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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-30
(54)【発明の名称】改良型ハーモニカ
(51)【国際特許分類】
   G10D 7/14 20200101AFI20230323BHJP
   G10D 9/00 20200101ALI20230323BHJP
【FI】
G10D7/14
G10D9/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022547909
(86)(22)【出願日】2021-02-04
(85)【翻訳文提出日】2022-08-31
(86)【国際出願番号】 EP2021052701
(87)【国際公開番号】W WO2021156384
(87)【国際公開日】2021-08-12
(31)【優先権主張番号】2001144
(32)【優先日】2020-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522312104
【氏名又は名称】エイリアン・ビーツ・レコーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジェローム・ペイルルヴァード
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-ノエル・クリチェンスキー
(57)【要約】
本発明は、少なくとも、a.複数のチャンバ(131)を備えたコーム(130)と、b.複数のブローリード(111)を備えた第1のプレート(110)と、c.複数のドローリード(121)を備えた第2のプレート(120)とを備えたハーモニカ(100)に関する。ハーモニカ(100)は、d.複数のチャンバ(131)の各チャンバ(131)が、少なくとも1つの材料突起を備え、各材料突起はドローリード(121)の振動空間を減少させるように構成されていること、および、第1のプレート(110)の上に配置され、複数の追加の材料突起(155)を備えた少なくとも1つの追加プレート(150)であって、複数の追加の材料突起(155)の追加の材料突起(155)は、ブローリード(111)の振動空間を減少させるように構成されている追加プレート(150)を備えていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハーモニカ(100)、好ましくはダイアトニックハーモニカであって a.ユーザの息を通過させるように構成された開口(135)をそれぞれ備えた複数のチャンバ(131)を備えたコーム(130)であって、各チャンバ(131)はブローリード(111)用の振動空間(112)およびドローリード(121)用の振動空間(122)を画定し、各チャンバ(131)の前記ブローリード(111)および前記ドローリード(121)は1対の相補的リードを画定するコーム(130)と、
b.複数のブローリード(111)を備え、前記コーム(130)の第1の面、好ましくは上面(130a)に対向して配置された第1のプレート(110)であって、前記複数のブローリード(111)の各ブローリード(111)は、前記ユーザが少なくとも前記振動空間(112)を画定する前記チャンバ(131)内に吹き込む場合に、その振動空間(112)内で振動するように構成される第1のプレート(110)と、
c.複数のドローリード(121)を備え、前記コーム(130)の第2の面、好ましくは下面(130b)に対向して配置された第2のプレート(120)であって、前記複数のドローリード(121)の各ドローリード(121)は、前記ユーザが少なくとも前記振動空間(122)を画定する前記チャンバ(131)から吸い込む場合に、その振動空間(122)内で振動するように構成される第2のプレート(120)と、
を少なくとも備えており、 d.前記複数のチャンバ(131)の少なくとも一部のチャンバ(131)が少なくとも1つの材料突起(140)を備え、各材料突起(140)はドローリード(121)の一部に対向して少なくとも部分的に配置され、好ましくは舌を前記ブローリード(111)を振動させるように位置決めすることによって、前記ユーザが前記ドローリード(121)の前記チャンバ(131)から吸入する場合に前記ドローリード(121)の相補的対の前記ブローリード(111)の振動を可能にするように構成されていること、および/または
e.および、前記ハーモニカ(100)が、前記第1のプレート(110)の面に対向して、好ましくは前記コーム(130)の前記第1の面に対向する前記第1のプレート(110)の面に対向する前記第1のプレート(110)の面に対向して配置され、複数の追加の材料突起(155)の少なくとも1つを備えた少なくとも1つの追加プレート(150)であって、各追加の材料突起(155)はブローリード(111)の一部に対向して少なくとも部分的に配置され、好ましくは前記ドローリード(121)を振動させるように舌を位置決めすることによって、前記ユーザが前記ブローリード(111)の前記チャンバ(131)内に吹く場合、前記ブローリード(111)の前記相補的対の前記ドローリード(121)の振動を可能にするように構成される追加プレート(150)を備えていることを特徴とする、ハーモニカ(100)。
【請求項2】
前記複数のチャンバ(131)の各チャンバ(131)は、開口(135)に対向し、前記ユーザの息を止めるように構成された底部(136)、および1つのチャンバ(131)を他の近接するチャンバ(131)から分離させるように構成された2つの横壁面(137)を有し、前記チャンバ(131)の前記上部(139)はブローリード(111)の少なくとも一部によって少なくとも部分的に画定され、前記チャンバ(131)の前記下部(138)は前記ブローリード(111)に対して相補的な前記ドローリード(121)の少なくとも一部によって少なくとも部分的に画定される、請求項1に記載のハーモニカ(100)。
【請求項3】
前記複数のチャンバ(131)の少なくとも一部のチャンバ(131)は、丸みを帯びた底部(136)、好ましくは凹部を有する、請求項1から2のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項4】
前記複数のチャンバ(131)の少なくとも一部のチャンバ(131)は、前記複数のチャンバ(131)の少なくとも別の部分のチャンバ(131)の幅延長寸法(133)より大きい幅延長寸法(133)を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項5】
前記複数のチャンバ(131)の少なくとも一部のチャンバ(131)は、前記複数のチャンバ(131)の少なくとも別の部分のチャンバ(131)の幅延長寸法(133)より小さい幅延長寸法(133)を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項6】
前記複数のチャンバ(131)の少なくとも一部のチャンバ(131)は、前記複数のチャンバ(131)の少なくとも別の部分のチャンバ(131)の横壁面(137)の幅延長寸法(137a)より大きな幅延長寸法(137a)を有する横壁面(137)を備えている、請求項1から5のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項7】
前記複数のチャンバ(131)の一部のチャンバ(131)の少なくとも1つの横壁面(137)は追加の表面を備え、好ましくは、この追加の表面は先端面取り部(148)を備えている、請求項6に記載のハーモニカ(100)。
【請求項8】
前記複数のチャンバ(131)の少なくとも一部のチャンバ(131)は、前記複数のチャンバ(131)の少なくとも別の部分のチャンバ(131)の横壁面(137)の幅延長寸法(137a)より小さい幅延長寸法(137a)を有する横壁面(137)を備えている、請求項1から7のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項9】
前記複数のチャンバ(131)の一部のチャンバ(131)の少なくとも1つの横壁面(137)は、前記チャンバ(131)の前記底部(136)と前記チャンバ(131)の前記開口(135)の間に配置された窪み(148)を備えている、請求項8に記載のハーモニカ(100)。
【請求項10】
各材料突起(140)は、そのチャンバ(131)の前記底部(136)からそのチャンバ(131)の前記開口(135)に向けて延びている、請求項1から9のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項11】
各材料突起(140)は厚さ延長寸法を備え、この厚さ延長寸法は、そのチャンバ(131)の前記底部(136)からそのチャンバ(131)の前記開口(135)に向けて減少し、好ましくは斜面を画定する、請求項10に記載のハーモニカ(100)。
【請求項12】
前記材料突起(140)の少なくとも一部はそのチャンバ(131)の前記底部(136)で台地(148)を画定し、この台地(148)はそのチャンバ(131)の前記横壁面(137)の延長の平面に垂直な平面に沿って延びている、請求項1から11のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項13】
前記複数のチャンバ(131)の各チャンバ(131)の前記下部(138)はドローリード(121)用の空気通路(138a)を備え、各材料突起(140)は、ドローリード(121)の前記空気通路(138a)を少なくとも部分的に遮るように、少なくとも部分的に延びている、請求項1から12のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項14】
前記複数のチャンバ(131)の各チャンバ(131)の前記上部(139)はブローリード(111)用の空気通路(139a)を備え、各追加の材料突起(155)は、ブローリード(111)用の前記空気通路(139a)を少なくとも部分的に遮るように、少なくとも部分的に延びている、請求項1から13のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項15】
前記複数のチャンバ(131)の各チャンバ(131)は、幅延長寸法(133)および長さ延長寸法(132)を備え、各追加の材料突起(155)は、そのチャンバ(131)の前記幅延長寸法に等しい幅延長寸法、およびそのチャンバ(131)の前記長さ延長寸法より小さい長さ延長寸法を有する、請求項1から14のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項16】
追加の材料突起(155)の前記長さ延長寸法とそのチャンバ(131)の前記長さ延長寸法の比は、0.1から0.9の間、好ましくは0.3から0.7の間、有利には0.5に等しい、請求項15に記載のハーモニカ(100)。
【請求項17】
各追加の材料突起(155)は、そのチャンバ(131)の内側に面する内部面(155a)、およびそのチャンバ(131)の外側に面する外部面(155b)を有し、各追加の材料突起(155)は、その内部面(155b)に配置された少なくとも1つの取っ手(151)を備えている、請求項1から16のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項18】
各取っ手(151)は、長さ延長寸法(152)により、各チャンバ(131)の前記入口から各チャンバ(131)の前記底部(136)の方向に延びている、請求項2から14のいずれか一項と組み合わせた、請求項17に記載のハーモニカ(100)。
【請求項19】
前記取っ手(151)はブローリード(111)の前記空気通路(139a)内に少なくとも部分的に延びている、請求項14と組み合わせた、請求項17および18のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項20】
各材料突起(140)は、前記開口(135)から、およびそのチャンバ(131)の前記底部(136)から離れた端部(140c)を備えている、請求項1から19のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項21】
各材料突起(140)の前記端部(140c)は、そのチャンバ(131)に対応する前記ドローリード(121)を介した空気流の通過を可能にするように、そのチャンバ(131)内に配置されている、請求項20に記載のハーモニカ(100)。
【請求項22】
各材料突起(140)は、そのチャンバ(131)に対応する前記ドローリード(121)に対向して、好ましくは直接対向して来るように構成されている、請求項1から21のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項23】
各追加の材料突起(155)は、前記底部(136)から、およびそのチャンバ(131)の前記開口(135)から離れた端部(155c)を備えている、請求項1から22のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項24】
各追加の材料突起(155)の前記端部(155c)は、そのチャンバ(131)に対応する前記ブローリード(111)を介した空気流の通過を可能にするように、そのチャンバ(131)内に配置されている、請求項23に記載のハーモニカ(100)。
【請求項25】
各追加の材料突起(155)は、そのチャンバ(131)に対応する前記ブローリード(111)に対向して、好ましくは直接対向して来るように構成されている、請求項1から24のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項26】
前記複数のチャンバ(131)の各チャンバ(131)は、幅延長寸法(133)および長さ延長寸法(132)を備え、各材料突起(141)は、そのチャンバ(131)の前記幅延長寸法(133)に等しい幅延長寸法(142)、およびそのチャンバ(131)の前記長さ延長寸法(132)より小さい長さ延長寸法(141)を有する、請求項1から25のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項27】
材料突起(140)の前記長さ延長寸法(141)とそのチャンバ(131)の前記長さ延長寸法(132)の比は、0.1から0.9の間、好ましくは0.2から0.5の間、有利には0.33に等しい、請求項26に記載のハーモニカ(100)。
【請求項28】
各材料突起(140)は、そのチャンバ(131)の内側に面する内部面(140a)、およびそのチャンバ(131)の外側に面する外部面(140b)を有し、前記材料突起(140)は、その外部面(140b)に配置された少なくとも1つの隆起(143)を備えている、請求項1から27のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項29】
前記隆起(143)は、前記考えられる隆起(143)を備えた前記材料突起(140)の前記長さ延長寸法(141)に比例する長さ延長寸法(144)を有する、請求項28に記載のハーモニカ(100)。
【請求項30】
前記隆起(143)は、ドローリード(121)の前記空気通路(138a)内に少なくとも部分的に延びている、請求項13と組み合わせた、請求項28および29のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項31】
各隆起(143)は、前記長さ延長寸法(144)により、各チャンバ(131)の前記入口(135)の方向に各チャンバ(131)の前記底部(136)から延びている、請求項2から14のいずれか一項と組み合わせた、請求項28から30のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項32】
前記コーム(130)は、前記第1のプレート(110)の可撓性および前記第2のプレート(120)の可撓性より大きい可撓性を有する、請求項1から31のいずれか一項に記載のハーモニカ(100)。
【請求項33】
複数のブローリード(111)を備えた第1のプレート(110)と、複数のドローリード(121)を備えた第2のプレート(120)を備えた、ハーモニカ(100)用のコーム(130)、好ましくはダイアトニックハーモニカ用のコーム(130)であって、前記コーム(130)は複数のチャンバ(131)を備え、前記複数のチャンバ(131)の各チャンバ(131)は、ブローリード(111)およびドローリード(121)を備えた相補的対のリードに関連付けられ、前記複数のチャンバ(131)の各チャンバ(131)はそれぞれ、ユーザの息を通過させるのを可能にするように構成された開口(135)を備え、ブローリード(111)用およびドローリード(121)用の振動空間(112、122)を画定することを意図しているコームにおいて、前記複数のチャンバ(131)の各チャンバ(131)は少なくとも1つの材料突起(140)を備え、各材料突起(140)は、ドローリード(121)の一部に少なくとも部分的に対向するように配置され、および、好ましくは、前記ブローリード(111)を振動させるように舌を位置決めすることによって、前記ユーザが前記ドローリード(121)の前記チャンバ(131)から吸入する場合に前記ドローリード(121)の相補的対の前記ブローリード(111)の振動を可能にすることを意図していることを特徴とする、コーム(130)。
【請求項34】
複数のブローリード(111)を備えた第1のプレート(110)と、複数のドローリード(121)を備えた第2のプレート(120)を備えた、ハーモニカ(100)用の追加プレート(150)、好ましくはダイアトニックハーモニカ用の追加プレート(150)であって、各ブローリード(111)はドローリード(121)で相補的対のリードを形成し、前記追加プレート(150)は前記第1のプレート(110)の上に配置されることを意図しており、複数の追加の材料突起(155)の少なくとも1つを備え、各追加の材料突起(155)はブローリード(111)の一部に対向して少なくとも部分的に配置され、好ましくは、前記ドローリード(121)を振動させるように舌を位置決めすることによって、前記ユーザが前記ブローリード(111)の前記チャンバ(131)内に吹く場合に相補的対の前記ブローリード(111)の前記ドローリード(121)の振動を可能にすることを意図していることを特徴とする、追加プレート(150)。
【請求項35】
請求項33に記載の少なくとも1つのコーム(130)、および請求項34に記載の少なくとも1つの追加プレート(150)を備えた、ハーモニカ(100)用キット、好ましくはダイアトニックハーモニカ用キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハーモニカの分野、より一般的には、フリーリード管楽器に関する。ダイアトニックハーモニカの分野において特に有利な応用例を発見する。
【背景技術】
【0002】
従来、ダイアトニックハーモニカ10は、図1に示すように、a.複数のチャンバ131を備えたコーム11と、b.リード111および121を備えた2つの金属プレート110および120であって、プレート110はブローリード111用であり、プレート120はドローリード121用であり、ブローリード111およびドローリード121は互いに面するプレート110および120と、c.ハーモニカ10を保持するための2つのカバー160とを備えている。
【0003】
ハーモニカを吹く場合、空気のほとんどが、振動によって音を作り出すブローリード111を通して抜かれるが、空気はまた、ドローリード121を通してほとんど逃げないことを強調すべきである。同様に、吸い込む場合、空気のほとんどがドローリード121を通過するが、空気はまた、ブローリード111をほとんど通過しない。
【0004】
いくつかの極めて特定の場合、ユーザは反対、すなわち、吹く場合にはドローリード121のみを振動させる、または吸い込む場合にはブローリード111のみを振動させることを好む。この状況は、ユーザが経験のあるユーザである、すなわち、楽器の優れたコマンドを有する場合、および極めて特に吹くまたは吸い込む時に、舌を位置決めする場合に可能である。本技術は、習得するのが難しく、息のコントロール、舌の筋肉などのいくつかの内因性要因、および例えば楽器自体に関連するいくつかの外因性要因による。
【0005】
ハーモニカ10のチャンバ131は気密空間ではなく、したがって、空気はユーザが吹くまたは吸い込む場合に全ての可能な位置を通過することを覚えておかれたい。これは、空気流の圧力のより優れた制御のために、例えばユーザの舌の異なる位置を必要とするいくつかの楽器技術において主にいくつかの問題を引き起こす。これらの異なる技術は、楽器にとって自然でなく、基本的にチャンバの周面内側およびその上で空気流を調整することによってそうである音符を得ることを可能にする。
【0006】
本発明の他の目的、特性および利点は、以下の記載および添付の図面を考慮して明らかになろう。他の利点を組み込んでもよいことを理解されたい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、少なくとも、a.ユーザの息を通過させるように構成された開口をそれぞれ備えた複数のチャンバを備えたコームであって、各チャンバはブローリード用の振動空間およびドローリード用の振動空間を画定し、各チャンバのブローリードおよびドローリードは1対の相補的リードを画定するコームと、b.複数のブローリードを備え、コームの第1の面、好ましくは上面に対向して配置された第1のプレートであって、複数のブローリードの各ブローリードは、ユーザが少なくとも前記振動空間を画定するチャンバ内に吹き込む場合に、その振動空間内で振動するように構成される第1のプレートと、c.複数のドローリードを備え、コームの第2の面、好ましくは下面に対向して配置された第2のプレートであって、複数のドローリードの各ドローリードは、ユーザが少なくとも前記振動空間を画定するチャンバから吸い込む場合に、その振動空間内で振動するように構成される第2のプレートとを備えた、ハーモニカ、好ましくはダイアトニックハーモニカに関する。ハーモニカは、d.複数のチャンバの少なくとも一部のチャンバが少なくとも1つの材料突起を備え、各材料突起はドローリードの一部に対向して少なくとも部分的に配置され、好ましくは、前記ドローリードの振動空間を減少させ、いくつかの場合では、ブローリードの振動を、その他の場合では、より反応性があるように(振動動作においてより迅速に設定する)ようにドローリードの端部に向けた空気のより迅速な再案内を可能にし、および、喉に向けて後ろに舌の背面を移動することによって、または歯に向けて舌の中間部分を前進させることによって、有利にはユーザの舌の位置が空気を口蓋との間で通過させるために利用可能な空間を最小限に抑える場合に、ブローリードを振動させるように舌を好ましくは位置決めすることによって、ユーザが前記ドローリードのチャンバから吸入する場合に前記ドローリードの相補的対のブローリードの振動を可能にするように構成されている、および/またはe.および、ハーモニカが、第1のプレートの面に対向して、好ましくはコームの第1の面に対向する第1のプレートの面に対向する第1のプレートの面に対向して配置され、複数の追加の材料突起の少なくとも1つを備えた少なくとも1つの追加プレートであって、各追加の材料突起はブローリードの一部に対向して少なくとも部分的に配置され、好ましくは、前記ブローリードの振動空間を減少させるように、いくつかの場合では、ドローリードの振動を、その他の場合では、より反応性があるように(振動動作においてより迅速に設定する)ようにブローリードの端部に向けた空気のより迅速な再案内を可能にするように、および、喉に向けて後ろに舌の背面を移動することによって、または歯に向けて舌の中間部分を前進させることによって、有利にはユーザの舌の位置が空気を口蓋との間で通過させるために利用可能な空間を最小限に抑える場合に、好ましくはドローリードを振動させるように舌を位置決めすることによって、ユーザが前記ブローリードのチャンバに吹く場合に前記ブローリードの相補的対のドローリードの振動を可能にするように構成される追加プレートを備えていることを特徴とする。
【0008】
本発明は、各チャンバ内側の空気流のより良い制御を可能にする。特に、コームは本発明によると、ドローリードで楽器上に自然に存在しない、チャンバをより直接にしなければならないところに空気を案内することによってユーザにとってはるかに単純な方法でそのようになる音符に到達することを可能にする。
【0009】
加えて、コームは本発明によるとまた、その後にユーザの舌の位置に左右させる可能性がある、ブローリードまたはドローリードで非自然の音符に到達することを可能にする。
【0010】
特に、コームは、空気をよく案内するのを助ける。材料突起を備えているという事実は、最も効果的なところでのみ通過させるように、空気流をより小型化することを可能にする。
【0011】
特に、追加のプレートは、ブローリードで楽器上に自然に存在しない、チャンバをより直接にしなければならないところに空気を案内することによってユーザにとってはるかに単純な方法でそのようになる音符に到達することを可能にする。
【0012】
加えて、追加のプレートはまた、その後にユーザの舌の位置に左右させる可能性がある、ドローまたはブローリードで非自然の音符に到達することを可能にする。
【0013】
特に、追加のプレートは、空気をよく案内するのを助ける。材料突起およびラグを備えているという事実は、最も効果的なところでのみ通過させるように、空気流をより小型化することを可能にする。
【0014】
本発明はまた、ハーモニカ、特にハーモニカのチャンバの気密性をより良く管理することを可能にする。
【0015】
本発明はまた、楽器の演奏の容易さをかなり改善するために、チャンバの内側での空気流をより良く管理することを可能にする。
【0016】
本発明は、部分的にダイアトニックハーモニカの特有の問題を解決するための賢く設計されたコームのおかげで、ハーモニカのチャンバの気密性の改善を可能にし、コームとプレートの間の空気漏洩を構造的に取り除く。
【0017】
本発明はまた、特に引くのが最も難しい音符を演奏するために、リードの反応性を改善することを可能にする。
【0018】
本発明は、普通はアクセスすることが難しい音符を含む、楽器の音符の全てを得ることをより容易にする。
【0019】
本発明は、全ての音符の取得を均一化することを可能にする。特に、本発明は、主に低音および中音の音符で、ユーザが吹く場合にドローリードを振動させることを可能にする。同様に、本発明は、主に高音の音符で、ユーザが吸入する場合にブローリードを振動させることを可能にする。
【0020】
本発明は、3オクターブを越える36の既存の音符、さらに最高の音符の上のいくつかの追加の音符を容易に引くことを可能にする。
【0021】
本発明は、演奏される音符に関わらず、ハーモニカの大きな反応性を可能にする。
【0022】
本発明は、ハーモニカ上の演奏の極流体容易性を提供して、全ての調でのフレーズを作り出すために、36の音符に到達するおよびつなぐことを可能にする。
【0023】
本発明は、単一の調のみで演奏するようにさらに想定される、ダイアトニックハーモニカ上の12の調で容易に演奏することを可能にする。
【0024】
本発明は、普通ハーモニカ演奏者は曲の調毎に1つのハーモニカを使用する場合は単一のダイアトニックハーモニカで全ての曲を容易に演奏することを可能にする。
【0025】
本発明は、主に隆起の使用により、スピン効果を減少させ、おそらく抑圧することを可能にする。
【0026】
本発明は、反対のリードを引くように、チャンバ内の層状圧力を達成することを可能にする。驚くべきことに、本発明は、はるかにより迅速に層状速度に到達するのを可能にし、より確実に維持する。
【0027】
有利には、コームの各材料突起は、ドローリードを引くようにユーザが吹くと、ドローリードを引くことを意図しており、ドローリードの基部での、およびドローリードの一部に沿った漏洩を防ぎ、したがって、空気をコンパクトにするのを可能にし、ドローリードを引くのを助ける。
【0028】
有利には、コームの各材料突起は、ユーザがブローリードを引くように吸入すると、ブローリードを引くことを意図しており、ドローリードの基部での、およびドローリードの一部に沿った漏洩を防ぎ、したがって、空気をコンパクトにすることを可能にし、ブローリードに向けて空気を再案内するのを助ける。
【0029】
有利には、追加のプレートの各追加の材料突起は、ユーザがブローリードを引くように吸入すると、ブローリードを引くことを意図しており、ブローリードの基部での、およびブローリードの一部に沿った漏洩を防ぎ、したがって、空気をコンパクトにするのを可能にし、したがって、ブローリードを解放するのを助ける。
【0030】
有利には、追加のプレートの各追加の材料突起は、ユーザがドローリードを引くように吹くと、ドローリードを引くことを意図しており、ブローリードの基部での、およびブローリードの一部に沿った漏洩を防ぎ、したがって、空気をコンパクトにすることを可能にし、したがって、ドローリードに向けて空気を再案内するのを助ける。
【0031】
好ましくは、本発明によるハーモニカは、コームと追加のプレートのうち1つだけを備えてもよい。実際、コームだけが、前に示した問題の少なくとも一部を解決することを可能にし、同じことが追加のプレートにも当てはまる。したがって、本発明によるハーモニカは、追加のプレートとコームのうちの1つを備えてもよい、そうでなければ、コームおよび追加のプレートを備えてもよい。
【0032】
有利には、コームおよび追加のプレートは、前に示した問題の少なくとも一部をさらにより効果的に解決するように、互いとの相乗効果で働く。実際、驚くべきことに、コームおよび追加のプレートは、チャンバ内の空気流制約の意味で相補的である。
【0033】
本発明はまた、複数のブローリードを備えた第1のプレートと、複数のドローリードを備えた第2のプレートを備えた、ハーモニカ、好ましくはダイアトニックハーモニカ用コームに関する。前記コームは複数のチャンバを備え、複数のチャンバの各チャンバは、ブローリードおよびドローリードを備えた相補的対のリードに関連付けられ、複数のチャンバの各チャンバはそれぞれ、ユーザの息を通過させるのを可能にするように構成された開口を備え、ブローリード用およびドローリード用の振動空間を画定することを意図している。前記コームは、複数のチャンバの各チャンバが少なくとも1つの材料突起を備え、各材料突起が、ドローリードの一部に少なくとも部分的に対向するように配置され、および好ましくは、前記ドローリードの振動空間を減少させ、および、喉に向けて後ろに舌の背面を後ろに引っ張ることによって、または歯に向けて舌の中間部分を前進させることによって、有利にはユーザの舌の位置が空気を口蓋との間で通過させるために利用可能な空間を最小限に抑える場合に、ブローリードを振動させるように舌を好ましくは位置決めすることによって、ユーザが前記ドローリードのチャンバから吸入する場合に前記ドローリードの相補的対でブローリードを振動させることを可能にすることを意図していることを特徴とする。
【0034】
本発明は、部分的に、ダイアトニックハーモニカの特有の問題を解決するために賢く設計されたコームにより、ハーモニカのチャンバの気密性の改善を可能にして、コームとプレートの間の空気漏洩を構造的に取り除く。
【0035】
ハーモニカ、好ましくはダイアトニックハーモニカ用の追加のプレートは、複数のブローリードを備えた第1のプレート、および複数のドローリードを備えた第2のプレートを備え、各ブローリードはドローリードで相補的対のリードを形成し、前記追加プレートは第1のプレートの上に配置されることを意図している。追加のプレートは、複数の追加の材料突起の少なくとも1つを備え、各追加の材料突起はブローリードの一部に対向して少なくとも部分的に配置され、好ましくは、前記ブローリードの振動空間を減少させること、および、いくつかの場合ではドローリードの振動を、他の場合では、より反応性があるように(振動動作においてより迅速にする)ようにブローリードの端部に向けた空気のより迅速な再案内を可能にすること、および、喉に向けて舌の背面を移動することによって、または歯に向けて舌の中間部分を前進させることによってのいずれかで、有利にはユーザの舌の位置が空気を口蓋との間で通過させるために利用可能な空間を最小限に抑える場合に、好ましくはドローリードを振動させるように舌を位置決めすることによって、ユーザが前記ブローリードのチャンバ内に吹く場合に前記ブローリードの相補的対のドローリードの振動を可能にすることを意図していることを特徴とする。
【0036】
本発明は、部分的にダイアトニックハーモニカの特有の問題を解決するために賢く設計された追加プレートにより、ハーモニカのチャンバの気密性の改善を可能にして、コームとプレートの間の空気漏洩を構造的に取り除く。
【0037】
ハーモニカ、好ましくはダイアトニックハーモニカ用キットは、本発明による少なくとも1つのコームと、本発明による少なくとも1つの追加のプレートを備えている。
【0038】
本発明の目標、目的と、特性および利点は、以下の添付の図面によって図示された実施形態の詳細な記載からより明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】従来技術によるハーモニカの分解図である。
図2】本発明の一実施形態によるハーモニカの分解図である。
図3】本発明の一実施形態によるコームの上面図である。
図4図3のコームの側断面図である。
図5】本発明の別の実施形態によるコームの上面図である。
図6図5のコームの底面図である。
図7図6のコームの側断面図である。
図8】本発明の別の実施形態によるコームの上面図である。
図9】本発明の別の実施形態によるコームの斜視図である。
図10】本発明の一実施形態による追加のプレートの斜視図である。
図11】ユーザが吹いて、ブローリードを振動させたい場合の、本発明の一実施形態によるハーモニカの略側断面図である。
図12】ユーザが吸入して、ドローリードを振動させたい場合の、本発明の一実施形態によるハーモニカの略側断面図である。
図13】ユーザが吹いて、ドローリードを振動させたい場合の、本発明の一実施形態によるハーモニカの略側断面図である。
図14】ユーザが吸入して、ブローリードを振動させたい場合の、本発明の一実施形態によるハーモニカの略側断面図である。
図15】本発明の実施形態によるハーモニカのチャンバの様々な実施形態の略斜視図である。
図16】本発明の実施形態によるハーモニカのチャンバの様々な実施形態の略斜視図である。
図17】本発明の実施形態によるハーモニカのチャンバの様々な実施形態の略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図面は、例として提供され、本発明を限定するものではない。図面は、本発明の理解を容易にすることを意図した原理の略図からなり、必ずしも実際の応用例に対して等尺ではない。特に、寸法は現実を代表するものではない。
【0041】
本発明の実施形態の詳細な検討を始める前に、任意の機構がこれ以下に設定され、これらは組み合わせてまたは別の方法で使用される可能性がある。
【0042】
一例によると、複数のチャンバの各チャンバは、開口に対向し、ユーザの息を止めるように構成された底部と、1つのチャンバを他の近接するチャンバから分離させるように構成された2つの横壁面とを有し、チャンバの上部はブローリードの少なくとも一部によって少なくとも部分的に画定され、チャンバの下部は前記ブローリードに対して相補的なドローリードの少なくとも一部によって少なくとも部分的に画定される。
【0043】
これは、チャンバ内に空気流を導くことを可能にする。
【0044】
一例によると、複数のチャンバの少なくとも一部のチャンバは、丸みを帯びた底部、好ましくは凹部を有する。
【0045】
これは、トレブル内でのブローリードの反応性を改善することを可能にし、したがって、自然の音符の反応性を維持しながら、トレブル内に自然に存在しない音符を引くのを助ける。
【0046】
一例によると、複数のチャンバの少なくとも一部のチャンバは、複数のチャンバの少なくとも別の部分のチャンバの幅延長寸法より大きい幅延長寸法を有する。
【0047】
より大きい幅は、吸入によってブローリードを引くことをより容易にする。音符の分布により、高い音符により有用であり、したがって、これらの大きなチャンバはチャンバ7から10に対応するものであるという事実がある。
【0048】
一例によると、複数のチャンバの少なくとも一部のチャンバは、複数のチャンバの少なくとも別の部分のチャンバの幅延長寸法より小さい幅延長寸法を有する。
【0049】
より狭い幅は、吹く場合にドローリードを引くことを可能にする。音符の分配により、低い音符により有用であり、これらの狭いチャンバはチャンバ1から6に対応するものであるという事実がある。
【0050】
一例によると、複数のチャンバの少なくとも一部のチャンバは、複数のチャンバの少なくとも別の部分のチャンバの横壁面の幅延長寸法より大きな幅延長寸法を有する横壁面を備えている。
【0051】
これにより、他のチャンバより幅が狭いチャンバを有することが可能になる。
【0052】
一例によると、複数のチャンバの一部のチャンバの少なくとも1つの横壁面は追加の表面を備え、この追加の表面は先端面取り部を備えていることが好ましい。
【0053】
これは、横壁面を厚くすることを可能にする。
【0054】
これは、その開口を通してチャンバに入るおよび出る空気流用のガイドを形成することを可能にする。
【0055】
これは、チャンバの幅をより小さくしながら、従来のチャンバの開口幅を保持する。
【0056】
これは、チャンバの幅を変更しながら、開口の幅の変化によってユーザが妨げられないことを可能にする。
【0057】
これは、1つのチャンバから別のものに移動する場合に、演奏者が混乱されないように、従来技術のハーモニカの状況に等しいユーザの口と接触する表面を保持する。
【0058】
これはしたがって、より狭いように、チャンバの横壁面へ材料を追加することを可能にする。
【0059】
先端面取り形状は、チャンバの開口の直後に材料を加えることを可能にし、ブローリードの基部からチャンバの底部に向けて延びる。
【0060】
これはまた、各開口の幅が一定であるので、楽器全体を通して、すなわち、全てのチャンバ間で一定の空気流を維持することを可能にする。
【0061】
一例によると、複数のチャンバの少なくとも一部のチャンバは、複数のチャンバの少なくとも別の部分のチャンバの横壁面の幅延長寸法より小さい幅延長寸法を有する横壁面を備えている。
【0062】
これにより、幅が他のチャンバのものより大きいチャンバを有することが可能である。
【0063】
一例によると、複数のチャンバの一部の少なくとも1つの横壁面は、チャンバ底部およびチャンバ開口の間に配置された窪みを備えている。
【0064】
これは、横壁面の厚さを減少させることを可能にする。
【0065】
これは、その開口を通してチャンバ内へのおよびそこからの空気流用のキャビティを形成することを可能にする。
【0066】
これは、チャンバの幅をより大きくしながら、従来のチャンバ開口幅を維持することを可能にする。
【0067】
これは、チャンバの幅を変更しながら、ユーザが開口の幅の変化によって妨げられないことを可能にする。
【0068】
これは、1つのチャンバから別のものに移動する場合に、演奏者が混乱されないように、従来技術のハーモニカの状況に等しいユーザの口と接触する表面を保持することを可能にする。
【0069】
したがって、これは、より幅広いように、チャンバの横壁面から材料を取り除くことを可能にする。
【0070】
これはまた、各開口の幅が一定であるので、楽器全体を通して、すなわち、全てのチャンバ間で一定の空気流を維持することを可能にする。
【0071】
一例によると、各材料突起は、そのチャンバの底部からそのチャンバの開口に向けて延びている。
【0072】
一例によると、各材料突起は厚さ延長寸法を備え、この厚さ延長寸法は、そのチャンバの底部からそのチャンバの開口に向けて減少し、斜面を画定することが好ましい。
【0073】
これは、ユーザがこの目的で吹く場合に、ドローリードを引くことを容易にすることが可能である。
【0074】
これは、ブローリードが遮断された場合に、そこまで、ブローリードの端部を通して出るようにチャンバの底部に行った空気が、方向転換して、ドローリードから出ることを可能にする。
【0075】
これは、空気流がUターンすることを可能にし、空気流をブローリードの端部からドローリードの端部まで案内する。
【0076】
これは、ユーザが引くために吹く場合、既にコンパクトにされた空気をドローリードの端部に向けてより迅速に再案内することを可能にする。
【0077】
一例によると、材料突起の少なくとも一部はそのチャンバの底部で台地を画定し、この台地はそのチャンバの横壁面の延長の平面に垂直な平面に沿って延びている。
【0078】
一例によると、複数のチャンバの各チャンバの下部はドローリード用の空気通路を備え、各材料突起は、ドローリードの空気通路を少なくとも部分的に遮るように、少なくとも部分的に延びている。
【0079】
一例によると、各材料突起は長さ延長寸法を有し、ドローリードの空気通路は長さ延長寸法を有し、各材料突起の長さ延長寸法とドローリードの空気通路の長さ延長寸法の比は、0.1から0.9の間、好ましくは0.2から0.5の間、有利には0.33に等しい。
【0080】
一例によると、複数のチャンバの各チャンバの上部はブローリード用の空気通路を備え、各追加の材料突起は、ブローリードの空気の通路を少なくとも部分的に遮るように、少なくとも部分的に延びている。
【0081】
一例によると、各追加の材料突起は長さ延長寸法を有し、ブローリードの空気の通路は長さ延長寸法を有し、各追加の材料突起の長さ延長寸法とブローリードの空気通路の長さ延長寸法の比は、0.1から0.9の間、好ましくは0.3から0.7の間、有利には0.5に等しい。
【0082】
一例によると、各追加の材料突起は幅延長寸法および長さ延長寸法を有し、複数のブローリードの各ブローリードは、幅延長寸法および長さ延長寸法を有し、各追加の材料突起は複数のブローリードのうちの1つのブローリードに関連付けられ、追加の材料突起の長さ延長寸法とそのブローリードの長さ延長寸法の比は、0.1から0.9の間、好ましくは0.3から0.7の間、有利には0.5に等しい。
【0083】
一例によると、複数のチャンバの各チャンバは、幅延長寸法および長さ延長寸法を備え、各追加の材料突起は、そのチャンバの幅延長寸法に等しい幅延長寸法、およびそのチャンバの長さ延長寸法より小さい長さ延長寸法を有する。
【0084】
一例によると、追加の材料突起の長さ延長寸法とそのチャンバの長さ延長寸法の比は、0.1から0.9の間、好ましくは0.3から0.7の間、有利には0.5に等しい。
【0085】
一例によると、各追加の材料突起は、そのチャンバの内側に面する内部面、およびそのチャンバの外側に面する外部面を有し、各追加の材料突起は、その内部面に配置された少なくとも1つの取っ手を備えている。
【0086】
一例によると、各取っ手は、長さ延長寸法により、各チャンバの入口から各チャンバの底部に向けて延びている。
【0087】
一例によると、取っ手はブローリードの空気通路内に少なくとも部分的に延びている。
【0088】
一例によると、複数のブローリードの各ブローリードは、幅延長寸法および長さ延長寸法を備え、各取っ手は複数のブローリードのうちの1つに関連付けられ、取っ手の長さ延長寸法とそのブローリードの長さ延長寸法の比は、0.01から0.9の間、好ましくは0.1から0.7の間、有利には0.2に等しい。
【0089】
一例によると、各材料突起は幅延長寸法および長さ延長寸法を有し、複数のドローリードの各ドローリードは、幅延長寸法および長さ延長寸法を有し、各材料突起は複数のドローリードのうちの1つのドローリードに関連付けられ、材料突起の長さ延長寸法とそのリード吸引の長さ延長寸法の比は、0.1から0.9の間、好ましくは0.2から0.5の間、有利には0.33に等しい。
【0090】
一例によると、複数のチャンバの各チャンバは、幅延長寸法および長さ延長寸法を備え、各材料突起は、そのチャンバの幅延長寸法に等しい幅延長寸法、およびそのチャンバの長さ延長寸法より小さい長さ延長寸法を有する。
【0091】
一例によると、材料突起の長さ延長寸法とそのチャンバの長さ延長寸法の比は、0.1から0.9の間、好ましくは0.2から0.5の間、有利には0.33に等しい。
【0092】
一例によると、各材料突起は、そのチャンバの内側に面する内部面、およびそのチャンバの外側に面する外部面を有し、材料突起は、その外部面に配置された少なくとも1つの隆起を備えている。
【0093】
これは、チャンバの気密性の改善を可能にする。
【0094】
これは、主に隆起の使用により、スピン効果を減少させ、おそらく抑圧することを可能にする。
【0095】
これは、チャンバ内の空気流の制約を改善することを可能にする。
【0096】
一例によると、隆起は、問題の前記隆起を備えた材料突起の長さ延長寸法に比例する長さ延長寸法を有する。
【0097】
一例によると、隆起の長さ延長寸法とそのチャンバの長さ延長寸法の比は、0.01から0.9の間、好ましくは0.1から0.5の間、有利には0.19に等しい。
【0098】
一例によると、隆起はドローリードの空気通路内に少なくとも部分的に延びている。
【0099】
一例によると、各隆起は、長さ延長寸法により、各チャンバの底部から各チャンバの入口に向けて延びている。
【0100】
一例によると、コームは、第1のプレートの可撓性および第2のプレートの可撓性より大きい可撓性を有する。
【0101】
これは、チャンバの気密性の改善、したがって、空気流の制約を可能にする。これは、コームを局所的に変形させて、シールとして局所的に働くことを可能にする。有利には、コームは、第1のプレートおよび/または第2のプレートより可撓性がある。したがって、これは、コームがコームと第1のプレートおよび/または第2のプレートの間の気密性を改善することを可能にする。
【0102】
実際、従来技術のダイアトニックハーモニカの特有の問題は、気密性の欠如、特に、コームとプレートの間に入り込む空気である。しかし、空気のあらゆる損失は、対向するリードを引くのを難しくする。一般的に、従来技術は、プレートおよびコームをできるだけ平らにするために製造プロセス上で動作することによって、例えば、手動でサンドブラストし、次第に高密度の材料を使用することによって、この気密性を改善しようとする。
【0103】
したがって、本発明は、極めて平らで極めて高密度のコームを有する代わりに、第1および第2のプレートより可撓性があるコームを使用することが好ましい。
【0104】
驚くべきことに、従来技術の教示と反対の方向に本発明の発展を導くことを決めることによって、気密性が改善される。実際、本発明は、可撓性のあるコームを使用することが好ましく、割れ目を有し、それによって圧縮し、材料はプレートに沿って広がり、したがって、空気のマイクロポケットを塞ぐ。
【0105】
賢く、第1および第2のプレートより変形可能であるコームによって達成されるこの改善された気密性は、チャンバの気密性をさらに改善するために、材料突起と併せて働く。
【0106】
有利には、コームは、その厚さ寸法により、その中心部より、その上部およびその下部においてより大きな可撓性指数を有する。
【0107】
本発明は、このいわゆる可撓性コームの好ましい使用を介して、完全には平らではないプレートを有する、完全には平らではないコームを有する、僅かなコーム圧縮によりプレートとコームの間のジョイントで接着を作り出すことを可能にする。実際、ねじを極めて僅かに締め付けるのに十分であり、コームを形成する材料は、気密性をさらに強化するプレートを変形し、圧縮し、これに沿って延びる。
【0108】
その中心、すなわちコームのコアで少ない可撓性を有することにより、コームが完全には変形せず、チャンバの完全性を保持することが可能になる。
【0109】
剛性コームを備えた従来技術では、ねじは、空気がコームと各プレートの間をできるだけ通過するのを防ぐために、できるだけ締め付けられる。時間の経過と共に、プレートはねじで変形し、逆説的に新しい空気ポケットを作り出し、楽器は次第にその気密性を失う。本発明は、可撓性コームを使用する、すなわち、ねじの締付を最小限に行うことができるように可撓性があることが賢く好ましい。その間の要素の維持を保証するのにちょうど十分なように位置決めするのが十分である。コームの縁部の柔軟性は、前に記載するように、チャンバの密封を処理する。
【0110】
一例によると、各材料突起は、開口から、およびそのチャンバの底部から離れた端部を備えている。
【0111】
一例によると、各材料突起の端部は、そのチャンバに対応するドローリードを介した空気流の通過を可能にするように、そのチャンバ内に配置されている。
【0112】
本発明は、ハーモニカの変形型コームと、ハーモニカ用の追加のプレート、および最終的に、これら2つの革新的要素を一体化するハーモニカに関する。これら2つの要素はそれぞれ革新的であり、これらの革新はそれぞれ、同じ発明原理に基づく。ハーモニカのチャンバ内、好ましくはチャンバの周面上での空気流のより優れた制御は、ユーザが、そうでなければ到達することが難しいいくつかの音符をより容易に得る、およびより良く制御することを可能にする。
【0113】
有利には、この革新的コームと、この革新的追加のプレートはまた、互いに働き、さらに楽器の反応性を改善し、各革新的要素の効果は他の革新的要素の効果によって高められる。
【0114】
したがって、一実施形態によると、ハーモニカはダイアトニックハーモニカであることが好ましい。好ましい実施形態による、図1に図示したハーモニカ100は、少なくとも、a.賢く設計されたコーム130、b.複数のブローリード111を備えた第1のプレート110、c.複数のドローリード121を備えた第2のプレート230、賢く設計された追加のプレート150、e.好ましくは、上記要素のいずれかの側に配置されたカバー160を備えている。
【0115】
図2では、追加のプレート150の位置のみが、明瞭にするために記載されている。この追加のプレート150は、図10の一実施形態により示され、後に詳細に記載される。
【0116】
有利には、第1のプレート110はコーム130の上に配置されている。第2のプレート120はコーム130の下に配置されている。また、追加のプレート150は第1のプレート110の上に配置されている。このような構成では、カバー160は、一方が第2のプレート120の下に、もう一方が追加のプレート150の上に配置されている。
【0117】
図11から図14全体を通して示すように、第1のプレート110はしたがって、複数のブローリード111を備えている。したがって、この第1のプレート110はコーム130の上に配置されている。したがって、各ブローリード111は、ユーザが独自の振動空間112を画定するチャンバ131内に吹く場合に、その独自の振動空間112を振動させるように構成されている。ブローリード111は、チャンバ131の開口135からチャンバ131の底部136に向けて延びている。したがって、第1のプレート110に固定されたブローリード111の端部は、チャンバ131の開口135に、好ましくはチャンバ131の開口135の上にあり、ブローリード111の振動端部は、チャンバ131の底部136に向けてある。ブローリード111が振動すると、その自由端部は前後に移動する。従来、各ブローリード111の長さ延長寸法は、対応するチャンバ131の長さ延長寸法132に比例することが好ましい。
【0118】
同様に、第2のプレート120は複数のドローリード121を備えている。第2のプレート120はコーム130の下に配置されている。複数のドローリード121の各ドローリード121は、ユーザが独自の振動空間122を画定するチャンバ131から吸入する場合に、その独自の振動空間122内で振動するように構成されている。ドローリード121は、考えられるチャンバ131の開口135の方向にチャンバ131の底部136から延びている。したがって、第2のプレート120に固定されたドローリード121の端部は、チャンバ131の底部136に、好ましくはチャンバ131の底部136の下にあり、リード吸引121の振動端部はチャンバ131の開口135に向けてある。ドローリード121が振動すると、その自由端部は前後に移動する。従来、各ドローリード121の長さ延長寸法は、対応するチャンバ131の長さ延長寸法132に比例することが好ましい。
【0119】
したがって、ドローリード121はブローリード111に対して頭尾で取り付けられ、ドローリード121およびブローリード111は、好ましくは複数のチャンバ131のコーム130のいずれかの側に取り付けられていることに留意すべきである。
【0120】
好ましい実施形態によると、図3に示すように、コーム130は複数のチャンバ131を備えている。各チャンバ131は、流入または流出する空気流170が、ユーザが吹くまたは吸入するかどうかによって通過することを可能にするように構成された開口135を備えている。各チャンバ131は、それぞれ、ブローリード111およびドローリード121用の振動空間112および122を画定する。有利には、各チャンバ131のブローリード111およびドローリード121は、1対の相補的リードを画定する。
【0121】
有利および好ましい実施形態によると、例えば図3図4および図5に図示するように、複数のチャンバ131の少なくとも1つのチャンバ131は、少なくとも1つの材料突起140を備えている。有利には、複数のチャンバ131の各チャンバ131は、材料突起140を備えている。
【0122】
この材料突起140は、ドローリード121の振動空間122を減少させるように構成されている。この材料突起140は、好ましくは方向空気流170に対して特定の角度で舌を位置決めすることによって、ユーザが空気を前記チャンバ131から引く場合に、ブローリード111の振動を可能にするように構成されていることが好ましい。この材料突起140は、ユーザが前記ドローリード121のチャンバから吸入する場合に、ドローリード121の振動空間122を減少させ、前記ドローリード121と相補的なリードであるブローリード111の振動を可能にするように構成されていることが好ましい。
【0123】
本発明は、ユーザがブローリード111を振動させるように舌を位置決めする場合に、すなわち、ユーザの舌の位置が、喉に向けて舌の背面を移動させることによって、または歯に向けて舌の中間部を前進させることによって、空気が口蓋との間で通過するのに利用可能な空間を最小限に抑える場合に、このような現象が起こるように設計されていることが好ましい。このような特定の構成では、後に記載するように、ドローリード121は、ユーザがまだチャンバ131全体を通して空気を吸入するプロセス中である間に、できるだけブローリード111を振動させない。実際、驚くべきことに、ドローリード121は、考えられるチャンバ131内に確立された一式の圧力全体を通してその振動で遮断される。ドローリード121は材料突起140と接触しないこと、および圧力効果が後者の振動の遮断を可能にすることが好ましいことに留意されたい。
【0124】
賢くは、本発明は有利には、チャンバ131内に確立され、相補的リードの振動を可能にしながらリードの振動を遮断することを可能にする、一式の圧力を上手く利用する。
【0125】
一実施形態によると、この一式の圧力は、ユーザがブローリード111を振動させることを意図した構成で吸入する場合、ドローリード121でチャンバ131内の圧力不足の形成に基づいている。このような構成では、吸入はチャンバ131の圧力不足を作り出し、したがって、チャンバ131の下部レベル138およびチャンバ131の上部レベル139でチャンバ131の外側に圧力過剰を作り出す。特に、ドローリード121での圧力過剰はこれを遮断し、ブローリード111での圧力過剰はこれを振動させる。実際、このような構成ではチャンバ131内の空気170の回路は、ドローリード121を介してより、ブローリード111を介して通過する抵抗が少ない。これにより、吸入はブローリード111を振動させることを可能にする。
【0126】
この状況は、例えば、図14に図示されている。図14では、ユーザがチャンバ131から吸入しながら、空気流はブローリード111を介して循環し、それにより、前記一式の圧力によってドローリード121を遮断しながら、ブローリード111の振動を可能にする。逆に、通常の吸入の場合が図12に図示され、特定の方法で舌を配置していない場合に、ユーザはチャンバ131から空気を吸入し、したがって、ドローリード121を振動させる。
【0127】
有利には、チャンバ131内に確立された一式の圧力は、引かれた空気がブローリード121を介して循環するしかないようにすることが可能であり、したがって、後者を振動させる。このような構成では、ユーザは、チャンバ131から吸入し、それゆえにブローリード111を振動させることにより、楽器によって提供されない、および本発明のおかげで、「クラシック」ハーモニカでよりはるかに容易にそうである音符に到達することができる。
【0128】
特に有利な方法では、各材料突起140は、チャンバの下部での空気漏洩を減少させ、おそらくは防ぎながら、ユーザがチャンバ131内で吸入すると、ブローリード121を振動させることが可能になる。実際、材料突起140は、チャンバ131内の空気をコンパクトにし、したがって、ブローリード111の振動を可能にしながら、ドローリード121の振動を遮断することを可能にする。
【0129】
賢くは、各材料突起140は、ユーザが材料突起の有利な幾何形状を通してチャンバ131内で吸入すると、ブローリードを振動させることを可能にする。
【0130】
一実施形態によると、図4に図示するように、材料突起140は、その長さ延長寸法141により可変厚さを備えている。この厚さはしたがって、斜面を画定し、この斜面は空気170が、斜面のない場合よりも、ドローリード121の端部までより迅速に再案内されるのを可能にする。したがって、これは、ユーザがチャンバ131内に吹きながら、ドローリード121の振動を容易にすることを可能にする。
【0131】
一実施形態によると、この斜面は、直線形状、凹形状、またはもしかすると凸形状などの様々な形状を有してもよい。好ましくは、図15および16に図示するように、斜面は凸形状を有する。
【0132】
一実施形態によると、材料突起140は、チャンバ131の底部136に対して直角をなす。材料突起140の上側表面は、チャンバ131の横壁面137の延長の平面に垂直な平面に延びていることが好ましい。図17に図示する一実施形態によると、材料突起140の上側表面の少なくとも一部は、チャンバ131の横壁面137の延長の平面と垂直な平面に延び、その後、台地148を画定する。
【0133】
一実施形態によると、各材料突起140は、ユーザがブローリード111を引く、すなわち振動させるように吸入する場合に、ドローリード121の基部での空気170の通路用の空間を減少させることを可能にする。これにより、ドローリード121、およびブローリード111の振動を遮断することがより容易になる。
【0134】
好ましくは、図3から図9に図示するように、各チャンバ131は開口135に対向する底部136を備えている。この底部136は、ユーザの吹くのを止め、チャンバ131の限界の1つを画定するように構成されている。各チャンバ131はまた、1つのチャンバ131を他の隣接するチャンバ131から分離するように構成された2つの横壁面137を備えている。各チャンバ131の上部139は、ブローリード111によって画定され、各チャンバ131の下部138は、材料突起140によって、および前記ブローリード111に相補的であるドローリード121の少なくとも一部によって、少なくとも部分的に画定される。
【0135】
賢くは、一実施形態によると、いくつかのチャンバ131の底部は丸みを帯びた底部136を有する。このような丸みを帯びた底部136は凹状である。図3および図9は、このような底部136を示している。
【0136】
一実施形態によると、高い音符に関連するチャンバ131、有利には、ハーモニカ100の孔番号7から10に関連するチャンバは、図9に示すように、凹状底部136を有する。これは、ブローリード111の端部を通した空気170の通過を促進し、それにより、ユーザが前に記載した構成において舌で吸入する場合に、ブローリード111の振動を容易にすることを可能にする。これにより、ブローリード111の音符、およびドローリード121の音符を迅速、簡単および流体方法で、吸引により続けることが可能になる。これは、到達することが難しい音符および到達することが容易な音符の演奏の容易性を改善する。これは、これらの2つの音符の演奏の容易性のあらゆるレイテンシを減少させることを可能にする。チャンバ131の底部136の凹形状は、空気170へ有利な方向を加えることを可能にする。
【0137】
チャンバ131の底部136はまた、平らまたは四角形であってもよいことに留意されたい。特に、図5図8および図9は、平らであるチャンバ131の底部136を示している。一実施形態によると、底部136は平らであってもよい。一実施形態によると、底部136は、コーム130で直線縁部を画定する。
【0138】
例えば、図9によって図示された実施形態によると、いくつかのチャンバ131のみが、例えば図17に図示するように、丸みを帯びた底部136を有し、他のチャンバ131が平らな底部136を有することに留意されたい。図9では同様に、丸みを帯びた底部136を有するチャンバ131のみが、上に記載し、例えば図17に図示したように、台地148を有することに留意されたい。好ましくは、図17のように、底部136は丸みおよび台地148を有してもよい。一実施形態によると、底部136はコーム130で湾曲縁部を画定する。
【0139】
有利には、その厚さ137aの延長寸法が減少される横壁面137を有し、したがって、例えば図17によって図示されるように、これらのチャンバ131の開口135に窪み147を有するこれらの同じチャンバ131がある。逆に、他のチャンバ131は、例えば図16に示されるように、先端面取り部146の追加により、その厚さ137aの延長寸法が増加される横壁面137を有する。
【0140】
一実施形態によると、本発明は、吸入中にブローリード111の自由端部で圧力不足を促進するように幾何的に構成されて、ドローリード121の振動が一式の圧力を介して遮断される間に、より容易に振動することを可能にする、チャンバ131の底部136を提案している。
【0141】
一実施形態によると、図3図4図9および図17全体を通して図示するように、チャンバ131の底部136は、台地148、すなわち、チャンバ131の底部136と材料突起140の間の段を有してもよいことに留意されたい。
【0142】
チャンバ131の底部136のこのような幾何的形状を解釈する1つの方法は、材料突起140と異なり、チャンバ131の底部136が材料セットバックを備えていることを考慮することである。したがって、このような材料セットバックは、台地148、およびチャンバ131の好ましくは凹状の底部136を形成する。このような材料セットバックは、ブローリード111の端部での空気170の通過を促進し、したがって、ユーザが正しい構成において舌で吸入する場合、ブローリード111の振動を容易にする。
【0143】
楽器上の音符の分配により、ユーザが吸入する場合に、ブローリード111の引きを容易にすることがトレブル内で特に有利であることに留意されたい。さらに、これらはユーザからの最も多い技術を必要とする音符である。リードはトレブル内で極めて小さく、あまり管理可能ではない。従来技術のハーモニカでは、ユーザは、ドローリード121を第2のプレート120により近くに手動で運んで、遮断し、吸入する場合にブローリード111を引くのを助ける。しかしこの場合、自然の音符、すなわち、ユーザが吸入する場合のドローリード121の振動の取得は、演奏するのがより難しく、特に、ユーザが吸入する場合に、ブローリード111で得られる音符とドローリード121で得られる音符の間の反復進行は極めて難しい。加えて、自然の音符に戻る場合に、レイテンシが作り出される。
【0144】
一実施形態によると、本発明は有利には、ブローリード111の端部でより多くの空間を残すことを可能にし、それによって、空気は自由に振動するその端部を通してより容易に逃げる。
【0145】
好ましい一実施形態によると、ハーモニカ100は、前に論じたものなどの、様々な幾何形状のチャンバ131を備えてもよい。したがって、同じハーモニカ100は、互いに異なる幾何形状を有するチャンバを組み込んでもよい。有利な実施形態によると、同じハーモニカ100は、a.従来は1、2および3の番号が付けられた、好ましくはチャンバ131用の、図15の実施形態によるチャンバ131、b.従来は4、5および6の番号が付けられた、好ましくはチャンバ131用の、図16の実施形態によるチャンバ131、およびc.従来は7、8、9および10の番号が付けられた、好ましくはチャンバ131用の、図17の実施形態によるチャンバ131を備えてもよい。
【0146】
一実施形態によると、図8および図9に示すように、いくつかのチャンバ131は、他のチャンバ131のものより小さい幅延長寸法133を有する、または逆も同様である。
【0147】
有利には、低い音符、すなわち孔1から6に対応するチャンバ131は、他のチャンバ131の幅延長寸法133より小さい幅延長寸法133を有する。これは、リードの閉塞または振動を制御するのに必要な、チャンバ131内の圧力過剰の形成を促進することを可能にする。実際、驚くべきことに、チャンバ131が狭くなると、ユーザが吹いてドローリード121を振動させる場合に、ドローリード121がより容易に振動する。驚くべきことに、空気流はよりコンパクトで、より圧縮され、ブローリード111をより容易およびより迅速に閉塞し、ドローリード121をより容易およびより迅速に反応させる。したがって、本発明は、ユーザが吹く場合に、ドローリード121の振動を容易にすることを可能にする。特に、一実施形態によると、その幅延長寸法133が減少されるこれらのチャンバ131は、より厚い横壁面137を有する。これらの壁面137は、図8および図9に図示するように、考えられるチャンバ131の内側に面するその表面に先端面取り部146を備えている。この先端面取り形状146は、好ましくは、材料突起140によって形成された斜面と同じ方法で、チャンバ131の上部139の方向に、チャンバ131内での空気流170の伴奏が可能になる。これらの先端面取り部146は、開口135の近接部分からチャンバ131の底部136に向けて延びている。
【0148】
有利には、高い音符、すなわち、孔7から10に対応するチャンバ131は、他のチャンバ131の幅延長寸法133より大きな幅延長寸法133を有する。これは、使用による吸入中のブローリード111の振動を促進することを可能にし、したがって、チャンバ131内に圧力不足を作り出す。
【0149】
驚くべきことに、チャンバ131がより幅広くなると、ユーザが吸入する場合に、ブローリード111を振動させることによって高い音符を達成することがより容易になる。したがって、本発明は、この同じ考えられるチャンバ131の他の音符の達成と干渉しないことを保障しながら、考えられる音符に到達することの難しさにより、チャンバ131の幅133を有利に選択することによって行われた。
【0150】
したがって、より賢く驚く方法では、図9により図示されるように、チャンバ7は例えば、他よりはるかに幅広い。というのは、吸入する場合のブローリード121の振動、いわゆる引きが、本発明がないと最も難しいものであるからである。
【0151】
チャンバ8、9および10は、一方ではチャンバ7の空間を最大限にするため、もう一方ではチャンバ131の幅を広げることは壁面137の厚さを減少させることになり、音符の音質をより鋭くするので、チャンバ7ほど幅広くないことが好ましい。これらはチャンバ8からの既に極めて高い音符であるので、本発明は有利である。
【0152】
特に、図8および図9に図示する実施形態によると、幅が増加されたこれらのチャンバ131は、より薄い横壁面を有する。これらの壁面は、考えられるチャンバ131の開口135に、窪みとも呼ばれるフランジ147を備えている。これは、表面を、ユーザの習慣を妨げないように使用されるものと同一のユーザの口と接触させ続けることを可能にする。
【0153】
例えば図4および図7に記載するように、好ましい実施形態によると、各材料突起140は、そのチャンバ131の底部136からそのチャンバ135に対する入口に向けて延びている。
【0154】
各材料突起140は、厚さ、幅142および長さ141の延長寸法を有する。各材料突起の幅延長寸法142は、考えられるチャンバ131の幅延長寸法133に等しいことが好ましい。材料突起140の厚さの延長寸法は、チャンバ131、すなわちコーム130の厚さ134の延長寸法より小さい、またはこれに等しいことに留意されたい。
【0155】
一実施形態によると、材料突起140のいくつか、好ましくは全ての厚さの延長寸法は、そのチャンバ131の底部136およびそのチャンバ131の入口135から減少する。これはその後、図4および図7に示すように、斜面を画定する。
【0156】
本発明によると、チャンバ131の底部136に対する材料突起140の近接部分は、例えば図15図16および図17に図示するように、チャンバ131の底部136に対する材料突起140の遠位部分の厚さの延長寸法より大きい厚さの延長寸法を有する。有利な実施形態によると、材料突起の端部140cとも呼ばれる、材料突起の遠位部分は、チャンバ131の底部136とチャンバ131の開口135の間に配置されている。有利には、材料突起140の端部140cは、開口135から、およびチャンバ131の底部136から離れている。材料突起140の端部140cは、対応するドローリード121を介した空気流の通過を可能にするように、チャンバ131内に配置されていることが好ましい。別の実施形態によると、各材料突起140の厚さの延長寸法は、その長さ延長寸法141全体上で一定している。
【0157】
有利には、各材料突起140は、チャンバ131の底部136からチャンバ131の開口135に向けて延びる長さ延長寸法141を有する。有利には、この長さ延長寸法141はチャンバ131の長さ延長寸法132に比例している。
【0158】
一実施形態によると、材料突起140の長さ延長寸法141は、前記考えられる材料突起140に関連付けられたドローリード121の長さ延長寸法に比例している。
【0159】
図4図7および図11から図14に図示するように、各チャンバ131は、そのドローリード121用の空気通路138aおよびそのブローリード111の空気通路139aを有する。ブローリード111の空気通路139aは、考えられるブローリード111の振動空間112を備えている。ドローリード121用の空気通路138aは、考えられるドローリード121の振動空間122を備えている。したがって、空気流170がハーモニカ100内で循環すると、振動させるように、ブローリード111および/またはドローリード121の空気通路139aおよび/または138aを通過することが可能である。
【0160】
有利には、ブローリード111の空気通路139aは、考えられるブローリード111の長さおよび幅延長寸法より大きい、長さおよび幅延長寸法をそれぞれ有する。
【0161】
有利には、ドローリード121用の空気通路138aは、考えられるドローリード121の長さおよび幅延長寸法より大きい、延長の長さおよび幅延長寸法をそれぞれ有する。
【0162】
材料突起140は、ドローリード121用の空気通路138aに平行に延びる部分を備えることが好ましく、有利には、材料突起140は、考えられるブローリード121用の空気通路138aを少なくとも部分的に遮る。
【0163】
特に賢い方法で、および図11から図14全体を通して図示するように、各材料突起は、そのチャンバ131に対応するドローリード121に対向して、好ましくは直接対向してあるように構成されている。材料突起140はドローリード121の少なくとも一部に直接対向するように構成されている、すなわち、材料突起140と考えられるドローリード121の間に固体材料がないことが好ましい。このような構成で、これは、材料突起140が、好ましくはブローリード111を振動させるように舌を位置決めすることによって、有利には前記ドローリード121のチャンバ131からユーザが吸入する場合に、チャンバ131の内側に一式の圧力を生成することによって、ドローリード121の振動空間122を減少させることを可能にする。
【0164】
実際、前に提示したような原理は、いくつかの状態で、吸入がドローリード121に関連付けられたものとは異なる音符を作り出すことである。この目的で、振動するべきであるのはドローリード121ではなく、ブローリード111であり、空気循環の唯一の可能な代替形態である。実際、喉に向けて舌の背面を移動することによって、または歯に向けて舌の中間部分を前進させることによって、空気が口蓋との間で通過するために利用可能な空間を最小限に抑えるために舌を位置決めすることによって、ユーザは、本発明により吸入する場合にブローリード111を振動させることができる。楽器に存在しないこのような音符に到達するのを助けるために、本発明はこの構成でドローリード121の振動を制限し、それにより、ユーザが吸入する場合にブローリード111をより容易に振動させることを可能にする。実際、引かれた空気はその後、ブローリード111を通過して、振動させる。というのは、ドローリード121はチャンバ131内に作り出され、前に説明した一式の圧力によって遮断されるからである。この材料突起140は、前に図示したように、有利にはドローリード121の一部とチャンバ131の内側の間に配置されている。
【0165】
したがって、楽器によって提供されず、アクセスが容易である、すなわち、本発明を介して作り出すのが容易である音符の生成を少なくとも部分的に可能にするのはこれらの材料突起140の存在および構成である。
【0166】
図5および図6に図示する実施形態によると、各材料突起は、チャンバ131の内側に面する内部面140a、およびドローリード121に対向する、好ましくは直接対向する、チャンバ131の外側に面する外部面140bを有する。好ましくは、材料突起140のいくつかまたは全ての各外部面140bは、隆起143を備えてもよい。この隆起143は、対応する、すなわちその上に配置された材料突起140の延長寸法に比例する寸法を有する。これらの隆起143はそれぞれ、材料突起140が対応するチャンバ131の気密性を改善するように構成されている。特に、隆起143の長さ延長寸法144は有利には、これを支持する材料突起140の長さ延長寸法141に比例している。
【0167】
特に、コーム130の下面130bを図示する図6では、隆起143の存在、およびチャンバ131の長さ延長寸法132によるその長さ延長寸法144の変化に気が付く可能性がある。
【0168】
特に、図7では、本発明の実施形態による、材料突起140によって形成される斜面に対する隆起143の位置決めに気が付く可能性がある。
【0169】
実際、チャンバ131の外側に配置されるが、図11から図14全体を通して図示されるように、各隆起は、考えられるチャンバ131に対応するドローリード111の基部のレベルまで突起する。
【0170】
図7および図11から図14に図示するように、材料突起140の隆起143は、考えられるドローリード121用の空気通路138a内に少なくとも部分的に延びている。これは、前記空気通路138aの気密性を改善し、さらにより効果的に遮断することを可能にする。
【0171】
各リード、ブローリード111またはドローリード121は、ヘッドを備えた長手本体、および対応する支持プレート110または120に固定された部分に対応する基部を有する。リードの振動端部に対応するのはヘッドである。リードは、振動ビームと考えられてもよく、基部と呼ばれる一端部はプレート上に固定して取り付けられ、ヘッドと呼ばれるもう一方の端部は、振動空間内で自由に振動する。
【0172】
これらの隆起143は、チャンバ131内での空気170の制約を改善し、したがって、あらゆる漏洩を減少させるように、ドローリード121の基部に対向して、好ましくは直接対向してあるように構成および位置決めされている。驚くべきことに、ハーモニカ内、特にチャンバ131内の空気170の循環の品質および制御は、吹かれるまたは吸入されるかどうかで、空気170に対していくつかの経路をその他より優遇するように、チャンバ131の幾何的構成、および絶縁の品質に左右されることに気づくであろう。
【0173】
ユーザがブローリード111を振動させるために吸入する場合、これらの隆起143は、吸入されたリード121の基部を通した空気170の通路をさらに制限し、それにより、空気170の制約を改善し、したがって、より効果的に空気流170をコンパクトにすることが可能である。
【0174】
ユーザがブローリード111を振動させるために吸入する場合、これらの隆起141は、ドローリード121の振動空間122を減少させるのを可能にし、それにより、遮断し、ブローリード111を引くのを助ける。
【0175】
特に有利な方法では、これらの隆起141はまた、スピン効果を制限し、おそらく抑圧することを可能にする。スピン効果は、リード内で発生する振動現象である。例えば、ユーザがブローリード111を引くために吸入する場合、吸入されたリード121が、その長さ延長寸法ではなくその幅延長寸法で、捩じる、すなわち振動し始める従来技術のハーモニカで極めてしばしば起こり、ブローリード111によって作り出される音符に加える高い音程の音符を作り出す。このスピン効果は、ドローリード121の基部の側部を通して逃げる空気170によるものである。
【0176】
また、一実施形態によると、コーム130は可撓性があってもよい、すなわち、ショアAスケールによると、15Aと100Aの間で備えられるコームの上面に垂直な軸による硬度係数を有する材料を備えてもよいことに留意されたい。
【0177】
コーム130のこのような可撓性は、例えばねじを介して、ハーモニカ100の様々な要素を結合する場合に、空気制約効果を増加させることを可能にする。コーム130の可撓性は、例えば局所的に変形されたシールとして働くことによって、チャンバ131内の空気の制約をさらに改善することを可能にする。
【0178】
実際、いわゆる可撓性コーム130の使用は、リードの周面の少なくとも一部に部分的に適合するように、後者の局所的変形を可能にする。
【0179】
コーム130は、第1のプレート110および第2のプレート120の可撓性より大きな可撓性を有することが好ましい。
【0180】
有利には、コーム130は、第1のプレート110および第2のプレート120の主な表面と垂直な軸による硬度係数より低いその上面130aに垂直な軸による硬度係数を有する。
【0181】
賢くは、本発明によるコーム130の可撓性質は、コーム130と第1のプレート110および第2のプレート120の間の空気漏洩を制限し、さらには防ぐ。これらは極めてしばしば平らではなく、コーム130の可撓性は、楽器の気密性に、したがって、チャンバ131内のよりコンパクトな空気流170の管理にかなり貢献する。
【0182】
一実施形態によると、ハーモニカ100はさらに、追加のプレート150を備えている。図10は、この追加のプレート150の一実施形態を示している。この追加のプレート150は、第1のプレート110の上に配置されることを意図している。この追加のプレート150は、複数の追加の材料突起155と、好ましくは、空気170の通過、好ましくはブローリード111の振動を可能にすることを意図した開口部153とを備えている。以下に記載する好ましい実施形態によると、この追加のプレート150はまた、複数の取っ手151を備えている。
【0183】
有利には、各追加の材料突起155は、ユーザが吸入してブローリード111を引く場合、基部を通したおよびブローリード111の一部に沿って通過する空気を最小限に抑えることを可能にする。各追加の材料突起155は、さらにより容易に引く、ブローリード111の端部に向けてより直接空気をコンパクトにし、案内するのを助けることが好ましい。
【0184】
有利には、各追加の材料突起155は、ユーザが吹いてドローリード121を引く場合、基部を通したおよびブローリード111の一部に沿って通過する空気を最小限に抑えることを可能にする。各追加の材料突起155は、さらにより容易に引く、ドローリード121の端部に向けてより直接空気をコンパクトにし、案内するのを助けることが好ましい。
【0185】
これらの追加の材料突起155は、所望の効果によって、可変長さ延長寸法を有してもよい。この寸法は有利には、考えられたブローリード111の長さ延長寸法に比例している。ブローリード111の基部に対向してこのように作り出された障害物は、空気をこの点で圧縮することを可能にする。これは、振動の際に設定されたブローリード111の長さを邪魔することなく、振動の際にブローリード111の端部の設定に有利に働き、したがって、その音質を変更することを妨げない。
【0186】
賢くは、開口部153はまた、所望の効果によって、可変長さ延長寸法を有する。この寸法はまた本明細書では有利には、考えられたブローリード111の長さ延長寸法と比例している。
【0187】
図10は、追加のプレート150の内側表面154を示している。この内側表面154は、追加の材料突起155がブローリード111に対向するように、第1のプレート110の上面と対向し、好ましくはこれと接触することを意図している。
【0188】
特に賢い方法で、この追加のプレート150は、ブローリード111の基部で、好ましくはその長さ延長寸法の一部上の空気漏洩を制限することを可能にする。
【0189】
各追加の材料突起155は、ブローリード111の空気通路139aと平行に延びる部分を備えることが好ましく、有利には、各追加の材料突起155は、考えられたブローリード111の空気通路139aを少なくとも部分的に遮る。
【0190】
特に図11から図14全体を通して、各追加の材料突起155は、内部面155aおよび外部面155bを備えていることに留意されたい。各追加の材料突起155の内部面155aは、ブローリード111の少なくとも一部分に対向することを意図している。各追加の材料突起155の内部面155aは、追加のプレート150の内側表面154によって運ばれることが好ましい。各追加の材料突起155の外部面155bは、カバー160の少なくとも一部と対向することを意図している。
【0191】
特に有利な方法では、これらの追加の材料突起155は、ドローリード121用の材料突起140によって満たされる役割として、ブローリード111用の同様の機能を満たす。
【0192】
一実施形態によると、例えば図14に図示するように、追加の材料突起155の端部155cとも呼ばれる、追加の材料突起155の遠位部は、チャンバ131の開口135とチャンバ131の底部136の間に配置されている。有利には、追加の材料突起155の端部155cは、チャンバ131の底部136から、および開口135から離れている。追加の材料突起155の端部155cは、対応するブローリード111を介した空気流の通過を可能にするように、チャンバ131内に配置されていることが好ましい。
【0193】
例えば図10に記載された有利な実施形態によると、各追加の材料突起155は、少なくとも1つの取っ手151にその内面155aを備えてもよい。したがって、本実施形態によると、追加のプレート150は、複数の取っ手151を備えている。
【0194】
各取っ手151は、ブローリード111の一部に対向してあるように構成されていることが好ましい。したがって、賢くはおよび一実施形態によると、各取っ手151は、ユーザが吸入してブローリード111を引く場合に、基部を通して、およびブローリード111の部分に沿って通過する空気を最小限に抑えることを可能にする。各取っ手151は、さらに容易に引くブローリード111の端部に向けてより直接に空気をコンパクトにし、案内するのを助ける。
【0195】
各取っ手151は、ブローリード111の一部に対向してあるように構成されていることが好ましい。したがって、賢くは、一実施形態によると、各取っ手151は、ユーザが吹いて、ドローリード121を引く場合に、基部を通して、およびブローリード111の部分に沿って通過する空気を最小限に抑えることを可能にする。各取っ手151は、さらに容易に引くドローリード121の端部に向けてより迅速に空気をコンパクトにし、空気を案内するのを助ける。
【0196】
特に有利な方法では、取っ手151はまた、ドローリード用の隆起と同様に、スピン効果を制限し、おそらく抑圧することを可能にする。実際、ユーザが吹いてドローリード121を引く場合に、ブローリード111が、その長さ延長寸法ではなくその幅延長寸法で、捩じる、すなわち振動し始める従来技術のハーモニカで極めてしばしば起こり、本明細書ではまたドローリード121によって作り出される音符に加える高い音程の音符を作り出す。このスピン効果はまた、チャンバ131の開口135に極めて近くで、ブローリード111の基部の側部を通して逃げる空気170によるものである。
【0197】
有利には、各取っ手151は、ユーザが前記ブローリード111のチャンバ131内に吹き込んで、ドローリード121を振動させる場合に、ブローリード111の振動空間112を減少させるように構成されている。また、好ましくは、ユーザが舌をドローリード121を振動させるように位置決めする場合、すなわち喉に向けて舌の背面を移動することによって、または歯に向けて舌の中間部分を前進させることによってのいずれかで、空気が口蓋との間で通過するために利用可能な空間を最小限に抑えるようにユーザが舌を位置決めする場合に、そのようである。
【0198】
特に有利な方法では、これらの取っ手151は、ドローリード121用の、隆起143によって満たされる役割としてブローリード111用の同様の役割を満たす。
【0199】
加えて、追加の材料突起155および取っ手151は、ドローリード121用の材料突起140および隆起143によって満たされる役割として、ブローリード111用の同様の役割を満たす。
【0200】
実際、各取っ手151は、そのチャンバ131に対応するブローリード111に対向する、好ましくは直接対向してあるように構成されている。各取っ手151は、ブローリード111の少なくとも一部に直接対向するように構成されている、すなわち、取っ手151と考えられるブローリード111の間に固体材料がないことが好ましい。
【0201】
このような構成では、これは、好ましくはドローリード121を振動させるように舌を位置決めすることによって、有利には前記ブローリード111のチャンバ131からユーザが吹く場合には、チャンバ131の内側に一式の圧力を生成することによってブローリード111の振動空間112を取っ手151が減少させることを可能にする。
【0202】
各取っ手151は、図10に示すように、長さ延長寸法152により、各チャンバ131の入口135から各チャンバ131の底部136に向けて延びている。
【0203】
一実施形態によると、この長さ延長寸法152は、考えられるチャンバ131の、それにより考えられるブローリード111の長さ延長寸法132に比例している。
【0204】
別の実施形態によると、この長さ延長寸法152は、所望の効果、すなわち促進したい現象による。
【0205】
実際、一実施形態によると、取っ手151の長さ延長寸法152は、ユーザの必要性を満たすように構成されている。例えば、チャンバ7の追加の材料突起155および/または取っ手151は、吸入中に、ブローリード111の引きをさらに容易にするために、長くするまたは薄くすることができる。
【0206】
図4図7および図11から図14に図示するように、各取っ手151はブローリード111の空気通路139a内に少なくとも部分的に延びている。これは、前記空気通路139a、それによりチャンバ131の気密性を増加させることを可能にする。
【0207】
前に記したように、本発明は有利には、相補的リードの振動を可能にしながら、チャンバ131内に確立され、リードの振動を遮断するのを可能にする一式の圧力を利用する。
【0208】
この一式の圧力は、ユーザがドローリード121を振動させることを意図した構成で吹く場合に、ブローリード111でのチャンバ131内の圧力過剰の形成に基づく。この構成では、一吹きがチャンバ131内に圧力過剰を作り出す。特に、一実施形態によると、ブローリード111での圧力過剰はこれを遮断し、ドローリード121での圧力過剰が振動させる。実際、本構成ではチャンバ131内の空気回路170は、ブローリード111を介してよりドローリード121を介して通過する抵抗が少ない。これにより、息はドローリード121を振動させる。
【0209】
したがって、特に有利な方法では、追加のプレート150は、ブローリード111の基部での空気漏洩を制限し、それゆえに、ユーザがドローリード121を引くように吹く場合に、チャンバ131内で空気流170をコンパクトにすることを可能にする。
【0210】
追加のプレート150はまた、スピン効果を制限し、おそらく抑制することを可能にする。
【0211】
追加のプレート150は、ユーザがドローリード121を引くように吹く場合に、ブローリード111の振動空間112を減少させるのを可能にし、それゆえに、遮断し、ドローリード121を引くのを助ける。
【0212】
この状況が、例えば図13に図示されている。図13では、空気流は、ユーザがチャンバ131から吹く間に、ドローリード121を介して循環し、それにより、ドローリード121が前記一式の圧力によってブローリード111を遮断しながら振動することが可能になる。逆に、通常の吹きの場合が図11に図示され、ユーザはチャンバ131から空気を吹き、したがって、ブローリード111を振動させ、特定の方法で舌を配置しない場合にそのようである。
【0213】
したがって、賢くは、コーム130になされる変更、およびこの追加のプレート150の追加は、ユーザが、普通は到達することが難しいいくつかの音符により容易に到達することを可能にし、この音符は一般的に多くの訓練時間を必要とするが、この例ではより直接アクセス可能である。これらの変更およびこのような追加はまた、演奏状況でのこれらの音符のより優れた制御を可能にする。
【0214】
本発明は、「対向するリード」、吸入の場合はブローリード、または吹く場合はドローリードの引き、すなわち、振動における設定を容易にする。
【0215】
図11から図14は、通常の引き状況および反対の引き状況を示している。図11は、ユーザがチャンバ内に吹いて、ブローリードを振動させる場合を示している。図12は、ユーザがチャンバから吸入して、吸入されたリードを振動させる場合を示している。
【0216】
図13は、図11とは反対の状況を示している。図13は、ユーザがドローリードを振動させるようにチャンバ内に吹く場合を示している。
【0217】
図14は、図12とは反対の状況を示している。図14は、ユーザがブローリードを振動させるようにチャンバから吸入する場合を示している。
【0218】
対向するドローリードの場合、したがって、ユーザが吹くと、ブローリードの基部で、好ましくは、その長さ延長寸法の一部に沿って、有利にはその50%の範囲でより少ない空気が逃げる。したがって、空気はチャンバ内でよりコンパクトにされ、これによりブローリードをさらにより迅速に遮断する圧力過剰を作り出すことが可能になり、ドローリードを引きながらチャンバから離れるように、空気流をドローリードの端部に向けてさらにより迅速に移動させることを可能にする。
【0219】
対向するブローリードの場合、したがって、ユーザが吸入する場合、空気はこの同じリードの基部からあまり逃げることができないので、ブローリードの振動端部に向けてよりコンパクトにされ、突然、これはチャンバ内に圧力不足を作り出す。この圧力不足がドローリードを遮断し、ブローリードの解放を可能にする。
【0220】
本発明は、ハーモニカの取り扱いを容易にし、経験のある演奏者が、楽器上に存在しない、単純、容易および繰り返しの方法でそうである音符を操作することを可能にする。実際、繰り返し可能性の問題が重要である。この例では、本発明は、これらの特定の音符が得られるかどうかを判断するパラメータの数を減少させる。
【0221】
賢くは、第1のプレートとの追加のプレート間の協働は、第2のプレートとの本発明によるコームの協働と同様である。これは、この演奏の容易性およびこの繰り返し可能性を達成することを可能にするハーモニカの2つの要素に対称的に適用される同じ発明概念の解釈である。特に、この繰り返し可能性は、チャンバの分割の改善、すなわち、チャンバ内の循環の制御の改善に関連している。
【0222】
したがって、本発明は、例えば楽器の購入時点で、有利にはユーザに対する長く難しい学習プロセスを必要とすることなく、いくつかの音符を得ることをより容易にする。
【0223】
特に賢い方法では、本発明の各要素は、他と独立した、および共に組み合わせたものをもたらし、本発明によるハーモニカの演奏の容易性を最大限にする。賢くは、本発明の各要素は、チャンバ内側の気密性を改善し、空気流を少しコンパクトにし、それゆえに、圧力設定がより激しく、したがって、リードがより反応性がよくなる。
【0224】
有利には、本発明によるコームおよび追加のプレートは、互いに独立した、および共に組み合わせた技術的利点を有し、本発明によるハーモニカの演奏の容易性を最大限にすることに留意されたい。賢くは、コームおよび追加のプレートは、チャンバ内側の気密性を改善し、空気流を少しコンパクトにし、それゆえに、圧力設定がより激しく、したがって、リードがより反応性がよくなる。
【0225】
したがって、本発明によるハーモニカは、コームおよび追加のプレートのうちの1つを備える、またはコームおよび追加のプレートを備えるいずれかである可能性がある。
【0226】
本発明は、前に記載した実施形態に限るものではなく、特許請求の範囲によって保護される実施形態の全てに及ぶ。
【符号の説明】
【0227】
10 従来技術のハーモニカ
11 従来技術のコーム
100 ハーモニカ
110 第1のプレート
111 ブローリード
112 ブローリードの振動空間
120 第2のプレート
121 ドローリード
122 ドローリードの振動空間
130 コーム
130a コームの上面
130b コームの下面
131 チャンバ
132 長さ方向延長寸法
133 幅方向延長寸法
134 高さ方向延長寸法
135 開口
136 底部
137 横壁面
137a 横壁面の幅方向延長寸法
138 下部
138a ドローリードの空気通路
139 上部
139a ブローリードの空気通路
140 材料突起
140a 材料突起の内部面
140b 材料突起の外部面
140c 材料突起の端部
141 材料突起の長さ延長寸法
142 材料突起の幅延長寸法
143 隆起
144 隆起の長さ延長寸法
145 隅肉
146 先端面取り部
147 窪み
148 台地
150 追加のプレート
151 取っ手
152 取っ手の長さ延長寸法
153 開口部
154 追加のプレートの内側表面
155 追加の材料突起
155a 追加の材料突起の内部面
155b 追加の材料突起の外部面
155c 追加の材料突起の端部
160 カバー
170 空気流
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】