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  • 特表-IL-7Rα結合化合物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-28
(54)【発明の名称】IL-7Rα結合化合物
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/24 20060101AFI20230320BHJP
   C07K 14/54 20060101ALI20230320BHJP
   C12N 15/62 20060101ALI20230320BHJP
   C12N 15/13 20060101ALI20230320BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20230320BHJP
   A61P 31/00 20060101ALI20230320BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20230320BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20230320BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230320BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230320BHJP
   A61K 38/16 20060101ALI20230320BHJP
   A61K 47/65 20170101ALI20230320BHJP
   A61K 47/68 20170101ALI20230320BHJP
   A61K 47/60 20170101ALI20230320BHJP
   A61K 47/56 20170101ALI20230320BHJP
【FI】
C12N15/24
C07K14/54 ZNA
C12N15/62 Z
C12N15/13
A61P31/12
A61P31/00
A61P29/00
A61P37/06
A61P35/00
A61P43/00 111
A61K38/16
A61K47/65
A61K47/68
A61K47/60
A61K47/56
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022547097
(86)(22)【出願日】2021-02-03
(85)【翻訳文提出日】2022-09-27
(86)【国際出願番号】 US2021016356
(87)【国際公開番号】W WO2021158619
(87)【国際公開日】2021-08-12
(31)【優先権主張番号】62/969,432
(32)【優先日】2020-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521057338
【氏名又は名称】メディカイン、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダウアー、ウィリアム、ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ニーデルズ、マイケル、シー.
(72)【発明者】
【氏名】バレット、ロナルド、ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】バッカー、アリス、ブイ.
(72)【発明者】
【氏名】クウィルラ、スティーブン、イー.
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4H045
【Fターム(参考)】
4C076AA94
4C076AA95
4C076CC04
4C076CC07
4C076CC27
4C076CC31
4C076CC35
4C076EE01
4C076EE23
4C076EE41
4C076EE59
4C084AA02
4C084AA07
4C084BA01
4C084BA02
4C084BA08
4C084BA22
4C084BA23
4C084BA41
4C084CA53
4C084NA14
4C084ZB081
4C084ZB082
4C084ZB111
4C084ZB112
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZB311
4C084ZB312
4C084ZB331
4C084ZB332
4C084ZC412
4H045AA10
4H045AA30
4H045BA10
4H045DA02
4H045EA20
4H045EA22
4H045FA74
(57)【要約】
IL-7RαリガンドおよびIL-7Rαリガンドを含む化合物が開示される。IL-7Rα結合化合物は、IL-7Rαリガンドを含む融合タンパク質を含み、IL-7Rアゴニストとして作用することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
IL-7Rαリガンドであって、
前記IL-7Rαリガンドが、100μM未満のIC50でヒトIL-7Rαサブユニットに結合し、
前記IL-7Rαリガンドが、配列番号7、15、40、60、82、87、103、115、121、177、193、210、335、381、384、402、407、582、および655のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含む、IL-7Rαリガンド。
【表1】
【請求項2】
請求項1に記載の少なくとも1つのIL-7Rαリガンドを含む、化合物。
【請求項3】
前記化合物が、ペプチド、コンジュゲート、または融合タンパク質を含む、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
請求項1に記載のIL-7Rαリガンドを含む、医薬組成物。
【請求項5】
請求項3および4のいずれか一項に記載の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項6】
請求項1に記載のIL-7Rαリガンドをコードする核酸。
【請求項7】
請求項3および4のいずれか一項に記載の化合物をコードする核酸。
【請求項8】
式(1)~(10g)のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含む、IL-7Rαリガンド。
【請求項9】
配列番号1~410および520~655のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含む、IL-7Rαリガンド。
【請求項10】
請求項8および9のいずれか一項に記載の少なくとも1つのIL-7Rαリガンドを含む、化合物。
【請求項11】
前記化合物が、ペプチド、コンジュゲート、または融合タンパク質を含む、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
請求項8および9のいずれか一項に記載のIL-7Rαリガンドを含む、医薬組成物。
【請求項13】
請求項10および11のいずれか一項に記載の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項14】
請求項8および9のいずれか一項に記載のIL-7Rαリガンドをコードする核酸。
【請求項15】
請求項10および11のいずれか一項に記載の化合物をコードする核酸。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体で組み込まれる、2020年2月3日に出願された米国仮特許出願第62/969,432号の米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張する。
【0002】
本開示は、IL-7Rαリガンド、およびIL-7Rαリガンドを有する化合物に関する。IL-7Rαリガンドを含む合成ヘテロ二量体および組換え融合タンパク質などの化合物は、IL-7Rアゴニストであり得る。
【0003】
配列表
本出願に関連する配列表は、EFS-Webによって電子形式で出願され、参照によりその全体で組み込まれる。
【背景技術】
【0004】
インターロイキン-7(IL-7)は、細胞の発達および成熟T細胞恒常性の維持に必要であり、B細胞レパートリーの確立に重要な役割を果たす。ほとんどのインターロイキンとは異なり、IL-7は、主に白血球ではなく非造血間質細胞によって産生される。T細胞、B細胞、及びNK細胞は、IL-7を産生しない。正常な条件下では、遊離IL-7レベルは、限定的であるが、リンパ球減少の間に蓄積し、T細胞増殖の増加およびT細胞集団の補充につながる。ヒト、ヒト以外の霊長類、およびマウスに投与された組換えヒトIL-7は、広範囲にわたるT細胞増殖、T細胞数の増加、末梢T細胞サブセットの変調、およびT細胞受容体レパートリー多様性の増加を生じる。これらの効果は、様々な臨床環境において治療的に有用であり得る。
【0005】
IL-7は、インターロイキン-2(IL-2)、IL-4、IL-7、IL-9、IL-15、およびIL-21を含む、サイトカインの共通のγ鎖(γc-CD132)ファミリーのメンバーである。IL-7は、その独自のα受容体であるIL-7Rα(CD127)および共通のγc受容体(Rγc)とともに形成される活性複合体を介して、シグナルを伝達する。受容体活性化は、JAK-STAT、P13K-AKT、およびSrcキナーゼを含む、一連の経路を通したシグナル伝達につながる。
【0006】
IL-7α受容体サブユニットは、Rγcとともに、IL-7Rシグナル伝達を媒介する全長膜結合型、ならびに細胞外IL-7レベルの調節およびIL-7Rシグナル伝達の変調を提供し得る細胞外ドメインの切断(可溶性)型の2つの状態で存在する。
【0007】
Il-7Rαの細胞表面シグナル伝達能力形態は、ほとんどの静止T細胞上で発現され、T細胞活性化またはIL-7刺激時に下方調節される。T細胞は、ナイーブ状態およびメモリー状態の両方でIL-7Rを発現し続け、IL-7Rシグナル伝達は、部分的には、アポトーシスを変調することによって、T細胞集団の長期的な維持のために必要であり、CD4およびCD8メモリーT細胞の両方は、長期的生存のためにIL-7に依存し続ける。
【0008】
新たな証拠は、IL-7Rアゴニストが免疫腫瘍療法において有用であり得ることを示唆する。例えば、IL-7は、細胞障害性CD8+Tリンパ球(CD8+T細胞)の増加に有効であり、長期腫瘍抗原特異的CD8+T細胞応答は、IL-7治療によって増強される。
【0009】
IL-7は、神経膠腫、黒色腫、リンパ腫、白血病、前立腺がん、および神経膠芽腫などの腫瘍において阻害効果を示し、マウス腫瘍モデルにおけるIL-7の投与は、がん細胞増殖の減少を示している。IL-7は、ラット神経膠腫腫瘍におけるインターフェロンγ(IFNγ)の抗腫瘍効果を増強することが示されており、腫瘍増殖を阻害することができる、単球によるIL-1α、IL-1β、およびTNF-αの産生を誘導することができる。
【0010】
IL-7は、リンパ球減少症、敗血症性ショック、および感染性疾患の治療に可能性を有することが示されている。
【0011】
IL-7/IL-7Rシグナル伝達は、自己免疫、慢性炎症性疾患、およびがんにも関係しており、したがって、IL-7/IL-7R経路の治療的標的化は、臨床的利益を有すると予期される。
【0012】
重要なことに、組換えIL-7の投与は、臨床試験において良好な耐容性であることが見出されている。
【発明の概要】
【0013】
本発明によれば、100μM未満のIC50でヒトIL-7Rαサブユニットに結合する、IL-7Rαリガンドが開示される。
【0014】
本発明によれば、IL-7Rαリガンドは、式(1)~(10g)のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【0015】
本発明によれば、IL-7Rαリガンドは、配列番号1~410および520~655のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【0016】
本発明によれば、IL-7Rα結合化合物は、本発明によるIL-7Rαリガンドを含むことができる。
【0017】
本発明によれば、医薬組成物は、本発明によるIL-7Rαリガンドおよび/または本発明によるIL-7Rαリガンド結合化合物を含むことができる。
【0018】
本発明によれば、患者においてがん、自己免疫疾患、または炎症性疾患を治療する方法は、治療的有効量の本発明によるIL-7Rαリガンド、請求項4に記載のIL-7Rα結合化合物、または本発明による医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含むことができる。
【0019】
本発明によれば、核酸は、本発明によるIL-7Rαリガンド、または本発明によるIL-7Rα結合化合物をコードすることができる。
【0020】
本発明によれば、IL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位が開示され、独自の結合部位は、以下の特性によって特徴付けられる:
(a)IL-7Rαリガンドの群が、10μM未満のIC50でhIL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位に結合し、IL-7Rαリガンドの群が、配列番号5、43、104、146、および458を有するIL-7Rαリガンドを含み、
(b)群内のIL-7Rαリガンドのそれぞれが、群内の他のIL-7RαリガンドのそれぞれとhIL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位に競合的に結合し、
(c)配列番号429のアミノ酸配列を有するペプチドが、IL-7Rαリガンドの群内のペプチドと、hIL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位への結合について競合せず、
(d)配列番号5、43、104、146、および458を有するIL-7Rαリガンドが、IL-7Rαに結合するIL-7と競合的に結合しない。
【0021】
本発明によれば、本発明のIL-7Rα結合化合物は、100μM未満のIC50で独自の結合部位に結合することができる。
【0022】
本発明によれば、患者における疾患を治療する方法は、100μM未満のIC50で独自の結合部位に結合することが可能な治療的有効量の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする患者に投与することを含むことができる。
【0023】
ここで、特定の化合物および方法を参照する。開示される実施形態は、特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。それとは反対に、特許請求の範囲は、全ての代替物、修正、および同等物を包含することを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本明細書に記載される図面は、例示のみを目的としている。図面は、本開示の範囲を限定することを意図しない。
【0025】
図1】IL-7RαおよびRγcリガンドの異なるC/N配向を含有する特定のヘテロマーの化学構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
2つの文字または記号の間にないダッシュ(「-」)は、部分または置換基の付着点を示すために使用される。例えば、-CONHは、炭素原子を介して付着され、-X-Xは、単結合を介して共有結合されたアミノ酸XおよびXを示す。
【0027】
「結合親和性」は、単一の生体分子と、そのリガンド/結合パートナーとの間の結合相互作用の強度を指す。結合親和性は、IC50値として表される。結合親和性は、ファージELISA競合アッセイによって決定され得る。
【0028】
「直接結合」は、IL-7RαリガンドおよびhIL-7Rαサブユニットの相互作用などの、単一の生体分子とその結合パートナーとの間の結合相互作用を指す。直接結合は、ファージELISAアッセイを使用して決定され得る。
【0029】
「アゴニスト」は、その相補的な生物学的に活性な受容体もしくは受容体サブユニットに結合し、受容体によって媒介される生物学的応答を引き起こすか、または受容体によって媒介される既存の生物活性を増強するために受容体を活性化する、生物学的に活性な化合物を指す。
【0030】
「部分的アゴニスト」は、例えば、最大活性化の75%未満、最大活性化の50%未満、25%未満、10%未満、または1%未満である、活性化のレベルを提供する化合物を指す。例えば、部分的IL-7Rアゴニストは、IL-7によって提供される活性化のレベル未満である、活性化のレベルを示す。
【0031】
「アンタゴニスト」は、その相補的受容体または受容体サブユニッに結合し、受容体の生物学的応答を遮断または低減する、生物学的に活性な化合物を指す。IL-7Rアンタゴニストは、100μM未満のIC50でIL-7Rに結合することができ、例えば、実施例に開示される機能アッセイのうちのいずれかを使用して決定される、検出可能な機能的活性を有していない。
【0032】
アミノ酸残基は、以下のように略される。アラニンは、AlaまたはAであり、アルギニンは、ArgはRであり、アスパラギンは、AsnまたはNであり、アスパラギン酸は、AspまたはDであり、システインは、CysまたはCであり、グルタミン酸は、GluまたはEであり、グルタミンは、GlnまたはQであり、グリシンは、GlyまたはGであり、ヒスチジンは、HisまたはHであり、イソロイシンは、IleまたはIであり、ロイシンは、LeuまたはLであり、リジンは、LysまたはKであり、メチオニンは、MetまたはMであり、フェニルアラニンは、PheまたはFであり、プロリンは、ProまたはPであり、セリンは、SerまたはSであり、スレオニンは、ThrまたはTであり、トリプトファンは、TrpまたはWであり、チロシンは、TyrまたはYであり、バリンは、ValまたはVである。
【0033】
「非天然アミノ酸」としては、例えば、β-アミノ酸、ホモ-アミノ酸、プロリンおよびピルビン酸誘導体、イミダゾール環に付着したアルキルまたはヘテロ原子部分を有するヒスチジン誘導体、ピリジン含有側鎖を有するアミノ酸、3置換アラニン誘導体、グリシン誘導体、環置換フェニルアラニンおよびチロシン誘導体、ならびにN-メチルアミノ酸が挙げられる。
【0034】
大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸としては、イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、およびトリプトファン(W)が挙げられる。
【0035】
小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸としては、アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、およびトレオニン(T)が挙げられる。
【0036】
塩基性側鎖を有するアミノ酸としては、アルギニン(R)、リジン(K)、およびヒスチジン(H)が挙げられる。
【0037】
酸性側鎖を有するアミノ酸としては、アスパラギン酸塩(D)およびグルタミン酸塩(E)が挙げられる。
【0038】
極性/中性側鎖を有するアミノ酸には、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、およびチロシン(Y)が挙げられる。
【0039】
芳香族側鎖を有するアミノ酸としては、フェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、およびチロシン(Y)が挙げられる。
【0040】
ヒドロキシル側鎖を有するアミノ酸には、セリン(S)、トレオニン(T)、およびチロシン(Y)が挙げられる。
【0041】
「保存的アミノ酸置換」とは、以下の基のそれぞれ内のアミノ酸が、基内の別のアミノ酸で置換され得ることを意味する:アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、およびトレオニン(T)を含む小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、セリン(S)、トレオニン(T)、およびチロシン(Y)を含むヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、アスパラギン酸塩(D)およびグルタミン酸塩(E)を含む酸性側鎖を有するアミノ酸、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、およびチロシン(Y)を含む極性中性側鎖を含むアミノ酸、アルギニン(R)、リジン(K)、およびヒスチジン(H)を含む塩基性側鎖を有するアミノ酸、イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)およびトリプトファン(W)を含む大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、ならびにフェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、およびチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸。
【0042】
ポリマーの文脈における分子量は、ポリスチレン標準物を使用したゲル透過クロマトグラフィーによって決定される数平均分子量、または既知の分子構造によって決定される分子量を指す。ポリマーは、例えば、1.2未満、1.15未満、1.10未満、1.05未満、または1.03未満の多分散指標(すなわち、ポリマーの数平均分子量および重量平均分子量が等しくない)を有することができる。
【0043】
リガンドリンカーは、IL-7Rαリガンドなどの少なくとも1つのIL-7RリガンドをIL-7Rαリガンドなどの別のIL-7Rリガンドおよび/またはRγcリガンドに結合する部分を指す。リガンドリンカーは、同じIL-7Rαリガンドまたは異なるIL-7Rαリガンドであり得る、別のIL-7Rリガンドに結合することができる。リガンドリンカーは、二価または多価であり得る。リガンドリンカーは、加水分解的に安定であり得るか、または生理学的に加水分解可能もしくは酵素分解可能なリガンド結合を含むことができる。リガンドリンカーは、IL-7Rαリガンドに結合して、二量体、三量体、または高次マルチリガンドペプチド(ヘテロマー)および化合物を形成することができる。リガンドリンカーは、ペプチジルリガンドリンカーまたは化学リガンドリンカーであり得る。
【0044】
「生理学的に切断可能な」または「加水分解可能な」もしくは「分解可能な」結合は、生理学的条件下で水と反応する(すなわち、加水分解される)結合である。水中で加水分解する結合の傾向は、2つの中心原子を接続する一般的な種類の結合だけでなく、これらの中心原子に付着した置換基にも依存するであろう。好適な加水分解的に不安定または弱い結合としては、カルボキシレートエステル、リン酸エステル、無水物、アセタール、ケタール、アシルオキシアルキルエーテル、イミン、オルトエステル、ペプチド、およびオリゴヌクレオチドが挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
「酵素分解性結合」とは、1つ以上の酵素によって分解または切断され得る結合を意味する。
【0046】
「加水分解的に安定な」結合または結合は、化学結合が生理学的条件下で任意の顕著な程度で長期間にわたって加水分解を受けないように、水中で実質的に安定している共有結合などの化学結合を指す。加水分解的に安定な結合の例には、以下、すなわち、炭素・炭素結合(例えば、脂肪族鎖中)、エーテル、アミド、ウレタン、および同等物が含まれるが、これらに限定されない。一般に、加水分解的に安定な結合は、生理学的条件下で1日当たり約1%~2%未満の加水分解速度を示す結合である。
【0047】
「IL-7Rαリガンド」は、100μM未満のIC50でヒトIL-7受容体などの哺乳動物IL-7受容体のIL-7Rαサブユニットに結合することが可能なペプチドを指す。
【0048】
「hIL-7Rαサブユニット」は、ヒト(ホモサピエンス)インターロイキン-7受容体サブユニットα前駆体NCBI参照配列NP_002176.2を指す。
【0049】
「IL-7Rαリガンド融合タンパク質」は、IL-7Rαリガンドの翻訳リーディングフレームが、別のタンパク質のもの、すなわち、IL-7Rαリガンド融合パートナーに融合され、単一の組換えポリペプチドを産生する、組換えDNA技術によって作製されたタンパク質を指す。IL-7Rαリガンド融合タンパク質は、1つ以上のIL-7Rαリガンド、および任意選択的に1つ以上のRγcリガンドを含むことができる。IL-7Rαリガンド融合パートナーは、IL-7RαリガンドがFc構造の一方または両方のC末端に付着している、IgG分子のFcドメインを含むことができる。IL-7Rαリガンド融合タンパク質は、ペプチジルリンカーアミノ酸配列が、IL-7Rαリガンドまたは融合タンパク質パートナーのいずれにも由来しないように、IL-7Rαリガンドを融合タンパク質パートナーに結合するアミノ酸配列などのペプチジルリンカーを含むことができる。そのようなリンカーは、構築物リンカーと称される。構築物リンカーは、スペーサーとして融合タンパク質に組み込まれ、構成タンパク質部分の適切なタンパク質折り畳みおよび安定性を促進し、タンパク質発現を改善し、および/または2つの融合パートナーのより良い生物活性を可能にすることができる。構築物リンカーは、例えば、可撓性ペプチドおよび/または剛性ペプチドを含み得る。構築物リンカーは、化学的構築物リンカーであり得る。
【0050】
「IL-7Rαリガンド構築物」は、構築物パートナーに結合された1つ以上のIL-7Rαリガンドを含む、化合物を指す。IL-7Rαリガンド構築物はまた、1つ以上のIL-7Rαリガンドおよび1つ以上のRγcリガンドが構築物パートナーに結合されている、化合物も含む。IL-7Rαリガンドは、構築物リンカーを介して構築物パートナーに結合されることができる。
【0051】
「IL-7Rα結合化合物」は、例えば、100μM未満、10μM未満、100nM未満、10nM未満、または1nM未満のIC50でhIL-7Rαサブユニットに結合する、少なくとも1つのIL-7Rαを含む化合物を指す。IL-7Rα結合化合物は、例えば、IL-7Rαリガンド、ホモマーIL-7Rαリガンド、ヘテロマーIL-7Rαリガンド、またはIL-7Rαリガンド構築物であり得る。IL-7Rα結合化合物は、本開示によって提供される少なくとも1つのIL-7Rαリガンド、ならびにIL-7Rと相互作用および/または結合することが可能な少なくとも1つのRγcリガンドを含む、化合物を含む。
【0052】
「Rγcリガンド」は、100μM未満のIC50でヒトIL-7受容体などの哺乳動物IL-7受容体のRγcサブユニットに結合することが可能なペプチドを指す。
【0053】
「Rγcサブユニット」は、ヒト(ホモサピエンス)インターロイキン-2受容体サブユニットγ前駆体NCBI参照配列NP_000197.1を指す。
【0054】
バイオアイソスターは、アイソスターの最も広範な定義に適合する原子または分子である。バイオイソステリズムの概念は、化学的および物理的類似性を有する単一原子、基、部分、または全分子が同様の生物学的効果を生じるという概念に基づく。親化合物のバイオアイソスターは、依然としてその適切な標的によって認識および受容され得るが、その機能は、親分子と比較して改変される。バイオアイソステリック置換によって影響を受けるパラメータには、例えば、サイズ、立体構造、誘導および中量体効果、偏光性、静電相互作用能力、電荷分布、H結合形成能力、pKa(酸性)、溶解性、疎水性、親油性、親水性、極性、効力、選択性、反応性、または化学的および代謝的安定性、ADME(吸収、分布、代謝、および排泄)が含まれる。医薬品において一般的であるが、親分子中のカルボキシル基またはカルボン酸官能基(-COH)は、1つ以上のカルボキシル基またはカルボン酸官能基(-COH)を持つ親分子の所望の特質を保持しながら、化学的または生物学的欠点を克服するために好適な代替物または(バイオ)アイソスターと置き換えられ得る。
【0055】
「アイソスター」または「アイソスター置換」は、特定のアミノ酸と同様の生化学的および/または構造的特性を有する任意のアミノ酸または他の類似部分を指す。アミノ酸の「アイソスター」または「好適なアイソスター」は、同じクラスの別のアミノ酸であり、アミノ酸は、水のように極性溶媒と接触する側鎖の傾向に基づいて、以下のクラスに属する:疎水性(水と接触する傾向が低い)、極性または荷電性(水とのエネルギー的に良好な接触)。荷電アミノ酸残基の例としては、リジン(+)、アルギニン(+)、アスパラギン酸塩(-)、およびグルタミン酸塩(-)が挙げられる。極性アミノ酸の例としては、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、ヒスチジン、およびチロシンが挙げられる。例示的な疎水性アミノ酸としては、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、システイン、およびメチオニンが挙げられる。アミノ酸グリシンは、側鎖を有さず、上記のクラスのうちの1つに割り当てることが困難である。しかしながら、グリシンは、しばしばタンパク質の表面で、しばしばループ内に見出され、これらの領域に高い可撓性を提供し、アイソスターは同様の特徴を有し得る。プロリンは、反対の効果を有し、ポリペプチド鎖のセグメントに特定のねじれ角を加えることによって、タンパク質構造に剛性を提供する。アイソスターは、アミノ酸の誘導体、例えば、参照アミノ酸と比較して1つ以上の修飾側鎖を有する誘導体であり得る。
【0056】
「環化」とは、ペプチドまたはポリペプチド分子の1つの部分がペプチドまたはポリペプチド分子の別の部分に連結され、例えば、ジスルフィド架橋または他の類似の結合、例えば、ラクタム結合を形成することによって閉鎖環を形成する、構造を指す。IL-7Rαリガンドなどのペプチドは、ジスルフィド結合を介してともに結合され、それによって、環化IL-7Rαリガンドである、システインを含むことができる。
【0057】
「患者」は、哺乳動物、例えば、ヒトを指す。
【0058】
「ペプチド」は、単量体がアミド結合を介してともに継合されたアミノ酸を含む、ポリマーを指す。ペプチドは、例えば、200個未満のアミノ酸、100個未満のアミノ酸、50個未満のアミノ酸、40個未満のアミノ酸、30個未満のアミノ酸、または20個未満のアミノ酸を含むことができる。ペプチドは、天然に存在するアミノ酸、天然に存在しないアミノ酸、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0059】
天然に存在するアミノ酸のみからなるペプチドに加えて、ペプチド模倣体またはペプチド類似体も提供される。治療上有用なペプチドと構造的に類似するペプチド模倣体が、同等または増強された治療または予防効果を生じるために使用され得る。一般に、ペプチド模倣体は、当該技術分野で公知の方法によって、パラダイムペプチド、例えば、天然に存在する受容体結合ペプチドなどの生物学的または薬理学的活性を有するが、-CH-NH-、-CH-S-、-CH-CH-、-CH=CH-(シスおよびトランス)、-COCH-、-CH(OH)CH-、および-CHSO-などの結合によって任意選択的に置き換えられる、1つ以上のペプチド結合を有するペプチドと構造的に類似する。
【0060】
L-リジンの代わりにD-リジンなどの同じ種類のD-アミノ酸によるコンセンサス配列の1つ以上のアミノ酸の置換は、より安定したペプチドを生成するために使用され得る。加えて、コンセンサス配列または実質的に同一のコンセンサス配列変異を含む拘束ペプチドは、当該技術分野で公知の方法によって、例えば、ペプチドを環化する分子内ジスルフィド架橋を形成することが可能な内部システイン残基を付加することによって、生成され得る。
【0061】
合成または天然に存在しないアミノ酸とは、インビボでは天然には存在しないが、それでも本開示によって提供されるペプチドリガンドに組み込むことができるアミノ酸を指す。合成アミノ酸の好適な例としては、天然に存在するL-α-アミノ酸のD-α-アミノ酸、ならびにRが、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C3-8ヘテロシクロアルキルである、式HNCHRCOOHによって表される天然に存在しないD-およびL-α-アミノ酸、ヒドロキシル、低級アルコキシ、アミノ、およびカルボキシルから選択される芳香族核上に1~3個の置換基を任意選択的に有する、6~10個の炭素原子の芳香族残基、アルキレンが、1~7個の炭素原子のアルキレン基であり、Yが、3~7個の炭素原子を有するヒドロキシル、アミノ、シクロアルキル、およびシクロアルケニルから選択される、アルキレン-Y、ヒドロキシル、低級アルコキシ、アミノ、およびカルボキシルから選択される芳香族核上の1~3個の置換基などの6~10個の炭素原子のアリール、3~7個の炭素原子、ならびに酸素、硫黄、および窒素から選択される1~2個のヘテロ原子の複素環、Rが、水素、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、および-NRから選択され、RおよびRのそれぞれが、独立して、水素および低級アルキルから選択される、-C(O)R、nが1または2であり、RがC1-6アルキルであり、但し、Rが天然に存在するアミノ酸の側鎖を定義しないことを条件とする、-S(O)が挙げられる。
【0062】
他の合成アミノ酸の例としては、アミノ酸が挙げられ、アミノ基は、β-アラニンおよびγ-アミノ酪酸などの1つを超える炭素原子によってカルボキシル基から分離される。
【0063】
好適な合成アミノ酸の例としては、天然に存在するL-アミノ酸のD-アミノ酸、L-1-ナフチル-アラニン、L-2-ナフチルアラニン、L-シクロヘキシルアラニン、L-2-アミノイソ酪酸、メチオニンのスルホキシドおよびスルホン誘導体、すなわち、nおよびRが上記で定義される通りである、HOOC-(HNCH)CHCH-S(O)、ならびにRが上記で定義される通りである、HOOC-(HNCH)CHCHORなどのメチオニンの低級アルコキシ誘導体が挙げられる。
【0064】
「N末端」は、カルボキシル酸基を持つカルボキシル末端とは対照的にアミノ基を持つ、IL-7Rα結合化合物のN末端などのペプチドまたはポリペプチドの末端を指す。
【0065】
「C末端」は、アミノ基を持つアミノ末端とは対照的にカルボン酸基を持つ、IL-7Rα結合化合物のC末端などのペプチドまたはポリペプチドの末端を指す。
【0066】
「薬学的に許容される」とは、動物、より具体的にはヒトにおいて使用するために、連邦または州政府の規制当局によって承認されたか、もしくは承認可能であるもの、または米国薬局方もしくは他の一般に認識されている薬局方に列挙されたものを指す。
【0067】
「薬学的に許容される塩」は、親化合物の所望の薬理活性を保有する化合物の塩を指す。そのような塩には、無機酸、ならびに親化合物内の一級、二級、または三級アミンなどの1つ以上のプロトン化可能な官能基で形成される酸付加塩が含まれる。無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、およびリン酸が挙げられる。塩は、例えば、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタン-ジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4-メチルビシクロ[2.2.2]-オクト-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、またはムコン酸などの有機酸で形成され得る。塩は、親化合物中に存在する1つ以上の酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、もしくはアルミニウムイオン、またはそれらの組み合わせによって置き換えられるとき、またはエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、もしくはN-メチルグルカミンなどの有機塩基と連携するときに、形成され得る。薬学的に許容される塩は、塩酸塩であり得る。薬学的に許容される塩は、ナトリウム塩であり得る。化合物は、2つ以上のイオン性基を有することができ、薬学的に許容される塩は、二塩(bi-salt)、例えば、二塩酸塩などの1つ以上の対イオンを含むことができる。
【0068】
「薬学的に許容される塩」は、水和物および他の溶媒和物、ならびに結晶形態または非結晶形態の塩を含む。特定の薬学的に許容される塩が開示される場合、特定の塩(例えば、塩酸塩)は塩の一例であり、当業者に公知である技法を使用して他の塩が形成され得ることを理解されたい。
【0069】
「薬学的に許容されるビヒクル」とは、薬学的に許容される希釈剤、薬学的に許容されるアジュバント、薬学的に許容される賦形剤、薬学的に許容される担体、または前述のうちのいずれかの組み合わせを指し、それらとともに、本開示によって提供される治療化合物が患者に投与され得、その薬理活性を維持し、これは、治療的有効量の治療化合物を提供するために十分な用量で投与されるときに無毒である。
【0070】
「予防すること」または「予防」は、疾患または障害を獲得するリスクの低減(すなわち、疾患の臨床症状のうちの少なくとも1つを、疾患にさらされ得るか、または疾患にかかりやすいが、まだ疾患の症状を経験または表示しない患者において発症させないこと)を指す。いくつかの実施形態では、「予防すること」または「予防」は、化合物を予防的な様式で服用することによって疾患の症状を低減することを指す。
【0071】
「治療的有効量」は、疾患、または疾患の臨床症状のうちの少なくとも1つを治療するために対象に投与されるときに、疾患またはその症状を治療するために十分な化合物の量を指す。「治療的有効量」は、例えば、化合物、疾患および/または疾患の症状、疾患および/または疾患もしくは障害の症状の重症度、治療される患者の年齢、体重、および/または健康、ならびに処方医の判断に応じて変化し得る。任意の所与の事例における適切な量は、当業者によって確認され得るか、または日常的な実験によって決定することができる。
【0072】
「治療的有効用量」は、患者における疾患または障害の有効な治療を提供する、IL-7Rα結合化合物などの治療化合物の用量を指す。治療的有効用量は、化合物間および患者間で変化し得、患者の状態および送達経路などの因子に依存し得る。治療的有効用量は、当業者に公知の日常的な薬理学的手順に従って決定され得る。
【0073】
疾患の「治療すること」または「治療」は、疾患または疾患もしくは障害の臨床症状のうちの少なくとも1つを停止または緩和すること、疾患もしくは疾患の臨床症状のうちの少なくとも1つを獲得するリスクを低減すること、疾患もしくは疾患の臨床症状のうちの少なくとも1つの発症を低減すること、または疾患もしくは疾患の臨床症状のうちの少なくとも1つを発症するリスクを低減することを指す。「治療すること」または「治療」はまた、疾患を物理的に(例えば、識別可能な症状の安定化)、生理学的に(例えば、物理的パラメータの安定化)、またはその両方のいずれかで阻害すること、および患者に識別可能であり得るか、またはそうではない場合がある、少なくとも1つの物理的パラメータまたは兆候を阻害することを指す。ある特定の実施形態では、「治療すること」または「治療」は、その患者がまだ疾患の症状を経験していないか、または現していないにもかかわらず、疾患または障害にさらされ得るか、またはそうなりやすい患者における疾患またはその少なくとも1つ以上の症状の発症を遅らせることを指す。
【0074】
「Treg」または「Treg細胞」とは、制御性T細胞を指す。制御性T細胞は、他の免疫細胞の活性を抑制するT細胞のクラスであり、細胞マーカー表現型CD4+/CD25+/FOXP3+、CD4+CD25+CD127lo、またはCD4+/CD25+/FOXP3+/CD127loによってフローサイトメトリーを使用して定義される。FOXP3は細胞内タンパク質であり、染色のために細胞固定および透過を必要とするため、細胞表面表現型CD4+CD25+CD127lo-は、生きたTregを定義するために使用されることができる。Tregには、tTreg(胸腺由来)およびpTreg(末梢由来、末梢におけるナイーブT細胞から分化される)などの様々なTregサブクラスも含まれる。
【0075】
「CD4+T細胞」は、マクロファージ、Bリンパ球(B細胞)、CD8リンパ球(CD8細胞)などの他の免疫細胞を刺激することによって免疫応答を調整して感染と戦うように機能する、リンパ球の種類である。CD4+T細胞は、抗原提示細胞上で見出される、MHCクラスII分子上で提示されるペプチドを認識する。
【0076】
「CD8+(細胞傷害性)T細胞」は、胸腺内で生成され、T細胞受容体を発現する。CD8+T細胞は、典型的には、1つのCD8αおよび1つのCD8β鎖を含む、二量体共受容体CD8を発現する。CD8+T細胞は、全ての核化細胞上に見出されるMHCクラス1分子によって提示されるペプチドを認識する。CD8ヘテロ二量体は、T細胞/抗原提示細胞相互作用中にMHCクラス1の保存的部分に結合する。CD8+T細胞(細胞傷害性Tリンパ球、またはCTL)は、ウイルスおよび細菌を含む細胞内病原体に対する免疫防御、ならびに腫瘍監視のために重要である。
【0077】
「NK(ナチュラルキラー)細胞」は、T細胞およびB細胞と同じファミリー内のリンパ球であり、先天性免疫系の細胞として、グループI先天性リンパ球(ILC)として分類される。NK細胞は、ウイルス感染細胞を死滅させること、ならびにがんの初期兆候を検出および制御することによるものを含み、多様な病理学的課題に応答する。
【0078】
「細胞の機能的活性化」は、細胞におけるIL-7R媒介性応答を指す。細胞の機能的活性化のためのアッセイとしては、pSTAT5の刺激、細胞増殖または増殖マーカー(Ki67など)、免疫細胞型比の変化、およびエフェクタータンパク質のレベルの刺激が挙げられる。
【0079】
「抗原結合部分」は、抗原性決定基に特異的に結合するポリペプチドまたはポリペプチドの一部を指す。抗原結合部分は、例えば、サイトカインまたは第2の抗原結合部分などの、その抗原結合部分が付着している実体を、標的部位、例えば、抗原決定基を持つ特定の種類の腫瘍細胞または腫瘍間質に誘導することができる。抗原結合部分には、抗体およびその断片が含まれる。抗原結合部分の例としては、抗体重鎖可変領域および抗体軽鎖可変領域を含む、抗体の抗原結合ドメインが挙げられる。抗原結合部分は、抗体定常領域を含むことができる。有用な重鎖定常領域は、a、Ii、E、y、またはμの5つのアイソタイプのうちのいずれかを含むことができる。有用な軽鎖定常領域は、KおよびAの2つのアイソタイプのうちのいずれかを含むことができる。
【0080】
「ポリペプチド」は、アミド結合(ペプチド結合としても知られている)によって直鎖状に連結された単量体(アミノ酸)から構成される分子を指す。「ポリペプチド」という用語は、2つ以上のアミノ酸の任意の鎖を指し、生成物の特定の長さを指すものではない。したがって、ペプチド、ジペプチド、トリペプチド、オリゴペプチド、「タンパク質」、「アミノ酸鎖」、または2つ以上のアミノ酸の鎖を指すために使用される任意の他の用語が、「ポリペプチド」の定義内に含まれ、「ポリペプチド」という用語は、これらの用語のうちのいずれかの代わりに、またはそれらと同義的に使用され得る。「ポリペプチド」という用語はまた、例えば、グリコシル化、アセチル化、リン酸化、アミド化、既知の保護/遮断基による誘導体化、タンパク質分解切断、および/または天然に存在しないアミノ酸による修飾を含む、ポリペプチドの発現後修飾の生成物を指すことが意図される。ポリペプチドは、天然の生物学的供給源に由来するか、または組換え技術によって産生され得るが、必ずしも指定された核酸配列から翻訳されるとは限らない。ポリペプチドは、組換え方法または化学合成によることを含む、任意の方法で生成され得る。ポリペプチドは、例えば、100個超のアミノ酸、200個超のアミノ酸、500個超のアミノ酸、1,000個超のアミノ酸、または2,000個超のアミノ酸を有し得る。ポリペプチドは、定義された三次元構造を有し得るが、必ずしもそのような構造を有していない。定義された三次元構造を有するポリペプチドは、折り畳みと称され、定義された三次元構造を保有しないが、むしろ多数の異なる立体配座を採用することができるポリペプチドは、非折り畳みと称される。
【0081】
「ベクター」または「発現ベクター」は、「発現構築物」と同義であり、標的細胞内でそれが作動可能に会合している特定の遺伝子の発現を導入および誘導するために使用されるDNA分子を指す。ベクターは、自己複製核酸構造、ならびにそれが導入された宿主細胞のゲノムに組み込まれたベクターであり得る。発現ベクターは、発現カセットを含むことができる。発現ベクターは、大量の安定したmRNAの転写を可能にする。発現ベクターが標的細胞内に入ると、遺伝子によってコードされるリボ核酸分子またはタンパク質が、細胞転写および/または翻訳機構によって産生される。発現ベクターは、本開示によって提供されるIL-7RαリガンドまたはIL-7Rαリガンド構築物をコードするポリヌクレオチド配列を含む、発現カセットを含むことができる。
【0082】
「宿主細胞」、「宿主細胞株」、および「宿主細胞培養」は、そのような細胞の子孫を含む、外因性核酸が導入された細胞を指す。宿主細胞は、例えば、「形質転換体」および「形質転換細胞」を含み、これは、一次形質転換細胞および継代数に関係なく、一次形質転換細胞に由来する子孫を含む。
【0083】
「抗体」は、例えば、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、二重特異性抗体などの多重特異性抗体、および望ましい抗原結合活性を示す抗体断片を含む、様々な抗体構造を包含する。
【0084】
「全長抗体」、「インタクトな抗体」、および「全抗体」は、天然抗体構造と実質的に同様の構造を有するか、またはFabおよびFe領域の両方を含有する重鎖を有する抗体を指す。
【0085】
「抗体断片」は、インタクトな抗体が結合する抗原に結合するインタクトな抗体の一部を含む、インタクトな抗体以外の分子を指す。抗体断片の例には、Fv、Fab、Fab’、Fab’-SH、F(ab’)2、ダイアボディ、線形抗体、scFvなどの一本鎖抗体分子、および抗体断片から形成された多重特異性抗体が含まれる。ダイアボディは、二価または二重特異性であり得る、2つの抗原結合部位を有する抗体断片である。抗体断片は、インタクトな抗体のタンパク質分解消化、ならびにE.coliまたはファージなどの組換え宿主細胞による産生を含むが、これらに限定されない、様々な技法によって作製され得る。
【0086】
「Fab」または「Fab領域」は、一般に、一方の鎖上のVH-CHlおよび他方の鎖上のVL-CLなどの2つの異なるポリペプチド鎖上にVH、CHI、VL、およびCL免疫グロブリンドメインを含む、ポリペプチドを指す。Fabは、単離したこの領域、または二重特異性抗体との関連でのこの領域を指し得る。Fabの文脈において、Fabは、CHIドメインおよびCLドメインに加えて、Fv領域を含む。
【0087】
「Fv」または「Fv断片」または「Fv領域」は、抗体のVLおよびVHドメインを含むポリペプチドを指す。Fv領域は、Fab(一般に、定常領域も含む2つの異なるポリペプチド)およびscFvの両方としてフォーマットすることができ、viドメインおよびvhドメインは、(一般に論じられるようにリンカーと)組み合わせてscFvを形成する。
【0088】
「一本鎖Fv」または「scFv」は、一般に本明細書で論じられるようにscFvリンカーを使用して、可変軽鎖ドメインと共有結合し、scFvまたはscFvドメインを形成する、可変重鎖ドメインを指す。scFvドメインは、N末端からC末端までいずれかの配向であり得る。
【0089】
「Fc」または「Fc領域」または「Fc鎖」は、抗体の定常領域を含むポリペプチドを指し、場合によっては、第1の定常領域免疫グロブリンドメイン(例えば、CHI)またはその一部の全部もしくは一部を除外し、場合によっては、ヒンジの全部または一部をさらに除外する。したがって、Fcは、lgA、IgD、およびIgGの最後の2つの定常領域免疫グロブリンドメイン(例えば、CH2およびCH3)、IgEおよびIgMの最後の3つの定常領域免疫グロブリンドメイン、ならびに任意選択的に、これらのドメインに対する可撓性ヒンジN末端の全部または一部を指し得る。IgAおよびIgMについては、Fcは、J鎖を含み得る。IgGについては、Fc鎖は、免疫グロブリンドメインCH2およびCH3(Cy2およびCy3)、ならびに任意選択的に、CHI(Cyl)とCH2(Cy2)との間のヒンジ領域の全部または一部を含む。Fc領域の境界は変化し得るが、ヒトIgG重鎖Fc領域は、通常、そのカルボキシル末端に残基E216、C226、またはA231を含むものと定義され、番号付けは、Kabatにおけるものと同様のEUインデックスに従う。例えば、1つ以上のFcyRまたはFcRnへの結合を変化させるために、Fc領域に対してアミノ酸修飾を行うことができる。ヒトIgG1のためのEU番号付けでは、CH2-CH3ドメインは、アミノ酸231~447を含み、ヒンジは、216~230である。したがって、Fc鎖の定義は、アミノ酸231~447(CH2-CH3)もしくは216~447(ヒンジ-CH2-CH3)の両方、またはそれらの断片を含む。Fc断片は、一般的にサイズ(例えば、非変性クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィーなど)に基づいて、標準的な方法を使用して検出され得るような、別のFc鎖またはFc断片を有する二量体を形成する能力を保持する、N末端およびC末端のいずれかまたは両方からのより少ないアミノ酸を含有することができる。ヒトIgG Fc鎖は、特に有用であり、ヒトIgGl、IgG2またはIgG4由来のFc鎖であり得る。
【0090】
「重定常領域」は、可変重ドメインを除く、ヒトIgGlのEU番号付けではアミノ酸118~447などの抗体またはその断片のCH1-ヒンジ-CH2-CH3部分を指す。「重鎖定常領域断片」は、別の重鎖定常領域と二量体を形成する能力を保持する、N末端およびC末端のいずれかまたは両方からのより少ないアミノ酸を含有する重鎖定常領域を指す。
【0091】
「免疫グロブリン分子」は、天然に存在する抗体の構造を有するタンパク質を指す。例えば、IgGクラスの免疫グロブリンは、約150,000Daのヘテロ四量体糖タンパク質であり、ジスルフィド結合を介してともに結合される2本の軽鎖および2本の重鎖から構成される。N末端からC末端まで、各重鎖は、可変重ドメインまたは重鎖可変ドメインとも呼ばれる可変領域(VH)、続いて、重鎖定常領域とも呼ばれる3つの定常ドメイン(CHI、CH2、およびCH3)を有する。同様に、N末端からC末端まで、各軽鎖は、可変軽ドメインまたは軽鎖可変ドメインとも呼ばれる可変領域(VL)、続いて、軽鎖定常領域とも呼ばれる定常軽(CL)ドメインを有する。免疫グロブリンの重鎖は、α(IgA)、Ii(IgD)、E(IgE)、y(IgG)、またはμ(IgM)と呼ばれる5つのクラスのうちの1つに割り当てられ得、そのうちのいくつかは、サブクラス、例えば、γ1(IgG1)、γ2(IgG2)、γ3(IgG3)、γ4(gG4)、α1(IgA1)、およびα2(IgA2)にさらに分けられ得る。免疫グロブリンの軽鎖は、その定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ(k)またはラムダ(L)の2つのタイプのうちの1つに割り当てられ得る。免疫グロブリンは、本質的に、免疫グロブリンヒンジ領域を介して連結された2つのFab分子およびFc鎖からなる。
【0092】
「免疫複合体」は、少なくとも1つのIL-7Rαリガンドと、少なくとも1つの抗原結合部分とを含む、ポリペプチド分子を指す。免疫複合体は、少なくとも1つのIL-7Rαリガンドと、少なくとも2つの抗原結合部分とを含むことができる。免疫複合体は、少なくとも1つのIL-7Rαリガンドと、1つ以上のリンカー配列によって継合された2つの抗原結合部分とを含むことができる。抗原結合部分は、種々の相互作用によって、および種々の構成で、IL-7Rαリガンドに継合されることができる。
【0093】
「リンカー」は、ある化合物を別の化合物に結合する部分を指す。リンカーとしては、IL-7Rαリガンドリンカー、タンデムIL-7Rαリガンドリンカー、およびIL-7Rαリガンド構築物リンカーを挙げることができる。リンカーは、合成リンカーであり得る。リンカーは、アミノ酸リンカーであり得る。一般に、本開示によって提供されるリンカーは、IL-7RαリガンドがIL-7Rと相互作用し、高親和性でIL-7Rに結合し、および/またはIL-7Rを活性化する能力を促進する。リンカーは、ペプチドまたは非ペプチドを含むことができる。非ペプチドリンカーとしては、例えば、アルキンおよびアジド官能基のCu(I)触媒反応に由来するトリアゾール部分を含有するものが挙げられる。IL-7Rαリガンドリンカーは、IL-7Rαリガンドおよび/またはRγcリガンドなどの少なくとも1つのIL-7Rリガンドを別のIL-7Rリガンドに結合する部分を指す。リンカーは、同じIL-7Rリガンドまたは異なるIL-7Rリガンドであり得る、別のIL-7Rリガンドに結合することができる。リンカーはまた、所望の生理学的機能を提供する1つ以上の追加の部分に結合することもできる。リンカーは、二価または多価であり得る。リンカーは、加水分解的に安定であり得るか、または生理学的に加水分解可能もしくは酵素分解可能もしくは切断可能な結合を含んでもよい。リンカーは、IL-7Rリガンドに結合して、二量体、三量体、または高次マルチリガンドペプチド(ヘテロマー)および化合物を形成することができる。
【0094】
リガンドリンカーは、二価または多価であり得る。リガンドリンカーは、加水分解的に安定であり得るか、または生理学的に加水分解可能もしくは酵素分解可能なリガンド結合を含むことができる。リガンドリンカーは、IL-7Rαリガンドに結合して、二量体、三量体、または高次マルチリガンドペプチド(ヘテロマー)および化合物を形成することができる。リガンドリンカーは、ペプチジルリガンドリンカーまたは化学リガンドリンカーであり得る。IL-7Rαγcリガンドは、少なくとも1つのIL-7Rαリガンドおよび少なくとも1つのRγcリガンドを含む部分を指す。
【0095】
「可撓性リンカー」は、グリシンおよびセリンなどの可撓性アミノ酸を含むペプチジルリンカーを指す。可撓性リンカーは、例えば、例えば、1~50個、1~40個、1~30個、1~20個、1~10個、または1~5個のアミノ酸などの1~100個のアミノ酸を含むことができ、各アミノ酸は、独立して、グリシンおよびセリンから選択される。可撓性リンカーの例としては、nが1~20の整数であり得る、(G)(配列番号9380)、(GS)(配列番号9381)、(GGS)(配列番号9382)、(GGGS)(配列番号9383)、もしくは(GGGGS)(配列番号9384)、nが1~10の整数であり得る、(G)(配列番号9385)、(GS)(配列番号9386)、(GGS)(配列番号9387)、(GGGS)(配列番号9388)、もしくは(GGGGS)(配列番号9389)、またはnが1~5の整数であり得る、(G)(配列番号9390)、(GS)(配列番号9391)、(GGS)(配列番号9392)、(GGGS)(配列番号9393)、もしくは(GGGGS)(配列番号9394)が挙げられる。(可撓性リンカーは、アミノ酸配列、例えば、(GGGGS)(配列番号9395)、(GGGGS)(配列番号9396)、(GGGGS)(配列番号9397)、(GGGGS)(配列番号9398)、(GG)(配列番号9399)、(GGG)(配列番号9400)、(GGGGG)(配列番号9401)、(GGS)(配列番号9402)、(GGGS)(配列番号9403)、(GGGGSGG)(配列番号9404)、(GGS)(配列番号9405)、(G)(配列番号9406)、または(GS)10(配列番号9407)を有することができる。
【0096】
「剛性リンカー」は、プロリンが豊富であり、アラニン、リジン、および/またはグルタミン酸などの他のアミノ酸を含み得る、ペプチジルリンカーを指す。剛性リンカーは、例えば、1~50個、1~40個、1~30個、1~20個、1~10個、または1~5個のアミノ酸などの1~100個のアミノ酸を含むことができ、各アミノ酸は、独立して、プロリン、アラニン、リジン、およびグルタミン酸から選択される。剛性リンカーは、例えば、1~50個、1~40個、1~30個、1~20個、1~10個、または1~5個のアミノ酸などの1~100個のアミノ酸を含むことができ、各アミノ酸は、独立して、プロリンおよびアラニンから選択される。剛性リンカーは、nが1~20の整数である、配列(P)(配列番号9420)または(PA)(配列番号9421)を有することができる。剛性リンカーは、nが1~10の整数である、配列(P)(配列番号9422)または(PA)(配列番号9423)を有することができる。剛性リンカーは、nが1~5の整数である、配列(P)(配列番号9424)または(PA)(配列番号9425)を有することができる。剛性リンカーは、配列(PA)(配列番号9426)、(PA)(配列番号9427)または(PA)10(配列番号9428)を有することができる。
【0097】
「タンパク質」は、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、およびペプチドを含む、少なくとも2つの共有結合したアミノ酸を指す。加えて、抗体を構成するポリペプチドには、1つ以上の側鎖または末端の合成誘導体化、グリコシル化、PEG化、環状順列、環化、他の分子へのリンカー、タンパク質またはタンパク質ドメインへの融合、およびペプチドタグまたは標識の付加が含まれ得る。生物学的に機能的な分子が2つ以上のタンパク質を含む場合、各タンパク質は、「モノマー」または「サブユニット」または「ドメイン」と称され得、生物学的に機能的な分子は、「複合体」と称され得る。
【0098】
IL-7RαリガンドまたはIL-7Rαリガンド構築物などの化合物の「結合親和性」は、例えば、ファージELISA競合アッセイを使用することなどの実施例に記載の方法を使用して決定されるIC50を指す。
【0099】
「アミノ酸配列類似性」は、アミノの1つ以上のアミノ酸が化学的に類似したアミノ酸に置き換えられたアミノ酸配列を指す。化学的に類似するアミノ酸の例には、(a)アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、またはトレオニン(T)などの小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、(b)セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)などのヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、(c)アスパラギン酸塩(D)またはグルタミン酸塩(E)などの酸性側鎖を有するアミノ酸、(d)ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)などの極性中性側鎖を有するアミノ酸、(e)アルギニン(R)、リジン(K)、またはヒスチジン(H)などの塩基性側鎖を有するアミノ酸、(f)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、またはトリプトファン(W)などの大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、および(g)フェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸が挙げられる。化学的に類似するアミノ酸は、天然に存在するアミノ酸または非天然アミノ酸を含むことができる。
【0100】
「配列類似性率(%)」は、対象結合化合物および参照結合化合物において同じであるアミノ酸の数を比較することによって決定される。本開示によって提供される結合化合物は、例えば、参照結合化合物との70%超、80%超、または90%超の配列類似性を含むことができる。例えば、配列番号1130を有する参照結合化合物に基づいて、配列番号1131~1136を有する結合化合物は、参照ペプチドのアミノ酸が、アミノ酸であるアラニンと置換されているか、または置き換えられている、1、2、3、4、または5個のいずれかのアミノ酸を有する。配列番号1131~1136を有する結合化合物は、それぞれ、参照ペプチドのアミノ酸配列との95%、90%、85%、80%、75%、または70%の配列類似性によって特徴付けられる。
【表1】
【0101】
本開示によって提供される結合化合物は、参照アミノ酸配列の1~5個のアミノ酸が別のアミノ酸で置換されている、アミノ酸配列を有することができる。
【0102】
例えば、参照結合化合物に由来する結合化合物は、1~5個のアミノ酸置換、1~4個、1~3個、または1~2個のアミノ酸置換を有することができる。例えば、参照結合化合物に由来する結合化合物は、1個のアミノ酸置換、2個のアミノ酸置換、3個のアミノ酸置換、4個のアミノ酸置換、または5個のアミノ酸置換を有することができる。
【0103】
アミノ酸置換は、他のアミノ酸置換から独立し得る。
【0104】
各アミノ酸置換は、独立して、保存的アミノ酸置換または非保存的アミノ酸置換であり得る。
【0105】
保存的アミノ酸置換とは、以下のアミノ酸置換のうちの1つを指す:アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、またはトレオニン(T)を含む小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含むヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、アスパラギン酸塩(D)またはグルタミン酸塩(E)を含む酸性側鎖を有するアミノ酸、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含む極性中性側鎖を有するアミノ酸、アルギニン(R)、リジン(K)、またはヒスチジン(H)を含む塩基性側鎖を有するアミノ酸、イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、またはトリプトファン(W)を含む大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、およびフェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸。
【0106】
例えば、参照結合化合物は、配列番号1120のアミノ酸配列を有することができる。
【表2】
【0107】
配列番号1121~1125を有する結合化合物は、それぞれ、配列番号1120を有する参照結合化合物が、1~5個の保存的アミノ酸置換で置換されている、結合化合物を表す。
【0108】
本開示によって提供される結合化合物は、切断結合化合物を含むことができる。切断結合化合物は、1~5個のアミノ酸が、独立して、対応する参照結合化合物のN末端、C末端、またはN末端およびC末端の両方から除去されている、結合化合物を指す。対応する参照結合化合物に由来する切断結合化合物は、独立して、1~4個のアミノ酸、1~3個のアミノ酸、または1~2個のアミノ酸などの1~5個のアミノ酸を、独立して、参照結合化合物のN末端、C末端、またはN末端およびC末端の両方から除去させることができる。対応する参照結合化合物に由来する切断結合化合物は、独立して、1個のアミノ酸、2個のアミノ酸、3個のアミノ酸、4個のアミノ酸、または5個のアミノ酸を、参照結合化合物のN末端、C末端、またはN末端およびC末端の両方から除去させることができる。
【0109】
例えば、参照結合化合物は、配列番号1100のアミノ酸配列を有することができる。配列番号1100の参照結合化合物に由来する切断結合化合物の例としては、配列番号1101~1108のアミノ酸配列の切断結合化合物が挙げられる。
【表3】
【0110】
配列番号1101~1103の切断結合化合物は、アミノ酸を参照結合化合物のN末端から除去させ、配列番号1104~1106の切断結合化合物は、アミノ酸を参照結合化合物のC末端から除去させ、配列番号1107~1108の切断結合化合物は、アミノ酸を参照結合化合物のN末端およびC末端の両方から除去させる。
【0111】
別の例として、参照結合化合物は、式(A)のアミノ酸配列を含むことができ、
【数1】

式中、各-X-は、独立して、アミノ酸を表す。式(A1)~(A5)のアミノ酸配列は、式(A)のアミノ酸配列を含む参照結合化合物に由来する切断結合化合物を表す:
【数2】
【0112】
本開示によって提供される結合化合物は、1~3個のグリシンが、独立して、参照結合化合物のN末端、C末端、またはN末端およびC末端の両方に結合されている、アミノ酸配列を含むことができる。
【0113】
例えば、参照結合化合物は、配列番号1110を有することができる。配列番号1111~1113を有する結合化合物は、それぞれ、参照結合化合物のN末端に結合された1~3個のグリシンを有し、配列番号1114~1116を有する結合化合物は、それぞれ、参照結合化合物のC末端に結合された1~3個のグリシンを有し、配列番号1117~1118を有する結合化合物は、独立して、参照結合化合物のN末端およびC末端の両方に結合された1つまたは2つのグリシンを有する。
【表4】
【0114】
結合化合物は、1~3個のグリシンが、独立して、参照切断結合化合物のN末端、C末端、またはN末端およびC末端の両方に結合されている、切断結合化合物を含むことができる。
【0115】
ここで、化合物、組成物、および方法のある特定の実施形態を詳細に参照する。開示される実施形態は、特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。それとは反対に、特許請求の範囲は、全ての代替物、修正、および同等物を包含することを意図している。
【0116】
本開示は、IL-7Rαリガンド、IL-7Rαホモマー、IL-7Rα含有ヘテロマー、およびIL-7Rαリガンド構築物を含む、IL-7Rα結合化合物を対象とする。
【0117】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、hIL-7RαサブユニットなどのIL-7Rαサブユニットと相互作用および/または結合するように設計されることができる。小ペプチジルIL-7Rαリガンドは、天然サイトカインであるIL-7のアミノ酸配列と無関係のアミノ酸配列を有する。IL-7Rαリガンドは、小さく、例えば、5~30個のアミノ酸であり、免疫原性可能性が非常に低いため、小ペプチドIL-7Rαリガンドを化合物に組み込んで、治療有効性を増強することができる。
【0118】
IL-7Rαリガンドは、ペプチド合成によって最適化された、ファージディスプレイライブラリなどの高度に複雑なペプチド多様性ライブラリから同定されることができ、他のリガンドおよび構築物と組み合わせられ、IL-7RαサブユニットとのIL-7Rαリガンドの相互作用および/または結合を促進し、治療効果を提供することができる。
【0119】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、100μM未満、10μM未満、1μM未満、100nM未満、10nM未満、または1nM未満のIC50でヒトIL-7Rαサブユニットに結合することができる。
【0120】
IL-7Rαリガンドは、例えば、1pM~100μM、10pM~10μM、100pM~1μM、1nM~1μM、または10nM~1μMのヒトIL-7Rαサブユニットへの結合親和性(IC50)を示すことができる。
【0121】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、100μM未満、10μM未満、1μM未満、100nM未満、10nM未満、または1nM未満のIC50で哺乳動物IL-7Rαサブユニットに結合することができる。
【0122】
IL-7Rαリガンドは、1pM~100μM、10pM~10μM、100pM~1μM、1nM~1μM、または10nM~1μMのIC50で哺乳動物IL-7Rαサブユニットに結合することができる。
【0123】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、式(1)~(9C)のうちのいずれか1つによって包含されるアミノ酸配列を含むことができる。
【0124】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、配列番号1~410および520~655のうちのいずれかのアミノ酸配列を含むことができる。
【0125】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、独立して、以下の保存的置換のうちの1つ以上を有する配列番号1~410および520~655のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含み得る:アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、またはトレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含む小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、セリン(S)、トレオニン(T)を含むヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、アスパラギン酸塩(D)またはグルタミン酸塩(E)を含む酸性側鎖を有するアミノ酸、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含む極性中性側鎖を有するアミノ酸、アルギニン(R)、リジン(K)、またはヒスチジン(H)を含む塩基性側鎖を有するアミノ酸、イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、またはトリプトファン(W)を含む大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、およびフェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸。
【0126】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、配列番号1~410および520~655のうちのいずれか1つとの70%超、80%超、または90%超の配列類似性を有することができる。
【0127】
IL-7Rαリガンドは、ファミリー1 IL-7Rαリガンドと称される、配列番号1~8のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【0128】
IL-7Rαリガンドは、式(1)のアミノ酸配列(配列番号1)、または式(1a)のアミノ酸配列(配列番号2)もしくは式(1b)のアミノ酸配列(配列番号3)などの式(1)の部分的アミノ酸配列を含むことができ、
【数3】

式(1)、式(1a)、および式(1b)のアミノ酸配列は、以下の段落で定義される。
【0129】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、
は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
は、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
は、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
は、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸であり得、
10は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸であり得、
11は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
12は、アミノ酸から選択されることができる。
【0130】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、P、Q、S、T、およびYから選択されることができる。
【0131】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、F、I、P、Q、およびSから選択されることができる。
【0132】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、HおよびVから選択されることができる。
【0133】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、Hであり得る。
【0134】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、H、Q、W、およびYから選択されることができる。
【0135】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、Wであり得る。
【0136】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、DおよびPから選択されることができる。
【0137】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、Dであり得る。
【0138】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、E、I、L、およびVから選択されることができる。
【0139】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、Lであり得る。
【0140】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、D、E、およびQから選択されることができる。
【0141】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、Eであり得る。
【0142】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、D、G、S、およびTから選択されることができる。
【0143】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、Tであり得る。
【0144】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、Xは、Lであり得る。
【0145】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、X10は、A、M、およびLから選択されることができる。
【0146】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、X10は、Lであり得る。
【0147】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、X11は、A、SおよびVから選択されることができる。
【0148】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、X11は、SおよびVから選択されることができる。
【0149】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、X12は、A、I、R、T、およびVから選択されることができる。
【0150】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、IL-7Rαリガンドは、直前の20段落で定義されるように、変数の任意の組み合わせによって定義されることができる。
【0151】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、
は、P、Q、S、T、およびYから選択されることができ、
は、F、I、P、Q、およびSから選択されることができ、
は、HおよびVから選択されることができ、
は、H、Q、W、およびYから選択されることができ、
は、DおよびPから選択されることができ、
は、E、I、L、およびVから選択されることができ、
は、D、E、およびQから選択されることができ、
は、D、G、S、およびTから選択されることができ、
は、Lであり得、
10は、A、M、およびLから選択されることができ、
11は、A、S、およびVから選択されることができ、
12は、A、I、R、T、およびVから選択されることができる。
【0152】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、
は、P、Q、S、T、およびYから選択されることができ、
は、F、I、P、Q、およびSから選択されることができ、
は、Hであり得、
は、Wであり得、
は、Dであり得、
は、Lであり得、
は、Eであり得、
は、Tであり得、
は、Lであり得、
10は、Lであり得、
11は、SおよびVから選択されることができ、
12は、A、I、R、T、およびVから選択されることができる。
【0153】
式(1)~(1b)のIL-7Rαリガンドでは、
は、アミノ酸から選択されることができ、
は、アミノ酸から選択されることができ、
は、Hであり得、
は、芳香族側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
は、Dであり得、
は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
は、DおよびEから選択されることができ、
は、アミノ酸から選択されることができ、
は、Lであり得、
10は、LおよびMから選択されることができ、
11は、アミノ酸から選択されることができ、
12は、アミノ酸から選択されることができる。
【0154】
IL-7Rαリガンドは、配列番号4~8のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【表5】
【0155】
IL-7Rαリガンドは、配列番号1~8のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、アミノ酸配列は、N末端上、C末端上、またはN末端およびC末端の両方の上の1つ以上のグリシン(-G-)などの1つ以上のアミノ酸で終端され得る。
【0156】
IL-7Rαリガンドは、配列番号1~8のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、1つ以上のアミノ酸は、独立して、以下の保存的置換:アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、またはトレオニン(T)を含む小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含むヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、アスパラギン酸塩(D)またはグルタミン酸塩(E)を含む酸性側鎖を有するアミノ酸、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含む極性中性側鎖を有するアミノ酸、アルギニン(R)、リジン(K)、またはヒスチジン(H)を含む塩基性側鎖を有するアミノ酸、イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、またはトリプトファン(W)を含む大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、およびフェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸のうちの1つを有する。
【0157】
IL-7Rαリガンドは、配列番号1~8のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列を含むことができる。
【0158】
配列番号4~8のIL-7Rαリガンドは、100μM未満のhIL-7Rαサブユニットに対する親和性を示した。
【0159】
IL-7Rαリガンドは、配列番号1~8のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含むことができる。
【0160】
IL-7Rαリガンドは、ファミリー2 IL-7Rαリガンドと称される、配列番号9~21のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【0161】
IL-7Rαリガンドは、式(2)のアミノ酸配列(配列番号9)、または式(2a)のアミノ酸配列(配列番号10)、式(2b)のアミノ酸配列(配列番号11)、式(2c)のアミノ酸配列(配列番号12)、もしくは式(2d)のアミノ酸配列(配列番号13)などの式(2)の部分的アミノ酸配列を含むことができ、
【数4】

式中、
21は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
22は、酸性側鎖を含むアミノ酸、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
23は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
24は、アミノ酸から選択されることができ、
25は、酸性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
26は、酸性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
27は、Pであり得、
28は、Gであり得、
29は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
30は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
31は、酸性側鎖を含むアミノ酸、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
32は、アミノ酸から選択されることができ、
33は、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および芳香族側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
34は、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができる。
【0162】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X21は、D、I、R、S、V、およびYから選択されることができる。
【0163】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X21は、DおよびVから選択されることができる。
【0164】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X22は、D、E、P、W、およびYから選択されることができる。
【0165】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X22は、P、W、およびYから選択されることができる。
【0166】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X23は、A、E、L、S、およびWから選択されることができる。
【0167】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X23は、LおよびWから選択されることができる。
【0168】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X24は、A、D、R、S、T、およびYから選択されることができる。
【0169】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X24は、D、R、およびTから選択されることができる。
【0170】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X25は、D、E、L、M、P、およびTから選択されることができる。
【0171】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X25は、Lであり得る。
【0172】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X26は、A、D、G、L、N、V、およびWから選択されることができる。
【0173】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X26は、Dであり得る。
【0174】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X27は、Pであり得る。
【0175】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X28は、Gであり得る。
【0176】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X29は、D、G、L、S、T、W、およびYから選択されることができる。
【0177】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X29は、GおよびSから選択されることができる。
【0178】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X30は、A、D、F、L、P、T、およびVから選択されることができる。
【0179】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X30は、Lであり得る。
【0180】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X31は、D、E、F、H、Q、R、V、およびYから選択されることができる。
【0181】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X31は、Qであり得る。
【0182】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X32は、A、E、L、Q、S、およびVから選択されることができる。
【0183】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X32は、AおよびVから選択されることができる。
【0184】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X33は、D、F、H、I、S、T、V、およびWから選択されることができる。
【0185】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X33は、Wであり得る。
【0186】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X34は、F、I、L、M、Q、R、S、およびTから選択されることができる。
【0187】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、X34は、Fであり得る。
【0188】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、IL-7Rαリガンドは、直前の26段落で定義されるように、変数の任意の組み合わせによって定義されることができる。
【0189】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、
21は、IおよびVから選択されることができ、
22は、P、W、およびYから選択されることができ、
23は、LおよびWから選択されることができ、
24は、アミノ酸から選択されることができ、
25は、LおよびMから選択されることができ、
26は、Dであり得、
27は、Pであり得、
28は、Gであり得、
29は、アミノ酸であり得、
30は、F、L、およびVから選択されることができ、
31は、アミノ酸であり得、
32は、アミノ酸であり得、
33は、F、H、およびWから選択されることができ、
34は、F、I、L、およびMから選択されることができる。
【0190】
式(2)~(2d)のIL-7Rαリガンドでは、
21は、Vであり得、
22は、Pであり得、
23は、Wであり得、
24は、アミノ酸から選択されることができ、
25は、Lであり得、
26は、Dであり得、
27は、Pであり得、
28は、Gであり得、
29は、アミノ酸であり得、
30は、F、I、L、M、V、Y、およびWから選択されることができ、
31は、アミノ酸であり得、
32は、アミノ酸であり得、
33は、F、H、W、およびYから選択されることができ、
34は、F、I、L、M、V、Y、およびWから選択されることができる。
【0191】
IL-7Rαリガンドは、配列番号14~21のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【表6】
【0192】
IL-7Rαリガンドは、配列番号9~21のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、アミノ酸配列は、N末端上、C末端上、またはN末端およびC末端の両方の上の1つ以上のグリシン(-G-)などの1つ以上のアミノ酸で終端され得る。
【0193】
IL-7Rαリガンドは、配列番号9~21のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、1つ以上のアミノ酸は、独立して、以下の保存的置換:アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、またはトレオニン(T)を含む小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含むヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、アスパラギン酸塩(D)またはグルタミン酸塩(E)を含む酸性側鎖を有するアミノ酸、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含む極性中性側鎖を有するアミノ酸、アルギニン(R)、リジン(K)、またはヒスチジン(H)を含む塩基性側鎖を有するアミノ酸、イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、またはトリプトファン(W)を含む大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、およびフェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸のうちの1つを有する。
【0194】
IL-7Rαリガンドは、配列番号9~21のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列を含むことができる。
【0195】
配列番号9~21のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドは、ファージELISA競合アッセイを使用して決定される、100μM未満のhIL-7Rαサブユニットへの直接結合を示した。
【0196】
IL-7Rαリガンドは、配列番号9~21のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含むことができる。
【0197】
IL-7Rαリガンドは、ファミリー3A IL-7Rαリガンドと称される、配列番号22~49のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【0198】
IL-7Rαリガンドは、式(3)のアミノ酸配列(配列番号22)、または式(3a)のアミノ酸配列(配列番号23)、式(3b)のアミノ酸配列(配列番号24)、式(3c)のアミノ酸配列(配列番号25)、もしくは式(3d)のアミノ酸配列(配列番号26)などの式(3)の部分的アミノ酸配列を含むことができ、
【数5】

式中、
41は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
42は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
43は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
44は、酸性側鎖を含むアミノ酸、ヒドロキシル側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
45は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
46は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、酸性側鎖を含むアミノ酸、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
47は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、または極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
48は、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
49は、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
50は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
51は、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
52は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
53は、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができる。
【0199】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X41は、Lであり得る。
【0200】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X42は、I、L、およびVから選択されることができる。
【0201】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X43は、A、C、D、E、F、H、Q、およびYから選択されることができる。
【0202】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X43は、F、Q、およびYから選択されることができる。
【0203】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X44は、A、I、M、Q、T、およびVから選択されることができる。
【0204】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X45は、D、E、F、H、I、N、S、T、V、およびYから選択されることができる。
【0205】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X45は、E、T、およびVから選択されることができる。
【0206】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X46は、F、I、L、およびWから選択されることができる。
【0207】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X46は、FおよびIから選択されることができる。
【0208】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X47は、A、D、E、G、H、K、L、R、およびSから選択されることができる。
【0209】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X47は、G、H、およびPから選択されることができる。
【0210】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X48は、A、E、G、N、P、Q、S、T、およびVから選択されることができる。
【0211】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X48は、GおよびNから選択されることができる。
【0212】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X49は、F、G、I、Q、T、V、およびYから選択されることができる。
【0213】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X49は、G、Q、およびYから選択されることができる。
【0214】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X50は、KおよびRから選択されることができる。
【0215】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X51は、I、L、およびVから選択されることができる。
【0216】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X51は、LおよびVから選択されることができる。
【0217】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X52は、Rであり得る。
【0218】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X53は、A、G、L、Q、S、およびTから選択されることができる。
【0219】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、X53は、A、S、およびTから選択されることができる。
【0220】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、IL-7Rαリガンドは、直前の21段落で定義されるように、変数の任意の組み合わせによって定義されることができる。
【0221】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、
41は、Lであり得、
42は、I、L、およびVから選択されることができ、
43は、A、C、D、E、F、H、Q、およびYから選択されることができ、
43は、F、Q、およびYから選択されることができ、
44は、A、I、M、Q、T、およびVから選択されることができ、
45は、D、E、F、H、I、N、S、T、V、およびYから選択されることができ、
45は、E、T、およびVから選択されることができ、
46は、F、I、L、およびWから選択されることができ、
46は、FおよびIから選択されることができ、
47は、A、D、E、G、H、K、L、P、R、およびSから選択されることができ、
47は、G、H、およびPから選択されることができ、
48は、A、E、G、N、P、Q、S、T、およびVから選択されることができ、
48は、GおよびNから選択されることができ、
49は、F、G、I、Q、T、V、およびYから選択されることができ、
49は、G、Q、およびYから選択されることができ、
50は、KおよびRから選択されることができ、
51は、I、L、およびVから選択されることができ、
51は、LおよびVから選択されることができ、
52は、Rであり得、
53は、A、G、L、Q、S、およびTから選択されることができ、
53は、A、S、およびTから選択されることができる。
【0222】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、
41は、Lであり得、
42は、I、L、およびVから選択されることができ、
43は、F、Q、およびYから選択されることができ、
44は、A、I、M、Q、T、およびVから選択されることができ、
45は、E、T、およびVから選択されることができ、
46は、FおよびIから選択されることができ、
47は、G、H、およびPから選択されることができ、
48は、GおよびNから選択されることができ、
49は、G、Q、およびYから選択されることができ、
50は、KおよびRから選択されることができ、
51は、LおよびVから選択されることができ、
52は、Rであり得、
53は、A、S、およびTから選択されることができる。
【0223】
式(3)~(3d)のIL-7Rαリガンドでは、
41は、Lであり得、
42は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
43は、Yであり得、
44は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
45は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
46は、Fであり得、
47は、Hであり得、
48は、Gであり得、
49は、Yであり得、
50は、Kであり得、
51は、Vであり得、
52は、Rであり得、
53は、Sであり得る。
【0224】
IL-7Rαリガンドは、配列番号27~49のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【表7】
【0225】
IL-7Rαリガンドは、配列番号22~49のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、アミノ酸配列は、N末端上、C末端上、またはN末端およびC末端の両方の上の1つ以上のグリシン(-G-)などの1つ以上のアミノ酸で終端され得る。
【0226】
IL-7Rαリガンドは、配列番号22~49のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、1つ以上のアミノ酸は、独立して、以下の保存的置換:アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、またはトレオニン(T)を含む小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含むヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、アスパラギン酸塩(D)またはグルタミン酸塩(E)を含む酸性側鎖を有するアミノ酸、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含む極性中性側鎖を有するアミノ酸、アルギニン(R)、リジン(K)、またはヒスチジン(H)を含む塩基性側鎖を有するアミノ酸、およびイソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、またはトリプトファン(W)を含む大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、ならびにフェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸のうちの1つを有する。
【0227】
IL-7Rαリガンドは、配列番号22~49のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含むことができる。
【0228】
IL-7Rαリガンドは、配列番号22~49のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列を含むことができる。
【0229】
配列番号27~49のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドは、ファージELISA競合アッセイを使用して決定される、100μM未満のhIL-7Rαサブユニットへの直接結合を示した。
【0230】
IL-7Rαリガンドは、ファミリー3B IL-7Rαリガンドと称される、配列番号50~73のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【0231】
IL-7Rαリガンドは、式(4)のアミノ酸配列(配列番号50)、または式(4a)のアミノ酸配列(配列番号51)、式(4b)のアミノ酸配列(配列番号52)、式(4c)のアミノ酸配列(配列番号53)、式(4d)のアミノ酸配列(配列番号54)、もしくは式(4e)のアミノ酸配列(配列番号55)などの式(4)の部分的アミノ酸配列を含むことができ、
【数6】

式中、
61は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸であり得、
62は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
63は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸であり得、
64は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸であり得、
65は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
66は、塩基性側鎖を含むアミノ酸、および極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
67は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
68は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
69は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
70は、アミノ酸から選択されることができ、
71は、塩基性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
72は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
73は、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
74は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
75は、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができる。
【0232】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X61は、Vであり得る。
【0233】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X62は、G、H、N、P、Q、R、S、およびVから選択されることができる。
【0234】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X62は、Pであり得る。
【0235】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X63は、C、I、およびVから選択されることができる。
【0236】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X63は、Vであり得る。
【0237】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X64は、A、F、V、およびYから選択されることができる。
【0238】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X64は、Yであり得る。
【0239】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X65は、A、I、L、M、N、およびVから選択されることができる。
【0240】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X66は、E、H、K、L、N、Q、R、およびTから選択されることができる。
【0241】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X67は、F、G、L、およびPから選択されることができる。
【0242】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X67は、Lであり得る。
【0243】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X68は、GおよびPから選択されることができる。
【0244】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X68は、Pであり得る。
【0245】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X69は、GおよびIから選択されることができる。
【0246】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X69は、Gであり得る。
【0247】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X70は、G、H、Q、S、T、およびYから選択されることができる。
【0248】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X71は、K、R、V、およびYから選択されることができる。
【0249】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X72は、N、P、およびVから選択されることができる。
【0250】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X72は、Vであり得る。
【0251】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X73は、Rであり得る。
【0252】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X74は、A、G、L、N、S、およびVから選択されることができる。
【0253】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X74は、Sであり得る。
【0254】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、X75は、H、L、R、S、T、およびYから選択されることができる。
【0255】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、IL-7Rαリガンドは、直前の23段落で定義されるように、変数の任意の組み合わせによって定義されることができる。
【0256】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、
61は、Vであり得、
62は、G、H、N、P、Q、R、S、およびVから選択されることができ、
63は、C、I、およびVから選択されることができ、
64は、A、F、V、およびYから選択されることができ、
65は、A、I、L、M、N、およびVから選択されることができ、
66は、E、H、K、L、N、Q、R、およびTから選択されることができ、
67は、F、G、L、およびPから選択されることができ、
68は、GおよびPから選択されることができ、
69は、GおよびIから選択されることができ、
70は、G、H、Q、S、T、およびYから選択されることができ、
71は、K、R、V、およびYから選択されることができ、
72は、N、P、およびVから選択されることができ、
73は、Rであり得、
74は、A、G、L、N、S、およびVから選択されることができ、
75は、H、L、R、S、T、およびYから選択されることができる。
【0257】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、
61は、Vであり得、
62は、Pであり得、
63は、Vであり得、
64は、Yであり得、
65は、A、I、L、M、N、およびVから選択されることができ、
66は、E、H、K、L、N、Q、R、およびTから選択されることができ、
67は、Lであり得、
68は、Pであり得、
69は、Gであり得、
70は、G、H、Q、S、T、およびYから選択されることができ、
71は、K、R、V、およびYから選択されることができ、
72は、N、P、およびVから選択されることができ、
72は、Vであり得、
73は、Rであり得、
74は、Sであり得、
75は、H、L、R、S、T、およびYから選択されることができる。
【0258】
式(4)~(4e)のIL-7Rαリガンドでは、
61は、Vであり得、
62は、Pであり得、
63は、Vであり得、
64は、Yであり得、
65は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
66は、アミノ酸から選択されることができ、
67は、Lであり得、
68は、Pであり得、
69は、Gであり得、
70は、アミノ酸から選択されることができ、
71は、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
72は、Vであり得、
73は、Rであり得、
74は、Sであり得、
75は、ヒドロキシル含有側鎖を含むアミノ酸から選択されることができる。
【0259】
IL-7Rαリガンドは、配列番号56~73のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【表8】
【0260】
IL-7Rαリガンドは、配列番号50~73のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、アミノ酸配列は、N末端上、C末端上、またはN末端およびC末端の両方の上の1つ以上のグリシン(-G-)などの1つ以上のアミノ酸で終端され得る。
【0261】
IL-7Rαリガンドは、配列番号50~73のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、1つ以上のアミノ酸は、独立して、以下の保存的置換:アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、またはトレオニン(T)を含む小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含むヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、アスパラギン酸塩(D)またはグルタミン酸塩(E)を含む酸性側鎖を有するアミノ酸、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含む極性中性側鎖を有するアミノ酸、アルギニン(R)、リジン(K)、またはヒスチジン(H)を含む塩基性側鎖を有するアミノ酸、およびイソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、またはトリプトファン(W)を含む大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、ならびにフェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸のうちの1つを有する。
【0262】
IL-7Rαリガンドは、配列番号50~73のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含むことができる。
【0263】
IL-7Rαリガンドは、配列番号50~73のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列を含むことができる。
【0264】
配列番号56~73のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドは、ファージELISA競合アッセイを使用して決定される、100μM未満のhIL-7Rαサブユニットへの直接結合を示した。
【0265】
IL-7Rαリガンドは、ファミリー4 IL-7Rαリガンドと称される、配列番号74~82のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【0266】
IL-7Rαリガンドは、式(5)のアミノ酸配列(配列番号74)、または式(5a)のアミノ酸配列(配列番号75)、式(5b)のアミノ酸配列(配列番号76)、もしくは式(5c)のアミノ酸配列(配列番号77)などの式(5)の部分的アミノ酸配列を含むことができ、
【数7】

式中、
81は、C、K、R、S、およびVから選択されることができ、
82は、CおよびSから選択されることができ、
83は、K、L、R、およびSから選択されることができ、
84は、G、H、R、S、およびTから選択されることができ、
85は、G、R、T、V、およびWから選択されることができ、
86は、D、F、P、およびRから選択されることができ、
87は、L、M、およびWから選択されることができ、
88は、D、E、およびVから選択されることができ、
89は、L、N、P、およびSから選択されることができ、
90は、D、F、L、およびWから選択されることができ、
91は、L、N、およびWから選択されることができ、
92は、G、I、L、およびQから選択されることができ、
93は、C、F、N、およびSから選択されることができ、
94は、C、IおよびRから選択されることができ、
95は、LおよびNから選択されることができる。
【0267】
IL-7Rαリガンドは、配列番号78~82のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【表9】
【0268】
IL-7Rαリガンドは、配列番号74~82のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、アミノ酸配列は、N末端上、C末端上、またはN末端およびC末端の両方の上の1つ以上のグリシン(-G-)などの1つ以上のアミノ酸で終端され得る。
【0269】
IL-7Rαリガンドは、配列番号74~82のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、1つ以上のアミノ酸は、独立して、以下の保存的置換:アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、またはトレオニン(T)を含む小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含むヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、アスパラギン酸塩(D)またはグルタミン酸塩(E)を含む酸性側鎖を有するアミノ酸、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含む極性中性側鎖を有するアミノ酸、アルギニン(R)、リジン(K)、またはヒスチジン(H)を含む塩基性側鎖を有するアミノ酸、およびイソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、またはトリプトファン(W)を含む大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、ならびにフェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸のうちの1つを有する。
【0270】
IL-7Rαリガンドは、配列番号74~82のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含むことができる。
【0271】
IL-7Rαリガンドは、配列番号74~82のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列を含むことができる。
【0272】
配列番号78~82のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドは、ファージELISA競合アッセイを使用して決定される、100μM未満のhIL-7Rαサブユニットへの直接結合を示した。
【0273】
IL-7Rαリガンドは、配列番号83~105のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができる。
【表10】
【0274】
IL-7Rαリガンドは、配列番号83~105のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、アミノ酸配列は、N末端上、C末端上、またはN末端およびC末端の両方の上の1つ以上のグリシン(-G-)などの1つ以上のアミノ酸で終端され得る。
【0275】
IL-7Rαリガンドは、配列番号83~105のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、1つ以上のアミノ酸は、独立して、以下の保存的置換:アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、またはトレオニン(T)を含む小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含むヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、アスパラギン酸塩(D)またはグルタミン酸塩(E)を含む酸性側鎖を有するアミノ酸、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含む極性中性側鎖を有するアミノ酸、アルギニン(R)、リジン(K)、またはヒスチジン(H)を含む塩基性側鎖を有するアミノ酸、およびイソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、またはトリプトファン(W)を含む大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、ならびにフェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸のうちの1つを有する。
【0276】
IL-7Rαリガンドは、配列番号83~105のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含むことができる。
【0277】
IL-7Rαリガンドは、配列番号83~105のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列を含むことができる。
【0278】
配列番号83~105のうちのいずれか1つのhIL-7Rαリガンドは、ファージELISA競合アッセイを使用して決定される、100μM未満のhIL-7Rαサブユニットへの直接結合を示した。
【0279】
IL-7Rαリガンドは、ファミリー1 IL-7Rαリガンドに含まれる、配列番号106~183のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【0280】
IL-7Rαリガンドは、式(6)のアミノ酸配列(配列番号106)、または式(6a)のアミノ酸配列(配列番号107)、式(6b)のアミノ酸配列(配列番号108)、式(6c)のアミノ酸配列(配列番号109)、式(6d)のアミノ酸配列(配列番号110)、式(6e)のアミノ酸配列(配列番号111)などの式(6)の部分的アミノ酸配列を含むことができ、
【数8】

式中、
101は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
102は、アミノ酸から選択されることができ、
103は、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
104は、極性中性側鎖を含むアミノ酸、および塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
105は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
106は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
107は、極性/中性疎水性側鎖を含むアミノ酸、および酸性側鎖を含むアミノ酸、ならびに芳香族側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
108は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
109は、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
110は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
111は、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
112は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
113は、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
114は、ヒドロキシル含有側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
115は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
116は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
117は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
118は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
119は、酸性側鎖を含むアミノ酸、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
120は、アミノ酸から選択されることができ、
121は、アミノ酸から選択されることができ、
122は、アミノ酸から選択されることができ、
123は、アミノ酸から選択されることができ、
124は、アミノ酸から選択されることができ、
125は、アミノ酸から選択されることができ、
126は、アミノ酸から選択されることができる。
【0281】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X101は、E、G、I、Q、R、S、およびTから選択されることができる。
【0282】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X102は、A、D、G、H、M、R、S、V、およびWから選択されることができる。
【0283】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X103は、F、G、K、L、Q、S、およびYから選択されることができる。
【0284】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X104は、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、およびVから選択されることができる。
【0285】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X105は、F、G、K、L、M、Q、R、S、T、およびWから選択されることができる。
【0286】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X105は、Gであり得る。
【0287】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X106は、A、D、E、F、G、I、K、L、M、R、S、T、およびYから選択されることができる。
【0288】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X106は、Gであり得る。
【0289】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X107は、D、E、F、G、H、N、P、Q、R、およびYから選択されることができる。
【0290】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X107は、H、Q、およびYから選択されることができる。
【0291】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X108は、A、F、I、K、L、M、N、P、S、T、V、およびYから選択されることができる。
【0292】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X109は、G、H、K、およびSから選択されることができる。
【0293】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X109は、Hであり得る。
【0294】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X110は、F、I、K、L、S、およびWから選択されることができる。
【0295】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X110は、Wであり得る。
【0296】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X111は、D、E、およびPから選択されることができる。
【0297】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X111は、Dであり得る。
【0298】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X112は、I、F、L、およびMから選択されることができる。
【0299】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X112は、Lであり得る。
【0300】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X113は、D、E、G、Q、T、およびYから選択されることができる。
【0301】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X113は、Eであり得る。
【0302】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X114は、Q、S、およびTから選択されることができる。
【0303】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X114は、Sであり得る。
【0304】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X115は、L、F、およびSから選択されることができる。
【0305】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X115は、Lであり得る。
【0306】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X116は、F、I、L、M、N、V、およびWから選択されることができる。
【0307】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X116は、Lであり得る。
【0308】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X117は、A、D、E、F、G、H、L、M、N、Q、R、S、W、およびYから選択されることができる。
【0309】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X117は、AおよびSから選択されることができる。
【0310】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X118は、F、I、K、L、M、Q、R、およびVから選択されることができる。
【0311】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X118は、Vであり得る。
【0312】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X119は、A、D、E、G、H、K、M、N、Q、R、S、およびYから選択されることができる。
【0313】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X119は、Rであり得る。
【0314】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X120は、A、D、E、G、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、およびYから選択されることができる。
【0315】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X121は、A、E、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、およびWから選択されることができる。
【0316】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X122は、A、E、F、I、K、L、P、R、S、およびTから選択されることができる。
【0317】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X123は、D、E、F、G、I、L、M、N、R、W、およびYから選択されることができる。
【0318】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X124は、A、E、G、H、K、L、P、Q、R、S、T、およびYから選択されることができる。
【0319】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X125は、Eであり得る。
【0320】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、X126は、Aであり得る。
【0321】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、IL-7Rαリガンドは、直前の40段落で定義されるように、変数の任意の組み合わせによって定義されることができる。
【0322】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、
101は、E、G、I、Q、R、S、およびTから選択されることができ、
102は、A、D、G、H、M、R、S、V、およびWから選択されることができ、
103は、F、G、K、L、Q、S、およびYから選択されることができ、
104は、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、およびVから選択されることができ、
105は、F、G、K、L、M、Q、R、S、T、およびWから選択されることができ、
106は、A、D、E、F、G、I、K、L、M、R、S、T、およびYから選択されることができ、
107は、D、E、F、G、H、N、P、Q、R、およびYから選択されることができ、
108は、A、F、I、K、L、M、N、P、S、T、V、およびYから選択されることができ、
109は、G、H、K、およびSから選択されることができ、
110は、F、I、K、L、S、およびWから選択されることができ、
111は、D、E、およびPから選択されることができ、
112は、I、F、L、およびMから選択されることができ、
113は、D、E、G、Q、T、およびYから選択されることができ、
114は、Q、S、およびTから選択されることができ、
115は、F、L、およびSから選択されることができ、
116は、F、I、L、M、N、V、およびWから選択されることができ、
117は、A、D、E、F、G、H、L、M、N、Q、R、S、W、およびYから選択されることができ、
118は、F、I、K、L、M、Q、R、およびVから選択されることができ、
119は、A、D、E、G、H、K、M、N、Q、R、S、およびYから選択されることができ、
120は、A、D、E、G、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、およびYから選択されることができ、
121は、A、E、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、およびWから選択されることができ、
122は、A、E、F、I、K、L、P、R、S、およびTから選択されることができ、
123は、D、E、F、G、I、L、M、N、R、W、およびYから選択されることができ、
124は、A、E、G、H、K、L、P、Q、R、S、T、およびYから選択されることができ、
125は、Eであり得、
126は、Aであり得る。
【0323】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、
101は、E、G、I、Q、R、S、およびTから選択されることができ、
102は、A、D、G、H、M、R、S、V、およびWから選択されることができ、
103は、F、G、K、L、Q、S、およびYから選択されることができ、
104は、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、およびVから選択されることができ、
105は、Gであり得、
106は、Gであり得、
107は、H、QおよびYから選択されることができ、
108は、A、F、I、K、L、M、N、P、S、T、V、およびYから選択されることができ、
109は、Hであり得、
110は、Wであり得、
111は、Dであり得、
112は、Lであり得、
113は、Eであり得、
114は、Sであり得、
115は、Lであり得、
116は、Lであり得、
117は、AおよびSから選択されることができ、
118は、Vであり得、
119は、Rであり得、
120は、A、D、E、G、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、およびYから選択されることができ、
121は、A、E、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、およびWから選択されることができ、
122は、A、E、F、I、K、L、P、R、S、およびTから選択されることができ、
123は、D、E、F、G、I、L、M、N、R、W、およびYから選択されることができ、
124は、A、E、G、H、K、L、P、Q、R、S、T、およびYから選択されることができ、
125は、Eであり得、
126は、Aであり得る。
【0324】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、
107は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
108は、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
109は、HおよびKから選択されることができ、
110は、Wであり得、
111は、Dであり得、
112は、I、L、およびMから選択されることができ、
113は、DおよびEから選択されることができ、
114は、SおよびTから選択されることができ、
115は、FおよびLから選択されることができ、
116は、F、L、およびMから選択されることができ、
117は、AおよびSから選択されることができ、
118は、IおよびVから選択されることができる。
【0325】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、
107は、H、QおよびYから選択されることができ、
108は、A、F、I、K、L、M、N、P、S、T、V、およびYから選択されることができ、
109は、HおよびKから選択されることができ、
110は、Wであり得、
111は、Dであり得、
112は、I、L、およびMから選択されることができ、
113は、DおよびEから選択されることができ、
114は、SおよびTから選択されることができ、
115は、FおよびLから選択されることができ、
116は、F、L、およびMから選択されることができ、
117は、AおよびSから選択されることができ、
118は、IおよびVから選択されることができる。
【0326】
式(6)~(6e)のIL-7Rαリガンドでは、
107は、H、QおよびYから選択されることができ、
108は、A、F、I、K、L、M、N、P、S、T、V、およびYから選択されることができ、
109は、Hであり得、
110は、Wであり得、
111は、Dであり得、
112は、Lであり得、
113は、Eであり得、
114は、Sであり得、
115は、Lであり得、
116は、Lであり得、
117は、AおよびSから選択されることができ、
118は、Vであり得る。
【0327】
IL-7Rαリガンドは、配列番号112~183のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができる。
【表11-1】

【表11-2】

【表11-3】
【0328】
IL-7Rαリガンドは、配列番号106~183のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、アミノ酸配列は、N末端上、C末端上、またはN末端およびC末端の両方の上の1つ以上のグリシン(-G-)などの1つ以上のアミノ酸で終端され得る。
【0329】
IL-7Rαリガンドは、配列番号106~183のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、1つ以上のアミノ酸は、独立して、以下の保存的置換:アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、またはトレオニン(T)を含む小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含むヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、アスパラギン酸塩(D)またはグルタミン酸塩(E)を含む酸性側鎖を有するアミノ酸、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含む極性中性側鎖を有するアミノ酸、アルギニン(R)、リジン(K)、またはヒスチジン(H)を含む塩基性側鎖を有するアミノ酸、およびイソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、またはトリプトファン(W)を含む大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、ならびにフェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸のうちの1つを有する。
【0330】
IL-7Rαリガンドは、配列番号106~183のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含むことができる。
【0331】
IL-7Rαリガンドは、配列番号106~183のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列を含むことができる。
【0332】
配列番号106~183のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドは、ファージELISA競合アッセイを使用して決定される、100μM未満のhIL-7Rαサブユニットへの直接結合を示した。
【0333】
IL-7Rαリガンドは、ファミリー3A IL-7Rαリガンドに含まれる、配列番号184~349のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【0334】
IL-7Rαリガンドは、式(7)のアミノ酸配列(配列番号184)、または式(7a)のアミノ酸配列(配列番号185)、式(7b)のアミノ酸配列(配列番号186)、式(7c)のアミノ酸配列(配列番号187)、式(7d)のアミノ酸配列(配列番号188)、もしくは式(7e)のアミノ酸配列(配列番号189)などの式(7)の部分的アミノ酸配列を含むことができ、
【数9】

式中、
131は、アミノ酸から選択されることができ、
132は、アミノ酸から選択されることができ、
133は、アミノ酸から選択されることができ、
134は、アミノ酸から選択されることができ、
135は、アミノ酸から選択されることができ、
136は、アミノ酸から選択されることができ、
137は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
138は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
139は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
140は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
141は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
142は、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
143は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
144は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
145は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
146は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
147は、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
148は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
149は、芳香族側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
150は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
151は、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
152は、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
153は、酸性側鎖を含むアミノ酸、および極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
154は、アミノ酸から選択されることができ、
155は、アミノ酸から選択されることができ、
156は、アミノ酸から選択されることができる。
【0335】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X131は、D、E、G、H、I、K、M、N、Q、R、S、T、V、W、およびYから選択されることができる。
【0336】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X131は、Gであり得る。
【0337】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X132は、A、C、D、E、F、G、H、K、N、P、Q、R、S、T、V、およびWから選択されることができる。
【0338】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X133は、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、およびWから選択されることができる。
【0339】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X134は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、WおよびYから選択されることができる。
【0340】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X134は、D、E、G、R、S、T、およびWから選択されることができる。
【0341】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X134は、Gであり得る。
【0342】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X135は、A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、およびWから選択されることができる。
【0343】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X135は、G、R、S、およびTから選択されることができる。
【0344】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X136は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、およびYから選択されることができる。
【0345】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X136は、G、R、S、T、およびVから選択されることができる。
【0346】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X136は、Gであり得る。
【0347】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X137は、D、I、L、およびVから選択されることができる。
【0348】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X137は、IおよびVから選択されることができる。
【0349】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X138は、D、F、N、P、およびRから選択されることができる。
【0350】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X138は、Pであり得る。
【0351】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X139は、G、S、およびWから選択されることができる。
【0352】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X139は、Wであり得る。
【0353】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X140は、A、D、E、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、およびVから選択されることができる。
【0354】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X140は、L、M、S、およびTから選択されることができる。
【0355】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X140は、Tであり得る。
【0356】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X141は、D、L、およびWから選択されることができる。
【0357】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X141は、Lであり得る。
【0358】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X142は、A、D、H、Q、およびWから選択されることができる。
【0359】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X142は、Dであり得る。
【0360】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X143は、Pであり得る。
【0361】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X144は、Gであり得る。
【0362】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X145は、A、G、およびSから選択されることができる。
【0363】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X145は、Sであり得る。
【0364】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X146は、F、I、L、M、Q、V、およびYから選択されることができる。
【0365】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X146は、Lであり得る。
【0366】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X147は、H、Q、およびRから選択されることができる。
【0367】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X147は、Qであり得る。
【0368】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X148は、A、D、E、G、H、K、L、M、Q、S、T、V、およびWから選択されることができる。
【0369】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X148は、Aであり得る。
【0370】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X149は、F、R、W、およびYから選択されることができる。
【0371】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X149は、Wであり得る。
【0372】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X150は、F、I、L、M、Q、S、V、W、およびYから選択されることができる。
【0373】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X150は、Lであり得る。
【0374】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X151は、A、E、G、H、K、L、M、N、Q、R、S、T、およびVから選択されることができる。
【0375】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X151は、R、S、およびTから選択されることができる。
【0376】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X152は、A、D、E、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、T、およびYから選択されることができる。
【0377】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X152は、G、K、N、R、およびSから選択されることができる。
【0378】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X153は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、WおよびYから選択されることができる。
【0379】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X154は、A、E、F、G、K、L、N、Q、R、V、W、およびYから選択されることができる。
【0380】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X154は、E、G、およびKから選択されることができる。
【0381】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X155は、A、D、E、G、H、K、N、P、S、T、V、およびWから選択されることができる。
【0382】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X155は、E、K、およびSから選択されることができる。
【0383】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X156は、D、E、G、H、K、N、Q、R、S、V、およびWから選択されることができる。
【0384】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、X156は、G、K、およびRから選択されることができる。
【0385】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、IL-7Rαリガンドは、直前の50段落で定義されるように、変数の任意の組み合わせによって定義されることができる。
【0386】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、
131は、D、E、G、H、I、K、M、N、Q、R、S、T、V、W、およびYから選択されることができ、
132は、A、C、D、E、F、G、H、K、N、P、Q、R、S、T、V、およびWから選択されることができ、
133は、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、およびWから選択されることができ、
134は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、およびYから選択されることができ、
135は、A、C、D、E、F、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、およびWから選択されることができ、
136は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、およびYから選択されることができ、
137は、D、I、L、およびVから選択されることができ、
138は、D、F、N、P、およびRから選択されることができ、
139は、G、S、およびWから選択されることができ、
140は、A、D、E、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、およびVから選択されることができ、
141は、D、L、およびWから選択されることができ、
142は、A、D、H、Q、およびWから選択されることができ、
143は、Pであり得、
144は、Gであり得、
145は、A、G、およびSから選択されることができ、
146は、F、I、L、M、Q、V、およびYから選択されることができ、
147は、H、Q、およびRから選択されることができ、
148は、A、D、E、G、H、K、L、M、Q、S、T、V、およびWから選択されることができ、
149は、F、R、W、およびYから選択されることができ、
150は、F、I、L、M、Q、S、V、W、およびYから選択されることができ、
151は、A、E、G、H、K、L、M、N、Q、R、S、T、およびVから選択されることができ、
152は、A、D、E、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、T、およびYから選択されることができ、
153は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、およびYから選択されることができ、
154は、A、E、F、G、K、L、N、Q、R、V、W、およびYから選択されることができ、
155は、A、D、E、G、H、K、N、P、S、T、V、およびWから選択されることができ、
156は、D、E、G、H、K、N、Q、R、S、V、およびWから選択されることができる。
【0387】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、
131は、Gであり得、
132は、A、C、D、E、F、G、H、K、N、P、Q、R、S、T、V、およびWから選択されることができ、
133は、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、およびWから選択されることができ、
134は、D、E、G、R、S、T、およびWから選択されることができ、
135は、G、R、S、およびTから選択されることができ、
136は、G、R、S、T、およびVから選択されることができ、
137は、IおよびVから選択されることができ、
138は、Pであり得、
139は、Wであり得、
140は、L、M、S、およびTから選択されることができ、
141は、Lであり得、
142は、Dであり得、
143は、Pであり得、
144は、Gであり得、
145は、Sであり得、
146は、Lであり得、
147は、Qであり得、
148は、Aであり得、
149は、Wであり得、
150は、Lであり得、
151は、R、S、およびTから選択されることができ、
152は、G、K、N、R、およびSから選択されることができ、
153は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、およびYから選択されることができ、
154は、E、G、およびKから選択されることができ、
155は、E、K、およびSから選択されることができ、
156は、G、K、およびRから選択されることができる。
【0388】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、
131は、Gであり得、
132は、A、C、D、E、F、G、H、K、N、P、Q、R、S、T、V、およびWから選択されることができ、
133は、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、およびWから選択されることができ、
134は、Gであり得、
135は、G、R、S、およびTから選択されることができ、
136は、Gであり得、
137は、IおよびVから選択されることができ、
138は、Pであり得、
139は、Wであり得、
140は、Tであり得、
141は、Lであり得、
142は、Dであり得、
143は、Pであり得、
144は、Gであり得、
145は、Sであり得、
146は、Lであり得、
147は、Qであり得、
148は、Aであり得、
149は、Wであり得、
150は、Lであり得、
151は、R、S、およびTから選択されることができ、
152は、G、K、N、R、およびSから選択されることができ、
153は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、およびYから選択されることができ、
154は、E、G、およびKから選択されることができ、
155は、E、K、およびSから選択されることができ、
156は、G、K、およびRから選択されることができる。
【0389】
式(7)~(7e)のIL-7Rαリガンドでは、
137は、IおよびVから選択されることができ、
138は、Pであり得、
139は、Wであり得、
140は、Tであり得、
141は、Lであり得、
142は、Dであり得、
143は、Pであり得、
144は、Gであり得、
145は、Sであり得、
146は、Lであり得、
147は、Qであり得、
148は、Aであり得、
149は、Wであり得、
150は、Lであり得る。
【0390】
IL-7Rαリガンドは、配列番号190~349のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができる。
【表12-1】

【表12-2】

【表12-3】

【表12-4】

【表12-5】
【0391】
IL-7Rαリガンドは、配列番号184~349のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、アミノ酸配列は、N末端上、C末端上、またはN末端およびC末端の両方の上の1つ以上のグリシン(-G-)などの1つ以上のアミノ酸で終端され得る。
【0392】
IL-7Rαリガンドは、配列番号184~349のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、1つ以上のアミノ酸は、独立して、以下の保存的置換:アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、またはトレオニン(T)を含む小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含むヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、アスパラギン酸塩(D)またはグルタミン酸塩(E)を含む酸性側鎖を有するアミノ酸、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含む極性中性側鎖を有するアミノ酸、アルギニン(R)、リジン(K)、またはヒスチジン(H)を含む塩基性側鎖を有するアミノ酸、およびイソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、またはトリプトファン(W)を含む大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、ならびにフェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸のうちの1つを有する。
【0393】
IL-7Rαリガンドは、配列番号184~349のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含むことができる。
【0394】
IL-7Rαリガンドは、配列番号184~349のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列を含むことができる。
【0395】
配列番号190~349のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドは、ファージELISA競合アッセイを使用して決定される、100μM未満のhIL-7Rαサブユニットへの直接結合を示した。
【0396】
IL-7Rαリガンドは、ファミリー3A IL-7Rαリガンドに含まれる、配列番号350~388のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むことができる。
【0397】
IL-7Rαリガンドは、式(8)のアミノ酸配列(配列番号350)、または式(8a)のアミノ酸配列(配列番号351)、式(8b)のアミノ酸配列(配列番号352)、式(8c)のアミノ酸配列(配列番号353)、式(8d)のアミノ酸配列(配列番号354)、もしくは式(8e)のアミノ酸配列(配列番号355)などの式(8)の部分的アミノ酸配列を含むことができ、
【数10】

式中、
161は、アミノ酸から選択されることができ、
162は、アミノ酸から選択されることができ、
163は、アミノ酸から選択されることができ、
164は、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
165は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
166は、酸性側鎖を含むアミノ酸、または大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
167は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
168は、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
169は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
170は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
171は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
172は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
173は、塩基性側鎖を含むアミノ酸、または大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
174は、極性/中性側鎖または大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
175は、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
176は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
177は、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
178は、アミノ酸から選択されることができ、
179は、アミノ酸から選択されることができ、
180は、アミノ酸から選択されることができる。
【0398】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X161は、G、K、L、R、およびTから選択されることができる。
【0399】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X161は、GおよびRから選択されることができる。
【0400】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X161は、Gであり得る。
【0401】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X162は、D、F、G、K、N、およびRから選択されることができる。
【0402】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X162は、G、K、N、およびRから選択されることができる。
【0403】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X163は、A、C、E、F、G、L、M、R、およびVから選択されることができる。
【0404】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X163は、Gであり得る。
【0405】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X164は、H、I、L、P、Q、およびRから選択されることができる。
【0406】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X164は、Rであり得る。
【0407】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X165は、I、L、Q、V、およびYから選択されることができる。
【0408】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X165は、I、L、およびVから選択されることができる。
【0409】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X166は、D、E、およびYから選択されることができる。
【0410】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X166は、EおよびYから選択されることができる。
【0411】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X167は、A、E、およびQから選択されることができる。
【0412】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X167は、Aであり得る。
【0413】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X168は、D、E、K、N、Q、およびSから選択されることができる。
【0414】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X168は、DおよびEから選択されることができる。
【0415】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X169は、FおよびLから選択されることができる。
【0416】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X169は、Lであり得る。
【0417】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X170は、Pであり得る。
【0418】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X171は、Gであり得る。
【0419】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X172は、Gであり得る。
【0420】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X173は、F、H、K、L、Q、およびRから選択されることができる。
【0421】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X173は、F、L、およびRから選択されることができる。
【0422】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X174は、A、H、I、N、Q、T、およびVから選択されることができる。
【0423】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X174は、A、H、Q、およびVから選択されることができる。
【0424】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X174は、Vであり得る。
【0425】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X175は、E、K、およびRから選択されることができる。
【0426】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X176は、A、C、F、G、L、M、S、およびVから選択されることができる。
【0427】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X176は、LおよびSから選択されることができる。
【0428】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X176は、Lであり得る。
【0429】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X177は、G、H、R、およびWから選択されることができる。
【0430】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X177は、Rであり得る。
【0431】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X178は、D、E、G、H、K、S、T、およびVから選択されることができる。
【0432】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X178は、EおよびSから選択されることができる。
【0433】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X179は、A、D、E、M、Q、S、V、およびWから選択されることができる。
【0434】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X179は、AおよびSから選択されることができる。
【0435】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X180は、D、E、G、I、L、M、R、およびSから選択されることができる。
【0436】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、X180は、DおよびEから選択されることができる。
【0437】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、IL-7Rαリガンドは、直前の39段落で定義されるように、変数の任意の組み合わせによって定義されることができる。
【0438】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、
161は、G、K、L、R、およびTから選択されることができ、
162は、D、F、G、K、N、およびRから選択されることができ、
163は、A、C、E、F、G、L、M、R、およびVから選択されることができ、
164は、H、I、L、P、Q、およびRから選択されることができ、
165は、I、L、Q、V、およびYから選択されることができ、
166は、D、E、およびYから選択されることができ、
167は、A、E、およびQから選択されることができ、
168は、D、E、K、N、Q、およびSから選択されることができ、
169は、FおよびLから選択されることができ、
170は、Pであり得、
171は、Gであり得、
172は、Gであり得、
173は、F、H、K、L、Q、およびRから選択されることができ、
174は、A、H、I、N、Q、T、およびVから選択されることができ、
175は、E、K、およびRから選択されることができ、
176は、A、C、F、G、L、M、S、およびVから選択されることができ、
177は、G、H、R、およびWから選択されることができ、
178は、D、E、G、H、K、S、T、およびVから選択されることができ、
179は、A、D、E、M、Q、S、V、およびWから選択されることができ、
180は、D、E、G、I、L、M、R、およびSから選択されることができる。
【0439】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、
161は、GおよびRから選択されることができ、
162は、G、K、N、およびRから選択されることができ、
163は、Gであり得、
164は、H、I、L、P、Q、およびRから選択されることができ、
165は、I、L、およびVから選択されることができ、
166は、EおよびYから選択されることができ、
167は、Aであり得、
168は、DおよびEから選択されることができ、
169は、Lであり得、
170は、Pであり得、
171は、Gであり得、
172は、Gであり得、
173は、F、L、およびRから選択されることができ、
174は、A、H、Q、およびVから選択されることができ、
175は、E、K、およびRから選択されることができ、
176は、LおよびSから選択されることができ、
177は、Rであり得、
178は、EおよびSから選択されることができ、
179は、AおよびSから選択されることができ、
180は、DおよびEから選択されることができる。
【0440】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、
161は、Gであり得、
162は、G、K、N、およびRから選択されることができ、
163は、Gであり得、
164は、Rであり得、
165は、I、L、およびVから選択されることができ、
166は、EおよびYから選択されることができ、
167は、Aであり得、
168は、DおよびEから選択されることができ、
169は、Lであり得、
170は、Pであり得、
171は、Gであり得、
172は、Gであり得、
173は、F、L、およびRから選択されることができ、
174は、Vであり得、
175は、E、K、およびRから選択されることができ、
176は、Lであり得、
177は、Rであり得、
178は、EおよびSから選択されることができ、
179は、AおよびSから選択されることができ、
180は、DおよびEから選択されることができる。
【0441】
式(8)~(8e)のIL-7Rαリガンドでは、
164は、Rであり得、
165は、I、L、およびVから選択されることができ、
166は、EおよびYから選択されることができ、
167は、Aであり得、
168は、DおよびEから選択されることができ、
169は、Lであり得、
170は、Pであり得、
171は、Gであり得、
172は、Gであり得、
173は、F、L、およびRから選択されることができ、
174は、Vであり得、
175は、E、K、およびRから選択されることができ、
176は、Lであり得、
177は、Rであり得る。
【0442】
IL-7Rαリガンドは、配列番号356~388のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができる。
【表13】
【0443】
IL-7Rαリガンドは、配列番号350~388のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、アミノ酸配列は、N末端上、C末端上、またはN末端およびC末端の両方の上の1つ以上のグリシン(-G-)などの1つ以上のアミノ酸で終端され得る。
【0444】
IL-7Rαリガンドは、配列番号350~388のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、1つ以上のアミノ酸は、独立して、以下の保存的置換:アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、またはトレオニン(T)を含む小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含むヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、アスパラギン酸塩(D)またはグルタミン酸塩(E)を含む酸性側鎖を有するアミノ酸、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含む極性中性側鎖を有するアミノ酸、アルギニン(R)、リジン(K)、またはヒスチジン(H)を含む塩基性側鎖を有するアミノ酸、およびイソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、またはトリプトファン(W)を含む大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、ならびにフェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸のうちの1つを有する。
【0445】
IL-7Rαリガンドは、配列番号350~388のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含むことができる。
【0446】
IL-7Rαリガンドは、配列番号350~388のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列を含むことができる。
【0447】
配列番号356~388のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドは、100μM未満のIC50でhIL-7Rαサブユニットに結合した。
【0448】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、式(9)のアミノ酸配列(配列番号389)、または式(9a)のアミノ酸配列(配列番号390)、式(9b)のアミノ酸配列(配列番号391)、もしくは式(9c)のアミノ酸配列(配列番号392)などの式(9)の部分的アミノ酸配列を含むことができ、
【数11】

式中、
201は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
202は、小さな疎水性側鎖またはシステインを含むアミノ酸から選択されることができ、
203は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
204は、塩基性側鎖またはシステインを含むアミノ酸から選択されることができ、
205は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸、または小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
206は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸、または酸性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
207は、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
208は、酸性側鎖を含むアミノ酸、または小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
209は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
210は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸、または小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
211は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
212は、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
213は、システインから選択されることができ、
214は、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、または大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
215は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができ、
216は、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択されることができる。
【0449】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X201は、H、I、Q、およびVから選択されることができる。
【0450】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X201は、I、Q、およびVから選択されることができる。
【0451】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X201は、Iであり得る。
【0452】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X202は、C、P、およびRから選択されることができる。
【0453】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X202は、CおよびPから選択されることができる。
【0454】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X203は、I、K、L、S、V、およびWから選択されることができる。
【0455】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X203は、Wであり得る。
【0456】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X204は、CおよびHから選択されることができる。
【0457】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X205は、A、I、L、M、T、およびWから選択されることができる。
【0458】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X205は、TおよびWから選択されることができる。
【0459】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X206は、D、L、およびWから選択されることができる。
【0460】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X206は、DおよびLから選択されることができる。
【0461】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X207は、D、I、L、およびQから選択されることができる。
【0462】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X207は、DおよびLから選択されることができる。
【0463】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X207は、Dであり得る。
【0464】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X208は、D、E、およびPから選択されることができる。
【0465】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X208は、EおよびPから選択されることができる。
【0466】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X208は、Pであり得る。
【0467】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X209は、G、S、およびTから選択されることができる。
【0468】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X209は、GおよびSから選択されることができる。
【0469】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X209は、Gであり得る。
【0470】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X210は、A、G、L、およびSから選択されることができる。
【0471】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X210は、LおよびSから選択されることができる。
【0472】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X211は、F、I、L、およびMから選択されることができる。
【0473】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X211は、Lであり得る。
【0474】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X212は、G、H、L、N、Q、およびSから選択されることができる。
【0475】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X212は、QおよびSから選択されることができる。
【0476】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X212は、Qであり得る。
【0477】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X213は、Cであり得る。
【0478】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X214は、A、E、I、L、S、T、およびVから選択されることができる。
【0479】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X214は、AおよびVから選択されることができる。
【0480】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X215は、F、R、W、およびYから選択されることができる。
【0481】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X215は、Wであり得る。
【0482】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X216は、E、L、Q、およびWから選択されることができる。
【0483】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、X216は、Lであり得る。
【0484】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、IL-7Rαリガンドは、直前の35段落で定義されるように、変数の任意の組み合わせによって定義されることができる。
【0485】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、
201は、H、I、Q、およびVから選択されることができ、
202は、C、P、およびRから選択されることができ、
203は、I、K、L、S、V、およびWから選択されることができ、
204は、CおよびHから選択されることができ、
205は、A、I、L、M、T、およびWから選択されることができ、
206は、D、L、およびWから選択されることができ、
207は、D、I、L、およびQから選択されることができ、
208は、D、E、およびPから選択されることができ、
209は、G、S、およびTから選択されることができ、
210は、A、G、L、およびSから選択されることができ、
211は、F、I、L、およびMから選択されることができ、
212は、G、H、L、N、Q、およびSから選択されることができ、
213は、Cであり得、
214は、A、E、I、L、S、T、およびVから選択されることができ、
215は、F、R、W、およびYから選択されることができ、
216は、E、L、Q、およびWから選択されることができる。
【0486】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、
201は、I、Q、およびVから選択されることができ、
202は、CおよびPから選択されることができ、
203は、Wであり得、
204は、CおよびHから選択されることができ、
205は、TおよびWから選択されることができ、
206は、DおよびLから選択されることができ、
207は、DおよびLから選択されることができ、
208は、EおよびPから選択されることができ、
209は、GおよびSから選択されることができ、
210は、LおよびSから選択されることができ、
211は、Lであり得、
212は、QおよびSから選択されることができ、
213は、Cであり得、
214は、AおよびVから選択されることができ、
215は、Wであり得、
216は、Lであり得る。
【0487】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、
201は、Iであり得、
202は、CおよびPから選択されることができ、
203は、Wであり得、
204は、CおよびHから選択されることができ、
205は、TおよびWから選択されることができ、
206は、DおよびLから選択されることができ、
207は、Dであり得、
208は、Pであり得、
209は、Gであり得、
210は、LおよびSから選択されることができ、
211は、Lであり得、
212は、Qであり得、
213は、Cであり得、
214は、AおよびVから選択されることができ、
215は、Wであり得、
216は、Lであり得る。
【0488】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、
201は、Qであり得、
202は、Cであり得、
203は、I、L、K、およびVから選択されることができ、
204は、Hであり得、
205は、Wであり得、
206は、Dであり得、
207は、IおよびLから選択されることができ、
208は、Eであり得、
209は、SおよびTから選択されることができ、
210は、Lであり得、
211は、Lであり得、
212は、G、L、N、およびSから選択されることができ、
213は、Cであり得、
214は、I、L、およびVから選択されることができ、
215は、Rであり得、
216は、Eであり得る。
【0489】
式(9)~(9c)のIL-7Rαリガンドでは、
201は、IおよびVから選択されることができ、
202は、Pであり得、
203は、Wであり得、
204は、Cであり得、
205は、Tであり得、
206は、Lであり得、
207は、Dであり得、
208は、Pであり得、
209は、Gであり得、
210は、LおよびSから選択されることができ、
211は、Lであり得、
212は、Qであり得、
213は、Cであり得、
214は、Aであり得、
215は、Wから選択されることができ、
216は、Lであり得る。
【0490】
IL-7Rαリガンドは、配列番号393~410のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができる。
【表14】
【0491】
IL-7Rαリガンドは、配列番号389~410のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、アミノ酸配列は、N末端上、C末端上、またはN末端およびC末端の両方の上の1つ以上のグリシン(-G-)などの1つ以上のアミノ酸で終端され得る。
【0492】
IL-7Rαリガンドは、配列番号389~410のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができ、1つ以上のアミノ酸は、独立して、以下の保存的置換:アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、またはトレオニン(T)を含む小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含むヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、アスパラギン酸塩(D)またはグルタミン酸塩(E)を含む酸性側鎖を有するアミノ酸、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含む極性中性側鎖を有するアミノ酸、アルギニン(R)、リジン(K)、またはヒスチジン(H)を含む塩基性側鎖を有するアミノ酸、およびイソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、またはトリプトファン(W)を含む大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、ならびにフェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸のうちの1つを有する。
【0493】
IL-7Rαリガンドは、配列番号389~410のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含むことができる。
【0494】
IL-7Rαリガンドは、配列番号389~410のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列を含むことができる。
【0495】
配列番号393~410のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドは、ファージELISA競合アッセイを使用して決定される、10μM未満のIC50でhIL-7Rαサブユニットに結合した。
【0496】
IL-7Rαリガンドは、配列番号520~596のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含むことができる。
【表15】

【表16】

【表17】

【表18】
【0497】
配列番号407および454に基づく切断IL-7Rαリガンドの例としては、以下が含まれる。
【表19】
【0498】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、式(10)のアミノ酸配列(配列番号597)、式(10a)のアミノ酸配列(配列番号598)、式(10b)のアミノ酸配列(配列番号599)、式(10c)のアミノ酸配列(配列番号600)、式(10d)のアミノ酸配列(配列番号601)、式(10e)のアミノ酸配列(配列番号602)、式(10f)のアミノ酸配列(配列番号603)、または式(10g)のアミノ酸配列(配列番号604)を含むことができ、
【数12】

式中、
198は、A、G、P、S、T、およびVから選択され、
199は、F、H、W、およびYから選択され、
200は、A、G、H、K、P、R、S、およびTから選択され、
210は、A、G、P、S、およびTから選択され、
217は、A、G、H、K、P、R、S、およびTから選択され、
218は、アミノ酸および単結合から選択され、
219は、アミノ酸および単結合から選択される。
【0499】
式(10)~(10g)のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドであって、
198は、VおよびGから選択され、
199は、HおよびWから選択され、
200は、RおよびGから選択され、
210は、GおよびSから選択され、
217は、RおよびGから選択され、
218は、Q、G、K、および単結合から選択され、
219は、G、H、M、および単結合から選択される。
【0500】
式(10)~(10g)のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドでは、X198は、Vであり得、X199は、Hであり得、X200は、Rであり得る。
【0501】
式(10)~(10g)のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドでは、X198は、Gであり得、X199は、Wであり得、X200は、Gであり得る。
【0502】
式(10)~(10g)のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドでは、X210は、Gであり得る。
【0503】
式(10)~(10g)のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドでは、X210は、Sであり得る。
【0504】
式(10)~(10g)のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドでは、X217は、Rであり得る。
【0505】
式(10)~(10g)のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドでは、X217は、Rであり得、X218は、Qであり得、X219は、Mであり得る。
【0506】
式(10)~(10g)のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドでは、X217は、Gであり得、X218は、Kであり得、X219は、Hであり得る。
【0507】
式(10)~(10g)のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドでは、IL-7Rαリガンドは、直前の9段落で定義されるように、変数の任意の組み合わせによって定義されることができる。
【0508】
式(10)~(10g)のうちのいずれか1つのIL-7RαリガンドなどのIL-7Rαリガンドは、配列番号535~537および605~655のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列または切断アミノ酸配列を含むことができる。
【表20-1】

【表20-2】
【0509】
式(10)~(10g)のうちのいずれか1つのIL-7RαリガンドなどのIL-7Rαリガンドは、配列番号407、514、554~558、および589~596のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列または切断アミノ酸配列を含むことができる。
【0510】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、配列番号520~655のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列を含むことができる。
【0511】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、配列番号520~655のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列、または配列番号520~655のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列を含むことができ、アミノ酸配列は、独立して、N末端上、C末端上、またはN末端およびC末端の両方の上に1~4個のグリシン(G)を含むことができる。
【0512】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、配列番号520~655のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列、または配列番号520~655のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列を含むことができ、アミノ酸配列は、1~5個のアミノ酸置換などの1つ以上のアミノ酸置換を含む。アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換を含むことができる。
【0513】
IL-7Rαリガンドは、配列番号520~655のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列または切断アミノ酸配列類似性を含むことができる。
【0514】
配列番号520~655のうちのいずれか1つのIL-7Rαリガンドは、ファージELISA競合アッセイを使用して決定される、10μM未満のIC50でhIL-7Rαサブユニットに結合する。
【0515】
本開示によって提供される特定のIL-7Rαリガンドは、IL-7が結合するIL-7Rαサブユニット上の結合部位とは異なる、IL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位に結合することができる。
配列番号5、43、104、146、および458を有するIL-7Rαリガンドは、IL-7Rαに結合するIL-7と競合的に結合せず、これらの化合物のためのIL-7Rαリガンド結合部位がIL-7のものとは明確に異なることを示す。このIL-7Rαリガンドの群は、10μM未満のIC50でIL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位に結合する。
【0516】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、本開示によって提供される1つ以上のIL-7Rαリガンドを含むことができる。
【0517】
IL-7Rα結合化合物は、配列番号1~410および520~655または式(1)~(10g)のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を有するIL-7Rαリガンドを含むことができる。
【0518】
IL-7Rα結合化合物は、例えば、IL-7Rα、ホモマーIL-7Rα結合化合物、ヘテロマーIL-7Rα結合化合物、またはIL-7Rαリガンド構築物を含むことができる。
【0519】
ホモマーIL-7Rα結合化合物は、本開示によって提供される2つ以上のIL-7Rαリガンドを含むことができる。
【0520】
ヘテロマーIL-7Rα結合化合物は、IL-7Rαリガンドと、例えば、Rγcリガンドなどの別のリガンドとを含むことができる。
【0521】
本開示によって提供されるIL-7Rα構築物は、ポリマー、タンパク質、Fc断片、免疫グロブリン断片、または抗体などの構築物パートナーと称される別の分子に結合された少なくとも1つのIL-7Rαリガンドを含むことができる。
【0522】
本開示によって提供されるIL-7Rα構築物は、少なくとも1つのIL-7Rαリガンドと、ポリマー、タンパク質、Fc断片、免疫グロブリン断片、または抗体などの構築物パートナーと称される別の分子に結合された少なくとも1つのRγcとを含むことができる。
【0523】
本開示によって提供される特定のIL-7Rαリガンドは、IL-7が結合するIL-7Rαサブユニット上の結合部位とは異なる、IL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位に結合することができる。
【0524】
配列番号5、43、104、146、および458を有するIL-7Rαリガンドは、IL-7Rαに結合するIL-7と競合的に結合せず、IL-7Rαリガンド結合部位がIL-7のものとは明確に異なることを示す。
【0525】
IL-7Rαリガンドの群は、10μM未満のIC50でIL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位に結合する。
【0526】
IL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位は、少なくとも以下の特性によって特徴付けられることができる:(1)IL-7Rαリガンドの群は、10μM未満のIC50でIL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位に結合する、(2)群内のIL-7Rαリガンドのそれぞれは、群内の他のIL-7Rαリガンドのそれぞれと競合的にIL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位に結合する、および(3)配列番号429のアミノ酸配列を有するペプチドは、IL-7Rαリガンドの群内のペプチドとIL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位への結合について競合しない、ならびに(4)配列番号5、43、104、146、および458を有するIL-7Rαリガンドは、IL-7Rαに結合するIL-7と競合的に結合せず、IL-7Rαリガンド結合部位がIL-7のものとは明確に異なることを示す。
【0527】
IL-7Rαリガンドの群は、配列番号5、43、104、146、および458のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を有する、少なくともIL-7Rαリガンドを含む。
【0528】
これらのIL-7RαリガンドのためのIL-7Rαサブユニットの独自の結合部位は、例えば、実施例11に記載されるような競合的結合アッセイを使用して、特徴付けられることができる。
【0529】
IL-7Rαリガンドは、IL-7RαリガンドのN末端および/またはC末端に結合された任意の隣接アミノ酸を含まなくてもよい。
【0530】
IL-7Rαリガンドは、リガンドのN末端および/またはC末端に結合された1つ以上の隣接アミノ酸を含むことができる。
【0531】
隣接アミノ酸は、IL-7Rと相互作用するリガンドの部分を、リガンドおよび/またはリガンド構築物の他の部分から分離することができる。
【0532】
IL-7Rαリガンドは、例えば、IL-7RαリガンドのN末端および/またはC末端に結合された、1~20個のアミノ酸、1~8個のアミノ酸などの1~10個のアミノ酸、2~6個のアミノ酸、または2~4個のアミノ酸を含むことができる。
【0533】
隣接アミノ酸は、任意の好適な天然に存在する、または天然に存在しないアミノ酸を含むことができる。
【0534】
隣接アミノ酸は、グリシンおよびセリンなどの可撓性アミノ酸から選択され得る。
【0535】
IL-7Rαリガンドは、例えば、個別のリガンドのN末端および/またはC末端上の末端グリシン基を含むことができる。例えば、IL-7Rαリガンドは、nが、1~10(配列番号436)、1~8、2~6、2~4、または2~3である、(-G-)グリシン基を含むことができる。例えば、IL-7Rαリガンドは、独立して、1、2、または3個の末端グリシン基を含むことができる。例えば、アミノ酸配列-W-H-P-C-W-I-A-Q-L-G-E-L-C-D-L-E-(配列番号432)を有するリガンドは、リガンドが、それぞれ、アミノ酸配列-G-W-H-P-C-W-I-A-Q-L-G-E-L-C-D-L-E-G-(配列番号433)、-G-G-W-H-P-C-W-I-A-Q-L-G-E-L-C-D-L-E-G-G-(配列番号434)、または-G-G-G-W-H-P-C-W-I-A-Q-L-G-E-L-C-D-L-E-G-G-G-(配列番号435)を有し得るように、独立して、N末端およびC末端の両方の上の-G-、-G-G-、または-G-G-G-などの隣接グリシンを含むことができる。
【0536】
二量体IL-7Rα結合化合物などのIL-7Rα結合化合物は、例えば、リガンドリンカーに結合された第1のIL-7Rαリガンドおよび第2のIL-7Rαリガンド、またはリガンドリンカーに結合されたRγcリガンドを含むことができる。
【0537】
IL-7RαリガンドおよびRγcリガンドのそれぞれは、個別のリガンドのN末端またはC末端を介して、独立して、リガンドリンカーに共有結合されることができる。例えば、IL-7Rαリガンドは、N末端を介してリガンドリンカーに結合されることができ、Rγcリガンドは、N末端を介してリガンドリンカーに結合されることができる、IL-7Rαリガンドは、N末端を介してリガンドリンカーに結合されることができ、Rγcリガンドは、C末端を介してリガンドリンカーに結合されることができる、IL-7Rαリガンドは、C末端を介してリガンドリンカーに結合されることができ、Rγcリガンドは、N末端を介してリガンドリンカーに結合されることができる、またはIL-7Rαリガンドは、C末端を介してリガンドリンカーに結合されることができ、Rγcリガンドは、C末端を介してリンカーに結合されることができる。
【0538】
IL-7RαリガンドおよびRγcリガンドの種々の配向を有するヘテロ二量体IL-7Rαリガンドの例が、図1に示される。図1に示されるように、合成リガンドリンカーに結合され、IL-7RαリガンドおよびRγcリガンドの種々のC/N配向を有する、IL-7RαリガンドおよびRγcリガンドは、クリックケミストリーを使用して合成されることができる。トリアゾール結合は、種々の化学部分を含み得、種々の長さおよび特性を有し得る、リガンドリンカーの概略表現である。特定の合成リガンドリンカーの例が、表1に示される。図1に示されるリガンドは、以下のアミノ酸配列を有する:
【表21】
【0539】
リガンドリンカーは、IL-7RのIL-7RαサブユニットへのIL-7Rαリガンドの結合を促進するように構成されることができる。例えば、リガンドリンカーは、IL-7Rの活性化を促進するように構成されることができる。例えば、リガンドリンカーは、TF-1-7RαおよびNK-92細胞においてIL-7R媒介性STAT5リン酸化を誘導するように構成されることができる。
【0540】
リガンドリンカーは、例えば、2Å~100Å、2Å~80Å、2Å~60Å、2Å~40Å、2Å~20Å、4Å~18Å、6Å~16Å、または8Å~14Åの長さを有することができる。リガンドリンカーは、例えば、100Å未満、80Å未満、60Å未満、40Å未満、20Å未満、15Å未満、または10Å未満の長さを有することができる。
【0541】
リガンドリンカーは、例えば、2~50個の結合、2~45個の結合、2~40個の結合、2~35個の結合、2~30個の結合、2~25個の結合、2~20個の結合、4~18個の結合、6~16個の結合、または8~14個の結合を有する骨格を含むことができる。リガンドリンカーは、例えば、50個未満の結合、40個未満の結合、30個未満の結合、20個未満の結合、または10個未満の結合を有する骨格を含むことができる。
【0542】
本開示によって提供されるリガンドリンカーは、ペプチジルリガンドリンカーまたは合成リガンドリンカーを含むことができる。
【0543】
本開示によって提供されるリガンドリンカーは、ペプチジルリガンドリンカーを含むことができる。
【0544】
ペプチジルリガンドリンカーは、例えば、2~100個のアミノ酸、2~80個のアミノ酸、2~60個のアミノ酸、2~40個のアミノ酸、2~20個のアミノ酸、5~10個のアミノ酸、または2~5個のアミノ酸を含むことができる。ペプチジルリガンドリンカーは、例えば、100個未満のアミノ酸、80個未満のアミノ酸、40個未満のアミノ酸、20個未満のアミノ酸、15個未満のアミノ酸、10個未満のアミノ酸、または5個未満のアミノ酸を含むことができる。ペプチジルリガンドリンカーを形成するアミノ酸は、天然に存在するアミノ酸および/または天然に存在しないアミノ酸を含むことができる。
【0545】
ペプチジルリガンドリンカーは、例えば、グリシン、セリン、および/またはトレオニンなどの可撓性アミノ酸を含むことができる。可撓性リンカーは、グリシンなどの小さな非極性アミノ酸またはセリンもしくはトレオニンなどの極性アミノ酸を含むことができる。これらのアミノ酸の小さなサイズは、可撓性を提供し、接続する機能ドメインの移動性を可能にする。セリンまたはトレオニンの組み込みは、水分子との水素結合を形成することによって、水溶液中のリンカーの安定性を維持することができ、それによって、リンカーとタンパク質部分との間の好ましくない相互作用を低減させる。溶解性を向上させるために、リジンおよびグルタミン酸などのアミノ酸を含むことができる。ペプチジルリンカーの長さは、2つのIL-7Rαリガンドの間、またはIL-7RαリガンドとRγcリガンドとの間の好適な分離を提供し、アゴニスト活性の増強などのIL-7Rとの所望の相互作用を有利にするように選択されることができる。可撓性リンカーの例としては、nが、例えば、1~10の整数であり得る、(G)(配列番号9385)、(GS)(配列番号9386)、(GGS)(配列番号9387)、(GGGS)(配列番号9388)、および(GGGGS)(配列番号9389)が挙げられる。ペプチジルリガンドリンカーは、例えば、nが、1、2、3、4、または5などの1~5の整数である、(G)(配列番号9390)、(GS)(配列番号9391)、(GGS)(配列番号9392)、(GGGS)(配列番号9393)、または(GGGGS)(配列番号9394)を含むことができる。例えば、ペプチジルリガンドリンカーは、-G-G-、-G-G-、-G-G-G-G-S-(配列番号9395)、または-G-G-S-G-G-S-(配列番号9405)であり得る。
【0546】
ペプチジルリガンドリンカーは、剛性リンカーであり得る。剛性リンカーは、プロリンが豊富であり得、アラニン、リジン、および/またはグルタミン酸などの他のアミノ酸を含むことができる。剛性リンカーは、Xが、例えば、アラニン、リジン、またはグルタミン酸であり得、nが、1~10の整数であり得る、配列(PX)(配列番号9429)を有することができる。剛性リンカーの例としては、nが、例えば、1~10の整数であり得る、(PA)(配列番号9423)が挙げられる。
【0547】
ペプチジルリガンドリンカーを含むIL-7Rα結合化合物は、実施例6に記載される固相合成を使用することなどの非組換え方法を使用して合成され得るか、または組換えDNA技術を使用して合成され得る。
【0548】
IL-7Rαリガンドリンカーは、合成化学リガンドリンカーを含むことができる。合成化学リガンドリンカーは、化学的方法を使用して合成され、アミノ酸を含むことができるか、またはアミノ酸を含まなくてもよいリンカーを指す。合成化学リガンドリンカーは、トリアゾール部分を含むことができる。
【0549】
合成化学リガンドリンカーは、例えば、例えば、表1に示される式(L2)~(L13)の構造を有することができる。
【表22-1】

【表22-2】
【0550】
リガンドリンカー(L2)、(L4)~(L7)、(L12)、およびL13)では、mおよび/またはnは、例えば、1~10の整数であり得る。
【0551】
合成化学リガンドリンカーは、クリックケミストリーを使用して合成され、種々のC/N配向を有するホモ二量体またはヘテロ二量体IL-7Rα結合化合物を提供することができる。C/N配向は、リガンドリンカーに結合されるリガンドの末端を指す。例えば、C/N配向を有するホモ二量体IL-7Rαリガンドについて、第1のIL-7RαリガンドのC末端は、リガンドリンカーに結合され、第2のIL-7RαリガンドのN末端は、リガンドリンカーに結合される。例えば、N/C配向を有するホモ二量体IL-7Rαリガンドについて、第1のIL-7RαリガンドのN末端は、リガンドリンカーに結合され、第2のIL-7RαリガンドのC末端は、リガンドリンカーに結合される。別の例として、C/N配向を有するヘテロ二量体IL-7Rα/Rγcリガンドについて、IL-7RαリガンドのC末端は、リガンドリンカーに結合され、RγcリガンドのN末端は、リガンドリンカーに結合される。別の例として、N/C配向を有するヘテロ二量体IL-7Rα/Rγcリガンドについて、IL-7RαリガンドのN末端は、リガンドリンカーに結合され、RγcリガンドのC末端は、リガンドリンカーに結合される。
【0552】
合成方法の例が、実施例7に記載される。
【0553】
IL-7Rαリガンドは、標準的な固相ペプチド合成およびFmoc保護アミノ酸を使用して調製されることができる。膨張した樹脂が、Fmoc-プロパルギルグリシンまたは2-(Fmoc-NH)-アジド-ペンタン酸の活性化溶液のいずれかで処理され、対応するFmoc保護樹脂を提供することができる。アルキン含有部分およびアジド含有部分は、例えば、所望の長さ、剛性/可撓性、極性、親油性、および/または立体特性を有するように構成されることができる。保護樹脂は、個別のIL-7Rαリガンドを合成するために、HATU活性化およびFmoc除去を伴うFmoc-アミノ酸カップリングの反復サイクルを受けることができる。IL-7Rαリガンドの最終アミノ酸からのFmoc除去および末端アミン基のアシル化後、リガンドは、樹脂から切断され、精製されることができる。
【0554】
アルキン含有部分およびアジド含有部分は、例えば、CuSOおよび金属キレート剤の存在下で反応させられ、合成化学リガンドリンカーを含むIL-7Rαリガンドを提供することができる。反応したアルキン含有部分およびアジド含有部分は、化学リガンドリンカーを形成する。例えば、表2および3を参照すると、表2の式(AL)のアルキン含有部分は、表3の式(AZ)のアジド含有部分と反応させられ、表1の式(L)の化学的IL-7Rαリガンドリンカーを提供することができる。
【0555】
このクリックケミストリー法を使用して、異なるN末端およびC末端配向、ならびに異なるリガンドリンカー長を有するIL-7Rαリガンドを含む、二量体IL-7Rα結合化合物が、合成され得る。
【0556】
アルキン含有部分の例が、表2に提供され、アジド含有部分の例が、表3に提供される。
【表23-1】

【表23-2】

【表24】
【0557】
IL-7Rαリガンドは、アミノペプチダーゼおよびカルボキシペプチダーゼによる分解を防止するか、または最小限にするためのNおよび/またはC末端修飾を含むことができる。末端基の例としては、N末端上のアセチル基およびC末端上のカルボキサミド基が挙げられる。
【0558】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、ジスルフィド結合を含むことができる。IL-7Rαリガンドは、少なくとも2つのシステインを含むことができる。IL-7Rαリガンドの2つのシステインは、ジスルフィド結合を介してともに結合されることができる。
【0559】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、天然に存在するタンパク質または合成分子に結合され、IL-7Rαリガンド構築物を提供することができる。好適な構築物パートナーの例には、ポリマー、タンパク質、Fc断片、免疫グロブリン断片、および抗体が挙げられる。
【0560】
IL-7Rαリガンド構築物は、所望の薬物動態特性を提供し、低減された免疫原性を提供し、特定の細胞集団を標的化し、および/または増強された治療効果を提供するように構成されることができる。
【0561】
IL-7Rαリガンドは、構築物リンカーを介して構築物パートナーに結合されることができる。
【0562】
IL-7Rαリガンド構築物は、構築物パートナーに結合された単一のIL-7Rαリガンドまたは構築物パートナーに結合された2つ以上のIL-7Rαリガンドを含むことができる。
【0563】
構築物パートナーに結合された2つ以上のIL-7Rαリガンドのそれぞれは、同じであり得るか、またはIL-7Rαリガンドのうちの少なくとも1つは、構築物パートナーに結合された他のIL-7Rαリガンドのうちの少なくとも1つとは異なり得る。IL-7Rαリガンドは、例えば、IL-7Rαリガンド、IL-7Rαリガンドリンカー、および/または隣接アミノ酸に関して異なり得る。
【0564】
IL-7Rαリガンドのそれぞれは、独立して、個別の構築物リンカーを介して構築物パートナーに結合されることができる。個別の構築物リンカーのそれぞれは、同じであり得るか、または構築物リンカーのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの他の構築物リンカーとは異なり得る。構築物リンカーは、例えば、長さおよび/または化学組成に関して異なり得る。
【0565】
IL-7Rαリガンドのそれぞれは、独立して、個別のIL-7RαリガンドのN末端またはC末端を介して構築物パートナーに結合されることができる。
【0566】
IL-7Rαリガンド構築物は、構築物パートナーに結合されたホモマーIL-7Rαリガンドおよび/またはヘテロマーIL-7Rαリガンドを含むことができる。ホモマーIL-7Rαリガンドおよび/またはヘテロマーIL-7Rαリガンドは、構築物リンカーを介して構築物パートナーに結合されることができる。
【0567】
IL-7Rαリガンド構築物は、構築物パートナーに結合された単一のホモマーIL-7Rαリガンドおよび/またはヘテロマーIL-7Rαリガンド、もしくは構築物パートナーに結合された2つ以上のホモマーIL-7Rαリガンドおよび/またはヘテロマーIL-7Rαリガンドを含むことができる。
【0568】
構築物パートナーに結合された2つ以上のホモマーIL-7Rαリガンドおよび/またはヘテロマーIL-7Rαリガンドのそれぞれは、同じであり得るか、またはホモマーIL-7Rαリガンドおよび/またはヘテロマーIL-7Rαリガンドのうちの少なくとも1つは、構築物パートナーに結合された他のホモマーIL-7Rαリガンドおよび/またはヘテロマーIL-7Rαリガンドのうちの少なくとも1つとは異なり得る。ホモマーIL-7Rαリガンドは、例えば、IL-7Rαリガンド、IL-7Rαリガンドリンカー、ホモマーIL-7Rαリンカー、および/または隣接アミノ酸に関して異なり得る。ヘテロマーIL-7Rαリガンドは、例えば、IL-7Rαリガンド、IL-7Rαリガンドリンカー、ヘテロマーIL-7Rαリンカー、Rγcリガンドなどのヘテロマーリガンドパートナー、および/または隣接アミノ酸に関して異なり得る。
【0569】
ホモマーIL-7Rαリガンドおよび/またはヘテロマーIL-7Rαリガンドのそれぞれは、個別の構築物リンカーを介して構築物パートナーに結合されることができる。個別の構築物リンカーのそれぞれは、同じであり得るか、または構築物リンカーのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの他の構築物リンカーとは異なり得る。構築物リンカーは、例えば、長さおよび/または化学組成に関して異なり得る。
【0570】
ホモマーIL-7Rαリガンドおよび/またはヘテロマーIL-7Rαリガンドのそれぞれは、独立して、個別のホモマーIL-7Rαリガンドおよび/またはヘテロマーIL-7RαリガンドのN末端またはC末端を介して構築物パートナーに結合されることができる。
【0571】
IL-7Rαリガンド構築物は、構築物パートナーに結合された少なくとも1つのIL-7Rαリガンドならびに少なくとも1つのホモマーIL-7Rαリガンドおよび/またはヘテロマーIL-7Rαリガンドとを含むことができる。少なくとも1つのIL-7Rαリガンドならびに少なくとも1つのホモマーIL-7Rαリガンドおよび/またはヘテロマーIL-7Rαリガンドのそれぞれは、独立して、構築物リンカーを介して構築物パートナーに結合されることができる。例えば、IL-7Rαリガンド構築物は、本開示によって提供される1~10個のIL-7Rαリガンド含むことができる。
【0572】
IL-7Rαリガンド構築物は、ポリマーまたはタンパク質を形成するアミノ酸などの分子の側鎖に結合された1つ以上のIL-7Rαリガンドを含むことができる。
【0573】
IL-7Rαリガンド構築物は、1つ以上のIL-7Rαリガンドが、ポリマーまたはポリペプチドの骨格に組み込まれる、1つ以上のIL-7Rαリガンドを含むことができる。したがって、IL-7Rαリガンド構築物は、1つ以上のIL-7Rαリガンドが、ポリペプチドのN末端に結合され、ポリペプチドのC末端に結合され、ポリペプチドのアミノ酸側鎖に結合され、および/またはポリペプチドのアミノ酸配列に組み込まれる、1つ以上のIL-7Rαリガンドを含むことができる。
【0574】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンド構築物は、1つ以上のRγcリガンドをさらに含むことができる。1つ以上のIL-7Rαリガンドおよび1つ以上のRγcリガンドは、構築物パートナー上の異なる場所において構築物パートナーに結合されることができる。IL-7RαリガンドおよびRγcリガンドは、リガンドリンカーを介してともに結合され、IL-7Rα/Rγcヘテロマーを形成することができ、1つ以上のIL-7Rα/Rγcヘテロマーは、直接、または構築物リンカーを介して構築物に結合されることができる。1つ以上のIL-7Rαリガンドおよび1つ以上のRγcリガンドは、構築物パートナーのポリペプチド側鎖に組み込まれることができる。1つ以上のIL-7Rαリガンドおよび1つ以上のRγcリガンドは、例えば、IL-7Rアゴニスト活性を促進するためなどに、IL-7Rとの相互作用および/または結合を促進するように構成されることができる。
【0575】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンド構築物は、融合タンパク質を含む。
【0576】
好適な融合タンパク質パートナーの例としては、Fc断片、IgG1、IgG2、およびIgG4などの免疫グロブリン、IgG1、IgG2、およびIgG4断片などの免疫グロブリン断片、ヒト血清アルブミン(HSA)などの天然に存在するタンパク質、抗体、他のヒトタンパク質および変異体、ならびに/またはそれらのバリアント、タンパク質、およびポリペプチドが挙げられる。融合タンパク質パートナーは、天然に存在するタンパク質、修飾された天然に存在するタンパク質、または合成タンパク質であり得る。
【0577】
融合パートナーは、望ましい薬物動態プロファイルを提供するために、細胞標的化のために、二重薬理のために、および/または増強された効果のために使用されることができる。
【0578】
例えば、本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、IL-7Rαリガンドの循環半減期を増加させるタンパク質に融合されることができる。IgGまたはIgG-Fc鎖との治療用タンパク質の融合は、タンパク質の流体力学的半径を増加させ、したがって、腎クリアランスを低減させることによって、かつ融合タンパク質の新生児Fc受容体(FcRn)媒介性再循環を介して、これを達成し、したがって、循環半減期を延長する。他の融合タンパク質は、薬物動態、生体分布、薬力学、薬理学、細胞傷害性、選択性、および/または標的化などの特性を修飾するように設計されることができる。
【0579】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンド融合タンパク質は、融合タンパク質パートナーに結合された1つ以上のIL-7Rαリガンドを含むことができる。1つ以上のIL-7Rαリガンドのそれぞれは、独立して、個別のIL-7RαリガンドのN末端を介して、またはC末端を介して、融合タンパク質パートナーに結合されることができる。1つ以上のIL-7Rαリガンドのそれぞれは、同じであり得る。1つ以上のIL-7Rαリガンドのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの他のIL-7Rαリガンドとは異なり得る。IL-7Rαリガンドと融合パートナータンパク質との間の接合部におけるアミノ酸配列は、2つのタンパク質配列の直接融合、または介在ペプチジル融合リンカーとの融合のいずれかであり得る。ペプチジルリンカーは、IL-7Rαリガンドと融合パートナーとの間のスペーサーとして含まれ得る。ペプチジルリンカーは、構成タンパク質および1つ以上のIL-7Rαリガンドの適切なタンパク質折り畳みおよび安定性を促進し、タンパク質発現を改善し、および/またはIL-7Rαリガンドならびに/もしくは融合パートナーの生物活性を増強することができる。
【0580】
IL-7Rαリガンド融合タンパク質で使用されるペプチジルリンカーは、非構造化可撓性ペプチドであるように設計されることができる。ペプチジルリンカーは、例えば、nが1~10の整数である、(GS)(配列番号9385)、(GGS)(配列番号9386)、(GGS)(配列番号9387)、(GGGS)(配列番号9388)、および(GGGGS)(配列番号9389)などの配列の反復などのグリシンおよびセリンが豊富なものであり得る。完全に伸長したβ鎖立体配座を有する可撓性ペプチジルリンカーは、例えば、残基当たり3.5Åの端から端までの長さを有することができる。したがって、5残基、10残基、15残基、または10残基のペプチジルリンカーは、それぞれ、17.5Å、35Å、52.5Å、70Å、140Å、または140Å超の最大の完全に伸長した長さを有することができる。
【0581】
ペプチジルリンカーは、プロリン、およびアラニン、リジンまたはグルタミン酸などの他のアミノ酸を含むリンカーなどの剛性リンカーであり得る。例えば、剛性リンカーは、(PA)10(配列番号9423)などの、nが整数1~20(配列番号9421)である、(PA)であり得る。ペプチジルリンカーは、IL-7RとのIL-7Rαリガンドの係合を促進し、IL-7RへのIL-7Rαリガンドの結合を促進し、融合タンパク質の再循環を可能にし、および/またはIL-7Rαリガンドの循環半減期を延長するために、個々の融合タンパク質部分の適切な立体配座および配向を提供することを促進することができる。
【0582】
1つ以上のIL-7Rαリガンドを含み、所望の生物活性および薬学的特徴を有するIL-7Rα融合タンパク質を得るために選択され得る、融合タンパク質の設計および構築のための複数の選択肢が存在する。設計選択肢としては、例えば、IL-7RαリガンドおよびIL-7Rαリガンドリンカーの選択を含む、IL-7Rαリガンド、融合パートナータンパク質結合部分、融合タンパク質中の融合パートナー結合部分の構成、IL-7Rαリガンドを融合パートナーに結合するペプチジルリンカー、ならびに融合パートナータンパク質が挙げられる。
【0583】
一般に、本開示によって提供されるIL-7Rαリガンド融合タンパク質の調製は、例えば、ポリメラーゼ連鎖増幅反応(PCR)、プラスミドDNAの調製、制限酵素によるDNAの切断、オリゴヌクレオチドの調製、DNAのライゲーション、mRNAの単離、好適な細胞へのDNAの導入、宿主の形質転換またはトランスフェクション、および宿主の培養を含む、認識された組換えDNA技術を使用して調製されることができる。加えて、IL-7Rα融合タンパク質は、カオトロピー剤を使用して、かつ周知の電気泳動法、遠心分離法、およびクロマトグラフィー法を使用して、単離および精製されることができる。
【0584】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンド融合タンパク質は、1つ以上の小ユビキチン関連修飾因子(SUMO)タンパク質を含むことができる。ユビキチン様修飾因子SUMOによる細胞タンパク質の修飾は、核輸送、シグナル伝達、およびタンパク質の安定化などの様々な細胞プロセスを調節することができる。細胞標的に共有結合すると、SUMOは、タンパク質/タンパク質およびタンパク質/DNA相互作用を調節するとともに、標的タンパク質を局在化および安定化する。
【0585】
例えば、IL-7Rαリガンドは、IgGまたはFc断片などの融合パートナーにSUMOを結合する第2のリンカーにさらに結合される、SUMOタンパク質に結合される第1のリンカーに結合されることができる。SUMO融合物は、発現を増強し、溶解性を促進し、かつ/または最適化されたタンパク質折り畳みを促進することができる。融合パートナータンパク質のN末端またはC末端におけるユビキチンまたはSUMOのような高度に安定した構造の結合は、安定性を増加させることによって収率を増加させることができる。ユビキチンおよびユビキチン様タンパク質の可溶化効果はまた、別様に不溶性のタンパク質に対して洗剤様効果を発揮する、ユビキチンおよびSUMOのコア構造の外側親水性および内側疎水性によって部分的に説明され得る。
【0586】
1つ以上のIL-7Rαリガンドは、所望の薬物動態特性を提供する化合物に結合されることができる。例えば、1つ以上のIL-7Rαリガンドは、体循環において延長された半減期を示す、合成ポリマーまたは天然に存在するタンパク質などのタンパク質に結合されることができる。
【0587】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、そのような半減期延長が患者における副作用または有害事象の可能性または強度を増加させるリスクを増加させることなく、IL-7Rαリガンドの血清半減期を延長する分子にコンジュゲートまたは融合されることができる。延長された血清半減期IL-7Rαリガンドの投与は、より低い全身最大曝露(Cmax)での延長された標的カバレッジを可能にすることができる。血清半減期の延長は、IL-7Rα結合化合物のより少ない投与量および/または頻度の少ない投与レジメンの使用を可能にすることができる。
【0588】
IL-7Rαリガンドの血清半減期は、任意の好適な方法によって延長されることができる。そのような方法は、IL-7Rαリガンドを新生児Fc受容体に結合するペプチドに連結すること、またはIgG、IgG Fc断片などの延長された血清半減期を有するタンパク質に、もしくはヒト血清アルブミン(HSA)にIL-7Rαリガンドを連結することを含む。
【0589】
IL-7Rαリガンド薬物動態構築物の例としては、(a)Fc融合、トランスフェリン融合、またはアルブミン融合などの、1つ以上のIL-7Rαリガンドを天然で半減期の長いタンパク質またはタンパク質ドメインに組換え融合すること、(b)1つ以上のIL-7Rαリガンドを、XTEN(登録商標)、ホモアミノ酸ポリマー(HAP、HAP化)、プロリン-アラニン-セリンポリマー(PAS、PAS化)、エラスチン様ペプチド(ELP、ELP化)、またはゼラチン様タンパク質GLKポリマーなどの不活性ポリペプチドに組換え融合すること、(c)PEG化またはヒアルロン酸などの反復化学部分への1つ以上のIL-7Rαリガンドの化学コンジュゲーションによる流体力学的半径を増加させること、(d)ポリシアル化による、またはカルボキシ末端ペプチド(絨毛性ゴナドトロピン(CG)β鎖のCTP)などの負に帯電した高度にシアル化されたペプチドへの融合による、1つ以上のIL-7Rαリガンドの負電荷を増加させること、または(e)ヒト血清アルブミン(HSA)、トランスフェリンなどの通常は半減期の長いタンパク質のペプチドまたはタンパク質結合ドメインへの1つ以上のIL-7Rαリガンドのコンジュゲーション、ヒト免疫グロブリンIgGの定常Fc断片への融合、または融合XTEN(登録商標)などの非天然ポリペプチドへの融合を含む。
【0590】
1つ以上のIL-7Rαリガンドは、合成ポリマーに結合されることができる。
【0591】
例えば、IL-7Rαリガンドは、(体循環におけるIL-7Rαリガンドの半減期を延長するために)ポリエチレングリコール(PEG)鎖にコンジュゲートされることができる。PEGは、例えば、5kDa~100kD、10kDa~80kDa、または20kDa~60kDaの分子量を有することができる。
【0592】
PEG化は、化学的または酵素的に達成されることができ、コンジュゲートの生物物理的および生化学的特性は、例えば、PEG鎖の構造、サイズ、数および位置に依存し得る。PEG化は、タンパク質分解性切断部位をマスキングすることによって、および/またはそれらの流体力学的半径を増加させることによって、IL-7Rαリガンドの循環半減期を延長し、それによって、腎クリアランスを低減することができる。
【0593】
IL-7Rαリガンドは、直鎖または分岐鎖モノメトキシポリエチレングリコール(mPEG)のいずれかにコンジュゲートされ、分子量および流体力学的半径の増加、および腎臓による糸球体濾過の速度の低下をもたらし得る。PEGは、非常に可撓性で非荷電であり、ほとんどが非免疫原性、親水性、および非生分解性の分子であり、同等のサイズのタンパク質よりも大きな流体力学的半径を生成する。PEG化は、薬理学的に活性な化合物の半減期を延長するために広く使用されている。
【0594】
IgGと同様に、血清アルブミンは、非常に長い循環半減期を示す。これらの機能的および構造的に無関係なタンパク質の半減期の延長は、主にFcRnとの相互作用に由来する。HSAは、IgGとは異なる部位でFcRnに結合するが、両方の相互作用は、pH依存性であり、細胞異化からのFcRn媒介性救出をもたらす。IL-7Rαリガンド構築物としては、例えば、HSAへの遺伝子融合、HSA結合部分へのコンジュゲーション、およびHSA結合抗体または抗体断片への融合が挙げられる。
【0595】
1つ以上のIL-7Rαリガンドは、XTEN(登録商標)ポリペプチド(Amunix Pharmaceuticals Inc.)に結合されることができる。XTEN(登録商標)ポリペプチドは、一般に、200個以上のアミノ酸の長さであり、scFvの抗原結合領域をマスクし、非構造化され、低い免疫原性を有するように設計されている。XTEN(登録商標)ポリペプチドは、治療剤の循環半減期を増加させることができる。1つ以上のIL-7Rαリガンドは、XPAT(登録商標)ポリペプチド(Amunix Pharmaceuticals,Inc.)に結合されることができる。XPAT(登録商標)ポリペプチドは、プロテアーゼのための基質を含み、1つ以上のプロテアーゼと活性であり、切断速度を選択し、特異性を付与するように設計されることができる。
【0596】
血清トランスフェリン(Tf)への1つ以上のIL-7Rαリガンドの遺伝子融合は、増強された薬物動態をもたらし得る。血清トランスフェリンは、体循環から細胞および組織の中への鉄輸送を媒介する80kDaの糖タンパク質である。鉄イオンに結合されると、トランスフェリンは、ほとんどの細胞型の表面上に提示されるトランスフェリン受容体(TfR)に対して高い親和性を提示する。相互作用時に、Tf/TfR複合体は、エンドソームの中への受容体媒介エンドサイトーシスを介して内在化され、ここで、鉄が放出され、Tf/TfRが、次いで、細胞表面に再循環される。TfまたはTfR結合抗体へのタンパク質治療剤の融合は、半減期延長、TfRを過剰発現する悪性細胞の標的化、および血液脳関門を越えた治療剤の輸送のためのrai毛細血管内皮の標的化に使用されることができる。
【0597】
IgGまたはFcへのIL-7Rαリガンドの融合は、IL-7Rαリガンドのアビディティーの増加をもたらし、タンパク質G./A親和性クロマトグラフィーを介して精製を提供し、IL-7Rαリガンドの循環半減期を延長することができる。
【0598】
IL-7Rαリガンド/IgG融合タンパク質の半減期の延長は、分子サイズの増加による腎クリアランスの低減およびFcRn媒介性再循環の組み合わせに起因し、Fcは、エンドソーム内で酸性pHにおいてFcRnに結合し、次いで、生理学的pHにおいて血漿に放出される。
【0599】
1つ以上のIL-7Rαリガンドは、例えば、IgG1、IgG2、またはIgG4を含む、任意の好適なIgGに結合されることができる。1つ以上のIL-7Rαリガンドは、軽鎖VLなどのIgGの任意の好適な部分、もしくは重鎖VHに結合されることができ、N末端、C末端、アミノ酸側鎖を含むか、またはIgGの軽鎖もしくは重鎖のアミノ酸配列に組み込まれることができる。
【0600】
1つ以上のIL-7Rαリガンドは、アルブミンに非共有結合されることができる。アルブミンへのIL-7Rαリガンドの非共有結合は、タンパク質分解のためにリガンドを遮蔽し、迅速な腎クリアランスからリガンドを保護することができる。非共有結合の性質は、IL-7Rαリガンドの脱離を可能にし、それによって、IL-7Rと相互作用するリガンドの能力を促進する。IL-7Rαリガンドは、IL-7Rαリガンドに所望の薬物動態特性を付与し得る、1つ以上の異なるアルブミン結合タンパク質ドメインへの非共有結合を促進するように修飾されることができる。代替的に、アルブミンは、IL-7Rαリガンドのための所望の薬物動態プロファイルを提供するように操作されることができる。これらのアルブミン結合ドメインは、IL-7Rαリガンド構築物などのより大きな化合物の薬物動態を改善するために使用されることができる。Il-7Rαリガンドは、例えば、アルブミンに対する高い親和性を有するアルブミン結合分子を介して、アルブミンに結合されることができる。アルブミン結合分子は、固相合成中に組換え的または化学的のいずれかでIL-7Rαリガンドに融合されることができる。そのようなアルブミン結合分子は、20個未満のアミノ酸を有する小ペプチドまたは非ペプチド小分子のいずれかであり得る。
【0601】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンド構築物は、IL-7Rαリガンド/IgG構築物を含むことができる。
【0602】
IgG構築物は、少なくとも1つの重鎖および少なくとも1つの軽鎖を含む。IL-7Rαリガンドは、重鎖のN末端、軽鎖のN末端、または重鎖のN末端、および軽鎖のN末端に結合されることができる。
【0603】
IL-7Rαリガンドは、重鎖のC末端、例えば、CH3ドメイン、重鎖のN末端、および/または軽鎖のN末端に結合されることができる。
【0604】
IgG構築物では、IL-7Rαリガンドは、一方もしくは両方の重鎖のN末端、一方もしくは両方の軽鎖のN末端、および/または重鎖の一方もしくは両方のC末端に結合されることができる。
【0605】
IgG構築物では、IL-7Rαリガンドは、IgGのアミノ酸側鎖に結合されることができる。
【0606】
IgG構築物では、IgG重鎖および/またはIgG軽鎖は、IgG重鎖および/またはIgG軽鎖を形成するアミノ酸配列に組み込まれた1つ以上のIL-7Rαリガンドを含むことができる。
【0607】
IL-7RαリガンドIgG構築物の例が、表4に示される。
【0608】
IL-7Rα構築物では、IL-7RαリガンドをIgGに結合する各リンカーは、独立して、同じであり得るか、または異なり得る。
【0609】
例えば、IL-7Rαリガンドは、一方もしくは両方のIgG重鎖のC末端、一方もしくは両方のIgG軽鎖のC末端、一方もしくは両方のIgG重鎖のN末端、および/または一方もしくは両方のIgG軽鎖のN末端に結合されることができる。IL-7Rαリガンドのそれぞれは、好適な構築物リンカーを介してIgGに結合されることができる。
【0610】
1つ以上のIL-7Rαリガンドは、単一の軽鎖VLドメイン、単一の重鎖VHドメインなどのIgG断片、またはFc領域に結合されることができる。断片は、IgA、IgD、IgE、IgG、またはIgMなどの任意の好適な免疫グロブリンに由来し得る。断片は、例えば、IgG1、IgG2、またはIgG4などの任意の好適なIgGに由来し得る。
【0611】
1つ以上のIL-7Rαリガンドは、Fc断片に結合されることができる。Fc断片は、単量体であり得るか、二量体であり得るか、または修飾Fc断片であり得る。二量体Fc断片は、N末端上に1つ以上のジスルフィド結合を含むことができる。修飾の例は、免疫グロブリン重鎖の一方のCH3ドメインにおけるノブ修飾および他方の免疫グロブリン重鎖におけるホール修飾を含む、ノブ・イントゥ・ホール(knob-into-hole)修飾である。
【0612】
本開示によって提供される構築物は、IL-7Rαリガンド-Fc融合タンパク質を含む。Fc鎖は、ホモ二量体Fc鎖またはヘテロ二量体Fc鎖のいずれかに自己集合する、2つの異なるポリペプチドを含むことができる。融合タンパク質は、Fc鎖、1つ以上のFc鎖リンカー、および1つ以上のIL-7Rαリガンドを含むことができる。Fc鎖リンカーは、本開示によって提供されるIL-7RαリガンドをFc鎖に結合する。
【0613】
Fc鎖は、IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgM免疫グロブリンアイソタイプを含む、任意の好適な免疫グロブリンアイソタイプのFc鎖を含むことができる。Fc断片は、例えば、IgG1、IgG2、またはIgG4を含む、任意の好適なIgG免疫グロブリンに由来し得る。
【0614】
IL-7RαリガンドFc融合タンパク質は、1つ以上のIL-7Rαリガンドを含むことができる。1つ以上のIL-7Rαリガンドのそれぞれは、Fc鎖に結合された他のIL-7Rαリガンドと同じであり得るか、または異なり得る。
【0615】
IL-7RαリガンドFc断片構築物、すなわち、IL-7RαリガンドFc融合体は、1つのFc鎖のC末端またはFc断片の両方のFc鎖のC末端に結合されたIL-7Rαリガンドを含むことができる。
【0616】
IL-7RαリガンドFc融合体は、例えば、Fc断片のN末端に結合された1つのIL-7Rαリガンド、またはFc断片のN末端に結合された2つのIL-7Rαリガンドを含むことができる。
【0617】
IL-7RαリガンドFc融合体は、Fc断片のC末端に結合された1つまたは2つのIL-7Rαリガンドを含むことができ、1つまたは2つのIL-7Rαリガンドは、Fc断片のN末端に結合されることができる。
【0618】
各IL-7Rαリガンドは、Fcリンカーを介してFc断片に共有結合されることができる。IL-7RαリガンドをFc断片に結合する各Fcリンカーは、同じであり得るか、または異なり得る。
【0619】
各IL-7Rαリガンドは、独立して、IL-7RαリガンドのN末端を介して、またはC末端を介して、Fcリンカーに結合されることができる。
【0620】
IL-7RαリガンドFc断片構築物の例が、表4に示される。
【0621】
Fc融合タンパク質は、融合IL-7Rαリガンドおよび任意選択的にFcリンカーを含む、Fc鎖のうちの少なくとも1つを有する2つのFc鎖を含むことができる。二量体Fc融合タンパク質は、一価のIL-7Rαリガンド-Fc融合と称され得る、1つのIL-7Rαリガンドを有するように構成されることができ、IL-7Rαリガンドは、Fc鎖のうちの1つに共有結合され、他方のFc鎖は、IL-7Rαリガンドに結合されない。二価のIL-7RαリガンドFc融合では、IL-7Rαリガンドは、各Fc鎖に融合される。
【0622】
ホモ二量体の二価のIL-7RαリガンドFc融合タンパク質に加えて、一価のIL-7RαリガンドFc融合タンパク質では、1つのFc鎖は、空であり得、ヘテロ二量体化バリアントは、2つのFc鎖を一緒にするために使用されることができる。これらの実施形態は、自己集合してヘテロ二量体Fc鎖およびヘテロ二量体Fe融合タンパク質を形成することができる、2つの異なるバリアントFc配列の使用に依存する。ヘテロ二量体を生成するために使用され得る、いくつかの機構が存在する。加えて、これらの機構は、組み合わせられ、高いヘテロ二量体化を確実にすることができる。ヘテロ二量体化バリアントは、ノブおよびホールまたはスキューバリアント、電荷対バリアント、ならびにびpHバリアントなどの立体バリアントを含むことができる。
【0623】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンド構築物は、1つ以上のIL-7Rαリガンドが構築物パートナーに結合され、独立して、1つ以上のRγcリガンドが構築物パートナーに結合される、構築物を含む。例えば、IL-7Rαリガンドは、Fc断片または免疫グロブリンのC末端に結合されることができ、Rγcリガンドは、Fc断片または免疫グロブリンのN末端に結合されることができる。別の例として、IL-7Rαリガンドは、Fc断片または免疫グロブリンの一方の重鎖のC末端に結合されることができ、Rγcリガンドは、Fc断片または免疫グロブリンの他方の重鎖に結合されることができる。
【0624】
1つ以上のIL-7Rαリガンドおよび/または1つ以上のRγcリガンドを含む構築物は、構築物パートナーに結合された1つ以上のヘテロマーIL-7Rα/Rγcリガンドを含むことができる。リガンドのそれぞれは、独立して、ヘテロ二量体IL-7Rα/Rγcリガンド、IL-7Rαリガンド、またはRγcリガンドから選択されることができる。
【0625】
タンパク質または合成ポリマーを含む構築物では、1つ以上のIL-7Rαリガンド、1つ以上のRγcリガンド、および/または1つ以上のヘテロ二量体IL-7Rα/Rγcリガンドは、構築物パートナーに結合されることができる。例えば、リガンドは、タンパク質のC末端およびN末端、もしくはポリマーの末端基、ならびに/または官能化側鎖に結合されることができる。
【0626】
1つ以上のIL-7Rαリガンドおよび1つ以上のRγcリガンドのそれぞれは、独立して、構築物リンカーを介して構築物パートナーに結合されることができる。構築物リンカーは、例えば、本明細書に開示される剛性または可撓性リンカーのうちのいずれかであり得、IL-7Rとの所望の相互作用を促進するように選択されることができる。
【0627】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンド構築物は、IL-7Rαリガンドを、例えば、本明細書に開示されるペプチド、ポリマー、Fc断片、免疫グロブリン断片、および抗体のうちのいずれかを含む、構築物パートナーに共有結合する、構築物リンカーを含むことができる。
【0628】
構築物リンカーは、IL-7R上の結合部位へのIL-7Rαリガンドの結合を促進するように構成されることができる。構築物リンカーは、IL-7Rα結合化合物およびRγc結合化合物によるIL-7Rの活性化を促進するように構成されることができる。
【0629】
構築物リンカーは、ペプチジル構築物リンカーであり得る。ペプチジル構築物リンカーは、例えば、2~30個のアミノ酸、2~25個のアミノ酸、2~20個のアミノ酸、2~15個のアミノ酸、または2~10個のアミノ酸を含むことができる。ペプチジル構築物リンカーは、例えば、30個未満のアミノ酸、25個未満のアミノ酸、20個未満のアミノ酸、15個未満のアミノ酸、10個未満のアミノ酸、または5個未満のアミノ酸を含むことができる。ペプチジル構築物リンカーは、例えば、2個超のアミノ酸、4個超のアミノ酸、8個超のアミノ酸、12個超のアミノ酸、または16個超のアミノ酸を含むことができる。
【0630】
ペプチジル構築物リンカーは、例えば、10Å~400Å、50Å~300Å、または100Å~200Åなどの5Å~500Åの長さを有することができる。ペプチジル構築物リンカーは、例えば、5Å超、10Å超、50Å超、100Å超、200Å超、300Å超、または400Å超の長さを有することができる。
【0631】
構築物リンカーは、化学的構築物リンカーであり得る。化学的構築物リンカーは、例えば、10Å~400Å、5Å~300Å、または100Å~200Åなどの5Å~500Åの長さを有することができる。化学的リンカーは、例えば、5Å超、10A超、50Å超、100Å超、200Å超、300Å超、または400Å超の長さを有することができる。
【0632】
化学的構築物リンカーは、例えば、3~100個の結合、5~90個の結合、10~80個の結合、または20~60個の結合を含む、骨格を含むことができる。化学的構築物リンカーは、例えば、3個超の結合、5個超の結合、10個超の結合、20個超の結合、50個超の結合、または100個超の結合を含む、骨格を含むことができる。
【0633】
好適なペプチジル構築物リンカーの例には、nが、2~25、2~20、2~16、3~12、4~10、または6~8などの1~20の整数であり得る、(G)(配列番号9380)、(GS)(配列番号9381)、(GGS)(配列番号9382)、(GGGS)(配列番号9383)、および(GGGGS)(配列番号9384)が挙げられる。ペプチジル構築物リンカーは、例えば、(GS)10(配列番号9407)または(PA)10(配列番号9428)であり得る。
【0634】
IL-7Rαリガンドは、IL-7RαリガンドのN末端を介して、またはC末端を介して、構築物リンカーに結合されることができる。
【0635】
1つを超えるIL-7Rαリガンドを有するIL-7Rαリガンド構築物では、IL-7Rαリガンドのそれぞれは、独立した構築物を介して構築物パートナーに結合されることができる。構築物リンカーのそれぞれは、同じであり得るか、または構築物リンカーのうちの少なくとも1つは、異なり得る。1つを超えるIL-7Rαリガンドのそれぞれは、IL-7RαリガンドのN末端を介して、またはC末端を介して、個別の構築物パートナーに結合されることができる。
【0636】
構築物リンカーは、切断可能な構築物リンカーを含むことができる。切断可能な構築物リンカーは、インビボで、例えば、特定のpHの存在下で、酵素的に、または紫外線もしくは赤外線照射を含む電磁放射線の印加などによるエネルギーの印加によって、切断されることができる。
【0637】
IL-7Rαリガンド構築物は、免疫グロブリンFc断片に結合された1つ以上のIL-7Rαリガンドを含むことができる。例えば、1つ以上のIL-7Rαリガンド構築物は、配列番号411~419もしくは597~655のうちのいずれか1つのアミノ酸配列、または配列番号411~419もしくは597~655のうちのいずれか1つとの60%超、70%超、80%超、85%超、90%超、もしくは95%超のアミノ酸配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。IL-7Rαリガンドは、C末端および/またはN末端、ならびにFc断片のFc鎖の一方もしくは両方に結合されることができる。
【0638】
Fc断片は、例えば、hIgG1、hIgG2、hIgG3、またはhIgG4などの任意の好適な免疫グロブリンに由来し得る。
【0639】
IL-7RαリガンドのN末端は、構築物リンカーを介してFc断片に結合されることができる。構築物リンカーは、例えば、nが、1~6または1~3などの1~10の整数である、(G)(配列番号9385)、(GS)(配列番号9386)、(GGS)(配列番号9387)、(GGGS)(配列番号9388)、および(GGGGS)(配列番号9389)から選択されることができる。構築物リンカーは、例えば、nが1~20の整数である、(P)(配列番号9420)または(PA)(配列番号9421)から選択されることができる。構築物リンカーは、各Xが、独立して、アラニン、リジン、およびグルタミン酸から選択されることができる、(PX)を含むことができる。構築物リンカーは、例えば、nが、例えば、1~10の整数であり得る、(PA)(配列番号9423)を含むことができる。各構築物リンカーは、Rγcと組み合わせて、それが結合されるIL-7RαリガンドがIL-7Rアゴニストであるように、選択されることができる。リンカーは、例えば、nが1~5の整数である、(GGGGS)(配列番号9394)であり得る。
【0640】
機能的に、IL-7Rα結合化合物は、IL-7Rアゴニスト、IL-7Rアンタゴニスト、診断試薬、撮像試薬、標的化合物、細胞傷害性化合物、および二重薬理を示す化合物であり得る。
【0641】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、治療有効性を増強する化合物に特性を付与する1つ以上の部分に付着されることができる。特性の例としては、効力、水溶性、極性、親油性、薬物動態、標的化、バイオアベイラビリティ、pH依存性結合、バイオ活性、薬力学、細胞活性、代謝、有効性、可逆的不能(ケージング)、選択性、または前述のうちのいずれかの組み合わせが挙げられる。
【0642】
IL-7Rα結合化合物は、インビボで切断可能である1つ以上の部分を含むことができる。部分は、例えば、標的特異的もしくは標的濃縮酵素、またはpHなどによって、標的特異的環境で切断可能であり得る。部分は、可視光もしくは赤外線などの電磁エネルギーに曝露されると、および/または熱エネルギーに曝露されることによって、切断可能であり得る。
【0643】
IL-7Rα結合化合物は、例えば、腫瘍特異的抗体、腫瘍特異的抗体断片、腫瘍特異的タンパク質、腫瘍特異的ペプチド、非ペプチジル腫瘍細胞リガンド、または前述のうちのいずれかの組み合わせなどの腫瘍標的化部分を含むことができる。
【0644】
IL-7Rα結合化合物は、例えば、免疫細胞特異的抗体、免疫細胞特異的抗体断片、免疫細胞特異的タンパク質、免疫細胞特異的ペプチド、非ペプチジル免疫細胞リガンド、または前述のうちのいずれかの組み合わせなどの免疫細胞標的化部分を含むことができる。
【0645】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、IL-7Rアゴニストとして作用する化合物を含むことができる。
【0646】
本開示によって提供されるIL-7Rアゴニストは、IL-7Rαリガンド、およびIL-7Rアゴニストの場合にはRγcリガンドを含む、一本鎖ペプチドを作成するためにタンデムに連結された合成ペプチドまたは組換えペプチドを含むことができる。リガンドは、任意の順序であり得、アミノ酸リンカーによって分離されることができる。合成ペプチドは、天然アミノ酸または天然アミノ酸を有するペプチド、および非天然アミノ酸を有する好適な置換を含むことができる。本開示によって提供されるIL-7Rアゴニストは、IL-7RαリガンドおよびRγcリガンドを含む組換え融合タンパク質、ならびにFcタンパク質、IgGタンパク質、ヒト血清アルブミン、または他の天然もしくは設計されたタンパク質、または親水性の生分解性タンパク質ポリマーなどの融合パートナーであり得る。IL-7Rアゴニストは、1つ以上のIL-7Rαリガンドおよび1つ以上のRγcリガンドを含むことができる。IL-7Rアゴニストは、IL-7RαリガンドおよびRγcリガンドを含むことができ、PEGまたはアルブミン結合部分などのIL-7Rアゴニストの薬物動態を修飾するために選択される1つ以上の部分をさらに含むことができる。
【0647】
IL-7Rアゴニストは、IL-7RαサブユニットおよびRγcサブユニットに結合することができ、IL-7受容体を活性化することができる。IL-7Rアゴニストは、例えば、100μM未満、10μM未満、1μM未満、100nM未満、10nM未満、または1nM未満のIC50でIL-7RαサブユニットおよびRγcサブユニットに結合することができる。IL-7Rアゴニストは、IL-7と競合的または非競合的のいずれかで、IL-7Rαサブユニットおよび/またはRγcに結合することができる。
【0648】
IL-7RαリガンドおよびRγcリガンドを含むIL-7Rアゴニストは、IL-7RαサブユニットおよびRγcサブユニットを発現する細胞をより強力に活性化し、それによって、アゴニストの用量を制御することによって、異なる細胞型の表面上で発現されるIL-7Rを差次的に活性化する能力を促進するように構成されることができる。例えば、IL-7RαリガンドおよびRγcリガンドを含むヘテロマー化合物とインキュベートされると、IL-7Rサブユニットを発現する初代ヒト末梢血単核細胞(PBMC)は、シグナル伝達兼転写活性化因子5(STAT5)をリン酸化する。ヘテロマーは、IL-7Rαリガンド、Rγcリガンド、およびリンカーを含むことができ、リンカーは、ヘテロマーがIL-7Rのアゴニストであるように構成される。リンカーは、IL-7RへのIL-7RαリガンドおよびRγcリガンドの結合を促進する長さを含むことができる。例えば、リンカーは、10Å~400Å、10Å~300Å、10Å~200Å、20Å~100Å、30Å~80Å、または40Å~60Åの長さを有することができる。リンカーは、個別のIL-7RαおよびRγcリガンドへのIL-7RαリガンドおよびRγcリガンドの同時結合を促進する化学構造を含むことができる。例えば、リンカーは、ペプチドまたは炭化水素を含むことができる。
【0649】
IL-7Rアゴニストは、IL-7受容体を部分的に活性化することができる。部分的活性化とは、例えば、最大活性化の75%未満、最大活性化の50%未満、25%未満、10%未満、または1%未満である、活性化レベルを指す。最大活性化(Emax)は、IL-7の高い濃度などの高アゴニスト濃度で達成可能な細胞シグナル(活性化)の振幅である。部分的IL-7Rアゴニストは、IL-7Rを発現する異なる細胞型間のIL-7RαおよびRγcサブユニットの活性化に対するIL-7Rの応答レベルを変調することに有効であり得る。例えば、異なる細胞型は、IL-7Rサブユニット、すなわち、IL-7RαおよびRγcサブユニットのそれぞれの発現レベルにおいて変化し、IL-7Rアゴニストに対する異なる感受性を示すことが知られている。
【0650】
IL-7Rアゴニストは、IL-7Rαリガンドおよび修飾Rγcリガンドを含むことができる。修飾Rγcリガンドは、IL-7Rに結合して活性化するように選択または設計され得るが、IL-7Rに対する親和性および効力は低いか、または中程度である。そのようなIL-7Rアゴニストは、IL-7Rαを高度に発現する細胞と低レベルのIL-7Rα発現を有する細胞との間で、IL-7R活性化について、より大きな差次的感受性を有することができる。
【0651】
IL-7Rアゴニストは、1つ以上のIL-7Rαリガンドおよび1つ以上のRγcリガンドを含むことができる。複数のIL-7Rαリガンドおよび複数のRγcリガンドの存在は、IL-7Rαおよび/またはRγcの低い発現レベルを有する細胞と比較して、IL-7Rαおよび/またはRγcを高度に発現する細胞上のIL-7Rアゴニストの効力を優先的に増加させることができる。
【0652】
IL-7Rアゴニストは、IL-7受容体の活性化によって媒介されるもの以外の追加の薬理活性を有する部分を含むことができる。薬理活性は、IL-7Rアゴニストのものと相乗的である治療有効性を有する活性であり得るか、または薬理活性は、IL-7Rアゴニストと相乗的ではない治療有効性を有する活性であり得る。例えば、有用な薬理活性を有する部分または分子は、チェックポイント阻害剤を含むことができる。
【0653】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、IL-7Rアンタゴニストを含む。IL-7Rアンタゴニストは、IL-7RαサブユニットへのIL-7ならびにその変異体および修飾形態の結合を阻害し、および/またはIL-7RのIL-7活性化を低下させる、IL-7Rαリガンドを含む化合物である。
【0654】
IL-7Rアンタゴニストは、IL-7またはその変異体および修飾形態による活性化に対するIL-7Rαサブユニットを発現する細胞の感受性を減衰させることができる。
【0655】
IL-7Rアンタゴニストは、1つを超えるIL-7Rαリガンドまたは1つを超えるRγcリガンドを有する化合物を含むことができ、IL-7と競合的または非競合的にIL-7Rに結合することができる。
【0656】
IL-7Rアンタゴニストは、1つ以上のIL-7Rαリガンドおよび1つ以上のRγcリガンドと、有用な薬理活性を有する部分とを含むことができる。部分は、IL-7R阻害と相乗的であるか、またはIL-7Rの阻害と相乗的ではない、薬理活性を示すことができる。
【0657】
IL-7Rアンタゴニストは、組換え融合タンパク質をさらに含むことができる。
【0658】
IL-7Rα結合化合物には、診断試薬が含まれる。診断剤として、IL-7Rαリガンドを含む化合物が、IL-7Rαサブユニットを発現する細胞を検出および/または測定するために使用されることができる。化合物は、細胞、または細胞集団、もしくは組織のIL-7Rα発現のレベルを決定するために使用されることができる。化合物は、細胞または細胞集団に対するIL-7Rαサブユニットの結合親和性を評価するために使用されることができる。化合物は、例えば、IL-7Rα発現レベルに基づいて、特定の種類の細胞を決定するために使用され得る。
【0659】
化合物は、インビトロおよびインビボ診断に有用であり得る。
【0660】
診断的IL-7Rα結合化合物は、検出可能なマーカーを含むことができる。検出可能なマーカーは、切断可能または非切断可能であり得る。
【0661】
検出可能なマーカーは、例えば、放射性標識、蛍光標識、酵素標識を含むことができる。
【0662】
診断的IL-7Rα結合化合物が、患者の血液試料などの生体試料中のIL-7Rαサブユニットを発現する細胞、および/またはIL-7Rαサブユニットを発現する細胞の発現レベルを測定するために使用されることができる。測定は、例えば、フローサイトメトリーを使用して行うことができる。IL-7Rαサブユニットを発現する細胞の数、および/またはIL-7Rαサブユニットの発現レベルは、患者における疾患または患者における疾患の薬理学的に有意なパラメータと相関するときに、疾患の治療を知らせるために使用されることができる。例えば、IL-7Rαサブユニットの発現レベルが、特定の疾患についての治療的に有意義な閾値を上回るか、または下回る場合、本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドを含む化合物が、疾患を治療するために患者に投与されることができる。
【0663】
IL-7Rα結合化合物は、固体支持体に付着することができる。IL-7Rαサブユニットに結合する化合物の能力に基づいて、化合物は、IL-7Rαサブユニットを検出するための試薬として、例えば、生体細胞上、固定細胞上、生物学的流体中、組織ホモジネート中、精製された、および天然生物学的材料中で使用されることができる。加えて、IL-7Rαサブユニットに結合するそれらの能力に基づいて、本発明のペプチドは、例えば、インサイチュ染色、FACS(蛍光活性化細胞選別)、ウェスタンブロッティング、およびELISAで使用されることができる。加えて、本開示によって提供される化合物は、受容体精製で、または細胞表面上でIL-7Rαサブユニットを発現する細胞を精製するために、使用されることができる。
【0664】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、様々な医学的研究および診断用途のための試薬として使用されることもできる。そのような使用には、例えば、機能アッセイにおける候補IL-7RアゴニストまたはIL-7Rアンタゴニストの活性を定量するための較正標準としての使用、IL-7依存性細胞株の増殖および成長を維持するための使用、(3)共結晶化によるIL-7受容体の構造解析での使用、IL-7シグナル伝達/受容体活性化の機構を調査するための使用、ならびにIL-7受容体が関与する他の研究および診断用途が含まれる。
【0665】
治療法に対する単一の患者応答を評価し、患者を最適な治療法のために認定することは、現代の医療の最大の課題の1つであり、パーソナライズされた医療の動向に関連している。IL-7Rα結合化合物は、疾患の病因と関連する細胞がIL-7Rαサブユニットを発現する、疾患に対する標的選択性を有することができる。例えば、陽電子放出断層撮影(PET)または単一光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)のために放射標識されたIL-7Rαリガンドを含む化合物が、単一研究のケースバイケースの患者分析に基づいて治療の標的を予測し、したがって、IL-7Rαサブユニットの活性に影響を及ぼす治療化合物による治療から利益を受けることが期待されない患者を除外するために使用されることができる。IL-7Rαリガンドを含む放射標識化合物を使用したPET/SPECTスキャンは、IL-7Rαリガンドを含む化合物の濃度と相関すると、三次元分布マップを提供することができ、これは次いで、巨視的用量計算に使用されることができる。
【0666】
IL-7Rα結合化合物は、1つ以上の撮像剤を含むことができる。IL-7Rαリガンドは、化合物を、IL-7Rαサブユニットを発現する細胞、細胞集団、および組織に誘導し、局在化することができる。撮像化合物は、放射線標識、蛍光標識、酵素標識、またはPET撮像剤などの1つ以上の撮像剤を含むことができる。
【0667】
撮像剤は、IL-7Rαサブユニットを発現する細胞の数、IL-7Rαサブユニットを発現する細胞の発現レベル、または特定のIL-7Rαリガンドおよび/もしくはIL-7Rαリガンドを含む化合物に対するIL-7Rαサブユニットの結合親和性などのIL-7Rαサブユニットの特性を決定するために使用されることができる。撮像剤は、例えば、IL-7Rαサブユニットを発現するがん細胞を評価するために、またはTregおよび/もしくはTeff細胞を評価するために使用されることができる。
【0668】
標識は、患者における化合物の生体内分布を決定するために、または治療有効性の可能性を評価するために検出されることができる。例えば、高レベルのIL-7Rαサブユニットを発現する腫瘍は、本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドを含む治療化合物にとって魅力的な標的であり得る。
【0669】
撮像剤は、治療前、治療中、および/または治療後にIL-7Rαサブユニットを発現する細胞を評価するために使用されることができる。
【0670】
IL-7Rαリガンドを含む撮像剤は、細胞表面、特に、細胞表面上で発現されたタンパク質に結合することが可能な部分をさらに含むことができる。タンパク質は、特定の細胞型を示すことができ、細胞表面マーカーと称される。IL-7Rαリガンドおよび細胞表面マーカーの両方を含む撮像剤が、IL-7Rαサブユニットおよび細胞表面マーカーの両方を発現する細胞、細胞集団、および/または組織を評価するために使用されることができる。評価は、IL-7Rαサブユニットおよび細胞表面マーカーの両方を発現する細胞の数、IL-7Rαサブユニットおよび細胞表面マーカーの発現レベル、ならびに/またはIL-7Rαサブユニットおよび/もしくは細胞表面マーカーに対する撮像剤の親和性を決定することを含むことができる。
【0671】
撮像剤は、治療前、治療中、および/または治療後にIL-7Rαサブユニットおよび細胞表面マーカーを発現する細胞を評価するために使用されることができる。
【0672】
本開示によって提供される化合物は、標識されることができる。標識化合物は、診断に有用であり得る。
【0673】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、検出可能なマーカーで標識されることができる。標識を使用して、患者における化合物の生体分布を決定するか、または治療有効性の可能性を評価することができる。例えば、高レベルのIL-7Rを発現する腫瘍は、本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドを含む選択的IL-7Rアゴニストおよび化合物にとって魅力的な標的であり得る。
【0674】
したがって、本開示によって提供される化合物には、標識化合物が含まれる。標識化合物は、検出可能なマーカー、例えば、放射標識アミノ酸、またはポリペプチドへのビオチニル部分の付着であり得、当該付着ビオチニル部分は、マークされたアビジン(例えば、光学法または比色法によって検出され得る蛍光マーカーまたは酵素活性を含有するストレプトアビジン)によって検出されることができる。ポリペプチドおよび糖タンパク質を標識する様々な方法が、当該技術分野で公知であり、使用され得る。ポリペプチドのための標識の例としては、例えば、H、14C、35S、125I、および131Iなどの放射性同位体、FITC、ローダミン、およびランタニドリンなどの蛍光標識、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、およびアルカリホスファターゼなどの酵素標識、ビオチニル基、ロイシンジッパー対配列などの二次レポーターによって認識される所定のポリペプチドエピトープ、二次抗体のための結合部位、金属リガンド、およびエピトープタグが挙げられる。標識は、潜在的な立体障害を低減するために、様々な長さのスペーサアームによって付着されることができる。
【0675】
IL-7Rα結合化合物は、細胞特異的標的化部分または分子を含むことができる。
【0676】
細胞特異的標的化部分は、受容体、タンパク質、またはエピトープなどの細胞の表面上の成分に対する親和性を有する部分を含むことができる。部分は、例えば、細胞表面成分に対する親和性を有するリガンドまたは抗体を含むことができる。
【0677】
標的化部分は、標的化部分によって標的化される細胞、細胞集団、または組織においてIL-7Rαリガンドを含む化合物を誘導し、濃縮することができる。
【0678】
標的化部分は、標的化される細胞または細胞集団に対するIL-7RアゴニズムまたはIL-7Rアンタゴニズムの効力を増強することができる。
【0679】
標的化部分は、標的化される細胞と標的化部分によって標的化されていない細胞との間で、IL-7RアゴニズムまたはIL-7Rアンタゴニズムに対する差次的応答を提供することができる。
【0680】
標的化部分は、標的化成分の高い発現レベルを有する細胞と標的化成分のより低い発現レベルを有する細胞との間で、IL-7RアゴニズムまたはIL-7Rアンタゴニズムに対する差次的応答を提供することができる。
【0681】
IL-7Rα結合化合物は、生物活性部分または生物活性分子をさらに含むことができる。IL-7Rαリガンドを含む化合物が、生物活性部分または生物活性分子を、IL-7Rαサブユニットを発現する細胞、細胞集団、または組織に送達するために使用されることができる。
【0682】
生物活性部分または分子は、切断不可能であり、IL-7Rαリガンドを含む化合物に結合されたときに生物活性を発揮することが可能であり得る。
【0683】
生物活性部分または分子は、切断可能であり得る。部分は、pH、酵素、熱、および/または電磁機構などの任意の好適な機構によって切断可能であり得る。電磁機構は、例えば、化合物を赤外線、可視光、または紫外線放射線に曝露することを含み、生物活性部分は、放射線によって切断されることが可能な感光性部分を通してIL-7Rαリガンドを含む化合物に付着している。
【0684】
生物活性分子は、切断不可能であるが、そうでなければ、例えば、電磁放射線への曝露によって活性化可能であるなど、活性化可能であり得る。
【0685】
IL-7Rαガンドは、特定のpHにおいてIL-7Rαサブユニットへの増強した結合を有するように選択されることができる。例えば、pH選択的IL-7Rαリガンドは、固形腫瘍微小環境のものと同等の低pHにおいて、それぞれ、IL-7Rαサブユニットに対してより高い結合親和性を有することができる。低pH選択的IL-7Rαリガンドを含む化合物が、健常な組織に関連する通常のpH環境における細胞と比較して、IL-7Rαサブユニットを発現する低pH環境における細胞を優先的に活性化するために使用されることができる。
【0686】
したがって、pH選択的IL-7Rαリガンドなどの選択的IL-7Rαリガンドを含む化合物が、他のpH選択的生物活性部分および分子とともに使用されることができる。
【0687】
生物活性部分または生物活性分子自体は、特定の細胞集団に対して選択的であり得る。例えば、生物活性部分または生物活性分子は、選択的IL-7Rαリガンドによって標的化される細胞において、より高いもしくはより低い親和性、効力、および/または活性を示すことができる。例えば、生物活性部分または分子は、pH選択的IL-7Rαリガンドによって標的化されると、低pH腫瘍微小環境においてより高い生物活性を示すことができる。この例では、生物活性部分は、pH選択的IL-7RαリガンドによってIL-7Rαサブユニットを発現する低pH腫瘍微小環境に位置する細胞を対象とする。したがって、pH選択的生物活性部分の活性は、低pH腫瘍微小環境において増強される。
【0688】
IL-7Rαリガンドを含む化合物は、細胞傷害性部分または細胞傷害性分子をさらに含むことができる。そのような化合物は、T細胞などのIL-7Rαサブユニットを発現する細胞に細胞傷害性部分または化合物を送達するために使用されることができる。細胞傷害性部分もしくは分子は、化合物に結合されたときに細胞傷害性を発揮することができるか、または切断可能であり得、部分もしくは分子は、化合物から放出されたときに細胞傷害性であり得るか、または細胞傷害性部分は、電磁放射線によって活性化されることができる。
【0689】
細胞傷害性部分または分子は、標的化されるIL-7Rαサブユニットを発現する細胞を枯渇させるために使用されることができる。
【0690】
IL-7Rαリガンド含有細胞傷害性化合物は、1つを超えるIL-7Rαリガンドを有することができ、それによって、IL-7Rαサブユニットのより低い発現レベルを有する細胞と比較して、IL-7Rαサブユニットを高度に発現する細胞、細胞集団、および組織に対してより高い親和性および/または選択性を示すことができる。
【0691】
IL-7Rαリガンド含有細胞傷害性化合物は、細胞表面標的化成分をさらに含むことができる。そのような細胞傷害性化合物は、IL-7Rαサブユニットおよび表面標的成分を発現する細胞、細胞集団、および組織に対して増強された有効性を示すことができる。
【0692】
好適な細胞傷害性分子の例としては、抗微小管剤、アルキル化剤、およびDNA小溝結合剤が挙げられる。
【0693】
IL-7Rα結合化合物は、IL-7活性と無関係の有用な薬理活性を有する部分をさらに含むことができる。
【0694】
薬理学的部分は、IL-7Rアゴニスト活性と相乗的に、もしくはIL-7Rアンタゴニスト活性と相乗的に機能することができるか、または薬理学的部分は、IL-7Rαサブユニットの活性との相乗性を示さなくてもよい。
【0695】
好適な薬理学的部分の例としては、チェックポイント分子の阻害剤である抗体および抗体断片、アポトーシス促進性分子および抗アポトーシス分子、細胞傷害性分子、ケモカインのアゴニスト、ケモカインのアンタゴニスト、サイトカイン、増殖因子および他の細胞表面受容体、ならびにインテグリンなどの細胞表面接着分子のリガンドおよび阻害剤が挙げられる。
【0696】
本開示によって提供されるペプチドは、例えば、標準的な固相技術を使用することによって、当該技術分野で既知である方法によって合成することができる。
【0697】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドを含むペプチドは、例えば、リン酸化によって、および当該技術分野で既知の他の方法によって修飾され得る。したがって、本開示によって提供されるペプチドは、同様の生物学的活性を有するペプチド模倣物を調製するための基礎としても役立つことができる。
【0698】
対応するペプチドと同じまたは類似の所望の生物活性を有するが、加水分解およびタンパク質分解に対する溶解性、安定性、および感受性に関してペプチドよりも有利な活性を有するペプチド模倣物を構築するための様々な技術が利用可能である。
【0699】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、皮膚内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、口腔、経口、舌下、脳内、膣内、経皮、直腸、吸入、または局所を含む任意の適切な投与経路によって患者に投与される医薬組成物に組み込まれることができる。本開示によって提供される医薬組成物は、注射可能な製剤であり得る。本開示によって提供される医薬組成物は、注射可能な静脈内製剤であり得る。本開示によって提供される医薬組成物は、経口製剤であり得る。経口製剤は、経口剤形であり得る。医薬組成物は、静脈内投与または皮下投与のために製剤化され得る。
【0700】
本開示によって提供される医薬組成物は、患者への適切な投与のための組成物を提供するために、好適な量の1つ以上の薬学的に許容されるビヒクルとともに、治療的有効量のIL-7Rα結合化合物を含み得る。好適な薬学的ビヒクルおよび医薬組成物を調製する方法は、当該技術分野で説明されている。
【0701】
治療法に対する単一の患者応答を評価し、患者を最適な治療法のために認定することは、現代の医療の最大の課題の1つであり、パーソナライズされた医療の動向に関連している。IL-7Rα結合化合物は、例えば、特定のがんおよび免疫細胞に対して標的選択性を有することができる。陽電子放射断層撮影(PET)または単一光子放射断層撮影(SPECT)のために放射線標識されたIL-7Rα結合化合物が、単一研究のケースバイケースの患者分析に基づいて治療の標的を予測し、したがって、治療から利益を受けることが期待されない患者を除外するために使用されることができる。IL-7Rα結合化合物を使用したPET/SPECTスキャンは、濃度と相関すると、三次元分布マップを提供することができ、これは次いで、巨視的用量計算に使用されることができる。
【0702】
したがって、療法のためにIL-7Rα結合化合物および/またはその医薬組成物をアッセイおよび使用することは、当業者の能力の範囲内である。
【0703】
IL-7Rα結合化合物および/またはその医薬組成物は、一般に、意図された目的を達成するために有効な量で使用されることができる。がん、自己免疫疾患または炎症性疾患などの疾患を治療するための使用について、IL-7Rα結合化合物および/またはその医薬組成物は、治療的有効量で投与または適用され得る。
【0704】
本明細書に開示される特定の障害または状態の治療に有効であろう、IL-7Rα結合化合物、および/または前述のうちのいずれかの医薬組成物の量は、障害または状態の性質に部分的に依存し、当該技術分野で公知の標準的な臨床技法によって決定されることができる。加えて、インビトロアッセイまたはインビボアッセイが、最適な用量範囲を識別することに役立つように、任意選択的に採用され得る。投与されるIL-7Rα結合化合物および/または前述のうちのいずれかの医薬組成物の量は、とりわけ、治療される患者、患者の体重、苦痛の重症度、投与方法、および処方医師の判断に依存するであろう。
【0705】
IL-7Rα結合化合物は、ヒトで使用する前に、所望の治療活性について、インビトロおよびインビボでアッセイされることができる。例えば、インビトロアッセイが、特定の化合物または化合物の組み合わせの投与が好ましいかどうかを決定するために使用され得る。化合物はまた、動物モデル系を使用して有効かつ安全であることが実証され得る。
【0706】
ある特定の実施形態では、治療的有効量のIL-7Rα結合化合物および/または前述のうちのいずれかの医薬組成物は、実質的な毒性を引き起こすことなく治療的利益を提供するであろう。IL-7Rα結合化合物および/または前述のうちのいずれかの医薬組成物の毒性は、標準的な薬学的手順を使用して決定され得、当業者によって容易に確認され得る。毒性効果と治療効果との間の用量比は、治療指数である。IL-7Rα結合化合物、および/または前述のうちのいずれかの医薬組成物は、疾患および障害を治療する際に特に高い治療指数を示す。IL-7Rα結合化合物および/または前述のうちのいずれかの医薬組成物の用量は、最小限の毒性を有する有効用量を含む循環濃度の範囲内であろう。
【0707】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、治療目的のために患者に化合物を投与するために使用され得るキットに含まれ得る。キットは、患者への投与に好適な本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物を含む医薬組成物と、医薬組成物を患者に投与するための説明書とを含み得る。キットは、がんを治療するための、自己免疫疾患を治療するための、または炎症性疾患を治療するためのキットであり得る。患者においてがんを治療する際に使用するためのキットは、本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物と、化合物を投与するための薬学的に許容されるビヒクルと、患者に化合物を投与するための説明書とを含むことができる。
【0708】
医薬組成物は、投与のための説明書とともに、容器、パック、またはディスペンサーに含まれ得る。
【0709】
キットとともに供給される説明書は、例えば、電子可読媒体、ビデオカセット、オーディオテープ、フラッシュメモリデバイスとして印刷および/または供給され得るか、またはインターネットウェブサイト上で公開されるか、もしくは電子通信として患者および/または医療提供者に配布され得る。
【0710】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、がん、炎症性疾患、または自己免疫疾患などの疾患を治療するために使用されることができる。
【0711】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、患者においてがんを治療するために使用され得る。がんは、例えば、固形腫瘍または転移であり得る。
【0712】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、IL-7Rの活性化によって治療されることが知られているがんを治療するために投与され得る。本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、IL-7Rαの活性化によって治療されることが知られているがんを治療するために投与され得る。
【0713】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、例えば、以下のがんのうちの1つ以上を治療するために使用されることができる:急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質がん、虫垂がん、星状細胞腫、非定型催奇形性/横紋腫瘍、基底細胞がん(非黒色腫)、B細胞リンパ腫、膀胱がん、骨がん、脳および脊髄腫瘍、脳幹がん、脳腫瘍、乳がん、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、頭頸部がん、中枢神経系胚腫瘍、小脳星状細胞腫、脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、子宮頸がん、脊髄腫、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、腺管がん、染料がん、内分泌膵臓腫瘍(島細胞腫瘍)、子宮内膜がん、上衣芽細胞腫、食道がん、鼻腔神経芽細胞腫、ユーイングファミリー腫瘍、頭蓋外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃がん、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、妊娠性トロホブラスト腫瘍、神経膠芽腫、神経膠腫、有毛細胞白血病、頭頸部がん、心臓がん、リンパ系統の造血腫瘍、肝細胞がん、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、視床下部および視覚経路神経膠腫、ID関連リンパ腫、眼内黒色腫、島細胞腫瘍、カポシ肉腫、腎臓がん、ランゲルハンス細胞組織球増加症、喉頭がん、白血病、口唇および口腔がん、男性乳がん、悪性線維性組織球腫、悪性胚細胞腫瘍、悪性中皮腫、髄芽細胞腫、黒色腫、メルケル細胞がん、中皮腫、口腔がん、多発性内分泌新生物症候群、多発性骨髄腫、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性腫瘍、鼻腔および副鼻腔がん、鼻咽頭がん、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺がん、口腔がん、口咽頭がん、骨肉腫、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性潜在性腫瘍、膵臓がん、膵臓神経内分泌腫瘍(島細胞腫瘍)、乳頭腫、傍神経節腫、副鼻腔および鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、松果体実質腫瘍、松果体芽細胞腫およびテント上原始神経外胚葉腫瘍、下垂体腫瘍、形質細胞新生物/多発性骨髄腫、胸膜肺芽細胞腫、妊娠および乳がん、原発性中枢神経系リンパ腫、原発性肝臓がん、原発性転移性扁平上皮頸部がん(潜在的を含む)、前立腺がん、直腸がん、腎細胞がん、腎盂および尿管、呼吸器系がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、皮膚がん、小腸がん、軟組織肉腫、扁平上皮細胞がん(非黒色腫)、胃がん、テント上原始神経外胚葉腫瘍、T細胞リンパ腫、精巣がん、咽喉がん、胸腺腫および胸腺がん、甲状腺がん、移行細胞がん、尿道がん、子宮肉腫、膣がん、視経路および視床下部膠腫、外陰がん、ワルデンストロームマクログロブリン血症、ウィルムス腫瘍、ならびに前述のうちのいずれかの全身性および中枢性転移。
【0714】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、固形腫瘍を治療するために使用されることができる。
【0715】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、腫瘍転移を治療するために使用されることができる。
【0716】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、循環腫瘍細胞を治療するために使用されることができる。
【0717】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、例えば、神経膠芽腫(GBM)および星状細胞腫を含む原発性成人および幼児脳ならびにCNSがん、黒色腫を含む皮膚がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、および大細胞肺がんを含む肺がん、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)を含む乳がん、骨髄異形成症候群(MDS)、多発性骨髄腫(MM)、および急性骨髄性白血病(AML)を含む血液がん、去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)を含む前立腺がん、肝細胞がん(HCC)を含む肝臓がん、食道および胃がん、ならびに前述のうちのいずれかの任意の全身性および中枢性転移から選択される、がんを治療するために使用されることができる。
【0718】
がんの治療に有効であろう本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物の量は、疾患の性質に少なくとも部分的に依存し得、当該技術分野で公知の標準的な臨床技法によって決定され得る。加えて、インビトロアッセイまたはインビボアッセイが、最適な投与範囲を識別することに役立つために採用され得る。投与レジメンおよび投与間隔もまた、当業者に公知の方法によって判定され得る。投与される本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物の量は、とりわけ、治療される患者、患者の体重、疾患の重症度、投与経路、および処方医師の判断に依存し得る。
【0719】
全身投与のために、治療的有効量は、最初にインビトロアッセイから推定され得る。初期用量もまた、当該技術分野で公知である技法を使用して、インビボデータ、例えば、動物モデルから推定され得る。そのような情報は、ヒトにおける有用な用量をより正確に決定するために使用され得る。当業者は、動物データに基づいてヒトへの投与を最適化し得る。
【0720】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物の用量および適切な投与間隔が、患者の血液中の本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物の持続的な治療的有効濃度を維持するために、ある特定の実施形態では、最小有害濃度を超えることなく、選択され得る。
【0721】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物を含む医薬組成物は、例えば、1週間に1回、2週間に1回、3週間に1回、4週間に1回、5週間に1回、または6週間に1回投与され得る。投薬は、単独で、または他の薬物と組み合わせて提供され得、疾患の有効な治療に必要な限り継続し得る。投薬はまた、一定の期間にわたって連続的または半連続的な投与を使用して行われ得る。投薬には、ヒトなどの哺乳動物に、給餌状態または絶食状態で医薬組成物を投与することが含まれる。
【0722】
医薬組成物は、単一の剤形もしくは複数の剤形で、または一定期間にわたって連続的もしくは累積的な用量として投与され得る。複数の剤形が使用される場合、複数の剤形のそれぞれに含有される、本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物の量は、同じであるか、または異なり得る。
【0723】
投与のための好適な1日の投与量範囲は、例えば、1キログラムの体重当たり約2μg~約200mgの本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物の範囲であり得る。
【0724】
投与のための好適な1日の投与量範囲は、例えば、1平方メートル(m)の体表面当たり約1μg~約50mgの本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物の範囲であり得る。
【0725】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、例えば、0.001mg/日~100mg/日の量で、または任意の他の適切な1日用量で、患者のがんを治療するために投与され得る。用量は、例えば、0.01μg/kg体重/週~100μg/kg体重/週、または任意の他の好適な用量であり得る。
【0726】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物を含む医薬組成物は、患者の血液または血漿中に治療的有効濃度の本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物を提供するように、患者におけるがんを治療するために投与され得る。患者の血液中の本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物の化合物の治療的有効濃度は、例えば、0.01μg/L~1,000μg/L、0.1μg/L~500μg/L、1μg/L~250μg/L、または約10μg/L~10μg/Lであり得る。患者の血液中の本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物の治療的有効濃度は、例えば、少なくとも0.01μg/L、少なくとも0.1μg/L、少なくとも1μg/L、少なくとも約10μg/L、または少なくとも100μg/Lであり得る。患者の血液中のIL-7Rα結合化合物の治療的有効濃度は、例えば、恒常性への有害効果を含む、許容できない有害効果を引き起こす量未満であり得る。患者の血液中のIL-7Rα結合化合物の治療的有効濃度は、患者において恒常性を回復および/または維持するために十分な量であり得る。
【0727】
IL-7Rα結合化合物を含む医薬組成物は、例えば、少なくとも1日、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも4週間、少なくとも5週間、または少なくとも6週間などの長期間にわたって、患者の血液中のIL-7Rα結合化合物の治療的有効濃度を提供するように、患者における疾患を治療するために投与され得る。
【0728】
投与されるIL-7Rα結合化合物の量は、治療レジメン中に変化し得る。
【0729】
本開示によって提供される医薬組成物は、本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物に加えて、1つ以上の薬学的に活性な化合物をさらに含み得る。そのような化合物は、例えば、IL-7Rα結合化合物で治療されているがんを治療するため、またはIL-7Rα結合化合物で治療されているがん以外の疾患、障害、もしくは状態を治療するため、IL-7Rα結合化合物を投与することによって引き起こされる副作用を治療するため、IL-7Rα結合化合物の有効性を増強するため、および/またはIL-7Rα結合化合物の活性を変調するために提供され得る。
【0730】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、少なくとも1つの他の治療剤と組み合わせて使用され得る。IL-7Rα結合化合物は、患者におけるがんを治療するための別の化合物とともに患者に投与され得る。少なくとも1つの他の治療剤は、第2の異なるIL-7Rα結合化合物であり得る。IL-7Rα結合化合物および少なくとも1つの他の治療剤は、相加的に、またはある特定の実施形態では、別のIL-7Rα結合化合物と相乗的に作用し得る。少なくとも1つの追加の治療剤は、IL-7Rα結合化合物を含む同じ医薬組成物もしくはビヒクルに含まれ得るか、または別個の医薬組成物もしくはビヒクルに含まれ得る。したがって、本開示によって提供される方法は、IL-7Rα結合化合物を投与することに加えて、がんまたはがんとは異なる疾患、障害もしくは状態を治療するために有効な1つ以上の治療剤を投与することをさらに含む。本開示によって提供される方法は、IL-7Rα結合化合物および1つ以上の他の治療剤の投与を含むが、但し、併用投与が、IL-7Rα結合化合物の治療有効性を阻害しない、かつ/または有害な併用効果を生じないことを条件とする。
【0731】
IL-7Rα結合化合物を含む医薬組成物は、IL-7Rα結合化合物を含む医薬組成物と同じ医薬組成物の一部であるか、またはそれとは異なる医薬組成物であり得る、別の治療剤の投与と同時に投与され得る。IL-7Rα結合化合物は、別の治療剤の投与の前または後に投与され得る。ある特定の併用療法では、併用療法は、例えば、特定の薬物に関連する有害な薬物効果を最小限に抑えるために、IL-7Rα結合化合物と別の治療剤を含む組成物との間で交互に投与することを含み得る。IL-7Rα結合化合物が、例えば、毒性を含む有害な薬物効果を潜在的に生じ得る別の治療剤と同時に投与される場合、他の治療剤は、有害な薬物反応が誘発される閾値を下回る用量で投与され得る。
【0732】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物を含む医薬組成物は、例えば、IL-7Rα結合化合物の放出、バイオアベイラビリティ、治療有効性、治療効力、および/または安定性を増強、変調、および/または制御するために、1つ以上の物質とともに投与され得る。例えば、IL-7Rα結合化合物を含む医薬組成物は、IL-7Rα結合化合物の治療有効性を増強する薬理学的効果を有する活性剤と同時投与されることができる。
【0733】
IL-7Rα結合化合物、またはその医薬組成物は、IL-7Rα結合化合物で治療されている同じ疾患などの患者におけるがん、自己免疫疾患、または炎症性疾患などの疾患の治療に有効であることが知られているか、または考えられている薬剤と併せて投与され得る。
【0734】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、細胞増殖を妨げることが知られているか、または考えられている薬剤と併せて投与され得る。
【0735】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、細胞代謝を妨げること、代謝拮抗剤であること、RNA転写を妨げること、RNA翻訳を妨げること、細胞タンパク質合成を妨げること、DNA合成および複製のための前駆体の合成を妨げること、プリン合成を妨げること、ヌクレオシド合成を妨げること、mTORと相互作用すること、mTOR阻害剤であること、細胞周期チェックポイントを妨げることが知られているか、または考えられている薬剤と併せて投与され得る。
【0736】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、イピリムマブなどのCTLA-4阻害剤、ペムブロリズマブおよびニボルマブなどのPD-1阻害剤、ならびに/またはアテゾリズマブ、アベルマブ、およびデュルバルマブなどのPD-LI阻害剤を含むチェックポイント阻害剤と併せて投与され得る。IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、CD137/4-1BB、CD27、GIYR、および/またはOC40などの免疫調節物質と併せて投与され得る。
【0737】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、細胞傷害性であること、DNA損傷を引き起こすこと、細胞周期停止を引き起こすこと、または分裂期細胞死を引き起こすことが知られているか、または考えられている薬剤と併せて投与され得る。
【0738】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、グルタチオン濃度を調節すること、細胞内のグルタチオン濃度を変調すること、細胞内のグルタチオン濃度を低下させること、細胞内へのグルタチオン取り込みを低減すること、グルタチオン合成を低減すること、または細胞内のグルタチオン合成を低減することが知られているか、または考えられている薬剤と併せて投与され得る。
【0739】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、新生血管形成を妨げること、新生血管形成を低減すること、または新生血管形成を促進することが知られているか、または考えられている薬剤と併せて投与され得る。
【0740】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、ホルモン恒常性を妨げること、ホルモン合成を妨げること、ホルモン受容体結合を妨げること、またはホルモンシグナル伝達を妨げることが知られているか、または考えられている薬剤と併せて投与され得る。
【0741】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、成長因子恒常性を妨げること、成長因子受容体発現を妨げること、成長因子受容体への成長因子結合を妨げること、成長因子受容体シグナル伝達を妨げること、ヘッジホッグ(Hh)シグナル伝達を妨げること、ヘッジホッグ経路シグナル伝達を阻害すること、ALK(未分化リンパ腫キナーゼ)経路シグナル伝達を阻害すること、または非相同末端結合(NHEJ)経路を阻害することが知られているか、または考えられている薬剤と併せて投与され得る。
【0742】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、VEGFR(血管内皮増殖因子受容体)阻害剤、RTK(受容体チロシンキナーゼ)阻害剤、ナトリウムチャネル電流遮断剤、aFAK(局所接着キナーゼ)阻害剤、GLI(神経膠腫関連がん遺伝子)阻害剤、GLI1阻害剤、GLI2阻害剤、GLI3阻害剤、MAPK(有糸分裂原活性化タンパク質キナーゼ)阻害剤、MAPK/ERK経路(Ras-Raf-MEK-ERK経路としても知られている)阻害剤、MEK1阻害剤、MEK2阻害剤、MEK5阻害剤、MEK5/ERK5阻害剤、aRTA(尿細管性アシドーシス)阻害剤、ALK(未分化リンパ腫キナーゼ)阻害剤、Aa LKキナーゼ阻害剤、核転座阻害剤、PORCN(ポルキュピン)阻害剤、5-ARI(5α-還元酵素阻害剤)、トポイソメラーゼ阻害剤、Ras(ラット肉腫)阻害剤、K-ras阻害剤、CERK(セラミドキナーゼ)阻害剤、PKB(プロテインキナーゼB、別名AKT)阻害剤、AKT1阻害剤、EZH2(ゼストホモログ2のエンハンサー)阻害剤、BET(ブロモドメインおよび末端外ドメインモチーフ)阻害剤、SYK(脾臓チロシンキナーゼ)阻害剤、JAK(ヤナスキナーゼ)阻害剤、SYK/JAK阻害剤、IDO(インドールアミン-ピロール2,3-ジオキシゲナーゼ)阻害剤、IDO1阻害剤、RXR(レチノイン酸X受容体)活性化剤、選択的RXR活性化剤、p-糖タンパク質阻害剤、ERK阻害剤、PI3K(ホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸3-キナーゼ)阻害剤、BRD(ブロモドメイン含有タンパク質)阻害剤、BRD2阻害剤、BRD3阻害剤、BRD4阻害剤、BRDT(ブロモドメイン精巣特異的タンパク質)阻害剤、逆転写酵素阻害剤、NRT(ヌクレオシド類似体逆転写酵素)阻害剤、PIM(モロニーウイルスのプロウイルス組み込み)阻害剤、EGFR(上皮増殖因子受容体)阻害剤、光増感剤、放射線増感剤、ROS(がん原遺伝子、受容体チロシンキナーゼ)阻害剤、ROS1(がん原遺伝子1)阻害剤、CK(カゼインキナーゼ)阻害剤、CK2阻害剤、ダサチニブなどのBcr-Abl(切断点クラスター領域-アベルソンがん原遺伝子)チロシンキナーゼ阻害剤、微小管安定化剤、微小管脱重合/分解阻害剤、DNAインターカレーター、アンドロゲン受容体アンタゴニスト、化学保護剤、HDAC(ヒストンデアセチラーゼ)阻害剤、DPP(ジペプチジルペプチダーゼ)阻害剤、DPP-4阻害剤、BTK(ブルトン型チロシンキナーゼ)阻害剤、イマチニブなどのキナーゼ阻害剤、ニロチニブなどのチロシンキナーゼ阻害剤、ARP(ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ)阻害剤、CDK(サイクリン依存性キナーゼ)阻害剤、CDK4阻害剤、CDK6阻害剤、CDK4/6阻害剤、HIF1α(低酸素誘導因子1-α)阻害剤、DNAリガーゼ阻害剤、DNAリガーゼIV阻害剤、NHEJ(非相同末端結合)阻害剤、DNAリガーゼIV、NHEJ阻害剤およびRAF阻害剤、TKIおよびRAF阻害剤、ソラフェニブなどのTKIおよびRAF阻害剤、PDT(光力学療法)増感剤、ATR(毛細血管拡張性運動失調症およびRad3関連プロテインキナーゼ)阻害剤、または前述のうちのいずれかの組み合わせであることが知られているか、または考えられている1つ以上の薬剤と併せて投与され得る。
【0743】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、例えば、フルキンチニブ、モテサニブ/AMG-706、バタラニブなどのVEGFR阻害剤、ポナチニブなどのRTK阻害剤、GS967などのナトリウムチャネル遮断剤、TAE226などのFAK阻害剤、GANT61などのGLI1およびGLI2阻害剤、ビニメチニブなどのMEK阻害剤、リニファニブなどのRTA阻害剤、ブリグスチニブなどのALK阻害剤、ブロモピルビン酸、チオテパなどのDNAアルキル化剤、JSH-23などの核転座因子、Wnt-C59などのPORCn阻害剤、デュタステリドなどの5α-還元酵素阻害剤、カルビシンなどのトポイソメラーゼ阻害剤、Kobe0065などのRAS阻害剤、NVP-231などのCerK阻害剤、アップロセルチブなどのAKT阻害剤、GSK-503などのEZH2阻害剤、OTX015などのBETブロモドメイン阻害剤、BIX02189などのMEK5/ERK5阻害剤、セルデュラチニブなどのSyl/JAK阻害剤、NLG919などのIDO1阻害剤、ベクスロテンなどのレチノイン酸X受容体活性化剤、アコチアミドまたはアクチアミドHClなどのPGP阻害剤、SCH772984などのErk阻害剤、ゲダトリシブなどのPI3K阻害剤、ルキソリチニブなどのJAK阻害剤、アフレセルチブまたはアフレセルチブHClなどのAKT阻害剤、セリチニブなどのALK1阻害剤、アベキシノスタットなどのHDAC阻害剤、オアマリグリプチンなどのDPP阻害剤、ゲフィチニブなどのEGFR阻害剤、GSK126などのEZH2阻害剤、イブルチニブなどのBTK阻害剤、イマチニンHClなどのキナーゼ阻害剤、INCB024360などのIDO阻害剤、マイトマイシンCなどのDNA架橋剤、ニロチニブなどのチロシンキナーゼ阻害剤、オラパリブなどのPARP阻害剤、パクリタキセルなどのチューブリン安定化促進剤、パルボシクリブなどのCDK4/6阻害剤、スニチニブなどのRTK阻害剤、tslsporfinなどのPDT増感剤、タリキダルなどのp-糖タンパク質阻害剤、VE-822などのATR阻害剤、PCI-24781などのHDAC阻害剤、オマリグリプチンなどのDPP阻害剤、ゲフィニブなどのEGFR阻害剤、GSK126などのEZH2阻害剤、イルブチニブなどのBTK阻害剤、INCB024360などのIDO阻害剤、または前述のうちのいずれかの組み合わせなどの1つ以上の化学療法剤と併せて投与され得る。
【0744】
例えば、IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、例えば、N-アセチルシステイン(NAC)、アドリアマイシン、アレムツズマブ、アミホスチン、三酸化ヒ素、アスコルビン酸、ベンダムスチン、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、ブスルファン、ブチオニンスルホキシム、カーフィルゾミブ、カルムスチン、クロファラビン、シクロホスファミド、シクロスポリン、シタラビン、ダサチニブ、ダチノマイシン、デフィブロチド、デキサメタゾン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、フィルグラスチム、フロクスウリジン、フルダラビン、ゲムシタビン、インターフェロンアルファ、イピリムマブ、レナリドマイド、ロイコボリン、メルファラン、ミコフェノール酸モフェチル、パクリタキセル、パリフェルミン、パノビノスタット、ペグフィラスチム、プレドニゾロン、プレドニゾン、レブリミド、リツキシマブ、シロリムス、2-メルカプトエタンスルホン酸ナトリウム(MESNA)、チオ硫酸ナトリウム、タクロリムス、テモゾロミド、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トポテカン、ベルケイド、または前述のうちのいずれかの組み合わせなどの別の化学療法剤と併用して投与され得る。
【0745】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、葉酸類似体などの1つ以上の代謝拮抗剤、フルオロウラシル、フロキサリジン、およびシトシンアラビノシドなどのピリミジン類似体、メルカプトプリン、チオグナイン、およびペントスタチンなどのプリン類似体、ビンブラスチン、ビンクリスチン、エトポシド、テルチポシド、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキサルビシン、ブレオマイシン、ミタマイシン、マイトマイシンC、L-アスパラギナーゼ、およびインターフェロンアルファなどの天然産物、シス-プラチナム、およびカルボプラチンなどの白金配位複合体、ミトキサントロン、ヒドロキシ尿素、プロカルバジン、プレドニゾン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、ジエチルスチルベストロール、エチニルエストラジオール、タモキシフェン、プロピオン酸テストステロン、フルオキシメステロン、フルタミド、およびリュープロリドなどのホルモンおよびアンタゴニスト、アンジオスタチン、レチノイン酸、パクリタキセル、エストラジオール誘導体、およびチアゾロピリミジン誘導体などの抗血管新生剤または阻害剤、アポトーシス防止剤、トリプトリド、コルヒチン、ルリコナゾール、ならびに放射線療法を含む、他の化学療法剤とともに併用療法で使用されることができる。
【0746】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、例えば、O6-ベンジルグアニン(O6-BG)などのDNA修復を阻害する化合物と同時投与され得る。
【0747】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、例えば、アバレリックス、アビラテロン、酢酸アビラテロン、n-アセチルシステイン、塩酸アクラルビシン、アドリアマイシン、アデニン、アファチニブ、ジマレイン酸アファチニブ、アレムツズマブ、アレンドロン酸ナトリウム、アリトレチノイン、アロプリノールナトリウム、アルトレタミン、アミホスチン、アミノグルテチミド、アミノレブリン酸、アムルビシン、アムサクリン、アナストロゾール、アンギオスタチン、アプレミラスト、アプレピタント、三酸化ヒ素、アスコルビン酸、l-アスパラギナーゼ、アザシチジン、アザチオプリンナトリウム、バゼドキシフェン(血清)、ベリノスタット、ベンダムスチンhcl、O6-ベンジルグアニン、ベバシズマブ、ベキサロテン、ビカルタミド、ビリコダール、硫酸ブレオマイシン、ボルテゾミブ、ボスチニブ、ブリブジン、ブセレリン、ブスルファン、ブチオニンスルホキシム、カバジタキセル、カボザンチニブ、カペシタビン、カルボプラチン、カルボクオン、カルフィルゾミブ、カルモフル、カルムスチン、セリチニブ、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロン酸二ナトリウム、クロファラビン、クリゾチニブ、シクロホスファミド、シクロスポリン、シタラビン、シトシンアラビノシド、ダブラフェニブ、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダサチニブ、ダチノマイシン、ダウノルビシン、デシタビン、デフリブロチド、酢酸デガレリクス、デキサメタゾン、塩酸デクスラゾキサン、ジアジクオン、ジエチルスチルベストロール、ドセタキセル、ドキシフルリジン、塩酸ドキソルビシン、ドキソルビシン遊離塩基、プロピオン酸ドロスタノロン、デュタステリド、エルトロンボパグ、エンザルタミド、塩酸エピルビシン、メシル酸エリブリン、塩酸エルロチニブ、エストラムスチンリン酸ナトリウム、エチニルエストラジオール、リン酸エトポシド、エトポシド、エベロリムス、エキセメスタン、フェンタニル、フィルグラスチム、フィンゴリモド、フロクスウリジン、リン酸フルダラビン、フルオロウラシル、フルオキシメステロン、フルタミド、フォルメスタン、ホルミルメルファラン、ホスアプレピタント、フォテムスチン、フルベストラント、ゲフィチニブ、塩酸ゲムシタビン、ゲムシタビン遊離塩基、グルタチオン、グリシホスホルアミド、グリフォスフィン、酢酸ゴセレリン、塩酸グラニセトロン、ヘプタプラチン、5-アミノレブリン酸ヘキシル、酢酸ヒストレリン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、ヒドロキシ尿素、イバンドロン酸ナトリウム、イブルチニブ、イコチニブ、イダルビシンHCl、イデラリシブ、イドクスウリジン、イホスファミド、インターフェロンアルファ、メシル酸イマチニブ、イミキモド、メブチン酸インゲノール、イピリムマブ、塩酸イリノテカン、イキサベピロン、酢酸ランレオチド、ラパチニブ遊離塩基、ラパチニブジトシレート、ラソフォキシフェン、レナリドマイド、レトロゾール、ロイコボリンカルシウム、酢酸ロイプロリド、塩酸レバミゾール、レボホリナートカルシウム、ヨーベングアン、ロバプラチン、ロムスチン、マロピタント、マソプロコール、塩酸メクロレタミン、酢酸メゲストロール、酢酸メドロキシプロゲステロン、塩酸メルファラン、メルカプトプリン、メルカプトエタンスルホン酸ナトリウム、メトトレキサート、メトキサレン、アミノレブリン酸メチル、メチレンブルー、メチルイソインジゴチン、ミファムルチド、ミルテフォシン、ミリプラチン、ミタマイシン、ミトブロニトール、マイトマイシンC、ミトタン、塩酸ミトキサントロン、ミコフェノール酸モフェチル、ナビキシモルス、ナファレリン、ナンドロロン、ネダプラチン、ネララビン、ネツピタント、ニロチニブ、ニルタミド、ニムスチン、ニンテダニブ、ノコダゾール、オクトレオチド、オラパリブ、オマセタキシンメペスクシネート、塩酸オンダンセトロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パルボシクリブ、パリフェルミン、塩酸パロノセトロン、パミドロネート二ナトリウム、パノビノスタット、パシレオチド、塩酸パゾパニブ、ペグフィラスチム、ペメトレキセド二ナトリウム、ペントスタチン、ペプロマイシン、ピポブロマン、ピラルビシン、プレリキサフォル、プリカマイシン、ポマリドミド、ポナチニブ、ポルフィマーナトリウム、ポルフィロマイシン、プララトレキサート、プレドニムスチン、プレドニゾロン、プレドニゾン、塩酸プロカルバジン、塩酸キナゴリド、ラロキシフェン、ラルチトレキセド、ラドチニブ、ラニムスチン、レチノイン酸、レブリミド、リツキシナブ、ロミデプシン、ルキソリチニブ、リン酸ルキソリチニブ、セムスチン、シロリムス、チオ硫酸ナトリウム、ソラフェニブ遊離塩基、トシル酸ソラフェニブ、ストレプトゾシン、スフェンタニル、スニチニブ、タクロリムス、タラポルフィンナトリウム、タミバロテン、クエン酸タモキシフェン、タペンタドール、テモポルフィン、テモゾロミド、テムシロリムス、テニポシド、テリフルノミド、テルチポシド、テストトラクトン、プロピオン酸テストステロン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、チマルファシン、リン酸トセラニブ、塩酸トポテカン、クエン酸トレミフェン、トラベクテジン、トラメチニブ、トレチノイン、トリロスタン、トリプトレリン、トロピセトロン、ウラムスチン、バルルビシン、バンデタニブ、ベドチン、ベムラフェニブ、ベルテポルフィン、ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、ビンクリスチン遊離塩基、ビンデシン、酒石酸ビノレルビン、ボリノスタット、およびゾレドロン酸などの1つ以上の化学療法剤と併せて投与され得る。
【0748】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、例えば、アベマシクリブ、酢酸アビラテロン、ABVD、ABVE、ABVE-PC、AC、アカラブルチニブ、AC-T、ADE、ado-トラスツズマブエムタンシン、ジマレイン酸アファチニブ、アルデスロイキン、アレクチニブ、アレムツズマブ、アルペリシブ、アミフォスチン、アミノレブリン酸塩酸塩、アナストロゾール、アパルタミド、アプレピタント、三酸化ヒ素、Erwinia chrysanthemi由来アスパラギナーゼ、アテゾリズマブ、アベルマブ、アキシカブタゲンシロルユーセル、アキシチニブ、アザシチジン、BEACOPP、ベリノスタット、塩酸ベンダマスチン、BEP、ベバシズマブ、ベキサロテン、ビカルタミド、ビニメチニブ、硫酸ブレオマイシン、ブリナツモマブ、ボルテゾミブ、ボスチニブ、ブレンツキシマブベドチン、ブリガチニブ、BuMel、ブスルファン、カバジタキセル、カボザンチニブ-s-リンゴ酸塩、CAF、カラスパルガーゼペゴル-mknl、カペシタビン、カプラシズマブ-yhdp、CAPOX、カルボプラチン、カルボプラチン-タキソール、カルフィルゾミブ、カルムスチン、カルムスチンインプラント、CEM、セミプリマブ-rwlc、セリチニブ、セツキシマブ、CEV、クロラムブシル、クロラムブシル-プレドニゾン、CHOP、シスプラチン、クラドリビン、クロファラビン、CMF、コビメチニブ、塩酸コパンリシブ、COPDAC、COPP、COPP-ABV、クリゾチニブ、CVP、シクロホスファミド、シタラビン、シタラビンリポソーム、メシル酸ダブラフェニブ、ダカルバジン、ダコミチニブ、ダクチノマイシン、ダラツムマブ、ダルベポエチンα、ダサチニブ、塩酸ダウノルビシン、塩酸ダウノルビシンおよびシタラビンリポソーム、デシタビン、デフィブロチドナトリウム、デガレリクス、デニロイキンディフティトックス、デノスマブ、デキサメタゾン、塩酸デクスラゾキサン、ジヌツキシマブ、ドセタキセル、塩酸ドキソルビシン、塩酸ドキソルビシンリポソーム、デュルバルマブ、デュベリシブ、エロツズマブ、エルトロンボパグオラミン、エマパルマブ-lzsg、メシル酸エナシデニブ、エンコラフェニブ、エンザルタミド、塩酸エピルビシン、EPOCH、エポエチンα、エルダフィチニブ、メシル酸エリブリン、塩酸エルロチニブ、エトポシド、リン酸エトポシド、エベロリムス、エキセメスタン、fec、フィルグラスチム、リン酸フルダラビン、フルオロウラシル注射、局所用フルオロウラシル、フルタミド、フォルフィリ、フォルフィリ-ベバシズマブ、フォルフィリ-セツキシマブ、フォルフィリノックス、フォルフォックス、ホスタマチニブ二ナトリウム、FU-LV、フルベストラント、ゲフィチニブ、塩酸ゲムシタビン、ゲムシタビン-シスプラチン、ゲムシタビン-オキサリプラチン、ゲムツズマブオゾガマイシン、フマル酸ギルテリチニブ、マレイン酸グラスデギブ、グルカルピダーゼ、酢酸ゴセレリン、グラニセトロン、HPV二価ワクチン、組換えHPV二価ワクチン、HPV無価ワクチン、組換えHPV無価ワクチン、HPV四価ワクチン、組換えHPV四価ワクチン、ヒドロキシ尿素、ハイパーCVAD、イブリツモマブチウキセタン、イブルチニブ、ICE、塩酸イダルビシン、イデラリシブ、イホスファミド、メシル酸イマチニブ、イミキモド、イノツズマブオゾガマイシン、組換えインターフェロンα-2b、ヨーベングアニン131I、イピリムマブ、塩酸イリノテカン、塩酸イリノテカンリポソーム、イボシデニブ、イキサベピロン、クエン酸イキサゾミブ、JEB、酢酸ランレオチド、ラパチニブジトシレート、硫酸ラロトレクチニブ、レナリドミド、メシル酸レンバチニブ、レトロゾール、ロイコボリンカルシウム、酢酸ロイプロリド、ロムスチン、ロルラチニブ、ルテチウムLu 177-ドータテート、塩酸メクロレタミン、酢酸メゲストロール、メルファラン、塩酸メルファラン、メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、メチルナルトレキソン臭化物、ミドスタウリン、マイトマイシンC、塩酸ミトキサントロン、モガムリズマブ-kpkc、モキセツモマブパスドトクス-tdfk、MVAC、ネシツムマブ、ネララビン、マレイン酸ネラチニブ、ネツピタントおよびパロノセトロン塩酸塩、ニロチニブ、ニルタミド、トシル酸ニラパリブ一水和物、ニボルマブ、オビヌツズマブ、OEPA、オファツムマブ、OFF、オラパリブ、オララツマブ、オマセタキシンメペスクシナート、塩酸オンダンセトロン、OPPA、メシル酸オシメルチニブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセル-アルブミン安定化ナノ粒子製剤、PAD、パルボシクリブ、パリフェルミン、塩酸パロノセトロン、塩酸パロノセトロンおよびネツピタント、パミドロン酸二ナトリウム、パニツムマブ、パノビノスタット、塩酸パゾパニブ、PCV、PEB、ペグアスパラガーゼ、ペグフィルグラスチム、ペグインターフェロンα-2b、ペムブロリズマブ、ペメトレキセド二ナトリウム、ペルツズマブ、プレリキサフォル、ポラツズマブベドチン-piiq、ポマリドミド、塩酸ポナチニブ、プララトレキサート、プレドニゾン、塩酸プロカルバジン、塩酸プロプラノロール、ラジウム223二塩化物、塩酸ラロキシフェン、ラムシルマブ、ラスブリカーゼ、ラブリズマブ-cwvz、R-CHOP、R-CVP、組換えHPV二価ワクチン、組換えHPV無価ワクチン、組換えHPV四価ワクチン、組換えインターフェロンα-2b、レゴラフェニブ、R-EPOCH、リボシクリブ、R-ICE、リツキシナブ、リツキシナブおよびヒトヒアルロニダーゼ、塩酸ロラピタント、ロミデプシン、ロミプロスチム、カンシル酸ルカパリブ、リン酸ルキソリチニブ、シルツキシマブ、シプリューセル-t、ソニデジブ、トシル酸ソラフェニブ、STANFORD V、リンゴ酸スニチニブ、TAC、タグラクソフスプ-erzs、トシル酸タラゾパリブ、タルク、タリモジンラヘルパレプベク、クエン酸タモキシフェン、テモゾロミド、テムシロリムス、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、チサゲンレクルユーセル、トシリズマブ、塩酸トポテカン、トレミフェン、TPF、トラベクテジン、トラメチニブ、トラスツズマブ、トラスツズマブおよびヒアルロニダーゼ-oysk、トリフルリジンおよびチピラシル塩酸塩、ウリジントリアセテート、VAC、バルルビシン、VAMP、バンデタニブ、VeIP、ベムラフェニブ、ベネトクラクス、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンクリスチンリポソーム、酒石酸ビノレルビン、vip、ビスモデギブ、ボリノスタット、XELIRI、XELOX、Ziv-アフリベルセプト、ゾレドロン酸、および前述のうちのいずれかの組み合わせなどの1つ以上の化学療法剤と併せて投与され得る。
【0749】
がんを治療するためのIL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物を投与する有効性は、インビトロおよび動物研究ならびに臨床試験を使用して評価され得る。
【0750】
がんの治療におけるIL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物の好適性は、当該技術分野に記載される方法によって決定され得る。
【0751】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、炎症性疾患の治療に有用であり得る。
【0752】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、感染性疾患を治療するために、そのような治療を必要とする患者に投与され得る。
【0753】
炎症性疾患の例としては、アレルギー、アルツハイマー病、貧血、強直性脊椎炎、関節炎、アテローム性動脈硬化症、喘息、自閉症、関節炎、手根管症候群、セリアック病、大腸炎、クローン病、うっ血性心不全、皮膚炎、糖尿病、憩室炎、湿疹、線維筋痛、線維症、胆嚢疾患、胃食道逆流症、橋本甲状腺炎、心臓発作、肝炎、過敏性腸症候群、腎不全、狼瘡、多発性硬化症、腎炎、神経障害、膵炎、パーキンソン病、乾癬、リウマチ性多発性筋痛、リウマチ性関節炎、硬化性皮膚炎、脳卒中、外科合併症、および潰瘍性大腸炎が挙げられる。
【0754】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、自己免疫疾患の治療に有用であり得る。自己免疫疾患は、免疫系が自身のタンパク質、細胞、および/または組織を攻撃する、ヒト疾患として定義され得る。自己免疫疾患の包括的なリストとレビューは、例えば、The Autoimmune Diseases,Rose and Mackay,2014,Academic Pressで見出され得る。
【0755】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、自己免疫疾患を治療するために、そのような治療を必要とする患者に投与され得る。
【0756】
自己免疫疾患の例としては、アジソン病、無ガンマグロブリン血症、円形脱毛症、アミロイドーシス、強直性脊椎炎、抗GBM/抗TBN腎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫性血管浮腫、自己免疫不全症、自己免疫性脳炎、自己免疫性肝炎、自己免疫性内耳疾患、自己免疫性心筋炎、自己免疫性膵炎、自己免疫性網膜症、自己免疫性蕁麻疹、軸索およびニューロン神経障害、バロ病、ベーチェット病、良性粘膜類天疱瘡、水疱性類天疱瘡、キャッスルマン病、セリアック病、シャーガス病、慢性炎症性脱髄性多発神経障害、慢性再発性多発性骨髄炎、チャーグ・ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、コーガン症候群、寒冷凝集素症、先天性心臓ブロック、コックスサッキー心筋炎、クレスト症候群、クローン病、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、デビック病、円板状ループス、ドレスラー症候群、子宮内膜症、好酸球性食道炎、好酸球性筋膜炎、結節性紅斑、本態性混合型クリオグロブリン血症、エヴァンス症候群、線維筋痛症、線維化性肺胞炎、巨大細胞動脈炎、巨大細胞性心筋炎、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、多発性血管炎を伴う肉芽腫症、グレイブス病、ギラン・バレー症候群、橋本甲状腺炎、溶血性貧血、ヘノシュ・ソンレイン紫斑病、妊娠性疱疹または妊娠性類天疱瘡、低ガンマグロブリン血症、IgA腎症、IgG4関連硬化症、免疫血小板減少性紫斑病、封入体筋炎、間質性膀胱炎、若年性関節炎、若年性糖尿病、若年性筋炎、川崎病、ランバート・イートン症候群、白血球破砕性血管炎、扁平苔癬、硬化性苔癬、木質結膜炎、線状IgA疾患、狼瘡、慢性ライム病、メニエール病、顕微鏡的多発血管炎、混合性結合組織病、ムーレン潰瘍、ムチャ・ハーバーマン病、多発性硬化症、重症筋無力症、筋炎、ナルコレプシー、視神経脊髄炎、視神経炎、好中球減少症、眼瘢痕性類天疱瘡、視神経炎、パリンドローム性リウマチ、PANDAS、傍腫瘍性小脳変性症、発作性夜間ヘモグロビン尿症、パリーロンバーグ症候群、扁平上皮炎、パーソネージターナー症候群、天疱瘡、末梢神経障害、静脈周囲脳脊髄炎、悪性貧血、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、多発性腺症候群、リウマチ性筋痛、多発性筋炎、心筋梗塞後症候群、心膜切開後症候群、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、プロゲステロン皮膚炎、乾癬、乾癬性関節炎、赤芽球癆、壊疽性膿皮症、レイノー現象、反応性関節炎、反射性交感神経性ジストロフィー、再発性多発性軟骨炎、レストレスレッグス症候群、後腹膜線維化症、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、シュミット症候群、硬化症、硬化性皮膚炎、シェーグレン症候群、精子および精巣自己免疫、全身硬直症候群、亜急性細菌性心内膜炎、スザック症候群、交感神経性眼炎、高安動脈炎、側頭動脈炎、血小板減少性紫斑病、トロサハント症候群、横断性脊髄炎、1型糖尿病、潰瘍性大腸炎、未分化型結合組織疾患、ブドウ膜炎、血管炎、白斑、ならびにウェゲナー肉芽腫症が挙げられる。
【0757】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、例えば、狼瘡、移植片対宿主病、C型肝炎誘発性血管炎、I型糖尿病、多発性硬化症、妊娠の自然喪失、アトピー性疾患、および炎症性腸疾患などの自己免疫障害を治療するために使用されることができる。
【0758】
IL-7Rα結合化合物は、自己免疫疾患を治療するための1つ以上の追加の治療剤とともに投与されることができる。IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、例えば、プレドニゾン、ブデソニド、およびプレドニゾロンなどのコルチコステロイド、トファシチニブなどのヤヌスキナーゼ阻害剤、シクロスポリンおよびタクロリムスなどのカルシニューリン阻害剤、シロリムスおよびエベロリムスなどのmTOR阻害剤、アザチオプリン、レフルノマイド、およびミコフェノール酸塩などのIMDH阻害剤、アバタセプトアダリムマブ、アナキンラ、セルトリズマブ、エタンルセプト、ゴリムマブ、インフリキシマブ、イキセキズマブ、ナタリズマブ、リツキシマブ、セクキヌマブ、トシリズマブ、ウステキヌマブ、およびベドリズマブなどの生物製剤、ならびにバシリキシマブおよびダクリズマブなどのモノクローナル抗体を含む、1つ以上の免疫抑制剤と併せて投与され得る。
【0759】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、T細胞の活性化、増殖、代謝、および/または分化と関連する疾患を治療するために患者に投与され得る。
【0760】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、臓器移植を治療するために患者に投与され得る。
【0761】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、増殖を妨げる、有糸分裂を妨げる、DNA複製を妨げる、またはDNA修復を妨げることが知られているか、または考えられている薬剤と併せて投与され得る。
【0762】
IL-7Rαγc結合化合物またはその医薬組成物は、免疫不全疾患を治療するために患者に投与され得る。
【0763】
原発性免疫不全疾患の例としては、自己免疫リンパ増殖性症候群、自己免疫多腺症候群1型、BENTA疾患、カスパーゼ8欠損状態、CARD9欠損症、慢性肉芽腫性疾患、分類不能型免疫不全症、先天性好中球減少症候群、CTLA4欠損症、DOCK8欠損症、GATA2欠損症、グリコシル化障害、高免疫グロブリンE症候群、高免疫グロブリンM症候群、インターフェロンγ、インターロイキン12およびインターロイキン23欠損症、白血球接着欠損症、LRBA欠損症、PI2キナーゼ疾患、PLCG2関連抗体欠損症および免疫調節障害、重症複合免疫不全症、STAT3ドミナントネガティブ疾患、STAT3機能獲得疾患、いぼ、低ガンマグロブリン血症、感染症、および骨髄性細胞貯留(myelokathexis)症候群、ウィスコット・アルドリッチ症候群、X連鎖無ガンマグロブリン血症、X連鎖リンパ増殖症候群、およびXMEN疾患が挙げられる。
【0764】
続発性免疫不全疾患は、免疫系が、感染、化学療法、重度の火傷、または栄養不良などの環境要因に対して易感染性のときに生じる。続発性免疫不全疾患の例としては、未成熟リンパ器官、記憶免疫の欠如、母体IgGレベルの低下、好中球貯蔵プールの減少、好中球機能の低下、およびナチュラルキラー細胞活性の低下などの新生児免疫不全症、抗原特異的細胞性免疫の低下、T細胞オリゴクローン性、およびB細胞レパートリーの制限などの高齢関連免疫不全症、細胞性免疫応答の低下および週末粘膜障壁などの栄養不良関連免疫不全症、有糸分裂誘発性リンパ増殖の低下、欠陥食作用、および走化性の低下などの糖尿病関連免疫不全症、細胞性免疫応答の低下、記憶抗体応答の生成の低下、および走化性の低下などの慢性尿毒症関連免疫不全症、欠陥食作用、欠陥走化性、および抗原特異的免疫応答の可変欠陥などの遺伝的症候群、ならびにリンパ球減少、細胞免疫応答およびアネルギーの低下、炎症促進性サイトカインの低下、食作用の低下、走化性の低下、好中球減少、および粘膜障壁の脆弱化などの抗炎症性、免疫調節性、および免疫抑制性薬物療法関連免疫不全、リンパ球アポトーシスの増加、寛容原性サイトカインの分泌の増加、血球減少、細胞性免疫およびアネルギーの低下、およびストレス誘発性非特異的免疫活性化などの環境条件、ならびにT細胞リンパ球減少、細胞性免疫応答およびアネルギーの低下、および抗原特異的抗体応答の欠損などの感染性疾患が挙げられる。
【0765】
IL-7Rαγc結合化合物またはその医薬組成物は、免疫不全患者における免疫応答を増加させるために患者に投与され得る。
【0766】
IL-7Rαγc結合化合物またはその医薬組成物は、高齢患者における免疫応答を増加させるために患者に投与され得る。
【0767】
IL-7Rαγc結合化合物またはその医薬組成物は、COVID-19などのウイルス性疾患を含む、感染性疾患を治療するために患者に投与され得る。
感染性疾患の例としては、アシネトバクター感染症、放線菌症、アフリカ睡眠病(アフリカトリパノソーマ症)、AIDS(後天性免疫不全症候群)、アメーバ症、アナプラズマ症、住血線虫症、アニサキス症、炭疽、Arcanobacterium haemolyticum感染症、アルゼンチン出血熱、回虫症、アスペルギルス症、アストロウイルス感染症、バベシア症、Bacillus cereus感染症、細菌性髄膜炎、細菌性肺炎、細菌性膣症、Bacteroides感染症、バランチジウム症、バルトネラ症、Baylisascaris感染症、ベジェル、梅毒、イチゴ腫、BKウイルス感染症、黒色砂毛症(black piedra)、ブラストシストシス(blastocystosis)、ブラストミセス症、ボリビア出血熱、ボツリヌス中毒(および乳児ボツリヌス中毒)、ブラジル出血熱、ブルセラ症、腺ペスト、Burkholderia感染症、ブルーリ潰瘍、カリシウイルス感染症(ノロウイルスおよびサポウイルス)、カンピロバクター症、カンジダ症(モニリア症、鵞口瘡)、毛細虫症、カリオン病、ネコひっかき病、蜂巣炎、シャーガス病(アメリカトリパノソーマ症)、軟性下疳、水痘、チクングニア、クラミジア、Chlamydophila pneumoniae感染症(台湾急性呼吸器因子またはTWAR)、コレラ、黒色分芽菌症、ツボカビ症、肝吸虫症、Clostridium difficile大腸炎、コクシジオイデス症、コロラドダニ熱(CTF)、感冒(急性ウイルス性鼻咽喉炎、急性コリーザ、コロナウイルス疾患2019(COVID-19)、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)、クリミア・コンゴ出血熱(CCHF)、クリプトコッカス症、クリプトスポリジウム症、皮膚幼虫移行症(CLM)、シクロスポラ症、嚢虫症、サイトメガロウイルス感染症、デング熱、デスモデスムス感染症、二核アメーバ症、ジフテリア、裂頭条虫症、メジナ虫症、エボラ出血熱、エキノコックス症、エーリキア症、腸蟯虫症(蟯虫感染症)、Enterococcus感染症、エンテロウイルス感染症、発疹チフス、エプスタイン・バーウイルス感染症単核症(Mono)、伝染性紅斑(第五病)、急性発疹症(第六病)、肝蛭症、肥大吸虫症、致死性家族性不眠症(FFI)、フィラリア症、Clostridium perfringensによる食中毒、自由生息アメーバ感染症、Fusobacterium感染症、ガス壊疽(クロストリジウム性筋壊死)、ゲオトリクム症、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー症候群(GSS)、ジアルジア症、鼻疽、顎口虫症、淋病、鼠径肉芽腫(鼠径リンパ肉芽腫症)、A群連鎖球菌感染症、B群連鎖球菌感染症、Haemophilus influenzae感染症、手足口病(HFMD)、ハンタウイルス肺症候群(HPS)、ハートランドウイルス病、Helicobacter pylori感染症、溶血性尿毒症症候群(HUS)、腎症候性出血熱(HFRS)、ヘンドラウイルス感染症、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎、単純ヘルペス、ヒストプラスマ症、鉤虫感染症、ヒトボカウイルス感染症、ヒト・エウィンギー・エーリキア症(human ewingii ehrlichiosis)、ヒト顆粒球性アナプラズマ症(HGA)、ヒトメタニューモウイルス感染症、ヒト単球性エーリキア症、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症、ヒトパラインフルエンザウイルス感染症、条虫症、インフルエンザ(flu)、イソスポーラ症、川崎病、角膜炎、Kingella kingae感染症、クールー病、ラッサ熱、レジオネラ症(レジオネラ疾患)、リーシュマニア症、ハンセン病、レプトスピラ症、リステリア症、ライム病(ライムボレリア症)、リンパ管フィラリア症(象皮症)、リンパ球性脈絡髄膜炎、マラリア、マールブルグ出血熱(MHF)、麻疹、類鼻疽(ホイットモア病)、髄膜炎、髄膜炎菌性病、メタゴニムス症、微胞子虫症、中東呼吸器症候群(MERS)、伝染性軟属腫(MC)、サル痘、ムンプス、発疹熱(地方病性チフス(Endemic typhus))、菌腫、mycoplasma genitalium感染症、マイコプラズマ肺炎、ハエ幼虫症、新生児結膜炎(新生児眼炎)、ニパウイルス感染症、ノカルジア症、ノロウイルス(小児および乳児)、オンコセルカ症(河川盲目症)、オピストルキス症、パラコクシジオイデス症(南アメリカブラストミセス症)、肺吸虫症、パスツレラ症、頭部シラミ症(pediculosis capitis)(アタマジラミ)、体部シラミ症(pediculosis corporis)(コロモジラミ)、ケジラミ症(陰部のシラミ、ケジラミ)、骨盤内炎症性疾患(PID)、百日咳(pertussis)(百日咳(whooping cough))、ペスト、肺炎球菌性感染症、ニューモシスチス肺炎(PCP)、肺炎、灰白髄炎、ポンティアック熱、Prevotella感染症、原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM)、進行性多巣性白質脳症、オウム病、Q熱、狂犬病、回帰熱、呼吸器多核体ウイルス感染症、リノスポリジウム症、ライノウイルス感染症、リケッチア感染症、リケッチア痘症、リフトバレー熱(RVF)、ロッキー山紅斑熱(RMSF)、ロタウイルス感染症、風疹、サルモネラ症、SARS(重症急性呼吸器症候群)、疥癬、猩紅熱、住血吸虫症、敗血症、赤痢菌感染症(細菌性赤痢)、帯状疱疹(帯状ヘルペス)、天然痘(痘瘡)、スポロトリクム症、ブドウ球菌性食中毒、黄色ブドウ球菌感染症、糞線虫症、亜急性硬化性全脳炎、条虫症、破傷風(開口障害)、白癬性毛瘡(かみそり負け(barber’s itch))、異型白癬(頭部白癬)、躯幹白癬(体部白癬)、股部白癬(頑癬)、手白癬(手の白癬)、黒癬、足白癬(水虫)、爪白癬(爪真菌症)、癜風(澱風)、トキソカラ症(眼幼虫移行症(OLM))、トキソカラ症(内臓幼虫移行症(VLM))、トキソプラスマ症、トラコーマ、旋毛虫症、トリコモナス症、鞭虫症(鞭虫感染症)、結核、野兎病、腸チフス熱、発疹チフス、Ureaplasma urealyticum感染症、渓谷熱、ベネズエラウマ脳炎、ベネズエラ出血熱、腸炎ビブリオ性腸炎、vibrio vulnificus感染症、ウイルス性肺炎、西ナイル熱、白砂毛症(白癬(tinea blanca))、黄熱病、Yersinia pseudotuberculosis感染症、エルシニア症、zeaspora症、ジカ熱、および接合菌症が挙げられる。
【0768】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、単独または組み合わせのいずれかで、急性骨髄性白血病、B細胞リンパ腫、慢性骨髄性白血病、うつ病、歯肉不全、C型肝炎、HIV感染症、ヒトパピローマウイルス、特発性CD4リンパ球減少症、臓器移植に続発する免疫不全、リポジストロフィー、カポジ肉腫リンパ腫、リンパ球減少症、マントル細胞リンパ腫、多発性硬化症、骨髄異形成症候群、非ホジキンリンパ腫、再発成人びまん性大細胞リンパ腫、再発濾胞性リンパ腫、関節リウマチ、敗血症、および2型糖尿病を含む疾患を治療するために使用されることができる。
【0769】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、転移性乳がん、乳がん、結腸がん、膀胱がん、転移性前立腺がん、IV期前立腺がん、去勢抵抗性前立腺がん、神経芽腫、黒色腫、腎臓がん、骨髄増殖性腫瘍、肉腫、および神経皮膚腫瘍などのがんを治療するために使用されることができる。
【0770】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、大膠芽腫に対するテモゾロミド、MCC、C5CC、および黒色腫などの皮膚がんを治療するためのアテゾリズマブ、トリプルネガティブ乳がんを治療するためのペムブロリズマブと組み合わせて、ならびに小児急性リンパ芽球性白血病を治療するためのCAR-T療法と組み合わせて使用されることができる。
【0771】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、ワクチンアジュバントとして使用することができる。
【0772】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物および前述のいずれかの医薬組成物は、T細胞の活性化、増殖、代謝、および/または分化に関連する疾患を治療するために、患者に投与され得る。
【0773】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物および前述のうちのいずれかの医薬組成物は、臓器移植を治療するために患者に投与され得る。
【0774】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物および前述のうちのいずれかの医薬組成物は、対象における炎症性疾患または自己免疫疾患を治療するための別の化合物とともに患者に投与され得る。少なくとも1つの他の治療剤は、本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物であり得る。IL-7Rα結合化合物および少なくとも1つの他の治療剤は、相加的または相乗的に作用し得る。少なくとも1つの追加の治療剤は、IL-7Rα結合化合物を含む同じ医薬組成物もしくはビヒクルに含まれ得るか、または別個の医薬組成物もしくはビヒクルに含まれ得る。したがって、本開示によって提供される方法は、IL-7Rα結合化合物を投与することに加えて、炎症性疾患もしくは自己免疫疾患、または炎症性疾患もしくは自己免疫疾患とは異なる疾患、障害もしくは状態を治療するために有効な1つ以上の治療剤を投与することをさらに含む。本開示によって提供される方法は、IL-7Rα結合化合物および1つ以上の他の治療剤の投与を含むが、但し、併用投与が、IL-7Rα結合化合物の治療有効性を阻害しない、かつ/または有害な併用効果を生じないことを条件とする。
【0775】
IL-7Rα結合化合物を含む医薬組成物は、IL-7Rα結合化合物を含む医薬組成物と同じ医薬組成物の一部であるか、またはそれとは異なる医薬組成物であり得る、別の治療剤の投与と同時に投与され得る。IL-7Rα結合化合物は、別の治療剤の投与の前または後に投与され得る。併用療法では、併用療法は、例えば、特定の薬物に関連する有害な薬物効果を最小限に抑えるために、IL-7Rα結合化合物と別の治療剤を含む組成物との間で交互に投与することを含み得る。IL-7Rα結合化合物が、例えば、毒性を含む有害な薬物効果を潜在的に生じ得る別の治療剤と同時に投与される場合、他の治療剤は、有害な薬物反応が誘発される閾値を下回る用量で投与され得る。
【0776】
IL-7Rα結合化合物を含む医薬組成物は、IL-7Rα結合化合物の化合物の放出、バイオアベイラビリティ、治療有効性、治療効力、安定性、および同等物を増強、変調、および/または制御するために、1つ以上の物質とともに投与され得る。例えば、IL-7Rα結合化合物、その代謝産物、または前述のうちのいずれかの医薬組成物の治療有効性を増強するために、胃腸管から全身循環へのIL-7Rα結合化合物の吸収もしくは拡散を増加させるか、または対象の血液中のIL-7Rα結合化合物の分解を阻害するための1つ以上の活性剤と同時投与され得る。IL-7Rα結合化合物を含む医薬組成物は、IL-7Rα結合化合物の治療有効性を増強する薬理学的効果を有する活性剤と同時投与され得る。
【0777】
IL-7Rα結合化合物、または前述のうちのいずれかを含む医薬組成物は、患者における炎症性疾患または自己免疫疾患の治療に有効であることが知られているか、または考えられている薬剤と併せて投与され得る。
【0778】
IL-7Rα結合化合物、または前述のうちのいずれかを含む医薬組成物は、増殖を妨げることが知られているか、または考えられている薬剤と併せて投与され得る。IL-7Rα結合化合物、または前述のうちのいずれかを含む医薬組成物は、有糸分裂を妨げることが知られているか、または考えられている薬剤と併せて投与され得る。IL-7Rα結合化合物、または前述のうちのいずれかを含む医薬組成物は、DNA複製を妨げることが知られているか、または考えられている薬剤と併せて投与され得る。IL-7Rα結合化合物、またはIL-7Rα結合化合物を含む医薬組成物は、DNA修復を妨げることが知られているか、または考えられている薬剤と併せて投与され得る。
【0779】
本開示によって提供される化合物は、IL-7の産生および受容体結合プロセスに影響を及ぼし、影響を受けると考えられる多くの要因の評価を含む、IL-7の生物学的役割を理解するためのツールとしてインビトロで有用であり得る。本化合物は、IL-7Rに結合し、それを活性化する他の化合物の開発を促進するべき構造と活性と間の関係に関する有用な情報を提供するため、本化合物は、そのような開発においても有用である。
【0780】
化合物はまた、新しいIL-7受容体アンタゴニストをスクリーニングするためのアッセイにおいて競合結合剤としても有用である。そのようなアッセイ実施形態では、本発明の化合物は、修飾なしで使用され得るか、または様々な方法で修飾され得る。例えば、検出可能なシグナルを直接または間接的に提供する部分を共有結合または非共有結合するなどの標識によって行うことができる。これらのアッセイのうちのいずれにおいても、それらの材料は、直接的または間接的のいずれかで標識され得る。直接標識の可能性としては、例えば、125Iなどの放射標識、ペルオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼなどの酵素、ならびに蛍光強度、波長シフト、または蛍光偏光の変化を監視することが可能な蛍光標識などの標識基が挙げられる。間接標識の可能性としては、1つの成分のビオチン化、続いて上記の標識基の1つに結合したアビジンへの結合が挙げられる。化合物は、化合物が固体支持体に付着する場合、スペーサーまたはリンカーも含み得る。
【0781】
IL-7受容体に結合するそれらの能力に基づいて、本開示によって提供されるペプチドは、IL-7受容体を検出するための試薬として、例えば、生体細胞、固定細胞、生物学的流体中、組織ホモジネート中、精製された、および天然生物学的材料中で使用されることができる。例えば、そのようなペプチドを標識することによって、それらの表面上にIL-7受容体を有する細胞を同定することができる。加えて、IL-7受容体に結合するそれらの能力に基づいて、本発明のペプチドは、例えば、インサイチュ染色、FACS(蛍光活性化細胞選別)、ウェスタンブロッティング、およびELISAで使用されることができる。加えて、IL-7受容体に結合するそれらの能力に基づいて、本開示によって提供されるペプチドは、受容体精製で、または細胞表面上(または透過細胞の内側)でIL-7受容体を発現する細胞の精製で使用されることができる。
【0782】
本開示によって提供される化合物は、様々な医学的研究および診断用途のための市販試薬としても利用することができる。そのような使用としては、例えば、(1)様々な機能アッセイにおける候補IL-7アゴニストの活性を定量するための較正標準としての使用、(2)IL-7依存性細胞株の増殖および成長を維持するための使用、(3)共結晶化によるIL-7受容体の構造解析での使用、(4)IL-7シグナル伝達/受容体活性化の機構を調査するための使用、ならびに(5)IL-7受容体が好ましくは活性化されるか、またはそのような活性化が既知量のIL-7Rアゴニストに対して都合よく較正される他の研究および診断用途が挙げられる。
【0783】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、がん新抗原ワクチンを含む、特定のワクチンと組み合わせられると有用であり得る。腫瘍DNAの変異は、身体に対して異質である新しいタンパク質配列を産生する。ワクチンは、腫瘍特異的新抗原に関して患者の免疫系を特異的に活性化するように設計されることができる。新抗原ワクチンと組み合わせて投与されると、本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、腫瘍微小環境において新抗原特異的T細胞を拡大および増殖させ、それにより、がんの治療のためのワクチン誘発新抗原特異的T細胞の最大拡大を駆動することができる。
【0784】
したがって、本開示によって提供されるIL-7RαリガンドおよびIL-7Rα構築物は、アジュバントとして使用されることができる。アジュバントは、保護免疫に直接関与することなくワクチンの有効性を増強する化合物を指す。例えば、本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、がんワクチンと併用して使用されることができる。
【0785】
最近の研究では、IL-7が有効なワクチンアジュバントとして役立ち得ることが示唆されている。例えば、IL-7Rαは、静止ナイーブCD8+T細胞の大部分上で発現され、IL-7シグナル伝達は、低親和性抗原に特異的なT細胞をリンパ球減少性宿主における増殖性プールの中に動員し、他のRγcサイトカインと同様に、IL-7は、プログラム細胞死を防止する。IL-7が、エフェクターT細胞のメモリーT細胞への増殖および発達の間に重要であるため、IL-7は、ワクチン接種中のエフェクターT細胞の発達および増殖を刺激するために使用され得ることは合理的である。
【0786】
IL-7の投与は、免疫応答を増強するための治療的可能性が示されており、ワクチン誘導T細胞応答の有効性を増強することができる。
【0787】
例えば、hIL-7 DNAの同時送達は、非ヒト霊長類モデルにおいて多重HCV DNAワクチン誘導T細胞応答を増強した。
【0788】
細菌感染において、敗血症マウスモデルの状況におけるIL-7の治療可能性は、動員した好中球の数を増加させることによって証明された。
【0789】
IL-7の投与を伴う治療は、ウイルス特異的T細胞応答の増強を示し、慢性リンパ球性脈絡髄膜炎(LCMV)マウス感染モデルにおいてウイルスクリアランスをもたらした。DNAワクチンに応答して誘発されたCD8+T細胞応答の収縮期中の組換えIL-7の投与は、LCMV特異的メモリーT細胞の数を増加させた。
【0790】
インフルエンザAウイルス(IAV)のマウスモデルでは、Fc融合IL-7(IL-7-mFc)を用いた単一の鼻腔内前処置は、IL-7の天然形態ではないが、既存のIAV特異的免疫なしでも、IAV誘発性死からマウスを長期間保護することが実証された。IL-7-mFc処置は、肺内の免疫環境の変化を誘導し、肺保持エフェクター/メモリー表現型T(TRM様)細胞の長期占有を伴い、ウイルス複製および免疫病理を制限することによってIAVからの保護に不可欠な役割を果たす一方で、IAV特異的細胞傷害性Tリンパ球(CTL)が増殖するのに役立つ。
【0791】
マウスIL-7を発現する組換えRABV(rRABV)をマウスに投与した別の研究では、IL-7を過剰発現することにより、RABV感染に対する長期にわたる一次および二次抗体応答の生成が改善されることが見出された。
【0792】
組換えIL-7タンパク質は、抗原特異的エフェクターCD8+T細胞の活性化によって、Mycobacterium tuberculosis感染マウスの生存を増強することが報告されている。
【0793】
さらに、IL-7発現プラスミドは、HSV-2 gD DNAワクチンを注射したマウスにおけるワクチン誘導CTLおよび/またはTh2型免疫反応を増強することができる。
【0794】
別の研究では、口蹄疫ウイルスのVP1カプシドタンパク質をコードするDNAワクチンを、初期アジュバントとしてIL-6発現プラスミドとともにマウスに同時送達し、二次アジュバントとしてIL-7発現プラスミドで強化した。pVAX-IL-6で免疫化し、pVAX-IL-7で強化したマウスは、活性化CD4+T細胞において、CD44高CD62低の最も高い発現を生成した。
【0795】
本開示によって提供されるIL-7RαリガンドおよびIL-7Rαリガンド構築物は、IL-7Rαサブユニットも発現する細胞の膜表面上で発現されるように操作されると、細胞療法に有用であり得る。NK細胞を使用した、または再標的化されたキメラ抗原受容体(CAR)T細胞を使用した養子免疫療法は、現在、腫瘍およびウイルス感染に対する治療として研究されている。これらの細胞療法に関する1つの課題は、注入された細胞の最適以下の持続的生存である。
【0796】
IL-7Rα結合化合物が細胞の細胞外表面上で発現されるような方法で膜タンパク質に融合されたIL-7Rα結合化合物をコードするDNAは、標準的な技法を使用して構築され得る。IL-7Rα結合化合物を含む融合タンパク質が発現されると、細胞上のIL-7受容体が活性化され、細胞の長期持続性につながり得る。
【0797】
IL-7Rα結合化合物をコードするDNAは、細胞に組み込まれることができ、本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物を産生するように構成されることができる。IL-7Rα結合化合物は、細胞から分泌されることができ、分泌細胞(すなわち、自己分泌シグナル伝達)および/または分泌細胞の近傍の細胞(すなわち、パラクリンシグナル伝達)と相互作用することができる。本開示によって提供される分泌型IL-7Rα結合化合物は、IL-7Rアゴニストであり得、分泌細胞の近くに局在するように設計されることができる。
【0798】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、患者内または生体試料内の非調節性T細胞を増殖させるために使用されることができる。Treg細胞に対する非調節性T細胞の比率を増加させる方法は、T細胞の集団を有効量のIL-7Rα結合化合物と接触させることを含むことができる。この比率は、T細胞の集団内のCD3+FOXP3+細胞対CD3+FOXP3-細胞の比率を決定することによって測定されることができる。ヒト血液における典型的なTreg頻度は、総CD4+CD3+T細胞の5%~10%であるが、特定の疾患では、この割合は、より低く、またはより高くあり得る。
【0799】
IL-7Rα結合化合物が、NK細胞を増殖させるために使用されることができる。がん細胞を標的とする免疫細胞活性をリダイレクトする、キメラ抗原受容体(CAR)で修飾されたNK細胞は、改善された抗腫瘍応答を示すことが実証されている。CARは、所望の腫瘍関連抗原(TAA)に結合し、細胞内シグナル伝達カスケードを誘起して、標的細胞に対する免疫細胞を活性化する、抗体由来細胞外ドメインを含むことができる。
【0800】
NK細胞は、膜結合型IL-7Rα結合化合物を有するNKG2Dなどの1つ以上の腫瘍標的化受容体の発現の増強のために遺伝子操作されることができ、これにより、NK細胞の持続性および効力を延長することができる。
【0801】
CAR T細胞は、本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物のテザー形態を共発現するように遺伝子操作されて、未成熟な分化状態のインビボでの持続性および維持を支持し、インビボでの抗腫瘍活性を示すことができる。
【0802】
IL-7Rα結合化合物またはその医薬組成物は、患者における炎症性疾患または自己免疫疾患を治療するための別の化合物とともに患者に投与され得る。少なくとも1つの他の治療剤は、本開示によって提供される異なるIL-7Rα結合化合物であり得る。IL-7Rα結合化合物および少なくとも1つの他の治療剤は、相加的または相乗的に作用し得る。少なくとも1つの追加の治療剤は、IL-7Rα結合化合物を含む同じ医薬組成物もしくはビヒクルに含まれ得るか、または別個の医薬組成物もしくはビヒクルに含まれ得る。したがって、本開示によって提供される方法は、IL-7Rα結合化合物を投与することに加えて、炎症性疾患もしくは自己免疫疾患、または炎症性疾患もしくは自己免疫疾患とは異なる疾患、障害もしくは状態を治療するために有効な1つ以上の治療剤を投与することをさらに含む。本開示によって提供される方法は、IL-7Rα結合化合物および1つ以上の他の治療剤を投与することを含むが、但し、併用投与が、IL-7Rα結合化合物の治療有効性を阻害しない、かつ/または有害な併用効果を生じないことを条件とする。
【0803】
本開示によって提供される化合物は、IL-7の産生および受容体結合プロセスに影響を及ぼし、影響を受けると考えられる多くの要因の評価を含む、IL-7の生物学的役割を理解するためのツールとしてインビトロで有用であり得る。本化合物は、IL-7Rに結合し、それを活性化する他の化合物の開発を促進するべき構造と活性と間の関係に関する有用な情報を提供するため、本化合物は、そのような開発においても有用である。
【0804】
化合物はまた、新しいIL-7受容体アゴニストおよびアンタゴニストをスクリーニングするためのアッセイにおいて競合結合剤としても有用である。そのようなアッセイでは、IL-7Rα結合化合物は、修飾なしで使用され得るか、または例えば、検出可能なシグナルを直接もしくは間接的に提供する部分を共有結合もしくは非共有結合することなどの標識によって、様々な方法で修飾され得る。これらのアッセイのうちのいずれにおいても、それらの材料は、直接的または間接的のいずれかで標識され得る。直接標識の可能性としては、例えば、125Iなどの放射標識、ペルオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼなどの酵素、ならびに蛍光強度、波長シフト、または蛍光偏光の変化を監視することが可能な蛍光標識などの標識基が挙げられる。間接標識の可能性としては、1つの成分のビオチン化、続いて上記の標識基の1つに結合したアビジンへの結合が挙げられる。化合物は、化合物が固体支持体に付着する場合、スペーサーまたはリンカーも含み得る。
【0805】
IL-7Rに結合するそれらの能力に基づいて、本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、IL-7Rを検出するための試薬として、例えば、生体細胞上、固定細胞上、生物学的流体中、組織ホモジネート中、精製された、および天然生物学的材料中で使用されることができる。例えば、そのようなペプチドを標識することにより、IL-7Rαサブユニットを発現する細胞を同定することができる。加えて、IL-7Rに結合するそれらの能力に基づいて、本開示のIL-7Rα結合化合物は、例えば、インサイチュ染色、FACS(蛍光活性化細胞選別)、ウェスタンブロッティング、およびELISAで使用されることができる。加えて、IL-7Rに結合するそれらの能力に基づいて、本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、受容体精製で、または細胞表面上(または透過細胞の内側)でIL-7Rを発現する細胞の精製で使用されることができる。
【0806】
本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物は、様々な医学的研究および診断用途のための市販試薬としても利用されることができる。そのような使用としては、例えば、(1)様々な機能アッセイにおける候補IL-7Rアゴニストの活性を定量するための較正標準としての使用、(2)IL-7依存性細胞株の増殖および成長を維持するための使用、(3)共結晶化によるIL-7Rの構造解析での使用、(4)IL-7Rシグナル伝達/受容体活性化の機構を調査するための使用、ならびに(5)IL-7Rが活性化されるか、またはそのような活性化が既知量のIL-7Rアゴニストに対して都合よく較正される他の研究および診断用途が挙げられる。
【0807】
本開示によって提供される態様は、100μM未満、10μM未満、1μM未満、100nM未満、または10nM未満のIC50でIL-7Rαサブユニットの独自の結合部位に結合することが可能な化合物を含む。
【0808】
本発明によって提供される態様は、がん、炎症性疾患、または自己免疫疾患などの患者における疾患を治療することを含み、100μM未満、10μM未満、1μM未満、100nM未満、または10nM未満のIC50でIL-7Rαサブユニットの独自の結合部位に結合することが可能な治療的有効量の化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む。
【0809】
本発明の態様は、本開示によって提供されるIL-7Rα結合化合物をコードする核酸を含む。
【0810】
本開示によって提供されるIL-7Rαをコードする核酸または単離されたポリヌクレオチドは、IL-7Rα結合化合物を産生するために使用される宿主細胞に部分的に応じて、発現ベクターに組み込まれることができる。一般に、核酸は、例えば、プロモーター、複製起点、選択可能なマーカー、リボソーム結合部位、および/または誘導因子などの任意の数の調節要素に作動可能に連結されることができる。発現ベクターは、染色体外ベクターまたは組み込みベクターであり得る。
【0811】
核酸および/または発現は、CHO細胞などの哺乳動物細胞を用いて、哺乳動物、細菌、酵母、昆虫、および/または真菌細胞を含む任意の数の異なる種類の宿主細胞に形質転換することができる。
【0812】
IL-7Rα結合化合物をコードする核酸は、IL-7Rα結合化合物をコードする第1の核酸配列と、ペプチジルリガンドリンカーをコードする第2の核酸配列と、IL-7Rαリガンド、Rγcリガンド、および/または構築物パートナーをコードする第3の核酸配列とを含むことができる。
【0813】
IL-7Rαリガンド融合タンパク質をコードする核酸は、本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドをコードする第1の核酸配列と、融合パートナーをコードする第2の核酸配列とを含むことができる。IL-7Rαリガンド融合タンパク質をコードする核酸は、IL-7Rαリガンドおよび融合パートナーをコードする核酸を含むことができる。IL-7Rαリガンド融合タンパク質をコードする核酸は、構築物リンカーをコードする核酸セグメントをさらに含むことができ、IL-7Rαリガンド融合タンパク質をコードする核酸は、IL-7Rαリガンド、融合パートナー、および構築物リンカーをコードする核酸を含むことができる。
【0814】
融合パートナーは、例えば、HSA、Fc断片、IgG、細胞特異的抗原を対象とした抗体、および細胞特異的受容体を対象とした抗体を含むことができる。
【0815】
IL-7Rα融合タンパク質をコードする核酸は、ペプチジルリンカーをコードする核酸をさらに含むことができ、ペプチジルリンカーは、IL-7Rαリガンドを融合パートナーに結合するように構成される。
【0816】
本開示によって提供される核酸は、IL-7Rαリガンドと、IL-7RαリガンドのC末端をHSAに結合するリンカーとを含む、融合タンパク質をコードすることができる。
【0817】
本開示によって提供される核酸は、IgG1、IgG2、またはIgG4の二量体Fc断片と、IL-7Rαリガンドと、IL-7RαリガンドのN末端を二量体Fc断片の1つのCH3ドメインのC末端に結合するリンカーとを含む、融合タンパク質をコードすることができる。
【0818】
本開示によって提供される核酸は、IgG1、IgG2、またはIgG4の二量体Fc断片と、2つのIL-7Rαリガンドと、2つのIL-7RαリガンドのそれぞれのN末端を二量体Fc断片の各CH3ドメインのC末端に結合するリンカーとを含む、融合タンパク質をコードすることができる。
【0819】
本開示によって提供される核酸は、IgG1、IgG2、またはIgG4などの免疫グロブリン分子の重鎖と、IL-7Rαリガンドと、IL-7RαリガンドのN末端をFc領域のC末端に結合するFcリンカーとを含む、融合タンパク質をコードすることができる。
【0820】
本開示によって提供される核酸は、配列番号1~410のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むIL-7Rαリガンドをコードすることができるか、または配列番号1~410のうちのいずれか1つとの60%超、70%超、80%超、85%超、90%超、もしくは95%超の配列類似性を有するアミノ酸配列を含むアミノ酸配列をコードすることができる。
【0821】
本開示によって提供される核酸は、配列番号520~655のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むIL-7Rαリガンド結合化合物をコードすることができるか、または配列番号520~655のうちのいずれか1つとの60%超、70%超、80%超、85%超、90%超、もしくは95%超の配列類似性を有するアミノ酸配列をコードすることができる。
【0822】
本開示によって提供される核酸は、配列番号411~428のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むIL-7Rαリガンド結合化合物をコードすることができるか、または配列番号411~428のうちのいずれか1つとの60%超、70%超、80%超、85%超、90%超、もしくは95%超の配列類似性を有するアミノ酸配列をコードすることができる。
【0823】
本開示によって提供される核酸は、配列番号597~655のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むIL-7Rαリガンド結合化合物をコードすることができるか、または配列番号597~655のうちのいずれか1つとの60%超、70%超、80%超、85%超、90%超、もしくは95%超の配列類似性を有するアミノ酸配列をコードすることができる。
【0824】
本開示によって提供される核酸は、本開示によって提供される2つ以上のIL-7Rαリガンドを含むホモマーIL-7Rαリガンドをコードすることができる。
【0825】
本発明の態様は、本開示によって提供されるIL-7RαリガンドまたはIL-7Rα結合化合物をコードする核酸を含む、発現ベクターを含む宿主細胞をさらに含む。
【0826】
本開示によって提供される方法は、IL-7RαリガンドまたはIL-7Rα結合化合物が発現される条件下で、宿主細胞が、本開示によって提供されるIL-7RαリガンドまたはIL-7Rα結合化合物をコードする核酸を含む発現ベクターを含む、宿主細胞を培養することと、発現されたIL-7RαリガンドまたはIL-7Rα結合化合物を回収することとを含む、本開示によって提供されるIL-7RαリガンドまたはIL-7Rα結合化合物を作製する方法を含む。
【実施例
【0827】
以下の実施例は、本開示によって提供される、IL-7Rαリガンドを合成する方法、IL-7Rα結合化合物を合成する方法、ならびにIL-7RαリガンドおよびIL-7Rα結合化合物の活性を決定する方法、ならびに実験結果を詳細に記載する。以下の実施例はまた、本開示によって提供される、IL-7RαリガンドおよびIL-7Rα結合化合物の特性を決定するための方法を詳細に記載する。材料および方法の両方に対する多くの修正が、本発明の範囲から逸脱することなく実践され得ることは、当業者には明白であろう。
【0828】
実施例では、IL-7Rαサブユニットは、ヒトIL-7Rα(CD127タンパク質、Fcタグ)(21~236)、アクセッション番号P16871-1を指し、ACRObiosystems,Inc.から製品番号ILB-H5258で入手された。
【0829】
実施例1
磁気ビーズ(酸溶出)上のFc融合に対するファージディスプレイpIIIライブラリパンニングのライブラリパンニング手順
各ライブラリ試料について、50μLのProtein G Dynabeads(登録商標)(Invitrogen)を使用した。ストックボトルを再懸濁した後、所望の体積のビーズを滅菌微量遠心チューブに移し、磁石に適用した。
【0830】
ビーズが磁石上にある状態で、上清を除去し、ビーズを1mLのPT緩衝液(1×PBS、0.05%Tween(登録商標)20)で洗浄した。
【0831】
上清を除去し、1mLのPBS+1%BSA+0.05%Tween(登録商標)20を添加し、25℃で少なくとも1時間混合して、ビーズをブロックした。
【0832】
マグネットにチューブを適用し、ブロッキング溶液を除去した。試験される各ライブラリについて、各ラウンドについて5μgの目的のFc融合受容体を各ライブラリ試料に添加して、総体積を少なくとも400μLにした。試料を25℃で少なくとも1時間混合した。試料を磁石に適用し、上清を除去した。
【0833】
各50μLのビーズについて、200μLのPT緩衝液を添加した。試料を完全に混合し、200μLのアリコートを、スクリーニングされる各ライブラリについて事前に標識されたチューブに移した。さらに500μLのPT緩衝液を各チューブに添加し、試料を混合し、次いで、磁石に適用した。合計700μL/チューブを洗浄に使用した。
【0834】
洗浄液を除去し、PBT(PBS+0.5%BSA+0.05%Tween(登録商標)20)中で希釈された500μLの250nM Fcブロッキングペプチドを各試料に添加した。ストック濃度は、25μM(100×)であった。試料を回転させながら4℃で少なくとも30分間インキュベートした。インキュベーションに続いて、試料を磁石に適用し、ライブラリに添加する前にブロッキングペプチド溶液を除去した。ライブラリの1mLアリコートを-20℃の冷凍庫から除去した。100(100μLの10×BT緩衝液(5%BSA、1×PBS中の0.5%Tween(登録商標)20)を各チューブに添加し、ボルテックスした。11μLのFcブロッキングペプチドを各ライブラリ試料に添加し、ボルテックスした。ライブラリ試料を、ビーズを含有する事前に標識されたチューブに移した。次いで、試料を回転子上で4℃において少なくとも2時間インキュベートした。スクリーニングの追加ラウンドについて、各ライブラリからの前のラウンドからの増幅の0.5mLのアリコートを使用した。次いで、ステップ6に示される濃度(10μLのブロッキングペプチド)でFcブロッキングペプチドを添加した。
【0835】
ビーズを磁石で回収し、ファージ溶液を除去した。ビーズを1mLのPT緩衝液で2回洗浄した。500μLのPT緩衝液を添加し、懸濁液を清潔なチューブに移した。ビーズを磁石上で回収し、最終洗浄液を除去した。
【0836】
475μLのファージ溶出緩衝液を各ウェル(0.2Mグリシン-HCL、pH2.2、1mg/mLのBSA)に添加した。試料を回転子上で25℃において10分間インキュベートした。ビーズを磁石上で回収し、溶出したファージを清潔なチューブに移した。
【0837】
25μLの中和緩衝液(2Mトリス塩基)を475μLの溶出物に添加した。TG1細胞の増幅の準備ができるまで、中和した試料を4℃で維持した。試料を、スクリーニング後に-20℃で保管した。50μL(全体積の約10%)を1.5mLの微量遠心チューブに移し、ディープシークエンシングに使用するために-20℃で保管した。
【0838】
実施例2
TG1培養およびライブラリ増幅
ライブラリをビーズに添加した後、新鮮なTG1(またはOmniMax)培養物を約1~1.5時間増殖させた。2X-YT培地(10mL)を50mLのFalcon(登録商標)チューブに入れた。200μLのTG1をfalconチューブに一晩添加した。2X-YT培地(600μL)をOD600ブランク用キュベットに入れた。培養物を250rpmおよび37℃で増殖させ、60分後に最初のOD測定を行った。TG1細胞は、使用時にOD600が0.5~0.7の対数期でなければならない。
【0839】
溶出ファージ(400μL~450μL)を、50mLのFalcon(登録商標)チューブ中の0.5~0.7のOD600で1mLのTG1細胞に添加した。ファージおよびTG1細胞を振盪せずに37℃で30分間インキュベートした。滴定および特徴付けのために約50~100μLを留置した。
【0840】
2YT培地(10.5mL)を12μLのカルベニシリン(carb)(100mg/mLを作製するために100μg/mL)および(0.1%ブドウ糖を作製するための)24μLの50%ブドウ糖に添加し、混濁するまで37℃において250rpmで振盪しながら細胞をインキュベートした。
【0841】
次いで、M13K07ヘルパーファージ(5×1010pfu)を添加し、旋回して混合した。ファージおよび細胞を振盪せずに37℃で30分間インキュベートした。
【0842】
2YT培地/カルベニシリン-100/0.1%グルコース中で、カナマイシンを3mg/mLに希釈し、アラビノースを2.4%に希釈し、100μLを各増幅に添加した。混合物を37℃および250rpmで一晩インキュベートした。
【0843】
培養物を50mLの高速VWR遠心チューブに移し、JSP-F50C遠心分離器中で8,000gで4℃において15分間遠心分離して細胞をペレット化した。
【0844】
上清を50mLの高速VWR遠心チューブに移し、0.2体積のPEG/NaClを添加し、混合し、氷上で30分間インキュベートした。
【0845】
次いで、JSP-F50C遠心分離器を使用して、細胞を10,500gで4℃において15分間遠心分離した。上清を除去し、ファージペレットをピペッティングによって合計1mLのPBT(1×PBS、0.05%Tween(登録商標)20、0.5%BSA)中で再懸濁した。
【0846】
試料をエッペンドルフ管に移し、ボルテックスし、12,000rpmで30秒間遠心分離した。上清を清潔なエッペンドルフ管に移し、4℃で保管した。この増幅ファージ試料(250~500μL)を、次のラウンドのスクリーニングに使用した。
【0847】
実施例3
個々のコロニーからの培養物の調製
ディープウェルプレートの96個のウェルを、1mLの2YTブロス/アンピシリン-100/0.1%グルコースで充填した。96個のコロニーを、P20チップを使用してウェルに入れた。位置をマークするために、チップをウェルに残した。プレート全体が完了した後、マルチチャネルピペットを使用してチップを除去した。プレートを通気性フィルムで覆った。
【0848】
接種したプレートを、培養物が混濁するまで、典型的には250rpmで4時間以内に、37℃においてシェーカー内でインキュベートした。
【0849】
プレートをインキュベーターから取り出し、各ウェルからの50μLの培養物を、1mLの2YTブロス/アンピシリン-100/0.1%グルコースを含有する「アーカイブブロック」として指定された別のディープウェルブロックに取り出した。プレートを通気性フィルムで覆い、37℃および250rpmで一晩インキュベートした。
【0850】
アーカイブプレートのための細胞を除去した後、M13K07ヘルパーファージを、2YTブロス/アンピシリン-199/0.1%グルコース中の2×1010pfu/mLに添加した(ブロック当たり6.0mLを作製する)。50μLの希釈したM13K07をディープウェルブロック内の各培養ウェルに添加した。ディープウェルブロックを通気性フィルムで覆い、37℃および250rpmで30分間インキュベートした。
【0851】
2YTブロス/アンピシリン-50/0.1%グルコース中で、カナマイシンを0.5mg/mLに希釈し、アラビノースを0.4%に希釈し(ブロック当たり6.0mLを作製する)、50μLを各ウェルに添加した。プレートを通気性フィルムで覆い、37℃および250rpmで一晩インキュベートした。
【0852】
「アーカイブブロック」培養物をインキュベーターから取り出し、50μLを50μLの50%グリセロールを含有する96ウェルプレートに移した。プレートをホイルで密封し、-80℃で保管した。ブロック内の残りの培養物をホイルシールで覆い、4℃で保管した。
【0853】
ブロックを4000rpmで15分間遠心分離した。細菌ペレットを避けながら、850μLのファージ上清を、新鮮なディープウェルプレートに移し、ホイルシートで覆い、4℃で保管した。
【0854】
実施例4
ファージELISAプロトコル
アッセイされる各ブロックについて、1×96ウェルELISAプレートを50μL/ウェルにおいてFc融合受容体標的(PBS中1μg/mL)でコーティングした。ウェルを25℃で少なくとも1時間インキュベートした。
【0855】
Fc融合受容体標的を各ウェルから除去した。300μLのブロッキング緩衝液(1×PBS、1%BSA)を受容体コーティングプレートの各ウェルに添加した。また、300μLのブロッキング緩衝液を別個の非コーティング96ウェルELISAプレートに添加して、陰性対照として使用した。両方のプレートをフィルムで覆い、37℃で1時間、または4℃で一晩放置した。
【0856】
プレートをPT(1×PBS、0.05%Tween(登録商標)20)緩衝液で4回洗浄した。
【0857】
50μLのPBTを各ウェルに添加した。ブロックからの50μLのファージ上清を各ウェルに添加し、4℃で1時間インキュベートした。
【0858】
プレートを冷たいPT緩衝液で4回洗浄した。
【0859】
各ウェルに、冷たいPBT中で1:5000に希釈された50μLの抗M13-HRP抗体を添加した。ウェルを4℃で1時間インキュベートした。
【0860】
次いで、プレートを冷たいPTで4回洗浄した。
【0861】
次いで、50μLのTMBを各ウェルに添加し、ウェルを25℃で1~10分間インキュベートした。50μLの「停止」溶液を添加し、プレートを450nmで読み取った。
【0862】
実施例5
同定されたペプチド
およそ10E10の独立した組換えを含有し、各クローンが独自のペプチド配列を潜在的に示す、20個の確率的ライブラリが、ヒトIL-7Rαサブユニット細胞外ドメイン(ECD)への結合についてスクリーニングされた。IL-7Rα ECDに対するこれらの一次ライブラリのそれぞれをスクリーニングする際に、78個の独自のペプチドを有するファージクローンが同定され、IL-7Rαのリガンドであることが確認された。これらのIL-7Rαリガンドを、少なくとも4つの配列ファミリー、すなわち、明確に異なるコンセンサス配列群を示す、ファミリー1、2、および3、および4にグループ化した。これらのペプチドファミリーのうちのいずれも、ヒトIL-7との配列類似性を有していない。
【0863】
配列番号4~8、14~21、27~49、56~73、78~105、112~183、190~349、356~388、393~410を有するIL-7Rαリガンドは、ファージELISA競合アッセイによって決定される100μM未満のIC50でhIL-7Rαサブユニットへの直接結合を示した。
【0864】
配列番号393~410を有するIL-7Rαリガンドは、ファージELISA競合アッセイによって決定される10μM未満のIC50でhIL-7Rαサブユニットに結合する。
【0865】
実施例6
IL-7Rαリガンドの化学合成
2-クロロトリチル樹脂(1g、1.5mmole/g、Anaspec製)をDMFで洗浄し(2回)、次いで、50mLのDMF中で10分間静置させた。膨張した樹脂を、0.5MでDMF中に溶解された5当量のアミノ酸および5当量のHATUから調製されたFmoc-グリシンの活性化溶液で処理した後、10当量のDIEAを添加し、混合物を25℃で30分間穏やかに撹拌した。樹脂を洗浄し(DMF、THF、DCM、およびMeOH)、乾燥させて、Fmoc保護樹脂を得た。次いで、Fmoc基を、DMF中の30%ピペリジンで樹脂を穏やかに20分間振とうし、続いて洗浄(DMF、THF、DCM、およびMeOH)し、乾燥させることによって除去した。次いで、樹脂を、HATU活性化によるFmoc-アミノ酸カップリング、およびピペリジンによるFmoc除去の反復サイクルに供し、所望のアミノ酸配列を構築した。配列内の4つのシステイン残基を用いた例を除いて、標準的な95%TFA不安定アミノ酸側鎖保護基を使用した。4つのシステインを有する化合物に関して、樹脂の近位にある2つのシステイン残基については、Trt保護を使用し、樹脂の遠位にある2つのシステイン残基については、Acm保護を使用した。二量体配列の最終アミノ酸からFmocを除去した後、場合によっては、末端アミン基をDMF中の無水酢酸(10当量)およびDIEA(20当量)で20分間アシル化し、続いて上記のように洗浄した。
【0866】
完成したペプチドを、25℃で3時間のTFA(95体積%)、水(2.5体積%)、およびトリイソプロピルシラン(2.5体積%)の溶液中の懸濁によって、樹脂から切断した。TFA溶液を、5℃まで冷却し、EtO中に注ぎ、ペプチドを沈殿させた。濾過および減圧下での乾燥により、所望のペプチドを得た。C18カラムを用いた分取HPLCを介した精製により、還元状態の2つのC末端チオール基を有する純粋なペプチドを得た。このペプチドを20%DMSO/水(1mg乾燥重量ペプチド/mL)中に溶解し、25℃で36時間静置させ、次いで、逆相HPLCにより精製して、ジスルフィド架橋によって連結された2つのC末端チオールを有するペプチドを提供した。4つのシステインを含有する化合物では、次いで、0.1mmoleのペプチドを25mLの50%酢酸/HOおよび2.5mLの1M HCl中に溶解させ、窒素雰囲気下で撹拌しながら、5mLの0.1Mヨウ素(氷酢酸中、5当量)を滴加して添加することにより、2つのN末端Acm保護システイン残基を脱保護した。脱保護/酸化反応を、完全な反応を確実にするために、頻繁にモニタリング(分析HPLC)しながら25℃で2時間進行させた。反応を、氷冷ジエチルエーテル(9体積当量)を添加することによって停止した。得られた溶液をドライアイス上で冷却し(3分)、エーテル溶液を慎重にデカントし、得られた淡黄色の固体を分取逆相HPLC(95%)によって精製して、IL-7RαおよびRγcリガンドを有する最終的なペプチド二量体を得た。
【0867】
実施例7
クリックケミストリーを使用したIL-7Rα/Rγcヘテロ二量体の合成
IL-7RαリガンドおよびRγcリガンドのペプチド配列を、実施例6に記載の標準的な固相合成条件およびFmoc保護アミノ酸を使用して別々に合成した。
【0868】
Rinkアミド-MBHA樹脂(1g、1.5mmole/g、Anaspec)をDMFで洗浄し(2回)、次いで、50mLのDMF中で10分間静置させた。膨張した樹脂の別々の部分を、DMF中に0.5Mで溶解された5当量のアミノ酸および5当量のHATUから調製されたFmoc-プロパルギルグリシン(IL-7Rαリガンド)または2-(Fmoc-NH)-5-アジド-ペンタン酸(Rγcリガンド)の活性化溶液のいずれかで処理し、続いて10当量のDIEAを添加し、混合物を25℃で30分間穏やかに撹拌した。樹脂を洗浄し(DMF、THF、DCM、およびMeOH)、乾燥させて、Fmoc保護樹脂を得た。次いで、Fmoc基を、DMF中の30%ピペリジンで樹脂を穏やかに20分間振とうし、続いて洗浄(DMF、THF、DCM、およびMeOH)し、乾燥させることによって除去した。次いで、樹脂を、HATU活性化によるFmoc-アミノ酸カップリング、およびピペリジンによるFmoc除去の反復サイクルに供して、所望のRγcリガンドアミノ酸配列および所望のIL-7Rαリガンドアミノ酸配列を得た。標準的な95%TFA不安定アミノ酸側鎖保護基をすべての残基に使用した。各リガンド配列の最終アミノ酸からFmocを除去した後、末端アミン基を、DMF中の無水酢酸(10当量)およびDIEA(20当量)で20分間アシル化した。
【0869】
各完成したリガンドを、25℃で3時間のTFA(95%)、水(2.5%)、およびトリイソプロピルシラン(2.5%)の溶液中の懸濁によって、樹脂から切断した。TFA溶液を5℃まで冷却し、EtO中に注ぎ、ペプチドを沈殿させた。減圧下での濾過および乾燥により、所望のリガンドを得た。C18カラムを用いた分取HPLCによる精製により、還元状態の2つのチオール基を有する純粋なペプチドを得た。リガンドを20%DMSO/水(1mg乾燥重量ペプチド/mL)中に別々に溶解し、25℃で36時間静置させ、次いで、逆相HPLCにより精製して、分子内ジスルフィド架橋を介して連結された2つのチオールを有するIL-7RαおよびRγcリガンドを提供した。
【0870】
精製アルキン含有IL-7Rαリガンドの2.0mM溶液の10分の2(0.2)mLを、1:1のHO/tBuOH中にリガンドを溶解することによって調製した。同様に、精製アジド含有リガンドの0.2mLの2.4mM溶液を、同じ溶媒を使用して調製した。HO中の0.1mLの100mM CuSO、3:1のDMSO/tBuOH中のDIEPA、ピリジン、またはTHPTA(トリス(3-ヒドロキシプロピルトリアゾリルメチル)アミン)などの0.1mLの250mMのCu(I)キレート剤、HO中の0.1mLの0.5Mアスコルビン酸、および0.3mLの3:2のtBuOH/HOとともに、2つのリガンド溶液を組み合わせ、嫌気条件下にて45℃で反応を進行させた。反応の進行をLC/MSによって頻繁にモニタリングし、追加のアジド含有リガンドおよびCuSOを添加して、反応を完了させた。最大量のアルキンが消費された(約3時間)後、約8mLの1:1のHO/ACNの添加によって反応をクエンチし、ペプチド二量体を、分取スケールのC18 HPLCカラムを使用して精製した(95%)。
【0871】
IL-7RαリガンドおよびRγcリガンドを含むヘテロ二量体の構造が、図1に示される。IL-7RαおよびRγcリガンドの末端の構造ならびにヘテロ二量体のためのリンカーの構造が、表1~3に示される。
【0872】
実施例8
組換えhIgG-Fc IL-7Rα/Rγc融合タンパク質
免疫グロブリンFc融合物:哺乳動物発現ベクターが、ヒトIgG2の重鎖およびヒンジ領域のCH2およびCH3ドメインからなるFc断片に連結されたIL-7Rαリガンドを発現するように構築された。各ベクターは、強力な構成的プロモーター(CMVまたはhEF1-HTLV)および融合タンパク質を培養培地中に分泌するためのIL-7シグナルペプチド配列を含有した。ベクターは、ペプチドリガンドが、免疫グロブリンタンパク質のC末端に融合することを可能にし、IL-7RαリガンドとIgGとの間に様々な長さの構築物リンカーを組み込むように設計された。
【0873】
融合タンパク質を、ポリエチレンイミン試薬PEI MAX(Polysciences,Inc)を使用して細胞内にプラスミドDNAをトランスフェクトすることによって、293ヒト胎児腎臓細胞(FreeStyle(登録商標)293-F)において一過性に発現させた。トランスフェクトされた細胞を、125rpmで回転するオービタルシェーカー上の37℃加湿COインキュベーターにおけるシェーカーフラスコ内のFreeStyle(登録商標)293発現培地(Thermo Fisher)中で増殖させた。培養物を、遠心分離によってトランスフェクションの96時間後に回収し、分泌された融合タンパク質を、プロテインA親和性クロマトグラフィーを使用して上清から精製した。
【0874】
プロテインAアガロース樹脂を、培養上清と混合し、25℃で数時間インキュベートした。次いで、樹脂をPBSで3回洗浄し、結合したIgG IL-7Rαガンド融合物を、0.1Mのグリシン緩衝液(pH2.8)で溶出した。溶出物を1Mのトリス緩衝液で中和し、NanoDrop(登録商標)分光光度計を使用して280nmにおける吸光度を測定することによって定量した。タンパク質の一次配列から導出した計算された吸光係数を使用して、タンパク質濃度を決定した。
【0875】
組換えhIgG-Fc IL-7Rα/Rγc融合タンパク質の完全アミノ酸配列が、表4に示される。
【表25-1】

【表25-2】
【0876】
配列番号412および414~419を有する融合タンパク質は、実施例9に記載のTF1-7Rα pSTAT5アッセイにおいて10μM未満のEC50を示した。
【0877】
IL-7Rα/Rγcヘテロマーのアミノ酸配列が、表5に示される。
【表26】
【0878】
表5のIL-7Rα/RγcヘテロマーのIL-7RαリガンドおよびRγcリガンドのアミノ酸配列が、表6に示される。IL-7RαリガンドおよびRγcリガンドは、-GGGGSGG-(配列番号9404)リガンドリンカーでともに結合された。
【表27】
【0879】
実施例9
IL-7Rアゴニスト活性についてのIL-7Rαリガンド構築物の評価
細胞ベースのアッセイにおいてIL-7Rアゴニスト活性を評価するために、化合物を、IL-7応答性TF-1細胞株においてSTAT5をリン酸化する能力について試験した。IL-7Rアゴニスト活性を示した化合物を、IL-7Rアゴニズムについての初代ヒト末梢血単核細胞(PBMC)においても試験した。
【0880】
候補構築物を、TF-1細胞株におけるSTAT5リン酸化の誘導について試験し、IL-7Rα陰性親TF-1株においてhIL-7Rαを発現するように操作した。ヒト赤白血病に由来するTF-1細胞は、IL-2Rγcを自然に発現するが、IL-7Rαを発現しない。TF-1細胞は、IL-7RαのトランスフェクションによってIL-7応答性であるように操作され、TF-1-7Rαと称される株を生成する。両方の細胞株におけるIL-7Rα発現レベルをQPCRおよびFACS分析によって検証した。
【0881】
化合物を両方のTF-1細胞株において試験した。用量応答アッセイを行い、試験化合物のEC50を決定し、試験化合物への応答をhIL-7の反応と比較した。
【0882】
操作されたTF-1-7Rα細胞株にIL-7Rαアゴニスト活性を示す化合物を、個々のドナーから収集された(Stanford University Blood Bankから入手された)ヒト一次免疫細胞、すなわち、hPBMC上で試験した。正常なドナーからのPBMCの実質的な部分は、IL-7に応答する。試験化合物のIL-7アゴニスト活性を評価するために、細胞を化合物またはhIL-7に曝露し、ELISAによってSTAT5リン酸化についてスコア化した。陽性化合物がIL-7Rの直接刺激を通して作用していることを確認するための対照として、中和抗huIL-7抗体で処理された細胞でもアッセイを行った。
【0883】
図1に列挙されたヘテロ二量体は、TF1-7Rα pSTAT5アッセイを使用して決定された10μM未満のEC50を示した。hIL-7は、TF1-7Rα pSTAT5アッセイにおいて約0.2nMのEC50を示した。
【0884】
IL-7Rα/RγcリガンドAは、静止PBMCにおいてpSTAT5アッセイを使用して決定された10μM未満のEC50を示した。hIL-7は、静止PBMCにおいてpSTAT5アッセイで約7pMのEC50を示した。
【0885】
実施例10
ヒトPBMC由来のCD4およびCD8細胞における増殖
ヒトPBMCを、密度勾配遠心分離(Lymphoprep(登録商標)、Stemcell Technologies#07811)によってバフィーコートから単離し、T75フラスコ中で3×106細胞/mLにおいてT細胞培地(CTS OpTmizer(登録商標)、ThermoFisher#A1048501)中で一晩培養した。翌日、細胞を新鮮な培地中に再懸濁し、96ウェル細胞培養プレートに5×105細胞/ウェルでプレーティングした。IL-7またはIL-7Rαリガンド(BGL21)のいずれかの3倍連続希釈液を細胞に添加し、37℃で3日間インキュベートした。処理後、細胞を、生存性染料(Live/Dead(登録商標)Fixable Aqua Cell Stain Kit、ThermoFisher#L34965)中で37℃において30分間インキュベートし、その後、次いで、表面抗体染色をPBS+2%FBS中で氷上で30分間実施した。細胞を固定し、氷上で30分間、固定/透過性緩衝液(eBioscience Foxp3/Transcription Staining Buffer Set、ThermoFisher#00-5523-00)で透過処理した。細胞内(Ki-67)染色を、30分間氷上で、透過性緩衝液中で実施し、処理された細胞を、FACS分析の前にPBS+2%FBS中に再懸濁した。NK細胞を、CD3-およびCD20-(非T、非B細胞)集団由来のCD56+および/またはCD159a+細胞として同定した。細胞表面および細胞内染色に使用された抗体コンジュゲートが、表7に示される。
【表28】

【0886】
IL-7Rα/RγcリガンドAおよび配列番号427を有するhIgG2-Fc構築物は、CD4およびCD8 T細胞におけるKi-67増殖アッセイを使用して決定された10μM未満のEC50を示した。hIL-7は、CD4およびCD8 T細胞におけるKi-67増殖アッセイを使用して決定して決定された約1nMのEC50を示した。
【0887】
実施例11
独自のIL-7Rα結合部位
競合的結合アッセイを実施し、IL-7Rαサブユニット上のIL-7Rαリガンドのための結合部位を特徴付けた。
【0888】
特定のIL-7Rαリガンドファミリー由来のペプチドを提示する代表的なファージクローンが、マイクロタイターウェル内に固定化されたIL-7Rαサブユニットの細胞外ドメイン(ECD)に結合された。ファージ結合は、合成試験ペプチドの存在下および非存在下で行われ、ファージペプチドおよび試験ペプチドがIL-7Rαサブユニット上の同じ部位への結合について競合したかどうかを判定した。合成試験ペプチドが、異なるIL-7RαリガンドファミリーからのIL-7Rαリガンドを表すように、ならびに陽性および陰性対照ペプチドを提供するように選択された。
【0889】
評価されたそれらのファミリー内のIL-7Rαリガンドファミリーおよび特定のIL-7Rαリガンドが、表8に提供される。
【表29】
【0890】
IL-7Rαリガンドは、10μM未満のIC50および100μM超のRγcサブユニットなどの無関係なサイトカイン受容体に対するIC50でhIL-7Rαサブユニットに結合することができる。
【0891】
固定化IL-7Rα ECDに対するファージ結合を、ファージコートタンパク質に対する抗体(抗ファージAb)で染色し、抗ファージAbに対する標識二次抗体で染色することによって検出し、マイクロタイタープレート光学リーダー中のODを読み取ることによってスコア化した。
【0892】
試験ペプチドの存在下および非存在下における各ファージ結合のELISAシグナルを比較して、どの合成ペプチドが、IL-7Rαサブユニットへの結合について、どのファージペプチドと競合したかを判定した。競合的結合(すなわち、交差阻害)を示したペプチド対は、IL-7受容体上の同じ機能部位で結合すると考えられた。結果が、表9に提示される。
【表30】
【0893】
IL-7Rαリガンドは、IL-7とIL-7Rαサブユニットの結合部位に競合的に結合しなかった。
【0894】
表9は、リガンドファミリー1、2、3A、および3Bを表すIL-7Rαリガンドが、hIL-7Rαサブユニットへの結合についてそれら自体の間で競合し、したがって、hIL-7Rαサブユニット上の同じ部位で、またはその付近で結合することを示す。
【0895】
実施例12
IL-7Rαリガンドの競合的結合
配列番号520~534または554を含むIL-7RαリガンドのIL-7Rα結合部位を特徴付けるために、競合的結合アッセイを使用した。IL-7Rαリガンドは、カルボキシル末端上に2つのグリシン(-GG-)を伴うアミノ酸配列を有するペプチドを含む配列番号520~534または配列番号554を含む。
【0896】
競合的結合ELISAは、実施例7に記載される。この実施例では、IL-7RαリガンドのC末端ビオチン化形態を使用して、bn407::NA-HRPプレ複合体を作製した。
【0897】
リガンドのIC50(M)が、表10に提示される。
【表31】
【0898】
発明の態様
本発明は、以下の態様によってさらに定義される。
【0899】
態様1.IL-7Rαリガンドであって、IL-7Rαリガンドが、100μM未満のIC50でヒトIL-7Rαサブユニットに結合する、IL-7Rαリガンド。
【0900】
態様2.IL-7Rαリガンドが、1pM~100μMのIC50でヒトIL-7Rαサブユニットに結合する、態様1に記載のIL-7Rαリガンド。
【0901】
態様3.IL-7Rαリガンドが、式(1)のアミノ酸配列(配列番号1)、または式(1a)のアミノ酸配列(配列番号2)もしくは式(1b)のアミノ酸配列(配列番号3)などの式(1)の部分的アミノ酸配列を含み、
【数13】

式中、
が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
が、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
が、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
が、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸であり、
10が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
11が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
12が、アミノ酸から選択される、態様1~2のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0902】
態様4.Xが、P、Q、S、T、およびYから選択される、態様3に記載のIL-7Rαリガンド。
【0903】
態様5.Xが、F、I、P、Q、およびSから選択される、態様3~4のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0904】
態様6.Xが、HおよびVから選択される、態様3~5のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0905】
態様7.Xが、Hである、態様3~5のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0906】
態様8.Xが、H、Q、W、およびYから選択される、態様3~7のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0907】
態様9.Xが、Wである、態様3~7のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0908】
態様10.Xが、DおよびPから選択される、態様3~9のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0909】
態様11.Xが、Dである、態様3~9のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0910】
態様12.Xが、E、I、L、およびVから選択される、態様3~10のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0911】
態様13.Xが、Lである、態様3~10のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0912】
態様14.Xが、D、E、およびQから選択される、態様3~13のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0913】
態様15.Xが、Eである、態様3~13のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0914】
態様16.Xが、D、G、S、およびTから選択される、態様3~15のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0915】
態様17.Xが、Tである、態様3~15のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0916】
態様18.Xが、Lである、態様3~17のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0917】
態様19.X10が、A、M、およびLから選択される、態様3~18のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0918】
態様20.X10が、Lである、態様3~18のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0919】
態様21.X11が、A、S、およびVから選択される、態様3~20のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0920】
態様22.X11が、SおよびVから選択される、態様3~20のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0921】
態様23.X12が、A、I、R、T、およびVから選択される、態様3~21のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0922】
態様24.
が、P、Q、S、T、およびYから選択され、
が、F、I、P、Q、およびSから選択され、
が、HおよびVから選択され、
が、H、Q、W、およびYから選択され、
が、DおよびPから選択され、
が、E、I、L、およびVから選択され、
が、D、E、およびQから選択され、
が、D、G、S、およびTから選択され、
が、Lであり、
10が、A、M、およびLから選択され、
11が、A、S、およびVから選択され、
12が、A、I、R、T、およびVから選択される、態様3に記載のIL-7Rαリガンド。
【0923】
態様25.Xが、P、Q、S、T、およびYから選択され、
が、F、I、P、Q、およびSから選択され、
が、Hであり、
が、Wであり、
が、Dであり、
が、Lであり、
が、Eであり、
が、Tであり、
が、Lであり、
10が、Lであり、
11が、SおよびVから選択され、
12が、A、I、R、T、およびVから選択される、態様3に記載のIL-7Rαリガンド。
【0924】
態様26.Xが、アミノ酸から選択され、
が、アミノ酸から選択され、
が、Hであり、
が、芳香族側鎖を含むアミノ酸から選択され、
が、Dであり、
が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
が、DおよびEから選択され、
が、アミノ酸から選択され、
が、Lであり、
10が、LおよびMから選択され、
11が、アミノ酸から選択され、
12が、アミノ酸から選択される、態様3に記載のIL-7Rαリガンド。
【0925】
態様27.IL-7Rαリガンドが、配列番号4~8のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含む、態様3に記載のIL-7Rαリガンド。
【0926】
態様28.IL-7Rαリガンドが、配列番号4~8のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含む、態様27に記載のIL-7Rαリガンド。
【0927】
態様29.IL-7Rαリガンドが、式(2)のアミノ酸配列(配列番号9)、または式(2a)のアミノ酸配列(配列番号10)、式(2b)のアミノ酸配列(配列番号11)、式(2c)のアミノ酸配列(配列番号12)、もしくは式(2d)のアミノ酸配列(配列番号13)などの式(2)の部分的アミノ酸配列を含み、
【数14】

式中、
21が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
22が、酸性側鎖を含むアミノ酸、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
23が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
24が、アミノ酸から選択され、
25が、酸性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
26が、酸性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
27が、Pであり、
28が、Gであり、
29が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
30が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
31が、酸性側鎖を含むアミノ酸、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
32が、アミノ酸から選択され、
33が、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および芳香族側鎖を含むアミノ酸から選択され、
34が、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択される、態様2~3のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0928】
態様30.X21が、D、I、R、S、V、およびYから選択される、態様29に記載のIL-7Rαリガンド。
【0929】
態様31.X21が、DおよびVから選択される、態様29~30のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0930】
態様32.X22が、D、E、P、W、およびYから選択される、態様29~31のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0931】
態様33.X22が、P、W、およびYから選択される、態様29~31のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0932】
態様34.X23が、A、E、L、S、およびWから選択される、態様29~33のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0933】
態様35.X23が、LおよびWから選択される、態様29~33のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0934】
態様36.X24が、A、D、R、S、T、およびYから選択される、態様29~35のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0935】
態様37.X24が、D、R、およびTから選択される、態様29~35のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0936】
態様38.X25が、D、E、L、M、P、およびTから選択される、態様29~37のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0937】
態様39.X25が、Lである、態様29~37のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0938】
態様40.X26が、A、D、G、L、N、V、およびWから選択される、態様29~39のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0939】
態様41.X26が、Dである、態様29~39のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0940】
態様42.X27が、Pである、態様29~41のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0941】
態様43.X28が、Gである、態様29~42のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0942】
態様44.X29が、D、G、L、S、T、W、およびYから選択される、態様29~43のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0943】
態様45.X29が、GおよびSから選択される、態様29~43のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0944】
態様46.X30が、A、D、F、L、P、T、およびVから選択される、態様29~45のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0945】
態様47.X30が、Lである、態様29~45のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0946】
態様48.X31が、D、E、F、H、Q、R、V、およびYから選択される、態様29~47のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0947】
態様49.X31が、Qである、態様29~47のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0948】
態様50.X32が、A、E、L、Q、S、およびVから選択される、態様29~49のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0949】
態様51.X32が、AおよびVから選択される、態様29~49のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0950】
態様52.X33が、D、F、H、I、S、T、V、およびWから選択される、態様29~51のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0951】
態様53.X33が、Wである、態様29~51のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0952】
態様54.X34が、F、I、L、M、Q、R、S、およびTから選択される、態様29~53のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0953】
態様55.X34が、Fである、態様29~53のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0954】
態様56.X21が、IおよびVから選択され、
22が、P、W、およびYから選択され、
23が、LおよびWから選択され、
24が、アミノ酸から選択され、
25が、LおよびMから選択され、
26が、Dであり、
27が、Pであり、
28が、Gであり、
29が、アミノ酸であり、
30が、F、L、およびVから選択され、
31が、アミノ酸であり、
32が、アミノ酸であり、
33が、F、H、およびWから選択され、
34が、F、I、L、およびMから選択される、態様29に記載のIL-7Rαリガンド。
【0955】
態様57.X21が、Vであり、
22が、Pであり、
23が、Wであり、
24が、アミノ酸から選択され、
25が、Lであり、
26が、Dであり、
27が、Pであり、
28が、Gであり、
29が、アミノ酸であり、
30が、F、I、L、M、V、Y、およびWから選択され、
31が、アミノ酸であり、
32が、アミノ酸であり、
33が、F、H、W、およびYから選択され、
34が、F、I、L、M、V、Y、およびWから選択される、態様29に記載のIL-7Rαリガンド。
【0956】
態様58.IL-7Rαリガンドが、配列番号14~21のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含む、態様29に記載のIL-7Rαリガンド。
【0957】
態様59.IL-7Rαリガンドが、配列番号14~21のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含む、態様29に記載のIL-7Rαリガンド。
【0958】
態様60.IL-7Rαリガンドが、式(3)のアミノ酸配列(配列番号22)、または式(3a)のアミノ酸配列(配列番号23)、式(3b)のアミノ酸配列(配列番号24)、式(3c)のアミノ酸配列(配列番号25)、もしくは式(3d)のアミノ酸配列(配列番号26)などの式(3)の部分的アミノ酸配列を含み、
【数15】

式中、
41が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
42が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
43が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
44が、酸性側鎖を含むアミノ酸、ヒドロキシル側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
45が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
46が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、酸性側鎖を含むアミノ酸、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
47が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、または極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
48が、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
49が、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
50が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
51が、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
52が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
53が、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択される、態様1~2のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0959】
態様61.X41が、Lである、態様61に記載のIL-7Rαリガンド。
【0960】
態様62.X42が、I、L、およびVから選択される、態様60~61のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0961】
態様63.X43が、A、C、D、E、F、H、Q、およびYから選択される、態様60~62のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0962】
態様64.X43が、F、Q、およびYから選択される、態様60~62のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0963】
態様65.X44が、A、I、M、Q、T、およびVから選択される、態様60~64のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0964】
態様66.X45が、D、E、F、H、I、N、S、T、V、およびYから選択される、態様60~64のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0965】
態様67.X45が、E、T、およびVから選択される、態様60~64のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0966】
態様68.X46が、F、I、L、およびWから選択される、態様60~67のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0967】
態様69.X46が、FおよびIから選択される、態様60~67のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0968】
態様70.X47が、A、D、E、G、H、K、L、R、およびSから選択される、態様60~69のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0969】
態様71.X47が、G、H、およびPから選択される、態様60~69のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0970】
態様72.X48が、A、E、G、N、P、Q、S、T、およびVから選択される、態様60~71のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0971】
態様73.X48が、GおよびNから選択される、態様60~71のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0972】
態様74.X49が、F、G、I、Q、T、V、およびYから選択される、態様60~73のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0973】
態様75.X49が、G、Q、およびYから選択される、態様60~73のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0974】
態様76.X50が、KおよびRから選択される、態様60~75のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0975】
態様77.X51が、I、L、およびVから選択される、態様60~76のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0976】
態様78.X51が、LおよびVから選択される、態様60~76のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0977】
態様79.X52が、Rである、態様60~78のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0978】
態様80.X53が、A、G、L、Q、S、およびTから選択される、態様60~79のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0979】
態様81.X53が、A、S、およびTから選択される、態様60~79のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0980】
態様82.X41が、Lであり、
42が、I、L、およびVから選択され、
43が、A、C、D、E、F、H、Q、およびYから選択され、
43が、F、Q、およびYから選択され、
44が、A、I、M、Q、T、およびVから選択され、
45が、D、E、F、H、I、N、S、T、V、およびYから選択され、
45が、E、T、およびVから選択され、
46が、F、I、L、およびWから選択され、
46が、FおよびIから選択され、
47が、A、D、E、G、H、K、L、P、R、およびSから選択され、
47が、G、H、およびPから選択され、
48が、A、E、G、N、P、Q、S、T、およびVから選択され、
48が、GおよびNから選択され、
49が、F、G、I、Q、T、V、およびYから選択され、
49が、G、Q、およびYから選択され、
50が、KおよびRから選択され、
51が、I、L、およびVから選択され、
51が、LおよびVから選択され、
52が、Rであり、
53が、A、G、L、Q、S、およびTから選択され、
53が、A、S、およびTから選択される、態様60に記載のIL-7Rαリガンド。
【0981】
態様83.X41が、Lであり、
42が、I、L、およびVから選択され、
43が、F、Q、およびYから選択され、
44が、A、I、M、Q、T、およびVから選択され、
45が、E、T、およびVから選択され、
46が、FおよびIから選択され、
47が、G、H、およびPから選択され、
48が、GおよびNから選択され、
49が、G、Q、およびYから選択され、
50が、KおよびRから選択され、
51が、LおよびVから選択され、
52が、Rであり、
53が、A、S、およびTから選択される、態様60に記載のIL-7Rαリガンド。
【0982】
態様84.X41が、Lであり、
42が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
43が、Yであり、
44が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
45が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
46が、Fであり、
47が、Hであり、
48が、Gであり、
49が、Yであり、
50が、Kであり、
51が、Vであり、
52が、Rであり、
53が、Sである、態様60に記載のIL-7Rαリガンド。
【0983】
態様85.IL-7Rαリガンドが、配列番号27~49のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含む、態様60に記載のIL-7Rαリガンド。
【0984】
態様86.IL-7Rαリガンドが、配列番号27~49のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含む、態様60に記載のIL-7Rαリガンド。
【0985】
態様87.IL-7Rαリガンドが、式(4)のアミノ酸配列(配列番号50)、または式(4a)のアミノ酸配列(配列番号51)、式(4b)のアミノ酸配列(配列番号52)、式(4c)のアミノ酸配列(配列番号53)、式(4d)のアミノ酸配列(配列番号54)、もしくは式(4e)のアミノ酸配列(配列番号55)などの式(4)の部分的アミノ酸配列を含み、
【数16】

式中、
61が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸であり、
62が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
63が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸であり、
64が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸であり、
65が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
66が、塩基性側鎖を含むアミノ酸、および極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
67が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
68が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
69が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
70が、アミノ酸から選択され、
71が、塩基性側鎖を含むアミノ酸、および大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
72が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
73が、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
74が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
75が、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択される、態様1および2のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0986】
態様88.X61が、Vである、態様87に記載のIL-7Rαリガンド。
【0987】
態様89.X62が、G、H、N、P、Q、R、S、およびVから選択される、態様87~88のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0988】
態様90.X62が、Pである、態様87~89のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0989】
態様91.X63が、C、I、およびVから選択される、態様87~90のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0990】
態様92.X63が、Vである、態様87~90のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0991】
態様93.X64が、A、F、V、およびYから選択される、態様87~92のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0992】
態様94.X64が、Yである、態様87~92のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0993】
態様95.X65が、A、I、L、M、N、およびVから選択される、態様87~94のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0994】
態様96.X66が、E、H、K、L、N、Q、R、およびTから選択される、態様87~95のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0995】
態様97.X67が、F、G、L、およびPから選択される、態様87~96のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0996】
態様98.X67が、Lである、態様87~96のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0997】
態様99.X68が、GおよびPから選択される、態様87~98のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0998】
態様100.X68が、Pである、態様87~98のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【0999】
態様101.X69が、GおよびIから選択される、態様87~100のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1000】
態様102.X69が、Gである、態様87~100のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1001】
態様103.X70が、G、H、Q、S、T、およびYから選択される、態様87~102のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1002】
態様104.X71が、K、R、V、およびYから選択される、態様87~103のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1003】
態様105.X72が、N、P、およびVから選択される、態様87~104のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1004】
態様106.X72が、Vである、態様87~104のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1005】
態様107.X73が、Rである、態様87~106のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1006】
態様108.X74が、A、G、L、N、S、およびVから選択される、態様87~107のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1007】
態様109.X74が、Sである、態様87~107のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1008】
態様110.X75が、H、L、R、S、T、およびYから選択される、態様87~109のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1009】
態様111.X61が、Vであり、
62が、G、H、N、P、Q、R、S、およびVから選択され、
63が、C、I、およびVから選択され、
64が、A、F、V、およびYから選択され、
65が、A、I、L、M、N、およびVから選択され、
66が、E、H、K、L、N、Q、R、およびTから選択され、
67が、F、G、L、およびPから選択され、
68が、GおよびPから選択され、
69が、GおよびIから選択され、
70が、G、H、Q、S、T、およびYから選択され、
71が、K、R、V、およびYから選択され、
72が、N、P、およびVから選択され、
73が、Rであり、
74が、A、G、L、N、S、およびVから選択され、
75が、H、L、R、S、T、およびYから選択される、態様87に記載のIL-7Rαリガンド。
【1010】
態様112.X61が、Vであり、
62が、Pであり、
63が、Vであり、
64が、Yであり、
65が、A、I、L、M、N、およびVから選択され、
66が、E、H、K、L、N、Q、R、およびTから選択され、
67が、Lであり、
68が、Pであり、
69が、Gであり、
70が、G、H、Q、S、T、およびYから選択され、
71が、K、R、V、およびYから選択され、
72が、N、P、およびVから選択され、
72が、Vであり、
73が、Rであり、
74が、Sであり、
75が、H、L、R、S、T、およびYから選択される、態様87に記載のIL-7Rαリガンド。
【1011】
態様113.X61が、Vであり、
62が、Pであり、
63が、Vであり、
64が、Yであり、
65が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
66が、アミノ酸から選択され、
67が、Lであり、
68が、Pであり、
69が、Gであり、
70が、アミノ酸から選択され、
71が、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
72が、Vであり、
73が、Rであり、
74が、Sであり、
75が、ヒドロキシ含有側鎖を含むアミノ酸から選択される、態様87に記載のIL-7Rαリガンド。
【1012】
態様114.IL-7Rαリガンドが、配列番号56~73のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含む、態様87に記載のIL-7Rαリガンド。
【1013】
態様115.IL-7Rαリガンドが、配列番号56~73のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含む、態様87に記載のIL-7Rαリガンド。
【1014】
態様116.IL-7Rαリガンドが、式(5)のアミノ酸配列(配列番号74)、または式(5a)のアミノ酸配列(配列番号75)、式(5b)のアミノ酸配列(配列番号76)、もしくは式(5c)のアミノ酸配列(配列番号77)などの式(5)の部分的アミノ酸配列を含み、
【数17】

式中、
81が、C、K、R、S、およびVから選択され、
82が、CおよびSから選択され、
83が、K、L、R、およびSから選択され、
84が、G、H、R、S、およびTから選択され、
85が、G、R、T、V、およびWから選択され、
86が、D、F、P、およびRから選択され、
87が、L、M、およびWから選択され、
88が、D、E、およびVから選択され、
89が、L、N、P、およびSから選択され、
90が、D、F、L、およびWから選択され、
91が、L、N、およびWから選択され、
92が、G、I、L、およびQから選択され、
93が、C、F、N、およびSから選択され、
94が、C、I、およびRから選択され、
94が、LおよびNから選択される、態様1および2のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1015】
態様117.IL-7Rαリガンドが、配列番号78~82のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含む、態様116に記載のIL-7Rαリガンド。
【1016】
態様118.IL-7Rαリガンドが、配列番号78~82のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含む、態様116に記載のIL-7Rαリガンド。
【1017】
態様119.IL-7Rαリガンドが、配列番号83~105のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含む、態様1および2のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1018】
態様120.IL-7Rαリガンドが、配列番号83~105のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含む、態様119に記載のIL-7Rαリガンド。
【1019】
態様121.IL-7Rαリガンドが、式(6)のアミノ酸配列(配列番号106)、または式(6a)のアミノ酸配列(配列番号107)、式(6b)のアミノ酸配列(配列番号108)、式(6c)のアミノ酸配列(配列番号109)、式(6d)のアミノ酸配列(配列番号110)、式(6e)のアミノ酸配列(配列番号111)などの式(6)の部分的アミノ酸配列を含み、
【数18】

式中、
101が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
102が、アミノ酸から選択され、
103が、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
104が、極性中性側鎖を含むアミノ酸、および塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
105が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
106が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
107が、極性/中性疎水性側鎖を含むアミノ酸、および酸性側鎖を含むアミノ酸、ならびに芳香族側鎖を含むアミノ酸から選択され、
108が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
109が、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
110が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
111が、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
112が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
113が、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
114が、ヒドロキシ含有側鎖を含むアミノ酸から選択され、
115が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
116が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
117が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
118が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
119が、酸性側鎖を含むアミノ酸、極性/中性側鎖を含むアミノ酸、および塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
120が、アミノ酸から選択され、
121が、アミノ酸から選択され、
122が、アミノ酸から選択され、
123が、アミノ酸から選択され、
124が、アミノ酸から選択され、
125が、アミノ酸から選択され、
126が、アミノ酸から選択される、態様1および2のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1020】
態様122.X101が、E、G、I、Q、R、S、およびTから選択される、態様121に記載のIL-7Rαリガンド。
【1021】
態様123.X102が、A、D、G、H、M、R、S、V、およびWから選択される、態様121~122のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1022】
態様124.X103が、F、G、K、L、Q、S、およびYから選択される、態様121~123のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1023】
態様125.X104が、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、およびVから選択される、態様121~124のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1024】
態様126.X105が、F、G、K、L、M、Q、R、S、T、およびWから選択される、態様121~125のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1025】
態様127.X105が、Gである、態様121~125のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1026】
態様128.X106が、A、D、E、F、G、I、K、L、M、R、S、T、およびYから選択される、態様121~127のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1027】
態様129.X106が、Gである、態様121~127のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1028】
態様130.X107が、D、E、F、G、H、N、P、Q、R、およびYから選択される、態様121~129のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1029】
態様131.X107が、H、Q、およびYから選択される、態様121~129のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1030】
態様132.X108が、A、F、I、K、L、M、N、P、S、T、V、およびYから選択される、態様121~131のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1031】
態様133.X109が、G、H、K、およびSから選択される、態様121~132のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1032】
態様134.X109が、Hである、態様121~132のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1033】
態様135.X110が、F、I、K、L、S、およびWから選択される、態様121~134のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1034】
態様136.X110が、Wである、態様121~134のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1035】
態様137.X111が、D、E、およびPから選択される、態様121~136のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1036】
態様138.X111が、Dである、態様121~136のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1037】
態様139.X112が、I、F、L、およびMから選択される、態様121~138のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1038】
態様140.X112が、Lである、態様121~138のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1039】
態様141.X113が、D、E、G、Q、T、およびYから選択される、態様121~140のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1040】
態様142.X113が、Eである、態様121~140のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1041】
態様143.X114が、Q、S、およびTから選択される、態様121~142のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1042】
態様144.X114が、Sである、態様121~142のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1043】
態様145.X115が、L、F、およびSから選択される、態様121~144のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1044】
態様146.X115が、Lである、態様121~144のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1045】
態様147.X116が、F、I、L、M、N、V、およびWから選択される、態様121~146のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1046】
態様148.X116が、Lである、態様121~146のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1047】
態様149.X117が、A、D、E、F、G、H、L、M、N、Q、R、S、W、およびYから選択される、態様121~148のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1048】
態様150.X117が、AおよびSから選択される、態様121~148のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1049】
態様151.X118が、F、I、K、L、M、Q、R、およびVから選択される、態様121~150のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1050】
態様152.X118が、Vである、態様121~150のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1051】
態様153.X119が、A、D、E、G、H、K、M、N、Q、R、S、およびYから選択される、態様121~152のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1052】
態様154.X119が、Rである、態様121~152のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1053】
態様155.X120が、A、D、E、G、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、およびYから選択される、態様121~154のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1054】
態様156.X121が、A、E、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、およびWから選択される、態様121~155のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1055】
態様157.X122が、A、E、F、I、K、L、P、R、S、およびTから選択される、態様121~156のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1056】
態様158.X123が、D、E、F、G、I、L、M、N、R、W、およびYから選択される、態様121~157のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1057】
態様159.X124が、A、E、G、H、K、L、P、Q、R、S、T、およびYから選択される、態様121~158のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1058】
態様160.X125が、Eである、態様121~159のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1059】
態様161.X126が、Aである、態様121~160のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1060】
態様162.X101が、E、G、I、Q、R、S、およびTから選択され、
102が、A、D、G、H、M、R、S、V、およびWから選択され、
103が、F、G、K、L、Q、S、およびYから選択され、
104が、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、およびVから選択され、
105が、F、G、K、L、M、Q、R、S、T、およびWから選択され、
106が、A、D、E、F、G、I、K、L、M、R、S、T、およびYから選択され、
107が、D、E、F、G、H、N、P、Q、R、およびYから選択され、
108が、A、F、I、K、L、M、N、P、S、T、V、およびYから選択され、
109が、G、H、K、およびSから選択され、
110が、F、I、K、L、S、およびWから選択され、
111が、D、E、およびPから選択され、
112が、I、F、L、およびMから選択され、
113が、D、E、G、Q、T、およびYから選択され、
114が、Q、S、およびTから選択され、
115が、F、L、およびSから選択され、
116が、F、I、L、M、N、V、およびWから選択され、
117が、A、D、E、F、G、H、L、M、N、Q、R、S、W、およびYから選択され、
118が、F、I、K、L、M、Q、R、およびVから選択され、
119が、A、D、E、G、H、K、M、N、Q、R、S、およびYから選択され、
120が、A、D、E、G、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、およびYから選択され、
121が、A、E、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、およびWから選択され、
122が、A、E、F、I、K、L、P、R、S、およびTから選択され、
123が、D、E、F、G、I、L、M、N、R、W、およびYから選択され、
124が、A、E、G、H、K、L、P、Q、R、S、T、およびYから選択され、
125が、Eであり、
126が、Aである、態様121に記載のIL-7Rαリガンド。
【1061】
態様163.X101が、E、G、I、Q、R、S、およびTから選択され、
102が、A、D、G、H、M、R、S、V、およびWから選択され、
103が、F、G、K、L、Q、S、およびYから選択され、
104が、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、およびVから選択され、
105が、Gであり、
106が、Gであり、
107が、H、Q、およびYから選択され、
108が、A、F、I、K、L、M、N、P、S、T、V、およびYから選択され、
109が、Hであり、
110が、Wであり、
111が、Dであり、
112が、Lであり、
113が、Eであり、
114が、Sであり
115が、Lであり、
116が、Lであり、
117が、AおよびSから選択され、
118が、Vであり、
119が、Rであり、
120が、A、D、E、G、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、およびYから選択され、
121が、A、E、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、およびWから選択され、
122が、A、E、F、I、K、L、P、R、S、およびTから選択され、
123が、D、E、F、G、I、L、M、N、R、W、およびYから選択され、
124が、A、E、G、H、K、L、P、Q、R、S、T、およびYから選択され、
125が、Eであり、
126が、Aである、態様121に記載のIL-7Rαリガンド。
【1062】
態様164.X107が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
108が、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
109が、HおよびKから選択され、
110が、Wであり、
111が、Dであり、
112が、I、L、およびMから選択され、
113が、DおよびEから選択され、
114が、SおよびTから選択され、
115が、FおよびLから選択され、
116が、F、L、およびMから選択され、
117が、AおよびSから選択され、
118が、IおよびVから選択される、態様121に記載のIL-7Rαリガンド。
【1063】
態様165.X107が、H、Q、およびYから選択され、
108が、A、F、I、K、L、M、N、P、S、T、V、およびYから選択され、
109が、HおよびKから選択され、
110が、Wであり、
111が、Dであり、
112が、I、L、およびMから選択され、
113が、DおよびEから選択され、
114が、SおよびTから選択され、
115が、FおよびLから選択され、
116が、F、L、およびMから選択され、
117が、AおよびSから選択され、
118が、IおよびVから選択される、態様121に記載のIL-7Rαリガンド。
【1064】
態様166.X107が、H、Q、およびYから選択され、
108が、A、F、I、K、L、M、N、P、S、T、V、およびYから選択され、
109が、Hであり、
110が、Wであり、
111が、Dであり、
112が、Lであり、
113が、Eであり、
114が、Sであり、
115が、Lであり、
116が、Lであり、
117が、AおよびSから選択され、
118が、Vである、態様121に記載のIL-7Rαリガンド。
【1065】
態様167.IL-7Rαリガンドが、配列番号112~183のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含む、態様121に記載のIL-7Rαリガンド。
【1066】
態様168.IL-7Rαリガンドが、配列番号112~183のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含む、態様121に記載のIL-7Rαリガンド。
【1067】
態様169.IL-7Rαリガンドが、式(7)のアミノ酸配列(配列番号184)、または式(7a)のアミノ酸配列(配列番号185)、式(7b)のアミノ酸配列(配列番号186)、式(7c)のアミノ酸配列(配列番号187)、式(7d)のアミノ酸配列(配列番号188)、もしくは式(7e)のアミノ酸配列(配列番号189)などの式(7)の部分的アミノ酸配列を含み、
【数19】

式中、
131が、アミノ酸から選択され、
132が、アミノ酸から選択され、
133が、アミノ酸から選択され、
134が、アミノ酸から選択され、
135が、アミノ酸から選択され、
136が、アミノ酸から選択され、
137が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
138が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
139が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
140が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
141が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
142が、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
143が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
144が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
145が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
146が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
147が、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
148が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
149が、芳香族側鎖を含むアミノ酸から選択され、
150が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
151が、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
152が、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
153が、酸性側鎖を含むアミノ酸、および極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
154が、アミノ酸から選択され、
155が、アミノ酸から選択され、
156が、アミノ酸から選択される、態様1および2のうちのいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1068】
態様170.X131が、D、E、G、H、I、K、M、N、Q、R、S、T、V、W、およびYから選択される、態様169に記載のIL-7Rαリガンド。
【1069】
態様171.X131が、Gである、態様169~170のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1070】
態様172.X132が、A、C、D、E、F、G、H、K、N、P、Q、R、S、T、V、およびWから選択される、態様169~171のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1071】
態様173.X133が、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、およびWから選択される、態様169~172のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1072】
態様174.X134が、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、およびYから選択される、態様169~173のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1073】
態様175.X134が、D、E、G、R、S、T、およびWから選択される、態様169~173のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1074】
態様176.X134が、Gである、態様169~173のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1075】
態様177.X135が、A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、およびWから選択される、態様169~176のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1076】
態様178.X135が、G、R、S、およびTから選択される、態様169~176のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1077】
態様179.X136が、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、およびYから選択される、態様169~178のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1078】
態様180.X136が、G、R、S、T、およびVから選択される、態様169~178のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1079】
態様181.X136が、Gである、態様169~178のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1080】
態様182.X137が、D、I、L、およびVから選択される、態様169~181のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1081】
態様183.X137が、IおよびVから選択される、態様169~181のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1082】
態様184.X138が、D、F、N、P、およびRから選択される、態様169~183のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1083】
態様185.X138が、Pである、態様169~183のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1084】
態様186.X139が、G、S、およびWから選択される、態様169~185のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1085】
態様187.X139が、Wである、態様169~185のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1086】
態様188.X140が、A、D、E、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、およびVから選択される、態様169~187のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1087】
態様189.X140が、L、M、S、およびTから選択される、態様169~187のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1088】
態様190.X140が、Tである、態様169~187のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1089】
態様191.X141が、D、L、およびWから選択される、態様169~190のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1090】
態様192.X141が、Lである、態様169~190のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1091】
態様193.X142が、A、D、H、Q、およびWから選択される、態様169~192のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1092】
態様194.X142が、Dである、態様169~192のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1093】
態様195.X143が、Pである、態様169~194のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1094】
態様196.X144が、A、G、およびSから選択される、態様169~195のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1095】
態様197.X145が、Sである、態様169~196のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1096】
態様198.X146が、F、I、L、M、Q、V、およびYから選択される、態様169~197のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1097】
態様199.X146が、Lである、態様169~197のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1098】
態様200.X147が、H、Q、およびRから選択される、態様169~199のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1099】
態様201.X147が、Qである、態様169~199のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1100】
態様202.X148が、A、D、E、G、H、K、L、M、Q、S、T、V、およびWから選択される、態様169~201のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1101】
態様203.X148が、Aである、態様169~201のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1102】
態様204.X149が、F、R、W、およびYから選択される、態様169~203のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1103】
態様205.X149が、Wである、態様169~203のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1104】
態様206.X150が、F、I、L、M、Q、S、V、W、およびYから選択される、態様169~205のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1105】
態様207.X150が、Lである、態様169~205のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1106】
態様208.X151が、A、E、G、H、K、L、M、N、Q、R、S、T、およびVから選択される、態様169~207のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1107】
態様209.X151が、R、S、およびTから選択される、態様169~207のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1108】
態様210.X152が、A、D、E、H、I、K、L、M、N、Q、R、T、およびYから選択される、態様169~209のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1109】
態様211.X152が、G、K、N、R、およびSから選択される、態様169~209のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1110】
態様212.X153が、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、およびYから選択される、態様169~211のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1111】
態様213.X154が、A、E、F、G、K、L、N、Q、R、V、W、およびYから選択される、態様169~212のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1112】
態様214.X154が、E、G、およびKから選択される、態様169~212のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1113】
態様215.X155が、A、D、E、G、H、K、N、P、S、T、V、およびWから選択される、態様169~214のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1114】
態様216.X155が、E、K、およびSから選択される、態様169~214のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1115】
態様217.X156が、D、E、G、H、K、N、Q、R、S、V、およびWから選択される、態様169~216のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1116】
態様218.X156が、G、K、およびRから選択される、態様169~216のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1117】
態様219.X131が、D、E、G、H、I、K、M、N、Q、R、S、T、V、W、およびYから選択され、
132が、A、C、D、E、F、G、H、K、N、P、Q、R、S、T、V、およびWから選択され、
133が、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、およびWから選択され、
134が、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、およびYから選択され、
135が、A、C、D、E、F、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、およびWから選択され、
136が、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、およびYから選択され、
137が、D、I、L、およびVから選択され、
138が、D、F、N、P、およびRから選択され、
139が、G、S、およびWから選択され、
140が、A、D、E、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、およびVから選択され、
141が、D、L、およびWから選択され、
142が、A、D、H、Q、およびWから選択され、
143が、Pであり、
144が、Gであり、
145が、A、G、およびSから選択され、
146が、F、I、L、M、Q、V、およびYから選択され、
147が、H、Q、およびRから選択され、
148が、A、D、E、G、H、K、L、M、Q、S、T、V、およびWから選択され、
149が、F、R、W、およびYから選択され、
150が、F、I、L、M、Q、S、V、W、およびYから選択され、
151が、A、E、G、H、K、L、M、N、Q、R、S、T、およびVから選択され、
152が、A、D、E、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、T、およびYから選択され、
153が、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、およびYから選択され、
154が、A、E、F、G、K、L、N、Q、R、V、W、およびYから選択され、
155が、A、D、E、G、H、K、N、P、S、T、V、およびWから選択され、
156が、D、E、G、H、K、N、Q、R、S、V、およびWから選択される、態様169に記載のIL-7Rαリガンド。
【1118】
態様220.X131が、Gであり、
132が、A、C、D、E、F、G、H、K、N、P、Q、R、S、T、V、およびWから選択され、
133が、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、およびWから選択され、
134が、D、E、G、R、S、T、およびWから選択され、
135が、G、R、S、およびTから選択され、
136が、G、R、S、T、およびVから選択され、
137が、IおよびVから選択され、
138が、Pであり、
139が、Wであり、
140が、L、M、SおよびTから選択され、
141が、Lであり、
142が、Dであり、
143が、Pであり、
144が、Gであり、
145が、Sであり、
146が、Lであり、
147が、Qであり、
148が、Aであり、
149が、Wであり、
150が、Lであり、
151が、R、S、およびTから選択され、
152が、G、K、N、R、およびSから選択され、
153が、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、およびYから選択され、
154が、E、G、およびKから選択され、
155が、E、K、およびSから選択され、
156が、G、K、およびRから選択される、態様169に記載のIL-7Rαリガンド。
【1119】
態様221.X131が、Gであり、
132が、A、C、D、E、F、G、H、K、N、P、Q、R、S、T、V、およびWから選択され、
133が、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、およびWから選択され、
134が、Gであり、
135が、G、R、S、およびTから選択され、
136が、Gであり、
137が、IおよびVから選択され、
138が、Pであり、
139が、Wであり、
140が、Tであり、
141が、Lであり、
142が、Dであり、
143が、Pであり、
144が、Gであり、
145が、Sであり、
146が、Lであり、
147が、Qであり、
148が、Aであり、
149が、Wであり、
150が、Lであり、
151が、R、S、およびTから選択され、
152が、G、K、N、R、およびSから選択され、
153が、A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、およびYから選択され、
154が、E、G、およびKから選択され、
155が、E、K、およびSから選択され、
156が、G、K、およびRから選択される、態様169に記載のIL-7Rαリガンド。
【1120】
態様222.X137が、IおよびVから選択され、
138が、Pであり、
139が、Wであり、
140が、Tであり、
141が、Lであり、
142が、Dであり、
143が、Pであり、
144が、Gであり、
145が、Sであり、
146が、Lであり、
147が、Qであり、
148が、Aであり、
149が、Wであり、
150が、Lである、態様169に記載のIL-7Rαリガンド。
【1121】
態様223.IL-7Rαリガンドが、配列番号190~349のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含む、態様169に記載のIL-7Rαリガンド。
【1122】
態様224.IL-7Rαリガンドが、配列番号190~349のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含む、態様169に記載のIL-7Rαリガンド。
【1123】
態様225.IL-7Rαリガンドが、式(8)のアミノ酸配列(配列番号350)、または式(8a)のアミノ酸配列(配列番号351)、式(8b)のアミノ酸配列(配列番号352)、式(8c)のアミノ酸配列(配列番号353)、式(8d)のアミノ酸配列(配列番号354)、もしくは式(8e)のアミノ酸配列(配列番号355)などの式(8)の部分的アミノ酸配列を含み、
【数20】

式中、
161が、アミノ酸から選択され、
162が、アミノ酸から選択され、
163が、アミノ酸から選択され、
164が、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
165が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
166が、酸性側鎖を含むアミノ酸、または大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
167が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
168が、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
169が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
170が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
171が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
172が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
173が、塩基性側鎖を含むアミノ酸、または大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
174が、極性/中性側鎖または大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
175が、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
176が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
177が、塩基性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
178が、アミノ酸から選択され、
179が、アミノ酸から選択され、
180が、アミノ酸から選択される、態様1および2のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1124】
態様226.X161が、G、K、L、R、およびTから選択される、態様225に記載のIL-7Rαリガンド。
【1125】
態様227.X161が、GおよびRから選択される、態様225~226のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1126】
態様228.X161が、Gである、態様225~226のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1127】
態様229.X162が、D、F、G、K、N、およびRから選択される、態様225~227のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1128】
態様230.X162が、G、K、N、およびRから選択される、態様225~227のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1129】
態様231.X163が、A、C、E、F、G、L、M、R、およびVから選択される、態様225~230のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1130】
態様232.X163が、Gである、態様225~230のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1131】
態様233.X164が、Rである、態様225~232のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1132】
態様234.X165が、I、L、Q、V、およびYから選択される、態様225~233のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1133】
態様235.X165が、I、L、およびVから選択される、態様225~233のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1134】
態様236.X166が、D、E、およびYから選択される、態様225~235のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1135】
態様237.X166が、EおよびYから選択される、態様225~235のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1136】
態様238.X167が、A、E、およびQから選択される、態様225~237のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1137】
態様239.X167が、Aである、態様225~237のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1138】
態様240.X168が、D、E、K、N、Q、およびSから選択される、態様225~239のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1139】
態様241.X168が、DおよびEから選択される、態様225~239のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1140】
態様242.X169が、FおよびLから選択される、態様225~241のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1141】
態様243.X169が、Lである、態様225~241のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1142】
態様244.X170が、Pである、態様225~243のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1143】
態様245.X171が、Gである、態様225~244のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1144】
態様246.X172が、Gである、態様225~245のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1145】
態様247.X173が、F、H、K、L、Q、およびRから選択される、態様225~246のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1146】
態様248.X173が、F、L、およびRから選択される、態様225~246のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1147】
態様249.X174が、A、H、I、N、Q、T、およびVから選択される、態様225~248のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1148】
態様250.X174が、A、H、Q、およびVから選択される、態様225~248のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1149】
態様251.X174が、Vである、態様225~248のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1150】
態様252.X175が、E、K、およびRから選択される、態様225~251のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1151】
態様253.X176が、A、C、F、G、L、M、S、およびVから選択される、態様225~252のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1152】
態様254.X176が、LおよびSから選択される、態様225~252のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1153】
態様255.X176が、Lである、態様225~254のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1154】
態様256.X177が、G、H、R、およびWから選択される、態様225~255のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1155】
態様257.X177が、Rである、態様225~255のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1156】
態様258.X178が、D、E、G、H、K、S、T、およびVから選択される、態様225~257のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1157】
態様259.X178が、EおよびSから選択される、態様225~257のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1158】
態様260.X179が、A、D、E、M、Q、S、V、およびWから選択される、態様225~259のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1159】
態様261.X179が、AおよびSから選択される、態様225~259のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1160】
態様262.X180が、D、E、G、I、L、M、R、およびSから選択される、態様225~261のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1161】
態様263.X180が、DおよびEから選択される、態様225~261のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1162】
態様264.X161が、G、K、L、R、およびTから選択され、
162が、D、F、G、K、N、およびRから選択され、
163が、A、C、E、F、G、L、M、R、およびVから選択され、
164が、H、I、L、P、Q、およびRから選択され、
165が、I、L、Q、V、およびYから選択され、
166が、D、E、およびYから選択され、
167が、A、E、およびQから選択され、
168が、D、E、K、N、Q、およびSから選択され、
169が、FおよびLから選択され、
170が、Pであり、
171が、Gであり、
172が、Gであり、
173が、F、H、K、L、Q、およびRから選択され、
174が、A、H、I、N、Q、T、およびVから選択され、
175が、E、K、およびRから選択され、
176が、A、C、F、G、L、M、S、およびVから選択され、
177が、G、H、R、およびWから選択され、
178が、D、E、G、H、K、S、T、およびVから選択され、
179が、A、D、E、M、Q、S、V、およびWから選択され、
180が、D、E、G、I、L、M、R、およびSから選択される、態様225に記載のIL-7Rαリガンド。
【1163】
態様265.X161が、GおよびRから選択され、
162が、G、K、N、およびRから選択され、
163が、Gであり、
164が、H、I、L、P、Q、およびRから選択され、
165が、I、L、およびVから選択され、
166が、EおよびYから選択され、
167が、Aであり、
168が、DおよびEから選択され、
169が、Lであり、
170が、Pであり、
171が、Gであり、
172が、Gであり、
173が、F、L、およびRから選択され、
174が、A、H、Q、およびVから選択され、
175が、E、K、およびRから選択され、
176が、LおよびSから選択され、
177が、Rであり、
178が、EおよびSから選択され、
179が、AおよびSから選択され、
180が、DおよびEから選択される、態様225に記載のIL-7Rαリガンド。
【1164】
態様266.X161が、Gであり、
162が、G、K、N、およびRから選択され、
163が、Gであり、
164が、Rであり、
165が、I、L、およびVから選択され、
166が、EおよびYから選択され、
167が、Aであり、
168が、DおよびEから選択され、
169が、Lであり、
170が、Pであり、
171が、Gであり、
172が、Gであり、
173が、F、L、およびRから選択され、
174が、Vであり、
175が、E、K、およびRから選択され、
176が、Lであり、
177が、Rであり、
178が、EおよびSから選択され、
179が、AおよびSから選択され、
180が、DおよびEから選択される、態様225に記載のIL-7Rαリガンド。
【1165】
態様267.X164が、Rであり、
165が、I、L、およびVから選択され、
166が、EおよびYから選択され、
167が、Aであり、
168が、DおよびEから選択され、
169が、Lであり、
170が、Pであり、
171が、Gであり、
172が、Gであり、
173が、F、L、およびRから選択され、
174が、Vであり、
175が、E、K、およびRから選択され、
176が、Lであり、
177が、Rである、態様225に記載のIL-7Rαリガンド。
【1166】
態様268.IL-7Rαリガンドが、配列番号356~388のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含む、態様225に記載のIL-7Rαリガンド。
【1167】
態様269.IL-7Rαリガンドが、配列番号356~388のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸配列類似性を含む、態様225に記載のIL-7Rαリガンド。
【1168】
態様270.IL-7Rαリガンドが、式(9)のアミノ酸配列(配列番号389)、または式(9a)のアミノ酸配列(配列番号390)、式(9b)のアミノ酸配列(配列番号391)、もしくは式(9c)のアミノ酸配列(配列番号392)などの式(9)の部分的アミノ酸配列を含み、
【数21】

式中、
201が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
202が、小さな疎水性側鎖またはシステインを含むアミノ酸から選択され、
203が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
204が、塩基性側鎖またはシステインを含むアミノ酸から選択され、
205が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸、または小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
206が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸、または酸性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
207が、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
208が、酸性側鎖を含むアミノ酸、または小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
209が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
210が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸、または小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
211が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
212が、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
213が、システインから選択され、
214が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸、または大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
215が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
216が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択される、態様1~2のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1169】
態様271.X201が、H、I、Q、およびVから選択される、態様270に記載のIL-7Rαリガンド。
【1170】
態様272.X201が、I、Q、およびVから選択される、態様270~271のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1171】
態様273.X201が、Iである、態様270~271のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1172】
態様274.X202が、C、P、およびRから選択される、態様270~273のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1173】
態様275.X202が、CおよびPから選択される、態様270~273のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1174】
態様276.X203が、I、K、L、S、V、およびWから選択される、態様270~275のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1175】
態様277.X203が、Wである、態様270~275のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1176】
態様278.X204が、CおよびHから選択される、態様270~277のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1177】
態様279.X205が、A、I、L、M、T、およびWから選択される、態様270~278のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1178】
態様280.X205が、TおよびWから選択される、態様270~278のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1179】
態様281.X206が、D、L、およびWから選択される、態様270~280のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1180】
態様282.X206が、DおよびLから選択される、態様270~280のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1181】
態様283.X207が、D、I、L、およびQから選択される、態様270~282のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1182】
態様284.X207が、DおよびLから選択される、態様270~282のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1183】
態様285.X207が、Dである、態様270~282のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1184】
態様286.X208が、D、E、およびPから選択される、態様270~285のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1185】
態様287.X208が、EおよびPから選択される、態様270~285のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1186】
態様288.X208が、Pである、態様270~285のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1187】
態様289.X209が、G、S、およびTから選択される、態様270~288のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1188】
態様290.X209が、GおよびSから選択される、態様270~288のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1189】
態様291.X209が、Gである、態様270~288のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1190】
態様292.X210が、A、G、L、およびSから選択される、態様270~291のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1191】
態様293.X210が、LおよびSから選択される、態様270~291のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1192】
態様294.X211が、F、I、L、およびMから選択される、態様270~293のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1193】
態様295.X211が、Lである、態様270~293のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1194】
態様296.X212が、G、H、L、N、Q、およびSから選択される、態様270~295のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1195】
態様297.X212が、QおよびSから選択される、態様270~295のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1196】
態様298.X212が、Qである、態様270~295のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1197】
態様299.X213が、Cである、態様270~298のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1198】
態様300.X214が、A、E、I、L、S、T、およびVから選択される、態様270~299のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1199】
態様301.X214が、AおよびVから選択される、態様270~299のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1200】
態様302.X215が、F、R、W、およびYから選択される、態様270~301のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1201】
態様303.X215が、Wである、態様270~301のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1202】
態様304.X216が、E、L、Q、およびWから選択される、態様270~303のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1203】
態様305.X216が、Lである、態様270~303のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1204】
態様306.X201が、H、I、Q、およびVから選択され、
202が、C、P、およびRから選択され、
203が、I、K、L、S、V、およびWから選択され、
204が、CおよびHから選択され、
205が、A、I、L、M、T、およびWから選択され、
206が、D、L、およびWから選択され、
207が、D、I、L、およびQから選択され、
208が、D、E、およびPから選択され、
209が、G、S、およびTから選択され、
210が、A、G、L、およびSから選択され、
211が、F、I、L、およびMから選択され、
212が、G、H、L、N、Q、およびSから選択され、
213が、Cであり、
214が、A、E、I、L、S、T、およびVから選択され、
215が、F、R、W、およびYから選択され、
216が、E、L、Q、およびWから選択される、態様270に記載のIL-7Rαリガンド。
【1205】
態様307.X201が、I、Q、およびVから選択され、
202が、CおよびPから選択され、
203が、Wであり、
204が、CおよびHから選択され、
205が、TおよびWから選択され、
206が、DおよびLから選択され、
207が、DおよびLから選択され、
208が、EおよびPから選択され、
209が、GおよびSから選択され、
210が、LおよびSから選択され、
211が、Lであり、
212が、QおよびSから選択され、
213が、Cであり、
214が、AおよびVから選択され、
215が、Wであり、
216が、Lである、態様270に記載のIL-7Rαリガンド。
【1206】
態様308.X201が、Iであり、
202が、CおよびPから選択され、
203が、Wであり、
204が、CおよびHから選択され、
205が、TおよびWから選択され、
206が、DおよびLから選択され、
207が、Dであり、
208が、Pであり、
209が、Gであり、
210が、LおよびSから選択され、
211が、Lであり、
212が、Qであり、
213が、Cであり、
214が、AおよびVから選択され、
215が、Wであり、
216が、Lである、態様270に記載のIL-7Rαリガンド。
【1207】
態様309.X201が、Qであり、
202が、Cであり、
203が、I、L、K、およびVから選択され、
204が、Hであり、
205が、Wであり、
206が、Dであり、
207が、IおよびLから選択され、
208が、Eであり、
209が、SおよびTから選択され、
210が、Lであり、
211が、Lであり、
212が、G、L、N、およびSから選択され、
213が、Cであり、
214が、I、L、およびVから選択され、
215が、Rであり、
216が、Eである、態様270に記載のIL-7Rαリガンド。
【1208】
態様310.X201が、IおよびVから選択され、
202が、Pであり、
203が、Wであり、
204が、Cであり、
205が、Tであり、
206が、Lであり、
207が、Dであり、
208が、Pであり、
209が、Gであり、
210が、LおよびSから選択され、
211が、Lであり、
212が、Qであり、
213が、Cであり、
214が、Aであり、
215が、Wから選択され、
216が、Lである、態様270に記載のIL-7Rαリガンド。
【1209】
態様311.IL-7Rαリガンドが、配列番号393~410および520~655のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含む、態様270に記載のIL-7Rαリガンド。
【1210】
態様312.リガンドが、配列番号389~410および520~655のうちのいずれか1つのアミノ酸配列との60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超のアミノ酸類似性を有するアミノ酸配列を含む、態様270に記載のIL-7Rαリガンド。
【1211】
態様313.IL-7Rαリガンドが、N末端上、C末端上、またはN末端およびC末端の両方の上に1つ以上のグリシン(-G-)をさらに含む、態様1~312のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1212】
態様314.1つ以上のアミノ酸が、以下の保存的置換:アラニン(A)、グリシン(G)、プロリン(P)、セリン(S)、またはトレオニン(T)を含む小さな疎水性側鎖を有するアミノ酸、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含むヒドロキシル含有側鎖を有するアミノ酸、アスパラギン酸塩(D)またはグルタミン酸塩(E)を含む酸性側鎖を有するアミノ酸、ヒスチジン(H)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、またはチロシン(Y)を含む極性中性側鎖を有するアミノ酸、アルギニン(R)、リジン(K)、またはヒスチジン(H)を含む塩基性側鎖を有するアミノ酸、およびイソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、またはトリプトファン(W)を含む大きな疎水性側鎖を有するアミノ酸、およびフェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)を含む芳香族側鎖を有するアミノ酸のうちの1つを有する、態様1~313のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1213】
態様315.IL-7Rαリガンドが、2つのシステインのそれぞれの間のジスルフィド結合を含む、態様1~314および336~348のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1214】
態様316.態様1~314および336~348のいずれか1つに記載の1つ以上のIL-7Rαリガンドを含む、IL-7Rα結合化合物。
【1215】
態様317.IL-7Rα結合化合物が、IL-7Rαホモマー、IL-7Rα含有ヘテロマー、またはIL-7Rαリガンド構築物を含む、態様316に記載のIL-7Rα結合化合物。
【1216】
態様318.IL-7Rα結合化合物が、Rγcリガンドを含む、態様316~317のいずれか1つに記載のIL-7Rα結合化合物。
【1217】
態様319.IL-7Rα結合化合物が、配列番号420~428のうちのいずれか1つに記載のIL-7Rα/Rγcヘテロマーを含む、態様316に記載のIL-7Rα結合化合物。
【1218】
態様320.IL-7Rα結合化合物が、配列番号411~419のうちのいずれか1つに記載のIL-7Rα/Rγc融合タンパク質を含む、態様316に記載のIL-7Rα結合化合物。
【1219】
態様321.構築物が、Fc断片、免疫グロブリン断片、または免疫グロブリンを含む、態様316に記載のIL-7Rαリガンド結合化合物。
【1220】
態様322.構築物が、ポリペプチドまたはポリマーを含む、態様316に記載のIL-7Rαリガンド結合化合物。
【1221】
態様323.患者においてがんを治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、治療的有効量の態様1~314および336~348のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド、態様316~322のいずれか1つに記載のIL-7Rα結合化合物、または前述のうちのいずれかの組み合わせを投与することを含む、方法。
【1222】
態様324.患者において自己免疫疾患を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、治療的有効量の態様1~314および336~348のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド、態様316~322のいずれか1つに記載のIL-7Rα結合化合物、または前述のうちのいずれかの組み合わせを投与することを含む、方法。
【1223】
態様325.患者において炎症性疾患を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、治療的有効量の態様1~314および336~348のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド、態様316~322のいずれか1つに記載のIL-7Rα結合化合物、または前述のうちのいずれかの組み合わせを投与することを含む、方法。
【1224】
態様326.免疫細胞を増殖させる方法であって、エクスビボまたはインビボで免疫細胞の集団を、有効量の態様1~314および336~348のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド、態様316~322のいずれか1つに記載のIL-7Rα結合化合物、または前述のうちのいずれかの組み合わせと接触させることを含む、方法。
【1225】
態様327.免疫細胞を増殖させる方法であって、エクスビボまたはインビボで免疫細胞の集団を、有効量の態様1~314および336~348のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド、態様316~322のいずれか1つに記載のIL-7Rα結合化合物、または前述のうちのいずれかの組み合わせと接触させることを含む、方法。
【1226】
態様328.ワクチンを強化する方法であって、ワクチンならびに治療的有効量の態様1~314および336~348のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド、態様316~322のいずれか1つに記載のIL-7Rα結合化合物、または前述のうちのいずれかの組み合わせを患者に投与することを含む、方法。
【1227】
態様329.免疫応答を修飾する方法であって、有効量の態様1~314および336~348のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド、態様316~322のいずれか1つに記載のIL-7Rα結合化合物、または前述のうちのいずれかの組み合わせを患者に投与することを含む、方法。
【1228】
態様330.態様1~314および336~348のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド、態様316~322のいずれか1つに記載のIL-7Rα結合化合物、または前述のうちのいずれかの組み合わせを含む、医薬組成物。
【1229】
態様331.化学療法剤、免疫調節剤、チェックポイント阻害剤、ワクチン、または前述のうちのいずれかの組み合わせをさらに含む、態様330に記載の医薬組成物。
【1230】
態様332.態様1~314および336~348のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド、または態様316~322のいずれか1つに記載のIL-7Rα結合化合物をコードする核酸。
【1231】
態様333.IL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位であって、独自の結合部位は、以下の特性によって特徴付けられ、
(a)IL-7Rαリガンドの群が、10μM未満のIC50でIL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位に結合し、IL-7Rαリガンドの群が、配列番号5、43、104、146、および458を有するIL-7Rαリガンドを含み、
(b)群内のIL-7Rαリガンドのそれぞれが、群内の他のIL-7RαリガンドのそれぞれとIL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位に競合的に結合し、
(c)配列番号429のアミノ酸配列を有するペプチドが、IL-7Rαリガンドの群内のペプチドとIL-7Rαサブユニット上の独自の結合部位への結合について競合せず、
(d)配列番号5、43、104、146、および458を有するIL-7Rαリガンドが、IL-7Rαに結合するIL-7と競合的に結合しない、独自の結合部位。
【1232】
態様334.化合物であって、化合物が、100μM未満のIC50で態様333に記載の独自の結合部位に結合する、化合物。
【1233】
態様335.患者においてがん、自己免疫疾患、または炎症性疾患などの疾患を治療する方法であって、治療的有効量の態様334に記載の化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法。
【1234】
態様336.IL-7Rαリガンドであって、IL-7Rαリガンドが、式(10)のアミノ酸配列(配列番号597)、式(10a)のアミノ酸配列(配列番号598)、式(10b)のアミノ酸配列(配列番号599)、式(10c)のアミノ酸配列(配列番号600)、式(10d)のアミノ酸配列(配列番号601)、式(10e)のアミノ酸配列(配列番号602)、式(10f)のアミノ酸配列(配列番号603)、または式(10g)のアミノ酸配列(配列番号604)、式(10)~(10g)のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列、または式(10)~(10g)のうちのいずれか1つとの60%超の配列類似性を有するアミノ酸配列を含み、
【数22】

式中、
198が、A、G、P、S、T、およびVから選択され、
199が、F、H、W、およびYから選択され、
200が、A、G、H、K、P、R、S、およびTから選択され、
210が、A、G、P、S、およびTから選択され、
217が、A、G、H、K、P、R、S、およびTから選択され、
218が、アミノ酸および単結合から選択され、
219が、アミノ酸および単結合から選択される、IL-7Rαリガンド。
【1235】
態様337.X198が、VおよびGから選択され、
199が、HおよびWから選択され、
200が、RおよびGから選択され、
210が、GおよびSから選択され、
217が、RおよびGから選択され、
218が、Q、G、K、および単結合から選択され、
219が、G、H、M、および単結合から選択される、態様336に記載のIL-7Rαリガンド。
【1236】
態様338.X198が、Vであり得、X199が、Hであり得、X200が、Rであり得る、態様336~337のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1237】
態様339.X198が、Gであり得、X199が、Wであり得、X200が、Gであり得る、態様336~337のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1238】
態様340.X210が、Gであり得る、態様336~337のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1239】
態様341.X210が、Sであり得る、態様336~337のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1240】
態様342.X217が、Rであり得る、態様336~337のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1241】
態様343.X217が、Rであり得、X218が、Qであり得、X219が、Mであり得る、態様336~337のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1242】
態様344.X217が、Gであり得、X218が、Kであり得、X219が、Hであり得る、態様336~337のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1243】
態様345.配列番号535~537および605~655のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列または切断アミノ酸配列を含む、IL-7Rαリガンド。
【表32-1】

【表32-2】
【1244】
態様346.配列番号407、514、554~558、および589~596のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列または切断アミノ酸配列を含む、式(10)~(10g)のうちのいずれか1つのIL-7RαリガンドなどのIL-7Rαリガンド。
【1245】
態様347.IL-7Rαリガンドが、切断アミノ酸配列を含む、態様336~346のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1246】
態様348.IL-7Rαリガンドが、N末端上、C末端上、またはN末端およびC末端の両方の上に1~4個のグリシン(G)を含む、態様336~347のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1247】
態様347.IL-7Rαリガンドが、1~5個のアミノ酸置換などの1つ以上のアミノ酸置換を含む、態様336~348のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1248】
態様349.IL-7Rαリガンドが、切断IL-7Rαリガンドを含む、態様1~314のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【1249】
最後に、本明細書に開示される実施形態を実装する代替の方法が存在することに留意すべきである。したがって、本実施形態は例示的なものであり、限定的なものではなく、特許請求の範囲は、本明細書に与えられる詳細に限定されるものではなく、その範囲および均等物内で修正され得る。
図1
【配列表】
2023512687000001.app
【手続補正書】
【提出日】2022-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号389~410、520~596および605~655のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列、
配列番号389~410、520~596および605~655のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列と60%超の配列類似性を有するアミノ酸配列、または
配列番号389~410、520~596および605~655のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列に1~5個のアミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、IL-7Rαリガンド。
【請求項2】
配列番号389~410、520~596および605~655のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載のIL-7Rαリガンド。
【請求項3】
列番号389~410、520~596および605~655のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列と80%超の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1に記載のIL-7Rαリガンド。
【請求項4】
配列番号389~410、520~596および605~655のうちのいずれか1つから選択されるアミノ酸配列に1~3個のアミノ酸置換を有するアミノ酸配列を含む、請求項1に記載のIL-7Rαリガンド。
【請求項5】
配列番号407のアミノ酸配列、
配列番号407のアミノ酸配列と60%超の配列類似性を有するアミノ酸配列、または
配列番号407のアミノ酸配列に1~5個のアミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、IL-7Rαリガンド。
【請求項6】
配列番号407のアミノ酸配列を含む、請求項5に記載のIL-7Rαリガンド。
【請求項7】
IL-7Rαリガンドであって、
配列番号409のアミノ酸配列、
配列番号409のアミノ酸配列と60%超の配列類似性を有するアミノ酸配列、または
配列番号409のアミノ酸配列に1~5個のアミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、IL-7Rαリガンド。
【請求項8】
配列番号409のアミノ酸配列を含む、請求項7に記載のIL-7Rαリガンド。
【請求項9】
カルボキシル末端、アミノ末端、またはカルボキシル末端およびアミノ末端の両端に1~5個のグリシンを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のIL-7Rαリガンド。
【請求項10】
Rγcリガンドに結合している請求項1~9のいずれか一項に記載のIL-7Rαリガンドを含む、IL-7Rαγc結合化合物。
【請求項11】
前記IL-7Rαリガンドは、ペプチジルリガンドリンカーを介して、前記Rγcリガンドに結合している、請求項10に記載のIL-7Rαγc結合化合物。
【請求項12】
構築物パートナーに結合している、請求項1~9のいずれか一項に記載のIL-7Rαリガンド、または請求項10または11に記載のIL-7Rαγc結合化合物を含む、IL-7Rαγc結合化合物。
【請求項13】
前記構築物パートナーが、ポリマー、ポリペプチド、Fc断片、免疫グロブリン断片、抗体、ウイルス表面抗原、ウイルス様粒子、サイトカイン、組み換え融合タンパク質、ポリエチレングリコール、hu-IgG-Fc組み換え融合タンパク質、hu-IgG1-Fc組み換え融合タンパク質、および細胞標的部分から選択される、請求項12に記載のIL-7Rαγc結合化合物
【請求項14】
請求項1~9のいずれか一項に記載のIL-7Rαリガンド、または請求項10~13のいずれか一項に記載のIL-7Rαγc結合化合物を含む、医薬組成物。
【請求項15】
がん、自己免疫疾患、炎症性疾患、感染症、およびウイルス性疾患から選択される疾患を治療するための、請求項14に記載する医薬組成物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0497
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0497】
配列番号407および54に基づく切断IL-7Rαリガンドの例としては、以下が含まれる。
【表19】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0498
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0498】
本開示によって提供されるIL-7Rαリガンドは、式(10)のアミノ酸配列(配列番号597)、式(10a)のアミノ酸配列(配列番号598)、式(10b)のアミノ酸配列(配列番号599)、式(10c)のアミノ酸配列(配列番号600)、式(10d)のアミノ酸配列(配列番号601)、式(10e)のアミノ酸配列(配列番号602)、式(10f)のアミノ酸配列(配列番号603)、または式(10g)のアミノ酸配列(配列番号604)を含むことができ、
【数12】

式中、
198は、A、G、P、S、T、およびVから選択され、
199は、F、H、W、およびYから選択され、
200は、A、G、H、K、P、R、S、およびTから選択され、
210は、A、G、P、S、およびTから選択され、
217は、A、G、H、K、P、R、S、およびTから選択され、
218は、アミノ酸および単結合から選択され、
219は、アミノ酸および単結合から選択される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0535
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0535】
IL-7Rαリガンドは、例えば、個別のリガンドのN末端および/またはC末端上の末端グリシン基を含むことができる。例えば、IL-7Rαリガンドは、nが、1~10(配列番号436)、1~8、2~6、2~4、または2~3である、(-G-)グリシン基を含むことができる。例えば、IL-7Rαリガンドは、独立して、1、2、または3個の末端グリシン基を含むことができる。例えば、アミノ酸配列-W-H-P-C-W-I-A-Q-L-G-E-L-C-D-L-E-(配列番号432)を有するリガンドは、リガンドが、それぞれ、アミノ酸配列-G-W-H-P-C-W-I-A-Q-L-G-E-L-C-D-L-E-G-(配列番号433)、-G-G-W-H-P-C-W-I-A-Q-L-G-E-L-C-D-L-E-G-G-(配列番号434)、または-G-G-G-W-H-P-C-W-I-A-Q-L-G-E-L-C-D-L-E-G-G-G-(配列番号435)を有し得るように、独立して、N末端およびC末端の両方の上の-G-、-G-G-(配列番号9399)、または-G-G-G-(配列番号9400)などの隣接グリシンを含むことができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0545
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0545】
ペプチジルリガンドリンカーは、例えば、グリシン、セリン、および/またはトレオニンなどの可撓性アミノ酸を含むことができる。可撓性リンカーは、グリシンなどの小さな非極性アミノ酸またはセリンもしくはトレオニンなどの極性アミノ酸を含むことができる。これらのアミノ酸の小さなサイズは、可撓性を提供し、接続する機能ドメインの移動性を可能にする。セリンまたはトレオニンの組み込みは、水分子との水素結合を形成することによって、水溶液中のリンカーの安定性を維持することができ、それによって、リンカーとタンパク質部分との間の好ましくない相互作用を低減させる。溶解性を向上させるために、リジンおよびグルタミン酸などのアミノ酸を含むことができる。ペプチジルリンカーの長さは、2つのIL-7Rαリガンドの間、またはIL-7RαリガンドとRγcリガンドとの間の好適な分離を提供し、アゴニスト活性の増強などのIL-7Rとの所望の相互作用を有利にするように選択されることができる。可撓性リンカーの例としては、nが、例えば、1~10の整数であり得る、(G)(配列番号9385)、(GS)(配列番号9386)、(GGS)(配列番号9387)、(GGGS)(配列番号9388)、および(GGGGS)(配列番号9389)が挙げられる。ペプチジルリガンドリンカーは、例えば、nが、1、2、3、4、または5などの1~5の整数である、(G)(配列番号9390)、(GS)(配列番号9391)、(GGS)(配列番号9392)、(GGGS)(配列番号9393)、または(GGGGS)(配列番号9394)を含むことができる。例えば、ペプチジルリガンドリンカーは、-G-G-(配列番号9399)、-G-G-(配列番号9399)-G-G-S-(配列番号9402)、-G-G-G-G-S-(配列番号9395)、または-G-G-S-G-G-S-(配列番号9405)であり得る。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0580
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0580】
IL-7Rαリガンド融合タンパク質で使用されるペプチジルリンカーは、非構造化可撓性ペプチドであるように設計されることができる。ペプチジルリンカーは、例えば、nが1~10の整数である、(GS)(配列番号938)、(GGS)(配列番号938)、(GGS)(配列番号9387)、(GGGS)(配列番号9388)、および(GGGGS)(配列番号9389)などの配列の反復などのグリシンおよびセリンが豊富なものであり得る。完全に伸長したβ鎖立体配座を有する可撓性ペプチジルリンカーは、例えば、残基当たり3.5Åの端から端までの長さを有することができる。したがって、5残基、10残基、15残基、または10残基のペプチジルリンカーは、それぞれ、17.5Å、35Å、52.5Å、70Å、140Å、または140Å超の最大の完全に伸長した長さを有することができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0581
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0581】
ペプチジルリンカーは、プロリン、およびアラニン、リジンまたはグルタミン酸などの他のアミノ酸を含むリンカーなどの剛性リンカーであり得る。例えば、剛性リンカーは、(PA)10(配列番号942)などの、nが整数1~20(配列番号9421)である、(PA)であり得る。ペプチジルリンカーは、IL-7RとのIL-7Rαリガンドの係合を促進し、IL-7RへのIL-7Rαリガンドの結合を促進し、融合タンパク質の再循環を可能にし、および/またはIL-7Rαリガンドの循環半減期を延長するために、個々の融合タンパク質部分の適切な立体配座および配向を提供することを促進することができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】1014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【1014】
態様116.IL-7Rαリガンドが、式(5)のアミノ酸配列(配列番号74)、または式(5a)のアミノ酸配列(配列番号75)、式(5b)のアミノ酸配列(配列番号76)、もしくは式(5c)のアミノ酸配列(配列番号77)などの式(5)の部分的アミノ酸配列を含み、
【数17】

式中、
81が、C、K、R、S、およびVから選択され、
82が、CおよびSから選択され、
83が、K、L、R、およびSから選択され、
84が、G、H、R、S、およびTから選択され、
85が、G、R、T、V、およびWから選択され、
86が、D、F、P、およびRから選択され、
87が、L、M、およびWから選択され、
88が、D、E、およびVから選択され、
89が、L、N、P、およびSから選択され、
90が、D、F、L、およびWから選択され、
91が、L、N、およびWから選択され、
92が、G、I、L、およびQから選択され、
93が、C、F、N、およびSから選択され、
94が、C、I、およびRから選択され、
が、LおよびNから選択される、態様1および2のいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】1067
【補正方法】変更
【補正の内容】
【1067】
態様169.IL-7Rαリガンドが、式(7)のアミノ酸配列(配列番号184)、または式(7a)のアミノ酸配列(配列番号185)、式(7b)のアミノ酸配列(配列番号186)、式(7c)のアミノ酸配列(配列番号187)、式(7d)のアミノ酸配列(配列番号188)、もしくは式(7e)のアミノ酸配列(配列番号189)などの式(7)の部分的アミノ酸配列を含み、
【数19】

式中、
131が、アミノ酸から選択され、
132が、アミノ酸から選択され、
133が、アミノ酸から選択され、
134が、アミノ酸から選択され、
135が、アミノ酸から選択され、
136が、アミノ酸から選択され、
137が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
138が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
139が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
140が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸、および小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
141が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
142が、酸性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
143が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
144が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
145が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
146が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
147が、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
148が、小さな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
149が、芳香族側鎖を含むアミノ酸から選択され、
150が、大きな疎水性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
151が、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
152が、極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
153が、酸性側鎖を含むアミノ酸、および極性/中性側鎖を含むアミノ酸から選択され、
154が、アミノ酸から選択され、
155が、アミノ酸から選択され、
156が、アミノ酸から選択される、態様1および2のうちのいずれか1つに記載のIL-7Rαリガンド。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】1234
【補正方法】変更
【補正の内容】
【1234】
態様336.IL-7Rαリガンドであって、IL-7Rαリガンドが、式(10)のアミノ酸配列(配列番号597)、式(10a)のアミノ酸配列(配列番号598)、式(10b)のアミノ酸配列(配列番号599)、式(10c)のアミノ酸配列(配列番号600)、式(10d)のアミノ酸配列(配列番号601)、式(10e)のアミノ酸配列(配列番号602)、式(10f)のアミノ酸配列(配列番号603)、または式(10g)のアミノ酸配列(配列番号604)、式(10)~(10g)のうちのいずれか1つの切断アミノ酸配列、または式(10)~(10g)のうちのいずれか1つとの60%超の配列類似性を有するアミノ酸配列を含み、
【数22】

式中、
198が、A、G、P、S、T、およびVから選択され、
199が、F、H、W、およびYから選択され、
200が、A、G、H、K、P、R、S、およびTから選択され、
210が、A、G、P、S、およびTから選択され、
217が、A、G、H、K、P、R、S、およびTから選択され、
218が、アミノ酸および単結合から選択され、
219が、アミノ酸および単結合から選択される、IL-7Rαリガンド。
【国際調査報告】