(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-24
(54)【発明の名称】耐火石膏ボードおよび関連方法
(51)【国際特許分類】
B28B 1/30 20060101AFI20230316BHJP
C04B 14/18 20060101ALI20230316BHJP
C04B 14/20 20060101ALI20230316BHJP
C04B 28/14 20060101ALI20230316BHJP
E04B 1/80 20060101ALI20230316BHJP
E04C 2/26 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
B28B1/30 101
C04B14/18
C04B14/20
C04B28/14
E04B1/80 100P
E04C2/26 Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022542240
(86)(22)【出願日】2021-01-28
(85)【翻訳文提出日】2022-07-08
(86)【国際出願番号】 US2021015478
(87)【国際公開番号】W WO2021154988
(87)【国際公開日】2021-08-05
(32)【優先日】2020-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596172325
【氏名又は名称】ユナイテッド・ステイツ・ジプサム・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(72)【発明者】
【氏名】リー、チンホア
(72)【発明者】
【氏名】ヘンフィル、マーク ケイ.
(72)【発明者】
【氏名】プナティ、ナヴィーン
【テーマコード(参考)】
2E001
2E162
4G052
4G112
【Fターム(参考)】
2E001DE01
2E001DE03
2E001HA03
2E001HC07
2E162CC06
2E162DA06
2E162DA07
2E162FA06
4G052DA01
4G052DB14
4G052DC06
4G112PA07
4G112PA08
4G112PB11
(57)【要約】
石膏ボードであって、正面および背面カバーシートと、正面カバーシートと背面カバーシートとの間に配設されたボード芯であって、芯が、水およびスタッコの芯スラリーから形成された硬化石膏を有する、ボード芯と、第1および第2のスキムコート面を画定する背面スキムコート層であって、背面スキムコートが、水、スタッコ、およびスキムコート熱膨張材料の背面スキムコートスラリーから形成され、前記背面スキムコートが、芯に結合関係で配設され、スキムコート層の第1の面が、背面カバーシートに面し、スキムコート層の第2の面が、ボード芯に面している、背面スキムコート層と、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)を有する石膏ボードと、を備える、石膏ボード。
【選択図】
図1A、
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
石膏ボードであって、
(a)正面および背面カバーシートと、
(b)前記正面カバーシートと背面カバーシートとの間に配設されたボード芯であって、前記芯が、水およびスタッコを含む芯スラリーから形成された硬化石膏を含む、ボード芯と、
(c)第1および第2のスキムコート面を画定する背面スキムコート層であって、前記背面スキムコートが、水、スタッコ、およびスキムコート熱膨張(intumescent)材料を含む背面スキムコートスラリーから形成され、前記背面スキムコートが、前記芯に結合関係で配設され、前記スキムコート層の第1の面が、前記背面カバーシートに面し、前記スキムコート層の第2の面が、前記ボード芯に面している、背面スキムコート層と、
(d)ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)を有する前記石膏ボードと、を備える、石膏ボード。
【請求項2】
前記スキムコート熱膨張材料が、膨張性バーミキュライト、膨張性グラファイト、パーライト、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項1に記載の石膏ボード。
【請求項3】
前記スキムコート熱膨張材料が、粒子の少なくとも約50%が約50メッシュよりも大きい前記粒子の形態で膨張性バーミキュライトを含有する、請求項1または2に記載の石膏ボード。
【請求項4】
石膏ボードであって、
(a)正面および背面カバーシートと、
(b)前記正面カバーシートと背面カバーシートとの間に配設されたボード芯であって、前記芯が、水およびスタッコを含む芯スラリーから形成された硬化石膏を含む、ボード芯と、
(c)第1および第2の背面スキムコート面を画定する背面スキムコート層であって、前記背面スキムコートが、水およびスタッコを含む背面スキムコートスラリーから形成され、前記背面スキムコートが、前記芯に結合関係で配設され、前記背面スキムコート層の第1の面が、前記背面カバーシートに面し、前記背面スキムコート層の第2の面が、前記ボード芯に面している、背面スキムコート層と、
(d)第1および第2の正面スキムコート面を画定する正面スキムコート層であって、前記正面スキムコートが、水およびスタッコを含む正面スキムコートスラリーから形成され、前記正面スキムコートが、前記芯に結合関係で配設され、前記正面スキムコート層の第1の面が、前記正面カバーシートに面し、前記正面スキムコート層の第2の面が、前記ボード芯に面し、前記背面スキムコートスラリーおよび前記正面スキムコートスラリーが、同じであっても異なっていてもよい、正面スキムコート層と、
(e)水およびスタッコを含有するエッジスラリーから形成された2つの対向するエッジであって、前記エッジスラリーが、前記背面スキムコートスラリーおよび前記正面スキムコートスラリーの各々と同じであっても異なっていてもよく、前記エッジが、前記芯のいずれかの端部上に配設される、2つの対向するエッジと、
(f)スキムコート熱膨張材料を含有する前記背面スキムコートスラリーおよび/またはエッジ熱膨張材料を含有する前記エッジスラリーと、
(g)ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)を有する前記石膏ボードと、を備える、石膏ボード。
【請求項5】
前記芯スラリーが、芯熱膨張材料をさらに含み、前記芯熱膨張材料と前記スキムコート熱膨張材料との間の重量比が、約1:1.2~約1:4である、請求項4に記載の石膏ボード。
【請求項6】
前記芯スラリーが、芯熱膨張材料をさらに含み、前記芯熱膨張材料と前記エッジ熱膨張材料との間の重量比が、約1:1.5~約1:4である、請求項4または5に記載の石膏ボード。
【請求項7】
前記ボードが、ASTM 473-10、方法Bに従って、約40lb/MSF以下の密度および少なくとも約72lbfの釘抜き抵抗を有する、請求項4~6のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【請求項8】
前記エッジスラリーおよび前記正面スキムコートスラリーが、同じであり、前記エッジが、前記正面スキムコートから連続的であるように形成される、請求項4~7のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【請求項9】
石膏ボードを作製する方法であって、
(a)少なくとも水、スタッコ、および芯熱膨張材料を混合して、芯スラリーを形成すること、
(b)少なくとも水およびスタッコを混合して、正面スキムコートスラリーを形成すること、
(c)前記正面スキムコートスラリーを正面カバーシートに適用すること、
(d)前記正面カバーシート上に配設されるように、前記芯スラリーを前記正面スキムコートスラリーに適用して、芯スラリー表面および紙表面を有する正面複合体を形成することであって、前記芯スラリーが、前記正面カバーシートに結合関係で芯を形成する、形成すること、
(e)少なくとも水およびスタッコを混合して、背面スキムコートスラリーを形成することであって、前記正面スキムコートおよび背面スキムコートスラリーが、同じであるか、または異なる、形成すること、
(f)前記背面スキムコートスラリーを背面カバーシートに結合関係で適用して、スキムコートスラリー表面および紙表面を有する背面複合体を形成すること、
(g)前記芯のいずれかの側にエッジを形成することであって、前記エッジが、水およびスタッコを含むエッジスラリーから形成され、前記エッジスラリーが、前記正面スキムコートもしくは背面スキムボートスラリーと同じであるか、もしくは異なり、前記背面スキムコートスラリーが、スキムコート熱膨張材料を含有し、かつ/または前記エッジスラリーが、エッジ熱膨張材料を含有する、形成すること、
(h)前記背面複合体を前記正面複合体に結合関係で適用して、ボード前駆体を形成することであって、背面スキムコートスラリー表面が、前記芯スラリー表面に面している、形成すること、
(i)前記ボード前駆体を乾燥させて、前記石膏ボードを形成することであって、前記石膏ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)を有する、形成すること、を含む、方法。
【請求項10】
前記芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料が、約1560°F(約850℃)の温度を有するチャンバ内に1時間置かれた後、その元の体積の少なくとも約300%~約380%の高い体積膨張を有する膨張性バーミキュライト、約220°F(104℃)~約750°F(400℃)の膨張開始温度、約5メッシュ~約400メッシュの粒子サイズ、および/もしくは約20pcf~約120pcfの密度を有する膨張性グラファイト、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この特許出願は、2020年1月31日に出願された米国仮特許出願第62/968,820号の利益を主張する2021年1月22日に出願された米国特許出願第17/156,258号の優先権の利益を主張し、これは、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
硬化石膏は、建物の建築および改築のためのパネルおよび他の製品を含む、多くの製品で使用される周知の材料である。そのような1つのパネル(多くの場合、石膏ボードと称される)は、2つのカバーシート(例えば、紙面ボード)間に挟まれた硬化石膏層の形態にあり、建物の内壁および天井の乾式壁構造で一般的に使用される。「スキムコート」と称されることが多い1つ以上の高密度な層は、芯のいずれかの側、通常、紙-芯境界面に含まれ得る。
【0003】
ボードの製造中、スタッコ(すなわち、硫酸カルシウム半水和物および/または硫酸カルシウム無水石膏の形態の焼石膏)、水、および必要に応じて他の成分が、ミキサー(例えば、当技術分野において既知のピンミキサー)中で混合される。スラリーが形成され、ミキサーから、スキムコート(存在する場合)のうちの1つがすでに(多くの場合、ミキサーの上流で)適用されたカバーシートを運ぶ移動コンベヤ上に排出される。スラリーは、紙上に広げられる(スキムコートが任意選択的に紙上に含まれている)。スキムコートの有無にかかわらず、別のカバーシートがスラリー上に適用され、例えば、形成プレートなどを用いて、所望の厚さのサンドイッチ構造を形成する。混合物を、鋳造し、固化させ、焼石膏と水との反応により硬化(すなわち、再水和)石膏を形成し、結晶性水和石膏(すなわち、硫酸カルシウム二水和物)のマトリックスを形成する。硬化石膏結晶のインターロッキングマトリックスの形成を可能にし、それにより、生成物中の石膏構造に強度を付与するのは、所望する焼石膏の水和である。熱は、残りの遊離(すなわち、未反応)水を除去して、乾燥生成物を得るために必要とされる(例えば、窯内で)。
【0004】
ウォールボード中に石膏を使用する1つの利益は、石膏が自然な耐火特性を有することである。完成した石膏ボードが高温の火炎またはガスによって生成されたものなどの比較的高い温度にさらされる場合、硬化石膏層の一部分は、芯の石膏二水和物結晶からの水の排出を始めるのに十分な熱を吸収し得る。熱の吸収および石膏二水和物からの水の排出は、パネルを通してまたはパネル内での伝熱を一時的に遅らせるのに十分であり得る。石膏ボードは、これらの高温加熱効果の一部またはすべての1つの結果として、1つ以上の方向にパネル寸法の収縮を起こす場合があり、そのような収縮が、ボードの構造的完全性に障害を引き起こす場合がある。
【0005】
いくつかの石膏ボード製品は、硬化石膏のみの特性と比較して、強化された耐火性を有するように設計されている。石膏ボードの耐火性を強化する添加剤の一例は、例えば米国特許第8,323,785号に記載されるように、石膏ボードを形成するための石膏スラリー中に含まれ得る高膨張バーミキュライトである。1つの欠点は、そのようなバーミキュライトが不足する場合があることである。そのようなバーミキュライトは、ULXおよびULIX(超軽量ボード)などの耐火石膏ウォールボードの配合において最も重要な添加剤のうちの1つである。典型的な市販製品は、USG SHEETROCK(登録商標)ブランドのFirecode CおよびFirecode Xパネルである。
【0006】
一部の耐火ボードは、スタッドに固定されたウォールボードのアセンブリにある間にボードがある特定の試験に合格したときに「防火性がある(fire-rated)」とみなされる。防火性は、UL試験のU305、U419、およびU423(単にUL305、UL419、およびUL423と呼ばれることもある)を含む、Underwriters Laboratories(UL)のある特定の試験を含むある特定の試験に合格したアセンブリに関する。
【0007】
この背景技術の記載が、読み手を補助するために本発明者らによって作られており、従来技術の参照としても、示された問題のうちのいずれもそれら自体が当技術分野において理解されたという指示としてもみなされるものではないことが理解されるであろう。記載された原理は、いくつかの観点および実施形態において、他のシステムに固有の問題を軽減できるが、保護された革新性の範囲が、添付の特許請求の範囲によって定義され、本明細書で記されたいかなる特定の問題を解決する本開示のいかなる実施形態の能力によっても定義されないことが理解されるであろう。
【発明の概要】
【0008】
本開示は、ボードが熱膨張(intumescent)材料(例えば、膨張性バーミキュライト、膨張性グラファイト、パーライト、またはそれらの組み合わせ)の目的とする使用を通して強化された耐火性を呈する、石膏ボードおよび石膏ボードを調製する方法に関する。いくつかの実施形態において、本明細書で論じられるように、アセンブリで試験されるとき、ボードは防火性がある。
【0009】
複合石膏ボードおよび複合石膏ボードを調製する方法が開示されている。ボードは、2枚のカバーシート間に挟まれた硬化石膏芯を含有する。芯は、スタッコ、水、ならびに発泡剤、促進剤、遅延剤、ポリリン酸塩、デンプン、および分散剤などの任意選択の成分、ならびに芯熱膨張材料を含有するスラリーから形成される。ボードはまた、少なくとも1つのスキムコートおよび/またはハードエッジを含有する。正面スキムコート層は、正面カバーシートに面する芯の片側に含まれ得る。背面スキムコート層は、背面カバーシートに面する芯の反対側に含まれ得る。ハードエッジは当技術分野で知られており、例えば、正面および/または背面スキムコートを形成するためのスタッコスラリーから連続的に形成することができる。好ましくは、背面スキムコート層および/またはハードエッジは、スタッコ、水、スキムコート、またはエッジ熱膨張材料(同じ所望の特性を有する)、および所望に応じて、他の任意選択の添加剤を含有するスラリーから形成される。スキムコートまたはエッジ熱膨張材料は、所望する場合、芯熱膨張材料と同じ材料で構成することができるが、スキムコートおよび/またはエッジ熱膨張材料は、芯スラリー中の芯熱膨張材料の量よりもそのそれぞれのスラリー中でより高い相対濃度で存在する。好適な熱膨張材料の例としては、膨張性バーミキュライト(例えば、米国の命名システムに従って、No.4もしくはNo.5、またはそれらの組み合わせ)、膨張性グラファイト、パーライト、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0010】
ボードは、正面カバーシートと背面カバーシートとの間に挟まれた硬化石膏芯を備える(例えば、紙から形成された)。ボードは、1つ以上のスキムコート層および/またはハードエッジを含有する。例えば、正面スキムコート層は芯と正面紙との間に含まれ得る一方で、背面スキムコート層は芯と背面紙との間に含まれ得る。当技術分野で理解されるように、典型的には、ボードの正面側は使用中に吊り下がっているときに見えるが、背面側はスタッドまたは他の構造支持体に面しているため見ることができない。熱膨張材料は、本明細書に記載されるように、本開示の実施形態において膨張性である。
【0011】
ハードエッジは、ボードの端部に形成することができ、典型的には、一般に、当技術分野において既知であり、以下で論じられる
図1A~1Bに示されるように、芯のいずれかの端部に配設される。従来、ボードは、ボード全体にわたって耐火性添加剤のより均一な分布を使用して調製されていた。驚くべきことに、および予想外に、発明者らは、スキムコート(好ましくは少なくとも背面スキムコート層)および/またはハードエッジ中の熱膨張材料をより高度に濃縮することによって、所望の強化された耐火性を達成することができることを見出した。いくつかの実施形態において、熱膨張材料は、ボード芯および/または正面スキムコート層中の量(もしあれば)と比較して、背面スキムコート層および/またはハードエッジ中により高い相対濃度で含まれる。スラリー中の成分について本明細書に列挙されている量は、特に明記されない限り、スタッコの重量によるものである。一部の高温(例えば、約1200°F超)では、一部の膨張性熱膨張材料が酸化および収縮する場合がある。ボードの芯は、最も大きい容量の石膏を含有し、ボードのヒートシンク特性により、背面スキムコート層を過度な温度から遮断または保護することができる。結果として、ボードの背面側は、多くの場合、より低い温度を受け、したがって、いくつかの実施形態において、背面スキムコート層中に熱膨張材料を位置付けることが望ましいと見出されたことが見出された。しかしながら、所望する場合、熱膨張材料は、背面スキムコートおよび/またはエッジスラリーの濃縮の代替としてまたはそれに加えて、正面スキムコート層中に濃縮させることができる。多数のボードのシステム(アセンブリ)内のボード間の収縮を最小限に抑えるために、いくつかの実施形態において、熱膨張材料を一方または両方のエッジ中に濃縮させることが望ましい。これに関連して、火災中、各ボードの収縮により、ボードのエッジ間の接合部が開く場合がある。いくつかの実施形態において、エッジ中に膨張性熱膨張材料を含めることにより、2つのボードのエッジ間の開口部サイズを低減することができる。熱膨張材料は、ボードのこれらの前述の領域内に集中するため、有利なことに、好ましい実施形態において、ボードをより経済的かつ効率的に作製することができるように、より少ない総熱膨張材料を使用することによってボードを作製することができる。
【0012】
したがって、一態様において、本開示は、正面カバーシートと背面カバーシートとの間に配設されたボード芯を有する石膏ボードを提供する。芯は、水、スタッコ、ならびに芯熱膨張材料などの任意選択成分および本明細書に記載されるような非排他的成分を含む他の成分を含む芯スラリーから形成された硬化石膏を含む。芯はまた、第1および第2のスキムコート面を画定する背面スキムコート層を含む。背面スキムコートは、水、スタッコ、およびスキムコート熱膨張材料を含む背面スキムコートスラリーから形成される。本明細書で言及されるように、熱膨張材料は、膨張性、例えば、パーライト、膨張性バーミキュライト、膨張性グラファイト、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。スキムコートおよび芯熱膨張材料は、同じかまたは異なる成分を含有し得るが、いずれにしても、スキムコート熱膨張材料は、芯熱膨張材料(もしあれば)と比較して、より高い相対量で提供される。背面スキムコートは、スキムコート層の第1の面が背面カバーシートに面し、スキムコート層の第2の面がボード芯に面する芯に結合関係で配設される。任意選択的に、所望する場合、正面スキムコート層は、芯と正面カバーシートとの間に配設することができる。正面スキムコート層が含まれる場合、それを形成するためのスラリーは、任意選択的に、スキムコート熱膨張材料を含むことができ、正面スキムコートスラリーおよび背面スキムコートスラリーは、同じであっても異なっていてもよい。硬質の対向するエッジは、任意選択的に、例えば、正面および/または背面スキムコートスラリーから連続的に形成することができる。存在する場合、いくつかの実施形態において、ハードエッジは、スキムコート熱膨張材料と同じ所望の特性を有するエッジ熱膨張材料を任意選択的に含むことができる。好ましくは、本明細書で言及されるように、ハードエッジおよびスキムコートは、芯と比較して、ASTM 473-10、方法Bに従って、より高い密度および/または平均硬度を有する。
【0013】
本明細書に記載の石膏ボードは、望ましくは、以下の試験(a)~(e)のうちの少なくとも1つを満たす:(a)ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、(b)ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、(c)ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、(d)ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、約0.1%~約20%(例えば、約0.1%~約15%、約0.1%~約10%、約0.1%~約5%など)のz方向に高温厚さ膨張、ならびに/または(e)ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(石膏ボードの単層を備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が約60分後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が約60分後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する。様々な実施形態において、ボードは、試験のうちの少なくとも2つ、試験のうちの少なくとも3つ、試験のうちの少なくとも4つ、または5つすべての試験に合格している。
【0014】
別の態様において、本開示は、正面および背面カバーシート、ならびにそれらの間に配設されたボード芯を備える石膏ボードを提供する。芯は、水、スタッコ、および芯熱膨張材料などの本明細書に記載の非排他的成分を含む所望に応じた他の成分を含む芯スラリーから形成された硬化石膏を含む。芯は、第1および第2の芯面を画定する。2つの対向するハードエッジは、芯のいずれかの端部上に配設され、水、スタッコ、およびエッジ熱膨張材料を含有するエッジスラリーから形成される。いくつかの実施形態において、ボードは、本明細書に記載されるように、正面および/または背面スキムコート層を有するように形成される。正面および背面スキムコート層は、同じかまたは異なるスキムコートスラリーから形成される。所望する場合、いくつかの実施形態において、エッジスラリーは、一方または両方のスキムコートスラリーから分割される。エッジ熱膨張材料は、スキムコート熱膨張材料と同じ所望の特性を有する(特に、芯スラリー中の熱膨張材料の濃度よりもスラリー中のより高い濃度)。したがって、いくつかの実施形態において、背面および/または正面スキムコートスラリーがスキムコート熱膨張材料を含有する場合、エッジスラリーは、それぞれ、エッジ中に同量の熱膨張材料を有する一方または両方のスキムコートスラリーと同じ、および一方または両方のスキムコートスラリーであり得る。例えば、(例えば、正面)スキムコートを適用するためにローラの周りにスラリーを方向付けし、それによって分割されたスラリーをボードの側端部に方向付けして、エッジを形成することによって、エッジスラリーは、それが由来するスキムコートスラリーから分割することができる。例えば、いくつかの実施形態において、熱膨張材料は、例えば、それが正面および/または背面スキムコートスラリーから分割された後(例えば、本明細書で論じられるようなスキムコートローラの周りに熱膨張材料を送ることによって)、エッジスラリーに直接(例えば、粉末として)添加され得る。したがって、いくつかの実施形態において、エッジスラリーは、エッジ熱膨張材料を有することができ、スキムコート層(もしあれば)は、スキムコート熱膨張材料から形成されない。石膏ボードは、望ましくは、前述の試験(a)~(e)のうちの少なくとも1つを満たす。様々な実施形態において、ボードは、試験のうちの少なくとも2つ、試験のうちの少なくとも3つ、試験のうちの少なくとも4つ、または5つすべての試験に合格している。
【0015】
別の態様において、本開示は、水、スタッコ、および任意選択的に、芯熱膨張材料などの本明細書に記載の非排他的成分を含む所望に応じた他の成分を含む芯スラリーから形成された硬化石膏を含むボード芯を備える石膏ボードを提供する。ボード芯は、正面カバーシートと背面カバーシートとの間に配設される。背面スキムコート層は、水、スタッコ、およびスキムコート熱膨張材料を含む背面スキムコートスラリーから形成される。背面スキムコート層は、第1および第2の背面スキムコート面を画定し、芯に結合関係で配設される。背面スキムコート層の第1の面は背面カバーシートに面し、背面スキムコート層の第2の面はボード芯に面している。正面スキムコートは、水、スタッコ、および任意選択のスキムコート熱膨張材料を含む正面スキムコートスラリーから形成される。正面スキムコートスラリーは、背面スキムコートスラリーと同じであっても異なっていてもよい。正面スキムコート層は、第1および第2の正面スキムコート面を画定する。正面スキムコートは、芯に結合関係で配設される。正面スキムコート層の第1の面は正面カバーシートに面し、正面スキムコート層の第2の面はボード芯に面している。背面スキムコートスラリーおよび正面スキムコートスラリーは、同じであっても異なっていてもよい。芯のいずれかの端部上に配設された2つの対向するハードエッジは、水、スタッコ、およびエッジ熱膨張材料を含有するエッジスラリーから形成される。エッジスラリーは、背面スキムコートスラリーおよび正面スキムコートスラリーの各々と同じであっても異なっていてもよい。石膏ボードは、望ましくは、前述の試験(a)~(e)のうちの少なくとも1つを満たす。様々な実施形態において、ボードは、試験のうちの少なくとも2つ、試験のうちの少なくとも3つ、試験のうちの少なくとも4つ、または5つすべての試験に合格している。
【0016】
別の態様において、本開示は、石膏ボードを作製する方法を提供する。この方法は、少なくとも水、スタッコ、および任意選択的に、芯熱膨張材料などの本明細書に記載されるような非排他的成分を含む記載されるような他の成分を混合して、芯スラリーを形成することを含む。芯スラリーは、正面カバーシートに結合関係で適用されて、芯スラリー表面および紙表面を有する正面複合体を形成する。少なくとも水、スタッコ、およびスキムコート熱膨張材料を混合して、背面スキムコートスラリーを形成する。背面スキムコートスラリーは、背面カバーシートに結合関係で適用されて、スキムコートスラリー表面および紙表面を有する背面複合体を形成する。任意選択的に、所望する場合、正面スキムコート層は、芯と正面カバーシートとの間に配設することができる。正面スキムコート層が含まれる場合、それを形成するためのスラリーは、任意選択的に、スキムコート熱膨張材料を含むことができ、正面スキムコートスラリーおよび背面スキムコートスラリーは、同じであっても異なっていてもよい。硬い対向するエッジは、任意選択的に、例えば、正面および/または背面スキムコートスラリーから連続的に形成することができる。存在する場合、ハードエッジは、エッジ熱膨張材料を含み得る。背面複合体を正面複合体に結合関係で適用して、ボード前駆体を形成し、背面スキムコートスラリー表面は、正面芯スラリー表面に面している。ボード前駆体を乾燥させて、石膏ボードを形成する。石膏ボードは、望ましくは、前述の試験(a)~(e)のうちの少なくとも1つを満たす。様々な実施形態において、ボードは、試験のうちの少なくとも2つ、試験のうちの少なくとも3つ、試験のうちの少なくとも4つ、または5つすべての試験に合格している。
【0017】
別の態様において、本開示は、石膏ボードを作製する方法であって、少なくとも水、スタッコ、および任意選択的に、芯熱膨張材料などの本明細書に記載の非排他的成分を含む所望に応じた他の成分を混合して、芯スラリーを形成する、方法、を提供する。芯スラリーを正面カバーシートに適用して、芯スラリー表面および紙表面を有する正面複合体を形成する。芯スラリーは、正面カバーシートとの結合関係で芯を形成する。少なくとも水、スタッコ、およびエッジ熱膨張材料を混合して、エッジスラリーを形成する。エッジスラリーは、芯のいずれかの端部上に1つのエッジを有する、2つのエッジを形成する様態で適用される。いくつかの実施形態において、ボードは、本明細書に記載されるように、正面および/または背面スキムコート層を有するように形成される。正面および背面スキムコート層は、同じかまたは異なるスキムコートスラリーから形成される。所望する場合、いくつかの実施形態において、エッジスラリーは、一方または両方のスキムコートスラリーから分割される。背面カバーシートを正面複合体に適用して、ボード前駆体を形成する。背面カバーシートは、正面複合体の芯スラリー表面に面している。ボード前駆体を乾燥させて、石膏ボードを形成する。石膏ボードは、望ましくは、前述の試験(a)~(e)のうちの少なくとも1つを満たす。様々な実施形態において、ボードは、試験のうちの少なくとも2つ、試験のうちの少なくとも3つ、試験のうちの少なくとも4つ、または5つすべての試験に合格している。
【0018】
別の態様において、本開示は、石膏ボードを作製する方法を提供する。この方法は、少なくとも水、スタッコ、および芯熱膨張材料を混合して、芯スラリーを形成することを含む。少なくとも水、スタッコ、任意選択のスキムコート熱膨張材料、および本明細書に記載の非包括的成分を含む所望に応じた他の成分を混合して、正面スキムコートスラリーを形成する。正面スキムコートスラリーを正面カバーシートに適用し、正面カバーシート上に配設されるように、芯スラリーを正面スキムコートスラリーにわたって適用して、芯スラリー表面および紙表面を有する正面複合体を形成する。少なくとも水、スタッコ、およびスキムコート熱膨張材料を混合して、背面スキムコートスラリーを形成する。正面スキムコートスラリーおよび背面スキムコートスラリーは、同じであっても異なっていてもよい。背面スキムコートスラリーは、背面カバーシートに結合関係で適用されて、スキムコートスラリー表面および紙表面を有する背面複合体を形成する。ハードエッジは、芯スラリーのいずれかの端部上に形成される。エッジは、正面スキムコートスラリーおよび/または背面スキムコートスラリーから形成される。背面複合体を正面複合体に結合関係で適用して、ボード前駆体を形成する。背面スキムコートスラリー表面は、芯スラリー表面に面している。エッジは、一般に、適用された正面スキムコートまたは背面スキムコートから連続的である。ボード前駆体を乾燥させて、石膏ボードを形成する。石膏ボードは、望ましくは、前述の試験(a)~(e)のうちの少なくとも1つを満たす。様々な実施形態において、ボードは、試験のうちの少なくとも2つ、試験のうちの少なくとも3つ、試験のうちの少なくとも4つ、または5つすべての試験に合格している。
【0019】
先行する態様は、上記の記載によって限定されないことが理解されよう。副態様は、図および例などとともに、以下の発明を実施するための形態に記載されている。さらに、構成要素、成分タイプ、量、および特性、ならびに他のパラメータ、範囲、および本明細書に記載される他の詳細は、上記の態様に関連して完全に企図され、それらが直接的に相反するか、または明示的に除外されない限り、先行する段落の態様に所望に応じて組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1A】本開示の実施形態による、正面スキムコート層から連続的に形成されたハードエッジ有するスキムコート層を有する石膏ボードの断面図の概略図(縮尺通りに描かれていない)である。
【
図1B】本開示の実施形態による、背面スキムコート層を形成する連続的に形成されたハードエッジを有するスキムコート層を有する石膏ボードの断面図の概略図(縮尺通りに描かれていない)である。
【
図2】実施例1で論じられるような熱電対位置を有する実物大アセンブリの概略図である。
【
図3】実施例1で論じされるような上部スキムコート層を有する実物大アセンブリの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示の実施形態は、耐火性を呈する石膏ボード、および関連方法を提供する。「ウォールボード」という用語は、天井または他の所望の最終用途など、壁以外の表面上でのそのようなボードの使用を含むことが理解されよう。石膏ボードは、正面カバーシートと背面カバーシートとの間に挟まれた芯を含む。好ましくは、ボードは、芯と正面カバーシートとの間に正面スキムコート層、および芯と背面カバーシートとの間に背面スキムコート層を含む。ハードエッジも提供され得る。芯は、芯スタッコスラリーから形成され、スキムコートおよびハードエッジは、芯よりも高い密度および/またはより高い硬度を有するように設計されたスタッコスラリーから形成される。スタッコスラリーは、本明細書で論じられるように、水、スタッコ、および所望に応じた他の成分を含有する。
【0022】
好ましい実施形態において、スキムコート層は、一般に、より高い密度であり、ボード芯に比べて非常に薄い。ボード芯を形成する層は、累積的に石膏層の厚さ、およびボード全体に最も大きく寄与するため、一次石膏層である。硬化石膏芯は、すべての石膏層の全厚の実質的な厚さ(例えば、少なくとも約90%、少なくとも約92%、少なくとも約95%、または少なくとも約97%)を構成する。いくつかの実施形態において、第1および/または第2のスキムコート層は、約0.125インチ(1/8インチ)から約0.016インチ(1/64インチ)の乾燥厚さを有する。好ましい実施形態において、少なくとも1つのスキムコート層(好ましくは、背面カバーシートに隣り合うスキムコート層)は、約0.125インチ~約0.08インチ、約0.10インチ~約0.08インチ、約0.09インチ~約0.04インチ、約0.08インチ~約0.04インチ、約0.07インチ~約0.04インチ、約0.06インチ~約0.04インチ、約0.05インチ~約0.04インチ、約0.167インチ~約0.016インチなどの、約0.125インチ~約0.04インチの厚さを有する。
【0023】
従来のウォールボードに見られるものを超える耐火性を達成するために、好ましい実施形態によれば、スキムコートまたはエッジ熱膨張材料が、背面スキムコートおよび/またはハードエッジを形成するためのスタッコスラリーに使用される。スキムコートおよびエッジ熱膨張材料は、同じ所望の特性を有し、特に、芯熱膨張材料が芯スラリー中に存在するよりも、そのそれぞれのスラリー中により高い濃度で存在する。いくつかの実施形態において、背面スキムコート層は、スキムコート熱膨張材料を含む。例えば、いくつかの実施形態において、熱膨張材料は、背面スキムコート層中に存在するが、正面スキムコートおよびエッジスラリー(任意選択的に、同じであり得る)は熱膨張材料を含まない。そのような実施形態において、所望する場合、エッジは、正面スキムコートから連続的に形成することができる。いくつかの実施形態によれば、一部の耐火ボードは、以下で論じられるように、ボードがアセンブリ中にある間、ある特定の試験に合格したときに「防火性がある」とみなされる。
【0024】
例示のために、
図1A~1Bは、複合石膏ボード10が示されている本開示の実施形態を概略的に描いている。ボード10は、正面紙14と背面紙16との間に挟まれた芯12を有する。
図1Aおよび1Bに示されるように、ボード10は、正面スキムコート層18および背面スキムコート層20を含み得る。エッジ22および24は、典型的には硬質であり、
図1Aおよび1Bに見られるように、芯12のいずれかの端部上に形成することができる。エッジ22および24は、いくつかの実施形態において、スキムコート層18および20のいずれかから連続的に形成することができる。例えば、製造中、当技術分野において既知であるようなスキムコートローラ(例えば、正面スキムコートを正面紙に適用するための)は、ボードの幅よりも狭い幅を有するように構成することができるため、スキムコートスラリーがローラの周りを包み込み、エッジを形成する。
図1Aに示されるように、エッジ22および24は、正面スキムコート層18から連続的に形成される。あるいは、
図1Bにおいて、エッジ22および24は、背面スキムコート層20から連続的に形成される。エッジ22および24は、ボード10の側端部(「エッジ」)を形成する。しかしながら、エッジは、所望する場合、スキムコートスラリーまたはスラリーとは異なるスラリーから別個に形成することができる。ボードの芯12は、2つのエッジ22と24との間に挿入される。石膏ウォールボード中にハードエッジを含めることは、例えば、取り扱うための耐久性および窯内での過乾燥の抑止について既知である。いくつかの実施形態において、エッジは、例えば、エッジの末端部分が芯12よりも薄くてもよい場合に、
図1Aおよび1Bに示されるように、正面側上で先細になり得る。そのような実施形態において、2つのボードが使用中に当接するとき、凹部または谷部は、接合化合物およびテープを埋め込んで、平面仕上げを容易にするように形成される。
【0025】
所望する場合、ボードの正面を塗装または別の方法で装飾することができるが、ボードの背面は、使用時に支持体に面しているため見えないため、通常は装飾されない。ボード10は、多数のボードおよび支持体(例えば、スタッド)の壁システム(アセンブリ)中に含まれ得る。ボードは、正面側が見える状態で支持体に固定されているため、ボードは、その間にある接合部で互いに当接している。当技術分野において既知の接合部テープおよび接合化合物を使用して、ボード間の接合部を充填し、平面を作成する。ボードおよびスタッドの背面は、当技術分野において既知であるように、任意選択的に、断熱材料を備えることができる空洞に面することができる。ボードのシステムの正面側は、壁システムの美観を高めるために塗装または別の方法で装飾することができる。
【0026】
本明細書で論じられるようないくつかの実施形態において、背面スキムコート層および/または少なくとも1つのエッジは、それぞれスキムコート熱膨張材料またはエッジ熱膨張材料を含有する一方で、正面スキムコート層および芯は、低減された量を有するか、または熱膨張材料を有しない。本明細書で定義されるように、エッジおよびスキムコート熱膨張材料は、より低い相対量を示す(芯は比例して、スキムコートまたはエッジよりもはるかに大きいため、総生重量単位ではなく、百分率基準で)芯熱膨張材料と比較して、スタッコの重量で、より多量に提供される。
【0027】
いくつかの実施形態において、芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料は、膨張性バーミキュライトを含有する。膨張性バーミキュライトの1つの利点は、膨張性グラファイトよりも高い温度で膨張し続けることができることである。1200°F(650℃)を上回ると、グラファイトの炭素が酸素と反応し、二酸化炭素を生成するため、膨張性グラファイトが酸化し始める場合がある。この酸化反応が生じるときに、ボードが収縮する場合がある。そのため、1200°F(650℃)を上回ると一部に亀裂が生じ、火炎が亀裂を通ってボードを通過する場合がある。膨張性バーミキュライトは、特に高温(例えば、1200°F(650℃)を上回る)などでの追加の耐火特性を提供するために含まれ得る。いくつかの実施形態において、膨張性グラファイトは、バーミキュライトのみで使用される量よりも少ない量の膨張性バーミキュライトで済むように、膨張性バーミキュライトと組み合わせて含まれる。
【0028】
膨張性バーミキュライト(非膨張性バーミキュライトと称されることもある)は、例えば、米国特許第8,323,785号に記載されており、この議論は、参照により本明細書に組み込まれる。任意の好適なタイプの膨張性バーミキュライトが含まれ得る。いくつかの実施形態における膨張性バーミキュライトは、高膨張性バーミキュライトである。高膨張性バーミキュライト粒子は、約1560°F(約850℃)で1時間の加熱後に、それらの元の体積の約300%以上の体積膨張を有する。そのような1つの高膨張性バーミキュライトは、多くの場合、グレードNo.4の非膨張性バーミキュライト(米国グレードシステム)と称される。いくつかの実施形態において、本開示の原理に従って形成された石膏ボードで使用される高膨張性バーミキュライト中の粒子の少なくとも約50%は、約50メッシュよりも大きい(すなわち、約0.0117インチ(0.297mm)の開口部よりも大きい)であろう。他の実施形態において、粒子の少なくとも約70%は、約70メッシュよりも大きい(すなわち、約0.0083インチ(0.210mm)の開口部よりも大きい)であろう。
【0029】
高膨張性バーミキュライトに匹敵する特性を有する他の粒子が、膨張性グラファイトとともに石膏スラリー中に含まれ得る。いくつかの実施形態において、約1560°F(約850℃)の温度を有するチャンバ内に1時間配置された後、それらの元の体積の約300%~約380%の体積膨張を有する、高膨張性バーミキュライトが使用され得る。
【0030】
他の実施形態において、異なるおよび/または外国のグレードシステムの下で分類される高膨張性バーミキュライトが使用され得る。そのような高膨張性バーミキュライトは、本明細書で論じられるものに典型的な実質的に同様の膨張および/または耐熱性特性を有するはずである。例えば、いくつかの実施形態において、ヨーロッパ、南アメリカ、または南アフリカのグレード0(ミクロン)またはグレード1(超微細)として分類されるバーミキュライトを膨張性グラファイトとともに使用して、石膏ボードに耐火性を付与するのを助けることができる。
【0031】
所望する場合、いくつかの実施形態において、グレードNo.5の非膨張性バーミキュライトを石膏スラリー中に含めることができるが、グレードNo.5はより少ない膨張を呈するため、グレードNo.4を使用する場合よりも多くの材料が一般に必要である。No.5の非膨張性バーミキュライトは、典型的には、約1560°F(約850℃)で約225%の体積膨張を有する。いくつかの実施形態において、バーミキュライトは、グレード番号3/4/5の非膨張性バーミキュライトの混合物の形態にあり、これは、典型的には、約1560°F(約850℃)で約380%の体積膨張を有する。ブレンドは、例えば、約25重量%~約35重量%のグレードNo.3、約30重量%~約45重量%のグレードNo.4、および約20重量%~約40重量%のグレードNo.5を含み得る。例示するために、一実施形態において、グレード番号3/4/5の非膨張性バーミキュライトの混合物は、例えば、33.3重量%のグレード3と、33.3重量%のグレード4と、33.3重量%のグレード5との重量比を含有し得る。
【0032】
本開示の実施形態によれば、膨張性グラファイトを含めることにより、膨張性バーミキュライトの使用の削減、またはいくつかの実施形態において、膨張性バーミキュライトの排除を可能にしながら、石膏ボード中の硬化石膏層に追加の耐火特性が付与される。膨張性グラファイトを含む石膏スラリーから形成された硬化石膏層は、膨張性グラファイトを含まないスラリーから形成された同等の硬化石膏層よりも高い耐火性を有する。
【0033】
膨張性グラファイトは炭素の形態であり、一般に、多数の炭素層を含有する。驚くべきことに、および予想外に、膨張性グラファイトは、加熱時にかなり膨張するため、耐火性ボードに大きな利点を提供する。これに関連して、膨張性グラファイトは室温で安定している一方で、膨張性グラファイトは膨張する。この膨張により、ボードの収縮を補うことができるため、例えば、石膏が熱にさらされると、か焼されるため、石膏分子中の硫酸カルシウムに関連する二水和物分子が脱水されるときに石膏が収縮するため、この膨張は有益である。ボード内に亀裂が形成され、それによって火炎がボードを通って進行することが可能になるため、収縮は望ましくない。
【0034】
いくつかの実施形態において、膨張性グラファイトは、約1110°F(600℃)で1時間加熱された後、その元の体積の少なくとも約2倍の体積膨張を呈する。例えば、いくつかの実施形態において、膨張性グラファイトは、その元の体積の少なくとも約10倍、例えば、約2倍~約750倍、約2倍~約500倍、約2倍~約250倍、約2倍~約100倍、約2倍~約50倍、約10倍~約1000倍、約20倍~約700倍、約30倍~約500倍、約40倍~約300倍、約50倍~約200倍などの、約2倍~約1000倍の倍率で膨張する。
【0035】
いくつかの実施形態において、バーミキュライトが膨張するよりも大きい程度で加熱時に膨張するため、膨張性グラファイトが選択される。したがって、いくつかの実施形態において、非膨張性バーミキュライトの量よりも少ない膨張性グラファイトを使用することができる。したがって、いくつかの実施形態において、非膨張性バーミキュライトの量を削減するか、または排除することができる。膨張性グラファイトを使用することにより、熱膨張材料の総量を削減することができ、これにより、費用および資源がさらに節約される。
【0036】
異なる膨張性グラファイト材料は、粒子サイズ、膨張開始温度、密度、および膨張したグラファイト材料の表面化学(例えば、正、負、または中性)に依存して変化する。膨張性グラファイトは層状構造を有するため、当技術分野において既知であるように、分解および揮発して、加熱時にグラファイトを膨張させるために、ある特定の化学物質(例えば、挿入剤)を層間に含むことが可能である。例えば、米国特許第6,669,919号は、膨張性グラファイトの層間に配置することができる様々な化学物質について記載している。これらの化学物質としては、硫酸、硝酸、ギ酸、シュウ酸、フマル酸、マロン酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0037】
いかなる特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、グラファイト材料の膨張は特定の開始温度で生じると考えられている。開始温度では、挿入剤の分子が分解および揮発し始め、その結果、グラファイト層が膨張し始めると考えられている。加熱または膨張の前に、膨張性グラファイトの層は、平面間のより弱い結合を有する平坦な層状平面で結合される一方で、膨張後、膨張性グラファイトの層は、一般に、化学的または物理的結合が最小限であるか、または全く無い。
【0038】
膨張性グラファイトは、任意の好適な膨張開始温度を有することができる。例えば、いくつかの実施形態において、膨張性グラファイトは、約220°F(104℃)~約750°F(400℃)、例えば、約250℃(120℃)~約750°F(400℃)、約250°F(120℃)~約660°F(350℃)、約300°F(150℃)~約450°F(300℃)、約300°F(150℃)~約540°F(280℃)、約320°F(160℃)~約480°F(250℃)、または約360°F(180℃)~約480°F(250℃)などの開始温度を有する。
【0039】
膨張性グラファイトは、任意の好適な粒子サイズを有することができる。例えば、いくつかの実施形態において、膨張性グラファイトは、約5メッシュ~約400メッシュ、例えば、約5メッシュ~約270メッシュ、約20メッシュ~約200メッシュ、約20メッシュ~約140メッシュ、約35メッシュ~約100メッシュ、または約50メッシュ~約80メッシュ、約40メッシュ~約60メッシュ、約45メッシュ~約55メッシュなどの平均粒子サイズを有する。いくつかの実施形態において、平均粒子サイズは、約50メッシュである。メッシュサイズは、例えば、ふるいおよび粒子サイズ分析器によって決定することができる。好ましくは、膨張したグラファイト粒子の所望のpH範囲は、約4.0~約8.5である。いくつかの実施形態において、膨張性グラファイトは、実質的に中性の表面化学、例えば、約5.5~約8.5、約6~約8、約6.5~約7.5、約6.7~約7.3(例えば、約7)などを有する。
【0040】
膨張性グラファイトは、任意の好適な密度を有することができる。例えば、いくつかの実施形態において、膨張性グラファイトは、約20pcf~約120pcf、例えば、約20pcf~約100pcf、約20pcf~約90pcf、約20pcf~約85pcf、約20pcf~約70pcf、約20pcf~約45pcf、約30pcf~約120pcf、約30pcf~約100pcf、約30pcf~約90pcf、約30pcf~約85pcf、約30pcf~約70pcf、約30pcf~約45pcf、約50pcf~約75pcf、約50pcf~約65pcfなどの密度を有する。
【0041】
市販の膨張性グラファイト製品の例としては、320°F(160℃)の開始温度、メッシュサイズ50、および中性表面化学を有するGRAFGUARD 160-50N、ならびに430°F(220℃)の開始温度、メッシュサイズ50、および中性の表面化学を有するGRAFGUARD 220-50N、430°F(220℃)の開始温度、メッシュサイズ80、および中性表面化学を有するGRAFGUARD 220-80N、480°F(250℃)の開始温度、メッシュサイズ50、および中性表面化学を有するGRAFGUARD 250-50Nが挙げられる。GRAFGUARD製品は、GrafTech International(Independence、OH)から市販されている。
【0042】
一方のスキムコートおよびエッジ熱膨張材料は、芯スラリーに使用される芯熱膨張材料の相対量と比較して、スキムコートおよび/またはエッジを形成するためのスラリー中の熱膨張材料の増加した相対量によって、もう一方の芯熱膨張材料と区別することができる。スキムコートおよび/またはエッジ熱膨張材料の相対量は、芯熱膨張材料の相対量よりも多いが、スキムコートまたはエッジと比較して、芯がはるかに大きい(例えば、重量および厚さにおいて)ため、芯熱膨張材料は、より多い全体量を有することができる。
【0043】
任意の好適な量の熱膨張材料を芯、スキムコート、およびエッジに使用することができる。例えば、いくつかの実施形態において、芯熱膨張材料は、スタッコの約2重量%~約4重量%などの、スタッコの約1重量%~約5重量%の量で芯スラリー中に存在する。
【0044】
いくつかの実施形態において、スキムコート熱膨張材料は、スタッコの約4重量%~約15重量%などの、スタッコの約2重量%~約20重量%の量で背面スキムコートスラリーおよび/または正面スキムコートスラリー中に存在する。いくつかの実施形態において、エッジ熱膨張材料は、スタッコの約4重量%~約15重量%などの、スタッコの約3重量%~約20重量%の量でエッジスラリー中に存在する。
【0045】
いくつかの実施形態において、芯熱膨張材料は、スタッコの約2重量%~約4重量%など、スタッコの約1重量%~約5重量%の量で芯スラリー中に存在し、スキムコート熱膨張材料は、スタッコの約4重量%~約15重量%などの、スタッコの約2重量%~約20重量%の量で背面スキムコートスラリーおよび/もしくは正面スキムコートスラリー中に存在し、かつ/またはエッジ熱膨張材料は、スタッコの約4重量%~約15重量%などの、スタッコの約3重量%~約20重量%の量でエッジスラリー中に存在する。
【0046】
芯中の熱膨張材料対スキムコート層およびエッジの量の間の重量比は、熱膨張材料百分率の、芯中のスタッコに対する比、および熱膨張材料の百分率の、スキム/エッジコート中のスタッコに対する比を決定することによって計算することができる。例えば、いくつかの実施形態において、芯熱膨張材料とスキムコート熱膨張材料との間の重量比は、約1:1.5~約1:2.5などの、約1:1.2~約1:4である。いくつかの実施形態において、芯熱膨張材料とエッジ熱膨張材料との間の重量比は、約1:2~約1:3などの、約1:1.5~約1:4である。いくつかの実施形態において、芯熱膨張材料とスキムコート熱膨張材料との間の重量比は、約1:1.5~約1:2.5などの、約1:1.2~約1:4であり、芯熱膨張材料とエッジ熱膨張材料との間の重量比は、約1:2~約1:3などの、約1:1.5~約1:4である。
【0047】
いくつかの実施形態において、追加の耐火性添加剤は、任意選択的に、非熱膨張材料を含む、ボードを形成するための石膏スラリー中に含まれ得る。例えば、追加の耐火性添加剤は、繊維、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、または鉱物繊維;アルミナ三水和物(ATH)などを含み得る。繊維は、ボードの完全性を改善するのに役立つため、有益であり得る。ATHは、難燃性を提供することができ、その熱吸収能力が石膏の熱吸収能力よりも高いため、さらに有益である。含まれる場合、これらの添加剤は、スタッコの約0重量%~約20重量%、例えば、スタッコの約0重量%~約15重量%、スタッコの約0重量%~約10重量%、スタッコの約1重量%~約8重量%などの量で石膏スラリー中に存在することができる。
【0048】
石膏スラリー(スタッコスラリーと呼ばれることもある)は、複合ボード中に1つ以上の石膏層を調製するために使用される。通常は、複合ボードは、正面カバーシートと背面カバーシートとの間に挟まれた、芯と称されることが多い一次石膏層を含有する。いくつかの実施形態において、スキムコートは、芯と一方または両方のカバーシートとの間に配設される。いくつかの実施形態において、濃縮された層(米国特許出願第15/186,176号、同第15/186,212号、同第15/186,232号、および同第15/186,257号に記載されるような)が、いわゆる石膏芯と一方または両方のカバーシートとの間に提供される。石膏スラリーは、水およびスタッコ、ならびに所望に応じた他の任意選択成分を含む。
【0049】
硫酸カルシウムアルファ半水化物、硫酸カルシウムベータ半水化物、および硫酸カルシウム無水物を含む、任意の好適なタイプのスタッコが石膏スラリーで使用され得る。スタッコは、繊維質または非繊維質であり得る。本開示の実施形態は、任意の好適な水対スタッコ比(WSR)に対応することができる。いくつかの実施形態において、WSRは、約0.3~約1.5、例えば、約0.3~約1.3、約0.3~約1.2、約0.3~約1、約0.3~約0.8、約0.5~約1.5、約0.5~約1.3、約0.5~約1.2、約0.5~約1、約0.5~約0.8、約0.7~約1.5、約0.7~約1.3、約0.7~約1.2、約0.7~約1、約0.8~約1.5、約0.8~約1.3、約0.8~約1.2、約0.8~約1、約0.9~約1.5、約0.9~約1.3、約0.9~約1.2、約1~約1.5、約1~約1.4、約1~約1.2などである。
【0050】
石膏スラリーは、所望する場合、当技術分野において既知の促進剤または遅延剤を含んで、硬化速度を調節することができる。促進剤は、様々な形態(例えば、湿潤石膏促進剤、耐熱促進剤、および気候安定化促進剤)であり得る。例えば、米国特許第3,573,947号および同第6,409,825号を参照されたい。促進剤および/または遅延剤が含まれるいくつかの実施形態において、促進剤および/または遅延剤はスタッコの約0重量%~約10重量%(例えば、約0.1%~約10%)など、例えば、スタッコの約0重量%~約5重量%(例えば、約0.1%~約5%)などの固体ベースの量で、ボード芯を形成するためのスタッコスラリー中にそれぞれ存在してもよい。
【0051】
他の任意選択の添加剤としては、生強度、たわみ抵抗、耐水性、耐カビ性、防火性、熱特性、ボード強度などを含む所望の特性を提供するために、石膏スラリー中に含まれ得る。好適な添加剤の非排他的な例としては、例えば、分散剤、強度添加剤(デンプン、ポリリン酸塩、高膨張性微粒子、ヒートシンク添加剤、繊維、シロキサン、酸化マグネシウムなど)、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられ得る。これらの成分は、本明細書に記載の様々な実施形態において、所望に応じて選択することができる。本明細書における添加剤という単数形の用語の使用は、便宜上使用されるが、当業者が容易に理解するように、複数形、すなわち、組み合わせた2つ以上の添加剤を包含することが理解されるであろう。
【0052】
いくつかの実施形態において、石膏スラリーは、任意選択的に、デンプンなしのボードの強度と比べて、石膏ボードの強度を増加させるのに有効であるデンプンを含む(例えば、増加した釘抜き抵抗を介して)。ヒドロキシエチルもしくはヒドロキシプロピルデンプン、またはそれらの組み合わせなどのヒドロキシアルキルデンプン、あるいは芯強度強化ではなく、一般に紙-芯接着強化を提供する酸調整移動性デンプンよりも一般に好ましいアルファ化デンプンを含む、任意の好適な強度強化デンプンが使用され得る。任意の好適なアルファ化デンプンは、米国特許公開第2014/0113124 A1号および同第2015/0010767 A1号に記載されるように、強化添加剤中に含まれ得、そこに記載されるその調製方法および所望の粘度範囲を含む。
【0053】
アルファ化デンプンは、含まれる場合、任意の好適な粘度を呈し得る。いくつかの実施形態において、アルファ化デンプンは、当技術分野において既知であり、米国特許公開第2014/0113124 A1号に記述されるようなVMA方法に従って測定される中程度粘度のデンプンであり、このVMA方法は、参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態に従った望ましいアルファ化デンプンは、例えば、VMA方法に従って、水中の15重量%のデンプン溶液中で測定されたとき、約20センチポアズ~約700センチポアズ、例えば、約20センチポアズ~約600センチポアズ、約20センチポアズ~約500センチポアズ、約20センチポアズ~約400センチポアズ、約20センチポアズ~約300センチポアズ、約20センチポアズ~約200センチポアズ、約20センチポアズ~約100センチポアズ、約30センチポアズ~約700センチポアズ、約30センチポアズ~約600センチポアズ、約30センチポアズ~約500センチポアズ、約30センチポアズ~約400センチポアズ、約30センチポアズ~約300センチポアズ、約30センチポアズ~約200センチポアズ、約30センチポアズ~約100センチポアズ、約50センチポアズ~約700センチポアズ、約50センチポアズ~約600センチポアズ、約50センチポアズ~約500センチポアズ、約50センチポアズ~約400センチポアズ、約50センチポアズ~約300センチポアズ、約50センチポアズ~約200センチポアズ、約50センチポアズ~約100センチポアズ、約70センチポアズ~約700センチポアズ、約70センチポアズ~約600センチポアズ、約70センチポアズ~約500センチポアズ、約70センチポアズ~約400センチポアズ、約70センチポアズ~約300センチポアズ、約70センチポアズ~約200センチポアズ、約70センチポアズ~約100センチポアズ、約100センチポアズ~約700センチポアズ、約100センチポアズ~約600センチポアズ、約100センチポアズ~約500センチポアズ、約100センチポアズ~約400センチポアズ、約100センチポアズ~約300センチポアズ、約100センチポアズ~約200センチポアズなどの中程度粘度を有することができる。いくつかの実施形態によれば、アルファ化デンプンは、押出デンプンとして調製され得、例えば、デンプンは、米国特許公開第2015/0010767 A1号に記載されるように、押出機内の1つのステップでのアルファ化および酸調整によって調製され、この押出方法は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0054】
含まれる場合、デンプンは、任意の好適な量で存在し得る。いくつかの実施形態において、デンプンは、スタッコの約0重量%~約20重量%、例えば、スタッコの約0重量%~約15重量%、スタッコの約0重量%~約10重量%、スタッコの約0.1重量%~約20重量%、スタッコの約0.1重量%~約15重量%、スタッコの約0.1重量%~約10重量%、スタッコの約0.1重量%~約6重量%、スタッコの約0.3重量%~約4重量%、スタッコの約0.5重量%~約4重量%、スタッコの約0.5重量%~約3重量%、スタッコの約0.5重量%~約2重量%、スタッコの約1重量%~約4重量%、スタッコの約1重量%~約3重量%、スタッコの約1重量%~約2重量%などの量で、石膏スラリー中に存在する。
【0055】
石膏スラリーは、任意に、いくつかの実施形態において、流動性を強化するために少なくとも1つの分散剤を含むことができる。分散剤は、スタッコスラリー中、他の乾燥成分とともに乾燥形態で、かつ/または他の液体成分とともに液体形態で含まれてもよい。分散剤の例としては、ナフタレンスルホン酸およびホルムアルデヒドの縮合生成物である、ポリナフタレンスルホン酸およびその塩(ポリナフタレンスルホネート)および誘導体などのナフタレンスルホネート、ならびにポリカルボン酸エーテルなどのポリカルボキシレート分散剤、例えば、PCE211、PCE111、1641、1641F、もしくはPCE 2641型分散剤、例えば、MELFLUX 2641F、MELFLUX 2651F、MELFLUX 1641F、MELFLUX 2500L分散剤(BASF)、およびCoatex,Inc.から入手可能なCOATEX Ethacryl M、ならびに/またはリグノスルホネートもしくはスルホン化リグニンが挙げられる。ナフタレンスルホネート分散剤は、最終生成物中のより大きい泡、故により大きい空隙の形成を促進するために使用され得、ポリカルボキシレートエーテルなどのポリカルボキシレートが、生成物中のより小さい泡、故により小さい空隙を形成するために使用され得る。生成物の空隙構造の変化が製造中に望ましいため、そのような分散剤調節および他のプロセス中の変化は、当業者が理解するように行われ得る。リグノスルホネートは、亜硫酸蒸解を使用した木材パルプの生成からの副生成物である、水溶性アニオン高分子電解質ポリマーである。本開示の実施形態の原理の実施に有用なリグニンの一例は、リードリグニン社から入手可能なマラスペルC-21である。
【0056】
低分子量分散剤が一般的に好ましい。低分子量ナフタレンスルホン酸塩分散剤は、より高い粘度、より高い分子量の分散剤よりも低い水需要の傾向があるため、好ましい。したがって、約3,000~約10,000(例えば、約8,000~約10,000)の分子量が好ましい。別の例として、PCE211タイプの分散剤の場合、いくつかの実施形態において、分子量は約20,000から約60,000であり得、これは、分子量が60,000を超える分散剤よりも遅延が少ない。
【0057】
ナフタレンスルホネートの一例は、GEO Specialty Chemicalsから入手可能なDILOFLOである。DILOFLOは、45%ナフタレンスルホネート水溶液であるが、例えば、約35重量%~約55重量%の固形分の範囲内の他の水溶液もまた、容易に入手可能である。ナフタレンスルホネートは、例えば、GEO Specialty Chemicalsから入手可能なLOMAR Dなどの乾燥固体または粉末形態で使用され得る。ナフタレンスルホネートの別の例は、GEO Specialty Chemicalsから入手可能なDAXADである。
【0058】
分散剤は、含まれる場合、任意の好適な量で存在し得る。いくつかの実施形態において、例えば、分散剤は、例えば、スタッコの約0重量%~約0.7重量%、スタッコの0重量%~約0.4重量%、スタッコの約0.05重量%~約5重量%、スタッコの約0.05重量%~約0.3重量%、またはスタッコの約1重量%~約5重量%の量で存在する。
【0059】
いくつかの実施形態において、石膏スラリーは、任意に、望ましい場合、1つ以上のリン酸塩含有化合物を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態において有効なホスフェート含有構成要素としては、水溶性構成要素が挙げられ、イオン、塩、または酸、すなわち、縮合リン酸の形態にあってもよく、それらのそれぞれは、2つ以上のリン酸単位、縮合ホスフェートの塩またはイオンを含み、それらのそれぞれは2つ以上のホスフェート単位、オルトホスフェートの一塩基塩または一価イオン、ならびに水溶性非環式ポリホスフェート塩を含む。例えば、米国特許第6,342,284号、同第6,632,550号、同第6,815,049号、および同第6,822,033号を参照されたい。
【0060】
リン酸塩組成物は、いくつかの実施形態において添加された場合、生強度、永久的な変形(例えば、たわみ)への抵抗性、寸法安定性などを強化することができる。例えば、トリメタリン酸ナトリウム、トリメタリン酸カリウム、トリメタリン酸リチウム、およびトリメタリン酸アンモニウムを含む、トリメタリン酸塩化合物が使用され得る。トリメタリン酸ナトリウム(STMP)が好ましいが、他のホスフェートが好適である場合があり、例えば、テトラメタリン酸ナトリウム、約6~約27の反復ホスフェート単位を有し、分子式Nan+2PnO3n+1(式中、n=6~27)を有するヘキサメタリン酸ナトリウム、分子式K4P2O7を有するピロリン酸四カリウム、分子式Na3K2P3O10を有するトリポリリン酸三ナトリウム二カリウム、分子式Na5P3O10を有するトリポリリン酸ナトリウム、分子式Na4P2O7を有するピロリン酸四ナトリウム、分子式Al(PO3)3を有するトリメタリン酸アルミニウム、分子式Na2H2P2O7を有する酸性ピロリン酸ナトリウム、1,000~3,000の反復ホスフェート単位を有し、分子式(NH4)n+2PnO3n+1(式中、n=1,000~3,000)を有するポリリン酸アンモニウム、または2以上の反復リン酸単位を有し、分子式Hn+2PnO3n+1(式中、nは2以上である)を有するポリリン酸が挙げられる。
【0061】
含まれる場合、リン酸塩含有化合物は、任意の好適な量で存在し得る。例示するために、いくつかの実施形態において、リン酸塩含有化合物は、例えば、スタッコの約0.01重量%~約1重量%、例えば、約0.1重量%~約1重量%、または約0.2重量%~約0.4重量%の量で存在し得る。
【0062】
シロキサンなどの耐水または耐カビ添加剤が任意に含まれ得る。含まれる場合、いくつかの実施形態において、シロキサンは、好ましくは、乳剤の形態で添加される。次いで、スラリーが、シロキサンの重合を促進して、高架橋シリコーン樹脂を形成する条件下で成形され、乾燥させられる。シロキサンの重合を促進して、高架橋シリコーン樹脂を形成する触媒が、石膏スラリーに添加され得る。米国特許第7,811,685号に記載されるように、いくつかの実施形態において、触媒作用、ならびに/または耐カビ性および/もしくは耐水性に起因する酸化マグネシウムが含まれ得る。含まれる場合、酸化マグネシウムは、スタッコの約0.02重量%~約1.0重量%、例えば、約0.02重量%~約0.04重量%などの任意の好適な量で存在する。
【0063】
いくつかの実施形態において、Wacker-Chemie GmbH(Munich,Germany)によってSILRES BS 94という名で販売されている無溶媒メチル水素シロキサン流体が、シロキサンとして使用され得る。この製品は、水または溶媒を含まないシロキサン流体である。いくつかの実施形態において、スタッコの重量に基づき、約0.05%~約1.5%、例えば、約0.07%~約0.14%のBS94シロキサンが使用され得ることが企図される。例えば、いくつかの実施形態において、乾燥スタッコ重量に基づき、約0.05%~約0.5%、例えば、約0.09%~約0.12%のシロキサンを使用することが好ましい。
【0064】
石膏スラリー中で泡を発生させるのに有用な任意の好適な発泡剤組成物を、例えば、本明細書に記載の任意の芯スラリー中で利用して、より低い密度を有する芯を作製することができる。好適な起泡剤は、ボード芯の重量が低減され得るような最終生成物中の空気間隙をもたらすように選択される。いくつかの実施形態において、起泡剤は、安定した石鹸、不安定な石鹸、または安定した石鹸および不安定な石鹸の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、起泡剤の1つの構成要素は、安定した石鹸であり、もう1つの構成要素は、安定した石鹸および不安定な石鹸の組み合わせである。いくつかの実施形態において、発泡剤は、アルキルサルフェート界面活性剤を含む。
【0065】
GEO Specialty Chemicals(ペンシルベニア州アンブラー)の石鹸製品のHYONICライン(例えば、25AS)などの多くの商業的に知られる発泡剤が入手可能であり、本開示の実施形態に従って使用され得る。他の市販の石鹸としては、Stepan Company(イリノイ州ノースフィールド)のPolystep B25が挙げられる。本明細書に記載される発泡剤は、単独で、または他の発泡剤と組み合わせて使用され得る。
【0066】
不安定な石鹸のいくつかのタイプは、本開示の実施形態に従って、異なる鎖長および異なるカチオンを有するアルキルサルフェート界面活性剤である。好適な鎖長は、例えば、C8~C12、例えば、C8~C10またはC10~C12であり得る。好適なカチオンとしては、例えば、ナトリウム、アンモニウム、マグネシウム、またはカリウムが挙げられる。不安定な石鹸の例としては、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸マグネシウム、デシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸アンモニウム、ドデシル硫酸カリウム、デシル硫酸カリウム、オクチル硫酸ナトリウム、デシル硫酸マグネシウム、デシル硫酸アンモニウム、それらのブレンド、およびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0067】
安定な石鹸のいくつかのタイプは、本開示の実施形態に従って、異なる(一般的により長い)鎖長および異なるカチオンを有するアルコキシル化(例えば、エトキシル化)アルキルサルフェート界面活性剤である。好適な鎖長は、例えば、C10~C14、例えば、C12~C14、またはC10~C12であり得る。好適なカチオンとしては、例えば、ナトリウム、アンモニウム、マグネシウム、またはカリウムが挙げられる。安定な石鹸の例としては、例えば、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウレス硫酸マグネシウム、ラウレス硫酸アンモニウム、それらのブレンド、およびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態において、これらの列挙から安定な石鹸および不安定な石鹸の任意の組み合わせが使用され得る。
【0068】
発泡石膏生成物の調製における発泡剤およびそれらの添加の組み合わせ例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,643,510号に開示される。例えば、安定な泡を形成する第1の発泡剤および不安定な泡を形成する第2の発泡剤が組み合わされ得る。いくつかの実施形態において、第1の起泡剤は、8~12個の炭素原子のアルキル鎖長、および1~4単位のアルコキシ(例えば、エトキシ)基鎖長を有する石鹸である。第2の起泡剤は、任意に、6~20個の炭素原子、例えば、6~18個の炭素原子または6~16個の炭素原子のアルキル鎖長を有する非アルコキシル化(例えば、非エトキシル化)石鹸である。これらの2つの石鹸の個々の量を調節することは、約100%の安定した石鹸または約100%の不安定な石鹸が得られるまで、ボード気泡構造の制御を可能にする。
【0069】
いくつかの実施形態において、起泡剤は、アルキルサルフェートおよび/またはアルキルエーテルサルフェートの形態にある。そのような起泡剤は、オレフィンが、石鹸になるように作製されたときでさえ、一般に分子の正面において二重結合を含有し、それにより、それらを不必要により反応性の高いものにするため、オレフィンよりも好ましい。したがって、好ましくは、起泡剤は、アルキルサルフェートおよび/またはアルキルエーテルサルフェートを含むが、オレフィン(例えば、オレフィンサルフェート)および/またはアルキンを本質的に含まない。オレフィンまたはアルキンを本質的に含まないということは、起泡剤が(i)スタッコの重量に基づき0重量%の、もしくはゼロのオレフィンおよび/もしくはアルキン、または(ii)効果のない、または(iii)取るに足りない量のオレフィンおよび/もしくはアルキンのいずれかを含有することを意味する。効果のない量の例は、当業者が理解するように、オレフィンおよび/またはアルキン起泡剤を使用する意図された目的を達成するための閾値量未満の量である。取るに足りない量は、当業者が理解するように、スタッコの重量に基づき、例えば、約0.001重量%未満、例えば、約0.005重量%未満、約0.001重量%未満、約0.0001重量%未満などであってもよい。
【0070】
起泡剤は、任意の好適な量で石膏スラリーに含まれる。例えば、いくつかの実施形態において、それは、スタッコの約0.01重量%~約0.25重量%、例えば、スタッコの約0.01重量%~約0.1重量%、スタッコの約0.01重量%~約0.03重量%、またはスタッコの約0.07重量%~約0.1重量%の量で含まれる。
【0071】
カバーシートは、任意の好適な形態であってもよい。カバーシートに関して、「正面」および「頂部」シートという用語は、本明細書において同義で使用される一方、「背面」および「底部」という用語も同様に、本明細書において同義で使用されることが理解されるであろう。例えば、カバーシートは、セルロース繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、鉱物綿、または上記の材料の組み合わせを含んでもよい。シートのうちの一方または両方が、個々のシートまたは複数のシートを含んでもよい。好ましい実施形態では、カバーシートは、セルロース繊維を含む。例えば、マニラ紙またはクラフト紙などの紙シートが、背面シートとして使用され得る。有用なカバーシート紙としては、United States Gypsum Corporation(Chicago、IL)から入手可能なManila 7層およびNews-Line 3層、5層、または7層、International Paper(Newport、IN)から入手可能なGrey-Back 3層およびManila Ivory 3層、ならびにUnited States Gypsum Corporation(Chicago、IL)から入手可能なManila厚紙およびMH Manila HT(高張力)紙が挙げられる。
【0072】
いくつかの実施形態において、一方または両方のシートは、ガラス繊維、セラミック繊維、鉱物綿、または上記の材料の組み合わせを含むことができる。他の実施形態では、カバーシートは、ガラス繊維セラミック繊維、鉱物綿、またはそれらの混合物を「実質的に含まなく」てもよく、カバーシートが、(i)シートの重量に基づき0重量%もしくはゼロのガラス繊維セラミック繊維、鉱物綿、もしくはそれらの混合物、または(ii)効果のない量、または(iii)微々たる量のガラス繊維セラミック繊維、鉱物綿、もしくはそれらの混合物、のいずれかを含有することを意味する。効果のない量の例は、当業者が理解するように、ガラス繊維セラミック繊維、鉱物綿、またはそれらの混合物を使用する意図された目的を達成するための閾値量未満の量である。微々たる量は、当業者が理解するように、例えば、スタッコの重量に基づき、約5重量%未満、例えば、約2重量%未満、約1重量%未満、約0.5重量%未満、約0.2重量%未満、約0.1重量%未満、または約0.01重量%未満であってもよい。しかしながら、代替の実施形態において望ましい場合、そのような成分がカバーシートに含まれ得る。
【0073】
いくつかの実施形態において、頂部および/または底部のシートの熱伝導率は、約0.1w/(m.k.)未満である。例えば、頂部および/または底部シートの熱伝導率は、約0.05w/(m.k.)未満である。
【0074】
カバーシートはまた、任意の好適な全厚を有してもよい。いくつかの実施形態において、カバーシートのうちの少なくとも1つは、比較的高い厚さ、例えば、少なくとも約0.014インチの厚さを有する。いくつかの実施形態において、さらに高い厚さ、例えば、少なくとも約0.015インチ、少なくとも約0.016インチ、少なくとも約0.017インチ、少なくとも約0.018インチ、少なくとも約0.019インチ、少なくとも約0.020インチ、少なくとも約0.021インチ、少なくとも約0.022インチ、または少なくとも約0.023インチがあることが好ましい。これらの範囲についての任意の好適な上限、例えば、約0.030インチ、約0.027インチ、約0.025インチ、約0.024インチ、約0.023インチ、約0.022インチ、約0.021インチ、約0.020インチ、約0.019インチ、約0.018インチなどの範囲の上限が採用され得る。シートの全厚は、石膏ボードに取り付けられた各シートの厚さの合計を指す。
【0075】
カバーシートは、任意の好適な密度を有するこができる。例えば、いくつかの実施形態において、カバーシートの少なくとも一方または両方は、少なくとも約36pcf、例えば、約36pcf~約46pcf、例えば、約36pcf~約44pcf、約36pcf~約42pcf、約36pcf~約40pcf、約38pcf~約46pcf、約38pcf~約44pcf、約38pcf~約42pcfなどの密度を有する。
【0076】
カバーシートは、任意の好適な重量を有し得る。例えば、いくつかの実施形態において、例えば、少なくとも約33lbs/MSF(例えば、約33lbs/MSF~約65lbs/MSF、約33lbs/MSF~約60lbs/MSF、33lbs/MSF~約58lbs/MSF、約33lbs/MSF~約55lbs/MSF、約33lbs/MSF~約50lbs/MSF、約33lbs/MSF~約45lbs/MSFなど、または約45lbs/MSF未満)などのより低い基本重量のカバーシート(例えば、紙から形成された)が、いくつかの実施形態において利用され得る。他の実施形態では、一方または両方のカバーシートは、約38lbs/MSF~約65lbs/MSF、約38lbs/MSF~約60lbs/MSF、約38lbs/MSF~約58lbs/MSF、約38lbs/MSF~約55lbs/MSF、約38lbs/MSF~約50lbs/MSF、または約38lbs/MSF~約45lbs/MSFなどの基本重量を有する。
【0077】
しかしながら、望ましい場合、いくつかの実施形態において、例えば、釘抜き抵抗をさらに強化するために、または取り扱いを強化するために、例えば、エンドユーザにとって望ましい「感触」特性を促進するために、より重い基本重量でさえ使用され得る。したがって、カバーシートのうちの一方または両方は、例えば、少なくとも約45lbs/MSF(例えば、約45lbs/MSF~約65lbs/MSF、約45lbs/MSF~約60lbs/MSF、約45lbs/MSF~約55lbs/MSF、約50lbs/MSF~約65lbs/MSF、約50lbs/MSF~約60lbs/MSFなど)の基本重量を有することができる。所望する場合、いくつかの実施形態において、一方のカバーシート(例えば、設置されたときの「正面」紙側)が、例えば、釘抜き抵抗および取り扱いを強化するために、前述のより高い基本重量を有することができる一方で、もう一方のカバーシート(例えば、ボードが設置されたときの「背面」シート」)が、所望する場合、ある程度より低い基本重量(例えば、約60lbs/MSF未満、例えば、約33lbs/MSF~約55lbs/MSF、約33lbs/MSF~約50lbs/MSF、約33lbs/MSF~約45lbs/MSF、約33lbs/MSF~約40lbs/MSFなどの基本重量)を有することができる。
【0078】
ボード重量は、ボードの厚さの関数である。ボードが異なる厚さで一般的に作製されるため、ボード密度は、本明細書において、ボード重量の尺度として使用される。好適な見掛けの厚さの例としては、約1/4インチ、約3/8インチ、約1/2インチ、約5/8インチ、約3/4インチ、または約1インチ、および前述のうちのいずれかをエンドポイントとして使用する任意の範囲が挙げられる。いくつかの市場において、ボードは、メートル法の測定に従う見掛けの厚さ、例えば、約9mm、約9.5mm、約10mm、約12mm、約12.5mm、約13mm、約15mm、約25mm、および前述のうちのいずれかをエンドポイントとして使用する任意の範囲で形成することができ、本明細書で参照される特性は、様々な実施形態による、先に言及したボード厚さのうちの1つ以上で形成されたボードに見ることができる。本開示の実施形態に従った石膏ボードの利点は、最大で、より重いボード密度、例えば、約43pcf以下、または40pcf以下、例えば、約17pcf~約43pcf、約20pcf~約43pcf、約24pcf~約43pcf、約27pcf~約43pcf、約20pcf~約40pcf、約24pcf~約40pcf、約27pcf~約40pcf、約20pcf~約37pcf、約24pcf~約37pcf、約27pcf~約37pcf、約20pcf~約35pcf、約24pcf~約35pcf、約27pcf~約35pcfなどを含む、密度の範囲で見られ得る。
【0079】
本開示の実施形態に従った生成物は、一般的な製造ラインで作製され得る。例えば、ボード製造技術は、例えば、米国特許第7,364,676号および米国特許出願公開第2010/0247937号に記載されている。簡単に言えば、石膏ボードの場合、このプロセスは、一般に、カバーシートを移動コンベヤ上に放出することを伴う。石膏ボードは通常「裏向き」に形成されるため、このカバーシートは、そのような実施形態において、「正面」カバーシートである。
【0080】
石膏スラリーの乾燥および/または湿潤構成要素は、ミキサー(例えば、ピンミキサーまたはピンレスミキサー)に供給され、そこで、撹拌されて、石膏スラリーを形成する。ミキサーは、本体と、放出導管とを備える(例えば、当技術分野において既知のゲート-キャニスタ-ブートの配列、または米国特許第6,494,609号および同第6,874,930号に記載の配列)。いくつかの実施形態において、放出導管は、例えば、米国特許出願公開第2012/0168527A1号(出願第13/341,016号)および米国特許出願公開第2012/0170403A1号(出願第13/341,209号)に記載されるものなど、単一の供給口または多数の供給口のいずれかを有するスラリー分配器を含み得る。それらの実施形態では、多数の供給口を有するスラリー分配器を使用することにより、放出導管は、米国特許出願公開第2012/0170403A1号に記載のものなど、好適な分流器を含み得る。起泡剤は、必要に応じて、ミキサーの放出導管内(例えば、米国特許第5,683,635号および同第6,494,609号に記載のゲート内)、または本体内に加えられ得る。起泡剤を含むすべての原料が添加された後に、放出導管から放出されたスラリーは、一次石膏スラリーであり、ボード芯を形成する。このボード芯スラリーは、移動している正面カバーシート上に放出される。
【0081】
正面カバーシートは、石膏スラリーの比較的高密度な層の形態でその内面上の薄いスキムコートを有してもよい。また、当技術分野において既知のハードエッジが、例えば、正面スキムコートを形成する同じスラリー流から形成され得る。泡が放出管に挿入される実施形態において、二次石膏スラリーの流れは、ミキサー本体から除去されて、高密度スキムコートスラリーを形成することができ、それは次いで、当技術分野において既知の正面スキムコートおよびハードエッジを形成するために使用され得る。含まれる場合、通常、正面スキムコートおよびハードエッジは、芯スラリーが、通常ミキサーの上流に配置される前に、移動している正面カバーシート上に配置される。放出管から放出された後、芯スラリーは、必要に応じて、正面カバーシート(任意に、スキムコートを有する)にわたって分割され、第2のカバーシート(典型的には、「背面」カバーシート)で被覆されて、最終生成物のボード前駆体であるサンドイッチ構造の形態で、湿潤アセンブリを形成する。第2のカバーシートは、その内面上の第2のスキムコートを任意選択的に有してもよく、それは、存在する場合、正面スキムコートと同じかまたは異なる二次(高密度)石膏スラリーから形成され得る。カバーシートは、紙、繊維マット、または他の種類の材料(例えば、ホイル、プラスチック、ガラスマット、不織布材料、例えば、セルロースおよび無機充填剤のブレンドなど)から形成されてもよい。
【0082】
いくつかの単一ミキサーの実施形態において、スキムコート流は、ミキサーの本体内のポートおよび出口、すなわち、放出導管の上流を通って出ることができる。スキムコート出口には、1つ以上の入口が備わっており、スキムコート熱膨張材料、およびミキサーの放出導管を出るボード芯スラリーから変化する任意の他の所望の成分の導入を可能にする。発泡剤が放出導管に挿入される場合には、発泡剤の量は、発泡剤が添加される場所の上流で除去されるため、スキムコート流中で低減または回避され、それにより、所望に応じたスキムコート層の密度の増加を可能にする。発泡剤がスキムコート流中に存在する場合、それは当技術分野において既知の技術によって打ち消すことができる。好ましい実施形態において、背面スキムコート層は、スキムコート流から形成される。正面スキムコート層はまた、所望する場合、スキムコート流から形成することができる。しかしながら、いくつかの実施形態において、正面スキムコート層は、放出導管を出るスラリー流から形成することができ、この流れはまた、ボード芯を形成するために使用される。ボード芯に対する正面スキムコート層の密度を高めるために、所望する場合、その中の任意の泡を打ち消すことができる。エッジ流は、正面および/または背面スキムコート流から分割することができる。例えば、いくつかの実施形態において、正面スキムコートは、流れの一部がローラを包み込み、各エッジを形成するように方向付けされるローラによって適用することができる。エッジ流がスキムコートスラリーとは異なる熱膨張材料の含有量を有する場合には、乾燥熱膨張材料(例えば、粉末として)は、スキムコートスラリーから分割された後、エッジ流に挿入することができる。多数のミキサー配列において、各ミキサーを所望に応じて調整して、所望のスラリー構成要素を生成することができる。
【0083】
これにより提供された湿潤アセンブリは、生成物が所望の厚さにサイズ決定される(例えば、形成プレートを介して)形成ステーション、およびそれが所望の長さに切断される1つ以上のナイフ区分に運ばれる。湿潤アセンブリは、硬化石膏のインターロッキング結晶マトリックスを形成するために硬化することを可能にし、余分な水は、乾燥プロセスを使用して除去される(例えば、窯を通してアセンブリを輸送することにより)。
【0084】
また、堆積したスラリーから大きい間隙または空気ポケットを取り除くために、石膏ボードの製造において振動を使用することが一般的である。上記の工程の各々、ならびにそのような工程を実施するためのプロセスおよび装置は、当技術分野で既知である。
【0085】
いくつかの実施形態において、石膏ボードは、x-y方向(幅-長さ)の高温収縮、z方向(厚さ)の高温収縮(またはさらには膨張)、および断熱インデックス(TI)含むASTM C1795-15に従った小規模ベンチ試験を使用して、ある特定の試験に合格し得る。このようなベンチ試験は、石膏ボードの耐火性能、例えば、UL U305、U419、および/またはU423(2015版)、および/または同等の燃焼試験手順ならびに基準のいずれかの下に構築されたアセンブリのASTM E119-09aでのフルスケール試験において予測するのに好適である。これらのUL試験のうちの任意の1つのアセンブリでASTM E119-09a試験に合格することは、防火性を可能にする。簡潔には、UL U305はアセンブリにおいて木製のスタッドを必要とする。UL U419は、25ゲージのスタッドを使用した無負荷ベアリング金属スタッドアセンブリである。UL U423は、20ゲージのスタッドを使用した耐荷重金属スタッドアセンブリである。UL U419は、一般に、UL U305およびUL U423の下でスタッドより容易に変形するライトゲージ鉄スタッドを使用するため、UL U305またはUL U423よりも難しい試験と考えられる。
【0086】
いくつかの実施形態によれば、石膏ボードは、ASTM E119を使用したUL U305、U419、および/もしくはU423、ならびに/または同等の燃焼試験手順および基準のうちの1つ以上の下に構築されたアセンブリの火炎の封じ込めおよび構造的完全性要件に準じた「1時間」の防火性を満たすか、またはそれを超えるように構成される(例えば、低減された重量および密度、厚さ5/8インチの石膏パネルとして)。したがって、本開示は、石膏ボード(例えば、低減された重量および密度のもの)、およびそれを作製するための方法を提供し、これは、火炎の封じ込めおよび構造的完全性の手順および基準U419に準じて少なくとも3/4時間の防火性を満たすことができる。
【0087】
石膏ボードは、例えば、Underwriters Laboratories UL U305、U419、およびU423規格、ならびにそれらの燃焼試験手順のうちのいずれか1つと同等である任意の他の燃焼試験手順に従って、アセンブリ内で試験され得る。例えば、本明細書におけるASTM E-119の特定の燃焼試験手順の参照、ならびにUL U305、U419、およびU423などのUnderwriters Laboratoriesに従って調製されたアセンブリを使用することはまた、ASTM E119-09aおよび当該の特定のUL基準と同等である、任意の他のエンティティによって公表されたものなどの燃焼試験手順も含むことが理解されるべきである。
【0088】
本開示のいくつかの実施形態による石膏ボードは、UL U305手順の一部としても実施されるホース流試験に耐えるのに有効である。UL U305に従って、アセンブリ内に構築されたいくつかの実施形態の石膏ボードは、U305に従って30分間耐火試験を受け、その時点で、加熱環境から引き出され、U305に従うホース流試験のために別の位置に移動される。アセンブリは、60秒の持続時間の間、約30psiの水圧で水を送り出すために装備された消防ホースからの水の流れを受ける。
【0089】
ひいては、本開示のいくつかの実施形態の原理に従って形成された石膏ボードは、ASTM 1396/C 1396M-06の下で、タイプXボードとして分類されるような1時間の耐火性を満たすために、そこを通る伝熱を阻止するのに有効であるアセンブリで使用することができる。他の実施形態において、アセンブリは、例えば、UL U419およびU423などの他のULアセンブリの規格に適合する本開示の原理に従って形成された石膏ボードを使用して構築することができる。なお他の実施形態において、本開示の原理に従って形成された石膏ボードは、U305、U419、およびU423のうちの少なくとも1つと実質的に同等である他のアセンブリで使用することができる。そのようなアセンブリは、U305、U419、U423、およびいくつかの実施形態による他の同等の燃焼試験手順について、1時間の防火性および適用可能なホース流試験に合格することができる。
【0090】
いくつかの実施形態において、石膏ボードのASTM C1795-15による高温収縮は、典型的には、x-y方向(幅-長さ)で約5%以下、例えば、約4%以下、約3%以下、約2%以下、約1%以下、約0.5%以下などである。
【0091】
ボードの厚さ、すなわちz方向に関して、ボードは比較的小さい程度(例えば、約10%以下)に収縮するか、またはさらには様々な実施形態に従って膨張する(例えば、約0.1%~約25%)ことができる。本明細書で定義されるように、特定の量未満(例えば、約10%未満)の厚さ収縮は、厚さ膨張がある状況を包含することが理解されよう。
【0092】
したがって、いくつかの実施形態において、z方向の石膏ボードの高温収縮は、約10%以下、例えば、約9%以下、約8%以下、約7%以下、約5%以下、約3%以下、約2%以下、約1%以下などであり得る。例えば、z方向の石膏ボードの高温収縮は、約0.1%~約10%、例えば、約0.1%~約9%、約0.1%~約8%、約0.1%~約7%、約0.1%~約5%、約0.5%~約10%、約0.5~%~約5%、約1%~約10%、約1%~約8%、約1%~約5%、約5%~約10%、または約5%~約8%であり得る。
【0093】
いくつかの実施形態において、ボードは、z方向に収縮しないが、実際には、例えば、ボード中の硬化石膏の収縮に対抗するために膨張することが望ましい。例えば、ボードは、ASTM C1795-15に従って約1560°F(850℃)に加熱されたときに少なくとも約0.1%(例えば、少なくとも約0.5%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、または少なくとも約20%)のASTM C1795-15に従って試験されたときにz方向に膨張し得る(本明細書では、z方向の高温厚さ膨張と称される)。例えば、いくつかの実施形態において、z方向の高温厚さ膨張(厚さ)は、約0.1%~約20%、例えば、約0.1%~約5%、約0.1%~約10%、約5%~約15%、約7%~約20%、約10%~約15%、約10%~約20%、または約12%~約20%である。いくつかの実施形態において、壁または他のアセンブリで使用されるとき、そのようなアセンブリは、より重く、より高い密度の商業用防火性ボードで作製されたアセンブリと同等の燃焼試験性能を有する。
【0094】
いくつかの実施形態によるバーミキュライトを含有する石膏ボードに関して、z方向に約10%以下の高温収縮またはz方向に少なくとも約0.1%の膨張を有するボードは、ボードがUL U305、U419、およびU423に従って構築されたアセンブリを使用したASTM E119に従う1つ以上の燃焼試験を合格し、したがって、ボードが防火性であることを示す。
【0095】
「収縮抵抗」は、芯が規定された期間にわたって規定された温度に加熱された後に残る芯のセグメントのx-y(幅-長さ)領域の割合または百分率の尺度である(例えば、米国特許第3,616,173号を参照されたい)。いくつかの実施形態において、本開示のいくつかの実施形態の原理に従って形成された石膏ボード、およびそれを作製するための方法は、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)で1時間加熱されたとき、約85%以上(例えば、約90%以上、または約95%以上)の平均収縮抵抗を呈するボードを提供することができる。他の実施形態において、石膏ボードは、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)で1時間加熱されたとき、約75%以上(約80%以上)の平均収縮抵抗を呈する。
【0096】
いくつかの実施形態のカバーシート間の石膏層は、ASTM C1795-15に従って、約17分以上、例えば、約20分以上の断熱インデックス(TI)を提供するのに有効であり得る。石膏層は、例えば、本明細書に記載されるように、任意の好適な密度(D)を有することができる。いくつかの実施形態において、石膏ボードは、低減された密度、例えば、約40pcf以下、約39pcf以下、約38pcf以下、約37pcf以下、約36pcf以下、約35pcf以下など)を有する。本開示のいくつかの実施形態は、そのようなより低い密度での好適な耐火特性を可能にする。カバーシート間の石膏層は、いくつかの実施形態において、約0.6分/立方フィート当たりのポンド(約0.038分/(kg/m3))以上のTI/Dの比を石膏ボードまたはその中の任意の層に提供するのに有効であり得る。
【0097】
ボードは、約0.25インチ~約1インチ(例えば、約0.25インチ、約0.375インチ、約0.5インチ、約0.625インチ、約0.75インチ、約1インチなど)などの任意の所望の厚さを有することができる。望ましくは、ボードは、少なくとも約11ポンド(5kg)、例えば、少なくとも約13ポンド(5.9kg)、または少なくとも約15ポンド(6.8kg)の平均石膏層(膨張性グラファイトを含有する)硬度など、本明細書に記載されるような良好な強度を有する。
【0098】
いくつかの実施形態において、ボードは、約5/8インチの見掛けの厚さを有する。例えば、石膏ボードは、いくつかの実施形態において、UL Design Number U305、U419、またはU423のうちのいずれか1つに従って構築されたアセンブリを通る伝熱を阻止するのに有効であり、アセンブリは、石膏ボードの単層を有する第1の側面と、石膏ボードの単層を有する第2の側面とを有する。ASTM E119-09aは、特定のアセンブリ全体の多数の場所に熱電対を配置することを含む。次いで、熱電対は、アセンブリが時間をかけて熱にさらされるため、温度を監視する。この点において、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっている。ASTM E119は、熱電対のいずれかが特定の設定温度(周囲温度+325°F)を超える場合、または熱電対の温度の平均が異なる設定温度(周囲温度+250°F)を超える場合に、アセンブリが試験に失敗することを特定する。
【0099】
石膏ボードのいくつかの実施形態において、加熱されるとき、温度センサの最大単一値は、約50分後に約325°F+周囲温度未満であり、かつ/または温度センサの平均値は、約50分後に約250°F+周囲温度未満である。いくつかの実施形態において、ボードは、約40ポンド/立方フィート以下の密度を有する。
【0100】
いくつかの実施形態において、石膏ボードのアセンブリの第1の側面上の表面が加熱されるとき、温度センサの最大単一値は、約55分後に約325°F+周囲温度未満であり、かつ/または温度センサの平均値は、約55分後に約250°F+周囲温度未満である。他の実施形態において、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が加熱されるとき、温度センサの最大単一値は、約60分後に約325°F+周囲温度未満であり、かつ/またはセンサの平均値は、約60分後に約250°F+周囲温度未満である。他の実施形態において、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が加熱されるとき、温度センサの最大単一値は、約50分後に約325°F+周囲温度未満であり、かつ/または温度センサの平均値は、約50分後に約250°F+周囲温度未満である。他の実施形態において、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が加熱されるとき、温度センサの最大単一値は、約55分後に約325°F+周囲温度未満であり、かつ/または温度センサの平均値は、約55分後に約250°F+周囲温度未満である。他の実施形態において、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が加熱されるとき、温度センサの最大単一値は、約60分後に約325°F+周囲温度未満であり、かつ/または温度センサの平均値は、約60分後に約250°F+周囲温度未満である。
【0101】
いくつかの実施形態において、石膏ボードは、ASTM E119-09aの下で1時間の防火性を達成するために、UL Design Number U305に従って構築されたとき、アセンブリを通る伝熱を阻止するのに有効である。いくつかの実施形態において、ボードは、ASTM E119-09aの下で1時間の防火性を達成するために、UL Design Number U419に従って構築されたとき、アセンブリを通る伝熱を阻止するのに有効である。いくつかの実施形態において、石膏ボードは、ASTM E119-09aの下で1時間の防火性を達成するために、UL Design Number U423に従って構築されたとき、アセンブリを通る伝熱を阻止するのに有効である。いくつかの実施形態において、ボードは、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)および/または約10%未満の高温収縮(S)を有する。いくつかの実施形態において、ボードは、約0.2以上など、約0.06以上の高温厚さ膨張(TE)のS(TE/S)に対する比を有する。
【0102】
いくつかの実施形態において、本開示に従って作製された石膏ボードは、ASTM標準C473-10に従った強度試験プロトコルを満たす。例えば、いくつかの実施形態において、ボードが1/2インチの厚さで鋳造されるとき、ボードは、ASTM C473-10(方法B)に従って決定されるように、少なくとも約65lbf(重量ポンド、これが力の測定値であることを理解している当業者によって便宜上単純に「lb」または「lbs」と称されることがある)、例えば、少なくとも約68lbf、少なくとも約70lbf、少なくとも約72lbf、少なくとも約74lbf、少なくとも約75lbf、少なくとも約76lbf、少なくとも約77lbfなどの釘抜き抵抗を有する。様々な実施形態において、釘抜き抵抗は、約65lbf~約100lbf、約65lbf~約95lbf、約65lbf~約90lbf、約65lbf~約85lbf、約65lbf~約80lbf、約65lbf~約75lbf、約68lbf~約100lbf、約68lbf~約95lbf、約68lbf~約90lbf、約68lbf~約85lbf、約68lbf~約80lbf、約70lbf~約100lbf、約70lbf~約95lbf、約70lbf~約90lbf、約70lbf~約85lbf、約70lbf~約80lbf、約72lbf~約100lbf、約72lbf~約95lbf、約72lbf~約90lbf、約72lbf~約85lbf、約72lbf~約80lbf、約72lbf~約77lbf、約72lbf~約75lbf、約75lbf~約100lbf、約75lbf~約95lbf、約75lbf~約90lbf、約75lbf~約85lbf、約75lbf~約80lbf、約75lbf~約77lbf、約77lbf~約100lbf、約77lbf~約95lbf、約77lbf~約90lbf、約77lbf~約85lbf、または約77lbf~約80lbfであり得る。
【0103】
曲げ強度に関して、いくつかの実施形態において、2分の1インチの厚さのボードに鋳造されたとき、ボードは、ASTM標準C473-10、方法Bに従って決定されるように、機械方向に少なくとも約36lbf(例えば、少なくとも約38lbf、少なくとも約40lbfなど)、および/または機械横方向に少なくとも約107lbf(例えば、少なくとも約110lbf、少なくとも約112lbfなど)の曲げ強度を有する。様々な実施形態において、ボードは、約36lbf~約60lbf、例えば、約36lbf~約55lbf、約36lbf~約50lbf、約36lbf~約45lbf、約36lbf~約40lbf、約36lbf~約38lbf、約38lbf~約60lbf、約38lbf~約55lbf、約38lbf~約50lbf、約38lbf~約45lbf、約38lbf~約40lbf、約40lbf~約60lbf、約40lbf~約55lbf、約40lbf~約50lbf、または約40lbf~約45lbfの機械方向の曲げ強度を有することができる。様々な実施形態では、ボードは、約107lbf~約130lbf、例えば、約107lbf~約125lbf、約107lbf~約120lbf、約107lbf~約115lbf、約107lbf~約112lbf、約107lbf~約110lbf、約110lbf~約130lbf、約110lbf~約125lbf、約110lbf~約120lbf、約110lbf~約115lbf、約110lbf~約112lbf、約112lbf~約130lbf、約112lbf~約125lbf、約112lbf~約120lbf、または約112lbf~約115lbfの幅方向の曲げ強度を有することができる。
【0104】
加えて、いくつかの実施形態において、ボードは、ASTM C473-10、方法Bに従って決定されるように、少なくとも約11lbf、例えば、少なくとも約12lbf、少なくとも約13lbf、少なくとも約14lbf、少なくとも約15lbf、少なくとも約16lbf、少なくとも約17lbf、少なくとも約18lbf、少なくとも約19lbf、少なくとも約20lbf、少なくとも約21lbf、または少なくとも約22lbfの平均芯硬度を有することができる。いくつかの実施形態において、ボードは、約11lbf~約25lbf、例えば、約11lbf~約22lbf、約11lbf~約21lbf、約11lbf~約20lbf、約11lbf~約19lbf、約11lbf~約18lbf、約11lbf~約17lbf、約11lbf~約16lbf、約11lbf~約15lbf、約11lbf~約14lbf、約11lbf~約13lbf、約11lbf~約12lbf、約12lbf~約25lbf、約12lbf~約22lbf、約12lbf~約21lbf、約12lbf~約20lbf、約12lbf~約19lbf、約12lbf~約18lbf、約12lbf~約17lbf、約12lbf~約16lbf、約12lbf~約15lbf、約12lbf~約14lbf、約12lbf~約13lbf、約13lbf~約25lbf、約13lbf~約22lbf、約13lbf~約21lbf、約13lbf~約20lbf、約13lbf~約19lbf、約13lbf~約18lbf、約13lbf~約17lbf、約13lbf~約16lbf、約13lbf~約15lbf、約13lbf~約14lbf、約14lbf~約25lbf、約14lbf~約22lbf、約14lbf~約21lbf、約14lbf~約20lbf、約14lbf~約19lbf、約14lbf~約18lbf、約14lbf~約17lbf、約14lbf~約16lbf、約14lbf~約15lbf、約15lbf~約25lbf、約15lbf~約22lbf、約15lbf~約21lbf、約15lbf~約20lbf、約15lbf~約19lbf、約15lbf~約18lbf、約15lbf~約17lbf、約15lbf~約16lbf、約16lbf~約25lbf、約16lbf~約22lbf、約16lbf~約21lbf、約16lbf~約20lbf、約16lbf~約19lbf、約16lbf~約18lbf、約16lbf~約17lbf、約17lbf~約25lbf、約17lbf~約22lbf、約17lbf~約21lbf、約17lbf~約20lbf、約17lbf~約19lbf、約17lbf~約18lbf、約18lbf~約25lbf、約18lbf~約22lbf、約18lbf~約21lbf、約18lbf~約20lbf、約18lbf~約19lbf、約19lbf~約25lbf、約19lbf~約22lbf、約19lbf~約21lbf、約19lbf~約20lbf、約21lbf~約25lbf、約21lbf~約22lbf、または約22lbf~約25lbfの平均石膏層硬度を有することができる。
【0105】
本発明は、以下の例示的な実施形態によりさらに説明される。しかしながら、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0106】
条項1.本明細書に記載されるような、石膏ボードおよび石膏ボードを作製する方法。
【0107】
条項2.石膏ボードであって、(a)正面および背面カバーシートと、(b)正面カバーシートと背面カバーシートとの間に配設されたボード芯であって、芯が、水、スタッコ、および芯熱膨張材料を含む芯スラリーから形成された硬化石膏を含む、ボード芯と、(c)第1および第2のスキムコート面を画定する背面スキムコート層であって、背面スキムコートが、水、スタッコ、およびスキムコート熱膨張材料を含む背面スキムコートスラリーから形成され、背面スキムコートが、芯に結合関係で配設され、スキムコート層の第1の面が、背面カバーシートに面し、スキムコート層の第2の面が、ボード芯に面している、背面スキムコート層と、(d)石膏ボードであって、以下の:ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、約0.1%~約20%のz方向に高温厚さ膨張うちの少なくとも1つを有し、ならびに/またはここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が約60分後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が約60分後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、石膏ボードと、を備える、石膏ボード。
【0108】
条項3.石膏ボードであって、(a)正面および背面カバーシートと、(b)正面カバーシートと背面カバーシートとの間に配設されたボード芯であって、芯が、水、スタッコ、および芯熱膨張材料を含む芯スラリーから形成された硬化石膏を含み、芯が、第1および第2の芯面を画定する、ボード芯と、(c)水、スタッコ、およびエッジ熱膨張材料を含有するエッジスラリーから形成された2つの対向するエッジであって、芯のいずれかの端部上のエッジと、(d)石膏ボードであって、以下の:ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、約0.1%~約20%のz方向に高温厚さ膨張うちの少なくとも1つを有し、ならびに/またはここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が約60分後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が約60分後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、石膏ボードと、を備える、石膏ボード。
【0109】
条項4.石膏ボードであって、(a)正面および背面カバーシートと、(b)正面カバーシートと背面カバーシートとの間に配設されたボード芯であって、芯が、水、スタッコ、および芯熱膨張材料を含む芯スラリーから形成された硬化石膏を含む、ボード芯と、(c)第1および第2の背面スキムコート面を画定する背面スキムコート層であって、背面スキムコートが、水、スタッコ、およびスキムコート熱膨張材料を含む背面スキムコートスラリーから形成され、背面スキムコートが、芯に結合関係で配設され、背面スキムコート層の第1の面が、背面カバーシートに面し、背面スキムコート層の第2の面が、ボード芯に面している、背面スキムコート層と、(d)第1および第2の正面スキムコート面を画定する正面スキムコート層であって、正面スキムコートが、水、スタッコ、および任意選択のスキムコート熱膨張材料を含む正面スキムコートスラリーから形成され、正面スキムコートが、芯に結合関係で配設され、正面スキムコート層の第1の面が、正面カバーシートに面し、正面スキムコート層の第2の面が、ボード芯に面し、背面スキムコートスラリーおよび正面スキムコートスラリーが、同じであっても異なっていてもよい、正面スキムコート層と、(e)芯のいずれかの端部上の、ならびに水、スタッコ、およびエッジ熱膨張材料を含有するエッジスラリーから形成された2つの対向するエッジであって、エッジスラリーが、背面スキムコートスラリーおよび正面スキムコートスラリーの各々と同じであっても異なっていてもよい、2つの対向するエッジと、(f)石膏ボードであって、以下の:ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、約0.1%~約20%のz方向に高温厚さ膨張うちの少なくとも1つを有し、ならびに/またはここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が約60分後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が約60分後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、石膏ボードと、を備える、石膏ボード。
【0110】
条項5.正面スキムコートスラリーが、スキムコート熱膨張材料を含有する、条項4に記載の石膏ボード。
【0111】
条項6.芯が、密度を有し、背面スキムコート層が、芯密度よりも大きい密度を有する、条項2~5のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0112】
条項7.芯が、密度を有し、エッジが、各々、芯密度よりも大きい密度を有する、条項3~6のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0113】
条項8.芯が、密度を有し、正面スキムコート層が、芯密度よりも大きい密度を有する、条項4~7のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0114】
条項9.芯熱膨張材料が、膨張性バーミキュライト、膨張性グラファイト、パーライト、またはそれらの任意の組み合わせである、条項2~8のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0115】
条項10.芯熱膨張材料が、膨張性バーミキュライトを含む、条項2~8のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0116】
条項11.芯熱膨張材料が、膨張性グラファイトを含む、条項2~8のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0117】
条項12.芯熱膨張材料が、パーライトを含む、条項2~8のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0118】
条項13.芯熱膨張材料が、膨張性バーミキュライト、膨張性グラファイト、またはそれらの任意の組み合わせを含む、条項2~8のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0119】
条項14.スキムコート熱膨張材料が、膨張性バーミキュライト、膨張性グラファイト、パーライト、またはそれらの任意の組み合わせである、条項2~13のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0120】
条項15.スキムコート熱膨張材料が、バーミキュライトを含む、条項2~13のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0121】
条項16.スキムコート熱膨張材料が、膨張性グラファイトを含む、条項2~13のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0122】
条項17.スキムコート熱膨張材料が、膨張性パーライトを含む、条項2~13のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0123】
条項18.スキムコート熱膨張材料が、膨張性バーミキュライト、膨張性グラファイト、またはそれらの任意の組み合わせを含む、条項2~13のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0124】
条項19.エッジ熱膨張材料が、膨張性バーミキュライト、膨張性グラファイト、パーライト、またはそれらの任意の組み合わせである、条項3~18のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0125】
条項20.エッジ熱膨張材料が、バーミキュライトを含む、条項3~18のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0126】
条項21.エッジ熱膨張材料が、膨張性グラファイトを含む、条項3~18のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0127】
条項22.エッジ熱膨張材料が、膨張性パーライトを含む、条項3~18のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0128】
条項23.エッジ熱膨張材料が、膨張性バーミキュライト、膨張性グラファイト、またはそれらの任意の組み合わせを含む、条項3~18のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0129】
条項24.エッジスラリーが、芯スラリーおよび/またはスキムコートスラリーから分割され、エッジスラリーが芯スラリーおよび/またはスキムコートスラリーから分割された後、エッジ熱膨張材料が、乾燥形態で(例えば、粉末として)エッジスラリーに添加される、条項3~23のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0130】
条項25.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料のうちの少なくとも1つが、グレードNo.4の非膨張性バーミキュライト、グレードNo.5の非膨張性バーミキュライト、またはそれらの任意の組み合わせ(米国グレードシステム)の形態で膨張性バーミキュライトを含有する、条項2~24のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0131】
条項26.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料のうちの少なくとも1つが、粒子の少なくとも約50%が約50メッシュよりも大きい粒子の形態で膨張性バーミキュライトを含有する、条項2~25のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0132】
条項27.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料のうちの少なくとも1つが、粒子の少なくとも約70%が約70メッシュよりも大きい粒子の形態で膨張性バーミキュライトを含有する、条項2~26のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0133】
条項28.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料のうちの少なくとも1つが、約1560°F(約850℃)の温度を有するチャンバ内に1時間置かれた後、その元の体積の少なくとも約300%(例えば、約300%から)~約380%の高い体積膨張を有する膨張性バーミキュライトを含有する、条項2~27のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0134】
条項29.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料のうちの少なくとも1つが、約220°F(104℃)~約750°F(400℃)の膨張開始温度を有する膨張性グラファイトを含有する、条項2~28のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0135】
条項30.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料のうちの少なくとも1つが、約5メッシュ~約400メッシュの粒子サイズを有する膨張性グラファイトを含有する、条項2~29のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0136】
条項31.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料のうちの少なくとも1つが、約20pcf~約120pcfの密度を有する膨張性グラファイトを含有する、条項2~30のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0137】
条項32.芯熱膨張材料が、スタッコの約2重量%~約4重量%などの、スタッコの約1重量%~約5重量%の量で芯スラリー中に存在する、条項2~31のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0138】
条項33.スキムコート熱膨張材料が、スキムコートスラリー中のスタッコの約4重量%~約15重量%などの、スキムコートスラリー中のスタッコの約2重量%~約20重量%の量で背面スキムコートスラリーおよび/または正面スキムコートスラリー中に存在する、条項2~32のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0139】
条項34.エッジ熱膨張材料が、スタッコの約4重量%~約15重量%などの、スタッコの約3重量%~約20重量%の量でエッジスラリー中に存在する、条項2~33のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0140】
条項35.芯熱膨張材料とスキムコート熱膨張材料との間の重量比が、約1:1.5~約1:2.5などの、約1:1.2~約1:4である、条項2~34のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0141】
条項36.芯熱膨張材料とエッジ熱膨張材料との間の重量比が、約1:2~約1:3などの、約1:1.5~約1:4である、条項2~35のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0142】
条項37.エッジが、正面スキムコートスラリーから形成され、正面スキムコートから連続的である、条項3~36のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0143】
条項38.エッジが、背面スキムコートスラリーから形成され、背面スキムコートから連続的である、条項3~36のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0144】
条項39.ボードが、ASTM 473-10、方法Bに従って、約40lb/MSF以下の密度および少なくとも約72lbfの釘抜き抵抗を有する、条項3~38のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0145】
条項40.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、およびASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)を有する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0146】
条項41.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、およびASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)を有する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0147】
条項42.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ならびにASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0148】
条項43.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0149】
条項44.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、およびASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)を有する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0150】
条項45.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ならびにASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0151】
条項46.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0152】
条項47.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ならびにASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0153】
条項48.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0154】
条項49.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、およびASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)を有する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0155】
条項50.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ならびにASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0156】
条項51.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0157】
条項52.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ならびにASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0158】
条項53.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0159】
条項54.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0160】
条項55.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ならびにASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0161】
条項56.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0162】
条項57.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0163】
条項58.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0164】
条項59.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ならびにASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0165】
条項60.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0166】
条項61.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0167】
条項62.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0168】
条項63.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0169】
条項64.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項2~39のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0170】
条項65.石膏ボードを作製する方法であって、(a)少なくとも水、スタッコ、および芯熱膨張材料を混合して、芯スラリーを形成すること、(b)芯スラリーを正面カバーシートに結合関係で適用して、芯スラリー表面および紙表面を有する正面複合体を形成すること、(c)少なくとも水、スタッコ、およびスキムコート熱膨張材料を混合して、背面スキムコートスラリーを形成すること、(d)背面スキムコートスラリーを背面カバーシートに結合関係で適用して、スキムコートスラリー表面および紙表面を有する背面複合体を形成すること、(e)背面複合体を正面複合体に結合関係で適用して、ボード前駆体を形成することであって、背面スキムコートスラリー表面が、正面芯スラリー表面に面している、形成すること、(f)ボード前駆体を乾燥させて、石膏ボードを形成することであって、石膏ボードが、以下の:ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、約0.1%~約20%のz方向に高温厚さ膨張のうちの1つを有し、ならびに/またはここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が約60分後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が約60分後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、形成すること、を含む、方法。
【0171】
条項66.石膏ボードを作製する方法であって、(a)少なくとも水、スタッコ、および芯熱膨張材料を混合して、芯スラリーを形成すること、(b)芯スラリーを正面カバーシートに適用して、芯スラリー表面および紙表面を有する正面複合体を形成することであって、芯スラリーが、正面カバーシートに結合関係で芯を形成する、形成すること、(c)少なくとも水、スタッコ、およびエッジ熱膨張材料を混合して、エッジスラリーを形成すること、(d)エッジスラリーが芯のいずれかの端部上に1つのエッジを有する2つのエッジを形成する様態で、エッジスラリーを適用すること、(e)背面カバーシートを正面複合体に適用することがであって、背面カバーシートが、正面複合体の芯スラリー表面に面している、適用すること、(f)ボード前駆体を乾燥させて、石膏ボードを形成することであって、石膏ボードが、以下の:ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、約0.1%~約20%のz方向に高温厚さ膨張のうちの1つを有し、ならびに/またはここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が約60分後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が約60分後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、形成すること、を含む、方法。
【0172】
条項67.石膏ボードを作製する方法であって、(a)少なくとも水、スタッコ、および芯熱膨張材料を混合して、芯スラリーを形成すること、(b)少なくとも水、スタッコ、および任意選択のスキムコート熱膨張材料を混合して、正面スキムコートスラリーを形成すること、(c)正面スキムコートスラリーを正面カバーシートに適用すること、(d)正面カバーシート上に配設されるように、芯スラリーを正面スキムコートスラリーに適用して、芯スラリー表面および紙表面を有する正面複合体を形成すること、(e)少なくとも水、スタッコ、およびスキムコート熱膨張材料を混合して、背面スキムコートスラリーを形成することであって、正面スキムコートスラリーおよび背面スキムコートスラリーが、同じであるか、または異なる、形成すること、(f)背面スキムコートスラリーを背面カバーシートに結合関係で適用して、スキムコートスラリー表面および紙表面を有する背面複合体を形成すること、(g)芯スラリーのいずれかの端部上にエッジを形成することであって、エッジが、正面スキムコートスラリーおよび/または背面スキムコートスラリーから形成される、形成すること、(h)背面複合体を正面複合体に結合関係で適用して、ボード前駆体を形成することであって、背面スキムコートスラリー表面が、芯スラリー表面に面し、エッジが、適用された正面スキムコートまたは背面スキムコートから連続的である、形成すること、(i)ボード前駆体を乾燥させて、石膏ボードを形成することであって、石膏ボードが、以下の:ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、約0.1%~約20%のz方向に高温厚さ膨張のうちの1つを有し、ならびに/またはここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が約60分後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が約60分後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、形成すること、を含む、方法。
【0173】
条項68.正面スキムコートスラリーが、スキムコート熱膨張材料を含有する、条項67に記載の方法。
【0174】
条項69.芯スラリーが、密度を有し、背面スキムコートスラリーが、芯スラリー密度よりも大きい密度を有する、条項65~68のいずれか一項に記載の方法。
【0175】
条項70.芯スラリーが、密度を有し、エッジスラリーが、芯スラリー密度よりも大きい密度を有する、条項65~69のいずれか一項に記載の方法。
【0176】
条項71.芯スラリーが、密度を有し、正面スキムコートスラリーが、芯スラリー密度よりも大きい密度を有する、条項65~70のいずれか一項に記載の方法。
【0177】
条項72.芯熱膨張材料が、パーライト、膨張性バーミキュライト、膨張性グラファイト、またはそれらの任意の組み合わせである、条項65~71のいずれか一項に記載の方法。
【0178】
条項73.芯熱膨張材料が、膨張性バーミキュライトを含む、条項65~71のいずれか一項に記載の方法。
【0179】
条項74.芯熱膨張材料が、膨張性グラファイトを含む、条項65~71のいずれか一項に記載の方法。
【0180】
条項75.芯熱膨張材料が、パーライトを含む、条項65~71のいずれか一項に記載の方法。
【0181】
条項76.芯熱膨張材料が、膨張性バーミキュライト、膨張性グラファイト、またはそれらの組み合わせを含む、条項65~71のいずれか一項に記載の方法。
【0182】
条項77.スキムコート熱膨張材料が、パーライト、膨張性バーミキュライト、膨張性グラファイト、またはそれらの任意の組み合わせである、条項65~76のいずれか一項に記載の方法。
【0183】
条項78.スキムコート熱膨張材料が、膨張性バーミキュライトを含む、条項65~76のいずれか一項に記載の方法。
【0184】
条項79.スキムコート熱膨張材料が、膨張性グラファイトを含む、条項65~76のいずれか一項に記載の方法。
【0185】
条項80.スキムコート熱膨張材料が、パーライトを含む、条項65~76のいずれか一項に記載の方法。
【0186】
条項81.スキムコート熱膨張材料が、膨張性バーミキュライトおよび膨張性グラファイトを含む、条項65~76のいずれか一項に記載の方法。
【0187】
条項82.エッジ熱膨張材料が、パーライト、膨張性バーミキュライト、膨張性グラファイト、またはそれらの任意の組み合わせである、条項66~81のいずれか一項に記載の方法。
【0188】
条項83.エッジ熱膨張材料が、膨張性バーミキュライトを含む、条項66~82のいずれか一項に記載の方法。
【0189】
条項84.エッジ熱膨張材料が、膨張性グラファイトを含む、条項66~82のいずれか一項に記載の方法。
【0190】
条項85.エッジ熱膨張材料が、パーライトを含む、条項66~82のいずれか一項に記載の方法。
【0191】
条項86.エッジ熱膨張材料が、膨張性バーミキュライトおよび膨張性グラファイトを含む、条項66~82のいずれか一項に記載の方法。
【0192】
条項87.エッジ熱膨張材料が、乾燥形態で(例えば、粉末として)エッジスラリーに添加される、条項66~82のいずれか一項に記載の方法。
【0193】
条項88.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料のうちの少なくとも1つが、グレードNo.4の非膨張性バーミキュライト、グレードNo.5の非膨張性バーミキュライト、またはそれらの任意の組み合わせ(米国グレードシステム)の形態で膨張性バーミキュライト含有する、条項65~87のいずれか一項に記載の方法。
【0194】
条項89.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料のうちの少なくとも1つが、粒子の少なくとも約50%が約50メッシュよりも大きい粒子の形態で膨張性バーミキュライトを含有する、条項65~88のいずれか一項に記載の方法。
【0195】
条項90.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料のうちの少なくとも1つが、粒子の少なくとも約70%が約70メッシュよりも大きい粒子の形態で膨張性バーミキュライトを含有する、条項65~89のいずれか一項に記載の方法。
【0196】
条項91.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料のうちの少なくとも1つが、約1560°F(約850℃)の温度を有するチャンバ内に1時間置かれた後、その元の体積の少なくとも約300%(例えば、約300%から)~約380%の高い体積膨張を有する膨張性バーミキュライトを含有する、条項65~90のいずれか一項に記載の方法。
【0197】
条項92.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料のうちの少なくとも1つが、約220°F(104℃)~約750°F(400℃)の膨張開始温度を有する膨張性グラファイトを含有する、条項65~91のいずれか一項に記載の方法。
【0198】
条項93.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料のうちの少なくとも1つが、約5メッシュ~約400メッシュの粒子サイズを有する膨張性グラファイトを含有する、条項65~92のいずれか一項に記載の方法。
【0199】
条項94.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料のうちの少なくとも1つが、約20pcf~約120pcfの密度を有する膨張性グラファイトを含有する、条項65~93のいずれか一項に記載の方法。
【0200】
条項95.芯熱膨張材料が、スタッコの約2重量%~約4重量%などの、スタッコの約1重量%~約5重量%の量で芯スラリー中に存在する、条項65~94のいずれか一項に記載の方法。
【0201】
条項96.スキムコート熱膨張材料が、スタッコの約4重量%~約15重量%などの、スタッコの約2重量%~約20重量%の量で背面スキムコートスラリーおよび/または正面スキムコートスラリー中に存在する、条項65~95のいずれか一項に記載の方法。
【0202】
条項97.エッジ熱膨張材料が、スタッコの約4重量%~約15重量%などの、スタッコの約3重量%~約20重量%の量でエッジスラリー中に存在する、条項65~96のいずれか一項に記載の方法。
【0203】
条項98.芯熱膨張材料とスキムコート熱膨張材料との間の重量比が、約1:1.5~約1:2.5などの、約1:1.2~約1:4である、条項65~97のいずれか一項に記載の方法。
【0204】
条項99.芯熱膨張材料とエッジ熱膨張材料との間の重量比が、約1:2~約1:3などの、約1:1.5~約1:4である、条項65~98のいずれか一項に記載の方法。
【0205】
条項100.エッジが、正面スキムコートスラリーから形成され、前駆体中の正面スキムコートスラリーから連続的である、条項65~99のいずれか一項に記載の方法。
【0206】
条項101.エッジが、背面スキムコートスラリーから形成され、前駆体中の背面スキムコートスラリーから連続的である、条項66~100のいずれか一項に記載の方法。
【0207】
条項102.ボードが、ASTM 473-10、方法Bに従って、約40lb/MSF以下の密度および少なくとも約72lbfの釘抜き抵抗を有する、条項66~101のいずれか一項に記載の方法。
【0208】
条項103.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、およびASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)を有する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0209】
条項104.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、およびASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)を有する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0210】
条項105.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ならびにASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0211】
条項106.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0212】
条項107.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、およびASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)を有する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0213】
条項108.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ならびにASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0214】
条項109.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0215】
条項110.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ならびにASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0216】
条項111.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0217】
条項112.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、およびASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)を有する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0218】
条項113.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ならびにASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0219】
条項114.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0220】
条項115.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ならびにASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0221】
条項116.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0222】
条項117.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0223】
条項118.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ならびにASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0224】
条項119.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0225】
条項120.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0226】
条項121.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0227】
条項122.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ならびにASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0228】
条項123.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0229】
条項124.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0230】
条項125.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0231】
条項126.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0232】
条項127.ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにx-y方向(幅-長さ)に約10%以下の高温収縮(S)、ASTM C1795-15に従って、約20分以上の断熱インデックス(TI)、ASTM C1795-15の類似の技術および方法論に従って厚さを評価するとき、少なくとも約0.1%のz方向に高温厚さ膨張を有し、ここで、ボードが5/8インチの見掛けの厚さで鋳造されるとき、アセンブリはUL設計番号U305、U419、もしくはU423(単層の石膏ボードを備えた第1の側面および単層の石膏ボードを備えた第2の側面を有するアセンブリ)のうちのいずれか1つに従って構築され、アセンブリの第1の側面上の石膏ボードの表面が、ASTM E119-09aの時間-温度曲線に従って加熱される一方で、アセンブリの第2の側面上の石膏ボードの表面は、ASTM E119-09aに準じた温度センサが備わっており、石膏ボードは、温度センサの最大単一値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約325°F+周囲温度未満であるか、または温度センサの平均値が少なくとも約50分(例えば、60分)後に約250°F+周囲温度未満であるように、アセンブリを通した伝熱を阻止する、条項65~102のいずれか一項に記載の方法。
【0233】
条項128.石膏ボードであって、(a)正面および背面カバーシートと、(b)正面カバーシートと背面カバーシートとの間に配設されたボード芯であって、芯が、水およびスタッコを含む芯スラリーから形成された硬化石膏を含む、ボード芯と、(c)第1および第2のスキムコート面を画定する背面スキムコート層であって、背面スキムコートが、水、スタッコ、およびスキムコート熱膨張材料を含む背面スキムコートスラリーから形成され、背面スキムコートが、芯に結合関係で配設され、スキムコート層の第1の面が、背面カバーシートに面し、スキムコート層の第2の面が、ボード芯に面している、背面スキムコート層と、(d)ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)を有する石膏ボードと、を備える、石膏ボード。
【0234】
条項129.スキムコート熱膨張材料が、膨張性バーミキュライト、膨張性グラファイト、パーライト、またはそれらの任意の組み合わせである、条項128に記載の石膏ボード。
【0235】
条項130.スキムコート熱膨張材料が、粒子の少なくとも約50%が約50メッシュよりも大きい粒子の形態で膨張性バーミキュライトを含有する、条項128または129に記載の石膏ボード。
【0236】
条項131.スキムコート熱膨張材料が、スタッコの約2重量%~約20重量%の量で背面スキムコートスラリー中に存在する、条項128~130のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0237】
条項132.芯と正面カバーシートとの間に配設された正面スキムコート層であって、正面スキムコート層が、背面スキムコートスラリーと同じであっても異なっていてもよい正面スキムコートスラリーから形成され、正面スキムコートスラリーが、水、スタッコ、および任意選択的に、スキムコート熱膨張材料を含み、芯スラリーが、芯熱膨張材料を含み、ボードが、ASTM 473-10、方法Bに従って、約40lb/MSF以下の密度および少なくとも約72lbfの釘抜き抵抗を有する、正面スキムコート層をさらに含む、条項128~131のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0238】
条項133.芯のいずれかの端部上の2つの対向するエッジであって、エッジが、水、スタッコ、およびエッジ熱膨張材料を含むエッジスラリーから形成され、エッジスラリーが、正面スキムコートスラリーおよび/または背面スキムコートスラリーと同じであるか、または異なり、芯スラリーが、芯熱膨張材料を含み、ボードが、ASTM 473-10、方法Bに従って、約40lb/MSF以下の密度および少なくとも約72lbfの釘抜き抵抗を有する、2つの対向するエッジ、をさらに含む、条項132に記載の石膏ボード。
【0239】
条項134.石膏ボードであって、(a)正面および背面カバーシートと、(b)正面カバーシートと背面カバーシートとの間に配設されたボード芯であって、芯が、水およびスタッコを含む芯スラリーから形成された硬化石膏を含む、ボード芯と、(c)第1および第2の背面スキムコート面を画定する背面スキムコート層であって、背面スキムコートが、水およびスタッコを含む背面スキムコートスラリーから形成され、背面スキムコートが、芯に結合関係で配設され、背面スキムコート層の第1の面が、背面カバーシートに面し、背面スキムコート層の第2の面が、ボード芯に面している、背面スキムコート層と、(d)第1および第2の正面スキムコート面を画定する正面スキムコート層であって、正面スキムコートが、水およびスタッコを含む正面スキムコートスラリーから形成され、正面スキムコートが、芯に結合関係で配設され、正面スキムコート層の第1の面が、正面カバーシートに面し、正面スキムコート層の第2の面が、ボード芯に面し、背面スキムコートスラリーおよび正面スキムコートスラリーが、同じであっても異なっていてもよい、正面スキムコート層と、(e)水およびスタッコを含有するエッジスラリーから形成された2つの対向するエッジであって、エッジスラリーが、背面スキムコートスラリーおよび正面スキムコートスラリーの各々と同じであっても異なっていてもよく、エッジが、芯のいずれかの端部上に配設される、2つの対向するエッジと、(f)スキムコート熱膨張材料を含有する背面スキムコートスラリーおよび/またはエッジ熱膨張材料を含有するエッジスラリーと、(g)ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)を有する石膏ボードと、を備える、石膏ボード。
【0240】
条項135.正面スキムコートスラリーが、スキムコート熱膨張材料を含有する、条項134に記載の石膏ボード。
【0241】
条項136.芯スラリーが、芯熱膨張材料をさらに含み、芯熱膨張材料とスキムコート熱膨張材料との間の重量比が、約1:1.2~約1:4である、条項134または135に記載の石膏ボード。
【0242】
条項137.芯スラリーが、芯熱膨張材料をさらに含み、芯熱膨張材料とエッジ熱膨張材料との間の重量比が、約1:1.5~約1:4である、条項134~136のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0243】
条項138.ボードが、ASTM 473-10、方法Bに従って、約40lb/MSF以下の密度および少なくとも約72lbfの釘抜き抵抗を有する、条項134~137のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0244】
条項139.芯スラリーが、スタッコの約1重量%~約5重量%の量で芯熱膨張材料をさらに含む、条項134~138のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0245】
条項140.エッジスラリーおよび正面スキムコートスラリーが、同じであり、エッジが、正面スキムコートから連続的であるように形成される、条項134~139のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0246】
条項141.エッジスラリーおよび背面スキムコートスラリーが、同じであり、エッジが、正面スキムコートから連続的であるように形成される、条項134~140のいずれか一項に記載の石膏ボード。
【0247】
条項142.石膏ボードを作製する方法であって、(a)少なくとも水、スタッコ、および芯熱膨張材料を混合して、芯スラリーを形成すること、(b)少なくとも水およびスタッコを混合して、正面スキムコートスラリーを形成すること、(c)正面スキムコートスラリーを正面カバーシートに適用すること、(d)正面カバーシート上に配設されるように、芯スラリーを正面スキムコートスラリーに適用して、芯スラリー表面および紙表面を有する正面複合体を形成することであって、芯スラリーが、正面カバーシートに結合関係で芯を形成する、形成すること、(e)少なくとも水およびスタッコを混合して、背面スキムコートスラリーを形成することであって、正面スキムコートおよび背面スキムコートスラリーが、同じであるか、または異なる、形成すること、(f)背面スキムコートスラリーを背面カバーシートに結合関係で適用して、スキムコートスラリー表面および紙表面を有する背面複合体を形成すること、(g)芯のいずれかの側にエッジを形成することであって、エッジが、水およびスタッコを含むエッジスラリーから形成され、エッジスラリーが、正面スキムコートもしくは背面スキムボートスラリーと同じであるか、もしくは異なり、背面スキムコートスラリーが、スキムコート熱膨張材料を含有し、かつ/またはエッジスラリーが、エッジ熱膨張材料を含有する、形成すること、(h)背面複合体を正面複合体に結合関係で適用して、ボード前駆体を形成することであって、背面スキムコートスラリー表面が、芯スラリー表面に面している、形成すること、(i)ボード前駆体を乾燥させて、石膏ボードを形成することであって、石膏ボードが、ASTM C1795-15に従って、約1560°F(850℃)に加熱したときにz方向に約10%以下の高温収縮(S)を有する、形成すること、を含む、方法。
【0248】
条項143.芯、スキムコート、および/またはエッジ熱膨張材料が、約1560°F(約850℃)の温度を有するチャンバ内に1時間置かれた後、その元の体積の少なくとも約300%~約380%の高い体積膨張を有する膨張性バーミキュライト、約220°F(104℃)~約750°F(400℃)の膨張開始温度、約5メッシュ~約400メッシュの粒子サイズ、および/もしくは約20pcf~約120pcfの密度を有する膨張性グラファイト、またはそれらの任意の組み合わせを含む、条項142に記載の方法。
【0249】
条項144.スキムコート熱膨張材料が、スタッコの約4重量%~約15重量%の量で背面スキムコートスラリーおよび/または正面スキムコートスラリー中に存在する、条項142または143に記載の方法。
【0250】
条項145.芯熱膨張材料とスキムコート熱膨張材料との間の重量比が、約1:1.2~約1:4である、条項142~144のいずれか一項に記載の方法。
【0251】
条項146.芯熱膨張材料とエッジ熱膨張材料との間の重量比が、約1:1.5~約1:4である、条項142~145のいずれか一項に記載の方法。
【0252】
条項147.ボードが、ASTM 473-10、方法Bに従って、約40lb/MSF以下の密度および少なくとも約72lbfの釘抜き抵抗を有する、条項142~146のいずれか一項に記載の方法。
【0253】
前述の節は、例示的であり非制限的であることに留意されたい。他の例示的な組み合わせは、本明細書の記載全体から明らかである。様々な実施形態が本明細書で提供される他の実施形態との様々な組み合わせで使用され得ることも、当業者には理解されるであろう。
【0254】
以下の実施例は、本開示をさらに例示するが、当然のことながら、決してその範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0255】
実施例1
この実施例は、バーミキュライトおよび膨張性グラファイトなどの熱膨張添加剤が1)背面紙に取り付けられたスキムコート層(背面スキムコート層)、2)正面紙に取り付けられたスキムコート層(正面スキムコート層、または3)任意選択的に、ボードの2つのエッジの中に(主芯と比較して)より高い重量相対濃度(百分率)レベルで添加されるときの耐火性の効果を示す。
【0256】
従来、バーミキュライト、膨張性グラファイトなどの熱膨張材料は、石膏芯中に均一に分布されて、実物大の設計で改善された耐火性を達成する。火炎性能の改善を質的に推定するために、試料の熱的、物理的属性を測定して、小規模試験を実施する(高温収縮および断熱[TI])。これらの小規模試験を一定温度(収縮-850℃およびTI-500℃)で実施し、特に収縮については、試験前後の試料の物理的属性が、改善された耐火性レベルを特定するための尺度とみなされる。
【0257】
しかしながら、実物大のアセンブリ、典型的には10フィートX10フィートの石膏ボードを用いて燃焼試験を実施するとき、アセンブリを通した温度伝達は一時的な挙動を呈する。
図2は、いずれかの側の木製スタッド130および140を保護する石膏ボード110および120を備えた実物大アセンブリ100の一般の概略図を描いている。ASTM E119に従って、露出ボード110を火炎150にさらし、温度をアセンブリの異なる位置で測定する(
図2に数字1~6として描かれている)。非露出ボード120は、火炎150からより離れているアセンブリの反対側にある。露出ボード110および非露出ボード120の両方について、背面紙側は、スタッド130と140との間およびボード110と120との間の空洞160に面している。30分で、実物大燃焼試験からこれらの位置で測定された最高温度を表1に報告する。
【表1】
【0258】
実物大の火炎アセンブリ内の任意の膨張材料の利点を完全に観察するために、芯内の温度は、これらの材料の完全な膨張が観察されるに十分高いレベルに到達する必要があることが見出された。露出ボードでは、十分に高い温度(2箇所および3箇所)に早く到達し、バーミキュライト膨張の利点が観察されるであろう。
【0259】
位置5および6に対応する、表1に提示されているデータに基づく、45分での最高温度は、それぞれ568℃および128℃である。これは、厚さ方向の非露出ボード温度が128℃~568℃の間の範囲であることを意味する。したがって、この実施例は、驚くべきことに、および予想外に、本発明者らは、非露出ボードの芯中にバーミキュライトの均一な分布を有する場合、バーミキュライト膨張の完全な利点が完全には観察されないことを見出したことを示している。
【0260】
驚くべきことに、および予想外に、この実施例は、
図3に示すように、熱膨張材料(例えば、膨張性バーミキュライト)の膨張を、空洞(例えば、背面紙に取り付けられたスキムコート中の)に向かってより濃縮させることによって、強化されたまたは最大の程度まで利用することを示す。
図3は、ボード110および120がそれぞれ正面スキムコート170および180を追加的に含む、
図2と同様の配列を含む。スキムコート170および180は両方とも、スタッコの約6~10重量%の量でグレード4のバーミキュライトの形態にある熱膨張材料を含有するスラリーから形成した。ボード110および120の芯は、スタッコの重量でグレード4のバーミキュライトの5%未満を含有したスラリーから形成した。位置3および5に対応して、45分での最高気温は、それぞれ604℃および568℃である。これらの温度で、バーミキュライトはさらに膨張し始め、改善された耐火性を提供する。バーミキュライトは、約600℃の温度範囲で完全な膨張を呈し、改善された耐火性も同様に提供することができる。1200°F(650℃)を上回ると、グラファイトの炭素が酸素と反応し、二酸化炭素を生成するため、膨張性グラファイトが酸化し始める場合がある。この酸化反応が生じると、ボードが収縮する場合がある。しかしながら、位置3および5に対応して、45分での最高温度は、それぞれ604℃および568℃である。これらの温度では、膨張性グラファイトは、完全な膨張を呈し、酸化しないであろう。したがって、グラファイト膨張の強化された、または完全な利点を達成することができる。
【0261】
任意選択的に、少量のバーミキュライトをボードの2つのエッジに適用することができる。火災中、エッジは、近接する石膏パネル間の隙間を塞ぐために膨張する。
【0262】
本明細書に列挙される公開、特許出願、および特許を含むすべての参考文献は、各参考文献が参照により組み込まれることが個々にかつ具体的に示され、その全体が本明細書に記載されているのと同じ程度まで、参照により本明細書に組み込まれる。
【0263】
本発明を記載する文脈において(特に、以下の特許請求の範囲の文脈において)、「a」、および「an」、および「the」、および「少なくとも1つ」という用語、ならびに同様の指示語の使用は、本明細書で別途記載のない限り、または文脈が明らかに矛盾しない限り、単数および複数の両方を包含するよう解釈されるものである。1つ以上の項目のリストが後に続く「少なくとも1つ」という用語(例えば、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」)の使用は、本明細書で別途記載のない限り、または文脈が明らかに矛盾しない限り、列挙された項目(AまたはB)から選択された1つの項目、または列挙された項目(AおよびB)のうちの2つ以上の任意の組み合わせを意味するよう解釈されるものである。「備えること」、「有すること」、「含むこと」、および「含有すること」という用語は、特に断りのない限り、非限定的な用語(すなわち、「含むがこれに限定されない」を意味する)と解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書において別段の指示がない限り、その範囲内にある各個別の値を個々に参照する簡単な方法として役立つことを単に意図し、各個別の値は、あたかも本明細書に個々に列挙されているかのように、本明細書に組み込まれる。「結合関係」とは、必ずしも、2つの構成要素が直接接触している、触れている、または別の方法で隣接していることを意味するわけではない。本明細書に記載されるすべての方法は、本明細書で別途記載のない限り、または文脈で明らかに矛盾しない限り、任意の好適な順序で実施され得る。本明細書に提供されるありとあらゆる例または例示的な用語(例えば、「など」)の使用は、単に本発明の理解をより容易にすることを意図し、特許請求の範囲に別途記載されない限り、本発明の範囲に制限を課さない。本明細書における用語は、特許請求されていない要素を本発明の実施にとって不可欠であるとして示すものと解釈されるべきではない。
【0264】
本発明を実施するための本発明者らに既知の最良の様式を含む、本発明の好ましい実施形態が、本明細書に記載される。それらの好ましい実施形態の変形は、上記の記載を読むことで当業者に明らかになり得る。本発明者らは、当業者がそのような変形を必要に応じて用いることを期待し、本発明者らは、本発明が、本明細書に具体的に記載されるものとは別の方法で実施されることを意図する。したがって、本発明は、適用される法律により許容される、本明細書に添付の特許請求の範囲において列挙される主題のすべての修正物および同等物を含む。さらに、すべての可能な変形における上記の要素の任意の組み合わせが、本明細書で別途記載のない限り、または文脈で明らかに矛盾しない限り、本発明により包含される。
【国際調査報告】