(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-27
(54)【発明の名称】ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼの阻害のための方法および組成物
(51)【国際特許分類】
C07D 215/52 20060101AFI20230317BHJP
A61K 31/47 20060101ALI20230317BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20230317BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20230317BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20230317BHJP
A61P 17/06 20060101ALI20230317BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20230317BHJP
【FI】
C07D215/52 CSP
A61K31/47
A61P35/00
A61P35/02
A61P37/02
A61P17/06
A61P43/00 105
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022538733
(86)(22)【出願日】2020-12-26
(85)【翻訳文提出日】2022-08-15
(86)【国際出願番号】 US2020067065
(87)【国際公開番号】W WO2021134042
(87)【国際公開日】2021-07-01
(32)【優先日】2019-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516046846
【氏名又は名称】オハイオ ステート イノベーション ファウンデーション
(71)【出願人】
【識別番号】520500439
【氏名又は名称】ヘンドリックス カレッジ
【氏名又は名称原語表記】HENDRIX COLLEGE
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】バード,ジョン シー.
(72)【発明者】
【氏名】ベネット,チャド イー.
(72)【発明者】
【氏名】ヴィブート,サンディップ マドフカ
(72)【発明者】
【氏名】グッドウィン,トーマス イー.
(72)【発明者】
【氏名】ハートライン,エリン
(72)【発明者】
【氏名】エルガマル,オラ エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン,テイラー アロン
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC29
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA89
4C086ZB07
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC20
4C086ZC41
(57)【要約】
本明細書に開示されるものは、改良された薬物動態特性を伴うジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)の阻害剤である化合物、すなわち、6-置換-2-([1,1’-ビフェニル]-4-イル)キノリン-4-カルボン酸類似体である。開示される化合物は、急性骨髄性白血病(AML)を含む血液がんなどのがん、移植片対宿主病、自己免疫障害、およびT細胞増殖に関連する障害を含む、DHODHの阻害が臨床的に有用である、様々な障害および疾患の治療で使用されることができる。開示される化合物は、経口投与されたときにフリップフロップ動態、すなわち、排出速度ではなく吸収速度が薬物動態を支配する薬物動態を示し得る。開示される化合物は、即時放出プロファイルの代わりに、持続的な薬物動態プロファイルを示し得る。本要約は、特定の技術分野内で検索する目的のためのスキャニングツールとして意図されており、本開示を限定するようには意図されていない。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構造によって表される式を有する化合物であって、
式中、R
1が、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、
R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの1つが、構造:
-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
40
によって表される式を有する群から選択され、
A
1が、-O-および-NR
50-から選択され、
R
50が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、
A
2が、-O-および-NR
60-から選択され、
R
60が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、
A
3が、-O-および-NR
70-から選択され、
R
70が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、
R
20が、ハロゲン、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、-C1-C10アルキルアミノ、-C1-C10アルコキシ、-(CH
2)
nCy
1、および-(CH
2)
nAr
1から選択され、
nが、1、2、および3から選択される整数であり、
Cy
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたC3-C10シクロアルキル基またはC2-C9ヘテロシクロアルキル基であり、
Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたフェニル基であり、
R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、-C1-C10アルカンジイル、-C1-C10ハロアルカンジイル、-C1-C10アミノアルカンジイル、および-C1-C10ヒドロキシアルカンジイルから選択され、
R
40が、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10アミノアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、-(CH
2)
nCy
1、および-(CH
2)
nAr
1から選択され、
nが、1、2、および3から選択される整数であり、
Cy
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたC3-C10シクロアルキル基またはC2-C9ヘテロシクロアルキル基であり、
Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたフェニル基であり、
R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの4つが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、
R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのうちの少なくとも1つが水素ではないという条件で、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10ハロアルキル、C1-C10アミノアルキル、およびC1-C10ヒドロキシアルキルから選択される、化合物、
またはその医薬的に許容される塩。
【請求項2】
R
1が、ハロゲン、-SF
5、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
1が、ハロゲンまたは-SF
5である、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R
1が、-Fまたは-Clである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
R
1が、-Fである、請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
R
1が、-Clである、請求項3に記載の化合物。
【請求項7】
R
1が、-SF
5である、請求項3に記載の化合物。
【請求項8】
R
1が、-SF
5、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項9】
R
1が、-SF
5である、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
R
1が、-CF
3および-CF
2CF
3から選択される、請求項8に記載の化合物。
【請求項11】
R
5cが、ハロゲン、C1-C7ハロアルキル、または-O(C1-C7ハロアルキル)である、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
R
5cが、ハロゲンである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
R
5cが、Fである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
R
5cが、-OCF
3、-OCH
2CF
3、または-OCF
2CF
3である、請求項11に記載の化合物。
【請求項15】
R
5cが、-OH、-O(C1-C7アルキル)、-C1-C7ヒドロキシアルキル、-O-(C1-C7ヒドロキシアルキル)、-CH
2O(C1-C7アルキル)、または-(CH
2)
2O(C1-C7アルキル)である、請求項1~14のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項16】
R
5cが、-O(C1-C7アルキル)、-(C1-C7アルカンジイル)-OH、-O(C1-C7アルカンジイル)-OH、-CH
2O(C1-C7アルキル)、または-(CH
2)
2O(C1-C7アルキル)である、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
R
5cが、-OCH
3または-OCH
2CH
3である、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
R
5a、R
5b、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、水素である、請求項15~17のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
R
5aが、構造:
-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
41によって表される式を有する群から選択され、
R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、請求項1~18のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
R
5aが、R
20である、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
R
20が、-C2-C7アルキルアミノおよび-C2-C7アルコキシから選択される、請求項19または20のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項22】
R
20が、ハロゲンである、請求項19または20のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項23】
R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、ハロゲンおよび水素から選択される、請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項24】
R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、水素である、請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
R
5bが、構造:
-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
41によって表される式を有する群から選択され、
R
5a、R
5c、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、請求項1~24のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項26】
R
5bが、R
20である、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
R
20が、-C2-C7アルキルアミノおよび-C2-C7アルコキシから選択される、請求項25または26に記載の化合物。
【請求項28】
R
20が、ハロゲンである、請求項25または26に記載の化合物。
【請求項29】
R
5a、R
5c、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、ハロゲンおよび水素から選択される、請求項25~28のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項30】
R
5a、R
5c、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、水素である、請求項29に記載の化合物。
【請求項31】
R
5cが、構造:
-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
41によって表される式を有する群から選択され、
R
5a、R
5b、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、請求項1~30のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項32】
R
5cが、R
20である、請求項31に記載の化合物。
【請求項33】
R
20が、-C2-C7アルキルアミノおよび-C2-C7アルコキシから選択される、請求項31または32に記載の化合物。
【請求項34】
R
20が、ハロゲンである、請求項31または32に記載の化合物。
【請求項35】
R
5a、R
5b、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、ハロゲンおよび水素から選択される、請求項31~34のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項36】
R
5a、R
5b、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、水素である、請求項35に記載の化合物。
【請求項37】
R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのうちの少なくとも1つが水素ではないという条件で、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択される、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項38】
R
6aおよびR
6bが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項39】
R
6aおよびR
6bが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項38に記載の化合物。
【請求項40】
R
6aおよびR
6bが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項39に記載の化合物。
【請求項41】
R
6aおよびR
6cが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項42】
R
6aおよびR
6cが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項41に記載の化合物。
【請求項43】
R
6aおよびR
6cが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項42に記載の化合物。
【請求項44】
R
6aおよびR
6dが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項45】
R
6aおよびR
6dが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項44に記載の化合物。
【請求項46】
R
6aおよびR
6dが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項45に記載の化合物。
【請求項47】
R
6aが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項48】
R
6aが、-F、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項49】
R
6bが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項50】
R
6aが、-F、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項51】
R
6cおよびR
6dのそれぞれが、水素である、請求項1~50のいずれかに記載の化合物。
【請求項52】
R
6aが、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、水素である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項53】
R
6aが、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項52に記載の化合物。
【請求項54】
R
6aが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項53に記載の化合物。
【請求項55】
R
6aが、-Fである、請求項54に記載の化合物。
【請求項56】
R
6bが、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6a、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、水素である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項57】
R
6bが、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項56に記載の化合物。
【請求項58】
R
6bが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項57に記載の化合物。
【請求項59】
R
6bが、-Fである、請求項58に記載の化合物。
【請求項60】
R
6aおよびR
6bのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6cおよびR
6dのそれぞれが、水素である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項61】
R
6aおよびR
6bのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項62】
R
6aおよびR
6bのそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項38に記載の化合物。
【請求項63】
R
6aおよびR
6bのそれぞれが、-Fである、請求項39に記載の化合物。
【請求項64】
R
6aおよびR
6cのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6bおよびR
6dのそれぞれが、水素である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項65】
R
6aおよびR
6cのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項66】
R
6aおよびR
6cのそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項38に記載の化合物。
【請求項67】
R
6aおよびR
6cのそれぞれが、-Fである、請求項39に記載の化合物。
【請求項68】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項69】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項70】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項71】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項72】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項73】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項74】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項75】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項76】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項77】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項78】
R
1が、ハロゲン、-SF
5、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、請求項68~77のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項79】
R
1が、ハロゲンまたは-SF
5である、請求項78に記載の化合物。
【請求項80】
R
1が、-Fまたは-Clである、請求項78に記載の化合物。
【請求項81】
R
1が、-Fである、請求項78に記載の化合物。
【請求項82】
R
1が、-Clである、請求項78に記載の化合物。
【請求項83】
R
1が、-SF
5である、請求項78に記載の化合物。
【請求項84】
R
1が、選択された-CF
3および-CF
2CF
3である、請求項78に記載の化合物。
【請求項85】
R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのうちの少なくとも1つが水素ではないという条件で、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択される、請求項68~77のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項86】
R
6aおよびR
6bが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項85に記載の化合物。
【請求項87】
R
6aおよびR
6bが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項86に記載の化合物。
【請求項88】
R
6aおよびR
6bが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項87に記載の化合物。
【請求項89】
R
6aおよびR
6cが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項85に記載の化合物。
【請求項90】
R
6aおよびR
6cが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項89に記載の化合物。
【請求項91】
R
6aおよびR
6cが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項90に記載の化合物。
【請求項92】
R
6aおよびR
6dが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項85に記載の化合物。
【請求項93】
R
6aおよびR
6dが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F-、および-CF
3から選択される、請求項92に記載の化合物。
【請求項94】
R
6aおよびR
6dが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項93に記載の化合物。
【請求項95】
R
6aが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、請求項85に記載の化合物。
【請求項96】
R
6aが、-F、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、請求項85に記載の化合物。
【請求項97】
R
6bが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、請求項85に記載の化合物。
【請求項98】
R
6aが、-F、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、請求項85に記載の化合物。
【請求項99】
R
6cおよびR
6dのそれぞれが、水素である、請求項85~99のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項100】
R
6aが、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、水素である、請求項68~77のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項101】
R
6aが、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項100に記載の化合物。
【請求項102】
R
6aが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項101に記載の化合物。
【請求項103】
R
6aが、-Fである、請求項102に記載の化合物。
【請求項104】
R
6bが、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6a、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、水素である、請求項68~77のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項105】
R
6bが、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項104に記載の化合物。
【請求項106】
R
6bが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項105に記載の化合物。
【請求項107】
R
6bが、-Fである、請求項106に記載の化合物。
【請求項108】
R
6aおよびR
6bのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6cおよびR
6dのそれぞれが、水素である、請求項68~77のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項109】
R
6aおよびR
6bのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項108に記載の化合物。
【請求項110】
R
6aおよびR
6bのそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項109に記載の化合物。
【請求項111】
R
6aおよびR
6bのそれぞれが、-Fである、請求項110に記載の化合物。
【請求項112】
R
6aおよびR
6cのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6bおよびR
6dのそれぞれが、水素である、請求項68~77のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項113】
R
6aおよびR
6cのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項112に記載の化合物。
【請求項114】
R
6aおよびR
6cのそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項113に記載の化合物。
【請求項115】
R
6aおよびR
6cのそれぞれが、-Fである、請求項114に記載の化合物。
【請求項116】
R
6aおよびR
6dのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6bおよびR
6cのそれぞれが、水素である、請求項68~77のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項117】
R
6aおよびR
6d bのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項116に記載の化合物。
【請求項118】
R
6aおよびR
6dのそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項117に記載の化合物。
【請求項119】
R
6aおよびR
6dのそれぞれが、-Fである、請求項118に記載の化合物。
【請求項120】
R
6bおよびR
6cのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6aおよびR
6dのそれぞれが、水素である、請求項68~77のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項121】
R
6bおよびR
6cのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項120に記載の化合物。
【請求項122】
R
6bおよびR
6cのそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、請求項121に記載の化合物。
【請求項123】
R
6bおよびR
6cのそれぞれが、-Fである、請求項122に記載の化合物。
【請求項124】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項125】
またはそれらの部分群として存在する、請求項1に記載の化合物。
【請求項126】
またはそれらの組み合わせとして存在する、請求項1に記載の化合物。
【請求項127】
前記化合物が、前記化合物の共役塩基形態と、Li
+、K
+、Na
+、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、Fe
+2、Cu
+2、Zn
+2、Mg
+2、Ca
+2、Al
+3、Fe
+3、およびそれらの組み合わせから選択される対イオンとを含む、その医薬的に許容される塩である、請求項1~126のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項128】
前記対イオンが、Na
+である、請求項126に記載の化合物。
【請求項129】
治療的有効量の請求項1~128のいずれかに記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
【請求項130】
がんを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤をさらに含む、請求項129に記載の医薬組成物。
【請求項131】
前記少なくとも1つの薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HDAC阻害剤、グルココルチコイド、mTOR阻害剤、細胞傷害剤、またはそれらの組み合わせである、請求項130に記載の医薬組成物。
【請求項132】
GVHDを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤をさらに含む、請求項129に記載の医薬組成物。
【請求項133】
前記GVHDを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤が、ステロイド、mTor阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、またはGVHDを治療することが知られている他の薬剤である、請求項132に記載の医薬組成物。
【請求項134】
自己免疫障害または疾患を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤をさらに含む、請求項129に記載の医薬組成物。
【請求項135】
前記自己免疫障害または疾患を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤が、(a)疾患修飾性抗リウマチ薬、(b)非ステロイド性抗炎症薬、(c)COX-2選択的阻害剤、(d)COX-1阻害剤、(e)p70S6キナーゼ阻害剤を含む免疫抑制薬、およびイノシン一リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤、(f)ステロイド、(g)生体応答修飾剤、ならびに(h)自己免疫障害の治療のために有用な他の薬剤からなる群から選択される、請求項134に記載の医薬組成物。
【請求項136】
哺乳類における疾患または障害の治療のための方法であって、前記哺乳類に、治療的有効量の請求項1~128のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物、もしくはその医薬的に許容される塩、または請求項129~135のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与するステップを含む、方法。
【請求項137】
前記障害または疾患が、異常な(abnormal)、増加した、または異常な(aberrant)ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)活性に関連する、請求項136に記載の方法。
【請求項138】
前記障害が、がんである、請求項136に記載の方法。
【請求項139】
前記がんが、血液がんである、請求項138に記載の方法。
【請求項140】
前記血液がんが、白血病、リンパ腫、骨髄腫、骨髄異形成症候群、または骨髄増殖性腫瘍である、請求項139に記載の方法。
【請求項141】
治療的有効量のがんを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤を投与するステップをさらに含む、請求項136に記載の方法。
【請求項142】
前記少なくとも1つの化合物および前記少なくとも1つの薬剤が、連続的に投与される、請求項141に記載の方法。
【請求項143】
前記少なくとも1つの化合物および前記少なくとも1つの薬剤が、同時に投与される、請求項141に記載の方法。
【請求項144】
前記少なくとも1つの化合物および前記少なくとも1つの薬剤が、共製剤化される、請求項141に記載の方法。
【請求項145】
前記少なくとも1つの化合物および前記少なくとも1つの薬剤が、共包装される、請求項141に記載の方法。
【請求項146】
前記障害が、T細胞増殖によって媒介される、請求項136に記載の方法。
【請求項147】
前記障害が、乾癬である、請求項146に記載の方法。
【請求項148】
前記障害が、移植片対宿主病(GVHD)である、請求項146に記載の方法。
【請求項149】
前記GVHDが、臓器移植、同種移植、異種移植、または造血幹細胞移植に関連する、請求項148に記載の方法。
【請求項150】
前記GVHDが、急性GVHDである、請求項148または149に記載の方法。
【請求項151】
治療的有効量のGVHDを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤を投与するステップをさらに含む、請求項148に記載の方法。
【請求項152】
GVHDを治療することが知られている前記少なくとも1つの薬剤が、ステロイド、mTor阻害薬、チロシンキナーゼ阻害薬、またはGVHDを治療することが知られているその他の薬剤である、請求項151に記載の方法。
【請求項153】
前記障害が、自己免疫障害または疾患である、請求項136に記載の方法。
【請求項154】
治療的有効量の自己免疫障害または疾患を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤を投与するステップをさらに含む、請求項153に記載の方法。
【請求項155】
前記自己免疫障害または疾患を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤が、(a)疾患修飾性抗リウマチ薬、(b)非ステロイド性抗炎症薬、(c)COX-2選択的阻害剤、(d)COX-1阻害剤、(e)p70S6キナーゼ阻害剤を含む免疫抑制薬、およびイノシン一リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤、(f)ステロイド、(g)生体応答修飾剤、ならびに(h)自己免疫障害の治療のために有用な他の薬剤からなる群から選択される、請求項154に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2019年12月26日に出願された米国仮出願第62/953,708号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
細胞を増殖させることは、DNAの複製およびRNAへの遺伝子の転写のため、ならびに様々な他の代謝プロセスのためのヌクレオチドの供給を要求する。細胞は、デノボヌクレオチド合成経路によってそのようなヌクレオチドを供給することができる。ピリミジンヌクレオチドのデノボ合成経路における重要なステップは、オロト酸を形成するためのジヒドロオロト酸の酸化である。その反応は、ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)によって触媒され、そのステップは、ピリミジンヌクレオチド合成経路における律速ステップのうちの1つである。DHODHは、ミトコンドリア膜内の細胞下の場所を有し、オロト酸へのジヒドロオロト酸の酸化ための電子受容体として電子伝達系でシトクロムCを使用する。
【0003】
正常な状況下では、ピリミジンヌクレオチドの細胞内プールは、ピリミジンヌクレオチドが再生利用されるサルベージ経路によって補充され得る。このDHODH非依存性機構は、休止リンパ球にとっては十分であるが、「活性化」および増殖リンパ球は、利用可能なピリミジンを実質的に増加させる必要があり、そのため、デノボピリミジン合成に依存するようになる。オロト酸はピリミジンヌクレオチド合成に必要な中間体であり、ピリミジンヌクレオチドはDNA複製、遺伝子発現、および炭水化物代謝に必要であることから、DHODH酵素の阻害は、細胞増殖を阻害し得る。
【0004】
さらに、急速に増殖する細胞は、細胞成長だけでなく、タンパク質グリコシル化、膜脂質生合成、および鎖切断修復のためにもピリミジンを必要とする(例えば、Fairbanks,et al.,J.Biol.Chem.270:29682-29689(1995)を参照)。そのような条件下では、増加する要求を満たすため、急速に増殖する細胞内で相当な量のピリミジンヌクレオチドが産生されなければならない。したがって、DHODH阻害剤は、増殖性障害を治療するための魅力的な候補であり(例えば、Liu,S.,et al.,Structure 8:25-31(2000)参照)、様々な研究は、DHODH阻害剤がいくつかの状況で腫瘍細胞の増殖を止めることができることを示している(例えば、Loffler,Eur.J.Biochem.107:207-215(1980)を参照)。
【0005】
DHODH阻害剤が急速な細胞分裂の臨床的制御のための候補として同定されているその他の状況としては、活性化免疫細胞、病的な皮膚細胞、がん、および感染病原体が挙げられる。増殖性障害のために使用または開発されているDHODH阻害剤の例としては、ブレキナル、レフルノミド、およびテリフルノミドが挙げられる。DHODHの阻害剤はさらに、自己免疫疾患、免疫および炎症疾患、血管形成関連障害、ウイルス性、細菌性、および原虫性疾患の治療または予防のために開示されている。
【0006】
DHODHは、がんを含む様々な臨床的状態に対する治療介入のための魅力的な標的であるが、現在説明されている化合物については重大な問題が残存している。例えば、ブレキナルを含む、これらの化合物の多くは、部分的には不十分な水溶性およびGI摂取により、不良なバイオアベイラビリティに関連することに悩まされる。したがって、現在説明されているDHODH阻害剤は、そのようなバイオアベイラビリティの問題により、限定的な医薬的有効性を有し得る。
【0007】
有効で治療的に有用なDHODH阻害剤に対する研究が進んでいるにもかかわらず、有効でありかつ適切なバイオアベイラビリティ特性を有する化合物が依然として不足している。本開示によって、これらおよび他のニーズが満たされる。
【発明の概要】
【0008】
本開示の目的によれば、本明細書で具体化され広く説明されるように、本開示は、一態様では、ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)の阻害剤である化合物に関し、開示される化合物は、改良された薬物動態特性を有し、DHODHの阻害が臨床的に有用であり得る様々な障害および疾患、例えば、がんの治療介入のために極めて有用となっている。様々な態様では、開示される化合物は、6-置換-2-([1,1’-ビフェニル]-4-イル)キノリン-4-カルボン酸類似体である。さらなる態様では、開示される化合物は、急性骨髄性白血病(AML)を含む血液がんなどのがん、移植片対宿主病、およびT細胞増殖に関連する障害を治療する方法で使用することができる。いくつかの態様では、開示される化合物は、経口投与されたときにフリップフロップ動態、すなわち、排出速度ではなく吸収速度が薬物動態を支配する薬物動態を示し得る。さらに、開示される化合物は、即時放出プロファイルの代わりに、持続的な薬物動態プロファイルを示すことができる。
【0009】
本明細書に開示されるものは、下記構造によって表される式を有する化合物であって、
式中、R
1が、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの1つが、構造:-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
40によって表される式を有する群から選択され、A
1が、-O-および-NR
50から選択され、R
50が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、A
2が、-O-および-NR
60から選択され、R
60が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、A
3が、-O-および-NR
70から選択され、R
70は、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、R
20が、ハロゲン、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、-C1-C10アルキルアミノ、-C1-C10アルコキシ、-(CH
2)
nCy
1、および-(CH
2)
nAr
1から選択され、nが、1、2、および3から選択される整数であり、Cy
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたC3-C10シクロアルキル基またはC2-C9ヘテロシクロアルキル基であり、Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたフェニル基であり、R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、-C1-C10アルカンジイル、-C1-C10ハロアルカンジイル、-C1-C10アミノアルカンジイル、および-C1-C10ヒドロキシアルカンジイルから選択され、R
40が、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10アミノアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、-(CH
2)
nCy
1、および-(CH
2)
nAr
1から選択され、nが、1、2、および3から選択される整数であり、Cy
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたC3-C10シクロアルキル基またはC2-C9ヘテロシクロアルキル基であり、Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたフェニル基であり、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの4つが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのうちの少なくとも1つが水素ではないという条件で、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10ハロアルキル、C1-C10アミノアルキル、およびC1-C10ヒドロキシアルキルから選択される、化合物、またはその医薬的に許容される塩である。
【0010】
本明細書に開示されるものは、下記構造によって表される式を有する化合物であって、
式中、R
1が、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの1つは、構造:-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
41によって表される式を有する群から選択され、A
1が、-O-および-NR
50から選択され、R
50が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、A
2が、-O-および-NR
60から選択され、R
60が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、A
3が、-O-および-NR
70から選択され、R
70が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、R
20が、ハロゲン、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、-C1-C10アルキルアミノ、および-C1-C10アルコキシから選択され、R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、-C1-C10アルカンジイル、-C1-C10ハロアルカンジイル、-C1-C10アミノアルカンジイル、および-C1-C10ヒドロキシアルカンジイルから選択され、R
40が、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10アミノアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、および-(CH
2)
nAr
1から選択され、nが、1、2、および3から選択される整数であり、Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたフェニル基であり、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの4つが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのうちの少なくとも1つが水素ではないという条件で、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10ハロアルキル、C1-C10アミノアルキル、およびC1-C10ヒドロキシアルキルから選択される、化合物、またはその医薬的に許容される塩である。
【0011】
また、治療的有効量の開示される化合物、またはその医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される担体とを含む、医薬組成物も開示される。
【0012】
また、治療的有効量の少なくとも1つの開示される化合物、もしくはその医薬的に許容される塩、または開示される医薬組成物を哺乳類に投与するステップを含む、哺乳類における疾患または障害の治療のための方法も開示される。
【0013】
また、治療的有効量の少なくとも1つの開示される化合物、もしくはその医薬的に許容される塩、または開示される医薬組成物を哺乳類に投与するステップを含む、哺乳類におけるがんの治療のための方法も開示される。
【0014】
また、治療的有効量の少なくとも1つの開示される化合物、もしくはその医薬的に許容される塩、または開示される医薬組成物を哺乳類に投与するステップを含む、哺乳類における移植片対宿主病の治療のための方法も開示される。
【0015】
また、治療的有効量の少なくとも1つの開示される化合物、もしくはその医薬的に許容される塩、または開示される医薬組成物を哺乳類に投与するステップを含む、哺乳類におけるT細胞増殖に関連する疾患または障害の治療のための方法も開示される。
【0016】
また、治療的有効量の少なくとも1つの開示される化合物、もしくはその医薬的に許容される塩、または開示される医薬組成物と、(a)がん、宿主対移植片病、および/またはT細胞増殖に関連する障害を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤と、(b)がん、宿主対移植片病、および/またはT細胞増殖に関連する障害を治療するための説明書とを備える、キットも開示される。
【0017】
また、少なくとも1つの開示される化合物または少なくとも1つの開示される製品を、医薬的に許容される担体または希釈剤と組み合わせることを含む、薬剤を製造するための方法も開示される。
【0018】
また、がん、T細胞増殖に関連する障害、または移植片対宿主病などの哺乳類における疾患または障害の治療のための薬剤の製造における開示される化合物または開示製品の使用も開示される。
【0019】
本開示の他のシステム、方法、特徴、および利点は、以下の図面および詳細な説明の検討により、当業者には明らかであるか、または明らかになるであろう。本明細書には、すべてのそのような追加のシステム、方法、特徴、および利点が含まれ、本開示の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図されている。加えて、記載される実施形態のすべての任意選択的かつ好ましい特徴および修正は、本明細書で教示される開示のすべての態様において使用可能である。さらに、従属請求項の個々の特徴、ならびに記載される実施形態のすべての任意選択的かつ好ましい特徴および修正は、相互と組み合わせ可能かつ交換可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本開示の多くの態様は、以下の図面を参照してよりよく理解することができる。図面の構成要素は必ずしもスケールに比例せず、代わりに本開示の原理を明確に例証することに重点が置かれる。さらに、図面において、同様の参照番号は、いくつかの図を通して対応する部分を示す。
【0021】
【
図1】免疫ブロット分析によって決定されるAML細胞株におけるp53の発現に対する代表的な開示される化合物Cpd1の効果の代表的なデータを示す。
【
図2A】
図2A-2Dは、本明細書の以下に記載されるMTSアッセイを使用して実行された細胞増殖アッセイにおける代表的な開示される化合物の活性の代表的なデータ、およびその中のIC
50値を決定するために使用された阻害曲線を示す。
図2Aは、本明細書の以下に記載されるMTSアッセイを使用して実行された細胞増殖アッセイにおける代表的な開示される化合物の活性の代表的なデータ、および示されるような化合物Cpd1-Cpd6についてその中のIC
50値を決定するために使用された阻害曲線を示す。
【
図2B】
図2Bは、本明細書の以下に記載されるMTSアッセイを使用して実行された細胞増殖アッセイにおける代表的な開示された化合物の活性の代表的なデータ、および示されるような化合物Cpd7、Cpd8、Cpd10、およびCpd12-Cpd15についてその中のIC
50値を決定するために使用された阻害曲線を示す。
【
図2C】
図2Cは、本明細書の以下に記載されるMTSアッセイを使用して実行された細胞増殖アッセイにおける代表的な開示される化合物の活性の代表的なデータ、および示されるような化合物Cpd16-Cpd21についてその中のIC
50値を決定するために使用された阻害曲線を示す。
【
図2D】
図2Dは、本明細書の以下に記載されるMTSアッセイを使用して実行された細胞増殖アッセイにおける代表的な開示される化合物の活性の代表的なデータ、および示されるような化合物Cpd22-Cpd27についてその中のIC
50値を決定するために使用された阻害曲線を示す。
【0022】
本発明の追加の利点は、部分的に以下に続く説明に記載され、部分的に説明から明らかになるか、または本発明の実践によって習得されることができる。本発明の利点は、添付の特許請求の範囲に特に指摘される要素および組み合わせによって実現および達成されるであろう。以上の概要および以下の詳細な説明は、いずれも例示的かつ説明的なものに過ぎず、特許請求されるように、本発明を制限するものではないことを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書で開示される多くの修正および他の実施形態が、前述の説明および関連する図面で提示された教示の利益を有する、開示される組成物および方法が属する技術分野の当業者には想起されよう。そのため、本開示が、開示される特定の実施形態に限定されないこと、ならびに修正および他の実施形態が、添付の請求項の範囲内に含まれるように意図されていることを理解されたい。当業者は、本明細書で説明される態様の多くの変形形態および適応形態を認識するであろう。これらの変形形態および適応形態は、本開示の教示に含まれるように意図され、また本明細書の特許請求の範囲によって包含されるように意図されている。
【0024】
本明細書では特定の用語が用いられるが、これらは一般的かつ説明的な意味で使用されているに過ぎず、限定の目的で使用されるものではない。
【0025】
本開示を読めば当業者には明らかとなるように、本明細書で説明および例示がなされている個々の実施形態は、別々の構成要素および特徴を有し、これらは、本開示の範囲または趣旨から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離されるか、またはそれらと組み合わせられ得る。
【0026】
任意の示された方法は、示された事象の順に、または論理的に可能である任意の他の順に実行され得る。すなわち、別段の明記がない限り、本明細書に記載されたいかなる方法または態様も、そのステップが特定の順序で実施されることを要件として解釈されるようには決して意図されていない。したがって、方法の特許請求項は、特許請求の範囲または明細書で、ステップが特定の順序に限定されることを具体的に記載するものではなく、いかなる点においても順序が推論されることは決して意図されていない。このことは、ステップまたは操作フローの配置に関する論理的事項、文法的な構成もしくは句読法に由来する平易な意味、または明細書内で説明される態様の数もしくはタイプを含めた、解釈のための任意の考えられる非明示的な基盤についても当てはまる。
【0027】
本明細書において言及されるすべての刊行物は、それらの刊行物が関連して引用される方法および/または材料を開示および説明するために、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書において考察される刊行物は、本出願の出願日より前のそれらの開示についてのみ提供される。本明細書におけるいかなるものも、本発明が以前の発明のためにそのような刊行物に先行する権利がないことを認めるものとして解釈されるべきではない。さらに、本明細書で提供される刊行物の日付は、独立した確認を要し得る実際の刊行日とは異なっている可能性がある。
【0028】
本開示の態様は、システム法令分類などの特定の法令分類で説明され特許請求され得るが、これは便宜上に過ぎないものであり、当業者であれば、本開示の各態様が任意の法令分類で説明され特許請求され得ることを理解するであろう。
【0029】
また、本明細書で使用する用語は、特定の態様を説明するためのものに過ぎず、こうした用語が限定的であるようには意図されていないことも理解されたい。別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術的用語および科学的用語は、開示される組成物および方法が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されている意味と同じ意味を有する。さらに、一般的に使用されている辞書で定義されている用語などの用語は、本明細書および関連技術の文脈での意味と矛盾しない意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されない限り、理想化されたまたは過度に正式な意味で解釈されるべきではないことも理解されたい。
【0030】
本開示の様々な態様を説明する前に、別段の指示がない限り、以下の定義が提供され、使用されるものとする。塚野用語が、本開示の他の箇所で定義され得る。
【0031】
定義
本明細書で使用される場合、「~を含む(comprising)」は、言及されるような述べられた特徴、整数、ステップ、または構成要素の存在を明記するものとして解釈されるべきであるが、1つ以上の特徴、整数、ステップ、もしくは構成要素、またはそれらの群の存在または追加を妨げるものではない。さらに、「~による」、「~を含む(comprising)」、「~を含む(comprises)」、「~から構成された」、「~を含む(including)」、「~を含む(includes)」、「含まれる(included)」、「~を伴う(involving)」、「~を伴う(involves)」、「~を伴った(involved)」、および「~などの」という用語の各々は、オープンで非限定的な意味で使用され、同義的に使用され得る。さらに、「~を含む」という用語は、「~から本質的になる」および「~からなる」という用語に包含される例および態様を含むように意図されている。同様に、「~から本質的になる」という用語は、「~からなる」という用語に包含される例を含むように意図されている。
【0032】
本明細書および付属の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈による別段の明確な定めがない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「DHODH阻害剤」、「がん」、または「ピリミジンヌクレオチド」の言及には、2つ以上のかかるDHODH阻害剤、がん、またはピリミジンヌクレオチド、および同等物の組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0033】
比率、濃度、量、および他の数値データは、本明細書では範囲形式で表すことができることに留意されたい。さらに、各範囲の終点は、他方の終点に対する場合も他方の終点とは無関係の場合もともに意味があることをさらに理解されたい。また、本明細書で開示される複数の値が存在し、各値が、本明細書では、値そのものに加えて「約」のその特定の値としても開示されることも理解されたい。例えば、「10」という値が開示される場合、「約10」も開示される。範囲は、本明細書では、「約」のある特定の値から、および/または「約」の別の特定の値までとして表すことができる。同様に、前に「約」を使用することにより値が近似値として表現される場合、特定の値がさらなる態様を形成することを理解されたい。例えば、「約10」という値が開示される場合、「10」も開示される。
【0034】
範囲が表現される場合、さらなる態様は、一方の特定の値および/または他方の特定の値を含む。例えば、記載された範囲が限界値の一方または両方を含む場合、含まれた限界値の一方または両方を除く範囲も本開示に含まれる。例えば、「x~y」という語句は、「x」から「y」までの範囲に加えて「x」より大きく「y」より小さい範囲を含む。範囲はまた、上限、例えば、「約x、約y、約z、またはそれ以下」として表すことができ、「約x」、「約y」、および「約z」という特定の範囲と、「x未満」、「y未満」、および「z未満」という範囲とを包含すると解釈されるべきである。同様に、語句「約x、y、z、またはそれ以上」は、「約x」、「約y」、および「約z」の特定の範囲、ならびに「xより大きい」、「yより大きい」、および「zより大きい」の範囲を含むと解釈されるべきである。加えて、「約『x』~『y』」(『x』および『y』は数値である)という語句は、「約『x』~約『y』」を含む。
【0035】
このような範囲フォーマットは便宜と簡潔さのために使用され、したがって、範囲の限界として明示的に列挙されている数値だけでなく、各数値および部分的範囲が明示的に列挙されているかのように、その範囲内に包含されているすべての個々の数値または部分的範囲を含むように柔軟に解釈されるべきであることを理解されたい。例示すると、「約0.1%~5%」の数値範囲は、明示的に挙げられる約0.1%~約5%の値だけでなく、示された範囲内の個別の値(例えば、約1%、約2%、約3%、および約4%)ならびに部分的範囲(例えば、約0.5%~約1.1%、約5%~約2.4%、約0.5%~約3.2%、および約0.5%~約4.4%、ならびに他の考えられる部分的範囲)も含むように解釈されるべきである。
【0036】
本明細書で使用される場合、「約」、「およそ」、「~前後(at or about)」、および「実質的に」という用語は、問題となる量または値が、正確な値、または請求項で挙げられるもしくは本明細書で教示されるものと同等の結果または効果をもたらす値であり得ることを意味する。すなわち、量、サイズ、製剤、パラメーター、ならびに他の量および特性は、正確なものではなく、かつ正確である必要はないが、同等の結果または効果が得られるように、許容度、変換係数、四捨五入、測定誤差、および同等物、ならびに当業者に知られている他の因子を反映して、所望に応じて近似し、かつ/またはより大きく、もしくはより小さくあり得ることを理解されたい。状況によっては、同等の結果または効果をもたらす値が、合理的に決定されることができない。このような場合、本明細書で使用される場合、「約」および「~前後」は、別段の指示または推測がない限り、±10%の変動で示される公称値を意味することが一般的に理解される。概して、量、サイズ、製剤、パラメーター、または他の量もしくは特性は、そのように明示的に記載されているかどうかにかかわらず、「約」、「およそ」、または「~前後」である。「約」、「およそ」、または「~前後」が定量的値の前に使用される場合、別段の明記がない限り、パラメーターは特定の定量的値そのものも含むことを理解されたい。
【0037】
本明細書で使用される場合、「任意選択的な」または「任意選択的に」という用語は、その後に記載される事象または状況が生じ得るか、または生じ得ないこと、およびその記載が当該事象または状況が生じる場合と生じない場合とを含むことを意味する。
【0038】
本明細書で使用される場合、「ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ」および「DHODH」は同義的に使用することができ、これらは、16q22.2の細胞遺伝学的位置および染色体16上の塩基対72,008,744~72,025,417の分子的位置を有するヒトの遺伝子によってコードされる酵素を意味する(Homo sapiens Annotation Release 109,GRCh38.p12)。ヒトの遺伝子構造は、9個のエクソンを含む。DHODHは、EC分類1.3.1.1であり、ミトコンドリア内の細胞内にあり、デノボピリミジン生合成における第4の酵素段階を触媒する。また、DHODHは、DHOdehase、ミトコンドリアのジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ、ミトコンドリア前駆体のジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ、ジヒドロオロト酸オキシダーゼ、酵母URA1のヒト補体、POADS、PYRD_HUMAN、およびURA1とも称されている。
【0039】
本明細書で使用される場合、DHODHを「阻害する」、「阻害すること」、またはDHODHの「阻害剤」という用語は、別段の指定がない限り、酵素DHODHの阻害を意味する。
【0040】
本明細書で使用される場合、「IC50」は、生物学的プロセス、酵素反応、または生物学的プロセスもしくは酵素的プロセスの構成要素の50%阻害に必要な物質(例えば、化合物または薬物)の濃度を指すことを意図している。例えば、IC50は、好適なアッセイで決定されるような物質の最大の半分(50%)の阻害濃度(IC)を指す。例えば、DHODH活性のためのIC50は、本明細書に記載の方法を使用して、インビトロ酵素アッセイにおいて決定されることができる。代替的に、活性は、標的プロセスまたは酵素の阻害に関連する活性または機能の測定を含む、細胞ベースのアッセイで決定されることができる。すなわち、DHODH活性は、細胞増殖の細胞ベースのアッセイにおいて間接的に決定されることができる。DHODH阻害は、好適な細胞型で成長抑止または阻害をもたらし得ると考えられている。DHODH活性は、初代AML細胞またはAML細胞株などの好適な細胞において、本明細書に記載されるようなMTSアッセイ、または本明細書に記載されるような細胞コロニー形成アッセイなどの細胞増殖アッセイを使用して決定されることができる。好適な細胞株については本明細書で後述する。
【0041】
本明細書で使用される場合、「免疫」という用語は、限定されるものではないが、T細胞、B細胞、リンパ球、マクロファージ、樹状細胞、好中球、好酸球、好塩基球、肥満細胞、プラズマ細胞、白血球、抗原提示細胞、およびナチュラルキラー細胞などの免疫系の細胞および免疫応答における機能または活性を実行する細胞を含む。
【0042】
本明細書で使用される場合、「ブレキナル」および「BQR」は、同義的に使用されることができ、以下の式によって表される構造を有する化合物を指す。
また、ブレキナルは、IUPAC化学名、すなわち6-フルオロ-2-(2’-フルオロ-1,1’-ビフェニル-4-イル)-3-メチル-4-キノリンカルボン酸と称されることもできる。一般的な塩形態は、ブレキナルカリウムおよびブレキナルナトリウム(本明細書ではBQR Naとも称される)であり、これらはカルボン酸の共役塩基のアルカリ金属塩である。ブレキナルは、DuP-785またはNSC-368390と称されることがある。
【0043】
本明細書で使用される場合、「移植片対宿主病(graft-versus-host-disease)」、「移植片対宿主病(graft versus host disease)」、およびGVHDは、同義的に使用することができ、同種組織移植後の臨床的合併症を意味する。これは、一般的に幹細胞または骨髄移植と関連するが、この用語は、他の形態の組織移植にも適用される。組織(移植片)中の免疫細胞(白血球)は、レシピエント(宿主)を「異物」と認識する。移植された免疫細胞は、次いで、宿主の体細胞を攻撃する。また、GVHDは、使用された血液製剤が放射線照射されていない場合、または承認された病原体低減システムで処理されていない場合、輸血後にも生じ得る。
【0044】
本明細書で使用される場合、「投与すること」は、経口、局所、静脈内、皮下、経皮、経皮、筋肉内、関節内、非経口、動脈内、皮内、心室内、骨内、眼内、頭蓋内、腹腔内、病巣内、鼻腔内、心臓内、関節内、海綿体内、くも膜下腔内、硝子体内、脳内、脳室内、鼓室内、蝸牛内、直腸、膣内、吸入による、カテーテルによる、ステントによる、または血管周囲空間および外膜に組成物を能動的または受動的のいずれかで(例えば、拡散により)投与する埋め込み型リザーバもしくは他のデバイスを介した、投与を指すことができる。例えば、ステントなどの医療デバイスは、その表面上に配置された組成物または製剤を含有することができ、これは次いで、溶解されるか、または別の方法で周囲の組織および細胞に分配されることができる。「非経口」という用語は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病巣内、および頭蓋内注射または注入技法を含むことができる。投与は、連続的または断続的であり得る。様々な態様では、調製物は、治療的に投与され、すなわち、既存の疾患または状態を治療するために投与されることができる。さらなる様々な態様では、調製物は、予防的に投与され、すなわち、疾患または状態の予防のために投与されることができる。
【0045】
本明細書で使用される場合、「治療薬剤」とは、生物学的に活性であり得るか、またはそうでなければ局所および/または全身作用によってそれが投与される対象に薬理学的、免疫原性、生物学的、および/または生理学的効果を誘導し得る、任意の物質、化合物、分子、および同等物を指し得る。「治療薬剤」は、一次活性薬剤、または言い換えると、組成物の効果の全体または一部に寄与する組成物の構成要素であり得る。「治療薬剤」は、二次活性薬剤、または言い換えると、組成物の追加の部分および/または他の効果に寄与する組成物の構成要素であり得る。そのため、この用語は、従来的に薬物、ワクチン、およびバイオ医薬品(タンパク質、ペプチド、ホルモン、核酸、遺伝子構築物、および同等物などの分子を含む)として見なされている化合物または化学物質を包含する。治療薬剤の例は、Merck Index(14th edition),the Physicians’Desk Reference(64th edition)、およびThe Pharmacological Basis of Therapeutics(12th edition)などの周知の参考文献で説明されており、このような例としては、限定されるものではないが、医薬品、ビタミン、ミネラルサプリメント、疾患もしくは病気の治療、予防、診断、治癒、もしくは軽減に使用される物質、身体の構造もしくは機能に影響を及ぼす物質、またはプロドラッグが挙げられ、これらは、生理学的環境に置かれた後に、生物学的に活性またはさらに活性になる。例えば、「治療薬剤」という用語は、限定されるものではないが、アジュバント、抗生物質および抗ウイルス剤などの抗感染症薬、鎮痛薬および鎮痛薬の組み合せ、食欲抑制薬、抗炎症剤、抗てんかん薬、局所および全身麻酔薬、睡眠薬、鎮静薬、抗精神病剤、神経弛緩剤、抗うつ薬、抗不安薬、アンタゴニスト、神経遮断剤、抗コリン剤およびコリン様作用剤、抗ムスカリン剤およびムスカリン剤、抗アドレナリン薬、抗不整脈薬、降圧薬、ホルモン、ならびに栄養素、抗関節炎薬、抗喘息剤、抗痙攣薬、抗ヒスタミン薬、制吐薬、抗腫瘍薬、鎮痒薬、解熱剤、鎮痙薬、心血管調製物(カルシウムチャネル遮断薬、ベータ遮断薬、ベータアゴニスト、および抗不整脈薬を含む)、降圧薬、利尿薬、血管拡張薬、中枢神経系刺激薬、咳および風邪用調製物、充血除去薬、診断薬、ホルモン、骨成長刺激薬および骨吸収阻害剤、免疫抑制薬、筋弛緩薬、精神刺激薬、鎮静薬;精神安定薬、タンパク質、ペプチド、およびそれらの断片(自然発生、化学合成、組換え産生を問わない)、ならびに核酸分子(2つ以上のヌクレオチドの多量体形態、2本鎖および1本鎖分子の両方、遺伝子構築物、発現ベクター、アンチセンス分子、ならびに同等物含む、リボヌクレオチド(RNA)またはデオキシリボヌクレオチド(DNA)のいずれか)、小分子(例えば、ドキソルビシン)、ならびにタンパク質および酵素などの他の生物学的に活性の巨大分子を含む、すべての主要な治療領域で使用するための化合物または組成物を含む。薬剤は、獣医学を含む医学用途、および植物を用いたものなどの農業、ならびに他の分野で使用される生物学的活性薬剤であり得る。また、治療薬剤という用語は、限定されるものではないが、医薬品、ビタミン、ミネラルサプリメント、疾患または病気の治療、予防、診断、治癒、もしくは軽減のために使用される物質、または身体の構造もしくは機能に影響を及ぼす物質、または所定の生理学的環境に置かれた後に生物学的に活性もしくはさらに活性になるプロドラッグが挙げられる。
【0046】
本明細書で使用される場合、「キット」とは、キットを構成する少なくとも2つの構成要素の集合を意味する。これらの構成要素は一緒になって、所与の目的のための機能的単位を構成する。個々の部材構成要素は、一緒に、または別々に物理的にパッケージングされ得る。例えば、キットを使用するための説明書を備えるキットは、説明書を他の個々の部材構成要素とともに物理的に含む場合とそうではない場合がある。その代わりに、説明書は、紙形態で、またはコンピュータ可読メモリデバイス上で供給されるか、インターネットウェブサイトからダウンロードされるか、もしくは記録された提示として供給され得る電子形態のいずれかで、別々の部材構成要素として供給されることができる。
【0047】
本明細書で使用される場合、「説明書」とは、キットに関連する関連資料または方法論について説明する文書を意味する。これらの資料は、以下:背景情報、構成要素のリストおよびその入手情報(購入情報など)、キットを使用するための簡単なまたは詳細なプロトコル、トラブルシューティング、参考資料、技術サポート、ならびにその他の関連文書の任意の組み合せを含み得る。説明書は、キットとともに供給されるか、または紙形態、またはコンピュータ可読メモリデバイス上で供給されるか、もしくはインターネットウェブサイトからダウンロードされるか、もしくは記録された提示として供給され得る電子形態のいずれかとして、別々の部材構成要素として供給されることができる。説明書は、1つまたは複数の文書を含むことができ、将来の改訂を含むように意図されている。
【0048】
本明細書で使用される場合、「結合している」とは、2つ以上の分子間の共有結合または非共有結合性相互作用を指し得る。非共有結合性相互作用としては、イオン結合、静電気的相互作用、ファンデルワールス力、双極子間相互作用、双極子誘導双極子相互作用、ロンドン分散力、水素結合、ハロゲン結合、電磁相互作用、π-π相互作用、カチオン-π相互作用、アニオン-π相互作用、極性π相互作用、および疎水効果を挙げることができる。
【0049】
本明細書で同義的に使用される場合、「対象」、「個体」、または「患者」は、哺乳類(例えば、ヒト)などの脊椎動物生物を指し得る。また、「対象」は、細胞、細胞集団、組織、器官、または生体、好ましくはヒトおよびその構成要素も意味し得る。脊椎動物は、哺乳類、魚、鳥、爬虫類、または両生類であり得ることを理解されたい。したがって、本明細書で開示される方法の対象は、ヒト、非ヒト霊長類、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ネコ、モルモット、またはげっ歯類であり得る。この用語は、特定の年齢または性別を示すものではない。さらに、成体および新生仔の対象ならびに胎仔は、オスまたはメスにかかわらず網羅されることを意図している。患者とは、臨床的状態、疾患、または障害に罹患した対象を指す。「患者」という用語は、ヒトおよび獣医学的対象を含む。
【0050】
本明細書で使用される場合、「治療すること」および「治療」という用語は、所望の薬理学的および/または生理学的効果を得ることを一般的に指し得る。効果は、がん、T細胞増殖に関連する障害もしくは疾患、または移植片対宿主病疾患などの疾患、またはその症状もしくは状態を予防または部分的に予防するという観点からは予防的であり得るが、必ずしもそうである必要はない。効果は、疾患、状態、症状、または疾患、障害、もしくは状態に起因する有害作用の部分的または完全な治癒の観点からは治療的であり得る。本明細書で使用される場合、「治療」という用語は、対象、特にヒトにおけるがん、T細胞増殖に関連する障害もしくは疾患、または移植片対宿主病の任意の治療を含むことができ、以下:(a)疾患の素因があるが、まだそれを有すると診断されていない対象における疾患の発生を予防すること、(b)疾患を阻害すること、すなわち、その発症を抑止すること、および(c)疾患を緩和すること、すなわち、疾患および/またはその症状もしくは状態を軽減または改善することのうちのいずれか1つ以上を含むことができる。本明細書で使用される場合、「治療」という用語は、療法的治療のみ、予防的治療のみ、または療法的治療および予防的治療の両方を指し得る。治療を必要とする者(それを必要とする対象)には、障害を既に有する者および/または障害が予防されるべき者が含まれ得る。本明細書で使用される場合、「治療すること」という用語は、疾患、障害、または状態を阻害すること、例えば、その進行を妨げることと、疾患、障害、または状態を緩和すること、例えば、疾患、障害、および/または状態の軽減をもたらすこととを含むことができる。疾患、障害、または状態を治療することは、例えば、鎮痛剤が疼痛の原因を治療するわけではないが、鎮痛剤の投与によって対象の疼痛を治療することなど、根底にある病態生理が影響を受けない場合であっても、特定の疾患、障害、または状態の少なくとも1つの症状を改善することを含むことができる。
【0051】
本明細書で使用される場合、「用量」、「単位用量」、または「投薬量」とは、対象における使用に好適な物理的に別個の単位を指し得、各単位は、その投与に関連して1つまたは複数の所望の応答を生じるように計算された開示される化合物および/またはその医薬組成物の所定量を含有する。
【0052】
本明細書で使用される場合、「療法的」とは、疾患、障害、状態、もしくは副作用を治療、治癒、および/または改善すること、または疾患、障害、状態、もしくは副作用の進行速度を低下させることを意味し得る。
【0053】
本明細書で使用される場合、「有効量」とは、細胞、組織、システム、動物、またはヒトの有益なまたは所望の生物学的、感情的、医学的、または臨床的応答をもたらすために十分である、本明細書で提供される開示される化合物または医薬組成物の量を指し得る。有効量は、1回以上の投与、適用、または投薬量で投与されることができる。また、この用語は、その範囲内において、実質的に正常な生理学的機能の強化または回復に有効な量を含むことができる。
【0054】
本明細書で使用される場合、「治療的有効量」という用語は、所望の治療結果を達成するため、または所望されない症状に対する効果を有するために十分であるが、概して有害な副作用を引き起こすためには不十分である量を意味する。任意の特定の患者に対する特定の治療的有効用量レベルは、治療される障害および障害の重症度、用いられる特定の組成物、患者の年齢、体重、全体的健康状態、性別および食事、投与時間、投与経路、用いられる特定の化合物の排泄率、治療持続期間、用いられる特定の化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物、ならびに健康分野の専門家の知識および技術の範囲内であり、医学分野で周知され得る類似の因子を含む、様々な因子に依存するであろう。特定の疾患または状態を治療する場合において、いくつかの場合では、所望の応答は、疾患または状態の進行を阻害することであり得る。これは、単に疾患の進行を一時的に遅くすることを伴い得る。ただし、他の場合には、疾患の進行を恒久的に停止することが望ましいこともある。これは、任意の特定の疾患について、当業者に知られている通例の診断方法によって監視されることができる。疾患または状態の治療に対する所望の応答は、疾患または状態の発症を遅延させること、またはその発症を予防することでさえあり得る。
【0055】
例えば、所望の治療効果を達成するために必要なレベルよりも低いレベルで化合物の用量を開始すること、および所望の効果が達成されるまで投薬量を徐々に増加させることは、十分に当業者の技能範囲である。所望の場合、有効1日用量は、投与の目的のために複数の用量に分割されることができる。その結果として、単回用量の組成物は、1日用量を構成するようにそのような量または約量を含有し得る。投薬量は、任意の禁忌が生じた場合、個別の医師によって調整されることができる。概して、本開示の薬理学的薬剤(単独で、または他の治療薬剤と組み合わせて)の最大用量、すなわち、妥当な医学的判断に従う最大の安全な用量が使用されることが好ましい。ただし、患者が医学的理由、心理学的理由、または他のほぼすべての理由によって、より低い用量または許容できる用量を要求する場合があることが当業者に理解されるであろう。
【0056】
開示される化合物および/または医薬組成物の治療有効用量に対する応答は、例えば、治療または薬理学的薬剤の投与後の疾患の症状の減少または欠如などの治療または投薬の生理学的効果を決定することにより、測定されることができる。他のアッセイも当業者に知られており、応答のレベルを測定するために用いられ得る。治療の量は、例えば、開示される化合物および/または医薬組成物の量の増加または減少させることにより、投与される開示される化合物および/または医薬組成物を変更することにより、投与経路を変更することにより、投薬タイミングを変更することなどにより、変動され得る。投薬量は、変動し得、1日1回以上の用量の投与で、1日または数日間投与されることができる。所与のクラスの医薬製品における適切な投薬量についての指針は、文献で見出すことができる。
【0057】
本開示では、場合によっては、開示される化合物の有効量または用量は、DHODHを阻害し、DHODH阻害の結果として、疾患の徴候、症状、もしくは原因における臨床的に有意義な減少、または生体系の他の任意の所望される改変を提供することが可能な組成物の量であることを理解されたい。例えば、治療使用にとっての「有効量」。いくつかの態様では、任意の個別の場合における適切な「有効」量は、用量漸増試験などの技法を使用して決定される。
【0058】
本明細書で使用される場合、「予防的有効量」という用語は、疾患または状態の発症または開始を防止するために有効な量を指す。
【0059】
本明細書で使用される場合、「予防する」または「予防すること」という用語は、特に事前の作用により、あることが発生することを防ぐ、避ける、回避する、未然に防ぐ、阻止する、または妨害することを指す。本明細書で低減する、阻害する、または妨害するが使用される場合、別途具体的に示されない限り、他の2つの語の使用も明示的に開示されていると理解されたい。
【0060】
「医薬的に許容される」という用語は、生物学的または別様に望ましくないわけではない、すなわち、許容されないレベルの望ましくない生物学的影響を引き起こさない、または有害な方式で相互作用しない材料を説明する。
【0061】
本明細書で使用される場合、「医薬的に許容される塩」という用語は、治療的有効量で投与されたときに、生体系に忍容されるか、もしくは対象に忍容されるか、または生体系に忍容され、かつ対象に忍容される、酸または塩基で調製される活性の主要薬剤の塩を意味する。本開示の化合物が比較的酸性の官能基を含有する場合、このような化合物の中性形態を十分な量の所望の塩基と、そのまま、または好適な不活性溶媒中で接触させることにより、塩基付加塩を得ることができる。医薬的に許容される塩基付加塩の例としては、限定されるものではないが、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、有機アミノ塩、マグネシウム塩、リチウム塩、ストロンチウム塩、または同様の塩が挙げられる。本開示の化合物が比較的塩基性の官能基を含有する場合、このような化合物の中性形態を十分な量の所望の酸と、そのまま、または好適な不活性溶媒中で接触させることにより、酸付加塩を得ることができる。医薬的に許容される酸付加塩の例としては、限定されるものではないが、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、一水素炭酸、リン酸、一水素リン酸、二水素リン酸、硫酸、一水素硫酸、ヨウ化水素酸、または亜リン酸、および同等物のような無機酸に由来するもの、ならびに酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸、および同等物のような比較的無毒の有機酸に由来する塩が挙げられる。さらに、アルギニン酸および同等物などのアミノ酸の塩、ならびにグルクロン酸またはガラクツロン酸および同等物のような有機酸の塩も含まれる。
【0062】
「医薬的に許容されるエステル」という用語は、インビボで加水分解する本開示の化合物のエステルを指し、ヒトの体内で容易に分解して親化合物またはその塩を残すものを含む。本開示の医薬的に許容される無毒性のエステルの例としては、C1-C6アルキルエステルおよびC5-C7シクロアルキルエステルが挙げられるが、C1-C4アルキルエステルが好ましい。開示される化合物のエステルは、従来的な方法に従って調製されることができる。医薬的に許容されるエステルは、ヒドロキシ基を含有する化合物を酸および酢酸などのアルキルカルボン酸、または酸および安息香酸などのアリールカルボン酸と反応させることによって、ヒドロキシ基に付加することができる。カルボン酸基を含有する化合物の場合、医薬的に許容されるエステルは、カルボン酸基を含有する化合物から、化合物をトリエチルアミンおよびアルキルハロゲン化物などの塩基と、例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化ベンジル、ヨウ化シクロペンチル、またはアルキルトリフレートと反応させることによって、調製される。また、これらは、化合物を塩酸などの酸およびエタノールまたはメタノールなどのアルコールと反応させることによって、調製されることもできる。
【0063】
「医薬的に許容されるアミド」という用語は、アンモニア、1級C1-C6アルキルアミン、および2級C1-C6ジアルキルアミンに由来する本開示の無毒性のアミドを指す。2級アミンの場合、アミンは、1つの窒素原子を含有する5または6員複素環の形態をとることもできる。アンモニアに由来するアミド、C1-C3アルキル1級アミド、およびC1-C2ジアルキル2級アミドが好ましい。開示される化合物のアミドは、従来的な方法に従って調製されることができる。医薬的に許容されるアミドは、1級または2級アミン基を含有する化合物から、アミノ基を含有する化合物をアルキル無水物、アリール無水物、アシルハロゲン化物、またはアロイルハロゲン化物と反応させることにより、調製されることができる。カルボン酸基を含有する化合物の場合、医薬的に許容されるアミドは、カルボン酸基を含有する化合物から、化合物を、トリエチルアミンなどの塩基、ジシクロヘキシルカルボジイミドまたはカルボニルジイミダゾールなどの脱水剤、およびアルキルアミン、ジアルキルアミン、例えば、メチルアミン、ジエチルアミン、およびピペリジンと反応させることにより、調製される。また、これらは、化合物を、分子篩が添加されたものなどの脱水条件下で、硫酸などの酸および酢酸などのアルキルカルボン酸、または酸および安息香酸などのアリールカルボン酸と反応させることにより、調製されることもできる。組成物は、医薬的に許容されるプロドラッグの形態で本開示の化合物を含有することができる。
【0064】
「医薬的に許容されるプロドラッグ」または「プロドラッグ」という用語は、妥当な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー応答、および同等物を伴わずに、ヒトおよびより下等の動物の組織と接触した使用に好適であり、合理的な利益/リスク比に見合い、意図された使用に有効な本開示の化合物のプロドラッグを表す。本開示のプロドラッグは、例えば、血中での加水分解により、インビボで急速に、開示される化合物の構造を有する親化合物に変換されることができる。徹底的な考察は、T.Higuchi and V.Stella,Pro-drugs as Novel Delivery Systems,V.14 of the A.C.S.Symposium Series、およびEdward B.Roche,ed.,Bioreversible Carriers in Drug Design,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press(1987)で提供されている。
【0065】
本明細書で使用される場合、「接触すること」という用語は、直接的に、すなわち、細胞、標的タンパク質、もしくは他の生物学的実体自体と相互作用することにより、または間接的に、すなわち、細胞、標的タンパク質、もしくはその他の生物学的実体自体の活性が依存する別の分子、補因子、もしくはタンパク質と相互作用することにより、開示される化合物または医薬組成物が細胞、標的タンパク質、またはその他の生物学的実体の活性に影響を及ぼし得る方式で、開示される化合物または医薬組成物を細胞、標的タンパク質、または他の生物学的実体に近づけることを指す。
【0066】
別段の指定がない限り、本明細書で言及される温度は、大気圧(すなわち、1気圧)に基づくものと理解されたい。
【0067】
本明細書で使用される場合、有機化合物を含む化合物の命名は、一般名、命名に関するIUPAC、IUBMB、またはCAS勧告を用いて与えられ得る。1つ以上の立体化学的特徴が存在する場合、立体化学のためのCahn-Inglod-Prelg規則を用いて、立体化学的優先順位、E/Z仕様、および同等物を指定することができる。当業者は、命名規則を使用して化合物構造を全身的に還元するか、またはCHEMDRAW(商標)(Cambridgesoft Corporation、U.S.A.)などの市販のソフトウェアのいずれかによって、名前が与えられている場合、化合物の構造を容易に確認することができる。
【0068】
本明細書で使用される場合、「置換された」という用語は、有機化合物のすべての許容される置換基を含むように企図されている。広い見地において、許容される置換基には、有機化合物の非環式および環式、分枝状および非分枝状、炭素環式および複素環式、ならびに芳香族および非芳香族の置換基が含まれる。例示的な置換基としては、例えば、以下で説明されるものが挙げられる。許容される置換基は、適切な有機化合物に対し、1つ以上であり、かつ同じであるか、または異なり得る。本開示の目的において、窒素などのヘテロ原子は、水素置換基および/またはヘテロ原子の原子価を満たす本明細書に記載の任意の許容される有機化合物の置換基を有し得る。本開示は、いかなる形においても、有機化合物の許容される置換基によって限定されることを意図していない。また、「置換」または「で置換される」という用語は、このような置換が置換された原子および置換基の許容原子価に従い、かつ置換が安定した化合物、例えば、再配列、環化、除去などにより変換を自発的に受けない化合物をもたらすという暗黙の条件を含む。ある特定の態様では、反対の内容がに明示的に示されない限り、個々の置換基は、さらに任意選択的に置換され得る(すなわち、さらに置換されるか、または置換されない)こともまた企図される。
【0069】
様々な用語を定義する際に、「A1」、「A2」、「A3」、および「A4」は、様々な特定の置換基を表すための一般記号として本明細書で使用される。同様に、「Ar1」、「Ar2」、「Ar3」、および「Ar4」は、種々の特定のアリール置換基を表すための一般記号として本明細書で使用される。これらの記号は、本明細書で開示されるものに限定されない、任意の置換基であり得、ある場合にこれらがある特定の置換基であるように定義されているときに、別の場合には何らかの他の置換基として定義されることができる。
【0070】
本明細書で使用される場合、「脂肪族」または「脂肪族基」という用語は、直鎖(すなわち、非分枝状)、分枝状、または環式(縮合、架橋、およびスピロ縮合多環式を含む)であり得る炭化水素部分を示し、完全に飽和し得るか、または1つ以上の不飽和の(ただし、芳香族ではない)単位を含有し得る。別段の指定がない限り、脂肪族基は、1~20個の炭素原子を含有する。脂肪族基としては、限定されるものではないが、直鎖状または分枝状のアルキル、アルケニル、およびアルキニル基、ならびに(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、または(シクロアルキル)アルケニルなどのそれらのハイブリッドが挙げられる。
【0071】
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、s-ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、エイコシル、テトラコシル、および同等物などの1~24個の炭素原子の分岐または非分岐飽和炭化水素基である。アルキル基は、環状または非環状であり得る。アルキル基は、分枝状または非分枝状であり得る。また、アルキル基は、置換されるか、または非置換であり得る。例えば、アルキル基は、本明細書で説明されるように、限定されるものではないが、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アミノ、エーテル、ハロゲン化物、ヒドロキシ、ニトロ、シリル、スルホ-オキソ、またはチオールを含めむ、1つ以上の基で置換されることができる。「低級アルキル」基は、1~6個(例えば、1~4個)の炭素原子を含有するアルキル基である。また、アルキル基という用語は、C1-C24アルキルまでを含む、C1アルキル、C1-C2アルキル、C1-C3アルキル、C1-C4アルキル、C1-C5アルキル、C1-C6アルキル、C1-C7アルキル、C1-C8アルキル、C1-C9アルキル、C1-C10アルキル、および同等物であり得る。
【0072】
本明細書全体において、「アルキル」は概して、非置換アルキル基および置換アルキル基の両方を指すために使用されるが、置換アルキル基は、アルキル基上の特定の置換基を同定することによって本明細書で具体的に言及もされる。例えば、「ハロゲン化アルキル」または「ハロアルキル」という用語は、具体的には、1つ以上のハロゲン化物、例えば、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素で置換されたアルキル基を指す。代替的に、「モノハロアルキル」という用語は、具体的には、単一のハロゲン化物、例えば、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素で置換されるアルキル基を指す。「ポリハロアルキル」という用語は、具体的には、2つ以上のハロゲン化物で独立して置換されるアルキル基を指し、すなわち、各ハロゲン化物置換基は、別のハロゲン化物置換基と同じハロゲン化物である必要はなく、また、ハロゲン化物置換基の複数の事例が同じ炭素上にある必要もない。「アルコキシアルキル」という用語は、具体的には、以下で説明されるように、1つ以上のアルコキシ基で置換されるアルキル基を指す。「アミノアルキル」という用語は、具体的には、1つ以上のアミノ基で置換されるアルキル基を指す。「ヒドロキシアルキル」という用語は、具体的には、1つ以上のヒドロキシ基で置換されるアルキル基を意味する。「アルキル」がある場合に使用され、「ヒドロキシアルキル」などの特定の用語が別の場合に使用される場合、「アルキル」という用語が「ヒドロキシアルキル」および同等物などの特定の用語も指さないことを含意するようには意図されていない。
【0073】
本明細書で使用される場合、「アミノアルキル」とは、少なくとも1つの水素が、アミノ基、一般的には1~3つのアミノ基で置き換えられる、直鎖または分枝状鎖アルキル基を指す。アミノアルキル基の非限定的な例としては、-CH2NH2、-(CH2)2NH2、-CHCH3NH2、-(CH2)2CHCH3NH2、-(CH2)2CHNH2CH2CH3、-CHCH3(CH2)2NH2、および同等物が挙げられる。
【0074】
本明細書で使用される場合、「アルキルアミノ」とは、アルキル基で置き換えられた少なくとも1つの水素を有するアミノ基を指す。したがって、アルキルアミノは、基-NRaRaを指し、RaおよびRbは、独立して、RaまたはRbのうちの少なくとも1つがアルキルであることを条件として、Hおよびアルキルから選択される。アルキルアミノ基の非限定的な例としては、-NHCH3、-NHCH2CH3、-NH(CH2)2CH3、-N(CH3)2、-N(CH3)CH2CH3、-N(CH2)2CH3、および同等物が挙げられる。
【0075】
本明細書で使用する場合、「ヒドロキシアルキル」とは、少なくとも1つの水素が、ヒドロキシ基、一般的には1~3つのヒドロキシ基で置き換えられる、直鎖または分枝状鎖アルキル基を指す。ヒドロキシアルキル基の非限定的な例としては、-CH2OH、-(CH2)2OH、-CHCH3OH、-(CH2)2CHCH3OH、-(CH2)2CHOHCH2CH3、-CHCH3(CH2)2OH、および同等物が挙げられる。
【0076】
本明細書で使用される場合、「アルカンジイル」という用語は、別段の指示がない限り、炭素原子を有する2価の直鎖および分枝状鎖飽和炭化水素基を意味する。例えば、「C1-C6アルカンジイル」は、例えば、メチレン、1,2-エタンジイル(-CH2CH2-)、プロパンジイルまたは1,3-プロパンジイル(-(CH2)3-)、ブタンジイルまたは1,4-ブタンジイル(-(CH2)4-)、ペンタンジイルまたは1,5-ペンタンジイル(-(CH2)5-)、ヘキサンジイルまたは1,6-ヘキサンジイル(-(CH2)6-)、およびそれらの分岐異性体(例えば、イソプロパンジイル(-CHCH3CH2-))などの1~6個の炭素原子を有する二価の直鎖および分岐鎖飽和炭化水素ラジカルを指すであろう。アルカンジイル基は、さらに置換されることができ、例えば、アミノアルカンジイルまたはヒドロキシアルカンジイルであり得る。
【0077】
本明細書で使用される場合、「アミノアルカンジイル」とは、少なくとも1つの水素が、アミノ基、一般的には1~3つのアミノ基で置き換えられる、直鎖または分枝状鎖アルカンジイル基を指す。アミノアルカンジイル基の非限定的な例としては、-CH2NH-、-(CH2)2NH-、-CHCH3NH-、-(CH2)2CHCH3NH-、-(CH2)2CHNH2(CH2)2-、-CH2CHNH2(CH2)2-、-CH2NH(CH2)2-、-(CH2)2NH(CH2)2-、-CHCH3(CH2)2NH-、および同等物が挙げられる。
【0078】
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシアルカンジイル」とは、少なくとも1つの水素が、ヒドロキシ基、一般的には1~3つのヒドロキシ基で置き換えられる、直鎖または分枝状鎖アルカンジイル基を指す。ヒドロキシアルカンジイル基の非限定的な例としては、-CHOH-、-CH2CHOH-、-CCH3OH-、-(CH2)2CCH3OH-、-(CH2)2CHOH(CH2)2-、-CH2CHOH(CH2)2-、-CHOH(CH2)2-、-CH2CHOH(CH2)2-、-CHCH3CH2CHOH-、および同等物が挙げられる。
【0079】
本明細書で使用される場合、「アルコキシ」および「アルコキシル」という用語は、エーテル結合を通して結合されたアルキルまたはシクロアルキル基を指し、すなわち、「アルコキシ」基は、A1が上記に定義されるようなアルキルまたはシクロアルキルである、-OA1として定義されることができる。「アルコキシ」には、先に記載されたアルコキシ基のポリマーも含まれ、すなわち、アルコキシは、「a」が、1~200の整数であり、A1、A2、およびA3が、アルキルおよび/またはシクロアルキル基である、-OA1-OA2または-OA1-(OA2)a-OA3などのポリエーテルであり得る。
【0080】
本明細書で使用される場合、「芳香族基」という用語は、分子の平面の上下に非局在化したπ電子の環状雲を有する環構造を指し、π雲は、(4n+2)個のπ電子を含有する。芳香性についてのさらなる考察は、参照により本明細書に組み込まれる、Morrison and Boyd,Organic Chemistry(5th Ed.,1987)の477~497ページのChapter 13(「Aromaticity」という表題)で見出される。「芳香族基」という用語は、アリール基およびヘテロアリール基の両方を含む。
【0081】
本明細書で使用される場合、「アリール」という用語は、ベンゼン、ナフタレン、フェニル、ビフェニル、アントラセン、および同等物を含むが、これらに限定されない、任意の炭素ベースの芳香族基を含有する基である。また、アリール基は、置換されるか、または非置換であり得る。アリール基は、本明細書に記載されるように、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、-NH2、カルボン酸、エステル、エーテル、ハロゲン化物、ヒドロキシ、ケトン、アジド、ニトロ、シリル、スルホ-オキソ、またはチオールを含むが、これらに限定されない、1つ以上の基で置換されることができる。「ビアリール」という用語は、アリール基の特定のタイプであり、「アリール」の定義に含まれる。加えて、アリール基は、単一環構造であり得るか、または縮合環構造であるか、もしくは炭素間結合などの1つ以上の架橋基を介して結合しているかのいずれかである、複数の環構造を含むことができる。例えば、2つのアリール基に対するビアリールは、ナフタレンの場合のように縮合環構造を介して一緒に結合されるか、またはビフェニルの場合のように1つ以上の炭素間結合を介して結合している。
【0082】
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」という用語は、少なくとも3つの炭素原子で構成される非芳香族炭素系環である。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニル、および同等物が挙げられるが、これらに限定されない。「ヘテロシクロアルキル」という用語は、上記に定義されるシクロアルキル基のタイプであり、環の炭素原子のうちの少なくとも1つが、限定されないが、窒素、酸素、硫黄、またはリンなどのヘテロ原子で置き換えられる、「シクロアルキル」という用語の意味に含まれる。シクロアルキル基およびヘテロシクロアルキル基は、置換されるか、または非置換であり得る。シクロアルキル基およびヘテロシクロアルキル基は、本明細書に記載されるように、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アミノ、エーテル、ハロゲン化物、ヒドロキシ、ニトロ、シリル、スルホ-オキソ、またはチオールを含むが、これらに限定されない、1つ以上の基で置換されることができる。
【0083】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキル」という用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を含有するアルキル基を指す。好適なヘテロ原子としては、O、N、Si、PおよびSが挙げられるが、これらに限定されず、窒素、リン、および硫黄原子は、任意選択的に酸化され、窒素ヘテロ原子は、任意選択的に四級化される。ヘテロアルキルは、アルキル基について上で定義されるように置換されることができる。
【0084】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、芳香族基の環内に組み込まれた少なくとも1つのヘテロ原子を有する芳香族基を指す。ヘテロ原子の例としては、窒素、酸素、硫黄、およびリンが挙げられるが、これらに限定されず、N-酸化物、硫黄酸化物、および二酸化物は、許容されるヘテロ原子置換である。ヘテロアリール基は、置換されるか、または非置換であり得る。ヘテロアリール基は、本明細書に記載されるように、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アミノ、エーテル、ハロゲン化物、ヒドロキシ、ニトロ、シリル、スルホ-オキソ、またはチオールを含むが、これらに限定されない、1つ以上の基で置換されることができる。ヘテロアリール基は、単環式、または代替的に縮合環系であり得る。ヘテロアリール基としては、フリル、イミダゾリル、ピリミジニル、テトラゾリル、チエニル、ピリジニル、ピロリル、N-メチルピロリル、キノリニル、イソキノリニル、ピラゾリル、トリアゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピリダジニル、ピラジニル、ベンゾフラニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾチオフェニル、インドリル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピラゾロピリジニル、およびピラゾロピリミジニルが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリール基のさらなる非限定的な例としては、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チオフェニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ベンゾ[d]オキサゾリル、ベンゾ[d]チアゾリル、キノリニル、キナゾリニル、インダゾリル、イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル、イミダゾ[1,2-a]ピラジニル、ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾリル、ベンゾ[c][1,2,5]オキサジアゾリル、およびピリド[2,3-b]ピラジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0085】
本明細書で使用される場合、「複素環」という用語は、同義的に使用されることができ、環部材のうちの少なくとも1つが炭素以外である、単一および多環式芳香族または非芳香族環系を指す。したがって、この用語は、「ヘテロシクロアルキル」、「ヘテロアリール」、「二環式複素環」、および「多環式複素環」を含むが、これらに限定されない。ヘテロ環には、ピリジン、ピリミジン、フラン、チオフェン、ピロール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ピラゾール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、および1,3,4-オキサジアゾールを含む、オキサゾール、1,2,3-チアジアゾール、1,2,5-チアジアゾール、および1,3,4-チアジアゾールを含む、チアジアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,3,4-トリアゾールを含む、トリアゾール、1,2,3,4-テトラゾールおよび1,2,4,5-テトラゾールを含む、テトラゾール、ピリダジン、ピラジン、1,2,4-トリアジンおよび1,3,5-トリアジンを含む、トリアジン、1,2,4-テトラジンを含むテトラジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリジン、アゼチジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、および同等物などが含まれる。ヘテロシクリル基という用語はまた、C2-C18ヘテロシクリルまでを含む、C2ヘテロシクリル、C2-C3ヘテロシクリル、C2-C4ヘテロシクリル、C2-C5ヘテロシクリル、C2-C6ヘテロシクリル、C2-C7ヘテロシクリル、C2-C8ヘテロシクリル、C2-C9ヘテロシクリル、C2-C10ヘテロシクリル、C2-C11ヘテロシクリル、および同等物であり得る。例えば、C2ヘテロシクリルは、アジリジニル、ジアゼチジニル、ジヒドロジアゼチル、オキシラニル、チイラニル、および同等物を含むが、これらに限定されない、2つの炭素原子および少なくとも1つのヘテロ原子を有する基を含む。代替的に、例えば、C5ヘテロシクリルは、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジアゼパニル、ピリジニル、および同等物を含むが、これらに限定されない、5つの炭素原子および少なくとも1つのヘテロ原子を有する基を含む。ヘテロシクリル基は、化学的に可能である場合、環内のヘテロ原子、またはヘテロシクリル環を含む炭素のうちの1つのいずれかを通して結合され得ることを理解されたい。
【0086】
本明細書で使用される場合、「二環式複素環」という用語は、環員のうちの少なくとも1つが炭素以外である環系を指す。二環式ヘテロシクリルは、芳香族環が別の芳香族環と縮合しているか、または芳香族環が非芳香族環と縮合している環系を包含する。二環式ヘテロシクリルは、ベンゼン環が、1、2、もしくは3個の環ヘテロ原子を含有する5もしくは6員環に縮合しているか、またはピリジン環が、1、2、もしくは3個の環ヘテロ原子を含有する5もしくは6員環に縮合している環系を包含する。二環式複素環基としては、インドリル、インダゾリル、ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル、ベンゾフラニル、キノリニル、キノキサリニル、1,3-ベンゾジオキソリル、2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシニル、3,4-ジヒドロ-2H-クロメニル、1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル、1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル、および1H-ピラゾロ[3,2-b]ピリジン-3-イルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0087】
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、3~8個の原子の単環ならびに二環式および三環式環系を含む、脂肪族で部分的不飽和または完全飽和の3~14員環系を指す。ヘテロシクロアルキル環系は、独立して、酸素、窒素、および硫黄から選択される1~4個のヘテロ原子を含み、窒素および硫黄ヘテロ原子は、任意選択的に酸化されることができ、窒素ヘテロ原子は、任意選択的に置換されることができる。代表的なヘテロシクロアルキル基としては、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、およびテトラヒドロフリルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0088】
本明細書で使用される場合、「アミン」または「アミノ」という用語は、式-NA1A2によって表され、A1およびA2は、独立して、本明細書に記載されるような水素またはアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であり得る。アミノの具体例は、-NH2である。
【0089】
本明細書で使用される場合、「カルボン酸」という用語は、式-C(O)OHによって表される。
【0090】
本明細書で使用される場合、「ハロ」、「ハロゲン」、または「ハロゲン化物」という用語は、同義的に使用されることができ、F、Cl、Br、またはIを指す。
【0091】
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」という用語は、式-OHによって表される。
【0092】
本明細書で使用される場合、「ニトロ」という用語は、式-NO2によって表される。
【0093】
本明細書で使用される場合、「ニトリル」または「シアノ」という用語は、式-CNによって表される。
【0094】
本明細書で使用される場合、nが整数である、「R1」、「R2」、「R3」、…「Rn」は、独立して、上記に列挙される基のうちの1つ以上を保有することができる。例えば、R1が直鎖アルキル基である場合、アルキル基の水素原子のうちの1つは、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルキル基、ハロゲン化物、および同等物で任意選択的に置換されることができる。選択される基に応じて、第1の基は、第2の基内に組み込まれることができるか、代替的に、第1の基は、第2の基に対するペンダント基であり得る(すなわち、結合している)。例えば、「アミノ基を含むアルキル基」という語句を用いると、アミノ基は、アルキル基の骨格内に組み込まれることができる。代替的に、アミノ基は、アルキル基の骨格に結合することができる。選択される基の性質により、第1の基が第2の基に埋め込まれるか、または結合するかを決定するであろう。
【0095】
本明細書に記載されるように、本開示の化合物は、「任意選択的に置換された」部分を含有してもよい。概して、「置換された」という用語は、「任意選択的に」という用語が先行するどうかにかかわらず、指示された部分の1つ以上の水素が好適な置換基で置き換えられることを意味する。別段の指示がない限り、「任意選択的に置換された」基は、当該基のそれぞれの置換可能な位置に好適な置換基を有し得、任意の所与の構造内の2つ以上の位置が、指定された基から選択される2つ以上の置換基で置換され得る場合、置換基は、あらゆる位置において同じであるか、またな異なるかのいずれかであり得る。本開示によって想定される置換基の組み合せは、好ましくは、安定性のまたは化学的に実現可能な化合物の形成をもたらすものである。また、ある特定の態様では、反対の内容が明示的に示されない限り、個別の置換基がさらに任意選択的に置換され得る(すなわち、さらに置換されるか、または非置換である)ことも企図される。
【0096】
本明細書で使用される場合、「安定性の」という用語は、その産生、検出、およびある特定の態様では、その回収、精製、ならびに本明細書に開示される目的のうちの1つ以上のための使用を可能にする条件に供された場合に、実質的に改変されない化合物を指す。
【0097】
「有機残基」という用語は、炭素含有残基、すなわち、少なくとも1個の炭素原子を含む残基を定義し、限定されないが、上記で定義された炭素含有基、残基、またはラジカルが含まれる。有機残基は、種々のヘテロ原子を含有するか、または酸素、窒素、硫黄、リン、および同等物を含む、ヘテロ原子を通して別の分子に結合されることができる。有機残基の例としては、限定されないが、アルキルまたは置換アルキル、アルコキシ置換アルコキシ、一もしくは二置換アミノ、アミド基などが挙げられる。有機残基は、好ましくは、1~18個の炭素原子、1~15個の炭素原子、1~12個の炭素原子、1~8個の炭素原子、1~6個の炭素原子、または1~4個の炭素原子を含むことができる。さらなる態様では、有機残基は、2~18個の炭素原子、2~15個の炭素原子、2~12個の炭素原子、2~8個の炭素原子、2~4個の炭素原子、または2~4個の炭素原子を含むことができる。
【0098】
「残基」という用語に非常に近い同義語は、「ラジカル」という用語であり、これは、明細書および最後の請求項で使用される場合、分子がどのように調製されるかにかかわらず、本明細書で説明される分子の断片、群、または部分構造を指す。例えば、特定の化合物中の2,4-チアゾリジンジオンラジカルは、チアゾリジンジオンが化合物を調製するために使用されるかどうかにかかわらず、構造:
を有する。いくつかの実施形態では、ラジカル(例えば、アルキル)は、それに結合された1つ以上の「置換基ラジカル」を有することにより、さらに修飾されることができる(すなわち、置換アルキル)。所与のラジカル内の原子の数は、本明細書の他の箇所で反対の内容が示されない限り、本開示にとって決定的なものではない。
【0099】
本明細書で定義および使用される場合、「有機ラジカル」という用語は、1つ以上の炭素原子を含有する。有機ラジカルは、例えば、1~26個の炭素原子、1~18個の炭素原子、1~12個の炭素原子、1~8個の炭素原子、1~6個の炭素原子、または1~4個の炭素原子を有することができる。さらなる態様において、有機ラジカルは、2~26個の炭素原子、2~18個の炭素原子、2~12個の炭素原子、2~8個の炭素原子、2~6個の炭素原子、または2~4個の炭素原子を有することができる。有機ラジカルはしばしば、有機ラジカルの炭素原子のうちの少なくともいくつかに結合された水素を有する。無機原子を含まない有機ラジカルの一例は、5,6,7,8-テトラヒドロ-2-ナフチルラジカルである。いくつかの実施形態では、有機ラジカルは、ハロゲン、酸素、硫黄、窒素、リン、および同等物を含む、それに結合された、またはその中に結合された1~10個の無機ヘテロ原子を含有することができる。有機ラジカルの例としては、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルオキシ、シアノ、カルボキシ、カルボアルコキシ、アルキルカルボキサミド、置換アルキルカルボキサミド、ジアルキルカルボキサミド、置換ジアルキルカルボキサミド、アルキルスルホニル、アルキルスルホニル、チオアルキル、チオハロアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、複素環、または置換複素環ラジカルが挙げられるが、これらに限定されず、これらの用語は、本明細書の他の箇所で定義されている。ヘテロ原子を含む有機ラジカルのいくつかの非限定的な例としては、アルコキシラジカル、トリフルオロメトキシラジカル、アセトキシラジカル、ジメチルアミノラジカル、および同等物が挙げられる。
【0100】
本明細書で定義および使用される場合、「無機ラジカル」は、炭素原子を含有せず、そのため、炭素以外の原子のみを含む。無機ラジカルは、水素、窒素、酸素、ケイ素、リン、硫黄、セレン、ならびにフッ素、塩素、臭素、およびヨウ素などのハロゲンから選択される原子の結合した組み合せを含み、これらは、個別に存在し得るか、または化学的に安定した組み合せでともに結合されることができる。無機ラジカルは、ともに結合された、10個以下、または好ましくは、1~6個もしくは1~4個の上記に列挙されるような無機原子を有する。無機ラジカルの例としては、アミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、チオール、硫酸、リン酸、および一般的に知られている同等物が挙げられるが、これらに限定されない。無機ラジカルは、その中に結合された周期表の金属元素(例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、ランタニド金属、またはアクチニド金属)を有していないが、そのような金属イオンは、場合によって、硫酸塩、リン酸塩、または類似のアニオン性無機ラジカルなどのアニオン性無機ラジカルに対する医薬的に許容されるカチオンとしての機能を果たすことができる。無機ラジカルは、本明細書の他の箇所で具体的に別途示されない限り、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、スズ、鉛、もしくはテルルなどのメタロイド元素、または希ガス元素を含まない。
【0101】
本明細書で使用される場合、「誘導体」という用語は、親化合物(例えば、本明細書で開示される化合物)の構造に由来し、その構造が本明細書で開示される構造に十分に類似し、その類似性に基づいて、特許請求対象の化合物と同じもしくは類似の活性および有用性を示すか、または前駆体として、特許請求対象の化合物と同じもしくは類似の活性および有用性を誘導することが当業者によって予期されるであろう化合物を意味する。例示的な誘導体としては、親化合物の塩、エステル、アミド、エステルまたはアミドの塩、およびN-オキシドが挙げられる。
【0102】
本明細書で説明される化合物は、1つ以上の二重結合を含有し、したがって、潜在的にシス/トランス(E/Z)異性体、ならびに他の立体配座異性体を生じることができる。反対の内容が記載されない限り、本開示は、すべてのそのような考えられる異性体、ならびにそのような異性体の混合物を含む。
【0103】
反対の内容が記載されない限り、実線のみで示され楔または破線で示されない化学結合を有する式は、各考えられる異性体、例えば、各エナンチオマーおよびジアステレオマー、ならびにラセミまたはスケールミック混合物などの異性体の混合物を企図している。本明細書で説明される化合物は、1つ以上の不斉中心を含有し、したがって、潜在的にジアステレオマーおよび光学異性体を生じることができる。反対の内容が記載されない限り、本開示は、すべてのこのような考えられるジアステレオマーに加えてそのラセミ混合物、その実質的に純粋な分解エナンチオマー、すべての考えられる幾何異性体、およびその医薬的に許容される塩を含む。立体異性体の混合物ならびに単離された特定の立体異性体も含まれる。このような化合物を調製するために使用される合成手順の経過中に、または当業者に知られているラセミ化もしくはエピマー化手順を使用する際に、このような手順の生成物は、立体異性体の混合物であり得る。
【0104】
多くの有機化合物が、平面偏光の面を回転させ能力を有する光学活性形態で存在する。光学活性化合物を説明する際、そのキラル中心の周りの分子の絶対配置を示すために、接頭語DおよびLまたはRおよびSが使用される。接頭語dおよびlまたは(+)および(-)は、化合物による面偏光の回転のサインを示すために用いられ、(-)またはlは、化合物が左旋性であることを意味する。(+)またはdが接頭に来る化合物は、右旋性である。所与の化学構造において、立体異性体と呼ばれるこれらの化合物は、互いに重ね合わせることができない鏡像であること以外は同一である。特定の立体異性体は、エナンチオマーとも称されることができ、このような異性体の混合物はしばしば、エナンチオマー混合物と呼ばれる。エナンチオマーの50:50混合物は、ラセミ混合物と称される。本明細書で説明される化合物の多くは、1つ以上のキラル中心を有することができ、そのため、異なるエナンチオマー形態で存在し得る。所望の場合、キラル炭素は、アスタリスク(*)で示され得る。開示される式でキラル炭素への結合が直線で示されている場合、キラル炭素の(R)および(S)両方の配置、したがってそのエナンチオマーおよび混合物の両方が式に包含される。当技術分野で使用する場合、キラル炭素の周囲の絶対配置を特定することが所望される場合、キラル炭素への結合の一方は、くさび形(平面より上にある原子との結合)として示されることができ、他方は、一連またはくさび形の短い平行線(平面より下にある原子との結合)として示されることができる。Cahn-Ingold-Prelogシステムを使用して、(R)または(S)配置をキラル炭素に割り当てることができる。
【0105】
本明細書で説明される化合物は、その天然同位体存在量の原子および非天然存在量の両方で原子を含む。開示される化合物は、その同位体標識または同位体置換化合物と同一であるが、1つ以上の原子が、自然界で典型的に見られる原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられているという事実による化合物であり得る。本開示の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、それぞれ、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、35S、18F、および36Clなどの水素、炭素、窒素、酸素、硫黄、フッ素、および塩素の同位体が挙げられる。化合物はさらに、そのプロドラッグを含み、前述の同位体および/または他の原子の他の同位体を含有する当該化合物または当該プロドラッグの医薬的に許容される塩は、本開示の範囲内にある。本開示のある特定の同位体標識化合物、例えは、3Hおよび14Cなどの放射性同位体が組み込まれるものは、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化、すなわち、3H、および炭素-14、すなわち、14Cの同位体は、それらの調製の容易さおよび検出可能性のために特に好ましい。さらに、重水素、すなわち、2Hなどのより重い同位体との置換は、さらなる代謝安定性、例えば、インビボ半減期の増加または投薬量要件の低減に起因する、ある特定の治療的利点を提供することができ、したがって、いくつかの状況では好ましくあり得る。本開示の同位体標識化合物およびそのプロドラッグは、概して、非同位体標識試薬の代わりに容易に入手可能な同位体標識試薬を用いることにより、下記の手順を実行することによって、調製されることができる。
【0106】
本開示で説明される化合物は、溶媒和物として存在し得る。場合によっては、溶媒和物を調製するために使用される溶媒は、水溶液であり、次いで、溶媒和物はしばしば、水和物と称される。化合物は、水和物として存在し得、これは例えば、溶媒または水溶液からの結晶化によって得ることができる。これに関連して、1つ、2つ、3つ、または任意の数の溶媒または水分子は、本開示による化合物と組み合わせて溶媒和物および水和物を形成することができる。反対の内容が記載されない限り、本開示は、すべてのこのような考えられる溶媒和物を含む。
【0107】
「共結晶」という用語は、非共有結合性相互作用を通して安定性を得る、2つ以上の分子の物理的会合を意味する。この分子複合体の1つ以上の構成要素が、結晶格子内の安定した枠組みを提供する。ある特定の事例では、ゲスト分子は、無水物または溶媒和物として結晶格子に組み込まれる。例えば、“Crystal Engineering of the Composition of Pharmaceutical Phases.Do Pharmaceutical Co-crystals Represent a New Path to Improved Medicines?”Almarasson,O.,et al.,The Royal Society of Chemistry,1889-1896,2004を参照されたい。共結晶の例としては、p-トルエンスルホン酸およびベンゼンスルホン酸が挙げられる。
【0108】
化学物質は、多形形態または修飾と称される異なる秩序状態で存在する固体を形成することが知られている。多形物質の異なる修飾は、その物理的特性が大きく異なり得る。本開示による化合物は、異なる多形形態で存在することができ、特定の修飾が準安定であることが可能である。反対の内容が記載されない限り、本開示は、すべてのこのような考えられる多形形態を含む。
【0109】
本明細書で開示されるある特定の材料、化合物、組成物、および構成要素は、商業的に入手されるか、または当業者に広く知られている技法を使用して容易に合成されることができる。例えば、開示される化合物および組成物を調製する際に使用される出発材料および試薬は、Aldrich Chemical Co.,(Milwaukee,Wis.)、Acros Organics(Morris Plains,N.J.)、Fisher Scientific(Pittsburgh,Pa.)、もしくはSigma(St.Louis,Mo.)などの商業的供給業者から入手可能であるか、または当業者に知られている方法により、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,Volumes 1-17(John Wiley and Sons,1991)、Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,Volumes 1-5 and Supplementals(Elsevier Science Publishers,1989)、Organic Reactions,Volumes 1-40(John Wiley and Sons,1991)、March’s Advanced Organic Chemistry,(John Wiley and Sons,4th Edition)、およびLarock’s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.,1989)などの参考文献に記載された手順に従って調製されるかのいずれかである。
【0110】
別段の明記がない限り、本明細書に記載されたいかなる方法も、そのステップが特定の順序で実施されることを要件として解釈されるようには決して意図されていない。したがって、方法の請求項は、実際には、そのステップによって従うべき順序を挙げているわけではなく、または請求項もしくは説明で、ステップが特定の順序に限定されることを別様に具体的に記載するものでもなく、いかなる点においても順序が推論されることは決して意図されていない。このことは、ステップまたは操作フローの配置に関する論理的事項、文法的な構成もしくは句読法に由来する平易な意味、および明細書内で説明される実施形態の数またはタイプを含めた、解釈のための任意の考えられる非明示的な基盤についても当てはまる。
【0111】
本開示の組成物を調製するために使用される構成要素、ならびに本明細書で開示される方法内で使用される組成物自体が開示される。これらおよび他の材料は、本明細書に開示され、これらの材料の組み合わせ、サブセット、相互作用、群などが開示される場合、これらの化合物の様々な個別および集合的組み合わせならびに順列のそれぞれの具体的な参照は、明示的に開示されることができないが、それぞれが本明細書に具体的に企図および記載されることを理解されたい。例えば、特定の化合物が開示および論じられ、化合物を含む複数の分子に対してなされ得る複数の修飾が論じられる場合、具体的に企図されるものは、反対の内容が記載されない限り、可能である化合物および修飾のありとあらゆる組み合せおよび順列である。したがって、分子A、B、およびCのクラス、ならびに分子D、E、およびFのクラスが開示され、組み合せ分子の例A~Dが開示される場合、各々が個別に挙げられない場合でさえも、各々が個別かつ集合的に企図され、組み合わせA~E、A~F、B~D、B~E、B~F、C~D、C~E、およびC~Fが開示されることを意味する。同様に、これらの任意のサブセットまたは組み合せも開示される。したがって、例えば、A~E、B~F、およびC~Eの部分群が開示されると見なされるであろう。この概念は、本開示の組成物を作製および使用する方法におけるステップを含むが、これらに限定されない、本出願のすべての態様に適用される。したがって、実施することができる様々な追加のステップが存在する場合、これらの追加のステップの各々が、本開示の方法の任意の特定の実施形態または実施形態の組み合せとともに実施され得ると理解されたい。
【0112】
本明細書で開示される組成物がある特定の機能を有することを理解されたい。本明細書では、開示される機能を実施するためのある特定の構造的要件が開示され、開示される構造に関連する同じ機能を実施することができる様々な構造が存在し、これらの構造が典型的には同じ結果を達成するであろうことを理解されたい。
【0113】
本明細書では、ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)を阻害し、DHODHの阻害によって治療され得る疾患または障害に対して治療的または臨床的有用性を有し得る、化合物が説明される。また、本明細書では、開示される化合物を合成する方法も説明される。また、本明細書では、開示される化合物をそれを必要とする対象に投与する方法も説明される。いくつかの態様では、対象は、がん、T細胞増殖に関連する障害もしくは疾患、または移植片対宿主病などのDHODH活性に関連する疾患または障害を有し得る。本開示の他の組成物、化合物、方法、特徴、および利点は、以下の図面および詳細な説明、ならびに実施例を検討すれば、当業者には明らかであるか、または明らかになるであろう。すべてのそのような追加の組成物、化合物、特徴、および利点は、本説明内に含まれ、本開示の範囲内であることが意図されている。
【0114】
化合物。
様々な態様では、開示される化合物は、がん、移植片対宿主病、およびT細胞増殖に関連する障害などの様々な臨床状態で治療薬剤としての用途を有する、ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼの阻害剤として有用な6-置換-2-([1,1’-ビフェニル]-4-イル)キノリン-4-カルボン酸類似体である。
【0115】
本明細書に開示されるものは、下記構造によって表される式を有する化合物であって、
式中、R
1が、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの1つが、構造:-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
40によって表される式を有する群から選択され、A
1が、-O-および-NR
50から選択され、R
50が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、A
2が、-O-および-NR
60から選択され、R
60が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、A
3が、-O-および-NR
70から選択され、R
70は、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、R
20が、ハロゲン、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、-C1-C10アルキルアミノ、-C1-C10アルコキシ、-(CH
2)
nCy
1、および-(CH
2)
nAr
1から選択され、nが、1、2、および3から選択される整数であり、Cy
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたC3-C10シクロアルキル基またはC2-C9ヘテロシクロアルキル基であり、Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたフェニル基であり、R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、-C1-C10アルカンジイル、-C1-C10ハロアルカンジイル、-C1-C10アミノアルカンジイル、および-C1-C10ヒドロキシアルカンジイルから選択され、R
40が、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10アミノアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、-(CH
2)
nCy
1、および-(CH
2)
nAr
1から選択され、nが、1、2、および3から選択される整数であり、Cy
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたC3-C10シクロアルキル基またはC2-C9ヘテロシクロアルキル基であり、Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたフェニル基であり、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの4つが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのうちの少なくとも1つが水素ではないという条件で、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10ハロアルキル、C1-C10アミノアルキル、およびC1-C10ヒドロキシアルキルから選択される、化合物、またはその医薬的に許容される塩である。
【0116】
本明細書に開示されるものは、下記構造によって表される式を有する化合物であって、
式中、R
1が、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの1つが、構造:-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
40によって表される式を有する群から選択され、A
1が、-O-および-NR
50から選択され、R
50が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、A
2が、-O-および-NR
60から選択され、R
60が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、A
3が、-O-および-NR
70から選択され、R
70が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、R
20が、ハロゲン、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、-C1-C10アルキルアミノ、および-C1-C10アルコキシから選択され、R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、-C1-C10アルカンジイル、-C1-C10ハロアルカンジイル、-C1-C10アミノアルカンジイル、および-C1-C10ヒドロキシアルカンジイルから選択され、R
40が、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10アミノアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、および-(CH
2)
nAr
1から選択され、nが、1、2、および3から選択される整数であり、Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたフェニル基であり、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの4つが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのうちの少なくとも1つが水素ではないという条件で、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10ハロアルキル、C1-C10アミノアルキル、およびC1-C10ヒドロキシアルキルから選択される、化合物、またはその医薬的に許容される塩である。
【0117】
本明細書に開示されるものは、下記構造によって表される式を有する化合物であって、
式中、R
1が、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの1つは、構造:-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
41によって表される式を有する群から選択され、A
1が、-O-および-NR
50から選択され、R
50が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、A
2が、-O-および-NR
60から選択され、R
60が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、A
3が、-O-および-NR
70から選択され、R
70が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、R
20が、ハロゲン、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、-C1-C10アルキルアミノ、および-C1-C10アルコキシから選択され、R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、-C1-C10アルカンジイル、-C1-C10ハロアルカンジイル、-C1-C10アミノアルカンジイル、および-C1-C10ヒドロキシアルカンジイルから選択され、R
40が、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10アミノアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、および-(CH
2)
nAr
1から選択され、nが、1、2、および3から選択される整数であり、Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたフェニル基であり、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの4つが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのうちの少なくとも1つが水素ではないという条件で、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10ハロアルキル、C1-C10アミノアルキル、およびC1-C10ヒドロキシアルキルから選択される、化合物、またはその医薬的に許容される塩である。
【0118】
いくつかの態様では、R6a、R6b、R6c、およびR6dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、およびC1-C10ハロアルキルから選択されることができる。別の態様では、R6aおよびR6bは、独立して、水素およびハロゲンから選択される。さらに別の態様では、R6aは、フルオロであるか、またはR6bは、フルオロであるか、もしくはそれらの組み合わせである。別の態様では、R6cおよびR6dは、水素であり得る。
【0119】
他の態様では、本明細書に開示されるものは、構造:
またはそれらの組み合わせを有する式によって表される化合物である。
【0120】
他の態様では、本明細書に開示されるものは、構造:
またはそれらの部分群を有する式によって表される化合物である。
【0121】
他の態様では、本明細書に開示されるものは、構造:
またはそれらの組み合せを有する式によって表される化合物である。
【0122】
また、治療的有効量の開示される化合物、またはその医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される担体とを含む、医薬組成物も開示される。
【0123】
様々な態様では、本明細書では、開示される化合物が、さらにその生物学的等価物を含むことが企図されている。「生物学的等価物」という用語は、ほぼ等しい分子形状および体積、ほぼ同じ電子の分布を保有し、類似の物理的および生物学的特性を示す化合物または基を指す。そのような等価物の例としては、(i)フッ素対水素、(ii)オキソ対チア、(iii)ヒドロキシル対アミド、(iv)カルボニル対オキシム、(v)カルボキシレート対テトラゾールが挙げられる。そのような生物学的等価物の置換えの例は、文献で見出されることができ、そのような文献の例には、(i)Burger A,Relation of chemical structure and biological activity(Medicinal Chemistry Third ed.,Burger A,ed.;Wiley-Interscience;New York,1970,64-80)、(ii)Burger,A.;“Isosterism and bioisosterism in drug design”;Prog.Drug Res.1991,37,287-371、(iii)Burger A,“Isosterism and bioanalogy in drug design”,Med.Chem.Res.1994,4,89-92、(iv)Clark R D,Ferguson A M,Cramer R D,“Bioisosterism and molecular diversity”,Perspect.Drug Discovery Des.1998,9/10/11,213-224、(v)Koyanagi T,Haga T,“Bioisosterism in agrochemicals”,ACS Symp.Ser.1995,584,15-24、(vi)Kubinyi H,“Molecular similarities.Part 1.Chemical structure and biological activity”,Pharm.Unserer Zeit 1998,27,92-106、(vii)Lipinski C A.;“Bioisosterism in drug design”;Annu.Rep.Med.Chem.1986,21,283-91、(viii)Patani G A,LaVoie E J,“Bioisosterism:A rational approach in drug design”,Chem.Rev.(Washington,D.C.)1996,96,3147-3176、(ix)Soskic V,Joksimovic J,“Bioisosteric approach in the design of new dopaminergic/serotonergic ligands”,Curr.Med.Chem.1998,5,493-512、(x)Thornber C W,“Isosterism and molecular modification in drug design”,Chem.Soc.Rev.1979,8,563-80が挙げられる。
【0124】
さらなる態様では、生物学的等価体は、電子の周辺層が実質的に同一と見なされ得る、原子、イオン、または分子である。生物学的等価体という用語は、通常、分子全体自体と対照的に、全体的な分子の一部分を意味するために使用される。生物学的等価性の置換えは、第1の生物学的等価体の生物学的活性を維持するか、またはわずかに修飾することを期待して、ある生物学的等価体を使用して別のものを置き換えることを伴う。したがって、この場合の生物学的等価体は、類似のサイズ、形状、および電子密度を有する原子または原子の群である。エステル、アミド、またはカルボン酸の好ましい生物学的等価体は、水素結合許容性のための2つの部位を含有する化合物である。一実施形態では、エステル、アミド、またはカルボン酸の生物学的等価体は、任意選択的に置換された1H-イミダゾリル、任意選択的に置換されたオキサゾリル、1H-テトラゾリル、[1,2,4]トリアゾリル、または任意選択的に置換された[1,2,4]オキサジアゾリルなどの5員単環式へテロアリール環である。
【0125】
様々な態様では、開示される化合物はさらに、その同位体標識または同位体置換されたバリアント、すなわち、説明されている化合物と同一であるが、1つ以上の原子が、自然界で典型的に見られる原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられているという事実による化合物を含むことが企図されている。本開示の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、それぞれ、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、35S、18F、および36Clなどの水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素の同位体が挙げられる。化合物はさらにそのプロドラッグを含み、前述の同位体および/または他の原子の他の同位体を含有する当該化合物または当該プロドラッグの医薬的に許容される塩は、本開示の範囲内にある。本開示のある特定の同位体標識化合物、例えは、3Hおよび14Cなどの放射性同位体が組み込まれるものは、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化、すなわち、3H、および炭素-14、すなわち、14Cの同位体は、それらの調製の容易さおよび検出可能性のために特に好ましい。さらに、重水素、すなわち、2Hなどのより重い同位体との置換は、さらなる代謝安定性、例えば、インビボ半減期の増加または投薬量要件の低減に起因する、ある特定の治療的利点を提供することができ、したがって、いくつかの状況では好ましくあり得る。本開示の同位体標識化合物およびそのプロドラッグは、概して、非同位体標識試薬の代わりに容易に入手可能な同位体標識試薬を用いることにより、下記の手順を実行することによって、調製されることができる。
【0126】
様々な態様では、開示される化合物は、少なくとも1つの不斉中心を保有することができ、それらのラセミ体の形態で、純粋なエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの形態で、もしくはこれらのエナンチオマーおよび/もしくはジアステレオマーの混合物の形態で存在し得る。立体異性体は、任意の割合の混合物で存在し得る。いくつかの態様では、これが可能であることを条件として、開示される化合物は、互変異性体の形態で存在し得る。
【0127】
したがって、それ自体知られている方法を使用して、例えば、1つ以上のキラル中心を保有し、ラセミ体として生じる、開示される化合物を、光学異性体、すなわち、エナンチオマーまたはジアステレオマーに分離することができる。この分離は、キラル相上のカラム分離によって、または光学活性溶媒からの再結晶によって、または光学活性酸もしくは塩基を用いて、または光学活性アルコールなどの光学活性試薬を用いて誘導体化し、続いて、残基を切断することによって、もたらされることができる。
【0128】
様々な態様では、開示される化合物は、共結晶の形態であり得る。「共結晶」という用語は、非共有結合性相互作用を通して安定性を得る、2つ以上の分子の物理的会合を意味する。この分子複合体の1つ以上の構成要素が、結晶格子内の安定した枠組みを提供する。ある特定の事例では、ゲスト分子は、無水物または溶媒和物として結晶格子に組み込まれる。例えば、“Crystal Engineering of the Composition of Pharmaceutical Phases.Do Pharmaceutical Co-crystals Represent a New Path to Improved Medicines?”Almarasson,O.,et.al.,The Royal Society of Chemistry,1889-1896,2004を参照されたい。好ましい共結晶としては、p-トルエンスルホン酸およびベンゼンスルホン酸が挙げられる。
【0129】
「医薬的に許容される共結晶」という用語は、製剤の他の成分に適合し、そのレシピエントに有害ではないものを意味する。
【0130】
さらなる態様では、開示される化合物は、溶媒和物として、詳細には開示される化合物の水和物として単離されることができ、これは例えば、溶媒または水溶液からの結晶化によって得られることができる。これに関連して、1つ、2つ、3つ、または任意の数の溶媒和物または水分子は、本開示による化合物と組み合わせて溶媒和物および水和物を形成することができる。
【0131】
開示される化合物は、無機または有機酸に由来する塩の形態で使用することができる。医薬的に許容される塩としては、開示される化合物中に存在する酸性基または塩基性基の塩が挙げられる。好適な医薬的に許容される塩としては、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウムまたはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウムまたはマグネシウム塩、および好適な有機リガンドで形成された塩、例えば、4級アンモニウム塩を含む、塩基付加塩が挙げられ、これらは、薬物化合物を好適な医薬的に許容される塩基と反応させることによって同様に調製され得る。塩は、本開示の化合物の最終単離および精製の間にインサイチュで、または最終単離の後に、開示される化合物の2級もしくは3級アミンなどの遊離塩基機能を好適な無機もしくは有機酸と反応させることによって、または開示される化合物のカルボン酸などの遊離酸機能を好適な無機もしくは有機塩基と反応させることによって、調製されることができる。
【0132】
酸付加塩は、開示される化合物の最終単離および精製の間にインサイチュで、または1つ以上の窒素基を含む部分を好適な酸と反応させることによって、調製されることができる。様々な態様では、医薬的に許容される酸付加塩を形成するために採用され得る酸としては、塩酸、硫酸、およびリン酸などの無機酸、ならびにシュウ酸、マレイン酸、コハク酸、およびクエン酸などの有機酸が挙げられる。さらなる態様では、塩としては、限定されるものではないが、以下がさらに挙げられる:塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、ジグルコン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩(イセチオン酸塩)、ニコチン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、重炭酸塩、ウンデカン酸塩、およびパモ酸塩(すなわち、1,1’-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトエート)。また、塩基性窒素含有基は、塩化、臭化、およびヨウ化メチル、エチル、プロピル、およびブチルなどの低級ハロゲン化アルキル、硫化ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミルなどの硫化ジアルキル、塩化、臭化、およびヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステアリルなどの長鎖ハロゲン化物、臭化ベンジルおよびフェネチルなどのハロゲン化アラルキル、ならびにその他などの薬剤を用いて4級化されることができる。
【0133】
塩基付加塩は、開示される化合物の最終的な単離および精製の間にインサイチュで、または別々に、カルボン酸部分を、医薬的に許容される金属カチオンの水酸化物、炭酸塩、もしくは重炭酸塩などの好適な塩基と、またはアンモニア、または有機1級、2級、もしくは3級アミンと反応させることによって、調製されることができる。医薬的に許容される塩としては、限定されるものではないが、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム塩、および同等物などのアルカリおよびアルカリ土類金属に基づくカチオン、ならびに無毒性アンモニウム、4級アンモニウム、およびアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン、および同等物を含む、アミンカチオンが挙げられる。塩基付加塩の形成のために有用な他の代表的な有機アミンとしては、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、および同等物が挙げられる。さらなる態様では、医薬的に許容される塩の調製で使用され得る塩基としては、以下のものが挙げられる:アンモニア、L-アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、水酸化カルシウム、コリン、デアノール、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2-(ジエチルアミノ)-エタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-メチル-グルカミン、ヒドラバミン、1H-イミダゾール、L-リジン、水酸化マグネシウム、4-(2-ヒドロキシエチル)-モルホリン、ピペラジン、水酸化カリウム、1-(2-ヒドロキシエチル)-ピロリジン、2級アミン、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、トロメタミン、および水酸化亜鉛。
【0134】
開示される化合物は、分解分子の構成要素として好都合に利用されることができる。したがって、様々な態様では、開示される化合物は、タンパク質分解標的化複合体または標的化されたタンパク質分解複合体内のリガンド、リンカー、または隣接する化学構造として使用することができる。例えば、タンパク質分解標的化キメラ(PROTAC:Proteolysis Targeting Chimera)技術は、現代の薬物開発プログラムで現状直面する課題の多くに対処する潜在可能性を備えた急速に台頭つつある代替的な療法戦略である。PROTAC技術は、プロテアソームによるユビキチン化および除去のために標的タンパク質を動員する小分子を採用する(例えば、Bondeson and Crews,Annu Rev Pharmacol Toxicol.2017 Jan 6;57:107-123、Lai et al.Angew Chem Int Ed Engl.2016 Jan 11;55(2):807-810、およびPCT出願第PCT/US2018/061573号を参照されたい)。
【0135】
さらなる態様では、開示される化合物はさらに、タンパク質分解標的化キメラ(PROTAC)との結合を含み、それによって、細胞内ユビキチン-プロテアソームシステムとの相互作用を提供し、標的タンパク質を選択的に分解することができる。例えば、いくつかの事例では、いずれか1つ以上の化合物が、タンパク質分解機能を有する組成物、キメラ、融合物、または複合体を形成するために利用されることができる。いくつかの例示的な複合体としては、タンパク質標的化キメラ(PROTAC)またはデグロニミドを挙げることができる。当業者によって理解されるように、そのような複合体は、タンパク質分解に関する細胞プロセスを合体して、または組み合わせて特定の標的タンパク質にすることが可能であり、細胞機構および標的タンパク質は、リガンド、リンカー、または隣接する化学構造によって複合体化される。
【0136】
化合物を作製する方法。
一態様では、本開示は、ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)の阻害剤として有用な化合物を作製する方法に関し、この化合物は、DHODH機能不全に関連する臨床的状態、疾患、および障害、ならびにDHODHが関与するその他の疾患の治療で有用であり得る。一態様では、本開示は、開示される合成操作に関する。さらなる態様では、開示される化合物は、本明細書に記載の合成方法の生成物を含む。さらなる態様では、開示される化合物は、本明細書に記載の合成方法によって産生された化合物を含む。またさらなる態様では、本開示は、治療的有効量の開示される方法の生成物と、医薬的に許容される担体とを含む、医薬組成物を含む。またさらなる態様では、本開示は、開示される化合物のうちのいずれかの少なくとも1つの化合物または開示される方法の少なくとも1つの生成物を医薬的に許容される担体または希釈剤と組み合わせることを含む、医薬品を製造するための方法を含む。
【0137】
本開示の化合物は、文献で知られているか、実験セクションで例示されているか、または当業者には明らかである他の標準的な操作に加えて、開示されるスキームに示されるような反応を用いることによって調製されることができる。以下の実施例は、本開示がより十分に理解されるように提供され、例示的なものに過ぎず、限定的なものとして解釈されるべきではない。明確性のため、複数の置換基が本明細書で開示される定義下で許容される場合、置換基がより少ない例が示され得る。
【0138】
各開示される方法がさらに、追加のステップ、操作、および/または構成要素を含み得ることが企図されている。また、いずれか1つ以上のステップ、操作、および/または構成要素が、任意選択的に本開示から省略され得ることも企図されている。開示される方法が開示される化合物を提供するために使用することができることを理解されたい。また、開示される方法の生成物が開示される組成物、キット、および用途で用いることができることも理解されたい。
【0139】
一態様では、本開示の置換6-置換-2-([1,1’-ビフェニル]-4-イル)キノリン-4-カルボン酸類似体は、以下に示されるような合成スキームによって一般的に調製されることができる。
ステップ1(Suzuki-Miyaura反応)。
ステップ2(Pfitzinger反応)。
【0140】
化合物は、一般的な形態で表され、置換基は本明細書の他の箇所での化合物の説明に記述される通りである。より具体的な例が下記に記載される。
ステップ1(Suzuki-Miyaura反応)。
ステップ2(Pfitzinger反応)。
【0141】
一態様では、本開示の化合物、例えば、式5の化合物は、上記に示されるような2段階反応で調製されることができる。簡潔に述べると、式5の化合物の合成は、式1および2の化合物の反応を伴うステップ1で開始して、式3の化合物を生じさせる。式1の化合物、すなわち、4-ハロ置換フェノン類似体、例えば、3-フルオロ-4-ブロモアセトフェノン、および式2、すなわち、適切に置換されたフェニルボロン酸、例えば、4-エトキシフェニルボロン酸は、商業的供給源から入手されることができるか、または文献に記載される方法に従って当業者によって容易に調製されることができる。例えば、3-フルオロ-4-ブロモフェノンおよび4-エトキシフェニルボロン酸の両方が市販されている。式1および2の化合物の反応は、典型的には、反応が完了することを確実にするために、好適な溶媒、例えば、1-プロパノール中で約25:1~約1:1の式1の化合物対式2の化合物のモル比において、酢酸パラジウムおよびトリフェニルホスフィンの存在下で、好適な温度、例えば、約75℃~約200℃において、好適な期間にわたって、例えば、約10分~約2時間実行される。次いで、反応物は、好適な温度、例えば、室温に冷却され、次いで、例えば、約0℃までさらに冷却され、濾過によって収集され得る好適な結晶を得る。生成物を単離する他の好適な方法が、当業者に明らかであろう。
【0142】
ステップ2では、ステップ1から単離された式3の化合物は、式4の化合物と反応され、上記に示されるような式5の所望の開示される化合物を生じさせる。簡潔に述べると、適切なイサチンの混合物、すなわち、式4の化合物、例えば、5-フルオロイサチン(5-フルオロインドリン-2,3-ジオン)、および好適な塩基、例えば、水酸化カリウム水溶液(33%)が、穏やかに撹拌および加熱される。この溶液に、式4の化合物に対してほぼ等モルの量の式3の化合物、例えば、1-(4’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オン、および好適な溶媒のスラリーが、スラリー、例えば、エタノールを調製するために使用される。次いで、反応混合物は、反応が完了することを確実にするために、好適な温度、例えば、還流または約70℃~約200℃まで、好適な期間にわたって、例えば、約10分~約3時間加熱される。次いで、反応物は、好適な温度、例えば、室温まで冷却され、次いで、例えば、約0℃までさらに冷却され、濾過によって収集され得る好適な結晶を得る。生成物を単離する他の好適な方法が、当業者に明らかであろう。生成物はまた、残留溶媒が存在する場合、例えば、当該技術分野で既知の方法によって、さらに精製され得る。
【0143】
医薬組成物。
様々な態様では、本開示は、治療的有効量の少なくとも1つの開示される化合物、開示方法の少なくとも1つの生成物、またはそれらの医薬的に許容される塩を含む、医薬組成物に関する。本明細書で使用される場合、「医薬的に許容される担体」とは、医薬的に許容される希釈剤、防腐剤、抗酸化剤、可溶化剤、乳化剤、着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味料、香味および芳香剤、ならびにアジュバントのうちの1つ以上を意味する。開示される医薬組成物は、単位剤形で好都合に提示され、薬学および製薬学の分野で周知の方法のうちのいずれかによって調製されることができる。
【0144】
さらなる態様では、開示される医薬組成物は、活性成分としての治療的有効量の少なくとも1つの開示される化合物、開示される方法の少なくとも1つの生成物、またはそれらの医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される担体と、任意選択的に1つ以上の他の治療薬剤と、任意選択的に1つ以上のアジュバントとを含む。開示される医薬組成物には、経口、経直腸、局所、経肺、経鼻、および非経口投与のために好適なものが含まれるが、任意の所与の場合における最も好適な経路は、特定の宿主、ならびに活性成分が投与される状態の性質および重症度に依存する。さらなる態様では、開示される医薬組成物は、経口的に、経鼻的に、経吸入を介した、非経口的に、がん近傍で、経粘膜的に、経皮的に、筋肉内に、静脈内に、皮内に、皮下に、腹腔内に、心室内に、頭蓋内に、および腫瘍内に、投与を可能にするように製剤化されることができる。
【0145】
本明細書で使用される場合、「非経口投与」は、ボーラス注射または注入、ならびに静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、被膜下、くも膜下、脊髄内、硬膜外、および胸骨内注射および注入による投与を含む。
【0146】
様々な態様では、本開示はまた、医薬的に許容される担体または希釈剤と、活性成分として、治療的有効量の開示される化合物、開示される作製方法の生成物、医薬的に許容される塩、その水和物、その溶媒和物、その多形体、またはその立体化学的異性体形態とを含む、医薬組成物にも関する。さらなる態様では、開示される化合物、開示される作製方法の生成物、医薬的に許容される塩、その水和物、その溶媒和物、その多形体、もしくはその立体化学的異性体形態、またはそれらの任意の部分群もしくは組み合せは、投与目的のために様々な医薬形態に製剤化されることができる。
【0147】
医薬的に許容される塩は、医薬的に許容される無毒性の塩基または酸から調製されることができる。治療使用のために、開示される化合物の塩は、対イオンが医薬的に許容される塩である。しかしながら、医薬的に許容されない酸および塩基の塩もまた、例えば、医薬的に許容される化合物の調製または精製において用途を見出し得る。医薬的に許容されるかどうかにかかわらず、すべての塩が、本開示によって企図されている。医薬的に許容される酸および塩基付加塩は、開示される化合物が形成することがかのうな治療的に活性な無毒性の酸および塩基付加塩形態を含むように意図されている。
【0148】
様々な態様では、酸性基または部分、例えば、カルボン酸基を含む、開示される化合物は、医薬的に許容される塩を調製するために使用することができる。例えば、そのような開示される化合物は、好適な無機または有機塩基を用いた処理を含む、単離ステップを含むことができる。場合によっては、最初に医薬的に許容されない塩として反応混合物から化合物を単離し、次いで、酸性試薬を用いた処理によって後者を単純に遊離酸化合物に戻るように変換し、続いて、遊離酸を医薬的に許容される塩基付加塩に変換することが、実際的には望ましくあり得る。これらの塩基付加塩は、従来的な技法を使用して、例えば、対応する酸性化合物を所望の薬理学的に許容されるカチオンを含有する水溶液で処理し、次いで、得られた溶液を好ましくは減圧下で蒸発乾固させることにより、容易に調製されることができる。代替的に、それらはまた、酸性化合物の低級アルカノール溶液および所望のアルカリ金属アルコキシドを一緒に混合し、次いで、前述と同じ方式で得られた溶液を蒸発乾固させることによって、調製されることもできる。
【0149】
塩基化合物の医薬的に許容される塩基付加塩を調製するために使用され得る塩基は、無毒性の塩基付加塩、すなわち、アルカリ金属カチオン(例えば、リチウム、カリウム、およびナトリウム)、アルカリ土類金属カチオン(例えば、カルシウムおよびマグネシウム)を含有する塩、アンモニウム、またはN-メチルグルカミン-(メグルミン)、低級アルカノールアンモニウム、および他のそのような有機アミンの塩基などの他の水溶性アミン付加塩を形成し得るものである。さらなる態様では、医薬的に許容される無毒性の有機塩基に由来するものとしては、1級、2級、および3級アミン、ならびに自然発生および合成置換アミンなどの環式アミンおよび置換アミンが挙げられる。様々な態様では、そのような薬学的に許容される有機非毒性塩基としては、限定されるものではないが、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、4つのブチルアミン異性体のうちのいずれか、ベタイン、カフェイン、コリン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ-n-ブチルアミン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、キヌクリジン、ピリジン、キノリン、およびイソキノリン、ベンザチン、N-メチル-D-グルアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピぺリジン、グルカミン、グルコサミン、メチルグルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピぺリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、ヒドラバミン塩、ならびに例えば、ヒスチジン、アルギニン、リシン、および同等物などのアミノ酸を伴う塩が挙げられる。前述の塩形態は、酸を用いた処理により、遊離酸形態に戻るように変換されることができる。
【0150】
様々な態様では、プロトン化可能基または部分、例えば、アミノ基を含む、開示される化合物は、医薬的に許容される塩を調製するために使用することができる。例えば、そのような開示される化合物は、好適な無機または有機酸を用いた処理を含む単離ステップを含み得る。場合によっては、最初に医薬的に許容されない塩として反応混合物から化合物を単離し、次いで、塩基性試薬を用いた処理によって後者を単純に遊離塩基化合物に戻るように変換し、続いて、遊離塩基を医薬的に許容される酸付加塩に変換することが、実際的には望ましくあり得る。これらの酸付加塩は、従来的な技法を使用して、例えば、対応する塩基性化合物を所望の薬理学的に許容されるカチオンを含有する水溶液で処理し、次いで、得られた溶液を好ましくは減圧下で蒸発乾固させることにより、容易に調製されることができる。代替的に、それらはまた、開示される化合物の遊離塩基形態を好適な医薬的に許容される無毒性の無機または有機酸で処理することにより、調製されることもできる。
【0151】
医薬的に許容される酸付加塩を調製するために使用され得る酸は、無毒性の酸付加塩、すなわち、対応する無機および有機酸から形成された薬理学的に許容されるアニオンを含有する塩を形成することができる酸である。例示的であるが非限定的な無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、および同等物が挙げられる。例示的であるが非限定的な有機酸としては、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、パモン酸、パントテン酸、コハク酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸、および同等物が挙げられる。さらなる態様では、酸付加塩は、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、および酒石酸から形成されたアニオンを含む。
【0152】
実際的には、本開示の化合物またはその医薬的に許容される塩は、活性成分として、従来的な医薬配合技法に従って医薬担体と密接に混和して組み合わせられることができる。担体は、投与、例えば、経口または非経口(静脈内を含む)投与のために所望される調製形態に応じて幅広い種類の形態をとることができる。したがって、本開示の医薬組成物は、所定量の活性成分をそれぞれ含有する、カプセル、カシェ剤、または錠剤などの経口投与に好適な別個の単位として提示されることができる。さらに、組成物は、粉末として、顆粒として、溶液として、水性液体中の懸濁液として、非水性液体として、水中油型乳剤として、または油中水型乳剤として提示されることができる。上記で挙げた一般的な剤形に加えて、本開示の化合物および/またはその医薬的に許容される塩は、制御放出手段および/または送達デバイスによって投与されることもできる。組成物は、薬学の方法のうちのいずれかによって調製されることができる。概して、そのような方法としては、活性成分を1つ以上の必要な成分を構成する担体と会合させるステップを含む。概して、組成物は、活性成分を液体担体もしくは微粉固体担体またはこの両方と一様にまたは密接に混合することによって調製される。次いで、生成物は、好都合に整形して所望の体裁にすることができる。
【0153】
前述の医薬組成物を単位剤形で製剤化することは、投与を容易にし、投薬量を均一にするために特に有利である。本明細書で使用される場合、「単位剤形」という用語は、単位要約量として好適な物理的に別個の単位を指し、各単位は、必要とされる医薬担体とともに所望の治療効果をもたらすように計算された活性成分の所定量を含む。すなわち、「単位剤形」は、患者または患者に薬物を投与する人物が、その中に用量全体が含有された単一の容器またはパッケージを開封することができ、2つ以上の容器またはパッケージからのいかなる構成要素も一緒に混合する必要がないように、すべての活性および不活性成分が好適なシステム内で組み合わせられる、単一用量を意味するように解釈される。単位剤形の典型例は、経口投与用の錠剤(分割錠またはコーティング錠を含む)、カプセル、または丸薬、注射用溶液または懸濁液のための単回用量バイアル、直腸投与用の坐薬、粉末パケット、ウェハース、およびそれらの複数の分離物(segregated multiples)である。この単位剤形リストは、いかなる形においても限定的であるようには意図されておらず、単に単位剤形の典型例を表すように意図されている。
【0154】
本明細書で開示される医薬組成物は、活性成分としての本開示の化合物(またはその医薬的に許容される塩)と、医薬的に許容される担体と、任意選択的に1つ以上の追加の治療薬剤とを含む。様々な態様では、開示される医薬組成物は、医薬的に許容される担体と、開示される化合物またはその医薬的に許容される塩とを含むことができる。さらなる態様では、開示される化合物またはその医薬的に許容される塩は、1つ以上の他の治療的活性化合物と組み合わせて医薬組成物に含まれることもできる。本発明の組成物には、経口、直腸、局所、および非経口(皮下、筋肉内、および静脈内を含む)投与に好適な組成物が含まれるが、任意の所与の場合における最も好適な経路は、特定の宿主、ならびに活性成分が投与される状態の性質および重症度に依存するであろう。医薬組成物は、単位剤形で好都合に提示され、薬学の分野で周知されている任意の方法によって調製されることができる。
【0155】
本明細書に記載される材料および方法に有用な剤形を作製するための技法および組成物は、例えば、以下の参考文献:Modern Pharmaceutics,Chapters 9 and 10(Banker & Rhodes,Editors,1979)、Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets(Lieberman et al.,1981)、Ansel,Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms 2nd Edition(1976)、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.(Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985)、Advances in Pharmaceutical Sciences(David Ganderton,Trevor Jones,Eds.,1992)、Advances in Pharmaceutical Sciences Vol 7.(David Ganderton,Trevor Jones,James McGinity,Eds.,1995)、Aqueous Polymeric Coatings for Pharmaceutical Dosage Forms(Drugs and the Pharmaceutical Sciences,Series 36(James McGinity,Ed.,1989)、Pharmaceutical Particulate Carriers:Therapeutic Applications:Drugs and the Pharmaceutical Sciences,Vol 61(Alain Rolland,Ed.,1993)、Drug Delivery to the Gastrointestinal Tract(Ellis Horwood Books in the Biological Sciences.Series in Pharmaceutical Technology;J.G.Hardy,S.S.Davis,Clive G.Wilson,Eds.)、Modern Pharmaceutics Drugs and the Pharmaceutical Sciences,Vol 40(Gilbert S.Banker,Christopher T.Rhodes,Eds.)に記載されている。
【0156】
本明細書に記載される化合物は、典型的には、意図される投与形態に関して、および従来の医薬の慣例と一致して好適に選択される、好適な医薬用希釈剤、賦形剤、増量剤、または担体(本明細書では医薬的に許容される担体、または担体と称される)と混合して投与される。送達可能な化合物は、経口、直腸、局所、静脈内注射、または非経口投与に好適な形態であろう。担体には、固体または液体が含まれ、担体のタイプは、使用される投与タイプに基づいて選択される。化合物は、化合物の既知の量を有する投薬量として投与され得る。
【0157】
投与を容易にするため、経口投与は、好ましい剤形とすることができ、錠剤およびカプセルは、固体の医薬用担体が明らかに用いられる場合には最も有利な経口用剤形に相当する。しかしながら、臨床的集団(例えば、年齢および臨床的状態の重症度)、使用される特定の開示される化合物の溶解性特性、および同等物に応じて、他の剤形が好適であり得る。したがって、開示される化合物は、丸薬、粉末、顆粒、エリキシル、チンキ、懸濁液、シロップ、および乳剤などの経口用剤形で使用することができる。経口用剤形用の組成物を調製する際は、任意の好都合な医薬媒体を用いることができる。例えば、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、防腐剤、着色剤、および同等物を使用して、懸濁液、エリキシル、および溶液などの経口用液体調製物を形成することができる一方、デンプン、糖、微結晶性セルロース、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、および同等物などの担体を使用して、粉末、カプセル、および錠剤などの経口用固体調製物を形成することができる。投与を容易にするため、固体の医薬用担体が用いられる場合は、錠剤およびカプセルが好ましい経口用投薬量単位となる。任意選択的に、錠剤は、標準的な水性または非水性技法によってコーティングされることができる。
【0158】
経口用剤形の開示される医薬組成物は、1つ以上の医薬用賦形剤および/または添加剤を含むことができる。好適な賦形剤および添加剤の非限定的な例としては、ゼラチン、原料糖または乳糖などの天然糖、レシチン、ペクチン、デンプン(例えば、トウモロコシデンプンまたはアミロース)、デキストラン、ポリビニルピロリドン、酢酸ポリビニル、アラビアガム、アルギン酸、チロース、滑石、リコポジウム、シリカゲル(例えば、コロイド)、セルロース、セルロース誘導体(例えば、セルロースヒドロキシ基が低飽和脂肪族アルコールおよび/または低飽和脂肪族オキシアルコール、例えば、メチルオキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタル酸で部分的にエーテル化されたセルロースエーテル)、脂肪酸、ならびに12~22個の炭素原子を有する脂肪酸のマグネシウム、カルシウムまたはアルミニウム塩、特に、飽和したもの(例えばステアリン酸塩)、乳化剤、油脂、特に、植物油(例えば、ピーナッツ油、ヒマシ油、オリーブ油、ゴマ油、綿実油、トウモロコシ油、小麦胚芽油、ヒマワリ種子油、ココナッツ肝油、また、各場合において任意選択的に水和される)、飽和脂肪酸C12H24O2~C18H36O2のグリセロールエステルおよびポリグリセロールエステルならびにそれらの混合物(グリセロールヒドロキシ基が、完全に、また、部分的にエステル化される可能性がある(例えば、モノ、ジ、トリグリセリド))、ポリエチレングリコールおよびそれらの誘導体などの薬学的に許容される一価もしくは多価アルコール、任意選択的にエステル化もされ得る、グリコール、グリセロール、ジエチレングリコール、ペンタクリトリトール、ソルビトール、マンニトール、および同等物などの一価脂肪族アルコール(1~20個の炭素原子)または多価アルコールを伴う脂肪族飽和または不飽和脂肪酸(2~22個の炭素原子、特に、10~18個の炭素原子)のエステル、第1級アルコール、酢酸、尿素、ベンジル安息香酸塩、ジオキソラン、グリセロホルム、テトラヒドロフルフリルアルコールを伴うクエン酸のエステル、C1-C12アルコールを伴うポリグリコールエーテル、ジメチルアセトアミド、ラクタミド、乳酸塩、エチルカルボン酸塩、シリコーン(特に、中程度の粘性のポリジメチルシロキサン)、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、および同等物が挙げられる。
【0159】
経口用剤形を調製する際に有用な他の補助物質は、架橋ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルデンプンナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、または微結晶性セルロースなどの崩壊を引き起こすもの(いわゆる崩壊剤)である。従来的なコーティング物質も、経口用剤形を生産するために使用され得る。例えば、考慮され得るコーティング物質は、アクリル酸および/もしくはメタクリル酸ならびに/またはこれらのエステルの重合物ならびに共重合物、アンモニウム基含量の低いアクリル酸およびメタクリル酸エステルの共重合物(例えば、EudragitR RS)、アクリル酸およびメタクリル酸エステルならびにトリメチルアンモニウムメタクリレートの共重合物(例えば、EudragitR RL)、ポリ酢酸ビニル、脂肪、油、ワックス、脂肪アルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートまたはアセテートスクシネート、セルロースアセテートフタレート、デンプンアセテートフタレートおよびポリビニルアセテートフタレート、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースフタレート、メチルセルローススクシネート、-フタレートスクシネート、ならびにメチルセルロースフタル酸半エステル、ゼイン、エチルセルロースならびにエチルセルローススクシネート、セラック、グルテン、エチルカルボキシエチルセルロース、エタクリレート-マレイン酸無水物コポリマー、マレイン酸無水物-ビニルメチルエーテルコポリマー、スチロール-マレイン酸共重合物、2-エチル-ヘキシル-アクリレートマレイン酸無水物、クロトン酸-酢酸ビニルコポリマー、グルタミン酸/グルタミン酸エステルコポリマー、カルボキシメチルエチルセルロースグリセロールモノオクタノエート、セルロースアセテートスクシネート、ポリアルギニン、および同等物である。
【0160】
開示される経口用剤形でコーティング物質として考慮され得る可塑化剤は、クエン酸および酒石酸エステル(アセチル-トリエチルシトレート、アセチルトリブチル-、トリブチル-、トリエチル-シトレート)、グリセロールおよびグリセロールエステル(グリセロールジアセテート、-トリアセテート、アセチル化モノグリセリド、ヒマシ油)、フタル酸エステル(ジブチル-、ジアミル-、ジエチル-、ジメチル-、ジプロピル-フタレート)、ジ-(2-メトキシ-または2-エトキシエチル)-フタレート、エチルフタリルグリコレート、ブチルフタリルエチルグリコレート、およびブチルグリコレート、アルコール(プロピレングリコール、様々な鎖長のポリエチレングリコール)、アジピン酸塩(アジピン酸ジエチル、ジ-(2-メトキシ-または2-エトキシエチル)-アジペート、ベンゾフェノン、セバシン酸ジエチルおよびジブチル、コハク酸ジブチル、酒石酸ジブチル、ジエチレングリコールジプロピオネート、エチレングリコールジアセテート、ジブチレート、ジプロピオネート、リン酸トリブチル、トリブチリン、ポリエチレングリコールソルビタンモノオレエート(ポリソルベート50などのポリソルベート)、ソルビタンモノオレエート、および同等物である。
【0161】
さらに、好適な結合剤、滑沢剤、崩壊剤、着色剤、香味剤、流動誘導剤、および融解剤が、担体として含まれ得る。用いられる医薬用担体は、例えば、固体、液体、または気体であり得る。固体担体の例としては、限定されるものではないが、乳糖、白土、スクロース、グルコース、メチルセルロース、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール、ソルビトールタルク、デンプン、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マグネシウム、およびステアリン酸が挙げられる。液体担体の例には、糖シロップ、ピーナッツ油、オリーブ油、および水がある。気体担体の例としては、二酸化炭素および窒素が挙げられる。
【0162】
様々な態様では、結合剤としては、例えば、デンプン、ゼラチン、グルコースまたはベータ乳糖などの天然糖、トウモロコシ甘味料、アカシア、トラガカント、またはアルギン酸ナトリウムなどの天然および合成ゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックス、および同等物を挙げることができる。これらの剤形で使用される滑沢剤としては、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、および同等物が挙げられる。さらなる態様では、崩壊剤としては、例えば、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガム、および同等物を挙げることができる。
【0163】
様々な態様では、固体剤形などの経口用剤形は、標的化可能な薬物担体またはプロドラッグとしてのポリマーに結合している開示される化合物を含むことができる。薬物の制御放出を達成する際に有用である好適な生分解性ポリマーとしては、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸およびポリグリコール酸のコポリマー、カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアシレートならびにヒドロゲル、好ましくは共有結合的に架橋したヒドロゲルが挙げられる。
【0164】
錠剤は、活性成分を、錠剤製造に好適な無毒性の医薬的に許容される賦形剤と混和した状態で含有し得る。これらの賦形剤は、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤、トウモロコシデンプンまたはアルギン酸などの造粒剤および崩壊剤、デンプン、ゼラチン、またはアカシアなどの結合剤、ならびにステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルクなどの滑沢剤であり得る。錠剤は、コーティングされない場合があるか、または消化管内の分解および吸収を遅延させ、それによって、長期間にわたる持続作用を提供するために、既知の技法によってコーティングされ得る。
【0165】
開示される化合物を含有する錠剤は、任意選択的に1つ以上の補助成分またはアジュバントを用いて、圧縮または成形によって調製されることができる。圧縮錠剤は、好適な機械で、任意選択的に結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、表面活性剤、または分散剤と混合した、粉末または顆粒などの流動性形態の活性成分を圧縮することにより、調製されることができる。成形錠剤は、不活性希釈液で湿らせた粉末化合物の混合物を好適な機械で成形することによって作製されることができる。
【0166】
様々な態様では、錠剤などの固体の経口用剤形は、胃で容易に分解することを防止するために腸溶コーティングでコーティングされることができる。様々な態様では、腸溶コーティング剤としては、限定されるものではないが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メタクリル酸-メタクリル酸エステルコポリマー、ポリビニルアセテート-フタレート、およびセルロースアセテートフタレートが挙げられる。Akihiko Hasegawa“Application of solid dispersions of Nifedipine with enteric coating agent to prepare a sustained-release dosage form”Chem.Pharm.Bull.33:1615-1619(1985)を参照されたい。様々な腸溶性コーティング材料が、試験に基づいて選択され、溶解時間、コーティング厚さ、および直径破砕強度の好ましい組み合わせを有するように最初から設計された腸溶性コーティング剤形を達成し得る(例えば、S.C.Porter et al.“The Properties of Enteric Tablet Coatings Made From Polyvinyl Acetate-phthalate and Cellulose acetate Phthalate”,Pharmacol.22:42p(1970)を参照)。さらなる態様では、腸溶コーティングは、ヒドロキシプロピル-メチルセルロースフタレート、メタクリル酸-メタクリル酸エステルコポリマー、ポリビニルアセテート-フタレート、およびセルロースアセテートフタレートを含み得る。
【0167】
様々な態様では、経口用剤形は、水溶性または水不溶性の担体を含む固体分散体であり得る。水溶性または水不溶性の担体の例としては、限定されるものではないが、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチル-セルロース、ホスファチジルコリン、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、カルボキシメチルセルロース、またはヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、またはステアリン酸が挙げられる。
【0168】
様々な態様では、経口用剤形は、経口摂取されか、または代替的に洗口剤もしくは含嗽剤として投与されるものを含む、液体剤形であり得る。例えば、液体剤形には、水性懸濁液の製造に好適な賦形剤と混合した活性材料を含有する水性懸濁液が含まれ得る。加えて、油性懸濁液は、植物油、例えば、落花生油、オリーブ油、ゴマ油、もしくはココナッツ油に、または流動パラフィンなどの鉱油に活性成分を懸濁させることにより、製剤化され得る。油性懸濁液は、様々な賦形剤も含有し得る。また、本開示の医薬組成物は、甘味剤および香味剤などの賦形剤も含有し得る、水中油型乳剤の形態をとってもよい。
【0169】
溶液または懸濁液の調製のために、例えば、水、特に、無菌水、または生理学的に許容される有機溶媒、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1,2-プロピレングリコール、ポリグリコール、およびこれらの誘導体、脂肪アルコール、グリセロールの部分エステルなどのアルコール、油(例えば、ピーナッツ油、オリーブ油、ゴマ油、アーモンド油、ヒマワリ油、ダイズ油、ヒマシ油、ウシ蹄油)、パラフィン、ジメチルスルホキシド、トリグリセリド、および同等物を使用することが可能である。
【0170】
飲用溶液などの液体剤形の場合、以下の物質が安定剤または可溶化剤として使用され得る:低級脂肪族の2~4個の炭素原子を有する1価または多価アルコール、例えば、エタノール、n-プロパノール、グリセロール、分子量200~600のポリエチレングリコール(例えば、1~40%水溶液)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、1,2-プロピレングリコール、有機アミド、例えば、アンモニアまたは1級、2級、もしくは3級C1-C4アミンもしくはC1-C4ヒドロキシアミンを有する脂肪族C1-C6カルボン酸のアミド、例えば、尿素、ウレタン、アセトアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、2~6個の炭素原子を有する低級脂肪族アミンおよびジアミン、例えば、エチレンジアミン、ヒドロキシエチルテオフィリン、トロメタミン(例えば、0.1~20%水溶液として)、脂肪族アミノ酸。
【0171】
調製の際、開示される液体剤形は、以下の非限定的な例などの可溶化剤および乳化剤を含むことができる:ポリビニルピロリドン、ソルビタントリオレエートなどのソルビタン脂肪酸エステル、レシチンなどのホスファチド、アカシア、トラガカント、ポリオキシエチル化ソルビタンモノオレエートおよび他のソルビタンのエトキシル化脂肪酸エステル、ポリオキシエチル化脂肪、ポリオキシエチル化オレオトリグリセリド、リノール化(linolizated)オレオトリグリセリド、脂肪アルコール、アルキルフェノール、もしくは脂肪酸のポリエチレンオキシド凝縮生成物、また、1-メチル-3-(2-ヒドロキシエチル)イミダゾリドン-(2)。この文脈において、ポリオキシエチル化とは、問題の物質がポリオキシエチレン鎖を含有することを意味し、その重合化の程度は、一般的に、2~40、特に、10~20となる。この種類のポリオキシエチル化物質は、例えば、ヒドロキシル基含有化合物(例えば、オレイン酸ラジカルを含有する化合物などのモノもしくはジグリセリドまたは不飽和化合物)のエチレンオキシドとの反応(例えば、1モルのグリセリド当たり40モルのエチレンオキシド)によって得られ得る。オレオトリグリセリドの例には、オリーブ油、ピーナッツ油、ヒマシ油、ゴマ油、綿実油、トウモロコシ油がある。また、Dr.H.P.Fiedler“Lexikon der Hillsstoffe fur Pharmazie,Kostnetik und angrenzende Gebiete”1971,pages 191-195も参照されたい。
【0172】
様々な態様では、液体剤形はさらに、防腐剤、安定化剤、緩衝物質、食味補正剤、甘味料、着色料、抗酸化剤、および複合体形成剤、ならびに同等物含むことができる。例えば、考慮され得る複合体形成剤は、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、およびこれらの塩などのキレート形成剤である。
【0173】
任意選択的に、液体剤形を生理学的に許容される塩基または緩衝剤でおよそ6~9のpH範囲に安定化させることが必要であり得る。可能な限り中性またはわずかに塩基性のpH値(最大pH8)であることが好ましいと考えられる。
【0174】
開示される液体剤形、非経口注射形態、または静脈内注射可能形態における開示される化合物の溶解性および/または安定性を向上させるために、α-、β-、もしくはγ-シクロデキストリン、またはそれらの誘導体、特に、ヒドロキシアルキル置換シクロデキストリン、例えば、2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、またはスルホブチル-β-シクロデキストリンを用いることが有利であり得る。また、アルコールなどの共溶媒は、医薬組成物中の本開示による化合物の溶解性および/または安定性を改善し得る。
【0175】
様々な態様では、開示される液体剤形、非経口用注射形態、または静脈内注射用形態はさらに、小型単層ベシクル、大型単層ベシクル、および多層ベシクルリポソームなどの送達システムを含むことができる。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミン、またはホスファチジルコリンなどの様々なリン脂質から形成されることができる。
【0176】
本開示の医薬組成物は、静脈内、筋肉内、または皮下投与などの非経口投与などの注射に好適である。注射用の医薬組成物は、水中の活性化合物の溶液または懸濁液として調製されることができる。例えば、ヒドロキシプロピルセルロースなどの好適な界面活性剤が含まれ得る。また、分散液は、グリセロール中、液体ポリエチレングリコール中、および油中のそれらの混合物中でも調製されることができる。さらに、微生物の有害な成長を防止するために防腐剤が含まれ得る。
【0177】
非経口投与に好適な本開示の医薬組成物としては、無菌水性もしくは油性溶液、懸濁液、または分散液を挙げることができる。さらに、組成物は、そのような無菌注射用溶液または分散液の即時調製のために無菌粉末の形態をとることができる。いくつかの態様では、最終的な注射用形態は、無菌であり、シリンジで使用するために有効に流動性でなければならない。医薬組成物は、製造条件および貯蔵条件下で安定性であるべきであり、したがって、好ましくは、細菌および真菌などの微生物の汚染作用から守られるべきである。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコール)、植物油、ならびにそれらの好適な混合物を含有する溶媒または分散媒であり得る。
【0178】
例えば、担体が食塩溶液、グルコース溶液、または食塩水およびグルコース溶液の混合物を含む、注射用溶液を調製することができる。注射用懸濁液も調製され得、この場合、適切な液体担体、懸濁化剤、および同等物が用いられ得る。いくつかの態様では、開示される非経口製剤は、約0.01~0.1M、例えば、約0.05Mのリン酸緩衝液を含むことができる。さらなる態様では、開示される非経口用製剤は、約0.9%の食塩水を含むことができる。
【0179】
様々な態様では、開示される非経口用医薬組成物は、水性または非水性の溶液、懸濁液、および乳剤などの医薬的に許容される担体を含むことができる。非水性溶媒の例には、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油などの植物油、およびオレイン酸エチルなどの注射可能な有機エステルがある。水性担体としては、限定されるものではないが、水、アルコール/水性溶液、乳剤、または食塩水および緩衝媒体を含む懸濁液が挙げられる。非経口用ビヒクルとしては、マンニトール、正常血清アルブミン、塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース、デキストロースおよび塩化ナトリウム、乳酸リンゲル、ならびに固定油を挙げることができる。静注用ビヒクルとしては、液体および栄養補充液、リンゲルデキストロースに基づくものなどなどの電解質補充液、ならびに同等物を挙げることができる。抗微生物薬、抗酸化剤、照合剤(collating agent)、不活性ガスなどの防腐剤および他の添加剤も存在し得る。さらなる態様では、開示される非経口用医薬組成物は、等張性および化学的安定性を強化する物質などの微量の添加物、例えば、緩衝剤および防腐剤を含有し得る。また、使用直前に液体形態調製物に変換されることが意図されている固体形態の調製物の注射用医薬組成物も企図されている。さらに、製剤を対象または患者の血液と等張にするために他のアジュバントを含むことができる。
【0180】
本明細書で上述されている医薬組成物に加えて、開示される化合物は、デポー調製物として製剤化されることもできる。このような長期作用型製剤は、(例えば、皮下もしくは筋肉内の)植え込みによって、または筋肉内注射によって投与されることができる。したがって、例えば、化合物は、好適なポリマー材料もしくは疎水性材料(例えば、許容される油中の乳剤として)またはイオン交換樹脂を用いて、またはやや難溶の誘導体として、例えば、やや難溶の塩として調製されることができる。
【0181】
本開示の医薬組成物は、局所投与に好適な形態をとることができる。本明細書で使用される場合、「局所適用」という語句は、生物学的表面上への投与を意味し、生物学的表面としては、例えば、皮膚領域(例えば、手、前腕、肘、脚、顔、爪、肛門、および生殖器領域)または粘膜が挙げられる。適切な担体、および任意選択的に、本明細書で下記に詳述されるように組成物に含まれ得る他の成分を選択することにより、本開示の組成物は、典型的には局所適用に用いられる任意の形態に製剤化され得る。局所用医薬組成物は、クリーム、軟膏、ペースト、ゲル、ローション、ミルク、懸濁液、エアロゾル、スプレー、泡沫、散布粉剤、パッド、およびパッチの形態をとることができる。さらに、組成物は、経皮デバイスでの使用に好適な形態をとることができる。これらの製剤は、従来的な処理方法を介し、本開示の化合物またはその医薬的に許容される塩を利用して調製されることができる。一例として、クリームまたは軟膏は、化合物の約5重量%~約10重量%の親水性材料および水を一緒に混合して、所望の軟度を有するクリームまたは軟膏を生成することができる。
【0182】
経皮投与に好適な組成物において、担体は、任意選択的に、浸透促進剤および/または好適な湿潤剤を含み、これらは任意選択的に、わずかな比率の任意の性質を有する好適な添加剤と組み合わせられ、その添加剤は、皮膚に顕著に有害な影響を導入しない。当該添加剤は、皮膚への投与を容易にし得、および/または所望の組成物を調製するために有用であり得る。これらの組成物は、様々な方法で、例えば、経皮パッチとして、スポットオンとして、軟膏として投与され得る。
【0183】
軟膏は、典型的にはワセリンまたは石油誘導体に基づいた、半固体調製物である。使用される特定の軟膏基剤は、所与の製剤用に選択された活性薬剤にとって最適な送達を提供し、好ましくは他の所望の特徴(例えば、軟化)も提供する基剤である。他の担体またはビヒクルと同様に、軟膏基剤は、不活性、安定性、非刺激性、および非感作性であるべきである。Remington:The Science and Practice of Pharmacy,19th Ed.,Easton,Pa.:Mack Publishing Co.(1995),pp.1399-1404に説明されるように、軟膏塩基は、油性塩基、乳化可能塩基、乳剤塩基、および水溶性塩基の4つのクラスにグループ化され得る。油性軟膏基剤としては、例えば、植物油、動物から得られる脂肪、および石油から得られる半固体炭化水素が挙げられる。乳化性軟膏基剤は、吸収性軟膏基剤としても知られており、水をほとんどまたは全く含有せず、例えば、ヒドロキシステアリンサルフェート、無水ラノリン、および親水性ワセリンがこれに含まれる。乳剤軟膏基剤は、油中水型(W/O)乳剤または水中油型(O/W)乳剤であり、例えば、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ラノリン、およびステアリン酸がこれに含まれる。好ましい水溶性軟膏基剤は、様々な分子量のポリエチレングリコールから調製される。
【0184】
ローションは、摩擦なしで皮膚表面に適用される調製物である。ローションは、典型的には、液体または半液体の調製物であり、活性薬剤を含めた固体粒子は、水またはアルコールの基剤中に存在する。ローションは、より流動性の組成物を適用するのが容易であるため、典型的には、広い身体領域を治療するために好ましい。ローションは、典型的には固体の懸濁液であり、しばしば水中油型の液体の油性乳剤を含む。概して、ローション中の不溶性物質は細かく分割されることが必要である。ローションは、典型的には、より良好な分散液をもたらすための懸濁化剤に加えて、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチル-セルロース、および同等物などの皮膚と接触して活性薬剤を局在化し保持するために有用な化合物を含有する。
【0185】
クリームは、水中油型または油中水型のいずれかの粘性の液体または半固体の乳剤である。クリーム基剤は、典型的には、水で洗浄可能であり、油相、乳化剤、および水相を含有する。油相は、「内部」相とも呼ばれ、概してワセリンおよび/またはセチルもしくはステアリルアルコールなどの脂肪アルコールから構成される。水相は、典型的には、必ずしも必要ではないが、体積が油相を上回り、概して保水剤を含有する。クリーム製剤中の乳化剤は、概して非イオン性、アニオン性、カチオン性、または両性の界面活性剤である。さらなる情報については、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(上記参照)を参照されたい。
【0186】
ペーストは、生体活性薬剤が好適な基剤中に懸濁している半固体剤形である。基剤の性質に応じて、ペーストは、脂肪ペーストまたは単相水性ゲルから作製されたものに分かれる。脂肪ペースト中の基剤は、概して、ワセリン、親水性ワセリン、および同等物である。単相水性ゲルから作製されたペーストは、概してカルボキシメチルセルロースまたは同等物を基剤として組み込む。さらなる情報については、Remington:The Science and Practice of Pharmacyを追加で参照されたい。
【0187】
ゲル製剤は、半固体の懸濁液タイプのシステムである。単相ゲルは、担体液体全体にわたって実質的に均一に分布した有機高分子を含有し、これは典型的には水性であるが、好ましくはアルコールおよび任意選択的に油も含有する。好ましい有機高分子、すなわち、ゲル化剤は、カルボマーポリマーのファミリーなどの架橋アクリル酸ポリマー、例えば、商品名Carbopol(商標)で商業的に入手され得るカルボキシポリアルキレンである。この文脈における他のタイプの好ましいポリマーは、ポリエチレンオキシド、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンコポリマー、およびポリビニルアルコールなどの親水性ポリマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、およびメチルセルロースなどの修飾セルロース、トラガカントおよびキサンタンガムなどのゴム、アルギン酸ナトリウム、ならびにゼラチンである。均一なゲルを調製するため、アルコールもしくはグリセリンなどの分散剤を添加することができるか、またはゲル化剤を粉砕、機械的混合、もしくは撹拌、もしくはそれらの組み合せによって分散させることができる。
【0188】
スプレーは、概して、送達のために皮膚に噴霧することができる水性および/またはアルコール溶液中の活性薬剤を提供する。そのようなスプレーには、送達後に投与部位における活性薬剤溶液の濃縮を提供するように製剤化されたものが含まれ、例えば、スプレー溶液は、活性薬剤を溶解することができるアルコールまたは他の類似の揮発性液体から主に構成され得る。皮膚に送達されると、担体は、蒸発し、濃縮された活性薬剤が投与部位に残る。
【0189】
泡沫組成物は、典型的には、単相または多相の液体形態に製剤化され、好適な容器内で、任意選択的に、容器からの組成物の圧出を容易にする噴霧体とともに収容され、よって適用時に泡沫に変換される。他の泡沫形成技法としては、例えば、「Bag-in-a can」製剤化技法が挙げられる。このようにして製剤化された組成物は、典型的には低沸点の炭化水素、例えば、イソプロパンを含有する。そのような組成物を体温で適用および撹拌すると、加圧エアロゾル発泡システムと同様の方式でイソプロパンを蒸発させ、泡沫を生成する。泡沫は、水ベースまたは水性アルカノールであり得るが、典型的には、使用者の皮膚に適用されると迅速に蒸発し、上方の皮膚層を通して活性成分を治療部位まで推進する、高いアルコール内容物とともに製剤化される。
【0190】
皮膚パッチは、典型的には、活性薬剤を含有するリザーバが付着したバッキングを含む。リザーバは、例えば、活性薬剤または組成物が分散もしくは浸漬されるパッド、または液体リザーバであり得る。パッチは、典型的には、デバイスを処理領域に接着して固定する、前面の水透過性接着剤をさらに含む。自己接着性を有するシリコーンゴムが、代替的に使用されることができる。いずれの場合も、保護的透過層を使用して、パッチの使用前にその接着面を保護することができる。皮膚パッチはさらに、取り外し可能なカバーを含むことができ、これは保管時に保護する機能を果たす。
【0191】
本開示とともに利用され得るパッチ構成の例としては、皮膚接触接着剤内に直接薬物を含めることを特徴とする単層または多層の接着剤内薬物システムが挙げられる。そのような経皮パッチ設計において、接着剤は、パッチを皮膚に付着させるように機能するだけでなく、単一のバッキングフィルムの下に薬物およびすべての賦形剤を含有する製剤基盤としても機能する。多層接着剤内薬物パッチでは、2つの別々の接着剤内薬物層の間に膜が配置されるか、または単一のバッキングフィルムの下に複数の接着剤内薬物層が組み込まれる。
【0192】
局所適用向けの医薬組成物に好適である医薬的に許容される担体の例としては、組成物の最終形態に応じて、例えば、エマルジョン、クリーム、水溶液、油、軟膏、ペースト、ゲル、ローション、ミルク、泡沫、懸濁液、エアロゾル、および同等物の基剤として、化粧品および医学分野で使用することが周知されている担体材料が挙げられる。本開示による好適な担体の代表的な例としては、限定されるものではないが、水、液体アルコール、液体グリコール、液体ポリアルキレングリコール、液体エステル、液体アミド、液体タンパク質加水分解物、液体アルキル化タンパク質加水分解物、液体ラノリンおよびラノリン誘導体、ならびに化粧品および医薬組成物で一般的に用いられる同様の材料が挙げられる。本開示による他の好適な担体としては、限定されるものではないが、例えば、一価および多価アルコールなどのアルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、グリセロール、ソルビトール、2-メトキシエタノール、ジエチレングリコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、マンニトール、およびプロピレングリコール、ジエチルエーテルまたはジプロピルエーテルなどのエーテル、ポリエチレングリコールおよびメトキシポリオキシエチレン(分子量が200~20,000の範囲のカーボワックス)、ポリオキシエチレングリセロール、ポリオキシエチレンソルビトール、ステアロイルジアセチン、ならびに同等物が挙げられる。
【0193】
本開示の局所用組成物は、所望の場合、活性成分を含有する1つ以上の単位剤形を含有し得る、FDA承認済みキットなどのパックまたはディスペンサーデバイスで提示されることができる。ディスペンサーデバイスは、例えば、チューブを備えてもよい。パックまたはディスペンサーデバイスは、投与用の説明書が付随してもよい。パックまたはディスペンサーデバイスには、医薬品の製造、使用、または販売を規制する政府機関が規定する形式で注意書きが付属してもよく、この注意書きは、ヒトまたは獣医学的投与向けの組成物の形態について当該機関の承認を反映するものである。そのような通知は、例えば、処方薬のため、または承認された製品添付文書の米国食品医薬品局によって承認されたラベルを含み得る。医薬的に許容される担体で製剤化された本開示の局所用組成物を含む組成物も、調製され、適切な容器に入れられ、示された状態の治療についてラベル表示され得る。
【0194】
本開示によって使用され得る別のパッチシステム構成は、半透過性膜および接着剤によって剥離ライナーから分離された薬物溶液または懸濁液を含有する液体コンパートメントを含むことを特徴とする、リザーバ経皮システム設計である。このパッチシステムの接着剤構成要素は、膜と剥離ライナーとの間の連続層として、または膜の周囲の同心構成のいずれかで、組み込まれることができる。本開示によって利用され得る、さらに別のパッチシステム構成は、剥離ライナーと直接接触する薬物溶液または懸濁液を含有する半固体マトリックスを含むことを特徴とする、マトリックスシステム設計である。皮膚接着を担う構成要素は、オーバーレイに組み込まれ、半固体マトリックスの周りに同心構成を形成する。
【0195】
本開示の医薬組成物は、担体が固体である直腸投与に好適な形態をとることができる。混合物が単位用量坐薬を形成することが好ましい。好適な担体としては、ココアバターおよび当技術分野で一般的に使用される他の材料が挙げられる。坐薬は、最初に組成物を軟化または融解した担体と混合し、次に冷却し鋳型で整形することにより、好都合に形成されることができる。
【0196】
本開示の化合物および/またはその医薬的に許容される塩を含有する医薬組成物は、粉末または液体濃縮物形態をとることもできる。
【0197】
医薬組成物(または製剤)は、様々な方法でパッケージングされ得る。概して、流通のための物品は、適切な形態で医薬組成物を収容する容器を含む。好適な容器は当業者に周知されており、ボトル(プラスチックおよびガラス)、サシェ、ホイルブリスターパック、ならびに同等物などの材料がこれに含まれる。また、容器は、パッケージの内容物への不用意なアクセスを防止するために、改ざん防止集合体を含んでもよい。加えて、容器は、典型的には、容器の内容物および任意の適切な警告または指示を説明するラベルがその上に貼付されている。
【0198】
開示される医薬組成物は、所望の場合、活性成分を含有する1つ以上の単位剤形を含有し得る、パックまたはディスペンサーデバイスで提示され得る。例えば、パックは、ブリスターバックなどの金属またはプラスチックのホイルを含み得る。パックまたはディスペンサーデバイスは、投与用の説明書が付随してもよい。パックまたはディスペンサーには、医薬品の製造、使用、または販売を規制する政府機関が規定する形式で容器とともに注意書きが付属してもよく、この注意書きは、ヒトまたは獣医学的投与向けの薬物の形態について当該機関の承認を反映するものである。そのような通知は、例えば、処方薬について米国食品医薬品局によって承認されたラベル、または承認された製品添付文書であり得る。適合性の医薬用担体で製剤化された開示される化合物を含む医薬組成物も、調製され、適切な容器に入れられ、示された状態の治療についてラベル表示され得る。
【0199】
正確な投薬量および投与頻度は、当業者に周知されているように、特定の開示される化合物、開示される作製方法の生成物、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはその多形体、その水和物、その溶媒和物、その多形体、もしくはその立体化学異性体形態、治療される特定の状態および治療される状態の重症度、年齢などの投薬量が投与される対象の病歴に特異的な様々な因子、特定の対象の体重、性別、障害の程度、および全身的健康状態、ならびに個体が服用し得る他の医薬品に依存する。さらに、当該有効1日量は、治療される対象の応答に応じて、および/または本開示の化合物を処方する医師の評価に応じて、低減または増加され得る。
【0200】
投与様式に応じて、医薬組成物は、0.05~99重量%、好ましくは0.1~70重量%、より好ましくは0.1~50重量%の活性成分と、1~99.95重量%、好ましくは30~99.9重量%、より好ましくは50~99.9重量%の医薬的に許容される担体とを含み、すべてのパーセンテージは組成物の総重量に基づく。
【0201】
ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ活性の阻害を必要とする治療条件において、適切な投薬量レベルは、概して、1日当たり患者体重kg当たり約0.01~1000mgとなり、単回用量または複数回用量で投与されることができる。様々な態様では、投薬量レベルは、1日当たり約0.1~約500mg/kg、1日当たり約0.1~250mg/kg、または1日当たり約0.5~100mg/kgであろう。好適な投薬量レベルは、1日当たり約0.01~1000mg/kg、1日当たり約0.01~500mg/kg、1日当たり約0.01~250mg/kg、1日当たり約0.05~100mg/kg、または1日当たり約0.1~50mg/kgであり得る。この範囲内において、投薬量は、1日当たり0.05~0.5、0.5~5.0、または5.0~50mg/kgであり得る。経口投与については、組成物は、治療される患者の投薬量の症候的調整のために、好ましくは、1.0~1000mgの活性成分、特に、1.0、5.0、10、15、20、25、50、75、100、150、200、250、300、400、500、600、750、800、900、および1000mgの活性成分を含有する、錠剤の形態で提供される。化合物は、1日当たり1~4回、好ましくは、1日当たり1回または2回のレジメンで投与されることができる。この投薬レジメンは、最適な治療応答をもたらすように調整されることができる。
【0202】
本明細書の上記及び以下で説明されるこのような単位用量は、1日に2回以上、例えば、1日に2、3、4、5、または6回投与されることができる。様々な態様において、そのような単位用量は、1日当たり1または2回投与されることができ、これにより、70kgの成人の総投薬量は、投与1回当たり対象のkg体重当たり0.001~約15mgの範囲となる。さらなる態様では、投薬量は、投与1回当たり対象のkg体重当たり0.01~約1.5mgであり、そのような療法は、数週間または数ヵ月、場合によっては数年間に及ぶ可能性がある。しかしながら、任意の特定の患者に対する特定の用量レベルは、当業者には十分理解されるように、採用される特定の化合物の活性、治療される個体の年齢、体重、全体的健康状態、性別、及び食事、投与の時間および経路、排泄速度、過去に投与された他の薬物、治療を受けている特定の疾患の重症度を含む、様々な因子に依存することが理解されるであろう。
【0203】
典型的な投薬量は、1日1回もしくは1日に複数回服用される、1つの1mg~約100mgもしくは1mg~約300mgの錠剤、または1日に1回服用され、活性成分の含有量が比例的に高い、1つの時間放出カプセルもしくは錠剤であり得る。時間放出効果は、異なるpH値で溶解するカプセル材料によって、浸透圧によってゆっくり放出するカプセルによって、または他の任意の既知の制御放出手段によって、得ることができる。
【0204】
当業者には明らかであろうように、場合によってはこれらの範囲外の投薬量を使用することが必要であり得る。さらに、臨床医または治療する医師は、個別の患者の応答と連動して、療法をどのようにいつ開始、中断、調整、または終了するかを把握するであろうことに留意されたい。
【0205】
本開示はさらに、1つ以上の開示される化合物、生成物、または組成物を医薬的に許容される担体または希釈剤と組み合わせることを含む、哺乳類(例えば、ヒト)におけるジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ活性を変調する(例えば、ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ機能不全活性の阻害を介して治療することができる、がんまたは移植片対宿主病などの1つ以上の障害の治療)ための医薬品の製造のための方法を対象とする。したがって、一態様では、本開示はさらに、少なくとも1つの開示される化合物または少なくとも1つの開示される生成物を医薬的に許容される担体または希釈剤と組み合わせることを含む、医薬品を製造するための方法に関する。
【0206】
開示される医薬組成物はさらに、上述の病理学的または臨床的状態の治療で通常適用される、他の治療的活性化合物を含むことができる。
【0207】
開示される化合物から開示組成物を調製することができることを理解されたい。また、開示される使用方法で開示される組成物を用いることができることも理解されたい。
【0208】
既に言及されているように、本開示は、治療的有効量の開示される化合物、開示される作製方法の生成物、医薬的に許容される塩、その水和物、その溶媒和物、その多形体と、医薬的に許容される担体とを含む、医薬組成物に関する。加えて、本開示は、医薬的に許容される担体が、治療的有効量の本開示による化合物のと密接に混合されることを特徴とする、そのような医薬組成物を調製するためのプロセスに関する。
【0209】
既に言及されているように、本開示は、治療的有効量の開示される化合物、開示される作製方法の生成物、医薬的に許容される塩、その水和物、その溶媒和物、その多形体と、開示される化合物または他の薬物が有用性を有し得る疾患または状態の治療、予防、制御、改善、または低減における1つ以上の他の薬物とを含む、医薬組成物にも関し、さらに医薬の製造のためのそのような組成物の使用にも関する。また、本開示は、開示される化合物、開示される作製方法の生成物、医薬的に許容される塩、その水和物、その溶媒和物、その多形体、ならびに自己疾患、免疫および炎症疾患、破壊性骨障害、悪性新生物疾患、血管新生関連障害、ウイルス疾患、および感染性疾患を治療するのに使用することができる治療薬剤の組み合せにも関する。本開示は、医薬として使用するためのそのような組み合せにも関する。また、本開示は、その治療または予防が、開示される化合物および追加の治療薬剤の変調効果によって影響を受けるか、または促進される、ヒトを含む哺乳類における状態の治療または予防において、同時、別々、または順次使用するための組み合わされた調製物として、(a)開示される化合物、開示される作製方法の生成物、医薬的に許容される塩、その水和物、その溶媒和物、その多形体と、(b)追加の治療薬剤とを含む、生成物にも関する。そのような組み合せ又は生成物の異なる薬物は、医薬的に許容される担体または希釈剤とともに単一の調製物に組み合わせられ得るか、またはそれらは各々、医薬的に許容される担体または希釈剤とともに別々の調製物で存在し得る。
【0210】
化合物を使用する方法。
さらなる態様では、本開示は、本明細書の上記に開示されるような治療的有効量の開示される化合物または医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、治療の方法を提供する。詳細には、開示される化合物および開示される医薬組成物は、細胞、組織、または生体内のジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)活性の増加した、異常な、または機能不全レベルに関連する疾患または障害を治療する方法で使用されることができる。すなわち、開示される化合物および開示される医薬組成物は、細胞、組織、または生体内のDHODHを阻害して、ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)活性の増加した、異常な、または機能不全レベルを有すると判定または診断されている対象に臨床的または治療的利益を提供するために使用されることができる。
【0211】
開示される方法のいくつかの態様では、対象は、投与するステップの前に、治療の必要があると診断されている。開示される方法のいくつかの態様では、対象は、投与するステップの前に、DHODHの阻害により治療可能な障害がある、および/またはDHODHの阻害の必要があると診断されている。開示される方法のいくつかの態様では、対象は、投与するステップの前に、がん、T細胞増殖に関連する障害と診断されているか、または移植後の移植片対宿主病または臓器拒絶反応のリスクがあり得る。開示される方法のいくつかの態様では、対象は、投与するステップの前に、治療の必要があると同定されている。
【0212】
開示される化合物は、式Iの化合物または他の薬物が有用となる前述の疾患、障害、および状態の治療、予防、制御、改善、またはリスク低減において、薬物を一緒に組み合わせることがいずれかの薬物単体よりも安全または有効である場合、単一薬剤として、または1つ以上の他の薬物と組み合わせて使用されることができる。他の薬物は、一般的に使用される経路および量で、そのため、開示される化合物と同時または順次投与されることができる。開示される化合物が1つ以上の他の薬物と同時に使用される場合、そのような薬物および開示される化合物を含有する単位剤形の医薬組成物が好ましい。しかしながら、併用療法もまた、重複するスケジュールで投与されることができる。また、1つ以上の活性成分と開示される化合物との組み合せが、単一薬剤としてのいずれかよりも効果的であることも想定されている。
【0213】
DHODHは、ピリミジンのデノボ生合成における第4のステップを触媒する酵素である。これは、ジヒドロオロト酸(DHO)をオロト酸(ORO)に変換する。ヒトDHODHは、遍在するフラビンモノヌクレオチド(FMN)部分フラボタンパク質である。哺乳類細胞では、DHODHは、内部ミトコンドリアリーフレットで繋留され、DHOからOROへの変換を触媒し、これがデノボピリミジン生合成における律速ステップに相当する。動力学的研究は、DHOのOROへの変換のための逐次的ピンポン機構を示す(例えば、Knecht et al.,Chem.Biol.Interact.2000,124,61-76を参照)。第1の半反応は、DHOからOROへの還元を含む。電子がFMNに伝達され、FMNは酸化されてジヒドロフラビンモノヌクレオチド(FMNH2)となる。OROが酵素から解離した後、FMNH2は、ミトコンドリア内膜から動員されるユビキノン分子によって再生される。動力学的および構造的研究からは、DHO/OROおよびユビキノンにそれぞれ2つの独特の結合部位があることが明らかになっている。
【0214】
ヒトDHODHは、2つのドメイン、すなわち、拡張ループによって接続された大きなC末端ドメイン(Met78-Arg396)および小さなN末端ドメイン(Met30-Leu68)から構成される。大きなC末端ドメインは、α/βバレルフォールドとして説明するのが最良と考えられ、中央の8つの平行β鎖のバレルが8つのαへリックスに囲まれている。基質結合ポケットおよび補因子FMNに結合する部位によって形成された酸化還元部位は、この大きなC末端ドメインにある。一方、小さなN末端ドメインは、両方とも短いループによって接続された2つのαヘリックス(α1およびα2と標識される)からなる。この小さなN末端ドメインは、補因子ユビキノンの結合部位を有する。ヘリックスα1およびα2は、いわゆる疎水性パッチにおいて約10×20Å2のスロットに跨架し、そのスロットの狭い端に短いα1-α2ループがある。スロットは、α1-α2ループの近くのFMNキャビティで終わるトンネルへの入口を形成する。このトンネルは、近位の酸化還元部位に向かって狭くなり、数個の荷電または極性側鎖(Gln47、Tyr356、Thr360、およびArg136)で終わる。上記で論じられるような構造的手がかりは、動力学的研究とともに、ミトコンドリア内膜に容易に拡散することができるユビキノンが、このトンネルを使用して、酸化還元反応のためにFMN補因子に近づくことを示唆している(例えば、Baumgartner et al.,J.Med.Chem.2006,49,1239-1247参照)。
【0215】
生体内で、DHODHは、細胞成長に必要なピリミジンの合成を触媒する。DHODHの阻害は、(病的に)急速に増殖する細胞の成長を阻害し、一方で正常な速度で成長する細胞は、必要なピリミジン塩基を正常な代謝サイクルから取得し得る。免疫応答にとって最も重要な細胞タイプであるリンパ球は、その成長のためにピリミジンの合成を独占的に使用しており、DHODH阻害に対しては特に敏感に反応する。
【0216】
DHODH阻害は、リボヌクレオチドウリジン一リン酸(rUMP)の細胞レベルの減少をもたらし、よって細胞周期のGl期の増殖細胞を抑止する。デノボピリミジンヌクレオチド合成の阻害は、リンパ球がこの経路が遮断されたときにクローン増殖を経ることができないようであるという観察に鑑みれば、大きな関心対象である。リンパ球の成長を阻害する物質は、自己免疫疾患の治療にとって重要な医薬品である。
【0217】
恒常的増殖の間、DHODHに非依存的なサルベージ経路は、細胞のピリミジン塩基補充には十分と思われる。もっぱらターンオーバーが激しい細胞、特にTおよびBリンパ球が、増殖するためにデノボ経路を必要とする。これらの細胞においては、DHODH阻害は、細胞周期進行を停止し、DNA合成を抑制し、結果的に細胞増殖を抑制する。
【0218】
そのため、DHODHの阻害剤は、慢性炎症および組織破壊を引き起こす異常かつ制御不能な細胞増殖を特徴とする、ヒト疾患において有益な免疫抑制効果および抗増殖効果を示す。ヒト酵素ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)は、低分子量の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)の十分に特徴づけられた標的に相当する。
【0219】
したがって、様々な態様では、本開示は、限定されるものではないが、自己免疫疾患、免疫および炎症疾患、破壊性骨障害、がんおよび悪性新生物疾患、血管新生関連障害、ウイルス疾患、ならびに感染性疾患を含む、様々な疾患または障害を治療する方法に関する。
【0220】
さらなる態様では、本開示は、免疫学的障害、炎症性障害、がんまたは他の増殖性疾患を治療するための方法であって、そのような治療を必要とする対象に、治療的有効量の少なくとも1つの開示される化合物または少なくとも1つの開示される医薬組成物を投与することによって、DHODHの阻害を介して治療する方法に関する。
【0221】
さらなる態様では、本開示は、免疫学的障害、炎症性障害、がんまたは他の増殖性疾患を治療するための方法であって、そのような治療を必要とする患者に、治療的有効量の少なくとも1つの開示される化合物または少なくとも1つの開示される医薬組成物を、少なくとも1つの他の抗炎症薬、免疫調節薬、または抗がん剤と(同時または連続的に)組み合わせて投与することによって、DHODHの阻害を介して治療する方法に関する。
【0222】
様々な態様では、開示される化合物または開示される医薬組成物によって治療され得る自己免疫障害または疾患としては、限定されるものではないが、ループス、リウマチ性関節炎、強直性脊椎炎、糸球体腎炎、微少変化群、潰瘍性大腸炎、クローン病、アジソン病、成人スティル病、円形脱毛症、自己免疫性肝炎、自己免疫性血管浮腫、ベーチェット病、類天疱瘡およびバリアント、セリアック病、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、チャーグ・ストラウス症候群、クレスト症候群、皮膚筋炎、視神経脊髄炎、円板状ループス、線維筋痛症、巨細胞動脈炎、巨細胞心筋炎、グッドパスチャー病、エバンス症候群、自己免疫性溶血性貧血、免疫性血小板減少症、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、IgA腎症、IgG4関連硬化性疾患、若年性関節炎、若年性糖尿病、川崎病、白血球破壊性血管炎、混合性結合組織病、多発性硬化症、多巣性運動ニューロパチー、重症筋無力症、自己免疫性好中球減少症、視神経炎、末梢ニューロパチー、POEMS症候群、多発性筋炎、原発性胆汁性肝硬変、非アルコール性脂肪肝および関連する肝硬変、乾癬、強皮症、サルコイドーシス、側頭性動脈炎、血管炎、ならびにぶどう膜炎から選択されるものが挙げられる。
【0223】
さらなる態様では、開示される化合物または開示される医薬組成物によって治療され得る自己免疫疾患としては、限定されるものではないが、リウマチ性関節炎、乾癬性関節炎、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、乾癬、強直性脊椎炎、ウェゲナー肉芽腫症、多関節型若年性関節リウマチ、炎症性腸疾患、例えば、潰瘍性大腸炎およびクローン病、ライター症候群、線維筋痛症、ならびにI型糖尿病が挙げられる。
【0224】
開示される化合物または開示される医薬組成物によって治療され得る免疫疾患および炎症性疾患としては、限定されるものではないが、喘息、COPD、呼吸窮迫症候群、急性または慢性膵炎、移植片対宿主病、慢性サルコイドーシス、移植拒絶反応、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、ベーチェット症候群、結膜炎およびブドウ膜炎などの炎症性眼疾患が挙げられる。
【0225】
様々な態様では、本開示は、臓器拒絶反応の素因がある患者における臓器拒絶反応疾患を治療するか、または臓器拒絶反応を改善および/もしくは予防するための方法であって、そのような治療を必要とする患者に、治療的有効量の少なくとも1つの開示される化合物または開示される医薬組成物を投与することによって治療する方法に関する。さらなる態様では、患者は、臓器移植を受けているか、または臓器移植の必要があると診断されている。またさらなる態様では、臓器移植には、限定されるものではないが、腎臓、肝臓、皮膚、心臓、膵臓、肺、またはそれらの組み合せが含まれ得る。
【0226】
様々な態様では、本開示は、腫瘍免疫抑制の状況におけるEBVウイルスリンパ球増殖を治療するための方法に関する。さらなる態様では、EBVウイルスリンパ球増殖を治療する方法は、継続的な臓器移植維持と、また、根底にあるEBVリンパ球増殖の治療との両方を提供するものであり得る。
【0227】
開示される化合物または開示される医薬組成物によって治療され得る破壊性骨障害としては、限定されるものではないが、骨粗鬆症、変形性関節炎、および多発性骨髄腫関連骨障害が挙げられる。
【0228】
開示される化合物または開示される医薬組成物によって治療され得るがんおよび悪性新生物としては、限定されるものではないが、前立腺がん、卵巣がん、および脳がんが挙げられる。膀胱、乳房、結腸、腎臓、肝臓、小細胞肺がんを含む肺、食道、胆嚢、卵巣、膵臓、子宮頚部、甲状腺、前立腺、および扁平細胞がんを含む皮膚のがんを含む、がん、白血病、急性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、ヘアリー細胞リンパ腫、およびバーキットリンパ腫を含む、リンパ系統の造血器腫瘍、急性および慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、および前骨髄球性白血病を含む、骨髄系統の造血器腫瘍、線維肉腫および横紋筋肉腫を含む、間葉系起源の腫瘍、星細胞腫、神経芽腫、神経膠腫、および神経鞘腫を含む、中枢および末梢神経系の腫瘍、ならびに黒色腫、精上皮腫、奇形がん、骨肉腫、色素性乾皮症(xenoderoma pigmentosum)、ケラトアカントーマ(keratoctanthoma)、甲状腺濾胞がん、およびカポジ肉腫を含む、他の腫瘍。
【0229】
開示される化合物または開示される医薬組成物によって治療され得る血管新生関連障害としては、限定されるものではないが、血管腫、眼球血管新生、黄斑変性、または糖尿病性網膜症が挙げられる。
【0230】
開示される化合物または開示される医薬組成物によって治療され得るウイルス疾患としては、限定されるものではないが、HIV感染症、肝炎、およびサイトメガロウイルス感染症が挙げられる。
【0231】
開示される化合物または開示される医薬組成物によって治療され得る感染性疾患としては、限定されるものではないが、敗血症、敗血性ショック、内毒素ショック、グラム陰性敗血症、毒素ショック症候群、細菌性赤痢、およびマラリアなどの他の原虫寄生が挙げられる。
【0232】
さらなる態様では、開示される化合物または開示される医薬組成物は、アポトーシスの調節因子として作用することができ、したがって、がん(限定されるものではないが、本明細書で上述されたタイプのがんが含まれる)、ウイルス感染症(限定されるものではないが、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、エプスタイン・バーウイルス、シンドビスウイルス、およびアデノウイルスが含まれる)、HIV感染個体のAIDS発症の予防、自己免疫疾患(限定されるものではないが、全身性エリテマトーデス、自己免疫媒介性糸球体腎炎、リウマチ性関節炎、乾癬、炎症性腸疾患、および自己免疫糖尿病が含まれる)、神経変性障害(限定されるものではないが、アルツハイマー、AIDS関連認知症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、網膜色素変性、脊髄性筋萎縮症、および小脳変性症が含まれる)、骨髄異形成症候群、再生不良性貧血、心筋梗塞に関連する虚血傷害、卒中および再灌流性傷害、不整脈、アテローム性動脈硬化、毒素誘導性またはアルコール関連性肝疾患、血液疾患(限定されるものではないが、慢性貧血および再生不良性貧血が含まれる)、筋骨格系の変性疾患(限定されるものではないが、骨粗鬆症および関節炎が含まれる)、アスピリン感受性副鼻腔炎、嚢胞性線維症、多発性硬化症、腎疾患、ならびにがん疼痛の治療に有用であり得る。
【0233】
さらなる態様では、開示される化合物または開示される医薬組成物は、細胞のRNAおよびDNA合成のレベルを変調するように作用することができる。したがって、開示される化合物および開示される医薬組成物は、ウイルス感染症(限定されるものではないが、HIV、ヒトパピローマウイルス、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、エプスタイン・バーウイルス、シンドビスウイルス、およびアデノウイルスが含まれる)の治療で使用することができる。
【0234】
さらなる態様では、開示される化合物または開示される医薬組成物は、がんの化学的予防で使用することができる。化学的予防は、変異原性事象の開始を遮断することによって、または既に傷害を受けた前悪性細胞の進行を遮断するか、もしくは腫瘍再発を阻害することによってのいずれかで、浸潤がんの発生を阻害するための臨床的介入と理解されている。したがって、開示される化合物および開示される医薬組成物は、腫瘍の血管新生および転移を阻害する際に使用することができる。
【0235】
さらなる態様では、開示される化合物および開示される医薬組成物は、DHODHの阻害が有益な効果を示すことが知られている疾患の治療で、他の活性化合物と組み合わせられることもできる。
【0236】
様々な態様では、DHODHの阻害から利益を得ることができる疾患、状態、または障害としては、限定されるものではないが、免疫系関連疾患(例えば、自己免疫疾患)、炎症を伴う疾患または障害(例えば、喘息、慢性閉塞性肺疾患、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、糸球体腎炎、神経炎症性疾患、多発性硬化症、ぶどう膜炎、および免疫系の障害)、がんまたは他の増殖性疾患、肝臓疾患または障害、腎臓疾患または障害が挙げられる。
【0237】
さらなる態様では、開示される化合物および開示される医薬組成物は、移植移植片拒絶反応、同種または異種移植拒絶反応(臓器、骨髄、幹細胞、その他の細胞および組織)、および移植片対宿主病を予防するための免疫抑制薬として使用することができる。他の実施形態では、移植移植片拒絶反応は、組織または臓器移植から生じる。さらなる実施形態では、移植片対宿主病は、骨髄または幹細胞移植から生じる。
【0238】
さらなる態様では、開示される化合物および開示される医薬組成物は、限定されるものではないが、炎症、糸球体腎炎、ぶどう膜炎、肝臓疾患または障害、腎臓疾患または障害、慢性閉塞性肺疾患、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、血管炎、皮膚炎、変形性関節炎、炎症性筋疾患、アレルギー性鼻炎、腟炎、間質性膀胱炎、強皮症、骨粗鬆症、湿疹、同種または異種移植、移植拒絶反応、移植片対宿主病、角膜移植拒絶反応、エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス、増殖性ループス腎炎、I型糖尿病、肺線維症、皮膚筋炎、甲状腺炎、重症筋無力症、自己免疫性溶血性貧血、嚢胞性線維症、慢性再発性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、アレルギー性結膜炎、肝炎およびアトピー性皮膚炎、喘息、ならびにシェーグレン症候群を含む、様々な炎症性疾患の治療で使用することができる。
【0239】
さらなる態様では、開示される化合物および開示される医薬組成物は、フェルティー症候群、ウェゲナー肉芽腫症、クローン病、サルコイドーシス、スティル病、類天疱瘡、高安動脈炎、全身性硬化症、再発性多発軟骨炎、難治性IgA腎症、SAPHO2症候群(SAS)、鼻炎または嚢胞を含めたサイトメガロウイルス感染症、乾癬、IGG4疾患、および多発性骨髄腫を含む、様々な疾患の治療で使用することができる。
【0240】
さらなる態様では、開示される化合物および開示される医薬組成物は、放射線療法などの既知の抗がん治療、または細胞分裂抑制性薬剤もしくは細胞傷害性薬剤もしくは抗がん剤、例えば、限定されるものではないが、シスプラチンまたはドキソルビシンなどのDNA相互作用薬剤、エトポシドなどのトポイソメラーゼII阻害剤、CPT-11またはトポテカンなどのトポイソメラーゼI阻害剤、自然発生または合成のいずれかであるパクリタキセル、ドセタキセル、またはエポチロン(例えば、イクサベピロン)などのチューブリン相互作用薬剤、タモキシフェンなどのホルモン剤、5-フルオロウラシルなどのチミジル酸シンターゼ阻害剤、およびメトトレキサートなどの代謝拮抗薬、イレッサおよびOSI-774などの他のチロシンキナーゼ阻害剤、血管新生阻害剤、BTK阻害剤、SYK阻害剤、ITK阻害剤、PI3-キナーゼ阻害剤、FLT3阻害剤、EGF阻害剤、PAK阻害剤、VEGF阻害剤、CDK阻害剤、SRC阻害剤、c-Kit阻害剤、Her1/2阻害剤、ならびにアービタックス(EGF)およびハーセプチンハーセプチン(Her2)などの成長因子受容体を対象とするモノクローナル抗体、および他のプロテインキナーゼ調節因子とも組み合わせて、使用する(一緒にまたは順次投与する)ことができる。これらの薬剤は、ATRA、EZH2阻害剤、DNMT阻害剤、コルチコステロイド、IDH1阻害剤、IDH2阻害剤、およびビタミンCなどの分化剤と組み合わせて使用することができる。これらの薬剤は、PARP阻害剤、MDM2阻害剤、NAMPT阻害剤、およびHSP90阻害剤を含む、がん細胞のDNA損傷殺滅を強化する小分子と組み合わせて使用することができる。これらの薬剤は、限定されるものではないが、CD33、CD37、CD19、CD20、CD3、CD123、CD70、BAFFR、CD4、CD8、CD56、およびCD38を含む、免疫またはがん細胞上の細胞表面分子を標的化する抗体と組み合わせて使用することができる。これらの薬剤は、限定されるものではないが、IL1ベータ、IL6、IL10、IL21、TNFA、TNFB、およびIFNを含む、サイトカインを中和する抗体またはペプチドと組み合わせて使用することができる。これらの薬剤は、顕著なサイトカイン放出症候群および神経毒性の状況における細胞増殖を減弱するために細胞CAR-T細胞と組み合わせて使用することができる。これらの薬剤は、限定されるものではないが、CD19、CD20、CD33、CD123、CD38、およびCD37などの、二重方式でT細胞および免疫/腫瘍細胞抗原を標的化する二重特異性抗体またはペプチド分子と組み合わせて、T細胞増殖、サイトカイン産生、および神経毒性を減弱するために使用することができる。これらの薬剤は、限定されるものではないが、PD1、PDL1、CTLA4、およびLAG3などの標的に対する免疫チェックポイント阻害剤抗体によって引き起こされる、T細胞増殖および組織損傷を減弱するために使用することができる。
【0241】
さらなる態様では、開示される化合物および開示される医薬組成物を使用して治療または予防され得る疾患、障害、または状態は、DHODHを阻害することが可能であり、したがって、炎症を伴うおよび/または免疫系に関する疾患、状態、または障害の治療に有用である。このような疾患としては、限定されるものではないが、喘息、慢性閉塞性肺疾患、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、糸球体腎炎、多発性硬化症などの神経炎症性疾患、および免疫系の障害が挙げられる。
【0242】
さらなる態様では、開示される化合物および開示される医薬組成物は、例えば、慢性免疫疾患/障害、急性免疫疾患/障害、自己免疫および免疫不全疾患/傷害、炎症を伴う疾患/障害、臓器移植移植片拒絶反応および移植片対宿主病、ならびに免疫応答変化(例えば、活性過剰)を含む、免疫および免疫関連障害を治療するために使用することができる。またさらなる態様では、開示される化合物および開示される医薬組成物を使用して治療され得る他の例示的な免疫障害としては、乾癬、リウマチ性関節炎、血管炎、炎症性腸疾患、皮膚炎、変形性関節炎、喘息、炎症性筋疾患、アレルギー性鼻炎、腟炎、間質性膀胱炎、強皮症、骨粗鬆症、湿疹、同種または異種移植(臓器、骨髄、肝細胞、ならびにその他の細胞および組織(移植拒絶反応、移植片対宿主病、エリテマトーデス、炎症性疾患、I型糖尿病、肺線維症、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、甲状腺炎(例えば、橋本甲状腺炎および自己免疫甲状腺炎)重症筋無力症、自己免疫性溶血性貧血、多発性硬化症、嚢胞性線維症、慢性再発性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、アレルギー性結膜炎、およびアトピー性皮膚炎が挙げられる。
【0243】
慢性移植片対宿主病(cGVHD)は、同種造血幹細胞移植(HSCT)後の非再発死亡の主原因である(Baird K,Pavletic SZ.Curr Opin Hematol.2006;13(6):426-435、Lee SJ,Vogelsang G,Flowers ME.Biol Blood Marrow Transplant.2003;9(4):215-233、Pidala J,et al.Blood.2011;117(17):4651-4657、およびArai S,et al.Blood.2011;118(15):4242-4249)。cGVHDのための薬物療法は、主にステロイドおよびカルシニューリン阻害剤に限定されており、これらは不完全に効果的であり、感染症あらびに毒性の長期的リスクに関連している(Holler,E.Best Pract Res Clin Haematol.2007;20(2):281-294)。開示される化合物は、cGVHDの治療に使用することができる。
【0244】
キット
様々な態様では、本開示は、治療的有効量の少なくとも1つの開示される化合物、開示される化合物を作製する方法の開示される生成物、もしくはその医薬的に許容される塩、または開示される医薬組成物と、がん、宿主対移植片病、および/またはT細胞増殖に関連する障害を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤と、がん、宿主対移植片病、および/またはT細胞増殖に関連する障害を治療するための説明書とを含む、キットに関する。
【0245】
開示される化合物および/または開示される化合物を含む医薬組成物は、好都合にキットとして提示されることができ、これにより、活性または不活性成分、担体、希釈剤、および同等物あり得る、2つ以上の構成要素が、患者または患者に薬物を投与する人物による実際の剤形の調製のための説明書とともに提供される。そのようなキットは、その中に含有されるすべての必要な材料および成分とともに提供され得るか、または患者もしくは患者に薬物を投与する人物によって独立して入手されなければならない材料もしくは構成要素を使用もしくは作製するための説明書を含んでもよい。さらなる態様では、キットは、粉末形態を再構築するためのバイアル、注射用シリンジ、カスタマイズされたIV送達システム、吸入器などの、患者への単位用量の投与を補助する任意の構成要素を含むことができる。加えて、キットは、組成物の調製および投与のための説明書を含有することができる。キットは、1人の患者のための単回使用単位用量、(一定の用量で、または療法の進行に伴って個別の化合物の効力が変動し得る)特定の患者のための複数回使用として、製造されることができるか、またはキットは、複数の患者への投与に好適な複数回用量を含有し得る(「バルクパッケージング」)。キットの構成要素は、カートン、ブリスターパック、ビン、チューブ、および同等物で集合させることができる。
【0246】
さらなる態様では、開示されるキットは、1日の投与レジメンでパッケージングすることができる(例えば、カード上にパッケージング、投薬カード(dosing card)によるパッケージング、ブリスターもしくはブロー成形プラスチック上のパッケージングなど)。そのようなパッケージングによって、製品が推進され、患者の薬物レジメン遵守率が高まる。そのようなパッケージングによって、患者の混乱も減らすことができる。本開示は、使用説明書をさらに含有する、そのようなキットも特徴とする。
【0247】
さらなる態様では、本開示は、本開示の医薬組成物の成分のうちの1つ以上で満たされた1つ以上の容器を備える、医薬パックまたはキットも提供する。そのような容器に付随し得るのは、医薬品または生物学的製剤の製造、使用、または販売を規制する政府機関が規定する形式の通知書であり、この通知書は、機関によってヒト投与用の製造、使用、または販売が承認されたことを反映するものである。
【0248】
様々な態様では、開示キットは、他の構成要素と共包装、共製剤化、および/または共送達される化合物および/または生成物も含むことができる。例えば、薬物製造業者、薬物再販売業者、医師、調剤薬局、または薬剤師は、患者に送達するために、開示される化合物および/または生成物と、別の構成要素とを含む、キットを提供することができる。
【0249】
開示されるキットは、開示される作製方法、開示される使用もしくは治療方法、および/または開示される組成物とともに使用することができる。
【0250】
研究ツール
開示される化合物および医薬組成物は、DHODH活性の阻害剤または細胞増殖の阻害剤としての活性を有する。そのため、開示される化合物は、研究ツールとしても有用である。したがって、本開示の1つの態様は、本開示の化合物を研究ツールとして使用する方法であって、本開示の化合物を使用して生物学的アッセイを行うことを含む、方法に関する。本開示の化合物は、新規の化学化合物を評価するために使用することもできる。したがって、本開示の別の態様は、(a)試験化合物を用いた生物学的アッセイを行って第1のアッセイ値を提供することと、(b)ステップ(a)がステップ(b)の前、後、またはそれと同時のいずれかで行われる、本開示の化合物を用いた生物学的アッセイを行って第2のアッセイ値を提供することと、(c)ステップ(a)からの第1のアッセイ値をステップ(b)からの第2のアッセイ値と比較することとを含む、生物学的アッセイにおいて試験化合物を評価する方法に関する。例示的な生物学的アッセイとしては、インビトロDHODH酵素アッセイまたは細胞培養ベースアッセイにおける細胞増殖の測定が挙げられる。そのようなアッセイを実行するために好適な方法は、本明細書で説明されている。本開示のさらに別の態様は、臨床的状態について、生体系、例えば、モデル動物、またはDHODHタンパク質を含む生物学的試料を研究する方法であって、(a)生体系または試料を本開示の化合物と接触させることと、(b)化合物が生体系または試料にもたらす効果を決定することとを含む、方法に関する。
【0251】
態様
以下の例示的な態様の一覧は、本明細書で提供される開示内容を支持し、またこの開示内容によって支持されるものである。
【0252】
態様1.下記構造によって表される式を有する化合物であって、
式中、R
1が、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの1つが、構造:-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
40によって表される式を有する群から選択され、A
1が、-O-および-NR
50から選択され、R
50が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、A
2が、-O-および-NR
60から選択され、R
60が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、A
3が、-O-および-NR
70から選択され、R
70は、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、R
20が、ハロゲン、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、-C1-C10アルキルアミノ、-C1-C10アルコキシ、-(CH
2)
nCy
1、および-(CH
2)
nAr
1から選択され、nが、1、2、および3から選択される整数であり、Cy
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたC3-C10シクロアルキル基またはC2-C9ヘテロシクロアルキル基であり、Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたフェニル基であり、R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、-C1-C10アルカンジイル、-C1-C10ハロアルカンジイル、-C1-C10アミノアルカンジイル、および-C1-C10ヒドロキシアルカンジイルから選択され、R
40が、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10アミノアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、-(CH
2)
nCy
1、および-(CH
2)
nAr
1から選択され、nが、1、2、および3から選択される整数であり、Cy
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたC3-C10シクロアルキル基またはC2-C9ヘテロシクロアルキル基であり、Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたフェニル基であり、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの4つが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのうちの少なくとも1つが水素ではないという条件で、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10ハロアルキル、C1-C10アミノアルキル、およびC1-C10ヒドロキシアルキルから選択される、化合物、またはその医薬的に許容される塩。
態様2.下記構造によって表される式を有する化合物であって、
式中、R
1が、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの1つは、構造:-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
40によって表される式を有する群から選択され、A
1が、-O-および-NR
50から選択され、R
50が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、A
2が、-O-および-NR
60から選択され、R
60が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、A
3が、-O-および-NR
70から選択され、R
70が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、R
20が、ハロゲン、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、-C1-C10アルキルアミノ、および-C1-C10アルコキシから選択され、R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、-C1-C10アルカンジイル、-C1-C10ハロアルカンジイル、-C1-C10アミノアルカンジイル、および-C1-C10ヒドロキシアルカンジイルから選択され、R
40が、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10アミノアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、および-(CH
2)
nAr
1から選択され、nが、1、2、および3から選択される整数であり、Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたフェニル基であり、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの4つが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのうちの少なくとも1つが水素ではないという条件で、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10ハロアルキル、C1-C10アミノアルキル、およびC1-C10ヒドロキシアルキルから選択される、化合物、またはその医薬的に許容される塩。
態様3.R
1が、ハロゲン、-SF
5、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、態様1または2に記載の化合物。
態様4.R
1が、ハロゲンまたは-SF
5である、態様3に記載の化合物。
態様5.R
1が、-Fまたは-Clである、態様4に記載の化合物。
態様6.R
1が、-Fである、態様4に記載の化合物。
態様7.R
1が、-Clである、態様4に記載の化合物。
態様8.R
1が、-SF
5である、態様4に記載の化合物。
態様9.R
1が、-SF
5、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、態様2に記載の化合物。
態様10.R
1が、-SF
5である、態様9に記載の化合物。
態様11.R
1が、-CF
3および-CF
2CF
3から選択される、態様9に記載の化合物。
態様12.R
5cが、ハロゲン、C1-C7ハロアルキル、または-O(C1-C7ハロアルキル)である、態様1~11のいずれか1つに記載の化合物。
態様13.R
5cが、ハロゲンである、態様12に記載の化合物。
態様14.R
5cが、Fである、態様13に記載の化合物。
態様15.R
5cが、-OCF
3、-OCH
2CF
3、または-OCF2CF
3である、態様12に記載の化合物。
態様16.R
5cが、-OH、-O(C1-C7アルキル)、-C1-C7ヒドロキシアルキル、-O-(C1-C7ヒドロキシアルキル)、-CH2O(C1-C7アルキル)、または-(CH2)2O(C1-C7アルキル)である、態様1~15のいずれか1つに記載の化合物。
態様17.R
5cが、-O(C1-C7アルキル)、-(C1-C7アルカンジイル)-OH、-O(C1-C7アルカンジイル)-OH、-CH2O(C1-C7アルキル)、または-(CH2)2O(C1-C7アルキル)である、態様16に記載の化合物。
態様18.R
5cが、-OCH
3または-OCH2CH
3である、態様17に記載の化合物。
態様19.R
5a、R
5b、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、水素である、態様16~18のいずれか1つに記載の化合物。
態様20.R
5aが、構造:-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
40によって表される式を有する群から選択され、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、態様1~19のいずれか1つに記載の化合物。
態様21.R
5aが、R
20である、態様20に記載の化合物。
態様22.R
20が、-C2-C7アルキルアミノおよび-C2-C7アルコキシから選択される、態様20または21のいずれか1つに記載の化合物。
態様23.R
20が、ハロゲンである、態様20または21のいずれか1つに記載の化合物。
態様24.R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、ハロゲンおよび水素から選択される、態様1~23のいずれか1つに記載の化合物。
態様25.R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、水素である、態様24に記載の化合物。
態様26.R
5bが、構造:-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
40によって表される式を有する群から選択され、R
5a、R
5c、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、態様1~25のいずれか1つに記載の化合物。
態様27.R
5bが、R
20である、態様26に記載の化合物。
態様28.R
20が、-C2-C7アルキルアミノおよび-C2-C7アルコキシから選択される、態様26または27に記載の化合物。
態様29.R
20が、ハロゲンである、態様26または27に記載の化合物。
態様30.R
5a、R
5c、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、ハロゲンおよび水素から選択される、態様26~29のいずれか1つに記載の化合物。
態様31.R
5a、R
5c、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、水素である、態様30に記載の化合物。
態様32.R
5cが、構造:-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
40によって表される式を有する群から選択され、R
5a、R
5b、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、態様1~31のいずれか1つに記載の化合物。
態様33.R
5cが、R
20である、態様32に記載の化合物。
態様34.R
20が、-C2-C7アルキルアミノおよび-C2-C7アルコキシから選択される、態様32または33に記載の化合物。
態様35.R
20が、ハロゲンである、態様32または33に記載の化合物。
態様36.R
5a、R
5b、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、ハロゲンおよび水素から選択される、態様32~35のいずれか1つに記載の化合物。
態様37.R
5a、R
5b、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、水素である、態様36に記載の化合物。
態様38.R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのうちの少なくとも1つが水素ではないという条件で、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~37のいずれか1つに記載の化合物。
態様39.R
6aおよびR
6bが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様38に記載の化合物。
態様40.R
6aおよびR
6bが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様39の化合物。
態様41.R
6aおよびR
6bが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様40に記載の化合物。
態様42.R
6aおよびR
6cが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様38に記載の化合物。
態様43.R
6aおよびR
6cが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様42に記載の化合物。
態様44.R
6aおよびR
6cが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様43に記載の化合物。
態様45.R
6aおよびR
6dが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様38に記載の化合物。
態様46.R
6aおよびR
6dが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様45に記載の化合物。
態様47.R
6aおよびR
6dが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様46に記載の化合物。
態様48.R
6aが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、態様38に記載の化合物。
態様49.R
6aが、-F、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、態様38に記載の化合物。
態様50.R
6bが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、態様38に記載の化合物。
態様51.R
6aが、-F、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、態様38に記載の化合物。
態様52.R
6cおよびR
6dのそれぞれが、水素である、態様1~51のいずれかに記載の化合物。
態様53.R
6aが、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、水素である、態様1~37のいずれか1つに記載の化合物。
態様54.R
6aが、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様53に記載の化合物。
態様55.R
6aが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様54に記載の化合物。
態様56.R
6aが、-Fである、態様55に記載の化合物。
態様57.R
6bが、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6a、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、水素である、態様1~37のいずれか1つに記載の化合物。
態様58.R
6bが、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様57に記載の化合物。
態様59.R
6bが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様58に記載の化合物。
態様60.R
6bが、-Fである、態様59に記載の化合物。
態様61.R
6aおよびR
6bのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6cおよびR
6dのそれぞれが、水素である、態様1~37のいずれか1つに記載の化合物。
態様62.R
6aおよびR
6bのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様38に記載の化合物。
態様63.R
6aおよびR
6bのそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様39に記載の化合物。
態様64.R
6aおよびR
6bのそれぞれが、-Fである、態様40に記載の化合物。
態様65.R
6aおよびR
6cのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6bおよびR
6dのそれぞれが、水素である、態様1~37のいずれか1つに記載の化合物。
態様66.R
6aおよびR
6cのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様38に記載の化合物。
態様67.R
6aおよびR
6cのそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様39に記載の化合物。
態様68.R
6aおよびR
6cのそれぞれが、-Fである、態様40に記載の化合物。
態様69.R
6aおよびR
6dのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6bおよびR
6cのそれぞれが、水素である、態様1~37のいずれか1つに記載の化合物。
態様70.R
6aおよびR
6dのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様38に記載の化合物。
態様71.R
6aおよびR
6dのそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様39に記載の化合物。
態様72.R
6aおよびR
6dのそれぞれが、-Fである、態様40に記載の化合物。
態様73.R
6bおよびR
6cのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6aおよびR
6dのそれぞれが、水素である、態様1~37のいずれか1つに記載の化合物。
態様74.R
6bおよびR
6cのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様38に記載の化合物。
態様75.R
6bおよびR
6cのそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様39に記載の化合物。
態様76.R
6bおよびR
6cのそれぞれが、-Fである、態様40に記載の化合物。
態様77.R
20が、水素、-C6-C10アルキル、-C6-C10アミノアルキル、および-C6-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様78.R
20が、水素、-C6-C8アルキル、-C6-C8アミノアルキル、および-C6-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様79.R
20が、水素、-C5-C10アルキル、-C5-C10アミノアルキル、および-C5-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様80.R
20が、水素、-C5-C8アルキル、-C5-C8アミノアルキル、および-C5-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様81.R
20が、水素、-C5-C6アルキル、-C5-C6アミノアルキル、および-C5-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様82.R
20が、水素、-C4-C10アルキル、-C4-C10アミノアルキル、および-C4-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様83.R
20が、水素、-C4-C8アルキル、-C4-C8アミノアルキル、および-C4-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様84.R
20が、水素、-C4-C6アルキル、-C4-C6アミノアルキル、および-C4-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様85.R
20が、水素、-C4-C5アルキル、-C4-C5アミノアルキル、および-C4-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様86.R
20が、水素、-C3-C10アルキル、-C3-C10アミノアルキル、および-C3-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様87.R
20が、水素、-C3-C8アルキル、-C3-C8アミノアルキル、および-C3-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様88.R
20が、水素、-C3-C6アルキル、-C3-C6アミノアルキル、および-C3-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様89.R
20が、水素、-C3-C5アルキル、-C3-C5アミノアルキル、および-C3-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様90.R
20が、水素、-C3-C4アルキル、-C3-C4アミノアルキル、および-C3-C4ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様91.R
20が、水素、-C2-C10アルキル、-C2-C10アミノアルキル、および-C2-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様92.R
20が、水素、-C2-C8アルキル、-C2-C8アミノアルキル、および-C2-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様93.R
20が、水素、-C2-C6アルキル、-C3-C6アミノアルキル、および-C2-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様94.R
20が、水素、-C2-C5アルキル、-C2-C5アミノアルキル、および-C2-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様95.R
20が、水素、-C2-C4アルキル、-C2-C4アミノアルキル、および-C2-C4ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様96.R
20が、水素、-C2-C3アルキル、-C2-C3アミノアルキル、および-C2-C3ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様97.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C6-C10アルカンジイル、-C6-C10アミノアルカンジイル、および-C6-C10ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様98.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C6-C8アルカンジイル、-C6-C8アミノアルカンジイル、および-C6-C8ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様99.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C5-C10アルカンジイル、-C5-C10アミノアルカンジイル、および-C5-C10ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様100.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C5-C8アルカンジイル、-C5-C8アミノアルカンジイル、および-C5-C8ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様101.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C5-C6アルカンジイル、-C5-C6アミノアルカンジイル、および-C5-C6ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様102.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C4-C10アルカンジイル、-C4-C10アミノアルカンジイル、および-C4-C10ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様103.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C4-C8アルカンジイル、-C4-C8アミノアルカンジイル、および-C4-C8ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様104.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C4-C6アルカンジイル、-C4-C6アミノアルカンジイル、および-C4-C6ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様105.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C4-C5アルカンジイル、-C4-C5アミノアルカンジイル、および-C4-C5ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様106.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C3-C10アルカンジイル、-C3-C10アミノアルカンジイル、および-C3-C10ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様107.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C3-C8アルカンジイル、-C3-C8アミノアルカンジイル、および-C3-C8ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様108.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C3-C6アルカンジイル、-C3-C6アミノアルカンジイル、および-C3-C6ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様109.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C3-C5アルカンジイル、-C3-C5アミノアルカンジイル、および-C3-C5ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様110.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C3-C4アルカンジイル、-C3-C4アミノアルカンジイル、および-C3-C4ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様111.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C2-C10アルカンジイル、-C2-C10アミノアルカンジイル、および-C2-C10ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様112.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C2-C8アルカンジイル、-C2-C8アミノアルカンジイル、および-C2-C8ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様113.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C2-C6アルカンジイル、-C3-C6アミノアルカンジイル、および-C2-C6ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様114.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C2-C5アルカンジイル、-C2-C5アミノアルカンジイル、および-C2-C5ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様115.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C2-C4アルカンジイル、-C2-C4アミノアルカンジイル、および-C2-C4ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様116.R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、水素、-C2-C3アルカンジイル、-C2-C3アミノアルカンジイル、および-C2-C3ヒドロキシアルカンジイルから選択される、態様1~76のいずれか1つに記載の化合物。
態様117.R
40が、水素、-C6-C10アルキル、-C6-C10アミノアルキル、および-C6-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様118.R
40が、水素、-C6-C8アルキル、-C6-C8アミノアルキル、および-C6-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様119.R
40が、水素、-C5-C10アルキル、-C5-C10アミノアルキル、および-C5-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様120.R
40が、水素、-C5-C8アルキル、-C5-C8アミノアルキル、および-C5-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様121.R
40が、水素、-C5-C6アルキル、-C5-C6アミノアルキル、および-C5-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様122.R
40が、水素、-C4-C10アルキル、-C4-C10アミノアルキル、および-C4-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様123.R
40が、水素、-C4-C8アルキル、-C4-C8アミノアルキル、および-C4-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様124.R
40が、水素、-C4-C6アルキル、-C4-C6アミノアルキル、および-C4-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様125.R
40が、水素、-C4-C5アルキル、-C4-C5アミノアルキル、および-C4-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様126.R
40が、水素、-C3-C10アルキル、-C3-C10アミノアルキル、および-C3-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様127.R
40が、水素、-C3-C8アルキル、-C3-C8アミノアルキル、および-C3-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様128.R
40が、水素、-C3-C6アルキル、-C3-C6アミノアルキル、および-C3-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様129.R
40が、水素、-C3-C5アルキル、-C3-C5アミノアルキル、および-C3-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様130.R
40が、水素、-C3-C4アルキル、-C3-C4アミノアルキル、および-C3-C4ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様131.R
40が、水素、-C2-C10アルキル、-C2-C10アミノアルキル、および-C2-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様132.R
40が、水素、-C2-C8アルキル、-C2-C8アミノアルキル、および-C2-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様133.R
40が、水素、-C2-C6アルキル、-C2-C3アミノアルキル、および-C2-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様134.R
40が、水素、-C2-C5アルキル、-C2-C5アミノアルキル、および-C2-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様135.R
40が、水素、-C2-C4アルキル、-C2-C4アミノアルキル、および-C2-C4ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様136.R
40が、水素、-C2-C3アルキル、-C2-C3アミノアルキル、および-C2-C3ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~116のいずれか1つに記載の化合物。
態様137.R
50が、水素、-C6-C10アルキル、-C6-C10アミノアルキル、および-C6-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様138.R
50が、水素、-C6-C8アルキル、-C6-C8アミノアルキル、および-C6-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様139.R
50が、水素、-C5-C10アルキル、-C5-C10アミノアルキル、および-C5-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様140.R
50が、水素、-C5-C8アルキル、-C5-C8アミノアルキル、および-C5-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様141.R
50が、水素、-C5-C6アルキル、-C5-C6アミノアルキル、および-C5-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様142.R
50が、水素、-C4-C10アルキル、-C4-C10アミノアルキル、および-C4-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様143.R
50が、水素、-C4-C8アルキル、-C4-C8アミノアルキル、および-C4-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様144.R
50が、水素、-C4-C6アルキル、-C4-C6アミノアルキル、および-C4-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様145.R
50が、水素、-C4-C5アルキル、-C4-C5アミノアルキル、および-C4-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様146.R
50が、水素、-C3-C10アルキル、-C3-C10アミノアルキル、および-C3-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様147.R
50が、水素、-C3-C8アルキル、-C3-C8アミノアルキル、および-C3-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様148.R
50が、水素、-C3-C6アルキル、-C3-C6アミノアルキル、および-C3-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様149.R
50が、水素、-C3-C5アルキル、-C3-C5アミノアルキル、および-C3-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様150.R
50が、水素、-C3-C4アルキル、-C3-C4アミノアルキル、および-C3-C4ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様151.R
50が、水素、-C2-C10アルキル、-C2-C10アミノアルキル、および-C2-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様152.R
50が、水素、-C2-C8アルキル、-C2-C8アミノアルキル、および-C2-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様153.R
50が、水素、-C2-C6アルキル、-C3-C6アミノアルキル、および-C2-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様154.R
50が、水素、-C2-C5アルキル、-C2-C5アミノアルキル、および-C2-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様155.R
50が、水素、-C2-C4アルキル、-C2-C4アミノアルキル、および-C2-C4ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様156.R
50が、水素、-C2-C3アルキル、-C2-C3アミノアルキル、および-C2-C3ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様157.R
60が、水素、-C6-C10アルキル、-C6-C10アミノアルキル、および-C6-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様158.R
60が、水素、-C6-C8アルキル、-C6-C8アミノアルキル、および-C6-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様159.R
60が、水素、-C5-C10アルキル、-C5-C10アミノアルキル、および-C5-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様160.R
60が、水素、-C5-C8アルキル、-C5-C8アミノアルキル、および-C5-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様161.R
60が、水素、-C5-C6アルキル、-C5-C6アミノアルキル、および-C5-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様162.R
60が、水素、-C4-C10アルキル、-C4-C10アミノアルキル、および-C4-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様163.R
60が、水素、-C4-C8アルキル、-C4-8アミノアルキル、および-C4-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様164.R
60が、水素、-C4-C6アルキル、-C4-C6アミノアルキル、および-C4-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様165.R
60が、水素、-C4-C5アルキル、-C4-C5アミノアルキル、および-C4-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様166.R
60が、水素、-C3-C10アルキル、-C3-C10アミノアルキル、および-C3-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様167.R
60が、水素、-C3-C8アルキル、-C3-C8アミノアルキル、および-C3-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~136のいずれか1つに記載の化合物。
態様168.R
60が、水素、-C3-C6アルキル、-C3-C6アミノアルキル、および-C3-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様169.R
60が、水素、-C3-C5アルキル、-C3-C5アミノアルキル、および-C3-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様170.R
60が、水素、-C3-C4アルキル、-C3-C4アミノアルキル、および-C3-C4ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様171.R
60が、水素、-C2-C10アルキル、-C2-C10アミノアルキル、および-C2-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様172.R
60が、水素、-C2-C8アルキル、-C2-C8アミノアルキル、および-C2-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様173.R
60が、水素、-C2-C6アルキル、-C3-C6アミノアルキル、および-C2-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様174.R
60が、水素、-C2-C5アルキル、-C2-C5アミノアルキル、および-C2-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様175.R
60が、水素、-C2-C4アルキル、-C2-C4アミノアルキル、および-C2-C4ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様176.R
60が、水素、-C2-C3アルキル、-C2-C3アミノアルキル、および-C2-C3ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~156のいずれか1つに記載の化合物。
態様177.R
70が、水素、-C6-C10アルキル、-C6-C10アミノアルキル、および-C6-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様178.R
70が、水素、-C6-C8アルキル、-C6-C8アミノアルキル、および-C6-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様179.R
70が、水素、-C5-C10アルキル、-C5-C10アミノアルキル、および-C5-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様180.R
70が、水素、-C5-C8アルキル、-C5-C8アミノアルキル、および-C5-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様181.R
70が、水素、-C5-C6アルキル、-C5-C6アミノアルキル、および-C5-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様182.R
70が、水素、-C4-C10アルキル、-C4-C10アミノアルキル、および-C4-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様183.R
70が、水素、-C4-C8アルキル、-C4-C8アミノアルキル、および-C4-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様184.R
70が、水素、-C4-C6アルキル、-C4-C6アミノアルキル、および-C4-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様185.R
70が、水素、-C4-C5アルキル、-C4-C5アミノアルキル、および-C4-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様186.R
70が、水素、-C3-C10アルキル、-C3-C10アミノアルキル、および-C3-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様187.R
70が、水素、-C3-C8アルキル、-C3-C8アミノアルキル、および-C3-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様188.R
70が、水素、-C3-C6アルキル、-C3-C6アミノアルキル、および-C3-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様189.R
70が、水素、-C3-C5アルキル、-C3-C5アミノアルキル、および-C3-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様190.R
70が、水素、-C3-C4アルキル、-C3-C4アミノアルキル、および-C3-C4ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様191.R
70が、水素、-C2-C10アルキル、-C2-C10アミノアルキル、および-C2-C10ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様192.R
70が、水素、-C2-C8アルキル、-C2-C8アミノアルキル、および-C2-C8ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様193.R
70が、水素、-C2-C6アルキル、-C3-C6アミノアルキル、および-C2-C6ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様194.R
70が、水素、-C2-C5アルキル、-C2-C5アミノアルキル、および-C2-C5ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様195.R
70が、水素、-C2-C4アルキル、-C2-C4アミノアルキル、および-C2-C4ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様196.R
70が、水素、-C2-C3アルキル、-C2-C3アミノアルキル、および-C2-C3ヒドロキシアルキルから選択される、態様1~176のいずれか1つに記載の化合物。
態様197.A
1が、-O-、-NH-、-NCH
3-、-NCH
2CH
3-、-N(CH2)2CH
3-、-NCH(CH
3)2-、-N(CH2)3CH
3-、および-N(CH2)4CH
3-から選択される、態様1~196のいずれか1つに記載の化合物。
態様198.A
1が、-O-、-NH-、-NCH
3-、および-NCH
2CH
3-から選択される、態様197に記載の化合物。
態様199.A
1が、-O-である、態様197に記載の化合物。
態様200.A
1が、-NH-である、態様197に記載の化合物。
態様201.A
1が、-NCH
3-である、態様197に記載の化合物。
態様202.A
1が、-NCH
2CH
3-である、態様197に記載の化合物。
態様203.A
2が、-O-、-NH-、-NCH
3-、-NCH
2CH
3-、-N(CH2)2CH
3-、-NCH(CH
3)2-、-N(CH2)3CH
3-、および-N(CH2)4CH
3-から選択される、態様1~202のいずれか1つに記載の化合物。
態様204.A
2が、-O-、-NH-、-NCH
3-、および-NCH
2CH
3-から選択される、態様203に記載の化合物。
態様205.A
2が、-O-である、態様203に記載の化合物。
態様206.A
2が、-NH-である、態様203に記載の化合物。
態様207.A
2が、-NCH
3-である、態様203に記載の化合物。
態様208.A
2が、-NCH
2CH
3-である、態様203に記載の化合物。
態様209.A
3が、-O-、-NH-、-NCH
3-、-NCH
2CH
3-、-N(CH2)2CH
3-、-NCH(CH
3)2-、-N(CH2)3CH
3-、および-N(CH2)4CH
3-から選択される、態様1~208のいずれか1つに記載の化合物。
態様210.A
3が、-O-、-NH-、-NCH
3-、および-NCH
2CH
3-から選択される、態様209に記載の化合物。
態様211.A
3が、-O-である、態様209に記載の化合物。
態様212.A
3が、-NH-である、態様209に記載の化合物。
態様213.A
3が、-NCH
3-である、態様209に記載の化合物。
態様214.A
3が、-NCH
2CH
3-である、態様209に記載の化合物。
態様215.Ar
1が、非置換フェニル基である、態様1~214のいずれか1つに記載の化合物。
態様216.Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、1つの基で置換されたフェニル基である、態様1~214のいずれか1つに記載の化合物。
態様217.Ar
1が、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-OCH
3、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CH
2OH、-CH
3、-CH
2Cl、-CHCl
2、-CCl
3、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される1つの基で置換されたフェニル基である、態様216に記載の化合物。
態様218.Ar
1が、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される1つの基で置換されたフェニル基である、態様216に記載の化合物。
態様219.Ar
1が、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される1つの基で置換されたフェニル基である、態様216に記載の化合物。
態様220.Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、2つの基で置換されたフェニル基である、態様1~214のいずれか1つに記載の化合物。
態様221.Ar
1が、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-OCH
3、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CH
2OH、-CH
3、-CH
2Cl、-CHCl
2、-CCl
3、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される2つの基で置換されたフェニル基である、態様220に記載の化合物。
態様222.Ar
1が、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される2つの基で置換されたフェニル基である、態様220に記載の化合物。
態様223.Ar
1が、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、2つの基で置換されたフェニル基である、態様220に記載の化合物。
態様224.Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、3つの基で置換されたフェニル基である、態様1~214のいずれか1つに記載の化合物。
態様225.Ar
1が、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-OCH
3、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CH
2OH、-CH
3、-CH
2Cl、-CHCl
2、-CCl
3、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される3つの基で置換されたフェニル基である、態様224に記載の化合物。
態様226.Ar
1が、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される3つの基で置換されたフェニル基である、態様224に記載の化合物。
態様227.Ar
1が、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、3つの基で置換されたフェニル基である、態様224に記載の化合物。
態様228.式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、態様1に記載の化合物。
態様229.式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、態様1に記載の化合物。
態様230.式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、態様1に記載の化合物。
態様231.式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、態様1に記載の化合物。
態様232.式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、態様1に記載の化合物。
態様233.式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、態様1に記載の化合物。
態様234.式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、態様1に記載の化合物。
態様235.式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、態様1に記載の化合物。
態様236.式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、態様1に記載の化合物。
態様237.式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、態様1に記載の化合物。
態様238.R
1が、ハロゲン、-SF
5、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、態様228~237のいずれか1つに記載の化合物。
態様239.R
1が、ハロゲンまたは-SF
5である、態様238に記載の化合物。
態様240.R
1が、-Fまたは-Clである、態様238に記載の化合物。
態様241.R
1が、-Fである、態様238に記載の化合物。
態様242.R
1が、-Clである、態様238に記載の化合物。
態様243.R
1が、-SF
5である、態様238に記載の化合物。
態様244.R
1が、選択された-CF
3および-CF
2CF
3である、態様238に記載の化合物。
態様245.R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのうちの少なくとも1つが水素ではないという条件で、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択される、態様228~237のいずれか1つに記載の化合物。
態様246.R
6aおよびR
6bが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様245に記載の化合物。
態様247.R
6aおよびR
6bが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様246に記載の化合物。
態様248.R
6aおよびR
6bが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様247に記載の化合物。
態様249.R
6aおよびR
6cが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様245に記載の化合物。
態様250.R
6aおよびR
6cが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様249に記載の化合物。
態様251.R
6aおよびR
6cが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様250に記載の化合物。
態様252.R
6aおよびR
6dが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様245に記載の化合物。
態様253.R
6aおよびR
6dが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様252に記載の化合物。
態様254.R
6aおよびR
6dが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様253に記載の化合物。
態様255.R
6aが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、態様245に記載の化合物。
態様256.R
6aが、-F、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、態様245に記載の化合物。
態様257.R
6bが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、態様245に記載の化合物。
態様258.R
6aが、-F、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、および-NH
2から選択される、態様245に記載の化合物。
態様259.R
6cおよびR
6dのそれぞれが、水素である、態様245~259のいずれかに記載の化合物。
態様260.R
6aが、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、水素である、態様228~237のいずれか1つに記載の化合物。
態様261.R
6aが、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様260に記載の化合物。
態様262.R
6aが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様261に記載の化合物。
態様263.R
6aが、-Fである、態様262に記載の化合物。
態様264.R
6bが、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6a、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、水素である、態様228~237のいずれか1つに記載の化合物。
態様265.R
6bが、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様264に記載の化合物。
態様266.R
6bが、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様265に記載の化合物。
態様267.R
6bが、-Fである、態様266に記載の化合物。
態様268.R
6aおよびR
6bのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6cおよびR
6dのそれぞれが、水素である、態様228~237のいずれか1つに記載の化合物。
態様269.R
6aおよびR
6bのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様268に記載の化合物。
態様270.R
6aおよびR
6bのそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様269に記載の化合物。
態様271.R
6aおよびR
6bのそれぞれが、-Fである、態様270に記載の化合物。
態様272.R
6aおよびR
6cのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6bおよびR
6dのそれぞれが、水素である、態様228~237のいずれか1つに記載の化合物。
態様273.R
6aおよびR
6cのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様272に記載の化合物。
態様274.R
6aおよびR
6cのそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様273に記載の化合物。
態様275.R
6aおよびR
6cのそれぞれが、-Fである、態様274に記載の化合物。
態様276.R
6aおよびR
6dのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6bおよびR
6cのそれぞれが、水素である、態様228~237のいずれか1つに記載の化合物。
態様277.R
6aおよびR
6d bのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様276に記載の化合物。
態様278.R
6aおよびR
6dのそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様277に記載の化合物。
態様279.R
6aおよびR
6dのそれぞれが、-Fである、態様278に記載の化合物。
態様280.R
6bおよびR
6cのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6aおよびR
6dのそれぞれが、水素である、態様228~237のいずれか1つに記載の化合物。
態様281.R
6bおよびR
6cのそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様280に記載の化合物。
態様282.R
6bおよびR
6cのそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CHF
2、-CH
2F、および-CF
3から選択される、態様281に記載の化合物。
態様283.R
6bおよびR
6cのそれぞれが、-Fである、態様282に記載の化合物。
態様284.式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、態様1に記載の化合物。
態様285.
またはそれらの部分群として存在する、態様1に記載の化合物。
態様286.
またはそれらの組み合せとして存在する、態様1に記載の化合物。
態様287.化合物が、化合物の共役塩基形態と、Li+、K+、Na+、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、Fe
+2、Cu
+2、Zn
+2、Mg
+2、Ca
+2、Al
+3、Fe
+3、およびそれらの組み合わせから選択される対イオンとを含む、その医薬的に許容される塩である、態様1~286のいずれか1つに記載の化合物。
態様288.対イオンが、Na
+である、態様0に記載の化合物。
態様289.治療的有効量の態様1~288のいずれかに記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
態様290.がんを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤をさらに含む、態様289に記載の医薬組成物。
態様291.少なくとも1つの薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HDAC阻害剤、グルココルチコイド、mTOR阻害剤、細胞傷害剤、またはそれらの組み合わせである、態様290に記載の医薬組成物。
態様292.DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤が、5-アザ-2’-デオキシシチジン、5-アザシチジン、ゼブラリン、エピガロカテキン-3-ガラート、プロカイン、またはそれらの組み合わせである、態様291に記載の医薬組成物。
態様293.HDAC阻害剤が、ボリノスタット、エンチノスタット、パンビノスタット、トリコスタチンA、モセチノスタット、ベリノスタット、ダシノスタット、ギビノスタット、ツバスタチンA、プラシノスタット、ドロキシノスタット、キシノスタット、ロミデプシン、バルプロ酸、AR-42(OSU-HDAC42)、タセジナリン、ロシリノスタット、アピシジン、またはそれらの組み合わせである、態様291に記載の医薬組成物。
態様294.グルココルチコイドが、デキサメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン、フルドロコルチゾン、ベクロメタゾン、またはそれらの組み合わせである、態様291に記載の医薬組成物。
態様295.mTor阻害剤が、BEZ235、エベロリムス、テムシロリムス、ラパマイシン、AZD8055、またはそれらの組み合わせである、態様291に記載の医薬組成物。
態様296.細胞傷害剤が、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗腫瘍抗生物質剤、分裂阻害剤、mTor阻害剤、または他の化学療法剤である、態様291に記載の医薬組成物。
態様297.抗腫瘍抗生物質剤が、ドキソルビシン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、プリカマイシン、マイトマイシン、ペントスタチン、およびバルルビシン、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体からなる群のうちの1つ以上から選択される、態様296に記載の医薬組成物。
態様298.代謝拮抗剤が、ゲムシタビン、5-フルオロウラシル、カペシタビン、ヒドロキシ尿素、メルカプトプリン、ペメトレキセド、フルダラビン、ネララビン、クラドリビン、クロファラビン、シタラビン、デシタビン、プララトレキサート、フロクスウリジン、メトトレキサート、およびチオグアニン、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体からなる群のうちの1つ以上から選択される、態様296に記載の医薬組成物。
態様299.アルキル化剤が、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン、カルムスチン、ブスルファン、ロムスチン、ダカルバジン、オキサリプラチン、イホスファミド、メクロレタミン、テモゾロミド、チオテパ、ベンダムスチン、およびストレプトゾシン、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体からなる群のうちの1つ以上から選択される、態様296に記載の医薬組成物。
態様300.分裂阻害剤が、イリノテカン、トポテカン、ルビテカン、カバジタキセル、ドセタキセル、パクリタキセル、エトプシド、ビンクリスチン、イキサベピロン、ビノレルビン、ビンブラスチン、およびテニポシド、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体からなる群のうちの1つ以上から選択される、態様296に記載の医薬組成物。
態様301.mTor阻害剤が、エベロリムス、シロリムス、テムシロリムス、またはそれらの組み合わせである、態様296に記載の医薬組成物。
態様302.他の化学療法剤が、アントラサイクリン、シタラビン、プリン類似体、ソラフェニブ、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、リツキシマブ、またはそれらの組み合わせである、態様296に記載の医薬組成物。
態様303.アントラサイクリンが、ダウノルビシン、イダルビシン、またはそれらの組み合わせである、態様302に記載の医薬組成物。
態様304.プリン類似体が、クラドリビン、フルダラビン、クロファラビン、またはそれらの組み合わせである、態様302に記載の医薬組成物。
態様305.GVHDを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤をさらに含む、態様289に記載の医薬組成物。
態様306.GVHDを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤が、ステロイド、mTor阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、またはGVHDを治療することが知られている他の薬剤である、態様305に記載の医薬組成物。
態様307.ステロイドが、デキサメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン、フルドロコルチゾン、ベクロメタゾン、またはそれらの組み合わせである、態様306に記載の医薬組成物。
態様308.チロシンキナーゼ阻害剤が、イマチニブ、ルキソリチニブ、またはそれらの組み合わせである、態様306に記載の医薬組成物。
態様309.mTor阻害剤が、エベロリムス、シロリムス、テムシロリムス、またはそれらの組み合わせである、態様306に記載の医薬組成物。
態様310.GVHDを治療することが知られている他の薬剤が、タクロリムス、クロファジミン、ソラレン、シクロスポリン、アレムツズマブ、インフリキシマブ、リツキシマブ、エタネルセプト、抗胸腺細胞グロブリン、サリドマイド、ミコフェノール酸モフェチル、ペントスタチン、メトトレキサート、ハロフギノン、ヒドロキシクロロキン、またはそれらの組み合わせである、態様306に記載の医薬組成物。
態様311.治療的有効量の自己免疫障害または疾患を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤を投与するステップをさらに含む、態様289に記載の医薬組成物。
態様312.自己免疫障害または疾患を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤が、(a)疾患修飾性抗リウマチ薬、(b)非ステロイド性抗炎症薬、(c)COX-2選択的阻害剤、(d)COX-1阻害剤、(e)p70S6キナーゼ阻害剤を含む免疫抑制薬、およびイノシン一リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤、(f)ステロイド、(g)生体応答修飾剤、ならびに(h)自己免疫障害の治療のために有用な他の薬剤からなる群から選択される、態様311に記載の医薬組成物。
態様313.疾患修飾性抗リウマチ薬が、メトトレキサート、金塩、D-ペニシラミン、ヒドロキシクロロキン、オーラノフィン、スルファサラジン、およびそれらの組み合せから選択される、態様312に記載の医薬組成物。
態様314.非ステロイド性抗炎症薬が、インドメタシン、ナプロキセン、ジクロフェナク、イブプロフェン、アスピリンおよびアスピリン類似体、アセトアミノフェン、ならびにそれらの組み合せから選択される、態様312に記載の医薬組成物。
態様315.COX-2選択的阻害剤が、セレコキシブ、ロフェコキシブ、エトリコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブ、およびそれらの組み合わせから選択される、態様312に記載の医薬組成物。
態様316.免疫抑制薬が、シクロスポリンおよびFK506などのカルシニューリン阻害剤、シロリムスおよびラパマイシンなどのp70S6キナーゼ阻害剤、ミコフェノール酸などのイノシン一リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤、レフルノミド、シクロホスファミド、アザチオプリン、およびそれらの組み合わせから選択される、態様312に記載の医薬組成物。
態様317.ステロイドが、プレドニゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、およびデキサメタゾン、およびそれらの組み合わせから選択される、態様312に記載の医薬組成物。
態様318.生体応答修飾剤が、インフリキシマブ、アダリマブ、およびエタネルセプトなどのTNFαアンタゴニスト、アナキンラなどのIL-1受容体アンタゴニスト、ヒト化もしくはキメラ抗体、またはアレフェセプト、エファリズマブ、ダクリズマブなどの融合タンパク質、抗ケモカイン抗体、抗インターロイキン抗体、およびそれらの組み合わせから選択される、態様312に記載の医薬組成物。
態様319.自己免疫障害の治療に有用な他の薬剤が、ヘモカイン受容体アンタゴニストまたは調節因子、カンナビノイド受容体アンタゴニストまたは調節因子、マトリックスメタロプロテアーゼの阻害剤、TNFα変換酵素、ロフルミラストもしくはシロミラストなどの一酸化窒素合成酵素もしくはホスホジエステラーゼIV、p38 MAPキナーゼ、NF-カッパβ、経路もしくはIL-1受容体関連キナーゼの阻害剤、またはLFA-1、VLA-4、ICAM-1、VCAM-1、α4β7、MAdCAM-1、およびαvβ3などの接着分子を伴う相互作用の阻害剤、ならびにそれらの組み合わせから選択される、態様312に記載の医薬組成物。
態様320.哺乳類における疾患または障害の治療のための方法であって、治療的有効量の態様1~288のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物、もしくはその医薬的に許容される塩、または態様289~319のいずれかに記載の医薬組成物を哺乳類に投与するステップを含む、方法。
態様321.哺乳類が、ヒトである、態様320に記載の方法。
態様322.哺乳類が、投与するステップの前に、障害の治療の必要があると診断されている、態様320に記載の方法。
態様323.障害または疾患が、異常な(abnormal)、増加した、または異常な(aberrant)ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)活性に関連付けられる、態様322に記載の方法。
態様324.障害または疾患が、ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)活性の阻害によって治療され得る、態様323に記載の方法。
態様325.障害または疾患の治療を必要とする哺乳類を同定するステップをさらに含む、態様320~324のいずれか1つに記載の方法。
態様326.障害または疾患が、異常な(abnormal)、増加した、または異常な(aberrant)ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)活性に関連付けられる、態様325に記載の方法。
態様327.障害または疾患が、ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)活性の阻害によって治療され得る、態様326に記載の方法。
態様328.障害が、がんである、態様320~327のいずれか1つに記載の方法。
態様329.がんが、乳がん、腎臓がん、胃がん(gastric cancer)、結腸直腸がん、卵巣がん、前立腺がん、膵臓がん、脳がん、泌尿生殖管がん、リンパ系がん、胃がん(stomach cancer)、喉頭がん、肺がん、膵臓がん、乳がん、および悪性黒色腫から選択される、態様328に記載の方法。
態様330.がんが、血液がんである、態様328に記載の方法。
態様331.血液がんが、白血病、リンパ腫、骨髄腫、骨髄異形成症候群、または骨髄増殖性腫瘍である、態様330に記載の方法。
態様332.血液がんが、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性リンパ性白血病(ALL)、へアリー細胞白血病、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、若年性骨髄単球性白血病(JMML)、大粒リンパ性白血病(LGL)、急性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、へアリー細胞リンパ腫、バーケットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、および非ホジキンリンパ腫である、態様331に記載の方法。
態様333.血液がんが、慢性骨髄性白血病(CML)または急性骨髄性白血病(AML)である、態様332に記載の方法。
態様334.治療的有効量のがんを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤を投与するステップをさらに含む、態様320~333のいずれか1つに記載の方法。
態様335.少なくとも1つの薬剤が、ウラシルマスタード、クロルメチン、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン、クロランブシル、ピポブロマン、トリエチレンメラミン、トリエチレンチオホスホルアミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ダカルバジン、テモゾロミド、チオテパ、アルトレタミン、メトトレキサート、5-フルオロウラシル、フロクスウリジン、シタラビン、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、リン酸フルダラビン、ペントスタチン、ボルテゾミブ、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、デキサメタゾン、クロファラビン、クラドリビン、ペメトレキセド、イダルビシン、パクリタキセル、ドセタキセル、イクサベピロン、ミトラマイシン、トポテカン、イリノテカン、デオキシコホルマイシン、ミトマイシン-C、L-アスパラギナーゼ、インターフェロン、エトポシド、テニポシド、17α-エチニルエストラジオール、ジエチルスチルベストロール、テストステロン、プレドニゾン、フルオキシメステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、テストラクトン、酢酸メゲストロール、タモキシフェン、メチルプレドニゾロン、メチルテストステロン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、クロロトリアニセン、ヒドロキシプロゲステロン、アミノグルテチミド、エストラムスチン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ロイプロリド、フルタミド、トレミフェン、ゴセレリン、シスプラチン、カルボプラチン、ヒドロキシウレア、アムサクリン、プロカルバジン、ミトタン、ミトキサントロン、レバミソール、ナベルビン、アナストロゾール、レトラゾール、カペシタビン、レロキサフィン、ドロロキサフィン、ヘキサメチルメラミン、オキサリプラチン、ゲフィチニブ、カペシタビン、エルロチニブ、アザシチジン、テモゾロミド、ゲムシタビン、およびバソスタチンから選択される、態様334に記載の方法。
態様336.少なくとも1つの薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HDAC阻害剤、グルココルチコイド、mTOR阻害剤、細胞傷害剤、またはそれらの組み合わせである、態様334に記載の方法。
態様337.DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤が、5-アザ-2′-デオキシシチジン、5-アザシチジン、ゼブラリン、エピガロカテキン-3-ガラート、プロカイン、またはそれらの組み合わせである、態様336に記載の方法。
態様338.HDAC阻害剤が、ボリノスタット、エンチノスタット、パンビノスタット、トリコスタチンA、モセチノスタット、ベリノスタット、ダシノスタット、ギビノスタット、ツバスタチンA、プラシノスタット、ドロキシノスタット、キシノスタット、ロミデプシン、バルプロ酸、AR-42(OSU-HDAC42)、タセジリン、ロシリノスタット、アピシジン、またはそれらの組み合わせである、態様336に記載の方法。
態様339.グルココルチコイドが、デキサメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアミシノロン、フルドロコルチゾン、ベクロメタゾン、またはそれらの組み合わせである、態様336に記載の方法。
態様340.mTor阻害剤が、BEZ235、エベロリムス、テムシロリムス、ラパマイシン、AZD8055、またはそれらの組み合わせである、態様336に記載の方法。
態様341.細胞傷害剤が、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗腫瘍抗生物質剤、分裂阻害剤、mTor阻害剤、または他の化学療法剤である、態様336に記載の方法。
態様342.抗腫瘍抗生物質剤が、ドキソルビシン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、プリカマイシン、マイトマイシン、ペントスタチン、およびバルルビシン、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体からなる群のうちの1つ以上から選択される、態様341に記載の方法。
態様343.代謝拮抗剤が、ゲムシタビン、5-フルオロウラシル、カペシタビン、ヒドロキシ尿素、メルカプトプリン、ペメトレキセド、フルダラビン、ネララビン、クラドリビン、クロファラビン、シタラビン、デシタビン、プララトレキサート、フロクスウリジン、メトトレキサート、およびチオグアニン、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体からなる群のうちの1つ以上から選択される、態様341に記載の方法。
態様344.アルキル化剤が、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン、カルムスチン、ブスルファン、ロムスチン、ダカルバジン、オキサリプラチン、イホスファミド、メクロレタミン、テモゾロミド、チオテパ、ベンダムスチン、およびストレプトゾシン、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体からなる群のうちの1つ以上から選択される、態様341に記載の方法。
態様345.分裂阻害剤が、イリノテカン、トポテカン、ルビテカン、カバジタキセル、ドセタキセル、パクリタキセル、エトプシド、ビンクリスチン、イキサベピロン、ビノレルビン、ビンブラスチン、およびテニポシド、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体からなる群のうちの1つ以上から選択される、態様341に記載の方法。
態様346.mTor阻害剤が、エベロリムス、シロリムス、テムシロリムス、またはそれらの組み合わせである、態様341に記載の方法。
態様347.他の化学療法剤が、アントラサイクリン、シタラビン、プリン類似体、ソラフェニブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、リツキシマブ、またはそれらの組み合わせである、態様341に記載の方法。
態様348.アントラサイクリンが、ダウノルビシン、イダルビシン、またはそれらの組み合わせである、態様347に記載の方法。
態様349.プリン類似体が、クラドリビン、フルダラビン、クロファラビン、またはそれらの組み合わせである、態様347に記載の方法。
態様350.少なくとも1つの化合物および少なくとも1つの薬剤が、連続的に投与される、態様334~349のいずれか1つに記載の方法。
態様351.少なくとも1つの化合物および少なくとも1つの薬剤が、同時に投与される、態様334~349のいずれか1つに記載の方法。
態様352.少なくとも1つの化合物および少なくとも1つの薬剤が、共製剤化される、態様334~349のいずれか1つに記載の方法。
態様353.少なくとも1つの化合物および少なくとも1つの薬剤が、共包装される、態様334~349のいずれか1つに記載の方法。
態様354.障害が、T細胞増殖によって媒介される、態様320~325のいずれか1つに記載の方法。
態様355.障害が、乾癬である、態様354に記載の方法。
態様356.障害が、移植片対宿主病(GVHD)である、態様354に記載の方法。
態様357.GVHDが、臓器移植、同種移植、異種移植、または造血幹細胞移植に関連している、態様356に記載の方法。
態様358.GVHDが、急性GVHDである、態様356または357に記載の方法。
態様359.GVHDが、慢性GVHDである、態様356または357に記載の方法。
態様360.治療的有効量のGVHDを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤を投与するステップをさらに含む、態様356~359のいずれか1つに記載の方法。
態様361.GVHDを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤が、ステロイド、mTor阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、またはGVHDを治療することが知られている他の薬剤である、態様360に記載の方法。
態様362.ステロイドが、デキサメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン、フルドロコルチゾン、ベクロメタゾン、またはそれらの組み合わせである、態様361に記載の方法。
態様363.チロシンキナーゼ阻害剤が、イマチニブ、ルキソリチニブ、またはそれらの組み合わせである、態様361に記載の方法。
態様364.mTor阻害剤が、エベロリムス、シロリムス、テムシロリムス、またはそれらの組み合わせである、態様361に記載の方法。
態様365.GVHDを治療することが知られている他の薬剤が、タクロリムス、クロファジミン、サラレン、シクロスポリン、アレムツズマブ、インフリキシマブ、リツキシマブ、エタネルセプト、抗胸腺細胞グロブリン、サリドマイド、ミコフェノール酸モフェチル、ペントスタチン、メトトレキサート、ハロフギノン、ヒドロキシクロロキン、またはそれらの組み合わせである、態様361に記載の方法。
態様366.障害が、T細胞増殖に関連する、態様320~325のいずれか1つに記載の方法。
態様367.障害が、自己免疫障害または疾患である、態様320~325のいずれか1つに記載の方法。
態様368.自己免疫障害または疾患が、ループス、関節リウマチ、強直性脊椎炎、糸球体腎炎、微小変化型疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、アジソン病、成人スティル病、円形脱毛症、自己免疫性肝炎、自己免疫性血管浮腫、ベシェット病、天疱瘡および変異型、セリアック病、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、チャーグ・ストラウス症候群、クレスト症候群、皮膚筋炎、神経髄膜炎、視神経斑、円板状ループス、線維筋痛症、巨細胞性動脈炎、巨細胞性心筋炎、グッドパスチュール病、エバン症候群、自己免疫性血球性貧血、免疫性血小板減少症、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、IgA腎症、IgG4関連硬化性疾患、若年性関節炎、若年性糖尿病、川崎病、白血球破砕性血管炎、混合性結合組織疾患、多発性硬化症、多巣性運動ニューロパチー、重症筋無力症、自己免疫性好中球減少症、視神経炎、末梢ニューロパチー、POEMS症候群、多発性筋炎、原発性胆汁性肝硬変、非アルコール性脂肪肝および関連する肝硬変、乾癬、強皮症、サルコイドーシス、側頭性動脈炎、血管炎、ならびにぶどう膜炎から選択される、態様367に記載の方法。
態様369.治療的有効量の自己免疫障害または疾患を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤を投与するステップをさらに含む、態様367または368に記載の方法。
態様370.自己免疫障害または疾患を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤が、(a)疾患修飾性抗リウマチ薬、(b)非ステロイド性抗炎症薬、(c)COX-2選択的阻害剤、(d)COX-1阻害剤、(e)p70S6キナーゼ阻害剤を含む免疫抑制薬、およびイノシン一リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤、(f)ステロイド、(g)生体応答修飾剤、ならびに(h)自己免疫障害の治療のために有用な他の薬剤からなる群から選択される、態様369に記載の方法。
態様371.疾患修飾性抗リウマチ薬が、メトトレキサート、金塩、D-ペニシラミン、ヒドロキシクロロキン、オーラノフィン、スルファサラジン、およびそれらの組み合せから選択される、態様370に記載の方法。
態様372.非ステロイド性抗炎症薬が、インドメタシン、ナプロキセン、ジクロフェナク、イブプロフェン、アスピリンおよびアスピリン類似体、アセトアミノフェン、ならびにそれらの組み合せから選択される、態様370に記載の方法。
態様373.COX-2選択的阻害剤が、セレコキシブ、ロフェコキシブ、エトリコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブ、およびそれらの組み合わせから選択される、態様370に記載の方法。
態様374.免疫抑制薬が、シクロスポリンおよびFK506などのカルシニューリン阻害剤、シロリムスおよびラパマイシンなどのp70S6キナーゼ阻害剤、ミコフェノール酸などのイノシン一リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤、レフルノミド、シクロホスファミド、アザチオプリン、およびそれらの組み合わせから選択される、態様370に記載の方法。
態様375.ステロイドが、プレドニゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、およびデキサメタゾン、ならびにそれらの組み合わせから選択される、態様370に記載の方法。
態様376.生体応答修飾剤が、インフリキシマブ、アダリマブ、およびエタネルセプトなどのTNFαアンタゴニスト、アナキンラなどのIL-1受容体アンタゴニスト、ヒト化もしくはキメラ抗体、またはアレフェセプト、エファリズマブ、ダクリズマブなどの融合タンパク質、抗ケモカイン抗体、抗インターロイキン抗体、およびそれらの組み合わせから選択される、態様370に記載の方法。
態様377.自己免疫障害の治療に有用な他の薬剤が、ヘモカイン受容体アンタゴニストまたは調節因子、カンナビノイド受容体アンタゴニストまたは調節因子、マトリックスメタロプロテアーゼの阻害剤、TNFα変換酵素、ロフルミラストもしくはシロミラストなどの一酸化窒素合成酵素もしくはホスホジエステラーゼIV、p38 MAPキナーゼ、NF-カッパβ、経路もしくはIL-1受容体関連キナーゼの阻害剤、またはLFA-1、VLA-4、ICAM-1、VCAM-1、α4β7、MAdCAM-1、およびαvβ3などの接着分子を伴う相互作用の阻害剤、ならびにそれらの組み合わせから選択される、態様370に記載の方法。
態様378.少なくとも1つの細胞におけるジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ活性を阻害するための方法であって、少なくとも1つの細胞を、有効量の態様1~288のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または態様289~319のいずれかに記載の医薬組成物と接触させるステップを含む、方法。
態様379.細胞が、哺乳類である、態様378に記載の方法。
態様380.細胞が、ヒトである、態様379に記載の方法。
態様381.細胞が、接触させるステップの前に哺乳類から単離されている、態様378~380のいずれかに記載の方法。
態様382.接触させることが、哺乳類への投与を介する、態様378~態様380のいずれか1つに記載の方法。
態様383.哺乳類が、投与するステップの前に、ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ活性の阻害の必要があると診断されている、態様382に記載の方法。
態様384.哺乳類が、投与するステップの前に、ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ活性に関する障害の治療の必要があると診断されている、態様383に記載の方法。
態様385.化合物が、無細胞酵素アッセイを使用して、約1,000nM未満のIC50を伴うジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼの阻害を示す、態様378~態様384のいずれか1つに記載の方法。
態様386.化合物が、約500nM未満のIC50を伴うジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼの阻害を示す、態様385に記載の方法。
態様387.化合物が、約250nM未満のIC50を伴うジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼの阻害を示す、態様385に記載の方法。
態様388.化合物が、約100nM未満のIC50を伴うジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼの阻害を示す、態様385に記載の方法。
態様389.化合物が、約50nM未満のIC50を伴うジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼの阻害を示す、態様385に記載の方法。
態様390.治療的有効量の態様1~288のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または態様289~319のいずれかに記載の医薬組成物を含む、キットであって、
(a)がん、宿主対移植片疾患、および/またはT細胞増殖に関連する障害を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤と、
(b)がん、宿主対移植片疾患、および/またはT細胞増殖に関連する障害を治療するための説明書とを備える、キット。
態様391.少なくとも1つの化合物または医薬組成物、および少なくとも1つの薬剤が、共製剤化される、態様390に記載のキット。
態様392.少なくとも1つの化合物または医薬組成物、および少なくとも1つの薬剤が、共包装される、態様390に記載のキット。
態様393.手術に関連して化合物を提供するための説明書をさらに備える、態様390に記載のキット。
態様394.説明書が、少なくとも1つの化合物の投与の前に手術が実施されることを規定する、態様393に記載のキット。
態様395.説明書が、少なくとも1つの化合物の投与後に手術が実施されることを規定する、態様393に記載のキット。
態様396.説明書が、少なくとも1つの化合物の投与が手術前の腫瘍減量をもたらすことを規定する、態様393に記載のキット。
態様397.説明書が、少なくとも1つの化合物の投与とほぼ同時に手術が実施されることを規定する、態様393に記載のキット。
態様398.放射線療法に関連して、少なくとも1つの化合物または医薬組成物を提供するための説明書をさらに備える、態様390に記載のキット。
態様399.説明書が、少なくとも1つの化合物の投与の前に放射線療法が実施されることを規定する、態様398に記載のキット。
態様400.説明書が、少なくとも1つの化合物の投与の後に放射線療法が実施されることを規定する、態様398に記載のキット。
態様401.説明書が、少なくとも1つの化合物の投与とほぼ同時に放射線療法が実施されることを規定する、態様398に記載のキット。
態様402.複数の剤形をさらに含み、複数の剤形が、1つ以上の用量を含み、各用量が、治療的有効量の少なくとも1つの化合物または医薬組成物と、少なくとも1つの薬剤とを含む、態様390に記載のキット。
態様403.少なくとも1つの化合物または医薬組成物の各用量、および少なくとも1つの薬剤が、共製剤化される、態様402に記載のキット。
態様404.少なくとも1つの化合物または医薬組成物の各用量、および少なくとも1つの薬剤が、共包装される、態様402に記載のキット。
態様405.剤形が、経口投与および/または静脈内投与のために製剤化される、態様402に記載のキット。
態様406.剤形が、経口投与のために製剤化される、態様402に記載のキット。
態様407.剤形が、静脈内投与のために製剤化される、態様402に記載のキット。
態様408.少なくとも1つの化合物または医薬組成物のための剤形が、経口投与のために製剤化され、少なくとも1つの薬剤のための剤形が、静脈内投与のために製剤化される、態様402に記載のキット。
態様409.少なくとも1つの化合物または医薬組成物のための剤形が、静脈内投与のために製剤化され、少なくとも1つの薬剤のための剤形が、経口投与のために製剤化される、態様402に記載のキット。
【0253】
上記のことから、本明細書の態様が、明白かつ構造に固有である他の利点とともに上記に記載したすべての目標および目的を獲得するように十分に適合されることが分かるであろう。
【0254】
特定の要素およびステップが互いに関連して考察されているが、本明細書で提供される任意の要素および/またはステップは、その明白な規定にかかわらず、任意の他の要素および/またはステップと組み合せ可能である一方で、依然として本明細書で提供される範囲内にあるものとして企図されることを理解されたい。
【0255】
ある特定の特徴および部分組み合せは有用であり、これが他の特徴および部分組み合せに関係なく用いられ得ることが理解されよう。これは、特許請求の範囲によって企図され、また特許請求の範囲内に入る。
【0256】
多くの可能な態様が、その範囲から逸脱することなく行われ得るが、本明細書に記載されるか、または添付の図面および詳細な説明で示されたすべての事柄は、例示として解釈されるべきであり、限定的な意味で解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0257】
また、本明細書で使用される用語は、特定の態様のみを説明する目的であり、限定することは意図されないことも理解されたい。当業者は、本明細書で説明される態様の多くの変形形態および適応形態を認識するであろう。これらの変形形態および適応形態は、本開示の教示に含まれ、本明細書の特許請求の範囲によって包含されることが意図される。ここで、本開示の態様について説明した後、一般的に、以下の実施例は、本開示のいくつかの追加の態様について説明する。本開示の態様は、以下の実施例ならびに対応する文および図面に関連して説明されるが、本開示の態様をこの説明に限定する意図はない。それとは逆に、意図されているのは、本開示の趣旨および範囲内に含まれるすべての代替物、変更、および等価物を網羅することである。
【実施例】
【0258】
以下の実施例は、本明細書で特許請求される化合物、組成物、物品、デバイス、および/または方法がどのように作製され評価されるかについての完全な開示および説明を当業者に提供するために示されるものであり、単に本開示の例示であることが意図されており、発明者らが発明としてみなす範囲を限定するようには意図されていない。数字(例えば、量、温度など)に関する正確さを保証するように努力は払われているが、ある程度の誤差および偏差は考慮されるべきである。別段の指示がない限り、部は重量部であり、温度は℃で示すか、または周囲温度であり、圧力は大気圧前後である。
【0259】
1.実施例1:代表的な開示される化合物の合成
2-(4’-エトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd1)の合成。以下に記載される合成手順に従い、2-(4’-エトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd1)が調製された。
【0260】
ステップ1-スズキカップリング。1-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)エタン-1-オン1(300mg、1.38mmol)の溶液に、1-プロパノール(3.2mL、0.43M)中の4-エトキシフェニルボロン酸2(252mg、1.52mmol)、酢酸パラジウム(1.5mg、0.007mmol)、XPhos(9mg、0.019mmol)、炭酸ナトリウム水溶液(2M、1.50mL)、次いで、水(0.10mL)が添加された。反応混合物が、100℃で1時間撹拌され(TLCによって監視され)、室温まで冷却され、EtOAc(40mL)および水(30mL)で希釈され、有機層が分離され、ブライン(30mL)で洗浄された。有機層が無水Na2SO4上で乾燥され、濾過され、減圧下で濃縮され、粗物質を得た。得られた粗材料が、塩化メチレン/ヘキサンを使用したフラッシュカラムクロマトグラフィー上で精製され、1-(4’-エトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オン(3)を白色の固体として得た(305mg、85%収率)。
【0261】
ステップ2-Pfitzinger反応。5-フルオロイサチン4(174mg、1.06mmol)および水酸化カリウム水溶液(33%、4.8mL、0.22M)の混合物が、透明な黄色の溶液が形成されるまで穏やかに撹拌および加熱された。本溶液に、エタノール(7.1mL、0.15M)中の1-(4’-エトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オン3(300mg、1.16mmol)のスラリーが添加された。反応混合物が、攪拌しながら還流まで80℃で16時間され(反応の進行がTLCによって監視された)、次いで、室温まで冷却され、エタノールを蒸発させ、水層がHC(2M)水溶液でpH2まで酸性化された。
【0262】
検査および精製手順I:黄色の固体が形成され、混合物がEtOAc(3×30mL)で抽出された。組み合わせられた有機層が、ブライン(30mL)で洗浄された。有機層が無水Na2SO4上で乾燥され、濃縮され、溶出液としてメタノール/ジクロロメタンを使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーを使用して精製された粗物質を入手し、メタノール、ジクロロメタンおよび/または酢酸エチルで粉砕された黄色の固体を入手し、2-(4’-エトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd1)を灰白色の固体として得た。
【0263】
検査および精製手順II:Pfitzinger反応のための代替的な検査手順は、以下の通りである。粉砕した得られた生成物との酸性化混合物が、室温で2時間撹拌され、自由流動固体を入手し、これが次いで、濾過された。固体が少量のメタノールで洗浄され、捕捉された水を除去し、真空下で乾燥させられた。得られた粉末が、ジクロロメタン、酢酸エチル、および/またはメタノールで粉砕され、濾過され、真空下で乾燥され、2-(4’-エトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd 1)を灰白色の固体として得た(204mg、48%収率)。
【0264】
2-(3’-エトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd2)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(3’-エトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd2)が以下のように調製された。
【0265】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)エタン-1-オンおよび275mgの(3-エトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(3’-エトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを薄いピンク色の固体として得た(327mg、90%収率)。ステップ2(検査/精製手順I)が、125mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(3’-エトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(3’-エトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd2)を灰白色の固体として得た(60mg、20%収率)。
【0266】
2-(3’-ブトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd3)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(3’-ブトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd3)が以下のように調製された。
【0267】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)エタン-1-オンおよび322mgの(3-ブトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(3’-ブトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを無色の油として得た(369mg、93%収率)。ステップ2(検査/精製手順I)が、105mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(3’-ブトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、酢酸エチルおよびヘキサン中のカラムクロマトグラフィーから純粋な画分のみを収集し、ヘキサンで粉砕した後、2-(3’-ブトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd3)を灰白色の固体として得た(55mg、20%収率)。
【0268】
2-(3’-ブトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd4)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、2-(3’-ブトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd4)が以下のように調製された。
【0269】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)エタン-1-オンおよび185mgのフェニルボロン酸で行われ、1-(2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを白色の固体として得た(265mg、89%収率)。ステップ2が、147mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、233mg(約90%純度)の2-(3’-ブトキシ-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd4)を得た。233mgのうち、110mgが、DMSO/水を使用して再結晶化し、白色の固体(54mg、19%収率)として得るために使用された。
【0270】
2-(2,2’-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd5)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(2,2’-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd5)が以下のように調製された。
【0271】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)エタン-1-オンおよび185mgの(2-フルオロフェニル)ボロン酸で行われ、1-(2,2’-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを白色の固体として得た(164mg、46%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、108mgの5-フルオロイサチンおよび160mgの1-(2,2’-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、236mg(約90%純度)の2-(2,2’-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd5)を得た。純度を向上させるため、これは、酢酸エチルの混合により1回、および10%メタノール/ジクロロメタンの混合により1回粉砕され、2-2,2’-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd5)を灰白色の固体として得た(52mg、21%収率)。
【0272】
2-(4’-(エチルアミノ)-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd6)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(4’-(エチルアミノ)-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd6)が以下のように調製された。
【0273】
ステップ1.1,4-ジオキサン(5mL)中の1-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)エタン-1-オン1(50mg、2.30mmol)の溶液に、ビス(ピナコラート)ジボラン(614mg、2.42mmol)および酢酸カリウム(677mg、6.90mmol)が添加された。反応混合物がアルゴンで5分間泡立てられ、PdCl2(dppf)(84mg、0.12mmol)が添加され、反応混合物が90℃で16時間撹拌された。反応混合物は、酢酸エチル(50mL)および水(50mL)で希釈された。有機層が分離され、ブライン(40mL)で洗浄され、無水硫酸ナトリウム上で乾燥され、濃縮され、粗物質を入手した。得られた粗物質が、酢酸エチル/ヘキサンを使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーを使用して精製され、1-(3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エタン-1-オンを灰白色の固体として得た(460mg、76%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、450mgの1-(3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エタン-1-オンおよび375mgの4-ブロモ-N-エチルアニリンで行われ、1-(4’-(エチルアミノ)-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを白色の固体として得た(310mg、71%収率)。検査/精製が、88mgの5-フルオロイサチンおよび150mgの1-(4’-(エチルアミノ)-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(4’-(エチルアミノ)-2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd6)を白色の固体として得た(93mg、43%収率)。
【0274】
2-(4’-エトキシ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd7)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(4’-エトキシ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd7)が以下のように調製された。
【0275】
ステップ1が、300mgの1-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)エタン-1-オンおよび274mgの(4-エトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(4’-エトキシ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを灰白色の固体として得た(340mg、78%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、120mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(4’-エトキ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンが行われ、2-(4’-エトキシ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd7)を灰白色の固体として得た(240mg、78%収率)。
【0276】
2-(3’-エトキシ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd8)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(3’-エトキシ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd8)が以下のように調製された。
【0277】
ステップ1が、300mgの1-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)エタン-1-オンおよび274mgの(3-エトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(3’-エトキシ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを灰白色の固体として得た(338mg、78%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、120mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(3’-エトキシ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンが行われ、2-(3’-エトキシ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd8)を灰白色の固体として得た(260mg、84%収率)。
【0278】
2-(4’-エトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd9)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(4’-エトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd9)が以下のように調製された。
【0279】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)エタン-1-オンおよび241mgの(4-エトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(4’-エトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを灰白色の固体として得た(300mg、84%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、127mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(4’-エトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(4’-エトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd9)を灰白色の固体として得た(150mg、48%収率)。
【0280】
2-(3’-エトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd10)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(3’-エトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd10)が以下のように調製された。
【0281】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)エタン-1-オンおよび241mgの(3-エトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(3’-エトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを灰白色の固体として得た(313mg、88%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、127mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(4’-エトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、65mg(21%)の2-(3’-エトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd10)を灰白色の固体として得た(65mg、21%収率)。
【0282】
2-(3’-ブトキシ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd11)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(3’-ブトキシ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd11)が以下のように調製された。
【0283】
ステップ1が、200mgの1-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)エタン-1-オンおよび214mgの(3-ブトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(3’-ブトキシ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを灰白色の固体として得た(214mg、66%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、114mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(3’-ブトキシ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、46mg(15%)の2-(3’-ブトキシ-2,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd11)を灰白色の固体として得た(46mg、15%収率)。
【0284】
2-(3’-ブトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd12)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(3’-ブトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd12)が以下のように調製された。
【0285】
ステップ1が、200mgの1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)エタン-1-オンおよび188mgの(3-ブトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(3’-ブトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを灰白色の固体として得た(230mg、66%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、114mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(3’-ブトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(3’-ブトキシ-3-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd12)を灰白色の固体として得た(89mg、29%)。
【0286】
2-(4’-エトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd13)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(4’-エトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd13)が以下のように調製された。
【0287】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-3-メチルフェニル)エタン-1-オンおよび245mgの(4-エトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(4’-エトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを灰白色の固体として得た(223mg、62%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、130mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(4’-エトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(4’-エトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd13)を白色の固体として得た(171mg、54%)。
【0288】
2-(4’-エトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd14)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(4’-エトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd14)が以下のように調製された。
【0289】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-3-メチルフェニル)エタン-1-オンおよび245mgの(3-エトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(3’-エトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを白色の固体として得た(212mg、59%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、130mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(3’-エトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、70mg(22%)の2-(4’-エトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd14)を白色の固体として得た(70mg、22%収率)。
【0290】
2-(4’-エトキシ-2-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd15)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(4’-エトキシ-2-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd15)が以下のように調製された。
【0291】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-3-メトキシフェニル)エタン-1-オンおよび228mgの(4-エトキシフェニル)ボロンで行われ、1-(4’-エトキシ-2-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを白色の固体として得た(157mg、44%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、91mgの5-フルオロイサチンおよび150mgの-(4’-エトキシ-2-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(4’-エトキシ-2-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd15)を黄色の固体として得た(165mg、72%収率)。
【0292】
2-(3’-エトキシ-2-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd16)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(3’-エトキシ-2-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd16)が以下のように調製された。
【0293】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-3-メトキシフェニル)エタン-1-オンおよび228mgの(3-エトキシフェニル)ボロン酸で行われ、276mg(78%)の1-(3’-エトキシ-2-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを無色の油として得た(276mg、78%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、122mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(3’-エトキシ-2-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(3’-エトキシ-2-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd16)を黄色の固体として得た(100mg、32%収率)。
【0294】
2-(4’-エトキシ-3,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd17)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(4’-エトキシ-3,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd17)が以下のように調製された。
【0295】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)エタン-1-オンおよび222mgの(4-エトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(4’-エトキシ-3,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを白色の固体として得た(291mg、83%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、120mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(4’-エトキシ-3,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、293mgの2-(4’-エトキシ-3,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸を入手したが、必要な純度を達成するために、固体が最初にジクロロメタンで、次いで、メタノールで粉砕され、100mg(約90%純度)の固体を入手した。2mLのDMSOに溶解され、水(10mL)の中に滴下して添加され、2時間撹拌された。得られた固体材料が濾過され、水で洗浄され、乾燥され、2-(4’-エトキシ-3,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd17)を黄色の固体として得た(89mg、48%収率)。
【0296】
2-(4’-エトキシ-3,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd18)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(4’-エトキシ-3,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd18)が以下のように調製された。
【0297】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)エタン-1-オンおよび222mgの(3-エトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(3’-エトキシ-3,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを白色の固体として得た(315mg、89%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、120mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(3’-エトキシ-3,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、100mgの2-(3’-エトキシ-2-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸を入手したが、必要な純度を達成するために、固体が最小量の酢酸エチルに溶解され、溶液がヘキサンを添加され、得られた固体が濾過され、ヘキサンで洗浄され、56mg(約90%純度)の固体を入手した。1mLのDMSOに溶解され、水(10mL)の中に滴下して添加され、4時間撹拌された。得られた固体材料が濾過され、水で洗浄され、乾燥され、2-(4’-エトキシ-3,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd18)を薄いピンク色の固体として得た(41mg、13%)。
【0298】
2-(2-クロロ-4’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd19)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(2-クロロ-4’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd19)が以下のように調製された。
【0299】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-3-クロロフェニル)エタン-1-オンおよび213mgの(4-エトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(2-クロロ-4’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1オンを白色の固体として得た(233mg、66%)。ステップ2(検査/精製手順II)が、121mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(2-クロロ-4’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(2-クロロ-4’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd19)を灰白色の固体として得た(181mg、72%)。
【0300】
2-(2-クロロ-3’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd20)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(2-クロロ-3’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd20)が以下のように調製された。
【0301】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-3-クロロフェニル)エタン-1-オンおよび213mgの(3-エトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(2-クロロ-3’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを無色の油として得た(250mg、71%)。ステップ2(検査/精製手順II)が、121mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(2-クロロ-3’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(2-クロロ-3’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd20)を薄いピンク色の固体として得た(136mg、44%)。
【0302】
2-(4’-エトキシ-3-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd21)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(4’-エトキシ-3-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd21)が以下のように調製された。
【0303】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)エタン-1-オンおよび245mgの(4-エトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(4’-エトキシ-3-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを白色の固体として得た(247mg、69%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、143mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(4’-エトキシ-3-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(4’-エトキシ-3-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd21)を灰白色の固体として得た(184mg、58%収率)。
【0304】
2-(3’-ブトキシ-3-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd22)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(3’-ブトキシ-3-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd22)が以下のように調製された。
【0305】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)エタン-1-オンおよび273mgの(3-ブトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(3’-ブトキシ-3-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを淡黄色の粘性油として得た(335mg、84%収率)。ステップ2(検査/精製手順-I)が、129mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(3’-ブトキシ-3-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(3’-ブトキシ-3-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd22)を白色の固体として得た(45mg、15%収率)。
【0306】
2-(4’-エトキシ-3-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd23)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(4’-エトキシ-3-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd23)が以下のように調製された。
【0307】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)エタン-1-オンおよび239mgの(4-エトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(4’-エトキシ-3-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを白色の固体として得た(319mg、90%収率)。ステップ2(検査/精製手順-II)が、134mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(4’-エトキシ-3-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(4’-エトキシ-3-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd23)を淡黄色の固体として得た(59mg、19%収率)。
【0308】
2-(3-クロロ-4’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd24)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(3-クロロ-4’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd24)が以下のように調製された。
【0309】
ステップ1が、80℃で1時間、300mgの1-(4-ブロモ-2-クロロフェニル)エタン-1-オンおよび224mgの(4-エトキシフェニル)ボロン酸で行われた。同じスケールの別の反応が、3日間にわたって室温で行われた。検査および精製が、Cpd79について説明されたように実行され、1-(3-クロロ-4’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを白色の固体として得た(334mg、47%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、132mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(3-クロロ-4’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(3-クロロ-4’-エトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd24)を灰白色の固体として得た(164mg、53%)。
【0310】
2-(3’-ブトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd25)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(3’-ブトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd25)が以下のように調製された。
【0311】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-3-メチルフェニル)エタン-1-オンおよび257mgの(3-ブトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(3’-ブトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを白色の固体として得た(226mg、57%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、129mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(3’-ブトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(3’-ブトキシ-2-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd25)を灰白色の固体として得た(255mg、84%収率)。
【0312】
2-(3’-ブトキシ-3-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd26)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(3’-ブトキシ-3-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd26)が以下のように調製された。
【0313】
ステップ1が、300mgの1-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)エタン-1-オンおよび280mgの(3-ブトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(3’-ブトキシ-3-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを無色の油として得た(300mg、78%)。ステップ2(検査/精製手順II)が、122mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(3’-ブトキシ-3-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(3’-ブトキシ-3-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd26)を灰白色の固体を得た(208mg、70%収率)。
【0314】
2-(3’-ブトキシ-3-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd27)の合成。Cpd1の調製について記載したものと同様の合成手順に従い、標的化合物2-(3’-ブトキシ-3-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd27)が以下のように調製された。
【0315】
ステップ1が、634mgの1-(4-ブロモ-2-クロロフェニル)エタン-1-オンおよび527mgの(3-ブトキシフェニル)ボロン酸で行われ、1-(3’-ブトキシ-3-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンを無色の油として得た(412mg、50%収率)。ステップ2(検査/精製手順II)が、120mgの5-フルオロイサチンおよび200mgの1-(3’-ブトキシ-3-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エタン-1-オンで行われ、2-(3’-ブトキシ-3-メトキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-6-フルオロキノリン-4-カルボン酸(Cpd27)を灰白色の固体を得た(189mg、64%収率)。
【0316】
上記に開示された化合物は、質量分析によって評価され、データは、以下の表1に挙げられる。
【0317】
類似の手順(すなわち、異なる置換基を伴う出発物質を使用する)が、本明細書に開示される一般的手順に従って異なる置換基を伴う化合物を調製するために使用されることができる。
【0318】
2.実施例2:代表的な開示される化合物の生物学的活性
DHODH酵素アッセイ:DHODH活性が、分光光度計上で600nm(ε=18 800M-1cm-1)における2,6-ジクロロインドフェノールナトリウム塩(DCIP)の還元に続いて、25℃で決定された。使用された反応媒体は、50mMのTris-HCl(pH8.0)、0.1%のTriton X-100、0.1mMのLDHO、0.025mMのCoQ1、および0.06mMのDCIPを含有した。酵素の添加により反応を開始した。化合物の阻害効力を、指示濃度の化合物の不在下または存在下のいずれかで反応の初速度を測定することによって評価した。使用されたDHODH酵素は、前述のように調製された組換えヒト酵素であった(Helene Munier-Lehmann,et al.,J.Med.Chem.2015,58:860-877)。
【0319】
細胞成長/生存のためのMTSアッセイ:ミトコンドリア活性が、MTSアッセイ(テトラゾリウム色素3’[4,5-ジメチルチアゾール-2-イル]-2,5-ジフェニル-テトラゾリウムブロミド)を使用して細胞増殖を決定するために測定された。代謝活性細胞は、MTSテトラゾリウム塩を組織培地内で可溶性の紫色のホルマザン生成物に変換する。490nmの吸光度で測定されたホルマザンの量は、増殖細胞の数に比例する。AML細胞株におけるMTSアッセイが、0.0001~10μMを範囲とする用量系列のCpd3またはブレキナルとともに、96ウェルプレート内でウェル当たり20Kの細胞を平板培養して実行された3連のウェルが、各条件のために設定された。96時間時に、MTS試薬を添加し、およそ4時間後、プレートを分光光度計で読み取った。
【0320】
生物学的活性:細胞増殖アッセイが、様々な遺伝的背景を伴う2つのAML細胞株(すなわち、MOLM13およびOCI-AML3)を使用した本明細書に記載のMTSアッセイを使用して実行された。アッセイは、盲検的方式で実行された。代表的な化合物のデータが、表2および3に示される。
試験は、2nM~10000nMの用量範囲を使用した。細胞IC50<2nMを伴う化合物は、正確に判定することができなかった。
【0321】
データは、マイクロモル以下からマイクロモル濃度のAML細胞株における増殖停止を示し(IC
50は14.5~19.5μMの範囲である)、これは、1つの研究におけるCpd1についての参照化合物であるブレキナル(BQR)を用いた処置と同様により強力である。第2の研究では、いくつかの開示される化合物が、MOLM-13細胞株で試験され、データは、この細胞株において<2nM~数百ナノモルの範囲で成長停止をもたらす化合物の数、および約<50nMでの成長停止を示す多数を示す。代表的な成長停止データが、
図2A~2Dに示される。データは、低ナノモル濃度(IC
50は0.5nM<~22.2nMの範囲である)でのDHODH活性の阻害のための成長IC
50を示す。
【0322】
図1は、代表的な開示される化合物p53の発現の効果に関する代表的なデータおよび分析を示す。データが、本明細書の上記に記載されるような方法を使用して、ビヒクル処置の対照とともに、比較化合物であるRefCpd3の効果、および参照化合物であるブレキナル(図中で「BQR」として示される)を用いた処置に関して得られた。簡潔に述べると、AML細胞株が、ビヒクル、50nMの試験化合物(HOSUおよび数によって示される)、50nMのRefCpd3、または50nMのBQRで24時間処置された。溶解物が調製され、免疫ブロットがp53について実施され、GAPDHが負荷対照として使用された。RefCpd3の構造は、以下の通りであり、参照により本明細書に組み込まれる、国際特許出願第PCT/US19/38622号に記載されるように調製された:
【0323】
本開示の上記の実施形態は、本開示の原理の明確な理解のために示される実装の可能性のある例にすぎないことが強調されるべきである。本開示の趣旨および原理から実質的に逸脱することなく、上記の実施形態に多くの変更および修正が行われ得る。すべてのそのような修正および変形は、本明細書において、本開示の範囲内に含まれ、以下の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2021-10-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構造によって表される式を有する化合物であって、
式中、R
1が、
ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、
R
5b
およびR
5cのうちの1つが、構造:
-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
40
によって表される式を有する群から選択され、
A
1が、-O-および-NR
50-から選択され、
R
50が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、
A
2が、-O-および-NR
60-から選択され、
R
60が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、
A
3が、-O-および-NR
70-から選択され、
R
70が、水素、-C1-C10アルキル、-C1-C10アミノアルキル、および-C1-C10ヒドロキシアルキルから選択され、
R
20が、ハロゲン、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、-C1-C10アルキルアミノ、-C1-C10アルコキシ、-(CH
2)
nCy
1、および-(CH
2)
nAr
1から選択され、
nが、1、2、および3から選択される整数であり、
Cy
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたC3-C10シクロアルキル基またはC2-C9ヘテロシクロアルキル基であり、
Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたフェニル基であり、
R
30およびR
31のそれぞれが、独立して、-C1-C10アルカンジイル、-C1-C10ハロアルカンジイル、-C1-C10アミノアルカンジイル、および-C1-C10ヒドロキシアルカンジイルから選択され、
R
40が、-C1-C10アルキル、-C1-C10ハロアルキル、-C1-C10アミノアルキル、-C1-C10ヒドロキシアルキル、-(CH
2)
nCy
1、および-(CH
2)
nAr
1から選択され、
nが、1、2、および3から選択される整数であり、
Cy
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたC3-C10シクロアルキル基またはC2-C9ヘテロシクロアルキル基であり、
Ar
1が、独立して、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2から、-C1-C4アルキル、-C1-C4アルコキシ、-C1-C4ハロアルキル、-C1-C4アミノアルキル、-C1-C4アルキルアミノ、-C1-C4ハロアルキルアミノ、-C1-C4ヒドロキシアルキル、-C1-C4ハロヒドロキシアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される、0、1、2、3、4、または5個の基で置換されたフェニル基であり、
R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、およびR
5eのうちの4つが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択され、
R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのうちの少なくとも1つが水素ではないという条件で、R
6a、R
6b、R
6c、およびR
6dのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10ハロアルキル、C1-C10アミノアルキル、およびC1-C10ヒドロキシアルキルから選択される、化合物、
またはその医薬的に許容される塩。
【請求項2】
R
1が、ハロゲン、-SF
5、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
1が、ハロゲンまたは-SF
5である、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R
1が、-Fまたは-Clである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
R
1が、-Fである、請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
R
1が、-Clである、請求項3に記載の化合物。
【請求項7】
R
1が、-SF
5である、請求項3に記載の化合物。
【請求項8】
R
1が、-SF
5、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項9】
R
1が、-SF
5である、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
R
1が、-CF
3および-CF
2CF
3から選択される、請求項8に記載の化合物。
【請求項11】
R
5cが、ハロゲン、C1-C7ハロアルキル、または-O(C1-C7ハロアルキル)である、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
R
5cが、ハロゲンである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
R
5b
が、構造:
-R
20
、-R
30
-A
1
-R
40
、-A
1
-R
40
、-A
1
-R
30
-A
2
-R
40
、または-A
1
-R
30
-A
2
-R
31
-A
3
-R
41
によって表される式を有する群から選択され、
R
5a
、R
5c
、R
5d
、およびR
5e
のそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CF
3
、および-CF
2
CF
3
から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
R
5b
が、R
20
である、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
R
20
が、-C2-C7アルキルアミノおよび-C2-C7アルコキシから選択される、請求項13に記載の化合物。
【請求項16】
R
20
が、ハロゲンである、請求項13に記載の化合物。
【請求項17】
R
5a
、R
5c
、R
5d
、およびR
5e
のそれぞれが、ハロゲンおよび水素から選択される、請求項13に記載の化合物。
【請求項18】
R
5a、R
5c、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、水素である、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
R
5c
が、構造:
-R
20、-R
30-A
1-R
40、-A
1-R
40、-A
1-R
30-A
2-R
40、または-A
1-R
30-A
2-R
31-A
3-R
41によって表される式を有する群から選択され、
R
5a、R
5b、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5、-CN、-N
3、-OH、-NH
2、-CF
3、および-CF
2CF
3から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
R
5c
が、R
20である、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
R
20が、-C2-C7アルキルアミノおよび-C2-C7アルコキシから選択される、請求項19に記載の化合物。
【請求項22】
R
20が、ハロゲンである、請求項19に記載の化合物。
【請求項23】
R
5a、R
5b、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、ハロゲンおよび水素から選択される、請求項
19に記載の化合物。
【請求項24】
R
5a、R
5b、R
5d、およびR
5eのそれぞれが、水素である、請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
R
6a
、R
6b
、R
6c
、およびR
6d
のうちの少なくとも1つが水素ではないという条件で、R
6a
、R
6b
、R
6c
、およびR
6d
のそれぞれが、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、C1-C3アルキル、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項26】
R
6a
およびR
6b
が、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
R
6a
およびR
6b
が、独立して、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項26に記載の化合物。
【請求項28】
R
6a
およびR
6b
が、独立して、-F、-Cl、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
R
6a
およびR
6c
が、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項25に記載の化合物。
【請求項30】
R
6a
およびR
6c
が、独立して、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項29に記載の化合物。
【請求項31】
R
6a
およびR
6c
が、独立して、-F、-Cl、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項30に記載の化合物。
【請求項32】
R
6a
およびR
6d
が、独立して、水素、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項25に記載の化合物。
【請求項33】
R
6a
およびR
6d
が、独立して、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項32に記載の化合物。
【請求項34】
R
6a
およびR
6d
が、独立して、-F、-Cl、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項33に記載の化合物。
【請求項35】
R
6a
が、-F、-Cl、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、および-NH
2
から選択される、請求項25に記載の化合物。
【請求項36】
R
6a
が、-F、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、および-NH
2
から選択される、請求項25に記載の化合物。
【請求項37】
R
6b
が、-F、-Cl、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、および-NH
2
から選択される、請求項25に記載の化合物。
【請求項38】
R
6aが、
-F、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、および-NH
2
から選択される、請求項25に記載の化合物。
【請求項39】
R
6cおよびR
6d
のそれぞれが、水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項40】
R
6aが、
水素、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6b
、R
6c
、およびR
6d
のそれぞれが、水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項41】
R
6aが、
ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項40に記載の化合物。
【請求項42】
R
6aが、
-F、-Cl、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項41に記載の化合物。
【請求項43】
R
6a
が、-Fである、請求項42に記載の化合物。
【請求項44】
R
6bが、
水素、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6a
、R
6c
、およびR
6d
のそれぞれが、水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項45】
R
6b
が、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項44に記載の化合物。
【請求項46】
R
6b
が、-F、-Cl、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項45に記載の化合物。
【請求項47】
R
6b
が、-Fである、請求項46に記載の化合物。
【請求項48】
R
6a
およびR
6b
のそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6c
およびR
6d
のそれぞれが、水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項49】
R
6a
およびR
6b
のそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項25に記載の化合物。
【請求項50】
R
6a
およびR
6b
のそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項26に記載の化合物。
【請求項51】
R
6aおよびR
6bのそれぞれが、
-Fである、請求項
27に記載の化合物。
【請求項52】
R
6a
およびR
6c
のそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アミノアルキル、およびC1-C3ヒドロキシアルキルから選択され、R
6b
およびR
6d
のそれぞれが、水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項53】
R
6a
およびR
6c
のそれぞれが、独立して、ハロゲン、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項25に記載の化合物。
【請求項54】
R
6a
およびR
6c
のそれぞれが、独立して、-F、-Cl、-SF
5
、-CN、-N
3
、-OH、-NH
2
、-CHF
2
、-CH
2
F、および-CF
3
から選択される、請求項26に記載の化合物。
【請求項55】
R
6a
およびR
6c
のそれぞれが、-Fである、請求項
27に記載の化合物。
【請求項56】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項57】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項58】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項59】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項60】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項61】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項62】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項63】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項64】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項65】
式:
またはそれらの組み合わせによって表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項66】
またはそれらの部分群として存在する、請求項1に記載の化合物。
【請求項67】
またはそれらの組み合わせとして存在する、請求項1に記載の化合物。
【請求項68】
前記化合物が、前記化合物の共役塩基形態と、Li
+
、K
+
、Na
+
、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、Fe
+2
、Cu
+2
、Zn
+2
、Mg
+2
、Ca
+2
、Al
+3
、Fe
+3
、およびそれらの組み合わせから選択される対イオンとを含む、その医薬的に許容される塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項69】
前記対イオンが、Na
+
である、請求項68に記載の化合物。
【請求項70】
治療的有効量の請求項1に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
【請求項71】
がんを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤をさらに含む、請求項70に記載の医薬組成物。
【請求項72】
前記少なくとも1つの薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HDAC阻害剤、グルココルチコイド、mTOR阻害剤、細胞傷害剤、またはそれらの組み合わせである、請求項71に記載の医薬組成物。
【請求項73】
GVHDを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤をさらに含む、請求項70に記載の医薬組成物。
【請求項74】
前記GVHDを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤が、ステロイド、mTor阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、またはGVHDを治療することが知られている他の薬剤である、請求項73に記載の医薬組成物。
【請求項75】
自己免疫障害または疾患を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤をさらに含む、請求項70に記載の医薬組成物。
【請求項76】
前記自己免疫障害または疾患を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤が、(a)疾患修飾性抗リウマチ薬、(b)非ステロイド性抗炎症薬、(c)COX-2選択的阻害剤、(d)COX-1阻害剤、(e)p70S6キナーゼ阻害剤を含む免疫抑制薬、およびイノシン一リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤、(f)ステロイド、(g)生体応答修飾剤、ならびに(h)自己免疫障害の治療のために有用な他の薬剤からなる群から選択される、請求項75に記載の医薬組成物。
【請求項77】
哺乳類における疾患または障害の治療のための方法であって、前記哺乳動物に、治療的有効量の請求項1に記載の少なくとも1つの化合物を投与するステップを含む、方法。
【請求項78】
前記障害または疾患が、異常な(abnormal)、増加した、または異常な(aberrant)ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)活性に関連する、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記障害が、がんである、請求項77に記載の方法。
【請求項80】
前記がんが、血液がんである、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記血液がんが、白血病、リンパ腫、骨髄腫、骨髄異形成症候群、または骨髄増殖性腫瘍である、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
治療的有効量のがんを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤を投与するステップをさらに含む、請求項77に記載の方法。
【請求項83】
前記少なくとも1つの化合物および前記少なくとも1つの薬剤が、連続的に投与される、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記少なくとも1つの化合物および前記少なくとも1つの薬剤が、同時に投与される、請求項82に記載の方法。
【請求項85】
前記少なくとも1つの化合物および前記少なくとも1つの薬剤が、共製剤化される、請求項82に記載の方法。
【請求項86】
前記少なくとも1つの化合物および前記少なくとも1つの薬剤が、共包装される、請求項82に記載の方法。
【請求項87】
前記障害が、T細胞増殖によって媒介される、請求項77に記載の方法。
【請求項88】
前記障害が、乾癬である、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記障害が、移植片対宿主病(GVHD)である、請求項87に記載の方法。
【請求項90】
前記GVHDが、臓器移植、同種移植、異種移植、または造血幹細胞移植に関連する、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
前記GVHDが、急性GVHDである、請求項89または90に記載の方法。
【請求項92】
治療的有効量のGVHDを治療することが知られている少なくとも1つの薬剤を投与するステップをさらに含む、請求項89に記載の方法。
【請求項93】
GVHDを治療することが知られている前記少なくとも1つの薬剤が、ステロイド、mTor阻害薬、チロシンキナーゼ阻害薬、またはGVHDを治療することが知られているその他の薬剤である、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
前記障害が、自己免疫障害または疾患である、請求項77に記載の方法。
【請求項95】
治療的有効量の自己免疫障害または疾患を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤を投与するステップをさらに含む、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記自己免疫障害または疾患を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤が、(a)疾患修飾性抗リウマチ薬、(b)非ステロイド性抗炎症薬、(c)COX-2選択的阻害剤、(d)COX-1阻害剤、(e)p70S6キナーゼ阻害剤を含む免疫抑制薬、およびイノシン一リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤、(f)ステロイド、(g)生体応答修飾剤、ならびに(h)自己免疫障害の治療のために有用な他の薬剤からなる群から選択される、請求項95に記載の方法。
【国際調査報告】