(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-29
(54)【発明の名称】コンテナ用ワイヤレス充電器
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20230322BHJP
H02J 50/12 20160101ALI20230322BHJP
H02J 50/40 20160101ALI20230322BHJP
【FI】
H02J7/00 301D
H02J50/12
H02J50/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022547922
(86)(22)【出願日】2021-02-05
(85)【翻訳文提出日】2022-10-03
(86)【国際出願番号】 US2021016946
(87)【国際公開番号】W WO2021159013
(87)【国際公開日】2021-08-12
(32)【優先日】2020-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520310643
【氏名又は名称】アイラ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AIRA,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】グッドチャイルド,エリック,ハインデル
(72)【発明者】
【氏名】スラトニック,ジェイク
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BB01
5G503FA01
5G503GB08
5G503GD03
5G503GD06
(57)【要約】
ワイヤレス充電システム、方法、および装置が開示される。充電装置は、部分的に閉じた内部を提供するコンテナの壁に近接して取り付けられるように構成された第1のプリント回路基板と、第1のプリント回路基板の少なくとも一方の面上に配置され、コントローラから受け取った充電電流に応じて、部分的に閉じた内部に電磁束を生成するように構成される。充電電流は、部分的に閉じた内部に充電式デバイスが配置されている場合に受け取られ得る。
【選択図】
図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電装置であって、
部分的に閉じた内部を提供するコンテナの壁に近接して取り付けられるように構成された第1のプリント回路基板と、
前記第1のプリント回路基板の少なくとも一方の表面上に配置され、コントローラから受け取った充電電流に応じて前記部分的に閉じた内部内に電磁束を生成するように構成された1つまたは複数の伝送コイルとを具え、
前記充電電流は、充電式デバイスが前記部分的に閉じた内部内に配置された場合に受け取られることを特徴とする充電装置。
【請求項2】
前記第1のプリント回路基板は、前記壁の内面に機械的に取り付けられる、請求項1に記載の充電装置。
【請求項3】
前記第1のプリント回路基板は、前記壁の外面に機械的に取り付けられる、請求項1または2に記載の充電装置。
【請求項4】
前記第1のプリント回路基板が前記壁の中に埋め込まれている、請求項1乃至3のいずれかに記載の充電装置。
【請求項5】
さらに、前記壁に近接して取り付けられた第2のプリント回路基板であって、前記コントローラは前記第2のプリント回路基板上に設けられている、第2のプリント回路基板と、
前記第2のプリント回路基板上の少なくとも一方の表面に配置された複数の伝送コイルとを具え、
前記第2のプリント回路基板上に配置された複数の伝送コイルは、前記第2のプリント回路基板上に配置された1または複数の伝送コイルと協働して、前記コントローラから受け取った充電電流に応じて、前記部分的に閉じた内部内に電磁束を生成する、請求項1乃至4のいずれかに記載の充電装置。
【請求項6】
さらに、第3のプリント回路基板を具え、前記コントローラは、前記第3のプリント回路基板上に設けられており、
前記第1のプリント回路基板と前記第3のプリント回路基板を機械的に結合するように構成された相互接続部を具える、請求項1乃至5のいずれかに記載の充電装置。
【請求項7】
前記相互接続部が弾性の接続部材を含む、請求項6に記載の充電装置。
【請求項8】
前記相互接続部がばねを含む、請求項6に記載の充電装置。
【請求項9】
前記コンテナがカップを保持するように構成されている、請求項1乃至8のいずれかに記載の充電装置。
【請求項10】
前記コンテナが、カップホルダ用のインサートとして構成される、請求項1乃至9のいずれかに記載の充電装置。
【請求項11】
コンテナ内に配置された装置を充電するための方法であって、
充電式デバイスが前記コンテナの内部空間に配置されたことを判定するステップと、
前記コンテナの壁に近接して取り付けられた第1のプリント回路基板上に形成された1つまたは複数の伝送コイルに充電電流を提供するステップとを含み、
前記充電電流が、前記1または複数の伝送コイルに前記コンテナの内部空間に電磁束を生成させるように構成されていることを特徴とする方法。
【請求項12】
前記第1のプリント回路基板は前記壁の内面に機械的に取り付けられる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のプリント回路基板は前記壁の外面に機械的に取り付けられる、請求項11または請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のプリント回路基板は前記壁の中に埋め込まれる、請求項11乃至13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
第2のプリント回路基板が前記壁に近接して取り付けられ、前記第2のプリント回路基板の少なくとも一方の表面上に配置された複数の伝送コイルを有し、前記第2のプリント回路基板上に配置された複数の伝送コイルは、前記第2のプリント回路基板上に配置された1つまたは複数の伝送コイルと協働して、前記充電電流に応じて前記コンテナの内部空間内に電磁束を生成する、請求項11乃至14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
第3のプリント回路基板が、相互接続部によって前記第3のプリント回路基板に機械的に結合される、請求項11乃至15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記相互接続部が弾性の接続部材を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記相互接続部がばねを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記コンテナがカップを保持するように構成されている、請求項11乃至18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記コンテナがカップホルダ用のインサートとして構成される、請求項11乃至19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
ワイヤレス充電システムにおいて、
複数の充電装置であって、各充電装置が、各充電装置の充電面に対して実質的に垂直な磁束を提供するように構成された1つまたは複数の送電コイルを含む、複数の充電装置と、
充電電流を提供するように構成されたドライバ回路と、
前記複数の充電装置のそれぞれに結合されたコントローラであって、第1の充電式デバイスが前記第1の充電装置によって提供される第1の充電面の近くに配置されたときに、第1の充電装置内の少なくとも1つの送電コイルに充電電流を受信させるように構成されるコントローラとを具えることを特徴とするワイヤレス充電システム。
【請求項22】
前記コントローラは、前記第1の充電装置内の第1のローカルコントローラにメッセージを送信することによって第1の充電手順を開始するように構成され、前記第1のローカルコントローラは、前記メッセージに応答して前記少なくとも1つの送電コイルを前記ドライバ回路に結合するように構成される、請求項21に記載のワイヤレス充電システム。
【請求項23】
前記メッセージは、改良型相互集積回路(I3C)プロトコル、コントローラエリアネットワーク(CAN)プロトコル、またはローカル相互接続ネットワーク(LIN)プロトコルに従って動作するシリアルバスを介して送信される、請求項22に記載のワイヤレス充電システム。
【請求項24】
前記コントローラがさらに、
第2の充電式デバイスが第2の充電装置によって提供される第2の充電面の近くに配置されていことを判定し、
前記第2の充電式デバイスが前記第2の充電面の近くに配置されていると判定した後、前記第2の充電装置で第2の充電手順を開始するように構成される、請求項21乃至23のいずれかに記載のワイヤレス充電システム。
【請求項25】
前記第2の充電装置内の第2のローカルコントローラが、ping手順を使用して前記第2の充電式デバイスを検出するように構成される、請求項24に記載のワイヤレス充電システム。
【請求項26】
前記ワイヤレス充電システムは、前記第1の充電面および前記第2の充電面を含む分散型充電面を運用する、請求項24または25に記載のワイヤレス充電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本出願は、2021年2月4日に米国特許庁に提出された特許出願第17/168,165号、2020年2月6日に米国特許庁に提出された仮特許出願第62/971,211号、2020年2月16日に米国特許庁に提出された仮特許出願第62/977,407号、および2020年8月15日に米国特許庁に提出された仮特許出願第63/066,223号の優先権および利益を主張するものであり、これらの出願の内容全体は、その全体がすべての該当する目的のために以下に完全に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般に、モバイルコンピューティングデバイス内のバッテリを含む、バッテリのワイヤレス充電に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス充電システムは、特定のタイプのデバイスが物理的な充電接続を使用せずに内部バッテリを充電できるようにするために開発されてきた。ワイヤレス充電を利用できるデバイスには、モバイル処理デバイスおよび/または通信デバイスが含まれる。Wireless Power Consortiumにより規定されたQi規格などの標準規格により、第1のサプライヤによって製造されたデバイスを、第2のサプライヤによって製造された充電器を使ってワイヤレスで充電することができる。ワイヤレス充電の規格は、比較的単純な構成のデバイス向けに最適化されており、基本的な充電機能を提供する傾向にある。
【0004】
絶えず複雑化するモバイルデバイスと変化するフォームファクタをサポートするために、ワイヤレス充電機能の向上が求められている。例えば、充電式デバイスの変化するフォームファクタに対応する、より高速で低電力の検出技術と充電面が求められている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】
図1は、本明細書に開示される特定の態様に係る充電面を提供するために用いられる充電セルの一例を示している。
【
図2】
図2は、本明細書に開示される特定の態様に従って構成された充電面のセグメントの単一層上に提供される充電セルの配置の一例を示している。
【
図3】
図3は、本明細書に開示される特定の態様に従って構成された充電面のセグメント内に複数の層が重ねられた場合の充電セルの配置の一例を示している。
【
図4】
図4は、本明細書に開示される特定の態様に従って構成された充電セルの複数の層を用いた充電面によって提供される電力伝送領域の配置を示している。
【
図5】
図5は、本明細書に開示される特定の態様による、充電器基地局に提供され得るワイヤレストランスミッタを示す。
【
図6】
図6は、本明細書に開示される特定の態様に従って適合されたワイヤレス充電器で使用するためのマトリックス多重化スイッチングをサポートする第1のトポロジーを示す。
【
図7】
図7は、本明細書に開示される特定の態様に従って適合されたワイヤレス充電器における直流駆動をサポートする第2のトポロジーを示す。
【
図8】
図8は、本明細書に開示される特定の態様による充電面および充電式デバイスの第1の構成を示す。
【
図9】
図9は、本明細書に開示される特定の態様に従って充電式デバイスが充電されているときの充電面上の第2の充電構成を示す。
【
図10】
図10は、本明細書に開示される特定の態様に従って提供されるマルチデバイスワイヤレス充電器の充電面を示す。
【
図11】
図11は、本明細書に開示される特定の態様に従ってコンテナ内に設けられ得る充電装置を示す。
【
図12】
図12は、本明細書に開示される特定の態様に従ってコンテナ内に挿入され得る充電装置を示す。
【
図13】
図13は、本明細書に開示される特定の態様に従って分散型充電面を提供または操作するワイヤレス充電システムの一例を示す。
【
図14】
図14は、本開示の特定の態様に従って提供される複数の充電装置を含む充電システムの一例を示す。
【
図15】
図15は、本明細書に開示される特定の態様に従って提供されるモジュール式充電面における複合制御回路の第1の例を示す。
【
図16】
図16は、本明細書に開示される特定の態様に従って提供されるモジュール式充電面において提供され得る複合制御回路の第2の実施例を示す。
【
図17】
図17は、本明細書に開示される特定の態様に従って適合された容器内に置かれた装置を充電する方法の一例を示すフローチャートである。
【
図18】
図18は、本明細書に開示される特定の態様に従って適合され得る処理回路を使用する装置の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
添付の図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、様々な構成を説明することを意図しており、本明細書に記載の概念が実施され得る唯一の構成を示すことを意図したものではない。詳細な説明には、様々な概念の完全な理解を提供するための具体的な詳細が含まれている。しかしながら、それらの概念が具体的な詳細なしで実施できることは当業者には明らかであろう。時には、そのような概念を不明瞭にしないために、周知の構造および構成要素をブロック図の形式で示している。
【0007】
次に、ワイヤレス充電システムの特定の態様を、様々な装置および方法を参照して提示する。これらの装置および方法は、以下の詳細な説明に記載されるとともに、添付の図面において、様々なブロック、モジュール、コンポーネント、回路、ステップ、プロセス、アルゴリズムなど(総称して「要素」と呼ぶ)によって示される。これらの要素は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェアまたはそれらの任意の組合せを使用して実装することができる。そのような要素がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、具体的なアプリケーションおよびシステム全体に課される設計上の制約に依存する。
【0008】
例えば、要素、要素の任意の部分、または要素の任意の組合せは、1または複数のプロセッサを含む「処理システム」で実装され得る。プロセッサの例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、ステートマシン、ゲートロジック、ディスクリートハードウェア回路、および本開示全体を通して記載された様々な機能を実行するように構成された他の適切なハードウェアが含まれる。処理システムの1または複数のプロセッサは、ソフトウェアを実行することができる。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコードまたはハードウェア記述言語などと呼ばれるかどうかにかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数などを意味するものとして、広く解釈されるものとする。ソフトウェアは、プロセッサ可読記憶媒体に常駐するようにしてもよい。本明細書でコンピュータ可読媒体とも呼ばれるプロセッサ可読記憶媒体は、例えば、磁気ストレージデバイス(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、近距離無線通信(NFC)トークン、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、搬送波、伝送路、ソフトウェアを格納または伝送するのに適した他の任意の媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体は、処理システムに存在していても、処理システムの外部にあっても、処理システムを含む複数のエンティティに分散していてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラム製品に具現化されるものであってもよい。一例として、コンピュータプログラム製品は、パッケージ材料内のコンピュータ可読媒体を含むことができる。当業者は、具体的なアプリケーションおよびシステム全体に課せられた全体的な設計上の制約に応じて、本開示全体にわたって提示された記載の機能を実装するための最良の方法を認識するであろう。
【0009】
概要
本開示の特定の態様は、複数の伝送コイルを用いる、または複数の受電デバイスを同時に充電できる自由配置充電面を提供するワイヤレス充電装置に関連するシステム、装置、および方法に関する。一態様では、ワイヤレス充電装置のコントローラは、充電されるデバイスの位置を特定し、受電デバイスに電力を供給するように最適に配置された1つまたは複数の伝送コイルを構成することができる。充電セルは、1つまたは複数の誘導送電コイルを備えるかこれを構成することができ、複数の充電セルは、充電面を提供するように配置または構成することができる。充電されるデバイスの位置は、デバイスの位置を充電面上の既知の位置を中心とする物理的特性の変化に関連付けるセンシング技術を介して検出することができる。いくつかの例では、位置の感知は、容量性、抵抗性、誘導性、接触、圧力、負荷、歪み、および/または別の適切なタイプの感知を使用して実装することができる。
【0010】
本明細書に開示される特定の態様は、改善されたワイヤレス充電システムに関する。モジュール式表面要素から構成される充電システムによって提供される1つまたは複数の表面上に充電式デバイスの自由な配置に対応するシステム、装置、および方法が開示される。一例では、充電システムによって提供される単一の表面は、複数のモジュール式マルチコイルワイヤレス充電要素の構成から形成される。別の例では、複数の相互接続されたマルチコイルワイヤレス充電要素を用いる充電システムによって、分散型充電面を提供することができる。
【0011】
特定の態様は、受電デバイスへのワイヤレス電力伝送の効率および容量を改善することができる。一例では、ワイヤレス充電装置は、バッテリ充電電源と、マトリックス状に構成された複数の充電セルと、各スイッチがマトリックス内のコイルの横列(row)をバッテリ充電電源の第1の端子に結合するように構成されている第1の複数のスイッチと、各スイッチがマトリックス内のコイルの縦列(column)をバッテリ充電電源の第2の端子に結合するように構成されている第2の複数のスイッチとを具える。複数の充電セルのうちの各充電セルは、電力伝送領域を取り囲む1または複数のコイルを含むことができる。複数の充電セルは、複数の充電セルのうちの充電セルの電力伝送領域が重なることなく、充電面に隣接して配置されるものであってもよい。
【0012】
特定の態様では、充電装置は、部分的に閉じられた内部を提供する容器の壁に近接して取り付けられるように構成された第1のプリント回路基板と、第1のプリント回路基板の少なくとも1つの表面上に配置されコントローラから受け取った充電電流に応答して部分的に閉じられた内部に電磁束を生成するように構成された1つまたは複数の伝送コイルとを具える。充電式デバイスが部分的に閉じられた内部に配置されたときに、充電電流を受け取ることができる。
【0013】
本明細書に開示される特定の態様によれば、充電が可能になっている任意の個別の配置場所に関係なく、任意に規定されたサイズおよび/または形状を有することができる充電面上の任意の場所に配置された受電デバイスに電力をワイヤレスで伝送することができる。単一の充電面上で複数のデバイスを同時に充電することができる。
【0014】
充電セル
本開示の特定の態様は、複数の送電コイルを有するか、複数の受電デバイスを同時に充電できる自由配置充電面を提供するワイヤレス充電装置に適用可能なシステム、装置、および方法に関する。一態様では、自由配置充電面に結合された処理回路は、充電されるデバイスの位置を特定するように構成され、受電デバイスに電力を供給するために最適に配置された1つまたは複数の送電コイルを選択および構成することができる。充電セルは、1つまたは複数の誘導送電コイルを用いて構成することができ、複数の充電セルは、充電面を提供するように配置または構成することができる。充電されるデバイスの位置は、デバイスの位置を充電面上の既知の位置を中心とする物理的特性の変化に関連付けるセンシング技術によって検出することができる。いくつかの例では、位置の感知は、容量性、抵抗性、誘導性、接触、圧力、負荷、歪み、および/または別の適切なタイプの感知を用いて実装することができる。
【0015】
本明細書に開示される特定の態様によれば、充電装置の表面に隣接して展開される充電セルを用いて、ワイヤレス充電装置の充電面を提供することができる。一例では、充電セルが、ハニカムパッケージ形態に従って配置される。充電セルは、それぞれがコイルに隣接する充電面に実質的に直交する軸に沿って磁場を誘導することができる1または複数のコイルを用いて実装することができる。本明細書では、充電セルが1または複数のコイルを有する要素を指し、各コイルが、充電セル内の他のコイルによって生成される電磁場に対して加算的でありかつ共通の軸に沿って又は近接して向けられる電磁場を生成するように構成されている。本明細書では、充電セルのコイルは充電コイルまたは送電コイルと呼ばれる。
【0016】
いくつかの実施例では、充電セルが、共通の軸に沿って重ねられたコイルを含む。1以上のコイルが、充電面に実質的に直交する誘導磁場に寄与するように重なり合ってもよい。いくつかの実施例では、充電セルが、充電面の規定された部分内に配置され、充電面の規定された部分内の誘導磁場に寄与するコイルを含み、この磁場は充電面にほぼ直交方向に流れる磁束に寄与する。いくつかの実施形態では、充電セルは、動的に規定された充電セルに含まれるコイルに起動電流を提供することによって構成可能であってもよい。例えば、ワイヤレス充電装置は、充電面にわたって展開された複数のコイルのスタックを含むことができ、ワイヤレス充電装置は、充電されるデバイスの位置を検出するとともに、コイルのスタックのいくつかの組合せを選択して、充電されるデバイスに隣接する充電セルを提供することができる。いくつかの実施形態では、充電セルは、単一のコイルを含むか、または単一のコイルとして特徴付けられるものであってもよい。しかしながら、充電セルは、複数の積み重ねられたコイルおよび/または複数の隣接するコイルまたはコイルのスタックを含み得ることを理解されたい。
【0017】
図1は、ワイヤレス受電デバイスに充電面を提供するように展開および/または構成され得る充電セル100の一例を示している。この例では、充電セル100は、電力伝送領域104において電磁場を生成するのに十分な電流を受け取ることができる導体、ワイヤまたは回路基板トレースを使用して構成された1または複数のコイル102を囲む実質的に六角形の形状を有する。様々な実施形態では、いくつかのコイル102が、
図1に示す六角形の充電セル100を含む、実質的に多角形の形状を有することができる。他の実施形態では、他の形状を有するコイル102を含むか有するようにしてもよい。コイル102の形状は、少なくとも部分的に、製造技術の能力または制限によって、またはプリント回路基板などの基板106上の充電セルのレイアウトを最適化するために決定されてもよい。各コイル102は、ワイヤ、プリント回路基板トレースおよび/または他のコネクタを使用して、螺旋状に実装されるようにしてもよい。各充電セル100は、様々な層のコイル102が共通の軸108を中心にして配置されるように、絶縁体または基板106によって分離された2つ以上の層に跨がるようにしてもよい。
【0018】
図2は、本明細書に開示される特定の態様に従って構成された充電面のセグメントまたは部分の単一層上に提供された充電セル202の配置200の一例を示している。充電セル202は、ハニカムパッケージ形態に従って配置されている。この例では、充電セル202が、重なり合うことなく端と端を並べて配置されている。この配置は、スルーホールまたはワイヤ相互接続なしで提供することができる。充電セル202の一部が重なる配置を含む他の配置も可能である。例えば、2以上のコイルのワイヤがある程度交互に配置されるようにしてもよい。
【0019】
図3は、本明細書に開示される特定の態様に従って構成された充電面のセグメントまたは部分内に複数の層が重なり合う場合の、2つの視点300、310からの充電セルの配置の一例を示している。充電セルの層302、304、306、308が、充電面内に提供されている。充電セルの各層302、304、306、308内の充電セルは、ハニカムパッケージ形態に従って配置されている。一例では、充電セルの各層302、304、306、308が、4以上の層を有するプリント回路基板上に形成されるものであってもよい。充電セル100の配置は、図示されたセグメントに隣接する指定された充電領域を完全にカバーするように選択することができる。
【0020】
図4は、本明細書に開示される特定の態様に従って構成された複数層の充電セルを採用する充電装置の充電面400にわたって提供される電力伝送領域の配置を示している。充電装置は、充電セルの4つの層402、404、406、408から構成され得る。
図4において、充電セルの第1の層402の充電セルによって提供される各電力伝送領域が「L1」と記され、充電セルの第2の層404の充電セルによって提供される各電力伝送領域が「L2」と記され、充電セルの第3の層406の充電セルによって提供される各電力伝送領域が「L3」と記され、充電セルの第4の層408の充電セルによって提供される各電力伝送領域が「L4」と記されている。
【0021】
本明細書で開示される特定の態様によれば、位置検出は、充電セル内のコイルを形成する導電体のいくつかの特性の変化に依存し得る。導電体の特性の測定可能な差には、静電容量、抵抗、インダクタンス、および/または温度を含み得る。いくつかの例では、充電面の負荷は、負荷点の近くにあるコイルの測定可能な抵抗に影響を与え得る。いくつかの実装形態では、タッチ、圧力、荷重、および/またはひずみの変化を検出することによって位置検出を可能にするために、センサが提供されてもよい。本明細書に開示される特定の態様は、低電力差動容量検知技術を使用して、充電面に自由に配置できるデバイスの位置を検知できる装置および方法を提供する。
【0022】
ワイヤレストランスミッタ
図5は、ワイヤレス充電装置の基地局(base station)に設けることができるワイヤレストランスミッタ500の一例を示す。ワイヤレス充電装置内の基地局は、ワイヤレス充電装置の動作を制御するために使用される1つまたは複数の処理回路を含むことができる。コントローラ502は、フィルタ回路508によってフィルタリングされた、または他の方法で処理されたフィードバック信号を受信することができる。コントローラは、共振回路506に交流電流を供給するドライバ回路504の動作を制御することができる。いくつかの例では、コントローラ502は、ドライバ回路504によって出力される交流電流の周波数を制御するために使用されるデジタル周波数基準信号を生成し得る。いくつかの実施例では、デジタル周波数基準信号は、プログラマブルカウンタなどを使用して生成され得る。いくつかの例では、ドライバ回路504は、直流電源または入力から交流を生成するように協働する電力インバータ回路と1つまたは複数の電力増幅器とを含む。いくつかの例では、デジタル周波数基準信号は、ドライバ回路504または別の回路によって生成されてもよい。共振回路506は、コンデンサ512およびインダクタ514を含む。インダクタ514は、交流に応答して磁束を生成する充電セル内の1つまたは複数の伝送コイルを表すか、または含み得る。共振回路506は、本明細書ではタンク回路、LCタンク回路、またはLCタンクとも呼ばれ、共振回路506のLCノード510で測定される電圧516はタンク電圧とも呼ばれる。
【0023】
パッシブping技術は、LCノード510で測定または観察された電圧および/または電流を使用して、本明細書に開示された特定の態様に従って適合されたデバイスの充電パッドに近接する受信コイルの存在を識別することができる。いくつかの従来のワイヤレス充電装置は、共振回路506のLCノード510における電圧または共振回路506における電流を測定する回路を含む。これらの電圧および電流は、電力調整目的および/またはデバイス間の通信をサポートするために監視され得る。本開示の特定の態様によれば、
図5に示されるワイヤレストランスミッタ500のLCノード510における電圧を監視してパッシブping技術をサポートし、共振回路506を介して送信される短いエネルギーバースト(ping)に対する共振回路506の応答に基づいて充電式デバイスまたは他の物体の存在を検出することができる。
【0024】
パッシブping検知技術は、高速かつ低電力の検知を提供するために用いることができる。パッシブpingは、共振回路506を含むネットワークを少量のエネルギーを含む高速パルスで駆動することによって生成され得る。高速パルスは共振回路506を励起し、注入されたエネルギーが減衰して消散するまでネットワークをその自然共振周波数で振動させる。高速パルスに対する共振回路506の応答は、共振LC回路の共振周波数によって部分的に決定され得る。初期電圧=V
0を有するパッシブpingに対する共振回路506の応答は、LCノード510で観察される電圧V
LCで表すことができ、以下のようになる。
【0025】
共振回路506は、コントローラ502または別のプロセッサがデジタルpingを使用して物体の存在を検出するときに監視することができる。デジタルpingは、共振回路506をある期間駆動することによって生成される。共振回路506は、ワイヤレス充電装置の伝送コイルを含む同調ネットワークである。受電デバイスは、変調信号のシグナリング状態に従って、その受電回路が呈するインピーダンスを変更することによって、共振回路506で観測される電圧または電流を変調することができる。その後、コントローラ502または他のプロセッサが、受電デバイスが近くにあることを示すデータ変調応答を待つ。
【0026】
コイルの選択的アクティブ化
本明細書に開示される特定の態様によれば、1つまたは複数の充電セル内の送電コイルを選択的に作動させて、互換性のあるデバイスを充電するための最適な電磁場を提供することができる。いくつかの実施例では、送電コイルが充電セルに割り当てられ、一部の充電セルは他の充電セルと重なり得る。最適な充電構成は、充電セルレベルで選択され得る。いくつかの例では、充電構成は、充電されるデバイスと整列しているか近くに配置されると判断される充電面内の充電セルを含み得る。コントローラは、充電されるデバイスの位置の検出に基づいた充電構成に基づいて、単一の送電コイルまたは送電コイルの組み合わせを作動させることができる。いくつかの実施形態では、ワイヤレス充電装置は、充電イベント中に1以上の送電コイルまたは1以上の予め規定された充電セルを選択的にアクティブ化できるドライバ回路を有してもよい。
【0027】
図6は、本明細書に開示される特定の態様に従って適合されたワイヤレス充電装置で使用するためのマトリックス多重化スイッチングをサポートする第1のトポロジー600を示す。ワイヤレス充電装置は、受電デバイスを充電するために1つまたは複数の充電セル100を選択することができる。使用されない充電セル100は、電流の流れから切り離すことができる。比較的多数の充電セル100を、
図2および
図3に示すハニカムパッケージ構成で使用することができ、これには対応する数のスイッチが必要とされ得る。本明細書に開示される特定の態様によれば、充電セル100は、特定のセルに電力を供給可能にする2つ以上のスイッチに接続された複数のセルを有するマトリックス608に論理的に配置され得る。図示のトポロジー600では、二次元マトリックス608が提供され、そのディメンションはX座標とY座標で表すことができる。スイッチ606の第1のセットの各々は、セル列内の各セルの第1の端子を、ワイヤレス充電中に1つまたは複数の充電セル内のコイルを作動させる電流を提供する電圧源または電流源602の第1の端子に選択的に結合するように構成される。第2のセットのスイッチ604の各々は、セルの行内の各セルの第2の端子を電圧源または電流源602の第2端子に選択的に結合するように構成される。充電セルは、セルの両方の端子が電圧源または電流源602に結合されるとアクティブになる。
【0028】
マトリックス608の使用により、同調LC回路のネットワークを動作させるために必要とされるスイッチング部品の数を大幅に削減することができる。例えば、N個の個別に接続されたセルは少なくともN個のスイッチを必要とするが、N個のセルを有する二次元マトリックス608は、√N個のスイッチで操作することができる。マトリックス608を使用すると、コストを大幅に節約し、回路および/またはレイアウトの複雑さを軽減することができる。一例では、9セルの実装例は、6つのスイッチを使用して3×3マトリックス608で実装することができ、3つのスイッチを節約することができる。別の例では、16セルの実装例を8個のスイッチを使用して4×4マトリックス608で実装することができ、8個のスイッチを節約できる。
【0029】
動作中、少なくとも2つのスイッチが、1つのコイルまたは充電セルを電圧源または電流源602に能動的に結合するために閉じられる。複数のコイルまたは充電セルを電圧源または電流源602への接続を容易にするために、複数のスイッチを一度に閉じることができる。複数のスイッチを閉じて、例えば、受電デバイスに電力を転送する際に複数の伝送コイルを駆動する動作モードを有効にすることができる。
【0030】
図7は、本明細書に開示される特定の態様に従って、個々のコイルまたは充電セルのそれぞれがドライバ回路702によって直接駆動される第2のトポロジー700を示す。ドライバ回路702は、コイル群704から1つまたは複数のコイルまたは充電セル100を選択して、受電デバイスを充電するように構成され得る。充電セル100に関してここに開示された概念は、個々のコイルまたはコイルのスタックの選択的アクティブ化に適用され得ることが理解されるであろう。使用されていない充電セル100には電流が流れない。比較的多数の充電セル100を使用することができ、個々のコイルまたはコイル群を駆動するためにスイッチングマトリックスを使用することができる。一例では、第1のスイッチングマトリックスは、充電イベント中に使用される充電セルまたはコイル群を規定する接続を構成することができ、第2のスイッチングマトリックスは、充電セルおよび/または選択されたコイル群をアクティブ化させるために使用され得る。
【0031】
コンテナに提供されるマルチコイルワイヤレス充電器
図8は、ワイヤレス充電システムによって提供される充電面800の一例を示す。充電面800は、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ、スマートアイウェア、ヘッドセット、イヤホン、または別のタイプのモバイルデバイスおよび/またはウェアラブルデバイスなどの1つまたは複数のデバイスを充電するために使用され得る。充電されるデバイスは、充電面800内の1つまたは複数の伝送コイル(LP-1~LP-18と記されている)とエンゲージし、電磁的に結合することができる。充電面800は二次元領域を占める平面的に示されているが、この充電面800は他の形状および形態をとることができる。例えば、別の充電面は湾曲していてもよいし、角度のついた部分を含んでいてもよい。いくつかの例では、充電面800は、可撓性回路として構成され、所望に応じて平坦または湾曲した形状を採用することができる。
【0032】
いくつかの実装形態では、充電面800は、構造体内に配置される1つまたは複数のデバイスを受け取り、位置決めし、充電するように構成された構造体内に設けることができる。一例では、構造体は、カップホルダとしても機能するか、またはカップホルダ内に収まるように構成された挿入物であってもよい。様々な例において、構造体は、円柱、円錐、円錐台、または他の形状を取り得る。
図9は、充電面800を含むか、または充電面800に適合され得る構造体900、910、920の例を示す。円筒形構造体900または円錐台形構造体910は、1つ以上の充電面800を有するか、または1つ以上の充電面800を受容し保持するように構成され得る。これらの例では、充電面800は、複数の充電面800の動作を管理および制御できる制御およびドライバ回路に結合されてもよい。
【0033】
いくつかの例では、可撓性の充電面800が、円筒形構造体900または円錐台形構造体910の壁902、912に埋め込まれてもよい。別の例では、可撓性の充電面800が、円筒形構造体900または円錐台形構造体910の基部904、914に埋め込まれてもよい。別の例では、可撓性の充電面800が、円筒形構造体900または円錐台形構造体910の壁902、912の内面または外面に取り付けられるか、隣接して配置されてもよい。別の例では、可撓性の充電面800は、円筒形構造体900または円錐台形構造体910の基部904、914の上面または下面に取り付けられるか、隣接して配置されてもよい。
【0034】
伸長構造体920は、充電面800の1つまたは複数のユニットを含むか、またはそれが装着されもよい。一例では、可撓性の充電面800が、伸長構造体920の壁922に埋め込まれてもよい。別の例では、可撓性の充電面800は、伸長構造体920の基部924に埋め込まれてもよい。別の例では、可撓性の充電面800は、伸長構造体920の壁922の内面または外面に隣接して取り付けられ、または配置されてもよい。別の例では、可撓性の充電面800は、伸長構造体920の基部904、914の上面または下面に隣接して取り付けられるか、または配置されてもよい。いくつかの例では、伸長構造体920は、車両のドア、ブリーフケース、またはその他の荷物のポケットであり、および/または書類、筆記具、工具、鍵、その他の物を保持するように構成された保管システムの一部であり得る。
【0035】
図示された構造体900、910、920は、本開示のある態様に従って適合され得る構造のサブセットを表す。カップホルダの実施例は、1つまたは複数の態様の説明を容易にするために使用される。記載されたカップホルダは、円筒形構造体900または円錐台形構造体910を用いて実装され得る。いくつかの実施例では、カップホルダはインサートであってもよいし、カップホルダ内に配置されたカップのための断熱スリーブまたはサイズアダプタとして機能してもよい。
【0036】
図10は、結合してカップホルダ1000、1020内に充電面を提供する1つ以上の充電要素1004、1024を含むカップホルダ1000、1020の例を示す。第1のカップホルダ1000はほぼ円筒形状であり、第2のカップホルダ1020は円錐台形状を有する。この実施例では、充電要素1004、1024は、それぞれのカップホルダ1000、1020の壁1002、1022に埋め込まれるか、または取り付けられる。一実施例では、第1のカップホルダ1000は、自動車、飛行機、またはその他の車内および/または椅子やリクライニングチェアなどの家具における固定具の一部を形成してもよい。別の実施例では、第1のカップホルダ1000は、カップホルダ固定具に取り付けることができるインサートであってもよい。第2のカップホルダ1020は、第1のカップホルダ1000と同様に使用することができる。さらに、第1のカップホルダ1000および/または第2のカップホルダ1020は開放型であり、断熱性を提供し、および/または大きいカップホルダ内のカップまたは他の容器の適合性を高めるために用いられるスリーブまたはカラーとして提供されてもよい。
【0037】
第1のカップホルダ1000および第2のカップホルダ1020の断面
図1010および1030に示されるように、充電要素1004、1024を配置するための様々なオプションが利用可能である。図示の例では、特定の外部配置オプション1012、1014、1032、1034および内部配置オプション1016、1018、1036、1038が示されている。これらのオプションは決して網羅的なものではなく、多くのバリエーションが考えられる。一例では、単一の可撓性の充電面が、第1のカップホルダ1000および/または第2のカップホルダ1020の内面または外面に取り付けられるか結合されてもよい。別の例では、第1のカップホルダ1000および/または第2のカップホルダ1020の外面に複数の充電面がわたって展開されてもよい。別の例では、1つまたは複数の充電面が、第1のカップホルダ1000および/または第2のカップホルダ1020の壁面に実装されてもよい。回路基板またはフレキシブル回路が、外部電源から、または車両の場合には車両配電システムから電力を受けるように構成されてもよい。
【0038】
外部配置オプション1012、1014、1032、1034および/または内部配置オプション1016、1018、1036、1038を用いて配備された充電面は、充電面のすべての構成要素が弾性的に伸縮可能なフレキシブル回路を使用して実装することができる。充電面の構成要素には、フレキシブルPCB、1つまたは複数のフレキシブル伝送コイル、および/またはフレキシブルフェライト層が含まれ得る。制御回路、コネクタ、およびその他の構成要素を、フレキシブルPCB上に配置することができる。いくつかの実装形態では、少なくともいくつかの制御回路がフレキシブルPCBの外部に配置される。一例では、制御回路は、外部電源から、または車両の場合は車両配電システムから電力を受けるコネクタを含む。
【0039】
いくつかの例では、別個のドライバPCBが、充電面を実装する1つまたは複数のフレキシブルPCBに接続されてもよい。充電面を実装する各フレキシブルPCBは、電磁束を生成できる充電面上の複数のポイントを提供するように構成されたパターンで配置された複数の伝送コイルを含み、それによって充電式デバイス内の受電コイルの幅広い配置をサポートすることができる。
【0040】
図11は、カップホルダ、インサート、および/またはスリーブなどの構造体に提供され得る充電システムの特定の態様を示す。第1の構成1100では、円筒形のカップホルダ1102が、側壁に取り付けられるか埋め込まれた1つまたは複数の充電要素1104を有する。円筒形カップホルダ1102の両側に設けられた2つの充電要素1104が、円筒形カップホルダ1102の壁を物理的に覆うことなく、円筒形カップホルダ1102の内部を360°をカバーことができる。この例では、円筒形カップホルダ1102内の任意の場所に置かれたデバイス1110を充電するのに十分な電磁束を提供する充電構成を選択することができる。電力は、円筒形カップホルダ1102の壁または底部を通して提供されてもよい。一例では、電力は外部電源から供給される。別の例では、円筒形カップホルダ1102が車両配電システムに直接結合され、充電要素1104を車両配電システムに接続するように円筒形カップホルダ1102が配線されて電力を受けてもよい。
【0041】
第2の構成1120では、円錐台形のカップホルダ1122が、側壁の外側に取り付けられた2つの充電要素1124、1126によって提供される充電面を有する。一例では、円錐台形のカップホルダ1122の両側に設けられた2つの充電要素1124、1126が、円錐台形カップホルダ1122内の任意の位置または向きに配置されたデバイス1130を充電するのに十分な電磁束を提供する充電構成を選択できるように、円錐台形のカップホルダ1122の内部を360°カバーすることができる。電力は、円錐台形カップホルダ1122の壁または底部を通して提供され得る。一例では、電力は外部電源から供給される。別の例では、円錐台形カップホルダ1122が車両配電システムに直接結合され、充電要素1144を車両配電システムに接続するように円錐台形カップホルダ1122が配線されて電力を受けてもよい。
【0042】
図11に示す充電構成1140は、構造体の壁1142に設けられた複数の充電要素1144、1146を使用する。充電要素1144、1146によって電磁束1152、1154、1156、1158が生成される。図示の例では、2つ以上の充電要素1144、1146によって生成される電磁束1154、1156間の建設的干渉を用いて、充電要素1144、1146の伝送コイル間のカバレッジを最大化することができる。
【0043】
図12は、コンテナ1222に挿入され得る充電装置1200を示す。図示された充電装置1200は、相互接続部1206によって連結された2つのPCB1202および1204を含む。第1のPCB1202は、当該第1のPCB1202の少なくとも片側に配備された1つ以上の集積部1208に、制御回路、電力管理回路、およびデバイス検出回路を担持し得る。第1のPCB1202は、外部電源または車両配電システムから電力を受け取ることができる。
【0044】
第2のPCB1204は、当該第2のPCB1204の片側または両側にわたって提供される多数の伝送コイルを有することができ、フェライトまたは他のタイプのシールド層を含み得る。第2のPCB1204は、第1のPCB1202から充電電流を受け取り、1つまたは複数の伝送コイルに通電することができる。充電構成は、第2のPCB1204に隣接配置された充電式デバイスの存在および/または位置の検出に基づいて、第1のPCB1202上の1つまたは複数の回路によって決定され得る。いくつかの例では、第1のPCB1202上の回路は第2のPCB1204のスイッチング回路と協働して、充電構成に含めるために選択された伝送コイルに充電電流を伝導する。
【0045】
第1のPCB1202および第2のPCB1204は、相互接続部1206を介して結合され得る。相互接続部は、電気コネクタおよび機械コネクタを含むことができる。電気コネクタは、ワイヤ、フレキシブル回路、または他の適切な導電性デバイスを含み得る。機械コネクタは、相互接続部1206および/または充電装置の操作によって生じる応力に耐えるのに十分な引張強度を相互接続部1206に提供する、弾性の接続部材およびデバイスを提供し得る。
【0046】
一例では、機械コネクタは、元の形状から変形可能な弾性バンドを含み、相互接続部1206を軸周りで曲げおよび/または回転させることができる。弾性バンドは、相互接続部1206が曲げられるか回転した位置に保持される間、変形エネルギーを吸収し保持するように構成され得る。弾性バンドは、相互接続部が解放されたときに変形エネルギーを解放し、相互接続部1206の元の形状を復元させることができる。
【0047】
別の例では、機械コネクタはトーションスプリング1210を含み、このトーションスプリング1210によって規定される軸を中心に充電装置1200を曲げおよび/または回転させることができる。トーションスプリング1210は、充電装置1200が相互接続部1206を曲げたり回転させた位置に保持される間、変形エネルギーを吸収および保持する。トーションスプリング1210は、相互接続部が解放されたときに変形エネルギーを解放し、充電装置1200の元の形状を復元させる。
【0048】
コンテナ1222は、円筒形または細長い形状を有することができる。図示の例では、コンテナ1222は円筒形であり、カップホルダとして機能し得る。充電装置1200は、コンテナ1222の側面をまたがせて折ることができる。第1の構成1220では、カップ1224がコンテナ1222内に配置される。コンテナは、コンテナ1222の内部の実質的にすべてを占めて、第2のPCB1204が垂直または垂直に近い向きで、コンテナ1222の側壁に押し付けられる。相互接続部1206は、カップ1224によって第2のPCB1204に加えられる力に応じて変形する。
【0049】
第2の構成1230では、スマートフォン1232が、第2のPCB1204に寄りかかるようにコンテナ1222内に配置される。弾性の機械的コネクタは、スマートフォン1232の向きと実質的に平行である第2のPCB1204の向きを維持しながら、スマートフォン1232によって加えられる力に応じて相互接続部1206の変形を許容する。第2の構成1230は、充電装置1200に、第2のPCB1204とスマートフォン1232との間の電磁束の最適な結合を実現する充電面をスマートフォン1232に提示することができる。
【0050】
本開示の特定の態様は、分散型充電面を提供するように構成されたワイヤレス充電システムに適用される。制御ロジックの観点からは、分散型充電面は単一の充電面のように見え得る。分散型充電面は、単一の論理的充電面として動作可能な物理的に分散した充電面部分を提供するために物理的に離れて配置された2以上の充電モジュールを使用して実装され得る。その各々が、スタンドアロンの充電装置として機能することも可能である。
【0051】
図13は、分散型充電面を提供または運用するワイヤレス充電システム1300の例を示す。分散型充電面は、複数の充電装置1310a~1310fによって提供される充電面を含む。充電装置1310a~1310fのうちの1以上は、充電装置1310a~1310f内の充電セルに充電電流を導くように構成されたローカルコントローラを含む。充電装置1310a~1310fのうちの1以上は、充電装置1310a~1310fの充電面の近くに置かれた充電式デバイスの存在を検出するように構成され得るローカルコントローラを含む。充電装置1310a~1310fのうちの1以上は、充電装置1310a~1310fの充電面の近くに置かれた充電式デバイスを充電するための充電構成を定義するように構成され得るローカルコントローラを含む。
【0052】
図示のワイヤレス充電システム1300は、自動車または他のタイプの車両内に配備することができ、充電装置1310a~1310fは、コンソール、アームレスト、またはダッシュボードなどの表面に埋め込まれたり、他の機能に加えて携帯機器を保持および充電するように構成されてもよい。図示のワイヤレス充電システム1300は、カップホルダとしても機能する充電装置1310a~1310dと、グローブボックスまたはマップホルダに設けられた1つまたは複数の充電装置1310eと、充電式デバイスを置くことができる面に埋め込まれた1つまたは複数の充電装置1310fとを含む。
【0053】
一例では、メインコントローラ1302が、ワイヤレス充電システム1300のための充電および/またはデバイス発見手順を管理および制御するために提供される。メインコントローラ1302は、充電装置1310a~1310fのうちの1つまたは複数に設けられたローカルコントローラに特定の機能を移譲してもよい。いくつかの例では、メインコントローラ1302は、充電装置1310a~1310fのうちの1つに設けられてもよい。いくつかの例では、メインコントローラ1302は、別個のエンティティとして提供されてもよいし、車載処理システムとして実装されるか、または車載処理システムと協働してもよい。後者の例では、メインコントローラ1302を充電装置1310a~1310fから物理的に分離することにより、充電装置1310a~1310fを家具や車両の面に取り付けられるか、またはその中に埋め込むことができる薄い充電面で動作することが可能になり得る。メインコントローラ1302は、シリアルバス1306を介して、充電装置1310a~1310fのうちの1つまたは複数、または車載処理システムと通信してもよい。いくつかの例では、シリアルバス1306は、I3C(Inter-Intergrated Circuit)プロトコル、コントローラエリアネットワーク(CAN)プロトコル、ローカル相互接続ネットワーク(LIN)プロトコル等に従って動作することができる。
【0054】
充電装置1310a~1310fによって使用される充電電流1308を生成する電流源1304を設けることができる。電流源1304は、車両用電源から電力を受け取ることができる。いくつかの例では、充電装置1310a~1310fのうちの1つまたは複数が局所電流源を含む。
【0055】
いくつかの例では、充電装置1310a~1310fは、それぞれの充電面を介して充電動作を監視、構成、および管理するために利用できるローカル制御回路を含むことができる。いくつかの例では、制御回路は、第1のモジュール式充電装置内のローカル制御回路が、第2のモジュール式充電装置が第1のモジュール式充電装置から離れているか、そうでなくても物理的に分離しているかを含む、第2のモジュール式充電装置における充電および/または装置発見を管理および制御できるようにする処理装置またはスイッチを含んでもよい。制御回路は、電流源1304などの電源へのアクセスを制御することによって、または相互接続された充電装置内の複数のPCB上に設けられたコイルの独立したグループに充電電流1308を向けることによって、充電電流1308の流れを制御することができる。制御回路は、単一のシステムとして管理および操作できる物理的に独立した充電ゾーンを定義するように構成されてもよい。一例では、独立した充電ゾーンは、自動車または他の乗り物または輸送形態のキャビン内など、限られた空間内の複数の場所に配備することができる。
【0056】
モジュール式または物理的に分散された充電面は、様々なサイズおよび形状を有するか、または異なるサイズの受電コイルを有するデバイスの同時ワイヤレス充電を最適化するように構成されてもよい。デバイスの同時ワイヤレス充電は、高電力消費に関してデバイスの充電速度を損なうことなく、最大数のデバイスを同時に充電できる場合に最適化され得る。一例では、ワイヤレス充電システムは、タブレットコンピュータと、スマートウォッチや携帯電話などの複数の小型デバイスを充電することが期待され得る。タブレットコンピュータの最適な充電には大きな伝送コイルの使用が必要な場合があり、一方で小さな伝送コイルは、充電面の領域内でより多くの充電セルを提供することによって、物理的に小さなデバイスまたは消費電力の低いデバイスの積み重ねを実現することができる。
【0057】
本開示の一態様では、モジュール式または物理的に分散された充電面の混合を接続または結合して、異なる充電セルサイズを有する異なる充電ゾーンを提供することができる。本開示の別の態様では、特定のモジュール式または物理的に分散された充電面は、異なる充電セルサイズを有する異なる充電ゾーンを含むことができる。本開示の別の態様では、スタンドアロン充電面が、異なる充電セルサイズを有する異なる充電ゾーンを含んでもよい。
【0058】
図14は、本開示の特定の態様に従って提供される複数の充電装置1402、1404、1406を含む充電システム1400の例を示す。一例では、充電装置1402、1404、1406は、物理的に結合または相互接続されて、単一の拡張可能なモジュール式充電面を提供することができる。いくつかの例では、充電装置1402、1404、1406のうちの1つまたは複数は、分散型充電面を提供するために、少なくとも1つの他の充電装置1402、1404、1406から離れて配置され得る。充電システム1400は、充電装置1402、1404、1406と通信できる1つまたは複数のコントローラを含むことができる。一例では、一次コントローラは、データ通信リンクを介して制御メッセージを二次コントローラに通信することができる。いくつかの例では、一次コントローラは、充電装置1402、1404、1406における充電または検出動作を制御するために使用される制御信号を提供してもよい。いくつかの例では、一次コントローラは、充電デバイス1402、1404、1406における電力フローを制御してもよい。いくつかの例では、一次コントローラは、充電装置1402、1404、1406上の1つ以上の充電コイル群に充電電流を供給してもよい。
【0059】
各充電装置1402、1404、1406は、1つまたは複数の電力伝送領域を取り囲む1つまたは複数の充電セルを含むことができる。各電力伝送領域は実質的に平面であり、関連する充電装置1402、1404、1406の充電面に実質的に垂直な軸を中心に配置される。いくつかの例では、充電装置1402、1404、1406の各々は、コントローラと電力管理回路とを含むスタンドアロン型ワイヤレス充電器として動作し得る。スタンドアロン型ワイヤレス充電器は、充電式デバイスを検出し、充電構成を生成し、当該充電構成によって同定される1つまたは複数の充電セルに充電電流を供給するように構成され得る。
【0060】
いくつかの例では、特定の充電装置1404、1406は、容量が限定された二次デバイスとして動作する。一例では、この容量限定充電装置1404、1406は、専用コネクタを介して充電電流を受け取り、この充電電流は、固定電気経路を介して、または一次充電装置1404もしくは他の集中型または分散型コントローラによって制御され得るスイッチを介して、1つまたは複数の充電セルに向けられる。別の例では、容量限定充電装置1404、1406は、充電電流を受け取る充電セルを選択し、また選択した充電セルに充電電流を提供することができるコントローラを有してもよい。後者の例では、一部の容量限定充電装置1404、1406は、システム内の1つまたは複数の他の充電装置1402、1404、1406とメッセージ交換したり、充電式デバイスとメッセージ交換したりするように構成されてもよい。いくつかの例では、容量限定充電装置1404、1406は、充電式デバイスの検索を行うことができてもよいし、一次充電装置1404または他の集中型もしくは分散型コントローラによって制御される充電式デバイスの検索に参加するように構成されてもよい。
【0061】
充電システム1400は、相互接続された充電装置1402、1404、1406から構成される。充電装置1402、1404、1406は、同じまたは異なるサイズまたは形状を有し得る。充電装置1402、1404、1406は、同じまたは異なる数または構成の送電コイルを有し得る。図示の例では、充電装置1402、1404、1406は、同様のサイズ、形状、および伝送コイル構成を有するものとして示されているが、充電システム1400は、異なるサイズ、異なる形状、または異なる伝送コイルを有する充電装置に使用されてもよい。例えば、充電装置1402、1404、1406は、いくつかの実装例では、
図13に示される充電装置1310a~1310fに対応してもよい。
【0062】
特定の例では、充電装置1402、1404、1406の各々は、1つ以上のコネクタ1412a、1412b、1412c、1414a 1414b、1414c、1416a 1416b、1416cを含み、これらは充電装置1402、1404、1406をマルチドロップシリアルバス1410に結合するか、デイジーチェーン接続1408、1418をサポートし得る。一例では、マルチドロップシリアルバス1410は、充電装置1402、1404、1406がコマンドおよび制御メッセージを交換できるようにするシリアルバスとして構成される。一例では、シリアルバスは、I3Cプロトコル、CANプロトコル、LINプロトコルなどに従って動作する。いくつかの実装例では、充電装置1402、1404、1406は無線で通信することができる。いくつかの実装例では、デイジーチェーン接続1408、1418は、充電装置1402、1404、1406の間で充電電流を分配するために使用される。デイジーチェーン接続1408、1418は、コマンドや制御メッセージを交換するために使用されてもよい。
【0063】
一例では、充電装置1402、1404、1406のうちの1つまたは複数が、一次デバイスとして機能し、二次デバイスとして動作する1つまたは複数の充電装置1402、1404、1406の動作を管理するように構成された処理回路を含むことができる。図示の例では、2つの充電装置1404、1406が二次デバイスとして動作し、一次充電装置1402からコマンドを受信し、フィードバック情報を一次充電装置1402に報告するために、マルチドロップシリアルバス1410を介して通信するように構成された処理回路を含むことができる。二次充電装置1402、1404、1406は、充電電流が一次充電装置1402の動作を介して電流源によって提供される場合、デイジーチェーン接続1408、1418を介して提供される充電電流の流れを提供する駆動回路を含むか制御することができる。
【0064】
二次充電装置1404、1406は、一次充電装置1402と協働して、充電システム1400に設けられた充電装置1402、1404、1406の組み合わせを検出し、数え上げ、構成することができる。一例では、二次充電装置1404、1406は、シリアルバス調停処理に参加して、一次充電装置1402に対して自身を識別し、および/または一意のアドレスを取得する。別の例では、二次充電装置1404、1406は、一次充電装置1402がマルチドロップシリアルバス1410を介して各二次充電装置1404、1406をアドレス指定するために使用できる少なくとも二次アドレスを予め設定されてもよい。一次充電装置1402は、マルチドロップシリアルバス1410を使用して、二次充電装置1404、1406を構成し、2次充電装置1404、1406に、容量、充電セルサイズ、数および構成、ならびに状態情報について問い合わせることができる。一次充電装置1402は、マルチドロップシリアルバス1410を使用して、1つまたは複数の充電動作のために二次充電装置1404、1406を構成することができる。
【0065】
いくつかの実装例では、充電装置1402、1404、1406のそれぞれは、充電電流を提供し構成するために使用できる電源に独立して接続することができる。一例では、充電装置1402、1404、1406は、ワイヤレス充電に適した周波数を有する交流(AC)を生成するように構成可能なインバータまたはスイッチング電源を含み得る。いくつかの実装例では、充電装置1402、1404、1406のそれぞれを、他のデバイスまたはシステム(例えば自動車内)によって使用される多目的通信バスに結合することができる。後者の実装例では、一次充電装置1402は、バス上の制御エンティティであってもよい。
【0066】
図15は、本明細書に開示される特定の態様に従って提供される充電システムにおける複合制御回路1500の第1の例を示す。各PCB1510
1~1512
Nは、そのそれぞれのPCB1510
1~1512
Nの動作を管理するようにメインコントローラ1502によって構成され制御される処理回路1512
1~1512
Nを含む。一例では、各処理回路1512
1~1512
Nは、コマンドを受信し、フィードバック情報をメインコントローラ1502に報告するために、シリアルバス1506を介して通信するように構成された二次回路1514
1~1514
Nを含む。二次回路1514
1~1514
Nは、電流源によってインターリンク1508を介して提供される充電電流の流れを制御するドライバ回路1516
1~1516
Nを制御するようにしてもよい。
【0067】
二次回路15141~1514Nは、メインコントローラ1502と協働して、モジュール式充電面に設けられたPCB15101~1512Nの組み合わせを検出、数え上げ、構成することができる。一例では、二次回路15141~1514Nは調停プロセスに参加して、メインコントローラ1502に対して自身を識別し、および/または一意のアドレスを取得する。別の例では、二次回路15141~1514Nは、メインコントローラ1502がシリアルバス1506を介して各二次回路15141~1514Nをアドレス指定するために使用できる少なくとも二次アドレスを予め設定されてもよい。メインコントローラ1502は、シリアルバス1506を使用して二次回路15141~1514Nを構成し、二次回路15141~1514Nに容量やステータス情報を問い合わせ、二次回路15141~1514Nを1つまたは複数の充電動作のために構成することができる。
【0068】
図16は、本明細書で開示されるいくつかの態様に従って提供される充電システムに提供され得る複合制御回路1600の第2の例を示す。各PCB1610
1~1612
Nは、それぞれのPCB1610
1~1612
Nの動作を管理するためにメインコントローラ1602によって構成され制御される処理回路1612
1~1612
Nを含む。一例では、各処理回路1612
1~1612
Nは、コマンドを受信し、フィードバック情報をメインコントローラ1602に報告するために、シリアルバス1606を介して通信するように構成された二次回路1614
1~1614
Nを含む。二次回路1614
1~1614
Nは、電流源によってインターリンク1608を介して提供される充電電流の流れを制御するドライバ回路二次回路1616
1~1616
Nを制御することができる。
【0069】
二次回路16141~1614Nは、メインコントローラ1602と協働して、モジュール式充電面に設けられたPCB16101~1612Nの組み合わせを検出し、数え上げ、構成することができる。図示の例では、二次回路16141~1614Nはデイジーチェーン方式で接続され、それによってメインコントローラ1602は第1の二次回路16141に接続してそれを構成し、次にシリアルバス1606を介して第2の二次回路16142をメインコントローラ1602に結合する。メインコントローラ1602は、第2の二次回路16142を構成し、このプロセスは最後の二次回路1614Nが構成されるまで続けられる。別の例では、二次回路16141~1614Nは、メインコントローラ1602がシリアルバス1606を介して各二次回路16141~1614Nをアドレス指定するために使用できる少なくとも二次アドレスが予め設定されてもよい。
【0070】
図17は、コンテナ内に置かれたデバイスを充電する方法の一例を示すフローチャート1700である。この方法は、電力伝送回路内のコントローラによって実行され得る。ブロック1702で、コントローラは、充電式デバイスがコンテナの内部空間内に配置されたことを判定することができる。ブロック1704で、コントローラは、コンテナの壁に近接して取り付けられた第1のプリント回路基板上に形成された1つまたは複数の伝送コイルに充電電流を提供することができる。充電電流は、1つまたは複数の伝送コイルがコンテナの内部空間内に電磁束を生成するように構成され得る。
【0071】
一例では、第1のプリント回路基板は、壁の内面に機械的に取り付けられる。一例では、第1のプリント回路基板は、壁の外面に機械的に取り付けられる。一例では、第1のプリント回路基板は、壁の中に埋め込まれる。特定の例では、第2のプリント回路基板が壁に近接して取り付けられ、この第2のプリント回路基板は、当該第2のプリント回路基板の少なくとも1つの表面上に配置された複数の伝送コイルを有する。第2のプリント回路基板上に配置された複数の伝送コイルは、第2のプリント回路基板上に配置された1つまたは複数の伝送コイルと協働して、コントローラから受け取った充電電流に応じて部分的に囲まれた内部で電磁束を生成することができる。
【0072】
特定の実施形態では、第2のプリント回路基板は、相互接続部によって第1のプリント回路基板に機械的に結合される。相互接続部は、弾性の接続部材を含むことができる。相互接続部はばねを含んでもよい。相互接続部は、弾性の接続部材を含んでもよい。
【0073】
コンテナは、カップを保持するように構成され得る。コンテナは、カップホルダのインサートとして構成することができる。
【0074】
処理回路の例
図18は、バッテリをワイヤレス充電することを可能にするワイヤレス充電装置または受電デバイスに組み込むことができる装置1800のハードウェア実装の一例を示す図である。いくつかの例では、装置1800が、本明細書に開示の1または複数の機能を実行することができる。本開示の様々な態様によれば、本明細書に開示の要素、要素の任意の部分、または要素の任意の組合せを、処理回路1802を用いて実装することができる。処理回路1802は、ハードウェアモジュールおよびソフトウェアモジュールのある組合せによって制御される1または複数のプロセッサ1804を含むことができる。プロセッサ1804の例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、SoC、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、ステートマシン、シーケンサ、ゲートロジック、ディスクリートハードウェア回路、および本開示全体を通して記載される様々な機能を実行するように構成された他の適切なハードウェアが含まれる。1または複数のプロセッサ1804は、特定の機能を実行する専用のプロセッサを含むことができ、ソフトウェアモジュール1816の1つによって構成、増強または制御され得る。1または複数のプロセッサ1804は、初期化中にロードされるソフトウェアモジュール1816の組合せを通じて構成されてもよく、動作中に1または複数のソフトウェアモジュール1816をロードまたはアンロードすることによってさらに構成されてもよい。
【0075】
図示の例では、処理回路1802が、概してバス1810で示されるバスアーキテクチャで実装され得る。バス1810は、処理回路1802の特定の用途および全体的な設計上の制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含むことができる。バス1810は、1または複数のプロセッサ1804およびストレージ1806を含む様々な回路をリンクする。ストレージ1806は、メモリデバイスおよび大容量ストレージデバイスを含むことができ、本明細書では、コンピュータ可読媒体および/またはプロセッサ可読媒体とも呼ばれる。ストレージ1806は、一時的な記憶媒体および/または非一時的な記憶媒体を含むことができる。
【0076】
バス1810は、タイミングソース、タイマ、周辺機器、電圧レギュレータおよび電源管理回路などの様々な他の回路をリンクしてもよい。バスインターフェース1808は、バス1810と1または複数のトランシーバ1812との間のインターフェースを提供することができる。一例では、標準規定プロトコルに従って、装置1800が充電装置または受電デバイスと通信できるようにするために、トランシーバ1812を設けることができる。また、装置1800の性質に応じて、ユーザインタフェース1818(例えば、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイク、ジョイスティック)が提供されてもよく、バス1810に直接またはバスインタフェース1808を介して通信可能に結合することができる。
【0077】
プロセッサ1804は、バス1810の管理と、ストレージ1806を含むコンピュータ可読媒体に格納されたソフトウェアの実行を含む全体的な処理とを担うことができる。この点において、プロセッサ1804を含む処理回路1802は、本明細書に開示の方法、機能および技術のいずれかを実装するために使用することができる。ストレージ1806は、ソフトウェアの実行時にプロセッサ1804によって操作されるデータを格納するために使用することができ、ソフトウェアは、本明細書に開示の方法のいずれか一つを実行するように構成することができる。
【0078】
処理回路1802の1または複数のプロセッサ1804は、ソフトウェアを実行することができる。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコードまたはハードウェア記述言語などと呼ばれるかどうかに拘わらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、関数、アルゴリズムなどを意味するものとして、広く解釈されるものとする。ソフトウェアは、コンピュータ可読形式でストレージ1806に存在するようにしても、外部のコンピュータ可読媒体に存在するようにしてもよい。外部のコンピュータ可読媒体および/またはストレージ1806は、非一時的なコンピュータ可読媒体を含み得る。非一時的なコンピュータ可読媒体は、例えば、磁気ストレージデバイス(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、「フラッシュドライブ」、カード、スティック、キードライブ)、RAM、ROM、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、EEPROMを含む消去可能PROM(EPROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、およびコンピュータがアクセスして読み取ることができるソフトウェアおよび/または命令を格納するための他の任意の適切な媒体を含むことができる。また、コンピュータ可読媒体および/またはストレージ1806は、例えば、搬送波、伝送線、およびコンピュータがアクセスして読み取ることができるソフトウェアおよび/または命令を伝送するための他の任意の適切な媒体も含むことができる。コンピュータ可読媒体および/またはストレージ1806は、処理回路1802に存在していても、プロセッサ1804に存在していても、処理回路1802の外部にあっても、処理回路1802を含む複数のエンティティに分散していてもよい。コンピュータ可読媒体および/またはストレージ1806は、コンピュータプログラム製品に具現化されるものであってもよい。一例として、コンピュータプログラム製品は、パッケージ材料内のコンピュータ可読媒体を含むことができる。当業者は、特定の用途およびシステム全体に課せられた全体的な設計上の制約に応じて、本開示全体にわたって提示された記載の機能を実装するための最良の方法を認識するであろう。
【0079】
ストレージ1806は、本明細書でソフトウェアモジュール1816とも呼ばれる、ロード可能なコードセグメント、モジュール、アプリケーション、プログラムなどのソフトウェアを維持および/または編成することができる。ソフトウェアモジュール1816の各々は、処理回路1802にインストールまたはロードされて、1または複数のプロセッサ1804によって実行されると、1または複数のプロセッサ1804の動作を制御するランタイムイメージ1814に寄与する命令およびデータを含むことができる。特定の命令は、実行されると、処理回路1802に、本明細書に記載の特定の方法、アルゴリズムおよびプロセスに従って機能を実行させることができる。
【0080】
ソフトウェアモジュール1816のいくつかは、処理回路1802の初期化中にロードされるものであってもよく、これらのソフトウェアモジュール1816は、本明細書に開示の様々な機能の実行を可能にするように処理回路1802を構成することができる。例えば、いくつかのソフトウェアモジュール1816は、プロセッサ1804の内部デバイスおよび/または論理回路1822を構成することができ、トランシーバ1812、バスインターフェース1808、ユーザインターフェース1818、タイマ、数値演算コプロセッサなどの外部デバイスへのアクセスを管理することができる。ソフトウェアモジュール1816は、割り込みハンドラおよびデバイスドライバと相互作用し、処理回路1802が提供する様々なリソースへのアクセスを制御する制御プログラムおよび/またはオペレーティングシステムを含むことができる。リソースは、メモリ、処理時間、トランシーバ1812へのアクセス、ユーザインタフェース1818などを含むことができる。
【0081】
処理回路1802の1または複数のプロセッサ1804は多機能であり、それによってソフトウェアモジュール1816のいくつかがロードされ、異なる機能または同じ機能の異なるインスタンスを実行するように構成される。さらに、1または複数のプロセッサ1804は、例えばユーザインタフェース1818、トランシーバ1812およびデバイスドライバからの入力に応答して開始されるバックグラウンドタスクを管理するように適合されてもよい。複数の機能の実行をサポートするために、1または複数のプロセッサ1804は、マルチタスク環境を提供するように構成されてもよく、それによって複数の機能の各々が、必要に応じて1または複数のプロセッサ1804によって提供されるタスクのセットとして実装される。一例では、マルチタスク環境は、異なるタスク間でプロセッサ1804の制御を引き渡すタイムシェアリングプログラム1820を使用して実装されてもよく、それによって各タスクは、未処理の動作の完了時かつ/または割り込みなどの入力に応答して、1または複数のプロセッサ1804の制御をタイムシェアリングプログラム1820に戻す。タスクが1または複数のプロセッサ1804の制御を有する場合、処理回路は、制御タスクに関連する機能によって対処される目的のために効果的に特化される。タイムシェアリングプログラム1820は、オペレーティングシステム、ラウンドロビン方式で制御を転送するメインループ、機能の優先順位に従って1または複数のプロセッサ1804の制御を割り当てる機能、および/または、1または複数のプロセッサ1804の制御を処理機能に提供することによって外部イベントに応答する割込み作動メインループを含むことができる。
【0082】
いくつかの例では、装置1800は、電力伝送装置または充電装置を含むか、またはそれらとして動作する。装置1800は、部分的に閉じた内部を提供するコンテナの壁に近接して取り付けられるように構成された第1のプリント回路基板と、当該第1のプリント回路基板の少なくとも一方の表面上に配置され、コントローラから受け取った充電電流に応じて、部分的に閉じた内部に電磁束を生成することができる。充電電流は、部分的に閉じた内部に充電式デバイスが配置されたときに受け取ることができる。コンテナは、カップを保持するように構成され得る。コンテナは、カップホルダのインサートとして構成することができる。
【0083】
一例では、第1のプリント回路基板は、壁の内面に機械的に取り付けられる。一例では、第1のプリント回路基板は、壁の外面に機械的に取り付けられる。一例では、第1のプリント回路基板は壁の中に埋め込まれる。
【0084】
特定の例では、装置1800は、壁に近接して取り付けられた第2のプリント回路基板を有し、第2のプリント回路基板は、当該第2のプリント回路基板の少なくとも一方の表面上に配置された複数の伝送コイルを有する。第2のプリント回路基板上に配置された複数の伝送コイルは、第2のプリント回路基板上に配置された1つまたは複数の伝送コイルと協働して、コントローラから受け取った充電電流に応じて、部分的に閉じた内部内に電磁束を生成することができる。
【0085】
特定の例では、装置1800は、相互接続部によって第1のプリント回路基板に機械的に結合された第2のプリント回路基板を有する。相互接続部は、弾性の接続部材を含むことができる。相互接続部はばねを含んでもよい。相互接続部は、弾性の接続部材を含んでもよい。
【0086】
いくつかの例では、装置1800は、
図13~16に示されるワイヤレス充電システムなどのワイヤレス充電システムを含むか、または実装する。ワイヤレス充電システムは、複数の充電装置と、ドライバ回路と、コントローラとを有することができる。各充電装置は、充電装置の充電面に対して実質的に垂直な磁束を提供するように構成された1つ以上の送電コイルを含む。ドライバ回路は、対応する充電構成に従って充電装置のうちの1つまたは複数に充電電流を提供するように構成され得る。
【0087】
いくつかの例では、コントローラは、コントローラによって実行可能なコードを含む、記憶装置によって保持される命令および情報を用いて構成される。コントローラは、複数の充電装置のそれぞれに通信可能に結合され、第1の充電式デバイスが第1の充電装置によって提供される第1の充電面の近くに配置されると、第1の充電装置内の少なくとも1つの送電コイルに充電電流を受け取らせるように構成され得る。コントローラは、第1の充電装置内の第1のローカルコントローラにメッセージを送信することによって、第1の充電手順を開始するように構成され得る。第1のローカルコントローラは、メッセージに反応して、少なくとも1つの送電コイルをドライバ回路または別の充電電流源に結合するように構成され得る。メッセージは、I3Cプロトコル、CANバスプロトコル、LINバスプロトコルに従って動作するシリアルバスで送信することができる。
【0088】
一例では、コントローラは、第2の充電式デバイスが第2の充電装置によって提供される第2の充電面の近くに配置されていることを判定し、第2の充電式デバイスが第2の充電装置の近くに配置されていると判定した後に第2の充電装置で第2の充電手順を開始するようにさらに構成される。第2の充電装置内の第2のローカルコントローラは、ping手順を使用して第2の充電式デバイスを検出するように構成され得る。充電装置は、第1の充電面および第2の充電面を含む分散型充電面を作動させるか提供することができる。
【0089】
いくつかの例では、記憶装置1806が命令および情報を維持し、この命令は、1つまたは複数のプロセッサ1804に、充電式デバイスがコンテナの内部空間内に配置されたことを判定させ、コンテナの壁に近接して取り付けられた第1のプリント回路基板上に形成された1つまたは複数の伝送コイルに充電電流を提供させるように構成される。充電電流は、1つまたは複数の伝送コイルがコンテナの内部空間内に電磁束を生成するように構成され得る。コンテナは、カップを保持するように構成され得る。コンテナは、カップホルダのインサートとして構成され得る。
【0090】
一例では、第1のプリント回路基板は、壁の内面に機械的に取り付けられる。一例では、第1のプリント回路基板は、壁の外面に機械的に取り付けられる。一例では、第1のプリント回路基板は壁の中に埋め込まれる。特定の例では、第2のプリント回路基板が壁に近接して取り付けられ、この第2のプリント回路基板は、第2のプリント回路基板の少なくとも一方の表面上に配置された複数の伝送コイルを有する。第2のプリント回路基板上に配置された複数の伝送コイルは、第2のプリント回路基板上に配置された1つまたは複数の伝送コイルと協働して、コントローラから受け取った充電電流に応じて、部分的に閉じた内部内に電磁束を生成することができる。
【0091】
特定の実施形態では、第2のプリント回路基板は、相互接続部によって第1のプリント回路基板に機械的に結合される。相互接続部は、弾性の接続部材を含むことができる。相互接続部はばねを含んでもよい。相互接続は、弾性の接続部材を含んでもよい。
【0092】
上述した説明は、当業者が本明細書に記載の様々な態様を実施できるようにするために提供されたものである。これらの態様に対する様々な変更は、当業者には明らかであり、本明細書で規定される一般的な原理は、他の態様に適用することができる。このため、特許請求の範囲は、本明細書に示される態様に限定されることを意図するものではなく、請求項の文言と一致する全範囲が認められるものであり、単数形の要素への言及は、特に明記がなければ、「唯一の」を意味するものではなく、「1または複数」を意味するものとする。特に明記されていない限り、「いくつか」という用語は1または複数を指している。当業者に知られている、または後に当業者に知られるようになる、本開示を通して説明される様々な態様の要素に対するすべての構造的および機能的均等物は、引用により本明細書に明示的に援用されるとともに、特許請求の範囲に含まれることが意図される。さらに、本明細書に開示されているものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているか否かにかかわらず、公衆に捧げられることを意図していない。請求項の要素が「のための手段(means for)」という文言を使用して明示的に記載されていない限り、また、方法の請求項の場合には、「のためのステップ(step for)」という文言を使用して記載されていない限りは、何れの請求項の要素も、米国特許法第112条第6項の規定に基づいて解釈されるべきではない。
【国際調査報告】