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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-29
(54)【発明の名称】致死性発射体の構造及びランチャー
(51)【国際特許分類】
   F41B 15/00 20060101AFI20230322BHJP
   F41C 3/00 20060101ALI20230322BHJP
【FI】
F41B15/00 A
F41C3/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022533458
(86)(22)【出願日】2021-02-04
(85)【翻訳文提出日】2022-07-01
(86)【国際出願番号】 US2021016659
(87)【国際公開番号】W WO2021211190
(87)【国際公開日】2021-10-21
(31)【優先権主張番号】17/027,588
(32)【優先日】2020-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521095020
【氏名又は名称】エヌエル エンタープライゼズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ペディシニ,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ペディシニ,ジョシュア
(57)【要約】
標的を動かなくさせるための致死性発射体は、ランチャーによる発射後に自動で分離する又はそれ以外の場合開くことができ、標的との衝突の前にペイロードを放出し得る。ランチャーは、発射体の分離を開始できる。また、開放は、無線自動識別(RFID)付きの制御回路によって達成し得、発射体のRFIDタグは、ユーザ指定のランチャーからの距離で、又は発射体に対する発射の力によって、発射体を開かせる。弾倉は、複数の発射体を保持し得、弾倉の様々な発射体は、それぞれ、発射後に指定された距離及び/又は時間で開くように構成され得る。ランチャーは、特定のパラメータが満たされるまで、発射体が作動可能になるのを防ぐために引き金及び/又は安全スイッチを含み得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランチャー及び発射体システムであって、
ランチャーと、
致死性発射体と、
筐体、制御回路、及び付勢可能なエネルギー保蔵手段を備えた前記発射体と
を備え、
前記発射体の発射後、前記発射体筐体が破裂する、分解する、分離する、分裂する、又はそれ以外の場合、その中に開口部を生じさせる
ランチャー及び発射体システム。
【請求項2】
前記ランチャーが、前記標的までの前記距離及び/又は時間を測定し、前記発射体と通信するための手段を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記発射体が少なくとも1つの開始剤をさらに備え、少なくとも1つの開始剤が、前記発射体の前記筐体内に開口部を生じさせるために化学反応又は機械的な反応を開始し得る、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
引き金及び安全スイッチの少なくとも1つをさらに備え、前記エネルギー貯蔵手段が、前記少なくとも1つの引き金及び/又は安全スイッチが作動するまで、前記閾値エネルギーを超えて付勢されない、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ランチャーと前記発射体との間の通信及び/又はエネルギー伝達の有線手段及び無線手段の1つをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ランチャーが、ランチャー付属品をさらに備え、前記ランチャー及びランチャー付属品の少なくとも1つが、閾値エネルギーを超えて前記エネルギー貯蔵手段を付勢するエネルギー源を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ランチャーが弾倉を備え、弾倉が複数の発射体を備え、前記複数の発射体のうちの発射体のそれぞれが、前記ランチャーからの独自の指定された距離で、発射後に、破裂する、分解する、分離する、分裂する、又はそれ以外の場合その中に開口部を生じさせる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記ランチャーが尾栓機構をさらに備え、前記尾栓機構が、尾栓及び砲尾を備え、前記発射体が前記尾栓機構内で受入れ可能であり、前記付勢可能な貯蔵手段が、前記尾栓との接触によって付勢される、又はそれ以外の場合、有効にされる、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記エネルギー貯蔵手段が、コンデンサ及び充電式電池の1つである、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記発射体が、破裂、分解、分離、分裂、又はその中に生じる開口の後に、発射体から放出されるペイロードをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
致死性発射体であって、
筐体を備える前記発射体と、
制御回路と、
付勢可能なエネルギー貯蔵手段と
前記発射体が、発射後に、前記筐体を、破裂させる、分裂させる、分解させる、分離させる、又はそれ以外の場合開口を生じさせるための手段をさらに備える
致死性発射体。
【請求項12】
前記エネルギー貯蔵手段が、コンデンサ及び充電式電池の1つである、請求項11に記載の発射体。
【請求項13】
前記発射体が、ランチャー及びランチャー付属品の1つをさらに備え、前記ランチャー及びランチャー付属品の少なくとも1つが、閾値エネルギーを超えて前記エネルギー貯蔵手段を付勢するエネルギー源を備える、請求項11に記載の発射体。
【請求項14】
前記発射体が、少なくとも1つの破砕線又は砕けやすい筐体を備える、請求項11に記載の発射体。
【請求項15】
前記発射体が少なくとも1つの開始剤をさらに備え、少なくとも1つの開始剤が、前記発射体の前記筐体内に開口部を生じさせるために化学反応又は機械的な反応を開始し得る、請求項11に記載の発射体。
【請求項16】
前記発射体が、タイマ、スイッチ、及び近接センサの少なくとも1つをさらに備える、請求項11に記載の発射体。
【請求項17】
前記少なくとも1つのスイッチ又はタイマが、前記発射体の発射の移動によって、又はランチャー若しくはランチャー付属品との通信によって開始される、請求項16に記載の発射体。
【請求項18】
前記開始が、前記ランチャー又はランチャー付属品から前記制御回路へのアナログデータ又はデジタルデータの通信の結果として決定される、請求項15に記載の発射体。
【請求項19】
前記発射体が、破裂、分解、分離、分裂、又はその中に生じる開口部の後に、前記発射体から放出されるペイロードをさらに備える、請求項11に記載の発射体。
【請求項20】
前記制御回路が、ゲル、液体、又は埋め込み用樹脂に包み込まれる、請求項11に記載の発射体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、その開示が参照により組み込まれる、2019年9月27日に出願された係属中の米国非仮出願第16/586,422号の一部継続出願であり、米国特許法第120条の下でそれに対する優先権を主張する。また、本開示は、米国特許法第119条の下で、その開示が参照により組み込まれる、2019年12月5日に出願された係属中の米国仮出願第62/943,865号に対する優先権を主張する。
【0002】
本開示は、兵器又は他の発射機構で使用するための発射体に関し、より具体的には電気エネルギー源を組み込むそれらの発射体及びランチャーに関する。
【背景技術】
【0003】
一般的に、発射体及び発射システムは、例えば法執行機関及び軍隊によって自己防衛のために使用される。また、発射体及び発射システムは、(人又は場所などの)標的を制圧するように設計され得る。通常、そのような兵器システムは、効果的であるために発射体の正確且つ精密な標的設定を必要とする。つまり、発射体は、機能するためには標的の体又は物理的な塊と物理的に接触しなければならない。発射体が標的に衝突しない場合、発射体はおそらく標的に影響を及ぼさない。
【0004】
従来の発射体におけるこの欠点を克服するために、複数個に分裂し、したがって発射体の有効半径を拡大する(及び必要な標的設定の精度を下げる)発射体が開発されてきた。そのような分裂は、発射体にとって内部である1つ若しくは複数の電池で、又は標的に対する実際の衝突で動力を供給される構成要素によって引き起こされ得る。しかしながら、それにおいて、電池は、本来、発射体と比較すると、それぞれ大きく且つ重いため、(少なくとも、電池が発射体の中の相当量の空間を占有するという事実により)発射体の潜在的な構成を制限する。さらに、電池は比較的に高価であり、それによってそのような発射体の製造費用を押し上げる。さらに、及びきわめて懸念されることに、電池は、経時的に消耗し、電荷を失い、これはそのように構成された発射体が長期間にわたって保管されている場合、撃発に使用可能な状態にはない場合があることを意味する。そのような発射体を使用しなければならない状況は、発射体がつねに撃発する準備が完了していることを要求するので、この欠点は容認できない。
【0005】
別の試された解決策は、発射体の発射後の特定のデトネーションのためにプログラムされる、及び/又は以前に発射された発射体の距離に基づいて調整された爆発までの距離を有する空中爆発様式の発射体である。調整のプログラミングは、ユーザによって行われる。また、このシステムは電池をベースにしており、したがって上述の電池ベースの全ての欠点を有する。そのような解決策は複雑であり、プログミングが飛行中の発射体に通信されるのを試みられる間に、無線周波数との潜在的な干渉により不発になりがちである。また、このシステムは、製造費用がきわめて高い。
[発明が解決しようとする課題]
【0006】
したがって、現在利用可能な解決策の全ては、以下の不利な点、つまり標的との衝突が必要である、製造に費用がかかる、構成が複雑である、及び確実に動力を得られないの1つ以上を抱えている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
先行技術に固有の上述の不利な点を考慮して、本開示の一般的な目的は、先行技術の全ての優位点を含み、先行技術に固有の欠点を克服する、発射体の構造(本明細書で、文脈中「発射体」とも呼ばれる)及び発射体ランチャーを提供することである。本明細書で使用される場合、「ペイロード」は、標的に致死的な力又は無能力化する力を送達することができる、及び/又は標的に対して致死的な効果又は無能力化する効果を生じさせることができる物質、物体、化合物、又は材料を指すことを理解されたい。一実施形態では、ペイロードは、発射体又は発射体筐体が破裂する、分解する、分離する、又はそれ以外の場合その中に開口部が生じさせるとき、本明細書で開示される致死性発射体から放たれ得る。また、ペイロードは、発射体が分解する又は複数個に分裂するときに生成される発射体の破片を含み得る。
【0008】
また、発射体は、好ましくはエネルギー貯蔵手段を含む。本明細書で使用される場合、「エネルギー貯蔵手段」は、エネルギー貯蔵手段が、外部ソース(ランチャーなど)によって充電又は付勢されるまで、発射体又は発射体の別の構成要素を作動させる又は作動可能にするほど十分な電荷を欠く貯蔵手段である。発射体を作動させる又は作動可能にするための(又は本明細書の他の箇所に説明されるように、反応を模倣するための)最小電荷エネルギーは、「閾値エネルギー」と呼ばれ、閾値エネルギーより下のエネルギーレベルでは、発射体は作動可能にならない若しくは作動しない、及び/又は機械的な反応若しくは化学反応若しくは電気的な反応を開始することはできないことを意味する。一実施形態では、エネルギー貯蔵手段はコンデンサを含み得る。
【0009】
一実施形態では、発射体は、発射体がランチャーの砲身を離れてペイロードを供給した後、2つ以上の構成要素に分離する。一実施形態では、分離は、電気的な手段、機械的な手段、若しくは化学的な手段によって、又はその組み合わせによって開始できる。さらなる実施形態では、開始は、疑わしいもの又は標的までの距離に応じて変わる可能性がある。
【0010】
別の実施形態では、発射体及びランチャーは、ペイロードの放出又は分散が、ランチャーの砲身から一定の距離又は所定の距離で発生する上述の実施形態の様々な調整の手段を含む。例えば、選択的な放出は、制御された砲口速度を使用するときに反応を開始するための時間調整された反応又は時間遅延によって達成することができ、そのような速度は、膨張ガス又は推進剤の制御によって制御することができる。
【0011】
別の実施形態では、充電可能な電気回路が発射体内に含まれ得る。電気回路は、化学反応を開始する場合もあれば、それ以外の場合、電気機械的な方法によって発射体の分離を引き起こす場合がある。そのような方法は、電磁石、形状記憶合金などを含む可能性がある。放出は、分離が標的の近くになるように時間を調整され得る。タイミングは、発射体の速度、並びに標的までの距離及び/又は時間に基づいた計算を含む場合がある。電気回路及び反応は、十分に、つまり閾値エネルギーを超えて充電されているエネルギー貯蔵手段と協調して開始することができる。さらに、電気回路は、近接検出器又は近接センサと併せて使用し得る。さらなる実施形態では、電気回路は、誘導的に作動されてよい。電気回路を作動させるために電磁誘導充電が使用されるそのような実施形態では、ランチャーは、磁気要素及び/又は電磁要素(例えば、ワイヤのコイルなど)を含む場合があり、該要素は、発射体電気回路を誘導で作動させる。電磁誘導充電要素は、ランチャーの砲身若しくはレール、又は充電要素の電気回路への動作可能な結合を可能にするランチャーの他のどこかに配置され得る。砲身又はレール内の充電要素は、例えば、発射体が発射される、又は発射のために用意されるまで、発射体を作動可能にするのを防ぐことができる。
【0012】
電気部品を含む発射体に対するさらなる実施形態では、電気回路は、ランチャーによって作動されてよい。そのような作動手段は、直接電気接続、電磁誘導充電などを含む場合がある。作動をランチャーに制限することによって、発射体を符号化し、例えば、発射体の取扱い又は輸送中の該ランチャーの外部での発射体の偶発的な分裂又は分離の可能性を低下させることにより安全特性を高めることが可能である。
【0013】
さらなる実施形態では、電気回路は、発射体の発射時に加速度計、振動センサなどの動作検知スイッチによって作動することができる。
【0014】
分離が化学反応の結果であるさらなる実施形態では、そのような反応は、「電気マッチ」又は他の開始剤で開始される場合がある。電気マッチは、ニクロム、又は好ましくは発熱物質でコーティングされる同様の高抵抗素子から成る場合がある。電池、コンデンサなどからの電気エネルギーに応えて開始する場合がある。
【0015】
さらなる実施形態では、発射体ランチャー及び発射体は、発射体が、標的にする範囲の結果として、タイミング及び又は距離情報で符号化されるシステムの一部である。発射体ランチャーは、レンジファインダー又は標的までの距離を測定するための他の手段をさらに含む場合がある。ランチャー及び発射体は、互いに有線通信又は無線通信するように構成される場合があり、ランチャーはまた、発射体にエネルギーを伝達することができる場合もある。ランチャーによる発射体の発射は、圧縮空気又は推進剤又は他の手段によって達成することができる。
【0016】
本開示の優位点及び特徴は、添付図面と併せて解釈される、以下の発明を実施するための形態及び特許請求の範囲を参照するとよりよく理解され、類似する要素は、類似する記号で識別される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本開示の例示的な実施形態に係る、発射体を備えた発射体ランチャー1000の長手方向断面図である。
図1A】本開示の例示的な実施形態に係る、発射体ランチャーの尾栓機構の図である。
図2】本開示の例示的な実施形態に係る、発射前、次いで発射体の筐体が分離し、ペイロードを放出した飛行中の両方の発射体の図である。
図2A】本開示の例示的な実施形態に係る、発射体が破砕線に沿って分離又は破砕する前(2A)及び後(2B)の破砕線を含む発射体の図である。
図2B】本開示の例示的な実施形態に係る、発射体が破砕線に沿って分離又は破砕する前(2A)及び後(2B)の破砕線を含む発射体の図である。
図3】本開示の例示的な実施形態に係る、所定の時間に基づいて、発射体の筐体内部の圧力を高めることができる構成要素を有する発射体の図である。
図4】本開示の例示的な実施形態に係る、発射体が発射後の様々な時間/距離で破裂するように設定される弾倉を備えた発射体ランチャーの図である。
図5】本開示の例示的な実施形態に係る、ペイロード、制御回路、開始剤、及びエネルギー貯蔵手段を含む発射体の図である。
図6】本開示の例示的な実施形態に係る、ペイロード、開始剤、及び制御回路を含む発射体の図である。
図7】本開示の例示的な実施形態に係る、ペイロード、制御回路、開始剤、及びスイッチを含む発射体を示す図である。
図7A】本開示の例示的な実施形態に係る、発射体の発射の力によって作動する制御回路及びタイマを備えた発射体を示す図である。
図7B】本開示の例示的な実施形態に係る、発射体の発射の力によって作動する制御回路及びタイマを備えた発射体を示す図である。
図8】本開示の例示的な実施形態に係る、ランチャーが、少なくとも1つの接続を介して発射体に通信し得る、発射体及びランチャーを示す図である。
図9】本開示の例示的な実施形態に係る、発射体が、ランチャーと無線で通信し得る、及び/又はランチャーによって付勢され得る、発射体及びランチャーを示す図である。
図10】本開示の例示的な実施形態に係る、ランチャー、発射体の構成要素、及び情報を発射体に通信する少なくとも1つの手段を示す図である。
図11】本開示の例示的な実施形態に係る、まき散らされる場合がある複数の要素を含む発射体を示す図である。
図12】本開示の例示的な実施形態に係る、尾栓などのランチャーの要素との接触によって閾値エネルギーを超えて、発射体の電気貯蔵要素が充電され得る尾栓機構を示す図である。
図13】本開示の例示的な実施形態に係る、尾栓などのランチャーの要素との接触によって充電され得る該発射体を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
例示のために詳細に本明細書で説明される例示的な実施形態は、構造及び設計で多くの変形の対象となる。しかしながら、本開示が、図示され、説明される特定の発射体又は発射体ランチャーに限定されないことが強調されるべきである。すなわち、状況が示唆する又は便宜的にする場合ように、均等物の様々な省略及び置換が企図されるが、これらは本開示の特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく応用又は実装を対象とすることを意図することを理解されたい。用語「第1の」、「第2の」などは、本明細書で、いずれの順序、量、又は重要性を示すのではなく、むしろある要素を別の要素から区別するために使用され、用語「ある」及び「1つの」は、本明細書で、量の制限を示すのではなく、むしろ参照される項目の少なくとも1つの存在を示す。
【0019】
本開示は、致死性発射体100及びそのような発射体100用のランチャー1000を提供し、ランチャー1000及び発射体100はシステムの全体を形成する。発射体100は、好ましくは、標的又は疑わしいものに影響を及ぼすためにペイロード200(銃弾の破片であって、収容器などの一部又は全ての破片を含む場合がある銃弾の破片)を含む。発射体100は好ましくは収容器を含み、収容器は、一実施形態では、少なくとも部分的に円環形状の薬包セクション102又は薬包セクション(以後、「薬包」とも呼ばれる)によって形成される場合がある。そのような実施形態では、少なくとも1つの薬包セクションは、収容器を形成するために薬包の環状部分の半径に相当する、閉じられた、実質的には平坦な端部104(本明細書では「後端キャップ」又は「端部」とも呼ばれる)を含む場合がある。少なくとも1つの薬包セクション及び端部は、本明細書で個々に及び集合的に発射体100の筐体と呼ばれる場合がある。発射体筐体が、上述の例示的な実施形態で言及された薬包セクション及び端部の構成に限定されないこと、及び発射体筐体が、本開示の趣旨から逸脱することなく、球体又は円錐などであるが、必ずしもこれに限定されない、収容器を形成する任意の形状を含み得ることが明らかになる。さらに、薬包は、一体型構成であってもよい。ペイロード200は、好ましくは、発射体100の発射の前に収容器に含まれる。一実施形態では、発射体100は、標的との衝突の前に、自動で分離する、分解する、分裂する、又はそれ以外の場合開くことができる。一実施形態では、ランチャー1000は、発射体100の分離又は分解又は破裂又は開放などを開始することができる。一実施形態では、ランチャー1000(及び/又はランチャー付属品)は、発射体の発射の前に若しくは同時に、発射体100に通信する、及び又は発射体100を作動可能にすることができる。別の実施形態では、ランチャーは、安全性及び/又は引き金を含み、安全性及び/又は引き金は、作動されるまで、発射体が作動可能になることを防ぐ。作動可能にすることは、例えば、発射体内に含まれるエネルギー貯蔵手段の充電である場合がある。
【0020】
発射体100の1つの端部104は、少なくとも1つの薬包セクション102の環状部分に取外し自在に取付け可能であってよい。端部104の環状部分への取付可能性は、例えば、機械的、接着性、又は溶接であってよい。取付け可能性は、薬包102の端部104及び環状部分102によって形成された収容器へのアクセスを容易にする。薬包の端部104は、それが付着してフランジを作り出す薬包102の環状部分の直径よりも大きい直径を有する場合がある。別の実施形態では、薬包102は、端部104が、該第1の環状部分に固定して取り付けられ、薬包102の収容器が、薬包の端部104より他の場所で開かれ得るように、第1の環状部分及び第2の環状部分が互いに取外し自在に取付けられる第1の環状部分及び第2の環状部分を含む。
【0021】
例示的なランチャー1000が図1に示される。ランチャーは、発射体100を向け、発射するための砲身1010を含む。また、ランチャー1000は、発射体の撃発の前に発射体を保持するための薬室又は砲尾を含み得る。図1に示されるランチャー1000は、ランチャー1000が本明細書で開示される発射体のうちの発射体100を撃発することができる限り、他の構成であってよいことが明らかになる。一実施形態では、ランチャー1000は、1つ又は複数の発射体が発射前に装填され得る(例示的な実施形態の図1Aに示されるように)砲尾及び/又は尾栓機構1030をさらに含む。尾栓機構1030は、砲身1010、少なくとも1つの発射体入口1032、及び尾栓1034を含む。発射体入口1032は、発射体を砲身1010の中に受け入れるように適合される。尾栓1034は、前方部及び後方部を含み、構成されてよく、尾栓1034は、尾栓1034の前方部が発射体入口1032を遮断するように、砲身1010内に部分的に受け入れられるように構成され、第2の位置で、尾栓1034は、発射体100が発射体入口1032から砲身1010に進入することを可能にするように構成される。また、尾栓機構は、発射体を充電するために、充電器又は充電要素1036を含み得る。一実施形態では、ランチャー及び/又は砲尾及び砲身は、レールガンに見られるレールなどのレールを含む場合がある。
【0022】
一実施形態では、発射体100の筐体は、それがランチャー1000の砲身1010を離れた後に開く、又はそれ以外の場合、分離して、ペイロード200を供給する。一実施形態では、及び図2Bに示されるように、そのようなペイロードは、発射体自体の分離及び/又は分裂を含み得る。すなわち、発射体筐体の破裂又は破損、又は筐体構成要素の分離は、発射体100に開口部を生じさせ、その中からペイロード200が発散し得る。一実施形態では、及び図2に示されるように、分離前、及び異なるセクション100a及び100bへの分離後の発射体100が示され、その後、分離ペイロード200が発射体100の外側に発散した。一実施形態では、及び図2A及び図2Bに示されるように、発射体100の筐体は少なくとも1つの破砕線108を含み、1つ又は複数の破砕線108は、筐体の比較的に弱い又は薄いセクションを含む場合があり、1つ又は複数の破砕線108に沿って、発射体筐体は(図2Bに示されるように)発射後に破裂し得る。1つ又は複数の破砕線に沿った発射体の破裂は、標的に対する発射体の致死効果を助長するのに役立ち得る。別の実施形態では、発射体筐体は砕けやすい。
【0023】
別の実施形態では、発射体筐体は分離又は分裂し、致死力の一部になる又は致死力である。
【0024】
別の実施形態では、本明細書で開示される発射体100は、ペイロード200の放出又は分散が、ランチャー1000の砲身1010から一定の距離又は所定の距離で発生する上述の実施形態の様々な調整の手段を含む。
【0025】
別の実施形態では、放出は、制御回路120によって達成され得る。そのような制御回路120は、無線自動識別(RFID)を含み得、発射体100内のRFIDタグは、ランチャー1000から指定された距離で発射体100を破裂させ得る。図3及び図5に示される別の実施形態では、反応は、タイマ130に応えて開始され得る。そのような反応は、(例えば、図3のエアバッグ170によって示されるように)発射体100内部の圧力を増加させる、又はそれ以外の場合発射体筐体の破損を引き起こす場合がある。さらに、そのような構成要素は、化学反応によって開始され、ニトロセルロース、NaNなどの物質を含む場合がある。そのような実施形態では、ランチャー1000が、RFIDタグと通信するための送信機又は他の手段を含む場合がある、又は反応が他の手段によって制御される場合があることが明らかになる。一実施形態では、GPSは、発射体の分離、破裂、又は分裂を追跡し、開始するために使用される。さらなる実施形態では、制御回路の一部又は全ては、発射体の加速の結果生じる力の損害を最小限に抑えるために、例えばゲル、液体、又は埋め込み用樹脂に包み込むことができる。
【0026】
また、ランチャーは、例えば弾倉などの、ランチャーに対する少なくとも1つの付属品を含み得、少なくとも1つの付属品は、ランチャーと同じ通信手段又は他の通信手段を使用して発射体と通信し得る。図4に示されるように、ランチャー及び発射体システムは、複数の発射体100を保持し、発射体100を撃発/発射するために該発射体100をランチャー1000に供給する弾倉1040を含み得る。一実施形態では、弾倉1040の様々な発射体100は、発射後、同じ距離「D」又は同じ時間で分離又は破裂などするように構成される場合もあれば、弾倉1040の様々な発射体100は、発射後、異なる距離及び/又は時間で分離又は破裂などするように構成される場合もある。様々な発射体100が、発射後、同じ距離「D」又は同じ時間で分離又は破裂などするように構成された実施形態では、ユーザが、特定の定められた領域内で破裂した発射体からのペイロードの影響を集中し得ることが明らかである。様々な発射体が、発射後、異なる距離及び/又は時間で分離又は破裂などするように構成された一実施形態では、様々な発射体のうちのそれぞれの特定の発射体の分離などが、本明細書の他の箇所で説明されるように、様々な発射体のそれぞれの発射体の分離などを選択的に設定することによって達成され得る、発射後の特定の距離及び/又は時間、明らかになる。さらに、異なる距離での様々な発射体の分離は、より広い領域にわたるそのような物質の分散が所望される場合に、ペイロードのより分散した供給を提供し得る。一実施形態では、弾倉は、そのような発射体が弾倉内に配置されている間に、発射体の付勢可能な貯蔵手段を付勢するためのエネルギー源(充電器などであるが、必ずしもこれに限定されない)を含む。
【0027】
再び図5を参照すると、発射体100は、エネルギー貯蔵手段140(コンデンサなどであるが、これに限定されるものではない)、及び開始剤150(加熱素子などであるが、これに限定されるものではない)をさらに含み得る。また、エネルギー貯蔵手段の充電は、本明細書では、エネルギー貯蔵手段を「付勢する」と呼ばれる場合がある。また、本明細書で開示されるエネルギー貯蔵手段は、付勢可能なエネルギー貯蔵手段と呼ばれる場合がある。エネルギー貯蔵手段140及び開始剤150は、スイッチ180に動作可能なように結合され得、タイマ130は、発射体100の発射後の特定のときにスイッチ180を作動させ得、その後、エネルギー貯蔵手段140は、貯蔵されたエネルギーを開始剤150に送達して、開始剤150に、発射体100の開放、分離、分解、又は分裂につながる反応(例えば、加熱)を実行させ得る。別の実施形態では、タイマ及び/又はスイッチ又は近接センサ(以下に説明)は、発射体の発射の動きにより、又はランチャー若しくはランチャー付属品との通信により開始され得る。別の実施形態では、発射体は近接センサを含み、近接センサは、発射後の発射体の選択的な開放、分離、分解、又は分裂を引き起こし得る。例えば、近接センサは、発射体が標的から3フィート以内になると、発射体の分離及び/又は開放を開始することができる。
【0028】
別の実施形態では、及び図6を参照すると、制御回路120は、制御回路120が開始剤150を作動させるように、開始剤150に直接的に結合される。図6に示されるように、開始剤150は、電気マッチであってよく、電気マッチは、作動時に、将来の反応を引き起こすために加熱し、発射体100の薬包にペイロード200を放出させ得る、及び/又は発射体100の薬包を分裂させ得る。
【0029】
別の実施形態では、及び図7図7A、及び図7Bに示されるように、発射体制御回路120及び/又はタイマ130は、(例示的な実施形態において図7に示される)スイッチ又は加速器190によるなど、発射体100の発射時に発生する突然の加速又は力に応えて作動され得る。制御回路120及び/又はタイマ130は、次いで、発射体筐体内での破損を引き起こし、ペイロード200の分散を可能にする開始剤15,0を作動させ得る。この破損は、例えば内部圧力の上昇、構成要素の分離などの開始剤の機械的な反応、又は筐体のセクションの溶解の結果であり得る。
【0030】
図7A及び図7Bを参照すると、発射体100の発射の力によって作動される制御回路120及びタイマ130を備えた発射体100。一実施形態では、発射体100はボタン195を含む。発射体100の発射時、後端キャップ104がボタン195を押す、又はそれ以外の場合係合する。ボタン195は、ボタンの押下時、タイマ130が開始されるように、タイマ130に動作可能に結合される。タイマ130によって測定された期間の後、コンデンサ140は、開始剤の中に放電し、開始剤は、ペイロード200を放出するための発射体100の開放、分離、分解、又は分裂につながる反応(加熱など及び本明細書の他の箇所で説明されるように)を実行する。
【0031】
別の実施形態では、発射体ランチャー1000は、引き金及び/又は安全スイッチを含み、引き金及び/又はスイッチは、特定のパラメータが満たされるまで、発射体100が作動可能になるのを防ぐ。例えば、安全は、発射体100がランチャー1000内で撃発モードにならない限り、発射体100が作動可能になるのを防ぐように構成され得る。別の実施形態では、エネルギー貯蔵手段は、引き金又は安全スイッチと通信しており、引き金又は安全スイッチが作動された後まで付勢されない。そのような引き金及び安全スイッチは、それによって、例えばランチャーが無理やりにであるが、予想外に動かされた場合、又はユーザが偶発的にランチャーを落とした場合に、発射体の偶発的な撃発又は破裂を防ぐことができる。
【0032】
別の実施形態では、エネルギー貯蔵手段は、発射体が尾栓機構1030の尾栓1034に接触するまで付勢されない。そのような実施形態では、尾栓は、ランチャーが撃発されるまで発射体と接触しない。これは、つまり、ランチャーが撃発されるまで、発射体が作動可能になるのを防ぐことによって別のレベルの安全性を提供する。そのような実施形態では、尾栓は、例えば黄銅など、導電体から作られる場合がある。そのような実施形態では、例えば、尾栓は、発射体の1つのセクションに接触する少なくとも1つの導電性プローブを含む場合があり、一方、導電性の尾栓自体は、発射体の別のセクションに接触する。このようにして、尾栓は、発射体のエネルギー貯蔵手段を無事に充電する。
【0033】
図8図9、及び図10に示されるさらに別の実施形態では、発射体100及びランチャー1000は、無線手段又は有線手段の少なくとも1つを通して通信する。これにより、ランチャーは、発射体内のパラメータを設定することができ、筐体が破損又は破裂するポイントのより正確な制御、つまり、発射体が破裂し得る特定の距離又は時間を設定することを可能にする。さらなる実施形態では、発射体は、ランチャー1000によって(例えば、その中の電源によって、若しくは図8に示される接触点1070で、ランチャー1000に装填時、発射体100が接触し得るランチャー内の電池1050によって)作動される、又は動力を供給される、又は付勢されるエネルギー源(エネルギー貯蔵手段140など)を有し、したがって、例えば発射体100を、それがランチャー内に込められるまで不使用にしておくことによって、発射体100の安全プロフィールを強化する。別の実施形態では、図9に示されるように、発射体(及び、一実施形態ではそのエネルギー貯蔵手段140)は、電磁誘導充電器1060を介してなど、誘導を介して充電又は付勢することができる。一実施形態では、該電磁誘導充電は、発射体が砲身内にある、及び/又は砲身内を下がっていく間に発生する場合がある。さらなる実施形態では、ランチャー1000は、レンジファインダーなど、距離を測定するために手段を含み、手段は、制御回路120と通信し得、手段は、発射体100の爆発又は破損に関連する少なくとも1つのパラメータのその場でのカスタム化を可能にし得、このようにしてより好ましい又は正確な場所でペイロード200を分散させるその能力をさらに高める。図10に示されるように、ランチャー1000は、発射プロセスを開始するために引き金1080を含み得る。ランチャーによるエネルギー貯蔵手段の充電により、エネルギー貯蔵手段が、自給式の電源を含むという要件が排除され(つまり、エネルギー貯蔵手段用の電池は必要とされない)、それによってエネルギー貯蔵手段が、発射前に電池の消耗を被る可能性が排除されることが明らかになる。また、エネルギー貯蔵手段が、ランチャー内に発射体を装填する前に、ランチャー以外の外部電源によって充電できることも明らかになる。さらに、例示的な貯蔵手段としてのコンデンサは、電池よりも著しく軽量且つ安価であり、それによって本発射体の性能を向上させ、製造費用を削減する。
【0034】
さらに別の実施形態では、及び図11を参照すると、発射体100は、発射体100の筐体内及び/又は上に配置される、少なくとも1つの塊110(例えば、ペレット弾など)、及び好ましくは複数の塊110を含む。
【0035】
別の実施形態では、及び図13に示されるように、発射体は、プリント基板(「PCB」)106を含む。一実施形態では、発射体PCBは、1つ又は複数の有線接点又は無線接点を含み、接点は、ランチャーから信号又は他の入力を受信し得、入力又は信号は、PCBに発射体分離タイマ又はカウントダウンを開始するように指示し得る。別の実施形態では、尾栓1034はPCB106に接触し、ランチャー制御回路1040からなど、PCB106に入力又は信号を送信し得、その結果、発射体100が、砲尾1030内に、及び/又は尾栓1034に対して配置されると、発射体の分離のタイミング又はカウントダウンが開始され得る。さらなる実施形態では、及び図12に示されるように、エネルギー貯蔵手段は、尾栓との少なくとも1つの接点1036を介して閾値エネルギーを超えて付勢され、ランチャー電子機器も含む場合がある。さらなる実施形態では、付勢は、20ミリ秒未満で発生する。別の実施形態では、発射体電気部品は、少なくとも1つのASICにコンパイルされる。
【0036】
そのようなランチャー電子機器は、発射体の充電及び/又は発射体に発射と同時に他の作動を可能にするためのロジック又は他の手段を含み得る。すなわち、実施形態では、ランチャー電子機器は、アナログデータ及びデジタルデータの少なくとも1つを発射体の制御回路に通信して、発射体に開始を決定し得る。ロジックは、発射体のエネルギー貯蔵手段に伝導される電流が、発射体及びランチャー電子機器が通信している時間の少なくとも一部分の間少なくとも500maを超える高速充電手段を含み得る。さらに、ランチャー電子機器は、引き金が引かれる又はそれ以外の場合作動されるまで、エネルギー貯蔵手段の付勢が起こらない安全手段を含み得る。さらに、ランチャー電子機器は、発射体の破壊のための標的距離が、発射体の発射時にプログラムされる標的設定システムを含む場合がある、又は標的設定システムと通信する場合がある。そのようなシステムは、発射体に通信される電圧閾値が爆発時間又は破裂時間に対応する、電圧制御であってよい。さらに、ランチャー電子機器の一部として、簡略なタイミング手段を介した発射体の正確な爆発距離が可能にされ得るように、発射体の発射速度が測定され得る、又はそれ以外の場合決定され得ることが考えられる。例えば、発射体平均速度が毎秒100メートルであり、標的が100メートルの距離にある場合、タイマは、1.000秒の時間で、薬包の破壊又はその内容物の放出を可能にするように設定され得る。そのようなタイミングは、555などのタイミングチップ又はAtTinyなどのマイクロコントローラのどちらかで容易に達成され得る。ランチャー回路のさらなる実施形態では、回路は、権限を付与された個人によるのを除き、ランチャーの使用を除外し得るフィンガープリント手段又は他の生体認証手段又はアクセス手段(個人識別番号コードなど)を含み得る。
【0037】
図1は、好ましくは電動式、又は電気的手段、及び燃焼ガス又は圧縮ガス手段の組み合わせに基づく発射体ランチャー1000を表す。発射体は特定の発射方法に制限されるのではなく、電子制御及び発射体との通信要素を有することの優位点を使用できる好ましい設計のランチャーであることを理解されたい。本明細書の発射体は(少なくとも、それが内部電池を必要としないという理由で)軽量構造であるので、圧縮ガスは発射体を十分に且つ効果的に発射することができる。発射体は、ランチャー又は他の外部ソースによって付勢可能であるため、発射体が、内部電池の消耗のために動作できないであろう可能性は非現実的となる。
【0038】
本明細書で開示される発射体及びランチャーは、既存の解決策が提供できるよりもより制御されたペイロードの放出の優位点を提供する。例えば、ユーザは、発射体の開放を制御するパラメータを設定することによって、ペイロードが送達される範囲及び/又は速度を設定できる。また、この範囲及び/又は速度は、分裂又は分離が発生する最適な距離を計算するレンジファインダーによって自動的に設定することができる。また、本明細書に開示される発射体の薬包の構成は、本明細書に開示される発射体の使用の安全性をさらに向上させるために発射体の飛行の精度を高め得る。さらに、発射体は、エネルギー貯蔵手段が十分に、つまり閾値エネルギーを超えて充電されるまで、作動不可状態に保つことができる。ランチャー又は他の外部ソースによるエネルギー貯蔵手段の付勢は、発射体が、撃発前に電力損失又は停電を被る可能性を排除し、発射体の安全な取扱いをさらに向上させる。
【0039】
本開示の特定の実施形態の上述の説明は、図示及び説明のために提示されている。本開示の特定の実施形態の上述の説明は、包括的となる、又は本開示を開示されている正確な形に限定することを意図しておらず、明らかに、上述の教示を鑑みて、多くの変更形態及び変形形態が可能である。本開示の原理及びその実践的な応用を最もよく説明し、それによって当業者が、企図された特定の使用に適切であるように、本開示及び様々な実施形態を様々な変更形態とともに最もうまく利用することを可能にするために、例示的な実施形態が選ばれ、説明された。
図1
図1A
図2
図2a
図2b
図3
図4
図5
図6
図7
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】