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特表2023-513345自動車のユニットの少なくとも1つの機能を制御するためのインターフェース
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-30
(54)【発明の名称】自動車のユニットの少なくとも1つの機能を制御するためのインターフェース
(51)【国際特許分類】
   H01H 25/04 20060101AFI20230323BHJP
   B60R 1/07 20060101ALI20230323BHJP
   H01H 25/00 20060101ALI20230323BHJP
   H01H 9/16 20060101ALI20230323BHJP
   H01H 11/00 20060101ALI20230323BHJP
【FI】
H01H25/04 F
B60R1/07
H01H25/00 G
H01H9/16 A
H01H11/00 P
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022548810
(86)(22)【出願日】2021-02-03
(85)【翻訳文提出日】2022-10-11
(86)【国際出願番号】 EP2021052485
(87)【国際公開番号】W WO2021160483
(87)【国際公開日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】2001343
(32)【優先日】2020-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505140568
【氏名又は名称】ダヴ
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100208188
【弁理士】
【氏名又は名称】榎並 薫
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ギョーム、シオッシ
(72)【発明者】
【氏名】エリック、リーラン
(72)【発明者】
【氏名】フロリアン、ファブレ
(72)【発明者】
【氏名】ケビン、ブラウティ
【テーマコード(参考)】
3D053
5G023
5G031
5G052
【Fターム(参考)】
3D053FF17
3D053GG05
3D053GG06
3D053MM17
5G023AA12
5G023CA50
5G031AS27H
5G031AS27J
5G031CS01H
5G031ES01H
5G031ES03H
5G031GS25
5G031HU02
5G031HU56
5G031HU93
5G031JS03
5G031KS03
5G031RS32
5G052AA22
5G052BB10
5G052JB01
5G052JC04
(57)【要約】
本発明は、自動車のユニットの少なくとも1つの機能を制御するためのインターフェース(1)であって、前記制御インターフェースは、ベースと、2つの直交する方向に傾転する制御キーと、直交する第1傾転方向と第2傾転方向とを規定するように前記制御キーと前記ベースとの間に配置されたジンバルと、前記制御キーの下面に支持されるとともに前記ベースに対向配置されるガイドロッドと、2つの直交する前記傾転方向および前記傾転方向に整列するとともに前記ベースに支持された十字形ガイドマトリクスであって、前記ガイドロッドに対向配置されてその自由端部と協働することで前記制御キーの2つの前記傾転方向以外の方向における傾転を防止する十字形ガイドマトリクスと、備える制御インターフェースに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
- ベース(2)と、
- 2つの直交する方向(A、B)において揺動可能な揺動キー(4)と、
を備える自動車のユニットの少なくとも1つの機能を制御するための制御インターフェース(1)であって、
前記制御インターフェースは、
- 前記制御キー(4)と前記ベース(2)との間に配置されて、直交する第1揺動方向(A)と第2揺動方向(B)とを規定するジンバル(6)と、
- 前記制御キー(4)の下側面(18)に支持されるとともに前記ベース(2)に対面配置されるガイドロッド(8)と、
- 2つの直交する前記揺動方向(A、B)に整列するとともに前記ベース(2)に支持された十字形ガイドテンプレート(10)であって、前記ガイドロッド(8)に対面配置されてその自由端部(26)と協働することで前記制御キー(4)が2つの直交する前記揺動方向(A、B)以外の方向において揺動することを防止する十字形ガイドテンプレート(10)と、
を備えることを特徴とする、制御インターフェース。
【請求項2】
前記制御キー(4)が前記ジンバル(6)に第1枢動接続部(P1)によって接続することにより、前記制御キー(4)は、前記第1揺動方向(A)において枢動可能であり、
前記ベースが前記ジンバルに第2枢動接続部(P2)によって接続することにより、前記制御キー(4)は、前記第2揺動方向(B)において枢動可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載の制御インターフェース。
【請求項3】
前記第1枢動接続部(P1)または前記第2枢動接続部(P2)は、互いに協働する少なくとも1つのジャーナル(50)と少なくとも1つの軸受(52)とにより形成され、
それらのうちの一方が前記ジンバル(6)に支持されるとともに、他方が前記制御キー(4)または前記ベース(2)に支持される、
ことを特徴とする請求項2に記載の制御インターフェース。
【請求項4】
前記制御キー(4)は、少なくとも1つの軸受(52)を有し、
少なくとも1つの前記軸受(52)は、前記ジンバル(6)に支持されたジャーナル(50)と協働して前記第1枢動接続部(P1)を形成し、
少なくとも1つの前記軸受(52)は、有孔突起(54)の形態を取る、
ことを特徴とする請求項3に記載の制御インターフェース。
【請求項5】
前記ベース(2)は、2つのジャーナル(50)を有し、
各々の前記ジャーナル(50)は、前記ジンバル(6)に支持された軸受(52)とそれぞれ共同して前記第2枢動接続部(P2)を形成する、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の制御インターフェース。
【請求項6】
前記ジンバル(6)は、正方形の全体形状を有する周縁部(34)と、中央隔壁(36)と、を有し、
前記周縁部(34)は、前記中央隔壁(34)に補強ビーム(38)により接続する、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の制御インターフェース。
【請求項7】
前記ガイドロッド(8)は、2つの前記枢動接続部(P1、P2)の前記軸の交点(E)を通る、
ことを特徴とする請求項2~6のいずれか一項に記載の制御インターフェース。
【請求項8】
前記ガイドロッド(8)は、少なくとも1つの側方補強リブ(30)を有する、
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の制御インターフェース。
【請求項9】
前記ガイドロッド(8)の前記自由端部(26)は、横断平面において正方形の形状を有する、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の制御インターフェース。
【請求項10】
前記ガイドロッド(8)の前記自由端部(26)は、前記十字形テンプレート(10)を貫通する、
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の制御インターフェース。
【請求項11】
前記十字形テンプレート(10)は、前記ベース(2)と一体的に形成される、
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の制御インターフェース。
【請求項12】
前記制御キー(4)の前記下側面(18)に対面配置された光ガイド(70)を備える、
ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の制御インターフェース。
【請求項13】
前記光ガイド(70)は、前記光ガイド(70)を前記ベース(2)に固定するために、前記ベース(2)の保持壁(59)の開口(88)に収容されるように構成された少なくとも1つのクリップ留めタブ(86)を有する、
ことを特徴とする請求項12に記載の制御インターフェース。
【請求項14】
前記制御インターフェースは、前記制御キー(4)の前記下側面(18)に接触する端部(100)を有する4つのピストン(96)を備え、
前記ピストン(96)は、2つの直交する前記揺動方向(A、B)に対して垂直な方向において直線的に並進移動可能であるとともに、前記制御キー(4)の揺動中に、前記インターフェース(1)に支持された電気スイッチ(92)を作動させるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1~13のいずれか一項に記載の制御インターフェース。
【請求項15】
前記制御キー(4)は、2ショット射出成形プロセスにより形成される、
ことを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載の制御インターフェース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、例えば、自動車の外部バックミラーの位置決めを可能にする制御インターフェース等の、自動車用電気制御インターフェースの分野である。
【背景技術】
【0002】
自動車において、特に1台の車両を複数のドライバーが交代で使用する場合、単数または複数の外部バックミラーの位置を適切に調整して、ドライバーが車両の後方の道路を見ることができるようにする必要がある。バックミラー制御インターフェースは、一般に、外部および/または内部のバックミラーの実際のミラー位置を、電気モータを使用して遠隔で調整するように採用されている。したがって、バックミラーのミラー作動システムに組み込まれた電気スイッチは、これらのミラーを動かすタスクを有する電気モータを駆動する電気機械回路を閉じるように操作される。
【0003】
バックミラーの実際のミラーは、通常、2つの傾斜軸の周りを移動可能であり、ほとんどの場合、これらの軸は相互に垂直である。具体的には、上下方向の第1軸と左右方向の第2軸とが存在し得る。一の制御インターフェースが、全ての調整に使用され得る。このような制御インターフェースは、特に、各調整方向において揺動するように構成された制御キーを備え得る。
【0004】
しかしながら、制御キーが多数の異なる方向に揺動可能である例において、制御キーは、上下軸にも左右軸にも対応しない斜め方向等の望ましくない軸または方向を中心として思いがけなく枢動する場合がある。このような事象により、例えばインターフェースのユーザが望まないコマンドを誘発したり、さらには、バックミラー制御インターフェースの構成部品が、それらが設計されていないモードに強制的に移行したりする可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、先行技術の1つの欠点を少なくとも部分的に克服することである。
【0006】
この目的のために、本発明の主題は、自動車のユニットの少なくとも1つの機能を制御するための制御インターフェースであって、前記制御インターフェースは、ベースと、2つの直交する方向において揺動可能な揺動キーと、前記制御キーと前記ベースとの間に配置されて、直交する第1揺動方向と第2揺動方向とを規定するジンバルと、前記制御キーの下側面に支持されるとともに前記ベースに対面配置されるガイドロッドと、2つの直交する前記揺動方向に整列するとともに前記ベースに支持された十字形ガイドテンプレートであって、前記ガイドロッドに対面配置されてその自由端部と協働することで前記制御キーが2つの直交する前記揺動方向以外の方向において揺動することを防止する十字形ガイドテンプレートと、を備える制御インターフェースである。
【0007】
このような制御インターフェースの構成部品の形状により、2つの直交する揺動方向以外の向きでの制御キーの揺動は防止され、実施することができない。ジンバルにより、ベースに対する制御キーの自由度、すなわち2つの直交する揺動軸を中心とした枢動が、2つのみ規定され得る。十字形テンプレートは、制御キーが枢動する際に、これらの直交する揺動方向においてのみガイドロッドを導く役割を果たすことにより、当該キーが良好に案内される。ジンバルの作用と十字形テンプレートの十字のアームの方向とを組み合わせることにより、インターフェースのユーザは、2つの直交する揺動方向にしか制御キーを枢動させることができず、これらの方向以外の枢動は、偶然にも意図的にも達成不可能である。
【0008】
本発明は、さらに、以下の単数または複数の態様を単独で、または組み合わせて備え得る。
【0009】
- 前記制御キーが前記ジンバルに第1枢動接続部によって接続することにより、前記制御キーは、前記第1揺動方向において枢動可能である。
【0010】
- 前記ベースが前記ジンバルに第2枢動接続部によって接続することにより、前記制御キーは、前記第2揺動方向において枢動可能である。
【0011】
- 前記第1枢動接続部または前記第2枢動接続部は、互いに協働する少なくとも1つのジャーナルと少なくとも1つの軸受とにより形成され、それらのうちの一方が前記ジンバルに支持されるとともに、他方が前記制御キーまたは前記ベースに支持される。
【0012】
- 前記制御キーは、少なくとも1つの軸受を有し、少なくとも1つの前記軸受は、前記ジンバルに支持されたジャーナルと協働して前記第1枢動接続部を形成する。
【0013】
- 少なくとも1つの前記軸受は、有孔突起の形態を取る。
【0014】
- 前記ベースは、2つのジャーナルを有し、各々の前記ジャーナルは、前記ジンバルに支持された軸受とそれぞれ共同して前記第2枢動接続部を形成する。
【0015】
- 前記ジンバルは、正方形の全体形状を有する周縁部と、中央隔壁と、を有し、前記周縁部は、前記中央隔壁に補強ビームにより接続する。
【0016】
- 前記ガイドロッドは、2つの前記枢動接続部の前記軸同士の交点を通る。
【0017】
- 前記ガイドロッドは、少なくとも1つの側方補強リブを有する。
【0018】
- 前記ガイドロッドの前記自由端部は、横断平面において正方形の形状を有する。
【0019】
- 前記ガイドロッドの前記自由端部は、前記十字形テンプレートを貫通する。
【0020】
- 前記十字形テンプレートは、前記ベースと一体的に形成される。
【0021】
- 前記インターフェースは、前記制御キーの前記下側面に対面配置された光ガイドを備える。
【0022】
- 前記光ガイドは、前記光ガイドを前記ベースに固定するために、前記ベースの保持壁の開口に収容されるように構成された少なくとも1つのクリップ留めタブを有する。
【0023】
- 前記インターフェースは、前記制御キーの前記下側面に接触する端部を有する4つのピストンを備える。
【0024】
- 前記ピストンは、2つの直交する前記揺動方向に対して垂直な方向において直線的に並進移動可能である。
【0025】
- 前記ピストンは、前記制御キーの揺動中に、前記インターフェースに支持された電気スイッチを作動させるように構成されている。
【0026】
- 前記制御キーは、2ショット射出成形プロセスにより形成される。
【0027】
本発明のさらなる利点および特徴は、例示的かつ非限定的な例としてなされる以下の説明、および添付図面によって、より明瞭に明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、自動車のユニットの少なくとも1つの機能を制御するための電気制御インターフェースが設置される自動車の内部の概略的な斜視図である。
図2図2は、図1の制御インターフェースの一実施形態の分解および斜視概略図である。
図3図3は、図2の制御インターフェースのベースの詳細を上方から見た図である。
図4図4は、図3のベースの詳細の斜視図である。
図5図5は、図2の制御インターフェースのジンバルに組み付けられた制御キーの第1実施形態の斜視図である。
図6図6は、図2の制御インターフェースのジンバルの斜視図である。
図7図7は、図5からの制御キーの第1実施形態の下側面の斜視図である。
図8図8は、図2の制御インターフェースの制御キーの第2実施形態の斜視図である。
図9図9は、図2の制御インターフェースのベースとジンバルと光ガイドとを備えるアセンブリを上方から見た図である。
図10図10は、図2の制御インターフェースの光ガイドの斜視図である。
図11図11は、図2の制御インターフェースの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
これらの図面において、同一の要素には同一の参照番号を付す。
【0030】
長手方向、鉛直方向、および横方向を、図2図11に示すように、二面体(L、V、T)により指定する。
【0031】
以下の実施形態は、例示である。以下の説明では、単数または複数の実施形態について言及がなされるが、このことは、各言及が同一の実施形態に関連する、または特徴が単一の実施形態にのみ適用されることを必ずしも意味しない。種々の実施形態の個々の特徴を、他の実施形態を作成するために組み合わせる、または交換することも可能である。
【0032】
説明において、第1要素や第2要素というように、特定の要素に指標が付されることがある。この場合、これは類似しているが同一ではない要素を区別して示すための単なる指標付けに過ぎない。この指標は、ある要素が他の要素に優先することを意味するものではない。このような呼称は、本明細書の範囲から逸脱することなく容易に交換可能である。この指標は、時間的な順序を意味するものでもない。
【0033】
図1は、自動車の外部バックミラーユニットに取り付けられた可動ミラー等の、自動車のユニットの少なくとも1つの機能を制御するためのインターフェース1の概略的描写を示す。一例として、インターフェース1は、ドライバーまたは乗員の手の届く範囲、例えば、ドアに、または運転席と助手席との間の車両内部のセンターコンソールに、または車両内部の天井ユニットに配置されている。当然に、制御インターフェース1は、空間内で任意の配向を有し得る。制御インターフェース1を、例えば、天井ユニットに内蔵可能であるように、図面に示す配向と比較して180°回転させることができる。
【0034】
制御インターフェース1は、ベース2(図2)と、2つの直交する方向Aおよび方向Bにおいて揺動可能な揺動制御キー4と、制御キー4とベース2との間に配置されたジンバル6と、ガイドロッド8と、2つの直交する揺動方向(図3および図4)に整列するとともにベース2に支持された十字形ガイドテンプレート10と、を備えている。図2図11において、2つの直交する方向Aおよび方向Bは、横方向Tおよび長手方向Lにそれぞれ対応する。
【0035】
図3および図4に示すように、十字形テンプレート10は、例えば、ベース2と一体的に形成されている。換言すれば、十字形テンプレート10は、ベース2の一体部品であり、ベース2とともに一体構造体を形成している。特に、十字形テンプレート10は、十字形状にある孔の形態を取る。したがって、十字形テンプレート10は、ベース2に固定された円形状の端壁12内の2つのスロット10Aおよびスロット10Bにより形成されている。端壁12は、鉛直方向軸Vに対して垂直な平面において延びている。スロット10Aは、第1揺動方向Aにおいて、すなわち横方向Tに対して平行に延びている。スロット10Bは、第2揺動軸Bにおいて、すなわち長手方向Lに対して平行に延びている。2つのスロット10Aおよびスロット10Bは、特に、それらの中央で交差していることにより、十字形テンプレートの中心Cを規定している。中心Cは、端壁12の中央と一致し得る。スロット10Aおよびスロット10Bは、同じ長さを有していても、異なる長さを有していてもよい。
【0036】
十字形テンプレート10は、インターフェース1のユーザには見えない。これは、制御キー4が十字形テンプレート10を完全に覆うようにベース2に装着されるためである(図2)。制御キー4は、インターフェース1のユーザから見える上面16と、ベース2および十字形テンプレート10に対面配置されているためインターフェース1のユーザからは見えない下側面18(図5および図7)と、を有している。
【0037】
制御キー4の上面16および下側面18は、例えば、正方形の全体形状を有している。制御キー4の図示されていない実施形態によれば、その上面16および下面18は、円形状、さらには十字形状であってもよい。十字のアームは、直交する揺動方向Aおよび揺動方向Bに配向されている。
【0038】
図2に示す制御キー4の一実施形態によれば、上面16は、制御キー4が揺動し得る直交する方向AおよびBを示す「<」、「>」、「▲」、「▼」等の半透明の矢印形状のマークを有し得る。選択的に、上面16は、ユーザの指を制御キー4の縁部22に向けて当該ユーザに揺動方向Aおよび揺動方向Bの触覚的な指示を与えるように設計された凹部または凸部パターン等のレリーフ20を有し得る。
【0039】
ガイドロッド8は、制御キー4の下側面18に支持されるとともにベース2に対面配置されている。ガイドロッド8は、特に、制御キーが静止位置にある場合、すなわちユーザと制御インターフェース1との間にいかなる相互作用もない場合、鉛直方向Vに延びる。
【0040】
ガイドロッド8の一端部24(図7)は、例えば制御キー4の下側面18に固定されている。また、ガイドロッド8は、自由端部26を有している。特に図5および図7に示す制御キー4の一実施形態によれば、ガイドロッド8の自由端部26は、長手方向軸Lおよび横方向軸Tにより形成される横断平面において、正方形の形状を有している。したがって、ガイドロッド8の自由端部26は、平行六面体の形状であるとともに、4つの矩形側面28を有している。特にこの例では、ガイドロッド8は、全体として平行六面体の形状であり得るとともに、ガイドロッド8の全長に沿って延びる4つの矩形側面28を有し得る。
【0041】
図5および図7に示すガイドロッド8の実施形態によれば、ガイドロッド8は、ガイドロッド8の全長の少なくとも一部に亘って延びる少なくとも1つの側方補強リブ30を有している。したがって、ガイドロッド8は、2つの別個の部分、すなわち、下側面16に近接する第1部分と、ガイドロッド8の自由端部26に対応する第2部分と、を呈し得る。この第1部分は、少なくとも1つの側方補強リブ30により補強されている。また、この第2部分は、4つの矩形側面28と尖っていない端部ピース32とにより画定されている。
【0042】
より詳細には、ガイドロッド8は、1~4個の側方補強リブ30を有している。各側方補強リブ30は、その長さ方向において傾斜することで、三角形の全体形状を有している。三角形状の補強リブ30の底部は、例えば、制御キー4の下側面18に固定されている。ガイドロッド8が4つの側方補強リブ30を有する、すなわち、ガイドロッド8の矩形側面28毎に1つの側方補強リブ30が設けられる例において、ガイドロッド8の内蔵端部24は、下側面18の高さ位置で長手方向軸Lおよび横方向軸Tにより形成される横断平面において、十字形状である。
【0043】
特に図8に示す制御キー4’の他の実施形態によれば、ガイドロッド8’は、下側面18に正接する横断平面において、十字形状を有し得る。この実施形態では、特に側方補強リブ30を省略することができる。
【0044】
図7および図8にそれぞれ示す制御キー4および4’の両実施形態において、制御キー4または4’は、「2K射出成形」としても知られる2ショット射出成形プロセスにより形成される。この射出成形プロセスによれば、一の最終製品を製造する際に、2つの異なるプラスチック材料または2つの異なる色を組み合わせることが可能である。この2ショット射出成形により、1回の射出成形プロセスで、異なる色または異なる硬度を有する1つの制御キー4または4’が得られる。これにより必要とされ得る組立ステップを省略することができるため、このプロセスの選択は非常に経済的かつ効果的である。
【0045】
制御キー4は、ベース2に対して枢動可能に装着されている。より具体的には、制御キー4とベース2との間に配置されたジンバル6(図2)が、十字形テンプレート10と協働して、直交する第1揺動方向Aおよび第2揺動方向Bを規定する。
【0046】
特に図6に示すジンバル6の一実施形態によれば、ジンバル6は、正方形の全体形状を有する周縁部34と、中央隔壁36と、を有している。周縁部34は、補強ビーム38により中央隔壁36に接続している。より具体的には、周縁部34は、丸みを帯びたフィレット42により互いに接合された4つの直線セグメント40を有している。中央隔壁36も、形状が正方形であり、4つの直線部分44を有している。4つの直線部分は、それらの端部が直角の隅部46を形成するように互いに接合されている。4つの補強ビーム38は、中央隔壁36の隅部46の外側から、周縁部34の丸みを帯びたフィレット42の内側面まで延びている。したがって、補強ビーム38は、周縁部34および中央隔壁36により形成される正方形の対角線の方向に延びている。ジンバル6の図示しない実施形態によれば、周縁部34および/または中央隔壁36は、形状が円形である。
【0047】
ジンバル6は、一方では制御キー4(図5)に接続され、他方ではベース2(図9)に接続されている。より具体的には、制御キー4がジンバル6に第1枢動接続部P1によって接続していることにより、制御キー4は第1揺動方向Aにおいて枢動可能である。同様に、ベース2がジンバル6に第2枢動接続部P2によって接続していることにより、制御キー4は第2揺動方向Bにおいて枢動可能である。
【0048】
図5において、制御キー4とジンバル6との間の第1枢動接続部P1(点線で示す)の軸は、長手方向Lに対して平行である。一方、図9において、ベース2とジンバル6との間の第2枢動接続部P2の軸は、横方向Tに対して平行である。第1枢動接続部P1の軸と第2枢動接続部P2の軸とは相互に直交するとともに、揺動方向Aと揺動方向Bとに対応している。
【0049】
一般に、第1または第2枢動接続部P1、P2は、互いに協働する少なくとも1つのジャーナル50と少なくとも1つの軸受52とにより形成され、それらのうちの一方がジンバル6に支持されるとともに、他方が制御キー4またはベース2に支持されている。換言すれば、これら2つの枢動接続部P1および枢動接続部P2は、ジャーナル50と軸受52との協働により、制御キー4をベース2に対して揺動方向Aおよび揺動方向Bにおいて揺動させることができる。これらのジャーナル50およびこれらの軸受52は、ジンバル6と、制御キー4と、ベース2とに支持されている。
【0050】
したがって、特に図5に示す制御インターフェース1の一実施形態によれば、制御キー4の下側面18は、ジンバル6に支持されたジャーナル50と協働して第1枢動接続部P1を形成する少なくとも1つの軸受52を有している。少なくとも1つの軸受52は、有孔突起54の形状をさらに有している。すなわち、有孔突起54の形状にある軸受52は、例えば、中心に孔56が貫通した厚さの小さい矩形フィンに例えることができる。制御キー4の下側面18は、2つの軸受52、すなわち2つの有孔突起54を有し得る。この場合、有孔突起54は、例えば、互いに対面するように配向される。これにより、孔56が長手方向Lに対して平行な一の軸に沿って整列し、第1枢動接続部P1の軸が規定される。
【0051】
さらに、図5および図7に示すように、有孔突起54は、特に、制御キー4の2つの対向する縁部22に近接してそれぞれ配置されている。有孔突起54は、制御キー4の下側面18に対称的に配置され得る。例えば、鉛直方向軸Vおよび横方向軸Tにより形成される横方向平面Dの各側に1つずつ対称的に配置され得る(図7)。
【0052】
したがって、制御キー4の下側面18に支持された2つの有孔突起54は、ジンバル6に支持されたジャーナル50をそれぞれ収容するように各々構成された軸受52を形成している。例えば図6に示すように、このことは、ジンバル6が2つのジャーナル50を支持していることを意味する。これらのジャーナル50は、例えば、ジンバル6の周縁部34に支持された円筒形または半球形の凸部である。
【0053】
より具体的には、2つのジャーナル50は、ジンバル6の周縁部34の直線セグメント40の中央に各々配置される。これらの直線セグメント40は、互いに対向している、すなわち、単一の丸みを帯びたフィレット42により接続されていない。特に図6に示すジンバル6の一実施形態によれば、円筒形のジャーナル50のそれぞれの回転軸Rが長手方向軸Lと一致するように、ジャーナル50は、横方向軸Tに対して平行に配向された直線セグメント40に支持されている。また、2つのジャーナル50は、ジンバル6の周縁部34の内側面、すなわち中央隔壁36に向けられた面に支持されている。しかしながら、図示しない実施形態によれば、ジャーナル50は、ジンバル6の周縁部34の外側面に支持され得る。
【0054】
同様に、ベース2は、2つのジャーナル50(図3)を有している。各々のジャーナル50は、ジンバル6(図6)に支持された軸受52とそれぞれ協働して第2枢動接続部P2(図9)を形成している。一方では、図4に示すベース2の実施形態によれば、ベース2のジャーナル50は、ベース2の装着壁58に支持された円筒形または半球形の凸部に例えることができる。装着壁58は、例えば、鉛直方向Vに対して平行であり十字形テンプレート10(図3)の中心Cを通る一の回転軸Xを、端壁12と共有する円筒状の周囲部である。装着壁58および端壁12は、保持壁59により互いに接続している。特に、例えば図4に示すように、4つの保持壁59が存在している。これらの保持壁59は、回転軸Xを中心として配置されるとともに、当該軸に対して傾斜して不連続な漏斗を形成している。保持壁59は、十字形テンプレート10の対角線の方向に延びている。ジャーナル50は、特に、装着壁58の外面に支持されている。
【0055】
他方では、ジンバル6(図6)は、2つの軸受52を有している。これらの軸受52は、2つの円筒形オリフィス60の形状であり、互いに対向するジンバル6の2つの直線セグメント40において開口を形成している。これらの直線セグメント40は、第1枢動接続部P1のジャーナル50を支持するものと同じではない。オリフィス60は、長手方向軸Lに対して平行に配向された直線セグメント40の開口を、横方向軸Tがそれらの中心のそれぞれを通過可能であるように形成している。
【0056】
ジンバル6に支持されたジャーナル50およびオリフィス60は、特に、これらを支持する直線セグメント40の中央に位置している。これにより、図6に示すように、第1枢動接続部P1の軸と第2枢動接続部P2の軸とが、ジンバル6の中心で交差して交点Eを形成する。
【0057】
ジンバル6の図示しない実施形態において、ジンバル6はジャーナル50のみを有している。この場合、ジンバル6のジャーナル50と協働して第1枢動接続部P1および第2枢動接続部P2を形成するように構成される軸受52を支持するのは、ベース2および制御キー4である。
【0058】
ジンバル6の別の図示しない実施形態において、ジンバル6は軸受52のみを有している。すなわち、4つの直線セグメント40の各々がオリフィス60を有している。この場合、ジンバル6の軸受52と協働して第1枢動接続部P1および第2枢動接続部P2を形成するように構成されるジャーナル50を支持するのは、ベース2および制御キー4である。
【0059】
ジャーナル50および軸受52を使用して第1枢動接続部P1および第2枢動接続部P2を形成するように選択された構成とは無関係に、図11に示すように、ジンバル6は、ベース2の装着壁58に装着されて、制御キー4により覆われる。換言すれば、制御キー4の上面16は、ジンバル6および装着壁58を、制御インターフェース1のユーザの視界から隠す。
【0060】
有利には、制御キー4は、制御キー4の上面16および下面18の縁部22を画定する側面62(図5)を有し得る。図11に示すように、ガイドロッド8が、2つの枢動接続部P1およびP2の軸の交点Eを通るように、これらの側面62は、例えば、それらが下側面18とともに、制御キー4とベース2との間に配置されたジンバル6を受容することが意図されたキャビティを形成するような態様で配置される。
【0061】
さらに、制御キー4の下側面18は、鉛直方向軸Vにおいて突出する4つの突出部64(図7)を有し得る。突出部64は、より詳細には、枢動接続部P1の軸および枢動接続部P2の軸上に配置され、特に制御キー4の縁部22の近傍に位置する。それらは、例えば、制御キー4の側面62と一体的に形成される。有孔突起54の形状にある軸受52の近傍において側面62に位置する突出部64は、例えば、図7に示すように、他の2つの突出部64よりも小さい範囲を有している。
【0062】
また、図11に示すように、制御インターフェース1は、制御キー4の下側面18に対面配置された光ガイド70を備えている。光ガイド70は、光線が一の光源から単数または複数の異なる窓に向けてガイドされ得るようにする半透明の部品である。このような光ガイド70は、自動車の室内内部において照明が暗い場合に特に有益であることが分かっている。
【0063】
図10に示す光ガイド70の一実施形態によれば、光ガイド70は、形状が正方形の共通のベースプレート74に固定された4つの捻転分岐部72を有している。捻転分岐部72は、共通のベースプレート74の近位にある部分76と、直線部分78と、を各々有している。共通のベースプレート74の近位にある部分76は、例えば、各々が揺動方向Aまたは揺動方向Bに一方において延びるように、共通のベースプレート74の支持面に対して傾斜している。直線部分78は、鉛直方向軸Vに対して平行に延びている。
【0064】
これらの直線部分78の端部は、自由端部80を形成している。換言すれば、台形の自由端部80は、制御キー4の下側面18に対面配置され、特に、制御キー4の上面16上の「<」「>」「▲」「▼」等の矢印形状の半透明のマークの下方に配置されている。これは、図11においてより詳細に見ることができる。図9により詳細に示すように、捻転分岐部72は、ベース2の保持壁59と装着壁58と端壁12とにより形成されるスペースに配置されている。
【0065】
図10に示す光ガイド70の実施形態によれば、このガイドは、捻転分岐部72の共通のベースプレート74の近位にある部分76と直線部分78との接合部を支持する円筒形の支持リング84を有している。さらに、光ガイド70は、光ガイド70をベース2に固定するために、ベース2の保持壁59のうちの1つの開口88(図11)に収容されるように構成された少なくとも1つのクリップ留めタブ86を有している。光ガイド70は、特に、支持リング84の外面に一定の角度間隔で配置された三角形の凸部の形状にある4つのクリップ留めタブ86を有している。したがって、クリップ留めタブ86の下側面は、保持壁59の開口88に接触することにより、光ガイド70をベース2内に保持する支持面である。
【0066】
図2に示すインターフェースの実施形態によれば、制御インターフェース1は、例えば、電気スイッチ92を支持する電子基板90を備えている。電気スイッチ92は、例えば押しボタンスイッチである。電子基板90は、特に、変形可能な弾性膜94により覆われる。
【0067】
さらに、制御インターフェース1は、制御キー4と膜94との間に配置された4つのピストン96を備えている。ピストン96は、2つの直交する揺動方向Aおよび揺動方向Bに対して垂直な方向において、すなわち、図2の場合は鉛直方向軸Vに対して平行に、直線的に並進移動可能である。ピストン96は、ベース2の直線状ガイド98に部分的に配置される。直線状ガイド98は、ピストン96の移動を、垂直方向軸Vに沿って電子基板90の方向に、およびその逆に向けるように構成されている。
【0068】
ピストン96は、例えばT字形状であり、制御キー4の下側面18の突出部64のうちの1つと接触する第1端部100を有している。また、ピストン96は、膜94と接触する平坦な第2端部102を有している。より詳細には、平坦な第2端部102は、電気スイッチ92のうちの1つの上方に配置される。電気スイッチ92は、対とされ得るとともに、電子基板90上で対として関連付けられ得る。したがって、ピストン96の第2端部104の平坦な形状により、並んで配置された2つの電気スイッチ92が同時に覆われ得る。ピストン96は、制御キー4の揺動中に、制御インターフェース1に支持された電気スイッチ92を作動させるように構成されている。
【0069】
外部バックミラーにおける実際のミラーの位置を調整するために、ユーザは、指を使って、制御キー4の上面16にあるまたは縁部22のうちの1つにあるマーク「<」「>」「▲」「▼」のうちの1つを押す。この結果、制御キー4は、揺動方向Aまたは揺動方向Bの一方に揺動し、ガイドロッド8の自由端部26が、十字形テンプレート10の2つのスロット10A、10Bの一方と係合する。自由端部26は、ベース2に支持された十字形ガイドテンプレート10と協働して、制御キー4が2つの揺動方向AおよびB以外の方向に揺動することを防止するように構成されている。この目的のために、制御キー4がベース2に対して揺動方向A、Bの一方に揺動する際、ガイドロッド8の自由端部26が十字形テンプレート10の内部に留まるように、ガイドロッド8の自由端部26は、特に、十字形テンプレート10を貫通してもよい(図11)。
【0070】
ガイドロッド8の自由端部26の矩形側面28は、補完的な形状により、十字形テンプレート10を画定するスロット10Aおよびスロット10Bとのより良好な協働を可能にする。具体的には、ガイドロッド8の自由端部26の矩形側面28とスロット10Aおよび10Bの内面との間に形成される平面的な接続により、ガイドロッド8が円筒形状を有する場合よりも、これらの部品間の隙間がより正確になる。なぜならば、直線的な線形接続よりも、摺動接続がより有利かつ実用的であるためである。
【0071】
制御キー4が揺動方向AまたはBの特定の方向に枢動すると、ガイドロッド8の自由端部26が、この揺動方向AまたはBに対して平行に延在するスロット10Aまたは10Bに、上記特定の方向とは逆方向に係合する。
【0072】
したがって、ユーザが「>」マークを押した場合、制御キー4は、第1揺動方向Aにおいて、横方向Tの正の向きに枢動する。さらに、ガイドロッド8の自由端部26は、横方向軸Tに対して平行に延在するスロット10Aに、この軸の方向の負の向きに係合する。
【0073】
ユーザが「<」マークを押した場合、制御キー4は、第1揺動方向Aにおいて、横方向Tの負の向きに枢動する。さらに、ガイドロッド8の自由端部26は、横方向軸Tに対して平行に延びるスロット10Aに、この軸の方向の正の向きに係合する。
【0074】
これら2つの第1シナリオにおいて、制御キー4は、ジンバル6に対して第1枢動接続部P1の点Eを中心として枢動し、このジンバル6はその後ベース2に対して固定されたままである。
【0075】
ユーザが「▲」マークを押した場合、制御キー4は、第2揺動方向Bにおいて、長手方向Lの正の向きに枢動する。また、ガイドロッド8の自由端部26は、長手方向Lに対して平行に延在するスロット10Bに、この軸の方向の負の向きに係合する。
【0076】
ユーザが「▼」マークを押した場合、制御キー4は、第2揺動方向Bにおいて、長手方向Lの負の向きに枢動する。また、ガイドロッド8の自由端部26は、長手方向Lに対して平行に延在するスロット10Bに、この軸の方向の正の向きに係合する。
【0077】
これら2つの第2シナリオにおいて、制御キー4およびジンバル6により形成されたアセンブリは、ベース2に対して、第2枢動接続部P2の点Eを中心として枢動する。
【0078】
4つの想定される揺動の向きを、図12において矢印で示す。
【0079】
ユーザが2つのマーク「<」「>」「▲」「▼」の間の領域、例えば制御キー4の隅部を押したとしても、制御キー4は、図13に矢印で示す対角線の方向に枢動することはできない。なぜならば、ジンバル6と制御キー4とベース2間の枢動接続部P1、P2の構造が、そのような揺動方向を許容しないためである。また、十字形テンプレート10のスロット10Aおよび10Bは、ガイドロッド8が対角線の方向に係合することを許容しない。換言すれば、ガイドロッド8も同様に、2つの揺動方向AまたはB以外の方向への制御キー4の枢動に対抗する。
【0080】
ユーザが制御キー4の縁部22のうちの1つを、当該キーを選択した揺動方向AまたはBに枢動させるように押した場合、選択された方向を示すマークの下方に位置する突出部64が、それが接触するピストン96の第1端部100を押すことにより、ピストン96を電子基板90に向かって押し付ける。したがって、ピストン96の第2端部102が、電気スイッチ92を支持する電子基板90を覆う膜94を変形させる。
【0081】
より詳細には、これらの電気スイッチ92により、外部バックミラーにおける実際のミラーを移動させるタスクを有する電気モータを作動させる電気機械回路を閉じることが可能となる。ピストン96の電子基板90に向かう移動により、電気スイッチ92のスイッチング接点(図示せず)間が電気的に接続する。
【0082】
スイッチング接点は、例えば、バックミラーの実際のミラーの位置を調整するように構成された電気モータ等の装置を制御するコントローラ(図示せず)に接続されている。電気接続に応じて、電気モータは、バックミラーにおける実際のミラーを回動させることで位置決めを制御する。例えば、ユーザが「>」マークを押した場合、実際のミラーは、時計回りの方向に枢動する。一方、ユーザが「<」マークを押した場合、実際のミラーは、反時計回りの方向に枢動する。
【0083】
したがって、制御インターフェース1は、制御キー4を操作することにより、外部バックミラーのミラー等の自動車のユニットに対する制御を提供し、同時にこの制御キー4が、十字形テンプレート10により、かつジンバル6により高度に規定される枢動接続部P1およびP2により決定される2つの直交する揺動方向AおよびB以外の方向に揺動することを防止する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】