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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-28
(54)【発明の名称】流動助剤組成物
(51)【国際特許分類】
   A01C 1/06 20060101AFI20230320BHJP
   C05G 3/30 20200101ALI20230320BHJP
   A01N 25/00 20060101ALI20230320BHJP
   A01N 51/00 20060101ALI20230320BHJP
   A01N 43/90 20060101ALI20230320BHJP
   A01N 43/78 20060101ALI20230320BHJP
   A01N 43/36 20060101ALI20230320BHJP
   A01N 37/46 20060101ALI20230320BHJP
   A01N 43/54 20060101ALI20230320BHJP
   A01N 43/88 20060101ALI20230320BHJP
   A01N 43/653 20060101ALI20230320BHJP
   A01N 63/22 20200101ALI20230320BHJP
   A01N 25/10 20060101ALI20230320BHJP
   A01P 7/04 20060101ALI20230320BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20230320BHJP
   A01P 5/00 20060101ALI20230320BHJP
【FI】
A01C1/06 Z
C05G3/30
A01N25/00 101
A01N51/00
A01N43/90 101
A01N43/78 A
A01N43/36 A
A01N37/46
A01N43/54 A
A01N43/88
A01N43/653 Q
A01N63/22
A01N25/10
A01P7/04
A01P3/00
A01P5/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022546602
(86)(22)【出願日】2021-01-19
(85)【翻訳文提出日】2022-08-01
(86)【国際出願番号】 US2021013864
(87)【国際公開番号】W WO2021162826
(87)【国際公開日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】62/975,512
(32)【優先日】2020-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512035620
【氏名又は名称】コーンプロダクツ ディベロップメント インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広
(74)【代理人】
【識別番号】100142387
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 都子
(74)【代理人】
【識別番号】100135895
【弁理士】
【氏名又は名称】三間 俊介
(72)【発明者】
【氏名】アフメド、グラム
(72)【発明者】
【氏名】リッチ、ウェンデル
(72)【発明者】
【氏名】シャー、ヒマンシュ
【テーマコード(参考)】
2B051
4H011
4H061
【Fターム(参考)】
2B051AB01
2B051BA20
2B051BB01
2B051BB14
4H011AA01
4H011AC01
4H011BA01
4H011BA06
4H011BB08
4H011BB09
4H011BB10
4H011BC19
4H011DD03
4H011DH10
4H061AA10
4H061EE43
4H061EE63
4H061HH46
(57)【要約】
種子プランタ流動性を改善するための方法であって、1つ以上の種子を、変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む、流動助剤組成物と混合することを含み、当該流動助剤組成物が、任意選択的に、鉱物土類潤滑剤を含む、方法。複数の種子は、当該流動助剤組成物を含む。変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む、流動助剤組成物であって、当該流動助剤組成物が、任意選択的に鉱物土類潤滑剤を含み、更に、当該流動助剤組成物が、(i)自由流動性であり、かつ/又は(ii)タルク、グラファイト、若しくはそれらの混合物と混合された1つ以上の種子に対して種子凝集を低減する、流動助剤組成物。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
種子プランタ流動性を改善するための方法であって、1つ以上の種子を、変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む、流動助剤組成物と混合することを含み、前記流動助剤組成物が、任意選択的に、鉱物土類潤滑剤を含む、方法。
【請求項2】
前記変性デンプンのうちの1つ以上が、疎水性変性されており、
任意選択的に、前記疎水性変性デンプンが、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル若しくはアルケニルコハク酸塩でエーテル化され、多価カチオンと複合体を形成する、デンプンを含み、
任意選択的に、前記疎水性変性デンプン及び/又は変性デンプン若しくは非変性デンプンが、トウモロコシ、高アミローストウモロコシ、もち種トウモロコシ、ジャガイモ、エンドウ豆、米、もち米、サゴ、タピオカ、もち種タピオカ、及びそれらの混合物から選択されるデンプン基材から得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記誘導体化デンプンを含み、
任意選択的に、前記アルキル若しくはアルケニルコハク酸塩が、7~20個の炭素を含み、かつ/又はオクテニルコハク酸塩、ノニルコハク酸塩、デシルコハク酸塩、又はドデシルコハク酸塩であり、
任意選択的に、前記1つ以上のアニオン性部分が、カルボン酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、及びそれらの混合物から選択され、
任意選択的に、前記多価カチオンが、(i)金属イオン、アルカリ土類金属イオン、及びそれらの混合物、又は(ii)アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、及びそれらの混合物から選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上のアニオン性部分が、カルボン酸塩であり、前記多価カチオンが、アルミニウムであり、
任意選択的に、前記疎水性変性デンプンが、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムである、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記流動助剤組成物が、前記組成物の総重量に基づいて、1~99重量%の前記変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含み、
任意選択的に、前記組成物が、グラファイト、リン酸三カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、雲母、タルク、酸化チタン、カオリン粘土、及びそれらの混合物から選択される鉱物土類潤滑剤を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記種子が、結合剤及び活性成分を含む種子コーティング組成物でコーティング/処理されており、
任意選択的に、前記活性成分が、(i)殺虫剤、植物成長調節剤、作物乾燥剤、殺真菌剤、バイオ農薬、細菌若しくは真菌属を含有する生物剤、殺菌剤、静菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、防虫剤、又はそれらの任意の組み合わせ、あるいは(ii)殺虫剤、植物成長調節剤、作物乾燥剤、殺真菌剤、殺菌剤、静菌剤、殺虫薬、防虫剤、トリアジン、スルホニル尿素、ウラシル、尿素、及び有機ホスホネート、ニトリロオキシム殺真菌剤、アゾールイミダゾール殺真菌剤、ベンズイミダゾール殺真菌剤、フェニルピロール殺真菌剤、フェニルアミド殺真菌剤、カルボキソミド(carboxomide)殺真菌剤、トリアゾール殺真菌剤、硫黄エナミド殺真菌剤、ジチオカルバメート殺真菌剤、ネオニコチノイド殺虫薬、アシルアミン殺真菌剤、塩素化芳香族、ジクロロアニリン殺真菌剤、カルバメート殺虫薬、有機チオホスフェート殺虫薬、過塩素化有機殺虫薬、殺ダニ剤、亜硫酸プロピニル、トリアザペンタジエン殺ダニ剤、塩素化芳香族殺ダニ剤、テトラジファン、ジニトロフェノール殺ダニ剤、ビナプアクリル、アジュバント、界面活性剤、肥料、植物若しくは微生物が起源であるバイオ農薬、又は細菌属若しくは真菌属からの生物学的に生きている有益微生物、又はそれらの任意の組み合わせである、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記結合剤が、変性デンプンを含み、
任意選択的に、前記変性デンプンが、アミロース、アミロペクチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み、
任意選択的に、前記変性デンプンが、(i)酸化、リン酸付加、架橋、エステル化、エーテル化、デキストリン化、若しくはそれらの任意の組み合わせによって変性されているか、(ii)エーテル化、メチル化、エチル化、プロピル化、アルコキシル化、カルボキシメチル化、カチオン性、エステル化、アシル化、コハク酸塩化、プロピル化、及びリン酸塩架橋、デキストリン化されているか、若しくはそれらの任意の組み合わせであり、(iii)分子量を低減するために酸、酵素、酸化剤、及び/若しくは物理的に加水分解されているか、又は(iv)酸加水分解-2-ヒドロキシプロピルエーテル、デキストリン化水素オクテニルブタンジオエート、アセテートヘキサジオエート、2-ヒドロキシル-3-(トリメチルアンモニオ)プロピルエーテルクロリド、カナリアデキストリン、若しくはそれらの任意の組み合わせである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記種子が、(i)農業用種子、野菜種子、ハーブ種子、ワイルドフラワー種子、観葉植物種子、草種子、樹木種子、灌木種子、若しくはそれらの任意の組み合わせであるか、(ii)大豆、綿、トウモロコシ(corn)、ピーナッツ、トウモロコシ(maize)、小麦、大麦、オーツ麦、ライ小麦、カラシ、ヒマワリ、サトウダイコン、ベニバナ、キビ、チコリ、亜麻、菜種、ソバ、タバコ、麻、大麻、アルファルファ、シグナルグラス、クローバー、ソルガン、ひよこ豆、インゲン豆、エンドウ豆、ベッチ、米、サトウキビ、亜麻仁、アスパラガス、チャイブ、セロリ、ニラネギ、ニンニク、ビートルート、ホウレンソウ、ビート、カーリーケール、カリフラワー、ブロッコリースプラウト、サボイキャベツ、白キャベツ、赤キャベツ、コールラビ、白菜、カブ、エンダイブ、チコリ、スイカ、メロン、キュウリ、ガーキン、マロー、パセリ、フェンネル、エンドウ豆、インゲン豆、ダイコン、西洋ゴボウ、ナス、スイートコーン、ポップコーン、ニンジン、タマネギ、トマト、コショウ、レタス、サヤインゲン、ウリ、エシャロット、ブロッコリー、アブラナ属植物、芽キャベツ、及びそれらの任意の組み合わせから選択されるか、又は(iii)トウモロコシ種子、綿種子、イネ種子、ソルガム種子、オーツ麦種子、ライ麦種子、大麦種子、大豆種子、野菜種子、小麦種子、サトウダイコン種子、ヒマワリ種子、レタス種子、麻種子、大麻種子、ホウレンソウ種子、若しくはそれらの混合物である、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記流動助剤組成物が、自由流動性であり、
任意選択的に、前記流動助剤組成物が、タルク、グラファイト、又はそれらの混合物と混合された1つ以上の種子に対して、種子凝集及び/又は架橋を低減し、前記種子が、任意選択的に、前記種子コーティング組成物でコーティング/処理される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記種子を植え付けることを更に含み、前記種子が、任意選択的に、機械的種子プランタで植え付けられる、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む、流動助剤組成物を含む複数の種子であって、前記流動助剤組成物が、任意選択的に、鉱物土類潤滑剤を含み、かつ、任意選択的に、種子コーティング組成物が、活性成分及び結合剤を含み、
任意選択的に、前記種子が、トウモロコシ種子、綿種子、イネ種子、ソルガム種子、オーツ麦種子、ライ麦種子、大麦種子、大豆種子、野菜種子、小麦種子、サトウダイコン種子、ヒマワリ種子、レタス種子、麻種子、大麻種子、ホウレンソウ種子、又はそれらの混合物から選択される、複数の種子。
【請求項12】
前記変性デンプンが、疎水性変性されており、
任意選択的に、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル又はアルケニルコハク酸塩でエーテル化され、多価カチオンと複合体を形成する、デンプンを含む、請求項11に記載の種子。
【請求項13】
前記誘導体化デンプンを含み、
任意選択的に、前記アルケニル若しくはアルキルコハク酸塩が、7~20個の炭素を含み、かつ/又はノニルコハク酸無水物、オクテニルコハク酸塩、デシルコハク酸塩、若しくはドデシルコハク酸塩であり、
任意選択的に、前記1つ以上のアニオン性部分が、カルボン酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、及びそれらの混合物から選択され、
任意選択的に、前記多価カチオンが、(i)金属イオン、アルカリ土類金属イオン、及びそれらの混合物、又は(ii)アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、及びそれらの混合物から選択される、請求項12に記載の種子。
【請求項14】
前記変性デンプン及び/又は非変性デンプンが、トウモロコシ、高アミローストウモロコシ、もち種トウモロコシ、ジャガイモ、エンドウ豆、米、もち米、サゴ、タピオカ、もち種タピオカ、及びそれらの混合物から選択されるデンプン基材から得られる、請求項11~13のいずれか一項に記載の種子。
【請求項15】
変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む、流動助剤組成物であって、前記流動助剤組成物が、任意選択的に、鉱物土類潤滑剤を含み、更に前記流動助剤組成物が、(i)自由流動性であり、かつ/又は(ii)タルク、グラファイト、若しくはそれらの混合物と混合された1つ以上の種子に対して種子凝集を低減し、前記種子が、任意選択的に、活性成分及び結合剤を含む種子コーティング組成物でコーティング/処理されており、
任意選択的に、前記変性デンプンが、疎水性変性されており、任意選択的に、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル又はアルケニルコハク酸塩でエーテル化され、多価カチオンと複合体を形成する、デンプンを含む、流動助剤組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2020年2月12日に出願された米国仮特許出願第62/975,512号に関連し、かつ優先権の利益を主張するものである。
【0002】
本明細書では、種子コーティング組成物で任意選択的にコーティング/処理された1つ以上の種子に適用するための流動助剤組成物が開示される。より具体的には、変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物、及び任意選択的に1つ以上の鉱物土類潤滑剤を含む、1つ以上の流動助剤組成物が、本明細書に開示される。更に本明細書では、種子コーティング組成物で任意選択的にコーティング/処理された1つ以上の種子を、変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物、及び任意選択的に1つ以上の鉱物土類潤滑剤を含む1つ以上の流動助剤組成物と混合することを含む、種子プランタ流動性を改善するための方法が開示される。本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、例えば、タルク単独及びグラファイトとの組み合わせなど、伝統的に使用される潤滑剤に対する同等又は優れた流動性及び植栽性を有する再生可能かつ持続可能な代替物を提供する。
【0003】
耕種農家は常に、食物の需要の増加に対処するために、作物収量を改善することを求めている。農産業によって使用される1つのアプローチは、種子処理(種子コーティング)であり、種子は、例えば、殺虫薬、殺真菌剤、殺線虫剤、栄養素、植物成長ホルモン、及び有益微生物を含む1つ以上の活性成分で処理/コーティングされて、植え付けられると、疾患、真菌、及び/又は昆虫から種子を保護する。種子コーティングプロセス中、種子コーティング結合剤を使用して、活性成分スラリーを種子の表面に添加する。これらの種子コーティングは、1つ以上の活性成分を発芽中に種子又は苗木に送達して、優れた出現及び強さのために健康な根質量を提供することを可能にし、それによってより高い作物収量をもたらす。
【0004】
農家は、市販の種子プランタを使用してコーティング/処理された種子を植え付ける。農家がエアプランタを使用する場合、エアプランタの計量装置内のファンは、プランタの種子ディスクを通して大量の空気を移動させる。中程度から高程度の湿度環境において、水分レベルは、プランタを通して吸引される大量の大気によって上昇される。処理/コーティングされた種子は吸湿性であり、この水分を吸収して、コーティングされた種子を粘着性にし、それによってプランタ内の種子の架橋を引き起こす。農家が真空プランタを使用する場合、コーティング/処理された種子はホッパに添加され、このホッパが中程度から高程度大気湿度にさらされると、コーティング/処理された種子をプランタ内で粘着性にし、架橋させる。プランタを通るコーティングされた種子のこの不十分な流動性は、不良な個片化、スキップ、二倍化をもたらし、そうでなければ作物の収量に影響を与える不十分な種子放出指数をもたらす。
【0005】
これらの問題を軽減するために、農家は現在、タルク又はグラファイト若しくはタルク/グラファイト混合物(例えば、80%タルク/20%グラファイト粉末)を種子流動性及び潤滑剤として使用している。しかしながら、タルクは、高程度から中程度の湿度場環境において、コーティング/処理された種子の表面上に存在する水分を急速に吸収する傾向があり、それによって、タルクが種子の表面を均一に覆うことが妨げられ、これにより、種子がホッパ内で凝集し、コーティング/処理された種子の不十分な植栽性をもたらす。更に、タルクは、特に微量レベルのアスベストを含む場合に、健康の危険性を高める。一方、グラファイトは高価であり、したがって望ましい選択肢ではない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】水、着色剤、及び(ポリマー又はバイオ再生可能デンプン)結合剤と組み合わせた市販の種子コーティング/処理を含有する、活性成分ブレンドAでコーティング/処理された種子の写真を示す。
【0007】
図2】水、着色剤、及び(ポリマー又はバイオ再生可能デンプン)結合剤と組み合わせた市販の種子コーティング/処理を含有する、活性成分ブレンドBで処理された種子の写真を示す。
【0008】
図3】(i)流動助剤/潤滑剤なし、(ii)タルク、又は(iii)疎水性変性デンプンを含む本明細書に記載の流動助剤組成物の粉末形態と、実施例3Dにおいて混合された、実施例1Hのコーティング/処理された種子の写真を示す。
【0009】
図4】実施例2で行われた流動性測定に使用された鋼製漏斗の描写図である。
【0010】
図5】実施例2A~2Cについての流動性の結果のグラフである。
【0011】
図6】実施例3で行われた流動性測定に使用された鋼製漏斗の描写図である。
【0012】
図7】実施例3A~3Eについての相対流動性の結果のグラフである。
【0013】
図8】実施例4A~4Gについての相対流動性の結果のグラフである。
【0014】
本明細書では、1つ以上の種子を、変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む流動助剤組成物と混合することを含む、種子プランタ流動性を改善するための方法が開示され、当該流動助剤組成物は、任意選択的に、鉱物土類潤滑剤を含む。本明細書では、変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む流動助剤組成物が更に開示され、当該流動助剤組成物は、任意選択的に鉱物土類潤滑剤を含み、更に当該流動助剤組成物は、(i)自由流動性であり、かつ/又は(ii)タルク、グラファイト、若しくはそれらの混合物と混合された1つ以上の種子に対して種子凝集を低減し、当該種子は任意選択的に、活性成分及び結合剤を含む種子コーティング組成物でコーティング/処理される。本明細書では、変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む流動助剤組成物を含む複数の種子がなお更に開示され、当該流動助剤組成物は任意選択的に、鉱物土類潤滑剤と任意選択的に、活性成分及び結合剤を含むコーティング組成物と、を含む。一実施形態では、1つ以上の変性デンプンは、疎水性変性デンプンである。別の実施形態では、疎水性変性デンプンは、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル又はアルケニルコハク酸塩でエーテル化され、多価カチオンと複合体を形成する、デンプンを含む。更に他の実施形態では、1つ以上の疎水性変性デンプンは、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムである。
【0015】
ここで、本明細書の様々な実施形態を詳細に参照し、その例は、添付の図面及び以下の実施例に示されている。以下の説明では、本発明の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、別段の指示がない限り、又は文脈から暗示されない限り、本明細書に記載の詳細及び実施形態は、いかなる方法でも本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではない。追加的に、様々な又は特定の実施形態に関連して説明される特徴は、明示的に記載されていない限り、又は文脈から暗黙的でない限り、本明細書に開示される他の実施形態に関連して使用するのには適切ではないと解釈されるべきではない。
【0016】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明確にそうでないことを示さない限り、複数を含む。更に、すべての単位、接頭辞、及び記号は、SIが認可したその形式で記載することができる。本開示全体を通して、様々な態様が範囲の形式で提示される。範囲の形式での記載は単に、便宜上、かつ簡便化のためと理解されるべきであり、本発明の範囲の、柔軟性を欠く限定と解釈してはならない。したがって、範囲の記載は、具体的に開示された起こり得るすべての部分範囲並びにその範囲内の個別の数値であると解釈されるべきである(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)。
【0017】
別様に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本発明の実施形態が関連する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載するものに類似する、それから改変された、又はそれに等価な多くの方法及び材料を、本明細書に記載の1つ以上の実施形態を実施するために、過度な実験をすることなく使用することができる。実施形態の説明及び特許請求において、以下の用語を、以下に説明する定義に従い使用することができる。
【0018】
本明細書で使用される「種子(単数又は複数)」という用語は、特に、保護カバーによって囲まれた胚を含有する、裸子植物及び被子植物の成熟胚珠を指す。保護カバーは、種子コート(種皮)を含むことができる。いくつかの種子は、種子コートの周りに果皮又は果物コートを含む。特に、この層が種子に密接に接着されている場合、シリアルカーネルのように、いくつかの場合では、穎果又は痩果と称される。実際の用語では、「種子(単数又は複数)」という用語は、ペレット化種子、真正種子、植物苗木、根茎、再生可能かつ植物形成組織、及び塊茎又は球根を含む植物を生産するために農業で植え付けられ得るものを含むが、これらに限定されない。
【0019】
本明細書で使用される「コーティング」という用語は、例えば、種子の周りの材料の層として、種子の表面に材料を適用することを指す。コーティングという用語は、フィルムコーティング、ペレット化、及び外皮形成、又はこれらの技術の組み合わせを含む。ペレット化で得られたペレットもまた、種子ピルとして既知である。コーティングは、好ましくは、種子の表面積の90%以上を超えるなど、種子の実質的に全体の表面上に塗布されて、層を形成する。しかしながら、コーティングは、完全に又は部分的であり得、例えば、種子の表面積の20%以上、又は50%以上であり得る。
【0020】
本明細書で使用される「種子コーティング組成物」という用語は、種子をコーティングするために使用される水性組成物又はスラリーを指す。
【0021】
本明細書で使用される「事前ブレンド」という用語は、種子コーティング組成物の他の構成成分を添加する前に形成される(すなわち、安定したエマルジョン及び/又は分散形態である)水性組成物を指す。一実施形態では、事前ブレンドは、種子コーティング組成物とは異なる位置に形成される。
【0022】
本明細書で使用される「活性」という用語は、植物又は植物種子にとって、例えば、植物、種子に対する、又は真菌、害虫、及び昆虫などの植物に有害な生物に対する生物学的効果を通して、直接的又は間接的に有利である任意の構成成分を指す。植物増強剤としては、植物保護製品、軟化剤、成長促進剤、成長調節剤などが挙げられる。
【0023】
本明細書で使用される「疎水性の」、「疎水性に」、及び「水不溶性」という用語は、主に非極性であり、かつ水中で限定された又は溶解しない材料を記載しているが、そのような材料は、分子又は粒子として水に懸濁され得る。
【0024】
本明細書で使用される「アルコキシ」という用語は、-ORラジカル又は基を意味し、式中、Rは、上記で定義されたアルキル、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、又は2-プロポキシ、n-、イソ-、又はtert-ブトキシなどである。特定の実施形態では、本発明の好ましいアルコキシ基は、1~6個の炭素原子を有する。他の実施形態では、本発明の好ましいアルコキシ基は、3つ以上の炭素原子、好ましくは、4~6個の炭素原子を有する。アルコキシ基は、任意選択的に、利用可能な原子価によって許容される場合に置換され得る。置換アルコキシ基の例としては、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、及びアルコキシアルキル基(メトキシメチル、メトキシエチル、ポリオキソエチレン、ポリオキソプロピレン、及び同様の基など)が挙げられる。「非置換」として特に記載されない限り、本明細書における化学部分への言及は、置換変異体を含むと理解される。
【0025】
本明細書で使用される「アルキル」という用語は、例えば、1~20個の炭素原子を有する飽和直鎖又は分岐炭化水素鎖を意味する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソ-プロピルn-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル、n-ペンチル、tert-ペンチル、ネオ-ペンチル、イソ-ペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,3-ジメチルブチル、ヘキシル、n-ヘキシル、tert-ヘキシル、ネオ-ヘキシル、イソ-ヘキシル、sec-ヘキシルなどを含む「C~Cアルキル」基(代替的に、「低級アルキル」基と称される)を含む。特定の実施形態では、本発明の好ましいアルキル基は、1~6個の炭素原子を有する。特定の実施形態では、本発明の好ましいアルキル基は、3個以上の炭素原子、好ましくは4~6個の炭素原子を有する。アルキル基は、任意選択的に、利用可能な原子価によって許容される場合に置換され得る。「非置換」として特に記載されない限り、本明細書における化学部分への言及は、置換変異体を含むと理解される。
【0026】
本明細書で使用される「組み合わせ(単数及び複数)」という用語は、2つ以上の化合物(又は他の参照構成成分)の混合物を指す。
【0027】
「含まない」、「ない」、「実質的にない」、又は「実質的に含まない」という用語は、特定の化合物を含有しない、又は特定の化合物若しくは特定の化合物含有化合物が添加されていない、組成物、混合物、又は成分を指す。特定の化合物が、最小量の組成物、混合物、若しくは成分での汚染及び/又は使用を通して存在する場合、化合物の量は、約3重量%未満であるものとする。いくつかの実施形態では、化合物の量は、2重量%未満、1重量%未満、0.5重量%未満、又は0.0重量%である。
【0028】
本明細書で使用する場合、「重量%(weight percent)」、「wt.%」、「percent by weight」、「%by weight」という用語、及びこれらの変形形態とは、組成物の総重量で除して100を掛けた、物質の重量としての、物質の濃度を指す。本明細書で使用する場合、「パーセント」、「%」などは、「重量%(「weight percent」、「wt.%」)」などと同義であることが意図されると理解される。
【0029】
方法及び組成物は、本明細書に記載する構成成分及び成分、加えて、他の成分を含むことができる、これらから本質的になることができる、又はこれらからなることができる。本明細書で使用する場合、「から本質的になる」とは、方法及び組成物が追加の工程、構成成分、又は成分を、その追加の工程、構成成分、又は成分が、特許請求した方法及び組成物の基本的、かつ新規の特徴を実質的に変更しない場合に限り、含むことができることを意味する。
【0030】
本明細書では、1つ以上の種子を、変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む流動助剤組成物と混合することを含む、種子プランタ流動性を改善するための方法が開示され、当該流動助剤組成物は、任意選択的に、鉱物土類潤滑剤を含む。本明細書では、変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む流動助剤組成物を含む複数の種子が更に開示され、当該流動助剤組成物は、任意選択的に、鉱物土類潤滑剤、及び任意選択的に、活性成分及び結合剤を含む種子コーティング組成物を含む。本明細書では、変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む流動助剤組成物がなお更に開示され、当該流動助剤組成物は、任意選択的に、鉱物土類潤滑剤を含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、流動助剤組成物は、組成物の総重量に基づいて、1~99重量%の変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の種子プランタ流動性を改善するための方法は、1つ以上の種子を植え付けることを更に含み、1つ以上の種子は、任意選択的に、機械的種子プランタを用いて植え付けられる。
【0032】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、再生可能かつ持続可能であり、健康に害を及ぼすことはない。他の実施形態では、本明細書に記載の流動助剤組成物は、プランタホッパ内の1つ以上の種子を均一に混合し、かつ均一にコーティングして、優れた潤滑特性を提供する。更に他の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、種子プランタ流動助剤としてタルク単独又はグラファイトと組み合わせて使用することに関連する安全性、環境、及び性能の欠点に対処する。更に他の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、自由流動性である。なお更に他の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、(i)自由流動性であり、及び/又は(ii)タルク、グラファイト、又はそれらの混合物と混合された1つ以上の種子に対して種子凝集を低減し、当該種子は、任意選択的に、活性成分及び結合剤を含む種子コーティング組成物でコーティング/処理される。更に他の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、作物収量及び/又は機械化された植栽効率を改善する。なお更に他の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、種子植え付けが均一であり、種子が機器動作不良なしに均一に分散されるように、プランタの詰まり及び/又は種子凝集を低減する。
【0033】
いくつかの実施形態では、種子は、結合剤及び活性成分を含む種子コーティング組成物でコーティング/処理される。他の実施形態では、種子は、コーティングされない/未処理である。なお更に他の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、タルク、グラファイト、又はそれらの混合物と混合された1つ以上の種子に対して種子の凝集及び/又は架橋を低減し、1つ以上の種子は、任意選択的に、結合剤及び活性成分を含む種子コーティング組成物でコーティング/処理される。いくつかの実施形態では、活性成分は、(i)殺虫剤、植物成長調節剤、作物乾燥剤、殺真菌剤、バイオ農薬、細菌若しくは真菌属を含有する生物剤、殺菌剤、静菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、防虫剤、又はそれらの任意の組み合わせ、あるいは(ii)殺虫剤、植物成長調節剤、作物乾燥剤、殺真菌剤、殺菌剤、静菌剤、殺虫薬、防虫剤、トリアジン、スルホニル尿素、ウラシル、尿素、及び有機ホスホネート、ニトリロオキシム殺真菌剤、アゾールイミダゾール殺真菌剤、ベンズイミダゾール殺真菌剤、フェニルピロール殺真菌剤、フェニルアミド殺真菌剤、カルボキソミド(carboxomide)殺真菌剤、トリアゾール殺真菌剤、硫黄エナミド殺真菌剤、ジチオカルバメート殺真菌剤、ネオニコチノイド殺虫薬、アシルアミン殺真菌剤、塩素化芳香族、ジクロロアニリン殺真菌剤、カルバメート殺虫薬、有機チオホスフェート殺虫薬、過塩素化有機殺虫薬、殺ダニ剤、亜硫酸プロピニル、トリアザペンタジエン殺ダニ剤、塩素化芳香族殺ダニ剤、テトラジファン、ジニトロフェノール殺ダニ剤、ビナプアクリル、アジュバント、界面活性剤、肥料、植物若しくは微生物が起源であるバイオ農薬、又は細菌属若しくは真菌属からの生物学的に生きている有益微生物、又はそれらの任意の組み合わせである。他の実施形態では、結合剤は、任意選択的に、アミロース、アミロペクチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、変性デンプンを含む。更に他の実施形態では、結合剤は、(i)任意選択的にアミロース、アミロペクチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む変性デンプン、(ii)バイオ再生可能若しくは合成ポリマー、又は(iii)それらの組み合わせを含む。更に他の実施形態では、種子コーティング組成物は、結合剤、活性成分、及び溶媒、増粘剤、着色剤、消泡剤、殺生物剤、界面活性剤、並びに効果顔料から選択される1つ以上の追加の成分を含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、流動助剤組成物又は種子コーティング/処理に使用される変性デンプン及び/又は非変性デンプンは、任意のデンプン源から誘導又は得られるデンプン基材を含む。いくつかの実施形態では、デンプン源は、ソルガムなどの穀物;ジャガイモ及びタピオカなどの塊茎;エンドウ豆などの豆科植物;トウモロコシ;小麦;大麦;オーツ麦;ライ小麦;米;サゴ;例えば、もち種トウモロコシ(maize)、もち種ジャガイモ及びもち米などのもち性デンプン;例えば、アミローストウモロコシなどの高アミロースデンプン、すなわち少なくとも30重量%、及びより具体的には少なくとも65重量%のアミロース含有量を有するデンプン;並びに従来の同系交配又は遺伝子改変された植物種から誘導されたデンプンを含む他のものを含む植物源から誘導されたデンプンから選択される。いくつかの実施形態では、デンプン粉が使用される。いくつかの実施形態では、デンプン基材は、約70%、80%、90%、95%、又は99%の純度まで精製される。精製は、当業者に既知の方法に従って行うことができる。他の実施形態では、デンプン基材は、精製することなくデンプン源から使用されてもよく、未精製のデンプン源は、その後の誘導工程で使用される。
【0035】
いくつかの実施形態では、デンプン基材は、化学変性なしで(非変性で)使用される。他の実施形態では、デンプン基材は、化学的、酵素的、又は物理的変性を使用して変性される。更に他の実施形態では、デンプン基材は、1つ以上のアニオン性部分と多価カチオンを有するように変性される。更になお別の実施形態では、疎水性変性デンプン及び/又は変性若しくは非変性デンプンは、トウモロコシ、高アミローストウモロコシ、もち種トウモロコシ、ジャガイモ、エンドウ豆、米、もち米、サゴ、タピオカ、もち種タピオカ、及びそれらの混合物から選択されるデンプン基材から得られる。
【0036】
更なる実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物又は種子コーティング若しくは処理に含有される変性デンプンは、化学的、酵素的、又は物理的変性を使用して変性された、任意選択的にアミロース、アミロペクチン又はそれらの組み合わせ(例えば、デントデンプン)を含有する天然デンプンである。いくつかの実施形態では、変性デンプンは、架橋デンプン(例えば、アジペート及びエピクロロヒドリン);エステル化デンプン(例えば、アルミニウム塩を含むか又は含まないOSAオクテニルコハク酸塩などのアセチル化されコハク酸塩化されたもの);エーテル化デンプン(例えば、エチル化デンプン(例えば、ヒドロキシエチル化及びヒドロキシプロピル化デンプン)、プロピル化、カルボキシメチル、及びカチオン性);リン酸化デンプン(例えば、モノリン酸アニオン性、二リン酸架橋);カチオン性、アニオン性、非イオン性若しくは双性イオン性デンプン;コハク酸塩及び置換されたコハク酸塩のデンプン誘導体;酸化デンプン(例えば、酸化剤を使用してカルボニル又はカルボキシル基をデンプンに添加したもの);並びにこれらの組み合わせ(例えば、カチオン性及びアニオン性(例えば、両性)及び架橋プロピル化)から選択される。他の実施形態では、デンプン基材は、分子量を低減するために、酸、酵素、又は酸化剤によって加水分解され、供給源材料(例えば、もち性、100%アミロペクチン、ジャガイモ、天然アニオン性ホスフェートなど)から異なる基材化学又は構造を有することもできる。更に他の実施形態では、デンプン基材は、デキストリン化(例えば、酸性条件下で乾燥焙煎される)又はアルファ化(例えば、温水又は冷水分散性)されている。デンプンを変性させるための手順は周知であり、例えば、Modified Starches:Properties and Uses,Ed.Wurzburg,CRC Press,Inc.,Florida(1986)に記載されている。
【0037】
更に他の実施形態では、変性デンプンは、(i)酸化、リン酸付加、架橋、エステル化、エーテル化、デキストリン化、若しくはそれらの任意の組み合わせによって変性されているか、(ii)エーテル化、メチル化、エチル化、プロピル化、アルコキシル化、カルボキシメチル化、カチオン性、エステル化、アシル化、コハク酸塩化、プロピル化、及びリン酸塩架橋、デキストリン化されているか、若しくはそれらの任意の組み合わせであるか、(iii)分子量を低減するために酸、酵素、酸化剤、及び/若しくは物理的に加水分解されているか、又は(iv)酸加水分解-2-ヒドロキシプロピルエーテル、デキストリン化水素オクテニルブタンジオエート、アセテートヘキサジオエート、2-ヒドロキシル-3-(トリメチルアンモニオ)プロピルエーテルクロリド、カナリアデキストリン、若しくはそれらの任意の組み合わせである。
【0038】
別の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物に含有される変性デンプンは、タルク単独又はグラファイトと組み合わせたものと比較して、改善された、又は同等の流動性を提供するために中程度及び高程度の湿度環境で機能する。なお更に他の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物に含有される変性デンプンは、疎水性変性されている。なお更に他の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物に含有される変性デンプンは、種子プランタ用の流動助剤として優れた潤滑特性を提供する撥水特性を有する。
【0039】
更に他の実施形態では、疎水性変性デンプンは、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル若しくはアルケニルコハク酸塩でエーテル化され、多価カチオンと複合体を形成する、デンプンを含む。更に別の実施形態では、疎水性変性デンプンは、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル若しくはアルケニルコハク酸塩でエーテル化され、多価カチオンと複合体を形成する、デンプンを含み、アルキル若しくはアルケニルコハク酸塩は、7~20個の炭素を含む。更になお別の実施形態では、疎水性変性デンプンは、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル若しくはアルケニルコハク酸塩でエーテル化され、多価カチオンと複合体を形成する、デンプンを含み、アルキル若しくはアルケニルコハク酸塩は、オクテニルコハク酸塩、ノニルコハク酸塩、デシルコハク酸塩、又はドデシルコハク酸塩である。
【0040】
更に他の実施形態では、デンプン基材は、酸化剤を使用して酸化されて、1つ以上のアニオン性部分を含むデンプン誘導体を提供する。いくつかの実施形態では、アニオン性部分は、デンプン基材で自然に生じるものよりも大量で存在する。他の実施形態では、アニオン性部分は、デンプン基材上で自然には生じない。更なる実施形態では、アニオン性部分は、1つ以上の異なるアニオン性部分の組み合わせである。いくつかの実施形態では、1つ以上のアニオン性部分は、カルボン酸塩、コハク酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、及びそれらの混合物から選択される。更に他の実施形態では、1つ以上のアニオン性部分は、カルボン酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、及びそれらの混合物から選択される。他の実施形態では、酸化剤は次亜塩素酸ナトリウムであり、カルボン酸塩アニオン性部分を含むデンプンカルボキシレート誘導体を生成するのに有用である。いくつかの実施形態では、デンプンカルボキシレート誘導体は、無水コハク酸、又はノニルコハク酸無水物、オクテニルコハク酸無水物、デシルコハク酸無水物若しくはドデシルコハク酸無水物などの7~20個の炭素のアルキル若しくはアルケニル鎖を有するアルキル若しくはアルケニルコハク酸無水物で更に変性される。
【0041】
更なる実施形態では、多価カチオンは、金属イオン、アルカリ土類金属イオン、及びそれらの混合物から選択される。いくつかの実施形態では、多価カチオンは、二価又は三価である。更に別の実施形態では、二価カチオンはカルシウムである。なお更に別の実施形態では、三価カチオンは、アルミニウム、コバルト、鉄、又はそれらの組み合わせである。なお更に他の実施形態では、多価カチオンは、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、又はそれらの混合物である。
【0042】
いくつかの実施形態では、1つ以上のアニオン性部分はカルボン酸塩であり、多価カチオンはアルミニウムである。他の実施形態では、疎水性変性デンプンは、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムである。更に他の実施形態では、疎水性変性デンプンは、アルミニウムを含まない。
【0043】
1つ以上のアニオン性部分、オクテニルコハク酸塩、及び多価カチオンで誘導体化されたデンプンを含む疎水性変性デンプンは、デンプン基材を酸化して、デンプン誘導体を生成し、これが続いてオクテニルコハク酸塩無水物と混合されて混合物を生成し、これが多価カチオンと更に混合されることによって作製され得る。
【0044】
典型的には、デンプンは、乾燥状態で市販されている場合、自由流動せず、むしろ凝集物又はケーキに凝集する傾向がある。言い換えれば、個々のデンプン顆粒は、互いに粘着し、より大きな塊に凝集する傾向があり、したがって、流れ及び移動の容易さを遅らせる。代替的に、自由流動性変性デンプンは、液体に匹敵する流動の容易さを示し得る。例えば、ある量の乾燥した自由流動性変性デンプンをジャーに入れ、ジャーを振盪することにより、変性デンプンが液体のような運動で移動するのに対し、非変性デンプンは凝集した塊で転がる。更に、内径約6mmの管を有する標準分液漏斗内に通常のデンプンを配置する場合、漏斗が強く振盪される場合であっても、通常のデンプンは管を通して注ぐことができない。対照的に、自由流動性変性デンプンの主要な部分は、漏斗が確実に静止されている場合であっても同じ条件下で置かれたときに漏斗から注がれる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、この自由流動性を示す。
【0045】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、鉱物土類潤滑剤を更に含む。他の実施形態では、鉱物土類潤滑剤は、グラファイト、リン酸三カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、雲母、タルク、酸化チタン、カオリン粘土、及びそれらの混合物から選択される。更に他の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、組成物の総重量に基づいて、0.5~50重量%の鉱物土類潤滑剤を含む。
【0046】
なお更に別の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物と混合される1つ以上の種子は、(i)農業用種子、野菜種子、ハーブ種子、ワイルドフラワー種子、観葉植物種子、草種子、樹木種子、灌木種子、若しくはそれらの任意の組み合わせであるか、(ii)大豆、綿、トウモロコシ(corn)、ピーナッツ、トウモロコシ(maize)、小麦、大麦、オーツ麦、ライ小麦、カラシ、ヒマワリ、サトウダイコン、ベニバナ、キビ、チコリ、亜麻、菜種、ソバ、タバコ、麻、大麻、アルファルファ、シグナルグラス、クローバー、ソルガン、ひよこ豆、インゲン豆、エンドウ豆、ベッチ、米、サトウキビ、亜麻仁、アスパラガス、チャイブ、セロリ、ニラネギ、ニンニク、ビートルート、ホウレンソウ、ビート、カーリーケール、カリフラワー、ブロッコリースプラウト、サボイキャベツ、白キャベツ、赤キャベツ、コールラビ、白菜、カブ、エンダイブ、チコリ、スイカ、メロン、キュウリ、ガーキン、マロー、パセリ、フェンネル、エンドウ豆、インゲン豆、ダイコン、西洋ゴボウ、ナス、スイートコーン、ポップコーン、ニンジン、タマネギ、トマト、コショウ、レタス、サヤインゲン、ウリ、エシャロット、ブロッコリー、アブラナ属植物、芽キャベツ、及びそれらの任意の組み合わせから選択されるか、又は(iii)トウモロコシ種子、綿種子、イネ種子、ソルガム種子、オーツ麦種子、ライ麦種子、大麦種子、大豆種子、植物種子、小麦種子、サトウダイコン種子、ヒマワリ種子、レタス種子、麻種子、大麻種子、ホウレンソウ種子、若しくはそれらの混合物である。いくつかの実施形態では、1つ以上の種子は、発芽することができる。他の実施形態では、1つ以上の種子は、外皮が剥離されている(いわゆる外皮のある種子又は外皮を取り除いた種子)。なお更に他の実施形態では、1つ以上の種子は、プライミングされているか又はプライミングされていない(発芽速度を改善するための処理を受けている、例えば、オスモプライミング、ヒドロプライミング、及びマトリックスプライミング)。
【0047】
一実施形態では、1つ以上の種子は、結合剤及び活性成分を含む種子コーティング組成物でコーティングされて、1つ以上のコーティング/処理された種子を提供し、当該コーティング/処理された種子は、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物と混合され、植え付けのための市販の種子プランタ内に配置される。いくつかの実施形態では、市販の種子プランタは、エアプランタ(典型的には、エアプランタ計量装置内のファンを使用して、大量の空気をプランタの種子ディスクを通して移動させる)、又は真空プランタである。
【0048】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、1つ以上の種子が植え付けられる時点まで、1つ以上の種子が種子コーティング組成物でコーティング/処理された後のいずれかの時点で適用される。他の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、植え付け部位で1つ以上の種子と混合され、1つ以上の種子が、結合剤及び活性成分を含む種子コーティング組成物でコーティング/処理された後に1つ以上の種子と混合されるか、又は結合剤及び活性成分を含む種子コーティング組成物でコーティング/処理される1つ以上の種子と同時に1つ以上の種子と混合される。更に別の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、手動で、又は機械化された計量システムなどの機械化されたシステムで、プランタ又はホッパ内の1つ以上の種子と混合される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、タルク単独で、又はグラファイトとの組み合わせを実質的に含まない。
【0049】
更なる実施形態では、流動助剤組成物は、約2.8~141.8g/45.4kg、約14.2~113.4g/45.4kg、約28.4~99.2g/45.4kg、約42.5~85.0g/45.4kg、約56.7~85.0g/45.4kg、約56.7~70.9g/45.4kg、又は約5.7g/45.4kg、約14.2g/45.4kg、約21.3g/45.5kg、約28.4g/45.4kg、約56.7g/45.4kg、約70.9g/45.4kg、約85.0g/45.4kg、約99.2g/45.4kg、約114.4g/45.4kg、約127.6g/45.4kg、約141.8g/45.4kg、又は約5.7g/45.4kg以上、約14.2g/45.4kg以上、約21.3g/45.4kg以上、約28.4g/45.4kg以上、約42.5g/45.4kg以上、約56.7g/45.4kg以上、約70.9g/45.4kg、約85.0g/45.4kg以上、約99.2g/45.4kg以上、約113.4g/45.4kg以上、約127.6g/45.4kg以上、又は約141.8g/45.4kg以上の比率で、1つ以上の種子に適用される。更に別の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の流動助剤組成物は、所望の特性を伝達するのに十分な様式で、1つ以上の種子に適用される。
コーティングされた種子
【0050】
実施形態は、コーティングされ、次いでその後本開示の流動助剤で処理された種子を含む。種子は、植物種子、例えば農作物の種子、野菜種子、ハーブ種子、ワイルドフラワー種子、観葉植物種子、草種子、樹木種子、又は灌木種子である。
【0051】
好ましくは、植物種子は農作物である。種子は、単子葉植物の目又は双子葉植物の目であり得る。好適な種子としては、例えば、大豆、綿、トウモロコシ(corn)、ピーナッツ、トウモロコシ(maize)、小麦、大麦、オーツ麦、ライ小麦、カラシ、アブラナ(又はキャノーラ)、ヒマワリ、サトウダイコン、ベニバナ、キビ、チコリ、亜麻、菜種、ソバ、タバコ、麻、大麻、アルファルファ、シグナルグラス、クローバー、ソルガン、ひよこ豆、インゲン豆、エンドウ豆、ベッチ、米、サトウキビ、及び亜麻仁の種子が挙げられる。好適な野菜種子の例としては、アスパラガス、チャイブ、セロリ、ニラネギ、ニンニク、ビートルート、ホウレンソウ、ビート、カーリーケール、カリフラワー、ブロッコリースプラウト、サボイキャベツ、白キャベツ、赤キャベツ、コールラビ、白菜、カブ、エンダイブ、チコリ、スイカ、メロン、キュウリ、ガーキン、マロー、パセリ、フェンネル、エンドウ豆、インゲン豆、ダイコン、西洋ゴボウ、ナス、スイートコーン、ポップコーン、ニンジン、タマネギ、トマト、コショウ、レタス、サヤインゲン、ウリ、エシャロット、ブロッコリー、アブラナ属植物、芽キャベツが挙げられる。
【0052】
好ましくは、植物種子は、発芽することができる。任意選択的に、種子は、殻を除去され得る(いわゆる殻を取った種子又は皮をむいた種子)。種子は、プライミングされてもよいし、又はプライミングされなくてもよい(発芽速度を改善するための処理を受けている、例えば、オスモプライミング、ヒドロプライミング、マトリックスプライミング)。
【0053】
コーティングされた種子は、典型的には、流動助剤と混合され、次いで市販の種子プランタ内に配置される。エアプランタでは、典型的には、エアプランタ計量装置内のファンを使用し、大量の空気がプランタの種子ディスクを通して移動する。真空プランタも使用することができる。コーティングされた種子は、真空プランタホッパ内に配置される。
流動助剤の使用
【0054】
本発明の組成物の成分は、処理された種子に適用することができ、それらは、種子の処理直後の任意の時点(処理後の粉末適用)又はそれらの種子の植え付け中に適用され得る。
【0055】
流動助剤は、種子コーティングプロセス後、又は種子コーティングプロセスと同時に、プランタ部位でその場で添加され得る。コーティング材料は、様々な成分を一緒にブレンドすることによって調製することができる。いくつかの実施形態では、組成物は、プレミックスを形成し、プレミックスはその後活性成分とブレンドされる。
【0056】
本開示はまた、種子に流動助剤を添加する方法を提供する。別の態様では、前処理された種子が土壌に配置される前に、流動助剤が前処理された種子に添加される。別の態様では、種子は、植え付け前に本明細書に記載の処理剤及び流動助剤の両方によって前処理される。更に別の態様では、流動助剤は、手動で、又は機械化された計量システムなどの機械化されたシステムで、プランタ又はホッパ内の種子に適用され得る。態様では、流動助剤は、プランタ内の種子に添加される。
【0057】
別の態様では、植栽地に出荷するために、種子をバッグ又は容器に配置する前に、処理剤が種子に添加される。種子が植栽地に到着した後、流動助剤が種子に添加される。更に別の態様では、本明細書に記載の流動助剤は、プランタ機構又は植え付け機構のホッパ内の前処理された種子(処理剤で以前に処理された種子)に添加される。別の態様では、処理剤及び潤滑剤組成物は、種子が植え付けのためにプランタ又はホッパに装填される前に、種子に添加される。
【0058】
特定の実施形態では、本明細書に記載の方法は、タルクを含まない。特定の実施形態では、本明細書に記載の方法は、グラファイト又はグラファイトブレンドを含まない。
【0059】
態様では、流動助剤組成物は、約2.8~141.8g/45.4kg、約14.2~113.4g/45.4kg、約28.4~99.2g/45.4kg、約42.5~85.0g/45.4kg、約56.7~85.0g/45.4kg、約56.7~70.9g/45.4kg、又は約5.7g/45.4kg、約14.2g/45.4kg、約21.3g/45.5kg、約28.4g/45.4kg、約56.7g/45.4kg、約70.9g/45.4kg、約85.0g/45.4kg、約99.2g/45.4kg、約114.4g/45.4kg、約127.6g/45.4kg、約141.8g/45.4kg、又は約5.7g/45.4kg以上、約14.2g/45.4kg以上、約21.3g/45.4kg以上、約28.4g/45.4kg以上、約42.5g/45.4kg以上、約56.7g/45.4kg以上、約70.9g/45.4kg、約85.0g/45.4kg以上、約99.2g/45.4kg以上、約113.4g/45.4kg以上、約127.6g/45.4kg以上、又は約141.8g/45.4kg以上の比率で、種子に適用される。更に別の態様では、本明細書に記載の組成物は、所望の特性を伝達するのに十分な様式で種子に適用される。
【0060】
本開示によって企図される主題は、以下の付番した実施形態に記載される。
1.種子プランタ流動性を改善するための方法であって、1つ以上の種子を、変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む流動助剤組成物と混合することを含み、当該流動助剤組成物が、任意選択的に鉱物土類潤滑剤を含む、方法。
2.変性デンプンのうちの1つ以上が、疎水性変性されており、
任意選択的に、当該疎水性変性デンプンが、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル若しくはアルケニルコハク酸塩でエーテル化され、多価カチオンと複合体を形成する、デンプンを含み、
任意選択的に、当該疎水性変性デンプン及び/又は変性デンプン若しくは非変性デンプンが、トウモロコシ、高アミローストウモロコシ、もち種トウモロコシ、ジャガイモ、エンドウ豆、米、もち米、サゴ、タピオカ、もち種タピオカ、及びそれらの混合物から選択されるデンプン基材から得られる、請求項1に記載の方法。
3.誘導体化デンプンを含み、
任意選択的に、当該アルキル若しくはアルケニルコハク酸塩が、7~20個の炭素を含み、かつ/又はオクテニルコハク酸塩、ノニルコハク酸塩、デシルコハク酸塩、又はドデシルコハク酸塩であり、
任意選択的に、1つ以上のアニオン性部分が、カルボン酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、及びそれらの混合物から選択され、
任意選択的に、多価カチオンが、(i)金属イオン、アルカリ土類金属イオン、及びそれらの混合物、又は(ii)アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、及びそれらの混合物から選択される、請求項2に記載の方法。
4.1つ以上のアニオン性部分が、カルボン酸塩であり、多価カチオンが、アルミニウムであり、
任意選択的に、当該疎水性変性デンプンが、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムである、請求項2又は3に記載の方法。
5.当該流動助剤組成物が、組成物の総重量に基づいて、1~99重量%の当該変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含み、
任意選択的に、当該組成物が、グラファイト、リン酸三カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、雲母、タルク、酸化チタン、カオリン粘土、及びそれらの混合物から選択される鉱物土類潤滑剤を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
6.当該種子が、結合剤及び活性成分を含む種子コーティング組成物でコーティング/処理されており、
任意選択的に、当該活性成分が、(i)殺虫剤、植物成長調節剤、作物乾燥剤、殺真菌剤、バイオ農薬、細菌若しくは真菌属を含有する生物剤、殺菌剤、静菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、防虫剤、又はそれらの任意の組み合わせ、あるいは(ii)殺虫剤、植物成長調節剤、作物乾燥剤、殺真菌剤、殺菌剤、静菌剤、殺虫薬、防虫剤、トリアジン、スルホニル尿素、ウラシル、尿素、及び有機ホスホネート、ニトリロオキシム殺真菌剤、アゾールイミダゾール殺真菌剤、ベンズイミダゾール殺真菌剤、フェニルピロール殺真菌剤、フェニルアミド殺真菌剤、カルボキソミド(carboxomide)殺真菌剤、トリアゾール殺真菌剤、硫黄エナミド殺真菌剤、ジチオカルバメート殺真菌剤、ネオニコチノイド殺虫薬、アシルアミン殺真菌剤、塩素化芳香族、ジクロロアニリン殺真菌剤、カルバメート殺虫薬、有機チオホスフェート殺虫薬、過塩素化有機殺虫薬、殺ダニ剤、亜硫酸プロピニル、トリアザペンタジエン殺ダニ剤、塩素化芳香族殺ダニ剤、テトラジファン、ジニトロフェノール殺ダニ剤、ビナプアクリル、アジュバント、界面活性剤、肥料、植物若しくは微生物が起源であるバイオ農薬、又は細菌属若しくは真菌属からの生物学的に生きている有益微生物、又はそれらの任意の組み合わせである、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
7.当該結合剤が、変性デンプンを含み、
任意選択的に、当該変性デンプンが、アミロース、アミロペクチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み、
任意選択的に、当該変性デンプンが、(i)酸化、リン酸付加、架橋、エステル化、エーテル化、デキストリン化、若しくはそれらの任意の組み合わせによって変性されているか、(ii)エーテル化、メチル化、エチル化、プロピル化、アルコキシル化、カルボキシメチル化、カチオン性、エステル化、アシル化、コハク酸塩化、プロピル化、及びリン酸塩架橋、デキストリン化されているか、若しくはそれらの任意の組み合わせであるか、(iii)分子量を低減するために酸、酵素、酸化剤、及び/若しくは物理的に加水分解されているか、又は(iv)酸加水分解-2-ヒドロキシプロピルエーテル、デキストリン化水素オクテニルブタンジオエート、アセテートヘキサジオエート、2-ヒドロキシル-3-(トリメチルアンモニオ)プロピルエーテルクロリド、カナリアデキストリン、若しくはそれらの任意の組み合わせである、請求項6に記載の方法。
8.当該種子が、(i)農業用種子、野菜種子、ハーブ種子、ワイルドフラワー種子、観葉植物種子、草種子、樹木種子、灌木種子、若しくはそれらの任意の組み合わせであるか、(ii)大豆、綿、トウモロコシ(corn)、ピーナッツ、トウモロコシ(maize)、小麦、大麦、オーツ麦、ライ小麦、カラシ、ヒマワリ、サトウダイコン、ベニバナ、キビ、チコリ、亜麻、菜種、ソバ、タバコ、麻、大麻、アルファルファ、シグナルグラス、クローバー、ソルガン、ひよこ豆、インゲン豆、エンドウ豆、ベッチ、米、サトウキビ、亜麻仁、アスパラガス、チャイブ、セロリ、ニラネギ、ニンニク、ビートルート、ホウレンソウ、ビート、カーリーケール、カリフラワー、ブロッコリースプラウト、サボイキャベツ、白キャベツ、赤キャベツ、コールラビ、白菜、カブ、エンダイブ、チコリ、スイカ、メロン、キュウリ、ガーキン、マロー、パセリ、フェンネル、エンドウ豆、インゲン豆、ダイコン、西洋ゴボウ、ナス、スイートコーン、ポップコーン、ニンジン、タマネギ、トマト、コショウ、レタス、サヤインゲン、ウリ、エシャロット、ブロッコリー、アブラナ属植物、芽キャベツ、及びそれらの任意の組み合わせから選択されるか、又は(iii)トウモロコシ種子、綿種子、イネ種子、ソルガム種子、オーツ麦種子、ライ麦種子、大麦種子、大豆種子、野菜種子、小麦種子、サトウダイコン種子、ヒマワリ種子、レタス種子、麻種子、大麻種子、ホウレンソウ種子、若しくはそれらの混合物である、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
9.流動助剤組成物が、自由流動性であり、
任意選択的に、当該流動助剤組成物が、タルク、グラファイト、又はそれらの混合物と混合された1つ以上の種子に対して、種子凝集及び/又は架橋を低減し、当該種子が、任意選択的に、当該種子コーティング組成物でコーティング/処理される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
10.当該種子を植え付けることを更に含み、当該種子が、任意選択的に、機械的種子プランタで植え付けられる、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
11.変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む流動助剤組成物を含む複数の種子であって、当該流動助剤組成物が、任意選択的に、鉱物土類潤滑剤を含み、かつ、任意選択的に、種子コーティング組成物が、活性成分及び結合剤を含み、
任意選択的に、当該種子が、トウモロコシ種子、綿種子、イネ種子、ソルガム種子、オーツ麦種子、ライ麦種子、大麦種子、大豆種子、野菜種子、小麦種子、サトウダイコン種子、ヒマワリ種子、レタス種子、麻種子、大麻種子、ホウレンソウ種子、又はそれらの混合物から選択される、複数の種子。
12.当該変性デンプンが、疎水性変性されており、
任意選択的に、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル又はアルケニルコハク酸塩でエーテル化され、多価カチオンと複合体を形成する、デンプンを含む、請求項11に記載の種子。
13.誘導体化デンプンを含み、
任意選択的に、当該アルケニル若しくはアルキルコハク酸塩が、7~20個の炭素を含み、かつ/又はノニルコハク酸無水物、オクテニルコハク酸塩、デシルコハク酸塩、若しくはドデシルコハク酸塩であり、
任意選択的に、1つ以上のアニオン性部分が、カルボン酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、及びそれらの混合物から選択され、
任意選択的に、多価カチオンが、(i)金属イオン、アルカリ土類金属イオン、及びそれらの混合物、又は(ii)アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、及びそれらの混合物から選択される、請求項12に記載の種子。
14.当該変性デンプン及び/又は非変性デンプンが、トウモロコシ、高アミローストウモロコシ、もち種トウモロコシ、ジャガイモ、エンドウ豆、米、もち米、サゴ、タピオカ、もち種タピオカ、及びそれらの混合物から選択されるデンプン基材から得られる、請求項11~13のいずれか一項に記載の種子。
15.変性デンプン、非変性デンプン、又はそれらの混合物を含む、流動助剤組成物であって、当該流動助剤組成物が、任意選択的に、鉱物土類潤滑剤を含み、更に当該流動助剤組成物が、(i)自由流動性であり、かつ/又は(ii)タルク、グラファイト、若しくはそれらの混合物と混合された1つ以上の種子に対して種子凝集を低減し、当該種子が、任意選択的に、活性成分及び結合剤を含む種子コーティング組成物でコーティング/処理されており、
任意選択的に、当該変性デンプンが、疎水性変性されており、任意選択的に、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル又はアルケニルコハク酸塩でエーテル化され、多価カチオンと複合体を形成する、デンプンを含む、流動助剤組成物。
実施例
【0061】
本発明の実施形態を、以下の非限定的実施例で更に定義する。これらの実施例は、本発明の特定の実施形態を示すものの、例示の目的のみで提供されていることが理解されるべきである。上記議論及びこれらの実施例より、当業者は本発明の本質的な特徴を確認することができ、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明の実施形態の様々な変更及び修正を行い、実施形態を様々な使用及び条件に適応させることができる。したがって、本発明の実施形態の様々な修正が、本明細書にて示し、かつ記載するものに加えて、前述の記載から当業者には明らかとなろう。かかる修正もまた、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。
実施例1
種子コーティング組成物でコーティング/処理された種子の調製
種子コーティング組成物
【0062】
市販の種子コーティング/処理製品Avicta(登録商標)のComplete Corn 250種子処理剤(Syngenta Crop Protection,LLC、Greensboro,NC)(その組成が表1に記載されている(以降「活性成分ブレンドA」))をこの実施例で使用して、種子をコーティング/処理した。更に、市販の種子コーティング/処理製品Acceleron(登録商標)種子処理(Bayer Crop Science、St.Louis,MO)(その組成が表2に記載されている(以降「活性成分ブレンドB」))をまたこの実施例で使用して種子をコーティング/処理した。
【表1】
【表2】
【0063】
この実施例1の種子コーティング/処理に使用された種子コーティングデンプン結合剤及び市販の合成ポリマーを表3に記載する。
【表3】
種子コーティング/処理:
【0064】
活性成分ブレンドAでコーティング/処理された種子については、0.454kgのバッチのトウモロコシ種子(XL-トウモロコシ種子、Corteva,Indianapolis,INからのラウンド品種)を、透明なプラスチックバッグを使用してコーティングした。種子コーティング/処理スラリーは、表3に記載の活性成分ブレンドA、液体デンプン、又は合成ポリマーを、水及び着色剤と組み合わせることによって調製した。その後、この種子コーティング/処理スラリー及び0.454kgの未処理のトウモロコシ種子をプラスチックバッグに添加し、50秒間振盪することによって、トウモロコシ種子をコーティングした。50秒後、1.0gの乾燥雲母粉末(Pyrisma(登録商標)F80-51 SW Ferric red(Merck KGaA、Darmstadt,Germany、粒子サイズd50=16μ))を各バッグに添加し、次いで更に10秒間振盪して、表4に記載され、図1に描写された均一にコーティングされた乾燥種子を提供した。
【表4】
【0065】
活性成分ブレンドBでコーティング/処理された種子については、136kgのバッチのトウモロコシ種子(トウモロコシ種子、品種S-2338、Ingredion Inc.、Westchester,IL)を、連続バッチ処理システムを使用してコーティングした。表3に記載の活性成分ブレンドB、液体デンプン又は合成ポリマー結合剤、及び着色剤を、自動化され較正された計量装置を60秒の処理サイクル時間使用して、連続バッチ処理システムのトリーターボウルに添加して、表5に記載され、図2に描写されている均一に覆われた乾燥種子を提供した。
【表5】
実施例2
流動助剤の存在下及び非存在下でのコーティング/処理された種子の流動性の比較
【0066】
この実施例は、56.0g/45.4kg種子の比率を使用して、疎水性変性されたデンプン(デンプン、1-オクテニルブタンジオート、アルミニウム塩)と混合された実施例1Dのコーティング/処理された種子を、80%タルク/20%グラファイト組成物(以降「80/20組成物」)と混合された実施例1Dのコーティング/処理された種子、及び流動助剤と混合されなかった実施例1Dのコーティング/処理された種子と比較した。
【0067】
実施例2A:粉末形態の80/20組成物1gを、0.907kgの実施例1Dの種子と十分に混合した。その後、種子に2クォート漏斗を通過させ(図4に示される漏斗の概略図を参照)、経過時間を秒単位で記録した。14回繰り返して行い、結果を平均化した。実施例2Aの結果を表6に示し、図5にグラフ描写する。
【0068】
実施例2B:1gの疎水性変性デンプン粉末を、0.907kgの実施例1Dの種子と十分に混合した。その後、種子に図4で示す2クォート漏斗を通過させて、経過時間を秒単位で記録した。14回繰り返して行い、結果を平均した。実施例2Bの結果を表6に示し、図5にグラフ描写し、下限値はより良好な流動性を示す。この試験から生じた結果は、同じ量の粉末潤滑剤を使用する場合、疎水性変性されたデンプン粉末が80/20の組成物と組成物よりわずかに良好に機能するか又はそれと同等に機能することを示す。
【0069】
実施例2C:実施例2A及び2Bで使用されたものと同じ方法を、実施例2Cに使用した。実施例2Cについては、流動性は、いかなる流動助剤も用いずに測定した(実施例1Dのコーティング/処理された種子は、「そのままで」使用された)。
【表6】
実施例3
タルク又は疎水性変性デンプンと混合されたコーティング/処理された種子の流動性の比較
【0070】
この実施例は、その後、58g/45.4kg種子の比率を使用して、タルク又は疎水性変性デンプン(デンプン、1-オクテニルブタンジオート、アルミニウム塩)のいずれかと混合された、活性成分ブレンドBでコーティング/処理された種子の流動性を比較した。
【0071】
実施例3A、3B、3C、3D、及び3E:3.5gのタルク粉末又は疎水性変性された粉末状デンプンを、2.72kgの実施例1E、1F、1G、1H、又は1Iのコーティング/処理された種子と十分に混合した。その後、種子に図6に描写した漏斗を通過させ、経過時間を秒単位で記録した。流動性試験は、相対湿度が35±4%であり、温度が23.8±0.9℃であるドラフト内で行われた。各実施例について10回の繰り返しを行い、結果を平均化した。図3は、(i)流動助剤/潤滑剤なし、(ii)タルク、又は(iii)疎水性変性粉末状デンプンと更に混合された、実施例1Hのコーティング/処理された種子の写真であり、ここでタルクとは対照的に、疎水性変性粉末状デンプンは、実施例1Hのコーティング/処理された種子を均一に覆い、優れた潤滑特性を提供した。実施例3A~3Eについての相対流動性データを表7に提示し、図7にグラフで描写する。

【表7】

【0072】
表7のデータは、疎水性変性デンプンが、35%の相対湿度及び23.8℃でタルクと同様に機能することを示す。
実施例4
様々な流動助剤の存在下及び非存在下でのコーティング/処理された種子の流動性の比較
【0073】
58g/45.4kg種子の比率を使用して、流動助剤と混合されないか又はタルクと混合された活性成分ブレンドBでコーティング/処理された種子の流動性を、疎水性変性デンプン(デンプン、1-オクテニルブタンジオート、アルミニウム塩)、非変性トウモロコシデンプン、オクテニルコハク酸無水物(「octenylsuccinic anhydride、OSA」)変性トウモロコシデンプン、リン酸三カルシウムとブレンドした非変性トウモロコシデンプン、又は非変性トウモロコシデンプン、疎水性変性デンプン、及びリン酸三カルシウムを含有するデンプンブレンドと混合された活性成分ブレンドBでコーティング/処理された種子と比較した。
【0074】
実施例4A~4F:3.5gの疎水性変性デンプン(デンプン、1-オクテニルブタンジオート、アルミニウム塩)(実施例4F)、非変性トウモロコシデンプン(実施例4D)、タルク(実施例4E)、オクテニルコハク酸無水物(「OSA」)変性トウモロコシデンプン(実施例4F)、リン酸三カルシウムとブレンドされた非変性トウモロコシデンプン(実施例4A及び4B)、又は非変性トウモロコシデンプン、疎水性変性デンプン、及びリン酸三カルシウムを含有するデンプンブレンド(実施例4C)のそれぞれを、2.72kgの実施例1Bのコーティング/処理された種子と各々別個に十分に混合した。種子をその後、図6に描写した漏斗を通過させて経過時間を秒単位で記録した。
【0075】
実施例4G:2.72kgの実施例1Bのコーティング/処理された種子に、図6に描写した漏斗を通過させて経過時間を秒単位で記録した。実施例4Gの種子は、漏斗を通過させる前に、流動助剤と混合されなかった。
【0076】
流動性試験は、相対湿度が35±4%であり、温度が23.8±0.9℃であるドラフト内で行われた。試験ごとに10回の繰り返しを行い、結果を平均化した。相対流動性データを表8に提示し、図8にグラフで示す。
【表8】
【0077】
データは、変性デンプン、非変性デンプン、又はリン酸三カルシウムと混合された変性デンプンと非変性デンプンとのブレンドと混合されたコーティングされた/処理された種子が、流動助剤と混合されていないコーティング/処理された種子よりも良好な流動性を有することを示した。
実施例5
活性成分ブレンドBでコーティング/処理され、流量助剤と混合された種子の植栽性
【0078】
植栽性試験を、個片化、スキップ、及びミスの%を測定するために実行した。処理された種子を試験条件で48時間事前調整した。John Deere真空植え付けヘッドを使用した精密植え付けメータeSetをこの試験に使用した。植え付けメータは、35,000の種子/エーカーカウント、6.6kmhの速度、及び124.8kPaの真空速度を有する設定値に設定した。真空植え付けユニットは、田畑内での植え付けをシミュレートし、空気圧を使用して、種子をディスクに取り付ける。機械は、個片化、スキップ、多重化の%などの情報を記録する。実施例1Hからの種子をこの試験で使用した。各試験について約1000gの種子(ホッパに充填する量)を使用した。粉末形態の実施例2の80/20の組成物1.32gを使用してそれぞれ実行し、ホッパ内の種子に添加した。疎水性変性デンプン(デンプン、1-オクテニルブタンジオート、アルミニウム塩)単独及び非変性トウモロコシデンプンの組み合わせについては、試験されるデンプン1.32gを、ホッパ内の種子に添加した。この試験からのデータを、表9に提示する。
【表9】
【0079】
本発明は、本明細書の詳細の説明とともに説明されてきたが、前述の記載は例示を目的としており、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲により確定されるものと理解されるべきである。他の実施形態、利点、及び修正は、以下の特許請求の範囲内である。前述の明細書、又は以下の特許請求の範囲、又は添付図面に、具体的な形態で、又は開示した機能、若しくは開示した結果を得るための方法若しくはプロセスを適宜実施するための手段の観点から表現した特徴は、個別に、又はそのような特徴の任意の組み合わせで、様々な形態において、本発明を実現するために利用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】