(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-24
(54)【発明の名称】統合型多段フィルタシステムを備えた卓上型丸鋸装置
(51)【国際特許分類】
B28D 7/04 20060101AFI20230316BHJP
B28D 1/04 20060101ALI20230316BHJP
B24B 27/06 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
B28D7/04
B28D1/04 Z
B24B27/06 J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022545797
(86)(22)【出願日】2021-01-28
(85)【翻訳文提出日】2022-09-14
(86)【国際出願番号】 US2021015591
(87)【国際公開番号】W WO2021155072
(87)【国際公開日】2021-08-05
(32)【優先日】2020-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518062299
【氏名又は名称】ジェイピーエル グローバル,リミテッド ライアビリティー カンパニー
【氏名又は名称原語表記】JPL Global,LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】グース,ポール,ダブリュ.
【テーマコード(参考)】
3C069
3C158
【Fターム(参考)】
3C069AA01
3C069BA04
3C069CA01
3C069CA12
3C069CB02
3C069DA05
3C069DA07
3C069EA01
3C158AA03
3C158AB04
3C158AC05
3C158CA01
3C158CB03
(57)【要約】
卓上型丸鋸に関する様々な態様が開示されている。第1の態様では、卓上型装置は、脱着式フェンスをスライドテーブルに結合できるようにする開口部を有するスライドテーブルを具える。別の態様では、脱着式フェンスは、ハウジングと、ロック機構と、当該ロック機構がロック位置とロック解除位置との間でロックペグを切り替えるようにするロックペグとを具える。さらに別の態様では、卓上型装置は、丸鋸刃と、スライドテーブルと、脱着式フェンスとを具える。ここで、スライドテーブルは、脱着式フェンスをスライドテーブルに取り付けられるようにするための開口部を有する。
【選択図】
図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
卓上型装置であって、
丸鋸刃と、
当該丸鋸刃の側面に沿ってスライドするように構成されたスライドテーブルとを具え、前記スライドテーブルは複数の開口部を有し、これら複数の開口部がそれぞれ、脱着式フェンスを前記スライドテーブルに結合できるように構成されている、卓上型装置。
【請求項2】
前記複数の開口部は、複数の安定化ホールおよび複数のロックホールを含み、前記複数の安定化ホールは前記脱着式フェンスを前記スライドテーブル上に静止させるように構成され、前記複数のロックホールは前記脱着式フェンスを前記スライドテーブル上にロックするように構成されている、請求項1に記載の卓上型装置。
【請求項3】
前記複数の安定化ホールおよび前記複数のロックホールのサブセットが、垂直構成で前記スライドテーブル上に等間隔に配置されており、前記サブセットは、前記スライドテーブルの端から可変の距離だけ離して前記脱着式フェンスを前記スライドテーブルへ結合できるようにする、請求項2に記載の卓上型装置。
【請求項4】
前記複数の安定化ホールおよび前記複数のロックホールのサブセットが、角度のついた構成で前記スライドテーブル上に離間されており、前記サブセットは、前記スライドテーブルの端から可変の角度で前記脱着式フェンスを前記スライドテーブルへ結合できるようにする、請求項2に記載の卓上型装置。
【請求項5】
前記複数の開口部が、前記スライドテーブルの底縁に水平方向に整列された複数の穴を含み、前記複数の穴は、前記脱着式フェンスを前記スライドテーブルに水平構成で結合できるようにする、請求項1に記載の卓上型装置。
【請求項6】
脱着式フェンス装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジングに結合されたロック機構と、
前記ロック機構に結合され、前記ハウジングの底部の方へ延在するロックペグとを具え、前記ロック機構は、前記ロックペグをロック位置とロック解除位置との間で切り替えるように構成され、前記ロック位置では脱着式フェンスが卓上型装置に取り付けられ、前記ロック解除位置では前記脱着式フェンスを前記卓上型装置から取り外すことができる、脱着式フェンス装置。
【請求項7】
前記ハウジングの第1の端部の底部に配置された第1の安定化ペグと、
前記ハウジングの第2の端部の底部に配置された第2の安定化ペグと、をさらに具える、請求項6に記載の脱着式フェンス装置。
【請求項8】
前記ロック機構は、前記ハウジングの上部に配置されたノブであり、前記ノブは、前記ロックペグを前記ロック位置または前記ロック解除位置のいずれかへと捻るように構成されている、請求項6に記載の脱着式フェンス装置。
【請求項9】
前記ロック機構は、前記ハウジングの側部に配置されたレバーである、請求項6に記載の脱着式フェンス装置。
【請求項10】
前記レバーに連結されたばねをさらに具え、前記ばねは前記レバーが前記ロックペグを前記ロック解除位置に押すときに抵抗を提供するように構成され、前記ばねは前記レバーが開放されたときに前記ロックペグを前記ロック位置へと引き戻すように構成されている、請求項9に記載の脱着式フェンス装置。
【請求項11】
さらに、前記ハウジングの側部に結合された可動壁と、
調節ノブとを具え、前記調節ノブは、当該調節ノブが第1の方向に捻られると、前記可動壁を前記ハウジングから押し離すように構成され、前記調節ノブは、当該調節ノブが反対方向に捻られると、前記可動壁を前記ハウジングの方へ引っ張るように構成される、請求項6に記載の脱着式フェンス装置。
【請求項12】
少なくとも1つのアームであって、その第1の端部で前記調節ノブに結合され、前記少なくとも1つのアームの反対側の端部で前記可動壁に結合された少なくとも1つのアームをさらに具える、請求項11に記載の脱着式フェンス装置。
【請求項13】
少なくとも1つのアームであって、その第1の端部で安定化ペグに結合され、前記少なくとも1つのアームの反対側の端部で前記可動壁に結合された少なくとも1つのアームをさらに具える、請求項11に記載の脱着式フェンス装置。
【請求項14】
前記可動壁が前記ハウジングからどれだけ拡張されているかを示す測定デマケーションをさらに具える、請求項11に記載の脱着式フェンス装置。
【請求項15】
卓上型装置において、
丸鋸刃と、
前記丸鋸刃の側面に沿ってスライドするように構成されたスライドテーブルであって、複数の開口部を具えるスライドテーブルと、
前記複数の開口部のサブセットを介して前記スライドテーブルに着脱するように構成され脱着式フェンスと、を具える卓上型装置。
【請求項16】
前記複数の開口部は、複数の安定化ホールおよび複数のロックホールを含み、前記複数の安定化ホールは前記脱着式フェンスを前記スライドテーブル上に静止させるように構成され、前記複数のロックホールは前記脱着式フェンスを前記スライドテーブル上にロックするように構成されている、請求項15に記載の卓上型装置。
【請求項17】
前記複数の安定化ホールおよび前記複数のロックホールのサブセットが、垂直構成で前記スライドテーブル上に等間隔に配置されており、前記サブセットは、前記スライドテーブルの端から可変の距離だけ離して前記脱着式フェンスを前記スライドテーブルへ結合できるようにする、請求項16に記載の卓上型装置。
【請求項18】
前記複数の安定化ホールおよび前記複数のロックホールのサブセットが、角度のついた構成で前記スライドテーブル上に離間されており、前記サブセットは、前記スライドテーブルの端から可変の角度で前記脱着式フェンスを前記スライドテーブルへ結合できるようにする、請求項16に記載の卓上型装置。
【請求項19】
前記脱着式フェンスが、ロック機構に結合されたロックペグを具え、前記ロック機構は、前記ロックペグをロック位置とロック解除位置との間で切り替えるように構成され、前記ロック位置では前記脱着式フェンスが前記スライドテーブル上に取り付けられ、前記ロック解除位置では前記脱着式フェンスを前記スライドテーブルから取り外すことができる、請求項15に記載の卓上型装置。
【請求項20】
前記脱着式フェンスがハウジングを具え、前記脱着式フェンスがさらに、
前記ハウジングの側部に結合された可動壁と、
調節ノブとを具え、前記調節ノブは、当該調節ノブが第1の方向に捻られると、前記可動壁を前記ハウジングから押し離すように構成され、前記調節ノブは、当該調節ノブが反対方向に捻られると、前記可動壁を前記ハウジングの方へ引っ張るように構成される、請求項19に記載の卓上型装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年1月28日に出願された米国仮特許出願番号62/967,007、名称「統合型多段フィルタシステムを備えた卓上型丸鋸装置」の利益を主張するものであり、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本開示は一般に集塵に関し、より具体的には、多段フィルタシステムを介して卓上型丸鋸装置内で集塵を容易にすることに関する。
【背景技術】
【0003】
従来の電動鋸を使用する場合、ワークピースを切断する際に発生する空気中の粉塵および粒子状物質の放出が問題となる。このような粉塵を吸い込むことによる健康被害は、特に問題視されている。湿式切断装置の開発は粉塵軽減の1つの解決策であり、刃の刃先に水をかけ、粉塵を液体に巻き込んで保持領域へと誘導する。多くの湿式切断方法は比較的うまく機能するが、廃水汚染や環境への懸念という新たな問題が生じる。例えば、従来の石工用およびタイル用の鋸には、典型的にカッティングヘッドに水を供給するポンプを備えた水槽またはパンがある。鋸がカットする際に、鋸の切断領域の周りに水が噴霧され分散される。この水が滴たり、霧散し、零れ落ちるため、電動鋸は、実際の石工やタイルの設置が行われる場所の近くに配置することができない。したがって、使用者は電動鋸と設置場所の間を行ったり来たりするのにかなりの時間を費やすことになる。
【0004】
したがって、粉塵が環境に流出するのを防止した乾式電動鋸が望まれている。この目的のために、上記の課題は、単に従来のシステムの問題のいくつかの概要を提供することを意図しており、網羅的であることを意図していないことに留意されたい。以下の詳細な説明を検討することにより、当該技術分野に関する他の問題点および様々な非限定的な実施形態のいくつかの対応する利点がさらに明らかになるであろう。
【発明の概要】
【0005】
以下の詳細な説明および添付図面にある例示的で非限定的な実施形態の様々な態様の基本的または一般的な理解を可能にするために、簡略化した概要が本明細書に提供される。しかしながら、この概要は、広範または網羅的な概要を意図するものではない。むしろ、この概要の唯一の目的は、以下の様々な実施形態の詳細な説明への前置きとして、いくつかの例示的で非限定的な実施形態に関連するいくつかの概念を簡略化した形式で提示することである。
【0006】
1以上の実施形態および対応する開示に従って、卓上型丸鋸装置について様々な非限定的な態様が説明される。そのような一態様では、様々な寸法のカットを容易にする卓上型装置が開示される。そのような実施形態において、装置は、丸鋸刃と、丸鋸刃の側面に沿ってスライドするように構成されたスライドテーブルとを具える。ここで、スライドテーブルは複数の開口部を有し、複数の開口部のそれぞれが、脱着式フェンスをスライドテーブルに結合するのを容易にするように構成される。
【0007】
さらなる態様では、脱着式フェンス装置が開示される。この実施形態において、脱着式フェンス装置は、ハウジングと、ハウジングに結合されたロック機構と、ロック機構に結合されハウジングの底部に向かって延びるロックペグとを具える。ここで、ロック機構は、ロック位置とロック解除位置との間でロックペグを切り替える(toggle)ように構成されており、ロック位置では脱着式フェンスをベンチトップに取り付けることができ、ロック解除位置では脱着式フェンスをベンチトップから取り外すことができるようになっている。
【0008】
さらなる別の態様では、卓上型装置が開示され、これは丸鋸刃と、丸鋸刃の側面に沿ってスライドするように構成されたスライドテーブルと、脱着式フェンスとを具える。この実施形態において、スライドテーブルは複数の開口部を具え、脱着式フェンスは、複数の開口部のサブセットを介してスライドテーブルに着脱するように構成される。
【0009】
他の実施形態および様々な非限定的な例、シナリオ、および実装例が、以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付の図面を参照しながら、様々な非限定的な実施形態がさらに説明される。
【
図1】
図1は、本明細書の一態様に係る卓上型丸鋸の第1の斜視図を示す写真である。
【
図2】
図2は、本明細書の一態様に係る卓上型丸鋸の第2の斜視図を示す写真である。
【
図3】
図3は、本明細書の一態様に係る卓上型丸鋸の底面図を示す写真である。
【
図4】
図4は、本明細書の一態様に係る卓上型丸鋸の使用方法を示す一連の写真である。
【
図5】
図5は、本明細書の一態様に係る例示的なダストガードの断面を示す写真である。
【
図6】
図6は、本明細書の一態様に係る第2の例示的なダストガードを示す写真である。
【
図7】
図7は、本明細書の一態様に係る例示的な脱着式フェンスの様々な構成を示す一連の写真である。
【
図8】
図8は、本明細書の一態様に係る例示的な脱着式フェンスの様々な図を示す一連の写真である。
【
図9】
図9は、本明細書の一態様に係る例示的な脱着式フェンスの構成の調整を示す一連の写真である。
【
図10】
図10は、本明細書の一態様に係る例示的な小型フェンスの概略図である。
【
図11】
図11は、本明細書の一態様に係る例示的な水平フェンス調整機構の概略図である。
【
図12】
図12は、本明細書の一態様に係る例示的な回転フェンス調整機構の概略図である。
【
図13】
図13は、本明細書の一態様に係る例示的な小型フェンス構成の底面図を示す。
【
図15】
図15は、本明細書の一態様に係る、
図13に提供される例示的な小型フェンス構成がスライドテーブルに取り付けられた図を示す。
【
図16】
図16は、本明細書の一態様に係る例示的なスピンドルの取り外しを示す一連の写真である。
【
図17】
図17は、本発明のブレードガードおよびスライド式フェンスを備えた卓上型鋸の正面右上からの斜視図であり、スライド式フェンスがブレードガードに対して垂直な状態である。
【
図18】
図18は、
図17のブレードガードおよびスライド式フェンスを具える卓上鋸の正面図である。
【
図19】
図19は、
図17のブレードガードおよびスライド式フェンスを具える卓上鋸の背面図である。
【
図20】
図20は、
図17のブレードガードおよびスライド式フェンスを具える卓上鋸の右側面図である。
【
図21】
図21は、
図17のブレードガードおよびスライド式フェンスを具える卓上鋸の左側面図である。
【
図22】
図22は、
図17のブレードガードおよびスライド式フェンスを具える卓上鋸の平面図である。
【
図23】
図23は、
図17のブレードガードおよびスライド式フェンスを具える卓上鋸の底面図である。
【
図24】
図24は、
図17のブレードガードおよびスライド式フェンスを具える卓上型鋸の正面右上からの斜視図であり、スライド式フェンスがブレードガードに対して角度のある向きになっている。
【
図25】
図25は、
図17のブレードガードおよびスライド式フェンスを具える卓上型鋸の正面右上からの斜視図であり、スライド式フェンスがブレードガードと平行になった図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
概要
本明細書に開示される様々な実施形態は、多段フィルタシステムを介した卓上型丸鋸装置内の集塵を対象とする。
図1~3を参照すると、本明細書の一態様に係る例示的な卓上型丸鋸の異なる図を示す様々な写真が提供されている。図示のように、卓上型丸鋸100は、ダストガード110、丸鋸刃120、スライドテーブル130、多目的モータ140、バキューム150、円筒形フィルタ160、およびサイクロンフィルタ170を具える。残りの図面を参照して以下でより詳細に説明するが、ワークテーブル120は、丸鋸刃120に対して軸方向に整列する中央スロットを備えることが企図される。使用時に、バキューム150は卓上型丸鋸100に中央スロットで負圧を提供するように構成され、一方で円筒形フィルタ160とサイクロンフィルタ170は、中央スロットの近くの領域から負圧によって引き込まれた空気中の塵を回収するように構成されている。
【0012】
卓上型丸鋸100の様々な態様が企図され、本明細書に開示される。例えば、第1の態様では、多目的モータ140を使用して、丸鋸刃120とバキューム150の両方を同時に駆動することが考えられる。そのような実施形態では、多目的モータ140は、使用中の電流・電圧の急激な変動から保護する回路に結合され得る。このような変動は、例えば、丸鋸刃120がワークピースと接触し始めたとき、および/またはバキューム150が気流条件の変動に反応したとき(例えば、円筒形フィルタ160および/またはサイクロンフィルタ170が目詰まりしたとき)に生じ得る。特定の実装例では、多目的モータ140に結合された回路は、丸鋸刃120およびバキューム150の個々の電流/電圧とともに、丸鋸刃120およびバキューム150の組み合わされた電流/電圧を監視する。このような実施形態では、丸鋸刃120とバキューム150の組み合わされた電流/電圧が第1の閾値を超える場合、回路は、一方のコンポーネントに供給される電流/電圧を減少させ、他方のコンポーネントが必要とする増加した電流/電圧を供給できるようにすることによって、第2の閾値未満に留めるように構成される。例えば、丸鋸刃120が最初にワークピースと接触するときに、電流/電圧の短いスパイクが発生することがある。その短いスパイクの間、バキューム150への電流/電圧を減少させて、組み合わされた電流/電圧が許容できない値を超えないように、増加した電流/電圧を丸鋸刃120に提供できるようにすることができる。
【0013】
様々な他の態様も本明細書に開示されており、それについて以下にさらに詳しく説明される。例えば、ダストガード110が、丸鋸刃120が回転する際に、丸鋸刃120の後部から発生する空気中の粉塵を捕捉するように構成され得ることが企図される。(例えば、
図4~6を参照)。また、脱着式フェンスを異なる構成に従ってスライドテーブル130に結合して、所望の異なる切断を実現することも考えられる(例えば、
図7~15を参照)。本開示の別の態様では、バキューム150は、円筒形フィルタ160の取り外しを容易にする回転型スピンドルを備え得ることが企図される(例えば、
図16を参照)。
【0014】
例示的なダストガードの実施形態
次に、
図4~
図6を参照すると、本明細書に開示された態様に従って、様々なダストガードの実施形態が示されている。例えば
図4には、卓上型丸鋸100の使用方法を示す一連の写真が提供されている。図示のように、ダストガード110は後方から丸鋸刃120の方へ回動可能であり、ダストガード110が丸鋸刃120を実質的に取り囲むことが企図される。使用時に丸鋸刃120が回転すると、粉塵が丸鋸刃120の後部から卓上型丸鋸100の上に飛ぶ。本書に開示される特定の実施形態において、丸鋸刃120の後部から跳ね上がる粉塵は、
図5に示す粉塵経路に沿ってダストガード110内を通り、重破片シュート105に導かれる。その結果、丸鋸刃120の後部からの空気中の粉塵は、使用者に害を及ぼす可能性がある大気中に放出されるのではなく、望ましく卓上型丸鋸100内に回収される。ここで、ダストガード110は、循環を改善するためのベントホールド(bent holds)を有してもよいことを理解されたい。また、
図5に示すダストガード110の構成では、粉塵が丸鋸刃120の後部を出た後に垂直の経路をたどるが、ダストガード110は、粉塵が丸鋸刃120の後部を出た後に横方向の経路をたどるように構成されてもよいことを理解されたい。
【0015】
代替の実施形態では、丸鋸刃120の後部からの粉塵をダストガード110の経路内を巡回させるのではなく、補助バキュームアタッチメントを使用することが企図される。すなわち、
図6に示すように、ダストガード112を補助バキューム114に結合し、補助バキューム114が、丸鋸刃120の使用中に卓上型丸鋸100の後方から跳ね上がる粉塵を吸引するように構成されてもよい。
【0016】
脱着式フェンスの例示的な実施形態
次に、
図7~12を参照すると、本明細書に開示される態様に従って、様々な脱着式フェンスの実施形態が示されている。例えば、
図7では、例示的な脱着式フェンスの様々な構成を示す一連の写真が提供されている。図示のように、水平、垂直、および角度のついた構成の少なくともそれぞれが提供され得ることが企図される。すなわち、脱着式フェンス180は、ユーザが望む異なるカットを実現するために、異なる構成に従ってスライドテーブル130に結合され得ることが企図される。この特定の実施形態では、スライドテーブル130は、図示のように、複数の安定化ホール132および複数のロックホール134を有する。ここで、複数の安定化ホール132と複数のロックホール134との間の間隔は変化してもよいが、図示された間隔は、様々な水平間隔オプション(例えば、1インチ間隔)と、2つの角度のついた間隔オプション(例えば、45度のものと22.5度のもの)とを含んでいる。
【0017】
次に
図8を参照すると、本明細書の一態様に係る例示的な脱着式フェンスの様々な図を示す一連の写真が提供されている。図示のように、脱着式フェンス180は、安定化ペグ182と、ロックペグ184と、ノブ186とを具え得る。かかる実施形態において、脱着式フェンス180は、安定化ペグ182とロックペグ184を介してスライドテーブル130に取り付けるように構成され得ることが企図される。すなわち、ロックペグ184はロックホール134のいずれかに挿入することができ、ノブ186を捻ることによって脱着式フェンス180がスライドテーブル130にしっかりと結合され、安定化ペグ182を対応する安定化ホール132に挿入することによって、脱着式フェンス180がスライドテーブル130上で静止される。この例示的な経時的手順が
図9に示されており、ここで脱着式フェンス180は水平構成から垂直構成へと動かされている。
【0018】
別の態様では、微調整を必要とするカットが望まれる場合の「小型フェンス」が企図される。例えば、
図10に示すように、ノブ196を有する脱着式小型フェンス190が企図され、これはノブ186を有する脱着式フェンス180と実質的に類似であり得る。しかしながら、この特定の例では、脱着式小型フェンス190は、脱着式フェンス180の半分の幅である。したがって、安定化ホール132およびロックホール134が例えば1インチ離れている場合、脱着式小型フェンス190を利用することで、0.5インチ刻みでのカットを実現することができる。
【0019】
次に、
図11~12を参照すると、代替的なフェンス調整機構が企図されている。例えば
図11は、本明細書の一態様に係る例示的な水平フェンス調整機構の概略図である。かかる実施形態では、スライドテーブル230は、図示のように、第1および第2の安定化開口232および236、ならびにロック開口234を有する。ここで、脱着式フェンス280は、ロック開口234および安定化開口232、236に沿ってスライドするように構成され、ロックペグおよび安定化ペグが、(例えば、ノブ286を介して脱着式フェンス280をロックすることによって)脱着式フェンス280をスライドテーブル230に固定するために利用できるように企図される。
【0020】
図12に示すように、回転式フェンス調整のためのスライド機構も企図される。かかる実施形態では、第1の安定化ペグは固定ピボット点で脱着式フェンス280を固定し、ロックペグがロック開口233内をスライドし、第2の安定化ペグが安定化開口235内をスライドする。その後、ロックペグと第2の安定化ペグを用いて、(例えば、ノブ286を介して脱着式フェンス280をロックすることによって)脱着式フェンス280をスライドテーブル230上に固定することができる。
【0021】
さらなる態様では、微調整を必要とするカットが望まれる場合の、さらに別の「小型フェンス」の実施形態が企図される。ここでは、可動壁を介して微調整が行われる脱着式フェンスが企図される。かかる実施形態の例示的な構成が、
図13~15に提供されている。図示のように、脱着式フェンス300は、ハウジング310の側部に結合された可動壁330を有することが企図される。この特定の実施形態では、脱着式フェンス300は調節ノブ320をさらに具え、調節ノブ320を第1の方向に捻ると可動壁330がハウジング310から離れるように押され、調節ノブ320を反対方向に捻ると、調節ノブ320が可動壁をハウジングの方へ引っ張るように構成されている。また、脱着式フェンス300は少なくとも1つのアーム350を具え、当該少なくとも1つのアーム350の第1の端部が調節ノブ320に結合され、少なくとも1つのアーム350の反対側の端部が可動壁330に結合され得る。図示のように、脱着式フェンス300はさらに少なくとも1つのアーム360を具え、当該少なくとも1つのアーム360の第1の端部が安定化ペグ380に結合され、少なくとも1つのアーム360の反対側の端部が可動壁330に結合され得る。本明細書に開示された微調整の測定を実現するために、脱着式フェンス300は、可動壁330がハウジング310からどの程度展開されているかを示すデマケーション(demarcations)を有することがさらに企図される。
【0022】
脱着式フェンス300の様々な他の態様も考えられる。例えば、脱着式フェンス300のロック機構は、ノブではなく、ハウジング310の側部に配置されたレバー340であってもよい。このような実施形態では、レバー340にばねを結合して、レバー340がロックペグ370をロック解除位置に押したときにばねが抵抗を与えるように構成し、またレバー340が解放されたときに(すなわち、レバーがロックペグ370をひねる位置で)ばねがロックペグ370をロック位置に引き戻すように構成することができる。
【0023】
回転型スピンドルの例示的な実施形態
次に
図16を参照すると、本明細書の一態様に係る例示的なスピンドルの取り外しを示す一連の写真が提供されている。ここで、バキューム150は、円筒形フィルタ160の容易な取り外しを実現する回転型スピンドル152を備え得ることが企図される。図示のように、回転型スピンドル152は、連結部162の雌ノッチ164と係合するように構成された雄ノッチ154を有し得る。
【0024】
本書において「例示的」という言葉は、実施例、実例、または説明として役立つことを意味するために使用される。誤解を避けるために、本明細書で開示される主題は、そのような例によって限定されない。さらに、「例示的」として本明細書に記載されている任意の態様または設計は、必ずしも他の態様または設計よりも好ましいか有利であると解釈されるべきではなく、当業者に知られている同等の例示的な構造および技術を排除するものでもない。さらに、用語「具える」、「有する」、「備える」、および他の同様の用語が詳細な説明または特許請求の範囲のいずれかで使用されている範囲で、疑義を避けるために、そのような用語は、追加要素または他の要素を除外することなく、開放語として「含む」という用語と同様の方法で使用される。
【0025】
前述のシステムは、いくつかの構成要素間の相互作用に関して説明されてきた。そのようなシステムおよびコンポーネントは、これらのコンポーネントや指定されたサブコンポーネント、指定されたコンポーネントまたはサブコンポーネントの一部、および/または追加のコンポーネントを、前述の様々な順列および組み合わせに従って含むことができることが理解され得る。サブコンポーネントは、親コンポーネント(階層)内に含まれるのではなく、他のコンポーネントに結合されたコンポーネントとして実装することもできる。さらに、1以上のコンポーネントを組み合わせて、集約的機能を提供する単一のコンポーネントにするか、いくつかの別個のサブコンポーネントに分割することができ、任意の1以上の中間層を提供して、そのようなサブコンポーネントに結合して統合された機能を提供してもよいことに留意されたい。本明細書に記載の任意の構成要素は、本明細書に具体的に記載されないが当業者に一般的に知られている1以上の他の構成要素と相互作用することもできる。
【0026】
上述の例示的なシステムに鑑みて、開示された主題に従って実装され得る方法論は、様々な図を参照して理解され得る。説明を簡単にするために、方法論は一連のステップとして説明されているが、いくつかのステップは本明細書に記載されたものとは異なる順序で、および/または他のステップと同時に発生し得るので、開示された主題はステップの順序によって限定されないことが理解され予見されるであろう。さらに、以下に説明する方法論を実施するために、開示されたすべてのステップが必要とされるわけではない。
【0027】
様々な実施形態が様々な図の例示的な実施形態に関連して説明されてきたが、他の同様の実施形態が使用されてもよいこと、または説明された実施形態に修正および追加がなしで同じ機能を実行するためになされてもよいことが理解されるべきである。そこから逸脱。したがって、本発明は、いかなる単一の実施形態にも限定されるべきではない。
【国際調査報告】