IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フィブ・マシニング・システムズ,インコーポレーテッドの特許一覧

特表2023-512717テープ積層機械のスクラップ収集組立体
<>
  • 特表-テープ積層機械のスクラップ収集組立体 図1
  • 特表-テープ積層機械のスクラップ収集組立体 図2
  • 特表-テープ積層機械のスクラップ収集組立体 図3
  • 特表-テープ積層機械のスクラップ収集組立体 図4
  • 特表-テープ積層機械のスクラップ収集組立体 図5A
  • 特表-テープ積層機械のスクラップ収集組立体 図5B
  • 特表-テープ積層機械のスクラップ収集組立体 図6
  • 特表-テープ積層機械のスクラップ収集組立体 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-28
(54)【発明の名称】テープ積層機械のスクラップ収集組立体
(51)【国際特許分類】
   B65H 35/07 20060101AFI20230320BHJP
   B26D 7/18 20060101ALI20230320BHJP
【FI】
B65H35/07 K
B26D7/18 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022547834
(86)(22)【出願日】2020-09-23
(85)【翻訳文提出日】2022-09-29
(86)【国際出願番号】 US2020052106
(87)【国際公開番号】W WO2021158262
(87)【国際公開日】2021-08-12
(31)【優先権主張番号】62/971,032
(32)【優先日】2020-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518127543
【氏名又は名称】フィブ・マシニング・システムズ,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100137039
【弁理士】
【氏名又は名称】田上 靖子
(72)【発明者】
【氏名】ボローズ,ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】コーチャル-ラングレン,ダンカン
(72)【発明者】
【氏名】カステネーダ,コディ
(72)【発明者】
【氏名】ガセック,ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】コチョン,アマンダ
【テーマコード(参考)】
3C021
3F062
【Fターム(参考)】
3C021FA02
3F062AA06
3F062AB03
3F062BA08
3F062BC01
3F062BF13
3F062BG00
(57)【要約】
複数の複合材テープセグメントを付着させるテープ積層ヘッドのためのスクラップ収集組立体が、クラックオフ組立体であって、クラックオフ組立体が、1つまたは複数の複合材テープセグメントおよび1つまたは複数のスクラップ部分に係合されるように構成されたスクラップクラックオフ方向変換ローラー、1つまたは複数の複合材テープセグメントおよび1つまたは複数のスクラップ部分に係合されるように構成された二次クラックオフローラー、ならびに、クラックオフ組立体をテープ積層ヘッドに接続する枢動軸であって、二次クラックオフローラーが複合材テープの移動の方向を変えるために枢動軸を中心として選択的に移動する、枢動軸、を備える、クラックオフ組立体と、二次クラックオフローラーからスクラップ部分を受け取るコンベアと、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の複合材テープセグメントを適用するテープ積層ヘッドのためのスクラップ収集組立体であって、
クラックオフ組立体であって、
1つまたは複数の複合材テープセグメントおよび1つまたは複数のスクラップ部分に係合するように構成されたスクラップクラックオフ方向変換ローラー、
1つまたは複数の複合材テープセグメントおよび1つまたは複数のスクラップ部分に係合するように構成された二次クラックオフローラー、ならびに、
前記クラックオフ組立体を前記テープ積層ヘッドに接続する枢動軸であって、前記二次クラックオフローラーが複合材テープの移動の方向を変えるように前記枢動軸を中心として選択的に移動する、枢動軸
を備える、クラックオフ組立体と、
前記二次クラックオフローラーから前記スクラップ部分を受け取るコンベアと
を備える、スクラップ収集組立体。
【請求項2】
前記コンベアから前記スクラップ部分を受け取るように構成された収集トレイをさらに備える、請求項1に記載のスクラップ収集組立体。
【請求項3】
前記収集トレイが、前記スクラップ収集組立体から取り外し可能となるように構成される、請求項2に記載のスクラップ収集組立体。
【請求項4】
前記コンベアから前記スクラップ部分を受け取るスクラップスプールをさらに備える、請求項1に記載のスクラップ収集組立体。
【請求項5】
前記コンベアから前記スクラップ部分を受け取るように構成された収集トレイをさらに備える、請求項1に記載のスクラップ収集組立体。
【請求項6】
前記枢動軸を中心として前記クラックオフ組立体を回転させる、テープ積層ヘッドのフレームおよび前記スクラップ収集組立体に取り付けられたピストンをさらに備える、請求項1に記載のスクラップ収集組立体。
【請求項7】
前記二次クラックオフローラーが複合材テープの裏当て紙に接触する、請求項1に記載のスクラップ収集組立体。
【請求項8】
前記スクラップクラックオフ方向転換ローラーが、前記枢動軸の回転軸を中心として回転する、請求項1に記載のスクラップ収集組立体。
【請求項9】
複数の複合材テープセグメントを適用するためのテープ積層ヘッドであって、
複合材テープの供給リールおよび複数の方向変換ローラーを担持するフレームと、
クラックオフ組立体であって、
1つまたは複数の複合材テープセグメントおよび1つまたは複数のスクラップ部分に係合するように構成されたスクラップクラックオフ方向変換ローラー、
1つまたは複数の複合材テープセグメントおよび1つまたは複数のスクラップ部分に係合するように構成された二次クラックオフローラー、ならびに、
前記クラックオフ組立体を前記テープ積層ヘッドに接続する枢動軸であって、前記二次クラックオフローラーが複合材テープの移動の方向を変えるように前記枢動軸を中心として選択的に移動する、枢動軸
を備える、クラックオフ組立体と、
前記二次クラックオフローラーから前記スクラップ部分を受け取るコンベアと
を備える、テープ積層ヘッド。
【請求項10】
前記コンベアから前記スクラップ部分を受け取るように構成された収集トレイをさらに備える、請求項9に記載のテープ積層ヘッド。
【請求項11】
前記収集トレイが、前記スクラップ収集組立体から取り外し可能となるように構成される、請求項10に記載のテープ積層ヘッド。
【請求項12】
前記コンベアから前記スクラップ部分を受け取るスクラップスプールをさらに備える、請求項9に記載のテープ積層ヘッド。
【請求項13】
前記コンベアから前記スクラップ部分を受け取るように構成された収集トレイをさらに備える、請求項9に記載のテープ積層ヘッド。
【請求項14】
前記枢動軸を中心として前記クラックオフ組立体を回転させる、前記テープ積層ヘッドのフレームおよび前記スクラップ収集組立体に取り付けられたピストンをさらに備える、請求項9に記載のテープ積層ヘッド。
【請求項15】
前記スクラップクラックオフ方向転換ローラーが、前記枢動軸の回転軸を中心として回転する、請求項9に記載のテープ積層ヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許出願の相互参照
[0001]本出願は、その内容全体が本明細書に組み込まれている、2020年2月6日に出願した米国仮特許出願第62/971,032号の優先権の利益を主張する国際特許協力条約の特許出願である。
【0002】
[0002]本出願はテープ積層機械に関し、より詳細には、テープ積層ヘッドに含まれるスクラップ収集組立体に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]テープ積層機械は複合被加工物(composite workpiece)を作り出すのに使用される。樹脂を含侵した繊維材料の形態の複合材料が、一体に複合被加工物を形成するために、テープ積層機械により、正確なロケーションおよび長さで適用される。テープ積層機械が、複合被加工物の最終形状で複合材テープを正確に適用させるために、テープ積層ヘッドを移動させる。テープ積層ヘッドが移動するとき、テープ積層ヘッドが区間(course)とも称される複数の複合材テープセグメントを残す。これらの複合材テープセグメントを自動で適用させることは、複合材テープを保持し、移動させ、最終的に切断する機械の多様な集合体の協働を伴う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004]各複合材テープセグメントが、ヘッド側部分、およびセグメントの端部にあるテール側部分を有することができる。ヘッド側部分およびテール側部分が、1つの複合材テープセグメントのテール側部分および次の複合材テープセグメントのヘッド側部分を形成するために複合材テープを切断する切刃によって成形される。一部の複合材テープセグメントは、1つの複合材テープセグメントのテール側部分を別の複合材テープのヘッド側部分から同時に分離する突合せ切断形状(butt cut)などの比較的単純な形状を有する。しかし、他の複合材テープセグメントが、廃棄されることになる不要なスクラップ材料をバッキングペーパー上に残す、供給された複合材テープの切断部から作り出される可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005]一実装形態では、複数の複合材テープセグメントを付着させるテープ積層ヘッドのためのスクラップ収集組立体が、クラックオフ組立体であって、クラックオフ組立体が、1つまたは複数の複合材テープセグメントおよび1つまたは複数のスクラップ部分に係合されるように構成されたスクラップクラックオフ方向変換ローラー、1つまたは複数の複合材テープセグメントおよび1つまたは複数のスクラップ部分に係合されるように構成された二次クラックオフローラー、ならびに、クラックオフ組立体をテープ積層ヘッドに接続する枢動軸であって、二次クラックオフローラーが複合材テープの移動の方向を変えるために枢動軸を中心として選択的に移動する、枢動軸、を備える、クラックオフ組立体と、二次クラックオフローラーからスクラップ部分を受け取るコンベアと、を有する。
【0006】
[0006]別の実装形態では、複数の複合材テープセグメントを付着させるためのテープ積層ヘッドが、複合材テープの供給リールおよび複数の方向変換ローラーを担持するフレームと、クラックオフ組立体であって、クラックオフ組立体が、1つまたは複数の複合材テープセグメントおよび1つまたは複数のスクラップ部分に係合されるように構成されたスクラップクラックオフ方向変換ローラー、1つまたは複数の複合材テープセグメントおよび1つまたは複数のスクラップ部分に係合されるように構成された二次クラックオフローラー、ならびに、クラックオフ組立体をテープ積層ヘッドに接続する枢動軸であって、二次クラックオフローラーが複合材テープの移動の方向を変えるために枢動軸を中心として選択的に移動する、枢動軸、を備える、クラックオフ組立体と、二次クラックオフローラーからスクラップ部分を受け取るコンベアと、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】[0007]テープ積層機械の実装形態を示す斜視図である。
図2】[0008]テープ積層ヘッドの実装形態を示す斜視図である。
図3】[0009]テープ積層ヘッドの一部分の実装形態を示す別の斜視図である。
図4】[0010]付着された複合材テープセクション、および、バッキングペーパー上にスクラップを有する状態の複合材テープセクション、のパターンの実装形態を示す平面図である。
図5(a)】[0011]テープ配置モードまたはテープ配置ポジションにあるスクラップ収集組立体の一部分の実装形態を示す斜視図である。
図5(b)】[0012]スクラップ収集モードまたはスクラップ収集ポジションにあるスクラップ収集組立体の一部分の実装形態を示す斜視図である。
図6】[0013]スクラップ収集組立体の一部分の実装形態を示すプロフィール図である。
図7】[0014]テープ積層ヘッドの別の実装形態を示すプロフィール図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0015]テープ積層機械が、バッキングペーパーからスクラップの複合材テープを取り外してスクラップセクションをヘッドのところで保管するためのスクラップ収集組立体を有するテープ積層ヘッドを有する。上で考察したように、複合材テープセグメントを作り出すことが、場合によっては、最終的には処分されることになる複合材テープのスクラップセグメントを作り出すことを伴う。例えば、複合材テープセグメントのテール側が、次の複合材テープセグメントのヘッド側とは異なる角度で切断され得る。このように切断された連続する複合材テープセグメントの間にまたはそれらの中に、複合材テープのスクラップ部分が形成され得る。従来では、テープ積層ヘッドがテーブル基部から離れてスクラップ取り外しロケーションに到達するように移動させられる可能性があり、スクラップ取り外しロケーションにおいて、スクラップセクションが機械オペレータによりバッキングペーパーから取り外される。しかし、これは複合材テープセグメントを適用させることが可能となる速度を低下させ、それにより複合材のパーツの形成をより低速にする。対照的に、本テープ積層ヘッドは、スクラップ積層ヘッドが担持するスクラップ収集組立体を用いて、その場でスクラップ部分を収集することができる。複合材テープがテープ積層ヘッドを通過し、切断組立体がテープを切断して1つまたは複数のスクラップ部分を作り出し、スクラップ収集組立体が起動され得、バッキングペーパーからスクラップ部分を取り外し、収集トレイ内でスクラップ部分を収集する。スクラップ収集組立体が、後でより詳細に考察される、クラックオフ組立体、コンベア、および収集トレイを有することができる。
【0009】
[0016]切断組立体が、テープ積層ヘッドを通過して移動する複合材テープを切断してスクラップ部分を作り出した後、スクラップ部分が最終的にスクラップポジションに到達し、二次クラックオフローラーが、圧縮組立体の方に向かって移動する複合材テープに添着されたバッキングペーパーに係合されるように移動することができる。係合された二次ローラーが複合材テープ経路内に反転湾曲部(back bend)を作り出すことができ、スクラップ部分をコンベアの方に向け、コンベアがスクラップ部分を引いてバッキングペーパーから離し、スクラップセクションを収集トレイの中へ送る。スクラップ収集組立体は、オペレータの補助なしで、および、テープ積層ヘッドをスクラップ取り外しロケーションまで移動させることなく、スクラップセクションを取り外すことができる。
【0010】
[0017]テープ積層機械10の実装形態が図1に示される。テープ積層機械10が、テーブル基部16の上でテープ積層ヘッド14を移動可能に担持するガントリー12を有し、テーブル基部16の上で、複数の複合材テープセグメントから複合材のパーツが形成される。ガントリー12が、垂直方向支持体18の上側端部に取り付けられた水平方向支持体20またはビームを介して接合された垂直方向支持体18を有することができる。ガントリー12が、Cincinnati CHARGER ATLまたはGEMINIなどの、多軸テープ積層機械10として実装され得る。一実装形態では、テープ積層機械10がテープ積層ヘッド14の6軸運動を可能にすることができる。垂直方向支持体18の底部がX軸に沿ってテーブル基部16に対して直線に移動することができる。垂直方向支持体18の底部が、X軸に沿ってガントリー12を移動させるためにレール22またはホイールの上で移動することができる。一実施形態では、レール22がテーブル基部16上に含まれ得、その結果、垂直方向支持体18がテーブル上に載置されることになる。別の実装形態では、レール22が、テープ積層機械10が装着されるところのフロア上に形成されてもよい。ラム24が、Z軸に沿ってテーブル基部16に対してテープ積層ヘッド14を上昇および降下させるためにテープ積層ヘッド14を担持することができる。テープ積層ヘッド14が、テープ積層ヘッドに対して遠位側のラム24の端部で水平方向支持体20に摺動可能に接続され得る。この摺動可能な接続装置が、テーブル基部16上でフレームをY軸に移動させるのを可能にすることができる。テープ積層ヘッド14とラム24との間の解除可能な接続装置26が、テープ積層ヘッドの取り外しおよび交換を可能にすることができる。垂直方向支持体18およびラム24が、交換ステーション28に対してテープ積層ヘッド14を位置決めするために、X軸、Y軸、およびZ軸に沿って移動することができる。次いで、別のテープ積層ヘッド14がラム24に連結され得、ガントリー12によりテーブル基部16上の定位置まで移動させられ得る。
【0011】
[0018]垂直方向支持体18およびラム24を含めた、ガントリー12の移動が、オペレータステーション30によって制御され得る。オペレータステーション30が、ガントリー12のモーションおよび位置さらにはテープ積層ヘッド14の動作を制御することを目的として、流体ラム、電気モーター、または他の駆動要素の運動を制御することができる実行可能命令を有するコンピュータ可読記憶媒体と通信状態にある1つまたは複数のマイクロプロセッサ(図示せず)を有する。マイクロプロセッサが、マイクロコントローラ、ホストプロセッサ、制御装置、および特定用途向け集積回路(ASIC)を含めた、電子命令を処理することができる任意の種類のデバイスであってよい。マイクロプロセッサが、ガントリー12の制御のみを実行するのに使用される専用プロセッサであってよいか、または他の機械機能と共有されてもよい。マイクロプロセッサが、記憶装置に保存されているソフトウェアプログラムまたはファームウェアプログラムなどの、種々の種類のデジタル式に保存されている命令を実行する。ガントリー12およびテープ積層ヘッド14を移動させる、流体ラムまたは電気モーターなどの、機構と、マイクロプロセッサと、の間の通信が、通信バスを介して実行され得る。
【0012】
[0019]図2および3を参照すると、テープ積層ヘッド14が、ヘッドをラム24に解除可能に取り付ける解除可能な接続装置26に結合されたフレーム32を有する。フレーム32が複合材テープ36を担持する供給リール34を支持することができ、複合材テープ36が最終的には圧縮組立体38に供給され、圧縮組立体38がテープ36をテーブル基部16に適用させる。途中では、複合材テープ36が、供給ダンサー40、第1の方向変換ローラー42、第2の方向変換ローラー44、およびスクラップクラックオフ方向転換ローラー46の上を通過することができ、供給ダンサー40、第1の方向変換ローラー42、第2の方向変換ローラー44、およびスクラップクラックオフ方向転換ローラー46がまとめて、切断組立体48に隣接させるようにテープ36の経路を決定する。複合材テープ36が、多様な幅のうちの1つの幅で、供給リール34の周りに巻き付けられ得る。例えば、3.81cm(1.5”)から30.5cm(12”)の幅を有する複合材テープ36が、後に複合材テープ36がテープ積層ヘッド14を通過させられるときに巻き出されるように、供給リール34の周りに巻き付けられ得る。複合材テープ36の成分は既知であり、複合材テープの一例として、炭素繊維を含むことができる。バッキングペーパー(換言すれば、裏当て紙)50が複合材テープ36の一方側に付着され得、その結果、後で、複合材テープ36の表面が後続の複合材テープ36の巻き付けられている層に触れなくなる。供給ダンサー40、第1の方向転換ローラー42、および第2の方向転換ローラー44がダンサー機構52に取り付けられ得、ダンサー機構52が、供給リール34から引っ張られて圧縮組立体38へ送られる複合材テープ36に作用する張力を制御する。ダンシング機構52が、ばねまたは水圧ラムの制御下でのローラーの線形運動を可能にすることができる。供給リール34、供給ダンサー40、第1の方向転換ローラー42、または第2の方向転換ローラー44に回転力を加えるのに、1つまたは複数の電気モーターが使用され得る。バッキングペーパーリール54がテープ積層ヘッド14に含まれ、パッキングペーパーリール54が、テーブル基部16に対して複合材テープ36が適用される前に複合材テープ36から取り外されるバッキングペーパー50を受け入れることができる。一実装形態では、供給リール34、供給ダンサー40、またはバッキングペーパーリール54に沿った複合材テープ36の移動を制御するのに、サーボ駆動装置によって動力を供給されるサーボモーターが使用される。
【0013】
[0020]圧縮組立体38が複合材テープセクションをテーブル基部16に適用させる。圧縮組立体38が、テーブル基部16さらにはテール側分離組立体に対して複合材テープセグメントを押圧する圧縮ローラー84を有することができる。いくつかの実装形態では、圧縮組立体38が圧縮スライドを有する。
【0014】
[0021]切断組立体48がテープ積層ヘッド14に含まれ、切断組立体48が、切断装置キャリッジ56を介して複合材テープの移動の方向の線形経路に沿って移動する。線形経路がレール58またはスロットであってよく、レール58またはスロットの上で、切断組立体48が、圧縮組立体38の方に向かって移動する複合材テープの経路に隣接して、直線に移動する。この実装形態では、切断組立体48が、テープ積層ヘッド14の頂部分60からテープ積層ヘッド14の底部分62まで垂直方向に移動する。線形モーター64が、圧縮組立体38の方に向かって複合材テープ36が移動するのと同じ方向または平面で、レール58に沿わせて切断組立体48を移動させることができる。切断組立体48がその移動の端部に接近するとき、衝突防止部分(crash stop)66が組立体48の下方の移動を停止させるのを支援することができる。
【0015】
[0022]切断組立体48が、圧縮組立体38の方に向かって複合材テープ36が通行するときに切断用アンビル70に押しつけて複合材テープ36のセクションを切断する切刃68を有することができる。テープ積層ヘッド14を通る複合材テープ36の移動を停止させるのではなく、切断組立体48が複合材テープ36と共に移動させられ得、その結果、切刃68が複合材テープ36と等しい速度で通行する。こうすることで、切刃68が移動させられて複合材テープ36を切断するとき、複合材テープ36と切刃68との間の相対モーションのみが行われる。
【0016】
[0023]複合材テープ36が、図4に示されるように、多様な形状へと切断され得る。複合材テープのセクションが、テーブル基部16に適用されることになる複合材テープセグメント86およびスクラップ部分88を用いて示される。複合材テープセグメント86が、切断後の状態であるが、バッキングペーパー50から複合材テープセグメント86およびスクラップ部分88の両方を取り外す前の状態で、スクラップ部分88に含まれて示される。さらに、テーブル基部16に適用された複合材テープセグメント86を示しているパターンも示される。複合材テープ36を複合材テープセグメント86およびスクラップ部分88へと切断した後、バッキングペーパー50に取り付けられた複合材テープセグメント86およびスクラップ部分88の両方を含む、複合材テープ36が、スクラップ収集組立体90の方に向かって移動する。
【0017】
[0024]図5(a)および5(b)に示されるスクラップ収集組立体90が、複合材テープセグメント86をテーブル基部16に適用させる圧縮組立体38まで複合材テープセグメント86を通過させる前に、バッキングペーパー50からスクラップ部分88を取り外すために集合的に一体に稼働する、クラックオフ組立体92、コンベア94、および収集トレイ96を有することができる。複合材テープセグメント86およびスクラップ部分88が、第2の方向転換ローラー44およびスクラップクラックオフ方向転換ローラー46を含むテープ経路に従う。第2の方向転換ローラー46が、圧縮組立体の方に向かって複合材テープが通行するときに、テープ経路の方向を変えるように機能する、フレーム上に固定的に設置された受動ローラーであってよい。さらに、スクラップクラックオフ方向転換ローラー46が、圧縮組立体38の方に向かって複合材テープ36が通行するときに、テープ経路の方向を受動的に変えることができる。しかし、スクラップクラックオフ方向転換ローラー44は、スクラップ収集モードで位置決めされながら、複合材テープの通行の方向あるいはテープ経路の形状を選択的に変えることができる二次クラックオフローラー98と共に、クラックオフ組立体38に含まれ得る。クラックオフ組立体92が、スクラップクラックオフ方向転換ローラー46、二次クラックオフローラー98、枢動軸100、および、テープ配置モードとスクラップ収集モードとの間でクラックオフ組立体92を選択的に移動させるピストン102あるいは同様の機械アクチュエータまたは電気機械アクチュエータを有する。いくつかの実装形態では、スクラップクラックオフ方向転換ローラー46が、枢動軸100のための回転軸(axis of pivot rotation)を中心として回転またはスピンすることができる。クラックオフ組立体92が、スクラップクラックオフ方向転換ローラー46および二次クラックオフローラー98を担持するローラーフレーム104を備えることができる。枢動軸100が、クラックオフ組立体92をテープ積層ヘッド14のフレーム32に回転可能に連結することができる。流体ラムまたは線形モーターなどのピストン102が、伸長または後退することができ、それにより、枢動軸100を中心としてクラックオフ組立体92を移動させる。他の実装形態では、別の機械アクチュエータが使用されてもよい。二次クラックオフローラー98が、スクラップクラックオフ方向転換ローラー46の反対側に位置決めされ、その結果、二次クラックオフローラー98が、バッキングペーパー50に接触することができ、スクラップクラックオフ方向転換ローラー46が複合材テープ36に接触することができる。
【0018】
[0025]テープ配置モードでは、クラックオフ組立体92が、圧縮組立体38まで複合材テープ36が通過するときに、テープ経路が第2の方向転換ローラー44およびスクラップクラックオフ方向転換ローラー46によって影響されるように、位置決めされ得る。テープ配置モードまたはテープ配置ポジションでのクラックオフ組立体92の位置が図5aに示される。複合材テープセグメント86が切断されて、切断の一部としてスクラップ部分88が作り出されるとき、クラックオフ組立体92がスクラップ収集モードまたはスクラップ収集ポジションへ移動させられ得、スクラップ収集モードまたはスクラップ収集ポジションにおいて、クラックオフ組立体92が、複合材テープ36のテープ経路または方向をコンベア94の方へ向かうように変え、コンベア94がスクラップ部分88を収集トレイ96まで移送する。スクラップ収集モードでのクラックオフ組立体92の位置が図5bに示される。この実施形態では、クラックオフ組立体92が枢動軸100を中心として回転し、その結果、二次クラックオフローラー98が、複合材テープ36のバッキングペーパー50に係合し、テープ経路または方向を変え、その結果、スクラップ部分88がコンベア94によって受け取られ得るようになる。スクラップ部分88がコンベア94によって受け取られると、クラックオフ組立体92が移動してテープ配置モードまたはテープ配置ポジションに戻り、複合材テープセグメント86が圧縮組立体38まで通行することができる。
【0019】
[0026]コンベア94がスクラップ部分88を受け取ることができ、スクラップ部分88を収集トレイ96まで移送することができる。コンベア94が、スクラップ部分88をバッキングペーパー50から引いてスクラップ部分88を収集トレイ96まで移送するために逆方向に回転する、対向する2つのベルト106、108を有することができる。ベルト106、108の一方の端部が第2の方向転換ローラー44に隣接するように位置決めされ、スクラップ部分88は、第2の方向転換ローラー44とスクラップクラックオフ方向転換ローラー46との間を通過する。第1のベルト106および第2のベルト108が互いに係合されている間において、第1のベルト106が反時計回り方向に回転することができ、第2のベルト108が時計回り方向に回転することができる。第1のベルト106および第2のベルト108の集団的モーションが、スクラップ経路110に沿わせて、第2の方向転換ローラー44から、ベルト106、108の別の端部まで、スクラップ部分88を移動させることができ、この別の端部において収集トレイ96がスクラップ部分88を受け取る。第1のベルト106および第2のベルト108が、可撓性を有するが、収集トレイ96までスクラップ部分88を移送するときに、バッキングペーパー50から離すようにスクラップ部分88を引いてスクラップ部分88をベルト106とベルト108との間で保持するのに十分な摩擦係数も有するゴム状材料で作られ得る。収集トレイ96が、特定の長さおよび特定の量のスクラップ部分88を受け入れるようにサイズ決定された容器であってよい。収集トレイ96がさらにテープ積層ヘッド14から取り外し可能であってよく、その結果、スクラップ部分88が廃棄され得るようになる。別の実装形態では、収集トレイ96が、コンベア94からスクラップ部分88を受け取って図7に示されるようにスクラップ部分88をスクラップスプール122の周りに巻き付けるスクラップスプール122に交換されてもよい。スクラップスプール112が、コンベア94から出る、より長いスクラップ部分88を取り扱うように構成され得る。スクラップ部分88が、配送用テープなどのスクラップ巻き込み媒体上において、スクラップスプール112に巻き込まれ(roll up)得る。
【0020】
[0027]上記の記述が本発明の1つまたは複数の実施形態の記述であることを理解されたい。本発明は本明細書で開示される特定の実施形態のみ限定されず、むしろ、下記の特許請求の範囲のみによって定義される。さらに、上記の記述に含まれる説明は特定の実施形態に関連するものであり、用語またはフレーズを上で特別に定義してない限り、本発明の範囲または特許請求の範囲で使用される用語の定義を限定するものとして解釈されない。種々の他の実施形態、ならびに、開示される実施形態に対しての種々の変更形態および修正形態が、当業者には明らかとなろう。すべてのこのような他の実施形態、変更形態、および修正形態が、添付の特許請求の範囲に入ることを意図される。
【0021】
[0028]本明細書および特許請求の範囲で使用される「e.g.(例えば)」、「for example(例えば)」、「for instance(例えば)」、「such as(など)」、および「like(など)」という用語、ならびに、「comprising」、「having」、「including」という動詞およびその他の動詞形態は、各々、1つまたは複数の構成要素のリストまたは他のアイテムと共に使用される場合、開放的であると解釈され、このリストが他の追加の構成要素またはアイテムを排除するものとして解釈されないことを意味する。他の用語も、異なる解釈を必要とする文脈で使用されない限り、それらの最も広範囲の妥当な意味を使用して解釈される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
【国際調査報告】