(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-24
(54)【発明の名称】センサ試験ステーション
(51)【国際特許分類】
B65G 1/00 20060101AFI20230316BHJP
B65G 1/04 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
B65G1/00 511J
B65G1/04 555Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022546003
(86)(22)【出願日】2021-01-26
(85)【翻訳文提出日】2022-09-22
(86)【国際出願番号】 EP2021051779
(87)【国際公開番号】W WO2021151906
(87)【国際公開日】2021-08-05
(32)【優先日】2020-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】フィエルドハイム, イヴァル
(72)【発明者】
【氏名】アウストルハイム, トロンド
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022AA02
3F022EE05
3F022FF00
3F022JJ11
3F022QQ00
3F022QQ17
(57)【要約】
アイテムを保管するための保管コンテナ(502)内で測定を実施するためのシステムおよび方法であって、保管コンテナ(502)は、自動保管システム内に保管され、グリッド構造(104)は、垂直保管カラム(105)を形成し、レールシステム(108)が、骨格構造(100)上に配列され、レールシステム(108)は、コンテナ荷役車両(201)のための利用可能な経路を提供し、各車両(201)は、車両コントローラ(230)を備え、本システムはさらに、レールシステム(108)を介してコンテナ荷役車両にアクセス可能であり、大気条件を測定するためのおよび該保管コンテナ(502)内で測定を実施するための測定機器を伴う試験ステーション(504)を備え、試験ステーション(504)は、測定データをコンピュータシステムに通信するように構成される、システムおよび方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイテムを保管するための保管コンテナ(502)内で測定を実施するためのシステムであって、前記保管コンテナ(502)は、前記保管コンテナ(502)を保管するための3次元保管グリッド構造(104)を形成する骨格構造(100)を備える自動保管システム内に保管され、前記グリッド構造(104)は、それぞれが、垂直保管カラム(105)のアクセス開口部(112)のサイズによって画定される水平面積を有する垂直保管カラム(105)を形成し、レールシステム(108)が、各保管カラム(105)の上に各アクセス開口部(112)の周囲を画定する前記骨格構造(100)上に配列され、前記レールシステム(108)は、前記保管コンテナ(502)を前記保管カラム(105)に、およびそこから荷役および移送するコンテナ荷役車両(201)のための利用可能な経路を提供し、前記システムは、
前記システムがさらに、前記レールシステム(108)を介してコンテナ荷役車両にアクセス可能であり、大気条件を測定するための、および前記保管コンテナ(502)内で測定を実施するための測定機器を伴う試験ステーション(504)を備え、前記試験ステーション(504)が、測定データをコンピュータシステムに通信するように構成されること
を特徴とする、システム。
【請求項2】
前記試験ステーションは、それに測定機器を伴う測定プラットフォーム(503)が取り付けられる上側部分(505)と、コンテナ(502)を保持するための下側部分(601)と、前記上側部分(505)および前記下側部分(601)を接続するための接続手段とを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記下側部分(601)は、レールのセットの真下に空洞を備え、その空洞の中に保管コンテナ(502)が降下され得る、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記下側部分(601)は、その上に軌道のセットを伴うプレート(801)を備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記試験ステーションは、前記上側部分(505)と前記下側部分(601)との間に、保管コンテナ(502)を格納するために適合される空間を備える、請求項1-5のいずれかに記載のシステム。
【請求項6】
前記試験ステーションは、前記測定プラットフォーム(503)を持上し、降下させるように適合される昇降デバイスを備える、請求項2、3、または4のいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
前記試験ステーションは、その上に保管コンテナ(502)を伴うコンテナ荷役車両を格納するように適合される、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項8】
前記測定機器(503)は、電動モータによって制御される、ロープ、バンド、またはワイヤによって持上され、降下される、請求項1-7に記載のシステム。
【請求項9】
前記測定機器は、ロボットアームによって持上され、降下される、請求項1-8に記載のシステム。
【請求項10】
前記測定機器は、温度測定機器、水分検出器、ガス検出器、および/またはカメラを備える、請求項1-7のいずれかに記載のシステム。
【請求項11】
前記保管コンテナ(502)内に保管される前記アイテム上のカビを検出するためのUV光源をさらに備える、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項12】
前記保管コンテナ(502)内に保管される前記アイテム上のカビ、ウイルス、および細菌を死滅させるためのUV-C光源をさらに備える、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項13】
試験ステーション(504)を使用して、アイテムを保管するための保管コンテナ(502)内で測定を実施するための方法であって、前記保管コンテナ(502)は、前記保管コンテナ(502)を保管するための3次元保管グリッド構造(104)を形成する骨格構造(100)を備える自動保管システム内に保管され、前記グリッド構造(104)は、それぞれが、垂直保管カラム(105)のアクセス開口部(112)のサイズによって画定される水平面積を有する垂直保管カラム(105)を形成し、レールシステム(108)が、各保管カラム(105)の上に各アクセス開口部(112)の周囲を画定する前記骨格構造(100)上に配列され、前記レールシステム(108)は、前記保管コンテナ(502)を前記保管カラム(105)に、およびそこから荷役および移送するコンテナ荷役車両(201)のための利用可能な経路を提供し、各車両(201、301、401)は、前記保管システムの動作を制御する中央コンピュータシステムと通信する車両コントローラ(230)を備え、前記方法は、
コンテナ荷役車両(201、301、401)を用いて保管コンテナ(502)を前記試験ステーション(504)内に設置するステップと、
前記試験ステーション(504)に取り付けられた測定機器(503)を前記保管コンテナ(502)の上に供与するステップと、
測定データを収集するために測定を実施するステップと、
前記測定データをコンピュータシステムに伝送するステップと、
伝送された測定データを記憶し、前記測定データの分析を実施するステップと、
前記分析の結果に基づいて、前記コンテナを輸送するべき場所に関する命令を前記中央コンピュータシステムからコンテナ荷役車両に伝送するステップと、
前記測定機器を持上するステップと、
コンテナ荷役車両を用いて前記保管コンテナ(502)を次の目的地に輸送するステップと
を含む、方法。
【請求項14】
前記保管コンテナ(502)内の温度、水分、および/またはガスレベルの測定を実施することによる、および/または前記アイテムの目視検査のためにカメラを使用することによる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ガス検出器は、前記保管コンテナ(502)の中に降下される、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナの保管および回収のための自動倉庫システムに関し、具体的には、測定機器を備える試験ステーション内に設置されると、コンテナ内で測定を実施するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、骨格構造100を伴う、典型的な先行技術自動倉庫システム1を開示し、
図2および3は、そのようなシステム1上で動作するために好適な2つの異なる先行技術コンテナ荷役車両201、301を開示する。
【0003】
骨格構造100は、直立部材102と、水平部材103と、直立部材102と水平部材103との間に列に配列される保管カラム105を備える、保管容積とを備える。これらの保管カラム105では、容器としても公知である、保管コンテナ106が、相互の上にスタックされ、スタック107を形成する。部材102、103は、典型的には、金属、例えば、押出アルミニウムプロファイルから成ってもよい。
【0004】
自動倉庫システム1の骨格構造100は、骨格構造100の上部を横断して配列される、レールシステム108を備え、そのレールシステム108上で、複数のコンテナ荷役車両201、301が、保管コンテナ106を保管カラム105から持上し、保管コンテナ106をその中に降下させ、また、保管コンテナ106を保管カラム105の上方に輸送するように動作される。レールシステム108は、フレーム構造物100の上部を横断した第1の方向Xにおけるコンテナ荷役車両201、301の移動を誘導するように配列される、平行レールの第1のセット110と、第1の方向Xに対して直角である、第2の方向Yにおけるコンテナ荷役車両201、301の移動を誘導するための、レールの第1のセット110に対して直角に配列される、平行レールの第2のセット111とを備える。カラム105内に保管されるコンテナ106が、コンテナ荷役車両によって、レールシステム108内のアクセス開口部112を通してアクセスされる。コンテナ荷役車両201、301は、保管カラム105の上方で側方に、すなわち、水平なX-Y平面に対して平行である平面内で移動することができる。
【0005】
骨格構造100の直立部材102は、カラム105から外へのコンテナの持上およびその中へのコンテナの降下の間に、保管コンテナを誘導するために使用されてもよい。コンテナ106のスタック107は、典型的には、自立型である。
【0006】
各先行技術コンテナ荷役車両201、301は、車体201a、301aと、それぞれ、X方向およびY方向におけるコンテナ荷役車両201、301の側方移動を可能にする、車輪の第1および第2のセット201b、301b、201c、301cとを備える。
図2および3では、各セット内の2つの車輪は、完全に可視である。車輪の第1のセット201b、301bは、レールの第1のセット110の2つの隣接するレールと係合するように配列され、車輪の第2のセット201c、301cは、レールの第2のセット111の2つの隣接するレールと係合するように配列される。車輪のセット201b、301b、201c、301cのうちの少なくとも1つが、車輪の第1のセット201b、301bおよび/または車輪の第2のセット201c、301cが、どの時点においても、レールの個別のセット110、111と係合され得るように、上昇および降下されることができる。
【0007】
各先行技術コンテナ荷役車両201、301はまた、保管コンテナ106の垂直輸送、例えば、保管コンテナ106を保管カラム105から持上し、保管コンテナ106を保管カラム105の中に降下させるための、昇降デバイス(図示せず)も備える。昇降デバイスは、車両201、301に対する把持/係合デバイスの位置が、第1の方向Xおよび第2の方向Yに直交する第3の方向Zにおいて調節され得るように、保管コンテナ106に係合するように適合され、把持/係合デバイスが車両201、301から降下され得る、1つまたはそれを上回る把持/係合デバイスを備える。コンテナ荷役車両301の把持デバイスの一部が、
図3に示され、参照番号304とともに示される。コンテナ荷役デバイス201の把持デバイスが、
図2の車体301a内に位置する。
【0008】
従来のように、また、本願の目的のために、Z=1は、保管コンテナの最上層、すなわち、レールシステム108の直下にある層を識別し、Z=2は、レールシステム108の下方の第2の層を識別し、Z=3は、第3の層を識別する等となる。
図1に開示される例示的先行技術では、Z=8は、保管コンテナの最下底部層を識別する。同様に、X=1...nおよびY=1...nは、水平面における各保管カラム105の位置を識別する。その結果、実施例として、かつ
図1に示されるデカルト座標系X、Y、Zを使用すると、
図1において106’として識別される保管コンテナは、保管位置X=10、Y=2、Z=3を占有すると言え得る。コンテナ荷役車両201、301は、層Z=0内を進行すると言え得、各保管カラム105は、そのXおよびY座標によって識別されることができる。
【0009】
骨格構造100の保管容積は、多くの場合、グリッド104と称されており、本グリッド内の可能性として考えられる保管位置は、保管セルと称される。各保管カラムは、XおよびY方向における位置によって識別され得る一方、各保管セルは、X、Y、およびZ方向におけるコンテナ数によって識別され得る。
【0010】
各先行技術コンテナ荷役車両201、301は、レールシステム108を横断して保管コンテナ106を輸送するとき、保管コンテナ106を受容および収容するための、保管コンパートメントまたは空間を備える。保管空間は、
図2に示されるように、かつ例えば、第WO2015/193278A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、車体201a内の中心に配列される、空洞を備えてもよい。
【0011】
図3は、片持ち梁構造物を伴う、コンテナ荷役車両301の代替構成を示す。そのような車両は、例えば、第NO317366号(その内容もまた、参照することによって本明細書に組み込まれる)に詳細に説明される。
【0012】
図2に示される中心空洞コンテナ荷役車両201は、例えば、第WO2015/193278A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、概して、保管カラム105の側方範囲に等しい、XおよびY方向における寸法を伴う面積を被覆する、占有面積を有してもよい。本明細書で使用される用語「側方」は、「水平」を意味し得る。
【0013】
代替として、中心空洞コンテナ荷役車両101は、例えば、第WO2014/090684A1号に開示されるように、保管カラム105によって画定される側方面積より大きい占有面積を有してもよい。
【0014】
レールシステム108は、典型的には、車両の車輪が挿入される溝を伴うレールを備える。代替として、レールは、上向きに突出する要素を備えてもよく、車両の車輪は、脱線を防止するための、フランジを備える。これらの溝および上向きに突出する要素は、集合的に、軌道として公知である。各レールは、1つの軌道を備えてもよい、または各レールは、2つの平行な軌道を備えてもよい。
【0015】
第WO2018146304号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)は、レールと、X方向およびY方向の両方における平行軌道とを備える、レールシステム108の典型的構成を図示する。
【0016】
骨格構造100では、カラム105の大部分は、保管カラム105、すなわち、保管コンテナ106がスタック107で保管される、カラム105である。しかしながら、いくつかのカラム105は、他の目的を有し得る。
図1では、カラム119および120は、保管コンテナ106が、保管コンテナ106が骨格構造100の外側からアクセスされる、または骨格構造100の外またはその中に移送され得る、アクセスステーション(図示せず)に輸送され得るように、それらを積み降ろす、および/または積み込むためのコンテナ荷役車両201、301によって使用される、そのような特殊目的カラムである。当技術分野内では、そのような場所は、通常、「ポート」と称され、その中にポートが位置する、カラムは、「ポートカラム」119、120と称され得る。アクセスステーションへの輸送は、水平、斜め、および/または垂直である、任意の方向にあってもよい。例えば、保管コンテナ106は、骨格構造100内のランダムまたは専用カラム105内に設置され、次いで、任意のコンテナ荷役車両によって積み込まれ、アクセスステーションへのさらなる輸送のために、ポートカラム119、120に輸送されてもよい。用語「斜め」が、水平と垂直との間のある場所に一般的な輸送配向を有する、保管コンテナ106の輸送を意味することに留意されたい。
【0017】
図1では、第1のポートカラム119は、例えば、コンテナ荷役車両201、301が、アクセスまたは移送ステーションに輸送されるべき保管コンテナ106を積み降ろし得る、専用の積降ポートカラムであってもよく、第2のポートカラム120は、コンテナ荷役車両201、301が、アクセスまたは移送ステーションから輸送されている保管コンテナ106を積み込み得る、専用の積込ポートカラムであってもよい。
【0018】
アクセスステーションは、典型的には、製品アイテムが保管コンテナ106から除去される、またはその中に位置付けられる、ピッキングステーションまたは備蓄ステーションであってもよい。ピッキングステーションまたは備蓄ステーションでは、保管コンテナ106は、通常、自動倉庫システム1から除去されないが、いったんアクセスされると、再度骨格構造100の中に戻される。保管コンテナを別の保管設備に(例えば、別の骨格構造に、または別の自動倉庫システムに)、輸送車両(例えば、電車または大型トラック)に、または生産設備に移送するために、ポートもまた、使用されることができる。
【0019】
コンベヤを備える、コンベヤシステムが、通常、ポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で保管コンテナを輸送するために採用される。
【0020】
ポートカラム119、120およびアクセスステーションが、異なるレベルに位置する場合、コンベヤシステムは、保管コンテナ106をポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で垂直に輸送するための垂直コンポーネントを伴う、昇降デバイスを備えてもよい。
【0021】
コンベヤシステムは、例えば、第WO2014/075937A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるような、異なる骨格構造間で保管コンテナ106を移送するように配列されてもよい。
【0022】
図1に開示されるカラム105のうちの1つの中に保管される保管コンテナ106が、アクセスされるべきであるとき、コンテナ荷役車両201、301のうちの一方が、標的保管コンテナ106をその位置から回収し、それを積降ポートカラム119に輸送するように命令される。本動作は、コンテナ荷役車両201、301を、その中に標的保管コンテナ106が位置付けられる、保管カラム105の上方の場所に移動させ、コンテナ荷役車両201、301の昇降デバイス(図示せず)を使用して、保管コンテナ106を保管カラム105から回収し、保管コンテナ106を積降ポートカラム119に輸送することを伴う。標的保管コンテナ106が、スタック107内の深くに位置する、すなわち、1つまたは複数の他の保管コンテナ106が、標的保管コンテナ106の上方に位置付けられた状態である場合、動作はまた、標的保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させることに先立って、上方に位置付けられる保管コンテナを一時的に移動させることを伴う。時として、当技術分野内では「掘出」と称される、本ステップは、続いて、標的保管コンテナを積降ポートカラム119に輸送するために使用される、同一のコンテナ荷役車両を用いて、または1つまたは複数の他の協働するコンテナ荷役車両を用いて、実施されてもよい。代替として、または加えて、自動倉庫システム1は、保管コンテナを保管カラム105から一時的に除去するタスクに特化したコンテナ荷役車両を有してもよい。いったん標的保管コンテナ106が、保管カラム105から除去されると、一時的に除去された保管コンテナは、元の保管カラム105の中に再度位置付けられることができる。しかしながら、除去された保管コンテナは、代替として、他の保管カラムに再配置されてもよい。
【0023】
保管コンテナ106が、カラム105のうちの1つの中に保管されるべきであるとき、コンテナ荷役車両201、301のうちの一方が、保管コンテナ106を積込ポートカラム120から積み込み、それをそれが保管されるべき保管カラム105の上方の場所に輸送するように命令される。保管カラムスタック107内の標的位置またはその上方に位置付けられる任意の保管コンテナが、除去された後、コンテナ荷役車両201、301は、保管コンテナ106を所望の位置に位置付ける。除去された保管コンテナは、次いで、保管カラム105の中に戻るように降下される、または他の保管カラムに再配置されてもよい。
【0024】
自動倉庫システム1を監視および制御する、例えば、所望の保管コンテナ106が、コンテナ荷役車両201、301が相互に衝突することなく、所望の時間に所望の場所に送達され得るように、骨格構造100内の個別の保管コンテナ106の場所、各保管コンテナ106の内容物、およびコンテナ荷役車両201、301の移動を監視および制御するために、自動倉庫システム1は、典型的には、コンピュータ化され、典型的には、保管コンテナ106を追跡するためのデータベースを備える、制御システム500を備える。
【0025】
図4は、送達車両を説明する。送達車両は、コンテナ荷役車両上のものと車輪の同一の設定を伴う基部を備える。車輪基部ユニットは、車輪配列が、レールグリッド(すなわち、上部レールグリッドおよび移送レールグリッドのいずれか)上の第1の方向における移動のための車輪の第1のセットと、第1の方向に対して直角の第2の方向における移動のための車輪の第2のセットとを有することを特徴とする。車輪の各セットは、車輪基部ユニットの両側に配列される、車輪の2つの対を備える。車輪基部ユニットがレールグリッド上を進行し得る方向を変更するために、車輪のセットのうちの一方が、車輪変位アセンブリに接続される。車輪変位アセンブリは、所望の方向に進行している車輪のセットのみが、レールグリッドと接触するように、接続される車輪のセットを他の車輪のセットに対して上昇および降下させることが可能である。車輪変位アセンブリは、電動モータによって駆動される。さらに、再充電可能バッテリによって電力供給される、2つの電動モータが、車輪基部ユニットを所望の方向に移動させるために、車輪のセットに接続される。車輪基部ユニットの水平周辺は、二輪基部ユニットが、レールグリッドの任意の隣接グリッドセル上を相互に通過し得るように、レールグリッドのグリッドセルによって画定される、水平面積内にフィットするようにサイズ決めされる。言い換えると、車輪基部ユニットは、占有面積、すなわち、XおよびY方向における範囲を有してもよく、これは、概して、グリッドセルの水平面積に等しい、すなわち、XおよびY方向におけるグリッドセルの範囲、例えば、第WO2015/193278A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるようなものである。
【0026】
先行技術解決策の問題は、倉庫内に腐敗し易いアイテムが存在する場合、製品の鮮度およびアイテムが保管される条件を測定する必要性が存在することである。しかしながら、高額な機器または広範囲にわたる再建設を要求する、高価な解決策に目を向ける必要なくアイテムの正確な読取値を得る問題が、存在する。したがって、本発明の目的は、上記に述べられる問題を解決することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0027】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0028】
本発明は、独立請求項において述べられ、特徴付けられる一方、従属請求項は、本発明の他の特性を説明する。
【0029】
一側面では、本発明は、アイテムを保管するための保管コンテナ内で測定を実施するためのシステムに関し、保管コンテナは、保管コンテナを保管するための3次元保管グリッド構造を形成する骨格構造を備える、自動保管システム内に保管され、グリッド構造は、それぞれが、垂直保管カラムのアクセス開口部のサイズによって画定される、水平面積を有する、垂直保管カラムを形成し、レールシステムが、各保管カラムの上に各アクセス開口部の周囲を画定する、骨格構造上に配列され、レールシステムは、保管コンテナを保管カラムに、およびそこから荷役および移送する、コンテナ荷役車両のための利用可能な経路を提供し、本システムはさらに、レールシステムを介してコンテナ荷役車両にアクセス可能であり、大気条件を測定するため、および該保管コンテナ内で測定を実施するための測定機器を伴う、試験ステーションを備え、試験ステーションは、測定データをコンピュータシステムに通信するように構成される。
【0030】
さらに、試験ステーションは、それに測定プラットフォームが取り付けられる、上側部分と、コンテナを受容するための、下側部分と、上側部分および下側部分を接続する部分とを備えてもよい。また、試験ステーションは、上側部分と下側部分との間に、コンテナを格納するための空間を有してもよく、試験ステーションは、測定プラットフォームを持上し、降下させるように適合されてもよい。
【0031】
試験ステーションは、その上にコンテナを伴うコンテナ荷役車両を格納するように適合されてもよい。
【0032】
測定プラットフォームは、電動モータによって制御される、ロープ、バンド、またはワイヤによって持上され、降下されてもよく、測定プラットフォームは、ロボットアームによって持上され、降下されてもよく、測定プラットフォームは、温度測定機器と、水分検出器と、ガス検出器と、カメラとを備える。
【0033】
第3の側面では、本発明は、下層の保管システム(1)の3次元グリッド(4)と、コンテナを輸送するための少なくとも1つのコンテナ荷役車両と、さらなる流通のためのアイテムを積み込むためのポートと、保管システムの動作を制御するための中央コンピュータシステムとを備える、自動保管システム内に保管するためのコンテナ内で測定を実施する方法を対象とし、該方法は、
コンテナ荷役車両を用いてコンテナを試験ステーション内に設置するステップと、
試験ステーションに取り付けられた測定プラットフォームをコンテナの上に降下させるステップと、
測定を実施し、測定値を中央コンピュータシステムに伝送し、測定値に基づいて分析を実施し、分析に基づいて命令をコンテナ荷役車両に伝送し、測定プラットフォームを持上し、コンテナ荷役車両を用いてコンテナを別の目的地に輸送するステップとを含む。本方法は、アイテムの目視検査のためにカメラを使用することによって、コンテナ内の温度、水分、およびガスレベルの測定を実施する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
以下の図面は、本発明の理解を促進するために添付される。図面は、ここで実施例のみとして説明されるであろう、本発明の実施形態を示す。
【
図1】
図1は、先行技術自動倉庫システムの骨格構造の斜視図である。
【
図2】
図2は、その中に保管コンテナを搬送するための、中心に配列される空洞を有する、先行技術コンテナ荷役車両の斜視図である。
【
図3】
図3は、真下に保管コンテナを搬送するための、片持ち梁を有する、先行技術コンテナ荷役車両の斜視図である。
【
図5】
図5A-Dは、中心空洞を伴うコンテナ荷役車両が、測定のために試験ステーション内にコンテナを設置する、本発明のある実施形態の側面図である。
【
図6】
図6A-Dは、片持ち支持ソリューションを伴うコンテナ荷役車両が、測定のために試験ステーション内にコンテナを設置する、本発明のある実施形態の側面図である。
【
図7】
図7A-Cは、コンテナを搬送する送達車両が、試験ステーション内に設置される、本発明のある実施形態の側面図である。
【
図8】
図8A-Dは、片持ち支持ソリューションを伴うコンテナ荷役車両が、測定のために試験ステーション内にコンテナを設置する、本発明の代替実施形態の側面図である。
【
図9】
図9A-Cは、コンテナを搬送する送達車両が、試験ステーション内に設置される、本発明の代替実施形態の側面図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態のプロセス内のステップを説明する、フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の詳細な説明
以下において、本発明の実施形態が、添付の図面を参照して、より詳細に議論されるであろう。しかしながら、図面が、本発明を図面に描写される主題に限定することを意図していないことを理解されたい。
【0036】
自動倉庫システム1の骨格構造100は、
図1-3に関連して上記に説明される先行技術骨格構造100、すなわち、いくつかの直立部材102、および直立部材102によって支持される、いくつかの水平部材103によって構築され、さらに、骨格構造100は、X方向およびY方向における、第1の上側レールシステム108を備える。
【0037】
骨格構造100はさらに、部材102と103との間に提供される、保管カラム105の形態にある、保管コンパートメントを備え、保管コンテナ106は、保管カラム105内のスタック107内にスタック可能である。
【0038】
骨格構造100は、任意のサイズであることができる。特に、骨格構造が、
図1に開示されるものより大幅に広い、および/または長い、および/または深くあり得ることを理解されたい。例えば、骨格構造100は、700×700を超えるカラムの水平範囲と、12を超えるコンテナの保管深度とを有してもよい。
【0039】
本発明による自動倉庫システムの実施形態が、ここで、
図5A-D、6A-D、7A-C、8A-D、9A-C、および10を参照してより詳細に議論されるであろう。
【0040】
本発明の好ましい実施形態では、試験ステーションは、上部部分から成る。本上部部分は、測定プラットフォームを収納する。測定プラットフォームは、少なくとも1つのセンサを備える。少なくとも1つのセンサは、保管コンテナ内の少なくとも1つの大気条件を測定するために使用される。1つのそのような大気条件は、コンテナ内の温度であり得、さらに、センサは、食品の腐朽の間に放出される、ガスの存在を検出するために使用されることができる。1つのそのようなガスは、メタンであり得る。食品の腐敗の間に放出される他のガスは、二酸化炭素および硫化水素である。二酸化炭素および硫化水素の場合、それらは、空気より重く、したがって、コンテナの底部に集まるであろう。二酸化炭素および硫化水素を感知するためのセンサは、したがって、コンテナの中に降下されるプローブに取り付けられることができる。代替として、その中にセンサを挿入することが可能である、コンテナの側面または底部内に、孔が、存在することができる。さらに別の解決策では、例えば、コンテナの内側縁に沿って、プローブが、コンテナの内容物がプローブを妨害することなくコンテナの底部の中に降下され得る、スリットまたはトンネル状部が、存在することができる。さらに、水分を検出するための、検出器が、存在することができる。水分の存在は、食品の腐朽の間に、食品の細胞が、分解し、細胞中の液体が漏出するという事実に起因する。測定機器のさらなるタイプは、カメラであることができる。カメラは、コンテナの中の写真、すなわち、腐朽している食品の任意の兆候が存在するかどうかを検出するために、内容物の写真を撮影することができる。カメラは、食品上に、例えば、バナナ上の褐色のスポット、または白カビに起因する表面上の変色のような、跡が存在するかどうかを検出するために、カラー画像を撮影する、通常のカメラであることができる。代替として、または加えて、カビを検出するために紫外線光を有する、カメラが、使用されることができる。
【0041】
食品上の殺菌を死滅させるためにUV光を使用する可能性もまた、存在する。さらに、カビを死滅させるためにUV光を使用する可能性も、存在する。したがって、測定プラットフォームは、腐朽している食品を検出し、食品上およびコンテナ内の細菌およびカビを死滅させることの両方のために使用され得る、UV光源を有することができる。腐敗を検出するためにUV光源を使用することと細菌およびカビを死滅させるためにUV光源を使用することとの間の差異は、光の波長および光源の出力である。
【0042】
図5A-Dは、中心空洞を伴うコンテナ荷役車両が、測定のために試験ステーション内にコンテナを設置する、本発明のある実施形態の側面図である。その中心空洞内にコンテナを伴うコンテナ荷役車両が、試験ステーションの中に移動する。コンテナは、コンテナ荷役車両の真下の空洞の中に下方に降下される。コンテナ荷役車両が、試験ステーション内にコンテナを設置した後、コンテナ荷役車両は、離れるように移動する。これが、離れるように移動した後、測定機器が、測定プラットフォーム上に下方に降下される。試験ステーションは、測定プラットフォームをコンテナ上に降下させる。測定プラットフォームは、電動モータに取り付けられたラインを使用して降下される。これらのラインは、ワイヤ、ベルト、チェーン、ロープ、または類似物であることができる。測定プラットフォームは、上部開口部にわたってフィットする。プラットフォームはさらに、下側に取り付けられる、測定機器を備える。測定機器は、プラットフォームがコンテナ上に設置されると、コンテナの内側にフィットするように設置される。測定機器は、温度センサ、水分センサ、ガスセンサ、および/またはカメラであることができる。測定プラットフォーム上に搭載され得る、任意の他の種類の測定機器も、使用されることができる。測定機器が、データを収集した後、これは、中央コンピュータシステムに送信されることができる。中央コンピュータシステムは、コンテナの内容物の条件を追跡するために、コンテナのIDとともに、データを記憶することができる。コンテナの内容物の条件に基づいて、中央コンピュータシステムは、コンテナ内のアイテムの条件に依存して、命令をコンテナ荷役車両に送信し、コンテナを目的地に輸送することができる。アイテムが、顧客への流通のために容認可能である条件にある場合、アイテムを伴うコンテナは、所望のアイテムがさらなる流通のために積み込まれ得るステーションに輸送されるか、またはアイテムを伴うコンテナが保管システムの中に戻るように輸送されることができるかのいずれかである。コンテナ内のアイテムのうちの1つまたはそれを上回るものが、不十分な品質である場合、コンテナは、痛んだアイテムがコンテナから除去され得る目的地に輸送されることができる。アイテムが、除去された後、コンテナは、保管システムに戻るように、またはアイテムが顧客へのさらなる流通のために積み込まれる、積込ステーションへのさらなる流通のためのポートのいずれかに輸送される。
【0043】
図6A-Dは、片持ち支持ソリューションを伴うコンテナ荷役車両が、測定のために試験ステーション内にコンテナを設置する、本発明のある実施形態の側面図である。コンテナ荷役車両は、保管システムからコンテナを搬送し、試験ステーションに接近する。コンテナ荷役車両は、試験ステーション内にコンテナを設置する。コンテナ荷役車両は、後退し、試験ステーションにその上部開口部を介したコンテナの内容物へのアクセスを与える。試験ステーションは、測定プラットフォームをコンテナ上に降下させる。測定プラットフォームは、電動モータに取り付けられたラインを使用して降下される。これらのラインは、ワイヤ、ベルト、チェーン、ロープ、または類似物であることができる。測定プラットフォームは、上部開口部にわたってフィットする。プラットフォームは、下側に取り付けられる、測定機器を備える。測定機器は、プラットフォームがコンテナ上に設置されると、コンテナの内側にフィットするように、例えば、下側に設置される。測定機器は、温度センサ、水分センサ、ガスセンサ、および/またはカメラであることができる。測定プラットフォーム上に搭載され得る、任意の他の種類の測定機器も、使用されることができる。収集されたデータが、中央コンピュータシステムに送信されることができる。中央コンピュータシステムは、データを記憶および分析することができる。データは、コンテナの内容物の条件を追跡するために、コンテナのIDとともに記憶されることができる。コンテナの内容物の条件に基づいて、中央コンピュータシステムは、コンテナ内のアイテムの条件に依存して、命令をコンテナ荷役車両に送信し、コンテナを目的地に輸送することができる。アイテムが、顧客への流通のために容認可能である条件にある場合、アイテムを伴うコンテナは、所望のアイテムがさらなる流通のために積み込まれ得るステーションに輸送されるか、またはアイテムを伴うコンテナが保管システムの中に戻るように輸送されることができるかのいずれかである。コンテナ内のアイテムのうちの1つまたはそれを上回るものが、不十分な品質である場合、コンテナは、痛んだアイテムがコンテナから除去され得る目的地に輸送されることができる。アイテムが、除去された後、コンテナは、保管システムに戻るように、またはアイテムが顧客へのさらなる流通のために積み込まれる、積込ステーションへのさらなる流通のためのポートのいずれかに輸送される。
【0044】
図7A-Dは、コンテナを搬送する送達車両が、試験ステーション内に設置される、本発明のある実施形態の側面図である。送達車両は、前述に説明される荷役車両のように、コンテナの上方に配列される昇降プラットフォームを有していないため、送達車両が、助けを借りずに試験ステーション内にコンテナを設置することは、不可能である。本発明のある実施形態では、その上にコンテナを伴う送達車両が、したがって、試験ステーションの中にフィットする。本実施形態では、試験ステーションは、したがって、送達車両がそれ自体をその上にコンテナを伴って試験ステーションの中に操縦することを可能にするために、底部内に軌道を有する。試験ステーションは、測定プラットフォームをコンテナ上に降下させる。測定プラットフォームは、電動モータに取り付けられたワイヤ、ベルト、チェーン、ロープ、または類似物を使用して降下される。測定プラットフォームは、上部開口部にわたってフィットする。プラットフォームはさらに、下側に取り付けられる、測定機器を備える。測定機器は、プラットフォームがコンテナ上に設置されると、コンテナの内側にフィットするように設置される。測定機器は、温度センサ、水分センサ、ガスセンサ、および/またはカメラであることができる。測定プラットフォーム上に搭載され得る、任意の他の種類の測定機器も、使用されることができる。測定機器からのデータが、収集された後、データは、中央コンピュータシステムに送信されることができる。データが、収集されると、その上にコンテナを伴う送達車両が、次の目的地に輸送されることができる。
【0045】
図8A-Dは、片持ち支持ソリューションを伴うコンテナ荷役車両が、測定のために試験ステーション内にコンテナを設置する、本発明の代替実施形態の側面図である。コンテナ荷役車両は、保管システムからコンテナを搬送する試験ステーションに接近する。コンテナ荷役車両は、試験ステーションの基部上にコンテナを設置する。コンテナ荷役車両は、後退し、試験ステーションにその上部開口部を介したコンテナの内容物へのアクセスを与える。試験ステーションは、測定プラットフォームをコンテナ上に降下させる。測定プラットフォームは、電動モータに取り付けられたワイヤ、ベルト、チェーン、ロープ、または類似物を使用して降下される。測定プラットフォームは、上部開口部にわたってフィットする。プラットフォームはさらに、下側に取り付けられる、測定機器を備える。測定機器は、プラットフォームがコンテナ上に設置されると、コンテナの内側にフィットするように設置される。測定機器は、温度センサ、水分センサ、ガスセンサ、および/またはカメラであることができる。測定プラットフォーム上に搭載され得る、任意の他の種類の測定機器も、使用されることができる。収集されたデータが、中央コンピュータシステムに送信されることができる。中央コンピュータシステムは、データを記憶および分析することができる。データは、コンテナの内容物の条件を追跡するために、コンテナのIDとともに記憶されることができる。コンテナの内容物の条件に基づいて、中央コンピュータシステムは、コンテナ内のアイテムの条件に依存して、命令をコンテナ荷役車両に送信し、コンテナを目的地に輸送することができる。アイテムが、顧客への流通のために容認可能である条件にある場合、アイテムを伴うコンテナは、所望のアイテムがさらなる流通のために積み込まれ得るステーションに輸送されるか、またはアイテムを伴うコンテナが保管システムの中に戻るように輸送されることができるかのいずれかである。コンテナ内のアイテムのうちの1つまたはそれを上回るものが、不十分な品質である場合、コンテナは、痛んだアイテムがコンテナから除去され得る目的地に輸送されることができる。アイテムが、除去された後、コンテナは、保管システムに戻るように、またはアイテムが顧客へのさらなる流通のために積み込まれる、積込ステーションへのさらなる流通のためのポートのいずれかに輸送される。
【0046】
図9A-Cは、コンテナを搬送する送達車両が、試験ステーション内に設置される、本発明の代替実施形態の側面図である。送達車両は、コンテナを保持するための昇降プラットフォームを有していないため、送達車両が、助けを借りずに試験ステーション内にコンテナを設置することは、不可能である。本発明のある実施形態では、その上にコンテナを伴う送達車両が、したがって、試験ステーションの中にフィットする。本実施形態では、試験ステーションは、送達車両がそれ自体をその上にコンテナを伴って試験ステーションの中に操縦することを可能にするために、試験ステーションの基部内に軌道を有する。試験ステーションは、測定プラットフォームをコンテナ上に降下させる。測定プラットフォームは、電動モータに取り付けられたワイヤ、ベルト、チェーン、ロープ、または類似物を使用して降下される。測定プラットフォームは、上部開口部にわたってフィットする。プラットフォームはさらに、下側に取り付けられる、測定機器を備える。測定機器は、プラットフォームがコンテナ上に設置されると、コンテナの内側にフィットするように設置される。測定機器は、温度センサ、水分センサ、ガスセンサ、および/またはカメラであることができる。測定プラットフォーム上に搭載され得る、任意の他の種類の測定機器も、使用されることができる。測定機器からのデータが、収集された後、データは、中央コンピュータシステムに送信されることができる。データが、収集されると、その上にコンテナを伴う送達車両が、次の目的地に輸送されることができる。
【0047】
図10は、本発明の実施形態のプロセス内のステップを説明する、フローチャートである。コンテナ荷役車両または送達車両が、保管システムからコンテナを輸送する。保管システムは、直立部材102と、水平部材103と、直立部材102と水平部材103との間に列に配列される保管カラム105を備える、保管容積とを備える、骨格構造100を伴う自動倉庫システム1である。これらの保管カラム105では、容器としても公知である、保管コンテナ106が、相互の上にスタックされ、スタック107を形成する。コンテナ荷役車両または送達車両は、コンテナを測定ステーションに輸送する。コンテナを輸送する車両に依存して、コンテナが、試験ステーション内に設置されるか、またはその上にコンテナを伴う送達車両が、試験ステーション内に駐車されるかのいずれかとなる。試験ステーションは、測定プラットフォームを降下させ、測定プラットフォームは、コンテナの上部にわたってフィットする。測定プラットフォームは、それに取り付けられたセンサを有する。センサは、温度センサ、ガスセンサ、水分検出器、および/またはカメラであることができる。センサからのデータが、収集され、中央コンピュータシステムに送信される。中央コンピュータシステムでは、収集されたデータが、コンテナのIDとともに記憶される。さらに、データは、分析されることができ、分析に対する結果が、コンテナおよびその内容物が測定の後に進む場所の結論のための基礎となる。測定が、実施された後、中央コンピュータシステムは、命令をコンテナ荷役車両または送達車両に送信し、それにコンテナを所定の目的地に輸送するように命じる。所定の目的地は、コンテナ内のアイテムの品質に依存する。アイテムが、消費者に流通されるために十分に良好である品質である場合、コンテナは、ポートに輸送され、そこから、アイテムがさらなる流通のために収集される、積込ステーションに輸送されるか、代替えとして、コンテナは、保管グリッド構造に戻るように輸送されることができるかのいずれかとなる。コンテナ内のアイテムが、人間の消費のために十分に良好ではない品質である場合、これは、傷んだアイテムがコンテナから採集され、処方された命令に従って処分される、目的地に輸送される。
【0048】
前述の説明では、本発明による、送達車両および自動倉庫システムの種々の側面が、例証的実施形態を参照して説明されている。解説の目的のために、具体的な数値、システム、および構成が、本システムおよびその作用の徹底的な理解を提供するために記載された。しかしながら、本説明は、限定的意味で解釈されることを意図していない。開示される主題が関連する当業者に明白である、例証的実施形態の種々の修正および変形例、および本システムの他の実施形態が、本発明の範囲内に存在すると見なされる。
参照番号のリスト
先行技術(
図1-10):
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【手続補正書】
【提出日】2022-09-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイテムを保管するための保管コンテナ(502)内で測定を実施するためのシステムであって、前記保管コンテナ(502)は、前記保管コンテナ(502)を保管するための3次元保管グリッド構造(104)を形成する骨格構造(100)を備える自動保管システム内に保管され、前記グリッド構造(104)は、それぞれが、垂直保管カラム(105)のアクセス開口部(112)のサイズによって画定される水平面積を有する垂直保管カラム(105)を形成し、レールシステム(108)が、各保管カラム(105)の上に各アクセス開口部(112)の周囲を画定する前記骨格構造(100)上に配列され、前記レールシステム(108)は、前記保管コンテナ(502)を前記保管カラム(105)に、およびそこから荷役および移送するコンテナ荷役車両(201)のための利用可能な経路を提供し、前記システムは、
前記システムがさらに、前記レールシステム(108)を介してコンテナ荷役車両にアクセス可能であり、大気条件を測定するための、および前記保管コンテナ(502)内で測定を実施するための測定機器を伴う試験ステーション(504)を備え、前記試験ステーション(504)が、測定データをコンピュータシステムに通信するように構成されること
と、
前記試験ステーションが、それに測定機器を伴う測定プラットフォーム(503)が取り付けられる上側部分(505)と、コンテナ(502)を保持するための下側部分(601)と、前記上側部分(505)および前記下側部分(601)を接続するための接続手段とを備え、前記試験ステーションが、前記測定プラットフォーム(503)を持上し、降下させるように適合される昇降デバイスを備えることと
を特徴とする、システム。
【請求項2】
前記下側部分(601)は、レールのセットの真下に空洞を備え、その空洞の中に保管コンテナ(502)が降下され得る、請求項
1に記載のシステム。
【請求項3】
前記下側部分(601)は、その上に軌道のセットを伴うプレート(801)を備える、請求項
1に記載のシステム。
【請求項4】
前記試験ステーションは、前記上側部分(505)と前記下側部分(601)との間に、保管コンテナ(502)を格納するために適合される空間を備える、請求項1-
3のいずれかに記載のシステム。
【請求項5】
前記試験ステーションは、その上に保管コンテナ(502)を伴うコンテナ荷役車両を格納するように適合される、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項6】
前記測定機器(503)は、電動モータによって制御される、ロープ、バンド、またはワイヤによって持上され、降下される、請求項1-
5に記載のシステム。
【請求項7】
前記測定機器は、ロボットアームによって持上され、降下される、請求項1-
6に記載のシステム。
【請求項8】
前記測定機器は、温度測定機器、水分検出器、ガス検出器、および/またはカメラを備える、請求項1-
5のいずれかに記載のシステム。
【請求項9】
前記保管コンテナ(502)内に保管される前記アイテム上のカビを検出するためのUV光源をさらに備える、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項10】
前記保管コンテナ(502)内に保管される前記アイテム上のカビ、ウイルス、および細菌を死滅させるためのUV-C光源をさらに備える、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項11】
試験ステーション(504)を使用して、アイテムを保管するための保管コンテナ(502)内で測定を実施するための方法であって、前記保管コンテナ(502)は、前記保管コンテナ(502)を保管するための3次元保管グリッド構造(104)を形成する骨格構造(100)を備える自動保管システム内に保管され、前記グリッド構造(104)は、それぞれが、垂直保管カラム(105)のアクセス開口部(112)のサイズによって画定される水平面積を有する垂直保管カラム(105)を形成し、レールシステム(108)が、各保管カラム(105)の上に各アクセス開口部(112)の周囲を画定する前記骨格構造(100)上に配列され、前記レールシステム(108)は、前記保管コンテナ(502)を前記保管カラム(105)に、およびそこから荷役および移送するコンテナ荷役車両(201)のための利用可能な経路を提供し、各車両(201、301、401)は、前記保管システムの動作を制御する中央コンピュータシステムと通信する車両コントローラ(230)を備え、前記方法は、
コンテナ荷役車両(201、301、401)を用いて保管コンテナ(502)を前記試験ステーション(504)内に設置するステップと、
前記試験ステーション(504)に取り付けられた測定機器(503)を前記保管コンテナ(502)の上に供与するステップと、
測定データを収集するために測定を実施するステップと、
前記測定データをコンピュータシステムに伝送するステップと、
伝送された測定データを記憶し、前記測定データの分析を実施するステップと、
前記分析の結果に基づいて、前記コンテナを輸送するべき場所に関する命令を前記中央コンピュータシステムからコンテナ荷役車両に伝送するステップと、
前記測定機器を持上するステップと、
コンテナ荷役車両を用いて前記保管コンテナ(502)を次の目的地に輸送するステップと
を含む、方法。
【請求項12】
前記保管コンテナ(502)内の温度、水分、および/またはガスレベルの測定を実施することによる、および/または前記アイテムの目視検査のためにカメラを使用することによる、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記ガス検出器は、前記保管コンテナ(502)の中に降下される、請求項
12に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
第3の側面では、本発明は、下層の保管システム(1)の3次元グリッド(4)と、コンテナを輸送するための少なくとも1つのコンテナ荷役車両と、さらなる流通のためのアイテムを積み込むためのポートと、保管システムの動作を制御するための中央コンピュータシステムとを備える、自動保管システム内に保管するためのコンテナ内で測定を実施する方法を対象とし、該方法は、
コンテナ荷役車両を用いてコンテナを試験ステーション内に設置するステップと、
試験ステーションに取り付けられた測定プラットフォームをコンテナの上に降下させるステップと、
測定を実施し、測定値を中央コンピュータシステムに伝送し、測定値に基づいて分析を実施し、分析に基づいて命令をコンテナ荷役車両に伝送し、測定プラットフォームを持上し、コンテナ荷役車両を用いてコンテナを別の目的地に輸送するステップとを含む。本方法は、アイテムの目視検査のためにカメラを使用することによって、コンテナ内の温度、水分、およびガスレベルの測定を実施する。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
アイテムを保管するための保管コンテナ(502)内で測定を実施するためのシステムであって、上記保管コンテナ(502)は、上記保管コンテナ(502)を保管するための3次元保管グリッド構造(104)を形成する骨格構造(100)を備える自動保管システム内に保管され、上記グリッド構造(104)は、それぞれが、垂直保管カラム(105)のアクセス開口部(112)のサイズによって画定される水平面積を有する垂直保管カラム(105)を形成し、レールシステム(108)が、各保管カラム(105)の上に各アクセス開口部(112)の周囲を画定する上記骨格構造(100)上に配列され、上記レールシステム(108)は、上記保管コンテナ(502)を上記保管カラム(105)に、およびそこから荷役および移送するコンテナ荷役車両(201)のための利用可能な経路を提供し、上記システムは、
上記システムがさらに、上記レールシステム(108)を介してコンテナ荷役車両にアクセス可能であり、大気条件を測定するための、および上記保管コンテナ(502)内で測定を実施するための測定機器を伴う試験ステーション(504)を備え、上記試験ステーション(504)が、測定データをコンピュータシステムに通信するように構成されること
を特徴とする、システム。
(項目2)
上記試験ステーションは、それに測定機器を伴う測定プラットフォーム(503)が取り付けられる上側部分(505)と、コンテナ(502)を保持するための下側部分(601)と、上記上側部分(505)および上記下側部分(601)を接続するための接続手段とを備える、項目1に記載のシステム。
(項目3)
上記下側部分(601)は、レールのセットの真下に空洞を備え、その空洞の中に保管コンテナ(502)が降下され得る、項目2に記載のシステム。
(項目4)
上記下側部分(601)は、その上に軌道のセットを伴うプレート(801)を備える、項目2に記載のシステム。
(項目5)
上記試験ステーションは、上記上側部分(505)と上記下側部分(601)との間に、保管コンテナ(502)を格納するために適合される空間を備える、項目1-5のいずれかに記載のシステム。
(項目6)
上記試験ステーションは、上記測定プラットフォーム(503)を持上し、降下させるように適合される昇降デバイスを備える、項目2、3、または4のいずれかに記載のシステム。
(項目7)
上記試験ステーションは、その上に保管コンテナ(502)を伴うコンテナ荷役車両を格納するように適合される、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目8)
上記測定機器(503)は、電動モータによって制御される、ロープ、バンド、またはワイヤによって持上され、降下される、項目1-7に記載のシステム。
(項目9)
上記測定機器は、ロボットアームによって持上され、降下される、項目1-8に記載のシステム。
(項目10)
上記測定機器は、温度測定機器、水分検出器、ガス検出器、および/またはカメラを備える、項目1-7のいずれかに記載のシステム。
(項目11)
上記保管コンテナ(502)内に保管される上記アイテム上のカビを検出するためのUV光源をさらに備える、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目12)
上記保管コンテナ(502)内に保管される上記アイテム上のカビ、ウイルス、および細菌を死滅させるためのUV-C光源をさらに備える、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目13)
試験ステーション(504)を使用して、アイテムを保管するための保管コンテナ(502)内で測定を実施するための方法であって、上記保管コンテナ(502)は、上記保管コンテナ(502)を保管するための3次元保管グリッド構造(104)を形成する骨格構造(100)を備える自動保管システム内に保管され、上記グリッド構造(104)は、それぞれが、垂直保管カラム(105)のアクセス開口部(112)のサイズによって画定される水平面積を有する垂直保管カラム(105)を形成し、レールシステム(108)が、各保管カラム(105)の上に各アクセス開口部(112)の周囲を画定する上記骨格構造(100)上に配列され、上記レールシステム(108)は、上記保管コンテナ(502)を上記保管カラム(105)に、およびそこから荷役および移送するコンテナ荷役車両(201)のための利用可能な経路を提供し、各車両(201、301、401)は、上記保管システムの動作を制御する中央コンピュータシステムと通信する車両コントローラ(230)を備え、上記方法は、
コンテナ荷役車両(201、301、401)を用いて保管コンテナ(502)を上記試験ステーション(504)内に設置するステップと、
上記試験ステーション(504)に取り付けられた測定機器(503)を上記保管コンテナ(502)の上に供与するステップと、
測定データを収集するために測定を実施するステップと、
上記測定データをコンピュータシステムに伝送するステップと、
伝送された測定データを記憶し、上記測定データの分析を実施するステップと、
上記分析の結果に基づいて、上記コンテナを輸送するべき場所に関する命令を上記中央コンピュータシステムからコンテナ荷役車両に伝送するステップと、
上記測定機器を持上するステップと、
コンテナ荷役車両を用いて上記保管コンテナ(502)を次の目的地に輸送するステップと
を含む、方法。
(項目14)
上記保管コンテナ(502)内の温度、水分、および/またはガスレベルの測定を実施することによる、および/または上記アイテムの目視検査のためにカメラを使用することによる、項目13に記載の方法。
(項目15)
上記ガス検出器は、上記保管コンテナ(502)の中に降下される、項目14に記載の方法。
【国際調査報告】