(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-29
(54)【発明の名称】カテーテルシステム内の圧力監視のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/22 20060101AFI20230322BHJP
A61M 25/10 20130101ALI20230322BHJP
【FI】
A61B17/22 510
A61M25/10 550
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022547682
(86)(22)【出願日】2021-01-27
(85)【翻訳文提出日】2022-09-22
(86)【国際出願番号】 US2021015204
(87)【国際公開番号】W WO2021162855
(87)【国際公開日】2021-08-19
(32)【優先日】2020-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521549268
【氏名又は名称】ボルト メディカル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クック、クリストファー、エイ.
(72)【発明者】
【氏名】シュルタイス、エリック
【テーマコード(参考)】
4C160
4C267
【Fターム(参考)】
4C160EE08
4C160EE12
4C160MM33
4C160MM36
4C267AA07
4C267BB02
4C267BB03
4C267BB06
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4C267BB11
4C267BB12
4C267BB19
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4C267BB26
4C267BB28
4C267BB29
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4C267BB39
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4C267BB42
4C267BB62
4C267CC08
4C267CC09
4C267GG03
4C267GG05
4C267GG06
4C267GG16
4C267HH08
(57)【要約】
治療部位(106)を治療するためのカテーテルシステム(100)は、エネルギー源(124)と、膨張可能なバルーン(104)と、エネルギーガイド(122A)と、圧力センサ(258、358)とを含む。膨張可能なバルーン(104)は、治療部位(106)に実質的に隣接して配置可能である。膨張可能なバルーン(104)は、バルーン流体(132)を受け入れるバルーン内部(146)を画定するバルーン壁(130)を有する。エネルギー源(124)は、エネルギーガイド(122A)がエネルギーをバルーン内部(146)案内することができるように、エネルギーガイド(122A)によって受け入れられるエネルギーを生成する。圧力センサ(258、358)は、バルーン流体(132)のバルーン圧力を感知する。治療部位(106)で石灰化を破壊するための方法は、エネルギー源(124)によってエネルギーを生成するステップと、膨張可能なバルーン(104)を治療部位(106)に実質的に隣接して配置するステップであって、膨張可能なバルーン(104)はバルーン内部(146)を画定するバルーン壁(130)を有し、バルーン内部(146)はバルーン流体(132)を受け入れるように構成される、ステップと、エネルギーガイド(122A)によってエネルギー源(124)からエネルギーを受け入れるステップと、エネルギーガイド(122A)によってエネルギー源(124)からバルーン内部(146)にエネルギーを案内するステップと、圧力センサ(258、358)によってバルーン流体(132)のバルーン圧力を感知するステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管壁もしくは心臓弁内または前記血管壁もしくは前記心臓弁に隣接する治療部位において石灰化を破壊するためのカテーテルシステムであって、
エネルギーを生成するエネルギー源と、
前記治療部位に実質的に隣接して配置可能なバルーンであって、前記バルーンは、バルーン内部を画定するバルーン壁を有し、前記バルーン内部は、バルーン流体を受け入れるように構成される、バルーンと、
前記エネルギー源からエネルギーを受け入れるように構成されたエネルギーガイドであって、前記エネルギーを前記バルーン内部に案内するエネルギーガイドと、
前記バルーン内部内の前記バルーン流体のバルーン圧力を感知するように構成された圧力センサと
を備える、カテーテルシステム。
【請求項2】
前記圧力センサが、前記バルーン内部の前記バルーン流体と流体連通している、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項3】
前記圧力センサが、前記バルーン内部に配置される、請求項1または2に記載のカテーテルシステム。
【請求項4】
前記バルーンに結合されたハンドルアセンブリをさらに備え、前記ハンドルアセンブリが、前記バルーンから離間して配置され、前記ハンドルアセンブリが、前記カテーテルシステムを操作するためにユーザによって使用可能であり、前記圧力センサが、前記ハンドルアセンブリ内に配置される、請求項1から3のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項5】
前記バルーンに結合されたハンドルアセンブリをさらに備え、前記ハンドルアセンブリが、前記バルーンから離間して配置され、前記ハンドルアセンブリが、前記カテーテルシステムを操作するためにユーザによって使用可能であり、前記圧力センサが、前記ハンドルアセンブリと前記バルーン内部との間に配置される、請求項1から3のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項6】
前記バルーン内部と前記圧力センサとの間の流体連通を可能にする管状部材をさらに備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項7】
前記管状部材が、前記バルーン内部まで延びる、請求項6に記載のカテーテルシステム。
【請求項8】
システムコントローラをさらに備え、前記圧力センサが、前記バルーン内部内の前記バルーン流体の前記バルーン圧力に少なくとも部分的に基づいてセンサ信号を生成し、前記センサ信号が前記システムコントローラによって受信され、前記システムコントローラが、前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて前記カテーテルシステムの動作を制御するように構成される、請求項1から7のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項9】
前記システムコントローラが、前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記バルーンの破裂を検出するように構成される、請求項8に記載のカテーテルシステム。
【請求項10】
前記システムコントローラが、前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記エネルギー源がエネルギーを生成できないことを検出するように構成される、請求項8または9に記載のカテーテルシステム。
【請求項11】
前記システムコントローラが、前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記エネルギー源の適切な動作を検出するように構成される、請求項8から10のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項12】
前記システムコントローラが、前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、治療有効性を決定するように構成される、請求項8から11のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項13】
前記エネルギーが、前記エネルギーガイドに沿って前記バルーン内部に案内されて前記バルーン内部の前記バルーン流体内にプラズマ形成を誘発する、エネルギーパルスを含む、請求項1から12のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項14】
前記プラズマ形成が、急速な気泡形成を引き起こし、前記治療部位に隣接する前記バルーン壁に圧力波を付与する、請求項13に記載のカテーテルシステム。
【請求項15】
前記圧力センサが、光ファイバセンサ、ダイアフラムセンサ、およびMEMSセンサからなる群から選択される、請求項1から14のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項16】
前記エネルギー源が、高電圧のパルスを提供する高電圧エネルギー源である、請求項1から15のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項17】
前記エネルギーガイドが、前記バルーン内部に延びる離間した電極を含む電極対を含み、前記エネルギー源からの高電圧のパルスが、前記電極に印加され、前記電極上に電気アークを形成する、請求項16に記載のカテーテルシステム。
【請求項18】
カテーテルシステムによって血管壁もしくは心臓弁内または前記血管壁もしくは前記心臓弁に隣接する治療部位において石灰化を破壊するための方法であって、
エネルギー源によってエネルギーを生成するステップと、
前記治療部位に実質的に隣接してバルーンを配置するステップであって、前記バルーンが、バルーン内部を画定するバルーン壁を有し、前記バルーン内部が、バルーン流体を受け入れるように構成される、ステップと、
前記エネルギーガイドによって前記エネルギー源からエネルギーを受け入れるステップと、
前記エネルギーガイドによって前記エネルギーを前記エネルギー源から前記バルーン内部に案内するステップと、
圧力センサによって前記バルーン内部の前記バルーン流体のバルーン圧力を感知するステップと
を含む、方法。
【請求項19】
前記感知するステップが、前記圧力センサが前記バルーン内部の前記バルーン流体と流体連通していることを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記感知するステップが、前記圧力センサを前記バルーン内部に配置することを含む、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記感知するステップが、前記圧力センサを前記カテーテルシステムのハンドルアセンブリ内に配置することを含む、請求項18から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記感知するステップが、前記圧力センサを前記カテーテルシステムのハンドルアセンブリと前記バルーン内部との間に配置することを含む、請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
(i)前記バルーン内部の前記バルーン流体の前記感知されたバルーン圧力に少なくとも部分的に基づいて、前記圧力センサによってセンサ信号を生成するステップと、(ii)前記センサ信号をシステムコントローラに送信するステップと、(iii)前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記システムコントローラによって前記方法の動作を制御するステップとをさらに含む、請求項18から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記制御するステップが、前記システムコントローラが前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて前記バルーンの破裂を検出することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記制御するステップが、前記システムコントローラが前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて前記エネルギー源の失敗を検出することを含む、請求項23または24に記載の方法。
【請求項26】
前記制御するステップが、前記システムコントローラが前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記エネルギー源の適切な動作を検出することを含む、請求項23から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記制御するステップが、前記システムコントローラが前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて治療有効性を決定することを含む、請求項23から26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記生成するステップが、前記エネルギー源によって、前記エネルギーガイドに沿って前記バルーン内部に案内されて前記バルーン内部の前記バルーン流体内にプラズマ形成を誘発するエネルギーのパルスを生成することを含み、前記プラズマ形成が、急速な気泡形成を引き起こし、前記治療部位に隣接する前記バルーン壁に圧力波を付与する、請求項18から27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記感知するステップが、前記圧力センサが、光ファイバセンサ、ダイアフラムセンサ、およびMEMSセンサからなる群から選択されることを含む、請求項18から28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記生成するステップが、前記エネルギー源が、高電圧のパルスを提供する高電圧エネルギー源であることを含み、前記受け入れるステップが、前記エネルギーガイドが前記バルーン内部に延びる離間した電極を含む電極対を含むことを含み、前記方法が、前記電極上に電気アークを形成するために前記エネルギー源から前記電極に高電圧のパルスを印加するステップをさらに含む、請求項18から29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
血管壁内または前記血管壁に隣接する血管病変を治療するためのカテーテルシステムであって、
光エネルギーを生成する光源と、
前記血管病変に実質的に隣接して配置可能なバルーンであって、バルーン内部を画定するバルーン壁を有し、前記バルーン内部がバルーン流体を受け入れる、バルーンと、
前記光源から光エネルギーを受け入れるように構成された光ガイドであって、前記光エネルギーを前記バルーン内部に案内する光ガイドと、
前記バルーン内部の前記バルーン流体のバルーン圧力を感知するように構成された圧力センサと
を備える、カテーテルシステム。
【請求項32】
前記圧力センサが、前記バルーン内部の前記バルーン流体と流体連通している、請求項31に記載のカテーテルシステム。
【請求項33】
前記圧力センサが、前記バルーン内部に配置される、請求項31または32に記載のカテーテルシステム。
【請求項34】
前記バルーンに結合されたハンドルアセンブリをさらに備え、前記ハンドルアセンブリが、前記バルーンから離間して配置され、前記ハンドルアセンブリは、前記カテーテルシステムを操作するためにユーザによって使用可能である、請求項31から33のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項35】
前記圧力センサが、前記ハンドルアセンブリ内に配置される、請求項34に記載のカテーテルシステム。
【請求項36】
前記圧力センサが、前記ハンドルアセンブリと前記バルーン内部との間に配置される、請求項34に記載のカテーテルシステム。
【請求項37】
前記バルーン内部と前記圧力センサとの間の流体連通を可能にする管状部材をさらに備える、請求項35または36に記載のカテーテルシステム。
【請求項38】
前記管状部材が、前記バルーン内部まで延びる、請求項37に記載のカテーテルシステム。
【請求項39】
前記圧力センサが、前記バルーン内部内の前記バルーン流体の前記感知されたバルーン圧力に少なくとも部分的に基づいて、センサ信号を生成する、請求項31から38のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項40】
前記圧力センサから前記センサ信号を受信するシステムコントローラをさらに備え、前記システムコントローラが、前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記カテーテルシステムの動作を制御するように構成される、請求項39に記載のカテーテルシステム。
【請求項41】
前記システムコントローラが、前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記バルーンの破裂を認識するように構成される、請求項40に記載のカテーテルシステム。
【請求項42】
前記システムコントローラが、前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記光源が光エネルギーを生成できないことを認識するように構成される、請求項40または41に記載のカテーテルシステム。
【請求項43】
前記システムコントローラが、前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記光源の適切な動作を認識するように構成される、請求項40から42のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項44】
前記システムコントローラが、前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、治療有効性を認識するように構成される、請求項40から43のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項45】
前記システムコントローラの少なくとも一部が、前記ハンドルアセンブリ内に配置される、請求項40から44のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項46】
前記バルーンが折り畳まれた構成から拡張された構成に拡張するように、前記バルーン流体が前記バルーン内部に提供される、請求項31から45のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項47】
前記光源が、前記光ガイドに沿って前記バルーン内部に案内されて前記バルーン内部内の前記バルーン流体内にプラズマ形成を誘発する光エネルギーのパルスを生成する、請求項31から46のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項48】
前記プラズマ形成が、急速な気泡形成を引き起こし、前記血管病変に隣接する前記バルーン壁に圧力波を付与する、請求項47に記載のカテーテルシステム。
【請求項49】
前記圧力センサが、光ファイバセンサである、請求項31から48のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項50】
前記圧力センサが、ダイアフラムセンサである、請求項31から48のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項51】
前記圧力センサが、MEMSセンサである、請求項31から48のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項52】
前記光源が、レーザを含む、請求項31から51のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項53】
血管壁内または前記血管壁に隣接する血管病変を治療するための方法であって、
光源によって光エネルギーを生成するステップと、
前記血管病変に実質的に隣接してバルーンを配置するステップであって、前記バルーンが、バルーン流体を受け入れるバルーン内部を画定するバルーン壁を有する、ステップと、
光ガイドによって前記光源から光エネルギーを受け入れるステップと、
前記光ガイドによって前記光エネルギーを前記バルーン内部に案内するステップと、
圧力センサによって前記バルーン内部の前記バルーン流体のバルーン圧力を感知するステップと
を含む、方法。
【請求項54】
前記感知するステップが、前記圧力センサが前記バルーン内部の前記バルーン流体と流体連通することを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記感知するステップが、前記圧力センサを前記バルーン内部に配置することを含む、請求項53または54に記載の方法。
【請求項56】
ハンドルアセンブリが前記バルーンから離間するように前記バルーンに前記ハンドルアセンブリを結合するステップをさらに含み、前記ハンドルアセンブリが、前記方法を制御するためにユーザによって使用可能である、請求項53から55のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
前記感知するステップが、前記圧力センサを前記ハンドルアセンブリ内に配置することを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記感知するステップが、前記圧力センサを前記ハンドルアセンブリと前記バルーン内部との間に配置することを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記圧力センサと前記バルーン内部との間の流体連通を可能にするために、前記圧力センサと前記バルーン内部との間に管状部材を配置するステップをさらに含む、請求項57または58に記載の方法。
【請求項60】
前記管状部材を配置する前記ステップが、前記バルーン内部で前記管状部材を延ばすことを含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記バルーン内部の前記バルーン流体の前記感知されたバルーン圧力に少なくとも部分的に基づいて、前記圧力センサによってセンサ信号を生成することをさらに含む、請求項53から60のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
システムコントローラによって前記圧力センサから前記センサ信号を受信するステップと、前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記システムコントローラによって前記方法の動作を制御するステップとをさらに含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記システムコントローラによって前記バルーンの破裂を認識するステップをさらに含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記システムコントローラによって前記光源の失敗を認識するステップをさらに含む、請求項62または63に記載の方法。
【請求項65】
前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記光源の適切な動作を認識するステップをさらに含む、請求項62から64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項66】
前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記システムコントローラによって治療の有効性を認識するステップをさらに含む、請求項62から65のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
前記センサ信号を受信する前記ステップが、前記ハンドルアセンブリ内に前記システムコントローラの少なくとも一部を配置することを含む、請求項62から66のいずれか一項に記載の方法。
【請求項68】
前記バルーンが折り畳まれた構成から拡張された構成に拡張するように、前記バルーン流体を前記バルーン内部に提供するステップをさらに含む、請求項63から67のいずれか一項に記載の方法。
【請求項69】
前記生成するステップが、前記光源によって、前記光ガイドに沿って前記バルーン内部に案内されて前記バルーン内部の前記バルーン流体内にプラズマ形成を誘発する光エネルギーのパルスを生成することを含む、請求項63から68のいずれか一項に記載の方法。
【請求項70】
前記生成するステップが、前記プラズマ形成が、急速な気泡形成を引き起こし、前記血管病変に隣接する前記バルーン壁に圧力波を付与することを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記感知するステップが、前記圧力センサが光ファイバセンサであることを含む、請求項63から70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項72】
前記感知するステップが、前記圧力センサがダイアフラムセンサであることを含む、請求項53から70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項73】
前記感知するステップが、前記圧力センサがMEMSセンサであることを含む、請求項53から70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項74】
前記生成するステップが、前記光源がレーザであることを含む、請求項53から73のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、「SYSTEM AND METHOD FOR PRESSURE MONITORING WITHIN LITHOPLASTY DEVICE」と題する2020年2月10日に出願された米国特許仮出願第62/972,268号明細書、「SYSTEM AND METHOD FOR PRESSURE MONITORING WITHIN LITHOPLASTY DEVICE」と題する2020年3月5日に出願された米国特許仮出願第62/985,452号明細書、および「SYSTEM AND METHOD FOR PRESSURE MONITORING WITHIN A CATHETER SYSTEM」と題する米国特許出願第17/154,453号明細書の優先権を主張する。許可される限り、米国特許仮出願第62/972,268号明細書および同第62/985,452号明細書ならびに米国特許出願第17/154,453号明細書の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
体内の血管内の血管病変は、心筋梗塞、塞栓症、深部静脈血栓症、脳卒中などの主要な有害事象のリスク増加に関連付けられ得る。重度の血管病変は、治療し、臨床現場にいる医師にとって開存性を達成することが困難であり得る。
【0003】
血管病変は、いくつか例を挙げると、薬物療法、バルーン血管形成術、アテローム切除術、ステント留置、血管グラフトバイパスなどの介入を使用して治療することができる。そのような介入は、常に理想的であるとは限らない場合があり、または病変に対処するためにその後の治療を必要とする場合がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、血管壁を有する血管内に留置するためのカテーテルシステムを対象とする。カテーテルシステムは、血管壁内または血管壁に隣接する治療部位を治療するために使用することができる。様々な実施形態では、カテーテルシステムは、エネルギー源と、バルーンと、エネルギーガイドと、圧力センサとを含む。エネルギー源は、エネルギーを生成する。バルーンは、治療部位に実質的に隣接して配置可能である。バルーンは、バルーン流体を受け入れるバルーン内部を画定するバルーン壁を有する。エネルギーガイドは、エネルギー源からエネルギーを受け入れ、そのエネルギーをバルーン内部に案内するように構成することができる。圧力センサは、バルーン内部のバルーン流体のバルーン圧力を感知するように構成される。
【0005】
いくつかの実施形態では、圧力センサは、バルーン内部のバルーン流体と流体連通している。
【0006】
特定の実施形態では、圧力センサは、バルーン内部に配置される。
【0007】
様々な実施形態では、カテーテルシステムは、バルーンに結合されたハンドルアセンブリをさらに含むことができ、ハンドルアセンブリは、バルーンから離間して配置され、ハンドルアセンブリは、カテーテルシステムを操作するためにユーザによって使用可能である。
【0008】
特定の実施形態では、圧力センサは、ハンドルアセンブリ内に配置することができる。
【0009】
別の実施形態では、圧力センサは、ハンドルアセンブリとバルーン内部との間に配置することができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、バルーン内部と圧力センサとの間の流体連通を可能にする管状部材をさらに含むことができる。さらに、管状部材は、バルーン内部に延びることができる。
【0011】
特定の実施形態では、圧力センサは、バルーン内部のバルーン流体の感知されたバルーン圧力に少なくとも部分的に基づいてセンサ信号を生成する。
【0012】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、圧力センサからセンサ信号を受信するシステムコントローラをさらに含む。システムコントローラは、センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、カテーテルシステムの動作を制御するように構成することができる。例えば、1つの用途では、システムコントローラは、センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、バルーンの破裂を検出するように構成することができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、システムコントローラは、センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、エネルギー源がエネルギーを生成できないことを検出するように構成することができる。
【0014】
様々な実施形態では、システムコントローラは、センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、エネルギー源の適切な動作を検出するように構成することができる。
【0015】
特定の実施形態では、システムコントローラは、センサ信号に少なくとも部分的に基づいて、治療有効性を決定するように構成することができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、システムコントローラの少なくとも一部は、ハンドルアセンブリ内に配置することができる。
【0017】
様々な実施形態では、バルーンが折り畳まれた構成から拡張された構成に拡張できるように、バルーン流体をバルーン内部に提供することができる。
【0018】
特定の実施形態では、エネルギー源は、エネルギーガイドに沿ってバルーン内部に案内されてバルーン内部のバルーン流体内にプラズマ形成を誘発する、エネルギーのパルスを生成する。プラズマ形成は、急速な気泡形成を引き起こすことができ、治療部位に隣接するバルーン壁に圧力波を付与することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、圧力センサは、光ファイバセンサ、ダイアフラムセンサ、MEMSセンサ、または任意の他の適切なタイプの圧力センサのうちの1つであることができる。
【0020】
様々な実施形態では、エネルギー源は、レーザを含むことができる。
【0021】
特定の実施形態では、エネルギー源は、高電圧のパルスを提供する高電圧エネルギー源を含むことができる。
【0022】
様々な実施形態では、エネルギーガイドは、光ファイバをそれぞれが含むことができる1つまたは複数の光ガイドを含むことができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、エネルギーガイドは、バルーン内部に延びる離間した電極を有する電極対を含むことができる。エネルギー源からの高電圧のパルスは、電極に印加され、電極上に電気アークを形成することができる。
【0024】
特定の実施形態では、本発明は、血管壁内または血管壁に隣接する治療部位を治療するための方法であって、エネルギー源によってエネルギーを生成するステップと、治療部位に実質的に隣接してバルーンを配置するステップであって、バルーンは、バルーン流体を受け入れるバルーン内部を画定するバルーン壁を有する、ステップと、エネルギーガイドによってエネルギー源からエネルギーを受け入れるステップおよびエネルギーガイドによってエネルギーをバルーン内部に案内するステップと、圧力センサによってバルーン内部のバルーン流体のバルーン圧力を感知するステップとを含む、方法をさらに対象とする。
【0025】
様々な実施形態では、生成するステップは、エネルギー源が、高電圧のパルスを提供する高電圧エネルギー源であることを含むことができる。
【0026】
特定の実施形態では、受け入れるステップは、エネルギーガイドがバルーン内部に延びる離間した電極を含むことを含むことができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、方法は、電極上に電気アークを形成するために、エネルギー源から電極に高電圧のパルスを印加するステップを含むことができる。
【0028】
本明細書で使用される場合、「少なくとも1つ、」、「1つまたは複数の」、および「および/または」は、動作において連言的および選言的の両方であるオープンエンド表現である。例えば、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、またはCの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」、「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」および「A、B、および/またはC」という表現のそれぞれは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとを一緒に、AとCとを一緒に、BとCとを一緒に、またはAとBとCとを一緒に意味する。上記の表現におけるA、B、およびCのそれぞれ1つがX、Y、およびZなどの要素、またはX1~Xn、Y1~Ym、およびZ1~Zoなどの要素のクラスを指す場合、この語句は、X、Y、およびZから選択される単一の要素、同じクラス(例えば、X1およびX2)から選択される要素の組み合わせ、ならびに2つ以上のクラス(例えば、Y1およびZo)から選択される要素の組み合わせを指すことが意図される。
【0029】
「1つ(a)の」または「1つ(an)の」実在物という用語は、その実在物の1つまたは複数を指すことに留意されたい。したがって、「1つ(a)」(または「1つ(an)」)、「1つまたは複数」および「少なくとも1つ」という用語は、本明細書では交換可能に使用することができる。「備える」、「含む」、および「有する」という用語が交換可能に使用することができることにも留意されたい。
【0030】
本開示を通して与えられるあらゆる最大の数値限定は、代替として、これより低いあらゆる数値限定を、あたかもそのようなより低い数値限定が本明細書に明示的に記載されているかのように含むと考えられることを理解されたい。本開示を通して与えられるあらゆる最小の数値限定は、代替として、これより高いあらゆる数値限定を、あたかもそのようなより高い数値限定が本明細書に明示的に記載されているかのように含むと考えられる。本開示を通して与えられるすべての数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内に入るこれより狭いあらゆる数値範囲を、そのようなより狭い数値範囲がすべて本明細書に明示的に記載されているかのように含むと考えられる。
【0031】
上記は、本開示のいくつかの態様の理解を提供するための本開示の簡略化された概要である。この概要は、本開示ならびにその様々な態様、実施形態、および構成の広範なまたは網羅的な概要ではない。本開示のキーとなるまたは重要な要素を特定することも、本開示の範囲を描写することも意図されておらず、以下に提示するより詳細な説明の導入として、本開示の選択された概念を簡略化された形で提示することが意図されている。理解されるように、本開示の他の態様、実施形態、および構成は、単独で、または組み合わせて、上述したまたは以下に詳細に説明する特徴の1つまたは複数を利用して可能である。
【0032】
この概要は、本出願の教示のいくつかの概要であり、本主題の排他的または網羅的な処理であることを意図していない。さらなる詳細が、詳細な説明および添付の特許請求の範囲に見出される。他の態様は、以下の詳細な説明を読んで理解し、その一部を形成する図面を見ることにより当業者には明らかであり、その各々は限定的な意味で解釈されるものではない。本明細書の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの法的均等物によって定義される。
【0033】
本発明の新規な特徴、ならびに本発明自体は、その構造およびその動作の両方に関して、添付の説明と併せて添付の図面から最もよく理解されるであろう。添付の図では、類似の参照符号は類似の部分を指している。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本明細書の様々な実施形態によるカテーテルシステムの一実施形態の概略断面図であり、カテーテルシステムは圧力センサアセンブリを含む。
【
図2】圧力センサアセンブリの一実施形態を含むカテーテルシステムの一実施形態の一部の概略断面図である。
【
図3】圧力センサアセンブリの別の実施形態を含むカテーテルシステムの一実施形態の一部の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の実施形態は、様々な改変形態および代替形態が可能であるが、その特異的事項は、例および図によって示されており、本明細書で詳細に説明される。しかし、本明細書の範囲は、説明する特定の実施形態に限定されないことが理解される。逆に、その意図は、本明細書の趣旨および範囲内にある改変形態、等価物、および代替策を対象とすることである。
【0036】
血管病変の治療は、罹患した患者における主要な有害事象または死亡を減少させることができる。本明細書で言及するように、主要な有害事象は、血管病変の存在に起因して体内のどこでも起こり得る有害事象である。主な有害事象には、それだけに限定されないが、主な有害心臓事象、末梢または中心血管系における主な有害事象、脳における主な有害事象、筋肉系における主な有害事象、または内臓のいずれかにおける主な有害事象を含むことができる。
【0037】
本明細書に開示するカテーテルシステムおよび関連する方法は、カテーテルの性能、信頼性および安全性を監視するように構成される。様々な実施形態では、本発明のカテーテルシステムは、カテーテルの膨張可能なバルーンのバルーン内部のバルーン流体内に局所的なプラズマを生成するためにエネルギーガイドによって案内されるエネルギーを提供するエネルギー源、例えば特定の実施形態ではレーザ源などの光源、または別の適切なエネルギー源を利用する。次いで、この局所化されたプラズマは、バルーン内部に高エネルギー気泡を誘発して圧力波および/または圧力波を生成し、血管壁内または血管壁に隣接する治療部位において石灰化血管病変または線維性血管病変などの治療部位に圧力を付与し、その内部に破砕を誘発する。本明細書で使用される場合、治療部位は、非排他的な例として、典型的には血管内および/または僧帽弁もしくは大動脈弁などの心臓弁またはその付近に見られる石灰化血管病変または線維性血管病変などの血管病変を含むことができる。
【0038】
重要なことに、本明細書で詳細に説明するように、本発明のカテーテルシステムは、バルーンのバルーン内部に保持されるバルーン流体の圧力を監視するように構成された圧力センサを含む。本発明によって対処される問題の具体例は、それだけに限定されないが、(1)バルーンの破裂またはバーストの検出、(2)プラズマ発生器、すなわちエネルギー源の発射の成功の検出、(3)プラズマ発生器の失敗の検出、および(4)処置の進行および治療の有効性の監視を含む。
【0039】
特に、様々な実施形態では、カテーテルシステムは、血管もしくは心臓弁内または血管もしくは心臓弁に隣接する治療部位に前進するように構成されたカテーテルを含むことができる。カテーテルは、カテーテルシャフトと、カテーテルシャフトに結合および/または固定されたバルーンとを含む。本明細書のバルーンは、バルーン内部を画定するバルーン壁を含むことができ、患者の血管系を通ってカテーテルを前進させるのに適した折り畳まれた構成から、治療部位に対して所定の位置にカテーテルを固定するのに適した拡張された構成に拡張するために、バルーン内部にバルーン流体を受け入れるように構成することができる。カテーテルシステムはまた、カテーテルシャフトに沿ってバルーン内に配置された1つまたは複数のエネルギーガイド、例えば特定の実施形態では光ガイドを含む。各エネルギーガイドは、血管病変を破壊するためにバルーン内に圧力波を生成するように構成することができる。カテーテルシステムは、エネルギー源からのエネルギー、例えば特定の実施形態では光源からの光エネルギーを利用して、治療部位に位置するバルーン内に配設されたエネルギーガイドのガイド遠位端またはその近くでバルーン流体内にプラズマを生成する。プラズマ形成は、圧力波を開始することができ、1つまたは複数の気泡の急速な形成を開始することができ、気泡は、最大サイズまで急速に拡張し、次いで崩壊時に圧力波を発することができるキャビテーション事象によって消散することができる。プラズマ誘発気泡の急速な拡張は、バルーン内に保持されたバルーン流体内に1つまたは複数の圧力波を生成し、それによって治療部位に圧力波を付与することができる。いくつかの実施形態では、エネルギー源は、急速な気泡形成を引き起こし、治療部位においてバルーン壁に圧力波を付与するために、バルーン内のバルーン流体内のプラズマ形成を開始するためにエネルギー源からエネルギーのサブミリ秒パルスを提供するように構成することができる。したがって、圧力波は、非圧縮性バルーン流体を介して治療部位に機械的エネルギーを伝達して、血管病変に破砕力を付与することができる。
【0040】
さらに、カテーテルシステムは、カテーテルシステム内の任意の適切な位置に配置することができる圧力センサをさらに含む。本明細書で詳細に説明するように、圧力センサは、カテーテルシステムの動作中にバルーン内部のバルーン流体の流体圧力(本明細書では「バルーン圧力」と称することもある)を感知および/または監視するように構成される。圧力センサは、感知された流体圧力に関連するセンサ出力を生成し、そのようなセンサ出力を、カテーテルシステムの様々な動作を制御するように構成されたシステムコントローラに提供することができる。圧力センサによる流体圧力のこの感知および/または監視は、カテーテルシステムの性能、信頼性、および安全性に関する有益な情報をユーザまたはオペレータに提供する。
【0041】
本明細書で使用される場合、「血管内病変」、「血管病変」および/または「治療部位」という用語は、特に明記しない限り交換可能に使用される。したがって、血管内病変および/または血管病変は、本明細書では単に「病変」と呼ばれることがある。
【0042】
当業者は、本発明の以下の詳細な説明が例示にすぎず、決して限定することを意図するものではないことを認識するであろう。本発明の他の実施形態は、本開示の利益を有するそのような当業者に容易に提案されるであろう。ここで、添付の図面に示す本発明の実施態様を詳細に参照する。
【0043】
明確にするために、本明細書に説明する実装の常用の特徴のすべてが示され説明されているわけではない。当然のことながら、そのような実際の実装の開発では、アプリケーション関連およびビジネス関連の制約の遵守などの開発者の特定の目標を達成するために、実装固有の多数の決定を行わなければならず、これらの特定の目標は、実施態様ごとおよび開発者ごとに異なることが理解されよう。さらに、そのような開発努力は複雑で時間がかかることがあるが、それにもかかわらず、本開示の利益を有する当業者にとってはエンジニアリングの日常業務であることが理解される。
【0044】
本明細書に開示するカテーテルシステムは、多くの異なる形態を含むことができることが理解される。ここで
図1を参照すれば、本明細書の様々な実施形態によるカテーテルシステム100の概略断面図が示されている。本明細書に説明するように、カテーテルシステム100は、血管の血管壁内または血管壁に隣接する1つまたは複数の治療部位106内に破砕を誘発するために圧力を付与するのに適している。
図1に示す実施形態では、カテーテルシステム100は、カテーテル102、1つまたは複数のエネルギーガイド122A(本明細書では「光ガイド」と呼ばれることもある)を含むエネルギーガイドバンドル122(本明細書では「光ガイドバンドル」と呼ばれることもある)、供給源マニホールド136、流体ポンプ138、光源124(本明細書では「エネルギー源」と呼ばれることもある)、電源125、システムコントローラ126、およびグラフィックユーザインターフェース127(「GUI」)のうちの1つまたは複数を含むシステムコンソール123、ハンドルアセンブリ128、および圧力センサアセンブリ142のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0045】
カテーテル102は、血管108内または血管に隣接する治療部位106に移動するように構成される。治療部位106は、例えば、石灰化した血管病変などの1つまたは複数の血管病変を含むことができる。追加的に、または代替策として、治療部位106は、線維性血管病変などの血管病変を含むことができる。
【0046】
カテーテル102は、膨張可能なバルーン104(本明細書では単に「バルーン」と呼ばれることもある)と、カテーテルシャフト110と、ガイドワイヤ112とを含むことができる。バルーン104は、カテーテルシャフト110に結合することができる。バルーン104は、バルーン近位端部104Pと、バルーン遠位端部104Dとを含むことができる。カテーテルシャフト110は、カテーテルシステム100の近位部分114からカテーテルシステム100の遠位部分116まで延びることができる。カテーテルシャフト110は、長手方向軸144を含むことができる。カテーテルシャフト110はまた、ガイドワイヤ112上を移動するように構成されたガイドワイヤ管腔118を含むことができる。カテーテルシャフト110は、膨張管腔(図示せず)をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、カテーテル102は、遠位端開口部120を有することができ、カテーテル102が治療部位106またはその近くに移動および配置されるときにガイドワイヤ112を収容し、ガイドワイヤ上で追跡され得る。
【0047】
様々な実施形態では、カテーテル102のカテーテルシャフト110は、光源124と光学連通する光ガイドバンドル122の1つまたは複数の光ガイド122Aに結合することができる。光ガイド122Aは、カテーテルシャフト110に沿ってバルーン104内に配設することができる。いくつかの実施形態では、各光ガイド122Aは、光ファイバであることができ、光源124は、レーザであることができる。光源124は、カテーテルシステム100の近位部分114において光ガイド122Aと光学連通することができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、カテーテルシャフト110は、ガイドワイヤ管腔118および/またはカテーテルシャフト110の周りの任意の適切な位置に配設され得る、第1の光トガイド、第2の光ガイド、第3の光ガイドなどの複数の光ガイド122Aに結合することができる。例えば、特定の非排他的な実施形態では、2つの光ガイド122Aは、ガイドワイヤ管腔118および/またはカテーテルシャフト110の円周周りで約180度離間することができる。3つの光ガイド122Aは、ガイドワイヤ管腔118および/またはカテーテルシャフト110の円周周りで約120度離間することができる。または、4つの光ガイド122Aは、ガイドワイヤ管腔118および/またはカテーテルシャフト110の円周周りで約90度離間することができる。さらに代替的に、複数の光ガイド122Aは、ガイドワイヤ管腔118および/またはカテーテルシャフト110の円周周りで互いに均一に離間する必要はない。より詳細には、本明細書に説明する光ガイド122Aは、ガイドワイヤ管腔118および/またはカテーテルシャフト110の周りに均一または不均一に配設されて、所望の場所で所望の効果を達成することができることがさらに理解される。
【0049】
バルーン104は、バルーン内部146を画定するバルーン壁130を含むことができ、バルーン流体132によって膨張されて、患者の血管系を通ってカテーテル102を前進させるのに適した折り畳まれた構成から、治療部位106に対して所定の位置にカテーテル102を固定するのに適した拡張された構成に拡張することができる。別の言い方をすれば、バルーン104が拡張された構成にあるとき、バルーン104のバルーン壁130は、治療部位106に実質的に隣接して配置されるように構成される。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム100の光源124は、光源124からの光のサブミリ秒パルスを光ガイド122Aに沿ってバルーン104のバルーン内部146の場所に提供するように構成することができ、それによってバルーン104のバルーン内部146のバルーン流体132内にプラズマ形成を誘発する。プラズマ形成は、急速な気泡形成を引き起こし、治療部位106に圧力波を付与する。例示的なプラズマ誘発気泡が、
図1に気泡134として示されている。
【0050】
本明細書に示すカテーテルシステム100は、全般的に、光源124と1つまたは複数の光ガイド122Aとを含むものとして説明されているが、カテーテルシステム100は、バルーン内部146のバルーン流体132内に所望のプラズマを生成する目的で、任意の適切なエネルギー源およびエネルギーガイドを代替的にかつ等しく含むおよび/または利用することができることが理解される。例えば、1つの非排他的な代替実施形態では、エネルギー源124は、高電圧パルスを提供するように構成することができ、各エネルギーガイド122Aは、バルーン内部146内に延びる離間した電極を含む電極対を含むことができる。そのような実施形態では、高電圧の各パルスが電極に印加され、電極上に電気アークを形成し、次いでバルーン流体132内に圧力波を形成し、この圧力波は、治療部位106に破砕力を提供するために利用される。さらに代替的に、エネルギー源124および/またはエネルギーガイド122Aは、別の適切な設計を有することができる。したがって、本明細書に示し説明する特定の実施形態は、「光源」および「光ガイド」などに焦点を当てているが、これは、本明細書の開示を光学システムに限定することを意図していないことが理解される。むしろ、本明細書で提供するシステムおよび方法では、他のタイプのエネルギー源およびエネルギーガイドを同様に利用することができ、「光源」および「光ガイド」などは、本開示の理解を容易にするために、限定ではなく例として提供されることが認識される。
【0051】
本明細書で詳細に説明するカテーテルシステム100での使用に適したバルーン104は、折り畳まれた構成にあるときに患者の血管系を通過することができるバルーンを含む。いくつかの実施形態では、本明細書のバルーン104は、シリコーンから作製される。他の実施形態では、本明細書のバルーン104は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリウレタン、King of Prussia,Pennsylvania,USAにあるArkemaから入手可能なPEBAX(商標)材料などのポリマー、ナイロンなどから作製される。いくつかの実施形態では、バルーン104は、直径が1ミリメートル(mm)から25mmの範囲の直径を有するものを含むことができる。いくつかの実施形態では、バルーン104は、直径が少なくとも1.5ミリメートル(mm)から12mmの範囲の直径を有するものを含むことができる。いくつかの実施形態では、バルーン104は、直径が少なくとも1ミリメートルから5mmの範囲の直径を有するものを含むことができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、本明細書のバルーン104は、少なくとも5mm~300mmの範囲の長さを有するものを含むことができる。より具体的には、いくつかの実施形態では、本明細書のバルーン104は、少なくとも8mmから200mmの範囲の長さを有するものを含むことができる。より大きな長さのバルーン104をより大きな治療部位106に隣接して配置することができ、したがって、より大きな治療部位106または複数の治療部位106に圧力を付与し、その中で破砕を誘発するために使用可能であり得ることが理解される。
【0053】
本明細書のバルーン104は、約1気圧(atm)から70atmの膨張圧力(「流体圧力」および/または「バルーン圧力」とも呼ばれる)まで膨張させることができる。いくつかの実施形態では、本明細書のバルーン104は、少なくとも20atmから70atmの膨張圧力まで膨張させることができる。他の実施形態では、本明細書のバルーン104は、少なくとも6atmから20atmの膨張圧力まで膨張させることができる。さらに他の実施形態では、本明細書のバルーン104は、少なくとも3atmから20atmの膨張圧力まで膨張させることができる。さらに他の実施形態では、本明細書のバルーン104は、少なくとも2atmから10atmの膨張圧力まで膨張させることができる。
【0054】
本明細書のバルーン104は、それだけに限定されないが、円錐形、正方形、長方形、球形、円錐/正方形、円錐/球形、延長球形、楕円形、テーパ形、骨形、段付き直径形、オフセット形、または円錐オフセット形を含む様々な形状を有するものを含むことができる。いくつかの実施形態では、本明細書のバルーン104は、薬物溶出コーティングまたは薬物溶出ステント構造を含むことができる。薬物溶出コーティングまたは薬物溶出ステントは、抗炎症剤、抗新生物剤、抗血管新生剤などを含む1つまたは複数の治療剤を含むことができる。
【0055】
バルーン流体132は、液体または気体であることができる。本明細書での使用に適した例示的なバルーン流体132は、それだけに限定されないが、水、生理食塩水、造影剤、フルオロカーボン、パーフルオロカーボン、二酸化炭素などのガスなどのうちの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施形態では、説明するバルーン流体132は、ベース膨張流体として使用することができる。いくつかの実施形態では、バルーン流体132は、生理食塩水と造影剤との混合物を50:50の体積比で含む。他の実施形態では、バルーン流体132は、生理食塩水と造影剤との混合物を25:75の体積比で含む。さらに他の実施形態では、バルーン流体132は、生理食塩水と造影剤との混合物を75:25の体積比で含む。さらに、本明細書での使用に適したバルーン流体132は、その中の圧力波の移動速度を操作するために、組成、粘度などに基づいて調整することができる。特定の実施形態では、本明細書での使用に適したバルーン流体132は、生体適合性である。バルーン流体132の体積は、選択された光源124および使用されるバルーン流体132の種類によって調整することができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、本明細書の造影剤に使用される造影剤は、それだけに限定されないが、イオン性または非イオン性ヨウ素系造影剤などのヨウ素系造影剤を含むことができる。イオン性ヨウ素系造影剤のいくつかの非限定的な例は、ジアトリゾエート、メトリゾエート、イオタラメートおよびイオキサグラートを含む。非イオン性ヨウ素系造影剤のいくつかの非限定的な例は、イオパミドール、イオヘキソール、イオキシラン、イオプロミド、イオジキサノールおよびイオベルソールを含む。他の実施形態では、非ヨウ素系造影剤を使用することができる。適切な非ヨウ素含有造影剤は、ガドリニウム(III)系造影剤を含むことができる。適切なフルオロカーボンおよびパーフルオロカーボン剤は、それだけに限定されないが、ペルフルオロカーボンドデカフルオロペンタン(DDFP、C5F12)などの薬剤を含むことができる。
【0057】
本明細書のバルーン流体132は、電磁スペクトルの紫外領域(例えば、少なくとも10ナノメートル(nm)から400nm)、可視領域(例えば、少なくとも400nmから780nm)、または近赤外領域(例えば、少なくとも780nmから2.5μm)の光を選択的に吸収することができる吸収剤を含むものを含むことができる。適切な吸収剤は、少なくとも10nmから2.5μmのスペクトルに沿って吸収最大値を有するものを含むことができる。あるいは、バルーン流体132は、電磁スペクトルの中赤外領域(例えば、少なくとも2.5μmから15μm)または遠赤外領域(例えば、少なくとも15μmから1mm)の光を選択的に吸収することができる吸収剤を含むものを含むことができる。様々な実施形態では、吸収剤は、カテーテルシステムで使用されるレーザの発光極大と一致する吸収最大値を有するものであることができる。非限定的な例として、本明細書に説明する様々なレーザは、ネオジム:イットリウム-アルミニウム-ガーネット(Nd:YAG-発光極大=1064nm)レーザ、ホルミウム:YAG(Ho:YAG-発光極大=2.1μm)レーザ、またはエルビウム:YAG(Er:YAG-発光極大=2.94μm)を含むことができる。いくつかの実施形態では、本明細書で使用する吸収剤は、水溶性であることができる。他の実施形態では、本明細書で使用する吸収剤は、水溶性ではない。いくつかの実施形態では、本明細書のバルーン流体132に使用される吸収剤は、光源124のピーク発光に一致するように調整することができる。少なくとも10ナノメートルから1ミリメートルの発光波長を有する様々な光源124が、本明細書の他の箇所で論じられる。
【0058】
本明細書に開示するカテーテルシステム100および/または光ガイドバンドル122が、近位部分114で光源124と、遠位部分116でバルーン104のバルーン内部146のバルーン流体132と光学連通する任意の数の光ガイド122Aを含むことができることが理解される。例えば、いくつかの実施形態では、カテーテルシステム100および/または光ガイドバンドル122は、1つの光ガイド122Aから5つの光ガイド122Aを含むことができる。他の実施形態では、カテーテルシステム100および/または光ガイドバンドル122は、5つの光ガイド122Aから15個の光ガイド122Aを含むことができる。さらに他の実施形態では、カテーテルシステム100および/または光ガイドバンドル122は、10個の光ガイド122Aから30個の光ガイド122Aを含むことができる。あるいは、さらに他の実施形態では、カテーテルシステム100および/または光ガイドバンドル122は、30を超える光ガイド122Aを含むことができる。
【0059】
光ガイド122Aをガイドワイヤ管腔118および/またはカテーテルシャフト110の円周の任意の適切な位置に配設することができ、光ガイド122Aの各々のガイド遠位端部をバルーン104の長さおよび/またはガイドワイヤ管腔118の長さに対して任意の適切な長手方向位置に配設することができることがさらに理解される。
【0060】
本明細書の光ガイド122Aは、本明細書に説明するカテーテル102のカテーテルシャフト110の周りおよび/またはそれに対する多くの構成をとることができる。いくつかの実施形態では、光ガイド122Aは、カテーテルシャフト110の長手方向軸144と平行に通ることができる。いくつかの実施形態では、光ガイド122Aは、カテーテルシャフト110に物理的に結合することができる。他の実施形態では、光ガイド122Aは、カテーテルシャフト110の外径の長さに沿って配設することができる。さらに他の実施形態では、本明細書の光ガイド122Aは、カテーテルシャフト110内の1つまたは複数の光ガイド管腔内に配設することができる。
【0061】
供給源マニホールド136は、カテーテルシステム100の近位部分114またはその近くに配置することができる。供給源マニホールド136は、光ガイドバンドル122の複数の光ガイド122A、ガイドワイヤ112、および/または流体ポンプ138と流体連通して結合された膨張導管140を受け入れることができる1つまたは複数の近位端開口部を含むことができる。カテーテルシステム100はまた、必要に応じてバルーン104をバルーン流体132によって膨張させるように構成された流体ポンプ138を含むことができる。
【0062】
上記で留意したように、
図1に示す実施形態では、システムコンソール123は、光源124、電源125、システムコントローラ126、およびGUI127のうちの1つまたは複数を含むことができる。あるいは、システムコンソール123は、
図1に具体的に示す構成要素よりも多くの構成要素またはより少ない構成要素を含むことができる。例えば、特定の非排他的な代替実施形態では、システムコンソール123は、GUI127なしで設計することができる。さらに代替的に、光源124、電源125、システムコントローラ126、およびGUI127のうちの1つまたは複数は、システムコンソール123を特に必要とせずにカテーテルシステム100内に設けることができる。
【0063】
システムコンソール123、およびそれに含まれる構成要素は、カテーテル102、光ガイドバンドル122、およびカテーテルシステム100の残りの部分に動作可能に結合される。例えば、いくつかの実施形態では、
図1に示すように、システムコンソール123は、光ガイドバンドル122がシステムコンソール123に機械的に結合されるコンソール接続開口148(一般に「ソケット」と呼ばれることもある)を含むことができる。そのような実施形態では、光ガイドバンドル122は、光ガイド122Aのそれぞれの一部、例えばガイド近位端部を収容するガイド結合ハウジング150(一般に「フェルール」と呼ばれることもある)を含むことができる。ガイド結合ハウジング150は、光ガイドバンドル122とシステムコンソール123との間の所望の機械的結合を提供するために、コンソール接続開口148内に嵌合し、選択的に保持されるように構成される。
【0064】
光ガイドバンドル122はまた、個々の光ガイド122Aのそれぞれを互いに近づけるガイドバンドラ152(または「シェル」)を含むことができ、それにより、光ガイド122Aおよび/または光ガイドバンドル122は、カテーテルシステム100の使用中にカテーテル102と共に血管108内に延びるため、よりコンパクトな形態であることができる。
【0065】
本明細書で提供されるように、光源124は、光ガイドバンドル122内の光ガイド122Aのそれぞれと選択的におよび/または代替的に光学連通して結合することができる。特に、光源124は、光源ビーム124A、例えばパルス光源ビームの形態の光エネルギーを生成するように構成され、この光エネルギーは、個々のガイドビーム124Bとして、光ガイドバンドル122内の光ガイド122Aのそれぞれに選択的および/または代替的に向けられ、受け取られ得る。あるいは、カテーテルシステム100は、2つ以上の光源124を含むことができる。例えば、1つの非排他的な代替実施形態では、カテーテルシステム100は、光ガイドバンドル122内の光ガイド122Aのそれぞれに対して別個の光源124を含むことができる。
【0066】
光源124は、任意の適切な設計を有することができる。特定の実施形態では、上記で留意したように、光源124は、光源124から光のサブミリ秒パルスを提供するように構成することができ、このパルスは、光ガイド122Aに沿ってバルーン104内の場所に向けられ、それによってバルーン104内のバルーン流体132内にプラズマ形成を誘発する。プラズマ形成は、急速な気泡形成を引き起こし、治療部位106に圧力波を付与する。そのような実施形態では、光源124からのサブミリ秒パルスの光は、約1ヘルツ(Hz)から5000Hzの間の周波数で治療部位106に送達することができる。いくつかの実施形態では、光源124からのサブミリ秒パルスの光は、約30Hzから1000Hzの間の周波数で治療部位106に送達することができる。他の実施形態では、光源124からのサブミリ秒パルスの光は、約10Hzから100Hzの間の周波数で治療部位106に送達することができる。さらに他の実施形態では、光源124からのサブミリ秒パルスの光は、約1Hzから30Hzの周波数で治療部位106に送達することができる。あるいは、サブミリ秒パルスの光は、5000Hzより大きくなり得る周波数で治療部位106に送達することができる。
【0067】
光源124は、典型的には光エネルギーのパルスを提供するために利用されるが、光源124は、単一の光源ビーム124A、すなわち単一のパルス光源ビームを提供するものとして説明することもできることが理解される。
【0068】
本明細書での使用に適した光源124は、レーザおよびランプを含む様々なタイプの光源を含むことができる。あるいは、上記で留意したように、本明細書で言及する光源124は、エネルギーの高電圧パルスを提供する高電圧エネルギー源などの任意の適切なタイプのエネルギー源を含むことができる。
【0069】
適切なレーザは、サブミリ秒のタイムスケールの短パルスレーザを含むことができる。いくつかの実施形態では、光源124は、ナノ秒(ns)のタイムスケールのレーザを含むことができる。レーザはまた、ピコ秒(ps)、フェムト秒(fs)、およびマイクロ秒(us)のタイムスケールの短パルスレーザを含むことができる。本明細書に説明するカテーテル102のバルーン流体132内にプラズマを達成するために使用することができるレーザ波長、パルス幅、およびエネルギーレベルの多くの組み合わせが存在することが理解される。様々な実施形態では、パルス幅は、少なくとも10nsから200nsを含む範囲内にあるものを含むことができる。いくつかの実施形態では、パルス幅は、少なくとも20nsから100nsを含む範囲内にあるものを含むことができる。他の実施形態では、パルス幅は、少なくとも1nsから500nsを含む範囲内にあるものを含むことができる。
【0070】
例示的なナノ秒レーザは、約10ナノメートル(nm)から1ミリメートル(mm)の波長にわたるUVからIRスペクトル内のものを含むことができる。いくつかの実施形態では、本明細書のカテーテルシステム100での使用に適した光源124は、少なくとも750nmから2000nmの波長の光を生成することができるものを含むことができる。他の実施形態では、光源124は、少なくとも700nmから3000nmの波長の光を生成することができるものを含むことができる。さらに他の実施形態では、光源124は、少なくとも100nmから10マイクロメートル(μm)の波長の光を生成することができるものを含むことができる。ナノ秒レーザは、最大200kHzの繰返し率を有するものを含むことができる。いくつかの実施形態では、レーザは、Qスイッチ式ツリウム:イットリウム-アルミニウム-ガーネット(Tm:YAG)レーザを含むことができる。他の実施形態では、レーザは、ネオジム:イットリウム-アルミニウム-ガーネット(Nd:YAG)、ホルミウム:イットリウム-アルミニウム-ガーネット(Ho:YAG)、エルビウム:イットリウム-アルミニウム-ガーネット(Er:YAG)、エキシマレーザ、ヘリウム-ネオンレーザ、二酸化炭素レーザ、ならびにドープされたパルスファイバレーザを含むことができる。
【0071】
本明細書に開示するカテーテルシステム100は、少なくとも1メガパスカル(MPa)から100MPaの範囲の最大圧力を有する圧力波を生成することができる。特定のカテーテルシステム100によって生成される最大圧力は、光源124、吸収材料、気泡膨張、伝播媒体、バルーン材料、および他の要因に依存する。いくつかの実施形態では、本明細書のカテーテルシステム100は、少なくとも2MPaから50MPaの範囲の最大圧力を有する圧力波を生成することができる。いくつかの実施形態では、本明細書のカテーテルシステム100は、少なくとも2MPaから30MPaの範囲の最大圧力を有する圧力波を生成することができる。いくつかの実施形態では、本明細書のカテーテルシステム100は、少なくとも15MPaから25MPaの範囲の最大圧力を有する圧力波を生成することができる。
【0072】
本明細書に説明する圧力波は、カテーテル102が治療部位106に留置されたとき、光ガイド122Aから半径方向に延びる少なくとも0.1ミリメートル(mm)から25mmの範囲内の距離から、治療部位106に付与され得る。いくつかの実施形態では、圧力波は、カテーテル102が治療部位106に留置されたとき、光ガイド122Aから半径方向に延びる少なくとも10mmから20mmの範囲内の距離から、治療部位106に付与され得る。他の実施形態では、圧力波は、カテーテル102が治療部位106に留置されたときに、光ガイド122Aから半径方向に延びる少なくとも1mmから10mmの範囲内の距離から、治療部位106に付与され得る。さらに他の実施形態では、圧力波は、カテーテル102が治療部位106に留置されたとき、光ガイド122Aから半径方向に延びる少なくとも1.5mmから4mmの範囲内の距離から、治療部位106に付与され得る。いくつかの実施形態では、圧力波は、0.1mmから10mmの距離で少なくとも2MPaから30MPaの範囲から治療部位106に付与され得る。いくつかの実施形態では、圧力波は、0.1mmから10mmの距離で少なくとも2MPaから25MPaの範囲から治療部位106に付与され得る。
【0073】
電源125は、光源124、システムコントローラ126、GUI127、ハンドルアセンブリ128、および圧力センサアセンブリ142のそれぞれに電気的に結合され、必要な電力を供給するように構成される。電源125は、そのような目的のための任意の適切な設計を有することができる。
【0074】
システムコントローラ126は、電源125に電気的に結合され、電源から電力を受け入れる。さらに、システムコントローラ126は、光源124、GUI127、および圧力センサアセンブリ142のそれぞれに結合され、それらの動作を制御するように構成される。システムコントローラ126は、少なくとも光源124、GUI127、および圧力センサアセンブリ142の動作を制御する目的で1つまたは複数のプロセッサまたは回路を含むことができる。例えば、システムコントローラ126は、所望に応じて、例えば任意の所望の発射速度で、例えば光エネルギーなどのエネルギーのパルスを生成するために、エネルギー源124、例えば光源を制御することができる。さらに、システムコントローラ126は、圧力センサアセンブリ142を制御して、バルーンのバルーン内部146のバルーン流体132の流体圧力(またはバルーン圧力)を効果的に感知および/または監視する、すなわち、カテーテル102およびカテーテルシステム100の性能、信頼性および安全性をより効果的に監視することができる。さらに、特定の実施形態では、システムコントローラ126は、カテーテルシステム100の適切な機能を決定および/または調節するために、圧力センサアセンブリ142からのセンサ出力を受信、処理、および統合するように構成される。別の言い方をすれば、圧力センサアセンブリ142からのセンサ出力に少なくとも部分的に基づいて、システムコントローラ126は、カテーテルシステム100の機能に対する特定の修正が必要であると決定することができる。さらに、システムコントローラ126は、様々な状況を検出、決定、または別の形で認識するように構成することもできる。例えば、システムコントローラ126はまた、バルーン破裂または光源の誤動作もしくは失敗の証拠、および/またはカテーテルシステム100が適切に効果的に動作しているときを検出、決定、または別の形で認識するように構成することができる。次いで、システムコントローラ126は、そのような特定の状況において、例えば、圧力センサアセンブリ142がバルーン破裂または光源の誤動作もしくは失敗の証拠を提供する場合、および/またはカテーテルシステム100が適切に効果的に動作している場合、またはカテーテルシステム100の任意の他の比較的重要な状況または状態において、GUI137を介してユーザに適切な信号を提供することができる。さらに、いくつかの実施形態では、システムコントローラ126は、カテーテルシステム100の動作を自動的に停止するように構成することができ、このときセンサ出力は、そのようなアクションが適切であると指示している。
【0075】
システムコントローラ126は、カテーテルシステム100の他の構成要素の動作、例えば、治療部位106に隣接するカテーテル102の配置、バルーン流体132によるバルーン104の膨張などを制御するようにさらに構成することができる。さらに、または代替策として、カテーテルシステム100は、カテーテルシステム100の様々な動作を制御する目的のために任意の適切な方法で配置することができる1つまたは複数の追加のコントローラを含むことができる。例えば、特定の実施形態では、追加のコントローラおよび/またはシステムコントローラ126の一部を、ハンドルアセンブリ128内に配置および/または組み込むことができる。
【0076】
GUI127は、カテーテルシステム100のユーザまたはオペレータによってアクセス可能である。さらに、GUI127は、システムコントローラ126に電気的に接続される。そのような設計では、GUI127は、カテーテルシステム100が治療部位106に圧力を付与し、内部に破砕を誘発するために所望に応じて使用されることを確実にするために、ユーザまたはオペレータによって使用可能である。さらに、GUI127は、カテーテルシステム100の使用前、使用中、および使用後に使用することができる情報をユーザまたはオペレータに提供することができる。1つの実施形態では、GUI127は、静的視覚データおよび/または情報をユーザまたはオペレータに提供することができる。加えて、または代替策として、GUI127は、例えばカテーテルシステム100の使用中に経時的に変化するビデオデータまたは任意の他のデータなどの動的視覚データおよび/または情報をユーザまたはオペレータに提供することができる。さらに、様々な実施形態では、GUI127は、ユーザまたはオペレータに対する警告として作用することができる、1つまたは複数の色、異なるサイズ、変化する明るさなどを含むことができる。追加的に、または代替策として、GUI127は、オーディオデータまたは情報をユーザまたはオペレータに提供することができる。GUI127の詳細は、カテーテルシステム100の設計要件、またはユーザもしくはオペレータの特有のニーズ、仕様および/または要望に応じて変化し得ることが理解される。
【0077】
図1に示すように、ハンドルアセンブリ128は、カテーテルシステム100の近位部分114またはその近く、および/または供給源マニホールド136の近くに配置することができる。さらに、この実施形態では、ハンドルアセンブリ128は、バルーン104に結合され、バルーン104から離間して配置される。あるいは、ハンドルアセンブリ128を別の適切な位置に配置することができる。
【0078】
ハンドルアセンブリ128は、カテーテル102を操作、配置、および制御するために、ユーザまたはオペレータによって取り扱われ、使用される。ハンドルアセンブリ128の設計および特定の特徴は、カテーテルシステム100の設計要件に適合するように変更することができる。
図1に示す実施形態では、ハンドルアセンブリ128は、システムコントローラ126、光源124、流体ポンプ138、GUI127、および圧力センサアセンブリ142のうちの1つまたは複数から分離されているが、これらと電気連通および/または流体連通している。いくつかの実施形態では、ハンドルアセンブリ128は、ハンドルアセンブリ128の内部にシステムコントローラ126の少なくとも一部を統合するおよび/または含むことができる。ハンドルアセンブリ128は、本明細書に具体的に示し説明したものよりも少ないまたは追加の構成要素を含むことができることが理解される。
【0079】
概要として、また本明細書でより詳細に提供するように、圧力センサアセンブリ142は、バルーン104のバルーン内部146のバルーン圧力を感知および/または監視することができる。より具体的には、圧力センサアセンブリ142は、ハンドルアセンブリ128および/またはシステムコンソール123に含めることができる電子機器または光学機器と併せて、バルーン内部146のバルーン圧力のリアルタイム連続監視を提供することができる。さらに、圧力センサアセンブリ142は、バルーン圧力に少なくとも部分的に基づいてセンサ信号またはセンサ出力を生成することができ、この信号はカテーテルシステム100内の他の構造、例えばシステムコントローラ126に提供される。システムコントローラ126は、圧力センサアセンブリ142からのセンサ信号を処理し、整えて、異なる時間レジームにおける変化を見ることができる。その後、システムコントローラ126は、センサ信号またはセンサ出力に少なくとも部分的に基づいて、すなわちバルーン104のバルーン内部146のバルーン圧力に少なくとも部分的に基づいて、本明細書に説明するカテーテルシステム100の様々な機能を制御することができる。
【0080】
本明細書で詳細に説明するように、圧力センサアセンブリ142は、バルーン内部146のバルーン流体132と連通するように、カテーテルシステム100内の任意の適切な場所に配置することができる。例えば、特定の実施形態では、圧力センサアセンブリ142の少なくとも一部は、バルーン104のバルーン内部146に実質的に配置することができる。追加的に、または代替策として、圧力センサアセンブリ142の少なくとも一部は、ハンドルアセンブリ128内に実質的に配置することができる。さらに、または代替策として、圧力センサアセンブリ125の少なくとも一部は、実質的にハンドルアセンブリ128とバルーン104のバルーン内部146との間に配置することができる。さらに、または代替策として、圧力センサアセンブリ142の少なくとも一部は、カテーテルシステム100内の別の適切な場所に配置することができる。
【0081】
上記で留意したように、本発明の圧力センサアセンブリ142は、カテーテルの、特にエネルギー源、例えば光源124を利用してバルーン104の内側に高エネルギー気泡を誘発する局所的なプラズマを生成するカテーテルの性能、信頼性および安全性に関するいくつかの重要な課題に対処する。例えば、上記で留意したように、本発明によって対処される問題は、それだけに限定されないが、(1)バルーンの破裂またはバーストの検出、(2)プラズマ発生器、すなわち光源または他の適切なエネルギー源の発射の成功の検出、(3)プラズマ発生器、すなわち光源または他の適切なエネルギー源の失敗の検出、および(4)処置の進行および治療の有効性の監視を含む。
【0082】
特に、カテーテルシステム100の使用中、圧力センサアセンブリ142は、バルーン内部146のバルーン流体132の平均静的バルーン内部圧力を連続的に監視するように構成される。
【0083】
第1の感知された状態では、監視されたバルーン圧力が高レベルからゼロまたはほぼゼロに急速に変化する場合、バルーン104が破裂したことを示すことができる。そのような状況では、カテーテルシステム100、すなわちシステムコントローラ126は、圧力センサアセンブリ142からのセンサ信号をフィルタリングして、デューティサイクルまたはゆっくりと変化する信号を調べる。バルーン圧力の急速な減少を示すそのようなセンサ信号は、エネルギー源124を自動的にロックアウトするために、および/または処置を停止してカテーテル102を取り外すためのインジケータをオペレータに提供するために使用することができる。カテーテルシステム100の使用中、バルーン104が破裂した場合、処置を可能な限り迅速に停止する必要があることが理解される。本明細書に説明するデバイスおよび方法では、バルーン104の破裂を迅速かつ首尾よく検出することができ、エネルギー源124を停止または急速に減速させるために使用することができるインジケータまたは信号を提供することができる。この特徴は、バルーン流体132が患者の中に漏れる可能性がある潜在的に危険な状態に対する安全インターロックを提供することができる。
【0084】
別の感知された状態では、圧力センサアセンブリ142は、より大きな平均静的バルーン圧力に対する比較的小さな動的変化を感知および/または検出することができる。これらの短時間の音響パルスは、プラズマ駆動気泡が膨張および崩壊するときに生成されることが理解される。カテーテルシステム100および/またはシステムコントローラ126は、圧力センサアセンブリからのセンサ信号をフィルタリングして、デューティサイクルまたはゆっくりと変化する信号を除去して高周波信号または過渡事象を分離する。そのような感知された状況は、プラズマ生成エネルギー源124の発射と相関する。音響過渡バルーン圧力がエネルギー源124の発射からある所定の時間間隔内に検出された場合、これは、カテーテルシステム100が正しく機能したという表示を提供し、したがってシーケンス内の次の事象を可能にする。
【0085】
さらに別の感知された状態では、圧力センサアセンブリ142によって感知される過渡バルーン圧力変化がエネルギー源124の発射後の特定の時間間隔内に検出されない場合、これは、カテーテルシステム100の故障の表示、例えば、エネルギー源124が適切に発射できないという表示を提供する。そのようなセンサ信号は、エネルギー源124を自動的にロックアウトするために、および/または処置を停止し、カテーテル102を取り外すためのインジケータをオペレータに提供するために使用することができる。
【0086】
さらに別の感知された状態では、処置下の血管の断面は、処置が進行するにつれて変化するはずであることが理解される。特に、血管壁は、石灰化が破壊されるにつれて弛緩および拡張する。このような病変の解体は、バルーン104をわずかに拡張させること可能にする。したがって、バルーン104のバルーン内部146のバルーン内部圧力は、徐々に減少するはずであり、急速にゼロに低下しないはずである。カテーテルシステム100および/またはシステムコントローラ126は、圧力センサアセンブリ142からのセンサ信号をフィルタリングして、バースト検出と同様にデューティサイクルおよびゆっくりと変化する信号を監視する。ゼロへの急速な低下ではなくバルーン圧力のこのような小さな増分変化は、処置の許容可能な進行の表示を提供し、したがって処置有効性のインジケータを提供する。
【0087】
前述の感知された状態は、システムコントローラ126によって検出可能なすべてのそのような状況を含むようには意図されておらず、決して限定するようには意図されていないことが理解される。これらの感知された状態は、理解を容易にするために提供され、本明細書で提供されるデバイスおよび/または方法から利益を得るいくつかの状態を表すにすぎない。
【0088】
図2は、圧力センサアセンブリ242の一実施形態を含むカテーテルシステム200の一実施形態の一部の概略断面図である。本明細書で詳細に説明するように、カテーテルシステム200の設計を変更することができる。様々な実施形態では、
図2に示すように、カテーテルシステム200は、カテーテルシャフト210と、バルーン内部246を画定するバルーン壁230、バルーン近位端部204P、およびバルーン遠位端部204Dを有するバルーン204と、実質的にバルーン内部246に保持されるバルーン流体232と、バルーン内部246に延びるガイドワイヤ管腔218とを含むカテーテル202と;エネルギーガイド222(本明細書では「光ガイド」と呼ばれることもある)と;ハンドルアセンブリ228と;圧力センサアセンブリ242とを含むことができる。あるいは、他の実施形態では、カテーテルシステム200は、本明細書に具体的に示され説明されているものよりも多い構成要素または少ない構成要素を含むことができる。例えば、
図1に示す特定の構成要素、例えば、ガイドワイヤ112、エネルギー源124(本明細書では「光源」と呼ばれることもある)、システムコントローラ126、GUI127、供給源マニホールド136および流体ポンプ138は、明確にするために
図2には具体的には示されていないが、カテーテルシステム200の任意の実施形態に含まれる可能性が高い。
【0089】
カテーテルシャフト210と、バルーン204と、ガイドワイヤ管腔218とを含むカテーテル202は、通常、設計および動作において、上記で本明細書で詳細に説明したものと同様である。したがって、そのような構成要素は、
図2に示す実施形態に関連して再び詳細には説明されない。
【0090】
上記のように、バルーン204は、患者の血管系を通ってカテーテル202を前進させるのに適した折り畳まれた構成と、治療部位106(
図1に示す)に対して所定の位置にカテーテル202を固定するのに適した拡張された構成との間で選択的に移動可能である。いくつかの実施形態では、バルーン近位端部204Pは、カテーテルシャフト210に結合することができ、バルーン遠位端部204Dは、ガイドワイヤ管腔218に結合することができる。さらに、バルーン204は、例えば、膨張導管140(
図1に示す)を介してバルーン204のバルーン内部246に導かれる、流体ポンプ138(
図1に示す)からのバルーン流体232で膨張させることができる。
【0091】
エネルギーガイド222は、バルーン内部246内のバルーン流体232内にプラズマおよび/または圧力波を生成する目的のための任意の適切な設計を有することができる。したがって、本明細書における光ガイド222の特定の説明は、いかなる方法でも限定することを意図するものではない。
【0092】
特定の実施形態では、本明細書の光ガイド222は、光ファイバまたは可撓性光パイプを含むことができる。本明細書の光ガイド222は、薄くて柔軟であることができ、強度の損失をほとんど伴わずに光信号を送信することを可能にし得る。本明細書の光ガイド222は、その周囲をクラッドで囲まれたコアを含むことができる。いくつかの実施形態では、コアは、円筒形コアまたは部分円筒形コアであることができる。光ガイド222のコアおよびクラッドは、それだけに限定されないが、1つまたは複数の種類のガラス、シリカ、または1つまたは複数のポリマーを含む1つまたは複数の材料から形成することができる。光ガイド222はまた、ポリマーなどの保護コーティングを含むことができる。コアの屈折率は、クラッディングの屈折率よりも大きいことが理解される。
【0093】
各光ガイド222は、その長さに沿って遠位部分、すなわちバルーン内部246に配置された少なくとも1つの光学窓(図示せず)を有するガイド遠位端部222Dに光を導くことができる。光ガイド222は、光源124(
図1に示す)を含む光ネットワークの一部として光路を生成することができる。光ネットワーク内の光路は、光がネットワークの1つの部分から別の部分に進行することを可能にする。光ファイバと可撓性光パイプの両方は、本明細書の光ネットワーク内に光路を提供することができる。
【0094】
本明細書の光ガイド222は、本明細書に説明するカテーテル202のカテーテルシャフト210の周りおよび/またはそれに対して多くの構成をとることができる。いくつかの実施形態では、光ガイド222は、カテーテル202のカテーテルシャフト210の長手方向軸144(
図1に示す)に平行に通ることができる。いくつかの実施形態では、光ガイド222は、カテーテルシャフト210に物理的に結合することができる。他の実施形態では、光ガイド222は、カテーテルシャフト210の外径の長さに沿って配置することができる。さらに他の実施形態では、本明細書の光ガイド222は、カテーテルシャフト210内の1つまたは複数の光ガイド管腔内に配設することができる。
【0095】
本明細書の光ガイド222は、1つまたは複数の光音響トランスデューサ254を含むことができ、各光音響トランスデューサ254は、これが内部に配設される光ガイド222と光学連通することができる。いくつかの実施形態では、光音響トランスデューサ254は、光ガイド222のガイド遠位端部222Dと光学連通することができる。さらに、そのような実施形態では、光音響トランスデューサ254は、光ガイド222のガイド遠位端部222Dに対応するおよび/またはそれに適合する形状を有することができる。
【0096】
光音響トランスデューサ254は、光ガイド222のガイド遠位端部222Dまたはその付近で光エネルギーを音響波に変換するように構成される。音響波の方向は、光ガイド222のガイド遠位端部222Dの角度を変更することによって調整することができることが理解される。
【0097】
本明細書の光ガイド222のガイド遠位端部222Dに配設された光音響トランスデューサ254は、光ガイド222のガイド遠位端部222Dと同じ形状をとることができることがさらに理解される。例えば、特定の非排他的な実施形態では、光音響トランスデューサ254および/またはガイド遠位端部222Dは、円錐形状、凸形状、凹形状、球根形状、正方形形状、階段形状、半円形状、卵形状などを有することができる。光ガイド222は、光ガイド222の長さの1つまたは複数の側面に沿って配設された追加の光音響トランスデューサ254をさらに含むことができることも理解される。
【0098】
本明細書に説明する光ガイド222は、光ガイド222内に1つまたは複数の方向転換特徴または「ダイバータ」(
図2には図示せず)をさらに含むことができ、この方向転換特徴は、光ガイド222を出る光を、例えば光ガイド222のガイド遠位端部222Dまたはその近くの側面に向かって、およびバルーン壁230に向かって導くように構成される。方向転換特徴は、光ガイド222からの光をその軸方向経路から離れるように光ガイド222の側面に向かって方向転換させる、本明細書のシステムの任意の特徴を含むことができる。さらに、光ガイド222はそれぞれ、各光ガイド222の長手方向または軸方向の表面に沿って配設され、方向転換特徴と光学連通する、1つまたは複数の光窓を含むことができる。別の言い方をすれば、本明細書の方向転換特徴は、光ガイド222内の光を、例えばガイド遠位端部222Dまたはその近くの側面に向けて導くように構成することができ、側面は、光窓と光学連通している。光窓は、光が光ガイド222内から光ガイド222を出ることを可能にする光ガイド222の一部、例えば、光ガイド222の上または周りにクラッディング材料がない光ガイド222の一部を含むことができる。
【0099】
本明細書での使用に適した方向転換特徴の例は、反射要素、屈折要素、および繊維拡散器を含む。さらに、本明細書の光ガイド222の先端から離れるように光を集束させるのに適した方向転換特徴は、それだけに限定されないが、凸面、勾配指数(GRIN)レンズ、およびミラーフォーカスレンズを有するものを含むことができる。方向転換特徴と接触すると、光は、光ガイド222内で、光ガイド222の側面と光学連通している光音響トランスデューサ254に方向転換される。上記で留意したように、光音響トランスデューサ254は、その後、光エネルギーを、光ガイド222の側面から離れるように延びる音響波に変換する。
【0100】
ハンドルアセンブリ228は、カテーテル202を操作、配置、および制御するために、ユーザまたはオペレータによって取り扱われ、使用される。ハンドルアセンブリ228の設計は、カテーテルシステム200の設計要件に適合するように変更することができる。
図2に示す実施形態では、ハンドルアセンブリ228は、システムコントローラ126(
図1に示す)の一部を形成することができる回路256を含むことができる。あるいは、回路256は、本明細書で説明するように、システムコントローラ126にセンサ信号またはセンサ出力などの電気信号を伝送するか、または別の形でデータを提供することができる。追加的に、または代替策として、回路256は、例えばセンサ信号またはセンサ出力の形態で、圧力センサアセンブリ242から電気信号またはデータを受信することができる。1つの実施形態では、回路256は、1つまたは複数の集積回路、または任意の他の適切な回路を有する印刷回路基板を含むことができる。代替的な実施形態では、回路256は省略することができ、または様々な実施形態ではハンドルアセンブリ228の外側、例えばシステムコンソール123(
図1に示す)内に配置することができるシステムコントローラ126内に含めることができる。
【0101】
圧力センサアセンブリ242は、バルーン204のバルーン内部246のバルーン圧力を感知および/または監視するように構成される。本明細書で使用される場合、「バルーン圧力」は、バルーン204のバルーン内部246の圧力が測定される時点の、または実質的に同時の、バルーン204のバルーン内部246の圧力を意味する。
図2に示す実施形態では、圧力センサアセンブリ242は、ハンドルアセンブリ228内の回路256に電気信号を伝送することができ、電気信号はその後処理され、システムコントローラ126に送信される。代替的な実施形態では、圧力センサアセンブリ242は、電気信号をシステムコントローラ126に直接伝送することができる。圧力センサアセンブリ242の設計は変更することができる。
図2に示す実施形態では、圧力センサアセンブリ242は、圧力センサ258と、伝送ライン260とを含む。あるいは、圧力センサアセンブリ242は、
図2に関連して具体的に示し説明するものよりも多くの構成要素またはより少ない構成要素を含むことができる。
【0102】
圧力センサ258は、バルーン204のバルーン内部246に配置されたバルーン流体232と連通するように、カテーテルシステム200内の任意の適切な場所に配置することができる。したがって、圧力センサ258は、ハンドルアセンブリ242および/またはシステムコントローラ126内の電子機器または光学系と併せて、バルーン内部246のバルーン圧力のリアルタイム連続監視を提供するように構成される。
【0103】
図2に示す実施形態および特定の実施形態では、圧力センサ258は、バルーン204のバルーン内部246に実質的に配置することができる。このような設計により、圧力センサ258は、バルーン204のバルーン内部246のバルーン圧力を直接感知、測定および/または監視することができる。次いで、圧力センサ258は、センサ信号またはセンサ出力、例えばバルーン圧力に関する電気信号を生成し、伝送ライン260を介して回路256および/またはシステムコントローラ126に送信することができる。本明細書でより詳細に説明するように、システムコントローラ126は、次いで、圧力センサ258から受信したセンサ信号に少なくとも部分的に基づいて、カテーテルシステム200の動作の状態、例えば、エネルギー源124の発射の成功もしくは失敗、バルーン204の可能性のある破裂、および/またはカテーテルシステム200による治療プロセスの有効性に関する適切な情報を、例えばGUI127(
図1に示す)を介してユーザまたはオペレータに提供することができる。追加的に、または代替策として、いくつかの実施形態では、センサ信号がバルーン破裂またはエネルギー源124が所望に応じて発射できないことの表示を提供する場合、システムコントローラ126は、エネルギー源124を自動的にロックアウトし、したがってカテーテルシステム200の通常動作を停止するように構成することができる。さらに、または代替策として、システムコントローラ126は、センサ信号を処理および統合して、センサ信号に少なくとも部分的に基づいてカテーテルシステム200の適切な機能を決定および/または調節するように構成することができる。
【0104】
圧力センサアセンブリ242に含まれる特定のタイプの圧力センサ258は変化し得ることが理解される。例えば、1つの非排他的な実施形態では、圧力センサ258は、バルーン204のバルーン内部246に直接組み込まれた光ファイバセンサとすることができる。そのような光ファイバセンサは、光ファイバの遠位端部に取り付けられた光ファイバベースまたは「MEMS」干渉計を使用する。干渉計のキャビティ長は、局所的な圧力によって変化するように設計される。光ファイバの近位端部は、レーザコントローラに接続することができる。これは、干渉計における縞パターンの変化を監視する光学系および低出力レーザを有する。縞カウントの変化は、圧力と直接相関する。あるいは、別の適切なタイプの圧力センサ258を使用することができる。
【0105】
図3は、圧力センサアセンブリ342の別の実施形態を含むカテーテルシステム300の一実施形態の一部の概略断面図である。カテーテルシステム300の設計は、本明細書で示し、説明する実施形態と幾分類似している。特に、
図3に示す実施形態では、カテーテルシステム300はここでも、カテーテルシャフト310と、バルーン内部346を画定するバルーン壁330、バルーン近位端部304P、およびバルーン遠位端部304Dを有するバルーン304と、実質的にバルーン内部346に保持されるバルーン流体332と、バルーン内部346に延びるガイドワイヤ管腔318とを含むカテーテル302と;エネルギーガイド322(本明細書では「光ガイド」と呼ばれることもある)と;ハンドルアセンブリ328と;圧力センサアセンブリ342とを含むことができる。あるいは、他の実施形態では、カテーテルシステム300は、本明細書に具体的に示され説明されているものよりも多い構成要素または少ない構成要素を含むことができる。例えば、
図1に示す特定の構成要素、例えば、ガイドワイヤ112、エネルギー源124(本明細書では「光源」と呼ばれることもある)、システムコントローラ126、GUI127、供給源マニホールド136および流体ポンプ138は、明確にするために
図3には具体的に示されていないが、カテーテルシステム300の任意の実施形態に含まれる可能性が高い。
【0106】
カテーテルシャフト310と、バルーン304と、ガイドワイヤ管腔318とを含むカテーテル302は、通常、設計および動作において、上記で本明細書で詳細に説明したものと同様である。したがって、そのような構成要素は、
図3に示す実施形態に関連して再び詳細には説明されない。さらに、光ガイド322はまた、設計および機能において、上記で本明細書で説明したものと概ね同様である。したがって、光ガイド322もまた、
図3に示す実施形態に関連して再び詳細には説明されない。
【0107】
バルーン304は、患者の血管系を通ってカテーテル302を前進させるのに適した折り畳まれた構成と、治療部位106(
図1に示す)に対して所定の位置にカテーテル302を固定するのに適した拡張された構成との間で選択的に移動可能である。いくつかの実施形態では、バルーン近位端部304Pはここでも、カテーテルシャフト310に結合することができ、バルーン遠位端部304Dはここでも、ガイドワイヤ管腔318に結合することができる。さらに、バルーン304は、例えば、膨張導管140(
図1に示す)を介してバルーン304のバルーン内部346内に導かれる、流体ポンプ138(
図1に示す)からのバルーン流体332で膨張させることができる。
【0108】
ハンドルアセンブリ328は、カテーテル302を操作、配置、および制御するために、ユーザまたはオペレータによって取り扱われ、使用される。ハンドルアセンブリ328の設計は、カテーテルシステム300の設計要件に適合するように変更することができる。
図3に示す実施形態では、ハンドルアセンブリ328は、システムコントローラ126(
図1に示す)の一部を形成することができる回路356を含むことができる。この実施形態では、回路356は、前の実施形態で説明した設計および機能と実質的に同様であり得る。代替的な実施形態では、回路356は省略することができ、または様々な実施形態ではハンドルアセンブリ328の外側、例えばシステムコンソール123(
図1に示す)内に配置することができるシステムコントローラ126内に含めることができる。
【0109】
圧力センサアセンブリ342は、バルーン304のバルーン内部346のバルーン圧力を感知および/または監視するように構成される。前述の実施形態と同様に、圧力センサアセンブリ342は、ハンドルアセンブリ328内の回路356に電気信号、例えばセンサ信号またはセンサ出力を伝送することができ、この電気信号はその後処理され、システムコントローラ126に送信される。あるいは、圧力センサアセンブリ342は、電気信号をシステムコントローラ126に直接伝送することができる。
【0110】
圧力センサアセンブリ342の設計は、変更することができる。
図3に示す実施形態では、圧力センサアセンブリ342は、圧力センサ358と、伝送ライン360と、センサ管腔(管状部材362の内部)を画定する管状部材362とを含む。あるいは、圧力センサアセンブリ342は、
図3に関連して具体的に示し説明するものよりも多くの構成要素またはより少ない構成要素を含むことができる。例えば、1つの非排他的な代替実施形態では、圧力センサアセンブリ342は、管状部材362なしで設計することができる。
【0111】
圧力センサ358は、バルーン304のバルーン内部346に配置されたバルーン流体332と連通するように、カテーテルシステム300内の任意の適切な場所に配置することができる。したがって、圧力センサ358は、ハンドルアセンブリ342および/またはシステムコントローラ126内の電子機器または光学系と併せて、バルーン内部346のバルーン圧力のリアルタイム連続監視を提供するように構成される。
【0112】
特定の実施形態では、圧力センサ358は、バルーン304のバルーン内部346の外側に配置される。そのような実施形態では、圧力センサ358は、カテーテル302のハンドルアセンブリ328、エンドフレータ、灌注チューブまたはカテーテルシャフト310を含むカテーテルシステム300の流体チャネルの内側に位置することができる。バルーン内部346内のバルーン流体332は非圧縮性であり、カテーテルシャフト310を介してハンドルアセンブリ328と連通しているため、カテーテルシャフト310、バルーン内部346、およびハンドルアセンブリ328内の静止流体圧力は等しい。
【0113】
図3に示す実施形態では、圧力センサ358は、ハンドルアセンブリ328内に配置される。あるいは、圧力センサ358は、バルーン304とハンドルアセンブリ328との間のどこにでも配置することができる。さらに代替的に、圧力センサ358は、ハンドルアセンブリ328とシステムコントローラ126との間に配置することができる。
【0114】
様々な実施形態では、圧力センサ358は、バルーン304のバルーン内部346のバルーン流体332と流体連通している。
図3に示す実施形態では、管状部材362は、圧力センサ358からバルーン内部346まで延びる。したがって、圧力センサ358は、管状部材362を介してバルーン内部346と流体連通している。管状部材362は、バルーン内部346内のバルーン圧力を圧力センサ358に直接伝達することができる比較的小径の管であることができる。あるいは、管状部材362を含まない実施形態では、圧力センサ358は、カテーテルシャフト310を介してバルーン内部346と流体連通することができる。
【0115】
次いで、圧力センサ258は、センサ信号またはセンサ出力、例えばバルーン圧力に関する電気信号を生成し、伝送ライン260を介して回路256および/またはシステムコントローラ126に送信することができる。本明細書で説明するように、システムコントローラ126は、次いで、圧力センサ358から受信したセンサ信号に少なくとも部分的に基づいて、カテーテルシステム300の動作の状態、例えば、エネルギー源124の発射の成功もしくは失敗、バルーン304の可能性のある破裂、および/またはカテーテルシステム300による治療プロセスの有効性に関する適切な情報を、例えばGUI127(
図1に示す)を介してユーザまたはオペレータに提供することができる。追加的に、または代替策として、いくつかの実施形態では、センサ信号がバルーン破裂またはエネルギー源124が所望に応じて発射できないことの表示を提供する場合、システムコントローラ126は、エネルギー源124を自動的にロックアウトし、したがってカテーテルシステム300の通常動作を停止するように構成することができる。さらに、または代替策として、システムコントローラ126は、センサ信号を処理および統合して、センサ信号に少なくとも部分的に基づいてカテーテルシステム300の適切な機能を決定および/または調節するように構成することができる。
【0116】
圧力センサアセンブリ342に含まれる特定のタイプの圧力センサ358は、変化し得る。例えば、1つの非排他的な実施形態では、圧力センサ358は、ハンドルアセンブリ328からバルーン内部346までの流体チャネルの内側に位置することができる従来のダイアフラムまたは「MEMS」センサとすることができる。上記で留意したように、バルーン流体332の非圧縮性の結果、カテーテルシャフト310、バルーン内部346およびハンドルアセンブリ328内の圧力は等しくなる。したがって、いくつかの実施形態では、圧力センサ358は、その場所で、バルーン内部346内のバルーン圧力に実質的に等しいと考えられる流体圧力を直接監視および/または感知することができる。したがって、圧力センサアセンブリ342は、圧力センサ358がバルーン内部346の外側に配置されている場合でも、管状部材362なしで設計することができる。さらに、狭い断面を通って移動するバルーン流体332の粘度は、圧力波事象からのパルスなどの短時間または過渡事象の伝達に時間遅延を生成する。あるいは、光ファイバセンサ、ダイアフラムセンサ、または任意の他の適切なタイプの圧力センサ358を圧力センサアセンブリ342内で使用することができる。
【0117】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つ(a)」、「1つ(an)」および「その」は、内容および/または文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。「または」という用語は、内容または文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、「および/または」を含むその意味で通常使用されることにも留意されたい。
【0118】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、「構成される」という語句は、特定のタスクを実行するか、または特定の構成を採用するように構築または構成されたシステム、装置、または他の構造を説明することにも留意されたい。「構成される」という語句は、配置および構成、構築および配置、構築、製造および配置などの他の同様の語句と交換可能に使用することができる。
【0119】
本明細書で使用する見出しは、37CFR1.77の提案との整合性のため、または構成上の手がかりを提供するために提供される。これらの見出しは、本開示から発行され得る任意の特許請求の範囲に記載する本発明を限定または特徴付けると見なされるべきではない。一例として、「背景技術」における技術の説明は、本開示における任意の発明に対する技術が先行技術であることを認めるものではない。「概要」または「要約」も、発行された特許請求の範囲に記載された本発明の特徴と考えられるものではない。
【0120】
本開示の前述の論議は、例示および説明の目的で提示されている。前述は、本開示を本明細書に開示する形態または複数の形態に限定することを意図するものではない。例えば、前述の説明では、本開示の様々な特徴は、本開示を簡素化する目的で、1つまたは複数の態様、実施形態、および構成にまとめられている。本開示の態様、実施形態、および構成の特徴は、上記で論じたもの以外の代替の態様、実施形態、および構成で組み合わせることができる。この開示方法は、特許請求する開示が各請求項に明示的に記載されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映すると解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の態様は、単一の前述の開示する態様、実施形態、および構成のすべての特徴よりも少ないものにある。したがって、以下の特許請求の範囲は、本明細書に組み込まれ、各請求項は、本開示の別個の好ましい実施形態として独立している。
【0121】
さらに、本開示の説明は、1つまたは複数の態様、実施形態、または構成、ならびに特定の変形および改変の説明を含んでいるが、他の変形、組み合わせ、および変形は、例えば、本開示を理解した後、当業者の技術および知識の範囲内であり得るように、本開示の範囲内にある。特許請求するものと代替の、交換可能な、および/または同等の構造、機能、範囲、またはステップを含む、許容される範囲の代替の態様、実施形態、および構成を含む権利を、そのような代替の、交換可能な、および/または同等の構造、機能、範囲、またはステップが本明細書に開示されているか否かにかかわらず、また、特許可能な主題を公に専有することを意図することなく得ることが意図される。
【0122】
本明細書に説明する実施形態は、網羅的であること、または本発明を本明細書に提供する詳細な説明に開示する正確な形態に限定することを意図するものではない。むしろ、実施形態は、当業者が原理および実践を認識および理解することができるように選択および説明される。したがって、態様は、様々な特定の好ましい実施形態および技術を参照して説明されている。しかし、本明細書の趣旨および範囲内に留まりながら、多くの変形および改変を行うことができることを理解されたい。
【0123】
カテーテルシステムのいくつかの異なる実施形態を本明細書で図示および説明したが、任意の1つの実施形態の1つまたは複数の特徴を他の実施形態の1つまたは複数の1つまたは複数の特徴と組み合わせることができ、ただし、そのような組み合わせは本発明の意図を満たすものであることを理解されたい。
【0124】
カテーテルシステムのいくつかの例示的な態様および実施形態を上記で論じたが、当業者は、それらの特定の改変、置換、追加および副組み合わせを認識するであろう。したがって、以下の添付の特許請求の範囲および以下に導入する特許請求の範囲は、それらの真の精神および範囲内にあるようなすべてのそのような改変、置換、追加および副組み合わせを含むと解釈されることが意図され、本明細書に示す構成または設計の詳細を限定することは意図されていない。
【国際調査報告】