(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-29
(54)【発明の名称】処理済プラスチック混合廃棄物流のケミカルリサイクリング
(51)【国際特許分類】
C08J 11/24 20060101AFI20230322BHJP
C08J 11/10 20060101ALI20230322BHJP
C07C 63/26 20060101ALI20230322BHJP
C07C 51/09 20060101ALI20230322BHJP
C07C 31/20 20060101ALI20230322BHJP
【FI】
C08J11/24 ZAB
C08J11/10
C07C63/26 Z
C07C51/09
C07C31/20 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022548422
(86)(22)【出願日】2021-02-10
(85)【翻訳文提出日】2022-10-03
(86)【国際出願番号】 US2021017325
(87)【国際公開番号】W WO2021163094
(87)【国際公開日】2021-08-19
(32)【優先日】2020-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】594055158
【氏名又は名称】イーストマン ケミカル カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100168066
【氏名又は名称】鈴木 雄太
(72)【発明者】
【氏名】デブルイン,ブルース・ロジャー
(72)【発明者】
【氏名】ビティン,ダリル
(72)【発明者】
【氏名】スリヴェンスキー,デヴィッド・ユージン
(72)【発明者】
【氏名】ウー,シャンチュン
(72)【発明者】
【氏名】シューマン,ジャクリン・エリン
(72)【発明者】
【氏名】シェーファー,ティモシー・グレン
(72)【発明者】
【氏名】マーフィー,ジャスティン・ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ラング,デヴィッド・ミルトン
(72)【発明者】
【氏名】エデンス,アーロン・ナサニエル
【テーマコード(参考)】
4F401
4H006
【Fターム(参考)】
4F401AA08
4F401AA13
4F401AA22
4F401BA01
4F401BA06
4F401CA22
4F401CA26
4F401CA67
4F401CA70
4F401CA71
4F401CA75
4F401EA38
4F401EA59
4F401FA05Z
4F401FA07Z
4H006AA02
4H006AB84
4H006AC91
4H006BJ50
4H006BS30
4H006FE11
4H006FG22
(57)【要約】
プラスチック混合廃棄物を処理するためのケミカルリサイクリング施設が本明細書で提供される。このような施設は、プラスチック混合廃棄物流を処理する能力を有し、様々なリサイクル施設、例えば、加溶媒分解施設、熱分解施設、クラッカー施設、部分的酸化ガス化施設、エネルギー生成/エネルギー生産施設、および固化施設を利用する。これら個々の施設のうちの1つまたは複数からの流れは、他の施設の1つまたは複数への供給原料として使用することができ、よって価値のある化学成分の回収率を最大化し、使用に適さない廃棄物流を最小限に抑える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄プラスチックを処理する方法であって、
(a)プラスチック混合廃棄物(MPW)を、ポリエチレンテレフタレートを豊富に含む(PETを豊富に含む)流れと、ポリオレフィンを豊富に含む(POを豊富に含む)流れとに分離するステップと、
(b)加溶媒分解施設において、前記PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、加溶媒分解に供するステップと、
(c)前記POを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、(i)ガス化施設における部分的酸化(POX)、(ii)熱分解施設における熱分解、および(iii)エネルギー生成施設における化学変換のうちの少なくとも1つに供するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記MPW中のPETおよびPOの総計量が、前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセントおよび95重量パーセント以下である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記POを豊富に含む流れが、流れの総重量を基準にして、40重量パーセント以下のポリエチレンテレフタレートを含み、前記PETを豊富に含む流れが、流れの総重量を基準にして、40重量パーセント以下のポリオレフィンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記PETを豊富に含む流れが、前記流れの総重量を基準にして、少なくとも0.1重量パーセントおよび10重量パーセント以下(乾燥状態を基準にして)のハロゲンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記POを豊富に含む流れと、別の流れとを組み合わせて、組み合わせた流れを得、組み合わせた流れを(i)~(iii)のうちの1つに導入するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記別の流れが加溶媒分解の副生成物流を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記加溶媒分解の副生成物流が、加溶媒分解施設において、前記PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、加溶媒分解に供することにより形成される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記加溶媒分解の副生成物流がメタノリシス副生成物流である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記別の流れが、前記熱分解施設、固化施設、またはクラッキング施設のうちの少なくとも1つから生じる、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記POを豊富に含む流れの少なくとも一部分が前記POXガス化施設へ導入される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記POX施設が液体供給ガス化装置を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記POX施設が固体供給ガス化装置を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
ステップ(c)の(i)、(ii)、または(iii)に供される前記POを豊富に含む流れがスラリーの形態である、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
ステップ(c)の(i)、(ii)、または(iii)に供される前記POを豊富に含む流れが溶融物の形態である、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
ステップ(c)が、前記POを豊富に含む流れの少なくとも一部分を(i)~(iii)のうちの2つ以上に供するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記MPWが、前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも0.001重量パーセントおよび/または5重量パーセント以下の量のPVCを含み、前記MPWが、前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも0.1重量パーセントおよび/または25重量パーセント以下の非プラスチック固体を含み、前記MPWが、前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセントのPET、および前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセントのPOを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
廃棄プラスチックを処理する方法であって、
(a)プラスチック混合廃棄物(MPW)を、ポリエチレンテレフタレートを豊富に含む(PETを豊富に含む)流れと、ポリオレフィンを豊富に含む(POを豊富に含む)流れとに分離するステップ、
(b)前記POを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、(i)ガス化施設における部分的酸化(POX)、(ii)熱分解施設における熱分解、および(iii)エネルギー生成施設における化学変換のうちの少なくとも1つに供するステップ
を含み、前記POを豊富に含む流れが、少なくとも50重量パーセントのポリオレフィン(PO)を含み、以下の特徴(i)~(vii):
(i)約5重量パーセント以下の灰分含有量、
(ii)250重量ppm以下のハロゲン含有量(乾燥状態を基準にして)、
(iii)5重量パーセント以下の窒素含有化合物、
(iv)10重量パーセント以下のポリエチレンテレフタレート、
(v)1ppm以下の水銀含有量、
(vi)100ppm以下のヒ素含有量、ならびに
(vii)10ラジアン/秒および250℃で測定された2,500Pa・s(25,000ポアズ)未満の溶融粘度
のうちの1つまたは複数を有する、方法。
【請求項18】
前記MPWが、ポストコンシューマープラスチック材料を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記MPWが工業的使用後のプラスチック材料を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記MPWが、前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも0.1重量パーセントおよび/または25重量パーセント以下の非プラスチック固体を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記POを豊富に含む流れが、少なくとも0.1Pa・s(1ポアズ)および/または2,500Pa・s(25,000ポアズ)以下の溶融粘度を有する、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記POを豊富に含む流れが、前記特徴(i)~(vii)のうちの2つを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
加溶媒分解施設において、前記PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、加溶媒分解に供するステップと、少なくとも1つの副生成物流を前記加溶媒分解施設から引き出すステップと、前記副生成物流の少なくとも一部分を前記熱分解施設、前記POX施設、前記エネルギー生成施設、クラッキング施設、および/または固化施設に導入するステップとをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記加溶媒分解の副生成物流の少なくとも一部分を、前記POを豊富に含む流れと組み合わせるステップと、組み合わせた流れを(i)~(iii)のうちの少なくとも1つに供するステップとをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記加溶媒分解施設がメタノリシス施設を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記POを豊富に含む流れを、別のプロセス流と組み合わせて、組み合わせた流れを形成するステップと、前記組み合わせた流れを(i)~(iii)のうちの少なくとも1つに供するステップとをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項27】
廃棄物プラスチックを処理する方法であって、
少なくとも50重量パーセントのポリオレフィン(PO)を含む供給流を、(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、および(iii)エネルギー生成施設のうちの少なくとも1つに導入するステップを含み、前記供給流の少なくとも一部分が#3~#7プラスチックに分類されないプラスチックを含む、方法。
【請求項28】
前記供給流が、少なくとも5重量パーセントおよび95重量パーセント以下の、#3~#7に分類されないプラスチックを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記供給流がスラリーの形態である、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記供給流が溶融物の形態である、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記供給流が、流れの総重量を基準にして、25重量パーセント以下のポリエチレンテレフタレート(PET)を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記POを豊富に含む流れが、5重量パーセント以下の灰分含有量、250重量ppm以下のハロゲン含有量(乾燥状態を基準にして)、5重量パーセント以下の窒素含有化合物の量、5重量パーセント以下の量の含酸素化合物の量、10ppm以下の水銀含有量、10重量パーセント以下のポリエチレンテレフタレート、100ppm以下のヒ素含有量、および剪断速度10ラジアン/秒および温度250℃で作動するV80-40ベーンスピンドルを有するBrookfield R/Sレオメーターを使用して測定された、2,500Pa・s(25,000ポアズ)以下の溶融粘度を有する、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
少なくとも50重量パーセントのポリオレフィン(PO)を含む供給流を前記部分的酸化(POX)ガス化施設へ導入するステップを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項34】
前記POXガス化施設が液体供給ガス化装置を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記POXガス化施設が固体供給ガス化装置を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記方法が工業規模ケミカルリサイクリング施設内で実施される、請求項1から35のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001]廃棄材、特に非生分解性廃棄材は、単回使用後、埋立て地に廃棄処分された場合、環境に負の影響を及ぼす可能性がある。よって、環境の立場から、できるだけ多くの廃棄材をリサイクルすることが望ましい。しかし、従来のリサイクル技術によるリサイクルが可能ではないまたは経済的に実現不可能な価値の低い廃棄物流が依然として存在する。加えて、一部の従来のリサイクルプロセスは、それ自体回収またはリサイクルが経済的に実現不可能な廃棄物流を生成し、結果として廃棄しなければならない、さもなければ処理しなければならない追加の廃棄物流が生じることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
[0002]よって、様々な種類のプラスチックを含む様々な廃棄材を、経済的に実行可能な方式で化学的にリサイクルすることが可能な大規模な施設に対する必要性が存在する。理想的には、このような施設は、商業的に価値のある最終生成物を提供しながら、さらなる廃棄物流の生成を最小化して、生産効率も促進させ、環境への影響も最小化する。
【課題を解決するための手段】
【0003】
[0003]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、加溶媒分解施設から以下のうちの少なくとも1つ:(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、(iii)固化施設、(iv)クラッカー施設、および(v)エネルギー生成/エネルギー生産施設へとポリオレフィン含有副生成物流を導入するステップを含む方法に関する。
【0004】
[0004]一態様では、本発明の技術は、組成物の総重量を基準にして、少なくとも90重量パーセントのポリオレフィンおよび1重量パーセント以下のPETを含む加溶媒分解副生成物組成物であって、毎秒10ラジアンおよび250℃で少なくとも10Pa・s(100ポアズ)の粘度を有する組成物に関する。
【0005】
[0005]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、プラスチック混合廃棄物(MWP)の流れを、ポリエチレンテレフタレートを豊富に含む(PETを豊富に含む)流れと、ポリオレフィンを豊富に含む(POを豊富に含む)流れとに分離するステップと、加溶媒分解施設において、PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を加溶媒分解に供して、主要グリコール生成物、主要テレフタリル生成物、および少なくとも1つの副生成物流を形成するステップであって、副生成物流がポリオレフィン含有副生成物流を含むステップと、加溶媒分解施設からの副生成物流の少なくとも一部分を、以下のうちの少なくとも1つ:(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、(iii)固化施設、(iv)クラッカー施設、および(v)エネルギー生成/エネルギー生産施設に導入するステップとを含む方法に関する。
【0006】
[0006]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理する方法であって、(a)プラスチック混合廃棄物(MPW)を、ポリエチレンテレフタレートを豊富に含む(PETを豊富に含む)流れと、ポリオレフィンを豊富に含む(POを豊富に含む)流れとに分離するステップと、(b)加溶媒分解施設において、PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を加溶媒分解に供するステップと、(c)POを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、(i)ガス化施設における部分的酸化(POX)、(ii)熱分解施設における熱分解、または(iii)エネルギー生成/エネルギー生産施設における化学変換に供するステップとを含む方法に関する。
【0007】
[0007]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理する方法であって、(a)プラスチック混合廃棄物(MPW)を、ポリエチレンテレフタレートを豊富に含む(PETを豊富に含む)流れと、ポリオレフィンを豊富に含む(POを豊富に含む)流れとに分離するステップ、(b)POを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、(i)ガス化施設における部分的酸化(POX)、(ii)熱分解施設における熱分解、および(iii)エネルギー生成/エネルギー生産施設における化学変換のうちの少なくとも1つに供するステップを含み、POを豊富に含む流れが、少なくとも50重量パーセントのPOを含み、以下の特徴(i)~(vii):(i)5重量パーセント以下の灰分含有量、(ii)250重量ppm以下のハロゲン含有量(乾燥状態を基準にして)、(iii)5重量パーセント以下の窒素含有化合物、(iv)10重量パーセント以下のポリエチレンテレフタレート、(v)1ppm以下の水銀含有量、(vi)100ppm以下のヒ素含有量、ならびに(vii)剪断速度10ラジアン/秒および温度250℃で作動するV80-40ベーンスピンドルを有するBrookfield R/Sレオメーターを使用して測定された、2,500Pa・s(25,000ポアズ)未満の溶融粘度のうちの1つまたは複数を有する方法に関する。
【0008】
[0008]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理する方法であって、少なくとも50重量パーセントのポリオレフィン(PO)を含む供給流を、(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、および(iii)エネルギー生成/エネルギー生産施設のうちの少なくとも1つに導入するステップを含み、供給流の少なくとも一部分が#3~#7プラスチックに分類されないプラスチックを含む方法に関する。
【0009】
[0009]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、ポリオレフィン(PO)含有廃棄プラスチック流および加溶媒分解の副生成物流を、(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、および(iii)エネルギー生成/エネルギー生産施設のうちの少なくとも1つに導入するステップを含む方法に関する。
【0010】
[0010]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、(a)ポリエチレンテレフタレート(PET)含有廃棄プラスチック流を加溶媒分解施設に導入し、これによって少なくとも主要テレフタリル流、主要グリコール流、および少なくとも1つの加溶媒分解の副生成物流を生成するステップと、(b)ポリオレフィン含有廃棄プラスチック流および加溶媒分解の副生成物流の少なくとも一部分を、(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、および(iii)エネルギー生成/エネルギー生産施設のうちの少なくとも1つに導入するステップとを含む方法に関する。
【0011】
[0011]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、(a)プラスチック混合廃棄物(MPW)の流れを、ポリエチレンテレフタレートを豊富に含む(PETを豊富に含む)流れと、ポリオレフィンを豊富に含む(POを豊富に含む)流れとに分離するステップと、(b)PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、加溶媒分解施設に導入し、これによって、少なくとも主要テレフタリル流、主要グリコール流、および少なくとも1つの加溶媒分解の副生成物流を生成するステップと、(c)POを豊富に含む流れの少なくとも一部分および加溶媒分解の副生成物流の少なくとも一部分を(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、および(iii)エネルギー生成/エネルギー生産施設のうちの少なくとも1つに導入するステップとを含む方法に関する。
【0012】
[0012]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、加溶媒分解施設からのグリコールカラムの底部副生成物流を、以下のうちの少なくとも1つ:(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、(iii)固化施設、(iv)クラッカー施設、および(v)エネルギー生成/エネルギー生産施設に導入するステップを含む方法に関する。
【0013】
[0013]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、(a)PET含有廃棄プラスチックを処理するために使用された加溶媒分解施設から、グリコールカラム底部副生成物流を引き出すステップと、(b)副生成物流の少なくとも一部分を、以下のうちの少なくとも1つ:(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、および(iii)固化施設、(iv)クラッカー施設、および(v)エネルギー生成/エネルギー生産施設に導入するステップとを含む方法に関する。
【0014】
[0014]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、(a)プラスチック混合廃棄物(MPW)の流れを、ポリエチレンテレフタレートを豊富に含む(PETを豊富に含む)流れと、ポリオレフィンを豊富に含む流れ(POを豊富に含む)流れとに分離するステップと、(b)加溶媒分解施設において、PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を加溶媒分解に供して、主要グリコール生成物、主要テレフタリル生成物、および少なくとも1つの副生成物流を形成するステップであって、副生成物流が、グリコールカラム底部副生成物流を含むステップと、(c)加溶媒分解施設からの副生成物流の少なくとも一部分を、以下のうちの少なくとも1つ:(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、(iii)固化施設、(iv)クラッカー施設、および(v)エネルギー生成/エネルギー生産施設に導入するステップとを含む方法に関する。
【0015】
[0015]一態様では、本発明の技術は、主要グリコール、主要テレフタリル、および主要溶媒を形成するための、ポリエステルテレフタレート含有廃棄プラスチックを処理するための加溶媒分解施設において形成された加溶媒分解の副生成物組成物であって、組成物の総重量を基準にして、少なくとも60重量パーセントのポリエステルの部分を含むオリゴマー、主要グリコール、および主要グリコール以外の少なくとも1種グリコールを含み、主要グリコール以外の少なくとも1種グリコールの、主要グリコールに対する重量比が少なくとも0.5:1である組成物に関する。
【0016】
[0016]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、加溶媒分解施設からの反応器パージ副生成物流を、以下のうちの少なくとも1つ:(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、(iii)クラッカー施設、および(iv)エネルギー生成/エネルギー生産施設に導入するステップを含む方法に関する。
【0017】
[0017]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、(a)PET含有廃棄プラスチックを処理するために使用された加溶媒分解施設から、反応器パージ副生成物流を引き出すステップと、(b)副生成物流の少なくとも一部分を、以下のうちの少なくとも1つ:(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、および(iii)クラッカー施設、(iv)エネルギー生成/エネルギー生産施設に導入するステップとを含む方法に関する。
【0018】
[0018]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、(a)プラスチック混合廃棄物(MPW)の流れを、ポリエチレンテレフタレートを豊富に含む(PETを豊富に含む)流れと、ポリオレフィンを豊富に含む(POを豊富に含む)流れとに分離するステップと、(b)加溶媒分解施設において、PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を加溶媒分解に供して、主要グリコール生成物、主要テレフタリル生成物、および少なくとも1つの副生成物流を形成するステップであって、副生成物流が反応器パージ副生成物流を含むステップと、(c)加溶媒分解施設からの副生成物流の少なくとも一部分を、以下のうちの少なくとも1つ:(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、(iii)固化施設、および(iv)クラッカー施設、および(v)エネルギー生成/エネルギー生産施設に導入するステップとを含む方法に関する。
【0019】
[0019]一態様では、本発明の技術は、ポリエステル含有廃棄プラスチックを処理して主要グリコール、主要テレフタリル、および主要溶媒にするための、加溶媒分解施設において形成された加溶媒分解の副生成物組成物であって、組成物の総重量を基準にして、少なくとも25重量パーセントの主要テレフタリル、組成物の総重量を基準にして、100重量ppm~25重量パーセントの量の1つまたは複数の非テレフタリル固体を含む組成物に関する。
【0020】
[0020]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、加溶媒分解施設からのテレフタリルカラム底部副生成物流を以下のうちの少なくとも1つ:(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、(iii)固化施設、(iv)クラッカー施設、および(v)エネルギー生成/生産施設80に導入するステップを含む方法に関する。
【0021】
[0021]ある特定の実施形態では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、(a)PET含有廃棄プラスチックを処理するために使用された加溶媒分解施設30から、テレフタリルカラム底部副生成物流を引き出すステップと、(b)副生成物流の少なくとも一部分を、以下のうちの少なくとも1つ:(i)部分的酸化(POX)ガス化施設50、(ii)熱分解施設60、(iii)固化施設40、(iv)クラッカー施設、および(v)エネルギー生成/生産施設80に導入するステップとを含む方法に関する。
【0022】
[0022]ある特定の実施形態では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、(a)プラスチック混合廃棄物(MPW)の流れを、ポリエチレンテレフタレートを豊富に含む(PETを豊富に含む)流れと、ポリオレフィンを豊富に含む(POを豊富に含む)流れとに分離するステップと、(b)加溶媒分解施設30において、PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分102を、加溶媒分解に供して、主要グリコール生成物、主要テレフタリル生成物、および少なくとも1つの副生成物流を形成するステップであって、副生成物流がテレフタリルカラム底部副生成物流を含むステップと、(c)加溶媒分解施設30からの副生成物流の少なくとも一部分を、以下のうちの少なくとも1つ:(i)部分的酸化(POX)ガス化施設50、(ii)熱分解施設60、(iii)固化施設40、(iv)クラッカー施設、および(v)エネルギー生成/エネルギー生産施設に導入するステップとを含む方法に関する。
【0023】
[0023]一態様では、本発明の技術は、主要グリコール、主要テレフタリル、および主要溶媒を形成するための、ポリエステルテレフタレート含有廃棄プラスチックを処理するための加溶媒分解施設において形成された加溶媒分解の副生成物組成物であって、流れの総重量を基準にして、少なくとも70重量パーセントのポリエステル部分を含むオリゴマー、ならびに少なくとも1パーツパービリオンおよび/または25重量パーセント以下の置換テレフタリル成分を含み、その中間レベルの沸点が主要テレフタリルの沸点より高い組成物に関する。
【0024】
[0024]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、加溶媒分解施設からの加溶媒分解の副生成物流を、以下のうちの少なくとも1つ:(i)部分的酸化(POX)施設、(ii)熱分解施設、(iii)クラッカー施設、および(iv)エネルギー生成/エネルギー生産施設に導入するステップを含む方法に関する。
【0025】
[0025]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、(a)PET含有廃棄プラスチックを処理するために、加溶媒分解施設から、加溶媒分解の副生成物流を引き出すステップと、(b)加溶媒分解の副生成物流の少なくとも一部分を、以下のうちの少なくとも1つ:(i)部分的酸化(POX)施設、(ii)熱分解施設、(iii)クラッカー施設、および(iv)エネルギー生成/エネルギー生産施設に導入するステップとを含む方法に関する。
【0026】
[0026]一態様では、本発明の技術は、廃棄プラスチックを処理するための方法であって、(a)プラスチック混合廃棄物(MPW)の流れを、ポリエチレンテレフタレートを豊富に含む(PETを豊富に含む)流れと、ポリオレフィンを豊富に含む(POを豊富に含む)流れとに分離するステップと、(b)加溶媒分解施設において、PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を加溶媒分解に供して、主要グリコール生成物、主要テレフタリル生成物、および少なくとも1つの副生成物流を形成するステップと、(c)加溶媒分解施設から、加溶媒分解の副生成物流の少なくとも一部分を以下のうちの少なくとも1つ:(i)部分的酸化(POX)施設、(ii)熱分解施設、(iii)固化施設、(iv)クラッカー施設、および(v)エネルギー生成/エネルギー生産施設に導入するステップとを含む方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】[0027]本発明の技術の実施形態によるケミカルリサイクリング施設の主要ステップを例示する概略的ブロックフロー図である。
【
図2】[0028]本発明の技術の実施形態による加溶媒分解施設の主要ステップを例示する概略的ブロックフロー図である。
【
図3】[0029]本発明の技術の実施形態によるメタノリシス施設の主要ステップを例示する概略的ブロックフロー図である。
【
図4】[0030]本発明の技術の実施形態による固化施設の主要ステップを例示する概略的ブロックフロー図である。
【
図5】[0031]本発明の技術の実施形態による熱分解施設の主要ステップを例示する概略的ブロックフロー図である。
【
図6】[0032]本発明の技術の実施形態によるクラッキング施設の主要ステップを例示する概略的ブロックフロー図である。
【
図7】[0033]本発明の技術の実施形態に従い構成されたクラッカー炉の概略図である。
【
図8】[0034]本発明の技術の実施形態による部分的酸化(POX)ガス化施設の主要ステップを例示する概略的ブロックフロー図である。
【
図9】[0035]本発明の技術の実施形態によるエネルギー生成/生産施設の主要ステップを例示する概略的ブロックフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
[0036]数値的な配列が示された場合、各数は、最初の数または最後の数と同じように修飾され、「または」の関係にある、すなわち各数は、場合によって「少なくとも」または「まで」または「以下」であると理解されたい。例えば、「少なくとも10重量パーセント、20、30、40、50、75…」とは、「少なくとも10重量パーセント、または少なくとも20重量パーセント、または少なくとも30重量パーセント、または少なくとも40重量パーセント、または少なくとも50重量パーセント、または少なくとも75重量パーセント」などを意味する。
【0029】
[0037]すべての濃度または量は特に述べられていない限り重量による。本明細書で使用される場合、「含有する(containing)」および「含む(including)」という用語は、オープンエンドであり、「含む(comprising)」と同じ意味である。
【0030】
[0038]プラスチック混合廃棄物(MPW)について表現した重量パーセンテージは、第1段階の分離に供給され、任意の希釈剤/溶液、例えば、塩または腐蝕剤溶液の添加前のMPWの重量である。
【0031】
[0039]本明細書全体にわたるMPWへの言及はまた、分離プロセスへの微粒子プラスチックまたはMPW微粒子またはサイズを削減したプラスチックまたはプラスチック供給原料に対するサポートを提供する。例えば、MPW中の原料成分の重量パーセンテージについての言及はまた、これらを腐蝕剤または塩溶液と組み合わせる前に、微粒子プラスチックもしくはサイズを削減したプラスチックまたは第1段階の分離に供給されるプラスチックに対する同じ重量パーセンテージに対するサポートを記載および提供する。
【0032】
[0040]ここで
図1を参照すると、プラスチック混合廃棄物を含む流れ100を処理するためのケミカルリサイクリング施設10の概略的概観が示されている。
図1に全体的に例示されているケミカルリサイクリング施設10は、加溶媒分解施設30、固化施設40、部分的酸化(POX)ガス化施設50、熱分解施設60、クラッカー施設70、エネルギー生成/生産施設80、および再利用(リサイクル)施設90のうちの1種または複数と組み合わせた予備処理施設20を含む。これらの施設はそれぞれを含めて示されているが、本発明の技術の実施形態によるケミカルリサイクリング施設は、上記施設のすべてを含む必要はなく、これらの施設のうちの2種以上、3種以上、または4種以上を含むことができることを理解されたい。本明細書に記載されているようなケミカルリサイクリング施設を使用して、プラスチック混合廃棄物を、様々な最終用途材料を形成するために使用されるリサイクル成分の生成物または化学的中間体に変換することができる。
【0033】
[0041]本明細書で使用される場合、「ケミカルリサイクリング」という用語は、廃棄プラスチックポリマーを、これら自体有用であり、および/または別の化学的な生産プロセス(複数可)への供給原料として有用であるより低い分子量のポリマー、オリゴマー、モノマー、および/または非ポリマー分子(例えば、水素および一酸化炭素)に化学的に変換するステップを含む廃棄プラスチックリサイクルプロセスを指す。「ケミカルリサイクリング施設」とは、廃棄プラスチックのケミカルリサイクリングを介してリサイクル成分の生成物を生成するための施設である。本明細書で使用される場合、「リサイクル成分」という用語は、i)その少なくとも一部分がリサイクルされた廃棄物から直接的もしくは間接的に誘導される物理的成分(例えば、化合物、分子、もしくは原子)を指す名詞として、またはii)その少なくとも一部分がリサイクルされた廃棄物から直接的もしくは間接的に誘導される特定の組成物(例えば、化合物、ポリマー、供給原料、生成物、もしくは流れ)を修飾する形容詞として、本明細書で使用されている。
【0034】
[0042]本明細書で使用される場合、「直接的に誘導される」という用語は、廃棄プラスチックから生じる少なくとも1種の物理的成分を有することを意味し、その一方で「間接的に誘導される」とは、i)廃棄プラスチックに起因するが、ii)廃棄プラスチックから生じる物理的成分を有することに基づかない、指定されたリサイクル成分を有することを意味する。
【0035】
[0043]ケミカルリサイクリング施設は物理的リサイクル施設ではない。本明細書で使用される場合、「物理的リサイクル」(「機械的リサイクル」としても公知)という用語は、廃棄プラスチックを溶融するステップならびに溶融したプラスチックを新規中間体生成物(例えば、ペレットまたはシート)および/または新規最終生成物(例えば、ビン)へと形成するステップを含むリサイクルプロセスを指す。一般的に、物理的リサイクルは、リサイクルされているプラスチックの化学構造を変化させない。一実施形態または記述されている実施形態のいずれとかの組合せでは、本明細書に記載されているケミカルリサイクリング施設は、物理的リサイクル施設からの廃棄物流、および/または物理的リサイクル施設では通常処理できない廃棄物流を受け取り、処理するように構成することができる。
【0036】
予備処理施設
[0044]再度
図1を参照すると、プラスチック混合廃棄物の流れ100は、予備処理施設20に最初に導入され得る。本明細書で使用される場合、「廃棄プラスチック」という用語は、使用された、解体された、および/または捨てられたプラスチック材料、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオレフィン(PO)、および/またはポリ塩化ビニル(PVC)を指す。本明細書で使用される場合、「プラスチック混合廃棄物」またはMPWは、工業的使用後の(もしくはプレコンシューマー)プラスチック、ポストコンシューマープラスチック、またはこれらの混合物を指す。プラスチック材料の例として、これらに限定されないが、ポリエステル、1種または複数のポリオレフィン(PO)、およびポリ塩化ビニル(PVC)が挙げられる。さらに、本明細書で使用される場合、「廃棄プラスチック」とは、任意の工業的使用後の(またはプレコンシューマー)およびポストコンシューマープラスチック、例えば、これらに限定されないが、ポリエステル、ポリオレフィン(PO)、および/またはポリ塩化ビニル(PVC)を指す。一実施形態または複数の実施形態では、廃棄プラスチックはまた微量な他のプラスチック成分(PETおよびポリオレフィン以外)を含んでもよく、これらは合計で流れ100中の廃棄プラスチックの総量の50重量パーセント未満、40重量パーセント未満、30重量パーセント未満、20重量パーセント未満、15重量パーセント未満、または10重量パーセント未満に達し、任意選択で、個々に30重量パーセント未満、20重量パーセント未満、15重量パーセント未満、10重量パーセント未満、または1重量パーセント未満に相当し得る。
【0037】
[0045]リサイクル施設10での処理に適したプラスチックは、25℃、101,325Pa(1atm)で固体である任意の有機合成ポリマーを含むことができる。ポリマーは、熱可塑性または熱硬化性ポリマーであることができる。ポリマーの数平均分子量(Mn)は、少なくとも300、または少なくとも500、または少なくとも1000、または少なくとも5,000、または少なくとも10,000、または少なくとも20,000、または少なくとも30,000、または少なくとも50,000、または少なくとも70,000、または少なくとも90,000、または少なくとも100,000、または少なくとも130,000であることができる。ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、少なくとも300、または少なくとも500、または少なくとも1000、または少なくとも5,000、または少なくとも10,000、または少なくとも20,000、または少なくとも30,000または少なくとも50,000、または少なくとも70,000、または少なくとも90,000、または少なくとも100,000、または少なくとも130,000、または少なくとも150,000、または少なくとも300,000であることができる。
【0038】
[0046]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、リサイクル施設10で処理したMPWは、これらに限定されないが、プラスチック成分、例えば、ポリエステルを含むことができ、これらは例えば、芳香族または環式の繰返し単位を有するもの、例えば、テレフタレートまたはナフタレートの繰返し単位を含有するもの、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)および/またはポリエチレンナフタレート(PEN)を含む。本明細書で使用される場合、「PET」とは、ポリエチレンテレフタレートのホモポリマー、または改質剤で改質されたポリエチレンテレフタレート、もしくはエチレングリコールおよびテレフタル酸以外の残基もしくは部分、例えば、イソフタル酸、ジエチレングリコール、TMCD(2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール)、CHDM(シクロヘキサンジメタノール)、プロピレングリコール、イソソルビド、1,4-ブタンジオール、1,3-プロパンジオール、および/もしくはNPG(ネオペンチルグリコール)を含有するポリエチレンテレフタレート、またはテレフタレート繰返し単位(およびこれらがエチレングリコールを基準とする繰返し単位を含有するかどうかに関わらず)およびTMCD(2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール)、CHDM(シクロヘキサンジメタノール)、プロピレングリコール、もしくはNPG(ネオペンチルグリコール)、イソソルビド、イソフタル酸、1,4-ブタンジオール、1,3-プロパンジオール、および/もしくはジエチレングリコールのうちの1つもしくは複数の残基もしくは部分またはこれらの組合せを有するポリエステルを意味する。
【0039】
[0047]代わりにまたは加えて、ポリエステルは、フラネート繰返し単位を含むことができる。本明細書に提供されているPETの定義内ではあるが、重要なので改めて述べると、ケミカルリサイクリング施設10での処理に適したポリエステルはまた、テレフタレート繰返し単位、ならびにTMCD(2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール)、CHDM(シクロヘキサンジメタノール)、プロピレングリコール、もしくはNPG(ネオペンチルグリコール)、イソソルビド、イソフタル酸、1,4-ブタンジオール、1,3-プロパンジオール、および/もしくはジエチレングリコール、またはこれらの組合せ、ならびに脂肪族ポリエステル、例えば、PLA、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、およびポリエチレンアジピン酸塩;ポリオレフィン(例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリプロピレン、高密度ポリプロピレン、架橋ポリエチレン、非晶質ポリオレフィン、および上述のポリオレフィンのうちのいずれか1つのコポリマー)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、アクリルブタジエンスチレン(ABS)、セルロース系、例えば、酢酸セルロース、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、および再生セルロース、例えば、ビスコース;エポキシド、ポリアミド、フェノール系樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンベースの合金、ポリ(メタクリル酸メチル)、スチレン系含有ポリマー、ポリウレタン、ビニルベースポリマー、スチレンアクリロニトリル、タイヤ以外の熱可塑性エラストマー、ならびにウレア含有ポリマーならびにメラミンのうちの1つまたは複数の残基もしくは部分を有してもよい。
【0040】
[0048]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10に導入されるMPWは、熱硬化性ポリマーを含有することができる。MPW中に存在する熱硬化性ポリマーの量の例は、MPWの重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、または少なくとも2重量パーセント、または少なくとも5重量パーセント、または少なくとも10重量パーセント、または少なくとも15重量パーセント、または少なくとも20重量パーセント、または少なくとも25重量パーセント、または少なくとも30重量パーセント、または少なくとも40重量パーセントであることができる。
【0041】
[0049]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10に導入されるMPWは、その少なくとも一部分がセルロース系、例えば、3未満、または1.8~2.8のアシル置換度を有するセルロース派生物から得られるプラスチックを含有する。例として、酢酸セルロース、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、および酢酸酪酸セルロースが挙げられる。
【0042】
[0050]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10に導入されるMPW流は、その少なくとも一部分が、テレフタレート繰返し単位を有するポリマー、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、およびこれらのコポリエステルから得られるプラスチックを含有する。
【0043】
[0051]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10に導入されるMPW流は、その少なくとも一部分が複数のジシクロヘキサンジメタノール部分、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール部分、またはこれらの組合せを有するコポリエステルから得られるプラスチックを含有する。
【0044】
[0052]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10に導入されるMPW流は、その少なくとも一部分が低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン-1、およびこれらのコポリマーから得られるプラスチックを含有する。
【0045】
[0053]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10に導入されるMPW流は、その少なくとも一部分が眼鏡フレーム、または架橋ポリエチレンから得られるプラスチックを含有する。
【0046】
[0054]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10に導入されるMPW流は、その少なくとも一部分がプラスチックビンから得られるプラスチックを含有する。
【0047】
[0055]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10に導入されるMPW流は、その少なくとも一部分がおむつから得られるプラスチックを含有する。
【0048】
[0056]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10に導入されるMPW流は、その少なくとも一部分がStyrofoam、または発泡スチロールから得られるプラスチックを含有する。
【0049】
[0057]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10に導入されるMPW流は、その少なくとも一部分がフラッシュ紡糸高密度ポリエチレンから得られるプラスチックを含有する。
【0050】
[0058]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10に導入されるMPW流は、SPIにより確立されたチェイシングアローの三角形内に樹脂IDコード番号1~7を有するプラスチックを有するまたはこれらから得られるプラスチックを含有する。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPWの少なくとも一部分は、一般的に機械的にリサイクルされない1種または複数のプラスチックを含有する。これらには、番号3(ポリ塩化ビニル)、番号5(ポリプロピレン)、番号6(ポリスチレン)、および番号7(その他)を有するプラスチックが含まれる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPWは、MPW中のプラスチックの重量を基準にして、少なくとも0.1重量パーセント、または少なくとも0.5重量パーセント、または少なくとも1重量パーセント、または少なくとも2重量パーセント、または少なくとも3重量パーセント、または少なくとも5重量パーセント、または少なくとも7重量パーセント、または少なくとも10重量パーセント、または少なくとも12重量パーセント、または少なくとも15重量パーセント、または少なくとも20重量パーセント、または少なくとも25重量パーセント、または少なくとも30重量パーセント、または少なくとも40重量パーセント、または少なくとも50重量パーセントもしくはこれよりも多くの、または少なくとも65重量パーセント、または少なくとも85重量パーセント、または少なくとも90重量パーセントの番号3、5、6、7を有するもしくはこれらに対応するプラスチック、またはこれらの組合せを含有する。
【0051】
[0059]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPWは、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、または少なくとも4種の異なる種類の樹脂IDコードを有するプラスチックを有するまたはこれらから得られるプラスチックを含む。
【0052】
[0060]ケミカルリサイクリング施設10に導入されるMPWはリサイクル織物を含有し得る。織物は、天然および/または合成繊維、ロービング、糸、不織ウェブ、布、生地および上述の項目のいずれかから作製されるまたは上述の項目のいずれかを含有する生成物を含有し得る。織物は、織った、編んだ、結んだ、縫い合わせた、房のあるものであることができ、圧縮繊維、例えば、フェルト、刺しゅう付き、レース付き、かぎ針編み、編組を含むこともでき、または不織ウェブおよび材料を含むこともできる。織物は、生地、および織物から分離された繊維、または繊維、解体されたもしくは規格外の繊維、または糸もしくは生地を含有する他の生成物、またはほぐれた繊維および糸の他の任意の供給源を含むことができる。織物はまた、短繊維、連続繊維、糸、トウバンド、ねじれたおよび/もしくは回転させた糸、糸から作製される生機、生機の湿式処理により生成された加工布、および加工布または任意の他の生地から作製された衣服を含むことができる。織物は、衣服、内装材料、および工業用タイプの織物を含む。織物は工業的使用後の織物(プレコンシューマー)またはポストコンシューマーの織物または両方を含むことができる。
【0053】
[0061]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、織物は衣服を含むことができ、衣服とはヒトが装着するまたは身体に対して作製されたものとして一般的に定義され得る。このような織物は、スポーツコート、スーツ、ズボンおよびカジュアルまたは作業用パンツ、シャツ、ソックス、スポーツウェア、ドレス、下着、アウターウェア、例えば、レインジャケット、防寒用ジャケットおよびコート、セーター、防護服、ユニフォーム、ならびに付属品、例えば、スカーフ、帽子、および手袋を含むことができる。内装材料カテゴリーの中の織物の例として、家具の布製家具およびスリップカバー、カーペットおよびじゅうたん、カーテン、寝具類、例えば、シート、枕カバー、羽毛ふとん、布団、マットレスカバー;リンネル、テーブルクロス、タオル、洗面用タオル、およびブランケットが挙げられる。工業用織物の例として、輸送用(自動車、飛行機、電車、バス)シート、フロアマット、トランクライナー、および天井;屋外用家具およびクッション、テント、バックパック、旅行カバン、ロープ、コンベヤーベルト、カレンダーロールフェルト、研磨布、ラグ、土壌浸食防止生地およびジオテキスタイル、農業用マットおよびスクリーン、個人用防護具、防弾チョッキ、医療用包帯、縫合糸、テープなどが挙げられる。
【0054】
[0062]織物として分類される不織ウェブは、湿式不織ウェブおよびそれから作製される物品のカテゴリーを含まない。同じ機能を有する様々な物品が乾式堆積法または湿式堆積法から作製され得るが、乾式不織ウェブから作製される物品が織物と分類される。本明細書に記載されているような乾式不織ウェブから形成され得る適切な物品の例として、個人用、消費者用、工業用、食品サービス、医療用、および他の最終用途のための物品を挙げることができる。具体例として、これらに限定されないが、新生児用ふき取り繊維、流せるふき取り繊維、使い捨ておむつ、トレーニングパンツ、婦人用衛生製品、例えば、生理用ナプキンおよびタンポン、成人失禁パッド、下着、またはブリーフ、ならびにペット用トレーニングパッドを挙げることができる。他の例として、様々な異なる乾式または湿式ふき取り繊維が挙げられ、これらは、消費者用(例えば、パーソナルケアまたは家庭)および工業用(例えば、食物サービス、ヘルスケア、または専門)使用のためのものを含む。不織ウェブはまた、枕用パッド、マットレス、および布製家具、ならびにキルトおよび布団のための詰め物として使用することもできる。医療用および工業用分野において、本発明の不織ウェブは、消費者用、医療用、および工業用フェイスマスク、防護服、キャップ、およびシューカバー、使い捨てシート、手術用ガウン、ドレープ、包帯、および医療用包帯に使用することができる。
【0055】
[0063]さらに、本明細書に記載されているような不織ウェブは、環境に配慮した生地、例えば、ジオテキスタイルおよびタープ、油および化学的吸収パッド、ならびに建築材料、例えば、防音材または断熱材、テント、材木および土壌カバーおよびシートに使用することができる。不織ウェブはまた、他の消費者用最終用途、例えば、カーペットの裏当て、消費者用製品、工業用製品、および農業用製品の包装、断熱材または防音材、ならびに様々なタイプの衣服に使用することもできる。
【0056】
[0064]本明細書に記載されているような乾式不織ウェブはまた、輸送(例えば、自動車または航空)、商業用、住宅用、工業用、または他の専門用途を含む様々なフィルタリング用途に対して使用することができる。例として、消費者用または工業用エアフィルターまたは液体フィルター(例えば、ガソリン、油、水)のためのフィルター要素を挙げることができ、これには、精密濾過のために使用されるナノファイバーウェブ、ならびにティーバッグ、コーヒーフィルター、および乾燥器用シートなどの最終用途が含まれる。さらに、本明細書に記載されているような不織ウェブは、これらに限定されないが、ブレーキパッド、トランクライナー、カーペットタフティング、およびアンダーパッドを含む、自動車で使用するための様々な部品を形成するために使用することができる。
【0057】
[0065]織物は、単一のタイプもしくは複数のタイプの天然繊維および/または単一のタイプもしくは複数のタイプの合成繊維を含むことができる。織物の繊維組合せの例として、すべての天然、すべての合成、2種以上のタイプの天然繊維、2種以上のタイプの合成繊維、1種のタイプの天然繊維と1種のタイプの合成繊維、1種のタイプの天然繊維と2種以上のタイプの合成繊維、2種以上のタイプの天然繊維と1種のタイプの合成繊維、および2種以上のタイプの天然繊維と2種以上のタイプの合成繊維が挙げられる。
【0058】
[0066]天然繊維は、植物由来または動物由来のものを含む。天然繊維はセルロース系、ヘミセルロース、およびリグニンであることができる。植物由来の天然繊維の例として、堅木パルプ、軟木パルプ、および木材粉、ならびに他の植物繊維などが挙げられ、これらは、小麦わら、米わら、アバカ、コイア、コットン、アマ、大麻、ジュート、バガス、パンヤ、パピルス、ラミー、ラタン、つる植物、ケナフ麻、アバカ、ヘネッケン、サイザル麻、ダイズ、穀物わら、竹材、アシ、アフリカハネガヤ、バガス、サバイグラス、トウワタフロス繊維、パイナップル葉繊維、スイッチグラス、リグニン含有植物などを含む。動物由来の繊維の例として、ウール、絹、モヘア、カシミヤ、ヤギの毛、ウマの毛、鳥類繊維、ラクダの毛、アンゴラウール、およびアルパカウールが挙げられる。
【0059】
[0067]合成繊維とは、化学反応を介して、少なくとも部分的に合成もしくは誘導体化された、または再生された繊維であり、これらに限定されないが、レーヨン、ビスコース、マーセル化繊維または他のタイプの再生セルロース(天然セルロースの溶解性セルロース系誘導体への変換およびその後の再生)例えば、リヨセル(TENCEL(商標)としても公知)、Cupro、Modal、アセテート、例えば、ポリ酢酸ビニル、ナイロンを含むポリアミド、ポリエステル、例えば、PET、オレフィンポリマー、例えば、ポリプロピレンおよびポリエチレン、ポリカーボネート、ポリ硫酸塩、ポリスルホン、ポリエーテル、例えば、Spandexまたはエラスタンとして公知のポリエーテルウレア、ポリアクリレート、アクリロニトリルコポリマー、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、スルホポリエステル繊維、ならびにこれらの組合せを含む。
【0060】
[0068]織物は上述された形態のいずれかであることができ、
図1に示されている化学的処理施設10の残りのゾーンにおいて処理される前に、予備処理施設20での1つまたは複数の予備処理ステップに供することができる。予備処理ステップの例として、これらに限定されないが、サイズを削減した織物を作製するために、織物の供給原料を細かく砕くこと、切り刻むこと、砕くこと、粉末化すること、微粉砕化すること、または切断することを介してサイズを削減することが挙げられる。織物はまた高密化することもできる。密度を高くするプロセスの例として、摩擦力により生成される熱を介する織物もしくは押出しにより作製された粒子を凝集するプロセス、または他の外部の熱を織物に適用して、織物の一部分もしくはすべてを軟質化もしくは溶融するプロセスが挙げられる。
【0061】
[0069]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ライン100におけるMPW流中の織物(織物繊維を含む)の量は、MPWの重量を基準にして、少なくとも0.1重量パーセント、または少なくとも0.5重量パーセント、または少なくとも1重量パーセント、または少なくとも2重量パーセント、または少なくとも5重量パーセント、または少なくとも8重量パーセント、または少なくとも10重量パーセント、または少なくとも15重量パーセント、または少なくとも20重量パーセントの、織物または織物繊維から得られる材料である。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、流れ100中のMPW中の織物(織物繊維を含む)の量は、MPW流100の重量を基準にして、50重量パーセント以下、40重量パーセント以下、30重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下、0.1重量パーセント以下、0.05重量パーセント以下、0.01重量パーセント以下、または0.001重量パーセント以下である。MPW流100中の織物の量は、MPW流100の総重量を基準にして、0.1~50重量パーセント、5~40重量パーセント、または10~30重量パーセントの範囲であることができる。
【0062】
[0070]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10へ(またはケミカルリサイクリング施設10内のその後の処理施設のいずれかへ)導入されるプラスチック混合廃棄物は、プラスチック混合廃棄物の少なくとも一部分において添加物として通常存在する1種または複数の不活性成分を含むことができる。例えば、このような不活性成分は、これが本明細書に記載されているような織物を含む場合、プラスチック内に特に存在し得る。このような不活性成分の例として、これらに限定されないが、炭酸カルシウム、砂、二酸化チタン、および水または他の水性溶媒に溶解不可能である他の硬質な結晶性固体を挙げることができる。
【0063】
[0071]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10へ(またはケミカルリサイクリング施設10内の施設のいずれか1つへ)の供給流中に存在する不活性成分の量は、供給流の総重量を基準にして、少なくとも0.001重量パーセント、少なくとも0.0025重量パーセント、少なくとも0.005重量パーセント、少なくとも0.0075重量パーセント、少なくとも0.010重量パーセント、少なくとも0.025重量パーセント、少なくとも0.05重量パーセント、少なくとも0.075重量パーセント、少なくとも0.100重量パーセント、もしくは少なくとも0.150重量パーセント、および/または0.50重量パーセント以下、0.45重量パーセント以下、0.40重量パーセント以下、0.35重量パーセント以下、0.30重量パーセント以下、0.25重量パーセント以下、もしくは0.20重量パーセント以下であることができる。ケミカルリサイクリング施設10への供給流100中に存在する不活性成分の量は、流れ100の総重量を基準にして、0.002~0.5重量パーセント、0.005~0.40重量パーセント、または0.100~0.25重量パーセントの範囲であることができる。
【0064】
[0072]代わりに、または加えて、ケミカルリサイクリング施設10へ(またはケミカルリサイクリング施設10内の施設のいずれか1つへ)の供給流中に存在する不活性成分の量は、流れの総重量を基準にして、少なくとも0.35重量パーセント、少なくとも0.40重量パーセント、少なくとも0.45重量パーセント、少なくとも0.50重量パーセント、少なくとも0.55重量パーセント、少なくとも0.60重量パーセント、少なくとも0.65重量パーセント、少なくとも0.70重量パーセント、もしくは少なくとも0.75重量パーセント、および/または3重量パーセント以下、2.5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1.5重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.75重量パーセント以下、0.60重量パーセント以下、0.55重量パーセント以下、もしくは0.50重量パーセント以下であることができる。供給流100中の不活性成分の量は、供給流100の総重量を基準にして、0.35~3重量パーセント、0.40~2.5重量パーセント、または0.50~2重量パーセントの範囲であることができる。ケミカルリサイクリング施設10に導入されるプラスチック混合廃棄物の供給流100はポストコンシューマーのおよび/または工業的使用後の(プレコンシューマー)プラスチック材料を含み得る。以前に論じたように、このようなプラスチックは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオレフィン(PO)、および/またはポリ塩化ビニル(PVC)を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETおよびPOは、組み合わせて、MPWの総重量を基準にして、プラスチック混合廃棄物の少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントを構成し、その一方でPVCは、少なくとも0.001重量パーセント、少なくとも0.01重量パーセント、少なくとも0.05重量パーセント、少なくとも0.1重量パーセント、少なくとも0.25重量パーセント、もしくは少なくとも0.5重量パーセント、および/または5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.75重量パーセント以下、もしくは0.5重量パーセント以下を構成することができる。プラスチック混合廃棄物中のPVCの量は、MPW流100の総重量を基準にして、0.001~5重量パーセント、0.01~3重量パーセント、または0.1~2重量パーセントの範囲であることができる。
【0065】
[0073]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、プラスチック混合廃棄物は、MPW流または組成物の総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントのPETを含むことができる。
【0066】
[0074]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、プラスチック混合廃棄物は、MPWの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、および/または75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、もしくは35重量パーセント以下のポリオレフィン(PO)を含むことができる。MPW流100中のPOの量は、流れ100の総重量を基準にして、5~75重量パーセント、10~60重量パーセント、または20~35重量パーセントの範囲であることができる。
【0067】
[0075]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPWは多成分ポリマーを含む。本明細書で使用される場合、「多成分ポリマー」という用語は、少なくとも1種の他のポリマーおよび/または非ポリマー固体と組み合わせられている、これらに付加している、またはさもなければ物理的および/もしくは化学的に結合している少なくとも1種の合成もしくは天然ポリマーを含む物品および/または微粒子を指す。ポリマーは、合成ポリマーまたはプラスチック、例えば、PET、オレフィン、および/またはナイロンであることができる。非ポリマー固体は金属、例えば、アルミニウムであることができる。多成分ポリマーは金属化プラスチックを含むことができる。
【0068】
[0076]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPWは多層ポリマーの形態で多成分プラスチックを含む。本明細書で使用される場合、「多層ポリマー」という用語は、2つ以上の物理的に異なる層の中で一緒に物理的および/または化学的に結合しているPETならびに少なくとも1種の他のポリマーおよび/または非ポリマー固体を含む多成分ポリマーを指す。ポリマーまたはプラスチックは、転移ゾーンが2つの層の間に存在し得る、例えば、接着剤で接着された層または共押し出しされた層の中に存在し得るとしても、多層化したポリマーと考えられる。2つの層の間の接着剤は層であるとみなされない。多層ポリマーは、PETおよび1つまたは複数の追加の層を含む層を含んでもよく、追加の層のうちの少なくとも1つは、PETとは異なる合成もしくは天然ポリマー、またはエチレンテレフタレート繰返し単位を有さないポリマー、またはアルキレンテレフタレート繰返し単位を有さないポリマー(「非PETポリマー層」)、または他の非ポリマー固体である。
【0069】
[0077]非PETポリマー層の例として、ナイロン、ポリ乳酸、ポリオレフィン、ポリカーボネート、エチレンビニルアルコール、ポリビニルアルコール、ならびに/またはPET含有物品および/もしくは微粒子に結合している他のプラスチックもしくはプラスチックフィルム、ならびに天然ポリマー、例えば、ホエータンパク質が挙げられる。多層ポリマーは、金属層、例えば、アルミニウムを含み得るが、ただし、PET層以外の少なくとも1つの追加のポリマー層が存在するものとする。層は、接着剤もしくは他の手段で接着されていてもよく、物理的に隣接する(すなわち、フィルムに対して圧縮された物品)、粘着化された(すなわち、加熱され、一緒に粘着されたプラスチック)、共押し出しされたプラスチックフィルムであってもよく、さもなければPET含有物品に付加していてもよい。多層ポリマーは、同じまたは類似の方式で他のプラスチックを含有する物品に結合しているPETフィルムを含み得る。MPWは、PETおよび少なくとも1つの他のプラスチック、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン)および/または他の合成もしくは天然ポリマーの形態で、単一の物理的な相において組み合わせた多成分ポリマーを含み得る。例えば、MPWは、相溶化剤、PET、および少なくとも1種の他の合成または天然ポリマープラスチック(例えば、非PETプラスチック)を、単一の物理的な相において組み合わせて含む異種起源の混合物を含む。本明細書で使用される場合、「相溶化剤」という用語は、少なくとも2種、さもなければ不混和性のポリマーを、物理的な混合物(すなわち、ブレンド)中で一緒に組み合わせることが可能な薬剤を指す。
【0070】
[0078]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPWは、乾式プラスチックを基準にして、20重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、または0.1重量パーセント以下のナイロンを含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPWは、乾式プラスチックを基準にして、0.01~20重量パーセント、0.05~10重量パーセント、0.1~5重量パーセント、または1~2重量パーセントのナイロンを含む。
【0071】
[0079]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPWは、乾式プラスチックを基準にして、40重量パーセント以下、20重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の多成分プラスチックを含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPWは、乾式プラスチックを基準にして、0.1~40重量パーセント、1~20重量パーセント、または2~10重量パーセントの多成分プラスチックを含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPWは、乾式プラスチックを基準にして、40重量パーセント以下、20重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の多層プラスチックを含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPWは、乾式プラスチックを基準にして、0.1~40重量パーセント、1~20重量パーセント、または2~10重量パーセントの多層プラスチックを含む。
【0072】
[0080]プラスチック混合廃棄物はまた、非プラスチック固体、例えば、汚れ、充填剤、岩、砂、食物、セルロース系、例えば、紙および厚紙、ならびにガラスを含むことができ、これらは、MPWの総重量を基準にして、プラスチック混合廃棄物の少なくとも0.1重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも4重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも6重量パーセント、および/または25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2.5重量パーセント以下、もしくは2重量パーセント以下を構成することができる。MPW供給流100中の非プラスチック固体の量は、MPW流100の総重量を基準にして、0.1~25重量パーセント、1~20重量パーセント、または2~8重量パーセントの範囲であることができる。
【0073】
[0081]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPWは、MPW流または組成物の総重量を基準にして、少なくとも0.01重量パーセント、少なくとも0.1重量パーセント、少なくとも0.5重量パーセント、もしくは少なくとも1重量パーセント、および/または25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、25重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、もしくは2.5重量パーセント以下の液体を含み得る。MPW中の液体の量は、MPW流100の総重量を基準にして、0.01~25重量パーセント、0.5~10重量パーセント、または1~5重量パーセントの範囲であることができる。
【0074】
[0082]プラスチック混合廃棄物は、#3~#7プラスチックに分類されないプラスチックを含み得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、#3~#7プラスチックに分類されないプラスチックのMPW中の総量は、MPW流の総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、もしくは少なくとも75重量パーセント、および/または95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、もしくは35重量パーセント以下であることができる。#3~#7プラスチックに分類されないプラスチックのMPW中の総量は、流れの総重量を基準にして、5~95重量パーセント、20~80重量パーセント、または25~75重量パーセントの範囲であることができる。
【0075】
[0083]導入されるプラスチック混合廃棄物(または予備処理施設20から引き出された予備処理したプラスチック流)はいくつかの形態であってよく、これらに限定されないが、細かく刻まれた、またはペレット化された、または繊維へと形成された物品全体または微粒子が含まれる。本明細書で使用される場合、「プラスチック混合廃棄物微粒子」または「MPW微粒子」という用語は、2.54cm(1インチ)未満の平均粒子直径を有するプラスチック混合廃棄物を指す。MPW微粒子は、例えば、切り刻まれたもしくは細かく砕かれた、細かく刻まれたプラスチック粒子、またはプラスチックペレットを含むことができる。全体のまたはほぼ全体の物品が予備処理施設20に導入される場合、細かく刻むまたはペレット化する1つまたは複数のステップをその中に使用して、MPWをプラスチック混合廃棄物微粒子へと変換することができる。代わりに、または加えて、予備処理施設20に導入されるプラスチック混合廃棄物の少なくとも一部分はすでに微粒子の形態であってよい。
【0076】
[0084]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPW供給原料は、MPW供給原料の総重量を乾燥基準の100重量パーセントとした場合、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、12重量パーセント以下、10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の生物系廃棄材料を含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPW供給原料は、MPW供給原料の総重量を乾燥基準の100重量パーセントとした場合、0.01~20重量パーセント、0.1~10重量パーセント、0.2~5重量パーセント、または0.5~1重量パーセントの生物系廃棄材料を含む。本明細書で使用される場合、「生物系廃棄物」という用語は、生命体由来のまたは有機物起源の材料を指す。例示的な生物系廃棄材料として、これらに限定されないが、ワタ、木材、鋸屑、生ごみ、動物および動物の部分、植物および植物の部分、ならびに肥料が挙げられる。
【0077】
[0085]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPW供給原料は、MPW供給原料の総重量を乾燥基準の100重量パーセントとした場合、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、12重量パーセント以下、10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の製造されたセルロース製品を含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPW供給原料は、MPW供給原料の総重量を乾燥基準の100重量パーセントとした場合、0.01~20重量パーセント、0.1~10重量パーセント、0.2~5重量パーセント、または0.5~1重量パーセントの製造されたセルロース製品を含む。本明細書で使用される場合、「製造されたセルロース製品」という用語は、セルロース系繊維を含む非天然(すなわち、人工または機械製)物品、およびそのスクラップを指す。例示的な製造されたセルロース製品として、これらに限定されないが、紙および厚紙が挙げられる。
【0078】
[0086]上述のように、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPWは非プラスチック固体を含んでもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、非プラスチック固体をMPWから取り出すための別個の分離処理は必要とされないまたは含まれない。しかし、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPW中の非プラスチック固体の少なくとも一部分は、MPW供給原料が分離処理(複数可)、特に最初の密度分離段階に供給される前に分離されてもよい。それにも関わらず、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPW供給原料は、MPW供給原料の総重量を乾燥基準の100重量パーセントとした場合、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、12重量パーセント以下、10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の非プラスチック固体を含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、MPW供給原料は、MPW供給原料の総重量を乾燥基準の100重量パーセントとした場合、0.01~20重量パーセント、0.1~10重量パーセント、0.2~5重量パーセント、または0.5~1重量パーセントの非プラスチック固体を含む。
【0079】
[0087]予備処理施設20に導入されると、プラスチック混合廃棄物には、1つまたは複数のステップを介して、ケミカルリサイクリングに対する準備が施されてもよい。本明細書で使用される場合、「予備処理」という用語は、以下のステップのうちの1つまたは複数を使用してケミカルリサイクリングに対する廃棄プラスチックを調製することを指す:(i)細かく刻む、(ii)微細化する、(iii)洗浄する、(iv)乾燥させる、および/または(v)分離する。本明細書で使用される場合、「予備処理施設」という用語は、廃棄プラスチックの予備処理を行うのに必要とされるすべての装置、ライン、および制御を含む施設を指す。本明細書に記載されているような予備処理施設は、ケミカルリサイクリング用のプラスチック混合廃棄物の調製を実行するための任意の適切な方法を利用することができる。
【0080】
[0088]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、
図1に示されている予備処理施設20は、プラスチック混合廃棄物を、ある特定のタイプのプラスチックを豊富に含む2つ以上の流れに分離するための分離ゾーン(示されていない)を含むことができる。例えば、分離ゾーンは、
図1に全体的に示されているように、プラスチック混合廃棄物を、PETを豊富に含む流れ102と、POを豊富に含む流れ104とに分離することができる。さらに、非プラスチック、非溶解性成分105aおよび非プラスチック溶解性成分105bの流れもまた予備処理施設20から取り出し、ケミカルリサイクリング施設10の内外の様々な場所への経路を取ることができる。
【0081】
[0089]ケミカルリサイクリング施設10の分離施設20において使用可能な適切なタイプの分離技術の例として機械的分離および密度分離が挙げられ、これらは沈降浮遊分離法および/または遠心性の密度分離を含んでもよい。本明細書で使用される場合、「沈降浮遊分離法」という用語は、材料の分離が、選択された液体媒体を浮遊または沈降させることにより、主に引き起こされる密度分離プロセスを指し、その一方で「遠心性の密度分離」という用語は、材料の分離が主に遠心力により引き起こされる密度分離プロセスを指す。一般的に、「密度分離プロセス」という用語は、少なくとも部分的に、材料のそれぞれの密度に基づき、少なくともより高い密度の生成物およびより低い密度の生成物へと材料を分離するためのプロセスを指す。
【0082】
[0090]沈降浮遊分離法が予備処理施設20において使用される場合、液体媒体は水を含むことができる。例えば、液体媒体の密度を増加させ、沈降浮遊分離段階の標的分離密度を調節するために、塩、糖類、および/または他の添加物を液体媒体に加えることができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、液体媒体は濃縮塩溶液を含む。1つまたは複数のこのような実施形態では、塩は塩化ナトリウムである。しかし、1つまたは複数の他の実施形態では、塩は非ハロゲン化塩、例えば、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、リン酸塩、および/または硫酸塩である。
【0083】
[0091]本明細書で参照された標的分離密度とは、分離プロセスで使用される塩濃縮溶液の密度とは対照的に標的プラスチック密度を指し、これはプラスチック材料に対する標的分離密度と同じでも同じでなくてもよいことを理解されたい。例えば、典型的な沈降/浮遊分離段階において、プラスチックおよび塩濃縮溶液の密度は同じまたは実質的に同じである。しかし、典型的な液体サイクロン分離段階では、塩濃縮溶液の密度は一般的に標的プラスチック密度以下であるが、塩濃縮溶液の密度は標的プラスチック密度より低くてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、液体サイクロン分離器は、密度1.25~1.35g/cm3(1.25~1.35g/cc)を有する塩濃縮溶液および標的プラスチック分離密度1.25~1.35g/cm3(1.25~1.35g/cc)で使用される。このような実施形態は、一般的により高いPET純度を可能にするが、大きな収率損失を結果として生じる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、液体サイクロン分離機は、1.00~1.20g/cm3(1.00~1.20g/cc)、または1.10~g/cm3(1.10~g/cc)の密度を有する塩濃縮溶液および標的プラスチック分離密度1.25~1.35g/cm3(1.25~1.35g/cc)で使用される。このような実施形態は一般的により低いPET純度をもたらすが、PETの収率はより高い。
【0084】
[0092]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、液体媒体は、臭化ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硝酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、酢酸カリウム、臭化カリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、ヨウ化カリウム、塩化カルシウム、塩化セシウム、塩化鉄、塩化ストロンチウム、塩化亜鉛、硫酸マンガン、硫酸亜鉛、および/または硝酸銀を含む塩濃縮溶液を含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、液体媒体は、糖類、例えば、スクロースを含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、液体媒体は四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロベンゼン、硫酸ジメチル、および/またはトリクロロエチレンを含む。液体媒体の特定の成分および濃度は、分離段階の所望の標的分離密度に応じて選択することができる。
【0085】
[0093]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、予備処理施設20での分離後、分離された廃棄プラスチック流(または、一実施形態もしくは記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、プラスチック混合廃棄物流)は、無機の、非プラスチック固体、例えば、汚れ、ガラス、充填剤および他の非プラスチック固形物を取り出すため、ならびに/または生物学的要素、例えば、細菌および/もしくは食物を取り出すために、任意選択で洗浄してもよい。生成した廃棄プラスチック(分離されているかいないかに関わらず)はまた、流れの総重量を基準にして、5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下、0.25重量パーセント以下の水(または液体)の含水量まで乾燥させることもできる。
【0086】
[0094]また
図1に示されているように、非プラスチック成分105の流れは、予備処理施設20から引き出されてもよい。非プラスチック成分流105は、溶解性成分および非溶解性成分を含んでもよく、予備処理施設内の1つまたは複数の場所から生じたものでもよい。溶解性成分は、水に実質的に溶解するような成分であってよく、例えば、25℃および圧力101,325Pa(1atm)で測定した場合、水100グラム当たり、少なくとも50g、少なくとも55g、少なくとも60g、少なくとも65g、少なくとも70g、少なくとも75g、少なくとも80g、少なくとも85g、少なくとも90g、少なくとも95g、または少なくとも99gの溶解度を有する。溶解性成分の例として、これらに限定されないが、塩、糖、およびこれらの組合せが挙げられる。
【0087】
[0095]
図1に示されているように、予備処理施設20内での分離後、非プラスチックの、溶解性成分105bの流れは、施設20から引き出され、汚水処置施設(示されていない)への経路を取ることができる。非プラスチック、溶解性成分105bの水流は、流れの総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも3重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、および/または50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、7重量パーセント以下、もしくは5重量パーセント以下の溶解性、非プラスチック成分を含むことができる。非プラスチック、溶解性成分105bの水流は、流れの総重量を基準にして、1~50重量パーセント、2~45重量パーセント、または5~25重量パーセントの範囲の量の溶解性、非プラスチック成分を含むことができる。流れの残りは水であることができるまたは水を含むことができる。
【0088】
[0096]1つまたは複数の実施形態では、
図1にも例示されているように、非プラスチック、非溶解性成分の流れはまた、ライン105aを介して予備処理施設20から引き出されてもよい。予備処理施設20から引き出される非プラスチック、非溶解性成分は、有機物(例えば、食物またはセルロース系、例えば、紙または厚紙など)、ならびに汚れ、ガラス、金属、岩、TEFLON(登録商標)、間詰めしたポリオレフィン、例えば、ポリプロピレンおよびポリエチレン、ケイ素、およびこれらの組合せを含むことができる。少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、もしくは少なくとも25重量パーセント、および/または75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、もしくは25重量パーセント以下の非プラスチック、非溶解性成分が、バイオマスもしくは他の有機物質を含むことができる、または非プラスチック、非溶解性成分の量は、流れの総重量を基準にして、5~75重量パーセント、10~60重量パーセント、もしくは20~50重量パーセントの範囲であることができる。
【0089】
[0097]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、流れ105b中の非プラスチック、非溶解性成分は、流れの総重量を基準にして、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、もしくは少なくとも80重量パーセント、および/または95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、もしくは65重量パーセント以下の金属を含むことができ、または非プラスチック、非溶解性成分は、流れの総重量を基準にして45~95重量パーセント、50~85重量パーセント、もしくは60~80重量パーセントの範囲の量の金属を含むことができる。
【0090】
[0098]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、非プラスチック、非溶解性成分の流れ105bは、流れの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの有機化合物を含むことができる。加えて、または代替の実施形態では、非プラスチック、非溶解性成分の流れ105bは、流れの総重量を基準にして、99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、もしくは5重量パーセント以下の有機化合物を含むことができ、または流れは、流れの総重量を基準にして、5~95重量パーセント、15~85重量パーセント、25~75重量パーセント、もしくは30~50重量パーセントの量の有機化合物を含むことができる。
【0091】
[0099]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、非プラスチック、非溶解性成分の流れ105bは、流れの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの無機化合物を含むことができる。加えて、または代替の実施形態では、非プラスチック、非溶解性成分の流れ105bは、流れの総重量を基準にして、99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、もしくは5重量パーセント以下の無機化合物を含むことができ、または流れ105bは、流れの総重量を基準にして、5~80重量パーセント、10~60重量パーセント、もしくは15~40重量パーセントの量の無機化合物を含むことができる。無機化合物の例として、金属、半金属(例えばケイ素)、岩、汚れ、ガラス、およびこれらの組合せが挙げられる。
【0092】
[0100]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、予備処理施設20から取り出された非プラスチック、非溶解性流れ105aは、その後の処理施設に送られてもよく、流れから1種または複数のタイプの構成物質が取り出され、さらに利用されてもよい。例えば、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの、非プラスチック、非溶解性流れ105a中成分は、さらに処理され、リサイクルされ、および/または販売され得る。例えば、金属成分は、取り出されて、金属再生利用施設(示されていない)に販売されてもよい。代わりに、20重量パーセント未満、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の非プラスチック、非溶解性成分はさらに処理され、リサイクルされ、および/または販売されてもよい。
【0093】
[0101]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、
図1に示されているように、予備処理施設20からの少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの非プラスチック、非溶解性成分は、部分的酸化(POX)ガス化装置50に導入されてもよい。代わりに、20重量パーセント未満、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の非プラスチック、非溶解性成分がPOXガス化装置50に導入されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、成分の少なくとも一部分は工業用埋立て地または他の処理施設(示されていない)に輸送され得る。
【0094】
[0102]
図1に全体的に示されているように、予備処理施設20から引き出された、POを豊富に含むプラスチック流104(または外部供給源からのPOを豊富に含む廃棄プラスチック流)は、ケミカルリサイクリング施設10内のいくつかの施設のうちの1つまたは複数へと経路を取ることができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ポリオレフィンを豊富に含む(POを豊富に含む)プラスチック流104のうちの少なくとも一部分またはすべてが、(i)部分的酸化(POX)ガス化施設50、(ii)熱分解施設60、(iii)クラッカー施設70、(iv)エネルギー生成/生産施設80、および(v)再利用施設90のうちの少なくとも1つに直接的または間接的に送られてもよい。これらのタイプの施設のそれぞれの様々な実施形態が、図を参照しながら、上記施設の2つ以上がケミカルリサイクリング施設10内で互いにどのように統合され得るか、具体例と共に以下に論じられている。
【0095】
[0103]1つまたは複数の実施形態では、以前に記述されているように、プラスチック混合廃棄物流100は、予備処理施設20内でPETを豊富に含む流れ102とPOを豊富に含む流れ104とに分離され得る。本明細書で使用される場合、「豊富に含む」という用語は、基準材料または流れの中に、その成分の濃度より高い特定の成分の濃度(乾燥重量を基準にして)を有することを意味する。本明細書で使用される場合、すべての重量パーセンテージは、別途明示されていない限り、乾燥状態を基準にして付与されている。よって、予備処理施設20内で形成されるおよび/またはそこから引き出される廃棄プラスチックのPETを豊富に含む流れ102は、予備処理施設20に導入される混合廃棄物供給流100中のPET濃度より高いPET濃度を有することができる。同様に、予備処理施設20内で形成されるおよび/またはそこから引き出されるPOを豊富に含む廃棄プラスチック流104は、予備処理施設20に導入されるプラスチック混合廃棄物流100中のPO濃度より高いPO濃度を有することができる。
【0096】
[0104]一実施形態では、PETを豊富に含む流れ102は、MPW流、またはPETが枯渇している流れ、または両方の中のPET濃度と比べて、不希釈の乾燥固体を基準にして、PET濃度において豊富である。例えば、分離後、PETを豊富に含む流れ102が液体または他の固体で希釈された場合、富化は不希釈のPETを豊富に含む流れにおける濃度を基準にし、乾燥状態を基準にしている。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ102は、MPW流、PETが枯渇している流れ、または両方の中のPET濃度と比べて、式:
[0105]
【0097】
【0098】
(式中、PETeは、不希釈の乾燥重量を基準にした、PETを豊富に含む流れ102中のPET濃度であり、
PETmは乾燥重量を基準にした、MPW流中のPET濃度であり、PETdは、乾燥重量を基準にした、PETが枯渇している流れの中のPET濃度である)により決定された場合、PET濃度において、少なくとも10パーセント、少なくとも20パーセント、少なくとも40パーセント、少なくとも50パーセント、少なくとも60パーセント、少なくとも80パーセント、少なくとも100パーセント、少なくとも125パーセント、少なくとも150パーセント、少なくとも175パーセント、少なくとも200パーセント、少なくとも225パーセント、少なくとも250パーセント、少なくとも300パーセント、少なくとも350パーセント、少なくとも400パーセント、少なくとも500パーセント、少なくとも600パーセント、少なくとも700パーセント、少なくとも800パーセント、少なくとも900パーセント、または少なくとも1000パーセント豊富である。
【0099】
[0106]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ102はまた、MPW流、またはPETが枯渇している流れ、または両方の中のハロゲンの濃度と比べて、ハロゲン、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)、およびアスタチン(At)、ならびに/またはハロゲン含有化合物、例えば、PVCを豊富に含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ102は、MPW流中のPVC濃度と比べて、式:
【0100】
【0101】
(式中、PVCeは、不希釈の乾燥重量を基準にした、PETを豊富に含む流れ102中のPVC濃度であり、
PVCmは、不希釈の乾燥重量を基準にした、MPW流中のPVC濃度であり、
PVCdは、不希釈の乾燥重量を基準にした、PETが枯渇している流れの中のPVC濃度である)により決定された場合、PVC濃度において、少なくとも1パーセント、少なくとも3パーセント、少なくとも5パーセント、少なくとも7パーセント、少なくとも10パーセント、少なくとも15パーセント、少なくとも20パーセント、少なくとも40パーセント、少なくとも50パーセント、少なくとも60パーセント、少なくとも80パーセント、少なくとも100パーセント、少なくとも125パーセント、少なくとも150パーセント、少なくとも175パーセント、少なくとも200パーセント、少なくとも225パーセント、少なくとも250パーセント、少なくとも300パーセント、少なくとも350パーセント、少なくとも400パーセント、少なくとも500パーセント豊富である。
【0102】
[0107]ポリオレフィンのPETからの分離により、PETが枯渇している流れは、MPW供給原料、またはPETを豊富に含む流れ、または両方のポリオレフィンの濃度と比べて、不希釈の乾燥固体を基準にして、ポリオレフィンを豊富に含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETが枯渇している流れは、MPW流中のポリオレフィン濃度と比べてまたはPETを豊富に含む流れ102または両方と比べて、式:
【0103】
【0104】
(式中、POdは、不希釈の乾燥重量を基準にした、PETが枯渇している流れの中のポリオレフィンの濃度であり、
POmは、乾燥重量を基準にした、MPW流中のPOの濃度であり、
POeは、PETを豊富に含む流れの中のPOの濃度である)により決定された場合、ポリオレフィン濃度において、少なくとも10パーセント、少なくとも20パーセント、少なくとも40パーセント、少なくとも50パーセント、少なくとも60パーセント、少なくとも80パーセント、少なくとも100パーセント、少なくとも125パーセント、少なくとも150パーセント、少なくとも175パーセント、少なくとも200パーセント、少なくとも225パーセント、少なくとも250パーセント、少なくとも300パーセント、少なくとも350パーセント、少なくとも400パーセント、少なくとも500パーセント、少なくとも600パーセント、少なくとも700パーセント、少なくとも800パーセント、少なくとも900パーセント、または少なくとも1000パーセント豊富である。
【0105】
[0108]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETが枯渇している流れはまた、MPW流、PETを豊富に含む流れ、または両方の中のハロゲンの濃度と比べて、ハロゲン、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)、およびアスタチン(At)、ならびに/またはハロゲン含有化合物、例えば、PVCが枯渇している。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETが枯渇している流れは、MPW流またはPETを豊富に含む流れ102または両方の中のPVC濃度と比べて、式:
【0106】
【0107】
(式中、PVCmは、不希釈の乾燥重量を基準にした、MPW流中のPVC濃度であり、
PVCdは、不希釈の乾燥重量を基準にした、PETが枯渇している流れの中のPVC濃度であり、
PVCeは、不希釈の乾燥重量を基準にした、PETを豊富に含む流れ102中のPVC濃度である)により決定された場合、PVC濃度において、少なくとも1パーセント、少なくとも3パーセント、少なくとも5パーセント、少なくとも7パーセント、少なくとも10パーセント、少なくとも15パーセント、少なくとも20パーセント、少なくとも25パーセント、少なくとも30パーセント、少なくとも35パーセント、少なくとも40パーセント、少なくとも50パーセント、少なくとも60パーセント、少なくとも65パーセント、少なくとも70パーセント、少なくとも75パーセント、少なくとも80パーセント、少なくとも85パーセント、少なくとも90パーセント枯渇している。
【0108】
[0109]一実施形態ではまたはいずれか他の記述されている実施形態との組合せでは、PETが枯渇している流れはまた、MPW流、PETを豊富に含む流れ、または両方の中のPET濃度と比べて、PETが枯渇している。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETが枯渇している流れは、MPW流またはPETを豊富に含む流れ102または両方の中のPET濃度と比べて、式:
【0109】
【0110】
(式中、PETmは、不希釈の乾燥重量を基準にした、MPW流中のPET濃度であり、
PETdは、不希釈の乾燥重量を基準にした、PETが枯渇している流れの中のPET濃度であり、
PETeは、不希釈の乾燥重量を基準にした、PETを豊富に含む流れ102中のPET濃度である)により決定された場合、PET濃度において、少なくとも1パーセント、少なくとも3パーセント、少なくとも5パーセント、少なくとも7パーセント、少なくとも10パーセント、少なくとも15パーセント、少なくとも20パーセント、少なくとも25パーセント、少なくとも30パーセント、少なくとも35パーセント、少なくとも40パーセント、少なくとも50パーセント、少なくとも60パーセント、少なくとも65パーセント、少なくとも70パーセント、少なくとも75パーセント、少なくとも80パーセント、少なくとも85パーセント、少なくとも90パーセント枯渇している。
【0111】
[0110]上記実施形態のいずれかにおける富化または枯渇のパーセンテージは、1週にわたり、または3日にわたり、または1日にわたり、平均として測定することができ、測定は、入口から出口まで流れるMPWの滞留時間を計算に入れて、プロセスの出口で採取した試料を、MPWの試料が採取されるMPWのバルクと合理的に相関させるように行うことができる。例えば、予備処理施設20(または予備処理施設20内の分離ゾーン)でのMPWの平均滞留時間が2分間である場合、出口の試料は、試料が互いに相関するように、試料の入力から2分後に採取される。
【0112】
[0111]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、分離ゾーンまたは予備処理施設20を脱出するPETを豊富に含む流れ102は、PETを豊富に含む流れ102の総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、少なくとも99重量パーセント、または少なくとも99.5重量パーセントのPETを含むことができる。PETを豊富に含む流れ102は、予備処理施設20に導入されるPETの総量の少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントを含むことができる。
【0113】
[0112]PETを豊富に含む流れ102はまた、PVCを豊富に含んでもよく、例えば、PETを豊富に含む流れ102の総重量を基準にして、少なくとも0.1重量パーセント、少なくとも0.5重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも3重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、および/もしくは10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、3重量パーセントのPVCを含めたハロゲンを含むことができ、または流れ102は、流れの総重量を基準にして、0.1~10重量パーセント、0.5~6重量パーセント、もしくは0.5~3重量パーセントの量のハロゲン(PVCを含む)を含むことができる。
【0114】
[0113]予備処理施設20(または分離ゾーン)から引き出されたPETを豊富に含む流れ102はまたPOが枯渇していてもよい。本明細書で使用される場合、「枯渇している」という用語は、基準材料または流れの中でその成分の濃度より低い濃度のある特定の成分(乾燥重量を基準にして)を有することを意味する。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ102は、PETを豊富に含む流れ102の総重量を基準にして、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下のPOを含むことができる。
【0115】
[0114]しかし、PETを豊富に含む流れ(およびPETが枯渇している流れ)中のハロゲン濃度は、MPW供給原料中のハロゲン含有量に少なくとも部分的に基づき、よってさらにより低い量のハロゲンがPETを豊富に含む流れの中に存在し得ることを理解されたい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ20は、乾燥状態を基準にして、1000ppm以下、500ppm以下、100ppm以下、50ppm以下、15ppm以下、10ppm以下、5ppm以下、もしくは1ppm以下のハロゲンおよび/またはハロゲン含有化合物を含む。
【0116】
[0115]PETを豊富に含む流れ102は、予備処理施設20に導入されるPOの総量の10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ102はまた、PETを豊富に含む流れ102の総重量を基準にして、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下のPET以外の成分を含んでもよい。
【0117】
[0116]同様に、POを豊富に含む流れ104は、POを豊富に含む流れ104の総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、少なくとも99重量パーセント、または少なくとも99.5重量パーセントのPOを含むことができる。POを豊富に含む流れ104はまたPVCが枯渇していてもよく、例えば、POを豊富に含む流れ104の総重量を基準にして、5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下、0.1重量パーセント以下のハロゲンまたはPVCを含むことができる。POを豊富に含む流れ104は、予備処理施設20に導入されるPOの総量の少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントを含むことができる。
【0118】
[0117]予備処理施設20から引き出されたPOを豊富に含む流れ104はまた、PETが枯渇していてもよい。例えば、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POを豊富に含む流れ104は、POを豊富に含む流れ104の総重量を基準にして、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下のPETを含むことができる。
【0119】
[0118]POを豊富に含む流れ104は、予備処理施設20に導入されるPETの総量の10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POを豊富に含む流れ104はまた、POを豊富に含む流れ104の総重量を基準にして、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下のPO以外の成分を含むことができる。
【0120】
[0119]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POを豊富に含む流れ104はまた、以下の特徴:
5重量パーセント以下、4.5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3.5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2.5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1.5重量パーセント以下、1重量パーセント以下、または0.5重量パーセント以下の灰分含有量、
250重量ppm以下、225重量ppm以下、200重量ppm以下、175重量ppm以下、150重量ppm以下、125重量ppm以下、100重量ppm以下、75重量ppm以下、50重量ppm以下、25重量ppm以下、10重量ppm以下、または5重量ppm以下(乾燥状態を基準にして)のハロゲン含有量、
5重量パーセント以下、4.5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3.5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2.5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1.5重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.75重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下、0.25重量パーセント以下の窒素含有化合物、
5重量パーセント以下、4.5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3.5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2.5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1.5重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.75重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下、0.25重量パーセント以下の含酸素化合物、
10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、6重量パーセント以下、4重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下のポリエチレンテレフタレート、
1ppm以下、0.75ppm以下、0.50ppm以下、0.25ppm以下、0.10ppm以下、または0.05ppm以下の水銀含有量、
100ppm以下、75ppm以下、50ppm以下、25ppm以下、10ppm以下、5ppm以下のヒ素含有量、ならびに
剪断速度10ラジアン/秒および温度250℃で作動するV80-40ベーンスピンドルを有するBrookfield R/Sレオメーターを使用して測定された、2,500Pa・s(25,000ポアズ)未満、1,500Pa・s(15,000ポアズ)未満、1,000Pa・s(10,000ポアズ)未満、もしくは500Pa・s(5000ポアズ)未満、または0.1~500Pa・s(1~5000ポアズ)、もしくは50~300Pa・s(500~3000ポアズ)の溶融粘度、
のうちの1つまたは複数を有することができ、重量のすべてはPOを豊富に含む流れ104の総重量を基準とする。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POを豊富に含む流れ104は、上記特徴のうちの1つの、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、またはすべてを含むことができる。
【0121】
[0120]灰分含有量は、ASTMD5630-13に従い、非灰分成分を熱的に蒸発させ、灰分を重量測定法で秤量することにより決定することができる。ハロゲン含有量は、UniquantX線蛍光または燃焼イオンクロマトグラフィーを介して決定することができる。窒素含有化合物は、窒素分析またはCHN分析器を使用して測定することができる。水銀およびヒ素含有量はICP-OESを使用して決定することができる。
【0122】
[0121]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POを豊富に含む流れ104は、少なくとも0.1Pa・s(1ポアズ)、少なくとも0.5Pa・s(5ポアズ)、少なくとも5Pa・s(50ポアズ)、少なくとも10Pa・s(100ポアズ)、少なくとも20Pa・s(200ポアズ)、少なくとも30Pa・s(300ポアズ)、少なくとも40Pa・s(400ポアズ)、少なくとも50Pa・s(500ポアズ)、少なくとも60Pa・s(600ポアズ)、少なくとも70Pa・s(700ポアズ)、少なくとも80Pa・s(800ポアズ)、少なくとも90Pa・s(900ポアズ)、少なくとも100Pa・s(1000ポアズ)、少なくとも150Pa・s(1500ポアズ)、少なくとも200Pa・s(2000ポアズ)、少なくとも250Pa・s(2500ポアズ)、少なくとも300Pa・s(3000ポアズ)、少なくとも350Pa・s(3500ポアズ)、少なくとも400Pa・s(4000ポアズ)、少なくとも450Pa・s(4500ポアズ)、少なくとも500Pa・s(5000ポアズ)、少なくとも550Pa・s(5500ポアズ)、少なくとも600Pa・s(6000ポアズ)、少なくとも650Pa・s(6500ポアズ)、少なくとも700Pa・s(7000ポアズ)、少なくとも750Pa・s(7500ポアズ)、少なくとも800Pa・s(8000ポアズ)、少なくとも850Pa・s(8500ポアズ)、少なくとも900Pa・s(9000ポアズ)、少なくとも950Pa・s(9500ポアズ)、または少なくとも1,000Pa・s(10,000ポアズ)の溶融粘度を有することができる。代わりに、または加えて、POを豊富に含む流れ104は、剪断速度10ラジアン/秒および温度250℃で作動するV80-40ベーンスピンドルを有するBrookfield R/Sレオメーターを使用して測定された、2,500Pa・s(25,000ポアズ)以下、2,400Pa・s(24,000ポアズ)以下、2,300Pa・s(23,000ポアズ)以下、2,200Pa・s(22,000ポアズ)以下、2,100Pa・s(21,000ポアズ)以下、2,000Pa・s(20,000ポアズ)以下、1,900Pa・s(19,000ポアズ)以下、1,800Pa・s(18,000ポアズ)以下、または1,700Pa・s(17,000ポアズ)以下の溶融粘度を有することができる。POを豊富に含む流れの溶融粘度は、0.1~2,500Pa・s(1~25,000ポアズ)、10~2,000Pa・s(100~20,000ポアズ)、または200~1,700Pa・s(2000~17,000ポアズ)の範囲であることができる。
【0123】
[0122]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POを豊富に含む流れ104は、流れの総重量を基準にして、4重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下、0.1重量パーセント以下の接着剤を含む。
【0124】
[0123]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、下流ケミカルリサイクリングプロセスにおけるPET豊富に含む流れ20中のPETポリマーの処理により、PETを豊富に含む流れ20中の少なくとも50重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、少なくとも99重量パーセント、または少なくとも100重量パーセントのPVCが、PETを豊富に含む流れ20に残留する。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、下流ケミカルリサイクリングプロセスにおけるPET豊富に含む流れ20中のPETポリマーの処理により、PETを豊富に含む流れ20中の50~100重量パーセント、または75~99重量パーセント、または90~95重量パーセントのPVCが、PETを豊富に含む流れ20に残留する。
【0125】
[0124]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ20は、MPW10、PETが枯渇している流れ30、または両方と比べて、多層プラスチックが枯渇している。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ20は、乾燥状態を基準にして、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、または0.1重量パーセント以下の多層プラスチックを含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ20は、乾燥状態を基準にして、0.01~10重量パーセント、0.05~5重量パーセント、または0.1~2重量パーセント、または0.5~1重量パーセントの多層プラスチックを含む。
【0126】
[0125]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ20は、MPW10、PETが枯渇している流れ30、または両方と比べて、多成分プラスチックが枯渇している。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ20は、乾燥状態を基準にして、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、または0.1重量パーセント以下の多成分プラスチックを含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ20は、乾燥状態を基準にして、0.01~10重量パーセント、0.05~5重量パーセント、または0.1~2重量パーセント、または0.5~1重量パーセントの多成分プラスチックを含む。
【0127】
[0126]
図1に示されているように、PETを豊富に含む流れ102とPOを豊富に含む流れ104との両方がケミカルリサイクリング施設内の1つまたは複数の下流処理施設に導入されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ102の少なくとも一部分は加溶媒分解施設30に導入されてもよく、その一方でPOを豊富に含む流れ104の少なくとも一部分は、熱分解施設60、クラッキング(クラッカー)施設70、部分的酸化(POX)ガス化施設50、固化施設40、およびエネルギー生成/生産施設80のうちの1つまたは複数へと直接的または間接的に導入されてもよい。代わりに、または加えて、流れのすべてまたは一部分は、工業用埋立て地に送られ、および/またはさらに処理され、および/または販売されてもよい。本発明の技術の1つまたは複数の実施形態に従い、それぞれタイプの施設の追加の詳細、ならびにこれら施設のそれぞれの、その他の施設の1つまたは複数との統合が、以下にさらに詳細に論じられている。
【0128】
[0127]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、本明細書に記載されている予備処理ステップ(複数可)および/または分離プロセス(複数可)は、多層プラスチックまたは他の多成分プラスチックの形態でPETに結合しているナイロンおよび他のプラスチックを分離するのに特に有効である。結合のモードに関わらず、予備処理および/または分離プロセス(複数可)はナイロンおよび/または他のプラスチックをPETから効果的に切り離し、分離し、これによって、これらの成分の分離効率を増加させることができる。
【0129】
[0128]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ20は、乾燥状態を基準にして、5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下、または0.1重量パーセント以下の結合したPET-ナイロンを含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ20は、乾燥状態を基準にして、0.001~5重量パーセント、0.01~2重量パーセント、または0.1~1重量パーセントの結合したPET-ナイロンを含む。
【0130】
[0129]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ20は、乾燥状態を基準にして、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の、第1の分離段階に供給されるMPWおよび/またはMPW供給原料の流れの中に存在する結合したPET-ナイロンを含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ20は、乾燥状態を基準にして、0.01~20重量パーセント、0.1~10重量パーセント、または1~5重量パーセントの、第1の分離段階に供給されるMPWおよび/またはMPW供給原料の流れの中に存在する結合したPET-ナイロンを含む。
【0131】
[0130]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETが枯渇している流れ30は、MPW10、PETを豊富に含む流れ20、または両方と比べて、多層プラスチックを豊富に含む。しかし、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETが枯渇している流れ30は、MPW10と比べて、多層プラスチックが枯渇している。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETが枯渇している流れ30は、乾式プラスチックを基準にして、少なくとも0.001重量パーセント、少なくとも0.01重量パーセント、少なくとも0.1重量パーセント、もしくは少なくとも1重量パーセント、および/または10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、6重量パーセント以下、もしくは4重量パーセント以下の多層プラスチックを含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETが枯渇している流れ30は、乾式プラスチックを基準にして、0.001~10重量パーセント、0.01~8重量パーセント、0.1~6重量パーセント、または1~4重量パーセントの多層プラスチックを含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETが枯渇している流れの中の多層プラスチックの、PETを豊富に含む流れの中の多層プラスチックに対する重量比は、少なくとも1:1、少なくとも2:1、少なくとも5:1、少なくとも10:1、少なくとも50:1、または少なくとも100:1である。
【0132】
[0131]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETが枯渇している流れ30は、MPW10、PETを豊富に含む流れ20、または両方と比べて、多成分プラスチックを豊富に含む。しかし、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETが枯渇している流れ30は、MPW10と比べて、多成分プラスチックが枯渇している。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETが枯渇している流れ30は、乾式プラスチックを基準にして、少なくとも0.001重量パーセント、少なくとも0.01重量パーセント、少なくとも0.1重量パーセント、もしくは少なくとも1重量パーセント、および/または10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、6重量パーセント以下、もしくは4重量パーセント以下の多成分プラスチックを含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETが枯渇している流れ30は、乾式プラスチックを基準にして、0.001~10重量パーセント、0.01~8重量パーセント、0.1~6重量パーセント、または1~4重量パーセントの多成分プラスチックを含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETが枯渇している流れの中の多成分プラスチックの、PETを豊富に含む流れの中の多成分プラスチックに対する重量比は、少なくとも1:1、少なくとも2:1、少なくとも5:1、少なくとも10:1、少なくとも50:1、または少なくとも100:1である。
【0133】
[0132]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POを豊富に含む流れ104は、1つまたは複数の下流施設への経路を取る前に予備処理施設20内でさらに処理されてもよい。例えば、POを豊富に含む流れ104の少なくとも一部分、もしくはすべては、任意選択で微粉砕され、ペレット化されてもよく(もしくはミクロペレット化されてもよく)、または流れのすべてもしくは一部分が上記に列挙された下流施設の1つもしくは複数に直接送られてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固体のすべてまたは一部分は、分離ゾーンから直接であっても、または微粉砕および/もしくはペレット化の後であっても、直接送られてもよく、他の固体と組み合わせられてもよく、または液体と組み合わせられて、スラリーを形成してもよい。
【0134】
[0133]微粉砕される場合、予備処理施設20内からのPOを豊富に含むフレークは粉砕機を通過することができ、そこでフレーク(または他の固体)が複数の切刃またはディスクと接触して、流入する材料の粒径を減少させる。ブレードの番号およびサイズは、所望の最終粒径を達成するように選択することができる。サイズの削減後、生成した材料をスクリーニングして、特定された粒径分布を有する最終固体の流れを得ることができる。
【0135】
[0134]ペレット化される場合、供給流は溶融押出し機に導入することもでき、そこで供給流は加熱され、溶融されて、少なくとも240℃、少なくとも245℃、少なくとも250℃、少なくとも255℃、少なくとも260℃、および/または310℃以下、305℃以下、300℃以下、290℃以下、280℃以下、275℃以下、270℃以下、265℃以下、もしくは260℃以下の温度で溶融ポリマーを形成する。次いで、溶融ポリマーは、複数の穴を有するダイプレートを通過し、生成したポリマーストランドは、任意選択で水の下で切断されて、ペレットを形成する。生成したペレットは、最も長い寸法に沿って測定した、少なくとも0.5mm、少なくとも0.75mm、少なくとも0.90mm、少なくとも1mm、少なくとも1.1mm、少なくとも1.25mm、および/または2.25mm以下、2.1mm以下、2mm以下、1.75mm以下、もしくは1.6mm以下の平均粒径を有することができる。
【0136】
[0135]単一のケミカルリサイクリング施設10の一部として本明細書に記載されているが、予備処理施設20、加溶媒分解施設30、熱分解施設60、クラッキング施設70、部分的酸化(POX)ガス化施設50、固化施設40、エネルギー生成/生産施設80、および再利用施設90のうちの1つまたは複数は、異なる地理的な場所に位置し、および/または異なる商業実体により稼働されてもよいことを理解されたい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、予備処理施設20、加溶媒分解施設30、熱分解施設60、クラッキング施設70、部分的酸化(POX)ガス化施設50、固化施設40、エネルギー生成/生産施設80および再利用施設90のそれぞれは、同じ実体により稼働されてもよく、その一方で、他の事例では、予備処理施設20、加溶媒分解施設30、熱分解施設60、クラッキング施設70、部分的酸化(POX)ガス化施設50、固化施設40、エネルギー生成/生産施設80および再利用施設90のうちの1つまたは複数は、異なる実体により稼働されてもよい。
【0137】
[0136]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10は、有意な量のプラスチック混合廃棄物を処理することが可能な工業規模施設であってよい。本明細書で使用される場合、「工業規模施設」という用語は、1年にわたり平均して、毎時少なくとも226.796kg(500ポンド)の年平均供給量を有する施設を指す。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設(または予備処理施設20、加溶媒分解施設30、熱分解施設60、クラッキング施設70、部分的酸化(POX)ガス化施設50、固化施設40、エネルギー生成/生産施設80、および再利用施設90のうちのいずれか1つ)に対する平均供給量は、毎時少なくとも453.592kg(1000ポンド)、少なくとも680.3886kg(1500ポンド)、少なくとも907.1847kg(2000ポンド)、少なくとも1,133.981kg(2500ポンド)、少なくとも1,360.777kg(3000ポンド)、少なくとも1,587.573kg(3500ポンド)、少なくとも1,814.369kg(4000ポンド)、少なくとも2,041.166kg(4500ポンド)、少なくとも2,267.962kg(5000ポンド)、少なくとも2,494.758kg(5500ポンド)、少なくとも2,721.554kg(6000ポンド)、少なくとも2,948.35kg(6500ポンド)、少なくとも3,401.943kg(7500ポンド)、少なくとも4,535.924kg(10,000ポンド)、少なくとも5,669.9046kg(12,500ポンド)、少なくとも6,803.8855kg(15,000ポンド)、少なくとも7,937.8665kg(17,500ポンド)、少なくとも9,071.8474kg(20,000ポンド)、少なくとも10,205.828kg(22,500ポンド)、少なくとも11,339.809kg(25,000ポンド)、少なくとも12,473.79kg(27,500ポンド)、少なくとも13,607.771kg(30,000ポンド)、もしくは少なくとも14,741.752kg(32,500ポンド)、および/または毎時226,796.185kg(500,000ポンド)以下、204,116.567kg(450,000ポンド)以下、181,436.948kg(400,000ポンド)以下、158,757.33kg(350,000ポンド)以下、136,077.711kg(300,000ポンド)以下、113,398.092kg(250,000ポンド)以下、90,718.474kg(200,000ポンド)以下、68,038.8555kg(150,000ポンド)以下、45,359.237kg(100,000ポンド)以下、34,019.428kg(75,000ポンド)以下、22,679.619kg(50,000ポンド)以下、もしくは18,143.695kg(40,000ポンド)(kg/時間(ポンド/時間))以下であることができ、または453.592kg/時間(1000ポンド/時間)~226,796.185kg/時間(500,000ポンド/時間)、1,587.573kg/時間(3500ポンド/時間)~113,398.092kg/時間(250,000ポンド/時間)、もしくは4,535.924kg/時間(10,000ポンド/時間)~45,359.237kg/時間(100,000ポンド/時間)の範囲であることができる。施設が2つ以上の供給流を含む場合、年平均供給量はより高い体積の供給流に基づき決定される。
【0138】
[0137]加えて、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10(または予備処理施設20、加溶媒分解施設30、熱分解施設60、クラッキング施設70、部分的酸化(POX)ガス化施設50、固化施設40、エネルギー生成/生産施設80および再利用施設90のうちのいずれか1つ)は連続的方式で稼働することもできる。
【0139】
[0138]加えて、または代替の実施形態では、ケミカルリサイクリング施設(または予備処理施設20、加溶媒分解施設30、熱分解施設60、クラッキング施設70、部分的酸化(POX)ガス化施設50、固化施設40、およびエネルギー生成/生産施設80のうちのいずれか)の少なくとも一部分は、バッチ方式または半バッチ方式で稼働することができる。場合によっては、施設は、インベントリーを管理し、それぞれの施設への一貫した流量を確実にするために、施設の部分の間に、または施設の間に複数のタンクを含んでもよい。
【0140】
[0139]加えて、
図1に示されている施設の2つ以上はまた互いに共同設置されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、またはすべての施設が共同設置されてもよい。本明細書で使用される場合、「共同設置された」という用語は、プロセスまたは補助装置またはサービスの少なくとも一部分が2つの施設の間で共有されている施設を指す。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、
図1に示されている施設の2つ以上が共同設置されている場合、施設は以下の基準(i)~(v)うちの少なくとも1つを満たすことができる:(i)施設は少なくとも1つのユーティリティーを共有する、(ii)施設は少なくとも1つのサービスグループを共有する、(iii)施設は、少なくとも1つの境界を共有する当事者により所有されるおよび/または稼働される、(iv)施設は少なくとも1つの導管により連結されている、ならびに(v)施設は、これらの地理的な中心から測定して、互いに64.3738km(40マイル)内、56.327km(35マイル)内、48.2803km(30マイル)内、32.1869km(20マイル)内、24.1402km(15マイル)内、19.3121km(12マイル)内、16.0934km(10マイル)内、12.8747km(8マイル)内、8.04672km(5マイル)内、3.21869km(2マイル)内、または1.60934km(1マイル)内にある。上記のうちの少なくとも1つ、2つ、3つ、4つまたはすべてが本当であってもよい。
【0141】
[0140](i)に関して、適切なユーティリティーの例として、これらに限定されないが、水蒸気システム(コ-ジェネレーションシステムおよび分配システム)、冷却水システム、熱伝達流体システム、工場または装置エアシステム、窒素システム、水素システム、発電および配電、8000Vを超える配電を含む、排水/下水システム、貯蔵施設、輸送ライン、フレアシステム、ならびにこれらの組合せが挙げられる。
【0142】
[0141](ii)に関して、サービスグループおよび施設の例として、これらに限定されないが、救急サービス職員(消防および/または医療関係者)、サードパーティベンダー、政府監視グループ、ならびにこれらの組合せが挙げられる。政府監視グループとして、例えば、規制機関または環境機関、ならびに都市、郡、および州レベルでの町の機関および税金関連機関を挙げることができる。
【0143】
[0142](iii)に関して、境界は、例えば、囲い線、土地の境界線、ゲート、またはサードパーティ所有の土地もしくは施設の少なくとも1つの境界と共通した境界であってよい。
【0144】
[0143](iv)に関して、導管は、流体管、例えば、ガス充填もしくは液体充填した導管、または電気的導管であってよい。場合によっては、2つのユニットが上記リストから選択される1つまたは複数の導管を共有することもできる。流体管は、2つのユニット間でプロセス流またはユーティリティーを輸送するために使用することができる。例えば,1つの施設の入口(例えば、加溶媒分解施設30)は、導管を介して別の施設(例えば、POXガス化施設50)の入口と流体的に連結され得る。場合によっては、1つの施設の出口と別の施設の入口との間の暫定貯蔵は、90日以下、75日以下、60日以下、40日以下、30日以下、25日以下、20日以下、15日以下、10日以下、5日以下、2日以下または1日以下であることができる。
【0145】
[0144]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、非プラスチック、非溶解性流れ105a、POを豊富に含む流れ104、およびPETを豊富に含む流れ102を含む、予備処理施設20から引き出される1つまたは複数の上記流れは固体であることができ、または固体を含むことができる。このような流れの例として、固体輸送デバイスおよびシステムにより輸送可能な固体粒子、ならびに溶融物およびスラリーを挙げることができる。
【0146】
[0145]
図1に示されているようなケミカルリサイクリング施設内の特定の施設の追加の実施形態は、以下にさらに詳細に記載されている。
加溶媒分解施設
[0146]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、PETを豊富に含む流れ102の少なくとも一部分は、加溶媒分解施設30に導入され得る。本明細書で使用される場合、「加溶媒分解」または「エステル加溶媒分解」という用語は、エステル含有供給物が溶媒の存在下で化学的に分解して、主要カルボキシル生成物および主要グリコール生成物を形成する反応を指す。「加溶媒分解施設」とは、廃棄プラスチックおよびこれら由来の供給原料の加溶媒分解を行うために必要なすべての装置、ライン、および制御を含む施設である。本明細書で使用される場合、「主要カルボキシル」という用語は、加溶媒分解施設から回収されるメインのまたは主たるカルボキシル生成物を指す。本明細書で使用される場合、「主要グリコール」という用語は、加溶媒分解施設から回収されるメインのグリコール生成物を指す。
【0147】
[0147]加溶媒分解に供されるエステルがPETを含む場合、加溶媒分解施設において実施される加溶媒分解はPET加溶媒分解であってよい。本明細書で使用される場合、「PET加溶媒分解」という用語は、ポリエステルテレフタレート含有供給物が溶媒の存在下で化学的に分解されて、主要テレフタリル生成物および主要グリコール生成物を形成する反応を指す。本明細書で使用される場合、「主要テレフタリル」という用語は、加溶媒分解施設から回収されるメインのまたは主たるテレフタリル生成物を指す。本明細書で使用される場合、「グリコール」という用語は分子1個当たり2個以上の-OH官能基を含む成分を指す。本明細書で使用される場合、「テレフタリル」という用語は、以下の基を含む分子を指す:
【0148】
【0149】
[0148]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、加溶媒分解の間に形成される主要テレフタリルは、テレフタリル、例えば、テレフタル酸またはジメチルテレフタレート(またはそのオリゴマー)を含み、その一方で加溶媒分解の間に形成される主要グリコールは、グリコール、例えば、エチレングリコールおよびジエチレングリコールを含む。本発明の技術の1つまたは複数の実施形態によるPET加溶媒分解施設のメインステップは
図2に全体的に示されており、その詳細がこれより以下に記載される。
【0150】
[0149]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、加溶媒分解に使用される主要溶媒は少なくとも1つの-OH基を有する化学化合物を含む。適切な溶媒の例として、これらに限定されないが、水(この場合、加溶媒分解は「加水分解」と呼ぶことができる)、アルコール(この場合、加溶媒分解は「アルコーリシス」と呼ぶことができる)例えば、メタノール(この場合、加溶媒分解は「メタノリシス」と呼ぶことができる)もしくはエタノール(この場合、加溶媒分解は、「エタノリシス」と呼ぶことができる)、グリコール、例えば、エチレングリコールもしくはジエチレングリコール(この場合、加溶媒分解は「解糖」と呼ぶことができる)、またはアンモニア(この場合、加溶媒分解は「アンモノリシス」と呼ぶことができる)を挙げることができる。
【0151】
[0150]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、溶媒は、溶媒流の総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの主要溶媒を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、溶媒は、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の他の溶媒または成分を含むことができる。
【0152】
[0151]加溶媒分解施設30がメタノールを主要溶媒として利用する場合、施設をメタノリシス施設と呼ぶことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、
図1のケミカルリサイクリング施設10はメタノリシス施設を含むことができる。
【0153】
[0152]ここで
図2および3を参照すると、PET加溶媒分解施設230(
図2)およびPETメタノリシス施設330(
図3)のメインのステップの概略的表示を提供するブロックフロー図が提示されている。加溶媒分解の間、PETは化学的に分解されて、主要グリコールおよび主要テレフタリルを形成することができる。加溶媒分解施設230への供給原料がプラスチック混合廃棄物を含む場合、
図2に示されているように、主要グリコールおよび主要テレフタリルはリサイクル成分を含み、リサイクル成分グリコール(r-グリコール)206およびリサイクル成分テレフタリル(r-テレフタリル)208を含む。加えて、いくつかの加溶媒分解の副生成物流もまた生成され、これを以下で詳細に論じる。
【0154】
[0153]同様に、メタノリシスの間、PETは、化学的に分解されて、エチレングリコール(EG)を主要グリコールとして、ジメチルテレフタレート(DMT)を主要テレフタリルとして形成することができる。PETが廃棄プラスチックを含む場合、EGもDMTもリサイクル成分を含むことができ、
図3に示されているように、主要グリコール流はr-EG流306を含み主要テレフタリル流はr-DMT流308を含む。加えて、いくつかの副生成物流もまた生成され、これを以下で詳細に論じる。
【0155】
[0154]
図2に戻ると、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、加溶媒分解施設230から引き出されたr-グリコール流206は、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの加溶媒分解施設30内で形成された主要グリコールを含むことができる。r-グリコール流206はまた、流れの総重量を基準にして、99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、もしくは75重量パーセント以下の主要グリコールを含むことができ、または45~99重量パーセント、50~95重量パーセント、もしくは55~90重量パーセントの範囲の量の主要グリコールを含むことができる。
【0156】
[0155]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、r-グリコール流206は、流れの総重量を基準にして、少なくとも0.5重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも7重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも12重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、もしくは少なくとも25重量パーセント、および/または45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、もしくは15重量パーセント以下の主要グリコール以外の成分を含むことができ、または主要グリコール以外の成分を、流れの総重量を基準にして、0.5~45重量パーセント、1~40重量パーセント、もしくは2~20重量パーセントの量で含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、主要グリコール以外の成分は、PETの形成で使用された他の改質用グリコールを含むことができる。このようなグリコールの例として、これらに限定されないが、シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール、ネオペンチルグリコール、およびこれらの組合せを挙げることができる。
【0157】
[0156]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、加溶媒分解施設230から引き出されたリサイクル成分主要テレフタリル(r-テレフタリル)流208は、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの加溶媒分解施設30内で形成された主要テレフタリルを含むことができる。流れ208はまた流れの総重量を基準にして、99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、もしくは75重量パーセント以下の主要テレフタリルを含むことができ、または45~99重量パーセント、50~95重量パーセント、もしくは55~90重量パーセントの範囲の量の主要テレフタリルを含むことができる。
【0158】
[0157]r-テレフタリル流208は、流れの総重量を基準にして、少なくとも0.5重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも7重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも12重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、もしくは少なくとも25重量パーセント、および/または45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、もしくは15重量パーセント以下の主要テレフタリル以外の成分を含むことができ、または流れの総重量を基準にして、0.5~45重量パーセント、1~40重量パーセント、もしくは2~20重量パーセントの量の主要テレフタリル以外の成分を含むことができる。
【0159】
[0158]
図2に示されているように、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、溶媒202、204のうちの1つまたは複数の流れが加溶媒分解施設230から引き出されてもよい。溶媒は、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、加溶媒分解施設30で使用される主要溶媒を含むことができる。溶媒はまた、溶媒流のうちの1つの重量を基準にして、99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、もしくは75重量パーセント以下の主要溶媒を含むことができ、または流れの総重量を基準にして、45~99重量パーセント、50~95重量パーセント、もしくは55~90重量パーセントの範囲の量の溶媒を含むことができる。
【0160】
[0159]加溶媒分解施設230から引き出される溶媒流202、204のうちの1つはまた、流れの総重量を基準にして、少なくとも0.5重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも7重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも12重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、もしくは少なくとも25重量パーセント、および/または45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下の主要溶媒以外の成分を含むことができ、または流れの総重量を基準にして、0.5~45重量パーセント、1~40重量パーセント、もしくは2~20重量パーセントの量で主要溶媒以外の成分を含むことができる。
【0161】
[0160]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、溶媒流202、204(もしくは302、304)のうちの少なくとも1つは、主要なグリコール(もしくはエチレングリコール)を、流れの総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、もしくは少なくとも40重量パーセント、および/または75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、もしくは5重量パーセントの量で含むことができ、または主要なグリコール(もしくはEG)は、流れの総重量を基準にして、1~75重量パーセント、5~65重量パーセント、もしくは15~50重量パーセントの範囲の量で存在することができる。
【0162】
[0161]
図3に示されているように、加溶媒分解施設がメタノリシス施設330である場合、加溶媒分解施設30から引き出されたリサイクル成分グリコール流306は、リサイクル成分エチレングリコール(r-EG)を含み、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントのEGを含むことができる。グリコール流306はまた、流れの総重量を基準にして、99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、もしくは75重量パーセント以下のEGを含むことができ、または45~99重量パーセント、50~95重量パーセント、もしくは55~90重量パーセントの範囲の量のEGを含むことができる。
【0163】
[0162]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、r-EG流は、流れの総重量を基準にして、少なくとも0.5重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも7重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも12重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、もしくは少なくとも25重量パーセント、および/または45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、もしくは15重量パーセント以下の、EG以外の成分を含むことができ、または流れの総重量を基準にして、0.5~45重量パーセント、1~25重量パーセント、もしくは2~15重量パーセントの範囲の量でこれらの成分を含むことができる。EG以外の成分はPETの形成において使用された他の改質用グリコールを含むことができる。このようなグリコールの例として、以前に記載したもののうちの1種または複数を含むことができる。
【0164】
[0163]加えて、加溶媒分解施設がメタノリシス施設である場合、r-テレフタリルはDMTを含むことができ、メタノリシス施設330から引き出されるリサイクル成分DMT(r-DMT)流308は、流れの総重量を基準にして、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントのジメチルテレフタレート(DMT)を含むことができる。DMT流308はまた流れの総重量を基準にして、99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、もしくは75重量パーセントのDMT、または45~99重量パーセント、50~95重量パーセント、もしくは55~90重量パーセントの範囲の量のDMTを含むことができる。
【0165】
[0164]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、r-DMT流は、流れの総重量を基準にして、少なくとも0.5重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも7重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも12重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、もしくは少なくとも25重量パーセント、および/または45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、もしくは15重量パーセント以下のDMT以外の成分を含むことができ、またはr-DMT流は、流れの総重量を基準にして、0.5~45重量パーセント、1~25重量パーセント、もしくは2~15重量パーセントの範囲の量でこれらの成分を含むことができる。
【0166】
[0165]
図3のメタノリシス施設330の図に示されているように、メタノール306、308のうちの1つまたは複数の流れは、メタノリシス施設330内で形成されてもよく、またはメタノリシス施設330から引き出されてもよい。溶媒は、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントのメタノールを含むことができる。溶媒はまた、流れの総重量を基準にして、99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、もしくは75重量パーセント以下のメタノールを含むことができ、または45~99重量パーセント、50~95重量パーセント、もしくは55~95重量パーセントの範囲の量のメタノールを含むことができる。
【0167】
[0166]メタノール流306、308はまた、少なくとも0.5重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも7重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも12重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、もしくは少なくとも25重量パーセント、および/または45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下のメタノール以外の成分を含むことができ、またはこれらの成分は流れの総重量を基準にして、0.5~45重量パーセント、1~25重量パーセント、もしくは2~15重量パーセントの範囲の量で存在することができる。本明細書に記載されている溶媒流の組成物は、メタノリシス施設330において、プロセスから引き出された、および/またはプロセスに加えられプロセス内の溶媒の流れを指すことができる。
【0168】
[0167]リサイクル成分主要グリコール、リサイクル成分主要テレフタリル、および主要溶媒の流れを含む流れを提供することに加えて、1つまたは複数の加溶媒分解(またはメタノリシス)副生成物流もまた、加溶媒分解施設230(またはメタノリシス施設330)内の1つまたは複数の場所から引き出されてもよい。本明細書で使用される場合、「副生成物」または「加溶媒分解副生成物」という用語は、加溶媒分解施設から引き出される、加溶媒分解施設の主要カルボキシル(または主要テレフタリル)生成物、加溶媒分解施設の主要グリコール生成物、または加溶媒分解施設に供給される主要溶媒ではないあらゆる化合物を指す。加溶媒分解施設がメタノリシス施設である場合、副生成物はメタノリシス副生成物と呼ぶことができる。本明細書で使用される場合、「メタノリシス副生成物」という用語は、メタノリシス施設から引き出される、DMT、EG、またはメタノールではないあらゆる化合物を指す。
【0169】
[0168]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、加溶媒分解(またはメタノリシス)施設から引き出される1つまたは複数の副生成物流は、重い有機副生成物および/または軽い有機副生成物を含むことができる。本明細書で使用される場合、「重い有機加溶媒分解副生成物」という用語は加溶媒分解施設の主要テレフタリル生成物の沸点より高い沸点を有する加溶媒分解副生成物を指し、その一方で「軽い有機加溶媒分解副生成物」という用語は加溶媒分解施設の主要テレフタリル生成物の沸点より低い沸点を有する加溶媒分解副生成物を指す。本明細書で使用される場合、「重い有機メタノリシス副生成物」という用語はDMTより高い沸点を有するメタノリシス副生成物を指し、その一方で「軽いメタノリシス副生成物」という用語はDMTより低い沸点を有するメタノリシス副生成物を指す。メタノリシスおよび加溶媒分解施設両方からの特定の副生成物の例が以下に、さらに詳細に記載されている。
【0170】
[0169]
図2および3に示されているように、いくつかの副生成物流が、加溶媒分解施設230およびメタノリシス施設330から引き出されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、少なくとも1つの副生成物流は、流れの中の有機物の総重量を基準にして、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、加溶媒分解(またはメタノリシス)施設から生成される主要グリコール(またはEG)の沸点より高い沸点を有する有機化合物を含むことができる。加えて、または代替の実施形態では、副生成物は、流れの中の有機物の総重量を基準にして、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下の、主要グリコール(またはEG)の沸点より低い沸点を有する成分を含むことができる。
【0171】
[0170]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、加溶媒分解(またはメタノリシス)施設から引き出される少なくとも1つの副生成物流は、流れの中の有機物の総重量を基準にして、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、加溶媒分解(またはメタノリシス)施設から生成される主要グリコール(またはEG)の沸点より高く、主要テレフタリル(またはDMT)の沸点より低い沸点を有する有機化合物を含むことができる。加えて、または代替の実施形態では、副生成物は、流れの中の有機物の総重量を基準にして、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下の、主要グリコール(またはEG)の沸点より低く、主要テレフタリル(またはDMT)の沸点より高い沸点を有する成分を含むことができる。
【0172】
[0171]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、流れの中の有機物の総重量を基準にして、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、加溶媒分解(またはメタノリシス)施設からの1つまたは複数の副生成物流中の有機化合物が、加溶媒分解(またはメタノリシス)施設から生成された主要テレフタリル(またはDMT)の沸点より高い沸点を有することができる。加えて、または代替の実施形態では、副生成物は、流れの中の有機物の総重量を基準にして、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下の、主要テレフタリル(またはDMT)の沸点より低い沸点を有する成分を含むことができる。
【0173】
[0172]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、流れの中の有機物の総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、および/または50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下の、加溶媒分解(またはメタノリシス)施設からの1つまたは複数の副生成物流中の有機化合物が、加溶媒分解(またはメタノリシス)施設から生成された主要グリコール(またはEG)の沸点より低い沸点を有する。加えて、または代替の実施形態では、副生成物は、流れの中の有機物の総重量を基準にして、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下の主要グリコール(またはEG)の沸点より高い沸点を有する成分を含むことができる。
【0174】
[0173]再度
図2および3を参照すると、加溶媒分解施設230およびメタノリシス施設330の作動が詳細に記載されている。わかりやすく述べると、別途明示されていない限り、以下の説明は全体的に加溶媒分解とメタノリシス施設の両方に適用可能である。
図2および3に示されているように、プラスチック混合廃棄物210および溶媒212(またはメタノール312)の流れは(別々にまたは一緒に)加溶媒分解施設230(またはメタノリシス施設330)に導入されてもよい。流れは最初に任意選択の非PET分離ゾーン220を通過することができ、そこでPET以外の成分の総量の少なくとも50パーセントが流れから分離される。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、非PET成分はPETより低い沸点(または密度)を有することができ、ゾーンから蒸気として取り出すことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、これら非PET成分は、施設230または330に液体として入ってもよい。代わりに、または加えて、非PET成分の少なくとも一部分は、PETよりわずかに高いまたは低い密度を有することができ、液体として分離することができる。最後に、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、非PET成分は、PET含有液相から固体として分離することもできる。
【0175】
[0174]非PET分離ゾーン220から分離される非PET成分の1つの例はポリオレフィンである。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、少なくとも50パーセント、少なくとも55パーセント、少なくとも60パーセント、少なくとも65パーセント、少なくとも70パーセント、少なくとも75パーセント、少なくとも80パーセント、少なくとも85パーセント、少なくとも90パーセント、または少なくとも95パーセントのPET含有流から分離される非PET成分は、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンを含む。
図2の中で、破線で全体的に示されているように、加溶媒分解施設230における非PET分離ゾーン220のすべてまたは一部が加溶媒分解反応ゾーン240の上流にあってよく、その一方で非PET分離ゾーン220のすべてまたは一部が反応ゾーン240の下流にあってもよい。
図3に示されているように、メタノリシス施設330において、非PET分離ゾーン220は、メタノリシス反応ゾーン340の上流に位置することができる。
【0176】
[0175]非PET分離ゾーン220に使用される分離技術として、これらに限定されないが、抽出、フィルタリング、デカント、サイクロンまたは遠心分離、手動による除去、磁気除去、化学分解、蒸発および脱気、蒸留、およびこれらの組合せを挙げることができる。これらの技術のうちの1種または複数は、非PET分離ゾーン220において、非PET成分をPET含有流から分離するために、加溶媒分解反応ゾーン240の前および/もしくは後に、またはメタノリシス反応ゾーン340の前に使用することができる。
【0177】
[0176]ここで、非PET分離ゾーン220を脱出するPETを豊富に含む流れ214は、PET含有流214の総重量を基準にして、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、または0.5重量パーセントのPET以外の成分(またはそのオリゴマー性およびモノマー性分解生成物)および溶媒を含むことができる。加溶媒分解反応ゾーン240またはメタノリシス反応ゾーン340の上流で非PET分離ゾーン220を脱出するPET含有流214は、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセントの他の種類のプラスチック(例えば、ポリオレフィン)を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、非PET分離ゾーン220を脱出するPET含有流214は、プラスチック混合廃棄物流210を介して非PET分離ゾーン220に導入された非PET成分の総量の45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、または2重量パーセント以下を含むことができる。
【0178】
[0177]
図2および3に示されているように、非PET成分は、ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)を介して加溶媒分解施設230(またはメタノリシス施設330)からパージされてもよい。生成したポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)は、ポリオレフィン含有副生成物流の総重量を基準にして、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも92重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、少なくとも99重量パーセント、または少なくとも99.5重量パーセントのポリオレフィンを含むことができる。
【0179】
[0178]ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)中に存在するポリオレフィンは、主にポリエチレン、主にポリプロピレン、またはポリエチレンとポリプロピレンの組合せを含むことができる。本明細書で使用される場合、「主に」という用語は、流れまたは組成物の総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセントの所与の成分を意味する。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ポリオレフィン含有副生成物流中のポリオレフィンは、ポリオレフィン含有副生成物流中のポリオレフィンの総重量を基準にして、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも92重量パーセント、少なくとも94重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、少なくとも98重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントのポリエチレンを含む。
【0180】
[0179]代わりに、ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)中のポリオレフィンは、ポリオレフィン含有副生成物流中のポリオレフィンの総重量を基準にして、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも92重量パーセント、少なくとも94重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、少なくとも98重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントのポリプロピレンを含む。
【0181】
[0180]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ポリオレフィン含有副生成物流216a、bは、ポリオレフィン含有副生成物流216a、bの総重量を基準にして、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.75重量パーセント以下、0.50重量パーセント以下、0.25重量パーセント以下、0.10重量パーセント以下、または0.05重量パーセント以下のPETを含む。加えて、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ポリオレフィン含有副生成物流216a、bは、ポリオレフィン含有副生成物流の総重量を基準にして、少なくとも0.01重量パーセント、少なくとも0.05重量パーセント、少なくとも0.10重量パーセント、少なくとも0.50重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、もしくは少なくとも1.5重量パーセント、および/または40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、もしくは2重量パーセント以下のポリオレフィン以外の成分を含む、または流れの総重量を基準にして、0.01~40重量パーセント、0.10~15重量パーセント、もしくは0.5~5重量パーセントの範囲の量のポリオレフィン以外の成分を含有することができる。
【0182】
[0181]全体的には、ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)は、ポリオレフィン含有副生成物流216a、bの総重量を基準にして、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの有機化合物を含む。ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)は、ポリオレフィン含有副生成物流の総重量を基準にして、少なくとも0.5重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも3重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、もしくは少なくとも15重量パーセント、および/または40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下の非有機成分を含むことができ、または流れの総重量を基準にして、0.5~40重量パーセント、1~15重量パーセント、もしくは2~5重量パーセントの範囲の量の非有機成分を含有することができる。
【0183】
[0182]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)は、ポリオレフィン含有副生成物流の総重量を基準にして、少なくとも0.1重量パーセント、少なくとも0.5重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも1.5重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも2.5重量パーセント、少なくとも3重量パーセント、少なくとも3.5重量パーセント、少なくとも4重量パーセント、少なくとも4.5重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも8重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも12重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも18重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも22重量パーセント、もしくは少なくとも25重量パーセント、および/または50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、もしくは2重量パーセント以下の1種もしくは複数の非反応性固体を含むことができ、または流れの総重量を基準にして、0.1~50重量パーセント、2~25重量パーセント、もしくは3~15重量パーセントの範囲の量の非反応性固体を含有することができる。
【0184】
[0183]非反応性固体とは、PETと化学的に反応しない固体成分を指す。非反応性固体の例として、これらに限定されないが、砂、汚れ、ガラス、プラスチック充填剤、およびこれらの組合せが挙げられる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)を含む副生成物流の1つまたは複数は、流れの総重量を基準にして、100重量ppm~50重量パーセント、500重量ppm~10重量パーセント、または1000重量ppm~5重量パーセントの量の非反応性固体を含むことができる。
【0185】
[0184]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ポリオレフィン含有副生成物流は、ポリオレフィン副生成物流の総重量を基準にして、少なくとも100重量ppm、少なくとも250重量ppm、少なくとも500重量ppm、少なくとも750重量ppm、少なくとも1000重量ppm、少なくとも1500重量ppm、少なくとも2000重量ppm、少なくとも2500重量ppm、少なくとも5000重量ppm、少なくとも7500重量ppm、または少なくとも1重量パーセント、少なくとも1.5重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、もしくは少なくとも25重量パーセント、および/または50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下の1つまたは複数の充填剤を含み、または流れは、流れの総重量を基準にして、100ppm~50重量パーセント、500ppm~20重量パーセント、もしくは2500ppm~2重量パーセントの範囲の量の充填剤を含むことができる。
【0186】
[0185]充填剤の例として、これらに限定されないが、チキソトロープ剤例えば、フュームシリカおよび粘土(カオリン)、顔料、着色剤、難燃剤、例えば、アルミナ三水和物、臭素、塩素、ボレート、およびリン、抑制剤、例えば、ワックスベースの材料、UV阻害剤または安定剤、導電性添加剤、例えば、金属粒子、炭素粒子、または導電性繊維、剥離剤、例えば、ステアリン酸亜鉛、ワックス、およびシリコーン、炭酸カルシウム、および硫酸カルシウムを挙げることができる。
【0187】
[0186]ポリオレフィン含有副生成物流は、主に液体であってよいが、少なくとも一部の蒸気および/または固体をさらに含むこともできる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)は、剪断速度10ラジアン/秒および温度250℃で作動するV80-40ベーンスピンドルを有するBrookfield R/Sレオメーターを使用して測定された、少なくとも0.1Pa・s(1ポアズ)、少なくとも1Pa・s(10ポアズ)、少なくとも2.5Pa・s(25ポアズ)、少なくとも5Pa・s(50ポアズ)、少なくとも7.5Pa・s(75ポアズ)、少なくとも9Pa・s(90ポアズ)、少なくとも10Pa・s(100ポアズ)、少なくとも12.5Pa・s(125ポアズ)、少なくとも15Pa・s(150ポアズ)、少なくとも20Pa・s(200ポアズ)、少なくとも25Pa・s(250ポアズ)、少なくとも30Pa・s(300ポアズ)、少なくとも35Pa・s(350ポアズ)、少なくとも40Pa・s(400ポアズ)、少なくとも45Pa・s(450ポアズ)、少なくとも50Pa・s(500ポアズ)、少なくとも55Pa・s(550ポアズ)、少なくとも60Pa・s(600ポアズ)、少なくとも65Pa・s(650ポアズ)、少なくとも70Pa・s(700ポアズ)、少なくとも75Pa・s(750ポアズ)、少なくとも80Pa・s(800ポアズ)、少なくとも85Pa・s(850ポアズ)、少なくとも90Pa・s(900ポアズ)、もしくは少なくとも95Pa・s(950ポアズ)、および/または2,500Pa・s(25,000ポアズ)以下、2,400Pa・s(24,000ポアズ)以下、2,300Pa・s(23,000ポアズ)以下、2,200Pa・s(22,000ポアズ)以下、2,100Pa・s(21,000ポアズ)以下、2,000Pa・s(20,000ポアズ)以下、1,900Pa・s(19,000ポアズ)以下、1,800Pa・s(18,000ポアズ)以下、1,700Pa・s(17,000ポアズ)以下、1,600Pa・s(16,000ポアズ)以下、1,500Pa・s(15,000ポアズ)以下、1,400Pa・s(14,000ポアズ)以下、1,300Pa・s(13,000ポアズ)以下、1,200Pa・s(12,000ポアズ)以下、1,100Pa・s(11,000ポアズ)以下、1,000Pa・s(10,000ポアズ)以下、900Pa・s(9000ポアズ)以下、800Pa・s(8000ポアズ)以下、700Pa・s(7000ポアズ)以下、600Pa・s(6000ポアズ)以下、500Pa・s(5000ポアズ)以下、450Pa・s(4500ポアズ)以下、400Pa・s(4000ポアズ)以下、350Pa・s(3500ポアズ)以下、300Pa・s(3000ポアズ)以下、250Pa・s(2500ポアズ)以下、200Pa・s(2000ポアズ)以下、175Pa・s(1750ポアズ)以下、150Pa・s(1500ポアズ)以下、125Pa・s(1250ポアズ)以下、120Pa・s(1200ポアズ)以下、115Pa・s(1150ポアズ)以下、110Pa・s(1100ポアズ)以下、105Pa・s(1050ポアズ)以下、100Pa・s(1000ポアズ)以下、95Pa・s(950ポアズ)以下、90Pa・s(900ポアズ)以下、80Pa・s(800ポアズ)以下、75Pa・s(750ポアズ)以下の粘度を有することができる。
【0188】
[0187]ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)の粘度は、剪断速度10ラジアン/秒および温度250℃で作動するV80-40ベーンスピンドルを有するBrookfield R/Sレオメーターを使用して測定された、少なくとも50Pa・s(500ポアズ)、少なくとも75Pa・s(750ポアズ)、少なくとも90Pa・s(900ポアズ)、もしくは少なくとも95Pa・s(950ポアズ)、および/または2,500Pa・s(25,000ポアズ)以下、2,000Pa・s(20,000ポアズ)以下、1,700Pa・s(17,000ポアズ)以下、1,500Pa・s(15,000ポアズ)以下、1,200Pa・s(12,000ポアズ)以下、1,100Pa・s(11,000ポアズ)以下、1,000Pa・s(10,000ポアズ)以下、500Pa・s(5000ポアズ)以下、250Pa・s(2500ポアズ)以下、125Pa・s(1250ポアズ)以下、100Pa・s(1000ポアズ)以下の粘度を有することができ、またはポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)の粘度は50~2,500Pa・s(500~25,000ポアズ)、100~1,500Pa・s(1000~15,000ポアズ)、もしくは500~1,250Pa・s(5000~12,500ポアズ)の範囲であることができる。
【0189】
[0188]ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)は、非ニュートン流体であってもよく、および/またはずり減粘流体であってもよい。本明細書で使用される場合、「非ニュートン」という用語は、その粘度が剪断速度、時間、または変形履歴に依存する流体について記載している。本明細書で使用される場合、「ずり減粘」という用語は、その粘度が剪断速度と共に低減する非ニュートン流体を指す。例えば、ずり減粘流体は、少なくとも260℃、少なくとも270℃、または少なくとも280℃の温度に対して、1000ラジアン/秒において、1ラジアン/秒における粘度より低い粘度を有する。
【0190】
[0189]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)の少なくとも一部分、またはすべてが、以下に詳細に論じられているように、1つまたは複数の下流施設へ経路を取る前に、ペレット化またはミクロペレット化されてもよい。
【0191】
[0190]ペレット化される場合、供給流は、溶融押出し機に導入され、そこで加熱され、溶融されて、少なくとも240℃、少なくとも245℃、少なくとも250℃、少なくとも255℃、少なくとも260℃、および/または310℃以下、305℃以下、300℃以下、290℃以下、280℃以下、275℃以下、270℃以下、265℃以下、もしくは260℃以下の温度で、または240~280℃、245~275℃、もしくは255~265℃の範囲の温度で溶融ポリマーを形成する。次いで、溶融ポリマーは複数の穴を有するダイプレートを通過し、任意選択で水の下で、生成したポリマーストランドが切断されて、ペレットを形成する。生成したペレットは、最も長い寸法に沿って測定された、少なくとも0.5mm、少なくとも0.75mm、少なくとも0.90mm、少なくとも1mm、少なくとも1.1mm、少なくとも1.25mm、および/または2.25mm以下、2.1mm以下、2mm以下、1.75mm以下、もしくは1.6mmの平均粒径、または0.5~2.25mm、0.9~2.1mm、もしくは1~2mmの範囲の平均粒径を有することができる。
【0192】
[0191]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)は、温度25℃で測定された、少なくとも0.75g/cm3、少なくとも0.80g/cm3、少なくとも0.85g/cm3、少なくとも0.90g/cm3、少なくとも0.95g/cm3、少なくとも0.99g/cm3、および/または1.5g/cm3以下、1.4g/cm3以下、1.3g/cm3以下、1.2g/cm3以下、1.1g/cm3以下、1.05g/cm3以下、もしくは1.01g/cm3以下の密度を有することができる。密度は0.80~1.4g/cm3、0.90~1.2g/cm3、または0.95~1.1g/cm3であることができる。
【0193】
[0192]非PET分離ゾーン220から取り出される場合、ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)は、少なくとも200℃、少なくとも205℃、少なくとも210℃、少なくとも215℃、少なくとも220℃、少なくとも225℃、少なくとも230℃、もしくは少なくとも235℃、および/または350℃以下、340℃以下、335℃以下、330℃以下、325℃以下、320℃以下、315℃以下、310℃以下、305℃以下、もしくは300℃以下の温度を有することができ、またはそれは200~350℃、215~330℃、220~340℃、もしくは235~300℃の範囲であることができる。
【0194】
[0193]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)は、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、主要テレフタリルより高くで沸騰する、または施設がメタノリシス施設330である場合、DMTより高くで沸騰する成分を含むことができる。
【0195】
[0194]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、加溶媒分解施設230からのポリオレフィン含有副生成物流216a、b(またはメタノリシス施設330からの流れ316)は、ポリオレフィン含有副生成物流の総重量を基準にして、少なくとも90重量パーセント、少なくとも92重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、少なくとも99重量パーセント、もしくは少なくとも99.5重量パーセントのポリオレフィン、および/または1重量パーセント以下、0.75重量パーセント以下、0.50重量パーセント以下、0.25重量パーセント以下、もしくは0.10重量パーセント以下のPETを含むことができる。流れはまた、剪断速度10ラジアン/秒および温度250℃で作動するV80-40ベーンスピンドルを有するBrookfield R/Sレオメーターを使用して測定された、少なくとも10Pa・s(100ポアズ)、少なくとも15Pa・s(150ポアズ)、少なくとも20Pa・s(200ポアズ)、少なくとも25Pa・s(250ポアズ)、少なくとも30Pa・s(300ポアズ)、少なくとも35Pa・s(350ポアズ)、少なくとも40Pa・s(400ポアズ)、少なくとも45Pa・s(450ポアズ)、または少なくとも50Pa・s(500ポアズ)の粘度を有することもできる。
【0196】
[0195]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、加溶媒分解施設230(またはメタノリシス施設330)からのポリオレフィン含有副生成物流のすべてまたは一部分が、ケミカルリサイクリング施設内の1つまたは複数の他の施設に導入されてもよい。再度
図1を参照すると、これは総称的に副生成物流110で表されている。
図1に示されている副生成物流110は、本明細書で論じたいずれかの副生成物流のうちの1つまたは複数を、別々に、または他の1つもしくは複数の副生成物流と組み合わせて含むことができる。
【0197】
[0196]
図1に示されているように、加溶媒分解施設30からの副生成物流110のすべてまたは一部分は、ケミカルリサイクリング施設10の1つまたは複数の他の処理施設を通過することができる。このような施設は、例えば、(i)固化施設40、(ii)部分的酸化(POX)ガス化施設50、(iii)熱分解施設60、(iv)クラッカー施設70、および(v)エネルギー生成/生産施設80を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、少なくとも10重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントのポリオレフィン含有副生成物流が、施設(i)~(v)のうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、またはすべてに供給流として、または供給流と共に導入され得る。
【0198】
[0197]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、加溶媒分解施設30からの少なくとも1つの他の副生成物流はまた、(i)固化施設40、(ii)部分的酸化(POX)ガス化施設50、(iii)熱分解施設60、(iv)クラッカー施設70、および(v)エネルギー生成/生産施設80のうちの1つに、ポリオレフィン含有副生成物流と同時に導入されてもよい。本明細書で使用される場合、「下流施設」という用語は総称的に上記施設のうちの1つまたは複数を指す。
【0199】
[0198]同時に導入される場合、ポリオレフィン含有副生成物流は他の副生成物流とは別々に導入されてもよく、または2つの流れが事前に組み合わせられ、組み合わせられた流れが下流施設に導入されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ポリオレフィン含有副生成物流は他の副生成物流と同じ下流施設に導入されてもよく、その一方で1つまたは複数の他の実施形態では、ポリオレフィン含有副生成物流は、他の副生成物流とは異なる下流施設に導入されてもよい。加溶媒分解施設30からの3つ以上の副生成物流が下流処理施設(例えば、熱分解施設60、クラッカー施設70、固化施設40、エネルギー生成/生産施設80、および/またはPOXガス化施設50)に導入される場合、他の副生成物流のうちの少なくとも1つがポリオレフィン含有副生成物流と同じ施設に導入されてもよく、および/または他の副生成物流のうちの少なくとも1つがポリオレフィン含有副生成物流とは異なる下流施設に導入されてもよい。
【0200】
[0199]再度
図2および3を参照すると、流れ214中で非PET分離ゾーン220を脱出するPET含有流(溶解したPETならびにその分解生成物および溶媒を含む)は、次いで加溶媒分解反応ゾーン240(またはメタノリシス反応ゾーン340)に移されてもよく、そこで、その中に導入されたPETの少なくとも50パーセントの分解が生じ得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応ゾーン240(または340)内の反応媒体は、かき混ぜるまたは撹拌することができ、1つまたは複数の温度制御装置(例えば、熱交換器)を利用して、標的反応温度を維持することができる。
【0201】
[0200]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、加溶媒分解反応器の平均反応温度は、少なくとも50℃、少なくとも55℃、少なくとも60℃、少なくとも65℃、少なくとも70℃、少なくとも75℃、少なくとも80℃、もしくは少なくとも85℃、および/または350℃以下、345℃以下、340℃以下、335℃以下、330℃以下、325℃以下、320℃以下、315℃以下、310℃以下、300℃以下、もしくは295℃以下であることができ、または50~350℃、60~325℃、もしくは85~295℃の範囲であることができる。
【0202】
[0201]加溶媒分解反応器内の圧力は、34.4738キロパスカル(kPa)(5ポンド毎平方インチゲージ(psig))内、少なくとも68.9476kPa(10psig)内、少なくとも103.421kPa(15psig)内、少なくとも137.895kPa(20psig)内、少なくとも172.369kPa(25psig)内、少なくとも206.843kPa(30psig)内、少なくとも241.317kPa(35psig)内、少なくとも275.79kPa(40psig)内、少なくとも310.264kPa(45psig)内、もしくは少なくとも344.738kPa(50psig)内の気圧であることができ、または少なくとも379.212kPa(55psig)内、少なくとも517.107kPa(75psig)内、少なくとも620.528kPa(90psig)内、少なくとも689.476kPa(100psig)内、少なくとも861.845kPa(125psig)内、もしくは少なくとも1,034.21kPa(150psig)内の気圧であることができる。加溶媒分解反応器内の圧力は、少なくとも35キロパスカル(kPa)(0.35バールゲージ(barg))、少なくとも70kPa(0.70barg)、少なくとも100kPa(1barg)、少なくとも140kPa(1.4barg)内、少なくとも175kPa(1.75barg)、少なくとも200kPa(2barg)、少なくとも250kPa(2.5barg)、少なくとも275kPa(2.75barg)、少なくとも300kPa(3barg)、少なくとも350kPa(3.5barg)、少なくとも375kPa(3.75barg)、少なくとも500kPa(5barg)、もしくは少なくとも625kPa(6.25barg)、および/または1,035kPa(10.35barg)以下、860kPa(8.6barg)以下、もしくは690kPa(6.9barg)以下の気圧であることができる。
【0203】
[0202]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応媒体の反応ゾーン240(または340)内の平均滞留時間は、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも5時間、少なくとも10時間、もしくは少なくとも15分間、および/または12時間以下、11時間以下、10時間以下、9時間以下、8時間以下、7時間以下、6時間以下、5時間以下、4時間以下、3時間以下、2時間以下、もしくは1時間以下であることができ、または1分間~12時間、5分間~7時間、もしくは15分間~1時間の範囲であることができる。
【0204】
[0203]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、加溶媒分解施設230(またはメタノリシス施設330)に導入されたPETの総重量の少なくとも50パーセント、少なくとも55パーセント、少なくとも60パーセント、少なくとも65パーセント、少なくとも70パーセント、少なくとも75パーセント、少なくとも80パーセント、少なくとも85パーセント、少なくとも90パーセント、少なくとも95パーセント、または少なくとも99パーセントが、反応器流出流の反応ゾーン240(または340)を離れる際に分解される。
【0205】
[0204]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器流出液パージ流は、反応ゾーン240(または340)から取り出されてもよく、少なくとも一部分は、
図1において反応器パージ副生成物流として示され、
図2の加溶媒分解施設においてライン218として、および
図3のメタノリシス施設においてライン318として示されている、ケミカルリサイクリング施設10内の1つまたは複数の下流施設を通過することもできる。反応器パージ副生成物流218(または318)は、加溶媒分解施設230(またはメタノリシス施設330)から生成された主要テレフタリル(またはメタノリシスの場合、DMT)の沸点より高い、中程度の沸点を有することができる。
【0206】
[0205]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、
図2(または3)に示されている反応器パージ副生成物流218(または318)は、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、主要テレフタリル(またはDMT)の沸点より高い沸点を有する成分を含むことができる。加えて、または代替の実施形態では、副生成物流は、少なくとも0.10重量パーセント、少なくとも0.25重量パーセント、少なくとも0.50重量パーセント、少なくとも0.75重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも8重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも12重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、もしくは少なくとも17重量パーセント、および/または30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、12重量パーセント以下、10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、もしくは2重量パーセント以下の、主要テレフタリル(またはDMTよりも)より高い沸点を有する化合物を含み、またはこれらは流れの総重量を基準にして、0.10~30重量パーセント、0.50~20重量パーセント、もしくは1~15重量パーセントの範囲の量で存在することができる。
【0207】
[0206]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器パージ副生成物流218(または318)は、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下の主要テレフタリルの(またはDMTの)沸点より低い沸点を有する成分を含むことができる。加えて、または別の実施形態では、反応器パージ副生成物流218(または318)は、反応器の温度より少なくとも5℃、少なくとも10℃、少なくとも15℃、少なくとも20℃、もしくは少なくとも25℃、および/または50℃以下、45℃以下、40℃以下、35℃以下、30℃以下、25℃以下、20℃以下、もしくは15℃以下だけ高い溶融温度を有することができ、またはこの溶融温度は5~50℃高い、もしくは10~40℃高い、もしくは15~30℃高い範囲であることができる。
【0208】
[0207]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器パージ副生成物流218は、組成物の総重量を基準にして、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの主要テレフタリルを含む。加溶媒分解施設が、
図3に示されているようなメタノリシス施設である場合、反応器パージ副生成物流318は、流れの総重量を基準にして、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントのDMTを含むことができる。
【0209】
[0208]加えて、反応器パージ副生成物流218(または318)は、流れの総重量を基準にして、少なくとも100ppmおよび25重量パーセント以下の1種または複数の非テレフタリル固体を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器パージ副生成物流218(または318)中の非テレフタリル固体の総量は、流れの総重量を基準にして、少なくとも150ppm、少なくとも200ppm、少なくとも250ppm、少なくとも300ppm、少なくとも350ppm、少なくとも400ppm、少なくとも500ppm、少なくとも600ppm、少なくとも700ppm、少なくとも800ppm、少なくとも900ppm、少なくとも1000ppm、少なくとも1500ppm、少なくとも2000ppm、少なくとも2500ppm、少なくとも3000ppm、少なくとも3500ppm、少なくとも4000ppm、少なくとも4500ppm、少なくとも5000ppm、少なくとも5500ppm、少なくとも6000ppm、少なくとも7000ppm、少なくとも8000ppm、少なくとも9000ppm、少なくとも10,000ppm、もしくは少なくとも12,500ppm、および/または25重量パーセント以下、22重量パーセント以下、20重量パーセント以下、18重量パーセント以下、15重量パーセント以下、12重量パーセント以下、10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下であることができ、または流れの総重量を基準にして、150ppm~22重量パーセント、500ppm~15重量パーセント、もしくは1500ppm~5重量パーセントの範囲であることができる。
【0210】
[0209]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器パージ副生成物流218(または318)は、流れの総重量を基準にして、少なくとも100重量ppm、少なくとも250重量ppm、少なくとも500重量ppm、少なくとも750重量ppm、少なくとも1000重量ppm、少なくとも1500重量ppm、少なくとも2000重量ppm、少なくとも2500重量ppm、少なくとも3000重量ppm、少なくとも3500重量ppm、少なくとも4000重量ppm、少なくとも4500重量ppm、少なくとも5000重量ppm、少なくとも5500重量ppm、少なくとも6000重量ppm、少なくとも6500重量ppm、少なくとも7000重量ppm、少なくとも7500重量ppm、少なくとも8000重量ppm、少なくとも8500重量ppm、少なくとも9000重量ppm、少なくとも9500重量ppm、または少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも8重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、もしくは少なくとも12重量パーセント、および/または25重量パーセント以下、22重量パーセント以下、20重量パーセント以下、17重量パーセント以下、15重量パーセント以下、12重量パーセント以下、10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下、または7500重量ppm以下、5000重量ppm以下、もしくは2500重量ppm以下の全固形成分含有量を有し、または全固形成分含有量は、流れの総重量を基準にして、100ppm~25重量パーセント、500ppm~15重量パーセント、もしくは1000ppm~10重量パーセントの範囲であることができる。固体の例として、これらに限定されないが、非揮発性触媒化合物を挙げることができる。
【0211】
[0210]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器パージ副生成物流218(または318)は、少なくとも100ppm、少なくとも250ppm、少なくとも500ppm、少なくとも750ppm、少なくとも1000ppm、少なくとも1500ppm、少なくとも2000ppm、少なくとも2500ppm、少なくとも3000ppm、少なくとも3500ppm、少なくとも4000ppm、少なくとも4500ppm、少なくとも5000ppm、少なくとも7500ppm、少なくとも10,000ppm、もしくは少なくとも12,500ppm、および/または60,000ppm以下、50,000ppm以下、40,000ppm以下、35,000ppm以下、30,000ppm以下、25,000ppm以下、20,000ppm以下、15,000ppm以下、もしくは10,000ppm以下の非揮発性触媒化合物を含むことができ、またはこのような化合物は、流れの総重量を基準にして、100~60,000ppm、500~30,000ppm、もしくは1000~10,000ppmの範囲の量で存在することができる。適切な非揮発性触媒化合物の例として、これらに限定されないが、チタニウム、亜鉛、メトキシド、アルカリ金属、アルカリ土類金属、スズ、残留エステル化触媒、残留重縮合触媒、アルミニウム、およびこれらの組合せを挙げることができる。
【0212】
[0211]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器パージ副生成物流218(または318)は、剪断速度10ラジアン/秒および温度250℃で作動するV80-40ベーンスピンドルを有するBrookfield R/Sレオメーターを使用して測定された、少なくとも0.1パスカル秒(1ポアズ)(Pa・s(P))、少なくとも0.2Pa・s(2P)、少なくとも0.5Pa・s(5P)、少なくとも1Pa・s(10P)、少なくとも2Pa・s(20P)、少なくとも3Pa・s(30P)、少なくとも4Pa・s(40P)、少なくとも5Pa・s(50P)、少なくとも6Pa・s(60P)、少なくとも7Pa・s(70P)、少なくとも8Pa・s(80P)、少なくとも9Pa・s(90P)、少なくとも10Pa・s(100P)、少なくとも20Pa・s(200P)、少なくとも30Pa・s(300P)、少なくとも40Pa・s(400P)、少なくとも50Pa・s(500P)、少なくとも60Pa・s(600P)、少なくとも70Pa・s(700P)、少なくとも80Pa・s(800P)、少なくとも90Pa・s(900P)、少なくとも100Pa・s(1000P)、少なくとも150Pa・s(1500P)、少なくとも200Pa・s(2000P)、少なくとも250Pa・s(2500P)、少なくとも300Pa・s(3000P)、少なくとも350Pa・s(3500P)、少なくとも400Pa・s(4000P)、少なくとも450Pa・s(4500P)、少なくとも500Pa・s(5000P)、少なくとも550Pa・s(5500P)、少なくとも600Pa・s(6000P)、少なくとも650Pa・s(6500P)、少なくとも700Pa・s(7000P)、少なくとも750Pa・s(7500P)、少なくとも800Pa・s(8000P)、少なくとも850Pa・s(8500P)、少なくとも900Pa・s(9000P)、少なくとも1,000Pa・s(10,000P)、少なくとも1,100Pa・s(11,000P)、少なくとも1,200Pa・s(12,000P)、少なくとも1,300Pa・s(13,000P)、少なくとも1,400Pa・s(14,000P)、もしくは少なくとも1,500Pa・s(15,000P)、および/または2,500Pa・s(25,000P)以下、2,000Pa・s(20,000P)以下、1,500Pa・s(15,000P)以下、1,200Pa・s(12,000P)以下、1,000Pa・s(10,000P)以下、800Pa・s(8000P)以下、600Pa・s(6000P)以下、500Pa・s(5000P)以下、300Pa・s(3000P)以下、200Pa・s(2000P)以下、150Pa・s(1500P)以下、100Pa・s(1000P)以下、75Pa・s(750P)以下、50Pa・s(500P)以下、10Pa・s(100P)以下、7.5Pa・s(75P)以下、5Pa・s(50P)以下、もしくは2.5Pa・s(25P)以下の粘度を有する。
【0213】
[0212]反応器パージ副生成物流218(または318)は、剪断速度10ラジアン/秒および温度250℃で作動するV80-40ベーンスピンドルを有するBrookfield R/Sレオメーターを使用して測定された、少なくとも10パスカル秒(100ポアズ)(Pa・s(P))、少なくとも50Pa・s(500P)、少なくとも100Pa・s(1000P)、少なくとも250Pa・s(2500P)、少なくとも500Pa・s(5000P)、少なくとも1,000Pa・s(10,000P)、もしくは少なくとも1,500Pa・s(15,000P)、および/または2,500Pa・s(25,000P)以下、2,000Pa・s(20,000P)以下、1,500Pa・s(15,000P)以下、1,200Pa・s(12,000P)以下、1,000Pa・s(10,000P)以下、800Pa・s(8000P)以下の粘度を有することができ、または粘度は10~2,500Pa・s(100~25,000P)、50~1,500Pa・s(500~15,000P)、もしくは100~1,000Pa・s(1000~10,000P)の範囲であることができる。
【0214】
[0213]反応ゾーン240(もしくは340)から引き出される反応器パージ副生成物流218(もしくは318)の温度、および/または1種もしくは複数の下流施設への導入時の温度は、少なくとも130℃、少なくとも135℃、少なくとも140℃、少なくとも145℃、少なくとも150℃、少なくとも155℃、少なくとも160℃、少なくとも165℃、少なくとも170℃、少なくとも175℃、少なくとも180℃、少なくとも185℃、少なくとも190℃、少なくとも195℃、少なくとも200℃、少なくとも205℃、少なくとも210℃、少なくとも215℃、少なくとも220℃、少なくとも225℃、少なくとも230℃、少なくとも245℃、少なくとも250℃、少なくとも255℃、少なくとも260℃、少なくとも265℃、少なくとも270℃、少なくとも275℃、少なくとも280℃、少なくとも285℃、少なくとも290℃、少なくとも295℃、または少なくとも300℃であることができる。
【0215】
[0214]加えて、または代替の実施形態では、反応ゾーン240(もしくは340)から引き出される反応器パージ副生成物流218(もしくは318)の温度、および/または1種もしくは複数の下流施設への導入時の温度は、350℃以下、345℃以下、340℃以下、335℃以下、330℃以下、325℃以下、320℃以下、315℃以下、310℃以下、305℃以下、300℃以下、295℃以下、290℃以下、285℃以下、280℃以下、275℃以下、270℃以下、265℃以下、260℃以下、255℃以下、または250℃以下であることができる。
【0216】
[0215]反応ゾーン240(または340)から引き出される反応器パージ流の温度は、少なくとも150℃、少なくとも175℃、少なくとも200℃、少なくとも225℃、もしくは少なくとも250℃および/または350℃以下、330℃以下、325℃以下、310℃以下、もしくは300℃以下であることができ、または温度は、150~350℃、200~330℃、もしくは250~330℃の範囲であることができる。
【0217】
[0216]反応器がパージされる場合、パージは連続的または断続的に行われてもよく、生成した反応器パージ副生成物流は、連続的または断続的な方式で下流施設のうちの1つに導入され得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器パージ流は、加溶媒分解またはメタノリシス施設(または反応器)への供給流が、高い含有量の不活性成分、例えば、織物を含むプラスチック混合廃棄物のリサイクルから生成した成分などを有する場合、加溶媒分解(またはメタノリシス)反応器から連続的な方式で引き出されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器パージは、反応器への供給流中の不活性成分の量が、反応器供給流の総重量を基準にして、少なくとも0.25重量パーセント、少なくとも0.35重量パーセント、少なくとも0.40重量パーセント、少なくとも0.45重量パーセント、少なくとも0.50重量パーセント、または少なくとも0.55重量パーセントである場合、連続的に実施され得る。
【0218】
[0217]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器パージ流は、加溶媒分解またはメタノリシス施設(または反応器)への供給流がより低い含有量の不活性成分を有する場合、加溶媒分解(またはメタノリシス)反応器から断続的な方式で引き出されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器パージは、反応器への供給流中の不活性成分の量が、反応器供給流の総重量を基準にして、0.40未満、0.35以下、0.30以下、0.25以下、0.20以下、0.15以下、または0.10以下である場合、断続的に(またはバッチ方式で)実施され得る
[0218]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器パージ流の少なくとも一部分がペレット化、錠剤化、または薄片化されて固体を形成してもよく、固体の少なくとも一部分が本明細書に記載されているような1種または複数の下流施設に移されてもよい。ペレット化は、より高い架橋度(例えば、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、または少なくとも10の鎖長)を有する反応器パージ流を用いて実施されてもよく、その一方で、錠剤化および薄片化はより低い架橋度(例えば、6未満、5以下、4以下、または3以下の鎖長)を有する反応器パージ流を用いて実施されてもよい。
【0219】
[0219]ペレット化される場合、溶融した供給物の流れは、任意選択でフィルターを通過することができ、生成した濾液がペレタイザーに供給されてもよい。ペレタイザーでは、溶融した供給物は、複数の穴を有するダイプレートを通過し、生成したポリマーストランドは、任意選択で水の下で切断されて、ペレットを形成する。生成したペレットは、最も長い寸法に沿って測定した、少なくとも0.5mm、少なくとも0.75mm、少なくとも0.90mm、少なくとも1mm、少なくとも1.1mm、少なくとも1.25mm、および/または2.25mm以下、2.1mm以下、2mm以下、1.75mm以下、もしくは1.6mm以下、または0.5~2.25mm、0.9~2.1mm、もしくは1~2mmの範囲の平均粒径を有することができる。
【0220】
[0220]錠剤化される場合、溶融した供給物の流れは、任意選択でフィルターを通過することができ、生成した濾液をパスティレーターに供給することができる。パスティレーターにおいて、溶融した供給物は円柱状のロトフォームに導入され、これが回転し、溶融した流れの液滴を移動するベルトの上に堆積させる。ロトフォームへの供給物の温度は、少なくとも230℃、少なくとも235℃、少なくとも240℃、少なくとも245℃、少なくとも250℃、もしくは少なくとも255℃、および/または270℃以下、265℃以下、260℃以下、255℃以下、もしくは250℃以下、または230~270℃、240~265℃、もしくは250~260℃の範囲であることができる。
【0221】
[0221]少なくとも27℃、少なくとも30℃、少なくとも32℃、少なくとも35℃、および/または50℃以下、45℃以下、40℃以下、35℃以下、もしくは32℃以下、または27~50℃、30~45℃、もしくは30~40℃の範囲の温度を有する水または他の適切な流体媒体がベルトに適用されて、溶融した液滴を冷却および凝固することもできる。次いで、固体パステル剤は収集され、必要に応じて、本明細書中で論じたようなケミカルリサイクリング施設10内の1つまたは複数の場所に輸送されてもよい。生成したパステルは、最も長い粒子寸法に沿って測定された少なくとも0.5mm、少なくとも1mm、少なくとも1.5mm、少なくとも2mm、少なくとも2.5mm、少なくとも3mm、少なくとも3.5、もしくは少なくとも4mm、および/または8mm以下、7.5mm以下、7mm以下、6.5mm以下、6mm、または1~8mm、1.5~7.5m、2~7mm、もしくは4~6mmの範囲の平均粒径を有することができる。
【0222】
[0222]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ベルトフレーカーまたはドラムフレーカーを使用して、ポリマー材料のフレークを形成することができる。ベルトフレーカーで薄片化される場合、溶融した供給物の流れは、フィルターを通過することができ、生成した濾液は、錠剤化に関して記載されている方式と同様の方式で円柱状のロトフォームへと送り込まれてもよい。しかし、薄片化では、溶融した供給物の流れがベルト上に直接堆積され得るように、ロトフォーム回転速度が減速または停止され得る。ロトフォームおよびベルトのスピードならびにロトフォームおよび溶融物の温度が制御されて、ベルト上で材料の所望の厚さを達成することができる。一般的に、ロトフォームへの供給物の温度は、少なくとも230℃、少なくとも235℃、少なくとも240℃、少なくとも245℃、少なくとも250℃、もしくは少なくとも255℃、および/または270℃以下、265℃以下、260℃以下、255℃以下、もしくは250℃以下、または230~270℃、240~265℃、もしくは250~260℃の範囲であることができる。
【0223】
[0223]溶融ポリマーのシートまたは層としてベルト上に一度置かれると、少なくとも27℃、少なくとも30℃、少なくとも32℃、少なくとも35℃、および/または50℃以下、45℃以下、40℃以下、35℃以下、もしくは32℃以下、または27~50℃、30~45℃、もしくは30~40℃の範囲の温度を有する水または他の適切な流体媒体がベルトに適用され、これによって溶融した材料は冷却および固化され得る。固体小片またはフレークが形成され、収集され、必要に応じて、本明細書中で論じたようなケミカルリサイクリング施設10内の1つまたは複数の場所に輸送される。生成したフレークの平均厚さは、フレークの最も厚い部分に沿って測定された、少なくとも0.5mm、少なくとも1mm、少なくとも1.5mm、少なくとも2mm、少なくとも2.5mm、および/または4mm以下、3.5mm以下、3mm以下、2.5mm以下、2mm以下、1.5mm以下、1mm、もしくは0.75mm以下、または0.5~4mm、もしくは1~3mm、もしくは1~2mmの範囲であることができる。
【0224】
[0224]ドラムフレーカーで薄片化される場合、供給流はフィルターを通過することができ、生成した溶融した濾液は、回転している、内部で冷却されたドラムの表面上へ堆積されてもよい。材料が冷却されたドラムの表面に接触すると、その材料は固化し、スクレーパーまたは固定されたナイフを使用して、材料をフレークで取り出すことができる。生成したフレークの平均厚さは、フレークの最も厚い部分に沿って測定された、少なくとも0.5mm、少なくとも1mm、少なくとも1.5mm、少なくとも2mm、少なくとも2.5mm、および/または4mm以下、3.5mm以下、3mm以下、2.5mm以下、2mm以下、1.5mm以下、1mm以下、もしくは0.75mm以下、または0.5~4mm、もしくは1~3mm、もしくは1~2mmの範囲であることができる。
【0225】
[0225]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、
図2の加溶媒分解施設230に関して全体的に示されているように、加溶媒分解施設30内の反応ゾーンからの流出流は、以前に詳細に論じられたように、任意選択で、反応器の下流に位置する非PET分離ゾーン220を介して送られてもよい。
図2に示されているような反応器の上流の非PET分離ゾーン220に加えて、または非PET分離ゾーン220の代わりにこの反応器後の非PET分離ゾーン220も使用され得る。
【0226】
[0226]
図2および3に全体的に示されているように、反応ゾーン240(またはメタノリシス施設330では340)、または存在する場合、非PET分離ゾーン220から生成される流出流222は、生成物分離ゾーン250(または350)を通過することができ、そこで、生成物分離ゾーン250(または350)に導入される供給流中の少なくとも50重量パーセントの主要溶媒(またはメタノール)が分離される。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、主要溶媒(または加溶媒分解施設がメタノリシス施設の場合はメタノール)の総量の少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、または少なくとも90重量パーセントが、生成物分離ゾーン250(または350)において供給流から分離され得る。
【0227】
[0227]
図2および3に示されているように、主要溶媒222(またはメタノリシス施設の場合、主にメタノール322を含む流れ)を主に含む流れ222は生成物分離ゾーン250(または350)から取り出され得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、この主要溶媒流222(またはメタノール流322)は、流れの総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの主要溶媒(またはメタノール)を含むことができる。
【0228】
[0228]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、この主要溶媒流222(またはメタノール流322)の少なくとも一部分、またはすべては、加溶媒分解施設230(またはメタノリシス施設330)の入口へとリサイクルされ、PETを含有するまたはPETを豊富に含む廃棄プラスチックの新規流れと共に再導入され得る。加えて、または代替の実施形態では、溶媒流222(またはメタノール流322)の少なくとも一部分またはすべては、ケミカルリサイクリング施設10内のまたはケミカルリサイクリング施設10の外部の他の施設のうちの1つまたは複数に送られてもよい。
【0229】
[0229]加えて、
図2および3に示されているように、生成物分離ゾーン250(または350)は、主要グリコール224を豊富に含む流れおよび主要テレフタリル226を豊富に含む流れが得られるように構成されてもよく、または施設が
図3に示されているようなメタノリシス施設である場合、EGを豊富に含む流れ324およびDMTを豊富に含む流れ326が得られるように構成されてもよい。
【0230】
[0230]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、主要グリコール流224(またはEG流324)は、流れの総重量を基準にして、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、または少なくとも85重量パーセントの主要グリコール(またはEG)を含むことができる。これは、生成物分離ゾーン250(または350)に導入される主要グリコール(またはEG)の総重量の少なくとも40パーセント、少なくとも45パーセント、少なくとも50パーセント、少なくとも55パーセント、少なくとも60パーセント、少なくとも65パーセント、少なくとも70パーセント、少なくとも75パーセント、少なくとも80パーセント、少なくとも85パーセント、少なくとも90パーセント、または少なくとも95パーセントに対応し得る。
【0231】
[0231]同様に、主要テレフタリル流226(またはDMT流326)は、流れの総重量を基準にして、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、または少なくとも85重量パーセントの主要テレフタリル(またはDMT)を含むことができる。これは、生成物分離ゾーン250(または350)に導入される主要テレフタリル(またはDMT)の総重量の少なくとも40パーセント、少なくとも45パーセント、少なくとも50パーセント、少なくとも55パーセント、少なくとも60パーセント、少なくとも65パーセント、少なくとも70パーセント、少なくとも75パーセント、少なくとも80パーセント、少なくとも85パーセント、少なくとも90パーセント、または少なくとも95パーセントに対応し得る。
【0232】
[0232]任意の適切な分離デバイスまたは方法を生成物分離ゾーン250(または350)内で使用して、主要溶媒を豊富に含む流れ(またはメタノール)、主要グリコール(またはEG)、および主要テレフタリル(またはDMT)を得ることができる。適切な分離方法の例として、これらに限定されないが、蒸留、抽出、デカント、およびこれらの組合せを挙げることができる。このような方法に伴う装置として、カラム、容器、デカンタ、膜、およびこれらの組合せを挙げることができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、少なくとも1つの分離ステップが、主要グリコールからの溶媒(またはメタノリシスの場合、EGからメタノール)を分離するために実施されてもよく、少なくとも1つの他の分離ステップが、主要テレフタリルから主要グリコール(またはDMTからEG)を分離するために実施されてもよい。
【0233】
[0233]
図2および3に示されているように、生成物分離ゾーン250(350)から引き出される主要グリコール流224(324)はグリコール分離ゾーン260を通過することができ、そこで、その中に導入される流れ224の中の主要グリコールの少なくとも50重量パーセントが分離され得る。加溶媒分解施設がメタノリシス施設である場合、
図3に示されているように、グリコール分離ゾーンは、その中に導入される流れ324から少なくとも50重量パーセントのEGを分離するために使用されるEG分離ゾーン360である。グリコール分離ゾーン260(またはEG分離ゾーン360)は、分離を行うのに必要とされる、任意の適切なデバイスを含み、または任意の適切な方法を利用することができ、これらの方法は、これらに限定されないが、蒸留(共沸蒸留を含む)、抽出、フィルタリング、およびこれらの組合せを含む。
【0234】
[0234]
図2および3に示されているように、グリコール分離ゾーン260(またはEG分離ゾーン360)は、生成物分離ゾーン250(または350)から引き出されるグリコール流224(またはEG流324)からの残りの溶媒(またはメタノール)の少なくとも一部分が分離されるように構成されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、グリコール(またはEG)分離ゾーン204(または304)から引き出されるこの溶媒(またはメタノール)の流れは、流れの総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの溶媒(またはメタノール)を含むことができる。
【0235】
[0235]加えて、
図2および3に示されているように、リサイクル成分グリコール206(またはリサイクル成分EG306)の流れおよびグリコールスラッジ228の流れ(またはEGスラッジ328の流れ)はまた、グリコール分離ゾーン260(または360)から取り出されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、r-グリコール流206およびグリコールスラッジ流228(またはr-EG流306およびEGスラッジ流328)は、各それぞれの流れの総重量を基準にして、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の溶媒(またはメタノール)を含むことができる。
【0236】
[0236]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、グリコール分離ゾーン260(またはEG分離ゾーン360)が、主要グリコール206を豊富に含む流れが得られるように構成されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、グリコールを豊富に含む流れ206は、流れの総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも97重量パーセントの主要グリコールを含むことができる。
【0237】
[0237]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、グリコール分離ゾーン260から引き出されるグリコール流206は、グリコール、流れの総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントのリサイクル成分グリコールを含むことができる。これは、加溶媒分解施設230内で生成されたr-グリコールの総量の少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントに対応し得る。
【0238】
[0238]加溶媒分解施設が
図3に示されているようなメタノリシス施設330である場合、EG分離ゾーン360が、EG306を豊富に含む流れが得られるように構成される。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、EG分離ゾーン360から引き出されるEG流306は、流れの総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも97重量パーセントのEGを含むことができる。
【0239】
[0239]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、EG分離ゾーン360から引き出されるEG流306は、流れの総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントのリサイクル成分EGを含むことができる。これは、メタノリシス施設内で生成されるEGの総量の少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントに対応し得、さらに処理、貯蔵、および/または使用への経路を取ることができる。
【0240】
[0240]
図2および3に示されているように、グリコール分離ゾーン260(または、メタノリシスの場合、EG分離ゾーン360)はまた、グリコールカラム底部副生成物流228(またはEG底部副生成物流)が得られるように構成されてもよい。「グリコール底部」または「グリコールカラム底部」または「グリコールスラッジ」という用語は、主要グリコールの沸点より高いが、主要テレフタリルより低い沸点(または共沸混合物)を有する主要グリコール以外の成分を指す。同様に、「EG底部」または「EGカラム底部」または「EGスラッジ」という用語は、主要グリコールの沸点より高いが、主要テレフタリルより低い沸点(または共沸混合物)を有する主要グリコール以外の成分を指す。
【0241】
[0241]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、グリコールカラム底部(またはグリコールスラッジ)副生成物流228(または、メタノリシスの場合、EG底部またはEGスラッジ流328)は、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、主要グリコール(またはエチレングリコール)の沸点より高い沸点を有する成分を含むことができる。
【0242】
[0242]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、グリコールカラム底部(またはグリコールスラッジ)副生成物流228(または、メタノリシスの場合、EG底部またはEGスラッジ流328)は、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下の、主要グリコール(またはエチレングリコール)の沸点より低い沸点を有する成分を含むことができる。グリコールカラム底部(またはグリコールスラッジ)副生成物流228(または、メタノリシスの場合、EG底部またはEGスラッジ流328)は、主要グリコール(またはエチレングリコール)の沸点より高い、中程度の沸点を有することができる。
【0243】
[0243]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、底部(またはグリコールスラッジ)副生成物流228(または、メタノリシスの場合、EG底部またはEGスラッジ流328)は、剪断速度10ラジアン/秒および温度250℃で作動するV80-40ベーンスピンドルを有するBrookfield R/Sレオメーターを使用して測定された、少なくとも0.001パスカル秒(0.01ポアズ)(Pa・s(P))、少なくとも0.005Pa・s(0.05P)、少なくとも0.010Pa・s(0.10P)、少なくとも0.025Pa・s(0.25P)、少なくとも0.050Pa・s(0.50P)、少なくとも0.1Pa・s(1P)、少なくとも0.2Pa・s(2P)、少なくとも0.3Pa・s(3P)、少なくとも0.5Pa・s(5P)、少なくとも0.8Pa・s(8P)、および/または1.5Pa・s(15P)以下、1.2Pa・s(12P)以下、1Pa・s(10P)以下、0.8Pa・s(8P)以下、0.6Pa・s(6P)以下、0.5Pa・s(5P)以下、0.3Pa・s(3P)以下、0.2Pa・s(2P)以下、0.1Pa・s(1P)以下、もしくは0.05Pa・s(0.5P)以下、または0.001~1.5Pa・s(0.01~15P)、0.005~1Pa・s(0.05~10P)、もしくは0.010~0.5Pa・s(0.10~5P)の範囲の粘度を有することができる。
【0244】
[0244]グリコールカラム底部(またはグリコールスラッジ)副生成物流228(または、メタノリシスの場合、EG底部またはEGスラッジ流328)の全固形成分含有量は、流れの総重量を基準にして、10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下であることができる。
【0245】
[0245]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、グリコールは、流れの総重量を基準にして、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも92重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、少なくとも98重量パーセント、少なくとも99重量パーセント、または少なくとも99.5重量パーセントのポリエステルの部分を含むオリゴマーを含むことができる。本明細書で使用される場合、「ポリエステル部分」という用語は、ポリエステルの部分もしくは残基、またはポリエステル部分もしくは残基の反応生成物を指す。
【0246】
[0246]オリゴマーは、少なくとも2モノマー単位、少なくとも3モノマー単位、少なくとも4モノマー単位、少なくとも5モノマー単位、少なくとも6モノマー単位、少なくとも7モノマー単位、もしくは少なくとも8モノマー単位、および/または30モノマー単位以下、27モノマー単位以下、25モノマー単位以下、22モノマー単位以下、20モノマー単位以下、17モノマー単位以下、15モノマー単位以下、12モノマー単位以下、もしくは10モノマー単位以下の鎖長、または2~30モノマー単位、3~25モノマー単位、もしくは5~20モノマー単位の範囲の鎖長を有することができる。オリゴマーは、例えば、PETを含む、処理されたポリエステルの部分を含むことができる。
【0247】
[0247]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、底部(またはグリコールスラッジ)副生成物流228(または、メタノリシスの場合、EG底部またはEGスラッジ流328)は、流れの総重量を基準にして、少なくとも0.01重量パーセント、少なくとも0.05重量パーセント、少なくとも0.10重量パーセント、少なくとも0.50重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、もしくは少なくとも1.5重量パーセント、および/または40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、もしくは2重量パーセント以下のオリゴマー以外の成分を含み、またはこれらの成分は、流れの総重量を基準にして、0.01~40重量パーセント、0.10~30重量パーセント、もしくは1~20重量パーセントの範囲の量で存在することができる。
【0248】
[0248]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、オリゴマーは、ジメチルテレフタレート以外の少なくとも1つのエステル、テレフタル酸以外の少なくとも1つのカルボン酸、および/またはエチレングリコール以外の少なくとも1つのグリコールの部分をさらに含む。例えば、オリゴマーは、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4-シクロヘキサン-ジメタノール、プロパン-1,3-ジオール、ブタン-1,4-ジオール、ペンタン-1,5-ジオール、ヘキサン-1,6-ジオール、ネオペンチルグリコール、3-メチルペンタンジオール-(2,4)、2-メチルペンタンジオール-(1,4)、2,2,4-トリメチルペンタン-ジオール-(1,3)、2-エチルヘキサンジオール-(1,3)、2,2-ジエチルプロパン-ジオール-(1,3)、ヘキサンジオール-(1,3)、1,4-ジ-(ヒドロキシエトキシ)-ベンゼン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシシクロヘキシル)-プロパン、2,4-ジヒドロキシ-1,1,3,3-テトラメチル-シクロブタン、2,2,4,4-テトラメチルシクロブタンジオール、2,2-ビス-(3-ヒドロキシエトキシフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシプロポキシフェニル)-プロパン、イソソルビド、ヒドロキノン、BDS-(2,2-(スルホニルビス)4,1-フェニレンオキシ))ビス(エタノール)、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサン二酢酸、ジフェニル-4,4’-ジカルボン酸、ジフェニル-3,4’-ジカルボン酸、2,2,-ジメチル-1,3-プロパンジオール、ジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、およびこれらの組合せのうちの1つまたは複数の部分をさらに含むことができる。
【0249】
[0249]底部(またはグリコールスラッジ)副生成物流228(または、メタノリシスの場合、EG底部またはEGスラッジ流328)はまた、主要グリコール(または、メタノリシスの場合、エチレングリコール)を、流れの総重量を基準にして、少なくとも0.5重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも3重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、もしくは少なくとも8重量パーセント、および/または30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、12重量パーセント以下、もしくは10重量パーセント以下の量で含むことができ、または流れの総重量を基準にして、0.5~30重量パーセント、1~25重量パーセント、もしくは5~20重量パーセントの範囲の量の主要グリコール(またはエチレングリコール)を含むことができる。主要グリコール(またはエチレングリコール)は、それ自体として(遊離の状態で)または別の化合物の部分として存在することができる。他の可能な主要グリコール(処理されるPETまたは他のポリマーの特定のタイプに応じて)の他の例として、これらに限定されないが、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオールを挙げることができる。
【0250】
[0250]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、グリコールカラム底部(またはグリコールスラッジ)副生成物流228は、主要グリコール以外の少なくとも1種のグリコールをさらに含むことができる。メタノリシスの場合、EG底部またはEGスラッジ流328は、EG以外の少なくとも1種のグリコールを含むことができる。他のグリコールのいくつかの例として、これらに限定されないが、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4-シクロヘキサン-ジメタノール、プロパン-1,3-ジオール、ブタン-1,4-ジオール、ペンタン-1,5-ジオール、ヘキサン-1,6-ジオール、ネオペンチルグリコール、3-メチルペンタンジオール-(2,4)、2-メチルペンタンジオール-(1,4)、2,2,4-トリメチルペンタン-ジオール-(1,3)、2-エチルヘキサンジオール-(1,3)、2,2-ジエチルプロパン-ジオール-(1,3)、ヘキサンジオール-(1,3)、1,4-ジ-(ヒドロキシエトキシ)-ベンゼン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシシクロヘキシル)-プロパン、2,4-ジヒドロキシ-1,1,3,3-テトラメチル-シクロブタン、2,2,4,4テトラメチルシクロブタンジオール、2,2-ビス-(3-ヒドロキシエトキシフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシプロポキシフェニル)-プロパン、イソソルビド、ヒドロキノン、BDS-(2,2-(スルホニルビス)4,1-フェニレンオキシ))ビス(エタノール)、およびこれらの組合せを挙げることができる。他のグリコールは、エチレングリコールでなくてもよく、またはエチレングリコールを含まなくてもよい。
【0251】
[0251]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、主要グリコール以外のグリコール(またはメタノリシスの場合、エチレングリコール)は、グリコールカラム底部(またはグリコールスラッジ)副生成物流228(または、メタノリシスの場合、EG底部またはEGスラッジ流328)に、流れの中のグリコールの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、もしくは少なくとも75重量パーセント、および/または99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、もしくは35重量パーセント以下の量で、または流れの総重量を基準にして、5~75重量パーセント、10~60重量パーセント、もしくは15~45重量パーセントの範囲の量で存在することができる。
【0252】
[0252]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、主要グリコール以外の少なくとも1種グリコール(またはエチレングリコール)の、主要グリコール(またはエチレングリコール)に対する重量比は、少なくとも0.5:1、少なくとも0.55:1、少なくとも0.65:1、少なくとも0.70:1、少なくとも0.75:1、少なくとも0.80:1、少なくとも0.85:1、少なくとも0.90:1、少なくとも0.95:1、少なくとも0.97:1、少なくとも0.99:1、少なくとも1:1、少なくとも1.05:1、少なくとも1.1:1、少なくとも1.15:1、少なくとも1.2:1、または少なくとも1.25:1である。加えて、または代替の実施形態では、主要グリコール以外の少なくとも1種グリコール(またはエチレングリコール)の主要グリコール(またはエチレングリコール)に対する重量比は、5:1以下、4.5:1以下、4:1以下、3.5:1以下、3:1以下、2.5:1以下、2:1以下、1.5:1以下、1.25:1以下、もしくは1:1以下であり、または0.5:1~5:1、もしくは0.75:1~3.5:1、もしくは0.95:1~1.25:1の範囲であることができる。
【0253】
[0253]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、加溶媒分解施設230(またはメタノリシス施設330)から引き出される、および/または
図1に示されている1つもしくは複数の下流施設に導入される底部(またはグリコールスラッジ)副生成物流228(または、メタノリシスの場合、EG底部またはEGスラッジ流328)は、加溶媒分解施設230(またはメタノリシス施設330)から引き出される際に、少なくとも150℃、少なくとも155℃、少なくとも160℃、少なくとも165℃、少なくとも170℃、少なくとも175℃、少なくとも180℃、少なくとも185℃、少なくとも190℃、もしくは少なくとも195℃、および/または260℃以下、255℃以下、250℃以下、245℃以下、240℃以下、235℃以下、230℃以下、もしくは225℃以下の温度を有することができ、または温度は150~260℃、175~250℃、もしくは190~240℃の範囲であることができる。流れ228(または328)は液体、溶融物、スラリー、または複数の固体粒子の形態であることができる。
【0254】
[0254]再度
図2を参照すると、主要テレフタリルを主に含む流れ226は、生成物分離ゾーン250からテレフタリル分離ゾーン270を通過することができ、テレフタリル分離ゾーンに導入された、流れの中の少なくとも50重量パーセントの主要テレフタリルは分離される。施設が
図3に示されているようなメタノリシス施設である場合、主にDMTを含む流れ326は、生成物分離ゾーン350からDMT分離ゾーン370へと通過することができる。加溶媒分解施設230のテレフタリル分離ゾーン270(またはメタノリシス施設330のDMT分離ゾーン370)は、これらに限定されないが、蒸留(共沸蒸留を含む)、抽出、フィルタリング、結晶化、洗浄、乾燥、およびこれらの組合せを含む分離を行うための、任意の適切なデバイスを含む、または必要とされる任意の適切な方法を利用することができる。
【0255】
[0255]
図2および3に示されているように、テレフタリル分離ゾーン270(またはDMT分離ゾーン370)は、主要テレフタリル208を豊富に含む流れ(またはDMTを豊富に含む流れ308)が得られるように構成されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリル流208(またはDMT流308)は、流れの総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも97重量パーセントのテレフタリル(またはDMT)を含むことができる。これは、加溶媒分解施設230(またはメタノリシス施設330)内で生成されるテレフタリル(またはDMT)の総量の少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントに対応し得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリル分離ゾーンから引き出されるテレフタリル流208(またはDMT流308)は、流れの総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントのリサイクル成分テレフタリルを含むことができる。テレフタリル流208(またはDMT流308)はさらなる処理、貯蔵、および/または使用への経路を取ることもできる。
【0256】
[0256]加溶媒分解施設が
図3に示されているようなメタノリシス施設330である場合、DMT分離ゾーン370は、リサイクル成分DMT(r-DMT)を豊富に含む流れ308が得られるように構成される。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、r-DMT流308は、流れの総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも97重量パーセントのr-DMTを含むことができる。これは、メタノリシス施設330内で生成されるr-DMTの総量の少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントに対応し得る。
【0257】
[0257]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、DMT分離ゾーン370から引き出されるDMT流308は、流れの総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントのリサイクル成分DMTを含むことができる。r-DMT流308は、さらなる処理、貯蔵、および/または使用への経路を取ることもできる。
【0258】
[0258]
図2に示されているように、テレフタリル分離ゾーン270はテレフタリル底部(またはテレフタリルスラッジ)副生成物流232が得られるように構成されてもよい。「テレフタリル底部」または「テレフタリルカラム底部」または「テレフタリルスラッジ」という用語は、主要テレフタリルの沸点より高い沸点を有する主要テレフタリル以外の成分(または共沸混合物)を指す。同様に、
図3のメタノリシス施設330に示されているDMT分離ゾーン370もまたDMT底部(またはDMTスラッジ)副生成物流332が得られるように構成されてもよい。「テレフタリル底部」または「テレフタリルカラム底部」または「テレフタリルスラッジ」という用語は、主要テレフタリルの沸点より高い沸点を有する主要テレフタリル以外の成分(または共沸混合物)を指す。
【0259】
[0259]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)は、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、主要テレフタリル(またはDMT)の沸点より高い沸点を有する成分を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)は、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下の、DMTの沸点より低い沸点を有する成分を含むことができる。テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)は、主要テレフタリル(またはDMT)の沸点より高い、中程度の沸点を有することができる。
【0260】
[0260]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)は、剪断速度10ラジアン/秒および温度250℃で作動するV80-40ベーンスピンドルを有するBrookfield R/Sレオメーターを使用して測定された、少なくとも0.001パスカル秒(0.01ポアズ)(Pa・s(P))、少なくとも0.005Pa・s(0.05P)、少なくとも0.010Pa・s(0.10P)、少なくとも0.025Pa・s(0.25P)、少なくとも0.050Pa・s(0.50P)、少なくとも0.1Pa・s(1P)、少なくとも0.2Pa・s(2P)、少なくとも0.3Pa・s(3P)、少なくとも0.5Pa・s(5P)、少なくとも0.6Pa・s(6P)、もしくは少なくとも0.8Pa・s(8P)、および/または1Pa・s(10P)以下、0.8Pa・s(8P)以下、0.6Pa・s(6P)以下、0.5Pa・s(5P)以下、0.3Pa・s(3P)以下、0.2Pa・s(2P)以下、0.1Pa・s(1P)以下、0.05Pa・s(0.5P)以下、0.01Pa・s(0.1P)以下、0.005Pa・s(0.05P)以下、もしくは0.0025Pa・s(0.025P)以下の粘度を有し、または0.001~1Pa・s(0.01~10P)、0.005~0.6Pa・s(0.05~6P)、もしくは0.1~0.5Pa・s(1~5P)の範囲の粘度を有することができる。
【0261】
[0261]テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)の全固形成分含有量は、流れの総重量を基準にして、10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下であることができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリルスラッジ副生成物流232(またはDMTスラッジ副生成物流332)は、錠剤化、ペレット化、または薄片化により形成されたDMTの粒子を含むことができる。粒子は、存在する場合、粒子として輸送されてもよく、または液体と組み合わせて、スラリーを形成してもよい。
【0262】
[0262]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)は、流れの総重量を基準にして、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも92重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、少なくとも98重量パーセント、少なくとも99重量パーセント、または少なくとも99.5重量パーセントのポリエステルの部分を含むオリゴマーを含むことができる。オリゴマーは、少なくとも2モノマー単位、少なくとも3モノマー単位、少なくとも4モノマー単位、少なくとも5モノマー単位、少なくとも6モノマー単位、少なくとも7モノマー単位、もしくは少なくとも8モノマー単位、および/または30モノマー単位以下、27モノマー単位以下、25モノマー単位以下、22モノマー単位以下、20モノマー単位以下、17モノマー単位以下、15モノマー単位以下、12モノマー単位以下、もしくは10モノマー単位以下の鎖長を有することができ、または鎖長は2~30モノマー単位、4~25モノマー単位、もしくは5~20モノマー単位の範囲であることができる。
【0263】
[0263]オリゴマーは、処理されているポリエステルの部分、例えば、PETを含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリル底部副生成物流は、流れの総重量を基準にして、少なくとも0.01重量パーセント、少なくとも0.05重量パーセント、少なくとも0.10重量パーセント、少なくとも0.50重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、もしくは少なくとも1.5重量パーセント、および/または40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、もしくは2重量パーセント以下のオリゴマー以外の成分を含み、またはオリゴマー以外の成分は、流れの総重量を基準にして、0.01~40重量パーセント、0.10~30重量パーセント、もしくは1~10重量パーセントの範囲であることができる。
【0264】
[0264]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、オリゴマーは、ジメチルテレフタレート以外の少なくとも1種のエステル、テレフタル酸以外の少なくとも1種のカルボン酸もしくはDMT、および/またはエチレングリコール以外の少なくとも1種のグリコールの部分をさらに含む。例えば、オリゴマーは、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4-シクロヘキサン-ジメタノール、プロパン-1,3-ジオール、ブタン-1,4-ジオール、ペンタン-1,5-ジオール、ヘキサン-1,6-ジオール、ネオペンチルグリコール、3-メチルペンタンジオール-(2,4)、2-メチルペンタンジオール-(1,4)、2,2,4-トリメチルペンタン-ジオール-(1,3)、2-エチルヘキサンジオール-(1,3)、2,2-ジエチルプロパン-ジオール-(1,3)、ヘキサンジオール-(1,3)、1,4-ジ-(ヒドロキシエトキシ)-ベンゼン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシシクロヘキシル)-プロパン、2,4-ジヒドロキシ-1,1,3,3-テトラメチル-シクロブタン、2,2,4,4テトラメチルシクロブタンジオール、2,2-ビス-(3-ヒドロキシエトキシフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシプロポキシフェニル)-プロパン、イソソルビド、ヒドロキノン、BDS-(2,2-(スルホニルビス)4,1-フェニレンオキシ))ビス(エタノール)、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサン二酢酸、ジフェニル-4,4’-ジカルボン酸、ジフェニル-3,4’-ジカルボン酸、2,2,-ジメチル-1,3-プロパンジオール、ジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、およびこれらの組合せのうちの1種または複数の部分をさらに含むことができる。
【0265】
[0265]テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)はまた、副生成物流の総重量を基準にして、主要テレフタリル、またはメタノリシスの場合、DMTを、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、もしくは少なくとも95重量パーセントおよび/または99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、もしくは40重量パーセント以下の量で含むこともでき、または主要テレフタリル、もしくはメタノリシスの場合、DMTは、流れの総重量を基準にして、40~99重量パーセント、50~90重量パーセント、もしくは55~90重量パーセントの量で存在することができる。
【0266】
[0266]加えて、テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)は、微量な主要グリコール(またはメタノリシスの場合、エチレングリコール)を含むことができる。可能な主要グリコール(処理されるPETまたは他のポリマーに応じて)の例として、これらに限定されないが、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオールを挙げることができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)は、流れの総重量を基準にして、10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下の主要グリコール(またはエチレングリコール)を含むことができる。
【0267】
[0267]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)は、流れの総重量を基準にして、10重量パーセント以下、8重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下の主要テレフタリル(またはDMT)以外のテレフタリル(またはカルボキシル)を含むことができる。
【0268】
[0268]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)は、少なくとも1種の置換テレフタリル成分をさらに含んでもよい。本明細書で使用される場合、「置換テレフタリル」という用語は、少なくとも1つの置換された原子または基を有するテレフタリル成分を指す。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)は、テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーツパービリオン、少なくとも100重量パーツパービリオン、少なくとも500重量パーツパービリオン、または少なくとも1重量パーツパーミリオン、少なくとも50重量パーツパーミリオン、少なくとも1000重量パーツパーミリオン、少なくとも2500重量パーツパーミリオン、少なくとも5000重量パーツパーミリオン、少なくとも7500重量パーツパーミリオン、もしくは少なくとも10,000重量パーツパーミリオン、または少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、もしくは少なくとも5重量パーセント、および/または25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下、0.1重量パーセント以下、0.05重量パーセント以下、もしくは0.01重量パーセント以下の置換テレフタリル成分を含むことができ、または置換テレフタリル成分は、流れの総重量を基準にして、100ppb~20重量パーセント、100ppm~10重量パーセント、もしくは2500ppm~5重量パーセントの範囲の量で存在することができる。
【0269】
[0269]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、主要テレフタリル(またはメタノリシスの場合、DMT)以外のテレフタリルは、テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)中に、流れの中のテレフタリルの総重量を基準にして、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、もしくは少なくとも75重量パーセント、および/または99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、もしくは35重量パーセント以下の量で存在することができ、または流れの総重量を基準にして、15~75重量パーセント、20~65重量パーセント、もしくは25~50重量パーセントの量で存在することができる。
【0270】
[0270]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、主要テレフタリル以外の少なくとも1種のテレフタリルの、主要テレフタリルに対する重量比は、少なくとも0.5:1、少なくとも0.55:1、少なくとも0.65:1、少なくとも0.70:1、少なくとも0.75:1、少なくとも0.80:1、少なくとも0.85:1、少なくとも0.90:1、少なくとも0.95:1、少なくとも0.97:1、少なくとも0.99:1、少なくとも1:1、少なくとも1.05:1、少なくとも1.1:1、少なくとも1.15:1、少なくとも1.2:1、または少なくとも1.25:1である。加えて、または代替の実施形態では、主要テレフタリル以外の少なくとも1種のテレフタリルの、主要テレフタリルに対する重量比は、5:1以下、4.5:1以下、4:1以下、3.5:1以下、3:1以下、2.5:1以下、2:1以下、1.5:1以下、1.25:1以下、もしくは1:1以下であり、または0.5:1~5:1、0:75:1~3.5:1、もしくは1:1~2.5:1の範囲であることができる。
【0271】
[0271]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、加溶媒分解施設230(またはメタノリシス施設330)から引き出されるテレフタリル底部もしくはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)、および/または
図1に示されている下流施設のうちの1つもしくは複数に導入されるテレフタリル底部もしくはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)は、加溶媒分解施設230(またはメタノリシス施設330)から引き出される際に、少なくとも150℃、少なくとも155℃、少なくとも160℃、少なくとも165℃、少なくとも170℃、少なくとも175℃、少なくとも180℃、少なくとも185℃、少なくとも190℃、もしくは少なくとも195℃、および/または260℃以下、255℃以下、250℃以下、245℃以下、240℃以下、235℃以下、230℃以下、もしくは225℃以下の温度を有することができ、または温度は、150~260℃、175~250℃、もしくは195~225℃の範囲であることができる。
【0272】
[0272]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)は、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、DMTの沸点より高い沸点を有する成分を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリル底部またはスラッジ副生成物流232(またはDMT底部もしくはスラッジ副生成物流332)は、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下のDMTの沸点より低い沸点を有する成分を含むことができる。
【0273】
[0273]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)、テレフタリル(またはDMT)スラッジ流232(または332)、および反応器パージ副生成物流218(または318)を含む、加溶媒分解施設230(またはメタノリシス施設330)から引き出される上記副生成物流のうちの1つまたは複数は、固体であることができるまたは固体を含むことができる。このような流れの例は、固体輸送デバイスおよびシステムにより輸送可能な固体粒子、ならびに溶融物およびスラリーを含むことができる。
【0274】
[0274]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ポリオレフィン含有副生成物流216a、b(または316)は、ペレット化またはミクロペレット化されていてもよく、ガス化装置に送られるか、または生成物流として販売される。
【0275】
[0275]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリルスラッジ232(またはDMTスラッジ332)は、任意の適切な方法で錠剤またはフレーク(例えば、ドラムフレーカーにより)へと形成されてもよく、錠剤またはフレークは、POXガス化施設50へと輸送されてもよく、ならびに/またはさらなる輸送、貯蔵、使用、および/もしくは廃棄処分へと輸送されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、テレフタリルスラッジ232(またはDMTスラッジ332)は、液相流として(例えば、溶融物またはスラリーとして)POXガス化施設50および/またはエネルギー生成/生産施設80へ輸送されてもよい。
【0276】
[0276]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器パージ副生成物流218(または318)は、任意の適切な方法で錠剤またはフレーク(例えば、ドラムフレーカーにより)へと形成されてもよく、錠剤またはフレークは、POXガス化施設50へと輸送されてもよく、ならびに/またはさらなる輸送、貯蔵、使用、および/もしくは廃棄処分へと輸送されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器パージ副生成物流218(または318)は、液相流として(例えば、溶融物またはスラリーとして)POXガス化施設50および/またはエネルギー生成/生産施設80へ輸送されてもよい。反応器からのパージが連続的である場合、上記のうちの1つまたは複数が生じ得る。これは、
図1に示されているように、例えば、加溶媒分解(またはメタノリシス)施設30またはケミカルリサイクリング施設10への供給原料中の不活性成分の全含有量が、供給流の全含有量を基準にして、0.40重量パーセント未満、0.35重量パーセント以下、0.30重量パーセント以下、0.25重量パーセント以下、0.20重量パーセント以下、0.15重量パーセント以下、または0.10重量パーセント以下の場合に生じ得る。
【0277】
[0277]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器パージ副生成物流218(または318)は、任意の適切な方法で、ペレットまたはミクロペレットへと形成されてもよく、ペレットは、POXガス化施設50へ輸送されてもよく、ならびに/またはさらなる輸送、貯蔵、使用、および/もしくは廃棄処分へと輸送されてもよい。上記のうちの1つまたは複数は、反応器からのパージがバッチである場合に生じ得る。これは、
図1に示されているように、例えば、加溶媒分解(またはメタノリシス)施設30またはケミカルリサイクリング施設10への供給原料中の不活性成分の全含有量が、供給流の全含有量を基準にして、少なくとも0.40重量パーセント、少なくとも0.45重量パーセント、少なくとも0.50重量パーセント、少なくとも0.55重量パーセント、または少なくとも0.60重量パーセントである場合に生じ得る。
【0278】
[0278]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、グリコールスラッジ228(またはEGスラッジ328)は、液相流として、POXガス化施設50および/またはエネルギー生成/生産施設80へ輸送されてもよい。上記のうちの1つまたは複数は、反応器からのパージが連続的である場合に生じ得る。
【0279】
[0279]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、加溶媒分解の副生成物流のうちの1つまたは複数のすべてまたは一部分が、加溶媒分解施設30から引き出され、さらなる処理、貯蔵、販売、および/または廃棄処分への経路が取られてもよい。これは、上で論じたように、ポリオレフィン含有副生成物流、反応器パージ副生成物流、グリコールカラム底部副生成物流、およびテレフタリルカラム底部流のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0280】
固化施設
[0280]再度
図1を参照すると、ケミカルリサイクリング施設10はまた固化施設40を含み得る。本明細書で使用される場合、「固化」という用語は、非固体材料が、物理的手段(例えば、冷却)および/または化学的手段(例えば、沈殿)を介して固形物になることを指す。「固化施設」とは、廃棄プラスチック由来の供給原料の固化を行うのに必要なすべての装置、ライン、および制御を含む施設である。
【0281】
[0281]ここで
図4を参照すると、
図1において全体的に示されているようなケミカルリサイクリング施設10における使用に適した固化施設40の概略図が提供されている。
図4に示されているように、固化施設40に導入される供給流112は、ケミカルリサイクリング施設内の1つまたは複数の場所から生じ得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固化施設40への供給流は、(i)以前に記載されたような、1つまたは複数の加溶媒分解(またはメタノリシス)副生成物流110、(ii)熱分解油(pyoil)の流れ120、および(iii)熱分解残留物の流れ122のうちの少なくとも1つを含むことができる。熱分解油および熱分解残留物に対する定義は、本明細書のその後のセクションで提供され、加溶媒分解(またはメタノリシス)副生成物に対する定義は過去のセクションで提供されている。
【0282】
[0282]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、これらの流れ110、120、122のうちの1つもしくは複数が固化施設40に連続的に導入されてもよく、および/またはこれらの流れ110、120、122のうちの1つもしくは複数が断続的に導入されてもよい。複数のタイプの供給流が存在する場合、それぞれが別々に導入されてもよく、または流れのすべてもしくは一部分が組み合わせられて、組み合わされた流れが固化施設40へ導入され得るようにしてもよい。組合せは、実施される場合、連続的またはバッチ(断続的)方式で行うことができる。
【0283】
[0283]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固化施設40への供給流112は、固化施設40へ導入される供給流の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの1つもしくは複数の加溶媒分解の副生成物流110を含むことができる。加えて、または代替の実施形態では、固化施設40への供給流は、固化施設40へ導入される供給流の総重量を基準にして、99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下の1つもしくは複数の加溶媒分解の副生成物流110を含むことができ、または流れの総重量を基準にして1~99重量パーセント、10~90重量パーセント、もしくは20~80重量パーセントの範囲の量の1つもしくは複数の加溶媒分解流を含むことができる。
【0284】
[0284]固化施設40に導入される加溶媒分解の副生成物流110は、固化施設40へ導入される加溶媒分解の副生成物流(複数可)の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。
【0285】
[0285]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固化施設40への供給流112は、固化施設40へ導入される供給流の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの熱分解油を含むことができる。
【0286】
[0286]加えて、または代替の実施形態では、固化施設40への供給流112は、固化施設40へ導入される供給流112の総重量を基準にして、99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の熱分解油を含むことができる。固化施設40へ導入される熱分解油120は、固化施設40へ導入される熱分解油120の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。
【0287】
[0287]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固化施設40への供給流112は、固化施設40へ導入される供給流112の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの熱分解残留物122を含むことができる。
【0288】
[0288]加えて、または代替の実施形態では、固化施設40への供給流112は、固化施設40へ導入される供給流の総重量を基準にして、99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の熱分解残留物122を含むことができる。固化施設40に導入される熱分解残留物122は、固化施設40へと導入される熱分解残留物122の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。
【0289】
[0289]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、組み合わせた供給流112中の、いずれか1つの流れの別の流れに対する重量比は、少なくとも1:10、少なくとも1:9、少なくとも1:8、少なくとも1:7、少なくとも1:6、少なくとも1:5、少なくとも1:4、少なくとも1:3、少なくとも1:2、少なくとも1:1.5、もしくは少なくとも1:1、および/または10:1以下、9:1以下、8:1以下、7:1以下、6:1以下、5:1以下、4:1以下、3:1以下、2:1以下、1.5:1以下、もしくは1:1以下であることができ、または1:10~10:1、1:5~5:1、もしくは1:3~3:1の範囲であることができる。
【0290】
[0290]
図4に全体的に示されている固化施設40は、冷却および供給流112を少なくとも部分的に固化するための冷却ゾーン442、これに続いて任意選択のサイズ削減ゾーン444を含む。冷却ゾーン442を離れる際に、流れのすべてまたは一部分は固化した材料であってよい。場合によっては、固化した材料は、シート、ブロック、もしくは大きい塊の形態であることができ、または固化した材料は粒子、ペレット、ミクロペレット、もしくは粉末の形態であってよい。1つまたは複数の実施形態では、供給流が部分的にのみ固化されている場合、冷却ゾーンから引き出される流れは固体と液相の両方を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固相の少なくとも一部分が取り出されてもよく、液相のすべてまたは一部分が固化施設40から引き出され、別の施設に、任意選択でケミカルリサイクリング施設内の別の施設(例えば、加溶媒分解施設30)に導入されてもよい。一部の実施形態では(示されていない)、固化施設40はまた、冷却ゾーン442に加えて、または冷却ゾーン442の代わりに、液体流からある特定の成分を化学的に沈殿させる(固化する)ための沈殿ゾーンを含んでもよい。
【0291】
[0291]
図4に示されているように、固化施設40はまた冷却ゾーン442(および/または沈殿ゾーン、示されていない)から引き出された固形物のサイズを削減させるためおよび複数の粒子を形成するためのサイズ削減ゾーン444を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、サイズ削減ゾーン444で実施されるサイズ削減ステップは、固化した材料のより大きな小片または大きな塊を細かく刻む、破砕する、破壊する、または粉砕することにより、粒子を形成するステップを含むことができる。他の実施形態では、固化施設40への供給流の少なくとも一部分は、サイズの削除ゾーン444で利用されている従来のペレット化デバイスを介してペレット化される前に少なくとも部分的に冷却されてもよい。
【0292】
[0292]粒子がどのように形成されるかに関わらず、固化施設40から引き出される生成した固体は、少なくとも50ミクロン、少なくとも75ミクロン、少なくとも100ミクロン、少なくとも150ミクロン、少なくとも250ミクロン、少なくとも350ミクロン、少なくとも450ミクロン、少なくとも500ミクロン、少なくとも750ミクロン、または少なくとも0.5mm、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも5mm、もしくは少なくとも10mm、および/または50mm以下、45mm以下、40mm以下、30mm以下、35mm以下、30mm以下、25mm以下、20mm以下、15mm以下、10mm以下、5mm以下、2mm以下、1mm以下、もしくは750ミクロン以下、500ミクロン以下、250ミクロン以下、もしくは200ミクロン以下の平均粒径を有することができ、または平均粒径は、50~750ミクロン、もしくは100~500ミクロン、もしくは150~250ミクロン、もしくは0.5~50mm、もしくは1~35mm、もしくは5~25mmの範囲であることができる。
【0293】
[0293]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固体は粉末を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固体は任意の形状のペレットを含むことができる。固体は、固体の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントのリサイクル成分含有量を有することができる。
【0294】
[0294]
図4に示されているように、固化施設40から引き出される固体は、(i)熱分解施設60、(ii)エネルギー生成/生産施設80、(iii)POXガス化施設50および(iv)再利用またはリサイクル施設90のうちの少なくとも1つの経路を取ることができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固体は、施設(i)から(iv)のうちの1つの経路のみを取ることができ、他の実施形態では、固体は、施設(i)から(iiv)のうちの2つ以上、または3つ以上への経路を取ることができる。
【0295】
[0295]1つまたは複数の下流施設への経路を取った場合、ライン114の固体は、固体(例えば、粉末もしくはペレット)として施設に輸送もしくは導入されてもよく、または液体流(示されていない)と組み合わせられて、スラリーを形成してもよい。適切な液体の例として、これらに限定されないが、水、アルコール、およびこれらの組合せを挙げることができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固体の少なくとも一部分は、加熱されて、少なくとも部分的に固体が溶融されてもよく、生成した溶融物は、上記に記載されている1つまたは複数の施設に導入され得る。任意選択で、固体の少なくとも一部分は工業用埋立て地(示されていない)に送られてもよい。
【0296】
熱分解施設
[0296]
図1に示されているように、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10は、熱分解施設60を含むことができる。本明細書で使用される場合、「熱分解」という用語は、不活性(すなわち、実質的に酸素を含まない)大気中、高温での1種または複数の有機物質の熱的分解を指す。「熱分解施設」とは、廃棄プラスチックおよびこれら由来の供給原料の熱分解を行うために必要なすべての装置、ライン、および制御を含む施設である。
【0297】
[0297]ここで
図5を参照すると、本発明の技術の1つまたは複数の実施形態によるケミカルリサイクリング施設において使用するのに適した熱分解施設60の概略図が提供されている。
図5に示されているように、供給流116は、熱分解施設60の入口に導入されてもよく、ここで供給流116は不活性な環境で、高温で熱的に分解され得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解施設60への供給流116は、(i)以前に記載されているような少なくとも1つの加溶媒分解の副生成物流110、(ii)廃棄プラスチックのPOを豊富に含む流れ104、ならびに(iii)固化施設40からの粒子および/または溶融物のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0298】
[0298]これらの流れの1つもしくは複数は熱分解施設60に連続的に導入されてもよく、またはこれらの流れの1つもしくは複数は断続的に導入されてもよい。複数のタイプの供給流が存在する場合、それぞれが別々に導入されてもよく、または流れのすべてもしくは一部分が組み合わせられて、組み合わせられた流れが熱分解施設60へ導入され得るようにしてもよい。組合せは、実施される場合、連続的またはバッチ方式で行うことができる。
【0299】
[0299]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解施設60への供給流は、熱分解施設60に導入される供給流116の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの少なくとも1つの加溶媒分解の副生成物流110を含むことができる。加えて、または代替の実施形態では、熱分解施設60への供給流116は、熱分解施設60に導入される供給流116の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下の少なくとも1つの加溶媒分解の副生成物流110を含むことができ、または少なくとも1つの加溶媒分解の副生成物流110は、流れの総重量を基準にして、1~99重量パーセント、10~90重量パーセント、20~80重量パーセント、もしくは25~75重量パーセントの範囲であることができる。
【0300】
[0300]熱分解施設60に導入される少なくとも1つの加溶媒分解の副生成物流110は、熱分解施設60へ導入される加溶媒分解の副生成物流(複数可)の総重量を基準にしておよび/または供給流116の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。
【0301】
[0301]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解施設60への供給流116は、熱分解施設60に導入される供給流116の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントのPOを豊富に含む廃棄プラスチックを含むことができる。加えて、または代替の実施形態では、熱分解施設60への供給流116は、熱分解施設60に導入される供給流116の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下のPOを豊富に含む廃棄プラスチックを含むことができ、または供給流の総重量を基準にして、1~95重量パーセント、5~85重量パーセント、もしくは10~75重量パーセントの範囲の量を含むことができる。
【0302】
[0302]熱分解施設60に導入されるPOを豊富に含む廃棄プラスチックは、熱分解施設60に導入されるPOを豊富に含む廃棄プラスチック104の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。
図1に示されているように、POを豊富に含むプラスチック流104は、予備処理施設20からおよび/またはPOを豊富に含む廃棄プラスチック(示されていない)の別の供給源から生じ得る。流れはプラスチック溶融物の形態、もしくは微粒子の形態であってよく、または流れはスラリーを含むことができる。
【0303】
[0303]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解施設60への供給流116は、熱分解施設60に導入される供給流116の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、固化施設40からの固体含有流114(例えば、粒子、スラリー、および/または溶融物)を含むことができる。
【0304】
[0304]加えて、または代替の実施形態では、熱分解施設60への供給流116は、熱分解施設60に導入される供給流116の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の、固化施設40からの固体含有流114を含むことができる。
【0305】
[0305]熱分解施設60に導入されるPOを豊富に含む廃棄プラスチック流104は、熱分解施設60に導入された固化施設40からの固体含有流114(例えば、粒子、スラリー、および/または溶融物)の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。固体含有流は粒子、スラリー、または溶融物の形態であってよく、
図1に示されているような固化施設40から、および/または別の供給源(示されていない)から生じ得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、粒子は、供給原料がスラリーの形態となるように、液体で存在し得る。
【0306】
[0306]
図5に示されているように、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POを豊富に含む廃棄プラスチックの流れ104は、例えば、加溶媒分解施設30からの副生成物流110、固化施設40からの固体含有流114を含む1つまたは複数の他の流れと組み合わせて、組み合わせた熱分解供給流116を形成することができる。組み合わせた流れ116は、組み合わせた流れ116の総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、および/または99重量パーセント以下、90重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、もしくは40重量パーセント以下の、POもしくはPOを豊富に含む流れ104を含むことができ、または流れの総重量を基準にして、5~95重量パーセント、10~90重量パーセント、20~80重量パーセント、もしくは25~75重量パーセントの範囲の量を含むことができる。
【0307】
[0307]加えて、または代替の実施形態では、POを豊富に含む廃棄プラスチックと、ケミカルリサイクリング施設10の一部分からの少なくとも1つの他のプロセス流とを組み合わせた流れは、供給流116の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、および/または50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下のポリオレフィン以外の成分を含むことができる。
【0308】
[0308]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、流れ104、110、114のうちのいずれか1つの、組み合わせた流れの中の別の流れに対する重量比は、少なくとも1:10、少なくとも1:9、少なくとも1:8、少なくとも1:7、少なくとも1:6、少なくとも1:5、少なくとも1:4、少なくとも1:3、少なくとも1:2、少なくとも1:1.5、もしくは少なくとも1:1、および/または10:1以下、9:1以下、8:1以下、7:1以下、6:1以下、5:1以下、4:1以下、3:1以下、2:1以下、1.5:1、もしくは1:1以下であることができ、または1:10~10:1、1:5~5:1、もしくは1:3~3:1の範囲の量であることができる。
【0309】
[0309]
図5に全体的に示されているように、熱分解施設60は、熱分解反応器542および反応器流出流117からの生成物流を分離するための分離ゾーン544を含む。熱分解反応器において、供給原料の少なくとも一部分は、熱分解反応に供することができ、これによって熱分解油、熱分解ガス、および熱分解残留物を含む熱分解流出流117を生成する。本明細書で使用される場合、「熱分解ガス」という用語は、25℃において気体である、熱分解から得られる組成物を指す。本明細書で使用される場合、「熱分解油」または「pyoil」という用語は、25℃および101,325Pa(1atm)で液体である熱分解から得られる組成物を指す。本明細書で使用される場合、「熱分解残留物」という用語は、熱分解ガスでも熱分解油でもなく、主に熱分解の木炭および熱分解の重いワックスを含む、熱分解から得られる組成物を指す。本明細書で使用される場合,「熱分解の木炭」という用語は、200℃および101,325Pa(1atm)で固体である、熱分解から得られる炭素含有組成物を指す。本明細書で使用される場合、「熱分解の重いワックス」という用語は、熱分解木炭でも、熱分解ガスでも、または熱分解油でもない、熱分解から得られるC
20+炭化水素を指す。
【0310】
[0310]一般的に、熱分解とは、導入される供給原料の化学的および熱的分解を含むプロセスである。すべての熱分解プロセスは実質的に酸素を含まない反応環境を一般的に特徴とし得るが、熱分解プロセスは、例えば、反応器内の熱分解反応温度、熱分解反応器内の滞留時間、反応器のタイプ、熱分解反応器内の圧力、および熱分解触媒の存在または不在によりさらに定義することができる。
【0311】
[0311]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器542は、例えば,スクリュー押出し機、管状反応器、タンク、撹拌タンク反応器、ライザー反応器、固定床反応器、流動床反応器、ロータリーキルン、真空反応器、マイクロ波反応器、またはオートクレーブであることができる。熱分解反応器542は、単一の反応容器、または直列もしくは並行して配置された2つ以上の同じもしくは異なるタイプの反応容器を含むことができる。
【0312】
[0312]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応は、実質的に酸素を含まない大気または外気と比べて含有する酸素が少ない大気中で、供給原料を加熱および変換することを含むことができる。例えば、熱分解反応器542内の大気は、反応器の内部体積を基準にして、5体積パーセント以下、4体積パーセント以下、3体積パーセント以下、2体積パーセント以下、1体積パーセント以下、または0.5体積パーセント以下の酸素ガスを含むことができる。
【0313】
[0313]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器542に導入される供給流116は、リフトガス流および/または供給ガス流115を含むことができ、リフトガス流および/または供給ガス流115は、供給原料もしくは供給流116を熱分解反応器542に導入し、および/または熱分解反応器542内の様々な反応を促進するために使用することができる。例えば、リフトガスおよび/または供給ガス115は、窒素、二酸化炭素、および/または水蒸気を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなることができる。リフトガスおよび/または供給ガスは、熱分解反応器542への導入前に、廃棄プラスチックに加えられ、もしくは供給流116と組み合わせられてもよく、および/または熱分解反応器542に直接加えられてもよい。
【0314】
[0314]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解は、水蒸気を含む、水蒸気から本質的になる、または水蒸気からなるリフトガスおよび/または供給ガスの存在下で行われてもよい。例えば、熱分解は、リフトガスの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの水蒸気を含む供給ガスおよび/もしくはリフトガスの存在下で行われてもよい。
【0315】
[0315]加えて、または代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解は、リフトガスの総重量を基準にして、99重量パーセント以下、90重量パーセント以下、80重量パーセント以下、70重量パーセント以下、60重量パーセント以下、50重量パーセント以下、40重量パーセント以下、30重量パーセント以下、または20重量パーセント以下の水蒸気を含む供給ガスおよび/またはリフトガスの存在下で行われる。理論に拘束されることを望むことなく、熱分解反応器542内の水蒸気の存在は、水-ガスシフト反応を促進することができ、これは、熱分解反応中に生成され得る任意のハロゲン化合物の除去を促進することができると考えられている。水蒸気は熱分解反応器542への導入前に、廃棄プラスチックもしくは廃棄プラスチック由来の供給流116に加えられてもよく、および/または熱分解反応器542に直接加えられてもよい。
【0316】
[0316]加えてまたは代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解は、還元ガス、例えば、水素、一酸化炭素、またはこれらの組合せを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなるリフトガスおよび/または供給ガスの存在下で行うことができる。還元ガスは、供給ガスおよび/またはリフトガスとして機能することができ、供給原料の熱分解反応器への導入を促進することができる。還元ガスは、熱分解反応器542への導入前に廃棄プラスチックもしくは廃棄プラスチック由来の供給流116に加えられてもよく、および/または熱分解反応器542に直接加えられてもよい。
【0317】
[0317]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解は、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの少なくとも1種の還元ガスを含む供給ガスおよび/またはリフトガスの存在下で行われてもよい。加えてまたは代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解は、99重量パーセント以下、90重量パーセント以下、80重量パーセント以下、70重量パーセント以下、60重量パーセント以下、50重量パーセント以下、40重量パーセント以下、30重量パーセント以下、もしくは20重量パーセント以下の少なくとも1種の還元ガスを含む供給ガスおよび/もしくはリフトガスの存在下で行われ、または還元ガスは、流れの総重量を基準にして、5~99重量パーセント、15~90重量パーセント、もしくは20~75重量パーセントの範囲の量で存在することができる。
【0318】
[0318]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解は、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの水素を含む供給ガスおよび/またはリフトガス115の存在下で行われてもよい。加えて、または代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解は、流れの総重量を基準にして、99重量パーセント以下、90重量パーセント以下、80重量パーセント以下、70重量パーセント以下、60重量パーセント以下、50重量パーセント以下、40重量パーセント以下、30重量パーセント以下、もしくは20重量パーセント以下の水素を含む供給ガスおよび/もしくはリフトガスの存在下で行われ、または水素は、5~70重量パーセント、10~60重量パーセント、もしくは15~50重量パーセントの範囲の量で存在することができる。
【0319】
[0319]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解は、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの一酸化炭素を含む供給ガスおよび/またはリフトガスの存在下で行われてもよい。加えてまたは代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解は、流れの総重量を基準にして、99重量パーセント以下、90重量パーセント以下、80重量パーセント以下、70重量パーセント以下、60重量パーセント以下、50重量パーセント以下、40重量パーセント以下、30重量パーセント以下、もしくは20重量パーセント以下の一酸化炭素を含む供給ガスおよび/もしくはリフトガスの存在下で行われ、または一酸化炭素は、5~70重量パーセント、10~60重量パーセント、もしくは15~50重量パーセントの範囲の量で存在することができる。
【0320】
[0320]さらに、熱分解反応器内の温度は、ある特定の最終生成物の生成を促進するよう調整され得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器内の熱分解温度は、少なくとも325℃、少なくとも350℃、少なくとも375℃、少なくとも400℃、少なくとも425℃、少なくとも450℃、少なくとも475℃、少なくとも500℃、少なくとも525℃、少なくとも550℃、少なくとも575℃、少なくとも600℃、少なくとも625℃、少なくとも650℃、少なくとも675℃、少なくとも700℃、少なくとも725℃、少なくとも750℃、少なくとも775℃、または少なくとも800℃であることができる。
【0321】
[0321]加えてまたは代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器内の熱分解温度は、1,100℃以下、1,050℃以下、1,000℃以下、950℃以下、900℃以下、850℃以下、800℃以下、750℃以下、700℃以下、650℃以下、600℃以下、550℃以下、525℃以下、500℃以下、475℃以下、450℃以下、425℃以下、または400℃以下であることができる。
【0322】
[0322]より具体的には、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器内の熱分解温度は、325~1,100℃、350~900℃、350~700℃、350~550℃、350~475℃、425~1,100℃、425~800℃、500~1,100℃、500~800℃、600~1,100℃、600~800℃、650~1,000℃、または650~800℃の範囲であることができる。
【0323】
[0323]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器内の供給原料の滞留時間は、少なくとも0.1秒、少なくとも0.2秒、少なくとも0.3秒、少なくとも0.5秒、少なくとも1秒、少なくとも1.2秒、少なくとも1.3秒、少なくとも2秒、少なくとも3秒、または少なくとも4秒であることができる。代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器内の供給原料の滞留時間は、少なくとも1分間、少なくとも2分間、少なくとも3分間、少なくとも4分間、少なくとも5分間、少なくとも6分間、少なくとも7分間、少なくとも8分間、少なくとも9分間、少なくとも10分間、少なくとも20分間、少なくとも30分間、少なくとも45分間、少なくとも60分間、少なくとも75分間、または少なくとも90分間であることができる。加えて、または代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器内の供給原料の滞留時間は、6時間以下、5時間以下、4時間以下、3時間以下、2時間以下、90分間以下、60分間以下、45分間以下、もしくは30分間以下、15分間以下、もしくは45秒以下、30秒以下、25秒以下、もしくは20秒以下であることができ、または滞留時間は、約0.1~45秒、0.5~30秒、もしくは1~20秒、もしくは1~90分間、5~45分間、もしくは7~15分間の範囲であることができる。
【0324】
[0324]さらに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器内の供給原料の滞留時間は、100秒以下、90秒以下、80秒以下、70秒以下、60秒以下、50秒以下、40秒以下、30秒以下、20秒以下、10秒以下、9秒以下、8秒以下、7秒以下、6秒以下、5秒以下、4秒以下、3秒以下、2秒以下、または1秒で以下あることができる。より具体的には、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器内の供給原料の滞留時間は、0.1~10秒、0.5~10秒、30分間~4時間、または30分間~3時間、または1時間~3時間、または1時間~2時間の範囲であることができる。
【0325】
[0325]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器内の圧力は、少なくとも10キロパスカル(0.1バール)、少なくとも20キロパスカル(0.2バール)、少なくとももしくは30キロパスカル(0.3バール)および/または6,000キロパスカル(60バール)以下、5,000キロパスカル(50バール)以下、4,000キロパスカル(40バール)以下、3,000キロパスカル(30バール)以下、2,000キロパスカル(20バール)以下、1,000キロパスカル(10バール)以下、800キロパスカル(8バール)以下、500キロパスカル(5バール)以下、200キロパスカル(2バール)以下、150キロパスカル(1.5バール)以下、もしくは110キロパスカル(1.1バール)以下の圧力で維持され得る。本明細書で使用される場合、「バール」という用語は、別途明示されていない限り、ゲージ圧を指す。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器内の圧力は、少なくとも約1,000キロパスカル(10バール)、少なくとも2,000キロパスカル(20バール)、少なくとも3,000キロパスカル(30バール)、少なくとも4,000キロパスカル(40バール)、少なくとも5,000キロパスカル(50バール)、少なくとも6,000キロパスカル(60バール)、もしくは少なくとも7,000キロパスカル(70バール)、および/または10,000キロパスカル(100バール)以下、9,500キロパスカル(95バール)以下、9,000キロパスカル(90バール)以下、8,500キロパスカル(85バール)以下、8,000キロパスカル(80バール)以下、7,500キロパスカル(75バール)以下、7,000キロパスカル(70バール)以下、6,500キロパスカル(65バール)以下、もしくは6,000キロパスカル(60バール)以下であることができ、または圧力は、1,000~10,000キロパスカル(10~100バール)、2,000~8,000キロパスカル(20~80バール)、もしくは3,000~7,500キロパスカル(30~75バール)の範囲であることができる。
【0326】
[0326]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器内の圧力は、大気圧で、または10~10,000キロパスカル(0.1~100バール)、もしくは10~6,000キロパスカル(0.1~60バール)、もしくは10~3,000キロパスカル(0.1~30バール)、もしくは10~1,000キロパスカル(0.1~10バール)、もしくは150キロパスカル(1.5バール)、20~150キロパスカル(0.2~1.5バール)、もしくは30~110キロパスカル(0.3~1.1バール)の範囲内で維持され得る。
【0327】
[0327]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解触媒は、熱分解反応器542への導入前、供給原料に導入されてもよく、および/または熱分解反応器542に直接導入されてもよい。さらに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、触媒は以下を含むことができる:(i)固体酸、例えば、ゼオライト(例えば、ZSM-5、モルデナイト、β、Ferrierite、および/もしくはゼオライト-Y);(ii)超酸、例えば、スルホン化、リン酸化、もしくはフッ化形態のジルコニア、チタニア、アルミナ、シリカ-アルミナ、および/もしくは粘土;(iii)固体塩基、例えば、金属酸化物、混合した金属酸化物、金属水酸化物、および/もしくは金属炭酸塩、特にアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、および/もしくは希土類金属のもの;(iv)ヒドロタルサイトおよび他の粘土;(v)金属水素化物、特にアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、および/もしくは希土類金属のもの;(vi)アルミナおよび/もしくはシリカ-アルミナ;(vii)均一系触媒、例えば、ルイス酸、金属テトラクロロアルミン酸塩、もしくは有機イオン性液体;(viii)活性炭;または(ix)これらの組合せ。
【0328】
[0328]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解触媒は均一系触媒または不均一系触媒を含むことができる。
[0329]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解触媒は、メソ構造化された触媒、例えば、MCM-41、FSM-16、Al-SBA-15、またはこれらの組合せを含むことができる。
【0329】
[0330]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解触媒は、シリカ-アルミナ、アルミナ、モルデナイト、ゼオライト、微小孔性触媒、マクロ多孔質触媒、またはこれらの組合せを含むことができる。
【0330】
[0331]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器内の熱分解反応は、触媒の実質的不在下で生じる。このような実施形態では、非触媒の、加熱滞留する不活性な添加剤、例えば砂が、依然として熱分解反応器に導入されて、反応器内の熱伝達を促進することができる。このような触媒を含まない熱分解プロセスは「熱的熱分解」と呼ぶことができる。
【0331】
[0332]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解反応器542内の熱分解反応は、熱分解触媒の実質的な不在下、350~550℃の範囲の温度、10~10,000キロパスカル(0.1~100バール)の範囲の圧力、および0.2秒~4時間、または0.5時間~3時間の滞留時間で生じ得る。
【0332】
[0333]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応器542から引き出される熱分解流出液117は、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、または少なくとも75重量パーセントの熱分解油を含むことができ、この熱分解油は加熱した反応器542を脱出する際、熱分解流出液117中の蒸気の形態であってよい。このような蒸気は続いて凝縮されて、熱分解油となり得る。
【0333】
[0334]加えてまたは代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解流出液117は、99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、または25重量パーセント以下の熱分解油を含むことができ、この熱分解油は、加熱した反応器を脱出する際、熱分解流出液中の蒸気の形態であってよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解流出液は、20~99重量パーセント、25~80重量パーセント、30~85重量パーセント、30~80重量パーセント、30~75重量パーセント、30~70重量パーセント、または30~65重量パーセントの範囲の熱分解油を含むことができる。
【0334】
[0335]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解流出液117は、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、または少なくとも80重量パーセントの熱分解ガスを含むことができる。加えて、または代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解流出液117は、99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、または45重量パーセント以下の熱分解ガスを含むことができる。
【0335】
[0336]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解流出液117は、1~90重量パーセント、10~85重量パーセント、15~85重量パーセント、20~80重量パーセント、25~80重量パーセント、30~75重量パーセント、または35~75重量パーセントの熱分解ガスを含むことができる。
【0336】
[0337]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解流出液117は、少なくとも0.5重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも3重量パーセント、少なくとも4重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも6重量パーセント、少なくとも7重量パーセント、少なくとも8重量パーセント、少なくとも9重量パーセント、または少なくとも10重量パーセントの熱分解残留物を含むことができる。加えて、または代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解流出液117は、60重量パーセント以下、50重量パーセント以下、40重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、9重量パーセント以下、8重量パーセント以下、7重量パーセント以下、6重量パーセント以下、または5重量パーセント以下の熱分解残留物を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解流出液117は、0.1~25重量パーセント、1~15重量パーセント、1~8重量パーセント、または1~5重量パーセントの範囲の熱分解残留物を含むことができる。
【0337】
[0338]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解流出液117は、15重量パーセント以下、14重量パーセント以下、13重量パーセント以下、12重量パーセント以下、11重量パーセント以下、10重量パーセント以下、9重量パーセント以下、8重量パーセント以下、7重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、または0.5重量パーセント以下の自由水を含むことができる。本明細書で使用される場合、「自由水」とは、熱分解単位60に以前に加えられた水および熱分解単位60において生成された水を指す。
【0338】
[0339]本明細書に記載されている熱分解施設60は、様々な下流施設および/またはこれらの配合物に基づく用途に直接使用されてもよい、熱分解油の流れ120、熱分解ガスの流れ118、および熱分解残留物の流れ122を生成し得る。熱分解油、熱分解ガス、および熱分解残留物の様々な特徴および特性が以下に記載されている。以下の特徴および特性のすべては別々に列挙され得るが、熱分解ガス、熱分解油、および/または熱分解残留物の以下の特徴および/または特性のそれぞれは、互いに排他的ではなく、任意の組合せで組み合わせられ、存在し得ることが想定されることに注目されたい。
【0339】
[0340]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、分子1個当たり4~30個の炭素原子を有する炭化水素(例えば、C4~C30炭化水素)を主に含み得る。本明細書で使用される場合、「Cx」または「Cx炭化水素」という用語は、分子1個当たり「x」個の全炭素を含む炭化水素化合物を指し、その数の炭素原子を有するすべてのオレフィン、パラフィン、芳香族、複素環、および異性体を包含する。例えば、直鎖の、およびイソブタン、ならびにブテンおよびブタジエン分子のそれぞれは、一般的な記載「C4」に分類される。
【0340】
[0341]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントのC4~C30炭化水素含有量を有することができる。
【0341】
[0342]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、C5~C25炭化水素、C5~C22炭化水素、またはC5~C20炭化水素を主に含むことができる。例えば、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントのC5~C25炭化水素、C5~C22炭化水素、またはC5~C20炭化水素を含むことができる。
【0342】
[0343]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、または少なくとも55重量パーセントのC5~C12炭化水素含有量を有することができる。加えてまたは代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、または50重量パーセント以下のC5~C12炭化水素含有量を有することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、10~95重量パーセント、20~80重量パーセント、または35~80重量パーセントの範囲のC5~C12炭化水素含有量を有することができる。
【0343】
[0344]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、または少なくとも30重量パーセントのC13~C23炭化水素含有量を有することができる。加えて、または代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、または40重量パーセント以下のC13~C23炭化水素含有量を有することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、1~80重量パーセント、5~65重量パーセント、または10~60重量パーセントの範囲のC13~C23炭化水素含有量を有することができる。
【0344】
[0345]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油の重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも3重量パーセント、少なくとも4重量パーセント、もしくは少なくとも5重量パーセント、および/または15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、9重量パーセント以下、8重量パーセント以下、7重量パーセント以下、もしくは6重量パーセント以下のC24+炭化水素含有量を有することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、1~15重量パーセント、3~15重量パーセント、または5~10重量パーセントの範囲のC24+炭化水素含有量を有することができる。
【0345】
[0346]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120中で最も高い濃度を有する2種の脂肪族炭化水素(分枝または非分枝のアルカンおよびアルケン、および脂環式)はC5~C18、C5~C16、C5~C14、C5~C10、またはC5~C8(両端の値を含む)の範囲である。
【0346】
[0347]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120はまた、様々な量のオレフィンおよび芳香族を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、または少なくとも40重量パーセントのオレフィンおよび/または芳香族を含む。加えて、または代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、90重量パーセント以下、80重量パーセント以下、70重量パーセント以下、60重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、または1重量パーセント以下のオレフィンおよび/または芳香族を含むことができる。
【0347】
[0348]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120はまた様々な量のオレフィンを含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、または少なくとも65重量パーセントのオレフィンを含む。加えてまたは代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、90重量パーセント以下、80重量パーセント以下、70重量パーセント以下、60重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下のオレフィンを含むことができ、またはオレフィンは、流れの総重量を基準にして、1~90重量パーセント、5~80重量パーセント、もしくは15~70重量パーセントの範囲の量で存在し得る。
【0348】
[0349]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、9重量パーセント以下、8重量パーセント以下、7重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の芳香族含有量を有することができる。本明細書で使用される場合、「芳香族」という用語は、芳香族部分を含有する任意の化合物、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、およびスチレンの総量(単位:重量)を指す。
【0349】
[0350]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも3重量パーセント、少なくとも4重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも6重量パーセント、少なくとも7重量パーセント、少なくとも8重量パーセント、少なくとも9重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも11重量パーセント、少なくとも12重量パーセント、少なくとも13重量パーセント、少なくとも14重量パーセント、もしくは少なくとも15重量パーセント、および/または50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、もしくは20重量パーセント以下のナフテン(例えば、環式脂肪族炭化水素)含有量、または流れの総重量を基準にして、1~50重量パーセント、2~40重量パーセント、もしくは5~25重量パーセントの範囲の量を有することができる。
【0350】
[0351]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、または少なくとも65重量パーセントのパラフィン(例えば、直鎖または分枝アルカン)含有量を有することができる。加えて、または代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、99重量パーセント以下、97重量パーセント以下、95重量パーセント以下、93重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、または30重量パーセント以下のパラフィン含有量を有することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、流れの総重量を基準にして、25~90重量パーセント、35~90重量パーセント、または50~80重量パーセントの範囲のパラフィン含有量を有することができる。
【0351】
[0352]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、パラフィンのナフテンに対する重量比は、熱分解油の総重量を基準にして、少なくとも1:1、少なくとも1.5:1、少なくとも2:1、少なくとも2.2:1、少なくとも2.5:1、少なくとも2.7:1、少なくとも3:1、少なくとも3.3:1、少なくとも3.5:1、少なくとも3.75:1、少なくとも4:1、少なくとも4.25:1、少なくとも4.5:1、少なくとも4.75:1、少なくとも5:1、少なくとも6:1、少なくとも7:1、少なくとも8:1、少なくとも9:1、少なくとも10:1、少なくとも13:1、少なくとも15:1、または少なくとも17:1であることができる。
【0352】
[0353]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、組み合わせたパラフィンとナフテンの、芳香族に対する重量比は、熱分解油流120の総重量を基準にして、少なくとも1:1、少なくとも1.5:1、少なくとも2:1、少なくとも2.5:1、少なくとも2.7:1、少なくとも3:1、少なくとも3.3:1、少なくとも3.5:1、少なくとも3.75:1、少なくとも4:1、少なくとも4.5:1、少なくとも5:1、少なくとも7:1、少なくとも10:1、少なくとも15:1、少なくとも20:1、少なくとも25:1、少なくとも30:1、少なくとも35:1、または少なくとも40:1であることができる。
【0353】
[0354]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、もしくは少なくとも45重量パーセント、および/または99重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、もしくは70重量パーセント以下のパラフィンとオレフィンとを組み合わせた含有量を有することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、流れの総重量を基準にして、パラフィンとオレフィンとを組み合わせた含有量を25~90重量パーセント、35~90重量パーセント、または50~80重量パーセントの範囲で有することができる。
【0354】
[0355]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、少なくとも0.01重量パーセント、少なくとも0.1重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、もしくは少なくとも5重量パーセント、および/または20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、14重量パーセント以下、13重量パーセント以下、12重量パーセント以下、11重量パーセント以下、10重量パーセント以下、9重量パーセント以下、8重量パーセント以下、7重量パーセント以下、もしくは6重量パーセント以下の量の、含酸素化合物またはポリマーを含むことができ、または含酸素化合物またはポリマーの量は、流れの総重量を基準にして、0.01~20重量パーセント、0.1~15重量パーセント、または1~10重量パーセントの範囲であることができる。含酸素化合物およびポリマーは酸素原子を含有する化合物およびポリマーである。
【0355】
[0356]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、9重量パーセント以下、8重量パーセント以下、7重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下、または0.1重量パーセント以下の量のヘテロ原子化合物またはポリマーを含むことができる。ヘテロ原子化合物またはポリマーは、窒素、硫黄、またはリンを含有する任意の化合物またはポリマーを含む。熱分解油流120中に存在するヘテロ原子、ヘテロ化合物、またはヘテロポリマーの量を決定する目的に対して、他のいずれの原子もヘテロ原子とはみなされない。
【0356】
[0357]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、または0.5重量パーセント以下の水を含む。
【0357】
[0358]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、5重量パーセント未満、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下、0.4重量パーセント以下、0.3重量パーセント以下、0.2重量パーセント以下、または0.1重量パーセント以下の固体を含む。
【0358】
[0359]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油は、熱分解油流120の総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、もしくは少なくとも85重量パーセント、および/または99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、もしくは60重量パーセント以下の原子の炭素を含む。
【0359】
[0360]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも6重量パーセント、少なくとも7重量パーセント、少なくとも8重量パーセント、少なくとも9重量パーセント、もしくは少なくとも10重量パーセント、および/または30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、14重量パーセント以下、13重量パーセント以下、12重量パーセント以下、もしくは11重量パーセント以下の原子の水素を含み、または原子の水素は、流れの総重量を基準にして、5~30重量パーセント、7~20重量パーセント、または10~15重量パーセントの範囲の量で存在することができる。
【0360】
[0361]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、10重量パーセント以下、9重量パーセント以下、8重量パーセント以下、7重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、または0.5重量パーセント以下の原子の酸素を含む。
【0361】
[0362]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、1,000ppm未満、500ppm以下、400ppm以下、300ppm以下、200ppm以下、100ppm以下、または50ppm以下の原子の硫黄を含む。
【0362】
[0363]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、1,000ppm未満、500ppm以下、400ppm以下、300ppm以下、200ppm以下、100ppm以下、または50ppm以下の金属を含む。
【0363】
[0364]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、1,000ppm未満、500ppm以下、400ppm以下、300ppm以下、200ppm以下、100ppm以下、または50ppm以下の金属を含む。
【0364】
[0365]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、熱分解油流120の総重量を基準にして、1,000ppm未満、500ppm以下、400ppm以下、300ppm以下、200ppm以下、100ppm以下、または50ppm以下のアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を含む。
【0365】
[0366]すべての開示された炭化水素重量パーセンテージは、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC-MS)を使用して決定することができることに注目されたい。
[0367]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、15℃において、少なくとも0.6g/cm3、少なくとも0.65g/cm3、もしくは少なくとも0.7g/cm3および/または1g/cm3以下、0.95g/cm3以下、0.9g/cm3以下、もしくは0.9g/cm3以下の密度を有することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、15℃において、0.6~1g/cm3、0.65~0.95g/cm3、または0.7~0.9g/cm3の密度を有する。
【0366】
[0368]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、15℃において、少なくとも28、少なくとも29、少なくとも30、少なくとも31、少なくとも32、もしくは少なくとも33および/または50以下、49以下、48以下、47以下、46以下、もしくは45以下のAPI重力を有することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、15℃において、28~50、29~58、または30~44の範囲のAPI重力を有する。
【0367】
[0369]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、ASTM D-5399に従い測定された場合、少なくとも75℃、少なくとも80℃、少なくとも85℃、少なくとも90℃、少なくとも95℃、少なくとも100℃、少なくとも105℃、少なくとも110℃、もしくは少なくとも115℃および/または250℃以下、245℃以下、240℃以下、235℃以下、230℃以下、225℃以下、220℃以下、215℃以下、210℃以下、205℃以下、200℃以下、195℃以下、190℃以下、185℃以下、180℃以下、175℃以下、170℃以下、165℃以下、160℃以下、155℃以下、150℃以下、145℃以下、140℃以下、135℃以下、130℃以下、125℃以下、もしくは120℃以下の中間沸点を有することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120は、75~250℃、90~225℃、または115~190℃の範囲の中間沸点を有することができる。本明細書で使用される場合、「中間沸点」とは、熱分解油の平均沸点温度を指し、この温度において、50体積パーセントの熱分解油は中間沸点より上で沸騰し、50体積パーセントは、中間沸点未満で沸騰する。
【0368】
[0370]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油流120の沸点範囲は、ASTM D-5399に従い測定された場合、10パーセント以下の熱分解油が、少なくとも250℃、少なくとも280℃、少なくとも290℃、少なくとも300℃、または少なくとも310℃の最終沸点(FBP)を有するような沸点範囲であってよい。
【0369】
[0371]熱分解ガス流118に注目すると、熱分解ガス流118は、熱分解ガスの総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも3重量パーセント、少なくとも4重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも6重量パーセント、少なくとも7重量パーセント、少なくとも8重量パーセント、少なくとも9重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも11重量パーセント、少なくとも12重量パーセント、少なくとも13重量パーセント、少なくとも14重量パーセント、もしくは少なくとも15重量パーセント、および/または50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、もしくは20重量パーセント以下のメタン含有量を有することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解ガス流118は、1~50重量パーセント、5~50重量パーセント、または15~45重量パーセントの範囲のメタン含有量を有することができる。
【0370】
[0372]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解ガス流118は、熱分解ガスの総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも3重量パーセント、少なくとも4重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも6重量パーセント、少なくとも7重量パーセント、少なくとも8重量パーセント、少なくとも9重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、もしくは少なくとも25重量パーセント、および/または50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、もしくは30重量パーセント以下のC3炭化水素含有量を有することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解ガス流118は、1~50重量パーセント、5~50重量パーセント、または20~50重量パーセントの範囲のC3炭化水素含有量を有することができる。
【0371】
[0373]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解ガス流118は、熱分解ガス流118の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも3重量パーセント、少なくとも4重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも6重量パーセント、少なくとも7重量パーセント、少なくとも8重量パーセント、少なくとも9重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも11重量パーセント、少なくとも12重量パーセント、少なくとも13重量パーセント、少なくとも14重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも16重量パーセント、少なくとも17重量パーセント、少なくとも18重量パーセント、少なくとも19重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、もしくは少なくとも25重量パーセント、および/または50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、もしくは30重量パーセント以下のC4炭化水素含有量を有することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解ガス流118は、1~50重量パーセント、5~50重量パーセント、または20~50重量パーセントの範囲のC4炭化水素含有量を有することができる。
【0372】
[0374]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解ガス流118は、熱分解ガスの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、もしくは少なくとも60重量パーセント、および/または99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、もしくは65重量パーセント以下の、C3とC4炭化水素とを合わせた含有量(C3またはC4の炭素鎖長を有するすべての炭化水素を含む)を有することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解ガス流118は、10~90重量パーセント、25~90重量パーセント、または25~80重量パーセントの範囲のC3/C4炭化水素を合わせた含有量を有することができる。
【0373】
[0375]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解ガス流118は、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも3重量パーセント、少なくとも4重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも6重量パーセント、少なくとも7重量パーセント、少なくとも8重量パーセント、少なくとも9重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも11重量パーセント、少なくとも12重量パーセント、少なくとも13重量パーセント、少なくとも14重量パーセント、もしくは少なくとも15重量パーセント、および/または1,000ppm以下、500ppm以下、400ppm以下、300ppm以下、200ppm以下、もしくは100ppmの硫黄含有量を含み、または硫黄含有量は、流れの総重量を基準にして1~1000ppm、2~500ppm、もしくは3~100ppmの範囲であることができる。
【0374】
[0376]理論に拘束されることを望むことなく、C3およびC4炭化水素の生成は、より高い熱分解温度(例えば、550℃を上回る熱分解温度)、特定の触媒タイプの選択、または特定の触媒の不在(例えば、ZSM-5)により促進され得ると考えられている。
【0375】
[0377]熱分解残留物流122を参照すると、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解残留物流122は、熱分解残留物流122の総重量を基準にして、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、または少なくとも85重量パーセントのC20+炭化水素を含む。本明細書で使用される場合、「C20+炭化水素」は、分子1個当たり少なくとも20個の全炭素を含有する炭化水素化合物を指し、その数の炭素原子を有するすべてのオレフィン、パラフィン、および異性体を包含する。
【0376】
[0378]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解残留物流122は、熱分解残留物流122の総重量を基準にして、15重量パーセント以下、14重量パーセント以下、13重量パーセント以下、12重量パーセント以下、11重量パーセント以下、10重量パーセント以下、9重量パーセント以下、8重量パーセント以下、7重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、または0.5重量パーセント以下の水を含む。
【0377】
[0379]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解残留物流122は、熱分解残留物流122の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの炭素含有固体を含む。
【0378】
[0380]加えて、または代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解残留物流122は、99重量パーセント以下、90重量パーセント以下、80重量パーセント以下、70重量パーセント以下、60重量パーセント以下、50重量パーセント以下、40重量パーセント以下、30重量パーセント以下、20重量パーセント以下、10重量パーセント以下、9重量パーセント以下、8重量パーセント以下、7重量パーセント以下、6重量パーセント以下、5重量パーセント以下、または4重量パーセント以下の炭素含有固体を含む。本明細書で使用される場合、「炭素含有固体」は、熱分解に由来し、25℃および101,325Pa(1atm)において固体である炭素含有組成物を指す。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、炭素含有固体は、炭素含有固体の総重量を基準にして、少なくとも20重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、または少なくとも90重量パーセントの炭素を含む。
【0379】
[0381]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解残留物流122は、パラフィン以上の、または0.25:1以上の、0.3:1以上の、0.35:1以上の、0.4:1以上の、もしくは0.45:1以上のC:H原子比を含む。
【0380】
[0382]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、分離された熱分解残留物流122は、熱分解残留物流122の総重量を基準にして、40重量パーセント以下、30重量パーセント以下、20重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の熱分解油を含む。
【0381】
[0383]
図5に示されているように、熱分解施設60から引き出される熱分解ガス流118、pyoil流120、および熱分解残留物流122は、(i)クラッカー施設70、(ii)エネルギー生成/生産施設80、(iii)POXガス化施設50;および(iv)固化施設40のうちの1つまたは複数への経路を取ってもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解油、熱分解ガス、および/または熱分解残留物のうちの1種または複数は、施設(i)~(iv)のうちの1つのみへの経路を取ってもよく、他の実施形態では、熱分解油、熱分解ガス、および/または熱分解残留物のうちの1種または複数は、施設(i)~(iv)のうちの2つ以上への経路を取ることができる。
【0382】
[0384]特に、
図5に示されているように、熱分解ガス118のうちのすべてまたは一部分は、(i)エネルギー生成/生産施設80;(ii)クラッカー施設70;および(iii)POXガス化施設50のうちの少なくとも1つへの経路を取ることができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、pyoil20のすべてまたは一部分は、(i)エネルギー生成/生産施設80;(ii)クラッカー施設70;(iii)POXガス化施設50;および(iv)固化施設40のうちの少なくとも1つへの経路を取ることができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解残留物122のすべてまたは一部分は、(i)エネルギー生成/生産施設80;(ii)固化施設40;および(iii)POXガス化施設50のうちの少なくとも1つへの経路を取ることができる。
【0383】
[0385]任意選択で、熱分解ガス流118、pyoil流120、および熱分解残留物流122のうちの1つまたは複数は、工業用埋立て地または他の処理施設に送られてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解ガス流118、pyoil流120、および熱分解残留物流122のそれぞれは、それぞれの流れの総重量を基準にして、少なくとも1パーセント、少なくとも5パーセント、少なくとも10パーセント、少なくとも15パーセント、少なくとも20パーセント、少なくとも25パーセント、少なくとも30パーセント、少なくとも35パーセント、少なくとも40パーセント、少なくとも45パーセント、少なくとも50パーセント、少なくとも55パーセント、少なくとも60パーセント、少なくとも65パーセント、少なくとも70パーセント、少なくとも75パーセント、少なくとも80パーセント、少なくとも85パーセント、少なくとも90パーセント、または少なくとも95パーセントのリサイクル成分含有量を有することができる。
【0384】
クラッキング施設
[0386]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解施設60からの1つまたは複数の流れの少なくとも一部分は、クラッキング施設70に導入し得る。本明細書で使用される場合、「クラッキング」という用語は、炭素-炭素結合を破壊することにより、複雑な有機分子をより単純な分子へと破壊することを指す。「クラッキング施設70」とは、廃棄プラスチック由来の供給原料のクラッキングを行うために必要なすべての装置、ライン、および制御を含む施設である。本明細書で使用される場合、「クラッカー」および「クラッキング」という用語は交換可能なように使用される。
【0385】
[0387]ここで
図6を参照すると、本発明の技術の1つまたは複数の実施形態に従い構成されたクラッキング施設70が示されている。
図6に示されているように、クラッキング施設70は、クラッカー供給流160を熱的にクラッキングして、クラッカー流出液119を形成するための少なくとも1つのクラッカー炉642、ならびにクラッカー炉(複数可)の流出液を処理して、少なくとも1つのオレフィン流128および少なくとも1つのパラフィン流140を形成するために使用される装置を含む下流分離ゾーン644を含む。
【0386】
[0388]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解施設60からの熱分解ガス流118(以前に論じたように、形成されてもよく、および/または組成物を有してもよい)の少なくとも一部分および/またはpyoil流120(以前に論じられように、形成されてもよく、および/または組成物を有してもよい)は、クラッカー単位70へと導入することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、pyoil流120の少なくとも一部分はクラッカー炉642の少なくとも1つの入口へと導入され得るが、その一方で熱分解ガス流118の少なくとも一部分は、クラッカー炉642の上流および/または下流の場所へと導入され得る。
【0387】
[0389]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、1つまたは複数の加溶媒分解の副生成物流110はまた、単独で、または1つもしくは複数の他の流れと組み合わせて、クラッキング施設70の入口へと導入されてもよい。加溶媒分解の副生成物流110は、以前に詳細に論じられたように、単一の加溶媒分解副生成物、または2種以上の異なる加溶媒分解副生成物を含むことができる。
【0388】
[0390]
図6に示されているように、熱分解ガス118および/もしくはpyoil120の流れ、ならびに/または加溶媒分解の副生成物流110は、クラッカー供給原料と共にまたはクラッカー供給原料として、クラッカー施設70へと導入されて、クラッカー供給流160を形成してもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー供給原料は、クラッカー供給流160の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの熱分解ガス、pyoil、または組み合わせた熱分解ガスとpyoilを含むことができる。
【0389】
[0391]代わりに、または加えて、クラッカー供給流160は、クラッカー供給流160の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、もしくは20重量パーセント以下の熱分解ガス、pyoil、もしくは熱分解ガスとpyoilの組合せを含むことができ、または熱分解ガス、pyoil、もしくは熱分解ガスとpyoilの組合せは、流れの総重量を基準にして、5~95重量パーセント、10~90重量パーセント、15~85重量パーセント、もしくは20~80重量パーセントの範囲の量で存在することができる。
【0390】
[0392]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー供給流160は、クラッカー供給流160の総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、もしくは少なくとも95重量パーセント、および/または95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、もしくは20重量パーセント以下の、熱分解ガスおよび熱分解油以外の炭化水素供給原料を含むことができ、または流れの総重量を基準にして、5~95重量パーセント、10~90重量パーセント、20~80重量パーセント、25~75重量パーセント、もしくは30~70重量パーセントの範囲の量を含むことができる。
【0391】
[0393]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー供給流160は、主にC2~C4炭化水素を含有する組成物、または主にC5~C22炭化水素を含有する組成物を含むことができる。本明細書で使用される場合、「主にC2~C4炭化水素」という用語は、少なくとも50重量パーセントのC2~C4炭化水素成分を含有する流れまたは組成物を指す。特定のタイプのC2~C4炭化水素流または組成物の例として、プロパン、エタン、ブタン、およびLPGが挙げられる。
【0392】
[0394]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー供給流160は、供給原料の総重量を基準にして、少なくとも50、もしくは少なくとも55、もしくは少なくとも60、もしくは少なくとも65、もしくは少なくとも70、もしくは少なくとも75、もしくは少なくとも80、もしくは少なくとも85、もしくは少なくとも90、もしくは少なくとも95(いずれの場合も)重量パーセントの、および/または供給原料の総重量を基準にして、100以下、もしくは99以下、もしくは95以下、もしくは92以下、もしくは90以下、もしくは85以下、もしくは80以下、もしくは75以下、もしくは70以下、もしくは65以下、もしくは60以下(いずれの場合も)の重量パーセントのC2~C4炭化水素または直鎖アルカンを含むことができる。クラッカー供給原料は、主にプロパン、主にエタン、主にブタン、またはこれらの成分の2種以上の組合せを含むことができる。
【0393】
[0395]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー供給流160は、主にC5~C22炭化水素を含有する組成物を含むことができる。本明細書で使用される場合、「主にC5~C22炭化水素」とは、少なくとも50重量パーセントのC5~C22炭化水素成分を含む流れまたは組成物を指す。例として、ガソリン、ナフサ、中央蒸留物、ディーゼル、ケロセンが挙げられる。
【0394】
[0396]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー供給流160は、流れ160の総重量を基準にして、少なくとも20、もしくは少なくとも25、もしくは少なくとも30、もしくは少なくとも35、もしくは少なくとも40、もしくは少なくとも45、もしくは少なくとも50、もしくは少なくとも55、もしくは少なくとも60、もしくは少なくとも65、もしくは少なくとも70、もしくは少なくとも75、もしくは少なくとも80、もしくは少なくとも85、もしくは少なくとも90、もしくは少なくとも95(いずれの場合も)重量パーセントの、および/または100以下、もしくは99以下、もしくは95以下、もしくは92以下、もしくは90以下、もしくは85以下、もしくは80以下、もしくは75以下、もしくは70以下、もしくは65以下、もしくは60以下(いずれの場合も)の重量パーセントのC5~C22、もしくはC5~C20炭化水素を含むことができ、またはC5~C22、もしくはC5~C20炭化水素は、流れの総重量を基準にして、20~99重量パーセント、25~95重量パーセント、30~90重量パーセント、もしくは35~85重量パーセントの範囲の量で存在することができる。
【0395】
[0397]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー供給流160は、供給原料の総重量を基準にして、少なくとも0.5、もしくは少なくとも1、もしくは少なくとも2、もしくは少なくとも5(いずれの場合も)重量パーセントの、および/または40以下、もしくは35以下、もしくは30以下、もしくは25以下、もしくは20以下、もしくは18以下、もしくは15以下、もしくは12以下、もしくは10以下、もしくは5以下、もしくは3以下(いずれの場合も)の重量パーセントのC15およびより重い(C15+)の含有量を有することができ、またはC15およびより重い(C15+)の含有量は、流れの総重量を基準にして、0.5~40重量パーセント、1~25重量パーセント、もしくは2~30重量パーセントの範囲であることができる。
【0396】
[0398]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー炉642に導入されるクラッカー供給流160は、減圧軽油(VGO)、水素添加された減圧軽油(HVGO)、または大気軽油(AGO)を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー炉642へ導入されるクラッカー供給流160は、流れ160の総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、もしくは少なくとも90重量パーセント、および/または99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、もしくは50重量パーセント以下の少なくとも1種の軽油を含むことができ、または軽油は、流れの総重量を基準にして、5~95重量パーセント、10~90重量パーセント、20~80重量パーセント、もしくは25~75重量パーセントの範囲の量で存在することができる。
【0397】
[0399]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー炉642はガス炉を含むことができる。ガス炉は、対流ゾーンへの入口のコイルの入口において、主に気相の供給原料(供給原料の重量の50パーセント超は蒸気である)を受け取る(または受け取るように作動されるまたは受け取るように構成されている)少なくとも1種のコイルを有する炉である(「ガスコイル」)。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガスコイルは、対流区画内でコイルの入口への、主にC2~C4供給原料、または主にC2~C3供給原料を受け取ることができ、または代わりに、50重量パーセント超のエタンおよび/もしくは50パーセント超のプロパンおよび/もしくは50パーセント超のLPGを受け取る、またはこれらの事例のいずれか1つにおいて、コイルへのクラッカー供給原料の重量を基準にして、もしくは代わりに対流ゾーンへのクラッカー供給原料の重量を基準にして、少なくとも60重量パーセント、もしくは少なくとも70重量パーセント、もしくは少なくとも80重量パーセントを受け取る少なくとも1種のコイルを有する。
【0398】
[0400]クラッカー炉642がガス炉である場合、炉は1つより多くのガスコイルを有することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、対流ゾーンまたは炉の対流ボックス758内の少なくとも25パーセントのコイル、または少なくとも50パーセントのコイル、または少なくとも60パーセントのコイル、またはすべてのコイルはガスコイルである。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガスコイルは、対流ゾーンへの入口のコイルの入口で、気相供給原料を受け取り、この中で少なくとも60重量パーセント、または少なくとも70重量パーセント、または少なくとも80重量パーセント、または少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセント、または少なくとも97重量パーセント、または少なくとも98重量パーセント、または少なくとも99重量パーセント、または少なくとも99.5重量パーセント、または少なくとも99.9重量パーセントの供給原料は蒸気である。
【0399】
[0401]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー炉642内に分割炉を含むことができる。分割炉は、ガス炉の1つの種類である。分割炉は、同じ炉内に、または同じ対流ゾーン内に、または同じ対流ボックス758内に少なくとも1種のガスコイルおよび少なくとも1種の液体コイルを含有する。液体コイルは、対流ゾーンへの入口のコイルの入口において、主に液相供給原料(供給原料の重量の50パーセント超は液体である)を受け取るコイルである(「液体コイル」)。
【0400】
[0402]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー供給流は、熱的ガスクラッカー内でクラッキングされてもよい。
[0403]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー供給流は、水蒸気の存在下、熱的水蒸気ガスクラッカー内でクラッキングされ得る。水蒸気クラッキングとは、水蒸気の存在下での炭化水素の高温クラッキング(分解)を指す。
【0401】
[0404]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、pyoilまたは熱分解ガスが別の供給流と組み合わせられる場合、このような組合せは、クラッキング炉の上流、またはクラッキング炉内に生じ得る。代わりに、pyoilを含有する供給流および他のクラッカー供給原料は、炉に別々に導入されてもよく、同じ炉(例えば、分割炉)内の別個のチューブへ供給されることにより互いに単離されながら、炉の一部分、またはすべてを同時に通り抜けてもよい。
【0402】
[0405]ここで
図7を参照すると、1つまたは複数の実施形態における使用に適したクラッカー炉の概略図が示されている。
図7に示されているように、クラッキング炉は、対流区画746、輻射区画748、および対流区画746と輻射区画748との間に位置する公差区画750を含むことができる。公差区画750は、対流746区画と輻射区画748との間に位置し、これらと流体連通している。
【0403】
[0406]対流区画746は、高温の燃焼ガスからの熱を受け取り、クラッカー流160が通過するチューブまたはコイル752a、bのバンクを含む炉742の部分である。対流区画746において、クラッカー流160はそこを通過する高温の燃焼ガスからの対流により加熱される。
図7では、水平に方向づけられた対流区画チューブ752aおよび垂直に方向づけられた輻射区画チューブ752bを含むように示されているが、チューブ752は任意の適切な構成で方向づけられてもよいことを理解されたい。例えば、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、対流区画チューブ752aは垂直であってもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、輻射区画チューブ752bは水平であってもよい。加えて、単一のチューブとして示されているが、クラッカー炉は、少なくとも1種の分割、曲がり、U、エルボー、またはこれらの組合せを含むことができる1種または複数のチューブまたはコイル752を含むことができる。複数のチューブまたはコイルが存在する場合、このようなチューブまたはコイルは、並行しておよび/または直列に配置され得る。
【0404】
[0407]輻射区画748は、熱が主に高温ガスからの放射によりヒーターチューブへと移される炉742の区画である。輻射区画748はまた熱を炉742の下位部へと導入するための複数のバーナー756を含む。炉742は、チューブ752bを輻射区画748内に取り囲み、収納し、バーナー756がそれに向けられている火室754を含む。公差区画750は、対流区画746と輻射区画748を結合するための配管を含み、炉の中、または炉の外部、炉の内部の1つの区画から他の区間へ加熱したクラッカー流160を移動させることができる。
【0405】
[0408]高温燃焼ガスが炉スタックを介して上向きに上昇すると、ガスは対流区画746を通り抜けることができ、この対流区画では廃熱の少なくとも一部分は、回収されて、対流区画を通過するクラッカー流116を加熱するために使用され得る。
【0406】
[0409]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッキング炉742は、単一の対流(予熱)区画および単一の輻射区画を有することができ、その一方で、他の実施形態では、炉は、共通の対流区画を共有する2種以上の輻射区画を含むことができる。スタック(示されていない)付近の少なくとも1つの誘引通風(I.D.)ファン760が、炉742を介して高温の燃焼ガスの流れを制御することができ、よって、その加熱プロファイルを制御することができる。加えて、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、1種または複数の熱交換器760は、炉流出液119を冷却するために使用することができる。1つまたは複数の実施形態では(示されていない)、液体クエンチ流は、
図7に示されている炉の出口の交換器(例えば、移動ライン熱交換器またはTLE)に加えて、またはこの代わりに、クラッキングされたオレフィンを含有する炉の流出液119を冷却するために使用され得る。
【0407】
[0410]作動中、炉742の入口に導入されたクラッカー供給流160は、対流区画746を通過して、公差区画750へと入り、そこで流れは、少なくとも500℃、少なくとも510℃、少なくとも520℃、少なくとも530℃、少なくとも540℃、少なくとも550℃、少なくとも555℃、少なくとも560℃、少なくとも565℃、少なくとも570℃、少なくとも575℃、少なくとも580℃、少なくとも585℃、少なくとも590℃、少なくとも595℃、少なくとも600℃、少なくとも605℃、少なくとも610℃、少なくとも615℃、少なくとも620℃、少なくとも625℃、少なくとも630℃、少なくとも635℃、少なくとも640℃、少なくとも645℃、少なくとも650℃、少なくとも660℃、少なくとも670℃、もしくは少なくとも680℃、および/または850℃以下、840℃以下、830℃以下、820℃以下、810℃以下、800℃以下、795℃以下、790℃以下、785℃以下、780℃以下、775℃以下、770℃以下、765℃以下、760℃以下、755℃以下、750℃以下、745℃以下、740℃以下、735℃以下、730℃以下、725℃以下、720℃以下、715℃以下、710℃以下、705℃以下、700℃以下、695℃以下、690℃以下、685℃以下、680℃以下、675℃以下、670℃以下、665℃以下、660℃以下、655℃以下、650℃以下、645℃以下、640℃以下、635℃以下、もしくは630℃以下の温度を有することができる。
【0408】
[0411]作動中、炉742の入口に導入されるクラッカー供給流160は、対流区画746を通過し、公差区画750へと入り、流れは、少なくとも500℃、少なくとも525℃、少なくとも550℃、少なくとも575℃、少なくとも600℃、少なくとも625℃、少なくとも650℃、少なくとも675℃、もしくは少なくとも680℃の温度、および/または850℃以下、825℃以下、800℃以下、775℃以下、750℃以下、725℃以下、700℃以下、675℃以下、650℃以下、もしくは630℃以下、または500~850℃、550~750℃、もしくは600~825℃の範囲の温度を有することができる。
【0409】
[0412]公差区画内の加熱したクラッカー流160は、次いで炉742の輻射区画748を通過する。輻射区画748では、流れ160は、熱的にクラッキングされて、オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン、および/またはブタジエンを含む、より軽い炭化水素を形成することができる。炉742の輻射区画748内でのクラッカー流160の滞留時間は、少なくとも0.1、もしくは少なくとも0.15、もしくは少なくとも0.2、もしくは少なくとも0.25、もしくは少なくとも0.3、もしくは少なくとも0.35、もしくは少なくとも0.4、もしくは少なくとも0.45(いずれの場合も)秒、および/または2以下、もしくは1.75以下、もしくは1.5以下、もしくは1.25以下、もしくは1以下、もしくは0.9以下、もしくは0.8以下、もしくは0.75以下、もしくは0.7以下、もしくは0.65以下、もしくは0.6以下、もしくは0.5以下(いずれの場合も)秒、または0.1~2秒、0.15~0.65秒、もしくは0.2~0.6秒の範囲であることができる。
【0410】
[0413]炉出口から引き出されるオレフィンを含有する流出流の温度は、少なくとも640、もしくは少なくとも650、もしくは少なくとも660、もしくは少なくとも670、もしくは少なくとも680、もしくは少なくとも690、もしくは少なくとも700、もしくは少なくとも720、もしくは少なくとも730、もしくは少なくとも740、もしくは少なくとも750、もしくは少なくとも760、もしくは少なくとも770、もしくは少なくとも780、もしくは少なくとも790、もしくは少なくとも800、もしくは少なくとも810、もしくは少なくとも820(いずれの場合も)℃、および/または1000以下、もしくは990以下、もしくは980以下、もしくは970以下、もしくは960以下、もしくは950以下、もしくは940以下、もしくは930以下、もしくは920以下、もしくは910以下、もしくは900以下、もしくは890以下、もしくは880以下、もしくは875以下、もしくは870以下、もしくは860以下、もしくは850以下、もしくは840以下、もしくは830以下(いずれの場合も)の℃であり、730~900℃、750~875℃、もしくは750~850℃の範囲であることができる。
【0411】
[0414]再度
図6を参照すると、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解施設60からの熱分解ガス118のすべてもしくは一部分がクラッカー炉642の入口に導入されてもよく、または熱分解ガス118のすべてもしくは一部分がクラッカー施設70の上流もしくは分離ゾーン644内の場所で、炉出口の下流に導入されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、分離ゾーン644は、炉流出液119の成分を分離するための少なくとも1種の分留カラムおよび分留前の炉流出液119の圧力を増加させるための少なくとも1つの圧縮段階を含む。分離ゾーン644へとまたは分離ゾーン644の上流に導入される場合、熱分解ガス流118は、最後の圧縮段階の上流、または分離ゾーン644の分留区画内の少なくとも1つの分留カラムの入口前に導入され得る。
【0412】
[0415]クラッカー施設70に入る前、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解施設60からの生の熱分解ガスの流れに、前処理ゾーン65で1種または複数の分離ステップが施され、流れから1種または複数の成分を取り出すことができる。このような成分の例として、これらに限定されないが、アルデヒド、含酸素化合物、窒素含有化合物、硫黄含有化合物、二酸化炭素、水、気化した金属、およびこれらの組合せを挙げることができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー施設70に導入される熱分解ガス流118は、熱分解ガス流118の総重量を基準にして、少なくとも0.1重量パーセント、少なくとも0.5重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも1.5重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも2.5重量パーセント、少なくとも3重量パーセント、少なくとも3.5重量パーセント、少なくとも4重量パーセント、少なくとも4.5重量パーセント、もしくは少なくとも5重量パーセント、および/または30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下の1種もしくは複数の上記に列挙された成分を含み、または1種もしくは複数の上記に列挙された成分は、流れの総重量を基準にして、0.1~30重量パーセント、0.5~25重量パーセント、もしくは1~20重量パーセントの範囲の量で存在することができる。
【0413】
[0416]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー施設70は単一のクラッキング炉を含むことができ、またはクラッカー施設70は、並行して稼働する少なくとも2台、もしくは少なくとも3台、もしくは少なくとも4台、もしくは少なくとも5台、もしくは少なくとも6台、もしくは少なくとも7台、もしくは少なくとも8台もしくはそれよりも多くのクラッキング炉を有することができる。いずれか1つまたはそれぞれの炉(複数可)はガスクラッカー、または液体クラッカー、または分割炉であってよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、炉642は、炉642へのすべてのクラッカー供給原料の重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、または少なくとも75重量パーセント、または少なくとも85重量パーセントまたは少なくとも90重量パーセントのエタン、プロパン、LPG、またはこれらの組合せを含有するクラッカー供給流を、炉を介して、または炉内の少なくとも1つのコイルを介して、または炉内の少なくとも1つのチューブを介して受け取るガスクラッカーであることができる。
【0414】
[0417]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、炉642は、少なくとも50重量パーセント、または少なくとも75重量パーセント、または少なくとも85重量パーセントの、炭素数C5~C22を有する液体(25℃および101,325Pa(1atm)で測定された場合)炭化水素を含有するクラッカー供給流160を受け取る液体またはナフサクラッカーであることができる。
【0415】
[0418]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、オレフィン(エチレン、プロピレン、ブタジエン、またはこれらの組合せ)の収率は、少なくとも15、または少なくとも20、または少なくとも25、または少なくとも30、または少なくとも35、または少なくとも40、または少なくとも45、または少なくとも50、または少なくとも55、または少なくとも60、または少なくとも65、または少なくとも70、または少なくとも75、または少なくとも80(いずれの場合も)パーセントであることができる。本明細書で使用される場合、「収率」という用語は、供給原料の質量から生成される生成物の質量/供給原料の質量×100%を指す。オレフィンを含有する流出流119は、流出流の総重量を基準にして、少なくとも30、または少なくとも40、または少なくとも50、または少なくとも60、または少なくとも70、または少なくとも75、または少なくとも80、または少なくとも85、または少なくとも90、または少なくとも95、または少なくとも97、または少なくとも99(それぞれの場合)重量パーセントのエチレン、プロピレン、またはエチレンおよびプロピレンを含む。
【0416】
[0419]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、オレフィンを含有する流出流は、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、または少なくとも90重量パーセントのC2~C4オレフィンを含むことができる。流れは、オレフィンを含有する流出流119の総重量を基準にして、主にエチレン、主にプロピレン、または主にエチレンおよびプロピレンを含むことができる。
【0417】
[0420]オレフィンを含有する流出流119中のエチレン対プロピレンの重量比は、少なくとも0.2:1、少なくとも0.3:1、少なくとも0.4:1、少なくとも0.5:1、少なくとも0.6:1、少なくとも0.7:1、少なくとも0.8:1、少なくとも0.9:1、少なくとも1:1、少なくとも1.1:1、少なくとも1.2:1、少なくとも1.3:1、少なくとも1.4:1、少なくとも1.5:1、少なくとも1.6:1、少なくとも1.7:1、少なくとも1.8:1、少なくとも1.9:1、もしくは少なくとも2:1、および/または3:1以下、2.9:1以下、2.8:1以下、2.7:1以下、2.5:1以下、2.3:1以下、2.2:1以下、2.1:1以下、2:1以下、1.7:1以下、1.5:1以下、もしくは1.25:1以下であることができ、または0.2:1~3:1、0.4:1~2.5:1、もしくは0.7:1~2.2:1の範囲であることができる。
【0418】
[0421]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー炉出口から脱出する際、オレフィンを含有する流出流119は、急速に冷却されて(例えば、クエンチされて)、大量の望ましくない副産物の生成を防止し、下流装置の汚染を最小化することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、炉からのオレフィンを含有する流出流119の温度は、クエンチまたは冷却ステップの間に、35~485℃、35~375℃、または90~550℃だけ、500~760℃の間の温度へと減少させることができる。
【0419】
[0422]冷却ステップは、炉の流出流119が炉を離れた直後、例えば、1~30ミリ秒内、5~20ミリ秒内、または5~15ミリ秒内に実施される。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クエンチステップは熱交換器内の高圧の水または水蒸気との間接的熱交換を介して実施され、その一方で他の実施形態では、クエンチステップは流出液をクエンチ液体と直接接触させることにより行われる。クエンチ液体の温度は、少なくとも65、もしくは少なくとも80、もしくは少なくとも90、もしくは少なくとも100(いずれの場合も)℃、および/または210以下、もしくは180以下、もしくは165以下、もしくは150以下、もしくは135以下(いずれの場合も)の℃であることができ、または65~210℃、80~180℃、もしくは90~165℃の範囲であることができる。
【0420】
[0423]クエンチ液体が使用される場合、接触はクエンチ塔内で生じてもよく、ガソリンおよび他の類似の沸騰範囲の炭化水素成分を含む液体流はクエンチ塔から取り出すことができる。場合によっては、クエンチ液体は、クラッカー供給原料が主に液体(またはC5~C22およびより重い炭化水素)の場合に使用することができ、熱交換器は、クラッカー供給原料が主に蒸気(またはC2~C4炭化水素)の場合に使用することができる。
【0421】
[0424]生成した冷却した流出流は、次いで蒸気-液体分離器内で分離され、蒸気は、任意選択の段間冷却および液体除去を有する、例えば、1~5の間の圧縮段階を有するガスコンプレッサー内で圧縮される。第1のセットの圧縮段階の出口におけるガス流の圧力は、700~2,000キロパスカル(kPa)(7~20バールゲージ(barg))、850~1,800kPa(8.5~18barg)、または950~1,400kPa(9.5~14barg)の範囲である。
【0422】
[0425]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解ガス流118のすべてまたは一部分はコンプレッサーの最終段階の上流および最初の圧縮段階のうちの1つまたは複数の下流に導入され得る。例えば、熱分解ガス118は、分離ゾーン644内のコンプレッサー(示されていない)の第1段階の前、第1段階と第2段階との間、第2段階と第3の段階との間、第3段階と第4の段階との間、第4段階と第5段階との間、または第5(または最後の)段階の後にガス流と組み合わせられてもよい。その後の圧縮段階の後に導入された場合、熱分解ガスのすべてまたは一部分は、圧縮された炉流出液119と組み合わせられる前に、別個のコンプレッサーまたは圧縮段階において圧縮されていてもよい。組み合わせられる場合、熱分解ガスの圧力は、それが組み合わせられる流れの圧力の137.895kPa(20psi)以内、344.738kPa(50psi)以内、689.476kPa(100psi)以内、または1,034.21kPa(150psi)以内の圧力である。
【0423】
[0426]生成した圧縮された流れは、CO、CO2、およびH2Sを含む酸性ガスの除去のため、酸性ガス除去剤と接触させることにより処理され得る。酸性ガス除去剤の例として、これらに限定されないが、腐蝕剤および様々なタイプのアミンを挙げることができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、単一の接触器が使用されてもよく、他の実施形態では、二重カラムアブソーバーストリッパー構成が利用されてもよい。
【0424】
[0427]処理される圧縮されたオレフィンを含有する流れ119は、次いで、別のコンプレッサー内で、任意選択で段間冷却および液体分離を用いて、さらに圧縮されてもよい。生成した圧縮された流れは、2,000~5,000kPa(20~50barg)、2,500~4,500kPa(25~45barg)、または3,000~4,000kPa(30~40barg)の範囲の圧力を有する。例えば、モレキュラーシーブまたは他の類似の処理を含む、任意の適切な水分除去方法を使用することができる。次いで、生成した流れは分留区画を通過することができ、ここでオレフィンおよび他の成分は、様々な高純度生成物または中間体の流れへと分離され得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、熱分解ガスのすべてまたは一部分は、第2のコンプレッサーの1つまたは複数の段階の前および/または後に導入され得る。同様に、熱分解ガスの圧力は、それが組み合わせられる流れの137.895kPa(20psi)以内、344.738kPa(50psi)以内、689.476kPa(100psi)以内、または1,034.21kPa(150psi)以内の圧力である。
【0425】
[0428]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、圧縮システムの吸引圧力は、少なくとも1kPa(0.01barg)、少なくとも5kPa(0.05barg)、もしくは少なくとも10kPa(0.1barg)、および/または110kPa(1.1barg)以下、95kPa(0.95barg)以下、90kPa(0.90barg)以下、もしくは85kPa(0.85barg)以下であることができ、一方で第1の圧縮段階の出口は、少なくとも130kPa(1.3barg)、少なくとも140kPa(1.4barg)、少なくとも150kPa(1.5barg)、もしくは少なくとも160kPa(1.6barg)、および/または400kPa(4barg)以下、375kPa(3.75barg)以下、350kPa(3.5barg)以下、325kPa(3.25barg)以下、300kPa(3barg)以下、290kPa(2.9barg)以下、280kPa(2.8barg)以下、もしくは270kPa(2.7barg)以下であることができる。
【0426】
[0429]第2の圧縮段階の出口は、少なくとも380kPa(3.8barg)、少なくとも390kPa(3.9barg)、少なくとも400kPa(4barg)、少なくとも450kPa(4.5barg)、少なくとも500kPa(5barg)、もしくは少なくとも550kPa(5.5barg)、および/または1,100kPa(11barg)以下、1,050kPa(10.5barg)以下、1,000kPa(10barg)以下、900kPa(9barg)以下、850kPa(8.5barg)以下、800kPa(8barg)以下、700kPa(7barg)以下、650kPa(6.5barg)以下、640kPa(6.4barg)以下、もしくは630kPa(6.3barg)以下であることができ、その一方で第3の圧縮段階の出口は、少なくとも870kPa(8.7barg)、少なくとも880kPa(8.8barg)、少なくとも890kPa(8.9barg)、少なくとも900kPa(9barg)、少なくとも1,000kPa(10barg)、少なくとも1,200kPa(12barg)、もしくは少なくとも1,400kPa(14barg)、および/または3,000kPa(30barg)以下、2,700kPa(27barg)以下、2,500kPa(25barg)以下、2,000kPa(20barg)以下、1,500kPa(15barg)以下、1,350kPa(13.5barg)以下、1,340kPa(13.4barg)以下、もしくは1,325kPa(13.25barg)以下であることができる。第4の圧縮段階の出口は、少なくとも1,420kPa(14.2barg)、少なくとも1,430kPa(14.3barg)、もしくは1,440kPa(14.4barg)、および/または2,350kPa(23.5barg)以下、2,340kPa(23.4barg)以下、2,330kPa(23.3barg)以下、もしくは2,320kPa(23.2barg)以下であることができる。第5圧縮段階の出口は、存在する場合、少なくとも2,750kPa(27.5barg)、少なくとも2,770kPa(27.7barg)、もしくは少なくとも2,790kPa(27.9barg)、および/または4,600kPa(46barg)以下、4,550kPa(45.5barg)以下、4,520kPa(45.2barg)以下であることができる。第5圧縮段階が存在しない場合、第4の圧縮段階の出口圧力は、少なくとも3,000kPa(30barg)、少なくとも3,200kPa(32barg)、少なくとも3,500kPa(35barg)、少なくとも3,700kPa(37barg)、もしくは少なくとも4,000kPa(40barg)および/または6,500kPa(65barg)以下、6,000kPa(60barg)以下、もしくは5,700kPa(57barg)以下であることができる。
【0427】
[0430]第1段階の吸込圧力は10~80kPa(0.1~0.8barg)の範囲であることができ、第1段階の出口圧力は160~270kPa(1.6~2.7barg)であることができる。第2段階の出口圧力は400~600kPa(4~6barg)であることができ、その一方で第3の段階の出口圧力は900~1,300kPa(9~13barg)であることができる。第4の段階は1,400~2,300kPa(14~23barg)の出口圧力を有することができ、第5の段階(存在する場合)は2,800~4,500kPa(28~45barg)の出口圧力を有することができる。第1段階の吸込圧力は10~100kPa(0.1~1barg)の範囲であることができ、第1段階の出口圧力は150~375kPa(1.5~3.75barg)の範囲であることができ、第2段階の出口圧力は1,450~2,700kPa(14.5~27barg)の範囲であることができる。第4の段階の出口圧力は、特に、例えば、第4の段階が最後の段階である場合、3,000~6,000kPa(30~60barg)の範囲であることができる。
【0428】
[0431]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、圧縮された後、オレフィンを含有する炉流出液119は、分離ゾーン内の少なくとも1つの分留カラムへ導入されてもよい。本明細書で使用される場合、「分留」という用語は、異なる沸点を有する2種以上の材料を分離する一般的なプロセスを指す。分留を利用する装置およびプロセスの例として、これらに限定されないが、蒸留、精留、ストリッピング、および蒸気液体分離(単一の段階)が挙げられる。
【0429】
[0432]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー施設70の分離区画644は、任意の適切なタイプの分留カラムの1種または複数を含むことができる。例として、これらに限定されないが、脱メタン装置、脱エタン装置、脱プロパン装置、エチレンスプリッター、プロピレンスプリッター、脱ブタン装置、およびこれらの組合せが挙げられる。本明細書で使用される場合、「脱メタン装置」という用語はその低沸限界成分がメタンであるカラムを指す。同様に、「脱エタン装置」および「脱プロパン装置」とは、低沸限界成分として、それぞれエタンおよびプロパンを有するカラムを指す。「エチレンスプリッター」という用語はその低沸限界成分としてエチレンを有するカラムを指し、同様に、「プロピレンスプリッター」とは、その低沸限界成分としてプロピレンを有するカラムを指す。
【0430】
[0433]分留区画が少なくとも1つのオレフィン生成物流128および少なくとも1つのパラフィン流140を提供するように、カラムの任意の適切な配置を使用することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、分離ゾーン644は、少なくとも2種のオレフィン流、例えば、エチレンおよびプロピレン、および少なくとも2種のパラフィン流、例えば、エタンおよびプロパン、ならびに、例えば、メタンおよびより軽い成分ならびにブタンおよびより重い成分を含む追加の流れを提供することができる。
【0431】
[0434]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、分離ゾーン644からのオレフィン流140は、オレフィン流の総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、もしくは少なくとも95重量パーセント、および/または以下100重量パーセント以下、99重量パーセント以下、97重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、もしくは80重量パーセントのオレフィンを含むことができ、またはオレフィンは、流れの総重量を基準にして、50~99重量パーセント、55~97重量パーセント、もしくは90~97重量パーセントの範囲であることができる。
【0432】
[0435]オレフィンは主にエチレンまたは主にプロピレンであることができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、オレフィン流は、オレフィン流中のオレフィンの総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90、もしくは少なくとも95重量パーセント、および/または99重量パーセント以下、97重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、もしくは65重量パーセント以下のエチレンを含むことができ、またはエチレンは、流れの中のオレフィンの総重量を基準にして、50~99重量パーセント、75~97重量パーセント、もしくは80~95重量パーセントの範囲であることができる。
【0433】
[0436]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、オレフィン流は、オレフィン流128の総重量を基準にして、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、もしくは少なくとも60重量パーセント、および/または80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、もしくは45重量パーセント以下のエチレンを含むことができ、またはエチレンは、流れの総重量を基準にして、20~80重量パーセント、30~70重量パーセント、もしくは40~60重量パーセントの範囲であることができる。
【0434】
[0437]代わりに、または加えて、オレフィン流は、オレフィン流中のオレフィンの総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、もしくは少なくとも95重量パーセント、および/または99重量パーセント以下、97重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、もしくは65重量パーセント以下のプロピレンを含むことができ、またはプロピレンは、流れの中のオレフィンの総重量を基準にして、50~99重量パーセント、75~97重量パーセント、もしくは80~95重量パーセントの範囲であることができる。
【0435】
[0438]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、オレフィン流は、オレフィン流128の総重量を基準にして、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、もしくは少なくとも60重量パーセント、および/または80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、もしくは45重量パーセント以下のプロピレンを含むことができ、またはプロピレンは、流れの中のオレフィンの総重量を基準にして、50~99重量パーセント、75~97重量パーセント、もしくは80~95重量パーセントの範囲であることができる。
【0436】
[0439]存在する場合、分離ゾーン644は脱メタン装置カラムを利用してもよく、ここでメタンおよびより軽い(CO、CO2、H2)成分がエタンおよびより重い成分から分離する。脱メタン装置は、少なくとも-145、もしくは少なくとも-142、もしくは少なくとも-140、もしくは少なくとも-135(いずれの場合も)℃、および/または-120℃以下、-125℃以下、-130℃以下、-135℃以下の温度で作動することができ、または温度は-145~-120℃、-142~-125℃、もしくは-140~-130℃の範囲であることができる。底部、主に脱メタン装置カラムからの液体流は、少なくとも50、または少なくとも55、または少なくとも60、または少なくとも65、または少なくとも70、または少なくとも75、または少なくとも80、または少なくとも85、または少なくとも90、または少なくとも95または少なくとも99(いずれの場合も)パーセントのエタンおよびより重い成分の総量を含む。
【0437】
[0440]存在する場合、分離ゾーン644は脱エタン装置カラムを利用することができ、ここでC2およびより軽い成分は分別蒸留によりC3およびより重い成分から分離される。脱エタン装置は、少なくとも-35、もしくは少なくとも-30、もしくは少なくとも-25、もしくは少なくとも-20(いずれの場合も)℃、および/または-5℃以下、-10℃以下、-15℃以下、-20℃以下のオーバーヘッド温度で作動することができ、または温度は-35~-5℃、-30~-10℃、もしくは-25~-15℃の範囲であることができ、ならびに少なくとも300(3)、もしくは少なくとも500(5)、もしくは少なくとも700(7)、もしくは少なくとも800(8)、もしくは少なくとも1,000(10)(いずれの場合も)kPa(barg)、および/または2,000(20)以下、もしくは1,800(18)以下、もしくは1,700(17)以下、もしくは1,500(15)以下、もしくは1,400(14)以下、もしくは1,300(13)以下(いずれの場合も)kPa(barg)のオーバーヘッド圧力、または300~2,000kPa(3~20barg)、500~1,800kPa(5~18barg)、もしくは800~1,500kPa(8~15barg)の範囲のオーバーヘッド圧力で作動することができる。
【0438】
[0441]脱エタン装置カラムは、オーバーヘッド流中の、カラムに導入されるC2およびより軽い成分の総量の少なくとも60、または少なくとも65、または少なくとも70、または少なくとも75、または少なくとも80、または少なくとも85、または少なくとも90、または少なくとも95、または少なくとも97、または少なくとも99(いずれの場合も)パーセントを回収する。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、脱エタン装置カラムから取り出されるオーバーヘッド流は、オーバーヘッド流の総重量を基準にして、少なくとも50、もしくは少なくとも55、もしくは少なくとも60、もしくは少なくとも65、もしくは少なくとも70、もしくは少なくとも75、もしくは少なくとも80、もしくは少なくとも85、もしくは少なくとも90、もしくは少なくとも95(いずれの場合も)重量パーセントのエタンおよびエチレンを含む。
【0439】
[0442]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、脱エタン装置からのC2およびより軽いオーバーヘッド流は、エタン-エチレン分画装置カラム(エチレン分画装置またはエチレンスプリッター)においてさらに分離され得る。エタン-エチレン分画装置カラムでは、エチレンおよびより軽い成分の流れはカラムのオーバーヘッドから、またはカラムの上側半分からの副流として引き出されてもよく、その一方でエタンおよび任意のより重い残留成分は底部流で取り出される。
【0440】
[0443]エチレン分画装置は、少なくとも-45、もしくは少なくとも-40、もしくは少なくとも-35、もしくは少なくとも-30、もしくは少なくとも-25、もしくは少なくとも-20(いずれの場合も)℃、および/または-15以下、もしくは-20以下、もしくは-25以下(いずれの場合も)の℃、または-45~-15℃、-40~-20℃、もしくは-35~-25℃の範囲のオーバーヘッド温度で、ならびに少なくとも1,000(10)、もしくは少なくとも1,200(12)、もしくは少なくとも1,500(15)(いずれの場合も)kPa(barg)、および/または2,500kPa(25barg)以下、2,200kPa(22barg)以下、2,000kPa(20barg)以下のオーバーヘッド圧力で、または1,000~2,500kPa(10~25barg)、1,200~2,200kPa(12~22barg)、もしくは1,500~2,000kPa(15~20barg)の範囲のオーバーヘッド圧力で作動されてもよい。オーバーヘッド流は、エチレンを豊富に含んでもよく、流れの総重量を基準にして、少なくとも70、または少なくとも75、または少なくとも80、または少なくとも85、または少なくとも90、または少なくとも95、または少なくとも97、または少なくとも98、または少なくとも99(いずれの場合も)重量パーセントのエチレンを含むことができ、ライン128により示されているように、さらなる処理、貯蔵、または販売のために下流処理単位に送られてもよい。
【0441】
[0444]エタン-エチレン分画装置からの底部流は、底部流の総重量を基準として、少なくとも40、または少なくとも45、または少なくとも50、または少なくとも55、または少なくとも60、または少なくとも65、または少なくとも70、または少なくとも75、または少なくとも80、または少なくとも85、または少なくとも90、または少なくとも95、または少なくとも98(いずれの場合も)重量パーセントのエタンを含むことができる。回収されたエタンのすべてまたは一部分は、ライン150で示されているように追加の供給原料として、以前に論じられたように、単独でまたはpyoilおよび/または熱分解ガスと組み合わせて、クラッカー炉の入口へリサイクルされてもよい。加えて、または代替の実施形態では、エタンのすべてまたは一部分は、パラフィン生成物流140としてクラッカー施設70から引き出されてもよい。
【0442】
[0445]存在する場合、分離ゾーン644は脱プロパン装置を利用することができ、ここでC3およびより軽い成分はオーバーヘッド蒸気流として取り出され、その一方でC4およびより重い成分は液体底部でカラムから抜け出る。脱プロパン装置は、少なくとも20、もしくは少なくとも35、もしくは少なくとも40(いずれの場合も)℃、および/または70℃以下、65℃以下、60℃以下、55℃以下、または20~70℃、35~65℃、もしくは40~60℃の範囲のオーバーヘッド温度で、ならびに少なくとも1,000(10)、もしくは少なくとも1,2000(12)、もしくは少なくとも1,500(15)(いずれの場合も)kPa(barg)、および/または2,000(20)以下、もしくは1,700(17)以下、もしくは1,500(15)以下(いずれの場合も)kPa(barg)、または1,000~2,000kPa(10~20barg)、1,200~1,700kPa(12~17barg)、もしくは1,200~1,500kPa(12~15barg)の範囲のオーバーヘッド圧力で作動することができる。脱プロパン装置カラムは、オーバーヘッド流中の、カラムに導入されるC3およびより軽い成分の総量の少なくとも60、または少なくとも65、または少なくとも70、または少なくとも75、または少なくとも80、または少なくとも85、または少なくとも90、または少なくとも95、または少なくとも97、または少なくとも99(いずれの場合も)パーセントを回収する。
【0443】
[0446]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、脱プロパン装置カラムから取り出されるオーバーヘッド流は、オーバーヘッド流の総重量を基準にして、少なくとも50、または少なくとも55、または少なくとも60、または少なくとも65、または少なくとも70、または少なくとも75、または少なくとも80、または少なくとも85、または少なくとも90、または少なくとも95、または少なくとも98(いずれの場合も)重量パーセントのプロパンおよびプロピレンを含む。
【0444】
[0447]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、脱プロパン装置からのオーバーヘッド流はプロパン-プロピレン分画装置(プロピレン分画装置またはプロピレンスプリッター)へ導入されてもよく、ここで、プロピレンおよび任意のより軽い成分はオーバーヘッド流において取り出され、プロパンおよび任意のより重い成分は底部流においてカラムから抜け出る。プロピレン分画装置は、少なくとも20、もしくは少なくとも25、もしくは少なくとも30、もしくは少なくとも35(いずれの場合も)℃、および/または55℃以下、50℃以下、45℃以下、40℃以下、または20~55℃、25~50℃、もしくは30~45℃の範囲のオーバーヘッド温度で、ならびに少なくとも1,200(12)、もしくは少なくとも1,500(15)、もしくは少なくとも1,700(17)、もしくは少なくとも2,000(20)(いずれの場合も)kPa(barg)、および/または2,000(20)以下、もしくは1,700(17)以下、もしくは1,500(15)以下、もしくは1,200(12)以下(いずれの場合も)kPa(barg)のオーバーヘッド圧力で作動されてもよく、またはオーバーヘッド圧力は1,200~2,000kPa(12~20barg)もしくは1,500~1,700kPa(15~17barg)の範囲であることができる。オーバーヘッド流は、プロピレンを豊富に含み、流れの総重量を基準にして、少なくとも70、または少なくとも75、または少なくとも80、または少なくとも85、または少なくとも90、または少なくとも95、または少なくとも97、または少なくとも98、または少なくとも99(いずれの場合も)重量パーセントのプロピレンを含むことができ、
図6のライン128に示されているように、さらなる処理、貯蔵、または販売のために下流処理単位に送られてもよい。
【0445】
[0448]プロパン-プロピレン分画装置からの底部流は、底部流の総重量を基準として、少なくとも40、または少なくとも45、または少なくとも50、または少なくとも55、または少なくとも60、または少なくとも65、または少なくとも70、または少なくとも75、または少なくとも80、または少なくとも85、または少なくとも90、または少なくとも95、または少なくとも98(いずれの場合も)重量パーセントのプロパンを含むことができる。回収されたプロパンのすべてまたは一部分は、追加の供給原料として、以前に論じたように、単独で、またはpyoilおよび/もしくは熱分解ガスと組み合わせて、ライン150を介してクラッカー炉にリサイクルされてもよい。加えて、または代替の実施形態では、プロパンのすべてまたは一部分は、クラッカー施設70から、パラフィン生成物流140として引き出されてもよい。パラフィン生成物流140は、本明細書で論じられたように、リサイクル成分パラフィン生成物流(r-パラフィン)を含むことができる。
【0446】
[0449]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、脱プロパン装置からの底部流の少なくとも一部分は、ブテン、ブタンおよびブタジエンを含む、C4およびより軽い成分を、C5+成分から分離するための脱ブタン装置カラムに送られてもよい。脱ブタン装置は、少なくとも20、もしくは少なくとも25、もしくは少なくとも30、もしくは少なくとも35、もしくは少なくとも40(いずれの場合も)℃、および/または60以下、もしくは65以下、もしくは60以下、もしくは55以下、もしくは50以下(いずれの場合も)の℃のオーバーヘッド温度、ならびに少なくとも200(2)、もしくは少なくとも300(3)、もしくは少なくとも400(4)、もしくは少なくとも500(5)(いずれの場合も)kPa(barg)、および/または800(8)以下、もしくは600(6)以下、もしくは400(4)以下、もしくは200(2)以下(いずれの場合も)kPa(barg)のオーバーヘッド圧力で作動することができる。脱ブタン装置カラムは、オーバーヘッド流中の、カラムに導入されるC4およびより軽い成分の総量の少なくとも60、または少なくとも65、または少なくとも70、または少なくとも75、または少なくとも80、または少なくとも85、または少なくとも90、または少なくとも95、または少なくとも97、または少なくとも99(いずれの場合も)パーセントを回収することができる。
【0447】
[0450]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、脱ブタン装置カラムから取り出されるオーバーヘッド流は、オーバーヘッド流の総重量を基準にして、少なくとも30、または少なくとも35、または少なくとも40、または少なくとも45、または少なくとも50、または少なくとも55、または少なくとも60、または少なくとも65、または少なくとも70、または少なくとも75、または少なくとも80、または少なくとも85、または少なくとも90、または少なくとも95(いずれの場合も)重量パーセントのブタン、ブテン、ブタジエン、これらの異性体、およびこれらの組合せを含む。脱ブタン装置からの底部流は、主にC5およびより重い成分を、流れの総重量を基準にして、少なくとも50重量パーセント、または少なくとも60重量パーセント、または少なくとも70重量パーセント、または少なくとも80重量パーセント、または少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの量で含む。脱ブタン装置底部流は、さらなる分離、処理、貯蔵、販売または使用に送られてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、脱ブタン装置からのオーバーヘッド流、またはC4は任意の従来の分離方法、例えば、抽出または蒸留プロセスに供することによって、より濃縮されたブタジエンの流れを回収することができる。
【0448】
[0451]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、クラッカー施設70内の少なくとも1つの流れは、流れの総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントのリサイクル成分含有量を有することができる。
【0449】
部分的酸化(POX)ガス化施設
[0452]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設はまた、部分的酸化(POX)ガス化施設50を含み得る。本明細書で使用される場合、「部分的酸化」という用語は、炭素含有供給原料の、合成ガス(一酸化炭素、水素、および二酸化炭素)への高温変換を指し、変換は化学量論的量未満の酸素の存在下で行われる。POXガス化への供給原料は固体、液体、および/またはガスを含むことができる。「部分的酸化ガス化施設」とは、廃棄プラスチックおよび廃棄プラスチック由来の供給原料のPOXガス化を行うのに必要なすべての装置、ライン、および制御を含む施設である。
【0450】
[0453]ここで
図8を参照すると、1つまたは複数の実施形態によるケミカルリサイクリング施設における使用に適したPOXガス化施設50の概略図が提供されている。
図8に示されているように、供給流124はPOXガス化施設50に導入されてもよく、ここで供給原料の少なくとも一部分は化学量論的量未満の酸素の存在下で合成ガスに変換され得る。1つまたは複数の実施形態では
図8に全体的に示されているように、POXガス化施設50への供給流は、(i)POを豊富に含む廃棄プラスチック104、(ii)固化粒子を含有する流れもしくは溶融物114、(iii)少なくとも1つの加溶媒分解の副生成物流110、(iv)熱分解ガス流118、(v)熱分解油流120、(vi)熱分解残留物流122、または(vii)非プラスチック、非溶解性成分の流れのうちの1つまたは複数を含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、これらの流れのうちの1つもしくは複数はPOXガス化施設50の連続的に導入されてもよく、またはこれらの流れのうちの1つもしくは複数は断続的に導入されてもよい。複数のタイプの供給流が存在する場合、それぞれが別々に導入されてもよく、または流れのすべてもしくは一部分が組み合わせられて、組み合わせた流れ124がPOXガス化施設50へと導入され得るようにしてもよい。組合せは、存在する場合、連続的なまたはバッチ方式で行うことができる。
【0451】
[0454]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POXガス化施設50への供給流124は、POXガス化施設50に導入される供給流の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの1つまたは複数の加溶媒分解の副生成物流を含むことができる。
【0452】
[0455]加えて、または代替の実施形態では、POXガス化施設50への供給流は、POXガス化施設50に導入される供給流の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下の1つもしくは複数の加溶媒分解の副生成物流を含むことができ、または流れの総重量を基準にして、1~95重量パーセント、5~90重量パーセント、20~80重量パーセント、もしくは30~70重量パーセントの範囲の量を含むことができる。
【0453】
[0456]POXガス化施設50に導入される加溶媒分解の副生成物流110は、POXガス化施設50に導入される加溶媒分解の副生成物流110の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。
【0454】
[0457]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POXガス化施設50への供給流124は、POXガス化施設50に導入される供給流124の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの熱分解油流120からの熱分解油を含むことができる。
【0455】
[0458]加えて、または代替の実施形態では、POXガス化施設50への供給流124は、POXガス化施設50に導入される供給流124の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下の、流れ120からの熱分解油を含むことができ、または流れの総重量を基準にして、1~95重量パーセント、5~90重量パーセント、20~80重量パーセント、もしくは30~70重量パーセントの範囲の量を含むことができる。
【0456】
[0459]POXガス化施設50に導入される熱分解油流120は、POXガス化施設50へと導入される熱分解油流120の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。
【0457】
[0460]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POXガス化施設50への供給流124は、POXガス化施設50に導入される供給流124の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、熱分解残留物流122からの熱分解残留物を含むことができる。
【0458】
[0461]加えて、または代替の実施形態では、POXガス化施設50への供給流124は、POXガス化施設50に導入される供給流124の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下の、流れ122からの熱分解残留物を含むことができ、または流れの総重量を基準にして、1~95重量パーセント、5~90重量パーセント、20~80重量パーセント、もしくは30~70重量パーセントの範囲の量を含むことができる。
【0459】
[0462]POXガス化施設50に導入される熱分解残留物流124は、POXガス化施設50に導入される熱分解残留物流124の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。熱分解残留物は固体、溶融物、またはスラリーの形態であってよい。
【0460】
[0463]また
図8に示されているように、一実施形態ではまたは記述されている実施形態のいずれかと組合せでは、POXガス化施設50への供給流124は、POXガス化施設50に導入される供給流124の総重量を基準にして、少なくとも0.25重量パーセント、少なくとも0.5重量パーセント、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、および/または80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、もしくは3重量パーセント以下の、
図1に示されている予備処理施設20から引き出される非プラスチック、非溶解性成分の流れ105aを含むことができ、または流れの総重量を基準にして、1~80重量パーセント、5~75重量パーセント、もしくは5~25重量パーセントの範囲の量を含むことができる。
【0461】
[0464]加えて、または代替の実施形態では、POXガス化施設50への供給流124は、POXガス化施設50に導入される供給流124の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下の非プラスチック、非溶解性成分を含むことができる。
【0462】
[0465]POXガス化施設50に導入される非プラスチック、非溶解性成分105aの流れ105aは、POXガス化施設50に導入される熱分解残留物流124の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。熱分解残留物は固体、溶融物、またはスラリーの形態であってよい。
【0463】
[0466]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POXガス化施設50への供給流124は、POXガス化施設50に導入される供給流124の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、流れ104からのPOを豊富に含む廃棄プラスチックを含むことができる。
【0464】
[0467]加えて、または代替の実施形態では、POXガス化施設50への供給流124は、POXガス化施設50に導入される供給流124の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下の、POを豊富に含む廃棄プラスチックを含むことができ、または流れの総重量を基準にして、1~95重量パーセント、5~90重量パーセント、20~80重量パーセント、もしくは30~70重量パーセントの範囲の量を含むことができる。
【0465】
[0468]POXガス化施設50に導入されるPOを豊富に含む廃棄プラスチック流104は、POXガス化施設50に導入されるPOを豊富に含む廃棄プラスチックの総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。POを豊富に含むプラスチック流は、
図1に示されているように、ケミカルリサイクリング施設10の予備処理施設20から、および/または別の供給源(示されていない)から生じ得る。流れはプラスチック溶融物の形態、または粒子の形態、またはスラリーであってよい。
【0466】
[0469]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POXガス化施設50への供給流124は、POXガス化施設50に導入される供給流124の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、固化施設40からの固体含有流および/または溶融物流114を含むことができる。
【0467】
[0470]加えて、または代替の実施形態では、POXガス化施設50への供給流は、POXガス化施設50に導入される供給流124の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下の、固化施設40からの固体含有流および/もしくは溶融物を含むことができ、または流れの総重量を基準にして、1~95重量パーセント、5~90重量パーセント、20~80重量パーセント、もしくは30~70重量パーセントの範囲の量を含むことができる。
【0468】
[0471]POXガス化施設50に導入される固体含有流および/または溶融物流は、POXガス化施設50に導入される固体または溶融物流114の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。固体含有流または溶融物は、
図1に示されているような固化施設40および/または別の供給源(示されていない)から生じ得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固体含有流114は、スラリーまたは固体粒子の形態であってよい。
【0469】
[0472]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POを豊富に含む廃棄プラスチックの流れ104は、例えば、加溶媒分解施設30からの副生成物流110、固化施設40からの固体含有流114、および/または少なくとも1つの流れ(例えば、熱分解施設60からの熱分解ガス118、熱分解油120、および熱分解残留物122)を含む他の流れのうちの1つまたは複数と組み合わせて、組み合わせた流れ124を形成することができる。
【0470】
[0473]組み合わせた流れは、組み合わせた流れの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、および/または99重量パーセント以下、90重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、もしくは40重量パーセント以下のPOもしくはPOを豊富に含む流れ104を含むことができ、または流れの総重量を基準にして、5~99重量パーセント、10~90重量パーセント、15~85重量パーセント、もしくは20~70重量パーセントの範囲の量を含むことができる。
【0471】
[0474]加えて、または代替として、POを豊富に含む廃棄プラスチック104とケミカルリサイクリング施設10の一部分からの少なくとも1つの他のプロセス流との組み合わせた流れは、供給流の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、および/もしくは50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下のポリオレフィン以外の成分を含むことができ、または流れの総重量を基準にして、1~50重量パーセント、2~40重量パーセント、もしくは5~20重量パーセントの範囲の量を含むことができる。
【0472】
[0475]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、組み合わせた流れの中のいずれか1つの流れの、別の流れに対する重量比は、少なくとも1:10、少なくとも1:9、少なくとも1:8、少なくとも1:7、少なくとも1:6、少なくとも1:5、少なくとも1:4、少なくとも1:3、少なくとも1:2、少なくとも1:1.5、もしくは少なくとも1:1、および/または10:1以下、9:1以下、8:1以下、7:1以下、6:1以下、5:1以下、4:1以下、3:1以下、2:1以下、1.5:1以下、もしくは1:1以下であることができ、または1:10~10:1、1:5~5:1、もしくは1:2~2:1の範囲であることができる。
【0473】
[0476]
図8において全体的に示されているように、POXガス化施設50はPOXガス化反応器(またはガス化装置)540を含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POXガス化単位は、ガス供給ガス化装置、液体供給ガス化装置、または固体供給ガス化装置を含むことができる。より具体的には、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POXガス化単位は液体供給POXガス化を行うことができる。本明細書で使用される場合、「液体供給POXガス化」とは、プロセスへの供給原料が25℃および101,325Pa(1atm)で液体の成分を主に(重量による)含むPOXガス化プロセスを指す。
【0474】
[0477]加えてまたは代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POXガス化単位は、ガス供給POXガス化を行うことができる。本明細書で使用される場合、「ガス供給POXガス化」とは、プロセスへの供給原料が25℃および101,325Pa(1atm)で気体の成分を主に(重量による)含むPOXガス化プロセスを指す。
【0475】
[0478]加えてまたは代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POXガス化単位は、固体供給POXガス化を行うことができる。本明細書で使用される場合、「固体供給POXガス化」とは、プロセスへの供給原料が25℃および101,325Pa(1atm)で固体である成分を主に(重量による)含むPOXガス化プロセスを指す。
【0476】
[0479]ガス供給、液体供給、および固体供給POXガス化プロセスは、25℃および101,325Pa(1atm)で、異なる相を有する、より低量の他の成分が共に共供給されてもよい。よって、ガス供給POXガス化装置には、液体および/または固体が共供給されてもよいが、ただし、気相POXガス化装置に供給されるガスの量より低い量(重量による)のみが共供給され、液体供給POXガス化装置には、ガスおよび/または固体が共に共供給されてもよいが、液体供給POXガス化装置に供給される液体の量未満の量(重量による)のみが共供給され、固体供給POXガス化装置には、ガスおよび/または液体が共供給されてもよいが、固体供給POXガス化装置に供給される固体の量未満の量(重量による)のみが共供給され得る。
【0477】
[0480]ある特定の実施形態では、ガス供給POXガス化装置への全供給原料は、少なくとも60重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、25℃および101,325Pa(1atm)で気体の成分を含むことができ、液体供給POXガス化装置への全供給原料は、少なくとも60重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、25℃および101,325Pa(1atm)で液体の成分を含むことができる、固体供給POXガス化装置への全供給原料は、少なくとも60重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、25℃および101,325Pa(1atm)で固体の成分を含むことができる。
【0478】
[0481]POXガス化施設へ導入される任意の固体粒子は、望ましくは使用するガス化装置が受け入れることができる最大サイズ以下である。多くの石炭供給ガス化装置は、それらをガス化ゾーンに供給する前に石炭を所望のサイズに粉砕またはミリングすることができる。加熱処理プロセスにより高密化される所望の固体粒子サイズを達成するためにこのような粉砕またはミリング作業に依存することは適切な場合もあり、または1つもしくは複数の実施形態ではおよび供給原料に応じて、廃棄プラスチック由来の固体の弾性もしくは弾性のばらつきは、石炭もしくは石油コークスなどのより硬質なおよび壊れやすい炭素質の燃料供給源との共顆粒化もしくは共粉砕の間にパンケーキ作用、プレートレット構造、もしくはスミアリングをもたらす可能性があるので、適切でない場合もある。
【0479】
[0482]しかし、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固体を含む上記に論じた流れのうちの1つまたは複数は、固体化石燃料と共に固体化石燃料ミリングまたは粉砕作業に供給されて、粒子のサイズを減少させることができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ミルまたは粉砕機に供給される粒子のサイズは、使用するガス化装置が受け入れることができる最大サイズより大きくてもよく、またはミリングもしくは粉砕後、またはガス化装置に供給された時点での固体化石燃料の平均粒径より大きく、いずれの場合も最も大きな寸法でおよび平均メジアン粒径として測定されたものである。しかし、所望する場合、固体粒子中に存在する熱可塑性内容物およびポリマーのタイプにおけるばらつきにより、粒子は、使用するガス化装置が受け入れることができる最大サイズを超えないサイズであっても、あるいはミリングもしくは粉砕後、またはガス化装置に供給された時点での固体化石燃料の平均標的粒径を超えないサイズまたはより小さなサイズであってもよく、いずれの場合も最も大きな寸法および平均メジアン粒径として測定したものである。
【0480】
[0483]ガス化装置540に導入される固体粒子の実際の粒径は、使用されるガス化装置のタイプに応じて変わり得る。例えば、これら最も大きな寸法において0.64cm(1/4インチ)以上の平均粒径を有する粒子は、取り込まれた流れの石炭ガス化装置を介して処理することができない。しかし、固定床または移動床のガス化装置はより大きな粒径を受け入れることができる。固定床または移動床のガス化装置に供給される粒子の適切なサイズの例は、30.48cm(12インチ)以下、または20.32cm(8インチ)以下、または15.24cm(6インチ)以下、または12.7cm(5インチ)以下、または10.16cm(4インチ)以下、または9.53cm(3.75インチ)以下、または8.89cm(3.5インチ)以下、または8.26cm(3.25インチ)以下、または7.62cm(3インチ)以下、または6.99cm(2.75インチ)以下、または6.35cm(2.5インチ)以下、または5.72cm(2.25インチ)以下、または5.08cm(2インチ)以下、または4.45cm(1.75インチ)以下、または3.81cm(1.5インチ)以下、または3.18cm(1.25インチ)以下であることができる。
【0481】
[0484]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、サイズは、少なくとも2mm、または少なくとも3.18mm(1/8インチ)、または少なくとも6.35mm(1/4インチ)、または少なくとも12.7mm(1/2インチ)、または少なくとも25.4mm(1インチ)、または少なくとも38.1mm(1.5インチ)、または少なくとも44.45mm(1.75インチ)、または少なくとも50.8mm(2インチ)、または少なくとも63.5mm(2.5インチ)、または少なくとも76.2mm(3インチ)、または少なくとも88.9mm(3.5)インチ、または少なくとも101.6mm(4インチ)、または少なくとも114.3mm(4.5インチ)、または少なくとも127mm(5インチ)、または少なくとも139.7mm(5.5インチ)であることができる。このような比較的に大きな粒子は、固定床または移動床のガス化装置、特に上昇流の固定床または移動床ガス化装置における使用により良く適合し得る。
【0482】
[0485]多くのガス化装置設計を用いて、化石燃料(石炭または石油コークス)および固体は複数の目的のためにサイズが削減される。粒子は、(i)物質移動制限により、ガス化装置の内側に一度入ったらより速い反応を可能にするため、(ii)スラリー供給ガス化装置内で水に対して固体の高い濃度において、安定した、流動性のおよび流動可能なスラリーを作り出すため、(iii)処理装置、例えば、狭いクリアランスを有する高圧ポンプ、弁、および供給原料インジェクターを通過するため、(iv)ミルもしくは粉砕機とガス化装置との間のスクリーンを介して流れるため、または(v)固体化石燃料を、乾燥供給ガス化装置に搬送するために使用されるガスで搬送させるため、化石燃料源の場合のように小さなサイズである。
【0483】
[0486]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化装置に導入される粒子のサイズは、望ましくは127mm(5インチ)以下、または101.6mm(4インチ)以下、または25.4mm(1インチ)以下、または6.35mm(1/4インチ)以下、または2mm以下である。完全に炭化していない、または灰分に変換されていない固体として、これらを床に接触させることを可能にするのに十分な密度を得るためには、より大きなサイズが、固定床または移動床ガス化装置、特に上昇流ガス化装置への添加に対して有用である。
【0484】
[0487]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化装置供給原料内の固体は、2mm以下の粒径を有することができる。この実施形態は、乾燥供給原料およびスラリー供給ガス化装置を含む、取り込まれた流れのガス化装置、および流動床ガス化装置に対して特に興味深いものである。全体にわたり使用されているように、異なるベースが表現されていない限り(例えば手段)、述べられているサイズは、少なくとも90重量パーセントの粒子が述べられているサイズでの最も大きな寸法を有する、または代わりに90重量パーセントがその粒径に対して指定された篩を通り抜けることを意味する。どちらかの条件が粒径の指定を満たす。取り込まれた流れのガス化装置に対して2mmより大きなサイズの固体粒子は、特に2mm以下の粒子寸法を有する固体化石燃料をガス化するようガス化条件が確立されている場合、完全にガス化されることなく、取り込まれた流れのガス化装置のガス化ゾーンを介してブローされる可能性を有する。
【0485】
[0488]よって、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固体粒子、または化石燃料と組み合わせた固体粒子、またはガス化装置供給原料中の固体粒子、またはガス化ゾーンへ注入される固体粒子のサイズは、2mm以下であり、もしくは10メッシュを通過するような粒子を構成し、または1.7mm以下(12メッシュを通過するような粒子)、または1.4mm以下(14メッシュを通過するような粒子)、または1.2mm以下(16メッシュを通過するような粒子)、または1mm以下(18メッシュを通過するような粒子)、または0.85mm以下(20メッシュを通過するような粒子)、または0.7mm以下(25メッシュを通過するような粒子)または0.6mm以下(30メッシュを通過するような粒子)、または0.5mm以下(35メッシュを通過するような粒子)、または0.4mm以下(40メッシュを通過するような粒子)、または0.35mm以下(45メッシュを通過するような粒子)、または0.3mm以下(50メッシュを通過するような粒子)、または0.25mm以下(粒子60メッシュを通過するような)、または0.15mm以下(粒子100メッシュを通過するような)、または0.1mm以下(140メッシュを通過するような粒子)、または0.07mm以下(200メッシュを通過するような粒子)、または0.044mm以下(325メッシュを通過するような粒子)、または0.037mm以下(400メッシュを通過するような粒子)である。別の実施形態では、高密度の織物凝集粒子のサイズは少なくとも0.037mmである(または90パーセントが400メッシュ上で保持される)。
【0486】
[0489]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POXガス化施設50へ導入される固体粒子は、任意選択の篩分け後、使用されるガス化装置のタイプの設計パラメーター内で、ガス化を可能にする粒径を有する。粒子および固体化石燃料の粒径は、スラリーの安定性を保持し、ガス化装置内のガス化ゾーンに入る前の高い固体の濃度での分離を回避するために、十分に合致させることができる。スラリー中の固体/液体または固体/固体であるか、または乾燥供給原料中の固体/固体であるか、または液体供給原料中の固体/液体であるかに関わらず、相が分離する供給原料組成物は、ラインを塞ぎ、ガス化した高密度の織物凝集物の局所化ゾーンを作り出し、化石燃料/高密度の織物凝集物の一貫性のない比率を作り出し、合成ガス組成物の粘稠度に影響を与える可能性がある。供給原料組成物の安定性を決定するために考慮すべき変動要素として粒子の最適な粒径の設定が挙げられ、最適な粒径を決定するための変動要素として、粉砕した石炭のかさ密度、スラリーが使用される場合、スラリー中のすべての固体の濃度、または乾燥供給原料中の固体/固体濃度、利用される任意の添加剤、例えば、界面活性剤/安定剤/粘度調整剤の有効性、ならびにガス化装置へのおよびインジェクターノズルを介した供給原料組成物の速度および乱流が挙げられる。
【0487】
[0490]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、プラスチック混合廃棄物由来の固体粒子の最大粒径は、粉砕した固体化石燃料の最大粒径に類似するよう(それ未満または上)選択され得る。ガス化装置供給原料に使用されるプラスチック混合廃棄物由来の固体粒子の最大粒径は、ガス化装置供給原料中の最大固体化石燃料サイズより50パーセント以下だけ大きくてもよい、もしくはガス化装置供給原料中の最大固体化石燃料サイズより45パーセント以下、もしくは40パーセント以下、もしくは35パーセント以下、もしくは30パーセント以下、もしくは25パーセント以下、もしくは20パーセント以下、もしくは15パーセント以下、もしくは10パーセント以下、もしくは5パーセント以下、もしくは3パーセント以下、もしくは2パーセント以下だけ、もしくは1パーセント以下だけ大きくてもよく、またはガス化装置供給原料中の最大固体化石燃料サイズより大きくも、小さくもなくてもよい。任意選択で、上記に述べられているような、ガス化装置供給原料に使用されるプラスチック混合廃棄物由来の固体粒子の最大粒径は述べられている値の範囲内であることができる(より大きくもなく、小さくもないという意味)。最大粒径は、粒子分布の最大サイズとして決定されるのではなく、むしろメッシュを介した篩分けにより決定される。最大粒径は、粒子の試料の少なくとも90体積パーセントの通過を可能にする最初のメッシュとして決定される。例えば、90体積パーセント未満の試料しか300メッシュを通過せず、次いで100メッシュ、50メッシュ、30メッシュ、16メッシュも通過せず、14メッシュで通過に成功した場合、試料の最大粒径は少なくとも90体積パーセントの通過を可能にした最初のメッシュサイズに対応するとみなされ、この場合、14メッシュが最大粒径1.4mmに対応する。
【0488】
[0491]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化装置540への供給流は、最も長い寸法で測定された、少なくとも0.25mm(0.01インチ)、少なくとも0.64mm(0.025インチ)、少なくとも1.27mm(0.05インチ)、少なくとも1.91mm(0.075インチ)、少なくとも2.54mm(0.10インチ)、少なくとも6.35mm(0.25インチ)、少なくとも12.7mm(0.50インチ)、および/もしくは25.4mm(1インチ)以下、19.05mm(0.75インチ)以下、15.24mm(0.60インチ)以下、12.7mm(0.50インチ)以下の粒径を有するポリオレフィンフレークもしくは粒子を含むことができ、または粒径は、少なくとも0.25mm(0.01インチ)~25.4mm(1インチ)、0.64mm(0.025インチ)~19.05mm(0.75インチ)、もしくは12.7mm(0.50インチ)~15.24mm(0.60インチ)であることができる。粒子の形状はフレーク、ペレット、ミクロペレットであることができ、形状は均一でも、不均一でもよい。
【0489】
[0492]プラスチック混合廃棄物由来の固体粒子は、ガス化装置に供給される最終目的地用の固体供給原料として単離することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化装置に供給される固体を含有するすべての流れの累積重量を基準にして、少なくとも80重量パーセント、もしくは少なくとも85重量パーセント、もしくは少なくとも90重量パーセント、もしくは少なくとも95重量パーセント、もしくは少なくとも96重量パーセント、もしくは少なくとも97重量パーセント、もしくは少なくとも98重量パーセント、もしくは少なくとも99重量パーセント、もしくは少なくとも99.5重量パーセント、もしくは100重量パーセントのガス化装置に供給される固体化石燃料および砂以外のすべての固体供給原料が、プラスチック混合廃棄物由来の固体粒子を含むことができる。
【0490】
[0493]プラスチック混合廃棄物由来の固体粒子は、供給原料流れをガス化装置内のガス化ゾーンに導入する前の任意の場所において、供給原料流れの1種または複数の化石燃料成分と組み合わせることができる。固体化石燃料粉砕装置は、固体化石燃料粒子のサイズを削減させながら、プラスチック混合廃棄物由来の固体粒子を固体化石燃料と混合するためのエネルギー源を提供することができる。したがって、ガス化装置への供給に対して標的サイズを有するプラスチック混合廃棄物由来の固体粒子を組み合わせるのに望ましい場所のうちの1つは、他の固体化石燃料源(例えば石炭、PET-コークス)を粉砕ために使用される装置の中である。可能な限り高い安定した固体濃度を有する供給原料を、より高い固体濃度で使用することが望ましく、スラリーの粘度もまた高いため、この場所はスラリー供給ガス化装置において特に注目すべきである。化石燃料粉砕装置に利用されるトルクおよび剪断力は高く、固体化石燃料(例えば石炭)スラリーのずり減粘挙動と相まって、プラスチック混合廃棄物由来の固体粒子と粉砕した化石燃料との良好な混合が化石燃料粉砕装置において得ることができる。
【0491】
[0494]プラスチック混合廃棄物由来の固体粒子を化石燃料源と組み合わせるための他の場所は、ミルもしくは粉砕機に供給するメインの化石燃料ベルトに載せられた化石燃料の上、または化石燃料がミルもしくは粉砕機へのベルト上に載せられる前のメインの化石燃料の上、または特に貯蔵タンクがかき混ぜられる場合、最終サイズへと粉砕される化石燃料のスラリーを含有する化石燃料スラリー貯蔵タンクの中であり得る。
【0492】
[0495]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化供給流124が液体またはスラリーを含む場合、ガス化供給流124は、供給原料流れの中に、水を含めた1種または複数の液体を、供給原料流の重量を基準にして、少なくとも10重量パーセント、または少なくとも15重量パーセント、または少なくとも20重量パーセント、または少なくとも25重量パーセント、または少なくとも27重量パーセント、または少なくとも30重量パーセントの量で含むことができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、供給原料流れの中に存在する液体は、ガス化装置に供給されるすべての液体の重量を基準にして、少なくとも95重量パーセント、少なくとも96重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、少なくとも98重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの水を含有し得る。別の実施形態では、化学的に合成され、酸素または硫黄または窒素原子を含有する化学添加剤以外の、供給原料流の液体含有量は、ガス化装置540に供給されるすべての液体の重量を基準にして、少なくとも96重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、少なくとも98重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントの水であることができる。
【0493】
[0496]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、供給原料流124中に存在する水は汚水ではなく、または言い換えると、供給原料流を生成するための固体に供給される水は汚水ではない。望ましくは、利用される水は、化学物質を合成するための任意のプロセスから工業的に放出されたものでもなく、または町の汚水でもない。供給流124を形成するために使用される水は新鮮な水、または飲料水であってよい。
【0494】
[0497]供給原料流124はまた、以前に論じられたようなケミカルリサイクリング施設10内の1つまたは複数の場所から生じる少なくとも粉砕した石炭および1種または複数の他のタイプの固体を含んでもよい。望ましくは、供給原料流124は水も含む。供給原料流中の水の量は、0重量パーセント~50重量パーセント、または10重量パーセント~40重量パーセント、または20重量パーセント~35重量パーセントの範囲であることができる。供給原料流は水を含有するスラリーを含むことができる。
【0495】
[0498]石炭、水、およびプラスチックに加えて、他の添加剤、例えば、粘度調整剤およびpH調整剤が供給原料流124中に加えられ、含有されてもよい。供給流124中の添加剤の総量は、供給原料流の重量を基準にして、0.01重量パーセント~5重量パーセント、または0.05重量パーセント~5重量パーセント、または0.05~3重量パーセント、または0.5~2.5重量パーセントの範囲であることができる。任意の個々の添加剤の量はまたこれら述べられている範囲内であることができる。
【0496】
[0499]粘度調整剤(界面活性剤を含む)はスラリー中の固体濃度を改善することができる。粘度調整剤の例として、アルキル置換アミンベースの界面活性剤、例えば、アルキル置換アミノ酪酸、アルキル置換ポリエトキシル化アミド、およびアルキル置換ポリエトキシル化第四級アンモニウム塩;ならびに硫酸塩、例えば、アンモニウム、カルシウムおよびスルホン酸ナトリウムを含む有機スルホン酸の塩、特にリグニンおよびスルホアルキル化した褐炭を有するもの;リン酸塩;ならびにポリオキシアルキレンアニオン性または非イオン性界面活性剤、ならびにこれらの組合せが挙げられる。
【0497】
[0500]アルキル置換アミノ酪酸界面活性剤のより具体的な例として、N-ココ-β-アミノ酪酸、N-獣脂-β-アミノ酪酸、N-ラウリル-β-アミノ酪酸、およびN-オレイル-β-アミノ酪酸、N-ココ-β-アミノ酪酸が挙げられる。
【0498】
[0501]アルキル置換ポリエトキシル化アミド界面活性剤のより具体的な例として、5~50ポリオキシエチレン部分が存在する、ポリオキシエチレンオレアミド、ポリオキシエチレン獣脂アミド、ポリオキシエチレンラウリルアミド、およびポリオキシエチレンココアミドが挙げられる。
【0499】
[0502]アルキル置換ポリエトキシル化第四級アンモニウム塩界面活性剤のより具体的な例として、メチルビス(2-ヒドロキシエチル)ココアンモニウムクロリド、メチルポリオキシエチレンココアンモニウムクロリド、メチルビス(2-ヒドロキシエチル)オレイルアンモニウムクロリド、メチルポリオキシエチレンオレイルアンモニウムクロリド、メチルビス(2-ヒドロキシエチル)オクタデシルアンモニウムクロリド、およびメチルポリオキシエチレンオクタデシルアンモニウムクロリドが挙げられる。
【0500】
[0503]スルホネートのより具体的な例として、スルホン化ホルムアルデヒド凝縮物、ナフタレンスルホネートホルムアルデヒド凝縮物、ベンゼンスルホネート-フェノール-ホルムアルデヒド凝縮物、およびリグノスルホネートが挙げられる。
【0501】
[0504]リン酸塩のより具体的な例として、リン酸三ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、トリポリリン酸ナトリウムまたはトリポリリン酸カリウムが挙げられる。
【0502】
[0505]ポリオキシアルキレンアニオン性または非イオン性界面活性剤の例は、酸化エチレンまたはプロピレンオキシド、または1-200オキシアルキレン単位由来の1つ以上の繰返し単位を有する。
【0503】
[0506]望ましくは、界面活性剤はアニオン性界面活性剤、例えば、有機スルホン酸の塩である。例は、有機スルホン酸のカルシウム塩、ナトリウム塩およびアンモニウム塩、例えば、2,6-ジヒドロキシナフタレンスルホン酸、リグニットスルホン酸、およびリグノスルホン酸アンモニウムである。
【0504】
[0507]pH調整剤の例として、水性アルカリ金属およびアルカリ土類水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、およびアンモニウム化合物、例えば、20~50重量パーセントの水酸化アンモニウム水溶液が挙げられる。水酸化アンモニウム水溶液は、ガス化装置、例えば、石炭粉砕装置またはスラリーを含有する任意の下流容器への入口前に供給原料組成物に直接加えることができる。
【0505】
[0508]供給原料流124中の固体(例えば、存在する場合、化石燃料およびプラスチックまたはプラスチック由来の固体)の濃度は、スラリーの安定性の限界、または標的固体濃度において、供給原料をガス化装置にポンプで搬送するまたは供給する能力を超えるべきではない。望ましくは、スラリーの固形成分含有量は少なくとも50重量パーセント、または少なくとも55重量パーセント、または少なくとも重量パーセント、または少なくとも62重量パーセント、または少なくとも65重量パーセント、または少なくとも68重量パーセント、または少なくとも69重量パーセント、または少なくとも70重量パーセント、または少なくとも75重量パーセントであるべきであり、残りは水および液体添加剤を含むことができる液相である。上限は特に限定されていない。なぜなら、これはガス化装置設計に依存するからである。しかし、固体化石燃料供給原料の実用的なポンプ搬送能力の限界およびスラリー中に固体の均質な分布を維持することを考慮すると、固体化石スラリー供給スラッギングガス化装置に対する固形成分含有量は、望ましくは75重量パーセント、または73重量パーセントを超えるべきではなく、残りは水および液体添加剤(上述のように、重量パーセンテージの計算にガスは含まれない)を含むことができる液相である。
【0506】
[0509]POXガス化装置への供給原料流124は、それがスラリーの形態である場合、望ましくは5分間、またはさらに10分間、またはさらに15分間、またはさらに20分間、またはさらに1/2時間、またはさらに1時間、またはさらに2時間の時点でも安定している。
【0507】
[0510]供給原料スラリーは、その最初の粘度が100Pa・s(100,000cP)以下である場合安定していると考えることができる。最初の粘度は以下の方法で得ることができる。500~600gの十分に混合した試料を、600mLリットルガラスビーカー内、周囲条件(例えば25℃および約101,325Pa(1atm))で静置させる。スラリーを十分に混合した(例えば、固体の均質な分布が形成された)後、剪断速度1.83/秒で作動するV80-40ベーンを備えたBrookfield R/Sレオメーターを、ビーカーの底部のスラリーの中に沈める。指定された期間の後、回転の開始時に粘度読み取り値を読んで、これを最初の粘度読み取り値とする。
【0508】
[0511]スラリーは、指定された期間において、最初の粘度測定での最初の読み取り値が100Pa・s(100,000cP)以下である場合、安定していると考えられる。代わりに、同じ手順を、速度0.5rpmで回転するLV-2スピンドルを有するBrookfield粘度計で使用することもできる。異なる装置を使用して、異なる粘度値が得られるので、使用される装置のタイプは報告されるべきである。しかし、差異に関わらず、スラリーは、その粘度が報告された時間において100Pa・s(100,000cP)以下であれば、いずれかの方法で安定していると考えられる。
【0509】
[0512]供給原料流124における固体の量およびこれらの粒径は、安定したおよびポンプ搬送可能なスラリーを維持しながら、固形成分含有量を最大にするよう調節される。ポンプ搬送可能なスラリーは、いずれの場合も周囲条件(例えば25℃および101,325Pa(1atm))で、30Pa・s(30,000cP)未満、または25Pa・s(25,000cP)以下、または23Pa・s(23,000cP)以下、望ましくは20Pa・s(20,000cP)以下、または18Pa・s(18,000cP)以下、または15Pa・s(15,000cP)以下、または13(13,000cP)以下の粘度を有するスラリーである。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、供給原料流124は、少なくとも1Pa・s(1000cP)、少なくとも2Pa・s(2000cP)、少なくとも3Pa・s(3000cP)、少なくとも4Pa・s(4000cP)、少なくとも5Pa・s(5000cP)、少なくとも6Pa・s(6000cP)、少なくとも7Pa・s(7000cP)、少なくとも8Pa・s(8000cP)、少なくとも9Pa・s(9000cP)、または少なくとも10Pa・s(10,000cP)の粘度を有する。代わりに、または加えて、供給原料流124は、10Pa・s(10,000cP)以下、7.5Pa・s(7500cP)以下、5Pa・s(5000cP)以下、または4.5Pa・s(4500cP)以下の粘度を有し、または粘度は1~10Pa・s(1000~10,000cP)、または2~7.5Pa・s(2000~7500cP)、または3~5Pa・s(3000~5000cP)の範囲であることができる。
【0510】
[0513]より高い粘度では、スラリーは実質的にポンプで搬送するには厚くなりすぎてしまう。スラリーのポンプ搬送能力を決定するための粘度測定は、スラリーの試料を、粒子の均質な分布が得られるまで混合し、その後速度0.5rpmで回転するLV-2スピンドルを有するBrookfield粘度計を十分に混合したスラリーに直ちに沈め、直ちに読み取り値を取り込むことにより行われる。代わりに、剪断速度1.83/秒で作動するV80-40ベーンスピンドルを有するBrookfield R/Sレオメーターを使用することもできる。これら差異のある剪断速度において測定された値は2種のレオメーターの間で異なる値を生じるので、測定方法が報告される。しかし上記に述べられているPa・s(cP)値は、レオメーターデバイスおよび手順のいずれかに適用される。
【0511】
[0514]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化供給原料流124は、1立方メートル当たり少なくとも937.0801kg(kg/m3)[1立方フット当たり少なくとも58.5ポンド(lb/ft3)]、少なくとも945.089kg/m3(59lb/ft3)、少なくとも953.0986kg/m3(59.5lb/ft3)、および/または1,025.18kg/m3(64lb/ft3)以下、1,017.172kg/m3(63.5lb/ft3)以下、1,009.16kg/m3(63lb/ft3)以下、1,001.154kg/m3(62.5lb/ft3)以下、993.145kg/m3(62lb/ft3)以下、985.1355kg/m3(61.5lb/ft3)以下、977.126kg/m3(61lb/ft3)以下、もしくは969.117kg/m3(60.5lb/ft3)の密度を有することができ、または密度は、937.0801kg/m3(58.5lb/ft3)~1,025.18kg/m3(64lb/ft3)、945.089kg/m3(59lb/ft3)~1,017.172kg/m3(63.5lb/ft3)、もしくは953.0986kg/m3(59.5lb/ft3)~1,009.16kg/m3(63lb/ft3)であることができる。
【0512】
[0515]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化供給原料流124は、1立方メートル当たり少なくとも1,153.33kg(kg/m3)[1立方フット当たり少なくとも72ポンド(lb/ft3)]、少なくとも1,161.339kg/m3(72.5lb/ft3)、少なくとも1,169.35kg/m3(73lb/ft3)、少なくとも1,177.357kg/m3(73.5lb/ft3)、少なくとも1,185.37kg/m3(74lb/ft3)、および/または1.217.4kg/m3(76lb/ft3)以下、1,209.394kg/m3(75.5lb/ft3)以下、1,201.38kg/m3(75lb/ft3)以下、もしくは1,193.376kg/m3(74.5lb/ft3)以下の密度を有することができ、または密度は、1,153.33kg/m3(72lb/ft3)~1,217.4kg/m3(76lb/ft3)、1,161.339kg/m3(72.5lb/ft3)~1,209.394kg/m3(75.5lb/ft3)、もしくは1,169.35kg/m3(73lb/ft3)~1,201.38kg/m3(75lb/ft3)であることができる。
【0513】
[0516]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化供給原料流124は、酸素薬剤流152と共にガス化反応器540へ導入されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、供給原料流124および酸素薬剤流152は、例えば、通常少なくとも3,447.38kPa(500psig)、少なくとも4,136.85kPa(600psig)、少なくとも5,515.81kPa(800psig)、または少なくとも6,894.76kPa(1,000psig)、(少なくとも3,500kPa(35barg)、少なくとも4,000kPa(40barg)、少なくとも5,500kPa(55barg)、または少なくとも7,000kPa(70barg))の圧力を有する加圧したガス化ゾーンへとインジェクターを介して噴霧され得る。
【0514】
[0517]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、酸素薬剤流152は、空気を含むことができる酸化ガスを含む。より具体的には、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、酸素薬剤流152は、空気中に見出される量より多い量で酸素を豊富に含むガスを含む。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、酸素薬剤流152は、ガス化装置540の反応(燃焼)ゾーンへ注入される酸素薬剤流152中の全モルを基準にして、少なくとも25モルパーセント、少なくとも35モルパーセント、少なくとも40モルパーセント、少なくとも50モルパーセント、少なくとも60モルパーセント、少なくとも70モルパーセント、少なくとも80モルパーセント、少なくとも90モルパーセント、少なくとも95モルパーセント、少なくとも97モルパーセント、少なくとも99モルパーセント、または少なくとも99.5モルパーセントの酸素を含む。供給原料流と比較した量、および投入される供給原料の量、プロセス条件、ならびに反応器設計を考慮すると、反応ゾーンに供給される特定量の酸素は、供給原料流中の成分と比べて、ガス化反応から得られる合成ガス中の一酸化炭素および水素の最大収率付近の収率または最大収率を得るのに十分であり得る。
【0515】
[0518]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、水蒸気(および/または水)はガス化ゾーンに供給されない。代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、
図8の流れ154により示されているように、水蒸気および/または水はガス化ゾーンに供給されてもよい。
【0516】
[0519]酸素薬剤流152に加えて、他の削減可能な酸素含有気体、例えば、二酸化炭素、窒素、または空気が反応ゾーンに供給されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、二酸化炭素または窒素を豊富に含むあらゆるガス流はガス化装置に投入されない(例えば、空気中に見い出されるモル量より多い量、または少なくとも2、少なくとも5、少なくとも10、もしくは少なくとも40モルパーセントの二酸化炭素または窒素を有するあらゆるガス流は投入されない)。存在する場合、これらのガスは供給原料をガス化ゾーンへと推進させるキャリアガスとして機能する。ガス化ゾーン内の圧力により、これらのキャリアガスは圧縮されて、ガス化ゾーンへの導入のための推進力を提供することができる。
【0517】
[0520]1つまたは複数の実施形態では、ガス流は、流れの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセントおよび/または50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、もしくは30重量パーセント以下のキャリアガスを含む、またはキャリアガスは、流れの総重量を基準にして、5~50重量パーセント、10~45重量パーセント、もしくは15~40重量パーセントの範囲であることができる。
【0518】
[0521]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、0.01または0.02モルパーセントを超える二酸化炭素を含有するあらゆるガス流はガス化装置またはガス化ゾーン540に投入されない。加えて、または代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、77モルパーセントを超える、70モルパーセント以下、50モルパーセント以下、30モルパーセント以下、10モルパーセント以下、5モルパーセント以下、または3モルパーセント以下の窒素を含有するあらゆるガス流はガス化装置またはガス化ゾーンに投入されない。さらに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、0.1モルパーセントを超える、0.5モルパーセント以下、1モルパーセント以下、または5モルパーセント以下の水素を有する気体水素を含有する流れは、ガス化装置またはガス化ゾーンに投入されない。さらに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、0.1モルパーセントを超える、0.5モルパーセント以下、1モルパーセント以下、または5モルパーセント以下のメタンを含有するメタンガスの流れはガス化装置またはガス化ゾーンに投入されない。ある特定の実施形態では、ガス化ゾーンに導入される唯一のガス流は、酸素薬剤流152であり、これは上に記載されているような酸素が豊富なガス流である。
【0519】
[0522]
図8に示されているように、化石燃料156の流れはまた、本明細書で論じた他の1つまたは複数のプロセス流に加えてガス化装置へ導入されてもよい。化石燃料流は、1種または複数の炭素ベースの材料を含むことができ、これには、これらに限定されないが、天然ガス、石炭、石油コークス、石油、バイオマス、およびこれらの組合せが含まれる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ライン156の中の化石燃料流は、ガス化装置へ導入される全供給原料の少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、もしくは少なくとも95重量パーセント、および/または99重量パーセント以下、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、もしくは5重量パーセント以下を構成することができる。ガス化装置がガス供給、液体供給、または固体供給ガス化装置であるかによっては、これがあてはまることもある。
【0520】
[0523]ガス化プロセスは、以前に記載したように、部分的酸化ガス化反応であってよい。一般的に、水素および一酸化炭素の生成を促進するため、酸化プロセスはガス化供給原料の完全な酸化よりも、むしろ部分的酸化を含み、したがって、100パーセントの炭素および水素結合を完全に酸化させるのに必要とされる量と比べて、酸素が乏しい環境で作動し得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化装置に対する全部の酸素必要条件は、ガス化供給原料の炭素内容物を一酸化炭素に変換するために理論的に必要とされる量よりも少なくとも5パーセント、少なくとも10パーセント、少なくとも15パーセント、または少なくとも20パーセント過剰であることであってよい。一般的に、満足できる作業は理論的必要条件よりも10~80パーセント過剰な全酸素供給により得ることができる。例えば、炭素0.45kg(1ポンド)当たりの酸素の適切な量の例は、炭素0.45kg(1ポンド)当たり0.18kg~1.36kg(0.4ポンド~3.0ポンド)の範囲の遊離酸素、炭素0.45kg(1ポンド)当たり0.27kg~1.13kg(0.6ポンド~2.5ポンド)の範囲の遊離酸素、炭素0.45kg(1ポンド)当たり0.41kg~1.13kg(0.9ポンド~2.5ポンド)の範囲の遊離酸素、または炭素0.45kg(1ポンド)当たり0.54kg~1.13kg(1.2ポンド~2.5ポンド)の範囲の遊離酸素であってよい。
【0521】
[0524]供給原料流124と酸素薬剤流152とを混合することは、供給原料および酸素薬剤の別個の流れを、これらが反応ゾーン内で互いに作用するように、導入することにより、反応ゾーン内で完全に達成され得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、酸素薬剤流152は、火炎伝播速度を超えるためと、供給原料流124との混合を改善するために、高速でガス化装置540の反応ゾーンへ導入される。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、酸素薬剤流126は、毎秒7.62m~152.4m(25フィート~500フィート)、毎秒15.24m~121.92m(50フィート~400フィート)、または毎秒30.48m~121.92m(100フィート~400フィート)の範囲の速度で反応器540のガス化ゾーンへ注入され得る。これらの値は、インジェクターガス化ゾーン境界面における気体の酸素薬剤流152の速度、またはインジェクター先端速度である。
【0522】
[0525]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化供給原料流124および酸素薬剤流152のうちの1つのまたは両方は、任意選択で少なくとも200℃、少なくとも300℃、または少なくとも400℃の温度に予熱されてもよい。しかし、利用されるガス化プロセスは、供給原料流124を予熱して、供給原料を効率的にガス化することを必要とせず、予熱処理ステップはプロセスのエネルギー効率の低下をもたらし得る。
【0523】
[0526]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、利用されるガス化技術のタイプは、合成ガスを生成する、部分的酸化が取り込まれた流れのガス化装置であってよい。この技術は固定床ガス化装置および流動床ガス化装置とは異なる(代わりに移動床と呼ばれる)。本開示と矛盾しない範囲内に限り、全開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,544,291号に示されている例示的なガス化装置を使用することができる。
【0524】
[0527]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化装置540は非触媒であることができ、これはガス化装置540が触媒床を含有しないことを意味し、ガス化プロセスは非触媒であり、これは触媒が別個の未結合の触媒としてガス化ゾーンへ導入されないことを意味する。さらに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化プロセスはスラッギングガス化プロセスではあり得ない。すなわち、ガス化プロセスは、溶融したスラッグがガス化ゾーン内で形成され、不応性壁に沿っておよび下方に流れるように、スラッギング条件(灰分の溶融温度のずっと上)下では作動されない。
【0525】
[0528]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化ゾーン、および任意選択でガス化装置540のすべての反応ゾーンは、少なくとも1000℃、少なくとも1100℃、少なくとも1200℃、少なくとも1250℃、もしくは少なくとも1300℃、および/または2500℃以下、2000℃以下、1800℃以下、もしくは1600℃以下の温度で作動することができ、または温度は1000~2500℃、もしくは1200~2000℃、もしくは1250~1600℃の範囲であることができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、反応温度は自己生成であってよい。有利には、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、定常状態モードで作動するガス化装置は自己生成温度であってよく、ガス化ゾーンを加熱するための外部エネルギー源の適用を必要としない。
【0526】
[0529]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化装置540は主にガス供給ガス化装置である。
[0530]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化装置540は非スラッギングガス化装置であり、またはスラッグを形成しないような条件下で作動する。
【0527】
[0531]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化装置540は、作動中負圧であることができず、むしろ作動中陽圧であることができる。本明細書で使用される場合、「負圧」とは気圧未満の圧力を指し、「陽圧」は気圧より上の圧力を指す。
【0528】
[0532]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化装置は、少なくとも1,378.95kPa(200psig)、少なくとも2068.43kPa(300psig)、少なくとも2,413.17kPa(350psig)、少なくとも2,757.9kPa(400psig)、少なくとも2,895.8kPa(420psig)、少なくとも3,102.64kPa(450psig)、少なくとも3,275.01kPa(475psig)、少なくとも3447.38kPa(500psig)、少なくとも3,792.12kPa(550psig)、少なくとも4,136.85kPa(600psig)、少なくとも4,481.59kPa(650psig)、少なくとも4,826.33kPa(700psig)、少なくとも5,171.08kPa(750psig)、少なくとも5,515.81kPa(800psig)、少なくとも6,205.28kPa(900psig)、少なくとも6,894.76kPa(1000psig)、少なくとも7,584.233kPa(1100psig)、または少なくとも8,273.709kPa(1200psig)のガス化ゾーン(または燃焼チャンバー)内の圧力で作動し得る。
【0529】
[0533]加えてまたは代わりに、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化装置は、1300psig(8.96MPa))以下、1250psig(8.61MPa)以下、1200psig(8.27MPa)以下、1150psig(7.92MPa)以下、1100psig(7.58MPa)以下、1050psig(7.23MPa)以下、1000psig(6.89MPa)以下、900psig(6.2MPa)以下、800psig(5.51MPa)以下、または750psig(5.17MPa)以下のガス化ゾーン(または燃焼チャンバー)内の圧力で作動し得る。適切な圧力範囲の例として、400~1000psig、425~900psig、450~900psig、475~900psig、500~900psig、550~900psig、600~900psig、650~900psig、400~800psig、425~800psig、450~800psig、475~800psig、500~800psig、550~800psig、600~800psig、650~800psig、400~750psig、425~750psig、450~750psig、475~750psig、500~750psig、または550~750psigが挙げられる。
【0530】
[0534]一般的に、ガス化装置反応器540内でのガスの平均滞留時間は、スループットを増加させるために非常に短くすることができる。ガス化装置は高温および圧力で作動することができないので、供給原料のガスへの実質的に完全な変換は非常に短い時間枠で生じ得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化装置内でのガスの平均滞留時間は、30秒以下、25秒以下、20秒以下、15秒以下、10秒以下、または7秒以下であることができる。
【0531】
[0535]ガス化装置540からの下流装置および間の配管の汚染を回避するため、生成した合成ガス流126はタール含有量が低いか、またはタールを有し得ない。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ガス化装置540から放出される合成ガス流126は、合成ガス流中のすべての凝縮可能な固体の重量を基準にして、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、2重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下、0.2重量パーセント以下、0.1重量パーセント以下、または0.01重量パーセント以下のタールを含むことができる。測定の目的のため、凝縮可能な固体は、15℃の温度および101,325Pa(1atm)で凝縮するような化合物および要素である。タール製品の例として、ナフタレン、クレゾール、キシレノール、アントラセン、フェナントレン、フェノール、ベンゼン、トルエン、ピリジン、カテコール、ビフェニル、ベンゾフラン、ベンズアルデヒド、アセナフチレン、フルオレン、ナフトフラン、ベンゾアントラセン、ピレン、アセフェナントリレン、ベンゾピレン、および他の高分子量の芳香族多核化合物が挙げられる。タール含有量はGC-MSDにより決定することができる。
【0532】
[0536]一般的に、ガス化容器から放出される生の合成ガス流126は、水素、一酸化炭素、および二酸化炭素などのガスを含み、燃料供給源および反応物条件に応じて、他のガス、例えば、メタン、硫化水素、および窒素を含むことができる。
【0533】
[0537]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、生の合成ガス流126(ガス化装置から放出される流れ、およびスクラビング、シフト、または酸性ガス除去としての任意のさらなる処理前の流れ)は、乾燥状態を基準にしておよび生の合成ガス流126中のすべての気体のモルを基準にして(元素または化合物を気体の状態で、25℃および101,325Pa(1atm)で)、以下の組成物をモルパーセントで有することができる:
・15~60モルパーセント、18~50モルパーセント、18~45モルパーセント、18~40モルパーセント、23~40モルパーセント、25~40モルパーセント、23~38モルパーセント、29~40モルパーセント、31~40モルパーセントの範囲の水素含有量;
・20~75モルパーセント、20~65モルパーセント、30~70モルパーセント、35~68モルパーセント、40~68モルパーセント、40~60モルパーセント、35~55モルパーセント、もしくは40~52モルパーセントの一酸化炭素含有量;
・1.0~30モルパーセント、2~25モルパーセント、2~21モルパーセント、10~25モルパーセント、もしくは10~20モルパーセントの二酸化炭素含有量;
・2.0~40モルパーセント、5~35モルパーセント、5~30モルパーセント、もしくは10~30モルパーセントの含水量;
・0.0~30モルパーセント、0.01~15モルパーセント、0.01~10モルパーセント、0.01~8モルパーセント、0.01~7モルパーセント、0.01~5モルパーセント、0.01~3モルパーセント、0.1~1.5モルパーセント、もしくは0.1~1モルパーセントのメタン含有量;
・0.01~2.0モルパーセント、0.05~1.5モルパーセント、0.1~1モルパーセント、もしくは0.1~0.5モルパーセントのH2S含有量;
・0.05~1.0モルパーセント、0.05~0.7モルパーセント、もしくは0.05~0.3モルパーセントのCOS含有量;
・0.015~3.0モルパーセント、0.02~2モルパーセント、0.05~1.5モルパーセント、もしくは0.1~1モルパーセントの硫黄含有量;および/または
・0.0~5モルパーセント、0.005~3モルパーセント、0.01~2モルパーセント、0.005~1モルパーセント、0.005~0.5モルパーセント、もしくは0.005~0.3モルパーセントの窒素含有量。
【0534】
[0538]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、合成ガス流126は、少なくとも0.65、少なくとも0.68、少なくとも0.70、少なくとも0.73、少なくとも0.75、少なくとも0.78、少なくとも0.80、少なくとも0.85、少なくとも0.88、少なくとも0.90、少なくとも0.93、少なくとも0.95、少なくとも0.98、または少なくとも1の水素/一酸化炭素のモル比を含む。ガス成分は、FID-GCおよびTCD-GCまたはガス流の成分を分析するために認識された任意の他の方法により決定され得る。
【0535】
[0539]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、合成ガス流126は、リサイクル成分の合成ガス(r-合成ガス)であることができ、合成ガス流の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセントのリサイクル成分含有量を有することができる。
【0536】
エネルギー生成/生産施設
[0540]再度
図1を参照すると、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、ケミカルリサイクリング施設10はまたエネルギー生成/生産施設80を含み得る。本明細書で使用される場合、「エネルギー生成/生産施設80」とは、供給原料の化学変換(例えば、燃焼)を介して、供給原料132からエネルギー(すなわち、熱エネルギー)を生成する施設である。
【0537】
[0541]ここで
図9を参照すると、1つまたは複数の実施形態に従いケミカルリサイクリング施設における使用に適したエネルギー生成/生産施設80の概略図が提供されている。
図9に示されているように、エネルギー生成/生産施設80へ導入される供給流は、以下のうちの1つまたは複数を含むことができる:(i)POを豊富に含む廃棄プラスチック流104、(ii)固体含有粒子または溶融物流114、(iii)少なくとも1つの加溶媒分解の副生成物流110、(iv)熱分解ガス118の流れ、(v)熱分解油120の流れ、(vi)熱分解残留物122の流れ;および(vii)クラッカー施設70からの重質分(例えば、C
5+)の流れ。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、これらの流れ(i)~(vii)のうちの1つまたは複数はエネルギー生成/生産施設80へ連続的に導入されてもよく、またはこれらの流れのうちの1つもしくは複数は断続的に導入されてもよい。複数のタイプの供給流が存在する場合、それぞれが別々に導入されてもよく、または流れのすべてもしくは一部分が組み合わせられて、組み合わせた流れがエネルギー生成/生産施設80へ導入され得るようにしてもよい。組合せは、存在する場合、連続的方式またはバッチ方式で行うことができる。
【0538】
[0542]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、エネルギー生成/生産施設80への供給流132は、エネルギー生成/生産施設80へ導入される供給流の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの少なくとも1つの加溶媒分解の副生成物流110を含むことができる。
【0539】
[0543]加えて、または代替の実施形態では、エネルギー生成/生産施設80への供給流は、エネルギー生成/生産施設80へ導入される供給流の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下の少なくとも1つの加溶媒分解の副生成物流110を含むことができ、または少なくとも1つの加溶媒分解の副生成物流110は、流れの総重量を基準にして、1~95重量パーセント、5~90重量パーセント、10~85重量パーセント、20~70重量パーセント、もしくは30~60重量パーセントの範囲であることができる。
【0540】
[0544]加溶媒分解の副生成物流110へ導入されるエネルギー生成/生産施設80は、エネルギー生成/生産施設80へ導入される加溶媒分解の副生成物流110の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。以前に論じたように、加溶媒分解の副生成物流110は、存在する場合、加溶媒分解施設30から引き出される加溶媒分解副生成物の1種または複数を含むことができる。
【0541】
[0545]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、エネルギー生成/生産施設80への供給流132は、エネルギー生成/生産施設80へ導入される供給流の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの熱分解油流120からの熱分解油を含むことができる。
【0542】
[0546]加えて、または代替の実施形態では、エネルギー生成/生産施設80への供給流132は、エネルギー生成/生産施設80へ導入される供給流132の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下の熱分解油を含むことができ、または熱分解油は、流れの総重量を基準にして、1~95重量パーセント、5~90重量パーセント、10~85重量パーセント、20~70重量パーセント、もしくは30~60重量パーセントの範囲で存在することができる。
【0543】
[0547]エネルギー生成/生産施設80へ導入される熱分解油流120は、エネルギー生成/生産施設80へ導入される熱分解油流120の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。
【0544】
[0548]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、エネルギー生成/生産施設80への供給流134は、エネルギー生成/生産施設80へ導入される供給流132の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、熱分解残留物流122からの熱分解残留物を含むことができる。
【0545】
[0549]加えて、または代替の実施形態では、エネルギー生成/生産施設80への供給流132は、エネルギー生成/生産施設80へ導入される供給流132の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下の熱分解残留物を含むことができ、または熱分解残留物は、流れの総重量を基準にして、1~95重量パーセント、5~90重量パーセント、10~85重量パーセント、20~70重量パーセント、もしくは30~60重量パーセントの範囲であることができる。
【0546】
[0550]熱分解残留物流122へ導入されるエネルギー生成/生産施設80は、エネルギー生成/生産施設80へ導入される熱分解残留物流122の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。熱分解残留物は固体、溶融物、またはスラリーの形態であってよい。
【0547】
[0551]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、エネルギー生成/生産施設80への供給流132は、エネルギー生成/生産施設80へ導入される供給流132の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、POを豊富に含む廃棄プラスチック流104からのPOを豊富に含む廃棄プラスチックを含むことができる。
【0548】
[0552]加えて、または代替の実施形態では、エネルギー生成/生産施設80への供給流132は、エネルギー生成/生産施設80へ導入される供給流132の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、または1重量パーセント以下のPOを豊富に含む廃棄プラスチックを含むことができ、またはPOを豊富に含む廃棄プラスチックは、流れの総重量を基準にして、1~95重量パーセント、5~90重量パーセント、10~85重量パーセント、20~70重量パーセント、もしくは30~60重量パーセントの範囲であることができる。
【0549】
[0553]エネルギー生成/生産施設80へ導入されるPOを豊富に含む廃棄プラスチック流104は、エネルギー生成/生産施設80へ導入されるPOを豊富に含む廃棄プラスチック流104の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。POを豊富に含むプラスチック流104は、
図1に示されているような予備処理施設20または別の供給源(示されていない)から生じ得る。流れ104はプラスチック溶融物、または粒子もしくはスラリーの形態であってよい。
【0550】
[0554]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、エネルギー生成/生産施設80への供給流132は、エネルギー生成/生産施設80へ導入される供給流132の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、固化施設40からの固体または溶融物を含む固体含有流114を含むことができる。
【0551】
[0555]加えて、または代替の実施形態では、エネルギー生成/生産施設80への供給流132は、エネルギー生成/生産施設80へ導入される供給流132の総重量を基準にして、95重量パーセント以下、90重量パーセント以下、85重量パーセント以下、80重量パーセント以下、75重量パーセント以下、70重量パーセント以下、65重量パーセント以下、60重量パーセント以下、55重量パーセント以下、50重量パーセント以下、45重量パーセント以下、40重量パーセント以下、35重量パーセント以下、30重量パーセント以下、25重量パーセント以下、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、2重量パーセント以下、もしくは1重量パーセント以下の、固化施設40からの固体もしくは溶融物を含む固体含有流114を含むことができ、またはこの固体含有流114は、流れの総重量を基準にして、1~95重量パーセント、5~90重量パーセント、10~85重量パーセント、20~70重量パーセント、もしくは30~60重量パーセントの範囲であることができる。
【0552】
[0556]エネルギー生成/生産施設80へ導入される固体含有流114は、エネルギー生成/生産施設80へ導入される、固化施設40からの固体または溶融物の総重量を基準にして、少なくとも1重量パーセント、少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも20重量パーセント、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも45重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも55重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも75重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの全リサイクル成分含有量を有することができる。固体含有流114は、
図1に示されているような固化施設40からまたは別の供給源(示されていない)から生じ得る。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固体含有流114はスラリーの形態であってよい。
【0553】
[0557]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、組み合わせた流れの中のいずれか1つの流れの、別の流れに対する重量比は、少なくとも1:10、少なくとも1:9、少なくとも1:8、少なくとも1:7、少なくとも1:6、少なくとも1:5、少なくとも1:4、少なくとも1:3、少なくとも1:2、少なくとも1:1.5、もしくは少なくとも1:1、および/または10:1以下、9:1以下、8:1以下、7:1以下、6:1以下、5:1以下、4:1以下、3:1以下、2:1以下、1.5:1以下、もしくは1:1以下であることができ、または重量比は、1:10~10:1、1:5~5:1、または1:2もしくは2:1の範囲であることができる。
【0554】
[0558]任意のタイプのエネルギー生成/生産施設80使用することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、エネルギー生成/生産施設80は少なくとも1種の炉または焼却炉を含むことができる。焼却炉はガス供給、液体供給、もしくは固体供給であってよく、またはガス、液体、または固体を受け入れるように構成されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、焼却炉は構成されてもよく、または固体、ガス、および液体の組合せを受け入れてもよい。焼却炉または炉の具体例として、これらに限定されないが、ロータリーキルンおよび液体化学物質廃物焼却炉を挙げることができる。炉または焼却炉内での燃焼温度は、少なくとも800℃、少なくとも825℃、少なくとも850℃、少なくとも875℃、もしくは900℃、および/または1200℃以下、1175℃以下、1150℃以下、もしくは1125℃以下、または800~1200℃、850~約1150℃、もしくは900~1125℃であることができる。
【0555】
[0559]焼却炉または炉は、酸素薬剤流158と共に、供給流132中の炭化水素成分の少なくとも一部分を熱的に燃焼するように構成されてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、酸素薬剤流158は、酸素薬剤流158の全モルを基準にして、少なくとも5モルパーセント、少なくとも10モルパーセント、少なくとも15モルパーセント、少なくとも20モルパーセント、もしくは少なくとも25モルパーセント、および/または70モルパーセント以下、65モルパーセント以下、60モルパーセント以下、55モルパーセント以下、50モルパーセント以下、45モルパーセント以下、40モルパーセント以下、35モルパーセント以下、30モルパーセント以下、もしくは25モルパーセント以下の酸素を含み、または流れの全モルを基準にして、5~70モルパーセント、10~55モルパーセント、もしくは10~25モルパーセントの範囲の量を含むことができる。酸素薬剤流158の他の成分は、例えば、窒素、または二酸化炭素を含むことができる。他の実施形態では、酸素薬剤流158は空気を含む。
【0556】
[0560]エネルギー生成/生産ゾーン内で、少なくとも50重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、または少なくとも95重量パーセントの、その中に導入された供給流132は、燃焼され、エネルギーおよび燃焼ガスの流れ170、例えば、水、一酸化炭素、二酸化炭素、およびこれらの組合せを形成することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、供給流の少なくとも一部分132は、処理されて、硫黄および/または窒素含有化合物などの化合物が取り出され、燃焼ガス流170内中の窒素および酸化硫黄の量を最小化することができる。
【0557】
[0561]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、エネルギー生産/生成施設により生成されたエネルギー134の少なくとも一部分は、プロセス流を直接的にまたは間接的に加熱するために使用することができる。例えば、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、エネルギー134の少なくとも一部分は、流れ172中の水を加熱して、水蒸気を形成する、および/または流れ172中の水蒸気を加熱して、過熱状態の水蒸気を形成するために使用することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、生成されたエネルギーの少なくとも一部は、伝熱媒体の流れ(例えば、THERMINOL(登録商標)を加熱するために使用することができ、伝熱媒体それ自体は、温めた場合、熱を1つまたは複数のプロセス流へ移送するために使用することができる。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、エネルギーの少なくとも一部分は、プロセス流を直接的に加熱するために使用することができる。
【0558】
[0562]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、エネルギー生成/生産施設80からのエネルギーの少なくとも一部分で加熱したプロセス流は、例えば、加溶媒分解施設30、熱分解施設60、クラッカー施設70、POXガス化施設50、固化施設40のうちの少なくとも1種を含む、本明細書で論じた施設のうちの1種または複数からのプロセス流であってよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、エネルギー生成/生産施設80は別個の地理的な領域にあってもよく、その一方で、1つまたは複数の他の実施形態では、エネルギー生成/生産施設80の少なくとも一部分は、他の施設のうちの1つの中に位置していてもよく、またはその付近に位置していてもよい。例えば、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、
図1に示されているようなケミカルリサイクリング施設内のエネルギー生成/生産施設80は、加溶媒分解施設30内のエネルギー生成/生産炉およびPOXガス化施設50内の別のエネルギー生成/生産炉を含むことができる。
【0559】
再利用/リサイクル施設
[0563]一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、
図1に示されているケミカルリサイクリング施設10からの1つまたは複数の流れはまた、別の、通常現場から離れた施設90でのさらなる再利用および/またはリサイクルに向けられてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、再利用/リサイクル施設に向けられた流れは別の団体に販売されてもよく、その一方で、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、化学的施設10のオペレーターは、受け取る団体に支払いを行わなければならない。
【0560】
[0564]
図1に示されているように、一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、固化施設40からの固体含有流の少なくとも一部分は、現場から離れた施設でさらに再利用されたおよび/またはリサイクルされてもよい。一実施形態または記述されている実施形態のいずれかとの組合せでは、POを豊富に含む流れ104の少なくとも一部分もまた再利用/リサイクル施設90で使用されてもよい。このようなPOを豊富に含む流れ104は、初期の処理ステップ(例えば、所望しない成分の洗浄、サイズ削減、乾燥、分離)に供されてもよく、予備処理施設20から生成した流れは次いでさらに販売され、使用されてもよい。
【0561】
[0565]化学的な処理施設10への供給流100が供給流100の総重量を基準にして、20重量パーセント以下、15重量パーセント以下、10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、または2重量パーセント以下の非PET材料を有することができる場合、これらの非PET成分の少なくとも一部分の再利用および/またはリサイクルは、ケミカルリサイクリング施設10内の流れのすべてまたは一部分のさらなる処理と比較して、より経済的または有益となり得る。
【0562】
定義
[0566]以下は、定義された用語の独占的なリストであることを意図するものではないことを理解されたい。他の定義は、例えば、文脈で定義された用語の使用を伴う場合、前述の記載において提供され得る。
【0563】
[0567]本明細書で使用される場合、「a」、「an」、および「the」という用語は1つまたは複数を意味する。
[0568]本明細書で使用される場合、「および/または」という用語は、2つ以上の項目のリストにおいて使用された場合、列挙された項目のいずれか1つがそれ自体で利用されてもよく、または列挙された項目の2つ以上の任意の組合せが利用されてもよいことを意味する。例えば、組成物が成分A、B、および/またはCを含有するように記載されている場合、組成物は、A単独で;B単独で;C単独で;AとBを組み合わせて;AとCを組み合わせて、BとCを組み合わせて;またはA、B、およびCを組み合わせて含有することができる。
【0564】
[0569]本明細書で使用される場合、「含む(comprising)」「含む(comprises)」および「含む(comprise)」という用語は、用語の前に述べられた対象から、用語の後に述べられた1つまたは複数の要素への転換のために使用されるオープンエンドの転換語であり、転換語の後に述べられた要素(複数可)は必ずしも対象を構成する唯一の要素ではない。
【0565】
[0570]本明細書で使用される場合、「有する(having)」、「有する(has)」および「有する(have)」という用語は、上記に提供されている「含む(comprising)」「含む(comprises)」および「含む(comprise)」と同じオープンエンドの意味を有する。
【0566】
[0571]本明細書で使用される場合、「含む(including)」、「含む(include)」および「含まれる(included)」という用語は、上記に提供されている「含む(comprising)」「含む(comprises)」および「含む(comprise)」と同じオープンエンドの意味を有する。
【0567】
[0572]本明細書で使用される場合、「主に」という用語は50重量パーセントより多いことを意味する。例えば、主にプロパンの流れ、組成物、供給原料、または生成物は、50重量パーセントより多くのプロパンを含有する流れ、組成物、供給原料、または生成物である。
【0568】
[0573]本明細書で使用される場合、「豊富に含む」という用語は、基準材料または流れの中のその成分の濃度より高い特定の成分の濃度(乾燥重量を基準にして)を有することを指す。
【0569】
特許請求の範囲は開示された実施形態に限定されない
[0574]上記に記載されている技術の形態は、唯一の例示として使用されるものであり、本発明の技術の範囲を解釈するために限定する意味で使用されるべきではない。上に記載された例示的な実施形態の変化形は、本発明の技術の趣旨を逸脱することなく、当業者により容易に生成され得る。
【0570】
[0575]以下の特許請求の範囲に記載の技術の文字通りの範囲から物質的に逸脱しないが、範囲の外にある任意の装置に関連する場合、発明者らはここに、合理的に公平な範囲の本発明の技術を決定するおよび評価するために、均等論に依存するという発明者らの意図を記する。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄プラスチックを処理する方法であって、
(a)プラスチック混合廃棄物(MPW)を、ポリエチレンテレフタレートを豊富に含む(PETを豊富に含む)流れと、ポリオレフィンを豊富に含む(POを豊富に含む)流れとに分離するステップと、
(b)加溶媒分解施設において、前記PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、加溶媒分解に供するステップと、
(c)前記POを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、(i)ガス化施設における部分的酸化(POX)、(ii)熱分解施設における熱分解、および(iii)エネルギー生成施設における化学変換のうちの少なくとも1つに供するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記POを豊富に含む流れが、流れの総重量を基準にして、40重量パーセント以下のポリエチレンテレフタレートを含み、前記PETを豊富に含む流れが、流れの総重量を基準にして、40重量パーセント以下のポリオレフィンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記PETを豊富に含む流れが、前記流れの総重量を基準にして、少なくとも0.1重量パーセントおよび10重量パーセント以下(乾燥状態を基準にして)のハロゲンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記POを豊富に含む流れと、別の流れとを組み合わせて、組み合わせた流れを得、組み合わせた流れを(i)~(iii)のうちの1つに導入するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記別の流れが加溶媒分解の副生成物流を含
み、前記加溶媒分解の副生成物流が、加溶媒分解施設において、前記PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、加溶媒分解に供することにより形成される、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記別の流れが、前記熱分解施設、固化施設、またはクラッキング施設のうちの少なくとも1つから生じる、請求項
4に記載の方法。
【請求項7】
前記POを豊富に含む流れの少なくとも一部分が前記POXガス化施設へ導入される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ステップ(c)が、前記POを豊富に含む流れの少なくとも一部分を(i)~(iii)のうちの2つ以上に供するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記MPWが、前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも0.001重量パーセントおよび/または5重量パーセント以下の量のPVCを含み、前記MPWが、前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも0.1重量パーセントおよび/または25重量パーセント以下の非プラスチック固体を含み、前記MPWが、前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセントのPET、および前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセントのPOを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
廃棄プラスチックを処理する方法であって、
(a)プラスチック混合廃棄物(MPW)を、ポリエチレンテレフタレートを豊富に含む(PETを豊富に含む)流れと、ポリオレフィンを豊富に含む(POを豊富に含む)流れとに分離するステップ、
(b)前記POを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、(i)ガス化施設における部分的酸化(POX)、(ii)熱分解施設における熱分解、および(iii)エネルギー生成施設における化学変換のうちの少なくとも1つに供するステップ
を含み、前記POを豊富に含む流れが、少なくとも50重量パーセントのポリオレフィン(PO)を含み、以下の特徴(i)~(vii):
(i)約5重量パーセント以下の灰分含有量、
(ii)250重量ppm以下のハロゲン含有量(乾燥状態を基準にして)、
(iii)5重量パーセント以下の窒素含有化合物、
(iv)10重量パーセント以下のポリエチレンテレフタレート、
(v)1ppm以下の水銀含有量、
(vi)100ppm以下のヒ素含有量、ならびに
(vii)10ラジアン/秒および250℃で測定された2,500Pa・s(25,000ポアズ)未満の溶融粘度
のうちの1つまたは複数を有する、方法。
【請求項11】
前記MPWが、前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも0.1重量パーセントおよび/または25重量パーセント以下の非プラスチック固体を含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記POを豊富に含む流れが、前記特徴(i)~(vii)のうちの2つを含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項13】
加溶媒分解施設において、前記PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、加溶媒分解に供するステップと、少なくとも1つの副生成物流を前記加溶媒分解施設から引き出すステップと、前記副生成物流の少なくとも一部分を前記熱分解施設、前記POX施設、前記エネルギー生成施設、クラッキング施設、および/または固化施設に導入するステップとをさらに含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項14】
前記加溶媒分解の副生成物流の少なくとも一部分を、前記POを豊富に含む流れと組み合わせるステップと、組み合わせた流れを(i)~(iii)のうちの少なくとも1つに供するステップとをさらに含む、請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記加溶媒分解施設がメタノリシス施設を含む、請求項
13に記載の方法。
【請求項16】
廃棄物プラスチックを処理する方法であって、
少なくとも50重量パーセントのポリオレフィン(PO)を含む供給流を、(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、および(iii)エネルギー生成施設のうちの少なくとも1つに導入するステップを含み、前記供給流の少なくとも一部分が#3~#7プラスチックに分類されないプラスチックを含む、方法。
【請求項17】
前記供給流が、少なくとも5重量パーセントおよび95重量パーセント以下の、#3~#7に分類されないプラスチックを含む、請求項
16に記載の方法。
【請求項18】
前記供給流が、流れの総重量を基準にして、25重量パーセント以下のポリエチレンテレフタレート(PET)を含む、請求項
16に記載の方法。
【請求項19】
前記
供給流が、5重量パーセント以下の灰分含有量、250重量ppm以下のハロゲン含有量(乾燥状態を基準にして)、5重量パーセント以下の窒素含有化合物の量、5重量パーセント以下の量の含酸素化合物の量、10ppm以下の水銀含有量、10重量パーセント以下のポリエチレンテレフタレート、100ppm以下のヒ素含有量、および剪断速度10ラジアン/秒および温度250℃で作動するV80-40ベーンスピンドルを有するBrookfield R/Sレオメーターを使用して測定された、2,500Pa・s(25,000ポアズ)以下の溶融粘度を有する、請求項
16に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも50重量パーセントのポリオレフィン(PO)を含む供給流を前記部分的酸化(POX)ガス化施設へ導入するステップを含む、請求項
16に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0570
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0570】
[0575]以下の特許請求の範囲に記載の技術の文字通りの範囲から物質的に逸脱しないが、範囲の外にある任意の装置に関連する場合、発明者らはここに、合理的に公平な範囲の本発明の技術を決定するおよび評価するために、均等論に依存するという発明者らの意図を記する。
本発明は以下の実施態様を含む。
[1]廃棄プラスチックを処理する方法であって、
(a)プラスチック混合廃棄物(MPW)を、ポリエチレンテレフタレートを豊富に含む(PETを豊富に含む)流れと、ポリオレフィンを豊富に含む(POを豊富に含む)流れとに分離するステップと、
(b)加溶媒分解施設において、前記PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、加溶媒分解に供するステップと、
(c)前記POを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、(i)ガス化施設における部分的酸化(POX)、(ii)熱分解施設における熱分解、および(iii)エネルギー生成施設における化学変換のうちの少なくとも1つに供するステップと
を含む、方法。
[2]前記MPW中のPETおよびPOの総計量が、前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセントおよび95重量パーセント以下である、[1]に記載の方法。
[3]前記POを豊富に含む流れが、流れの総重量を基準にして、40重量パーセント以下のポリエチレンテレフタレートを含み、前記PETを豊富に含む流れが、流れの総重量を基準にして、40重量パーセント以下のポリオレフィンを含む、[1]に記載の方法。
[4]前記PETを豊富に含む流れが、前記流れの総重量を基準にして、少なくとも0.1重量パーセントおよび10重量パーセント以下(乾燥状態を基準にして)のハロゲンを含む、[1]に記載の方法。
[5]前記POを豊富に含む流れと、別の流れとを組み合わせて、組み合わせた流れを得、組み合わせた流れを(i)~(iii)のうちの1つに導入するステップをさらに含む、[1]に記載の方法。
[6]前記別の流れが加溶媒分解の副生成物流を含む、[5]に記載の方法。
[7]前記加溶媒分解の副生成物流が、加溶媒分解施設において、前記PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、加溶媒分解に供することにより形成される、[6]に記載の方法。
[8]前記加溶媒分解の副生成物流がメタノリシス副生成物流である、[6]に記載の方法。
[9]前記別の流れが、前記熱分解施設、固化施設、またはクラッキング施設のうちの少なくとも1つから生じる、[5]に記載の方法。
[10]前記POを豊富に含む流れの少なくとも一部分が前記POXガス化施設へ導入される、[1]に記載の方法。
[11]前記POX施設が液体供給ガス化装置を含む、[10]に記載の方法。
[12]前記POX施設が固体供給ガス化装置を含む、[10]に記載の方法。
[13]ステップ(c)の(i)、(ii)、または(iii)に供される前記POを豊富に含む流れがスラリーの形態である、[10]に記載の方法。
[14]ステップ(c)の(i)、(ii)、または(iii)に供される前記POを豊富に含む流れが溶融物の形態である、[1]に記載の方法。
[15]ステップ(c)が、前記POを豊富に含む流れの少なくとも一部分を(i)~(iii)のうちの2つ以上に供するステップを含む、[1]に記載の方法。
[16]前記MPWが、前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも0.001重量パーセントおよび/または5重量パーセント以下の量のPVCを含み、前記MPWが、前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも0.1重量パーセントおよび/または25重量パーセント以下の非プラスチック固体を含み、前記MPWが、前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセントのPET、および前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも5重量パーセントのPOを含む、[1]に記載の方法。
[17]廃棄プラスチックを処理する方法であって、
(a)プラスチック混合廃棄物(MPW)を、ポリエチレンテレフタレートを豊富に含む(PETを豊富に含む)流れと、ポリオレフィンを豊富に含む(POを豊富に含む)流れとに分離するステップ、
(b)前記POを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、(i)ガス化施設における部分的酸化(POX)、(ii)熱分解施設における熱分解、および(iii)エネルギー生成施設における化学変換のうちの少なくとも1つに供するステップ
を含み、前記POを豊富に含む流れが、少なくとも50重量パーセントのポリオレフィン(PO)を含み、以下の特徴(i)~(vii):
(i)約5重量パーセント以下の灰分含有量、
(ii)250重量ppm以下のハロゲン含有量(乾燥状態を基準にして)、
(iii)5重量パーセント以下の窒素含有化合物、
(iv)10重量パーセント以下のポリエチレンテレフタレート、
(v)1ppm以下の水銀含有量、
(vi)100ppm以下のヒ素含有量、ならびに
(vii)10ラジアン/秒および250℃で測定された2,500Pa・s(25,000ポアズ)未満の溶融粘度
のうちの1つまたは複数を有する、方法。
[18]前記MPWが、ポストコンシューマープラスチック材料を含む、[17]に記載の方法。
[19]前記MPWが工業的使用後のプラスチック材料を含む、[17]に記載の方法。
[20]前記MPWが、前記MPWの総重量を基準にして、少なくとも0.1重量パーセントおよび/または25重量パーセント以下の非プラスチック固体を含む、[17]に記載の方法。
[21]前記POを豊富に含む流れが、少なくとも0.1Pa・s(1ポアズ)および/または2,500Pa・s(25,000ポアズ)以下の溶融粘度を有する、[17]に記載の方法。
[22]前記POを豊富に含む流れが、前記特徴(i)~(vii)のうちの2つを含む、[17]に記載の方法。
[23]加溶媒分解施設において、前記PETを豊富に含む流れの少なくとも一部分を、加溶媒分解に供するステップと、少なくとも1つの副生成物流を前記加溶媒分解施設から引き出すステップと、前記副生成物流の少なくとも一部分を前記熱分解施設、前記POX施設、前記エネルギー生成施設、クラッキング施設、および/または固化施設に導入するステップとをさらに含む、[17]に記載の方法。
[24]前記加溶媒分解の副生成物流の少なくとも一部分を、前記POを豊富に含む流れと組み合わせるステップと、組み合わせた流れを(i)~(iii)のうちの少なくとも1つに供するステップとをさらに含む、[23]に記載の方法。
[25]前記加溶媒分解施設がメタノリシス施設を含む、[23]に記載の方法。
[26]前記POを豊富に含む流れを、別のプロセス流と組み合わせて、組み合わせた流れを形成するステップと、前記組み合わせた流れを(i)~(iii)のうちの少なくとも1つに供するステップとをさらに含む、[17]に記載の方法。
[27]廃棄物プラスチックを処理する方法であって、
少なくとも50重量パーセントのポリオレフィン(PO)を含む供給流を、(i)部分的酸化(POX)ガス化施設、(ii)熱分解施設、および(iii)エネルギー生成施設のうちの少なくとも1つに導入するステップを含み、前記供給流の少なくとも一部分が#3~#7プラスチックに分類されないプラスチックを含む、方法。
[28]前記供給流が、少なくとも5重量パーセントおよび95重量パーセント以下の、#3~#7に分類されないプラスチックを含む、[27]に記載の方法。
[29]前記供給流がスラリーの形態である、[27]に記載の方法。
[30]前記供給流が溶融物の形態である、[27]に記載の方法。
[31]前記供給流が、流れの総重量を基準にして、25重量パーセント以下のポリエチレンテレフタレート(PET)を含む、[27]に記載の方法。
[32]前記POを豊富に含む流れが、5重量パーセント以下の灰分含有量、250重量ppm以下のハロゲン含有量(乾燥状態を基準にして)、5重量パーセント以下の窒素含有化合物の量、5重量パーセント以下の量の含酸素化合物の量、10ppm以下の水銀含有量、10重量パーセント以下のポリエチレンテレフタレート、100ppm以下のヒ素含有量、および剪断速度10ラジアン/秒および温度250℃で作動するV80-40ベーンスピンドルを有するBrookfield R/Sレオメーターを使用して測定された、2,500Pa・s(25,000ポアズ)以下の溶融粘度を有する、[27]に記載の方法。
[33]少なくとも50重量パーセントのポリオレフィン(PO)を含む供給流を前記部分的酸化(POX)ガス化施設へ導入するステップを含む、[27]に記載の方法。
[34]前記POXガス化施設が液体供給ガス化装置を含む、[33]に記載の方法。
[35]前記POXガス化施設が固体供給ガス化装置を含む、[33]に記載の方法。
[36]前記方法が工業規模ケミカルリサイクリング施設内で実施される、[1]から[35]のいずれかに記載の方法。
【国際調査報告】