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特表2023-513335ボタン電池、電池のシール構造及び予備組立ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-30
(54)【発明の名称】ボタン電池、電池のシール構造及び予備組立ユニット
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/167 20210101AFI20230323BHJP
   H01M 50/153 20210101ALI20230323BHJP
   H01M 50/109 20210101ALI20230323BHJP
   H01M 50/184 20210101ALI20230323BHJP
   H01M 50/186 20210101ALI20230323BHJP
【FI】
H01M50/167
H01M50/153
H01M50/109
H01M50/184 E
H01M50/186
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022548737
(86)(22)【出願日】2020-11-11
(85)【翻訳文提出日】2022-10-03
(86)【国際出願番号】 CN2020128204
(87)【国際公開番号】W WO2021159791
(87)【国際公開日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】202010083979.9
(32)【優先日】2020-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522318575
【氏名又は名称】深▲セン▼市合壹新能技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN HYNETECH COMPANY LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】王 暁霞
【テーマコード(参考)】
5H011
【Fターム(参考)】
5H011AA05
5H011AA09
5H011BB04
5H011DD15
5H011FF03
5H011GG02
(57)【要約】
ボタン電池、電池のシール構造及び予備組立ユニットを提供する。当該予備組立ユニットは、ハウジング(100)と、シールリング(200)と、電池カバー(300)とを含み、ハウジング(100)には収容キャビティ(110)が設けられ、ハウジング(100)は、環状の受け体(120)と、受け体(120)に突設された制限体(130)とを含み、受け体(120)は収容キャビティ(110)の外側に嵌設けられ、且つ収容キャビティ(110)のポートに設けられ、制限体(130)はリング状であり、且つ収容キャビティ(110)の外側に設けられ、シールリング(200)は受け体(120)の上方に設けられた第1の環状体(210)を含み、電池カバー(300)は第1の環状体(210)の上方に設けられ、制限体(130)には、電池カバー(300)の上方に設けられた折り曲げ可能部(132)が設けられる。当該ボタン電池、電池のシール構造及び予備組立ユニットは、電池のシール構造を最適化し、製造コストを低減し、ハウジング(100)の空間利用率を向上させるのに寄与することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容キャビティが設けられ、環状の受け体と、前記受け体に突設された制限体とを含むハウジングであって、前記受け体は前記収容キャビティの外側に嵌設され、且つ収容キャビティのポートに設けられ、前記制限体はリング状であり、且つ収容キャビティの外側に設けられるハウジングと、
前記受け体の上方に設けられた第1の環状体を含むシールリングと、
前記第1の環状体の上方に設けられた電池カバーと、を含み、
前記制限体には、前記電池カバーの上方に設けられた折り曲げ可能部が設けられている、ことを特徴とする予備組立ユニット。
【請求項2】
前記受け体と前記収容キャビティのポートとの間には第1の弧状遷移部が設けられ、前記第1の環状体には前記第1の弧状遷移部に適合する第1の嵌合面が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の予備組立ユニット。
【請求項3】
前記第1の環状体には第1の補償突起が設けられ、前記第1の補償突起は前記電池カバーに向けて設けられ、且つ前記制限体に近接して設けられるか、或いは、前記電池カバーには前記第1の環状体に向けて設けられた第1の突起が設けられ、前記第1の突起は前記制限体に近接して設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の予備組立ユニット。
【請求項4】
前記シールリングは、前記制限体に適合する第2の環状体をさらに含み、前記第2の環状体は前記第1の環状体に固定接続されて「L」字状を呈し、前記第2の環状体の一部は前記電池カバーの上方から突出して設けられる、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の予備組立ユニット。
【請求項5】
前記電池カバーは前記第2の環状体に当接して設けられる、ことを特徴とする請求項4に記載の予備組立ユニット。
【請求項6】
前記受け体と前記制限体との間には第2の弧状遷移部が設けられ、前記第1の環状体と前記第2の環状体との間には前記第2の弧状遷移部に適合する第2の嵌合面が設けられ、且つ前記第2の環状体は前記制限体と貼り合わせる、ことを特徴とする請求項4に記載の予備組立ユニット。
【請求項7】
前記第2の環状体には第2の補償突起が設けられ、前記第2の補償突起は前記電池カバーの上方に設けられ、且つ前記電池カバーに近接して設けられるか、或いは、前記電池カバーの外側には第2の突起が設けられ、前記第2の突起は前記第2の環状体に近接して設けられる、ことを特徴とする請求項4に記載の予備組立ユニット。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の予備組立ユニットを含み、前記折り曲げ可能部は折り曲げられて前記電池カバーを押圧するための押圧部を形成する、ことを特徴とする電池のシール構造。
【請求項9】
前記シールリングは、前記制限体に適合する第2の環状体をさらに含み、前記第2の環状体は前記第1の環状体に固定接続されて「L」字状を呈し、前記第2の環状体の一部は前記電池カバーの上方から突出して設けられ、前記押圧部は前記第2の環状体を押圧する、ことを特徴とする請求項8に記載の電池のシール構造。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の電池のシール構造を含むことを特徴とするボタン電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池技術分野に関し、特にボタン電池、電池のシール構造及び予備組立ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、電池は移動可能な電源として、様々な場合に広く用いられ、人々の生活に必要不可欠な用品となっている。
【0003】
従来のボタン電池のシール構造は、電池カバーと、シールリングと、電池ハウジングとを含む。その密封方式として、1.シールリングは電池ハウジングの口部の外壁に嵌められることと、2.電池カバーはシールリングの外壁を覆い、専用装置を用いて電池カバーを封口することがある。
【0004】
従来のボタン電池のシール構造の構造が合理的ではないため、その製造コストを低減しにくくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに基づいて、電池のシール構造を最適化し、製造コストを低減し、ハウジングの空間利用率を向上させるのに寄与することができるボタン電池、電池のシール構造及び予備組立ユニットを提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
その技術案は以下の通りである。
【0007】
一態様では、本発明は、ハウジングと、シールリングと、電池カバーとを含む予備組立ユニットであって、ハウジングには収容キャビティが設けられ、ハウジングは、環状の受け体と、受け体に突設された制限体とを含み、受け体は収容キャビティの外側に嵌設され、且つ収容キャビティのポートに設けられ、制限体はリング状であり、且つ収容キャビティの外側に設けられ、シールリングは、受け体の上方に設けられた第1の環状体を含み、電池カバーは第1の環状体の上方に設けられ、制限体には、電池カバーの上方に設けられた折り曲げ可能部が設けられている予備組立ユニットを提供する。
【0008】
上記予備組立ユニットを使用する際に、ハウジングのポートに受け体及び制限体を形成し、続いて定型されたシールリングを受け体に置き、又はシーラントを受け体に塗布してシールリングを形成し、続いて電池カバーをシールリングに設置する。この時、制限体における折り曲げ可能部を折り曲げるだけで電池カバーを受け体に押圧して固定することができ、且つシールリングを利用して電池カバーにより収容キャビティを密封して、さらに電池材料を収容キャビティ内に密封して貯蔵することを実現する。また、当該ハウジングのシール構造は収容キャビティのポートに設けられ、電池材料を収容キャビティ内に直接入れることができ、シールの時に、折り曲げ可能部を折り曲げるだけでシールを実現することができる。かかる工程が簡略化される。且つ従来の技術に比べて、シールリングは収容キャビティに大きく伸ばして収容キャビティの側壁と貼り合わせる必要がなくて電池カバーと密封嵌合することができ、収容キャビティを十分に利用して電池材料を貯蔵することに寄与し、さらに同じ条件で、当該予備組立ユニットではより多くの電池材料を予備組立することができ、電池の性能を向上させることに寄与する。
【0009】
以下、技術案をさらに説明する。
【0010】
一つの実施例において、受け体と収容キャビティのポートとの間には第1の弧状遷移部が設けられ、第1の環状体には第1の弧状遷移部に適合する第1の嵌合面が設けられている。
【0011】
一つの実施例において、第1の環状体には第1の補償突起が設けられ、第1の補償突起は電池カバーに向けて設けられ、且つ制限体に近接して設けられるか、或いは、電池カバーには第1の環状体に向けて設けられた第1の突起が設けられ、第1の突起は制限体に近接して設けられる。
【0012】
一つの実施例において、シールリングは制限体に適合する第2の環状体をさらに含み、第2の環状体は第1の環状体に固定接続されて「L」字状を呈し、第2の環状体の一部は電池カバーの上方から突出して設けられる。
【0013】
一つの実施例において、電池カバーは第2の環状体に当接して設けられる。
【0014】
一つの実施例において、受け体と制限体との間には第2の弧状遷移部が設けられ、第1の環状体と第2の環状体との間には第2の弧状遷移部に適合する第2の嵌合面が設けられ、且つ第2の環状体は制限体と貼り合わせる。
【0015】
一つの実施例において、第2の環状体には第2の補償突起が設けられ、第2の補償突起は電池カバーの上方に設けられ、且つ電池カバーに近接して設けられるか、或いは、電池カバーの外側には第2の突起が設けられ、第2の突起は第2の環状体に近接して設けられる。
【0016】
他の態様では、本発明は、上記の実施形態のいずれか1つの予備組立ユニットを含み、折り曲げ可能部は折り曲げられて電池カバーを押圧するための押圧部を形成する電池のシール構造を提供する。
【0017】
当該電池のシール構造では、上記の予備組立ユニットが適用されるため、ハウジングのポートに受け体及び制限体を形成し、続いて定型されたシールリングを受け体に置き、又はシーラントを受け体に塗布してシールリングを形成し、続いて電池カバーをシールリングに設置する。この時、制限体における折り曲げ可能部を折り曲げるだけで押圧部を形成し、電池カバーを受け体に押圧して固定することができ、且つシールリングを利用して電池カバーにより収容キャビティを密封して、さらに電池材料を収容キャビティ内に密封して貯蔵することを実現する。また、当該ハウジングのシール構造は収容キャビティのポートに設けられ、電池材料を収容キャビティ内に直接入れることができ、シールの時に、折り曲げ可能部を折り曲げるだけでシールを実現することができる。かかる工程が簡略化される。且つ従来の技術に比べて、シールリングは収容キャビティに大きく伸ばして収容キャビティの側壁と貼り合わせて収容キャビティの空間を占有する必要がなく、収容キャビティを十分に利用して電池材料を貯蔵することに寄与し、さらに同じ条件で、当該電池シール構造ではより多くの電池材料を密封することができ、電池の性能を向上させることに寄与する。
【0018】
以下、技術案をまたさらに説明する。
【0019】
一つの実施例において、シールリングは制限体に適合する第2の環状体をさらに含み、第2の環状体は第1の環状体に固定接続されて「L」字状を呈し、第2の環状体の一部は電池カバーの上方から突出して設けられ、押圧部は第2の環状体を押圧する。
【0020】
他の態様では、本発明は、上記の電池のシール構造を含むボタン電池を提供する。
【0021】
当該ボタン電池は、上記電池のシール構造を採用しているため、製造コストを低減し、ハウジングの空間利用率を向上させるのに寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】一実施例における予備組立ユニットの構造模式図である。
図2図1に示されるAの拡大模式図である。
図3図2に示されるシールリングの一部の拡大模式図である。
図4図1に示されるシールリングと電池カバーとの嵌合模式図である。
図5図1に示される予備組立ユニットで形成された電池シール構造の構造模式図である。
図6図5に示されるBの拡大模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の目的、技術案及び利点をさらに明確にするために、以下は図面及び具体的な実施形態を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明する。なお、ここで説明した具体的な実施形態は本発明を説明するためのものだけであり、本発明の保護範囲を限定するものではない。
【0024】
説明すべきものとして、素子は、他の素子に「固定される」、「設置される」、「固設される」又は「取り付けられる」と呼ばれる場合、他の素子に直接存在してもよく、又は介在する要素が存在してもよい。一つの素子は、他の素子に「接続される」と考えられる場合、他の素子に直接接続されてもよく、又は介在する要素が存在してもよい。さらに、一つの素子が他の素子に「固定接続される」と考えられる場合、両者は着脱可能な接続方式で固定されてもよく、又は、例えばソケット接続、係着、一体成形固定、溶接等の着脱できない接続で固定されてもよく、従来技術で実現することができるため、ここでは詳しく説明しない。素子と他の素子とが互いに垂直又は略垂直であるとは、両者の理想的な状態が垂直であることを意味するが、製造や組み立ての影響により、一定の垂直誤差が存在し得る。本明細書で使用される用語「垂直」、「水平」、「左」、「右」及び類似の表現は説明の目的だけであり、唯一の実施形態を示すものではない。
【0025】
特に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本発明に属する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本発明の明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的でのみ使用され、本発明を限定するものではない。本明細書で使用される用語「及び/又は」は、関連するリストされた項目の1つ又は複数の任意及び全ての組み合わせを含む。
【0026】
本発明に係る「第1」、「第2」は具体的な数や順序を表すものではなく、名称を区別するためにのみ使用される。
【0027】
ボタン電池の製造過程において、一般的に関連部品及び材料を予め組み立て、最後に一体にパッケージする。従来のボタン電池のシール構造には欠陥があり、合理的でないため、改善する必要がある。
【0028】
図1図2に示されるように、一実施例では、電池のシール構造を製造するための予備組立ユニットが提供される。当該予備組立ユニットは、ハウジング100と、シールリング200と、電池カバー300とを含み、ハウジング100には収容キャビティ110が設けられ、ハウジング100は、環状の受け体120と、受け体120に突設された制限
体130とを含み、受け体120は収容キャビティ110の外側に嵌設され、且つ収容キャビティ110のポートに設けられ、制限体130はリング状であり、且つ収容キャビティ110の外側に設けられ、シールリング200は、受け体120の上方に設けられた第1の環状体210を含み、電池カバー300は第1の環状体210の上方に設けられ、制限体130には、電池カバー300の上方に設けられた折り曲げ可能部132が設けられる。
【0029】
上記予備組立ユニットを使用する際に、ハウジング100のポートに受け体120及び制限体130を形成し、続いて定型されたシールリング200を受け体120に置き、又はシーラントを受け体120に塗布してシールリング200を形成し、続いて電池カバー300をシールリング200に設置する。この時、制限体130における折り曲げ可能部を折り曲げるだけで電池カバー300を受け体120に押圧して固定することができ、且つシールリング200を利用して電池カバー300により収容キャビティ110を密封して、さらに電池材料を収容キャビティ110内に密封して貯蔵することを実現する。また、当該ハウジング100のシール構造は収容キャビティ110のポートに設けられ、電池材料を収容キャビティ110内に直接入れることができ、シールの時に、折り曲げ可能部を折り曲げるだけでシールを実現することができる。かかる工程が簡略化される。且つ従来の技術に比べて、シールリング200は収容キャビティ110に大きく伸ばして収容キャビティ110の側壁と貼り合わせる必要がなくて電池カバー300と密封嵌合することができ、収容キャビティ110を十分に利用して電池材料を貯蔵することに寄与し、さらに同じ条件で、当該予備組立ユニットではより多くの電池材料を予備組立することができ、電池の性能を向上させることに寄与する。
【0030】
なお、「折り曲げ可能部」は制限体130の一部であり、電池カバー300の上方に設けられ、当該構造は折り曲げられて電池のシール構造における押圧部134(すなわち封口)を形成することができる。
【0031】
当該「折り曲げ可能部」の具体的な構造は必要に応じて設定することができ、具体的には、本実施例において、当該折り曲げ可能部の横断面は矩形を呈する。
【0032】
当該シールリング200は射出成形することができるし、シーラントを利用して硬化成形させることもできる。
【0033】
当該電池カバー300の具体的な形状は様々であり、本発明の要求が満たされている限り、ここで過度の制限はない。
【0034】
具体的な本実施例において、電池カバー300の構造は図1に示す。
【0035】
上記の実施例のいずれか一つに基づいて、図2図3に示されるように、一実施例において、受け体120と収容キャビティ110のポートとの間には第1の弧状遷移部140が設けられ、第1の環状体210には第1の弧状遷移部140に適合する第1の嵌合面212が設けられている。このように、第1の弧状遷移部140と第1の嵌合面212との嵌合により、受け体120とシールリング200との間の接触面積を拡張することができ、圧着した後、受け体120とシールリング200との間の密封効果がより優れており、受け体120とシールリング200との間の貼り合わせが緊密で、隙間がないため、電池カバー300とシールリング200をよりよく貼り合わせることにより、電池材料が受け体とシールリング200との間又は電池と当該シールリング200との間から流出しにくくなる。
【0036】
上記の実施例のいずれか一つに基づいて、図2図3に示されるように、一実施例にお
いて、第1の環状体210に第1の補償突起214が設けられ、第1の補償突起214は電池カバー300に向けて設けられ、且つ制限体130に近接して設けられるか、或いは、電池カバー300に第1の環状体210に向けて設けられた第1の突起(図示せず)が設けられ、第1の突起は制限体130に近接して設けられる。このように、第1の補償突起214により、折り曲げ可能部132の圧着過程において、シールリング200の変形による当該部位の材料の欠落を充填することができ、受け体120と電池カバー300との間にシール材を十分に充填させ、ハウジング100と電池カバー300との間の密封信頼性をさらに向上させることに寄与する。或いは、第1の突起により、折り曲げ可能部132の圧着過程において、シールリング200の変形による当該部位の材料の欠落による隙間に嵌め込ませることにより、受け体120と電池カバー300との間にシール材を十分に充填させ、ハウジング100と電池カバー300との間の密封信頼性をさらに向上させることに寄与する。
【0037】
上記の実施例のいずれか一つに基づいて、図1乃至図3に示されるように、一実施例において、シールリング200は制限体130に適合する第2の環状体220をさらに含み、第2の環状体220は第1の環状体210に固定接続されて「L」字状を呈し、第2の環状体220の一部は電池カバー300の上方から突出して設けられる。このように、第1の環状体210及び第2の環状体220で電池カバー300を包み、受け体を利用して電池カバー300と第1の密封を形成し、その後に折り曲げ可能部を利用して電池カバー300との間で第2の密封を形成することにより、ハウジング100と電池カバー300との間の密封信頼性をさらに向上させる。従来技術に比べて、当該方式により、ボタン電池の密封性を大幅に向上させることができ、ボタン電池の信頼性をより高くする。
【0038】
さらに、図1図4に示されるように、一実施例において、電池カバー300は第2の環状体220に当接して設けられる。このように、さらに電池カバー300の側面を利用して制限体130と第3の密封を形成し、さらにハウジング100と電池カバー300との間の密封効果を向上させる。これにより、電池カバー300はシールリング200に包まれ、且つハウジング100の受け体120及び制限体130に圧着されるため、ハウジング100と電池との間に緻密な封口が形成される。
【0039】
上記のシールリング200の実施例のいずれか一つに基づいて、図2図3に示されるように、一実施例において、受け体120と制限体130との間には第2の弧状遷移部150が設けられ、第1の環状体210と第2の環状体220との間には第2の弧状遷移部150に適合する第2の嵌合面230が設けられ、且つ第2の環状体220は制限体130と貼り合わせる。このように、第2の弧状遷移部150を利用して第2の嵌合面230と嵌合することにより、ハウジング100とシールリング200との密着嵌合を実現し、封口を形成する過程においてより確実なシール構造を形成しやすい。
【0040】
上記のシールリング200の実施例のいずれか一つに基づいて、一実施例において、第2の環状体220には第2の補償突起(図示せず)が設けられ、第2の補償突起は電池カバー300の上方に設けられ、且つ電池カバー300に近接して設けられるか、或いは、電池カバー300の外側には第2の突起(図示せず)が設けられ、第2の突起は第2の環状体220に近接して設けられる。同様に、第2の補償突起により、折り曲げ可能部132の圧着過程において、第2の環状体220の変形による当該部位の材料の欠落を充填することができ、制限体130と電池カバー300との間にシール材を十分に充填させ、ハウジング100と電池カバー300との間の密封信頼性をさらに向上させることに寄与する。或いは、第2の突起により、折り曲げ可能部132の圧着過程において、第2の環状体220の変形による当該部位の材料の欠落による隙間に嵌め込ませることにより、制限体130と電池カバー300との間にシール材を十分に充填させ、ハウジング100と電池カバー300との間の密封信頼性をさらに向上させることに寄与する。
【0041】
図1図2図5図6に示されるように、一実施例では、上記の実施例のいずれか一つにおける予備組立ユニットを含み、折り曲げ可能部は折り曲げられて電池カバー300を押圧するための押圧部134を形成する電池のシール構造が提供される。
【0042】
当該電池のシール構造では、上記の予備組立ユニットが適用されるため、ハウジング100のポートに受け体120及び制限体130を形成し、続いて定型されたシールリング200を受け体120に置き、又はシーラントを受け体120に塗布してシールリング200を形成し、続いて電池カバー300をシールリング200に設置する。この時、制限体130における折り曲げ可能部を折り曲げるだけで押圧部134を形成し、電池カバー300を受け体120に押圧して固定することができ(図2図6を参照)、且つシールリング200を利用して電池カバー300により収容キャビティ110を密封して、さらに電池材料を収容キャビティ110内に密封して貯蔵することを実現する。また、当該ハウジング100のシール構造は収容キャビティ110のポートに設けられ、電池材料を収容キャビティ110内に直接入れることができ、シールの時に、折り曲げ可能部を折り曲げるだけでシールを実現することができる。かかる工程が簡略化される。且つ従来の技術に比べて、シールリング200は収容キャビティ110に大きく伸ばして収容キャビティ110の側壁と貼り合わせて収容キャビティ110の空間を占有する必要がなく、収容キャビティ110を十分に利用して電池材料を貯蔵することに寄与し、さらに同じ条件で、当該電池シール構造ではより多くの電池材料を密封することができ、電池の性能を向上させることに寄与する。
【0043】
理解されるように、当該受け体120は収容キャビティ110の外側に設けられることにより、クランピングの圧着動作が容易にされ、押圧部134と受け体120との間に確実なクランプ構造が形成され、ハウジング100と電池カバー300との間の封口がより確実にされる。同時に、従来技術に比べて、クランプ圧着が実施しやすく、製造コストの低減に寄与する。
【0044】
上記の実施例に基づいて、図2図3図6に示されるように、一実施例において、シールリング200は制限体130に適合する第2の環状体220をさらに含み、第2の環状体220は第1の環状体210に固定接続されて「L」字状を呈し、第2の環状体220の一部は電池カバー300の上方から突出して設けられ、押圧部134は第2の環状体220を押圧する。このように、第1の環状体210及び第2の環状体220で電池カバー300を包み、受け体を利用して電池カバー300と第1の密封を形成し、その後に押圧部134を利用して電池カバー300との間で第2の密封を形成することにより、ハウジング100と電池カバー300との間の密封信頼性をさらに向上させる。従来技術に比べて、当該方式により、ボタン電池の密封性を大幅に向上させることができ、ボタン電池の信頼性をより高くする。
【0045】
他の態様では、本発明は、上記の電池のシール構造を含むボタン電池を提供する。
【0046】
当該ボタン電池は、上記電池のシール構造を採用しているため、製造コストを低減し、ハウジング100の空間利用率を向上させるのに寄与することができる。
【0047】
上述した実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わせることができ、説明の簡潔さのために、上述した実施例の各技術的特徴の可能な組み合わせがすべて記載されていないが、これらの技術的特徴の組み合わせが矛盾しない限り、本明細書の範囲内にあるとみなされるべきである。
【0048】
以上の実施例は、本発明のいくつかの実施形態を表現したに過ぎず、より具体的かつ詳
細に説明されているが、本発明の特許の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。当業者にとっては、本発明のコンセプトから逸脱することなく、多くの変形や改良が可能であり、これらは本発明の保護範囲に含まれることに留意されたい。したがって、本発明の特許の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に規定されるものとする。
【符号の説明】
【0049】
100、ハウジング;110、収容キャビティ;120、受け体;130、制限体;132、折り曲げ可能部;134、押圧部;140、第1の弧状遷移部;150、第2の弧状遷移部;200、シールリング;210、第1の環状体;212、第1の嵌合面;214、第1の補償突起;220、第2の環状体;230、第2の嵌合面;300、電池カバー。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】