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特表2023-512884空間変動偏光子を用いたカメラデバイス
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  • 特表-空間変動偏光子を用いたカメラデバイス 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-30
(54)【発明の名称】空間変動偏光子を用いたカメラデバイス
(51)【国際特許分類】
   G03B 11/00 20210101AFI20230323BHJP
   G02B 27/28 20060101ALI20230323BHJP
   G02F 1/1347 20060101ALI20230323BHJP
   G02B 5/00 20060101ALI20230323BHJP
   G03B 19/06 20210101ALI20230323BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20230323BHJP
   H04N 23/55 20230101ALI20230323BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20230323BHJP
   H04N 23/951 20230101ALI20230323BHJP
【FI】
G03B11/00
G02B27/28 Z
G02F1/1347
G02B5/00 Z
G03B19/06
H04N23/50
H04N23/55
H04N23/60
H04N23/951
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022536614
(86)(22)【出願日】2021-02-08
(85)【翻訳文提出日】2022-08-12
(86)【国際出願番号】 US2021017087
(87)【国際公開番号】W WO2021162989
(87)【国際公開日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】62/975,063
(32)【優先日】2020-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517160525
【氏名又は名称】バルブ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハッドマン、ジョシュア マーク
【テーマコード(参考)】
2H042
2H054
2H083
2H189
2H199
5C122
【Fターム(参考)】
2H042AA04
2H042AA05
2H042AA18
2H042AA19
2H042AA22
2H054BB07
2H054CA01
2H083AA06
2H083AA26
2H083AA52
2H189AA21
2H189AA29
2H189AA32
2H189JA05
2H189MA15
2H199AB45
2H199AB58
5C122EA37
5C122FA18
5C122FB07
5C122FB17
5C122FC06
5C122FH18
5C122GE11
5C122HA86
(57)【要約】
本開示のシステムおよび方法は、1つまたは複数のマルチツイストリターダなどの1つまたは複数の空間変動偏光子を利用するコンパクトなカメラデバイスを提供して、性能が改善されたコンパクトな設計を提供する。空間変動偏光子を使用して、カメラが受け取る光を多重化することができ、これにより、光学部品が、入ってくる光を、偏光固有のやり方で修正(例えば、集光)することが可能になって、より良い解像度、低減された形状因子、または、他の利点がもたらされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を受け取ることと、
前記光の第1の成分を第1の角度で回折させ、前記光の第2の成分を第2の角度で回折させることであって、前記第1の成分が、第1の偏光を有し、前記第2の成分が、前記第1の偏光とは異なる第2の偏光を有する、回折させることと
を行うように構成された空間変動偏光子と、
第1の光学部分および第2の光学部分であって、前記第1の成分および前記第2の成分をそれぞれ受け取るように位置決めされており、前記第1の成分および前記第2の成分に第1の光学補正および第2の光学補正をそれぞれ実行し、第1の光学的に補正された成分および第2の光学的に補正された成分をそれぞれ出力するように構成された第1の光学部分および第2の光学部分と、
前記光の前記第1の光学的に補正された成分および前記第2の光学的に補正された成分を捉えるように構成されたセンサと
を備えるカメラデバイス。
【請求項2】
前記第1の光学部分が、回折パターンに応じた回折、光コリメーション、集光、画像鮮明化、角度分解能修正、焦点距離修正、または、収差補正のうちの少なくとも1つを、前記第1の成分に実行するように構成されている、
請求項1に記載のカメラデバイス。
【請求項3】
前記第2の光学部分が、回折パターンに応じた回折、光コリメーション、集光、画像鮮明化、角度分解能修正、焦点距離修正、または、収差補正のうちの少なくとも1つを、前記第2の成分に実行するように構成されている、
請求項1または2に記載のカメラデバイス。
【請求項4】
前記空間変動偏光子が、マルチツイストリターダ(MTR)を有する、
請求項1から3のいずれか一項に記載のカメラデバイス。
【請求項5】
前記空間変動偏光子をアクティブ状態と、非アクティブ状態とで切り替えるように構成されたコントローラを備える、
請求項1から4のいずれか一項に記載のカメラデバイス。
【請求項6】
前記センサが、
前記第1の光学的に補正された成分を捉えるように構成された第1のセンサと、
前記第2の光学的に補正された成分を捉えるように構成された第2のセンサと
を有する、
請求項1から5のいずれか一項に記載のカメラデバイス。
【請求項7】
複数の画素にて画像を捉えるように構成されたセンサと、
光を受け取り、
第1の偏光状態を有する前記光の第1の成分、および、前記第1の偏光状態とは異なる第2の偏光状態を有する前記光の第2の成分を出力する
ように構成された空間変動偏光子と、
前記第1の成分および前記第2の成分に光学補正をそれぞれ実行し、第1の光学的に補正された成分および第2の光学的に補正された成分をそれぞれ出力するように構成された光学部分と、
前記第1の偏光状態に基づいて、前記センサへの前記第1の光学的に補正された成分の通過を可能にするように、またはブロックするように動作可能であり、前記第2の偏光状態に基づいて、前記センサへの前記第2の光学的に補正された成分の通過を可能にするように、またはブロックするように動作可能である空間変動センサフィルタと
を備えるカメラデバイス。
【請求項8】
前記光学部分が、回折パターンに応じた回折、光コリメーション、集光、画像鮮明化、角度分解能修正、焦点距離修正、または、収差補正のうちの少なくとも1つを、前記第1の成分に実行する、
請求項7に記載のカメラデバイス。
【請求項9】
前記光学部分が、回折パターンに応じた回折の実行、光コリメーション、集光、画像鮮明化、角度分解能修正、焦点距離修正、または、収差補正のうちの少なくとも1つを、前記第2の成分に実行する、
請求項7または8に記載のカメラデバイス。
【請求項10】
前記空間変動偏光子および前記空間変動センサフィルタがそれぞれ、マルチツイストリターダ(MTR)を有する、
請求項7から9のいずれか一項に記載のカメラデバイス。
【請求項11】
前記空間変動センサフィルタが、第1のフィルタパターンを有する第1の状態、および、第2のフィルタパターンを有する第2の状態で動作するように構成されている、
請求項7から10のいずれか一項に記載のカメラデバイス。
【請求項12】
前記空間変動センサフィルタが前記第1の状態で動作するべきか、または、前記第2の状態で動作するべきかを示す信号を前記空間変動センサフィルタに出力するように構成されたコントローラ
を備える、請求項11に記載のカメラデバイス。
【請求項13】
前記第1の状態では、前記空間変動センサフィルタが、前記第1の偏光状態を有する光の、前記複数の画素のうちの第1の画素セットへの通過を可能にし、前記第2の偏光状態を有する光の、前記複数の画素のうちの前記第1の画素セットへの通過をブロックするように構成されている、
請求項11または12に記載のカメラデバイス。
【請求項14】
前記第1の状態では、前記空間変動センサフィルタが、前記第1の偏光状態を有する光の、前記複数の画素のうちの第2の画素セットへの通過をブロックし、前記第2の偏光状態を有する光の、前記複数の画素のうちの前記第2の画素セットへの通過を可能するように構成されている、
請求項13に記載のカメラデバイス。
【請求項15】
前記第1の画素セットと、前記第2の画素セットとは相互に排他的であり、前記第1の画素セットと前記第2の画素セットとの組合せが、前記複数の画素を形成している、
請求項14に記載のカメラデバイス。
【請求項16】
前記コントローラが、画像取得または映像取得の連続したフレーム間で、前記空間変動センサフィルタを、前記第1の状態と、前記第2の状態とで交互に切り替えるように構成されている、
請求項12に記載のカメラデバイス。
【請求項17】
前記コントローラが、2つの連続したフレームを使用して、2つのフル解像度画像を生成するように動作可能であり、前記連続したフレームのそれぞれが、前記第1の偏光状態および前記第2の偏光状態のそれぞれで受け取られた光についてのハーフ解像度画像を含む、
請求項16に記載のカメラデバイス。
【請求項18】
前記コントローラが、挟角での画像取得または映像取得について、前記空間変動センサフィルタを前記第1の状態または前記第2の状態で動作させるように構成されている、
請求項12に記載のカメラデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、カメラデバイスに関し、詳細には、空間変動偏光子を用いたカメラデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
様々な消費者電子デバイスで、カメラが広範囲に渡り採用されることで、画像取得能力を高めることと、カメラの形状因子(またはサイズ)を減らすこととの両方が必要になっている。スマートフォンカメラまたはヘッドマウントディスプレイ(HMD)デバイス用のカメラなどの消費者電子デバイスカメラのサイズを減らして、消費者電子デバイスの全体的な形状因子をコンパクトに維持することは有利である。さらに、写真および映像を撮ることについて、ユーザがますます消費者電子デバイスカメラに依拠するにつれて、消費者電子デバイスカメラに、コンパクトな形状因子内で様々な機能を備え付けることがますます重要になっている。
【発明の概要】
【0003】
カメラデバイスは、光を受け取ることと、前記光の第1の成分を第1の角度で回折させ、前記光の第2の成分を第2の角度で回折させることであって、前記第1の成分が、第1の偏光を有し、前記第2の成分が、前記第1の偏光とは異なる第2の偏光を有する、回折させることとを行うように構成された空間変動偏光子と、第1の光学部分および第2の光学部分であって、前記第1の成分および前記第2の成分をそれぞれ受け取るように位置決めされており、前記第1の成分および前記第2の成分に第1の光学補正および第2の光学補正をそれぞれ実行し、第1の光学的に補正された成分および第2の光学的に補正された成分をそれぞれ出力するように構成された第1の光学部分および第2の光学部分と、前記光の前記第1の光学的に補正された成分および前記第2の光学的に補正された成分を捉えるように構成されたセンサとを備えるものとして要約することができる。前記第1の光学部分は、回折パターンに応じた回折、光コリメーション、集光、画像鮮明化、角度分解能修正、焦点距離修正、または、収差補正のうちの少なくとも1つを、前記第1の成分に実行するように構成され得る。前記第2の光学部分は、回折パターンに応じた回折、光コリメーション、集光、画像鮮明化、角度分解能修正、焦点距離修正、または、収差補正のうちの少なくとも1つを、前記第2の成分に実行するように構成され得る。前記空間変動偏光子は、マルチツイストリターダ(MTR)を含み得る。前記カメラデバイスは、前記空間変動偏光子をアクティブ状態と、非アクティブ状態とで切り替えるように構成されたコントローラを含み得る。前記センサは、前記第1の光学的に補正された成分を捉えるように構成された第1のセンサと、前記第2の光学的に補正された成分を捉えるように構成された第2のセンサとを含み得る。
【0004】
カメラデバイスは、複数の画素にて画像を捉えるように構成されたセンサと、光を受け取り、第1の偏光状態を有する前記光の第1の成分、および、前記第1の偏光状態とは異なる第2の偏光状態を有する前記光の第2の成分を出力するように構成された空間変動偏光子と、前記第1の成分および前記第2の成分に光学補正をそれぞれ実行し、第1の光学的に補正された成分および第2の光学的に補正された成分をそれぞれ出力するように構成された光学部分と、前記第1の偏光状態に基づいて、前記センサへの前記第1の光学的に補正された成分の通過を可能にするように、またはブロックするように動作可能であり、前記第2の偏光状態に基づいて、前記センサへの前記第2の光学的に補正された成分の通過を可能にするように、またはブロックするように動作可能である空間変動センサフィルタとを備えるものとして要約することができる。前記光学部分は、回折パターンに応じた回折、光コリメーション、集光、画像鮮明化、角度分解能修正、焦点距離修正、または、収差補正のうちの少なくとも1つを、前記第1の成分に実行し得る。前記光学部分は、回折パターンに応じた回折の実行、光コリメーション、集光、画像鮮明化、角度分解能修正、焦点距離修正、または、収差補正のうちの少なくとも1つを前記第2の成分に実行し得る。前記空間変動偏光子および前記空間変動センサフィルタはそれぞれ、マルチツイストリターダ(MTR)を含み得る。前記空間変動センサフィルタは、第1のフィルタパターンを有する第1の状態、および、第2のフィルタパターンを有する第2の状態で動作するように構成され得る。前記カメラデバイスは、前記空間変動センサフィルタが前記第1の状態で動作するべきか、または、前記第2の状態で動作するべきかを示す信号を前記空間変動センサフィルタに出力するように構成されたコントローラを含み得る。前記第1の状態では、前記空間変動センサフィルタは、前記第1の偏光状態を有する光の、前記複数の画素のうちの第1の画素セットへの通過を可能にし、前記第2の偏光状態を有する光の、前記複数の画素のうちの前記第1の画素セットへの通過をブロックするように構成され得る。前記第1の状態では、前記空間変動センサフィルタは、前記第1の偏光状態を有する光の、前記複数の画素のうちの第2の画素セットへの通過をブロックし、前記第2の偏光状態を有する光の、前記複数の画素のうちの前記第2の画素セットへの通過を可能にするように構成され得る。前記第1の画素セットと、前記第2の画素セットとは相互に排他的であり得、前記第1の画素セットと第2の画素セットとの組合せが、前記複数の画素を形成し得る。前記コントローラは、画像取得または映像取得の連続したフレーム間で、前記空間変動センサフィルタを、前記第1の状態と、前記第2の状態とで交互に切り替えるように構成され得る。前記コントローラは、2つの連続したフレームを使用して、2つのフル解像度画像を生成するように動作可能であり得、前記連続したフレームのそれぞれは、前記第1の偏光状態および前記第2の偏光状態のそれぞれで受け取られた光についてのハーフ解像度画像を含む。前記コントローラは、挟角での画像取得または映像取得について、前記空間変動センサフィルタを前記第1の状態または前記第2の状態で動作するように構成され得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】一実施形態によるカメラデバイスの概略ブロック図である。
【0006】
図2】一実施形態によるカメラデバイスの光学システムの一例を示す図である。
【0007】
図3】一実施形態によるカメラデバイスの光学システムの他の例を示す図である。
【0008】
図4図3の光学システムの、第1の状態である空間変動センサフィルタの一例を示す図である。
図5】第2の状態である空間変動センサフィルタの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明では、開示される様々な実装形態の完全な理解をもたらすために、特定の具体的詳細が記載される。しかし、当業者は、これらの具体的詳細のうちの1つもしくは複数がなくても、または、他の方法、コンポーネント、材料などを用いて、実装形態が実践され得ることを認識するであろう。他の例では、実装形態の不要に曖昧な説明を避けるために、コンピュータシステム、サーバコンピュータ、および/または、通信ネットワークに関連する周知の構造の図示または詳細な説明を行っていない。
【0010】
文脈上他の意味に解するべき場合を除き、以下の明細書および特許請求の範囲を通して、「comprising」という単語は、「including」と同義であり、包括的またはオープンエンドである(すなわち、記載されていない追加の要素または方法行為を排除しない)。本明細書では、特に断りのない限り、または、文脈と矛盾しない限り、「セット」という用語(例えば、「アイテムのセット」)を言った場合、1つまたは複数の部材または例を含む非空の集合と解釈される。
【0011】
本明細書を通して、「1つの実装形態」または「一実装形態」と言った場合、その実装形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または、性質が、少なくとも1つの実装形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書中の様々な箇所で「1つの実装形態では」または「一実装形態では」という言い回しが現れた場合、必ずしも全てが同一の実装形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または、性質を、任意の適当な手法で、1つまたは複数の実装形態内で組み合わせることができる。
【0012】
文脈が明確に規定しない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲では、単数形の「a」、「an」、および、「the」は、複数の指示対象を含む。文脈が明確に規定しない限り、「または(or)」という用語は、「および/または(and/or)」を含む意味合いで一般に用いられることにも留意されたい。
【0013】
本明細書で提供される開示の見出しおよび要約は、便宜のみのためのものであり、実装形態の範囲または意味を解釈しない。
【0014】
図1は、一実施形態によるカメラデバイス100のブロック図を示す。カメラデバイス100は、コントローラ102、光学システム104、メモリ106、出力デバイス108、および、入力デバイス110を含む。コントローラ102は、光学システム104、メモリ106、出力デバイス108、および、入力デバイス110に動作可能に結合される。
【0015】
コントローラ102は、メモリ106に記憶される実行可能命令を実行するように構成される任意の種類のデバイスであり得る。実行可能命令がコントローラ102により実行されると、実行可能命令は、本明細書で説明される機能または技術をコントローラ102に実行させる。コントローラ102は、特には、プロセッサ、マイクロコントローラ、または、マイクロプロセッサであってよく、計算ユニット、特には、算術論理ユニット(ALU)を含んでよい。コントローラ102は、本明細書で説明される技術を実行することができる。コントローラ102は、埋め込まれたシステムオンチップ(SoC)であってもよい。コントローラ102は、特には、中央処理ユニット(CPU)またはグラフィック処理ユニット(GPU)を含み得る。
【0016】
光学システム104は、1つまたは複数の画像を捉えるように動作するアセンブリ、特には、本明細書で説明される1つまたは複数の画像センサ、レンズ、フィルタ、アパーチャ、および、空間変動偏光子のアセンブリであってもよい。コントローラ102は、光学システム104に制御データを送って、光学システム104を制御し、光学システム104の動作性質を指定することができる。コントローラ102は、光学システム104にコマンドを出力して、画像取得をトリガすることもできる。光学システム104は、1つまたは複数の画像を捉え、1つまたは複数の画像を表すデータをコントローラ102に出力することができる。
【0017】
メモリ106は、任意の非一時的コンピュータ可読記憶媒体であり得る。メモリ106は、実行可能命令を記憶するように構成することができ、これらの実行可能命令は、コントローラ102により実行されると、本明細書で説明される動作、方法、または技術をコントローラ102に実行させる。実行可能命令は、コンピュータプログラムまたはコンピュータコードであり得る。メモリ106は、ランダムアクセスメモリ(RAM)および/またはリードオンリメモリ(ROM)を含み得る。コントローラ102は、捉えられた画像をメモリ106に記憶させることができる。
【0018】
出力デバイス108は、データをユーザに出力するように構成される任意の種類のデバイスのうちの1つまたは複数であり得る。例えば、出力デバイス108は、特には、ディスプレイ、スピーカ、有線通信ポート、または、無線通信ポートであり得る。出力デバイス108がディスプレイである場合、出力デバイス108は、画像または映像をユーザに出力することができる。
【0019】
入力デバイス110は、ユーザ入力を受け取るように構成される任意の種類のデバイスのうちの1つまたは複数であり得る。入力デバイス110は、特には、キーボードまたはボタンであり得る。一実施形態では、入力デバイス110および出力デバイス108は、データまたは画像をユーザに表示することと、ユーザ入力を受け取ることとの両方を行うように動作可能なタッチスクリーンであり得る。ユーザは、入力デバイス110を使用して、光学システム104を制御することができる。ユーザは、入力デバイス110を使用して、光学システム104による画像取得をトリガすることができる。
【0020】
カメラデバイス100は、外部デバイスと通信するように構成される1つまたは複数の有線通信インタフェースまたは無線通信インタフェースを含み得る。例えば、1つまたは複数の有線通信インタフェースまたは無線通信インタフェースは、モデムまたはトランシーバであり得る。1つまたは複数の有線通信インタフェースまたは無線通信インタフェースは、外部デバイスと通信することができ、外部デバイスに画像または映像を送ることができる。カメラデバイス100は、説明を容易にするために簡略化されている図1に示されていない他の要素、デバイスまたはエンティティを含んでもよい。
【0021】
図2は、一実施形態による光学システム104aの一例を示す。光学システム104aは、アパーチャ220と、入力端223を含む空間変動偏光子222と、第1の光学部分224と、第2の光学部分226と、第1のセンサ228と、第2のセンサ230とを有する。アパーチャ220は、撮像のための光の通過を可能にするように動作可能な任意の種類の開口であり得る。
【0022】
空間変動偏光子222は、1つまたは複数のマルチツイストリターダ(MTR)で形成することができ、マルチツイストリターダ(MTR)は、カスタマイズされた正確な広帯域遅延レベル、狭帯域遅延レベル、または、複数帯域遅延レベルを単一の薄膜内にもたらす波長板に類似した位相差膜である。より具体的には、MTRは、単一基板上にあり、単一の位置合わせ層を伴う2つまたはそれより多くのツイスト液晶(LC)層を備える。次のLC層が前の層により直接的に位置合わせされるので、簡単な作製が可能になり、自動的な層間位置合わせが実現され、継続的に変動する光軸を有するモノシリックな膜がもたらされる。自体の空間変動特性に起因して、マルチツイストリターダは、局所化された光学補正を提供する。この局所化された光学補正は、受け取られる光の一部分に作用することができる。
【0023】
空間変動偏光子222は、補正光学部品として動作し、自体を通過している光に屈折(屈折率に応じる)または回折(回折パターンに応じる)を受けさせるように構成することができる。空間変動偏光子222は、偏光が方向付けられるレンズとして形成し、通過光を集光するために電気的に制御可能な焦点距離を有することができ、通過光にコリメーションを実行することができる。自体の空間変動特性に起因して、マルチツイストリターダは、切り替え可能な(例えば、コントローラからの入力を介して切り替え可能な)局所化された光学補正を提供する。
【0024】
空間変動偏光子222は、受け取られた光を回折させることができる。この回折は、受け取られた光の偏光の関数であり得る。さらに、空間変動偏光子222は、受け取られた光の偏光を、1つの偏光状態から他の偏光状態に変換することができる。さらに、空間変動偏光子222は、受け取られた光について、2つまたはそれより多くの偏光状態を出力し、2つまたはそれより多くの偏光状態を、それぞれの偏光に応じてそれぞれ異なるように回折させることができる。空間変動偏光子222は、受け取られた光を、それぞれの偏光状態を有する2つまたはそれより多くの成分に分解し、2つまたはそれより多くの成分を、それぞれの偏光状態に応じてそれぞれ異なるように回折させることもできる。
【0025】
第1の光学部分224および第2の光学部分226はそれぞれ、横切っている光を光学的に修正するように動作可能な光学素子からなる構成、アセンブリ、または系統、特には、レンズおよび偏光子などの光学素子からなる構成、アセンブリ、または系統であり得る。光学部分224、226はそれぞれ、第1のセンサ228および第2のセンサ230それぞれによる取得より前に、横切っている光に作用することができる。
【0026】
第1のセンサ228および第2のセンサ230はそれぞれ、任意の種類の光学センサまたはカメラセンサであり得る。第1のセンサ228および第2のセンサ230はそれぞれ、特には、電荷結合デバイス(CCD)またはアクティブ画素相補対称型金属酸化物半導体(CMOS)であり得る。少なくともいくつかの実装形態では、第1のセンサ228および第2のセンサ230が、単一のセンサのうちの異なる部分、例えば、単一のセンサの左部分および右部分を含む。
【0027】
光学システム104aは、アパーチャ220を介して光232を受け取る。光232は、空間変動偏光子222に入射する。光232は、非偏光、線形、円形または楕円などの任意の偏光状態を有し得る。空間変動偏光子222は、偏光依存性の回折光学部品として動作する。空間変動偏光子222は、2つの光成分である、角度θで回折された第1の成分234および角度θで回折された第2の成分236を出力する。第1の成分234は第1の偏光状態を有し、第2の成分236は第2の偏光状態を有する。第1の偏光状態および第2の偏光状態は、線形または非線形(例えば、円形もしくは楕円形)であり得、互いに直交していても(例えば、s偏光、p偏光)、互いに非直交であってもよい。
【0028】
第1の成分234および第2の成分236は、入射光232の構成成分であり得る。空間変動偏光子222は、入射光232を、第1の成分234および第2の成分236の形態の2つの偏光成分に分解または解体することができる。本明細書では、成分という用語は第1の成分234および第2の成分236を指すのに使用されるが、この用語は、第1の成分234および第2の成分236を、入射光232が解体または分解される、入射光232の構成成分に限定することを意図しないことに留意されたい。
【0029】
空間変動偏光子222は、入射光232の偏光を2つの偏光状態に変換することができる。空間変動偏光子222は、入射光232の偏光を第1の偏光に変換し、第1の偏光への偏光変換の結果として第1の成分234を出力することができる。空間変動偏光子222は、入射光232の偏光を第2の偏光に変換し、第2の偏光への偏光変換の結果として第2の成分236を出力することもできる。第1の成分234および第2の成分236の第1の偏光状態および第2の偏光状態は、特には、それぞれ水平および鉛直もしくは鉛直および水平、または、それぞれ右回りおよび左回りもしくは左回りおよび右回りであってもよい。
【0030】
空間変動偏光子222は、第1の成分234および第2の成分236を、これらの2つの成分が空間内で分離されるようなそれぞれの方向に出力する。図1に示されるように、第1の成分234は、基準に対して反時計方向にθの角度で出力され、第2の成分236は、基準に対して時計方向にθの角度で出力される。
【0031】
第1の光学部分224および第2の光学部分226は、空間変動偏光子222により回折される第1の成分234および第2の成分236を受け取るようにそれぞれ位置決めされる。回折角(θおよびθ)は既知であってもよく、空間変動偏光子222は、回折角(θおよびθ)に応じて光を回折するように形成することができる。回折角(θおよびθ)により、光学システム104a内での第1の光学部分224および第2の光学部分226の位置決めが分かる。
【0032】
本明細書で説明されるように、第1の光学部分224および第2の光学部分226は、第1の成分234および第2の成分236にそれぞれ作用する。各光学部分224、226は、それぞれ第1の成分234および第2の成分236を、特には収束すること、回折すること、コリメーションすること、集光すること、または、集光しないようにすることで、第1の成分234および第2の成分236にそれぞれ作用することができる。各光学部分224、226は、それぞれの成分234、236を光学的に補正する。第1の光学部分224および第2の光学部分226は、第1の光学的に補正された成分238および第2の光学的に補正された成分240をそれぞれ出力する。
【0033】
第1の光学的に補正された成分238および第2の光学的に補正された成分240は、第1のセンサ228および第2のセンサ230にそれぞれ入射する。第1のセンサ228および第2のセンサ230は、第1の画像および第2の画像をそれぞれ捉える。第1のセンサ228および第2のセンサ230は、別々に、または、同時に動作させる(コントローラ102により)ことができる。事実上、光学システム104aは、1つのセンサまたは1つのカメラの形状因子を有する2カメラシステムまたは2センサシステムになり、光学システム104aは、1つのアパーチャ220を用いて2つの画像を捉える。
【0034】
上記のように、センサ228、230の代わりに1つのセンサを使用することもできる。画素位置により、捉えられた光が第1の画像に関するか、または、第2の画像に関するかが分かり得る。図2を参照すると、センサ228および230の代わりに1つのセンサを使用した場合、センサの上部分に位置する画素が、第1の画像に関し得、センサの下部分に位置する画素が、第2の画像に関し得る。
【0035】
空間変動偏光子222の入力端223を、コントローラ102の出力端に結合することができる。空間変動偏光子222は、空間変動偏光子222がオン(アクティブ)であるべきか、または、オフ(非アクティブ)であるべきかを示す信号を、入力端223を介して受け取ることができる。非アクティブの場合、空間変動偏光子222は、本明細書で説明される、それが実行するように形成された光学補正を実行することができない。自体の材料組成に起因して、非アクティブの際には、空間変動偏光子222は、その材料組成に関連する固有の光学補正のみを実行することができる。様々な種類の材料が、光学特性を有し、光を変化させるように動作可能である。本明細書で説明されるように、空間変動偏光子222は、2つまたはそれより多くのツイスト液晶層で形成することができる。空間変動偏光子222の液晶層は、オフにされても、固有の光学補正を実行することできる。
【0036】
光学システム104aは、積み重ねることができる複数の空間変動偏光子222を含むことができる。各空間変動偏光子222は、コントローラ102によりアクティブ状態と、非アクティブ状態で切り替え可能であり得る。本明細書で説明される、空間変動偏光子222により実行される光学補正は、複数の空間変動偏光子222に分散させることができる。例えば、複数の空間変動偏光子のうちの第1の空間変動偏光子が、第1の成分234を出力してもよく、複数の空間変動偏光子のうちの第2の空間変動偏光子が、第1の成分234を回折させ、第1の成分234を第1の光学部分224に向かわせてもよい。同様に、第3の空間変動偏光子が、第2の成分236を出力してもよく、第4の空間変動偏光子が、第2の成分236を回折させ、第2の成分236を第2の光学部分226に向かわせてもよい。さらに、第1の光学部分224または第2の光学部分226は、光学部分224、226により実行される光学補正を実行するように動作可能な空間変動偏光子を含んでもよい。
【0037】
図3は、一実施形態による、単一の光路を利用するカメラの光学システム104bの一例を示す。光学システム104bは、アパーチャ302と、入力端306を含む空間変動偏光子304と、光学部分308と、入力端312を含む空間変動センサフィルタ310と、センサ314とを有する。アパーチャ302は、撮像のための光の通過を可能にするように動作可能な任意の種類の開口であり得る。
【0038】
空間変動偏光子304は、アパーチャ302を通過している光316を受け取り、光316に光学補正または光学的修正を実行する。光学補正または光学的修正を実行することは、特には、回折、光コリメーション、集光、焦点距離修正、偏光変換または収差補正、角偏向(例えば、偏光固有の角偏向)を実行することを含み得る。光学補正は、光316の偏光状態もしくはその成分に基づいてもよく、または、光316の偏光状態もしくはその成分の関数であってもよい。空間変動偏光子304は、フィルタリングされた光318を出力する。
【0039】
空間変動偏光子304は、光316の偏光を変化させること、または、光316を偏光成分に分解もしくは解体することができる。例えば、フィルタリングされた光318(空間変動偏光子304により出力される)は、第1の偏光P1(例えば、水平または右回り)および第1の焦点距離を有する第1の成分、ならびに、第2の偏光P2(例えば、鉛直または左回り)および第2の焦点距離を有する第2の成分を備え得る。第1の焦点距離と第2の焦点距離とは異なっていてもよい。例えば、第1の焦点距離は、2距離単位であってもよく、第2の焦点距離は、第1の焦点距離よりも50%大きくても、または、第1の焦点距離の2倍であってよく、したがって、3距離単位または4距離単位であってもよい。さらに、第1の焦点距離と、第2の焦点距離とは実質的に同じでもよいが、画像の解像度または知覚を改善するために異ならせること、および修正することができる。第2の焦点距離は、第1の焦点距離よりも0.1%から5%大きくても、小さくてもよい。例としてのみ言うと、第1の焦点距離が2距離単位の場合、第2の焦点距離は、1.9距離単位から1.998距離単位、または、2.002距離単位から2.1距離単位であり得る。一実施形態では、第2の焦点距離は、第1の焦点距離の0.5%から2%だけ第1の焦点距離と異なり得る。
【0040】
光学部分308は、第1の偏光P1を有する光および第2の偏光P2を有する光について共通の光学部品を提供してもよく、第1の成分および第2の成分を含む修正された光320を、空間変動センサフィルタ310およびセンサ314に出力する。
【0041】
フィルタリングされた光が、光学部分308に入射する。本明細書で説明されるように、光学部分308は、フィルタリングされた光318を光学的に修正するように動作可能な構成、アセンブリまたは系統、特には、レンズおよび偏光子などの光学素子からなる構成、アセンブリまたは系統であり得る。光学部分308は、特には他の種類の光学補正の中でも、フィルタリングされた光318を収束させること、回折すること、コリメーションすること、集光させること、または、集光させないことができる。
【0042】
図4は、第1の状態である空間変動センサフィルタ310の一例を示す。空間変動センサフィルタ310は、センサ314の画素のそれぞれに達する光を選択的に制御するために、センサ314上の画素の覆いに対応し得る複数の画素フィルタを備える。少なくともいくつかの実装形態では、空間変動センサフィルタ310は、オンにされた際に、交互になった画素が、第1の偏光P1を有する光または第2の偏光P2を有する光を通過させように構成され得る。図4では、画素フィルタ内の「P1」は、空間変動センサフィルタ310が偏光P1を有する修正された光320を通過させ、偏光P2を有する修正された光320の通過をブロックすることを示し、「P2」は、空間変動センサフィルタ310が偏光P2を有する修正された光320の通過を可能にし、偏光P1を有する修正された光320の通過をブロックすることを示す。
【0043】
偏光P1の光および偏光P2の光の両方を含む修正された光320が、空間変動センサフィルタ310に、例えば、第1の画素402および第2の画素404に入射し得る。図4に示すように構成されると、空間変動センサフィルタ310は、第1の画素フィルタ402では、P1偏光を有する修正された光320の通過を可能にし、偏光P2を有する修正された光320の通過をブロックする。隣の第2の画素フィルタ404では、空間変動センサフィルタ310は、第1の画素フィルタ402で実行されるフィルタリングを反対にする。空間変動センサフィルタ310は、第2の画素フィルタ404では、偏光P1を有する修正された光320の通過をブロックし、偏光P2を有する修正された光320の通過を可能にする。少なくともいくつかの実装形態では、空間変動センサフィルタ310は切り替え可能であり、実行されるフィルタリングを反対にすること、そうでなければ変化させることができる。空間変動センサフィルタ310の第1の状態の第1のパターンを、空間変動センサフィルタ310の第2の状態の第2のパターンに切り替えることができる。空間変動センサフィルタ310は、空間変動センサフィルタ310が第1の状態で動作するべきか、第2の状態で動作するべきか、または、他の状態で動作するべきかを示す信号をコントローラ102から入力端312を介して受け取ることができる。
【0044】
図5は、第2の状態である空間変動センサフィルタ310の一例を示す。第2の状態では、空間変動センサフィルタ310の第1の画素フィルタ402は、偏光P1を有する修正された光320の通過をブロックし、偏光P2を有する修正された光320の通過を可能にする。隣の第2の画素フィルタ404では、空間変動センサフィルタ310は、偏光P2を有する修正された光320の通過を可能し、偏光P1を有する修正された光320の通過をブロックにする。
【0045】
コントローラ102は、入力端312を使用して、空間変動センサフィルタ310を第1の状態と、第2の状態とで切り替える。空間変動センサフィルタ310は、第1の状態の格子特性を有する第1の空間変動偏光子と、第2の状態の格子特性を有する第2の空間変動偏光子との2つの空間変動偏光子を備えることができる。コントローラ102は、第1の空間変動偏光子をオンに切り替え、第2の空間変動偏光子をオフに切り替えることにより、空間変動センサフィルタ310を第1の状態で動作させることができる。コントローラ102は、第1の空間変動偏光子をオフに切り替え(または、非アクティブにし)、第2の空間変動偏光子をオンに切り替えることにより、空間変動センサフィルタ310を第2の状態で動作させることができる。
【0046】
図3を再度参照すると、空間変動センサフィルタ310の画素フィルタが、センサ314の画素に対応するように、空間変動センサフィルタ310とセンサ314とを積み重ねること、または、層状にすることができる。センサ314により捉えられる交互のフレームが、第1の状態と第2の状態とで切り替わっている空間変動センサフィルタ310により交互にフィルタリングされるように、コントローラ102は、空間変動センサフィルタ310を動作させることができる。第1の状態を有する空間変動センサフィルタ310により、フレームを1つおきにフィルタリングすることができ、第2の状態を有する空間変動センサフィルタ310により、残りの1つおきのフレームをフィルタリングすることができる。
【0047】
修正された光320の第1の成分の焦点距離および第2の成分の焦点距離が実質的に同じである場合に、例えば0.1%から5%倍だけ異ならせると、空間変動センサフィルタ310の第1の状態および第2の状態に応じてそれぞれフィルタリングされる2つのフレーム(例えば、連続したフレーム)の組合せにより、「超解像度」画像または映像が、例えば、複数のフレームを平均して、より高い角度分解能を得ることで提供される。また、第1の状態または第2の状態は、挟角での動作もしくは画像取得のために別々に使用すること、または、広角での動作もしくは画像取得のために共同で使用することができる。
【0048】
修正された光320の第1の成分の焦点距離および第2の成分の焦点距離が異なる場合、各フレームがハーフ解像度画像を提供することができ(各ハーフ解像度画像は、例えば、異なる焦点距離を有する)、空間変動センサフィルタ310の第1の状態および第2の状態に応じてそれぞれフィルタリングされた2つのフレームの組合せにより、各偏光状態について、フル解像度の画像または映像が提供される。したがって、カメラは、各偏光状態について、最高限のフレームレートで、ハーフ解像度の画像もしくは映像を捉えることができ、または、各偏光状態について、最高限のフレームレートの半分のフレームレートで、フル解像度の画像もしくは映像を捉えることができる。よって、少なくともいくつかの実装形態では、解像度とフレームレートとの間にトレードオフが存在し得、これは、作業者が適宜選択することが可能である。
【0049】
先に説明した様々な実施形態を組み合わせて、更なる実施形態を提供することが可能である。上記の詳細な説明に照らして、こうした変更および他の変更を実施形態に行うことが可能である。以下の特許請求の範囲では、一般には、使用される用語は、本明細書および特許請求の範囲で開示される特定の実施形態に請求項を限定するとみなされるべきでなく、考えられる全ての実施形態とともに、こうした請求項に与えられる均等物の全範囲を含むものとみなされるべきである。したがって、特許請求の範囲は、開示により限定されない。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】