IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エヌエル エンタープライゼズ,エルエルシーの特許一覧

特表2023-512611非致死性発射体の構造及びランチャー
<>
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図1
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図1A
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図2
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図2A
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図2B
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図2C
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図3
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図4
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図5
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図6
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図7
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図8
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図9
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図10
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図11
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図11A
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図12
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図13
  • 特表-非致死性発射体の構造及びランチャー 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-28
(54)【発明の名称】非致死性発射体の構造及びランチャー
(51)【国際特許分類】
   F41B 15/00 20060101AFI20230320BHJP
   F41C 3/00 20060101ALI20230320BHJP
【FI】
F41B15/00 A
F41C3/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022533496
(86)(22)【出願日】2021-02-04
(85)【翻訳文提出日】2022-07-12
(86)【国際出願番号】 US2021016655
(87)【国際公開番号】W WO2021201973
(87)【国際公開日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】17/026,249
(32)【優先日】2020-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521095020
【氏名又は名称】エヌエル エンタープライゼズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ペディシニ,ジョシュア
(72)【発明者】
【氏名】ペディシニ,クリストファー
(57)【要約】
非致死性発射体は、標的を動かなくさせる及び/又は識別するためのペイロードを含む。発射体は、ランチャーによる発射後に分離する又はそれ以外の場合開き、標的との衝突の前にペイロードを放出することができる。ランチャーは、発射体の分離を開始できる。また、開放は、無線自動識別(RFID)付きの制御回路によって達成し得、発射体のRFIDタグは、ランチャーからの指定された距離で発射体を開かせる。ランチャーは、特定のパラメータが満たされるまで、発射体が作動可能になるのを防ぐために引き金及び/又は安全スイッチを含み得る。ランチャーの弾倉又は尾栓機構は、発射体の発射前に発射体を付勢し得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランチャー及び発射体システムであって、
ランチャーと、
非致死性発射体と、
筐体、ペイロード、制御回路、及び付勢可能なエネルギー貯蔵手段を備えた前記発射体と
を備え、
前記発射体の発射後、前記発射体筐体が破裂する、分解する、分離する、又はそれ以外の場合、その中に開口部を生じさせ、前記ペイロードを放出する
ランチャー及び発射体システム。
【請求項2】
前記ランチャーが引き金をさらに備え、前記エネルギー貯蔵手段が、前記引き金の作動又は前記発射体の発射の開始の少なくとも一方まで、閾値エネルギーを超えて付勢されない、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ランチャーが尾栓機構をさらに備え、前記尾栓機構が、尾栓及び砲尾を備え、前記発射体が前記砲尾内に受入れ可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記エネルギー貯蔵手段が、前記ランチャーの前記尾栓機構によって付勢される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記エネルギー貯蔵手段の前記付勢が、100ミリ秒未満で発生する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ランチャーがランチャー制御回路をさらに備え、前記ランチャー制御回路が、前記発射体の前記付勢、及び発射体の前記破裂、分解、分離、又は開口部の生成の前記タイミングの少なくとも1つを制御する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ペイロードが、粉末、エアロゾル、泡、液体、及びマーキング物質の少なくとも1つである、請求項1に記載のペイロード。
【請求項8】
前記ペイロードが、衰弱させる効果、不活性効果、及びマーキング効果の少なくとも1つを有する、請求項1に記載のペイロード。
【請求項9】
前記発射体の前記筐体が、低溶融点ポリマー、エラストマー材料、及び可燃性筐体の少なくとも1つを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記ランチャーがランチャー付属品をさらに備え、前記ランチャー及びランチャー付属品の少なくとも1つが前記発射体を付勢することができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記エネルギー貯蔵手段が、前記発射体の前記開放の前記タイミングに対応する電圧まで充電される、請求項1に記載のエネルギー貯蔵手段。
【請求項12】
非致死性発射体であって、
前記発射体が、筐体、ペイロード、制御回路、及び付勢可能なエネルギー貯蔵手段を備え、
前記発射体の発射の後、前記発射体筐体が、破裂する、分解する、分離する、又はそれ以外の場合その中に開口部を生じさせて、前記ペイロードを放出する、
非致死性発射体。
【請求項13】
前記ペイロードが粉末及び不活性物質を含み、前記不活性物質が、直径が少なくとも10ミクロンの粒径を有する粉末を含む、請求項12に記載の発射体。
【請求項14】
前記発射体が、少なくとも1つの破砕線又は砕けやすい筐体を備える、請求項12に記載の発射体。
【請求項15】
前記発射体の前記筐体が、低溶融点ポリマー、エラストマー材料、及び可燃性筐体の少なくとも1つを備える、請求項12に記載の発射体。
【請求項16】
前記ペイロードが、粉末、エアロゾル、泡、液体、及びマーキング物質の少なくとも1つである、請求項12に記載のペイロード。
【請求項17】
前記ペイロードが、衰弱させる効果、不活性効果、及びマーキング効果の少なくとも1つを有する、請求項12に記載のペイロード。
【請求項18】
前記発射体が、ランチャー及びランチャー付属品の1つをさらに備え、前記ランチャー及び前記ランチャー付属品の少なくとも1つが、前記発射体を付勢することができる、請求項12に記載の発射体。
【請求項19】
前記制御回路が、タイミング回路、GPS、及びRFIDの少なくとも1つを備える、請求項12に記載の発射体。
【請求項20】
前記付勢可能なエネルギー貯蔵手段が、前記制御回路に電力を供給する、請求項12に記載の発射体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、その開示が参照により組み込まれる、2019年9月27日に出願された係属中の米国非仮出願第16/586,422号の一部継続出願であり、米国特許法第120条の下でそれに対する優先権を主張する。また、本開示は、米国特許法第119条の下で、その開示が参照により組み込まれる、2019年12月5日に出願された係属中の米国仮出願第62/943,865号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
本開示は、非致死性の兵器又は他の発射機構で使用するための発射体に関し、より具体的には、例えば操作のために圧縮ガス又は電池を使用するそれらの発射体及びランチャーに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
非致死性の発射体及び非致死性の発射システムは、一般的に、暴動若しくは怒った群衆を鎮圧するなどの群衆整理のために、又は被疑者を個別に制圧するために、法執行機関によって使用される。非致死性の発射体及び非致死性の発射システムは、例えば押し込み強盗などの状況での自己防衛を増強するための別の手段としてますます使用され得る。発射体及びシステム(そのような非致死性の発射体を送達することができる兵器など)は、永久的な害を及ぼさずに、一時の間、1人又は複数の標的の被疑者を制圧するように設計されている。通常、そのような兵器システムは、発射体が被疑者との衝突時に爆発することを必要とし、したがって正確な標的設定を必要とし、また被疑者に重度の損傷を引き起こす場合もある。そのような装置のための最も一般的な手段は、衝突時に爆発する発射体、又は高圧衝撃を送達し、このようにして被疑者を動かなくさせる、ワイヤでつながれた標的設定装置である。これらの既存の手段の全ては、以下により詳細に概略されるいくつかの不利な点を抱えている。
【0004】
高圧電気ショックの使用は、数年にわたって行われている。高圧電気ショックは、被疑者を動かなくさせることにかなり効果的であるが、それは、被疑者の体に伝えられる電圧のために、標的/被疑者の心停止が生じる場合があるという欠点を抱えている。さらに、開かれた環境又は制約されていない環境にいない被疑者の場合、そのような手段は、電気ショックを送達するために電極が個人と接触することを確実にするために正確な標的設定を必要とする。さらに、そのような装置の最長の効果範囲は、30フィート未満、より典型的には10又は15フィートである。さらに、そのような兵器の有効性は、衣類、コート、又は湿った環境によって抑制される可能性がある。
【0005】
第2の技法は、唐辛子粉末又はPAVA粉末を充填されたペイントボールの使用を伴う。これは電気ショック技法の範囲の問題を排除する又は改良するが、それは被疑者の正確な標的設定を必要とする。これは、粉末が被疑者から跳ね返ることにより、粉末がユーザに戻る可能性があるので、短距離で行うのは極めて困難である。さらに、衝突時、粉末放出の制御は必ずしも効果的ではなく、一次元的である可能性があり-粉末の雲が残されるので-それが、逃げ去ろうとする被疑者を停止するのは困難であることを意味する。さらに、衝突が発射体を爆発させない場合、意図された効果は達成されない。
【0006】
別の手法は、発射体にとって内部である1つ又は複数の電池によって動かされる構成要素によって、発射体の破裂又は分離が引き起こされる発射体を提供することである。しかしながら、電池は、本来、発射体と比較すると、それぞれ大きく且つ重いため、(少なくとも、電池が発射体の中の相当量の空間を占有するという事実により)発射体の潜在的な構成を制限する。電池は、本来、重いことにより、衝突時に標的に意図されたものではないケガをもたらす可能性がある発射体の重量が増す。さらに、電池は比較的に高価であり、それによってそのような発射体の製造費用を押し上げる。加えて、及びきわめて懸念されることに、電池は、経時的に消耗し、電荷を失い、これはそのように構成された発射体が長期間にわたって保管されている場合、撃発に使用可能な状態にはない場合があることを意味する。そのような発射体を使用しなければならない状況は、発射体がつねに撃発する準備が完了していることを要求するので、この欠点は容認できない。
【0007】
現在利用可能な解決策の全ては、以下の不利な点、つまり標的設定が困難である、狭い範囲には適さない、長距離には適さない、不正確、ときに致死性であり、それ以外の場合、効果的ではないことが多い、製造に費用がかかる、構成が複雑である、及び確実に動力を得られないの1つ以上を抱えている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
先行技術に固有の上述の不利な点を考慮して、本開示の一般的な目的は、先行技術の全ての優位点を含み、先行技術に固有の欠点を克服する、発射体の構造(本明細書で、文脈中「発射体」とも呼ばれる)及び発射体ランチャーを提供することである。本明細書で使用される場合、発射体材料のペイロードは、本開示の趣旨を逸脱することなく、粉末、液体、若しくはエアロゾル、又は泡の形(又はそれらの組み合わせ)である可能性があることを理解されたい。ペイロードは、衰弱させる物質、見やすい物質(例えば、染料又は粉末など)、又は目に見えないマーキング物質(例えば、UV反応物質)、又はそれらの組み合わせを含み得る。また、発射体は、好ましくはエネルギー貯蔵手段を含む。本明細書で使用される場合、「エネルギー貯蔵手段」は、エネルギー貯蔵手段が、外部ソース(ランチャー又はその付属品など)によって付勢又は再付勢されるまで、発射体又は発射体の別の構成要素を作動させる又は作動可能にするほど十分なエネルギー(例えば、電荷など)を欠く貯蔵手段である。発射体を作動させる又は作動可能にするための(又は本明細書の他の箇所に説明されるように、反応を模倣するための)最小電荷エネルギーは、「閾値エネルギー」と呼ばれ、閾値エネルギーより下のエネルギーレベルでは、発射体は作動可能にならない若しくは作動しない、及び/又は機械的な反応若しくは化学反応を開始することはできないことを意味する。一実施形態では、エネルギー貯蔵手段はコンデンサを含み、コンデンサは、発射体の発射前に、ランチャー又はランチャー付属品によって充電又は付勢され得る。
【0009】
非限定的な実施形態では、発射体は、PAVA、カプサイシン、ジヒドロカプサイシン(DHC)、ノルジヒドロカプサイシン(NDHC)、又は標的の近くで放出され得る他のカプサイシノイド由来の衰弱させる粉末の1つを含む。
【0010】
一実施形態では、発射体は、発射体がランチャーの砲身を離れて、又はその中に開口部を生じさせて、ペイロードを供給した後、2つ以上の構成要素に分離する。一実施形態では、分離は、電気的な手段、機械的な手段、若しくは化学的な手段によって、又はその組み合わせによって開始できる。さらなる実施形態では、開始は、被疑者又は標的までの距離に応じて変わる可能性がある。
【0011】
別の実施形態では、発射体は、ペイロードの放出又は分散が、ランチャーの砲身から一定の距離又は所定の距離で発生する上述の実施形態の様々な調整の手段を含む。
【0012】
さらなる実施形態では、ペイロードの衰弱させる物質は、効果的な衰弱させる用量を送達するように構成される。例えば、発射体は、1g/cc及び3ccの総体積で10%の粉末濃度を有すると、活性薬剤の量は0.3gとなり、これは、5ppmの濃度で0.06mのエンベロープを生成し得る。これは、直径0.5メートルの球体にほぼ同等である。
【0013】
別の実施形態では、電気回路が発射体内に含まれ得る。電気回路は、化学反応を開始する場合もあれば、それ以外の場合、電気機械的な方法によって発射体の分離を引き起こす場合がある。そのような方法は、電磁石、形状記憶合金などを含む可能性がある。放出は、分離が標的の近くになるように制御され得る。制御は、発射体の速度、及び標的までの距離に基づいた計算を含む場合がある。電気回路及び反応は、エネルギー貯蔵手段が十分に、つまり閾値エネルギーを超えて付勢されているときにて開始することができる-そのような付勢は、例えばランチャー又は他の外部ソースによって行われる。
【0014】
電気部品を含む発射体に対するさらなる実施形態では、電気回路は、ランチャー及び/又はランチャーの付属品(例えば、弾倉など)によって作動されてよい。そのような作動手段は、直接電気接続、電磁誘導充電などを含む場合がある。作動をランチャー及び又はランチャーの付属品に制限することによって、発射体を符号化し、発射体ペイロードの偶発的な放出の可能性を低下させることにより安全特性を高めることが可能である。
【0015】
さらなる実施形態では、発射体の筐体は、ペイロードの組成を直接的に又は間接的に明示する識別手段を含む場合がある。例えば、筐体の周りの赤い線は、発射体ペイロードが衰弱させる物質であることを示すことができるであろう。
【0016】
さらなる実施形態では、電気回路は、発射体の発射時に加速度計、振動センサなどの動作検知スイッチによって作動することができる。
【0017】
分離が化学反応の結果であるさらなる実施形態では、反応性化合物(例えば、ニトロセルロースなど)は、「電気マッチ」又は他のそのような開始剤で開始される場合がある。電気マッチは、ニクロム、又は発熱物質でコーティングされる同様の高抵抗ワイヤから成る場合があり、電池、コンデンサなどからの電気エネルギーで開始される。一実施形態では、発熱物質又は開始剤は、例えば薄いトレースを介して、プリント基板又は集積回路に組み込まれ得る。さらなる実施形態では、これは全て、例えばASICなどの単一チップ上で達成され得る。
【0018】
別の実施形態では、発射体の分離又は開放は、発射体に対する発射の力により開始される。
【0019】
さらなる実施形態では、発射体ランチャー及び発射体は、発射体が、標的にする範囲の結果として、タイミング及び又は距離情報で符号化されるシステムの一部である。発射体ランチャーは、レンジファインダー又は標的までの距離を測定するための他の手段をさらに含む場合がある。ランチャー及び発射体は、互いに有線通信又は無線通信するように構成される場合があり、ランチャーはまた、発射体にエネルギーを伝達することができる場合もある。さらなる実施形態では、GPS手段は、発射体ペイロードの作動及び/又は放出を制御するために使用され得る。
【0020】
本開示の優位点及び特徴は、添付図面と併せて解釈される、以下の発明を実施するための形態及び特許請求の範囲を参照するとよりよく理解され、類似する要素は、類似する記号で識別される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本開示の例示的な実施形態に係る、発射体を備えた発射体ランチャーの長手方向断面図である。
図1A】本開示の例示的な実施形態に係る、発射体ランチャーの尾栓機構の図である。
図2】本開示の例示的な実施形態に係る、発射前、次いで発射体の筐体が分離し、衰弱させる物質を放出した飛行中の両方の発射体の図である。
図2A-2B】本開示の例示的な実施形態に係る、発射体が破砕線に沿って分離又は破砕する前(2A)及び後(2B)の破砕線を含む発射体の図である。
図2C】本開示の例示的な実施形態に係る、一体成形の筐体構造を有する発射体を示す図である。
図3】本開示の例示的な実施形態に係る、発射体が発射後の様々な時間/距離で破裂するように設定される弾倉を備えた発射体ランチャーの図である。
図4】本開示の例示的な実施形態に係る、ペイロード、制御回路、開始剤、及びエネルギー貯蔵手段を含む発射体の図である。
図5】本開示の例示的な実施形態に係る、ペイロード、開始剤、及び制御回路を含む発射体の図である。
図6】本開示の例示的な実施形態に係る、ランチャーが、少なくとも1つの接続を介して発射体に通信し得る、発射体及びランチャーを示す図である。
図7】本開示の例示的な実施形態に係る、発射体が、ランチャーと無線で通信し得る、発射体及びランチャーを示す図である。
図8】本開示の例示的な実施形態に係る、ランチャー、発射体の構成要素、及び情報を発射体に通信する少なくとも1つの手段を示す図である。
図9】本開示の例示的な実施形態に係る、尾栓などのランチャーの要素との接触によって閾値エネルギーを超えて、発射体の電気貯蔵要素が充電又は付勢され得る尾栓機構を示す図である。
図10】本開示の例示的な実施形態に係る、少なくとも2つの平行した側面を含む筐体を有する発射体を示す図である。
図11-11A】本開示の例示的な実施形態に係る、プリント基板を含む発射体を示す図である。
図12】本開示の例示的な実施形態に係る、発射体がランチャーの砲尾に配置された後に、発射体を充電するための尾栓及び尾栓機構の充電要素を示す図である。
図13】本開示の例示的な実施形態に係る、弾倉を示す図である。
図14】本開示の例示的な実施形態に係る、弾倉のエネルギー源によって発射体を付勢するための発射体の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
例示のために詳細に本明細書で説明される例示的な実施形態は、構造及び設計で多くの変形の対象となる。しかしながら、本開示が、図示され、説明される特定の発射体又は発射体ランチャーに限定されないことが強調されるべきである。すなわち、状況が示唆する又は便宜的にする場合ように、均等物の様々な省略及び置換が企図されるが、これらは本開示の特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく応用又は実装を対象とすることを意図することを理解されたい。用語「第1の」、「第2の」などは、本明細書で、いずれの順序、量、又は重要性を示すのではなく、むしろある要素を別の要素から区別するために使用され、用語「ある」及び「1つの」は、本明細書で、量の制限を示すのではなく、むしろ参照される項目の少なくとも1つの存在を示す。用語PCBが使用されているが、これはまた、本開示の趣旨から逸脱することなく個別の構成要素又は単一の構成要素も指し得ることをさらに理解されたい。
【0023】
本開示は、非致死性発射体100及びそのような発射体100用のランチャー1000を提供し、ランチャー1000及び発射体100はシステムの全体を形成する。ランチャー1000は、ランチャー、及び弾倉又はエネルギー源又は他の構成要素など、ランチャーの付属品を含み得ることを理解されたい。発射体100は、好ましくはペイロード200を含む。一実施形態では、ペイロード200は、標的、被疑者、又は境界を動かなくさせる及び/又はマーキングするために、衰弱させる物質(カプサイシン、PAVA、催涙ガスなど)、見やすい物質、及び/又は目に見えないマーキング物質を含み得る。発射体100は好ましくは収容器を含み、収容器は、少なくとも部分的に円環形状の薬包102によって形成される場合がある。薬包は、収容器を形成するために薬包の環状部分の半径に相当する、閉じられた、実質的には平面的な端部104(本明細書では「後端キャップ」とも呼ばれる)を含む場合がある。薬包及び端部は、本明細書で個々に及び集合的に発射体100の筐体と呼ばれる場合がある。別の実施形態では、発射体の筐体は、少なくとも2つの平行した側面(図10に示される側面202)を含む。ペイロード200は、発射体100の発射前に収容器に含まれる。一実施形態では、発射体100は、標的との衝突の前に、自動で分離する、分解する、又はそれ以外の場合開くことができる。一実施形態では、ランチャー1000は、発射体100の分離若しくは分解若しくは破裂若しくは開放など、及び/又は八車体100の分離若しくは分解若しくは破裂若しくは開放などにつながる事象を開始することができる。一実施形態では、ランチャー1000は、発射体の発射の前に若しくは同時に、発射体100に通信する、及び又は発射体100を作動可能にすることができる。別の実施形態では、ランチャーは、安全性及び/又は引き金を含み、安全性及び/又は引き金は、作動されるまで、発射体が作動可能になることを防ぐ。作動可能にすることは、例えば、発射体内に含まれるエネルギー貯蔵要素又は手段の充電である場合がある。一実施形態では、ランチャーは、1つ又は複数の発射体が発射前に装填され得る砲尾及び/又は尾栓機構を含む。
【0024】
尾栓機構1030は、砲身1010、砲尾(砲尾は、一実施形態では、尾栓1034の位置決めから生じる場合がある、尾栓機構1030内の開口部又は空間である)、少なくとも1つの発射体入口1032、及び尾栓1034を含む。発射体入口1032は、発射体を砲尾の中に受け入れるように適合される。尾栓1034は、前方部及び後方部を含み、尾栓1034の前方部が発射体入口1032を遮断するように、砲身1010内に部分的に受け入れられるように構成され、第2の位置で、尾栓1034は、発射体100が発射体入口1032から砲身1010に進入することを可能にするように構成される。また、尾栓機構は、以下に説明され、図9及び図12に示されるように、発射体を充電するために、充電要素1036を含み得る。一実施形態では、及び図9に示されるように、尾栓機構は、1つ又は複数の導電性プローブ(図9に1036a及び1036bとして示される)、及び導電性フィンガー1036cを含む。そのようなプローブ又はフィンガーは、バネ又はバイアス要素をさらに含み得る。
【0025】
発射体100の平面的な端部104は、好ましくは、薬包102の環状部分に取外し自在に取付け可能であってよい。平面的な端部104の環状部分への取付可能性は、例えば、ひだ付け、プレス嵌め、ねじ接続、又は接着剤若しくは他の接合剤を介してであってよい。取付け可能性は、薬包102の平面的な端部104及び環状部分によって形成された収容器へのアクセスを容易にする。薬包の平面的な端部104は、それが付着してフランジを作り出す薬包102の環状部分の直径よりも大きい直径を有する場合がある。別の実施形態では、薬包102は、平面的な端部104が、該第1の環状部分に固定して取り付けられ、薬包102の収容器が、薬包の平面的な端部104より他の場所で開かれ得るように、第1の環状部分及び第2の環状部分が互いに取外し自在に取り付けられる第1の環状部分及び第2の環状部分を含む。
【0026】
一実施形態では、及び図2A及び図2Bに示されるように、発射体筐体は破砕線を含み、破砕線は、筐体の比較的に弱い又は薄いセクションを含む場合があり、破砕線に沿って、発射体筐体は発射後に破裂し得る。別の実施形態では、筐体の少なくとも一部は、本明細書の他の箇所で説明される開始剤による筐体の溶融及び開放を促進するために低溶融点ポリマーを含む。さらに別の実施形態では、発射体の筐体は、例えば、図2Cに示されるように、単一部品である。さらなる実施形態では、筐体は砕けやすい。さらに別の実施形態では、発射体は、エラストマー材料又は可燃性筐体を含む。
【0027】
別の実施形態では、及び図11及び図11Aに示されるように、発射体は、プリント基板(「PCB」)106を含む。一実施形態では、発射体PCBは、1つ又は複数の有線接点又は無線接点(接点108など)を含み、接点は、ランチャーから信号又は他の入力を受信し得、入力又は信号は、PCBに発射体分離タイマ又はカウントダウンを開始するように指示し得る。別の実施形態では、尾栓1034はPCB106に接触し、ランチャー制御回路1040からなど、PCB106に入力又は信号を送信し得、その結果、発射体100が、砲尾1030内に、及び/又は尾栓1034に対して配置されると、発射体の分離のタイミング又はカウントダウンが開始され得る。さらなる実施形態では、尾栓及び/又は尾栓機構は、エネルギー貯蔵手段が、尾栓機構の尾栓及び/又は充電要素1036との接触により閾値エネルギーを超えて付勢されるように、エネルギー源(例えば、充電器など)を含み得る。さらなる実施形態では、付勢は、100ミリ秒未満で、及びなおさらなる実施形態では、20ミリ秒以内に発生する。さらなる実施形態では、ASICなどの単一チップ又は個別の構成要素は、PCBの代わりに又はPCBに加えて活用され得る。
【0028】
例示的なランチャー1000が図1に示される。ランチャーは、発射体100を向け、発射するための砲身1010を含む。また、ランチャー1000は、発射体の撃発の前に発射体を保持するための薬室1015を含み得る。一実施形態では、薬室は、本明細書で開示される砲尾又は尾栓機構1030を含む。図1に示されるランチャー1000は、ランチャー1000が本明細書で開示される発射体のうちの発射体100を撃発することができる限り、他の構成であってよいことが明らかになる。
【0029】
ランチャー1000は、制御回路1040(明確にするために、本明細書ではランチャー制御回路と呼ばれる)をさらに含み得る。ランチャー制御回路1040は、入力及び/又は信号を発射体100に送信し得る。ランチャー制御回路1040は、発射体100が、例えば砲尾1040に装填されると、作動し得る。一実施形態では、ランチャー制御回路1040は、それ以外の場合、発射体100が砲尾に装填されるまで、機能しない。さらなる実施形態では、発射体は、尾栓が発射体に接触するまで機能しないままである。
【0030】
一実施形態では、発射体100の筐体は、それがランチャー1000の砲身1010を離れた後に開く、又はそれ以外の場合、分離して、粉末、エアロゾル、液体、泡、又はそれらの組み合わせの形でペイロード200を供給する。すなわち、発射体筐体の破裂又は破損、又は筐体構成要素の分離は、発射体100に開口部を生じさせ、その中からペイロード200が発散し得る又は放出され得る。さらなる実施形態では、ペイロードは、着色される、マーキングする、衰弱させる、又はその組み合わせである場合がある。例えば、ペイロードがマーキング材料又はマーキング物質の雲を含む場合、雲からのマーキング材料は、発射体の影響にさらされた個人を識別するために使用することができる。雲は、抑止手段を形成するために目に見える場合もある。つまり、雲は、個人が、雲又は雲の領域
に近づくのを阻止する目に見えるバリアを含み得る。一実施形態では、ペイロードの雲又は他の放出が、風又は他のさもなければ動機付け要因若しくは環境条件によって影響を及ぼされないように、ペイロードの構成粒子は、粒子サイズであってよい、又は担体粒子に付着してもよい。一実施形態では、ペイロードは、発射体の破裂、分離、又は開放の結果としてエアロゾル化される。
【0031】
別の実施形態では、本明細書で開示される発射体100は、ペイロード200の放出又は分散が、ランチャー1000の砲身1010から一定の距離又は所定の距離で発生する上述の実施形態の様々な調整の手段を含む。選択的な放出は、時間調整された反応によって達成することができる。
【0032】
別の実施形態では、放出は、制御回路120によって達成され得る。そのような制御回路120は、無線自動識別(RFID)を含み得、発射体100内のRFIDタグは、ランチャー1000からユーザ指定された距離で発射体100を破裂させ得る。さらなる実施形態では、制御回路は、発射後の指定された時間に発射体を破裂させ得るタイミング回路を含む。一実施形態では、制御回路120は、すべての構成要素を単一のチップ上に組み込むためにASICを含み、これが、発射体の組立て及び製造の時間を短縮し、制御回路120の取付け面積を減少させる。図4に示される別の実施形態では、反応はタイマ130に応えて開始され得る。さらに、そのような構成要素は、反応によって開始され、ニトロセルロース、NaNなどの物質を含む場合がある。そのような実施形態では、ランチャー1000が、RFIDタグと通信するための送信機又は他の手段を含む場合がある、又は反応が他の手段によって制御される場合があることが明らかになる。
【0033】
図3に示されるように、ランチャー及び発射体システムは、複数の発射体100を保持し、発射体100を撃発/発射するために該発射体100をランチャー1000に供給する弾倉1040を含み得る。一実施形態では、弾倉1040の様々な発射体100は、発射後、同じ距離「D」又は同じ時間で分離又は破裂などするように構成される場合もあれば、弾倉1040の様々な発射体100は、発射後、異なる距離及び/又は時間で分離又は破裂などするように構成される場合もある。様々な発射体100が、発射後、同じ距離「D」又は同じ時間で分離又は破裂などするように構成された実施形態では、ユーザが、特定の定められた領域内での破裂した発射体からの衰弱させる物質の影響を集中し得ることが明らかである。様々な発射体が、発射後、異なる距離及び/又は時間で分離又は破裂などするように構成された一実施形態では、(1)様々な発射体のうちのそれぞれの特定の発射体の分離などが、本明細書の他の箇所で説明されるように、様々な発射体のそれぞれの発射体の分離などを選択的に設定することによって達成され得る、発射後の特定の距離及び/又は時間、明らかになる。さらに、異なる距離での様々な発射体の分離は、より広い領域にわたるそのような物質の分散が所望される場合に、ペイロードのより分散した供給を提供し得る。発射体の筐体が少なくとも2つの平行した側面を含む、本明細書の他の箇所に言及される一実施形態では、発射体のそのような側面は、ランチャーの弾倉内で(又はランチャーの砲尾内で)の発射体の特定の配向を容易にするように構成され得る。本実施形態の例示的な発射体の断面図は、図10に示される。さらなる実施形態では、弾倉1040はエネルギー源1042を含み、エネルギー源は、発射体が弾倉内に配置されるとき、発射体を付勢し得る。
【0034】
再び図4を参照すると、発射体100は、エネルギー貯蔵手段140(コンデンサ又は小型の充電式リチウムイオン電池などであるが、これに限定されるものではない)、及び開始剤150(加熱素子などであるが、これに限定されるものではない)をさらに含み得る。エネルギー貯蔵手段140及び開始剤150は、スイッチ180に動作可能なように結合され得、タイマ130は、発射体100の発射後の特定のときにスイッチ180を作動させ得、その後、エネルギー貯蔵手段140は、貯蔵されたエネルギーを開始剤150に送達して、開始剤150に、ペイロード200を放出するために、発射体100の開放、分離、又は分解につながる反応(例えば、加熱)を実行させ得る。本明細書の他の箇所に言及されるように、一実施形態では、発射体100の筐体は、開始剤150による筐体の溶融及び開放を促進するために低溶融点ポリマーを含み得る。
【0035】
一実施形態では、エネルギー貯蔵手段は、発射体の分離又は開放のタイミングに関連付けられた電圧まで充電される。例えば、4ボルトの電圧は、20フィートの距離に相当する場合があり、5ボルトの電圧は、100フィートの距離に相当する場合がある。好ましい実施形態では、発射体で反応を開始するための最小閾値電圧は、エネルギー貯蔵手段の最小電荷に相当する。
【0036】
別の実施形態では、及び図5を参照すると、制御回路120は、制御回路120が開始剤150を作動させるように、開始剤150に直接的に結合される。図5に示されるように、開始剤150は、電気マッチであってよく、電気マッチは、作動時に加熱し、発射体100の薬包に開口部を生じさせてペイロード200を放出させ得る。
【0037】
別の実施形態では、発射体ランチャー1000は、引き金及び/又は安全スイッチを含み、引き金及び/又はスイッチは、特定のパラメータが満たされるまで、発射体100が作動可能になるのを防ぐ。例えば、安全は、発射体100がランチャー1000内で撃発モードにならない限り、発射体100が作動可能になるのを防ぐように構成され得る。別の実施形態では、エネルギー貯蔵手段は、引き金又は安全スイッチと通信しており、引き金又は安全スイッチが作動された後まで付勢されない。さらに別の実施形態では、エネルギー貯蔵手段は、ランチャーの引き金が作動されるまで、及び/又は発射体を発射するために十分な力が検出される場合、完全に付勢されない。力に関して、圧縮ガス駆動式のランチャーの例示的な場合では、圧力スイッチは、利用可能な現在のガス圧が、発射体を発射するために必要とされるガス圧を超えるかどうかを検出するために実装され得る。そのような引き金及び安全スイッチは、それによって、例えばランチャーが無理やりにであるが、予想外に動かされた場合、又はユーザが偶発的にランチャーを落とした場合に、発射体の偶発的な撃発又は破裂を防ぐことができる。
【0038】
図6図7、及び図8に示されるさらに別の実施形態では、発射体100及びランチャー1000は、無線手段又は有線手段の少なくとも1つを通して通信する。これにより、ランチャーは、発射体内のパラメータを設定することができ、筐体が破損又は破裂する又は開くポイントのより正確な制御、つまり、発射体が破裂又は開放し得る特定の距離又は時間を設定することを可能にする。さらなる実施形態では、発射体は、ランチャー1000によって(例えば、図6に示される接触点1070で、ランチャー1000に装填時、発射体100が接触し得るランチャー内の電池1050によって)作動される、又は動力を供給される、又は付勢されるエネルギー源(エネルギー貯蔵手段140など)を有し、したがって、例えば発射体100及び散布手段を、それがランチャー内に込められるまで不使用にしておくことによって、発射体100の安全プロフィールを強化する。一実施形態では、付勢されたエネルギー貯蔵手段は、その後、制御回路に電力を供給し得る。別の実施形態では、図7に示されるように、発射体(及び、一実施形態ではそのエネルギー貯蔵手段140)は、電磁誘導充電器1060を介してなど、誘導を介して充電又は付勢することができる。さらなる実施形態では、ランチャー1000は、レンジファインダーなど、距離を測定するために手段を含み、手段は、制御回路120と通信し得、手段は、発射体100の爆発又は破損に関連する少なくとも1つのパラメータのその場でのカスタム化を可能にし得、このようにしてより好ましい又は正確な場所で衰弱させる物質200を分散させるその能力をさらに高める。図8に示されるように、ランチャー1000は、発射プロセスを開始するために引き金1080を含み得る。ランチャーによるエネルギー貯蔵手段の充電により、エネルギー貯蔵手段が、自給式の電源を含むという要件が排除され(つまり、エネルギー貯蔵手段用の電池は必要とされない)、それによってエネルギー貯蔵手段が、発射前に電池の消耗を被る可能性が排除されることが明らかになる。また、エネルギー貯蔵手段が、ランチャー内の装填の前に、ランチャー以外の外部電源によって充電できることも明らかになる。さらに、例示的な貯蔵手段としてのコンデンサは、電池よりも著しく軽量且つ安価であり、それによって本発射体の性能を向上させ、製造費用を削減する。現在、コンデンサが参照されているが、この参照が限定的になることを意図しないこと、及び小型の充電式電池などの他の付勢可能な解決策が使用され得ることが明らかになる。
【0039】
別の実施形態では、尾栓機構は、発射体が砲尾に配置されると、発射体を充電し得る充電器をさらに含む。一実施形態では、及び図12に示されるように、砲尾は、発射体が砲尾に配置されるとき、PCB106又は(図11に示されるような)発射体の相補的な接点108に接触し得る導電性金属の接点(接点108など)、及び/又は導電性のバネフィンガー1036cなどの導電性金属の接点を含み得る。砲尾は、その上で、PCB106及び/又は発射体の相補的な接点108に対して配置されている金属接点を介して、発射体を付勢し得る。
【0040】
一実施形態では、付勢可能なエネルギー貯蔵手段は、誘導手段によって閾値エネルギーまで又は閾値エネルギーを超えて充電される。そのような誘導手段は、無線充電を通して、又は例えば、磁場内のコイルの動きによる場合がある。磁場は、ランチャー内に配置された、又はランチャーに対する1つ又は複数の付属品として、永久磁石、電磁石などにより生成され得る。
【0041】
別の実施形態では、弾倉1040はエネルギー源1042を含む。一実施形態では、弾倉は、少なくとも1つのレール又は長穴を含み、レール又は長穴は、発射体の相補的な特徴109(発射体の少なくとも1つの平行な側面202又は発射体の接点108など)を係合し得る。すなわち、発射体の相補的な特徴は、弾倉のレール又は長穴内に受け入れられる。発射体の相補的な特徴は、電荷を受け取り、該電荷をエネルギー貯蔵手段に伝送することができる1つの電気接点(又は複数の電気接点)を含み得る。弾倉の少なくとも1つのレール又は長穴は、発射体が弾倉内に配置されるとき、発射体の接点(複数可)が、弾倉のエネルギー源構成要素に対して配置され、それによって発射体を弾倉によって付勢することを可能にするようにエネルギー源構成要素を含む。一実施形態では、発射体のエネルギー貯蔵手段は、弾倉がランチャーに挿入されるまで付勢されない。そのような弾倉1040の例示的な実施形態は、図13に示される。相補的な特徴109を備えた発射体の例示的な実施形態は、図14に示される。
【0042】
一実施形態では、10ミクロン未満の粒径は、長期の健康の、特に肺及び心臓の問題を引き起こすことが分かっているので、ペイロード200の衰弱させる物質は、不活性粉末と混合され、不活性粉末は、直径10ミクロン以上の粒径を含む。
【0043】
図1は、好ましくは電動式、又は電気的手段、及び燃焼ガス又は圧縮ガス手段の組み合わせに基づく発射体ランチャー1000を表す。発射体は特定の発射方法に制限されるのではなく、電子制御及び発射体との通信要素を有することの優位点を使用できる好ましい設計のランチャーであることを理解されたい。発射体は、ランチャー又は他の外部ソースによって付勢可能であるため、発射体が、内部電池の消耗のために動作できないであろう可能性は非現実的となる。
【0044】
本明細書で開示される発射体及びランチャーは、既存の解決策が提供できるよりもより制御されたペイロードの放出の優位点を提供する。例えば、ユーザは、発射体の開放を制御するパラメータを設定することによって、ペイロードが放出される範囲及び/又は速度を設定できる。発射体は、ペイロードを分散及び/又は送達するために、標的に対する衝撃を必要としておらず(したがって、標的に対するケガのリスクを減少させる)。また、本明細書に開示される発射体の薬包の構成は、本明細書に開示される発射体の使用の安全性をさらに向上させるために発射体の飛行の精度を高め得る。さらに、発射体は、エネルギー貯蔵手段が十分に、つまり閾値エネルギーを超えて充電されるまで、作動不可状態に保つことができる。ランチャー又は他の外部ソースによるエネルギー貯蔵手段の付勢は、発射体が、撃発前に電力損失又は停電を被る可能性を排除する。また、それは、発射体を輸送又は取り扱うときに安全性の強化を提供する。
【0045】
本開示の特定の実施形態の上述の説明は、図示及び説明のために提示されている。本開示の特定の実施形態の上述の説明は、包括的となる、又は本開示を開示されている正確な形に限定することを意図しておらず、明らかに、上述の教示を鑑みて、多くの変更形態及び変形形態が可能である。本開示の原理及びその実践的な応用を最もよく説明し、それによって当業者が、企図された特定の使用に適切であるように、本開示及び様々な実施形態を様々な変更形態とともに最もうまく利用することを可能にするために、例示的な実施形態が選ばれ、説明された。
図1
図1A
図2
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図11A
図12
図13
図14
【国際調査報告】