(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-24
(54)【発明の名称】取り外し可能な水中バスケット及びフロートシステム並びに方法
(51)【国際特許分類】
A01K 61/55 20170101AFI20230316BHJP
【FI】
A01K61/55
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022542729
(86)(22)【出願日】2021-01-29
(85)【翻訳文提出日】2022-09-12
(86)【国際出願番号】 AU2021050061
(87)【国際公開番号】W WO2021151158
(87)【国際公開日】2021-08-05
(32)【優先日】2020-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522277928
【氏名又は名称】シーパ アイピー プロプライエタリ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEAPA IP PTY LTD
【住所又は居所原語表記】C/- Martin IP Pty Ltd, PO Box 906, Brisbane, Queensland 4001, Australia
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン, ゲリー
【テーマコード(参考)】
2B104
【Fターム(参考)】
2B104AA01
2B104AA22
2B104DB04
2B104DB16
2B104DB23
2B104DB24
2B104DB25
2B104DB26
(57)【要約】
フロート(302)と、水中バスケット(304)と、フロート及びバスケットをロングライン(308)に係合するように構成されたブラケットアセンブリとを含む、水中バスケットシステム(300)。ブラケットアセンブリはバスケット及びフロートの各々と解放可能に係合可能であり、海洋環境においてロングライン又はドリップチューブとの容易な係合及び係合解除を可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロートと、
水中バスケットと、
前記フロート及び前記バスケットをロングラインに係合するように構成されたブラケットアセンブリであって、前記バスケット及び前記フロートの各々と解放可能に係合可能であるブラケットアセンブリと、
を含む、水中バスケットシステム。
【請求項2】
前記ブラケットアセンブリは、前記フロートの解放可能な係合とは独立して前記バスケットの解放可能な係合のために構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ブラケットアセンブリは、前記フロート及び/又は前記バスケットの前記ブラケットアセンブリからの係合解除の後、前記ロングラインに取り付けられたままであるように構成される、請求項1又は2のいずれかに記載のシステム。
【請求項4】
バスケット及びフロートをロングラインに取り付けるための水中バスケット取り付け機構であって、
第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部及び前記第2の端部を通る長手方向軸と、ロングラインの一部をその中に受け入れるように構成されたロングライン係合領域とを含むブラケットアセンブリであって、前記ブラケットアセンブリは前記バスケットを前記ブラケットアセンブリに解放可能に固定するために前記長手方向軸に沿ってスライド可能なバスケット係合解放部を含み、前記ブラケットアセンブリは前記フロートを回転可能に受け入れて前記ブラケットアセンブリに固定するように構成されたフロート係合部を含む、ブラケットアセンブリと、
前記ロングライン係合領域の一部に係合して前記ロングラインを前記ブラケットアセンブリに固定するように構成された少なくとも1つのロングライン係合クリップと、
を含む、水中バスケット取り付け機構。
【請求項5】
フロートと、
水中バスケットと、
前記水中バスケットをロングライン及び前記フロートに取り付けるための取り付け手段であって、前記取り付け手段は前記フロートと前記水中バスケットとの間に位置し、前記取り付け手段は、前記バスケットが前記ロングライン及び前記フロートから係合解除されたときに、前記フロートとともに残るように構成された第1の部分と、前記水中バスケットとともに残るように構成された第2の部分とを有する、取り付け手段と、
を含む、水中バスケットシステム。
【請求項6】
前記取り付け手段の前記第1の部分は、前記ロングラインを前記フロートに取り付けるように構成されたフリップアダプタを含む、請求項5に記載の水中バスケットシステム。
【請求項7】
前記第2の部分は、前記水中バスケットが前記ロングライン及び前記フロートから係合解除されたときに、前記水中バスケットに取り付けられたままであるように構成されたロックバーを含む、請求項5又は請求項6のいずれかに記載の水中バスケットシステム。
【請求項8】
前記ロックバーは、前記ロングラインに対して所定の横方向の向きで、前記ロックバーが前記水中バスケットを前記フロート及び前記ロングラインに選択的にロックすることを可能にする所定のロック位置を有するように構成される、請求項7に記載の水中バスケットシステム。
【請求項9】
前記取り付け手段は、前記水中バスケットの長軸に対して垂直方向に前記ロングラインを向けるように特に構成される、請求項5~8のいずれか一項に記載の水中バスケットシステム。
【請求項10】
前記取り付け手段は、前記水中バスケットの長軸に平行な方向に前記ロングラインを向けるように特に構成されている、請求項5~8のいずれか一項に記載の水中バスケットシステム。
【請求項11】
前記ロングラインに取り付け可能なベアリングアタッチメントをさらに備え、前記ベアリングアタッチメントが、前記取り付け手段とインタラクティブに係合するように構成されている、請求項5~10のいずれか一項に記載の水中バスケットシステム。
【請求項12】
前記ベアリングアタッチメントが、それを通る前記ロングラインを収容するように構成された管状中間部によって接続された2つの対向する球状端部を含む、請求項11に記載の水中バスケットシステム。
【請求項13】
第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部及び前記第2の端部を通って延びる長手方向軸と、頂部と、底部と、前記頂部から前記底部までの高さと、前記頂部と前記底部との間の側部と、を有する略矩形の本体と、
前記長手方向軸に垂直な第1のチャネルであって、ロングラインを収容するように構成される、第1のチャネルと、
前記第1の端部から前記長手方向軸に平行な前記第2の端部までの第2のチャネルであって、第1のチャネルの深さよりも浅い高さに沿った深さを有する第2のチャネルと、
を含む、水中バスケットフロート。
【請求項14】
前記第1のチャネルは、前記チャネルが前記フロートの前記底部において開放チャネルであるように、前記底部からの前記フロートの前記高さに沿って延びる、請求項13に記載の水中バスケットフロート。
【請求項15】
前記第2のチャネルは、前記第1のチャネルに対して垂直である、請求項13又は14のいずれかに記載の水中バスケットフロート。
【請求項16】
前記第2のチャネルは、前記第2のチャネルが前記フロートの前記底部において開放チャネルであるように、前記底部からの前記フロートの前記高さに沿って延びる、請求項13~15のいずれか一項に記載の水中バスケットフロート。
【請求項17】
前記第2のチャネルは、前記水中バスケットを前記フロートに取り付けるための取り付け機構のフリップアダプタを収容するように成形及び構成される、それに沿った偏差を含む、請求項13~16のいずれか一項に記載の水中バスケットフロート。
【請求項18】
前記フロートは、1つ以上の締結具をしっかりと受け入れるように構成された浮力材料から作られている、請求項13~17のいずれか一項に記載の水中バスケットフロート。
【請求項19】
前記材料は、前記フロートを破壊することなく、1つ以上の締結具を受け入れるように構成される、請求項18に記載の水中バスケットフロート。
【請求項20】
水中バスケットがロングラインから外れたとき、水中バスケットフロート及び前記ロングラインとともに残るように構成された第1の部分と、
前記水中バスケットが前記ロングラインから係合解除されたときに水中バスケットとともに残るように構成された第2の部分であって、前記第1の部分及び前記第2の部分がロングラインに対して垂直な前記バスケットの長さを位置決めするように方向づけられている、第2の部分と、
を含む、水中バスケット取り付け機構。
【請求項21】
前記第1の部分は上側部材及び下側部材を有するフリップアダプタであり、前記上側部材は前記下側部材から取り外し可能であり、前記上側部材及び前記下側部材は互いに係合されたとき、前記ロングラインをその間に挟むように構成される、請求項20に記載の水中バスケット取り付け機構。
【請求項22】
前記第2の部分が、前記バスケットの一部分内にスライド可能なロックバーで請求項20又は請求項21のいずれか一項に記載の水中バスケット取り付け機構。
【請求項23】
前記ロックバーは、前記ロングラインに対して所望の横方向の向きで、前記ロックバーが前記バスケットを前記フロート及び前記ロングラインに選択的にロックすることを可能にする所定のロック位置を有するように構成される、請求項22に記載の水中バスケット取り付け機構。
【請求項24】
前記機構は、前記フロートと前記バスケットとの間に単一のロングラインを位置決めするように特に構成される、請求項20~23のいずれか一項に記載の水中バスケット取り付け機構。
【請求項25】
前記ロングラインに取り付け可能なベアリングアタッチメントをさらに備える、請求項20~24のいずれか一項に記載の水中バスケット取り付け機構。
【請求項26】
前記ベアリングアタッチメントは、それを通る前記ロングラインを収容するように構成された管状中間部によって接続された2つの対向する球状端部を含む、請求項25に記載の水中バスケット取り付け機構。
【請求項27】
水中バスケットをロングラインに取り付けるための方法であって
前記水中バスケットの一部にロックバーを挿入することと、
前記水中バスケット及び前記ロックバーをフロートに、前記フロート及び前記バスケットの間に前記ロングラインが介在する方向づけで取り付けることと、
を含む、方法。
【請求項28】
前記水中バスケット及び前記ロックバーが、前記バスケットの長軸が前記ロングラインに対して垂直である方向づけで前記フロートに取り付けられる、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記バスケットを前記フロート及び前記ロングラインから取り外すことをさらに含む、請求項27又は28のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
前記バスケットが前記ロングラインに係合された状態で、前記バスケットを前記ロングラインの長手方向軸の周りに少なくとも90°反転させることをさらに含む、請求項27又は28のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、水中バスケットシステム及びその使用方法に関する。特に、水中バスケットシステムの使用は、水中バスケットシステムに含まれる水生生物の検査、処理、及び/又は収穫中の水中バスケットシステムのハンドリングを容易にする。
【背景技術】
【0002】
水生生物(例えば、二枚貝)を養殖するための従来の水中バスケットシステムは典型的にはハンドリングが容易ではなく、従来の水中バスケットシステムをサポートシステム(例えば、ロングライン又はドリップチューブ)に取り付けようと試みるときに課題を提示する。同様に、従来の水中バスケットシステムはまた、例えば、検査、処理、及び/又は収穫のためにバスケットシステムをボート又は陸上の拠点に運ぶ際に、水中バスケットシステムをサポートシステムから外そうと試みるときに、典型的には課題を提示する。したがって、バスケットシステムに含まれる水生生物の検査、処理、及び/又は収穫中の水中バスケットシステムのハンドリングの容易さを促進する水中バスケットシステム及び関連する使用方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
本目的のために、水生生物はクラスが二枚貝類の生物、より詳細にはサブクラスが異歯亜綱(Fleterodonta)、古異歯類(Paleoheterodonta)、もとえら類(Protobranchia)、及び翼形類(Pteriomorphia)の生物を含むと理解されるべきである。特に、現在の関心は、人間による消費に少なくとも適した上記のサブクラスの構成要素である。上記のサブクラスの人間による消費に適したそのような構成要素は、ハマグリ、ザルガイ、ムラサキイガイ、カキ、及びホタテを含むが、これらに限定されないと理解されるべきである。水生生物はまた、藻類、水生植物、甲殻類、魚類、軟体動物一般、及び/又は水産養殖に適した他の生物を含み得ることが理解されるのであろう。
【0004】
本発明の目的のために、水中養殖は、淡水、汽水、河口水、及び塩水環境における水生生物の養殖を含むと理解されるべきである。
【0005】
好ましい一態様では、本開示が水中バスケットシステムを説明する。
システムは、フロートと、水中バスケットと、フロート及びバスケットをロングラインに係合するように構成されたブラケットアセンブリとを含む。ブラケットアセンブリは、バスケット及びフロートの各々と解放可能に係合可能である。
【0006】
別の好ましい態様では、本開示がバスケット及びフロートをロングラインに取り付けるための水中バスケット取り付け機構を提示する。この機構は、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部及び第2の端部を通る長手方向軸とを有するブラケットアセンブリと、その中にロングラインの一部を受け入れるように構成されたロングライン係合領域とを含む。ブラケットアセンブリは、バスケットをブラケットアセンブリに解放可能に固定するために、長手方向軸に沿ってスライド可能なバスケット係合解除部を含む。ブラケットアセンブリは、フロートを回転可能に受け入れてブラケットアセンブリに固定するように構成されたフロート係合部分を含む。この機構は、ロングラインをブラケットアセンブリに固定するために、ロングライン係合領域の一部と係合するように構成された少なくとも1つのロングライン係合クリップを含む。
【0007】
本開示は、一態様において、水中バスケットシステムを提示する。水中バスケットシステムは、フロートと、バスケットと、取り付け手段とを含む。取り付け手段は、バスケットをロングライン及びフロートに取り付けるように構成される。取り付け手段は、フロートとバスケットとの間に配置される。取り付け手段は、バスケットがロングライン及びフロートから係合解除されたときに、フロートと係合したままであるように構成された第1の部分と、バスケットと係合したままであるように構成された第2の部分とを有する。当然のことながら、取り付け手段は、バスケット及びフロートをロングラインの周りに反転させるのを容易にするのに適したバスケット及びフロートに対して任意の位置に配置されてもよい。
【0008】
ロングラインという用語は、天然又は合成の材料、金属、及び/又は天然材料、プラスチック又はポリマーなどの合成材料、及び/又は金属の任意の組合せから製造されたケーブル、ロッド、ロープ、ストリング、ツインなどを含むと理解されるべきである。
【0009】
ロープは、鋼又は適当な金属合金、好ましくは耐腐食性のものからなるワイヤーロープ;コアー、綿、麻、ジュート、リネン、マニラ麻、サイザル麻、及び/又はわらなどの天然繊維からなるロープ;及び/又はアクリル、アラミド、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン及び/又はポリプロピレンからなるロープを含むことができる。用語「ロングライン」はまた、高密度ポリエチレン、ポリブチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、後塩素化ポリ塩化ビニル、及び/又は非可塑化ポリ塩化ビニルを含む適切なプラスチック材料から作られたパイプを含むと理解されるべきである。
【0010】
本開示は、別の態様において、水中バスケットフロートを提示する。水中バスケットフロートは、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部及び第2の端部を通って延びる長手方向軸と、頂部と、底部と、頂部から底部までの高さと、頂部と底部との間の側部とを有する略矩形の本体を含む。水中バスケットフロートはまた、長手方向軸に垂直な第1のチャネルであって、ロングラインを収容するように構成される第1のチャネルと、第1の端部から長手方向軸に平行な第2の端部までの第2のチャネルとを含む。第2のチャネルは、第1のチャネルの深さよりも浅い高さに沿った深さを有する。
【0011】
本開示は、別の態様では水中バスケット取り付け機構を提示する。取り付け機構は水中バスケットがロングラインから係合解除されたとき、水中バスケットフロート及びロングラインとともに残るように構成された第1の部分を含む。取り付け機構はまた、水中バスケットがロングラインから係合解除されたとき、水中バスケットとともに残るように構成された第2の部分を含む。第1の部分及び第2の部分は、水中バスケットの長さをロングラインに対して垂直に位置づけるように方向づけられる。
【0012】
本開示は、さらなる態様において、水中バスケットをロングラインに取り付ける方法を提示する。この方法はロックバーを水中バスケットの一部に挿入することと、水中バスケット及びロックバーをフロートに、フロートとバスケットとの間にロングラインが介在する向きで取り付けることとを含む。
【0013】
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明の両方は例示的かつ説明的なものにすぎず、特許請求されるように、本開示を限定するものではないことを理解されたい。
本明細書及び特許請求の範囲において、「含む(comprising)」という単語及び「含む(comprises)」及び「含む(comprise)」を含むその派生語は記載された整数のそれぞれを含むが、1つ以上のさらなる整数の包含を排除しない。
本明細書における「好ましい」又は「好ましくは」への基準は、単なる例示を意図することが理解されるのであろう。
【0014】
本明細書に添付され提出された特許請求の範囲は、参照により本明細書の本文に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は本開示のいくつかの実装を示し、説明とともに、本開示の利点及び原理を説明する。図面において:
【0016】
【
図1】本開示の好ましい実施形態による水中バスケットシステムの正面斜視図である。
【
図2】
図1の水中バスケットシステムの分解図である。
【
図3A】
図1の水中バスケットシステムの一部を形成するフリップアダプタの上面図である。
【
図4】
図1のシステムのフロートに挿入された
図3Aのフリップアダプタの底面斜視図である。
【
図5】
図1のバスケットに挿入可能なロックバーの斜視図である。
【
図6】本開示の別の好ましい実施形態による水中バスケットシステムの分解図である。
【
図7】
図6の水中バスケットシステムの別の分解図である。
【
図8】
図6の水中バスケットシステムの別の分解図である。
【
図9】
図6の水中バスケットシステムの正面斜視図である。
【
図10】
図6の水中バスケットシステムの上面図である。
【
図11】
図6の水中バスケットシステムの一部を形成するフリップアダプタ及びフロートの底面図である。
【
図12】
図11のフリップアダプタ及びフロートの別の底面図である。
【
図13】
図11のフリップアダプタ及びフロートの別の底面斜視図である。
【
図14】
図6の水中バスケットシステムの上面図である。
【
図15】本開示の好ましい実施形態によるロック機構の側面斜視図である。
【
図17】
図16のキー溝と、ロック係合状態にある締結具との別の底面斜視図である。
【
図18】本開示の別の好ましい実施形態による、バスケット及びフロートをロングラインに接続するためのメインブラケットアセンブリの斜視図である。
【
図19】
図18のメインブラケットと係合可能なクリップの斜視図である。
【
図21】
図20のメインブラケット及びクリップがその中にロングラインを固定している斜視図である。
【
図24】バスケットラッチブラケットと係合した
図22Aのハンドルの斜視図である。
【
図25】
図18のメインブラケットにバスケットを固定するのを助けるために、ラッチブラケット及びその上に係合可能な軸ブラケットを有する水中バスケットの上部斜視図である。
【
図28】
図27のバスケットに係合されたメインブラケットのフロート係合端部の斜視図である。
【
図29】
図28のバスケットに係合されたメインブラケットのハンドル係合端部の斜視図である。
【
図30】
図28のメインブラケットのハンドル係合端部にラッチされた
図22Aのハンドルの拡大斜視図である。
【
図31】
図25の水中バスケットで使用するためのフロートの端部の拡大斜視図である。
【
図32】
図29のメインブラケット及びバスケットと係合するように位置づけられた
図31のフロートの斜視図である。
【
図36】
図25のバスケットを
図32のメインブラケット及びフロートから外した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示の以下の詳細な説明は、添付の図面を参照する。説明は例示的な実施形態を含むが、他の実施形態も可能であり、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、説明された実施形態に変更を加えることができる。
【0018】
可能な限り、同じ参照番号は同じ及び同様の部分を指すために、図面及び以下の説明全体にわたって使用される。図面に示される部分のうちのいくつかの寸法は明瞭さ又は例示の目的のために、修正及び/又は誇張されている場合がある。ここで、本開示の現在の好ましい実施形態を詳細に参照するが、その実施例は添付の図面に示されている。
【0019】
図1~
図5は、水中バスケットシステム100の好ましい実施形態を示す。水中バスケットシステム100は、水中バスケットフロート102と、水中バスケット104、例えばカキバスケットと、取り付け手段106とを含む。取り付け手段106は、水中バスケット104をロングライン108及び水中バスケットフロート102に取り付けるように構成される。取り付け手段106は、好ましくは水中バスケットフロート102と水中バスケット104との間に配置される。取り付け手段は、水中バスケット104がロングライン108及び水中バスケットフロート102から係合解除されたとき、水中バスケットフロート102と一緒に留まるように構成された第1の部分110と、水中バスケット104と一緒に留まるように構成された第2の部分112とを有する。
【0020】
好ましい実施形態では、取り付け手段106の第1の部分110は、水中バスケットフロート102にロングライン108を取り付けるように構成されたフリップアダプタ114を含む。
【0021】
フリップアダプタ114は、フリップアダプタをロックアダプタにロックするための少なくとも1つのスプリングロックを含むことができることが理解されよう。スプリングロックは、例示にすぎないが、バネ式ボルトを含んでもよい。バネ式ボルトは、例示にすぎないが、バネ式ボルトをロック解除して、ライン及び/又はフロートからの水中バスケットの解放を容易にするために、好適に構成されたキーを含むことができる。スプリングロックは、金属及び/又は適切な弾性材料などの適切な材料から製造され得ることが理解されよう。
【0022】
別の好ましい実施形態では、第2の部分112は、水中バスケット104がロングライン108及び水中バスケットフロート102から係合解除されたとき、水中バスケット104に取り付けられたままであるように構成されたロックバー116を含む。ロックバー116は、ロングライン108に対して所定の横方向の方向づけで、ロックバー116が水中バスケット104を水中バスケットフロート102及びロングライン108に選択的にロックすることを可能にする所定のロック位置118を備えて構成される。取り付け手段106は好ましくは、水中バスケット104の長軸166に対して垂直方向にロングライン108を向けるように構成される。水中バスケットシステム100は、ロングライン108に取り付け可能なベアリングアタッチメント120をさらに含む。ベアリングアタッチメント120は、取り付け手段106とインタラクティブに係合するように構成される。
図2に示されるように、ベアリングアタッチメント120は、それを通るロングライン108を収容するように構成された管状中間部126によって接続された2つの対向する球状端部122、124を含む。
【0023】
図1、2、及び4を参照すると、水中バスケットフロート102は、第1の端部130と、第2の端部132と、第1の端部130及び第2の端部132を通って延びる長手方向軸134と、頂部136と、底部138と、頂部136から底部138までの高さ140と、頂部136と底部138との間の側部141、142とを有する、概ね矩形の本体128を含む。好ましくは、第2のチャネル146が第1のチャネル144に対して垂直である。第2のチャネル146は、第2のチャネル146が
図4に示されるように水中バスケットフロート102の底部138における開放チャネルであるように、水中バスケットフロート102の高さ140に沿って底部138から延在する。
図4に示されるように、第2のチャネル146は、水中バスケット104を水中バスケットフロート102に取り付けるための取り付け機構154のフリップアダプタ114を収容するように成形及び構成される、それに沿った偏差152を含む。
【0024】
図2、3A、3B、4、及び5は、水中バスケット取り付け機構160の好ましい実施形態を示す。水中バスケット取り付け機構160は水中バスケット104がロングライン108から係合解除されたときに、水中バスケットフロート102及びロングライン108とともに残るように構成された第1の部分110を含む。水中バスケット取り付け機構160はまた、水中バスケット104がロングライン108から係合解除されたとき、取り付けねじ156、158を介して水中バスケット104とともに残るように構成された第2の部分112を含む。第1の部分110及び第2の部分112は、水中バスケット104の長さをロングライン108に対して垂直に位置するように方向づけられる。
【0025】
好ましくは、第1の部分110が上側部材及び下側部材164(
図2)を有するフリップアダプタ114の一部であり、上側部材は下側部材164から取り外し可能であり、上側部材及び下側部材164は互いに係合されると、それらの間にロングライン108を挟むように構成される。
【0026】
図5に示すように、取り付け機構160の第2の部分112は、水中バスケット104の一部分にスライド可能なロックバー116を形成する。ロックバー116は、ロックバー116が水中バスケットフロート102及びロングライン108に、ロングライン108に対して所望の横方向の方向づけで、水中バスケット104を選択的にロックすることを可能にする所定のロック位置118を備えて構成される。水中バスケット取り付け機構160は、好ましくは水中バスケットフロート102と水中バスケット104との間に単一のロングライン108を位置づけるように構成される。水中バスケット取り付け機構160は、好ましくはロングラインに取り付け可能なベアリング取り付け部を含む。ベアリングアタッチメントは、
図2に示されるように、それを通るロングラインを収容するように構成された管状中間部によって接続された2つの対向する球状端部を含む。
【0027】
本開示はまた、水中バスケット104をロングライン108に取り付ける方法に関する。この方法は、ロックバー116を水中バスケット104の一部に挿入することと、水中バスケット104の長軸166がロングライン108に対して垂直である方向づけで、水中バスケット104及びロックバー116を水中バスケットフロート102に取り付けることとを含む。好ましくは、ロングライン108が水中バスケットフロート102と水中バスケット104との間に介在する。この方法はまた、水中バスケットフロート102及びロングライン108から水中バスケット104を取り外すことを含む。この方法は、水中バスケット104がロングライン108に係合されている間に、水中バスケット104をロングライン108の長手方向軸168の周りに反転させることをさらに含む。
【0028】
図6~
図17は、206とラベル付けされた水中バスケット取り付け機構の別の好ましい実施形態を示す。水中バスケット取り付け機構206は、フロートスパイン208と、少なくとも1つのロック機構210、212とを含む(
図11)。
【0029】
水中バスケットフロート102は、水中バスケットフロート102を破壊することなく、1つ以上の締結具、例えば、1つ以上の発泡体ロックピン270、272をしっかりと受け入れるように構成された浮力材料から構成される。各締結具270、272は、グリップ274及びステム276を有する(
図15参照)。好ましくは、各締結具270、272は使用時に、水中バスケットフロート102を通過し、フロートスパイン208と係合して、水中バスケットフロート102をフロートスパイン208にロックするように構成される。
【0030】
ロック機構210、212は使用時に、フロートスパイン208が水中バスケット104上の1つ以上のアンカーポイントにロックされるように、1つ以上のアンカー284、286(
図11)を含む。フロートスパイン208はまた、使用時に、1つ以上の締結具270、272のロックタブを受け入れるように各々成形及び構成された1つ以上のキー溝278、280を含む。各キー溝278、280は、使用時に、各締結具270、272がロック位置に位置づけられて水中バスケットフロート102及び水中バスケット104をロングライン108上にロックすることができるように、その中に配置されたロック構成282(
図16)を含む。
図6に示されるように、水中バスケット取り付け機構206は、ロングライン108に取り付け可能なベアリングアタッチメント120を含む。好ましくは、ベアリングアタッチメント120は、それを通るロングライン108を収容するように構成された管状中間部126によって接続された2つの対向する球状端部122、124を含む。
【0031】
好ましい実施形態では1つ以上のアンカー284、286のうちの少なくとも1つは、使用時に、水中バスケット104上に配置されたロックアンカーポイントによってロック可能に受け入れるように構成されるスライド可能なロックボルトである。
図11~13に示すように、スライド可能なロックボルト284は、使用時に、第1の方向300に引っ張られてロックアンカーポイントに対してロック位置にスライド可能なロックボルト284を位置づけ、使用時に、第2の方向302に押されてロックアンカーポイントに対してロック解除位置にスライド可能なロックボルト284を位置づけてもよい。
【0032】
好ましくは、1つ以上のアンカーポイントは、水中バスケット10アンカーポイントは、水中バスケットと一体に形成されてもよく、又は水中バスケットに取り付けられてもよい。
【0033】
好ましくは使用時に、水中バスケットフロート102は、各ステム276の各フランジを付勢して、それぞれのロック構成282とロック係合させる。各締結具が水中バスケットフロート102を通過して水中バスケットフロート102を水中バスケット104に固定する際の水中バスケットフロート102の弾性変形は、このような付勢を提供し得ることが理解されよう。
【0034】
図14は、第1の位置(
図11)及び第2の位置(
図12)にある締結具270、272の好ましい実施形態を示す。当然のことながら、第1の位置はロック位置を表し、第2の位置はロック解除位置を表してもよく、又はその逆であってもよい。ロック位置への言及は、本目的のために、水中バスケットフロート102が水中バスケット104上にロックされることを意味するものと理解され、ロック解除位置は、水中バスケットフロート102が水中バスケット104から係合解除され得ることを意味するものと理解されたい。
【0035】
図15~
図17はファスナ(例えば、270)及びフロートスパイン208の好ましい実施形態を示す。フロートスパイン208は使用時に、ファスナ(例えば、270)のステム276のフランジを受け入れるように各々成形及び構成された1つ以上のキー溝278、280を含む。各キー溝278、280は、使用時に、各締結具270、272がロック位置に配置されて、水中バスケットフロート及び水中バスケットをロングライン上にロックすることができるように、その中に配置されたロック構成282を含む。
【0036】
好ましくは、水中バスケットシステムは、耐劣化性材料から製造される。また、好ましくは、水中バスケットシステムは、耐腐食性の材料から製造される。そのような耐劣化性及び/又は耐腐食性材料は、耐UV性ポリマー、耐UV安定剤を含むポリマー、耐熱劣化性ポリマー、耐光酸化性ポリマー、耐オゾン分解性ポリマー、耐酸化性ポリマー、耐鎖切断性ポリマー、及び/又は前述のポリマーの任意の組合せであってもよい。本関心のポリマーは、1種以上の酸化防止剤、UV吸収剤などの光安定剤、UVクエンチャー、又はヒンダード光アミン安定剤を含むことができる。ポリマーはまた、酸捕捉剤、熱安定剤、及び殺生物剤を含んでもよい。
【0037】
そのような殺生物剤は、有害な生物又は病原体によるポリマーの分解、そのような有害な生物又は病原体による水中バスケットのコロニー形成を制限し得、及び/又は水中バスケットに含まれる二枚貝又は二枚貝を消費した人間における疾患を制限/低減し得る。そのような有害な生物又は病原体は、細菌、真菌、原生生物、ウイルス、植物、スポンジ、カタツムリ、コムギ、カニ、ロブスター、扁形動物、ヒル、海星、魚、及び/又は二枚貝に有害であることが知られている任意の他の動物であり得る。
【0038】
そのような耐劣化性及び/又は耐腐食性材料は、耐腐食性である適切な金属又は金属合金であり得る。特に好ましい金属又は金属合金は、水中環境における腐食に対して耐性があるものである。当業者は、そのような金属又は金属が、単なる例示として、少なくとも海洋グレードのステンレス鋼及び/又は二相鋼を含むことができることを理解するのであろう。
【0039】
好ましくは、本明細書に開示される水中バスケットフロートは、単一の浮力構成要素として製造されてもよく、又は複数の浮力構成要素、すなわち2つ以上の浮力構成要素から組み立てられてもよい。また、好ましくは、本明細書に開示される水中バスケットフロートは、水中バスケットフロートを破壊することなく、1つ以上の締結具、例えば、1つ以上のねじ、1つ以上のクランプ、1つ以上のクリップなどをしっかりと受け入れるように構成された浮力材料から構成され得る。本明細書で使用するとき、用語「破壊された」は、水中バスケットが結果として水中環境において十分に及び/又は効果的に支持されないように、フロートの浮力の低減を意味すると解釈されるべきである。
【0040】
浮力材料は、水中環境において浮力を発揮するべきであることが理解されるのであろう。そのような浮力材料は、発泡体を含むことができる。このような発泡体は、連続気泡発泡体、独立気泡発泡体、又は連続気泡発泡体と独立気泡発泡体との組合せであってもよい。好ましくは、発泡体がポリウレタン、ポリスチレン、樹脂、及び/又は任意の適切に製造された発泡体材料から製造され得る。発泡体は、高い強度対重量比を有する。発泡体は、高密度スキン及び低密度コアを有する一体化スキン発泡体であってもよい。発泡体は、マトリックス材料内に中空粒子を含むことができる。中空粒子は、ガラス、セラミック、及び/又はポリマーなどの適切な材料から製造することができる。あるいは、発泡体は適切な金属発泡体であってもよい。好ましくは、金属発泡体が耐腐食性であるべきであり、及び/又は耐腐食性スキン中に封入されるべきである。
【0041】
使用中、バスケットは、水中バスケットシステムに収容された水生生物の検査、処理、及び/又は採取中にロングラインから取り外されてもよい。水中バスケットシステムに含まれる水生生物のそのような検査、処理、及び/又は収穫は現場で、すなわち、ボート上又はボートと並んで、又は現場外で、すなわち、陸上、橋脚、ジェットなどで行われ得る。また、使用時に、水中バスケット104は90°、180°、270°、360°、又は水中バスケット104に収容された生物の検査、処理、及び/又は収穫のために、ロングライン108の長手方向軸168の周りに必要な程度まで反転されてもよい。
【0042】
検査は、成長の進行をチェックすること、生物付着をチェックすること、病原体、例えば、細菌、真菌、寄生虫、原生生物、ウイルス、及び/又は藻類病原体、又は水中バスケット104に含まれる生物に有害な植物もしくは動物の存在をチェックすることを含み得る。処理は、水中バスケット104に含まれる生物に有害な病原体、植物、及び/又は動物の存在から生じる任意の効果を修復するための処理を含むことができる。
【0043】
ここで
図18~36を参照すると、本開示の別の好ましい実施形態による水中バスケットシステム300が示されている。システム300は、システム300がフロート302及びバスケット304をドリップチューブ又はロングライン308に固定するように構成された管ブラケットアセンブリ380を備えて構成されることを除いて、システム100と同様である。システム300は、バスケット及び/又はフロートが迅速かつ効率的な組み立て及び分解のために、相互依存的にロングラインに取り付け可能及び取り外し可能であることを許容するように構成される。
図18を参照すると、ブラケット380は、第1のハンドル係合端部381と、長手方向軸に沿ってハンドル係合端部に対向する第2のフロート係合端部382とを含む。ブラケット380は、ブラケット380の長さに沿ってほぼ中間に位置するライン保持又は係合エリア383をさらに含む。ライン保持領域383は、バスケット304がロングラインに取り付けられたときにロングラインに対して略垂直に方向づけられるように、ブラケット380の長手方向軸に対して略垂直に方向づけされた軸を有する。
【0044】
図18~
図20を参照すると、ロングライン308は、一対のクリップ384によってブラケット380に固定されている。各クリップ384は、ライン係合領域383の端部に位置するクリップ係合領域385の上に重なり、スナップして協働的に係合するように構成される。
図19及び
図20に示すように、クリップ384は、ライン係合領域383の各端部に位置するタブの下に挟み込むように構成された端部を含む。
【0045】
図22A~24は、ハンドル係合端部381、ならびにバスケットラッチブラケット386及び解放ハンドル387とのその相互作用のより詳細を示す。
図22A及び22Bを参照すると、ハンドル387は、ハンドル部分から突出する一対の平行ハンドルピン388を含む。フランドルピン388はそれぞれ、好ましくは、ハンドル387をメインブラケット380に保持し、バスケット304をメインブラケット380に係合及び係合解除するときのハンドル387の長手方向移動を制限するように構成されたタブストップ389を含む。
図24を参照すると、ハンドルピン388はバスケットラッチブラケット386の一部分の下に存在し、保持されるように構成されることが好ましい。
【0046】
図25は、前述のようなスライド可能なロックバーを用いてバスケット304の頂部と係合可能なバスケットラッチブラケット386及びバスケット軸ブラケット390を有するバスケット304を示す。バスケットラッチブラケット386及びバスケット軸ブラケット390は、
図1~17の実施形態に関連して上述したロックバーとバスケットとの間の相互作用と同様に、ロックバーをバスケット304の頂部を通して、かつブラケット386及び390の下面を通してスライドさせることによって、バスケット304に固定される。
【0047】
ここで
図26~
図30を参照すると、メインブラケット380は、
図27に示されるように、フロート係合端部382の一対のタブがバスケット軸ブラケット390の対応するピン391の下に嵌合するように、バスケット304の頂部上に位置決めされ、角度を付けられる。フロート係合端部382が軸ブラケット390と係合すると、メインブラケット380のハンドル係合端部381は、ハンドル係合端部381を
図28及び29に示す位置に押し込むことによってハンドル係合端部381がバスケットラッチブラケット386と係合するように、バスケット304に向かって回転される。これは、
図30に示されるように、ハンドル係合端部381のラッチ392がハンドル387のラッチ受け入れ領域と係合するまでハンドルを押して、ハンドルを適所にラッチすることを含む。
【0048】
ここで
図31を参照すると、フロート302は、
図34に示されるように、フロートピンキー395を受け入れるように構成された一対の対向するキースロット394を好ましくは含む開口端部393を有する。
図32~
図34を参照すると、フロート302は、フロート係合端部382において対向するピン396、397の下にフロートループを挿入することによって、メインブラケット380と係合される。この係合は、キースロット394がメインブラケット380のハンドル係合端部381の湾曲部分398(
図30及び
図34)と位置合わせされるまで、フロート302の開口端部393をブラケット380のハンドル係合端部381に向かって回転させることによって、フロート302がメインブラケット380に取り付けられることを可能にする。湾曲部分398がキースロット394と位置合わせされると、フロートピンキー395は、
図35に示されるようにフロート302をメインブラケット380に固定するために、
図34においてそれを通して横方向に挿入される。
【0049】
バスケットをメインブラケット380から係合解除するために、ユーザは、ラッチ392を持ち上げ、
図36に示すように解放ハンドル387を長手方向に引き離す。フロート302は、ピンキー395を引き出すことによって、メインブラケット380から係合解除され得る。
【0050】
上述から、バスケット及びフロートは独立して、メインブラケットに、したがって、ロングラインに、係合及び係合解除されてもよいことが分かる。そのような構成は、フロート及びバスケットのいずれか又は両方を維持するための柔軟性を高め、海洋環境における水産収穫システムの展開の容易さを増加させる。これは、困難な海洋環境においてシステムを適合させる際に特に有利であり、本質的に単一の問題のある要素に過ぎないものを置き換えるために、面倒で時間のかかるシャットダウン及びライン全体の交換を伴うことなく、欠陥のある又は破損した要素の容易な交換を可能にする。
【0051】
必要に応じて、システムはバスケットをロングラインに取り付けることにより、バスケットが逆向きなどの固定された向きに留まることを可能にするように構成されてもよく、その結果、水揚げされた魚を乾燥させて衛生状態を保つようにしてもよい。
【0052】
バスケットは、意図された目的に適した任意の寸法構成であってもよいことが理解されよう。単に例として、バスケットは、正方形又は楕円形の構成を有することができる。バスケットが正方形の向きを有する場合、又はその最長寸法が取り付けられたときにロングラインに平行である場合、ロングラインの周りのバスケットの回転は、その最長寸法に平行であることが理解されるであろう。
【0053】
必要に応じて、バスケットは相互接続可能なモジュール方式で構成されてもよく、その結果、バスケットは相互に取り付けられて、設計される環境に応じて適切な寸法の1つ以上の細長いバスケットを形成する。
【0054】
開示される水中バスケットシステムの1つ以上の好ましい実施形態の例示的な利点及びその使用方法は、いかを含む:
●使用中、すなわち、ロングライン上の所定の位置にあるときに、フロートの水中バスケットへの/からの迅速な取り付け又は除去を容易にすること。
●水中バスケットを取り外すと取り外すことができるフリップアダプタを使用したベアリング周りのフロートの取り付け。
●ベアリングの周りにバランスよく配置された複数の適切な位置でフリップアダプタを係合するように構成されたロックバー。
●バスケットの端部キャップを所定の位置に取り付けたまま簡単に取り外すことができるロックバー。
●ロックアダプタの位置を増やすように適合されたロックバー。
●水中バスケットがフロートから容易に外れるような、ロックバーへの迅速なアクセス。
●水中バスケットの頂部にぴったりと嵌まったフロート。
●フロートは、ベアリングに容易に固定することができる。
●フロートは、水中バスケットが外されてもラインに取り付けられたままであり、必要なときに容易に水中バスケットに再装着可能である。
●水中バスケットの適切な構成の周りにぴったりと嵌まるように成形され、構成されるフリップアダプタ。
●フリップアダプタ端部上のロックアダプタに対応するロックタブデザインを含むフリップアダプタであって、好適には、ベアリング下のロックバーの少なくとも1つの追加の係合を有するもの。
●ライン上のベアリングは、バスケットがラインに沿って移動するのを阻止する。
●ベアリングは、摩耗を減らして耐摩耗性及び強度を与え、バスケットを所定の位置に保持するためにラインを保護する。
●ラインが切れても、すべてのバスケットは、ラインから外れることなくライン上に残る。
●バスケットを個別に回収し、既存の陸上グレーディングシステムで利用することができる。このため、農家は、必要なインフラストラクチャを購入した場合にボートやパントで作業することも、現在の土地基盤を利用することも可能で、より柔軟に対応することができる。
●バスケットは、すべてのバスケットを1つのラインにスレッドする必要はなく、個別に展開できる。
●浮きを取り除いた状態で、バスケットを氷の下に沈めて越冬させることができる。
●バスケットはインフラストラクチャ及び二枚貝、例えばカキに対する損傷のリスクを低減するために、波の影響を受けやすい環境条件下で沈められ得る。
●ラインはフロートとバスケットとの間の中心であり、すなわち、バスケット及びフロートのフリップを容易にするのに役立つように、重心に近い。
【0055】
前述の利点のうちの1つ以上は、すべての実施形態に適用される必要はなく、寸法、環境、ならびに動作使用及び目的などの要因に依存することが理解されよう。一実施形態に関して説明した特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく、必要に応じて、他の実施形態に適用するか、又は他の実施形態の特徴と組み合わせるか、又はそれらと交換することができる。
【0056】
本発明の他の実施形態は、本明細書の考察及び本明細書に開示される特徴の実施から当業者には明らかであろう。本明細書及び各実施形態は単なる例示を意図するものであり、本発明の真の範囲及び趣旨は、特許請求の範囲に記載する。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中バスケットシステム用のブラケットアセンブリであって、前記バスケットシステムは、バスケットと、フロートと、ロングラインとを備え、前記ブラケットアセンブリは、
前記バスケットを前記ブラケットアセンブリに固定するためのバスケット係合部と、
前記フロートを前記ブラケットアセンブリに固定するためのフロート係合部と、
個々の前記ブラケットの迅速な前記ロングラインへの取り付け又は前記ロングラインからの取り外しのために、前記ロングラインを前記ブラケットアセンブリに解放可能に固定するためのロングライン係合部と、
を備える、ブラケットアセンブリ。
【請求項2】
前記バスケット係合部は、前記バスケットを前記ブラケットアセンブリに解放可能に固定する、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項3】
前記フロートの解放可能な係合とは独立した前記バスケットの解放可能な係合のために構成される、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項4】
前記フロート係合部は、前記フロートを前記ブラケットアセンブリに解放可能に固定する、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項5】
前記バスケットの解放可能な係合とは独立した前記フロートの解放可能な係合のために構成される、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項6】
第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部及び前記第2の端部を通る長手方向軸と、その中にロングラインの一部を受け入れるように構成されたロングライン係合領域とを備える、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項7】
前記フロート及び/又は前記バスケットの前記ブラケットアセンブリからの係合解除の後に、前記ロングラインに取り付けられたままであるように構成される、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項8】
前記ロングライン係合領域の一部と係合して前記ロングラインを前記ブラケットアセンブリに固定するように構成されたロングライン係合クリップを備える、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項9】
前記クリップは、前記ロングライン係合領域の端部に位置するクリップ係合領域の上に重なり、スナップして協働的に係合するように構成される、請求項8に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項10】
前記クリップは、前記ロングライン係合領域の各端部に配置されたタブの下に挟み込むように構成された端部を含む、請求項8に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項11】
前記ブラケットアセンブリは、前記水中バスケットの長軸に垂直な方向に前記ロングラインを向けるように特に構成される、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項12】
前記ブラケットアセンブリは、前記水中バスケットの長軸に平行な方向に前記ロングラインを向けるように特に構成される、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項13】
前記フロートと前記バスケットとの間に配置される、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項14】
前記バスケットが前記ロングライン及び前記フロートから係合解除されたときに、前記フロートとともに残るように構成された第1の部分と、前記バスケットとともに残るように構成された第2の部分と、を備える、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項15】
前記バスケットを前記ブラケットアセンブリに解放可能に固定するために、前記長手方向軸に沿ってスライド可能なバスケット係合解放部を備える、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項16】
前記ブラケットアセンブリは、前記フロートを回転可能に受け入れて前記ブラケットアセンブリに固定するように構成されたフロート係合部を含む、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項17】
前記バスケット及び/又は前記フロートが迅速かつ効率的な組み立て及び分解のために、前記ロングラインに相互依存的に取り付け可能及び取り外し可能であることを許容するように構成された、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項18】
水中バスケットフロートにロングラインを取り付けるように構成されたフリップアダプタを備える、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項19】
ロングラインに取り付け可能なベアリングアタッチメントを備える、請求項1に記載のブラケットアセンブリ。
【請求項20】
前記ベアリングアタッチメントは、それを通るロングラインを収容するように構成された管状中間部によって接続された2つの対向する球状端部を備える、請求項19に記載のブラケットアセンブリ。
【国際調査報告】