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特表2023-512531エネルギー効率のよい休眠から目覚めるための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-27
(54)【発明の名称】エネルギー効率のよい休眠から目覚めるための方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20230317BHJP
   G01S 5/04 20060101ALI20230317BHJP
   H04B 1/59 20060101ALI20230317BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20230317BHJP
   G06K 19/07 20060101ALI20230317BHJP
   H04W 12/06 20210101ALI20230317BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20230317BHJP
【FI】
H04W52/02 110
G01S5/04
H04B1/59
G06K7/10 144
G06K7/10 240
G06K19/07 010
G06K19/07 230
H04W12/06
H04W84/10 110
G06K7/10 264
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022546459
(86)(22)【出願日】2021-01-28
(85)【翻訳文提出日】2022-09-26
(86)【国際出願番号】 US2021015432
(87)【国際公開番号】W WO2021154952
(87)【国際公開日】2021-08-05
(31)【優先権主張番号】17/065,197
(32)【優先日】2020-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/778,577
(32)【優先日】2020-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】522302194
【氏名又は名称】トラックポイント ソリューションズ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シアン、ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ、クリストファー
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062CC14
5K067AA43
5K067BB45
5K067CC22
5K067DD17
5K067DD20
5K067EE02
5K067EE14
5K067EE35
5K067HH22
(57)【要約】
本発明は、屋内ワイヤレス測位システムにおけるエネルギー効率のよい休眠を対象としている。タグが、検知ポイント(DP)に受動的に関連付けを行い、起床合図時間を確立する。タグは、起床合図時間に覚醒し、自分の関連付けられているDPとの間でビーコンを送信又は受信することになる。タグがビーコンを受信しているところならば、そのタグは覚醒し、受信を行い、そのビーコンが予想された時点と、そのビーコンが実際に受信された時点とに基づいて自分のクロックを位相ロックし、そして休眠へ戻ることになる。DPは、ビーコンのスキャターショットを、システムにおけるタグごとに1つずつ伝送する。タグがビーコンを送信しているところならば、そのタグは覚醒し、自分のビーコンを送信し、そして休眠へ戻ることになる。DPは、ビーコンを受信し、そのビーコンが予想された時点と、そのビーコンが実際に受信された時点との間における遅延に基づいて自分自身のクロックを調整することになる。タグは、設定されているインターバルで自分のロケーションをDPへブロードキャストすることになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋内測位ビーコンを受信するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法(100)であって、
a. タグ(1001)によって、前記タグ(1001)が新たなロケーションへ移動した場合に複数の検知ポイント(DP)のうちの1つのDPに受動的に関連付けを行うステップ(101)であって、関連付けが、前記タグ(1001)によって、起床合図時間を特定するステップを含み、前記起床合図時間がクラウド・サーバにおいて計算される、受動的に関連付けを行うステップ(101)と、
b. 前記DP(1002)によって、可能なアドレスごとにビーコンを第1のインターバルで伝送するステップ(102)であって、前記ビーコンが前記アドレスを含む、伝送するステップ(102)と、
c. 前記タグ(1001)によって、クロックを使用して前記起床合図時間に第2のインターバルで覚醒サイクル(103)を実行するステップとを含み、前記覚醒サイクルがさらに、
i. 前記覚醒したタグ(1001)によって、前記伝送されたビーコンを受信するステップ(104)と、
ii. 前記覚醒したタグ(1001)によって、前記アドレスを確認するステップ(105)と、
iii. 前記覚醒したタグ(1001)によって、スリープするステップ(108)とを含み、
d. 前記タグ(1001)と前記DP(1002)との間における通信が、双方向認証を含む、方法。
【請求項2】
前記複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、前記更新されたロケーションを受信するステップと、前記複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
a. 前記複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、前記カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、
b. 前記複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、複数信号分類(MUSIC)を適用して、前記特定された到来角の精度を改善するステップと
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記クロックが、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記タグ(1001)が、ベア・ブートを開始することによってスリープから覚醒し、前記ベア・ブートが、休眠状態から覚醒状態へ直接ブートすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ベア・ブートが、システム・チェックを実行することなく、メモリが破損していないことを確実にするためにすべてのメモリ・ロケーションを読み取ることなく、及び周辺機器のIOをチェックすることなく、休眠からブートすることを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記起床合図時間が、少なくとも、タグID及びDP ID、地点番号、タグ(1001)のロケーションIDによって修正されたDP(1002)のロケーションID、又はそれらの組合せの連結又はハッシュに等しい、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記双方向認証が、前記タグ(1001)によって暗号化された第1のチャレンジと、前記DP(1002)によって暗号化された第2のチャレンジとを比較するステップを含み、前記第1のチャレンジが、前記第2のチャレンジに等しい素数である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記覚醒サイクル(103)がさらに、
a. 前記覚醒したタグ(1001)によって、前記ビーコンが受信された時点と、前記ビーコンが予想された時点との間における時間差を特定するステップ(106)と、
b. 前記覚醒したタグ(1001)によって、前記時間差に基づいて前記クロックを位相ロックするステップ(107)とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
屋内測位ビーコンを伝送するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法(200)であって、
a. タグ(1001)によって、前記タグ(1001)が新たなロケーションへ移動した場合に複数のDPのうちの1つのDPに受動的に関連付けを行うステップ(201)であって、関連付けが、前記タグ(1001)によって、起床合図時間を特定するステップを含み、前記起床合図時間がクラウド・サーバにおいて計算される、受動的に関連付けを行うステップ(201)と、
b. 前記タグ(1001)によって、第1のクロック(1004)を使用して前記起床合図時間に第2のインターバルで覚醒サイクル(202)を実行するステップとを含み、前記覚醒サイクル(202)がさらに、
i. 前記覚醒したタグ(1001)によって、ビーコンを第1のインターバルで伝送するステップ(203)であって、前記ビーコンがアドレスを含む、伝送するステップ(203)と、
ii. 前記DP(1002)によって、前記ビーコンを受信するステップ(204)と、
iii. 前記DP(1002)によって、前記アドレスを確認するステップ(205)と、
iv. 前記覚醒したタグ(1001)によって、スリープするステップ(209)とを含み、
c. 前記タグ(1001)と前記DP(1002)との間における通信が、双方向認証を含む、方法。
【請求項11】
前記複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、前記更新されたロケーションを受信するステップと、前記複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップとをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
a. 前記複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、前記カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、
b. 前記複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、複数信号分類(MUSIC)を適用して、前記特定された到来角の精度を改善するステップと
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のクロック(1004)が、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であり、前記第2のクロック(1005)が、温度補償水晶発振器(TCXO)タイミング要素(1005)である、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記タグ(1001)が、ベア・ブートを開始することによってスリープから覚醒し、前記ベア・ブートが、休眠状態から覚醒状態へ直接ブートすることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記ベア・ブートが、システム・チェックを実行することなく、メモリが破損していないことを確実にするためにすべてのメモリ・ロケーションを読み取ることなく、及び周辺機器のIOをチェックすることなく、休眠からブートすることからブートすることを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記起床合図時間が、少なくとも、タグID及びDP ID、地点番号、タグ(1001)のロケーションIDによって修正されたDP(1002)のロケーションID、又はそれらの組合せの連結又はハッシュに等しい、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記覚醒サイクル(202)がさらに、
a. 前記DP(1002)によって、前記タグ(1001)の前記ロケーションを更新するステップ(210)と、
b. 前記DP(1002)によって、第2のクロック(1005)を使用して前記タグ(1001)へのその後の伝送のタイミングを遅延させるステップ(206)であって、前記遅延が、前記ビーコンが受信された時点から、前記ビーコンが予想された時点への間における差に等しい、遅延させるステップ(206)とを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記双方向認証が、前記タグ(1001)によって暗号化された第1のチャレンジと、前記DP(1002)によって暗号化された第2のチャレンジとを比較するステップを含み、前記第1のチャレンジが、前記第2のチャレンジに等しい素数である、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年1月31日に出願された米国特許出願第16/778,577号及び2020年10月7日に出願された米国特許出願第17/065,197号の利益を主張し、それらの明細書は、参照によってそれらの全体が本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は全般に、無線周波数屋内測位の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
複数の無線周波数(RF)タグと、複数の検知ポイント(DP)とを含む屋内測位システムに関しては、エネルギー効率と精度との間におけるバランスの取れたトレードオフが、主要な設計目標である。過去の屋内測位システムは、RFタグ及びDPを互いのロケーションについて頻繁に更新するためにそれらのタグをアクティブ状態に保つことによって精度を最大化するように努めていた。これは、システムの構成要素どうしの間において頻繁な伝送が行われることに起因してエネルギー効率を制限する。調査によってわかったこととして、RFタグが、アクティブ状態と非アクティブ状態との間において切り替えを行い、アクティブな間にのみDPと通信して、電力を節約する一方で、高いレベルの精度を保持するのに十分なだけそれぞれのRFタグ及びDPのロケーションを更新することが可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
RFIDテクノロジーを用いて設計されている従来技術の屋内測位システムは、RFタグを、信号受信に対してオープンなままでありながら休眠の状態に保つことによって、それらのRFタグにおける複数の状態を採用し、これは、DPがロケーションを更新するためにあらゆる関連付けられているタグにウェイクアップ信号を送信するまで保たれる。この時点で、タグは、ネットワークを作成するためにアクティブ状態に切り替えられる。これらのシステムは、従来のシステムに比較された場合にエネルギー効率を改善し、高いレベルの精度を保持するが、タグはウェイクアップ信号を受信する準備が常にできていなければならず、且つあらゆるRFタグはウェイクアップ信号を受信した後もアクティブに保たれなければならないという事実によって、これらのシステムは制限される。それゆえに、RFタグをよりいっそうアクティブでない状態に保ち、DPがウェイクアップ信号を送信する厳密な時点においてのみそれらのタグを受信状態に切り替え、その後すぐにそれらのタグを非アクティブ状態に戻し、その間ずっと精度を保持する屋内測位システムならば、エネルギー効率をさらにいっそう改善するであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、エネルギー効率の目的で、検知ポイント(DP)への伝送を受信及び送信するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める無線周波数(RF)タグを対象としている。RFタグは、自分が移動したことを検知すること、及びDPに受動的に関連付けを行うことが可能である。DPに関連付けを行うことは、タグ及びDPの両方のIDに基づいてタグにおいて起床合図時間を生成することが可能である。起床合図時間は、タグがDPからの伝送を受信するために又はDPへメッセージを送信するためにいつ覚醒することになるかを特定することが可能であり、不正確なクロックによって追跡把握されることが可能である。
【0006】
この点から、本発明は、タグが伝送を受信しているであろうか又は送信しているであろうかに応じて別々の方法を有する。正確なクロックによって追跡把握される、約30秒の一定のインターバルでの伝送をタグが受信するケースにおいては、DPは、可能なアドレスごとに1つのアドレスを含むビーコンを伝送することが可能であり、それによって、そのDPは、そのDPに受動的に関連付けられることが可能である任意のタグへ自分のデータを送信することが可能である。起床合図時間において、タグは覚醒して、自分が関連付けを行っているDPからビーコンを受信し、アドレスを読み取って、正しいDPから自分が受信を行っていることを確認することが可能である。ビーコンを受け入れると、タグは、ビーコンが受信された時点と、そのビーコンが受信されると予想された時点との間における時間に基づいて自分の不正確なクロックについて位相ロックを実行して、その不正確なクロックを補正してDPの正確なクロックと同期化することが可能である。タグは次いで、次の起床合図時間がそのタグを再び目覚めさせるまで休眠状態へ戻ることが可能である。タグは、必要な場合にのみアクティブなままでいること、及びすべてのその他の時点において休眠することによって電力を節約する。
【0007】
タグが伝送を送信するケースにおいては、タグは、いい加減なクロックを使用して起床合図時間に覚醒することが可能である。タグは、関連付けられているDPへのアドレスを含むビーコンを伝送することが可能であり、そのDPは次いでそのビーコンを受信することが可能である。DPは、ビーコンのアドレスを確認し、タグへのその後の伝送のための自分のタイミングを遅延させることが可能である。その遅延は、正確なクロックによって計算されることが可能であり、ビーコンが受信された時点から、ビーコンが受信されると予想された時点への間における差に等しい。タグは次いで、次の起床合図時間がそのタグを再び目覚めさせるまで休眠状態へ戻ることが可能である。タグは、必要な場合にのみアクティブなままでいること、及びすべてのその他の時点において休眠することによって電力を節約する。
【0008】
これらのケースの両方の後に、タグは、複数の伝送を伝送することによって、自分が関連付けを行っているDPに対して自分のロケーションを更新することが可能である。これは、約15分のインターバルで行われることが可能であり、つまり、複数のDPのうちの1つのDPは、関連付けられているタグの厳密なロケーションを15分ごとに知ることしかできない。
【0009】
本発明は、加えて、セキュリティーのためのRFタグとDPとの間における双方向認証を対象としている。DPは、第1のチャレンジ及び第2のチャレンジとしての役割を果たすための素数の2つのコピーを生成することが可能である。第1のチャレンジは、RFタグへ送信されることが可能であり、暗号化キーを伴うルート・オブ・トラストを含む。タグは、自分の暗号化キーを使用して第1のチャレンジを暗号化し、その暗号化されたチャレンジをDPへ返送することが可能である。暗号化されたチャレンジを受信すると、DPは、暗号化されたチャレンジをクラウド・アプリケーションへ送信し、クラウド・アプリケーションは、あらゆるタグにマップされているあらゆる暗号化キーの自分の含まれているデータベースを検索する。タグに対応する暗号化キーがデータベースにおいて見つかった場合には、クラウド・アプリケーションは、第2のチャレンジで暗号化キーを使用し、タグの暗号化された第1のチャレンジをDPの暗号化された第2のチャレンジに比較し、それらのチャレンジが等しい場合には、認証手順は合格している。
【0010】
本発明の多くの発明性のある技術的な特徴のうちの1つは、正しい時間に正しいビーコンを受信するためのRFタグの覚醒を伴う、DPによって伝送されるビーコンのスキャターショットである。本発明をいかなる理論又はメカニズムにも限定することを望むものではないが、RFタグは、DPがそのRFタグへ伝送を行っているときにのみ覚醒して電力を使用するように同期化され、インターバルどうしの間において休眠するように同期化されるという事実に起因して、本発明の技術的な特徴は、全体的なエネルギー消費における減少を有利に提供すると考えられる。現時点で知られている参考文献又は研究のうちのいずれも、本発明のユニークな発明性のある技術的な特徴を有していない。
【0011】
さらに、正しい時間に正しいビーコンを受信するためのRFタグの覚醒を伴う、DPによって伝送されるビーコンのスキャターショットは、常識破りである。これが常識破りである理由として、可能な限り低い電力のアプローチを提供すると現在考えられている従来のシステム(Bluetooth low energyなど)は、「リッスンする前に伝送すること」をタグに行わせることになり、その一方でこのシステムは、「伝送する前にリッスンすること」をタグに行わせる。それゆえに、従来技術が教示していることは、本発明からかけ離れており、「伝送する前にリッスンする」システムを利用することは、常識破りである。従来技術の教示が本発明からかけ離れていることをよそに、後者は、匹敵するレベルの精度を保持しながら、よりエネルギー効率がよい。
【0012】
本発明の別の発明性のある技術的な特徴は、RFタグに関連付けられているビットが1に設定されていて、すべてのその他のビットが0に設定されている状態の一連のビットとして受信側アレイを定義することである。本発明をいかなる理論又はメカニズムにも限定することを望むものではないが、本発明の技術的な特徴は、RFタグによるエネルギー消費における減少を有利に提供すると考えられる。なぜなら本発明は、2進数を異なる形式へと変換して結果を参照する代わりに、1ビットを参照するだけでよいからである。現時点で知られている従来の参考文献又は研究のうちのいずれも、本発明のユニークな発明性のある技術的な特徴を有していない。
【0013】
さらに、RFタグに関連付けられているビットが1に設定されていて、すべてのその他のビットが0に設定されている状態の一連のビットとして受信側アレイを定義することは、常識破りである。これが常識破りである理由として、Bluetooth low energyなどの既存の低電力システムは、同等のタグ・ウェイクアップ手順が実行されるたびに完全なID情報を転送する。一意のIDビット・フィールドが128ビット以上であることがある(たとえば、Bluetooth Low Energy UUIDは128ビットである)ので、このアプローチは、多くのタグがある場合には、よりいっそう多くの電力を使用し、チャネル容量を著しく低減すると当技術分野における普通のスキルを有する者なら予想するであろう。それゆえに、本発明の受信側アレイ・フォーマットは、常識破りである。驚くべきことに、大きな受信側アレイを伝送するために使用されるエネルギーは、数値を異なる形式へと変換することの代わりに、単にアレイにおける個々のビットをタグに参照させることによるエネルギーにおける節約によって相殺され、結果としてエネルギー消費全体が低減した。
【0014】
本発明の別の発明性のある技術的な特徴は、RFタグの組合せが自分のクロックを調整して、DPからの伝送を受信するのに適正な時間にウェイクアップすることである。本発明をいかなる理論又はメカニズムにも限定することを望むものではないが、本発明の技術的な特徴は、エネルギー効率のよい休眠のシステムにおいてさらに高い精度を有利に提供すると考えられる。現時点で知られている従来の参考文献又は研究のうちのいずれも、本発明のユニークな発明性のある技術的な特徴を有していない。
【0015】
さらに、RFタグが自分のクロックを調整して、DPからの伝送を受信するのに適正な時間にウェイクアップすることは、常識破りである。これが常識破りである理由として、WiFi又はBluetoothなどのアンライセンスのテクノロジーを使用するシステムにおいては、タグ及び同等のアクセス・ポイントの両方の長期的なクロック精度及びパフォーマンス(ドリフト及び位相ノイズなど)が、システム・レベルで考慮されていない。なぜなら、これらの問題を修復するための頻繁なクロック調整が、過度の電力を消費し、全体的な精度を低減する可能性があると当業者なら予想するであろうからである。既存のアンライセンスのシステム及びそれらのシステムの対応する標準に関しては、そのようなパラメータは、アクティブな相互作用中にのみ考慮され、より長期にわたっては考慮されない。なぜなら、アンライセンスの標準のシステムはもともと、同期化されずに調整されるネットワーク要素どうしに依存するからである。それゆえに、タグにおけるクロックの頻繁な調整は、常識破りである。なぜなら、従来技術が教示していることは、この技術からかけ離れているからである。従来技術の教示が本発明からかけ離れていることをよそに、後者は、よりよい長期的な精度のために頻繁なクロック調整を利用することが可能である。
【0016】
本明細書において記述されている任意の特徴又は特徴どうしの組合せは、本発明の範囲内に含まれる。ただし、文脈、本明細書、及び当技術分野における普通のスキルを有する者の知識から明らかになるように、任意のそのような組合せに含まれている特徴どうしが相互に矛盾しないことを条件とする。本発明のさらなる利点及び態様は、以降の詳細な記述及び特許請求の範囲において明らかである。
【0017】
本発明の特徴及び利点は、添付の図面に関連して提示される以降の詳細な記述を考慮することから明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】タグが、検知ポイント(DP)によってブロードキャストされたビーコンを受信するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法クレーム1のフローチャートである。タグが移動した場合には、タグは、そのタイム・スロットに固有のビーコンをDPがブロードキャストしているときにウェイクアップしてそのDPとランデブーする時間を特定することによって、そのDPに受動的に関連付けを行うことが可能である。エネルギーを温存するために、タグは、自分の更新されたロケーションを非常にまれにDPに告知することが可能である。タグは、ウェイクアップして自分のビーコンを受信する時間になるまで、スリープすることが可能である。覚醒すると、タグは、ビーコンを受信することが可能であり、それらのビーコンが、関連付けられているDPから伝送されたビーコンであるかどうかを確認することが可能である。それらのビーコンが、関連付けられているDPの伝送であるということを確認すると、タグは、自分のいい加減なクロックをその信号と位相ロックすることによって、自分のいい加減なクロックを補正することが可能である。
図2】タグがビーコンをDPへ伝送するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法クレーム6のフローチャートである。タグが移動した場合には、タグは、そのタイム・スロットに固有のビーコンをDPがブロードキャストしているときにウェイクアップしてそのDPとランデブーする時間を特定することによって、そのDPに受動的に関連付けを行うことが可能である。エネルギーを温存するために、タグは、自分の更新されたロケーションを非常にまれにDPに告知することが可能である。タグは、ウェイクアップして自分のビーコンを伝送する時間になるまで、スリープすることが可能である。タグの伝送されたビーコンを受信すると、DPは、それらのビーコンが、関連付けられているタグからのものであるかどうかを確認することが可能である。それらのビーコンが、関連付けられているタグの伝送であるということを確認すると、DPは、ビーコンが受信された時点と、それが予想された時点との間における差を特定することが可能である。DPは次いで、その時間差に基づいてその後の伝送を遅延させることが可能である。
図3】ルート・オブ・トラストを使用するタグとDPとの間における双方向認証の請求項11に記載の方法のフローチャートである。タグは、DPからチャレンジを受信することが可能である。タグは、タグのルート・オブ・トラストに含まれることが可能であるキーを使用してチャレンジを暗号化することが可能である。暗号化された応答は次いで、あらゆるルート・オブ・トラストと、そのキーと、対応するタグとを列挙するデータベースを使用して検証されることが可能である。
図4】タグが、DPによってブロードキャストされたビーコンを受信するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法クレーム13のフローチャートである。タグが移動した場合には、タグは、そのタイム・スロットに固有のビーコンをDPがブロードキャストしているときにウェイクアップしてそのDPとランデブーする時間を特定することによって、そのDPに受動的に関連付けを行うことが可能である。エネルギーを温存するために、タグは、自分の更新されたロケーションを非常にまれにDPに告知することが可能である。タグは、ウェイクアップして、可能な限り短い時間でタグが自分のランデブーを迎えるように準備するベア・ブートを開始する時間になるまで、スリープすることが可能である。ベア・ブートは、システム・チェックを実行すること、破損がないかチェックするためにすべてのメモリ・ロケーションを読み取ること、及び周辺機器の入力/出力(IO)をチェックすることなどのルーチン手順を省略することによって、休眠から覚醒状態へと直接進むシステム・ブートであることが可能である。これらのルーチンは、従来技術においては実行されることが典型的であるが、本発明においては不要である。なぜなら、前のブートから30秒しか経過していないので、そのため、破損及び障害は生じない可能性が高いからである。その上、これらの本発明以外では標準的な手順を差し控えることは、本発明の経済的なエネルギー効率を高める著しい電力節約を生み出す。
図5】タグがビーコンをDPへ伝送するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法クレーム18のフローチャートである。タグが移動した場合には、タグは、そのタイム・スロットに固有のビーコンをDPがブロードキャストしているときにウェイクアップしてそのDPとランデブーする時間を特定することによって、そのDPに受動的に関連付けを行うことが可能である。エネルギーを温存するために、タグは、自分の更新されたロケーションを非常にまれにDPに告知することが可能である。タグは、ウェイクアップして、可能な限りすぐにタグが自分のビーコンを伝送するように準備するベア・ブートを開始する時間になるまで、スリープすることが可能である。ベア・ブートは、システム・チェックを実行すること、破損がないかチェックするためにすべてのメモリ・ロケーションを読み取ること、及び周辺機器のIOをチェックすることなどのルーチン手順を省略することによって、休眠から覚醒状態へと直接進むシステム・ブートであることが可能である。これらのルーチンは、従来技術においては実行されることが典型的であるが、本発明においては不要である。なぜなら、前のブートから30秒しか経過していないので、そのため、破損及び障害は生じない可能性が高いからである。その上、これらの本発明以外では標準的な手順を差し控えることは、本発明の経済的なエネルギー効率を高める著しい電力節約を生み出す。
図6】タグが、DPからブロードキャストされたビーコンを受信するために30秒ごとにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法クレーム23の、アドレス構造及びプロトコルに重点が置かれている状態のフローチャートである。ビーコンの受信側のアドレスは、1に等しいビットのアレイ・インデックスから特定されることが可能であり、この場合、すべてのその他のビットは、0に設定されている。アドレスがアレイにおけるビットどうしの組合せ(たとえば、7500桁の2進数)であるならば、ビットどうしのその組合せを10進数へと変換するための追加のステップがなければならないであろう。それぞれのアレイ・インデックスに対するそれぞれのアドレスを単に参照することによって、計算が少なくなる(そしてそのため、消費される電力が少なくなる)。
図7】タグがビーコンをDPへ伝送するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法クレーム28の、アドレス構造及びプロトコルに重点が置かれている状態のフローチャートである。ビーコンの受信側のアドレスは、1に等しいビットのアレイ・インデックスから特定されることが可能であり、この場合、すべてのその他のビットは、0に設定されている。アドレスがアレイにおけるビットどうしの組合せ(たとえば、7500桁の2進数)であるならば、ビットどうしのその組合せを10進数へと変換するための追加のステップがなければならないであろう。それぞれのアレイ・インデックスに対するそれぞれのアドレスを単に参照することによって、計算が少なくなる(そしてそのため、消費される電力が少なくなる)。
図8】タグが、DPからブロードキャストされたビーコンを受信するために30秒ごとにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法クレーム33のフローチャートである。伝送のインターバルの長さ、伝送の回数の範囲、並びにリッスン、伝送、及びスリープの持続時間は、最適なエネルギー効率を達成するための本発明の好ましい実施例の最良のモードの例示である。
図9】タグがビーコンをDPへ伝送するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法クレーム37のフローチャートである。伝送のインターバルの長さ、伝送の回数の範囲、並びにリッスン、伝送、及びスリープの持続時間は、最適なエネルギー効率を達成するための本発明のこの実施例の最適な構成の例示である。
図10】疎結合されている検知ポイントとBluetooth Low-Energy(BLE)タグとの間におけるウェイクアップ&応答メカニズムを示すタイムラインである。BLEタグは、たとえば、抵抗/容量回路タイミング要素など、いい加減なクロックを介して30秒ごとにウェイクアップするようにスケジュールされることが可能である。検知ポイント(DP)は、たとえば、温度補償発振器タイミング要素など、自分のさらに正確なクロックに従ってビーコンを伝送することが可能である。DPは、ビーコンのバーストをすべての可能な受信側へブロードキャストすることが可能であり、それぞれのバーストは、それぞれの受信側に具体的にアドレス指定されて、ランデブーのためのスケジュールされた時間に伝送されることが可能である。ランデブー時に、BLEタグは、DPによって伝送されたウェイクアップ・ビーコンを受信することが可能であり、それらのビーコンが受信された時間に従って自分のいい加減なクロックを補正するために位相補正を経ることが可能である。
図11】DPとタグとの間における認証方法を示すタイムラインである。DPは、(図1のウェイクアップ・ルーチンを使用して)ウェイクアップするようにタグにシグナリングすることが可能であり、タグは、肯定応答することが可能である。次いでデバイスは、チャレンジ応答プロトコルを経ることが可能であり、タグは、DPからチャレンジを受信することが可能である。タグは、タグのルート・オブ・トラストに含まれることが可能であるキーを使用してチャレンジを暗号化することが可能である。暗号化された応答は次いで、あらゆるルート・オブ・トラストと、そのキーと、対応するBLEタグとを列挙するデータベースを使用して検証されることが可能である。
図12】受動的関連付けプロトコルを示すタイムラインである。タグが自分の関連付けられているDPとの通信を失った場合には、タグは、そのDPが移動した可能性があると特定することが可能である。タグは、DPのうちのいずれかからの信号を探してリッスンすることが可能であり、受信された信号からDPを選択することが可能である。エネルギー効率のために、この選択時に、タグは、DPとの自分の関連付けをDPへ伝送しないことが可能であり、DPのビーコンを受信するためのランデブー時間を特定するだけでよい。それゆえに、DPとの関連付けは、受動的であることが可能である。なぜなら、タグが15分ごとに自分の更新されたロケーションをブロードキャストするまで、DPは、この関連付けを認識しない可能性があるからである。
図13】タグが自分の更新されたロケーションを15分ごとにDPへシグナリングすることを示すタイムラインである。ロケーション信号は、100msごとに伝送される(合計20個のパケットのうちの)1つの告知パケットを含むことが可能である。
図14】すべての循環プロセスを示す図である。ビーコンの構成のさらなる詳細が、RecipientArrayインデックス、タグID、及びDP IDの間における関係と並んで示されている。タグの意図されているビーコンを受信するタイミングで覚醒が行われる拡張された電力効率のよいスリープ、電力効率はよいがいい加減なクロックを補正するための位相ロック・ループの使用、及びDPのための調整、通知、又は肯定応答を伝送せずにDPの伝送と同期化すること(すなわち、受動的関連付け)など、主要な省電力戦略に重点が置かれている。
図15】(DPが30秒ごとにビーコンをタグへブロードキャストする代わりに)タグが30秒ごとに覚醒し、ビーコンをDPへブロードキャストする方法の図である。DPは、タグのエネルギー温存制限の対象ではないので、好ましい実施例においてはRecipientArrayにおけるビットごとにビーコンのバーストをブロードキャストすることが可能であるが、タグがそうすることは、エネルギー効率が悪い。それゆえに、それぞれのタグは、1つのDPにのみブロードキャストするので、タグは、自分の受動的に関連付けられているDPに特に向けられているビーコンのみをブロードキャストすることによってエネルギーを節約する。好ましい実施例と同様に、タグは依然として、いい加減なクロックを電力温存機能として利用する。しかしながら、この実施例においては、DPは、時間差に従ってその後の応答を遅延させる。
図16】屋内測位ビーコンを送信又は受信するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚めるシステムの図である。このシステムは、無線周波数(RF)タグを含むことが可能であり、それぞれのRFタグは、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第1のプロセッサと、第1のランダムアクセス・メモリ(RAM)デバイスと、第1のアンテナと、第1のメモリ・デバイスと、抵抗/容量回路タイミング要素(クロック)とを含むことが可能である。このシステムはさらに、複数の検知ポイント(DP)を含むことが可能である。複数のDPのうちのそれぞれのDPは、第2のプロセッサ、第2のRAMデバイス、第2のアンテナ、第2のメモリ・デバイス、及び温度補償水晶発振器(クロック)を含むことが可能である。RFタグは、複数のDPのうちの1つのDPに関連付けを行うことが可能である。
図17】屋内測位ビーコンを送信又は受信するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚めるためのシステムの図である。このシステムは、複数のビーコンのうちの1つのビーコンを含むことが可能である。複数のビーコンのうちのそれぞれのビーコンは、ペイロードを含むRF告知パケットであることが可能である。ペイロードは、RecipientArray(ビットのアレイ)及びコマンドを含むことが可能である。このシステムはさらに、RFタグを含むことが可能である。RFタグは、第1のプロセッサ、第1のRAMデバイス、第1のメモリ・デバイス、及び抵抗/容量回路タイミング要素(クロック)を含むことが可能である。このシステムはさらに、複数の検知ポイント(DP)を含むことが可能である。複数のDPのうちのそれぞれのDPは、第2のプロセッサ、第2のRAMデバイス、アンテナ、第2のメモリ・デバイス、及び温度補償水晶発振器(クロック)を含むことが可能である。RFタグは、複数のDPのうちの1つのDPへビーコンを送信することが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
下記は、本明細書において言及されている特定の要素に対応する要素のリストである。
【0020】
1001 タグ/無線周波数(RF)タグ
【0021】
1002 検知ポイント(DP)
【0022】
1003 双方向認証における第1のチャレンジ整数
【0023】
1004 抵抗/容量回路タイミング要素
【0024】
1005 温度補償水晶発振器(TCXO)タイミング要素
【0025】
1006 双方向認証における第2のチャレンジ整数
【0026】
1101 タグ/RFタグのプロセッサ
【0027】
1102 タグ/RFタグのRAMデバイス
【0028】
1103 タグ/RFタグのアンテナ
【0029】
1104 タグ/RFタグのメモリ・デバイス
【0030】
1105 DPのプロセッサ
【0031】
1106 DPのRAMデバイス
【0032】
1107 DPのアンテナ
【0033】
1108 DPのメモリ
【0034】
1201 伝送
【0035】
1301 ビーコン(RF告知パケット)
【0036】
1302 ペイロード
【0037】
1303 RecipientArray
【0038】
1304 コマンド
【0039】
図1を参照すると、本発明は、屋内測位ビーコンを受信するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法(100)を特徴とする。休眠のエネルギー効率のよい状態は、きわめて低いバッテリー使用量の状態として定義されることが可能である。タグのきわめて低いバッテリー使用量の状態は、覚醒状態のおよそのバッテリー使用量、すなわち、タグごとに0.5mA/sに比較して、タグごとにおよそ1μA/sを消費することが可能である。いくつかの実施例においては、この方法は、タグ(1001)が新たなロケーションへ移動した場合に複数の検知ポイント(DP)のうちの1つのDP(1002)にタグ(1001)を受動的に関連付けるステップ(101)を含むことが可能である。いくつかの実施例においては、タグ(1001)が移動した先の新たなロケーションは、複数のDPのうちのDP(1002)又は多数のDPの検知の半径内にある。関連付けのための手順は、起床合図時間を特定するステップを含むことが可能である。この方法はさらに、可能なアドレスごとに1つのアドレスを含むビーコンを第1のインターバルでDP(1002)が伝送するステップ(102)を含むことが可能である。この方法はさらに、クロック(1004)を使用して起床合図時間に第2のインターバルで覚醒サイクル(103)をタグ(1001)が実行するステップを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、タグID及びDP IDのハッシュ又は連結のうちの少なくとも1つに等しく、クロックは、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であることが可能である。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、クラウド・サーバ、DP(1002)、タグ(1001)、又は何らかのその他のコンピューティング・デバイスにおいて計算される。本発明における「覚醒」という用語は、低電力状態から目覚め、アクションを実行し、そして前記低電力状態へ戻る行為を指す。覚醒サイクルは、覚醒したタグ(1001)が、伝送されたビーコンを受信するステップ(104)と、アドレスを確認するステップ(105)と、ビーコンが受信された時点と、ビーコンが予想された時点との間における時間差を特定するステップ(106)と、時間差に基づいてクロックを位相ロックするステップ(107)と、スリープへ戻るステップ(108)とを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、伝送されたビーコンのうちの1つ又は複数は、覚醒したタグ(1001)によって受信される(104)。いくつかの実施例においては、アドレスを確認するステップ(105)は、アドレスを、タグ(1001)によってアクセス可能なタグ・アドレス又はその他のデータに比較するステップを含むことが可能である。この方法全体はさらに、タグ(1001)の更新されたロケーションを含む複数の伝送を第3のインターバルでタグ(1001)が伝送するステップ(109)を含むことが可能である。
【0040】
いくつかの実施例においては、この方法はさらに、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、更新されたロケーションを受信するステップと、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップとを含むことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。
【0041】
図2を参照すると、本発明は、屋内測位ビーコンを伝送するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法(200)を特徴とする。いくつかの実施例においては、この方法は、タグ(1001)が新たなロケーションへ移動した場合に複数の検知ポイント(DP)のうちの1つのDPにタグ(1001)を受動的に関連付けるステップ(201)を含むことが可能である。関連付けのための手順は、タグ(1001)が起床合図時間を特定するステップを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、タグID及びDP ID、地点番号、タグ(1001)のロケーションIDによって修正されたDP(1002)のロケーションID、又はそれらの組合せの連結又はハッシュのうちの少なくとも1つに等しい。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、クラウド・サーバ、DP(1002)、タグ(1001)、又は何らかのその他のコンピューティング・デバイスにおいて計算される。この方法はさらに、タグ(1001)が、第1のクロック(1004)を使用して起床合図時間に第2のインターバルで覚醒サイクル(202)を実行するステップを含むことが可能である。本発明における「覚醒」という用語は、低電力状態から目覚め、アクションを実行し、そして前記低電力状態へ戻る行為を指す。第1のクロック(1004)は、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であることが可能である。覚醒サイクルは、覚醒したタグ(1001)が、アドレスを含むビーコンを第1のインターバルで伝送するステップ(203)と、DP(1002)がビーコンを受信するステップ(204)と、DP(1002)がアドレスを確認するステップ(205)と、DP(1002)が第2のクロック(1005)を使用してその後の伝送を遅延させるステップとを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、アドレスを確認するステップ(205)は、アドレスを、DP(1002)によってアクセス可能なタグ・アドレス又はその他のデータに比較するステップを含むことが可能である。第2のクロック(1005)は、温度補償水晶発振器(TCXO)タイミング要素(1005)であることが可能である。いくつかの実施例においては、遅延は、ビーコンが受信された時点から、ビーコンが予想された時点への間における差に等しいことが可能である。覚醒したタグ(1001)は、スリープへ戻ること(209)が可能である。この方法はさらに、タグ(1001)の更新されたロケーションを含む複数の伝送を第3のインターバルでタグ(1001)から伝送するステップ(210)を含むことが可能である。
【0042】
いくつかの実施例においては、この方法はさらに、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、更新されたロケーションを受信するステップと、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップとを含むことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。
【0043】
図3を参照すると、本発明は、タグ(1001)とDP(1002)との間における双方向認証の方法(300)を特徴とする。いくつかの実施例においては、この方法は、互いに等しい第1のチャレンジ(1003)及び第2のチャレンジ(1005)をDP(1002)が生成するステップ(301)を含むことが可能である。いくつかの実施例においては、第1のチャレンジ及び第2のチャレンジは、素数である。この方法はさらに、DP(1002)が第1のチャレンジ(1003)をタグ(1001)へ伝送するステップ(302)を含むことが可能である。タグ(1001)は、タグID及びルート・オブ・トラスト(1001)を含むことが可能であり、ルート・オブ・トラスト(1001)はさらに、第1の暗号化キーを含む。この方法はさらに、タグ(1001)が、伝送された第1のチャレンジ(1003)を受信するステップ(303)と、第1の暗号化キーを使用して第1のチャレンジ(1003)を暗号化するステップ(304)と、暗号化された第1のチャレンジ(1004)をDP(1002)へ伝送するステップ(305)とを含む。DP(1002)は、データベース(1002)を含むことが可能であり、データベース(1002)はさらに、複数の第2の暗号化キーを含むことが可能であり、それらはそれぞれ、それぞれのタグIDに関連付けられている。この方法はさらに、DP(1002)が、伝送された暗号化された第1のチャレンジ(1004)を受信するステップ(306)と、タグ(1001)のそれぞれのタグIDに関連付けられている第2の暗号化キーをデータベース(1002)から取り出すステップ(307)と、第2の暗号化キーを使用して第2のチャレンジ(1005)を暗号化するステップ(308)と、受信された暗号化された第1のチャレンジ(1004)を、暗号化された第2のチャレンジ(1006)に比較することによってタグ(1001)を認証するステップ(309)とを含む。いくつかの実施例においては、この方法は、平均して、250ナノワット未満を使用することが可能である。
【0044】
図4を参照すると、本発明は、ベア・ブートを開始することによって、屋内測位ビーコンを受信するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法(400)を特徴とする。いくつかの実施例においては、この方法は、タグ(1001)が新たなロケーションへ移動した場合に複数の検知ポイント(DP)のうちの1つのDPにタグ(1001)が受動的に関連付けを行うステップ(401)を含むことが可能である。いくつかの実施例においては、タグ(1001)が移動した先の新たなロケーションは、複数のDPのうちのDP(1002)又は多数のDPの検知の半径内にある。関連付けのための手順は、タグ(1001)が起床合図時間を特定するステップを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、タグID及びDP ID、地点番号、タグ(1001)のロケーションIDによって修正されたDP(1002)のロケーションID、又はそれらの組合せの連結又はハッシュのうちの少なくとも1つに等しい。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、クラウド・サーバ、DP(1002)、タグ(1001)、又は何らかのその他のコンピューティング・デバイスにおいて計算される。この方法はさらに、可能なアドレスごとに1つのアドレスを含むビーコンを第1のインターバルでDP(1002)が伝送するステップ(402)と、クロックを使用して起床合図時間に第2のインターバルで覚醒サイクル(403)をタグ(1001)が実行するステップとを含むことが可能である。第1のクロック(1004)は、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であることが可能である。本発明における「覚醒」という用語は、低電力状態から目覚め、アクションを実行し、そして前記低電力状態へ戻る行為を指す。覚醒サイクルは、覚醒したタグ(1001)が、ベア・ブートを開始するステップ(404)と、伝送されたビーコンを受信するステップ(405)と、アドレスを確認するステップ(406)と、ビーコンが受信された時点と、ビーコンが予想された時点との間における時間差を特定するステップ(407)と、時間差に基づいてクロックを位相ロックするステップ(408)と、スリープへ戻るステップ(409)とを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、伝送されたビーコンのうちの1つ又は複数は、覚醒したタグ(1001)によって受信される(104)。いくつかの実施例においては、アドレスを確認するステップ(105)は、アドレスを、タグ(1001)によってアクセス可能なタグ・アドレス又はその他のデータに比較するステップを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、ベア・ブートは、休眠から覚醒状態へと直接ブートすることを含むことが可能である。ベア・ブートは、システム・チェック、破損がないかチェックするためにメモリ・ロケーションを読み取ること、周辺機器の入力/出力(IO)をチェックすることなどを控えることによって、休眠から覚醒状態へと直接ブートすることが可能であり、それゆえに結果として、よりエネルギー効率のよいブートする方法となる。例示的な実施例においては、RFタグ(1001)をベア・ブートする平均エネルギー消費は、RFタグ(1001)を普通に(15mW/msで)ブートする平均エネルギー消費、たとえば10mW/msよりも低いことが可能である。この方法はさらに、タグ(1001)の更新されたロケーションを含む複数の伝送を第3のインターバルでタグ(1001)が伝送するステップ(410)を含むことが可能である。
【0045】
いくつかの実施例においては、この方法はさらに、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、更新されたロケーションを受信するステップと、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップとを含むことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、DP(1002)に関連付けられている第2のクロック(1005)は、TCXOタイミング要素(1005)である。
【0046】
図5を参照すると、本発明は、ベア・ブートを開始することによって、屋内測位ビーコンを伝送するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法(500)を特徴とする。いくつかの実施例においては、この方法は、タグ(1001)が新たなロケーションへ移動した場合に複数の検知ポイント(DP)のうちの1つのDP(1002)にタグ(1001)が受動的に関連付けを行うステップ(501)を含むことが可能である。いくつかの実施例においては、タグ(1001)が移動した先の新たなロケーションは、複数のDPのうちのDP(1002)又は多数のDPの検知の半径内にある。関連付けのための手順は、タグ(1002)が起床合図時間を特定するステップを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、タグID及びDP IDのハッシュ又は連結のうちの少なくとも1つに等しい。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、クラウド・サーバ、DP(1002)、タグ(1001)、又は何らかのその他のコンピューティング・デバイスにおいて計算される。この方法はさらに、タグ(1001)が、第1のクロック(1004)を使用して起床合図時間に第2のインターバルで覚醒サイクル(502)を実行するステップを含むことが可能である。第1のクロック(1004)は、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であることが可能である。本発明における「覚醒」という用語は、低電力状態から目覚め、アクションを実行し、そして前記低電力状態へ戻る行為を指す。覚醒サイクルはさらに、タグ(1001)が、ベア・ブートを開始するステップ(503)と、アドレスを含むことが可能であるビーコンを第1のインターバルで伝送するステップ(504)とを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、ベア・ブートは、休眠から覚醒状態へと直接ブートすることを含むことが可能である。ベア・ブートは、システム・チェック、破損がないかチェックするためにメモリ・ロケーションを読み取ること、周辺機器のIOをチェックすることなどを控えることによって、休眠から覚醒状態へと直接ブートすることが可能であり、それゆえに結果として、よりエネルギー効率のよいブートする方法となる。例示的な実施例においては、RFタグ(1001)をベア・ブートする平均エネルギー消費は、RFタグ(1001)を普通に(15mW/msで)ブートする平均エネルギー消費、たとえば10mW/msよりも低いことが可能である。覚醒サイクルはさらに、DP(1002)が、ビーコンを受信するステップ(505)と、アドレスを確認するステップ(506)と、第2のクロック(1005)を使用してその後の伝送を遅延させるステップとを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、アドレスを確認するステップ(205)は、アドレスを、DP(1002)によってアクセス可能なタグ・アドレス又はその他のデータに比較するステップを含むことが可能である。第2のクロック(1005)は、TCXOタイミング要素(1005)であることが可能である。遅延は、ビーコンが受信された時点から、ビーコンが予想された時点への間における差に等しいことが可能である。覚醒したタグ(1001)は、スリープへ戻ることが可能である。この方法はさらに、タグ(1001)の更新されたロケーションを含む複数の伝送を第3のインターバルでタグ(1001)が伝送するステップ(511)を含むことが可能である。
【0047】
いくつかの実施例においては、この方法はさらに、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、更新されたロケーションを受信するステップと、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップとを含むことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。
【0048】
図16を参照すると、本発明は、屋内測位ビーコンを受信するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚めるシステムを特徴とする。このビーコンは、アドレス・ビットのアレイを含むことが可能である無線周波数(RF)告知パケットである。このシステムは、RFタグ(1001)を含むことが可能であり、RFタグ(1001)は、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第1のプロセッサ(1101)と、第1のランダムアクセス・メモリ(RAM)コンポーネント(1102)と、第1のアンテナ(1103)と、第1のメモリ・コンポーネント(1104)とを含むことが可能である。メモリは、タグ(1001)が新たなロケーションへ移動した場合に複数の検知ポイント(DP)のうちの1つのDPに関連付けを行うステップ(101)のための命令を含むことが可能である。いくつかの実施例においては、タグ(1001)が移動した先の新たなロケーションは、複数のDPのうちのDP(1002)又は多数のDPの検知の半径内にある。関連付けのための手順は、タグIDと、関連付けられるDP(1002)のDP IDとの組合せに基づいて起床合図時間を特定するステップを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、タグID及びDP IDのハッシュ又は連結のうちの少なくとも1つに等しいことが可能である。メモリはさらに、クロック(1004)を使用して起床合図時間に第2のインターバルで覚醒サイクル(103)を実行するための命令を含むことが可能である。本発明における「覚醒」という用語は、低電力状態から目覚め、アクションを実行し、そして前記低電力状態へ戻る行為を指す。覚醒サイクルは、ビーコンを受信するステップ(104)と、アドレスを確認するステップ(105)と、ビーコンが受信された時点と、ビーコンが予想された時点との間における時間差を特定するステップ(106)と、時間差に基づいてクロック(1004)を位相ロックするステップ(107)と、スリープへ戻るステップ(108)とを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、伝送されたビーコンのうちの1つ又は複数は、覚醒したタグ(1001)によって受信される(104)。いくつかの実施例においては、アドレスを確認するステップ(105)は、アドレスを、タグ(1001)によってアクセス可能なタグ・アドレス又はその他のデータに比較するステップを含むことが可能である。メモリは、タグ(1001)のロケーションを第3のインターバルで更新するための命令を含むことも可能である。更新手順は、タグ(1001)の更新されたロケーションを含む複数の伝送を第3のインターバルで伝送するステップ(109)を含むことが可能である。
【0049】
いくつかの実施例においては、このシステムはさらに、DP(1002)を含むことが可能である。DPは、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第2のプロセッサ(1105)と、第2のRAMコンポーネント(1106)と、第2のアンテナ(1107)と、第2のメモリ・コンポーネント(1108)とを含むことが可能である。メモリはさらに、可能なアドレスごとにビーコンを第1のインターバルで伝送するステップ(102)のための命令を含むことが可能であり、ビーコンはアドレスを含む。いくつかの実施例においては、ビーコンは、アドレスとともに追加のデータを含むパッケージを含むことが可能である。
【0050】
いくつかの実施例においては、DP(1002)のメモリ(1108)はさらに、更新されたロケーションを受信するステップのための命令と、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップのための命令とを含むことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。
【0051】
いくつかの実施例においては、RFタグ(1001)に関連付けられている第1のクロック(1004)は、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であり、DP(1002)に関連付けられている第2のクロック(1005)は、TCXOタイミング要素(1005)である。
【0052】
図16を再び参照すると、本発明は、屋内測位ビーコンを伝送するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚めるためのシステムを特徴とする。いくつかの実施例においては、このシステムは、RFタグ(1001)を含むことが可能である。このタグは、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第1のプロセッサ(1101)と、第1のRAMコンポーネント(1102)と、第1のアンテナ(1103)と、第1のメモリ・コンポーネント(1104)とを含むことが可能である。メモリは、タグ(1001)が新たなロケーションへ移動した場合に複数のDPのうちの1つのDPに受動的に関連付けを行うステップ(201)のための命令を含むことが可能である。関連付け手順は、起床合図時間を特定するステップを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、タグID及びDP IDのハッシュ又は連結のうちの少なくとも1つに等しいことが可能である。メモリはさらに、第1のクロック(1004)を使用して起床合図時間に第2のインターバルで覚醒サイクル(202)を実行するための命令を含むことが可能である。本発明における「覚醒」という用語は、低電力状態から目覚め、アクションを実行し、そして前記低電力状態へ戻る行為を指す。覚醒サイクルは、アドレスを含むビーコンを第1のインターバルで伝送するステップ(203)と、スリープへ戻るステップ(209)とを含むことが可能である。メモリはさらに、タグ(1001)の更新されたロケーションを含む複数の伝送を第3のインターバルで伝送するステップ(210)のための命令を含むことが可能である。
【0053】
いくつかの実施例においては、このシステムはさらに、DP(1002)を含むことが可能である。DPは、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第2のプロセッサ(1105)と、第2のRAMコンポーネント(1106)と、第2のアンテナ(1107)と、第2のメモリ・コンポーネント(1108)とを含むことが可能である。メモリは、ビーコンを受信するステップ(204)のための命令と、アドレスを確認するステップ(205)のための命令と、第2のクロック(1005)を使用してRFタグ(1001)へのその後の伝送を遅延させるステップ(206)のための命令とを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、アドレスを確認するステップ(205)は、アドレスを、DP(1002)によってアクセス可能なタグ・アドレス又はその他のデータに比較するステップを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、遅延は、ビーコンが受信された時点から、ビーコンが予想された時点への間における差に等しいことが可能である。
【0054】
いくつかの実施例においては、DP(1002)のメモリ(1108)はさらに、更新されたロケーションを受信するステップのための命令と、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップのための命令とを含む。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。
【0055】
いくつかの実施例においては、RFタグ(1001)に関連付けられている第1のクロック(1004)は、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であり、DP(1002)に関連付けられている第2のクロック(1005)は、TCXOタイミング要素(1005)である。
【0056】
図16を再び参照すると、本発明は、ベア・ブートを開始することによって、屋内測位ビーコンを受信するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚めるシステムを特徴とする。ビーコンは、アドレス・ビットのアレイを含むRF告知パケットであることが可能である。いくつかの実施例においては、このシステムは、RFタグ(1001)を含む。RFタグは、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第1のプロセッサ(1101)と、第1のRAMコンポーネント(1102)と、第1のアンテナ(1103)と、第1のメモリ・コンポーネント(1104)とを含むことが可能である。メモリは、タグ(1001)が新たなロケーションへ移動した場合に複数のDPのうちの1つのDPに関連付けを行うステップ(401)のための命令を含むことが可能である。いくつかの実施例においては、タグ(1001)が移動した先の新たなロケーションは、複数のDPのうちのDP(1002)又は多数のDPの検知の半径内にある。関連付けのための手順はさらに、タグIDと、関連付けられるDP(1002)のDP IDとの組合せに基づいて起床合図時間を特定するステップを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、タグID及びDP IDのハッシュ又は連結のうちの少なくとも1つに等しいことが可能である。メモリはさらに、第1のクロック(1004)を使用して起床合図時間に第2のインターバルで覚醒サイクル(403)を実行するための命令を含むことが可能である。本発明における「覚醒」という用語は、低電力状態から目覚め、アクションを実行し、そして前記低電力状態へ戻る行為を指す。覚醒サイクルは、ベア・ブートを開始するステップ(404)と、ビーコンを受信するステップ(405)と、アドレスを確認するステップ(406)と、ビーコンが受信された時点と、ビーコンが予想された時点との間における時間差を特定するステップ(407)と、時間差に基づいてクロック(1004)を位相ロックするステップ(408)と、スリープへ戻るステップ(409)とを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、伝送されたビーコンのうちの1つ又は複数は、覚醒したタグ(1001)によって受信される(104)。いくつかの実施例においては、アドレスを確認するステップ(105)は、アドレスを、タグ(1001)によってアクセス可能なタグ・アドレス又はその他のデータに比較するステップを含むことが可能である。メモリはさらに、タグ(1001)のロケーションを第3のインターバルで更新するための命令を含むことが可能である。更新手順は、タグ(1001)の更新されたロケーションを含む複数の伝送を第3のインターバルで伝送するステップ(410)を含むことが可能である。
【0057】
いくつかの実施例においては、このシステムはさらに、DP(1002)を含むことが可能である。DPは、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第2のプロセッサ(1105)と、第2のRAM(1106)と、第2のアンテナ(1107)と、第2のメモリ・コンポーネント(1108)とを含むことが可能である。メモリは、可能なアドレスごとにビーコンを第1のインターバルで伝送するステップ(403)のための命令を含むことが可能であり、ビーコンはアドレスを含む。いくつかの実施例においては、ビーコンは、アドレスとともに追加のデータを含むパッケージを含むことが可能である。
【0058】
いくつかの実施例においては、DP(1002)のメモリ(1108)はさらに、更新されたロケーションを受信するステップのための命令と、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップのための命令とを含むことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。
【0059】
いくつかの実施例においては、RFタグ(1001)に関連付けられている第1のクロック(1004)は、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であり、DP(1002)に関連付けられている第2のクロック(1005)は、TCXOタイミング要素(1005)である。
【0060】
図16を再び参照すると、本発明は、ベア・ブートを開始することによって、屋内測位ビーコンを伝送するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚めるためのシステムを特徴とする。いくつかの実施例においては、このシステムは、RFタグ(1001)を含む。RFタグは、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第1のプロセッサ(1101)と、第1のRAMコンポーネント(1102)と、第1のアンテナ(1103)と、第1のメモリ・コンポーネント(1104)とを含むことが可能である。メモリは、タグ(1001)が新たなロケーションへ移動した場合に複数のDPのうちの1つのDPに受動的に関連付けを行うステップ(501)のための命令を含むことが可能である。関連付けのための手順は、起床合図時間を特定するステップを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、タグID及びDP IDのハッシュ又は連結のうちの少なくとも1つに等しいことが可能である。メモリはさらに、第1のクロック(1004)を使用して起床合図時間に第2のインターバルで覚醒サイクル(502)を実行するための命令を含むことが可能である。覚醒サイクルはさらに、ベア・ブートを開始するステップ(503)と、アドレスを含むことが可能であるビーコンを第1のインターバルで伝送するステップ(503)と、スリープへ戻るステップ(510)とを含むことが可能である。メモリはさらに、タグ(1001)の更新されたロケーションを含む複数の伝送を第3のインターバルで伝送するステップ(511)のための命令を含むことが可能である。
【0061】
いくつかの実施例においては、このシステムはさらに、DP(1002)を含むことが可能である。DPは、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第2のプロセッサ(1105)と、第2のRAMコンポーネント(1106)と、第2のアンテナ(1107)と、第2のメモリ・コンポーネント(1108)とを含むことが可能である。メモリは、ビーコンを受信するステップ(504)のための命令と、アドレスを確認するステップ(505)のための命令と、第2のクロック(1005)を使用してRFタグ(1001)へのその後の伝送を遅延させるステップ(506)のための命令とを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、アドレスを確認するステップ(205)は、アドレスを、DP(1002)によってアクセス可能なタグ・アドレス又はその他のデータに比較するステップを含むことが可能である。遅延は、ビーコンが受信された時点から、ビーコンが予想された時点への間における差に等しいことが可能である。
【0062】
いくつかの実施例においては、DP(1002)のメモリ(1108)はさらに、更新されたロケーションを受信するステップのための命令と、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップのための命令とを含むことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。
【0063】
いくつかの実施例においては、RFタグ(1001)に関連付けられている第1のクロック(1004)は、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であり、DP(1002)に関連付けられている第2のクロック(1005)は、TCXOタイミング要素(1005)である。
【0064】
図16を再び参照すると、本発明は、WakeUpサブルーチンを開始することによって、屋内測位ビーコンを受信するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚めるシステムを特徴とする。このシステムは、タグ(1001)を含むことが可能である。このタグは、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第1のプロセッサ(1101)と、第1のRAMコンポーネント(1102)と、第1のアンテナ(1103)と、第1のメモリ・コンポーネント(1104)とを含むことが可能である。メモリは、タグ(1001)が新たなロケーションへ移動した場合に複数のDPのうちの1つのDP(1002)に受動的に関連付けを行うステップ(601)のための命令を含むことが可能である。いくつかの実施例においては、タグ(1001)が移動した先の新たなロケーションは、複数のDPのうちのDP(1002)又は多数のDPの検知の半径内にある。関連付けのための手順は、DP(1002)にアドレス指定されているビーコンを伝送するために起床合図時間を特定するステップを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、タグID及びDP IDのハッシュ又は連結のうちの少なくとも1つに等しいことが可能である。メモリはさらに、30秒ごとにWakeUpサブルーチンを実行するステップのための命令を含む。WakeUpサブルーチンは、第1のクロック(1004)を使用して起床合図時間に覚醒サイクル(603)を実行するステップと、4つのビーコンのうちの少なくとも1つを受信するステップ(604)と、少なくとも4つのビーコンのうちのそれぞれの受信されたビーコンがタグ(1001)にアドレス指定されているということを確認するステップとを含むことが可能である。確認のための手順は、1に等しいアレイにおけるビットを見つけるステップ(605)と、見つけられたビットのアレイ・インデックスが起床合図時間に等しいかどうかを検証するステップ(606)とを含むことが可能である。WakeUpサブルーチンはさらに、ビーコンが受信された時点と、ビーコンが予想された時点との間における差に基づいて第1のクロック(1004)を位相ロックするステップ(607)と、スリープするステップ(608)と、100ミリ秒ごとに1回の伝送の割合で15分ごとに複数のDPへ20回の伝送(1201)をブロードキャストするステップ(609)とを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、スリープするステップ(608)は、覚醒状態から休眠状態へ戻るステップを含むことが可能である。20回の伝送(1201)のそれぞれは、タグ(1001)の更新されたロケーションを含むことが可能である。
【0065】
いくつかの実施例においては、このシステムはさらに、DP(1002)を含むことが可能である。DPは、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第2のプロセッサ(1105)と、第2のRAMコンポーネント(1106)と、第2のアンテナ(1107)と、第2のメモリ(1108)とを含むことが可能である。メモリは、アレイのアレイ・インデックスごとに4回にわたってビーコンを100ミリ秒ごとに伝送するステップ(602)のための命令を含むことが可能である。ビーコンは、ビットのアレイを含むことが可能であり、起床合図時間に等しいアレイ・インデックスに配置されているビットは、1に設定されており、すべてのその他のビットは、0に設定されている。
【0066】
いくつかの実施例においては、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)は、更新されたロケーションを受信するステップと、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップとを行うことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。
【0067】
いくつかの実施例においては、タグ(1001)に関連付けられている第1のクロック(1004)は、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であり、DP(1002)に関連付けられている第2のクロック(1005)は、TCXOタイミング要素(1005)である。
【0068】
図16を再び参照すると、本発明は、WakeUpサブルーチンを開始することによって、屋内測位ビーコンを伝送するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚めるシステムを特徴とする。いくつかの実施例においては、このシステムは、タグ(1001)を含むことが可能である。このタグは、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第1のプロセッサ(1101)と、第1のRAMコンポーネント(1102)と、第1のアンテナ(1103)と、第1のメモリ・コンポーネント(1104)とを含むことが可能である。メモリは、タグ(1001)が新たなロケーションへ移動した場合に複数のDPのうちの1つのDP(1002)にタグ(1001)を受動的に関連付けるステップ(701)のための命令を含むことが可能である。関連付けのための手順は、タグ(1001)からDP(1002)にアドレス指定されているビーコンを伝送するために起床合図時間を特定するステップを含むことが可能である。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、タグID及びDP IDのハッシュ又は連結のうちの少なくとも1つに等しいことが可能である。メモリはさらに、30秒ごとにWakeUpサブルーチンを実行するステップのための命令を含むことが可能である。WakeUpサブルーチンは、第1のクロック(1004)を使用して起床合図時間に覚醒サイクル(702)を実行するステップと、ビットのアレイを含むビーコンをタグ(1001)から伝送するステップ(703)とを含むことが可能である。本発明における「覚醒」という用語は、低電力状態から目覚め、アクションを実行し、そして前記低電力状態へ戻る行為を指す。いくつかの実施例においては、起床合図時間に等しいアレイ・インデックスに配置されているビットは、1に設定されており、すべてのその他のビットは、0に設定されている。WakeUpサブルーチンはさらに、スリープへ戻るステップ(710)と、100ミリ秒ごとに1回の伝送の割合で15分ごとに複数のDPへ20回の伝送(1201)をブロードキャストするステップ(711)とを含むことが可能である。20回の伝送(1201)のそれぞれは、タグ(1001)の更新されたロケーションを含むことが可能である。
【0069】
いくつかの実施例においては、このシステムはさらに、DP(1002)を含むことが可能である。DPは、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第2のプロセッサ(1105)と、第2のRAMコンポーネント(1106)と、第2のアンテナ(1107)と、第2のメモリ・コンポーネント(1108)とを含むことが可能である。メモリは、DP(1002)においてビーコンを受信するステップ(704)のための命令と、そのビーコンがDP(1002)にアドレス指定されているということを確認するステップのための命令とを含むことが可能である。確認のための手順は、1に等しいアレイにおけるビットを見つけるステップ(705)と、見つけられたビットのアレイ・インデックスが起床合図時間に等しいかどうかを検証するステップ(706)とを含むことが可能である。メモリはさらに、DP(1002)が、第2のクロック(1005)を使用して、ビーコンが受信された時点と、ビーコンが予想された時点との間における差に等しい遅延に従ってタグ(1001)へのその後の伝送の自分のタイミングを調整するステップのための命令を含むことが可能である。
【0070】
いくつかの実施例においては、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)は、更新されたロケーションを受信するステップと、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップとを行うことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。
【0071】
いくつかの実施例においては、タグ(1001)に関連付けられている第1のクロック(1004)は、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であり、DPに関連付けられている第2のクロック(1005)は、TCXOタイミング要素(1005)である。
【0072】
本発明のいくつかの実施例においては、DP(1002)がセクタにおけるさらに多くの複数のタグに到達するために、又はノイズを考慮するために、システムがWakeUpサブルーチンを実行する頻度が増大されることが可能である。システムがWakeUpサブルーチンを実行する頻度は、セクタにおけるさらに少ない複数のタグを目指して減少されることも可能である。いくつかの実施例においては、タグ(1001)は、起床合図時間において、タイムアウトしてスリープへ戻る前に特定の量の時間にわたってDP(1002)からの伝送を待つことになる。その他の実施例においては、タグ(1001)は、起床合図時間において、伝送が受信されるまでDP(1002)による伝送を待ち続けることになる。いくつかの実施例においては、DP(1002)は、応答しないタグ(1001)が検知された場合には、ネットワークのさらに高いレベルのレイヤにアラートを送信することが可能である。
【0073】
実例
以降は、本発明の非限定的な例である。前記例は、いかなる形においても本発明を限定することを意図されているものではないということを理解されたい。均等物又は代替物は、本発明の範囲内にある。
【0074】
図6を参照すると、本発明の特定の実施例は、WakeUpサブルーチンを開始することによって、屋内測位ビーコンを伝送するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法(600)を特徴とする。この方法は、タグ(1001)が新たなロケーションへ移動した場合に複数の検知ポイント(DP)のうちの1つのDP(1002)にタグ(1001)が受動的に関連付けを行うステップ(601)を含むことが可能である。関連付けのための手順は、DP(1002)にアドレス指定されているビーコンを伝送するために起床合図時間をタグ(1001)が特定するステップを含むことが可能である。起床合図時間は、タグID及びDP ID、地点番号、タグ(1001)のロケーションIDによって修正されたDP(1002)のロケーションID、又はそれらの組合せの連結又はハッシュのうちの少なくとも1つに等しいことが可能である。この方法はさらに、アレイのアレイ・インデックスごとに4回にわたってビーコンを100ミリ秒ごとにDP(1002)が伝送するステップ(602)を含むことが可能である。ビーコンは、ビットのアレイを含むことが可能であり、タグ(1001)のIDとDP(1002)のIDとの組合せであるアレイ・インデックスに配置されているビットは、1に設定されており、すべてのその他のビットは、0に設定されている。
【0075】
この特定の実施例の方法はさらに、タグ(1001)が30秒ごとにWakeUpサブルーチンを実行するステップを含むことが可能である。WakeUpサブルーチンは、タグ(1001)が、第1のクロック(1004)を使用して起床合図時間に覚醒サイクル(603)を実行するステップと、ベア・ブートを開始するステップ(604)と、4つのビーコンのうちの少なくとも1つを受信するステップ(605)と、少なくとも4つのビーコンのうちのそれぞれの受信されたビーコンがタグ(1001)にアドレス指定されているということを確認するステップとを含むことが可能である。第1のクロック(1004)は、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であることが可能である。確認のための手順は、タグ(1001)が、1に等しいアレイにおけるビットを見つけるステップ(606)と、見つけられたビットのアレイ・インデックスがタグ(1001)のIDとDP(1002)のIDとの組合せであるかどうかを検証するステップ(607)とを含むことが可能である。WakeUpサブルーチンはさらに、タグ(1001)が、ビーコンが受信された時点と、ビーコンが予想された時点との間における差に基づいて第1のクロック(1004)を位相ロックするステップ(608)と、スリープへ戻るステップ(609)とを含むことが可能である。この方法はさらに、タグ(1001)が、100ミリ秒ごとに1回の伝送の割合で15分ごとに複数のDPへ20回の伝送(1201)をブロードキャストするステップ(610)を含むことが可能であり、20回の伝送(1201)のそれぞれは、タグ(901)の更新されたロケーションを含む。
【0076】
この方法はさらに、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、更新されたロケーションを受信するステップと、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップとを含むことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。DP(1002)に関連付けられている第2のクロック(1005)は、温度補償水晶発振器(TCXO)タイミング要素(1005)であることが可能である。
【0077】
図7を参照すると、本発明の特定の実施例は、WakeUpサブルーチンを開始することによって、屋内測位ビーコンを伝送するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚める方法(700)を特徴とする。この方法は、タグ(1001)が新たなロケーションへ移動した場合に複数のDPのうちの1つのDP(1002)にタグ(1001)が受動的に関連付けを行うステップ(701)を含むことが可能である。関連付けのための手順は、DP(1002)にアドレス指定されているビーコンを伝送するために起床合図時間をタグ(1001)が特定するステップを含むことが可能である。起床合図時間は、タグID及びDP ID、地点番号、タグ(1001)のロケーションIDによって修正されたDP(1002)のロケーションID、又はそれらの組合せの連結又はハッシュのうちの少なくとも1つに等しいことが可能である。この方法はさらに、タグ(1001)が30秒ごとにWakeUpサブルーチンを実行するステップを含むことが可能である。WakeUpサブルーチンは、タグ(1001)が、第1のクロック(1004)を使用して起床合図時間に覚醒サイクル(702)を実行するステップと、ビーコンを伝送するステップ(703)とを含むことが可能である。第1のクロック(1004)は、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であることが可能である。ビーコンは、ビットのアレイを含むことが可能であり、起床合図時間に等しいアレイ・インデックスに配置されているビットは、1に設定されており、すべてのその他のビットは、0に設定されている。WakeUpサブルーチンはさらに、DP(1002)が、ビーコンを受信するステップ(704)と、ビーコンがDP(1002)にアドレス指定されているということを確認するステップとを含むことが可能である。確認のための手順は、DP(1002)が、1に等しいアレイにおけるビットを見つけるステップ(705)と、見つけられたビットのアレイ・インデックスが起床合図時間に等しいかどうかを検証するステップ(706)とを含むことが可能である。WakeUpサブルーチンはさらに、DP(1002)が第2のクロック(1005)を使用して、自分がタグ(1001)にその後の伝送を送信することになる時間を、ビーコンが受信された時点と、ビーコンが予想された時点との間における差に等しい遅延の後へ遅延させるステップ(707)を含むことが可能である。タグ(1001)は次いで、スリープへ戻ること(710)が可能である。この方法はさらに、タグ(1001)が、100ミリ秒ごとに1回の伝送の割合で15分ごとに複数のDPへ20回の伝送(1201)をブロードキャストするステップ(711)を含むことが可能であり、20回の伝送(1201)のそれぞれは、タグ(1001)の更新されたロケーションを含む。
【0078】
この特定の実施例の方法はさらに、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、更新されたロケーションを受信するステップと、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップとを含むことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。DP(1002)に関連付けられている第2のクロック(1005)は、TCXOタイミング要素(1005)であることが可能である。
【0079】
図8を参照すると、本発明の特定の実施例は、複数の検知ポイント(DP)が、複数のビーコンを含むRF屋内測位を使用して、複数のタグのうちの1つの無線周波数(RF)タグ(1001)を位置特定するための方法(800)を特徴とする。ビーコン(1301)は、ペイロードを含むRF告知パケットであることが可能であり、ペイロードは、RecipientArray及びコマンドを含むことが可能であり、RecipientArrayは、ビットのアレイであることが可能である。この方法は、タグ(1001)のロケーションの変化をタグ(1001)が検知した場合にPassiveAssociationサブルーチンをタグ(1001)が実行するステップ(801)を含むことが可能である。PassiveAssociationサブルーチンは、タグ(1001)が、20秒(301)の間に100ミリ秒ごとに1ミリ秒の持続時間にわたってリッスンするステップ(802)と、複数のDPのうちの1つのDP(1002)を選択するステップ(803)とを含むことが可能である。選択のための手順は、タグIDとDP IDとを組み合わせるステップを含むことが可能である。PassiveAssociationサブルーチンはさらに、タグ(1001)が、タグIDとDP IDとの組合せに基づいてReveilleTimeを特定するステップ(804)を含むことが可能であり、ReveilleTimeは、いつウェイクアップして、DP(1002)によって伝送される4つのExpectedBeaconを探してリッスンするかである。いくつかの実施例においては、起床合図時間は、タグID及びDP ID、地点番号、タグ(1001)のロケーションIDによって修正されたDP(1002)のロケーションID、又はそれらの組合せの連結又はハッシュのうちの少なくとも1つに等しい。
【0080】
この特定の実施例の方法はさらに、DP(1002)が、RecipientArrayのそれぞれのインデックスに関してWakeUpサブルーチンを実行するステップを含むことが可能である。WakeUpサブルーチンは、DP(1002)が、TCXOタイミング要素(1005)を使用して100ミリ秒ごとに1つのビーコンの割合で4つのビーコンを伝送するステップ(805)を含むことが可能である。4つのビーコンのうちのそれぞれのビーコン(1301)に関して、RecipientArray(1303)のインデックスに配置されているビットは、1に等しく、RecipientArray(1303)のあらゆるその他のビットは、0に等しい。
【0081】
この特定の実施例の方法はさらに、タグ(1001)が30秒ごとにRespondサブルーチンを実行するステップを含むことが可能である。Respondサブルーチンは、タグ(1001)が、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)を使用してReveilleTimeに覚醒サイクル(806)を実行するステップと、4つのExpectedBeaconを探してリッスンするステップ(807)とを含むことが可能である。リッスンのための手順は、タグ(1001)が、RecipientArray(1303)を含むビーコン(1301)を受信するステップ(808)を含むことが可能であり、RecipientArrayのそれぞれのビットは、インデックスに配置されている。リッスンするステップはさらに、タグ(1001)が、1に等しいビットのインデックスを見つけるステップ(809)と、そのビットのインデックスがタグIDとDP IDとの組合せに等しい場合には、受信されたビーコンがExpectedBeaconであると特定するステップ(810)とを含むことが可能である。リッスンのための手順は、4つのExpectedBeaconをタグ(1001)が受信するまで、繰り返されることが可能である。Respondサブルーチンはさらに、タグ(1001)が、4つのExpectedBeaconが受信された時点と、4つのExpectedBeaconが予想された時点との間における時間差を特定するステップ(811)と、その時間差を位相ロック・ループにおいて利用して(812)、タグ(1001)の抵抗/容量回路タイミング要素(1004)を補正するステップと、スリープへ戻るステップ(813)とを含むことが可能である。
【0082】
この特定の実施例の方法はさらに、タグ(1001)によって、15分ごとにタグ(1001)のロケーションを更新するステップ(814)を含むことが可能である。更新のための手順は、タグ(1001)が、100ミリ秒ごとに1回の伝送の割合で20回の伝送(1201)を伝送するステップ(815)と、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、20回の伝送(1201)を受信するステップ(816)と、20回の伝送(1201)のうちのそれぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップ(817)とを含むことが可能である。
【0083】
この特定の実施例の方法はさらに、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、更新されたロケーションを受信するステップと、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップとを含むことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。
【0084】
図9を参照すると、本発明の特定の実施例は、複数のDPが、複数のビーコンを含むRF屋内測位を使用して、複数のタグのうちの1つのRFタグ(1001)を位置特定するための方法(900)を特徴とする。ビーコン(1301)は、ペイロード(1302)を含むRF告知パケットであることが可能であり、ペイロードは、RecipientArray(1303)及びコマンド(1304)を含むことが可能であり、RecipientArrayは、ビットのアレイであることが可能である。この方法は、タグ(1001)のロケーションの変化をタグ(1001)が検知した場合にPassiveAssociationサブルーチンをタグ(1001)が実行するステップ(901)を含むことが可能である。PassiveAssociationサブルーチンは、タグ(1001)が、20秒(301)の間に100ミリ秒ごとに1ミリ秒の持続時間にわたってリッスンするステップ(902)と、複数のDPのうちの1つのDP(1002)を選択するステップ(903)とを含むことが可能である。選択のための手順は、タグ(1001)が、タグIDとDP IDとの組合せに基づいてReveilleTimeを特定するステップを含み、ReveilleTimeは、いつウェイクアップして、DP(1002)によって伝送される4つのExpectedBeaconを探してリッスンするかである。ReveilleTimeは、タグID及びDP ID、地点番号、タグ(1001)のロケーションIDによって修正されたDP(1002)のロケーションID、又はそれらの組合せの連結又はハッシュのうちの少なくとも1つに等しい。
【0085】
この特定の実施例の方法はさらに、タグ(1001)が30秒ごとにWakeUpサブルーチンを実行するステップを含むことが可能である。WakeUpサブルーチンは、タグ(1001)が、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)を使用してReveilleTimeに覚醒サイクル(904)を実行するステップと、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)を使用して100ミリ秒ごとに1つのビーコンの割合で4つのビーコンを伝送するステップ(905)とを含むことが可能である。4つのビーコンのうちのそれぞれのビーコンに関して、RecipientArray(1303)のインデックスに配置されているビットは、1に等しく、そのインデックスは、ReveilleTimeに等しく、RecipientArray(1303)のあらゆるその他のビットは、0に等しい。WakeUpサブルーチンはさらに、タグ(1001)がスリープへ戻るステップ(915)を含むことが可能である。
【0086】
この特定の実施例の方法はさらに、DP(1002)が、RecipientArray(1303)のそれぞれのインデックスに関してRespondサブルーチンを実行するステップを含むことが可能である。Respondサブルーチンは、DP(1002)が、4つのExpectedBeaconを探してリッスンするステップ(906)を含むことが可能である。リッスンのための手順は、DP(1002)が、RecipientArray(1303)を含むビーコン(1301)を受信するステップ(907)を含むことが可能である。RecipientArrayのそれぞれのビットは、インデックスに配置されている。Respondサブルーチンはさらに、DP(1002)が、1に等しいビットのインデックスを見つけるステップ(908)と、そのビットのインデックスがタグIDとDP IDとの組合せに等しい場合には、受信されたビーコン(1301)がExpectedBeaconであると特定するステップ(909)とを含むことが可能である。リッスンのための手順は、4つのExpectedBeaconをDP(1002)が受信するまで、繰り返されることが可能である。Respondサブルーチンはさらに、DP(1002)が、4つのExpectedBeaconが受信された時点と、4つのExpectedBeaconが予想された時点との間における覚醒時間差を特定するステップ(910)と、その覚醒時間差に等しい遅延を使用して、その後の伝送がタグ(1001)へ送信されることになる時間を遅延させるステップ(911)とを含むことが可能である。
【0087】
この特定の実施例の方法はさらに、タグ(1001)によって、15分ごとにタグ(1001)のロケーションを更新するステップ(916)を含むことが可能である。更新のための手順は、タグ(1001)が、100ミリ秒ごとに1回の伝送の割合で20回の伝送(1201)を伝送するステップ(917)と、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、20回の伝送(1201)を受信するステップ(918)と、20回の伝送(1201)のうちのそれぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップ(919)とを含むことが可能である。
【0088】
この特定の実施例の方法はさらに、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、更新されたロケーションを受信するステップと、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップとを含むことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。
【0089】
図17を参照すると、本発明の特定の実施例は、複数のサブルーチンを開始することによって、屋内測位ビーコンを受信するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚めるためのシステムを特徴とする。このシステムは、複数のビーコンを含むことが可能である。ビーコン(1301)は、ペイロード(1302)を含むことが可能であるRF告知パケットである。ペイロードは、RecipientArray(1303)及びコマンド(1304)を含むことが可能であり、RecipientArrayは、ビットのアレイである。
【0090】
このシステムはさらに、RFタグ(1001)を含むことが可能である。RFタグは、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第1のプロセッサ(1101)と、第1のRAMコンポーネント(1102)と、第1のメモリ・コンポーネントとを含むことが可能である。メモリは、タグ(1001)のロケーションの変化をタグ(1001)が検知した場合にPassiveAssociationサブルーチンを実行するステップ(801)のための命令を含むことが可能である。PassiveAssociationサブルーチンは、20秒(301)の間に100ミリ秒ごとに1ミリ秒の持続時間にわたってリッスンするステップ(802)と、複数のDPのうちの1つのDP(1002)を選択するステップ(803)とを含むことが可能である。選択のための手順は、タグIDとDP IDとを組み合わせるステップを含むことが可能である。PassiveAssociationサブルーチンはさらに、タグIDとDP IDとの組合せに基づいてReveilleTimeを特定するステップ(804)を含むことが可能であり、ReveilleTimeは、いつウェイクアップして、DP(1002)によって伝送される4つのExpectedBeaconを探してリッスンするかである。起床合図時間は、タグID及びDP IDのハッシュ又は連結のうちの少なくとも1つに等しいことが可能である。メモリはさらに、30秒ごとにRespondサブルーチンを実行するステップのための命令を含むことが可能である。Respondサブルーチンは、抵抗/容量回路タイミング要素(804)を使用してReveilleTimeに覚醒サイクル(806)を実行するステップと、4つのExpectedBeacon(1301)を探してリッスンするステップ(807)とを含むことが可能である。リッスンのための手順は、RecipientArray(1303)を含むビーコン(1301)を受信するステップ(808)を含むことが可能であり、RecipientArrayのそれぞれのビットは、インデックスに配置されている。リッスンのための手順はさらに、1に等しいビットのインデックスを見つけるステップ(809)と、そのビットのインデックスがタグIDとDP IDとの組合せに等しい場合には、受信されたビーコンがExpectedBeaconであると特定するステップ(810)とを含むことが可能である。リッスンのための手順は、4つのExpectedBeaconをDP(1002)が受信するまで、繰り返されることが可能である。Respondサブルーチンはさらに、4つのExpectedBeacon(1301)が受信された時点と、4つのExpectedBeaconが予想された時点との間における時間差を特定するステップ(811)と、その時間差を位相ロック・ループにおいて利用して(812)、タグ(1001)の抵抗/容量回路タイミング要素(804)を補正するステップと、スリープへ戻るステップ(813)とを含むことが可能である。メモリはさらに、15分ごとにタグ(1001)のロケーションを更新するステップ(814)のための命令を含むことが可能である。更新のための手順は、100ミリ秒ごとに1回の伝送の割合で20回の伝送(1201)を伝送するステップ(815)を含むことが可能である。
【0091】
このシステムはさらに、複数の検知ポイントを含むことが可能である。それぞれのDP(1002)は、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第2のプロセッサ(1105)と、第2のRAMコンポーネント(1106)と、アンテナ(1107)と、第2のメモリ・コンポーネント(1108)とを含むことが可能である。メモリは、RecipientArray(1303)のそれぞれのインデックスに関してWakeUpサブルーチンを実行するステップのための命令を含むことが可能である。WakeUpサブルーチンは、TCXOタイミング要素(1005)を使用して100ミリ秒ごとに1つのビーコンの割合で4つのビーコン(1301)を伝送するステップ(805)を含むことが可能である。4つのビーコンのうちのそれぞれのビーコンに関して、RecipientArray(1303)のインデックスに配置されているビットは、1に等しく、RecipientArray(1303)のあらゆるその他のビットは、0に等しい。メモリはさらに、タグ(1001)によって、15分ごとにタグ(1001)のロケーションを更新するステップ(806)のための命令を含むことが可能である。更新のための手順は、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、20回の伝送(1201)を受信するステップ(816)と、20回の伝送(1201)のうちのそれぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップ(817)とを含むことが可能である。
【0092】
この特定の実施例のシステムにおいては、それぞれのDP(1002)は、更新されたロケーションを受信するステップと、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップとを行うことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じて受信を行うための手順は、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。
【0093】
この特定の実施例のシステムにおいては、RFタグ(1001)に関連付けられている第1のクロック(1004)は、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であり、DP(1002)に関連付けられている第2のクロック(1005)は、TCXOタイミング要素(1005)である。
【0094】
図17を再び参照すると、本発明の特定の実施例は、複数のサブルーチンを開始することによって、屋内測位ビーコンを伝送するためにエネルギー効率のよい休眠から目覚めるためのシステムを特徴とする。このシステムは、複数のビーコンを含むことが可能である。ビーコン(1301)は、ペイロード(1302)を含むことが可能であるRF告知パケットである。ペイロードは、RecipientArray(1303)及びコマンド(1304)を含むことが可能であり、RecipientArray(1303)は、ビットのアレイである。
【0095】
このシステムはさらに、RFタグ(1001)を含むことが可能である。RFタグは、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第1のプロセッサ(1101)と、第1のRAMコンポーネント(1102)と、第1のメモリ・コンポーネント(1104)とを含むことが可能である。メモリは、タグ(1001)のロケーションの変化をタグ(1001)が検知した場合にPassiveAssociationサブルーチンを実行するステップのための命令を含むことが可能である。PassiveAssociationサブルーチンは、20秒(301)の間に100ミリ秒ごとに1ミリ秒の持続時間にわたってリッスンするステップ(902)と、複数のDPのうちの1つのDP(1002)を選択するステップ(903)とを含むことが可能である。選択のための手順は、タグIDとDP IDとを組み合わせるステップを含むことが可能である。起床合図時間は、タグID及びDP IDのハッシュ又は連結のうちの少なくとも1つに等しいことが可能である。PassiveAssociationサブルーチンはさらに、タグIDとDP IDとの組合せに基づいてReveilleTimeを特定するステップ(903)を含むことが可能であり、ReveilleTimeは、いつウェイクアップして、DP(1002)によって伝送される4つのExpectedBeaconを探してリッスンするかである。メモリはさらに、30秒ごとにWakeUpサブルーチンを実行するステップのための命令を含むことが可能である。WakeUpサブルーチンは、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)を使用してReveilleTimeに覚醒サイクル(904)を実行するステップと、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)を使用して100ミリ秒ごとに1つのビーコンの割合で4つのビーコンを伝送するステップ(905)とを含むことが可能である。4つのビーコンのうちのそれぞれのビーコンに関して、RecipientArrayのインデックスに配置されているビットは、1に等しく、そのインデックスは、ReveilleTimeに等しく、RecipientArrayのあらゆるその他のビットは、0に等しい。WakeUpサブルーチンはさらに、スリープへ戻るステップ(915)を含むことが可能である。メモリはさらに、15分ごとにタグ(1001)のロケーションを更新するステップのための命令を含むことが可能である。更新のための手順は、100ミリ秒ごとに1回の伝送の割合で20回の伝送(1201)を伝送するステップ(916)を含むことが可能である。
【0096】
この特定の実施例のシステムはさらに、複数の検知ポイントを含むことが可能である。それぞれのDP(1002)は、コンピュータ実行可能命令を実行することが可能な第2のプロセッサ(1105)と、第2のRAMコンポーネント(1106)と、アンテナ(1107)と、第2のメモリ・コンポーネント(1108)とを含む。メモリは、RecipientArrayのそれぞれのインデックスに関してRespondサブルーチンを実行するステップのための命令を含むことが可能である。Respondサブルーチンは、DP(1002)が、4つのExpectedBeaconを探してリッスンするステップ(906)を含むことが可能である。リッスンのための手順は、RecipientArrayを含むビーコン(1301)を受信するステップ(907)であって、RecipientArrayのそれぞれのビットがインデックスに配置されている、受信するステップ(907)と、1に等しいビットのインデックスを見つけるステップ(908)と、そのビットのインデックスがタグIDとDP IDとの組合せに等しい場合には、受信されたビーコンがExpectedBeaconであると特定するステップ(909)とを含むことが可能である。リッスンのための手順は、4つのExpectedBeaconをDP(1002)が受信するまで、繰り返されることが可能である。Respondサブルーチンはさらに、4つのExpectedBeaconが受信された時点と、4つのExpectedBeaconが予想された時点との間における覚醒時間差を特定するステップ(910)と、その覚醒時間差に等しい遅延を用いて、その後の伝送をタグ(1001)へ送信するための自分のタイミングを調整するステップとを含むことが可能である。メモリはさらに、15分ごとにタグ(1001)のロケーションについてDP(1002)を更新するステップ(916)のための命令を含むことが可能である。更新のための手順は、タグ(1001)が、100ミリ秒ごとに1回の伝送の割合で20回の伝送(1201)を伝送するステップ(917)と、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)が、20回の伝送(1201)を受信するステップ(918)と、20回の伝送(1201)のうちのそれぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップ(919)とを含むことが可能である。
【0097】
この特定の実施例のシステムにおいては、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)は、更新されたロケーションを受信するステップと、カルマン・フィルタを使用して、それぞれの伝送に関連付けられているノイズをフィルタリングするステップとを行うことが可能である。カルマン・フィルタの使用を通じてフィルタリングを行うための手順は、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、カルマンフィルタリングされた伝送の到来角を特定するステップと、複数のDPのうちのそれぞれのDP(1002)によって、複数信号分類(MUSIC)を適用して、特定された到来角の精度を改善するステップとを含むことが可能である。
【0098】
この特定の実施例のシステムにおいては、RFタグ(1001)に関連付けられている第1のクロック(1004)は、抵抗/容量回路タイミング要素(1004)であり、DP(1002)に関連付けられている第2のクロック(1005)は、TCXOタイミング要素(1005)である。
【0099】
本発明の好ましい実施例が示され、記述されてきたが、添付の特許請求の範囲の範疇を超えない修正がそこに加えられることが可能であるということは、当業者にとって容易に明らかになるであろう。そのため、本発明の範囲は、以降の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。いくつかの実施例においては、「~を含む(comprising)」というフレーズを使用して本明細書において記述されている本発明の記述は、「本質的に~から構成される(consisting essentially of)」又は「~から構成される(consisting of)」として記述されることが可能である実施例を含み、したがって、「本質的に~から構成される(consisting essentially of)」又は「~から構成される(consisting of)」というフレーズを使用して本発明の1つ又は複数の実施例を特許請求するための書面による記述要件は満たされている。
【0100】
下記の特許請求の範囲において挙げられている参照番号は、本特許出願の審査を容易にするためだけのものであり、また例示的なものであり、特許請求の範囲の範疇を、図面における対応する参照番号を有する特定の特徴に限定することをいかなる形においても意図されているものではない。
図1
図2
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図10
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【国際調査報告】