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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-24
(54)【発明の名称】配管内位置測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/00 20060101AFI20230316BHJP
   G01B 21/00 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
G01B11/00 H
G01B21/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021575470
(86)(22)【出願日】2020-12-29
(85)【翻訳文提出日】2021-12-17
(86)【国際出願番号】 KR2020019342
(87)【国際公開番号】W WO2022145523
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】10-2020-0184969
(32)【優先日】2020-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513062881
【氏名又は名称】リサーチ コーポレーション ファウンデーション オブ ヨンナム ユニバーシティ
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】キム, グン ズン
(72)【発明者】
【氏名】パク, ヨン ワン
(72)【発明者】
【氏名】オム, ジョン スク
【テーマコード(参考)】
2F065
2F069
【Fターム(参考)】
2F065AA01
2F065AA06
2F065FF15
2F065FF17
2F065JJ19
2F065JJ26
2F065LL04
2F065LL59
2F065MM06
2F069AA01
2F069GG01
2F069GG07
2F069GG41
2F069GG63
2F069GG64
2F069HH11
2F069JJ04
(57)【要約】
配管内の位置測定装置が開示される。一実施形態による位置測定装置は、配管の内部表面に光を放射する光源と、前記光源によって放射された光が前記内部表面によって反射された反射光が入射され、前記反射光を光軸に平行な平行光に変換する第1レンズと、前記平行光の光経路上に配置され、前記平行光を収束する屈折光に変換する第2レンズと、前記屈折光の光経路上に配置されるイメージセンサと、前記第1レンズと前記第2レンズとの間に配置される1つ以上の弾性部材と、前記第1レンズの側面に結合され、前記内部表面に密着して移動体の移動によって回転する複数のホイールと、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管内部を移動する移動体に備えられた位置測定装置であって、
前記配管の内部表面に光を放射する光源と、
前記光源によって放射された光が前記内部表面によって反射された反射光が入射され、前記反射光を光軸に平行な平行光に変換する第1レンズと、
前記平行光の光経路上に配置され、前記平行光を収束する屈折光に変換する第2レンズと、
前記屈折光の光経路上に配置されるイメージセンサと、
前記第1レンズと前記第2レンズとの間に配置される1つ以上の弾性部材と、
前記第1レンズの側面に結合され、前記内部表面に密着して前記移動体の移動によって回転する複数のホイールと、を含む位置測定装置。
【請求項2】
前記1つ以上の弾性部材は、前記移動体の移動に応じて前記内部表面で前記複数のホイールのうち、少なくとも1つに加えられる力によって圧縮または弛緩する請求項1に記載の位置測定装置。
【請求項3】
前記第1レンズと前記第2レンズとの間の距離は、前記1つ以上の弾性部材の圧縮または弛緩に応じて変化し、
前記内部表面と前記第1レンズとの間の距離、前記第2レンズと前記イメージセンサとの間の距離は、前記1つ以上の弾性部材の圧縮または弛緩の際に不変である請求項2に記載の位置測定装置。
【請求項4】
前記第1レンズおよび前記1つ以上の弾性部材を収容する第1ボディ部と、
前記第2レンズおよび前記イメージセンサを収容する第2ボディ部と、をさらに含む請求項3に記載の位置測定装置。
【請求項5】
前記1つ以上の弾性部材のそれぞれの一端は、前記第1ボディ部の内部の一側に固定され、
前記1つ以上の弾性部材のそれぞれの他端は、前記複数のホイールのうち、少なくとも1つに加えられる力による前記第1レンズの移動に応じて前記光軸に平行な方向に移動する請求項4に記載の位置測定装置。
【請求項6】
前記1つ以上の弾性部材のそれぞれに加えられる力を測定する1つ以上の力-トルク(Force-Torque)センサをさらに含む請求項1に記載の位置測定装置。
【請求項7】
前記第1レンズは、テレセントリック(Telecentric)レンズである請求項1に記載の位置測定装置。
【請求項8】
前記第2レンズは、前記平行光を前記第2レンズと前記イメージセンサとの間の焦点に収束させる凸レンズである請求項1に記載の位置測定装置。
【請求項9】
前記複数のホイールは、それぞれホイールエンコーダ(Wheel Encoder)である請求項1に記載の位置測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示される実施形態は、配管内部を移動する移動体の位置を測定するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
GPS信号が到達しない配管内部で動作する装置は、自分の現在位置を推定するために自立航法(Self-Contained Navigation)を使用する。自立航法に主に用いられる推測航法(Dead Reckoning)は、慣性航法装置(Inertial Navigation System)を用いたものであって、主に移動体に付着したエンコーダ(Encoder)方式の走行距離計とコンパス、ジャイロスコープ、加速度センサなどを用いて決定された移動距離と移動方向などに基づいて初期位置に対する相対的な位置を算出する航法システムである。
【0003】
エンコーダ方式の走行距離計は、配管に密着したホイール(Wheel)の動きを測定して移動距離を計算するが、移動体が方向転換をするときに発生するホイールの滑り、移動体の姿勢、配管形状、配管内部表面の凹凸、溶接部位、配管接触部位と面積、ホイールの摩耗と円周測定誤差、走行距離計鋸歯の分解能によって誤差が発生し得る。
【0004】
一方、イメージセンサによって生成された配管表面イメージを用いる光学エンジン方式の走行距離計は、非接触式の走行距離計として信頼度、使用上の制約、位置推定演算の演算量などの面で最も優れた性能を示す。光学エンジン方式の走行距離計は、イメージセンサで配管の内部表面についてのイメージを取得した後、連続したイメージの間に検出されたモーションベクトルを用いて移動距離と移動方向を測定する。光学エンジン方式の走行距離計は、エンコーダ方式の走行距離計の最大の誤差原因であるホイールの滑りと摩耗が発生しないが、移動体が走行中に凹凸などによって発生するイメージセンサと配管の内部表面との間の距離変化が移動距離推定誤差を発生させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
開示される実施形態は、配管内部を移動する移動体の位置を測定するための装置を提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態による位置測定装置は、配管の内部表面に光を放射する光源と、前記光源によって放射された光が前記内部表面によって反射された反射光が入射され、前記反射光を光軸に平行な平行光に変換する第1レンズと、前記平行光の光経路上に配置され、前記平行光を収束する屈折光に変換する第2レンズと、前記屈折光の光経路上に配置されるイメージセンサと、前記第1レンズと前記第2レンズとの間に配置される1つ以上の弾性部材と、前記第1レンズの側面に結合され、前記内部表面に密着して移動体の移動によって回転する複数のホイールと、を含む。
【0007】
前記1つ以上の弾性部材は、前記移動体の移動に応じて前記内部表面で前記複数のホイールのうち、少なくとも1つに加えられる力によって圧縮または弛緩できる。
【0008】
前記第1レンズと前記第2レンズとの間の距離は、前記1つ以上の弾性部材の圧縮または弛緩に応じて変化し、前記内部表面と前記第1レンズとの間の距離および前記第2レンズとイメージセンサとの間の距離は、前記1つ以上の弾性部材の圧縮または弛緩の際に不変であり得る。
【0009】
前記第1レンズおよび前記1つ以上の弾性部材を収容する第1ボディ部と、前記第2レンズおよびイメージセンサを収容する第2ボディ部と、をさらに含み得る。
【0010】
前記1つ以上の弾性部材のそれぞれの一端は、前記第1ボディ部の内部の一側に固定され、前記1つ以上の弾性部材のそれぞれの他端は、前記複数のホイールのうち、少なくとも1つに加えられる力による前記第1レンズの移動に応じて前記光軸に平行な方向に移動することができる。
【0011】
前記1つ以上の弾性部材のそれぞれに加えられる力を測定する1つ以上の力-トルク(Force-Torque)センサをさらに含み得る。
【0012】
前記第1レンズは、テレセントリック(Telecentric)レンズであり得る。
【0013】
前記第2レンズは、前記平行光を前記第2レンズと前記イメージセンサとの間の焦点に収束させる凸レンズであり得る。
【0014】
前記複数のホイールは、それぞれホイールエンコーダ(Wheel Encoder)であり得る。
【発明の効果】
【0015】
開示される実施形態によると、イメージセンサと配管の内部表面との間の距離とは関係なく、一定の大きさの像をイメージセンサの撮像面に結像させることによって、イメージセンサによって生成される配管の内部表面のイメージを用いた移動体の位置測定時に、配管内部の凹凸などによって発生し得る誤差を最小化できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一実施形態に係る位置測定装置を備えた移動体を例示して説明するための図面。
【0017】
図2】第1実施形態に係る位置測定装置100の構造を示した図面。
【0018】
図3】第2実施形態に係る位置測定装置100の構造を示した図面。
【0019】
図4図1または図2に示した位置測定装置100を配管300の内部表面301から見た断面を示した図面。
【0020】
図5図1に示した第1実施形態に係る位置測定装置100の第1ボディ部107を光軸Aに垂直な方向に切断した断面の一例を示した図面。
【0021】
図6図2に示した第2実施形態に係る位置測定装置100の第1ボディ部107を光軸Aに垂直な方向に切断した断面の一例を示した図面。
【0022】
図7】第3実施形態に係る位置測定装置100の構造を示した図面。
【0023】
図8】第4実施形態に係る位置測定装置100の構造を示した図面。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して一実施形態の具体的な実施形態を説明する。以下の詳細な説明は、本明細書における記述された方法、装置および/またはシステムについての包括的な理解を助けるために提供される。しかし、これは例示に過ぎず、本発明はこれに限定されない。
【0025】
本発明の実施形態を説明するにおいて、本発明に係る公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすることができると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。そして、後述される用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語として、これは使用者、運用者の意図または慣例などによって変わることができる。したがって、その定義は、本明細書の全般にわたる内容に基づいてなされるべきである。詳細な説明で使用される用語は、単に本発明の実施形態を記述するためのものであり、決して限定的ではならない。明確に他に使用されない限り、単数形態の表現は、複数形態の意味を含む。本説明において、「含み」または「備え」のような表現は、ある特性、数字、ステップ、動作、要素、これらの一部または組み合せを示すためのものであり、記述されたもの以外に1つまたはその以上の他の特性、数字、ステップ、動作、要素、これらの一部または組み合せの存在または可能性を排除するように解釈されてはならない。
【0026】
図1は、一実施形態に係る位置測定装置を備えた移動体を例示して説明するための図面である。
【0027】
図1を参照すると、一実施形態による移動体200は、一側に位置測定装置100を備えており、配管300の内部を移動するように構成された装置である。このとき、配管300は、例えば、ガス配管、上水道配管、通信ケーブルのようなケーブルが埋設された配管などであり得るが、必ずしも特定の目的の配管に限定されるものではない。
【0028】
一方、一実施形態によると、移動体200は、配管300の内部の管路に沿って移動しながら配管300の内部を清掃または検査するためのものであって、例えば、独立した動力源を有するか、または外部動力源によって提供される動力を使用して配管内部を移動するように構成された移動ロボットであり得る。しかし、移動体200は、必ずしも移動ロボットに限定されず、配管300の内部を移動可能であれば、必ずしも特定の形や目的の装置に限定されるものではない。
【0029】
図2は、第1実施形態に係る位置測定装置100の構造を示した図面であり、図3は、第2実施形態に係る位置測定装置100の構造を示した図面であり、図4は、図1または図2に示した位置測定装置100を配管300の内部表面301から見た断面を示した図面である。
【0030】
図2図4を参照すると、位置測定装置100は、1つ以上の光源101、第1レンズ102、第2レンズ103、イメージセンサ104、複数のホイール105、1つ以上の弾性部材106、第1ボディ部107および第2ボディ部108を含む。
【0031】
1つ以上の光源101は、配管300の内部表面301に向かって光を放射する。
【0032】
一実施形態によると、1つ以上の光源101は、図3に示した例のように、第1レンズ102の入射面の周りに配置され、配管300の内部表面301に向かって光を放射するように構成され得る。しかし、1つ以上の光源101が配置される位置および1つ以上の光源101の数は、必ずしも図3に示した例に限定されるものではなく、実施形態によって変動し得る。
【0033】
また、一実施形態によると、1つ以上の光源101は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)であり得るが、必ずしも特定の形の光源に限定されるものではない。
【0034】
第1レンズ102は、1つ以上の光源101によって放射された光が配管300の内部表面301に反射して入射される反射光を光軸Aに平行な平行光に変換して出射する。
【0035】
一実施形態によると、第1レンズ102は、例えば、テレセントリックf-シータ(Telecentric f-theta)レンズのように入射瞳(Entrance Pupil)が無限遠に位置するテレセントリックレンズであり得る。
【0036】
第2レンズ103は、第1レンズ102から出射される平行光の光経路上に配置され、第1レンズ102から出射される平行光を収束する屈折光に変換して出射する。
【0037】
一実施形態によると、第2レンズ103は、例えば、凸レンズのように正(Positive)の屈折力を有するレンズであり得る。
【0038】
具体的に、第1レンズ102から出射される平行光は、第2レンズ103に入射され、第2レンズ103に入射した平行光は、第2レンズ103とイメージセンサ104との間の焦点fに収束する屈折光に変換し、イメージセンサ104の撮像面に結像する。
【0039】
イメージセンサ104は、第2レンズ103から出射される屈折光の光経路上に配置され、第2レンズ103から出射されてイメージセンサ104の撮像面上に結像する屈折光を電気的な信号に変換して配管300の内部表面301に対応するイメージを生成する。
【0040】
一実施形態によると、イメージセンサ104は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサまたはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサであり得るが、必ずしも特定の形のイメージセンサに限定されるものではない。
【0041】
複数のホイール105は、それぞれ第1レンズ102の側面に結合され、配管300の内部表面301に密着して移動体200の移動によって回転する。
【0042】
具体的に、複数のホイール105は、第1レンズ102の互いに対向する両側面に結合された一対のホイールであり得る。
【0043】
一方、複数のホイール105は、1つ以上の弾性部材106が第1レンズ102を押し出す力によって配管300の内部表面301に密着し、移動体200の移動に応じて光軸Aに垂直な回転軸を中心に回転するように構成される。
【0044】
1つ以上の弾性部材106は、それぞれ第1レンズ102と第2レンズ103との間に配置される。
【0045】
一実施形態によると、1つ以上の弾性部材106は、例えば、圧縮ばねのように弾性を有する弾性体であり得るが、必ずしも特定の種類の弾性体に限定されるものではない。
【0046】
第1ボディ部107は、第1レンズ102および1つ以上の弾性部材106を収容する。
【0047】
このとき、各弾性部材106は、一端が第1ボディ部107の内部の一側に固定され、他端が第1レンズ102の移動に応じて光軸Aに平行な方向に移動するように配置される。すなわち、各弾性部材106は、第1レンズ102が光軸Aに平行な方向に移動するにつれて圧縮または弛緩する。
【0048】
一方、図5は、図1に示した第1実施形態に係る位置測定装置100の第1ボディ部107を光軸Aに垂直な方向に切断した断面の一例を示した図面である。
【0049】
図5に示した例のように、第1ボディ部107には、複数の弾性部材106が収容され得、各弾性部材106は、第1レンズ102から出射される平行光の光経路に侵入しないように、第1レンズ102の出射面の縁に沿って一定の間隔で配置され得る。
【0050】
図6は、図2に示した第2実施形態に係る位置測定装置100の第1ボディ部107を光軸Aに垂直な方向に切断した断面の一例を示した図面である。
【0051】
図6に示した例のように、第1ボディ部107には、1つの弾性部材106が収容され得る。この場合、弾性部材106は、第1レンズ102から出射される平行光の光経路に侵入しないように、内径D1が第1レンズ102の出射面の直径D2よりも大きいコイル形の圧縮ばねで構成され得る。
【0052】
第2ボディ部108は、第2レンズ103およびイメージセンサ104を内部に収容する。具体的に、第2レンズ103およびイメージセンサ104は、光軸A上の距離H3が一定の値に固定されるように第2ボディ部108の内部に配置され得る。
【0053】
一方、第1ボディ部107と第2ボディ部108との間には、光軸Aに垂直な方向に開口部が形成され得、これにより、第1レンズ102から出射される平行光が第2レンズ103に入射されることができる。
【0054】
一方、移動体200が配管300内部の曲線経路に沿って移動したり、配管300内部に存在する凹凸を越えたりする場合、移動体200から配管300の内部表面301の方向へ作用する力を変動させることができ、これにより、配管300の内部表面30で複数のホイール105に作用する力も変動することになる。このとき、複数のホイール105に作用する力は、複数のホイール105が結合された第1レンズ102を経て1つ以上の弾性部材106に伝達される。これにより、1つ以上の弾性部材106が圧縮または弛緩し、1つ以上の弾性部材106の光軸A方向の長さが変化し、結果的に、第1レンズ102が第1ボディ部107の内部で光軸Aに沿って移動することになる。
【0055】
すなわち、配管300の内部表面301と第1レンズ102との間の距離H1と、第2レンズ103とイメージセンサ104との間の距離H3は、固定した状態で維持されるが、第1レンズ102と第2レンズ103との間の距離H2は、1つ以上の弾性部材106の圧縮または弛緩によって変動する。
【0056】
しかし、前述したように、第1レンズ102から出射されて第2レンズ103に入射される光は、光軸Aに平行な平行光であるため、第1レンズ102間の距離H1と第2レンズ103とイメージセンサ104との間の距離H3が固定した状態で維持されれば、第1レンズ102と第2レンズ103との間の距離H2が変動しても、イメージセンサ104の撮像面に結像する像の大きさは変化しない。したがって、イメージセンサ104は、移動体200と配管300の内部表面301との間の距離変化に関わらず、同じ大きさのイメージを生成することになる。
【0057】
一方、一実施形態によると、移動体200の位置は、イメージセンサ104によって生成されたイメージに基づいて決定され得る。例えば、移動体200の位置は、イメージセンサ104によって連続的に生成された各イメージから抽出されたモーションベクトルに基づいて決定される移動体200の移動距離および移動方向に応じて決定され得る。このとき、前述したように、イメージセンサ104と配管300の表面との間の距離変化に関わらず、イメージセンサ104の撮像面に結像する像の大きさが維持されるため、移動体200の移動距離および移動方向を決定する際、像の大きさの変化によって生じ得る誤差を最小化できる。
【0058】
一方、一実施形態によると、複数のホイール105は、ホイールエンコーダ(Wheel Encoder)であり得る。この場合、移動体200の位置は、イメージに基づいて測定された移動距離および移動方向と、ホイールエンコーダによって測定された移動距離に基づいて決定され得る。
【0059】
図7は、第3実施形態に係る位置測定装置100の構造を示した図面であり、図8は、第4実施形態に係る位置測定装置100の構造を示した図面である。
【0060】
図7および図8に示した例のように、位置測定装置100は、1つ以上の弾性部材106に加えられる力を測定する1つ以上の力-トルクセンサ109をさらに含み得る。
【0061】
具体的に、1つ以上の力-トルクセンサ109は、それぞれ第1ボディ部109の内部の一側と1つ以上の弾性部材106との間に配置され、移動体200と配管300の内部表面301との間の距離変化に応じて1つ以上の弾性部材106のそれぞれに加えられる力を測定できる。
【0062】
一方、一実施形態によると、各力-トルクセンサ109によって測定された値は、移動体200と配管300の内部表面301との間の距離を計算するために用いられ得る。また、複数の力-トルクセンサ109が配置された場合、各力-トルクセンサ109によって測定された力の大きさの差に基づいて配管300内部の形状や複数のホイール105のそれぞれの摩耗度に関する様々な情報を生成し得る。
【0063】
例えば、配管300の内部に凹凸が存在する場合、凹凸の高さ、広さおよび位置に応じて移動体200が当該凹凸を通過する際に、複数のホイール105のそれぞれに加えられる力の大きさに差が発生することになる。この場合、各ホイール105に加えられる力の差によって、1つ以上の弾性部材106のそれぞれに加えられる力も差が発生するため、各力-トルクセンサ109によって測定された力の変化および大きさの差に基づいて凹凸の位置、高さおよび広さを推定することができる。
【0064】
以上、代表的な実施形態により、本発明について具体的に説明したが、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、前述した実施形態について本発明の範疇から逸脱しない範囲内で様々な変形が可能であることを理解するであろう。したがって、本発明の権利の範囲は、説明された実施形態に限定されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】