(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-27
(54)【発明の名称】冷却ファンを制御するための制御システム
(51)【国際特許分類】
H05B 47/115 20200101AFI20230317BHJP
H05B 47/175 20200101ALI20230317BHJP
F21V 29/61 20150101ALI20230317BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230317BHJP
【FI】
H05B47/115
H05B47/175
F21V29/61
F21Y115:10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022556133
(86)(22)【出願日】2021-03-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-16
(85)【翻訳文提出日】2022-11-14
(86)【国際出願番号】 EP2021056467
(87)【国際公開番号】W WO2021185725
(87)【国際公開日】2021-09-23
(32)【優先日】2020-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】パイルマン フェッツエ
(72)【発明者】
【氏名】デ グラーフ ヤン
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA01
3K273PA03
3K273QA29
3K273QA31
3K273RA08
3K273SA11
3K273SA38
3K273SA57
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA28
3K273TA41
3K273TA53
3K273TA54
3K273TA62
3K273TA70
3K273UA22
3K273VA10
(57)【要約】
いくつかの実施形態は、モーションディテクタと共に使用される冷却ファンを制御するための制御システムに関する。制御は、冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を制御することを含む。制御システムは、モーションディテクタと通信するための通信インターフェースを有する。モーションディテクタは、電磁放射を放出する及び受ける並びに放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差を確立することによって動きを検出するように構成される。システムは、冷却ファンを正規の回転周波数で動作させる、及び、モーションディテクタが使用されていることを示す信号を得ることに応答して、冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整し、前記調整は、モーションディテクタによって確立される周波数差と冷却ファンの干渉を低減する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御システム、冷却ファン、及び任意選択的にモーションディテクタを含む、照明器具であって、前記冷却ファンは、当該照明器具に接続可能である又は当該照明器具に組み込まれている発光要素を冷却するために配置され、前記制御システムは、前記冷却ファンを制御し、前記制御は、前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を制御することを含み、前記制御システムは、
モーションディテクタと通信するための通信インターフェースであって、前記モーションディテクタは、電磁放射を放出する及び受ける並びに放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差を確立することによって動きを検出するように構成される、通信インターフェースと、
前記冷却ファンをある回転周波数で動作させる、
前記モーションディテクタが動きを検出するために使用されていることを示す信号を得る、及び
前記モーションディテクタが使用されていることを示す前記信号に応答して、前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整し、前記調整は、前記モーションディテクタによって確立される前記周波数差と前記冷却ファンの干渉を低減する、
ように構成される、プロセッササブシステムと、
を含む、照明器具。
【請求項2】
前記制御システムは、前記モーションディテクタを制御するように構成される、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記プロセッササブシステムは、前記モーションディテクタを非アクティブにしながら前記冷却ファンをアクティブにすること、及び前記冷却ファンを非アクティブにしながら前記モーションディテクタをアクティブにすることを交互に行うように構成される、請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
当該照明器具は、動きを検出しない予め定められた期間の後に発光要素をディスエーブルにすることを含む、前記発光要素のアクティベーションを制御するように構成され、前記プロセッササブシステムは、
前記予め定められた期間の第1の部分の間、前記モーションディテクタを第1の感度で動作させる、及び
前記予め定められた期間の第2の部分の間、前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整する、及び前記モーションディテクタを前記第1の感度よりも高い第2の感度で動作させる、
ように構成される、請求項2又は3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記プロセッササブシステムは、前記予め定められた期間の前記第2の部分の間、前記冷却ファンを非アクティブにする及び前記発光要素を減光するように構成される、請求項4に記載の照明器具。
【請求項6】
前記プロセッササブシステムは、前記冷却ファンがアクティブである場合、前記モーションディテクタの感度を減少させるように構成される、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項7】
前記プロセッササブシステムは、前記冷却ファンを一時的に非アクティブにすることによって前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整するように構成される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項8】
前記制御システムは、前記冷却ファンの駆動を非アクティブにすることによって前記冷却ファンを非アクティブにするように構成されるが、前記制御システムは、前記冷却ファンがスピンするのを防止しない、請求項7に記載の照明器具。
【請求項9】
前記モーションディテクタは、前記放出された電磁放射と前記受けた電磁放射の間の周波数差を表す信号にローパスフィルタを適用するように構成され、前記プロセッササブシステムは、前記回転周波数を少なくとも前記ローパスフィルタのカットオフ周波数まで一時的に増加させることによって前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整するように構成される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項10】
前記モーションディテクタは、前記周波数差を表す信号をサンプリングするように構成され、前記プロセッササブシステムは、前記回転周波数を前記サンプリングのナイキスト周波数の整数分の1又は倍数に一時的に増加させることによって前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整するように構成される、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項11】
前記プロセッササブシステムは、周期的波形に従って前記冷却ファンの回転周波数を調整するように構成され、前記モーションディテクタは、前記周期的波形に従って変化する放出された電磁変化と受けた電磁変化の間の周波数差をフィルタアウトするように構成される、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項12】
照明器具に接続可能なランプであって、制御システム、冷却ファン、任意選択的にモーションディテクタ、及び発光要素を含み、前記冷却ファンは、前記発光要素を冷却するために配置され、前記制御システムは、前記冷却ファンを制御し、前記制御は、前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を制御することを含み、前記制御システムは、
モーションディテクタと通信するための通信インターフェースであって、前記モーションディテクタは、電磁放射を放出する及び受ける並びに放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差を確立することによって動きを検出するように構成される、通信インターフェースと、
前記冷却ファンをある回転周波数で動作させる、
前記モーションディテクタが動きを検出するために使用されていることを示す信号を得る、及び
前記モーションディテクタが使用されていることを示す前記信号に応答して、前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整し、前記調整は、前記モーションディテクタによって確立される前記周波数差と前記冷却ファンの干渉を低減する、
ように構成される、プロセッササブシステムと、
を含む、ランプ。
【請求項13】
前記制御システムは、前記モーションディテクタを制御するように構成される、請求項12に記載のランプ。
【請求項14】
照明器具に接続可能である又は照明器具に組み込まれている発光要素を冷却するために配置される冷却ファンを含む前記照明器具を制御する、又は、発光要素及び前記発光要素を冷却するために配置される冷却ファンを含むランプを制御する方法であって、前記制御は、前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を制御することを含み、当該方法は、
モーションディテクタとの通信を行うようにすることであって、前記モーションディテクタは、電磁放射を放出する及び受ける並びに放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差を確立することによって動きを検出するように構成される、ことと、
前記冷却ファンを正規の回転周波数で動作させることと、
前記モーションディテクタが動きを検出するために使用されていることを示す信号を得ることと、
前記モーションディテクタが使用されていることを示す前記信号に応答して、前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整することであって、前記調整は、前記モーションディテクタによって確立される前記周波数差と前記冷却ファンの干渉を低減する、ことと、
を含む、方法。
【請求項15】
プロセッサシステムに請求項14に記載の方法を実行させる命令を表すデータを含む一時的又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却ファンを制御するための制御システムが組み込まれる照明器具及びランプに関する。さらに、本発明は、冷却ファンを制御する方法、及び、コンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
信頼性の高い動き検出は、多くの分野で重要である。例えば、動き検出は、照明を制御するために照明システムで使用される。モーションディテクタを使用して、人が存在しない場合にライトがオンされることが回避されることができる。他のアプリケーションは、例えば、防犯アラームや、例えばオフィス管理のためのオフィス占有検出である。
【0003】
マイクロ波放射に基づくモーションディテクタは、モーションセンシングのためにますます普及が進んでいる。このようなセンサは、ドップラー効果に依拠し、電磁放射を放出する及び受ける並びに放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差を確立する。動きだけでなく、このようなセンサは、速さ、移動方向、場合によっては距離も測定することが可能であり得る。このようなセンサのネットワークは、追跡を可能にすることができ、その価値が高まる。
【0004】
モーションディテクタは照明器具に組み込まれることが多く、これは、照明器具はいずれにせよ住宅、オフィス、工場、又はその他のタイプの建物に設置される必要があるので都合がよい。照明器具にモーションディテクタを組み込むことにより、動き検出が低コスト及び低労力で可能にされることができる。
【0005】
既知のモーションディテクタは、韓国特許出願KR20160141503「APPARATUS AND METHOD FOR DRIVING LIGHT」に述べられている。この韓国特許出願では動き感知部を備える照明デバイスを駆動するための照明駆動デバイスが開示されている。このデバイスは、動きが検出されるか否かに依存して照明を自動的に制御する。
【0006】
WO98/35846A2は、空気流が車内に存在するセンサによる信号センシングと干渉しないように車内のファン又はブロワを停止するためのシステムを開示している。このシステムは、計器パネルと乗員シートの間の予め定められたゾーンへの侵入、又は侵入の切迫を判断するために超音波センシングを利用する。このような侵入が検出される場合、自動車エアバッグシステムが作動され得る。さらに、ファン又はブロアが、エアフローが信号送信又は受信と干渉するのを防止するためにオフされ得る。
【0007】
マイクロ波放射を用いるモーションディテクタの既知の問題は、電子及び機械ノイズに対するそれらの感度(sensitivity)である。機械的振動は、何らかの形で強い電子周波数成分につながることがある。同様に、様々なソース、例えば、ZigBee(登録商標)ラジオの電子ノイズは、受けたマイクロ波放射におけるノイズにつながることがある。このようなノイズは、適切に対処されない場合、センサの誤った挙動につながることがあり、これは、フォールスポジティブ又はフォールスネガティブが生じる可能性があることを意味する。センサと近くにある電子ノイズ源との間に電磁シールドを設けることによりこのような課題を解決することが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
様々な場合において、モーションディテクタを冷却ファンと同じエリアにおいて、例えば、冷却ファンに近接して動作させることが望ましい。例えば、これは、照明器具にモーションディテクタを組み込む場合である。様々なタイプの照明器具又はランプ、例えば、ハイベイライトフィクスチャ(high bay light fixture)又はLED HID(高輝度放電)交換用ランプは、動作時にランプを冷却するためのファンを備えている。冷却ファンを内蔵したこのような照明器具又はランプにモーションディテクタを組み込むことが望ましいであろう。しかしながら、このような統合は、ファンが動き検出に影響を与え得る電子/機械ノイズを発生させるので問題がある。具体的には、モーションディテクタがファンが発生させるノイズを実際の動作と勘違いするためにフォールスポジティブが生じる可能性がある、又はこのようなフォールスポジティブを防ぐためにモーションディテクタをより低い感度で動作させる必要があり、これにより、センシング性能が低下する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらの及び他の課題に対処するために、一態様では、制御システム、冷却ファン、及び任意選択的にモーションディテクタを含む、照明器具であって、冷却ファンは、照明器具に接続可能である又は照明器具に組み込まれている発光要素を冷却するために配置され、制御システムは、冷却ファンを制御する、照明器具が提案される。冷却ファンは、モーションディテクタと共に使用され、例えば、両者は、同じ部屋で、又は、互いにある距離、例えば1メートル又は10センチメートルの範囲内で動作する。冷却ファンは、発光要素等の特定のデバイスを冷却するように構成される電子機器冷却ファンであってもよいが、例えば、自身が設置される部屋を冷却するために用いられる天井ファンであってもよい。モーションディテクタは、電磁放射を放出する及び受ける並びに放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差を確立することによって動き(motion)を検出するように構成される。
【0010】
さらなる態様では、照明器具に接続可能なランプであって、制御システム、冷却ファン、任意選択的にモーションディテクタ、及び発光要素を含み、冷却ファンは、発光要素を冷却するために配置され、制御システムは、冷却ファンを制御し、前記制御は、冷却ファンのアクティベーション(activation)及び/又は回転周波数(rotation frequency)を制御することを含み、制御システムは、モーションディテクタと通信するための通信インターフェースであって、モーションディテクタは、電磁放射を放出する及び受ける並びに放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差を確立することによって動きを検出するように構成される、通信インターフェースと、冷却ファンをある回転周波数で動作させる、モーションディテクタが動きを検出するために使用されていることを示す信号を得る、及び、モーションディテクタが使用されていることを示す前記信号に応答して、冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整し、前記調整は、モーションディテクタによって確立される周波数差と冷却ファンの干渉を低減する、ように構成される、プロセッササブシステムとを含む、ランプが提供される。
【0011】
ある時点で、制御システムは、冷却ファンを正規の回転周波数(regular rotation frequency)で動作させる。冷却ファンを正規の回転周波数で駆動することは、モーションディテクタとのある程度の干渉を引き起こす可能性があり、例えば、モーションディテクタが測定するように構成される周波数差の範囲内でノイズが発生する可能性がある。例えば、このノイズはフォールスポジティブにつながる、又はモーションディテクタがノイズを無視するように構成されることに起因して感度の低下につながる可能性がある。
【0012】
興味深いことに、本明細書で述べられる制御システムは、モーションディテクタが動きを検出するために使用されているか否かを示す信号に基づいてファンを制御する。モーションディテクタが動きを検出するために使用されていることを知ることに応答して、制御システムは、冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整する。したがって、モーションディテクタによって確立される周波数差と冷却ファンの干渉が低減される。したがって、モーションディテクタの動作が改善され、例えば、モーションディテクタのフォールスポジティブ率(false positive rate)が減少される、及び/又は、モーションディテクタがより高い感度で動作することができる。
【0013】
例えば、制御システムは、モーションディテクタからモーションディテクタアクティビティ信号(motion detector activity signal)を受信してもよく、又は、制御システム自体がさらに、モーションディテクタを制御し、したがって自身でこの信号を生成するように構成されてもよい。いずれの場合も、制御システムは、アクティビティ信号を受信するため及び/又は制御信号を送信するためにモーションディテクタと通信してもよい。
【0014】
例えば、干渉を低減するために、冷却ファンが一時的に非アクティブにされてもよく、又は、その回転周波数が一時的に増加されてもよい。冷却ファンを非アクティブにする(deactivating)ことは、干渉を低減するための有効な措置であるが、好ましくは、一時的にのみ、例えば、モーションディテクタがアクティブである比較的短い時間ウィンドウの間、実行される。このようにして、過熱(overheating)のリスクが低減される。また、冷却ファンを非アクティブにすることは、冷却されている発光要素を減光すること、又はより一般的には、冷却ファンによって冷却されているデバイスをより少ない熱を発生するモードで動作させる等、他の措置と組み合わせられることもできる。
【0015】
冷却ファンを非アクティブにすることは必ずしも冷却ファンがスピンする(spinning)のを停止することを意味せず、例えば、冷却ファンの駆動は非アクティブにされてもよいが、冷却ファンはしばらくの間回転し続けてもよい。実際、干渉のかなりの部分、ましては干渉のほとんどは、冷却ファン自身の実際の回転又は空気変位(air displacement)に起因するのではなく、冷却ファンを駆動することに起因する電子又は機械ノイズ(electronic or mechanical noise)によって引き起こされる可能性がある。冷却ファンがスピンするのを積極的に防止しないことにより、冷却ファンは、自身がスピンを続ける限り、依然として冷却を提供することが可能であり得る。ファンは、冷却ファンが一時的に非アクティブにされる間中、スピンし続ける可能性さえある。
【0016】
また、干渉は、冷却ファンの回転周波数を増加させることによって低減されてもよい。一般に、回転周波数は、モーションディテクタが確立するように構成される周波数差の範囲を超える値まで増加され得る。実際、少なくともある程度の干渉は回転周波数において起こることが予想され得、斯くして、干渉は、回転周波数がモーションディテクタの範囲内でない場合に低減されることができる。しかしながら、冷却ファンの回転周波数と冷却ファンがノイズを引き起こす周波数との間に必ずしもそのような直接的な対応(direct correspondence)があるわけではない。したがって、例えば、様々な回転周波数に対するノイズレベルを監視すること等により、どの回転周波数が干渉を低減するために使用されるかを経験的に判断することも可能である。一般に、回転周波数を一時的にしか増加させないことは、それ以外の時には、冷却ファンは依然として正規の回転周波数で動作されることができることを意味し、これは、摩耗及び損傷を低減することによってファンの寿命を改善する(斯くして、より安価なファンが使用されることを可能にする)、電力消費を低減する、及びファンが発生させる可聴ノイズを低減する等、様々な利点を有する。
【0017】
回転周波数を増加させることは、モーションディテクタの動作が考慮されている場合、さらに一層効果的にノイズを低減することができる。例えば、様々なモーションディテクタにおいて、ローパスフィルタが、放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差を表す信号に適用される。回転周波数を少なくともローパスフィルタのカットオフ周波数まで、好ましくはローパスフィルタの阻止帯域内にまで一時的に増加させることにより、モーションディテクタがこの周波数を検出することが効果的に回避されることができる。また、様々なモーションディテクタは、ある時点で、周波数差を表す信号のサンプリングを実行する。このような場合、代わりに又は追加で使用されることができる増加したファン回転周波数の有益な選択は、この周波数がナイキスト周波数の整数分倍であるように選択することである。この結果、回転周波数又はその倍数がサンプリング時にゼロ周波数に対応し得、この周波数はモーションディテクタによって無視され得る。
【0018】
モーションディテクタによって確立される周波数差との干渉を低減する他のやり方は、少なくともモーションディテクタがアクティブである場合に、周期的波形に従って冷却ファンの回転周波数を調整することによるものである。この場合、モーションディテクタは、周期波形に従って変化する周波数差をフィルタアウトする(filter out)ことができる。したがって、冷却ファン及びモーションディテクタは、モーションディテクタが適切な時に適切な周波数差をフィルタアウトすることを確実にするために互いに同期して作用してもよい。このため、ファン制御システムによって受信される又は生成される、モーションディテクタが動きを検出するために使用されていることを示す信号は、モーションディテクタが使用されていることのみならず、ファンによって使用され、モーションディテクタによって無視されるべき回転周波数も示してもよい。
【0019】
前述したように、ノイズのピークは、回転周波数自体において予想され得、したがって冷却ファンが現在回転している回転周波数に基づいてモーションディテクタによってフィルタアウトされることができる。しかしながら、ノイズは他の周波数でも発生する可能性がある。それでもなお、他の周波数におけるこのようなノイズも、周期的な波形に従って、例えば、少なくとも同じ周期及び/又は位相で変化することが予想され得る。したがって、このノイズもまた、モーションディテクタによってフィルタアウトされることができる。例えば、フィルタアウトすることは、対応する周波数においてより低い感度で測定すること、例えば、動きがあると結論付けるためにより高い閾値を適用することを意味してもよい。
【0020】
回転周波数、斯くしてノイズが発生する周波数を経時的に変化させることにより、常に同じ周波数をフィルタアウトすることが回避されることができる。したがって、当該周波数に対応する特定の移動スピードが常にフィルタアウトされることが回避されてもよい。したがって、このような移動スピードも、各瞬時に可能ではないにしても、依然として正確に測定されることができる。
【0021】
モーションディテクタが使用されていることを示す信号に応答して冷却ファンの制御を調整する他の具体例は、冷却ファンがアクティブにされ且つモーションディテクタが非アクティブにされる瞬時と冷却ファンが非アクティブにされ且つモーションディテクタがアクティブにされる瞬時とを交互に行う(alternate)ことによるものである。したがって、動きセンシングが必要とされる場合、斯かるセンシングが、ほぼ連続的な冷却も提供しながらほぼ連続的に行われることができる。また、前述したように、冷却ファンは、冷却ファンの駆動を非アクティブにするが冷却ファンはスピンし続けられ得ることによって非アクティブにされてもよく、したがって、動き検出中であっても、冷却ファンは、依然として冷却を提供してもよい。
【0022】
冷却ファンの制御を調整する異なるやり方は、制御システムによってサポートされることができ、例えば、ある時点において、冷却ファンが一時的に非アクティブにされ得、一方、別の時点において、回転周波数が増加され得る及び/又は周期的波形に従って変化され得る等の方法で実行されてもよい。
【0023】
様々な実施形態において、モーションディテクタは、発光要素のアクティベーションを制御するために照明において使用されてもよい。ファンは、発光要素を冷却するために使用されてもよい。動き検出の機能は、動きが検出される場合に発光要素をイネーブルにする(enable)ことであってもよい。典型的には、発光要素がディスエーブルにされる(disabled)限り、冷却ファンもディスエーブルにされる。
【0024】
この場合、モーションディテクタは、動きを検出しない予め定められた期間の後に発光要素をディスエーブルにするために使用されてもよい。この予め定められた期間は、ホールド時間(hold time)としても知られる。ホールド時間は、典型的には、動きが検出される場合にリセットされる。この期間の第1の部分の間、ファンは、自身の正規の回転周波数で回転してもよい。モーションディテクタは、期間のこの第1の部分の間、冷却ファンによって引き起こされるノイズを考慮するために比較的高く設定されてもよい、第1の感度で動作されてもよい。この場合、例えば、第1の期間の間に動きが検出されない場合、期間の第2の部分の間、ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数が、本明細書で述べられるように調整されてもよい。これは、モーションディテクタとの干渉を低減することができ、したがって、第2の、より高い、感度で動作するように構成されてもよい。この第2の期間の間にも動きが検出されない場合、発光要素はディスエーブルにされてもよい。
【0025】
斯くして、例えば、照明器具の温度を上昇させる又はファンの摩耗及び損傷を増加させるという関連する不利な点を伴う、第1の期間の間にファン動作を適応させなければならないことが回避されることができる。さらに、予め定められた期間の第2の部分において感度が増加されるため、動きが起こる、例えば、部屋に誰かがいる際にライトがオフすることが回避されることができる。ファンがディスエーブルにされる場合、発光要素は、第2の期間の一部又は全部の間、例えば温度センサの温度測定に基づいて、発熱を低減し、これにより過熱を回避するために減光されてもよい。
【0026】
本明細書で述べられるファン制御システムは、照明器具、及び、照明器具に接続されている又は接続可能なランプを含む照明ソリューションの一部として有利に採用され得る。例えば、モーションディテクタに基づいて照明を制御するため、及び/又は、モーションディテクタからの情報を他のアプリケーション、例えば、オフィス管理又は侵入窃盗検出に使用するためにライトをモーションディテクタと組み合わせることは有利であることが知られている。本明細書で述べられるファン制御システムの使用は、依然として正確な動きセンシングを提供しながら、冷却を必要とする発光要素の使用を可能にする。異なる展開シナリオ(deployment scenario)が可能である。制御システムは、冷却ファン及びモーションディテクタと共に、照明器具の一部であることができる。また、制御システムは、モーションディテクタ及びファンと共に、照明器具に接続可能なランプの一部であることもできる。モーションディテクタ及びファンコントローラを照明器具に配置する一方、ファンをランプに配置する、又はその逆に配置する等、他の可能性もある。当業者であれば、構成要素を分配する(distribute)様々な他のやり方が想到されるであろう。
【0027】
しかしながら、制御システム、例えば、制御システム、ファン、及びモーションディテクタを含むアセンブリは、照明以外の様々な他のセッティングにおいても適用されることができる。例えば、このようなアセンブリはスマートポール(smart pole)に使用され、モーションディテクタからの動き検出情報は、ワイヤレス通信インターフェースを使用して外部データ収集ステーション(external data collection station)に送信されてもよい。このような場合、冷却ファンは、ワイヤレス通信インターフェースを冷却するために使用されてもよい。このようなスマートポールは、典型的には、発光要素も含むが、発光要素は、スマートポールにおいて異なる場所に位置する可能性があり、冷却ファンによる冷却を必要としない可能性がある。また、他の照明に関連しないアプリケーションも可能である。
【0028】
方法の一実施形態は、コンピュータ実施方法(computer implemented method)としてコンピュータで、又は専用のハードウェアで、又は両方の組み合わせで実施されてもよい。本方法の一実施形態の実行可能コードは、コンピュータプログラムプロダクトに記憶されてもよい。コンピュータプログラムプロダクトの例としては、メモリデバイス、光記憶デバイス、集積回路、サーバ、オンラインソフトウェア等が挙げられる。好ましくは、コンピュータプログラムプロダクトは、当該プログラムプロダクトがコンピュータで実行される場合に本発明の方法の実施形態を実行するためのコンピュータ可読媒体に記憶された非一時的プログラムコードを含む。
【0029】
一実施形態では、コンピュータプログラムは、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行される場合、本方法の実施形態のステップのすべて又は一部を実行するように構成されるコンピュータプログラムコードを含む。好ましくは、コンピュータプログラムは、コンピュータ可読媒体に具現化される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明のさらなる詳細、態様、及び実施形態が、単に例として、以下の図面を参照して説明される。これらの図中の要素は、簡潔性及び明瞭性のために示されており、必ずしも正しい縮尺で描かれてはいない。これらの図中、既に説明されている要素に対応する要素は、同じ参照番号を有し得る。
【
図1a】
図1aは、照明器具に接続可能なランプに組み込まれるファン制御システムの実施形態の例を概略的に示す。
【
図1b】
図1bは、ランプが接続可能な照明器具に組み込まれるファン制御システムの実施形態の例を概略的に示す。
【
図1c】
図1cは、スマートポールに組み込まれるファンコントローラの実施形態の例を概略的に示す。
【
図1d】
図1dは、一実施形態による照明器具を示す底面図を示す。
【
図1e】
図1eは、一実施形態による照明器具を示す側面図を示す。
【
図2】
図2は、モーションディテクタの実施形態の例を概略的に示す。
【
図3a】
図3aは、ノイズはあるが動きがないモーションディテクタ測定値の概略的に示す。
【
図3b】
図3bは、動きがあるモーションディテクタ測定値の例を概略的に示す。
【
図4】
図4は、動きを検出していない期間中に制御する例を示す。
【
図5】
図5は、冷却ファンの回転周波数が調整されることができる周期的波形の例を示す。
【
図6】
図6は、冷却ファンを制御する方法の実施形態の例を概略的に示す。
【
図7】
図7は、一実施形態によるコンピュータプログラムを含む書き込み可能な部分を有するコンピュータ可読媒体を概略的に示す。
【
図8】
図8は、一実施形態によるプロセッサシステムの表現を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は、多くの異なる形態での実施形態が可能であるが、本開示は本発明の原理の例示として見なされるべきであり、図示及び述べられる特定の実施形態に本発明を限定することを意図するものではないという理解の下に、1つ以上の特定の実施形態が、図面において示されており、本明細書で詳細に述べられる。
【0032】
以下では、理解のために、実施形態の諸要素は、動作時において述べられる。しかしながら、それぞれの要素は、それらによって実行されるとして述べられている機能を実行するように構成されていることが、明らかとなるであろう。
【0033】
さらに、本発明は、それらの実施形態に限定されるものではなく、本発明は、本明細書に記載の又は互いに異なる従属請求項に列挙されるあらゆる新規な特徴又は特徴の組み合わせにある。
【0034】
図1aは、この場合、ランプに組み込まれる、ファン制御システムの実施形態の例を概略的に示している。
【0035】
図は、照明器具100に接続可能なランプ110を示している。ランプ110は、冷却を必要とする発光要素170を含む。冷却は、制御システム140によって制御される、冷却ファン160によって提供される。
【0036】
ランプ110は、ハイベイLEDランプ又はLED高輝度放電(HID:High Intensity Discharge)交換用ランプ等、高ルーメンLEDランプであってもよい。ランプ110は、例えば、少なくとも5000ルーメン、少なくとも10000ルーメン、又は少なくとも15000ルーメンで動作するように構成されてもよい。発光要素は、1つ以上の発光ダイオード(LED)、例えば、少なくとも100個、少なくとも250個、又は少なくとも500個のLEDを含んでもよい。高ルーメンLEDランプは、ファンによる冷却を必要とする、かなりの量の熱を発生する可能性がある。発光要素170がLEDであることは必須ではなく、冷却を必要とする任意のタイプの発光要素が使用されることができる。
【0037】
冷却ファン160は、従来の冷却ファンであってもよい。冷却ファン160は、様々な回転周波数をサポートしてもよく、タイプに依存して、動的に適応されてもよく又はされなくてもよい。例えば、冷却ファンは、例えば、少なくとも5又は少なくとも10Hz及び/又は最大50又は最大100Hzの正規の回転周波数で回転することをサポートしてもよい。例えば、通常の回転周波数(normal rotation frequency)は、5000rpm、又は83.3Hzであってもよい。また、冷却ファンは、例えば、少なくとも100Hz、少なくとも150Hz、又は少なくとも200Hz(通常は、最大250Hz又は500Hz)の増加した回転周波数で回転することをサポートしてもよい。
【0038】
また、ランプ110は、モーションディテクタ150を含む。モーションディテクタ150は、電磁放射を放出する及び受ける並びに放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差を確立することによって動きを検出するように構成される。モーションディテクタ150は、検出された移動物体の(モーションディテクタに対する)速さ及び/又は距離を検出することができてもよい。モーションディテクタ150は、検出された物体に関する情報を、例えば、制御システム140に、及び/又は、例えば、オフィス管理アプリケーション等のための、外部データ収集デバイスに報告してもよい。例えば、マイクロ波放射に基づく、様々なタイプのモーションディテクタ自体は既知である。動きを検出する例も、本明細書を通じて提供される。
【0039】
ここで、制御システム140に着目する。制御システム140は、冷却ファン160を制御する。制御は、冷却ファン160のアクティベーション(例えば、ファンをオン又はオフにすること)及び/又は回転周波数を制御することを含むことができる。制御システム140は、制御が実施され得るプロセッササブシステム(別途図示せず)を含んでもよい。プロセッササブシステムはプロセッサ回路であってもよく、その例が本明細書で示される。例えば、制御システム140の機能は、制御システム140、例えば、システム140の電子メモリに記憶され、デバイス140のマイクロプロセッサによって実行可能なコンピュータ命令に全体的又は部分的に実装されてもよい。ハイブリッドな実施形態では、機能ユニットは、部分的にハードウェアに、例えば、コプロセッサ、例えば、信号コプロセッサとして、及び、部分的にデバイス140で記憶され実行されるソフトウェアに実装される。
【0040】
また、制御システム140は、冷却ファン160が制御されることができる制御インターフェースを含んでもよい。これは、従来の制御インターフェースであることができる。例えば、制御システム140は、冷却ファン160に電力が供給されるか否かをトグルする(toggle)ことによって冷却ファン160を制御してもよい。この場合、冷却ファン160は、一定の回転周波数で動作するように構成されてもよい。
【0041】
代わりに又は加えて、制御システム140は、制御信号、例えば、冷却ファン160が回転すべきである周波数を示す制御信号を提供することによって冷却ファン160を制御するように構成されてもよい。例えば、冷却ファン160は、冷却ファンに供給される電圧の量、ひいては電流を変化させることによって冷却ファンの回転周波数を制御することを可能にしてもよい。また、冷却ファン160は、別個のワイヤ、例えば、回転周波数を制御するためのワイヤ及び/又は回転周波数を測定するためのワイヤによって電源とは別に回転周波数を制御することを可能にしてもよい。このようなワイヤは、典型的には、アナログの制御信号を可能にするが、デジタルも可能である。
【0042】
また、制御システム140は、ワイヤレスに冷却ファン160を制御するための制御信号を提供することもできる。例えば、冷却ファン160は、制御信号を受信し、それに応じて冷却ファンの動作を調整するように構成されるレシーバを含んでもよい。いずれにしても、制御システム140は、冷却ファン160が動作されるべきであるか否か、及び/又はどのような周波数で動作されるべきであるかを決定するという意味で、冷却ファンを制御するものと考えられる。
【0043】
典型的には、冷却ファン140のアクティベーションは、冷却ファン140の駆動を制御する、例えば、モータが回転をアクティブに駆動しているかどうかを制御するという意味で制御される。したがって、制御システム140が冷却ファン160を非アクティブにする場合、冷却ファン160は、典型的には、直接的にスピンを停止しない。正規の回転周波数でスピンしている場合、冷却ファン160は、非アクティブにされた後も、例えば、少なくとも2秒間、少なくとも5秒間、又は少なくとも10秒間スピンし続けることができる。
【0044】
制御システム140は、ある時点で、冷却ファン160を正規の回転周波数で動作させるように構成されてもよい。例えば、正規の回転周波数は、モーションディテクタ150が使用されておらず、(例えば、温度センサを使用して決定される)冷却が必要とされる場合に使用される固定回転周波数であってもよい。また、正規の回転周波数は、時間的に変化してもよく、例えば、制御システム140は、測定された温度又は発光要素170の現在の設定に依存して正規であるが、時間的に変化する回転周波数で冷却ファンを動作するように構成されてもよい。
【0045】
しかしながら、正規の回転周波数は、モーションディテクタ150によって確立される周波数差と冷却ファンの干渉を引き起こす可能性がある。斯くして、ノイズがモーションディテクタの測定された周波数範囲に現れ、フォールスポジティブを引き起こすか、又はより低い感度でモーションディテクタ150を動作させることを必要とする可能性がある。興味深いことに、制御システム140は、モーションディテクタ150が動きを検出するために使用されていることを示す信号を得、この信号に少なくとも部分的に基づいて冷却ファン160を制御してもよい。信号がモーションディテクタ150が使用されていることを示す場合、冷却ファン160のアクティベーション及び/又は回転周波数を調整することにより、モーションディテクタ150によって確立される周波数差と冷却ファン160の干渉が低減され得る。この調整を行う詳細な例は、本明細書を通じて述べられる。
【0046】
一部の実施形態において、モーションディテクタのアクティビティを示す信号は、モーションディテクタ150から受信される。したがって、制御システム140は、モーションディテクタ150から信号を受信するためにモーションディテクタ150と通信するための通信インターフェース(図示せず)を含んでもよい。他の実施形態では、制御システム140自体が、モーションディテクタ150を制御するように構成され、したがって信号を生成する。また、この場合、制御システム140は、信号がモーションディテクタ150と通信されるように構成される通信インターフェースを含んでもよく、しかしながら、この場合の信号は、受信される代わりに送信される。モーションディテクタ150をイネーブルにする又はディスエーブルにする代わりに又は加えて、制御は、動き検出のための感度値等、モーションディテクタの1つ以上の動作パラメータを制御することを含んでもよい。任意の適切な通信インターフェース、例えば、バス又はワイヤレス通信インターフェースが使用されることができる。通信インターフェースは、例えば、制御パラメータを渡すために、デジタル、又は、例えば、モーションディテクタ150に提供される又はされない電力信号等、アナログであってもよい。
【0047】
また、制御システム140は、例えば、発光要素をイネーブル若しくはディスエーブルにするために及び/又は明るさを調整するために、発光要素170のアクティベーションを制御するように構成されてもよい。例えば、制御システム140は、例えば、モーションディテクタ150によって動きが検出されると発光要素170をオンすることによって、及び/又は、ホールド時間の間モーションディテクタ150によって動きが検出されないと発光要素170をオフすることによって、発光要素170のアクティベーションを制御するように構成されてもよい。モーションディテクタとの通信と同様、発光要素170との通信のための任意の適切な従来のデジタル又はアナログ通信インターフェースが使用されてもよい。
【0048】
図1bは、ファン制御システムの実施形態の例を概略的に示している。この実施形態では、ファン制御システム141は、冷却ファン151及びモーションディテクタ161と共に、照明器具101に組み込まれている。照明器具101は、例えば、ハイベイ器具であることができる。このようなハイベイ器具に接続されるべきであるライト、特にLEDライトは、典型的には、冷却を必要とし、したがって、冷却ファン151が設けられる可能性がある。冷却ファン151によって冷却されるべきである発光要素171は、ランプ111に組み込まれてもよい。この場合、ランプ111は、照明器具101に着脱可能に接続可能である。また、ランプ111は、照明器具101に組み込まれることもできる。様々な構成要素、例えば、ファン制御システム、冷却ファン、及び/又はモーションディテクタは、
図1aのそれぞれの実装形態から適応されてもよい。
【0049】
当業者が理解するように、
図1a及び
図1bの構成とは別に、また、様々な他の構成、例えば、ファン及びファン制御システムがランプに組み込まれ、モーションディテクタが照明器具に組み込まれる構成、及びその逆の構成が想定され得る。また、ファンがランプに着脱可能に接続され、例えば、ランプとは別売りされ、ファン制御システムがランプ又は照明器具に組み込まれていることも可能である。変形例は当業者には明らかであろう。
【0050】
図1cは、スマートポール122に組み込まれるファン制御システムの実施形態の例を概略的に示している。この場合のスマートポールは、監視システム132が設置されているポールである。監視システム132は、例えば、4G又は5G通信等のための、通信基地局182とモーションディテクタ152とを含んでもよい。基地局182は、例えば400W以上の、比較的大量の熱量を放散するラジオ及び/又は他の構成要素を使用する可能性があり、したがって冷却を必要とする可能性があり、そのために冷却ファン162が設置される可能性がある。冷却は、モーションディテクタを制御するためにも使用されてもよい、制御システム142によって制御されてもよい。種々の構成要素、例えば、制御システム、冷却ファン、及び/又はモーションディテクタは、
図1aのそれぞれの実装形態から適応されてもよい。
【0051】
スマートポール122は、典型的には、照明器具102も含むが、これは制御システム142が動作するために必要ではなく、とりわけ、この例のファン162は、照明器具102を冷却するために使用されない。
【0052】
図1d及び
図1eは、発光要素が組み込まれる照明器具103の底面図及び側面図を提供する。例えば、照明器具103は、
図1a及び
図1bに関して述べられる照明器具100又は101に基づいてもよい。
【0053】
図に示されるように、照明器具103は、複数の発光要素173-1、173-2...173-8を含む。例示目的のために、8個の発光要素が円形構成で示されているが、より多い若しくはより少ない数の発光要素を有すること、及び/又は、異なる構成で発光要素を配置することも可能である。冷却ファン163は、発光要素の冷却を提供するために、この例では、照明器具の上部に設けられている。モーションディテクタ153は、この例では、照明器具の下部に設けられている。したがって、例えば、照明器具103は、天井への取り付け又は天井からの吊り下げに適し得る。また、照明器具103は、冷却ファン163、並びに、任意選択的に、モーションディテクタ153及び/又は発光要素も制御するための制御システム(図示せず)を含む。
【0054】
図2は、モーションディテクタの実施形態の例を概略的に示している。
図2は、モーションディテクタ200のプロセッサ回路の機能ユニットであってもよい機能ユニットを示している。例えば、
図2は、プロセッサ回路の可能な機能組織(possible functional organization)のブループリントとして使用されてもよい。
【0055】
モーションディテクタ200は、電磁放射を放出する及び受ける並びに放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差を確立することによって動きを検出するように構成されてもよい。このようなモーションディテクタは、ドップラー式モーションディテクタと呼ばれることもある。具体的には、モーションディテクタは、マイクロ波放射を使用してもよい。このようなモーションディテクタは、マイクロ波センサとしても知られている。
【0056】
この図では、単一チャネルモーションディテクタの例が与えられているが、同じ原理に基づく、例えば、例えば、ローパスフィルタ及び/又はサンプラも適用する、モーションディテクタの多くの代替的な実装形態、例えば、デュアルチャネルモーションディテクタも可能である。以下では、どのようにモーションディテクタ200がドップラー効果に基づいて動きを検出することができるかが述べられる。このような動き検出は、例えば、それ自体当該技術分野で知られているように、(例えば、デュアルチャネルモーションディテクタを使用することによる)動きの方向の測定又は(例えば、周波数シフトキーイングを使用することによる)移動物体の距離の測定と組み合わされてもよい。
【0057】
トランスミッタ211を介する送信のための信号、例えば、正弦波信号を生成するように構成される送信信号ジェネレータ210が図に示されている。トランスミッタ211は、信号を電磁放射として、例えば、マイクロ波信号として送信してもよい。例えば、送信信号は、5~30GHz及び/又は30~100GHz等の周波数を有してもよく、より低い又はより高い周波数も可能である。信号周波数の例としては、5.8GHz、24GHz、及び60GHzが挙げられる。例えば、送信信号は、SHF帯(Super High Frequency band)又はEHF帯(Extremely High Frequency band)の周波数を有してもよい。
【0058】
送信信号は、モーションディテクタの環境における物体から反射する。反射は、レシーバ212で受けられる。放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差は、送信信号を反射した移動物体の、モーションディテクタに関する、速さに関連する。このような周波数シフトは、ドップラーシフトとしても知られている。
【0059】
さらに、ミキサ230が示されている。ミキサ230は、送信信号と受信信号とを混合するように構成されてもよい。ミキサ230は、典型的には、効率上の理由からハードウェアで実装される。数学的に言えば、このような混合は、2つの信号の乗算に対応してもよい。したがって、ミキサの出力信号は、放出された電子放射と受けた電子放射の間の周波数差に対応する周波数成分を含んでもよい。
【0060】
したがって、(例えば、必須ではないが、図に示されるように送信信号ジェネレータ210、トランスミッタ211、レシーバ212、及びミキサ230を用いて生成される)放出された放射と受けた放射の間の周波数差を表す信号が得られ、ローパスフィルタ250にかけられてもよい。ローパスフィルタは、所与のカットオフ周波数を超える信号の周波数成分をフィルタアウトする、すなわち、その振幅を実質的に減少させるように構成されてもよい。ローパスフィルタは、典型的にはハードウェアで実装され、多くの場合、理想的ではなく、例えば、より高い周波数成分がローパスフィルタの出力信号にまだ多少存在する可能性がある。
【0061】
また、サンプラ260が示されている。サンプラは、周波数差を表す信号、例えば、ローパスフィルタ250によって出力される信号をサンプリングするように構成されてもよい。サンプラ260は、典型的には所要のナイキスト周波数の2倍である所与のサンプリングレートで動作してもよい。ナイキスト周波数は、典型的には、アプリケーションによって決定される。例えば、5.8GHzセンサに対する最高スピードが2m/sであるアプリケーションに対処する場合、最大周波数は約77Hzである。このような周波数を測定するために、ナイキスト周波数は、好ましくは、少なくとも77Hzであり、これは、サンプリング周波数が、好ましくは、最小で154Hzであることを意味する。典型的には、サンプリングレートは、少なくとも100Hz及び/又は少なくとも1000Hz、例えば、100Hz、120Hz、又は1000Hzであることができる。サンプラのサンプリングレート/ナイキスト周波数は、コンフィギュラブル(configurable)であってもよい。ローパスフィルタ250のカットオフ周波数は、サンプラ260のナイキスト周波数とほぼ等しくなるように設定されてもよい。
【0062】
既知のように、ナイキスト周波数よりも低い周波数成分は、サンプラ260によって一意に再構成され得る一方、ナイキスト周波数よりも高い周波数成分は、エイリアシングの問題を引き起こし得る。例えば、ナイキスト周波数が50Hzの場合、110Hzにおけるインカミング信号(incoming signal)の周波数成分は、110-2*50=10Hz又は3*50-110=40Hzにおいてサンプリングされた信号に現れ得る。
【0063】
さらに、モーションディテクタは、受信信号、例えば、サンプラ260によって出力された信号を、時間領域から周波数領域に変換するように構成される周波数領域コンバータ(frequency domain converter)270を含んでもよい。例えば、コンバータ270は、フーリエ変換、例えば、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier transform)を実行してもよい。コンバータ270によって出力される周波数領域データは、それぞれの周波数(より正確には、小さな周波数間隔)に対する複数の周波数ビンを含んでもよい。したがって、周波数は、放出された電磁放射と受けた電磁放射の周波数差の測定値、斯くして、ドップラー効果による、電磁放射を反射する移動体の速度(又はより正確には、速度の小さな間隔)の測定値を表してもよい。各周波数ビンについて、信号中の周波数の強さを示す振幅、例えば、フーリエ係数が決定されてもよい。このような振幅は、周波数ビンのエネルギと呼ばれることがある。
【0064】
例えば、1つの周波数ビンは、40~42Hzの周波数範囲を表し得る。周波数ビンに対応する周波数範囲は、例えば、約2Hz、又はそれ以上、又はそれ以下、例えば0.5~5Hzの範囲内であってもよい。周波数ビンに対する大きさ(magnitude)は、振幅の絶対値としてもよい。一実施形態では、信号処理は、ある時間期間又はタイムスライス内の動き成分を検出するように構成されてもよい。時間期間は、例えば、1秒、半秒等であってもよい。一実施形態では、時間期間は、30秒以下である。
【0065】
例えば、周波数変換は、所定の数の時間領域サンプルが得られた後に毎回実行されてもよい。例えば、24個の時間領域サンプルごとに、周波数領域変換が実行されてもよい。例えば、一実施形態では、5.8GHzセンサが、タイムスライスごとに24個の時間サンプルと組み合わされる。
【0066】
例えば、250Hzでサンプリングし、24個の新しいサンプルごとに128ポイントの長さのFFTを取ることができる。この場合、FFTはオーバーラップする。ライトをスイッチングする場合、動きを素早く、例えば0.5秒で報告することが好ましい。上記の例では、決定を下すためのいくつかのFFTを持つ。他の状況、例えば、占有検出(occupancy detection)のために、又はライトがすでにオンしている場合に動きでトリガする場合、より多くの時間をかけることができる。
【0067】
放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差の周波数領域表現が与えられると、フィルタ280が、例えば測定アーティファクト、ノイズ等ではなく、実際の移動物体に対応すると考えられる周波数差281を確立するために適用されてもよい。フィルタ280は、典型的には、ある感度で作用する。例えば、ある周波数における振幅が所与の感度閾値を超える場合にのみ、動きが、当該周波数に対応する速度で検出される。言い換えれば、低感度のフィルタ280は、移動物体があると結論付けるために高い閾値を適用してもよく、逆に、フィルタ280は、閾値を下げることによってより高感度にされることができる。フィルタ280は、そのインカミング信号のノイズレベルに基づいて適用されるべき閾値を自動的に決定してもよく、例えば、閾値は、ノイズレベルの少なくとも2倍、例えば、ノイズレベルの3倍の値に設定されてもよい。典型的には、フィルタ280の感度、これによりモーションディテクタ200の感度はコンフィギュラブルであり、例えば、感度閾値自体が設定されてもよく、又はノイズレベルへの依存の仕方が設定されてもよい。
【0068】
適用されるべき閾値は、周波数間隔ごとに異なってもよく、例えば、より低い周波数差に対して、より高い周波数差とは異なる閾値が適用されてもよい。したがって、本明細書を通じて使用されるような、より高い感度で又はより低い感度でモーションディテクタ200を動作させることは、動き検出によって検出される周波数差の少なくとも一部に対してそれぞれより低い又はより高い閾値を適用することを意味してもよい。
【0069】
測定される周波数差の範囲の端(edge)、例えば、より高いビン及びより低いビンにおいて、何らかの特別な配慮が必要とされてもよい。例えば、周波数の下端において、測定値は信頼性がないことが多いことが判明している。一実施形態では、周波数フロア(frequency floor)を下回る周波数ビンは、ノイズに起因すると推定される。例えば、5.8GHzセンサの場合、ノイズ周波数フロアは、9.3Hzより小さくてもよい。これらの低い周波数は、より多くのスプリアス信号を有し、それゆえ信頼性及び一貫性に欠けることがわかっている。周波数フロアは、ドップラーセンサに対するセンサの周波数に応じて増加してもよい。
【0070】
移動物体に対応するように確立される周波数差のセットが与えられると、モーションディテクタ200は、様々なやり方でこの動き情報を報告してもよい。例えば、モーションディテクタは、動きが検出されたか否かを示す信号、例えば、二値のイエス/ノー値又は動きの尤度(likelihood)を示す値を提供してもよい。
【0071】
また、モーションディテクタは、検出された速度又は速度のセットを報告してもよい。例えば、ドップラー効果に基づき、このような速度は、関係
又はその近似
を適用することによって決定されてもよく、ここで、ftは放出された放射の周波数(frequency of emitted radiation)であり、frは受けた放射の周波数(frequency of received radiation)であり、vは移動物体の速度であり、cは光の速さである。
【0072】
上記の関係によれば、測定されることができる速度のセットは、測定されることができる周波数差のセット及び/又は放出された周波数に依存し得る。したがって、モーションディテクタ200の様々な構成要素のパラメータは、関心のある範囲内の速度が決定されることを可能にするように選択されてもよい。例えば、これは、適用されるローパスフィルタ250のカットオフ周波数及び/又は適用されるサンプラ260のサンプリング周波数に当てはまり得る。測定された速度は、モーションディテクタに関する速度、例えば、モーションディテクタの方向における速度成分を表すことに留意されたい。したがって、関連する速度の範囲は、例えば、4km/hにおける人の典型的な移動スピードだけでなく、真っすぐモーションディテクタに向かって又はモーションディテクタから離れて歩いていない人等に対応する可能性のあるより小さい値も含み得る。
【0073】
図3a~3cは、モーションディテクタの信号のスペクトログラムの例を示している。示された信号は、例えば、
図2の周波数領域コンバータ270によって決定されるような、FFT変換の出力である。
図3a及び
図3bは、2つのスペクトログラムを示している。横軸は時間を表している。この場合、25回の測定が、各々100ms続くように行われた。縦軸は、それぞれの測定された周波数差を表す64個のFFTビンを示している。示される強さは、ある時間におけるある周波数において測定された振幅を示している。
図3cに示されるスケールに従って、所与の閾値を超える振幅が示されている。
【0074】
図3aのスペクトログラムは、動きがなかった部屋におけるモーションディテクタ測定値を表している。予想されるように、ほとんどの周波数で、低い振幅が測定されている。しかしながら、25番目の周波数ビン付近で、ノイズ300が見える。ノイズは、ファンのものであることが予想され得るように、数FFTビンの幅がある。ノイズが発生する振幅はそれなりに(reasonably)大きく、例えば、ノイズが動きと間違われる可能性は十分にある。
【0075】
したがって、この信号においてこのノイズが発生するのを回避することが有益である。例えば、ファンをディスエーブルにする又は当該周波数をモーションディテクタの範囲外の周波数に変えることにより、ノイズ300は消滅することが予想され得る。しかしながら、また、冷却ファンの回転周波数を周期的に変えることによって、対応する周期的な変化が、ノイズ300が出現し得る周波数において予想され得る。ノイズ300は数周波数ビンに限定される(confined)ため、ノイズを分離し(isolate)、無視することは実現可能である。
【0076】
図3bのスペクトログラムは、実際の測定が行われていた部屋におけるモーションディテクタ測定値を表している。この場合、時間次元に沿ってかなり変化もしているノイズの比較的広いバンド310がある。この図は、動き信号310もある場合に信号300等のノイズ信号をフィルタアウトすることが困難である可能性を示唆しているが、いずれにしても動きがある場合には、ノイズをフィルタアウトできなかったことは、ノイズが存在するか否かという点でフォールスポジティブにつながらないので、これは問題にする必要はない。
【0077】
図1a~1cに戻り、
図4~5も参照して、モーションディテクタが使用中であることに応答して冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数が調整されるいくつかの具体的な例が述べられる。
【0078】
例1
この例では、冷却ファンの回転周波数が一時的に増加される。この例は、例えば、マイクロ波放射に基づくモーションディテクタ及び組み込まれたファンを有する高ルーメンランプに適用されることができる。
【0079】
具体例として、モーションディテクタは、センシングのために5.8GHzの連続波を使用することができる。センサが動きをセンシングしている時間の間、ファンの駆動スピードがマイクロ波信号のノイズを減らすために適応されてもよい。この例では、モーションディテクタは120Hz以上の周波数をフィルタアウトするローパスフィルタを採用してもよい。したがって、回転周波数は、モーションディテクタがアクティブである際、120Hz以上の値に一時的に調整されてもよい。
【0080】
回転周波数の増加は一時的にしか適用されないことに留意されたい。これは、例えば、120Hzで連続的に動作するファンを使用するよりも、寿命が向上し、可聴ノイズ及び電力消費が減少するといういくつかの利点を有する。回転周波数が増加される時間は、例えば、数秒の範囲、例えば、最大又は少なくとも1、2、又は5秒、又は数分の範囲、例えば、最大又は少なくとも5、10、又は20分であることができる。
【0081】
例2
この例は例1と同様であるが、この例における回転周波数は、モーションディテクタが周波数差をサンプリングするナイキスト周波数/サンプリング周波数に依存して選択される。この例では、マイクロ波信号のサンプリング周波数は300Hzである。この場合、ファンスピードは600Hzに設定されてもよい。一般に、ナイキスト周波数の任意の整数倍が選択されることができる。サンプリング周波数の整数倍を使用する利点は、アルゴリズムで外乱を扱うのがより容易であることである。
【0082】
整数倍とは別に、整数の分数を選択することも有益である。例えば、ファンスピードは50Hzに設定されてもよい。これは、ファンの周波数自体とは別に、その整数倍も周波数測定値に現れる可能性があるからである。ファン周波数をナイキスト周波数の分数、例えば2分の1、3分の1、3分の2等に選択することにより、少なくともファン周波数の倍数がナイキスト周波数の倍数となり、したがって扱うのがより容易になり得る。
【0083】
例3
この例では、ファン及びモーションディテクタは、動きがモーションディテクタによって感知されることに基づいて制御される照明システムの一部である(例えば、照明器具又はランプに組み込まれる)。この例は、例えば、24GHzの周波数を使用する、マイクロ波放射に基づく組み込まれたモーションディテクタを有する高ルーメン照明器具を含むことができる。ランプがオフしている場合(言い換えれば、発光要素がディスエーブルにされている場合)、ファンは、冷却するものがないのでオフするように選択される。この段階の間、マイクロ波信号は良好な感度を有し、例えば、その感度は高い値に設定されることができ、又は、例えば、ノイズレベルに基づいて、決定される場合に自動的に高くなってもよい。動きが検出される場合、ランプは、自動的にオンされてもよい(言い換えれば、発光要素はイネーブルにされてもよい)が、これは必須ではない。
【0084】
図4にも示されているように、ランプがオンしている場合、モーションディテクタは、動きを検出しない予め定められた期間400の後にライトをオフするために使用されてもよい。この予め定められた期間の長さは、ホールド時間と呼ばれることもあり、例えば、1分~1時間のどこかであることができ、例えば、よくある設定としては、3分、10分、20分が挙げられる。したがって、ライトがオンしている場合、動き検出は、例えば、人が存在するかどうかをチェックするために必要とされる。しかしながら、ライトがオンしている場合、冷却も必要とされ得、これは、動き検出を阻害する可能性がある。
【0085】
この例では、予め定められた期間の第1の部分410の間、モーションディテクタは、動きを連続的に感知するように構成される。この期間中、モーションディテクタは、冷却ファンに起因するフォールスポジティブの確率を減らすために、明示的又は暗黙的に(例えば、ノイズレベルに基づいて)比較的低く設定されてもよい、第1の感度で動作する。一部の動きは見逃される可能性がある。
【0086】
モーションディテクタが、ある時間、例えば、ホールド時間の25%から75%、例えば、ホールド時間の半分の間、いかなるトリガも受けなかった場合、予め定められた時間期間400の第2の部分420に入ってもよく、冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数が、本明細書で述べられるように、例えば、冷却ファンを非アクティブにする又は冷却ファンをより高い周波数で動作させることによって適応されてもよい。これは、モーションディテクタとの干渉を低減することができ、したがって、モーションディテクタは、より高い感度で動作するように明示的又は暗黙的に(例えば、ノイズレベルに基づいて)コンフィギュレーションされることができる。したがって、実際の動きを見逃す可能性は、予め定められた時間期間のこの第2の部分の間低下され、ゆえに、例えば、誰かが存在している際にライトがオフされる機会が低減される。さらに、予め定められた時間期間の第1の部分410の間にも、冷却ファンの動作をその正規の回転周波数から調整しなければならないことが回避される。
【0087】
期間400、410、及び/又は420の間に動きが検出されるたびに、時間期間はリセットされてもよく、例えば、期間400が再び開始されてもよい。全期間400の間に動きが検出されない場合、ライトはオフされてもよい。
【0088】
冷却ファンは、予め定められた期間の第2の部分420の間、非アクティブにされてもよい。これは、照明器具の温度が高くなりすぎるというリスクをもたらす可能性がある。これは、例えば、ライトを減光することによって軽減されることができる。この減光は、常に、又は温度センサで高すぎる温度を実際に測定することに依存して実行されることができる。
【0089】
例4
この例は例3と同様であるが、この場合、予め定められた期間の第2の部分420の間、システムは、モーションディテクタを非アクティブにしながら冷却ファンをアクティブにすること、及び冷却ファンを非アクティブにしながらモーションディテクタをアクティブにすることを交互に行う(alternate)。例えば、モーションディテクタは、少なくとも1秒、多くても5秒、例えば2秒間、イネーブルにされることができる。また、冷却ファンは、例えば、少なくとも1秒、多くても5秒、例えば2秒間、駆動されることができる。しかしながら、動き検出を行う期間とファンを駆動する期間は同じである必要はない。したがって、ほぼ連続的な冷却が、ほぼ連続的なセンシングと組み合わされてもよい。冷却ファンが駆動されない期間の間、ファンエンジンはオフされているが、ファン自体は依然として回転をしていて、斯くして、依然としてある程度の冷却を提供し得ることに留意されたい。例えば、正規の回転周波数で駆動され、その後駆動が停止される場合、少なくとも2秒、少なくとも5秒、又は少なくとも10秒間回転し続けるファンが使用されてもよい。
【0090】
例5
この例では、冷却ファンの回転周波数が周期的波形に従って調整される。具体例として、20Hzの周波数を有する冷却ファンを考える。5.8GHzのキャリアマイクロ波周波数を有するモーションディテクタが使用される場合、20Hzの周波数は約50cm/sのドップラースピード(Doppler speed)に相当する。様々なユースケースにおいて、このスピードは関心の範囲(range of interest)内にある。
【0091】
この例では、ファンの回転周波数は20Hzで一定に保たれず、この場合20Hzを中心とした、周期的波形によって変化される。2つの例示的な波形が
図5に示されている。ライン510は、10秒の周期及び10Hzの振幅を有する20Hzを中心とした正弦波形を示し、例えば、
である。
【0092】
しかしながら、三角波形520等、様々な他のタイプの周期的波形も可能である。周期は、例えば、少なくとも5秒、多くても30秒、例えば10秒であるように選択されることができる。周期を十分に長く選択することは、モーションディテクタによる波形のより信頼性の高い検出を可能にし、一方、周期をあまりにも長く選択しないことは、波形が依然として十分に素早く検出されることを可能にする。
【0093】
モーションディテクタは、周期的波形に従って変化する放出された電磁変化と受けた電磁変化の間の周波数差をフィルタアウトするように構成されてもよい。
【0094】
例えば、モーションディテクタは、ファン周波数(例えば、FFTにおけるサンプリング周波数及び時間窓に依存して、プラス又はマイナス1FFTビン)をフィルタアウトするように構成されてもよい。ファンの周波数が変化するにつれ、冷却ファンによって採用される波形のさまざまな周波数が、各瞬時ではないが、測定されることができる。
【0095】
興味深いことに、冷却ファンの正確な周波数の代わりに、又は加えて、モーションディテクタは、周期的波形に従って変化する他の周波数をフィルタアウトすることもできる。例えば、干渉は、冷却ファンの周波数の半分又は2倍でも起こることができる。周波数信号が、冷却ファンの周波数でないにもかかわらず、依然として波形に従って実質的に変化する場合、例えば、少なくとも同じ周期及び/又は位相で変化する場合、これは、依然として冷却ファンに起因するものとしてフィルタアウトされることができる。
【0096】
より一般的には、冷却ファンの周波数を複数の周波数間で変化させることも可能であり、例えば、周期的波形を使用することが絶対的に必要ではないことに留意されたい。例えば、周波数は、原理的には、任意に変化され、現在使用されている周波数に対応する周波数差がモーションディテクタによってフィルタリングされてもよい。これは、推論を減らすのにも役立つが、周期的波形の使用は、特定の周波数をフィルタアウトすることとは対照的に、波形の形状を検出することによってこの周波数に正確に発生しない推論パターンを検出することも可能にするので好ましい。
【0097】
例6
この例は、前の例と組み合わされることができる。この例では、モーションディテクタの感度が、冷却ファンがアクティブである場合に低下されてもよい。
図2に関しても述べられるように、様々なモーションディテクタは、制御可能な感度閾値を有する信号処理アルゴリズムを使用する。冷却ファンのアクティビティはフォールスポジティブにつながる可能性があるので、この例では、ファンが動作されている時間の間、閾値が増加される(その結果、感度が減少される)。
【0098】
典型的には、制御システム140~142及び/又はモーションディテクタ150~152は各々、これらのデバイスに記憶される適切なソフトウェアを実行するマイクロプロセッサを含み、例えば、当該ソフトウェアは、対応するメモリ、例えば、RAM等の揮発性メモリ又はフラッシュ等の不揮発性メモリにダウンロード及び/又は記憶されていてもよい。代替的に、デバイスは、全体的に又は部分的に、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field-programmable gate array)として、プログラマブルロジックで実装されてもよい。デバイスは、全体的に又は部分的に、いわゆる特定用途向け集積回路(ASIC:application-specific integrated circuit)、例えば、それらの特定の使用のためにカスタマイズされた集積回路(IC)として実装されてもよい。例えば、回路は、Verilog、VHDL等のハードウェア記述言語を使用して、CMOSで実装されてもよい。
【0099】
一実施形態では、制御システムは、1つ以上の電子回路を含む。回路は、プロセッサ回路及び記憶回路であって、プロセッサ回路は、記憶回路内で電子的に表される命令を実行してもよい。プロセッサ回路は、例えば複数のサブプロセッサ回路として、分散方式で実装されてもよい。ストレージは、複数の分散型サブストレージに分散されてもよい。メモリの一部又は全ては、電子メモリ、磁気メモリ等であってもよい。例えば、ストレージは、揮発性及び不揮発性部分を有してもよい。ストレージの一部は、読み出し専用であってもよい。
【0100】
図6は、冷却ファンを制御する方法600の実施形態の例を概略的に示している。制御は、冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を制御することを含んでもよい。方法600は、
- モーションディテクタとの通信を行うようにする610ことであって、モーションディテクタは、電磁放射を放出する及び受ける並びに放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差を確立することによって動きを検出するように構成される、ことと、
- 冷却ファンを正規の回転周波数で動作させる620ことと、
- モーションディテクタが動きを検出するために使用されていることを示す信号を得る630ことと、
- モーションディテクタが使用されていることを示す前記信号に応答して635、冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整する640ことであって、前記調整は、モーションディテクタによって確立される周波数差と冷却ファンの干渉を低減する、ことと、
を含んでもよい。
【0101】
当業者には明らかとなるように、本方法を実行する多くの異なるやり方が可能である。例えば、ステップは、示された順序で実行されることができるが、ステップの順序は変更されてもよく、又は、一部のステップは並行して実行されてもよい。さらに、ステップ間に、他の方法ステップが挿入されてもよい。挿入されるステップは、本明細書で述べられるような方法の改良を表してもよく、又は、本方法とは無関係であってもよい。例えば、ステップ610、620は、少なくとも部分的に、並行して実行されてもよい。さらに、所与のステップは、次のステップが開始される前に完全に終了していなくてもよい。
【0102】
本方法の実施形態は、方法600をプロセッサシステムに実行させる命令を含む、ソフトウェアを使用して実行されてもよい。ソフトウェアは、システムの特定のサブエンティティによって実施されるステップのみを含んでもよい。ソフトウェアは、ハードディスク、フロッピー、メモリ、光ディスク等の好適な記憶媒体に記憶されてもよい。ソフトウェアは、有線若しくは無線による信号として、又は、データネットワーク、例えばインターネットを使用して送られてもよい。ソフトウェアは、ダウンロードで、及び/又は、サーバ上でのリモートの使用で、利用可能にされてもよい。本方法の実施形態は、本方法を実行するための、プログラマブルロジック、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)をコンフィギュレーションするように構成されるビットストリームを使用して実行されてもよい。
【0103】
本発明はまた、本発明を実践するように適合されている、コンピュータプログラム、とりわけ、キャリア上又はキャリア内のコンピュータプログラムにも及ぶことを理解されたい。プログラムは、ソースコード、オブジェクトコード、コード中間ソース、及び、部分コンパイル形式等のオブジェクトコードの形態、又は、本方法の実施形態の実施に用いるのに適した任意の他の形態であってもよい。コンピュータプログラムプロダクトに関連する実施形態は、述べられた方法の少なくとも1つの処理ステップの各々に対応するコンピュータ実行可能命令を含む。これらの命令は、サブルーチンに細分化されてもよく、及び/又は、静的若しくは動的にリンクされ得る1つ以上のファイルに記憶されてもよい。コンピュータプログラムプロダクトに関連する他の実施形態は、述べられたシステム及び/又はプロダクトのうちの少なくとも1つの手段の各々に対応するコンピュータ実行可能命令を含む。
【0104】
図7は、一実施形態による、コンピュータプログラム1020を含む書き込み可能な部分1010を有するコンピュータ可読媒体1000を示し、コンピュータプログラム1020は、プロセッサシステムに動き検出方法を実行させるための命令を含む。コンピュータプログラム1020は、コンピュータ可読媒体1000上に、物理マークとして、又はコンピュータ可読媒体1000の磁化によって具現化されてもよい。しかしながら、任意の他の好適な実施形態も想到可能である。さらに、コンピュータ可読媒体1000は、ここでは光ディスクとして示されているが、コンピュータ可読媒体1000は、ハードディスク、固体メモリ、フラッシュメモリ等、任意の好適なコンピュータ可読媒体であってもよく、記録不可又は記録可能であってもよいことを理解されたい。コンピュータプログラム1020は、前記冷却ファンを制御する方法をプロセッサシステムに実行させるための命令を含む。
【0105】
図8は、一実施形態によるデバイスを実装するための例示的なハードウェア
図1100を示している。図示のように、デバイス1100は、1つ以上のシステムバス1110を介して相互接続されるプロセッサ1120、メモリ1130、ユーザインターフェース1140、通信インターフェース1150、及びストレージ1160を含む。この図は、いくつかの点で抽象的概念を成し、デバイス1100の構成要素の実際の組織(organization)は、図示のものよりも複雑である可能性があることを理解されたい。
【0106】
プロセッサ1120は、メモリ1130若しくはストレージ1160に記憶された命令を実行する、又はデータを処理することができる任意のハードウェアデバイスであってもよい。斯くして、プロセッサは、マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は他の同様のデバイスを含んでもよい。例えば、プロセッサは、Intel Core i7プロセッサ、ARM Cortex-R8等であってもよい。一実施形態では、プロセッサは、ARM Cortex M0であってもよい。
【0107】
メモリ1130は、例えば、L1、L2、又はL3キャッシュ又はシステムメモリ等の様々なメモリを含んでもよい。斯くして、メモリ1130は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、又は他の同様のメモリデバイスを含んでもよい。プロセッサが、本明細書で述べられる機能の1つ以上をハードウェアで実装する1つ以上のASIC(又は他の処理デバイス)を含む実施形態では、他の実施形態でそのような機能に対応するものとして述べられるソフトウェアは省略されてもよいことは明らかであろう。
【0108】
ユーザインターフェース1140は、管理者等のユーザとの通信を可能にするための1つ以上のデバイスを含んでもよい。例えば、ユーザインターフェース1140は、ユーザコマンドを受けるためのディスプレイ、マウス、及びキーボードを含んでもよい。一部の実施形態では、ユーザインターフェース1140は、通信インターフェース1150を介してリモート端末に提示され得る、コマンドラインインターフェース又はグラフィカルユーザインターフェースを含んでもよい。
【0109】
通信インターフェース1150は、他のハードウェアデバイスとの通信を可能にするための1つ以上のデバイスを含んでもよい。例えば、通信インターフェース1150は、Ethernet(登録商標))プロトコルに従って通信するように構成されるネットワークインターフェースカード(NIC)を含んでもよい。例えば、通信インターフェース1150は、アンテナ、コネクタ又はその両方等を含んでもよい。さらに、通信インターフェース1150は、TCP/IPプロトコルに従って通信するためのTCP/IPスタックを実装してもよい。通信インターフェース1150のための様々な代替又は追加のハードウェア又はコンフィギュレーションは明らかであろう。
【0110】
ストレージ1160は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、又は同様の記憶媒体等、1つ以上の機械可読記憶媒体を含んでもよい。様々な実施形態において、ストレージ1160は、プロセッサ1120による実行のための命令、又は、プロセッサ1120が動作する際のデータを記憶してもよい。例えば、ストレージ1160は、ハードウェア1100の様々な基本動作を制御するための基本オペレーティングシステム1161を記憶してもよい。例えば、ストレージは、冷却ファンを正規の回転周波数で動作させる、モーションディテクタが動きを検出するために使用されていることを示す信号を得る、モーションディテクタが使用されていることを示す前記信号に応答して、冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整することであって、前記調整は、モーションディテクタによって確立される周波数差と冷却ファンの干渉を低減する、ための命令1162~1164を記憶してもよい。ストレージは、モーションディテクタを制御する及び/又は動き検出を実行するための命令も記憶してもよい。
【0111】
ストレージ1160に記憶されるように述べられる様々な情報は、追加的又は代替的にメモリ1130に記憶されてもよいことは明らかであろう。この点において、メモリ1130は「記憶デバイス」を成すとみなされてもよく、ストレージ1160は「メモリ」と見なされてもよい。様々なその他の構成も明らかであろう。さらに、メモリ1130及びストレージ1160はいずれも、「非一時的機械可読媒体」であると見なされてもよい。本明細書で用いられる場合、「非一時的」という用語は、一時的な信号は排除するが、揮発性及び不揮発性メモリの両方を含む、すべての形態のストレージを含むと理解されたい。
【0112】
デバイス1100は、述べられる各構成要素を1つずつ含むものとして示されているが、様々な構成要素は、様々な実施形態で重複されてもよい。例えば、プロセッサ1120は、本明細書で述べられる方法を独立して実行するように構成される、又は複数のプロセッサが協働して本明細書で述べられる機能を実現するように、本明細書で述べられる方法のステップ又はサブルーチンを実行するように構成される、複数のマイクロプロセッサを含んでもよい。さらに、デバイス1100がクラウドコンピューティングシステムに実装される場合、様々なハードウェアコンポーネントは、別個の物理システムに属してもよい。例えば、プロセッサ1120は、第1のサーバ内の第1のプロセッサと、第2のサーバ内の第2のプロセッサとを含んでもよい。
【0113】
上述した実施形態は本発明を限定するものではなく、例示するものであり、多くの代替的な実施形態を設計できることに留意されたい。
【0114】
請求項では、括弧内のいかなる参照符号も、その請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。動詞「含む」及びその活用形の使用は、請求項に記述されたもの以外の要素又はステップが存在することを排除するものではない。要素に先行する冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数のそのような要素が存在することを排除するものではない。要素のリストに先行する「の少なくとも1つ」のような表現は、リストのすべての要素又は要素の任意のサブセットの選択肢を表す。例えば、「A、B及びCの少なくとも1つ」という表現は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方、又はA、B及びCのすべてを含むと理解されたい。本発明は、いくつかの異なる要素を含むハードウェアによって、及び適切にプログラムされたコンピュータによって実施されてもよい。いくつかの手段を列挙するデバイスの請求項では、これらの手段のうちのいくつかは、同一のハードウェアのアイテムによって具現化されてもよい。
【0115】
請求項では、括弧内の参照符号は、例示的な実施形態の図面中の参照符号、又は実施形態の式を指すことにより、請求項の明瞭性を高めるものである。これらの参照符号は、請求項を制限するものとして解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0116】
図の参照番号のリスト
100、101、102、103a 照明器具
110、111 ランプ
122 照明ポール
132 監視システム
140、141、142 制御システム
150、151、152、153 モーションディテクタ
160、161、162、163 冷却ファン
170、171、173-1...8 発光要素
182 基地局
200 モーションディテクタ
211 トランスミッタ
212 レシーバ
210 信号ジェネレータ
230 ミキサ
250 ローパスフィルタ
260 サンプラ
270 周波数領域コンバータ
280 フィルタ
281 確立された周波数差
300 ノイズに対応する周波数信号
310 動きに対応する周波数信号
400 予め定められた時間期間
410 予め定められた時間期間の第1の部分
420 予め定められた時間期間の第2の部分
510 正弦波形
520 三角波形
600 ファン制御方法
610 通信を行うようにする
620 ファンを正規の回転周波数で動作させる
630 モーションディテクタが動きを検出するために使用されていることを示す信号を得る
635 信号はモーションディテクタが使用されていることを示す?
640 ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整する
1000 コンピュータ可読媒体
1010 書き込み可能な部分
1020 コンピュータプログラム
1100 デバイス
1110 システムバス
1120 プロセッサ
1130 メモリ
1140 ユーザインターフェース
1150 通信インターフェース
1160 ストレージ
1161 オペレーティングシステム
1162、1163、1164 命令
【手続補正書】
【提出日】2022-11-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御システム、冷却ファン、及び
モーションディテクタを含む、照明器具であって、前記冷却ファンは、当該照明器具に接続可能である又は当該照明器具に組み込まれている発光要素を冷却するために配置され、前記制御システムは、前記冷却ファンを制御し、前記制御は、前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を制御することを含み、前記制御システムは、
前記モーションディテクタと通信するための通信インターフェースであって、前記モーションディテクタは、電磁放射を放出する及び受ける並びに放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差を確立することによって動きを検出するように構成される、通信インターフェースと、
前記冷却ファンをある回転周波数で動作させる、
前記モーションディテクタが動きを検出するために使用されていることを示す信号を得る、及び
前記モーションディテクタが使用されていることを示す前記信号に応答して、前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整し、前記調整は、前記モーションディテクタによって確立される前記周波数差と前記冷却ファンの干渉を低減する、
ように構成される、プロセッササブシステムと、
を含む、照明器具。
【請求項2】
前記制御システムは、前記モーションディテクタを制御するように構成される、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記プロセッササブシステムは、前記モーションディテクタを非アクティブにしながら前記冷却ファンをアクティブにすること、及び前記冷却ファンを非アクティブにしながら前記モーションディテクタをアクティブにすることを交互に行うように構成される、請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
当該照明器具は、動きを検出しない予め定められた期間の後に発光要素をディスエーブルにすることを含む、前記発光要素のアクティベーションを制御するように構成され、前記プロセッササブシステムは、
前記予め定められた期間の第1の部分の間、前記モーションディテクタを第1の感度で動作させる、及び
前記予め定められた期間の第2の部分の間、前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整する、及び前記モーションディテクタを前記第1の感度よりも高い第2の感度で動作させる、
ように構成される、請求項2又は3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記プロセッササブシステムは、前記予め定められた期間の前記第2の部分の間、前記冷却ファンを非アクティブにする及び前記発光要素を減光するように構成される、請求項4に記載の照明器具。
【請求項6】
前記プロセッササブシステムは、前記冷却ファンがアクティブである場合、前記モーションディテクタの感度を減少させるように構成される、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項7】
前記プロセッササブシステムは、前記冷却ファンを一時的に非アクティブにすることによって前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整するように構成される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項8】
前記制御システムは、前記冷却ファンの駆動を非アクティブにすることによって前記冷却ファンを非アクティブにするように構成されるが、前記制御システムは、前記冷却ファンがスピンするのを防止しない、請求項7に記載の照明器具。
【請求項9】
前記モーションディテクタは、前記放出された電磁放射と前記受けた電磁放射の間の周波数差を表す信号にローパスフィルタを適用するように構成され、前記プロセッササブシステムは、前記回転周波数を少なくとも前記ローパスフィルタのカットオフ周波数まで一時的に増加させることによって前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整するように構成される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項10】
前記モーションディテクタは、前記周波数差を表す信号をサンプリングするように構成され、前記プロセッササブシステムは、前記回転周波数を前記サンプリングのナイキスト周波数の整数分の1又は倍数に一時的に増加させることによって前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整するように構成される、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項11】
前記プロセッササブシステムは、周期的波形に従って前記冷却ファンの回転周波数を調整するように構成され、前記モーションディテクタは、前記周期的波形に従って変化する放出された電磁変化と受けた電磁変化の間の周波数差をフィルタアウトするように構成される、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項12】
照明器具に接続可能なランプであって、制御システム、冷却ファン、
モーションディテクタ、及び発光要素を含み、前記冷却ファンは、前記発光要素を冷却するために配置され、前記制御システムは、前記冷却ファンを制御し、前記制御は、前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を制御することを含み、前記制御システムは、
前記モーションディテクタと通信するための通信インターフェースであって、前記モーションディテクタは、電磁放射を放出する及び受ける並びに放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差を確立することによって動きを検出するように構成される、通信インターフェースと、
前記冷却ファンをある回転周波数で動作させる、
前記モーションディテクタが動きを検出するために使用されていることを示す信号を得る、及び
前記モーションディテクタが使用されていることを示す前記信号に応答して、前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整し、前記調整は、前記モーションディテクタによって確立される前記周波数差と前記冷却ファンの干渉を低減する、
ように構成される、プロセッササブシステムと、
を含む、ランプ。
【請求項13】
前記制御システムは、前記モーションディテクタを制御するように構成される、請求項12に記載のランプ。
【請求項14】
照明器具に接続可能である又は照明器具に組み込まれている発光要素を冷却するために配置される冷却ファンを含む前記照明器具を制御する、又は、発光要素及び前記発光要素を冷却するために配置される冷却ファンを含むランプを制御する方法であって、前記制御は、前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を制御することを含み、当該方法は、
モーションディテクタとの通信を行うようにすることであって、前記モーションディテクタは、電磁放射を放出する及び受ける並びに放出された電磁放射と受けた電磁放射の間の周波数差を確立することによって動きを検出するように構成される、ことと、
前記冷却ファンを正規の回転周波数で動作させることと、
前記モーションディテクタが動きを検出するために使用されていることを示す信号を得ることと、
前記モーションディテクタが使用されていることを示す前記信号に応答して、前記冷却ファンのアクティベーション及び/又は回転周波数を調整することであって、前記調整は、前記モーションディテクタによって確立される前記周波数差と前記冷却ファンの干渉を低減する、ことと、
を含む、方法。
【請求項15】
プロセッサシステムに請求項14に記載の方法を実行させる命令を表すデータを含む一時的又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】