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特表2023-512625マイクロLEDモジュールを有するディスプレイ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-28
(54)【発明の名称】マイクロLEDモジュールを有するディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/33 20060101AFI20230320BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20230320BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20230320BHJP
   H01L 33/48 20100101ALI20230320BHJP
【FI】
G09F9/33
G09F9/30 310
G09F9/30 338
G09F9/302 C
H01L33/48
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022543740
(86)(22)【出願日】2021-01-20
(85)【翻訳文提出日】2022-09-09
(86)【国際出願番号】 KR2021000779
(87)【国際公開番号】W WO2021150010
(87)【国際公開日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】62/963,776
(32)【優先日】2020-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/026,490
(32)【優先日】2020-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/152,290
(32)【優先日】2021-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506029004
【氏名又は名称】ソウル バイオシス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL VIOSYS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】65-16,Sandan-ro 163 Beon-gil,Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】チョ,デ スン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ソ ラ
【テーマコード(参考)】
5C094
5F142
【Fターム(参考)】
5C094AA45
5C094BA23
5C094CA20
5C094DA02
5C094DB05
5C094EB01
5F142AA12
5F142BA02
5F142BA32
5F142CB14
5F142CB23
5F142CD02
5F142CD32
5F142EA02
5F142EA34
5F142GA02
(57)【要約】
ディスプレイ装置を提供する。このディスプレイ装置は、ディスプレイ基板、前記ディスプレイ基板上に整列された第1のマイクロLEDモジュール、および前記第1のマイクロLEDモジュールの間に配置された少なくとも一つの第2のマイクロLEDモジュールを含み、それぞれの第1のマイクロLEDモジュールは第1の基板、および前記第1の基板上に配置されたマイクロLEDを含み、前記第2のマイクロLEDモジュールは第2の基板、および前記第2の基板上に配置されたマイクロLEDを含み、前記第2の基板は隣り合った二つの第1の基板を架橋接続する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ基板、
前記ディスプレイ基板上に整列された第1のマイクロLEDモジュール、および
前記第1のマイクロLEDモジュールの間に配置された少なくとも一つの第2のマイクロLEDモジュールを含み、
それぞれの第1のマイクロLEDモジュールは第1の基板、および前記第1の基板上に配置されたマイクロLEDを含み、
前記第2のマイクロLEDモジュールは第2の基板、および前記第2の基板上に配置されたマイクロLEDを含み、
前記第2の基板は隣り合った二つの第1の基板を架橋接続する、LEDディスプレイ装置。
【請求項2】
前記第2の基板は、前記隣り合った二つの第1の基板のそれぞれに部分的に重なる、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記第2の基板の上面は、前記隣り合った二つの第1の基板の上面よりも高く位置する、請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記第2の基板の上面は、前記隣り合った二つの第1の基板の上面と並ぶ、請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記第1および第2のマイクロLEDモジュールを覆うモールディング部材をさらに含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記第1のマイクロLEDモジュールは、前記第1の基板上面上の配線と下面上の配線を接続する第1のコネクタをさらに含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記第1のコネクタは、前記第1の基板のビアホールを通じて前記第1の基板上面の配線と下面の配線を接続する、請求項6に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記第1のコネクタは、前記第1の基板の側面に形成されて前記第1の基板上面の配線と下面の配線を接続する、請求項6に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記第2の基板は、中央本体(center body)および前記中央本体上部に広げられた上部プレート(top plate)を含んでT字型断面を有し、
前記第2の基板の上部プレートが前記隣り合った第1の基板のそれぞれの上に部分的に配置された、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
前記第1の基板は、それぞれ縁にリセスされた領域を含み、
前記第2の基板の上部プレートが前記第1の基板のリセスされた領域のそれぞれの上に部分的に配置された、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記第2のマイクロLEDモジュールは、前記第2の基板上面上の配線と下面上の配線を接続する第2のコネクタをさらに含む、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
前記第2のコネクタは、前記第2の基板の上部プレートおよび前記中央本体を貫通するビアホール内に形成された、請求項11に記載のディスプレイ装置。
【請求項13】
前記第2のコネクタは、前記第2の基板の上部プレートの側面に形成された、請求項11に記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
前記第2のコネクタは、前記第2の基板の上部プレートに形成された貫通ホール内に配置されて前記上板上の配線と前記上板下面上の配線を接続する、請求項11に記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
前記マイクロLEDの少なくとも一つは、前記第1の基板と前記中央本体間の領域上部に配置された、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項16】
前記第1のマイクロLEDモジュールは、それぞれ複数のピクセル領域を含み、
前記第2のマイクロLEDモジュールは、複数のピクセル領域を含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項17】
前記ピクセル領域のそれぞれは、赤色光、緑色光、および青色光を放出できる、請求項16に記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
前記ディスプレイ基板上に少なくとも二つの第2のマイクロLEDモジュールが配置されるが、
前記第1のマイクロLEDモジュールは、同じ大きさの第1の基板を有し、
前記少なくとも二つの第2のマイクロLEDモジュールは、互いに異なる大きさの第2の基板を含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
中央本体、
前記中央本体上部に位置する上部プレート、および
前記上部プレート上に配置されたマイクロLEDを含み、
前記上部プレートは、一方向において前記中央本体よりも広い幅を有し、
前記マイクロLEDの少なくとも一つは前記中央本体の上部領域外部に配置された、マイクロLEDモジュール。
【請求項20】
前記上部プレート上に複数のピクセルが配置され、
前記各ピクセルは、少なくとも一つのマイクロLEDを含む、請求項19に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、LEDディスプレイ装置に関するものであり、特に、タイル形態のマイクロLEDモジュールを有するLEDディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオードは、無機光源として、ディスプレイ装置、車両用ランプ、一般照明のような様々な分野に多様に用いられている。発光ダイオードは、寿命が長く、且つ消費電力が低く、応答速度が速いという長所があるため、既存の光源を速い速度で置き換えている。
【0003】
例えば、ディスプレイ装置は、一般に、青色、緑色および赤色の混合色を用いて多様な色を実現する。ディスプレイ装置は、多様なイメージを実現するために複数のピクセルを含み、各ピクセルは、青色、緑色および赤色のサブピクセルを備え、これらサブピクセルの色を通じて特定ピクセルの色が決められ、これらピクセルの組合せによってイメージが実現される。
【0004】
発光ダイオードは、ディスプレイ装置においてバックライト光源として主に使用されて来た。しかし、近年、発光ダイオードを用いて直接イメージを実現するマイクロLEDディスプレイが開発されている。
【0005】
LEDは、その材料によって多様な色の光を放出することができ、青色、緑色および赤色を放出する個別発光素子を二次元平面上に配列してディスプレイ装置を提供できる。しかし、各サブピクセルに一つの発光素子を配列する場合、発光素子の個数が多くなるため実装工程に多くの時間がかかる。これにより、実装工程に所要される時間を節約するために積層型発光素子が研究されている。例えば、赤色LED、青色LEDおよび緑色LEDを積層した発光素子を製造することにより、赤色、青色、および緑色の光を一つの発光素子を用いて実現できる。これにより、一つの発光素子によって、赤色、青色、および緑色光を放出する一つのピクセルが提供できるため、ディスプレイ装置に実装される発光素子の個数を減らすことができる。
【0006】
図1は、従来技術にかかるマイクロLEDディスプレイ装置10を説明するための平面図である。
【0007】
図1を参照すると、ディスプレイ装置10はディスプレイ基板11および発光素子(R,G,B)を含む。発光素子(R,G,B)は、それぞれマイクロLEDであり、当該分野でよく知られているように、面積が約10000μm以下のフォームファクタ(form factor)を有する。
【0008】
赤色、緑色、および青色発光素子(R,G,B)は、それぞれサブピクセルであり、これらが一つのピクセルPを構成する。ディスプレイ基板11上に複数のピクセルPが整列され、これらピクセルPによってイメージが実現される。ディスプレイ基板11は、ディスプレイ装置の全体画面に対応する基板であり、ディスプレイ基板11上には数百万個~数千万個のマイクロLEDが実装される。
【0009】
しかし、マイクロLEDのフォームファクタが小さいため、マイクロLEDの取り扱いが難しく、よって、数百万個~数千万個のマイクロLEDをディスプレイパネルに転写して実装することは容易ではない。さらに、外部衝撃によってマイクロLEDが損傷することがあり、よって、運搬の途中でマイクロLEDに欠陥が生じる場合がある。
【0010】
よって、一つの画面に対応するディスプレイ基板11上にマイクロLEDを全て実装する場合は、ディスプレイ装置の製造収率がよくない。さらに、大面積のディスプレイ基板11に多数の発光素子(R,G,B)を実装しなければならないため、作業性がよくない。
【0011】
このような問題は、積層型発光素子を用いてピクセルを構成する場合にも同様に発生する。このような問題を解決するために、タイル形態のマイクロLEDモジュールを利用できる。
【0012】
図2は従来技術にかかるマイクロLEDモジュールを含むディスプレイ装置20を説明するための平面図で、図3図2の切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な部分断面図である。
【0013】
図2を参照すると、ディスプレイ装置20は、ディスプレイ基板21およびタイル形態のマイクロLEDモジュールTを含む。マイクロLEDモジュールTは発光素子(R,G,B)を含み、ディスプレイ基板21上に整列される。
【0014】
マイクロLEDモジュールTは、複数のピクセルを含み得、これらモジュールTがディスプレイ基板21上に実装されて全体画面を構成できる。よって、ディスプレイ基板21上に発光素子(R,G,B)を全て実装する代わりに、発光素子(R,G,B)を複数のマイクロLEDモジュールTに分けて実装し、このLEDモジュールTをディスプレイ基板21上に実装してディスプレイ装置20を提供することができる。
【0015】
良好なLEDモジュールTを選別してディスプレイ装置20を製造することができるため、ディスプレイ装置20の製造収率を改善することができ、且つ作業性も改善される場合がある。
【0016】
しかし、複数のマイクロLEDモジュールTをタイリングしてディスプレイ装置20を製造する場合、マイクロLEDモジュールTの製造および実装時に発生する公差を考慮して、図3に点線で表示したように、マイクロLEDモジュールTは互いに離隔する必要がある。
【0017】
マイクロLEDモジュールTが離隔されることにより、これらの間の空間が画面に、例えば線欠陥として表れる場合がある。このような線欠陥は、イメージを実現しないアイドル(idle)状態で観察されるだけでなく、イメージを実現する場合にも観察される場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
例示的な実施例では、タイリング技法を用いてマイクロLEDモジュールを配置する際に観察される線欠陥を減らすことができるディスプレイ装置を提供する。
【0019】
例示的な実施例ではまた、新たな構造のマイクロLEDモジュールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0020】
例示的な実施例は、ディスプレイ装置を提供し、このディスプレイ装置は、ディスプレイ基板、前記ディスプレイ基板上に整列された第1のマイクロLEDモジュール、および前記第1のマイクロLEDモジュールの間に配置された少なくとも一つの第2のマイクロLEDモジュールを含み、それぞれの第1のマイクロLEDモジュールは第1の基板、および前記第1の基板上に配置されたマイクロLEDを含み、前記第2のマイクロLEDモジュールは第2の基板、および前記第2の基板上に配置されたマイクロLEDを含み、前記第2の基板は隣り合った二つの第1の基板を架橋接続する。
【0021】
例示的な実施例では、マイクロLEDモジュールを提供し、このマイクロLEDモジュールは、中央本体、前記中央本体上部に位置する上部プレート、および前記上部プレート上に配置されたマイクロLEDを含み、前記上部プレートは、一方向において前記中央本体よりも広い幅を有し、前記マイクロLEDの少なくとも一つは前記中央本体の上部領域外部に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】従来技術にかかるマイクロLEDディスプレイ装置を説明するための平面図である。
図2】また別の従来技術にかかるマイクロLEDモジュールを含むディスプレイ装置を説明するための平面図である。
図3図2の切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な部分断面図である。
図4】一実施例にかかるマイクロLEDモジュールを含むディスプレイ装置を説明するための概略的な平面図である。
図5図4のB-B’に沿って切り取った概略的な部分断面図である。
図6図5の概略的な斜視図である。
図7】一実施例にかかる第2のマイクロLEDモジュールを説明するための概略的な断面図である。
図8】一実施例にかかるマイクロLEDモジュールを含むディスプレイ装置を説明するための概略的な部分断面図である。
図9】一実施例にかかる第1のマイクロLEDモジュールのコネクタを説明するための概略的な断面図である。
図10】一実施例にかかる第1のマイクロLEDモジュールのコネクタを説明するための概略的な断面図である。
図11】一実施例にかかる第2のマイクロLEDモジュールのコネクタを説明するための概略的な断面図である。
図12】一実施例にかかる第2のマイクロLEDモジュールのコネクタを説明するための概略的な断面図である。
図13】一実施例にかかる第2のマイクロLEDモジュールのコネクタを説明するための概略的な断面図である。
図14】一実施例にかかる第1のマイクロLEDモジュールと第2のマイクロLEDモジュールの電気的接続を説明するための概略的な断面図である。
図15】一実施例にかかるディスプレイ装置を説明するための概略的な部分断面図である。
図16】一実施例にかかるディスプレイ装置を説明するための概略的な部分断面図である。
図17】一実施例にかかるディスプレイ装置を説明するための概略的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付の図面を参照して本開示の実施例を詳しく説明する。次に紹介する実施例は、本開示の属する技術分野の通常の技術者に本開示の思想が十分に伝わるようにするために例として提供するものである。よって、本開示は以下で説明する実施例に限定されるのではなく、他の形態に具体化することもできる。そして、図面において、構成要素の幅、長さ、厚さ等は便宜のために誇張して表現する場合もある。また、一つの構成要素が他の構成要素の「上部に」又は「上に」あると記載されている場合は、各部分が他の部分の「真上部」又は「真上に」ある場合だけでなく、各構成要素と他の構成要素間にまた別の構成要素が介在する場合も含む。明細書全体に亘って、同じ参照番号は同じ構成要素を表す。
【0024】
例示的な実施例では、ディスプレイ装置を提供し、このディスプレイ装置は、ディスプレイ基板、前記ディスプレイ基板上に整列された第1のマイクロLEDモジュール、および前記第1のマイクロLEDモジュールの間に配置された少なくとも一つの第2のマイクロLEDモジュールを含み、それぞれの第1のマイクロLEDモジュールは第1の基板、および前記第1の基板上に配置されたマイクロLEDを含み、前記第2のマイクロLEDモジュールは第2の基板、および前記第2の基板上に配置されたマイクロLEDを含み、前記第2の基板は隣り合った二つの第1の基板を架橋接続する。
【0025】
前記第2の基板が第1の基板を架橋接続するため、前記第2の基板が前記第1の基板から離隔されない。これにより、画面で観察される線欠陥を減らすことができる。
【0026】
前記第2の基板は、前記隣り合った二つの第1の基板のそれぞれに部分的に重なり得る。
【0027】
一実施例において、前記第2の基板の上面は、前記隣り合った二つの第1の基板の上面よりも高く位置し得る。
【0028】
別の実施例において、前記第2の基板の上面は、前記隣り合った二つの第1の基板の上面と並び得る。
【0029】
前記ディスプレイ装置は、前記第1および第2のマイクロLEDモジュールを覆うモールディング部材をさらに含んでいてもよい。
【0030】
前記第1のマイクロLEDモジュールは、前記第1の基板上面上の配線と下面上の配線を接続する第1のコネクタをさらに含んでいてもよい。
【0031】
一実施例において、前記第1のコネクタは、前記第1の基板のビアホールを通じて前記第1の基板上面上の配線と下面上の配線を接続することができる。
【0032】
別の実施例において、前記第1のコネクタは、前記第1の基板の側面に形成されて前記第1の基板上面上の配線と下面上の配線を接続することができる。
【0033】
前記第2の基板は、中央本体(center body)および前記中央本体上部に広げられた上部プレート(top plate)を含んでT字型断面を有することができ、前記第2の基板の上部プレートが前記隣り合った第1の基板のそれぞれの上に部分的に配置できる。
【0034】
前記第1の基板は、それぞれの縁にリセスされた領域を含んでいてもよく、前記第2の基板の上部プレートが前記第1の基板のリセスされた領域のそれぞれの上に部分的に配置できる。
【0035】
前記第2のマイクロLEDモジュールは、前記第2の基板上面上の配線と下面上の配線を接続する第2のコネクタをさらに含んでいてもよい。
【0036】
一実施例において、前記第2のコネクタは、前記第2の基板の上部プレートおよび前記中央本体を貫通するビアホール内に形成できる。
【0037】
また別の実施例において、前記第2のコネクタは前記第2の基板の上部プレートの側面に形成できる。
【0038】
また別の実施例において、前記第2のコネクタは前記第2の基板の上部プレートに形成された貫通ホール内に配置されて前記上板上の配線と前記上板下面上の配線を接続することができる。
【0039】
前記マイクロLEDの少なくとも一つは、前記第1の基板と前記中央本体間の領域の上部に配置できる。
【0040】
一方、前記第1のマイクロLEDモジュールは、それぞれ複数のピクセル領域を含み得、前記第2のマイクロLEDモジュールは、複数のピクセル領域を含んでいてもよい。
【0041】
前記ピクセル領域のそれぞれは、赤色光、緑色光、および青色光を放出することができる。
【0042】
前記ディスプレイ基板上に少なくとも二つの第2のマイクロLEDモジュールが配置でき、前記第1のマイクロLEDモジュールは、同じ大きさの第1の基板を有し、前記少なくとも二つの第2のマイクロLEDモジュールは、互いに異なる大きさの第2の基板を含むことができる。
【0043】
一実施例にかかるマイクロLEDモジュールは、中央本体、前記中央本体上部に位置する上部プレート、および前記上部プレート上に配置されたマイクロLEDを含み、前記上部プレートは一方向において前記中央本体よりも広い幅を有し、前記マイクロLEDの少なくとも一つは、前記中央本体の上部領域外部に配置される。
【0044】
さらに、前記上部プレート上に複数のピクセルが配置されてもよく、前記各ピクセルは少なくとも一つのマイクロLEDを含んでいてもよい。
【0045】
以下、図面を参照して本開示の実施例に対して具体的に説明する。
【0046】
図4は一実施例にかかるマイクロLEDモジュールを含むディスプレイ装置を説明するための概略的な平面図で、図5図4のB-B’に沿って切り取った概略的な部分断面図で、図6図5の概略的な斜視図で、図7は一実施例にかかる第2のマイクロLEDモジュールTAを説明するための概略的な断面図である。
【0047】
図4図5、および図6を参照すると、ディスプレイ装置100は、ディスプレイ基板21、第1のマイクロLEDモジュールT、および第2のマイクロLEDモジュールTAを含む。第1および第2のマイクロLEDモジュールT,TAは、複数のピクセルPを含み得、各ピクセルPはマイクロLED(R,G,B)を含んでいてもよい。
【0048】
ディスプレイ装置100は、所謂マイクロLEDディスプレイ装置であり、一つのサブピクセルの発光面積が10,000μm以下、さらに4,000μm以下、さらには1,000μm以下であってもよい。
【0049】
ディスプレイ基板21は、第1および第2のマイクロLEDモジュールT,TAを支持するために使用され、これらを固定させることのできるものであれば、特別に制限されない。本実施例において、ディスプレイ基板21はTFTのような回路を含む回路基板でもよいが、これに限定されるのではなく、回路を含まない基板でもよい。ディスプレイ基板21は、ディスプレイ装置100の画面の大きさに対応する大きさを有していてもよいが、本開示が必ずしもこれに限定されるのではない。
【0050】
ディスプレイ基板21は、例えば、ガラス、石英、セラミック、Si、SiC、金属、繊維、ポリマー等であってもよく、透明または不透明基板であってもよい。また、ディスプレイ基板21は、硬性または軟性の印刷回路ボード(PCB)でもよい。
【0051】
一実施例において、ディスプレイ基板21は、ガラス、石英、透明セラミック、透明フィルム、透明PCB等の透明基板であってもよい。透明フィルムは、例えば、PEN(Poly Ethylene Naphthalene)、PET(Poly Ethylene Terephthalate)、PI(Polyimide)、PE(Poly Ethylene)フィルム、またはPMMA(Poly Methyl Methacrylate)等であってもよい。
【0052】
ディスプレイ基板21上の配線部もまた、透明導電性酸化膜のような透明フィルムやカーボンナノチューブまたはカーボングラファイト等の透明導電層で形成されてもよいが、これに限定されるのではない。ディスプレイ基板21が透明基板の場合、ディスプレイ装置をオンにする前はディスプレイ基板21を通じて背景が観察されるようにすることができる。例えば、ディスプレイ基板21を壁に付着する場合、ディスプレイ装置をオフにした状態ではディスプレイ画面はほとんど観察できなく、壁面が観察され得る。マイクロLED(R,G,B)は非常に小さいため、マイクロLED(R,G,B)の間の領域を通じて背景が観察されてもよい。これにより、例えばヘッドアップディスプレイのような透明ディスプレイ装置を提供することができる。
【0053】
さらに、ディスプレイ基板21が軟性プラスチックで形成された場合は、フレキシブルディスプレイを実現することもできる。
【0054】
一実施例において、透明ディスプレイ装置は、建物の窓ガラス、または自動車のガラス等のようなガラス板をディスプレイ基板21として使用できる。
【0055】
別の実施例において、透明ディスプレイ装置は、透明印刷回路ボードをディスプレイ基板21として使用して製作でき、この透明ディスプレイ装置は窓ガラスまたは自動車のガラス等のガラス板に付着できる。
【0056】
また別の実施例において、軟性印刷回路ボード(FPCB)をディスプレイ基板21として使用してフレキシブルディスプレイ装置を製造し、フレキシブルディスプレイ装置を窓ガラスまたは自動車のガラス等のガラス板に付着したり、フレキシブルディスプレイ装置をガラス板の代わりに使用できる。
【0057】
特定の実施例において、窓ガラスまたは自動車のガラス等のガラス板や透明ディスプレイ基板は、エレクトロクロミック特性を有するように製作でき、電流および電圧を調節してこれらの光透過率を調節することができる。また、各ピクセル内のマイクロLED(R,G,B)から放出される光量を調節してディスプレイ基板21の透明度を調節することもできる。
【0058】
第1のマイクロLEDモジュールTがディスプレイ基板21上に整列される。第1のマイクロLEDモジュールTは、タイリング技術を用いてディスプレイ基板21上に付着されてもよい。第1のマイクロLEDモジュールTは、互いに離隔するように整列される。
【0059】
第1のマイクロLEDモジュールTは、第1の基板上に配置された複数のピクセルPを含み、ピクセルPはマイクロLED(R,G,B)を含んでいてもよい。第1の基板は、実質的に平坦な上面および下面を有することができる。マイクロLED(R,G,B)は、それぞれ赤色光、緑色光、および青色光を放出できる。本明細書において、マイクロLEDは、無機系列の半導体層を利用して製作されたマイクロスケールの発光体を意味する。マイクロLEDは、通常、第1の導電型半導体層、活性層、および第2の導電型半導体層を含んでいてもよい。このようなマイクロLEDの構造は、例えば、垂直型、水平型、フリップチップ型等、多様になり得、特定の構造に特別に限定されるのではない。当業界によく知られているように、マイクロLEDに電気的接続のための電極、パッド、および絶縁層がさらに形成できる。
【0060】
それぞれのマイクロLED(R,G,B)がサブピクセルを構成でき、互いに水平に配列されたサブピクセルがピクセルPを構成できる。別の実施例において、マイクロLED(R,G,B)が互いに積層された積層型発光素子がピクセルを構成することもできる。積層型発光素子は、赤色光、緑色光、および青色光を放出するマイクロLEDを含み得、これらマイクロLEDがそれぞれサブピクセルを構成できる。
【0061】
第1のマイクロLEDモジュールTは、従来技術のように互いに離隔するように整列されるが、少なくとも一方向における第1のマイクロLEDモジュールT間の間隔は、従来技術に比べてより大きくなる。
【0062】
一方、第2のマイクロLEDモジュールTAは、隣り合う第1のマイクロLEDモジュールT間に配置されてこれらを架橋接続する。つまり、第2のマイクロLEDモジュールTAは、隣接する第1のマイクロLEDモジュールTとの間に間隔が形成されないように配置される。
【0063】
第2のマイクロLEDモジュールTAは、第2の基板上に配置された複数のピクセルPを含み、ピクセルPはマイクロLED(R,G,B)を含むことができる。マイクロLED(R,G,B)は、マイクロLEDと同じ構造および大きさを有することができるが、必ずしもこれに限定されるのではない。マイクロLED(R,G,B)は、それぞれ赤色光、緑色光、および青色光を放出できる。それぞれのマイクロLED(R,G,B)がサブピクセルを構成することができ、互いに水平に配列されたサブピクセルがピクセルPを構成できる。別の実施例において、積層型発光素子がピクセルPを構成することもできる。積層型発光素子は、赤色光、緑色光、および青色光を放出する半導体積層を含むことができ、これら半導体積層がそれぞれサブピクセルを構成することができる。
【0064】
第2のマイクロLEDモジュールTAは、隣り合う二つの第1のマイクロLEDモジュールTのそれぞれに部分的に重なり得る。特に、第2のマイクロLEDモジュールTAの第2の基板が隣り合う第1のマイクロLEDモジュールTの第1の基板上にそれぞれ部分的に配置できる。
【0065】
第1の基板および第2の基板は、透明または不透明基板であってもよい。一実施例において、第1の基板および第2の基板は、透明ディスプレイ装置を提供するために透明材料で形成された透明基板であってもよい。第1の基板および第2の基板は、例えば、ディスプレイ基板21に対して説明した透明基板であってもよく、重複を避けるために詳しい説明は省略する。
【0066】
図5図7に示したように、第2の基板は中央本体31および上部プレート33を有していてもよい。上部プレート33は、中央本体31上に位置し、少なくとも一方向に中央本体31よりもさらに広い幅を有する。これにより、第2の基板はT字型断面形状を有していてもよい。上部プレート33の両側縁が第1のマイクロLEDモジュールTの第1の基板上に配置されていてもよい。これにより、図5および図6に示したように、第2の基板の上面は第1の基板の上面よりも高く位置していてもよい。
【0067】
一方、第2のマイクロLEDモジュールTAのマイクロLED(R,G,B)の少なくとも一つは、第1のマイクロLEDモジュールTの第1の基板と第2のマイクロLEDモジュールTAの中央本体31間の領域の上部に配置できる。これにより、第1の基板と中央本体31間の領域が画面において線欠陥として観察されることを防ぐことができる。
【0068】
本実施例において、第1のマイクロLEDモジュールTが4つのピクセルPを含むことを図示したが、第1のマイクロLEDモジュールTはより多くのピクセルを含んでもよい。また、第2のマイクロLEDモジュールTAが2つのピクセルPを含むことを図示したが、第2のマイクロLEDモジュールTAはより多くのピクセルを含んでもよい。
【0069】
本実施例によると、隣り合う第1のマイクロLEDモジュールT間に第2のマイクロLEDモジュールTAを配置することにより、画面において線欠陥が観察されることを防ぐことができる。
【0070】
本実施例において、第2の基板の上面が第1の基板の上面よりも高く位置することを図示および説明するが、図8に示したように、第2の基板の上面は第1の基板の上面と同じ高さに位置することもできる。例えば、第1のマイクロLEDモジュールTの第1の基板の縁にリセスされた領域が形成されてもよく、第2のマイクロLEDモジュールTAの第2の基板の上部プレートが隣り合った第1の基板のリセスされた領域のそれぞれの上に部分的に配置できる。これにより、第1のマイクロLEDモジュールおよび第2のマイクロLEDモジュール上のマイクロLED(R,G,B)が同じ高さに位置できる。
【0071】
一方、第1のマイクロLEDモジュールT上の第1のマイクロLED(R,G,B)は、第1の基板上のパッドに電気的に接続され、このパッドは第1のマイクロLED(R,G,B)を駆動するためのドライバーに電気的に接続することができる。ドライバーは、ディスプレイ基板21上に配置されてもよいが、これに限定されるのではない。特に、複数の第1のマイクロLEDモジュールTを配列する場合、それぞれの第1のマイクロLEDモジュールTを駆動するためのドライバーが第1の基板に提供できる。この場合、ドライバーは第1の基板の裏面上に配置することができ、電気配線を通じてパッドがドライバーに電気的に接続することができる。
【0072】
第1の基板上に配置された第1のマイクロLED(R,G,B)を第1の基板の裏面に配置されたドライバーに電気的に接続するための多様な技術が使用でき、これについて図9および図10を参照して説明する。
【0073】
図9は、一実施例にかかる第1のマイクロLEDモジュールTのコネクタ25aを説明するための概略的な断面図である。
【0074】
図9を参照すると、第1の基板上面上の配線と下面上の配線を接続するコネクタ25aが第1の基板の側面上に配置され得る。第1の基板の下面にドライバー(図示せず)が配置され、例えば、スキャンラインを駆動するためのスキャンドライバーとデータラインを駆動するためのデータドライバーが配置できる。
【0075】
第1の基板上のマイクロLED(R,G,B)は、ドライバーに電気的に接続され、ドライバーによって駆動されてもよい。このとき、第1の基板上部に配置されたマイクロLED(R,G,B)をドライバーに電気的に接続するために第1の基板上面側の配線と下面側の配線がコネクタ25aを通じて接続することができる。第1の基板上面側および下面側に複数の配線が配置され、よって、第1の基板に複数のコネクタ25aが提供される。
【0076】
図10は、一実施例にかかる第1のマイクロLEDモジュールのコネクタ25bを説明するための概略的な断面図である。
【0077】
図10を参照すると、本実施例においてコネクタ25bは、図9を参照して説明したコネクタ25aと大体似ているが、第1の基板を貫通する貫通ホール内に形成されたことに違いがある。コネクタ25bは、第1の基板の縁近くに形成できる。
【0078】
一方、第2のマイクロLEDモジュールTAは、第2の基板上に配置されたマイクロLED(R,G,B)を含み、これらを駆動するために配線がマイクロLED(R,G,B)とドライバーを電気的に接続する必要がある。図11図13は、配線を接続するための多様なコネクタ35a,35b,35cを説明するための概略的な断面図である。
【0079】
図11に示したように、コネクタ35aは中央本体を貫通する貫通ホール内に形成できる。この場合、ドライバーは中央本体下部面側に配置することもでき、また、ディスプレイ基板21上に配置することもできる。
【0080】
図12に示したように、コネクタ35bは、上部プレートを貫通する貫通ホール内に形成できる。または図13に示したように、コネクタ35cは、上部プレートの側面に形成することもできる。
【0081】
図14は、一実施例にかかる第1のマイクロLEDモジュールTと第2のマイクロLEDモジュールTAの電気的接続を説明するための概略的な断面図である。
【0082】
図14を参照すると、第2のマイクロLEDモジュールTAが第1のマイクロLEDモジュールTに部分的に重なり、これらが重なる部分で配線が電気的に接触できる。これにより、第1のマイクロLEDモジュールTと第2のマイクロLEDモジュールTAが電気的に接続することができる。
【0083】
第1のマイクロLEDモジュールTと第2のマイクロLEDモジュールTAを電気的に接続することにより、例えば、第1のマイクロLEDモジュールTに配置されたドライバーを用いて第2のマイクロLEDモジュールTAのマイクロLED(R,G,B)を駆動できる。
【0084】
図15は、一実施例にかかるディスプレイ装置を説明するための概略的な部分断面図である。
【0085】
図15を参照すると、本実施例にかかるディスプレイ装置は、前述の図4図7を参照して説明したディスプレイ装置100と大体似ているが、モールディング部材40をさらに含むことに違いがある。
【0086】
モールディング部材40は、第1のマイクロLEDモジュールTおよび第2のマイクロLEDモジュールTA上のマイクロLED(R,G,B)を覆う。モールディング部材40は、ディスプレイ基板21上の全てのマイクロLEDモジュールT,TAを覆うことができる。モールディング部材40は、透明樹脂で形成することもでき、光吸収機能を有するブラックモールディングでもよい。ブラックモールディングは、コントラストを高めて最終製品の品質を向上させる。
【0087】
図16は、一実施例にかかるディスプレイ装置を説明するための概略的な部分断面図である。
【0088】
図16を参照すると、本実施例にかかるディスプレイ装置は、前述の図8を参照して説明したディスプレイ装置と大体似ているが、モールディング部材40をさらに含むことに違いがある。モールディング部材40は、図15を参照して説明したものと類似するため、詳しい説明は省略する。
【0089】
図17は、一実施例にかかるディスプレイ装置200を説明するための概略的な平面図である。
【0090】
図17を参照すると、本実施例にかかるディスプレイ装置200は、図4図7を参照して説明したディスプレイ装置100と大体似ているが、第1のマイクロLEDモジュールTの列方向および行方向に第2のマイクロLEDモジュールTA1,TA2が配置されたことに違いがある。
【0091】
第2のマイクロLEDモジュールTA1は、第1のマイクロLEDモジュールTの列方向において隣り合った第1のマイクロLEDモジュールT間に配置され、第2のマイクロLEDモジュールTA2は、第1のマイクロLEDモジュールTの行方向において隣り合った第1のマイクロLEDモジュールT間に配置される。
【0092】
図17で点線楕円は、線欠陥として観察され得る部分を表す。このような部分は、第2のマイクロLEDモジュールTA1,TA2を採用しない場合に比べてかなり減少し、よって、第2のマイクロLEDモジュールTA1,TA2を配置することにより、画面において観察される線欠陥を大きく減らすことができる。
【0093】
特定の例示的な実施例および具現を本明細書で説明したが、別の実施例および修正がこの説明から明らかになるはずである。よって、本開示はこのような実施例に制限されなく、添付の請求範囲のより広い範囲および当業者に明白かつ多様な修正および等価の構成を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】