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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-29
(54)【発明の名称】弁拡張を監視する装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/24 20060101AFI20230322BHJP
【FI】
A61F2/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021573561
(86)(22)【出願日】2021-02-18
(85)【翻訳文提出日】2022-03-15
(86)【国際出願番号】 US2021018450
(87)【国際公開番号】W WO2021168031
(87)【国際公開日】2021-08-26
(31)【優先権主張番号】62/978,193
(32)【優先日】2020-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】エラザール・リーヴァイ・シュワルツ
(72)【発明者】
【氏名】オーレン・コーエン
(72)【発明者】
【氏名】オフィル・ウィッツマン
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA27
4C097BB01
4C097BB04
4C097DD09
4C097DD10
4C097MM09
4C097SB03
(57)【要約】
人工弁送達装置の実施形態が開示される。送達装置は、第1の形態と第2の形態の間で変化可能なインジケータアームを備え得る。第2の形態は、第1の形態とはインジケータアームの位置又は形状が異なる。インジケータアームは、人工弁の直径が第1の所定のサイズよりも小さいときには第1の形態にとどまるように、また、人工弁の直径が第1の所定のサイズまで拡張されたときには第2の形態に変化するように構成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工弁の径方向拡張を視覚的にフィードバックするように構成されている送達装置において、
前記送達装置が、第1の形態と第2の形態との間で変化可能とされるインジケータアームであって、前記インジケータアームの位置又は形状について前記第2の形態が前記第1の形態と相違する、前記インジケータアームを備えており、
前記インジケータアームが、前記人工弁の直径が第1の所定のサイズより小さい場合に前記第1の形態を維持するように、且つ、前記人工弁の前記直径が前記第1の所定のサイズに至るまで拡張された場合に前記第2の形態に変化するように構成されている、送達装置。
【請求項2】
前記インジケータアームが、前記第1の形態から前記第2の形態に至る前記インジケータアームの変化が蛍光透視下において視認可能とされるように、放射線不透過マーカーを備えている、請求項1に記載の送達装置。
【請求項3】
前記インジケータアームが、前記第1の形態において前記インジケータアームが付勢状態になるように、且つ、前記第2の形態において前記インジケータアームが非付勢状態になるように、弾性材料を備えている、請求項1又は2に記載の送達装置。
【請求項4】
前記インジケータアームが、前記第1の形態において、前記人工弁の軸線に沿った方向に向けられており、前記インジケータアームが、前記第2の形態において、前記人工弁の前記軸線に対して傾斜して向けられている、請求項1から3のいずれか一項に記載の送達装置。
【請求項5】
前記送達装置が、前記人工弁の拡張機構と連結するように構成されている第1の作動要素及び第2の作動要素を備えており、
これにより、第1の方向において前記第2の作動要素を前記第1の作動要素に対して軸方向に移動させることによって、前記人工弁が径方向圧縮状態から径方向拡張状態に至るまで拡張され、前記第1の方向の逆方向である第2の方向において前記第2の作動要素を前記第1の作動要素に対して軸方向に移動させることによって、前記人工弁が前記径方向拡張状態から前記径方向圧縮状態に至るまで圧縮される、請求項1から4のいずれか一項に記載の送達装置。
【請求項6】
前記第2の作動要素が、前記第1の作動要素の内腔を通じて延在している、請求項5に記載の送達装置。
【請求項7】
前記インジケータアームの第1の端部が、前記第1の作動要素の第1の位置に固定状態で取り付けられており、前記インジケータアームの第2の端部が、前記インジケータアームが前記第1の形態である場合に、前記第1の作動要素の第2の位置に取り外し可能に取り付けられるように構成されている、請求項5又は6に記載の送達装置。
【請求項8】
前記インジケータアームの前記第2の端部が、前記第1の方向において前記第2の作動要素を前記第1の作動要素に対して軸方向に移動させている場合に、前記人工弁の前記拡張機構の一部分と係合するように構成されており、これにより、前記インジケータアームの前記第2の端部が前記拡張機構の一部分と係合している場合に、前記インジケータアームの第2の端部が前記第1の作動要素の前記第2の位置から解放される、請求項7に記載の送達装置。
【請求項9】
前記人工弁の前記拡張機構の前記一部分が前記インジケータアームの前記第2の端部と係合している場合に、前記人工弁の直径が前記第1の所定のサイズに至るまで拡張されるように、前記第1の作動要素の前記第2の位置が位置決めされている、請求項8に記載の送達装置。
【請求項10】
前記第2の位置が、前記人工弁を前記第1の所定のサイズに至るまで拡張する前に前記人工弁の近位にあり、前記第1の位置が前記第2の位置の近位にある、請求項7から9のいずれか一項に記載の送達装置。
【請求項11】
前記第1の作動要素が、前記第2の位置に開口部を備えており、
前記開口部が、前記インジケータアームの前記第2の端部が前記開口部を通じて延在することができる大きさとされる、請求項7から10のいずれか一項に記載の送達装置。
【請求項12】
前記第1の位置が、前記第1の作動要素の外面に配置されており、
前記インジケータアームの前記第2の端部が、前記インジケータアームが前記第1の形態とされる場合に、前記開口部の縁部と、又は前記開口部に隣接する前記第1の作動要素の内面と摩擦係合するように構成されている、請求項11に記載の送達装置。
【請求項13】
前記第1の位置が、前記第1の作動要素の外面に配置されており、
前記インジケータアームの前記第2の端部が、前記インジケータアームが前記第1の形態とされる場合に、前記開口部の縁部と、前記開口部に隣接する前記第1の作動要素の内面とに係合するように構成されているフックを備える、請求項11に記載の送達装置。
【請求項14】
前記第1の位置が、前記第1の作動要素の内面に配置されており、
前記インジケータアームの前記第2の端部が、前記インジケータアームが前記第1の形態とされる場合に、前記開口部に隣接する前記第1の作動要素の内面を押圧するように構成されている、請求項11に記載の送達装置。
【請求項15】
前記インジケータアームの前記第2の端部は、前記インジケータアームが前記第1の形態とされる場合に、前記第1の作動要素の少なくとも第3の位置に取り外し可能に取り付けられるように構成されており、
前記第3の位置が前記第2の位置から離隔して配置されている、請求項7から14のいずれか一項に記載の送達装置。
【請求項16】
前記インジケータアームの前記第2の端部が、前記第1の方向において前記第2の作動要素を前記第1の作動要素に対して軸方向に移動させている場合に、前記人工弁によって前記第1の作動要素の前記第3の位置から解放されるように構成されており、
前記第3の位置が、前記インジケータアームの前記第2の端部が前記人工弁によって前記第3の位置から解放された場合に、前記人工弁の直径が前記第1の所定のサイズと相違する第2の所定のサイズに至るまで拡張されるように定められている、請求項15に記載の送達装置。
【請求項17】
人工弁と、
請求項1から16のいずれか一項に記載の送達装置と、
を備えている、医療アセンブリ。
【請求項18】
人工弁の径方向拡張を視覚的にフィードバックするように構成されている送達装置において、
前記送達装置が、付勢位置と非付勢位置との間で移動可能とされるインジケータアームを備えており、
前記インジケータアームが、前記人工弁の直径が第1の所定のサイズより小さい場合に前記付勢位置に維持されるように、且つ、前記人工弁の前記直径が前記第1の所定のサイズに至るまで拡張された場合に前記非付勢位置に移動するように構成されている、送達装置。
【請求項19】
前記インジケータアームが、前記付勢位置から前記非付勢位置に至る前記インジケータアームの移動が蛍光透視下において視認可能とされるように、放射線不透過マーカーを備える、請求項18に記載の送達装置。
【請求項20】
前記送達装置が、前記人工弁の拡張機構と連結するように構成されている第1の作動要素及び第2の作動要素を備えており、
これにより、前記第2の作動要素を前記第1の作動要素に対して軸方向に移動させることによって、前記人工弁が径方向において拡張又は圧縮される、請求項18又は19に記載の送達装置。
【請求項21】
前記第2の作動要素が、前記第1の作動要素の内腔を通じて延在している、請求項20に記載の送達装置。
【請求項22】
前記インジケータアームの第1の端部が、第1の作動要素の第1の位置に固定状態で取り付けられており、前記インジケータアームの第2の端部が、前記インジケータアームが前記付勢位置に位置している場合に、前記第1の作動要素の第2の位置に取り外し可能に取り付けられるように構成されている、請求項18から21のいずれか一項に記載の送達装置。
【請求項23】
前記インジケータアームが、前記非付勢位置において、前記第1の作動要素の軸線に対して傾斜して向けられている、請求項20から22のいずれか一項に記載の送達装置。
【請求項24】
前記インジケータアームが、第2の端部に隣接して配置されている放射線不透過マーカーを備えている、請求項22又は23に記載の送達装置。
【請求項25】
前記インジケータアームの第2の端部は、第2の作動要素を前記第1の作動要素に対して軸方向に移動させている場合に、前記人工弁の一部分と係合するように構成されており、
これにより、前記インジケータアームの前記第2の端部が前記人工弁の前記一部分と係合している場合に、前記インジケータアームの前記第2の端部が、前記第1の作動要素の第2の位置から解放される、請求項22から24のいずれか一項に記載の送達装置。
【請求項26】
前記人工弁の前記一部分が前記インジケータアームの前記第2の端部と係合している場合に、前記人工弁の直径が前記第1の所定のサイズに至るまで拡張されるように、前記第1の作動要素の前記第2の位置が位置決めされている、請求項25に記載の送達装置。
【請求項27】
第2の位置が、前記人工弁を前記第1の所定のサイズ至るまで拡張する前に前記人工弁の近位にあり、第1の位置が前記第2の位置の近位にある、請求項22から26のいずれか一項に記載の送達装置。
【請求項28】
前記第1の作動要素が、第2の位置に開口部を備えており、
前記開口部が、前記インジケータアームの第2の端部が前記開口部を通じて延在することができる大きさとされる、請求項22から27のいずれか一項に記載の送達装置。
【請求項29】
第1の位置が、前記第1の作動要素の外面に配置されており、
前記インジケータアームの前記第2の端部が、前記インジケータアームが前記付勢位置に位置している場合に、前記開口部の縁部と、又は前記開口部に隣接する前記第1の作動要素の内面と摩擦係合するように構成されている、請求項28に記載の送達装置。
【請求項30】
第1の位置が、前記第1の作動要素の外面に配置されており、
前記インジケータアームの前記第2の端部が、前記インジケータアームが前記付勢位置に位置している場合に、前記開口部の縁部に係合するように構成されているフックを備えている、請求項28に記載の送達装置。
【請求項31】
第1の位置が、前記第1の作動要素の内面に配置されており、
前記インジケータアームの前記第2の端部が、前記インジケータアームが前記付勢位置に位置している場合に、前記開口部に隣接する前記第1の作動要素の内面を押圧するように構成されている、請求項28に記載の送達装置。
【請求項32】
前記インジケータアームの第2の端部が、前記インジケータアームが前記付勢位置に位置している場合に、前記第1の作動要素の少なくとも第3の位置に取り外し可能に取り付けられるように構成されており、
前記第3の位置が、第2の位置から離隔して配置されている、請求項22から31のいずれか一項に記載の送達装置。
【請求項33】
前記インジケータアームの前記第2の端部が、第2の作動要素を前記第1の作動要素に対して軸方向に移動させている場合に、前記人工弁によって前記第1の作動要素の前記第3の位置から解放されるように構成されており、
前記第3の位置が、前記インジケータアームの第2の端部が前記人工弁によって前記第3の位置から解放された場合に、前記人工弁の直径が前記第1の所定のサイズと相違する第2の所定のサイズに至るまで拡張されるように定められている、請求項32に記載の送達装置。
【請求項34】
人工弁と、
請求項18から33のいずれか一項に記載の送達装置と、
を備える、医療アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年2月18日に出願された米国仮出願第62/978,193号明細書に基づく優先権の利益を主張するものである。当該出願は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、人工弁の径方向の拡張を監視するためのシステム及び方法の実施形態に関する。
【背景技術】
【0003】
ヒトの心臓は、様々な弁膜症を患い得る。これらの弁膜症は、心臓の重大な機能不全をもたらし、最終的には天然弁を修復することや天然弁を人工弁に置き換えることが必要になることがある。知られている修復デバイス(例えば、ステント)及び人工弁が幾つかあり、さらにはこれらのデバイス及び弁をヒトに移植するための知られている方法が幾つかある。従来の開心術には欠点が伴うために、経皮的及び低侵襲の外科的手法が注目されている。1つの技法では、人工デバイスは、カテーテルを用いた低侵襲性の術式で移植されるように構成されている。例えば、折りたたみ可能な経皮的人工心臓弁は、圧縮された状態に縮めて、カテーテルによって圧縮状態で経皮的に導入され、所望の位置において動作可能なサイズに拡張することができる。経皮的弁の技術に関する最近の進歩にもかかわらず、改良された経皮的心臓弁、及びこのような弁のための改良された送達デバイスが依然として必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6730118号明細書
【特許文献2】米国特許第7393360号明細書
【特許文献3】米国特許第7510575号明細書
【特許文献4】米国特許第7993394号明細書
【特許文献5】米国特許第8252202号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第62/614,299号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2018/0153689号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2018/0344456号明細書
【特許文献9】米国特許出願公開第2015/0135506号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第2014/0296962号明細書
【特許文献11】米国特許出願第16105353号明細書
【特許文献12】米国仮出願第62/776,348号明細書
【特許文献13】国際公開第2019/64373号
【特許文献14】米国仮出願第62/928291号明細書
【特許文献15】米国仮出願第62/950005号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、患者の体内で、人工弁の径方向の拡張、したがって人工弁のサイズを監視することに関連する方法及び装置を対象とする。本発明はまた、人工弁を所望の拡張径にロックすることに関連する方法及び装置を対象とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の幾つかの実施形態は、人工弁が径方向に拡張したことを視覚的にフィードバックするように構成された送達装置に関する。代表的な1つの実施形態では、送達装置は、第1の部分及び第2の部分を含む。第1の部分は、人工弁が径方向に拡張中に人工弁の第1の端部に対して固定空間関係を維持するように構成され、第2の部分は、人工弁の第2の端部に対して固定空間関係を維持するように構成される。第1の部分は、1つ又は複数の基準放射線不透過マーカーを含むことができ、第2の部分は、インジケータ放射線不透過マーカーを含むことができる。1つ又は複数の基準放射線不透過マーカーに対するインジケータ放射線不透過マーカーの位置により、人工弁が径方向圧縮状態から径方向に拡張された状態へ径方向に拡張されたときの人工弁の対応する直径を示す、人工弁の第1と第2の端部間の軸方向の距離を測定することができる。
【0007】
本発明の幾つかの実施形態はまた、人工弁送達アセンブリにも関する。このアセンブリは、流入端及び流出端を有する人工弁と、第1の部分及び第2の部分を有する送達装置とを含み得る。第2の部分は、人工弁が径方向圧縮状態から径方向に拡張された状態へと径方向に拡張されるにつれて、第1の部分に対して軸方向に移動するように構成することができる。第1の部分は、1つ又は複数の基準放射線不透過マーカーを含むことができ、第2の部分は、1つのインジケータ放射線不透過マーカーを含むことができる。1つ又は複数の基準放射線不透過マーカーに対するインジケータ放射線不透過マーカーの位置により、人工弁の対応する直径を示す人工弁の軸方向の長さを測定することができる。
【0008】
本発明の幾つかの実施形態はさらに、人工弁を移植するための方法に関する。この方法は、送達装置を用いて患者の体内の標的部位に人工弁を配置すること、人工弁を径方向圧縮状態から径方向に拡張された状態へ径方向に拡張すること、並びに、蛍光透視下で、1つ又は複数の基準放射線不透過マーカーに対するインジケータ放射線不透過マーカーの位置変化に基づいて人工弁の直径を監視することを含み得る。インジケータ放射線不透過マーカー及び基準放射線不透過マーカーは、送達装置上に配置することができる。
【0009】
本発明の幾つかの実施形態は、人工弁が径方向に拡張したことを視覚的にフィードバックするように構成された送達装置に関する。この送達装置は、第1の形態と第2の形態の間で変化可能なインジケータアームを含むことができ、第2の形態は、第1の形態とはインジケータアームの位置又は形状が異なる。インジケータアームは、人工弁の直径が第1の所定のサイズよりも小さいときには第1の形態にとどまるように、また、人工弁の直径が第1の所定のサイズまで拡張されたときには第2の形態に変化するように構成することができる。
【0010】
本発明の幾つかの実施形態はまた、人工弁と、人工弁を径方向に拡張及び圧縮するように構成された送達装置とを含む医療アセンブリにも関する。送達装置は、第1の形態と第2の形態の間で変化可能なインジケータアームを含み得る。第2の形態のインジケータアームは、位置又は形状が第1の形態とは異なり得る。インジケータアームは、人工弁の直径が第1の所定のサイズよりも小さいときには第1の形態にとどまるように、また、人工弁の直径が第1の所定のサイズまで拡張されたときには第2の形態に変化するように構成することができる。
【0011】
本発明の幾つかの実施形態はまた、人工弁を移植する方法にも関する。この方法は、送達装置を使用して患者の体内の標的部位に人工弁を配置することを含み得る。送達装置は、第1の形態に保持されているインジケータアームを含み得る。この方法はさらに、人工弁を径方向圧縮状態から径方向に拡張された状態へ径方向に拡張すること、並びに、インジケータアームが第2の形態に変化したときに人工弁の直径が所定のサイズに達したと判断することを含み得る。第2の形態のインジケータアームは、第1の形態とは位置又は形状が異なり得る。
【0012】
本発明の幾つかの実施形態はまた、人工弁が径方向に拡張したことを視覚的にフィードバックするように構成された送達装置にも関する。この送達装置は、付勢位置と非付勢位置の間で移動可能なインジケータアームを含み得る。インジケータアームは、人工弁の直径が第1の所定のサイズよりも小さいときには付勢位置にとどまるように、また、人工弁の直径が第1の所定のサイズまで拡張されたときには非付勢位置まで移動するように構成することができる。
【0013】
本発明の幾つかの実施形態はさらに、人工弁及び送達装置を備える医療アセンブリに関する。送達装置は、駆動部材と、駆動部材に取り付けられたインジケータアームとを含み得る。駆動部材は、人工弁の拡張機構に着脱可能に取り付けることができる。拡張機構は、人工弁を径方向に拡張及び圧縮するように構成することができる。インジケータアームは、第1の形態と第2の形態の間で変化可能とすることができる。第2の形態のインジケータアームは、位置又は形状が第1の形態とは異なり得る。インジケータアームは、人工弁の直径が第1の所定のサイズよりも小さいときには第1の形態にとどまるように、また、人工弁の直径が第1の所定のサイズまで拡張されたときには第2の形態に変化するように構成することができる。
【0014】
本発明の幾つかの実施形態はさらに、人工弁が径方向に拡張したことを視覚的にフィードバックする方法に関する。この方法は、駆動部材を人工弁の拡張機構に接続することを含み得る。駆動部材は、第1の形態に保持されたインジケータアームを含み得る。この方法はさらに、駆動部材を用いて拡張機構を作動させて人工弁を径方向圧縮状態から径方向に拡張された状態へ径方向に拡張すること、並びに、インジケータアームが第2の形態に変化したときに人工弁の直径が所定のサイズに達したと判断することを含み得る。第2の形態のインジケータアームは、位置又は形状が第1の形態とは異なり得る。
【0015】
開示された技術の上記その他の目的、特徴、及び利点は、添付の図を参照して進行する以下の詳細な説明からより明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】人工弁送達アセンブリの一実施形態の側面立面図である。
図2A】一実施形態による弁拡張機構の内側部材の側面斜視図である。
図2B】弁拡張機構の側面斜視図である。
図2C図2Bに示されたタイプの複数の拡張機構を含む人工弁の1つの実施形態の側面斜視図である。
図3図2Bの弁拡張機構のうち1つと送達装置の構成要素との断面図である。
図4図2Bの弁拡張機構のうち1つと送達装置の構成要素との斜視図である。
図5】径方向に圧縮された形態の人工弁を示す図である。
図6】ロック解除された径方向直径で径方向に拡張された形態の図5の人工弁を示す図である。
図7】ロック機構が作動して人工弁が拡張状態にロックされた後の図5の人工弁を示す図である。
図8】複数のインジケータ放射線不透過マーカー及び複数の基準放射線不透過マーカーを有する送達装置の一部分の一代替実施形態を示す図である。
図9A】第1の実施形態による、インジケータアームが第1の形態に保持されている送達装置の一部分を示す図である。
図9B】インジケータアームが第2の形態に変化している、図9Aの送達装置の部分を示す図である。
図10】第2の実施形態によるインジケータアームを有する送達装置の一部分を示す図である。
図11】第3の実施形態によるインジケータアームを有する送達装置の一部分を示す図である。
図12】第4の実施形態によるインジケータアームを有する送達装置の一部分を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書には、移植処置中に、人工弁(例えば、人工心臓弁又は静脈弁)、ステント、又はグラフトなどの機械的に拡張可能な人工移植物のサイズを監視及び/又は制御するための、並びに人工移植物のサイズをロックするための医師の能力を向上させることができる、人工移植物送達アセンブリ及びその構成要素の諸例が記載されている。本明細書に開示された人工心臓弁は、心臓の天然弁(大動脈弁、僧帽弁、三尖弁及び肺動脈弁)のいずれの中にも移植することができる。
【0018】
本明細書に開示された人工弁は、径方向圧縮状態と径方向に拡張された状態との間で、径方向に圧縮可能及び拡張可能とすることができる。したがって、人工弁は、送達中には移植物送達装置によって径方向圧縮状態に縮めるか保持することができ、その後、人工弁が移植部位に到達すると、径方向に拡張された状態に拡張することができる。
【0019】
図1は、本発明の1つの実施形態による人工移植物送達アセンブリ10の一例を示す。送達アセンブリ10は、2つの主要な構成要素、すなわち人工弁200及び送達装置100を含み得る。人工弁200は、以下でさらに説明するように、1つ又は複数の保持・アクチュエータアセンブリ110を介して送達装置100に解放可能に結合することができる。送達装置100及び本明細書に開示された他の送達装置は、ステント又はグラフトなど、人工弁以外の人工デバイスを移植するために使用できることを理解されたい。
【0020】
送達装置100は、その近位端にハンドル102を含み得る。送達装置100は、ハンドル102に結合された1つ又は複数の軸104を含み得る。人工弁200の送達中、ハンドル102は、送達装置100を患者の血管系に通して前進及び後退させるように外科医が操作することができる。幾つかの実施形態では、ハンドル102は、人工弁10を拡張及び/又は配置するために、送達装置100の別々の構成要素を制御する複数のノブ又は他の駆動機構を含み得る。例えば、ハンドル102は、1つ又は複数のノブ又は他の駆動機構を含むことができ、それぞれが、以下でさらに説明するように、人工弁200を拡張又は圧縮するために、及び/又は人工弁200を所望の直径にロックするために、送達装置100のそれぞれの保持・アクチュエータアセンブリ110を操作して、対応する弁拡張機構300(「弁アクチュエータ」とも呼ばれる)と相互作用するように構成される。
【0021】
図2Cは、人工弁200の斜視図である。特定の実施形態では、人工弁200は、天然大動脈弁輪の中に移植することができるが、天然僧帽弁、天然肺弁、及び天然三尖弁の中を含む、心臓の他の場所に移植することもできる。人工弁200は、近位端206及び遠位端208を有する環状のステント又はフレーム204を含み得る。幾つかの実施形態では、近位端206は流出端とすることができ、遠位端208は流入端とすることができる。他の実施形態では、近位端206は流入端とすることができ、遠位端208は流出端とすることができる。例えば、人工弁を移植する逆行性経大腿アプローチでは、近位端206を流出端とすることができ、遠位端208を流入端とすることができる。別の例では、人工弁を移植する順行性経中隔ルートでは、近位端206を流入端とすることができ、遠位端208を流出端とすることができる。
【0022】
人工弁200はまた、弁構造体202を含むこともでき、この構造体は、フレーム204に取り付けられ、人工弁200を通る流入端から流出端までの血液の流れを調節するように構成される。例えば、弁構造体は、可撓性材料で作られた1つ又は複数のリーフレットを備えるリーフレットアセンブリを含み得る。リーフレットアセンブリのリーフレットは、全体的又は部分的に生物材料、生体適合性合成材料、又は他のそのような材料から作ることができる。適切な生物材料には、例えば、ウシの心膜(又は他の供給源からの心膜)が含まれ得る。弁構造体を人工弁のフレームに取り付けることができる方法を含む、経カテーテル人工心臓弁に関するさらなる詳細は、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、及び特許文献5、並びに特許文献6に見出すことができ、これらのすべては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0023】
図示されていないが、人工弁200はまた、1つ又は複数のスカート又は封止部材も含み得る。例えば、人工弁200は、フレームの内面に取り付けられた内側スカートを含み得る。内側スカートは、弁周囲の漏洩を防止又は減少させるための、リーフレットをフレームに固定するための、及び/又は縮めている間及び人工弁の動作サイクルの間のフレームとの接触によって生じる損傷からリーフレットを保護するための封止部材として機能することができる。人工弁200はまた、フレーム204の外面に取り付けられた外側スカートを含み得る。外側スカートは、天然弁輪の組織に対して封止することによって、また、人工弁を通り抜ける弁傍漏洩の低減を助けることによって、人工弁の封止部材として機能することができる。内側スカート及び外側スカートは、様々な合成材料(例えば、PET)又は天然組織(例えば、心膜組織)のいずれかを含む、様々な適切な生体適合性材料のいずれからも作ることができる。
【0024】
フレーム204は、ステンレス鋼、コバルト-クロム合金(例えば、MP35N合金)、又はニッケルチタン合金(「NiTi」)の例えばニチノール、などの様々な適切な材料のいずれでも作ることができる。図示のように、フレーム204は、格子型パターンで配置された複数の相互接続ストラット210を含み得る。ストラット210は、人工弁200が拡張形態のときに、人工弁200の長手方向軸214に対して斜めに、又はある角度にオフセットして、かつ長手方向軸から径方向にオフセットして配置されているものとして示されている。他の実施態様では、ストラット210は、図2Cに描かれているのとは異なる量だけオフセットすることができ、又は、ストラット210の一部もしくは全部を人工弁200の長手方向軸に平行に配置することができる。
【0025】
図示の実施形態では、ストラット210は、各ストラットの長さに沿って1つ又は複数のピボットジョイントのところで互いに旋回可能に結合されている。例えば、ストラット210のそれぞれは、ストラットの両側の端部に開口部212を備えて、かつ開口部212をストラットの長さに沿って間隔をあけて配置して、形成することができる。それぞれのヒンジは、開口部を通り抜けて延びるリベット
又はピン216(例えば、図3参照)などの留め具によって、ストラット210が互いに重なり合う位置に形成することができる。ヒンジは、人工弁200の組み立て、準備、又は移植の間などの、フレーム204が径方向に拡張又は圧縮されるときに、ストラット210が互いに相対的に旋回することを可能にし得る。
【0026】
幾つかの実施形態では、フレーム204は、個々の構成要素(例えば、フレームのストラット及び止め具)を作り、次に、その個々の構成要素を機械的に組み立て、接続することによって構築することができる。他の実施形態では、ストラット210は、それぞれのヒンジでは互いに結合されていないが、別の方法で、フレーム204の径方向の拡張及び収縮が可能になるように互いに相対的に旋回可能又は屈曲可能になっている。例えば、フレーム204は、単一の材料片(例えば、金属管)から形成することができる(例えば、レーザ切削、電鋳、又は物理的気相成長によって)。本明細書に開示された送達装置とともに使用できるフレームの構造及び人工弁に関するさらなる詳細は、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、及び特許文献11に記載されており、これらのすべてが参照により本明細書に組み込まれる。
【0027】
上記で示唆されたように、人工弁200はさらに、1つ又は複数の弁拡張機構300を含み得る。図1に示すように、拡張機構300のそれぞれは、送達装置100のそれぞれの保持・アクチュエータアセンブリ110との解放可能な接続部を形成するように構成することができる。幾つかの実施形態では、弁拡張機構300は、フレーム204の内面のまわりに等間隔に配置して取り付けることができる。例えば、図2Cは、フレーム204の内面のまわりに等間隔で配置された3つの弁拡張機構300を示す。人工弁200は、任意の数の弁拡張機構を有することができ、これらの機構は、フレームの外面に取り付けること、又はフレームのまわりに不均等に間隔をあけて配置できることを理解されたい。
【0028】
以下で説明するように、弁拡張機構300は、人工弁200を径方向に拡張又は圧縮するために使用することができる。幾つかの実施形態では、弁拡張機構300はまた、人工弁200を径方向拡張状態でロックするために使用することもできる。
【0029】
図2A図2Cを参照すると、図示の実施形態の弁拡張機構300は、比較的長い上部すなわち遠位部分304と、アクチュエータねじ302の近位端の比較的短い下部すなわち近位部分306とを備える内側部材すなわちアクチュエータねじ302(図示された実施形態ではリニアアクチュエータ又はプッシュプル部材として機能する)を含むことができ、近位部分306は直径が上部304よりも小さい。アクチュエータねじ302の遠位部分304と近位部分306の両方が、雄ねじ面を有し得る。
【0030】
アクチュエータねじ302は、その遠位端に取り付けられている、径方向に延びる遠位弁コネクタ310がある遠位取り付け片308を有し得る。遠位取り付け片308は、アクチュエータねじ302に固定することができる(例えば、一緒に溶接されるか一体化したものとして製造される)。遠位弁コネクタ310は、図2Cに示されている2つ以上のストラットが交差するフレーム上の位置に形成された、フレーム204の遠位端又はその近傍にある開口部を通り抜けて延びることができる。遠位弁コネクタ310は、フレーム204に固定する(例えば、溶接する)ことができる。ストラットの形状の故に、フレーム204の遠位端は、交互になっている一連の遠位接合部250及び遠位先端部252から成る。図示の例では、3つの弁拡張機構300の遠位弁コネクタ310は、遠位接合部250を通り抜けてフレーム204に接続されている。他の例では、1つ又は複数の遠位弁コネクタ310は、遠位先端部252に通してフレーム204に接続することができる。他の実施形態では、遠位弁コネクタ310は、フレーム204の近位端206に近い接合部に接続することができる。
【0031】
弁拡張機構300はさらに、外側部材すなわちスリーブ312を含み得る。スリーブ312は、アクチュエータねじ302の遠位部分304のまわりに環状に配置することができ、スリーブの近位端及び遠位端に、アクチュエータねじ302が通り抜けて延びることができる軸方向の開口部を含み得る。スリーブ312の軸方向の開口部及び内腔は、ねじがスリーブ内で自由に動くことができるように、アクチュエータねじ302の遠位部分304の直径よりも大きい直径を有し得る(アクチュエータねじ302は、スリーブ312に対して近位及び遠位に移動することができる)。アクチュエータねじ302は、スリーブの中を自由に動くことができるので、以下でさらに詳細に開示されるように、フレーム204を径方向に拡張及び/又は収縮させるために使用することができる。
【0032】
スリーブ312は、その外面から径方向に延びる近位弁コネクタ314を有し得る。近位弁コネクタ314は、スリーブ312に固定する(例えば、溶接する)ことができる。近位弁コネクタ314は、近位弁コネクタがフレーム204の近位端又はその近傍の開口部を通り抜けて延びることができるように、遠位弁コネクタ310から軸方向に間隔をあけて配置することができる。フレーム204の近位端は、交互になっている一連の近位接合部260及び近位先端部262から成る。図示の例では、3つの弁拡張機構300の近位弁コネクタ314は、近位接合部260を通り抜けてフレーム204に接続されている。他の例では、1つ又は複数の近位弁コネクタ314は、近位先端部262に通してフレーム204に接続することができる。他の実施形態では、近位弁コネクタ314は、フレーム204の遠位端に近い接合部に接続することができる。
【0033】
遠位コネクタ310及び近位コネクタ314は、フレーム204の両側の端部に接続されなくてもよいことを理解されたい。弁拡張機構300は、遠位コネクタ及び近位コネクタが、軸方向に互いに間隔をあけて配置されているフレーム上のそれぞれの接合部に接続されている限り、フレーム204を拡張及び圧縮するために使用することができる。
【0034】
ロックナット316は、スリーブ312の内側に配置することができ、また、アクチュエータねじ302の雄ねじ面と係合できる雌ねじ面を有し得る。ロックナット316は、その近位端に切り込み部分318を有することができ、その目的については後述する。ロックナットは、後述するように、フレーム204を特に径方向拡張状態にロックするために使用することができる。
【0035】
図3図4は、送達装置100の保持・アクチュエータアセンブリ110の構成要素と連結する1つの弁拡張機構300を示す。図示のように、保持・アクチュエータアセンブリ110は、支持管120、アクチュエータ部材122、及びロックツール124を含む。支持管120の近位端は、医師又は送達アセンブリの操作者が本明細書に記載の弁拡張機構300を操作するために利用するハンドル又は他の制御デバイス(図示せず)に接続することができる。同様に、アクチュエータ部材122及びロックツール124の各近位端は、ハンドルに接続することができる。
【0036】
支持管120は、ロックツール124が支持管120の内腔を通って延びるように、ロックツール124の近位部分を環状に取り囲む。支持管120及びスリーブ312は、支持管120がスリーブ312を越えて遠位に移動することがないように、支持管120の遠位端がスリーブ312の近位端330に当接又は係合できるような寸法に設定されている。
【0037】
アクチュエータ部材122は、ロックツール124の内腔を通って延びることができる。アクチュエータ部材122は、例えば、軸、ロッド、ケーブル、又はワイヤとすることができる。アクチュエータ部材122の遠位端部分は、アクチュエータねじ302の近位部分306に解放可能に接続することができる。例えば、アクチュエータねじ302の遠位端部分は、アクチュエータねじ302の近位部分306の雄ねじと係合できる雌ねじ面を有し得る。あるいは、アクチュエータ部材は、ねじの雌ねじ部分と係合する雄ねじを有し得る。他の解放可能な接続機構(例えば、マジックテープ(登録商標)、バックル、クリップ、磁石など)もまた使用することができる。したがって、アクチュエータ部材122がアクチュエータねじ302にねじ込まれると、アクチュエータ部材122が軸方向に移動することによりアクチュエータねじ302が軸方向に移動することができる。
【0038】
ロックツール124の遠位部分は、アクチュエータねじ302を環状に取り囲み、スリーブ312の内腔を通って延びることができ、ロックツール124の近位部分は、アクチュエータ部材122を環状に取り囲み、支持管120の内腔を通って送達装置100のハンドル102まで延びることができる。ロックツール124は、ロックツール124の時計回り又は反時計回りの回転によってロックツール124がアクチュエータねじ302に沿ってそれぞれ遠位又は近位に進むように、アクチュエータねじ302の雄ねじ面と係合できる雌ねじ面を有し得る。
【0039】
ロックツール124の遠位端は、図4で最もよく分かるように、切り込み部分326を含み得る。ロックツール124の切り込み部分326は、ロックナット316の切り込み部分318の対応する形状の係合面319と係合するように構成された係合面327を有することができ、それにより、ロックツールが回転(例えば、時計回りに回転)すると、ロックナット316は同じ方向(例えば、時計回り)に回転し、アクチュエータねじ302に沿って遠位に進むようになる。図示の実施形態の切り込み部分318、326は、反対方向(例えば、反時計回り)にロックツール124が回転すると、ロックツール124の切り込み部分326がロックナット316の切り込み部分318を係合解除できるように構成されている。すなわち、ロックツール124を近位に移動させる方向にロックツール124が回転しても、ロックナット316は対応する回転をしない。
【0040】
代替実施形態では、ロックツール124の遠位端部分は、本明細書に記載のツール構成のいずれかなどの、ナットを遠位に移動させるためのロックツール124が回転することによりロックナット316と係合し、ロックナットの回転が生じるように適合された様々な他の構成を有し得る。幾つかの実施形態では、ロックツール124の遠位端部分は、ロックナット316をアクチュエータねじ302に沿って遠位及び近位に移動させるために、両方向のロックナット316の回転を生じさせるように適合させることができる。
【0041】
動作中、移植の前に、アクチュエータ部材122は、アクチュエータねじ302の近位部分306にねじ込むことができ、ロックナット316は、アクチュエータねじ302の近位端に配置されるように回転させることができる。次いで、フレーム204は径方向に折りたたまれた状態にすることができ、送達アセンブリ200を患者に挿入することができる。人工弁が所望の移植部位にあれば、フレーム204は、本明細書に記載のように径方向に拡張することができる。
【0042】
フレーム204を径方向に拡張するために、支持管120は、スリーブ312に対して堅固に保持することができる。次いで、アクチュエータ部材122は、アクチュエータ部材122の近位端を引っ張たり、アクチュエータ部材122の近位移動を生じさせるハンドルの制御ノブを動かしたりすることなどによって、支持管120を通して近位方向に引っ張ることができる。支持管120は、近位弁コネクタ314によってフレーム204の近位端に接続されているスリーブ312に対して保持されているので、フレーム204の近位端は、支持管120に対して動くことがないようになっている。そのため、アクチュエータ部材122が近位方向に移動すると、アクチュエータねじ302が近位方向に移動することができ(アクチュエータ部材122がアクチュエータねじ302にねじ込まれているために)、それによって、フレーム204は軸方向に縮小し、径方向に拡張することができる。あるいは、フレーム204は、アクチュエータ部材122を固定しておきながら支持管120を遠位に移動させたり、アクチュエータ部材122を近位に移動させながら支持管120を遠位に移動させたりすることによって、拡張することができる。
【0043】
フレーム204が所望の径方向に拡張されたサイズに拡張された後、本明細書に記載のように、フレーム204は、この径方向に拡張されたサイズにロックすることができる。フレーム204をロックすることは、ロックツール124を1つの方向(例えば、時計回り)に回転させて、ロックツールの切り込み部分326をロックナット316の切り込み部分318に係合させ、それによってロックナット316がアクチュエータねじ302に沿って遠位に進むことによって、達成することができる。ロックツール124は、ロックナット316がスリーブ312の遠位端の内部肩部に当接し、ロックナット316がそれ以上遠位に進めなくなるまで、そのように回転させることができる(例えば、図4参照)。これにより、アクチュエータねじ302がスリーブ312に対して遠位方向に進みフレーム204を径方向に圧縮することが防止される。しかし、図示の実施形態では、ロックナット316及びアクチュエータねじ302は、依然としてスリーブ312を通って近位に移動することができ、それによって、移植中に、又は後の、参照により本明細書に組み込まれる特許文献7に記載のバルブインバルブ処置中に、フレーム204の追加的な拡張が可能になる。
【0044】
フレーム204が径方向に拡張された状態でロックされると、ロックツール124は、ロックツール124が近位に移動する方向(例えば、反時計回りの方向)に回転させて、切り込み部分326をロックナット316の切り込み部分318から分離し、ロックツール124をアクチュエータねじ304から取り外すことができる。さらに、アクチュエータ部材122は、アクチュエータねじ302の近位部分306から取り外す方向に回転させることができる(例えば、アクチュエータ部材122は、反時計回りに回転させると、アクチュエータねじ302から係合解除されるように構成することができる)。ロックツール124及びアクチュエータ部材122がアクチュエータねじ304から取り外されると、これらは支持管120とともに患者から取り出されて、図2Cに示すように、アクチュエータねじ302及びスリーブ312がフレーム204に接続されたままになり、フレーム204が特定の径方向拡張状態でロックされている。
【0045】
一代替実施形態では、ロックツール124は、アクチュエータねじ302の雄ねじに係合する雌ねじを用いずに形成することができ、これにより、ロックツール124は、スリーブ312を通ってアクチュエータねじ302に沿って遠位及び近位にスライドして、ロックナット316と係合及び係合解除することができる。
【0046】
さらに別の実施形態では、上述のロックナット316及びアクチュエータねじ304を使用する代わりに、フレームは、特許文献7及び特許文献12に記載のラチェット機構などの、異なるロック機構を使用して拡張サイズにロックすることができ、この両出願は参照により本明細書に組み込まれる。
【0047】
本明細書に開示された送達アセンブリのいずれも、人工弁(又は別の種類の移植物)を拡張及び圧縮するアセンブリの構成要素の動きを生み出すように構成された1つ又は複数のアクチュエータ又は制御装置を備えた様々なハンドル構成を有し得る。幾つかの実施形態では、ハンドルは、ハンドルのアクチュエータを手動で回転させることによって、及び/又は手動で押す/引くことによってユーザが操作できるアクチュエータを有し得る。他の実施形態では、ハンドルのアクチュエータ及び/又はアセンブリの他の構成要素は、電気的に、空気圧で、及び/又は油圧で制御することができる。
【0048】
例えば、幾つかの実施形態では、ハンドル102は、1つ又は複数の電気モータを収容することができ、この電気モータはユーザによって駆動されて、アクチュエータねじ302の線形運動を生み出すように動作可能な1つ又は複数の電気モータ、及び(ロックナット316を回転させるための)ロックツール124の回転運動を生み出すように動作可能な1つ又は複数の電気モータなどの、送達アセンブリの構成要素の動きが生み出される。1つの特定の実施態様では、1つの電気モータが、人工弁に取り付けられたアクチュエータねじ302のすべての直線運動を生み出すために使用され、1つの電気モータが、アセンブリに含まれるロックツール124のすべての回転運動を生み出すために使用される。別の実施態様では、1つの電気モータをアクチュエータねじごとに、及びロックツール124ごとに設けることができる。送達アセンブリ構成要素を制御するための電気モータを含むハンドル構成に関するさらなる詳細は、参照により本明細書に組み込まれる特許文献10に開示されている。
【0049】
加えて、本明細書に開示された送達アセンブリのいずれも、特許文献10にさらに開示されているように、人工弁の拡張を制御するように動作可能なソフトウェア及び/又はハードウェアを含み得る。特定の実施形態では、送達アセンブリは、特定のアルゴリズムに従って人工弁を径方向に拡張するように動作可能な、(ハンドルに収容されているような)プログラマブルコントローラを含み得る。例えば、送達アセンブリは、特定のアルゴリズムに従って人工弁を径方向に拡張するように電子コントローラによって制御される1つ又は複数のモータ(例えば、電気モータ)を含み得る。幾つかの実施態様では、例えば特許文献10にさらに開示されているように、コントローラは、人工弁のパルス的な径方向拡張を生み出すようにプログラムすることができる。
【0050】
以下で説明するように、送達装置100は、人工弁200を径方向に拡張するための、リアルタイムの視覚的なフィードバックをするように構成することができる。幾つかの実施形態では、送達装置100はまた、人工弁200が所望の径方向拡張サイズにロックされていることを視覚的に確認するように構成することもできる。
【0051】
1つの実施形態では、1つ又は複数の基準放射線不透過マーカー140は、保持・アクチュエータアセンブリ110の支持管120の外面に配置することができ、少なくとも1つのインジケータ放射線不透過マーカー142は、同じ保持・アクチュエータアセンブリ110のロックツール124の外面に配置することができる。
【0052】
インジケータ放射線不透過マーカー140及び基準放射線不透過マーカー142のそれぞれは、人工弁が送達装置によって患者の体内に送達されるときに蛍光透視下で見えるように、金、プラチナ、タングステン、プラチナイリジウム合金、パラジウムなどの放射線不透過材料を含み得る。マーカーは、当技術分野で知られている様々な技術のいずれかを用いて形成することができる。幾つかの実施形態では、放射線不透過マーカー140及び142は、放射線不透過インク及び接着剤を用いて形成することができ、スクリーン印刷、高速ローラー印刷、コーティング、ディッピングなどの幾つかの方法で送達装置構成要素に付けることができる。他の実施形態では、マーカーは、別個に形成された構成要素とすることができる(例えば、送達装置構成要素に取り付けられる環状リング又はC字形バンドの形で)。基準放射線不透過マーカー140を除いて、支持管120の遠位端部分は、放射線透過材料を含むこと、又は切り抜き窓を有することができ、それにより、ロックツール124上のインジケータ放射線不透過マーカー142が蛍光透視下で見えるようになる。
【0053】
幾つかの実施形態では、基準放射線不透過マーカー140は、蛍光透視下でインジケータ放射線不透過マーカー142と視覚的に区別できるように構成される。例えば、基準放射線不透過マーカー140は、インジケータ放射線不透過マーカー142とは異なる幅及び/又は円周長さを有し得る。
【0054】
上記のように、フレーム204を径方向に拡張するために、支持管120の遠位端は、フレーム204の近位端が支持管120に対して動くことがないように、スリーブ312に対して堅固に保持することができる。したがって、支持管120及びその中に配置された基準放射線不透過マーカー140は、人工弁が径方向に拡張する間、フレーム204の近位端206に対して固定された空間関係を維持する。
【0055】
さらに上記のように、アクチュエータ部材122を近位方向に支持管120を通して引っ張ると、アクチュエータねじ302(又は、特許文献7もしくは特許文献12に記載のラチェット機構が使用されている場合には、ラチェットラック)が近位に移動することができ、これにより、フレーム204が軸方向に縮小し、径方向に拡張することができる。ロックツール124は、アクチュエータねじ302にねじ結合されているので、ロックツール124及びその中に配置されたインジケータ放射線不透過マーカー142は、人工弁が径方向に拡張する間、フレーム204の遠位端208に対して固定された空間関係を維持する。
【0056】
したがって、1つ又は複数の基準放射線不透過マーカー140に対するインジケータ放射線不透過マーカー142の位置により、人工弁が径方向圧縮状態から径方向に拡張された状態へ径方向に拡張されたときの人工弁の対応する直径を示す、フレーム204の軸方向長さ(すなわち、近位端206と遠位端208との間の距離)を測定することができる。言い換えると、基準放射線不透過マーカー140は「目盛り」として効果的に機能することができ、インジケータ放射線不透過マーカー142は「ダイヤル」又は「ポインタ」として効果的に機能することができ、それにより、「目盛り」に対する「ダイヤル」の位置が人工弁の対応する直径を示すことができるようになる。
【0057】
したがって、オペレータが弁拡張機構300を作動させることによって人工弁を径方向に拡張させると、オペレータは、蛍光透視下で、インジケータ放射線不透過マーカー142と基準放射線不透過マーカー140のうちいずれか1つとが合致することに基づいて、人工弁の直径をリアルタイムで監視及び/又は測定することができる。
【0058】
インジケータ放射線不透過マーカー142は、望ましくは、人工弁が径方向に拡張中に、インジケータ放射線不透過マーカー142が蛍光透視下で常に見えることを確実にするために、フレーム204の外側に配置されるように構成される。例えば、幾つかの実施形態では、インジケータ放射線不透過マーカー142は、フレーム204の近位端206とスリーブ312の近位端330との間で、ロックツール124の近位部分に沿って配置することができる。他の実施形態では、インジケータ放射線不透過マーカー142は、スリーブ312の近位端330に近いロックツール124の近位部分に沿って配置することができる。
【0059】
上記のように、支持管120は、複数の基準放射線不透過マーカー140を含み得る。例えば、図5図7は、3つの基準放射線不透過マーカー140a、140b、140cを示しているが、任意の数の基準放射線不透過マーカー140を使用できることを理解されたい。各基準放射線不透過マーカー140は、人工弁の特定の直径に対応することができる。例えば、人工弁が径方向圧縮状態から径方向に拡張されている間に、インジケータ放射線不透過マーカー142と最遠位の基準放射線不透過マーカー140aとが合致することで人工弁の第1の拡張された直径を示すことができ、インジケータ放射線不透過マーカー142と中間の基準放射線不透過マーカー140bとが合致することで人工弁の第2の拡張された直径を示すことができ、この第2の直径は第1の直径よりも大きく、インジケータ不透過マーカー142と最近位の基準放射線不透過マーカー140cとが合致することで人工弁の第3の拡張直径を示すことができ、この第3の直径は第2の直径よりも大きい。
【0060】
描かれた例では、より遠位に位置する基準放射線不透過マーカーは、より近位に位置する基準放射線不透過マーカーのものよりも小さい、人工弁の直径を示す。例えば、人工弁は、最小直径Dmin及び最大直径Dmaxによって画定された動作範囲内の直径まで拡張することができる。したがって、基準放射線不透過マーカー140aは最小直径Dminを示すことができ、基準放射線不透過マーカー140cは最大直径Dmaxを示すことができ、基準放射線不透過マーカー140bは中間直径Dmedを示すことができる。例示的な一実施形態では、基準放射線不透過マーカー140a、140b、及び140cは、それぞれ27mm、28mm、及び29mmの直径に拡張されている人工弁を示すことができる。
【0061】
支持管120は、任意の数の基準放射線不透過マーカーを有し得ることを理解されたい。例えば、基準放射線不透過マーカー140の数は、1つもしくは2つだけ、又は3つ以上とすることができる。
【0062】
幾つかの実施形態では、支持管120上に配置された複数の基準放射線不透過マーカー140は、任意の2つの隣り合う基準放射線不透過マーカーの間に等しい間隔をあけて均等に配置されている。他の実施形態では、複数の基準放射線不透過マーカー140は、等しくない間隔をあけて配置することができる。
【0063】
図5図7に描かれている実施形態は、保持・アクチュエータアセンブリ110に結合されている1つの拡張機構300のみを示しているが、図1に示されているように、拡張機構のそれぞれは、対応する保持・アクチュエータアセンブリに接続できることを理解されたい。幾つかの実施形態では、保持・アクチュエータアセンブリ110のうち1つのみ、又は選択されたものが、インジケータ放射線不透過マーカーと基準放射線不透過マーカーとの対応する組を有し得る。他の実施形態では、保持・アクチュエータアセンブリのそれぞれは、人工弁の角度位置にかかわらずオペレータが放射線不透過マーカーを見ることが容易になるように、それぞれのインジケータ放射線不透過マーカー及び基準放射線不透過マーカーを含み得る。
【0064】
図5図7に描かれた実施形態は、保持・アクチュエータアセンブリ110に結合される拡張・ロック機構300の1つのタイプのみを示しているが、人工弁の径方向直径及び/又はフレームのロック確認を表示するために放射線不透過マーカーを使用するのと同じ概念が、特許文献7又は特許文献12に記載のラチェット機構などの他の拡張・ロック機構が使用される場合に適用できることを理解されたい。
【0065】
上述のように、また図6図7にさらに示されているように、フレーム204は、ロックツール124を回転させてロックナット316をスリーブ312の遠位端まで前進させることによって、径方向に拡張したサイズにロックすることができる。1つの実施形態によれば、少なくとも1つの放射線不透過マーカーを使用して、フレーム204をロックするための所望の位置までロックナット316が移動していることを蛍光透視下で視覚的に確認することができる。
【0066】
例えば、インジケータ放射線不透過マーカー142は、ロックツール124がロックナット316をスリーブ312の遠位端まで前進させたときに、スリーブ312の近位端部分332と合致するか近接するように構成することができる。1つの実施形態では、スリーブ312の近位端部分332は、それが蛍光透視下で見えるように放射線不透過マーカーを備えることができる。他の実施形態では、スリーブ312の近位端部分332は、放射線不透過マーカーを含んでいない。その代わりに、スリーブ312の近位端部分332は、蛍光透視下で周囲の構造体と視覚的に区別できるように寸法設定すること、及び/又は形成することができる。例えば、近位端部分332は、遠位端支持管120よりも大きい直径を有し得る。したがって、フレーム204のロックは、インジケータ放射線不透過マーカー142がスリーブ312の近位端部分332と合致していることを確かめることによって確認することができる。例として、図6は、フレーム204から近位に間隔があけられた「ロック解除」位置にあるインジケータ放射線不透過マーカー142を示しているのに対し、図7は、スリーブ312の近位端部分332と合致する、又はそれに近接する「ロック」位置にあるインジケータ放射線不透過マーカー142を示している。
【0067】
幾つかの実施形態では、送達装置100は、人工弁の径方向直径に関する視覚的なフィードバックと、フレームのロックについての視覚的な確認との両方を行うために使用される、放射線不透過マーカーの1つの組(例えば、マーカー140及び142)だけを含む。他の実施形態では、送達装置は、人工弁の径方向直径の視覚的なフィードバックだけに使用される放射線不透過マーカーの1つの組、及び/又はフレームのロックの視覚的な確認に使用される1つもしくは複数の異なる放射線不透過マーカーを含み得る。
弁の拡張の監視及びフレームロックの確認のための代替実施形態
【0068】
弁拡張の監視及びフレームロックの確認のためのシステム及び方法が、図1~7に示された特定の実施形態との関連で説明されたが、開示された実施形態は非限定的な例であり、本明細書に開示された一般的な概念は、代替実施形態として実施できることを理解されたい。
【0069】
例えば、幾つかの実施形態では、インジケータ放射線不透過マーカーは、ロックツール124ではなくアクチュエータ部材122上に配置することができる。弁の拡張は、アクチュエータ部材122を支持管120に対して近位方向に引っ張ることによって生じるので、支持管120上の基準放射線不透過マーカーに対するアクチュエータ部材122上のインジケータ放射線不透過マーカーの位置もまた、径方向に拡張中の人工弁の直径を示すことができる。
【0070】
他の実施形態では、インジケータ放射線不透過マーカーと基準放射線不透過マーカーの相対的な位置を取り替えることができる。例えば、1つ又は複数の基準放射線不透過マーカーは、ロックツール124の外面に配置することができ、少なくとも1つのインジケータ放射線不透過マーカーは、支持管120の外面に配置することができる。したがって、インジケータ放射線不透過マーカーは静止したままであり、基準放射線不透過マーカーは、弁拡張中にインジケータ放射線不透過マーカーに対して軸方向に移動する。同様に、インジケータ放射線不透過マーカーが基準放射線不透過マーカーのうち1つ又は複数と合致することが、人工弁の対応する拡張直径を示し得る。
【0071】
上述の弁拡張機構300は、移動内側部材(アクチュエータねじ302)、及び固定外側部材(スリーブ312)を備えるが、弁拡張機構は、それが人工弁の第1の端部を第2の端部に向かって押すこと又はその逆を可能にする限り、異なるように構成できることを理解されたい。幾つかの実施形態では、第1の端部は流入端であり、第2の端部は流出端である。他の実施形態では、第1の端部は流出端であり、第2の端部は流入端である。
【0072】
例えば、図5図6に関して上述した実施形態では、人工弁は、内側部材を外側部材に対して近位方向に引っ張りながら人工弁の近位端は固定しておくことによって、拡張することができる。他の実施形態では、人工弁は、内側部材を外側部材に対して遠位方向に押しながら人工弁の遠位端は固定しておくことによって、拡張することができる。さらに他の実施形態では、人工弁は、遠位端を近位方向に引っ張りながら近位端は遠位方向に押すことによって、拡張することができる。
【0073】
あるいは、弁拡張機構は、固定内側部材と、この内側部材を環状に取り囲む可動外側部材とを有するように構成することができる。人工弁を拡張するために、外側部材は、人工弁の流入端(又は流出端)を固定しておくように構成することができ、内側部材は、流出端(又は流入端)を人工弁の流入端(又は流出端)に向けて引っ張る(又は押す)ように構成することができる。
【0074】
より一般的には、弁拡張機構は、互いに軸方向に相対的に移動させることができる2つの部材を有するように構成することができる。幾つかの実施形態では、2つの部材は、同軸ではなく、横に並べて配置することができる。人工弁を拡張するために、一方の部材は、人工弁の流入端(又は流出端)を固定しておくように構成することができ、他方の部材は、流出端(又は流入端)を人工弁の流入端(又は流出端)に向けて引っ張る(又は押す)ように構成することができる。
【0075】
弁拡張機構がどのように構成されているかにかかわらず、拡張した人工弁の直径を監視することは、上述と同じ概念を適用することによって実現することができる。例えば、送達装置は、弁拡張機構の第1の部材に解放可能に接続された第1の部分と、弁拡張機構の第2の部材に解放可能に接続された第2の部分とを備えることができ、第1及び第2の部材は、互いに軸方向に移動可能に構成されている。1つ又は複数の基準放射線不透過マーカーを第1の部分(又は第2の部分)に配置することができ、インジケータ放射線不透過マーカーを第2の部分(又は第1の部分)に配置することができる。第2の部分が第1の部分に対して軸方向に動くと、対応する軸方向の動きが第1の部材と第2の部材の間に生じ、それによって、人工弁の軸方向の圧縮及び径方向の拡張が生じ得る。そのため、インジケータ放射線不透過マーカーと1つ又は複数の基準放射線不透過マーカーとが合致すると、拡張した人工弁の直径が示され得る。
【0076】
人工弁は、機械的に拡張可能なフレームを有するように説明されたが、本明細書に開示されたのと同じ概念はまた、バルーン拡張可能人工弁及び自己拡張可能人工弁などの、他のタイプの人工弁にも適用できることを理解されたい。例えば、送達装置は、人工弁の流入端(又は流出端)に解放可能に接続された第1の部分と、人工弁の流出端(又は流入端)に解放可能に接続された第2の部分とを備え得る。1つ又は複数の基準放射線不透過マーカーを第1の部分(又は第2の部分)に配置することができ、インジケータ放射線不透過マーカーを第2の部分(又は第1の部分)に配置することができる。人工弁が、自己拡張機構によって、又は膨張可能バルーンを膨らませることによって径方向に拡張されると、人工弁の流入端と流出端の間の距離が短くなる。その結果、第2の部分が第1の部分に対して軸方向に移動する。したがって、インジケータ放射線不透過マーカーと1つ又は複数の基準放射線不透過マーカーとが合致すると、拡張した人工弁の直径が示され得る。
【0077】
さらに別の実施形態では、2つ以上のインジケータ放射線不透過マーカーを1つ又は複数の基準放射線不透過マーカーと組み合わせて使用することができる。例えば、図8は、距離d1で等間隔に配置された3つの基準放射線不透過マーカー440a、440b、440cと、例えばd1の2分の1とすることができる距離d2だけ間隔をあけて配置された2つのインジケータ放射線不透過マーカー442a、442bとを有する、保持・アクチュエータアセンブリ110の一実施形態を示す。人工弁の直径は、最近位のインジケータ放射線不透過マーカー442bがそれぞれ基準放射線不透過マーカー440a、440b、又は440cと合致すると、D1、D2、又はD3として示される。一方、最近位のインジケータ放射線不透過マーカー442bが基準放射線不透過マーカー440aと440bの間(又は440bと440cの間)に位置し、最遠位のインジケータ放射線不透過マーカー442aが基準放射線不透過マーカー440a(又は440b)と合致している場合には、人工弁の直径は、D1とD2の間(又はD2とD3の間)の中間値として、例えば、D1とD2の平均値(又はD2とD3の平均値)として示され得る。したがって、基準放射線不透過マーカーとは間隔が異なる複数のインジケータ放射線不透過マーカーを使用すると、弁の直径の異なる測定分解能を得ることができる。
【0078】
保持・アクチュエータアセンブリは、任意の数のインジケータ放射線不透過マーカー及び任意の数の基準放射線不透過マーカーを有するように構成できることを理解されたい。インジケータ放射線不透過マーカーの間のマーカー間隔は、基準放射線不透過マーカーの間のマーカー間隔よりも大きくも小さくもすることができる。さらに、インジケータ放射線不透過マーカーの間のマーカー間隔及び/又は基準放射線不透過マーカーの間のマーカー間隔は、均等にも不均等にもすることができる。
弁拡張を監視するためにインジケータアームを使用する実施形態
【0079】
本発明の幾つかの実施形態はまた、以下に説明するように、人工弁の径方向の拡張を監視するためにインジケータアームを使用することにも関する。以下に説明するインジケータアームは、送達装置100などの送達装置において、上述の放射線不透過マーカーを用いても用いなくても実施することができる。
【0080】
図9A図9Bは、1つの実施形態による、送達装置の保持・アクチュエータアセンブリ510の遠位部分を示す。保持・アクチュエータアセンブリ510は、支持管520(「第1の作動要素」とも呼ばれる)及びアクチュエータ部材522(「第2の作動要素」とも呼ばれる)を含む。支持管520は、外面524及び内面526を有する。内面526は、アクチュエータ部材522が中に延びる内腔528を画定する。アクチュエータ部材522は、内腔528の中で支持管520に対して軸方向に動くことができる。
【0081】
保持・アクチュエータアセンブリ110と同様に、保持・アクチュエータアセンブリ510は、図1図7に示されるように、また上述のように、人工弁200の弁拡張機構300と連結するように構成することができる。例えば、支持管520の遠位端は、弁拡張機構300のスリーブ312の近位端に当接又は係合することができ、アクチュエータ部材522の遠位端部分は、弁拡張機構300のアクチュエータねじ302の近位部分306に解放可能に接続することができる。
【0082】
図を簡単にするために、図9A図9B、並びに後述の図10図12は、アクチュエータねじ302の近位部分306のみを示しており、弁拡張機構300及び人工弁200の他の詳細な構造は省略されている。
【0083】
保持・アクチュエータアセンブリ110の操作と同様に、支持管520に対してアクチュエータ部材522を軸方向に移動させることにより、弁拡張機構を作動させ、人工弁を径方向に拡張又は圧縮することができる。例えば、人工弁は、アクチュエータ部材522(アクチュエータねじ302に接続することができる)を近位方向に引っ張りながら支持管520(スリーブ312に当接することができる)は固定しておくことによって、拡張することができる。あるいは、人工弁は、アクチュエータ部材522を固定しておきながら支持管520を遠位に押すことによって、又はアクチュエータ部材522を近位に引っ張りながら支持管520を遠位に押すことによって、拡張することができる。
【0084】
支持管520は、第1の形態(例えば、図9A参照)と第2の形態(例えば、図9B参照)との間で変化可能又は移動可能なインジケータアーム550を有し得る。以下でより全体的に説明するように、インジケータアーム550は、人工弁の直径が所定のサイズよりも小さいときには第1の形態のままであり、人工弁の直径が所定のサイズまで拡張されると第2の形態に変化するように構成することができる。
【0085】
幾つかの実施形態では、インジケータアーム550は、第1の形態のインジケータアーム550が付勢された状態になり、第2の形態のインジケータアーム550が付勢されていない状態になるように弾性材料を含み得る。第1の形態から解放されると、インジケータアームは、弾性材料の自然な復元力を受けて自己拡張すること、又は第2の形態へ移ることができる。したがって、第1の構成は「付勢位置」と呼ばれることもあり、第2の形態は「非付勢位置」と呼ばれることもある。弾性材料は、当技術分野で知られている金属、合金、プラスチック、又は他の任意の適切な材料とすることができる。特定の実施形態では、インジケータアーム550は、ニチノールから作ることができる。
【0086】
付勢位置では、インジケータアーム550は、支持管520及びそれに接続された人工弁(図示せず)の軸線に概ね沿った向きとすることができる。非付勢位置では、インジケータアーム550は、支持管520(及びそれに接続された人工弁)の軸線に対して、ある斜角(α)に向けることができる。
【0087】
幾つかの実施形態では、角度αは、約10度から約170度の間とすることができる。幾つかの実施形態では、角度αは、約30度から約150度の間とすることができる。幾つかの実施形態では、角度αは、約60度から約120度の間とすることができる。幾つかの実施形態では、角度αは、約45度から約90度の間とすることができる。幾つかの実施形態では、角度αは、約90度とすることができる。
【0088】
幾つかの実施形態では、インジケータアーム550は、付勢位置でわずかにアーチ状にしたり湾曲させたりすることができる(例えば、図9Aを参照)。幾つかの実施形態では、インジケータアーム550は、非付勢位置で実質的に真っ直ぐにすることができる(例えば、図9Bを参照)。幾つかの実施形態では、インジケータアーム550は、付勢位置でも非付勢位置でも実質的に真っ直ぐにすることができる。
【0089】
図示の実施形態では、インジケータアーム550は、第1の端部552及び第2の端部554を有する。第1の端部552は、例えば、熱接着、接着、溶接、機械的留め具、又は他の任意の適切な技法によって支持管520の外面524に固定して取り付けることができる。あるいは、インジケータアーム550は、支持管520に一体化して形成することができる(例えば、支持管をレーザ切断してインジケータアームを形成し、次に、そのインジケータアームを、図9Bに示される第2の形態へ付勢されるように形状設定する)。インジケータアーム550の第2の端部554は、支持管520に取り外し可能に取り付けられるように構成される。
【0090】
例えば、インジケータアーム550が付勢位置にあるときに(例えば、図9Aを参照)、第2の端部554は、第1及び第2の端部552、554を通って延びる想像線が支持管520の軸線と概ね平行になるように、支持管520に取り外し可能に取り付けることができる。
【0091】
図9Aに示されるように、支持管520は、インジケータアーム550の第1の端部552の遠位及び人工弁(図示せず)の近位に位置する開口部530を有し得る。インジケータアーム550が付勢位置にあるとき、インジケータアーム550の第2の端部554は、開口部530を通り抜けて内腔528の中に延びることができる。さらに、第2の端部554は、インジケータアーム550を付勢位置に保持するように、開口部530の縁部532、及び/又は開口部530に隣接する支持管520の内面526と摩擦係合することができる。
【0092】
幾つかの実施形態では、人工弁を径方向に拡張するとき、人工弁の一部分は、インジケータアーム550の第2の端部554を支持管520から解放する助けになるように、第2の端部554と近位に係合して押し、それによって、インジケータアーム550がその非付勢位置に戻ることが可能になり得る(例えば、図9Bを参照)。
【0093】
例えば、アクチュエータねじの近位部分306は、アクチュエータ部材522よりも大きい直径を有し得る。したがって、アクチュエータ部材522の遠位端が近位部分306の近位端に接続されると、近位部分306の近位端の少なくとも周辺部分307は、アクチュエータ部材522の径方向外向きに広がり得る。図示の実施形態では、近位部分306の近位端は切頭円錐形を有する。したがって、周辺部分307は、アクチュエータ部材522に対して傾斜面を有する。他の実施形態では、近位部分306の近位端は、円筒形状を有し得る。したがって、覆われていない周辺部分307は、アクチュエータ部材522に対して垂直になり得る。
【0094】
上述のように、アクチュエータ部材522を支持管520に対して近位方向に移動させることにより、アクチュエータねじがスリーブに対して近位方向に移動し、それによって、人工弁を径方向に拡張させることができる。幾つかの実施形態では、アクチュエータねじが近位方向に移動すると、アクチュエータねじの周辺部分307は、付勢位置にあるインジケータアーム550の第2の端部554に接触することができる。アクチュエータねじを近位方向にさらに移動させると、第2の端部554を開口部530の縁部532、及び/又は支持管520の内面526から近位に押し動かすのに十分な力を第2の端部554に対して作用させることができる。その結果、第2の端部554は、開口部530を通り抜けて内腔528から出ることができ(すなわち、開口部530から解放されて)、インジケータアーム550は、図9Bに示されたその非付勢位置に戻ることができる。
【0095】
幾つかの実施形態では、インジケータアーム550は、インジケータアーム550の付勢位置から非付勢位置への変化が、例えば放射線不透過マーカー556の位置の変化を観察することによって蛍光透視下で見えるように、放射線不透過マーカー556を有し得る。幾つかの実施形態では、放射線不透過マーカー556は、第2の端部554に隣接して配置することができる。幾つかの実施形態では、放射線不透過マーカー556は、インジケータアーム550の中間部分に配置することができる。代替実施形態では、アーム550全体を、蛍光透視下で見える放射線不透過材料で形成することができる。
【0096】
図示の実施形態では、開口部530は、アクチュエータねじの周辺部分307がインジケータアーム550の第2の端部554に係合して第2の端部554を開口部530から解放したときに人工弁の直径が所定のサイズに拡張されるように、支持管520に配置することができる。したがって、インジケータアーム550が付勢位置から非付勢位置に変化するのが確認されたならば(例えば、蛍光透視下で)、人工弁が所定のサイズに拡張されたと判断することができる。
【0097】
図示されていないが、アクチュエータねじの周辺部分307以外の人工弁の別の部分、さらには保持・アクチュエータアセンブリ510自体の一部分が、インジケータアーム550の第2の端部554に係合してこれを開口部530から解放するように構成され得ることを理解されたい。例えば、アクチュエータ部材522の遠位端部分は、アクチュエータ部材522の径方向外向きに突出する肩部(図示せず)を有することができ、このような肩部は、アクチュエータ部材522を近位方向に移動させるときに第2の端部554に接触して、これを、開口部530を通して内腔528から押し出すように構成することができる。本明細書に記載されたのと同じ原理は、人工弁が所定のサイズに拡張されたときにインジケータアーム550の第2の端部554を人工弁又は送達装置の任意の部分によって開口部530から解放できる限り、適用される。
【0098】
図10は、保持・アクチュエータアセンブリ512の別の実施形態を示し、これは、支持管520が、インジケータアーム550の第1の端部552の遠位及び人工弁(図示せず)の近位に配置された複数の開口530a、530b、530c、530d(図示された例では4つ)を有し得ることを除いて、上述の保持・アクチュエータアセンブリ510と類似している。図10には4つの開口部が示されているが、開口部の数は2つ又は3つでも、5つ以上でもよいことを理解されたい。
【0099】
インジケータアーム550は、インジケータアーム550の第2の端部554が開口部530a、530b、530c、530dのいずれかを通り抜けて内腔528の中に延び、対応する開口部の縁部に、又は対応する開口部に隣接する支持管520の内面526に摩擦係合しているときに、付勢位置に保持することができる。
【0100】
同様に、アクチュエータねじが近位方向に移動すると(例えば、アクチュエータ部材522を支持管520に対して近位方向に移動させることによって)、アクチュエータねじの周辺部分307は、付勢位置に保持されているインジケータアーム550の第2の端部554がどの開口部(530a、530b、530c、又は530d)を通り抜けて延びているかにかかわらず、第2の端部554に接触することができる。アクチュエータねじを近位にさらに移動させることにより、インジケータアーム550がその非付勢位置に戻ることができるように、第2の端部554を、対応する開口部(530a、530b、530c、又は530d)を通して内腔528から押し出すことができる。
【0101】
幾つかの実施形態では、開口部530a、530b、530c、530dは、各開口部が人工弁の異なる所定の拡張直径に対応するように互いに間隔をあけて配置することができる。人工弁を患者の体内に挿入する前に、ユーザは、インジケータアーム550の第2の端部を、その特定の患者の所望の拡張直径に対応する開口部に挿入することができる。したがって、人工弁の拡張時にインジケータアーム550の第2の端部554がその開口部から解放されると、インジケータアーム550はその非付勢状態へ移動して、選択された直径まで人工弁が拡張されたことを視覚的に示すことができる。
【0102】
例えば、4つの開口部530a、530b、530c、530dはそれぞれ、人工弁の4つの所定の直径Da、Db、Dc、Ddに対応し得る。幾つかの実施形態では、開口部がインジケータアーム550の第1の端部552に近ければ近いほど、対応する所定の直径が大きくなる。例えば、図10に描かれた例では、開口部530a、530b、530c、530dに対応する所定の直径は徐々に大きくする、すなわち、Da<Db<Dc<Ddとすることができる。
【0103】
一代替実施形態では、保持・アクチュエータアセンブリ512は、複数のインジケータアーム(図示せず)を有することができ、そのそれぞれは、上述のインジケータアーム550と類似している。インジケータアームのそれぞれは、支持管520に固定して接続される第1の端部と、支持管520に取り外し可能に取り付けられる第2の端部とを有し得る。例えば、保持・アクチュエータアセンブリ512は、4つのインジケータアームを有し得る。4つのインジケータアームの各第1の端部は、支持管520の近位部分に固定して結合することができる(各第1の端部は、支持管520の近位部分の同じ位置に、又は互いに間隔をあけて固定することができる)。4つのインジケータアームの第2の端部はそれぞれ、4つのインジケータアームをそれぞれの付勢位置に保持するように、4つの開口部530a、530b、530c、530dを通り抜けて内腔528の中に延びることができる。したがって、アクチュエータねじを近位方向に連続的に移動させると、対応するインジケータアームがそれぞれの非付勢位置に戻ることができるように、4つの第2の端部を、対応する開口部(530a、530b、530c又は530d)を通して内腔528から順次押し出すことができる。そのため、4つの開口部は、オペレータが、どのインジケータアームがその付勢位置から非付勢位置に変化したかを確認することによって人工弁がどの直径に拡張されたかを監視できるように、目盛りとして機能することができる。幾つかの実施形態では、保持・アクチュエータアセンブリ512は、任意の数(例えば、2つ、3つ、又は5つ以上)のインジケータアームを、対応する数の開口部とともに有し得る。
【0104】
図11は、保持・アクチュエータアセンブリ514の別の実施形態を示し、これは、インジケータアーム560の形状を除いて、上述の保持・アクチュエータアセンブリ510と類似している。具体的には、インジケータアーム560は、支持管520の外面524に固定して取り付けられた第1の端部562と、第1の端部562から遠位の位置において支持管520に取り外し可能に取り付けられるように構成された第2の端部564とを有する。第2の端部564は、インジケータアーム560に対して横方向に延びるフック565を有する。インジケータアーム560は、フック565が開口部530を通り抜けて内腔528の中に延びて、開口部530の縁部532及び/又は開口部530に隣接する支持管520の内面526に摩擦係合しているときに、付勢位置に保持することができる。
【0105】
同様に、弁の拡張中には、アクチュエータねじの周辺部分307(又は、上述の、人工弁の別の部分又は送達装置の一部分)は、内腔528の内側でフック565に係合し、これを、開口部530を通して内腔528から押し出すことができる。したがって、第2の端部564は、開口部530から解放することができ、インジケータアーム560は、その非付勢位置に戻ることができる。
【0106】
同様に、インジケータアーム560は、インジケータアーム560の付勢位置から非付勢位置への変化が蛍光透視下で見えるように、放射線不透過マーカー566を有し得る。幾つかの実施形態では、放射線不透過マーカー566は、第2の端部564に隣接して配置することができる。幾つかの実施形態では、放射線不透過マーカー566は、フック565上に配置することができる。幾つかの実施形態では、放射線不透過マーカー566は、インジケータアーム560の中間部分に配置することができる。代替実施形態では、アーム560全体を、蛍光透視下で見える放射線不透過材料で形成することができる。
【0107】
図12は、保持・アクチュエータアセンブリ516のさらに別の実施形態を示し、これは、インジケータアーム570が、それが付勢位置にあるときに内腔528の内側に配置されていることを除いて、上述の保持・アクチュエータアセンブリ510に類似している。具体的には、インジケータアーム570の第1の端部572は、開口部530に近接した位置において、支持管520の内面526に固定して取り付けることができる。インジケータアーム570の第2の端部574は、第1の端部572に対して遠位の位置において、支持管520に取り外し可能に取り付けられるように構成することができる。例えば、インジケータアーム570は、第2の端部574が開口部530からわずかに遠位の位置において支持管520の内面526に押し付けられているときに、付勢位置に保持することができる。
【0108】
同様に、弁の拡張中には、アクチュエータねじの周辺部分307(又は、上述の、人工弁の別の部分又は送達装置の一部分)は、内腔528の内側で第2の端部574に係合することができる。第2の端部574に隣接するインジケータアーム570の遠位部分575は、第2の端部574が近位方向に押されたときに径方向外向きに湾曲できるように、可撓性材料で作ることができる。開口部530は、湾曲した遠位部分575が開口部530から内腔528を出て延びることができるように寸法設定することができる。第2の端部574を近位方向にさらに押すことにより、第2の端部574が開口部530から内腔528を「飛び出て」、インジケータアーム570がその非付勢位置に戻ることが可能になり得る。
【0109】
同様に、インジケータアーム570は、インジケータアーム570の付勢位置から非付勢位置への変化が蛍光透視下で見えるように、放射線不透過マーカー576を有し得る。幾つかの実施形態では、放射線不透過マーカー576は、第2の端部574に隣接して配置することができる。幾つかの実施形態では、放射線不透過マーカー576は、インジケータアーム570の中間部分に配置することができる。代替実施形態では、アーム570全体を、蛍光透視下で見える放射線不透過材料で形成することができる。
【0110】
より一般的には、送達装置を使用して患者の体内の標的部位に人工弁を配置した後、オペレータは人工弁を、径方向圧縮状態から径方向拡張状態へ径方向に拡張することができる。オペレータは、インジケータアームが第1の形態(例えば、付勢位置)から第2の形態(例えば、非付勢位置)に変化したときに、人工弁の直径が所定のサイズに達したと判断することができ、このような変化は、第1の形態と第2の形態の間の位置及び/又は形状の違いに基づいて確認することができる。上記のように、このような確認は、インジケータアーム上に配置された放射線不透過マーカーによって容易になり得る。
【0111】
図9図12の実施形態のいずれでも、インジケータアームは、インジケータアーム及び支持管520に接続されたばね(例えば、ねじりばね)などの別個の付勢要素によって、第2の形態へ付勢することができる。例えば、インジケータアームは、非弾性材料で作ることができ、付勢要素(例えば、ばね)は、インジケータアームの第2の端部が支持管から解放されたときにインジケータアームを第2の形態へ付勢するように、インジケータアームに接続することができる。
【0112】
さらに、代替実施形態では、(上述の実施形態のいずれかの)インジケータアームの第1の端部は、ヒンジによって支持管に接続することができ、このヒンジは、インジケータアームの第1の端部及び支持管にある対応する各開口部を通り抜けて延びるピンを含み得る。ヒンジ付きのインジケータアームは、自己拡張型とすること、又は別個の付勢要素を含むことができる。
【0113】
さらに、送達装置100などの送達装置は、送達装置の保持・アクチュエータアセンブリのうち1つ又は複数に、図9図12に開示されているような1つ又は複数のインジケータアームを含み得ることを理解されたい。幾つかの実施形態では、送達装置の各保持・アクチュエータアセンブリは、図9図12のいずれかに開示されているような少なくとも1つのインジケータアームを有する。幾つかの実施形態では、各保持・アクチュエータアセンブリは、同じタイプのインジケータを有する(例えば、各保持・アクチュエータアセンブリは、それぞれのインジケータアーム550を有する)。他の実施形態では、各保持・アクチュエータアセンブリは、異なるインジケータアームを有する(例えば、1つの保持・アクチュエータアセンブリはインジケータアーム550を有し、別の保持及びインジケータアームはインジケータアーム570を有する)。幾つかの実施形態では、それぞれ異なる保持及びアクチュエータアセンブリの各インジケータアームは、人工弁の異なる拡張サイズを示すように構成することができる。例えば、インジケータアームは、第1の保持・アクチュエータアセンブリの第1のインジケータアームがその付勢位置からその非付勢位置へ変化したときに、人工弁が第1の所定のサイズに拡張され、第2の保持・アクチュエータアセンブリの第2のインジケータアームがその付勢位置からその非付勢位置へ変化したときに、人工弁が第2の所定のサイズに拡張されるなどのように、構成することができる。
【0114】
人工弁の直径が所定のサイズに拡張されていると判断するためにインジケータアームを使用するのと同じ概念が、特許文献7、特許文献13、特許文献14、又は特許文献15に記載の、1つ又は複数のラチェット機構などの他の拡張機構が使用される場合にも、(拡張機構を作動させることによりインジケータアームが1つの構成から、オペレータが確認可能な別の構成へ変化できる限り)適用できることを理解されたい。
【0115】
一般的な考慮事項
開示された実施形態は、人工デバイスを心臓の天然弁輪(例えば、肺動脈弁輪、僧帽弁弁輪、及び三尖弁弁輪)のいずれかに送達及び移植するように適合させることができ、様々な送達アプローチ(例えば、逆行性、順行性、経中隔、経心室、経心房など)のいずれを用いても使用できることを理解されたい。
【0116】
本明細書の目的のために、本発明の実施形態の特定の態様、利点、及び新規の特徴が本明細書で説明されている。開示された方法、装置、及びシステムは、何ら限定的なものと解釈されるべきではない。そうではなく、本発明は、開示された様々な実施形態のすべての新規かつ非自明の特徴及び態様を単独で、また互いの様々な組み合わせ及びサブ組み合わせの形で、対象とする。方法、装置、及びシステムは、何か特定の態様もしくは特徴、又はこれらの組み合わせに限定されるものでもなく、あるいは、開示された実施形態は、何か1つもしくは複数の特定の利点が存在すること、又は問題が解決されることを必要とするものでもない。どの例の技術も、どれか1つ又は複数の他の例で説明された技術と組み合わせることができる。開示された技術の原理が適用されてもよい多くの可能な実施形態を考慮すると、説明された実施形態は好ましい例にすぎず、開示された技術の範囲を限定するものと解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0117】
開示された実施形態の幾つかの動作は、提示の都合で特定の順序で記述されているが、以下に示される特定の言語が特定の順序付けを必要としない限り、この記述法には再配列が包含されることを理解されたい。例えば、順次に記述された動作は、場合によっては再配列されたり同時に実行されたりすることがある。さらに、図を簡単にするために、添付の図には、開示された方法を他の方法と組み合わせて使用できる様々な手段が示されないことがある。さらに、本明細書では、開示された方法を説明するために、「提供する」又は「達成する」のような用語を場合によっては使用する。これらの用語は、実行される実際の動作を高レベルで抽象化したものである。これらの用語に対応する実際の各動作は、特定の実施態様に応じて異なる場合があるが、当業者であれば容易に識別可能である。
【0118】
本明細書では、人工弁、送達装置、及び送達アセンブリの他の構成要素に関連して、「近位」とは、患者の体外にある送達アセンブリのハンドルに近いデバイスの位置、方向、又は部分を指し、「遠位」とは、ハンドルからもっと遠いデバイスの位置、方向、又は部分を指す。「長手方向の」及び「軸方向の」という用語は、特に明示的に定義されていない限り、近位方向及び遠位方向に延びる軸を指す。
【0119】
本出願及び特許請求の範囲では、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈からそれ以外の明らかな指示がない限り、複数形を含む。加えて、用語の「含む(includes)」とは、「備える(comprises)」を意味する。さらに、用語の「結合された(coupled)」及び「接続された(connected)」とは一般に、電気的、電磁気的、及び/又は物理的(例えば、機械的又は化学的)に結合又は連結されていることを意味し、特定の反対の言葉がなければ、結合又は結び付けられたものの間に中間要素が存在することを排除しない。
【0120】
方向及び他の相対的な関係(例えば、内側、外側、上側、下側など)は、本明細書の図面及び原理について議論しやすくするために使用されることがあるが、限定的なものではない。例えば、「内側」、「外側」、「上部」、「下に」、「内部」、「外部」などの幾つかの用語を使用することができる。このような用語は、該当する場合に、相対的な関係を扱う場合に記述をいくらか明確にするために、説明された実施形態に関して特に使用される。しかし、このような用語は、絶対的な関係、位置、及び/又は方向を示唆するものではない。例えば、ある物体に関して、その物体を単に裏返すことによって「上」部が「下」部になり得る。それでも、その部分は依然として同じ部分であり、物体は同じままである。本明細書では、「及び/又は」は、「及び」あるいは「又は」、さらには「及び」並びに「又は」を意味する。
【0121】
開示技術の追加の例
開示された主題の上述の実施態様を考慮して、本出願では、以下に列挙される追加の例を開示する。単独の例の1つの特徴、又は組み合わせて採用された例の複数の特徴、及び任意選択で、1つ又は複数のさらなる例の1つ又は複数の特徴と組み合わせて採用された例の複数の特徴が、本出願の開示の範囲内にも入るさらなる例であることに留意されたい。
【実施例1】
【0122】
人工弁が径方向に拡張したことを視覚的にフィードバックするように構成された送達装置であって、第1の形態と第2の形態の間で変化可能なインジケータアームを備え、第2の形態は、インジケータアームの位置又は形状が第1の形態とは異なり、インジケータアームは、人工弁の直径が第1の所定のサイズよりも小さいときには第1の形態にとどまるように、また、人工弁の直径が第1の所定のサイズまで拡張されたときには第2の形態に変化するように構成されている、送達装置。
【実施例2】
【0123】
インジケータアームは、インジケータアームの第1の形態から第2の形態への変化が蛍光透視下で見えるように放射線不透過マーカーを備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1に記載の送達装置。
【実施例3】
【0124】
インジケータアームは、第1の形態のインジケータアームが付勢状態になり、第2の形態のインジケータアームが非付勢状態になるように弾性材料を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1から2のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例4】
【0125】
第1の形態のインジケータアームが、人工弁の軸線に概ね沿った方向に向けられており、第2の形態のインジケータアームが人工弁の軸線に対して、ある斜角の方向に向けられている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1から3のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例5】
【0126】
第1の作動要素及び第2の作動要素であって、人工弁の拡張機構と連結するように構成されており、それにより、第2の作動要素を第1の作動要素に対して第1の方向の軸方向に移動させると、人工弁が径方向圧縮状態から径方向拡張状態に拡張され、第2の作動要素を第1の作動要素に対して第1の方向と反対の第2の方向の軸方向に移動させると、人工弁が径方向拡張状態から径方向圧縮状態に圧縮される、第1の作動要素及び第2の作動要素をさらに備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1から4のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例6】
【0127】
第2の作動要素が第1の作動要素の内腔を通って延びている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例5に記載の送達装置。
【実施例7】
【0128】
インジケータアームの第1の端部は、第1の作動要素の第1の位置に固定して取り付けられており、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、第1の作動要素の第2の位置に取り外し可能に取り付けられるように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例5から6のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例8】
【0129】
インジケータアームの第2の端部は、第2の作動要素を第1の作動要素に対して第1の方向の軸方向に移動させると、人工弁の拡張機構の一部分と係合するように構成されており、それにより、拡張機構の一部分と係合したときに、インジケータアームの第2の端部を第1の作動要素の第2の位置から解放できるようになる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例7に記載の送達装置。
【実施例9】
【0130】
第1の作動要素の第2の位置は、人工弁の拡張機構の部分がインジケータアームの第2の端部と係合したときに、人工弁の直径が第1の所定のサイズまで拡張されるように定められる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例8に記載の送達装置。
【実施例10】
【0131】
第2の位置は、人工弁を第1の所定のサイズまで拡張する前には人工弁に近く、第1の位置は第2の位置に近い、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例7から9のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例11】
【0132】
第1の作動要素が第2の位置に開口部を備え、この開口部は、インジケータアームの第2の端部が通り抜けて延びることができるように寸法設定されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例7から10のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例12】
【0133】
第1の位置が第1の作動要素の外面にあり、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、開口部の縁部か、又は開口部に隣接する第1の作動要素の内面かに摩擦係合するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例11に記載の送達装置。
【実施例13】
【0134】
第1の位置が第1の作動要素の外面にあり、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、開口部の縁部と、開口部に隣接する第1の作動要素の内面とに係合するように構成されているフックを備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例11に記載の送達装置。
【実施例14】
【0135】
第1の位置が第1の作動要素の内面にあり、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、開口部に隣接する第1の作動要素の内面を押すように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例11に記載の送達装置。
【実施例15】
【0136】
インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、第1の作動要素の少なくとも第3の位置に取り外し可能に取り付けられるように構成され、第3の位置は第2の位置から間隔があけられている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例7から14のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例16】
【0137】
インジケータアームの第2の端部は、第2の作動要素を第1の作動要素に対して第1の方向の軸方向に移動させたときに、人工弁によって第1の作動要素の第3の位置から解放されるように構成され、第3の位置は、インジケータアームの第2の端部が人工弁によって第3の位置から解放されたときに、人工弁の直径が第1の所定のサイズとは異なる第2の所定のサイズまで拡張されるように設定されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例15に記載の送達装置。
【実施例17】
【0138】
人工弁と、人工弁を径方向に拡張及び圧縮するように構成された送達装置とを備える医療アセンブリであって、送達装置は、第1の形態と第2の形態の間で変化可能なインジケータアームを備え、第2の形態のインジケータアームは、位置又は形状が第1の形態とは異なり、インジケータアームは、人工弁の直径が第1の所定のサイズよりも小さいときには第1の形態にとどまるように、また、人工弁の直径が第1の所定のサイズまで拡張されたときには第2の形態に変化するように構成されている、医療アセンブリ。
【実施例18】
【0139】
インジケータアームは、第1の形態のインジケータアームが付勢状態になり、第2の形態のインジケータアームが非付勢状態になるように弾性材料を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例17に記載のアセンブリ。
【実施例19】
【0140】
送達装置が第1の作動要素及び第2の作動要素を備え、これらの駆動構成要素は人工弁の拡張機構と連結するように構成され、それにより、第2の作動要素を第1の作動要素に対して軸方向に移動させると、人工弁が径方向に拡張又は圧縮される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例17から18のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例20】
【0141】
第2の作動要素が第1の作動要素の内腔を通って延びている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例19に記載のアセンブリ。
【実施例21】
【0142】
インジケータアームの第1の端部は、第1の作動要素の第1の位置に固定して取り付けられており、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、第1の作動要素の第2の位置に取り外し可能に取り付けられるように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例19から20のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例22】
【0143】
第2の形態のインジケータアームが第1の作動要素の軸線に対して、ある斜角の方向に向けられている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例19から21のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例23】
【0144】
インジケータアームが、第2の端部に隣接して配置された放射線不透過マーカーを備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例21から22のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例24】
【0145】
インジケータアームの第2の端部は、第2の作動要素を第1の作動要素に対して軸方向に移動させると、人工弁の一部分と係合するように構成されており、それにより、人工弁の一部分と係合したときに、インジケータアームの第2の端部を第1の作動要素の第2の位置から解放できるようになる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例21から23のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例25】
【0146】
第1の作動要素の第2の位置は、人工弁の一部分がインジケータアームの第2の端部と係合したときに、人工弁の直径が第1の所定のサイズまで拡張されるように定められる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例24に記載のアセンブリ。
【実施例26】
【0147】
第2の位置は、人工弁を第1の所定のサイズまで拡張する前には人工弁に近く、第1の位置は第2の位置に近い、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例21から25のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例27】
【0148】
第1の作動要素が第2の位置に開口部を備え、この開口部は、インジケータアームの第2の端部が通り抜けて延びることができるように寸法設定されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例21から26のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例28】
【0149】
第1の位置は第1の作動要素の外面にあり、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、開口部の縁部か、又は開口部に隣接する第1の作動要素の内面かに摩擦係合するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例27に記載の送達装置アセンブリ。
【実施例29】
【0150】
第1の位置は第1の作動要素の外面にあり、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、開口部の縁部と、開口部に隣接する第1の作動要素の内面とに係合するように構成されているフックを備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例27に記載のアセンブリ。
【実施例30】
【0151】
第1の位置は第1の作動要素の内面にあり、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、開口部に隣接する第1の作動要素の内面を押すように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例27に記載のアセンブリ。
【実施例31】
【0152】
インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、第1の作動要素の少なくとも第3の位置に取り外し可能に取り付けられるように構成され、第3の位置は第2の位置から間隔があけられている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例21から30のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例32】
【0153】
インジケータアームの第2の端部は、第2の作動要素を第1の作動要素に対して近位方向の軸方向に移動させたときに、人工弁によって第1の作動要素の第3の位置から解放されるように構成され、第3の位置は、インジケータアームの第2の端部が人工弁によって第3の位置から解放されたときに、人工弁の直径が第1の所定のサイズとは異なる第2の所定のサイズまで拡張されるように設定されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例31に記載のアセンブリ。
【実施例33】
【0154】
人工弁を移植する方法であって、第1の形態に保持されているインジケータアームを備える送達装置を使用して、患者の体内の標的部位に人工弁を配置すること、人工弁を径方向圧縮状態から径方向に拡張された状態へ径方向に拡張すること、並びに、インジケータアームが第2の形態に変化したときに人工弁の直径が所定のサイズに達したと判断することを含み、第2の形態のインジケータアームは、第1の形態とは位置又は形状が異なる、方法。
【実施例34】
【0155】
インジケータアームは、第1の形態のインジケータアームが付勢状態になり、第2の形態のインジケータアームが非付勢状態になるように弾性材料を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例33に記載の方法。
【実施例35】
【0156】
人工弁を拡張することが、人工弁の拡張機構に結合されている送達装置の第1及び第2の作動要素を作動させることを含み、第1及び第2の作動要素を作動させることが、拡張機構を作動させて人工弁を拡張するのに効果的である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例33から34のいずれか一つに記載の方法。
【実施例36】
【0157】
第1及び第2の作動要素を作動させることが、第2の作動要素を第1の作動要素に対して軸方向に移動させて、拡張機構の内側部材を拡張機構の外側部材に対して軸方向に移動させることを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例35に記載の方法。
【実施例37】
【0158】
第1の形態では、インジケータアームの第1の端部が第1の作動要素の第1の位置に固定して取り付けられており、インジケータアームの第2の端部が第1の作動要素の第2の位置に取り外し可能に取り付けられている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例33から36のいずれか一つに記載の方法。
【実施例38】
【0159】
拡張機構を作動させることは、インジケータアームが第2の形態に変化するようにインジケータアームの第2の端部を第1の作動要素の第2の場所から解放することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例37に記載の方法。
【実施例39】
【0160】
インジケータアームの第2の端部を解放することが、人工弁の一部分を第2の端部に押し付けることを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例38に記載の方法。
【実施例40】
【0161】
インジケータアームは、インジケータアームの第1の形態から第2の形態への変化を蛍光透視下で視覚化できるように放射線不透過マーカーを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例33から39のいずれか一つに記載の方法。
【実施例41】
【0162】
人工弁が径方向に拡張したことを視覚的にフィードバックするように構成された送達装置であって、付勢位置と非付勢位置の間で移動可能なインジケータアームを備え、インジケータアームは、人工弁の直径が第1の所定のサイズよりも小さいときには付勢位置にとどまり、人工弁の直径が第1の所定のサイズまで拡張されたときには非付勢位置まで移動するように構成されている、送達装置。
【実施例42】
【0163】
インジケータアームは、インジケータアームの付勢位置から非付勢位置への移動が蛍光透視下で見えるように放射線不透過マーカーを備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例41に記載の送達装置。
【実施例43】
【0164】
第1の作動要素及び第2の作動要素であって、人工弁の拡張機構と連結するように構成され、それにより、第2の作動要素を第1の作動要素に対して軸方向に移動させると、人工弁が径方向に拡張又は圧縮される、第1の作動要素及び第2の作動要素をさらに備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例41から42のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例44】
【0165】
第2の作動要素が第1の作動要素の内腔を通って延びている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例43に記載の送達装置。
【実施例45】
【0166】
インジケータアームの第1の端部は、第1の作動要素の第1の位置に固定して取り付けられており、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが付勢位置にあるときに、第1の作動要素の第2の位置に取り外し可能に取り付けられるように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例41から44のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例46】
【0167】
非付勢位置にあるインジケータアームが第1の作動要素の軸線に対して、ある斜角の方向に向けられている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例43から45のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例47】
【0168】
インジケータアームが、第2の端部に隣接して配置された放射線不透過マーカーを備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例45から46のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例48】
【0169】
インジケータアームの第2の端部は、第2の作動要素を第1の作動要素に対して軸方向に移動させると、人工弁の一部分と係合するように構成されており、それにより、人工弁の一部分と係合したときに、インジケータアームの第2の端部を第1の作動要素の第2の位置から解放できるようになる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例45から47のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例49】
【0170】
第1の作動要素の第2の位置は、人工弁の一部分がインジケータアームの第2の端部と係合したときに、人工弁の直径が所定のサイズまで拡張されるように定められる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例48に記載の送達装置。
【実施例50】
【0171】
第2の位置は、人工弁を第1の所定のサイズまで拡張する前には人工弁に近く、第1の位置は第2の位置に近い、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例45から49のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例51】
【0172】
第1の作動要素が第2の位置に開口部を備え、この開口部は、インジケータアームの第2の端部が通り抜けて延びることができるように寸法設定されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例45から50のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例52】
【0173】
第1の位置が第1の作動要素の外面にあり、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが付勢位置にあるときに、開口部の縁部か、又は開口部に隣接する第1の作動要素の内面かに摩擦係合するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例51に記載の送達装置。
【実施例53】
【0174】
第1の位置が第1の作動要素の外面にあり、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが付勢位置にあるときに、開口部の縁部に係合するように構成されているフックを備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例51に記載の送達装置。
【実施例54】
【0175】
第1の位置が第1の作動要素の内面にあり、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが付勢位置にあるときに、開口部に隣接する第1の作動要素の内面を押すように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例51に記載の送達装置。
【実施例55】
【0176】
インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが付勢位置にあるときに、第1の作動要素の少なくとも第3の位置に取り外し可能に取り付けられるように構成され、第3の位置は第2の位置から間隔があけられている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例45から54のいずれか一つに記載の送達装置。
【実施例56】
【0177】
インジケータアームの第2の端部は、第2の作動要素を第1の作動要素に対して軸方向に移動させたときに、人工弁によって第1の作動要素の第3の位置から解放されるように構成され、第3の位置は、インジケータアームの第2の端部が人工弁によって第3の位置から解放されたときに、人工弁の直径が第1の所定のサイズとは異なる第2の所定のサイズまで拡張されるように設定されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例55に記載の送達装置。
【実施例57】
【0178】
人工弁及び送達装置を備える医療アセンブリであって、送達装置が駆動部材と、駆動部材に取り付けられたインジケータアームとを備え、駆動部材が、人工弁の拡張機構に着脱可能に取り付けられ、拡張機構が、人工弁を径方向に拡張及び圧縮するように構成されており、インジケータアームが第1の形態と第2の形態の間で変化可能であり、第2の形態のインジケータアームは、位置又は形状が第1の形態とは異なり、インジケータアームは、人工弁の直径が第1の所定のサイズよりも小さいときには第1の形態にとどまるように、また、人工弁の直径が第1の所定のサイズまで拡張されたときには第2の形態に変化するように構成されている、医療アセンブリ。
【実施例58】
【0179】
インジケータアームは、第1の形態のインジケータアームが付勢状態になり、第2の形態のインジケータアームが非付勢状態になるように弾性材料を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例57に記載のアセンブリ。
【実施例59】
【0180】
駆動部材が第1の作動要素及び第2の作動要素を備え、これらの駆動構成要素は人工弁の拡張機構と連結するように構成され、それにより、第2の作動要素を第1の作動要素に対して軸方向に移動させると、人工弁が径方向に拡張又は圧縮される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例57から58のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例60】
【0181】
第2の作動要素が第1の作動要素の内腔を通って延びている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例59に記載のアセンブリ。
【実施例61】
【0182】
インジケータアームの第1の端部は、第1の作動要素の第1の位置に固定して取り付けられており、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、第1の作動要素の第2の位置に取り外し可能に取り付けられるように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例59から60のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例62】
【0183】
第2の形態のインジケータアームが第1の作動要素の軸線に対して、ある斜角の方向に向けられている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例59から61のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例63】
【0184】
インジケータアームが、第2の端部に隣接して配置された放射線不透過マーカーを備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例61から62のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例64】
【0185】
インジケータアームの第2の端部は、第2の作動要素を第1の作動要素に対して軸方向に移動させると、人工弁の一部分と係合するように構成されており、それにより、人工弁の一部分と係合したときに、インジケータアームの第2の端部を第1の作動要素の第2の位置から解放できるようになる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例61から63のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例65】
【0186】
第1の作動要素の第2の位置は、人工弁の一部分がインジケータアームの第2の端部と係合したときに、人工弁の直径が第1の所定のサイズまで拡張されるように定められる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例64に記載のアセンブリ。
【実施例66】
【0187】
第2の位置は、人工弁を第1の所定のサイズまで拡張する前には人工弁に近く、第1の位置は第2の位置に近い、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例61から65のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例67】
【0188】
第1の作動要素が第2の位置に開口部を備え、この開口部は、インジケータアームの第2の端部が通り抜けて延びることができるように寸法設定されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例61から66のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例68】
【0189】
第1の位置が第1の作動要素の外面にあり、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、開口部の縁部か、又は開口部に隣接する第1の作動要素の内面かに摩擦係合するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例67に記載の送達装置アセンブリ。
【実施例69】
【0190】
第1の位置が第1の作動要素の外面にあり、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、開口部の縁部と係合するように構成されているフックを備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例67に記載のアセンブリ。
【実施例70】
【0191】
第1の位置が第1の作動要素の内面にあり、インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、開口部に隣接する第1の作動要素の内面を押すように構成されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例67に記載のアセンブリ。
【実施例71】
【0192】
インジケータアームの第2の端部は、インジケータアームが第1の形態のときに、第1の作動要素の少なくとも第3の位置に取り外し可能に取り付けられるように構成され、第3の位置は第2の位置から間隔があけられている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例61から70のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【実施例72】
【0193】
インジケータアームの第2の端部は、第2の作動要素を第1の作動要素に対して近位方向の軸方向に移動させたときに、人工弁によって第1の作動要素の第3の位置から解放されるように構成され、第3の位置は、インジケータアームの第2の端部が人工弁によって第3の位置から解放されたときに、人工弁の直径が第1の所定のサイズとは異なる第2の所定のサイズまで拡張されるように設定されている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例71に記載のアセンブリ。
【実施例73】
【0194】
人工弁が径方向に拡張したことを視覚的にフィードバックする方法であって、第1の形態に保持されたインジケータアームを備える駆動部材を人工弁の拡張機構に接続すること、駆動部材を用いて拡張機構を作動させて人工弁を径方向圧縮状態から径方向に拡張された状態へ径方向に拡張すること、並びに、インジケータアームが第2の形態に変化したときに人工弁の直径が所定のサイズに達したと判断することを含み、第2の形態のインジケータアームは、第1の形態とは位置又は形状が異なる、方法。
【実施例74】
【0195】
インジケータアームは、第1の形態のインジケータアームが付勢状態になり、第2の形態のインジケータアームが非付勢状態になるように弾性材料を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例73に記載の方法。
【実施例75】
【0196】
駆動部材が第1の作動要素及び第2の作動要素を備え、第2の作動要素は第1の作動要素の内腔を通って延びている、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例73から74のいずれか一つに記載の方法。
【実施例76】
【0197】
拡張機構を作動させることが、第2の作動要素を第1の作動要素に対して軸方向に移動させて、拡張機構の内側部材を拡張機構の外側部材に対して軸方向に移動させることを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例75に記載の方法。
【実施例77】
【0198】
第1の形態では、インジケータアームの第1の端部が、第1の作動要素の第1の位置に固定して取り付けられ、インジケータアームの第2の端部が、第1の作動要素の第2の位置に取り外し可能に取り付けられる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例73から76のいずれか一つに記載の方法。
【実施例78】
【0199】
拡張機構を作動させることは、インジケータアームが第2の形態に変化するようにインジケータアームの第2の端部を第1の作動要素の第2の場所から解放することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例77に記載の方法。
【実施例79】
【0200】
インジケータアームの第2の端部を解放することが、人工弁の一部分を第2の端部に押し付けることを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例78に記載の方法。
【実施例80】
【0201】
インジケータアームは、インジケータアームの第1の形態から第2の形態への変化を蛍光透視下で視覚化できるように放射線不透過マーカーを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例73から79のいずれか一つに記載の方法。
【0202】
例示的な代替形態
開示された技術の原理を適用できる多くの実施可能な例を考慮すると、説明した例はその技術の好ましい例にすぎず、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではないことを理解されたい。正しくは、特許請求される主題の範囲は、添付の請求項及びその等価物によって定義される。
【符号の説明】
【0203】
10 人工移植物送達アセンブリ、送達アセンブリ
100 送達装置
102 ハンドル
104 軸
110 保持・アクチュエータアセンブリ
120 支持管
122 アクチュエータ部材
124 ロックツール
140 基準放射線不透過マーカー
140a 最遠位の基準放射線不透過マーカー
140b 中間の基準放射線不透過マーカー
140c 最近位の基準不透過マーカー
142 インジケータ放射線不透過マーカー
200 人工弁
202 弁構造体
204 フレーム
206 フレームの近位端
208 フレームの遠位端
210 相互接続ストラット、ストラット
212 開口部
214 人工弁の長手方向軸
216 リベット又はピン
250 遠位接合部
252 遠位先端部
260 近位接合部
262 近位先端部
300 弁拡張機構
302 アクチュエータねじ
304 アクチュエータねじの遠位部分
306 アクチュエータねじの近位部分
307 近位部分の近位端の周辺部分
308 遠位取り付け片
310 遠位弁コネクタ
312 外側部材、スリーブ
314 近位弁コネクタ
316 ロックナット
318 ロックナットの切り込み部分、切り込み部分
319 係合面
326 ロックツールの切り込み部分、切り込み部分
327 係合面
330 スリーブの近位端
332 スリーブ312の近位端部分、近位端部分
440a 基準放射線不透過マーカー
440b 基準放射線不透過マーカー
440c 基準放射線不透過マーカー
442a 最遠位のインジケータ放射線不透過マーカー
442b 最近位のインジケータ放射線不透過マーカー
510 保持・アクチュエータアセンブリ
512 保持・アクチュエータアセンブリ
514 保持・アクチュエータアセンブリ
516 保持・アクチュエータアセンブリ
520 支持管
522 アクチュエータ部材
524 外面
526 内面
528 内腔
530 開口部
530a 開口部
530b 開口部
530c 開口部
530d 開口部
532 開口部の縁部
550 インジケータアーム
552 インジケータアームの第1の端部、第1の端部
554 インジケータアームの第2の端部、第2の端部
556 放射線不透過マーカー
560 インジケータアーム
562 第1の端部
564 第2の端部
565 フック
566 放射線不透過マーカー
570 インジケータアーム
572 インジケータアームの第1の端部
574 第2の端部
575 湾曲した遠位部分
576 放射線不透過マーカー
d1 距離
d2 距離
D1 人工弁の直径
D2 人工弁の直径
D3 人工弁の直径
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
【国際調査報告】