IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ンカルタ・インコーポレイテッドの特許一覧

特表2023-512452BCMA指向性細胞免疫療法組成物および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-27
(54)【発明の名称】BCMA指向性細胞免疫療法組成物および方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 5/10 20060101AFI20230317BHJP
   C12N 15/13 20060101ALI20230317BHJP
   C12N 15/62 20060101ALI20230317BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20230317BHJP
   C07K 19/00 20060101ALI20230317BHJP
   C07K 16/28 20060101ALI20230317BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230317BHJP
   A61K 35/17 20150101ALI20230317BHJP
【FI】
C12N5/10
C12N15/13 ZNA
C12N15/62 Z
C12N15/63 Z
C07K19/00
C07K16/28
A61P35/00
A61K35/17 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022542664
(86)(22)【出願日】2021-01-11
(85)【翻訳文提出日】2022-09-01
(86)【国際出願番号】 US2021012977
(87)【国際公開番号】W WO2021146147
(87)【国際公開日】2021-07-22
(31)【優先権主張番号】62/960,285
(32)【優先日】2020-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520438914
【氏名又は名称】ンカルタ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Nkarta, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100122301
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 憲史
(74)【代理人】
【識別番号】100157956
【弁理士】
【氏名又は名称】稲井 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100170520
【弁理士】
【氏名又は名称】笹倉 真奈美
(74)【代理人】
【識別番号】100221545
【弁理士】
【氏名又は名称】白江 雄介
(72)【発明者】
【氏名】ラジャンガム,カンヤ ラクシュミ
(72)【発明者】
【氏名】トレイガー,ジェイムズ バーナビー
(72)【発明者】
【氏名】ブーレン,ルシュアン グオ
(72)【発明者】
【氏名】グオ,チャオ
(72)【発明者】
【氏名】ラゼティック,アレクサンドラ ライダ リアナ
【テーマコード(参考)】
4B065
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA94X
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA25
4B065CA44
4C087AA01
4C087AA02
4C087BB65
4C087CA04
4C087MA66
4C087NA14
4C087ZB26
4H045AA11
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA41
4H045DA76
4H045EA20
4H045EA22
4H045EA28
4H045FA74
(57)【要約】
いくつかの実施形態では、BCMA指向性キメラ抗原受容体(CAR)を含む免疫細胞ベースの組成物が本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、免疫細胞ベースの組成物は、追加の腫瘍マーカーおよび/またはBCMAの追加のエピトープも標的とする。いくつかの実施形態では、BCMA指向性CARは、ナチュラルキラー細胞内で発現される。いくつかの実施形態では、BCMA-CAR-発現NK細胞が、例えば、追加のがんマーカーおよび/またはBCMAの追加のエピトープに対して指向性であるCAR発現NK細胞および/またはCAR発現T細胞とともに投与される。免疫療法におけるキメラ抗原受容体の方法および使用も本明細書において提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
BCMA指向性キメラ抗原受容体(CAR)を発現するナチュラルキラー(NK)細胞の集団を含む、がん免疫療法のための操作された細胞の集団であって、
CARは、
細胞外抗BCMA結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメインを含み、
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含み、
OX40サブドメインは、配列番号5に対して少なくとも85%の配列同一性を有する核酸によりコードされ、
CD3ゼータサブドメインは、配列番号7に対して少なくとも85%の配列同一性を有する核酸によりコードされ、かつ
NK細胞は、膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する
操作された細胞の集団。
【請求項2】
OX40サブドメインが、配列番号6のアミノ酸配列を含み、およびCD3ゼータサブドメインが、配列番号8のアミノ酸配列を含み、ヒンジドメインが、CD8aヒンジドメインを含み、およびCD8aヒンジドメインが、配列番号2のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の操作された細胞の集団。
【請求項3】
mbIL15が、配列番号12のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の操作された細胞の集団。
【請求項4】
抗BCMA結合部分が、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294から選択される1つ以上のCDRを含む、請求項1に記載の操作された細胞の集団。
【請求項5】
抗BCMA結合部分が、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の操作された細胞の集団。
【請求項6】
CARが、BCMAの追加のエピトープに結合する追加の細胞外部分をさらに含む、請求項1に記載の操作された細胞の集団。
【請求項7】
BCMAの追加のエピトープに結合するCARを発現する追加のNK細胞をさらに含む、請求項1に記載の操作された細胞の集団。
【請求項8】
BCMAの追加のエピトープに結合するCARを発現するT細胞をさらに含む、請求項1に記載の操作された細胞の集団。
【請求項9】
キメラ抗原受容体が、非BCMAがんマーカーに結合する追加の細胞外部分をさらに含む、請求項1に記載の操作された細胞の集団。
【請求項10】
非BCMAがんマーカーに結合するCARを発現する追加のNK細胞をさらに含む、請求項1に記載の操作された細胞の集団。
【請求項11】
非BCMAがんマーカーに結合するCARを発現するT細胞をさらに含む、請求項1に記載の操作された細胞の集団。
【請求項12】
非BCMAがんマーカーが、CD138、SLAMF7、CD38、GPRC5D、またはCD19のうちの1つ以上を含む、請求項9~11のいずれか一項に記載の操作された細胞の集団。
【請求項13】
非BCMAがんマーカーがCD19であり、および前記CD19に結合するCARが、配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200のうちの1つ以上に対して少なくとも95%の配列同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされる抗CD19結合ドメインを含む、請求項12に記載の操作された細胞の集団。
【請求項14】
対象におけるがんを治療する方法であって、請求項1~13のいずれか一項に記載の操作された細胞の集団を、がんを有する対象に投与することを含む方法。
【請求項15】
がんを治療するための、請求項1~13のいずれか一項に記載の操作された細胞の集団の使用。
【請求項16】
がんを治療するための医薬の調製における、請求項1~13のいずれか一項に記載の操作された細胞の集団の使用。
【請求項17】
がんが、B細胞悪性腫瘍である、請求項14に記載の方法、または請求項15もしくは16のいずれかに記載の使用。
【請求項18】
(i)BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、
BCMA指向性キメラ抗原受容体は、
細胞外抗BCMA結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み、
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含み、かつ
NK細胞は膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する、操作されたNK細胞と、
(ii)CD138、SLAMF7、CD38、GPRC5D、またはCD19から選択される非BCMAがんマーカーに対して指向性のキメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、
非BCMA指向性キメラ抗原受容体は、
CD138、SLAMF7、CD38、GPRC5D、またはCD19のうちの1つ以上に結合するための細胞外部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み、
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメインとCD3ゼータサブドメインとを含み、かつ
細胞は膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する、操作されたNK細胞、ならびに
(iii)CD138、SLAMF7、CD38、GPRC5D、またはCD19から選択される非BCMAがんマーカーに対して指向性のキメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、
非BCMA指向性キメラ抗原受容体は、
CD138、SLAMF7、CD38、GPRC5D、またはCD19のうちの1つ以上に結合するための細胞外部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み、
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD28サブドメイン、および4-1BBサブドメインのうちの1つ以上とCD3ゼータサブドメインとを含み、かつ
細胞は膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する、操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法組成物。
【請求項19】
抗BCMA結合部分が、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294から選択される1つ以上のCDRを含む、請求項18に記載の併用免疫療法組成物。
【請求項20】
抗BCMA結合部分が、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項18または19に記載の併用免疫療法組成物。
【請求項21】
(ii)および/または(iii)の抗CD19結合ドメインが、配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる、請求項18~20のいずれか一項に記載の併用免疫療法組成物。
【請求項22】
(i)BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、
BCMA指向性キメラ抗原受容体は、
細胞外抗BCMA結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み、および
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含む
操作されたNK細胞と、
(ii)非BCMAがんマーカーに対して指向性のキメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、
非BCMA指向性キメラ抗原受容体は、
非BCMAがんマーカーに結合するための細胞外部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み、および
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメインとCD3ゼータサブドメインとを含む、
操作されたNK細胞、ならびに
(iii)非BCMAがんマーカーに対して指向性のキメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、
非BCMA指向性キメラ抗原受容体は、
非BCMAがんマーカーに結合するための細胞外部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD28サブドメイン、および4-1BBサブドメインのうちの1つ以上とCD3ゼータサブドメインとを含む
操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法組成物。
【請求項23】
(i)第1のBCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、
BCMA指向性キメラ抗原受容体は、
第1のBCMAエピトープに対して指向性の細胞外抗BCMA結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み、および
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含む
操作されたナチュラルキラー(NK)細胞と、
(ii)第2のBCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、
第2のBCMAエピトープに対して指向性の細胞外抗BCMA結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み、および
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメインとCD3ゼータサブドメインとを含む
操作されたNK細胞、ならびに
(iii)第2のBCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、
第2のBCMAエピトープに対して指向性の細胞外抗BCMA結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み、および
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD28サブドメイン、および4-1BBサブドメインのうちの1つ以上とCD3ゼータサブドメインとを含む
操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法組成物。
【請求項24】
操作されたNK細胞および/または操作されたT細胞のそれぞれが、膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する、請求項22または23に記載の併用免疫療法組成物。
【請求項25】
二重特異性BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作された免疫細胞を含む、がん免疫療法のための操作された免疫細胞であって、
BCMA指向性キメラ抗原受容体は、
BCMAの第1のエピトープと結合するように構成された第1の領域、および第2のBCMAエピトープと結合するように構成された第2の領域を含む細胞外抗BCMA結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み、
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD28サブドメイン、および4-1BBサブドメインのうちの1つ以上とCD3ゼータサブドメインとを含む、
操作された免疫細胞。
【請求項26】
免疫細胞が、NK細胞である、請求項25に記載の操作された免疫細胞。
【請求項27】
免疫細胞が、T細胞である、請求項25に記載の操作された免疫細胞。
【請求項28】
操作された免疫細胞の集団を生成する方法であって、
BCMA指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドを含むベクターを、免疫細胞の集団にデリバリーすることを含み、
キメラ抗原受容体は、
細胞外抗BCMA結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み、
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含み、
OX40サブドメインは、配列番号5に対して少なくとも85%の配列同一性を有する核酸によりコードされ、
CD3ゼータサブドメインは、配列番号7に対して少なくとも85%の配列同一性を有する核酸によりコードされ、かつ
ポリヌクレオチドは、膜結合インターロイキン15(mbIL15)もコードする、
方法。
【請求項29】
OX40サブドメインが、配列番号6のアミノ酸配列を含み、およびCD3ゼータサブドメインが、配列番号8のアミノ酸配列を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
ヒンジドメインが、CD8aヒンジドメインを含み、およびCD8aヒンジドメインが、配列番号2のアミノ酸配列を含む、請求項28または29に記載の方法。
【請求項31】
mbIL15が、配列番号12のインターロイキン15アミノ酸配列を含む、請求項28~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
抗BCMA結合部分が、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294から選択される1つ以上のCDRを含む、請求項28~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
抗BCMA結合部分が、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項28~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
抗BCMA結合部分が、BCMAの追加のエピトープに結合する追加の細胞外抗BCMA結合部分をさらに含む、請求項28~33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
免疫細胞の集団に、非BCMAがんマーカーに対して指向性のキメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドを含む追加のベクターをデリバリーすることをさらに含み、
非BCMA指向性キメラ抗原受容体は、
非BCMAがんマーカーに結合するための細胞外部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含む、請求項28~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
非BCMAがんマーカーが、CD138、SLAMF7、CD38、GPRC5D、またはCD19のうちの1つ以上を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
免疫細胞が、NK細胞、T細胞、またはそれらの組み合わせを含む、請求項28~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
BCMA指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドを含むベクターであって、
キメラ抗原受容体は、
細胞外抗BCMA結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み、
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD28サブドメイン、および4-1BBサブドメインのうちの1つ以上とCD3ゼータサブドメインとを含み、
OX40サブドメインは、配列番号5に対して少なくとも85%の配列同一性を有する核酸によりコードされる、
ベクター。
【請求項39】
(i)BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、
BCMA指向性キメラ抗原受容体は、
細胞外抗BCMA結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み、
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含む
操作されたNK細胞と、
(ii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、
CD19指向性キメラ抗原受容体は、
配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる細胞外抗CD19結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含む
操作されたNK細胞、ならびに
(iii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、
CD19指向性キメラ抗原受容体は、
配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる細胞外抗CD19結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含む
操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法組成物。
【請求項40】
操作されたNK細胞および/または操作されたT細胞が、膜結合インターロイキン15を発現するようにさらに操作されている、請求項39に記載の併用免疫療法組成物。
【請求項41】
抗BCMA部分が、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294から選択される1つ以上のCDRを含む、請求項39または40に記載の併用免疫療法組成物。
【請求項42】
抗BCMA部分が、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項39または40に記載の併用免疫療法組成物。
【請求項43】
対象におけるがんを治療する方法であって、請求項39~42のいずれか一項に記載の併用免疫療法組成物を、がんを有する対象に投与することを含む方法。
【請求項44】
併用物が、(i)および(ii)を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
併用物が、(i)および(iii)を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
がんを治療するための、請求項39~45のいずれか一項に記載の併用免疫療法組成物の使用。
【請求項47】
がんを治療するための医薬の調製における、請求項39~45のいずれか一項に記載の併用免疫療法組成物の使用。
【請求項48】
がんが、多発性骨髄腫である、請求項39~45のいずれか一項に記載の方法、または請求項46もしくは47のいずれかに記載の使用。
【請求項49】
(i)BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、
BCMA指向性キメラ抗原受容体は、
細胞外抗BCMA結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み、
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含み、かつ
細胞は膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する、操作されたNK細胞と、
(ii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、
CD19指向性キメラ抗原受容体は、
細胞外抗CD19結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメインとCD3ゼータサブドメインとを含み、かつ
細胞は膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する、操作されたNK細胞、ならびに
(iii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、
CD19指向性キメラ抗原受容体は、
細胞外抗CD19結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン、
を含み、
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD28サブドメイン、および4-1BBサブドメインのうちの1つ以上とCD3ゼータサブドメインとを含み、かつ
細胞は膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する、操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法治療レジメン。
【請求項50】
抗BCMA部分が、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294から選択される1つ以上のCDRを含む、請求項49に記載の併用免疫療法治療レジメン。
【請求項51】
抗BCMA部分が、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項49に記載の併用免疫療法治療レジメン。
【請求項52】
(ii)および/または(iii)の抗CD19結合ドメインが、配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる、請求項49~51のいずれか一項に記載の併用免疫療法治療レジメン。
【請求項53】
(i)BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、
BCMA指向性キメラ抗原受容体は、
細胞外抗BCMA結合部分、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、
細胞内シグナル伝達ドメイン
を含み、
細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含む
操作されたNK細胞と、
(ii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、
CD19指向性キメラ抗原受容体は、
配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる細胞外抗CD19結合部分と、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメインと、
細胞内シグナル伝達ドメインと
を含む
操作されたNK細胞、ならびに
(iii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、
CD19指向性キメラ抗原受容体は、
配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる細胞外抗CD19結合部分と、
ヒンジおよび/または膜貫通ドメインと、
細胞内シグナル伝達ドメインと
を含む
操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法治療レジメン。
【請求項54】
操作されたNK細胞および/または操作されたT細胞が、膜結合インターロイキン15を発現するようにさらに操作されている、請求項53に記載の併用免疫療法治療レジメン。
【請求項55】
抗BCMA部分が、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294から選択される1つ以上のCDRを含む、請求項53または54に記載の併用免疫療法治療レジメン。
【請求項56】
抗BCMA部分が、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項53または54に記載の併用免疫療法治療レジメン。
【請求項57】
対象におけるがんを治療する方法であって、請求項53~56のいずれか一項に記載の併用免疫療法治療レジメンを、がんを有する対象に投与することを含む方法。
【請求項58】
併用物が(i)および(ii)を含み、(i)および(ii)が同時投与されるかまたは(i)および(ii)が個別に投与される、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
併用物が(i)および(iii)を含み、(i)および(iii)が同時投与されるかまたは(i)および(iii)が個別に投与される、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
がんを治療するための、請求項53~59のいずれか一項に記載の併用免疫療法治療レジメンの使用。
【請求項61】
がんを治療するための医薬の調製における、請求項53~59のいずれか一項に記載の併用免疫療法治療レジメンの使用。
【請求項62】
がんが多発性骨髄腫である、請求項53~59のいずれか一項に記載の方法、または請求項60もしくは61のいずれかに記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連事案
本出願は、2020年1月13日付け出願の米国仮特許出願第62/960,285号の優先権を主張し、その全内容は本明細書において参照により組み込まれている。
【0002】
本明細書で提供される方法および組成物の一部の実施形態は、B細胞成熟抗原(BCMA)標的化キメラ抗原受容体を利用する細胞療法に関する。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法および組成物は、非BCMA標的、例えばCD19などに対して指向性のキメラ抗原受容体を利用する細胞療法に関する。一部の実施形態は、NK細胞および/またはT細胞により発現されるそのようなコンストラクトの1つ以上の組み合わせに関する。
【背景技術】
【0003】
種々のがんについて、およびがん性細胞を健常な細胞から特異的に区別するために用いることができるがん性細胞がどのような特性を有するかついてさらなる知識が得られるにつれて、がん性細胞の顕著な特徴を利用する治療薬が開発中である。操作された免疫細胞を用いる免疫療法は、がんを処置する1つのアプローチである。
【0004】
ASCIIテキストファイル中の情報の参照による組み込み
本出願は、同時に提出される次のASCIIテキストファイルに含まれる配列表を参照することにより組み込む:ファイル名:NKT057WO_ST25.txt;2021年1月4日に作製され、サイズは548KBである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
免疫療法は、疾患の処置における新たな技術的進歩を提供し、免疫細胞は、疾患または損傷細胞を特異的に識別し反応する特定の標的化および/またはエフェクター分子を発現するように操作されている。これは、少なくとも部分的には、全ての細胞が影響を受ける化学療法などのより伝統的なアプローチとは対照的に、疾患または損傷細胞を特異的に標的化する可能性に起因する有望な進歩を示し、所望の転帰は、患者が生存するのに十分な健常な細胞が生存することである。1つの免疫療法アプローチは、目的の異常細胞の標的化された認識および破壊を達成するための免疫細胞におけるキメラ抗原受容体の組換え発現である。
【0006】
ある特定のがんにおいて、免疫療法に応答する患者は、当初はロバストでポジティブであるが、しかし短命である。そのようなプロファイルは、本明細書において提供される細胞免疫療法組成物のいくつかの実施形態により対処される。例えば、いくつかの実施形態では、ナチュラルキラー(NK)細胞は、1つ以上のキメラ抗原受容体(CAR)を発現するように操作される。NK細胞が示す迅速な免疫応答とともに、操作されたNK細胞が示す強化された細胞傷害性に起因して、いくつかの実施形態は、腫瘍負荷の実質的低下または除去さえも可能な初期抗がん効果の強化を可能にする。いくつかの実施形態において、侵襲性のがんでは自己T細胞療法を生成するための十分な時間の余裕がない可能性があるので、そのような操作されたNK細胞は、T細胞と比較してその免疫原性が低下していることに少なくとも一部起因して、特に重要である。
【0007】
いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるNK細胞は、抗BCMA CARを発現するように操作される。いくつかの実施形態では、そのような抗BCMA CAR発現NK細胞は、非BCMA標的、例えばSLAMF7、CD38、CD138、CD19、またはGPRC5Dなどに対して指向性を有するCARを発現する操作されたNK細胞とともに投与される。いくつかの実施形態では、そのような抗BCMA CAR発現NK細胞は、非BCMA標的、例えばSLAMF7、CD38、CD138、CD19、またはGPRC5Dなどに対して指向性を有するCARを発現する操作されたT細胞とともに投与される。いくつかの実施形態では、そのような抗BCMA CAR発現NK細胞は、抗CD19 CARを発現する操作されたNK細胞とともに投与される。いくつかの実施形態では、そのような抗BCMA CAR発現NK細胞は、抗CD19 CARを発現する操作されたT細胞とともに投与される。
【0008】
いくつかの実施形態では、BCMA指向性キメラ抗原受容体(CAR)を発現するナチュラルキラー(NK)細胞の集団を含む、がん免疫療法のための操作された細胞の集団が提供され、CARは、OX40サブドメインおよびCD3ゼータサブドメインを含む細胞内シグナル伝達ドメインを含む、細胞外抗BCMA結合部分を含む。いくつかの実施形態では、細胞は、膜結合インターロイキン15(mbIL15)を発現するようにやはり構成される。いくつかの実施形態では、OX40サブドメインは、配列番号5に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の配列同一性を有する核酸によりコードされる。いくつかの実施形態では、CD3ゼータサブドメインは、配列番号7に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の配列同一性を有する核酸によりコードされる。いくつかの実施形態では、CARは、ヒンジおよび/または膜貫通ドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、OX40サブドメインは、配列番号6のアミノ酸配列に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の配列同一性を有する配列を含み、およびCD3ゼータサブドメインは、配列番号8のアミノ酸配列に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の配列同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、ヒンジドメインは、CD8aヒンジドメインを含み、および配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の配列同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、mbIL15は、配列番号307のアミノ酸配列に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の配列同一性を有する配列を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、抗BCMA結合部分は、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294から選択される1つ以上のCDR、または上記のうちの1つ以上に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、もしくは少なくとも約98%の配列同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、抗BCMA結合部分は、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304から選択されるアミノ酸配列、または上記のうちの1つ以上に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、もしくは少なくとも約98%の配列同一性を有する配列を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、CARは、BCMAの追加のエピトープに結合する追加の細胞外部分をさらに含む。いくつかの実施形態では、操作された細胞の集団は、BCMAの追加のエピトープに結合するCARを発現する追加のNK細胞をさらに含む。いくつかの実施形態では、操作された細胞の集団は、BCMAの追加のエピトープに結合するCARを発現するT細胞をさらに含む。いくつかの実施形態では、CARは、非BCMAがんマーカーに結合する追加の細胞外部分をさらに含む。いくつかの実施形態では、操作された細胞の集団は、非BCMAがんマーカーに結合するCARを発現する追加のNK細胞をさらに含む。いくつかの実施形態では、操作された細胞の集団は、非BCMAがんマーカーに結合するCARを発現するT細胞をさらに含む。実施形態に応じて、非BCMAがんマーカーは、CD138、SLAMF7、CD38、GPRC5D、またはCD19(または、本明細書で開示されるその他のマーカー)のうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、非BCMAがんマーカーはCD19であり、また前記CD19に結合するCARは、配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200のうちの1つ以上に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の配列同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされる抗CD19結合ドメインを含む。例えば、本明細書で開示される操作された細胞の集団を、がんを有する対象に投与することによる、がんを治療する(treating)方法が、本明細書において提供される。また、がんを治療するための、および/またはがんを治療するための医薬の調製における、本明細書で開示されるような操作された細胞の集団の使用についても提供される。いくつかの実施形態では、がんはB細胞悪性腫瘍である。
【0011】
いくつかの実施形態では、
(i)BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、BCMA指向性キメラ抗原受容体は、細胞外抗BCMA結合部分、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含む、NK細胞と、
(ii)CD138、SLAMF7、CD38、GPRC5D、またはCD19から選択される非BCMAがんマーカーに対して指向性のキメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、非BCMA指向性キメラ抗原受容体は、CD138、SLAMF7、CD38、GPRC5D、またはCD19のうちの1つ以上に結合するための細胞外部分、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメインとCD3ゼータサブドメインとを含む、操作されたNK細胞、ならびに
(iii)CD138、SLAMF7、CD38、GPRC5D、またはCD19から選択される非BCMAがんマーカーに対して指向性のキメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、非BCMA指向性キメラ抗原受容体は、CD138、SLAMF7、CD38、GPRC5D、またはCD19のうちの1つ以上に結合するための細胞外部分、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD28サブドメイン、および4-1BBサブドメインのうちの1つ以上とCD3ゼータサブドメインとを含む、操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法組成物が提供される。
【0012】
いくつかの実施形態では、
(i)BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、BCMA指向性キメラ抗原受容体は、細胞外抗BCMA結合部分、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、および細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含む操作されたNK細胞と、
(ii)非BCMAがんマーカーに対して指向性のキメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、非BCMA指向性キメラ抗原受容体は、非BCMAがんマーカーに結合するための細胞外部分、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、および細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメインとCD3ゼータサブドメインとを含む操作されたNK細胞、ならびに
(iii)非BCMAがんマーカーに対して指向性のキメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、非BCMA指向性キメラ抗原受容体は、非BCMAがんマーカーに結合するための細胞外部分、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、および細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD28サブドメイン、および4-1BBサブドメインのうちの1つ以上とCD3ゼータサブドメインとを含む操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法組成物が提供される。
【0013】
いくつかの実施形態では、
(i)第1のBCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、BCMA指向性キメラ抗原受容体は、第1のBCMAエピトープに対して指向性の細胞外抗BCMA結合部分、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含む操作されたNK細胞と、
(ii)第2のBCMAエピトープに対して指向性の細胞外抗BCMA結合部分、細胞内シグナル伝達ドメインを含む第2のBCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメインとCD3ゼータサブドメインとを含む操作されたNK細胞、ならびに
(iii)第2のBCMAエピトープに対して指向性の細胞外抗BCMA結合部分、細胞内シグナル伝達ドメインを含む第2のBCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、および細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD28サブドメイン、および4-1BBサブドメインのうちの1つ以上とCD3ゼータサブドメインとを含む操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法組成物が提供される。
【0014】
いくつかの実施形態では、二重特異性BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作された免疫細胞を含み、BCMA指向性キメラ抗原受容体は、BCMAの第1のエピトープと結合するように構成された第1の領域と、第2のBCMAエピトープと結合するように構成された第2の領域とを含む細胞外抗BCMA結合部分、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD28サブドメイン、および4-1BBサブドメインのうちの1つ以上とCD3ゼータサブドメインとを含む、がん免疫療法のための操作された免疫細胞が、本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、免疫細胞はNK細胞である。いくつかの実施形態では、免疫細胞はT細胞である。
【0015】
いくつかの実施形態では、操作された免疫細胞の集団を生成する方法であって、BCMA指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドを含むベクターを免疫細胞の集団にデリバリーすることを含み、キメラ抗原受容体は、細胞外抗BCMA結合部分および細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含む、方法が、本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、OX40サブドメインは、配列番号5に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の配列同一性を有する核酸によりコードされる。いくつかの実施形態では、CD3ゼータサブドメインは、配列番号7に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の配列同一性を有する核酸によりコードされる。いくつかの実施形態では、OX40サブドメインは、配列番号6のアミノ酸配列に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の配列同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、CD3ゼータサブドメインは、配列番号8のアミノ酸配列に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の配列同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドはmbIL15もコードする。いくつかの実施形態では、抗BCMA結合部分は、BCMAの追加のエピトープに結合する追加の細胞外抗BCMA結合部分をさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、免疫細胞の集団に、非BCMAがんマーカーに対して指向性のキメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドを含む追加のベクターをデリバリーすることをさらに含み、非BCMA指向性キメラ抗原受容体は、非BCMAがんマーカーに結合するための細胞外部分、および細胞内シグナル伝達ドメインを含む。いくつかの実施形態では、非BCMAがんマーカーは、CD138、SLAMF7、CD38、GPRC5D、またはCD19のうちの1つ以上を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、
(i)BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、BCMA指向性キメラ抗原受容体は、細胞外抗BCMA結合部分、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含む操作されたNK細胞と、
(ii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、CD19指向性(direceted)キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分、細胞内シグナル伝達ドメインを含むNK細胞、および
(iii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、CD19指向性キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分と細胞内シグナル伝達ドメインとを含む操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法組成物が提供される。いくつかの実施形態では、操作されたNK細胞および/または操作されたT細胞は、膜結合インターロイキン15を発現するようにさらに操作されている。
【0017】
いくつかの実施形態では、CARはヒンジドメインを含み、ヒンジドメインはCD8aヒンジドメインを含む。いくつかの実施形態では、CD8aヒンジドメインは、配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の配列同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、CARはヒンジおよび/または膜貫通ドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、NKおよび/またはT細胞は、mbIL15も発現するように操作されている。いくつかの実施形態では、NK細胞は、mbIL15を発現するように操作されているが、T細胞はそのように操作されていない。mbIL15が、配列番号12のインターロイキン15アミノ酸配列を含む、請求項28~30のいずれか一項に記載の方法。いくつかの実施形態では、mbIL15は、配列番号307に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の配列同一性を有する配列を含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、抗BCMA結合部分は、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294、または上記のうちの1つ以上に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、もしくは少なくとも約98%の配列同一性を有する配列から選択される1つ以上のCDRを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、抗BCMA結合部分は、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304、または上記のうちの1つ以上に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、もしくは少なくとも約98%の配列同一性を有する配列から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、(ii)および/または(iii)のCARの抗CD19結合ドメインは、配列番号184、配列番号186、配列番号192、もしくは配列番号200に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドにより、または上記のうちの1つ以上に対して少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、もしくは少なくとも約98%の配列同一性を有する配列によりコードされる。
【0021】
いくつかの実施形態では、BCMA指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドを含むベクターであって、キメラ抗原受容体は細胞外抗BCMA結合部分および細胞内シグナル伝達ドメインを含むベクターが提供される。いくつかの実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD28サブドメイン、および4-1BBサブドメインのうちの1つ以上とCD3ゼータサブドメインとを含む。
【0022】
対象におけるがんを治療する方法であって、本開示の併用免疫療法組成物を、がんを有する対象に投与することを含む方法が、本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、併用物は、(i)および(ii)を含む。いくつかの実施形態では、併用物は、(i)および(iii)を含む。実施形態に応じて、併用療法のいくつかの部分が、同一回数または異なる回数デリバリーされ得る。例えば、いくつかの実施形態では、(i)および(ii)の投与は、各3回実施される。いくつかの実施形態では、例えば(i)および(iii)の投与は、(i)について3回、および(iii)について2回実施される。がんを治療するための、ならびにがんを治療するための医薬の調製における、開示された併用免疫療法組成物の使用が、本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、本明細書において提供される治療および使用は、多発性骨髄腫を治療または予防するためである。
【0023】
いくつかの実施形態では、BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、キメラ抗原受容体は細胞外抗BCMA結合部分、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含むNK細胞が提供され、細胞は、膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する。
【0024】
いくつかの実施形態では、OX40サブドメインは、配列番号5に対して少なくとも85%の配列同一性または配列番号5によりコードされるサブドメインに対して機能的同等性を有する核酸によりコードされる。いくつかの実施形態では、CD3ゼータサブドメインは、配列番号7に対して少なくとも85%の配列同一性または配列番号7によりコードされるサブドメインに対して機能的同等性を有する核酸によりコードされる。いくつかの実施形態では、OX40サブドメインは、配列番号6のアミノ酸配列を含み(または、配列番号6によりコードされるタンパク質に対して機能的同等性を有する)、およびCD3ゼータサブドメインは、配列番号8のアミノ酸配列を含む(または、配列番号8によりコードされるタンパク質に対して機能的同等性を有する)。
【0025】
いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、ヒンジおよび/または膜貫通ドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、ヒンジドメインはCD8aヒンジドメインを含む。いくつかの実施形態では、CD8aヒンジドメインは配列番号2のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、mbIL15は、配列番号12のアミノ酸配列に対して少なくとも85%の配列同一性を有するIL15を含む。
【0026】
(i)BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞と、(ii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞、(iii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞のうちの1つ以上とを含む併用免疫療法組成物も、本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、CD19 CARの抗CD19結合ドメインは、配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる。
【0027】
いくつかの実施形態では、BMCA指向性CARは、細胞外抗BCMA結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、OX40サブドメインとCD3ゼータサブドメインとを含む細胞内シグナル伝達ドメインを含む。いくつかの実施形態では、NK細胞は膜結合IL15も発現する。いくつかの実施形態では、CD19指向性キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、およびOX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含む細胞内シグナル伝達ドメインを含む。いくつかの実施形態では、BCMA指向性CARは、抗CD19結合ドメインをさらに含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、
(i)BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞と、
(ii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、CD19指向性キメラ抗原受容体は、配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる細胞外抗CD19結合部分を含む操作されたNK細胞、および
(iii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、CD19指向性キメラ抗原受容体は、配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる細胞外抗CD19結合部分を含む操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法組成物が提供される。
【0029】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分は、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294から選択される1つ以上のCDRを含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分は、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304(または、上記のいずれかに対して少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性を有する配列)から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、対象におけるがんを治療する方法であって、本明細書で開示されるような、BCMAに対して指向性のキメラ抗原受容体を発現する操作されたNK細胞を、がんを有する対象に投与することを含む方法も提供される。いくつかの実施形態では、方法は、抗CD19キメラ抗原受容体を発現する操作されたNK細胞を対象に投与すること、および/または抗CD19キメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞を対象に投与することをさらに含む。いくつかの実施形態では、操作されたNK細胞および/または操作されたT細胞は、膜結合インターロイキン15を発現するようにさらに操作されている。
【0032】
いくつかの実施形態では、BCMAを標的とするNK細胞、ならびにCD19を標的とするNK細胞および/またはT細胞が併用使用される。いくつかの実施形態では、併用療法組成物のコンポーネントが同時投与される一方、一部の実施形態では、コンポーネントは個別に投与される。
【0033】
がんを治療するための、本明細書で開示されるような、抗BCMA CARを発現する操作されたNK細胞の使用も、本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、がんを治療するための医薬の調製における、本明細書で開示されるような、抗BCMA CARを発現する操作されたNK細胞の使用が提供される。いくつかの実施形態では、がんは多発性骨髄腫である。
【0034】
いくつかの実施形態では、本明細書には、CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する免疫細胞、およびさらには免疫細胞集団が提供され、キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、および細胞内シグナル伝達ドメインを含む。また、本明細書には、CD19指向性キメラ抗原受容体、細胞外抗CD19結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、および細胞内シグナル伝達ドメインを含むキメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチド(ならびに、これを用いて細胞をトランスフェクトするためのベクター)が提供される。
【0035】
いくつかの実施形態では、ヒト化CD19指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドであって、キメラ抗原受容体はヒト化抗CD19結合部分、共刺激ドメイン、およびシグナル伝達ドメインを含むポリヌクレオチドが提供される。いくつかの実施形態では、共刺激ドメインはOX40を含む。いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19結合部分はヒト化scFvを含むが、但し重鎖および軽鎖のうちの1つ以上がヒト化されている。いくつかの実施形態では、重鎖および/または軽鎖上のCDRのうちの1つ以上がヒト化されている。例えば、いくつかの実施形態では、ヒト化CD19指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドであって、キメラ抗原受容体は細胞外抗CD19結合部分を含むポリヌクレオチドが提供され、抗CD19結合部分は、重鎖可変(VH)ドメインおよび(and a and a)軽鎖可変(VL)ドメイン、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、VHドメインは、配列番号120、配列番号121、配列番号122、および配列番号123から選択されるVHドメインを含み、ならびにVLドメインは、配列番号117、配列番号118、および配列番号119から選択されるVLドメインを含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、ヒト化キメラ抗原受容体(CAR)をコードするポリヌクレオチドであって、CARは、ヒト化抗CD19結合ドメイン、膜貫通ドメイン、CD3ゼータの天然型細胞内シグナル伝達ドメインまたはその機能的断片を含む主要な細胞内シグナル伝達ドメイン、ならびにOX40、CD27、CD28、ICOS、および4-1BBからなる群から選択されるタンパク質またはその機能的断片の天然型細胞内シグナル伝達ドメインを含む共刺激ドメインを含む単鎖抗体または単鎖抗体断片を含み、前記抗CD19結合ドメインは、配列番号124、127、または130の軽鎖相補性決定領域1(LC CDR1)、配列番号125、128、または131の軽鎖相補性決定領域2(LC CDR2)、および配列番号126、129、または132の軽鎖相補性決定領域3(LC CDR3)、ならびに配列番号133、136、139、または142の重鎖相補性決定領域1(HC CDR1)、配列番号134、137、140、または143の重鎖相補性決定領域2(HC CDR2)、および配列番号135、138、141、または144の重鎖相補性決定領域3(HC CDR3)を含むポリヌクレオチドが提供される。
【0037】
いくつかの実施形態では、ヒト化CD19指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドであって、キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分を含み、抗CD19結合部分は、配列番号117の可変軽鎖(VL)ドメインを含むヒト化scFv配列、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、および細胞内シグナル伝達ドメインを含むポリヌクレオチドが提供される。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号161、配列番号167、配列番号173、配列番号179、配列番号185、配列番号191、配列番号197、または配列番号203のヒト化キメラ抗原受容体をコードする。
【0038】
いくつかの実施形態では、ヒト化CD19指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドであって、キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分を含み、抗CD19結合部分は、配列番号118の可変軽鎖(VL)ドメインを含むヒト化scFv配列、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、および細胞内シグナル伝達ドメインを含むポリヌクレオチドが提供される。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号163、配列番号169、配列番号175、配列番号181、配列番号187、配列番号193、配列番号199、または配列番号205のヒト化キメラ抗原受容体をコードする。
【0039】
いくつかの実施形態では、ヒト化CD19指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドであって、キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分を含み、抗CD19結合部分は、配列番号119の可変軽鎖(VL)ドメインを含むヒト化scFv配列、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、および細胞内シグナル伝達ドメインを含むポリヌクレオチドが提供される。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号165、配列番号171、配列番号177、配列番号183、配列番号189、配列番号195、配列番号201、または配列番号207のヒト化キメラ抗原受容体をコードする。
【0040】
いくつかの実施形態では、ヒト化CD19指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドであって、キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分を含み、抗CD19結合部分は、配列番号120の可変重鎖(VH)ドメインを含むヒト化scFv配列、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、および細胞内シグナル伝達ドメインを含むポリヌクレオチドが提供される。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号161、配列番号163、配列番号165、配列番号185、配列番号187、または配列番号189のヒト化キメラ抗原受容体をコードする。
【0041】
いくつかの実施形態では、ヒト化CD19指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドであって、キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分を含み、抗CD19結合部分は、配列番号121の可変重鎖(VH)ドメインを含むヒト化scFv配列、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、および細胞内シグナル伝達ドメインを含むポリヌクレオチドが提供される。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号167、配列番号169、配列番号171、配列番号191、配列番号193、または配列番号195のヒト化キメラ抗原受容体をコードする。
【0042】
いくつかの実施形態では、ヒト化CD19指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドであって、キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分を含み、抗CD19結合部分は、配列番号122の可変重鎖(VH)ドメインを含むヒト化scFv配列、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、および細胞内シグナル伝達ドメインを含むポリヌクレオチドが提供される。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号173、配列番号175、配列番号177、配列番号197、配列番号199、または配列番号201のヒト化キメラ抗原受容体をコードする。
【0043】
いくつかの実施形態では、ヒト化CD19指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドであって、キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分を含み、抗CD19結合部分は、配列番号123の可変重鎖(VH)ドメインを含むヒト化scFv配列、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、および細胞内シグナル伝達ドメインを含むポリヌクレオチドが提供される。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号179、配列番号181、配列番号183、配列番号203、配列番号205、または配列番号207のヒト化キメラ抗原受容体をコードする。
【0044】
いくつかの実施形態では、提供されるポリヌクレオチドは、膜結合インターロイキン15(mbIL15)もコードする。
【0045】
いくつかの実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメインを含む。しかしながら、いくつかの実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD28サブドメイン、iCOSサブドメイン、CD28-41BBサブドメイン、CD27サブドメイン、CD44サブドメインのうちの1つ以上、またはそれらの組み合わせを含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、ヒンジおよび膜貫通ドメインを含み、ヒンジはCD8アルファヒンジであり、膜貫通ドメインは、CD8アルファまたはNKG2D膜貫通ドメインのいずれかである。いくつかの実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、CD3ゼータドメインを含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号112、113、または114をコードしない。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号116をコードしない。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、DAP10またはDAP12をコードしない。
【0048】
いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるヒト化CD19指向性キメラ抗原受容体のうちの1つ以上を発現する、操作されたNK細胞、操作されたT細胞、および/またはNK細胞とT細胞との混合集団が提供される。
【0049】
対象におけるがんを治療するための方法であって、本明細書で開示されるようなキメラ抗原受容体を発現する操作されたNK細胞および/またはT細胞を、がんを有する対象に投与することを含む方法も提供される。がんを治療するための、本明細書において提供されるポリヌクレオチドの使用、ならびにがんを治療するための医薬の製造における、本明細書において提供されるポリヌクレオチドの使用も提供される。
【0050】
いくつかの実施形態では、CD19指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドも本明細書において提供され、キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分を含み、抗CD19結合部分は、scFv、膜貫通ドメイン、および細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、CD28共刺激ドメインおよびCD3ゼータシグナル伝達ドメインを含む。
【0051】
また、本明細書には、いくつかの実施形態では、CD19指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドが提供され、キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分を含み、抗CD19結合部分は、scFv、ヒンジ、ヒンジはCD8アルファヒンジであり、膜貫通ドメイン、および細胞内シグナル伝達ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインはCD3ゼータITAMを含む、を含む。
【0052】
また、本明細書には、いくつかの実施形態では、CD19指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドが提供され、キメラ抗原受容体は細胞外抗CD19結合部分、抗CD19結合部分は、scFvの可変重鎖またはscFvの可変軽鎖を含み、ヒンジはCD8アルファヒンジであり、膜貫通ドメイン、膜貫通ドメインはCD8アルファ膜貫通ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインはCD3ゼータITAMを含む、を含む。
【0053】
いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインはCD8アルファ膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインはNKG2D膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインはCD28膜貫通ドメインを含む。
【0054】
いくつかの実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、CD28シグナル伝達ドメインを含むかまたはそれをさらに含む。いくつかの実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、4-1BBシグナル伝達ドメインを含むかまたはそれをさらに含む。いくつかの実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40ドメインを含むかまたはさらにそれを含む。いくつかの実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、4-1BBシグナル伝達ドメインを含むかまたはそれをさらに含む。いくつかの実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、ICOS、CD70、CD161、CD40L、CD44、およびそれらの組み合わせから選択されるドメインを含むかまたはそれをさらに含む。
【0055】
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドはまた、切断された上皮細胞増殖因子受容体(EGFRt)をコードする。いくつかの実施形態では、EGFRtは、可溶性因子として細胞内で発現される。いくつかの実施形態では、EGFRtは膜結合形態で発現される。いくつかの実施形態では、EGFRtは、操作されたNK細胞において「自殺スイッチ(suicide switch)」機能を提供するように作動する。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドはまた、膜結合インターロイキン-15(mbIL15)をコードする。また、本明細書には、本明細書に開示されるポリヌクレオチドによってコードされるCD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作された免疫細胞(例えば、NKもしくはT細胞、またはそれらの混合物)が提供される。さらに、本明細書に開示されるキメラ抗原受容体を発現する操作された免疫細胞を、がんを有する対象に投与することを含む、対象におけるがんを処置する方法が提供される。いくつかの実施形態では、がんの処置において、および/またはがんの処置のための薬剤の製造において、本明細書に開示されるポリヌクレオチドの使用が提供される。
【0056】
いくつかの実施形態では、抗CD19結合部分は、重鎖可変(VH)ドメインおよび軽鎖可変(VL)ドメインを含む。いくつかの実施形態では、VHドメインは、配列番号33に示されるVHドメインアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する。いくつかの実施形態では、VLドメインは、配列番号32に示されるVLドメインアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する。いくつかの実施形態では、抗CD19結合部分は、配列番号33または32のVHおよび/またはVL配列に由来する。例えば、いくつかの実施形態では、配列番号33および/または32のVHおよびVL配列は、ヒト化キャンペーンの対象であり、したがって、ヒト対象に投与した場合、より容易に発現されおよび/またはより免疫原性が低い。いくつかの実施形態では、抗CD19結合部分は、CD19を標的化するscFvを含み、scFvは、配列番号35の配列または配列番号35と少なくとも95%同一の配列を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗CD19結合部分は、CD19を標的化するscFvを含み、scFvは、配列番号36の配列または配列番号36と少なくとも95%同一の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗CD19結合部分は、第1、第2および第3の相補性決定領域を含む軽鎖CDR(それぞれ、LC CDR1、LC CDR2、およびLC CDR3)、ならびに/または第1、第2および第3の相補性決定領域を含む重鎖CDR(それぞれ、HC CDR1、HC CDR2、およびHC CDR3)を含む。実施形態に応じて、LC CDRおよびHC CDRの種々の組み合わせが使用される。例えば、一実施形態では、抗CD19結合部分は、LC CDR1、LC CDR3、HC CD2、およびHC、CDR3を含む。一部の実施形態では、他の組み合わせが使用される。いくつかの実施形態では、LC CDR1は、配列番号37の配列、または配列番号37の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。いくつかの実施形態では、LC CDR2は、配列番号38の配列、または配列番号38の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。いくつかの実施形態では、LC CDR3は、配列番号39の配列、または配列番号39の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR1は、配列番号40の配列、または配列番号40の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR2は、配列番号41、42、もしくは43の配列、または配列番号41、42、もしくは43の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR3は、配列番号44の配列、または配列番号44の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。
【0057】
いくつかの実施形態では、軽鎖可変領域(VL)および重鎖可変領域(HL)を含む抗CD19結合部分も提供され、VL領域は、第1、第2および第3の相補性決定領域(それぞれVL CDR1、VL CDR2、およびVL CDR3)を含み、VH領域は第1、第2および第3の相補性決定領域(それぞれVH CDR1、VH CDR2、およびVH CDR3)を含む。いくつかの実施形態では、VL領域は、配列番号45、46、47、もしくは48の配列、または配列番号45、46、47、もしくは48の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。いくつかの実施形態では、VH領域は、配列番号49、50、51もしくは52の配列、または配列番号49、50、51もしくは52の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。
【0058】
いくつかの実施形態では、第1、第2および第3の相補性決定領域を含む軽鎖CDR(それぞれ、LC CDR1、LC CDR2、およびLC CDR3)を含む抗CD19結合部分も提供される。いくつかの実施形態では、抗CD19結合部分は、第1、第2および第3の相補性決定領域を含む重鎖CDR(それぞれ、HC CDR1、HC CDR2、およびHC CDR3)をさらに含む。いくつかの実施形態では、LC CDR1は、配列番号53の配列、または配列番号53の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。いくつかの実施形態では、LC CDR2は、配列番号54の配列、または配列番号54の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。いくつかの実施形態では、LC CDR3は、配列番号55の配列、または配列番号55の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR1は、配列番号56の配列、または配列番号56の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR2は、配列番号57の配列、または配列番号57の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR3は、配列番号58の配列、または配列番号58の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。
【0059】
いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体の細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメインを含む。いくつかの実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、CD3ゼータサブドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、OX40サブドメインは、配列番号16のアミノ酸配列(または配列番号16の配列と少なくとも約95%相同な配列)を含み、CD3ゼータサブドメインは、配列番号8のアミノ酸配列(または配列番号8の配列と少なくとも約95%相同な配列)を含む。
【0060】
いくつかの実施形態では、ヒンジドメインは、CD8aヒンジドメインを含む。いくつかの実施形態では、CD8aヒンジドメインは、配列番号2のアミノ酸配列(または配列番号2の配列と少なくとも約95%相同な配列)を含む。
【0061】
いくつかの実施形態では、免疫細胞はまた、膜結合インターロイキン-15(mbIL15)を発現する。いくつかの実施形態では、mbIL15は、配列番号12のアミノ酸配列、または配列番号12の配列と少なくとも約95%相同な配列を含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、NKG2D受容体の細胞外ドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、免疫細胞は、NKG2D受容体の細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、細胞傷害性シグナル伝達複合体、および適宜mbIL15を含む第2のキメラ抗原受容体を発現する。いくつかの実施形態では、NKG2D受容体の細胞外ドメインは、配列番号26のアミノ酸配列、または配列番号26の配列と少なくとも約95%相同な配列を含むNKG2Dの機能的断片を含む。種々の実施形態では、本明細書に開示されるキメラ抗原受容体および/またはキメラ抗原受容体を発現するように操作されている免疫細胞は、NK細胞である。いくつかの実施形態では、T細胞が使用される。いくつかの実施形態では、NKおよびT細胞(および/または他の免疫細胞)の組み合わせが使用される。
【0063】
いくつかの実施形態では、本明細書には、本明細書に開示されるCD19を標的化する操作された免疫細胞を対象に投与することを含む、対象におけるがんを処置する方法が提供される。また、本明細書には、がんの処置のために、本明細書に開示されるCD19を標的化する免疫細胞の使用が提供される。同様に、本明細書には、がんの処置のための薬剤の調製における、本明細書に開示されるCD19を標的化する免疫細胞の使用が提供される。いくつかの実施形態では、処置されるがんは、急性リンパ性白血病である。
【0064】
本明細書に記載される方法および組成物の一部の実施形態は、免疫細胞に関する。一部の実施形態では、免疫細胞は、細胞外抗CD19部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、および/または細胞内シグナル伝達ドメインを含むCD19指向性キメラ抗原受容体を発現する。一部の実施形態では、免疫細胞は、ナチュラルキラー(NK)細胞である。一部の実施形態では、免疫細胞はT細胞である。
【0065】
一部の実施形態では、ヒンジドメインは、CD8aヒンジドメインを含む。一部の実施形態では、ヒンジドメインは、Ig4 SHドメインを含む。
【0066】
一部の実施形態では、膜貫通ドメインは、CD8a膜貫通ドメインを含む。一部の実施形態では、膜貫通ドメインは、CD28膜貫通ドメインを含む。一部の実施形態では、膜貫通ドメインは、CD3膜貫通ドメインを含む。
【0067】
一部の実施形態では、シグナル伝達ドメインは、OX40シグナル伝達ドメインを含む。一部の実施形態では、シグナル伝達ドメインは、4-1BBシグナル伝達ドメインを含む。一部の実施形態では、シグナル伝達ドメインは、CD28シグナル伝達ドメインを含む。一部の実施形態では、シグナル伝達ドメインは、NKp80シグナル伝達ドメインを含む。一部の実施形態では、シグナル伝達ドメインは、CD16 ICシグナル伝達ドメインを含む。一部の実施形態では、シグナル伝達ドメインは、CD3ゼータまたはCD3ζ ITAMシグナル伝達ドメインを含む。一部の実施形態では、シグナル伝達ドメインは、mbIL-15シグナル伝達ドメインを含む。一部の実施形態では、シグナル伝達ドメインは、2A切断ドメインを含む。一部の実施形態では、mIL-15シグナル伝達ドメインは、2A切断ドメインによって、CD19指向性キメラ抗原受容体の残りまたは別の部分から分離される。
【0068】
一部の実施形態は、本明細書に記載される免疫細胞を、必要とする対象に投与することを含む方法に関する。一部の実施形態では、対象はがんを有する。一部の実施形態では、投与は、がんを処置し、阻害し、またはその進行を妨げる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
図1-1】図1Aは、CD19指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
【0070】
図1-2】図1Bは、CD19指向性キメラ抗原受容体の追加の非限定例の描画を含む。
【0071】
図2図2も、CD19指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
【0072】
図3-1】図3Aも、CD19指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
【0073】
図3-2】図3Bも、CD19指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
【0074】
図3-3】図3Cも、CD19指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
図3-4】同上。
【0075】
図3-5】図3Dも、ヒト化CD19結合ドメインを含むCD19指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
【0076】
図3-6】図3Eも、ヒト化CD19結合ドメインを含むCD19指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
図3-7】同上。
【0077】
図3-8】図3Fも、ヒト化CD19結合ドメインを含むCD19指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
【0078】
図3-9】図3Gも、タグ配列を有さないヒト化CD19結合ドメインを含むCD19指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
【0079】
図3-10】図3Hも、タグ配列を有さないヒト化CD19結合ドメインを含むCD19指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
図3-11】同上。
【0080】
図3-12】図3Iも、タグ配列を有さないヒト化CD19結合ドメインを含むCD19指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
【0081】
図4-1】図4Aは、BCMA指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
【0082】
図4-2】図4Bは、BCMA指向性キメラ抗原受容体の追加の非限定例の描画を含む。
【0083】
図5-1】図5Aも、BCMA指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
【0084】
図5-2】図5Bも、BCMA指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
【0085】
図5-3】図5Cも、BCMA指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
図5-4】同上。
【0086】
図5-5】図5Dも、BCMA指向性キメラ抗原受容体の非限定例の描画を含む。
【発明を実施するための形態】
【0087】
本明細書で提供される方法および組成物の一部の実施形態は、BCMA指向性キメラ抗原受容体(CAR(単数)またはCAR(複数))に関する。本明細書で提供される方法および組成物の一部の実施形態は、CD19指向性キメラ抗原受容体に関する。一部の実施形態では、受容体は、本明細書に記載される細胞上で発現される。本明細書で提供される方法および組成物の一部の実施形態は、BMCAおよびCD19指向性キメラ抗原受容体の併用に関する。一部の実施形態は、免疫療法における組成物または細胞の使用方法を含む。一部の実施形態は、ナチュラルキラー(NK)細胞上で発現する抗BCMA CARの使用に関する。一部の実施形態は、抗CD19 CARを発現する追加のNK細胞、および/または抗CD19 CARを発現するT細胞と組み合わせて使用されるようなNK細胞に関する。
【0088】
用語「抗がん効果」とは、限定されないが、腫瘍容量の低下、がん細胞数の低下、転移数の低下、平均寿命の増加、がん細胞増殖の低下、がん細胞生存の低下、またはがん性状態に関連する種々の生理学的症状の軽快を含む、種々の手段によって発現し得る生物学的効果を指す。「抗がん効果」は、最初の場所においてがんが発生するのを予防する際のCARの能力によっても顕在化し得る。
【0089】
細胞型
本明細書に提供される方法および組成物の一部の実施形態は、免疫細胞などの細胞を指す。例えば、免疫細胞は、キメラ抗原受容体、例えばBCMA指向性CARおよび/またはCD19指向性CARなどを含むように操作され得るかあるいは本明細書に記載されるように、前記CARをコードする核酸を含むように操作され得る。
【0090】
伝統的な抗がん療法は、外科的アプローチ、放射線療法、化学療法、またはこれらの方法の組み合わせに依存していた。研究によってある種のがんのメカニズムの一部についての理解が深まるにつれて、この知見は標的化されたがん治療法の開発に利用された。標的療法は、がん細胞、またはがんの増殖を支持する細胞(血管細胞など)に見出される特定の遺伝子またはタンパク質を標的とする特定の薬物を用いて、がん細胞の増殖を抑制または阻止するがん処置である。より最近では、遺伝子工学によって、免疫系の特定の側面を利用してがんと戦うアプローチを開発することが可能になってきた。いくつか場合では、患者自身の免疫細胞を修飾して、その患者のがんタイプを特異的に根絶する。以下により詳細に記載されるように、T細胞および/またはナチュラルキラー(NK細胞)などの種々のタイプの免疫細胞を使用することができる。
【0091】
がん免疫療法を容易にするために、標的結合部分(例えば、がん細胞により発現されるリガンドの細胞外結合部(extracellular binder)、例えばBCMA指向性キメラ抗原受容体および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体など)、および細胞傷害性シグナル伝達複合体を含むキメラ抗原受容体(CAR)をコードするポリヌクレオチド、ポリペプチド、およびベクターが、本明細書において提供される。例えば、一部の実施形態は、がんに対する免疫細胞の標的化を促進し、がん細胞における細胞傷害効果を発揮するために、CD19指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチド、ポリペプチド、またはベクターを含む。一部の実施形態は、免疫細胞ががんを標的とし、そしてがん細胞に対して細胞傷害効果を発揮するのを容易にするためのBCMA指向性キメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチド、ポリペプチド、またはベクターを含む。そのようなCARの組み合わせが、いくつかの実施形態において提供される。そのようなCARを発現する操作された免疫細胞(例えば、T細胞および/またはNK細胞)も提供される。いくつかの実施形態では、2つ以上のサブドメインを含む細胞外ドメインを含むコンストラクトをコードするポリヌクレオチド、ポリペプチド、およびベクターも、本明細書において提供され、例えば、第1のCD19標的化サブドメインが、本明細書で開示されるようなCD19結合部分を含み、ならびに第2のサブドメインが、BCMA標的化サブドメインおよび細胞傷害性シグナル伝達複合体を含む。また、そのような二重特異性コンストラクトを発現する操作された免疫細胞(例えば、T細胞および/またはNK細胞)も提供される。がんを治療する方法およびがん免疫療法のためのそのような細胞のその他の使用も本明細書において提供される。
【0092】
免疫療法のための操作された細胞
いくつかの実施形態では、免疫系の細胞は、腫瘍細胞などの標的細胞に対して増大した細胞傷害効果を有するように操作される。例えば、免疫系の細胞は、本明細書に記載されるように、BCMA指向性および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体を含むように操作され得る。いくつかの実施形態では、白血球(white blood cell)または白血球(leukocyte)は、それらの本来の機能は、異常な細胞の増殖および感染症に対して身体を防御することであるため使用される。ヒト免疫系において特定の役割を果たす種々のタイプの白血球が存在し、したがって、本明細書に開示される細胞の操作のための好ましい出発点である。白血球には、顆粒球および無顆粒球(それぞれ細胞質中の顆粒の存在または非存在)がある。顆粒球には、好塩基球、好酸球、好中球、および肥満細胞が含まれる。無顆粒球には、リンパ球および単球が含まれる。下記の細胞、または本明細書において別途記載される細胞などの細胞が、BCMA指向性キメラ抗原受容体、CD19指向性キメラ抗原受容体などのキメラ抗原受容体、それらの組み合わせ、またはそのようなキメラ抗原受容体をコードする核酸を含むように操作され、ならびに/あるいは膜結合インターロイキン15(mbIL15)共刺激ドメインを同時発現するように操作され得る。
【0093】
免疫療法のための単球
単球は白血球の亜型である。単球は、マクロファージおよび骨髄系樹状細胞に分化することができる。単球は適応免疫系と関連しており、食作用、抗原提示、サイトカイン産生の主要な機能を担っている。食作用とは、細胞物質、または細胞全体を取り込んだ後、取り込まれた細胞物質を消化して破壊するプロセスである。いくつかの実施形態では、単球は、本明細書に開示されるように、1つ以上のさらなる操作された細胞と関連して使用される。本明細書に記載される方法および組成物の一部の実施形態は、BCMA指向性キメラ抗原受容体、またはBCMA指向性キメラ抗原受容体をコードする核酸を含む単球に関する。本明細書に記載される方法および組成物の一部の実施形態は、CD19指向性キメラ抗原受容体、またはCD19指向性キメラ抗原受容体をコードする核酸を含む単球に関する。本明細書で開示される方法および組成物のいくつかの実施形態は、BCMA指向性キメラ抗原受容体および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体、ならびに膜結合インターロイキン15(mbIL15)共刺激ドメインを発現するように操作された単球に関する。
【0094】
免疫療法のためのリンパ球
リンパ球は、白血球の他の一次サブタイプであり、T細胞(細胞媒介性、細胞傷害性適応免疫)、ナチュラルキラー細胞(細胞媒介性、細胞傷害性先天性免疫)、およびB細胞(体液性、抗体駆動性適応免疫)を含む。B細胞は、本明細書に開示されるいくつかの実施形態に従って操作されるが、いくつかの実施形態はまた、操作されたT細胞または操作されたNK細胞(T細胞とNK細胞の混合物が、一部の実施形態では、使用される)に関連する。本明細書に記載される方法および組成物の一部の実施形態は、BCMA指向性キメラ抗原受容体、またはBCMA指向性キメラ抗原受容体をコードする核酸を含むリンパ球に関する。本明細書に記載される方法および組成物の一部の実施形態は、CD19指向性キメラ抗原受容体、またはCD19指向性キメラ抗原受容体をコードする核酸を含むリンパ球に関する。本明細書で開示される方法および組成物のいくつかの実施形態は、BCMA指向性キメラ抗原受容体および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体、ならびに膜結合インターロイキン15(mbIL15)共刺激ドメインを発現するように操作されたリンパ球に関する。
【0095】
免疫療法のためのT細胞
T細胞は、細胞表面上のT細胞受容体の存在に基づいて、他のリンパ球サブタイプ(例えば、B細胞またはNK細胞)と区別することができる。T細胞は、エフェクターT細胞、ヘルパーT細胞、細胞傷害性T細胞、記憶T細胞、調節性T細胞、ナチュラルキラーT細胞、粘膜関連不変T細胞およびガンマデルタT細胞を含む種々のサブタイプに分けられる。一部の実施形態では、特異的サブタイプのT細胞を操作する。一部の実施形態では、T細胞サブタイプの混合プールを操作する。一部の実施形態では、本明細書に開示される細胞傷害性受容体複合体を発現するように操作されるT細胞タイプの特異的選択は存在しない。いくつかの実施形態では、サイトカイン刺激の使用などの特異的技術を使用して、特異的マーカープロファイルを有するT細胞の拡大/収集を増大させる。例えば、いくつかの実施形態では、特定のヒトT細胞、例えば、CD4+T細胞、CD8+T細胞の活性化は、刺激分子としてのCD3および/またはCD28の使用によって達成される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、細胞傷害性受容体複合体および/またはホーミング部分を発現するT細胞の治療上有効量を投与することを含む、がんまたは感染症を処置または予防する方法が提供される。いくつかの実施形態では、操作されたT細胞は自己細胞であり、一方、一部の実施形態では、T細胞は同種異系細胞である。本明細書に記載される方法および組成物の一部の実施形態は、BCMA指向性キメラ抗原受容体、またはBCMA指向性キメラ抗原受容体をコードする核酸を含むT細胞に関する。本明細書に記載される方法および組成物の一部の実施形態は、CD19指向性キメラ抗原受容体、またはCD19指向性キメラ抗原受容体をコードする核酸を含むT細胞に関する。本明細書で開示される方法および組成物のいくつかの実施形態は、BMCA指向性キメラ抗原受容体および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体、ならびに膜結合インターロイキン15(mbIL15)共刺激ドメインを発現するように操作されたT細胞に関する。
【0096】
免疫療法のためのNK細胞
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、細胞傷害性受容体複合体および/またはホーミング部分を発現する治療上有効量のナチュラルキラー(NK)細胞を投与することを含む、がんまたは感染症を処置または予防する方法が提供される。いくつかの実施形態では、操作されたNK細胞は自家細胞であり、一方、いくつかの実施形態では、NK細胞は同種異系細胞である。いくつかの実施形態では、NK細胞の天然の細胞傷害性ポテンシャルが比較的高いため、NK細胞が好ましい。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される操作された細胞が、NK細胞の細胞傷害活性をさらに上方制御することができ、標的細胞(例えば、腫瘍または他の疾患細胞)に対してさらに効果的な活性をもたらすことが予想外に有益である。いくつかの実施形態では、NK細胞の高度に急性の細胞傷害性(本明細書で開示される工学操作法によりさらに強化される)は、特に有効な細胞療法組成物を提供するために利用される。本明細書に記載される方法および組成物の一部の実施形態は、BCMA指向性キメラ抗原受容体、またはBCMA指向性キメラ抗原受容体をコードする核酸を含むNKに関する。本明細書に記載される方法および組成物の一部の実施形態は、CD19指向性キメラ抗原受容体、またはCD19指向性キメラ抗原受容体をコードする核酸を含むNKに関する。本明細書で開示される方法および組成物のいくつかの実施形態は、BCMA指向性キメラ抗原受容体および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体、ならびに膜結合インターロイキン15(mbIL15)共刺激ドメインを発現するように操作されたNK細胞に関する。
【0097】
がん免疫療法のための造血幹細胞
一部の実施形態では、造血幹細胞(HSC)は、本明細書に開示される免疫療法の方法において使用される。いくつかの実施形態では、細胞は、ホーミング部分および/または細胞傷害性受容体複合体を発現するように操作される。HSCは、いくつかの実施形態では、長期間の血球産生のために生着するそれらの能力を利用するために使用され、例えば、がんの寛解と戦うために、標的化された抗がんエフェクター細胞の持続的な供給源をもたらし得る。いくつかの実施形態では、この継続的な産生は、例えば、腫瘍微小環境による他の細胞型のアネルギーまたは消耗を相殺するのを助ける。いくつかの実施形態では、同種異系HSCが使用されるが、一方、いくつかの実施形態では、自家HSCが使用される。いくつかの実施形態では、HSCは、本明細書に開示される1つ以上のさらなる操作された細胞型と組み合わせて使用される。本明細書に記載される方法および組成物の一部の実施形態は、BCMA指向性キメラ抗原受容体、またはBCMA指向性キメラ抗原受容体をコードする核酸を含む幹細胞、例えば造血幹細胞などに関する。本明細書に記載される方法および組成物の一部の実施形態は、CD19指向性キメラ抗原受容体またはCD19指向性キメラ抗原受容体をコードする核酸を含む幹細胞、例えば造血幹細胞などに関する。本明細書で開示される方法および組成物のいくつかの実施形態は、BCMA指向性キメラ抗原受容体および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体、ならびに膜結合インターロイキン15(mbIL15)共刺激ドメインを発現するように操作された幹細胞、例えば造血幹細胞などに関する。
【0098】
細胞外ドメイン(腫瘍結合部)
本明細書に記載される組成物および方法の一部の実施形態は、細胞外ドメインを含むキメラ抗原受容体、例えばBCMA指向性キメラ抗原受容体および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体などに関する。一部の実施形態では、細胞外ドメインは、本明細書に記載される腫瘍結合ドメイン(抗原結合タンパク質または抗原結合ドメインとも呼ばれる)を含む。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、抗体、抗体断片、scFv、Fv、Fab、(Fab’)2、単一ドメイン抗体(SDAB)、vHもしくはvLドメイン、ラクダVHHドメイン、または非免疫グロブリン足場、例えば、DARPIN、アフィボディ、アフィリン、アドネクチン、アフィチン、レペボディ、フィノマー、アルファボディ、アビマー、アトリマー、センチリン、プロネクチン、アンチカリン、クニッツドメイン、アルマジロリピートタンパク質、自己抗原、受容体またはリガンドの野生型もしくは非野生型配列に由来するかまたはそれを含む。一部の実施形態では、腫瘍結合ドメインは、1を超える抗原結合ドメインを含む。実施形態では、抗原結合ドメインは、TCRドメイン(例えば、TCR-アルファ、TCR-ベータ1、TCR-ベータ2、preTCR-アルファ、pre-TCR-アルファ-Del48、TCR-ガンマ、またはTCR-デルタの定常鎖)のNH2末端に直接的にまたは任意のリンカーを介して操作可能に連結される。
【0099】
抗原結合タンパク質
いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質が提供される。本明細書で使用される場合、用語「抗原結合タンパク質」は、その通常の意味が与えられるものとし、また、抗原に結合する抗原結合断片、および、適宜、抗原結合断片が抗原への抗原結合タンパク質の結合を促進する立体構造をとることを可能にする足場またはフレームワーク部分を含むタンパク質をも指すものとする。一部の実施形態では、抗原は、がん抗原(例えば、BCMA、CD19など)またはその断片である。一部の実施形態では、抗原結合断片は、抗原に結合する抗体由来の少なくとも1つのCDRを含む。一部の実施形態では、抗原結合断片は、抗原に結合する抗体の重鎖由来の、または抗原に結合する抗体の軽鎖由来の3つの全てのCDRを含む。さらに一部の実施形態では、抗原結合断片は、抗原に結合する抗体(重鎖由来の3つおよび軽鎖由来の3つ)由来の6つの全てのCDRを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合断片は、抗原に結合する抗体由来の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのCDRを含み、いくつかの実施形態では、CDRは、重鎖および/または軽鎖CDRの任意の組み合わせであり得る。一部の実施形態における抗原結合断片は、抗体断片である。
【0100】
抗原結合タンパク質の非限定的な例としては、抗体、抗体断片(例えば、抗体の抗原結合断片)、抗体誘導体、および抗体類似体が挙げられる。さらなる具体的な例としては、限定されないが、一本鎖可変断片(scFv)、ナノボディ(例えば、ラクダ重鎖抗体のVHドメイン;VHH断片)、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、Fv断片、Fd断片、および相補性決定領域(CDR)断片が挙げられる。これらの分子は、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、またはブタ、イヌ、またはラクダなどの任意の哺乳動物源に由来することができる。抗体断片は、無傷の(例えば、天然の)抗体と標的抗原の結合について競合し得、断片は、無傷の抗体の修飾(例えば、酵素的または化学的切断)または組換えDNA技術もしくはペプチド合成を用いてデノボ合成され得る。抗原結合タンパク質は、例えば、移植されたCDRまたはCDR誘導体を有する代替のタンパク質骨格または人工足場を含むことができる。このような足場は、限定されないが、例えば、抗原結合タンパク質の三次元構造を安定化するために導入された突然変異を含む抗体由来足場、ならびに、例えば、生体適合性ポリマーを含む完全に合成された足場を含む。さらに、ペプチド抗体模倣物(「PAM」)、ならびに足場としてフィブロネクチン成分を利用する抗体模倣物に基づく足場を使用することができる。
【0101】
一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、単一のポリペプチド鎖または複数のポリペプチド鎖に組み込まれた1つ以上の抗体断片を含む。例えば、抗原結合タンパク質は、限定されないが、ダイアボディ;細胞内抗体;ドメイン抗体(単一のVLもしくはVHドメイン、またはペプチドリンカーによって接続された2つ以上のVHドメイン);マキシボディ(maxibody)(Fc領域に融合した2つのscFv);トリアボディ;テトラボディ;ミニボディ(CH3ドメインに融合したscFv);ペプチボディ(Fc領域に結合した1つ以上のペプチド);線状抗体(相補的な軽鎖ポリペプチドとともに1対の抗原結合領域を形成する1対のタンデムFdセグメント(VH-CH1-VH-CH1));小モジュラー免疫医薬;および免疫グロブリン融合タンパク質(例えば、IgG-scFv、IgG-Fab、2scFv-IgG、4scFv-IgG、VH-IgG、IgG-VH、およびFab-scFv-Fc)を含むことができる。
【0102】
一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、免疫グロブリンの構造を有する。本明細書で使用される場合、用語「免疫グロブリン」は、その通常の意味が与えられ、また、四量体分子を指すものとし、各四量体は2つの同一のポリペプチド鎖対を含み、各対は1つの「軽」鎖(約25kDa)および1つの「重」鎖(約50~70kDa)を有する。各鎖のアミノ末端部分は、抗原認識に主に関与する約100~110個以上のアミノ酸の可変領域を含む。各鎖のカルボキシ末端部分は、エフェクター機能に主に関与する定常領域を画定する。
【0103】
軽鎖および重鎖内では、可変領域(V)および定常領域(C)は、約12個以上のアミノ酸の「J」領域によって連結され、重鎖はまた、約10個以上のアミノ酸の「D」領域を含む。各軽鎖/重鎖対の可変領域は、無傷の免疫グロブリンが2つの結合部位を有するように抗体結合部位を形成する。
【0104】
免疫グロブリン鎖は、相補性決定領域またはCDRとも呼ばれる3つの超可変領域によって接続された、比較的保存されたフレームワーク領域(FR)の同じ一般的構造を示す。N末端からC末端まで、軽鎖と重鎖の両方は、ドメインFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3およびFR4を含む。
【0105】
ヒトの軽鎖はカッパ軽鎖およびラムダ軽鎖に分類される。抗体「軽鎖」とは、抗体分子中にそれらの天然に存在する立体構造で存在する2つのタイプのポリペプチド鎖のうちの小さい方を指す。カッパ(K)およびラムダ(λ)軽鎖は、2つの主要な抗体軽鎖アイソタイプを指す。軽鎖は、アミノ末端からカルボキシル末端まで、単一免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)および単一免疫グロブリン軽鎖定常ドメイン(CL)を含むポリペプチドを含み得る。
【0106】
重鎖は、ミュー(μ)、デルタ(Δ)、ガンマ(γ)、アルファ(α)、およびイプシロン(ε)に分類され、抗体のアイソタイプをそれぞれIgM、IgD、IgG、IgA、IgEとして定義する。抗体「重鎖」とは、その天然に存在する立体構造で抗体分子に存在する2つのタイプのポリペプチド鎖のうち、より大きいものを指し、通常、抗体が属するクラスを決定する。重鎖は、アミノ末端からカルボキシル末端に、単一免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)、免疫グロブリン重鎖定常ドメイン1(CH1)、免疫グロブリンヒンジ領域、免疫グロブリン重鎖定常ドメイン2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常ドメイン3(CH3)、および、適宜免疫グロブリン重鎖定常ドメイン4(CH4)を含むポリペプチドを含み得る。
【0107】
IgGクラスは、サブクラス、すなわち、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4にさらに分けられる。IgAクラスは、サブクラス、すなわちIgA1およびIgA2にさらに分けられる。IgMは、限定されないが、IgM1およびIgM2を含むサブクラスを有する。IgG、IgA、およびIgD抗体の重鎖は、3つのドメイン(CH1、CH2、およびCH3)を有し、IgMおよびIgE抗体の重鎖は、4つのドメイン(CH1、CH2、CH3、およびCH4)を有する。免疫グロブリン重鎖定常ドメインは、サブタイプを含む任意の免疫グロブリンアイソタイプ由来であり得る。抗体鎖は、CLドメインとCH1ドメイン間(例えば、軽鎖と重鎖間)、および抗体重鎖のヒンジ領域間のポリペプチド間ジスルフィド結合を介して互いに連結される。
【0108】
一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は抗体である。用語「抗体」は、本明細書で使用される場合、抗原と特異的に結合する免疫グロブリン分子に由来するタンパク質またはポリペプチド配列を指す。抗体は、モノクローナル、またはポリクローナル、多重または一本鎖、または無傷の免疫グロブリンであり得、天然供給源または組換え供給源に由来し得る。抗体は、免疫グロブリン分子の四量体であり得る。抗体は、「ヒト化」、「キメラ」または非ヒトであり得る。抗体は、任意のアイソタイプの無傷の免疫グロブリンを含み得、例えば、キメラ、ヒト化、ヒト、および二重特異性抗体を含む。無傷抗体は、一般的に、少なくとも2つの全長重鎖および2つの全長軽鎖を含む。抗体配列は、単一の種からのみ誘導することができ、または「キメラ」であり得、すなわち、抗体の異なる部分は、以下にさらに記載するように、2つの異なる種に由来することができる。他に指示がない限り、用語「抗体」はまた、2つの実質的に全長の重鎖および2つの実質的に全長の軽鎖を含む抗体を含むが、ただし、抗体が2つの全長の軽鎖および重鎖で構成される抗体と同じかまたは類似した結合および/または機能を保持することを条件とする。例えば、重鎖および/または軽鎖のN末端および/またはC末端における1、2、3、4または5個のアミノ酸残基の置換、挿入または欠失を有する抗体は定義に含まれるが、抗体が2つの全長重鎖および2つの全長軽鎖を含む抗体と同じかまたは類似した結合および/または機能を保持することを条件とする。抗体の例としては、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、二重特異性抗体、および合成抗体が挙げられる。一部の実施形態では、モノクローナルおよびポリクローナル抗体が提供される。本明細書で使用される場合、用語「ポリクローナル抗体」は、その通常の意味が与えられるものとし、また、組成および結合特異性において典型的に広く変化する抗体集団を指すものとする。本明細書で使用される場合、用語「モノクローナル抗体」(「mAb」)は、その通常の意味が与えられるものとし、また、同一の配列を有する抗体集団の1つ以上を指すものとする。モノクローナル抗体は、抗原上の特定のエピトープで抗原に結合する。
【0109】
いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質は、抗体の断片または抗原結合断片である。用語「抗体断片」は、抗原のエピトープと特異的に相互作用する(例えば、結合、立体障害、安定化/不安定化、空間分布により)能力を保持する抗体の少なくとも1つの部分を指す。抗体断片の例としては、限定されないが、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv断片、scFv抗体断片、ジスルフィド結合Fvs(sdFv)、VHおよびCHIドメインからなるFd断片、線状抗体、sdAb(vLまたはvHのいずれか)などの一重ドメイン抗体、ラクダvHHドメイン、ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって連結された2つのFab断片を含む二価断片などの抗体断片から形成される多重特異性抗体、および抗体の単離されたCDRまたは他のエピトープ結合断片が挙げられる。抗原結合断片はまた、単一ドメイン抗体、マキシボディ、ミニボディ、ナノボディ、イントラボディ、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ、v-NARおよびbis-scFv(例えば、Hollinger and Hudson, Nature Biotechnology 23: 1126-1136, 2005を参照されたい)に組み込むことができる。抗原結合断片はまた、フィブロネクチンIII型(Fn3)などのポリペプチドに基づく足場に移植することもできる(例えば、フィブロネクチンポリペプチドミニボディを記載する米国特許第6,703,199号を参照されたい)。抗体断片は、がん抗原(例えば、CD19)への特異的抗原結合を付与するのに十分な免疫グロブリンの少なくとも1つのCDRを含むFab、Fab’、F(ab’)2、および/またはFv断片を含み得る。抗体断片は、組換えDNA技術によって、または無傷抗体の酵素的もしくは化学的切断によって生成され得る。
【0110】
いくつかの実施形態では、Fab断片が提供される。Fab断片は、VL、VH、CLおよびCH1ドメインを有する一価断片であり;F(ab’)2断片は、ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって連結された2つのFab断片を有する二価断片であり;Fd断片は、VHおよびCH1ドメインを有し;Fv断片は、抗体の単一アームのVLおよびVHドメインを有し;ならびにdAb断片は、VHドメイン、VLドメイン、またはVHもしくはVLドメインの抗原結合断片を有する。いくつかの実施形態では、これらの抗体断片は、単一ドメイン抗体、一本鎖抗体、マキシボディ、ミニボディ、体内抗体、イントラボディ、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ、v-NARおよびビス-scFvに組み込むことができる。いくつかの実施形態では、抗体は、本明細書に記載されるように、少なくとも1つのCDRを含む。
【0111】
本明細書には、いくつかの実施形態では、一本鎖可変断片も提供される。本明細書で使用される場合、用語「一本鎖可変断片」(「scFv」)は、その通常の意味を与えられるものとし、また、リンカー(例えば、アミノ酸残基の合成配列)を介してVLおよびVH領域が接続されて連続タンパク質鎖を形成する融合タンパク質を指すものとし、リンカーは、タンパク質鎖がそれ自身で折り返し、一価抗原結合部位を形成するのに十分な長さである。明瞭にすることを目的として、他に指示がない限り、「一本鎖可変断片」は、本明細書中で定義される抗体または抗体断片ではない。ダイアボディは、2つのポリペプチド鎖を含む二価抗体であり、各ポリペプチド鎖は、同じ鎖上の2つのドメイン間の対合を減少させるかまたは許容しないように構成されたリンカーによって接続されたVHおよびVLドメインを含み、したがって、各ドメインが別のポリペプチド鎖上の相補的ドメインと対合することを可能にする。いくつかの実施形態によれば、ダイアボディの2つのポリペプチド鎖が同一である場合、それらの対合から生じるダイアボディは、2つの同一の抗原結合部位を有する。異なる配列を有するポリペプチド鎖を用いて、2つの異なる抗原結合部位を有するダイアボディを作製することができる。同様に、トリボディおよびテトラボディは、それぞれ3つおよび4つのポリペプチド鎖を含む抗体であり、それぞれ、3つおよび4つの抗原結合部位を形成するが、これらは同じであるかまたは異なることができる。
【0112】
いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質は、1つ以上のCDRを含む。本明細書で使用される場合、用語「CDR」は、その通常の意味を与えられるものとし、抗体可変配列内の相補性決定領域(「最小認識単位」または「超可変領域」とも呼ばれる)も指すものとする。CDRは、抗原結合タンパク質が目的の特定の抗原に特異的に結合することを可能にする。3つの重鎖可変領域CDR(CDRH1、CDRH2およびCDRH3)および3つの軽鎖可変領域CDR(CDRL1、CDRL2およびCDRL3)がある。2つの鎖の各々におけるCDRは、典型的には、フレームワーク領域によって整列され、標的タンパク質上の特定のエピトープまたはドメインに特異的に結合する構造を形成する。N末端からC末端に、天然に存在する軽鎖および重鎖可変領域はいずれも、典型的には、これらの要素:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3およびFR4の次の順に一致する。これらのドメインの各々において位置を占めるアミノ酸に番号を付ける番号付けシステムが考案されている。この番号付けシステムは、Kabat Sequences of Proteins of Immunological Interest (1987 and 1991, NIH, Bethesda, MD)またはChothia & Lesk, 1987, J. Mol. Biol. 196:901-917; Chothia et al., 1989, Nature 342:878-883に定義される。所定の抗体の相補性決定領域(CDR)およびフレームワーク領域(FR)は、このシステムを用いて同定され得る。免疫グロブリン鎖中のアミノ酸の他の番号付けシステムには、IMGT(登録商標)(the international ImMunoGeneTics information system; Lefranc et al, Dev. Comp. Immunol. 29:185-203; 2005)、およびAHo (Honegger and Pluckthun, J. Mol. Biol. 309(3):657-670; 2001)が含まれる。1つ以上のCDRを、共有結合的または非共有結合的に分子に組み込んで、それを抗原結合タンパク質とすることができる。いくつかの実施形態では、本明細書において提供される抗原結合タンパク質は、配列番号104および配列番号106から選択される重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、本明細書において提供される抗原結合タンパク質は、配列番号105および配列番号107から選択される軽鎖可変領域を含む。
【0113】
いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質は、例えば発現、機能を改善すること、または宿主による抗原結合タンパク質に対する免疫応答の可能性を低下させることを目的として、そのオリジナルの配列から修飾されている。いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質はCD19を標的とし、そして配列番号117、配列番号118、および配列番号119から選択される軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質はCD19を標的とし、そして配列番号120、配列番号121、配列番号122、および配列番号123から選択される重鎖可変領域を含む。実施形態に応じて、重鎖および軽鎖領域の任意の組み合わせが使用され得る(例えば、scFvをアセンブルする際に)。いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質はCD19を標的とし、そして配列番号124、配列番号125、配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号130、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号134、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号143、および配列番号144から選択される1つ以上のCDRを含む。
【0114】
さらなる実施形態では、CDRは、配列番号108、配列番号109、配列番号110、配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、および配列番号115から、任意の組み合わせで選択される。1つの実施形態では、CDRは、CD19に対して指向性のCARが生成するようにアセンブルされ、また配列番号116を含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質はCD19を標的とし、そして配列番号88の配列を有する重鎖を含む。いくつかの実施形態では、当該重鎖は、配列番号89、配列番号90、および/または配列番号91の軽鎖の1つとカップリングしている(例えば、scFvとして)。いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号97、配列番号98、配列番号99、および配列番号100から選択される1つ以上(one of more)のCDRを含む。
【0116】
いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質はCD19を標的とし、そして配列番号150の配列を有するFMC63抗体の軽鎖領域を含む。いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号148の配列を有するFMC63抗体の軽鎖領域を含む。いくつかの実施形態では、重鎖と軽鎖の間でリンカーが使用され、そして一部の実施形態では、リンカーは配列番号149の配列を含む。いくつかの実施形態では、そのような重鎖および軽鎖は、CD28共刺激ドメイン、例えば配列番号153のものなどとともに使用される。多くの場合、CARのコンポーネント部分を分離するのにスペーサーが使用される。例えば、いくつかの実施形態では、配列番号151の配列を含むスペーサーが使用される。いくつかの実施形態では、配列番号152の配列を有する膜貫通ドメインが使用される。いくつかの実施形態では、CARは、配列番号147と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する核酸配列を含む。
【0117】
一部の実施形態では、配列番号33に示されるVHドメインアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する重鎖可変ドメインを含む抗原結合タンパク質が提供される。一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号33に示されるVHドメインアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する重鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号33に示されるVHドメインアミノ酸配列と少なくとも96、97、98、または99%の同一性を有する重鎖可変ドメインを含む。いくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号33に示されるVHドメインアミノ酸配列において、1つ以上のさらなる突然変異(例えば、ヒト化の目的のため)を有し得るが、がん抗原(例えば、CD19)に対する特異的結合を保持し得る。いくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号33に示されるVHドメインアミノ酸配列において、1つ以上のさらなる突然変異を有し得るが、がん抗原(例えば、CD19)に対する特異的結合が改善されている。
【0118】
一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号32に示されるVLドメインアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号32に示されるVLドメインアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号32に示されるVLドメインアミノ酸配列と少なくとも96、97、98、または99%の同一性を有する軽鎖可変ドメインを含む。いくつかの実施形態では、軽鎖可変ドメインは、配列番号32に示されるVLドメインアミノ酸配列において、1つ以上のさらなる突然変異(例えば、ヒト化の目的のため)を有し得るが、がん抗原(例えば、CD19)に対する特異的結合を保持し得る。いくつかの実施形態では、軽鎖可変ドメインは、配列番号32に示されるVLドメインアミノ酸配列における1つ以上のさらなる突然変異を有し得るが、がん抗原(例えば、CD19)に対する特異的結合が改善されている。
【0119】
一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号33に示されるVHドメインアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する重鎖可変ドメイン、および配列番号32に示されるVLドメインアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号33に示されるVHドメインアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する重鎖可変ドメイン、および配列番号32に示されるVLドメインアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号33に示されるVHドメインアミノ酸配列と少なくとも96、97、98、または99%の同一性を有する重鎖可変ドメイン、および配列番号32に示されるVLドメインアミノ酸配列と少なくとも96、97、98、または99%の同一性を有する軽鎖可変ドメインを含む。
【0120】
一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号33に示されるVHドメインアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン、および配列番号32に示されるVLドメインアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、軽鎖可変ドメインは、配列番号32の軽鎖可変ドメインの配列と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、軽鎖可変ドメインは、配列番号33に従って、重鎖可変ドメインの配列と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0121】
一部の実施形態では、軽鎖可変ドメインは、ポリヌクレオチド配列番号32と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、軽鎖可変ドメインは、配列番号32の配列に従って軽鎖可変ドメインをコードするポリヌクレオチドの相補物と中程度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドよってコードされるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、軽鎖可変ドメインは、配列番号32の配列に従って軽鎖可変ドメインをコードするポリヌクレオチドの相補物とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドよってコードされるアミノ酸配列を含む。
【0122】
一部の実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号33の配列に従って重鎖可変ドメインの配列と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号33の配列に従って重鎖可変ドメインをコードするポリヌクレオチドの相補物と中程度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドよってコードされるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号33の配列に従って重鎖可変ドメインをコードするポリヌクレオチドの相補物とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドよってコードされるアミノ酸配列を含む。
【0123】
いくつかの実施形態では、さらなる抗CD19結合コンストラクトが提供される。例えば、いくつかの実施形態では、scFvが配列番号35の配列を含む重鎖可変領域を含むCD19を標的化するscFvが提供される。一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号35に示されるHCVドメインアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する重鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号35に示されるHCVドメインアミノ酸配列と少なくとも96、97、98、または99%の同一性を有する重鎖可変ドメインを含む。いくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号35に示されるHCVドメインアミノ酸配列において、1つ以上のさらなる突然変異(例えば、ヒト化の目的のため)を有し得るが、がん抗原(例えば、CD19)に対する特異的結合を保持し得る。いくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号35に示されるHCVドメインアミノ酸配列において、1つ以上のさらなる突然変異を有し得るが、がん抗原(例えば、CD19)に対する特異的結合が改善されている。
【0124】
さらに、いくつかの実施形態では、CD19を標的化するscFvは、配列番号36の配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号36に示されるLCVドメインアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号36に示されるLCVドメインアミノ酸配列と少なくとも96、97、98、または99%の同一性を有する軽鎖可変ドメインを含む。いくつかの実施形態では、軽鎖可変ドメインは、配列番号36に示されるLCVドメインアミノ酸配列において、1つ以上のさらなる突然変異(例えば、ヒト化の目的のため)を有し得るが、がん抗原(例えば、CD19)に対する特異的結合を保持し得る。いくつかの実施形態では、軽鎖可変ドメインは、配列番号36に示されるLCVドメインアミノ酸配列において、1つ以上のさらなる突然変異を有し得るが、がん抗原(例えば、CD19)に対する特異的結合が改善されている。
【0125】
いくつかの実施形態では、第1、第2および第3の相補性決定領域を含む軽鎖CDR(それぞれLC CDR1、LC CDR2、およびLC CDR3)を含む抗CD19結合部分もまた提供される。いくつかの実施形態では、抗CD19結合部分は、第1、第2および第3の相補性決定領域を含む重鎖CDR(それぞれHC CDR1、HC CDR2、およびHC CDR3)をさらに含む。いくつかの実施形態では、LC CDR1は、配列番号37の配列を含む。いくつかの実施形態では、LC CDR1は、配列番号37の配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、または約98%の相同性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、LC CDR2は、配列番号38の配列を含む。いくつかの実施形態では、LC CDR2は、配列番号38の配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、または約98%の相同性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、LC CDR3は、配列番号39の配列を含む。いくつかの実施形態では、LC CDR3は、配列番号39の配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、または約98%の相同性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR1は、配列番号40の配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR1は、配列番号40の配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、または約98%の相同性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR2は、配列番号41、42、または43の配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR2は、配列番号41、42、または43の配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、または約98%の相同性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR3は、配列番号44の配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR3は、配列番号44の配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、または約98%の相同性を有するアミノ酸配列を含む。
【0126】
いくつかの実施形態では、軽鎖可変領域(VL)および重鎖可変領域(HL)を含む抗CD19結合部分もまた提供され、VL領域は第1、第2および第3の相補性決定領域(それぞれVL CDR1、VL CDR2、およびVL CDR3)を含み、VH領域は第1、第2および第3の相補性決定領域(それぞれVH CDR1、VH CDR2、およびVH CDR3)を含む。いくつかの実施形態では、VL領域は、配列番号45、46、47、または48の配列を含む。いくつかの実施形態では、VL領域は、配列番号45、46、47、または48の配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、または約98%の相同性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、VH領域は、配列番号49、50、51または52の配列を含む。いくつかの実施形態では、VH領域は、配列番号49、50、51または52の配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、または約98%の相同性を有するアミノ酸配列を含む。
【0127】
いくつかの実施形態では、第1、第2および第3の相補性決定領域を含む軽鎖CDR(それぞれLC CDR1、LC CDR2、およびLC CDR3)を含む抗CD19結合部分もまた提供される。いくつかの実施形態では、抗CD19結合部分は、第1、第2および第3の相補性決定領域を含む重鎖CDR(それぞれHC CDR1、HC CDR2、およびHC CDR3)をさらに含む。いくつかの実施形態では、LC CDR1は、配列番号53の配列を含む。いくつかの実施形態では、LC CDR1は、配列番号53の配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、または約98%の相同性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、LC CDR2は、配列番号54の配列を含む。いくつかの実施形態では、LC CDR2は、配列番号54の配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、または約98%の相同性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、LC CDR3は、配列番号55の配列を含む。いくつかの実施形態では、LC CDR3は、配列番号55の配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、または約98%の相同性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR1は、配列番号56の配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR1は、配列番号56の配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、または約98%の相同性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR2は、配列番号57の配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR2は、配列番号57の配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、または約98%の相同性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR3は、配列番号58の配列を含む。いくつかの実施形態では、HC CDR3は、配列番号58の配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、または約98%の相同性を有するアミノ酸配列を含む。
【0128】
さらなる抗CD19結合部分は、当該技術分野において公知であり、例えば、各々の全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,399,645号、米国特許出願公開第2018/0153977号、米国特許出願公開第2014/0271635号、米国特許出願公開第2018/0251514号、および米国特許出願公開第2018/0312588号に開示されるものが挙げられる。
【0129】
いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質はBCMAを標的とする。いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質は、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294から選択される1つ以上のCDRを含む。いくつかの実施形態では、BMCA指向性結合ドメインは、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294のうちの1つ以上と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する1つ以上のCDRを含む。
【0130】
いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質はBCMAを標的とし、また配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259および配列番号260から選択されるアミノ酸配列を含む結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、BMCA指向性結合ドメインは、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259または配列番号260のうちの1つ以上と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質はBCMAを標的とし、そして配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304から選択されるアミノ酸配列を含む結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、BMCA指向性結合ドメインは、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、または配列番号304のうちの1つ以上と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質、例えばBCMAを標的とするものなどは、例えばキメラ抗原受容体を生成するために、1つ以上の刺激ドメインとともに使用される。例えば、いくつかの実施形態では、CD28共刺激ドメイン、例えば配列番号153のものなどが使用される。多くの場合、スペーサーが、CARのコンポーネント部分を分離するのに使用される。いくつかの実施形態では、CARは、OX40共刺激ドメイン、例えば配列番号5または配列番号6によりコードされるかまたはそれを含むドメインなどを含む。いくつかの実施形態では、CARは、配列番号5または配列番号6と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する核酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARは、CD3ゼータ刺激ドメイン、例えば配列番号7または配列番号8によりコードされるかまたはそれを含むドメインなどを含む。いくつかの実施形態では、CARは、配列番号7または配列番号8と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する核酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARは、配列番号305と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する核酸配列を含む。
【0133】
いくつかの実施形態では、本明細書において提供される抗原結合タンパク質は、より大きなポリペプチド鎖の一部として1つ以上のCDR(複数可)を含む。いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質は、1つ以上のCDR(複数可)を別のポリペプチド鎖に共有結合的に連結する。いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質には、1つ以上のCDRが非共有結合的に組み込まれる。いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質は、生体適合性フレームワーク構造に組み込まれた、本明細書に記載されるCDRの少なくとも1つを含み得る。いくつかの実施形態では、生体適合性フレームワーク構造は、局在化表面領域において抗原(例えば、CDR、可変領域など)に結合するアミノ酸の1つ以上の配列を提示することができる、立体構造的に安定な構造支持体、またはフレームワーク、または足場を形成するのに十分なポリペプチドまたはその一部を含む。このような構造は、天然に存在するポリペプチドもしくはポリペプチド「折り畳み」(構造モチーフ)であり得るか、または天然に存在するポリペプチドもしくは折り畳みに対して、アミノ酸の付加、欠失および/もしくは置換などの1つ以上の修飾を有し得る。実施形態に応じて、足場は、ヒト、非ヒト霊長類または他の哺乳動物、他の脊椎動物、無脊椎動物、植物、細菌もしくはウイルスなどの種々の異なる種(または1を超える種)のポリペプチドから誘導することができる。
【0134】
実施形態に応じて、生体適合性フレームワーク構造は、免疫グロブリンドメイン以外のタンパク質足場または骨格に基づく。一部のこのような実施形態では、これらのフレームワーク構造は、フィブロネクチン、アンキリン、リポカリン、ネオカルジノスタチン、チトクロームb、CP1ジンクフィンガー、PST1、コイルドコイル、LACI-D1、Zドメインおよび/またはテンダミスタトドメインに基づく。
【0135】
いくつかの実施形態では、1を超える結合部位を有する抗原結合タンパク質もまた提供される。いくつかの実施形態では、結合部位は互いに同一であるが、いくつかの実施形態では、結合部位は互いに異なる。例えば、抗体は、典型的には、2つの同一の結合部位を有し、一方、「二重特異性」または「二機能的」抗体は、2つの異なる結合部位を有する。二重特異性抗原結合タンパク質または抗体の2つの結合部位は、同一または異なるタンパク質標的上に存在し得る2つの異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、これは、二重特異性キメラ抗原受容体が、操作された細胞に、複数の腫瘍マーカーを標的化する能力を付与することができるため、特に有利である。例えば、CD19および追加の腫瘍マーカー、例えばBCMA、CD38、CS1、FCRL5、GPR5CD、CD229、NKG2Dなど、または腫瘍特異抗原もしくは腫瘍関連抗原として本明細書で開示されるかもしくは当技術分野において認識される任意のその他のマーカー。非限定的な図例については、図5A「CD19/BCMA-1a」および「CD19/BCMA-1b」を参照されたい。
【0136】
追加の抗BCMA結合部分、例えば、そのそれぞれがそのまま本明細書において参照により組み込まれている米国特許第10,174,095号、欧州特許EP3230321号、米国特許公開第2018/0118842号、米国特許公開第2019/0153061号、およびPCT特許公開番号国際公開第2019/149269号で開示される部分などが、当技術分野において公知である。
【0137】
本明細書で使用される場合、用語「キメラ抗体」は、その通常の意味が与えられるものとし、また1つの抗体に由来する1つ以上の領域、および1つ以上のその他の抗体に由来する1つ以上の領域を含む抗体も指すものとする。一部の実施形態では、CDRの1つ以上は、抗がん抗原(例えば、BCMAおよび/またはCD19)抗体に由来する。いくつかの実施形態では、CDRの全ては、抗がん抗原抗体(例えば、抗BMCAまたは抗CD19抗体など)に由来する。一部の実施形態では、1を超える抗がん抗原抗体由来のCDRは、混合され、キメラ抗体中で適合される。例えば、キメラ抗体は、第1の抗がん抗原抗体の軽鎖由来のCDR1、第2の抗がん抗原抗体の軽鎖由来のCDR2およびCDR3、および第3の抗がん抗原抗体由来の重鎖由来のCDRを含み得る。さらに、本明細書で開示される抗原結合タンパク質のフレームワーク領域は、同じ抗がん抗原(例えば、BCMAまたはCD19)抗体の1つ、ヒト抗体などの1つ以上の異なる抗体、またはヒト化抗体に由来し得る。キメラ抗体の1つの例において、重鎖および/または軽鎖の一部は、特定の種由来の抗体、または特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体と同一であるか、それに相同であるか、またはそれに由来するが、一方、鎖(複数可)の残りは、別の種由来の抗体、または別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体と同一であるか、それに相同であるか、またはそれに由来する。また、本明細書には、所望の生物学的活性を示すこのような抗体の断片も提供される。
【0138】
腫瘍リガンドに結合するナチュラルキラーグループドメイン
いくつかの実施形態では、NK細胞などの操作された免疫細胞は、腫瘍細胞を認識し、破壊するそれらの能力のために利用される。例えば、操作されたNK細胞は、BCMA指向性および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体、またはそのようなキメラ抗原受容体をコードする核酸を含み得る。NK細胞は、細胞表面に抑制性受容体と活性化受容体の両方を発現する。抑制性受容体は、健常細胞の表面に発現する自己分子と結合し(したがって、「自己」細胞に対する免疫応答を妨げる)、一方、活性化受容体は、腫瘍細胞などの異常な細胞上に発現するリガンドと結合する。抑制性受容体活性化と活性化受容体活性化の間のバランスが活性化受容体に有利な場合、NK細胞活性化が起こり、標的(例えば、腫瘍)細胞が溶解する。
【0139】
ナチュラルキラーグループ2メンバーD(NKG2D)は、細胞上に発現される種々のリガンドを認識するNK細胞活性化受容体である。種々のNKG2Dリガンドの表面発現は、一般的に健常細胞では低いが、例えば、悪性形質転換によって上方制御される。NKG2Dによって認識されるリガンドの非限定的な例としては、限定されないが、MICA、MICB、ULBP1、ULBP2、ULBP3、ULBP4、ULBP5、およびULBP6、ならびにNK細胞の細胞溶解または細胞傷害性機能を制御する標的細胞上に発現される他の分子が挙げられる。いくつかの実施形態では、T細胞は、1つ以上の腫瘍リガンドに結合し、T細胞を活性化するために、細胞外ドメインを発現するように操作される。例えば、いくつかの実施形態では、T細胞は、結合因子/活性化部分としてNKG2D受容体を発現するように操作される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される操作された細胞は、NKG2ファミリーの別のメンバー、例えば、NKG2A、NKG2C、および/またはNKG2Eを発現するように操作される。一部の実施形態では、このような受容体の組み合わせが操作される。さらに、いくつかの実施形態では、キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR)などの他の受容体が発現される。
【0140】
いくつかの実施形態では、細胞は、腫瘍細胞(例えば、肝細胞)の表面上のリガンドを認識するための細胞外成分としての全長NKG2Dを含む細胞傷害性受容体複合体を発現するように操作される。一実施形態では、全長NKG2Dは、配列番号27の核酸配列を有する。いくつかの実施形態では、全長NKG2D、またはその機能的断片は、ヒトNKG2Dである。
【0141】
いくつかの実施形態では、細胞は、腫瘍細胞または他の疾患細胞の表面上のリガンドを認識するための細胞外成分としてのNKG2Dの機能的断片を含む細胞傷害性受容体複合体を発現するように操作される。一実施形態では、NKG2Dの機能的断片は、配列番号25の核酸配列を有する。いくつかの実施形態では、NKG2Dの断片は、完全長野生型NKG2Dと少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%相同である。いくつかの実施形態では、断片は、配列番号25からの1つ以上のさらなる突然変異を有することができるが、リガンド結合機能を保持するか、またはいくつかの実施形態では、増大したリガンド結合機能を有する。いくつかの実施形態では、NKG2Dの機能的断片は、配列番号26のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NKG2D断片は、二量体、三量体、または他のコンカテマー形式として提供され、このような実施形態は、増大したリガンド結合活性を提供する。いくつかの実施形態では、NKG2D断片をコードする配列は、完全または部分的に最適化されたコドンであってもよい。一実施形態では、コドンを最適化されたNKG2D断片をコードする配列は、配列番号28の配列を含む。いくつかの実施形態によれば、有利には、機能的断片は、その天然の膜貫通ドメインまたは細胞内ドメインを欠いているが、NKG2Dのリガンドに結合するその能力、ならびにリガンド結合時に活性化シグナルを伝達する能力を保持する。このような断片のさらなる利点は、NKG2Dを細胞膜に局在化させるためにDAP10を発現させる必要がないことである。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるポリペプチドよってコードされる細胞傷害性受容体複合体は、DAP10を含まない。いくつかの実施形態では、NKまたはT細胞などの免疫細胞は、CD19およびNGG2Dリガンドを標的化する1つ以上のキメラ抗原受容体を発現するように操作される。このような細胞は、いくつかの実施形態では、mbIL15も同時に発現する。
【0142】
いくつかの実施形態では、細胞傷害性受容体複合体は、二量体化するように構成される。二量体化は、実施形態に応じて、ホモ二量体またはヘテロ二量体を含み得る。いくつかの実施形態では、二量体化は、細胞傷害性受容体複合体(したがって、受容体を発現するNK細胞)によるリガンド認識の改善をもたらし、有害な毒性効果の減少(または欠如)をもたらす。いくつかの実施形態では、細胞傷害性受容体複合体は、内部二量体、または1つ以上の成分サブユニットの反復を採用する。例えば、いくつかの実施形態では、細胞傷害性受容体複合体は、第2のNKG2D細胞外ドメインに結合した第1のNKG2D細胞外ドメイン、および膜貫通/シグナル伝達領域(または別個のシグナル伝達領域とともに別個の膜貫通領域)を含み得てもよい。
【0143】
いくつかの実施形態では、種々のドメイン/サブドメインは、リンカー、例えば、使用されるGS3リンカー(配列番号15および16、それぞれヌクレオチドおよびタンパク質)(またはGSnリンカー)によって分離される。本明細書に開示される種々の実施形態に従って使用される他のリンカーは、限定されないが、配列番号17、19、21または23によってコードされるものを含む。これは、受容体複合体の発現、安定性、および/または機能性を増大させることができるポリヌクレオチドに沿って、受容体複合体の種々の成分部分を分離する可能性を提供する。
【0144】
細胞傷害性シグナル伝達複合体
本明細書に記載される組成物および方法の一部の実施形態は、細胞傷害性シグナル伝達複合体を含むキメラ抗原受容体、例えばBCMA指向性またはCD19指向性キメラ抗原受容体などに関する。本明細書に開示されるように、いくつかの実施形態によれば、提供される細胞傷害性受容体複合体は、標的細胞の表面上のリガンドに結合する細胞外ドメイン(複数可)上で細胞傷害性シグナル伝達カスケードを開始する1つ以上の膜貫通ドメインおよび/または細胞内ドメインを含む。本明細書で開示されるある特定の実施形態は、腫瘍標的化ドメイン(例えば、BMCAおよび/またはCD19指向性ドメイン)が、細胞傷害性シグナル伝達複合体とカップリングしているキメラ抗原受容体コンストラクトに関する。
【0145】
いくつかの実施形態では、細胞傷害性シグナル伝達複合体は、少なくとも1つの膜貫通ドメイン、少なくとも1つの共刺激ドメイン、および/または少なくとも1つのシグナル伝達ドメインを含む。一部の実施形態では、1を超える成分部分は、所定のドメインを構成する-例えば、共刺激ドメインは2つのサブドメインを含むことができる。さらに、一部の実施形態では、ドメインは、複数の機能を果たすことができ、例えば、膜貫通ドメインは、シグナル伝達機能を提供するのに役立つことができる。
【0146】
膜貫通ドメイン
本明細書に記載される組成物および方法の一部の実施形態は、膜貫通ドメインを含むキメラ抗原受容体、例えばBMCA指向性キメラ抗原受容体および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体などに関する。一部の実施形態は、NKG2Dまたは別の膜貫通タンパク質からの膜貫通ドメインを含む。膜貫通ドメインが採用されるいくつかの実施形態では、採用される膜貫通タンパク質の部分は、その正常な膜貫通ドメインの少なくとも一部を保持する。
【0147】
しかしながら、いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインは、T細胞とNK細胞の両方に通常発現される膜貫通糖タンパク質であるCD8の少なくとも一部を含む。いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインはCD8αを含む。いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインは、「ヒンジ」と呼ばれる。いくつかの実施形態では、CD8αの「ヒンジ」は、配列番号1の核酸配列を有する。いくつかの実施形態では、CD8αヒンジは切断されるかまたは修飾され、配列番号1の配列を有するCD8αと少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同である。いくつかの実施形態では、CD8αの「ヒンジ」は、配列番号2のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD8αは、配列番号2の配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同であるように切断されるかまたは修飾され得る。
【0148】
いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインはCD8α膜貫通領域を含む。いくつかの実施形態では、CD8α膜貫通ドメインは、配列番号3の核酸配列を有する。いくつかの実施形態では、CD8αヒンジは切断されるかまたは修飾され、配列番号3の配列を有するCD8αと少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同である。いくつかの実施形態では、CD8α膜貫通ドメインは、配列番号4のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD8αヒンジは切断されるかまたは修飾され、配列番号4の配列を有するCD8αと少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同である。
【0149】
いくつかの実施形態では一緒になって、CD8ヒンジ/膜貫通複合体は、配列番号13の核酸配列よってコードされる。いくつかの実施形態では、CD8ヒンジ/膜貫通複合体は切断されるかまたは修飾され、配列番号13の配列を有するCD8ヒンジ/膜貫通複合体と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同である。いくつかの実施形態では、CD8ヒンジ/膜貫通複合体は、配列番号14のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD8ヒンジ/膜貫通複合ヒンジは切断されるかまたは修飾され、配列番号14の配列を有するCD8ヒンジ/膜貫通複合体と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同である。
【0150】
一部の実施形態では、膜貫通ドメインは、CD28膜貫通ドメインまたはその断片を含む。いくつかの実施形態では、CD28膜貫通ドメインは、配列番号30のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD28膜貫通ドメイン複合体ヒンジは切断されるかまたは修飾され、配列番号30の配列を有するCD28膜貫通ドメインと少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同である。
【0151】
共刺激ドメイン
本明細書に記載される組成物および方法の一部の実施形態は、共刺激ドメインを含むキメラ抗原受容体、例えばBMCA指向性キメラ抗原受容体および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体などに関する。さらに、いくつかの実施形態では、種々の膜貫通ドメインおよびシグナル伝達ドメイン(および膜貫通/シグナル伝達ドメインの組み合わせ)、追加の共活性化分子を提供することができる。これらは、例えば、免疫細胞の活性をさらに増大させる特定の分子であり得る。サイトカインは、一部の実施形態において使用され得る。例えば、非限定的な例として、IL-2および/またはIL-15などの特定のインターロイキンが使用される。一部の実施形態では、治療のための免疫細胞は、分泌型のような分子を発現するように操作される。さらなる実施形態では、そのような共刺激ドメインは、自己分泌刺激分子として(またはデリバリーされる、隣接する細胞へのパラクリン刺激因子としてさえも)作用する膜結合性であるように操作される。いくつかの実施形態では、NK細胞は、インターロイキン15(IL15)、適宜膜結合インターロイキン15(mbIL15)を発現するように操作される。このような実施形態では、NK上のmbIL15発現は、NK細胞の増殖および/または寿命を増大させることによって、操作されたNK細胞の細胞傷害効果を増大させる。いくつかの実施形態では、IL15は、配列番号11の核酸配列を有し、また膜貫通タンパク質もコードするポリヌクレオチドによりコードされる。いくつかの実施形態では、IL15は、それが、配列番号11の配列と、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%の配列同一性を有するように切断されるかまたは修飾され得る。いくつかの実施形態では、IL15は、膜貫通ドメインのアミノ酸配列と機能的にカップリングした配列番号12のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、IL15は切断されるかまたは修飾され、また配列番号12の配列を有するIL15と、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、mbIL15は配列番号306の核酸配列を有する。いくつかの実施形態では、mbIL15は、それが、配列番号306の配列と、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%の配列同一性を有するように切断されるかまたは修飾され得る。いくつかの実施形態では、mbIL15は、配列番号307のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、mbIL15は切断されるかまたは修飾され、また配列番号307の配列を有するmbIL15と、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%の相同性を有する。
【0152】
一部の実施形態では、キメラ抗原受容体または操作された細胞傷害性受容体複合体は、1つ以上の細胞質プロテアーゼ切断部位、例えばT2A切断部位、P2A切断部位、E2A切断部位、および/またはF2A切断部位を含むポリヌクレオチドによりコードされる。このような部位は、細胞質プロテアーゼによって認識され、切断され、ポリヌクレオチドによってコードされる受容体の種々の成分部分の分離(および別々の発現)をもたらすことができる。その結果として、実施形態に応じて、腫瘍指向性キメラ抗原受容体または操作された細胞傷害性受容体複合体の様々な構成部分は、単一のベクターとしてまたは複数のベクターにより、NK細胞またはT細胞にデリバリーされ得る。したがって、図に概略的に示されるように、コンストラクトは、単一のポリヌクレオチドよってコードされ得るが、切断部位も含み、そのため、コンストラクトの下流要素は、別個のタンパク質として細胞により発現される(IL-15を有する一部の実施形態における場合のように)。いくつかの実施形態では、T2A切断部位が使用される。いくつかの実施形態では、T2A切断部位は、配列番号9の核酸配列を有する。いくつかの実施形態では、T2A切断部位は、配列番号9の配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同であるように切断されるかまたは修飾され得る。いくつかの実施形態では、T2A切断部位は、配列番号10のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、T2A切断部位は切断されるかまたは修飾され、配列番号10の配列を有するT2A切断部位と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同である。
【0153】
シグナル伝達ドメイン
本明細書に記載される組成物および方法の一部の実施形態は、シグナル伝達ドメインを含むキメラ抗原受容体、例えばBMCA指向性キメラ抗原受容体および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体などに関する。例えば、本明細書に開示されるいくつかの実施形態に従って操作された免疫細胞は、CD3 T細胞受容体複合体(またはその断片)の少なくとも1つのサブユニットを含み得る。いくつかの実施形態では、シグナル伝達ドメインは、CD3ゼータサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、CD3ゼータは、配列番号7の核酸配列よってコードされる。いくつかの実施形態では、CD3ゼータは、配列番号7の配列を有するCD3ゼータと少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同であるように切断されるかまたは修飾され得る。いくつかの実施形態では、CD3ゼータドメインは、配列番号8のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD3ゼータドメインは切断されるかまたは修飾され、配列番号8の配列を有するCD3ゼータドメインと少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同である。
【0154】
いくつかの実施形態では、予期せぬ増大したシグナル伝達は、その活性が相乗的に作用する複数のシグナル伝達ドメインの使用によって達成される。例えば、いくつかの実施形態では、シグナル伝達ドメインは、OX40ドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、OX40ドメインは、細胞内シグナル伝達ドメインである。いくつかの実施形態では、OX40細胞内シグナル伝達ドメインは、配列番号5の核酸配列を有する。いくつかの実施形態では、OX40細胞内シグナル伝達ドメインは、配列番号5の配列を有するOX40と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同であるように切断されるかまたは修飾され得る。いくつかの実施形態では、OX40細胞内シグナル伝達ドメインは、配列番号16のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、OX40細胞内シグナル伝達ドメインは切断されるかまたは修飾され、配列番号6の配列を有するOX40細胞内シグナル伝達ドメインと少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同である。いくつかの実施形態では、OX40は、コンストラクトにおける唯一の膜貫通/シグナル伝達ドメインとして使用されるが、いくつかの実施形態では、OX40は、1つ以上の他のドメインとともに使用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、OX40およびCD3ゼータの組み合わせが使用される。さらなる例として、いくつかの実施形態では、CD28、OX40、4-1BB、および/またはCDゼータの組み合わせが使用される。
【0155】
いくつかの実施形態では、シグナル伝達ドメインは、4-1BBドメインを含む。いくつかの実施形態では、4-1BBドメインは、細胞内シグナル伝達ドメインである。いくつかの実施形態では、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメインは、配列番号29のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメインは、切断されるかまたは修飾され、配列番号29の配列を有する4-1BB細胞内シグナル伝達ドメインと少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同である。いくつかの実施形態では、4-1BBは、コンストラクトにおける唯一の膜貫通/シグナル伝達ドメインとして使用されるが、いくつかの実施形態では、4-1BBは、1つ以上の他のドメインとともに使用され得る。例えば、いくつかの実施形態では、4-1BBとCD3ゼータとの組み合わせが使用される。さらなる例として、いくつかの実施形態では、CD28、OX40、4-1BB、および/またはCD3ゼータの組み合わせが使用される。
【0156】
いくつかの実施形態では、シグナル伝達ドメインはCD28ドメインを含む。いくつかの実施形態では、CD28ドメインは、細胞内シグナル伝達ドメインである。いくつかの実施形態では、CD28細胞内シグナル伝達ドメインは、配列番号31のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD28細胞内シグナル伝達ドメインは切断されるかまたは修飾され、配列番号31の配列を有するCD28細胞内シグナル伝達ドメインと少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%相同である。いくつかの実施形態では、CD28は、コンストラクトにおける唯一の膜貫通/シグナル伝達ドメインとして使用されるが、いくつかの実施形態では、CD28は、1つ以上の他のドメインとともに使用され得る。例えば、いくつかの実施形態では、CD28およびCD3ゼータの組み合わせが使用される。さらなる例として、いくつかの実施形態では、CD28、OX40、4-1BB、および/またはCD3ゼータの組み合わせが使用される。
【0157】
細胞傷害性受容体複合体コンストラクト
本明細書に記載される組成物および方法の一部の実施形態は、細胞傷害性受容体複合体または細胞傷害性受容体複合体コンストラクトを含むキメラ抗原受容体、例えばBMCA指向性キメラ抗原受容体および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体などに関する。上記に沿って、様々な細胞傷害性受容体複合体(細胞傷害性受容体とも呼ばれる)が本明細書において提供される。T細胞および/またはNK細胞などの免疫細胞におけるこれらの複合体の発現は、がん性細胞などの特定の標的細胞の標的化および破壊を可能にする。このような細胞傷害性受容体複合体の非限定的な例は、以下でより詳細に検討される。
【0158】
キメラ抗原受容体細胞傷害性受容体複合体コンストラクト
いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体の一般的な構造とともに、種々の細胞傷害性受容体複合体(細胞傷害性受容体とも呼ばれる)が本明細書において提供される。図1A、1B、2、および3A~3Iは、がん細胞の表面上に発現され、キメラ抗原受容体を発現する操作された細胞を活性化する腫瘍抗原または腫瘍関連抗原に結合する抗CD19部分を含むコンストラクトの非限定的な概略図を模式的に示す。図に示されるように、キメラ抗原受容体のいくつかの実施形態は、抗CD19部分、CD8aヒンジドメイン、Ig4 SHドメイン(またはヒンジ)、CD8a膜貫通ドメイン、CD28膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、4-1BBドメイン、CD28ドメイン、CD3ζ ITAMドメインまたはサブドメイン、CD3ゼータドメイン、NKp80ドメイン、CD16 ICドメイン、2A切断部位、および膜結合IL-15ドメインを含む(ただし、いくつかの実施形態では、可溶性IL-15が使用される)。いくつかの実施形態では、結合および活性化機能は、別々のドメインによって行われるように操作される。いくつかの実施形態は、1を超える抗CD19部分または他の結合因子/活性化部分との複合体に関する。一部の実施形態では、結合因子/活性化部分は、CD19以外の他のマーカー、例えば、本明細書に記載されるがん標的を標的化する。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体コンストラクトの一般的構造は、ヒンジおよび/または膜貫通ドメインを含む。一部の実施形態では、これらは、単一のドメインによって達成され得るか、またはいくつかの実施形態では、複数のサブドメインが使用され得る。受容体複合体は、標的細胞へのホーミング部分の結合後にシグナルを伝達し、最終的に標的細胞における細胞傷害効果をもたらすシグナル伝達ドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、複合体は、共刺激ドメインをさらに含み、いくつかの実施形態では、相乗的に作用して、シグナル伝達ドメインの機能を増大させる。T細胞および/またはNK細胞などの免疫細胞におけるこれらの複合体の発現は、CD19を発現するがん性細胞などの特定の標的細胞の標的化および破壊を可能にする。このような受容体複合体の一部は、標的細胞の表面上のCD19に結合し、操作された細胞を活性化する抗CD19部分、またはCD19結合部分を含む細胞外ドメインを含む。CD3ゼータITAMサブドメインは、シグナル伝達ドメインとして協調して作用し得る。IL-15ドメイン、例えばmbIL-15ドメインは共刺激ドメインとして作用し得る。IL-15ドメイン、例えば、mbIL-15ドメインは、それを発現する免疫細胞(例えば、NKまたはT細胞)を、標的腫瘍細胞に対して特に有効にすることができる。mbIL-15ドメインなどのIL-15ドメインは、いくつかの実施形態に従って、別個のコンストラクトにコードされ得ることが承認される。さらに、各成分は、1つ以上の別々の構成要素にコードされ得る。一部の実施形態では、細胞傷害性受容体またはCD19指向性受容体は、配列番号34の配列と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99%、もしくは100%、または前述のパーセンテージのいずれか2つによって定義される範囲で同一であるアミノ酸配列を含む。
【0159】
1つの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ-CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図1A、CD19-1aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能同等性を共有する配列を含む。
【0160】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ-CD8TM/OX40/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図1A、CD19-1bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0161】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/Ig4SH-CD8TM/4-1BB/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図1A、CD19-2aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、Ig4 SHドメイン、CD8a膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0162】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/Ig4SH-CD8TM/4-1BB/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図1A、CD19-2bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、Ig4 SHドメイン、CD8a膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0163】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ-CD28TM/CD28/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図1A、CD19-3aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD28膜貫通ドメイン、CD28ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0164】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ-CD28TM/CD28/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図1A、CD19-3bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD28膜貫通ドメイン、CD28ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0165】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/Ig4SH-CD28TM/CD28/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図1A、CD19-4aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、Ig4 SHドメイン、CD28膜貫通ドメイン、CD28ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0166】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/Ig4SH-CD28TM/CD28/CD328/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図1A、CD19-4bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、Ig4 SHドメイン、CD28膜貫通ドメイン、CD28ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0167】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/Ig4SH-CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図1B、CD19-5aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように抗CD19部分、Ig4 SHドメイン、CD8a膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0168】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/Ig4SH-CD8TM/OX40/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図1B、CD19-5bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、Ig4 SHドメイン、CD8a膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0169】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ-CD3TM/CD28/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図1B、CD19-6aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD3膜貫通ドメイン(例えば、ガンマ、デルタ、および/またはエプシロン)、CD28ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0170】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ-CD3TM/CD28/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図1B、CD19-6bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD3α膜貫通ドメイン(例えば、ガンマ、デルタ、および/またはエプシロン)、CD28ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列(encoding nucleic acid sequence)またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列などを含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0171】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ-CD28TM/CD28/4-1BB/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図1B、CD19-7aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD28膜貫通ドメイン、CD28ドメイン、4-1BBドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0172】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ-CD28TM/CD28/4-1BB/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図1B、CD19-7bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD28膜貫通ドメイン、CD28ドメイン、4-1BBドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0173】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8アルファヒンジ/CD8アルファTM/4-1BB/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図2、CD19-8aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0174】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8アルファヒンジ/CD8アルファTM/4-1BB/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図2、CD19-8bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0175】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8アルファヒンジ/CD3 TM/4-1BB/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図2、CD19-39 5aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD3膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0176】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8アルファヒンジ/CD3 TM/4-1BB/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図2、CD19-39 5bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0177】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8アルファヒンジ/CD3 TM/4-1BB/NKp80キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図2、CD19-39 6aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD3膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、およびNKp80ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0178】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8アルファヒンジ/CD3 TM/4-1BB/NKp80/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図2、CD19-39 6bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、NKp80ドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0179】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8アルファヒンジ/CD3 TM/CD16細胞内ドメイン/4-1BBキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図2、CD19-39 10aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD3膜貫通ドメイン、CD16細胞内ドメイン、および4-1BBドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等を共有する配列を含む。
【0180】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8アルファヒンジ/CD3 TM/CD16/4-1BB/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図2、CD19-39 10bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD16細胞内ドメイン、4-1BBドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0181】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/NKG2D細胞外ドメイン/CD8ヒンジ-CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図2、CD19/NKG2D-1aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、NKG2D細胞外ドメイン(全長または断片のいずれか)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0182】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/NKG2D ECドメイン/CD8ヒンジ-CD8TM/OX40/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図2、CD19/NKG2D-1bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、NKG2D細胞外ドメイン(全長または断片のいずれか)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0183】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/4-1BB/CD3ゼータ/mbIL15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3A、NK19を参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号85の配列を有する核酸分子によってコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号85と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号86のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号86と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において図式的に描画されおよび使用されるように(Schematically depicted and used in several embodiments)、mbIL15ドメインを欠くNK19コンストラクトが提供される(図3A、NK19opt.)。
【0184】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3A、NK19-1aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、mbIL15(図3A、NK19-1bを参照されたい)をさらに含む。このような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号59の配列を有する核酸分子によってコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号59と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号60のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号60と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvはFlagタグを含まない。
【0185】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD28TM/CD28/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3A、NK19-2aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD28膜貫通ドメイン、CD28シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、mbIL15をさらに含む(図3A、NK19-2bを参照されたい)。このような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD28膜貫通ドメイン、CD28シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号61の配列を有する核酸分子によってコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号61と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号62のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号62と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvはFlagタグを含まない。
【0186】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/ICOS/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3A、NK19-3aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、誘導性共刺激因子(ICOS)シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、mbIL15をさらに含む(図3A、NK19-3bを参照されたい)。このような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、誘導性共刺激因子(ICOS)シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号63の配列を有する核酸分子によってコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号63と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号64のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号64と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvはFlagタグを含まない。
【0187】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD28/4-1BB/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3A、NK19-4aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD28シグナル伝達ドメイン、4-1BBシグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、mbIL15をさらに含む(図3A、NK19-4bを参照されたい)。このような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD28シグナル伝達ドメイン、4-1BBシグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号65の配列を有する核酸分子よってコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号65と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号66のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号66と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvは、Flagタグを含まない。
【0188】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/NKG2DTM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3B、NK19-5aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、NKG2D膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3B、NK19-5bを参照されたい)。このような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、NKG2D膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号67の配列を有する核酸分子によってコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号67と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号68のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号68と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvは、Flagタグを含まない。
【0189】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3B、NK19-6aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv可変重鎖、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3B、NK19-6bを参照されたい)。このような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv可変重鎖、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD40シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号69の配列を有する核酸分子によってコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号69と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号70のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号70と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvはFlagタグを含まない。
【0190】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/OX40/CD3ゼータ/2A/EGFRtキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3B、NK19-7aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位(cleavage side)、および上皮細胞増殖因子受容体の切断型(EGFRt)を含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3B、NK19-7bを参照されたい)。このような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、上皮細胞増殖因子受容体の切断型(EGFRt)、追加の2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号71の配列を有する核酸分子によってコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号71と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号72のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号72と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvはFlagタグを含まない。
【0191】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3B、NK19-8aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv可変軽鎖、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3B、NK19-7bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv可変軽鎖、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD40シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号73の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号73と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号74のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号74と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvはFlagタグを含まない。
【0192】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3B、NK19-8aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv可変軽鎖、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3B、NK19-7bを参照されたい)。このような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv可変軽鎖、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD40シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号73の配列を有する核酸分子によってコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号73と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は配列番号74のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号74と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvはFlagタグを含まない。
【0193】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD27/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3C、NK19-9aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD27シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3C、NK19-9bを参照されたい)。このような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD27シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号75の配列を有する核酸分子によってコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号75と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号76のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号76と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvはFlagタグを含まない。
【0194】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD70/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3C、NK19-10aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD70シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3C、NK19-10bを参照されたい)。このような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD70シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号77の配列を有する核酸分子によってコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号77と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号78のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号78と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvは、Flagタグを含まない。
【0195】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD161/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3C、NK19-11aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD161シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、mbIL15をさらに含む(図3C、NK19-11bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD161シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号79の配列を有する核酸分子によってコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号79と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号80のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号80と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvはFlagタグを含まない。
【0196】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD40L/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3C、NK19-12aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD40Lシグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、mbIL15をさらに含む(図3C、NK19-12bを参照されたい)。このような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD40Lシグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号81の配列を有する核酸分子によってコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号81と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号82のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号82と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvはFlagタグを含まない。
【0197】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD44/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3C、NK19-13aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD44シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、mbIL15をさらに含む(図3C、NK19-13bを参照されたい)。このような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD44シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号83の配列を有する核酸分子によってコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号83と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号84のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号84と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvはFlagタグを含まない。
【0198】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD44/OX40/CD27/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3C、NK19-14aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD44共刺激ドメイン、OX40共刺激ドメイン、CD27共刺激ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3C、NK19-14bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19 scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD44共刺激ドメイン、OX40刺激ドメイン、CD27共刺激ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、CD19 scFvはFlagタグを含まない。
【0199】
いくつかの実施形態では、Flag-タグヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3D、NK19H-1aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第1のヒト化重鎖(L1/H1)とを含み、ならびにFlagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3D、NK19H-1bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第1のヒト化重鎖(L1/H1)とを含み、ならびに本明細書に記載されるように、Flagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号160の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号160と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号161のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号161と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0200】
いくつかの実施形態では、Flag-タグヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3D、NK19H-2aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第1のヒト化重鎖(L2/H1)とを含み、ならびにFlagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3D、NK19H-2bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、第2のヒト化軽鎖と第1のヒト化重鎖(L2/H1)とを含み、ならびに本明細書に記載されるように、Flagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号162の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号162と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号163のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号162と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0201】
いくつかの実施形態では、Flag-タグヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3D、NK19H-3aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第1のヒト化重鎖(L3/H1)とを含み、ならびにFlagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3D、NK19H-3bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第1のヒト化重鎖(L3/H1)とを含み、ならびに本明細書に記載されるように、Flagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号164の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号164と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号165のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号165と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0202】
いくつかの実施形態では、Flag-タグヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3D、NK19H-4aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第2のヒト化重鎖(L1/H2)とを含み、ならびにFlagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3D、NK19H-4bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第2のヒト化重鎖(L1/H2)とを含み、ならびに本明細書に記載されるように、Flagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号166の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号166と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号167のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号167と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0203】
いくつかの実施形態では、Flag-タグヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3E、NK19H-5aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第2のヒト化重鎖(L2/H2)とを含み、ならびにFlagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3E、NK19H-5bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第2のヒト化重鎖(L2/H2)とを含み、ならびに本明細書に記載されるように、Flagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号168の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号168と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号169のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号169と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0204】
いくつかの実施形態では、Flag-タグヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3E、NK19H-6aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第2のヒト化重鎖(L3/H2)とを含み、ならびにFlagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3E、NK19H-6bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第2のヒト化重鎖(L3/H2)とを含み、ならびに本明細書に記載されるように、Flagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号170の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号170と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号171のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号171と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0205】
いくつかの実施形態では、Flag-タグヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3E、NK19H-7aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第3のヒト化重鎖(L1/H3)とを含み、ならびにFlagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3E、NK19H-7bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第3のヒト化重鎖(L1/H3)とを含み、ならびに本明細書に記載されるように、Flagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位(side)、上皮細胞増殖因子受容体の切断型(EGFRt)、追加の2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号172の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号172と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号173のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号174と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0206】
いくつかの実施形態では、Flag-タグヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3E、NK19H-8aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第3のヒト化重鎖(L2/H3)とを含み、ならびに、Flagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3E、NKH19-8bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第3のヒト化重鎖(L2/H3)とを含み、ならびに本明細書に記載されるように、Flagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号174の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号174と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号175のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号175と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0207】
いくつかの実施形態では、Flag-タグヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3E、NK19H-9aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第3のヒト化重鎖(L3/H3)とを含み、ならびにFlagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3E、NKH19-9bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第3のヒト化重鎖(L3/H3)とを含み、ならびに本明細書に記載されるように、Flagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号176の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号176と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号177のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号177と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0208】
いくつかの実施形態では、Flag-タグヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3E、NKH19-10aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第4のヒト化重鎖(L1/H4)とを含み、ならびにFlagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3E、NK19H-10bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第4のヒト化重鎖(L1/H4)とを含み、ならびに本明細書に記載されるように、Flagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号178の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号178と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号179のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号179と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0209】
いくつかの実施形態では、Flag-タグヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3F、NK19H-11aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第4のヒト化重鎖(L2/H4)とを含み、ならびにFlagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3F、NK19H-11bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第4のヒト化重鎖(L2/H4)とを含み、ならびに本明細書に記載されるように、Flagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号180の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号180と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号181のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号181と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0210】
いくつかの実施形態では、Flag-タグ、ヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3F NK19H-12aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第4のヒト化重鎖(L3/H4)とを含み、ならびにFlagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3F、NK19H-12bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第4のヒト化重鎖(L3/H4)とを含み、ならびに本明細書に記載されるように、Flagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号182の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号182と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号183のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号183と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0211】
いくつかの実施形態では、Flag-タグ、ヒト化抗CD19部分および複数の共刺激ドメインを含むキメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドが提供される。例えば、概略的構造は、抗CD19部分/膜貫通ドメイン/共刺激ドメイン1/共刺激ドメイン2/共刺激ドメイン3/シグナル伝達ドメインである。共刺激ドメインの順番は、実施形態に応じて変化する。例えば、いくつかの実施形態では、共刺激ドメイン(「CSD」)は、CSD1/CSD2、CSD2/CSD1、CSD1/CSD2/CSD3、CSD1/CSD2/CSD3、CSD3/CSD2/CSD1などのように配置され得る。いくつかの実施形態では、Flag-タグ、ヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD44/OX40/CD27/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3F、NK19H-13aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびにFlagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD44共刺激ドメイン、OX40共刺激ドメイン、CD27共刺激ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3F、NK19H-13bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに本明細書に記載されるように、Flagタグ、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD44共刺激ドメイン、OX40共刺激ドメイン、CD27共刺激ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。
【0212】
いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3G、NK19H-NF-1aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第1のヒト化重鎖(L1/H1)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3G、NK19H-NF-1bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第1のヒト化重鎖(L1/H1)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号184の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号184と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号185のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号185と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0213】
いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19部分(humanized anti- anti-CD19moiety)/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3G、NK19H-NF-2aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第1のヒト化重鎖(L2/H1)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3G、NK19H-NF-2bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第1のヒト化重鎖(L2/H1)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号186の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号186と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号187のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号187と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0214】
いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3G、NK19H-NF-3aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第1のヒト化重鎖(L3/H1)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3G、NK19H-NF-3bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト化されており、ならび第3のヒト化軽鎖と第1のヒト化重鎖(L3/H1)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号188の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号188と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号189のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号189と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0215】
いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3G、NK19H-NF-4aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第2のヒト化重鎖(L1/H2)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3G、NK19H-NF-4bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第2のヒト化重鎖(L1/H2)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号190の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号190と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号191のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号191と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0216】
いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3H、NK19H-NF-5aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第2のヒト化重鎖(L2/H2)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3H、NK19H-NF-5bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第2のヒト化重鎖(L2/H2)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号192の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号192と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号193のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号193と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0217】
いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3H、NK19H-NF-6aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第2のヒト化重鎖(L3/H2)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3H、NK19H-NF-6bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第2のヒト化重鎖(L3/H2)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号194の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号194と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号195のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号195と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0218】
いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3G、NK19H-NF-7aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第3のヒト化重鎖(L1/H3)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3H、NK19H-NF-7bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第3のヒト化重鎖(L1/H3)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号196の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号196と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号197のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号197と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0219】
いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3H、NK19H-NF-8aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第3のヒト化重鎖(L2/H3)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3H、NKH19-NF-8bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第3のヒト化重鎖(L2/H3)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFv可変軽鎖を含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号198の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号198と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号199のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号199と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0220】
いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3H、NK19H-NF-9aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第3のヒト化重鎖(L3/H3)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3H、NKH19-NF-9bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第3のヒト化重鎖(L3/H3)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号200の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号200と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号201のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号201と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0221】
いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3H、NKH19-NF-10aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第4のヒト化重鎖(L1/H4)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3H、NK19H-NF-10b)を参照されたい。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト化されており、ならびに第1のヒト化軽鎖と第4のヒト化重鎖(L1/H4)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号202の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号202と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号203のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号203と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0222】
いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3I、NK19H-NF-11aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第4のヒト化重鎖(L2/H4)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3I、NK19H-NF-11bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト化されており、ならびに第2のヒト化軽鎖と第4のヒト化重鎖(L2/H4)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号204の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号204と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号205のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号205と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0223】
いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3I NK19H-12aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第4のヒト化重鎖(L3/H4)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3I、NK19H-NF-12bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト化されており、ならびに第3のヒト化軽鎖と第4のヒト化重鎖(L3/H4)、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、配列番号206の配列を有する核酸分子によりコードされる。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体をコードする核酸配列は、配列番号206と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、配列番号207のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、NK19キメラ抗原受容体は、配列番号207と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有するアミノ酸配列を含む。
【0224】
いくつかの実施形態では、ヒト化CD19部分/CD8ヒンジ/CD8TM/CD44/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体を含むキメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3I NK19H-13aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびにCD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD44共刺激ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3I、NK19H-NF-13bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト化されており、ならびにCD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD44共刺激ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。
【0225】
いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19部分および複数の共刺激ドメインを含むキメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドが提供される。例えば、概略的構造は、抗CD19部分/膜貫通ドメイン/共刺激ドメイン1/共刺激ドメイン2/共刺激ドメイン3/シグナル伝達ドメインである。共刺激ドメインの順番は、実施形態に応じて変化する。例えば、いくつかの実施形態では、共刺激ドメイン(「CSD」)は、CSD1/CSD2、CSD2/CSD1、CSD1/CSD2/CSD3、CSD1/CSD2/CSD3、CSD3/CSD2/CSD1などのように配置され得る。いくつかの実施形態では、ヒト化抗CD19部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD44/OX40/CD27/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図3I、NK19H-NF-14aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、ヒト化されており、ならびにCD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD44共刺激ドメイン、OX40共刺激ドメイン、CD27共刺激ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図3I、NK19H-NF-14bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト化されており、ならびにCD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD44共刺激ドメイン、OX40共刺激ドメイン、CD27共刺激ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含む抗CD19 scFvを含むかまたはそれらから構成される。
【0226】
図4A~4Bおよび図5A~5Dは、がん細胞の表面上で発現されるBMCA(またはその断片もしくはエピトープ)と結合する抗BCMA部分を含むコンストラクトであって、キメラ抗原受容体を発現する操作された細胞の活性化を引き起こすコンストラクトの非限定的な概略図を概略的に表す。図に示すように、キメラ抗原受容体のいくつかの実施形態は、抗BMCA部分、CD8aヒンジドメイン、Ig4 SHドメイン(またはヒンジ)、CD8a膜貫通ドメイン、CD28膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、4-1BBドメイン、CD28ドメイン、CD3ζITAMドメイン、またはサブドメイン、CD3ゼータドメイン、NKp80ドメイン、CD16 ICドメイン、2A切断部位、および膜結合IL-15ドメイン(ただし、上記したように、いくつかの実施形態では、可溶性IL-15が使用される)を含む。いくつかの実施形態では、結合機能と活性化機能は、異なるドメインにより実施されるように操作されている。いくつかの実施形態は、2つ以上の抗BMCA部分、またはその他の結合因子/活性化部分を有する複合体に関する。一部の実施形態では、結合因子/活性化部分は、BCMA以外のその他のマーカー、例えば本明細書に記載されるがん標的などを標的とする。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体コンストラクトの一般的な構造は、ヒンジおよび/または膜貫通ドメインを含む。これらは、一部の実施形態では、単一のドメインにより充足される場合もあれば、またいくつかの実施形態では、複数のサブドメインが使用され場合もある。受容体複合体は、ホーミング部分が標的細胞に結合した後にシグナルを伝達し、最終的に標的細胞に対して細胞傷害効果を引き起こすシグナル伝達ドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、複合体は、相乗的に作用して、いくつかの実施形態ではシグナル伝達ドメインの機能を強化する共刺激ドメインをさらに含む。免疫細胞、例えばT細胞および/またはNK細胞などにおいてこれらの複合体が発現すると、特定の標的細胞、例えばBCMAを発現するがん性細胞などの標的化および破壊が可能になる。一部のそのような受容体複合体は、標的細胞の表面上でBCMAに結合し、そして操作された細胞を活性化させる抗BMCA部分またはBCMA結合部分を含む細胞外ドメインを含む。CD3ゼータITAMサブドメインは、シグナル伝達ドメインとして協調的に作用し得る。IL-15ドメイン、例えばmbIL-15ドメインは共刺激ドメインとして作用し得る。IL-15ドメイン、例えばmbIL-15ドメインは、それを発現する免疫細胞(例えば、NKまたはT細胞)が標的腫瘍細胞に対して特に有効となるようにすることができる。IL-15ドメイン、例えばmbIL-15ドメインなどは、いくつかの実施形態に従って、異なるコンストラクトにおいてコードされ得るものと認識されなければならない。さらに、コンポーネントのそれぞれは、1つ以上の異なるコンストラクトにおいてコードされ得る。一部の実施形態では、細胞傷害性受容体または抗BMCA指向性受容体は、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259 配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304のうちの1つ以上の配列に対して、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一、または上記パーセントの任意の2つにより定義される範囲で同一であるアミノ酸の配列を含む。
【0227】
1つの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ-CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図4A、BCMA-4Aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0228】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ-CD8TM/OX40/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図4A、BCMA-1bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載されるように、1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0229】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/Ig4SH-CD8TM/4-1BB/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図4A、BCMA-2aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、Ig4 SHドメイン、CD8a膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0230】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/Ig4SH-CD8TM/4-1BB/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図4A、BCMA-2bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、Ig4 SHドメイン、CD8a膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0231】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ-CD28TM/CD28/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図4A、BCMA-3aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD28膜貫通ドメイン、CD28ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0232】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ-CD28TM/CD28/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図4A、BCMA-3bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD28膜貫通ドメイン、CD28ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0233】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/Ig4SH-CD28TM/CD28/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図4A、BCMA-4aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、Ig4 SHドメイン、CD28膜貫通ドメイン、CD28ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0234】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/Ig4SH-CD28TM/CD28/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図4A、BCMA-4bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、Ig4 SHドメイン、CD28膜貫通ドメイン、CD28ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0235】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/Ig4SH-CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図4B、BCMA-5aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、Ig4 SHドメイン、CD8a膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0236】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/Ig4SH-CD8TM/OX40/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5B、BCMA-5bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、Ig4 SHドメイン、CD8a膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0237】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ-CD3αTM/CD28/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図4B、BCMA-6aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD3α膜貫通ドメイン、CD28ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0238】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ-CD3αTM/CD28/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図4B、BCMA-6bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD3α膜貫通ドメイン、CD28ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0239】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ-CD28TM/CD28/4-1BB/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図4B、BCMA-7aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD28膜貫通ドメイン、CD28ドメイン、4-1BBドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0240】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ-CD28TM/CD28/4-1BB/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図4B、BCMA-7bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD28膜貫通ドメイン、CD28ドメイン、4-1BBドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0241】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8アルファヒンジ/CD8アルファTM/4-1BB/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5A、BCMA-8aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0242】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8アルファヒンジ/CD8アルファTM/4-1BB/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5B、BCMA-8bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0243】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8アルファヒンジ/CD3 TM/4-1BB/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5A、BCMA-9aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD3膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0244】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8アルファヒンジ/CD3 TM/4-1BB/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5A、BCMA-9bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0245】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8アルファヒンジ/CD3 TM/4-1BB/NKp80キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5A、BCMA-10aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD3膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、およびNKp80ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0246】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8アルファヒンジ/CD3 TM/4-1BB/NKp80/2A/mIL-15キメラ受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5A、BCMA-10bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、4-1BBドメイン、NKp80ドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0247】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8アルファヒンジ/CD3 TM/CD16細胞内ドメイン/4-1BBキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5A、BCMA-11aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD3膜貫通ドメイン、CD16細胞内ドメイン、および4-1BBドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0248】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8アルファヒンジ/CD3 TM/CD16/4-1BB/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5A、BCMA-11bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD16細胞内ドメイン、4-1BBドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0249】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/抗BCMA部分/CD8ヒンジ-CD8TM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5A、CD19/BCMA-1aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書に開示される配列の組み合わせから得られた配列を含む核酸分子によってコードされるか、または本明細書に開示される配列の組み合わせから得られたアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせから生じる配列と少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0250】
いくつかの実施形態では、抗CD19部分/抗BCMA部分/CD8ヒンジ-CD8TM/OX40/CD3ゼータ/2A/mIL-15キメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5A、CD19/BCMA-1bを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19部分、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0251】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ/NKG2DTM/OX40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5B、BCMA-12aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、NKG2D膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図5B、BCMA012bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、NKG2D膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0252】
いくつかの実施形態では、抗BMCA部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5B、BCMA-13aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗BCMA scFv可変重鎖、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図5B、BCMA-13bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗CD19BCMA scFv可変重鎖、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD40シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0253】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/OX40/CD3ゼータ/2A/EGFRtキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5B、BCMA-14aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位(side)、および上皮細胞増殖因子受容体の切断型(EGFRt)を含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図5B、BCMA-14bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA部分、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、OX40シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位(side)、上皮細胞増殖因子受容体の切断型(EGFRt)、追加の2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0254】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD40/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5B、BCMA-15aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗BCMA scFv可変軽鎖、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD40シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図5B、BCMA-15bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA scFv可変軽鎖、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD40シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0255】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD27/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5C、BCMA-16aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD27シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図5C、BCMA-16bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD27シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0256】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD70/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5C(5C)、BCMA-17aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD70シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図5C、BCMA-17bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD70シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0257】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD161/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5C、BCMA-18aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD161シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図5C、BCMA-18bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD161シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0258】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD40L/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5C、BCMA-19aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD40Lシグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図5C、BCMA-19bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD40Lシグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0259】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD44/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5C、BCMA-20aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD44シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図5C、BCMA-20bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD44シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0260】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD44/OX40/CD27/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5C、BCMA-21aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD44共刺激ドメイン、OX40共刺激ドメイン、CD27共刺激ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図5C、BCMA-21bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD44共刺激ドメイン、OX40共刺激ドメイン、CD27共刺激ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0261】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/ICOS/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5D、BCMA-22aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、誘導性共刺激因子(ICOS)シグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図5D、BCMA-22bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、誘導性共刺激因子(ICOS)シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0262】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分/CD8ヒンジ/CD8aTM/CD28/4-1BB/CD3ゼータキメラ抗原受容体複合体をコードするポリヌクレオチドが提供される(図5D、BCMA-23aを参照されたい)。ポリヌクレオチドは、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD28シグナル伝達ドメイン、4-1BBシグナル伝達ドメイン、およびCD3ゼータドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体はmbIL15をさらに含む(図5D、BCMA-23bを参照されたい)。そのような実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、抗BCMA scFv、CD8aヒンジ、CD8a膜貫通ドメイン、CD28シグナル伝達ドメイン、4-1BBシグナル伝達ドメイン、CD3ゼータドメイン、2A切断部位、およびmbIL-15ドメインを含むかまたはそれらから構成される。いくつかの実施形態では、この受容体複合体は、本明細書で開示される配列の組み合わせから得られる配列を含む核酸分子によりコードされるかまたは本明細書で開示される配列の組み合わせから得られるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、構成部分の例として本明細書に含まれるものなどの本明細書に記載される1つ以上の配列番号に従う配列を含む。いくつかの実施形態では、コード核酸配列またはアミノ酸配列は、本明細書に記載される1つ以上の配列番号の組み合わせに起因する配列と、少なくとも約90%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性、相同性、および/または機能的同等性を共有する配列を含む。
【0263】
本明細書に記載される任意の受容体コンストラクトについて、開示された配列のある特定の配列変化、伸長、および/または切断が、例えば、クローニング(例えば、制限部位の作製のための)の容易さまたは効率の結果として、配列を組み合わせる場合に生じ得ることが認識されるものである。
【0264】
治療および投与および用量決定する方法
一部の実施形態は、キメラ抗原受容体、例えばBMCA指向性またはCD19指向性キメラ抗原受容体などを含む細胞または免疫細胞を用いて、がんを治療、改善、阻害、または予防する方法に関する。一部の実施形態では、方法は、がんを治療または予防することを含む。一部の実施形態では、方法は、本明細書に記載されるBMCA指向性および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体を発現する免疫細胞を治療有効量投与することを含む。このように処置され得るがんのタイプの例は、本明細書に記載される。
【0265】
いくつかの実施形態では、NK細胞は、本明細書において提供されるような抗BCMA CARを発現するように操作される。いくつかの実施形態では、そのような抗BMCA NK細胞は、本明細書において提供されるような抗CD19 CARを発現するように操作されたNK細胞とともに投与される。いくつかの実施形態では、抗BMCA NK細胞は、本明細書において提供されるような抗CD19 CARを発現するように操作されたT細胞とともに投与される。
【0266】
特定の実施形態では、本明細書に記載される遺伝子操作された細胞(複数可)を用いた対象の処置は、以下の効果のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上を達成し、例えば、(i)疾患またはそれに関連する症状の重症度の減少または軽快;(ii)疾患に関連する症状の持続期間の減少;(iii)疾患またはそれに関連する症状の進行に対する保護;(iv)疾患またはそれに関連する症状の退行;(v)疾患に関連する症状の発生または発症に対する保護;(vi)疾患に関連する症状の再発に対する保護;(vii)対象の入院の減少;(viii)入院期間の減少;(ix)疾患を有する対象の生存の増加;(x)疾患に関連する症状の数の減少;(xi)別の治療法の予防効果または治療効果の強化、改善、補足、補完、または増強が含まれる。これらの比較の各々は、例えば、本明細書に開示されるコンストラクトを発現しない細胞を用いた、疾患に対する細胞ベースの免疫療法を含む、疾患に対する異なる療法に対するものである。
【0267】
投与は、限定されないが、静脈内、動脈内、皮下、筋肉内、肝内、腹腔内、および/または患部組織への局所デリバリーなどの種々の経路によることができる。NK細胞および/またはT細胞などの免疫細胞の用量は、所定の対象について、それらの体重、疾患タイプおよび状態、ならびに処置の所望の攻撃性に基づいて容易に決定することができるが、実施形態に応じて、約10細胞/kg~約1012細胞/kg(例えば、10~10、10~1010、1010~1012、およびその中の重複範囲)の範囲である。一実施形態では、用量漸増レジメンが使用される。いくつかの実施形態では、NKおよび/またはT細胞などの様々な免疫細胞が、例えば、約1×10細胞/kg~約1×10細胞/kgの間で投与される。実施形態に応じて、種々のタイプのがんを処置することができる。いくつかの実施形態では、肝細胞がん腫が処置される。本明細書において提供されるさらなる実施形態は、がんの以下の非制限的な例の処置または予防を含み、限定されないが、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、副腎皮質がん腫、カポジ肉腫、リンパ腫、胃腸がん、虫垂がん、中枢神経系がん、基底細胞がん、胆管がん、膀胱がん、骨がん、脳腫瘍(限定されないが、例えば、星状細胞腫、脊髄腫瘍、脳幹神経膠腫、神経膠芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣芽腫、上衣腫、髄芽腫、髄芽腫)、乳がん、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、頸部がん、結腸がん、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄増殖性疾患、乳管がん、子宮内膜がん、食道がん、胃がん、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、有毛細胞白血病、腎細胞がん、白血病、口腔がん、鼻咽頭がん、肝臓がん、肺がん(限定されないが、例えば、非小細胞肺がん(NSCLC)および小細胞肺がん)、膵臓がん、腸がん、リンパ腫、黒色腫、眼がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、下垂体がん、子宮がん、および膣がんが含まれる。
【0268】
一部の実施形態では、本明細書には、配列番号1~307(または配列番号1~307のうちの2つ以上の組み合わせ)のそれぞれの核酸またはアミノ酸配列と比較して、少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%(およびその範囲)の配列同一性を有し、それぞれの配列番号1~307(または配列番号1~307のうちの2つ以上の組み合わせ)と比較して、限定されないが、(i)増大した増殖、(ii)増大した活性化、(iii)核酸およびアミノ酸配列よってコードされる受容体を有するNK細胞および/またはT細胞が結合するリガンドを提示する細胞に対する増大した細胞傷害活性、(iv)増大した腫瘍または感染部位へのホーミング、(v)減少した標的外の細胞傷害効果、(vi)増大した免疫刺激性サイトカインおよびケモカイン(限定されないが、IFNg、TNFa、IL-22、CCL3、CCL4、およびCCL5を含む)の増大した分泌、(vii)さらなる先天性および適応性免疫応答を刺激する増大した能力、および(vii)それらの組み合わせを含む機能のうちの1つ以上も示す核酸およびアミノ酸配列もまた提供される。
【0269】
さらに、いくつかの実施形態では、核酸コードの縮重を主要因としながら、本明細書に開示される核酸のいずれかに対応するアミノ酸配列が提供される。さらに、本明細書に明示的に開示されたものとは異なるが、機能的類似性または同等性を有する配列(核酸またはアミノ酸のいずれか)もまた、本開示の範囲内で企図される。上記には、突然変異、切断、置換、または他のタイプの修飾が含まれる。
【0270】
いくつかの実施形態では、開示された細胞傷害性受容体複合体(BCMA指向性および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体を含み、ただしこれらに限定されない)をコードするポリヌクレオチドはmRNAである。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドはDNAである。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは、細胞傷害性受容体複合体の発現のために少なくとも1つの調節エレメントに作動可能に連結される。
【0271】
さらに、いくつかの実施形態によれば、本明細書において提供されるポリヌクレオチドのいずれかをコードするポリヌクレオチドを含むベクターが提供され、細胞傷害性受容体複合体の発現のために、ポリヌクレオチドが少なくとも1つの調節エレメントに作動可能に連結されてもよいベクターが提供される。いくつかの実施形態では、ベクターはレトロウイルスである。
【0272】
さらに、本明細書では、本明細書に開示されるポリヌクレオチド、ベクター、または細胞傷害性受容体複合体を含む、操作された免疫細胞(例えば、NKおよび/またはT細胞)が提供される。さらに、本明細書では、操作された免疫細胞(例えば、NK細胞および/または操作されたT細胞)の混合物を含む組成物が提供され、各集団は、本明細書に開示されるポリヌクレオチド、ベクター、または細胞傷害性受容体複合体を含む。
【0273】
いくつかの実施形態では、BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、キメラ抗原受容体は、細胞外抗BCMA結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメインとCD3ゼータサブドメインとを含み、OX40サブドメインは、配列番号5に対して少なくとも85%の配列同一性を有する核酸によりコードされ、CD3ゼータサブドメインは、配列番号7に対して少なくとも85%の配列同一性を有する核酸によりコードされ、ならびに膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する操作されたNK細胞が本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、OX40サブドメインは、配列番号6のアミノ酸配列を含み、およびCD3ゼータサブドメインは、配列番号8のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、ヒンジドメインは、CD8aヒンジドメインを含む。いくつかの実施形態では、CD8aヒンジドメインは、配列番号2のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、mbIL15は、配列番号12のアミノ酸配列を含む。
【0274】
いくつかの実施形態では、キメラ抗原受容体は、抗CD19結合ドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、抗CD19結合ドメインは、配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して、少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる。いくつかの実施形態では、抗BCMA部分は、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294から選択される1つ以上のCDRを含む。いくつかの実施形態では、抗BCMA部分は、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0275】
対象におけるがんを治療する方法であって、本明細書で開示された実施形態による操作されたNK細胞を、がんを有する対象に投与することを含む方法も本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、方法は、抗CD19キメラ抗原受容体を発現する操作されたNK細胞を対象に投与することをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、抗CD19キメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞を対象に投与することをさらに含む。
【0276】
がんを治療するための、および/またはがん治療用の医薬を調製するための、本明細書で開示されるような操作されたNK細胞の使用も提供される。いくつかの実施形態では、がんは多発性骨髄腫である。
【0277】
いくつかの実施形態では、
(i)BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、BCMA指向性キメラ抗原受容体は、細胞外抗BCMA結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含み、かつ細胞は膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する、操作されたNK細胞と、
(ii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、CD19指向性キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含み、かつ細胞は膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する、操作されたNK細胞、ならびに
(iii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、CD19指向性キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含み、かつ細胞は膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する、操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法組成物も本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、抗BCMA部分は、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294から選択される1つ以上のCDRを含む。いくつかの実施形態では、抗BCMA部分は、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304から選択されるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、(ii)および/または(iii)の抗CD19結合ドメインは、配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる。
【0278】
(i)BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、BCMA指向性キメラ抗原受容体は、細胞外抗BCMA結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含む操作されたNK細胞と、
(ii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、CD19指向性キメラ抗原受容体は、配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる細胞外抗CD19結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインを含む操作されたNK細胞、ならびに
(iii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、CD19指向性キメラ抗原受容体は、配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる細胞外抗CD19結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインを含む操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法組成物も本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、操作されたNK細胞および/または操作されたT細胞は、膜結合インターロイキン15を発現するようにさらに操作されている。
【0279】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分は、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294から選択される1つ以上のCDRを含む。いくつかの実施形態では、抗BCMA部分は、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0280】
いくつかの実施形態では、対象におけるがんを治療する方法であって、本明細書で開示される併用免疫療法組成物を、がんを有する対象に投与することを含む方法も提供される。いくつかの実施形態では、併用物は、(i)および(ii)を含む。いくつかの実施形態では、併用物は、(i)および(iii)を含む。
【0281】
がんを治療するための、および/またはがん治療用の医薬を調製するための本明細書で開示されるような併用免疫療法組成物の使用も本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、がんは多発性骨髄腫である。
【0282】
いくつかの実施形態では、
(i)BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、BCMA指向性キメラ抗原受容体は、細胞外抗BCMA結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含み、かつ細胞は膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する、操作されたNK細胞と、
(ii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、CD19指向性キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含み、かつ細胞は膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する、操作されたNK細胞、ならびに
(iii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、CD19指向性キメラ抗原受容体は、細胞外抗CD19結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含み、かつ細胞は膜結合インターロイキン15(mbIL15)も発現する、操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法治療レジメンが提供される。
【0283】
いくつかの実施形態では、抗BCMA部分は、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294から選択される1つ以上のCDRを含む。いくつかの実施形態では、抗BCMA部分は、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0284】
いくつかの実施形態では、(ii)および/または(iii)の抗CD19結合ドメインは、配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる。
【0285】
いくつかの実施形態では、
(i)BCMA指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、BCMA指向性キメラ抗原受容体は、細胞外抗BCMA結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインを含み、細胞内シグナル伝達ドメインは、OX40サブドメイン、CD3ゼータサブドメインを含む操作されたNK細胞と、
(ii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたナチュラルキラー(NK)細胞であって、CD19指向性キメラ抗原受容体は、配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる細胞外抗CD19結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインを含む操作されたNK細胞、ならびに
(iii)CD19指向性キメラ抗原受容体を発現する操作されたT細胞であって、CD19指向性キメラ抗原受容体は、配列番号184、配列番号186、配列番号192、または配列番号200に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされる細胞外抗CD19結合部分、ヒンジおよび/または膜貫通ドメイン、細胞内シグナル伝達ドメインを含む操作されたT細胞
のうちの1つ以上と
を含む併用免疫療法治療レジメンが提供される。いくつかの実施形態では、操作されたNK細胞および/または操作されたT細胞は、膜結合インターロイキン15を発現するようにさらに操作されている。いくつかの実施形態では、抗BCMA部分は、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号261、配列番号261、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、および配列番号294から選択される1つ以上のCDRを含む。いくつかの実施形態では、抗BCMA部分は、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、および配列番号304から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0286】
いくつかの実施形態では、対象におけるがんを治療する方法であって、上記開示の併用免疫療法治療レジメンを、がんを有する対象に投与することを含む方法が提供される。いくつかの実施形態では、併用物は、(i)および(ii)を含む。いくつかの実施形態では、(i)および(ii)は同時投与される。いくつかの実施形態では、(i)および(ii)は個別に投与される。いくつかの実施形態では、併用物は、(i)および(iii)を含む。いくつかの実施形態では、(i)および(iii)は同時投与される。いくつかの実施形態では、(i)および(iii)は個別に投与される。がんを治療するための、および/またはがんを治療するための医薬の調製における、上記開示の併用免疫療法治療レジメンの使用も本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、がんは多発性骨髄腫である。
【0287】
NK細胞および/またはT細胞などの免疫細胞の用量は、所定の対象について、それらの体重、疾患タイプおよび状態、ならびに処置の所望の攻撃性に基づいて容易に決定することができるが、実施形態に応じて、約10細胞/kg~約1012細胞/kg(例えば、10~10、10~1010、1010~1012、およびその中の重複範囲)の範囲である。一実施形態では、用量漸増レジメンが使用される。いくつかの実施形態では、様々なNK細胞が、例えば、約1×10細胞/kg~約1×10細胞/kgの間で投与される。実施形態に応じて、種々のタイプのがんまたは感染症を処置することができる。
【0288】
がんの種類
本明細書に記載される組成物および方法の一部の実施形態は、キメラ抗原受容体、例えばBMCA指向性および/またはCD19指向性キメラ抗原受容体などを含む免疫細胞を、がんを有する対象に投与することに関する。本明細書において提供される種々の実施形態は、以下のがんの非限定的な例の処置または予防を含む。がんの例としては、限定されないが、多発性骨髄腫、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、副腎皮質がん腫、カポジ肉腫、リンパ腫、胃腸がん、虫垂がん、中枢神経系がん、基底細胞がん、胆管がん、膀胱がん、骨がん、脳腫瘍(限定されないが、例えば、星状細胞腫、脊髄腫瘍、脳幹神経膠腫、頭蓋咽頭腫、上衣芽腫、上衣腫、髄芽腫、髄芽腫)、乳がん、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、頸部がん、結腸がん、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄増殖性疾患、乳管がん、子宮内膜がん、食道がん、胃がん、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、有毛細胞白血病、腎細胞がん、白血病、口腔がん、鼻咽頭がん、肝臓がん、肺がん(限定されないが、例えば、非小細胞肺がん(NSCLC)および小細胞肺がん)、膵臓がん、腸がん、リンパ腫、黒色腫、眼がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、下垂体がん、子宮がん、および膣がんが挙げられる。
【0289】
がん標的
本明細書に記載される組成物および方法のいくつかの実施形態は、がん抗原を標的化するキメラ抗原受容体を含む免疫細胞に関する。標的抗原の非限定的な例には、以下が含まれる:BCMA、CD19、CD38、CD138(シンデカン1としても知られている)、Gタンパク質共役型受容体クラスCグループ5、メンバーD(GPRC5D)、SLAMF7、CD229(SLAMF3)、CD123、CD5、CD22;CD30;CD171;CS1(CD2サブセット1、CRACC、SLAMF7、CD319、および19A24とも呼ばれる);C型レクチン様分子-1(CLL-1またはCLECL1);CD33;上皮細胞増殖因子受容体変異体III(EGFRviii);ガングリオシドG2(GD2);ガングリオシドGD3(aNeu5Ac(2-8)aNeu5Ac(2-3)bDGalp(1-4)bDGlcp(1-1)Cer);Tn抗原((Tn Ag)または(GalNAca-Ser/Thr));前立腺特異的膜抗原(PSMA);受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1);Fms様チロシンキナーゼ3(FLT3);腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72);CD38;CD44v6;急性白血病またはリンパ腫で発現するが、造血前駆細胞では発現しないグリコシル化CD43エピトープ、非造血がんで発現するグリコシル化CD43エピトープ、がん胎児性抗原(CEA);上皮細胞接着分子(EPCAM);B7H3(CD276);キット(CD117);インターロイキン-13受容体サブユニットアルファ-2(IL-13Ra2またはCD213A2);メソテリン;インターロイキン11受容体アルファ(IL-11Ra);前立腺幹細胞抗原(PSCA);プロテアーゼセリン21(精巣またはPRSS21);血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2);ルイス(Y)抗原;CD24;血小板由来増殖因子受容体ベータ(PDGFR-ベータ);ステージ特異的胚性抗原-4(SSEA-4);CD20;葉酸受容体アルファ(FRaまたはFR1);葉酸受容体ベータ(FRb);受容体チロシンプロテインキナーゼERBB2(Her2/neu);ムチン1、細胞表面結合(MUC1);上皮細胞増殖因子受容体(EGFR);神経細胞接着分子(NCAM);Prostase;前立腺酸性ホスファターゼ(PAP);伸長因子2突然変異型(ELF2M);エフリンB2;線維芽細胞活性化タンパク質アルファ(FAP);インスリン様増殖因子1受容体(IGF-I受容体)、炭酸脱水酵素IX(CAIX);プロテアソーム(プロソーム、マクロペイン)サブユニット、ベータタイプ、9(LMP2);糖タンパク質100(gp100);ブレークポイントクラスター領域(BCR)とアベルソンマウス白血病ウイルス腫瘍遺伝子ホモログ1(Abl)からなるがん遺伝子融合タンパク質(bcr-abl);チロシナーゼ;エフリンA型受容体2(EphA2);シアリルルイス接着分子(sLe);ガングリオシドGM3(aNeu5Ac(2-3)bDClalp(1-4)bDGlcp(1-1)Cer);トランスグルタミナーゼ5(TGS5);高分子量-黒色腫関連抗原(HMWMAA);o-アセチル-GD2ガングリオシド(OAcGD2);腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248);腫瘍内皮マーカー7関連(TEM7R);クラウジン6(CLDN6);甲状腺刺激ホルモン受容体(TSHR);Gタンパク質共役型受容体クラスCグループ5、メンバーD(GPRC5D);染色体Xオープンリーディングフレーム61(CXORF61);CD97;CD179a;未分化リンパ腫キナーゼ(ALK);ポリシアル酸;胎盤特異的1(PLAC1);globoHグリコセラミド(GloboH)の六糖部分;乳腺分化抗原(NY-BR-1);ウロプラキン2(UPK2);A型肝炎ウイルス細胞受容体1(HAVCR1);アドレナリン受容体ベータ3(ADRB3);パネキシン3(PANX3);Gタンパク質共役型受容体20(GPR20);リンパ球抗原6複合体、遺伝子座K9(LY6K);嗅覚受容体51E2(OR51E2);TCRガンマ代替リーディングフレームタンパク質(TARP);ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1);がん/精巣抗原1(NY-ES0-1);がん/精巣抗原2(LAGE-1a);黒色腫関連抗原1(MAGE-A1);染色体12pにあるETS転座変異遺伝子6(ETV6-AML);精子タンパク質17(SPA17);X抗原ファミリー、メンバー1A(XAGE1);アンジオポエチン結合細胞表面受容体2(Tie 2);黒色腫がん精巣抗原-1(MAD-CT-1);黒色腫がん精巣抗原-2(MAD-CT-2);Fos関連抗原1;腫瘍タンパク質p53(p53);p53突然変異体;プロスタイン;スルビビン;テロメラーゼ;前立腺がん腫瘍抗原-1(PCT A-1またはガレクチン8)、T細胞によって認識される黒色腫抗原1(MelanAまたはMARTI);ラット肉腫(Ras)突然変異体;ヒトテロメラーゼ;逆転写酵素(hTERT);肉腫転座ブレークポイント;アポトーシスの黒色腫阻害剤(ML-IAP);ERG(膜貫通プロテアーゼ、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子);N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼV(NA17);ペアードボックスプロテインPax-3(PAX3);アンドロゲン受容体;サイクリンB1;v-mycトリ骨髄球腫症ウイルス発がん遺伝子神経芽細胞腫由来ホモログ(MYCN);RasホモログファミリーメンバーC(RhoC);チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP-2);シトクロムP450IB 1(CYPIB 1);CCCTC結合因子(亜鉛フィンガータンパク質)様(BORISまたはインプリント部位の調節因子の兄弟)、T細胞によって認識される扁平上皮がん抗原3(SART3);ペアードボックスプロテインPax-5(PAX5);プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY-TES1);リンパ球特異的プロテインチロシンキナーゼ(LCK);キナーゼアンカータンパク質4(AKAP-4);滑膜肉腫、Xブレークポイント2(SSX2);終末糖化産物の受容体(RAGE-1);腎臓ユビキタス1(RU1);腎臓ユビキタス2(RU2);レグマイン;ヒトパピローマウイルスE6(HPV E6);ヒトパピローマウイルスE7(HPV E7);腸カルボキシルエステラーゼ;熱ショックタンパク質70-2突然変異型(mut hsp70-2);CD79a;CD79b;CD72;白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIR1);IgA受容体のFc断片(FCARまたはCD89);白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーAメンバー2(LILRA2);CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF);C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A);骨髄間質細胞抗原2(BST2);EGF様モジュール含有ムチン様ホルモン受容体様2(EMR2);リンパ球抗原75(LY75);グリピカン-3(GPC3);Fc受容体様5(FCRL5);および免疫グロブリンラムダ様ポリペプチド1(IGLL1)、MPL、ビオチン、c-MYCエピトープタグ、CD34、LAMP1 TROP2、GFRアルファ4、CDH17、CDH6、NYBR1、CDH19、CD200R、Slea(CA19.9;シアリルルイス抗原);フコシル-GM1、PTK7、gpNMB、CDH1-CD324、DLL3、CD276/B7H3、IL11Ra、IL13Ra2、CD179b-IGLll、TCRガンマ-デルタ、NKG2D、CD32(FCGR2A)、Tn ag、Timl-/HVCR1、CSF2RA(GM-CSFR-アルファ)、TGFベータR2、Lews Ag、TCR-ベータ鎖、TCR-ベータ2鎖、TCR-ガンマ鎖、TCR-デルタ鎖、FITC、黄体形成ホルモン受容体(LHR)、卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)、ゴナドトロピンホルモン受容体(CGHRまたはGR)、CCR4、GD3、SLAMF6、SLAMF4、HIV1エンベロープ糖タンパク質、HTLV1-Tax、CMV pp65、EBV-EBNA3c、KSHV K8.1、KSHV-gH、インフルエンザA血球凝集素(HA)、GAD、PDL1、グアニリルシクラーゼC(GCC)、デスモグレイン3(Dsg3)に対する自己抗体、デスモグレイン1(Dsg1)に対する自己抗体、HLA、HLA-A、HLA-A2、HLA-B、HLA-C、HLA-DP、HLA-DM、HLA-DOA、HLA-DOB、HLA-DQ、HLA-DR、HLA-G、IgE、CD99、Ras G12V、組織因子1(TF1)、AFP、GPRC5D、Claudinl 8.2(CLD18A2またはCLDN18A.2))、P-糖タンパク質、STEAP1、Livl、Nectin-4、Cripto、gpA33、BST1/CD157、低コンダクタンスクロライドチャネル、およびTNT抗体によって認識される抗原。
【実施例
【0290】
[実施例1]-NK細胞における抗BCMA CARの発現
本明細書で開示される材料および方法は、本明細書で開示されるある特定の実施形態により採用されている非限定例である。
【0291】
いくつかの実施形態により、NK細胞を末梢血単核球から単離し、そしてフィーダー細胞系の使用を通じて増殖させる。いくつかの実施形態では、免疫細胞の増殖および活性化を促進するために、ある特定の刺激分子(例えば、インターロイキン、CD3、4-1BBLなど)を発現するように、フィーダー細胞を操作する。操作されたフィーダー細胞は、例えば米国特許第7,435,596号、または同第8,026,097号、および国際特許出願PCT/SG2018/050138号に開示されており、各号の全内容は、本明細書において参照によりそのまま組み込まれている。
【0292】
PBMCから単離されたNK細胞を、膜結合IL15および4-1BBLを発現するK562細胞とともに、IL2が補充された培地を用いて同時培養する。抗BCMA指向性キメラ抗原受容体コンストラクトをコードするベクターを用いて、ウイルス形質導入をおよそ7日目に実施する。様々な抗BCMA CARコンストラクトを、NK細胞の異なる集団に形質導入する。1つ以上の膜貫通ドメイン、1つ以上のヒンジドメイン、1つ以上の共刺激ドメイン、および1つ以上のシグナル伝達ドメインの任意の組み合わせが使用され得る。いくつかの実施形態では、抗BCMA CARは、OX40ドメインおよびCD3ゼータシグナル伝達ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ウイルスベクターは、適宜、膜結合型フォーマットで、抗BCMA CARとともにNK細胞により発現されるインターロイキン15もコードする。14日またはそれを上回る日数の総培養時間において、その結果生じた操作されたNK細胞を評価する。
【0293】
抗BCMA CARコンストラクトの発現を、CARコンストラクトを検出することにより、例えばCARに組み込まれたタグ配列(例えば、Flagタグ、ただし本明細書で開示される実施形態はタグを含まないCARコンストラクトも提供する)を発現する、テスト集団内のNK細胞の割合(%)を評価することにより評価する。少なくとも約75%またはそれを上回るNK細胞が、CARを安定して(例えば、培養物内で少なくとも2~3週間またはそれを上回り)発現すると考えられる。
【0294】
これは仮想例である。
【0295】
[実施例2]-T細胞における抗BCMA CARの発現
いくつかの実施形態に従い、T細胞を末梢血単核球から単離し、そして市販のT細胞増殖用製品(例えば、抗CD3抗体および抗(ant-)CD28抗体とカップリングしたビーズ)の使用を通じて増殖させる。
【0296】
抗BCMA指向性キメラ抗原受容体コンストラクトをコードする様々なベクターを用いて、T細胞のウイルス形質導入をおよそ7日目に実施する。様々な抗BCMA CARコンストラクトをT細胞の異なる集団に形質導入する。1つ以上の膜貫通ドメイン、1つ以上のヒンジドメイン、1つ以上の共刺激ドメイン、および1つ以上のシグナル伝達ドメインの任意の組み合わせが使用され得る。いくつかの実施形態では、抗BCMA CARは、OX40ドメインおよびCD3ゼータシグナル伝達ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ウイルスベクターは、適宜、膜結合型フォーマットで、抗BCMA CARとともにT細胞により発現されるインターロイキン15もコードする。14日またはそれを上回る日数の総培養時間において、その結果生じた操作されたT細胞を評価する。
【0297】
抗BCMA CARコンストラクトの発現を、CARコンストラクトを検出することにより、例えばCARに組み込まれたタグ配列(例えば、Flagタグ;ただし本明細書で開示される実施形態は、タグを含まないCARコンストラクトも提供する)を発現する、テスト集団内のT細胞の割合(%)を評価することにより評価する。少なくとも約75%またはそれを上回るT細胞が、CARを安定して(例えば、培養物内で少なくとも2~3週間またはそれを上回り)発現すると考えられる。
【0298】
これは仮想例である。
【0299】
[実施例3]-細胞傷害性抗BCMA CAR発現NK細胞およびT細胞についてのインビトロ(in vitro)評価
様々な抗BCMA CARを発現するNK細胞および/またはT細胞を、BCMAを発現する腫瘍細胞、ならびに対照としてBCMAをほとんどまたはまったく発現しない細胞(および非形質導入NK細胞および/またはT細胞)とともに同時培養する。腫瘍細胞を、フローサイトメトリーにより検出/定量化するための蛍光検出タグ(例えば、GFP)によりタグ化してもよい。様々なエフェクター:標的の比、例えば8:1、4:1、2:1、1:1、1:2、1:4、および/または1:8について評価する。同時培養後、培養培地を収集し、そして様々な細胞傷害性または炎症促進性サイトカインのレベルについてアッセイする。腫瘍細胞生存を定量化する。
【0300】
抗BCMA CARを発現するNK細胞および/またはT細胞を、BCMAを発現する腫瘍細胞とともに同時培養すると、細胞傷害性エフェクター分子(例えば、グランザイムB、パーフォリン、および/またはインターフェロンガンマなど)に関して、非形質導入NK細胞および/またはT細胞、ならびにBCMA発現レベルが低下している腫瘍細胞とともに培養されたBCMA-CAR発現NK細胞および/またはT細胞によるそのようなエフェクターの放出量と比較したとき、それよりも高い放出量を引き起こすと考えられる。
【0301】
抗BCMA CARを発現するNK細胞および/またはT細胞を、BCMAを発現する腫瘍細胞とともに同時培養すると、所定の実験のE:T比に依存する様式で、腫瘍細胞に対して細胞傷害効果を示すと考えられる。操作されたNK細胞および/またはT細胞は、本質的に持続性である抗腫瘍細胞効果を示すと考えられる(例えば、抗BCMA CARの形質導入後、少なくとも2~3週間、細胞傷害性を示すことができる)。
【0302】
これは仮想例である。
【0303】
[実施例4]-細胞傷害性抗BCMA CAR発現NK細胞およびT細胞についてのインビボ(in vivo)評価
NK細胞およびT細胞をPBMCから単離し、そして上記したように増殖させる。NK細胞またはT細胞のウイルス形質導入を通じて、抗BCMA CARを発現するように、NK細胞およびT細胞を操作する。単離後およそ7日目にウイルス形質導入を実施する。様々な抗BCMA CARコンストラクトを、NK細胞およびT細胞の異なる集団に形質導入する。1つ以上の膜貫通ドメイン、1つ以上のヒンジドメイン、1つ以上の共刺激ドメイン、および1つ以上のシグナル伝達ドメインの任意の組み合わせが使用され得る。いくつかの実施形態では、抗BCMA CARは、OX40ドメインおよびCD3ゼータシグナル伝達ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ウイルスベクターは、適宜、膜結合型フォーマットで、抗BCMA CARとともにNK細胞により発現されるインターロイキン15もコードする。14日またはそれを上回る日数の総培養時間において、その結果生じた操作されたNK細胞および操作されたT細胞を評価する。
【0304】
免疫不全NSGマウスに、BCMA陽性の発光マーカーを発現する腫瘍細胞(例えば、多発性骨髄腫細胞、例えばNCI-H929、U266-B1、またはRPMI-8226など)を、適する用量(例えば、細胞1×10個)で0日目に静脈内注射する。1日目に、マウスは、PBS対照注射、非形質導入NK細胞および/またはT細胞、ならびに本明細書で開示される様々な抗BCMA CARの1つを発現するNK細胞および/またはT細胞の投与を受ける。生物発光イメージングデータを、様々な時点、例えば0日目、8日目、11日目、16日目、20日目、28日目、32日目、および40日目などにおいて収集する。血液サンプルを、様々な時点、例えば5日目、15日目および20日目、25日目、30日目、35日目、および40日目などにおいて収集する。
【0305】
フローサイトメトリーを使用しながら、血液サンプルを腫瘍細胞の存在および数について分析して、BCMAまたは別の同定対象細胞表面タンパク質を検出する。生物発光画像を、いくつかの時点にわたりシグナル強度についてレビューする。生物発光シグナルが、PBS対照群および非形質導入NK細胞および/またはT細胞について、経時的に増加するものと期待される。抗BCMA CARを発現するNK細胞を注射すると、腫瘍細胞増殖の進行低下を引き起こすものと予測される。抗BCMA CARを発現するT細胞を注射すると、腫瘍細胞増殖の進行低下を引き起こすものと予測される。抗BCMA CARを発現するNK細胞と抗BCMA CARを発現するT細胞とを組み合わせたものを注射すると、腫瘍細胞増殖の顕著な、または相乗的でさえある進行低下をもたらすものと予測される。BCMAの追加のエピトープが標的とされる(例えば、NK細胞および/またはT細胞により発現される二重特異性CARまたは第2のCARにより)複数の実施形態では、さらに強化された細胞傷害性が期待される。
【0306】
抗BCMA CAR(またはCAR(複数))を発現するNK細胞および/またはT細胞の投与を受けるマウスは、対照群よりも強化された生存率を示すものと期待される。
【0307】
これは仮想例である。
【0308】
[実施例5]-その他のがん標的と抗BCMA CAR発現NK細胞および/またはT細胞との組み合わせ
NK細胞およびT細胞をPBMCから単離し、そして上記したように増殖させる。NK細胞またはT細胞のウイルス形質導入を通じて、抗BCMA CARを発現するように、NK細胞およびT細胞を操作する。単離後およそ7日目にウイルス形質導入を実施する。様々な抗BCMA CARコンストラクトを、NK細胞およびT細胞の異なる集団に形質導入する。1つ以上の膜貫通ドメイン、1つ以上のヒンジドメイン、1つ以上の共刺激ドメイン、および1つ以上のシグナル伝達ドメインの任意の組み合わせが使用され得る。いくつかの実施形態では、抗BCMA CARは、OX40ドメインおよびCD3ゼータシグナル伝達ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ウイルスベクターは、適宜、膜結合型フォーマットで、抗BCMA CARとともにNK細胞により発現されるインターロイキン15もコードする。
【0309】
NK細胞および/またはT細胞を、追加の、例えば非BCMA腫瘍マーカーに対して指向性を有するCARを発現するように操作する。追加の腫瘍マーカーは、CD19、CD38、CD138、SLAM-F7、またはGPRC5Dのうちの1つ以上である。いくつかの実施形態では、単一のCARが、BCMA、およびCD19、CD38、CD138、SLAM-F7、またはGPRC5Dのうちの1つ以上の両方を標的とするように操作される。BCMA標的CARと同様に、本明細書で開示される1つ以上の膜貫通ドメイン、1つ以上のヒンジドメイン、1つ以上の共刺激ドメイン、および1つ以上のシグナル伝達ドメインの任意の組み合わせが使用され得る。いくつかの実施形態では、非BCMAマーカーに対して指向性を有するCARは、OX40ドメインおよびCD3ゼータシグナル伝達ドメインを含む。いくつかの実施形態では、非BCMA CARのNK細胞および/またはT細胞への形質導入に使用されるウイルスベクターは、適宜、膜結合型フォーマットで、非BCMA CAR(または二重特異性CAR)とともにNK細胞により発現されるインターロイキン15もコードする。14日またはそれを上回る日数の総培養時間において、その結果生じた操作されたNK細胞および操作されたT細胞を評価する。
【0310】
免疫不全NSGマウスに、BMCA陽性であり、1つ以上の非BCMA腫瘍マーカー(例えば、CD19、CD38、CD138、SLAM-F7、またはGPRC5D)について陽性であり、そして発光マーカーを発現する腫瘍細胞を(適する用量、例えば細胞1×10個などで)、0日目に静脈内注射する。1日目に、マウスは、PBS対照注射、非形質導入NK細胞および/またはT細胞、ならびにNK細胞および/またはT細胞(本明細書で開示される様々な抗BCMA CARの1つを発現し、本明細書で開示される様々な非BCMA CARの1つを発現し、または二重特異性BCMA/非BCMA CARを発現する)の投与を受ける。生物発光イメージングデータを、様々な時点、例えば0日目、8日目、11日目、16日目、20日目、28日目、32日目、および40日目などにおいて収集する。血液サンプルを、様々な時点、例えば5日目、15日目および20日目、25日目、30日目、35日目、および40日目などにおいて収集する。
【0311】
フローサイトメトリーを使用しながら、血液サンプルを腫瘍細胞の存在および数について分析して、BCMAまたは非BCMA細胞表面タンパク質を検出する。生物発光画像を、いくつかの時点にわたりシグナル強度についてレビューする。生物発光シグナルは、PBS対照群、ならびに非形質導入NK細胞および/またはT細胞について、経時的に増加するものと期待される。抗BCMA CARおよび非BCMA標的に対して指向性を有するCARを発現するNK細胞、T細胞、および/またはNK細胞とT細胞とを組み合わせたものを注射すると、腫瘍細胞増殖の進行低下を引き起こすものと予測される。この低下は、抗BCMA CARまたは非BMCA CARのいずれかを発現する細胞単独により達成される低下がもたらすものよりも大きな腫瘍増殖低下をもたらすものと予測される。いくつかの実施形態では、腫瘍細胞増殖における類似した低下が、BCMAと非BCMA標的とを標的とする二重特異性CARについて期待され、NK細胞、T細胞において発現するか、またはNK細胞およびT細胞の両方が組み合わされたものにおいて発現するかを問わない。
【0312】
抗BCMA CARおよび非BCMA標的CAR(または単一、二重特異性CAR)を発現するNK細胞および/またはT細胞の投与を受けるマウスは、対照群ならびに1つのCARのみ(BCMAまたは非BCMA指向性のいずれか)を発現する細胞を用いて治療された群よりも強化された生存率を示すものと期待される。
【0313】
これは仮想例である。
【0314】
上記に開示された実施形態の特定の特徴および態様の種々の組み合わせまたはサブ組み合わせを作製することができ、さらに、1つ以上の発明の範囲内に入ることができると企図される。さらに、実施形態に関連する任意の特定の特徴、態様、方法、性質、特性、品質、属性、要素などの本明細書における開示は、本明細書に記載する他の全ての実施形態において使用することができる。したがって、開示された実施形態の種々の特徴および態様は、開示された発明の種々のモードを形成するために、互いに組み合わせることができるかまたは互いに置き換えることができることを理解するべきである。したがって、本明細書に開示される本発明の範囲は、上記された特定の開示された実施形態によって制限されるべきではないことが意図される。さらに、本発明は種々の修飾、および代替形態に感受性が高いが、その具体例を図面に示し、本明細書において詳細に説明する。しかしながら、本発明は、開示された特定の形態または方法に限定されるものではなく、逆に、本発明は、記載された種々の実施形態および添付の請求の範囲の精神および範囲内に入る全ての修飾、均等物および代替物をカバーするものであることが理解されるべきである。本明細書に開示される任意の方法は、示される順序で行われる必要はない。本明細書に開示される方法は、実施者によって取られる特定の行為を含むが、しかしながら、それらは、明示的にまたは黙示的に、それらの行為の第三者の指示を含むこともできる。さらに、本開示の特徴または態様がマーカッシュ群に関して記載される場合、当業者は、本開示がまたそれによってマーカッシュ群の任意の個々のメンバーまたはメンバーのサブグループに関しても記載されていることを認識する。
【0315】
本明細書に開示される範囲はまた、任意のおよび全ての重複、サブ範囲、およびそれらの組み合わせを包含する。「最大(up to)」、「少なくとも」、「より大きい」、「より少ない」、「間」などの用語は、示された数字を含む。「約」または「ほぼ」などの用語の前にある数字は、示された数字を含む。例えば、「約90%」は、「90%」を含む。一部の実施形態では、少なくとも95%の配列同一性を有する配列は、参照配列に対する96%、97%、98%、99%、および100%の配列同一性を有する配列を含む。さらに、配列がヌクレオチドまたはアミノ酸配列を「含む」として開示される場合、このような参照文献はまた、他に指示がない限り、配列が、示された配列「を含む」、「からなる」、または「から本質的になる」ことを含むものとする。
【0316】
いくつかの実施形態では、核酸コードの縮重を考慮しつつ、本明細書で開示される核酸のいずれかに対応するアミノ酸配列が提供される。さらに、本明細書で明示的に開示された配列とは異なるが、しかし機能的類似性または同等性を有する配列(核酸またはアミノ酸を問わない)も、本開示の範囲内であるとやはり考えられる。上記には、突然変異体、切断、置換、または他のタイプの修飾が含まれる。
【0317】
本明細書で使用される任意のタイトルまたは小見出しは、組織目的であり、本明細書に開示される実施形態の範囲を制限するために使用されるべきではない。
図1-1】
図1-2】
図2
図3-1】
図3-2】
図3-3】
図3-4】
図3-5】
図3-6】
図3-7】
図3-8】
図3-9】
図3-10】
図3-11】
図3-12】
図4-1】
図4-2】
図5-1】
図5-2】
図5-3】
図5-4】
図5-5】
【配列表】
2023512452000001.app
【国際調査報告】