(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-24
(54)【発明の名称】基準面を使用したフォトニックシステム構成要素の位置合わせ
(51)【国際特許分類】
G02B 6/30 20060101AFI20230316BHJP
【FI】
G02B6/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022547045
(86)(22)【出願日】2021-02-04
(85)【翻訳文提出日】2022-08-26
(86)【国際出願番号】 US2021016606
(87)【国際公開番号】W WO2021158784
(87)【国際公開日】2021-08-12
(32)【優先日】2020-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520457454
【氏名又は名称】フルクサス,インク.
【氏名又は名称原語表記】Fluxus, Inc.
【住所又は居所原語表記】3130 Coronado Drive, Santa Clara, CA 95054, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パークス,ジョシュア,ワイン
【テーマコード(参考)】
2H137
【Fターム(参考)】
2H137AB05
2H137AB06
2H137AB09
2H137AB15
2H137BA06
2H137BA15
2H137BA31
2H137BB02
2H137BB12
2H137BB25
2H137BC01
2H137BC31
2H137BC41
2H137BC51
2H137CA12A
2H137CA13A
2H137CA18B
2H137CA22A
2H137CA22B
2H137CA34
2H137CA73
2H137CA74
2H137CA75
2H137CA77
2H137DB08
2H137EA02
2H137EA03
2H137EA04
2H137HA01
(57)【要約】
フォトニックシステムの構成要素を位置合わせするためのシステム及び方法が提供される。フォトニックシステムへ統合され、かつフォトニックシステム内で光結合する光学構成要素は、構成要素を基板から切り離して、正確に画定された表面を光学構成要素上に形成することによって作り出され、表面は、構成要素の光学的特徴部から正確に離間されてフォトニックシステム内で光学的に結合される。光学構成要素の正確に画定された表面が次に基準面に押し付けられ、フォトニックシステム内における光学的結合のために、光学的特徴部が事前定義された位置及び/又は向きに位置決めされる。このようにして、受動的な正確な位置合わせと光結合が、反復的な再調整、多軸フィードバック、又はアクティブフィードバックを必要とせずに提供される。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトニックシステムの構成要素を位置合わせするための方法であって、
第1の構成要素が、前記第1の構成要素の光学的特徴部から所定の距離にある第1の表面を含むように、基板から前記第1の構成要素を切り離すことと、
前記第1の構成要素の前記第1の表面を第1の基準面に押し付けることによって、前記第1の構成要素を位置決め面上の所定の位置に位置決めすることと、を含み、
前記第1の構成要素を前記所定の位置に位置決めすると、前記第1の構成要素の前記第1の光学的特徴部が、前記第1の構成要素が統合されているフォトニックシステムの第2の光学的特徴部に光学的に位置合わせされる、前記方法。
【請求項2】
前記第1の構成要素を前記基板から切り離すことは、
前記基板内にダイシング層を作り出すことと、
前記基板に力を加えて、前記基板の残りの部分から前記第1の構成要素を前記ダイシング層に沿って切り離すことと、を含み、
前記第1の構成要素を前記ダイシング層に沿って切り離すことは、前記ダイシング層に沿って形成される前記第1の構成要素の前記第1の表面を作り出す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基板内に前記ダイシング層を作り出すことは、前記基板の複数の内部位置にレーザーを集束させることを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の構成要素の前記第1の表面が、+100μm以下、かつ-100μm以下の包絡要件を満たす、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の構成要素を前記基板から切り離すと、前記第1の表面の前記包絡要件を前記第1の表面が満たす、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記位置決め面及び前記第1の基準面がマイクロ光学ベンチの一部である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記位置決め面が前記第1の基準面に直角に隣接する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記マイクロ光学ベンチは、第2の基準面を含み、前記第2の基準面は、前記第1の基準面及び前記位置決め面の両方に直角に隣接し、
前記第1の構成要素を前記所定の位置に位置決めすることは、前記第1の構成要素の第2の表面を前記第2の基準面に押し付けることを含む、請求項6~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記マイクロ光学ベンチが、前記位置決め面に平行な第2の構成要素面を含む、請求項6~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の光学的特徴部は光ファイバによって提供され、
前記第2の構成要素面は、前記光ファイバを受け入れるように構成された溝を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
第1の構成要素と光学的に位置合わせされる前記光ファイバの端部は、前記第2の構成要素面の縁部を越えて延びて、前記位置決め面と重なり、
前記第1の構成要素を前記所定の位置に位置決めすることは、前記第1の構成要素の第2の表面を前記光ファイバの前記端部に押し付けることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記光ファイバの前記端部が、前記第2の構成要素面の前記縁部を越えて5mm以下の距離だけ延びる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記光ファイバが5mm以下の直径を有する、請求項10~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の構成要素と光学的に位置合わせされる前記光ファイバの端部が、前記第2の構成要素面の縁部と同一平面である、請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記マイクロ光学ベンチが第3の基準面を含み、
前記第3の基準面が前記第1の基準面に平行であり、前記位置決め面に隣接している、請求項6~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記マイクロ光学ベンチが、前記第1の基準面に形成された1つ以上のくぼみを含む、請求項6~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記位置決め面及び前記第1の基準面は、前記マイクロ光学ベンチの本体にエッチングすることによって形成される、請求項6~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記マイクロ光学ベンチの前記本体へのエッチングは、第1の材料を含む第1の層を除去し、第2の材料を含む第2の層を除去しないことを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記マイクロ光学ベンチの前記本体へのエッチングは、事前定義された速度で前記本体から材料を化学的に除去することを含む、請求項17~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記マイクロ光学ベンチが、精密複製技術によって形成される、請求項6~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記マイクロ光学ベンチが複数の再構成可能な部分を含み、
前記複数の再構成可能な部分のうちの第1の部分は、前記位置決め面を含み、
前記複数の再構成可能な部分のうちの第2の部分は、前記第1の基準面を含み、
前記マイクロ光学ベンチは、前記第1の部分を前記2番目の部分と接触させることによって形成される、請求項6~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記第2の光学的特徴部が第2の構成要素によって提供される、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記第2の構成要素が前記位置決め面上に位置決めされる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の構成要素が、前記第1のダイの前記位置決め面とは反対の側に位置決めされる、請求項22~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記マイクロ光学ベンチが光学要素を含む、請求項6~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記マイクロ光学の前記位置決め面が透明な材料で形成されている、請求項6~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記第1の構成要素を前記所定の位置に位置決めすると、前記第1の構成要素の第1の位置合わせ構造が、前記第2の構成要素の対応する第2の位置合わせ構造に位置合わされる、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記第1の構成要素を前記所定の位置に位置決めすると、前記第1の構成要素の第1の位置合わせ構造が、前記位置決め面及び前記第1の基準面から選択される面に統合された、対応する第3の位置合わせ構造に位置合わせされる、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記第1の構成要素を前記所定の位置に位置決めすると、前記第1の構成要素の第1の電気コネクタ構造が前記第2の構成要素の第2の電気コネクタ構造に位置合わせされる、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記第1の構成要素を前記所定の位置に位置決めすると、前記第1の構成要素の第1の電気コネクタ構造が、前記位置決め面及び前記第1の基準面から選択された面に統合された、第3の電気コネクタ構造に位置合わせされる、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記第1の構成要素を前記基板から切り離すことは、前記第1の構成要素に光学ファセットを作り出すことを含む、請求項1~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記位置決め面が+100μm以下、かつ-100μm以下の包絡要件を満たす、請求項1~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の基準面が、+100μm以下、かつ-100μm以下の包絡要件を満たす、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記第1の構成要素が、シリコン、サファイア、ガリウムヒ素、ガラス、リチウムタンタライト、炭化ケイ素、ニオブ酸リチウム、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、窒化ガリウム、及びリン化インジウムのうちの1つ以上を含む、請求項1~33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記第1の構成要素がダイであり、前記基板がウェーハである、請求項1~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記マイクロ光学ベンチが、シリコン、ガラス、溶融シリカ、石英、ニオブ酸リチウム、セラミック、ポリマー、熱可塑性プラスチック、及びフォトレジストのうちの1つ以上を含む、請求項1~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記第1の構成要素は、第1の間隔を有する微調整パッドの第1のセットを含み、
前記第1の構成要素を前記位置決め面上の前記所定の位置に位置決めすることは、前記微調整パッドの第1のセットを、隣接する構成要素に配置された微調整パッドの第2のセットであって、前記第1の間隔と異なる第2の間隔を有する前記微調整パッドの第2のセットに面するように位置決めすることを含み、
前記方法は、前記第1のセットの第1のパッド及び前記第2のセットの第2のパッドを含む一対の微調整パッドを加熱することをさらに含み、前記加熱することにより、前記第1の構成要素と前記隣接する構成要素との相対的位置を変化させて前記一対の微調整パッドを位置合わせする、請求項1~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記隣接する構成要素が前記位置決め面上に位置決めされる、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記隣接する構成要素は、前記位置決め面がその一部であるマイクロ光学ベンチである、請求項37~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記第1の構成要素及び隣接する構成要素のうちの少なくとも1つの一部が加熱されて溶融材料になるように、前記第1の構成要素と前記隣接する構成要素との間の界面にレーザーを集束させることと、
レーザー励起を停止して、前記溶融材料を冷却かつ固化させ、前記第1の構成要素を前記隣接する構成要素に結合可能とすることと、
によって、前記第1の構成要素を前記隣接する構成要素に結合することをさらに含む、請求項1~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記隣接する構成要素が前記位置決め面上に位置決めされる、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記隣接する構成要素が、前記位置決め面がその一部であるマイクロ光学ベンチである、請求項40~41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
フォトニックシステムを位置合わせするための製造システムであって、
第1の基準面に隣接し直交する位置決め面を備え、
前記位置決め面及び第1の基準面は、第1の構成要素の第1の面を前記第1の基準面に押し付けると、前記第1の構成要素が所定の位置に位置決めされ、前記第1の構成要素の光学的特徴部が、前記第1の構成要素が統合されているフォトニックシステムの第2の光学的特徴部と位置合わせされるように構成されている、前記製造システム。
【請求項44】
前記位置決め面が、+100μm以下、かつ-100μm以下の包絡要件を満たす、請求項43に記載の製造システム。
【請求項45】
前記第1の基準面が、+100μm以下、かつ-100μm以下の包絡要件を満たす、請求項43~44のいずれか一項に記載の製造システム。
【請求項46】
前記位置決め面が前記第1の基準面に直角に隣接する、請求項43~45のいずれか一項に記載の製造システム。
【請求項47】
前記第1の基準面と前記位置決め面の両方に直角に隣接する第2の基準面をさらに備え、
前記第1の構成要素の第2の面を前記第2の基準面に押し付けると、前記第1の構成要素が前記所定の位置に位置決めされるように、前記位置決め面、前記第1の基準面、及び前記第2の基準面が構成されている、請求項43~46のいずれか一項に記載の製造システム。
【請求項48】
前記位置決め面に平行な第2の構成要素面をさらに備える、請求項43~47のいずれか一項に記載の製造システム。
【請求項49】
前記位置決め面及び前記第1の基準面がマイクロ光学ベンチの一部である、請求項43~48のいずれか一項に記載の製造システム。
【請求項50】
第1の構成要素と、第2の構成要素とを備え、前記第1の構成要素の第1の光学的特徴部が、前記第2の構成要素の第2の光学的特徴部と光学的に結合されるように、前記第1の構成要素と前記第2の構成要素とが互いに位置合わせされたフォトニックシステムであって、
前記第1の構成要素と前記第2の構成要素とは、前記第1の構成要素の第1の表面を第1の基準面に押し付けることにより、位置決め面上の所定の位置に前記第1の構成要素を位置決めすることによって互いに位置合わせされる、前記フォトニックシステム。
【請求項51】
前記第1の基準面が、+100μm以下、かつ-100μm以下の包絡要件を満たす、請求項50に記載のフォトニックシステム
【請求項52】
前記第1の構成要素の前記第1の表面が、+100μm以下、かつ-100μm以下の包絡要件を満たす、請求項50~51のいずれか一項に記載のフォトニックシステム。
【請求項53】
フォトニックシステムの構成要素を位置合わせする方法であって、第1の構成要素の第1の表面を第2の構成要素の第2の表面と接触させることによって、前記第1の構成要素と前記第2の構成要素とを位置決めすることであって、
前記第1の表面は、第1の間隔を有する微調整パッドの第1のセットを含み、
前記第2の表面は、前記第1の間隔とは異なる第2の間隔を有する、微調整パッドの対応する第2のセットを含む、
前記位置決めすることと、
前記第1のセットのうちの第1のパッドと前記第2のセットのうちの第2のパッドを含む一対の微調整パッドを加熱して、前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素の相対位置を変化させて、前記一対の微調整パッドを位置合わせさせることと、
を含む、前記方法。
【請求項54】
光学構成要素を製造する方法であって、
基板内にダイシング層を作り出すことと、
前記基板に力を加えて、前記基板の残りの部分から前記第1の構成要素を前記ダイシング層に沿って切り離すことと、を含み、
前記ダイシング層に沿って前記第1の構成要素を切り離すと、前記ダイシング層に沿って形成された前記第1の構成要素の第1の表面が作り出され、同時に光学ファセットが前記第1の構成要素に作り出される、前記方法。
【請求項55】
前記光学ファセットは、前記第1の表面の縁部に配置される、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記ダイシング層を作り出すことは、前記基板内の異なる深さに集束する複数のレーザーパスを実行して、所定のパターンで応力を作り出し、前記光学ファセットを作り出すことを含む、請求項54~55のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年2月4日に出願された米国仮出願第62/970,018号の利益を主張し、その全体がすべての目的に関し、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、光学構成要素を位置合わせ及び結合するための方法、より具体的には、1つ以上の構成要素が位置決めされる基準面を使用して、集積回路など、フォトニックシステムの正確なサイズの構成要素を位置合わせするための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
フォトニック集積回路などのフォトニックシステムは、システムの製造中に互いに位置合わせされなければならない複数のダイ及び/又は他の構成要素から組み立てられ得る。例えば、フォトニックシステムの製造中に1つ以上のダイ及び/又はファイバが光学的に位置合わせされる必要があり得る。
【0004】
光学構成要素を位置合わせ及び結合するための既知の技術は、1つ以上の構成要素が光学的に位置合わせされているという光学的検証に基づく構成要素の能動的位置合わせ及び調整に依存している。例えば、構成要素の十分な光結合が達成及び検証されるまで、構成要素を位置合わせ、調整、及び繰り返し再調整することができる。このような位置合わせには、能動的フィードバックを備えた多軸ステージなどの複雑な機器による制御が必要になることがよくある。V溝技術は、一定の間隔でファイバの間隔を空けるために使用できるが、この技術はコストがかかり、結合構造のために貴重なウェーハ領域を占有し、製造上の複雑さをチップ製造プロセスに加える。さらに、チップを他のチップに結合することはできない。フォトニックワイヤボンディングも使用でき、導波路材料のレーザー書き込みによる導波路の直接接続を可能にする。フォトニックワイヤボンディングプロセスは柔軟性があるが、産業上の安定性、使いやすさ、信頼性に欠けている。格子結合器も開発されており、自由空間ビームを平面導波路に結合することができる。一度製造されると、それらは位置合わせ公差の増大とモード変換を可能にする。ただし、構造は製造が難しく(サブミクロンサイズでの正確な構造化が必要)、スペクトル帯域幅が低く、他の方法に比べて結合効率が低くなる。
【発明の概要】
【0005】
上記のように、フォトニックシステム(フォトニック集積回路など)の構成要素を位置合わせするための既知の技術は、構成要素の反復的及び/又は技術的に困難な(そして高価な)位置合わせ、構成要素の調整、及び構成要素の光結合の検証に依存する。これらのステップは、労働集約的で時間がかかり、フォトニックシステムの製造における並列化及び他の効率の開発を妨げる。したがって、システム構成要素の受動的アラインメントを可能にし、構成要素のアラインメントの反復的な再調整及び光学的検証の必要性を排除する、フォトニックシステムの製造のための改善された技術が必要である。
【0006】
本明細書に開示されるのは、上記の必要性に対処し得る改善された技術である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、光学要素(例えば、フォトニックシステム用のダイ又は他の構成要素)は、正確なサイズと形状の仕様で製造され得、その結果、マイクロ光学ベンチの1つ以上の光学基準面に対して位置決めされ得る。光学構成要素を正確にサイジングし、次にそれらを1つ以上の基準面に対して所定の位置に位置決めすることにより、光学構成要素を1つ以上の他の光学構成要素と正確に位置合わせすることができ、光結合が、能動的位置合わせなしで(例えば、調整可能な位置合わせ構成要素、反復的な再調整、能動的なフィードバックなどの必要なしで)達成され得る。したがって、正確なサイズの光学構成要素を、マイクロ光学ベンチの1つ以上の基準面に対して配置することによって、光学構成要素の受動的な位置合わせ及び結合を達成することができる。
【0007】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の位置合わせ技術で使用するためのダイなどの光学構成要素は、レーザーベースのダイシングプロセスを使用して正確に製造することができる。レーザーベースのダイシングプロセスでは、レーザーを使用してウェーハに応力領域を作り出し、次にウェーハを応力領域に沿って割ってダイを作り出す。ダイは、応力領域に画定された、正確に位置決めされ、非常に平坦で均一な縁部を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の位置合わせ技術で使用されるマイクロ光学ベンチは、1つ以上の物理的及び/又は化学的エッチングステップ、1つ以上の精密機械加工ステップ、及び/又は1つ以上の精密複製技術、例えばエンボス加工又は射出成形を使用して正確に製造することができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、フォトニックシステムの構成要素を位置合わせするための第1の方法が提供され、第1の方法は、第1の構成要素の光学的特徴部から所定の距離にある第1の表面を第1の構成要素が含むように、基板から第1の構成要素を切り離すことと、第1の構成要素の第1の表面を第1の基準面に押し付けることによって、第1の構成要素を位置決め面上の所定の位置に位置決めすることと、を含むフォトニックシステムの構成要素を位置合わせするための方法であって、第1の構成要素を所定の位置に位置決めすると、第1の構成要素の第1の光学的特徴部が、第1の構成要素が統合されているフォトニックシステムの第2の光学的特徴部に光学的に位置合わせされる、方法である。
【0009】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の構成要素を基板から切り離すことは、基板内にダイシング層を作り出すことと基板に力を加えて、基板の残りの部分から第1の構成要素をダイシング層に沿って切り離すことと、を含み、第1の構成要素をダイシング層に沿って切り離すことは、ダイシング層に沿って形成される第1の構成要素の第1の表面を作り出す。
【0010】
第1の方法のいくつかの実施形態では、基板内にダイシング層を作り出すことは、基板の複数の内部位置にレーザーを集束させることを含む。
【0011】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の構成要素の第1の表面は、+100μm以下、かつ-100μm以下の包絡要件を満たす。
【0012】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の構成要素を基板から切り離すと、第1の表面の包絡要件を第1の表面が満たす。
【0013】
第1の方法のいくつかの実施形態では、位置決め面及び第1の基準面は、マイクロ光学ベンチの一部である。
【0014】
第1の方法のいくつかの実施形態では、位置決め面は、第1の基準面に直角に隣接している。
【0015】
第1の方法のいくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチは、第2の基準面を含み、第2の基準面は、第1の基準面及び位置決め面の両方に直角に隣接し、第1の構成要素を所定の位置に位置決めすることは、第1の構成要素の第2の表面を第2の基準面に押し付けることを含む。
【0016】
第1の方法のいくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチは、位置決め面に平行な第2の構成要素面を含む。
【0017】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第2の光学的特徴部は光ファイバによって提供され、第2の構成要素面は、光ファイバを受け入れるように構成された溝を含む。
【0018】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の構成要素と光学的に位置合わせされる光ファイバの端部は、第2の構成要素面の縁部を越えて延びて、位置決め面と重なり、第1の構成要素を所定の位置に位置決めすることは、第1の構成要素の第2の表面を光ファイバの端部に押し付けることを含む。
【0019】
第1の方法のいくつかの実施形態では、光ファイバの端部は、第2の構成要素面の縁部を越えて5mm以下の距離だけ延びる。
【0020】
第1の方法のいくつかの実施形態では、光ファイバは5mm以下の直径を有する。
【0021】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の構成要素と光学的に位置合わせされる光ファイバの端部は、第2の構成要素面の縁部と同一平面上にある。
【0022】
第1の方法のいくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチは、第3の基準面を含み、第3の基準面は、第1の基準面に平行であり、位置決め面に隣接している。
【0023】
第1の方法のいくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチは、第1の基準面に形成された1つ以上のくぼみを含む。
【0024】
第1の方法のいくつかの実施形態では、位置決め面及び第1の基準面は、マイクロ光学ベンチの本体にエッチングすることによって形成される。
【0025】
第1の方法のいくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチの本体へのエッチングは、第1の材料を含む第1の層を除去し、第2の材料を含む第2の層を除去しないことを含む。
【0026】
第1の方法のいくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチの本体へのエッチングは、事前定義された速度で本体から材料を化学的に除去することを含む。
【0027】
第1の方法のいくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチは、精密複製技術によって形成される。
【0028】
第1の方法のいくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチが複数の再構成可能な部分を含み、複数の再構成可能な部分のうちの第1の部分は、位置決め面を含み、複数の再構成可能な部分のうちの第2の部分は、第1の基準面を含み、マイクロ光学ベンチは、最初の部分を2番目の部分と接触させることによって形成される。
【0029】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第2の光学的特徴部は、第2の構成要素によって提供される。
【0030】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第2の構成要素は、位置決め面上に位置決めされる。
【0031】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第2の構成要素は、第1のダイの位置決め面とは反対の側に位置決めされる。
【0032】
第1の方法のいくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチは、光学要素を含む。
【0033】
第1の方法のいくつかの実施形態では、マイクロ光学の位置決め面は、透明な材料で形成されている。
【0034】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の構成要素を所定の位置に位置決めすると、第1の構成要素の第1の位置合わせ構造が、第2の構成要素の、対応する第2の位置合わせ構造に位置合わせされる。
【0035】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の構成要素を所定の位置に位置決めすると、第1の構成要素の第1の位置合わせ構造が、位置決め面及び第1の基準面から選択される面に統合された、対応する第3の位置合わせ構造に位置合わせされる。
【0036】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の構成要素を所定の位置に位置決めすると、第1の構成要素の第1の電気コネクタ構造が第2の構成要素の第2の電気コネクタ構造と位置合わせされる。
【0037】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の構成要素を所定の位置に位置決めすると、第1の構成要素の第1の電気コネクタ構造が、位置決め面及び第1の基準面から選択される面に統合された第3の電気コネクタ構造と位置合わせされる。
【0038】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の構成要素を基板から切り離すことは、第1の構成要素に光学ファセットを作り出すことを含む。
【0039】
第1の方法のいくつかの実施形態では、位置決め面は、+100μm、かつ-100μm以下の包絡要件を満たす。
【0040】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の基準面は、+100μm、かつ-100μm以下の包絡要件を満たす。
【0041】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の構成要素は、シリコン、サファイア、ガリウムヒ素、ガラス、リチウムタンタライト、炭化ケイ素、ニオブ酸リチウム、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、窒化ガリウム、及びリン化インジウムのうちの1つ以上を含む。
【0042】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の構成要素はダイであり、基板はウェーハである。
【0043】
第1の方法のいくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチは、シリコン、ガラス、溶融シリカ、石英、ニオブ酸リチウム、セラミック、ポリマー、熱可塑性プラスチック、及びフォトレジストのうちの1つ以上を含む。
【0044】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の構成要素は、第1の間隔を有する第1のセットの微調整パッドを含み、第1の構成要素を位置決め面上の所定の位置に位置決めすることは、微調整パッドの第1のセットを、隣接する構成要素に配置された微調整パッドの第2のセットであって、第1の間隔と異なる第2の間隔を有する微調整パッドの第2のセットに面するように位置決めすることを含み、方法は、第1のセットの第1のパッド及び第2のセットの第2のパッドを含む一対の微調整パッドを加熱することをさらに含み、加熱することにより、第1の構成要素と隣接する構成要素との相対的位置を変化させて一対の微調整パッドを位置合わせする。
【0045】
第1の方法のいくつかの実施形態では、隣接する構成要素は、位置決め面上に位置決めされる。
【0046】
第1の方法のいくつかの実施形態では、隣接する構成要素は、位置決め面がその一部であるマイクロ光学ベンチである。
【0047】
第1の方法のいくつかの実施形態では、第1の方法は、第1の構成要素及び隣接する構成要素のうちの少なくとも1つの一部が加熱されて溶融材料になるように、第1の構成要素と隣接する構成要素との間の界面にレーザーを集束させることと、レーザー励起を停止して、溶融材料を冷却かつ固化させ、第1の構成要素を隣接する構成要素に結合可能とすることとによって、第1の構成要素を隣接する構成要素に結合することをさらに含む。
【0048】
第1の方法のいくつかの実施形態では、隣接する構成要素は、位置決め面上に位置決めされる。
【0049】
第1の方法のいくつかの実施形態では、隣接する構成要素は、位置決め面がその一部であるマイクロ光学ベンチである。
【0050】
いくつかの実施形態では、フォトニックシステムを位置合わせするための製造システムであって、第1の基準面に隣接し直交する位置決め面を備え、前記位置決め面及び第1の基準面は、第1の構成要素の第1の面を前記第1の基準面に押し付けると、前記第1の構成要素が所定の位置に位置決めされ、前記第1の構成要素の光学的特徴部が、前記第1の構成要素が統合されているフォトニックシステムの第2の光学的特徴部と位置合わせされるように構成されている、製造システムが提供される。
【0051】
製造システムのいくつかの実施形態では、位置決め面は、+100μm以下、かつ-100μm以下の包絡要件を満たす。
【0052】
製造システムのいくつかの実施形態では、第1の基準面は、+100μm以下、かつ-100μm以下の包絡要件を満たす。
【0053】
製造システムのいくつかの実施形態では、位置決め面は、第1の基準面に直角に隣接している。
【0054】
製造システムのいくつかの実施形態では、製造システムは、第1の基準面と位置決め面の両方に直角に隣接する第2の基準面をさらに備え、第1の構成要素の第2の面を第2の基準面に押し付けると、第1の構成要素が所定の位置に位置決めされるように、位置決め面、第1の基準面、及び第2の基準面が構成されている。
【0055】
製造システムのいくつかの実施形態では、製造システムは、位置決め面に平行な第2の構成要素面をさらに備える。
【0056】
製造システムのいくつかの実施形態では、位置決め面及び第1の基準面は、マイクロ光学ベンチの一部である。
【0057】
いくつかの実施形態では、第1の構成要素と、第2の構成要素とを備え、第1の構成要素の第1の光学的特徴部が、第2の構成要素の第2の光学的特徴部と光学的に結合されるように、第1の構成要素と第2の構成要素とが互いに位置合わせされたフォトニックシステムであって、第1の構成要素と第2の構成要素とは、第1の構成要素の第1の表面を第1の基準面に押し付けることにより、位置決め面上の所定の位置に第1の構成要素を位置決めすることによって互いに位置合わせされるフォトニックシステムが提供される。
【0058】
フォトニックシステムのいくつかの実施形態では、第1の基準面は、+100μm以下、かつ-100μm以下の包絡要件を満たす。
【0059】
フォトニックシステムのいくつかの実施形態では、第1の構成要素の第1の表面は、+100μm以下、かつ-100μm以下の包絡要件を満たす。
【0060】
いくつかの実施形態では、フォトニックシステムの構成要素を位置合わせさせる第2の方法が提供され、第2の方法は、第1の構成要素の第1の表面を第2の構成要素の第2の表面と接触させることによって第1の構成要素と第2の構成要素とを位置決めすることであって、第1の表面は、第1の間隔を有する微調整パッドの第1のセットを含み、第2の表面は、第1の間隔とは異なる第2の間隔を有する、微調整パッドの対応する第2のセットを含む、位置決めすることと、第1のセットのうちの第1のパッドと第2のセットのうちの第2のパッドを含む一対の微調整パッドを加熱して、第1の構成要素及び第2の構成要素の相対位置を変化させて、一対の微調整パッドを位置合わせさせることと、を含む。
【0061】
いくつかの実施形態では、光学構成要素を製造する第3の方法が提供され、第3の方法は、基板内にダイシング層を作り出すことと、基板に力を加えて、第1の構成要素をダイシング層に沿って基板の残りの部分から切り離すことと、を含み、ダイシング層に沿って第1の構成要素を切り離すと、ダイシング層に沿って形成された第1の構成要素の第1の表面が作り出され、同時に光学ファセットが第1の構成要素に作り出される。
【0062】
第3の方法のいくつかの実施形態では、光学ファセットは、第1の表面の縁部に配置される。
【0063】
第3の方法のいくつかの実施形態では、ダイシング層を作り出すことは、基板内の異なる深さに集束する複数のレーザーパスを実行して、所定のパターンで応力を作り出し、光学ファセットを作り出すことを含む。
【0064】
いくつかの実施形態では、フォトニックシステムの構成要素を位置合わせさせるための第4の方法が提供され、第4の方法は、第1の構成要素の第1の面を第1の基準面に押し付けることによって、位置決め面上の所定の位置に第1の構成要素を位置決めすることを含む。ここで、第1の構成要素を所定の位置に位置決めすると、第1の構成要素の第1の光学的特徴部が、第1の構成要素が組み込まれるフォトニックシステムの第2の光学的特徴部と光学的に位置合わせされる。
【0065】
いくつかの実施形態では、上記の実施形態のいずれか1つ以上の機能のいずれか1つ以上は、互いに、かつ/又は本明細書に開示される任意の方法、システム、技術、又はデバイスの他の特徴もしくは態様と組み合わせることができる。
【0066】
本特許又は出願書類は、カラーで作成された少なくとも1つの図面を含む。カラー図面を含む本特許又は特許出願公開の複写は、要請及び必要な料金の支払により特許庁より提供されよう。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【
図1A】いくつかの実施形態による、マイクロ光学ベンチを示す。
【
図1B】いくつかの実施形態による、マイクロ光学ベンチを示す。
【
図2A】いくつかの実施形態による、ダイとファイバを位置合わせさせるためのフォトニックシステムアセンブリシステムを示す。
【
図2B】いくつかの実施形態による、ダイとファイバを位置合わせさせるためのフォトニックシステムアセンブリシステムを示す。
【
図3A】いくつかの実施形態による、ダイとファイバを、ファイバ端部がマイクロ光学ベンチの基準面と同一平面にある状態で位置合わせするためのフォトニックシステムアセンブリシステムを示す。
【
図3B】いくつかの実施形態による、ダイとファイバを、ファイバ端部がマイクロ光学ベンチの基準面と同一平面にある状態で位置合わせするためのフォトニックシステムアセンブリシステムを示す。
【
図4A】いくつかの実施形態による、垂直な光伝搬のために構成されたマイクロ光学ベンチを含む、垂直統合のためのフォトニックシステムアセンブリシステムを示す。
【
図4B】いくつかの実施形態による、ダイの垂直スタッキング用に構成されたマイクロ光学ベンチを含む、垂直統合のためのフォトニックシステムアセンブリシステムを示す。
【
図4C】いくつかの実施形態による、垂直に積み重ねられた2つのマイクロ光学ベンチを含む、垂直統合のためのフォトニックシステムアセンブリシステムを示す。
【
図5】いくつかの実施形態による、基準面上にくぼみを有するマイクロ光学ベンチを含む、フォトニックシステムアセンブリシステムを示す。
【
図6】いくつかの実施形態による、複数のスタガ型の基準面を有するマイクロ光学ベンチを含むフォトニックシステムアセンブリシステムを示す。
【
図7】いくつかの実施形態による、複数の電気接続パッドを有するマイクロ光学ベンチを示す。
【
図8】A及びBは、いくつかの実施形態による、2つの構成要素の相対位置に対する微調整を行うための構成要素微調整システムの図を示す。
【
図9】A及びBは、いくつかの実施形態による、光学構成要素の光学ファセットの図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0068】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、光学構成要素を光学的に結合するための受動的位置合わせ技術が、以前から知られている、面倒で時間のかかる非効率的な能動的位置合わせ技術に取って代わることができる。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチを使用して、フォトニック集積回路アセンブリなどのフォトニックシステムに統合するために、光学ダイ、ファイバなどなどの1つ以上の光学構成要素を受動的に位置合わせする。マイクロ光学ベンチは、1つ以上の光学構成要素を位置決めすることができる複数の基準面を含むように構成することができ、それによって、1つ以上の構成要素を1つ以上の基準面に対して位置決めすることにより、構成要素が受動的に光学的に位置合わせされ、事前定義された位置(及び向き)に位置決めされて結合される。以下でさらに詳細に説明するように、マイクロ光学ベンチは、いくつかの実施形態では、互いに垂直である複数の基準面を含むことができ、いくつかの実施形態では、基準面の1つが、ダイ又は他の光学構成要素が当初に配置され得る「ステージング領域」又は「位置決め領域」として提供され得、1つ以上の他の基準面が、位置決め領域を形成する表面に隣接し直交する壁として提供され得る。このようにして、ダイなどの光学構成要素を位置決め領域表面に位置決めし、隣接し直交する壁面の1つ以上に向かってそれにあたるように摺動させることができ、それによって、光学構成要素を事前定義された位置と向きに配置して、光学的に位置合わせして結合することができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるような受動的位置決め及び位置合わせ技術の使用は、マイクロ光学ベンチと、ベンチを使用して位置決め及び位置合わせされる1つ以上の光学構成要素の両方に対して正確に定義された寸法を必要とし得る。マイクロ光学ベンチの正確な製造技術については、以下でさらに詳しく説明する。いくつかの実施形態では、光学ダイなどの光学構成要素の正確で精密なサイズ、形状、及び平坦度/滑らかさの達成は、レーザーベースのダイシング又はプラズマベースのダイシングなどの1つ以上の正確な分離技術を介して達成することができる。本明細書の例は、主にレーザーベースのダイシングを使用してウェーハからダイを分離することを企図しているが、いくつかの実施形態では、光学システムの任意の構成要素が、構成要素が本明細書で説明する技術を使用して位置合わせされるのに十分に正確なサイズを有するような方法で任意の基板から分離され得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、レーザーベースのウェーハダイシングは、ウェーハ(例えば、半導体ウェーハ)の、ダイシングされて1つ以上のダイを形成する領域にビームの焦点を合わせせるようにレーザービームを送信することを含み得る。ダイシングされるウェーハの領域にレーザーを集束させることにより、レーザーは、ウェーハ内のダイシング層を画定する平面を形成するように正確に配置された欠陥/応力をウェーハ内に作り出すことができる。(他の分離技術では、以下でさらに詳細に説明するように、レーザー照射以外の様々な技術によってダイシング層を形成することができる。)欠陥/応力がウェーハに導入されると、力がウェーハに加えられてウェーハをダイシング層に沿って割れさせ、それによってダイをウェーハから切り離す。このようにして、形成されるダイは、レーザー形成されたダイシング層によって画定された、正確に画定され、高度に滑らかで平らな、均一な外面を有することができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、ウェーハを割るためにウェーハに力を加えることには、「テープ引っ張り」法、「ダイビングボード」法、及び/又は「ギロチン」法などの1つ以上の技術を含み得るが、これらに限定されない。
【0072】
「テープ引っ張り」法によれば、いくつかの実施形態では、横方向の力(例えば、ダイシング層の平面に垂直な力)を、ウェーハが取り付けられている媒体に加えることができる。例えば、横方向の力を加えて外側に引っ張ることができるように構成されたダイシングテープなどの粘着テープにウェーハを取り付けることができる。横方向の力が加えられてテープが伸びると、横方向の力が(テープのウェーハへの接着を介して)ウェーハに伝達され、それによって横方向の力がウェーハに加えられ、ウェーハがダイシング層に沿って割れる。
【0073】
「ダイビングボード」法によれば、いくつかの実施形態では、ウェーハは、ウェーハの切り離される部分がクランプされた部分から外側に延びた状態で、所定の位置に固定(例えば、クランプ)され得る。ウェーハに形成されたダイシング層は、固定されたウェーハの部分から外側の適切な距離に配置され得る(又は、固定されたウェーハの部分の外側の縁部と同一平面上にあり得る)。次に、ブレード(例えば、ウェーハの延出部分に圧力を加えるように構成されたデバイス)がウェーハに下向きの力を、例えば、ダイシング層の平面と平行に(かつクランプ力が加えられる方向と平行に)加えることができる。ブレードは、ウェーハに対して、固定された部分からウェーハに沿ってダイシング層よりもさらに離れた位置にある位置で力を加えるように構成することができる。ブレードによって加えられる下向きの力は、ダイシング層に沿ってウェーハを割ることができる。いくつかの実施形態では、ウェーハは、「ダイビングボード」法の適用中、ダイシングテープなどの粘着テープに取り付けられていてもよい。
【0074】
「ギロチン」法によれば、いくつかの実施形態では、2つのプレートの上にウェーハが配置され、ブリッジが2つのプレート間のギャップを横切って形成され得る。ウェーハのダイシング層がギャップに位置合わせされ、ブレード又は他の物体を使用してウェーハのダイシング層に対してプレートに向かう力を加えると、ウェーハはギャップに偏向されてダイシング層に沿って割れる。いくつかの実施形態では、ウェーハは、「ギロチン」法の適用中におけるダイシングテープのように、粘着テープに取り付けられ得る。
【0075】
上記の3つの方法のいずれにおいても、「上下」方向(例えば、ダイシング平面に平行であり、ウェーハの広い上面及び下面に垂直な方向)におけるウェーハの向きは重要ではない可能性がある。例えば、技術は、ウェーハの上下方向が上記の説明と比較して反対であっても、技術が適用され得る。いくつかの実施形態では、上記のうちのいずれの1つの方法によるテープの使用も、プロセス中のウェーハ表面に関して媒介、増強、かつ/又は損傷を低減することができる。例えば、ブレードとウェーハとの間においてブレードがウェーハに直接接触しないように、テープをウェーハの表面に配置して、損傷を防ぎ、ブレードの力を分散させることができる。
【0076】
以下の技術の1つ以上を使用して表面の特性を示すことができる。すなわち、光学形状測定、スタイラスベース形状測定、原子間力顕微鏡、光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡、座標測定機、レーザー干渉法など、である。マイクロ光学ベンチ及び構成要素(ダイなど)の一般的な機能と仕様は、構成要素相互間の実際の位置に影響を与える振る舞いにおいて重要であり得る。x、y、z座標系での光学的特徴部の実際の位置は、1つの光学要素から隣接する要素への光学フィールドの結合特性に影響を与える可能性がある(Reed、G.T.& Knights、A.P.Silicon Photonics:An Introduction.(Wiley、2004)を参照されたい。)。したがって、いくつかの実施形態では、全体的な公差の合計は、所与の光結合アプリケーションの(最大結合/挿入光損失をもたらす)最大許容真位置決め不正確性に従って維持されるべきである。例えば、ダイ218a上の導波路がダイ218b上の導波路と出会う場合、光学ファセットのxとzの真の位置は、結合損失対位置精度誤差を考慮して、所望の光損失係数に従って維持される必要があり得る(例えば、Reed,G.T.&Knights,A.P.Silicon Photonics:An Introduction,Fig.4.15 and analytical approximation in equation 4.53(Wiley,2004)を参照)。具体的には、1/eモード幅が10μmの導波路は、1次元で2μmオフセットされると、15%の結合損失(0.7dB)を生じる。結合損失の問題は、y方向ではわずかに異なる。ビームが光学要素から放出されると、自由空間の伝搬はほぼガウシアンビーム光学系に従う。簡単に言えば、ビームが伝播するにつれて、ビームのサイズが変化するため、yの真の位置の偏差により、プロファイルが設計プロファイルよりも大きくなったり小さくなったりし、その結果、結合効率が低下する可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、モード拡張は、y結合ギャップの位置精度誤差が所望の結合係数をもたらすように制御/設計されるべきである。
【0077】
上記の原理は、様々な形状、サイズ、屈折率、形状、プロファイルなどの光学アーキテクチャに適用される可能性があることに注意されたい。導波路間のシングルモードからシングルモードへの導波路(直径10um 1/e)結合の具体例には、次の制約がある。すなわち、y方向の最適な結合には0μmのギャップがある。x又はz方向に偏差がない場合、y位置での+/-60μmの公差は約1dBの損失に対して許容される。xとzのより感度の高い結合方向には、同じ約1dBの損失に対して、単一方向に約+/-3umの配置の公差がある。損失は累積的であるため、yの真の位置に60umの偏差があり、xとzの両方で真の位置に3μmの位置偏差がある場合、約3dBの損失が観察されることに注意されたい。上記は、10um 1/e直径モード結合状況での3dBの損失状況での公差の具体例として役立つが、公差の状況は、光学部品/導波路の形状によって大幅に異なる可能性がある。効果的な光結合のために光学構成要素の正確な位置合わせが必要な方法を考慮すると、この技術に従う光学構成要素の位置及び/又は向きに影響を与える可能性のあるすべての形状の公差を考慮することが重要である。
【0078】
いくつかの実施形態では、レーザーベースのウェーハダイシングに加えて、又はその代わりに、レーザーベースのウェーハダイシング以外の光学構成要素を形成するための1つ以上の技術を使用することは、作り出される光学構成要素が十分正確に定義されたサイズと形状を有し、構成要素を基準面に押し付けることによる受動的位置合わせが、光学的位置合わせ及び結合を実現するのに効果的である限り可能である。
【0079】
本明細書で使用される場合、「表面」(例えば、「基準面」又は「位置決め表面」)又は「平面」という用語は、構成要素の外面を指し得、いくつかの実施形態では、構成要素外面の任意の3つ以上の点によって定義され得る。いくつかの実施形態では、第1の構成要素の外側の少なくとも3つの点が他の構成要素に押し付けられて接触しているとき、構成要素は別の構成要素に対して安定した位置にあり得る。この配置では、第1の構成要素の第1の表面が第2の構成要素に押し付けられていると言うことができる。いくつかの実施形態では、複数の表面上の基準点との接触の組み合わせ(例えば、1つの基準面上の2つの点及び別の基準面上の1つの点)によれば、構成要素を正確に配置することができる。この配置では、第1の構成要素の第1の表面が第2の構成要素に押し付けられていると言うことができる。
【0080】
より一般的には、本開示は主に「基準面」を含む例を参照することによるが、いくつかの実施形態では、任意の前提が、基準面に関して本明細書に記載されるのと同様の方法で使用され得ることを理解されたい。例えば、平面、曲面、及び/又は1つ以上の点を含む前提が、基準面が使用され得ることが本明細書に記載されているのと同様の方法で使用され得る。
【0081】
ダイのサイズの公差は、必要な光結合係数に基づいた精度に制御する必要がある。結合係数は2つの光導波路モードプロファイルのオーバーラップに基づいているため、並進位置ずれがモード形状よりも小さい必要がある。いくつかの実施形態では、任意の方向の並進位置ずれは、長さが1モード、0.5モード、0.25モード、0.1モード、0.01モード、又は0.001モード以下であり得る。いくつかの実施形態では、任意の方向の並進位置ずれは、長さが1モード、0.5モード、0.25モード、0.1モード、0.01モード、又は0.001モード以上であり得る。いくつかの実施形態では、任意の方向の並進位置ずれは、100μm、50μm、25μm、15μm、10μm、5μm、1μm、500nm、250nm、100nm、50nm、又は10nm以下であり得る。いくつかの実施形態では、任意の方向の並進位置ずれは、100μm、50μm、25μm、15μm、10μm、5μm、1μm、500nm、250nm、100nm、50nm、又は10nm以上であり得る。垂直な構成要素の表面を正確に定義することで、角度のずれを回避できる。いくつかの実施形態では、構成要素面の角度は、30度、20度、15度、10度、5度、2度、1度、0.5度、0.1度、又は0.01度以下であり得る。いくつかの実施形態では、構成要素面の角度は、30度、20度、15度、10度、5度、2度、1度、0.5度、0.1度、又は0.01度以上であり得る。
【0082】
いくつかの実施形態では、光学構成要素の十分に正確な位置決めは、構成要素が形成又は製造される方法に関係なく、構成要素の形状及び/又はサイズの正確な画定(例えば、ダイの形状及びサイズの正確な画定)に依存し、それによって可能になり得る。このような場合、光結合の十分性は、設計構造の包絡面によって定義される1つ以上の次元で許容される公差に依存する可能性がある。幾何学的寸法と公差の分野では、ある次元に適用される包絡要件において、寸法公差に適合している部分が、最大材料サイズを有する完全な形状の包絡面範囲内にある場合、その部分は包絡要件に合格することを示す。そうでない場合、その部分はその次元の包絡要件を満たしていない。前言の逆もまた真である。ある次元に適用される包絡要件において、寸法公差に適合している部分が、最小材料サイズを有する完全な形状の包絡面範囲を完全に包含する場合、その部分は包絡要件に合格することを示し得る。そうでない場合、その部分はその次元の包絡要件を満たしていない。本明細書に開示される様々な構成要素の例示的な包絡要件を以下に示す。いくつかの実施形態では、レーザーベースのダイシングに加えて、又はその代わりに、ダイなどの光学構成要素を形成するために使用される技術は、のこぎりを使用するウェーハの物理的切断、ウェーハのプラズマ切断、アブレーションレーザーダイシング、レーザージェット(導波路)ダイシング、TLSダイシング(Zuhlke,H.-U.,Eberhardt,G.&Ullmann,R.TLS-Dicing-An innovative alternative to known technologies.in2009 IEEE/SEMI Advanced Semiconductor Manufacturing Conference 28-32(2009)を参照)、スクライブ・アンド・ブレーク、及び/又はダイス・ビフォア・グラインド(DBG)を含み得る。
【0083】
本明細書でさらに詳細に説明するように、1つ以上の光学構成要素がマイクロ光学ベンチに対してかつ/又は互いに位置決めされると、1つ以上の構成要素は、互いにかつ/又はマイクロ光学ベンチと結合することによって所定の位置に固定/結合され得る。いくつかの実施形態では、接着剤結合、ワイヤ結合、はんだ付け、溶接などの任意の適切な結合方法を使用することができる。
【0084】
ここで、本明細書に開示される技術の様々な実施形態の態様を示す以下の図が参照される。
【0085】
図1A及び1Bは、いくつかの実施形態による、マイクロ光学ベンチ101を示す。
図1Aは斜視図を示し、
図1Bは側面図を示している。マイクロ光学ベンチ101は、
図1A及び1Bにx軸、y軸、及びz軸を参照して示されており、x軸、y軸、及びz軸は、マイクロ光学ベンチ101の様々な表面を参照するために本明細書で参照される。
【0086】
示されるように、マイクロ光学ベンチ101は、xy基準面102、yz基準面104、及びxz基準面106を含み、これらは一緒に、xy基準面102の上方の空間における3次元領域を(示される向きで)画定する。3つの側面が3つの基準面によって囲まれたこの位置決め領域内で、1つ以上の光学構成要素がマイクロ光学ベンチ101に対して、かつ/又は互いに対して移動することができる。例えば、マイクロ光学ベンチ101が
図1Aに示されるように向けられ、xy基準面102が重力に対して上向きである場合、ダイなどの光学構成要素は表面102上に緩く配置されて、x及びy方向に自由に摺動され得る。表面102上に配置された後、構成要素は、次に、表面102に沿って、基準面104及び/又は106のうちの1つ以上に向かって摺動され得る。構成要素は、基準面104及び/又は106のうちの1つ以上に対して押し付けられ(例えば、位置決め領域の縁部に対して、又は位置決め領域の隅部に押し付けられてもよく)、構成要素は、1つ以上の他の光学構成要素と光学的に位置合わせされかつ結合される、事前定義された位置及び/又は向きに配置されてもよい。
【0087】
図1A及び1Bの例は、基準面102、104、及び106を互いに垂直であるとして示しているが、本明細書の開示に照らして、いくつかの実施形態では、1つ以上の横切る方向であるが非垂直な表面のセットを、1つ以上の垂直基準面のセットに加えて、又はその代わりに使用することができることが当業者には理解されるであろう。
【0088】
示されるように、マイクロ光学ベンチ101は、第2の構成要素面108を含み、これは、1つ以上の他の光学構成要素が位置決め領域内を移動される間に、任意の光学構成要素を受け入れ、保持し、位置決めし、又は支持するように構成されたマイクロ光学ベンチ101の任意の表面であり得る。いくつかの実施形態では、第2の構成要素面によって支持される光学構成要素は、1つ以上の他の光学構成要素が位置決め領域内を移動される間、動かずに保持される静的構成要素であり得る。例えば、位置決め領域内を移動される構成要素と位置合わせされ結合されるファイバ、ダイ、又は他の光学構成要素は、第2の構成要素面108上の静止位置/向きに配置されることができ、位置決め領域内の光学移動構成要素が、基準面102、104、及び108の1つ以上に押し付けられて、その事前定義された位置/向きに置かれると、第2の構成要素面108上の静的構成要素は、それによって、移動構成要素に自動的に位置合わせ/結合される。
【0089】
いくつかの実施形態では、第2の構成要素面108は、その上の1つ以上の構成要素の位置決め/位置合わせを支援するように構成された1つ以上の特徴部を含み得る。例えば、
図1A及び1Bに示されるように、第2の構成要素面108は、1つ以上のファイバを受け入れて、位置決め領域内の可動構成要素に結合するための位置/向きに位置決めするように構成された溝110を含み得る。いくつかの実施形態では、溝110は、マイクロ光学ベンチ101の表面108の一部としてエッチングされる、又は他の方法で一体的に形成され得る。いくつかの実施形態では、溝110は、1つのファイバがV字形の溝の1つに配置されることによって正確に位置決めされ得るようなV溝として提供され得る。
【0090】
いくつかの実施形態では、U字形の溝など、V字形の溝以外の異なる形状の構成要素位置合わせ特徴部又はファイバ位置合わせ特徴部を使用することができる。
【0091】
いくつかの実施形態では、V溝及び異なる形状の溝が、同じマイクロ光学ベンチに含まれ得る。いくつかの実施形態では、V溝及び異なる形状の溝が、同じマイクロ光学ベンチに含まれ得る。いくつかの実施形態では、溝は、yz基準面104の上縁部又はその近くを含む、第2の構成要素面108上の任意の位置に配置されることができる。いくつかの実施形態では、互いを横切る方向である複数の溝が同じマイクロ光学ベンチに含まれ得る。
【0092】
いくつかの実施形態では、物理的特徴部を画定して(例えば、以下で説明するように、溝110を作り出すために使用されるエッチングステップ中に画定して)、構成要素又はファイバ端ファセットをxz基準面106に対して正確に配置することができる。そのような特徴部は、
図1A及び1Bの例には示されていないが、例えば、物理的止め部を含むことができる。
【0093】
いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101は、25μm、50μm、100μm、500μm、1mm、5mm、10mm、又は25mm以下のz次元高さを有し得る。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101は、25μm、50μm、100μm、500μm、1mm、5mm、10mm、又は25mm以上のz次元高さを有し得る。
【0094】
いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101は、100μm、250μm、500μm、1mm、5mm、10mm、25mm、50mm、100mm、又は250mm以下のx次元長さを有し得る。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101は、100μm、250μm、500μm、1mm、5mm、10mm、25mm、50mm、100mm、又は250mm以上のx次元長さを有し得る。
【0095】
いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101は、100μm、250μm、500μm、1mm、5mm、10mm、25mm、50mm、100mm、又は250mm以下のy次元長さを有し得る。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101は、100μm、250μm、500μm、1mm、5mm、10mm、25mm、50mm、100mm、又は250mm以上のy次元長さを有し得る。
【0096】
いくつかの実施形態では、3つの側面がxy基準面102、yz基準面104、及びxz基準面106によって囲まれた位置決め領域は、0.5μm、1μm、10μm、100μm、500μm、1mm、5mm、9mm、又は10mm以下のz次元高さを有し得る。いくつかの実施形態では、3つの側面がxy基準面102、yz基準面104、及びxz基準面106によって囲まれた位置決め領域は、0.5μm、1μm、10μm、100μm、500μm、1mm、5mm、9mm、又は10mm以上のz次元高さを有し得る。
【0097】
いくつかの実施形態では、3つの側面がxy基準面102、yz基準面104、及びxz基準面106によって囲まれた位置決め領域は、5μm、10μm、50μm、100μm、500μm、1mm、10mm、50mm、99mm、又は100mm以下のx次元長さを有し得る。いくつかの実施形態では、3つの側面がxy基準面102、yz基準面104、及びxz基準面106によって囲まれた位置決め領域は、5μm、10μm、50μm、100μm、500μm、1mm、10mm、50mm、99mm、又は100mm以上のx次元長さを有し得る。
【0098】
いくつかの実施形態では、3つの側面がxy基準面102、yz基準面104、及びxz基準面106によって囲まれた位置決め領域は、5μm、10μm、50μm、100μm、500μm、1mm、10mm、50mm、99mm、又は100mm以下のy次元長さを有し得る。いくつかの実施形態では、3つの側面がxy基準面102、yz基準面104、及びxz基準面106によって囲まれた位置決め領域は、5μm、10μm、50μm、100μm、500μm、1mm、10mm、50mm、99mm、又は100mm以上のy次元長さを有し得る。
【0099】
いくつかの実施形態では、溝110の1つ以上は、0.5μm、1μm、10μm、100μm、500μm、1mm、5mm、又は10mm以下の溝深さを有し得る。いくつかの実施形態では、溝110の1つ以上は、0.5μm、1μm、10μm、100μm、500μm、1mm、5mm、又は10mm以上の溝深さを有し得る。
【0100】
いくつかの実施形態では、溝110の1つ以上は、0.5μm、1μm、10μm、100μm、500μm、1mm、5mm、又は10mm以下の溝幅を有し得る。いくつかの実施形態では、溝110の1つ以上は、0.5μm、1μm、10μm、100μm、500μm、1mm、5mm、又は10mm以上の溝幅を有し得る。
【0101】
いくつかの実施形態では、溝110の2つ以上は、0.5μm、1μm、10μm、100μm、500μm、1mm、5mm、又は10mm以下の間隔距離によって互いに離間され得る。いくつかの実施形態では、溝1102のつ以上は、0.5μm、1μm、10μm、100μm、500μm、1mm、5mm、又は10mm以上の間隔距離によって互いに離間され得る。
【0102】
いくつかの実施形態では、溝110のいずれか1つは、0.5μm、1μm、10μm、100μm、500μm、1mm、5mm、10mm、又は25mm以下の間隔距離によって、yz基準面104から横方向に離間され得る。いくつかの実施形態では、溝110のいずれか1つは、0μm、0.5μm、1μm、10μm、100μm、500μm、1mm、5mm、10mm、又は25mm以上の間隔距離によって、yz基準面104から横方向に離間され得る。
【0103】
いくつかの実施形態では、xy基準面102を含むがこれらに限定されない光学ベンチ101の1つ以上の表面は、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、又は+250μm以下のz次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、xy基準面102を含むがこれらに限定されない光学ベンチ101の1つ以上の表面は、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、又は+250μm以上のz次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、xy基準面102を含むがこれらに限定されない光学ベンチ101の1つ以上の表面は、-1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、又は-250μm以下のz次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、xy基準面102を含むがこれらに限定されない光学ベンチ101の1つ以上の表面は、-1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、又は-250μm以上のz次元包絡要件を有し得る。
【0104】
いくつかの実施形態では、xy基準面104を含むがこれらに限定されない光学ベンチ101の1つ以上の表面は、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、又は+250μm以下のz次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、yz基準面104を含むがこれらに限定されない光学ベンチ101の1つ以上の表面は、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、又は+250μm以上のx次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、yz基準面104を含むがこれらに限定されない光学ベンチ101の1つ以上の表面は、-1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、又は-250μm以下のx次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、yz基準面104を含むがこれらに限定されない光学ベンチ101の1つ以上の表面は、-1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、又は-250μm以上のx次元包絡要件を有し得る。
【0105】
いくつかの実施形態では、xz基準面106を含むがこれらに限定されない光学ベンチ101の1つ以上の表面は、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、+250μm、+500μm、+1mm、又は+5mm以下のy次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、xz基準面106を含むがこれらに限定されない光学ベンチ101の1つ以上の表面は、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、+250μm、+500μm、+1mm、又は+5mm以上のy次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、xz基準面106を含むがこれらに限定されない光学ベンチ101の1つ以上の表面は、-1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、-250μm、-500μm、-1mm、又は-5mm以下のy次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、xz基準面106を含むがこれらに限定されない光学ベンチ101の1つ以上の表面は、-1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、-250μm、-500μm、-1mm、又は-5mm以上のy次元包絡要件を有し得る。
【0106】
いくつかの実施形態では(例えば、上記の例示的な包絡要件と一致するように)、光学ベンチ表面の包絡要件は、光の光学的伝搬を横切る方向(例えば、光学ベンチ101のx方向及びz方向)において、光学的伝搬の方向(例えば、光学ベンチ101のy方向)よりもより狭くてよい。
【0107】
いくつかの実施形態では、光学ベンチ101の1つ以上の表面は、表面の平面に垂直な寸法において、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、+250μm、+500μm、+1mm、又は+5mm以下の包絡公差を有し得る。いくつかの実施形態では、光学ベンチ101の任意の表面は、表面の平面に垂直な寸法において、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、+250μm、+500μm、+1mm、又は+5mm以上の包絡公差を有し得る。いくつかの実施形態では、光学ベンチ101の任意の表面は、表面の平面に垂直な寸法において、-1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、-250μm、-500μm、-1mm、又は-5mm以下の包絡公差を有し得る。いくつかの実施形態では、光学ベンチ101の任意の表面は、表面の平面に垂直な寸法において、-1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、-250μm、-500μm、-1mm、又は-5mm以上の包絡公差を有し得る。
【0108】
いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101は、シリコン、様々なガラス、溶融シリカ、石英、ニオブ酸リチウム、セラミック、ポリマー(例えば、アクリル、PMMA、ポリカーボネート、COC、COP、など)、熱可塑性プラスチック、フォトレジスト、又はそれらの1つ以上の任意の組み合わせを含むがこれには限定されない1つ以上の材料、によって形成され得る。
【0109】
いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101は、微細加工によって形成され得る。いくつかの実施形態では、基準面102、104、及び106のうちの1つ以上は、1つ以上の光リソグラフィステップとそれに続く1つ以上のエッチングステップによって形成され得る。例えば、基準面は、第1の光リソグラフィステップとそれに続く深反応性イオンエッチング(DRIE)によって形成され得る。いくつかの実施形態では、単一のマスク及びエッチングステップによって、形成される基準面102、104、及び106に対応する1つ以上の平面を画定することに加えて、光学原点(例えば、xy基準面102、yz基準面104、及びxz基準面106の間の交点)を空間内に正確に画定し得る。いくつかの実施形態では、第1の光リソグラフィステップに対する第2の光リソグラフィステップが実行され得、それに続く第2のエッチングステップによって、yz基準面104から正確に画定された距離で溝110を形成し得る。いくつかの実施形態では、第2のエッチングステップは、湿式化学エッチング(例えば、KOHエッチング)であり得る。いくつかの実施形態では、第2のエッチングステップは、所望のエッチング寸法を達成するように構成された時間を定められたエッチングステップ及び/又は監視されたエッチングステップであり得る。
【0110】
いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101の製造は、マイクロ光学ベンチ101を形成するために、多層コーティング内への、及び/又は多層コーティングを貫通するエッチングを含み得る。例えば、基板内の異なる層は、異なる化学反応を使用することによって選択的に除去することができ、それによって、次の層を除去せずに最上層を除去し、次に第3の層を除去せずに次の層を除去することができる、などである。これは、所望数の層(かつ所望数の層のみ)を除去可能にすることによってエッチング深さの正確な制御を可能にし得、そしてマイクロ光学ベンチを本質的に再構成可能にする。例えば、窒化ケイ素と酸化ケイ素の交互の層は、それぞれリン酸とフッ化水素酸を介して選択的に除去することができる。
【0111】
いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101の製造は、所望のエッチング深さを達成するために特に選択された時間の間、1つ以上の化学エッチングステップを実行することを含み得、より長いエッチング時間は、より深いエッチングをもたらす。
【0112】
いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101は、上記のような1つ以上のリソグラフィ及び/又はエッチング技術を使用する場合など、単一のモノリシック本体から形成することができる。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101は、一緒にマイクロ光学ベンチ101の本体を形成する再構成可能な部分などの複数のサブ構成要素から形成され得る。
【0113】
再構成可能なマルチピースのマイクロ光学ベンチ101のいくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101の本体は、(1)xy基準面102を形成するベース構成要素、(2)yz基準面104を形成する第1の壁構成要素、及び(3)xz基準面106を形成する第2の壁構成要素から形成され得る。いくつかの実施形態では、第2の壁構成要素はまた、溝110を含み得、第1の壁構成要素及び第2の壁構成要素のうちの1つ以上は、第2の構成要素面108(例えば、xy基準面102より上に隆起した表面)を形成し得る。いくつかの実施形態では、システムは、特定の用途に望ましい寸法を有するマイクロ光学ベンチを形成するために、選択され得、互いに交換され得る、異なるベース構成要素及び/又は異なる壁構成要素のセットを含み得る。例えば、xy基準面102及び/又はxz基準面106の壁z次元高さは、異なる交換可能な第1又は第2の壁構成要素を選択することによって変えることができ、又はyz基準面104からの溝110の距離は、異なる交換可能な第1又は第2壁構成要素を選択することによって変えることができる。
【0114】
いくつかの実施形態では、交換可能な構成要素は、溝110などの構成要素位置合わせ機能部の位置及び向きの正確な制御を可能としし得、一方、ベース構成要素及び第1の壁構成要素などの他の構成要素を、正確なz次元の厚さ制御を必要とせずに製造することを可能にし得る。したがって、精密製造技術(例えば、精密エッチング)は、マイクロ光学ベンチ101のすべての構成要素についてではなく、マイクロ光学ベンチ101の一部の構成要素にのみ必要であり、それにより、製造の容易さを増し、製造コスト及び時間が削減される。
【0115】
いくつかの実施形態では、交換可能な構成要素を使用して、製造材料、表面の滑らかさ、表面の形状、表面インデント、1つ以上のスタガ型基準面の存在及び/又は位置、1つ以上の光学構成要素(例えば、レンズ)の存在及び/又は位置、1つ以上の貫通穴の存在及び/又は位置、1つ以上の電気コネクタの存在及び/又は位置、及び/又は1つ又は複数の物理的嵌合構造の存在及び/又は位置を含むがこれらに限定されない、本明細書の他の場所で説明される特性のいずれかを含む、物理的寸法以外のマイクロ光学ベンチ101の1つ以上の特性を変えることができる。
【0116】
いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101は、xy基準面102上に配置された構成要素(例えば、ダイ)を上昇させることができる1つ以上のマイクロシムを受け入れるように構成され得る。いくつかの実施形態では、マイクロシムは、ダイ又は他の構成要素がその上に配置され得るように、それをxy基準面102に接着するための接着剤裏打ちを含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のマイクロシムを互いに積み重ねることができる。いくつかの実施形態では、マイクロシムは、異なるz方向の高さを有する異なる構成要素(例えば、異なるダイ)と共にマイクロ光学ベンチ101を使用することを可能にし得る。
【0117】
いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ101は、精密機械加工によって形成することができる。
【0118】
図2A及び2Bは、いくつかの実施形態による、ダイ及びファイバを位置合わせするためのフォトニックシステムアセンブリシステム200を示す。本明細書に示される位置合わせシステムは、主にダイ及び/又はファイバの位置合わせを企図しているが、光学システムの任意の構成要素(フォトニックモジュール、レンズ、及びフォトニック集積回路を含むがこれらに限定されない)が本明細書に開示される技術に従って位置合わせできることを理解されたい。示されるように、システム200は、マイクロ光学ベンチ201ならびにファイバ216及びダイ218a~dを含み得る。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ201は、xy基準面202、yz基準面204、xz基準面206、及び固定構成要素面208を含む。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ201及びその構成要素は、マイクロ光学ベンチ101及びその対応する構成要素と共通の任意の1つ以上の特性を共有することができる。
【0119】
ファイバ216は、ダイ218a~218dとの光結合に適した任意の光ファイバであり得る。いくつかの実施形態では、ファイバ216は、マイクロ光学ベンチ201のV字形の溝内(
図2A及び2Bでは見えない)に位置決めされ得、
図1A及び
図1Bに関して上記で論じられた溝110と共通の任意の1つ以上の特性を共有し得る。いくつかの実施形態では、ファイバ216のうちの1つ以上は、それが位置決めされる溝に結合(例えば、それと共に固定)されてもよい(又は他の方法でマイクロ光学ベンチ201に結合又は固定されてもよく)。代わりに又は追加的に、ファイバ216のうちの1つ以上は、位置決めされている溝に緩く配置され、溝により横方向にそのファイバ軸に沿って固定される一方で、溝に沿って摺動することができる。
【0120】
いくつかの実施形態では、ファイバ216のうちの1つ以上は、酸化ケイ素、(例えば、フッ素、ゲルマニウム、エルビウムによりドープされた)ドープ酸化ケイ素、プラスチック(アクリル、PMMA、ポリカーボネート、COC、COPなど)、及び/又はそれらのいずれか1つ以上の組み合わせから作製され得る。
【0121】
いくつかの実施形態では、ファイバ216のうちの1つ以上は、5μm、10μm、100μm、500μm、1mm、5mm、又は10mm以下の直径を有し得る。いくつかの実施形態では、ファイバ216のうちの1つ以上は、5μm、10μm、100μm、500μm、1mm、5mm、又は10mm以上の直径を有し得る。
【0122】
ダイ218a~218dは、本明細書で論じられるように、位置決め面102上において、任意の適切な配置で位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dのうちの任意の1つ以上は、位置決め面102及びそれぞれのダイの光学的又は電気的構成要素に対して任意の向きで位置決めされ得る。例えば、いくつかの実施形態では、ダイの導波路表面(例えば、「上」面)が位置決め面102に対して配置されてもよく、ダイがマイクロ光学ベンチ201上で「天地逆に」に位置決めされ得る。
【0123】
ダイ218a~218dは、上記のようなレーザーベースのダイシング技術を使用して製造されたダイを含む、フォトニック集積回路などのフォトニックシステムに統合されるための任意の適切なダイであり得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dのうちの1つ以上は、導波路、マイクロ光学要素(例えば、レンズ)、増幅段、マッハツェンダー干渉計、リング共振器、感知領域、光検出器、干渉構造部、変調器、マルチプレクサ、デマルチプレクサ、(波長可変、連続波形超広帯域、ファブリペローなどの)レーザー、偏光コントローラ、フィルター、リフレクターなどを含むがこれらに限定されない任意の数の光学要素を含み得る。いくつかの実施形態では、反射を防止又は最小化するために、1つ以上のダイ218a~218dは分離後に反射防止コーティングが施されている場合がある。
【0124】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される位置決め/位置合わせ/結合技術は、異なる材料から形成された複数のダイを含むフォトニックシステムの製造を容易にすることができる。例えば、ダイ218a~218dは、それぞれ異なる材料から形成され得、そして一緒に異種フォトニックシステム(異種フォトニック集積回路など)を形成し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dのうちの1つ以上は、シリコン、サファイア、ガリウムヒ素、ガラス、リチウムタンタライト、炭化ケイ素、ニオブ酸リチウム、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、窒化ガリウム、及び/又はリン化インジウムを含み得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dのうちの1つ以上は、検出器、レーザー、増幅器などのように、事前に製造された1つ以上の材料を含み得る。
【0125】
いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dは、1μm、5μm、10μm、100μm、500μm、1mm、5mm、又は10mm以下のz次元高さを有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dは、1μm、5μm、10μm、100μm、500μm、1mm、5mm、又は10mm以上のz次元高さを有し得る。
【0126】
いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dは、10μm、50μm、100μm、500μm、1mm、10mm、25mm、50mm、又は100mm以下のx次元長さを有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dは、10μm、50μm、100μm、500μm、1mm、10mm、25mm、50mm、又は100mm以上のx次元長さを有し得る。
【0127】
いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dは、10μm、50μm、100μm、500μm、1mm、10mm、25mm、50mm、又は100mm以下のy次元長さを有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dは、10μm、50μm、100μm、500μm、1mm、10mm、25mm、50mm、又は100mm以上のy次元長さを有し得る。
【0128】
いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、1つ以上のxy表面は、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、又は+250μm以下のz次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、1つ以上のxy表面は、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、又は+250μm以上のz次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、1つ以上のxy表面は、1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、又は-250μm以下のz次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、1つ以上のxy表面は、1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、又は-250μm以上のz次元包絡要件を有し得る。
【0129】
いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、1つ以上のyz表面は、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、又は+250μm以下のx次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、1つ以上のyz表面は、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、又は+250μm以上のx次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、1つ以上のyz表面は、-1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、又は-250μm以下のx次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、1つ以上のyz表面は、-1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、又は-250μm以上のx次元包絡要件を有し得る。
【0130】
いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、1つ以上のxz表面は、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、+250μm、+500μm、+1mm、又は+5mm以下のy次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、1つ以上のxz表面は、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、+250μm、+500μm、+1mm、又は+5mm以上のy次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、1つ以上のxz表面は、-1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、-250μm、-500μm、-1mm、又は-5mm以下のy次元包絡要件を有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、1つ以上のxz表面は、-1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、-250μm、-500μm、-1mm、又は-5mm以上のy次元包絡要件を有し得る。
【0131】
いくつかの実施形態では(例えば、上記の例示的な包絡要件と一致するように)、ダイ表面の包絡要件は、光の光学的伝搬を横切る方向(例えば、ダイ218a~218dのx方向及びz方向)において光学的伝搬の方向(例えば、ダイ218a~218dのy方向)よりもより狭くてよい。)。
【0132】
いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、任意の表面は、表面の平面に垂直な寸法において、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、+250μm、+500μm、+1mm、又は+5mm以下の包絡公差を有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、任意の表面は、表面の平面に垂直な寸法において、+1nm、+10nm、+50nm、+100nm、+500nm、+1μm、+10μm、+50μm、+100μm、+250μm、+500μm、+1mm、又は+5mm以上の包絡公差を有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、任意の表面は、表面の平面に垂直な寸法において、-1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、-250μm、-500μm、-1mm、又は-5mm以下包絡面許容差を有し得る。いくつかの実施形態では、ダイ218a~218dの1つ以上の、任意の表面は、表面の平面に垂直な寸法において、-1nm、-10nm、-50nm、-100nm、-500nm、-1μm、-10μm、-50μm、-100μm、-250μm、-500μm、-1mm、又は-5mm以上の包絡面許容差を有し得る。
【0133】
いくつかの実施形態では、ダイは、正方形のプリズム形状又は長方形のプリズム形状で提供され得る。いくつかの実施形態では、ダイは、正方形又は長方形ではない直角プリズム形状で提供され得る。いくつかの実施形態では、ダイの隅部は、ダイがより容易に3つの基準面202、204、及び206の交差によって画定される隅部に位置決めされ得るように除去され得る。
【0134】
示されるように、いくつかの実施形態では、ファイバ216は、固定構成要素面208を超えて、xz基準面206を越え、xy基準面202の上方の位置決め領域上の空間に延びることができる。このファイバの張り出しは、いくつかの実施形態では、ファイバ216の端部が位置合わせのための基準面として機能することを可能にし得る。例えば、ダイ218a及び218cがxz基準面206に押し付けられる代わりに、ファイバ216の1つ以上の端部に対してダイ218a及び218cが押し付けられて、ファイバ216及び/又は他の光学構成要素との所定の位置合わせ及び結合位置にダイが配置される。
【0135】
さらに、
図2A及び2Bに示されるオーバーハングなどのファイバオーバーハングが、棚部から突出する1つ以上のファイバの部分の変形を可能にし得る。例えば、ダイがファイバと位置合わせされ、(例えば、接着剤を使用して)そのファイバに接着される場合、ファイバのオーバーハングは、その後、ファイバがオーバーハングするオープンスペースで自由に曲がることを可能にし得る。これは、例えば、ダイと、ファイバが取り付けられているマイクロ光学ベンチ201の熱膨張係数に不一致があり、温度の変化がダイと、ファイバがマイクロ光学ベンチ201の溝に取り付けられている部分との相対位置の変化を引き起こす可能性がある場合に有用であり得る。したがって、相対位置が変化するとき、ファイバのオーバーハング部分が曲がり、ダイとの結合の完全性を維持し、ファイバとダイの光結合の完全性を維持できる可能性がある。
【0136】
いくつかの実施形態では、ファイバ216の1つ以上は、0.5nm、1nm、10nm、100nm、1μm、10μm、100μm、1mm、5mm、又は10mm以下の距離だけ、xz基準面206を越えて突出し得る。いくつかの実施形態では、ファイバ216の1つ以上は、0.5nm、1nm、10nm、100nm、1μm、10μm、100μm、1mm、5mm、又は10mm以上の距離だけ、xz基準面206を越えて突出し得る。
【0137】
図3A及び3Bは、いくつかの実施形態による、ファイバ端部がマイクロ光学ベンチの基準面と同一平面にある状態で、ダイとファイバを位置合わせするためのフォトニックシステムアセンブリシステム300を示す。示されるように、システム300は、マイクロ光学ベンチ301、ならびにファイバ316及びダイ318a~dを含み得る。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ301は、xy基準面302、yz基準面304、xz基準面306、及び固定構成要素面308を含む。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ301及びその構成要素は、マイクロ光学ベンチ101及びその対応する構成要素ならびに/又はマイクロ光学ベンチ201及びその対応する構成要素と共通の任意の1つ以上の特性を共有し得る。いくつかの実施形態では、システム300は、システム200及びその対応する構成要素と共通の任意の1つ以上の特性を共有することができる。
【0138】
いくつかの実施形態では、システム300は、システム300がファイバ316のうちの1つ以上の端部が、xz基準面306を越えて張り出すのではなく、xz基準面306と同一平面であるように構成され得るという点で、システム200とは異なり得る。したがって、ダイ318a及び318cをファイバの張り出した端部に押し付けるのではなく、ダイ318a及び318cをy方向にxz基準面306に向かって最後まで押し付ける。このようにして、ダイ318a及び318cを、1つ以上の他の光学構成要素(1つ以上のファイバ316を含むがこれに限定されない)との位置合わせ及び/又は結合のための正しい所定の位置及び向きに配置することができる。
【0139】
図4A~4Cは、1つ以上の光学構成要素を垂直統合するためのフォトニック回路アセンブリシステム400の様々な実施形態を示している。
【0140】
図4Aは、いくつかの実施形態による、システム400がマイクロ光学ベンチ401を含み、マイクロ光学ベンチ401が垂直光伝搬のために構成されているフォトニックシステムアセンブリシステム400の実施形態を示す。示されるように、システム400は、マイクロ光学ベンチ401ならびにファイバ416を含み得る。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ401は、xy基準面402、yz基準面404、xz基準面406、及び固定構成要素面408を含む。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ401及びその構成要素は、マイクロ光学ベンチ101及びその対応する構成要素、マイクロ光学ベンチ201及びその対応する構成要素、及び/又はマイクロ光学ベンチ301及びその対応する構成要素と共通の任意の1つ以上の特性を共有し得る。いくつかの実施形態では、システム400は、システム200及びその対応する構成要素及び/又はシステム300及びその対応する構成要素と共通の任意の1つ以上の特性を共有することができる。
【0141】
図4Aに示すマイクロ光学ベンチ401の実施形態は、マイクロ光学ベンチ401の実施形態が、スルーホール422を通る光のz方向伝搬及び/又はレンズ424を通る光のz方向伝搬を可能にすることなどによって、システム内での光のz方向伝搬を容易にするように構成された1つ以上の要素を含み得るという点で、マイクロ光学ベンチ101とは異なり得る。したがって、いくつかの実施形態では、システム400は、1つ以上の構成要素(例えば、ダイ)をxy基準面402上の位置決め領域に位置決めすることにより、1つ以上の構成要素を、z方向に(スルーホール422及び/又はレンズ424との位置合わせによるなどして)伝搬する光と位置合わせさせる、かつ/又は光学的に結合させることができる。いくつかの実施形態では、レンズ424の代わりに光ファイバを使用することができる。
【0142】
いくつかの実施形態では、システム内の光のz方向伝搬を容易にするために貫通穴及び/又はレンズを使用することに加えて、又はその代わりに、システム400は、マイクロ光学ステージ401の本体の全部又は一部に透明な基板材料を使用することができる。したがって、例えば、光は、マイクロ光学ステージ401の本体の、xy基準面402の下にある部分の全部又は一部を通ってz方向に伝播し得る。いくつかの実施形態では、透過型マイクロ光学ベンチは、レンズ又は格子などの前もって作製した光学要素を、任意選択の特定の位置に事前定義させることができる。
【0143】
図4Bは、いくつかの実施形態による、システム400がマイクロ光学ベンチ401を含み、マイクロ光学ベンチ401がダイの垂直スタッキング用に構成されるフォトニックシステムアセンブリシステム400の実施形態を示す。マイクロ光学ベンチ401の実施形態は、マイクロ光学ベンチ401の実施形態が、垂直方向に積み重ねられた光学構成要素(例えば、ダイ)を受け入れるように構成された位置決め領域(3つの側面がxy基準面402、yz基準面404、及びxz基準面406に囲まれている)を含み得るという点で、マイクロ光学ベンチ101とは異なり得る。例えば、yz基準面404及び/又はxz基準面406は、マイクロ光学ベンチ101に関して上述されたよりもz方向にさらに延びる(例えば、z方向に2倍まで、z方向に5倍まで、又はz方向に10倍まで)ことができる。このようにして、位置決め領域で互いに積み重ねられた1つ以上のダイ又は他の構成要素は、いずれかの基準面の上縁部の上を摺動することなく、yz基準面404及び/又はxz基準面406に押し付けることができる。
図4Bに示す例では、システム400は、ダイ418を含み、ダイ418は、ダイ2つの高さで2×2×2の配置で積み重ねられている。ダイ418は、本明細書に記載の他のダイと共通の任意の1つ以上の特性を共有することができ、垂直統合の方法で、結合及び/又は他の相互作用を互いに光学的に行うように(例えば、上部又は下部のz方向表面を通って光を受信及び/又は送信するように)構成され得る。
【0144】
図4Cは、いくつかの実施形態による、システム400が2つのマイクロ光学ベンチ401a及び401bを含み、それぞれが対応するファイバ416a及び416bのセットを有するフォトニックシステムアセンブリシステム400の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、積み重ねられたマイクロ光学ベンチを備えた配置は、ベンチを互いの上に積み重ねることにより、各ベンチ上の構成要素の別個の製造及びその後のモジュール(又はパッケージ化された要素)の組み合わせを可能にし得るので、追加の機能を提供し得る。さらに、ベンチの積み重ねは、あるベンチ基準面から別のベンチ基準面への座標変換として機能し、スタック内の次の光学ベンチに対して、上部の光学ベンチ内の要素の非標準の間隔/位置合わせを可能にする。
【0145】
図5は、いくつかの実施形態による、基準面上にくぼみを有するマイクロ光学ベンチ501を含むシステムであるフォトニックシステムアセンブリシステム500を示している。示されるように、システム500は、マイクロ光学ベンチ501、ならびにファイバ516及びダイ518a~dを含み得る。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ501は、xy基準面502、yz基準面504、xz基準面506、及び固定構成要素面508を含む。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ501及びその構成要素は、マイクロ光学ベンチ101及びその対応する構成要素、マイクロ光学ベンチ201及びその対応する構成要素、マイクロ光学ベンチ301及びその対応する構成要素、ならびに/又はマイクロ光学ベンチ401及びその対応する構成要素と共通の任意の1つ以上の特性を共有し得る。いくつかの実施形態では、システム500は、システム200及びその対応する構成要素、システム300及びその対応する構成要素、及び/又はシステム400及びその対応する構成要素と共通の任意の1つ以上の特性を共有することができる。
【0146】
いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ501は、マイクロ光学ベンチ501が、yz基準面504に形成されたくぼみ526など、その基準面の1つ以上に形成された1つ以上のくぼみを含み得るという点で、マイクロ光学ベンチ101とは異なり得る。
【0147】
2つの物体を互いに物理的に接触させて配置するいくつかの実施形態では、基準面との接触をできるだけ少なくして、表面の欠陥などの完全に平坦ではない部分との接触を回避するように位置合わせすることが有利である可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、くぼみ526などの1つ以上のくぼみを使用して、基準面とそれに対して位置決めされている光学構成要素との間の接触の量を減らすことができる。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ501の基準面における1つ以上のくぼみは、エッチングによって形成され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のくぼみが、又は基準面502、504、及び/又は506のうちの任意の1つの上の任意の適切な位置に形成され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のくぼみが、マイクロ光学ベンチ501の1つ以上の基準面と接触して配置されるように構成された光学構成要素(例えば、ダイ)の1つ以上の表面に形成され得る。
【0148】
いくつかの実施形態では、くぼみ526のうちの1つ以上は、5nm、10nm、100nm、1μm、10μm、100μm、1mm、10mm、又は25mm以下であり得る。いくつかの実施形態では、くぼみ526のうちの1つ以上は、5nm、10nm、100nm、1μm、10μm、100μm、1mm、10mm、又は25mm以上であり得る。小さいサイズのくぼみの場合、くぼみは点刻であり得る。
【0149】
図6は、いくつかの実施形態による、フォトニックシステムアセンブリシステム600を示し、システム600は、複数のスタガ型の基準面を有するマイクロ光学ベンチ601を含む。示されるように、システム600は、マイクロ光学ベンチ601ならびにファイバ616を含み得る。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ601は、xy基準面602、yz基準面604a~d、xz基準面606、及び固定構成要素面608を含む。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ601及びその構成要素は、マイクロ光学ベンチ101及びその対応する構成要素、マイクロ光学ベンチ201及びその対応する構成要素、マイクロ光学ベンチ301及びその対応する構成要素、マイクロ光学ベンチ401及びその対応する構成要素、ならびに/又はマイクロ光学ベンチ501及びその対応する構成要素と共通の任意の1つ以上の特性を共有し得る。いくつかの実施形態では、システム500は、システム200及びその対応する構成要素、システム300及びその対応する構成要素、システム400及びその対応する構成要素、及び/又はシステム500及びその対応する構成要素と共通の任意の1つ以上の特性を共有し得る。
【0150】
いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ601は、マイクロ光学ベンチ601が単一のyz基準面ではなく、複数のyz基準面604a~dを含み得るという点で、マイクロ光学ベンチ101とは異なり得る。示される実施形態では、yz基準面604a~dは平行であり、互いにx方向にスタガ型になっている。いくつかの実施形態では、2つ以上のスタガ型の平行な基準面が、位置決め領域内の異なる位置に光学構成要素(例えば、ダイ)を位置決めするのに有用であり得る。いくつかの実施形態では、より大きなダイが1つのスタガ型の表面に対して位置決めされ得、一方、より小さなダイが異なるスタガ型の表面に対して位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、スタガ型又は他の方法で横方向に変化する平行な基準面が、異なる光学システムの形状を作り出すことを助けることができる。
【0151】
図6の例は、スタガ型のxz基準面を示すが、いくつかの実施形態では、マイクロ光学ステージは、複数のスタガ型又は他の方法で横方向に変化するyz基準面及び/又は複数のスタガ型又は他の方法で横方向に変化するxy基準面を代わりに又は追加的に含み得る。
【0152】
図7は、いくつかの実施形態による、複数の電気接続パッドを有するマイクロ光学ベンチを示す。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ701は、xy基準面702、yz基準面704、xz基準面706、固定構成要素面708、及び溝710を含む。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ701及びその構成要素は、マイクロ光学ベンチ101及びその対応する構成要素、マイクロ光学ベンチ201及びその対応する構成要素、マイクロ光学ベンチ301及びその対応する構成要素、マイクロ光学ベンチ401及びその対応する構成要素、マイクロ光学ベンチ501及びその対応する構成要素、及び/又はマイクロ光学ベンチ601及びその対応する構成要素と共通の任意の1つ以上の特性を共有し得る。
【0153】
いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ701がxy基準面702に統合された電気接続パッド726を含み得るという点で、マイクロ光学ベンチ701はマイクロ光学ベンチ101とは異なり得る。いくつかの実施形態では、電気接続パッド726は、構成要素が1つ以上の他の構成要素との位置合わせ及び/又は結合のためにマイクロ光学ベンチ701の位置決め領域内の所定の位置に移動されたときに、構成要素(例えば、ダイ)上の1つ以上の対応する電気インターフェースと位置合わせされるようにxy基準面702上に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、可動構成要素が位置合わせ/結合のためにその所定の位置に移動され、電気接続パッド726が対応する電気コネクタと電気的に位置合わせされると、電気接続パッド726は、対応する電気コネクタを互いに溶融するために、加熱(例えば、局所レーザー加熱)及び/又はワイヤボンディングを使用するなどによって、対応する電気コネクタに結合され得る。
【0154】
図7に示される例は、xy基準面702に統合された電気コネクタを示しているが、1つ以上の電気コネクタは、代わりに又は追加的に、yz基準面704及び/又はxz基準面706に統合されてもよい。1つ以上の電気コネクタが、マイクロ光学ステージ701の位置決め領域内に位置決めされるように構成されたダイの任意の表面に統合されてもよく、ダイの1つ以上の表面に統合された電気コネクタは、互いに、又はマイクロ光学ステージ701の電気コネクタとインターフェースするように構成されてもよい。
【0155】
図8A及び8Bは、いくつかの実施形態による、2つの構成要素の相対位置に微調整を行うための構成要素微調整システムの図を示す。いくつかの実施形態では、相対位置が調整される2つの構成要素は、本明細書で論じられるような1つ以上のダイなどの1つ以上の光学構成要素を含み得る。いくつかの実施形態では、相対位置が調整される2つの構成要素は、本明細書で論じられるように、1つ以上のマイクロ光学ベンチを含み得る。
図8A及び8Bの例では、ダイ802及び804の相対位置が調整され、
図8が調整前の配置800aを示し、
図8Bが調整後の配置80bを示す。
【0156】
示されるように、ダイ802は、微調整タブ803a、803b、及び803cを含み、一方、ダイ804は、それぞれ対応する微調整タブ805a、805bm、及び805cを含む。いくつかの実施形態では、微調整タブのうちの1つ以上は、金属(例えば、鉛、銅、銀など)から作製され得る。
図8Aに示されるように、ダイ802及び804は、対応するタブ803aと805aが第1の距離(示されている例ではタブ幅の約4分の3)だけ互いにオフセットされるように、タブ803bと805bは互いに第2の距離(示されている例ではタブ幅の約半分)だけオフセットされるように、そしてタブ803cと805cは互いに第3の距離(示されている例ではタブ幅の約4分の1)だけオフセットされるように、互いに隣接して配置されていてもよい。いくつかの実施形態では、微調整タブは、対応するタブの対の1つを選択的に加熱することによって、加熱されたタブの対を互いに位置合わせさせ、それによってダイ802及び804を、加熱されたタブの対の初期オフセット距離に等しい距離だけ、互いに対して相対的に調整させるように構成することができる。いくつかの実施形態では、一対のタブを溶融することによって形成された液体を一体とする表面張力が、構成要素を位置合わせするように引っ張る力を作り出すことによって構成要素の再位置合わせを引き起こし得る。
図8Aの例では、局所的なレーザー加熱がタブ803bと805bに適用され、それにより、タブの対が
図8Bにおける位置合わせ位置に移動され、ダイ804に対してダイ802を右に移動させる。いくつかの実施形態では、特定の対のタブを加熱するための局所レーザー加熱使用に代わりに又は追加的に、非局在化加熱を使用することができる。非局在化加熱を使用するいくつかの実施形態において、タブの異なる対が異なる溶融温度を有することができ、それにより溶融温度がより低い対が他の対を溶融することなく溶融されて、溶融対が原因である所望の再位置合わせを達成し得る。
【0157】
いくつかの実施形態では、本明細書の他の場所で説明される1つ以上の位置合わせ技術に加えて、又は代わりに、嵌合キーなどの対応する嵌合構造を使用して、マイクロ光学ベンチ及び/又はダイなどの光学構成要素の適切な相対位置決めを達成することができる。例えば、ダイ又は他の光学構成要素は、ダイ/構成要素にエッチングされ又は他の方法でダイ/構成要素の一部として形成される1つ以上の位置合わせ溝又は他の嵌合構造を伴って製造されてもよく、対応する(例えば、空間的に反射する)構造が、対応するダイ/構成要素及び/又はマイクロ光学ベンチ上に提供され得る。次に、対応する構造(例えば、嵌合キー)を互いに位置合わせさせて、対応する構造がその上に提供される構成要素間の事前定義された空間的関係を達成することができる。
【0158】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される位置合わせ、結合、及び製造技術で使用するための1つ以上の光学構成要素は、同時に(a)形成されたダイの平面外面を作り出し、b)形成されたダイに光学ファセットを作り出すように構成されたレーザーベースのウェーハダイシング技術を使用して形成され得る。いくつかの実施形態では、レーザーベースのウェーハダイシングのプロセスパラメータは、ダイの平面の縁部にクリーンな光学ファセットが形成されるように調整され得る。最適化のパラメータには、焦点深度、焦点面、システムの光学収差の補正不足及び/又は補正超過、レーザービームが通過する表面の滑らかさ、レーザー波長、基板の厚さ、パス回数、光吸収層及び/又は反射層への近接性、損傷のパターン化(例えば、損傷/並進中にレーザーをオン及びオフにする)などを含む。
図9A及び9Bは、ウェーハの裏側から導波される光導波路を含む表面から集束までが少なくとも10μmである、波長1064nmのレーザービームの2~4回のパスによって形成されたクリーンな光学ファセットの図を示す。
図9Aは、光導波路を含む表面の第1の図を示し、
図9Bは、光導波路のうちの1つの光学ファセットの拡大図を示している。この例では、1064nmのレーザーが、基板の「裏側」(例えば、主要な光学的特徴部と反対の側)を通過し、10μm以上材料を超えた基板内に集束される。レーザーはプログラムされた経路に沿って移動する。次に、レーザーはウェーハのさらに約100μm背面に向かって再集束され、プログラムされたパターンが繰り返される。このプロセスは、基板の深さを通して、プログラムされたパターン内に十分な応力が作り出されるまで続けられる。この方法で光学ファセットを形成することにより、最小のギャップ距離で光学部品(例えば、ファイバ)とダイを互いに直接結合することが可能になり得る。
【0159】
いくつかの実施形態では、光学ファセット形成のためのレーザー波長は、900nm、1000nm、1100nm、1200nm、1300nm、1400nm、又は1500nm以下である。いくつかの実施形態では、光学ファセット形成のためのレーザー波長は、900nm、1000nm、1100nm、1200nm、1300nm、1400nm、又は1500nm以上である。いくつかの実施形態では、光学ファセット形成のためのレーザー波長は1064nmである。いくつかの実施形態では、光学ファセット形成のためのレーザー波長は1080nmである。いくつかの実施形態では、光学ファセット形成のためのレーザー波長は1099nmである。
【0160】
いくつかの実施形態では、光学ファセット形成のためのレーザーパスの数は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、又は30以下である。いくつかの実施形態では、レーザーパスの数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、又は30以上である。
【0161】
いくつかの実施形態では、光学ファセット形成に必要な光学収差補正の量は、5μm、10μm、15μm、20μm、30μm、40μm、50μm、100μm、又は200μm以下である。いくつかの実施形態では、光学ファセット形成に必要な光学収差補正の量は、5μm、10μm、15μm、20μm、30μm、40μm、50μm、100μm、又は200μm以上である。いくつかの実施形態では、光学ファセット形成に必要な光学収差補正の量は、-5μm、-10μm、-15μm、-20μm、-30μm、-40μm、-50μm、-100μm、又は-200μm以下である。いくつかの実施形態では、光学ファセット形成に必要な光学収差補正の量は、-5μm、-10μm、-15μm、-20μm、-30μm、-40μm、-50μm、-100μm、又は-200μm以上である。
【0162】
いくつかの実施形態では、光学ファセット形成のための第1のレーザーパスは、光学的特徴部を含む表面の下、100nm、500nm、1μm、5μm、10μm、50μm、100μm、200μm、又は500μm、又は1mm以下において、基板内で集束され得る。いくつかの実施形態では、光学ファセット形成のための第1のレーザーパスは、光学的特徴部を含む表面の下、100nm、500nm、1μm、5μm、10μm、50μm、100μm、200μm、500μm、又は1mm以上において、基板内で集束され得る。
【0163】
いくつかの実施形態では、光学ファセット形成のための第1のレーザーパスは、基板の裏面の下、100nm、500nm、1μm、5μm、10μm、50μm、100μm、200μm、500μm、又は1mm以下において、基板内で集束され得る。いくつかの実施形態では、光学ファセット形成のための第1のレーザーパスは、基板の裏面の下、100nm、500nm、1μm、5μm、10μm、50μm、100μm、200μm、500μm、又は1mm以上において、基板内で集束され得る。
【0164】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される位置合わせ、結合、及び製造技術で使用するための1つ以上の光学構成要素は、位置合わせされると互いに結合され得る。例えば、ダイ及び/又はファイバは、互いに結合され得、かつ/又はマイクロ光学ベンチに結合され得る。いくつかの実施形態では、低膨張接着剤などの接着剤を使用して、構成要素を接着することができる。いくつかの実施形態では、2つの構成要素は、レーザーを使用してそれらを一緒に溶接することによって互いに結合され得る。集束レーザーは、レーザーの焦点の近くに材料が溶融された領域を作り出す場合がある。この効果は、レーザーベースのウェーハダイシング技術で見られる場合がある。2つの構成要素間の界面にレーザーを集束させることにより、構成要素の1つ以上の界面近くの材料を溶融し、次いで再固化させて、2つの構成要素を固体材料と一緒に結合させることができる。いくつかの実施形態では、このレーザー溶接技術は、本明細書に記載の構成材料のいずれかと共に使用することができる。いくつかの実施形態では、このレーザー溶接技術は、一緒に結合される2つの構成要素の材料が同じ材料である場合、又はそれらの材料が、どちらの材料の溶融温度も他方の気化温度よりも高くない2つの材料を含む場合(例えば、両方の構成要素からの材料がどちらの材料も気化させることなく、界面近くで溶融することができるように)、特に効果的である。
【0165】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される技術に従って位置決めされる1つ以上のダイ又は他の構成要素は、磁性材料及び/又は電磁石などの1つ以上の磁性要素を含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される技術に従って位置決めされる1つ以上の構成要素は、磁性材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、磁性材料を含む及び/又は磁性材料から形成された1つ以上の構成要素は、少なくとも部分的に磁力によって位置決め面上に位置決めされ得る。例えば、位置決め面上の複数の構成要素(例えば、ダイ)間に及ぼされる磁力は、2つの構成要素を互いに引き付け、2つの構成要素のそれぞれの表面を互いに接触させることができる。別の例では、磁力は、位置決め可能な構成要素(例えば、ダイ)と、マイクロ光学ベンチの基準面の一部として、又はその近くに配置された磁石又は磁性材料との間で及ぼされ得る。このようにして、磁力により、位置決め可能な構成要素(例えば、ダイ)が基準面に向かって、及び基準面に対して押し付けられる可能性がある。
【0166】
いくつかの実施形態では、1つ以上の能動的光学構成要素(例えば、ダイ)が、本明細書に記載の技術に従って位置決め面上で位置決めされることができ、1つ以上のスペーサ構成要素を、能動的光学構成要素の位置決めに使用することができる。例えば、マイクロ光学ベンチの基準面に直接ダイを押し付ける代わりに、スペーサをマイクロ光学ベンチの基準面に押し付け、ダイをウェーハの基準面とは反対側に押し付けることができる。これによって、スペーサはダイを基準面から事前定義された距離だけ離間させる。いくつかの実施形態では、スペーサは、ダイが組み込まれる光学システムに組み込まれても組み込まれなくてもよい不活性な構成要素などの光学的に不活性な構成要素であり得る。いくつかの実施形態では、(1つ以上の基準面から構成要素を離間させる)1つ以上のスペーサを同時に使用して、位置決め面上で任意の所望の形状を達成することができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のスペーサを使用して1つの光学構成要素を離間させることができ、一方、別の光学構成要素は、同じ位置決め面上でスペーサを使用せずに同時に位置決めされてもよい。
【0167】
本明細書の例は、主に、光学システムの構成要素をマイクロ光学ベンチの1つ以上の位置決め面及び/又は基準面に対して押し付けることを企図しているが、当業者は、本明細書の開示に照らして、マイクロ光学ベンチ以外の任意の1つ以上の他のデバイス、構成要素、又は構造のうちの一部として提供される位置決め面及び/又は基準面を使用することにより同様の技術が適用可能であることを理解するであろう。
【0168】
本明細書の例は、主に、フォトニックシステム用のダイが1つ以上の他のダイ及び/又は1つ以上のファイバと位置合わせされることを想定している。しかしながら、いくつかの実施形態では、本明細書に開示される技術を使用して、任意の正確なサイズの構成要素をそれが組み込まれる光学システム内に位置合わせさせることができる。
【0169】
本明細書の例(及び特定の特許請求の範囲)は、光学構成要素を基板から切り離し、次に構成要素の第1の表面を基準面に対して押し付けることによって光学構成要素の第1の表面を形成することを企図するが、本明細書に開示される技術は、最初に基板から光学構成要素を切り離すことにより第1の表面を形成することなく、光学構成要素(又は他の構成要素)の第1の表面を基準面に対して押し付けることを含む。すなわち、構成要素の表面(例えば、正確に成形、サイズ決めされた平坦な表面)は、任意の適切な方法で形成かつ提供されてもよい。それでもなお、フォトニックシステムの1つ以上の構成要素を位置合わせする方法には、構成要素の表面を基準面に押し付けることにより、構成要素の表面を位置決め面上の所定の位置に位置決めすることを含み、構成要素を所定の位置に位置決めすることは、構成要素の1つ以上の光学的特徴部を、構成要素が統合されるフォトニックシステムの1つ以上の他の光学的特徴部に光学的に位置合わせさせる。
【0170】
本明細書で論じられる例は光学構成要素の位置合わせ及び結合に関して説明されているが、非光学構成要素の正確な位置合わせ及び/又は結合のための同様の技術が同じ又は類似のマイクロ光学ベンチで使用することができることに、本明細書の開示に照らして留意されたく、また、当業者によってこれが理解されるであろう。
【0171】
前述の記載は、説明の目的上、特定の実施形態に関して説明されてきた。しかしながら、上記の例示的な考察は、網羅的であることを意図するものではなく、又は本発明を開示された詳細な形態に限定するものではない。上述の教示に照らして多くの変更形態及び変形形態が考えられる。実施形態は、技術の原理及びそれらの実際の適用を最もよく説明するために選択され、説明された。それにより、当業者であれば、企図される特定の使用に適した様々な修正を用いて、本技術及び様々な実施形態を最適に利用することが可能となる。
【0172】
開示及び例は、添付の図を参照して完全に説明されているが、様々な変更及び修正が当業者に明らかになることに留意されたい。そのような変更及び修正は、特許請求の範囲によって定義される開示及び実施例の範囲内に含まれるものとして理解されるべきである。最後に、本明細書で言及されるすべての特許及び刊行物の開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
フォトニックシステムの構成要素を位置合わせするための方法であって、
第1の構成要素が、前記第1の構成要素の
第1の光学的特徴部から所定の距離にある第1の表面を含むように、基板から前記第1の構成要素を切り離すことと、
前記第1の構成要素の前記第1の表面を第1の基準面に押し付けることによって、前記第1の構成要素を位置決め面上の所定の位置に位置決めすることと、を含み、
前記第1の構成要素を前記所定の位置に位置決めすると、前記第1の構成要素の前記第1の光学的特徴部が、前記第1の構成要素が統合されているフォトニックシステムの第2の光学的特徴部に光学的に位置合わせされる、前記方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項26
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項26】
前記マイクロ光学
ベンチの前記位置決め面が透明な材料で形成されている、請求項6~25のいずれか一項に記載の方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0149
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0149】
図6は、いくつかの実施形態による、フォトニックシステムアセンブリシステム600を示し、システム600は、複数のスタガ型の基準面を有するマイクロ光学ベンチ601を含む。示されるように、システム600は、マイクロ光学ベンチ601ならびにファイバ616を含み得る。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ601は、xy基準面602、yz基準面604a~d、xz基準面606、及び固定構成要素面608を含む。いくつかの実施形態では、マイクロ光学ベンチ601及びその構成要素は、マイクロ光学ベンチ101及びその対応する構成要素、マイクロ光学ベンチ201及びその対応する構成要素、マイクロ光学ベンチ301及びその対応する構成要素、マイクロ光学ベンチ401及びその対応する構成要素、ならびに/又はマイクロ光学ベンチ501及びその対応する構成要素と共通の任意の1つ以上の特性を共有し得る。いくつかの実施形態では、システム
600は、システム200及びその対応する構成要素、システム300及びその対応する構成要素、システム400及びその対応する構成要素、及び/又はシステム500及びその対応する構成要素と共通の任意の1つ以上の特性を共有し得る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0155
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0155】
図8A及び8Bは、いくつかの実施形態による、2つの構成要素の相対位置に微調整を行うための構成要素微調整システムの図を示す。いくつかの実施形態では、相対位置が調整される2つの構成要素は、本明細書で論じられるような1つ以上のダイなどの1つ以上の光学構成要素を含み得る。いくつかの実施形態では、相対位置が調整される2つの構成要素は、本明細書で論じられるように、1つ以上のマイクロ光学ベンチを含み得る。
図8A及び8Bの例では、ダイ802及び804の相対位置が調整され、
図8が調整前の配置800aを示し、
図8Bが調整後の配置80
0bを示す。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0166
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0166】
いくつかの実施形態では、1つ以上の能動的光学構成要素(例えば、ダイ)が、本明細書に記載の技術に従って位置決め面上で位置決めされることができ、1つ以上のスペーサ構成要素を、能動的光学構成要素の位置決めに使用することができる。例えば、マイクロ光学ベンチの基準面に直接ダイを押し付ける代わりに、スペーサをマイクロ光学ベンチの基準面に押し付け、ダイをスペーサの基準面とは反対側に押し付けることができる。これによって、スペーサはダイを基準面から事前定義された距離だけ離間させる。いくつかの実施形態では、スペーサは、ダイが組み込まれる光学システムに組み込まれても組み込まれなくてもよい不活性な構成要素などの光学的に不活性な構成要素であり得る。いくつかの実施形態では、(1つ以上の基準面から構成要素を離間させる)1つ以上のスペーサを同時に使用して、位置決め面上で任意の所望の形状を達成することができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のスペーサを使用して1つの光学構成要素を離間させることができ、一方、別の光学構成要素は、同じ位置決め面上でスペーサを使用せずに同時に位置決めされてもよい。
【国際調査報告】