(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-24
(54)【発明の名称】動静脈瘻を成熟させるための方法
(51)【国際特許分類】
A61K 41/10 20200101AFI20230316BHJP
A61K 31/473 20060101ALI20230316BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
A61K41/10
A61K31/473
A61P9/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022542653
(86)(22)【出願日】2021-01-28
(85)【翻訳文提出日】2022-07-12
(86)【国際出願番号】 US2021015439
(87)【国際公開番号】W WO2021154958
(87)【国際公開日】2021-08-05
(32)【優先日】2020-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521141121
【氏名又は名称】アルーセント バイオメディカル,インコーポレイティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カウサー,カタリン
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C084AA11
4C084MA17
4C084MA65
4C084MA66
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZA36
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC30
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA17
4C086MA65
4C086MA66
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA36
(57)【要約】
本開示は、瘻作成時にAVFを成熟させる新規の方法であって、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの活性剤を含む組成物をAVFに投与することと、当該AVF上の少なくとも1つの活性剤を、例えば、450nm光などの可視光で照射することと、を含む、方法を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動静脈瘻(AVF)を成熟させるための方法であって、
式(I):
【化1】
(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの活性剤を含む組成物をAVFに投与することと、
前記AVF上の前記少なくとも1つの活性剤を可視光で照射することと、を含む、方法。
【請求項2】
AVF開放管腔面積が、新生内膜過形成面積に統計的に有意に影響を及ぼすことなく増加する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの活性剤が、2,2’-((((((((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ビス(1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[de]イソキノリン-2,6-ジイル))ビス(アザンジイル))ビス(エタン-2,1-ジイル))ビス(オキシ)ビス(エタン-2,1-ジイル))ビス(オキシ))ビス(エタン-1-アミニウム)である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの活性剤が、前記組成物の0.01重量%~4重量%の範囲の量で存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記組成物が、少なくとも1つの溶媒をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記AVF上の前記少なくとも1つの活性剤が、3~10分間のインキュベーション後に可視光で照射される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記AVF上の前記少なくとも1つの活性剤が、前記少なくとも1つの活性剤を活性化するのに十分な期間、450nmの光で照射される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの活性剤を活性化するのに十分な前記期間が、30秒~5分である、請求項1または7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの活性剤を活性化するのに十分な前記期間が、1分~2分である、請求項1または7に記載の方法。
【請求項10】
前記組成物が、瘻作成時に前記AVFに投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
AVF静脈径が拡大される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記AVF静脈径が、外向きリモデリングメカニズムによって拡大される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記AVF静脈径が、AVF作成手術後4週間までに拡大される、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
血管壁細胞の増殖が、AVF成熟中に影響を受けない、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記AVF中のKi-67の発現レベルが、前記組成物が投与されないAVF中のKi-67の発現レベルよりも低いか、またはそれに類似している、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記AVF中のMMP-9の発現レベルが、前記組成物が投与されないAVF中のMMP-9の発現レベルよりも低い、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記AVF中のMMP-2の発現レベルが、前記組成物が投与されないAVF中のMMP-2の発現レベルよりも低い、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記AVF中のIL-6の発現レベルが、前記組成物が投与されないAVF中のIL-6の発現レベルよりも低い、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
処置後に前記AVFにおいて、実質的な細胞死が生じない、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記AVF中のコラーゲン配向が、AVF成熟に好ましい、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2020年1月29日に出願された米国特許仮出願第62/967,465号の利益を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
末期腎疾患(ESRD)は、腎機能の完全またはほぼ完全な不全を特徴とする。ESRD患者の場合、血液透析は、患者の血液が除去され、機械を介して濾過され、身体に戻される一般的に使用される療法である。血液透析のための血管アクセスは、例えば、動静脈瘻(AVF)によって提供されてもよい。
【0003】
AVFは、動脈を静脈へと外科的に接続することによって作成される。作成されると、動脈の高血圧は、静脈への血流の増加を引き起こす。脈動圧力の力は、成熟と称されるリモデリング応答を開始させる。AVFは、透析のための常用カニューレ挿入を許容し得る前に、成熟する必要がある。成熟に成功するには、静脈血管壁が外向きリモデリングによって厚くなることが必要であり、管腔サイズが実質的に変わらないことを意味する。
【発明の概要】
【0004】
しかしながら、AVF作成に関連する脈動圧力の力は、管腔壁における細胞外マトリックスを損傷する可能性がある。これは、増殖シグナルを増加させ、管腔サイズを減少させる内側狭窄突起をもたらす可能性がある。AVF成熟不全は、過剰な新生内膜過形成および/または障害された外向きリモデリングに起因する管腔狭窄によって引き起こされる。血管壁が肥厚しない場合だけでなく、血管壁の肥厚が管腔サイズの減少を伴う場合も、AVFの成熟は失敗する。成熟に失敗した場合は、手術手順を繰り返す必要がある。
【0005】
多くの異なる生物学的プロセスのうち、内側線維症は以前には見落とされてきたが、AVFの成熟不良の重要な原因である。局所炎症による壁の過剰な線維症および術後の線維の角度は、AVF非成熟と正の関連を示してきた。ECMを標的とする治療アプローチは、以前にはAVF設定で評価されてきた。例えば、組換えヒトエラスターゼの局所投与によって、血管壁におけるエラスチンの分解が、より早期の拡張を可能にし得、エラスチン断片が、筋線維芽細胞の移動をリダイレクトし、それによって外向きの増殖を増強する走化性特徴を有し得るという仮説が試験されてきた。しかしながら、第II相および第III相臨床試験におけるこの治療原理の試験は、有益性を示さなかった。
【0006】
本開示は、AVFを成熟させるための新規の方法であって、式(I):
【化1】
式(I)
の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの活性剤で動静脈瘻を処置することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの活性剤は、瘻作成時にAVFに投与される。いくつかの実施形態では、本方法は、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの活性剤を含む組成物をAVFに投与することと、当該AVF上の少なくとも1つの活性剤を、例えば、450nm光などの可視光で照射することとを含む。
【0007】
式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの活性剤でのAVFの処置が、新生内膜過形成の面積に有意な影響を及ぼすことなく、AVF開放管腔面積における有意な増加をもたらすことが、驚くべきことにかつ予測不可能に発見されている。理論によって拘束されるものではないが、処置によって、脈動圧力の増加による損傷から管腔壁における細胞外マトリックスが保護されるように見える。これにより、管腔壁における増殖シグナルが減少し、外向きリモデリングが増加する。
【0008】
本開示は、血管形成術用バルーンによる血管拡張のプロセス中に、小分子による光化学活性化および450nm光を使用して、天然のECM足場を保存するのに役立つ新規の技術を提示する。光活性化の間、ECM線維は、バルーンの膨張によって引き伸ばされた位置で再連結される。耐久性のある共有結合は、コラーゲン線維のアミノ酸とエラスチン線維との間に形成され、拡大した管腔サイズを維持するのに役立つが、ステントインプラントとは異なり、血管内圧変化に対して柔軟性を維持する。この足場の効果は、血流の変化および瘻作成後に静脈が受ける圧力による突然の血行動態の影響を低減するのに役立ち、その後の細胞応答の調節に間接的に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
この出願書類には、カラーで作成された少なくとも1つの図面が含まれている。カラー図面が添付された本特許出願公開書類の写しは、必要な料金の請求および支払い時に、特許庁によって提供される。
【0010】
【
図1A-B】実施例1に記載の手術手順の図(
図1A)及び実施例1に記載の手術手順後の写真(
図1B)を示す。
【
図1C】
図1C~Eにおいて、実施例1に記載の手術手順の写真を示す。(C)AVF手術領域をNVS溶液で5分間インキュベートした。
【
図1D】(D)NVSを450nmのレーザーで1分間活性化した。
【
図1E】(E)NVSおよびレーザー処置の直後に採取された天然血管の蛍光画像。緑色蛍光は、吻合部全体にわたるNVS浸透を示す。
【
図3】式(I)の化合物で処置したラットのVVG画像を示す。
【
図4A-H】リン酸緩衝生理食塩水(「PBS」)(A-D)およびNVS(E-H)で処置した動物からの、1週目(A、B、E、F)および4週目(C、D、G、H)のAVF吻合部のヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)染色(A、C、E、G)およびVerhoeff-Van gieson(VVG)染色(B、D、F、H)の代表的な画像を示す。スケールバー=100μm。A=AVFの動脈肢。V=AVFの静脈肢。L=管腔。NL=新生内膜病変。
【
図5A-D】NVSなしおよびNVS群における全AVF、IEL閉鎖面積、開放管腔面積、NH面積、および開放管腔の割合についてのラット4週目のAVF形態計測分析データを示す。
【
図6A-D】NVSなし(PBS)およびNVS群におけるAVF静脈、IEL閉鎖面積、開放管腔面積、NH面積、および開放管腔の割合についてのラット1週目および4週目のAVF形態計測分析データを示す。それらの結果を、平均±標準偏差として提示した。1週目の1群当たりN=3~4。4週目の1群当たりN=6~9。*p<0.05**<0.01。
【
図7A-D】NVSなし(PBS)およびNVS群におけるAVF動脈、IEL閉鎖面積、開放管腔面積、NH面積、および開放管腔の割合についてのラット1週目および4週目のAVF形態計測分析データを示す。結果を、平均±標準偏差として提示した。1週目の1群当たりN=3~4。4週目の1群当たりN=6~9。*p<0.05**<0.01。
【
図8A-D】PBS(A)およびNVS(B)で処置した動物からの4週目時点でのAVF吻合部のMMP2染色(A、B)の代表的な免疫組織化学的画像、染色強度(すなわち、平均グレー値)の定量化(C)、および陽性染色面積割合の定量化(D)を示す。結果を、平均±標準誤差として提示した。白い矢印は、陽性染色の例の領域を示す。群当たりN=3。*p<0.05。スケールバー=100μm。A=AVFの動脈肢。V=AVFの静脈肢。L=管腔。NL=新生内膜病変。
【
図9A-D】PBS(A)およびNVS(B)で処置した動物からの4週目時点でのAVF吻合部のMMP-9染色(A、B)の代表的な免疫組織化学的画像、染色強度(すなわち、平均グレー値)の定量化(C)、および陽性染色面積割合の定量化(D)を示す。結果を、平均±標準誤差として提示した。白い矢印は、陽性染色の例の領域を示す。群当たりN=3。*p<0.05。スケールバー=100μm。A=AVFの動脈肢。V=AVFの静脈肢。L=管腔。NL=新生内膜病変。
【
図10A-D】PBS(A)およびNVS(B)で処置した動物からの4週目時点でのAVF吻合部のIL-6(A、B)染色の代表的な免疫組織化学的画像、染色強度(すなわち、平均グレー値)の定量化(C)、および陽性染色面積割合の定量化(D)を示す。分析は、AVF、静脈肢、および動脈肢の全体について実行した。結果を、平均±標準誤差として提示した。群当たりN=3。*p<0.05。スケールバー=100μm。A=AVFの動脈肢。V=AVFの静脈肢。L=管腔。NL=新生内膜病変。白い矢印は、陽性染色の例の領域を示す。
【
図11A-D】PBS(A)およびNVS(B)で処置した動物からの4週目時点でのAVF吻合部のKi67(A、B)染色の代表的な免疫組織化学的画像、染色強度(すなわち、平均グレー値)の定量化(C)、および陽性染色面積割合の定量化(D)を示す。分析は、AVF、静脈肢、および動脈肢の全体について実行した。結果を、平均±標準誤差として提示した。群当たりN=3。スケールバー=100μm。A=AVFの動脈肢。V=AVFの静脈肢。L=管腔。NL=新生内膜病変。白い矢印は、陽性染色の例の領域を示す。
【
図12A-B】NVSへの曝露時の培養細胞のHUVECアポトーシス(A)およびHASMCアポトーシス(B)を示す。それらの結果を、平均±標準偏差として提示した。
【
図13A-D】非手術血管の分析を示す。PBS(A)およびNVS(B)で処置した動物からの対側、手術なしの大腿動脈および静脈の代表的なVVG画像。CおよびDは、非手術静脈(C)および非手術動脈(D)のIEL閉鎖面積を示し、それぞれAVF静脈肢および動脈肢のIEL閉鎖面積と比較している。結果を、平均±標準誤差として提示した。非手術動脈群および静脈群の各々においてN=8~9。*p<0.001。**p<0.005。A=動脈。V=静脈。L=管腔。
【
図14A-D】AVF中のコラーゲン線維の分析を示す。PBS(A、B)およびNVS(C、D)で処置した動物からの4週目時点でのAVFの代表的な多光子自己蛍光(緑色)画像およびSHG(赤色)画像。BおよびDは、線維構造の分析に使用される拡大された関心領域を示す。
【発明の詳細な説明】
【0011】
本明細書で使用される場合、特に指示がない限り、以下の定義を適用するものとする。
【0012】
本明細書で使用される場合、単数の用語「a」、「an」、および「the」は、文脈により明らかにそうではないと指示されない限り、複数の参照を含む。
【0013】
本明細書で使用される「および/または」という語句は、このように結合された要素、すなわち、いくつかの場合において結合的に存在し、他の場合において分離的に存在する要素のうちの「いずれかまたは両方」を意味する。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」は、「含む」などの開放的な言語と併せて使用される場合、いくつかの実施形態において、Aのみ(任意選択的に、B以外の要素を含む)、他の実施形態では、Bのみ(任意選択的に、A以外の要素を含む)、さらに他の実施形態では、AおよびBの両方(任意選択的に、他の要素を含む)などを指すことができる。
【0014】
本明細書で使用される場合、AVFの「成熟」は、新生内膜過形成の面積に有意に影響を及ぼすことのない、AVF開放管腔面積の増加を指す。「成熟」AVFは、透析のためのAVF血流の増加を可能にするのに十分な開放管腔面積(すなわち、外向きリモデリング)および限られた新生内膜過形成(すなわち、内向きリモデリング)を有する。いくつかの実施形態では、成熟AVF開放管腔面積の増加は、血管のコンプライアンスを著しく低下させることなく生じる。
【0015】
本明細書で使用される場合、「天然血管足場」または「NVS」処置または療法は、本開示による、少なくとも1つの活性剤、例えば、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの活性剤を使用する基質の処置を指す。NVS処置は、コラーゲンおよびエラスチンを、光活性化を介してこれらのタンパク質を共有結合させることによって、相互結合させる。同様に、本明細書で使用される場合、「天然血管足場」または「NVS」溶液は、本開示による、少なくとも1つの活性剤、例えば、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの活性剤を含む溶液を指す。
【0016】
本明細書で使用される場合、「リン酸緩衝生理食塩水」または「PBS」処置または溶液は、記載がない限り、本明細書で定義される少なくとも1つの活性剤を含まないリン酸緩衝生理食塩水での処置またはその溶液を指す。本明細書で使用される場合、「リン酸緩衝生理食塩水」または「PBS」で処置された基質または対象は、「NVSなし」群に含まれる。
【0017】
「少なくとも1つの活性剤」は、二量体ナフタルイミド化合物から選択される。ある特定の二量体ナフタルイミド化合物は、以前に開示されている。例えば、米国特許第6,410,505号B2を参照されたい。例えば、二量体ナフタルイミド化合物、2,2’-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ビス(6-((2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1H-ベンゾ[de]イソキノリン-1,3(2H)-ジオン)、別名10-8-10二量体、6-[2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エチルアミノ]-2-[2-[2-[2-[6-[2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エチルアミノ]-1,3-ジオキソベンゾ[de]イソキノリン-2-イル]エトキシ]エトキシ]エチル]ベンゾ[de]イソキノリン-1,3-ジオン、2,2’-[1,2-エタンジイルビス(オキシ-2,1-エタンジイル)]ビス[6-({2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エチル}アミノ)-1H-ベンゾ[de]イソキノリン-1,3(2H)-ジオン]、および1H-ベンズ[de]イソキノリン-1,3(2H)-ジオン、2,2’-[1,2-エタンジイルビス(オキシ-2,1-エタンジイル)]ビス[6-[[2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エチル]アミノ]-(9Cl)、ならびに本明細書では式(I)の化合物と称するものが、本明細書に開示されている。Id。
【0018】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される。式(I)の化合物は、構造:
【化2】
、化学名2,2’-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ビス(6-((2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)エチル)アミノ)-1H-ベンゾ[de]イソキノリン-1,3(2H)-ジオン);6-[2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エチルアミノ]-2-[2-[2-[2-[6-[2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エチルアミノ]-1,3-ジオキソベンゾ[de]イソキノリン-2-イル]エトキシ]エトキシ]エチル]ベンゾ[de]イソキノリン-1,3-ジオン;2,2’-[1,2-エタンジイルビス(オキシ-2,1-エタンジイル)]ビス[6-({2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エチル}-アミノ)-1H-ベンゾ[de]イソキノリン-1,3(2H)-ジオン];もしくは1H-ベンツ[de]イソキノリン-1,3(2H)-ジオン、2,2’-[1,2-エタンジイルビス(オキシ-2,1-エタンジイル)]ビス[6-[[2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]-エチル]アミノ]-(9Cl)によって、または化学情報検索サービス機関(CAS)登録番号438200-66-9によって記載され得る。
【0019】
本明細書で使用される場合、「式(I)の化合物」は、化合物の立体構造形態のうちの1つ以上を含む。別段の定めのない限り、互変異性体形と共存する本明細書に示される化合物は、本開示の範囲内である。加えて、別段の定めのない限り、本明細書に示される構造はまた、1つ以上の同位体的に濃縮された原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことを意味する。例えば、重水素またはトリチウムによる水素の置換、または13C-または14C-濃縮炭素原子による炭素原子の置換を除いて、示される構造を有する化合物は、本開示の範囲内である。
【0020】
少なくとも1つの活性剤
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、二量体ナフタルイミドおよびその薬学的に許容される塩、例えば、米国特許第6,410,505B2号に開示される二量体ナフタルイミドから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、式(I)の化合物である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される。
【0021】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、2,2’-((((((((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ビス(1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[de]イソキノリン-2,6-ジイル))ビス(アザンジイル))ビス(エタン-2,1-ジイル)ビス(オキシ)ビス(エタン-2,1-ジイル))ビス(オキシ))ビス(エタン-1-アミニウム)ジアセテートである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、2,2’-((((((((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ビス(1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[de]イソキノリン-2,6-ジイル))ビス(アザンジイル))ビス(エタン-2,1-ジイル)ビス(オキシ)ビス(エタン-2,1-ジイル))ビス(オキシ))ビス(エタン-1-アミニウム)である。
【0022】
組成物
いくつかの実施形態において、本明細書で提供される方法は、少なくとも1つの活性剤を含む組成物をAVFに投与することを含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~5重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~4重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~2.5重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%、0.03重量%、0.05重量%、0.07重量%、0.09重量%、0.11重量%、0.13重量%、0.15重量%、0.17重量%、0.19重量%、0.21重量%、0.23重量%、0.25重量%、0.27重量%、0.29重量%、0.31重量%、0.33重量%、0.35重量%、0.37重量%、0.39重量%、0.41重量%、0.43重量%、0.45重量%、0.47重量%、0.49重量%、0.51重量%、0.53重量%、0.55重量%、0.57重量%、0.59重量%、0.61重量%、0.63重量%、0.65重量%、0.67重量%、0.69重量%、0.71重量%、0.73重量%、0.75重量%、0.77重量%、0.79重量%、0.81重量%、0.83重量%、0.85重量%、0.87重量%、0.89重量%、0.91重量%、0.93重量%、0.95重量%、0.97重量%、0.99重量%、1.01重量%、1.03重量%、1.05重量%、1.07重量%、1.09重量%、1.11重量%、1.13重量%、1.15重量%、1.17重量%、1.19重量%、1.21重量%、1.23重量%、1.25重量%、1.27重量%、1.29重量%、1.31重量%、1.33重量%、1.35重量%、1.37重量%、1.39重量%、1.41重量%、1.43重量%、1.45重量%、1.47重量%、1.49重量%、1.51重量%、1.53重量%、1.55重量%、1.57重量%、1.59重量%、1.61重量%、1.63重量%、1.65重量%、1.67重量%、1.69重量%、1.71重量%、1.73重量%、1.75重量%、1.77重量%、1.79重量%、1.81重量%、1.83重量%、1.85重量%、1.87重量%、1.89重量%、1.91重量%、1.93重量%、1.95重量%、1.97重量%、1.99重量%、2.01重量%、2.03重量%、2.05重量%、2.07重量%、2.09重量%、2.11重量%、2.13重量%、2.15重量%、2.17重量%、2.19重量%、2.21重量%、2.23重量%、2.25重量%、2.27重量%、2.29重量%、2.31重量%、2.33重量%、2.35重量%、2.37重量%、2.39重量%、2.41重量%、2.43重量%、2.45重量%、2.47重量%、または2.49重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.1重量%、0.2重量%、0.3重量%、0.4重量%、0.5重量%、0.6重量%、0.7重量%、0.8重量%、0.9重量%、1重量%、1.1重量%、または1.2重量%の量で存在する。
【0023】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.3重量%~0.6重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.4重量%~0.5重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.1重量%~0.5重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.1重量%、0.11重量%、0.12重量%、0.13重量%、0.14重量%、0.15重量%、0.16重量%、0.17重量%、0.18重量%、0.19重量%、0.2重量%、0.21重量%、0.22重量%、0.23重量%、0.24重量%、0.25重量%、0.26重量%、0.27重量%、0.28重量%、0.29重量%、0.3重量%、0.31重量%、0.32重量%、0.33重量%、0.34重量%、0.35重量%、0.36重量%、0.37重量%、0.38重量%、0.39重量%、0.4重量%、0.41重量%、0.42重量%、0.43重量%、0.44重量%、0.45重量%、0.46重量%、0.47重量%、0.48重量%、0.49重量%、または0.5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.1重量%~0.3重量%の範囲の量で存在する。
【0024】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%、0.02重量%、0.03重量%、0.04重量%、0.05重量%、0.06重量%、0.07重量%、0.08重量%、0.09重量%、0.1重量%、0.12重量%、0.14重量%、0.16重量%、0.18重量%、0.2重量%、0.22重量%、0.24重量%、0.26重量%、0.28重量%、0.3重量%、0.32重量%、0.34重量%、0.36重量%、0.38重量%、0.4重量%、0.42重量%、0.44重量%、0.48重量%、0.5重量%、0.52重量%、0.54重量%、0.56重量%、0.58重量%、0.6重量%、0.62重量%、0.64重量%、0.66重量%、0.68重量%、0.7重量%、0.72重量%、0.74重量%、0.76重量%、0.78重量%、0.8重量%、0.82重量%、0.84重量%、0.86重量%、0.88重量%、0.9重量%、0.92重量%、0.94重量%、0.96重量%、0.98重量%、または1重量%で存在する。
【0025】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.08重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.1重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.12重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.14重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.16重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.18重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.2重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.22重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.24重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.26重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.36重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.38重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.4重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.42重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.44重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.46重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.48重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.5重量%の量で存在する。
【0026】
少なくとも1つの溶媒
いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの溶媒をさらに含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの溶媒は、水、エタノール、イソプロパノール、ポリエチレングリコール、およびプロピレングリコールから選択される。
【0027】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの溶媒は、水である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの溶媒は、エタノールである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの溶媒は、イソプロパノールである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの溶媒は、ポリエチレングリコール類から選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの溶媒は、プロピレングリコール類から選択される。いくつかの実施形態において、ポリエチレングリコールは、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール500、およびポリエチレングリコール600から選択される。
【0028】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの溶媒は、組成物のqs100重量%の量で存在する。
【0029】
少なくとも1つの等張化剤
いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの等張化剤をさらに含む。いずれの理論にも拘束されるものではないが、いくつかの実施形態において、組成物の溶質濃度を調節するために少なくとも1つの等張化剤を添加してもよい。
【0030】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、デキストロース、ソルビトール、ラクトース、マンニトール、塩化ナトリウム、塩化カリウム、およびグリセロールから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、塩化ナトリウムおよび塩化カリウムから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、塩化ナトリウムおよび塩化カリウムである。
【0031】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、デキストロースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、ソルビトールである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、ラクトースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、マンニトールである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、塩化ナトリウムである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、塩化カリウムである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、グリセロールである。
【0032】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の最大5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の最大4重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の最大3重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の最大2.5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の最大2重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の最大1.5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の最大1重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の最大0.5重量%の量で存在する。
【0033】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.25重量%~3重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.25重量%~2.5重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.5重量%~2重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で存在する。
【0034】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.6%、0.61%、0.62%、0.63%、0.64%、0.65%、0.66%、0.67%、0.68%、0.69%、0.7%、0.71%、0.72%、0.73%、0.74%、0.75%、0.76%、0.77%、0.78%、0.79%、0.8%、0.81%、0.82%、0.83%、0.84%、0.85%、0.86%、0.87%、0.88%、0.89%、または0.9%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.72重量%、0.74重量%、0.76重量%、0.78重量%、0.8重量%、0.82重量%、または0.84重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.72重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.74重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.76重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.78重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.8重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.82重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.84重量%の量で存在する。
【0035】
少なくとも1つの緩衝液
いくつかの実施形態において、組成物は少なくとも1つの緩衝液をさらに含む。いずれの理論にも拘束されるものではないが、いくつかの実施形態において、所望のpHまたはpH範囲を維持するために、少なくとも1つの緩衝液を添加してもよい。
【0036】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、カリウム塩、ナトリウム塩、およびマレイン酸から選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、ナトリウム塩である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、カリウム塩である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、マレイン酸である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、カリウム塩およびナトリウム塩を含む。
【0037】
いくつかの実施形態において、カリウム塩は、リン酸カリウム、クエン酸カリウム、酢酸カリウム、乳酸カリウム、および酒石酸カリウムから選択される。いくつかの実施形態において、ナトリウム塩は、リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、および酒石酸ナトリウムから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、リン酸カリウムおよびリン酸ナトリウムから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、リン酸カリウムおよびリン酸ナトリウムを含む。
【0038】
いくつかの実施形態において、リン酸カリウムは、一塩基性リン酸カリウム、二塩基性リン酸カリウム、および三塩基性リン酸カリウムから選択される。いくつかの実施形態において、リン酸カリウムは、一塩基性リン酸カリウムおよび二塩基性リン酸カリウムから選択される。いくつかの実施形態において、リン酸カリウムは、一塩基性リン酸カリウムである。いくつかの実施形態において、リン酸カリウムは、二塩基性リン酸カリウムである。いくつかの実施形態において、リン酸カリウムは、三塩基性リン酸カリウムである。
【0039】
いくつかの実施形態において、リン酸ナトリウムは、一塩基性リン酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、および三塩基性リン酸ナトリウムから選択される。いくつかの実施形態において、リン酸ナトリウムは、一塩基性リン酸ナトリウムおよび二塩基性リン酸ナトリウムから選択される。いくつかの実施形態において、リン酸ナトリウムは、一塩基性リン酸ナトリウムである。いくつかの実施形態において、リン酸ナトリウムは、二塩基性リン酸ナトリウムである。いくつかの実施形態において、リン酸ナトリウムは、三塩基性リン酸ナトリウムである。
【0040】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、二塩基性リン酸ナトリウムおよび一塩基性リン酸カリウムから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、二塩基性リン酸ナトリウム二塩基性および一塩基性リン酸カリウムである。
【0041】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、無水である。
【0042】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の最大2.5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の最大2重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の最大1.5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の最大1重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の最大0.5重量%の量で存在する。
【0043】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.05重量%~0.4重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.06重量%、0.08重量%、0.1重量%、0.12重量%、0.14重量%、0.16重量%、0.18重量%、0.2重量%、0.22重量%、0.24重量%、0.26重量%、0.28重量%、または0.3重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.1重量%~0.2重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.08重量%~0.16重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.1重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.11重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.12重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.13重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.14重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.15重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.16重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.17重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.18重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.19重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.2重量%の量で存在する。
【0044】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.01重量%~0.03重量%の範囲の量のリン酸ナトリウムと、組成物の0.1重量%~0.14重量%の範囲の量のリン酸カリウムとを含む。
【0045】
少なくとも1つのpH調節剤
いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つのpH調節剤をさらに含む。いずれの理論にも拘束されるものではないが、いくつかの実施形態において、組成物の所望のpHを達成するために、少なくとも1つのpH調節剤を添加してもよい。
【0046】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのpH調節剤は、酢酸、炭酸、クエン酸、重炭酸ナトリウム、および水酸化ナトリウムから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのpH調節剤は、酢酸である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのpH調節剤は、炭酸である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのpH調節剤は、クエン酸である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのpH調節剤は、重炭酸ナトリウムである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのpH調節剤は、水酸化ナトリウムである。
【0047】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのpH調節剤は、酢酸および水酸化ナトリウムから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのpH調節剤は、酢酸および水酸化ナトリウムである。
【0048】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのpH調節剤は、所望のpHに対するqsの量で存在する。
【0049】
少なくとも1つの粘性剤
いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの粘性剤をさらに含む。いずれの理論にも拘束されるものではないが、いくつかの実施形態において、組成物の所望の粘度または厚みを達成するために、少なくとも1つの粘性剤を添加してもよい。
【0050】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、ゼラチン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、およびカルボキシメチルセルロースナトリウムから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびヒドロキシプロピルセルロースから選択される。
【0051】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、ゼラチンである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、メチルセルロースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、ヒドロキシプロピルセルロースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、ヒドロキシエチルセルロースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、メチルヒドロキシエチルセルロースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、メチルヒドロキシプロピルセルロースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、ヒドロキシエチルカルボキシメチルセルロースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、カルボキシメチルセルロースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウムである。
【0052】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の2.5重量%以下の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の2重量%以下の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の1.5重量%以下の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の1重量%以下の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.5重量%以下の量で存在する。
【0053】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.05重量%~1重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.1重量%~0.5重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.1重量%~0.3重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.15重量%、0.16重量%、0.17重量%、0.18重量%、0.19重量%、0.2重量%、0.21重量%、0.22重量%、0.23重量%、0.24重量%、または0.25重量%の量で存在する。
【0054】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.15重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.16重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.17重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.18重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.19重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.2重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.21重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.22重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.23重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.24重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの粘性剤は、組成物の0.25重量%の量で存在する。
【0055】
少なくとも1つの浸透促進剤
いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの浸透促進剤をさらに含む。いずれの理論にも拘束されるものではないが、いくつかの実施形態において、所望の位置に送達される少なくとも1つの活性剤の量を増加させるために、少なくとも1つの浸透促進剤を添加してもよい。
【0056】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの浸透促進剤は、ベンジルアルコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、カプリル酸、およびオレイン酸ナトリウムから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの浸透促進剤は、ベンジルアルコールである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの浸透促進剤は、ジエチレングリコールモノエチルエーテルである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの浸透促進剤は、カプリル酸である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの浸透促進剤は、オレイン酸ナトリウムである。
【0057】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの浸透促進剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの浸透促進剤は、組成物の0.01重量%~0.5重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの浸透促進剤は、組成物の0.05重量%~0.25重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの浸透促進剤は、組成物の0.05重量%、0.1重量%、0.15重量%、0.2重量%、0.25重量%、0.3重量%、0.35重量%、0.4重量%、0.45重量%、0.5重量%、0.55重量%、0.6重量%、0.65重量%、0.7重量%、0.75重量%、0.8重量%、0.85重量%、0.9重量%、0.95重量%、または1重量%の量で存在する。
【0058】
少なくとも1つの安定化剤
いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの安定化剤をさらに含む。いずれの理論にも拘束されるものではないが、いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤を添加して、少なくとも1つの活性剤の分解を遅延させる、または完全に防止することができ、かつ/または安定化剤は、組成物中の不純物の出現を遅延させる、または完全に防止することができる。
【0059】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、アスコルビン酸、ブチル化ヒドロキシトルエン、クエン酸、安息香酸、および異性重亜硫酸ナトリウムから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、アスコルビン酸である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、ブチル化ヒドロキシトルエンである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、クエン酸である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、安息香酸である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、異性重亜硫酸ナトリウムである。
【0060】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.005重量%~1重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.005重量%~0.25重量%、0.5重量%、0.75重量%、または1重量%の範囲の量で存在する。
【0061】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.01重量%~0.25重量%、0.5重量%、0.75重量%、または1重量%の範囲の量で存在する。
【0062】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.1重量%~1重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.1重量%~0.25重量%、0.5重量%、0.75重量%、または1重量%の範囲の量で存在する。
【0063】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.005重量%、0.01重量%、0.025重量%、0.05重量%、0.1重量%、0.15重量%、0.2重量%、0.25重量%、0.3重量%、0.4重量%、0.5重量%、0.75重量%、または1重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.005重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.01重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.025重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.05重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.1重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.15重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.2重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.25重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.3重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.4重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の0.75重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの安定化剤は、組成物の1重量%の量で存在する。
【0064】
少なくとも1つの可溶化剤
いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの可溶化剤をさらに含む。いずれの理論にも拘束されるものではないが、いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤を添加して、例えば、エマルションを形成することによって、媒体、例えば、水中の少なくとも1つの活性剤の溶解度を増加させてもよい。
【0065】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、トコフェロール、不揮発性油、大豆油、ヒドロキシステアリン酸PEG-15、ポリソルベート20、ポリソルベート80、2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、およびγ-シクロデキストリンから選択される。いくつかの実施形態において、可溶化剤は、トコフェロールから選択される。いくつかの実施形態において、可溶化剤は、不揮発性油から選択される。いくつかの実施形態において、可溶化剤は、ヒドロキシステアリン酸PEG-15から選択される。いくつかの実施形態において、可溶化剤は、ポリソルベート20である。いくつかの実施形態において、可溶化剤は、ポリソルベート80である。いくつかの実施形態において、可溶化剤は、2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンである。いくつかの実施形態において、可溶化剤は、γ-シクロデキストリンである。
【0066】
いくつかの実施形態において、不揮発性油は、トウモロコシ油、綿実油、ピーナッツ油、およびゴマ油から選択される。
【0067】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.005重量%~10重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.005重量%~0.1重量%、0.25重量%、0.5重量%、1重量%、1.5重量%、2.5重量%、5重量%、7.5重量%、または10重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.1重量%~10重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.1重量%~0.25重量%、0.5重量%、1重量%、1.5重量%、2.5重量%、5重量%、7.5重量%、または10重量%の範囲の量で存在する。
【0068】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の1重量%~10重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の1重量%~1.5重量%、2.5重量%、5重量%、7.5重量%、または10重量%の範囲の量で存在する。
【0069】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.005重量%、0.01重量%、0.025重量%、0.05重量%、0.1重量%、0.15重量%、0.2重量%、0.25重量%、0.3重量%、0.4重量%、0.5重量%、0.75重量%、1重量%、1.5重量%、2重量%、2.5重量%、5重量%、7.5重量%、または10重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.005重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.01重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.025重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.05重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.1重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.15重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.2重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.25重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.3重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.4重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の0.75重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の1重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の1.5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の2重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の2.5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の7.5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの可溶化剤は、組成物の10重量%の量で存在する。
【0070】
少なくとも1つのカプセル化剤
いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つのカプセル化剤をさらに含む。いずれの理論にも拘束されるものではないが、いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤を添加して、例えば、少なくとも活性剤をリポソームまたは脂質粒子中にカプセル化することによって、少なくとも1つの活性剤の送達、安定性、および/または溶解性を改善してもよい。
【0071】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-ホスホコリン、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-(ホスホ-rac-(1-グリセロール))、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、コレステロール、DL-ジパルミトイルホスファチジルグリセロ、N-(カルボニル-メトキシポリエチレングリコール2000)-1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミンナトリウム、N-(カルボニル-メトキシポリエチレングリコール2000)-ジステアロイル-グリセロホスホエタノールアミンナトリウム、DL-ジステアロイルホスファチジルコリン、卵リン脂質、および水素化ダイズレシチンから選択される。
【0072】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-ホスホコリンである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-(ホスホ-rac-(1-グリセロール))である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリンである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、コレステロールである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、DL-ジパルミトイルホスファチジルグリセロールである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、N-(カルボニル-メトキシポリエチレングリコール2000)-1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミンナトリウムである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、N-(カルボニル-メトキシポリエチレングリコール2000)-ジステアロイル-グリセロホスホエタノールアミンナトリウムである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、DL-ジステアロイルホスファチジルコリンである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、卵リン脂質である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、水素化ダイズレシチンである。
【0073】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.005重量%~10重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.005重量%~0.1重量%、0.25重量%、0.5重量%、1重量%、1.5重量%、2.5重量%、5重量%、7.5重量%、または10重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.1重量%~10重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.1重量%~0.25重量%、0.5重量%、1重量%、1.5重量%、2.5重量%、5重量%、7.5重量%、または10重量%の範囲の量で存在する。
【0074】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の1重量%~10重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の1重量%~1.5重量%、2.5重量%、5重量%、7.5重量%、または10重量%の範囲の量で存在する。
【0075】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.005重量%、0.01重量%、0.025重量%、0.05重量%、0.1重量%、0.15重量%、0.2重量%、0.25重量%、0.3重量%、0.4重量%、0.5重量%、0.75重量%、1重量%、1.5重量%、2重量%、2.5重量%、5重量%、7.5重量%、または10重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.005重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.01重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.025重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.05重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.1重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.15重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.2重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.25重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.3重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.4重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の0.75重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の1重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の1.5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の2重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の2.5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の7.5重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカプセル化剤は、組成物の10重量%の量で存在する。
【0076】
少なくとも1つの造影剤
いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの造影剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤は、放射線造影剤である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が、組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤をさらに含む組成物は、少なくとも1つの造影剤を含む組成物と、少なくとも1つの活性剤を含む組成物と、を組み合わせることによって形成される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤を含む組成物は、本明細書に記載の組成物である。
【0077】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの造影剤をさらに含む組成物は、少なくとも1つの活性剤を含み、かつ少なくとも1つの造影剤をさらに含む組成物の使用前に、少なくとも1つの造影剤を含む組成物と、少なくとも1つの活性剤を含む組成物と、を組み合わせることによって形成される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの造影剤をさらに含む組成物は、少なくとも1つの活性剤を含み、かつ少なくとも1つの造影剤をさらに含む組成物の使用の15秒~24時間前に、少なくとも1つの造影剤を含む組成物と、少なくとも1つの活性剤を含む組成物と、を組み合わせることによって形成される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの造影剤をさらに含む組成物は、少なくとも1つの造影剤を含む組成物と、少なくとも1つの活性剤を含む組成物の使用の15秒~6時間前に、少なくとも1つの活性剤を含む組成物と、を組み合わせることによって形成され、少なくとも1つの活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの造影剤をさらに含む組成物は、少なくとも1つの造影剤を含む組成物と、少なくとも1つの活性剤を含む組成物の使用の15秒~1時間前に少なくとも1つの活性剤を含む組成物と、を組み合わせることによって形成され、少なくとも1つの活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの造影剤をさらに含む組成物は、少なくとも1つの造影剤を含む組成物と、少なくとも1つの活性剤を含む組成物の使用の2時間未満前に、少なくとも1つの活性剤を含む組成物と、を組み合わせることによって形成され、少なくとも1つの活性剤をさらに含む。
【0078】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせの前の0.5:1~2.5:1の範囲である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせの前の0.5:1~1.5:1の範囲である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせの前の0.75:1~1.25:1の範囲である。
【0079】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤を含む組成物の体積と少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積との比率は、組み合わせる前の0.5:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤を含む組成物の体積と少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積との比率は、組み合わせる前の0.75:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤を含む組成物の体積と少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積との比率は、組み合わせる前の1:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤を含む組成物の体積と少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積との比率は、組み合わせる前の1.25:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤を含む組成物の体積と少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積との比率は、組み合わせる前の1.5:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤を含む組成物の体積と少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積との比率は、組み合わせる前の1.75:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤を含む組成物の体積と少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積との比率は、組み合わせる前の2:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤を含む組成物の体積と少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積との比率は、組み合わせる前の2.25:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤を含む組成物の体積と少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積との比率は、組み合わせる前の2.5:1である。
【0080】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤と少なくとも1つの活性剤とのモル比は、300:1~50:1の範囲である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤と少なくとも1つの活性剤とのモル比は、250:1~75:1の範囲である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤と少なくとも1つの活性剤とのモル比は、200:1~100:1の範囲である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤と少なくとも1つの活性剤とのモル比は、175:1~125:1の範囲である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの造影剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの造影剤と少なくとも1つの活性剤とのモル比は158:1である。
【0081】
少なくとも1つの抗増殖剤
いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの抗増殖剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在するとき、少なくとも1つの抗増殖剤をさらに含む組成物は、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物と、少なくとも1つの活性剤を含む組成物とを組み合わせることによって形成される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤を含む組成物は、本明細書に記載の組成物である。
【0082】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤をさらに含む組成物は、組成物の使用前に、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物と、少なくとも1つの活性剤を含む組成物と、を組み合わせることによって形成される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤をさらに含む組成物は、組成物の使用の15秒~24時間前に、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物と、少なくとも1つの活性剤を含む組成物と、を組み合わせることによって形成される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤をさらに含む組成物は、組成物の使用の15秒~6時間前に、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物と、少なくとも1つの活性剤を含む組成物と、を組み合わせることによって形成される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤をさらに含む組成物は、組成物の使用の15秒~1時間前に、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物と、少なくとも1つの活性剤を含む組成物と、を組み合わせることによって形成される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤をさらに含む組成物は、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物と、使用の2時間未満前に少なくとも1つの活性剤を含む組成物と、を組み合わせることによって形成される。
【0083】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤は、パクリタキセル、パクリタキセル誘導体、ラパマイシン、ラパマイシン誘導体、およびその薬学的に許容される塩から選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤は、パクリタキセルである。いくつかの実施形態において、パクリタキセル誘導体は、ドセタキセルおよびカバジタキセルから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤は、ラパマイシンである。いくつかの実施形態において、ラパマイシン誘導体は、エベロリムス、リダフォロリムス、タクロリムス、ウミロリムス、およびゾタロリムスから選択される。
【0084】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせの前の0.5:1~2.5:1の範囲である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせの前の0.5:1~1.5:1の範囲である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせの前の0.75:1~1.25:1の範囲である。
【0085】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせる前の0.5:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせる前の0.75:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせる前の1:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせる前の1.25:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせる前の1.5:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせる前の1.75:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせる前の2:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせる前の2.25:1である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤を含む組成物の体積に対する少なくとも1つの活性剤を含む組成物の体積の比率は、組み合わせる前の2.5:1である。
【0086】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤と少なくとも1つの活性剤とのモル比は、0.25:4~4:0.25の範囲である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤と少なくとも1つの活性剤とのモル比は、0.75:2~2:0.75の範囲である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤と少なくとも1つの活性剤とのモル比は、0.75:1.5~1.25:1.5の範囲である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤と少なくとも1つの活性剤とのモル比は、0.9:1.3~1.1:1.5の範囲である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの抗増殖剤が組成物中に存在する場合、少なくとも1つの抗増殖剤と少なくとも1つの活性剤とのモル比は1:1.4である。
【0087】
組成物特徴
組成物pH
いくつかの実施形態において、組成物は、4~8の範囲のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、5~7の範囲のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、5.5~6.5の範囲のpHを有する。
【0088】
いずれの理論にも拘束されるものではないが、いくつかの実施形態において、5~7の範囲のpHを有する組成物は、動脈内または静脈内送達に適していてもよく、および/または本明細書に以下に記載されるように、少なくとも1つの活性剤が、その範囲外のpHを有する組成物と比較して一定期間後に分解しない組成物をもたらしてもよい。
【0089】
いくつかの実施形態において、組成物は、5、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、または7のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、5のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、5.1のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、5.2のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、5.3のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、5.4のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、5.5のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、5.6のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、5.7のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、5.8のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、5.9のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、6のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、6.1のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、6.2のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、6.3のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、6.4のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、6.5のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、6.6のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、6.7のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、6.8のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、6.9のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、7のpHを有する。
【0090】
非限定的な例示的な組成物の実施形態
いくつかの実施形態において、本明細書おいて提供されるのは、少なくとも1つの活性剤と、少なくとも1つの等張化剤と、少なくとも1つの緩衝液と、少なくとも1つの媒体と、を含む、組成物である。
【0091】
いくつかの実施形態において、組成物は、組成物の0.01重量%~1重量%の範囲の量の少なくとも1つの活性剤と、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量の少なくとも1つの等張化剤と、組成物の0.05重量%~0.4重量%の範囲の量の少なくとも1つの緩衝液と、少なくとも1つの媒体と、を含む。いくつかの実施形態において、組成物は、組成物の0.01重量%~1重量%の範囲の量の少なくとも1つの活性剤と、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量の少なくとも1つの等張化剤と、組成物の0.05重量%~0.4重量%の範囲の量の少なくとも1つの緩衝液と、少なくとも1つの媒体と、を含み、組成物は、6のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、組成物の0.01重量%~1重量%の範囲の量の少なくとも1つの活性剤と、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量の少なくとも1つの等張化剤と、組成物の0.05重量%~0.4重量%の範囲の量の少なくとも1つの緩衝液と、少なくとも1つの媒体と、を含み、組成物は、6のpHを有し、少なくとも1つの活性剤は、組成物の調製から156週後に分解しない。
【0092】
いくつかの実施形態において、本明細書おいて提供されるのは、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの活性剤と、塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される少なくとも1つの等張化剤と、リン酸カリウムおよびリン酸ナトリウムから選択される少なくとも1つの緩衝液と、水を含む少なくとも1つの媒体と、を含む組成物である。いくつかの実施形態において、組成物は、6のpHを有する。いくつかの実施形態において、本明細書おいて提供されるのは、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの活性剤と、塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される少なくとも1つの等張化剤と、リン酸カリウムおよびリン酸ナトリウムから選択される少なくとも1つの緩衝液と、水を含む少なくとも1つの媒体と、を含む組成物であり、組成物は、6のpHを有し、少なくとも1つの活性剤は、組成物の調製から156週後に分解しない。
【0093】
いくつかの実施形態において、本明細書おいて提供されるのは、式(I)の化合物のジアセテート塩から選択される少なくとも1つの活性剤と、塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される少なくとも1つの等張化剤と、リン酸カリウムおよびリン酸ナトリウムから選択される少なくとも1つの緩衝液と、水を含む少なくとも1つの媒体と、を含む組成物である。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、本明細書おいて提供されるのは、式(I)の化合物のジアセテート塩から選択される少なくとも1つの活性剤と、塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される少なくとも1つの等張化剤と、リン酸カリウムおよびリン酸ナトリウムから選択される少なくとも1つの緩衝液と、水を含む少なくとも1つの媒体と、を含む組成物であり、組成物は、6のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、本明細書おいて提供されるのは、式(I)の化合物のジアセテート塩から選択される少なくとも1つの活性剤と、塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される少なくとも1つの等張化剤と、リン酸カリウムおよびリン酸ナトリウムから選択される少なくとも1つの緩衝液と、水を含む少なくとも1つの媒体と、を含む組成物であり、組成物は、6のpHを有し、少なくとも1つの活性剤は、組成物の調製から156週後に分解しない。いくつかの実施形態において、分解は、LCによって決定される。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの抗増殖剤をさらに含む。
【0094】
いくつかの実施形態において、本明細書おいて提供されるのは、組成物の0.01重量%~1重量%の範囲の量の式(I)のジアセテート塩から選択される少なくとも1つの活性剤と、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量の塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される少なくとも1つの等張化剤と、組成物の0.05重量%~0.4重量%の範囲の量のリン酸カリウムおよびリン酸ナトリウムから選択される少なくとも1つの緩衝液と、水を含む少なくとも1つの媒体と、を含む組成物である。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、本明細書おいて提供されるのは、組成物の0.01重量%~1重量%の範囲の量の式(I)の化合物のジアセテート塩から選択される少なくとも1つの活性剤と、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量の塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される少なくとも1つの等張化剤と、組成物の0.05重量%~0.4重量%の範囲の量のリン酸カリウムおよびリン酸ナトリウムから選択される少なくとも1つの緩衝液と、水を含む少なくとも1つの媒体と、を含む、組成物であり、組成物は、6のpHを有する。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、本明細書おいて提供されるのは、組成物の0.01重量%~1重量%の範囲の量で、式(I)の化合物のジアセテート塩から選択される少なくとも1つの活性剤と、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で、塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される少なくとも1つの等張化剤と、組成物の0.05重量%~0.4重量%の範囲の量で、リン酸カリウムおよびリン酸ナトリウムから選択される少なくとも1つの緩衝液と、水を含む少なくとも1つの媒体と、を含む組成物であり、組成物は、6のpHを有し、少なくとも1つの活性剤が、組成物の調製から156週間後に分解しない。いくつかの実施形態において、分解は、LCによって決定される。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの抗増殖剤をさらに含む。
【0095】
いくつかの実施形態において、本明細書おいて提供されるのは、組成物の0.01重量%~1重量%の範囲の量で、式(I)の化合物のジアセテート塩から選択される少なくとも1つの活性剤と、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で、塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される少なくとも1つの等張化剤と、組成物の0.05重量%~0.4重量%の範囲の量で、リン酸カリウムおよびリン酸ナトリウムから選択される少なくとも1つの緩衝液と、水を含む少なくとも1つの媒体と、を含み、少なくとも1つの造影剤とをさらに含む、組成物である。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの抗増殖剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、本明細書おいて提供されるのは、組成物の0.01重量%~1重量%の範囲の量で、式(I)の化合物のジアセテート塩から選択される少なくとも1つの活性剤と、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で、塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される少なくとも1つの等張化剤と、組成物の0.05重量%~0.4重量%の範囲の量で、リン酸カリウムおよびリン酸ナトリウムから選択される少なくとも1つの緩衝液と、水を含む少なくとも1つの媒体と、を含み、少なくとも1つの造影剤とをさらに含む、組成物である。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの抗増殖剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、本明細書おいて提供されるのは、組成物の0.01重量%~1重量%の範囲の量の式(I)の化合物のジアセテート塩から選択される少なくとも1つの活性剤と、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量の塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される少なくとも1つの等張化剤と、組成物の0.05重量%~0.4重量%の範囲の量のリン酸カリウムおよびリン酸ナトリウムから選択される少なくとも1つの緩衝液と、水を含む少なくとも1つの媒体と、を含み、少なくとも1つの造影剤をさらに含む組成物であり、少なくとも1つの造影剤が、放射線造影剤を含む。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの抗増殖剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、本明細書おいて提供されるのは、組成物の0.01重量%~1重量%の範囲の量の式(I)の化合物のジアセテート塩から選択される少なくとも1つの活性剤と、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量の塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される少なくとも1つの等張化剤と、組成物の0.05重量%~0.4重量%の範囲の量のリン酸カリウムおよびリン酸ナトリウムから選択される少なくとも1つの緩衝液と、水を含む少なくとも1つの媒体と、を含み、少なくとも1つの造影剤をさらに含む組成物であり、少なくとも1つの活性剤が、組成物の調製から24時間後に分解しない。いくつかの実施形態において、分解は、LCによって決定される。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも1つの抗増殖剤をさらに含む。
【0096】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、式(I)の化合物のジアセテート塩である。
【0097】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の量で存在する式(I)の化合物のジアセテート塩である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の量で存在する式(I)の化合物のジアセテート塩であり、ならびに少なくとも1つの等張化剤は、塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の量で存在する式(I)の化合物のジアセテート塩であり、ならびに少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で存在する塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の量で存在する式(I)の化合物のジアセテート塩であり、ならびに少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で存在する塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択され、ならびに少なくとも1つの緩衝液は、二塩基性リン酸ナトリウムおよび一塩基性リン酸カリウムから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の量で存在する式(I)の化合物のジアセテート塩であり、ならびに少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で存在する塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択され、ならびに少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.1重量%~0.16重量%の量で存在する二塩基性リン酸ナトリウムおよび一塩基性リン酸カリウムから選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の量で存在する式(I)の化合物のジアセテート塩であり、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で存在する塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択され、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.1重量%~0.16重量%の量で存在する二塩基性リン酸ナトリウムおよび一塩基性リン酸カリウムから選択され、ならびに少なくとも1つの媒体は水である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の量で存在する式(I)の化合物のジアセテート塩であり、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で存在する塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択され、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.1重量%~0.16重量%の量で存在する二塩基性リン酸ナトリウムおよび一塩基性リン酸カリウムから選択され、ならびに少なくとも1つの媒体は水であり、組成物は6のpHを有する。
【0098】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の量で存在する式(I)の化合物のジアセテート塩であり、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で存在する塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択され、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.1重量%~0.16重量%の量で存在する二塩基性リン酸ナトリウムおよび一塩基性リン酸カリウムから選択され、ならびに少なくとも1つの媒体は水であり、組成物は少なくとも1つのpH調節剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の量で存在する式(I)の化合物のジアセテート塩であり、ならびに少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で存在する塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択され、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.1重量%~0.16重量%の量で存在する二塩基性リン酸ナトリウムおよび一塩基性リン酸カリウムから選択され、ならびに少なくとも1つの媒体は水であり、ならびに組成物は、酢酸および水酸化ナトリウムから選択される少なくとも1つのpH調節剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の量で存在する式(I)の化合物のジアセテート塩であり、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で存在する塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択され、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.1重量%~0.16重量%の量で存在する二塩基性リン酸ナトリウムおよび一塩基性リン酸カリウムから選択され、少なくとも1つの媒体は水であり、ならびに組成物は、酢酸および水酸化ナトリウムから選択される少なくとも1つのpH調節剤をさらに含み、組成物のpHは6である。
【0099】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の量で存在する式(I)の化合物のジアセテート塩であり、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で存在する塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択され、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.1重量%~0.16重量%の量で存在する二塩基性リン酸ナトリウムおよび一塩基性リン酸カリウムから選択され、少なくとも1つの媒体は水であり、ならびに組成物は、酢酸および水酸化ナトリウムから選択される少なくとも1つのpH調節剤ならびに少なくとも1つの粘性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の量で存在する式(I)の化合物のジアセテート塩であり、ならびに少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で存在する塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択され、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.1重量%~0.16重量%の量で存在する二塩基性リン酸ナトリウムおよび一塩基性リン酸カリウムから選択され、ならびに少なくとも1つの媒体は水であり、ならびに組成物は、酢酸および水酸化ナトリウムから選択される少なくとも1つのpH調節剤、ならびにメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびヒドロキシプロピルセルロースから選択される少なくとも1つの粘性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の量で存在する式(I)の化合物のジアセテート塩であり、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で存在する塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択され、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.1重量%~0.16重量%の量で存在する二塩基性リン酸ナトリウムおよび一塩基性リン酸カリウムから選択され、ならびに少なくとも1つの媒体は、水であり、ならびに組成物は、酢酸および水酸化ナトリウムから選択される少なくとも1つのpH調節剤、ならびに組成物の0.1重量%~0.3重量%の範囲の量で存在するメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびヒドロキシプロピルセルロースから選択される少なくとも1つの粘性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性剤は、組成物の0.01重量%~1重量%の量で存在する式(I)の化合物のジアセテート塩であり、少なくとも1つの等張化剤は、組成物の0.5重量%~1.5重量%の範囲の量で存在する塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択され、少なくとも1つの緩衝液は、組成物の0.1重量%~0.16重量%の量で存在する二塩基性リン酸ナトリウムおよび一塩基性リン酸カリウムから選択され、少なくとも1つの媒体は水であり、ならびに組成物は、酢酸および水酸化ナトリウムから選択される少なくとも1つのpH調節剤ならびに組成物の0.1重量%~0.3重量%の範囲の量で存在するメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびヒドロキシプロピルセルロースから選択される少なくとも1つの粘性剤をさらに含み、組成物は、6のpHを有する。
【0100】
可視光
本明細書に開示される方法は、例えば、450nm光などの可視光でAVF上の少なくとも1つの活性剤を照射することを含む。可視光源は、例えば、ランプ、発光ダイオード、および他の電磁放射源から選択され得る。光はまた、光ファイバデバイスを使用して内面または組織に供給され得、例えば、光は、小さなゲージ皮下注射針または関節鏡を貫通する光ファイバによって送達され得る。光はまた、光ファイバまたはカニューレ付き導波路を使用した経皮的計装により伝達され得る。
【0101】
生物学的プロセス
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される組成物による処置は、ECMの完全性を維持すること、および/またはAVFにおける炎症を防止することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される処置方法は、処置されるAVFにおけるMMP-2の発現レベルを変化させない。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される処置方法は、未処置AVFにおけるMMP-2の発現レベルと比較して、処置されるAVFにおけるMMP-2の発現レベルを減少させる。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される処置方法は、処置されるAVFにおけるMMP-9の発現レベルを変化させない。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される処置方法は、未処置AVFにおけるMMP-9の発現レベルと比較して、処置されるAVFにおけるMMP-9の発現レベルを減少させる。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される処置方法は、処置されるAVFにおけるIL-6の発現レベルを変化させない。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される処置方法は、未処置AVFにおけるIL-6の発現レベルと比較して、処置されるAVFにおけるIL-6の発現レベルを減少させる。
【0102】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される組成物による処置は、未処置AVFと比較して、処置されるAVFにおける細胞死を引き起こさないか、または増加させない。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される組成物による処置は、未処置AVFと比較して、処置されるAVFにおける血管壁細胞増殖を引き起こさないか、または増加させない。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される組成物による処置は、未処置AVFと比較して、処置されるAVFにおけるKi-67の発現レベルを増加させない。
【0103】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される組成物による処置は、処置されるAVFの血管の外向きリモデリングを引き起こす。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される組成物による処置は、AVF開放管腔面積を有意に増加させる。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される組成物による処置は、新生内膜過形成面積に有意に影響を及ぼすことなく、AVF開放管腔面積を有意に増加させる。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される組成物による処置は、AVF静脈径を有意に増加させる。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される組成物による処置は、AVF作成手術後に、AVF静脈径を有意に増加させる。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される組成物による処置は、AVF作成手術後4週間までに、AVF静脈径を有意に増加させる。
【0104】
本明細書における開示をより完全に理解され得るようにするために、以下の実施例を示す。これらの実施例は、例示的な目的のみのためのものであり、いかなる方法においても本開示を限定するものとして解釈されるべきではないことが理解されるべきである。
【実施例】
【0105】
実施例1
大腿AVFを、大腿動脈(側部)および大腿静脈(端部)を同一肢において接続することによって、若いWistar雄ラットで作成した。
図1A~Bは、手術手順を示す。血流が回復し、大腿静脈の拡張が生じた直後に、PBS中の2mg/mlの式(I)の化合物を含む組成物10μlの液滴を血管周囲でAVFに配置し、5分間血管周囲でインキュベートし、式(I)の化合物が血管壁に拡散することを可能にした。式(I)の化合物を、450nm光による1分間の照射によって活性化した。若いWistar雄ラットの対照群は、10μlのリン酸緩衝生理食塩水および同一の光活性化を受けた。ラットの皮膚を、光活性化の直後に閉じた。
図1Cは、化合物が血管組織内に拡散することを可能にするように、吻合部上で血管周囲に適用されたNVSによるインキュベーションの写真である。
図1Dは、450nm光源で1分間の照射に曝露されている小分子処置領域の写真である。
図1Eは、光活性化後の蛍光画像を示し、2匹の動物を屠殺し、それらの血管をNVSのための450nm励起において蛍光顕微鏡で観察した。
【0106】
ラットを、組織学的検査および形態計測のために、AVF作成後1週目(早期時点、1群当たり4匹)および4週目(後期時点、1群当たり10匹)に安楽死させた。Verhoeff-Van Gieson(VVG)染色された薄い断面を使用して、内部弾性層(IEL)で囲まれた面積、開放管腔の面積、および新生内膜過形成(NH)の面積を画像Jソフトウェアによって測定した。開放管腔面積の割合=開放管腔面積/IEL閉鎖面積×100%。これらの分析は、AVF全体、AVF静脈肢、およびAVF動脈肢の3箇所で行われた。
【0107】
結果:両方の実験群の動物は、処置を十分に許容した。
【0108】
静脈内の手術前IEL-閉鎖面積は、PBS群とNVS群との間で類似していた(
図13C、32865対31499μm
2、p=0.954)。動脈内の手術前IEL-閉鎖面積は、PBS群とNVS群との間で類似していた(
図13D、9060対7613μm
2、p=0.703)。AVF作成後1週間で、静脈領域および動脈領域の両方が、手術前の値と比較して有意に増加し(
図13)、PBS群およびNVS群の両方でAVG作成手術が成功したことが示唆された。
【0109】
図4は、AVF全体の代表的な組織学的検査像を示す。IEL閉鎖面積は、正常な血管では、内膜層は非常に薄く、内皮細胞の単一の層のみしかないため、新生内膜病変のない最大可能な開放管腔面積を表す。1週目では、AVFの管腔全体が、処置群と対照群との間で類似して見えた。AVF全体におけるすべての4つの形態計測パラメータ(IEL閉鎖面積、新生内膜病変面積、開放管腔面積、および開放管腔面積%)は、1週目後のNVS処置AVFとPBS処置AVFとの間で類似していた。しかしながら、4週目時点で、全体のAVFの開放管腔面積および開放管腔面積%は、処置ラットにおいて、対照ラットよりも大きい傾向にあり、それぞれ2.25および1.49倍大きかった(p=0.062、p=0.052)(
図5)。AVFの静脈側および動脈側を考慮する場合、開放管腔面積の差が静脈側で生じ、処置ラットにおけるAVF静脈肢の開放管腔面積および開放管腔面積%は、対照ラットよりもそれぞれ4.18倍および1.98倍大きかった(p=0.014、p=0.009)(
図6)。AVF動脈肢の開放管腔面積は、両群で類似していた(
図7)。NH面積は、場所にかかわらず、両群で類似していた。これらの違いは、NVS化合物が、静脈内での外向きリモデリングを改善することによってAVFの開存性を改善する可能性があることを示す。
【0110】
総AVF(4週目のみのデータ)(
図5)、AVF静脈(
図6)、およびAVF動脈(
図7)の各々についてのラット1週目および4週目のAVF形態計測分析データは、
●IEL閉鎖面積
●開放管腔面積
●NH面積、および
●開放管腔の割合
を含んでおり、カラムグラフとして
図5~7に示すようにプロットされた。対合していない両側t検定を使用して、データセットの各々における2つの処置群(NVSなし(すなわち、対照)対NVS(式(I)の化合物による処置))間の統計的有意性を決定し、α=0.05であった。
【0111】
非NVS群およびNVS群の「AVF総開放管腔面積」、「開放管腔のAVF総割合」、「AVF静脈開放管腔面積」、および「開放管腔のAVD静脈割合」は、互いに有意に異なっていた。
要約すると、ラットは処置を良好に許容し、処置は、NH面積に有意に影響を及ぼすことなく、AVF開放管腔面積を有意に増加させた。
【0112】
これらの試験は、PBS対照群と比較した場合、NVS療法が新生内膜病変面積に影響を及ぼさなかった(すなわち、内向きリモデリングへの影響はなかった)が、AVF作成手術後4週間までに静脈径の拡大(すなわち、より優れた外向きリモデリング)をもたらしたことを示す。
【0113】
実施例2
形態計測のために分析されたパラメータには、以下が含まれる:
【0114】
図2および3は、上記の下線付きパラメータを測定するために、対象領域(ROI)を描画した、対照ラットおよび式(I)の化合物で処置したラットのVVG画像を示す。多くのIEL部(AVFの動脈側および静脈側の両方)が欠損しており、おそらく、血管リモデリングによるものであった。これらの欠損部は、ROIを描画するために推定される必要があった。
【0115】
実施例3:AVFの免疫組織化学
実施例1における形態計測分析による結果に基づいて、4週目時点でのAVF容器におけるAVF成熟不全に関連するいくつかの分子標的(すなわち、MMP2-MMP-9、Ki-67、およびIL6)の発現レベルをさらなる調査のために選択した。
【0116】
AVF成熟プロセスの間、細胞外マトリックス(ECM)成分、MMPおよびTIMPなどの調節タンパク質、ならびにコラーゲンおよびエラスチンなどの構造タンパク質の発現が著しく増加し、構造崩壊なしにECMリモデリングの制御されたパターンが媒介される。しかし、局所炎症による血管壁の過剰な線維化、ならびに新たに合成されたコラーゲン線維の周囲の配置は、AVF非成熟と正の関連を示している(おそらく、動脈化プロセスを経るにつれて、静脈の伸張性が減少することに起因する)。MMP-9は、炎症性マーカーであり、MM-2は、通常、炎症性マーカーとはみなされないが、両方のメタロプロテイナーゼはほぼ同一のECM基質を有し、血管リモデリングにおいて重要である。いくつかの試験は、MMP-2/MMP-9とAVF成熟との間の負の関連を示唆している。Ki-67は細胞増殖のマーカーであり、AVF発生プロセス中の血管壁細胞の増殖の評価を可能にする。IL-6は、炎症性サイトカインであり、その受容体活性化は、血液透析患者におけるAVF不全の病因に関与することが示唆されている。
【0117】
図8および9は、MMP-2およびMMP-9分析の代表的なIHC画像および定量的な結果を示す。MMP-2発現レベルは、AVF全体および動脈肢におけるPBS群におけるよりもNVS群においてより低い傾向にあり、かつ、静脈肢におけるMMP-2は、陽性染色面積%の点で、PBS群よりもNVS群において有意により低かった(
図8C、1.8倍、p=0.015)。AVF全体では、MMP-9発現レベルは、PBS群におけるよりもNVS群においてより低い傾向にあり、静脈肢(
図9D、1.8倍、p=0.019)および動脈肢(
図9D、2.4倍、p=0.036)におけるMMP-9は、陽性染色面積%の点で、PBS群におけるよりもNVS群において有意により低かった。したがって、NVS処置は、MMP-2およびMMP-9発現レベルの減少を伴う血管管腔サイズの増加を引き起こし、NVSがAVF不全に関連する炎症およびECMリモデリングを防止することを示唆する。
【0118】
図10は、IL-6分析の代表的なIHC画像および定量的な結果を示す。IL-6発現レベルは、静脈肢におけるPBS群におけるよりもNVS群においてより低い傾向にあった。さらに、AVF全体(
図10C、1.4倍、p=0.027)および動脈肢全体(
図10C、1.6倍、p=0.015)におけるIL-6は、平均グレー値に関して、PBSよりもNVS群において有意により低かった。NVS処置群におけるMMP-9発現レベルの減少の発見と同様に、NVS処置群におけるIL-6発現レベルの減少は、NVSがAVF不全に関連する炎症メカニズムを防止することを示唆する。
【0119】
図11は、代表的なIHC画像およびKi-67分析の定量的な結果を示す。Ki-67発現レベルは、NVS群およびPBS群において、AVF全体で類似していた。これは、NVS療法がAVF発達プロセス中に血管壁細胞の増殖に影響を及ぼさないという概念と一致している。この文脈では、この増殖は、「動脈化」と称される。本発明の態様は、瘻成熟における重要なプロセスであるAVF内の静脈の動脈化を損なわないことである。
【0120】
実施例4:細胞死分析
細胞死アッセイは、細胞死検出R&Dシステムキットを使用して、アポトーシスを介して細胞死を検出した。細胞密度は、R&Dシステムキット用の96ウェルプレートにおいて、ウェル当たり1×105であった。HUVECおよびHASMCを、インキュベーター中で無血清培地中5分間、異なる濃度(0、0.25、2.5、および25μg/ml)のNVSを用いて処置した。NVS除去後、細胞を、無血清培地で1回洗浄し、各ウェルに200μlの無血清培地を再充填した。細胞を、室温で1分間450nm光を使用して処置し、次いで、無血清培地を除去し、各ウェルに10%の血清を補充した200μlの培地を再充填した。処置後0、1、2、および3日目(D0、D1、D2、およびD3)に、細胞死アッセイを、製造者のプロトコルに従って実行した。陽性対照は、過張緩衝液(10mMのTris PH7.4、400mMのNaCl、10mMのMgC12)とともに37℃で2時間インキュベートした細胞であった。
【0121】
NVS処置は、R&Dシステムキットを使用して、アポトーシスを介して最小限の細胞死を引き起こした(
図12)。これは、NVSが、内皮細胞または平滑筋細胞などの血管細胞に有害な細胞傷害作用を有さず、処置に対して安全であることをさらに示すことを示唆する。
【0122】
実施例5:コラーゲン線維の多光子イメージング
スペクトルチューニング可能な検出を有するLeica SP8 Diveを使用して、厚さ5μmのホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)切片上で、第2の高調波発生(SHG)イメージングを実行した。内側層におけるコラーゲン線維の配向を、管腔との関係で分析した。各試料を4つの象限に分け、内側層を各象限で検査し、各象限に対する検査面積は25μm2であった。同じ画像を、MIPAR画像解析ソフトウェアを使用して、他のコラーゲン形態に使用した。
【0123】
コラーゲンの方向は、管腔に対して垂直である場合、AVF成熟に有利であると考えられる。4週目のAVFのSHG画像を取得した(
図14)。NVS処置試料中の分析された領域の58%は、AVF成熟に対して好ましいコラーゲン配向を示したが、PBS処置試料中の分析された領域のわずか25%は、好ましいコラーゲン配向を示したが、この差は統計学的に有意ではない。コラーゲン形態学的データは、統計的には差異はないが、NVS処置試料が、PBS処置試料よりも全体のコラーゲン面積がより小さいが、より規定された形状特徴(すなわち、丸み、粗さ、および偏心)を有する傾向を示した。
【国際調査報告】