラーからの命令に基づいて動くように構成される。さまざまな実施形態によれば、ロボットシステム160の動作コントローラーは、コンピューターシステム140上に存在する。
【0066】
さまざまな実施形態によれば、ロボットシステム160は、取得された画像のリアルタイム分析に基づいて、ロボットアーム(本明細書では、「機械アーム」または「機械部材」とも呼ぶ)を対象の識別された標的部分に向けて誘導し、機械アームを部分に誘導するように構成される。さまざまな実施形態によれば、ロボットシステム160は、撮像装置120による対象の標的部分の取得された画像の分析に基づいて、ロボットアームを対象の識別された標的部分に向かって自動的に誘導するように構成される。さまざまな実施形態によれば、誘導ロボットシステム100のリアルタイムまたはほぼリアルタイムな動作は、オペレーター180からのさらなる入力なしに自動的に発生する。
【0067】
図1Aに示すように、誘導ロボットシステム100、さまざまな実施形態に従って、随意にオペレーター180を含む。さまざまな実施形態によれば、オペレーター180は、入力または介入が必要な誘導ロボットシステム100の動作中に介入する。さまざまな実施形態によれば、オペレーター180による介入は、例えば、撮像装置120での画像取得中、コンピューターシステム140で取得された画像の分析中、および/またはロボットシステム160のガイダンス中に生じる。さまざまな実施形態によれば、操作180は、誘導ロボットシステム100の動作中にエラーが発生したとき、またはロボット操作中に当然のことながら修正が必要な場合に介入する。
【0068】
図1Bは、さまざまな実施形態による、誘導ロボットシステム100を使用する方法S100のフローチャートである。図1Bに示すように、方法S100、ステップS110で対象の画像を取得することを含む。さまざまな実施形態によれば、対象の画像の取得は、対象または患者の一つまたは複数の標的解剖学的部分の取得を含む。さまざまな実施形態によれば、画像が、撮像装置または外部ソースから取得される。取得は、磁気撮像、磁気共鳴撮像、超音波、X線、ガンマ線、紫外線、赤外線、可視、レーザー、または以前に取得されたスキャン、混合または拡張現実ベースのナビゲーションシステムなどに基づく視覚的ガイダンスを含むが、これに限定されない、任意の適切な撮像装置または技術によって実施され得る。さまざまな実施形態によれば、画像が、医師、患者、ユーザー、またはオペレーターなどの外部ソースから取得される。
【0069】
図1Bで、方法S100は、ステップS120で自動的に画像を分析して、対象の標的部分を識別することを含む。さまざまな実施形態によれば、取得された画像が、人工知能(AI)、機械学習、画像または信号のノイズ除去、セグメンテーションアルゴリズム、物体および境界識別、画像登録、適応強度修正、およびパターン認識などを含むがこれに限定されない、一つまたは複数のプロセスを介して分析するために、コンピューターシステム140などのコンピューターシステムに自動的にアップロードされる。さまざまな実施形態によれば、取得された画像が、手動で分析され、医師またはオペレーターによって、分析された画像から対象の部分を自動的に識別するために使用される、コンピューターシステム140などのコンピューターシステムに入力される。
【0070】
ステップS130で、方法S100は、(自動ガイダンスを介して)ロボットアームを、画像分析に基づいて対象の識別された標的部分に自動的に誘導することを含む。さまざまな実施形態によれば、自動ガイダンスは、対象の標的部分の連続的に取得された画像の分析に基づいて、ロボットアームをリアルタイムでまたはほぼリアルタイムで誘導することを含む。さまざまな実施形態によれば、自動ガイダンスは、画像分析を介した自己修正を含む。さまざまな実施形態によれば、自動ガイダンスは、取得された画像に基づいてロボットアームの軌道を修正するために医師またはオペレーターによる時折の介入を含む。さまざまな実施形態によれば、自動ガイダンスは、代替的または追加の医療処置を実施するために、取得された画像に基づいてロボットアームの軌道を変更するために、医師またはオペレーターによる時折の介入を含む。
【0071】
方法S100のさまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、少なくとも6自由度(DoF)の移動のために構成される。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、ロボットアームが六つのDoFで移動、回転、または旋回することを可能にする構成で接続される一つまたは複数の機械アーム部分を含む。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、対象のさまざまな解剖学的部分にアクセスするように構成される。
【0072】
さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、六つ未満のDoFを有してもよく、三つのDoFが、ロボットが平面(二つのDoF)内、および平行軌道(一つのDoF)に沿って計画内外に移動するだけが必要な経会陰生検などの一部のシナリオに十分であり得る。さまざまな実施形態によれば、平面のx軸およびy軸の周りの小さな回転を提供するために、さらに二つのDoFのうちの一つが追加されてもよく、これにより、前立腺にアクセスする場合の恥骨弓などの解剖学的構造によって遮蔽または遮断された領域へのアクセスが可能となる。
【0073】
ステップS140で、方法S100は、対象の標的部分で処置を実施することを含む。さまざまな実施形態によれば、方法S100は、例えば、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスを含むが、これに限定されない、適切な医療処置を実施することを含む。
【0074】
図2は、さまざまな実施形態による、例示的な誘導ロボットシステム200の図解である。図2に示すように、誘導ロボットシステム200は、磁気撮像装置220、コンピューターシステム240、およびロボットシステム260を含む。誘導ロボットシステム200は、多くの態様ではロボットシステム100に類似している。
【0075】
図2に示す例示的な磁気撮像装置220は、医療処置中に撮像される患者の一つまたは複数の解剖学的部分へのアクセスを提供するために、片面磁気コイルセット224の中心に穴222(本明細書では「アクセスポート」とも呼ぶ)を含み得る。さまざまな実施形態によれば、磁気撮像装置220は、その機械的構造に対して固定視野(FOV)を有する。さまざまな実施形態によれば、固定FOVは、約4インチの直径および約4インチの長さの円筒形体積、または約4インチの側面を有する立方体体積として定義される。さまざまな実施形態によれば、固定FOVは、約2インチ直径/側面~約12インチ直径/側面を範囲とする。一部の他の実施では、FOVは、受信コイルアレイ(例えば、二重受信コイル)が、合計で約18~24インチの側面立方体/円筒をカバーし得る、乳房撮像用途などにより大きくなりえる。
【0076】
定義された固定FOV内で、ロボットシステム260は、一部の実施形態による、ロボットシステム260と磁気撮像装置220の撮像FOVとの間の基準の固定フレームを決定するように較正され得る。このキャリブレーションは、ロボットシステム260が、コンピューターシステム240を介して磁気撮像装置220に動作可能に結合されることを確実にすることができる。
【0077】
セットアップおよびキャリブレーションプロセスは、ロボットシステム260および磁気撮像装置220を共に使用するためのセットアップを含むことができる。さまざまな実例において、セットアップは、MR撮像で容易に識別可能な少なくとも四つの非同一平面マーカーを有するMR撮像ファントムの構築を伴う。
【0078】
セットアップ後にシステムを較正するために、以下のステップを実施することができる。第一に、ファントムはスキャナーの視野内で強固に固定することができ、画像を取得することができる。第二に、マークの位置は、画像上で一度に一つずつ視覚的に識別することによって記録することができる。画像上で視認される全ての点のこのセットは、点セットA0(次元Nx3を有する、Nは識別された点の数である)と呼んでもよい。特定の例では、識別は、セグメンテーションおよび/または分類によって自動的に行うことができる。第三に、ロボットは、フリードライブモードで操作され、各点セットA0にナビゲートされ得る。針先がセットの各点に到達したときのロボットの位置を記録することができる。ロボット座標に記録された全ての点のこのセットは、点セットB0(次元Nx3を有する)と呼ばれることができる。第四に、B0からA0に変換する剛直な線形最小二乗変換を推定することができる(T:B0-->A0)。これは、ロボットから画像への変換である。この変換の逆は、画像からロボットへの変換である。
【0079】
変換Tに基づいてキャリブレーションをテストするために、ファントムを視野内の新しい位置(例えば、X方向およびY方向で1~2cmのシフト)に再配置させることができる。上記の四つのキャリブレーションステップを繰り返して、点セットA1およびB1を生成することができる。次に、以前に推定された変換TをB1に適用してT(B1)を得てもよく、T(B1)とA1との間の二乗平均平方根誤差(RMSE)を計算し得る。最後に、RMSEは、許容可能な閾値および/または値内にあると決定するために検証され得る。
【0080】
図2に描写するように、磁気撮像装置220は、ロボットアームが延びて患者または標的部位に到達することができる単一の穴を含む。他の例では、磁気撮像装置220は、二つ以上のアクセスポートを含み得る。各アクセス部分は、患者および/または外科手術部位へのアクセスを提供することができる。例えば、複数のアクセスポートの例では、複数のアクセスポートは、異なる方向および/または近位位置からのアクセスを可能にすることができる。
【0081】
図2は、片面磁気コイルセットの中心に穴222を有する例示的な磁気撮像装置220を示すが、この磁気撮像装置は例示的な目的にのみ使用される。ロボットアーム262は、本明細書で論じるように、装置設計(例えば、標準MRIシステム、片面MRI、または任意の他の企図された磁気撮像装置または一般的な撮像装置)に関係なく、任意の磁気撮像装置または撮像装置と動作するよう構成され得る(例えば、撮像装置120に関する上記参照)。
【0082】
ロボット支援医療処置のためのツールを誘導するために、ヒトの代わりにロボットを使用することは、特定の例では、たとえ現在利用可能な撮像システムの限界の一部があっても、より安全でより正確なアプローチであり得る。これらの制限は、例えば、現在のMRIシステムの構造設計および幾何学的アーキテクチャーから生じ得る。例えば、全てではないにしても、患者ケアセンターの現在のMRIシステムの大半は、患者が撮像中にMRI装置のガントリ(足場)内に横たわる磁石構成を利用する。患者を囲む磁石のこの配置は、患者のほとんどの解剖学的部分への直接のアクセスを、最もしばしば禁止的に制限する。従って、患者のさまざまな解剖学的部分へのアクセスを制限しないMRIシステム(または撮像システム全般)が、さまざまな実施形態に従い、特に医療処置におけるガイダンスツールとして使用できるように、ロボットの利点をさらに利用することができる。従って、このようなシステムは、例えば、ガントリの閉じ込め形状から生じる制約または制限なしに、患者の任意の解剖学的部分を標的化するために、特にロボットまたはロボット支援侵襲的医療処置において、追加的に有益であり得る。
【0083】
例えば、図2に示すように、コンピューターシステム240は、さまざまな実施形態に従って、磁気撮像装置220およびロボットシステム260に結合され得る。図1と同様に、コンピューターシステム240は、磁気撮像装置220から取得された画像をリアルタイムに分析し、取得された画像から患者(または対象)の解剖学的部分を識別するように構成することができる。例えば、医療処置の動作中、磁気撮像装置220は、医療処置のために患者の標的解剖学的部分に移動される、針、ステント、またはロボットシステム260の端部に取り付けられるものなどの外科手術デバイスも含み得る、ライブ(リアルタイム)またはほぼライブ(リアルタイムに近い)画像を取得するように構成される。針またはステントの撮像は、患者の解剖学的部分の標的部分に対する針またはステントの相対的位置決めを提供する。例えば、針またはステントをFOV内に挿入するためのロボットシステム260のガイダンス中、針またはステントを含む取得された画像の平面は、手動で特定されるよりも継続的に監視される。これは、例えば、針を含有する撮像平面を知っていたという利点を提供する。さまざまな実施形態によれば、取得された画像が、解剖学的部分の標的部分に対する針の相対的位置決めを決定するのに十分な品質でない場合、より高い解像度の画像を取得することができる。さまざまな実施形態によれば、取得された画像が、解剖学的部分の標的部分に対する針の相対的位置決めを決定するのに十分な品質である場合、より低い解像度の画像が、より高い取得速度で撮影されてもよく、これが、医療処置の動作中にリアルタイムまたはほぼリアルタイムな撮像能力を提供する。さまざまな実施形態によれば、磁気撮像装置220の画像取得速度は、解像度に応じて、5分当たり約3~10個の画像から約1個の画像を範囲とする。さまざまな実施形態によれば、磁気撮像装置220の範囲の画像取得速度は、最大約60または120画像/秒である。
【0084】
さまざまな実施形態によれば、ロボットシステム260は、磁気撮像装置220の外側に配置されるように構成される。図2に示すように、ロボットシステム260は、6自由度での移動のために構成されるロボットアーム262を含み得る。さまざまな実施形態によれば、ロボットアーム262は、ロボットアーム262が、一つまたは複数の動作コントローラー270を介して6自由度で移動、回転、または旋回することを可能にする構成で接続される、中空シャフト264およびエンドエフェクター266を含む、一つまたは複数の機械アーム部分(本明細書では一つまたは複数の構成要素とも呼ぶ)を含む。二頭の曲線矢印は、動作コントローラー270によって生成される回転運動を示す。さまざまな実施形態によれば、一つまたは複数の動作コントローラー270は、サーボモーターを含むがこれに限定されない、機械的アクチュエーターなどのアクチュエーターである。さまざまな実施形態によれば、一つまたは複数の動作コントローラー270は、空気式、ばね式、機械式、電気モーター、圧電アクチュエーター、またはそれらの組み合わせなどのアクチュエーターである。
【0085】
さまざまな実施形態によれば、ロボットシステム260のロボットアーム262は、磁気撮像装置220を通してまたはその周りで、関心のさまざまな解剖学的部分にアクセスするように構成される。さまざまな実施形態によれば、磁気撮像装置220の中心にある穴222は、医療処置中に患者の関心対象のさまざまな解剖学的部分で動作するために、ロボットシステム260のロボットアーム262へのアクセスを提供するように特別に設計される。さまざまな実施形態によれば、磁気撮像装置220の中心にある穴222は、ロボットアーム262のサイズを考慮して設計される。例えば、穴222は、本明細書に記載されるさまざまなロボットアームなど、それを通してロボットアームを収容するように構成される外周を画定する。さまざまな実施形態によれば、ロボットシステム260のロボットアーム262は、磁気撮像装置220の側面の周りから患者のさまざまな解剖学的部分にアクセスするように構成される。磁気撮像装置は、2018年6月8日に出願され、「UNILATERAL MAGNETIC RESONANCE IMAGING SYSTEM WITH APERTURE FOR INTERVENTIONS AND METHODOLOGIES FOR OPERATING SAME」と題する、米国特許出願第16/003,585号にさらに記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0086】
さまざまな実施形態によれば、中空シャフト264は、エンドエフェクターを作動させる機構のためのハウジングを提供し、長いねじ駆動部、シャフト、または生検サンプルを取るために必要なクイックエンドエフェクターアクションを提供する別の機構を含み得る。さらに、中空シャフトは、複数の針および/またはサンプリングされたコアを格納することができ得る。
【0087】
さまざまな実施形態によれば、図2に示すように、エンドエフェクター266は、ロボットアーム262の一端に取り付けられる。さまざまな実施形態によれば、エンドエフェクター266は、一つまたは複数の針280を格納または移送し、および/または一つまたは複数の針280を挿入するために、機構、アクチュエーター、ハウジング、または構成、または一つまたは複数のステントまたは小線源治療シードを格納、移送および/または挿入するためのハウジングまたは構成を含む。さまざまな実施形態によれば、エンドエフェクター266は、他の多くの適切な医療処置(本明細書では介入とも呼ぶ)の中で、生検サンプルを得るために針280を挿入する機構、アブレーションを提供する構成要素もしくは機構、または小線源治療を行うための構成要素もしくは機構を含む。さまざまな実施形態によれば、針280は、標本を抽出するために使用され、標本は、針280に取り付けられてもよく、針280に引き込まれてもよく、または針280を使用して標本を抽出することができる任意の他の機構を介し得る。さまざまな実施形態によれば、エンドエフェクター266は、挿入される針280を選択する最小限の機械的または空気制御を有する。さまざまな実施形態によれば、ロボットアーム262の運動または動きは、針280を挿入または引き出す。
【0088】
さまざまな実施形態によれば、中空シャフト264およびエンドエフェクター266を含むロボットアーム262の一つまたは複数の機械アーム部分は、非磁性材料から作製され、例えば、動作制御のためのサーボモーターなどのいかなる電気部品も含まない。こうした構成では、ロボットシステム260のためのサーボモーターなどの全ての動作度は、患者から離れた方へ向かって磁気撮像装置220の一方の側の穴222の外側に留まることができる。この構成は、磁気撮像装置220の磁石から離れてロボットシステム260を安全に格納することを可能にする。この構成では、さまざまな実施形態によると、ロボットシステム260は、ロボットアーム262の一つまたは複数の機械アーム部分を使用して延びて、穴222を通して患者の標的部分に達することができる。さまざまな実施形態によれば、ロボットシステム260は、ロボットアーム262の一つまたは複数の機械アーム部分を使用して延在し、穴222を通り抜ける代わりに、磁気撮像装置220の周りの患者の標的部分に到達することができる。周りで到達する構成は、針(ロボットアーム262のエンドエフェクターに取り付けられる)を患者の側から直交方向に挿入することができる、四肢または乳房生検に適している。さまざまな実施形態によれば、針は撮像平面に挿入され、針軌道は撮像平面内に横たわるように較正される。
【0089】
さまざまな実施形態によれば、針280は、チタン、非磁性ステンレス鋼、セラミックなどの任意の非磁性材料を含む。特定の実例では、針280は、磁気撮像装置との干渉を低減するために、完全に非磁気であり得る。
【0090】
さまざまな実施形態によれば、画像の歪みは、磁気ステンレス鋼針が使用される場合に局所的に発生し得るが、これは特定の場合における一般的な慣行である。磁気針または他の磁気外科手術デバイスの使用による歪みがある場合、歪みは画像処理で除去できる。非磁性針を使用する利点は、画像に歪みを引き起こさないことである。さまざまな実施形態によれば、図2に示すように、生検針などの針280は、外側円筒形スリーブ282および内側コア284を含む。内側スリーブは、サンプリングされた組織を収容するための凹領域を有する。例えば、医療処置または介入の間、内側スリーブは、最初に組織を切断し、組織が凹部の中に入る。このような場合、外側スリーブがすぐに続き、組織のサンプルが凹部に残るように組織を切断する。
【0091】
さまざまな実施形態によれば、中空針を使用して、ステントまたは小線源治療シードを配置する。さまざまな実施形態によれば、中空針は、外側スリーブと、ステント/シードを適切な位置で押し出す内側針とを含む。
【0092】
さまざまな実施形態によれば、針280は、10G、12G、14G、16Gおよび18Gを含む、12G~18Gに及ぶゲージサイズを含む。さまざまな実施形態によれば、針280は、生検用に16G~18Gまで、および小線源治療またはアブレーション用に10Gのサイズである。さまざまな実施形態によると、針280は、約15cm~25cmの前立腺処置の長さの範囲を有する。
【0093】
さまざまな実施形態によれば、磁気撮像装置220は、固定形状を有する低磁場磁気撮像システムである。こうした低磁場磁気撮像システムの動作中、十分に低磁場の磁石は、遮蔽されたロボットサーボモーターに干渉しえない。しかしながら、これらの構成要素の存在および動作は、動作中に磁気撮像装置220によって生成される磁場に干渉し得る。磁気撮像中の潜在的な干渉を排除または低減するために、ロボットシステム260は、中空シャフト264およびエンドエフェクター266を含む一つまたは複数の機械アーム部分を介して磁気撮像装置220の穴222を通って延長され得るロボットアーム262と構成される。こうした例では、ロボットツール全体は、外科手術処置中に、穴220の遠位および磁気撮像装置220の外側とすることができる。さまざまな実施形態によれば、磁気撮像装置は、穴222と整列し、撮像ゾーン内の他の領域よりも低い磁気干渉を有する円筒形領域を有するように設計される。例えば、ロボットツールは、コイルから十分に離れて、かつ最も弱い磁場、勾配磁場、および/またはRF磁場を有する撮像ゾーンの領域内に位置付けられ得る。こうした円筒形領域は、ロボットアーム262がさまざまな態様に延在し、動作する場所とすることができる。ロボットシステム260からの潜在的な磁気干渉をさらに低減または回避するために、ロボットアーム262の構成要素の全てまたはほとんどは、非磁性材料から構築することができる。さまざまな実施形態によれば、磁気撮像装置220は、患者に近く、磁気干渉源から離れて保持される。例えば、ロボットアームおよび/またはロボットツール用のモーターは、穴222の外側に位置付けられ得る。こうした例では、図14を参照すると、患者は磁気撮像装置220に近接し、磁気撮像装置は患者とロボットシステムの間にある。ロボットアームの遠位部分は、磁気撮像装置220を通って達して患者に達することができる。さまざまな実施形態によれば、アクティブノイズキャンセレーション技術を使用して、モーターから生成されたノイズを感知し、その後、それを取得されたMRI信号から除去することができる。さまざまな実施形態によれば、信号処理を使用して、モーターから生成される任意のノイズを除去することができる。例えば、モーターによって生成されるノイズを除去するために、MRI信号は、ノイズレスMRI信号を生成するために能動的に生成されるモーターノイズ除去信号と組み合わせることができる。低磁場磁気撮像システムは、2020年2月14日に出願され、「SYSTEMS AND METHODS FOR ULTRALOW FIELD RELAXATION DISPERSION」と題する、国際特許出願第PCT/US2020/018352号、現在国際公開第WO2020/172673,168233号にさらに記載され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0094】
図3Aは、さまざまな実施形態による、例示的な誘導ロボットシステムのためのグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)300の概略図である。図3Aに示すように、GUI300は、左パネル310、中間パネル320、および右パネル340を含む。図3Aに示されるGUI300は、説明を目的としたものであり、従って、非限定的な例示的なユーザーインターフェイスである。非限定的な実施例として、GUI300は、侵襲的手術処置、ロボットの経会陰前立腺生検で使用するために構成される。
【0095】
図3Aに示すように、左パネル310は、ロボット制御のための複数のボタンを示す。さまざまな実施形態によれば、ボタンは、オペレーターによる静電容量式タッチ、マウス入力、またはジョイスティック入力によって操作または起動される。さまざまな実施形態によれば、左パネル310は、ロボットを制御するための、およびさまざまな撮像調整のためのタッチスクリーン制御を含む。さまざまな実施形態によれば、左パネル310は、例えば、限定されるものではないが、針の移動の以前の軌道を変更するような、特定のユーザーアクションを含む、以前の入力をオーバーライドするための制御を含む。さまざまな実施形態によれば、左パネル310は、対象のライブスキャン中の運動修正のためのボタンを含み得る。
【0096】
中間パネル320は、標的330(例えば、前立腺330)の部分、現在の針位置324、現在の針軌道326、および前立腺330内の標的サンプル位置328のライブ画像320(用語「ライブ」はまた、本明細書では「連続的に捕捉された」または「連続的に取得された」)を示すライブガイダンスビューを含む。外科手術処置および/または介入の間、術中に「ライブ」画像を取得する。さまざまな実施形態によれば、中間パネル320は、現在の針位置324、針軌道326、およびスキャンから自動的に識別される標的330を含む、取得されるライブスキャン画像を示す。針が中間パネル320のライブガイダンスビューに示される視野内に進むと、ライブ画像320は、針の現在位置、すなわち更新された現在の針位置324を連続的に表示する。背景(例えば、シーンの後ろでの処理)では、このビューは、一部の実施例に従って、動きを補正するために、処置前の画像からの対応するビューに連続的に登録される。例えば、スキャンがあるたびに、新しい画像が生成され、任意の動きを補正するために、処置前の画像からの対応するビューとともに再登録される。
【0097】
図3Aに示すように、右パネル340は、例えば、横断ビュー342、矢状ビュー344、および3次元(3D)ビュー346を含む、計画スキャンのさまざまなビューを含む。横断ビュー342は、ターゲット330を含む計画スキャンからのスライスを示す。さまざまな実施形態によれば、仮想グリッド345は、中空円として横断ビュー342に示される、等間隔の潜在的な針位置を示すために使用される。矢状ビュー344は、標的330を含有する矢状画像を示す。さまざまな実施形態によれば、仮想グリッド345は、水平線として矢状ビュー344に示される、等間隔の潜在的な針位置を示すために使用される。一部の実施形態によれば、線は、横方向に沿った経会陰アプローチによる潜在的な針軌道を表す。3Dビュー346は、現在の針位置324に基づいて計画画像からの断面図を表示し、針が遠位に前進するにつれてGUI(例えば、GUI300)上のグラフィックを更新する。
【0098】
図3Bは、さまざまな実施形態による、誘導ロボットシステムの撮像中のライブビュー350の概略図である。図3Bに示すように、ライブビュー350は、x軸、y軸、およびz軸に沿った点線の立方体によって示されるx-y-z座標系内にある。撮像は、図3Bの視野360の中央にある撮像平面370によって表される、針が予期される、平面でのみ取得する必要がある。さまざまな実施形態によれば、ライブビュー350は、z勾配を内蔵しており、視野360内の変化する厚さの一つまたは複数のスラブを励起することができる。代替的な実施形態は、z軸の勾配が組み込まれえない。さまざまな実施形態によれば、xおよびy勾配は、針を含む撮像平面370における撮像のための相エンコードとして埋め込まれる。視野360内の点の空間的局在化は、xおよびy相エンコードの組み合わせによって決定され、z勾配に対応する送信周波数帯である。これらのスラブは、従来の画像スライスおよびスルー画像再構成とは異なるため、複数のスライスに分割することができる。
【0099】
さまざまな実施形態によれば、システムが、視野360内の異なるスラブの励起を多重化することによって視野全体を励起し、パルスシーケンス内の異なる時間間隔で異なる帯域幅を送信および受信することによって、視野360全体を完全覆うことができる、スライスインターリーブが利用される。(システムに内蔵されるz相のため)y相エンコードのみに基づいて、高速で針を含む2次元断面画像を生成できる。例えば、単一次元(例えば、針軌道)でのスライスインターリーブの利用は、高分解能および高速で行うことができる。さまざまな実施形態によれば、サンプリングが1次元でのみ行われる、スライスインターリーブアプローチを使用してy相エンコードのみを使用する一方で、厚いスラブの取得に関連する取得および計算コストは事実上存在しない。
【0100】
図3Bに示すように、ライブビュー350は、撮像平面370内に投影された針軌道380を表示するように構成される。いくつかの実装形態によれば、針は、図3Bに示されるように、xyz座標系において正のz方向に前進している。さまざまな実施形態によれば、全体積は、より低い詳細で撮像され、その後、針の正確な位置決めを示すために、針軌道380の周りの領域が、ライブガイダンス中により詳細に撮像される。さまざまな実施形態によれば、画像のより高い解像度の部分を針に近く、低解像度画像部分を画像中の他の場所に含むハイブリッド画像で十分であり得る。ハイブリッド撮像アプローチは、撮像取得時間、すなわち、より速い撮像のさらなる改善を提供することができ、一方で、標的330の位置に対する針の正確な位置決めを決定するために必要とされる領域に十分な詳細を維持することができる。
【0101】
取得された画像の画像取得速度と解像度との間の追加のトレードオフは、k空間アンダーサンプリング、平行撮像、およびマルチスライス画像取得を使用した圧縮感知など、ハードウェアおよび/またはソフトウェアアプローチを使用した適切な最適化技術によって達成され得る。これらの手法は、一般的な画像信号対ノイズ比のコストで画像取得をスピードアップすることを目指している。データシンメトリーとデータ圧縮技術を活用して、画像を再構築するために必要な最小限のデータを取得する。
【0102】
前立腺などのいくつかの標的解剖学的構造は、針誘導介入に対して固有の課題を呈する。例えば、前立腺は、軟組織に囲まれており、前立腺に入る経直腸的トランスデューサまたは針からの任意の圧力の結果として動きやすい。例えば、針が前立腺に挿入されると、前立腺は押し離され、挿入されると、腺は元の位置または何らかの他の位置に戻れる。同様に、針を抜去するとき、腺は押し戻されてその位置を変え続けることができる。これは、解剖学的構造と撮像との間の登録が誤っている可能性があるため、ロボットとの剛直な基準フレームを使用しようとすると特に問題となる。
【0103】
さまざまな実施形態によれば、運動修正方法は、ライブ画像と、計画画像からの対応する断面との間の画像類似性指標を使用して、動きを動的に推定するために使用される。さまざまな実施形態によれば、これは、k-空間自体における動き検出および修正によってさらに強化される。k-空間での修正は、再構成される画像に動作アーチファクトがないことを確保する一方で、画像ベースの登録は、ロボットの正確な配置における動きによって引き起こされる誤差を最小化する。例えば、患者の肉眼的な動きおよび局所的な腺の変形は、磁気共鳴の可視基準マーカーを使用して分離し、別々に修正することができる。動きは、例えば、MRI画像のフレームの比較から決定することができる。測定される動きは、ロボットによって知られている基準のロボットフレームに適用され、標的の解剖学的構造およびロボットは、それらの対応を維持する。例えば、測定される動きは、標的解剖学的構造およびロボットの参照フレームを更新して、ロボットが標的解剖学的構造に対して正しい経路で移動することを可能にする。基準マーカーを使用して、対応を決定することもできる。
【0104】
誘導ロボット処置または介入については、処置を計画するための標的解剖学的構造について、磁気撮像スキャンが取られる。これらのスキャン(計画スキャン)は、一つまたは複数のコントラストタイプを使用した、磁気(例えば、磁気共鳴)画像スキャンを含み得る。画像が、生検のために疑わしい悪性腫瘍に、および画像誘導療法のために悪性腫瘍の範囲に、手動でまたは自動的に分類され得る。さまざまな実施形態によれば、画像誘導処置は、計画画像が取得された直後に、すなわち、ライブ撮像、または後で実施され得る。後で実施される処置のためのさまざまな実施形態によれば、処置前の解剖学的スキャンは、計画画像を現在の基準フレームにマッピングするために実施される。以下の図は、ガイド付きロボット処置を利用する処置のさまざまな実施形態を示す。
【0105】
図4A、4B、4C、4D、5A、5B、5C、5Dは、仮想テンプレートベースまたはグリッドベースのアプローチに対する異なるビュー(例えば、横断および矢状ビュー)を示す。
【0106】
図4Aは、さまざまな実施形態による、前立腺サンプル430の計画スキャン中の横断ビュー400aを示す概略図である。図4Bは、さまざまな実施形態による、前立腺サンプル430の矢状ビュー400bを示す概略図である。図4Aおよび4Bに示すように、前立腺サンプル430の計画画像が、横断ビュー400aおよび矢状ビュー400bの両方で、疑わしい領域435(例えば、悪性の可能性または悪性が確認)を示すようにマーキングされ得る。図4Aおよび4Bに示されるように、仮想テンプレートグリッド445が、図4Aの針の潜在的な位置に対し等間隔の中空ドット、および図4Bの潜在的な針軌道に対し直線として示されている。さまざまな実施形態によれば、中空ドットの間隔は、所望の針位置または軌道に基づいて変化し得る。
【0107】
図4Cは、さまざまな実施形態に従って、図4Aに示される計画スキャンに基づく生検計画の横断ビュー400cを示す概略図である。図4Dは、図4Bに示す前立腺サンプル430の計画スキャンに基づく生検計画の矢状ビュー400dを示す概略図である。図4Cに示すように、疑わしい領域435から生検サンプルを取得できるグリッド445の四つの位置(例えば、四つの塗りつぶされたドット)が、サンプル位置455で示される。同様に、図4Dは、疑わしい領域435を包含するサンプル位置455に対応する、矢状ビュー400dのグリッド445の二つの直線軌道線を示す。丸と直線で示される生検計画は、標的の疑わしい領域435全体をカバーしている。
【0108】
図5Aおよび5Bはそれぞれ、さまざまな実施形態による、前立腺サンプル530の境界ボックスを配置することによって、悪性腫瘍の範囲を決定するための予後計画の横断ビュー500aおよび矢状ビュー500bを示す。図5Aおよび5Bでは、前立腺サンプル530の予後計画が、横断ビュー500aおよび矢状ビュー500bの両方で、疑わしい領域535(例えば、悪性の可能性または悪性が確認)を示すようにマーキングされる。図5Aおよび5Bに示されるように、仮想テンプレートグリッド545が、図5Bの潜在的な針位置に対し等間隔の中空ドット、および図5Aの潜在的な針の軌跡に対し直線として示されている。図5Aおよび5Bに示されるように、前立腺サンプル530の予後計画は、図5Aの十六個の塗りつぶされたドット、および図5Bの四つの塗りつぶされた線として示されている、サンプル位置555によって示される境界ボックスを提供する。サンプル位置555は、疑わしい領域535における疑わしいまたは既知の悪性腫瘍を包含して、予後の範囲を決定する。この予後は、能動的監視、または処置の種類および範囲などの疾患管理経路を決定するために使用され得る。
【0109】
図5Cは、さまざまな実施形態による、前立腺サンプル560の低線量小線源治療計画に対する横断ビュー500cを示す概略図である。図5Dは、さまざまな実施形態による、矢状ビュー500dの概略図を示す。図5Cおよび5Dに示されている前立腺サンプル560の低線量近小線源治療計画は、図5Cの前立腺サンプル560全体内の塗りつぶされたドット、および図5Dの前立腺サンプル560全体内の破線として示されている、サンプル位置565によって示されている。さまざまな実施形態によれば、低線量小線源治療は、図5Cと5Dに示されるように、前立腺サンプル560を治療するために使用され得る。一部の他の実施形態では、低線量小線源治療は、前立腺サンプル560の部分を治療するために使用され得る。
【0110】
図6Aは、さまざまな実施形態による、仮想グリッドなしの前立腺サンプル630の生検計画の横断ビュー600aを示す概略図である。図6Bは、さまざまな実施形態による、前立腺サンプル630の生検計画に対する矢状ビュー600bの概略図を示す。図6Aおよび6Bに示すように、前立腺サンプル630の生検計画が、横断ビュー600aおよび矢状ビュー600bの両方で、疑わしい領域635(例えば、悪性の可能性または悪性が確認)を示すようにマーキングされる。図示されているように、図6Aおよび6Bに示されている前立腺サンプル630の生検計画は、針挿入のためのグリッドによって制限されない。図6Aおよび6Bに示されているように、前立腺サンプル630の生検計画は、疑わしい領域635内のいくつかの選択されたサンプル位置655を含む。サンプル位置655が、図6Bに三つの塗りつぶされたドット、および図6bの塗りつぶされた線として示されている。
【0111】
本明細書に記載のさまざまな実施形態によれば、図2のロボットシステム260は、図4A、4B、4C、4D、5A、5B、5C、5D、6A、および6Dに関して図示および説明された処置または介入のいずれにも使用することができる。図2に示すように、ロボットシステム260は、6自由度での移動のために構成されるロボットアーム262を含む。撮像視野内の基点でのキャリブレーション後、例えば、図3Aまたは3Bでは、ロボットアーム262は、例えば、図3Bに示すように、針先をx-y平面の任意の点に移動させることができる。さまざまな実施形態によれば、ロボットアーム262は、例えば、図4A、4C、5Aまたは5Cに示すように、オーバーレイされた仮想テンプレートのグリッドパターン内の任意のポイント、または例えば、図6Aに示すように、テンプレートを使用しないアプローチで視野内の任意の他の場所に位置合わせできる。さまざまな実施形態によれば、針の挿入は、ロボットアーム262を、図3Bに示されるようにz方向に沿って、または図4B、4D、5B、5D、または6Bに示すように、左から右へ、またはその逆に前進させることによって行われる。
【0112】
上述のように、さまざまな実施形態によれば、ロボットアーム262は、アクチュエーター、または一つまたは複数の短い針を保持できるアームの端部にエンドエフェクター266などの一つまたは複数の動作コントローラー270を含むように構成される。さまざまな実施形態によれば、アクチュエーター270は、完全に機械的であり、ロボットシステム260の基部近くのサーボモーターによってトリガーされる。さまざまな実施形態によれば、アクチュエーターは、針を平面内に位置付けるための空気アクチュエーターである。さまざまな実施形態によれば、アクチュエーターは空気制御され、ロボットシステム260全体の他の構成要素は、一つまたは複数のサーボモーターによって機械的に制御される。さまざまな実施形態によれば、アクチュエーターを含むロボットシステム260のほぼ全ての構成要素は、一つまたは複数のサーボモーターによって機械的に制御される。
【0113】
さまざまな実施形態によれば、ロボットシステム260のロボットアーム262は、例えば、経会陰前立腺処置で平行な線に沿って動くように拘束される。さまざまな実施形態によれば、追加的な自由度(6度の自由度に加えて)は、ロボットアーム262に取り付けられる針が、前立腺肥大の場合など、恥骨弓領域を通過して操作されるように、角運動を含む。さまざまな実施形態によれば、ロボットシステム260は、さまざまな軌道を通して体内の同じ位置に近づくことができるように、外部の遠隔動作中心(RCM)を維持するように移動するように制約される。RCMモデルでは、ロボット機構は、それによって作動するツールが常にロボット機構に対して固定点を通過する軌道を有するように移動する。例えば、低侵襲の信号ポート介入については、RCMは、本体への入口ポートに固定されたままにしてもよく、ロボット機構は、異なる角度を通して、工具を本体内の異なる位置に前進させることができる。さまざまな実施形態によれば、RCM中心は、一つのアクセス穿刺/ポートのみを通して複数の位置をサンプリング/治療することを容易にするために、患者の身体の表面上にあり得る。
【0114】
さまざまな実施形態によれば、オペレーターは、生検計画がすでに決定される場合、アクチュエーター内に複数の針280をあらかじめ装填し得る。そのような場合、生検計画は、例えば、図4C、4D、5A、5B、6A、6Bに関して説明したように、全ての計画された場所からサンプル標本を取得することを含む。こうした実装では、ロボットアーム262は、複数の針280を使用して、一度に複数のサンプルを取得するように構成される。このような場合、前立腺サンプルは、経尿道管(図示せず)を使用して定位置に保持される必要があり得る。前立腺の動きは針の挿入方向に沿ってのみであり、同時に挿入される全ての針に対して等しくなるため、針280のうちの一つのみを追跡するのに十分であり得る。このように、中央針の運動修正は、全ての針280の動きを修正するのに十分であり得る。
【0115】
さまざまな実施形態によると、針280は、一度に一つずつ挿入され得る。こうした構成では、針挿入の所定の順序が、次の標的位置の撮像に対する針挿入の効果を最小化するように、最適化されたサンプリングスキームとともに使用される。この実装では、アクチュエーターは、挿入のために全ての針を同時に保持しないが、カートリッジまたはエンドエフェクター266内に複数の針を保持し、一度に1本の針を挿入および抜去する。これは、ロボットアーム262全体を穴222にわたって抜去することを避けるために行われる。
【0116】
さまざまな実施形態によれば、針280は、針に取り付けられるRFコイルまたはメタ材料を有する。さまざまな実施形態によれば、RFコイルまたはメタ材料は、磁気撮像装置220の受信コイルチェーンに結合するように構成される。この実装により、無線結合およびコンピューターによってデジタル化される受信コイルネットワークへの情報の転送が可能となる。さまざまな実施形態によれば、付着したRFコイルまたはメタ材料は、挿入中に針を囲む組織からの信号変換を増加させてもよく、これは、磁気撮像装置220によるスキャン中に取得された画像品質を改善する。
【0117】
さまざまな実施形態によれば、例えば、図4A、4B、4C、4D、5A、5B、5C、5D、6A、および6Dに関して説明されたものなどの誘導ロボット処置に使用される誘導ロボットシステム200は、核磁気共鳴(NMR)分析ネットワークを利用する追加の構成を含む。さまざまな実施形態によれば、ロボットシステム260上のNMR分析ネットワークは、穴222内のより高い磁場を利用して、収集された生検標本に対してスペクトル分析を行うように構成される。異なる組織タイプが、異なるNMRスペクトルを有することが知られているため、各標本中の組織のタイプおよび量は、標本が取得された直後に、迅速に特徴付けることができる。さまざまな実施形態によると、標本から収集および分析された追加のNMR情報は、組織型に対するリアルタイムフィードバックに使用され、生検コアの病理に関連する可能性のある追加情報を提供することができる。
【0118】
さまざまな実施形態によれば、例えば、図4A、4B、4C、4D、5A、5B、5C、5D、6A、および6Dに関して説明されたものなどの誘導ロボット処置に使用される誘導ロボットシステム200は、誘導のために超音波を利用する追加の構成を含む。さまざまな実施形態によれば、超音波を取得するための装置は、誘導ロボットシステム200の外部にある。さまざまな実施形態によれば、超音波を取得するための装置は、例えば、エンドエフェクター266の近くのロボットアーム262に統合された誘導ロボットシステム200に統合される。さまざまな実施形態によれば、超音波で補充された誘導ロボットシステム200は、より速い撮像更新を提供する、または手術または介入中に対象内の静脈および動脈を局在化するための磁気ガイダンスを改善することができる。
【0119】
誘導ロボットシステム100または誘導ロボットシステム200が磁気撮像技術を使用する追加の医療処置、操作、または介入には、例えば、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、および経直腸HIFUが含まれ得るが、これらに限定されない。
【0120】
経直腸HIFUについては、さまざまな実施形態によれば、ロボットシステム260は、その軸の周りで経直腸HIFUトランスデューサを回すために使用される。さまざまな実施形態によれば、オペレーターまたは医師は、最初にトランスデューサを挿入し、次いで患者を磁気撮像視野に移動させる。これらの実装では、ロボットアーム262は、磁気撮像装置220の穴222を通って進入し、トランスデューサまたはそのホルダ内にラッチするように構成される。
【0121】
誘導ロボットシステム100または誘導ロボットシステム200が磁気撮像技術を使用する追加の医療処置、操作、または介入は、乳房生検を含む。乳房生検では、手術は前立腺生検と似ているが、挿入の方向は異なる。例えば、乳房生検に使用されるロボットシステム260は、ロボットアーム262の一つまたは複数の機械アーム部分を使用して延びて、穴222を通り抜ける代わりに、磁気撮像装置220の周りの乳房の標的部分に達するように構成され得る。構成は、針280が乳房の側面から挿入される、乳房生検に特に適している。
【0122】
誘導ロボットシステム100または誘導ロボットシステム200が磁気撮像技術を使用する追加の医療処置、操作、または介入には、脳深部刺激法(DBS)が含まれる。DBSについては、例えば、処置または介入の前に、事前に計画して、針軌道がいかなる重要な構造も通らないことを確認する。さまざまな実施形態によれば、重要な構造は、自動または手動で事前にセグメント化、識別、またはマーキングされる。次に、これらの構造は、処置中にライブ画像上にオーバーレイすることができる。ライブガイダンス中、画像が、重要な構造が損傷または侵害されないように、直接的な可視化下で、針280が正確な位置に挿入されることを確実にするために取得される。さまざまな実施形態によれば、複雑さを最小化するために、脳へのエントリーに対してエントリーポイントが選択されたら、RCMモデルを使用し得る。
【0123】
誘導ロボットシステム100または誘導ロボットシステム200が磁気撮像技術を使用する追加の医療処置、操作、または介入は、脳生検を含む。さまざまな実施形態によれば、脳生検は、例えば、図3Aに示すように、ライブガイダンスパネルでオペレーターに表示される、投影された針軌道を使用して実施される。中間パネル320のライブガイダンスパネル上の情報を確認した後、オペレーターは針の挿入を開始することを決定できる。さまざまな実施形態によれば、誘導ロボットシステム200は、脳の標的位置を記録するように構成される。さまざまな実施形態によれば、オペレーターは、脳の標的位置の取得された画像を検討し、画像内のそれぞれの位置とともに各所見の病理所見を入力する。
【0124】
誘導ロボットシステム100または誘導ロボットシステム200が磁気撮像技術を使用する追加の医療処置、操作、または介入には、肝臓および腎臓生検が含まれる。さまざまな実施形態によれば、肝臓および腎臓の生検は、一つのエントリーポイントで挿入して標本を取得することを含む。さまざまな実施形態によれば、複雑さを最小化するために、脳への進入のためにエントリーポイントが選択されると、遠隔中心または動き(RCM)モデルを使用し得る。
【0125】
誘導ロボットシステム100または誘導ロボットシステム200が磁気撮像技術を使用する追加の医療処置、操作、または介入は、肺生検を含む。さまざまな実施形態によると、肺生検は、ロボットシステムを利用して気管を通して管の挿入を含む。
【0126】
本明細書に記載されるさまざまな実施形態によると、誘導ロボットシステム100または誘導ロボットシステム200は、例えば、冠動脈ステントまたは脳ステントなどのステントの挿入のための医療処置、操作、または介入に利用され得る。本明細書に記載されるさまざまな実施形態によれば、誘導ロボットシステム100または誘導ロボットシステム200は、強度変調放射線治療ガイダンスに使用され得る。
【0127】
図7は、さまざまな実施形態による、誘導ロボットシステム200を使用する例示的な方法S200のフローチャートである。図7に示すように、方法S200は、ステップS210で対象の磁気共鳴画像を取得することを含む。さまざまな実施形態によれば、対象の画像の取得は、対象または患者の一つまたは複数の標的解剖学的部分の取得を含む。さまざまな実施形態によれば、磁気共鳴画像が、磁気撮像装置200または外部ソースなどの磁気共鳴撮像装置から取得される。さまざまな実施形態によれば、磁気共鳴画像が、医師、患者、ユーザー、またはオペレーターなどの外部ソースから取得される。
【0128】
図7に示すように、方法S200は、ステップS220で、ライブ磁気共鳴画像の画像分析を実行して、対象の標的部分を継続的に識別することを含む。さまざまな実施形態によれば、取得された磁気共鳴画像が、人工知能(AI)、機械学習、画像または信号のノイズ除去、セグメンテーションアルゴリズム、物体および境界の識別、画像登録、適応強度修正、およびパターン認識などを含むがこれに限定されない、一つまたは複数のプロセスを介して分析するために、コンピューターシステム240などのコンピューターシステムに自動的にアップロードされる。さまざまな実施形態によれば、取得された磁気共鳴画像が、手動で分析され、医師またはオペレーターによって、分析された画像から対象の部分を自動的に識別するために使用される、コンピューターシステム240などのコンピューターシステムに入力される。
【0129】
ステップS230で、方法S200は、(自動ガイダンスを介して)ロボットアーム262などのロボットアームを、ライブ磁気共鳴画像に基づいて対象の識別された標的部分に自動的に誘導することを含む。さまざまな実施形態によれば、自動ガイダンスは、対象の標的部分の連続的に取得された磁気共鳴画像の分析に基づいて、ロボットアームをリアルタイムまたはほぼリアルタイムに誘導することを含む。さまざまな実施形態によれば、自動ガイダンスは、画像分析を介した自己修正を含む。さまざまな実施形態によれば、自動ガイダンスは、取得された磁気共鳴画像に基づいてロボットアームの軌道を修正するために、医師またはオペレーターによる時折の介入を含む。さまざまな実施形態によれば、自動ガイダンスは、代替的または追加の医療処置を実施するために、取得された磁気共鳴画像に基づいてロボットアームの軌道を変更するために、医師またはオペレーターによる時折の介入を含む。
【0130】
方法S200のさまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、ロボットアーム262などの6自由度での移動のために構成される。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、ロボットアームが6自由度で移動、回転、または旋回することを可能にする構成で接続される、一つまたは複数の機械アーム部分を含む。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームが、対象のさまざまな解剖学的部分にアクセスするように構成される。
【0131】
方法S200のさまざまな実施形態によれば、ロボットアーム262による針の挿入中に重要な構造が損傷されない。例えば、前立腺生検のさまざまな実施形態によれば、誘導ロボットシステム200は、対象の標的部分に挿入されるロボットアーム262に取り付けられる針が、尿道を通過するか、または膀胱に入るのを回避するように構成される。小線源治療のさまざまな実施形態によれば、針は前立腺を超えて膀胱内に貫通せず、直腸または膀胱を切除しない。
【0132】
さまざまな実施形態によれば、方法S200に従い、取得されたライブ磁気共鳴画像が、処置を制御するための機能的ボタンを含むグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)内に表示される。さまざまな実施形態によれば、取得されたライブ磁気共鳴画像が、処置中に挿入される針の近くの高解像度画像部分と、針から遠く離れた低解像度画像部分とを含む。さまざまな実施形態によれば、方法S200は、処置の実施中に動作するために取得されたライブ磁気共鳴画像を修正することをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法S200は、針の挿入中に動作するために取得されたライブ磁気共鳴画像を修正することをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法S200は、動きを手動で修正するために、既存のアクションをオーバーライドすることをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法S200は、タッチ入力、マウス入力、またはジョイスティック入力を使用してGUIを制御することによって、ロボットアームを手動で前進させることをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法S200は、標本を抽出した後、針の位置を捕捉するために自動セグメンテーションを行うこと、針を抜去すること、および針を次の標的位置に前進させることをさらに含む。
【0133】
ステップS240で、方法S200は、対象の標的部分で処置を実施することを含む。さまざまな実施形態によれば、方法S200は、例えば、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスを含むが、これに限定されない、適切な医療処置を実施することを含む。さまざまな実施形態によれば、処置を行うことは、例えば、生検のために、標本を抽出することを含む。
【0134】
図8は、さまざまな実施形態による、誘導ロボットシステム200を使用する方法S300の例のフローチャートである。図8に示すように、方法S300は、ステップS310で、対象の磁気共鳴画像を連続的に取得することを含む。さまざまな実施形態によれば、対象の画像の取得は、対象または患者の一つまたは複数の標的解剖学的部分の取得を含む。さまざまな実施形態によれば、磁気共鳴画像が、磁気撮像装置100もしくは200などの磁気共鳴撮像装置、または外部ソースから取得される。さまざまな実施形態によれば、磁気共鳴画像が、医師、患者、ユーザー、またはオペレーターなどの外部ソースから取得される。
【0135】
ステップS320で、方法S300は、磁気共鳴画像において対象の標的部分を継続的に識別することを含む。さまざまな実施形態によれば、取得された磁気共鳴画像が、標的部分を識別する前に、人工知能(AI)を含むがこれに限定されない一つまたは複数のプロセスを介して分析するために、コンピューターシステム240などのコンピューターシステムに自動的にアップロードされる。さまざまな実施形態によれば、取得された磁気共鳴画像が、手動で分析され、医師またはオペレーターによって、分析された画像から対象の部分を自動的に識別するために使用される、コンピューターシステム240などのコンピューターシステムに入力される。
【0136】
ステップS330で、方法S300は、ロボットアーム262などのロボットアームを対象の識別された標的部分に向かって誘導することを含み、磁気共鳴画像が、ロボットアームを部分に誘導するためにリアルタイムで分析される。さまざまな実施形態によれば、連続的に取得された磁気共鳴画像が、リアルタイムまたはほぼリアルタイムに分析され、対象の標的部分を継続的に識別する。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームの誘導は、画像分析による自己修正を含む。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームの誘導は、連続的に取得された磁気共鳴画像に基づいてロボットアームの軌道を修正するために、医師またはオペレーターによる時折の介入を含む。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームの誘導は、代替的または追加の医療処置を実施するために、連続的に取得された磁気共鳴画像に基づいてロボットアームの軌道を変更するために、医師またはオペレーターによる時折の介入を含む。
【0137】
ステップS340で、方法S300は、対象の標的部分に針を挿入し、標本を抽出することを含む。挿入中、ロボットアーム262による針挿入中に重要な構造は損傷しない。例えば、前立腺生検のさまざまな実施形態によれば、誘導ロボットシステム200は、対象の標的部分に挿入されるロボットアーム262に取り付けられる針が、尿道を通過することまたは膀胱内に進入することを回避するように構成される。小線源治療のさまざまな実施形態によれば、針は前立腺を超えて膀胱に貫通せず、直腸または膀胱を切除しない。
【0138】
方法S300のさまざまな実施形態によれば、連続的に取得されたライブ磁気共鳴画像が、針の挿入中に制御するための機能的ボタンを含むグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)内に表示される。さまざまな実施形態によれば、連続的に取得されたライブ磁気共鳴画像が、針の近くの高解像度画像部分と、針から遠く離れた低解像度画像部分とを含む。さまざまな実施形態によれば、方法S300は、連続的に取得されたライブ磁気共鳴画像を自動的に修正して、針の挿入中の動きによるブレを補正することをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法S300は、修正された取得されたライブ磁気共鳴画像に基づいて、挿入中に針の軌道を自動的に修正することをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法S300は、動きによるブレを手動で修正するために、既存の誘導軌道をオーバーライドすることをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法S300は、タッチ入力、マウス入力、またはジョイスティック入力を使用してGUIを制御することによって、ロボットアームを手動で前進させることをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法S300は、標本を抽出した後、針の位置を捕捉するために自動セグメンテーションを実行することと、針を抜去することと、針を次の標的位置に前進させることと、をさらに含む。さまざまな実施形態によれば、ロボットアームに取り付けられる針の対象の特定された標的部分への誘導は、磁気共鳴画像を継続的に取得するように構成される磁気撮像装置の中心で穴を通り誘導することを含む。
【0139】
ステップS340のさまざまな実施形態に従い、抽出された標本が、例えば経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスを含むが、これに限定されない、医療処置における分析用である。
【0140】
図9は、さまざまな実施形態による、誘導ロボットシステム200を使用する例示的な方法S400のフローチャートである。図9に示すように、方法S400は、ステップS410で対象のライブ磁気共鳴画像を取得することを含む。さまざまな実施形態によれば、対象のライブ磁気共鳴画像の取得は、対象または患者の一つまたは複数の標的解剖学的部分の取得を含む。さまざまな実施形態によれば、ライブ磁気共鳴画像が、磁気撮像装置100または200などの磁気共鳴撮像装置から取得される。
【0141】
ステップS420で、方法S400は、ライブ磁気共鳴画像において対象の標的部分を継続的に識別することを含む。さまざまな実施形態によれば、取得されたライブ磁気共鳴画像が、標的部分を識別する前に、人工知能(AI)を含むがこれに限定されない一つまたは複数のプロセスを介して分析するために、コンピューターシステム240などのコンピューターシステムに自動的にアップロードされる。さまざまな実施形態によれば、取得されたライブ磁気共鳴画像が、手動で分析され、医師またはオペレーターによって、分析された画像から対象の部分を自動的に識別するために使用される、コンピューターシステム240などのコンピューターシステムに入力される。
【0142】
ステップS430で、方法S300は、機械アームに取り付けられるエンドエフェクターを対象の特定された標的部分に向けて誘導することを含む。さまざまな実施形態によれば、エンドエフェクターは、複数の針を移送するように構成される。
【0143】
ステップS440で、方法S300は、対象の標的部分に一度に一つずつまたは順次複数の針を挿入し、対象の標的部分から複数の標本を抽出することを含む。ステップS440のさまざまな実施形態によれば、ロボットアーム262による針の挿入中に、対象の重要な構造が損傷されない。例えば、前立腺生検のさまざまな実施形態によれば、誘導ロボットシステム200は、対象の標的部分に挿入されるロボットアーム262に取り付けられる針が、尿道を通過することまたは膀胱内に進入することを回避するように構成される。小線源治療のさまざまな実施形態によれば、針は前立腺を超えて膀胱に貫通せず、直腸または膀胱を切除しない。
【0144】
方法S400のさまざまな実施形態によれば、取得されたライブ磁気共鳴画像が、複数の針の挿入中に制御するための機能的ボタンを含むグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)内に表示される。さまざまな実施形態によれば、取得されたライブ磁気共鳴画像が、挿入針の近くの高解像度画像部分と、挿入針から遠く離れた低解像度画像部分とを含む。さまざまな実施形態によれば、方法S400は、取得されたライブ磁気共鳴画像を自動的に修正して、複数の針の挿入中の動きによるブレを補正することをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法S400は、修正された取得されたライブ磁気共鳴画像に基づいて、挿入中に挿入された針の軌道を自動的に修正することをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法S400は、既存の誘導軌道をオーバーライドして、動きによるブレを手動で修正することをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法S400は、タッチ入力、マウス入力、またはジョイスティック入力を使用してGUIを制御することによって、機械アームを手動で前進させることをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、方法S400は、標本を抽出した後、挿入された針の位置を捕捉するために自動セグメンテーションを行うこと、挿入された針を抜去すること、およびさらなる針を次の位置に挿入することをさらに含む。さまざまな実施形態によれば、対象の識別された標的部分に向かって機械アームに取り付けられるエンドエフェクターの誘導は、磁気共鳴画像を継続的に取得するように構成される片面磁気撮像装置の中心の穴を通る誘導を含む。
【0145】
ステップS440のさまざまな実施形態に従い、複数の抽出された標本が、例えば経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスを含むが、これに限定されない、一つまたは複数の医療処置における分析用である。
【0146】
図10~14は、磁気共鳴撮像システム700を示す。図10および11に示すように、磁気共鳴撮像システム700はハウジング720を含む。ハウジング720は、前方表面725を含む。さまざまな実施形態によれば、前方表面725は、凹面の前方表面であり得る。さまざまな実施形態によれば、前方表面725は、凹んだ前方表面であり得る。
【0147】
図10および11に示すように、ハウジング720は、永久磁石730、無線周波数送信コイル740、勾配コイルセット750、電磁石760、および無線周波数受信コイル770を含む。図12および13に示すように、永久磁石730は、アレイ構成に配置される複数の磁石を含み得る。永久磁石730を形成する複数の磁石は、図12の立面図に示すように、表面全体を覆い、図13の側面選択図に示すように、横方向のバーとして図示される。主に図10を参照すると、メイン永久磁石アレイは、システムの複数の側面から患者にアクセスするための少なくとも一つのアクセス開口735を含み得る。
【0148】
さまざまな実施形態によれば、永久磁石730は、関心領域790に静磁場を提供する。さまざまな実施形態によれば、永久磁石730は、図12および13に示すような平行構成の複数の円筒形永久磁石を含み得る。さまざまな実施形態によれば、永久磁石730は、例えば、Nd系磁性材料など、希土類系磁性材料を含むがこれに限定されない、任意の適切な磁性材料を含み得る。図10に示すように、メイン永久磁石は、磁気撮像システム700の本体を通してシステムの反対側から患者にアクセスするための少なくとも一つのアクセス開口735を含み得る。
【0149】
さまざまな実施形態によると、図14に図示した磁気共鳴撮像システムを使用して、患者は、所望の解剖学的スキャンのタイプに応じて、任意の数の異なる位置に位置付けられ得る。図14は、腹部領域がスキャンされるときの例示的な位置を示す。患者は、横方向位置に表面上に横たわることができる。図示したように、腹部スキャンでは、患者は、テーブルに最も近いアームが伸張され、他方が身体の側面にある状態で、穴に面して横向きに横たわるように位置付けられてもよい。腹部領域は、それが穴の正面にあるように位置付けることができる。ロボットシステムは、ロボットシステムが患者から離れているように、磁気共鳴撮像システムの反対側に配置することができる。ロボットシステムのロボットアームが、磁気共鳴撮像システムのアクセス開口を通って達して、患者に対して処置を実施することができる。この例示的なセットアップでは、ロボットシステム、次に磁気共鳴撮像システム、次に患者がある。このセットアップの例は、患者を磁気共鳴撮像システムに近づけ、ロボットシステムのアームが、アクセス開口を通して患者に向かって達することのみを可能にし、これにより、ロボットシステムのモーターを磁気共鳴撮像システムから遠ざけ、磁気共鳴撮像との干渉を低減する。他の例では、ロボットシステムのアームは、磁気共鳴撮像システムの側面の周りに達して、患者に達し得る。両方の例において、磁気共鳴撮像システムは、患者およびロボットアームの近位部分の中間にある。
【実施例
【0150】
実施例1
誘導ロボットシステムであって、対象の磁気共鳴画像を連続的に取得するための磁気撮像装置と、ロボットアームと、磁気共鳴画像を分析し、対象の部分を識別するためのコンピューターシステムとを含み、磁気共鳴画像が、ロボットアームを対象の部分に誘導するためにリアルタイムで分析される、システム。
【0151】
実施例2
ロボットアームが、薬剤送達のために構成される構成要素に取り付けられる、実施例1のシステム。
【0152】
実施例3
ロボットアームが、標本を抽出するために部分に針を挿入するように構成される、実施例1および2のうちのいずれか一つのシステム。
【0153】
実施例4
ロボットアームが、部分にステントを配置するように構成される、実施例1、2、および3のうちのいずれか一つのシステム。
【0154】
実施例5
ロボットアームが、部分からサンプルを除去するように構成される針に取り付けられる、実施例1、2、3、および4のうちのいずれか一つのシステム。
【0155】
実施例6
ロボットアームが、部分を切断することによって識別された部分を除去するように構成される、実施例1、2、3、4、および5のうちのいずれか一つのシステム。
【0156】
実施例7
ロボットアームが、複数の針を含むエンドエフェクターに取り付けられる、実施例1、2、3、4、5、および6のうちのいずれか一つのシステム。
【0157】
実施例8
ロボットアームが、一つまたは複数のステントを移送するように構成されるエンドエフェクターに取り付けられる、実施例1、2、3、4、5、6、および7のうちのいずれか一つのシステム。
【0158】
実施例9
ロボットアームが、一つまたは複数の小線源治療シードを移送するように構成されるエンドエフェクターに取り付けられる、実施例1、2、3、4、5、6、7、および8のうちのいずれか一つのシステム。
【0159】
実施例10
ロボットアームが、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、医療処置のリストから医療処置における検査のために標本を抽出するように構成される、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、および9のうちのいずれか一つのシステム。
【0160】
実施例11
誘導ロボットシステムを使用する方法であって、対象のライブ磁気共鳴画像を取得することと、ライブ磁気共鳴画像の画像分析を実施して、対象の標的部分を継続的に識別することと、ライブ磁気共鳴画像に基づいて、ロボットアームを対象の識別された標的部分に向かって自動的に誘導することと、対象の標的部分で処置を行うことと、を含む、方法。
【0161】
実施例12
取得されたライブ磁気共鳴画像が、処置を制御するための機能的ボタンを含むグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)内に表示される、実施例11の方法。
【0162】
実施例13
取得されたライブ磁気共鳴画像が、処置中に挿入される針の近くの高解像度画像部分と、針から遠く離れた低解像度画像部分とを含む、実施例11および12のうちのいずれか一つの方法。
【0163】
実施例14
処置の実施中に患者の動きに対して取得されたライブ磁気共鳴画像を修正することをさらに含む、実施例11、12、および13のうちのいずれか一つの方法。
【0164】
実施例15
針の挿入中に動作アーチファクトのために取得されたライブ磁気共鳴画像を修正することをさらに含む、実施例11、12、13、および14のうちのいずれか一つに記載。
【0165】
実施例16
患者の動きを手動で修正するための既存のアクションをオーバーライドすることをさらに含む、実施例11、12、13、14、および15のうちのいずれか一つの方法。
【0166】
実施例17
タッチ入力、マウス入力、またはジョイスティック入力を使用してGUIを制御することによって、ロボットアームを手動で前進させることをさらに含む、実施例11、12、13、14、15および16のうちのいずれか一つの方法。
【0167】
実施例18
実施例11、12、13、14、15、16、および17のうちのいずれか一つの方法であって、ロボットアームに取り付けられる針を提供することと、自動セグメンテーションを実施して針の位置を捕捉することと、針を抜去することと、針を次の標的位置に前進させることと、をさらに含む、方法。
【0168】
実施例19
処置が、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、医療処置のリストからの一つを含む、実施例11、12、13、14、15、16、17、および18、のうちのいずれか一つの方法。
【0169】
実施例20
誘導ロボットシステムを使用する方法であって、対象の磁気共鳴画像を連続的に取得することと、磁気共鳴画像内の対象の標的部分を継続的に識別することと、ロボットアームに取り付けられる針を対象の識別された標的部分に向かって誘導することであって、磁気共鳴画像が、針を対象の標的部分に誘導するためにリアルタイムで分析される、誘導することと、針を対象の標的部分に挿入し、標本を抽出することと、を含む、方法。
【0170】
実施例21
連続的に取得されたライブ磁気共鳴画像が、針の挿入中に制御するための機能的ボタンを含むグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)内に表示される、実施例20の方法。
【0171】
実施例22
連続的に取得されたライブ磁気共鳴画像が、針の近くの高解像度画像部分および針から遠く離れた低解像度画像部分を含む、実施例20および21のうちのいずれか一つの方法。
【0172】
実施例23
連続的に取得されたライブ磁気共鳴画像を自動的に修正して、針の挿入中の動きによるブレを補正することをさらに含む、実施例20、21、および22のうちのいずれか一つの方法。
【0173】
実施例24
修正された取得されたライブ磁気共鳴画像に基づいて、挿入中に針の軌道を自動的に修正することをさらに含む、実施例23に記載の方法。
【0174】
実施例25
動きによるブレを手動で修正するために、既存の誘導軌道をオーバーライドすることをさらに含む、実施例23の方法。
【0175】
実施例26
タッチ入力、マウス入力、またはジョイスティック入力を使用してGUIを制御することによって、ロボットアームを手動で前進させることをさらに含む、実施例20、21、22、23、24、および25のうちのいずれか一つの方法。
【0176】
実施例27
実施例20、21、22、23、24、25、および26のうちのいずれか一つの方法であって、針の位置を捕捉するために自動セグメンテーションを実行することと、針を抜去することと、針を次の標的位置に前進させることと、をさらに含む、方法。
【0177】
実施例28
抽出された標本が、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、リストからの医療処置で検査される、実施例20、21、22、23、24、25、26、および27のうちのいずれか一つの方法。
【0178】
実施例29
誘導は、磁気共鳴画像を継続的に取得するように構成される磁気撮像装置の中心で穴を通して針を誘導することをさらに含む、実施例20、21、22、23、24、25、26、27、および28のうちのいずれか一つの方法。
【0179】
実施例30
誘導システムを使用する方法であって、対象のライブ磁気共鳴画像を取得することと、ライブ磁気共鳴画像内の対象の標的部分を継続的に識別することと、機械アームに取り付けられるエンドエフェクターを対象の識別された標的部分に向かって誘導することであって、エンドエフェクターが複数の針を移送する、誘導することと、複数の針を対象の標的部分に一度に一つずつ挿入し、対象の標的部分から複数の標本を抽出することと、を含む、方法。
【0180】
実施例31
取得されたライブ磁気共鳴画像が、複数の針の挿入中に制御するための機能的ボタンを含むグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)内に表示される、実施例30の方法。
【0181】
実施例32
取得されたライブ磁気共鳴画像が、挿入針の近くの高解像度画像部分および挿入針から遠く離れた低解像度画像部分を含む、実施例30および31のうちのいずれか一つの方法。
【0182】
実施例33
複数の針の挿入中の動きによるブレを補正するために、取得されたライブ磁気共鳴画像を自動的に修正することをさらに含む、実施例30、31、および32のうちのいずれか一つの方法。
【0183】
実施例34
修正された取得されたライブ磁気共鳴画像に基づいて、挿入中に挿入された針の軌道を自動的に修正することをさらに含む、実施例33の方法。
【0184】
実施例35
動きによるブレを手動で修正するために既存の誘導軌道をオーバーライドすることをさらに含む、実施例30、31、32、33、および34のうちのいずれか一つの方法。
【0185】
実施例36
タッチ入力、マウス入力、またはジョイスティック入力を使用してGUIを制御することによって、機械アームを手動で前進させることをさらに含む、実施例30、31、32、33、34、および35のうちのいずれか一つの方法。
【0186】
実施例37
実施例30、31、32、33、34、35、および36のうちのいずれか一つの方法であって、挿入された針の位置を捕捉するために自動セグメンテーションを実行することと、挿入された針を抜去することと、さらなる針を次の位置に挿入することと、を含む、方法。
【0187】
実施例38
抽出された標本が、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、リストからの一つまたは複数の医療処置で検査される、実施例30、31、32、33、34、35、36、および37のうちのいずれか一つの方法。
【0188】
実施例39
対象の識別された標的部分に向かって機械アームに取り付けられるエンドエフェクターの誘導が、磁気共鳴画像を継続的に取得するように構成される、片面磁気撮像装置の中心の穴を通る誘導を含む、実施例30、31、32、33、34、35、36、37、および38のうちのいずれか一つの方法。
【0189】
実施例40
誘導ロボットシステムであって、対象のリアルタイム撮像のための撮像装置と、画像をリアルタイムで分析するためのコンピューターシステムと、ロボットアームを含むロボットシステムであって、画像のリアルタイム分析に基づいて、外科手術処置中にロボットアームを誘導するように構成され、ロボットアームが、近位端およびロボット外科手術ツールを保持するように構成される遠位端を含む、ロボットシステムと、を含み、撮像装置が、外科手術処置中にロボットアームの近位端および対象の中間に位置する、誘導ロボットシステム。
【0190】
実施例41
ロボットアームの遠位端が、薬剤送達のために構成される構成要素に取り付けられる、実施例40のシステム。
【0191】
実施例42
ロボットアームの遠位端が、標本を抽出するために対象に針を挿入するように構成される、実施例40および41のうちのいずれか一つのシステム。
【0192】
実施例43
ロボットアームが、対象にステントを配置するように構成される、実施例40、41、および42のうちのいずれか一つのシステム。
【0193】
実施例44
ロボットアームが、対象からサンプルを除去するように構成される針に取り付けられる、実施例40、41、42、および43のうちのいずれか一つのシステム。
【0194】
実施例45
ロボットアームがアブレーションツールに取り付けられる、実施例40、41、42、43、および44のうちのいずれか一つのシステム。
【0195】
実施例46
ロボットアームの遠位端が、複数の針を含有するエンドエフェクターに取り付けられる、実施例40、41、42、43、44、および45のうちのいずれか一つのシステム。
【0196】
実施例47
ロボットアームの遠位端が、一つまたは複数のステントを移送するように構成されるエンドエフェクターに取り付けられる、実施例40、41、42、43、44、45、および46のうちのいずれか一つのシステム。
【0197】
実施例48
ロボットアームの遠位端が、一つまたは複数の小線源治療シードを移送するように構成されるエンドエフェクターに取り付けられる、実施例40、41、42、43、44、45、46、および47のうちのいずれか一つのシステム。
【0198】
実施例49
ロボットアームが、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、医療処置のリストから医療処置における検査のために標本を抽出するように構成される、実施例40、41、42、43、44、45、46、47、および48のうちのいずれか一つのシステム。
【0199】
実施例50
ロボットアームが、撮像装置内の穴を通って延在して、対象に近接したロボットアームの遠位端を位置付けるように構成される、実施例40、41、42、43、44、45、46、47、48、および49のうちのいずれか一つのシステム。
【0200】
実施例51
実施例40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、および50のうちのいずれか一つのシステムであって、ロボットアームがモーターを含み、撮像装置が、モーターによって生成されるノイズを検出し、取得された信号から検出されたノイズを除去するように構成されるアクティブノイズキャンセルモジュールを含む、システム。
【0201】
実施例52
撮像装置が、その中心に穴を有する、その片面磁気共鳴撮像装置である、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、および51のうちのいずれか一つのシステム。
【0202】
いくつかの形態が図示および説明されるが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に限定または限定する意図は出願人の意図ではない。これらの形態に対する多数の修正、変形、変化、置換、組み合わせ、および等価物が実装されてもよく、本開示の範囲から逸脱することなく、当業者に生じるであろう。さらに、記述された形態に関連する各要素の構造は、代替的に、要素によって実行される機能を提供するための手段として記述され得る。また、特定の構成要素について材料が開示される場合、他の材料を使用し得る。従って、前述の説明および添付の特許請求の範囲は、開示された形態の範囲内にある全てのかかる修正、組み合わせ、および変形を網羅することが意図されることが理解されるべきである。添付の特許請求の範囲は、かかる全ての修正、変形、変更、置換、修正、および均等物を網羅することを意図している。
【0203】
前述の詳細な説明は、ブロック図、フローチャート、および/または実施例の使用による、さまざまな形態の装置および/またはプロセスが記載される。そのようなブロック図、フローチャート、および/または実施例が一つまたは複数の機能および/または動作を含む場合、こうしたブロック図、フローチャート、および/または実施例内の各機能および/または動作は、個々のおよび/または集合的に、広範囲のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または実質的に任意の組み合わせによって実装され得ることが、当技術分野の人々によって理解されるであろう。当業者は、本明細書に開示された形態のいくつかの態様が、全体的または部分的に、1台以上のコンピューターで実行される一つまたは複数のコンピュータープログラムとして(例えば、一つまたは複数のコンピューターシステムで実行される一つまたは複数のプログラムとして)、一つまたは複数のプロセッサーで実行される一つまたは複数のプログラムとして(例えば、一つまたは複数のマイクロプロセッサーで実行される一つまたは複数のプログラムとして)、ファームウェアとして、または実質的にそれらの任意の組み合わせとして、集積回路において同等に実装され得ること、および回路を設計すること、および/またはソフトウェアおよび/またはファームウェアのコードを書くことが、本開示に照らして当業者の技術の範囲内であることを認識するであろう。さらに、当業者は、本明細書に記載される主題の機構が、さまざまな形態で一つまたは複数のプログラム製品として分配されることができ、本明細書に記載される主題の例示的な形態が、実際に分配を実施するために使用される特定のタイプの信号移送媒体にかかわらず適用されることを理解するであろう。
【0204】
論理をプログラムしてさまざまな開示された態様を実施するために使用される命令は、動的ランダムアクセスメモリー(DRAM)、キャッシュ、フラッシュメモリー、または他の記憶装置など、システム内のメモリー内に記憶され得る。さらに、命令は、ネットワークを介して、または他のコンピューター可読媒体を介して配布することができる。従って、機械可読媒体は、フロッピーディスク、光ディスク、コンパクトディスク読み出し専用メモリー(CD-ROM)、光磁気ディスク、読み出し専用メモリー(ROM)、ランダムアクセスメモリー(RAM)、消去可能でプログラム可能な読み出し専用メモリー(EPROM)、電気的に消去可能でプログラム可能な読み出し専用メモリー(EEPROM)、磁気カードまたは光カード、フラッシュメモリー、または電気、光、音響、またはその他の形式の伝播信号を介してインターネットを介して情報を送信する際に使用される有形の機械可読ストレージ(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)を含むが、これらに限定されない、機械(例えば、コンピューター)によって読み取り可能な形式で情報を格納または送信するための任意のメカニズムを含み得る。従って、非一時的コンピューター可読媒体は、電子命令または情報を、機械(例えば、コンピューター)によって可読な形態で保存または伝送するのに適した、任意のタイプの有形の機械可読媒体を含む。
【0205】
本明細書の任意の態様で使用されるように、「制御回路」という用語は、例えば、ハードワイヤード回路、プログラム可能な回路(例えば、一つまたは複数の個々の命令処理コア、処理ユニット、プロセッサー、マイクロコントローラー、マイクロコントローラーユニット、コントローラー、デジタル信号プロセッサー(DSP)、プログラム可能なロジックデバイス(PLD)、プログラム可能なロジックアレイ(PLA)、またはフィールドプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)を含む、コンピュータープロセッサー)、状態マシン回路、プログラム可能な回路によって実行される命令を格納するファームウェア、およびそれらの任意の組み合わせを指し得る。制御回路は、集合的にまたは個別に、より大きなシステム、例えば、集積回路(IC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、システムオンチップ(SoC)、デスクトップコンピューター、ラップトップコンピューター、タブレットコンピューター、サーバー、スマートフォンなどの一部を形成する回路として具体化され得る。従って、本明細書で使用される「制御回路」には、少なくとも一つの個別の電気回路を有する電気回路と、少なくとも一つの集積回路を有する電気回路と、少なくとも一つの特定用途向け集積回路を有する電気回路と、コンピュータープログラムによって構成された汎用コンピューター装置(例えば、プロセスを少なくとも部分的に実行するコンピュータープログラムによって構成された汎用コンピューター、および/または本明細書に記載のデバイス、またはプロセスを少なくとも部分的に実行するコンピュータープログラムによって構成されたマイクロプロセッサー、および/または本明細書に記載のデバイス)を形成する電気回路と、メモリーデバイスを形成する電気回路(例えば、ランダムアクセスメモリーの形式)と、および/または通信装置を形成する電気回路(例えば、モデム、通信スイッチ、光電気機器)とが含まれるが、これらに限定されない。当業者であれば、本明細書に記載される主題が、アナログもしくはデジタルの様式またはそれらのいくつかの組み合わせで実施され得ることを認識するであろう。
【0206】
本明細書の任意の態様で使用される場合、用語「ロジック」は、前述の動作のいずれかを行うように構成されるアプリケーション、ソフトウェア、ファームウェア、および/または回路を指し得る。ソフトウェアは、ソフトウェアパッケージ、コード、命令、命令セット、および/または非一時的コンピューター可読記憶媒体に記録されたデータとして具現化され得る。ファームウェアは、メモリーデバイス内でハードコードされた(例えば、不揮発性)コード、命令、または命令セット、および/またはデータとして具現化され得る。
【0207】
本明細書の任意の態様で使用される場合、用語「構成要素」、「システム」、「モジュール」などは、コンピューター関連エンティティ、つまり、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアのいずれかを指すことができる。
【0208】
本明細書の任意の態様で使用される場合、「アルゴリズム」は、所望の結果をもたらすステップの自己整合的な順序を指し、ここで「ステップ」は、必ずしも、記憶、移動、結合、比較、およびその他操作されることができる電気または磁気信号の形態を取る必要はないが、物理的量および/または論理状態の操作を指す。これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、用語、数字などと呼ぶのが一般的である。これらおよび類似の用語は、適切な物理量と関連付けられてもよく、これらの量および/または状態に適用される単に便利なラベルである。
【0209】
ネットワークは、パケット切替ネットワークを含み得る。通信装置は、選択されたパケット切替ネットワーク通信プロトコルを使用して互いに通信することができる。一つの通信プロトコルの例は、通信制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)を使用して通信を可能にすることができるイーサネット通信プロトコルを含み得る。イーサネットプロトコルは、2008年12月に公開された「IEEE 802.3 Standard」と題する、Instituteof Electrical and Electronics Engineer(IEEE)によって発行されたイーサネット規格および/または本規格のそれ以降のバージョンに準拠してもよく、または適合し得る。別の方法としてまたは追加的に、通信装置は、X.25通信プロトコルを使用して互いに通信することができる。X.25通信プロトコルは、国際電気通信連合電気通信標準化部門(ITU-T)によって公布された標準に準拠してもよく、または適合し得る。別の方法としてまたは追加的に、通信装置は、フレームリレー通信プロトコルを使用して互いに通信することができる。フレームリレー通信プロトコルは、国際電信電話諮問委員会(CCITT)および/または米国規格協会(ANSI)によって公布された標準に準拠してもよく、または適合し得る。代替的にまたは追加的に、トランシーバーは、非同期転送モード(ATM)通信プロトコルを使用して互いに通信することができる。ATM通信プロトコルは、2001年8月に公開された「ATM-MPRS Network Interworking 2.0」と題する、ATM Forumによって公開されたATM規格および/または本規格のそれ以降のバージョンに準拠してもよく、または適合し得る。もちろん、異なる、および/または開発後の接続指向ネットワーク通信プロトコルが、本明細書で同様に意図される。
【0210】
前述の開示から明らかなように特に明記されていない限り、前述の開示を通じて、「処理する」、「コンピューティングする」、「計算する」、「決定する」、「表示する」などの用語を使用する議論は、コンピューターシステムのレジスターおよびメモリー内の物理的(電子的)量として表されるデータをコンピューターシステムのメモリーまたはレジスター、またはその他のそのような情報ストレージ、送信、または表示装置内の物理量として同様に表される他のデータに操作し、変換する、コンピューターシステムまたは同様の電子コンピューター装置の動作およびプロセスに言及することを理解されたい。
【0211】
一つまたは複数の構成要素は、本明細書では、「構成される」、「構成可能」、「動作可能/動作する」、「適合される/適合可能」、「できる」、「一致できる/一致する」などと呼んでもよい。当業者は、文脈上別段の要求がない限り、「構成される」は、一般にアクティブ状態構成要素および/または非アクティブ状態構成要素および/またはスタンバイ状態構成要素を包含し得ることを認識するであろう。
【0212】
用語「近位」および「遠位」は、本明細書では、外科手術器具のハンドル部分またはハウジングを操作する臨床医を基準にして使用される。用語「近位」は、臨床医および/またはロボットアームに最も近い部分を指し、用語「遠位」は、臨床医および/またはロボットアームから離れて位置する部分を指す。利便性および明確さのために、図面に関して、本明細書において、空間用語、例えば「垂直」、「水平」、「上」、および「下」が使用され得ることがさらに理解されるであろう。しかしながら、ロボット外科手術ツールは、多くの配向および位置において使用され、これらの用語は、限定および/または絶対的であることを意図するものではない。
【0213】
当業者であれば、一般に、本明細書で、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語が、一般に「オープン」用語(例えば、「含む(including)」という用語は「含むがこれに限定されない」と解釈されるべきであり、「有する(having)」という用語は「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「含むがそれに限定されない」などと解釈されるべきである、等)として一般に意図されることを理解するであろう。導入される特定の数の請求項の記述が意図される場合、そのような意図は請求項に明示的に記述され、そのような記述が存在しない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者によってさらに理解されるであろう。例えば、理解を助けるために、以下の添付の請求項は、請求項の記述を導入するための導入句「少なくとも一つ」および「一つまたは複数」の使用を含み得る。ただし、そのようなフレーズの使用は、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記述の導入が、同じ請求項に「一つまたは複数」または「少なくとも一つ」などの導入句と「a」や「an」(例えば、「a」および/または「an」は通常、「少なくとも一つ」または「一つまたは複数」を意味すると解釈される)などの不定冠詞が含まれている場合でも、そのような導入された請求項の記述を含む特定の請求項を、そのような記述を一つだけ含む請求項に限定すると解釈されるべきではない。請求項の記述を導入するために使用される特定の物品の使用についても同様である。
【0214】
さらに、導入された請求項の記述の特定の数が明示的に記述される場合でも、当業者は、そのような記述が通常、少なくとも記述された数を意味すると解釈されるべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語句がない「二つの記述」のあからさまな記述は、通常、少なくとも二つの記述、または二つ以上の記述を意味する。さらに、「A、B、およびCなどのうちの少なくとも一つ」に類似する慣例を使用している、例において、一般的に、このような構造は、当業者が、慣例を理解するという意味で意図される(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも一つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AおよびBを一緒に有するシステム、AおよびCを一緒に有するシステム、および/またはA、B、およびCを一緒に有するシステムを含むが、これらに限定されない)。「A、B、またはC等のうちの少なくとも一つ」に類似している慣例を使用している、例において、一般的に、このような構築は、当業者が、慣例を理解するという意味で意図される(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも一つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AおよびBを一緒に有するシステム、AおよびCを一緒に有するシステム、および/またはA、B、およびCを一緒に有するシステムを含むが、これらに限定されない)。説明、特許請求の範囲、または図面のいずれにおいても、文脈が別段の指示をしない限り、二つ以上の代替的な用語を提示する、通常、離接的な用語および/または語句が、当該用語のうちの一つ、当該用語のいずれか、または両方の用語を含む可能性を企図するために理解されるべきであると、当業者であればさらに理解されるであろう。例えば、語句「AまたはB」は、典型的には、「A」または「B」あるいは「AおよびB」の可能性を含むと理解されるであろう。
【0215】
添付の特許請求の範囲に関して、当業者は、その中に列挙された動作が一般に任意の順序で行われてもよいことを理解するであろう。また、さまざまな動作フロー図が配列で示されるが、さまざまな動作が図示されたもの以外の他の順序で行われてもよく、または同時に行われてもよいことが理解されるべきである。こうした代替的順序の例としては、文脈が別段の指示をしない限り、重複、インターリーブ、中断、再順番、増分、準備、補足、同時、逆、またはその他のバリアント順序が挙げられる。さらに、文脈上別段の指示がない限り、「応答する」、「関連する」、または他の過去型形容詞などの用語は、一般に、こうしたバリアントを除外することを意図していない。
【0216】
「一態様」、「ある態様」、「ある例示」、「一つの例示」などへの任意の言及は、態様に関連して記載される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも一つの態様に含まれることを意味することに留意すべきである。従って、本明細書全体を通してさまざまな場所における句の「一態様において」、「ある態様において」、「ある例示において」、「一つの例において」の外観は、必ずしも全て同じ態様を指すとは限らない。さらに、特定の特徴、構造または特性は、一つまたは複数の態様では、任意の適切な様式で組み合わせられてもよい。
【0217】
本明細書において参照され、および/または任意のアプリケーションデータシートに列挙される任意の特許出願、特許、特許以外の公開、またはその他の開示資料は、本明細書に組み込まれた資料と矛盾しない限りにおいて、本明細書に参照により組み込まれる。従って、および必要な範囲で、本明細書に明示的に記載される本開示は、参照により本明細書に組み込まれる任意の相反する材料に優先する。参照により本明細書に組み込まれると言われるが、本明細書に明記される既存の定義、声明、またはその他の開示資料と矛盾する任意の資料またはその一部は、その組み込まれた資料と既存の開示資料との間にいかなる矛盾も生じない範囲でのみ、組み込まれる。
【0218】
要約すると、本明細書に記載される概念を採用することから生じる多数の利益が説明される。一つまたは複数の形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示される。開示される正確な形態を網羅または限定することを意図するものではない。改変または変形は、上記の教示に照らして可能である。一つまたは複数の形態は、原理および実践的適用を説明するために選択および説明され、それによって、意図される特定の使用に好適なさまざまな修正を用いて、当業者がさまざまな形態を利用することを可能にする。本書で提出された請求項は、全体的な範囲を定義することが意図される。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2022-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘導ロボットシステムであって、
対象の磁気共鳴画像を継続的に取得するための磁気撮像装置と、
ロボットアームと、
前記磁気共鳴画像を分析し、前記対象の部分を識別するためのコンピューターシステムと、を含み、
前記磁気共鳴画像が、前記ロボットアームを前記対象の前記部分に誘導するためにリアルタイムで分析される、誘導ロボットシステム。
【請求項2】
前記ロボットアームが、薬剤送達のために構成される構成要素に取り付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ロボットアームが、標本を抽出するために前記対象の前記部分に針を挿入するように構成される、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ロボットアームが、前記対象の前記部分にステントを配置するように構成される、請求項1~3の何れか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記ロボットアームが、前記対象の前記部分を切断することによって前記識別された部分を除去するように構成される、請求項1~4の何れか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記ロボットアームが、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、医療処置のリストからの医療処置における検査のために標本を抽出するように構成される、請求項1~5の何れか1項に記載のシステム。
【請求項7】
誘導ロボットシステムを使用する方法であって、
対象のライブ磁気共鳴画像を取得することと、
前記ライブ磁気共鳴画像の画像分析を実施して、前記対象の標的部分を継続的に識別することと、
前記ライブ磁気共鳴画像に基づいて、ロボットアームを前記対象の識別された標的部分に向かって自動的に誘導することと、および
前記対象の前記標的部分で処置を行うことと、を含む、方法。
【請求項8】
誘導ロボットシステムであって、
対象のリアルタイム撮像のための撮像装置と、
画像をリアルタイムで分析するためのコンピューターシステムと、
ロボットアームを含むロボットシステムであって、前記ロボットシステムが、前記画像のリアルタイム分析に基づいて、外科手術処置中に前記ロボットアームを誘導するように構成され、前記ロボットアームが、
近位端と、
ロボット外科手術ツールを保持するように構成される遠位端とを含む、ロボットシステムと、を含み、
前記撮像装置が、前記外科手術処置中に前記ロボットアームの前記近位端と前記対象の中間に配置される、誘導ロボットシステム。
【請求項9】
前記ロボットアームの前記遠位端が、薬剤送達のために構成される構成要素に取り付けられる、請求項に記載のシステム。
【請求項10】
前記ロボットアームの前記遠位端が、標本を抽出するために前記対象に針を挿入するように構成される、請求項8または9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ロボットアームが、前記対象にステントを配置するように構成される、請求項8~10の何れか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記ロボットアームが、前記対象からサンプルを除去するように構成される針に取り付けられる、請求項8~11の何れか1項に記載のシステム。
【請求項13】
前記ロボットアームがアブレーションツールに取り付けられる、請求項8~12の何れか1項に記載のシステム。
【請求項14】
前記ロボットアームの前記遠位端が、複数の針を含むエンドエフェクターに取り付けられる、請求項8~13の何れか1項に記載のシステム。
【請求項15】
前記ロボットアームの前記遠位端が、一つまたは複数のステントを移送するように構成されるエンドエフェクターに取り付けられる、請求項8~14の何れか1項に記載のシステム。
【請求項16】
前記ロボットアームの前記遠位端が、一つまたは複数の小線源治療シードを移送するように構成されるエンドエフェクターに取り付けられる、請求項8~15の何れか1項に記載のシステム。
【請求項17】
前記ロボットアームが、経会陰生検、経会陰LDR小線源治療、経会陰HDR小線源治療、経会陰レーザーアブレーション、経会陰冷凍アブレーション、経直腸HIFU、乳房生検、脳深部刺激法(DBS)、脳生検、肝生検、腎生検、肺生検、冠動脈ステント挿入、脳ステント挿入、および強度変調放射線治療ガイダンスからなる、医療処置のリストからの医療処置における検査のために標本を抽出するように構成される、請求項8~16の何れか1項に記載のシステム。
【請求項18】
前記ロボットアームが、前記撮像装置内の穴を通って延在し、前記対象に近接して前記ロボットアームの前記遠位端を位置付けるように構成される、請求項8~17の何れか1項に記載のシステム。
【請求項19】
前記ロボットアームがモーターを含み、前記撮像装置が、
前記モーターによって生成されるノイズを検出し、
取得された信号から検出されたノイズを除去する、ように構成されたアクティブノイズキャンセレーションモジュールを含む、請求項8~18の何れか1項に記載のシステム。
【請求項20】
前記撮像装置が、その中心に穴を有する片面磁気共鳴撮像装置である、請求項1~6、8~19の何れか1項に記載のシステム。
【国際調査報告】