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特表2023-512198リンパ節及び胸管にアクセスするための針デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-24
(54)【発明の名称】リンパ節及び胸管にアクセスするための針デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/32 20060101AFI20230316BHJP
【FI】
A61M5/32
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022545775
(86)(22)【出願日】2021-01-25
(85)【翻訳文提出日】2022-09-08
(86)【国際出願番号】 US2021014971
(87)【国際公開番号】W WO2021151101
(87)【国際公開日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】62/965,154
(32)【優先日】2020-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/965,159
(32)【優先日】2020-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522297247
【氏名又は名称】シュアアックス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SureAx, Inc.
【住所又は居所原語表記】11107 Roselle Street, Suite 213 San Diego, CA 92121 (US)
(74)【代理人】
【識別番号】100105131
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 満
(74)【代理人】
【識別番号】100105795
【弁理士】
【氏名又は名称】名塚 聡
(72)【発明者】
【氏名】カッサブ,ハッサン エス.
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA10
4C066CC03
4C066KK03
(57)【要約】
リンパ節及び胸管にアクセスするための針デバイス。リンパ節への挿入のための針デバイスであって、そのリンパ節へのアクセス後に固定される針デバイスが記載される。針は、針の側壁内の針開口を通して流体を吸引又は導入することができる。針は湾曲していてもよい。針デバイスはまた、流体用のチャネルを有する可能性がある。そのチャネルは側壁に開口を有してもよく、又はルーメンと並んだ別個のチャネルであてもよく、遠位開口を有することができる。針を固定することはフック、螺旋状要素、バルーン又は接着剤を介して達成することができ、これらは開放針先端又はチャネル開口を介して導入することができる。螺旋状要素は、その螺旋状要素を回転させるように構成された駆動部に取り付けられてもよい。
【選択図】 図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
針デバイスであって、
針の遠位端又はその近くの針開口で終端する、そこを通って画定される針ルーメンを有する針と、
組織に可逆的に係合するように構成され、針ルーメンを通して前記組織又はそのルーメンに流体を導入するようにさらに構成される前記針デバイスと、
を備える、針デバイス。
【請求項2】
前記針ルーメン内に配置された固定デバイスと、前記針開口から少なくとも部分的に突出し、組織に可逆的に係合するように構成される螺旋状要素と、をさらに備える、請求項1に記載の針デバイス。
【請求項3】
前記固定デバイスは螺旋状要素を備え、前記螺旋状要素はリンパ節に可逆的に係合するように構成される、請求項2に記載の針デバイス。
【請求項4】
前記針開口から前記固定デバイスを突出させ、前記針開口内に前記固定デバイスを後退させるように構成される駆動アセンブリをさらに備える、請求項3に記載の針デバイス。
【請求項5】
前記駆動アセンブリは前記螺旋状要素を前記リンパ節内に推進するために、前記螺旋状要素に動作可能に接続されたばね付き機構を備える、請求項4に記載の針デバイス。
【請求項6】
前記ばね付き機構は、手動機構を使用して手動でトリガされるように構成される、請求項5に記載の針デバイス。
【請求項7】
前記螺旋状要素が、鋭利で直線状の遠位先端で終端するヘリカル状遠位端を備える、請求項3に記載の針デバイス。
【請求項8】
前記針が、前記針の長手方向部分の長手方向軸に対してある角度で曲げられた遠位部分を有する、請求項1に記載の針デバイス。
【請求項9】
前記角度は、14度~20度である、請求項8に記載の針デバイス。
【請求項10】
前記遠位部分が、約5mmの長さである、請求項9に記載の針デバイス。
【請求項11】
0.014インチの直径を有するガイドワイヤを使用してガイドワイヤを交換するように構成される、請求項9に記載の針デバイス。
【請求項12】
前記針の前記遠位端は、傾斜している、請求項9に記載の針デバイス。
【請求項13】
前記傾斜が、前記長手方向軸に対して約15度である、請求項12に記載の針デバイス。
【請求項14】
前記針の前記遠位端は、胸管を穿刺するように構成される、請求項12に記載の針デバイス。
【請求項15】
キットの一部を形成し、前記キットはさらに
第2の針デバイスと、
ガイドワイヤと、
を備える、請求項1に記載の針デバイス。
【請求項16】
前記針デバイスがリンパ節に可逆的に係合するように構成され、前記第2の針デバイスが胸管を穿刺するように構成される、請求項15に記載のキット。
【請求項17】
前記ガイドワイヤ上で前記胸管をカニューレ挿入するように構成されたマイクロカテーテルさらに備える、請求項16に記載のキット。
【請求項18】
前記針開口が、前記針の前記遠位端の近位の前記針の側壁を通って配置される、請求項1に記載の針デバイス。
【請求項19】
前記針に平行に延びるチャネルであって、チャネルルーメンとチャネル開口とをさらに備え、前記チャネル開口と前記チャネルルーメンとが流体連通しており、前記チャネルルーメンが前記針ルーメン内に配置され、前記チャネル開口が前記針開口の近位側の針の側壁内に配置されている、請求項18に記載の針デバイス。
【請求項20】
チャネルルーメン内に配置された固定手段をさらに備える、請求項19に記載の針デバイス。
【請求項21】
前記遠位端は、湾曲した遠位先端を備える、請求項20に記載の針デバイス。
【請求項22】
前記遠位先端は、閉鎖端を有する、請求項21に記載の針デバイス。
【請求項23】
前記チャネルルーメン及び前記針ルーメンは互いに流体連通していない、請求項20に記載の針デバイス。
【請求項24】
前記固定手段が、フック、螺旋状要素及び接着剤からなる群から選択される、請求項20に記載の針デバイス。
【請求項25】
前記固定手段が螺旋状要素であり、前記針デバイスが、前記螺旋状要素に取り付けられ、前記螺旋状要素を回転させるように構成された駆動アセンブリをさらに備える、請求項20に記載の針デバイス。
【請求項26】
針の遠位端又はその付近の針開口で終端する、そこを通って画定される針ルーメンを有する針と、
前記針ルーメン内に配置された固定デバイスと、前記針開口から少なくとも部分的に突出し、組織に可逆的に係合するように構成される前記螺旋状要素と、を備える、針デバイスであって、
前記針デバイスは、組織を可逆的に穿刺するように構成され、前記針ルーメンを通して前記組織又はそのルーメンに流体を導入するようにさらに構成される、
該針デバイス。
【請求項27】
前記固定デバイスは螺旋状要素を備え、前記螺旋状要素はリンパ節に可逆的に係合するように構成される、請求項26に記載の針デバイス。
【請求項28】
前記針開口から前記固定デバイスを突出させ、前記針開口内に前記固定デバイスを後退させるように構成される駆動アセンブリをさらに備える、請求項27に記載の針デバイス。
【請求項29】
前記駆動アセンブリは前記螺旋状要素を前記リンパ節内に推進するために、前記螺旋状要素に動作可能に接続されたばね付き機構を備える、請求項28に記載の針デバイス。
【請求項30】
前記ばね付き機構は、手動機構を使用して手動でトリガされるように構成される、請求項29に記載の針デバイス。
【請求項31】
前記螺旋状要素が、鋭利で直線状の遠位先端で終端するヘリカル状遠位端を備える、請求項27に記載の針デバイス。
【請求項32】
前記針が、前記針の長手方向部分の長手方向軸に対してある角度で曲げられた遠位部分を有する、請求項26に記載の針デバイス。
【請求項33】
前記角度が14度~20度である、請求項32に記載の針デバイス。
【請求項34】
前記遠位部分が、約5mmの長さである、請求項33に記載の針デバイス。
【請求項35】
0.014インチの直径を有するガイドワイヤを使用してガイドワイヤを交換するように構成される、請求項33に記載の針デバイス。
【請求項36】
前記針の前記遠位端は、傾斜している、請求項33に記載の針デバイス。
【請求項37】
前記傾斜が、前記長手方向軸に対して約15度である、請求項36に記載の針デバイス。
【請求項38】
前記針の前記遠位端は、胸管を穿刺するように構成される、請求項36に記載の針デバイス。
【請求項39】
キットの一部を形成し、前記キットは、
第2の針デバイスと、
ガイドワイヤと、
をさらに備える、請求項26に記載の針デバイス。
【請求項40】
前記針デバイスがリンパ節に可逆的に係合するように構成され、前記第2の針デバイスが胸管を穿刺するように構成される、請求項39に記載のキット。
【請求項41】
前記ガイドワイヤ上で前記胸管をカニューレ挿入するように構成されたマイクロカテーテルをさらに備える、請求項40に記載のキット。
【請求項42】
リンパ節にアクセスし、針を適所に固定するための針デバイスであって、
遠位先端と、針ルーメンと、側壁と、前記遠位先端の近位の前記側壁内の針開口とを有する針であって、前記針ルーメンと前記針開口とが流体連通している、針と、
前記針に平行に延びるチャネルであって、チャネルルーメンとチャネル開口とを有し、前記チャネル開口と前記チャネルルーメンとが流体連通しており、前記チャネルルーメンが前記針ルーメン内に配置され、前記チャネル開口が前記針開口の近位の針の側壁内に配置されている、チャネルと、
前記チャネルルーメン内に配置された固定手段と、
を備える、針デバイス。
【請求項43】
前記遠位先端が湾曲している、請求項42に記載のデバイス。
【請求項44】
前記遠位先端に閉鎖端をさらに備える、請求項43に記載のデバイス。
【請求項45】
前記チャネルルーメン及び前記針ルーメンは互いに流体連通していない、請求項42に記載のデバイス。
【請求項46】
前記固定手段が、フック、螺旋状要素及び接着剤からなる群から選択される、請求項43に記載の針デバイス。
【請求項47】
前記固定手段が、フック、螺旋状要素及び接着剤からなる群から選択される、請求項44に記載の針デバイス。
【請求項48】
前記固定手段が螺旋状要素であり、前記デバイスが、前記螺旋状要素に取り付けられ、前記螺旋状要素を回転させるように構成された駆動アセンブリをさらに備える、請求項46に記載のデバイス。
【請求項49】
リンパ節にアクセスし、針を適所に固定するための針デバイスであって、
遠位先端と、針ルーメンと、側壁と、前記遠位先端の近位の前記側壁内の針開口とを有する針であって、前記針ルーメンと前記針開口とが流体連通している、針と、
前記針に平行に延びるチャネルであって、チャネルルーメンとチャネル開口とを備え、前記チャネル開口と前記チャネルルーメンとが流体連通しており、前記チャネルルーメンが前記針ルーメンの外部に配置されており、前記チャネル開口が前記針ルーメンの外部に配置されている、チャネルと、
前記チャネルルーメン内に配置された固定手段と
を備える、針デバイス。
【請求項50】
前記遠位先端が湾曲している、請求項49に記載のデバイス。
【請求項51】
前記遠位先端に閉鎖端をさらに備える、請求項50に記載のデバイス。
【請求項52】
前記チャネルルーメン及び前記針ルーメンは互いに流体連通していない、請求項50に記載のデバイス。
【請求項53】
前記固定手段が、フック、螺旋状要素又は接着剤のうちの1つである、請求項49に記載のデバイス。
【請求項54】
前記固定手段が螺旋状要素であり、前記デバイスが駆動アセンブリをさらに備え、前記駆動アセンブリが前記螺旋状要素に取り付けられ、前記駆動アセンブリの起動が前記螺旋状要素を回転させる、請求項49に記載のデバイス。
【請求項55】
針デバイスを使用してリンパ節にアクセスするための方法であって、
患者のリンパ節に針を挿入するステップであって、前記針は側壁と針開口とを備える、該ステップと、
前記針デバイスを前記リンパ節に取り付けるように固定手段を展開するステップと、
前記リンパ節に造影剤を導入するステップと、
を含む、方法。
【請求項56】
前記ニードルはチャネル及びチャネル開口をさらに備え、固定手段を展開する前記ステップは、前記チャネル開口を通して前記固定手段を展開するステップをさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
造影剤を導入する前記ステップが、前記針開口を通して造影ルーメンを導入するステップを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記リンパ節に針を挿入する前記ステップが、前記リンパ節の外側に前記チャネル開口を配置するステップをさらに含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
固定手段を展開する前記ステップが、前記針ルーメンの外部に配置されたチャネル開口を通して前記固定手段を展開するステップを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項60】
固定手段を展開する前記ステップが、前記側壁を通して前記固定手段を展開するステップをさらに含む、請求項56に記載の方法。
【請求項61】
前記固定手段を回転させて、前記針を前記リンパ節に固定する方法をさらに含む、請求項56に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は2020年1月23日に出願された米国仮特許出願第62/965,154号に関連し、その優先権の利益を主張し、また、2020年1月23日に出願された米国仮特許出願第62/965,159号に関連し、その優先権の利益を主張し、その内容は、その全体が参照により本開示に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
リンパ系は、循環系及び免疫系の一部である。それは、リンパ管と、身体を通ってリンパを運ぶリンパ器官との大きなネットワークからなる。リンパはリンパ球を含み、また、老廃物及び細胞残屑を、細菌及びタンパク質と共に含む。リンパ球はリンパ節に集中している。
【0003】
特定の疾患を診断するために、リンパ管造影法(lymphangiography)はリンパ系(LS)を画像化するのに有用であり得る。例えば、リンパ管造影法を用いて乳び漏出を検出することができ、それによって、外科的介入(又は、インターベンション)が必要とされ得る場所を示す。従来の足背リンパ管造影法、すなわちリンパ管の直接カニューレ挿入は、著しい技術的、時間的コスト及び画像品質の課題を有する。
【0004】
近年、リンパ管造影及び介入の分野は、リンパ節内リンパ管造影(IL)及び胸管塞栓術(TDE)の発達により復活した(又は、回復した)。ILは、足背リンパ管造影の技術的に単純な代替法として開発された。リンパ節内リンパ管造影は標準的な足背リンパ管造影よりも速く、侵襲性が低い。ILは、超音波ガイダンス(USG)を使用して脊髄針でリンパ節にアクセスすることによって実施される。それはまた、足背リンパ管造影(PL)イメージングよりも優れており、現在、世界中のリンパ系のイメージングの主要な方法である。IL技術はPLに勝る多くの利点を有するが、使用される針が脊椎処置から借用され、リンパ管造影法のために設計されていないので、依然として問題がある。これらの制限には、1)緩い皮下組織に配置された(又は、位置決めされた/positioned)リンパ節の可動性のために、リンパ節に針を導入することの困難さ、2)リンパ節の中心部分に正確に針を配置することの困難さ、3)介入及び患者移送中のリンパ節における針の安定化機構の欠如が含まれる。最後の問題は針の頻繁な脱落をもたらし、イメージングの質及びリンパ処置の成功を大きく損なう。
【0005】
胸管塞栓術は、肺リンパ疾患を治療するために開発された低侵襲技術である。胸管塞栓術の間、胸管(TD)へのアクセスは、長い21~22G針を用いて経腹的に得られる。同様に、その針は以下の欠点を有し、TD介入のために特別に設計されていない。1)針が病気組織の長い経路を横断するのに十分に鋭利ではない、2)十分な剛性がないので、針の先端の微細制御を実行することは困難である、3)TDへの鋭角のアクセスはTD内のワイヤを操作することを困難にし、ワイヤはしばしば剪断される、4)針の長さの選択が非常に制限される。リンパ管イメージング及びTD介入は時間がかかり、技術的に困難であり、リンパ管疾患の検出及び治療に対する主要な障害のままである。
【0006】
したがって、革新的なリンパ系アクセスツールは、リンパ介入の進歩にとって重要である。しかしながら、リンパ処置を実施する際に技術的課題を提示し、したがって、完全な採用を制限している専用のリンパインターベンション装置が不足している。
【0007】
この問題を解決することは、リンパ節内リンパ管造影のより広範な採用を可能にし、それにより、患者に、それらの疾患のより速く、より低侵襲性の診断を提供する。したがって、当技術分野では、リンパ節内リンパ管造影の目的のためにリンパ節内に固定することができる針が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は針デバイス(又は、ニードルデバイス)の開示を含み、針デバイスは針(又は、ニードル)の遠位端又はその近くの針開口(又は、穴/アパーチャ)で終端する、そこを通って画定される針ルーメンを有する針と、組織に可逆的に係合するように構成され、針ルーメンを通して組織又はそのルーメンに流体を導入するようにさらに構成される針デバイスと、を備える。本開示は針デバイスの開示を含み、針デバイスは針ルーメン内に配置された固定デバイスと、針開口から少なくとも部分的に突出し、組織に可逆的に係合するように構成される螺旋状要素と、をさらに備える。本開示は針デバイスの開示を含み、針デバイスは固定デバイスは螺旋状要素を備え、螺旋状要素はリンパ節に可逆的に係合するように構成される。
【0009】
本開示は針デバイスの開示を含み、針デバイスは針開口から固定デバイスを突出させ、針開口内に固定デバイスを後退させるように構成される駆動アセンブリをさらに備える。本開示は針デバイスの開示を含み、駆動アセンブリは、螺旋状要素をリンパ節内に推進するために螺旋状要素に動作可能に接続されたバネ付機構を備える。本開示は針デバイスの開示を含み、ばね付き機構は、手動機構を使用して手動でトリガされるように構成される。本開示は針デバイスの開示を含み、螺旋状要素は、鋭利で直線状の遠位先端で終端する螺旋状遠位端を備える。
【0010】
本開示は針デバイスの開示を含み、針は、針の長手方向部分の長手方向軸に対してある角度で曲げられた遠位部分を有する。本開示は針デバイスの開示を含み、角度は、14度~20度である。本開示は針デバイスの開示を含み、遠位部分が約5mmの長さである。本開示は針デバイスの開示を含み、0.014インチの直径を有するガイドワイヤを使用してガイドワイヤ交換するように構成される。
【0011】
本開示は針デバイスの開示を含み、針の遠位端が傾斜している。本開示は針デバイスの開示を含み、傾斜(又は、ベベル/bevel)が長手方向軸に対して約15度である。本開示は針デバイスの開示を含み、針の遠位端は、胸管を穿刺するように構成される。
【0012】
本開示はキットの一部を形成する針デバイスの開示を含み、キットはさらに、第2の針デバイスと、ガイドワイヤとを備える。本開示はキットの開示を含み、針デバイスがリンパ節に可逆的に係合するように構成され、第2の針デバイスが胸管を穿刺するように構成される。本開示はキットの開示を含み、ガイドワイヤ上で胸管をカニューレ挿入するように構成されたマイクロカテーテルをさらに備える。
【0013】
本開示は針デバイスの開示を含み、針開口が針の遠位端の近位の針の側壁を通して配置される。本開示は針デバイスの開示を含み、針デバイスは針に平行に延びるチャネルであって、チャネルルーメンとチャネル開口とをさらに備え、チャネル開口とチャネルルーメンとが流体連通しており、チャネルルーメンが針ルーメン内に配置され、チャネル開口が針開口の近位の針の側壁内に配置されている。本開示は針デバイスの開示を含み、チャネルルーメン内に配置された固定手段をさらに備える。
【0014】
本開示は針デバイスの開示を含み、遠位端は、湾曲した遠位先端を備える。本開示は針デバイスの開示を含み、遠位先端は、閉鎖端を有する。本開示は針デバイスの開示を含み、チャネルルーメン及び針ルーメンは互いに流体連通していない。本開示は針デバイスの開示を含み、固定手段が、フック、螺旋状要素及び接着剤からなる群から選択される。本開示は針デバイスを含み、固定手段が螺旋状要素であり、針デバイスは、螺旋状要素に取り付けられ、螺旋状要素を回転させるように構成された駆動アセンブリをさらに備える。
【0015】
本開示0針デバイスの開示を含みは、針の遠位端又はその付近の針開口で終端する、そこを通って画定される針ルーメンを有する針と、針ルーメン内に配置された固定デバイスと、螺旋状要素は針開口から少なくとも部分的に突出し、組織に可逆的に係合するように構成される螺旋状要素と、をさらに備える、針デバイスであって、針デバイスは組織を可逆的に穿刺するように構成され、針ルーメンを通して組織又はそのルーメンに流体を導入するようにさらに構成される。本開示は針デバイスの開示を含み、固定デバイスは螺旋状要素を備え、螺旋状要素はリンパ節に可逆的に係合するように構成される。
【0016】
本開示は針デバイスの開示を含み、針開口から固定デバイスを突出させ、針開口内に固定デバイスを後退させるように構成される駆動アセンブリをさらに備える。本開示は針デバイスの開示を含み、駆動アセンブリは螺旋状要素をリンパ節内に推進するために、螺旋状要素に動作可能に接続されたばね付き機構を備える。本開示は針デバイスの開示を含み、ばね付き機構は、手動機構を使用して手動でトリガされるように構成される。
【0017】
本開示は針デバイスの開示を含み、螺旋状要素が、鋭利で直線状の遠位先端で終端する螺旋状遠位端を備える。本開示は針デバイスの開示を含み、針が、針の長手方向部分の長手方向軸に対してある角度で曲げられた遠位部分を有する。本開示は針デバイスの開示を含み、角度が14度~20度である。本開示は針デバイスの開示を含み、遠位部分が、約5mmの長さである。
【0018】
本開示は針デバイスの開示を含み、0.014インチの直径を有するガイドワイヤを使用してガイドワイヤを交換するように構成される。本開示は針デバイスの開示を含み、針の遠位端は傾斜している。本開示は針デバイスの開示を含み、傾斜が、長手方向軸に対して約15度である。本開示は針デバイスの開示を含み、針の遠位端は、胸管を穿刺するように構成される。
【0019】
本開示はキットの一部を形成する針デバイスの開示を含み、キットは、第2の針デバイスと、ガイドワイヤと、をさらに含む。本開示はキットの開示を含み、針デバイスがリンパ節に可逆的に係合するように構成され、第2の針デバイスが胸管を穿刺するように構成される。本開示はキットの開示を含み、ガイドワイヤ上で胸管をカニューレ挿入するように構成されたマイクロカテーテルをさらに備える。
【0020】
本発明はリンパ節にアクセスし、針を適所に固定するための針デバイスであって、遠位先端と、針ルーメンと、側壁と、遠位先端の近位の側壁内の針開口とを有する針であって、針ルーメンと針開口とが流体連通している、針と、針と平行に延びるチャネルであって、チャネルルーメンとチャネル開口とを備え、チャネル開口とチャネルルーメンとが流体連通しており、チャネルルーメンが針ルーメン内に配置され、チャネル開口が針開口の近位の針の側壁内に配置されている、チャネルと、チャネルルーメン内に配置された固定手段と、を備える。本開示は針デバイスの開示を含み、遠位先端が湾曲している。本開示は針デバイスの開示を含み、遠位先端に閉鎖端をさらに備える。
【0021】
本開示は針デバイスの開示を含み、チャネルルーメン及び針ルーメンは互いに流体連通していない。本開示は針デバイスの開示を含み、固定手段が、フック、螺旋状要素及び接着剤からなる群から選択される針デバイスを含む。本開示は針デバイスの開示を含み、固定手段が螺旋状要素であり、デバイスが、螺旋状要素に取り付けられ、螺旋状要素を回転させるように構成された駆動アセンブリをさらに備える。
【0022】
本開示はリンパ節にアクセスし、針を適所に固定するための針デバイスであって、遠位先端と、針ルーメンと、側壁と、遠位先端の近位の側壁内の針開口とを有する針であって、針ルーメンと針開口とが流体連通している、針と、針と平行に延びるチャネルであって、チャネルルーメンとチャネル開口とを備え、チャネル開口とチャネルルーメンとが流体連通しており、チャネルルーメンが針ルーメンの外部に配置されており、前記チャネル開口が前記針ルーメンの外部に配置されている、チャネルと、チャネルルーメン内に配置された固定手段と、を備える。本開示は針デバイスの開示を含み、遠位先端が湾曲している。本開示は針デバイスの開示を含み、遠位先端に閉鎖端をさらに備える。
【0023】
本開示は針デバイスの開示を含み、チャネルルーメン及び針ルーメンは互いに流体連通していない。本開示は針デバイスの開示を含み、固定手段がフック、螺旋状要素又は接着剤のうちの1つである。本開示は針デバイスの開示を含み、固定手段が螺旋状要素であり、デバイスが駆動アセンブリをさらに備え、駆動アセンブリが螺旋状要素に取り付けられ、駆動アセンブリの起動が螺旋状要素を回転させる。
【0024】
本開示は針デバイスを使用してリンパ節にアクセスするための方法であって、患者のリンパ節に針を挿入するステップであって、針は側壁と針開口とを備える、該ステップと、針デバイスをリンパ節に取り付けるために固定手段を展開するステップと、造影剤をリンパ節に造影剤を導入するステップと、を含む。本開示は方法の開示を含み、ニードルはチャネル及びチャネル開口も備え、固定手段を展開するステップは、チャネル開口を通して固定手段を展開するステップをさらに含む。本開示は方法の開示を含み、造影剤を導入するステップが、針開口を通して造影ルーメンを導入するステップを含む。
【0025】
本開示は方法の開示を含み、リンパ節に針を挿入するステップが、リンパ節の外側にチャネル開口を配置するステップをさらに含む。本開示は方法の開示を含み、固定手段を展開するステップが、針ルーメンの外部に配置されたチャネル開口を通して固定手段を展開するステップを含む。本開示は方法の開示を含み、固定手段を展開するステップが、側壁を通して固定手段を展開するステップをさらに含む。本開示は方法の開示を含み、固定手段を回転させて、針をリンパ節に固定する方法をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本明細書に含まれる開示された実施形態、ならびに他の特徴、利点、及び開示、ならびにそれらを達成する事項は添付の図面と併せて、本開示の様々な例示的な実施形態の以下の説明を参照することによって、明らかになり、本開示がより良く理解されるであろう。
図1、2、3及び4は、本開示の例示的な実施形態による、リンパ節にアクセスする針デバイスを示す。
図5は、本開示の例示的な実施形態による、リンパ節にアクセスするための湾曲針及びハブを示す。
図6は、本開示の例示的な実施形態による、リンパ節にアクセスするための直線状の針及び針先端の詳細を示す。
図7は、本開示の例示的な実施形態による、固定デバイスを回転させるための駆動アセンブリを示す。
図8は、本開示の例示的な実施形態による、固定デバイスを示す。
図9は、本開示の例示的な実施形態による、リンパ節にアクセスする針を示す。
図10は、本開示の例示的な実施形態による、リンパ節に係合するように構成された針デバイスを示す。
図11は、本開示の例示的な実施形態による、胸管を穿刺するように構成された針デバイスを示す。
図12は、本開示の例示的実施形態による、キットの構成要素のブロック図を示す。
【0027】
次に、様々な図に示される構成要素の特徴、機能、及び/又は構成の概要を提示する。図面の構成要素の特徴のすべてが必ずしも説明されるわけではないことを理解されたい。様々なカプラなどのこれらの議論されていない特徴のいくつか、ならびに議論される特徴は、図自体に固有のものである。他の議論されていない特徴は、構成要素の幾何学的形状及び/又は構成に固有であり得る。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本開示の原理の理解を促進する目的で、ここで、図面に示される実施形態を参照し、特定の言語を使用して、本開示の原理を説明する。それにもかかわらず、本開示の範囲の限定はそれによって意図されないことが理解されるであろう。
【0029】
本開示では、「遠位」という用語が操作者から最も遠い、又は患者に最も近いデバイスの部分を指すために使用される。用語「近位」は操作者に最も近い、又は患者から最も遠いデバイスの部分を説明するために使用される。例えば、患者に最初に挿入される針の部分は遠位部分である。
【0030】
針デバイス
本発明の一態様では、本発明の様々な実施形態が図1図4に示されるような針(又は、ニードル)12を含む。針12は、遠位先端18及び側壁24を備える遠位端14を備える。遠位先端18は組織を穿刺するのを助けるために鋭利であり、閉鎖先端22を備える。図2及び図4に示されるようないくつかの実施形態は、開放先端針を備える。
【0031】
図1図3の実施形態では、針開口26が遠位先端18の近くで側壁24内に配置される。針開口26は、針ルーメン(又は、内腔)28と針12の外部との間の流体連通を可能にする。例えば、造影剤は、注射器又は他の方法を介して針ルーメン28内に導入され、次いで、針ルーメン28を通って移動して針開口26を出ることができる。針ルーメン28は、針開口26で終端するか、又は遠位先端18まで延在することができる。針開口26は、針12の遠位先端18から1~100mm離れて配置されてもよい。他の実施形態では、針開口26が遠位先端18から1~50mm、1~25mm、1~10mm、1~5mm又は1~2mm離れていてもよい。
【0032】
本発明の別の実施形態では、針12が図1及び図3に示されるように、別個のチャネル44を備える。チャネル44は、針ルーメン28から隔離されたチャネルルーメン46を含むことができる。すなわち、2つのルーメンは、それらの長さに沿って連通していないチャネル44及びチャネルルーメン46は、針ルーメン28に対して平行に延在する。チャネル44はまた、針の遠位端14、及び針開口26の近位にチャネル開口48を備える。針開口26と同様に、チャネル開口48は針12の遠位先端18の近くに位置し、チャネルルーメン46と針12の外部との間の連通を可能にする。この実施形態では、チャネルルーメンはチャネル開口48で終わる。
【0033】
図3に示すチャネルの一実施形態ではチャネル44及びチャネルルーメン46が針12内に配置され、チャネル開口48は針の側壁内にある。図1の実施形態では、チャネルは針の外側に配置され、チャネル開口は針側壁の外側にある。
【0034】
本発明の別の実施形態は、湾曲した遠位部分42を有する針38を含む。図5に示すように、湾曲針38は直線針と同様に、長手方向軸に沿ってハブ32から延びる近位直線部分40を含むことができる。湾曲針38は、初期直線部分40の遠位に湾曲部分42をさらに含む。湾曲部分42は、約0.06~0.08インチの距離の間、長手方向軸から横方向に動く。好ましい実施形態では、湾曲針38の自由長は約9.9インチであり、針の直径は0.32インチである。湾曲針38の遠位先端18もまた、傾斜34を有する。針38が湾曲しているとき、傾斜34は、長手方向軸にほぼ平行な角度を形成する。傾斜34の角度は、3度まで変化することができる。湾曲針38はまた、アンチコアリング(anti-coring)であり、傾斜等の前述のように、直線針12と同様のアンチコアリング特徴を備える。
【0035】
一実施形態では、本発明が図6のような直線針12を備える。針12は、長手方向軸に沿って延在する。この実施形態では、針12がハブ32から突出し、約5.7インチの自由長を有し、自由長は針12の遠位先端18から、針12がハブ32から突出する点まで測定される。針12は、好ましくは約0.028mmインチの直径を有する。針12の遠位先端18は開放部(又は、開放/開口/open)20であり、別の傾斜34を備える。傾斜34は、好ましくは長手方向軸に対して約15度の角度を形成する。針12は、アンチコアリング針である。アンチコアリング機能を容易にするために、ヒール36、又は傾斜34の近位部分は、破断縁部を備えてもよく、ヒールを鈍くするためにブラストされてもよく、又はさもなければ鈍くされてもよい。
【0036】
説明した針12、38は説明したように、側壁24、針開口26、チャネル44及びチャネル開口48等の特徴を共有することができる。例えば、図1図4は針の直線部分を示すが、示される針部分は湾曲針の湾曲部分であり得ることが理解される。
【0037】
デバイス/手段の固定
別の実施形態では、固定デバイス50がチャネルルーメン46内に摺動可能に配置される。固定デバイス50は、展開可能フック72、接着剤74、螺旋状要素76、バルーン又は当技術分野で知られている他のものであり得る。展開可能フック72は周囲組織内に展開し、針12を固定する任意の形状を有することができる。形状は、矢状、湾曲、フック又は任意の他の形状であってもよく、これらに限定されない。
【0038】
図1に示される実施形態では、展開可能フック72がチャネル44を有さない針の針ルーメン28内に配置される。この実施形態では、針12が開放先端20を備える。展開可能フック72は、開放先端20を通って延在することができる。フック72が開放先端20を通って展開されるとき、フック72は液体が開放先端20を通過することができず、造影剤が側壁24の針開口26から出なければならないように、開放先端20を塞ぐ。
【0039】
別の実施形態では図9に示されるように、固定デバイス50は接着剤又は他の生体接着性化合物74を含み得る。この実施形態では、接着剤74が閉鎖先端22を有する針12内に収容され、チャネル開口48は接着剤74が展開されたときに針開口又はリンパ節10に移動しないように、針開口26の十分近位に配置される。開口部は針がリンパ節に挿入されるとき、針開口がリンパ節内にあり、チャネル開口がリンパ節の外側にあるように位置付けられ得る。したがって、接着剤は針をリンパ節の外面又は周囲組織に接着し、造影剤は、分離され、そのリンパ節内に導入される。さらに、針ルーメン28及びチャネルルーメン46が隔離されているので、造影剤及び接着剤74は針12内で混合しない。
【0040】
本発明の別の態様では、固定デバイス50が図8のような螺旋状要素76を備える。螺旋状要素76は、近位端56を備える。近位端56は駆動アセンブリ62の駆動スリーブ66に嵌合するように、その近位先端60に正方形の輪郭を備えることができる。好ましい実施形態では、近位端56が22ゲージの薄壁ハイポチューブで作られる。
【0041】
螺旋状要素76はまた、遠位端54を備える。螺旋状要素76の遠位端54は、好ましくは密に巻かれたフラットワイヤコイルから形成される、鋭利な遠位先端58を備える。遠位先端58は、0.03~0.04インチのピッチを有し、2つの場所に約0.5インチの螺旋/コイル52を備える。好ましい実施形態では、ワイヤが0.003×0.006インチのフラットワイヤであり、0.012インチの内径及び0.018インチの外径を有する。別の実施形態では、螺旋状要素76を展開することは螺旋状要素76の遠位先端58を針先端18から約6~8ミリメートルにわたって延ばす。
【0042】
さらなる実施形態では、螺旋状要素の遠位端54の近位部分及び螺旋状要素の近位端56の遠位部分がそれらの長さに沿って一緒に結合され、0.5インチの重なり領域を作り出す。
【0043】
使用時には、螺旋状要素76の鋭利な遠位先端58が組織10内に導入され、次いで、螺旋状要素76の螺旋52が組織10内により深く前進するように回転する。螺旋状要素76の回転は、駆動アセンブリ62によって動力を供給され得る。駆動アセンブリ62は、螺旋状要素76の近位端56に取り付けられる駆動スリーブ66を備える。螺旋状要素76の近位端56が正方形の輪郭を含む場合、駆動スリーブ66は螺旋状要素の近位端56と駆動スリーブ66とが互いにしっかりと嵌合するように、相補的な正方形の輪郭を含む。駆動スリーブ66は、駆動アセンブリ62のハウジング70から遠位に延びる。駆動アセンブリ62はまた、ハウジング70から近位に延在する駆動ピン64を備える。ハウジング70は歯車装置68を備え、歯車装置68は駆動ピン64の1回転が螺旋状要素76の3回転を生成するように構成される。
【0044】
一実施形態では、螺旋状要素76が針ルーメン28内に摺動可能に配置され、針12の開放先端20を通って伸長可能である。螺旋状要素76が開放先端20を越えて延ばされるとき、造影剤は、図4のように開放先端20を塞がないので、延ばされた螺旋状要素76を越えて押され得る。
【0045】
別の実施形態では、螺旋状要素76がチャネルルーメン46内に摺動可能に配置される。
【0046】
上記のように、当業者には明らかなように、構成要素はリンパ節にアクセスし、固定する際に特に使用するためのデバイスを製造するために交換され得る。交換可能なもののいくつかについては、以下でさらに説明する。
【0047】
例えば、図1は、閉鎖先端である尖った遠位先端を有する針デバイスを示す。針開口は、針の側壁上に配置される。デバイスはまた、針ルーメンに平行でかつ針ルーメンの外側にあるチャネルを備える。チャネルルーメン内には、固定手段、この実施形態ではフックが配備される。
【0048】
本発明はまた、図2図4に示すように、接着剤、螺旋状要素、又はフックの代わりに利用することができる当技術分野で知られている他のもの等の任意の好適な固定手段を企図する。さらに、図2図1のような鋭角のフックとは対照的に、湾曲したフックを示す。
【0049】
チャネルは同様に交換可能であり、図3のように、針の外形が保存されるように、針の内部に配置され得る。したがって、任意の好適な固定手段を、任意の位置決めされたチャネルと共に使用することができる。図1及び図3の両方の実施形態において、チャネル開口は、針開口の近位に配置される。
【0050】
本開示はまた、図2及び図4におけるように、開放先端の針を企図する。上述のように、開放先端の針では固定手段が開放先端を塞いでいるので、前記針は造影ルーメン(contrast lumen/造影剤)を針開口から押し出すように構成される。閉鎖先端の場合、造影剤は針ルーメンに導入される。しかしながら、造影剤をチャネルルーメンに導入し、固定手段を針ルーメンに導入することができることは、本発明の範囲内である。
【0051】
閉鎖先端及び開放先端は前述の特徴と交換可能であるので、両方の先端は上述のように、及び図5図6に示されるように、傾斜エッジを有し得る。この実施形態では、傾斜が針にアンチコアリング機能を提供する。
【0052】
また、針の形状も交換可能である。図5~6におけるように、湾曲した針を、本開示の発明と共に使用することができる。
【0053】
したがって、開いた又は閉じた、湾曲した又は真っ直ぐな、針、固定手段、及び内部又は外部チャネルの任意の組み合わせが、デバイスにアクセスし、デバイスをリンパ節に固定するために利用され得ることが企図される。
【0054】
使用の方法
本発明の一実施形態では、リンパ節にアクセスするための針の使用方法が患者のリンパ節に針を挿入するステップと、固定デバイスを展開するステップと、針を通して造影剤を導入するステップとを含む。
【0055】
リンパ節にアクセスするための針の使用方法の代替実施形態では、患者のリンパ節に針を挿入するステップが超音波又は他の適切な方法等の撮像によって誘導される。
【0056】
リンパ節にアクセスするための針の使用方法の代替実施形態では、固定デバイスを展開するステップが針の開放先端を通して固定デバイスを延ばすことによって実行される。
【0057】
リンパ節にアクセスするための針の使用方法の代替実施形態では、固定デバイスを展開するステップが固定デバイスをチャネルルーメンを通してスライドさせ、固定デバイスをチャネル開口を通して延ばすことによって実行される。
【0058】
リンパ節にアクセスするための針の使用方法の代替実施形態では、固定デバイスを展開するステップが固定デバイスを針ルーメンを通してスライドさせ、固定デバイスを開放先端を通して延ばすことによって実行される。
【0059】
リンパ節にアクセスするための針の使用方法の代替実施形態では、針を通して造影剤を導入するステップが針の開放先端を通して造影剤を導入することによって実行される。リンパ節にアクセスするための針の使用方法の代替実施形態では、針を通して造影剤を導入するステップが針の側壁内の針開口を通して造影剤を導入することによって実行される。
【0060】
リンパ節にアクセスするための針の使用方法の代替実施形態では、固定デバイスを展開するステップが針ルーメン及び開放先端を通して固定デバイスを延ばすことによって実行され、造影剤を導入するステップは針の側壁の針開口を通して造影剤を導入することによって実行される。リンパ節にアクセスするための針の使用方法の代替実施形態では、固定デバイスを展開するステップが固定デバイスをチャネルルーメン及びチャネル開口を通して延ばすことによって実行され、造影剤を導入するステップは針の側壁の針開口を通して造影剤を導入することによって実行される。
【0061】
リンパ節にアクセスするための針の使用方法の代替実施形態では、固定デバイスを展開するステップが固定デバイスを開放先端を通して延ばすことによって実行され、造影剤を導入するステップは針の開放先端を通して造影剤を導入することによって実行され、固定デバイスが螺旋状要素である。
【0062】
例示的な実施形態及び使用方法
1.リンパ節アクセスニードル
図10に示されるような好ましい実施形態では、本開示がアクセス針12の開示を含み、アクセス針12はリンパ節にアクセスするために使用される。例示的なデバイスは、直線針12と、針12の遠位端14にある針開口26とを備える。針開口26内には、固定デバイス80、この場合は螺旋状要素が配置されている。手動機構82(トリガ等)は、螺旋状要素80を標的リンパ節内に推進させるように螺旋状要素80に動作可能に接続されるバネ付き(又は、バネ装荷/spring-loaded)機構84に接続され、それを制御する。駆動アセンブリ86は針12をリンパ節内に駆動するために、螺旋状要素80に動作可能に接続され得る。
【0063】
例示的な螺旋状要素80は、デバイスの近位端に向かって延びるヘリカル状遠位端(又は、螺旋状遠位端/helical distal end)88を備えるスタイレットである。ヘリカル状要素80の遠位先端90は、(直線針12の長手方向軸に沿って)鋭く直線状である。ヘリカル状構造80は針12内での安定化を可能にし、したがって、先端90がリンパ節を真っ直ぐに穿孔することを可能にする。針12がリンパ節に打ち込まれるにつれて、螺旋状要素80のヘリカル形状はまた、リンパ節において安定性を提供する。真っ直ぐで鋭利な先端90は、ばね84を手動で作動させることによって、即座に穿刺を容易にする。近位端において、螺旋状要素/スタイレット80は、駆動アセンブリ86に接続する。
【0064】
駆動アセンブリは、エネルギーを蓄積するために巻かれ、次いで、螺旋状要素80が展開されるまで蓄積されたエネルギーを保持するために、ボタン(例示的な手動機構82)等でロックされるクロックばね84を備える。この実施形態では、螺旋状要素80の近位端が駆動アセンブリ86の正方形駆動部88に接続するための正方形である。
【0065】
この実施形態では、固定デバイス針12がバネ装荷である。ばねは手動で、好ましくはデバイスのハンドルにおける親指トリガ(例示的な手動機構82)によってトリガされる。この実施形態の例示的な使用方法では、ばね付き機構84が装荷され、螺旋状要素80が針12に装荷される。クロックばね駆動部は、駆動アセンブリ86にあらかじめ負荷をかけるために巻かれる。針12は、螺旋状要素80がその内部にある状態で、リンパ節に隣接する点まで前進する。
【0066】
ノードに隣接して配置されると、手動トリガ(例示的な手動機構82)は、螺旋状要素80の先端90をリンパ節内に推進させるバネ付き機構84を作動させるように操作される。クロックばね駆動機構は螺旋状要素80の正方形駆動部に取り付けられ、次いで、クロックばね84を巻き戻し、螺旋コイル(螺旋状要素80)をリンパ節内に駆動するように作動される。クロックバネ駆動部がボタン(例示的な手動機構82)によってロックされる場合、ボタンは押し下げられ、クロックバネ張力は解放され、バネ84は巻き戻され、ヘリカルコイル(螺旋状要素80)をリンパ節内に駆動する。リンパ節の線維性の性質はコイル(螺旋状要素80)を保持し、リンパ節内に針12を捕捉する。内側スタイレットがリンパ節に固定された後、外側注射針95は、造影剤注射のための適切な位置まで前進する。スタイレットと注射針との間の空間は、造影剤注射に適している。LN針12の構成要素のすべて又はいくつかは、コスト効率を保証するためにステンレス鋼を含むことができる。
【0067】
2.胸管アクセスニードル
別の好ましい実施形態では、デバイスが胸管にアクセスするために使用される針アクセスデバイスである。デバイスは、遠位部分100を有する針12を備える。遠位部分100は針12の長手方向部分102に対してある角度、例えば、長手方向軸104に対して、18度若しくは約18度の角度、又は14度若しくは約14度の角度、又は20度若しくは約20度の角度で曲げられる。針12の直線部(長手方向部分102)から外れる曲げ長さ(遠位部分100の長さ)は、例えば5mm又は約5mmである。針12は、0.014インチのガイドワイヤの交換を許容するように構成されている。
【0068】
先端18はまた、傾斜106に尖っており、傾斜は、先端18から長手方向軸まで測定して(例えば)15度又は約15度である。斜面は図11に示されるように、傾斜の遠位先端18が側面から見たときに長手方向軸に最も近くなるように、デバイスの近位端から離れて傾斜する
【0069】
本開示はまた、リンパ節アクセス針12(本明細書で参照されるもの等)及び胸管アクセス針12(本明細書で参照されるもの等)、ならびに任意選択でガイドワイヤ122(0.014インチガイドワイヤ等)及び/又は、図12に示すような、マイクロカテーテル124(図12に示されるもの等、ガイドワイヤ上で胸管をカニューレ挿入するのに有用なもの等)を含む、リンパアクセスキット120の開示を含む。
【0070】
リンパ節にアクセスするためのデバイス及びそのための方法の様々な実施形態が本明細書でかなり詳細に説明されてきたが、実施形態は本明細書で説明される開示の非限定的な例として提供されるにすぎない。したがって、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な変更及び修正を行うことができ、その要素の代わりに等価物を用いることができることが理解されよう。本開示は、その内容に関して網羅的又は限定的であることを意図するものではない。
【0071】
さらに、代表的な実施形態を説明する際に、本開示は、特定の一連のステップとして方法及び/又はプロセスを提示している場合がある。しかしながら、方法又はプロセスがそこに記載されるステップの特定の順序に依存しない限り、方法又はプロセスは、ステップの他のシーケンスが可能であり得るので、記載されるステップの特定のシーケンスに限定されるべきではない。したがって、本明細書に開示されるステップの特定の順序は、本開示の限定として解釈されるべきではない。加えて、方法及び/又はプロセスを対象とする開示は、記載された順序でのそれらのステップの実行に限定されるべきではない。このような配列は変更することができ、依然として本開示の範囲内にある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
【国際調査報告】